三重県議会 > 県議会の活動 > 全員協議会 > 全員協議会議事概要 > 平成26年度 全員協議会議事概要 > 平成26年10月2日全員協議会概要
■ 開催日時 平成26年10月2日(木) 10時2分 ~ 11時34分
■ 会議室 全員協議会室
■ 出席議員 50名
議 長 永田 正巳
副議長 奥野 英介
議 員 下野 幸助 田中 智也
藤根 正典 小島 智子
彦坂 公之 粟野 仁博
石田 成生 大久保孝栄
東 豊 中西 勇
濱井 初男 吉川 新
長田 隆尚 津村 衛
森野 真治 水谷 正美
杉本 熊野 中村欣一郎
小野 欽市 村林 聡
小林 正人 中川 康洋
今井 智広 藤田 宜三
後藤 健一 辻 三千宣
笹井 健司 稲垣 昭義
北川 裕之 舘 直人
服部 富男 津田 健児
中嶋 年規 青木 謙順
中森 博文 前野 和美
水谷 隆 日沖 正信
前田 剛志 舟橋 裕幸
三谷 哲央 中村 進一
岩田 隆嘉 貝増 吉郎
山本 勝 山本 教和
西場 信行 中川 正美
■ 欠席議員 なし
■ 県政記者 6名
■ 傍聴者 1名
■ 協議事項
1 平成27年度三重県経営方針(案)について
(1)時間 10時2分~10時46分
(2)説明者
知事 鈴木 英敬
[戦略企画部]
部長 竹内 望
副部長 福田 圭司
その他関係職員
[総務部]
部長 稲垣 清文
副部長(行政運営担当) 松田 克己
副部長(財政運営担当) 嶋田 宜浩
参事兼税務企画課長 横山 円吉
その他関係職員
(3)説明内容
別添資料のとおり(資料はこちら)
(4)質疑の概要
〇三谷議員 1ページで2点教えていただきたい。「2 平成27年度における県政の考え方」の中で、「『みえ県民力ビジョン・行動計画』策定後に顕在化した社会情勢の変化等」と記しているが、もう少し詳しく教えていただきたい。それから下から2行目に「これまでの取組に新たな視点も加えながら」とあるが、新たな視点とはどういうものか。
〇竹内部長 まず社会情勢の変化ということであるが、具体的には14ページ以降のところで項目にあり、1点目は少子化対策、2点目は社会減対策、3点目が複雑化・深刻化する危機という捉え方で、うち1つ目は激化する自然災害への対応、2つ目は貧困の連鎖解消、3つ目は急速に拡大する県民の日常生活に潜む脅威、それから大きな4点目は産業振興、この中で航空宇宙産業、「食」の切り口、それから林業という3つの視点で取りまとめている。それから、大きな5つ目がスポーツの振興ということで、今回社会経済情勢の変化を捉えて、それに対して特に注力していこうということである。
それから、「新たな視点」ということで、現在社会減対策として、庁内の副部長クラスで「学ぶ場」「働く場」「暮らす場」という3つの社会減対策に向けた取組を検討しているが、その中でいろんな検討を通じ、現在国のまち・ひと・しごと創生本部でいろんな切り口で議論されているので、そういうのを踏まえて県としてどういうことができるのか、引き続き検討しながら、来年度の当初予算に向けて成果を出していきたいと考えている。
〇三谷議員 あまり細かいことは言わないが、4年前の行動計画を策定した当時は、少子化や人口減少というような社会情勢の変化について認識がなかったと理解してよいか。
〇竹内部長 4年前から人口について減少することはわかっていた。ただ、昨今、民間有識者の発表で、全国の市町の半分くらいが消滅可能性都市であるとした動きの中で、改めてきちんと対応していくべきと認識を深めたところである。
〇三谷議員 わかった。後は代表質問でお尋ねする。
〇稲垣議員 先ほど、来春、統一地方選挙を控えていることから、骨格的予算を視野に予算編成する旨説明いただいた。ざっと中身を聞かせていただき、みえ県民力ビジョン・行動計画の最終年度にあたるため、目標達成のために最後しっかりやっていくということで、さらにプラス注力するというところで盛りだくさんの内容になっていると感じた。
骨格的予算というものの、しっかり予算を組んでいくイメージが伝わってくるが、その辺りの考え方をもう少し確認させていただきたいのが1点。
