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平成26年6月18日 教育警察常任委員会 会議録

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教育警察常任委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成26年6月18日(水) 自 午前10時1分~至 午後2時25分

会  議  室     502委員会室

出 席 委 員     8名

              委 員 長      吉川   新

              副委員長       中村 欣一郎 

              委   員      小林 正人

              委   員      中川 康洋

              委   員      後藤 健一

              委   員      北川 裕之

              委   員      日沖 正信

              委   員      山本 教和

欠 席 委 員      なし

出席説明員

       [教育委員会]

              教 育 長                                 山口 千代己

              副教育長                                信田 信行

              次長兼総括市町教育支援・人事監(教職員・施設担当)  福永 和伸

              次長(学習支援担当)                        山口   顕

              次長(育成支援・社会教育担当)                 長谷川 耕一

             次長(研修担当)                           中田 雅喜

             教育総務課長                             荒木 敏之

             予算経理課長                             中西 秀行

             教職員課長                                梅村 和弘

             福利・給与課長                                  紀平 益美

             学校施設課長                               釜須 義宏

             高校教育課長                             長谷川 敦子

             小中学校教育課長                          鈴木   憲

             特別支援教育課長                          東   直也

             生徒指導課長                             田渕 元章

             人権教育課長                             小松 貞則

             保健体育課長                             阿形 克己

             社会教育・文化財保護課長                     田中 彰二

             研修企画・支援課長                         谷口 雅彦

             研修推進課長                             松井 愼治

             学校防災推進監                           清水 英彦

             教育改革推進監                            宮路 正弘

             学力向上推進監                            山田 正廣

             特別支援学校整備推進監                     大藤 久美子

             子ども安全対策監                           倉田 幸則

             人権教育監                              松村 智広

                                                      その他関係職員

委員会書記     議  事  課  主幹   坂井   哲

              企画法務課  主査  新開 祐史

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     1名

傍  聴  者     2名

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 所管事項の調査

  (1)平成26年版成果レポート(案)について(関係分)

  (2)平成27年度三重県立高等学校募集定員総数の策定について

  (3)「グローバル三重教育プラン」に係る平成26年度の主な取組(教育委員会関係)について

  (4)第25回全国産業教育フェア三重大会について

  (5)第三次三重県子ども読書活動推進計画(中間まとめ案)について

  (6)伝統的海女漁の文化財保護と今後の国指定に向けた取組及び世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年に向けた取組について

  (7)審議会等の審議状況について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 所管事項の調査

  (1)平成26年版成果レポート(案)について(関係分)

    ①当局より資料に基づき説明(山口次長、信田副教育長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御意見がありましたらお願いいたします。

〇小林委員 1点教えていただきたいんですけども。
 学力の向上のところで、3ページの22102、この社会に参画する力の育成というところなんですが、この目標達成状況が0.95というんですけども、これは「新規高等学校卒業者が、就職した県内企業に1年後定着している割合」ということですが、分母は何人になるんですかね。当然就職できなかった方もあると思いますし、県外で就職した方もあると思いますし、そういう内容から、何人に対しての目標達成率なのかというのを教えていただければと思います。

〇長谷川課長 平成24年度に就職が内定した生徒の1年後の定着率となっておりますが、平成24年度の生徒の就職内定者数は3979名ということでございます。県全体として3979名。

〇小林委員 そうすると、この3979名の中には、県外へ行かれた方とか就職できなかった方というのは入っていないんですよね。平成24年度の全体で進学しなかった数というのは把握されていますか。

〇長谷川課長 就職希望者数4118名に対して、未内定者数が139名ということでございます。

〇小林委員 数は大体わかりました。
 あともう一つお聞きしたいんですけども、この0.95ということで、0.05の方が離職されとるということなんですけども、その方へのフォローというのはきちっとされているんでしょうか。

〇長谷川課長 県の事業の中で、県の高等学校の就職担当者が事業所のほうを回らせていただきまして、生徒の定着状況であるとか、どのような状況で離職したかというふうな聞き取りを、本年度させていただく予定でございます。

〇小林委員 ぜひやっていただきたいと思います。というのも、高校を卒業されて、新規で就職される方の中でも、高校によって随分就職率の偏りがあると思うんですね。ちょっと何年度かはわかりませんけども、恥ずかしい話なんですが、私の出身の鈴鹿市の稲生高校、たしかここが全体の残った就職できなかったところの7割か8割を占めとったような感じがするので、そういうところをピンポイント的に、そういう支援員の方とかを配置していただいて、取り組んでいただきますことを要望させていただいて、終わります。

〇吉川委員長 ありがとうございました。
 副委員長に、出た発言を箇条書きに整理していただこうかなと思います。たくさん質問が出そうな気がしますので。

〇北川委員 施策221の学力の向上について、前年度の委員の三谷代表のほうからの引き継ぎもありまして、学力の向上については、ここの成果レポートのところしか今日は項目がなさそうなので、少し全般的なところも含めてお聞きしたいというふうに思います。
 昨年度の3月の常任委員会でもいろいろ議論があって、新年度予算に対してこの学力の向上をどういうふうに進めていくかという施策のあり方の中で、1つ議論があったのは、いわゆる学力とそれに影響する所得だとか親の学歴だとかで、こういうところの議論はいつも出ていて、一般的には家庭環境の状況と学力との相関性がかなり強いという話をいつも聞くわけですけれども、この平成26年度の改善のポイントと取組方向にもいろいろと書いていただいてはあるんですが、そういう部分の分析だとか対応だとかいうものが特に文章として出てこないものですから、県教育委員会の考え方として、そういう学力と家庭の総合的な環境との関連性、そして、それに対してどんな考え方、どういう対処の考え方を持っているのか、そのあたりを聞かせていただけませんか。

〇山口次長 御指摘ありがとうございます。
 例えばでございますが、県のほうの教育改革推進会議の中には耳塚先生も入っていらっしゃるところでございまして、従来いわゆる社会教育関係の学者先生のほうからいろんな見解が提示されており、さらにはまた、それが国の文部科学省委託調査という形も通じて、一定程度、さらにそういった視点というのが重視されているという状況認識だと思っております。そうした中で、三重県におきましては、例えば、外国人児童生徒が非常に多い。あるいはまた、それがエリアによって多少というか、かなり特徴がある、そういった状況もあると思っております。
 例えばなんですが、そういった全般的な三重県の状況を踏まえつつ、一つにはモデル様式を通じて各地域の状況分析というのをしてほしいということを考えてございまして、地域の事情に応じて、一律でできる、できないというのはあると思いますけれど、そういった形も通じて、県教育委員会としてのメッセージでもありますし、また、地域でなければ把握できない個別事情というのもあると思っております。そういったものを踏まえながら可能な形で、うちの地域ではこういう努力はできるけど、地域では限界があるので市教育委員会なり県教育委員会なりにこういうことをしてほしい、そういったコミュニケーションをやっていければということを想定してございます。

〇北川委員 今、モデル様式を使って各地域の情勢分析を行うということで、地域でなければ把握できないことも把握してということですが、もうちょっと具体的に。どんなレベルのことがこれでわかるんですか。あるいは実施の時期というのは。

〇山口次長 まさにそこは、一律にトップダウンでやるということではなじまないと思っておりますので、御相談しながらということではあるんですが、この全国学力・学習状況調査との関係でいいますと、御案内のとおり8月末には公表が想定されていますので、そこに間に合う形で議論を進めていきたいと思っております。

〇北川委員 時間がないので、そこの部分はまたゆっくり後で教えてください。
 教育改革推進会議のメンバーに入っていただいている耳塚教授のお話が出ましたけども、3月に文部科学省が、お茶の水女子大学のほうに委託されて、全国学力・学習状況調査についてきめ細かい分析をやったと。それが公表されていますよね。その結果として大きく言われているのは、やっぱり家庭の状況、特に世帯収入、あるいは父母の学歴で、世帯収入が高くて高学歴の父母、こういうところはやっぱりこの学力調査の結果がすごく高くなっていると。この相関性で見ると、はっきりと左から右に、世帯や学歴に沿ってきれいに右肩上がりの線になっているということが公表されていますよね。このことっていうのは、学力の向上を進める上でのベースの話というか、学力を低下させている要因、起因するものは何かというところの分析で非常に大事なところだと思うんですけれども、これは当然、全国的な調査です。県独自のこういう調査をやるべきで、やったらどうかというので、三谷委員のほうから3月に質問もあったかと思うんですね。市町との関係もありますし、個人情報でもいろいろありますし、なかなかそれは難しいですよねという議論もありました。
 しかし、三重県が本気で学力の向上を図っていくというのであれば、少なくともこういうところの押さえというのをきちんとした上で、その上で前提としてスキルアップだとか家庭教育だとか、いろんな取組をやってもらうというふうにつなげていかなきゃならないと思うんですけれども、県としてこの辺の関連性を見きわめていく、そういう調査を行うような考え方というのはないのか、改めてお聞きしたいと思います。

〇山口次長 一般論としては、政策を進める上で、御指摘はごもっともだと考えておりますんで、どういう形でできるか、例えばモデル様式の話なんかも一つのきっかけとしまして、検討をしっかり進めてまいりたいと思います。

〇山口教育長 家庭環境とか親の学歴とかいうことを耳塚教授も教育改革推進会議では言われましたが、昨年の就任当初に言われたことは、私ども三重県教育委員会の目標の設定の仕方がまずいのではないかということで、会議の中で冒頭言われまして、授業に満足する割合、これで学力がつきますかねということを言われたことが非常に衝撃的でございまして、もう少し全国学力・学習状況調査を意識した目標設定をする必要があるのではないかということでございます。それが1点目です。
 2点目につきましては、三重県の県民所得が平均すれば非常に高いということは、もう御案内のとおりだと思うんですね。私も秋田県に行かせていただいたり、あるいは福井県にも行かせていただきましたけども、じゃあ、あそこの地域の所得が高いかということでもないと思うんですね。そういう中で、学校教育の中で何ができるか、家庭教育の中で何ができるかというと、所得を上げてもらったら、それは一番いいんでしょうけども、所得を上げるまでには物すごく時間がかかると思うんですね。それで、それが低いから施策を打っていかないとあかんというのは、例えば市町教育委員会がつかんでおる要保護世帯ですね。そういうあたりについては私どもも資料なりで数値をいただいておりまして、そのあたりでやっていけるのかなと思うので、そういう非常にプライバシーにかかわるようなことを市町の教育委員会とお話しさせてはもらいますけども、どこまでできるかと。それでさえも、市町教育委員会なり現場なりでは県教育委員会の調査が多過ぎて、もっと会議も精選して、調査も精査、精査と言っとる中で理解が得られる、あるいはこういうことに使ってもらえるんやったら調査に協力するよということがないと、現場の過重負担になろうかなと思っておりますので、次長が言いましたように、今後公表のモデル様式の策定に取り組む中で、どういう形で学校なりが現場の実態を踏まえて教育をやってみえるかということを把握しながら、相談させていただきたいということでございます。

〇北川委員 いわゆる県レベルで調査をしていくというのがなかなか難しいというのはよくわかるんです。これ以上議論しませんけど、そこは逆に言うと学力の向上にかける本気度の問題だというふうに私は思っています。それはちょっと横に置かせてもらって、少なくとも、せっかく文部科学省が調査をして、この3月に発表されているので、こういうものもきちんと常任委員会のほうに資料として出していただきたい。我々もそういうことをベースに考えながら、どういう施策が必要なのか、どういうところの改善が必要なのかというのをやっぱり議論してもいきたいと思うので、ぜひ早い段階で。ホームページに堂々と大きく出ていますので、見ると言えば見られるんですが、やっぱり委員会の中でオーソライズしたものとしてきちんと議論もしていきたいなと思うので、ぜひ資料として出していただきたいというふうに思います。
 いわゆるひとり親家庭だとか、あるいは生活保護世帯だとか、そういう部分での学習支援というのは、ようやく国もいろんな形で支援をしながら、各地域でも取組が進みかけているところだと思うんです。逆に数字を把握されているということであれば、そういうところも、これは健康福祉部の話ですよねということじゃないと思うんですね。学力の向上という目線で見たとき、これは学力の向上を全体的に統括する教育委員会の一つの責任のある分野だと思うので、教育委員会が数字を持っているだけじゃなくて、やっぱりそういうものも委員会のほうに提示いただきたいし、場合によっては我々から委員長に申し出をして、健康福祉部にも来てもらって、少しそういう話を聞かせていただくということも必要だろうと思います。
 なおかつ、今の子どもの状況というのは、就学支援のパーセンテージも10%を超えているというふうに聞かせていただいていますし、そんな部分を考えていくと、単に生活保護世帯だとかひとり親家庭だとかいう範疇にとどまらない、やっぱりサポートが必要な家庭や子どもというのはパーセンテージとしてかなり存在するので、そういうところを前提に県教育委員会としてどういうふうに引き上げていくかを、やっぱりここは姿勢として示してほしいと思うんですが、これは健康福祉部の範疇ですよということで済まされてしまうのか、県教育委員会としてどういうふうにそこへ対応策を打っていくのかという考え方があるのか聞かせてください。

