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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成25年3月15日 防災県土整備企業常任委員会予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録

平成25年3月15日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録 

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防災県土整備企業常任委員会

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日    平成25年3月15日(金) 自 午前10時0分 ~ 至 午後1時45分

会 議 室     202委員会室

出席委員      8名

              委 員 長   津田 健児

             副委員長    笹井 健司

             委   員    下野 幸助

             委   員    粟野 仁博

             委   員    大久保 孝栄

             委   員     小林 正人

             委   員    日沖 正信

             委   員    中村 進一

欠席委員      なし

出席説明員

      [防災対策部]

             部  長                      稲垣  司

             副部長                       後藤 友宏

             危機管理副統括監               奥野 省吾

             防災対策総務課長               別所 喜克

             消防・保安課長                 辻   司

             防災企画・地域支援課長           小林 修博

             災害対策課長                  田中 貞朗

             危機管理課長                  上村 一弥

             コンビナート防災監               大藪 亮二

                                            その他関係職員

委員会書記

             議 事 課   主査  中村 晃康

             企画法務課  主幹  小野 明子

傍聴議員      なし

県政記者クラブ  1名

傍 聴 者      なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第3号「平成25年度三重県一般会計予算」(関係分)

  (2)議案第65号「防災関係建設事業に対する市町の負担について」

  (3)議案第75号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第9号)」(関係分)

  (4)議案第96号「防災関係建設事業に対する市町等の負担について」

 2 委員間討議

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県新地震・津波対策行動計画(中間案)について

  (2)三重県避難所運営マニュアル策定指針の改定について

  (3)津波避難に関する三重県モデル事業について

  (4)広域防災拠点施設等構想検討委員会の検討状況について

  (5)県と市町の災害時広域支援体制の構築について

  (6)消防の広域化について

  (7)地域における危機管理・災害対策体制の見直しについて

  (8)平成24年度包括外部監査の結果及び対応方針について

 2 委員間討議

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第3号「平成25年度三重県一般会計予算」(関係分)

  (2)議案第65号「防災関係建設事業に対する市町の負担について」

  (3)議案第75号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第9号)」(関係分)

  (4)議案第96号「防災関係建設事業に対する市町等の負担について」

     ①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)

     ②質疑

〇津田委員長 御質疑があればお願いいたします。

〇中村委員 この13ページの消防力向上への支援ということでかなり予算が挙がってるんですが、もう少し詳しく中身を教えていただけますか。

〇稲垣部長 ここの部分で大きく挙がったのは、消防救急デジタル無線の整備がこの中に含まれているものですから、それが大きな要因となっておるわけでございます。
 その中身でございますけども、消防救急デジタル無線につきましては、消防無線を平成28年5月31日までにアナログからデジタルにかえるということで、今整備を進めております。そのうち消防無線には共通波と活動波というのがあります。共通波というのは都道府県全域に係る電波だと思っていただければ結構ですけども、それの整備につきまして、いろいろ市町の消防と県とで協議をしております。本来は市町の仕事なんですけども、県が技術的な支援をするということから議論をしておりまして、その話し合いがまとまりまして整備をするということで、その額が12億円強となっております。
 それはほとんど市町の負担でやりますので、市町がまず負担金を出しまして、設計はうちのほうでやって支援はしますけども、基本的には市町の負担でやると。一部県の部分も入っておりまして、市町の消防は当然県と一緒になってやるんですが、例えば県には総合調整の役割がありますし、そしてそのための資機材も当然ありますし、防災ヘリもありますし、そうした県にかかわる部分は1億数千万円あります。残りの部分は全部市町の負担でということで、全て予算計上されておりますので、それが大きく伸びている要因だということです。

〇中村委員 この中には市の負担も入ってるということですか。

〇稲垣部長 歳入としては入ってきますけども、支出のほうにも計上しておりますので、その部分が入っております。

〇中村委員 はい、了解しました。

〇粟野委員 消防広域化の推進事業の件で伺います。
 結果的に総務省が定めたリミットがこの3月31日と。しかしながら、結果としてはできなかったということになっておると思います。そういった中で、総務省は5年延長するという話を伺ってますが、それは決定したんですよね。まずそれを、確認させてください。

〇稲垣部長 決定というのではありません。一応、消防審議会のほうからは答申として、消防広域化については期限を5年延長するのが望ましいというのを言っておりますので、それでもってまず間違いなくそういう方向になるとは思いますけども。

〇辻課長 この今年度末までの期限といいますのも、そもそも国の消防庁への告示という形で指針を示して、その期限が今年度の3月末ということでした。その告示の改正ということが必要になってまいりまして、この年度内に告示は改正される見込みとは聞いておりますけれども、法的にはその告示の改正はまだでございますので、年度内には改正される見込みというふうに聞いてございます。

〇粟野委員 そうすると、その5年延長するというのはあくまで内示というか、うわさレベルの話ではないんですよね。

〇稲垣部長 うわさレベルというのはどういう言い方をしたらいいか難しいですけども、ほぼ間違いないということで思ってもらって結構です。予算のほうでも、ちょこちょこもういろんな措置しておりますので。

〇粟野委員 昨年、結局使わなかったということで1000万円減額されておりますけども、例えばこの中には消防を広域化することによって名前が変わると、看板をかけかえないといけないということで、ステッカー代だとか、そういうのを補助するという形で挙げていただいておったと思います。それを減額したと、結果的に決算は46万円になるという形なんですけども、今年同じような話で288万8000円計上していただいているんですけれども、この中にはそのステッカー代等々の話はまず入ってないのかというのが1点。もう1点が、国の動向を踏まえて県の消防広域化推進計画の見直しをするというふうに書いていただいているんですけれども、この方向性というのはある程度定まってるんでしょうか。そこを確認させてください。

〇辻課長 まず、予算の件でございますけれども、平成25年度当初予算にはその補助金は入っておりません。

〇稲垣部長 方向性のほうの話ですけども、今から懇話会とかもつくりまして、有識者の方の意見も聞きながら進めていこうと思っております。国のほうが、例えば重点地域を指定して、そこに特化して何か施策を打つとか、そんな話も聞いてまして、そこら辺の明確な絵はまだ聞いて見ておりませんので、その辺も見てから検討したいと思っております。
 今、少なくとも、そうした議論が進められてきてるのが先ほどの伊賀の地区とか北勢の地区になってきますので、重点地区にするかどうかは別にして、その辺を何とか進めていきたいと考えております。ほかの地域とのバランスもありますので、各消防にうちからも投げかけながら、こういう方向性だけどどうだということをもう一回話をしながらしていかなければならないと思いますので、その辺はこれからの話になってこようかと思います。

〇粟野委員 私ごとになるかもしれませんが、平成23年度に一般質問させていただいて、広域化の意義というのを問わせていただきました。そのときに、やはり安心・安全なまちをつくっていくという中では、大きな意味でくくっていかなければならないと、やっぱりメリットというのは大きいという中で、消防の広域化の推進というのはしていかなければならないということで、知事もこれはすばらしいことだ、やっていくという覚悟、決意をいただいております。そういった中で、先ほど部長が言われましたように、伊賀市であったり四日市市であったりという形で今進めていただいておりますけれども、現場の声を聞いてると、どうもうまいこといってないというのが現実かなというふうに思っております。
 ここから御提案といいますか、若干、何というのかな、まあ提案になるんですけれども、今、8・4・1という計画をつくられております。今回は、先ほど中村委員も質問されておりましたように、消防のデジタル化をしていきます。これは結局県で一元管理していくシステムもできるわけですから、最終的にはもちろん1を目指していくという一つのあらわれだと思うんですね。8・4・1というのが難しいんであれば、いきなり1のほうがいいんじゃないのかなと。そのための広域化推進計画の見直しというのも今後考えていらっしゃるのかというのもお聞かせいただきたいですし、いきなり1というのはもう絶対あり得ない話なのか、答えにくいところがあればちょっと考えますでいいんですけども、それもお答えください。

〇稲垣部長 私が防災対策部に来る以前の話ですけども、8・4・1というのがいいのか悪いのかというのは、15消防本部それぞれさまざまな声はあったみたいです。一気にいけるものなら一気のほうがいいと、こんなもんできっこないじゃないかという声もあれば、段階でいくのは無駄であるとかいう声もあったみたいです。それはどっちもどっちの意見であって、私らも本当にどれが一番いいのかなというのは悩ましいと思ってます。
 しかしながら8・4・1という段階は、もう今、こういった議論をずっと続けてきたのを見てますと、それがちょっといけるのかなという疑問は持っているんです。できれば委員おっしゃるように一気に1といきたいところだけども、しかしながら、今の実態から見ますと現実的じゃないのかなと。
 と申しますのは、広域化がなかなか進まない理由というのは、県内の声だけじゃなくて全国的な話を聞いてますと、そもそも論として、私どもは広域化のメリットを盛んに言うんですけども、まだ現場ではメリットは十分認識できないと。それは何かといいますと、結構大きな消防本部は、もう現状で十分だという考え方を持ってるんです。でも、やれないところはあるわけですよ。それが一緒になった場合には、これはもう率直な、私どもが言ってるだけじゃないんです。そういう書き物としてありますので言うんですけども、例えば大きなところにとってみれば、小さなところと一緒になることになったら小さなところまでも負担を背負わなければならないという思いがある。小さなところにしてみれば、大きなところに何か吸収されてしまうみたいな思いがあると。そういうのが物すごくあって、それが特にうまくやれているところにとってみればメリットは感じないということになるんです。
 私どもとしては、もっと大局的に見てほしいと。住民から見たら、そんな個々の消防本部単位じゃなくて、大きく見れば絶対メリットがあるんだという話をするんですが、なかなかそれが理解を得られないところがあるもんですから、私どもが一方的に1がいいと言っても、現場にしてみればそうはいかないと、そんな感覚がどうもあるようです。その辺をどんなふうに進めながらどんなふうに理解を求めていくのかというのは、ちょっと進め方の方法論としても考えていかなければならないだろうと思います。

