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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成25年度 委員会会議録 > 平成26年3月12日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

平成26年3月12日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

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教育警察常任委員会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成26年3月12日(水) 自 午前10時1分~至 午後5時31分

会  議  室     502委員会室

出 席 委 員     8名

             委 員 長      長田 隆尚

             副委員長       大久保 孝栄

             委    員      小島 智子

             委    員      吉川   新

             委    員      村林   聡

             委    員      津田 健児

             委    員      三谷 哲央

             委    員      山本 教和

出席説明員

      [教育委員会]

             教  育  長                        山口 千代己

             副教育長                       真伏 利典

             次長(教職員・施設担当)              信田 信行

             次長(学習支援担当)                白鳥 綱重

             次長(育成支援・社会教育担当)         野村   浩

             次長(研修担当)                   西口 晶子

             教育総務課長                    荒木 敏之

             予算経理課長                     三井 清輝

             教職員課長兼総括市町教育支援・人事監  梅村 和弘

             福利・給与課長                    紀平 益美

             学校施設課長                    釜須 義宏

             高校教育課長                    倉田 裕司

             小中学校教育課長                 鈴木   憲

             特別支援教育課長                 東   直也

             生徒指導課長                    田渕 元章

             保健体育課長                    阿形 克己

             社会教育・文化財保護課長            田中 彰二

             人権教育課長                    川島 三由紀

             研修企画・支援課長                川口 朋史

             研修推進課長                    松井 愼治

             学校防災推進監                   山路 栄一

             教育改革推進監                   加藤 幸弘

             特別支援学校整備推進監             大藤 久美子

             子ども安全対策監                  倉田 幸則

             人権教育監                      小松 貞則


      [環境生活部]

             副部長                          田中  功

             文化振興課長                    明石 典男

             新博物館整備推進PT担当課長          岡村 順子

委員会書記

             議  事  課  班長  上野   勉

             企画法務課  主幹  橋本 顕治

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     5名

傍  聴  者     1名

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第3号「平成26年度三重県一般会計予算」(関係分)

  (2)議案第103号「平成25年度三重県一般会計補正予算(第8号)」(関係分)

  (3)議案第75号「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」

  (4)議案第76号「三重県総合博物館条例の一部を改正する条例案」

  (5)議案第77号「斎宮歴史博物館条例の一部を改正する条例案」

  (6)議案第78号「三重県立美術館条例の一部を改正する条例案」

  (7)議案第84号「三重県立鈴鹿青少年センター条例の一部を改正する条例案」

  (8)議案第85号「三重県立熊野少年自然の家条例の一部を改正する条例案」

Ⅱ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第25号「三重県いじめ問題対策連絡協議会条例案」

  (2)議案第26号「三重県いじめ対策審議会条例案」

  (3)議案第74号「公立学校職員定数条例の一部を改正する条例案」

 2 所管事項の調査

  (1)平成25年度三重県教育改革推進会議「審議のまとめ」について

  (2)県立高等学校の活性化について

  (3)教員の資質向上について

  (4)「平成25年度学校防災取組状況調査」結果の概要について

  (5)包括外部監査結果(教育委員会関係)について

  (6)「グローバル三重教育プラン」について

  (7)学力の定着と向上について

  (8)土曜日の授業について

  (9)平成30年度全国高等学校総合体育大会東海4県開催種目決定に向けた進捗状況について

  (10)伝統的海女漁の文化財保護と今後の国指定に向けた取組及び世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年に向けた取組について

  (11)審議会等の審議状況について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第3号「平成26年度三重県一般会計予算」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇長田委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。
 ございますでしょうか。

〇三谷委員 5ページの(1)の②の一部新で確かな学力云々のところで、到達度テストを新たに作成しとかあるんですが、到達度テストというのはどういうことをやるんですか。

〇白鳥次長 この三重県到達度テスト(仮称)ですけれども、まず目的なんですが、子どもたちの特に活用力にかかわっての力についての定着状況を学校においてしっかり把握して授業改善に先生方が生かしていく、そして子どもたちにしっかり返していくということを目的に実施するものであります。
 具体的には、教科としましては国語、算数、数学、理科について小中学校の全ての学年を対象にしてこのテスト問題というのを県のほうから提供させていただくと。それを各学校において実施をしていただくと。具体的にはそれぞれの学期ごとにこれを活用していただいて、先ほど申し上げましたような目的のもとに授業改善、そして子どもたちにしっかり返していく。そうした授業改善のサイクルをしっかり回していただくと、そういうことで実施するものでございます。

〇三谷委員 今御説明いただきましたが、ちょっとよくわからないんですが、要はあれですか、学力テストの正答率を上げていくための補助的なテストというふうに理解してよろしいんですか。これでいろいろ各子どもの改善努力というのがきちっと定着していくような、そういうためにこのテストをやっていくというふうに理解してよろしいんでしょうか。よくわからなかったんですが、済みません。

〇白鳥次長 特に三重県の子どもたちの課題としまして、特に活用力にかかわっての課題が1つ大きく見えております。そこについてしっかりと授業改善を先生方が行っていただくとともに、子どもたち自身のそれは課題でもあるので、子どもたちのつまずきを各学校でしっかりと把握をして、その課題に対してしっかりと対応できるような、授業改善につなげていくような取組に定期的なテストの実施を通じて行っていただくというものでございます。

〇三谷委員 こういうことの積み重ねも僕は非常に大事だと思いますけれども、別にここで労働法上の規制とか、そういう話をするつもりは毛頭ないんですが、例えば東京なんかですと、各家庭の貧困率と学力の相関関係なんていうのが出てきて、例えば教育扶助を受けている家庭の分布と、それから数学なんかの正答率等が見事な相関関係を描いているわけですよね。こういうことも大事ですけれども、県としては学力向上のためにはそういうふうな観点からの調査というのも当然されていると思うんですが、いかがでしょうか。

〇白鳥次長 済みません、県教育委員会単独でそういう調査を今のところ実施しているものではないと思っておりますが、ただ、県全体としてそういうふうに特に経済的な状況との相関関係というのは一般的に指摘はされているところであり、今、みえの学力向上県民運動という部分の中でも子どもたちの学びをしっかりと保障するといった観点のもとに施策を展開しておりますけれども、特に経済的に恵まれない家庭のお子さんに対しての支援としては、例えば今現在ですと健康福祉部、みえの学力向上県民運動というのは県庁全体の取組になっておりますので、その中で健康福祉部における施策において、例えばひとり親家庭への経済的な支援とか、家庭的に恵まれないお子さんへのいろんな支援にかかわっての施策は連携しながら進めているというところはございます。

〇三谷委員 じゃ、一般論で結構なんですが、三重県の場合の例えば教育扶助を受けている家庭とか経済的な格差が、例えば数学、算数だとかそういうところの正答率との関係はどういうふうになっていますか。

〇白鳥次長 具体的な特定の教科との関係という部分でのデータは現在、済みませんけれども、持ち合わせてはおりません。

〇三谷委員 学力向上というのは点数の1点、2点を上げるという議論よりも、こういう基本的な部分をしっかり多角的に複眼的に検討してやっていかないと、単に到達度テスト等のテクニカルな話で学力を上げていくということではなしに、県の行政としてそういうところを総合的にきちっと踏まえてやっていく必要があるんではないかなと思うんです。何も僕は到達度テストをやるなとかは言いませんけれども、そういう見方だとか観点が教育行政の中に生かされてこないと、本当の意味での人間として育っていくための学力向上にはつながってこないと思うんですが、教育長いかがですか。

〇山口教育長 実は2年前に全国学力・学習状況調査の結果をもとにアトランダムで、例えば外国人児童生徒が多い学校だとか、あるいは大規模校、小規模校、複式が入っておるような学校の成績はどうだとか、あるいはいわゆる経済的に恵まれないであろうと推察されるような学校を抽出して調査をしてクロス分析をしたことがございます。そのことについて2年前にやったんですけれども、それに基づいて平成24年度は学力向上アドバイザーだとか指定校もつけながら非常勤講師の加配をつけたりしながらやっておったと。
 ただ、市町教育委員会の協力がないとそのあたりは非常に難しいのかなと、委員言われますように経済的困窮というのはやはり市町がしっかりつかんでおると思いますので、そのあたり全国学力・学習状況調査だけを捉えるんじゃなしに、その子どもたちの置かれている環境を踏まえながら市町教育委員会に効果的に支援ができるような、人もそうですし、あるいは今回の三重県到達度テスト(仮称)でございますけれども、民間業者テストを市レベルではやっています。その市レベルでやっているのはドリルだとかあるいは基礎力を見る、いわゆる小学校で言えばドリル学習とか期末の学年末テストというのをやっておるんですけれども、それが非常に財政的負担にも一部あるというようなことを市からも聞かせていただいて、町レベルになると逆に今度はそれを作成する、先ほど白鳥次長が言いましたけれども、活用力に課題のある問題をつくるのに先生方にはちょっとまだ問題があるので、県で何かつくってくれないかということも踏まえて今回つくってきておるというスキームでございます。
 今後、委員が言われたように子どもたちの、あるいは学校全体の、特に小中学校は地域と非常に密着しておりますので、そのあたりの私が最初に言いましたように外国人の子どもたちだとか、あるいは経済的に恵まれない子どもたちだとか、いろんな要素を加味しながら効果的な支援をしていく必要があると思いますので、そのあたりは市町の協力も得ながら、2年前にやったことをもう一度丁寧にまたやっていくべきだと私自身も思っておりますので御理解賜りたいと思います。

〇三谷委員 県民運動で総がかりでやっていくとおっしゃるならば、そういうところの基本的な調査というのもきちっとやって、その上で様々な施策の展開というのを考えていくべきだろうと思うんです。もし2年前にある程度ランダムに抽出してやられたということならば、一度県が一斉に市町教育委員会との協力を得てきちっとした調査、基本的なデータというものをつくり上げるべきだと思うんですが、そういうお気持ちはありませんか。

〇山口教育長 市町教育委員会の協力がないとできませんので、委員が言われたようにより効果的な、一緒に学力向上に取り組んでいくという観点から協力を得ながらできることは前向きに検討させていただきたいなと思っておりますが、いろいろ情報開示だとか何だというところで地域が、正直私自身、懸念するのは義務教育段階ですので小中学校は地域と非常に密接しておりますので、ここにどのぐらいの要生活保護世帯がいるということをどうやってわからないようにしながら県民に公開していくかというのは非常に難しいテクニック的な部分があるんですけれども、趣旨は委員が言われるとおり私自身もそういうことをやっていくべきだと逆に思っておりますので、何とか工夫しながら理解も得ながら、理解が得られるのが一番でございますので、何とぞ御理解を賜ればと思います。

〇三谷委員 学力向上になるとテクニカルな話が多くて、基本的なところの議論というのが非常に不足しているのかなと、そんな思いがしています。全国のいろんな自治体でいろいろやっていますよということは言えませんけれども、そういうものを分析している自治体もあるということの先例があるならば三重県でできないはずがないので、そういうところを多角的にきちっと議論を積み重ねた上で学力向上というものがきちっと見えてくるというものでないと、福井県がどうやとか秋田県がどうやとか、そこへ研修に派遣したとか今度の到達度テストとか、そういう話ばかりで本当に基本の部分というものの議論が非常に不足しているように思いますので、ぜひ教育委員会としてはそういうところの御努力をお願いして終わります。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇小島委員 三谷委員の御意見に本当に賛同するものでして、そもそも全国学力・学習状況調査の目的を考えたときに、結果をきちっと分析して子どもたちが足りないところもそうですが、教育行政、施策はどうだったのかということを見直すということも大きな目的だというふうに思うんです。何回も行われてきているわけですから、就学援助率も非常に高い学校もあるのは御存じのとおりでして、そのあたりをやったことをちゃんと分析することがまず第一で、そこからどうするかということを考えていただきたいなということをお願いしておきたいことと、それからこの到達度テスト云々についてやることの是非を今言うつもりはありませんけれども、学校の先生方が一番子どもたちの家庭状況や足らざることを本来はわかっているはずで、わかっているべきだというふうに思うんです。その方たちがこれから来年度ホームページにもアップしていただくというワークシートとか、それから例えばこういうテストをつくっていただくんであれば、そういうものをきちっとニーズを現場の方が把握した上で一番いい使い方をしていくことが最も効果を生むというふうに思いますので、そういう方向で支援をいただきたいですし、全体としてやって、またその結果を求めて云々というような使い方にだけはしていただきたくないなと思いますけれども、そのあたりについては教育長はどんなふうにお考えでしょうか。

〇山口教育長 正直申しまして委員の言われるとおりだと私も思っておりまして、ワークシートを平成24年、25年とやってきたんですが、十分に現場におりていないと。実は私も教育委員方と尾鷲市の小学校へ訪問させていただいて、例えば授業改善支援プランという冊子がありますけれども、先生は見たことがありますかと僕が聞いたら見たことないという話で、横に課長が座っていましたので、現場で必要なものがないと教育委員会の教育行政のマスターベーションに終わってしまうよねという話をしながら、ワークシートについてももっと本数を増やして使い勝手のいいようにということを言ったり、あるいは今回の三重県到達度テスト(仮称)でございますけれども、それについても現場の先生方にお聞きして、そういうのがあると民間のテストだけの利用じゃなしに家庭へ負担させることも、あるいは市教委が金がないものでできることなら、県でこういうことをやってもらえるといいなという話のもとで今回つくってきておりまして、これをどうやって現場の先生方にタイムリーに情報提供し、そしてアドバイスできるかということも大切だと思っておりますので、そのあたり学力向上アドバイザーだとか、あるいは市町の指導主事とかがみえますので、一緒になってやらせていただきたいなと。現場のニーズを踏まえて、そして使い方も助言できるような、そんな委員のお言葉やったかと思いますので、それについてもきめ細かくやっていきたいなと思っております。

〇小島委員 学力向上アドバイザーも置いていただいた、ワークシートもというようなことで実際それがどうであるかという検証結果とか、こんな効果があってこうであるし、非常にこれは継続していくに効果的であるというような資料も何も我々も持ち合わせていないわけですよ。なのに新しいことがどんどん入ってくるということが本当にええんかなという疑問は持たざるを得ないというふうに言わせていただきますけれども、つくってほしいというお考えのところもあればそうではないところもきっとあるだろうと思いますので、そのあたりを丁寧に本当にやっていただきたいなと思いますし、過飽和状態になってはどれも効果を生まないというふうに思いますので、本当にそういう状況であるかどうか、丁寧に子どもたち自身の意見もそうですし、もちろん学校で働く人たち、保護者、地域の方もそうですけれども、丁寧にその辺を現状分析、課題をきちっと捉まえた上での施策であっていただきたいなというふうに思いますので、そこはお願いしたいです。過飽和状態になっては本当にせっかくのいろんな手だても功をなさないというふうに思いますので、これは教育だけに限ったことではないと思いますけれども、それだけ申し上げておきたいなと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇大久保副委員長 ちょっと教えてほしいんですが、今お話にいろいろありましたとおり、学校でのことも大切だと思うんですが、私は保護者の1人として家庭教育というのも充実させていかないといけないと思うんですが、そのためにこの三重県到達度テスト(仮称)を役立てることが必要だと思うんです。例えばこの到達度テストをした後、保護者に成績なりそういうことを開示というか、保護者にはお伝えいただけるんでしょうか。

〇白鳥次長 これはまず学校において活用いただくことを想定しております。少なくとも県にかかわりましては全体の状況を把握させていただきますけれども、個々の学校名とか市町名も含めてですけれども、そんな部分での開示について県のほうからするものではないとは思っておりますが、ただあとはそれを学校において家庭の教育力とか地域の教育力とかそれも含めた形での子どもの学び、育ちへの支援だというふうに思いますので、その辺の判断等は各学校においての適切な判断にお任せをすべきところかなというふうには思っております。

〇大久保副委員長 今、小学校の通信簿とかいただきますよね。そのときに我が子がどれぐらい理解できていてどれぐらいわかっていないのかが親には伝わることが、個人面談とかありますけれども、すごく抽象的なんです。いざ中学校に入学すると自分の子どもがこんなにできなかったのかということを思い知らされるわけです。そのときに小学校でどういうところまで到達しているのかというのは親としては知りたいんです。それは家庭教育を充実させていくための情報として、だからもし希望する保護者には伝えるべきではないかと思うんです。
 先ほど経済的な理由で学力に差があるというお話もありましたけれども、私は経済的に差があっても学力に差があってはいけないと思っているんです、それは学校教育、義務教育において。経済的に豊かな人が成績がいい、算数ができるとかというのは塾とかお金をかけられる家庭でのことになってくると思いますので、そういうことを関係なく小学校、中学校でみんなが公平に学力を向上していくということが大事だと思いますので、やはり家庭との協力という意味でみんなで子どもたちを輝かせていくという意味で到達度テストを今後利用していっていただきたいなと思います。

〇長田委員長 いいですか、意見だけでいいですか。コメントありますか。

〇山口教育長 本当にどういう形になるにしても数字をある程度保護者には伝えていくべきだと私は思っておりまして、全国学力・学習状況調査についてもやはり全国はこうだ、県は大体このぐらいだと。自分ところの市町はこのぐらいだと、自分ところの学校はこのぐらいだと。それで自分の子どもはこの位置にいるのかということが全国学力・学習状況調査ではわからないとだめかなと私自身は思っております。それは教科の試験だけじゃなしに質問紙のほう、家庭でどのぐらい勉強時間をとっているのかとかスマートフォンをどのぐらい使っておるのかとか、朝食べておるのかとかそういうような調査も学校が家庭へ返していかないと家庭の協力が得られないと私は思っておりますので、教科だけじゃなしに質問紙のほうの数字もきちんと返していくべきだと、それが今回文部科学省が全国学力・学習状況調査への公表のあり方を見直したゆえんだと思うんです。
 教科だけじゃなしにその質問紙のほう、先ほどからいろいろ議論が出ておりますけれども、経済的な部分もあると思うんです。スマホを持てる家庭と持てない家庭とか、勉強だとかあるいは朝御飯だとかそういうことがきちっとやられている家庭というのがどのぐらいあるかということは先生方もつかんでおるなら家庭へ返していくべきだと私自身は思っておりまして、この仮称の三重県到達度テストについても、全体はある程度、三重県全体はこのぐらいですよと、自分ところの学校はこのぐらいですよということがわかるような工夫、それぞれの学校名がわかるというよりは、その全体の中の分布表の中で自分ところはこのぐらいだということがわかるような手だてが何とか講じられないかなというようなことは思っております。

〇大久保副委員長 学校と保護者と生徒と一緒になって伸びていくことをサポートしていく意味で、またその辺をよろしくお願いします。

〇長田委員長 ほかに質疑ございますか。

〇村林委員 私もこの到達度テストのことを聞かせてもらいたいんですが、今、結果は開示しないと、それで学校ごととか地域の話をなさっていましたけれども、受けられた子どもにはお返しするんですか。

〇白鳥次長 あくまで目的は子どもたちにしっかりと返していくというところに主眼がありますので、当然ながらそれは学校において行っていただくことを想定しております。

〇村林委員 そうすると、その普通のテストの答案に丸とかバツとかついたものはおうちに子どもは持って帰るということでいいんですね。

〇白鳥次長 そのように考えております。

〇村林委員 自分が子どもやったときのことを考えると、テストというのはすごく負担なんです。それは結果とか競争ということがあると特に負担で、新しいテストができるということで非常にある意味消耗・摩耗する部分もあるとは思うんです。しかし、テストは必要だとは思っておるんです。せっかく1回やるテストというのはできるだけ実のあるものにしないかんと思っておりまして、大きな負担をかける中で他校とかほかの生徒とかの比較とか競争ではなくて、その子どもが間違ったところを次のときにできるようになっているということをきちんと到達度テストならそれが図れるとか、あるいはきちんと伸びていくというそこのできなかったことができるようになるということを確保するためのものであってほしいと思います。
 これは、この間委員長報告にも入れていただいたテストを一人ひとりの子どもにフィードバックするというところをここの説明からは読み取れなかったんですけれども、ぜひそこを大事にしていただきたいと思うので、授業を改善するという先生のほうの話を大分書いてもらっておるんですけれども、そこも大事だと思うんですけれども、子ども一人ひとりの比較や競争でもない絶対的な到達度が大事だと思うので、そこを要望したいと思います。よろしくお願いします。

〇長田委員長 ほかに御質疑ございますでしょうか。

〇吉川委員 先ほど教育長が言われました中で2年前のクロス分析、またどんなものか資料をいただきたいのと、それから先ほど答えられたスマホを持っておるとかどれぐらい使うとか、そういうのを家庭等へ知らせていきたいというお話が出たんですが、これは教育長の思いということで私もそういうことは大事だと思うんですけれども、今回の予算でそういうような、予算を伴わないのか伴うのかよくわからんのですけれども、そういった動きは今回の中には何かありますでしょうか。

〇山口教育長 2年前の分析というのは余り大々的なものではないんですけれども、お届けさせていただくということと、それでスマホについては活用というところが一番今問題かなと思っておりまして、新規事業で8ページの⑤にスマートフォンの危険から子どもを守る事業ということで指導資料だけ、先生よりも子どもたちのほうが進んでおる、活用能力も。そんなこともあったり、児童生徒の理解度を高めるということでネット検定を民間の方々の御協力も得ながらやっていきたいなということで、そもそも全国学力・学習状況調査の質問紙はスマホとかそういうPCを使っている時間はどのぐらいあるんですかという質問紙がありますので、持っておるか持っていないかという調査も、そこがなくても前提がそこになっていますので持っている持っていないの調査はやらないんですけれども、そういう使い方についてはやっていきたいなと思っております。
 以上です。

〇吉川委員 ありがとうございました。
 もう一点、教育相談事業で電話相談なんかをやられてあったり面談をやっていくと。過去にもやってきたし、やっていくというお話で、電話相談にしろ、年間千六百八十何件とか、面談するのが五千四百幾つとかたくさんの御相談があるやに聞いております。多分こういった相談はその相談案件についていろんな答えなり方針を出されるのは当然の話なんですが、こういった年間数千件のいろんな相談を多分根っこが共通するとか、そのデータという、プライバシーのこともあるんですけれども、全体として分析して何かに生かしていくというのが非常に大事だと思っておるんですが、ある意味、子どもの児童心理やらにもかかわるかもわからんし、家庭の経済力にもかかわるかもわからんのですけれども、そういったことには活用しておみえなのかどうかをお聞かせいただきたいと思います。

〇西口次長 教育相談について御質問をいただきました。現在、三重県総合教育センターでは、専門の臨床心理士資格を持つ者を常駐させながら面接相談、あるいは電話相談に応じております。今年度2月末現在で5677件の相談に応じているという現状でございます。そこのそれぞれのケースから見えてくるようなものを特にさっき委員がおっしゃっていただきましたように、根っこの部分等というところをしっかりとそれぞれ分析をさせていただきながら、例えば次年度の研修講座の中で伝えられるものを先生方に伝えていけるものは伝えながら、また教育相談員同士が共有して次の相談業務に生かしていったりというようにしながら丁寧に活用をさせていただいているというのが現状でございます。
 以上でございます。

〇吉川委員 次の講習資料に使うとか次の相談の資料に使うということをやっておみえということなんですが、多分もっと深い分析が専門機関等と連携して統計的な話も含めて可能かと思いますので、またそちらのほうの努力、またそんな読み方をみんなで共有するみたいなことまで持っていっていただくとありがたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

〇長田委員長 ほか、質疑ございますでしょうか。

〇津田委員 また学力のほうへ戻ってしまうんですけれども、(仮称)三重県到達度テストのことなんですが、昨日、吉田沙保里さんのお父さんがくも膜下出血で亡くなられたと。あの方は父親であり偉大なる指導者であって、指導者というお父さんに会わなければ金メダルも取れなかったと思うんです。運動もそうだし、勉強もそうだと、先生によっては全然違うと思うんです。先生のそういった目的意識だとかここまで行きたいとか何位までになりたいという思いがあって生徒が伸びていくんだと思うんです。学力向上のためのいろんな事業だとかたくさん今までもしていただいたし、今回もたくさんあるんですけれども、生徒も頑張らなあかんのですけれども、先生の意識のほうがもっと大事だというふうに思っているんですが、今回この到達度テストを実施するに当たって各市町の教育委員会には同意というか、しっかりとした御理解はいただいているんですか。

