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「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」連携調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成25年10月10日(木) 自 午後1時2分~至 午後2時49分
会 議 室 301委員会室
出 席 委 員 9名
委 員 長 笹井 健司
副委員長 小野 欽市
委 員 下野 幸助
委 員 小島 智子
委 員 粟野 仁博
委 員 中西 勇
委 員 水谷 正美
委 員 中村 欣一郎
委 員 岩田 隆嘉
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[雇用経済部]
副部長 佐伯 雅司
雇用経済企画総括監 村上 亘
三重県営業本部担当課長 濱口 正典
その他関係職員
参 考 人 1名
首都大学東京 都市環境学研究科 観光科学域 教授 本保 芳明 氏
委員会書記
議 事 課 班長 上野 勉
企画法務課 主幹 秋山 誠二
傍 聴 議 員 2名
濱井 初男
藤田 宜三
県 政 記 者 5名
傍 聴 者 なし
調査事項
Ⅰ 「首都圏営業拠点に係る効果的な指標の選定について」
1 執行部からの説明
2 参考人からの意見聴取
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 「首都圏営業拠点に係る効果的な指標の選定について」
1 執行部からの説明
(1) 当局より資料に基づき説明(村上総括監)
2 参考人からの意見聴取
(1)参考人意見陳述
〇笹井委員長 次に、参考人からの意見聞き取りを行います。参考人の方からは検討会における議論の概要や、特に大きな論点、指標に関し、今後の課題や注視していくべき点などについて御意見をお聞かせいただければと存じます。
では、本保様、よろしくお願い申し上げます。
〇本保参考人 首都大学東京の本保でございます。今日はこういう大変重要な場で発言の機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。この機会を通じて、少しでも三重県政の発展に御協力ができればうれしいと思っています。
それでは、委員長の指示によりまして、私のほうから委員会の説明をさせていただきたいと思います。
首都圏営業拠点経済効果指標検討委員会は、2月23日から9月9日までの間、5名で構成された委員会で、4回の検討会議を行っております。
まず、その委員会の雰囲気をお伝えしたいと思いますが、大変真剣かつ熱心な意見交換、あるいは討議が行われました。幾つかの場で取りまとめの仕事をしておりますけれども、やや取りまとめに苦労するぐらいの活発な議論があったということでございます。ということは、各委員からどちらかというと非常に厳しい意見も多くて、県の職員からすると恐らく随分勝手なことを言うなというような思いをしながらその場に臨んでいたんではないかなと、こういうふうに受けとめております。
これに対しまして、大変県側からは真摯な対応をいただきまして、正直申し上げて感心をしたところがございます。山川部長からは時として熱弁もいただきまして、感動もしております。県側がこういうふうに真摯でありましたのは、やはり大変大きな県費をかけて三重テラスを出店されるということで、やりっ放しにはしない、あるいはきちっと成果を上げずにはおかないという、こういう強い責任感、使命感があったものと、そういうふうに感じておりました。その高いモラルを支えましたのは、この委員会をはじめとする皆様のやはり厳しく、かつ温かい御指導、御鞭撻があったためではないかなと拝察をした次第でございます。こういう県側の姿勢に委員側も呼応して熱心な議論になったのかなと、このように受けとめております。
委員会としてまず行いましたのは、先行事例の突っ込んだ検討でございました。32のアンテナショップが首都圏で既に開かれておりますので、その取組の内容でありますとか成果の把握の仕方、あるいは実際にやっている上での長所、短所、こういうものを把握いたしまして、これを生かして三重県の新拠点のあり方を検討することができたように思っております。ある意味では33番目のアンテナショップでありますが、後発の利点を生かしたと、こういうふうに言うことができると思っております。
あわせて、第1回目には青山学院大学の薄上二郎先生から有識者としてのヒアリングをさせていただきまして、大変有益な御意見、あるいは示唆をいただいたところでございます。こういった勉強を踏まえた上で、具体的な指標のあり方について議論をさせていただきました。
指標の検討あるいは議論に当たりまして腐心いたしましたのは、1つには三重テラス、その時点ではこの名称ではございませんでしたが、新しい拠点の設置運営の目的、あるいはデザイン、機能、こういったものと整合性をきちっと確保した指標でなければ、これは意味がないものになってしまうというのが1番目でございます。
2つ目は、指標であり、かつこの拠点が効果的に動いているかどうかということを把握するわけでありますから、客観性があるということ、それからわかりやすいということ、それから比較できるものでなければいけませんので比較容易性があると、こういうことにも留意をしております。
3つ目は、将来の改善につながるような指標でなければ、これは見ただけでは意味がない。数字を見ながら分析ができ、どこに改善の余地があるのかを見出すことができると、こういう観点も含めて議論したところであります。
それからもう1点考慮いたしましたのは、三重テラスにつきましては運営事業者が入って、県と連携をして仕事をしていくわけでありますので、両者の役割分担が明確で、混乱してお互いの責任がわからなくなると、こういうことがないようにしなければいけないと、こんな発想で議論をさせていただきました。
今申し上げたような考え方のもとに議論をいたしまして、まとめをさせていただきましたが、お手元の資料で、どういう流れで物事を整理していったのかということについて御説明をさせていただきたいと思います。A3横長の資料をお配りさせていただいております。
指標そのものについては先ほど執行部のほうから御説明があったところでありますが、少しかみ砕くといいましょうか、解体してお話を申し上げたいと思います。
先ほどの留意事項で申し上げましたように、まずこの三重テラスのつくり込みのコンセプト、理念、こういうものに合ったものでなければいけないということで、出発点にもう一度、このペーパーでいきますと一番左側になりますが、基本コンセプト、これを再掲示しております。三重の文化にふれてもらうおもてなしの場であること、三重への旅のきっかけ、準備を提供する場であること、三重への共感を呼ぶ三重ファンづくりの場であること、三重県民、県出身者などが「自分ごと」として活用できる場であることと。こういうコンセプトでつくられているわけですから、これが実現されなければいけないですし、それから、やはり経済的効果を持たなきゃいけませんから、それが効果として把握されなければいけないと、こういうことになろうかと思います。
このコンセプトに基づいて具体的な三重テラスというものが設計され、つくられているわけでありますが、その機能を分解いたしますと、ここに挙げているような3つになるんではないかということであります。四角くそれぞれ囲っておりますが、まずベースとなる機能といたしまして、1階、2階にレストラン、あるいは集客施設、こういうものを置いておりますので、食を提供する機能、それから商品を買っていただく機能、三重の魅力を体験できる機能、それから会議スペースなどを使いました県内への誘客・集客機能、こういうものを持っていると。これは、総体として、1つ右側に役割というタイトルで書いておりますが、集客につながるものでなければいけないというのが1つ目の整理であります。
それから、2つ目が、⑤のところになりますけれども、こういうベースになる機能を生かして、県内の企業を支援して、テストマーケティングなどをしてトライアルをし、その販路を拡大していくという、こういう仕事ができなければアンテナショップとしての仕事にならないということで、集客機能と相まって、これは事業者支援につながっていくと。こういう結果をもたらさなければいけないというのが2つ目でございます。
最後が、三重テラスはここにいる県職員、それから県庁の職員全体が一緒になって三重県の営業をしていくわけでございますので、それの連携も含めて三重県にかかわる人々を増やしていくネットワーク機能、これも発揮されなきゃいけないということで、3番目の役割として、ネットワークの拡大と情報発信と、こういうものが実現されなければいけないという整理をいたしました。