〇山口次長 御指摘ありがとうございます。若干、身内といいますか、教育委員会の中におきましても、いわゆる狭い意味での学校部局といいますか、というところだけでないところとの兼ね合いというのも同様にあると思っていまして、そういった意味での部分というのは、情報の共有と活用をしていくという考え方を持って、できることを考えていきたいと思っております。

〇山口教育長 先ほど次長も言いましたように、学習支援分野だけじゃなしに、社会教育分野ということで御案内のとおり、放課後児童クラブだとか学校支援地域本部事業だとか、学校の先生方が過重労働にならないような形で、地域の協力を得ながらそういう事業もやっていますので、そういうあたりは、県教育委員会はそういうところに踏み出していないのではないかということよりも、市町教育委員会の申し入れなり、そういうものも受けながら一緒にやらせてもらっとって、トップダウンでこんな事業がいいですよ、どうですかと勧めても、やっぱり市町教育委員会にしっかりとそれを受けとめてもらえないと、なかなかいいコミュニケーションにならなくて、子どもたちのためにならないのかなと思っております。ですので、そういう地域力を活用しながら今やらせていただいておるという、そういう状況でございます。

〇北川委員 我々もこの6月から調査をスタートしたところなので、7月、8月には委員会としてのいろんな調査もありますので、そういうところの調査をさせていただきながら、次の常任委員会でもう少し議論を深められればなというふうに思っております。

〇中川委員 先ほどの北川委員の質問内容に関連する形でもう少しお聞かせ願いたいんですけども。
 僕も一般質問で子どもの貧困対策、これは健康福祉部がやっている学習支援事業のところを捉えさせていただいたわけですが、生活保護受給世帯、ひとり親家庭、それから、児童養護施設に対する対策を、健康福祉部が所管ではあるけども、展開していると。今後もこれを充実させていくことの必要性があるんじゃないかというふうに思っているわけですけども、教育委員会としてこの学習支援事業をどう捉えておるかというところをまずお聞かせ願えますか。

〇山口次長 組織の常でございますが、いわゆるという言い方であれば、縦割りという言葉もございますけど、逆に組織がそれぞれつかさを持って、まずもって一義的にしっかり対処するということは、むしろ必要なことだと思っておりまして、その意味で、一義的な視点でまずそういった事業をやっていただいているということは重要だと思っております。その上で応用問題として何ができるかというところは、本当に御相談のところだと思いますので、こういった御指摘は、もとより私どもとしても問題意識を持っておりますが、さらに研究、検討してまいりたいと思っております。

〇中川委員 時代背景とか社会的な中でもあると思うんですけども、この部分が本来的には学校教育が担う分野の一つであるのではないかというところに関してはどう考えるか。

〇山口教育長 子どもの貧困対策で様々な学習支援事業をやってみえるということでの、子ども・家庭局との連携ということでございますが、先ほども出ましたけども、学校の中、特に小学校でございますが、放課後児童クラブなどを展開する中で、市町教育委員会が同じ棟でやるということで、学校の教職員にとっては午後3時半で放課ということでありますけども、在校中はいろいろ目配りしておるというような話も聞いておりまして、そのあたりについては、子ども・家庭局だという話じゃなしに、こちらも市町教育委員会に理解を求めながら、できる協力をぜひしてもらいたいというような話をさせてはいただいておりますが、それが十分でないということは承知しております。

〇中川委員 この健康福祉部がやっている学習支援事業、貧困対策、これは要するに、まさしく今、北川委員が言われたように、所得とか外形的な部分で判断がされていて、希望している方、子どもたちが、まだ絶対数は少ないけども、来ているわけですよ。けれども、様々な状況において、いわゆる授業における学校教育、授業だけではどうかというような部分の対策として、学力の向上を含めて、北川委員が御指摘された部分やと思うんですけども、例えば当然親の了解のもとで家庭訪問をさらにして、家庭学習の部分にしっかりつなげていくとか、午後3時半以降は放課後やけども、親の了解のもとで個別的に補習を行うとか、夏休みに、これも当然親の了解のもと、補講とか家庭訪問等をしながら、その辺のところをしっかりと学校教育が担っていくとか、また、朝勉をするとか、そういったことを行っていくことができへんのかなというふうに思うわけです。教育長は、まさしく教員の負担の過重をという話もされたけども、ここは工夫次第で、学校の管理者以下に理解があれば、そういったことなんかもしていけるのではないかというふうに思うわけですが、その部分についてどう考えますか。

〇山口教育長 まさしく委員が言われましたように、私は、個別学習は親の了解のもと、家庭でやってほしいと。本当は例えば宿題を出しっぱなしにしても、家庭へ持って帰って宿題ができるような環境の家庭ばかりではないでしょうと。そういう中で、学校で、例えば12時で、給食で放課とさせるんやなしに、1時間でも面倒を見る。それを例えば火曜日と金曜日と規則的に決めて、残りたい人は残ってくださいねというようなことは、小中の校長会とか市町の教育長方にはお話ししています。いわゆる定期的、規則的にやる、この子だけをとターゲットにすると、残され坊主とか何とかかんとか言ってからかわれますから、その子の人格とかそういうものも大事にしながら、時間を設定してそういう学習の機会を与えてほしいというようなことを申しております。
 先ほどの子ども・家庭局の話で、貧困対策ということでは、3月にみえの学力向上県民運動で、私も初めてプレゼンテーションを聞かせていただいたんですが、ある委託事業者が子どもの貧困対策で、高校入試に向けてどうやって子どもたちに寄り添ってきたかという報告を聞かせていただいて、やはり個別指導が必要な部分はあるんだなということを学校教育に携わる者としてそう思わせていただきましたし、先ほど個別学習の大切さを言っていただきましたので、そのあたりは大事にしたいなと思っております。ただ、市町の教育長方とか、あるいは小中学校の校長の話では、集団下校をしておると、なかなかそこが難しいんやわというような話で、いや、無理なことじゃなしに、その先の、課題がある子どもらのためになるように工夫できませんかねというような話で、例えば学年をまたいで一緒に帰らせるとかそんなことはありませんかねというように、いろいろ提案もするんですけど、そういうような状況の中で個別学習、個別補習についてもお願いしておると。そういう状況でございます。

〇中川委員 まさしく今、防犯上の問題が出たんやけども、この問題が出てから、いわゆる子どもを親の了解のもとで残して、時間をかけて学習するというところが非常に難しくなってきたという声を現場から聞くんですが、私は工夫次第やというふうに思うし、それぞれの子どもの家庭状況、学力状況、それから、本質的な問題を一番把握しているのはやっぱり担任やと思うんです。担任以上に把握している人はなかなかおらへん。もっとこの子に時間をかければ、授業の中では把握できんかったけども、時間かければしっかりと追いつくというか、到達できるんだという認識している学校の先生は、実はめちゃくちゃ多いんじゃないかなというように思う。しかし、例えば管理者の理解がないとか、周りの理解がないと、あんただけやったら私たちもやらないとあかんやないかみたいな雰囲気の漂いとかで、思っていてもできないという先生もおられるんじゃないかと思うわけ。僕はすごい損失やというように思うんです。
 だから、まずは各学校の中で、そういう場づくりとか雰囲気づくりをしっかりやって、そして、全員の先生が無理してやれとは言わへんけども、やっぱり少し残して親の了解のもとに学習をするとか、ないしは家庭訪問を。先生は別に家庭訪問をしてもいいわけでしょう。家庭訪問をして、親と子どもがおるところに先生も入って、親にもいわゆる勉強の仕方というか、そういったことを教える機会を持つとか、子どもの状況をしっかりと伝えるとか。ないしは夏休みなんかに。夏休みによく学校の先生方が研修をしてますやんか。そんなに研修ばかりせんでもいいと思うわ。それよりも、やっぱり学校での希望者への学習をやったりとか、まさしく家庭訪問をして、そこでしっかりと追いつかせるとかいうことをやる、その努力が私すごく大事じゃないかなというように思うわけ。それは所得とか家庭状況はあるけども、それを超えて一番状況を把握しているのは先生方だから、やっぱり先生方がもっと主体的にできるような環境を。教育委員会だとか学校がというようにおっしゃったけど、そこを超えていってそういう雰囲気にというか、よし、そこをやろうというふうに思わせるのが県教育委員会であり、市町教育委員会であり、いわゆる校長とか教頭の力の出しどころやというように私は思うわけですけども、先生は忙しいので、そんなの、言ったらまた嫌な顔されるわって、そんな問題じゃないでしょう。
 例えば子どもたちが、その1学年において、ある担任の先生のもとで教えてもらうと。そこでもっと時間をかければいいのにと思いながら、時間がかけられずに次の学年に上げてしまうと。では、その学年で本当にその次の先生がそこの部分をフォローしてくれるかといったら、その保障は全くないもんね。そうしたらやっぱり、そこで認識しておる、例えば小学校4年生の段階、それから、中学校1年生の段階、中学校3年生の段階、このあたりでこういったことをやろうよという雰囲気がつくられたら、私は学力の向上なり、またそれによって可能性がぐっと広がる子どもが増えてくるというように私は思うんですけども、どう思う。うなずいている人が3人ぐらいおってくれたな。

〇中田次長 今、中川委員、北川委員がおっしゃった子どもたちの家庭的にというのは一番難しい部分ですね。難しい部分を今、委員もおっしゃっていただいたように、教師がそれを理解し、その状況の中で子どもたちにどう学力をつけていかないとあかんのか、それは目の前に課題のある子どもを持った担任が一番よく理解しとると。委員に御紹介いただいた言葉を現場の先生が聞いたら、本当に喜ぶことやと思います。
 そういった中で、例えば学校ごとによっては、夏休みのある一定期間、子どもを呼んで補充学習をするとか、あるいは中学校の例でございますけども、毎週木曜日、何で木曜日かと申しますと、木曜日はお医者さんがなくなりますので、いわゆる病院のないときに補充学習をする、誰もが参加しやすい。その質問日というふうにして、ところが、多いのはそのときに来てほしい子はなかなか来にくいというので、今、委員がおっしゃっていただいたように家庭訪問をし、保護者の理解を得たり、その子どもがアイデンティティーをきちっと持った上、あるいはいろんな自尊感情を高めた上で、その子が来やすいような状況を学校がつくっとるような事例もございます。
 県教育委員会の中で、委員もおっしゃっていただきましたように、夏休みには研修ばかりではなくて、ある一定期間、研修をやめにした期間を設ける、また、研修もなるべく現場に近いところで、あるいはOJTとかインターネットで研修のようなそういう工夫、改善をしながら、現場で先生方が目の前におる子どもの教育課題を解決できるような体制を今後もつくっていきたいとそのように考えております。

〇中川委員 当然、必要な研修は研修としてやっていくところはあると思いますよ、精査する必要はあると思うんやけど、しかし、やっぱり現場の先生がもっと、そういう子どもたちを親の了解のもとに呼んでやる時間をとるとか、ないしは家庭訪問をして、親も一緒に交えながら学習の仕方をしっかり伝えてくるとかということをやったら、いわゆる一般的に言うつまずきというところが1つ、2つ、3つと解消されていくと思うの。それがボトムアップになっていくと思うので、この展開をやっぱり三重県内でしっかりとやってもらいたい。その環境を県教育委員会なり市教育委員会なりにつくってもらいたい。現場の先生でこれをやりたいと思っている先生は結構たくさんおると思うよ。しかしね、まだまだ現場に理解が広がっていなかったりとか、やっぱり周りからの、そんなの、あんたがやったら私もやらないとあかんようになってしまうやんか、みたいな雰囲気でできなくなってしまう。また、あんただけそんな家庭訪問してやってるって、どうなんか、みたいな雰囲気がある。それはもったいないもん。だから、やっぱりそういうのが、それこそがいわゆる現場の教育者の姿なんだという方向をつくってもらいたい。そこをお願いして、一旦終わります。

