東員町人権が尊重されるまちづくり条例
平成30年3月22日議決(2018)
平成30年4月 1日施行(2018)
人は全て生まれながらにして、自由かつ平等であり、生まれや性別、年齢、障がいの有無等により、差別されることなく、人が人として尊重され、誰もが自分の能力を活かし、生き生きと暮らすことができる社会を実現することは、私たち、町民共通の願いであり、課題でもあります。
しかしながら、社会構造は急激な変化を遂げ、人権問題をめぐる状況は複雑化及び多様化の傾向にあり、私たちは、人権について改めて考える必要があります。
虐待を受ける子どもや高齢者、パートナーの暴力によって心や身体に深い傷を受ける人、また、性的少数者が生きづらさを感じていることや、男女間における格差も見逃せない事実です。
そして、他者を理解する心及び自己を受容する余裕の欠如が、社会的に弱い立場に置かれた人々の存在を忘れてしまうことにもつながっています。
日々の暮らしの中で社会の環境は変化し、なおかつ、情報化社会の浸透が急速に訪れ、インターネットを含む様々な媒体を通しての情報は、私たちの生活に密接な関わりを持っています。
こういった情報の中には、人を傷つける言葉や、排除する行動が見受けられ、時として命が軽んじられる痛ましい事象に結びついています。
経済的に困窮する世帯の増加は、子どもたちの未来につながる学習機会を奪い、結果として幅広い人生の選択を狭め、親から子へ貧困という負の連鎖を生み出す要因ともなっています。
また、近年、高齢者が社会から孤立する姿も多く見られ、住み慣れた地域で支え合い、健康で安心して暮らせるよう、全ての人々が互いに心を寄り添うことが求められています。
こうした事象を解決し、より良いまちを築くためには、相手を理解し信頼する気持ち及び互いに尊敬し合うことができる関係性を構築することが必要であり、人権尊重の理念を理解していくことが大切です。
私たち一人一人は、権利の行使に当たり自らが社会の構成員であることを自覚し、互いに助け合い他者の人権を尊重し、全ての人が幸せに生きることを目指して、平等で公正な社会を実現していかなければなりません。
ここに、私たちはたゆまぬ努力を重ね、人権尊重のまちづくりを推進していくために、この条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、全ての国民に基本的人権の享有を保障し、法の下の平等を定める日本国憲法、世界人権宣言の基本的理念及び人権尊重の町宣言(平成5年東員町告示第11号)にのっとり、町及び町民の責務並びに町の施策その他必要な事項を定めることにより、人権が尊重される明るく住みよい社会の実現を図ることを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、「町民」とは、本町に住所を有する者及び滞在する者並びに町内に所在する事業所の事業主及び当該事業所に勤務する者をいいます。
(町の責務)
第3条 町は、第1条の目的を達成するため、町の行政のあらゆる分野において人権尊重の視点に立った施策の実施に努めるとともに、人権が尊重される社会の実現に関する施策( 以下「人権施策」という。) を積極的に推進するものとします。
2 町は、人権施策を推進するに当たっては、国及び県と連携し、協力するものとします。
(町民の責務)
第4条 町民は、多様な学びの場を通じて、自ら人権に関する意識の高揚に努めるとともに、相互に基本的人権を尊重し、あらゆる人権侵害に関する行為をしてはなりません。
2 町民は、国、県及び町が実施する人権施策に協力するよう努めなければなりません。
(啓発活動の充実)
第5条 町は、人権意識の高揚を図るため、国、県及び人権関係団体等との連携を深め、きめ細やかな啓発活動の取組とその充実に努めるものとします。
(推進体制の充実)
第6条 町は、人権施策を実施するため、推進体制の充実に努めるものとします。
(委任)
第7条 この条例の施行に関して必要な事項は、町長が別に定めます。
附 則
この条例は、平成30年4月1日から施行します。
・三重県 | ・津市 | ・四日市市 | ・伊勢市 | ・松阪市 | ・桑名市 | ・鈴鹿市 | ・名張市 |
・尾鷲市 | ・亀山市 | ・鳥羽市 | ・熊野市 | ・いなべ市 | ・志摩市 | ・伊賀市 | ・木曽岬町 |
・東員町 | ・菰野町 | ・朝日町 | ・川越町 | ・多気町 | ・明和町 | ・大台町 | ・玉城町 |
・度会町 | ・大紀町 | ・南伊勢町 | ・紀北町 | ・御浜町 | ・紀宝町 |