三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成25年度 委員会会議録 > 平成26年1月17日 防災県土整備企業常任委員会 会議録
防災県土整備企業常任委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成26年1月17日(金) 自 午前10時31分~至 午前10時52分
会 議 室 202委員会室
出 席 委 員 8名
委 員 長 小林 正人
副委員長 彦坂 公之
委 員 東 豊
委 員 水谷 正美
委 員 中村 欣一郎
委 員 舘 直人
委 員 水谷 隆
委 員 舟橋 裕幸
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[防災対策部]
部 長 稲垣 司
副部長 濱口 尚紀
次長(災害対策担当) 日沖 正人
危機管理副統括監 奥野 省吾
防災対策総務課長 別所 喜克
消防・保安課長 辻 司
危機管理課長 上村 一弥
コンビナート防災監 大藪 亮二
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 主査 藤堂 恵生
企画法務課 主査 新開 祐史
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 11名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
Ⅰ 常任委員会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)コンビナート事業所の爆発事故について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 常任委員会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)コンビナート事業所の爆発事故について
①当局から資料に基づき説明(稲垣部長)
②質問
〇小林委員長 御質問等がありましたら、お願いいたします。
〇水谷隆委員 今報告をいただいたわけでございますけれども、新聞等でいろいろこう状況が逐一報告をされておるんですが、一番残念なことは、5人もの死者を出したということでございます。これは先ほど部長もおっしゃったように本当に大変な事故だと思います。その事故の内容を新聞等で見ておりますと、熱交換器が外されて一ヶ月ぐらい放置されてたんかな。それでその、手の感覚で、これがもう冷えておって、温度が下がっておるとかいうような状況の中で、ふたを取り外してもいいだろうというようなことで外されたというふうに理解をしているんですけども、やっぱりマニュアルが当然あるわけですから、そういう作業マニュアルね、作業標準。これがその中でどういう形になっているか、僕らは見ていないので分かりませんけども、感覚で判断をするということは、恐らくマニュアル化されていないと思うんだよね。経験則からやっているんだと思うんだよね。その辺が化学会社として、作業標準がきちんとなされていなかったというのは非常に大きなこれ、過失だと思うんですよ。その辺が、例えば、この熱交換器以外にもそういう状況のものがあれば、これは早急に指摘して直していただかなければいかんと思うんですけども、そういう数値である程度判断ができるようにしてないというのは本当に不思議な状況やと思うんですよ。私も化学会社の端くれに三十年ばかりおりましたけども、大体化学というのは、私は素人ですけども、何が起こるか分からない。そういった状況の中で常日ごろからそういう危機管理意識を持っていなければ、必ず事故が、多少なりと、大きいか小さいかは別にしまして、起こるわけですよね。そこは意識が低かったのかなという気がいたします。これを、今後しっかりとした指導の中できちっとした対応をされていくと思うんですけども、ここはもう県としてしっかりと指導をしていただきたいし、二度とこれは起こしてはならん事故だというふうに思います。これをぜひお願いしたい。細かいことは、まだ原因等については分かっておりませんので、我々としてもどういう状況なんかということも把握できませんけれども、そこはしっかりとしていただきたいということと、今日も出てましたけども、知事要望を国のほうへ出されると、こういうことでございますよね。これは非常に私としては日本全国的にこういう形のものが起きてはいかんということで、出されるのは非常にいいことだと思いますけども、その辺の内容が分かれば、ちょっと教えていただきたい。どういう要望をされるかということを。
〇稲垣部長 まず一点目のマニュアルの整備等々についてしっかりと指導という観点からお答えさせていただきますと、まだ事故調査中ですもんで、詳細を私どもきちんと把握してませんけども、今回の事故に関しては、むしろ洗浄するためにそうした十分な時間をとって、窒素を流し込んで水素を排除してということでやっていただいて、湿った状態を保って安定した状態を見届けてから処理するということでされたんだと思います。しかしそれが何か、これも詳細はまだ分かりませんけども、じゃあ何度なら十分にいいかというのが、なかなか決めがたいやに聞いております。しかしながら、それはそうは言ってられないんで、そういう状況で、経験則で手でという話になったんだと思います。その辺、できうる限りの客観的な基準というのは当然求めていく必要があると思うもんですから、私ども法令上こうせいああせいという立場にはなかなかないんですけども、しかしながら調査する中で、これについては私どもからも言っていかなきゃならんと思いますし、言っていきたいとは思っています。まずそれが一点目でございます。
二点目につきましては、今回いろいろと取り沙汰されましたけども、こういった産業保安に関しましては、知事も昨日ちらっと申しておりましたけども、なかなかその調査するにも、航空事故なんかの運輸安全委員会みたいな、あんな組織もありませんし、また、私どもは石油コンビナート等災害防止法のもとに入り込んでますけども、いろんな高圧ガス保安法とか、労働安全衛生法とか、いろんな法規制がからんでる状況にありますもんですから、それぞれの機関がそれぞれの立場で動くという法体系になっておるわけですね。その辺も動きにくい、原因究明もなかなか機能的にやりにくいということに原因するんじゃないかということもありますもんで、そうした体制の整備がいるんではないかという、そういう趣旨の国への提言になろうかと思います。それについては、文案等もまだ実は整理中でございますもんで、そうした内容で整理して物を申していきたいというふうに考えています。