〇白鳥次長 教育長から説明の中にもありましたけれども、まず各現場のニーズはどこにあるのかといったところを踏まえて、いろんな特に活用力にかかわっての課題が大きい、そしてそれに対する支援についてしっかりと要請があるといったところも踏まえての県の今回の施策ということでありまして、今、さらにどういうふうに現場の中で活用しやすい形になるのかといったところについて、現在、各市町教育委員会と意見交換をさせていただいているところであります。

〇津田委員 この到達度テスト導入に当たってそれぞれの市町の教育委員会から賛同を得たか、深い理解をいただいた上での発表ですかということなんですけれども、意見交換をしていますとかそういうことではない、それは当たり前のことで。

〇白鳥次長 その目的にかかわりましては基本的に御賛同をいただいている。ただ、さらにどういう形で現場においてより実施しやすい形にするべきかとかについての意見交換を今させていただいているというところであります。

〇津田委員 ということは、市町教育委員会からの理解・賛同は得ているということで理解してもいいということですね。
 そしたら現場の先生方の意見というのは各市町の教育委員会を通じていただいたと思うんですけれども、現場の学校、校長先生だとか先生方の意見だとか、そういった思いだとかそういうのは聞いていらっしゃるんですか。

〇白鳥次長 直接という形では当然我々も県教育委員会という立場でありますので、各市町教育委員会とのいろんな意見交換なり、いろんなこれまでの協議等のお話の中での現場のニーズということで、先ほど申し上げたところがあっての今回の事業構築ということでありますので、当然ながら個別に我々も学力向上アドバイザーとか県の指導主事が個別に学校に訪問ということで入るところもあるので、その場合は直接お伺いさせていただきますけれども、基本的には各市町教育委員会からお話を伺う中で現場の声としてそういうのはいただくという形になります。

〇津田委員 こういうテストをするに当たっては、各市町の教育委員会の理解と、一番大切なことは実際に子どもたちに教える先生の深い理解が大事だと思うんですけれども、いきなり先生方の意見を聞いてこうでした、ああでした、今の段階では言えないとは思うんですが、先ほど言いましたようにクラブにしても運動にしても勉強しても学校の先生方の理解が一番大事だと思うんですが、ちょっと私が心配をしているのは、例えば全国学力テストでもそうなんですけれども、一部の教育委員との意見交換をさせていただいたときも、あの結果が出た後も学力テストは本当の学力を示していないという教育委員もおみえでしたし、現場の先生方の理解・協力というのは絶対必要だと思うんですけれども、それについて教育長、何か方策だとかお考えだとかそういうものがあれば教えていただきたいんですけれども。

〇山口教育長 先ほど三重県到達度テスト(仮称)ですけれども、現場の理解をという話で本会議でも御質問がございました。2学期制のところと3学期制のところがあるだとか、あるいは例えば教科によっては進捗度が違うのでとか、あるいは進捗度が違うので設定する期間の幅をとるとか、そういうようなことをいろいろ現場で意見をいただいております。そういうことを考えていただくということが、意見が出てくることが私は県のほうの今回のテストをテストだけじゃなしに子どもたちの学力について先生方が考えていただけるきっかけづくりになるんではないかと。要は現場で使いやすく、そして子どもたちの学力の定着状況なり活用力を把握するためのものにどうやったら先生方が県へ改善提案できるかということも僕は今回の1つのテーマかなと思っております。実際に理科なんか3回やろうといったって分野が違うと、生物分野と地学分野と物理分野があると。そうすると学校がやる順番が違うとテストを県が3回やっても3つともつくらなあかんという話になってきてそんなことをできないので、それやったら年1回にしようかとか、いろんなことを現場の先生方の意見も酌み上げながら、そうすることが先生方のこのテストをどう使おうだとか、あるいはワークシートで宿題を自分がつくるのは忙しいもので出せやんけれども、県のこれをホームページからとってきてダウンロードして宿題に出そうかとか、そういうことができるようなことを考えてもらえる意識になっていただける、そこが大事だと思います。
 委員が言われたように全国学力・学習状況調査が学力テストの本当の学力を示していないということは、やっぱりそれはおかしいと私自身思っておりまして、全国学力・学習状況調査というのは学習指導要領にのっとって一番適切な問題だと思っておりますのでそこを踏まえると。そうすることが結局今まで取り組んできておる授業改善につながったり、子どもたちへの学力を上げる取組になるのかなと。ですから、ワークシートがあって三重県到達度テスト(仮称)があって、全国学力・学習状況調査があって、自分たちのふだんの小テストがありながら定着度を見ていくと。
 今回の三重県到達度テスト(仮称)は、活用力ということ、ふだんはドリルで基礎学力を見れるんですね。いわば小学校で言えば民間のどこどこ教室がやっておるようなああいうようけ問題数をこなしていくと。だけれども、それから離れて今度は活用となると長文でそういうような問題をつくると。そうすることによって先生方が、ああ、こういう問題をつくっていかなあかんねやな、という気持ちにもなってもらえるんかなということで、答えになっていないかもわかりませんけれども、こういう事業をやっていくことによって、あるいはそれを打っていくことによって、先生方が県はこうしてくれるともっと使い勝手がいいよというきっかけづくりになれば意識も変わってくるんではないかなというふうに思っておりまして、生ぬるいと言われるかもわかりませんけれども、まずは目出しして先生方に向き合ってもらって、そして提案をいただく、そして柔軟に対応していきたいと。そのように思っておりますので、委員からはまどろっこしいと言われるかもわかりませんけれども、腹に落としてもらわんことにはいけないのかなと思っておりますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。

〇津田委員 私はこのテストを賛成していまして、各県やいろんな市で、学力の高いところというのは独自にテストをやっているというのが事実なので、この件については賛同をしますが、一番大事なところは、教育長が生徒を集めて教えることではなくて現場の先生が教えるので、現場の先生に対する押しつけだとか負担だとかそういう思いにさせないようにしっかりと目的、意識だとか意義を理解した上での到達度テストをやっていただきたいなというふうに思います。
 以上です。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇三谷委員 この到達度テストというのを初めてこの言葉を聞いたのは、今年1月に伊勢新聞主催の政経懇話会がありまして、毎年、新春の懇話会をやって知事が来てしゃべるんですよね、いろいろ。新春だということでサービス精神があったのかもわかりませんが、知事の言葉で到達度テストをやりますというお話をそこで僕は初めて聞きました。私は教育警察常任委員会にずっとおりますけれども、例えば昨年12月だとかそういうときに到達度テストという話は私が不勉強かもわかりませんが、全然聞いておりませんでした。議会での説明等がないままにそういう場で知事がやりますというお話を先にされるというのは非常に不愉快でありまして、物事の順序としては議会等にもきちっと説明をした上で公の場所でやるならやるというお話があってしかるべきだと。
 今、津田委員のお話にありましたように、この到達度テストが目出しだとかきっかけだとか、それはそれで1つの活用の方法かもわかりませんけれども、この到達度テストをやるということを決定する以前には、もう少し丁寧な市町教育委員会、また現場の先生方とのコミュニケーション、その制度設計をする上でできれば議会の意見等も聞きながら制度設計をするべきであって、やるということを決定してから後で目出しとかきっかけづくりというお話は少し順序が逆なんではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

〇山口教育長 知事が新春の懇話会でという話でございましたが、我々としてはこれを温めておったのは全国学力・学習状況調査の結果が8月末に出て、さあどうするかという話をしながらずっとやってきておりまして、そんな中で10月ぐらいからブロック別の教育長会議がございまして、そんな中でブロック別の教育長会議が終わったのが11月末ぐらいであったということで、その流れの中で三重県到達度テスト(仮称)ですけれども、県がやってくれへんかという教育長も多くみえて、そのときは教育委員もみえまして、教育長だけじゃなしに、そういう中でやってきたということで、確かに学力向上のための取組として今こんなことを考えているんやということを丁寧に議会にも諮っていく必要があるかなと、相談もさせてもらわなあかんかなというのは思いますけれども、本当にそのあたり丁寧でなかったということについてはおわび申し上げるということで、目出しというんやったらそのときに考えを9月でも12月にでもきちんと出していくべきやないかということについては、今後気をつけていきたいなと思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。

〇三谷委員 三重県議会は通年で12月19日までとか20日まで議会、去年は20日、今年は19日までやります。全然議会で話題にも出ていない、名前も聞いたことがないものが全然別のところから来年度やりますよという話が入ってくるというのは非常に、議会軽視とまでは言いませんけれども、議論の組み立てとしては僕は少しおかしいのではないかと。それが今、津田委員がおっしゃったような市町教育委員会とか現場の先生方とのコミュニケーション不足、つまり制度設計をする上で、やるから後であんた方、これは目出しやと、きっかけづくりで活用を考えなさいよという話では当然ないわけでしょう。活用していくのはええねん、しかし、それ以前にもう少し丁寧な議論があってしかるべきではないかと思うんです。

〇山口教育長 以後気をつけますのでよろしくお願いします。

〇三谷委員 終わります。

〇長田委員長 ほか、質疑よろしいですか。

〇村林委員 以前、高校生とかで基礎学力が定着していない場合にさかのぼってでもさせていくというような事業があったと思うんですけれども、それはいかがですか、これからもやってもらえるんですか。

〇倉田課長 現在6校において、各校において研究をしていただいております。次年度についてもそれは継続して実施していきたいと考えております。

〇村林委員 じゃ、ざっと見た感じでは読み取れなかったんですけれども、やっていただけるということで、ありがとうございます。よろしくお願いします。
 簡単にもう一つ、土曜日等の教育活動推進事業とそのすぐ下にある地域による学力向上支援事業というのが記述がよく似ておるような感じがするんですけれども、こっちの地域の学力向上支援事業を土曜日に行うというようなこととかもあるんですか。

〇鈴木課長 ⑥番の土曜日等の教育活動推進事業は主に土曜日、日曜日の活動になります。そして地域による学力向上支援事業のところについては、平日の補充学習でありますとか地域の方々に御協力をいただいた教育支援の取組というものが中心になってきます。

〇村林委員 そうすると、中身は似ているけれども、土曜日、日曜日にやるものと平日にやるものというようにこれは分かれておるということですか。

〇鈴木課長 主に6番の土曜日等という部分については土曜日を中心に活用していただくというような形になっておりまして、そういう状況でございます。

〇村林委員 そうすると、中身自体はこの土曜日等も学校の先生がなさるんやなくて、地域の人とか外部人材みたいな話で行うんですよね。この下もそういう地域の教員経験者とか、あるいは外部の人たちでやるというお話ですよね。それが平日にやるか土日でやるかという感じなんですか、ちょっとよくわからない。

〇山口教育長 ⑥はいわゆる土曜日の授業ということで教育課程の範囲の中でやっていただくという、新たに今回設置者が土曜日に授業をやりたいということを設定できるということであればこれを活用してもらって外部の人に来てもらうと。ですから、⑦は様々、平日だけやなしに土曜日もやっていただいていいんですけれども、基本は外部の人たちに来てもらうと、大学生とか。そういうことでございまして、要は教育課程の中に位置づけてやっていくかどうかというところが⑥は非常に大きなところということでございます。

〇村林委員 土曜日のほうは本当に教育課程の中で授業というような形でやってもらうということですね。この土曜日等の教育活動推進事業というのはちょっとどうなっているのかよくわからないような感じの声を結構聞くもので、ぜひ丁寧に進めるときは皆さんに説明しながら進めていただきたいと思います。

〇山口教育長 この後にも所管事項説明で土曜日の授業等についても報告をさせていただきますので、そこであわせてまた御質疑いただければと思います。

〇長田委員長 ほかはよろしいですか。

〇山本委員 今、村林委員のお話にもあったんですけれども、例えば生徒間格差というのがありますよね、生徒の学力の格差というのは当然あると。学校間格差というのは当然ある、それによって地域間格差というのもありますよね。例えば平たく言えば都会と地域、地方、田舎との格差というのはあると思うんです。その格差というのをどう見ていこうかというのはもちろん地域の為政者がいろいろと議論していくんですけれども、教育委員会としてその格差というのを埋めるためにどういうふうな努力をしていけばいいのかなというのが具体的にあれば教えてもらいたいんですけれども。

〇山口教育長 義務教育の段階で言えば、全国学力・学習状況調査というのがある程度地域的なこともわかっておりますので、そこへは重点的に人をつけたり、学力ということも大切なんですが、例えば生徒の暴力件数が多いとか、そういうところへは生徒指導加配をつけていくとか、まずは生活を安定させなきゃいけないということを考えます。その次に、学校はおとなしいんだけれども、学力がついていないというところについては非常勤を入れて、あるいは授業の改善をしていくということを丁寧にやっていくということをやっております。そのときにも例えばTTがいいのか、あるいは習熟度がいいのかとか、指導方法、子どもたちに先生がどうしたほうがいいかということも指導主事とか学力向上アドバイザーというのがおりまして、そういう者が市町の教育委員会と一緒にやっておると。
 高校の場合は地域はございませんけれども、それぞれの職業高校やったら職業高校で社会へ出ていくための準備をどうするかということで、例えば資格取得だとか、あるいはインターンシップをやるとか、そういうところをやっていくと。進学校でも大学選択でミスをするといけないのでということで研究室へ行ったり、あるいは法律事務所へ行ったりとか、そういうような体験活動をやっていくというようなことで、子どもたちへの学校の種別は違ってもそれぞれの社会へ出ていくためのトレーニングを高校の中でもやっていくべきだろうというようなことを考えて進路指導をやっておると、あるいは学力指導をやっていると、そんな状況でございます。

〇山本委員 今、教育長がおっしゃったようなことがあっちの先生たちも一生懸命やってくれておるんでしょうけれども、親御さんにとってなかなか理解されていないというふうに思うんですよね。ですから地域の疲弊がますます進んでいくと、地域の学校に対する信頼度とかそういったものがなかなか生まれてこない。ますます格差が出てきているような感じがして仕方がないんです。
 例えばこういうことを言っていいのか悪いのか、ここにいらっしゃる中で医療に携わっていて地域で頑張ってこられた方もおるんですけれども、例えば県立志摩病院が全国に医師を募集すると、研修医を募集すると。景色がいいね、食べ物がいいね、人がいいね、こういうことで来るというふうに思うんですけれども、これも勘違いでして、研修医、特に若い先生方たちというのは自分だけじゃなくて子どもがみえるじゃないですか。そうするとその先生方たちに聞くと第一に学校はどうなんだということがまず出てくるんです。当然かもわかりません、親ですから。そこのカバーをしないで、どうぞ志摩病院に来てくださいといってもなかなかそこがネックなんですよ。だからそういったことを払拭するために行政としてどうやっていくかというようなことがある。なかなか難しいんですけれども、例えば伊勢までは行くけれども、伊勢から奥へはちょっと難しいねというようなことを聞いたこともあるんです。その辺のところというのが先ほど言ったように地域の疲弊にだんだんとつながっていくというようなことを感じておる1人なものですから、そのようなところをどうカバーすればいいのかなというようなことをずっと考えながらこの位置まで来ておるんですけれども、依然として人口が減り続けていくということもあったり、高等学校の中では募集人員に達していないというような県立高校もあったりして、この辺の大きな課題なのかな、地域振興における大きな課題なのかなというようなこともあったりしておるんですが、答えにくいんでしょうけれども、教育長、この辺のコメントというのはどうなんだろうか。

〇山口教育長 おっしゃるとおり、私ども県教育委員会は、高校の設置者としてはどこの学校へ行っても本当に自分の望む進路がとれるようなということで学校の先生方も努力いただいておると思っております。例えば南伊勢高校の南勢校舎でも去年金沢大学へ入ったとか、ちょっと個人名を出して申しわけないんですけれども、そういうようにスモールなところでもしっかり地域と連携しながらやっておる学校もあるんですけれども、そこは生徒が集まりにくいという全幅の信頼がないというんですか、そこまで行っていないというそこが若干教育委員会の取組が弱いと言われるかもわかりませんけれども、我々としてはそこへは普通のクラス数ではない教員定数を配置して、そして先生方が資質向上のための機会をということで旅費等も上増ししながら先生方が働きやすいようにしようというようなことはやっておるんですけれども、地域振興なり地域の活性化と高校というところで学校だけで担える部分が非常に限られると、そうなると教育委員会の言いわけみたいになるんですけれども、それぞれの地域の自治体と協力しながらやっていかないと限界に来ておるのかなという。
 私も30年以上も前にそういう学校におったわけですけれども、進路別クラスをつくって進学については国公立を目指して、それで就職のほうには商業の先生がいないけれども、商業を入れて簿記検定だとか何だとかいってやるとか、あるいはほかの学校では福祉のコースをつくってやるとか、そんなこともいろいろ手だて、情報についてもやってきたんですけれども、まだ十分な成果が出ていないというのが実態でございまして、そのあたりは学校だけでは限界かなということですので、ぜひ高校から見れば小中学校へもっと打って出て、この高校ではこれだけ面倒見がよくて進路が保障されますよというようなことをしっかりと取り組んでいかないといけないのかなと思います。

〇山本委員 地方イコール田舎という理解をしていただいていいんですが、選択肢がないんですよ。親御さんもそうだし、生徒もそうなんですね。都会よりも選択肢がないですから、自分の学力に合った、また自分の目的に合った進路というのが選べないというのは非常につらい思いをしておる1人なんです。ですので、今、教育長が言われたみたいに、中学校に対してのアプローチをやることによって、より子どもたちにその地域で何とか学べるような環境づくりというのが行政が担うべき大きな役割なのかなというふうにも思っておりますので、どうぞひとつその辺のところもよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇小島委員 学力のところにもう一回戻させてもらいますけれども、誰が一番子どもたちに力がついたらいいかなと思っているのかなと思ったときに、もちろん子どもたち本人ができたらうれしい。それから子どもたちを育てている親御さんたち、子どもたちが伸びたらうれしい。そして次は学校の先生方やというふうに思うんです。何とか厳しい中でもこの子に力をつけたいというふうにきっと思ってみえるだろうし、もしそう思わずに全力を尽くさない方がいたとしたら、それはやっぱり採用の問題であったり人材育成の問題であるというふうに思うんです。その思いを持って学校現場に入ってきていただいたんじゃないかなというふうに思うんです。
 そのために何をせなあかんかということは、教育委員会としても一生懸命考えてくださっていろんな手だてを講じてくださっているんだと思うんです。先ほど教育長の説明の中で、例えば教育長方といろんなやりとりをしたり、教育委員たちといろんなやりとりをして、その中で多くと言われました、ニーズがあってこういうものをつくってほしいという声もあったというふうに聞きます。その辺の声、恐らく逆の声もあったし、もっと違う声もあったかもしれません。
 例えば、児童生徒を理解するというのは生徒指導の考え方がすごく大事やと思うんですけれども、現場が今までのノウハウが蓄積されていかない、次へとつながっていかないというお話も漏れ聞こえてきます。学力、授業のやり方だけではなくて総合的にというふうにもおっしゃいましたけれども、そのあたりの手だても大事だなというふうに考えておりまして、数字だけではないところの厳しい、どこが厳しいかを教師が見抜けなかったら話にならんわけです。学力も、それから家庭環境も子どもの育ちにおいても、その辺の芽をしっかり育てるそんなことも、人材育成は教育委員会の役割やというふうに思いますので、こういう事業とともに偏りのないように全人的な教師育成をしっかりしていただかなあかんと思うんです。
 そういう意味でずっと見させていただいて、これは主な重点項目でずっと挙げていただいてあるんですが、教育委員会の中にもそういう意味で偏りがないかどうか、言葉が悪いかもしれませんけれども、きちっと検証していただいて新規の事業としてその中にどこにどう入れ込んでいかなければいけないかということをしっかりお考えいただきたいなというふうに思います。質問になりませんけれども、そこはとめていただかないと、結局一番頑張りたいと思っている、頑張らなければいけない人が頑張らなかったり頑張れなかったら話になりませんので、そこはしっかりとお願いをさせていただきたいなというふうに思いますけれども、それについて何かコメントがあったらいただきたいと思います。

〇山口教育長 ノウハウが継承されないとか、あるいは子どもたちを見る目というのは、私は観察眼と呼んでおるんですけれども、そういうものをどうやって教員に持ってもらうかということは非常に大事なことだと思っておりまして、これは教員の養成段階、大学から養成、採用、研修ということと教員のライフステージに応じた人材支援をやっていかないといけないのかなと思っております。
 本日、教員の資質向上、別添資料2ということで所管事項で説明をさせていただきますので、またそのあたりで触れていただければなと思っておりますが、やはりそれぞれの年代で覚えていただきたいことを徹底的に習得していただきたいことというのはあると思うんです。それであとは個人の力量、感性というのも大事ですので、そのあたりをうまく組み合わせながらやっていきたいなと思っておりますが、新規事業を考えるときはそういうことも考えてくださいということは本当に教員が命で、先ほど言わせていただきましたけれども、一千六百億円余の教育費予算があるわけですが、92%は人件費でございますので、我々そこは重く受けとめ、正直言いまして私自身、これは4月、5月の所管事項説明のときにも話をさせてもらいましたが、メンタルヘルス不調者が増えておるとか、早期退職をする教員がいるということを少なくとも減らしていく努力をしていかないと、せっかく採用して働いてもらえるようになったのにその人の人生がうまく進まない。そして周りも大変な思いをする、子どもが大変な思いもするというようなことで、そのあたりについてはしっかりと取り組んでいかなきゃいけないなということで、事務局全体でその意思は持っておると思っておりますので、今後その点に十分気をつけながら進めたいと思います。
 以上です。

〇西口次長 今、教育長が申しましたけれども、特に事務局全体で子どもたちの学力をつけるのは教員の授業力、教員の指導力の向上というのが絶対必要なことでございまして、特に今後10年間で大量の先生方が退職するということも含めまして、来年度の事業から特に若手、採用から11年目までの先生方へいかに指導力を向上していただくかというあたりの新規事業を進めていこうかというふうに思っております。

〇小島委員 ぜひ丁寧にお進めいただきたいと思いますし、感性というようなところの分野も多分あろうかと思って一番そこが難しいんだろうなと思いますが、それでもなおそこを乗り越えてやっていかなあかんというふうに思っておりますので、お願いしたいと思います。

〇大久保副委員長 ちょっと話を予算のことに戻らせてもらいますけれども、6番の土曜日授業の内容は所管事項のほうでお伺いしますけれども、421万円というのはすごく少なく感じるんです。これは29市町で手を挙げられた学校となるのか内容がわかっていませんけれども、今回これで出していただいてどのような計算でこの421万1000円ということになったのかお聞かせいただきたいんですが。

〇鈴木課長 6番の事業につきましては、2つの内容で構成しております。1つが教育課程に位置づけた土曜日の授業についてのモデル的な取組、そういったあたりを使ってもらえるという予算でございます。これについてはそれぞれモデル的な取組を進めていただきますので、ちょっと今正確な数値は持っていませんけれども、事業費としましてはこの400万円のうちの316万円、これは3市町程度をモデル的に指定したいというふうに考えております。
 それからもう一つは、文章の「また、」以降の部分でございますけれども、地域による土曜日等の教育支援事業ということで、これは教育課程の中、外、いずれでも構わないわけですけれども、これは7市町程度を今のところ予定しておりまして、こちらのほうは国の予算を活用した補助事業ということで、国・県・市町、3分の1ずつの補助事業の形になっております。
 前半の土曜日の授業という部分については国が10分10の委託事業になります。

〇大久保副委員長 今、各市町でも議会が行われていて、この土曜日授業が結構話題に上っているらしいんですけれども、やはり今度これに参加したいという学校や市町が増えてくるんじゃないかなと思うんですが、そのときにまた来年度補正とかでもいろいろ、予算が足りないなと思うので組んでいってあげたらなと思いますので、要望とさせていただきます。

〇長田委員長 それじゃ、ほか、質疑ございますでしょうか。よろしいですか。
 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議    なし

    ④討論          なし

    ⑤採決         議案第3号(関係分)    挙手(全員)    可決

  (2)議案第103号「平成25年度三重県一般会計補正予算(第8号)」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇長田委員長 それでは、御質疑がありましたらよろしくお願いいたします。

〇三谷委員 1点教えてください。
 教育総務費の中の高等学校等進学支援事業費、当初、補正前の金額が5億2912万9000円が1億1600万円余減額をされて4億1300万円になったということなんですが、奨学金貸与見込額の精査等による減額ということなんですが、これは思っていたほど皆さん借りませんでしたよということなんですか。つまり借りなくても高校の進学等順調にいくような経済状況だというふうに理解してよろしいですか。これは原因は何なんでしょうか。

