三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成26年度 委員会会議録 > 平成26年10月3日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録
教育警察常任委員会
予算決算常任委員会教育警察分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成26年10月3日(金) 自 午前10時0分~至 午前11時53分
会 議 室 502委員会室
出 席 委 員 8名
委 員 長 吉川 新
副委員長 中村 欣一郎
委 員 小林 正人
委 員 中川 康洋
委 員 後藤 健一
委 員 北川 裕之
委 員 日沖 正信
委 員 山本 教和
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[警察本部]
本 部 長 大賀 眞一
警務部長 塚本 雅人
生活安全部長 栃木 新一
刑事部長 別府 清雄
交通部長 永戸 吉朋
警備部長 西川 稔
警務部首席参事官 警務課長 里村 薫
生活安全部首席参事官 生活安全企画課長 堀 主邦
刑事部首席参事官 刑事企画課長 奥野 正義
警務部参事官 総務課長 稲垣 好人
警務部参事官 会計課長 小松 雅和
生活安全部参事官 地域課長 伊野 隆久
刑事部参事官 組織犯罪対策課長 水谷 昭裕
少年課長 服部 光治
交通規制課長 谷合 敏伯
警備第二課長 藤井 淳夫
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 主幹 坂井 哲
企画法務課 主査 新開 祐史
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 5名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(警察本部関係)
1 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告(関係分)
Ⅱ 常任委員会(警察本部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『平成26年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について(関係分)
(2)刑法犯の認知状況と抑止対策の推進について
(3)犯罪検挙の推進について
(4)三重県暴力団排除条例の一部改正案に関する意見募集について
(5)交通事故情勢と年末に向けた交通死亡事故等抑止対策の推進について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(警察本部関係)
1 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告(関係分)
①当局から資料に基づき説明(大賀本部長)
②質問 なし
2 委員間討議
①所管事項調査に関する事項 なし
Ⅱ 常任委員会(警察本部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『平成26年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について(関係分)
①当局から資料に基づき説明(塚本警務部長)
②質問 なし
(2)刑法犯の認知状況と抑止対策の推進について
(3)犯罪検挙の推進について
(4)三重県暴力団排除条例の一部改正案に関する意見募集について
①当局から資料に基づき説明(栃木生活安全部長、別府刑事部長)
②質問
〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
〇小林委員 刑法犯の認知状況と抑止対策の推進のところで、ちょっとお伺いさせていただきたいんですけども。
主な抑止対策のところで、まず1点目、この子ども・女性を犯罪から守るための取組という中で、こういう書かれている行動も大変必要なことかと思いますけども、最近、失踪事、事件というのかどうかはわかりませんけど、失踪される方がかなり増えてきているという中で、失踪されたというところで、警察のほうに捜査願とか、いろんな届出をされるんですけども、警察のほうにも事件性がないとなかなか動いていただけないというような状況だということを聞くんです。それで、改めて県内の子ども、女性、それから青年においても、失踪の届出がある件数というか、どのくらいあって、どういう対応をされとるのかというのを、ちょっと教えていただければなというふうに思います。
〇栃木生活安全部長 ただいま申し出の部分でございますけれども、行方不明届ということで警察で取り扱うわけですが、いろんなケースがございますので、ただいまおっしゃいましたように、非常に事件、事故に巻き込まれた可能性の高い方については、特異行方不明ということで、関係する警察署等々と情報共有しながら早期に発見すべく取組を行っております。
その数字ですけれども、平成25年中ですけれども、県下の行方不明者の届出数は1778人、少年の行方不明者が232人ということで、中学生と高校生等で大体84.1%を占めているような状況でございます。
年齢別に見ますと、60歳以上の方が20%強ということになっております。必要であれば、ちょっと計算させていただきますけれども。
〇小林委員 特に中学生、高校生等で84.1%を占めるということなんですけども、ここで事件性のあるなしというのはなかなかわかりづらいことかとも思うんですけども、対応としてはどうされているんですか。例えば、行方不明者とかいうようなポスターとかをよく見ますけども、そういう対応とか、あるいは事件性があるのかなということに対しては捜査するとか、そういう対応というのはいろいろされているわけですよね。
〇栃木生活安全部長 ケース・バイ・ケースでありますけれども、学生の場合ですと、家族、学校等に聞いた上で、原因がはっきりしないというふうなことになりますと、事件あるいは事故に巻き込まれた可能性が高いということで、事件性を視野に捜査したりしておりますし、またそれ以外の場合でも、直前の言動とか行動とか、関係者から詳細に事情を聞いた上で、危険性を判断したりして、通常の活動の中で発見、保護をしたり、自治体とかに広報で協力を呼びかけたり発見を呼びかけたりいたしますし、早期に発見すべく活動を行っているところではあります。
〇小林委員 これで最後にしますけれども、失踪に事件性、そのかかわりがないと、警察もなかなか動いていただけないというような住民の方の声もありまして、特に子どもにおいては、届出があって初期の段階から、事件性のあるなしにかかわらず、できる限りの早期発見というか、対応していただけることを要望させていただきたいと思います。
それともう1点ですけれど、この官民一体による犯罪抑止対策の推進というところで、防犯カメラ等云々と書いていただいてありますけれども、前にも質問させていただいたんですが、地域におけるコンビニ防犯ボックス、これ、鈴鹿市のほうでも1つ立ち上がるのかなというような状況になってきておるんですが、県内の動きと、あと警察本部側の今後の考え方というのをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