この役割が適切に果たされていけてるかどうか、これが把握できるような指標をつくるというのが次の段であり、また答えになるわけでありますが、この指標についてはこういう考え方をとっております。集客にしても事業者支援にしてもネットワークの拡大にしても、量的な面と質的な面があると。量と質が掛け算ででき上がったものが最終的な効果につながるということになるわけでありますので、把握するという観点からは量的な指標を具体的な指標として表に出し、これに様々な形で質的な評価をしていく。これを掛け合わせて、結果として何ができてるのかということが判断できるようにしようということで、量的な指標を具体的な指標として提示し、これに質を担保していくための様々なアンケートなどを使った組み合わせをしていくという構成になっております。
こういう観点から、先ほど執行部からも御説明がありましたように、来館者数、これは集客数そのものをあらわすものでございます。それから、事業者支援という意味では、商品開発や販路拡大につながった件数を取り上げ、ネットワーク拡大と情報発信、これにつきましては三重テラスのサポート会員数、それからメディアの掲載件数というものをそれぞれ指標として提示をさせていただいた次第でございます。これに対応した適切な質にかかわるアンケート調査、報道につきましては報道内容の評価になりますけれども、これを組み合わせて総合的に最後に御判断をいただくと、こういう発想になっております。
これらを取りまとめますと、期待される効果としては、このペーパーの一番右側になりますけれども、三重にぜひとも行ってみたくなる、具体的に言えば観光ということになろうかと思います。それから、2番目に、新たな販路拡大や商品開発につながること。3番目に、新たなネットワークの拡大や情報流通が販路拡大や誘客に寄与すると。こういう効果としてあらわれなければいけないということで、若干整理すれば、基本的なコンセプトは経済的な価値以外の価値も含んだものでありますが、経済的価値に還元して整理すれば一番右側の期待される効果として出てくる。これに対応する指標の提案をさせていただいたというのが委員会としてやった仕事でございます。
でき上がった結果についての私どもの整理あるいは思いでございますけれども、こういう整理をしたことで、三重テラスはアンテナショップのあり方として、極めて明快な整理ができたんではないかと思っております。また、これに対応した成果指標を一応つくったということで、33番目のアンテナショップではございますけれどもその目指すところの視線の高さ、あるいは成果評価システムの充実度という点においては、多少自画自賛かもしれませんがナンバーワンのものができたのではないかなと、こういうふうに思っております。
知る限りで他の都道府県のアンテナショップ等と比較いたしますと、約半数は指標を持っていない、あるいは公表していないという状況でございますし、複数の指標を持って複合的な評価をしているものもせいぜい7割程度と、こういうふうに私どもでは承知しておりますので、この成果指標なりシステムが表に出れば他のアンテナショップの範になり得るんではないかなと、こういうふうに期待もしているところでございます。
それから、この議論を通じて、これも個人的なものでございますが、私どもが感じたことは、アンテナショップをつくることに関し、また運営することに関しまして、県一丸となった支援体制、あるいは取組体制ができてるという印象を受けまして、これを個人的には高く評価して今後に期待をしてるところでございます。
以上が検討委員会での議論でございますが、委員長の御指示によりまして、今後の課題、留意事項につきましても一言述べさせていただきたいと思います。
まず1つは、あくまでスタート地点に立ったにすぎないということでありまして、全てがこれからだということであります。このこれからにおいてぜひともお考えいただきたく、またやっていただきたいことは、ごく当たり前のことでありますが継続的な改善とイノベーション、これをぜひ進めていただきたい。そのことの成否がこの三重テラスの成否を分けるものと思っております。マンネリに陥ってしまったんでは何も効果が出てこない。そこが大事だということであります。
それから、2番目でございますが、成果指標はこういう検討経緯を経まして、三重テラスの運営が開始される前にできたものでございます。最善を尽くしたつもりではございますけれども、実態と合ってるかどうかというのはこれからが勝負ではございますので、店舗運営の実態、あるいは競合する他のアンテナショップの動き、こういうものに合わせて絶えず見直していく姿勢が必要かと思っております。その前提として、こういう形で指標をつくったわけでありますので、まずはこの指標に基づいて三重テラスの活動を評価し、改善をもたらす努力を徹底していただいて、その中で問題があればこれを見出していくと。こういう方向での努力をお願いしたいと思うところでございます。
3番目、最後でございます。三重テラスは大変現状では集客もよく、順調な滑り出しをしているようにお聞きしておりますけれども、どれほどうまく滑り出してうまくいっても、あくまでアンテナショップにすぎません。別の言い方をすると、支店だと言っていいと思います。支店がいくら頑張っても本社がだめであればこれは機能しないわけでございますので、やっぱり本社である県がこの三重テラス設置の精神を忘れずに、全県を挙げた取組を徹底していくと。これが非常に大事ではないかと思っております。
農業、商業、工業、そして観光が縦割りでやっていたんでは決して成功いたしませんので、先ほど申し上げたように現状を評価申し上げておりますので、ぜひこれを維持・発展させていってほしいと思っております。
また、そうするためには、議会におかれましてもこの点の監視あるいは御指導というものをやっていだたくことが大事かと思っております。
以上、雑駁でございますが、私からの意見表明でございます。どうもありがとうございました。
(2)参考人への質疑
〇笹井委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御意見を受けまして、委員の皆様方から御質問等をお願いしたいと存じます。
なお、念のために申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て発言し、また委員に対しては質疑をすることができないことになっていますので、御了承願います。
それでは、御質疑があればお願いします。皆さん、どうぞ。
〇小島委員 御説明ありがとうございました。委員長、これは執行部に対して、両方でもよろしいですか。
〇笹井委員長 まずは参考人にお願いしたいと思います。
〇小島委員 わかりました。まず2点お聞きしたいと思います。
先行事例を研究された、検討されたというふうにお聞きしました。32のアンテナショップについて、いろんなことを検討いただいたというふうにお聞きしています。執行部の方に説明いただいた、例えば来館者数の目標数値などとも関連してくるのかもしれませんが、特にここが参考になったとか、ここの感じに三重県は近いのではないかと思われるようなところがあったかどうか、その中身はどういうものだったかということについてお聞かせいただければと思います。
それからもう1点は、課題のところで3点お聞かせをいただきました。実態等に合わせて絶えず見直しをしていくこと、これは必要だと思いますが、執行部から出ている指標については5年間ですかね、今年度を含めて。ある程度の目標を出していただいてあります。見直しをしなければいけないとはいえ、ある程度のスパンで同じことを繰り返すことも一方では必要かなと思いますが、大体そのあたりの長さを5年を目途にというあたりでお考えなのかということ、2点をお願いしたいと思います。
〇本保参考人 まず、最初の御質問の先行事例の分析でございますが、これは事務局が大変立派な資料をおつくりいただきまして、これに基づいて勉強、議論をいたしました。
32の中で、これがベストでぜひ参考にすべきだというものがあるかと言われたら、私どもは、いずれも試行錯誤しながらやってるという感じで、どれも必ずしもベストではないと。例えば、売り上げを重視して一生懸命やってらっしゃるところもありますし、それから来客者数を重視して一生懸命やってらっしゃるところもありますが、正直申し上げて、アンテナショップのあり方について深い議論をされて、それに基づいた成果の把握の仕方なりができてるのかといえば、少なくとも得られる限りの資料ではそういうものが伝わってこなかった。むしろ、独自にこの場で議論をし、そういう成果を生み出したんじゃないかなというふうに思っております。
他方で、参考にする、あるいは考慮するという意味では、やはり立地の問題がございますので、近隣にある奈良県、島根県、これをやはり念頭に置きながらやっていかなければ、消費者の方にとっても同じ目線で見られるところがありますので、これは一種のベンチマークとして考えるということで対応したところでございます。
それから、2点目でございますが、実態に合わせて見直しをすべきだということを申し上げましたが、おっしゃるように毎年変えるような性格のものではございません。一定期間はこれをきっちり使っていくというのが基本ですし、できるだけ長く使うというのも基本だと思っております。