〇三井課長 当初算定におきましては、急な経済状況の変化等というものも想定しまして、例えばリーマンショックのときなんかは年度途中におきまして非常に貸与者数が増えましたので、そういう一定の枠を持ちまして積算しております。そういう状況が今の段階でありませんでしたので精算ということになったわけでございます。

〇三谷委員 リーマンショックのときのような状況を想定したという御説明ですけれども、あのときは確かに急な経済状況の変化であっても、世の中一気に非常にマイナスに動いたような状況の中で、そういうときはそれを積算根拠にされたんだと思うんですが、今そんな状況でない中で5億3000万円の積算というのは過大な積算であったということにつながるんじゃないですか、違うんですか。

〇三井課長 そのような経済状況というものもあるかもわからないということで、何しろ就学支援金ですのでそのようなことがあった場合にはそういう条件を満たす子どもたちがみんな借りられるというようなことを主眼に考えておりますので、当初から一定額は持っているということでございます。

〇三谷委員 そうするとこれぐらいの金額の減額というのは想定内やということで理解してよろしいですか。

〇三井課長 想定内でございます。

〇三谷委員 わかりました。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇村林委員 今のところでもう少し教えてほしいんですけれども、じゃ毎年、今年度も同じぐらいの枠、リーマンショックのようなことが起きても大丈夫なように常に確保し続けておると、そういうことなんでしょうか。

〇三井課長 そのような考え方で当初予算の設定をしております。

〇村林委員 ちょっと私はどちらがいいのか今ここで価値判断をするまでには至りませんが、そういう急なことが起きたときに補正するという考え方もあるのかなというふうにはちらっと思いました。

〇山口教育長 学校なり生徒たちに安心感を持ってもらっておるということで、これは県立、私立もありまして、そのあたりも含めてちょっと幅広にというのを。リーマンショックと言いましたけれども、ほかにもいろんな経済状態のときもありましたのでこういうふうにやらせていただいておるということでございます。補正でという対応もありますけれども、補正ですぐ上げるというてもなかなかどのレベルで上げてくるのかという問題もありますもので、こういう予算の措置の仕方をさせていただいておるところでございます。

〇長田委員長 よろしいですか。
 ほかになければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議    なし

    ④討論          なし

    ⑤採決         議案第103号(関係分)  挙手(全員)     可決

  (3)議案第75号「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇長田委員長 それでは、質疑がありましたらよろしくお願いします。

〇三谷委員 今から制度のよし悪しとかそういうことをここで議論するつもりはありませんのでいたしませんが、この23ページの(2)の部分で入学初年度のものということなんですが、5月、6月、7月が審査期間ということですが、その下の就学支援金、4月から6月分に関しては前々年の所得に基づく課税証明書で審査ということなんですが、前々年度という、例えば前々年度は非常に所得が多かったと。910万円以上あってよかったけれども、前年度になると非常に所得環境が大きく変わってきているというのは、そういう方に対する救いというか、救援措置とか後の見直しとか、そういうものはあるわけですか。もう前々年度の課税でずっとこれはやりますよということなんでしょうか。

〇三井課長 法律の制度としまして4月、6月分につきましては前々年の所得に基づきますので、これは平成24年所得に基づくもので、7月から6月分というのは平成25年所得に基づくもので、これについては制度的にそのようなものではっきり仕分けがされます。ただ当該年度におきまして急に所得が変動した場合、例えば保護者が退職したり、事業で失敗したりというようなことがあった場合は、激変緩和のそういうような支援がございますので、それにつきましては補助金が2分の1出ますので県の授業料を減免すると。県として授業料を減免して、それに基づいて国から補助金が2分の1入ると、そのような制度になってございます。

〇三谷委員 そうすると、今、激変緩和は前々年所得から前年所得に変わるときに大きく所得の内容が変わった場合は適用になるということなんですか。

〇三井課長 ではありませんでして、申しわけございません。そうしますと、例えば前々年に非常に所得が高くて4、5、6月は授業料を徴収していたと。しかしながら、前年に所得が落ちた場合は7月以降は就学支援金がいただけると。ですからその逆もあるわけでございます、所得が低くて……

〇三谷委員 それはわかって聞いているんですよ。だから前々年度で所得が高くて前年度に急激に所得が落ちたときに、この4、5、6月の分は前々年度の所得で判断されるわけじゃないですか。そういう激変緩和は救済措置というのはあるんですかということを聞いているわけで、その逆があるとかそんなことを聞いているわけじゃなくて、それはないならない、あるならある。ないなら冷たいやないかという話をしているだけです。

〇三井課長 その場合は国の救済措置はございません。

〇三谷委員 県は。

〇三井課長 県も同じでございます。

〇三谷委員 二月か三月の話なので教育長の感覚から言えばそんなもの大したことやないかということかもわかりませんけれども、こういうところはもっと丁寧にきめ細かく県としては見ていく必要があるんじゃないかと思うんです。国の制度設計でそういうものがないから、じゃありませんという紋切型の話なんかは誰でもできる話で、ここは県単ででも、金額的には僕は総額としてはそう大した金額にはならないと思いますけれども、そういうところのフォローというのはきちっと考えるべきだと思いますが、教育長いかがですか。

〇山口教育長 今後この運用も見ながら、実績も見ながら県立高校だけじゃなしに私立高校もありますので、そのあたり本当に余りにも多い、多い少ないで言ったらあかんのかもわかりませんけれども、実態も踏まえながら今後両部局で検討してまいりたいと思います。

〇三谷委員 さっきの高校の奨学金だと1億円ぐらいは余裕の範囲やということで太っ腹を見せておった教育委員会がこのわずかな三月ぐらいの話になってくるとえらい細かい話をして運用を実態見てとか何とか、これくらい最初から予算化しておったら、余りゃ余ったでええんじゃないですか。それともこのときは補正を組みますよという話なんですか、違うでしょう、どうなんですか。

〇三井課長 基本的に今回は国によりまして授業料が有償化されたということで、元に戻ったということが基本になります。ですから、もともと平成22年度の制度に戻ったということを基本にいたしまして、そこに就学支援金制度という国の事業が入りましたので、そこに国の事業を入れたという形が現在の形でございます。

〇三谷委員 そんなんはわかっているんですよ。そんなんをわかっていて聞いていて、少なくとも先ほど、今日の最初の議論で経済格差等が教育の格差につながってはいけませんよという話もした上で、こういうところの大した金額ではない部分はきめ細かく県としても丁寧に優しく温かく対応するのが当たり前だろうと僕は思うんですけれども、御答弁いただけないのならいただけないで結構ですけれども、どうなんですか。

〇山口教育長 本当に経済的困窮の場合はまだちょっとあれなんですけれども、給付という形の奨学金も考えられておるということでございますので、そのあたりも含めて義務教育ではないということも御理解いただきながら、ただ安心感と先ほど私も申しましたので、そのあたりについてはもう一度繰り返しになりますけれども、私学とも調整しながら、県立だけということではございませんので、歩調を合わせながら考えをすり合わせていきたいなと思っております。

〇三井課長 私の理解がもうひとつかもわかりませんけれども、実はこの4月、5月、6月、先ほど言いましたように例えばこの2月に、今、家計が急変したような状況が生じますと。そうしますと4月、5月、6月は本来なら授業料を支払わなくてはならない状況でございますが、こういった場合、急に所得が落ちた場合は授業料を払うことができませんので、これについては県のほうの減免規定がございますので減免規定を使うということになります。

〇三谷委員 前々年度のやつがそれが適用になるわけですか。

〇三井課長 そういうことです。といいますのは、当該年度にどうしても授業料を支払うことができない、実際に現金がないというような場合も生じますので、その場合は前々年に幾ら所得があっても現在お金を支払うことができないということで、ここについては家計急変というような救済措置を考えておりまして、これにつきましては授業料減免をすると。授業料はかかるけれども、授業料を免除したり減額するというような、それは県としての措置というのは授業料があった平成22年以前からそういう措置を持っておりますので、それは現年度において非常に低所得になったとかお金が払えない、そのような要件を満たしたものは当然そうなるわけでございます。それについて今回、国のほうは2分の1の補助金をあげましょうと、そのようなことでございます。ですから、これは就学支援法の枠組みからとは違うところで国のほうも補助制度を持ってきたと、そういう意味でございます。

〇三谷委員 それはそれでわかります。ただこの就学支援の制度としてはそういうものがないということなんですね。

〇三井課長 この法律の制度というものにはありません。しかしながら、予算措置として国のほうが予算としてそういうような対策を講じてきたということでございます。それはもともと県として減免があったところにこういうものについても国としても補助金をあげましょうと、そのようなことでございます。

〇三谷委員 わかりました、結構です。

〇津田委員 先ほどの学力の議論もあったんですけれども、親の所得によって学力が違うというのもありますし、地域によっても違うと。フェアな世の中を達成するためには親がおってもいなくても、所得がなくて貧乏でも、犯罪者であっても、子どもの教育を受ける権利というのは平等に確保していくというのは一番大事なことだと思うんです。
 三重県というのは非常に県単の部分でそういった所得の低い、特にこれは私学と協力しながらという、議論しながらということなんですけれども、三重県というのは結構県単の部分で非常に冷たいところがあって、真伏副教育長はよく知っていらっしゃると思うんですけれども、他県と比べると非常に低いんです。今回、授業料無償化からこういう制度になって、その減った部分を所得の低いところに一部充てていくんだという議論があってそうしているんだと思うんですけれども、そこの部分でそのままスライドするということではなくて、減った分、国からの交付税が増えた分そのままスライドするということではなくて、やっぱり県単の上乗せの部分で考えていただきたいなというふうに、多分三重県は、多分ですけれども、三重県は無償化の部分から支援金制度に減らされたと。余った分は所得の低いところへ充ててくださいということなんだけれども、この部分が交付税化されてその部分だけを使っていくということですけれども、三谷委員が言われるようにそれプラスアルファの部分を三重県として私学と協力しながらやっていただきたいなと。
 皆さん多分知っていらっしゃらないと思うんだけれども、他県と比べると所得の低い方々に対する支援は三重県は薄いのでそういうことを考えていただきたい。だから国からもらったものをそのままスライドさせるということではなくて、県単の部分を上乗せしながら910万円で切っていますけれども、そういった緩和措置みたいなものも県単の部分で充てていただきたいと思いますし、そういったことを要望になりますけれども、考えていただきたいなというふうに思います。

〇真伏副教育長 今、御指摘がありました中身、この支援金とはまた別途の施策ということで聞いておりますので、そういう意味では国の中身と県がどういうことができるかということをこれはまさしく私学関係も含めて十分検討しながら考えていきたいと思います。

〇三井課長 今、私の先ほどの三谷委員に対する御説明につきましてもうちょっと正確にお話しさせていただきます。今回、家計急変につきましては、国の補助制度2分の1となってきましたということで、従来県が減免制度を持っていたと私が言いました。しかしながら、国の補助制度ということで割に要件を国補がありますので厳格にする必要がございます。それで国のほうも国の高等学校に対して減免というものを考えております。その案が今来ております。私のところも今その案に基づきまして、この急変措置というのは実は検討中でございます。国に基づいて検討中の案といいますのが失職とか倒産など、そういったものにつきましては国もそうですので、これにつきましてはそういうような状況が生じましたら、この場合は授業料の納付というのは困難になりますので、こういったものに対して年度の途中においても授業料が払えなくなった場合は対応しようというようなことを現在検討しているところでございます。
 以上でございます。

〇三谷委員 念を押しますけれども、国から2分の1の補助があったら、あと2分の1は県単で上乗せするということを今検討中ということで理解してよろしいんですか。

〇三井課長 減免という措置でそうするということでございます。

〇三谷委員 わかりました。

〇村林委員 今のお話で所得が一定しておらない、例えば一次産業の方とか、あるいは勤めておられる方でも今の経済情勢ですと所得が場合によっては非常に大きく変わるということがあると思いますので、ぜひ私からもきめ細やかに所得の激変ということには対応していただきたいとお願いします。
 お伺いしたいのは、全然わからへんものでお聞きするんですけれども、この資料の21ページの上の概要の一番最後のところに県立高等学校の配置及び規模の適正化を図るため規定を整備するというんですけれども、これの意味がいまいちわからないんですが、どういう意味なんでしょうか。

〇加藤教育改革推進監 この部分はページで申しますと24ページの部分ですけれども、かつて飯野高等学校定時制課程を設置して神戸高等学校と亀山高等学校の定時制がそれに伴う形で、年度が進行になりますけれども、今回、閉課程を迎えるということの意味合いでございます。

〇長田委員長 ほかはよろしいですか。
 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議

〇三谷委員 先ほど来議論が出ていますように、経済的な格差等に対する対応というのは県としてはもう少し丁寧に、2分の1の上乗せを検討されているということですから大きな期待は持ちたいと思いますけれども、そのようなところはしっかりと押さえていっていただきたいなと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 なければ、以上で本議案に対する委員間討議を終了いたします。

    ④討論        なし

    ⑤採決        議案第75号    挙手(全員)    可決

  (4)議案第76号「三重県総合博物館条例の一部を改正する条例案」

  (5)議案第77号「斎宮歴史博物館条例の一部を改正する条例案」

  (6)議案第78号「三重県立美術館条例の一部を改正する条例案」

  (7)議案第84号「三重県立鈴鹿青少年センター条例の一部を改正する条例案」

  (8)議案第85号「三重県立熊野少年自然の家条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇長田委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

〇三谷委員 教えていただきたいんですが、税法の関係なのでよくわからないんですけれども、消費税が3%上がるのでこういうふうに変わってくるんだと思うんです。例えば博物館は一般が500円から510円になりますけれども、10円上がると。斎宮歴史博物館が330円から340円になると。普通、消費税というのはどんどん次へ次へと回っていってエンドユーザーがそれを負担することになってくるんでしょうけれども、例えば博物館の500円から510円に上がった10円というのは、この行方はどこへ行くんですか。県のもうけ、それとも国税に納めるんですか。

〇田中副部長 この10円分につきましては、国税に行くわけじゃなくて県のほうに入ることになります。これにつきましては博物館等の運営をする上で消費税というのは当然いろんな材料の仕入れとかにかかってきておりますので、そういう補?等に使うことになります。

〇三谷委員 だからこの10円分が県のもうけになるんやね、要は。このもうけの分の使い道というのは相当明確に県民に示していただかないと、これはなかなか御納得いただけないと思うんです。これをまた県がほかへ払うていくというのなら別やけれども、これは収入になんねやわな。これはなかなか余り皆さん御存じないかもわからんけれども、丁寧な説明が必要と思いますが、いかがですか。

〇田中副部長 使い道につきましては、委員がおっしゃるように3%上がって10円上がるわけでございますけれども、どういうふうに使っていくかというのについては丁寧な説明に努めていきたいと思います。

〇三谷委員 3%の10円分払うのは一般の県民なんですよ。それが県の収入につながるということならば、その使い道については今ここで明らかにしろとは言いませんけれども、別の機会に明確に具体的に明らかにしていただくということを要望させていただきたいと思います。
 以上です。

〇岡村課長 消費税法上は支出も3%分が増えてくるという整理のもとで、県というか地方自治体については消費額と、それから収入である消費税額とが同額とみなされて消費税としては払わないんですけれども、使い道という意味では支出のほうも増えているという整理になろうかと思います。ちょっとわかりにくいですか、済みません。

〇三谷委員 わかりにくい。

〇長田委員長 今の御説明は消費税の10円増えた分と支出する分がプラスマイナスゼロやという説明ですか。

〇岡村課長 そういうみなし方をするという話で。

〇三谷委員 みなしの話じゃなしに、建前のみなしの話じゃなしに実質の話できちっとした説明が必要ですよということを申し上げているんです。

〇田中副部長 わかりやすいようにこれは本当に県民からいただくお金ですので、説明できるように整理していきたいと思います。

〇村林委員 みなしのお話自体は何となく私はわかるんやけれども、そうすると例えばこの博物館ばかり例にとって申しわけないんですが、510円となっていますけれども、3%やと515円、300円とかかかっていないところとかかっておるところとあるんですけれども、料金設定の考え方だけ教えてほしいんですけれども。

〇田中副部長 例えば510円の計算方法でございますけれども、500円掛ける1.05分の1.08で計算しております。その結果、10円未満については切り捨てという考え方で対応しておりまして、300円につきましてはその計算をしても310円という値上げに至らないということでございます。

〇長田委員長 よろしいですか。ほかにございますでしょうか。
 なければ、本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議    なし

    ④討論          なし

    ⑤採決         議案第76号    挙手(全員)    可決

                  議案第77号    挙手(全員)    可決

                  議案第78号    挙手(全員)    可決

                  議案第84号    挙手(全員)    可決

                  議案第85号    挙手(全員)    可決

 2 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項          なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

(休  憩)

Ⅱ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第25号「三重県いじめ問題対策連絡協議会条例案」

  (2)議案第26号「三重県いじめ対策審議会条例案」

  (3)議案第74号「公立学校職員定数条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇長田委員長 それでは、御質疑がありましたらよろしくお願いいたします。

〇三谷委員 公立学校職員定数条例の一部を改正する条例案でちょっと教えていただきたいんですが、平成25年度に比べて児童生徒数が全体で2090人の減ということで、これは今後さらにまた減っていくんでしょうとは思うんですが、今後の児童生徒数の見通しというのをまず教えてもらえませんか。

〇山口教育長 中学校卒業見込みは把握しておるんですが、小学校への入学時点が把握できていないということですが、中学校についてまずお知らせ申し上げますので。

〇加藤教育改革推進監 中学校卒業者が高校に入る段階ということで、中学校卒業者数の推移ということで申し上げますと、ちょうど今入試をやっております現中3生ですが、これが県内全体で1万8370名ほどでございますが、今、私どもがつかんでいる数字で一番減っていくのは平成33年、現在小学校2年生、間もなく小3になる子どもたちですが、中学校を卒業する段階では1万5740名ほどになるであろうと。二千六百余名減っていくだろうというふうに予測しております。

〇三谷委員 そうすると平成33年以降はまた少しずつでも増えてくるという見通しなんですか。

〇加藤教育改革推進監 平成34年、すなわち現在の小1生につきましては1万6200名弱ということで、現小2生に比べると450名弱増えるであろうということが予測でございます、現小1生については。したがって、今わかっている範囲では現小2生が一番少なくなるであろうというふうに考えておりますが、その先につきましてはまだ市町等からもデータが来ませんので私どもとしては正確に把握することができない状況でございます。

〇三谷委員 恐らくきちっと調査をされれば全体の見通しというのはある程度つかめると思うんです。学校の職員定数の変化というのはそれに応じて変わるんでしょうけれども、そういうことも含め、それから学校の恐らく統廃合の議論もまた一方で出てくるんだろうと思っていまして、ある程度の中長期の全体像をしっかりつかんだ上でこういう議論ができないと、なかなか来年どうだとかいう話ばかりではまとまった議論ができないのかなという思いがあるんですが、だから中長期の生徒の数がどう変化していくのかと、それに合わせて職員の数がどうなるのかと。また学校の統廃合等も含めた議論というのが出てくるんだろうと思うけれども、そこら辺中長期の計画というのをお示しいただけないんでしょうか。

〇山口教育長 恐らく在籍数の小学校1年から中学校3年生までの数字というのはある程度つかめると思います。ただ小学校から中学校へ上がる段階で私立の県外へ流れるとかいろんな場合、あるいは社会増、転勤とか転出とかありまして、ですので見込みはある程度立つわけなんでございますけれども、それが必ず正しい数字というのはなかなか難しいということは御理解いただきたいなということ、社会増という要因があるということ。
 それから統廃合については、市町も小中学校の再編・統合を非常に進めておるんですけれども、地域によってはいろんな地域住民との告知だとかあるいは意見交換だとか、そういうのが時間がかかっておりまして、なかなか学校数としては難しいと。生徒数として集めるのは社会増はあるものの、ある程度うちのほうでは小学校1年から中学校3年までは把握できるんですけれども、そういう統廃合だとかいろんなことで教員定数を正確にはじき出すというのはなかなか難しいということも御理解いただければなと思っています。

〇三谷委員 そうすると、今後も短期的な見直しが順次出てくるということで、中長期の見通しというのはなかなかお示しいただけないということになってくるわけですか。

〇山口教育長 6月の勉強会のときに児童生徒数の推移は折れ線グラフと数字でお示しすることをしたと思うんですけれども、それを教職員定数まで落とし込むには若干無理があるということだけは、小中学校はいかんせん統廃合は市町教育委員会がやってございますので、教職員定数までそれを非常に正確にはじき、アバウトでもいいというのであればある程度努力はできるかと思うんですけれども、それは現状を踏まえない、あるいは将来を見越せない、2年先に統廃合を予定しておったけれども、それが延期になったとかそういうことも起こってきますので、そこは正確さを欠く資料となってしまいますので、それでもよければ今後この議会のほうにもお示ししながらということになりますが。

〇三谷委員 正確な数字を出せないというのは事情はよくわかりました。ただ全体の参考的な資料としてどこかの時点でお示しをいただきたいなと思います。

〇信田次長 児童生徒数につきましてはさせていただきたいなと思います。教員定数につきましては各市町教育委員会ごとに出すのではなくて各学校ごとにも出しますので、その難しさはありますのでそこのところ御理解いただいて、できる範囲で検討させていただきたいなと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。

〇村林委員 純粋に教えてほしいだけなんですけれども、この教職員の部分で、国で定める法定数の分だけ以上のことから104人で数が一致して減になっておるように見えるんですけれども、間にある県単定数というのはどうかかわってくるのか読み取りにくいんですけれども、どう読んだらいいんでしょうか。

〇信田次長 県単定数につきましては、県単独のまさしく定数でございまして、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校を別に出してございまして、小学校では2名増、中学校で1人増、高等学校で2名減、特別支援学校で1人減という計算でなっておりまして、合わせましてプラスマイナスゼロになったということでございます。

〇村林委員 そうすると県単独で定める定数はあるけれども、今回はプラスマイナスゼロやもので結果的に法定数と同じだけの減少になったという読み方をさせてもらったらいいんでしょうか。

〇信田次長 それぞれの校種ごとに出してまいりまして、その合計が県単定数でプラスマイナスゼロになったということでございます。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議    なし

    ④討論          なし

    ⑤採決         議案第25号    挙手(全員)    可決

                  議案第26号    挙手(全員)    可決

                  議案第74号    挙手(全員)    可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成25年度三重県教育改革推進会議「審議のまとめ」について

  (2)県立高等学校の活性化について

    ①当局から資料に基づき説明(真伏副教育長)

    ②質問

〇長田委員長 それでは、御質問等がありましたらよろしくお願いします。

〇村林委員 この県立高校の活性化の部分についてお願いしたいと思います。
 今回、委員長にはすばらしい委員長報告をしていただきまして感謝申し上げております。この委員長報告に基づいて今回所管事項の中に入ったと思っておるんですけれども、委員長報告によると、これまでの本会議や当委員会における各委員からの意見がどのように反映されているのかわかりにくくなっているので、このまま検討がなされないまま統廃合とかが進められてしまうのではないかと懸念していると。そういう中で条件的に不利な地域にある小規模校の存在意義や担うべき役割、高等学校による地域活性化や地域貢献の観点も明確に取り入れてほしいということを言っていただいておるわけです。
 それを踏まえて、今回、今御説明いただいたことを見ると、まだよくわからないんです。どこに特に活性化計画の進捗状況についてというのがメーンで、それに参考として推進協議会の状況や公私比率の話を今御説明いただいたんですが、このメーンの県立高等学校活性化計画の進捗状況というところを見るとそういうような小規模校の話であるとか存在意義であるとか、あるいは地域貢献、地域活性化というようなお話は見受けられないんですけれども、どのように考えておられるのか。明確に取り入れてほしいという委員長報告ですもので教えていただきたいんですけれども、お願いします。

〇真伏副教育長 委員が特に御指摘をいただいた中身につきましては、課題としてありますのが今協議会を3つ設けてございますけれども、その意見の中でそういった御指摘の中身を踏まえた検討を進める必要があるんじゃないかというふうに私ども考えさせていただいております。そういう意味では、各協議会の中で御検討いただく中身においても今おっしゃっていただいた視点、特に地域社会貢献の視点でありますとか、あるいは地域の中での小規模校の位置づけとか存在意義とか、そういったものを十分協議会の中でも意見交換をしていただきたいということで御案内を差し上げながら今回の協議会をもたせていただいておるというのが私どもの捉え方としては大きなところでございます。そうしたことを踏まえながら協議をさせていただくというふうに考えております。

