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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成25年度 委員会会議録 > 平成25年12月11日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録

平成25年12月11日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録

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防災県土整備企業常任委員会

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成25年12月11日(水) 自 午前10時0分~至 午前11時29分

会  議  室    202委員会室

出 席      8名

             委  員  長   小林 正人

             副委員長    彦坂 公之

             委    員   東     豊

             委    員   水谷 正美

             委    員   中村 欣一郎

             委    員   舘   直人

             委    員   水谷   隆

             委    員   舟橋 裕幸

欠 席       なし

出席説明員

      [防災対策部]

             部    長                稲垣    司

             副部長                  濱口 尚紀

             次長(災害対策担当)          日沖 正人

             危機管理副統括監           奥野 省吾

             防災対策総務課長           別所 喜克

             消防・保安課長             辻     司

             防災企画・地域支援課長      加太 竜一

             災害対策課長             田中 貞朗

             危機管理課長             上村 一弥

             コンビナート防災監          大藪 亮二

                                       その他関係職員

委員会書記

             議  事  課  主査  藤堂 恵生

             企画法務課  主査  新開 祐史

傍 聴 議 員     なし

県 政 記 者     2名

傍  聴  者     なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第145号「平成25年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)

  (2)議案第181号「災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例案」

 2 所管事項の調査

  (1)平成26年度当初予算要求状況について

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)「三重県新地震・津波対策行動計画」の策定状況について

  (2)北勢地域における広域防災拠点の整備について

  (3)平成25年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について

  (4)報告事項

    ①南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法について

    ②平成25年度「津波防災の日シンポジウム」及び「みえ地震対策の日フォーラム」の概要について

 2 閉会中の継続調査申出事件について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第145号「平成25年度三重県一般会計補正予算(第6号)」(関係分)

  (2)議案第181号「災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)

    ②質疑       なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論        なし

    ⑤採決    議案第145号(関係分)   挙手(全員)   可決

               議案第181号         挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成26年度当初予算要求状況について

    ①当局から資料に基づき説明(稲垣部長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問等がありましたら、お願いいたします。

〇舟橋委員 みえ防災・減災センターの内容を、もう少し詳しく説明いただけますか。

〇稲垣部長 先ほど説明しましたとおりで、防災人材の関係の防災関連人材活動強化事業費というのは今回廃止すると申し上げました。
 これは、みえ防災コーディネーターとかの防災人材を育成するということでやってきた事業なんですけれども、例えばコーディネーターでしたら、現在550名を輩出しておりまして、これは平成16年度からやっていますけれども、今年は52名の女性をやっていて600名に達するんですが、問題として感じておりますのは、その人たちの活躍の場といいますか、人材活用という言葉を使えば、活用という部分がなかなかうまくいっていないのじゃないかという思いが前からありまして、育成ばかりやってきたと。それはまずい、活用も同じようにやっていって、地域で一緒になって活躍してもらう場が必要であるということがまず一つにあります。人材育成を見直そうということで、例えば人材育成講座であるならば、活用の部分の、地域で活動してもらうことも一つのパッケージとして講義していくとか、そんな形、あるいは実際に地域へ大学の先生、例えば川口准教授と同行していただいて、そこで働いていただくような明確なミッションを与えたまま育成もすると。そういうことがまず必要だろうなということで、育成の事業を見直そうという発想がまず生まれました。
 もう1点は、育成作業だけをとっても、県庁でも、防災対策部以外にも、教育委員会が学校防災リーダーとかの研修を同じようにやっております。ああいったことをそれぞれに縦割りでやってしまっておりますものですから、その辺で、例えば防災ノートと私どものMyまっぷランとの融合といっても、なかなか現実的にはうまくいかないと。そういうことも一体的にやるべきではないか。ほかにも、雇用経済部なんかやったら企業防災が当然影響しますしと、そういうことも考えました。
 そんなことから、今までの枠組みを変えて、三重大学へ一方的にそれぞれの部局が委託して人材育成をやっているのをちょっと改めて、同じように、三重大学も私どももお金を出して一つの体制をつくって、みえ防災・減災センターは箱物ではなくて体制なんですけれども、そういう組織をつくって、そういう形で活用をにらんだ体制を、県庁も三重大学も一体となってやっていこうという発想がまず生まれました。
 そうこうしている議論の中から、そもそも三重県には人材だけではなくて、いろんなリソース、資源があるのではないかということも考えて、例えば三重大学が持っているいろんなノウハウもあるはずですと。例えば今、地震の予測ができやんのかとか、早い感知ができやんのかと言って、JAMSTECという団体が東紀州のほうにいろいろな機械設備を海底に設置して、その情報をとろうとしていると。そういうので大学側が調査研究に一緒に入っていくとか、そんなことも全然できていないということもあると。せっかくいろいろなノウハウを持ちながら、なかなかそれができていない。例えば市町がこの建物の耐浪性はいいんだろうかと言っても、大学がそれを審査できる体制があればいいんだけれども、それもできていないと。その辺の大学が持っているノウハウ、そういう力はあるはずなのに、そういう体制がないのもので、できていないと。そうした調査研究事業も一緒にそのセンターの中でやっていこうかとか、あるいは、企業防災の話を私はしましたけれども、相談とかいうことがあっても、その相談に乗れる体制が本当にあるんだろうかと。そういう声はあるのにそれもできていないということから、それぞれの人材育成を活用の面から見直すということ。そうした調査研究事業と、それから、地域や企業を支援するために相談に乗っていこうということ、それと、それぞれに持っている防災資料、それをちょっと集約して展示もしようと。そんな機能を持たせるような、防災ハブ機能と私は呼んでいますけれども、お金を出し合って、そういうセンターをつくろうじゃないかと。そして一方的な委託、受託の関係ではなくて、ともに、そこに事務局もつくって、そういう体制でやっていこうという発想で今議論をしていまして、大ざっぱな説明で恐縮ですけれども、そういった人材育成にとどまらない体制をつくって、市町の地域防災のほうとか、あるいは企業防災のほうに資するような形をつくっていきたいと。要は県内にあるあらゆるリソースを生かしていきたいと。そういう形でセンターを立ち上げようと考えた次第です。