特に注力する取組の中身について、例えば先ほどの説明の中で、産業振興の更なる進化というところでは航空宇宙産業にしっかり取り組んでいくとか、「食」でいろいろと挙げており、これはこれでやっていただきたいが、例えば、三重テラスとか、海外の戦略的な拠点を設けていたりとか、これまで取り組んできたことの次の展開というか、この後の産業振興というものが欲しいと感じた。当然、緊急課題解決の中には入れてもらってあるが、特に注力するという言い方をしてある中で、その辺りが欲しいと感じたのが1点。
また、スポーツの推進のところで、国体に向けた選手の育成ということを書いているが、市町も含め施設整備が大きな課題になってくる中で、選手の育成はもちろん、特に注力するところで施設整備というものも挙げていただきたいと感じるのがもう1点である。
それから、最後に知事もよく言っている学力向上の考え方について、特に注力するところでは、貧困の連鎖のところがそうかもしれないが、何か触れられていないような気もするので、その辺りについてもお答えいただきたい。
〇竹内部長 1点目の骨格的予算ということで視野に入れていくということで、要求自体は当然フルバージョンで要求してもらう。予算編成の中でこれまでの例を踏まえて、決めていきたい。
それから、三重テラス等について14ページ以降に記述がないということで、これについては6ページの緊急課題の7「『みえフードイノベーション』~もうかる農林水産業の展開プロジェクト」の中で、三重テラスについてはより魅力的な営業拠点となるようにということで記述している。
海外展開については、7ページの緊急課題8の「『オール三重』で本県の国際展開を推進」と記述している。
子どもの学力については、9ページで新しい豊かさ協創プロジェクトの1「子どもの学力向上協創プロジェクト」の中で、今回の全国学力・学習状況調査の結果を踏まえて記述をるるしている。
スポーツについては、注力するところでは、特に施設整備は今回触れていないが、これは県として必要な施設整備は整理しているので、それに基づいて整備していくということである。
〇稲垣議員 部長が言われたように、取組としてちゃんとやっていくことは理解しているが、何か「特に注力する取組」で新しいものを挙げているので、新しいことも必要だとは思うが、これまで手掛けてきたことをしっかり形にしていく作業がとても大事だと思う。「社会情勢の変化等に対応するため、特に注力する取組」とすると、どうしてもそちらに目が行ってしまうので、気になったところである。
今の説明で、しっかり取り組んでいくということと、フルバージョンで要求していくということなので、これから知事がどうしたいということもあるかもしれないが、骨格的とか無理にしなくてもいいのかなと思っている。
〇中川(康)議員 私も稲垣議員と少し関連するところで、学力の向上について、選択・集中プログラムには当初から載せられているが、今回の「特に注力する取組」のところは貧困のみの記述で、「社会情勢の変化等」と言うことで、「社会情勢の変化」だけ捉えるとここに入れるのはどうかという判断になるかもしれないが、「等」で捉えた場合、ずっと計画を進めてきたが、なかなか結果が出づらい状況を含めて、ここに注力するという意味を含んでいるのかなと思う。そうすると、私はやはり特に注力するというところに学力というのは、選択・集中プログラムに書いてあるからいいじゃないかという意見があると思うが、より県の方向性を示して抜き出してもよいのではと思う。
それから、最後の「職員の業務遂行の五つの心得」であるが、今年度から来年度に向けて文言とか内容でさらにブラッシュアップしたとか、変えたとかあれば教えていただきたい。何もなければ、そのままとお答えいただきたい。
〇竹内部長 今回、知事と各部局長が議論をして、社会経済情勢の変化ということで取りまとめたわけだが、御指摘のように学力向上は非常に重要な問題と認識している。
