三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成25年度 委員会会議録 > 平成26年3月6日 予算決算常任委員会 会議録
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予 算 決 算 常 任 委 員 会
会 議 録
(開会中)
開催年月日 平成26年3月6日(木) 自 午前10時0分 ~ 至 午後3時5分
会 議 室 全員協議会室
出 席 委 員 49名
委 員 長 貝増 吉郎
副委員長 後藤 健一
委 員 下野 幸助 田中 智也 藤根 正典
小島 智子 彦坂 公之 粟野 仁博
石田 成生 大久保孝栄 東 豊
中西 勇 濱井 初男 吉川 新
長田 隆尚 津村 衛 森野 真治
水谷 正美 杉本 熊野 中村欣一郎
小野 欽市 村林 聡 小林 正人
奥野 英介 中川 康洋 今井 智広
藤田 宜三 辻 三千宣 笹井 健司
稲垣 昭義 北川 裕之 舘 直人
服部 富男 津田 健児 中嶋 年規
青木 謙順 中森 博文 前野 和美
水谷 隆 日沖 正信 前田 剛志
舟橋 裕幸 三谷 哲央 中村 進一
岩田 隆嘉 永田 正巳 山本 教和
西場 信行 中川 正美
欠 席 委 員 なし
出席説明員
知 事 鈴木 英敬
副 知 事 石垣 英一
副 知 事 植田 隆
危機管理統括監 渡邉 信一郎
[防災対策部]
部 長 稲垣 司
副 部 長 濱口 尚紀
防災対策総務課長 別所 喜克
[戦略企画部]
部 長 山口 和夫
副 部 長 後藤 友宏
戦略企画総務課長 加藤 正二
[総務部]
部 長 稲垣 清文
副 部 長(行政運営担当) 松田 克己
副 部 長(財政運営担当) 嶋田 宜浩
参事兼税務・債権管理課長 坂井 清
財政課長 藤嶋 正信
[健康福祉部]
部 長 北岡 寛之
医療対策局長 細野 浩
子ども・家庭局長 鳥井 隆男
副 部 長 西城 昭二
健康福祉総務課長 坂三 雅人
[環境生活部]
部 長 竹内 望
廃棄物対策局長 渡辺 将隆
副 部 長 田中 功
環境生活総務課長 松田 克彦
[地域連携部]
部 長 水谷 一秀
スポーツ推進局長 世古 定
南部地域活性化局長 森下 幹也
副 部 長 鈴木 伸幸
地域連携総務課長 横田 浩一
[農林水産部]
部 長 橋爪 彰男
副 部 長 岡村 昌和
農林水産財務課長 瀬古 正博
[雇用経済部]
部 長 山川 進
観光・国際局長 加藤 敦央
副 部 長 佐伯 雅司
雇用経済総務課長 渥美 仁康
[県土整備部]
部 長 土井 英尚
副部長(企画総務担当) 福井 敏人
副部長(公共事業総合政策担当) 水谷 優兆
県土整備総務課長 小林 修博
[出納局]
会計管理者兼出納局長 中川 弘巳
副局長兼出納総務課長 奥野 元洋
[企業庁]
企業庁長 小林 潔
副 庁 長 千代世 正人
財務管理課長 高須 幹郎
[病院事業庁]
病院事業庁長 大林 清
副 庁 長 重松 玲
[教育委員会]
教 育 長 山口 千代己
副教育長 真伏 利典
予算経理課長 三井 清輝
[警察本部]
本 部 長 高須 一弘
警務部長 塚本 雅人
警務部会計課長 小松 雅和
[人事委員会事務局]
事務局長 速水 恒夫
[監査委員]
事務局長 小林 源太郎
委員会書記
議 事 課 班 長 上野 勉
議 事 課 主 幹 坂井 哲
企画法務課 主 幹 橋本 顕治
企画法務課 主 査 新開 祐史
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 7名
傍 聴 者 3名
議題及び協議事項
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)
(1)議案第3号「平成26年度三重県一般会計予算」
(2)議案第4号「平成26年度三重県県債管理特別会計予算」
(3)議案第5号「平成26年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計予算」
(4)議案第6号「平成26年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算
(5)議案第7号「平成26年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計予算」
(6)議案第8号「平成26年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計予算」
(7)議案第9号「平成26年度三重県地方卸売市場事業特別会計予算」
(8)議案第10号「平成26年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計予算」
(9)議案第11号「平成26年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計予算」
(10)議案第12号「平成26年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計予算」
(11)議案第13号「平成26年度三重県港湾整備事業特別会計予算」
(12)議案第14号「平成26年度三重県流域下水道事業特別会計予算」
(13)議案第15号「平成26年度三重県公共用地先行取得事業特別会計予算」
(14)議案第16号「平成26年度三重県水道事業会計予算」
(15)議案第17号「平成26年度三重県工業用水道事業会計予算」
(16)議案第18号「平成26年度三重県電気事業会計予算」
(17)議案第19号「平成26年度三重県病院事業会計予算」
(18)議案第21号「三重県債権の管理及び私債権の徴収に関する条例案」
(19)議案第30号「三重県立熊野古道センター条例の一部を改正する条例案」
(20)議案第31号「三重県木曽岬干拓地わんぱく原っぱ条例の一部を改正する条例案」
(21)議案第33号「三重県自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例案」
(22)議案第34号「三重県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例案」
(23)議案第35号「三重県介護基盤緊急整備等臨時特例基金条例の一部を改正する条例案」
(24)議案第36号「三重県介護職員処遇改善等臨時特例基金条例の一部を改正する条例案」
(25)議案第37号「三重県社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金条例の一部を改正する条例案」
(26)議案第38号「三重県消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例案」
(27)議案第39号「三重県緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例案」
(28)議案第40号「三重県土地開発基金条例の一部を改正する条例案」
(29)議案第41号「三重県税外収入通則条例の一部を改正する条例案」
(30)議案第42号「行政財産の目的外使用に係る使用料に関する条例の一部を改正する条例案」
(31)議案第43号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」
(32)議案第44号「三重県試験研究機関関係工業等に係る設備等使用料及び試験等手数料条例の一部を改正する条例案」
(33)議案第45号「三重県家畜保健衛生所手数料条例の一部を改正する条例案」
(34)議案第46号「三重県法定外公共用財産等使用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(35)議案第47号「三重県道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(36)議案第48号「三重県河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(37)議案第49号「三重県砂防設備占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(38)議案第50号「三重県海岸占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(39)議案第51号「港湾区域内の水域又は公共空地に係る占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」
(40)議案第52号「三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」
(41)議案第53号「三重県国営土地改良事業負担金等徴収条例の一部を改正する条例案」
(42)議案第62号「三重県介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例案」
(43)議案第63号「三重県身体障害者総合福祉センター条例の一部を改正する条例案」
(44)議案第64号「三重県環境学習情報センター条例の一部を改正する条例案」
(45)議案第67号「三重県人権センター条例の一部を改正する条例案」
(46)議案第69号「みえ県民交流センター条例の一部を改正する条例案」
(47)議案第70号「三重県地方卸売市場条例の一部を改正する条例案」
(48)議案第71号「三重県漁港管理条例の一部を改正する条例案」
(49)議案第72号「三重県都市公園条例の一部を改正する条例案」
(50)議案第73号「三重県流域下水道条例の一部を改正する条例案」
(51)議案第75号「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」
(52)議案第76号「三重県総合博物館条例の一部を改正する条例案」
(53)議案第77号「斎宮歴史博物館条例の一部を改正する条例案」
(54)議案第78号「三重県立美術館条例の一部を改正する条例案」
(55)議案第79号「三重県営総合競技場条例の一部を改正する条例案」
(56)議案第80号「三重県営鈴鹿スポーツガーデン条例の一部を改正する条例案」
(57)議案第81号「三重県営サンアリーナ条例の一部を改正する条例案」
(58)議案第82号「三重県営松阪野球場条例の一部を改正する条例案」
(59)議案第83号「三重県営ライフル射撃場条例の一部を改正する条例案」
(60)議案第84号「三重県立鈴鹿青少年センター条例の一部を改正する条例案」
(61)議案第85号「三重県立熊野少年自然の家条例の一部を改正する条例案」
(62)議案第86号「三重県立ゆめドームうえの条例の一部を改正する条例案」
(63)議案第87号「三重県総合文化センター条例の一部を改正する条例案」
(64)議案第88号「三重県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例案」
(65)議案第89号「三重県病院事業条例の一部を改正する条例案」
(66)議案第90号「三重県水道供給条例の一部を改正する条例案」
(67)議案第91号「三重県工業用水道条例の一部を改正する条例案」
(68)議案第92号「三重県庁舎等整備基金条例を廃止する条例案」
(69)議案第94号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(70)議案第95号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
(71)議案第103号「平成25年度三重県一般会計補正予算(第8号)」
(72)議案第104号「平成25年度三重県県債管理特別会計補正予算(第2号)」
(73)議案第105号「平成25年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(74)議案第106号「平成25年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第3号)」
(75)議案第107号「平成25年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(76)議案第108号「平成25年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第2号)」
(77)議案第109号「平成25年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(78)議案第110号「平成25年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(79)議案第111号「平成25年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(80)議案第112号「平成25年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第2号)」
(81)議案第113号「平成25年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第4号)」
(82)議案第114号「平成25年度三重県公共用地先行取得事業特別会計補正予算(第2号)」
(83)議案第115号「平成25年度三重県水道事業会計補正予算(第3号)」
(84)議案第116号「平成25年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第3号)」
(85)議案第117号「平成25年度三重県電気事業会計補正予算(第3号)」
(86)議案第118号「平成25年度三重県病院事業会計補正予算(第4号)」
(87)議案第119号「防災関係建設事業に対する市町の負担について」
(88)議案第120号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(89)議案第121号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)
(1)予算議案及び予算関連議案(89件)
〇貝増委員長 それでは、質疑に入ります。
まず、新政みえから御質疑をお願いいたします。
〇舟橋委員 おはようございます。新政みえの舟橋でございます。持ち時間のうち40分間を与えられましたので、予算の総括質問をさせていただきたいと思います。
まず、1点目は、先日中村進一議員から、知事の新年度の地方財政計画に対する評価というものが質問されました。そのときの知事の答弁を聞いておりますと、一定評価をしつつも、いわゆる社会保障費の増嵩だとか、様々な自然増ということを考えた際には、一般財源の総額としては、前年度比で実質的には減額とならざるを得ないという評価でございました。地方財政計画では、まず総枠が決められて、その後、地方交付税をはじめとする様々なものが決まってくるわけでありますけれども、地方交付税は御案内のとおり、やっぱり地方自治体にとって自主財源でございますし、生命線であります。そうした中で、今年度の、地方交付税を人質にとったような給与削減は言語道断でありますし、政権の意向によっての増減はもってのほかというふうに私自身は思っています。
そうした中で、地方分権だとか地方主権だとかという言葉が何となく今の政権においては死語になりつつある中で、地方交付税の確保という面で、一定の不安を持っているところでもございます。質問したら頑張りますという答えしか出ないでしょうけれども、今後も引き続き、知事に対しては知事会をはじめとする地方六団体を中心に、地方交付税の確保に向けてしっかりと御努力をいただきたいということをまず冒頭、お願いをしておきたいなと思います。
では、続いて、個々の課題について入らせていただきます。一つは、保育士の確保でございます。昨年、私のところへシングルマザーが御相談にお見えになりました。離婚をしまして、当然、母子家庭になりますので、働かなければなりません。しかしながら、子どもを預けるところがないんですというお話を実は2件立て続けに伺いました。そこで、一体、待機児童の実態というのはどれぐらいのものかなというのを県のほうにお伺いしますと、実態としましては、平成21年4月段階で73人であったのが、半年後の10月には252人、翌平成22年4月は36人であったのが10月には277人に、平成23年4月は40人であったのが10月には324人に、平成24年4月では41人であったのが10月には333人、いわゆる年度スタートのときには30人ぐらいの待機児童であったのが、半年たつと10倍に増えているという現実をこの数字から感じ取らせていただきました。
そうした状況の中で、今年度、年度当初から保育士加配する市町村の補助として、また施設整備の補助金として次世代育成支援特別保育推進事業補助金1億4982万5000円、それから就職フェアや就職相談による保育士確保の事業としまして、保育士・保育所支援センター事業として878万6000円が予算化されています。この2つの事業が保育士確保に対する予算だろうというふうに思うんですけれども、どれほどの効果が期待されるのか、お伺いしたいと思います。
〇鳥井局長 まず、低年齢児保育充実事業の部分でございますけれども、委員御指摘のとおり、平成24年4月1日と10月で333人、そのうちゼロ歳児、1歳児の方が88%を占めているというような現状がございます。また、入所状況を見てみますと、平成24年4月1日と10月1日の状況を比べてみますと、ゼロ歳児が平成24年度で4月は1215人だったのが、10月は2258人、1043人、1.85倍にも増えているというような状況がございます。そうしたことから、この事業に低年齢児保育充実事業を実施いたしまして、年度当初から保育士を加配するという保育所については、民間保育所でございますけれども、補助をしていこうという事業でございます。
先ほど委員御指摘の予算額のうち7748万6000円がこの事業にかかってくるものでございまして、その効果については、待機児童解消に寄与するものと考えておりますし、年度当初においては保育の質の向上にも寄与するというふうに考えております。
〇舟橋委員 先ほど申し上げた333人、局長のほうからもお答えでしたけれども、そうした際、保育士の配置基準というのがありますね。先ほど80数%と言われた1歳未満、このところには3人に1人配置をしなければなりません。そうすると、単純に考えた際に、333人の8掛けをして3で割ったとしても100人弱の保育士が当初から見込まなければならないんですけれども、今7700万円余の予算でどれぐらいの加配が可能と考えてみえますか。
〇鳥井局長 今、御質問の加配の数でございますけれども、県のほうで積算をしているのが、民間保育所ですので、私立保育所で現在134ございます。そのうち加配をしていただく保育所ということなので、それを調査をさせていただいているわけですけれども、平均単価で1100円ぐらいの見積りでしておりますので、人数としては、今、手元に資料がないんですけれども、後ほど御提供させていただきたいと思っておりますが、ほぼ134の14市町のところで加配をしていただけるのではないかというふうには考えております。全部とすれば134に加配をしていくということになりますけれども、その要望がどれぐらいあるのかということも調査をさせていただいているような状況です。
〇舟橋委員 となりますと、100人近い保育士が必要になってくるんですよね。これ現実問題に、県内の指定保育所養成施設と言われている学校、これが高田短大が150人、それから鈴鹿短大が70人、皇學館大学が80人、計300人の学生が毎年度保育士として卒業していくわけであります。
そうした中で、学校の配置の場所を考えますと、中勢であったり南勢ですよね。北勢の子たちは、どちらかというと地元のこういう学校へ行かずに愛知県などのほうへ進学し、そのまま愛知県へ就職されるというケースが多々あるというふうに聞いているわけですけれども、現実問題、差し当たって、県内にある3校300人の卒業生は、本当に県内の保育所にどれぐらいの割合で就職しているのか、また先ほどのセンターの話でありますけれども、免許は持っていますけれども家にいる、いわゆる在宅の保育士、そういった方々の掘り起こしはどうしているのか。在宅の有資格者の就職者数だとか、そういったところのデータというのはお持ちですか。
〇鳥井局長 まず、県内3カ所の保育士養成校の就職状況でございますけれども、平成24年度については283名の卒業生がございまして、そのうち保育士資格を取得していただいた方が270名ございます。保育所、幼稚園、その他福祉部門のところに就職した学生が245名ございまして、約90%以上の方がそういう保育士に関連した就職先でございまして、その全てが県内の就職先というふうに聞いております。
もう一つ、在宅の有資格者ということで、潜在保育士というふうに私ども申しておりますけれども、登録をする必要がございますので、保育士の場合は、登録保育士が県内1万9000人を少し超えるような格好で登録していただいています。平成26年1月に、県の保育協議会が調査をしましたら8000人の方が常勤、非常勤で就職をされていると。ということは、それ以外の方は潜在保育士になってくるということなんですけれども、その就職状況については、大変申しわけないんですけれども、把握はできておりません。ただ、ハローワークにおいて平成23年度に保育士として就職された方が276名、平成24年度は286人というふうになっています。
〇舟橋委員 数の確保がどうしても最優先ですけれども、やっぱりその次は質の問題になってくるのではないかと思います。そうした際に、研修ということが次の段階に出てくるんですけれども、県が市町が行う保育所整備や保育士に対する研修の費用としまして、安心こども基金保育基盤整備事業8億8345万円が計上されております。
保育士に求められる資質としまして、単に子どもと遊んでいるだけではなくて、今の時代、当然、いろんな外国の方がみえていますから、園へお邪魔すると、随分インターナショナルだなというふうに感じますから、やっぱり若干の言語に対する知識も必要になってきます。それから、よく新聞で話題になります食物アレルギー、これに対して栄養学までいくのかどうかは別にしても、そういった基礎知識を持っていなければなりません。加えて、ある園に行きましたら、園長さんがそういう何か例えば食物アレルギーが出たらこの薬を飲ませてくださいというふうに預かっているんです。だからそういうふうに薬に対する知識も必要になってくるのではないかと思います。そして今はやりのモンスターペアレントが攻めてきます。そうした状況の中で、知識だとか、いろんな対応をする能力を保育士に求めていかなければなりません。今申し上げたその事業は8億円という大きな金額ですけれども、これは恐らくほとんどが施設整備の予算だろうというふうに思っています。そうした中で、この大きな8億円余の事業のうち、研修に当たる部分の予算がどれぐらいで、それはどういった内容のものか、お聞かせをいただきたいと思います。