一つの期間の置き方として5年というのはあり得る数字だと思いますが、今の民間的なセンスでいうと、3年たったら本当にいいのかという真剣な問いかけ、こういうものがあっていいんじゃないかなというふうに私どもは思っております。
〇小島委員 ありがとうございました。それぞれの恐らくアンテナショップを調査されたときに、一長一短もあるでしょうし、この点ではここがいい、この点ではここがいいというのはきっとおありになって、それを多分いろいろ、いいところを寄せて指標をお考えいただいたのかなというふうに思うので、そういう捉えをさせていただきました。
3年というのはあり得る数字かなというふうに私も思いますので、これから県におかれては、事業者も含めまして改善をお願いしたいなと思います。
ここは連携調査特別委員会で、連携をどうするかということを調査するのが実は目的でして、最後におっしゃった農業、水産業も含めて、商・工、それから観光とどうやって連携していくかということが多分大きな課題で、私たちが検討すべきことなんだろうと思いますが、そのことに関してはもっと皆さんの御意見をお聞きしながら考えたいと思います。
とりあえず終わらせていただきます。ありがとうございました。
〇笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
〇小野副委員長 参考人には今お話をいただいた、非常にコンパクトにおまとめをいただいてお教えをいただいたんだと思っておりますが、御発言の中で、課題の中でもそうでしたが、運営事業者ですよね。結局、今から始まるんで、今御検討をいただいて指標をつくっていただく段階では運営事業者の何たるかというのは全然見えないままで決めていただいてることだと思いますが、4回の検討会の中では何度か運営事業者側とも接触はしていただいた上で御検討いただいてることだと思います。
参考人のお言葉の中で、運営事業者と三重県の責任分担の明確化をしっかりしなければいけないというお話も頂戴しましたし、それから課題の中では、全てこれからだけれども継続的な改善とイノベーションが必要なんだと。ということは、その言葉の中に運営事業者自体の変更もありかなというようなニュアンスが若干あったかなというような気がしましたけれども、そういうことを含んだ上で御発言をいただいたのかな。どうなんでしょう。
〇本保参考人 まず、運営事業者と委員会のかかわりについて申し上げたいと思いますが、運営事業者はオブザーバーとして委員会に参加をされてました。したがって、自ら御意見をおっしゃるんではなくて、時として質問があればこれにお答えをいただくと、こういうポジションでございました。したがいまして、運営事業者と委員会の間で議論があったかと言われれば、これはなかったというふうにまずお答えを申し上げさせていただきたいと思います。
そうなった背景の一つは、やはり運営事業者の選定につきましては、県のほうで一定の基準に基づいて適正にこれが行われたという前提で理解をしておりますし、県から与えられたマンデート、役割分担のもとでこれが機能するんだと。これを前提にして全体の評価をしなければいけないと。こういう理解をしていたからでございます。
じゃ、実際のこの三重テラスの今後の成果ということに関して運営事業者の果たす役割はどうかといえば、非常に大きなものがあると思います。非常に大きなものがございますけれども、他方で拠点全体、三重テラス全体の運営をされているのは県御自身であって、この枠内で運営事業者というのは物販とそれから施設の運営をされているにすぎない。したがって、より大きな責任と役割を持っているのは県であって、事業者はその中で限定された役割を負ったにすぎないと、こういうまず理解でおります。したがって、県の指揮監督のもとで最大限の仕事をしていただくのが事業者の役割ではないかというのが私の理解でございました。
もう一つ踏み込んで申し上げたいと思うんですが、ここはなかなか、今言葉ではきれいに申し上げましたけれども、緊張感もあるし難しいところだと思っております。例えば、契約事項の一つは、売り上げを上げて一定割合を県に還元をするということがございます。大変大事な契約条項であり、これがうまくいくことが大事なわけでございますけれども、この条項だけでしたら起こりやすいのは、できるだけたくさん売り上げを上げていくという、こういうことになります。他のアンテナショップでもこういうことはよくやられているわけでありますが、その方向を突き詰めていくと、実は売れ筋だけ商品を入れて、肝心の県産品を排除してしまうということもよくあるわけであります。
そうならないようにしなければ、せっかく三重テラスをつくった意味がなくなるわけでありますから、そこは県と事業者の間で緊張感を持って、県側はやはりこういう県産品が売れるように努力をしてほしいという指導をしていく。これ、多分あつれきはあると思いますが、そういう緊張関係が大事だというふうに思っております。
じゃ、そういう緊張関係で仕事をしていった結果、運営事業者の交代があるのかと言われますと、これはちょっと私から意見を申し上げるところではなくて、まさに県として運営事業者の評価をされた上でお考えになるべきことじゃないかと思っております。
〇小野副委員長 ありがとうございます。その運営事業者の役割というのは非常に大きいというお言葉を頂戴した中で、ちょっと私の認識と違うというのは、県から我々が説明を受けているところと参考人が今お持ちいただいてる感覚と違うのはそこのところなんですね。県が、本店があって、本店の指示でもって支店を運営する事業者がいるということであって、特命監が向こうにおりますが、特命監が県の意向を受けて全て指示をして、その指示に基づいて運営事業者が運営をしていくというふうな参考人の感覚なんですが、我々、私は個人的には、運営事業者があそこのもう一、二階を全部運営してやっていくのかなとずっと思ってましたんで、そこら辺が、私自身の認識が違うんであれば当局から訂正をしていただけばいいことだと思いますが、そうすると、さっきの参考人の説明があればそうかと思うところはあるわけですね。
この間、実は9月25日に内覧会というのがあって、私もお邪魔しました。あのときに出てきた、パーティー形式で食物が出されてたんですが、ここにお書きいただいてる基本的機能の食を提供する機能の部分は全くと言っていいほどありませんでした。三重県の食を提供する部分は全くありませんでした。私が見た限りですね。それだけで判断してはいけないのかもしれないし、あのときに集まった百二、三十名の方が、三重テラス関連の業者、取引関係の方を対象にした内覧会だったというようなことだったですが、運営事業者からの挨拶はほとんどないし、食は今お話ししたような程度ですよ。本当にこれ、今からやる気があるのかというような感覚を持って私は帰ってきました。
それを、帰ってきた後、県の担当者に「あれじゃだめだよ」という話もしたんですけれども、もう直前になってまだその感覚だったら、これはオープンして3日、4日はいいけど1カ月たったらもうだめだろうなと。私も商売してますのでね。商売をするときに、どうやって種をまいて芽を出して実をとっていくか、その感覚がない人が商売したらああいうことになるよというもう典型だと思いますよ。だから、これは期待ができないなというような感じで帰ってきました。
県の職員というのは商売してませんからね。全然わかってない、そこら辺が。どうしていいかわからない。お客さんの差配もできない、流れもつくれない。1時間半のイベントの中で、どうやってイントロをつくって盛り上げていって集客に持っていくのかもわかっていない。それで本当にこの今お書きをいただいてるようなことができるか非常に疑問に思いますし、それから、ちょっと厳しいことを言うようですが、メディア掲載件数の30件。これはどの範囲で、どれぐらいのメディアをどうやって載せていくのか、誰がやっていくのか全く見えませんが、今の参考人のお話ですと、三重県の東京事務所や、あるいは特命監やこの運営事業者がやるんでしょうけども、果たしてどうなんでしょうねという感じです。
この三重テラスが始まってから、例えばFM横浜へ三重県の特産の牛肉を出したりミカンを出したりいろんなことをしました。それっきりですよ。切れてます。そのあとのフォローはどうしてるのか知りませんけどね。そういう継続性のなさがある行政にこれが果たしてできるのか非常に疑問に思ってますので、これは参考人にお話しするようなことではありませんが。だから、参考人がしていただいた4回の検討会で、そこら辺の実態が行政からの資料で提供されてるのかどうかね。どうなんだろうなという感じで今受けさせていただいてます。何かお感じになるところはありますか。
〇本保参考人 まず、小野副委員長が御心配されてること、今のお話を聞いてよくわかりましたし、これはもう個人的な見解で申し上げますが、私も役所が長かったですけれども、日本郵政公社というところで事業をやっておりましたので、ビジネスをかじった者としてよくお気持ちはわかるところでございます。きちっと商売ができてるかどうかというのを見ていかなければいけないし、その観点から運営事業者に仕事をさせていかないと成果が上がらないということについては、私も全く同感でございます。