〇粟野委員 非常にいい答弁をいただいたと思っております。
 やはり8にするにしても、4にするにしたって、1にするにしたって、どっちにしろ労力は多分一緒だと思うんです。8で一遍やった、次、また4をやらないといけないのでまた労力がかかるというんであれば一気にやったほうがいいでしょうし、昨年、この委員会でも総務省のほうに聞き取りにも行かせていただきました。そういった中で、先ほど部長言われたように、やっぱりメリットが大きいというのは住民目線から見ればですよね。行政の目、いわゆる消防本部から見れば確かにデメリットもある。ですが、住民目線のサービスから見れば、確実に広域化していく、大きくしていくというのはメリットがあるわけですから、その方向性をやっていく上で一番手間がかからないシステムというのを考えていただきたいと思っております。
 であれば1でしょうし、もっと総務省と連携とって、これはちょっとここで言うべきことかどうかわからないですけども、今、市町消防というのは間違いなく市町が雇っているとか市町の職員がやっているんですけども、一旦それを県が抱え込む、もしくは国が抱え込むというシステムをつくって、そこで給与格差等の是正を図って、二、三年たったらまた市町に返すというような形も一つの手で、一発でいけるんじゃないかなという思いがあります。

〇稲垣部長 私たちとしては大きな目で見ればといっても、やっぱり現場、現場にはそれなりの地域事情もありますので、あんまり県が上から目線のような感じでこれがいいんだと言うのは、進め方としてはハレーションを生むだけで決してよくないかなという思いもあるわけです。そういった意味で、極力、手間暇はかかりますけど、声を聞きながら何とか理解を求めていくという、ちょっと遠回りのようなことであってもそれはしていかなければならないだろうなと思ってますので、その辺は慎重にはいきたいと思ってます。

〇粟野委員 その辺の変化球、直球の具合というのは、多分稲垣部長はうまいと思いますので、ぜひしっかりと御議論いただいて、ここに書いていただいておりますように、広域化の推進計画も長期的なスパンに立って見直しというのを図っていただいて、いい方向で進むように頑張っていただきたいなと思っております。
 以上です。

〇中村委員 後で津波避難に関する三重県モデル事業について説明はあるみたいなんですけれども、この予算案の中で、7ページに318万6000円ってなってるんですが、これ、伊勢市二見町と熊野市でやっていただいて、少しいただいた資料を読ませてもらったんですが、非常に啓発というか、あるいは地域の方々が、本当に津波の恐ろしさとか、避難の方法とか、しっかりと勉強というか、体験をされたんだなということを見せてもらったんです。これは一握りというか、三重県のこの広大な海岸線を持ってるところで、あくまでもモデルということなんですが、これをどう広げていくかということですよね。
 ここには318万6000円で流れ図を描いていただいておりますけれども、この予算で、こういうモデル地域をいくつもつくるつもりなのか、あるいはどういう形で他の地域へ広げていくのか。まさにこのモデル事業でいかに大変なことかというのがわかったわけなんで、総括というか反省点の中でも、その時間内に逃げられなかったとか、いろいろあったというふうに思うんですよね。せっかく2カ所でやってもらったモデルの生かし方というのがこの絵では見づらいんで、この辺の説明をしていただきたいんですが。

〇稲垣部長 この7ページの絵の上の平成24年度の部分は後でまた内容について御説明したいと思ってます。問題は平成25年度の普及のほうなんです。今度県民センターのほうが地域防災総合事務所にもなりますし、なったからすぐというわけでもないんでしょうけども、そこのメンバーとも連携をしながら、連携をしながらというのは、ともにほとんど足で仕事をしようという思いなんですけども、私ども防災対策部のほうには指導員とかがおりますので、その人たちと、そして職員もそうなんですけども、あと人材育成をやってきて育ってきたコーディネーターの方等々もおりますので、その人たちが実際現場へ行って、今も図上訓練や防災訓練には技術的支援、指導という言葉がいいかどうかわかりませんけども、させてもらっております。その延長線上ではありますけども、地域に入り込んで、まずこの説明を、もうちょっと簡単な手引きもつくるんですけども、それなんかも活用しながら、こういう方法が実際去年やったけどもよかったと思うというふうに、地域でまず議論をして、自らこんなマップをつくろうかということから始まって、そういうのを指導しながら、今年熊野市や伊勢市でやったようなことに近いことを実際進めてやっていただくというのを、それぞれの地域防災総合事務所のもとで、同じように展開していこうと。
 うちも職員がそんなに潤沢にいるわけではございませんので、一気にそんな全部とはいきませんけども、できるだけ地域にそういう同じようなことを、ああ、こんなんやってよかったという話をしながらやりましょうよと言って進めていくと。Myまっぷランと呼んでますけども、こうした自らの個人の避難計画をつくるのが、当事者意識を持ってやるのが本当の防災なんだという話をしながら、それぞれで展開したいと思っていて、そのために実際汗をかきながら、職員が入り込んでそういうことをやっていきたいと思ってます。

〇中村委員 方向性はわかったんですが、計画みたいなのはあるんですか、どの地域でどれぐらいとか。

〇稲垣部長 計画というのはありません。まずは年度が変わって4月に、私ども防災対策部の職員とか、そして地域防災総合事務所の職員とか、まずはちょっと勉強しないといけないのかなと。そこから始まって、どこにどんなふうに入り込むのがいいのか、まず自分たちが身につけて、そしてどういこうかという方向性を決めてからだと思います。今のところ具体的にどこからどうしようかとか、そんな話をしてるわけではありません。

〇中村委員 防災コーディネーターとか、こんな方たちというのは職員なんですか。それとも地元でそういうリーダーになっていただいた第三者の方とかですか。

〇稲垣部長 基本的には地域の人たちです。

〇中村委員 そうすると、熊野市で育った方とか伊勢市二見町で育った方たちがいろんなところへ出向いてといった、そういう仕組みをつくるという意味ですか。

〇稲垣部長 基本的には、今言ったうちの職員の指導員とか、あるいは地域防災総合事務所の職員とか、そういった職員が主体にならざるを得ないと思います。そこにそうした方たちも協力してもらう形をつくっていきたいと思っています。コーディネーターの人たちは、500人以上育ったんですけども、その人たちはまだそれぞれ、いろいろと考え方の違いもありますので、同じようにベクトル合わせができてるわけではありませんから、その人たちには、理解を求めながら協働でやろうといったときには支援を求めていきますけども、そういう形はちょっとまた後にならざるを得ないと思います。まずは職員からやっていくことになります。

〇中村委員 今の話だとちょっと漠然としてますんで、やっぱり計画的にきちっとやっていくということで予算組みをしていただいていったほうがいいんじゃないかなという感じはしましたので、要請しときます。

〇稲垣部長 委員のおっしゃるとおりで、これはもう本当に活動経費を積んであるだけですから、計画はこれからですので、その辺はちょっとしっかりやっていきたいと思います。

〇日沖委員 ちょっと基本的なことをお聞きして申しわけないですけど、予算の地域減災対策推進事業のところも含めて二、三お聞きしたいと思うんですけど、まずは各推進事業、市町に対する支援をいろいろ各般にわたってされていて、市町も相当これに頼るところが大きいと思いますけども、市町が求められる部分を、その年度年度挙がってくる分をほぼ支援できているものなのか。それか地域的にはいろいろ優先度とかあって、ちょっとまた後にと言わなければならないところもあったりするのか、その辺のところを、十分要望を満たせるものかどうかというところを改めて確認させていただきたいんです。それとちょっと細かくて申しわけないんですけど、津波ハザードマップについて、やっぱり津波というのは意識が高いんで相当取組も進んでおるんでしょうけれども、洪水、土砂災害のほうのハザードマップというのは、市町の取組ではどんな状況なのかというのをちょっと今日の機会に改めて教えていただきたい。それともう一つ、知事査定で、救命艇なんかの整備は時期尚早なんで見送りということになりましたよね。先ほど中村委員もお尋ねされた緊急避難体制整備事業費のところで、避難に関する三重県モデルの検討というのが平成24年度にありましたというのが出てきとるんですけども、この中にも「地理的な条件や要援護者等、避難しきれない場合の救命艇等の検討を行いました」と、検討は行われたということが書いてあるんですが、なぜ時期尚早ということで救命艇などの整備は見送られたのか。例えば検討してみても、今のところ地域でそれの整備が必要だというところが実際にはないとか、そういう背景があったのか、どういうことで時期尚早ということになったのかということをちょっと聞かせていただきたいと思います。

〇稲垣部長 まず、1点目の要望が十分満たせてるのかという話です。
 まず、メニューのほうからいきますと、メニューについては、市町の声を聞きながら、例えば防災倉庫なんか特にそうなんですけども、これはぜひともお願いしたいという要望については今回予算で上げながら、乗せていったつもりです。そういったメニューについても要望は聞いてます。今度は十分に整備したいというもの全て、金額的なもんだと思いますけども、整理できてるのかという話になりますと、確かに当初、金額的に挙がってくる額はこの補助金の額よりも相当大きな額が挙がってきます。でも実際に市町がそれを本当に計画的にやられているかどうかというのはその後の問題で、本当に市町がまず予算化できるのかという話も聞かせてもらっております。それを結構積み上げて予算要求してます。でも、予算要求したけども、結局優先度の判定で若干カットされているもんですから、ちょっとそれには足らなくなってるのは事実ですけども、かなりの部分で満たしておると思います。結果的に、毎年ですけども、いいか悪いかはありますけども、最後は入札の差金とか出てきますので、細かい話になりますと、どうしても残ったりするもんですから、そういった意味でも、十分といっていいかどうかわかりませんけども、かなり満たしておるものというふうに認識はしてます。
 次のハザードマップですけども、これは課長のほうが詳しいので後でお答えしますけれども、確かに土砂災害のほうはそんなに浸透してないのかなと私は思っております。

〇小林課長 土砂災害ハザードマップや洪水ハザードマップの件ですけど、県は今までは津波のハザードマップだけを対象にしてましたので、かねてより特に内陸部の市町からは、こういう洪水、土砂災害についても対象に加えてほしいという御要望はいただいておりました。
 県は、例えば洪水に関しましたら、県管理河川については、浸水判断予測図というのを県土整備部のほうにおいて出していただいて、それを市町に提供して、市町ではそれをもとに避難場所の位置図とか、そういった情報を折り込んだマップをつくって住民の皆さんに配るというような形で取組は進められておりました。しかし、なかなかそのマップをつくるという部分についても財政状況の中で進んでいかないという声もいただいておりましたので、我々としては、やっぱり防災・減災をそちらの風水害対策においても進めていただきたく、今回、このメニューを追加させていただいたという経緯がございます。
 ですので、県内の市町のところでは、正確にちょっと数はつかんでないんですけど、洪水ハザードマップは一旦つくられても見直しがされていかない現状が恐らくあるのじゃないかなということでございますので、今回のこのメニューを追加させていただいたことを契機に、市町におけるこちらの方面での取組が進んでいくように我々も支援していきたいというふうに思っております。