〇舟橋委員 方向性はすばらしいと思うんですけれども、具体的には、物理的にどこへセンターを置いて、中心的に所管というか運営するのはどなたがされるのか。それから、3000万円程度でその理想が実現するのか。

〇稲垣部長 例えば、現在、兵庫県に、人と防災未来センターというのがあります。あれは立派な箱物があって、そこでやっているんですけれども、そういった箱物はなくて、事務局は三重大学のほうに置くつもりでおります。三重大学に現在、さきもり塾とかの一室がありますもんで、それを改組して、そこに一室置くと。看板もそこに掲げようと。
 今考えておるのでは、これは定数議論があるんですけれども、防災対策部からも職員を常駐させようということを考えております。そこで基本的にはやるんだよということで、体制については、三重大学側と今議論しておるのは、副学長がセンター長、副センター長は私ども、私ですけれども、それと、今おる三重大学の学長とか、そういうメンバーでまず体制を組んで、その下にいろいろなセクションをつくって、私どももそこに参加して、先ほど常駐と言いましたけれども、議論していく場としては、基本的には三重大学です。

〇舟橋委員 産業振興やと西村教授がおったり、防災やと川口准教授がみえたり、あの人らの力をかりながら。

〇稲垣部長 3000万円でできるかという話ですけれども、今、人材育成は千数百万円でやっておるんですけれども、それプラスアルファで、じゃ、どこまでかというのは、先ほど言いましたように箱物をつくるわけじゃないものですから。しかも、一気に全部がきれいにスタートするとも正直思っておりません。徐々に積み上げていくという考えがありますもんで、今は3000万円あれば、十分とは言いがたいですけれども、今の予算状況からいったらそこでやるのかなということで、まずは始めてみようという発想で組んだ予算です。

〇舟橋委員 わかりました。

〇小林委員長 ほかによろしいですか。

〇水谷(正)委員 コンビナート防災の件で、今年度予算を全額カットというのは、アセスメント調査が平成25年度で終了するからだということでございました。それはそれで理解できたのですが、消防庁が平成25年3月に石油コンビナートの防災アセスメント指針というのを発表して、今年度中に調査が終わっていて、その後、事業所も含めて対策が変わるところを、どういうアクションプランで進めていくのかという説明までお願いできますか。