〇鳥井局長 まず、安心こども基金の中での研修事業でございますけれども、保育の質の向上のために市町が実施する研修の補助事業については約1400万円の予算をもってございます。その内容についてでございますけれども、まずは市町のほうが、全国の社会福祉法人日本保育協会というところがございますけれども、そこの研修に職員を派遣する、そこでは委員がおっしゃった食物アレルギーとか障がい児保育とか、保護者への支援とか、そういうような専門的な研修を実施してございます。あるいは、民間の保育所、社会福祉法人がほとんどでございますけれども、そこは社会福祉協議会の社会福祉研修センターというところが実施をする研修にも参加をしていただいています。県としては、そういう市町や社協への補助をしているような状況でございます。
さらに、多言語を話すお子さんとか保護者に対する理解、あるいはコミュニケーション能力を高めるために、多文化共生保育の講座の開催を県としても実施をしております。96名が参加をした状況でございますし、平成21年から平成24年については、県内保育所から選ばれた10名程度の保育士により結成されたプロジェクトチームが、そういう多文化共生の事例研究をして、それを県内保育所に展開をしているという状況がございます。
また、食物アレルギーにつきましては、昨年の7月にアレルギー疾患に対する普及啓発講習会というのを実施をいたしまして265人が参加しました。その中では特に重い症状であるアナフィラキシー症状、これをとめるアドレナリンの筋肉注射であるエピペンというのがあるんですけれども、そこの実習を行って緊急時の対処法をしているところです。
県は今後ともそうした市町等の研修の支援と、それから専門性の向上を図る研修事業を実施していきたいというふうに考えています。
〇舟橋委員 待機児童問題というのが、それは東京のように何千人、何万人という話ではありませんけれども、たかだか333人かもしれませんけれども、その当事者にとったら切実な問題でございます。私も20年間、ここにおりますけれども、看護師確保対策というのは随分過去に話題になりましたけれども、保育士確保対策というのは、そんなに今まで話題になった記憶がありません。知事が今回の目玉として子育て支援というのを上げてきたから浮かび上がってきた1つの課題かなと思っています。今までは恐らく保育士確保の仕事は、しょせん市や町の仕事さという感じもきっと強かったんだろうというふうに思いますし、保育士・保育所支援センターにお金を渡しておいたら何とかしてくれるやろうというような認識だったんじゃないかなというふうに推測はしますけれども、保育所確保というのは、今回子育て支援の大きなポイントの一つにやっぱりなってくると思いますので、しっかりとした県としての支援体制を組んでいただきますようお願いを申し上げたいと思います。
保育士の確保も大切ですけれども、次は、育児休業の問題について少し聞かせていただきたいと思います。今回、ファザーリング全国フォーラムin三重を開催するために、男性の育児参画推進事業171万8000円、イクメンアドバイザーの養成、啓発事業として、男性の育児参画普及啓発事業542万5000円、これは2月補正ですけれども、これが計上されています。男性の育児参加というのはすごく大切やというのは、まず基本的に認識として私も持っていますし、当然のことだと思っています。ただ、先日の小島議員の質問にありましたように、男性の育児参画の現実は、男性育児休業の取得率が1.89%、知事もとった、とったとえらい大騒ぎしていますけれども、しょせん5日以内でしかとっていない。5日以内でとった人が41%という、非常に少ないパーセンテージということになります。やはり基本的にはまず女性が制度に合わせて育児休業をとっていただくことが大切やというふうに考えていますけれども、そうした状況の中で、今申し上げた2つの事業は男性を対象にした事業でございますが、女性の育児支援に対してどのような施策を進めていくおつもりか、その点をお伺いさせていただきたいと思います。
〇鳥井局長 少子化対策の中で、それぞれのライフステージごとにきめ細かな政策を進めていこうというふうなことを申し上げてまいりました。特に女性の育児支援というお話でございますけれども、やはりこれまで実施をしてきた先ほどのお話のあった保育士、あるいは放課後子どもクラブとか、そういうふうな部分をしっかり充実も引き続きさせていただきながら実施をしていくと。それから、非常に子どもを持ちたいという希望がありながら、なかなかお子さんができないという方には、不妊治療の部分で支援をさせていただくと。様々な課題をお持ちの女性の方に対して、きめ細かな対応をしていきたいというふうに考えています。
〇舟橋委員 引き続きよろしくお願いします。そうした中で、非正規労働者に対しての育児休業、育児支援についてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、三重県内の事業所の労働条件などの実態調査というものがあります。平成24年度は817事業所が回答いただいたと聞いています。その中で、育児休業制度がありと回答いただいた企業が80.2%、育児休業の取得者が214人、うち女性が203人で男性が11人というふうに数字を聞きました。この数字が多いのか少ないのかはちょっとわからないところですけれども、ただ問題なのは、この方々は、全て正社員なんです。正社員の対象の結果であり、正社員が取得しているわけです。確かに現実問題、非正規の方々が1年間の制度上の育児休業をとるというのは、至難のわざだろうと思います。そうした状況の中で、現実はよく話題になりますけれども、5300万人からの労働者がいる。そのうちの非正規労働者が今2000万人になってきた、年収200万円以下のワーキングプアも1100万人、こういう実態の中で、正社員のみを対象にした育児休業というのは、ある面では実態にそぐわない現実があるのではないかなというふうに思いますし、やはり正社員だけでなく、非正規の方々にも育児休業がとれる環境整備というのがこれから求められてくるのではないかというふうに考えています。
昨日、三谷議員が、少子化対策として労働ルールの緩和に対する知事の所見はお伺いしましたので、あえてここで聞こうとは思いませんけれども、雇用経済部長には、ワークライフバランスを促進する中で、非正規労働者の育児休業取得の推進も図っていけるのかどうか、そこら辺のところをお伺いしたいと思います。
〇山川部長 県では、委員御指摘のように、非正規労働者も含めて全ての労働者にとって仕事と家庭が調和し、働きやすい職場をつくることで企業の人材の確保、定着、育成の可能性を高めることを目的に、企業におけるワークライフバランスの促進に取り組んでおります。
今やっておるのは、企業の総務担当者を対象にしたセミナーを開催したり、働きやすい職場づくりに取り組む企業を認証し、すぐれた取組を表彰する「男女がいきいきと働いている企業」表彰・認証制度に取り組んでいるところでございます。当該の認証制度では、法律で定める基準を超えた育児休業期間の設定や育児休業の取得実績などを評価項目の一つにしておりまして、例えば県内の企業を昨年度表彰した事例でございますが、非正規社員も育児休業をほとんどとっている。正社員、非正規社員とも育児休業期間が1年6カ月と法定期間以上の休業が取得可能となっている。正社員、非正規社員とも、育児休業期間中に自宅のパソコンから会社の情報を見ることができるシステムにより、復職をスムーズにしているなど、すぐれた取組をしている企業を表彰したところです。
今後は、私どもも頑張っている中小企業が評価されるよう、企業独自のこのような取組を記載する、例えば我が社の自慢と、そういった欄をつくりながら制度の見直しを行いまして、企業のワークライフバランスの促進につなげていきながら、これからもそういった育児休業がしっかりとれるように取り組んでいきたいと思っておりますし、平成26年度におきましては、国の地域人づくり事業を活用いたしまして、仕事と家庭を両立する制度を設ける際に、就業規則の改正等を支援するため、社会保険労務士等の専門家の派遣を行う、仕事と家庭が両立できる職場づくり支援事業などを実施し、非正規労働者の育児休業の取得にもつなげていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
〇舟橋委員 少子化対策のポイントの中で、いわゆるライフステージごとの対策を行いますというのが一つと、それから三重県独自で男性に不妊治療の助成制度を行いますというのが特徴の一つにあろうかというふうに思うんですけれども、ここからは余談ぽいんですけれども、人口増加率の高い開発途上国では、子どもたちを育てているのは親だけではありません。おじいちゃんであったりおばあちゃん、おじさん、おばさん、いとこやとか兄弟姉妹、また場合によったら地域の人たちが一緒になって子どもを育てています。親族の縁、地域の縁の中で育っているからこそ経済的に貧しくても子どもたちはたくましく育っていくんだろうなというふうに思います。
一方、日本はある面では親族の縁、地域の縁を切って核家族化で父母のみが子育てをするという方向に進んできました。その結果、終身雇用とか年功序列賃金の時代ならともかく、先ほどあった非正規が4割を超えるような雇用形態では、夫婦共稼ぎの家庭は子づくりが遅れたり、子育ての負担も大きくなってきました。そして若者の貧困化が進む現在、多くの若者が結婚することすら難しく、子どもを育てる余力もなくなってきているというのを感じます。他人から干渉されない自由というのは確かにあるかもしれませんし、自立的印象の強い核家族化から、助け合いながらお互いを生かしていく成熟社会というのがこれからの一つのあり方かなというふうに思ったりもしています。
少子化対策のポイントの一つに、家族のきずなづくりというのがありました。昨日も是非は話題になりましたけれども、県民総ぐるみで少子化対策に取り組む機運を醸成する費用として、三重県少子化対策推進県民会議の設置の費用が567万円とか、一行詩コンクールの家庭の養育力向上事業328万円とか、フェスティバルをやるんですか、家族の絆強化事業782万円余の事業が入っています。そうした中で、3世代同居という価値観を決して強要するものではありませんけれども、先ほど申し上げた親族の縁や地域の縁を活用した子育て環境を醸成していってもいいのではないかなというふうに思いますし、今後、団塊の世代以降も大量の定年退職が続きます。彼らに若い世代の子育て支援に参加いただけるような環境を届けてもいいのではないかなというふうに思いますけれども、そういったところの知事の所見をお聞かせいただきたい。
〇鈴木知事 親族のきずな、地域のきずな、それから団塊の世代以降の皆さんの御活躍ということですけれども、全く委員と同感でありまして、実際にうちも、特に妻の母親の手伝いがなければ、子育てが全然できませんので、そういう意味では親族の助けというのは非常に助かっていますし、いずれにしても押しつけはできないけれども、そういうのは大切だというのは私も同感です。子育て家庭を、あるいは子育てをしている母親とかを孤立させないというために、あらゆる手段を講じるという意味で、そういう選択肢があるというのは大変重要だと思います。
それ以外にも、子どもの生育にも非常にいいというふうに思っています。実は私が知事になる前、経済産業省へ勤めているときに、ある大変ホスピタリティーの高い海外系のコーヒー会社で、Sターバックスというんですけれども、そこの会社の人事部の方に聞きました。なぜ皆さん、そんなホスピタリティーが高いんですか、採用のときに何か見ているところがありますかと聞いたら、1点だけありますと。祖父母と暮らしたことがある人というのは、優先してとっていますということを言っていました。それはやはり祖父母と暮らすことで、子どものホスピタリティーとか受容力とか、そういうのが高まるというようなこともあったので、生育上も非常にいい効果があるのではないかとも思います。
そこで、今、例えば津市ではソフリエみえという、団塊の世代以降の先輩方々が子育てを応援しようというNPOの方々がおられたりとか、あと川越町でもこの前、私、行かせていただいたんですけれども、ファミリーサポートセンターで地域の皆さんで、例えば川越町とか県外とか、県内の川越町以外のところから来られる方が多いので、そういうのを地域で支えようというような取組もやっていますので、そういうのをしっかりPRしていく、そういうモデル事例を横展開していくというのが大事かなというのと、それから委員御指摘のとおり、県の取組も、例えばみえ次世代育成応援ネットワークというのが1200の団体が入っています。子育てサポーターというのは5000人います。しかし、ここに地域の視点とかは余りなかったですね。県全体でとにかく集めればいいだろうという感じだったので、今年はその予算の中にも入っているんですが、その人たちに地域別会議で地域にもっとコミットしてもらって、地域のきずなで育てるということを重視していこうというのも予算の中に入れていますので、委員御指摘のようなそういう観点で親族のきずな、地域のきずな、団塊世代の活躍、そういう視点も入れて、そういう選択肢もある子育て環境の整備に取り組んでいきたいと思います。
〇舟橋委員 期待し、今年度のそれぞれの事業を見せていただきたいと思います。
続きまして、中学校スポーツ力の向上についてお聞かせをいただきたいと思います。競技スポーツの推進の中で、高等学校運動部の強化指定の充実に加え、新たに全国大会で活躍が期待できる中学校運動部の強化指定などを行うことにより、ジュニア少年選手の発掘育成強化を計画的に推進するとして、競技スポーツジュニア育成事業4672万円余が計上されています。
高校の場合はバレーボールだったらどこどこ高校、サッカーだったらどこどこ高校というのがありますので、そこを目指してそれぞれの競技種目を一生懸命やっている中学生は進学をすることができます。しかしながら、このお話で、中学校運動部の強化指定となりますと、子どもたちは中学校を選ぶことが高校のようにできないわけですよね。そうした中で、果たしてこれが効率的なんかどうかという思いが私はあります。それよりも、今まで全種目ではないというのは認識の上ですけれども、三重県選抜というような、各地域から集めてきた選抜チームというのをつくっています。そういった子たちは、恐らくはバレーボールだったら何々高校というところに流れ込んでくるわけですね。そうした際には、やはり中学校、高校で一体感を持った選手の育成、指導ができるんじゃないかなというふうに私は思うわけでございます。そういった意味では、今回の事業についての効果というのが少しわかりにくいところがありますので、一度、そういう点、説明をいただきたいなと思います。
〇世古局長 中学生を含めましたジュニアの育成強化の関係でございますけれども、こういったジュニアの育成強化につきましては、三重県競技力向上対策基本方針の中でも、その必要性につきましては示させていただいておりますけれども、そういった中で、委員のほうから御指摘がありましたように、高等学校の運動部につきましては、既に強化指定をさせていただいております。平成26年度からは新たに中学生につきましても強化指定を進めていきたいというふうに思っております。
それで、具体的には、中学校の強化指定は、全国大会で活躍ができるような中学校の運動部に対しまして、遠征費でありますとか、合宿費でありますとか、そういった活動に対しまして強化、支援をしていきたいなというふうに考えております。ただ、この中学校の強化指定の取組の方向ですけれども、高等学校の場合には、複数年度指定をさせていただきまして、拠点化を図るというふうなことを目指しておりますけれども、中学校の場合には、そういった拠点化を目指すものではなくて、単年度指定を原則にいたしまして進めたいと思っております。決して拠点化を進めるものではなくて、地域で育った選手なり、あるいは地元の運動部なり、そういったものを強化、支援していきたいなというふうに思っております。当然、これを進めるに当たりましては、教育委員会なり、あるいは中学校体育連盟、競技団体等と十分に調整をしながら進めていきたいというふうに思っております。
一方で、今委員のほうから御指摘がありましたように、既にいろいろな競技団体のほうでも、ジュニアの強化指定支援を進めております。これは例えば三重選抜のチームをつくったりとか、そういった中で、それぞれ競技団体の実情に応じた形で進めておりますけれども、今後は平成26年度におきましては、こういったことに加えまして、新たに競技団体から選抜を受けました有望なジュニア選手に対しましては、チームみえジュニアというふうなことを指定もさせてもらいながら、そういうところで意識の醸成も図りながら、競技団体とそれから保護者と、そういったことと一体となって、つなげて支援をしていきたいなというふうに思っています。
いずれにいたしましても、競技力向上対策本部の中でのこういった中学校指定とか、チームみえジュニアの指定とかも含めて、あるいは競技団体等の強化、支援も含めて、総合的に進めてまいりたいなと、そういったことがジュニア選手の競技力向上につながるのではないかというふうに思っております。御理解をよろしくお願いいたします。
〇舟橋委員 中学校の場合、単年度で指定なんですね。そうすると、結局優秀な子どもに補助を出すのか、学校へ出すのか、読み取りにくいと私は受けとめます。日本のオリンピック選手がレベルアップしたのは、ナショナルトレーニングセンターができたからやというようなテレビの報道もありました。優秀な人材が種目を超えて一堂に会して切磋琢磨することによって、初めて競技レベルというのは上がっていくようなところがあろうかというふうに思います。いろいろな手法を試行してもらうのは結構ですけれども、やっぱり私自身の思いは何とか選抜みたいな形のほうがいいのではないかなというふうに思っています。
同時に、教育委員会のほうでも学校体育充実事業費810万円、それから運動部活動充実事業費3410万円、これがあるんですけれども、これとの整合性はどうなっているんですか。
〇山口教育長 お答え申し上げます。
中学校の運動部活動につきましては、我々のほうといたしましては、まずは中学生を指導する教員の競技力の向上ということで、全国的に著名な指導者に来ていただいて、そしてそこで県内の中学校の先生が学んでいただくというような授業と、もう一つは例えばバレーボールが強い学校があったら、県内のベスト4ぐらいの中学校のチームを呼んできて、例えば県外から強いところのチームと一緒に試合したり練習したりすると、そういうお金が3000万円余でございます。
そして、体力の向上のほうにつきましては、これは三重県は学力と体力とともに全国平均を下回っておりますので、総合的に取り組もうということでございまして、体力向上推進アドバイザーとか、あるいは生活習慣を見直すとか、そういうところのお金となっております。
〇舟橋委員 聞いていて、先ほどの世古局長の中学校指定と教育長のお話と、部局は違いますけれども、上手に有効に使っていただきたいなという思いを持ちました。中学校だけではなくて、それこそ選手を発掘していくためには、もう一つ下のスポーツ少年団だとか、地域スポーツクラブだとか、そういうところにも配慮をしながら、これから選手の育成、掘り起こしというのをしていっていただきたいなというふうに思います。
割り当てられた時間がおおむね過ぎましたけれども、最後に、今日これ予算決算常任委員会で、明日からは行政部門別常任委員会ということで、3月末を迎えるわけでございます。この中にも、3月末をもって定年退職をされる、また一部、早く退職される方もおみえやに聞いておりますけれども、この間、長く県政に頑張っていただきましたことを感謝申し上げて後任にかわります。ありがとうございました。
〇杉本委員 おはようございます。新政みえ2番目、津市選出の杉本熊野です。よろしくお願いします。
平成26年度当初予算にかかわって、4点ほど質問をさせていただきたいと思います。
1つ目は、がん対策についてであります。三重県がん対策推進条例案が、今回上程をされております。それにかかわって、主な事業が3つほど上げられております。がん予防・早期発見事業、がん医療基盤整備事業、がん療養生活向上事業の3つなんですけれども、平成25年度の予算と比べますと4000万円ほど減額になっております。中身を聞きますと、地域医療活性化の基金がなくなったのでということではあったんですけれども、それを差し引いても減っております。ですので、この年に予算が増えることなくがん対策を推進していくということですので、県としては条例を制定し、平成26年度は、どんなところに力を入れてがん対策を推進していこうとしているのか、そこのところをお聞かせいただきたいと思います。
〇細野局長 がん対策につきましては、委員から御指摘のありましたとおり、当初予算、平成25年度に比べて26年度当初は4000万円ほど減額となっております。今、お話がありましたとおり、地域医療再生基金が今年度で終了ということで、これまでがんの疫学研究とか、ICTを活用した医療ネットワーク、これをやっていきまして、ネットワーク等につきましては、一定のところ、関係病院も増えたということで成果も上がってきております。
それで、これまで三重県がん対策戦略プランを掲げまして、これに基づいてずっとがんの予防、それから早期発見、治療、予後に至るがんのそれぞれの段階に応じた施策を講じてきたところです。今回、条例を議会に提案させていただいておりますけれども、改めて県、それから市町や医療機関、民間の方々、責務、役割を明らかにしまして、そしてがん医療の充実、がんに関する研究等をやっていこうということで条例化を進めておるところでございます。その条例の中にも書き上げておりますけれども、がんの教育、それから就労といったところの就労につきましては、がん患者就労支援モデル事業というのを上げまして、これは相談業務に当たっていただく社会保険労務士等に、来ていただいて相談に乗っていただくとか、就労にもターゲットを当てた形で進めてと思っております。
それから、がん教育につきましては、小中学校でどういった形で教育の中に盛り込んでいけるかということで、モデル的にこれも進めようという、特にこのあたりがさらに注力をしていくところだというふうに考えております。
〇杉本委員 特に注力していただく点として、教育とそれからがんの相談支援で、就労支援のところにもという御回答をいただきました。今、3人に1人ががんで死ぬということで、今後、高齢化が進むと、もう間もなく2人に1人という状況であります。私も家族におりますし、それから身近な友人や友達にも、本当に増えてまいりました。何十年か前に比べると、本当に身近な病気でありますし、それに伴っていろんな課題やらニーズも出てきています。その中の一つに、やっぱり就労支援というのがあります。私も何人かに相談を受けることがあるんですけれども、まだ御家族もあって、お子さんもあって、働き続けることが必要な方が、やっぱりがんによって、就労に大変不安を覚えているというか、そういったあたりの取組が今後必要やなというふうにも思っているところです。
厚生労働省の調査によりますと、がんに罹患した人で依願退職をした人が30%、それから解雇が4%という数字が出ております。望んでこういう形になっている場合とそうでない場合がありますので、そういった相談がこれまでなかなかしにくいところがあったろうと思いますので、ぜひそのところを先ほど言っていただいたようにお願いしたらと思うんです。
実は私、去年、健康福祉病院常任委員会の県外調査で静岡がんセンターへ行かせていただきました。そこでよろず相談ということで、たくさんのがん相談を受けていただいていて、そこの中でやっぱり就労支援というのが今後、大きな課題になるということも伺ってまいりましたので、来年度、そこに少し取り組んでいただくということなので、お願いしたいと思います。