〇栃木生活安全部長 先ほどので、ちょっと追加させていただきますと、行方不明に関しましても、危険性、切迫性がございますと、人身安全関連事案対処プロジェクトチームの早期からの介入というか、投入も考えておりまして、2月28日に警察本部で立ち上げて以降、3件ほど、そういった失踪事件にもこのチームを投入したりしておりますし、また公開手配につきましては、家族等の公開するのか非公開でかというとこら辺もございますので、ポスターとかは家族等の希望で公開させてもらったりしております。
2点目の関係ですけども、コンビニ防犯ボックスは、昨年11月、千葉県警察におきまして、全国初の試みということで、千葉市内と市川市内のコンビニエンスストア2店舗の駐車場に、このコンビニ防犯ボックスを設置し、1カ所で3名の警察官OBをセーフティアドバイザーの名称で配置して活動されとるということで、承知はいたしております。その後、千葉県警察におきましては、11月から今年の3月末までの間、試行期間ということで検証を行って、この効果の検証をされるというとこら辺の情報を提供いただいておりまして、県警におきましても、そういった動きというのは十分に承知させていただいておりますし、その後も情報を収集しているところであります。
交番、駐在所の設置に関しましては、一応、国の法律とか政令とか、関係規定に基づいて設置しているところでございまして、生活環境、あるいは治安事象等が著しく変化してきておりますと、交番なり駐在所なりの設置を検討していかなきゃならんところですけれども、申し出のあった地域におきましては、平田交番の体制強化を図っておりますので、今の段階では、交番ですと、分散して、小規模化することによる警察力の低下でありますとか、駐在所にすると、夜間の体制の確保ということで、難があるかなということで、それを補完する意味で、週に1回、木曜日ですけれども、臨時の交番所的なものを開設して、そこで相談とかを受けさせていただいておるところです。
コンビニ防犯ボックスにつきましては、機能的に、警察の機能の発揮というよりも、どうも防犯ボランティアの活動拠点というような位置づけでございますので、そこへ配置されておりますセーフティアドバイザーにつきましても、被害届の受理代理とか遺失や拾得の届出の受理はできないことですので、おってもらって安心ということと、そのボランティア団体の活動へのアドバイスという立場ですので、その効果等も含めて今後研究していきたいと考えております。
〇小林委員 まさに、先ほどおっしゃられたような、いろんな受理もできやん等とは言われますけども、犯罪に対する抑止効果的には非常にいい取組だと思いますので、引き続き前向きに検討していただければと思います。
〇後藤委員 ちょっと小林委員のに関連するかと思うんですけれども、刑法犯の抑止対策などの、子ども・女性を犯罪から守るための取組で、私もちょっとよくわからないといいますか、ちょっと教えていただきたいんですけども、地域における見守り活動、これは何となくこういうことをしているんだなとわかるんだが、その次の先制・予防的活動の中、特に先制活動というのは具体的にどういうことを指してみえるのかを教えていただければと思うんですけど。
〇栃木生活安全部長 子ども、女性に対する声かけとかつきまとい行為等の不審者情報につきましては、今年8月末まででも昨年を上回るような件数でございまして、そういった、行為者が特定されていないけれども出没するという事案に対しまして、行為者を特定するために、その時間帯に要撃捜査といいますか、警察官を配置しまして行為者を特定するための作業をいたします。そして、行為者が特定されれば指導、警告と。法律に違反しますと事件で検挙ということができるんですけれども、そうでもない、ただ突っ立っとるとか声をかけるだけということになってきますと、なかなか事件にはならないんですけれども、行為者が特定できれば、その行為者に対して指導、警告を行って、それから先にエスカレートさせないという意味で、先制・予防的活動ということで、事件、検挙に至らない段階で、先制的に警告なりすることで犯罪をやらせないという活動と位置づけているところです。
〇後藤委員 そうすると、変な意味ですけど、ある程度そういう可能性のある方が特定された後での、先制の、いわゆるエスカレートさせないための取組と捉えられてと、私のほうで理解させていただいてよろしいですか。ちょっとその辺が。
〇栃木生活安全部長 今の位置づけもやっぱりそうなんですけれども、先に、先に行動するということで、そういった声があれば分析して、そして警察官によるパトロールで特定するということも含めて、要するに犯罪を起こさせない、エスカレートさせないという考え方と捉えていただければいいかなと思います。
〇後藤委員 理解させていただきました。松阪でも登校時に生徒が引っ張り込まれるというのがあり、未遂に終わったのでよかったですけども、それも朝自宅から出て、集合場所に子どもたちが集まっていく、その間に、短い距離のところで起こったということで、随分心配の声も上がっております。ぜひ取組のほうをよろしくお願いしたいと思います。
それともう1点、別府刑事部長のほうからちょっとお話があった、例の不適正処理事案ですね。今、報告で、こういうことになったと。私どもが心配しているのは、ほかにこういうことがあれば本当に信頼関係といいますか、信頼が損なわれるということで、きちっと調査していただきたいということで。ほかにないという御報告だったと思うんですけど、ほかの各警察署を含めて全部調べていただいたという確認で、よろしいでしょうか。
〇別府刑事部長 調査の状況につきましてもう少し詳しく御説明させていただきますと、関係職員が所属しておりました松阪警察署、これについては過去5年間を対象に調査しました。何で5年間かというと、対象職員がその所属に勤務していた期間です。その他の所属につきましては、過去3年を対象に調査をいたしまして、これまでに不適正なものは認められなかったと。そういうことでございます。
〇後藤委員 松阪警察署ではということなんですけど、ほかの津警察署とか、四日市南警察署とか、こうずっと県下にあるわけですけど、それについてはいかがでございますか。
〇別府刑事部長 今、御説明しましたように、松阪警察署以外につきましては過去3年をさかのぼって調査いたしました。
〇後藤委員 ほかはというのがそういう意味ということでございますか。はい、理解させていただきました。こういうことが起こらないように、ぜひともきちっと取り組んでいただきたいと要望させていただきます。
〇中川委員 資料のところで、確認的に少し教えてほしいんですが。
3ページの2の凶悪犯のところの殺人と強姦のところで、平成26年8月までの数字は認知件数よりも検挙件数のほうが数が多いんですが、これはどういう状況になると認知件数よりも検挙件数のほうが多いという状況になるのか教えてほしいのと、それと、この凶悪犯において、本年度、検挙率が30%増と大幅に上昇しておるわけですけども、これで、様々な努力とか工夫とか、署員の体制、状況等を含めて、いわゆるこういった効果が出てきた、その要因というか、その辺のところをお聞かせ願えればと思います。