〇稲垣部長 今度は知事査定の救命艇の関係なんですけども、この補助のメニューには、もちろん市町の声でやってるのもありますけども、一方で、私どもがいわば政策誘導していきたいというのもあるわけです。
 細かい話をしますと家具固定なんかもう典型で、そんな議論もしたんですけども、やっぱり耐震化についてもなかなか進まないなら、せめて家具固定をというのを私らはもうとにかく言ってますので、それを政策誘導したいという思いでやってるとか、あるいは要援護者対策として牽引式の車椅子とかエマージェンシーテントとかもそうなんですけども、大きなものとしてこの救命艇なんかもその一つであります。モデル事業をやる中で、最後まで諦めずに命をとにかく守り抜くという視点から、マップをつくって避難するだけじゃ足らないというんで、こういう手もやってくれとか、ライフジャケットもやってくれというので、これもぜひとも市町に政策誘導したいわけです。
 そういう中で、市町の声が実際あるのかといいますと、例えば熊野市とか南伊勢町とかは関心を示されて、実際私たちがそれを実演したんですけども、これ、いけるかもしれないなという意識を高く持ってみえます。ただ、しかし、そこから直接まだ要望としては挙がってなくて、導入するぞということにはなっておりませんので、そういった意味で知事なんかは時期尚早じゃないのかと言われました。
 確かに救命艇等と最初挙げてたんです。救命艇以外にも、例えばカプセルであったり、シェルターであったりと、いろんなものが開発されつつありますので、そうしたものを私たちは対象にしたいと思っておりましたけども、それについてはまだ開発途上でもありますし、そういった意味では、知事査定の中で知事と議論した中で、知事が時期尚早だと言われたのも一つかなと。
 しかしながら、このモデル事業でこうやって私どもが提案して、それを市町の方が受け止められてこれはぜひいきたいとなったら、私どもは場合によっては補正も上げますよといった話もそのときにはしておった次第で、ですから、ちょっとそれはモデル事業を進める中で様子を見て、そこからだということで、一旦は落としたというプロセスでございます。

〇日沖委員 ありがとうございました。
 ぜひ洪水・土砂災害ハザードマップの作成も県の支援によって進んでいくようにお願いいたしたいと思います。それと救命艇等についても、これは時期尚早というところはどういうことだったのかということですけども、繰り返しになりますけども、部長のお話を聞くと、県としてはそういうふうに啓発、誘導していきたいけども、なかなか、そこまでまだ現実の市町との意識が至ってないという理由で今のところはいいということですか。

〇稲垣部長 知事はそういう考えでした。私どもは、いやいや、そうじゃないでしょうというやりとりはあったんですけども。そういうことです。

〇日沖委員 わかりました。はい、終わります。ありがとうございました。

〇津田委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。
 じゃ、なければ、これでこれら4議案に対する質疑を終了いたします。

     ③委員間討議   なし

     ④討論          なし

     ⑤採決        議案第3号    挙手(全員)   可決

                 議案第65号   挙手(全員)   可決

                 議案第75号   挙手(全員)   可決

                 議案第96号   挙手(全員)   可決

 2 委員間討議

     ①分科会委員長報告に関する委員間討議   なし

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県新地震・津波対策行動計画(中間案)について

  (2)三重県避難所運営マニュアル策定指針の改定について

  (3)津波避難に関する三重県モデル事業について

     ①当局から資料に基づき説明(稲垣部長)

     ②質問

〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇中村委員 かなり聞き込みもしていただいて、体験もしていただいて、しっかりとしたプランだというふうに思います。
 この中で、質問も出ていたように思うんですけれども、私も海岸線沿いのところへお邪魔させてもらったときに1点出たのがライフジャケットの効果ですよね。私がお邪魔させてもらった方は、何か防災の説明会のときに、ライフジャケットは絶対に必要だということをかなり主張されたそうです。しかし、東日本大震災を受けられた方の体験談の話の中でその方に言ったんですが、その方は、いや、もうそんなものよりもという雰囲気だったらしくて、なかなか真正面から取り上げてもらえなかったという話を少し前に聞きました。今回のこのプランの一番最後のところにもライフジャケットの必要性も書いていただいてありますし、部長からの話も少しあったんですが、この辺はしっかりと伝えることで、私のところの地域もそうですし、東紀州地域もそうですけど、小・中学校が海岸線沿いにずっと並んでるんですよね。そういった学校にライフジャケットを備えさせていくというようなことも効果があるということをこうやってきちっと認めていただいてるんであれば、そういう方向や政策も大事かなと思うんですが、その辺は何か情報をお持ちでしょうか。

〇稲垣部長 確かに、この報告書の中にも書いておるんですけども、科学的にライフジャケットで命が助かるとかいうのは実証されてるわけではありません。科学的にいったら難しい話だと思うんですね。どんな方法をとったら命が助かるとかはないんですけども、本当にもう万に一つでも助けるというスタンスですもんですから、そういった意味では、効果があるという言い方がいいのかわかりませんけども、最後の最後の備えとしてはやっぱりやっとくべきだろうという言い方になります。
 それについてこの本にも載せ、私も総括質疑でも申しましたけども、大学の先生とも話しておりますと、確かにもう何もなかったら絶対沈み込んでしまいますから、漂流物にぶつかろうがぶつかるまいが死んじゃうんですよね。でも、つけてても漂流物にぶつかったら死んじゃうんですけども、浮き上がりさえすれば助かる命も現実にあったということは、やっぱり万に一つはあるんだろうというふうに考えたら、いろんな方策を手立てる中の一つには絶対加えるべきじゃないのかと。
 でもそれに頼ってしまって、それがあったら安心というのは絶対間違いでそうじゃないんだけども、逃げるということがあって、そしていろんなところに備えるということがあった上でのことだろうと学者の方も言われるわけです。例えば飛行機なんかでも、ライフジャケットを積んでありますよね、でも飛行機が落ちたらほとんど死ぬんですよね。また、海に落ちる保証もないけど、あれがあるのは何でかというと、全く同じ理由だというんですね。それは僕らもやっぱり同感だと思いますので、そういった意味で伝えていきたいと。
 それについては教育委員会とも話をしてまして、教育委員会のほうも今回予算で同じように、小・中学校あるいは県立学校への配備についてはライフジャケットを補助事業に積んでくれてますので、そうした意味で、何度も、教育委員会との連携という言葉を使いますけども、同じように歩調を合わせながらやっておりますし、今後もやっていきたいというふうに思ってます。

〇大久保委員 熊野市のほうの有馬地区でも開催していただいてありがとうございました。
 話によると、昨日も夜間避難訓練があったと聞いてます。今朝来るとき川口教授も同じ電車で、ちょっとお話はできなくて、一緒に来たんですけれども、そのことについてお聞きしたいんです。まずこのMyまっぷランなんですけれども、私は開催されながら全然行けてなくて申しわけないと本当に思ってるんですけど、これの紙の材質というのはどういうものなんですか。まあいうたら耐水性があったりとか、そういうことは。これは普通のでしょうか。

〇小林課長 特にそこまでは考慮はしておりません。

〇大久保委員 はい、ありがとうございます。
 これはMyまっぷランですから、プランを立てて皆さんで行動するということですよね。もし避難して、ちょっと水害に遭ってしまって濡れてしまった場合に、これが消えてしまわないかとか心配されてる方が少しいらっしゃったんで、耐水性のいいものであるとか、油性のマジックで書くとか、そういうことも必要なんじゃないかなという声をちょっとお聞きしたので、材質についてお伺いしました。
 あと、先ほどもお話に出ましたライフジャケットなんですけれども、この間も避難訓練のときに、そのときはお天気もいいし、みんなライフジャケットを手に持って避難されてる訓練でしたけれども、学校というところを考えたときに、今、ライフジャケットも、1人ずつが座る椅子に敷くクッションタイプでライフジャケットになるもの、またリュックでライフジャケットになるものというふうに、いろんなパターンのが発売されてます。学校に来たときにはライフジャケットはあるとしても、通学の行き帰りのときはどうなんだろうかと御心配の母親もいまして、ランドセルにそういう機能をつけたものを使っていただけないかとか、これはクッション用のライフジャケットですけど、リュックというのもあるようで、それをランドセルがわりに使っていくというのも防災の日常化の一つだと思うんです。そしたらお母さんは行き帰りも安心してランドセルがわりにリュックを持たせていけるとか、いろんな方法があると思うんですね。そのライフジャケットも学校で保管するときに1つのところに保管すると思うんですけれども、すごくかさばりますよね。何かあったときに、クラスの人みんながそこに集中してとりに行くとかいうときに、何かもっとスムーズにさっととれる方法がないだろうかとかというふうなことをちょっと母親のグループから聞きましたので、またそういうことも今後御検討いただきたいなと思います。
 市町のほうも、今そういう災害対策の新規事業が出てるところですけれども、やっぱり県が主体でやっていただいてるんで市町のほうもやりやすいと思いますので、これからも、もちろんですけれども連携して、お願いしたいと思います。