そして、先日、私、三重県がん相談支援センターに行かせていただきました。その中で、相談者の年齢を見させていただきましたら13歳というのがありました。お聞きをすれば、やっぱり小児がんの相談というのが今後、本当に大事やなということでありました。特に休んでいて、もう一回学校へ出て行ったときに勉強が遅れているということやら、やっぱり病気のために引きこもりがちになってしまう子ども自身や親御さんやら、そういったところへの相談機能というのが今後すごく大事だというお話を伺ってまいりました。今回はその部分は入っておりませんけれども、ぜひそういったところにも今後、取り組んでいただきたいというふうに思っています。これからさらにがん対策というのが重要になってきますので、ぜひそういったところもニーズをしっかりと把握をしていただきたいなというふうに思っているところです。
それから、この中で、私、がん対策でとても気にかかっていることが1つあります。それは市町によってがん健診の受診率が非常に格差があることです。そのあたりのところをどう埋めていくのかということや、それからがんの種別というんですか、それでは胃がん検診が非常に受診率が低いという現状があります。けれども、胃がんの死亡率というのはすごく高いわけですので、そのあたりのところを今後どうしていくのかということが気にかかっておりますので、そこを少しお聞かせいただければ、来年度の取組としてどのようにお考えか、お聞かせください。
〇細野局長 がん検診、特に市町でやっていただくことにつきましては、これまで各市町、4年間で順次やっていただくという予算をがん予防・早期発見推進事業ということで組んでおりまして、改めてこれを活用していただいて、4年目になってきますが、やっていただくというふうにしております。
それから、一般のがん検診と特定健診をセットにして受けていただくというような手法が結構他県でもあったり、県内でも進めていただいているところがあります。効率的、効果的なそういう受診ができるように、こちらもいろいろいい事例を提供してやっていただこうと思っています。
いずれにしましても、がんというのが、これまで死の病というようなことを言われてきましたけれども、今は早期発見ということであれば、9割方、復帰していただく、そこはまさにがんの病気とつき合って、治ってからもつき合っていくというようなことでありますので、先ほどの就労のことにもかかわりますけれども、予防のほうにもしっかり力を入れていきたいというふうに思っております。
〇杉本委員 ありがとうございます。どうぞがん検診の受診率がさらに、年々上がってきてはいるんですけれども、さらに向上していきますようにお願いをしたいと思います。
昨年度、三重県がん対策戦略プラン第2次改訂版ができて、今年がん対策推進条例ができて、制度というか、仕組みは整いましたので、いよいよしっかりと取り組んでいただくときだなというふうに思っておりますので、来年度の取組を期待をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
2点目は、みえ防災・減災センター事業費2500万円についてなんですけれども、議案質疑でもしていただいたので、概略はお聞かせをいただいているんですけれども、もう少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。県は2500万円です。これは三重大と県で共同ですので、そうすると、三重大学の予算はどれぐらいでしょうかということ。それから人の配置、人数、職務、どんな仕事をするかということなんですけれども、県が何人で大学側が何人なのかというあたりをお聞かせください。
〇稲垣(司)部長 まず1点目が概略として、予算2500万円と大学側の予算はいくらか、という話ですけれども、県の予算は2500万円余で、大学側が一応3600万円を用意しています。合わせて6100万円で、基本的に中でやる事業に関しては、その6100万円でやるということで、色がついているわけではないんですけれども、大学側と県がどうというふうに、一応経理上、分けておりまして、2500万円、県の事業費でもって人材育成活用、あるいは情報収集啓発等々、いろいろな事業をやると。大学の3600万円のほうで人件費をもつということにしております、基本的には。ただ何度も言いますが、全額合わせてそれを使い分けているだけのことであります。
あと、次の質問が人の配置です。センターとして、県の人件費も使うんですけれども、センターとして雇用するのが8名おります。県職員は2名駐在をさせるつもりでおります。その8名は、体制としましては、事務局長として1名、これは今のところ、県が探していて、県のOBを配置したいなというふうに思っています。事務局長が1名、専任教員、これは現在も1名おるんですが、あと1名は大学のほうで手配する予定で、特任助教とかいう形の方が2名。あと研究員として1名、コーディネーターが1名、そしてあとは補助員が3名という内訳で事務局体制をもちたいと思っています。そこにうちの職員が駐在として入って、10名体制で事務局をもつということです。センター自体には、センター長というのが当然おりまして、それは大学側の理事兼副学長を充てるということで今、話を進めておりまして、あと運営に当たりましては、あくまで今申し上げた10名は事務局の職員でありますので、運営委員会等をつくりまして、運営委員長は今のところ、まだ話し合いをしておるんですけれども、多分防災対策部長になると思いますけれども、そういう形です。あとは今までも大学の先生には多数お世話になっておりましたけれども、いろいろな事業を推進するに当たりましては、御承知の川口先生とか、様々な先生にいろいろな授業、あるいは講義等々で参加していただくと、そういう形をとらせていただくつもりでおります。
以上です。
〇杉本委員 ありがとうございます。私、このセンターで懸念していることが2つあります。1つは、駐在される2人の県職員というふうにおっしゃってくださったんですが、それが二、三年で入れかわっていくというようなことにならないだろうかというか、防災は、これからの三重県にとって、本当にずっと重要な課題ですので、本当に防災人材の行政職の皆さんの人材というのは、すごく大事やと思っているんです。かなり専門的な知識も必要な分野ですので、大学側はずっと専門でやられる方がおられる。その中で、県が二、三年で入れかわっていくということになると、それはいいのかな、それでいいんだと、そういう体制だという考え方もあるかと思いますが、どうかなというのが1つです。
それからこれまでここで担っていただいた機能は防災企画・地域支援課が担っていた部分が大きいと思うんです。今度から、そこにかかわる、特にここではハードというよりは、ソフトのところ、防災訓練であるとか、防災の日常化であるとか、そういったところの機能というのがすごく集積されていくんだろうなと思うし、そこを中心に市町やら地域へ発信していただくんだろうなと想定をしているんですけれども、そのときに、それはセンターの仕事だからとか、県としてはセンターと連携をしてというようなことで、責任の所在というか、そういった地域の防災の力を強化していく責任が行政ではなくてセンターにというようなことになってしまわないだろうかとか、責任の所在が曖昧になるんではないかということが懸念されるところなんですけれども、そのあたりのことについてはどうお考えでしょうか。
〇稲垣(司)部長 駐在する2名の職員が二、三年で入れかわるのではないかというのは、どうしても人事ローテーション上、やむを得ない部分もあろうかと思いますけれども、私ども幸い、幸いといっていいのか、防災に関しては専門の職もありますものですから、そういった人たちをやるといったら、その人たちの人事をするみたいでだめなんですけれども、そういう人たちもおりますものですから、できるだけ長くやれるようなことは考えていきたいとは思いますが、人事ローテーション上の制約があるということは御理解いただきたいと思います。
ただ、その駐在している2名だけに頼ってやるわけではなくて、先ほど防災企画・地域支援課がという話をされましたけれども、今回考えておるのは、全面的に私ども防災対策部が一緒になってやっていくつもりでおりまして、例えば今までやっていた防災コーディネーター講座等々ありますけれども、今回新しく市町職員向けの災害対応の専門的な講座をやるつもりでおります。その講師なんかは、実際、災害対策課の職員を充てるつもりでおりますし、あとうちの専門員、指導員も行きますし、先ほど私、運営委員長は私だと、部長だという話をしましたけれども、そんな形で全面的にかかわっておりますものですから、その2名に全てを負わせるということではなくて、その2名が人事で変わっても、防災対策部としてはしっかり守っていける体制はとりたいと思っております。
一方、それは責任の所在の話にもつながっていくと思いますけれども、センター長は、三重大学ですけれども、副センター長はこちらがやりますものですから、そんな形で全面的に防災対策部がかかわっていきますので、センターがやるから防災対策部は関係ないよということにはならなくて、むしろこっちの負担が大きくなるのかなぐらいな気持ちでおりますので、そういった懸念はないと考えております。
〇杉本委員 ありがとうございます。そういう形になっていきますように、防災力が強化されていきますようにお願いをしたいと思います。
それで、行政職の防災人材のことなんですけれども、私、静岡県の今、部長代理をしてみえる方かな、その方と実は岩手県山田町でお目にかかりました。そのときに静岡県の話があって、静岡県で防災のことを専門にずっとやっている人材が何名かいるというお話を聞かせていただきました。やっぱり今後のことを考えると、そういった行政の中での人材育成だとか配置というのが、私はますます必要になってくるというふうに思っておりますので、そのあたりも考えてはいただいていると思うんですけれども、引き続きお願いをしたいと思っております。
防災人材については、女性の防災人材の育成と活用について、これまで何度か課題に上げさせてもらってきました。女性議員フォーラムをずっと大久保議員と小島議員と私と3人でさせてもらっているんですけれども、ここ2年間は女性と防災が課題でありました。そういった人材を育成していくこと、それから活用していくことというあたりが課題であったんですけれども、そのあたりの状況を少し教えていただきたいのと、私はそういった取組も、さらにみえ防災・減災センターができる中で進めていただけたらというふうに思っておりますので、お願いしたいと思います。
〇稲垣(司)部長 女性の防災人材育成は大変重要だと思っております。これを始めたときに、防災コーディネーターを例に挙げれば、500名中100名、約2割しか女性がいませんでした。そこで、自慢めいた言い方になって恐縮ですけれども、女性講座をつくろうやと言ったのは私なんです。それでつくろうやと言ったときも、職員はちょっと女性だけに特化するというのはいいのかという思いを持ったんですね。あとで笑い話をしたんですけれども、川口先生なんかは大反対されたようで、それは無理だと、集まらんよという話があって、いや、やろうと僕が強引にやって、結果的に大成功だったと思っているんです。というのは、講師の先生方も活気あふれるパワフルな女性の講座はすごかったと、講師の先生が皆さん言われたんですね。認定証を授与するのは私の役だったので、最後、認定書を渡すときも、複数の方がこういった講座、本当にありがたかったと言われたのは、やっぱり女性の方はどうしても女性だけというああいった講座をつくってもらわないと出にくい方も結構おられたみたいで、あれがあったために出て来られてよかったということを言われました。
私、実は最後の講座を持たせていただいているんですけれども、そのときにもいろいろな話をするときに、防災はこうあってほしいという期待を込めて申し上げたときに、防災は覚悟と辛抱強さが要るという話をしたのにあわせて、さらに要るのは、防災は優しさと思いやりであるという話をさせていただきました。女性が優しくて男性が強いとか、そんな偏見で言っているつもりはないんですけれども、やっぱり女性特有のそうした優しさが防災では大事だという話をさせていただいて、今後も期待するということを言わせていただいております。したがって、うちとしても女性講座は今後も続けていきたいなというふうに思っていて、センターの中でも、コーディネーター一般講座もやりますけれども、女性講座もやっていきたいというふうに考えております。
〇杉本委員 ありがとうございます。
それで、女性人材の育成なんですが、育成された人材に地域偏在があります。よく御存じだと思います。特に南のほう、やっぱり大きな被害が想定されるところでの女性人材の育成がまだまだこれからというところがありますので、センターができましたら、どうぞ出前講座とか、地域に出向いていただいて養成をしていただきますように。そしてまた、育成はされたけれども実際に活用されているかというところには今後の課題があろうかと思います。訓練に出させていただいても、コーディネーター等で女性の方がいらっしゃるときというのは、すごく少ないですので、ぜひそういった方が地域で活躍できるようなこともお願いをしたいというふうに思っているところです。
間もなく東日本大震災発生から3年目を迎えます。最近、少しテレビ報道が増えてはきていますけれども、報道も少なくなり、三重県からの支援とか交流も少なくなってきています。それにつれて防災の意識が薄れてきているのではないかなというふうに思っているところであります。ですので、このセンターができることをきっかけにして、さらに防災の日常化とか、三重県の防災力が強化されるようにお願いをしたいと思います。
それでは、次の質問に入らせていただきます。
もう出尽くした感のある三重県中小企業・小規模企業振興条例案、もう出尽くして、何も残っていないと思ったんですが、でも現場からは重ねて言うてほしいという要望がありました。新政みえのほうからは、中村進一議員が代表質問で、そして日沖議員、三谷議員、そして自民みらいからは水谷隆議員が質問いただいて、本当に残っていないんですが、一つだけ質問をさせていただきたいと思います。
6名の方を置いていただくということで、1人は統括として、5名が地域インストラクターとして、それぞれの推進協議会と連携という形になると思うんですが、この5名の方はどこに机があるんでしょうか。そのことを教えていただきたいと思います。というのは、現場からは本当にいろいろお聞かせいただく中で、やっぱり人が足らんのやと、この事業をしていく人が足らんのやと、補助メニューを展開できる人材が不足している。小規模事業所は本当にこの補助事業を受けていくための人がおらんのやと。国のメニューはいろいろあるけれども、それを展開できる人やら、そういう人がある事業所はどれほどあるんやと、これが非常に多い声でありました。ですので、この人の配置は、非常に期待をしているところですので、どこに配置をされるのかというところを教えてください。
〇山川部長 地域の配置については、所属につきましては、公益財団法人三重県産業支援センターに所属としては配置をさせていただきますが、実際の業務は県内の5地域ということで、そこに駐在をさせていただきます。どの場所だというのは、今、商工会議所とか商工会にお話をしておりまして、実際、デスクを置く場所のこともございますので、今そこら辺をしっかり御協議をさせていただいて、基本的には駐在をしていくということで今、御協議をさせていただいておりますので、いろいろ商工会の方々、商工会議所の方々、特に小規模企業の支援をしていただく、私どもでいう、三重県版経営向上計画をやっていただくときに、新たな仕事だと思っておりますので、そういったものを中心に経営指導員と一緒に対話しながら、企業の現場に入っていきながら一つ一つ解決していきたいというふうに考えております。
〇杉本委員 地域に駐在ということですが、商工会は24、商工会議所12で合計36カ所ありますから、どこに置いていくのかというのは、その地域ごとで決めていただくんでしょうけれども、推進協議会は5月に発足とお聞きしましたので、この駐在をどこにするのかというのは3月中にお決めになるんでしょうか。
〇山川部長 当然のことながら、3月中に決めたいというふうに思っております。ただ、人の配置も、これから予算をお認めいただきましてから、公募という形もとらせていただきますので、そこは商工会、商工会議所としっかり話をしておりますので、いつまでと言われても、向こうも御都合がございますので、ぜひそこら辺は早急に場所については決めていきたいというふうに考えております。
〇杉本委員 少し場が和みましたので、3月いっぱいということで、あと少しの時間になりますけれども、ここを一番期待をしてみえると私は思いますので、まずは、ぜひ4月1日に動き出せるようにお願いをしたいと思います。
それでは、最後の質問は、地域女性活躍促進事業費についてであります。追加議案として急遽上程をされました491万円ですけれども、これは多分国のほうの男女共同参画局のほうの交付金の関係だと思うんですけれども、事業の目的、概要について教えてください。
〇竹内部長 今回、国のほうで地域女性活躍加速化交付金というのができまして、その交付金を活用して、地域女性活躍促進事業ということで、主に5つの事業を考えております。総額では490万円余りでございます。まず地域経済団体と連携をいたしまして、女性活躍推進連携会議を設けて行動計画をつくる、あるいはキックオフ大会をやって企業、団体等と一緒に女性の活躍を進めていくと。それから2点目は、そういう形の表彰も考えております。さらに経営者等を対象といたしまして、女性人材の育成、活躍、こういったことの仕組みづくりなどのセミナー、あるいは女性のネットワーク、女性のキャリアアップネットワーク、これは女性管理職のネットワークを構築して交流会をやっていこうと。あとは女性の起業、創業の支援、こういったことも含めて、全体として5本の事業で取り組んでいこうと思っております。
以上です。
〇杉本委員 ありがとうございます。
202030という数字があるんです。2020年、東京オリンピックの年ですけれども、2020年までにあらゆる分野への女性の参画の割合を30%にということで、202030というんですけれども、この事業の大もとは、そこにあります。これ内閣府男女共同参画局の地域における女性活躍の加速化、その中の事業だと思うんですけれども、成長戦略の中核を成す女性の活躍を促進し、202030を実現していくためには、地域でも、それから企業においても女性登用の取組をしていくことが必要ということが大もとになっています。
国のほうも今、1月31日に内閣府は初めてなんですけれども、ホームページで上場企業の女性の参画率を公表しております。3552社のうち1150社が自分の社の女性参画率を公表しています。三重県は5つの上場企業があって、その中の1社、百五銀行が公表しております。百五銀行は、従業員数2467人のうち管理職は1118人、うち女性は119人で、全体に占める割合は10.6%、役員は19人、うち女性はゼロということを公表しております。この事業、先駆けてやったのは福岡県の福岡県議会なんですが、福岡県は賛同いただく企業に目標値を立てていただいて、それに向かって進めるということをやっておられます。三重県は、そこのところをやられますか。各企業に数値目標を設けていただいて、自主宣言していただいて取り組んでいただくというところをしていただく予定でしょうか。どうでしょうか。
〇竹内部長 数値目標の設定を各企業にというお話なんですけれども、まずは地域経済団体等と連携して、連携会議、女性活躍推進連携会議を設けて、その中でどういった形で企業が自主的に取り組んでいただくのか、例えばそこでは御指摘があったように、女性管理職の割合の向上に向けて人数等の自主目標を設定していただくというのも一つの方法だというふうに考えておりますけれども、その連携会議の中で決定をしていきたいなというふうに思っております。
〇杉本委員 ありがとうございます。
安倍政権は女性の活躍を成長戦略の中核に据えておられます。2020年までに管理職に占める女性の割合を30%にするという目標を掲げておられます。今後、改定される予定の成長戦略では、企業に対して女性登用の目標値を設けるように促し、女性登用に積極的な企業に補助金の交付選定などで優遇するという改定案が今、出てきているところであります。そういう中でありますので、県内企業、いろいろなお声があろうかと思いますけれども、これに限らないんですけれども、ぜひ実効あるものにしていただけたらと思いますし、福岡県の場合は実施主体は県ではありませんでしたけれども、三重県の場合は実施主体は県ですので、もしそのような取組をするとなれば、県も目標値をきちっと定めてやっていただく必要があるというふうに思っています。
それから、少し残った時間で、これに関連しながら少子化対策について少し意見を言わせていただきたいと思っております。女性の労働者の6割は非正規労働者であります。先ほど舟橋委員の質疑でもありましたけれども、やっぱり少子化対策をするときに、育休とかを取るのは正規職員の話ですので、ワークライフバランスも正規の職員にかかわることが多いですので、やっぱり非正規の女性たちの問題をどうするかというのが、すごく大事だと思います。妊娠して、出産しても仕事をやめなくてもよい、働き続けることができるということが、すごく安心して産めるという環境になると思います。子どもができたらやめやんならんということやったら、2人、3人ってなかなかしんどいです。ですので、妊娠、出産しても働き続けられるという環境をどうつくっていくかということだろうと思います。
女性の就業率が高い国ほど合計特殊出生率は高いです。これは本当にきれいな相関関係が出ています。時間がないんですけれども、ニュージーランド、一番高い合計特殊出生率2.1、女性の就業率は74%、アメリカは2.0、女性の就業率は70%です。それに比べると、やっぱり日本は低いです。そしてさらに低いのは韓国なんですけれども、非常に女性の就業率が低い国ほど合計特殊出生率は低いです。これは本当に国際的にはきれいな相関関係が出ているので、そのあたりが少子化対策としては非常に大事でしょうし、この間、何度もありました非正規の雇用者の労働を減らしていく。これ鳥井局長が言ってみえましたけれども、実は少子化社会対策白書に出ているんですけれども、30歳から34歳の男性で結婚しているのは正規の社員は57.1%、派遣の社員は24.9%、パート・アルバイトは17.1%であります。正規職員ほど結婚をしている。非正規はやっぱりできないです。しにくいという状況があります。
それから、理想の子どもを持たない理由、これは子ども子育て白書に出ております。2人、3人欲しいけれども、なぜ希望の子どもを持てないのか、持たないのか、断トツ1位は、子育てや教育にお金がかかるからであります。そういったところへの対策があって、本当に20年先の少子化対策になっていくんだろうと思います。
そして、最後に、私は意識を変えていくことというのはすごく大きいと思っています。私、知り合いの方が、お父さんなんですけれども、息子に結婚してほしいんやけれども、なかなか紹介してって言えへんのさって、給料が安くてとおっしゃったんです。やっぱり男は外で働いて一家の家計を担い、女は家で家事、子育てという意識が強過ぎると、それが強過ぎると、やっぱり今は結婚しにくい時代です。ともに働き、ともに子育てをしという環境をどうつくっていくかというか、そのあたりのところがこれからの少子化対策に一番私は必要なところで、国に負うところが多いので、県としてはその中で何ができるかという話だろうと思いますけれども、そういったところを踏まえて目標値を設定するならば、根本的なところを踏まえていただいて目指していただきたいなというふうに思います。