同時に、4ページの5の組織犯罪の暴力団犯罪についても、まず、刑法犯の数を見ると、検挙件数そのものが97件から202件と強烈に増えとるんですが、この要因で、全国的な暴力団の動き等を含めて、何か具体的なものがあったのかどうか、そして、ここについても検挙件数が100件以上と大幅に増えとるわけですが、ここの要因というか、その辺のところを具体的にお教え願えればと思います。
まず、この2点を。
〇別府刑事部長 まず、認知件数と検挙件数の関係でございますが、警察統計では、認知件数というのは、そのときに認知したやつを統計上上げる。検挙件数も、その年に検挙した数を上げる。ですから、去年発生した事件を今年検挙したら、今年の検挙件数となります。ですから、例えば殺人の認知件数が4で検挙件数は5というのがありますが、これは、例えば松阪のトラック運転手が被害に遭った殺人事件、これは2年前の事件で、認知は2年前に件数として上がってきてますが、検挙は今年に上がってきておると、そういうことで、認知と検挙の関係では100%以上の検挙率というのが出てくるということでございます。
凶悪犯の検挙率が増加したということについては、端的に、数字的にいいますと、認知件数が減少して検挙件数が増加したということで、一挙に検挙率が上がったということです。検挙件数の増加の要因につきましては、これはなかなか分析が難しいところですけれども、簡単に言えば、平素の啓発活動が実を結んだということになるんだろうと思います。それと、いろいろな捜査手法というか、捜査機材というのか、そんなとこら辺も充実されてきたというところが要因になっておるんだろうと考えます。
暴力団の関係の検挙件数が大幅に増えたというとこら辺ですが、最近の暴力団員というのは、今までの、例えば人を脅して金をとったろうとかで恐喝とかみかじめ料とか等々、従来の暴力団の犯罪に加えて、窃盗であったり詐欺であったりと、1人がたくさん犯す。窃盗でも1人で多数の件数が上がってくるというところがあって、多くなってきておるんだろうと考えております。
〇中川委員 凶悪犯については、認知件数と検挙件数の関係はよくわかりました。継続的に捜査を続けていただいて、その結果が年を越えても実ることがあるというか、実ったという部分でこういう数字になるということ。それと、検挙率、単純に率だけで見るものではないんですけども、私はやはり、体感治安とか、あと県民の不安をどう取り除くかという部分において、こういった数字が広報としてどう出てくるかということが県民の安心や安全につながっていくと思うので、要因はいろいろあると思うんですが、やはり県民の不安を取り除く、本当に、この安心、安全な生活を保つという意味においては、ぜひ引き続き頑張っていただきたいなというふうに感じるところです。
この暴力団犯罪についても、やっぱり同じように、1人の人が多くの犯罪を犯すという状況があるということでしたが、やはりこういったところも、県民の安心な生活という意味においては、ぜひ引き続きの取組をお願いしたいというふうに思います。
それで、もう1点、来日外国人犯罪に絡めて、これは多分、刑事課でではないのかもしれないですけれども、いわゆる、外国人集住地区というのがあると思うんですね。そこでは外国人が多くていろんな事案があると思うんですけども、外国人がより相談をしやすい環境ということも大事だと思うんですが、私の知り得ている範囲では、四日市の四郷交番なんかは、外国人に対応できる署員の配置なんかが以前されとった。今もされているのかな、と思うんですが、ブラジルとかポルトガルの方が多いんですけども、言葉の部分なんかで、いわゆる外国人への対応ができている、また対応している交番とか署、こういった状況はどんなものかお教え願えますか。
〇別府刑事部長 まず、外国人集住地域総合対策の関係でございますけれども、三重県内の、当方、警察本部として集住地区と考えておる地域につきましては、四日市市の笹川、鈴鹿市の平田地区、津市の河芸町千里ヶ丘と高茶屋地区、伊賀市の緑ヶ丘地区だろうと考えておりまして、その地域に対する総合対策を実施しておりますが、その地域にお住まいの外国人の皆さん方に対しては、いろいろな広報啓発であったり、日本の法律、ルール等を守っていただくようないろいろな対応、それと被害に遭わないための対応について、いろいろ啓発活動をしているところです。
今申し上げました地域を管轄しております駐在所、交番ですね、ほぼ交番ですが、交番につきましては、ある程度その地域はほとんどポルトガル語が必要な地域だろうと思いますが、ポルトガル語が話せる通訳官がそこに全て張りつくぐらいの人数はおりませんが、一応、ポルトガル語もしくはスペイン語が話す職員がその交番もしくはその警察署に配置できるような対応はとられておるというように考えております。
〇中川委員 外国人との共生という意味においても、やっぱり外国人の方々が様々な相談ができるような体制、具体的には、特にそういった言葉もできる署員の配置だと思うんですが、引き続き拡充をぜひ進めていっていただければと。そういう人材をどう採用するのかというのは、もともとの絶対数も少ないと思うのでなかなか難しいとは思うんですが、私も四日市市の1人として、笹川地区によく行きますけども、やはり、いかに外国人との共生を進めていくかという意味においては、そういった交番に配置されているかどうかで、当然、基礎自治体の行政側もそういった対応をしますけども、お願いをしたいなと思います。
引き続きいいですか。暴力団排除条例について何点かお伺いしたいと思います。
まず、今回、一部改正するのでパブリックコメントをかけるということですが、この条例が施行されてから今までの、いわゆる効果みたいなものですね、この条例が施行されてこういった効果が県内においてあらわれているというところをお教え願えればというふうに思います。
〇別府刑事部長 暴力団排除条例につきましては、全国で施行されております。目覚ましい効果を上げており、近年の暴力団構成員等の数の減少につながっているものだというふうに考えております。
特に、本県の条例の施行後の取組状況につきましてですけれども、条例の施行以来、県内の全市町における暴力団排除条例の制定、それと「不当要求拒否宣言の街」、これは県下で8組織が設立されておりますし、企業活動における暴力団等排除措置要綱の導入、暴力排除対策連絡協議会等、県下19組織の開催など、条例の効果的な運用を図るための各種施策を実施しております。それと、あらゆる機会を通じて広報啓発活動を実施して、県民の暴力団排除の機運につながっているものというふうに考えております。今まで以上に暴力団排除活動が積極的かつ継続的に実施されている基盤となっておるものと考えております。
また、事業者等に対しましては、不当要求防止責任者講習や暴力排除対策連絡協議会等を通じて、暴力団との関係遮断を促すとともに、企業の暴力団排除条項の導入の促進であるとか、悪質な事業者に対する勧告等を実施し、事業活動からの暴力団排除対策を推進しております。
それと、警察本部では、平成25年中に、各行政機関や事業者等からの法令に基づく照会、行政機関からの照会、暴力団相談に基づく照会等、1121件を受理し、このうち暴力団員について、26人を排除対象として通報を行っております。
このように、条例を3年前に施行いたしましたけれども、現行の条例の運用に関しましては問題がなかったというふうに思いますし、数値的にいえば、やっぱり暴力団員の数字が着実に減ってきておるというところが効果であるというふうに考えております。
