平成26年定例会6月定例月会議 請46
受理番号・件名 |
請46 手話言語法(仮称)制定を求める意見書の提出を求めることについて |
受理年月日 |
平成26年6月3日 |
提出された
定例会 |
平成26年定例会6月定例月会議 |
紹介議員 |
石田 成生、大久保孝栄、小林 正人、今井 智広、藤田 宜三、稲垣 昭義、服部 富男、中村 進一 |
付託委員会 |
健康福祉病院常任委員会 |
請願要旨 |
(要 旨)
手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学び、自由に手話を使い、更には手話を言語として普及、研究することができる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書を、三重県から国へ提出していただけるよう求める。
(理 由)
聞こえる人たちは、「声を出す、または声を聞く」という音声言語(日本語)を使用して、コミュニケーションを行っている。ろう者は、昔から「手指、体の動き、表情を使う、またはそれらを目で見る」という視覚言語(手話)を使用して、コミュニケーションを行ってきた。しかし、法的には、手話は言語として認められていなかったために、ろう者は社会のいろいろな場面で不利益を被り、差別され、排除されてきた。ろう学校では手話を使うことを禁止され、手話を使うことは恥ずかしいことだと教えこまれ、社会でも周囲の好奇心の目から隠れるように手話を使ってきた。また、聞こえる人たちとコミュニケーションができないため、まだまだろう者や手話に対する理解が社会では進んでいない。
2006(平成18)年12月に国連で採択され、日本でも2014年1月に批准し、2月に発効した障害者権利条約は、生活・仕事・司法・参政権・医療など、あらゆる面で障害者の権利を守り、社会に合理的配慮を求めた条約である。同条約第2条において、「『言語』とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう。」と定義されたことにより、「手話が言語である」ことが世界的に認められた。
日本においても、その条約の批准に向け、2011年に障害者基本法を改正し、同法第3条第3号において、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること」と定められた。
また、同法第22条では、国・地方公共団体に対して情報の利用におけるバリアフリー化等を義務づけており、それに基づいて、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学び、自由に手話を使い、更には手話を言語として普及、研究することができる環境整備に向けた法整備を国として実現することが必要であると考える。
以上のような理由から、私たちは、手話やろう者に対して理解がある社会、ろう者が安心して暮らせる社会となるよう、国に「手話言語法(仮称)」を制定していただけることを、心から切望するものである。
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