ただ、これまでの16本のいわゆる選択・集中プログラムの中で、それを特出ししてやるのか、それとも選択集中の中できちんと位置付けてやるのかという整理をする中、今回、学力については、新しい豊かさ協創プロジェクト1で明確に位置付けてあるので、そこできちんとやっていこうという整理になった。
〇大橋企画課長 「五つの心得」については、文言修正等はない。
ただ、平成26年度経営方針には、「五つの心得」の後にワーク・ライフ・マネジメントという項目を設けていたが、今年度については行政運営のほうに移している。
〇中川(康)議員 竹内部長に答えていただいた部分については、庁内の議論の中で選択集中か注力するかということで、しっかり書き分けることが必要だと教えていただいた気がする。それは大事なことだけれども、それ以上に大事なのは、県政運営としてここに最終年度、力を入れるという、発信とか終わりの部分をこういったところから感じられるかどうかという部分だと思うので、いろいろ学力向上についての県の思いなり知事の思いが、さらにぐっと出てくるようにご検討いただければと思う。
五つの心得については、しっかりと浸透するようお願いしたい。
〇村林議員 15ページの社会減対策のところで、色々書いていただいて、ぜひしっかり取り組んでいただきたいとお願いする。特に注力するということなので、こういう書き方なのかもしれないが、働く場の視点で、県内の中小企業とか商業的な部分で就職に取り組んでいくように読めるが、特に社会減の進んでいる三重県南部の商業というのは、やはり一次産業というのがあって、人が住んでいくその上で商業というものが成り立っていると感じるところがある。ベースになるのはやはり一次産業的な部分ではないかと思うので、働く場という視点の時には、ぜひ一次産業というのを絡めて考えていただきたいと要望する。
〇小野議員 14ページには少子化対策の中に若者の雇用対策、15ページには働く場の視点、更に産業振興の更なる進化のところでは、県内企業の人材育成と表記してあるが、基本的には従来からの雇用、あるいは働くということに対する考え方に、概念的な変化が大きく起こってきている部分があって、若者イコール定職にずーっと就いていくだけの雇用、働くという感覚ではなくて、従前の考え方とは違う働くということを捉えて就職を考える。あるいは、自分の自由な時間と職との関係を考えていくという多くの人たちがいるがために、働く人たちが求められても足りないということもあろうかと思う。3点、働く場というものを重点に置いていただいているので、若者側の意識の違いというものも切り込みの中で考えていかないと、職をつくれ、雇用の安定を、賃金のアップとばかり言われているけれども、中身は違うんだよということも、行政としても分析をしていただければありがたいと思う。教育の中で、そういう働き方もあるし、また違う働き方もあるという選択が全体的に広がっているので、何がいいとははっきりとは言えないが、そういうことをしっかりと捉えながら進めていくという、まさに県版総合戦略を考えていただければありがたい。
〇竹内部長 社会減にあって、若者の流出というのは大きい切り口であって、若者が進学・就職した時に県外へ多く流出するという実態を踏まえ、いかに定住してもらうか、帰ってきてもらうかという切り口、そのためには働く場がいる。一方で、若者の働き方は多様化しているという指摘かと思うので、若者と職場とのミスマッチがないように、これからいろんな形で報告させていただきたい。
〇中村(欣)議員 社会減のところで流出、流出という言葉がたくさんあるが、裏を返せば首都圏への流入ということである。
イメージとして、東京という大きな掃除機が地方に向かって吸込口を向け、地方は吸い込まれまいと一生懸命しがみついているようなところがある。この掃除機のスイッチを切ってくれという働きかけを国にしていかないと、これは絶対に敵わないところである。