〇中川委員 その効果はしっかりと確認させていただいた上で、今回、見直し条項があるというところも含めての改正をしたいということですが、当然、現行条例で足らぬところというか、必要性に応じて改正というのはなされるものだというように思うんですけれども、今回、ア、イ、ウと書いてあるけども、大きくは2点かなというふうに思うんですが、この改正の必要性がある、県内においての具体的な事例が散見されたのかどうか。例えば、この1において、学校施設はもう決まっていたけどもまだ建ってへんかったもんで、その近くに暴力団事務所ができてしまったとか、具体的な事例が、この2も含めて、県内においてあったゆえに、こういった改正に進みたいという部分があるのか。
そこも含めて、当然、警察庁を中心に様々な議論があって、全国的に今回の点においての改正という方向で一つの方向性が出ているのか。
その辺のところで、全体的に、この必要性、なぜこの改正の考えに至っているのか、この辺のところをお教え願えますか。
〇別府刑事部長 まず、現行の条例で不十分なのかということなんだろうと思いますが、これまで現行の条例の規定内容の運用については問題なく運用されておりますけれども、施行後、施行状況を検討するに当たりまして、他県の条例の規定内容であったり、現在の暴力団情勢を検証したところ、現行の条例の規定内容を充実する必要があるというふうに考えました。
今の条例では他県と比べて何か不足しておるのかということですけれども、他県の条例と比較してもほぼ遜色のない規定にはなっておると考えておりますが、ほかの県では、既に改正してこういう内容を盛り込んだ県もありますし、当初からこの内容を入れておった県もあります。そういうふうなところを勘案いたしまして、より充実させたいということで、この改正案をということで検討しております。
この暴力団事務所の200メートルの規定でございますけれども、これは全国では既に14都府県で規定されておりますが、ただ、この規定がなかったから三重県で暴力団事務所ができてしまったという、そういう事例はないというふうに考えております。
それと、第19条、第22条の関係ですけれども、第19条の規定の関係ですけども、これは既に16都府県が勧告の対象にしておりますし、第22条に関しましては既に15府県が勧告の対象としております。これが勧告対象でなかったがために何か問題があったかというと、ずばりこれやということはちょっと申し上げられませんけれども、やっぱりあったほうがいいということがありますのでこれを盛り込んだというところでございます。
〇中川委員 そうすると、条例本来の目的から見た場合、今の状況で完全にたらずまいがあるとか事例が発生しているということではないけども、他県の条例と比較して、より充実させ、もっと言うならば、未然の防止をしっかりと図っていきたいということでの改正に至ると。そういう理解になりますかね。
〇別府刑事部長 委員の言われるとおりだと思います。
〇中川委員 その上で、やはり事業者の活動にも至っていくところになるので、私はそういったことはないと思うし、この内容であればそうではないというように思いますが、必要以上の改正ということにはならないようにしていただきたいなというように思うし、どうしてもやはり様々な条例とか法律というのは私権の制限にもかかわるところにもなってくるので、その上で、このパブリックコメントでどういう意見が県民から来るか、それはこれからですけども、その声にも真摯に答えるような形で、より柔軟な、県民の思いに応えるような条例にしていただければというふうに思います。
〇北川委員 薬物犯罪のところでも少し触れていただいて、前にもお尋ねした危険ドラッグの関係ですけれども、議会のほうでは粟野議員が文書質問もされている件ですが、インターネット販売もたくさんありますから把握し切れない部分はありますけれども、店舗も含めて、改めて県内の実態なり、あるいは取り締まりの状況を再確認させていただきたい。
あわせて、非常に気になっているのが条例制定ですよね。文書回答の中でも、国に緊急指定をしていただくようになったので、それで足りるんだということで回答いただいているわけですが、ただ一方で、昨日でしたかね、昨日か一昨日、新潟県で今度条例をつくるというふうに知事が言われた。ちょっと、私ら素人にはわかりにくいところがあって、片方では足りるという意見がありながら、一方では条例を制定しなきゃならないと宣言する知事がいるという、このギャップが、ちょっとわかりにくいんですよ。じゃ、国が緊急に指定する部分では、やっぱり追っつかないのか、カバーできないのかという問題点があるのかどうか、いやいや、そんなことはないんですよ、まだこれから条例をつくるというところは、いや、そんなのはパフォーマンスじゃないですか、啓発も含めてということなのか、その辺のニュアンスを少し説明いただければと思います。
〇別府刑事部長 まず、危険ドラッグの情勢というか状況についてですけれども。
先日、新聞で緊急搬送された人の数字が各都道府県別に出ておったと思いますけれども、その新聞によりますと、三重県では14人が緊急搬送されたというふうに記載されておりました。ただ、警察本部として県内における危険ドラッグの疑いがあると認められる事件、事案の把握状況につきましては、平成25年中には6件、26年は8月末現在、8カ月間で43件を把握しております。ただ、これは、110番通報であるとか、医療機関、消防からの通報がなければ、全容、全事案の件数を把握できませんので、まだ隠れておる件数はまだまだあるんだろうと思っております。
半面、このように危険ドラッグの疑いがあるというふうに通報されてきても、実際は、指定薬物かどうかその指定薬物が検出されない以上、取り締まりというか検挙の対象になりません。今年に入って43件のうち1件は検挙いたしました。捜査中の事案については詳細に申し上げませんけれども、1件は捜査中で、そのほか鑑定中のものもあります。ただ、結論が出ておるものは全て指定薬物ではないということで、検挙に至っておらない状況であります。
県内における危険ドラッグの取扱店につきましては、8月末現在では2店、1店は固定、もう1店は移動販売車というふうに把握しておりますが、これらの危険ドラッグを取り扱っている可能性が認められる店舗に対しましては、県の健康福祉部、四日市市保健所、警察本部等との合同による指導、立入調査を定期的に実施しております。
最後の委員の御指摘の危険ドラッグに関する条例の制定につきましては、公的な見解といたしましては、危険ドラッグに関する条例制定は県が主体となるものと考えられますので、警察本部としては県と連携を密にして、危険ドラッグ対策に取り組んでまいりたいということでございます。
委員が先ほど質問の中で言われた、パフォーマンスではないかどうのこうのということは、ちょっとここではお答えできませんので、その辺は御理解をよろしくお願いいたします。
〇北川委員 実際に疑いがあるということで件数も上がっていて、そして実際に検挙されたのが1件。その場合の薬物の検出というのは、どの機関がどんなふうにされるんですか。
〇別府刑事部長 危険ドラッグも覚醒剤も麻薬も全てそうですけれども、警察が捜査する場合は、警察本部の科学捜査研究所が鑑定をしております。危険ドラッグに関しましては、委員も御承知のとおりだと思いますが、鑑定に非常に時間がかかるのと、非常に難しいところがありますので、なかなか難しい。時間的にも長くかかるし、捜査するのにも難しい面がございます。