〇吉川委員長 ほかに御意見はありませんでしょうか。

〇日沖委員 ちょっと部分部分で確かめさせていただきたいことがありますので、幾つかお願いしたいんですけども。
 まず、施策221の学力の向上のところでなんですけども、先ほど、学びを支える環境づくりの推進というところの1000人当たりの暴力行為発生件数の速報値に基づくお話がございましたが、これは余りいいことがないですよね。相当悪化の傾向のようですし、目標達成率も計算すると数字が合いにくくなるということなんですが、施策の進展度はBということですけれども、この数字が入れられる前にもBということは入れられてありますが、ここの部分はこれによってCになるかどうかというために聞くわけではないですけれども、これが余り思わしくない結果になっておるということであっても、全体の評価はBというところ、この評価も含めた形をもう一度お話をいただきたいなというのと、ここの1000人当たりの暴力行為発生件数のこの数字を受けて、新年度に向けてここのところをどうしていくんだという、何かここのところを整理された、取組を整理されたようなところを、新年度の取組方向の中でよう見つけやんもんですから、それのちょっと説明も含めながら、もう一度お話しいただけないかなと思います。
 それと、少子化対策を進めていく中で、学校教育でも子どもを産み育てる意義とか、そういうところを教えていくというように記されておられますけれども、私自身は少子化対策に大賛成ですし、やっぱりいろんな場面でそういう意識の醸成とか人生観、というか、家庭を持つとかそういうことに対して意義や価値を見出してくれて、そういう社会になっていけばなというふうに願っている一人ではあるんですけれども、現実の話として、学校でそういうことを指導したり教育したりしていくということになると、今の社会は、個人的な価値観であるとか人生観であるとかそういうものをまず大事にして、その上でそういうことをやっていくという、何かの価値観や意義というものを強制していく時代ではないので、受ける側というよりも指導していく側の現場でこういうものが本当に強要できるのかなという思いもしながらも、現実のそれをどう克服していくのかという疑問が残っとるんですけれども。
 具体的な話をさせてもらうと、指導する側でもそのことに価値観を持っていない人はみえますよね、中にはね、現実の中では。そういう人たちが現場で指導していくということになると、それは話が、違和感を持ったまま無理に進めていくのかとか、そういうことになってきますけれども、そういう現実の現場をどう克服しながらこういうことを進めていくのかなというちょっと疑問があるもので、その辺をこれから進んでいく上ではという、その部分を聞かせていただきたいなというふうに思います。
 それと、先ほど雇用の関係のところのお問いかけもあったところなんですけれども、離職状況について、卒業して就職してから1年以内の離職状況についての対応の記述がございますけれども、私らある程度の年齢の大人の世代が就職した時代と相当この雇用の環境というものも違って、今いろんな形で雇用環境が問われる時代になってきておりますけれども、ひょっとしたら今の若い人たちが、新卒の方たちが就職していく、社会へ出ていく環境というところで、我々大人が常識で思っとる状態じゃなしに、この雇用をする側の環境というものが昔と違うて、やりがいを見出して、安定してずっと継続して意欲を持って就労し続けられるような環境でないところもひょっとしたらどこかにあるんじゃないかなというふうな疑問も持つべきやないかなと思うんですよね。雇用する側の環境に何らかの、今、ブラック企業という問題も取り上げられますけれども、県内にブラック企業は、そんな、マスコミに出てくるような企業はないと思いますが、何らかの雇用環境の変化がそういう離職につながっていっとるところもあるんじゃないかなというところの課題も一遍あわせて検討しながら、この問題を進めていっていただくことが必要じゃないかなというふうにも思ったりしますので、離職状況の課題の調査をしていく中ではそういうことも含めて必要じゃないかなと思うんですけれども、その辺はどうかということをお聞きしたいです。
 以上で、3点お聞きしたんですけれども。

〇山口教育長 全体的に答えさせていただいて、足らないところは関係課長で答えるということで御容赦いただきたいと思います。
 まず初めの施策221の学力の向上についての、進展度がBであるけども、暴力行為の発生件数は想定よりも多くて、目標達成状況が悪いのではないか、それでもBかということでございますが、施策の県民指標については、非常に伸びておると。それで、子どもたちの学校に対する満足度が上がっておるということで、その22104は低い目標達成状況でございますが、トータルとしては達成しておるということから、変更はないということにさせていただきたいなと思っております。
 今後のそのあたりについて対応するべきではないかということでございますが、まずはなぜ子どもたちが暴力行為に走るかといういろんな状況を考えると、授業がわからない、学力が低くついていけないとか、学習状況の問題があるので、そのあたりについては学力の向上を個別にきめ細かくやっていく必要があるのではないかというのが1点、それから、先ほどから出ている家庭的に恵まれない子どもたちとか、そういう経済的に恵まれない子どもたちのための授業といたしまして、というよりも、そういう地域なり家庭なりがあることも含めて、10ページの丸の27なんですが、「10中学校区に子ども支援ネットワーク」ということで、このあたりが「学校・家庭・地域が連携」して、「教育的に不利な環境のもとにある子どもを支援する活動」を行っていくということで、このあたりで、学力と経済的に教育的に不利な環境にある子どもたちを支えていくと。ここをやっぱり充実させていかなきゃいけないなということで、これは3年目の事業でございますけど、このあたりに力点を置いていきたいなと思っております。
 少子化対策については、県の重点施策ということから、いろいろオール県庁でやろうということで、教育委員会としては、ふだんは学校教育の中の家庭科とか公民とか、そういうところで家庭とか家族とか、そういうことの授業をやっております。そんな中で、まずは先生方に価値を共有していただくということで、外部講師とかそういう方を呼んで、来ていただいて、そしてどういう点に留意しながら教えていく必要があるのかということも理解いただいた上で、施策を展開していきたいなと思っております。
 3点目の離職状況についてでございますけども、毎年就職すると、新規就職者に対しては、担任あるいは進路主任がその就職先を回ったり、あるいは名古屋とか大阪の1カ所に呼んだりして、学校単位で状況把握をしているというのが実態でございまして、この3800何がしの数字の中で県内就職者は88.8%ぐらいです、平成25年度の状況ではですね。そんな中でですから、比較的状況把握はしやすいと思いますので、委員が言われたように、もう少し就労状況を把握できるようなことを関係団体、三重県高等学校進路指導協議会というところがあるんですけども、そこに、単に話を聞くだけじゃなく、できたら会社を訪問するとか、そんなことも考えられないかということで提案して、より雇用状況を把握できるような形にも取り組んでまいりたいなと思っております。

〇長谷川次長 先ほどの暴力行為の今の速報値でございますが、現時点でわかっておりますことの要因で少し補足をさせていただきますと、やはり特定の児童、生徒が繰り返し暴力行為を行っているケースや、互いの会話がうまくなされず即行動に出てしまうような、いわゆる適切なコミュニケーションがなかなかとれずにトラブルとなってしまうようなケースが見られておるところが挙げられます。
 具体的な対策はどのようなことかというお話でございますけれども、このコミュニケーションのとり方が難しいという状況がございまして、互いの人と人との距離感、友達同士の距離感を学んでいただくような手法というのでソーシャルスキルトレーニングというようなものがございますが、これを昨年度からモデル的に導入して、各学校でモデルのところでやっていただいているような取組をしました。それの横展開を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

〇日沖委員 もう一回だけちょっと聞かせていただきます。
 暴力行為の発生件数の悪化なんですが、これまで事業を続けてきておるわけですよね。継続して。けれども、なかなか改善されていかないし、傾向としては悪いふうに行っているということなので、何らかもうちょっとその検証、反省を踏まえた何かの取組みたいな、覚悟みたいなものが新年度に向けた方向にあらわれてくるべきだと思ってお聞きしたんですけれども、その辺で、今のお答えで全部なら仕方ないですけれども、どこかにもうちょっとこういうところでこう努力するんだという部分を私らに説明いただける部分があればお願いしたい。
 それと、学校における少子化対策にかかわっての教育ですけれども、今でも教育の中では公民なんかで出てくるというお話もありますが、この「学校教育において、家庭を築き、子どもを産み育てる意義を考える」ということで、「考える」というのであれば、いろんな価値観の人がみえて、いろいろと議論もしながら子どもたちと考えていくということになるのかもしれませんけれども、少子化対策を進めていくということですから、家庭を築いて子どもを産み育てる意義という価値観を醸成させるためにするわけですよね。そうなると、現実に指導する側の人たちにいろんな価値観の方々がおみえであるとすれば、なかなか自分としてはそれを教育することが本当にできるのかどうかというところがあると思うんですが、それはどう克服していかれるのか。指導する側の人たちというのは、それを個人の価値観として皆さんが、自分の考え方として、やっぱりこの方向で皆さんが統一して導いていってくれるのかどうかというところ、そういう部分についてお答えいただけるところがあれば、お願いしたい。心配ないということであればありがたいんですけれども。
 それと、若い人たちの離職状況にかかわる話では、今の雇用環境という、雇う側の環境についてもこれからも注視していく必要があるなという御見解をいただけたということで、これはそのようにぜひ、そういう方向からも見ながら進めていただきたいというふうにお願いいたします。
 先の2点だけ、もう一遍お話しいただけることがあれば。

〇山口教育長 確かに1000人当たりの暴力行為発生件数は増加傾向にあるため悪いのではないかということなんですけども、ここを平成20年度から見ますと、平成20年度が799件で平成21年度が822件、平成22年度が686件、平成23年度が785件、平成24年度が781件ということで、データそのものから生数字を見ると、そんなに悪化傾向ということではないということだけは御理解いただきたいなと思っております。ただ、パーセンテージとしてこうやって出てくると4.7件ということで増えておるので、非常に飛び上がったように思われますけども、平成21年度は生数字でいうと822件あったということで、平成24年度の781件は40ほど減っておる、そういうような状況に数字があります。
 そんな中で、これまで学級満足度調査というのを市町教育委員会にいろんな形でやっていただいて、学級の人間関係がうまくいかないと安心して学べないよねということで学力の向上に取り組んできていただいておりますが、それも一定成果が出てきておりまして、市町教育委員会でもこれからは自前でやっていこうかというところもあって、それまでは県が3年かけ、4年かけて学級満足度調査について事業化しておったわけですけども、そろそろ市町教育委員会もその意義がわかってみえまして学級満足度調査を継続してやっていきたいということでございますので、そのあたりはしっかりとそれに基づいた対応を進めさせていただきたいなと思っております。
 2点目の、少子化対策にかかわって、自分の価値観が違うのに教え切れるのかということでございますが、家とか人とか家庭とかいうことの重要性で価値観が違うということは多分ないんかなとは思うんですけども、違っておっても、自分の思想信条を教えるということは、やっぱりそれは教育にあってはいけないことだと思うんですね。やはり教科書を中心とした教材を使いながらやっていただくということが基本でございますので、そのあたりは。ただ、どうしてもというところは管理職がどういう判断をするかわかりませんけども、我々としては、個人の思想信条が公教育の中でそのまま子どもたちに教えられるというのは非常にまずいことではないかなと思っておりますので、教科書にのっとった範囲の中でしっかりと、家とか家庭とか、そういうものについてはお教え願いたいなと思っております。

〇山本委員 2点。
 1点目は、防災教育の中で、宮城県に行き、今度は呼ぶというようなことを書いてあるんですが、宮城県のどの市のなんですか、中学校は。

〇清水学校防災推進監 今年度は、宮城県の中の石巻市と東松島市と女川町の中学校の生徒にお越しいただくよう、今準備を進めております。昨年度は仙台市、松島市、東松島市、石巻市、女川町を訪問させていただいております。

〇山本委員 恐らく、非常に厳しい状況であったことを話しながら、防災対策にどう生かしていくかというような話を、生徒として恐らくやってくれたんだろうと思うんですね。それはとてもいいことで、例えば仙台市内の中学校なんかよりも、より厳しい経験をしたところの中学校の人たちに実体験を話してもらったほうが、三重県の沿岸部の子どもたちに対してよりインパクトがあるのかなと、そういうふうに思ったものですから、そのような質問をさせていただきました。
 2点目が、学力の向上についての件なんですが、学力格差は、いわゆる三重県は全国的にも非常に低レベルだと言われておる中で、三重県の中でも都市部と田舎と、地方でということがあったとすれば、例えば我々のほうから見て四日市であり津でありというのが都市部だとしたら、昔1次産業で栄えた鳥羽とか志摩とか東紀州、こういったところの小中学校と、先ほど言った四日市とか津とか、いわゆる都市部と言われる中学校との学力格差というのが今はあるのかどうか、そこだけちょっと教えてもらいたいんですが。

〇山口教育長 都市部だから高くて田舎のほうだから低いというようなことは、一概には言えないかなと思っております。例えば度会郡のほうでも学力の高い町はございますし、市の中でも低いところはございます。ただ、総じて東紀州のほうは若干低いかなというように思わせていただいておりますので、重点的に様々な施策を打たせていただいて、市町教育委員会の皆さんと一緒になって取り組んでいるところでございます。