掃除機以外で例えると、東京という巨大なタンクに上から水がどんどん入ってくる。大きなタンク自体は子どもは産まない。他所から入ってくることで維持しているというだけのことなので、それを止めることである。東京に自立してもらえれば地方も自立していくんじゃないかと思う。そういう働きかけを、県単独では難しいかもしれないが、一緒になってやってほしいと思う。
〇竹内部長 御指摘いただいたように、国に対してそういう提言が重要だということで、7月にふるさと知事会合を行い、社会減対策に対する大きな視点で提言をとりまとめ、本県の知事と福井県の知事で提言を行ってきたところである。
そこでは、企業の地方分散、大学の地方分散、ふるさと納税の充実といった切り口で、東京の吸引する力というのを制度的にも何とかしていかなければならないということで、提言を行ったところである。
引き続き、秋の提言でも取組をしっかりやっていきたいと思う。
〇吉川議員 17ページの新エネルギーのバイオマスについてだが、木質バイオマスは林業に絡めて非常に期待しているところだが、平成27年度は7万トンを見込んでいるとか、25年度は2万トンに留まっているとか、松阪だけの発電所の供給を前提としているように思える。
あと、2箇所計画が進んでいて、この記載には間違いないが、もっと真剣にやっていくという表現がどうなのか、林業と絡ませた表現はいいのだが、主伐とかも表現されているが、バイオマスの供給、掘り起こしについてはもっと包括的な対応がいるのではないかと思う。その点について、県は松阪あたりだけを想定しているのか、計画されている3箇所とも対応していくのか。
間伐と林業の直接的な話以外の仕組みも含めて考えられるのか、教えていただきたい。
〇竹内部長 委員御指摘の7万トン、2万トンという数字も含めて、木質バイオマス、木質チップの需要というのは、これから非常に大きな林業活性化に向けた機会になるという認識のもと、大きな方向性をとりまとめているが、これから具体的に予算要求をとりまとめていく中で、担当部は農林水産部だが、素材生産量の増大、流通体制の整備、林業技師の確保育成、県産材の需要拡大などで議論をしており、予算要求に向けて、10月には予算決算常任委員会で報告させていただくので、予算において整理をしていきたい。
〇吉川議員 木材利用の仕組みを変えないとなかなか捻出できない量であるし、業までいってないバイオマスまで、多様な対応が考えられるので、よろしくお願い申し上げる。
〇日沖議員 1点だけお聞かせいただきたい。4ページの緊急課題解決4の若年者の就労支援についての記述のあたりのところ。非正規雇用の安易な選択の防止など、若年者の正規雇用を促進するための取組ということで、マッチングの話なんだろうが、この非正規雇用の問題の捉え方というのが、働く側が安易に非正規雇用を選んでいるという捉え方というのも確かにあって、それを正規雇用のところに誘導していくというのは確かにあるんだろう。しかし、今われわれとして捉えているその問題というのは、これまでにも働き方のルールの緩和の中で、特に製造業などで、雇用する側が非正規雇用に多くを頼って、なかなか若い人たちが正規雇用に就きたくても就けないというところを特に大きく捉えていかなければならない。働く側の視点としての課題と思うが、働く側が安易に選んでいくというのも確かにあるかもわからないが、本来もっと捉えていくのは、正規雇用に就こうとしてもつける環境が今乏しいというところを、そういう環境にあるというところを、行政が民間の正規雇用の枠を広げるということはなかなか難しいかもわからないけれども、捉え方としてはそういう視点から捉えるものだと思う。この辺りの記述に絡めて捉え方というのを改めて聞かせていただきたい。
