ガラモ場
種類組成
ガラモ場を形成するホンダワラ類は褐藻類のヒバマタ目、ホンダワラ科及びウガノモク科に属し、その種類数は60種類以上に及ぶ。三重県ではヒジキ、ジョロモク、コブクロモク、フタエモク、イソモク、アカモク、トゲモク、タマハハキモク、タマナシモク、ヒラネジモク、ヤツマタモク、マメタワラ、ヨレモク、ヨレモクモドキ、エンドウモクなどが生育する。
生態
ホンダワラ類は一年生種と多年生種に分かれ、多年生種の寿命は2~8年である。一年生種は幼芽が冬に出現し、春に成熟する。一度先端部が夏枯れするが、秋になると生き残った基部から再び生長する。ホンダワラ類は、アラメ・カジメ類などと比較すると、基質の安定度がやや低い転石でも生育する。特に一年生種は、着生基質の安定度がより一層低くても生育する。生育水深は、種類により異なるが、藻場として繁茂する範囲は主に10m以浅である。
その他
成熟後に基部から引き剥がされたホンダワラ類は流れ藻となり、トビウオ、クジメ、サンマ、イカなどの産卵場や、ブリ、メバルなどの稚仔の育成場となる。
ホンダワラ類はアワビ、ウニ、アメフラシなどの匍匐動物、ブダイ、アイゴなどの魚類により摂餌される。
三重県ではホンダワラ類を「モ」または「ナガモ」(長藻)とよぶ。