〇山本委員 教育長ね、私は田舎が低いと言っているんじゃないんですよ。あったとしたらと、こういう言い方をしたわけですよ。だから、田舎でも非常に優秀な方は幾らでもおるわけです、委員長もそうだけども、田舎だけど非常に優秀だった、そういうことですよね。
 その中で、私は中学校の入学式のときに毎年言うんです、これは校長先生をはじめとして教師の人たちに頼むよという、そういう意味を込めて、わからないことがあったらその日のうちに解決しろと。これを言うんです。恥ずかしかったら職員室へ行けと。そうしたら必ず教えてくれるからということを、毎年、中学校の入学式のときに言っとるんです。だけど、話を聞いてみると、そういう生徒は少ないと。こう言っとるんですけども、そういった学校の雰囲気というかを醸し出すようにレベルアップというか、そういったところも考えてもらったら、田舎から若いお母さんたち、お母さんに限らず、そういった人たちが都会へ行ってしまう状況の中で食いとめられるんじゃないかなというようなことを思いつつ、今ちょっと質問させていただいたんですが、夏休みの夏期講習だけじゃなくて、ふだんからもどうぞいらっしゃいというような、そんな教育というか、学校づくりをしてもらいたいなと思って質問させてもらったんですが、どうですかね、教育長。

〇山口教育長 本当に勘違いして申しわけございません。田舎が低いという、私はそんなつもりで言っておるつもりはないんです。まことに申しわけございませんでした。
 それで、山本委員が言われましたように、その日のうちに解決できる、わからないところを聞けるとか、あるいは先ほど中田次長のほうから言いました、夏期講習だけじゃなしに日々のと、これは中川委員も言われたことで多分皆さんに通ずるのではないかなと思うんですけど、学校教育として、どうやってつまずいた子を早くフォローしていくかということを、北川委員も含めて皆さんに提案いただいたと思いますから、そのあたりのことについては、市町教育長とか、あるいは小中学校の校長と話し合う機会が年に2回も3回もございますので、ぜひそういうことをお伝え申し上げたいなと思っております。

〇山本委員 最後に、例えば我々の小学校とか中学校の時代はね、塾と言わずに習い屋さんと言うとったんです。学校でわからなかったら習い屋さんで聞けばいいやという子どもたちが多かったんですよ。それが1日たち、2日たって、まあいいや、週末にまたしっかり教えてもらえばいいやということになって、どんどん遅れちゃうというような、そういうことがあって、その日に解決するという、なかなか解決できないとは思うけども、そういったことを考えていくのも学力の向上の一つかなというふうに思うんですね。どうしても子どもは、学校でわからなんだら、もう塾へ行って先生に教えてもらえばいいやという、そういった方向に行きつつあるような感じがするもんですから、わからへんことは学校で解決しろと、こういうことをしっかりと言ってもらえば、子どもの気構えというか、それも違ってくるのかなと、そんなふうに思って質問しました。

〇後藤委員 1点教えていただきたいと思います。
 18ページの施策224学校における防災教育・防災対策の推進のところの22402の県立学校の非構造部材の耐震対策実施率、これが目標値に比べて随分低いということで、目標達成状況が0.68。20ページの⑦で約50%は対策済みということなんですが、全体が講じられないと対策したというふうに計上しないということが書かれておるので、もう少し、その辺の仕組みというんですかね、統計上どういうふうになっているのかを。

〇釜須課長 文部科学省の毎年度の調査発表がありまして、その調査対象としての1校、学校単位で全て対策が講じられておればその学校は対策済みというような調査になっています。ですから、文部科学省の調査と県の発表内容が食い違ってはあれなので、県としても一応学校全体の非構造部材の対策が終了して初めて調査済みということになっています。
 それで、平成24年度に専門家による調査をしまして、県立学校で天井とかテレビとか窓ガラス、それとか棚、非構造部材というのはいろんな部分がありますので、それについて専門家の建築屋さんによる点検をしまして、県立高校で全部で2540カ所指摘がありました。それで、25年度でそのうちの1248件に対策を講じたんですが、先ほど申しましたように、1点か2点、指摘箇所が残っていますとそこは対策済みとなりませんので、全体で47校分の10校が対策済みということで、率が伸びなかったのはそういう次第でございます。

〇後藤委員 いわゆる文部科学省の調査といいますか、それに合わせてあるのがこの20.0%に対して13.5%という数字だと。実質、その指摘された2540件のうち半分近くの49.1%は既に対策をしたという理解でよろしいですか。

〇釜須課長 はい、平成25年度中に一応対策済みでございます。

〇後藤委員 文部科学省のそういう基準といいますか、その結果でこういう悪い数値になっとるけども、指摘されたうちの半分はもうやったんだという理解をさせていただきます。
 それと、あと、平成26年度、27年度は、ほかの22401、その防災教育の推進の、リーダーと防災ノートではもう100%になっているわけなんですけども、これは26年度で50%、27年度で100%ということで、その残り、実質50%ぐらいが今残っているわけなんですが、これをクリアしようと思うと半分ずつでも残りの51%ぐらいをやっていくという理解でよろしいですか。

〇釜須課長 一応、本年度と平成27年度で全部やっていきたいというふうに考えております。

〇後藤委員 地震は待ったなしでございますので、ぜひとも県立学校のそういう非構造部材はやっていただきたいと思いますし、市町の学校ではまだまだこの辺が遅れておりますので、ぜひともそういう支援なり指導なりをしていただきたいなと、そういう要望させていただいて終わりたいと思います。

〇北川委員 手短にやります。2点、書きぶりについて少し注文させてください、執行部側の成果発表なので、遠慮しながら。
 1つは、少人数教育と少人数学級で、先般からも私どもの会派の森野議員から質問させていただきました。これはちょっとジレンマですけども、この施策の枠組みが、学力の向上ということになるのでやっぱりこういう書きぶりになってしまうんだろうと思いますし、現実的に対象となる学年については90%前後の数となっていますから、そういう面でも進めていただいている部分が大きいのであれなんですが、ただ、学力の向上という切り口だと、少人数学級なり少人数教育なりというのは一つの方策にすぎませんけれども、ただ、少人数教育や少人数学級のよさというのでは、学力の向上だけではなく、発達障がいの子どもさんへの対応だとか、あるいはそれこそ今どきのモンスターペアレントへの対応だとか、多面的なメリットが恐らくあると思うんですよね、少人数でやるというところの。その辺の多面的なメリットの書きぶりを少し加えてほしいなというのが1つ。
 もう一つは、施策223特別支援教育の充実のところの、今後の取組の中での「高等学校に在籍する発達障がいのある生徒を支援」ということで、「教員のスキルアップ」だとか「個別の教育支援計画の作成」と、こういうことがあるわけですけれども、これはあくまで在籍いただいている中にそういう子どもさんがいらっしゃれば支援していきましょうと、こういう発想であって、毎年小中学校長会からも要望いただきますが、一般の高等学校に入りたいんだけれども、なかなかやっぱり受け皿として受けてもらえない、そういうところの進学の希望の実現というか、そういう意味で、17ページの②のところに取組をいろいろ書いてはいただいてはあるんですけども、こういう成果を次につなげて、逆に、希望があればどんどん高等学校への進学希望が実現していく、そういう道筋もつけていくための検討をするとかいうふうな書きぶりが少しあってほしいなという希望があります。

〇吉川委員長 何か所感がございましたら。

〇山口教育長 少人数教育、少人数学級については本会議でも話題になりましたが、それに学力の向上だけでなく様々な効果があるということでは、私どもも、例えば生徒指導上の問題とか、そういうこともあろうかと思いますので、工夫させていただきたいなとは思っておりますが、そのものずばりになるかどうかはちょっとあれですが、検討させていただきます。
 それから、2点目の特別支援教育のほうの17ページの②の話で、進学を希望すればみんなが実現するというのは、非常に高等学校に対して負担をかけるのかなというふうに私としては思っております。高等学校で学校長が入学を許可するというのは、やっぱりそれなりに、この子は3年間を通じて卒業できるであろうと、卒業させようという目標を持って入学を許可すると思うんです。やはり基礎学力のない子ども、この子が本当に高等学校を卒業できるんやろかといったときには、非常に難しい。希望したら全部入学されるんやったら入学者選抜がないと思うんです、本来。そこをどう私が委員とやりとりする中で、この中へどうやって入れたらいいのかなというのは、ちょっとなかなか及びがつかないものですから、希望すれば全部入学というよりも、入った子はやはりきちんと卒業させるというイメージなんですね。どういう障がいがあっても、高等学校で校長が一旦入学を許可したら、中途退学をさせずに、きちんと卒業に向けて全教職員が支援し、卒業させていくというのが校長、あるいは教職員の務めだと私は思っております。そのために高等学校の入学試験が学校教育法施行規則でわざわざ位置づけられて、入学者選抜というようになっておりますので、学校の判断を縛るようなことはなかなか難しいかなと思うんです。進学の希望の実現というのは、どこかの高校へ入ればいいというのじゃなく、入った子をどうやって育てていくかという点で書ければいいなとは思っておりますけども、そのあたりだけちょっと教えていただければと思います。

〇北川委員 2年前に常任委員会に来させてもらっているときにもこの議論は随分させていただいて、いわゆる入学時のハードル、それから、入ってもらってから3年間できちんとカリキュラムをこなして卒業していけるかどうか、そして、卒業後の進路をどうしていくか、こういう課題があるのは重々承知しています。ただ教育長が言われるように、今すぐ全部オープンよという話を言っているのではなくて、やっぱり少しでも希望はかなえてやってあげたいと思うので、そういう門戸を開いていくための検討をしてくれませんか、そういう道筋をつけてくれませんかという意味合いです。まあ、お任せさせてもらいます。

〇山口教育長 また相談に上がるということと、検討もさせていただきます。
 ただ、ちょっと誤解のないようにお話しさせていただきたいのは、特別支援学校の入学者選考と高等学校の入学者選抜とがあるんですけども、前期試験では必ず特別支援学校とどちらか迷っておる、高等学校へ入りたいなと思っておる子は受けられるというような制度を持っておりますことで、そのあたりは大分高等学校側もいろんな子どもに合った入学の対応をするようになってきておりますので、全部だめよということじゃなく、特別支援学校と高等学校とで迷っておる子には、1回はチャンスがあるよということをやらせていただいておりますが、そのあたりも含めてまた検討させていただきます。

〇北川委員 受けられるというのと、おいでというのとは違うと思いますので。まあ、よろしくお願いしたいと思います。

〇中川委員 まず施策221のところで、8ページの③の読書活動ですが、学校における読書活動の推進は、私はもう以前からすごく大事やなというふうに思っていまして、様々な推進をしていただいとるんだと思います。ここにあるいわゆるビブリオバトルの普及というのも、私もこれ去年ぐらいから、このビブリオバトルは大事やな、いいなあと、ぜひ展開してほしいなというふうに思っとったんですが、「大学や企業等と連携した大会を開催」というふうに書いてあるんだけども、これは三重県大会みたいなものをやろうと考えているのかどうかということと、それと既にこのビブリオバトルに関しては、どこかの大学やったかが主催してやったかで、方面大会、全国大会というのがもう展開されていて、そこに対して非常に積極的な学校も全国的には多くあるというふうに聞いているんやけども、そういったところも含めての働きかけをしようとしているのかが1点。
 それと、朝の読書です。小中学校、高等学校における朝の読書の展開は相当以前からやっていただいていると思うんですが、特に高等学校で朝の読書をしっかりやったらいいのと違うかなというふうに私は思っとるんやけど、この辺の朝の読書の現場での展開、この辺のところを教えてください。

〇長谷川次長 まず、ビブリオバトルの関係でございますけれども、三重県大会のほうを本年度開催いたしたいと思いまして、高校、それから、協力いただいておりますのが大学で、皇學館大学のほうにかなり協力をいただいております。昨年度も皇學館大学の御協力を得ていろいろな御検討もさせていただいたところでございます。本年度は三重県大会を、下期になろうかと思いますけど、予定してございます。
 そして、全国大会のお話でございますけれども、ちょっと今、私の手元に全国というので大学がというのはないんでございますが、一部新聞社がやられるというお話は確かに聞いておりまして、こちらもその情報を得て、各高校のほうに出られるところがあるかどうか情報提供はさせていただいたところでございます。
 それから、朝の読書の関係でございますけれども、三重県子ども読書活動推進計画のほうをこの後また御審議賜ることになろうと思いますが、その中でも三重県はかなりやってございます。ただ、小中学校のほうでのデータをとってございまして、今お話にございました高等学校についてのところは私の手元にございませんが、小中学校のほうを進めておるのは引き続き強めてまいりたい。高校についてはこの後検討させていただきたいと存じます。