〇鈴木知事 表現の問題もややあるのはあるが、先般の一般質問で私も答えさせていただいたが、県行政としてアプローチが概ね可能なところとして、不本意に非正規を選択してしまっていたり、ちゃんとした情報を知らずに安易に非正規を選択してしまったり、ということに対する企業側や若者側に対する啓発などについて、今回一つの予算などを考えながら記述させていただいているわけである。根本的な問題意識として、そういう雇用環境全体の、日沖議員から御指摘のあったような部分についての認識はわれわれもしている。じゃあ、それを先ほど議員もおっしゃったように、県の行政の施策において解決できるかどうかという問題があると思うので、そこは例えば予算要求の際に、やる事業はこういう事業をやるんだけれども、問題意識としてはもっているというような記述で説明をさせていただくことで、私たちもそういう問題認識をしながら、事業は今申し上げた事業になるかもしれないけれども、そういう取組をさせていただくようなことというのがいいのかなと思っている。
〇今井議員 選択・集中プログラムの減災プロジェクト、特に注力すべきは自然災害があるが、今年度から森と緑の県民税、これを使ってやるということはやっぱり自然災害の発生であるとか、そういったことから県民を守るために県民の方に負担を強いる。しかし、この中に一つも言葉が出てこない。やっぱりこれは昨年度もこれでやってもらったのかもわからないが、改めて今年度から取組をはじめて、来年度くらいまでは県の予算のほうが市町より多いという中、安全を守るという意味で書いてもらったと思うので、その辺の記述はどちらかには入れてもらうべきだと思うが、いかがか。
〇竹内部長 御指摘の点、検討させていただきたいと思う。
〇鈴木知事 今、今井議員が御質問いただいたこと、先ほど中川議員から御質問いただいたこと、稲垣議員、三谷議員から御質問いただいたことで、共通するのはすでに選択・集中プログラムとかで、行動計画をつくったときに枠組みがあって、それを強化するものについてどう扱うかということと、少子化や人口減少などの課題を認識していたけれども、行動計画の中にこういうプロジェクトが入っていなかったと。例えば去年で言うと、中小企業振興条例とか、その前の年でいくとライフイノベーション総合特区とかはここの社会情勢の変化等のところに入れてあるのだけど、そういうものをどう扱うのか。それから、今、今井議員がおっしゃっていただいたような、前までちゃんと社会情勢の変化のところに入っていたやつで、引き続き強化して取組をやっていくものについてどう扱うか。この3種類のそれぞれにどう仕分けるかということについてが、整理がわかりにくい面とか、そういう部分があると思うので、今日の全員協議会でのいろいろな御意見を踏まえて、しっかり再整理をしてわかりやすく説明をさせていただくような形にしていきたい。
〇中嶋議員 概ね異論はないが、来年選挙がある中で、例年と違って、行政は継続性が大事とは言うものの、また6月くらいに柔軟な見直し、直近の民意を反映した見直しというのもある経営方針だという認識でよいか。
〇鈴木知事 骨格的予算も視野に入れ、というふうに申し上げたのは、そういうことと認識していただいて結構だし、そういう直近の民意を受けて柔軟に対応する部分と、一方で県政に空白があってはならないので、しっかり予算計上すべきものは計上するという両方の考え方を合わせ持つ経営方針と考えていただければいい。
2 平成27年度当初予算調製方針等について
(1)時間 10時46分~11時34分
(2)説明者
知事 鈴木 英敬
[戦略企画部]
部長 竹内 望
副部長 福田 圭司
その他関係職員
[総務部]
部長 稲垣 清文
副部長(行政運営担当) 松田 克己
副部長(財政運営担当) 嶋田 宜浩
参事兼税務企画課長 横山 円吉
その他関係職員
(3)説明内容
別添資料のとおり(資料はこちら)
(4)質疑の概要
〇中嶋議員 2点教えていただきたい。まず、4ページの「財政調整のための基金」の見込みの中で、後年度交付税精算分57億円というのはどのようなものか教えていただきたいのと、13ページのいちばん下、3の新営改築改修費というものは、ちょっと聞きなれない名前のため、どのようなものか教えていただきたい。