〇稲垣部長 現在は、水谷委員が言われたように、平成25年度の指針に沿ってやっておって、別途被害想定を進めております。その被害想定とリンクさせる形で今、アセスメント作業をしているんですけれども、それを今年度末につくり上げると。
 来年度についてはそれをベースに、今、地域防災計画、同じように三重県石油コンビナート等防災計画がございますから、それの見直しにかかっていくつもりでおります。それは基本的に自前でやるんですけれども、その中でいろいろな意見交換、今までもコンビナート企業との意見交換では、コンビナート防災の計画をつくるという視点からじゃなしに、コンビナート防災をどうするかというということで議論の場を設けておりますもんですから、そうした議論の場を活用し、今度は具体的にこうしたアセスメントを前提にして、この石油コンビナート等防災計画を変えていくという視点で議論をしながら、来年度を目標に計画修正を行っていくという作業です。

〇水谷(正)委員 事業所の方々とそういう協議の場を設けられるというのは、その点はありがたい話で頑張っていただきたいと思っているんですけれども、今でもよくやっていただいていると思っているのですが、あの地域を歩いていて、自治会長初め、地域住民の方々から、避難場所がございますよね。それぞれの地域ごとに一次避難地等があります。例えばコンビナートの火災という場合に、薬剤と薬剤がまざってどういう煙が出るかわからないと。例えば四日市中央緑地のあの場所なんていうのは避難場所になっているわけですけれども、あそこに煙だけ来るときに、避難していて大丈夫なのかということに、もちろんなりますよね。ですから、コンビナート事業者のどういう薬剤で、まざって火災になったときにどうなるかというところのストーリーと、風向きによっては煙がどの地域に及ぶのかという、そのシミュレーションのところですよね。その場合、一次避難地はそこであっていいのかという議論。地域住民の方の御懸念も含めた避難についてのシミュレーションをお願いしたいというのが私の意見なんですけれども。

〇小林委員長 どうですか、答弁を求められますか。

〇水谷(正)委員 そうですね、簡単に。

〇稲垣部長 今回のアセスメント調査では、委員もおわかりかと思いますけれども、そこまでの詳細は出しません。ですから、それを踏まえて議論する際にどこまで踏み込んでいけるのかというのは、正直、議論次第としか言いようがないんですけれども、その辺は、例えば石油コンビナート等防災計画の見直しという議論だけではなくて、いろいろな訓練のほうも、ちょっと別のコンビナートでも考えていかないとあかんなという議論も中ではしていますもんですから。来年度すぐにとは言えないかもしれませんが、その議論等々は、その避難場所等が、そんな議論もできるだけ踏まえながら、じゃ、一遍、災害対応として訓練もやって実証しようかとか、そんな話になってくると思います。一朝一夕に石油コンビナート等防災計画の中てそれを全部やるとは正直とても言えませんけれども、そういった方向で、できるだけ地域の人の話も聞きながら、まずは、今までも確かにコンビナート企業だけでやっている動きが多分にありましたもんで、それはコンビナート企業の側も地域へ地域へという視点でやっているもんですから、そういう方向で、私たちも入っていって議論をすることになってこようと思います。そうさせてもらいます。

〇水谷(正)委員 よろしくお願いします。

〇小林委員長 ほかにございますか。

               〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 よろしいですか。なければ、これで防災対策部関係の平成26年度当初予算要求状況についての調査を終了いたします。

 3 委員間討議

    ①執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)「三重県新地震・津波対策行動計画」の策定状況について

  (2)北勢地域における広域防災拠点の整備について

    ①当局から資料に基づき説明(稲垣部長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問等がありましたら、お願いいたします。

〇舟橋委員 2つ教えてください。
 1つは、第6章に入ってくるんだろうと思うんですけれども、避難所運営についてなんです。
 先日、多気でフォーラムに参加させていただきましたけれども、東日本大震災のときの避難所の、いわゆる住環境の劣悪さという話がありました。もう一つは福祉避難所の話。これは議会でも過去に何度か取り上げられていますし、あのときも出ていました。それから、女性の参画の問題。そういう細かいところまでは別にしても、この中で、例えば「家庭における耐震対策を進める」以降、ずっと幾つかの項目があるんですけれども、この項目の中のどれかには、その避難所についての運営マニュアルだとか、基準だとか、そういったものが記載されているんですか。どこにされているんですかという質問が1つ。
 もう一つは、でき上がった結果、その膨大な厚い冊子を三重県民の人みんなに配ることはできないと思うんですが、それを、いかにこういう計画をつくり、部分的に被害想定マップを見たいという人、それから何かのマニュアル的な、まあ、第6章の具体的な内容を見たいという人らが、どういった形でその情報、知識を得るようなことができるんか。いわゆるこの計画のPRの方法ですね、今後の。それについて聞かせていただきたい。