〇中川委員 まずビブリオバトルに関しては、三重県大会を行うということで、多くの学校に出ていただきたいなというように思うのと、やっぱりそこを目標に読書の習慣が身につくというか、これは高校生対象でしょう、そうするとやっぱり高校の現場でやっていただくということで。
 それと、朝の読書に関しても、例えば年1回とか週2回と指標で出たりしてるのやけど、基本的には定期的に朝5分でもいいからやっていく、その部分が大事かなと思うのと、高等学校ではどうしても、参考書とかいろんな学習に行くので、いわゆる読書という習慣からどうしても離れていくんだけど、私はやっぱり仮に進学校であっても、この朝の読書の習慣というのは学校として一つの伝統にしていったらいいのかなと思うのでおやりいただきたいなと思うのと、それとビブリオバトルの、たしかあれは新聞社でやったかな、僕もどこかの新聞で去年の何かを見たので、ところにこの県大会を経てか経ずかはわからんけど、方面大会、全国大会というふうに行っていただく大きな目標を持って捉えていただきたいなと。何か、これを一つの学校の取組の中心にしているような学校も全国的にはあるというふうに聞くので、一過性にするんじゃなくて、引き続きの検討を長い流れの中でおやりいただきたいなというふうに思います。
 次に、同じく8ページの⑨から⑪ぐらいにかけて、いわゆるこのグローバル教育についてお書きいただいていて、それでグローバル教育の充実、展開ないしは高校教育の充実というところは、今回の一つの柱立てになっているのかなというふうに思うんですが、このSSHとかSGHとか地学オリンピックとか、いわゆるこの一つの大きな方向性、目的を持って専門的にやる部分と、いわゆるそういう方向ではなくて、キャリア教育というか職業教育を充実させていく、これで、グローバル教育とキャリア教育というのは、今後、高等学校の教育の充実の2本柱にしていく必要性があるんじゃないかなというふうに私は思うわけですけども、その辺に対する県教育委員会としての考え方なり見解なりを確認させていただきたいと思います。

〇山口次長 まさに私ども担当といたしましても力強い御声援をいただいたと思って進めてまいりたいと思って、この後また時間があるかと思いますので、グローバル教育のほうで個別に説明させていただきますし、また、その基礎学力というものがあった上で変化に対応していく、読めない時代の中でキャリア教育というものは本質的に重要性が高まっていると思っておりますので、力を入れてまいりたいと思います。

〇中川委員 やっぱりグローバル教育で目指すべき方向性って、すごく大事なんやけど、対象となるところというのはやっぱり限られてくると思うんですね、結果的に。片やキャリア教育、職業教育という部分においては、やはり三重県というのが産業県であるというところ、商工農水含めてね。そこで全体の学校においても3分の1ぐらいは職業系の高校じゃないかな。だから、そこの部分もやっぱりこのグローバル教育をぐっとやっていくのであれば同じように、両輪として、2本柱で取り組んでいただきたい。そうじゃないと、三重の産業は先細りしていく。みんな東京へ行く、僕は、それは世界へ羽ばたいてもらったらいいと思ってるんやけど、東京とか世界へばかり羽ばたいていって、現場に人材が残らないとなってはいかんなと。三重県から文部科学省ばかりに役人が行っても残念ですから、ひとつその辺のところは2本柱でお願いしたいなというふうに思います。
 次に、10ページの丸25のスマートフォン等のいわゆるインターネット環境についてという部分で、ちょっと現状をお聞かせ願いたいのが、スマートフォンとか携帯電話ですね。これを中学校とか高等学校においては多くの子どもたちが既に持っていると思うんですが、学校においての例えば持ち込みとか使用ですね、ここの部分について現状で、どういうふうに学校としては決めているのかというか、判断しているのか、こんなところを教えていただけますか。

〇田渕課長 小学校、中学校においてのスマートフォンを含めて携帯電話の持ち込み等についてですが、基本的には小中学校においては学習に必要のないものを持ち込まないというのがほとんどの学校での決まりでございますので、たとえ所持しておっても学校に行くときにはそれを自宅に置いておくというのが基本的な指導のあり方だというふうに認識しております。
 高等学校については持ち込みを禁止しているというところが逆に少なくて、ただ、授業中とか活動中においてはそれを使わない、表に出さないといったふうな指導をしているところがほとんどではないかなというふうに考えております。

〇中川委員 中学校はもういいんですが、高等学校において持ち込みを禁止しているところは少ないと。基本的に授業中は使わない、出さない、当たり前の話やけども、ということなんですが、例えば休み時間とか昼休み等を含めて、使用しているような状況とか事実、現状、この辺のところはどうですか。

〇田渕課長 休み時間等の扱いについては、これも各学校の指導のあり方によりまちまちでございまして、我々でそれをきちんと数値として持っているわけではないんですが、学校によっては、例えば朝の始業から放課後学校を出るまではスイッチを入れないというふうな形で指導している高等学校も実際にございます。また、先ほど申し上げたような形で休み時間等については特に強い指導はせずというふうな形でおる学校もあるというふうには認識しておりますが、その割合、数値等について詳しいところは、申しわけございませんけど、今のところ手に持っておりません。

〇中川委員 いわゆるこの情報モラルの醸成とかリスクの喚起というところで取り組んでいただいていて、親子に対してそこにやっぱり訴えていくと。これは非常に大事なんです。その部分を醸成していくことによって、やっぱり使っちゃだめなんだなとか、適正な使用をするんだなというのが大事なんだけど、現状として学校という教育現場においてはまちまちの状況があるというところで、特に休み時間等においては把握していないというお話やったかなと思うんですが、すると一旦学校に来てから帰るまではいわゆる学校教育の時間、もっと言うならば校長以下教員が管理監督をする時間だから、そこはどうしなさいとは僕は言わないんだけど、しかし、やっぱり今、本当に様々な必然的なリスク等を考えると、一定の方向性を出してもいいんじゃないかなというように思うし、一部、全国的な部分においての私立高等学校で、例えば自由にしておったところが、進学校なんやけども、あえて朝はある一定のところに置かせて、帰るまでは所持させないというふうに決めるようなところが出てきたとか、あとこれは隣の県のある市やけども、家庭においても午後9時以降については使わないというような取組を決めたりとか。
 どこまで縛りがあるかどうかは別にして、やはりある程度の生徒指導という意味においては一定のことを、中学校でも高校でも、生徒指導手帳にいろいろと書いてありますやんか。スカートがどうとか、髪の毛がどうとか。私も中学校時代はそれでいろいろと指導されたけども、このスマートフォンや携帯電話についても、やっぱり本来的な学校教育というところから考えると、一定の方向性を出してもいいんじゃないかなというふうに思う。未然にいろんなものを防止するという意味においてはね。例えば迎えに来てもらうとか云々という部分においてというのはあるんやけども、それは塾に行って夜遅くとか、あと非常に遠方の学校に通学しているという子に関しては要るのかもしれないけども、本来的に要るのかなということを考えると、私は一定のルールを、例えば子どもたちと一緒に各学校で話し合わせてもいいわな、ということも含めて、主体性を持たせる意味においては話し合わせてもいいから、ルールを決める必要性があってもいいんじゃないかと。また、そういった方向性に来ているんじゃないかなというふうに思うわけですけども。
 というのは、インターネット検索を以前やっていただきましたよね。これは非常に効果があった。しかし、LINEはもう、これインターネット検索の枠にはまりませんよね。そういう時代に機器のほうがどんどん先に行っているわけです。そうするとやっぱり、子どもたちも含めた、ある一定の外形的なルールをつくるということも一考に付するんじゃないかなというように思うんですが、その辺のところはどう考えますか。

〇田渕課長 御指摘の部分も十分あると思います。まず、質問の中の後のほうにありました機器の扱い等についてなんですが、実はインターネットを利用できる機器というのはスマートフォンだけではなくて、例えばゲーム機であったり携帯の音楽プレーヤーであったり、こういったもの全てがインターネットにつながるという現実がございます。そういったことをわかって持っている者、あるいはわからずにただやっといて、そこに入っていってしまったと、いろんな状態がございますので、今年度の事業においてそういった新しい機器とか新しい情報、あるいは情報モラル等についてきちんと学んでもらおうという新しい事業を立ち上げているところでございます。
 また、委員から御指摘のございました、各学校において、生徒、あるいは教職員を踏まえて今後のあり方についてきちんと検討すべきではないかという御意見については、もちろんそのとおりだと思いますので、これもさきの一般質問の中でも教育長の答弁の中にもあったところなんですが、今後の取り扱いについてはPTAも含め、あるいは市町教育委員会、あるいは今、委員から御指摘のあった生徒の考えというのもあろうかと思いますので、そういったものもあわせて、十分意見交換をしながら、先の進み方についてしっかり検討したいというふうに考えております。

〇中川委員 子どもたちの主体性というのも大事にしないといかんと思うし、親の意見というのもあると思います。そこはしっかりと考慮した上で、しかし、やっぱり事件、事故が起きているという事実、現状を考えると、また、それが直接的とは言わんにしても、重大な事案も出てきているというところを考えると、いじめの温床にもなっているということを考えると、私はやっぱり一定のルールが必要では。インターネット検索等をやっていただいた6年か5年ぐらい前からでも環境は大きく変わっているということを考えると、子どもたちを未然にそういったものから防ぐというか、そういったところに触れさせないという意味においては、情報モラルの醸成も大事だけれども、やっぱりその両輪としてそういった部分も各学校において考えていく、決めていく、私は時代に入っているんじゃないかなというように思うので、ひとつよろしくお願いいたします。

〇吉川委員長 ほかにありませんでしょうか。

                〔発言の声なし〕

〇吉川委員長 ちょっと委員長から。
 今日、北川委員の学力の向上のところでの質問で、教育長のほうは文部科学省の分析結果の発表とは違うように聞こえたんですが。福井県とか秋田県は平均所得が三重県よりもはるかに劣っておる。けれどもというような、文部科学省の分析とは違うような事例で御説明されたように聞こえたんですが、その辺のところの趣意を教えてください。

〇山口教育長 直接質問ではないんですけど、学力の向上には様々な要因があるということをお話ししたかっただけです。家庭の経済力や親の学歴だけで学力が高い、低いというのを論ずるのはどうかなというのは思わせていただいて、話をさせていただきました。それで、耳塚先生の話が出ていましたが、私たちとしては耳塚先生から聞いておることもありましたので、それで付加させていただいたことで、学力の向上には様々な要因がある中での例示ということで、ただ、北川委員の言われた、あるいはほかの委員からも後から出ましたけども、経済的なあるいは貧困対策についてと学力というのは一定関係があるよねというのは認めますけども、ほかの要因もありますよということで出させていただきました。

〇吉川委員長 ちょっと誤解して聞きました。様々な要因があるという評論家的なものじゃなくて、一応文部科学省の報告が正しいのかどうかはわかりませんが、そのことに対するコメントでしたもので、ちょっと違和感を持ちました。
 それでは、ただいま頂戴いたしました意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御協議いただきたいと存じます。また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後日報告願います。
 時間がまいりましたので、一旦休憩しまして、次の項目以降につきましては午後からとさせていただきたいと思いますが、よろしいですか。

                〔「どのぐらいまでやるのか」の声あり〕

〇吉川委員長 次の4項目めまでは午前中に行きたいなというふうに思っておったんですが、大幅に遅れましたので、皆さん次第なんですが。

                〔「簡潔に済ませると、こういうことでね」の声あり〕

〇吉川委員長 はい。
 そうしたら、一時休憩いたします。

(休  憩)