以上です。
〇藤根委員 皆さん、おはようございます。総括質疑、新政みえ3番手、熊野市・南牟婁郡選出の藤根正典です。委員長の許可をいただきましたので、平成26年度当初予算について、新政みえの残りの時間で何点か質疑をさせていただきたいと思います。初の総括質疑ですので、よろしくお願いいたします。
まず、当初予算のポイントの3つの柱の1つ、三重のブランド力アップバージョン2の熊野古道世界遺産登録10周年関連事業についてお伺いいたします。
先日、環境省が中心となって三重県、そして南郡熊野の3市町が協力して実施している七里御浜防風林グリーン・グロー作戦というのに参加をしてまいりました。七里御浜の松の植樹とそれから松林の中のごみ拾いを毎年地道にやっていただいておりますが、七里御浜はかつて和歌山県の速玉大社や那智大社へ人が往来する浜街道としてにぎわいを見せたところです。しかし、昭和30年代から松枯れが始まりまして、平成となって松林を復活させようというような意味からも、グリーン・グロー、GG作戦が続けられております。地域の皆さんも家族一緒になって参加していただいて、松といっても、今は病気に強い松を植樹をしていただいておるわけなんですけれども、これは七里御浜の海には砂利を入れていただく養浜事業もしていただいておりますが、そういうところも含めて、防災対策とともに、かつての美しい景観を取り戻そうという意味で大変いい取組ではないかなというふうに思っております。
こういう取組も熊野古道、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産となったことで、そして10周年を迎えたということで、さらに今後も続けていくということについて意味があるのではないかなと思っております。
さて、県の事業としては、熊野古道伊勢路キャンペーンということで、伊勢から熊野に続く道は人々の祈りと幸せを結ぶ路である。幸結びの路として、ホームページを開設していただいて、ポスターやパンフレットなど、10周年記念に向けて、本番に向けての事業を進めていただいております。先日も事務所にみえた方が、ポスターを見て、幸結びの路というその言葉を気に入ったというようなこともおっしゃっていただきました。またさらには、先日も三重テラスにおいて、実はこれ、全部熊野なんですというような形で、イベントも開催されました。伊勢から東紀州へ、熊野へと人々をいざなうというPR活動を今年度も実施していただいておりますし、また来年度、本番ということになれば、そういう活動も充実していただけるというふうにも思っております。
そのような今年度の取組を踏まえた上で、来年度、当初予算として熊野古道世界遺産登録10周年関連事業に南部地域活性化局や雇用経済部、環境生活部、観光・国際局、教育委員会と総合的な事業というような形で2億5972万2000円が計上されております。
そこで伺いたいんですが、熊野古道世界遺産登録10周年に向けて、いよいよ本番を迎えるということで、知事が10周年事業にかける思い、そして事業を通じて目指そうとしている三重県の姿といいますか、南部東紀州の姿というものについて御確認をさせていただけたらというふうに思いますし、そのことについては、これまでも各市町と地域と一体となって進めてこられたというふうに思いますけれども、オープニングやフィナーレなどの大きなイベントについては県がかかわっていく、そしてその間に各市町の様々な事業が実施されるというようなところも書かせていただいております。
細かなところでは、市町との連携という意味では、我が会派の笹井議員も熊野古道に関係して質問していただきましたし、答弁もいただきました。本番の事業を迎えるに当たっての各市町との連携のあり方についても含めてお答えいただけたらなというふうに思います。よろしくお願いいたします。
〇鈴木知事 今回の熊野古道世界遺産登録10周年事業にかける思いということでありますけれども、もともと熊野古道伊勢路は、埋もれていた古道を地域の方々が掘り起こして光を当てていただいた。世界遺産登録後も地域の皆さんが、ボランティアの皆さんが主体となって守り続けてきてくれた、そういうものが世界的に価値があり、悠久の歴史から流れてきているもの、そういう価値あるものを絶やすことなく後世に守り伝えていくことができるかどうか。これは県民、地域の成熟度、それをみる試金石だと私は思っています。やはり三重県という地域がすばらしい地域だと、県民の皆さんはやはりそういう価値あるものに敏感で守り伝えることができ、成熟度の高い地域だなと言われるかどうかの試金石が今回、熊野古道の世界遺産登録10周年だと、大局的に私は思っています。
そういう中で、県の役割としては、そういう価値を守り伝えていく、長く持続可能にしていくということで、予算事業の中ではいろいろイベントが注目を浴びますが、私としてはサポーターズクラブという保全を、地域の皆さんだけではなく、全国の皆さんの力もかりて守っていく、守り伝えていく、そういうような役割を担っていただく方々を増やしていこうという部分に特に思い入れを持っているのと、市町との連携については、連携というか役割分担というか、発地と着地ということで、例えば大阪とか東京とか、県内の北勢とかから来てもらう発地のところへの情報提供とかPRというのは、県がしっかりやろうと。着地の来ていただいたときのおもてなしというのは、市町の皆さんにしっかりやっていただこうと、そういうような連携でやっていくのが発地と着地ということの考え方がいいのかなと思っています。あわせて道路のことであるとか、防災面のことであるとか、そういう広域連携的な市町では難しい部分を県がしっかり担っていくのかなと、そのように思っています。
いずれにしましても、最初と重なりますが、そういう価値を守り伝えていくことができるかどうか、それが大事なことであり、私たちの使命だと思っています。
〇藤根委員 ありがとうございました。
次、聞こうと思ったんですけれども、平成11年に東紀州体験フェスタというのが開催されました。そのころから、先ほど知事におっしゃっていただきましたけれども、地元の方たちが地道な活動で熊野古道を発掘し、後世に残していこうと、そういうような動きを始められて、そしてそれが和歌山県や奈良県とも連携する中で、世界遺産登録というような形への動きが進んでいったのではないかなというふうにも思っています。
おっしゃられるように、来ていただいた方をいかにもてなしていくのかという部分については、これは今、本当に各市町が来年度予算に向けて様々な企画、事業について考えていただいていることではないのかなというふうに思いますし、県のほうは外に向けての情報をPRして誘客をしていくというところも役割分担として十分理解できるところでありますし、やっぱり発信力という部分においては、県がイニシアチブをとって進めていただくということが大事なのかなというふうに思いますので、繰り返しですけれども、先ほど言いました三重テラスであったり、名古屋であったり、あるいは関西事務所であったりというところを使いながら、しっかりとしたPRをしていただきたいなというふうに思っております。
少し言ったんですけれども、平成11年の東紀州体験フェスタについては、ちょうど私も七里御浜でじゃリンピックといって、砂利浜を走るイベントがありまして、ボランティアで参加したことがあります。大変厳しいレースだったというふうに質疑の勉強をしながら思い出していたんですけれども、マラソンをしたり、バレーボールをしたりということで、でもかなりたくさんの方がいらっしゃったなというふうにも思っております。その東紀州体験フェスタなんですけれども、熊野古道と史跡の全てを会場として体験型のイベントをするというような形で実施をされました。フェスタは、和歌山県が行う南紀熊野体験博とあわせて開催するというような形で行われ、奈良県とも連携して紀伊半島南部のPRをするものとなったというふうに聞いております。この連携が先ほども言いました世界遺産登録への動きと重なっていたのかなというふうに思いますが、当時の取組と全く同じことをする必要はありませんし、当然状況も全然違っているわけですから、そういう意味でこの10周年にかかわって、和歌山、奈良、三重、この3県の連携の形といいますか、そこらあたりについて知事はどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせいただけたらなというふうに思います。よろしくお願いします。
〇鈴木知事 和歌山県、奈良県との連携でありますけれども、平成22年から特に「吉野・高野・熊野の国」という形で事業をやってきました。今回も10周年ということで、新たなホームページとフェイスブックというのを3県でやらせていただいたり、それぞれ食などを通じたイベントも3県で連携をさせていただこうというふうに思っています。あわせて今回、7月の1桁台のところの多分土、日になると思いますけれども、オープニングをやるんですが、その直後に、直後というか、1日ぐらいあけるんですけれども、紀伊半島知事会をそこにもってきて、あわせて3県で連携してPRをやるという、それは場所は熊野、和歌山になっちゃうんですけれども、順番上、それも熊野那智大社でやりますが、そういう形で3県の連携でやっていくんだというのをスタート、皮切りにしていくというようなこともPRしながら、3県でしっかりと取り組んでやっていきたいと思います。
〇藤根委員 ありがとうございました。
やっぱり関西方面から実際に今、和歌山の熊野古道も含め、いらっしゃる方がたくさんおります。名古屋のほうからも三重県の取組も含めて熊野へ来ていただいている方がいらっしゃいます。やはりそこの和歌山県と奈良県、三重県がうまく連携することで、さらにお互いの誘客交流を進めることが絶対できるのではないかなというふうにも思っています。12月にも質疑をさせていただきましたけれども、名古屋駅と熊野古道の各峠を結ぶシャトルバス、こういったことも三重県側からの大きな誘客につながると思いますし、お互いそういったことをうまく利用しながら三重県南部の振興といいますか、そういうところが進んでいけたらなというふうにも思っています。
熊野古道世界遺産登録10周年というのが一つの大きな節目といいますか、大変期待する節目ではあるわけですけれども、やはり一過性のイベントに終わってしまってはだめだというふうに思いますし、それを契機として、やはり今回地域が様々な取組を考える中で、10周年以降の地域のあり方といいますか、そういったことも含めて考えながら、やはり県と一緒に進めていただくというのかなと、そういうことが大事かなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいなと思います。
それでは、10周年に関連して、もう一点、雇用経済部のほうで熊野古道関連人材育成事業、5000万円というのが計上されておりますが、この事業における人づくりというのは、具体的にどのようなイメージを持っていただいているのかと。そしてどのように雇用を増やそうとしているのかというあたりのところをお聞かせいただけたらありがたいです。よろしくお願いします。
〇森下局長 お答えさせていただきます。
県としましては、国の緊急雇用創出事業臨時特例交付金を活用いたしまして、地域の中小企業、小規模企業の実情に応じた多様な人づくりを支援する地域人づくり事業を実施することとしておりまして、その中で南部といたしましては、この事業を有効に活用していただきまして、雇用の拡大につなげていただきたいと思っておりますし、先ほどお尋ねのありました地域人づくり事業の中に、熊野古道関連人材育成事業というのを5000万円の予算で計上させていただいております。これは、観光関連産業、例えば観光協会でありますとか、宿泊施設、そういったあたりに参加をしていただきまして、公募して事業に取り組んでいきたいというふうに考えております。
少しずれるかもわからんのですけれども、南部地域活性化基金も利用しまして、地域資源を活用した雇用創出事業というのをやっておりまして、これを平成25年度からやっておるんですが、3名の雇用、そして引き続き平成26年度も取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
〇藤根委員 ありがとうございました。
南部地域、特に東紀州は雇用の状況が大変厳しいというところでございます。やはり熊野古道世界遺産登録10周年事業に絡んで、観光産業というようなところでおっしゃっていただきましたけれども、ぜひ貴重な雇用の確保、拡大というところにつながるようによろしくお願いしたいというふうに思っております。
さて、今月の30日に紀勢自動車道の海山インターチェンジから紀伊長島インターチェンジ間が開通いたします。これにより、熊野市大泊インターまでの高速道路の概成が整うということで、地元にとっては本当に待ちに待った道路の完成ということで、大変うれしい思いですし、まさにこれは地元の関係者の皆さんや各市町、そして県、県議会、国、国会と、全ての関係者の皆さんの力が結集された結果だというふうに思っていますし、感謝申し上げたいなと思っております。その高速道路が熊野古道世界遺産登録10周年、そして今後の地域の活性化になくてはならないものでもありますし、うまく活用できるように地域がしていかなければならないなというふうにも改めて思っています。
さらには、2月25日に国土交通省のほうから一般国道42号、熊野尾鷲道路大泊インターチェンジから熊野市久生屋町までの6.7キロメートルについて、平成26年度の予算に係る新規箇所として、新規事業採択時評価の手続に着手されるということも発表されました。新規事業化に向けて手続が開始されるということで、こちらも大変うれしいニュースだなというふうに思っておりますので、県当局におかれましては、引き続きの地元との協力姿勢の取組をぜひお願いしたいというふうに思います。
次に、若者の雇用にかかわってお伺いをいたします。雇用経済部の一部新規の事業として、企業と若者のマッチングサポート事業、新規の事業として若年無業者就労支援事業など、若者の雇用にかかわる事業が行われることになっております。非正規雇用が全体の3分の1を超え、40%に迫ろうという過去最高の水準に達しているという中で、特に若年層で大きく上昇しております。内閣府の平成25年の子ども若者調査を見ても、大学生ですら卒業しても5人に1人は安定した雇用に就けないまま社会に出ていくというような状況が出ております。また、就職や就学していない15歳から34歳の若年無業者、いわゆるニートと呼ばれる方たちですけれども、平成24年の調査で約63万人ということになっております。さらには、パートやアルバイトをしている、または探している15歳から34歳のフリーターについても、平成24年度の調査で約180万人というようなデータも出ております。また、自室からほとんど出なかったり、買い物や趣味のときしか外出しなかったりする引き込もりと呼ばれる方も、平成22年ですけれども、69万6000人というような数字が出ております。こういった若者たちの置かれている現状を踏まえての事業展開だと思っていますけれども、おしごと三重の今年度の取組状況や実績も踏まえて、今後企業と若者のマッチングをどう進めていこうとされているのか、お聞きをしたいと思います。
また、地域若者サポートステーション、サポステとの連携については、今までもやってこられているというふうに思いますが、来年度新規事業として若年無業者を対象に、どのような支援をしていこうとされているのか、具体的にお聞かせいただけたらなと思います。よろしくお願いします。
〇山川部長 それでは、おしごと広場みえの実績でございますが、合同企業説明会、県内でふるさと三重就職フェア、それから合同企業フェア等々、計5回やらせていただきました。新卒未就職者等地域人材育成事業というものがございまして、座学と企業実習を組み合わせた人材育成事業でございますが、受講者は60人、うち就職者は53人、それと県外大学との情報交換及び学内等の就職相談会、そういうものも出席いたしまして、大学とそういう企業をつないでいくと。それから県内の求人開拓事業、それからインターンシップ事業では、三重県経営者協会に委託いたしまして、企業開拓、研修会の開催、事前研修で200名、事後研修で70名、インターンシップ578名、それから長期インターンシップモデルという事業をやらせていただきまして、実は尾鷲商工会議所に委託をさせていただいて、いわゆる戻ってきたUターンの人たちが今、大体4名ぐらいその人たちが東紀州地域で働いていただいておる、そのような実績を今までおしごと広場みえでやらせていただいておると。
加えまして、今年度、いわゆる地域人材育成、厚生労働省の緊急雇用創出事業を使った事業で、若年無業者を対象に、県内4カ所の地域若者サポートステーションにおきまして、地域人づくり事業を活用いたしまして、就労体験、それから自立訓練を行う若年無業者就労支援事業を実施し、若者の就労支援を行っていきたいと考えております。
いずれにしましても、おしごと広場みえでは、県の関係の事業と国の関係の事業でハローワーク津の学生職業相談窓口、みえ新卒応援ハローワーク、これは職業紹介とか、いろいろなことを連携して、あそこで一体的にやらせていただいておりまして、これからも引き続き労働局なりハローワークと連携して若者雇用の推進をしていきたいと考えております。
以上です。
〇藤根委員 ありがとうございました。
実績もかなり上げていらっしゃるというふうにも思わせていただきました。やっぱり働きたい意欲のある方のスキルアップ、そしてマッチングというところで、どうしたらいいのかわからないというところでありますとか、自信を持てずに踏み出せないでいるでありますとか、そういったところが一つ一つ払拭されていくことが非常に大事かなというふうに思っておりますし、細かなサポートが必要なのではないかなというふうに思ってもおります。引き続き、やはり私の周りを見ても、なかなか定職に就いていないという方もたくさんいらっしゃいます。地域差もあるのかなというふうにも思いますが、ぜひ全県的にそういうサポート体制を開くような形を考えていっていただきたいなというふうにも思っています。
次に、林業の振興と森林づくりにかかわってお伺いをいたします。日本は古くから木の文化ということで、営々と築き上げられてきましたけれども、戦後の造林拡大の政策もあって、人工林がたくさん増えていったという中で、今、この人工林の多くは収穫期を迎えているという時期になっています。まさに今、成長し、使わずにいる森林資源、それを生かしていくということが必要なのかなというふうにも思うんですけれども、また近年では地球温暖化防止に対する期待が大きい、森林の整備保全が林業の重要な役割の一つとなってきているというふうにも聞いています。
そんな中で、農林水産部におかれては、造林事業や林道事業、あるいはもっとたくさんの林業界への支援等々も含めて進めていただいております。木質バイオマスをとっても、安定供給体制を構築するという支援、そういったことからも、間伐材の利活用の拡大というところで、やはり林業の振興という部分は、どうしても林道や作業道といった路網の整備が必要になってくるんですが、これも以前もお伺いしたんですけれども、林道作業道の路網について、ここ数年の実績と来年度、どの程度予定されているのかというあたりのところをお聞かせいただきたいと思います。
〇橋爪部長 林道作業道等のこれまでの実績と計画についてということですが、主に大きなトレーラー等が通る林道とそれと比較的小さい専用の運搬車なんかが通る作業道と、こういうふうに分けて事業をしておりますが、特に最近の整備については、今もおっしゃっていただいたように、国補事業にかなり頼っておりますし、特にもう一つは森林整備加速化・林業再生基金事業と、これを活用させていただきながら整備を進めております。
実績ですが、平成25年度の林道としましては約3.9キロメートルですし、森林作業道は約111キロメートルというような実績になっております。あと来年度の予定なんですが、事業費としましては、国の補正予算もありましたので、これを合わせますと林道のほうでは8億3000万円余りというような予算を使いまして約5.3キロメートルの計画というふうに思っております。
あと、森林作業道のほうは、予算としましては、森林整備分も含んだ予算で御理解いただければと思うんですが、5億円余りということです。これについては、特に先ほど申し上げました森林整備加速化・林業再生基金事業のほうがかなり減額になったというようなことと、それと一部メニューもなくなったようなところもありましたものですから、開設としては63キロメートルぐらいというようなことで、今計画を持っております。
〇藤根委員 ありがとうございました。
来年度についても、森林整備加速化・林業再生基金は減っているけれども、取り組んでいくというような形でお答えをいただいたのかなというふうに思います。日本の国土の67%が森林であるというにもかかわらず、木材の80%近くを輸入しているといういびつな現状を変えていくのは、本当に今なのかなというふうにも思っております。森林作業道にかかわるような建材の単価等も毎年改定をいただいているということもお聞きしましたし、林業事業者ができるだけ強く長持ちする路網整備を進めていただけるようお願いしたいなと思います。せっかくつくったものが災害の原因になるということになっては困りますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、ソフト面といいますか、林業の新たな担い手の確保、企業者への支援などについてお伺いいたします。今週の月曜日に映画を私も鑑賞させていただきました。「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」なんですが、都会生まれの青年が林業研修を通じて林業をなりわいとする先輩杣人や地域の皆さんとの交流を通しながら成長していくという内容でした。三浦しをんさん、私も好きですので原作も読みましたし、映画もとても楽しいものでした。さすがは矢口監督かなというふうに思わせていただきましたけれども、林業は豊かな自然の中で森林の整備を通じて環境を守ると、やりがいのある仕事だというふうに思っています。しかし、木材価格の低迷とか、厳しい状況もあります。林業の作業というのも地形や天候などに応じて技術も必要とされますし、経験を積むことが求められる仕事であるというふうにも思っています。
林業の担い手を確保するために、高校生の就業体験や雇用の受け皿となる林業事業体の育成、習熟した技術者の養成を進める林業担い手育成確保対策事業というのが今年度当初予算から約3分の1の521万8000円という形に減額もされております。新規就労者の育成とか、雇用の受け皿となる林業自治体に対する支援ということについて、減額される中で、どのように取り組んでいこうと考えていらっしゃるのか、お聞かせいただけたらと思います。
〇橋爪部長 林業担い手の関係の関連予算が大きく減額しているということなんですが、これにつきましては、平成25年度に国のほうで緑の青年就業準備給付金事業というのがございまして、これを当初予算に入れたんですが、なかなか要件が厳しくて、実際には使えないような事業でした。その部分を補正でも減額させていただいたところなんですが、そういうことを除きますと、基本的に平成25年度には今おっしゃっていただいた高校生等の就業体験の部分も平成25年度、まだ終わっていませんけれども、見込みとしては5校を予定しておりますが、平成26年度は6校を計画したいということを思っておりますし、それ以外の研修事業等についても、何とか平成25年度の実施見込みの部分を平成26年度は超えるような実施を計画したいなというふうに思っております。