〇稲垣部長 1点目の避難所運営に関しましては、実はこの選択・集中テーマの防災人材の部分、3つ目のところですね。ここの取組で、防災人材が地域で活躍するという一つのテーマをつくっておるもんですから、その中で、今も取り組んでおります避難所運営マニュアルの策定の促進、展開、それを項目としては掲げながら、その中に盛り込んでいくことになります。それが1点目です。
 もう1点の、県民の方への周知ですね。これにつきましては、緊急地震対策行動計画もそうだったんですけれども、まずは当然ながらホームページに載せますと。それを見ていただくことができるようにはしますけれども、あと、具体的な説明は、まず市町へ明確にして、市町の手を煩わせながら、市町のほうからも流していただきますし、私どもはいろいろな話し合いの場をイベントも含めまして、極力持っていきますものですから、そこでひたすら周知に努めると。あと、三重テレビなんかを使わせていただきながら、広報事業もやっております。そこでもどんどん宣伝していくということで、あらゆる媒体とか、そういった皆さんと接するような機会、そして市町の手を煩わせながら、会議等を通じながらとか、そうした場、各所各所で周知には努めていきたいと思っておりますし、周知すること自体がまず一つ、第一歩の大きな仕事だという認識をしております。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇東委員 事前復興についてお尋ねしたいんですが、この表の第5章、行動計画の中の3の復旧・復興対策に当てはまると考えたらいいですか。

〇稲垣部長 この第5章の3は復旧・復興対策全般を網羅的に上げてありまして、むしろ事前復興は選択・集中テーマのほう、第6章の最後に、「被災者の生活再建を早める復興プロセスを事前に構築する」と、まさに書いてあるんですけれども、ここでかなりボリュームを持って書かせていただいて、取組についても、今思いつく限りのものを上げさせていただいております。

〇東委員 例えばですけれども、ソフトとハードという2つの大きな部分があって、今般、国会で、南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法ですか、後ろの17ページに書いてあるんですかね。高台移転とかですね。事前復興というと基本的に、究極は高台移転じゃないかなというふうには思うんですけれども、都市計画というんですか、都市計画道路とかも含めて、そのことを特別に市町と協力して、あれは地区指定をしないとだめですよね。基本的に地区指定をして網がけをした後、合意形成ができて高台移転をしていくという形だと思うんですが、そのことの取組というのは、もう少し明確に位置づけしたほうがいいんじゃないかなと思うんですけれども、いかがですか。

〇稲垣部長 今申し上げた第6章の「復興プロセスを事前に構築する」の部分では、今、東委員がソフト、ハードと言われましたけれども、ソフトもハードもこうあるんだ、こうするんだということを書き込んでおります。そのハードの中で、今、委員が言われたように、その法の説明も若干させていただいて、まずはそれを踏まえたあり方の検討から入っていくというスタンスで書かせていただいています。
 ですから、そこで明確に高台移転をという言い方はしていませんけれども、当然ながら、法の中でそれが上がっているという前提でそういう物の言い方をさせていただいておりまして、重点行動項目の中でも津波防災のまちづくりに係るあり方の検討をしていくんだと、そういうことで書かせていただいています。

〇東委員 わかりました。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇水谷(正)委員 2つの所管事項の調査の説明をいただいて、何度も勉強会等でお伺いしているので特段ないのですが、津波の件でちょっと気になるので1つだけ聞かせてください。
 第2章で、地震被害想定調査を出しますね。建物被害数量も出て、人的被害数量も出ます。そして最終章の第7章で減災効果が出るということは、建物被害が、例えば行動計画が実現した場合、数量が減るということになりますよね。そこの論理展開なんですが、多分そこが問題になってくると思うんです。これは人の命のことについても当然そうだと思うんですが、なぜ、そもそも第2章で被害想定が、中央防災会議を経て、専門部会を経て、どういうロジックで積み上がったのかというところを県がわかっていないと、この数値が積み上がっていく理屈がわからないし、減っていく理屈も見えてこないのではないかと。そこは大丈夫かなというのがちょっと気になっているところなんですけれども。