他方で、まだスタートしたばかりであるということ、こういう組織体、先ほどきれいに申し上げ、また小野副委員長からも本店、支店、それから事業者の関係だという整理のことをおっしゃっていただきましたが、こういう頭の整理はできていても、これに血を通わすまでには普通は時間がかかります。私も役人やったからよくわかりますが、役人がなれずにそれやっていくのもなかなか大変だというのも事実でありますので、そこは少し甘受期間も要るし、努力も要るようにまずは思っております。
こういう一般論しか実は今申し上げられないというのが結論でございまして、と申しますのは、先ほど申し上げたように事業者の方がどういう仕事をしていくか、その資質がどうかということについて委員会としては直接ふれたことはなくて、あくまでオブザーバーとしての意見を聞いたにすぎないものですから、参考プロセスにも入ってなかったということで、ちょっとこの評価はできないということでお許しを願いたいと思います。
〇小野副委員長 まさに今スタートのところですんで、今参考人のお言葉からいうと、今から血を通わして、その組織形態ができたんで、どうやって栄養素を回して一丁前にしていくかと、育てるとこですよという意味だと思うんですね。
この検討会も今回で終わりですか、4回で。最後に伺いたいのは、どうやってその評価を検討していく、そのタイミングと、それから今まで検討していただいた皆さん方のこれからの役割がどうなのか、これは参考人より行政に聞いたほうがいいのかもしれないですけど、どうなのか。
〇笹井委員長 あわせて、それじゃ行政のほうに。
〇村上総括監 今頂戴しました今後の、成果指標をつくってこれからどう評価をしていくのかということに関しましては、この三重テラスの運営に関する、専門家の方にまた集まっていただく形になるんですが、もう少し指標の検討をした方も含めて幅広にアドバイザリーボードというものを設置させていただきまして、今後事業評価についても御意見をお伺いするような形で進めていきたいというふうに考えてございます。
〇小野副委員長 余り、アドバイザリーボードがどういう役割をするのかさっぱりわかりませんが、今の説明ではね。できれば、今検討会で4回お集まりいただいた各委員方とは別のところでそのアドバイザリーボードはつくるべきで、指標をつくったんなら指標をつくった委員方に1回責任を持って二、三回は評価してもらうべきですよ。その評価をもってアドバイザリーボードの各専門家にもう1回検討してもらうかね。
〇村上総括監 おっしゃるとおりでございまして、指標に関しましては御検討いただいた方、それから今申し上げましたアドバイザリーボードにつきましては、この指標の部分だけではなくて、それ以外の運営全般に係りまして御意見を頂戴したいというふうに考えておりまして、今後設置をさせていただきたいなというふうに思っております。
〇小野副委員長 ぜひそのメンバーについてはまたお示しをいただきたいと思いますし、それから、参考人がせっかく4回も大変お忙しい中でやっていただいてこの流れをずっとつくってもらったわけですから、この一番右に書いてある3つがちゃんと融合ができるように、行政のほうもあれは東京の特命監に言ってあるというようなことじゃなくて、さっきの参考人のお話のように一丸となって後押しをしていくようなことに持ってってもらわないといけないと思います。
〇笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
〇中村委員 小野副委員長の関連で、ちょこっとだけまず聞かせてもらいます。
④番のメディア掲載件数のカウントの仕方なんですけども、平成25年度は6カ月分で30件となってますけど、例えばオープンすると全部の新聞に載りますよね。それが7紙に載ったらそれで7件というカウントをしていくととんでもない数字になるかと思うんですけども、これはどういうふうに理解すればよろしいんでしょうか。
〇濱口課長 メディア掲載件数30件、年間この件数につきましては、まさしく営業によってメディアのほうに働きをかけて、無料で記事にしていただくと。営業目標として掲げた件数でございます。
〇中村委員 例を挙げていただけますか。例えば、掲載の冊子とか。
〇濱口課長 旬な情報をいかに首都圏の方々にお伝えするかという中で、三重の今の情報をメディアのほうに持っていって記事にしていただくという営業活動を通じて掲載をしていただいた件数ということで掲げております。
〇中村委員 そうすると、新聞に載るのも営業活動ということでよろしいんですか。それと、例えばマスコミとしては、首都圏向けのメディアだけということでよろしいんでしょうか。
〇濱口課長 メディアについては、首都圏のメディアでございます。
〇中村委員 新聞はどうなんですか。
〇濱口課長 対象として、新聞もございます。新聞社もございます。
〇中村委員 そうであればそういう、首都圏のとかっていう、そういうのが入ってないと、数字はいかようにも増えたり減ったりするんやないかなということを思いますので、その辺も御考慮願いたいと思います。とりあえず、以上です。
〇笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
〇水谷委員 参考人にお伺いします。貴重なお話を、ありがとうございました。私も、小島委員がおっしゃいましたけれども支店よりも本店が大事だという話、非常に最後のところで、我々の役割の分をもう一度再認識した次第でございます。
我々自身はこの三重テラスに関する予算案についての議決責任を負っておりまして、この予算自身が適切な額であったかというのを県民に説明しやすい指標ができ上がるといいなという思いで委員方の検討結果も拝見していた、今日教えていただいた次第でございますけれども、この基本的機能の中で、A3のこの横にロジカルに説明いただいたところで、もう少し突っ込んでいただけるとうれしいなと思うところなんですが、委員方にとっては基本的なことなんだと思うんですけれども、恐らくこのアンケートの要因分析が相当重要なんだろうなというふうに思いました。
できれば、期待される効果としての「三重にぜひとも行ってみたくなる」というのは、これは観光だという話がありましたけれども、この三重テラスを起点として行った人が、これはもう今既に数値化して、観光客が三重県を訪れて、何日間滞在してどれだけ経済効果を生んでいるか、どれだけお金を落としていってくれているかという数字は平均率としてありますよね。その数値を積み上げた額が、恐らくこれはっきりするでしょう。
先ほどメディア掲載件数のこともありましたけれども、もし有料でメディア掲載を三重県としてしたら幾らの額に相当するんだと。これは恐らく30件や年間通して60件という話になってきたら、数億円という数字になりますよね。その数値の積み上げの効果を我々は県民に説明をして、いや、三重テラスというのはこういうベネフィットを生んでいるよと、なるだけ定量化した数値として説明したい、それで予算案は適切なんだということを言いたいんですが、そこのところの検討まで委員方はこの後やっていただけないでしょうかという、そういう要望も含めて、そこを今どこまで突っ込んでいただいてるかというところをお答えいただければと思うんですが。
〇本保参考人 まず、先ほどの意見陳述書の中で、量掛ける質で見なければいけないということを申し上げたところでありまして、その質のところをこのアンケート調査で担保するという、こういう仕組みのところを御理解いただいたところでありますが、率直に申し上げて、じゃこの質のところをどういう手法で具体的な調査内容としてまとめていくのかというところまでは、時間の都合で実はいっておりません。およそこういう方向でやってみてはどうかというところにとどまっておりますので、現状では執行部にそこはお任せをしてるというふうに理解をしていただいて委員会としてはいいんではないかと思っております。
それから、最終的に、水谷委員がおっしゃったように、質のところも定量的に評価されて、できれば金額的にわかる形にするということが望ましいというのは私どもも全くそう思うところでございます。
他方で、そういう手法をとらなかった理由がございます。それは、先ほどの本店、支店、運営事業者というこういう流れで申し上げましたが、三重テラスでやっているこのそれぞれの活動の成果、経済的効果として出てくることにはその全てがかかわっていると。ということは、例えば観光客が三重に実際にやってくる、あるいは首都圏の方が三重に行ってみたいという気持ちになるということについては、この営業拠点、三重テラスの活動もありますけれども、県自身の活動その他広範なものがかかわってきますので、これをある意味でごっちゃにして捉えてしまうと、この三重テラスそのものがどう活動してるかということがつかめなくなってしまうんではないかなということで、三重テラスの活動として確実にこの部分はほかの方々、あるいはほかの部分の支援でやってるものではないということがわかるところに絞って指標としては出したほうがつかみやすいであろうということで、今回御提示してる①、②、③、④というものをお示ししたところになります。