〇藤根委員 ありがとうございました。
減額があっても、国の予算も使いながら、昨年以上のものにしていきたいというお答えだったなというふうに思っております。やはり若い方たちがいかに触れることができるか、それは農業も漁業も一緒なのかわかりませんけれども、現実は大変厳しいものがあるというふうに思っています。そんな中で、体験研修の意味というものを十分理解もしておりますし、引き続き取り組んでいただきたいなというふうに思っています。
平成21年に国のほうで森林・林業再生プランというのがつくられてから、森林整備加速化・林業再生基金等々も含め、林業に対しての支援といいますか、もう一度産業として、なりわいとして成り立つような方向を進めていこうというところが動き出したんだろうなというふうに思っています。その中で、柱の大きなものがやはり最初に聞かせていただきました路網の整備であり、そしてもう一つは人材の育成であるというふうにも聞かせていただいております。10年で国内林業基盤を確立していくというふうな形も聞かせていただいているんですけれども、平成21年から10年というと平成30年という形で、あと5年ということになってまいります。そんな中で、やはり基盤を確立していくというのは、林業従事者の確保をどれだけしていくのかということなんだろうなというふうに思っています。
私の義弟なんですけれども、年は上ですので、兄と言ってしまうんですけれども、林業に従事をしております。実際に若いころから山に入って、植林から下刈り、間伐、伐採という仕事をずっと続けてきたわけなんですけれども、やはり聞くと、山の中の夏の暑さはたまったもんじゃないと。湿気と熱さですごい労働環境であるというようなお話もよく聞かせてもらっています。また冬も日が当たる場所ではありませんので、冬は冬で大変厳しいというようなところも聞かせてもいただいています。そんな中で、厳しい労働条件の中で働いていくということは、本当に覚悟がいるのかなというふうに思います。
そんな中で、映画にあった平野勇気さんのように、そこに自分の生きがいを見出していくというような形になっていけばいいなというふうに思うんですけれども、この議会で代表質問、一般質問等でも話題になりましたけれども、やはり少子化対策が話題になった中で、そういう厳しい労働の内容に対しての対価としての賃金はどうなのかというふうにも思っています。やはり1次産業で働く、そこにやる気を見出すという場合に、それに見合うという言い方はおかしいのかわかりませんが、その地域、地域で暮らしていける賃金というものが確保されなければ、なかなか定着は難しいのではないかなというふうにも思っています。聞くところでは、せっかく林業に就いたんだけれども、なかなか長続きしないというのが、やはりそういう賃金の問題であるというふうなことも聞かせていただいております。ぜひ1次産業への就労ということについては、難しい問題だというふうには認識はしているんですけれども、そのせっかくやる気のある若者たちがそのまま続けていけるような形での支援というものを国もあわせて、県もあわせて考えていただけたらなというふうに思います。それを申し上げまして、私の質疑とさせていただきます。ありがとうございました。
〇貝増委員長 暫時休憩いたします。
再開は午後1時といたしますので、よろしくお願いいたします。
(休 憩)
〇貝増委員長 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
総括質疑を継続いたします。
まず、自民みらいから、御質疑をお願いします。
〇青木委員 自民みらいの青木謙順でございます。この後で、前野、岩田両委員、時間があればまた粟野委員が出られるということでございますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず、1月に取りまとめられましたみえ物品利活用方針について、ちょっと地味でマニアックな質問かなと思うんですけれども、ほかの人がしそうにございませんので、私のほうで昨年の3月に一般質問をした関係やら、かつて監査委員もさせていただいた関係もございまして、確認をしたいことが幾つかございますので、お許しをいただきたいと思います。
これは主要事業とか、重点事業といったものではございませんけれども、県財政の健全化、そして県民サービスの向上に寄与する取組と認識しておりますので、トップで質問させていただきます。
昨年の質問の内容なんですけれども、ちょっと思い出してください。高額物品の利活用について質問させていただいたわけですが、質問の中で、多くの高額物品が、いわゆる遊休化している、有効活用されていない現状とか、また遊休化した物品が倉庫とか職場で無駄にスペースを占拠している、そういう状況があり、時にはというか、地震等が発生した際の安全管理上、問題に触れるのではないかということで、そういった内容を触れて、そして1つには特殊な高額物品などは、いわゆる専門的な知識や高度な技術を要するものも多く、担当職員の異動とか退職などにより有効活用できなくなっている事例もあると。
2つには、実際にはもう使用する予定のない事実上の不用物品であるにもかかわらず、県財政の厳しい折ということで、処分したくても処分経費がなかなか捻出できずに苦しんでいる職場も多いというようなことも紹介をさせていただいて、専門的な知識や高度な技術の継承について、マニュアル等の整備はもちろんでございますけれども、昨年、知事が注力していく方向を示しておられました若手職員の育成を図っていくことが重要であること、そして不用物品の処分促進については、ある職場の例なんですけれども、約100点、重量にして20トンもの物品を実質5万円程度の費用で処分したという優良事例を参考にしながら、一定の単位で集約して一括処分を行うことにより、飛躍的に進む可能性があることなどの意見を提案しながら適正管理、有効活用、そして処分までを含めた全庁的な仕組みを構築してほしいというような要望をさせていただいたわけでございます。
そして、質問の最後に、こういう取組を進めることによって、経費節減というのはもちろんのことでございますけれども、まずマニュアルなどの書類だけが引き継がれていくことだけでなくて、若手職員の育成を進める中で、職場内のコミュニケーションが図られて、人間関係もよくなって、ソフト面での職場環境がよくなると、また無駄にスペースを占拠している数多くの大型物品が廃棄されることによって、職場のスペースが有効活用できるようになり、ハード面でも職場環境がよくなると。そして、それぞれの職場環境がよくなっていくことによって、ひいては県民サービスの向上にもつながっていくのではないかと、そんなことも述べさせていただいたような記憶をしているわけでございます。
まず、1つ目のポイントである専門的な知識や高度な技術の継承、若手職員の育成ですけれども、この点については、どっちかというと、人材育成や適正配置といった総務部所管の色彩が強い内容になることから、どの程度の内容の記載がされるのか、マニュアルを整備することだけが記載されるのではないかなという心配は自分なりにしていたんです。しかし、この12ページにわたる方針をじっくり読ませていただいたんですけれども、方針の第4項目に、具体的な取組の中で、マニュアルの整備を行うとともに、操作方法の確実な引き継ぎ、それから後継職員の養成を行うことという文言がしっかりと記載をされております。
それから、しかもこの項目の記載の中で目を引きましたのは、出納局が優良な事例を取りまとめた資料を作成して、各所属に配付するとまで書いてあるわけです。ということは、各所属に労を強いるだけではなくて、取組が円滑に進むように自分たちも汗をかくよと、そういった姿勢が見える点は、私なりに大変評価できると思っています。
ただ、少し気になっているのが、この優良な事例という言葉の前に、接頭語のように、各所属がマニュアルを作成する際に参考にできるようという文言が引っついているわけでありまして、確かに参考にしやすいというのはマニュアルということになるんだろうけれども、先ほど私も申し上げたとおり、職場環境の改善というのは非常に大事なポイントだと思っていて、やたらと立派な分厚いマニュアルが各所属で幾つも作成されて、せっかく処分が進んで広くなった執務のスペース、空間を今度はマニュアル類が占拠して、それでは意味がないんじゃないかと、ちょっと皮肉も言うわけですけれども、最近ではデータファイルで保存していくという方法も考えられますけれども、パソコン上やその近くで使用するもののマニュアルならまだしも、この自分のデスクから離れた、場合によっては職場外で使用するような機器類のマニュアルを電子化しても、その都度、印刷が必要になる。紙とインクの無駄使いになりはしないかなと、環境にもよくないと、こういうふうにつながっていくわけでございまして、少し難しいかもしれませんけれども、でき上がったマニュアルの優良事例ではなく、そのマニュアルを使ってどのように若手職員の養成を行っていくのか、あるいはチームで行われる指導とか練習や訓練、それを受けての反省会とかミーティングとか、そういったコミュニケーション面に重きを置いたような優良事例の確認、集約、紹介を行っていただけるとよりよい方向にいくのではないかなと、こういうふうに思っているところでございます。
そこで、1つ目の質問をさせていただきます。実際の運用をしていく際に、そういう点も念頭に置きながら優良事例の確認を行っていくというお考えをお持ちいただけるかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
〇中川会計管理者 特殊な機器類等のマニュアル、これを作成するための優良事例というのは、既に1月に作成し、周知をいたしております。しかしながら、その内容はといいますと、まだマニュアルを作成する際の参考になる事例にとどまっておりますし、まだその事例数も少のうございます。マニュアルは作成することが目的ではなくて、それを実際に活用して操作手法の継承なり、それから操作する職員の養成が図られるということが必要でございます。そのため、先ほど委員御提案のマニュアルを使っての練習や訓練、それからその後のミーティングなどのコミュニケーション面に重点を置いた優良事例というのを今後、集約して周知を行っていきたいと、このように考えております。
そして、この方針の進捗管理をする全庁横断的な組織、物品利活用推進会議という、これもう設置しておるんですが、その幹事会をこの3月中にも開催して準備に取りかかりたいと、このように思っております。
〇青木委員 今、幹事会の話も出てまいりまして、即動いていただくような感じを受けましたので、ありがたいなと思っていますし、そういう観点で進めていただけるということで理解をさせていただきました。
次に、先ほどちょっと触れました、2つ目のポイントである処分の推進についてですけれども、処分がしたくても処分経費の予算が確保できないために放置されている例が幾つかあると。その放置されているものの中には、防災上、安全管理上の視点から見た場合にも、安心できるとは言いがたい状態のものが見受けられると。それから、いわゆる国の補助事業等で購入したものについては、容易に処分を進められるのかなと思うんですけれども、あと幾つかの課題も提起しながら、一定の規模での集約を行って、一括で処分する手法の検討、提案を1年前にさせていただいているんですけれども、この点につきましては、私は集約して処分するという部分を少し懸念しておりました。でも、この方針を見せていただきますと、出納局をはじめとする処分を担当することになる所属の事務量を増大させることになるため、明確な内容は記載されないのではないかと心配しておったんですけれども、先ほどと同様、具体的な取組の項目において、利用見込みのないものは処分を進めると明記した上で、物品処分基準、物品処分に係る検討フロー図、この方針の中にそんな書き方をしていますね。処分の集約化フロー図などを作成して、わかりやすい感じの手順というのが示されているのかなというように思うんですが、もちろんその補助事業関係の物品についても表現をされているので、私の不安は取り越し苦労やったんやなという感じがするんです。さらに、売却に当たっては、インターネットオークションの活用も明記されています。そのフロー図も示されていると。集約して処分をする所属に出納局という名前が明記されておって、この点についても自分たちの実名できちっと汗をかく内容になっています。
そこで、2つ目の質問をさせていただきたいんですけれども、このインターネットオークションの有用性や実績、担当部局である出納局の修練度、あと注意していくべき懸念材料があれば、その点についてお伺いしたいと思います。
〇中川会計管理者 不用物品のインターネットオークション、これの有用性でございます。まずこれまで県庁の中でリユースを図ろうと思っても、それができなかった物品、さらにはそれを売り払おうと思って入札にかけましたが、それができなかった物品、その処分というのを売却という形で、お金になっての処分ができたということが有用性ということでございます。
それから、実績でございますが、これまで3回実施をしました。10月と12月と2月、3回実施をいたしまして、売り払い金額は合計で約7万円でございました。物は木製の机など4品目を売り払うことができました。
それから、修練度ということでございますが、不用物品についてはインターネットオークション、初めてのことでしたので、まずは少数の物品から始めましたが、3回実施することで経験を積み、ノウハウが身につけられたということと、先ほど申しましたインターネットオークションの有用性というのは確認できましたので、今後は出納局の物品だけではなくて、それ以外にも拡大して取り組んでいきたいと思っております。
それから、注意した点でございますが、インターネットオークションですと一般の個人の方が参加されるということで、説明はわかりやすさというのを一番に心がけました。それから、官公庁のオークションと通常のオークションとは若干手続に違いがございますので、それについても注意喚起をわかりやすく行ったということです。
それから、懸念材料でございますが、県外の参加者の方も見えますので、遠方となる場合に、果たして物品の引き渡しがちゃんと確実に行われるかとか、代金の支払いが確実に行われるかということをこれまで懸念はしておりましたが、これまでの実績では全て問題なく終了をいたしております。
以上でございます。
〇青木委員 答弁を聞きながら、どこかで聞いたなというような内容を思い出しているんですけれども、たしか2月5日でしたか、知事、MIE職員力アワード発表会でしたですね。2月の頭にあったと思いますけれども、その日は会派の研修会やら県外調査やら、議員の少ない日やったと思うんですけれども、お邪魔しまして、たまたま今日も傍聴していますけれども、学生のインターンシップの勉強にもなるかなと思って一緒に参加をしたときに、ちょうど出納局が、ある賞をもらわれて、その発表を聞いていたんですけれども、それとよく似た答弁やったなと思いながら確認をしていたんですけれども、今思い出しました。
たしか、今、出納局長は、性格的に控え目なんか、もうちょっと言うたらいいのにと思うぐらい控え目に答弁されましたけれども、結構、あの発表を聞いていてすごいなと思って感激していました。通常の手続である一般競争入札で最初行って、買い手がつかずインターネットオークションに挑戦したと、インターネットオークションでは2点が売却されて1点が売れ残ってしまうと、諦めずに2回目のインターネットオークションに出品を試み、見事販売したみたいなそんな流れやったと思うんですけれども、その処分経費をかけずに、逆に7万円弱の粗利益も、収益も生んで、当初の目標であるリサイクルセンターのスペースの確保も図られたというそんな内容だったと思いますけれども、非常にこれはいい事例だと思います。出納局としても、本腰を入れて、この方針の作成に取り組んでこられたということを感じることができましたし、単純に文字づらを並べておるだけでなくて方針作成の段階から実務のシミュレートして、試行錯誤を繰り返して一生懸命汗をかいていただきたいなと思います。そんなことも、その事例があること自体、うれしく感じたところでございます。今後、スピード感をもってこれからも進めていただきたいと思います。
方針を作成しただけでは意味がないわけでございまして、早急にこの方針を周知するということも大事やし、それから方針に沿った取り扱いを各部局、各所属に浸透させる必要もございます。方針の中でも、平成25年度から平成27年度を集中取組期間として、この6月に実施された調査をもとに、遊休物品の処分を進めることとか、物品利活用推進会議って先ほど御紹介がありましたけれども、そういったことを設置して、この集中取組期間における取組の進捗管理を行うと記載されておりますので、最後に1つお伺いしたいんですけれども、この各部局、所属への周知を含めた集中取組期間の作業スケジュール、特に来年度、26年度の取組として検討中のものでも結構でございますので、少し具体的な内容も決まっていれば教えていただきたいと思います。
〇中川会計管理者 集中取組期間の具体スケジュールでございます。遊休物品61品目を掲げておりますが、その61品目全てについて個々の処理計画を立てております。集中取組期間は平成27年度まででございますが、その中で処理を終えるよう、それぞれについて利活用、それから売却、それが不能な場合には廃棄という方法で、検討、実施し、実施してもできなかった場合は、再実施というような具体的な内容となっております。
〇青木委員 わかりました。ちょっと余り時間を取り過ぎても、2つ目まではいきたいなと思っていますので。
最後に、経費節減という目的は出納局ですから仕方がないんですけれども、それだけやらされ感とか、そういうものばっかりが残ってしまうのも問題かなと思いますので、やはり経費節減もできるし環境もよくなると、最初ちょっと言いましたけれども、そういったやる気が出るような雰囲気で今後も進めていただく、各部局も共通認識を持ってやっていただけるとありがたいなと、そんなことを思っておりますので、次の質問に移らせていただきたいと思います。
2つ目の質問は、当初予算の主要事業の中から、一般質問などで皆さん方、幾つかされている部分があるんですけれども、国際戦略に関して質問させていただきたいと思います。幾つかの事業も絡んでくるんですけれども、まとめてお伺いしたいと思います。
まず、今年度の取組を振り返りますと、私も実は昨年3月と9月の一般質問で取り上げさせていただいた日台交流というのが1つの目玉としてございますが、昨年の5月31日に志摩市で日台観光サミットin三重が成功し、行政はもちろんのこと、観光業界から一般市民、学生に至るまで、様々な機会を通じて相互の交流を進められたと。また10月、知事自身が朱立倫新北市長と会談をされました。その後、局長レベルで観光協定も締結されたといういいニュースも入ってまいりました。そして、先月には、昨日、答弁されておりました副知事をはじめとする県幹部の方々が、台湾ランタンフェスティバルにおいて市民レベルでの交流が進んでいる状況もつぶさに視察されて、政界、経済界の要人と今後の様々な分野において交流、連携の推進について協議とか意見交換もされたと伺いました。
私も今、その議員連盟のほうの役をさせていただいている関係上、御一緒させていただくことも多いんですけれども、知事や副知事の国際交流、海外進出へ向けた意気込みというのを非常に感じさせていただいて、思いの強さを肌で感じておりまして、本県と台湾との交流は大きく飛躍したと感謝しております。今後の展開にも大きな期待もしておりますので、よろしくお願いしたいと思いますが、そういう気持ちを持ちながら、来年度の当初予算、海外との交流や事業展開など、どのような事業が組まれているのかなというのを期待を持ちながら、ずっとこの1カ月ぐらい読ませていただいているんです。
そうすると、最初感じたことなんですけれども、当初予算のポイントと当初予算主要事業から目を通したときに、あれっという感じだったんですね。僕の直感といいますか、感じが。ちょっとひもといて今、書き出しましたので言いますと、農林水産部で計上されている農林水産物・食品輸出イノベーション事業、これは新規ですね。それから海外市場向け三重県産ブランド牛肉輸出モデル事業、これも新規、魅力あるみえの水産物輸出戦略構築事業、これも新規、雇用経済部で計上されておるのは、海外ビジネス販路開拓支援事業、新規、日台観光交流推進事業は継続で、昨日も話題になっていましたけれども、ミラノ国際博覧会出展事業、新規、海外・大都市圏を目指すグローカル食品の開発促進事業、新規、世界に誇れる三重県観光モデル構築事業、新規、海外プロモーション推進事業、継続、友好提携等推進事業、一部新、国際ネットワーク強化推進事業、継続と、非常にたくさん事業があって、しかもその多くが新規事業ということで、国際交流や海外に向けた事業展開に力を入れていく姿勢は感じることができるんだけれども、中でも継続になっている日台観光交流推進事業というのは、大きな成果を踏まえて、安定的に継続的に、これも評価もできるんですが、新規事業がたくさんあると言いましたけれども、どうもわかりにくいんです。
少し例えば例を挙げますと、農林水産物・食品輸出イノベーション事業は、東アジアやASEANを中心に県産品の輸出を促進するために輸出支援組織を立ち上げて支援する事業と書いてあります。それから、海外市場向け三重県産ブランド牛肉輸出モデル事業は、県産のブランド牛肉の輸出を促進するために海外市場調査やレセプションを開催する事業で、ターゲットはアメリカと。魅力あるみえの水産物輸出戦略構築事業は、水産物の輸出を促進するために、海外市場の調査を行う事業で、開拓国は2カ国と、昨日の一般質問でもクローズアップされておりましたミラノ国際博覧会出展事業は、ミラノ国際博覧会の出展に向けてヨーロッパにおける県産品のF/S、フィージビリティ・スタディの調査を行う事業、海外ビジネス販路開拓支援事業は、中小企業に展示会出展や販路開拓の取組を支援する事業で、地域的なターゲットは特になさそうだというように、ぱっと見の内容は似通っている事業なのに、ターゲットや所管部とか担当課がばらばらというか、まとまりがあるのかなというように感じさせるものです。
新規事業なので、当然といえば当然なんですけれども、過去の経緯が余り見えないので、そういうことをプラスと考えて、事業規模にもそれほど大きな差が見えないことから、どれが目玉なのか、核なのかというのが見出しにくいと、しっくりこないというか、全体的に見た感じがあれという印象に自分の気持ちがつながったかなと思います。一般質問等でもこれらの事業から幾つか特出しをされまして、全体的な印象として少し違和感を持った中から質問されるケースが多々あったのではないかなと思っています。
ただ、少し丁寧に、自分なりに読み返すと、事業内容の中で調査という言葉が幾つも出てくるんですね。これはいわゆる種まきの事業なのかなと勝手に考えまして、さきに紹介しました台湾との交流についても、今年度いきなり大きな花を咲かせたわけではないので、過去に種まきをしたものがその後の取組に重ねた結果としてあらわれたわけなので、そういうふうに捉えるのが精いっぱいでした。