〇村林委員 今の御答弁ですと、協議会に対してきちんと今の小規模校のお話とかを投げかけてもらっておるという理解でよろしいんですか。

〇真伏副教育長 そういうふうに御理解していただいて結構です。

〇村林委員 私も何度か傍聴させていただいて、全体的にそういうような御意見をおっしゃっていただいておる委員も結構おってそれは心強く思っておるんですが、そこまで明確に教育委員会としての立場が議会から意見があって小規模校の担うべき役割とかそういう話というのは資料にありましたか。どちらかというとこれまでの協議のまとめとか生徒の動向というような資料はたくさんついておったと思うんですけれども、こういうような例えば議会の委員長報告でありますとか議会の議論というのがきちんと委員に示されておるとか、そういうふうな事実というのはあるんですか。

〇真伏副教育長 協議会の中に具体的な形でそういうことを委員会からの御意見という形での言葉では言っていないと思います。ただきっちりと文書といいますか、口頭ではなくて事項書の中に地域の活性化の取組とか、そういうことも視点として議論してほしいということもきちんと書きながらこちらの協議の進め方に際しての御意見を書かせていただいたという取組をさせていただいています。

〇村林委員 協議会においてそういうふうに考えていただいておるということは一定理解いたしました。伊勢志摩地域においては文言としてこの資料においても書いていただいておるみたいですが、委員長報告なのでどちらかというと県全体、ほかの地域も含めてということやと思いますもので、私は伊賀や紀南の実情をそれほどしっかりと理解しておるわけではないんですが、そういうことであればこちらの協議会なんかでも、形は同じではないかもしれませんけれども、ある程度はそういう部分というのも取り入れていただいてはどうかなと思います。
 今、そういうふうな協議会の部分はわかったんですけれども、公私比率の部分とかいろいろな場面で、県立高校の活性化の話をまだ続けるんですけれども、いろいろな場面で出てくるのがこの県立高等学校活性化計画というものが常にベースとして来るわけです、平成25年3月に策定されて。しかし、これは当然議決対象ではなかったものだと思うんです。さらに私を含めて、私も傍聴でいろいろ申し上げましたけれども、かなり異論もあり、そして適正規模という考え方について根拠はないということも私が示させていただき、またこうしてたび重なる委員長報告までいただいておるわけですから、そもそも県立高等学校活性化計画というものにきちんと位置づけていただかないといけないものだと私は思っておるんです。
 この委員長報告にも書いていただいておるように、どのように反映されているのかがわかりにくくなっており、というところはきちんと位置づけがなされていないのでわかりにくくなっておるんだと私は思っておるんです。ですので、この県立高等学校活性化計画をきちんと書きかえるべきだと思うんですが、これは適宜これだけ議論が出ておるわけですから書きかえるということはできないのでしょうか。

〇真伏副教育長 何次かにわたって活性化計画を策定してきて、その都度、その時々の課題とかいうのを踏まえながら計画を策定してきたというふうに考えております。そういう意味では一定の期間を見据えながら今後の将来的な変動等を踏まえて計画を策定させていただいたところですけれども、今、委員会からの御意見等を踏まえながら、実際にその計画を推進する中では地域の活性化の課題でありますとか、あるいは小規模校の課題でありますとかそういった視点を踏まえて進め、議会にも報告させていただくという形で進めさせていただいていくという形で今のところは考えております。したがいまして、中身を具体的に書きかえるというところまでは今のところ考えておらないというのが現状でございます。

〇村林委員 具体的に書きかえてもらえないというのは残念でありますけれども、そういうことであれば、まずはこの場の御答弁でもう一度しっかりとここの部分、条件的に不利な地域にある小規模校の存在意義や担うべき役割、高等学校による地域活性化や地域貢献の観点を明確に取り入れるということを明確にこの場で約束していただけますか。

〇真伏副教育長 現状の課題等も踏まえながらその観点は捉えたいと思っており、様々な御意見をその中でいただければというふうに思っていますので、広く皆さんから御意見をいただくという形で進めさせていただきたいと思っています。

〇村林委員 広く御意見を取り入れていただくのは結構なんですけれども、ここの部分というのはそれで約束していただけるんでしょうか。

〇真伏副教育長 そういう観点も踏まえて検討するということでは取組を進めさせていただきます。

〇村林委員 広く意見を踏まえて検討するということなんですか。委員会として前回の水谷正美前委員長も含めて、こういう地域活性化の視点を取り入れろとたしか委員長報告で前委員長はおっしゃっていただいて、今回さらにここまで踏み込んだ委員長報告をしていただいておるわけです。活性化計画にできれば明確に記述してほしいというのが私のお願いなんですけれども、もしそれができないとしても教育委員会としての姿勢をきちんと持って、あるいは変更してやっていっていただけるという約束をできればここでいただきたいんですけれども。

〇真伏副教育長 委員御指摘のように、この常任委員会等で委員長報告等でいただいておりますので、その御意見を踏まえて、そういった観点を踏まえて皆さんの御意見をいただくということは必要と思っていますけれども、改めて申し上げますけれども、その観点を踏まえて今後取組を進めていきたいというふうに思っています。

〇村林委員 観点は踏まえてもらえるということですね、じゃ今の。しっかり踏まえていただきたいと思うんですけれども、この間の一般質問でもちらっと触れましたけれども、皆さんの御意見を当然踏まえるのは大事なんですけれども、教育委員会としてのきちんと経験、研究をもってやっていただきたくて、それに対して我々議会のほうも意見していくという立場だと思いますので、余りそういう皆さんの意見というような御答弁でふわっとしてしまうと議論がしにくいかなという気はするんですが、そういうことでしたらしっかり教育委員会として観点を踏まえて取り組むということですけれども、さらに研究、検討をきちんと開始して次回の計画に、今回は今変更するのが大変なら次回の計画にその観点を反映していくということについてはどうですか。

〇真伏副教育長 次回計画に際しては、社会環境とかいろんな形の状況変化もあろうかと思いますので、委員会で御指摘をいただいているものも含めて総合的な形でそこは計画を策定すると思っておりますので、時期がいつになるかわかりませんけれども、そういう観点も踏まえて計画は策定していくべきものだというふうに考えております。

〇村林委員 やや曖昧な部分もありますけれども、ぜひもう一度、できるだけ約束に近い状態で前向きに検討するというような形でいただきたいわけですけれども、これは例えば教育長から約束してもらったほうがいいでしょうか、副教育長からでいいんですか、いかがですか。

〇真伏副教育長 所管をしていますのは私になりますので私のほうから発言させていただきますけれども、この計画は県全体を見ながら取り組んでおりますので、県の取り巻く情勢等も踏まえながら、また委員会の御指摘の観点を踏まえながらしっかり検討していきたいと思います。

〇村林委員 では、私の理解としては、今委員長報告にいただいたような観点をしっかり踏まえて検討をしていただけると。当然、社会情勢の変化などもあるかもしれないけれども、次回計画にはそれを踏まえた計画にしていただけるという理解をさせていただきましたけれども、それでよろしいですね。

〇真伏副教育長 そうした観点を踏まえて検討してまいりたいと思います。

〇村林委員 わかりました。済みません、ありがとうございます。

〇長田委員長 ほかに御質問等がありましたらお願いします。

〇小島委員 教育ビジョンの審議のまとめのところで確認をさせていただきたいと思います。
 細かいところはいっぱいあって、しっかりと中間点検をいただき審議のまとめを出していただいて、これを踏まえてやっていただくということで、次年度以降の施策の実現に向けてこの審議の結果を踏まえて取り組んでいくというふうにあります。いろんな中身を見せていただくとまだ出ていないけれども、きちっとすべきことというのも、例えば子どもたちの命を守るというようなことでアレルギー対策ですとか、割と栄養教諭の裁量でというんですか、力量でやっていただいているところが特に小学校段階では多いというふうに聞きます。県としての方針、ここまではやるけれども、ここからは難しいといったことがきっちりなければなかなか今後難しいだろうと思うので、そういうことも一つ一つ捉えながらしっかり考えていっていただけるということというふうに考えてよろしいですか。

〇真伏副教育長 今御指摘のアレルギーの関係は、4ページに少し掲載がございますけれども、この審議会の中でも御指摘をいただいたところでございます。こういった御指摘をあと2年間のところで生かしていくというのが今回の趣旨でございますので、しっかりとそういった視点で取り組んでまいりたいと思います。

〇小島委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
 それから学力のこともいろいろこの審議会のまとめからは読み取れて出していただいてあるなというふうに思うんですが、例えば小中学校の連携とかもこの中には示唆されているところもあるというふうに思います。学力も軸として校種間の連携をもっと進めるべきやというような記述も5ページにはありますので、そのあたりの研究もぜひこの審議のまとめを生かしていただく形で進めていただければというふうに思います。答弁は結構です。
 特別支援教育の総合推進計画、骨子なので余り細かいところはこれからということなんだろうと思いますけれども、学力とかいろんなことに密接につながっていく中身としては、例えば就学前の取組というのが非常にこれからは大事になってくるであろうということは一致したところだというふうに思いますが、2ページの一番下に保護者や関係機関との協議が行えるよう支援を進めるというふうに書いていただいてありますが、これから具体のことをお考えいただくと思いますけれども、どうか就学前、学校へ入ってくる前ですよね。そこを大切にするということをぜひこの三重県の特別支援教育総合推進計画の中の大きな考え方として入れていただきたいというふうに思いますが、その点についてはいかがですか。

〇真伏副教育長 就学前の取組につきましては、この部会でも相当時間を割いて意見をいただいておるところでございます。特に健診とかそういうことを通じて早期発見等、早くに支援ができないかという観点もいただいておるところでございますし、また実際に各市町の中ではそういう取組を進めていただいておるところもございますので、そういったことの御意見も踏まえながら就学前の取組については、さらにまた来年度いろいろな意見をいただきながらまとめていきたいと思っております。

〇小島委員 親御さんが大変育てにくいことで苦労してみえる、そのことによるいろんなハレーションも受けるということも明らかになっていますので、そこへの丁寧な支援をぜひお願いしたいということです。
 2点目は通級指導教室のことが書いていただいてあります。計画的な設置について検討を進めるというふうにあります。現段階では小学校においては通級指導教室、適宜配置いただいていると思うんですが、他県の状況で例えば中学生に対しても通級指導教室を設置しているところがあるというふうに聞いていますけれども、拡大をしていくような方向というのは現段階でお持ちでしょうか。

〇東課長 通級指導教室の設置にかかわっては、現状としては小学校段階が非常に多くて、三重県でも中学校においては今4教室が現状でございます。市町とのいろんな御意見の中で設置の御意見とかも伺っているところもあるんですが、これは市町教育委員会との調整の中で、また検討はしていきたいというふうに考えております。

〇小島委員 発達段階が違うということやら、今後、高等学校における発達障がいの子どもたちをどうしていくかが大きくなる中で、例えば中学校段階に戻ってということは実質的には無理ですけれども、中高の別はあっても子どもたちの育ちとしてもう一回戻って、例えば通級指導教室でいろんなことをやり直すとかというような1人の子どもを全体として見たときの発達保障というのをやっていくべきではないかなと思いますから、学校の別だけで区切って考えるということではなくて、ぜひこの新しい考えの中では、1人の子どもをどのように育てるかという観点でこの計画の細かいところをつくっていっていただきたいと思うんです。
 高等学校で発達障がい支援員を5名ということで置いていただいてあって、恐らく今後拡大をしていく方向なのか、人的にその方の専門性を充実させるということなのか、いずれにしてもそのことを進めていくということには変わりはないというふうに思うので、連続した支援、途切れない支援と言っていますよね。ですからそのことは細かく確定していく中で一層お進めをいただきたいなというふうに思いますが、何かありましたらお願いします。

〇白鳥次長 この骨子の部分におきましても、基本的にまず1ページのところの(2)にありますが、インクルーシブ教育システムの構築というのが言われており、しっかりとした多様な学びの場の機会を確保しようというのがまず理念であります。そうした中で1人の子に着目したときのいろんな連続性のある多様な学びの場の提供、そしてそのための連続した支援の体制づくりというのは必要だというふうに思っております。発達障がい支援のお話をいただきましたけれども、こうした外部の人材もしっかり学校現場の中で支援に入っていただきながら、トータルとして子どもたちの豊かな学び、そして豊かな成長につながるような支援を進めていきたいと思っております。

〇小島委員 ぜひよろしくお願いします。
 障害者手帳の有無にかかわらず、高校を出た子どもたちが例えばどこかで働くといったときに、そこに難しさを抱えてやめてしまうということも多々あるというふうにお聞きしていますので、そのことも含めて保障していくということが大事やと思いますので、そういう観点でお進めいただきたいと思います。お願いします。

〇長田委員長 ほかにございましたらお願いします。

〇大久保副委員長 ちょっと1点教えてください。
 この高校活性化推進協議会のところですが、伊賀地域のところで中高一貫教育という言葉が出てきておりますが、県としては中高一貫教育という、例えばモデル校とかをするというお考えはあるんでしょうか。

〇真伏副教育長 中高一貫教育については伊賀地域で検討もされておりますので、他県の例等も見ておりますけれども、まだ三重県の中で設置をするとかしないとかいうところまでも行かないのかなと。ただ一貫教育については連携型等でやっておりますけれども、その検証もありますけれども、実際にこういう形で動き出すとかいうところの観点じゃなくて、純粋に検討していこうというふうに御理解いただきたいと思います。

〇大久保副委員長 ありがとうございます。
 今後そういう計画ももし立ち上がってくるときに、専門学科検討というところも踏まえて、例えば紀南地域の活性化のところですけれども、紀南高校なんかは今後木本高校のこと等もありますけれども、近くに紀南病院があって、2025年問題とかもありますけれども、高齢化が著しいところで介護、福祉を含めたところがすごく力を入れなくてはいけないところになってきて、2025年まであと11年しかないわけですけれども、例えば今、紀南高校なんかは福祉科とかというふうな中高一貫の専門科コースとしてモデル的にやってみるとか、そういうこともちょっと考えていっていただきたいなと。当然地域の推進協議会の意見が大事ですけれども、そういう考えも今後持っていっていただきたいなと思いますので、要望にさせていただきます。

〇長田委員長 要望でいいですか。

〇大久保副委員長 はい。

〇長田委員長 じゃ、ほかに質問等。

〇三谷委員 簡単なことで申しわけないですが、平成25年度の三重県教育改革推進会議「審議のまとめ」ということで、三重県教育ビジョンの中間の評価のことで、これは先ほど審議のまとめというやつを拝見させていただいていますと、5ページの基本施策4の信頼される学校づくりの中にグローバル化が急速に進みと云々で、教員の英語力向上やICT化への対応等が求められるということがずっと書かれているんですが、これは後でグローバル三重教育プラン等で御説明があるのかもわかりませんが、そもそもこの三重県教育ビジョンの中でグローバル教育というのはどういうふうに位置づけられていますか。

〇白鳥次長 グローバル教育というより、まずは総論におきまして、今教育を取り巻く社会状況はどんな状況なのかというところがまず説明されている中で、国際化、グローバル化の進展というのが大きな状況の1つとして掲げてあります。ほかにも少子化、高齢化、環境、資源問題、そして高度情報化社会の進展などが書いてありますけれども、こうしたことを踏まえて各施策が具体的に展開というか、示されている部分になりますので、グローバル教育はこれといった位置づけではなくて、グローバル社会のいろんな動きということも踏まえての今のこの三重県教育ビジョンの各施策という形での示し方にされております。

〇三谷委員 後でグローバル三重教育プランのところでまた少しお話しをさせていただきたいと思いますが、私の目から見ればそもそも三重県教育ビジョンの中で明確な位置づけがないものが突然あらわれてきているような感じがしてしようがないんですが、そういうことではないんですか。

〇真伏副教育長 今大きな枠の中を御説明申し上げましたけれども、実は第3章のところの基本施策の1の中で、学力の中で国際理解教育の推進という考え方を1つの項目として設けております。その中では経済社会のグローバル化が一層進む中で国際理解を示すという点と、それからもう一点では、英語によるコミュニケーション能力の向上を目指そうということ、それから英語以外の外国語を学べる環境の整備ですとか、そういったトータルな中身と、もう一つは教育人材の確保といった点、グローバル化という言葉にはないですけれども、国際理解教育という大きな視点の中でグローバル化も含めて、また英語教育も含めて位置づけておるというのがビジョンの中身でございます。

〇三谷委員 じゃ、今の御説明だと英語のコミュニケーション能力も大事ですと、それから英語以外の外国語の力も大事ですと。並列に書かれているわけですよね。

〇真伏副教育長 並列というよりも、英語におけるコミュニケーション能力の育成というのをしながら、また子どもたちですとかあるいは地域の実情とか、そこに応じて英語以外の外国語学習の環境整備ということについても検討しますという形で項目としてはまとめさせていただいています。

〇三谷委員 後で英語以外の外国語の環境整備についてはお伺いをさせていただきたいと思います。
 もう一点、高校の公私間比率の話で、桑名のほうでも各学校の一層の特色化・魅力化に公私間双方が努める必要があります、こういうふうに書かれているんです。それはそのとおりだと思っておるんですが、桑名のほうですと県外へ流出していく子どもがいるんですよね。つまり県外の高校のほうがより魅力的だよということで、これは公立だとか私立の問題を越えて県外に出ていくんですが、現状、私の知っている人でも県外に出て行っている子がいるんですが、県外に出ていっているのはどれぐらいで、それに対してより流出を、個人の選択ですからなかなかとめることは難しいかもわかりませんが、県外、例えば愛知県とか、そういうところよりもより魅力のある学校づくりをしていけば、そういうのをある程度とめていくこともできるんでしょうけれども、そういうことの現状というのはどういうふうに、また対策はどういうふうに考えられていますか。

〇加藤教育改革推進監 まず数字のほうですけれども、全日制で申し上げますと三重県全体で今年度、現高1生で中学校から高校に入る段階で県外へいわゆる流出をしたのが385名に対して、県外から公立、私立合わせて県内の高等学校に来たのが191名ということで、流出のほうが多いというのが現状でございます。
 公立高校に行く場合は、そこの県に住んでいるということが条件になりますので流出をどれだけとめるかという話になりますし、私立のほうは流入も含めてどう魅力化していくかという、そのことも含めて今回の公私比率等検討部会においてもさらに魅力化、特色化していく必要があるということで、三重県公私立高等学校協議会においてもそのことを検討していく必要があるというようなことでまとめられたらと思っております。

〇三谷委員 まとめられているのは結構なんですが、要はその対策なり具体的な努力というのがどういう方向でなされているのかが問題だと思うんです。そこの部分がしっかりしないと、今でも流出のほうが圧倒的に多いわけでしょう。これがとめられればある程度公私間比率の議論はまた別の議論ができると思うんですが、教育長、手を挙げられておりますが、どうぞ。

〇山口教育長 県境は北もそうですし、伊賀もそうですし、南のほうもそうだと思うんです。やはり中学校から出ていく人も結構あるということで、名古屋の私立中学校、高校、中高一貫とかそういうところもあったり、あるいは県内の高校へ入れないもので県外の高校へ出ていくという、それも一定数あります。ですので、そのあたり魅力化というのは、まずは北勢でいえば桑名は北の玄関口やもので、進学できる学校にはきちんとせなあかんねという話はしています。ですので、理数科教育の魅力化ということで三重SSHで取り組んでおると。中学校、高校を通して理数教育をやれないかとか、あるいは伊賀のほうでも上野高校に理数科をつくって何とか奈良、大阪へ行く部分をとめたいとか、あるいは紀南のほうで言えばもっと木本高校しっかりせえよというような部分もあるんですけれども、これは繰り返しになりますけれども、高校3年間だけではなかなか進路保障ができないというのも事実でございまして、中高で頑張らないと、義務教育も合わせた形で頑張らないと中学校を出ていくし、高校のときも出ていくんではないかと。県内に入れない子をどうするかという問題は、やはり枠を広げる必要もあるんかなとは思いますけれども、どっちが先か、鶏か卵かというそこが非常に難しくて、魅力があれば来るやんかという話になるんだろうとは思うんですけれども、私どもとしては職業高校で桑名工業というのが昔非常に大変な学校やったわけですけれども、今や物すごい人気が高くて桑名工業高校は再生されたかなと。キャリア教育とインターンシップでデュアルシステムを桑名商工会議所が積極的に子どもたちを受け入れてくれて、地域の子は地域でということで地場の担い手に育てたという、ですのであのあたりの取組はいいかなと。例えばいなべ総合学園高校も総合学科ですけれども、随分幅広に子どもたちを受け入れてくれて、学力の比較的低い子から高い子まで幅広に総合学科という仕組みは機能しておるかなというふうに思っておりますので、いかんせん県外に出ていくのをとめるためには、県立高校だけではなしに中学校と連携しながらやっていく必要があると思っていますので、引き続き流出が少なくなって流入が多くなるような学校づくり、それはスポーツであったり文化であったり、トータルとして考えていきたいなと思っております。

〇三谷委員 今年、卒業式は桑名工業に行かせていただいたんです。教育長おっしゃったように前とは大きく変わったなという実感がありまして、校長先生と話をさせていただいたら、卒業生の就職希望の9割は地元に就職しますよということでした。これは商工会議所とかいろんなところとしっかり連携をとられて、インターンシップだとかいろんなことで職業体験をして、それで地元の企業の魅力を再確認した上で就職されるものですから結構地元に多いと。
 また、同時に北勢地域ですから製造業を含めてたくさんあるという社会的な環境がまた別にはあるとは思いますが、こういう成功例、今おっしゃったようにこういうものをしっかり踏まえて各学校の魅力化、一層御努力いただくことを要望して終わります。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇村林委員 この審議のまとめの別冊の一番最後のところをちょっとだけ教えてほしいんですけれども、いじめの問題とかSNSのトラブルとかコミュニケーション力に課題があるというようなこととか、グローバル人材のところでもコミュニケーション力という言い方がありますけれども、こういうコミュニケーション力に課題があるというのはどういったことなんですか。どういった取組をなさろうと考えておるんでしょうか。数が多く出ておるような気がしましたもので、体力の問題とか学力の問題とかいろいろ今まで課題の話をしましたけれども、コミュニケーション力に課題があるのというのはどういうお話なんでしょうか。

〇加藤教育改革推進監 高等学校等でも子どもたち同士がクラスの中にいても十分な会話が以前と比べると少ないであるだとか、自分の意見をしっかり言うだとか、群れ合うというかそういったところも含めて、コミュニケーションというのが以前よりは弱くなってきてしまっているのかなというのはいろんな社会環境もあると思いますけれども、そんなところを御指摘いただいたのかなというふうに思っております。コミュニケーション力ということはキャリア教育でも非常に重要な観点だというふうに思っておりますので、教科もそうですし、特別活動とか総合的な学習の時間とか、そういった場面で言語活動的なところをさらに充実していくだとか、そんなことを図っていかねばならないのかなと思っております。

〇村林委員 簡単にお願いだけ。コミュニケーション力というとよくこっちから発信するとかプレゼンテーションするみたいなイメージがありますけれども、どちらかというと私の考えるコミュニケーション力の基本は、いかに相手の言っていることを聞くかという話やと思いますもので、そっちの相手の言っていることを理解する力ということもぜひ力を入れていただきたいと思います。
 以上です。

〇長田委員長 要望みたいなのでよろしいですか。
 ほかにございますでしょうか。
 なければ、これで「平成25年度三重県教育改革推進会議「審議のまとめ」について」及び「県立高等学校の活性化について」の調査を終わります。

  (3)教員の資質向上について

  (4)「平成25年度学校防災取組状況調査」結果の概要について

  (5)包括外部監査結果(教育委員会関係)について

    ①当局から資料に基づき説明(真伏副教育長)

    ②質問

〇長田委員長 それでは、質問等がありましたらよろしくお願いいたします。ございますでしょうか。
 じゃ、なかなか出てきませんので、私からまず最初に聞かせていただきたいと思いますが、21ページの教員採用の中で、人間性や教育に対する情熱と使命感をより重視した選考と書いてあるんですが、これは具体的にどのような選考を想定されていますか。

〇信田次長 教員採用試験におきましては、ここに書いていただいてあるような教員として求める人物像を3点書かせていただいておりますので、それは教育に対する情熱と使命感を持つ人、また専門的知識、技能に基づく課題解決能力を持つ人、自立した社会人として豊かな人間性を持つ人ということですので、こういったところがわかるような個人面接なり集団面接をしていきたいというところを書かせていただいておりまして、現在のところもいろんな検討をさせていただいておるんですけれども、今後ともそういうふうな適切な仕組み、方法に改善していきたいというところで書かせていただいたところでございます。