〇水谷隆委員 そういう形で要望を出されるということで、これはもう非常にいいことだと思うんですけども、新聞によりますと、8年間も中身の掃除をしていなかったと。熱交換器というのは当然細いチューブが何百本と入っているわけやわね。これは当然化学物質やから、詰まるということは誰が見てもあり得ると思うんですよね。そういったことで、8年も整備してない。定期整備がなされてなかった。コンビナートというのは定期修理というのが必ずありますから、そういった中でそういうことがなされてなかったというのは、非常に今、後で考えてみますと疑問が生じるわけです。そういったことについても法的にできるのであれば、何年間に一回ぐらいは点検するとか、あるいはこれは法の何というかな、点検とかそういうのを受けなくてもいい熱交換器らしいですけど、そういうことも決めていかないと大きな事故につながっていくというふうに思いますんで、ぜひともこの際、全県的にもいろいろと指導していただきたいなと、このように思います。
〇稲垣部長 今水谷委員が言われたように、この熱交換器それ自体は高圧ガス保安法の対象設備ではございませんもんで、そういった義務付けはございません。高圧ガス保安法の対象であるならば、三年に一度の定期点検というのが求められますけども、そうではないもんで、あくまで自主点検になるわけなんですが、それにしても自主的には点検すべきだったろうと思います。そうしたことに関しては、今冒頭申し上げましたように、指導となるのか助言となるのか分かりませんけども、それは当然ながら話し合っていきたいというふうに思っています。
〇水谷隆委員 ぜひそういった対応をよろしくお願いします。以上です。
〇小林委員長 ほかにございますか。
〇水谷正美委員 水谷隆委員からの、しっかりと事業者に対して指導、助言をお願いしたいということを私も思っておるんですけども、この事故が起こる1月のその前の12月なんですけども、塩浜地区連合自治会、そして塩浜地区防災協議会から、コンビナート企業に対して申し入れを行っておられます。これは事故が起こってから、私は地元ですので、どういう状況であったかお伺いする中で、連合自治会長からこういう書類をコンビナート企業、12社が塩浜地区内にあるんですけども、その隣の地区にももう1つありますので、13社に書類を持ってお願いをしてるんだということをお伺いしました。その内容が5点ありまして、地域住民のその声を受けての指導、助言を県当局も行っていただきたいので、ここで私が御要望申し上げたいというふうに思っております。
簡潔にいきますけども、まず1つ目ですが、現場における安全教育の徹底の話なんですけども、ベテラン社員の方の退職が続いておりまして、技術の伝承がうまく進んでいないのではないかというふうに、塩浜地区の方々は、まあ、勤めておられた方、OB、OGが多いですから、おっしゃっておられます。この安全教育の徹底をお願いしたいというのが1つ目。
2つ目が、関係会社、協力会社との接点業務というふうにおっしゃっておられますけども、再点検。つまり協力会社、孫請事業者との接点となるところの業務について徹底した再点検、また教育をお願いしたいというのが2つ目。
3つ目が、地域への通報体制の整備なんですが、企業内の事故を地域住民の方がすぐ知ることができません。消防署からの通報による以外にほかないんですけども、今回の三菱マテリアルの事故については、連合自治会の役員の方々にすぐ連絡がいったようでありますが、この地域住民の方への徹底した連絡体制を整えるようにこれもまた指導、助言をお願いしたいということ。
4つ目が、防災訓練の見学なんです。コンビナート企業の中で、防災訓練、まあ1社については前向きな返答をいただいているようですけれども、企業内の防災訓練時に、地域の役員の方も見学ができるよう、お願いをしておられます。このことも行政当局も知っておっていただきたいというふうに思います。
5つ目ですが、最後です。地震・津波対策についてなんですが、御存じのとおりプラント、パイプライン等の設備は老朽化しております。液状化現象があるのではないかと言われるところですので、それに耐え得るのかという懸念を持っておられますので、その地震対策に対する対応をしっかりとっていただきたいと。
この5つの、僕もうざっくり申し上げましたけど、これ書面をお渡ししようと思いますが、12月の下旬に各社を、連合自治会の役員の方がまわっておられる。それを受けているにも関わらず、1月の上旬に事故が起こっているわけですから、地域の方は本当に心配しておられますので、この思いを受けての各企業に対する指導、助言をお願いしたいというふうに思っております。よろしくお願いします。
〇稲垣部長 水谷委員のおっしゃるとおりだと思います。私どもも、教育、研修については今までもやっておりますけども、その辺の充実もこれを機に考えていかなきゃならんと思いますし、また一方、事故ではなくて今防災の話もされましたけども、地震・津波対策につきましては、とりわけ一昨年、特に強くその辺のことをコンビナート企業には申し入れて、そうした会合も持つようになりましたもんですから、その意識も高まっていると思います。今現在コンビナートアセスメントをやっておりますけども、その結果を踏まえながら、今後コンビナート防災計画を見直していく中で、どこまでできるかというのはそれを見た結果にもよりますけども、それも踏まえていっそう企業といろんな協議をもちながらそういった形で進められるように努力したいと思います。
〇水谷正美委員 よろしくお願いします。
〇小林委員長 ほかにございますか。
〔発言の声なし〕
〇小林委員長 なければ、コンビナート事業所の爆発事故についての調査を終わります。
③委員間討議 なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
防災県土整備企業常任委員長 小林 正人