  (2)平成27年度三重県立高等学校募集定員総数の策定について

  (3)「グローバル三重教育プラン」に係る平成26年度の主な取組(教育委員会関係)について

  (4)第25回全国産業教育フェア三重大会について

    ①当局より資料に基づき説明(信田副教育長、山口次長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇北川委員 (2)の県立高等学校全日制募集定員総数の策定の関係では、これから個別の地域の定数の割り付けになっていくと思うんですね。今この段階では、全体の総数を示していただいているところなので、なかなか議論は難しいかもわかりませんが、地域的なことで大きな課題がありますので、少し御意見を申し上げておきたいというふうに思います。
 伊賀エリアについては、平成28年度に名張西高等学校と名張桔梗丘高等学校が、いろいろありましたけれども、統合して新校設置をすると。名張西高等学校の校舎敷地を使って新校を設置していくということで、今、準備いただいているわけですけれども、わかっていた話じゃないかと山口教育長にお叱りを受けるかもわかりませんが、来年度が大幅な減少ということでピークを迎えます。この表にもあるように、翌年度にはまたぐっと数が戻るわけですけれども、もともとはこの大きく減るところを目指して新校統合、新校設置ということで進めてきたので、本来はそこで吸収すべき定数減だったと思うんですね。ただ、残念ながら地域の理解を得るために時間がかかるということで、28年度ということになりました。ということは、逆に言うと、この一番の落ち込みのところで何らかの対処をしなければならないということになります。
 表で見ると、マイナス127は伊賀地域でということですから、全体の中でもかなりの大きなパーセンテージを占めるわけですが、数字だけを見れば恐らく2クラスから3クラスは減としていかなきゃならないという現状にあろうかと思います。ただ、伊賀管内の高校については既に各校で定数をずっと調整し続けてきたところがあって、ここから手をつけるところがなかなか厳しいのは、もう承知いただいているとおりだというふうに思います。
 そんな中で、専門学科なり、あるいは総合学科については、今の規模数からいってもなかなか手がつきにくい、そうなると、普通科のところで調整せざるを得ないのかなというふうに、想像ですよ、仮に想像するわけですけれども、しかしそうなると、この統廃合の中で大変議論になってきた、普通科志望が強いにもかかわらず、普通科の率が下がってしまうという、このジレンマを持ってしまいます。なおかつ、例えば仮に名張西高等学校や名張桔梗丘高等学校で、普通科のクラス減をやってしまいますと、名張西高等学校だったらたった2クラス、名張桔梗丘高等学校でも4クラスという規模の普通科になると。
 新校が目指す、地域の中でしっかりとした進学もできて、特進的なクラスも持っていただくような想定をしているわけですけれども、やっぱり母体校になる学校のありようというのがやっぱり新校にも大きく影響してまいりますし、先ほど申し上げた普通科の率が落ちることに対して、地域の保護者の物すごい反発なり懸念なりがあった中で、これをどう乗り切っていくかというのは、非常に難しい課題だなというふうに思わせていただいています。いわゆる進学を含めたそういう進路実現をいかにサポートしていくか。あるいはこれは、統合した後、残る高校側もそうですよね。学年が減ってきますんで。しかし、ほとんどが進学中心の普通科校ですから、先生が減っていくと十分なカリキュラムが組めないということになってまいります。
 そういうことも踏まえて、普通科というところに目線を置いたときの進路実現、これをどうこの二、三年乗り切っていくかで基本的な考え方があれば聞かせていただきたいなというふうに思います。

〇宮路教育改革推進監 今おっしゃっていただきましたように、普通科をどうしていくかというのは非常に難しい問題で、ほかの学校のことも考えなきゃいかんと。行き着く中で、どこがどうなるかということは、まだ7月ですので、今後検討するわけですけども、非常に難しい問題かなと思っております。
 一つには、新しい学校をいかにうまくつくっていくかという問題があろうかと思いますし、それから、残された学校の生徒たちがいかに満足できる環境を残していくか。この2つについてはしっかり考えていきたいなと思っております。普通科がどうとか学科別のということについては、個別の学校のことになってきますのでなかなか難しいんですが、全体としてはそういうことをしっかり踏まえて考えていきたいと思っています。

〇北川委員 今の段階ではなかなか議論がしにくいお話だというのは重々承知の上でお話をさせてもらったわけですけれども、今の段階で、逆に私だからお願いさせていただくとすると、どんな形であれ、ある一定の教員規模を維持してもらいながら、進路希望の実現に向けての確保、そういう環境をきちんと確保していく。これをお願いするしかないのかなというふうに思っています。恐らくいろんなスタイルを手法としてはお持ちなんでしょうから、それを駆使していただいて、統合後も残る高校については、新校と教員のやりとりをしていただくとか、あるいは来年度に向けて募集数は減らす中でも教員数はある一定確保していくとか、いろんな考え方で、当然人的な予算も伴うわけですけれども、このあたりのところをしっかりやっていただかないと、新校がぐらつくというか、イメージどおりのものになっていかないという心配もしておりますので、ぜひ御尽力いただきますようにお願いしたいと思います。

〇中川委員 同じく(2)の募集定員総数の部分で、まず昨年度、平成25年3月と26年3月では、子どもの数、卒業者が増えておるんやけども、定員は増やしたのか、減らしたのか、変えていないのか。まずそこを教えてください。

〇宮路教育改革推進監 昨年度は3学級、120人増やしました。

〇中川委員 120人増やしたと。今回は560人減って、465人定員を減らすとなると、大体8割ちょっとやわな。今の話やと、262人増えたんやけども、120人増やしたとなると、3割ちょっとやわな。そうすると、バランスが大分崩れていると思うんやけども。ちょっと減らし過ぎてへんか、今回は。増えた分に対してはちょっとしか増やせへんけど、減らすときはがぼっと減らすんやな。

〇宮路教育改革推進監 公立学校だけを見ると率としてはそういう形に。私立学校とトータルでは同じような形で進めていることになっています。今回の465人といいますのは、減に対して十分進路希望が実現できるようにということも踏まえて策定しておるところでございます。

〇中川委員 現場の声では、昨年度は倍率が大変で、いろいろ苦しい思いした子どもたちがおって、子どもたちは行きたいところに行けへんかったと。それはそうやわな、教育長が午前中言われたように選抜なんやで。親は親で公立学校へ行かせたかったのに、私立学校に行かざるを得なくなったとか、親も大変なんやわ。そういう状況があったので、余りにもがぼがぼ減らすのはどうかなと思うんやけども。さらに、来年度の平成28年3月はちょっと増える予測になっていますよね。そうすると、これはまた増やしてくれるのか。その辺はどうなんやろか。

〇宮路教育改革推進監 来年度については、まだ何も協議をしていないところですけれども、40人ぐらいの増というふうに見込んでいます。それは地域ごとにばらつきがあって、どこかで40人ということではありませんので、もっと減るところもあれば、増えるところもあるということで、そういう状況を見ながら検討したいと思っています。

〇中川委員 その上で、この30ページを見ると、全日制、定時制、通信制含めて、この説明文の最後が、何々する「こととしました」、「こととしました」、「こととしました」ということなんだけど、ということは、今日これをこの委員会に報告いただいているのか、これでよろしいでしょうかと聞いているのか、ちょっとその聞き方のスタイルもよくわからへんのやけども、この書きぶりを見ると、もう決定しましたよと。それで委員会に報告しているんですよという趣旨で我々は聞いているということでええの。

〇信田副教育長 教育委員会として考えさせていただきまして、議会のほうに報告させていただいたということでございます。

〇中川委員 ということは、今日我々は報告を受けて、これに対しては、県民の負託を受けていて、また、子どもたちを持つ親の思いも含めて、ここで何を言っても、これはもう変わらんということか。何のためにこれを報告しとるのか。

〇信田副教育長 来年度につきましてはこのようにさせていただいておりますが、それ以降のこともありますので、いろんな御意見を伺いたいなと思っておるところでございます。

〇中川委員 我々は来年度の話じゃなくて、今まさしく平成27年度のやつを議論しているわけであって、僕らは改選も迎えるし、委員会にもおるわけじゃなくて、まさしくこの27年度はどうするかの議論をしていて、さらに先の参考のために意見を言う立場じゃないんやけど、もうこれで確定しているということは、別に報告することの意味が余りないんじゃないの。その辺はどうなの。どういう意味であえてこれを今日言ってくれてるのか。今の北川委員の思いも相当強い思いとしてありましたよね。相当前から御意見を言っていただいているにもかかわらず、またこの部分で非常に配慮してもらいたいというお話もあったし、これで具体的にどこをどうするかという話はこれからでしょう。その想定をもってこの数になっているのか。そこも含めて教えてください。

〇信田副教育長 本日は三重県立高等学校の募集定員の総数について報告させていただきまして、学校ごとの定数につきましては今後検討してまた発表させていただきたいと思っております。

〇中川委員 ということは、基本的に全体のパイをこの計算式でつくり上げて、それで今後具体的なところに関してはどうするこうするを決めるということでしょう。それが実際に合わんかったらどうするの。現場としては減らすのが嫌やとか、うちは増やしたいぐらいなんやという話になったら、それはこれ「しました」ともう確定ラインで書いてあるけども、そこは柔軟な余地があるということか。それとも、もうそれは何としてでも変えへんということか。その辺はどうなの。

〇山口教育長 これは県立高等学校の総募集定員でございますけども、もう一方の側で環境生活部の私立学校のがございまして、トータルとして中学校卒業予定者のうち県内の高等学校へ進学する子どもたちの比率というんですか、を報告させていただいておるということでございまして、これにつきましては、生徒の募集定員と教職員の定数とがリンクしておるということで、財政当局とも議論しながらここへこうやって出させていただいておると、そういうことでございます。

〇中川委員 ということは、もう教職員の数ももう決めてしまったということ。教職員の数は、普通科もあれば職業科もあって、そう全部が全部柔軟に動かせるもんじゃないわな。計画的にやらないと。特に高等学校なんかは専門学科があるから動かしづらいと思うんやけども、その内定も全部決めてしまったということか。

〇山口教育長 そこの個々の話は決めておりませんので、教職員の定数といいましても、加配もあるし、全体の中でいろいろ動きますので、そこまでについてはまだ決めておりません。

〇中川委員 久しぶりにこの委員会へ来たけども、この総数の策定の報告で、確定ラインをこの段階で報告してもらって、これからあとの具体的なところを決めていきますということに関しては、私はすごく違和感を感じる一人です。私だけかもしれへんけどね。
 これで465人減らすって、それぞれの学校の部分からいくと、結構大変な作業になるのと違うかなと。喜んで減らしたいところなんてそうはないだろうし、結構がぼっと減らすんやなという感じがする。それと、入学者選抜はしてもらってもいいんやけど、やっぱり行きたい学校というのはそれぞれがみんなあって、この数式だけでやるというのは本来、どうなんかなと。昨年度の倍率を見てたら、本当に子どもたちがみんな頑張って、頑張って行ったのに、行けんかった子どももたくさんあって、それを入れやなあかんというふうには言ってへんのやけども、これはもう数を変えへん、報告だけしてるわというのは、何か、ちょっと議論が余りにも無味乾燥になるような気がして、寂しい思いがしているんやけども。
 午前中も議論をしたわけですけども、今後グローバル教育とキャリア教育の2本柱で頑張っていきたいという話をしていただいたわな。その上で、平成27年度に、この全国産業教育フェア三重大会というのをやるということで、まさしく職業教育、ないしはキャリア教育の全国大会をやるんですよと。専門高校の甲子園ということでやっていただくということを考えると、どれを減らせ云々というふうに言っているわけじゃないけども、やっぱり職業教育、また、キャリア教育は今後も重視していく、そういう姿勢であるということか。ここをまず確認させていただいていいですか。

〇山口教育長 三重県はこれまで、委員からも午前中に話がありましたけども、3割は職業高校、6割が普通高校、1割が総合学科ということを基本にクラス数をはじいてきました。職業高校の子どもたちは地域の担い手になる率が非常に高いということで、そういう専門的な知識を持った子どもたちが地域に根差すということから、減らすということは今までのところ考えてきていませんでした。ということが1点で、キャリア教育あるいは職業教育も含めてですけども、キャリア教育については、普通科高校についてもしっかりとやっていくべきであろうと。大学に進学しても、結局途中でやめてしまうという子どもも増えておるということで、そういうあたりについてもキャリア教育はしっかり進めていきたいと思っております。

〇中川委員 その上で1点確認ですけども、そうしたら、県内の職業学科、これ職業学科というのは特に地域との関係とか、地域の産業との関係がすごく強くて、僕なんかは四日市だから工業高校が市内に2校もあるわけですけども、それから、農業科もあるわね。農業、工業、商業、水産、看護、福祉、情報と、それぞれ何学科何クラスあるのか教えてください。

〇山口教育長 平成26年度、普通科は186学級、農業が15学級、工業が40学級、商業が27学級、水産3学級、家庭8学級、看護1学級、情報2学級、福祉3学級、理数6学級、体育2学級、英語5学級、その他5学級、総合学科24学級で、全体で327学級です。

〇中川委員 やっぱり今の報告の中で、この職業学科の学級数は、今報告いただいて、やっぱりもう、余り多くないところもあるんですね。平成27年10月と11月に全国産業教育フェア三重大会をやるということも考えると、さらにはグローバル教育と、それから、キャリア教育の2本柱でこれから三重県教育委員会は頑張っていくよとなってくると、特にもう既に学級数の少ないところね。例えば今お話しいただいたところで水産3学級、看護1学級、福祉3学級、情報2学級、ここなんかはやっぱり大事にしていって、地域の担い手を今後もつくっていくことが大事やというように思うのさ。そうすると、今回、465人減らすというふうになるわけやけども、地域の担い手をつくって人材を育成していくところ、さらには、本当に三重県の産業教育として重要な要素を担ってるのやけども、もう学級数としては少ないというところに関しては、いたずらに学級数を減らすとか、学科改編とか、そういうことはせずに、やっぱりしっかりと守っていくという姿勢を大事にしていくことが至極重要というふうに思うんやけども、その辺のところの考え方を確認させていただいていいかどうか、教えてください。