したがいまして、最終的に金銭的にどういう効果があったのかというのは、率直に申し上げてきれいな計算は難しいと思います。参考として上がってくる世界であると思いますので、そういう観点で理解していくほうが私どもは適当ではないかと思っております。
ただし、例えばこの指標の①で出てまいります来館者数と、ここで予定している来館者のアンケート調査の結果というのは、まさにこの三重テラスに行った、あるいはふれた中で三重テラスをどう評価し、それが県の評価にどうつながったかということがわかる範囲のことでありますので、そこは明確に三重テラスの役割、あるいは成果として把握できるんではないかという、こんな頭の整理をさせていただいているところでございます。
〇水谷委員 そうすると、参考人も今までも大変御検討いただいて、さらに御質問するのもちょっと気が引けるのですが、物すごくわかりやすい、メディア掲載件数なんかわかりやすいですよね。どれぐらいのスペースの広告で、効果があったかということですよね。テレビにしたら何秒間で広告されたか。その数値を積み上げていって30件という目標値はまあまあいい数字なんだとか、あれだけの店舗の大きさ、予算の拠出の仕方でこの30件なりテレビやったら何秒間なりとか、そういう具体的な物差しというのはこういう業界において存在しているとは思うのですが、参考人はもう御専門でおわかりだと思うんですけれども、行政側のこの数値目標もある程度そこをにらんでいるんだなというふうにお感じになられますかね。
〇本保参考人 今の御指摘いただきましたことは、まさに考えるべき点だと私も思っております。
まず、一般的な方法論として、メディアの掲載効果につきましては、いわゆる計算式がございます。例えば、新聞ですと1行幾らで計算をするというような計算式がございますので、これを使って計算したものを活用していくということは当然にできると思います。
ただ、他方で考慮しなければいけませんのは、例えば今年の報道ということに関して考えてみますと、やはり式年遷宮がございますので、これが大きな底流となって、若干ニュース価値のあるものがあるとどんどん取り上げられていくという、こういう年で今年はあると思うんですが、今度はそういう底流がなくなりますと、よほど大きなことをやっても突出してニュースバリューがなければ取り上げられないというのが首都圏のメディアの世界の現実だと思います。その辺のところをどう評価するのかということが非常に難しい問題かと思っております。
そういう難しさを考慮した上で、実は私どもが出させていただいた結論は、表現としては非常にファジーでありますけども報道内容の評価ということで、どの程度、先ほど濱口課長が営業活動ということをおっしゃいましたけど、営業活動に直結した評価になっているのかとか、それから、評価の内容が前向きでいいものであるのか、それとも後ろ向きなのかと、こういうところを分析していって、その上で、ファジーにはなると思うんですが、確かに三重テラスは活動して効果を上げてるな、あるいは上げていないなという御判断をいただき、あわせてそういう計算式に基づいて出した数字、この金額が、例えば三重テラスに年間2億円を投じてるんであればそれにふさわしい数字かどうかという御判断をいただくと、こういう方法論しか今のところはないんではないかなと私どもは考えております。
〇水谷委員 はい。もう大変参考になりました。ありがとうございました。
〇笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
〇中西委員 参考人、ありがとうございました。ちょっとこの指標関係の部分は、数字のほうは行政側に聞いたらいいんかどうかというところはあるんですけども、僕が一番不思議に思ってるのは、この来館者数とか販路拡大の件数とか今のメディアの掲載とかサポート会員のというのはわかるんですけど、一つ理由をまず教えてほしいんですけど、はっきりとした理由があれば、売り上げを挙げなかった理由をもう一度聞かせていただきたいんです。なぜなんかということを。
〇本保参考人 幾つか理由がございます。1つは、先ほど申し上げたように役割分担として、これは集客というところに重点を置いておりますので、集客に直結する指標が何かといえば来館者数だというのがまず最初の結論でございます。
それから、2つ目は、売上高を見ていないわけではなくて、それは運営事業者との契約の中で把握していく仕組みになっておりますので、これはこれで把握されてるというのが2つ目であります。
それから、3つ目は、来館者数が伸びれば当然に売り上げも伸びるはずだと。そういう意味では内在化されてるというのが3番目であります。
それから、4つ目は、これは実は一貫して委員会で議論があったところでありますが、また、先ほど若干述べたところでもございますけれども、売り上げ重視に走ってしまうことが本当にこの三重テラスの設置運営の目的に合致するのかと。むしろ、ともすれば売り上げ優先で、本来の目的である県内産業の活性化とか県産品の売り上げ増加とか、これが犠牲になっているケースがどうも他例を見ると多そうだと。したがって、大変リスクが大きいんではないかということで、この検討委員会の中でも当初、当然売り上げの議論がありましたけれども、割合早い段階で消えてしまったと、こういうことでございます。
〇中西委員 大体そういうことかなというのはわかるんですけども、昨年この雇用経済部の委員会に私は所属しておりまして、この部分のところの話を行政の中で聞いてる中では、運営業者との売り上げに対する何%とか利益に対する何%という話の議論がすごくあったわけですね。そういうふうにしていきますと。1年目、2年目、3年目と必ず経営計画を出して、売り上げ状況の目標も出して、それを提示していきますという話があったわけです。それが、今年度そういう話が出てるんかどうか、私はその委員会には行ってないんでわからないんですけども、そういう部分が出てきてるんかどうかというのがちょっと気になったというところなんですね。
売り上げばっかり伸ばすことが大事なんと違うんはもう当たり前でよくわかるんですけども、来館者数というのは、見に来た人でアンケートをとっていけばもうそれでいいんかという感覚も僕はあると思うんですね。
先ほど小野副委員長も言われましたけど、9月25日の日に僕も現地に行かしていただいてるんです。現場の商品構成とレストランの構成と2階のイベントというか、そういう話をする場を含めて喫茶コーナーとあるというのもわかるんです。まして、建設業やってて店舗やってて、図面も見れますし、デザイン的なこともわかるんです。見てる上で、ぱっと見はいいように見えるんですけど、何点か問題点はいっぱいあると思うんです。ここで言うことではないと思うんですけども。
気になったのが、商品がやたら細かく、やたら見せるような商品というか、何か不思議なんですね。商品を並べて、あれから変わってるかどうかあるんですけども、商品構成が、いや、これは、人を寄せるためにこれしてるんかなというのをすごく思って、簡単に言えばコンビニのようにも見えてしまうし、地方の物産を集めたコンビニのショップのように見えてしまうんですね。それで来館者数だけ、アンケートを書いていただいてという話なんだと思うんですけども、それでいいんだろうかと思うんですね。僕の感覚なんです。
それで、商品アイテムがすごく、非常に多いと思うんですね。いろんな部分を入れたいからというのはよくわかるんですけども、その点についてはどうですか。これはもう僕の感想なので。
〇本保参考人 私も個人的な観測ということでよろしゅうございましょうか。
まず、売り上げの管理につきましては、委員会を通じての私の理解では、これはきっちり運営事業者の契約があり、目標値も附置してますので、これを監督されていくのかな、あるいは見ていくのかなと、こういう思いを持っておりました。これが1つ目です。
それから、2つ目の現在の売り方の問題、私は専門家ではございませんが、たまさか友人で大変有名なこういう流通関係の人間が、大変に興味深いので三重テラスを拝見した結果をちょっと伝えてくれましたが、少々売り方に問題があるんではないかという、そういう発言をこの専門家の方はされてました。こういうことを申し上げましたが、これで全てを判断してくださいと個人的に申し上げてるわけではなくて、先ほど小野副委員長もおっしゃってましたが、これはやっぱり商売の目線でいろんな方から批判、あるいはアドバイスをいただきながら改善をしていくという、そういう一つの見方として受けとめていただければありがたいわけでありまして、そういう努力をやはりぜひ重ねるべきであるというのが2つ目に申し上げたいことです。
それから、3つ目に申し上げることは、これは委員会の中でも議論があったので御報告申し上げるわけでありますが、実際にお客様が満足して買い物をしてるか、あるいは買い回っているか、こういうことを評価するためには、ミステリーショッパーと呼ばれる手法がございますが、覆面調査員が行ってそのお店のよしあしを専門家の目で判断し、他の店舗と比較をしていくという、こういうやり方もございますので、ここには来館者のアンケートと書いてございますけど、品質調査としてそういうことを考えていくというのもあり得ることだと思います。これは、執行部でもこの議論があったことは留意されてると理解をしております。
