テングサ場
種類組成
テングサ場を形成するテングサ類は、紅藻類テングサ目、テングサ科に属する。主な種類はマクサ、ヒラクサなどである。
生態
テングサ場を形成する代表種のマクサは藻体10~30cm程度で、干潮線下20m付近まで生育する。
マクサは多年生で寿命は3~4年であり、春から夏にかけて先端部の小枝の頂端に多数の胞子嚢を形成する。生長は秋から冬にかけては遅く、春から夏にかけて著しい。夏(7~8月)に胞子を放出した個体は直立部が枯れるが、基部は残る。秋になると胞子からの発芽幼体がみられるようになる。また、残った基部から幼芽がめばえる栄養生殖もある。
その他
テングサ場はイセエビ類幼生の着定、生育場となっている。
紅藻類には寒天の原料とされる海藻種が数種あり、マクサからは最も良質の寒天が生産され、古くから利用されている。