私の邪推かもしれませんけれども、将来のための種まきとする年度と位置づけて、たくさんの新規事業を立ち上げたと考えると、少し納得いくんだけれども、ちょっとわかりにくいということで、このことを踏まえて、全体的に知事の国際戦略を踏まえた平成26年度予算編成の基本的な考え方について、改めてお伺いしたいなということでよろしくお願いします。
〇鈴木知事 国際戦略、いろいろ事業が立っておるけれども、わかりにくいやないかということで、委員から御指摘いただきましたけれども、それぞれの事業ごとに、確かに見ていただくと、わかりにくい面もあるかなと思います。地域ごとに見ていただくと、そこの地域に何が集約されていくのかという、そこに何が投入されていくのかということで、少し見えやすくなるのかなと思っています。
もともと国際展開の基本方針の中に、三重県のネットワークとかポテンシャル、強みを生かした取組をしようということと、それから地域をしっかりと重点的な地域を決めてそこでやっていこうということ、またそれから食・物産とか産業とか観光、こういう分野でいろいろ地域特性でやっていこうと、そういうようなことがそもそもの方針である中で、では、どういうことをやるんですかというと、台湾とタイについては、それぞれ重点地域と書いていますから、これはほぼフルセットでやります。食・物産、観光、産業、この台湾とタイというのは、これフルセットでやっていくと。次、例えばヨーロッパは観光と食・物産、北米は産業と食・物産、ASEANは、食・物産と観光、ブラジルは今回、昨年行かせていただいたので、ここだけ環境の部分が入っていますけれども、環境と観光という形で、その地域ごとに見ると、やっていることはそれぞれのこれまでの継続であったり、新たなチャレンジももちろんあるんですけれども、そういう形でやらせていただいているというさっき申し上げた国際展開の基本方針に沿った形で、それぞれの地域で強みを生かせる部分を地域特性に合わせて進めていこうという形であります。
あと、それから今回は、協議会というのが出てくるので、ふわっとしているような部分もありますけれども、これ税金投入してずっとやり続ける国際展開というよりは、やはりある程度のところからは民間事業者の皆さんに自分でフライしていただくような形にしないといけないので、それの基盤をつくるという形で今回、協議会をさせていただいていますので、今回、そういう意味で重点的な方針の中で地域ごとに地域特性に合わせてやって体制をつくるというそういう事業ですので、わかりにくい点については、これから我々もうちょっと丁寧に説明をしていかないといけないなというふうに思っておりますので、その点はしっかり留意してこれから進めていきたいと思います。
〇青木委員 簡単明瞭にでございますけれども、中身の濃い答弁をいただいたと思っておりますが、細かい各論でちょっと聞いていきたいなと思いますけれども、さっきの特に農林水産部所管、3つの新事業があるじゃないですか。農林水産物・食品輸出イノベーション事業、海外市場向け三重県産ブランド牛肉輸出モデル事業、魅力あるみえの水産物輸出戦略構築事業とあるじゃないですか。これについて一般質問でも取り上げられていましたけれども、個々のイメージはつかめてきたんですが、今も答弁をいただいたので、これら農林水産部の海外展開事業を全体の輸出拡大は東アジアやASEAN地域を対象とする一方で、牛肉はアメリカでしょう。それから昨日でしたか、先輩の山本教和議員の一般質問の答弁でありましたけれども、水産物はシンガポールと上海と言われましたかね、答弁では。ターゲットが異なっているんですけれども、そのまとまりがないもので、私がわからないことなので、そういう部分を含めて、なぜこういうターゲットになる相手方が大きく異なるのか、その理由をもうひとつ詳しく教えてください。
〇橋爪部長 私どもが輸出関係で3つの事業を出させていただいているんですが、その整合がどうかということなんですけれども、先ほど知事からも答弁がありましたように、基本的には私ども国際展開に関する基本方針というのを置いておりまして、重点国、重点地域であるタイと台湾というのを基本に置いて、全体的な輸出のターゲットとしているということで、これまで食品関係が特に多いんですけれども、台湾とタイを見ますと、意外にも規制が比較的緩いといいますか、日本の食品等も受け入れていただきやすいというようなことがありまして、台湾については酒であるとか加工品等、タイについてはミカンであったり加工品なんかも含めてということで、これについては今後もそういう全体的な方針にのっとってやっていきたいと思っております。
今回、新規事業で水産と牛肉とターゲットが違うということで、水産については、一応アジアなんですけれども、シンガポールと上海ということでやっていきたいと、平成26年度もと思っていますが、この点については、シンガポールは所得拡大がありまして、需要拡大があるということで、特に日常的に水産物の消費も多いという、こういうようなことの事情も踏まえてターゲットにしたところですし、上海についても、日本産品の評価が比較的高いというようなことがありますし、その辺、すしネタとかにマグロとかブリとかも結構使われるという、そういうふうな下調査の中で、水産についてはそういうことを思っています。
牛肉については、アメリカということなんですけれども、これについては、国のほうも今回、輸出を全体的に拡大していこうということで、国別の方針とか、品目別の戦略なんかも出しておりまして、それについてはやはり米国なんかも重点国というふうな位置づけをしておりますし、これまで三重県は牛肉の輸出が遅れているというふうに認識していますが、かなりアメリカのほうでも実績があるというようなこともありましたので、今回、牛肉についてはアメリカをターゲットにということで取り組んでいるところです。
〇青木委員 岩田先輩に時間をいただきましたので、10分ほど延長しているんですけれども、時間も限られていますので、大体全体的なことはよくわかりました。
台湾にこだわってみたいと思うんですが、交流ということで、今まで観光が中心で話題が多かったように思うので、1次産業の面でも、裕毛屋とか、それから微風広場という台湾のお店があるんですけれども、大手スーパーとか高級デパートで、この県産品の物産展を行うということで、幾つか実際にも進められているんですが、雇用経済部のほうでは日台観光交流推進事業というのが上がっておるんですけれども、橋爪部長、これ台湾との交流を図るためにどのように農林水産部として事業展開を考えてみえるのか、もう少し台湾に絞って御答弁いただきたいんですが、よろしいでしょうか。とりわけ県産品の輸出とか取り引き、拡大定着に向けてどのような取組を進めておるのかというのを教えてほしいと思います。
〇橋爪部長 台湾についての取組、農林水産部としてどう捉えるのかということなんですが、先ほども申し上げましたように、全体的におつき合いの相手として重点地域に入っておりますので、これまでの輸出といいますか、私どもとしての物産展の対象としても台湾を中心に取り組んできたところです。
そういう中で、いろいろなどういう物産が台湾で受け入れていただくかとか、その売り上げがどうかというようなことを少し見ながらやっております。少しずつ売り上げも伸びてきておりますし、また物産展が終わった後の反応といいますか、新たな注文なんかも徐々に入ってきているということもありますので、全体的に、この3月に輸出の支援の組織として協議会をつくって、全体的な、これは台湾以外も含めて輸出の支援をしていこうということなんですが、そういうこともしながら、台湾についてはこれまで言っていただきました微風広場であるとか裕毛屋なんかは、何年かやはり続けておつき合いさせていただいて、その定着化、定番化といいますか、その部分を図っていきたいなと。そういう中で、食を通じて台湾とのおつき合いをそういうふうにつなげていきたいというふうに考えております。
〇青木委員 農林水産部関係で台湾の事業がちょっと見えにくかったもので、教えていただきましてありがとうございました。
先月のランタンフェスティバルの出展状況視察をはじめ、台湾の観光協会や先ほど紹介しました裕毛屋や微風広場など、私どもも会派の垣根を超えましてお邪魔して、いろいろな懇談も持たせてもらいました。三重県に対して非常に高い評価もいただいていますし、様々な課題や今後の可能性についても貴重な御意見もいただいて帰ってまいりました。中には、中央政府レベルでの環境整備も必要やねというような意見も賜りまして、政府と太いパイプをもってみえる知事の政治力に期待をしたいんですけれども、我々、議員連盟としても全力で取り組んでいきますけれども、知事、これまでの総括と今後の意気込みを聞かせていただきたいと思います。
〇鈴木知事 台湾に関して、これまでの取組の総括と今後の意気込み、戦略ということでありますけれども、本当に三重県議会の皆さん、それから例えば安濃津よさこいなどのような草の根の皆さん、もちろん県、あるいは市とかもそうですけれども、オール三重県で取り組んできたということが非常によかったことなのかなということと、あと日台観光サミットを一過性に終わらせてはならないというのが大事なことだったので、新北市との観光協定を結んだり、あるいはこの前もチャイナエアラインに行って、セントレアへの増便の要請をしてその増便がかなったりとか、そういうふうなインフラ整備もしていくというようなこともやり、食、観光、産業、いろいろな部分について取組をやってきたということがよかったのかなと思っていますし、特に観光の面では、今年、台湾ツーリズムアワードという台湾観光貢献賞というのを三重県が表彰していただくというようなこともあって、台湾からも評価をされる、全国的にも先進的な取組をさせていただいているのかなというふうに思っています。
今後は、特に顔が見える関係ができているというのは大きいと思いますので、それをしっかりと継続していくということ、これまでの取組をしっかりと安定的に継続させていくということに加えて、我々、台北周辺を結構やっているんですけれども、ここ結構、日本の自治体とでもかなり競争が激しくなってきていますので、一方で富裕層が多いけれども余り手がついていない台中とか高雄というところが、ほかの日本の自治体の手がついていませんので、我々は顔が見える関係を生かしながら、今までのものにプラスアルファするとするならば、台中とか高雄のところを目指していくということと、あとは食、産業、観光に加えて文化交流とか青少年交流、こういうところも加えていけるような視野で、これ別に来年度というのは限りませんけれども、広く見て、台湾との友好関係をしっかりやっていきたいと思います。
〇青木委員 まさに議員連盟が今、方向づけをしている方向とよく似ているなと思いました。今回、ランタンフェスティバルは中部方面といいましょうか、真ん中でございましたし、さらに今度は南部のほうも網羅する形でつき合いを深めていきたいなという方向でございます。
実は昨年の9月の高校生国際料理コンクールでお世話になりました県立相可高校食物調理科の村林新吾先生から、一昨日、突然メールが来まして、何かいなとびっくりしたんですけれども、中身は、あさって8日に台湾の台北市立金華国民中学校と多気町が友好姉妹校提携及び友好交流協定の調印式があるということで、自分も行かれるんやというようなことでございました。これも相可高校と台湾の開平餐飲学校との友好関係がきっかけで実を結んだんだと、延長線上にあるということで大変喜んでみえましたし、県の方や議員連盟のほうにもお世話になりましたということを言うてみえました。少しずつ教育とか文化の分野にも確実に広がっているんだなということを感じさせていただきました。知事から今、力強い答弁をいただきましたので、安心して次の方にバトンタッチをしたいと思います。ありがとうございました。
〇前野委員 どうも御苦労さまでございます。津市選出の前野和美です。33分ずつ公平に分けたんですけれども、青木委員が岩田委員の10分をとって、私の3分もとってしまいましたので、これで人間性がよくわかると思います。
冗談は抜きにしまして、今日は医師確保対策と医療体制ということで、少し質問させていただきたいと思うんですが、60歳になるまでは、本当に健康体で、病院にもかかったことがなかったんですね。せいぜいお医者さんといったら歯医者さんに行くぐらいで、健康診断も受けたことがなかったというようなそんな状況だったんですが、60歳を超えますと、急に体力が落ちてきまして、まず健康診断をしたら生活習慣病やと、こんなことになってきましたものですから、最近はお医者さんに会う機会も非常に多くなって、お医者さんと話をする機会も増えてきましたものですから、最近はこの医師対策についてもいろいろな知恵をいただいたりして、勉強させていただいていますので、そんなことで、少し疑問なところなんかを質問させていただきたいなというふうに思っています。
三重県は人口10万人当たりの医師数が全国平均より非常に少ないと言われています。都道府県順位でいきますと37位ということになっていまして、全国平均との差ということですが、診療所よりも病院のほうが大きいということで、病院は都道府県で42位、診療所は少しよくて22位ということになります。病院では伊賀、東紀州、それから北勢、伊勢志摩地域の順に医師の数が少なくて、診療所については伊賀、北勢地域で少ないと、そういう結果が出ておりますし、診療科別の全国順位でいきますと、特に悪いのが外科で37位、それから小児科で41位、麻酔科が46位、非常に悪いですよね。
過去10年間、平成14年から平成24年の医師の増加状況を10万人当たりで見てみますと全国平均30.7人と増加しているのに対しまして、三重県は23.7人にとどまっております。これもワースト10位ということですから、非常に施策が当たっていないなというそんな感じがしております。
平成22年に行った必要医師数の調査によりますと、現医師数に対して必要医師数は、東紀州で1.36倍、伊賀で1.29倍、それから南勢志摩ですと1.22倍という数字になっておりまして、全国平均が1.09倍ですから、三重県の医師数はそれを勘案していくと400人、医師数が足らないということになってまいります。
三重県では平成16年より修学資金貸与など、医師確保対策の手を打ってきておられますので、既に大学を卒業して、この修学資金を借りられて大学を卒業して、医師として御活躍をいただいている方もあると思いますが、その成果を一度確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
〇細野局長 医師確保対策について答弁させていただきます。
御指摘いただきましたとおり、三重県の医師不足状況、全国順位で37位という状況です。これまで医師不足の解消と特に若手医師の定着ということで、大きな柱立てとしまして、当面緩和する措置と、それから中長期的な視点に立った取組という2本立てをもって総合的に取り組んできたところです。
当面緩和する措置というのは、臨床研修医でありますとか、専門研修医なんかが県内で定着を図ってもらうようにということで研修資金の貸与をするとか、それから中長期的な視点では、お示しいただいたとおりの修学資金の貸与制度でありますとか、研修病院の魅力向上支援とか、そういったことを取り組んできました。そして医師修学資金の貸与者ですけれども、今年2月末現在で貸与者の累計が408名となっております。それから医師臨床研修マッチングといいまして、今度の4月に研修病院へ配置といいますか、行きたい病院とそれから病院側も受け入れる人数とのマッチした数字ですけれども、これは過去最高の101名の研修医が医療機関に内定するということで、定着に向けた一定の成果が少しずつ出てきたのかなというふうに思っております。
今、地域医療支援センターにおきまして確保対策を改めてやっておりまして、県内の医療機関をローテーションしながら回っていただくという後期臨床の研修プログラムを今年度中にも17診療域作成しまして、これを特に修学資金の貸与を受けた学生が研修するに当たっては活用していただく、そういったプログラムを今、進めておるところでございますので、こういったことの取組でさらに定着に向けてやっていこうというところでございます。
〇前野委員 今、御答弁いただいた中に、聞かせていただいたことが入っていなかったんですが、修学資金を貸与されて、そして医師になられた方、既に平成16年に最初に4名の方が修学資金貸与で学校へ行かれているということなんですよね。それからいきますと、6年たっているんですから、少なくとも研修医か、専門研修医で今、御活躍をいただいておるなと思うんですが、その人数がどれくらいあって、どこでどんなふうに研修を受けられているのかなということなんですが、わかりますでしょうか。細かい話になって申しわけないですが。
〇細野局長 一番最初に修学資金を受けた方々は既に4名、それからさらに徐々に2桁ぐらいずつになってきておるんですけれども、今実際、どこに勤務していただいておるかまでは把握しておりません。
〇前野委員 また、後日で結構ですので、わかれば教えていただきたいというふうに思います。
そういった制度を利用して、たくさんの医学生の方々が、将来は三重県に張りついていただくというような、そんなことが徐々に行われてきているなということは、この数字を見せていただいているとわかるんですが、現場の例えば大学を出てから臨床研修医として三重県で働いていただく方々、その中には、三重県ですと三重大学医学部附属病院があるんですが、ここを卒業した人の何人ぐらい三重県で臨床研修医として活躍をいただいているのか、それとも大半が県外へ出てしまっているのか、その辺の状況がわかれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
〇細野局長 先ほど申し上げましたとおり、マッチングした数が今度の4月でいきますと101名なんですけれども、これまで今年度ですと93という数字がまずありました。その中では、三重大学も大学自身で半分ぐらいが県内出身者という状況はありますし、さらに三重県出身者が県外の大学へ行っていて三重県で研修を受けようという方々もかなりいまして、そういった数から大体全体でこの平成25年度ですと90名余りの方が研修を受けたということですので、大学の県内出身者というのが半分ぐらいとみて50名から60名ぐらいのところが県内出身者で、一部、やっぱり県外で研修をされるという方があるわけですけれども、実態としてはそういうような状況でございます。
〇前野委員 臨床研修医なんですが、三重大学を卒業された方は、近くでということになれば、それは幸いなことなんですが、しかし全国からいろいろなプログラムをつくりながら、臨床研修医やそしてまた専門研修医のマッチングをしてみると、こういう話だったんですが、その辺の成果が、三重大学以外の101人の中にどれぐらい人数が入っていて、将来三重県の臨床研修医や専門研修を受けたために、三重県で働こうかという意欲のある方が、うまく三重県にとどまるような施策をさらに考えていかなあかんわけですね。研修だけで終わってしまったのではいけませんので。
そういうことを考えますと、臨床研修医になるための学資を貸与しますよというのもありますし、専門研修医として学資を貸与しますよというのもあるわけですよね。あるんですけれども、それを使ってもらって初めて、使ったから三重県で何年かは働かなならんということになるんですが、この資金を実際に使わずに三重県のマッチングがよかったから、それで勉強したいと、そういうふうな形で来られているドクターの卵はどれぐらいあるのか、聞かせていただきたいなと思います。
〇細野局長 県外の修学資金貸与者、おおむね10名足らずですけれどもありますので、そういった方々は県内で勤務をしていただく、10年間を基本にしていますけれども、勤務していただきますので、それぐらいの方々がまずは三重県から外に出ていった方々でも戻ってきてもらうと。それから、できるだけ他県に行かないような仕組みとしましては、いい指導医の方におってもらうという指導者向けの支援を病院向けにもしたり、あるいは病院そのものの魅力向上支援というようなことでやっておりますので、できるだけ来ていただく、どこかへ流れないというような施策を引き続きとっていきたいというふうに思っております。
〇前野委員 時間も押してきますので、次に移りたいと思いますけれども、最後に、いろいろな勉強の場、臨床研修の場をつくっているということで、それに魅力を感じて、たくさんの方が三重県に来てもらっているという話だったので、私はそれですばらしいことかなというふうに思いますし、これからも大いに期待をしたいと思うんですが、その中でも、これからこういう制度を恐らくどこの県でも、三重県と同じように、優遇措置というと言葉は悪いかわかりませんけれども、そういう勉強をしてもらう機会をつくりながら、優秀なドクターに根づいてほしいというそんな思いでやっておられると思うんですね。だから三重県と同じような制度が各県にもあると思うんですが、特に、この三重県で、どうしてもドクターにいてもらう、そしてまた働いてもらうためには、これからこんなことをやっていきたいというそういう思いと、それから400人というお医者さんが足らないわけですから、それが達成できるのは、大体目標としていつごろに置いているのか、最後にそれを聞かせていただいて、この項を終わりたいと思います。
〇細野局長 今、地域医療支援センターにおきまして、後期臨床研修プログラムをつくっております。これは他県もいろいろ確保対策をしておるんですけれども、全国的にも評価をしていただいておるプログラム作成ということで、県とそれから特に三重大学、それから関連する研修病院の方々とも意見交換しながらつくっておりまして、確実に今までの医局だけではなしに、県のプログラムに乗っかっていただいて定着をしていこうということですので、この点が一番、私らもこれからアナウンスをして取組していこうというところでございます。
400人、実はこれは2025年から2030年の間に、一応全国平均並みの数字にはなるということで、今回の需給調査をさせていただきましたが、それを見据えたこのプログラムの取組にもなると思っておりますが、いかんせん、全国も一生懸命やっておりまして、できるだけ三重県としても、そこはこのプログラムで確保対策をしていきたいというふうに思っております。
〇前野委員 それでは、次の項にまいりたいと思いますが、農業問題なんですが、新たな農業・農村政策として、日本型の直接支払制度の創設及び新たな経営安定対策等の概要が示されてきております。それに基づきまして、三重県の取り組む直接支払制度についてお伺いをしたいなというふうに思っていまして、これまでも農地・水保全管理支払交付金というのがありました。地域の農業・農村の環境対策や地域連携の大きな役割を果たしてきたというふうに私は思っております。
今回の見直しによりまして、それがさらに充実をした制度に改編されると、地域の実情にさらに合わせられるような、地域の実情に近い制度といったほうがいいですかね、変わっていくということでございますので、非常に期待をいたしております。国の目指す方向は、農業振興地域内の農用地全てでこの事業に取り組んでほしいということも重要な施策であるというふうに言われておりまして、三重県の平成26年度の予算を見てみますと、その辺が大幅に増額をされておりまして、私も大いに期待をいたしておりますので、予算に基づく今後の取組というものを詳細に御答弁いただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