〇中西委員 売り上げの部分とかいろんな専門家の方の問題点というのも、売り方とかいろいろ、わかるんですけども、この指標がちょっと本当に気になるんがこの人数の部分で、大体これ半年で11万人で、次が26万4000人、それで29万人ということは、これは単純計算で一月30日とすると1日七、八百人前後が数字に載ってるんかなと思うんですけども、あそこの場合、買い物をしに来るかレストランへ来るんかって非常に難しい部分があると思うんです。ちょっと気になってオープンのとき、オープン違う、行ったときに見せていただいたメニュー構成を見てたら、こんな値段でいいんかなと思ったりするのと、何でイタリアンかなというのも思ったし、いろいろと思ったんですけども、この数字というのが目標に上げていく数字で、指標で、もしこの部分が、先ほども出てましたけども、どこかで数字が悪くなってたりしていくことで、改善をしていくということは今後当然考えているということで理解はしたらよろしいんでしょうかね。この目標数値ね。ここの来館者数も含めて、全体のこと含めて。
〇本保参考人 数字につきましては、これは本当はベンチマークをしてこのぐらいの数字というのを置きたかったところでございますが、残念ながら参考になる適切な数字がなかったということで、例えば来館者数などにつきましては、先ほど執行部からも御説明がありましたように、近隣2館、こういうものを参考にして置いたというのが実態でございます。
したがいまして、これは委員会でもそういう議論をしておりますが、実際に運営をされて数字が出てきたところで、この目標値については真剣に議論をする必要があるというのが委員会の結論でございました。
それから、この機会でございますので、もう一言余計なことかもしれませんが申し添えさせていただきますが、この数字の議論をしながら、委員が共通して執行部に対して指摘をしましたのは、来館者数が右肩上がりというのは非現実的でありますということです。どのアンテナショップを取り上げても、皆右肩下がりであります。よほどのことがなければ上がらない。そういう意味では、少し合理性を持ってやってもいいんではないかということだったですが、頑張るということでありましたのでそれには期待をしたいところでありますけど、やはり現実を見ながら再検討という意味では、このことも含めた考慮をいただけたらありがたいのかなと思っております。
以上でございます。
〇中西委員 はい。その部分が一番気になってたんです。これでよろしいですわ。結構です。ありがとうございます。
〇笹井委員長 ほかの方、いかがですか。
〇粟野委員 参考人、ありがとうございます。遅参しまして申しわけございません。
ちょっといろいろいい話をお伺いしたかったんですけれども、私自身前からちょっと疑問に思ってることが一つございまして、今回の三重県としては三重テラス、位置づけとしては首都圏営業拠点、いわゆるアンテナショップではないよという言い方をしております。わかりやすく言えば、新しいジャンルを開拓しようというような意気込みも感じられるのですが、普通の、いわゆるほかの県のアンテナショップと比べたときに一番の違いが、僕の中ではですよ、基本コンセプトの中に、例えば文化にふれるというのは、ほかのアンテナショップを見せていただきますと、例えば写真やらでうちの県はこんなんですよという紹介はしてますけれども、それとしっかりふれあうというような場をつくってらっしゃるところは余りないんですよね。
それともう一つが、4つ目のいわゆる県民であったり県出身者など、いわゆる「自分ごと」として活用できる場所というような形で置いていらっしゃるところは余りない。どっちかいうと本当に先ほど中西委員言われたようにコンビニというか、県産品を売って、県の観光地であったりというPRをする、写真を見せるというような形、それでこの県いいね、例えば群馬県やったら群馬県いいねというような形で評価いただくというようなイメージを私自身は持っております。
ただ、今回三重県としては基本コンセプトの中に、先ほど申しましたように文化にふれる、さらに県民が主導で、ここを拠点に頑張っていくんだというような場所にしたいと。いわゆる営業拠点という位置づけをしております。いろいろ今指標についても御説明いただきましたけれども、三重県が目指す、いわゆるアンテナショップじゃなくて首都圏営業拠点、今までとは違うスタイルなわけですよね。文化にふれる、また県民がそこで活動するということに対して、まだまだ我々としては見えてこないんですよね。それをやっていく上で何が必要なんだというのをもしお考えであればお教えいただきたいと思いますし、例えばこの来館者数の中にも、もちろん三重県民もいらっしゃるわけですよね。三重県の人が、ああ、一遍見に行ってみようかなということで行くわけですよね。その人たちに対してのアプローチというか、どういうふうに活用していくんだ、この人たちを、というようなお考えがあればぜひ教えていただきたいなと思います。
〇本保参考人 2つの観点から申し上げたいと思います。
1つ目は、現在の三重テラスのデザイン、つくり方という点であります。私は、実は、観光を専門にしておりますが、アンテナショップに観光のための大きなスペースは要らないという論者でございます。それは、観光宣伝をしたり発信するチャネル、手段というのは非常にたくさんございまして、今の時代、ああいう限られたスペースで発信をするというのは古臭いやり方だと。むしろ、多くのアンテナショップがそれにスペースを費やして無駄にしているというのが私自身の意見でございます。
この三重テラスはまさにそうなっていない。もちろん観光の機能を捨ててるわけではございませんし、現に相談に随分応じてるという話をお聞きしておりますけれども、むしろ2階のスペースにつきましては、主として交流スペースということで、各種のセミナーやイベントをしていくスペースとしてつくられていると。これが活用できれば非常に大きな武器になると思っております。
その活用の仕方につきましては、執行部から、例えば奈良県などと連携をして、歴史をたどる、いわゆる大学をつくっていくと、そういうことで三重県の理解を横との連携をとりながら深めていただくと、こういう構想があったりしておりますし、そこに今粟野委員がおっしゃった県民の方も入っていくということで、交流ができて広がっていくという、こういう可能性もあると思いますので、このデザインをうまくしてるところをいかに使うかということが、これからの課題ではないかなというふうに思ってるところでございます。
それからもう1点は、三重テラスの三重らしさということですが、先ほど御説明したことにももう一度繰り返しになりますけれども、この三重テラスというアンテナショップ、営業拠点をつくるに当たって、ここがいかなる役割を果たすべきなのかということについて、ある意味ではこの議論を通じて非常に明確になったところがあると思うんですが、集客、事業者支援、それからネットワークづくりと、この役割を果たしていくのが三重テラス、営業拠点の仕事なんだと。これを明確化して仕事をしていくというのは、実はこれは33番目ですが初めてではないかと私は思っております。こういう理解と理念のもとに本当に仕事が展開できたら、今までの各都道府県がやってるものとは一味も二味も違うものができるのではないのかなという期待を持って見ているところでございます。
以上でございます。
〇粟野委員 ありがとうございます。私自身も、ちょっとその文化の話は、2階のスペースを使ってということで、例えば津市が借りたり鳥羽市が借りたりという形で、いろいろそのまちの文化を発信していくというのは非常にいいと思いますし、ただ、このいわゆるコマース方法ですよね。いかに知らしめていくかと。興味ある人だけに広める、もちろんこれは大事なんですけれども、いかにその大きな広がりを見せようとすると、やはりメディアとの連携をしていかなければならない。
その④番にもメディア掲載件数って載せていただいておりますけれども、いわゆる三重テラスは土産物売り場なんですよというイメージではなくて、三重県はこんなことしてるんだ、あんなことしてるんだという文化的な発信というものにメディアも協力いただければなと私自身思うところでありますのと、もう1点、これは本当に私自身も悩んでるところなんですが、いわゆる行政として、先ほど参考人が言われましたけれども、例えば三重県民の方々と東京の方々と交流をする。最終的にはそれがビジネスになる可能性もありますよね。いわゆるBtoBの関係がそこで行われる可能性もあるわけですね。