〇北川委員 ちょっとその3番目のところがわかりにくくて。国の対応の部分で対応し切れないという、やっぱりリスクというか、幅というか、そういうのはやっぱりあり得るわけですか。
〇別府刑事部長 国の対応につきましては、県の警察本部の一職員から、ちょっと言いづらいところがございます。ただ、この場で言うのはおかしいですけど、私の個人的な見解では、国も緊急指定をするようになりましたし、警察の捜査上は、それほど支障はないというふうに考えます。
〇北川委員 私も十分に勉強していない部分がありますので、いずれにしても、店舗も2軒あるということなので、ちょっと心配するのは、2店舗のうち1店舗が移動販売というようなことを言われると、条例がないことによって、やっぱりそういうところに、また流れてくるんじゃないかなという素人的な危惧を持つものですから、また研究をさせていただいてと。
いずれにしても、インターネット販売が結構あるのかなというふうにもイメージしまして、そういう意味では、引き続いて十分に啓発活動をやっていただきますようにお願いさせていただいて、終わらせてもらいます。
〇日沖委員 説明いただいた中で3点ほど、確認を含めてお聞きさせていただきたいんですけども。
まずは防犯カメラの設置について、市町独自で設置されとるのとか、ひょっとしたら自治会とかが独自で設置されとるのとかあったら、そういう実態について、簡単にかいつまんで、この機会に教えていただきたい。それが1つ。
もう一つは、助長犯罪ですね。口座開設詐欺とか携帯電話契約詐欺とか、この助長犯罪というものについては、ひょっとすると、罪という、重大な犯罪なんだという認識がなかったり、意識が薄かったりするところも、これ、あるんじゃないかなというふうに感じたりしとるんですが、そういうところはどうなのかというところ。
それと、暴力団排除条例の一部改正について、ちょっと素朴な、感じたところを教えてほしいんですけれども、12ページの3の利益供与の具体例というところで、(1)の勧告対象となる利益の供与の具体例を見せてもらっとって、一番上の「対立抗争に備えて暴力団事務所の壁や窓を、防弾壁、防弾ガラスに改修すること」というところが勧告対象となるということなんですが、対立抗争を間近に控えた、対立抗争をするさなかにそのシーンを思い浮かべると、確かにいかがなものかとか思ったりしますけども、こういう業界というか社会の方々が我が命を守るためにふだんこういう施工をされるということは、命を守ることだけであったら、一般市民が危険に巻き込まれるとか、何かそういう心配があるようにも思えませんし、その業者さんが、何かに巻き込まれるという危険性というものがなければ、こういう世界の方であっても、自分の命を守るためだけの行為であればどうなんかいなという、そういう耐震化工事とか耐火工事とか、そういう類にならんのかなという、ちょっと素朴な疑問があったので、この辺を確認させていただきたい。
以上、3つのところについてお願いしたいんですが。
〇栃木生活安全部長 1点目のは他機関が公共空間に設置している防犯カメラの実態というふうなことだと思うんですけれども、8月末現在、18地区に126基が設置されていると承知しております。国の機関、国土交通省が設置しておりますのと、5つの市と1つの町、津市、伊勢市、亀山市、松阪市、伊賀市、玉城町でございますのと、それ以外の自治会等が設置しておりますのが9自治会でということで、全体で18地区の126基ということで承知いたしております。
〇別府刑事部長 2点目の助長犯罪の関係でございますけれども。
助長犯罪で検挙する、主な適用法令というのでは、口座開設詐欺。これは当初から転売目的、悪用目的で口座を開設して、通帳等を騙し取るものです。そして、犯収法、犯罪による収益の移転防止に関する法律というのがあるんですけれども、この法律で、他人に成り済まして口座を利用する、または第三者に利用させる目的で、通帳等の譲り渡し、譲り受けをするもの、そういうふうな法律があります。あと、盗品等の譲り受け、ですから、被害品であったり、泥棒をしてきたやつであったり、そういうふうなものを、知って譲り受けるものとか、携帯電話契約詐欺、当初から転売目的、悪用目的で携帯電話を契約して騙し取る。それとか、携帯電話不正利用防止法というのがあるんですけれども、携帯電話機等を、第三者に利用させる目的で譲り渡し、譲り受けをするもの。
ほか、いろいろ考えられる法令はあるかと思いますけれども、やっている者が、これが悪いことかどうかというのをわかっとるんやろうかというお話だと思いますけれども、こういうふうに、みんな、何らかの悪いことをするなというふうなのを理解してやっとる犯罪ばかりですので、それと、こういうふうなことを検挙した場合には、私どもも広報したり啓発をしたりしておりますので、これは常識的に考えても何か法律に引っかからへんやろうかと思うようなことばかりであろうと、私どもは思っております。
それにいたしましても、こういうことがないように、こんなことをしないようにとの広報啓発は必要であろうというふうに考えております。
3つ目の建設会社が暴力団事務所を防弾壁とか防弾ガラスに改修することがどうかということなんですけれども、この利益の供与の関係は、その目的というのは暴力団の運営とかをさせない、暴力団の活動を助長する、または暴力団の運営に資することとなる利益の供与ということですので、暴力団事務所の改修は、これはまさしく暴力団の運営に資するようなことです。そして、まさしく一般の方、事業者への危害には関係のないことですけれども、やっぱり暴力団がそのようなことをするということは、逆に言ったら対立抗争を助長することにもなりかねませんし、それと、暴力団事務所を見ていただくとわかると思うんですけれども、平素から防犯カメラをつけておったり、見た目にはわかりませんけど、防弾壁であったり防弾ガラスをつけておったりすると、やっぱり物々しい、周囲に対して威圧感を与えるようなことになりますので、やっぱりこれは、やってほしくない、そういうふうな項目になるんだろうというふうに考えております。
〇日沖委員 今、見解を述べていただいた、この暴力団事務所のことについては、今、述べていただいたことを理解させていただきたいというふうに思います。
それと、助長犯罪なんですけれども、みんなが悪いことを知っていてやることやでというお話でしたが、何となく、これは軽くやってしまっているような気がしてしまうところもあって、先ほど、PRはしっかりやってというお話もございましたので、ぜひ、これは確かに重大な犯罪なんだということを、機会を捉えながら、改めて県民の皆さんに認知いただくように、PRをぜひ続けていただきたいなというふうに思います。
それと、防犯カメラのところで、それぞれ各市町なり自治会なりで、独自に設置されておられるということですけれども、ぜひ、こういう形で、防犯カメラが犯罪の抑止に大変効果を上げておるということももちろんありますし、残念なことですけれども、もし何か起こったときには、解決の糸口をつくってくれるものでもありますし、必要であれば、連携しながら、県だけじゃなしに、市町、もし余力があれば自治会で力があるところなんかは、どんどんその取組を進めていっていただければありがたいなと思うんですが、こういう自治会が設置するものに至るまで、もちろん所轄の警察署とは連携しながら、危険性が潜んどる場所も調査しながら、もちろん連携の中で進めていっていただいとるんですよね。当然そうでしょうけれども、もう一度、その辺だけ改めて教えていただきたいんですが。