〇山口教育長 確かに職業学科も大事ですので、例えば情報なんていうのは1つの学校に1つの学科といって新しい分野ですので、非常に目出し的なところが多かったんですが、先ほどのいろんな、普通科もそうなんですけど、中学生3年生の進路希望の7月調査とか12月調査という、そのときにどういう希望があるのかということが1点、そこを中心にまず据えるという。それから、2点目は、結果はどうやったかと。入試は終わったけども、どのぐらいの空きがあったかと。欠員でございます。そのあたりも含めてトータルとして考えていくということで、職業教育は大事にするんですけども、余りにも定員が何年も、4年も5年も6年も割れておるところの中では、それが本当に支持されておるかどうかと、関係業界の話、あるいは地域の担い手ということも含めて、トータルとして判断させていただきたいなと思っております。

〇中川委員 今の考え方であれば、僕はこの減らすことに関しては了解できないなというふうに思います。職業教育にこれから力を入れていくと言っていて、地域の担い手として非常に必要なんだと。だから、今までも減らすことは考えていないという話とは違う意見に聞こえてきました。特に平成27年10月に全国産業教育フェア三重大会をやるということを考えると、そこは今後もしっかりと継続を守っていくという姿勢を、県教育委員会としてはお持ちいただきたいなというふうに思います。人数が減っているから、もう需要もなくて減らしていくんだ、学科改編をしていくんだというような議論には、特にもうこれだけ少なくなっておる学科なんかでは慎重になるべきじゃないかなというふうに思いますし、平成27年度の募集定員、この総数は総数として、今後どうしていくかという部分において丁寧、大事な議論をしていただきたいというふうに思いますけども、いま一度御答弁いただきたいと思います。

〇山口教育長 基本は大事に、地域の声なり、あるいは産業界の声も聞きながら、特に職業教育についてはなかなか復元というのが難しいと思っておりますので、丁寧にやってまいりたいと思っております。

〇中川委員 ある意味、減らすのは簡単だし、それに伴って教員も減っていきますが、ニーズが出てきてもそれを復元することはまず不可能だと思います。これは普通科と職業科ではその辺のところで根本的に違う部分があると思うので、その思いに立って、本来はこの人数もちょっと減らし過ぎと違うかというふうに僕は思っていますけども、今後、慎重に、丁寧に御検討いただきたいというふうに思いますので、強く要望させていただきます。

〇日沖委員 ちょっとお聞かせいただいておきたいことがありまして。グローバル三重教育プランで、1つはスーパーグローバルハイスクールなんですが。
 四日市高校で実施するということですが、まず、この取組内容というのは、これは生徒が取り組む内容なんですよね。ちょっと偏った見方やったら御容赦いただきたいんですけれども、四日市高校ぐらいの進学校になると、いかにこの難関大学の目標に向かって、それに合格するために、もちろんそのために学力は必要なので、学力を上げて、あわせて、やっぱり難関大学に合格するということになると、受験テクニックも含めながらこの3年間を過ごすというふうに見てしまうんですけれども、そんな中で、このスーパーグローバルハイスクールの幾つかの取組を、意欲を持って、自己実現の可能性を大きくしていこうということも含めながらやっていくということになると、それだけようできるなという、実際に受験勉強もしながらこういうことも、白熱英語講座になると課外授業というのもあったりして、これだけよくできるなと、素朴にそういうふうに思うんですけれども、そんな心配は取り越し苦労なんかなということで、ちょっとお聞きしたいんですけどね。
 本当に、この意欲を持って、スーパーサイエンスハイスクールの御経験もあるので、いいのかもわかりませんけども、受験のために一生懸命テクニックを磨きながら、毎日毎日勉強の努力をしてみえる中で、これは当然いいことには決まっていますけれども、これを織り込みながら、意欲を高めながらということが、現場に移し込んだ場合、どんなものなんかなという、これだけのことをこなしていく人ってすごいんやなと思いながら、その辺の現場の想定のお話を、もう既に始まっておる部分もあるのかわかりませんけれども、ちょっとお聞かせいただいておきたいんですけども。

〇山口教育長 先ほど委員も言われましたけども、四日市高校が県内で初めて平成15年度にSSHを受けられて、非常に効果があったと。それで、大学進学でも、随分難関大学へも入ったという成果がございます。今回の場合、SGHというプログラムでございますが、みんなが全部、例えば400人が400人全部が同じメニューをこなすということではなしに、まずはSGH講演会とか、あるいはSGH論文指導については全員がやるとか、あるいはグローバルリーダー学については希望者だけがとか、いろいろめり張りをつけ、本人らの希望も聞きながら学校で展開してもらうということが1点目でございます。
 2点目は、受験技術も磨かないとあかんので大変やなということでございますが、最近の受験というのは単なる記憶だけじゃなしに、確かにセンター試験というのはございますけども、いろんな要素を加味しながら受験というのが変わってきておりまして、この間も京都大学と協定を結んできたんですけども、いわゆる自分のコミュニケーション能力をどうやって発揮できるかとか、そういうことを入学者選抜でも今後は見ていくんだということで、今の1年生の子どもたちが3年生になって受験するときには多分、京都大学も東京大学も特色化選抜を始めるんです。そういう中で、難関大学でであろうが、自分の気持ち、思い、あるいはどういうことを学んできたかということをきちんと説明できる、そういう子どもたちが学力も高くなって、そして、先へ伸びていくんだという話を京都大学の総長に聞かせていただいて、間違いではないなと。
 こういう取組をやっていくことによって、彼らの自己実現、それで幅広い視野を持ってやっていけるのではないかというようなことを聞かせていただいて、先生方は大変だと思っています、正直申しまして。しんどい部分も、自分たちがこれまでやってこなかった部分もあるんですけども、子どもたちと一緒になって自分たちも磨いていこうという、そういう思いで今回受けていただいたと。校長から内申もいただいて、文部科学省へ申請したところでございますので、教育委員会としてもしっかりと応援していきたいと思います。

〇日沖委員 もちろん期待すればこその問いかけであったわけでございますので、ぜひその生徒さんたちがより意欲を持って、よりすばらしい人材が育っていくように、この機会を改めて活用して、いい教育をしていただきますようにお願いいたします。
 それともう一つ聞かせていただいておきたいのが、高校生の留学の促進のところなんですが、この長期留学というのは、どれだけの間の留学を長期留学と呼ぶんですか。

〇長谷川課長 文部科学省のほうの国の事業を使っているものと、県の事業との両方がございまして、ともに1年以上を長期留学と定義して募集をかけております。

〇日沖委員 1年ということになりますと、高校を1年留年して留学するということになってまいります。そうすると、将来の設計というのが、後々進学されるにしろ、社会へ出られるにしろ、1年ずれてくることを前提に、この長期留学をされる方々は留学されるんだという解釈でよろしいんですか。確認だけなんですけど。

〇長谷川課長 留学には正式留学と休学留学という2種類がございまして、正式留学の場合ですと海外の学校で学んだ単位を36単位までは帰国後に自分の在籍する高校の単位として考えることができるという制度でございますので、両方の選択肢があるということでございます。

〇小林委員 同じくグローバル三重教育プランの、38ページの小学校における英語教育指導体制の充実というところなんですけども。
 これは平成27年度以降に実施されるということなんですが、対象が小学校教員というふうに書かれているんですけども、中学校、高校であれば英語を専門に教えておられる教師の方がこの英語教育コーディネーターに当たると思うんですが、小学校の場合はどういう方がこの役を担われるのかというのと、それによってどれぐらいの成果を見込まれておるのかというのをお聞かせいただきたいと思います。あと1点、全小学校でですけども、各学校に何名ずつ配置されるのかというのも加えてお聞かせ願えればと。

〇中田次長 平成27年度以降から実施されるということで、今、国の動きを注視しているところでございます。特に小学校における教科、あるいはいろんな指導資料のことも出てまいりますので、そういったあたりを注視しながら進めてまいりたいと考えております。事前の段階で、37ページにございますように、中高教員のグローバル英語集中研修、そういった中にも今年も200名のうちの50名ぐらいは、県の指定小学校のほうからも来ていただけるとか、そういった形にしていきたいと思います。詳細については国の動きを見守りつつ進めていきたいなと考えております。

〇小林委員 あと、全小学校でということですけど、各学校に対して何人というような、そういうあれはないんですか、配置されるのが。

〇中田次長 今、具体的に学校に何名というふうな、まだ今その具体的に案件というのはいただいていないところなんですけども、そういったあたりも踏まえて、もう少しで出していただけると思います。ただ、そういった部分での効果の部分でございますけども、やっぱり教員の免許がない、ないことによって、指導方法とか評価の部分とか、そういったあたりについて、こういったコーディネーターの方が中心になられて指導計画とかそういったものを総合的に計画していく、また、それを支援できるような研修体制を私どものほうで構築していきたい、そのように考えております。

〇山口教育長 小学校の英語教育の、先ほどの小林委員の質問なんですが。
 実は小学校6年生では外国語活動というのがもう既に入っておりまして、小学校6年生の子どもたちは楽しみながら学ぶ、遊ぶということを通して外国語活動をやってみえます。それが行く行くは、先ほどから出ているように、ひょっとしたら前倒しになって小学校の中学年ぐらいから英語教育というのが始まるのではないかということも見据えながら、先ほど中田次長のほうから答弁させていただいて、できる限り現場が泡を食わないようにということで、平成27年度以降研修を、少なくとも各小学校で1人ぐらいはそういうことを堪能にやってもらえるよう、現在も英語教育コーディネーターというのは、外国語活動担当ということで分掌の中に位置づけられておるわけでございまして、そういう中で計画的に取り組んでもらってはおるんですが、それをより組織的にやらないと小学校の中学年からは間に合いませんよということで、やらせていただこうかなと思っております。

〇小林委員 名前は違いますけども、現在もおられるということで理解いたしました。

〇中川委員 (4)の全国産業教育フェア三重大会で、41ページでちょっと確認させていただきたいと思うんですけど、非常に多くの内容を三重県でやっていただくということですが、初めてこれ報告を受けたんですけど、内容の作品展示から体験コーナーまでをばーっと見て、これはいわゆる産業教育とか職業教育の全体を網羅しているという感じで捉えていいのかな。

〇山口次長 御指摘のとおりで、基本的には文部科学省のほうでプロトタイプのようなものがございまして、それに肉づけした形となってございます。

〇中川委員 肉づけしていただいたということで、ちょっと確認していくと、作品展示のところはいいわな。販売のところで、農業学科生徒、これは農業やな。商業学科生徒の開発、商業やわな。競技会等で、ロボット競技大会、これ工業、情報やわな。介護技術、これは福祉やわな。フラワーアレンジメント、これは農業なのか家庭なのかちょっとわからへんけども、どちらかやわな。クッキングコンテスト、これは食やわな。発表会で、ファッションショー、これは家庭やわな。水産はどこに書いてあるの。

〇長谷川課長 水産高校については、実習船のしろちどりを、まだ場所は決めていないんですけれども近くのところで運航させて、その体験のようなものをするというふうな予定で、今のところは考えております。

〇中川委員 このペーパーは県教育委員会がつくったんでしょう。文部科学省がつくったペーパーとは違うでしょう。三重大会やと、三重県らしさを出して、今日一発目で御報告いただいたわな。具体的に内容を見て、ああ、いいなすごいなと思って、今しろちどりの話をしてもらったけど、やっぱりそれは非常に特徴的な三重県の取組になると思うんさ。けれども、書いてなかったということは、これ非常に寂しいよね。今後どういう形でペーパーが起こされていくのかわからへんけども、その辺のところをどう捉えるというか、ただ単に入れんかったというか、忘れてしまったというだけならそれまでかもしれへんけど、ちょっと私は一読してすごく寂しい思いがしたというか、三重県の特徴的な部分で、相可高校なんかはすばらしいから当然入っていくんやけども、何か1つ抜けているのかなと思って、寂しい思いがしたんやけど、その辺のところをどう捉える。

〇山口教育長 体験コーナーというところですが、水産という言葉が出ていなくて、資料漏れで本当に申しわけございません。情報も実はこの中には入っていなくて、今そうやって言われると、いろんな面で、今後、打ち出し方については全学科に配慮するような形でやってまいりたいと思います。

〇中川委員 ずっとこのグローバル教育と職業教育の大事さを言ってきて、専門高校の甲子園とまで言って、25回目をやるとなった場合、やっぱりその辺のところを学校も子どもたちも見て、やっぱり頑張ろうと、または参画していこうと。また、しっかりと自分たちの発表の場として捉えていこうという部分で、どう表記するかということは、文部科学省の文書の肉づけをしたかもしれへんけども、やっぱりここに含まれているというのとあるというのとでは全然違うと思うので、今後こういったところは丁寧な扱いを。子どもたちはこの1つによって変わってくると思うんさな。というところで、細かい話かもしれんけども、よろしくお願いしたいなと。少なくとも私はちょっと悲しい思いがした。