〇長田委員長 その観点の1つというのはわかるんですが、例えば使命感というのは何を使命感で採用の基準にしていくのか。

〇信田次長 これも要項の中にあるんですけれども、情熱と使命感というところの説明としまして、子どもに対する愛情や教育者としての責任感が強く、常に子どもの人格と個性を尊重した指導ができるというふうにしておりますので、こういったところの観点を見れるようなそういった面接にしていきたいということでございます。

〇長田委員長 ちなみに面接でそう答えても実際せん人がようけおると聞くんですが、その辺の判断はどうですか。

〇信田次長 その後のことはあれなんですけれども、面接の中ではそういったことをきっちりしてやっていきたいと思いますし、その後のことにつきましては、午前の部でもあったかと思いますけれども、いろんな研修とか心構えとかそういうところは徹底していきたいなとは思っております。

〇長田委員長 それとよく言われますのが大学を出て、いきなり新規採用になった場合の担任を持つ場合なんですけれども、やはり親からすると若い子に対して不満感が結構出たりするとかいう話がよくあるんですが、その辺の指導方法についてはどのような考えですか。

〇信田次長 指導というのは、新採配置とかそういうことですか。

〇長田委員長 うん、新採配置も含めてその教員に対する指導、研修になるのかな。

〇西口次長 初任者研修についてを御質問かと思います。今、委員がおっしゃっていただきましたように、大学を出てすぐ採用された、大学を出てというより初任者が担任を持つという割合が小学校で9割ぐらい、中学校に行きますと半分ぐらいになってまいるんですけれども、初任者研修といたしまして現在年間25日、校外、センター等のいろんな場所を使って研修をするのと、それから校内で指導教員がついて実際に担任業務等を事細かく指導しながら進めていくという校内研修との二本立てで今のところ研修を実施しております。

〇長田委員長 1年間かけて多分研修していただくと思うんですが、その4月の段階で結構不安や、最初の親との会話の中で不安やという声が比較的多いんです。その辺のところで例えば年配といったら失礼ですが、ベテランの方の講師でも結構ですが、その方が担任して新規の方が補助につくなり、あるいは新卒の方が担任しながら副担任のような形でベテランの方が入っていただくなり、最初から親といいますか、家庭といいますか、地域とうまくできるような新規採用者の研修の仕方とかそのようなシステムはできないですか。

〇西口次長 おっしゃっていただきましたように、特に4月当初、どのようなことをしていけばいいのかと初任者の多くが不安を抱えたり、それから1年たっても学級経営に不安を抱えたりというような課題が寄せられてきているのも事実でございます。今日の午前中にもお答えさせていただいたんですけれども、特に若手というあたりの教員の今までしております研修を今年度、25日を1年目でしておりましたのを2年目、3年目で複数年に分散させながらそういう不安をできるだけ解決するような方法というものを来年度からスタートさせたいなということと、それから年度当初への不安ということに対しまして、今年度、この3月末にも行いますが、採用前に任意でございますけれども、そのようなところへの不安を少しでも解決できるような採用前研修というのも打たせていただこうということを思っています。
 あと委員長がおっしゃっていただきましたように、校内で先生方が初任者をひとり立ちできる教員としていただけるようにチームを組んで、その初任者が孤立して考えていかないような組織づくりということもこちらでは事前に校長先生方にはお伝えさせていただいておりますので、今後そういうふうな形をいろんな方面から気を使いながら初任者が立派な教員になっていっていただくような研修体系を探していきたいと思っています。
 以上です。

〇長田委員長 せっかくええ人材が入ってきても1年間で孤立してやめていかないような形での支援をしていただきたいと思います。
 ほかにございましたら。

〇三谷委員 学校防災取組状況調査の結果の概要でいろいろ御説明をいただきました。恐らくこの調査対象である県内の公立の小中学校、高等学校、特別支援学校、全部でいろんな形で防災教育なり防災対策に取り組んでいただいているんだと思うんです。これは当然、地域地域によっても内容が変わってくると思いますし、端的に言えば学校ごとによっても当然違ってくると思うんです。私の住んでおるところと村林委員の住んでおるところでは全く違うわけで、それぞれの地域地域、また学校ごとの指導をされていくのがこの学校防災リーダーの役割かなと思っているんですが、その学校防災リーダーがきめ細やかな各学校別の避難対策だとかいろんな防災対策、また防災教育等やっていかれる、それはそれで結構だと思うんですが、しかし、その内容が本当に正しいものであるかというのはまた別のところでチェックしていかなければいけないはずで、完全にお任せという話では当然ないと思うんですが、チェックの仕組みというのはどうなっていますか。

〇山路学校防災推進監 学校防災リーダーにつきましては、2年間で各学校1人ということで養成させていただいたわけですけれども、委員がおっしゃるように完全なひとり立ちというか任せきりにはできませんので、まず1点目は2年間の養成が終わりましたけれども、今年度ひとり立ちというか、各学校でそれぞれ学校防災リーダーの人に今おっしゃっていただいた地域ごと、学校ごとにリーダーとしての役割を果たしていただいていますけれども、フォローアップ研修ということで各学校の事情も聞いた上でいろいろ悩みも聞いてフォローアップさせていただくのと、もう一つは各学校に、これも2年間やっておりますが、私どもで学校防災技術指導員というのを派遣しておりまして、各学校で防災講話とか、それから防災マップ、それからタウンウォッチング等の指導をしている専門員がおるんですが、この専門員も各学校へ派遣しまして、防災リーダーとともに指導に当たるということで防災リーダーの指導の仕組みをフォローすると、そういう2点を考えております。

〇三谷委員 フォローアップしていただくのは大事だと思いますし、それは防災リーダーそのものの資質の向上にもつながっていくんだろうと思います。それから学校防災技術指導員というのがまた別個にいて、その人と一緒にいろいろフォローもやっていくんだということなんですが、今現実に行われている防災リーダーの方が中心で行われている防災教育だとか、防災対策だとか、避難対策だとかそういうものの正当性というか、それをどこでチェックするのかということをお伺いしているんですが、これは例えば学校防災技術指導員がそれをチェックするんですか、どうなんですか。

〇真伏副教育長 今、防災指導員と言いましたけれども、それはどちらかというと防災リーダーを補佐したり、あるいはそういう役割で、実際に学校でどういうことをやっていくのがいいよというのを支援していく立場というふうに考えています。ですから、個々の学校で取り組んでいる防災活動がその地域なり、あるいは学校とよく合っているかどうかというところは、特に県のほうからそれを確認するような形ではないんですけれども、実際にこういう調査を通じて地域との連携をどうしているかというのが一番重要な中身だというふうに思っておりますので、そういう意味では地域との連携をされた防災訓練をしているとか、そういうところの視点では県としては見ているところでございます。ただ実際に個別の中身については、今申した学校防災技術指導員とかが行って支援するという形が具体的な中身としては生じると思います。そんな形で考えております。

〇三谷委員 その学校で学ばれている生徒や子どもの命にも直結してくる課題なので、それぞれの学校学校で行われている防災対策だとか、防災教育だとか、避難対策だとかそういうものが本当に有効であって正しいものであるかどうか、それは当然それぞれの学校の学校防災リーダーが一生懸命考えられて中心になっていろいろ進められているんだろうと思いますが、さらにそれが本当にいいものかどうかということの有効性等も含めてチェックしていく仕組みをどこかでお考えをぜひいただきたいなと思います。これは要望、もし御決意があれば、なければ別に答弁してもらわなくても。

〇山口教育長 決意にはなるかどうかわかりませんけれども、先ほど副教育長が申しましたように市町の防災担当課とか、あるいは消防とか地元の、あるいは自主防災組織、自治会の人たちと避難場所とかそういうことを一緒にチェックし合えると思うんです。地域の人がやっぱりよく知っていると思うんです。高校なんていうのは先生は地元の人は少ないと思うので、そういう意味で地元の防災担当とか消防とか、地域の自治会と連携した避難訓練だとか図上訓練だとか防災マップづくりが生きてくると思いますが、ここの比率を高めていくことが委員が言われるようなチェックに、マップを見てここはどうよこうよというんじゃなしに、一緒にやることによって学校の足らざるところを補ってもらえるし、地域の応援も得られると思うので、そういうことをこれからも進めていきたいなと思っております。

〇三谷委員 珍しく教育長と意見が合いましたので、ぜひそういう方向でより充実していただきたいなと思います。
 もう一つは、前にもちょっとお話ししましたけれども、25ページの学校のガラス飛散防止対策等云々のところなんですが、ほかのいろんな対策の数字を見ていますと、皆さんどれも非常に高い数字が上がっているんですが、ここへ来ると途端に備品の転落防止対策については全てできていると回答したのは24.2%だとか、ガラスの飛散防止ですと16.2%だとか、非常に身近な安全対策の割に数字が非常に低いと思うんですが、これの原因と対策はどのようにお考えになっていますか。

〇真伏副教育長 備品等の転倒防止というのは、常にいつ起こるかわからないものに対しての対応というふうに考えておるんですけれども、学校の実情を見ていますと常に備品、例えばホワイトボードであるとかそういうものは授業で使いますので、それを片づけたときにきちんと対策がとれていないとかいうのが見受けられますので、ここで言っていますように全てというのは、そういうところが全く対策がとられているのがないという状況にはならないというところが多いと思っています。そういう意味では教員の意識といいますか、そういう意識を十分高めていくということが必要かなと思っていますので、そういう役割も教育委員会としては担っていると思っていますので、学校の個別の防災リーダーもそうですけれども、教員一人ひとりの意識の向上というのも啓発に努めていきたいと思っています。

〇三谷委員 前に亀山市の地震があったときに、建設労働組合、建労の方が各御家庭でタンスだとかいろんなものの転倒防止、ボランティアで事前にされていたところがたくさんあって、そういうところは被害が非常に少なくて済んだというような具体的な実例もあるわけです。転倒防止、今おっしゃったようにまさに心がけ、気持ちの持ちようの問題で相当解決する部分も当然あるわけで、防災リーダーだとか言えばそれはそのとおりかもわからないですけれども、防災リーダーにもう任せてあるということじゃなしに、先ほどの話とも同じでこういうところの気持ちの持ちようという考え方をさらにアップしていく。そういう方策も具体的にとっていただかないと、この数字はどう考えても非常に身近な問題だけに低過ぎると思っていますので、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。終わります。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇小島委員 教員の資質向上のところで要望です。管理職のマネジメント力の向上のところですが、これは中身にかかわってということだと思いますけれども、現場の皆さんが力を発揮していただくには、管理職の例えば時間的なマネジメント能力も非常に大切だというふうに思っていまして、そうでなければ十分な研修の時間も実際にとれなかったりするところがあるのかと思いますので、中身の指導力に加えてタイムマネジメント、勤務状態マネジメントの力をしっかりと管理職の先生方に研修によって啓発をいただきたいなというふうに思いますので、そこをぜひお願いしたいということと、それから講師の資質向上というところを書いていただいてあります。例えば私は桑名ですけれども、毎年たくさんの初任の方が来ていただいてそれは非常にフレッシュな力でいいんですが、それとともに講師の配置も非常に多いところでして、中には講師の先生が残念ながら途中でかわられるというような状況もあったり、常にどこかに講師の先生がいないかというのを探している状態であります。
 より高い教育を子どもたちに届けたいとすれば、この講師の先生方の資質向上というのは本当に、正規の教員の研修と同じく必要でして、検討を進めますと書いていただいてありますが、早急に講師の先生方に何らかの研修を行うようなより有効な手だてを講じていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。要望です。

〇山本委員 本会議でも質問したんですが、災害対策で大雨とか津波、地震というほかに雪の対策、雪害、これを実感したということを質問したんですが、私が乗っておった車両に高校生の子どもたちというか学生がおったんです。鳥羽でおりるとか最終的に賢島でおりたんですが、あの人たちは学校を出るときにはそうでなかったのか、非常に厳しい雪の状況であったのかわかりませんけれども、例えば鳥羽へ帰る、例えば伊勢の学校へ行っていたとしますよね。それで自宅へ帰る、鳥羽なら鳥羽へ帰るときに非常に厳しい状況になった場合にどういうような学校として対応ができるのか。もし例えば無理ということなら学校で泊まれるというような果たしてできるのかどうか。ましてや鳥羽の向こうの志摩へ帰りたくても帰れないというような状況が起こった場合に学校側は、これは公立、私立で違うのかもわかりませんけれども、そういったときの学校の対応、生徒への対応というのは今後、前回の経験をしてどんな対応ができるのかということをもし策があればと思うんですけれども。

〇真伏副教育長 委員御指摘のように大雪警報の際は、経験がない部分というのが、ただそれは経験がないでは済まされない部分だったというふうに思っております。そういう意味では各学校は学校なりにあのときは近鉄が運休しておりましたので、ほかの公共交通機関も不通のところが多かったんですけれども、最終的には帰宅できない生徒は学校で泊まるということも含めて対応しておったところですけれども、結果的には近鉄等も開通になったということでございます。
 ただ前回の大雪警報の経験といいますか、各学校の取り組んだ中身とかそういうものをいま一度検証して、実際にどういうことが必要なのかということを具体的に取り組んでまいりたいと思っております。そういう意味では大きな災害が起こったときには当然県立高校は広いところから通っておりますので、帰れない生徒というのは出てくると思いますので、そういうこともしっかりと想定をして対応できるような、そういった検討も十分してまいりたいと思います。
 以上でございます。

〇山本委員 よろしくお願いします。近鉄、最終的には動いたんですよ。途中がとまっちゃったということなわけで、そんな中に観光客もおれば地元の大人もおれば学生もおったと、そういうことです。ありがとうございました。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。
 なければ、「教育の資質向上について」から「包括外部監査結果(教育委員会関係)について」までの3項目の調査を終わります。

  (6)「グローバル三重教育プラン」について

    ①当局から資料に基づき説明(白鳥次長)

    ②質問

〇長田委員長 それでは、御質問等がありましたらよろしくお願いいたします。

〇村林委員 今のを純粋に聞かせていただきたいんですが、そのレゴブロックというものが教育に一定の効果があるということ自体はわかるようには思うんですけれども、それがこのグローバル三重教育プランに出てきて教育力の中にあるというところがいまいちわからんので、もう少し教えていただけませんか。

〇白鳥次長 グローバル三重教育プランの中に前半の議論にもありましたけれども、いろいろコミュニケーション力の向上といったところも1つの必要な育みたい力としてあるというふうに考えておりまして、この別添資料3の10ページにそれは書いてあるんですけれども、これは具体的にいうと教育力というところの項目の中の位置づけではありますけれども、コミュニケーション力の向上という取組の柱の中に今申し上げたところを入れております。特にコミュニケーション力、そしてまたこういう玩具、教材等を使うことによって、それを通じてお互い子どもたちが自由な発想力、そして創造力を高めながらお互いの人間関係形成能力とかソーシャルスキルの向上にもつながるものというふうに考えての今回の活用を意図しているということでございます。

〇村林委員 もう少し具体的に、レゴブロックというのはいろんな形をつくれるやつですよね。子どものころにそういうブロック遊びを確かにしましたけれども、それがコミュニケーション力とか、そのブロックをどう使うのかもう少し教えていただけませんか。

〇白鳥次長 まず幾つか教材といったものはあるんですけれども、今新しく私たちがここで活用させていただこうと思っておりますのはストーリースターターという名称の新しい教材になります。これは幾つかいろんなパーツのレゴのブロックがあるんですけれども、それを使ってまず幾つかのシーンを、どんなシーンを説明したいか、どんな流れにしたいかというところを話し合って決める作業をまず行います。そしてその上でレゴのパーツを使ってその物語の各シーン、各場面ごとの情景をレゴを使ってまずつくると。そしてそれを分担しながらつくるんですけれども、それをあとはシーンごとにどんな流れなのかというのをかかわっていない第三者に対して、ほかの生徒に対して説明をすると。そんな一連の作業を通じながら、要はストーリーの構成であるとか、あるいはここはこういうふうにしようとか、ストーリーの流れについても話し合う。そしてまたそれをもとにしっかりとわかるように伝えていかなきゃいけないといったところでのコミュニケーション能力というかプレゼンテーション能力も高まる。いろんな部分での子どもたちの自由な発想ということを生かしながら、しっかりとした今申し上げたような力も総合的に養うことができるんじゃないかと、そんなところで今回の活用については考えております。

〇山口教育長 私が経験しましたので、経験したことを。例えばグループで4つぐらい分かれています。1グループは4人ぐらいだとします。委員長が例えば外国人がこの学校を訪問しました、あなたの国とか地域のことを、20のブロックをこのぐらい与えられておってみんな同じです。それであなたの地域を外国人に紹介してくださいというテーマを与えられます。4人で何だかんだとやって外国人にそれを説明するということ、それでそれを英語でやるとか、あとぱしゃっとタブレットで撮って、みんなが見えるようにしてみんなの前でプレゼンテーションをするというようなこともできますし、4人の中で分けて、自分の家族を説明してくださいということをやったり、いろいろテーマはあっていいと思うんですけれども、それでそれを4人がやり合いっこしてつくって、それを自分の家族はこんなんだとか、地域がこんなんだということを発表すると。それをグループが分かれていて、自分のグループが隣のグループへ行くとかいうことをして、それでタイム制なんです。大体10分ぐらいでやってくださいといってできてもできやんでもやると。一番いいのは4人で何をつくるのかと、伊勢神宮をやろうかとか鈴鹿サーキットをやろうかとか、いろんなテーマで話し合って意見を出し合って、それでブロックをつくって説明するというストーリースターターというんですけれども、そんな感じです。

〇村林委員 クイズ番組とか見たような話かなと。大体イメージはできました。済みません、理解できました。

〇三谷委員 今のレゴエデュケーションで少しお伺いしたいと思うんですが、小学生だとか、まず中学生だとかそういうところの英語教育、英語教材というのはレゴだけじゃなくてたくさんあるわけです。例えば公文だとかECCだとかイーオンだとかいろんなところがあって、今回レゴエデュケーションを選ばれたというのは、当然そういうところとは比較検討してプラスマイナスそれぞれ考えられた上でレゴエデュケーションを選択するのが一番いいよということで決められたがゆえにこの包括協定を結ばれたというふうに理解してよろしいんですか。

〇真伏副教育長 いろんな教材はあろうかというふうに思っています。今回、レゴエデュケーションと包括協定を締結しましたのは、今申し上げましたようにこのグローバル人材の育成の観点を考えて、そのために必要なものといいますか、そういう観点の中で今回のレゴブロックを使って集団の中でものづくりをやるという活動が今回のグローバル人材の育成にちょうど合うんじゃないかという視点でもって今回この包括協定という形で締結させていただいたというふうに考えております。

〇三谷委員 レゴエデュケーションが効果がないとか目的とは違っていると言っているんじゃなくて、レゴエデュケーションを選ばれたプロセスにおいて他のいろんな小学生、中学生の英語教育を専門的にやっているところがありますよね、先ほど言いましたように。そういうところと比較検討された上でレゴエデュケーションが今一番いいんだという判断になったとすれば、ほかのところ等のプラスマイナス、そういうものの一覧をぜひ教えていただきたいなと思うんですが。

〇真伏副教育長 具体的にどこかの教材といいますか、そういうものと比較検討して今回包括協定を結んだということではございません。

〇三谷委員 なぜ比較検討されないんですか、普通常識的には比較検討されるでしょう。

〇真伏副教育長 唯一これだけを選ぶという観点じゃなくて、今後、同種のものも含めてこういう効果を高めるような有効なツールが私どもとして活用するという場があれば、それも検討していくものと思っています。そういう視点ですので、今回のレゴエデュケーションとの包括協定が唯一これだけだよという形での選択をしたということではないということでございます。

〇三谷委員 そうしますと、今後これはいいねというのが出てくれば、そういったことも順次どんどん包括協定を結んでいくということになるんですか。

〇真伏副教育長 全てということじゃなくてどういう効果があるかという検証はしていくと思いますけれども、それを全く門戸を閉ざしているものではないというふうに考えております。

〇三谷委員 あなたのおっしゃっていることはレゴエデュケーションを選択するという上で県民に対する説明は全然つかないですよ。たまたまレゴのほうからこういう御提案があって、それを県としたらいいものだから包括協定を結んだというだけの話であって、本来、県の施策としてここを選ぶということならば他のところとも比較検討をして、その上でここが一番いいという判断をしてここと契約すると、包括協定を結ぶというなら物すごいわかりやすいんですけれども、全くわからない。
 じゃ、費用についてお伺いしますけれども、費用について。このレゴと包括協定を結んで今後はレゴ社が実践する教育手法を活用した学習指導方法、教職員も研修をします。それから当然小中学校等にも指導をしていくわけですよね。これはレゴブロックしか使えないわけでしょう。つまりほかの会社のブロックは使えないわけですね。将来的に幾らぐらい費用がかかるというふうに見込んでいるんですか。つまりBバイC、こういう教育の場にBバイCの議論をするのは不適切かもわかりませんが、少なくとも税金を使って様々な事業をやっていくということになれば、費用対効果というのは当然考えなきゃいかんわけでしょう。これはレゴ以外は使えないわけでしょう、これはレゴブロック以外。幾らぐらい見込んでいるんですか。

〇荒木課長 今回、レゴを教材にした学習活動の予算というふうなところなんですけれども、具体的には3つの事業の中でこれを活用していきたいというふうなことで、1つ目が英語キャンプ、2つ目が小学校における英語コミュニケーション向上事業、3つ目がいわゆる教員研修というふうなことで、経費についてはそれぞれの事業費の中の教材というふうな部分でその一部をこのレゴの教材に係る経費として充てていきたいというふうに考えております。ですもので、まず県事業の中でそういったことを試していきたいというふうなところで考えております。

〇三谷委員 この間、出納局を呼んで物品購入についてどうなのかというたら160万円以上は一般競争入札ですよというお話でした。これはレゴ社独占ですから一般競争入札にはなじまないですよね、どういうふうにお考えなんですか。

〇荒木課長 実際の教材の購入につきましては、当然ながら地方自治法なり会計規則がございますので、それにのっとった対応、契約方法をしてまいりたいと考えております。

〇三谷委員 だから具体的にどうなんですか。160万円を超えた場合は随意契約でレゴ社と契約するということなんですか。

〇荒木課長 今のところ160万円を超えるような教材費ではないというふうなことを聞いていますもので、場合によっては随意契約というふうな部分もあり得るかと思います。

〇三谷委員 幾らなんですか。

〇荒木課長 実質商品の金額ですもので、この場でお答えするのは少し差し控えさせていただきたいなと思います。

〇三谷委員 160万円を超えないというなら幾らぐらいかの見積もりを持っておられるんだろうと思いますが、それはやっぱり明らかにしてもらわなきゃいけない。それからさっきストーリースターターで当面やっていきますよというお話だったんですが、例えばマインドストームなんていうのは使わないんですか。
〇白鳥次長 来年度の部分にかかわってはストーリースターターということですけれども、当然ながらいろんなレゴの教材がある中で、いわゆる科学的な部分にかかわっての教材がマインドストームだと思っておりますので、そうしたところの活用についても検討はしていきたいと思っています。

〇三谷委員 ストーリースターターとマインドストームとは相当価格が違うと思うんですが、今さっき160万円を超えないとおっしゃっていたんですけれども、マインドストームを使っても160万円を超えないですか。

〇荒木課長 済みません、具体的な経費がどれぐらいかかるというのは把握してございませんもので・・・・。

〇三谷委員 具体的な経費が幾らかかるかもわからない。費用対効果もしっかりと計算していない上であなたのところは包括協定を結ぶんですか。協定を結んでからそんなもの後で考えればいいという話なんですか。事前に事業費等もきちっと精査した上で、これは本当に費用対効果を考えた上で必要だということで包括協定を結んだんじゃないんですか、違うんですか。