〇栃木生活安全部長 ただいまの件ですけれども、自治会等で設置する際には、地元の警察署に対して、管理、運用の要綱を制定する形で、要するに、その中に記録された個人情報等を含めたものがきちんと管理されておるかということをもとに設置もし、運用していくという形での助言もさせていただいておりますし、また、これは県、警察本部も含めてですけれども、市町それぞれにおいて、非常に厳しい財政事情の中ですけれども、先ほどおっしゃっていただきました犯罪抑止効果、あるいは住民の安心感、そして犯罪が発生した場合の事後捜査に極めて有効であるという考えのもと、これを拡大、拡充していきたいということで、自治体の首長にも設置に向けた予算の獲得、増額をお願いしているところであります。今後もそういった形で拡充していければと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
〇吉川委員長 そのほか、御質問等はございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇吉川委員長 なければ、これで、刑法犯の認知状況と抑止対策の推進について」から「三重県暴力団排除条例の一部改正案に関する意見募集について」までの調査を終わります。
(5)交通事故情勢と年末に向けた交通死亡事故等抑止対策の推進について
①当局から資料に基づき説明(永戸部長)
②質問
〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
〇中川委員 そうしたら、ないというのも、せっかく一生懸命説明していただいたのに寂しいですので。
この「追突“ゼロ”作戦」での公開交通指導取り締まりの推進で、私もよく、本日公開取り締まりといったのを見るんですけども、漫然な運転をしての追突が多いということで、狙いはわかるんですけども、これを昨年から始めてきて、効果みたいなものがどうあらわれてきているかというところを改めてお教え願えればなと。それは具体的な効果と、いわゆる抑止的な効果も含めてですけども、この辺のところをちょっとお教え願えますか。
〇永戸交通部長 まず、数字的なものがちょっと手元にございませんので具体的にお示しすることはできないんですけども、この「追突“ゼロ”作戦」を開始した昨年8月1日以前の1年間と、8月1日以後、今年の7月末までの数字を見てみますと、「追突“ゼロ”作戦」のおかげで、交通事故全体の数字が減少しておるという結果が出ております。しかし、その数字の中で、追突事故の割合がやはり同じように4割強を占めておるという状況は変わっておりませんけれども、この「追突“ゼロ”作戦」ということを銘打ちながら総合的な取り締まりであるとか、啓発活動をしている成果として減少傾向は認められるというふうに考えております。
また、公開交通指導取り締まりにつきましても、昨年8月1日以降、おおむね月に2回ということでの実施を開始したんですけれども、公開交通指導取り締まりの日は、1年前の同月等と比較したときに、同じ曜日でチェックしたんですが、やはり減少傾向が見られるということから、昨年11月以降は月に3回という形で公開交通指導取り締まりを推進しているところでございます。
〇中川委員 この公開交通指導取り締まりというのは「追突“ゼロ”作戦」を目的に始めたということを伺ったんですが、私も運転者として、やっぱりあれを見るとぴりっとしますよね。それで、追突に限らず、全体の運転の姿勢というか法令に対する意識が高まりますよ。ですから、月2回から月3回にしていただいた、これは当然、署員のお仕事としては増える部分がありますけども、私は実態的な検挙というよりも、取り締まりというよりも、やっぱり抑止効果という意味を含めて、これは非常に高いなというふうに思うので、それも何かこう、上から目線で取り締まるぞ、おまえらあかんぞというよりは、啓発的な意味合いに受け取れるので、ぜひ継続していただきたいなというふうに感じておる一人です。あれを見るとぴりっとしますよ、私も。
それと、もう1点、飲酒運転のゼロについて、改めてお伺いさせていただければと思うんですが、根絶に向けての対策、本当にありがとうございます。改めて確認で、条例の制定前と制定後において、取り締まり数、これは増えている方向かなと思うんですが、事故件数、死亡者数の推移を、その前と後というのを比較して、一般質問等でもあったかと思うんですが、確認的にお教え願いたいのと、引き続き、根絶に向けての県警察としての、今後の推進というか、活動の状況、この辺のところをお教え願えればと思います。
〇永戸交通部長 条例施行後の事故の発生状況等でございますが、昨年7月から今年平成26年6月までの間の飲酒絡みの交通人身事故の件数につきましては、56件発生いたしました。前年同期比ではマイナス21件というふうになっております。
また、うち死亡事故件数につきましては、3件発生しておりますが、前年の同期間と比較しますと、マイナス2件といったような状況になっております。
しかしながら、先ほど委員のほうからもお話がありましたように、飲酒運転の検挙件数につきましては、702件の検挙件数に対して、前年同期比でプラス49件というような形で、違反は多数あるというふうに認識をしております。
〇中川委員 条例施行ということにおける抑止効果も含めて、事故件数と死亡事故件数で、死亡事故件数の統計を見るのは母数が小さいからなかなか難しいと思うんですが、しかし減っているという御報告をいただきました。
私は、取り締まり件数に関しては、当然、条例が施行されて、皆さんが取り締まりの強化をしていけば、これは当然増えていくものだというふうに思っていて、これが増えることがよろしくないというふうには全く思わない。これは当然増えていくものだというふうに思っていますので、そして、結果的に事故件数なり死亡者数が限りなくゼロに近づいていくことが意味ある内容になってくると思うので、引き続きの取組をよろしくお願いしたいなというふうに思います。
〇後藤委員 どこで質問させていただいたらいいのか、ちょっとあれなんですけど、交通死亡事故等抑止対策というのをちょっと広く捉えさせていただいて。
実は、環状交差点、ラウンドアバウトということで、私ども新政みえのほうでもこの夏、長野県のほうでちょっと調査をさせていただいたんですけれども、重大事故の抑止や抑制とか、無駄な待ち時間の防止とか、CO2の削減、災害時にも有効であるとか、いろいろいいことがたくさん書かれておるんですけれども、こういう環状交差点は、道路交通法が改正されて、標識も新しいのができたというような状況の中で、三重県では、まだないというふうに認識しておりますけれども、かつて四日市にあったというが、これは一旦停止で、この環状交差点は信号なし、一旦停止なしという中でのものだと思うんですけども、三重県として、これからの見通しといいますか、今後の取組といいますかをどういうふうに考えてみえるのか、ちょっと教えていただきたい。