〇稲垣部長 連携はもう間違いなくしなければならないと思ってますし、ただ、うちが上から目線でお仕着せのつもりはないもんですから、地域からの声がうまく醸成されるように、それは目指したいと思うんです。
 そういう意味で、Myまっぷランの話もライフジャケットの話もそうでしたけども、今の防水性なんかの話も、地域でそういうのを目指して自発的にやりたいなという声でやっていっていただくのが理想だと思うんですよ。ライフジャケットも、これはだめ、あれはだめというのを考えていただいて、例えば業者にも言うと。僕らも実はいろんな業者の方に会ってると、「こうすべきちゃう」とか、それはもうライフジャケットに限らず、間仕切りのあり方もそうですね。「ここはちょっとあかんで」、「保管でけへんで」とか結構言ってるんです。そういうのは多分地域の方も言われるでしょうから、気づいたらどんどんやってほしいなというのは希望として思ってますし、そういうことをまたその水平展開の中では僕らは言っていかないといけないのかなというふうに思ってます。
 ライフジャケットに関してさらに言えば、ちょっとこれ、読ませていただくんですけども、このモデルの報告書の中でも、関西学院大学の室崎先生は、例えばライフジャケットは技術開発がまだまだ要ると。まず1つは、頭部を保護するためのフードをつける。2つ目が空気のように破れることによって浮力を失わずに衝撃に強い、現在の2倍程度の浮力が必要かと。3つ目が、コンパクトに保管できる、脱着簡単だと。そういうのも先生は言いたいと。
 いろんな意見があると思いますので、そういうのはもうどんどん技術者というか会社のほうにお願いして、「開発して」と言ったら、今はちょっとチャンスかなと、逆にそういうのはつくってくれる側もつくってくれると思いますので、言っていきたいと思います。

〇大久保委員 はい、ありがとうございます。
 今回、熊野市の有馬町芝園地区というのは、今まで何の意識もない、津波の全く考えられないところで、住民からしたら本当にゼロに近いようなところをこういうモデル地区としていただいたことによって、皆さんの意識がもうかなり変わったんですね。本当に180度変わってて、今まで何の準備も、地域での話も、家族での話もされてなかったところにこういう仕掛けをしていただいて、皆さんが本気で取り組んで、また次のことを考えていくというようにさらに進化しているところを感じてるんですけれども、そうした場合、モデル地区は今回これで終わりですよね。さっき中村委員もおっしゃってましたけれども、それをまた次の何も考えてない地区に、モデル地区というか、今度またもう一歩進んだ形で継続されてモデル地区をつくっていかれたらどうかなと思うんです。それは今回の計画にはまだないと思うんですけれども、そのことによってすごく目覚めがあって、また周辺地区にもすごく影響があるので、そういうのを続けられてはいかがかと思うんですけど、どうですか。

〇稲垣部長 まず、今回はとにかく何もわからないところから始めたんですね。手さぐりで実証実験をやりながらこの報告書がMyまっぷランにつながっていったんです。だから、そういうので物すごくエネルギーを要したわけですけども、今度はもうこれができてますので、これをもっともっと改善していく余地は当然あるとは思いますけども、今度はこれを広めるということです。しかし広めるとなると、うちのスタッフとかいろんな問題もありますので、まずはうちの職員と地域防災総合事務所の職員が勉強していけるところからいくという計画を立てる、そこにコーディネーターの方にも参加していただいて、同調してくれる方にはどんどん参加してもらってそういう水平展開するスタッフを広げる、そういうところをやりながらやっていきたいと思います。この地区、この地区と、一気に沿岸19市町全部ばーっといけたらいいけど、そうなかなかいかないものですから、それは極力、委員も言われましたけども、計画を立てながら進めていけたらなと思います。
 だから、モデル地区が1カ所、2カ所だと何十年かかるかわかりませんので、そうであってはいけないんですが、こんなに入念なことはできないかもしれないけども、少しでもそれが広がるようにはしていきたいというふうに思います。

〇大久保委員 すごい短期間にこれもつくっていただいたと思ってますので、これをさらに深めて継続していけるように、私も地元で頑張りますので、またよろしくお願いします。

〇下野委員 今ずっと見てたら、すごい現場レベルで書かれてるなと思って感心してたところです。3点ぐらいちょっと教えていただきたいんですけど、1つ目が、さっき19市町で取り入れるということで、ここの7ページのところに書いてあります。将来的には19市町と書いてあるんですけども、トータル的には結局のところ、この形では何種類ぐらいできてくるのかと。1市1つなのか、1市でも複数のところはあるかと思うんで、そこのところを教えていただきたいのと、もう一点は、人口に対する提出比率というのは、サンプルで伊勢市は38%、熊野市は45%と書いてあるんですけども、これの県の目標といいますか、そこのところも教えていただきたいと思います。
 それから、もう一つは、部長から随時改善していきたいというお言葉があったと思うんですけども、どれぐらいのスパンで改善されるのかという点で、よろしくお願いします。

〇稲垣部長 19市町の展開というのは沿岸で、朝日町を含めて沿岸部の19市町をいっているんですけども、市町に1個とか、そういう考え方ではなくて、例えば熊野市なんかでも地区によって違うでしょうから、まず私たちとしては、こういう考え方、そしてこういう方法論ということをお伝えして、ひな形も示しながらこういうのはどうですかと言うんですが、この中身については自分たちでつくってほしいので、地域で話し合って地域で決めていただければいいと。だから地域ごとに全部違ってくるのが普通だなというふうに思ってるわけで、こうしろとか言うつもりはなくて、もっと極端に言えば、大きさももっと変えたいというんだったら変えてもらったらいいんで、それはもうその地域に応じたことをやってもらったらいいという考え方をとってます。

〇下野委員 紙質も。

〇稲垣部長 そうです。そのための補助は出すんです。市町に補助を出しますから、考え方は考えてくださいということです。それでないと避難にはならないという考え方ですね。
 それから人口の比率ですけども、本当に全部に参加してほしいんです。それは目指したいけども、なかなか、今も申し上げたように、個人情報保護で、俺のことなんかもういいんだと、こんなところに載せるのは勘弁してくれ、そんなのを人に見せるのかという方も当然みえますから、それは地道に、いや、そうじゃないでしょうという話はしていかなければならないかなと。もう災害対策基本法も変わってきて、どうも今は変えようという動きであって、個人情報保護はちょっとそっちに置いといて、災害に関しては情報はとにかく明らかにしようという話になってくるようですので、その流れに沿って、その辺は100%を目指したいなというのはありますが、目標値としてそれをどこかに掲げてということは、そんなことはしませんけど、気持ちはそうだという意味です。
 改善の話も、今申し上げたように、それぞれやってもらうことですから、例えば有馬地区でやったことに関しても、もう今日変えるべきだと判断すればそこが変えてもらったらいいんで、私たちが今日変えなさい、明日変えなさいといって監視して指導するという形ではありません。

〇下野委員 そうすると、提出比率とか改善スパンももう各市町の御意向でという形になってくると、進むところは進んでいくしということになってきますね。

〇稲垣部長 確かにそうなんです。いろんな災害対応は全てそうなんです。進むところは進むし進まないところは進まないもんですから、その辺を僕らが、何度も水平展開という言葉を使うのは、そうでないようにするためには僕らが入って、違うでしょう、違うでしょうという話を地道にするのかなという、そんな感じで、アンバランスを避けるように進めていきたいなという考えでおります。

〇下野委員 はい、わかりました。
 もう一点、別紙4のほうの37ページで、教育委員会の防災ノートとの、最後、部長から御説明ありましたけども、教えていただきたいんです。37ページの丸の3つ目で、「津波避難計画づくりを行ううえで『防災ノート』と関連させることが大切になってきます」と書いてありますけども、もうちょっと具体的に、どのように関連させていくのかというところをちょっと教えていただけないでしょうか。

〇小林課長 まず、防災ノートのほうの話をしますと、ちょうどその36ページに抜粋があって、防災ノートの中には、自宅から学校の通学路の中の危険な場所とか、それから、もしも津波が来た場合にどこへ逃げるんだということを、生徒に実際にここに、地図に落とさせて考えてもらうというような取組があるわけです。防災ノートも、手法としては個々人が同じような形で、自宅から、津波から安全な場所を決めて、自分はどこの経路を通っていくんだということを書いていただくということにしております。ですので、子どもさんにとっては、同じようなことを作業としてそれぞれのツールに対してやっていただくという形になってまいります。
 防災ノートは、その書いた内容を家庭に持ち帰って親御さんと話をして、きちっとその中身を理解してもらうということがプロセスの中に入ってきます。Myまっぷランについては、これは個々人ですから、子どもさんもしかりですし、その親御さんも同じようにそれぞれに計画をつくっていってもらうという形になってきます。ですので、いずれにしても我々が目指すべき話としては、とにかく安全を図るために自らの行動をきちっと決めていこうという形でございますので、そこにまずは最低でもそごは生じないようにするというのが恐らく出てくると思います。
 あと具体的な取組の話としましては、Myまっぷランのほうについては、地域単位で、自主防災組織単位で今回は集まって、いろいろワークショップもやっていただきました。主に大人の方が中心となってワークショップに来ていただいておりましたけども、有馬地区の場合では、中には子どもさんらも実際に来てもらってて、そのワークショップの話し合いの場にも大人の中に混ざって参加もしていただきました。そういうことで、例えば、学校でまた防災ノートに取り組んでいただくその中身と、それから地域でワークショップなんかをするその取組を合同でやるとか、いろんなその地域の特性に応じた進め方をしていただく中で全体のトーンを合わせていくようなことが恐らくできるんじゃないかというふうに思ってます。
 ですので、具体的に、もうがちがちのマニュアルを決めてやるというのではなくて、まずは学校にはこういうものがある、地域にはこういうものがあるということをそれぞれの当事者ごとに取組を進めていく中で、ちゃんと話をとって、連携をとって進めていただけるように、それを我々の方としてはサポートしていくと、まず今のところはそういうことを考えております。

〇下野委員 方向性としては同じところで考えているんだというお話と、あと、先ほどMyまっぷランは地域自治会等が主体となって大人の人が多いですよと。一方で防災ノートは学校関連で子どもたちが主体ですよ。ただしその行動的なことにそごはないようにというお話だったと思うんですけども、そこら辺で合同的に進めていきたいということはもちろんそのとおりだと思うんですけど、そこのかけ橋も防災対策部でもちゃんと持っていただけるという認識でよろしいんですね。

〇小林課長 はい。無論これは県の教育委員会とも、県同士としてまずはきちっと連携はとっていかないといけないとは思ってます。
 やっぱり市町においても同じことになってくるんですね。ですから、市町の防災担当部局と、それから市町の教育委員会というのがお互いにちゃんと連携をとれてないといけませんし、また地域レベルでいけば、地域の自主防災組織とそれぞれの学校の例えば校長先生、教頭先生なんかともやっぱりちゃんと連携がとれていかないといけません。それぞれの各層ごとにお互いにちゃんと連携がとれてるような形でいかないことにはうまくいかないのじゃないかなというふうに思っておりますので、教育委員会にもこういうこと、地図のことは我々も当然話はしておりますので、とにかくそういう形で進めていきたいというふうに思います。