〇橋爪部長 農地・水・環境保全向上対策事業を改編して、新しい日本型直接支払制度が創設されました。その中で、多面的機能支払事業という名称で今回事業として起こさせてもらっていますが、大きく2つに分かれていまして、これまでの農地・水・環境保全向上対策の取組については、機能支払の中でも資源向上支払という言い方でやっておりますし、これももちろん今後も取組ができるような形で位置づけをしておりますし、これを支援していきたいと思っておりますが、これまでの農地・水・環境保全向上対策事業は多様な主体の参加が条件になっておりましたけれども、新たに農業者だけで組織をして同様の取組をするという、例えば水路の泥あげだとか、こういう部分ができましたので、かなりこれまで取組がなかった農業者の方も参加が期待できるのではないかなというふうに思っております。
これまでの農地・水・環境保全向上の取組は510集落で約1万7000ヘクタールというのが実績です。このぐらいになるというふうに今年度思っておりますが、今回、農地維持支払の部分が追加されましたので、全体的には、その部分として1万9000ヘクタール、これまでの取組よりもう少し大きい面積の取組に拡大できるというか、目標として置きまして予算のほうを計上させていただいております。ここまで一気にいけるかどうかわかりませんが、これを目標に予算を組ませていただいておりますので、全体として、資源向上のほうも農地維持支払のほうも、この予算で十分対応していけるのではないかなというふうに考えております。
〇前野委員 ありがとうございます。
この新しい制度にかわるということは、農家の方もかなりの情報をとってみえるというんですか、感じておられまして、私の地元の津市のことなんですが、最初の農地・水・環境保全向上対策事業というのがスタートしたときに、手を挙げても採択をされなかったと。この間も県の担当者に聞いたんですが、何の理由やったんかとなってくると、減反をしていなかったと。減反をしていない地域に国の補助金は入れられないということで、蹴られた地区がたくさんあったんですね。県に聞いてみますと、そんなん津市だけですという話で、それは津市の財政が苦しかったのでそうなったのかもわかりませんけれども、実際にはそうではなかったということで、そういう地域が、今回ぜひ新しい制度にかわるので取り組みたいなと。その地域に行ってみますと、やはり取り組んでいた地域と比べてみると、随分やっぱり差が出ています。例えば農道の舗装道路、2メーターか3メーターぐらいの農道が、取り組んできた地域はきちっとコンクリートで舗装がされていたり、水路、排水路の底がきちっとコンクリートで打ってあったり、そういうところが目立つんですが、取り組んでこなかった地域は全く手つかずで、昔のような共同作業で、田んぼのあぜ道へ砂利を今でも入れているというそんな状況で、大分差がついています。
ですから、今回の新しく追加される分、農家だけでも農地を守るために使えるよという支援策ですから、非常にこれはたくさんの方がやろうという意気込みが今、あるんじゃないかなと。これ私の憶測ですけれども、歩いてみると、実際にそういう声が聞こえますので、たくさんの方がぜひ今回は挑戦をしてみたいということになると思いますが、前のように、予算がないからあかんとか、そういうことにならんように、しっかりその辺を気をつけていただいて取り組んでいただけたらというふうに思っていますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
あと7分ですから、ちょっと次の項にいきます。
新エネルギー対策についてお伺いするんですが、新エネルギー対策の中には風力発電とか、それから太陽光発電というのは、今回は入っていないのかなと思っていましたら、いやいや、まだその辺の支援をしていく対策が、入っているんだという話でしたので、少し話をさせていただきたいと思います。
風力発電は、三重県では私の地元である青山高原を中心に展開をされております。初めて青山高原に風車が建設されたのは、当時の久居市が榊原温泉の観光につなげようというアイデアもあって、当時、珍しかった風力発電を、観光地にふさわしい環境であるし、環境に優しいということもあって、クリーンエネルギーとして、観光とあわせて風車を導入しようと、こういう取組でスタートいたしました。
自然の風を利用したCO
それから、太陽光発電については、環境省が太陽光発電を含む使用済再生可能エネルギーの施設に関する調査を今現在しているということで、いわゆる太陽光発電を廃棄をするときの廃棄物の適正処理、これについて研究しているということを環境省は言っております。ですから太陽光発電を設置しても、あれを今、廃棄をする方法がないそうですね。それで今、それに取り掛かっているんですけれども、ソーラー設備の廃棄処分ということは、恐らくこの平成20年代に入ってから、ソーラー発電設備が、一斉に建設されてきましたので、廃棄物が一遍に出てくるということが考えられますので、その辺のことも当然設置をするだけの施策やなしに、その将来のことも考えて廃棄ということも含めた予算組みをしていかなければならないのではないかなと思っていますので、担当者の方、その辺について御答弁をいただきたいと思います。
〇山川部長 新エネルギーの導入につきましては、本県の地域資源とか地域特性を生かして安全で安心な地域エネルギーの創出に加えて地球温暖化対策や産業振興の観点が重要であると考えております。
委員御指摘のように、風力発電の推進に当たりましては、三重県で平成24年3月に策定をいたしました新エネルギービジョンにおきましては、自然環境保全との両立を掲げておりまして、事業化に当たりましては、開始等に係る法的な手続とか、全ての規制をクリアするように発電事業者と主体となって市町村と連携をして指導することになっております。
もう一点の太陽光発電モジュールの廃棄でございますが、これは委員も御指摘のように、太陽光発電の設備自体は、大体20年以上続くと言われています。ただしモジュールについての寿命は半永久的ですが、周りに使う配線とか固定するプラスチック、こういったものについては、経年劣化があるということで、現在環境省では、排出、撤去、製品のリユースというようなフローがどういうふうな形で流していったらいいかということで、現在耐用年数を経過して、大量に廃棄する事業化モデルは今ないので、今のうちにそういった処理システムの構築ということを検討していると聞いておりますので、私どもそれについては注力しながら、単に推進するだけではなくて、きちっと環境のサイドとも連携をしながら、しっかりやっていきたいと考えております。
以上でございます。
〇前野委員 ありがとうございます。1分ですので、最後に締めて終わりにしたいと思いますけれども、おっしゃるとおりでございまして、とにかく行政というのは、今、新エネルギーということで推進をしております。推進をして、実際に事業をやってもらうのは民間であったり個人であったりということになってきますので、それではその設置をしたとき、あといろいろな災害に絡むようなことが出てきたときに誰が責任とるんやという、行政が推進したんだから行政も責任とれよというようなことを住民の方は言われるわけでありますので、その辺も十分考慮しながら推進施策というものをしっかりやっていただきたいと思いますし、その後の始末ということもしっかり勉強していただいて、今後の課題として取り組んでいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。
〇岩田委員 自民みらいの岩田でございます。年と目方の重みでもって、後にしていただいて、中でもいろいろとお気遣いをいただいたんでありますが、私の質問は、余り重いものではございませんかもしれませんが、寄る年波、我が身に降りかかることについてお伺いをさせていただきたいなというふうに思っております。
まず、特別養護老人ホームの待機者の解消についてお聞かせをいただきたいなと思います。既に御承知のとおりでありまして、我が国は世界に例のない早いスピードでもって高齢化が進んでおります。平成24年の高齢者人口は総人口の24%となっておるそうでありまして、三重県においては26%を超えている、ほかのどの国にも経験したことのない早いスピードでもって本格的な超高齢化社会を迎えると言われております。また、昨年、平成24年から、いわゆる昭和22年から昭和24年に生まれた団塊の世代と言われる方々が65歳に達し始めておりました。高齢者人口は大きくこれから増加していく見通しというふうに思っております。さらに2025年問題とよく言われておりますとおり、平成37年には団塊の皆さん方が75歳以上になることから、介護の必要性が高くなると、後期高齢者人口が増加すると推測をされております。
さて、こうした状況の中、介護保険制度は我が国の社会保険制度として、その果たす役割はますます大きくなってきておりまして、在宅介護サービスと施設介護サービスがバランスよく提供されることにより、高齢者の方々が必要とするサービスを安心して利用できるようにする必要があると思っております。
三重県における要支援、要介護認定者数は、平成23年度には8.4万人で、第1号被保険者の18.5%を占めておりまして、サービス受給者は平成23年度で平均で6.8万人になっております。これは介護保険制度が始まった平成12年の2倍強という数字だそうであります。この中には、介護者不在や高齢者が高齢者を介護するいわゆる老老介護、あるいは住宅等の問題で介護が難しい施設介護サービスを希望している方が多くみえます。また、ひとり暮らしの高齢者や認知症高齢者が増加しており、その数はさらに増えると思われます。このため、施設介護を真に必要としている方々がスムーズに施設に入所できることが重要と考えております。とりわけ、特別養護老人ホームについては、三重県においても多くの方が入所を希望されております。しかしながら、特別養護老人ホームに入所申し込みをしても、なかなか入所できずに在宅で生活をされている高齢者の方が依然として多いと聞いております。
そこで、本県における入所待機者数の状況と、待機者の解消に向けてどのように対応していくのかをまずお聞かせをいただきたいと思います。
〇北岡部長 県内の特別養護老人ホームの入所申込者でございますけれども、平成24年9月現在で1万240人となっております。今年度の状況につきましては、現在最終的に調査結果を精査しておりますが、今月中に公表を予定しておりますけれども、大きくは変わらないものと見込んでおります。この申込者1万240人の中には、介護度が軽度の方や他の高齢者施設に入所されている方もおられるということで、みえ県民力ビジョンにおきましては、これらの入所申込者のうち、介護度が重度でかつ在宅での入所待機者の解消を目指しているということでございまして、その数は1740人ということでございます。
それで、県としましては、まずはこれらの待機者が円滑に入所できますように、第5期の介護保険支援計画に基づきまして、広域型の特別養護老人ホームの整備、あるいは市町が取り組みます地域密着型の特別養護老人ホームの整備の支援などを行っているところでございますが、平成26年度の当初予算におきましても、介護サービス基盤整備補助金としまして、この特養360床分の整備費も含めまして13億円余りを計上しているところでございます。
また、この施設の整備とともに、施設サービスを受ける必要性が高い入所申込者を優先的に入所させるという観点から、各特別養護老人ホームが策定すべき入所基準というのがございまして、それの策定指針というのを県が持っております。この指針は、例えば要介護度など本人の状況、あるいは先ほどお話もございましたけれども、単身世帯とか高齢者世帯であるとかといったような家族等の介護者の状況などを点数化しまして、その点数の高い人から優先的に入所をしていただけるような取組をしていただきたいということで、各施設の指導を行っているところでございます。こういったことを踏まえて、先ほども申し上げましたように、介護度が重度で在宅の方の待機者を減らしていきたいというふうに考えているところです。
〇岩田委員 ありがとうございました。今、重度の方々が1740人おられる、その中でも今年は360床ということで、これを満たしていこうと思うと、まだ数年かかるということでありますので、これから先、その辺をしっかりと見きわめながら、補正も交えてこれから先も対応をよろしくお願いをしておきたいと思います。
それでは、次の問題に入りたいと思います。実は先だっての12月の一般質問でもって道路の話をいつものごとくさせていただきました。途中、私の時間配分の調整がうまくいかずに、道半ばで終わっておりますので、このことについても今しばらく皆さん方にもお伝えをしていきたいなというふうに思っております。
いつも申し上げていることでありますが、名神名阪連絡道路は、三重、滋賀両県のさらなる経済社会の発展に大きく寄与し、災害時のリダンダンシーの確保にも重要な役割を果たす重要路線、伊賀市と甲賀市だけの道ではなく、津市のみならず、松阪、あるいは伊勢志摩など、中南勢から全域から、あるいは滋賀県の琵琶湖東部の長浜市、そして重要港湾のある敦賀市やさらにその北の鯖江市、福井市などを南北に最短でつなぐ道路で、まさに日本海と三重県を最短で結ぶ道路になると話をさせていただきました。しかし残念ながら、滋賀県では、琵琶湖周辺の渋滞対策の優先順位が高く、なかなか県境の道路整備の優先順位が上がらないということを聞かせていただいております。三重県側としては、引き続き早期事業化に向けて取り組む必要があると思います。そのためにも、補強やあるいは仲間づくりをしていくのが必要かなというふうに思います。
今回、命の道と活力の道という両面についてお話をさせていただきたいと思います。伊賀地域は、三重県内でも東紀州地域と並んで医師数が先ほども言われていたとおり少ない地域で、3次救急医療施設がなく、地形的特徴から、次は滋賀県、そして奈良県への救急医療の搬送が年々増加しております。このような状況の中、本年2月14日のあの積雪時には、奈良県内の名阪国道五月橋インターチェンジ、あるいは天理東インターチェンジの間、29.1キロメートルの区間で30時間以上の通行どめになったり、昨年の台風18号のときにも多くの幹線道路が雨量規制により通行どめになり、陸の孤島になってしまった状況を思い出すと、普通の交通の確保をする命の水としての重要性がわかるものと思います。
また、近年、RORO船、ちょっと聞きなれない言葉ですが、RORO船というのは、貨物コンテナを積んだトラックがそのまま船内外へ自走できる貨物専用フェリーのことと言われております。これがすごく増加しておりまして、敦賀と韓国の釜山間が17時間半で結ばれていて、週2便運航しておりますが、敦賀港では平成22年7月にRORO船が就航し、同年8月、重要港湾に選定されてから、平成25年の敦賀港の貨物扱いは平成22年の2倍に増加し、平成25年のRORO船の貨物取扱は平成22年の3倍に増え、RORO船の貨物取扱が全体の5割を占めているということであります。阪神港、あるいは名古屋港、敦賀港、そして四日市港を最短で結ぶ経路が名神名阪連絡道路となることから、これらを取り込んでいくことで、活力の道ともなります。
名神名阪道路については、三重県としても春と秋に国土交通省へ早期整備についての提言活動を実施するなど、あらゆる機会をとらまえて、国に対して必要性や重要性を、国が事業主体となって早期に事業化することを働きかけていただいているところです。今後、隣の県だけではなく、その向こう側の県、例えば福井県などを仲間にして働きかけていく必要があろうかとも思います。これまで申しているところですが、この機会をいただいて、改めて全体30キロメートルのうち名阪国道、あるいは上柘植インターチェンジから新名神甲賀土山インターチェンジまでの約10キロメートルについて、国による早期着工を強く要望させていただきたいと思います。
次は、国道368号についてであります。申し上げるまでもないことですが、伊賀市は滋賀県、京都府及び奈良県と接し、広域的な連携がある一方、地域内において伊賀市と名張市との連絡、あるいは連携が非常に重要となっております。国道368号は、伊賀市と名張市を結ぶアクセスとしての役割を担っております。
現状の交通状況を見ますと、二車線で改良済みの暫定型で供用されておりますが、1日当たりの交通量が2万台を超える箇所もあり、朝夕を中心に慢性的な交通渋滞が発生している状況と見受けられます。現在、県において伊賀市内の名阪国道、上野インターチェンジから名張市内の国道165号区間については四車線化の事業を進めていただいております。四車線化に当たっては、用地買収や中央分離帯設置などについて地元との調整など、事業進捗上の課題もあろうかと思いますが、この四車線化事業が完成すれば渋滞が緩和され、円滑な交通が確保されることといった事業効果が期待され、地域の皆さんにとっても早期の完成、供用が望まれるところであります。この国道368号の四車線化の現状と今後の見込みについてお聞かせいただきたいと思います。
特に大内拡幅工区においては、中央分離帯設置に伴い、沿道の利便性の確保が必要となりますが、地元の理解が得られるよう、どのように工夫して取り組んでおられるのか、また同工区の名阪国道、上野インターチェンジ付近の整備をどのように取り組んでいくのか、このあたりの状況についても触れていただき、お聞かせをいただきたいと思います。
〇土井部長 名神名阪連絡道路につきましては、私のほうも1月に福井県のほうに行きまして、道路整備にかかるまんなか4県部長会議というのをもっておりまして、そのときにも連絡を密にして、仲間として一緒に取り組んでいこうということをお話ししているところです。そういうことで地元でも機運の盛り上げということであわせてよろしくお願いしたいと思います。
それと、御質問の国道368号の四車線化ということで、名阪国道の上野インターチェンジから菖蒲池交差点、これ市道があるんですが、そこまでは委員御質問の大内拡幅工区ということで5.1キロ、取り組ませていただいているとともに、その先、名張の国道165号の交差点まで9.1キロメートル、これについては伊賀名張拡幅工区として取り組ませていただいております。その進捗状況でございますが、先ほどの大内拡幅工区におきましては、菖蒲池よりも北側、伊賀側に1キロメートル程度、今、工事着手をさせていただいているというのが一点と、伊賀名張拡幅工区におきましては、一番工事的に大事なのは近鉄のオーバーであります桔梗が丘跨線橋、これの部分に対して、今、耐震設計とかそういう設計関係をあわせてやらせていただくとともに、今、先ほど言いました菖蒲池の周辺のちょっとおりたところ、南側ですが、安場地域において切土工事ということで工事もやらせていただいておるところでございます。この2つの四車線化の一番の課題というのは、委員御指摘のように、暫定二車線で、大内工区がたしか昭和63年、それと伊賀名張工区は平成12年に暫定二車線供用しておりまして、沿道利用を結構やられているということから、四車線化に当たっては真ん中に中央分離帯をつくるということで、反対側に沿道利用の制限がどうしてもかかるというようなことで、地元から御要望もいただいていると。それについての整理がまず一点必要ということと、もう一つ、交差点部において、非常に渋滞が出るということで、交差点改良、特に右折車線だけではなく、左折車線ということも必要だということで、追加買収が出るというようなこの2点について、鋭意、事務所のほうで取り組ませていただいているということでございます。
その中で、大内工区で、今言いました沿道利用にどうやって工夫して取り組むのかというようなことにつきましては、現在、地元の関係者の皆様と368号沿線整備検討委員会というような形の協議会的なものをつくって、協議をさせていただいているというのが一点と、もう一つ、反対側に回るのに、交差点ではなかなか回れないということで、反対側に行くような転回所を1カ所設けて、そういうような工夫もしながらやらせていただいているということでございます。
それと、上野インターチェンジ付近の取組についてということですが、大内拡幅工区には上野インターチェンジのちょっと南側に木津川を渡る大内橋、188メーターぐらいの橋があります。その橋を四車線化するのに、ちょっと設計をするときに、どうしても関係するということで、それは上野インターチェンジを管理しております国土交通省と協議して、その辺、必要性があるかどうかも含めて協議をさせていただきたいと考えているところでございます。
〇岩田委員 ありがとうございました。よくわかったということでありますが、地元の者としては、これからどういった手法でいつ、どういうふうにできていくのかなというのが皆さん方、いろいろ待ち望んでおられます。これからの工期について、いつどのようにやっていくのかなというようなことも地元の方と調整の上、明記をしていただきたいな、このように思っております。
今、部長から言われました368号沿線整備検討委員会、それから転回所に向けては、知事もいつも言っておられる現場第一主義ということであれば、やはり現状をしっかりと見ながら、現場の皆さん方の意見を聞いて、お互いが納得のいくようなこれからの手法ということも考えていただきたいなというふうに思っております。
いずれにいたしましても、名張は今、大阪へ通っていた方々よりは伊賀のほうへ就職をなされる方が多くございます。こんな中、道がいかに重要かなということが今、改めて皆さん方も必要だなというふうに感じておられますので、その辺も踏まえながら、これから先、いろいろと予算のこともあろうと思いますが、予算についてはしっかりうちの出身の国会議員も、金のことは任せと言われておりますので、その辺のことも踏まえながら、これから先、よろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
〇貝増委員長 次に、鷹山、御質疑をお願いいたします。
〇東委員 皆さん、こんにちは。ただいま委員長から鷹山ということで呼び出しをいただきました。品格を尊び、気概に富む会派鷹山には変わりはないんですが、口が悪いが人間は正直と言われたり、それから厳しい言葉を言う人ほど信用できるなどというようなことを県議会では言われているかもしれませんが、ある意味、非常に貴重な存在である代表をもとに、ますます県政の発展を目指して総括質疑をさせていただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
さて、時間も限られますので、早速本題に入りますが、一般会計の6901億円の中で、特にみえ県民力ビジョン3年目ということで、20年後も輝き続けると、これはいいフレーズですね。御遷宮の年、翌年を迎えられて、いいフレーズを見つけられたというふうに思います。希望がかなう三重、それから世界に打って出る三重、そして魅力を発信し続ける三重ということで、三本柱ということで、選択と集中を図るということでありましょう。
その中で、先般の一般質問でもいただきましたが、笹井議員や、あるいは今朝の藤根委員からの総括質疑でもございましたが、2億5972万円という熊野古道世界遺産登録10周年関連予算について、中身について少し私なりに視点を変えて、掘り下げて質疑をさせていただきたいというふうに思います。
世界遺産登録をした翌年に、つまり平成17年ですが、作成された熊野古道アクションプログラム2というのがあるんですね。従前から御案内をいただいているんですが、その3つの柱、これは価値に気づく、守り伝える、そして伊勢路を結ぶという大きな柱で取り組んでこられました。10年たつわけですが、その後、特に平成20年には世界遺産登録から3年たったということで、5周年を迎えるに当たって追記編というのをつくられたんですね。その追記編の中には、保全と活用の輪づくり、輪をつくっていこうということで、具体的に取り組まれるということであったわけです。その中で、特に大きく取り出すのが、伊勢路をつなぐということと、もう一つはサインをちゃんと明確にしようと、大きく2つのことが掲げられていまして、特に10周年を迎えるに当たってサインをどうとられるのかということについてお聞かせいただきたいんです。