〇山口教育長 先ほど課長のほうから3点の活用方法を言わせていただきました。その中で英語キャンプでの活用というのは、高校生グローバル教育推進事業という予算の全体枠の中で36万9000円ということで、それは教材購入費と講師報償費とか旅費を計上しておりますので、その範囲の中でやらせてもらおうかなとは思っております。
 それで、我々としてはいろいろレゴにも教材があろうかと思うんです。先ほど委員からも私の知らない教材が出てきたので驚いておるんですけれども、どのぐらいのピースでどのぐらいのことがやれるのかということはしっかりと、お金のこともありますし、子どもたちがどのぐらいのレベルでやれるかということも実態に合った教材を選ばないと、それこそ高けりゃええというものじゃないし、そういうところは子どもたちの実態に合わせてこれから検討する必要があろうかなと思っております。
 小学校における英語教育実践研究校ですけれども、これも今のところ予算立てとしては全体事業費1041万円余りなんですけれども、その中で例えば3校程度、モデル校としてやりますし、市町が手を挙げてきてもらったところに相談せなあかんと思うんです。その中には今の予算案の中ではALTを置いたり、あるいは英語シャワールームみたいなものを一角につくってもらうとか、そんなことをしながらの中の全体の予算ですので、市町がどういう思いでこの事業を受けてもらうかということについてもそれぞれの市町の思いも聞かないといけないのかなと思っておりますので、そのあたりで何が有効かということもその実態に合ったことをしていかないといけないのかなと思っておるところでございます。

〇三谷委員 そういうお考えなら、いきなり包括協定じゃなくて、もっと慎重にテストかなんかで試行的にいろいろ積み上げた上で必要ならば包括協定というのはわかるんですが、ある日突然包括協定がぼんと出てきて、それからああだこうだという議論は僕は逆さまだと思っているんです。
 それから市町教育委員会と相談されるんでしょうけれども、小学校、中学校になれば当然レゴの様々なカンファレンスに行かれるんだと思いますけれども、そこで詳しい説明を聞いて帰ってこられるかと思いますが、市町の教育委員会の負担だとか、それから最後、購入していく子どもさん、保護者の負担とかそういうところは教育委員会としてはどういうふうに考えていますか。

〇山口教育長 我々としては学校でモデルとしてやっていくということですので、市町に負担とか学校に負担をさせるとかそんなことは今のところ考えておりません。ただ子どもたちが自分で買いたいと思うというのは、我々そこまでは求めていないので、要は学校の中で学習ができればいいなというふうなことを思っておりますので、そこへ負担を求めていくというのは思っておりません。

〇三谷委員 実際にレゴを使って教育の実習研修を受けてこられた教育長が御存じなかったというのが不思議なんですけれども、今、レゴエデュケーションのホームページをぽんとあけるといきなりそれがどんと出てきますよ、マインドストームなんて。マインドコントロールじゃなくてマインドストームというのが出てくるんですよ。見ただけでこっちのほうが高そうやなというのがすぐわかるわけで、僕はこの決め方というのは非常に残念な決め方をしているなという感じはします。
 今日いただいている資料とは別に2月19日に教育委員会のほうから三重県教育委員会とレゴジャパン株式会社がレゴエデュケーションとの三重県における教育振興のため、研究等に関する包括協定の締結についてということでこういうペーパーをいただいて、これを拝見させていただきますと、協定により連携して取り組む内容としてグローバル社会に云々で、特にコミュニケーション力や主体性、創造性等の育成を図るために効果的な以下の取組を進めますと、こういう文言が出てくるんですよ。コミュニケーション力は先ほど語学力でよくわかったんですが、この主体性というのは何かいなと思って、先ほどから出ておるグローバル三重教育プラン、この中で主体性というところを見ますとチャレンジ精神、目的意識の向上、志の育成、課題解決力の向上、専門的知識・技術の習得と出てきて、具体的に主体性にかかわる取組としては、経営人材育成ネットワークの支援、専門高校による小中学生体験チャレンジ講座等々が出ているんですが、この経営人材ネットワーク支援だとか専門高校生による小中学生体験チャレンジ講座、こういうのとレゴの主体性の教育というのはどういうふうに結びついてくるわけですか。

〇白鳥次長 このグローバル三重教育プランの各施策につきましては、最もかかわりが深いだろう、大きいだろう、強いだろうという部分にまず位置づけておりますので、今申し上げたところについて、まずこのレゴエデュケーションとの絡みでいうとコミュニケーション力のところに位置づけておりますけれども、当然主体性等にもかかわる部分かなと思っております。そういう意味で委員御指摘の経営人材ネットワーク、専門高校生によるチャレンジ講座等とどう関係があるかというよりも、主体性ということに絡みましてはここにも当然関係はし得るだろうという部分でありまして、このチャレンジ精神、目的意識の向上に書いてある2つの部分、あるいは今申し上げましたレゴの部分が三つ、お互いが相互に関係するというものではなくて、考え方としましてはこのチャレンジ精神、目的意識の向上に特にかかわりが深いものを個別にここに列記をさせていただいているという位置づけで御理解いただければと思っております。

〇三谷委員 そんな理解はしにくくて、ここに書いてあるとおり、特にコミュニケーション力や主体性、創造性等の育成を図るために効果的な以下の取組を進めますということで、レゴ社が実践する教育手法を活用した学習指導方法への教職員への研修等々いろいろ出てくるわけです。その主体性を見ると先ほど言いましたように経営人材育成ネットワークの支援、専門高校生による小中学生体験チャレンジ講座、スーパーグローバルハイスクール(SGH)、それから高校生の留学の促進、中学生からの提案・発信、ICTを活用した創造的な学びの実践等々、農林水産業現場での大学生等の就労体験の促進、三重スーパーサイエンスハイスクール(三重SSH)とか三重スーパープロフェッショナルハイスクール云々が出てくるんですが、なかなかレゴエデュケーションがおっしゃっておるやつと結びついてこないんです、私の頭では。わかりやすいように説明してもらえませんか。

〇白鳥次長 基本的に、まずレゴエデュケーションのいろんな教材にかかわりましては、こんな取組を行うことを通じて学ぶことの楽しさということをまず引き出す、学校に行くのが楽しい。そういう意味ではチャレンジ精神とか目的意識にもつながっていくものだという捉えをしておりますので、主体性にもかかわる部分だと思っております。
 このグローバル三重教育プランにつきましては、6ページの下に注意書きをさせていただいております。先ほど申し上げたところなんですけれども、かかわりの深い取組の柱のもとに位置づけをさせていただいていますけれども、当然複数の取組の柱にもかかわるということもあります。今回、このプランの上では教育力にかかわる部分として、レゴのかかわりについては10ページに記載をさせていただいておりますけれども、今申し上げたように主体性と特に学ぶ意欲等にもかかわる部分でもありますので、主体性にもあわせてかかわってくるものというふうに考えております。

〇三谷委員 レゴの今回の施策は、このグローバル三重教育プランの具体的な展開の1つなんですよね。ここに書いてあるようなことが実際にきちっと県民のほうに説明がつかないとレゴを選んでいるということの説得力がないわけです。しかも先ほどお伺いしましたらほかとは比較検討していませんと、たまたまこれが御提案があって話を聞いたらよかったのでここと包括協定を結びましたという御説明ですよね。普通ではちょっと考えられないですよ、税金を使ってやる事業としては。しかもこれは随意契約でやるんだというお話です。これは説得力がないと思いますけれども、しかも教育の現場で。もう少しわかりやすく県民が納得して腑に落ちるような御説明をぜひいただきたいなと思いますが。

〇山口教育長 コミュニケーション力は御理解いただけたという話でございますけれども、主体性については自ら考え判断しというあたりがありますし、課題解決力の向上という取組の柱にもなっておりまして、そのあたりについては一定自ら進んで説明をしようとか、そういう意欲につながると私は思っております。それは創造性でもあると思うんです。一緒にブロックをつくっていく中で創造性も育まれるし、イマジネーションもできるというように思っておりますので、1つのことでコミュニケーションだけがその場でできるんじゃなしに、主体性という自分が進んで人の前で説明しようという、チャレンジしようというところはこの教材では生かせるかなというふうに思っています。創造性も人のつくったものを創造力を高めながら見るという、それはそういう見方ができるねとか、そういうことも一定このレゴの教材ではできるのかなというふうに判断させていただいたところでございますので、具体的にはというところ、その3点については、我々としてはこれでやれるんではないかなというふうに思っております。
 以上でございます。

〇三谷委員 それじゃ、改めて確認させてもらいますが、今回はたまたまレゴから御提案があって内容がよかったので包括協定を結びましたと。あと順次ほかのメーカーやそういうところからもお話があって内容がよければ順次包括協定は結んでいきますと。それから市町教育委員会には負担は一切おかけしませんと、ましてや保護者への負担なんていうのは全く県としては考えておりませんと。全部県のほうの負担の中で解決をしていく、そういうふうに理解してよろしいんですね。

〇山口教育長 今回の県事業については県で負担をさせていただくということで、市町や保護者に負担を求めるところではございません。
 さらにほかにどうなんだということでございますが、提案を伺いながら全体として適正というか、それがすばらしいものであればそれは今後検討させていただきたいなと思っております。

〇三谷委員 これで終わりますけれども、こういうものを決定するときはほかのところと幾つか、同じような小中学生を対象に英語教育をやっているようなところはたくさんあるわけですよ。結構全国的にも、また世界的にもやっておられるところが幾つかあるんですよ。そういうところと当然比較検討して、その上でレゴエデュケーションがいいんだということで包括協定を結ぶというのが僕は本来あるべき手順だと思っておりまして、そこら辺を全部飛ばしていきなりレゴエデュケーションをやるんだというのはなかなか理解しがたいことだと思っております。
 ましてや税金を使う事業で、ここを採用すればレゴのブロック以外は使えないというのは当然誰が考えても予想がつく話ですよね、つまりレゴ独占なんですから。そこと随意契約を結ぶんだということを前提でこういう協定を結ぶということには僕は非常に大きな疑問を感じざるを得ない。恐らく今、県の事業でやる範囲は県負担で当たり前の話やと思うんですが、これから例えば小中学校のほうにこういうものを広げていくということになれば、市町の教育委員会の負担はどうするの、またそれを最後には購入するかもわからない各御家庭での保護者の負担はどうするんだと、こういうところの議論というのはしっかりきちっとやって、全体像を県民の前に明らかにした上で包括協定を結ぶということなら本当に理解ができるんですが、そのあたりの手順が全く欠けているということを改めて指摘しておきたいと思います。
 以上です。終わります。

〇長田委員長 教育長、何かコメントありますか、よろしいか。よろしいですね。
 じゃ、ほかに質問がございましたら。

〇大久保副委員長 今のことの関連で、私の捉え方は三谷委員と少し違うんですけれども、レゴ社と包括協定を結んだということは、私はすごいやったなという気持ちがあったわけなんです。というのは、私、知的玩具の開発の某教育企業に属していたときにそういう会議にも出させていただいたことがあって、ブロックというキーワードが当然出るんですね、知的玩具をつくっていく上で。ところが日本の企業の中でレゴと張り合えるブロック社はないです。多分知的玩具の中でレゴほど高度な創造力、そしてコミュニケーション力、そのコミュニケーション力でも親子のコミュニケーションでもそうですけれども、養えるところはないとほとんどの企業が知っていると思うので、多分ブロック業界に出ているところは日本では高度なやつはないんじゃないかなと認識しています。
 最近のレゴが子どもたちに与えている能力というのは浅田真央ちゃんしかり、いろんな小学生のレゴ塾みたいなのもありますけれども、そこで上げている成果というのは大したものだと私は思っています。だから三重県が異例なことではあるとは思いますけれども、レゴエデュケーションに乗り出したのは、私はおもしろいなと思っています。それでなおかつ費用がどこにも迷惑をかけない程度で子どもたちが楽しくできれば、能力が上がっていければいいんではないかなと思っています。
 だけれども、これを私たちに知らせていただくときはニュースで知ったりとかそういうことが、ニュースで1回特集されていましたね、三重県とレゴ社の関係、いろんな取組のことを。今、日本中でも確かにこれはすごく注目されていることだと思いますし、今後成果を上げてくれることだと思いますけれども、もうちょっと早く知りたかったなという思いはありますけれども、息子とかにも話したらすごいねという言葉が返ってきました。だから子どもたちが主体性という言葉が先ほどありましたけれども、自分たちでストーリーをつくってそれを自分たちで考えてつくっていくというところに私は主体性は生まれると思いますし、創造力も。それからコミュニケーション力もということ、それをしかも英語でということになったら前置詞の使い方ですとか接続詞の使い方、いろんなことを実体験で学んでいけるんじゃないかなというふうに思います。英語の教科書だけの教育ではなくて、物がそれの上にあったり中にあったり横にあったりということを目で見ながら英語力、グローバル力を含めて上げていけるので、私はすごいやったなという気持ちがありますので、それだけお伝えさせていただきたいと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇小島委員 レゴから離れます。根本的なことを1つ教えていただきたいと思います。午前中のやりとりの中で三谷委員が教育ビジョンの中でこのグローバル教育がどんな位置づけなんやということをお聞きになったと思うんです。国際理解教育のお話をされたというふうに思うんですが、1つ目の柱の学力と社会の参画力の育成のところの4つ目に国際理解教育の推進というのが入っていて、何とか教育というのがいっぱいビジョンの中には出ていて、その中に具体の英語によるコミュニケーション能力の育成とか小学校における外国語活動の充実、英語教員等の資質の向上、英語についてはここにこう書かれているわけです。
 先ほどの審議のまとめを見たときに、その中にここを膨らませてグローバルな教育を進めるべきだということは、私は一言もよう見つけなかったんです。先ほど白鳥次長がグローバル化が進む社会の中で今この教育をしていくことが大事やというふうにおっしゃったんですが、ビジョンというのは三重県の教育がこれから進むべき道筋をあらかた大きく示したものだというふうに理解をさせていただいているんですけれども、それと、それから中間を振り返ってのこの審議のまとめの中に、このグローバル教育の必要性が強く出ているというふうに余りどこをどう探しても読み取れへんのですが、どうしてここが必要かということをもう一度御説明いただけますか。よろしくお願いします。

〇山口教育長 教育ビジョンの総論のところで、時代認識なり社会状況認識が上げられておると思うんです。その中に少子高齢化、核家族化の進行が一番初めに来ていまして、それで2番目が国際化、グローバル化の進展と。それで3番目が環境・資源問題の深刻化、4番目が高度情報化社会の進展という4つの柱がありまして、それにのっとって6つの施策と32本の基本施策が入っていると、こういうことでございまして、ごめんなさい、5番目が経済社会構造の変化というのもあります。6つ目が社会意識の変化という総論がございまして、それが基本理念へ落ちていって、そしてそれぞれの各論へつながっていくということでございまして、我々としてはこの中で十分グローバル化というのは基本施策の5のところのページ数で23ページ、信頼される学校づくりの中にもグローバル化というのが位置づけて書かれておって、そういう時代認識の中で国際理解教育という4つの基本的な考え方、さっき委員も上げてもらいましたが、それを進化させていくということはこのグローバル人材育成については非常に目指すところと同じではないかというように考えて、今回こういうようなプランをオール県庁でやらせていただいておると。農林水産部とかあるいは雇用経済部とか環境生活部も含めて議論をしていただいたと、そういうようなことでございまして、今回の場合は教育もこういうビジョンの中で位置づけ、そしてほかの部局もその中でグローバルというものに対応が必要だということでやらせていただいたということでございますので、答えになっているかどうかわかりませんが、私どもとしてはそういう認識でございます。

〇小島委員 審議をされた委員たちの中にもそういう御意見があったのかどうか、議事録を見ていないのでわかりませんけれども、きっとあったんだろうなというふうに推察をいたしますので、反対をするものではありません。時代の流れというのはあると思いますし、ただ教育ですから普遍なものも必ずあって、そこはやっぱり確固として持っていただいた上で、時代に合ったですとか、あるいは産業、いろんな中で活躍できる人材をという考え方を確固として持っていただきたいな、持っていただいているとは思いますが、そこを確認させていただきたいと思います。
 1点、具体にお聞きをしたいことがあります。
 英語のところで英語検定が指標になっていまして、例えば公立中学校で3級以上、高校では準2級または2級以上の取得の割合、何かを指標にして実際にできるようになったかどうか、英検だけではないとは思いながらも3級以上ですとやりとりもありますので、実際に聞いたり話したりできるかという指標にはなるのかもしれませんが、学校週5日制になってきた段階で、例えば特に中学校においては、学校を場所として英検を実施する割合というのは減ってきていないのかなという気が実はいたしております。これを指標に上げるということは、また学校を実施場所として設定していくとか、そのことを進めていくというようなことを同時にお考えかどうか。それともいろんな場所でやっていますから土曜日等に、本当は土曜日とかが試験日ですからそれをやっていくようにというように推進をされるおつもりか、そのことを確認させてください。
 授業時数が増えている中で、例えば複数の級にわたって学校で実施しようとする場合、子どもたちは下校設定時間を大きく超えるような実態は必ず出てきますので、そのあたりどういうふうに進めようとしていらっしゃるかをお教えいただいてよろしいですか。

〇山口教育長 まず1点目の不易と流行だと思うんですけれども、我々としては英語を学ぶだけ、あるいはグローバル化に対応でそういうコミュニケーション力なんですけれども、基本は自分のところの国なり地域なりのこともきちんと話せると、これは絶対普遍だと思っております。それもできやなあかんし、自分のところの国なり地域なり家族、いろんなことを外国の方々にも話せる、これは不易だと思っています。それで流行というのは今の語学教育、あるいは日本人のプレゼン能力とかいろんなコミュニケーション能力だというのは、今の日本人としてどうなのという部分があるからそれは伸ばしていく必要があるだろうなということで、不易流行はきっちり押さえていきたいなと思っております。
 2点目の英検について中学校、高校で、委員のほうがどうも詳しそうで申しわけないんですけれども、今もこれは文部科学省のほうで調査をかけておりまして、資料としては向こうは持っておるようなんでございますけれども、我々は余り知らなかったんですけれども、これについては学校の実態だとか、それこそ地域の実態だとか、例えば2級以上になってどこかの会場でまとめてやるとか、その団体によって違いますので、そのあたりは無理のないようにやっていかないと、会場設定も含めて、あるいは教員がやるのがいいのかどうかという問題もあると思うんです。授業の中の一環としてやられておる学校があるのかないのかも私、申しわけないですがつかんでいないです、今。多分やっていないとは思うんですけれども、そのあたりをこれから整理していかないといけないなというふうに思っております。

〇小島委員 もちろん一次試験だけですよ、二次は別のところで必ずやるわけですから。でもこういう細かいところをお聞きしたのは、実態がどうであるかということをきちっと精査もしないで、こういうところにパーセンテージとして上げてあるということというのはちょっと不親切かなという気がするんです。ここを目指したいのであれば具体にどういうプロセスを経て本当にそこにたどり着けるかということが必要やというふうに、本当にやるんですから必要やというふうに思っていまして、それをまた、じゃこれは学校やで学校でというようなそんな安易なことにだけはなってほしくないと思うからです。
 ですから、ほかにもいろいろありますやんね、やることは。そのあたりを丁寧に、さっきのレゴの話も一緒ですけれども、積み上げていただかないと本当に価値あるものにならないというふうに思いますので、丁寧に現場の実態も調査していただいた上で、このことについては進めていただくのであればお願いをしたいなというふうに申し上げておきたいと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇津田委員 またレゴに戻るんですけれども、前回、グローバル三重教育プランについて非常に熱心な議論があったんです。そしてかなり教育長もいじめられました。いじめやと言っておられましたけれども。それは英語を学ぶことが、英語を習得することがいかに難しいかということを、私も留学しましたけれども、そんなに英語がうまくなりませんでしたし、日本人は中学校、高校、大学、何年間英語を学んでも英語をマスターできないわけです。だから英語がいかに難しいかということをわかっているから、このグローバル三重教育プラン、12月に出されましたけれども、非常に心もとないものを我々感じて、いじわるやと、いじめやと言われましたけれども、かなり言わせていただいたんです。やっぱり英語を学ぶことが非常に難しいということを我々も皆さん方もわかっているのに、どうして初めからレゴ社なんだということについては三谷委員と一緒に非常に大きな疑問を感じるんです。
 例えばここに他の自治体の英語教育活動においてレゴブロックを試行的に活用し、一定の評価があったと。であれば、評価された数値的なものを提示していただかなあかんと思いますし、また教育長なり教育次長が参加していただいて、レゴブロックを使って英語で主張したのかどうかわかりませんけれども、私はこれだけ英語能力が高まりましたというんであれば一定の評価があるのかなというふうに思うんですが、英語を習得することが、我々は英語教育を失敗したとは言いませんけれども、日本人は本当に英語を習得するのが難しいと。議会側もあなたたちもわかっているのにレゴ社を非常に簡単に選んでしまったことは、ちょっと私は時期尚早というか短絡的に選んでしまったのではないかなと思います。
 ですので、三谷委員が言うように、いろんな会社がありますし、教材があるので、そこでの比較検討の上でのレゴ社であれば頑張ってほしいと思いますけれども、どうしてレゴ社なのかということに関してはちょっと不満というか不安が拭えないというふうに思っています。また、一定の評価といっても、例えば私が先生になって英語を教えても一定の評価になりますし、三谷委員が教えたらもっと一定の評価ぐらいは出ると思うんです。でも英語を習得するまでに至らないわけですから、非常に英語を習得するのが難しい、だからこそ慎重に選んでいただきたいなと。
 私も大学時代、英会話教室に通ったり、いろんな教材が出たときにばっと飛びついたりしましたけれども、私だけじゃなくて余り効果がなかったんです。だから非常に難しいので慎重に選んでいただきたいなと。だからレゴについてはもうあかんと言えないでしょう、この段階で。もう提携してしまったんだから何らかの形でやってもらわなあかんのかもしれませんけれども、慎重にやっていただきたいなと思います。それについて。

〇山口教育長 慎重にやるということはもちろんそのように、子どもたちの教育ですので時間も奪うことになろうかと思いますので、そのあたり使う場面場面を考えながら、今のところ3つの場面でございますので、そのあたりについては計画をきちんとしながらやらせていただきたいなと思っております。
 自治体というのは、都道府県単位の自治体もあれば、市レベルの自治体もございまして、実際にそこの小学校の校長先生とフェース・トゥ・フェースで話しさせてもらったり、プレゼンテーションを聞かせていただいたり、あるいは大学附属の中学校も聞かせていただいてその活動を見せてもらっておる中では、私どもとしては非常に楽しんで、そしてコミュニケーションをとりながらやっているなと、主体性を持ってやっているなというふうに感じさせていただきましたが、初めに言われましたように、本当に慎重にどういうような学習計画でやっていくかとか、指導をどうやってやっていくかということについてもしっかりと考えていきたいなと。

〇津田委員 私が大学時代に新しい教材が出て本当に飛びついて、結果的に余り効果がなかったというふうにならないようにお願いしたいなというふうに思います。
 それからもう一つは、英検の話がありましたけれども、英検を積極的に受けさせるということも大事なんですが、前々もちょっと言わせていただいたんですけれども、TOEFLについても真剣に考えていただきたいなと思うんです。というのは、TOEFLも英検もほかの試験もあるのかもしれませんけれども、全てそれは試験にあって、よりよい点数を得たから英語をマスターするという、これはなかなか比例しないんですけれども、重要なことはTOEFLは世界中のテストなんです。世界中の大学入試あるいは大学院入試に係る大きな共通した世界中のテストなんです。ですので、高校生にTOEFLに意識を行かせるということは世界に子どもたちの目を向かせるということなので、英検も大事ですけれども、TOEFLをどういうふうに三重県教育委員会として位置づけるかということを検討していただきたいなと。国のほうでちょっと議論があったようですけれども、どこの段階まで行っているのかわからないのですが、TOEFLについて検討していただきたいなというふうに思います。

〇白鳥次長 ここのプランの中で英検何級以上相当というふうに書かせていただいています。相当という意味合いなんですけれども、英検以外に御指摘のTOEFL、そしてまたTOEICについても同じようなレベルの部分についてはここの中で対象にしております。そもそもこういった設定につきましては、今、国における教育振興基本計画として第2期の教育振興基本計画が平成25年6月14日に閣議決定をされまして、その中で今ここに示させていただいているような部分がいわゆる求められる英語力についての指標となっております。そうした国で示されている指標も私どもとしては視野に入れながら、しっかりとした英語力を本県においても育んでいきたいというところでこんな設定をさせていただいておりまして、国においても今のようにTOEFLとかTOEICの位置づけをされておりますので、同様な対応をしていきたいと考えております。