〇下野委員 私が1つだけ心配してるのは、いろんなところにマップが出てて、経路があちこちで違ってきて、いざ本番になったときに、学校ではこういう話をしてたじゃないか、それから自治会ではこういう話をしてたんじゃないかと混在するのをちょっと懸念してるところでございまして、ぜひ教育委員会ともしっかり連携をとっていただいて、合同で話し合う場も設けていただきながら前に進めるようにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

〇日沖委員 地震・津波対策行動計画にかかわって、災害予防、減災対策という観点から、ちょっと近隣の県で、ニュースなんかで見たんですけど、戦中戦後盛んだった亜炭の廃坑跡で、住宅地の下にそんなんが掘られていたということで、もう記録が残ってないもんですから、いろいろ東北でも振動によって崩れて陥没したりということで地震の被害を助長しているようなことがあるんです。愛知県だったかな、そういう課題視しておるようなことを聞くんですが、三重県でも亜炭については北部に一部あるのと、津市内でも以前、陥没があったですけど、あれは軽石でしたっけ、磨き砂でしたっけ、ごめんなさい、記憶が。何でしたか。

〇津田委員長 磨き砂ですか。

〇日沖委員 ああ、磨き砂ですか。それも昔、採掘が盛んだった時代もあったらしいですけども、どこにどう掘られていたのとか、恐らく当時の記録になかなかないようなことも聞きますし、近隣県ではそういうことに対して、いざ地震が起こったときにそういうものが災害を大きくしてしまうということの課題視をしておられるところもあるようです。三重県は、なかなかそういう部分が出てきませんけれども、その点についてどうこれから捉えていってもらうのかなと。県内でもある程度あるんでしょうし、意識していってもらえるのか、もうその辺は情報をどうとってもらっているのか。

〇小林課長 今回、県の被害想定調査をしていく中で、やっぱり要は地盤の状況によって、それが地震が起きたことによってどういう揺れ方になるのかということに必ずきいてくるわけなんです。こういったことは、被害想定調査委員会のメンバーに入っていただいてる大学の先生方からも委員御指摘のようなお話はやはり指摘を受けておりまして、愛知県、それから静岡県においての被害想定調査でも同じような話がありました。我々としてもやっぱり、亜炭といいましょうか、これは中勢から北勢地方にあるわけなんですが、こういったことも、今いろんな文献とか、これまでに調べ上げてる情報がありますので、できるだけそういった地盤データ情報をきちっと考慮して、それによって震度分布がどう変わってくるのかということも考慮していく必要があるだろうと。
 今、ちょっとその元亜炭のところが地震になってどの程度の震度になるのかというのは、これはまだ出してみないことにはわからないわけなんですが、少なくも何がしかの影響は恐らく出てくるのではないかというのは委員会の中でも話が出ております。ですので、その被害想定調査の中でそういうこともきちっと考慮をして、まず出していって、それによってもし特徴的な被害の状況が出てくれば、それはきちんと公にするということにしたいと思っております。
 今のところは以上でございます。

〇日沖委員 注意していただくということはわかりましたけれども、振動がどう伝わるかというだけじゃなしに、さっきも申し上げましたけど、かつて津市でもあったように、気がつかなかったけど廃坑跡がどうも下にあって住宅地の中で車が陥没してということがありましたよね。例えばああいうこともあるわけですから、恐らく強い地震があれば、崩れて、陥没してということもあり得るので、振動というだけで、そういうのが残っとる箇所によっては、それによって陥没とか、そんなこともあり得るというようなことも含めた話ですよね。

〇小林課長 私が申し上げましたのは震度であります。ですから、震度6強とか、震度7とか、今の予定としましては、地域ごとにできるだけ詳細な震度分布を出せるようにしたいと思っております。ですので、より細かくすることによって、ある地区、例えばその震度が6強であったりとか、最悪の場合は7であったりとかというものを出すための、その前提の話として、そこの地盤自体がもともとどんな地盤なのかとか、その亜炭の話なんかも情報として入手できるものはできるだけ考慮していくという形で、そういうものをまずお示しできるように、今、準備は進めてるというところでございます。

〇日沖委員 わかりました。

〇津田委員長 ほかにございますか。
 なければ、これら3項目についての調査を終わります。

  (4)広域防災拠点施設等構想検討委員会の検討状況について

  (5)県と市町の災害時広域支援体制の構築について

  (6)消防の広域化について

     ①当局から資料に基づき説明(後藤副部長)

     ②質問

〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇阿波野委員 先般も出てたんですけども、広域防災の北勢拠点なんですけれども、候補地を2つに絞っていただいたということでございます。片や民地で片や公有地ということで、どちらを選ぶにしろ大きさの問題等々あって、帯に短し的な感じがあるという話をいただいとるんですけれども、そもそもこれ、四日市市との協議という話を前の部長の答弁でもいただいております。
 そういった中で、ちょっと言葉として出てたのが、仮に4番の四日市の寺方のほうを選ぶとしたときに、四日市市にそこを買っていただいてそこを県が使うというようなことを話をされてたんですけども、これは県としては購入して整備をするという考えは全くなくて、四日市市マターでしかそれはしないという形でいいんでしょうか。

〇稲垣部長 はい。もともと今までの防災拠点もずっと公有地でやってきて、今回も民有地という話ははなから全然考えていなくて、公有地ということで考えておりました。そもそも公有地の資源を生かすということがまず1つなんですけども、民有地としますと、多分我も我もが起きたときには収拾もつかないし、なかなか民有地というのは切り出すのはまずいだろうとなって、まず公有地なんですね。
 今回の場合は四日市市が、民有地なんだけども、自分ところの地域としてはここが四日市市としても拠点になればいいと思っとるもんで、例えば県のこんな話があるなしにかかわらず、多分四日市市単位であればもっと小さなエリアになると思うんですけども、あの土地を何とか確保したいと思ってるんだと。だから異例に、公有地という方針だけども、自分ところで公有地化は何とか進めたいから話に乗らせてくれないかという申請があったんです。だから例外的に、じゃあ公有地が進むという前提であるならば受けましょうということで候補に乗せたんです。
 そういう経緯がありまして、県としては、基本的に民有地でいくとか、ましてや民有地を県が買ってとかいうことは考えていません。

〇粟野委員 そうすると、これは確定の話じゃなくていいんですけども、寺方のほうでつくりたいという思いのほうが四日市側としては強いんでしょうか。

〇稲垣部長 候補地の推薦に当たっては、この東インター周辺は県有地として県が考えてる土地ですから、四日市市の意向としては寺方ということになると思います。

〇粟野委員 これからいろんな綱引きをしていかなければならない部分はあると思うんですけども、最終的には、もちろん皆さんに御利用いただく県の防災拠点でありますので、そこは県がしっかりとイニシアチブを握ってやっていただきたいと思いますし、ちょっと四日市市の事情は僕はわからないんですけども、例えばほかの市町でも単独で市町の防災拠点をつくってるところは多々あります。伊賀市でも今整備をしておりますけれども、そういった形で、それはそっちで、四日市市のは四日市市のほうでやってくださいねと、県は県でこっちで粛々と進めますという形で交通整理はできないんでしょうか。

〇稲垣部長 もともとこの議論のときに委員からもあったんですけども、北勢地域で広大な土地ってなかなか望めないんですよね。そうした意味では分散拠点という考え方がいいだろうというのは、もうはなから出てた議論です。私たちもそんな考えを持ってますので、県が整備する土地があっていい、市が整備する土地があっていい、そこが連携してやっていけばいいという考え方を持ってますので、できればそれが望ましいと思ってるんです。だから何でもかんでも県が丸抱えして全部しなければならないとか、そんなことも思ってませんし、それからまた今回のこの構想の中の報告書をまとめるに当たっても、関連施設、周辺施設との連携をとろうというのはまさに今後のスタンスですので、最後はもう県が決定することになります。
 だから市と協議するというのは、私たち、まず公募したわけですよね。公募して桑名市からも挙がってきた、四日市からも挙がってきたと、その中に民有地があったという中で、それを俎上に乗せたんだけども、最後は結局、民有地の購入が市もできないということがあったもんですから取り下げを言われたわけです。それだったら、もう絞り込んだら四日市東インターぐらいにしかならないんですよね。それでいくという手段もあったんですけども、何せ期限を年度内と切ってあったので、やむなく取り下げられたのか、もう先行きも絶対無理だと判断されたのかはやっぱり聞くべきだろうと判断したわけです。それで内々に聞くと、本当はしたいんだけども、もう期限が来たから下げたんだという意向もあったので、それなら、それだけを理由にして排除して決定するのもちょっと問題かなと事務局としても思ってたんです。
 そしたら、委員からも今後の災害対応するときに、もう四日市市の範囲内で決定していくとなった場合には、どうしても四日市市の消防とかと連携をとっていかなければならないんだったら、そちらとの協議もあっていいのかなという意見も出てきたわけです。事務局はどうですかという話があって、それを受けて確かにそうですねと。県が、じゃあもうこんな結果だから一方的に決めるというよりも、今後の災害対応を考えたときには、協議していくという投げかけは行政として受けるべきかなという判断をしまして、委員は四日市東インターを第1候補にすると。それはもう内容的にもインターに近いし、いいだろうという判断です。ただ、あの寺方はやっぱり捨てがたいと。あの位置はやっぱりいいと。消防が近いのもいいと。だから確かにえいやでズバッと切るのはもったいないし、もし四日市市にまだ話の余地があるならばそれも残していいかもしれないと、そういう話をされましたので、それを受けて、じゃあ協議させていただきますと判断したんです。
 でも、今から協議に入って結局は買えないわとなったり、議論がこれだったら相当何年もかかるわとなったら、最後はやっぱり県が決定します。それは結論として四日市東インターでいくという結論を出すのか、恐らくもう絶対買えないんだったらそうなりますよね。そうなるのかという決断は県の広域防災拠点全体の中の位置づけとして県が決めます。そういう考えです。