〇稲垣部長 まず、交付税の精算分であるが、交付税は、交付税の需要と基準財政収入額を算定して、その差し引きの部分が、交付税交付金という形でいただくことになる。今年度、基準財政収入額の部分が、当初の算定よりも少し税収が増えるという見込みが出てきており、それが多分60億円か、50億円ぐらいだと思うが、そういった部分は、交付税を現時点でもらい過ぎているという状況になるため、その部分については、次年度以降に精算されることになる。今回、税収が伸びたため、その分大きくそういう形になっているということで、財政調整基金のほうに積んで対応していきたいというものである。
〇嶋田副部長 2点目の新営改築改修費は、内容としては新たに建物をつくる時、あるいは、大規模な改築をするようなときは、営繕課の意見を聴取する。これは例年、このようなシステムで建物を建てる時はやらせていただいている。
〇中川(康)議員 2点お聞きしたい。1点は、予算編成のプロセスの優先度判断で、3ページから4ページに書いてある、今回はAを90%、Bを10%ということで、2年連続できたやつの踏襲ということで、改めての確認だが、今回もCがないところでの政策の継続性、事業の継続性ということから言って、Cはもう一発やったらよいということも含めてと思うが、CがないというところでのA90%、B10%にしたところのお考えを確認したい。
それと重点化施策については、別途、A+の要求をしていいと書いてあるが、これもA90%の中においてのA+だと思うが、この考え方とか取り扱いをもう少し詳しく教えていただきたい。それと、Aに関しては、そのまま要求でいく可能性が高いのかなと思うが、Bについては、例えば減額もあり得るとか、まあ廃止はないと思うが、その辺の考え方をもう一回、確認したいというところでの全体像が1つ。
それと、2点目には、7ページで予算の性格ということで、今回は骨格的予算も視野に入れということを何度も聞かせてもらっているが、ここの表記をみると、骨格的予算を視野に入れ編成する方針であるが、要求にあたっては年間総合予算で編成してという書き方をしている。これを読むと基本的に各部は、とりあえず全てを出してくると思う。骨格的予算だから、これを減らそうとか、これを改選後の補正に回そうということには、これを読む限りにおいて各部はそうはせずに、とりあえず出してくると思うが、骨格的予算を視野に入れという部分は、出してきたが、その上で、例えば知事なり財政が骨格的にするために調整するというような含みを持たせて書いているのか、それとも、そこも含めて削ってこいとしているのか。骨格的予算も視野に入れと何度も言っていただいているが、編成については、とりあえず全部出してくるような雰囲気に聞こえるため、この辺のところもう少し、お聞かせ願いたい。
〇稲垣部長 優先度判断のA、Bについては、継続してやっているという状況の中で、当初、A、B、Cという形で出発したが、一定程度、棚卸しが進んできたという中で、今年についてもAとBの2段階という形の整理をさせていただいた。ただ、いずれにしても厳しい財政状況の中で、どういう形にしろ、政策の優先度付けというものは必要であるため、そういった意味からも、A、Bという形の部分で継続させていただいている。
それから、A+の部分は、先ほど言ったように、重点化施策について通常のシーリングに100分の15を掛けて、要するに特出しで考えているので、その意味でA+という形とした。
それから、骨格的予算の部分については、議員がおっしゃるとおりであり、各部は年間総合予算という形で、フルバージョンで要求をすることになる。ただ、フルバージョンで要求した中で、どれを平成27年度当初予算に計上するのか、それとも送るのかという判断が、これから予算査定の中で、知事のほうでやることになる。
〇中川(康)議員 予算編成のプロセスにおける、A、BもしくはA+の考え方はよくわかった。あと、骨格的予算も視野に入れ、というところは、各部はフルバージョンでとりあえず出してくると。その上で、知事もしくは財政の方で、その辺のところをしっかりと精査して、当初に計上するのか、補正対応していくのか、というところの意味合いがあると。この2行を読んだら、この言葉が前に出過ぎて対外的アピールだけしっかりされて、内容見れば同じだという可能性が高いと感じたことから、確認させてもらった。