〇稲垣部長 積み上がっていく技術的なもの、その部分についてというのはどこまで言っていいのか、言うべきなのか、私も悩みます。例えばこの数字はこんな仕組みで出てきますというのは、当然私どもではわかった上で物を言っていくんですけれども、そこの詳細をわざわざ、こう積み上がって、こうなったものがこんな想定ですよと書くのかどうかというのは、ちょっと、そこまで書くのがいいのかどうかというのは考えなきゃいかんと思います。被害想定はこうであるということで、それがこの取組をやったら、なぜ何棟の倒壊が何棟になるのかという、それは当然私どもではわかって書いていきますし、この計画の中で、そこを詳細に、こうこうこういうことで、こういう計算をしているからこうだよという書きぶりには多分ならんと思いますけれども、被害想定については別途整理して、まとめをしますもんで、そこでバックデータとしてそれを示していかなあかんとは思っています。そういう意味です。
 あと、減災効果については、これは委員も言われたように、大変難しいと思っています。というのは、例えば耐震化が進めばこうこうなると、それは計算的に出せます。ただ、その前提条件として耐震化率が100%になればという前提がいいのかどうかというのは、どこの県も悩んでいます。要するに100%と言い切っていいのかどうかですね。
 例えばアパートに住む人に耐震化をやれと言ったって、自分の意思ではできっこないじゃないかという議論もありますもんで、そこは、それをもう割り切ってやるのかということは議論の余地があると思いますけれども、仮に100%であるならばと。静岡県なんかだったら、例えば耐震化率は97%とか、そういう表現も考えたようです。そんな議論はありますけれども、一応、数字的、算術的には、100%これが達成できればというのが大前提で、こういう数字になりますよと、そういうことを示すと思います。

〇水谷(正)委員 ちょっと、出てくるものをまた拝見させていただいて。バックデータの部分も拝見させていただくようなものがあるんでしょうと思っています。
 広域自治体が発表するのと、中央が発表するのと、あと市町が発表して積み上げていくのとで数字が余りにも違いすぎると、またこれは地域住民が迷ってしまうものですから、そこのところは精緻な議論をしていただきたいなというふうに思っています。
 もう一つなんですが、津波防災地域づくり法が平成23年末、24年に施行されましたよね。25年に担当部局がどこになるかって、これは一般質問でも議論したことがあるんですけれども、知事が、つまり公権力によって、このエリアには建物は建てられませんよという特別地域指定をするものですよね。つまり、今までの被害想定というのは今建っているものに対して起こるけれども、これから建つことに対して制限をしていくという法律ですから、これによっての減災効果も何らかのシミュレーションで出てくるんでしょうね。もう三重県というのは指定されていますか。

〇稲垣部長 それはありません。現在は、減災効果でそこまでは考えていません。というのは、津波防災地域づくり法の関係は、まさに先ほど東委員が言われた事前復興の観点から書き込んでいきたいとは思っていますけれども、実際にそれは本当にこれからの議論であって、今やっているこの被害想定も、例えば国土交通省がこういう条件、こういう条件とかなり厳しく各県に対して言ってきておるんです。それに沿ってやるのが本来なのか、あるいは、県独自の今まであった被害想定の浸水予測をベースにやるのかというと、それはちょっと悩ましいところで。だから法のための浸水予測を一定出すのかなと。
 私どもは県にとって一番水害の及ぶという出し方をするのかなというのは今考えておるんですけれども、その結果、法にのっとった想定を出したとしても、じゃあ、すぐにここはこうだから、ここはこういう区域ですよとやるのかどうかというのは、また考えどころやと思っています。それをしてしまったがために、現実離れした、ここに住めないよと言ったって話にならないわけですから。それは行政として、その結果を見てどういう出し方をするか、あるいは出すのを控えるのかを含めて考えていかなきゃあかんと思っていますもんで、すぐに行動に出るとは考えていません。