〇津田委員 多分わかっていらっしゃると思うんですけれども、TOEICだとか英検というのは、TOEFLもそうなんですけれども、勉強すれば勉強するほど英語の能力が高まっていくんですが、ただ本当の英語をマスターしたということではないんです。先ほど言いましたようにTOEICはアメリカの大学だとか大学院の入学試験にはなれないんですが、TOEFLだけは、韓国でも中国でもブラジルでも外国人は全部大体受けるんですけれども、共通したテストなのでこのTOEFLを受けることというのは子どもたちが本当に自然に海外に目が向くことなので、だからこそTOEICもいいし、英検もいいし、英検は英検で1級ですよといってもハーバード大学に行けないんです。英検で1級を取った人はTOEFLは600点以上になるとは思いますけれども、だから英検も大事ですけれども、英語能力を高めるということではなくて、子どもたちに海外に目を向かせて、そこで学ばせて、本当の意味でのグローバル、アメリカで、海外で本当に体験した子どもたちを増やすためにTOEFLということをきちっと教育委員会として位置づけて、むしろ国よりも先に三重県はTOEFLに力を入れたよというふうにしていただきたいなというふうに思います。

〇山口教育長 そのようになるべくTOEFLを受けられるように宣伝も周知もしながらやってまいりたいと思いますが、親しみ深いのが英検とかTOEICというところですので、それにかかわらずということで、今、白鳥が言いましたようなことでやらせていただきたいなと思っています。この目標設定をするにも実は、小島委員も言われましたけれども、国のほうは受験料を負担したったらどうやとかそんな話もあって、我々も目標を設定するときに、ちょっと話がずれるんですけれども、経済的に受けられない子をどうするんやという話も一方で議論もしておったんですけれども、やはり国のほうで一定こういう先ほど成果目標が基本計画の中で設定される中で、1つの指標としてやるからにはこれを目標とするのが一番フィットするのではないかということで上げさせてもらいましたので、今後どういうように国が設定してくるかわかりませんけれども、我々としても委員の言われたTOEFLも含めて、TOEFLを一番にせえというのは私もよう言いませんけれども、TOEFLにはこういう特色があるよということは言っていけるかなと思っておりますので、それぞれの性格なりメリットなりを上げながらこの数値目標に到達できればなというふうに頑張らせていただきたいなと思っております。

〇津田委員 また戻りましたけれども、本当に英語を習得するというのはすごく難しいことなんです。はっきりとわかることは海外に行って日本語なしの生活をする、授業するということ、これは文句なしで国際人に近くなりますし、英語がうまくなるのが目に見えてわかることなので、ぜひ三重県は東京よりも、あるいは国よりも先んじてTOEFLに力を入れましたと。だからレゴにお金を出すよりもTOEFLの検定料に、レゴはわかりませんよ、本当にむちゃくちゃ、教育長が受けられて英語がぺらぺらになったかもしれませんけれども、本当にレゴに渡すんだったらTOEFLの検定料を半分補助していったほうが私はいいぐらいの積極的に取り組むべきことなのかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇山本委員 実際に経験された津田委員がアメリカに留学して英語がそんなにうまくならなかったと御自分で言っておられるんですが、謙遜は多分半分以上入っているんでしょうけれども、本当に日本人というのは世界でもまれなぐらい英語に対してなじみがないというか下手というか、そんな民族だと思うんです。言われています、そうやって。我々が例えば受験するころ、三谷委員やら吉川委員と一緒の世代で、大学を受けるときには文法ばかりですわ、大体。システム自体がそういうシステムだったんですから、会話は別にその試験があるわけじゃなし、そんなことでした。
 それで例えば今21世紀なんですけれども、20世紀の終わりころ、21世紀は国際化の時代だと。だから英語をしゃべらなきゃいけない、そんなことをよく言われたものですよ。だけれども、それから14年たってもなかなか日本の子どもたちというのが英語がしゃべられるようになったねというようなことが聞こえてこないということは、やっぱり英語は難しいということだと思うんです。一時、日本の高等学校の学科も国際化に対応して国際学科をつくらなきゃいけないねということでそれぞれの県立高校につくったんですけれども、最近色あせてきて国際学科という名前はいわゆる進学校のためのまた進学学科みたいなそんなことになっているわけで、本来の国際学科というようなそんなことじゃないように思うんです。
 これは個人的にでもいいんでしょうけれども、教育長は我々の世代よりちょっと下ですけれども、年代的に。これをやれば起死回生策だというようなそういうものがあれば教えてもらいたい。というのは、文言の最後に三重県が国内外で信頼され、選ばれる地域となることを目指すという、日本国内の中でも三重県を特に国際人を育てる地域のような、それを目指しておるんだということなんです。それはそれでいいんでしょうけれども、何か策がないんでしょうか、これは。

〇山口教育長 決定打と言われるとあれなんですけれども、最近の取組で川越高校の生徒が、あそこは英語科があるんですけれども、フィンランドへ自分で留学に行ったとかいって、元気な三重を創る高校生フォーラムでそれを英語でプレゼンして、自分がスライドを撮ってそれを見たとき、これは人種が違うなと私は思いまして、そういう子どもが確実に育っておるということで、川越高校では外務省の英語担当とか同時通訳の人を呼んで、そして授業をやっているというようなことがあったり、あるいは宇治山田商業高校は国際科がありますけれども、あそこの生徒全部というわけではございませんけれども、宇治山田商業の国際科の子で上智大学の英語学科に行ってぺらぺらとしゃべれる子がいたとか、あるいはハワイへ行ってふだん向こうでアルバイトをしながらそこで、それが40人のうちの三、四人なんですけれども、希望者はハワイに行ってアルバイトをしながら語学研修をやるというふうなチャレンジの子どもが生まれてきておって、進学校での国際科とはちょっと違うところも出てきておるのかなと。そういうことをどうやって支援していくかなということが、チャレンジする気持ちを持っておる子どもができてきておるということは事実で、そういうのを津田委員には先生を留学されたらと12月のときに言われたんですけれども、先生はよう留学させやんだんですけれども、文部科学省の短期20名と長期3名と同じ数を知事に認めていただいて、県単で3名の長期と20名の短期というようなことをしましたので、そういうふうなことで子どもたちがとにかく、本会議で水谷正美議員が安全面の担保が大事やと言われたときに非常に引いてしまったんですけれども、これもしっかりやらんと事業として認めていただいた限りは子どもたちが安心して行けるような取組をしていかないといけないなと思って、津田委員は行ったからどうなるかもわからないですけれども、目的意識を持って異文化に触れて、そして学ぶ意欲が出てくればいいのかなと。卑近の例で宇治山田商業高校や川越高校を出しましたけれども、結構こういう子どもが育ってきておるのかなというのを思っておりますので、そういう子どもたちの成功体験なり、そういうものを広く発表する場も設定していかなきゃいけないかなと思っております。
 以上です。済みません。

〇山本委員 最後にしますが、例えば授業が終わった後で希望する生徒がいれば、例えば英会話教室を設けるとか、これは放課後の話ですよ、正規の授業が終わった後で。手を挙げてそういうのを設けるから希望者はどうぞとか、何かそんなことを学校側から提案するのも1つかな。それも英語だけじゃなくて、ほかに例えば中国語でもいいかもわからないし、ほかの言語でもいいと思うんですが、そういうことをやることによって継続して子どもが育てられるのかな、語学を習得させることができるのかなというふうに思いますので、わざわざ塾に行くということは受験のための塾ですから会話はなかなか習得できないんでしょうけれども、学校で例えば英会話だけの課外授業が無料で受けられるとしたら手が挙がってくる人がおると思うんです。そのことでもひとつ提案かなというふうに思いますので、また参考にしておいてください。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇村林委員 短く、私の語学に関することだけちょっと申し上げたいと思います、考えだけ。
 私の考える語学というのは道具だと思っていまして、先ほど教育長も自分の地域のことをどう発信するのかとか、そういう志の部分がまずないといかんやろうという話をなさった。まさに私はそのとおりやと思っていて、その志がどういうものか、その志の中に語学が必要性に迫られている、この道具がないと自分の志が実現できないという必要に迫られれば恐らく非常に語学の伸びというのはあると思うんです。最初にどういう志を持っておる方かということが大事やと思います。必ずしも語学が志に絶対必要じゃないという人は、ひょっとすると語学の伸びは小さいかもしれませんけれども、そういう人でも志によっては世界に触れてくるというのは非常に人生にとって大きなプラスになる部分があると思うんです。語学が道具としてどれぐらい必要に迫られるという部分が子どもにとってどれぐらい受験を越えて会話できるようになるのかというところにかかわるのかなというふうに思いましたもので、意見だけ申し上げます。
 簡単に教えていただきたいんですが、別冊のグローバル三重教育プランの8ページの農林水産業現場での就労体験というのは、これはどういうものなのかだけ簡単に教えてもらえますか。

〇荒木課長 これは農林水産部の事業ですので詳細には把握していないんですけれども、農業大学校での取組かというふうなことで、こういったことに取り組んでいきたいというふうなことで聞いております。

〇村林委員 農業大学校の事業としてそういう県内の先駆的な農林水産事業者のところでインターンシップをするという理解でいいんですね。

〇荒木課長 詳細はまた確認して・・・・。

〇村林委員 また詳細は資料をいただけたらと思います。
 以上です。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。
 なければ、グローバル三重教育プランについての調査を終わります。

 (7)学力の定着と向上について

 (8)土曜日の授業について

   ①当局から資料に基づき説明(白鳥次長)

   ②質問

〇長田委員長 それでは、質問等がございましたらお願いいたします。

〇津田委員 さくっとさせていただきたいと思いますが、道徳教育なんですけれども、48ページの今後の方向性なんですが、「三重県 心のノート」や国の新教材「私たちの道徳」を道徳の全体計画や年間指導計画に位置づけ、各学校における道徳教育を推進するというのは、具体的にどういうふうにされるんですか。

〇鈴木課長 小中学校におきましては、道徳の全体計画とか年間指導計画は必ず作成しなければならないということになっております。そこの中に使用する教材というふうなところを盛り込んで計画を作成するわけでございますけれども、「三重県 心のノート」を活用していただいたり、あるいは国が新しく作成した「私たちの道徳」、そういったあたりの教材もきちっと年間計画に位置づけて活用していただけるように市町等教育長会議でありますとか、あるいは担当者が集まった会議などで発信をしていきたいというふうに考えております。

〇津田委員 前回の一般質問のときに教育長が朝日町の事件のときに道徳教育を一層頑張っていきますという話がありました。先ほど言われたことは今までやってきたことなんですけれども、プラスアルファというか道徳教育を一層充実させるのであれば、今までやってきたようなことでよろしいんでしょうか。

〇鈴木課長 この三重県心のノートを昨年、中学生版と、それから小学校の高学年版をつくりました。今年度は小学校の低学年版と中学年版をつくっているわけですけれども、年度末には配布する予定でございますけれども、昨年度、中学生版と小学校高学年版をしっかり活用していただく。そしてその活用事例を県内で共有していただくというふうな目的から、各市町教育委員会にお願いをしまして、それぞれの学校での特色ある心のノートを活用した事例を県のほうへ提出していただいて集約をしたところでございます。これを道徳教育推進会議というのを県で開いておりまして、ここには各市町教育委員会の道徳教育の担当者が集まってきますので、そちらで共有を図ったりしながら取組の効果的なものを県内に広めるというようなことを今年度やりました。

〇津田委員 いつも心のノートにしても、今回、国でつくった教材もそうなんですけれども、使用状況を聞いたら多分100%と返ってくると思うんですけれども、いまだに学校保管の学校だとか、年間指導計画の中にはきちっと掲げておられるんですが、授業で心のノートを使わないというところがいっぱいあるんです。これについては私、何年か前もさんざん言ったんですけれども、全然改善されていないというのはどういう理由なんですか。

〇鈴木課長 今年度も、先ほども申し上げましたけれども、道徳教育推進会議、担当者を集めた会議を開きまして、これは何年か継続してやっているものでございますけれども、そちらのほうで様々道徳の教材はあるわけでございますけれども、やはり心のノートというのはいい教材であるということで、その活用をしっかり行っていただくように継続して各市町教育委員会の担当者に働きかけたところでございます。

〇津田委員 私の質問はなぜ活用されていないんですかという質問なんですけれども。なぜ活用されていないんですかということなんです。年間指導計画の中には必ず、ここは心のノート何ページから何ページ、ここは心のノート何ページから何ページというものが全てあるんです。多分国から配られる教材についても、年間計画シラバスにも書くと思うんですが、実際使われていないんです。学校保管になっているんです。道徳の時間にあけられていないんです。
 それである町会議員が言っていました。学校保管にするのは忘れ物を防ぐためだという人もいるんです。そういう学校もあるんです。なぜこういうことになるんですかということを僕は聞いているんです。いい教材を使う、いい教材をつくってもらう、知事の肝いりでつくってもらう。でもきちっと使われていなかったら意味がないんじゃないですかということを聞いているんです。教育委員会は使え使え、有効活用せえと言っていらっしゃるんですけれども、現場は使っていないんです。なぜこうなるんですかということを聞いているんです。

〇白鳥次長 やはりほかの課題も同じですけれども、我々はこの教材が非常にいいと思ってそういう意味での周知はさせていただいておりますけれども、教員の方自身がこれについてのより有効性をしっかりと捉えて取り組んでいただけるような、そのよさについてのしっかりとした共有がまだ不十分ではないかといったところは私どもも反省としてあります。それのところからも48ページの一番下にありますけれども、実践事例の共有と書かせていただいたのはそんな部分の趣旨もありまして、国の事業の活用をしながらの取組というのもあります。そんなこともしっかりとよい部分を共有しながら、これは本当にいいと思っていただきながら現場に広がるように私たちも引き続き努力していきたいというふうに考えております。

〇津田委員 議会のときに教育長が朝日町の事件を捉えて道徳教育を一生懸命やっていきますと、こんなことで実情を把握しなくて、しかも何年間ほったらかしにしていると。こういうことをただ単に書いていくと、これはうそですよ、うそ。国から配られる教科書が来年度来るわけですから、きちっとそれを有効に使って先生たちも研修していただいて、道徳教育の充実につなげてください。
 もう一点、土曜日の授業なんですけれども、これは基本的には児童生徒は振りかえ休日はなしということでよろしいんですか。

〇白鳥次長 児童生徒については振りかえ休業は設けないというのが扱いでございます。

〇津田委員 これは小学校、中学校、高校もそうなんですけれども、留意点の中に原則として土曜日は半日単位とする。やむを得ず終日に及ぶ場合は振りかえ休日を設けるなどというふうに書いてあるんですが、目的は土曜日をすることによって授業が平準化されるだとか、あるいは地域の方や企業の方々に入っていただいてそういった学習をすることが非常に効果的だということなので、これを土曜日授業を設けたことによって児童生徒が振りかえ休日をとることになったら、当初の目的とは反するんじゃないかなというふうに思うんですが。それともう一つは、道徳もそうですし、例えば英語の授業もそうですし、学力が三重県は低いのでそれを上げるために、いろいろと研修制度をこれから充実しなければならないのに、また実施する留意点の中に、例えば58ページの5番なんですが、長期休業期間中に、これは夏休みだと思うんですけれども、会議や研修等を実施しない期間等を設けるなどというふうに書いてあるんですが、これはいかがなものかなというふうに思うんですけれども、教育長どうですか。

〇山口教育長 まず後のほうから先に説明させていただきますが、長期休業期間中の会議とか研修とかいうものですけれども、実際に教員の振りかえが今まで土曜授業と関係なく振りかえがとれないと。特に小学校の場合は担任制のために、非常に研修が多く詰まっておる中で振りかえもとれないということを市町の教育長方、あるいは小中学校の校長先生方からお聞きしました。そんな中で、我々としてはある一定の時間はここは入れないで、例えばお盆のあたりは研修を入れない、会議を入れないというようなことをしながら、そこで休みをとっていただくということも可能ではないかということで、教育委員会としてはいろんな研修もあるけれども、スクラップ・アンド・ビルドもしながらもこの期間だけは先生方も振りかえの期間として使っていただくようにということで、今回こういうようなことを書かせていただいたということでございます。
 それから、土曜日にやむを得ず終日に及ぶ場合は振りかえ休業日を設けるなどということについては、これは生徒にとっては、例えば終日となると多分特別活動的なことなのかなというふうに私は想像しておるんですが、授業として1日やるということは多分あり得ないと思うんです。そうすると例えば運動会をやるだとか、あるいは文化祭をやるだとかいう学校、あるいは地域の人も呼んでやることもあるかもわかりませんので、そういうところについては子どもたちの身体的配慮が要るんではないかということでこういうような書き方を意見を聞きながらまとめたというところでございます。

〇津田委員 これは、そしたら終日的に行う場合というのは運動会だとか文化祭を想定してということですか。

〇山口教育長 体験活動で終日、例えば探検活動をやるとかそういうことについては学年になってきますのでそのあたりは非常に難しいんですけれども、学校の中の座学として1日やるということは余り聞いていないので、市町の教育長方からお聞きすると、そういうところへも日曜日を入れてもらって地域の教育力を活用したいという意見もあるということで、そこを排除するんじゃなしに、じゃ来てもらうのはいいけれども、でも子どもたちは日曜日もあるいは土曜日も出た場合は振りかえは要るよねという話で置かせてもらいました。

〇津田委員 文化祭や体育祭、運動会をした場合は仕方がないと思うんですけれども、土曜日授業を導入した意義、目的が失われないように、土曜日授業を行ったから児童生徒を休みにするということはないようにしていただきたいということと、それから研修は非常に大事なので、お盆となると常識的にどうなのかなというふうに思うんですが、研修はしっかりとやっていただきたいなと。しかもこれは職員団体との交渉の中で決まったことを我々は議論させられているんですか、その部分だけちょっとお聞かせ願いたいと思います。

〇山口教育長 職員団体とは2回ほど交渉をさせていただきました。それを決めたのをここに持ってきたわけではなしに、市町の教育長方との話し合いの場、あるいは小中学校の校長方の学校管理を預かる場の方々の意見を聞きながら、県教育委員会がまとめて、そしていろいろ議論をしたと、そういうところでございます。

〇津田委員 各市町のほうで多分これをもっていろんな協定を各現場の校長に締結させるような動きもあるそうでございますので、必ずしもこの留意点については、教育委員会自ら判断して決めたことだということで理解をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇三谷委員 津田委員のほうから5時までに終わるんでしょうねと念を押されておるので簡単にさせていただきますが、道徳教育で1点聞きたいんですが、朝日町の事件があって犯人が逮捕されたとき、教育長が深夜に記者会見をされております。そのときの発言で私の記憶違いだったらお許しをいただきたいんですが、高校でも道徳教育をやるような趣旨の御発言があったように覚えておるんですが、今後は高等学校でも道徳教育をやるということで理解してよろしいんでしょうか。

〇山口教育長 高校には道徳の時間というのはございません。小中学校だけでございます。ですが、道徳教育と広く捉えるという、特に今回の場合は命の大切さ、畏敬の念ということ、人間尊重の精神、このあたりについては各高等学校でもやってもらう必要があるんではないかというふうに思っております。高校と言えば教科科目によって違います。公民という社会科、今で言えば地歴公民なんですが、それだとか家庭科の時間とか、あるいは国語の時間でもあるかもわかりません。そういう中でやはり高校においても命の尊さを考える時間をぜひつくっていただきたいということをこれから校長会のほうに依頼していきたいなというふうに思っています。

〇三谷委員 そうしますと、例えば具体的に国語だとか今おっしゃったように家庭科だとか、そういうときの教材等にも命の大切さを含むようなものを優先的に採用していくということになるんでしょうか。それとも別の御指導をされるということなんでしょうか。

〇山口教育長 そのあたりについては各学校によっていろいろ教育の仕方も違うかと思いますので、校長会と相談しなければいけないとは思うんですけれども、教材を県教育委員会が示せというのであればそれをつくらなあかんし、あるいはそれぞれの学校の独自性で例えば公民の中で人間の命は地球より重いということをテーマにやるとか、あるいは尊属殺をやるとか、いろんな安楽死の問題、死を問うとかそういう問題をそれぞれの子どもたちの能力だとか実態によって違うと思いますので、私自身では個人的には県がこういう教材をつくって出すのがいいのかどうかというのはちょっと疑問なんですけれども、それぞれの学校の先生方が自分たちの子どもにこの命の大切さというのを、例えば理科の生物の時間にやるとかいろいろあろうと思うので、そこは今後協議していきたいとは思いますけれども、まずは人間尊重なり生命の畏敬の念、これはぜひ全ての学校でやっていただきたいと、設置者として県立高校、県立学校も含めてお願いしていきたいと思っています。

〇三谷委員 十二分の議論をぜひしていただきたいなと思います。例えば今おっしゃったような人間の命は地球より重いという価値観もいろいろ異論もある話で、果たしてそういう例が適切なのかどうかも含めてぜひ御議論いただきたいなと思います。
 それからもう一点、みえの学力向上県民運動、別に県民運動は私嫌いじゃないんですが、ここの中にある今後の方向性の中で11月に予定されているフォローアップイベント、これはどんなことを具体的に想定されているんでしょうか。

〇白鳥次長 具体的な部分は私ども県民運動の推進会議のもとにプロジェクトチームというのを設けて具体的な中身について検討しております。そこにおきまして具体的な中身については検討したいと思っておりますけれども、基本的には例えば今、現時点では推進会議のメンバーの方がいらっしゃって各地域に派遣をさせていただきながらいろんな啓発活動を行っていただいております。そうした地域の状況も踏まえつつ、また明日もそうなんですけれども、各主体のいろんなお取組を報告いただきながら今後の展開について明日は議論するんですけれども、そんな各地域におけるいろんな取組を出していただきながら、例えばシンポジウムのような形で実際に取り組んでいただいている県民の方々といろいろ意見交換をしながら、今後、さらに力強い展開につなげていけるような機会づけにしたいとは思っております。ただ具体的な中身については、今のプロジェクトチーム等で今後検討していく予定でございます。

〇三谷委員 じゃ、具体的な中身等は大体いつごろ決定されてきますか。

〇白鳥次長 済みません、具体的な時期は現時点では何月というふうには今申し上げられないんですけれども、当然ながらこれを進めていく上で関係者が多くかかわってくると思いますので、早い段階での打ち出しができればというふうには考えております。

〇三谷委員 また全体像が見えたら議会のほうにぜひお願いをしたいと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇小島委員 明日1時から4時まであるこの推進会議というのは誰でも行けるものですか。

〇白鳥次長 公開でございますのでぜひお越しください。

〇小島委員 せっかく県民運動でやっていて、桑名の方も最後に発表されますよね。取組の総括でいろんなことを報告いただくのにもっとオープンにアナウンスをしてもいいのではないかなと思うことが1つと、2つめ、土曜授業のところで実施検証をするというふうに書いていただいてあります。子どもたちの意見によって左右されるものではないのかもしれませんが、当の子どもたちがどう捉えるかということはぜひ意見表明権もあります、子ども条例もあるわけですから、そのあたりは丁寧に聞き取っていただきたいなということと、先ほど教職員の研修のことでタイムマネジメントをというふうにお願いしました。ここにもかかわります。原則として同一週内に振りかえをとること、これは原則でなかなか難しいのはよく理解をできますが、管理職自ら無理やけどと最初に前置きをしてというような話も漏れ聞きます。ですので、そのマネジメントをする責任は管理職にありますから、研修の中でそのあたりもしっかり押さえていただきたいなと思いますので、これは要望ですが、お願いをしていただきたいと思います。

〇長田委員長 1点目の質問については、広く呼びかけるということについてはどうですか。

〇白鳥次長 県民運動については本当に啓発がある意味命だと思っておりますので、そこはしっかりと取り組んでいきたい。ただそういう意味ではまだ不十分な部分は当然多々あります。そこはしっかりと意識しながら、ただこれについてはウエブサイトにも掲載をさせていただきながら周知を図っておりますけれども、より広く呼びかけについては今後とも頑張っていきたいと思っております。

〇長田委員長 多分5時には終わりませんので、質問がありましたらどうぞ引き続きよろしくお願いします。時間に関係なく遠慮なくどうぞ。

〇小島委員 私は余り県民運動は推進したくない側でこんなことを言うのはあれなんですけれども、でも県民運動として推進していくんだったらもっと違う方法でも周知啓発すべきで、ウエブサイトを見て行きましょうという方は県民の中にどれだけいらっしゃいますかというふうに思うんですよね。見えることが大事というふうに思うんですが、なかなかまだ見えていないのが実情やと思うので、平成26年度が大事かなというふうには思いますので、その辺進めてくださいとは余り言いたくないですが、進めてください。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。
 ちょっと私2点あるんですが、実は今の県民運動の中で企業という言葉が最初にあったと思うんですが、その辺のところが全然見えてこないのと、県民運動という割には県民の中に、今の小島委員の話じゃないですが浸透していないと思うんですが、その辺のところはどうなっておるのかお聞きしたいと思います。