伊勢と熊野の二大聖地を結ぶという幸結びの路をキャッチコピーとして、多彩な情報発信をするわけですが、午前中の知事の力強い答弁でもあったように、発地から着地という発について情報発信をする、こちらへ来られたときに、やっぱり170キロメートルを通して歩こうというときに、受け皿づくりの話であるわけですが、来訪者を増やしていく、そして一番の我々が期待する観光消費額を増やしていきたい、それによって後継者につなげていくというねらいを、さてどのような今回、10周年で2億5000万円、地域連携部だけではないところの予算も合わせて2億5000万円なんですが、それのちょっと意地悪な質問になるかと思うんですが、ビジョン、つまり10年後、20年後のビジョンみたいなもの、ちょっと午前中にも藤根委員の質疑にも答えていただいたかと思うんですが、改めて、果たしてこの10年後、こういうふうにしていきたいと、特に南部地域、前は東紀州活性化局というのがあったのを南部に広げた、10周年を迎えた伊勢の御遷宮があったという中で、知事になられて3年、現場の声を聞いて、足しげく通われて、1次産業の課題もある、観光の課題もある、3県の課題もある中で、非常にいい節目ではないかというふうに御自身もお考えの中で、率直な期待も含めてですが、データは決していいものではないですね、予測は人口減も含めて。そんな中で、2億5000万円組まれた思いを聞かせていただきたい。短くで結構ですので、まずお尋ねをします。最後のほうがいいですね、知事、一番最後にお答えいただきたい。
それから、2点目です。ここからちょっと具体的に、担当局長からお答えいただきたいんですが、サポーターズクラブの話が出ましたですね。サポーターズクラブというのは、初めて字づらを見て、横文字で素敵だなとは思うんですが、具体的にはどのようなことをお考えなのか。御承知のように、熊野古道語り部友の会というのがあって、各峠には熊野古道保存会があって、そして熊野古道伊勢路語り部友の会って3つあるんですね、友の会らしきものが。それらの整合性と、これからどうやってまとめていこうとしているのか、新たにサポーターズクラブというのは取り組まれるわけなんですが、新しいことに取り組まれるのは結構なんですが、今までとのかかわりをどうしていくのか、そして会員募集はどうやって具体的にするのか、中身はどうなのか、会費はあるのかないのか、余り細かいところまで御答弁いただくと時間がないんですが、私はここで聞きたいのは、ぜひとも輪が広がってほしいという視点で、愛着心をこの地域に持ってもらうとか、PRしてもらうとかという手法の中に、お金もいただくという、クラウドファンディングという手法があるんです。今、県単位で取り組まれているところも、島根県とかもあるんですが、クラウドファンディングなんかは、県政の課題はたくさんあると思うんですが、その中で特に熊野古道を保全するとか、価値を伝えるとか、あるいはPRして来ていただくという手法、考え方からすると、非常に適しているのではないかなというふうに思うんです。10周年を機に、サポーターズクラブを設立されるのであれば、クラウドファンディング制度を取り入れられたらどうかと。もしお考えならお答えをいただきたい、大きくその辺の2つについて御答弁いただきたいと思います。
〇森下局長 お答えさせていただきます。
まず、1点目のサインのことでございますけれども、伊勢から熊野をつなぐ取組というのは非常に大事だと思っておりまして、歩きやすい環境を整備するのは当然のこととしまして、現在、そのルートの目印などを示しましたイラストマップの作成でありますとか、熊野古道の道案内情報を提供します熊野古道まちなか案内所の認定箇所の拡大を図ろうとしております。さらに伊勢路沿い4キロメートルおきに道標がございますが、それを補完することとして、市町の発案で2000本を超える幸結びの路ののぼりを設置することで歩きやすい環境をつくっていきたいというふうに考えております。
サポーターズクラブの関係でございますけれども、ファンを拡大して、交流人口も増やしていきたいということでございますが、まず一般的なファンの会員の方、サポーター会員、特別サポーター会員と、3つぐらいに想定を現在しておりまして、ファンの方というのは、熊野古道に触れていただく、サポーター会員の方というのは、例えば補修活動への参加とか、道案内とかいろいろなことをしていただけないかなと。特別会員の方には、サポーターズクラブそのものの立案にかかわっていただけるような方を想定しておりますが、まずはファンのほうを増やしていきたいと思っております。
お尋ねの既存の保存会の方でありますとか、語り部の会の方でありますとか、当然まだ現在、申しわけないんですけれども、きちんと話を進めておるところにはいっておりませんで、まだまだお元気で御活躍いただいている方もたくさんお見えになりますし、まずはファン層の拡大ということを目指して、このサポーターズクラブは立ち上げていきたいというふうに考えております。
それと、このサポーターズクラブをクラウドファンディングでやってはいかがかという御提案でございました。クラウドファンディングにつきましては、iPS細胞の山中教授が研究費用をその手法で集められた、なかなかおもしろい取組だというふうに私も思っておりまして、ただ、誰が運営するのがいいのか、どのように運営していくのかということについて、まだ勉強するに至っておりませんので、これから市町とともに一緒に勉強していきたいと、そのように考えております。
〇東委員 ありがとうございました。時間のない中で、手短に御答弁いただきました。クラウドファンディングはぜひ御検討いただきたいというふうに思いますし、それからサポーターズクラブは、本当に連携をするのにはもってこいのチャンスだと思いますので、それぞれの団体に入っていただいて、それぞれの会員とよく膝を詰めて話をして進めていかれたらいいと思っています。
その中で、少し具体的な御提案を申し上げたいんです。それはちょっとこの前の質疑の中でも申し上げたんですが、文化振興課の中で、古道関連予算が4600万円ほどあるんですが、その中で1372万円という、熊野古道でインスピレーションいただいた芸術家の作品を展示をするという予算があって、それを後で御説明いただいたんですが、私は、もう一歩前へ出して、例えば熊野古道に世界のアーティストに滞在をしてもらって、そこでインスピレーションをいただいて作品をつくってもらって、それをどこかで展示をする。現地で展示をするのもいいし、三重県総合博物館(MieMu)で展示をするのもいいし、美術館で展示をするのもいい。そんな形であれば、世界にぱっと情報が広がるわけですね。その手法は考えていないのかどうか、単に既存の展示物を展示するというだけではなくて、もう一歩、10周年を記念してつくっていけばどうかということを少し短く御答弁いただきたい。
もう一つは、これ時間が限られた中で御提案申し上げるんですが、教育委員会ですと、県内の小中高生、木本高校なんかは非常にたくさん取り組んでいるんですが、小中高生たちがこの機会にぜひ1つの峠でもいい、2つの峠でもいい、ぜひ体験してもらうために歩いてもらうキャンペーンを、お金のかからない話かと思うんですが、わからないですけれども、その辺について検討するとか、しないとか、それはほかにやっていますとかいうのでも結構なんですが御答弁いただけたら、絶好の機会と捉えて取組をいただければと思います。御答弁をお願いします。
〇竹内部長 美術館での企画展に関連して、アーティスト・イン・レジデンスという、そこまで踏み込めないかという御質問ですけれども、今回の企画展、従来の展示だと、既存の作品を展示するという手法が一般的なんですけれども、今回はそうではなくて、三重県出身の若手芸術家が、幾つかのジャンルで、春から夏にかけて現地で取材を行っていただこうと。それを踏まえて、新たな作品を制作していただいて、それらを中心とした展示を美術館のほうでやろうということで、滞在型ではないんですけれども、現地とうまく取材をして、子どもたちの交流なども含めて取り組んでいきたいなというふうに思っています。
〇山口教育長 まずは、県内の小中高校生に熊野古道の価値を知り、そして伝えていくということで、ふるさと通信というのを今年、伊勢神宮がテーマで子どもたちに13万部配りました。そのふるさと通信第2弾は熊野古道をテーマに出したいと思います。そして教育委員会には、社会教育施設で、熊野少年自然の家がございますので、そこを拠点に講座を組んで、そして夏季合宿だとか、合宿研修などで、子どもたちが泊まった際に熊野古道を歩けるようにしてまいりたいと思います。市町の協力を得ながら進めてまいります。
〇東委員 ありがとうございました。手短な時間の範囲内で御答弁いただいたので申しわけないんですが、今日は3月6日ですね。何の日か御存じだと思うんですが、啓蟄の日なんですね。10年前にアクションプログラムをつくった、ほこりをかぶらないように、ぜひ具体的に、虫が穴からはい出るように、さあ、働くぞという形で御活躍いただきたいと思うんです。それが期待なんですが、知事、モチベーションを高めるために、秘策をお持ちでしたら、御答弁をいただきたいです。1年間のモチベーションを高めるために。
〇鈴木知事 先ほども少し申し上げましたけれども、この価値を10年後、20年後も輝きを保ったまま守り続けていけるかどうか、それが我々が県民に問われているというように思いますし、三重県庁に問われていると思っていますので、市町と連携してしっかりやっていきたいと思います。
〇東委員 ありがとうございました。最後20秒あります。私は、市町がちゃんとやるべきこと、それから県がちゃんとやるべきこと、それを合わせていくということが今回の連携で大切であると思いますし、県外にも国外にも応援団がちゃんといるということは思いますので、その辺をぜひ知事中心になって引っ張っていただく年だというふうにも思っています。御期待を申し上げますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
〇貝増委員長 次に、公明党、御質疑をお願いします。
〇中川(康)委員 公明党、四日市市選挙区の中川康洋でございます。予算総括質疑ということで、今回は2点、御質問を申し上げます。
まず初めに、今後の税収動向、税収予測について伺いたいと思います。御存じのとおり、本県の県税収入は2008年のリーマンショック以降、特に法人2税を中心に大きく落ち込み、厳しい財政運営を続けてまいりました。しかし、本年並びに来年度の税収の状況を見ると、リーマンショック前に戻ったとはまだまだ言えないまでも、平成25年度2月補正で51億1200万円の増額、また26年度予算でも県税収入で前年度比148億5400万円の増、伸び率で前年度比7.2%の伸びとなっております。このプラス要因は様々あると思いますが、まずは切れ目のない政府の景気経済対策、また円安による企業の業績回復、さらには中小企業も含めた県内企業の繰越欠損の解消や個人消費の伸びなどが考えられます。そして、その上で来年度の予算については、地方消費税の伸びや森と緑の県民税の導入による税収増が見込まれると考えられます。
そこで、知事に伺いますが、確かに県財政全般としては、まだまだ楽観視できる状況ではありませんが、このような税収増の胎動も見える中、知事が考える、さらには県が予測する今後の県税の税収動向、さらには税収予測について伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
〇鈴木知事 今後の税収動向ですけれども、今委員から御説明がありましたとおり、今回は7.2%増ということで法人2税、法人は先ほどの政策効果、それから円安効果、そして繰越欠損もこれからさらに黒字になっていくこともあると思います。それから、額的にはそんなに実は多くないんですけれども、所得の税の部分のところで、株式譲渡益というのが、これは前年よりも15倍ぐらいに実は増えたりしていまして、そういうような形で税収、地方消費税の税率を上げるとか個人県民税という、そういう短期的には明るい形が見えているところだというふうに思っています。
一方で、中長期的には、この三重県、産業構造、特に感応度が高い、全体がよくなれば全国平均よりよくなるし、全体が悪くなれば全国平均より悪くなるというような状況ですので、なかなか見通しはまだまだ不透明な部分が中長期的にはあるのではないかと思っています。
〇中川(康)委員 ありがとうございました。県の企業状況を見ると、経済が落ち込むと、落ち込みはそれにリンクして早くすとんと落ちる。そして経済状況が全体的に伸びてくると、それにかかわってすぐに伸びてくるかというと、少し時間をかけながら伸びてくるといういわゆる三重県の一つの特徴があるというふうに思います。しかし、私はいわゆるベクトルが変わる胎動があらわれ始めてきたのではないかなというふうに思います。
まだまだ楽観視はできない状況にありますけれども、景気は気の問題、特に個人消費についてはマインド要素も大事であるというふうに言われております。ゆえに、知事の立場として、また県として、厳しい、厳しいとばかり言わずに、このような税収増、特に法人2税の税収増の具体的な状況についても、県民に今後、アナウンスをしていっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
次に2点目、防災・減災の観点から、また新たなる観光誘客の視点、さらには強靭な県土軸の構築の観点から、県内、特に東紀州地域の高規格幹線道路網の整備について伺います。四日市の人間が東紀州かという感じではありますけれども、県土全体を考えての御質問をさせていただきたいというふうに思います。
皆さんも既に御存じのとおり、国土交通省は先月25日、近畿自動車道紀勢線で新たに熊野市大泊町から久生屋町までの6.7キロメートルについて、新規事業化の前提となる評価手続を開始すると発表をいたしました。これは先ほど午前中、藤根委員も御紹介をしていただいたところでございます。
この大泊久生屋町間が来年度、新規事業化されますと、この紀勢線は2012年度の熊野尾鷲道路第2期、さらには2013年度の新宮紀宝道路に続き、3年連続の新規事業化となります。実は聞くところで、当初予想では、この紀勢線は先ほど述べた2年連続で新規事業が決定をしてきたために、来年度については新たな事業化の決定は難しいのではないか、いわゆるゼロ回答ではないかというふうに言われているところでございました。しかし、この表現が正しいかどうか、9回裏、大逆転といいますか、3連続ホームランというか、今回の国土交通省の公表は本県にとって大変にうれしい話であります。
そこで、知事に伺いますが、先ほど申し上げたとおり、防災・減災の観点、新たなる観光誘客、さらには強靭な県土軸の構築との状況から、今回のこの大泊久生屋町間の新規事業化の方向について、改めての感想、また今後のミッシングリンクの解消、さらには新たな命の道の整備に向けたさらなる決意についてお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
〇鈴木知事 近畿自動車道紀勢線は、先ほど委員からもありましたとおり、防災、医療、産業に大変重要な早期の全線供用が絶対必須の道路であるというふうに思っていまして、私もこれまで東京にいろいろな提言に行きましたけれども、恐らく最も多くこの案件で提言をさせていただいたというふうに思っております。また、これは地元の皆さんが長年、長年、熱意を持ってやってきていただいた、その賜物でありまして、その結果が3年連続のというふうになっております。しかしながら、今回、全国で9カ所という新規の中で、厳選された9カ所の中で1カ所を選んでいただきましたのも、これは太田大臣の御英断であるというふうに思っておりますし、公明党の皆さんにも寸前に御視察いただいた賜物であるというふうに思っておりまして、大変心から、一歩ずつ進んでいることを感謝しております。しかしながら、まだ未事業化区間もあります。整備が決まったというだけのところもあります。引き続きの整備推進と未事業化区間の事業化に向けて力強く働きかけていきたいというふうに思っています。
〇中川(康)委員 ありがとうございました。
私も、県土全域を見ながら、やっぱり東紀州地域の道路整備をどうしていくかということで、非常に関心を持ってまいりました。別に私、北の道路の整備を忘れたわけではございませんので、この放送をもって、県民の皆様、四日市市の方には伝えたいと思います。
ここで、エピソードを私も一つ紹介をさせていただきたいというふうに思います。知事は現在、全国高速道路建設協議会、いわゆる全高速の副会長をされておりまして、先ほど一番多く、この部分で提言をしたというふうに言われましたが、昨年12月12日には、まさしく今、御紹介いただいた太田大臣のもとへ全高速の特別要望に行かれております。そしてそこで、せっかくの機会なので、地元の県についてもということで、知事は三重県の状況について、私たちの役割は、高速道路ができたことで、いかに地域が元気になるかを伝えていくことだというふうに訴えまして、具体的には、高速道路が熊野に伸びたことで、熊野古道の入れ込み客が3倍に増えた。また王貞治さんにも参加していただいた世界少年野球大会を開くことができた。さらにはタイにミカンを輸出できるようになったり、コンビニエンスストアがオープンしたと、具体的な効果を説明されたとのことです。そしたら、先ほど前述の大臣が、知事の説明を聞いて、こういうことが非常に大事なんだと、こういう具体的な話が大事なんだと、今回の説明の中で、この話が一番わかりやすいというふうにおっしゃったというふうに聞いておりますけれども、知事、このエピソード、おおむね間違いございませんか。
〇鈴木知事 事実です。
〇中川(康)委員 お互い、何を言い合っているんだという感じを受けるかもしれませんけれども、しかし、私、こういう発言、大事だと思うんです。向こうから、せっかくの機会だから、全高速の副会長で来たけれども、三重県のことも言ってもいいよと言われたわけですよね。乗り出してしゃべっているというふうに聞きました。鈴木知事は乗り出していたと。だけれども、私、そういうのを聞く中で、今回、私が思うに、知事の言葉には心があるように思うんですね。ただ、具体的な内容を言っているのではなくて、心があって、その住民の方の思いを受けてお伝えをしているんじゃないかなというふうに思います。ですから今回のこの要望も、今回の事業化に向けての決定打の一つになったのではないかなというふうに私は感じております。
そういった意味で、今後も様々な県政課題、今回も予算にもいろいろな事業が入っていますけれども、この課題について、具体的な内容、さらには心ある言葉で、この県の実情を県民の皆さんや国等に向けて訴えを続けていただきたいというふうに思いますので、そのことをお願いして、少し時間が余りましたけれども、公明党の質問を終わります。ありがとうございました。
〇貝増委員長 次に、みんなの党、御質疑をお願いいたします。
〇中西委員 こんにちは。一番最後で、ちょっと笑いが出過ぎて、僕、質問、すごくしにくいんでございますけれども、質問させていただきます。
平成26年度の当初予算が上程されました。その中に、知事の言葉で、極めて深刻な財政状況のもと、県債発行の抑制をしつつ、厳しい優先度判断により選択と集中を図ることで平成26年度三重県経営方針の最終案に掲げた施策に重点的に取り組むということが書いてございます。
改善は少しずつできていると、それから県債残高も平成23年度の水準以下になるようにということで上げられております。しっかり頑張っておられるということで、ここで鈴木知事にお伺いしたいんですけれども、懐かしいものを持ってきました。もう捨てたれという方もありましたので、ただせっかくですので、私のところに新品がたくさんありますので、よかったら一つ。
この中で、少し紹介させていただきたいんです。5ページを見ていただきたいんですけれども、税金の使い方の大改革という中の2つ目に、総人件費2割削減と、3つ目に県会議員の定数と報酬の削減と、それから5つ目に、4年以内に借金残高が減少に転換と、これは先ほど言った部分で、県債残高を抑えるということだと思うので、この中で、全て達成というようなことを言っているわけでは全然ないんですけれども、平成26年度が1年過ぎれば、統一地方選挙もあるわけですね。それから私たち県議会の選挙もあります。そういう中で、当然マニフェストの検証も行われると思いますので、そういう中で、先日、伊勢新聞のほうに総人件費削減18.5%という数字が出ておりました。そういう中で、18.5%という中を少し見ると、病院事業庁の中の三重県立志摩病院、そして三重県立総合医療センターの赤字の部分を切っただけなんだなと。そういう言い方をすると失礼やと思いますけれども、独立行政法人とか、指定管理制度に置き換えていってそういうふうになったということだと思うんです。そういう中で、もっと改革をしていくべきところがあると思うんですけれども、こういうところを聞いて、知事、何を次やったらいいかとか、何かもしあるんなら、教えていただきたいなと。
〇鈴木知事 これまでの平成23年度と比べて18.5%減ということについては、どこからどこまでが僕がやったことで、どこからどこまでが誰がやったことというのは、大きい組織上、仕事をやっていますから難しいと思いますので、いずれにしても職員の協力を得て、私が判断をして、出てきた成果がそれだということだというふうに思っています。今後は、もう少し、例えば時間外のところとか、そういうあたりをもう少しどう減らしていけるかとか、幾つかありますけれども、これも職員と一緒になってしっかり考えていきたいと思います。
〇中西委員 そういう中で、私が一番次に改革をやってほしいなというところだけ少し、私の感じるところで言わせていただきたいのは、RDF事業かなと、そんなふうに思っています。これは15年という区切りがそろそろ来るわけです。それから延長されているということも聞いておりますけれども、当然、市町がやっていくごみ事業の部分でございます。そういう中で、こういう話が本当かどうかはあるんですけれども、RDFがある場所の桑名市のほうで、そういった部分もやってもいいんかなというような話も出ているか、出ていないかよくわかりませんけれども、そういった部分も含めて、しっかり考えてほしいなと、そう思っています。まだまだこの部分はしっかり議論もさせていただかなあかんし、私も松阪市なんで、少しごてごてしております。ただ、そろそろうまくいくんかなというふうに思っておりますけれども、少しこれは切り離して考えてもいい時期に来ているかなというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
そんなことで、これで質疑を終わらせていただきます。また議論させていただきますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。
〇貝増委員長 以上をもって、予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑を終了いたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員長 貝増 吉郎