〇水谷(正)委員 一定の開発行為、建築の制限をするという区域については、もちろん市町との連携も必要なんですが、その今後のスケジュールも全く出ていないんですか。

〇稲垣部長 出ていません。

〇水谷(正)委員 わかりました。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇中村委員 このタイトルなんですが、三重県新地震・津波対策という。県の出されるやつ全般がそうなんですけれども、しょっちゅうこういう名前のものが出てくるんで、非常に区別がつきにくいんですよね。だから、この「新」という言葉を外へ出して、「新しい三重県地震」というふうに持っていくとか、「新」という言葉だけ色を変えたりするとか、何かしないと、前に出ているのとそんなに変わらないという意識で見られがちなんで、その辺は考慮していただきたいなというふうに思います。

〇稲垣部長 おっしゃるとおりだと思います。私たちが「新」とあえて書いたのは、まさに3.11で様相が大きく変わったんだというのを言いたいがためにで、しかも、それは初めにというか、前文の部分でもその辺はとうとうと述べたいと思っているもんですから。そこはとにかく「新」がインパクトを与えやな意味がないと思っていますもんで、その辺は委員の意見も入れさせていただきながら、色を変えるとか、大きくするとか、ちょっと工夫したいと思います。

〇小林委員長 ほかによろしいですか。

               〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、「三重県新地震・津波対策行動計画」の策定状況について、及び北勢地域における広域防災拠点の整備についての調査を終わります。

  (3)平成25年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について

    ①当局から資料に基づき説明(日沖次長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問等がありましたら、お願いします。

〇中村委員 クロス集計がまだということですけれども、この問2の危機意識が低下してきているということですが、これは例えば、クロス集計を利用すれば、避難場所も最近はわかったし、訓練にも参加しているし、建てかえた人もいるしということで、そういう意味では低下していくというか、実践したから危機意識がとれてもいいと言うとおかしいんですけれども、そういうふうには解釈はできないんですかね。

〇日沖次長 申しわけないんですけれども、まだちょっとそこまでは。けれども、実際にこのクロス集計の中では設問間のクロス集計もありますし、沿岸部の地域にお住まいの方でありますとか、県の伊勢から北部、鳥羽以南というふうな分け方もさせていただきながら、ちょっと、どんな分析がどこまでできるかということを、ここでは明確にまだ申し上げられませんけれども、できる限りそういったつながりも含めてクロス集計をやってみたいなというふうに思っております。

〇中村委員 何も楽観的なほうに解釈したいというわけではないんですけれども、やってきたことがつながって安心感も出てきた人が薄れつつあるというのであれば、いいアンケート結果なんかなという解釈ができないこともないもんですから、その辺もクロス集計でわかるといいなと思いますので、よろしくお願いします。

〇小林委員長 ほかにございますか。

               〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、平成25年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)についての調査を終わります。

  (4)報告事項

    ①南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法について

    ②平成25年度「津波防災の日シンポジウム」及び「みえ地震対策の日フォーラム」の概要について

     ア 当局より資料に基づき説明(日沖次長)

     イ 質問

〇小林委員長 それでは、この件について御質問等がありましたら、お願いします。

〇水谷(正)委員 先ほど、津波防災の津波災害特別警戒区域の指定等のことで、知事が指定する、あるいは市町から申し入れが云々という話で、スケジュールは今のところないというお話だったんですが、この南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法での地域指定のスケジュールというのも全くわからないですかね。

〇日沖次長 そうですね。今のところ、いつ指定をするというところまで国から情報が来ておりませんので、何とも申し上げられない。

〇水谷(正)委員 じゃ、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する対策特別措置法の一部を改正して制定されたものだから、それを上乗せしているというイメージでもないわけですね。新たにもう一回、初めから指定するわけなんですね。

〇稲垣部長 その辺も私たちは推測としか言いようがないんですけれども、一切そういう説明はありません。だから、今、東南海・南海地震での推進地域は全地域になっていますけれども、それがそのままなるかというのは、多分なるんだろうなみたいな程度しか言えません。
 また、特別強化地域の指定についても、年度内という言い方を内閣府はしておりましたけれども、年度内についても、事前の意見も聞きながらもと言っておりますが、一向に意見聴取されておりませんし、年度内といっても最初に言ったきりでそれ以上の説明もありませんもんですから、推進地域の話もあくまで推測の域を出ません。