〇粟野委員 はい、ありがとうございます。
 部長、先ほど、私が言いたかった答えを言ってくれたんですけども、多分四日市市としては、北勢地域って広大ですし、四日市東インターの場所ではちょっと大きさとしては小さいのかなというふうに個人的には思ってます。であれば近隣の市町に手伝いをいただくというか、市町で用意していただく部分も、そこを連携しながらつくっていかなければならないというのは、絶対必要だと思うんです。
 その方向で動いていただきたいのと、ちょっと関連するんですが、災害時の広域支援体制の構築についてなんですけども、結局備蓄物資にしたって県で準備してあるもの、市で準備してあるもの、町で用意してあるもの、様々あると思います。いざ災害が起こったときには、もちろんここがどれくらい持っているというデータはつくっておかなければならないんですけれども、各市町が準備する物であったり数であったりって、今、結局基準がなくてばらばらなんですよね。例えば仮に人口10万人のまちが2つあったとして、とあるまちは1万人分の食料を用意してある。10分の1ですよね。とあるまちは10万人いますが3000個しか用意してないとか、まちまちになっています。
 三重県は海岸線が多いところですので、語弊があるかもしれませんけども、いざ津波でやられたというときになれば、かなり広範囲にわたって資材を届けなければならないということも考えられます。そういった中で、うちはこのMyまっぷランも要らない市に住んでるんですけれども、例えばそこにはたくさん置いとくとか、もしくは大体基準を定めて人口何人に対してはこれくらい置いてくれとかいう、そういった基準というのも一つ出す必要がこれから出てくるんじゃないかなと。それで連携を持ちながら広域防災拠点の整備を備蓄資材も含めて進めていくというのが大事じゃないのかなと思ってるんですが、その辺の基準はつくる予定とかは。

〇稲垣部長 今やってる広域防災拠点のあり方の検討がまさにそれで、1つは資機材というものと、備蓄品とを切り分けて考えてほしいんです。例えば広域防災拠点に資機材を置く場合に、今まではもうどこも平均的に置くという発想で整備をしてきたんですけども、粟野委員おっしゃるとおり、今後、伊賀地域は後方支援基地になるだろうと。したがって、まず伊賀地域が後方支援として西からの支援を受けながら全体を見ていく第1のステップだと。さらに、北勢地域に今からつくろうとしているのは、全体を見る後方支援となるし、全体への受け入れ窓口になるだろうという形で、特に北勢地域と伊賀地域とは役割が変わってくると。そして、ほかに南部の拠点があるということから、当然ながら持つべき資機材も変わってくるだろうと。そういう整備をしていこうということで今回検討を始めたんです。
 まずはとりあえずワンステップとして、今の位置づけと変わったよという整理はしたんです。今後、その中の資機材をどうするかは、中で検討していくつもりでおるんです。
 一方、備蓄品のほうも、例えば基本的には、市町の考え方は、食料なんかだったらまず個人備蓄ですよと、自助ですよというのがあるんですよね。それを保管するのは市町の役割で県ではないと、そういうすみ分けはできてるんです。しかしながら、その市町の考え方によって、個人備蓄だよという以上は市町はそんなにしなくていいところもあれば、やっぱり市町が相当やりましょうというのがあるので、その辺に軽重が出てきてるというのが実態なんです。
 それについても、今回協定をつくりましたので、この協定の中で今は人的支援について議論をずっとしてきたんです。いざ災害時には県からも派遣隊が行くとか、そういう議論をしてきた。来年度は物資の部分についても議論していこうと思ってまして、どういう分け持ちをすべきかと、それに対してはどういう保管をすべきか。補うべきは、今度はもう持つだけじゃなしに流通備蓄、民間に頼るかとか、そういうルールづくりを来年度はこの協定の中でやっていこうと思ってますので、片や資機材については防災拠点のあり方になって、備蓄品については協定の中で議論をしていこうというのがこれからのスタンスです。

〇粟野委員 非常にいい答弁をいただきましてありがとうございます。
 といいますのも、例えば、伊賀市のまちの話をしますと、旧上野農業高校に伊賀の広域拠点ができましたと。その横に伊賀市が今、防災拠点をつくろうとして動いているんですよね。ただ、県と連携をしてやっていかないと、じゃ、ここに何を置くべきなのか、もしくはここに何があればいいのかというのもなかなかわからない状態でやっていると。各市町が方々で勝手にやってしまうとわけがわからなくなってきます。
 ちょっともとに戻りますけども、北勢拠点の整備にしても、四日市東インターのところではちっちゃいとなれば、寺方を四日市市が整備すると。その整備をするに至っても、四日市市はそこに何を置くべきなのか。倉庫が欲しいのか、荷さばき場が欲しいのか、もっと言ったら備蓄倉庫で米をどんどん入れとくべきなのかとか、そういったものの采配というのは、やっぱり県がしっかりイニシアチブを握ってやっていただきたいですし、かぶるのが一番ばかだと思うんですよね、もうどこもかしこも見てみたら同じものしか置いてなかったとか。そういうものの選別に関しても、県がしっかりイニシアチブを握って、これはできる限り早い段階でやっていく必要があるんじゃないのかなというふうに思っています。

〇稲垣部長 1点誤解ないように申し上げたいのは、私、必ずしも寺方の土地は四日市市でと言ったつもりはないもんで、それは今からの協議次第です。ただ、最後はうちが決めるということはもう間違いないです。ただつらいのは、帯に短しと言われたけども、帯に短したすきに長しでなしにたすきにも短いんです。要するに、ほとんどいい土地がないんですよね。当初、5000平米の土地ということでうちが基準を挙げたんです。最初は5000平米を基準にして土地を探しにかかったら、とても小さいと委員から言われて、基準をもっと上げろ、2ヘクタールに上げろと言われて、2ヘクタールに基準を上げてしまったらもうほとんどないんです。あれが2ヘクタールぎりぎりの土地なんですよ、四日市東インターも寺方も。北勢地域は受け入れ窓口になるから、もっともっと本当は要ると言われてるんですよ。ところが、そうやってして探すとどこもないんです。それだけに効率よく分散で置かなければならないと。分散であれもこれもやるのは、委員言われたとおり、金がかかってしかたないと。そのときにどっちがどういう負担をするか、どこへ何をどうするかと決めるのは、はっきりいって言うはやすしでなかなか容易ではないもので、急いでやりたいんですが、総括質疑での答弁も慎重に石田委員の質問に答えたのはそこなんです。そこをどうやるかをボタンかけ違ったら、金かかったはいいがいいものはできないということになりかねないので、ちょっとそれはかなり慎重にやりたいなと、気持ちは急いでも、そんなつもりでかかっていきたいと思ってます。

〇粟野委員 もう全くおっしゃるとおりだと思います。本当にやっぱり各市町、いろんなイデオロギーがありますから、もちろん県もあるし、それをまとめていくというのは本当に難しいでしょうけれども、喫緊の課題であるということは間違いないですし、慎重にいかないといけないというのも大事ですし、先ほど僕言いましたように、直球、変化球織りまぜてぜひ交渉に挑んでいただきたいと思いますんで、よろしくお願いいたします。

〇津田委員長 ほかにこの件で、ありますよね。そしたら12時になってますので、この辺で暫時休憩をさせていただいて、1時から再開をさせていただいて、1時からは所管事項4、5、6の質問からとさせていただきたいと思います。
 暫時休憩をさせていただきます。

         (休  憩)

〇津田委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 所管項目4、5、6について、御意見あります方はお願いします。

〇中村委員 5の、県と市町における災害時広域支援体制の部分ですけども、この間NHKで大槌町の状況、ああいううちがもうほとんど流されてしまった中で、都市計画とか、技術職員が不足しているとか、そういった課題に対応することをやっておったのをずっと職員の目線で見せてもらっていたんですけれども、本当に何かがあったときに、そこへ職員を応援にやる側も、そしてまた受ける側も大変厳しい状況があると。人的に技術職員とか、あるいは都市計画のプロフェッショナルの人材が不足している中でどう対応するかということで、非常に両方が苦しんでみえる姿を目の当たりにテレビで見せてもらったんですけれども、中には大槌町に応援に行かれた方が自殺をされてということもありますよね。そういった本当に異常な状況の中で職員の方々は、簡単に支援体制というけれども、その裏には大変なことがあるわけです。
 そういったことを考えたときに、今回のこういう計画の中に長期的なものというのはどこまで考えておられるのか、協定の中でそれはどうなっているのかとか、それから、当然海岸線沿いのところがやられる可能性が高いわけですけれども、中のほうの市町との連携もあり、三重県の地図を見たときになかなか県内では人材が確保できにくい、県庁の中も大変なことになるだろうというふうに思うんですが、他県との関係とか、こういった部分もどこまで突っ込んで支援体制が構築をされていくのか、その辺、わかっている範囲内で考え方を示していただきたいと思います。

〇稲垣部長 まず、この広域支援は県内の話で、県域を超えたのは想定してないんですけども、県内についてはこれに基づいて、うちの中の災害対策本部の機能を見直して、派遣班というのをつくって、派遣体制を今構築しつつあります。4月からは名簿をつくって、いざというときに行ける人を各部から募って名簿に登載しておいてやることにしております。考え方は、派遣の種類には3つあると考えておりまして、1つは情報収集にまず行く、次には市町の災害対策本部に入り込む、3つ目が、今、委員が言われていた技術支援です。環境とか専門的な、そういう3つの班でいくんだろうというふうにイメージしております。

 先遣隊というか、情報収集に行くのは、今のところ私ども防災対策部が、去年の秋でもいざというときには尾鷲、熊野に行っていたんですけども、今回もそれを全庁的にしていきたいと思って、それで今募っておるんですけども、長期に及んでくるとどうしても技術のほうになってくると思います。それはもう基本的に今の体制は総務部が人事的に仕切ってやっていくという、今東北地方に行ってるのと同じような体制になろうかと思います。
 そういうことに対しては、今度はその人たちのメンタルケアとか、そういうことも考えていかなければなりません。それについては総務部と連携しながらやっていくということを考えておりますけども、それがどれだけに及ぶとか、それはもうやってみなきゃ、起きてみなきゃわからないことですので、何日間がどうのこうのという決め方はしておりませんけども、ちょっと繰り返しになりますが、一応その3つの枠組みで派遣は考えております。
 ただ、何度も言いますが、それはあくまで県内の話ですから、県外になってくると今言ってるような形のこと以上のものは考えてなくて、今後、県域をまたぐ応援体制については、今、全国知事会とか中部ブロック、近畿ブロックのほうで検討している枠組みの中にうちも入り込んで、県と市町が同じところへ支援に行ける体制はつくっていかないといけないという程度であって、まだ具体的には考えていませんが、県内はそういう感じで支援体制をつくったつもりなんです。