行政として、果たしてどこまで入っていっていいのか。あえて言うならば、ひょっとしたら特定の者に対する利益供与になるかもしれないわけですよね。ただし、三重県としてはこういうものある、こういうものあるというのを売りたい、売りたいというのもありますんで、そこで向こうの人が興味を持っていただいて企業同士が手を結んでいただくというのは決して悪いことではない。むしろいいことなんですけれども、逆に言うと、同業者からしてみれば「何や、あそこだけ」というふうに見られてしまうこともあるわけです。非常に末端の話ですけれども。
ですので、行政としてBtoBの窓口に立つことがいいのか悪いのかというのが私自身悩んでるところでありますけれども、そのあたり、参考人はどのようにお考えでしょうか。
〇本保参考人 ある意味では、私ども自身が国の立場でやはり同じような悩みを持ちながら仕事をしたところでございますが、一言で言えば機会の均等、あるいは公平、これだけは絶対に維持しなければいけないと思いますが、そのルールのもとで効果的なこと、有効なことはプライオリティーをやって少しも構わないと思っております。
違ったジャンルで他県の例を一つ紹介いたしますけれども、観光の世界、特に外客誘致で非常にうまくやってらっしゃるところの一つが、実は岐阜県でございます。岐阜県がいろいろうまくやってるんですが、外国の事業者の方に評価されてますのは、岐阜県庁に相談をすれば、特定の業者の対応になるんですけれども、岐阜県内の観光の関係者、行政関係者へのつなぎを全てつけてくれて、ある意味ワンストップの仕事をしてくれる。したがって、リスクは小さくスピードは速く仕事ができるんで、自分たちは岐阜県を選んで岐阜県の仕事をしてますと。こういう例がございますけど、やはりこういう仕事をしていかなければ、これだけ自治体間の競争が激しい時代に県が生き延びていくというのは難しいんじゃないかと思います。
これは本当に難しい、利益供与に見えたりするところがありますけども、機会均等の中に、本当に効率的にやってるのかどうかということで御判断をされていけばいいんじゃないかと私自身は思っております。
〇笹井委員長 2時半を終了予定にしておりますので、簡潔に。
〇粟野委員 ありがとうございます。非常に参考になりました。今後ともいろいろ教えていただきたいことがありますので、またよろしくお願いいたします。
〇笹井委員長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
小島委員、執行部に対してよろしいですか。
〇小島委員 いいですか。お聞かせいただいていいですか。私は雇用経済部に直接行ってないので、細かいことがわからないので教えていただきたいんですが、来館者数を指標にするというお話はよくわかりました。この数字はどこからどのようにして導き出されたものなのかということをぜひお教えいただきたいなと思うんです。
やっぱり理由があると思うんですね。割ったときに1日七、八百人やなという話がやりとりの中で出てきましたけれども、それが目標になるという根拠はどこにあるのかということをお聞かせいただきたいなというふうに思うんですけれども。
〇村上総括監 冒頭で御説明申し上げましたが、近隣のアンテナショップということで、奈良県とそれから島根県を参考にさせていただいております。200メートル、300メートルという距離でございますので、人通りもよく似てるという条件のもと、それから、持っている機能につきましても、若干違いはございますけれども、奈良県とはよく似てるというようなこともございまして、そういったところから直近の数字を参考にさせていただきまして、最終的には5年後に2つのアンテナショップの数を上回るという数字を設定をさせていただきました。
〇小島委員 一緒ぐらいでいいのか、それ以上を目指していくのかというところの設定がどうなってるのかなというのをやっぱり知りたかったなと思って、5年後にそこを上回るものをという目標を立てていただいてるということで理解をします。
私も工事中のときも行きましたし、島根県、それから奈良県も行かせていただきましたけれども、やっぱり三重県としては、もっと独自路線で目指すものをやっぱりきっぱりと言ってほしいなという願いもありますので、ぜひ5年後に上回る数字をということで、本店をというふうにおっしゃられましたけれども、本店をいろいろ見ていくのは私たち議員の仕事でも、支店も含めましてかもしれませんけれども。わかりました。ありがとうございました。
〇笹井委員長 よろしいでしょうか。
〇中村委員 アンケートが重要な役割を果たすということを言われましたけど、私も内覧会で行った人間なんですけども、ゆっくり考えて書く場所がないなというふうに思うんですけど、立って書くしかないんかな、うちのとこは、という気がしましたので、それもまた考えてほしい。
それともう一つ、最後ですけど、この商品よりもこっちがいいよとか、こんな並べ方よりこう並べやんかとか、それを県が仕切るのか運営者が仕切るのかというのがよくわからない。それが、線引きが非常に曖昧なような気がしたんですけども、その辺はどうなんですか。
〇村上総括監 まず1点目でございます。アンケートの関係でございますけども、確かに場所的には1階、特に1階につきましてはゆっくり書いていただくような場所がございませんので、やり方につきましては今後検討をしていきたいというふうに考えております。2階を上手に使うとか、そういったことも考えていきたいなというふうに思ってます。
それから、2点目の件でございますけども、これは基本的には売り方の問題にもなってまいりますので、基本的には運営事業者が主体となって決めていただければと思っているんですけども、なかなか、ノウハウの部分もございますので運営事業者という形で考えておりますが、状況によっては相談をさせていただきながら、特にテストマーケティングをどういう形でするかという部分につきましては具体的に相談をして、この場所がいいですよねという協議を進めながらやっていきたいなというふうに思ってます。
〇中村委員 結構です。ありがとうございます。
〇笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
〇小野副委員長 済みません、最後に一言。この三重テラス直ではないですが、去年まで三重県ゆかりの地物を使ったレストランとか、いろんな紹介がありましたよね。あれとこの三重テラスとのリンクはどういうふうにされるんですか。あの歌舞伎座の横で、こちらから出て行かれてもう20年間和食の店をやってらっしゃる方がいらしたり、今でも丸の内ビルの5階のところでジビエ料理を一生懸命やってくれてるレストランがあったり、そこら辺とこの三重テラスとどうつなげていくのか。これ、まさに拠点なんだから、ちゃんと発信していかなきゃいけないですよね。そこら辺はどうするんですか。
〇村上総括監 今おっしゃっていただきました件につきましては、まず第1点目、近隣のビルに入ってみえてる飲食店とは連携をして、三重県の産物を扱っていただくような取組も進めていきたいなというふうに思ってます。
それと、もう1点でございますけども、ぜひそういうところを今後開拓をして、1軒でも多く三重の産品を扱っていただけるような店を増やしていきたいというふうに思っておりますので、東京におります6人が中心となって営業活動をこれから進めていきたいというふうに考えております。
〇小野副委員長 いや、僕が言ってるのは、去年までにもう既に二十数軒紹介があったわけですよ。議会なんかにもね。皆さんストック持ってらっしゃるわけだから、そこへアプローチはもう既にしてるんでしょう。してないの。それで、どうやって三重テラスをPRしていくの。
〇村上総括監 今後増やしていくという意味で今申し上げましたので、そういう、これまで開拓したショップにつきましてはもちろん、これからどんどんそういう三重の産品を扱っていただく店を開拓していきたいというふうに考えております。
〇小野副委員長 違う、しっくりこない、全然。ごめんなさい、突っ込んで申しわけない。もう2分しかないね。いや、だから、既にもう20軒ぐらい紹介された店が現実にあるわけですが、三重テラスの紹介はもう行ってるんですかと聞いてるの。
〇村上総括監 はい。東京のメンバーが中心になって行っております。
〇下野委員 済みません、1つだけ。先ほど中村委員から商品のレイアウトとか選定のときの事業者側かどちらかというとこ、ちょっとグレーゾーンな部分がありましたけども、それと連動して、私はやっぱり県のほうももうちょっと採算性というのもすごい気にはしてるんですけど、多分33あるというお店の中で本当に黒字経営をやってるところというのは、もう少ないというふうに聞いてますし、そこら辺からすると、他県の成果指標といいますか評価軸のところで、もっとシビアにやってる県もあると聞くんですけども、そこら辺、参考になる指標とか参考人のほうで、うまいこと経営をやってるときにこういう基準を設けてやってるというのがもしあったら、ちょっと済みませんが教えていただきたいなというふうに思うんですけども。
〇本保参考人 全ての都道府県のアンテナショップについて承知してるわけではございませんけれども、売り上げベースで一番大きいのは北海道と沖縄県だとされてますし、実際そういう数字も接したことがあります。