〇永戸交通部長 まず、当県における環状形の交差点の状況でございますが、既存の環状形の交差点としては、県内の主な住宅団地のほうで数カ所把握しております。そういった住宅団地の環状形の交差点におきましても、一方通行規制を実施するとか、いろいろな規制と合わせた形で従来の運用をやっておりますので、今、今年9月1日に施行になりました、まさに環状交差点としての運用をしているところは1カ所もないという状況でございます。
あと、今後の考え方としましては、警察の立場では否定するものではございませんので、要は、設置する場所には、通行量によってはかえって渋滞を生じさせるとか、いろんな問題もございますし、まず、環状形の交差点をつくるためには構造上相当な広さが必要だと言われていまして、その内円だけでも最小限30メートル確保する必要があるということでございますので、新たに設置する場合には、例えば団地の造成であるとか、道路管理者側の道路の新設等にあわせて環状交差点の設置も頭に入れた検討を進めていく必要があろうかと思っておりますので、そういういい場所があれば、警察本部としても乗っていきたいというふうに考えております。
〇後藤委員 私もいいことずくめというわけじゃない、どうしても二面性がありますので、特に渋滞ですよいね。交通量の多いところではかなり厳しいかなとも思いますし、中央島といいますか、真ん中に島があるような形ですので、なかなかそういう条件のある交差点があるのかなと思います。ただ、いいところも多々ありますので、ちょっと検討していただきたいなというふうに思っております。
それと、よく信号機設置の要望が出てくるんですけども、こういう条件じゃないと信号機はつきませんと、例えば、間隔が短いところでは無理ですよとか、道の拡幅がこれ以上ないと無理だとか、滞留場所が要るとか、何かそういう基準みたいなものをつくってみえるのかどうか、ちょっと教えていただきたい。
〇永戸交通部長 従来、信号機の設置につきましてはそれなりの条件というのを定めておったわけなんですけども、昨年12月、警察庁のほうから全国的に信号機の設置等について基準的なものを示すというような形になりまして、今年の1月からなんですけれども、その新基準に基づいて判断をさせていただくと。この基準につきましては、警察庁のホームページのほうで公開されておりますので、どなたでも見ようと思えば見られることになっております。
〇日沖委員 年末に向けた交通死亡事故等抑止対策ということで御説明いただきましたので、年末に向けてどういうところをというところで聞かせていただきたいんですけども、1つは、重点4S対策の継続的推進ということで、特に高齢者の交通事故防止対策なんですけれども、高齢化社会の中で、確かに起こしてしまう側も、巻き込まれてしまう側も両方、高齢者の方々の事故というのがどんどん増えてきておるように地域の中でも実感するようになりましたし、テレビなんかでも、出てくる事故の事例なんかでは高齢者の方々が多いような気がしますけれども、このシルバー対策については特に年末に向けて何をやってどう効果を上げるのか、年末に向けた交通死亡事故等抑止対策という視点からのシルバー対策はどうされるのかというところでもう一度お話を聞かせていただきたいのと、これの質問にあわせて、関連して申しわけないんですけども、何年前かはちょっと忘れましたが、今、免許証更新のときに、高齢者の方の認知度検査というんでしたっけ、あれは……。
〔「認知機能検査」の声あり〕
〇日沖委員 認知機能か。認知機能検査の義務づけが始まって以降、高齢者の事故の動向というのはどう変わったかというのも、ちょっと簡単に、そういうものを聞かせていただく、データがあれば、この関連で教えていただきたいなというふうに思います。
それともう一つなんですけれども、3の子供を守る通学路交通安全対策の推進のところで、(2)の通学路の交通安全点検結果に基づく交通安全施設の整備というものがありますけれども、点検結果に基づく対応というのは積極的にやっていただいておるというふうに理解させていただいとるんですが、これも特に年末に向けた交通死亡事故等抑止対策ということで、なかなか、これ、横断歩道の線であるとか、一旦停止のラインであるとかが、もう消えておったりして、ぜひ設置してほしいという地域の要望があったりするけど新規のものとかも含めてなかなか追いついていっていないようなふうに、私は地域の中で感じさせていただいとるんですけれども、真っ白な線が引かれるとやっぱり意識しますしね。これは抑止力に大変効果があるというふうに思います。年末に向けた交通死亡事故等抑止対策ということで、交通安全施設、特にライン引きなんかの整備も加速度的に年末に向けてやっていっていただけるということなのか、そういうところを聞かせてください。
〇永戸交通部長 まず、高齢者対策、シルバー対策についてでございますけれども、今の御質問全てに対して基本的には年間を通じてやっておるわけなんですが、特に高齢者対策につきましては、今年、交通死者の中でも4割以上を占めておるという実態も見据えて、今、交通安全協会等とタイアップしながら、特に老人会に参加していないような、いわゆる交通安全教育を受ける機会の少ないような人をピックアップしながら、年末に向けて家庭訪問等を中心に交通安全のアドバイスをしていきたいというふうに考えております。
次に、認知機能検査を導入してから高齢者の事故が増えたかどうかということでございますけども、これ自体は私も手元に数字がございませんので増減についての話ができないところでございますけれども、こういった検査を進めることによってかなりの方が、運転免許証の返納というような行為をとられる方が増えておるということは、運転免許センターのほうからも報告いただいております。そういう意味では、あえて事故を起こしてから取り消しになるよりは、ある程度自分できちっと判断できるうちに自分の衰えを認識して運転免許証の返納を、といったような形でうまくいっているんじゃないかなというように考えております。
それから、3つ目の子どもの安全に関連する部分での交通安全施設の整備ということでございます。これにつきましては、平成24年の通学路における緊急合同点検等で、順次、大きなところについては整備をして、相当な数について整備してまいりました。残すところは、信号機等の設置の必要性等が二十数カ所ございまして、この辺については、やはり道路改良であるとかいろんな条件をクリアしていただいてから整備していくということで進めております。先ほど委員からお話がありましたような路面表示的な部分につきましても、年間通じて予算執行をしながらやっております。そういう意味では、この年末に向けて個々やるというような形はございませんので、なるべく早く執行して、新たな必要箇所を点検でまた見つけていくという作業に当たりたいというように考えております。
〇日沖委員 シルバー対策について、先ほどの、交通安全協会等とも連携しながら、老人クラブの会合なんかに参加しておられない、顔を出されないような方をピックアップして家庭訪問等をして啓発してという、そこまで細かい対応をしていただけるということはありがたいことでございます。年末に向けて、地味ですけども、細かいことですけども、そういう啓発を、ぜひお願いしたいなというふうに、期待させていただきたいと思います。
それと、認知機能検査にちょっと関連してお聞きしたい。認知機能検査を導入して以降の、高齢者の事故の減に効果があるのかということでお聞きしたんですけれども、返納が増えてということはわかりましたし、以前にも返納が増えたということはお聞きしていますけれども、事故件数の動向がこれに関連してわかるようなもの、導入した後の何か数字の変化とか、もしあれば、また後で結構ですので、もしそういう部分が見えるものがもしあればいただきたいなということで、これは後で結構ですので、あればよろしくお願いいたします。
