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平成26年定例会2月定例月会議 陳1

受付番号・件名 陳1 国民の安全・安心の実現へ建設産業の再生を求めることについて
受付年月日 平成26年2月14日
提出された
定例月会議
平成26年定例会2月定例月会議
所管委員会 防災県土整備企業常任委員会
項目

 要旨
    国民の安全・安心の願いに応える公共事業を実現するために、以下の項目について国に対し要請していただくとともに貴自治体におかれましても実現いただきますようお願いいたします。
  1.公共事業を防災・生活・環境保全優先に転換してください
  (1)公共事業を防災・生活関連・環境保全の事業優先に転換してください。
  (2)公共工事の監督・検査、公共施設の維持・管理は国と自治体が責任をもって行なえる体制をつくってください。
  (3)国民の安全・安心を切り捨てる「地方分権」や「道州制」は行わないでください。
  (4)地域の安全・安心を支える地場中小建設業者の経営安定のための施策を実施してください。
 2.公正な賃金・労働条件と中小業者の適正な収入・仕事を確保してください
  (1)公契約法(公共事業における賃金等確保法)・条例を制定してください。
  (2)建設産業の元下関係における片務性を是正し、下請及び資材業者の適正な利益が確保される仕組みをつくってください。
  (3)公共工事及び公共業務等を適正な価格で受注できる入札・契約制度をつくってください。
  (4)建設現場労災、じん肺・アスベスト被害の発生を抑えるために防止対策を強化してください。また、不幸にして被災した患者をすみやかに救済してください。
  (5)建設業および建設関連業の各業種を労働者派遣法の適用対象としないでください。
  (6)中小建設・建設関連業が優先的に受注できる施策を実施・徹底させてください。

 理由
   東日本大震災は、未曾有の被害と原発事故をもたらし、避難した人たちは住み慣れた地に戻る目途すら立っていません。また、追い打ちをかけるように、全国各地で相次いで豪雨災害に見舞われ、私たちが暮らす日本は“災害列島”と呼ばれるほど、どこで暮らしていても自然の脅威に晒されています。当該地域では、東海・東南海・南海地震などの大規模地震も切迫しており、国民の安全・安心を守るための防災やインフラ整備は緊急な国民的課題となっています。
  こうした災害を未然に防止・軽減するためには、河川・道路・港湾などの社会資本の適切な維持管理やその役割を担う地域建設業の役割が欠かせません。2012年12月に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故にみられるように、現在の社会資本は、戦後の高度経済成長期に多くが建設され、老朽化が著しく、放置すれば、国民生活の安全・安心に影響を及ぼしかねません。耐用年数が経過した施設の更新には年間約20兆円もの費用が必要とされ、財政難のなかでは、今後は新規整備よりも計画的な維持管理を施し、既存施設を長持ちさせていく方向に公共事業を転換させていく必要があります。
   同時に、防災や施設の維持管理、災害時の速やかな啓開、復旧及び住環境の確保などの最前線に立つ地域建設業を、その担い手にふさわしく再生しなければなりません。地域社会を支えてきた地域建設業は、生活・防災予算の抑制や競争激化により、倒産・技術者不足等で災害対応出来る業者が不在の地域が生まれるなど、産業自体が消滅しかねない重大な危機に陥っています。しわ寄せは、企業の存続だけでなく、技術の継承や建設労働者の確保困難など、建設業の基盤が崩壊しはじめており、全国各地で地域の安全・安心が守られない事態が広がっています。

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