〇中村委員 県外については、全国知事会等々、そういったところの中で議論をされていくということですね。これはぜひ防災の担当部局からも、しっかりと仕組みづくりに積極的な声を上げてほしいと思います。
 それから、北と南は、南がやられたときに北のほうからの応援とか、それは、県内はどうしても人的に、結構北のほうが大きいまちが多いんで市町同士の応援体制なんかもできていくと思うんですが、これ、市同士のも含めて構想されてるんですか。

〇稲垣部長 はい、そういうイメージです。ただ、前回、2月に図上訓練があって、これを試してみようということで、ブラインド方式ですから、実際、市町から要請が挙がってくるということでやってみたんです。南海トラフを震源とする巨大地震という前提でやったので、かなりの大被害だという中で訓練をやったら、これだけ来てくれという人数の要請が、やっぱりかなり挙がってくるんです。そうすると、本気の図上訓練をやってますので、もう県では手いっぱいになってすぐにパンクして、市町に応援を頼まないといけないなと。でも全域に及んじゃってるから市町の応援って機能しないなといってちょっと混乱しまして、こういうのはつくったけど、いざ図上訓練をやったらもう即混乱してしまったというのが現実にありましたので、ちょっとそこら辺の細部を見ながら、もう一回市町とも話をしながら、実際こういう事態になるよという議論は、まだまだ協定をつくったからいいとは思ってませんので、実際の絵を描きながら詰め直していかなければならないと思います。
 実際に発災したら、BCPの話ですけども、うちの職員自体がどれだけが来れるかわからないという状態になりますので、その辺のことももっともっと視野に入れながら考えていくつもりではおりますけども、やっとそのための枠組みができたかなという程度で、細部はこれからです。

〇中村委員 確かにそのとおりだと思うんですよ。南は大変大きな被害を受ける。ちょうど伊勢志摩から伊勢湾の上へ上っていけばそんなに、被害の程度は違いますけど、一連にずっとやられるという可能性が高いんで、とっても県内の応援体制だけでは厳しいかなというふうに私らも容易に思うんですが、そういった意味では、県外との連携を早く進めてもらわないといけないなというふうに思います。
 1点だけ。県の役割は、この真ん中へんに「市町の応援活動を支援することでしたが、県も主体的に応援活動に加わることを規定しました」、これをもうちょっとわかりやすく。

〇田中課長 旧の協定では県が自ら応援するというところまでうたわれてなかったんですけども、新しい協定では、必要に応じまして県自らも市町を支援すると、そういうところまでうたい込みました。

〇中村委員 県の役割は市町の応援活動を支援することと県自ら応援すること、どう違うんですか。言葉は違うんですが。

〇田中課長 市町同士で応援するのを調整したりとか、そういう支援しかうたってなかったというところです。

〇中村委員 そういうことなんですね。調整からさらにもっと入り込んで、中へ溶け込んで一緒に動くと、そういう表現でよろしいんですか。

〇田中課長 新しい協定は、具体的に言いますと、紀伊半島大水害のときに紀宝町に県自ら職員を派遣してということがございましたが、それを想定して、県自らも必要に応じて支援するというところまでうたい込みました。

〇日沖委員 広域防災拠点施設等構想検討委員会の検討状況のところで、北勢拠点と伊賀拠点が全国の応援部隊とか救援物資とかを受け入れて、そして後方支援という役割を担って、各拠点へ支援する役割を担うということで、これはぜひこういう形で、理想的な形で迅速な県内の支援体制をつくっていただきたいなと思っております。県外からの広域応援部隊や救援物資というものの範囲は、その協定に基づいて派遣なり支援していただくものとか、自治体同士の間で、例えば三重県から他の都道府県なり機関にこれを支援していただけないでしょうかと要請したものとかもありますし、民間から来るものもありますよね。その辺、実際にそのときになったときどう整理されるのかというところがあるんですけど、そんなところまではまだ話はないのかということ。もう一つ、北勢拠点については、第3回の検討委員会において、もうこれは話が終わって、あとは県と四日市市で協議して決めてくださいね、ということになったということですけれども、そうすると一体その候補地の決定をいつまでにされるんでしょうかと。いたずらに、そういう重要な役割を担う、伊賀拠点とともに北勢拠点の後方支援も担うとい役割があるんで、早くできないとこの県内のシステムができないんで、重要な拠点なんで、いつまでに決定をするおつもりなんかというところとお聞きしたいと思います。

〇稲垣部長 まず最初の実際の支援はどんな感じになるのかということだと思いますけども、人的支援というか、いろんな支援があると思うんです。まず救助機関が来るについては、前回の南海トラフを震源とする巨大地震の関係の活動要領ができてみないといけないんですけども、例えば自衛隊、あるいは緊急消防援助隊等々が来るという、その前線基地になるというのがあるんですね。そういう要請はもちろんありますけども、一方的に来る場合もあるけど基本的に要請をして来るということで、そういうのがありますと。
 一方、いろんな支援はカウンターパートで、もうやったように、こちらが言わなくても被災地はもう混乱して何も言えないから来るというのも当然ありますというのもあって、さまざまです。ましてや物的支援になってくると、委員も言われたように、もう本当に混乱状態です。
 私ら、この新しい災害対策本部の部隊という体制をつくったときも、実は中越地震を経験した新潟県へ行ってきてつくったんですけども、新潟県でも物資の混乱というのはすさまじかったと。物資なんか、これはもう受けないと、そういうルールを決めてどんなものが来ても断ると。ここまでは断るとか、決まり切ったルートしか受けないとか、そんなルールさえも決めているんです。そうじゃないともうむちゃくちゃだったという話です。今回、東日本大震災もそうだったんです。もうどんなものでも行っちゃったので向こうは混乱したと。そういうのがあって、一定ルールは、正直、全国的に定まってないのが現状です。
 ですから私どもとして狙ってるのは、こういった基地の位置づけを決めて、そして北勢拠点はこう使う、伊賀拠点はこう使うということで機能を整備していこうと、そのための混乱を防ぐために機能を整備していこうというのがまずあります。今、人的支援の協定をつくってますが、来年度以降は物的支援のルールも決めたいと。新潟県みたいに受けないとか、ここまではこうするとか、そんなのも決めたいなというのを、まだまだかなり課題が多いので一気呵成にはできませんけども、そういう問題点を持ちながら決めていきたいというふうに考えてるのが現状です。今もしバーンと起きたら混乱します。それが実態です。
 もう一点の北勢拠点について、これは第3回の検討委員会で終わったんですけども、じゃあいつまでかと、おっしゃるとおりの質問なんですけども、来年度中には決めたいと考えております。ただ、先ほど、午前中にも御質問ありましたけども、1つは民有地というのも考えてますので、それもどこかで県が決断することになると思いますけども、相手のある話ですから、相手方が売らないみたいな話がもしあったとしたら、もうそれ自体で頓挫してしまいますので、そういうのはいつまでにとこっちが一方的に言っても決まらないと思います。だから、そういう話になっても買う目途が立たなかったら、それはもうやめちゃうという腹を決めて四日市市と協議するのか、そういったちょっと不可測な要件はあるんですけども、気持ちというか、考え方としては来年度中には決めたいなという思いです。
 ただ、僕らの中ではウルトラCと言っているんですけども、何せ帯に短したすきにも短いような土地ですので、もっと別の全然違う視点でこんなのはどうかというアイデアもできたら考えたいなと思っています。そういうのもちょっと視野に置いとくと、必ずしも性急に1年間で絶対にというのもあるいは考えものかなというのも思いながら、そういった意味で慎重にやりたいなと思ってますが、気持ちは本当は年度中にできたらなというふうな、そんな感じです。いつまでにと正確には決めていませんが。いつまでにと決めてしまいますと、今回タイムリミットを決めたがために四日市市がおりたという同じ状況にまたなりかねませんので、期限は決めずに気持ちは平成25年度中と、ちょっと曖昧な答えですが、そういう思いでやってます。

〇津田委員長 確認させていただいてもいいですか。もしかしたらこの2候補以外になる可能性もあるということですか。

〇稲垣部長 それがウルトラCなんですけど、そんな土地が果たしてあるのかなということです。なかったらもうないということで、この2候補、そして、民有地もないとなったらもう四日市東インターと決まるしかないんですけども、何かないかなという。

〇津田委員長 ウルトラCは否定しないということですか。

〇稲垣部長 しないです。でも、ほとんど考えにくいですけどね。

〇津田委員長 イメージ的にわかりました。

〇日沖委員 ちょっとごめんなさい、今、委員長が聞かれたんで。
 そしたら、もし第3の候補地が出てきた場合には、検討委員会ってもう一回してもらうんですか。

〇稲垣部長 考え方としては、今言ったようにウルトラCでそういうこともあり得ると思ってますけども、基本的にはないと思ってますので、そういう場面は恐らくないと思います。全くとんでもなくいい土地が突然出てきてとなったら、それは一からもう一回考え直すのもありかと思いますけども、今私が言ってるのは、ほとんどないだろうけども、そういうのももしやということを言っているだけです。もう一つは役割分担を決めて、今の2つしか候補地がないとした場合に、こちらも一定整備をして、こちらも一定整備をして、役割分担を決めるという方法もなきにしもあらずだと、そういうのも考えていくのかなという思いがあります。あと関連施設が、大学であったりサービスエリアであったりはしますので、そことの連携でどこまで担ってもらえるかも見ながら、そんなにもうこっちで大きくしなくていいのかなという見方もあるかと。
 いろんな方向性は考えながらいきたいなということも、いろんなことがちょっと要素としては絡んでくるだろうなということで、性急にはと言ってるのはそういう意味です。