〇今井議員 組織機構について、平成27年度どのような組織体制がいいのかということを検討いただくと思うし、毎年こういうふうに、もうほぼ決定したような状況で議会にも示されてくるのだと思うが、その前段階として、これから社会情勢の変化に伴い注力していくことを平成27年度にやっていく、国が地方創生であれば県は地域創生ということになるのか、各地域に合ったきめ細かい対応が必要であるということであれば、特に出先機関の組織のあり方がもう一度問われてくると思う。その上で、県として組織体制を決める時にどのような体制でこれまで決めてきたのか。例えば市町や各種団体の意見を聞く場所があるのか。また、前もって案という前に議会から意見を聞いてもらう場所があるのか。今後、今までの確認も含めてであるが、組織機構の見直しはどういう場でやろうとしていくのか教えてほしい。
〇稲垣部長 御案内のとおり、鈴木県政になってから本庁と地域機関については大きな改正をしている。基本的には政策体系にマッチした形での組織体制であるので、平成27年度については、骨格の部分を大きく変えるイメージはない。また、これまでの組織改正についての手順であるが、当然のことながら市町に関係のある部分については説明させていただき、議会には当然大きな考え方を順を追ってお示ししながら決めてきたと思っている。もしそのような形になるのであれば、当然これまでの手順を踏んだ形で改正することになる。ただ、今回の組織機構については大きな骨格の部分での改正はないが、国の動きや社会経済情勢の変化があるので、タイムリーに対応する部分での組織の変更の部分は検討の余地があるということでこのような調整方針となっている。
〇今井議員 以前、「美し国おこし・三重」のイベントで各出先機関に担当監のようなものを配置していた。今後必要なものがあればそういったことがされていくのかもしれないが、そういった意思決定といったものが、三重県中小企業・小規模企業振興条例ができて、各地域での細かな対応や今後の各地域の課題解決に向けたことなど出先機関に対する各地域の皆さんの意見も聞いてもらいながら、県の政策をしっかりと実行していく上で必要なことであるかもしれないので、より多くの方の御意見も含めていただきながら進めていただきたい。
〇中西議員 ちょっとこの中でそういった記述があるかどうかあまりはっきりとわからないが、総務省から公共施設の総合管理計画の見直し、策定をするようにといった話が来ていると思うが、平成27年度に向かってこういうところから始めるという部分はあるのか。
〇稲垣部長 議員御指摘のとおり、国からそのような話が来ており、私どもとしても、人口減少社会といったものを見据えながら、公共施設の基本的な方向性についてどのようにしていくのかについての作業をしている。ただ、個別具体の計画については、私どもが考えている計画では触れずに、個々の計画に委ねるような形になると思う。
〇中西議員 先の話になるかもしれないが、年明けになると公会計も含めたような形で総務省からソフトのようなものを出すと言った話もあるようなので、そのような部分も含め、年明け早々どうこう言う事ではないが、平成27年度、28年度、期限も切られてくるような感じであり、その辺も含めて準備をしていってほしいと思うのでよろしくお願いしたい。
〇稲垣部長 公会計制度の改革の部分については、当然国の動きを踏まえながら的確に対応していきたいと考えている。