他方で、この2つのアンテナショップについては、成果をはかる指標はございません。そういう中で売り上げを上げてると。それが本当に黒字になってるのかどうか、これは大きな疑問符がついております。それから、成果として道産品なり沖縄県産品の販売増その他にどれだけつながっているのか、これもちょっとわからないとしか言いようがないところでございまして、お答えは今の時点で、これが必ずうまくいってる事例で、ベンチマーク、先進例としてフォローしたほうがいいというものはないというのが答えでございます。
〇下野委員 せっかくこの三重県もできたばっかりですけども、継続してやっていくに当たって、二、三件、途中でアンテナショップを1回閉じてもう一度リニューアル、採算性が余りにも悪いもので閉じたというところも聞いてて、そこのところ、この今日お話のあった指標の部分で、私個人的にはもうちょっと採算性、継続性の部分がどうなのかなというところがあったもので、ちょっと御質問をさせていただきました。
以上です。
〇笹井委員長 尽きないと思いますけども、ちょっと時間が参りましたので、ここで質疑を打ち切りたいと思います。
この際、参考人に対しまして、委員会を代表して一言御礼の御挨拶を申し上げたいと思います。
本日は、本当に参考人、お忙しい中、本委員会のために御出席をいただきましてまことにありがとうございました。このたび頂戴いたしました貴重な御意見は、今後の本委員会での首都圏営業拠点を活用した営業戦略をはじめ、三重を売り込む様々な営業戦略についての議論に反映し、役立てていきたいと思っております。本日は本当にありがとうございました。
それでは、以上で執行部からの説明、及び参考人からの聞き取り調査を終わりたいと存じます。ありがとうございました。
(休 憩)
Ⅱ その他
1 今後の委員会の進め方について
〇笹井委員長 次に、委員間討議を行います。
委員間討議は引き続き公開で行いますので、御留意の上、御発言願います。
最初に、本日の聞き取り調査について御意見のある方は、お願いします。よろしいですか。
〔発言の声なし〕
〇笹井委員長 次に、今後の委員会の進め方について御議論いただきたいと存じます。
今後の進め方としては、県内外調査の実施や、さらに参考人を招致して意見聞き取りを行うことなどが考えられるかと存じますが、私としては、まずは11月下旬の予定で委員間討議を実施してはどうかと考えています。
別途お配りしている年間活動計画案も御参照いただきたいのですが、本日、参考人からいただいた指標に関するお話も含め、今後の連携した取組の方向性等、委員会として提案していくべき点を議論した後、年が明けてから県外調査を行い、オープンからある程度の時間がたった三重テラスの状況や、他の自治体でアンテナショップも含めた県全体の売り込みについて、特に連携という部分で特徴ある取組を実施しているところの調査を行い、必要な部分を補強していくという形でいかがかと考えております。
それと同時並行して、必要に応じて、例えば首都圏営業拠点の運営事業者から、連携にかかわる部分での取組状況や成果を伺うことなども考えられますけども、いかがでしょうか。よろしいですか。
〇下野委員 今日参考人招致に来ていただきまして、それでこの成果指標についてお話しいただきましたけども、常任委員会でもちょっと言わせていただいてるんですけど、先ほど中西委員も言われてました売り上げの指標について、この委員会の委員の皆様におかれましてもちょっと検討といいますか、今のところ売り上げは、さっきの県の話ですと集客性を優先するので入れないほうがということがあったんですけども、やはり厳しい県の財政事情も踏まえて、採算性も踏まえますと、売り上げは最低限各県結構入れてるところもございますので、そこのところ、どこかでおっしゃっていただきたいということと、今後またこの参考人招致をするときには、成果指標のお話があるときにはそこら辺のところもちょっと焦点にしていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
〇笹井委員長 ありがとうございます。
〇中村委員 皆さんは御存じやったんかもしれませんけど、今日の参考人の話の中で、岐阜県がワンストップでスピーディーにやってるというのを私初めて聞きまして、ちょうどその内容というのは我々の連携調査特別委員会のいいところを押さえられとる、成果を出されとるのが岐阜県かなというふうに思いましたんで、個人や会派で岐阜県に行くのもいいんですけど、もしよかったらここでもそういう検討をするのもいいんかなというふうに思いますので、意見ですけど。
〇笹井委員長 なるほど。ほかに。
〇粟野委員 伊賀市やってます。別に三重県出やんでも、外国との交流であったり、もちろん企業のあれであったりというのは。ごめんなさい、ちょっと話、ついでの話で申しわけないんですけども、先ほど下野委員が言われてたように、もちろん売り上げも大事やし、今後のもちろん流れというのも大事やし。そもそも一番大事なことは、地元の市町と連携とれてるのかというのが私は疑問を感じてます。
これは、雇用経済部がやることなのか、いわゆる常任委員会マターでやることなのか、ここでやることなのかちょっとこれがわからないんですけれども、現実、例えば鳥羽市と三重県が連携して何か動いとる、この「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」に関してですよ。あるのかどうかというのもちょっと全くわからないですし、やはり三重県の魅力を発信するという意味では、まず地元を大事にしたほうがええんと違うかなと。個人軽視と思うんですけれども、それはまた今後の議論の中で。
〇笹井委員長 なるほど。ほかにないでしょうか。
〇小島委員 粟野委員が言われたこともそうですし、この委員会は連携調査をする委員会なので、どことどこの連携かというのをある程度具体化して調査をすべきでは。例えば、市町とこの「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」というのを、この首都圏営業拠点を含んでと考えてもいいと思うんですが、例えば農業、水産業との連携とか、例えば今日の指標についてというふうに突っ込んでいくと、これって多分委員会マターやと思うんですね。連携をどこに求めるかということを明らかにしやんと、この特別委員会の存在の意味がどこにあるのかということを思います。
〇笹井委員長 ありがとうございます。ほかに。
〇中西委員 さっき課長にちょっと言っといたんですけど、この上の2階を使う、各市町の使う日程がもう決まってるんですよ、年内ずっと、大体。決まっとるんなら出さなあかんやんと。今日は違うけど、出してもらったほうがいいんと違うかと。その中身についてどういうことをやってるかというとこは、この委員会に出してもらわないかんのと違うということはちょっと伝えたんですけど、さっき言うことかどうかと思って言わなかったんですけどね。
それと、今の粟野委員の言われてる件も含めて、松阪市がこの日本橋で月に1回ぐらいやってるんですね、企業を呼んだりそういうことをしながら。先週かな、先週もやっておりましたので、こういう場所ができてて、こういう場所を使ってやることもできるので、そういうことはしっかり調査しとかないかんのかなという気がしますね。
〇小野副委員長 今いろんな意見が出ましたし、その連携という面では市町との連携、伊賀市もやってみえるようだし、津市もこれ、三重テラスの2階を使ってこれからどんどんやっていくという予定をしてますしね。そういうのを次のここの取組の中で、前段で当局から1回説明を受けて、調査項目の中ですので、1回聞くことも一つかなと思いますんで、今後の委員会の中で1回調査したほうがいいかなというふうに思います。
〇笹井委員長 わかりました。よろしいでしょうか。
それでは、次に次回の委員会ですが、これまでの執行部からの聞き取り調査や参考人からの意見聞き取り等を踏まえ、今後の委員会の進め方について委員間討議を行うために開催したいと存じます。
委員会の開催日については、11月下旬ということで、この後の委員協議で日程調整をさせていただきたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇笹井委員長 それでは、そのようにいたします。
また、オープンからある程度の時間がたった三重テラスの状況や、他の自治体でアンテナショップも含めた県全体の売り込みについて、特に連携という部分で特徴ある取組を実施しているところの調査を行うため、県外調査を実施したいと存じます。
県外調査の実施の時期については、年明けの1月中ということで、この後の委員協議で日程調整をさせていただきたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇笹井委員長 それでは、そのようにいたします。
御協議いただく事項は以上ですが、ほかに何かございませんか。よろしいですか。
〔「なし」の声あり〕
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」連携調査特別委員長
笹 井 健 司