平成29年定例会11月定例月会議 陳7
受付番号・件名 |
陳7 三重県におけるパチンコ店の年末年始オールナイト営業について |
受付年月日 |
平成29年10月12日 |
提出された
定例月会議 |
平成29年定例会11月定例月会議 |
所管委員会 |
教育警察常任委員会 |
項目 |
(要旨)
パチンコ店に対する年末年始オールナイト営業の禁止を求める。
(理由)
1)1985年に施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の改正」で、年末年始に限り夜通し営業が認められた訳であるが、時代遅れである。
当時は伊勢神宮へ年末年始に参拝する人々のためにトイレを貸すという大義名分があったようであるが、近年では深夜まで営業するスーパー、24時間営業を行っているコンビニや大手スーパーもあるので、現在はパチンコ店が参拝客のトイレの心配を担う時代ではなくなっている。
2)パチンコ店は営利目的のみで長時間営業しているのであって、参拝客にトイレを貸すという大義を自覚していない。
パチンコ店は、年末が近づくと36時間営業!はたまたそれ以上の長時間営業をチラシ・ポスター・テレビCMなどあらゆる媒体を使って派手に宣伝するのみで「参拝客へのトイレ開放」をまったくアピールしていない。
三重県のパチンコ店の唯一の業界団体である三重県遊技業協同組合でもまったく「参拝客へのトイレ開放」について何の説明も公表もしていない。
これでは参拝客が実際にトイレを借りようにも心配で使えない。
参拝客からすれば、何の説明もないままに初めて訪れるパチンコ店に気安く入れる訳がない。
パチンコといえば高額プリペードカード購入や借金苦といったマイナスなイメージしかないのであり、そんな所へ純心無垢な子供を連れて入店できる道理がない。
ましてや18才未満の者はそもそも入店が禁止されているのであって、それにどのように対処するのか?という問題に三重県はおろか業界団体、各パチンコ店が誠実に答えているのも見た事がない。
また伊勢神宮が所在しているのは伊勢市のみであって、三重県下の市町村全てのパチンコ店にオールナイト営業が許されて良い道理もない。
3)パチンコは脱法ギャンブルであり、年末だからといって長時間営業を許可すると犯罪を誘発する。
客が減少しつつあるとはいえ、パチンコ業界は20兆円産業であり、合法ギャンブルの本場であるマカオやラスベガスよりも何十倍もの巨大な産業となっている。
ギャンブル依存症となる患者も「パチンコが違法と合法の間のグレーゾーンに位置している」ため返って外国より多いという残念な結果になっている。
2017年10月1日には、アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガスで男が無差別に銃を乱射し、58人が死亡するという大量殺人事件が起きた。
CNNが入手した資料によると、犯人は「世界一のビデオポーカープレーヤー」を自称しており、2006年には平均して「1年365日、1日14時間」賭博に興じていたとして、「自分ほど高額かつ長時間のプレーをした者はいない」と述べていたほか、「夜通しギャンブルをして日中に眠る」とも語っていた。」「一晩に100万ドル(約1億1,300万円)を稼ぐこともあったものの、自分にとっては大した額ではないと話していた。」とある。
つまり、賭け事にお金をつぎ込むと常識的な感覚が失われるという事を証明している。
儲けていた人ですら大量殺人を犯すのであるから、年末年始の出費のかさむ時にパチンコで摩って自暴自棄になった人が、身元がバレ難いのを奇禍として真夜中に犯罪を起こしてしまいかねない。パチンコのオールナイト営業はその切っ掛けを与える事になる。
4)パチンコ店は伊勢神宮という何物にも代えがたい魅力と価値を下げる。
昨年の伊勢志摩サミットは、日、米、英、仏、独、伊、加7か国の首脳並びに欧州理事会議長及び欧州委員会委員長が参加して大成功に終わった。
知事の配偶者が和服を着て外国の女性たちに三重県の名産を説明する凛とした姿に感動した。
これにより世界中の方々に伊勢神宮の素晴らしさも伝わった。そして世界中から伊勢神宮を観光旅行先に選ぶ方々もおり、地元ではおもてなしする準備も整えて切磋琢磨して、東京オリンピックに向けて更なる飛躍を考えている。
それなのに海外から来た訪問者が厳かで美しいと思って訪れた伊勢で、下品なパチンコ店が夜通しギラギラしている光景を見た時、ガッカリして先進国としての日本の美意識、常識や神経を疑う事であろう。
以上の事から、大昔に施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の改正条例」を廃止し、パチンコ店が年末年始にオールナイト営業を出来ない様に禁止する事を求める。
よろしくお願いする。
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