〇水谷(正)委員 なるほど。そうでしたら、なるだけ早く、指定が決まったら教えていただかないと。医療機関ですとか百貨店とかは、指定された途端、6カ月以内に津波避難計画を作成して都道府県知事に届け出るわけですよね。だから、なるだけ。
 法律ができた時点でわからんもんですかね。もう一回確認しますけれども、今わかっていないんですよね。

〇稲垣部長 本当にわかっておりません。

〇水谷(正)委員 仕方がないですね。じゃ、わかった時点で我々にも教えてください。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇中村委員 さっきの報告の中で。12月7日に、「311を忘れないために~これから三重で取り組むこと~」という、みえ災害ボランティア支援センターの主催で、こちらもシンポジウムがあったわけですけれども、それはこちらのほうは参加とか、かかわりというのはないんですか。

〇別所課長 かかわりといいますか、県はみえ災害ボランティア支援センターの幹事になっておりますし、その中で防災対策部もかかわっております。
 それから、東日本の支援といいますか、避難者の支援といったこともシンポジウムのテーマになっておったかと思いますけれども、そういう意味では私どもの防災対策総務課のほうに東日本大震災支援本部の事務局を設置しておりますので、そういうところでと。私ども、実はシンポジウムのほうには聴講という形では参加しておりましたけれども、そういう部分で今後、県内避難者への支援を行っていくというような形でありましたので、その部分については引き続きかかわっていくということになると考えております。

〇加太課長 当然、私ども防災企画・地域支援課のほうも幹事団体、防災対策部の中でも私ども防災対策・地域支援課のほうが所管ということから、日ごろから幹事会等にも参加させていただいていますし、当然このシンポジウムも私も含めて聴講させていただいております。今後12月28日でみえ災害ボランティア支援センターは終了するということも決まっておりますが、今後の運営についても、環境生活部が主担当ということではございますが、当然、一緒に入らせてもらって、防災対策部としてもかかわらせていただいているということでございます。

〇中村委員 さっき報告を受けたみえ地震対策の日フォーラムと津波防災の日シンポジウム、そして私が言った12月7日のものも、私、志摩のほうのは行っていないんですけれども、ほかの2つを見て、報告書を見ても、ほとんど、内容が同じというわけじゃなくて、趣旨が似たような感じで、講師の方のお話も似通ったようなところがあるんですけれども、所管の違いによって報告に載ったり載らなかったりということが当然出てくるわけなんです。その辺で、参加している方を見ると、恐らく部長が最初に言われた人材の中では、ほとんど半分以上、共通された方が参加しているような気もするもんですから、縦割りの弊害のないように。
 特に、12月7日のみえ災害ボランティア支援センターのほうのは、男女共同参画・NPO課よりこっちのほうがかかわりが深いんじゃないかなというような内容でしたもんですから、NPOのことだからということでほっとかないようにしてほしいなというふうに思います。

〇稲垣部長 縦割りの弊害ということは、これに関してはないと思います。各セクションが各地でやることのほうがいいのかなというのは、私としては思うんですけれども、もちろん、それにかかわっていかないかんというのは当然理解しますもんで、その辺は、先ほど両課長が言ったように、かかわりはしていきたいと思っています。
 あと、防災人材という観点から、同じような人が集まってくるという話、これはいずこの県でも聞く話で、私たちもそれが一番ちょっと……

〇中村委員 いい意味で言っているんです。

〇稲垣部長 そうですか。僕はもっと広げたいと、逆に思っておりますものですから、ということで終わります。

〇小林委員長 ほかにございますか。

               〔発言の声なし〕

〇小林委員長 よろしいですか。なければ、これで報告事項を終わります。

 2 委員間討議

  (1)所管事項調査に関する事項          なし

  (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし

 3 閉会中の継続調査申出事件について

〇小林委員長 次に、常任委員会に係る閉会中の継続調査申出事件の調査項目につきましては、お手元に配付の文書のとおりといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

               〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 御異議なしと認め、そのようにいたします。

〇小林委員長 最後に、閉会中の委員会開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等につきましては、正副委員長に御一任願いたいと存じますが、いかがでしょうか。

               〔「異議なし」の声あり〕

〇小林委員長 御異議なしと認め、そのようにいたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

防災県土整備企業常任委員長           

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長 

小林 正人 

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