それと、子供を守る通学路交通安全対策の推進ということで、信号機をということでございましたけれども、特に年末に向けて極端に加速度的に、年末までにこれだけはというものではないようでございますので、継続して、またひとつ御努力いただきますようによろしくお願いいたします。
〇山本委員 1点だけ。日沖委員のに関連になるかと思うんですが、子供を守る通学路交通安全対策の推進で。
子どもが横断歩道で手を挙げるというのは、もう本当に今の時代、というのは周知徹底していると思うんですね。ところが、子どもが手を挙げても無視して、どんどん大人が進んでいくという、本当にマナーの欠如というか、そういうのが見受けられるんです。子どもは学校で教えられますから、教育する場があるんですけど、大人の人たちに対してどう啓発をするかということは、機会がなかなかないということで、地元の交通安全協会の総会などで話を聞いてもらう機会があるんですけど、私はそこでいつも言うんですよね、職域、会社等に、朝礼なり夕礼なりで、しっかりとしたマナーを守りましょうということを言ってくれと。そういうことを言うんですけど、まさに、この年末に向けての交通安全の意識というものでも、職域に対してどうアプローチしていくかということは大事なことだと、私は思いますが、どんな対策がとれるのかなということをちょっと。
〇永戸交通部長 いわゆる会社等を通じた安全運転教育の関係につきましては、今、安全運転管理者というのを各事業所には設置をしていただいております。これは道路交通法上の規定であるわけなんですけども、こういった方は常日ごろ従業員に対する安全教育をするということが一つの任務になっておりますので、こういった方々の協議会として、県の安全運転管理協議会というのがございます。ここを通じて、先ほど言われたようなマナーの部分、マナーというのか、これはまさにルール違反になりますので、こういった基本的な道路交通法の徹底を再度お願いするという形でこちらから資料を提供していくということは考えております。
あと、運転者の教育という観点では、免許を持っておれば当然、更新時講習というのを受けますので、講習の機会、あるいは違反とか事故を起こしたために免許証の停止処分を受ける場合には、それぞれその停止の期間等に応じた、いわゆる処分者講習というのがございますので、そういう際に、この基本的なルールというのをもう一度徹底していただくということが必要かというように考えております。
さらに、免許を取る者に対して自動車学校で初心運転者教育をするわけでございますけれども、そういった自動車学校で、歩行者や交通弱者を守るために、どういったルールがあるのかというのもきちっと教えて、先ほど申されたような状況がないように、一つでも減るようにしていきたいと考えております。
〇山本委員 安全運転管理協議会等へ働きかけるとかいうことなんですけども、今、我々がふだん、例えば今日の朝、津へ来る間に、いろんな道路でドライバーの1人として見受けられるのは、今のとも関連するんですけども、モラルの欠如で、最近多いのは、直接交通事故抑制でということじゃないかもわかりませんけども、ポイ捨て。特に、ビニール袋なんかにごみを入れて道路にポイポイ捨てちゃうというのがよく見受けられるんですよ。ああいう人はきっと、今の話での子どもが手を挙げてもとまらないというようなことがあったりして、これはもう本当に、いろんな関係機関を通じて周知徹底してもらうのが大事というふうに思います。
私は志摩市の大王町というところに住んどるんですけれども、最近、町内放送で、変な電話がかかってきたら地元の警察に通知してくださいよとか、ポイ捨ては犯罪です、こういうことやっちゃいけませんとか、いろいろなことを言っとるんです。とてもいいことだなというふうに思っていますので、今の交通安全意識を高めようというようなことなんかも、基礎自治体を通じて、町内放送というか、何々放送というんですかね、ああいう有線放送などで言ってもらうのも一つの手かなというふうに思いますので、ひとつお願いしたいと思います。
〇吉川委員長 では、ほかに。
〔「なし」の声あり〕
〇吉川委員長 なければ、交通事故情勢と年末に向けた交通死亡事故等抑止対策の推進についての調査を終わります。
(6)その他
〇吉川委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いします。
〇中川委員 警察署の整備についてお伺いしたいと思うんですが、私、四日市なんですけども、今、四日市北警察署の新たなる整備を進めていただいていると思うんですが、その現在の整備状況、それから今後の計画、できれば供用開始年度あたりをお教え願えればなと思うのと、それと、三重県内全般で老朽化等しておる警察署もあるかと思うんですが、今後の県内全般の警察署の整備予定ですね、これわかればお教えください。
〇塚本警務部長 四日市北警察署の関係でございますけれども、今年度におきましては、用地買収、これは終了しております。現在、基礎設計のための調査等々を行っておるところでございます。完成予定は平成29年度となってございます。
その他の警察署の関係でございますけれども、やはり老朽化または津波における浸水域の対策等々ございますので、桑名でありますとか紀宝または大台といった署がございます。ただ、どちらから手をつけていくのかというところにつきましては、経年の問題もありますし、津波や浸水対策、また、用地の買収、用地の確保が可能かどうかというところを総合的に勘案させていただいた上で検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
〇中川委員 警察署は本当に、その地域の一つのランドマークとして、平時においても重要な機能ですし、特に災害時にどう機能を果たすかというところでは、四日市北警察署なんかは海抜が非常に低いところでありますし、前の幹線道路、国道1号も大変に機能麻痺するだろうというところから、新たなるところを、防災面においてもアクセス面においても非常にいい場所だというように私は思っていますので、今、平成29年度に向けての供用開始予定ということで、着実なる整備を進めていっていただければなというふうに思うのと、やはり県内においても老朽化さらには津波というところでの整備を必要としているところはあると思いますが、災害はいつ来るかわからないんですけれども、しっかりと機能し続ける庁舎であるということにおいて、今、特に出た桑名とか紀宝とか大台、北勢域においては桑名、あそこも海抜が厳しいところでありますので、そういった整備を、当然、予算との兼ね合いはあると思いますが、着実な整備をお願いしたいというふうに思います。
〇吉川委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇吉川委員長 なければ、所管事項の調査を終了いたします。
2 委員間討議
①所管事項調査に関する事項 なし
②執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
教育警察常任委員長
予算決算常任委員会教育警察分科会委員長
吉川 新