〇白鳥次長 県民運動の中に主体的に学び、行動する意欲というのを育むというのが1つの柱になっておりまして、そうした観点の1つの大きな部分としてキャリア教育の展開というのがあります。事業としましては、いわゆる外部人材を学校に招く「ようこそ先輩」であるとか、あるいは企業人に密着して企業人は何を考えどんな思いで仕事をしているのか、そして仕事の中身はどんなものなのかといったものを密着しながら体験する「仕事密着体験」といったものも展開しております。そうしたことの絡みの中で個別の部分にはなりますけれども、企業との連携は進めておりますし、ただ実情は来年度から大きく展開はしていくかもしれないんですけれども、県民運動におきましては特にこれにかかわって協力いただいている企業に協力証というのを発行していく動きをとっております。こうした見える形で、それこそ当該事業所に行けばうちはこの県民運動に参加して協力しているんですよ、といったところからも見えるようなカードにもしてありますので、そうした部分も広くさらに周知をしながら、企業との連携も含めて本当の真の意味での県民運動ということで取組を進めていきたいと思っております。

〇長田委員長 何件、何社ぐらい。

〇白鳥次長 現在は、今、事実上、本年度は周知をメーンにしておりますので、来年度から本格的にその辺の配布はしたいと思っております。

〇長田委員長 もう一点、土曜授業の中にも企業とあるんですが、この土曜授業と企業の関係についてお答えください。内容のところに家庭、地域住民、大学、企業等との連携による事業とあるんですが、これは企業が何をするんでしょうか。

〇白鳥次長 それぞれの市町教育委員会でこれを踏まえて御判断いただく部分になりますけれども、今申し上げたような例えば「ようこそ先輩」というふうに申し上げましたけれども、いろんな世の中の動きというのがどんな状況なのかといったところを直接社会人、あるいは企業人の方からお話を聞くというのも非常に重要な機会だと思います。今学んでいることが社会とどうつながっているのか、そして日常生活とどうつながっているのかといったところを直接聞くことによって、ふだんの学習に対する意欲も高まるでしょうし、将来についての展望、そして目的意識も高まっていくというふうにも期待しておりますので、そんな部分の取組がこの活動の1つとして想定をされるものではないかというふうに考えております。

〇長田委員長 今のお話を聞いていますと、企業というよりも企業人であって、企業と果たしてそれで両方とも取り組んでおるのという感じがあるんです。ですから企業との連携とかと書いた場合は会社のほうというイメージがあって、会社が、例えば土曜日に授業する段階でいろいろ協力するとかいうならわかるんですが、企業人、「ようこそ先輩」を呼んでくるのが果たして企業との連携なのかとか、その辺のところに対してはちょっと疑問もありますので、来年からということですので、最初ありましたので。

〇山口教育長 四日市市の教育委員会は、この土曜授業とは関係ないんですけれども、例えば理科教育について企業と協力をしてもらって授業に参加してもらうと、それは土曜日じゃなしにふだんのところで専門的な例えばバッテリーについてとか、いろんなことについて専門的なことを教えてもらうというのが組織的に取り組まれておりますので、そういうこともイメージしながら、ただそれが企業のないところはどうするんやとかいろんな意見が出ておりますので、そのあたりについてこういうような書き方になっておるということで、全ての小中学校で企業を巻き込んでという、第一次産業の方々もみえますからそこはそういう取組もありかなというふうに思って、今後啓発してまいりたいと思います。

〇長田委員長 企業と一緒にしていただくことは否定もしませんし、いいことなんですが、県民運動の目玉の中に地域、企業が入っておったと思いますので、それが目玉の割には余り変わっておらんなというイメージですので、その辺のところも今、来年からということでしたのでぜひとも期待したいと思いますので、よろしくお願いします。
 ほかよろしいですか。
 なければ、「学力の定着と向上について」及び「土曜日の授業について」の調査を終わります。
 それとただいま5時前でございますので、会議時間が5時を経過する見込みですが、会議は継続でよろしいですね。

                〔「はい」の声あり〕

〇長田委員長 じゃ、継続させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

  (9)平成30年度全国高等学校総合体育大会東海4県開催種目決定に向けた進捗状況について

  (10)伝統的海女漁の文化財保護と今後の国指定に向けた取組及び世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年に向けた取組について

  (11)審議会等の審議状況について

    ①当局から資料に基づき説明(野村次長、真伏副教育長)

    ②質問

〇長田委員長 それでは、質問等がありましたらよろしくお願いいたします。

〇三谷委員 平成30年度全国高校総合体育大会に向けて三重県のほうで15種目、今のところ内定していますよということで、今後平成26年度に具体的に開催市町を決めていきますということなんですが、いろんな協議があるんですけれども、開催市町を決定していく場合の要因というか、具体的な施設がありますよ、それとか各市町のほうからいろいろな希望を聞くとか、どういう基準で場所を決めていくんですか。

〇阿形課長 開催地の決定に当たっては、まずもって62ページの表にありますように陸上から始まって剣道までのそれぞれの競技の特性に応じた施設が三重県内にあるかということの各競技専門部の希望ということと、それから市町の施設の設置状況というところ、それからインターハイということですので、お集まりになられます観客数も含めて、そういったいろんなキャパシティーなどを配慮したことがまず前提としてあります。その各専門部の御希望と、それから各市町のほうでこういったところなら受け入れることができるよというようなことのすり合わせをしなきゃいけないということが1つです。
 それから、御承知のとおり平成33年に国体もございますので、33年の国体を今準備をしようとしている市町などがありましたら、そういったところと準備がうまく進むことも1つの効果と狙っておりますので、そのあたりを今後の取組の3月18日以降の会議で市町の担当者、それから各競技の専門部など、それからスポーツ推進局と連携を図りながら、加えて競技団体の方々と調整をとりながら、そういった視点で開催地を決定していきたいと考えております。

〇三谷委員 よくわかりました。ぜひお願いしたいと思います。
 それからもう一点だけ、鳥羽・志摩の海女による伝統的素潜り漁技術について、今後、国の重要無形民俗文化財指定に向けて働きかけますということなんですが、この場合は鳥羽・志摩だけということなんですか。それともこちらのほうで新たに全国海女文化保存・振興会議というふうなものを設けられていますが、こういう地域全体を含めて国のほうに働きかけをされるということ、どうなんでしょうか。

〇野村次長 これは文化庁とも話をしていますけれども、地域性もございますので全国で1つというわけにございませんでして、鳥羽・志摩でまずは国の重要無形民俗文化財という指定という予定になります。

〇三谷委員 そうしますと、将来、ユネスコの無形文化遺産登録のときは鳥羽・志摩で行くんですか。

〇野村次長 ユネスコのときは、例えば鳥羽・志摩でユネスコに登録できたとしますと、今度、石川県の海女が追加ということで登録されます。そういったことで登録されて、例えば追加が増えてきて、最終的には日本の海女漁というふうなスタイルで最終的に規定される場合もありますし、とりあえずは我々が先に登録させていただいて、あとから追加でという形になります。

〇三谷委員 わかりました。済みません。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇山本委員 この東海ブロックの種目の案なんですが、例えば静岡県の体操・新体操と書いてあるんです。伊勢の県営サンアリーナで数年前、世界新体操の選手権があったじゃないですか。あんな実績があるんですから当然継続というか、三重、サンアリーナ、新体操、なるほど結びつくねというふうに私は思っているんですが、なぜか静岡県が手を挙げたというようなことで非常に残念に思って、これは決定じゃないんですけれども、三重県も手を挙げたらどうかなというのが1つ。 
 それでもう一つ、今の海女の件ですが、日本国内ということになった場合、ユネスコで。韓国も同じように手を挙げているわけですよ。ですから日本だけじゃなくて同時にひょっとしたら認められるかもわからないし、その辺のところというのは今後の推移を見なきゃいけないし、今の関係が非常によくないという状況の中で意識しながらこれから国に対してユネスコへの働きかけというのもやっていかなきゃいけないのかなと、そんなふうに思いますが。今の新体操の件だけ答弁があれば。

〇阿形課長 非常にいろいろな4県との調整の上ということをまずもって御理解いただければと思うんですけれども、61ページの一覧にあります下の囲いの陸上競技32種目を各4県との調整の中で配分されていったということがまず前提です。それから委員が言っていただきました世界新体操選手権が開かれたということもございますけれども、この①の個人競技の中で4県で割り振っている部分もありまして、その中で三重県がとれるものとか愛知県がとれるもの、静岡県でとれるもの、それから岐阜県がとれるもの、岐阜県は今回①の個人競技のところではとっておりませんけれども、この辺をお譲りいただいた細かないきさつがございまして、そういった配分の中で決定されていったところです。調整する中では世界新体操選手権をやったという実績を持ちながらの協議も進めていったわけですけれども、結果的にこういうふうになってしまったということですけれども、そのかわり陸上競技、水球というものが三重県で開催されるというようなやりとりをしたと、こんな経緯でございます。
 以上です。

〇山本委員 ああそうですかというわけにいかないですけれども、もう時間も時間ですので終わります。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇津田委員 発言するか迷ったんですけれども、こうなったことについては一定の理解をしたいなというふうに思うんですが、約束というか、これも要望なんですけれども、キャパシティー的にできない種目、これは仕方がないと思うんです。もう一つは、希望していたのにかなわない種目があろうかと思います。そういったところについては、東海大会が次に何年になるか忘れてしまいましたけれども、そのときには希望をしていたけれども、三重県から外れたというところについては配慮していただきたいなというふうに思います。新体操もそうですし、またバスケットボールにつきましても、午前中の委員会でもありましたけれども、昨年、愛知県がバスケットボールが強い強いと言われましたけれども、岐阜県と愛知県が決勝戦、全国大会を行いましたと。スタメン10人のうち5人は三重県出身なので、そういったことも考えてフェアに御配慮いただきたいなというふうに思います。これは案ですので、またこれから協議するところがあるんですが、次の東海大会については配慮願いたいということを言っていただきたいと思いますけれども。

〇阿形課長 今回、この平成30年を決定する協議をするに当たって、本県での開催可能な種目、希望する種目という案などを持ちながら協議をしてきました。今、委員が御指摘いただきましたように、今回の15から漏れた種目は幾つかございます。そういったところで平成40年に向けて、次は40年という予定ですので、三重県ではこういった種目が希望の種目であったということも交渉のところではぜひそれは伝えていきたいなと思っています。
 なお、またこれは4県でやることでございますので、平成40年、それからこれから先、またその20年先、30年先と4回回ってくるところがありますので、4県での競技となるとその中での1回はするというような調整になるかと思いますけれども、近く平成40年の協議の際にはそういったことは希望があった種目ということで申し送っていきたいと思います。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。

〇大久保副委員長 熊野古道の紀伊山地の霊場と参詣道の登録10周年に向けた取組でいろいろお考えいただいてありがとうございます。津市で開かれるんですねというのが思ったところですが、横垣峠についていろいろ問題になっておりましたけれども、改修していただいているということでありがたいと思います。10年たって、私たち10年前に登録されたときの感動というのは、夜だったんですけれども、ずっと待って登録されたという瞬間もすごい地域が盛り上がったんですよね。その感動を10年後、7月にまた次の10年に向けてスタートだとも思っていますので、地元もしっかりやっていきたいと思います。また熊野市なんかも今回の10周年の事業なんか20本ぐらい出ていると思うんです。各市町との連携も含めて、津市で開催されるときも集積化していただくということですけれども、次につながるようにまた今後ともお願いしたいと思います。これは要望とお礼です。ありがとうございます。

〇長田委員長 ほかによろしいでしょうか。
 なければ、「平成30年度全国高等学校総合体育大会東海4県開催種目決定に向けた進捗状況について」から「審議会等の審議状況について」までの3項目の調査を終わります。

  (12)その他

〇長田委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら発言をよろしくお願いいたします。

〇村林委員 詳しくないんですけれども、ちらっと聞いたお話で、さっきのスポーツの話とかで優秀な中学生のスポーツの選手なんかを県立の高校の自分の部活のほうへ勧誘するというような行為があるとかいうような話を聞いたんですけれども、その辺はあるんですか。

〇山口教育長 中学校から高校へということだと思うんですけれども、勧誘というより、高校は当然入試がありますので、そこについては高校の先生が中学校へ行く場合は中学校の校長の立ち会いのもとにやるようにということをかねがね高校教育課のほうから誤解を招かないようにということで指導しておりますので、もしそういうことを聞いて特定できれば私どものほうで指導させていただきたいと思います。
 今現在、平成27年度入試、来年度入試に向けてスポーツ特別枠ということを入試で始めから要項の中へうたい込んでそういうことをできないかということを関係者と議論させていただいており、入試はフェアじゃないといけないと思いますので、そのあたりについては今後、私立も当然かんできますので、そこも私学協会とも話をさせていただいておるところでございます。
 以上です。

〇村林委員 たとえ勧誘があったとしても入試はフェアでなければならないのは当然だと思うんですけれども、いずれにしても先ほど私立もというお話でしたけれども、やるのであれば公平というんですか、やるなと僕は言おうと思っているわけじゃなくて、そういうのはあってもいいかもしれないけれども、私立も含めてみんなフェアにそういうことはやっていただきたいなというお願いです。
 以上です。

〇長田委員長 ほかございますでしょうか。

〇津田委員 先々週、高校の卒業式に行かせていただきましたし、先週、中学校に行きました。中学校の生徒は、地元の中学校ですけれども、校歌をしっかりと歌っていたんですけれども、高校生は恥ずかしいのかどうかわかりませんけれども、これも要望なんですけれども、自分の卒業した校歌だけはしっかりと歌うように教えていただきたいな、音楽の先生についてはいろんな歌だとか楽器を教えるんでしょうけれども、最後の卒業式だけはしっかりと校歌を歌えるように、それだけは伝えていただきたいなというふうに思います。
 それと、高校の卒業式がありました。朝日町の事件の容疑者と言われる子については卒業しました。一方、亡くなられた方については卒業証書を授与されたわけですけれども、亡くなりました。お父さん、お母さん方の心情も考えてこれは会派で議論があったことなんですけれども、オリンピックの金メダルのようにおかしいことは卒業証書を剥奪というんですか、取り上げることも含めて検討願いたいと思うんですけれども、それについて教育長はどう思いますか。

〇山口教育長 まず、卒業の修了の認定については学校長がやるということは御案内のとおりだと思うので、教育委員会がそのことについてジャッジすることはなかなか難しいというふうには思っております。じゃ、どのぐらいたったら剥奪できるんだとか、一旦授与したものを1日だとか、あるいは半年たったらどうなんだとか、1年後がいいのかとかいろいろあると思いますし、一旦認定行為があったことを取り消すことができるのかということは法的にいろいろ検討する必要もあろうかと思いますので、受益という言い方はよくないとは思うんですけれども、一旦行為が終了したものをだめですよということについての非常に重大な問題を含むということがあるのかどうかということも含めて……

〇津田委員 重大です。

〇山口教育長 権利というんですかそのあたり非常に難しいと思うんですけれども、法的なことも検討しないとここでは即答はなかなか難しいなと思っています。

〇津田委員 我々もそうなんですけれども、ばれなかったらいいだとか、悪いことをしたけれども、ばれなかったら済まされるということはあってはならないと思うんです。今回の場合は在学中にやった罪ですので、しっかりとそういう部分を理解していただきたいなというふうに思いますし、その生徒がいつか社会に戻られたときに、自分の罪の大きさに対して、帰ってきたときに自分は卒業できなかったと、本当に立ち直って社会に復帰して頑張ろうとするんであれば、一から通信制に行くなりやるべきであって、それはその生徒に対してもけじめはちゃんとつけないといけないし、その生徒に対してもすべきだなと。その生徒がもし反省をして頑張ろうというんであればきちっと対応していただきたいなと思います。
 説明を受けましたけれども、小中学校は義務教育なので3月31日をもって卒業で、高校の場合は都道府県で違うようでございますけれども、卒業式をもって卒業ということなんですが、これはペーパーをいただいたんですけれども、高校の学習指導要領の中で単位数をきちっと条件として、単位数を定め校長は決定をすると。その中で特別活動の成果がその目標から見て満足できるものと認められたと、だから特別活動の成果がその目標から見て満足できるものと。その目標をインターネットで調べましたら、例えば心身調和のとれた発達と個性の伸長を図ることだとか、人間としてのあり方、生き方、これが目標なんです。だから高校の教育として特別な学習としてその目的に合ったかどうかということを考えたら、これは卒業資格に満たないというふうに考えてもいいと思うんですよ、ルール的にも。ルール的にもこの卒業の認定のラインまで至らなかったという判定をしたとしてもいいと思うので、それについてはきっちりと対応していただきたいなというふうに思いますが。

〇山口教育長 これは専門的な部分もございますので、法的なことも整理しないとなかなか今私の個人的な判断では述べられませんので一度法務関係の者に当たってみます。

〇津田委員 卒業認定に当たっては、学習指導要領に定められていますように、その目的から見て満足されるものというふうに学校の校長が考えるのであればそのままでいいと思うんですけれども、そうでなければ認定を取り消すべきだというふうに思います。
 以上です。

〇長田委員長 ほかにございますでしょうか。
 最後に1点だけ、先ほど卒業式の話がございましたけれども、公安委員なんかは各警察署を警察署協議会なんかで年に1回担当して回られるという話なんですが、よく高校の入学式とか卒業式であったり、その辺を余り教育委員が来んという話を聞くんですが、ふだんの学校訪問はされておると思うんですが、行っていただくというのは自由なのか、その辺のところの方針はどうなっているんですか。

〇山口教育長 格別方針はございませんが、教育委員が行くということについては今まで私の知る範囲ではございません。平成4年からですけれども、そんな例はなかったかと思いますけれども、教育委員が行きたいということであれば、当然それは我々設置者のところ、高校については行けるのかなと思っております。

〇長田委員長 学校に行っていただくといろんな式典なんかでも今の校歌のことがええかどうかは別として、学校の雰囲気とかわかりますので、行くべき行かぬべきとは申しませんが、できるだけ入学式、卒業式、あるいは文化祭でもええと思うんですが、行っていただいて学校の状況を見ていただくのも1つじゃないかなと思いますので、私の意見として最後に申し上げてコメントは結構です。しにくいと思いますので、いいですか。

〇山口教育長 御案内を差し上げるということで現場を知っていただくいい機会ということで案内はさせていただきたいなと思っております。

〇長田委員長 ほかによろしいですか。
 なければ、所管事項の審査を終了いたします。

 3 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項  なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項

〇村林委員 ぜひ皆さんにお願いなんですが、先ほど県立高等学校活性化計画の次期の計画について、この委員長報告にある条件的に不利な地域にある小規模校の存在意義や担うべき役割、高等学校による地域活性化や地域貢献の観点を明確に取り入れるという観点を踏まえてこれから検討してもらえるという御答弁をいただきましたので、ぜひ次の委員会へ送るためにもその検討状況を次の委員会の皆さんに報告をいただくというような形で入れていただけると私としては大変ありがたいと思います。

〇長田委員長 これは前回経過報告を求めるのは今回だけに対する議決やったんですね。ですから次に送るためには今日ということですね。その辺皆さんいかがでしょうか。

                〔「いいんじゃないですか」の声あり〕

〇長田委員長 じゃ、そういうことで。
 ほかにございますでしょうか。

〇津田委員 この後もう帰られると思いますが、先ほどの件なんですけれども、認定について議会が終わるまでに判断をしていただきたいなというふうに思うんですけれども、それは委員長報告には関係ないので、執行部が今おみえですので。

〇長田委員長 それは執行部への要望ですか。

〇津田委員 例えば来年になって取り消しますよということではあかんと思いますので、3月中、議会開会中にこの認定をどうするのかという返事をいただきたいなと思うんですが。

〇山口教育長 努力はしてみますけれども、法的な話がございますので、逆に学校なり県教育委員会が訴えられることになってもいけませんので、そこは慎重にさせていただきたいなと思います。

〇津田委員 認定したことが訴えられる可能性もありますので、もし訴えられないということであれば認定を外していただきたいというふうに思いますが。
 法律的にクリアされた場合は認定を外す意思はありますか。

〇山口教育長 これも教育委員会が取り消すということができるかどうかも含めてになると思うんです。学校教育法の施行規則では、具体化したものについては学校長が修了の認定、卒業を認定するということになっていますので、県教育委員会がそういうことができるのかということも含めて検討しないといけないかなと思っております。

〇津田委員 教育委員会が決めるということよりも校長の判断、その校長の判断の根拠になるものはこの指導要領なので、指導要領の中の目的から見て満足できるものと判断するのかどうかということを考えていただきたい。だから教育委員会が取り消すということではなくて、そもそも認定をした基準がきちっと合致していたかどうかというところから判断していただきたいと思います。

〇山口教育長 一旦認定したものを再度それをひっくり返すことができるのかどうかと、不利益について不遡及ということも、今、いろんな法的なことをあれしたんですけれども、一旦与えたものを不利益で不遡及というのが原則なのかなと思ったりして、今、この開会中の19日までにできるどうかというのがちょっと自信がないものですから、時間的に。検討するということだけは間違いなく、それで報告もさせてもらいたいなとは思っておりますけれども、そういうことで学校長にこんなことを判断を求めても学校長は判断できないと思うんです。法的な裏づけがこうあってこういう材料があります、あなたはどうしますかということを提供しないと校長としても困ると思うんです。校長を訴訟の当事者にしてしまっては現場を守っていないと私は、教育委員会は思っていますので、そこは御理解いただきたいなと思っています。

〇津田委員 法律的なものについては教育委員会で調べていただくということは私も理解しておりますので、調べていただいてその結果についてはできるだけ早く報告をいただきたいと思います。
 以上です。

〇三谷委員 今のことに関連して事実関係だけ教えてもらいたいんですが、卒業式の翌日に子どもが逮捕になったわけです。恐らく警察の判断としては卒業式前に逮捕するといろんな騒ぎが起きて卒業式どころじゃなくなるんじゃないかというふうな判断が働いて卒業式の翌日の逮捕につながったと思うんですが、そういうふうな判断をするときに例えば教育委員会に警察のほうから御相談があったとか、卒業式の翌日に逮捕に至ったということに対しての教育委員会からの何らかの意思が働いているとか、そういうことはありますか。

〇山口教育長 一切ございません。

〇三谷委員 わかりました。終わります。

〇長田委員長 ほかはよろしいですか。
 なければ、先ほどの村林委員の県立高校の活性化についてのその部分について経過報告を求めるということにさせていただきたいと思いますので、その旨、3月19日の本会議にて報告をしたいと存じますのでよろしいでしょうか。

〇山口教育長 県立高等学校の活性化計画の次期計画についてというのは、言っていただく、申し送っていただくのはいいんですけれども、当分の間、計画期間を見ていただくと大分ずれますので、そこだけは御理解を賜ればなと。平成26年度に見直すということではございませんので、そこだけ村林委員には御理解賜ればと思います。

〇村林委員 私は平成26年度に見直せと、その計画の中身を示してくれと言っているわけではなくて、いつになるかは御答弁がなかったですが、次期計画に向けて検討を開始してもらえるということだったので、どういう検討をしてもらっているのかということを次の委員会の人たちにぜひつなげていっていただきたいということですので、何ら食い違いはないかと思いますが。

〇長田委員長 皆さんいかがでしょうか。ただ6月でやってもそう進展がないという感じですか。

〇村林委員 じゃ、時期については後ほどの委員協議でまた詰めてもいいとは思うんですけれども、確かに次の委員の方が始まった最初の6月にいきなり聞いてもそれは無理かとは思います。ですので、報告を求める幅については後ほどの委員協議で皆さんにもぜひ御意見をいただきたいかなというふうには存じますが。

〇長田委員長 皆さん、それでよろしいですか。

〇三谷委員 計画状況を随時委員会のほうに報告するというのは基本的な話なので、報告できる範囲でしか報告が当然できないはずですから、そう村林委員がむちゃくちゃなことを言うておるようには思えないんですけれども。

〇長田委員長 じゃ、その辺のところこの後検討させていただいて、無理のない範疇で決めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ほかはよろしいでしょうか。
 なければ、委員間討議を終了いたします。

 

〔閉会の宣言〕


三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

教育警察常任委員長

予算決算常任委員会教育警察分科会委員長

長田 隆尚

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