〇北川委員 中川委員のあれに関連して、この際ちょっと。その前もぼんやり聞いていたので、話が出ていたらごめんなさい。これ全国産業教育フェアは専門高校ということですが、高等専門学校はその対象校になるんですか。

〇山口次長 文部科学省自体が根っこにある主催ということで、制度としてまさに生徒対象というところも一つにはあるんですけど、高等専門学校自体は対象校となってございません。

〇北川委員 そうすると、名張の近畿大学工業高等専門学校とかは、このフェアには参加できない仕組みになっているんですか。

〇山口教育長 高等専門学校については、こういうのではなく、別途高等専門学校の大会がございまして、これは高校生という範囲の中でやらせていただいておるという、25回いずれもそういう形になってりておりまして、高等専門学校は高等専門学校で工業高等専門学校の大会とか、あるいは商船高等専門学校だけで集まった大会とか、そういうのがございますので、これまでの経験ではなかったということでございます。

〇北川委員 同じ地域の中で同学年で活動している、やっぱり横のつながりもありますし、地域のつながりもあったりするので、ちょっとこの辺は、同じ言葉を使わせていただくと、ちょっと寂しいなという感じがするのですが、これはもう、すべとしてはないんですね。三重県でやるときにはオブザーバーでも何でもいいですからどうぞ参加してください、みたいな形にはなり得ないんですか。

〇山口教育長 今後、主な主催団体である文部科学省と相談もさせてももらいますが、法人の意向もあろうかと思いますので、でこぼこが出てもいけないと思うんで、今回の全国産業教育フェアだけじゃなしに、例えば体育で高等専門学校だけの野球大会があったりと、いろんなことが行われておりまして、我々の知らないところでそういう高等専門学校なり商船高等専門学校なりがやられておるというのがありますので、そのあたりは相手方の意向も聞きながら、文部科学省の意向も聞きながら、また御報告させてもらいたいと思います。

〇北川委員 いわゆる産業分野の甲子園というふうにも言っていただいているのですが、野球は甲子園に高等専門学校も出られますよね。そういう面ではやっぱり同じ土俵にしてあげたいなというのもちょっとあるもんですから、また検討いただきたいと思います。

〇吉川委員長 ほかに御意見はございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、(2)平成27年度三重県立高等学校募集定員総数の策定についてから(4)第25回全国産業教育フェア三重大会についてまでの調査を終わります。

  (5)第三次三重県子ども読書活動推進計画(中間まとめ案)について

  (6)伝統的海女漁の文化財保護と今後の国指定に向けた取組及び世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年に向けた取組について

  (7)審議会等の審議状況について

    ①当局より資料に基づき説明(長谷川次長、信田副教育長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。ございませんか。

〇中川委員 三重県子ども読書活動推進計画の関係の別添資料のほうの29ページに資料編でおつけいただいておるんですけど、その6のところで、学校図書館で図書標準を達成している県内公立小・中学校の数ということで、全国平均に比べるとちょっと低い状況があるわけですが、これは一にも二にも予算の問題になってくるのと違うかなというふうに思うんやけども、市町教育委員会も含めてになるんやけど、予算を増してこないとここは増えへんのかなというふうに思うわけですが、その辺のところで、呼びかけていても仕方がないような気がするんやけど、それも伴っていくのかどうかというところではどうなんですかね。

〇長谷川次長 お話しいただいておるとおり予算を伴いますので、これについては、交付税措置の部分がございます。全国的なベースでは交付税措置で単年度200億円という数字が今示されておりまして、それが入ってはいるものの、各市町の財政的な御判断になりますので、私どもとしては、学力を上げていくためには読書も大切、そのためには整備をお願いしたいというところで御理解をいただきたいということを、各市町教育委員会の図書館担当のところにお願いしておるところでございます。

〇中川委員 やっぱり予算が伴っていってね、どこにお金をつけていくかというところの考え方にもなってくると思うので、これは県が直接手を出せへんかもしれんけど、市町の教育委員会とよく協議しながら増していく努力をしていただきたいと思うのと、それから、下の7の学校司書などの配置に関して、この数字も決して高い状況じゃないんだけど、これは基本的には常勤の司書の数字ですか。あと、例えば民間委託をしていて、非常勤で回っている司書なんかも市によってはあると思うんやけども、どの辺を入れての数字になってるんやろか。

〇田中課長 常勤、非常勤の両方が入ってございます。

〇中川委員 ここも、いわゆる教員という立場での司書だと、人事という問題ですね。それから、学校における中の配置、それから、民間委託の活用というふうになってくると、やはり予算の問題も伴ってきて、やっぱり人事、配置、それから、予算というところもしっかり考えていかないと、ここの部分は、必要性があっても、人がおらへんで、あんた、図書館の担当をしといてや、みたいな学校もあったりすると思うので、やっぱりこの三重県子ども読書活動推進計画を出して、ここの部分を進めていくという部分で、読書を勧めたいとなると、その根本となる本が現場にどれだけあるのか、それをどうレイアウトして、今、この本を読むといいよというふうにうまく方向性をつけてくれる司書がいるのかどうか、この2点が非常に大事なポイントになってくると思うので、そこを市町教育委員会とも連携し、また、学校なんかの御意見も聞きながら進めていただければというふうに思います。要望にとどめます。

〇吉川委員長 ほかに御意見、質問はございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、(5)第三次三重県子ども読書活動推進計画(中間まとめ案)についてから(7)審議会等の審議状況についてまでの調査を終わります。

  (8)その他

〇吉川委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いします。

〇小林委員 この場所でちょっと言っていいのかどうかはわかりませんけども、先日の一般質問の中で津田議員が質問されました県立高等学校の卒業認定のあり方について。
 昨年8月にあのような朝日町の事件があったわけでございますけれども、あれに関して、卒業認定の取り消しを津田議員が求めたわけでございますが、そのときの教育長の答弁の中では、74単位を全て修得していると。それから、もう一つは、特別活動の成果が目標を満たしていると。これが卒業の一定の規定というか基準であるというふうなことを言われたと思うんですけども、特にこの2つ目の特別活動の成果が目標を満たしているという部分に関しては、私も津田議員と同じように、学校の外で起ころうが、中で起ころうが、これはどうしても満たしているとは思えないんですね。ですから、そのあたりの見解をもう一度お聞かせいただきたいと思うんですが、よろしくお願いします。

〇山口次長 特別活動でございますが、指導要領に記載のある概念でございまして、その構成要素としてホームルーム活動、生徒会活動、学校行事というものから構成されてございます。逆に言えば、それ以外のいろんなものが何でも、と言うと言葉は悪いですけれど、入ってくるというものではないと。それで、教育課程の一部として位置づけられているという整理になってございます。

〇小林委員 その指導要領で、おっしゃられることはよくわかるんですけども、明らかに津田議員も本会議場で言ってましたが、今回、明らかに悪いことをしたにもかかわらず、それを認めないで卒業証書を出したというような、言葉では表現しづらいんですけども、一般的に考えて、これはどうしてもあかんやろというようなところで、逆にこれ今後、取り消しを求めていった際に、取り消すようなことができるのかどうかというところのお答えもいただきたいというふうに思います。答弁のときにはたしか、当事者が取り消しの訴えを起こしたら取り消せるよというような回答をされたかと思うんですけども、それを踏まえてもう一度お答えいただきたいと思います。

〇山口次長 いろんな仮定の話なども入ってきたりしますので、ちょっと議論を単純化して一律に申すといろいろ語弊もあったりして難しいところなんです。ちょっとその辺は御容赦いただければと思います。
 申し出るという話につきましては、一般論として行政処分がありまして、それの例えば取り消しなり何なりを求めるとすれば、校長が卒業認定をした。した相手というのは生徒でございますので、そういう意味で御家族の方が法的な意味で、それを事実上訴えるということ、もちろんそれは一般論としてはありますけど、そういう意味で法とか用意されていないと。そういう、ある意味で形式的な話でございます。その上で、卒業認定の取り消しにつきましては、まさに一般質問で教育長から答弁申し上げていますとおり、教育課程内の判断ということが法令上定まっておりますので、道徳教育の充実等、当事者、あるいは御遺族の方々のお気持ち等も踏まえつつ、県教育委員会としてできることをいろいろ考えてまいりたいと存じますが、そこの部分については、現状におきましてはそういう解釈となっております。

〇小林委員 法的にはと言われます。よくそれは理解できます。また、道徳的観点からいくと、やっぱりどうしてもこれは、というような感情に立ってしまうというところもありまして、山本委員にもちょっと補足していただくと助かるんですけども、これ以上求めても難しいのかなと思いますので言いませんが、今後、しっかりとそのような卒業の認定に携わるところの部分を、これは校長の判断というふうに言われましたけども、その辺のところもやっぱりしっかりとこう確認をし合って対応していただけることを強く要望させていただきます。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

                〔発言の声なし〕

〇吉川委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。

 2 委員間討議

    ①所管事項調査に関する事項       なし

    ②執行部に処理経過の報告を求める事項  

〇吉川委員長 次に本会議への常任委員長報告として、先ほどの所管事項調査に関して、執行部に処理経過の報告を求めるべき事項について御討議願います。なお、経過報告を求める事項以外のものについては、後の委員協議で御協議願いたいと存じますので、よろしくお願いします。
 それでは、何かございますか。

〇中川委員 経過報告を求めるという意味がわかっているようで、実はあんまりよくわかっていないんやけど、どういうことなのか。

〇書記 3年前の会期のさらなる見直しのときに御意見がありまして、委員長報告で経過を求めたものとしたものは、しかるべき場、次回とかいつの時期とか、そういう所でもう一度所管事項とかで項目を上げて、執行部から調査の結果を報告してもらうことになっております。ですので、決めればどこかで、それは必然的に項目として出てくるものになります。

〇中川委員 今回、高等学校の募集定員総数、入学者選抜の話が出ましたけども、今後どういうふうに決められていくかというところも含めて、考え方等を含めてその時々において適宜御報告をいただきたいというふうに思います。

〇吉川委員長 今、中川委員のほうからは、高等学校の定員総数にかかわって、定員総数等でプラスになる教師の数まで含めてはと。

〇中川委員 こちらが申し上げた内容に対しての報告をお願いしたいと思います。

〇吉川委員長 そうですね。今の考え方は、求めるという意見に合致するんですね。

〇北川委員 私が申し上げるのはあれですが、通常ならば次の常任委員会でということになるんでしょうけども、恐らくこれは、この後教育委員会が開催されて、そこで提案があって、承認されて、7月頭に発表ということ、7月頭がどうかはあれですが、発表ということですよね。ですから、その辺はきちんと時期を捉まえて報告いただかないと。あるいは、どの段階で報告していただくのかというのも明確にしておかないと。アバウトな話ではちょっとつらいかなと思いますが。

〇吉川委員長 今、高等学校の定員総数にかかわって、オープンにしていく時期が限られておるので、経過報告をいただくにしても、きちっと時期を確定しておかないといかんという御意見をいただきました。その辺で、リミット的な話、今言った公にしていく過程でのタイムリミットと、それ以前に報告いただくのはどんな時間ですか。教育委員会のほうから教えていただけませんか。

〇山口教育長 7月7日の教育委員会定例会を予定しておりまして、募集定員総数に沿った形で各地域別の募集定数を報告させていただくことになっております。

                〔「学校別のか」の声あり〕

〇山口教育長 学校別のです。

〇吉川委員長 教育委員会のほうから、7月7日に定例会を開かれて、そこで決めていくというお話が出たんですが、こちら側でその案の段階でというか、その前に求めるのか、後ろに求めるのかあたりはいかがいたしましょうか。

〇中川委員 基本的に今回の定員総数に関しては、私個人としてはやっぱり疑問が残るところがありまして、そういった意味においては、報告ではあるけれども委員会としては別に全体を了解したということではないという認識のもとで、7月7日に学校別のやつもずっと発表されて決めていくということに関しては、今日の発言がどう加味されているのかということを含めて、7日に教育委員会で発表になって決定となったら、いわゆる経過報告を求める意味とかそういったものもないのかなというように思いますが、基本的には正副委員長にお任せいたします。

〇吉川委員長 いずれにしろこの件についての報告をもらうということは、この委員会の委員の意見の総意という理解でよろしいですね。

                〔「賛成です」の声あり〕

〇吉川委員長 それで、その時期について、7月7日では後出しでぐあいが悪い、判断については正副委員長でお願いしますという声が出たんですが、そういうことでよろしいでしょうか。

                〔「お任せします」の声あり〕

〇吉川委員長 わかりました。それでは、ただいま定員総数につきまして経過報告を求めるべきという意見がございました。それについては、今決めていただきましたように、時期については正副委員長で決めさせていただくということで処理をしたいと思います。
 ほかに何か御意見はございませんか。

                〔「ありません」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、委員間討議を終了いたします。

 

〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

教育警察常任委員長   吉川 新

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