〇東議員 12ページの「歳出に関する事項」の「普通建設事業について」のところで県単事業があるが、財政的には年々厳しくて、県単事業の額がかなり減っているというのはわれわれ議員も含めて認識しているところであるが、一方、経営方針(案)の15ページに国土強靭化計画を国が策定して三重県版をつくるとある。しかもその土砂災害防止法が、つまり十四、五年前に法律ができて、やっと三重県で3市町がいわゆるレッドゾーン、イエローゾーン地区指定をできたという状況で、前倒しで指定をするという旗印を上げたわけである。そうすると、国補事業の認定の分と県単でしかできない部分が採択基準の中で当然出てくる。そうするとジレンマに陥るのではないかという気がするが、その辺の国の動向、つまり県単でやるべきだ、公共事業でやるべきだ、というのがあらわにぽんと出てくる。少なくとも5年間で全部やろうと思うと相当な、今までお金がなくてできないというジレンマがある中で10年間を5年間にしようということになると一気に要求が出てくる。その辺をどう調整するのか聞きたい。
〇稲垣部長 まず総論的な話からすると、配分する行財政資源には限りがあり、ましてやこの間も説明させてもらったが、財政状況は非常に厳しい中で、一方で必要な事業はやっていかないということになると、これは必然的に優先度判断を事業の組み立ての段階からやってもらい、厳しく選択と集中を図っていく以外にないと考えている。その中で、議員指摘の部分については、予算調製方針の4ページを見ていただきたいが、先ほどおっしゃった土砂災害や河川の堆積土砂、公共施設の緊急修繕などを今般、特定政策課題枠として位置づけているので、そういった意味では所要額で要求ができる。ただ、当然、予算全体の縛りがあるので、要求額をすべて認める形とはならないと思うが、そういった一定の配慮をしている中で対応をしていくのかと思う。
〇東議員 もうひとつは起債残高を増やさないというところもあって、県単については当然起債が増えてくるわけなので、このバランスが滅茶苦茶難しいと思う。仕事はしないといけない、けど起債もかける必要がある、国からの予算は限られている、ここはすごい試練の場だと思う。県民がどこの部分で安心を求めるかというのは、調査しだすと多分いっぺんに行政需要が出てくる。その辺はパキっと説明ができる材料、優先順位といっても三重県は広いので、うちとどこと比べてどうかというのは県民は良くわからないし比較しようもないところがあって、すごく丁寧に説明する必要があると思う。そういう気持ちで質問したので頑張っていただきたい。知事、何かコメントがあれば。
〇鈴木知事 紀北町での平成23年度の1対1対談を機に河川の堆積土砂撤去の箇所の優先順位の選定の仕組みをつくって、当該年度、それから2年間どういう順番で取り組むかという事を全県で見られる仕組みを今年度からしっかりスタートさせた。おっしゃるとおり、優先順位と県民の皆さんへの丁寧な説明というようなことが重要だと思っているので、起債の事も含めてナローパスではあるが、だからこそみんなで知恵を出し合ったり、後は地域の皆さんとのコミュニケーションを増加させたりすることで、納得感の少しでも高い、そういう予算編成に向けてしっかり取り組んでいきたい。
〇中森議員 9ページの事務事業の見直し等の中の(4)投資的経費の重点化、公共事業のコスト縮減と品質確保の欄で、最近、取引の実勢、労務単価、資材単価などなど、社会情勢の変化がここに表れている中で、この文章でいくと品質の確保を保ちながら公共事業のコスト縮減という相矛盾する事象になっている状況を、現状を踏まえた表現にしないと、なかなかこうはいかないかなという現状がある。大きな事業を控えている中で、設計段階からそういう面を注視しないとこのコスト縮減はとうていおぼつかないと考えるので、表現もそういう状況を踏まえた表現にした方がいいのではないかと思う。
〇稲垣部長 御指摘は十分承知しており、今般の社会経済の中でかなり単価がアップしているという状況も踏まえてこういう形の表現とした。ただ、単価の上昇はあるが、だから無制限に公共事業のコストを大きくしていくことではないので、そういう意味で労務単価やそうしたものに留意しつつ、トータルとして公共事業のコストの部分についても配慮していくという表現にしているつもりである。
〇中森議員 コスト縮減という精神は当然だが、総額的には色んな平米単価であったり、単位面積当たりの労務単価が上がるという状況は十分承知をしておかないといけない。