〇日沖委員 わかりましたので、もうあと答えは結構ですけど、第3の候補地が出てきて、行く行くそういうことになってくるならなってくるでそれでいいんですけど、いい場所があればなおいいんですけど、そしたら、複数の候補地の中から検討委員会が何回か協議を重ねて絞り込んできてこうなってきたのは何だったのかということに。

〇稲垣部長 私は、本当に夢物語みたいな感じで言っているだけであって、基本的には本当にないと思ってます。そんなのがあればいいのに、要するに今の土地では不足だということを言っているだけです。そういう意味です。

〇大久保委員 ちょっと教えてほしいんですけど、地域のことで申しわけないんですが、紀南広域防災拠点のところに、前に委員会で熊野のほうに見に行ったときに熊野消防のほうからお聞きしたんですけど、その紀南防災拠点にはヘリの燃料を保管しておくところがないということで、熊野消防にそれは保管してあるということを聞いたんですけれども、今もそれは変わらない状況なんでしょうか。

〇稲垣部長 はい、燃料備蓄はどこもございません。

〇大久保委員 そしたら、もし何かがあってヘリに燃料を補給しないといけないときは熊野消防署から持ってくることになるんですけれども、熊野消防署の立地条件というのが周りが浸水してしまうところで、救急車や消防車も出動できないことがあるのではないかと言われています。その原因というのを突き詰めると志原川と産田川の増水で、志原川河口が閉塞になって、これはもう県土整備部なんですけれども、そこが解消されればその備蓄もすぐに運ぶということができると思うんですけれども、防災対策部と県土整備部のそういうふうな連携というか、一緒に考えていくというのはあるんでしょうか。県土整備部が直していくという場合に、災害時のことを考えて、備蓄品をすぐに運べるように道路を整備、道路というか、根本は河川なんですけれども、311号が水没してしまうというところがあるので、そういうような連携というのは今のところはないんでしょうか。

〇稲垣部長 ピンポイントでどこをどうというのは私もちょっと具体的によう答えませんけども、基本的には災害対応がうまくいくように県土整備部とはここを整備というのは常に話し合いながらやってます。ハード整備はそういう観点で当然やってますので、そこをそのために優先的にとか、そういう話には多分ならないとは思いますけども、当然ながら話は、そこだけに限らずですけども、やらせていただくのはもう間違いないです。

〇大久保委員 もし何かあった場合に運べないということがあったら、今までじゃあ何をしていたんだということに、県の管轄のところがかなりあるので、そういう話ももしもの場合に今後進めていっていただきたいなと、思いますので、よろしくお願いします。

〇津田委員長 ほかにございますか。

                     〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇津田委員長 じゃ、なければ、これら3項目についての調査を終わります。

  (7)地域における危機管理・災害対策体制の見直しについて

  (8)平成24年度包括外部監査の結果及び対応方針について

    ①当局から資料に基づき説明(奥野副統括監、後藤副部長)

    ②質問

〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇粟野委員 危機管理災害対策体制の見直しについて御質問いたします。
 今回、県民センターから地域防災総合事務所という形に名称が変更されます。いわゆる鈴木県政の一つの目玉かなというふうに思うんですけれども、まず簡単なところから言います。やたらと名前が長いのと、横に組織図もありますけれども、例えば地方がいっぱいあったりだとか、地方統括部とか、名称が非常にわかりにくい。ですので、何かもうちょっとうまい言い方ないのかなというのがまず一番簡単なところ、これは要望ですけれども。まだ組織図も(案)ということでございますので、ちょっと知恵を絞っていただいて、例えば地方災害対策部が大枠ですよね。さらに、その中には地方統括部というのもあるわけですよね。これは庁内から見ればわかるかもしれませんが、一般の人から見たら絶対わからないです。例えば地方統括部(仮称)というのは、どっちかといったら実行部隊になるわけです。それだったらもう災害ひっぱりだこ部とかにして、そっちのほうが、ああそうかと、ひっぱりだこに電話したらわかるのかという、一般の人からわかりやすいようにしたほうがいいのかなというふうに思っているんですが、これは要望ですので、簡単なほうから。
 もう一点、難しいほうというわけじゃないんですけども、ちょっと地方によっては混乱してることがありまして、今回、県民センターの名前が変わります。地域の防災拠点ということで防災総合事務所と名前が変わるんですけれども、例えば有事の際に、当たり前ですけれども、各市町で災害対策本部をつくります。なんですが、これは県がつくってくれるのかというふうに思ってる部分もあるみたいなんです。というのが、今まで県民センターでいろんな補助をしてくれたんですが、今回そういうふうに名前を変えるということは、いざ有事のときには県がもうイニシアチブを引っ張ってやってくれると。
 今ですらいざ大きな災害が起これば、いろんなところで災害対策本部というのが立ち上がるわけですよね。警察であったり、消防であったり、市役所であったり、もちろんここ、県民センターであったりと。最終的には市役所でつくって、そこに情報を集約化するというのが多分基礎自治体の現実だと思うんですけれども、その辺の交通整理がまだちょっと皆さんできてないのかなと。事実、私もわかってなくて、本来といいますか、もちろん市町でつくる災害対策本部をつくらなくてもよくなるというわけでは絶対ないと思うんですよね。県がどこまで市町に対して関与していくのか、このへんもちょっとわかっている部分というか、わかる範囲で教えていただきたいなと。ですので、今までと明らかに変わるところを中心に教えていただきたいと思います。

〇稲垣部長 まず、組織変更、名称変更もあわせての話ですけども、組織をつくる総務部があって、私どもの立場はそれを受けて運用する側でその運用体制をこうつくったという説明をさせてもらうもので、名称変更というのは私らが云々かんぬんできる権限もないし、私らはそういうのをつくったから何とかうまく回せよという形で運用する側ですので、それについては意見としてあったということを総務部へ伝えるということにさせていただきたいと思います。
 この地方部の災害対応の体制は私らの権限ですので私らのほうになってくると思います。この統括部という名称については本庁の災害対策の統括部と歩調を合わせるためにイメージしてつくっているということなんです。あと、先ほど県民センターが防災総合事務所になったがために市町の災害対策本部がちょっと混乱してるというのが僕らとしてもつらいところで、名称から来る混乱であるならばちょっと何とも僕らの立場としてはしようがないんですけども、市町の災害対策本部はあくまで市町の権限でやることで、それはもう全然変わりませんので、それがもし誤解があるようだったら、それはもう説明はちゃんとします。
 一方、関与については、今回協定もつくって派遣班もつくっているという話をしましたけども、今後、市町が例えば人手が足らないとか混乱してどうしようもないということだったら、市町災害対策本部へ県から職員を送ってそこへ入り込むという体制は今回つくったので、そういった意味で関与はしていきます。今まではそういうのは正確につくってなかったので。ただ、こういうようなものとして、それは市町がまず前提にあって、そこへ入り込んで支援していくというスタンスは僕らも変わりませんけどね。そういう意味で、県が市町の災害対策本部を立ち上げるとか、そんなことはありません。

〇粟野委員 ありがとうございます。
 基本的に全くそのとおりだと思うんですけれども、確かにちょっと引いた目で見たときに、やっぱり今まで県民センターと言われていたところが地域防災総合事務所にかわったら、一般の市民は、ああ、災害はここがやってくれるんだと思ってしまいかねない。別にいざ有事になれば、最終的には皆さん市役所に連絡したりするかもしれませんけれども、我々が思うだけでもいろんな言葉の混乱があったりだとか、分掌もどこがどうやっているのかというのはわかりにくいので、その辺の交通整理はせめて役所同士でやっといていただきたいのと、さっきも、何度も言いますように、もうちょっとわかりやすい名前にしたほうがいいのではないかと。混乱を招きかねないので、今ですら危機管理統括監がいて、今度地域統括監ができるわけですよね。これも一般市民の方々から見たら一体何だという話になりかねないので、その辺も、これは総務部の範疇かもしれませんけれども、ちょっと一考する必要があるんじゃないかなと思いますので、要望というか、ひとつ一考いただければと思います。お願いします。
 以上です。

〇日沖委員 私も危機管理地域統括監のところでお聞きしたいんですけど、これ、どう言おうとこうなっていくんでしょうから、ふだんの活動の中からなれ親しませていかざるを得ないなと思うんですけど、正直言って、私の理解が至らないのはもちろんなんですけど、どういう役割でどう変わってくるのかなというのはまだぴんと来ません。
 例えば、この資料を追いながらですけど、今回の見直しで現行の県民センター所長と比較すると、平常時における立場も強化されることになりますというところですけど、何か災害があったり、災害対策についてのことは統括して、その役割を持って強化されてと、そういうイメージはありますけど、平常時における立場も強化されるというところが、何が強化されるのか、どういう権限を持てるのかというところがちょっとよくわかりません。それと大きな3番の中でも、常にアンテナを高く張りとか、それは当然のことでしょうし、関係事務所と共有するとともに必要な助言を行うって、必要な助言って何だろうなと思ったりしますし、いろいろ具体的に言うと何なんだろうとか、違いというものとか、権限が強化されるという部分がぴんと来ません。その辺、ちょっと話をしていただけるところがあったら改めてお願いします。

〇稲垣部長 引用ですもんで、何かちょっと苦しい答弁をするところもあるかもしれませんけども、実際、今までのセンター所長も危機管理は当然しないといけない責任者ではあったんですけども、県民センター長として、例えば各事務所の所長を集めて会議する場って当然どこのセンターもあるんです。今も現状としてあります。でも、危機管理という観点で議論するというのは余りなかったと思います。実際やるべきなのかもしれないけども、あんまりなかったと思います。
 しかしながら、危機管理地域統括監という立場になれば、まず危機事象をとにかく捉えてくれよということで、各事務所長に、それこそ命令とは言いませんけども、同じ立場でありますので、ただ統括する立場という意味ではそういう指示は出せると思うんです。そういうための会議は僕らはしてくれと言っていくつもりでおりますので、危機という観点からの会議を一定定期的にやってもらうということはできると思いますし、してもらわなければならないと思います。そういう意味で、今までのセンター長は、能力とか、しなかったからだめとかではなくて、やっぱりセンター長としてはやりにくかった部分も危機管理地域統括監となれば、危機管理という観点の議論はできるのかなというふうに思います。
 助言ですけども、こちらには危機管理統括監がおり、危機管理課がありますので、いざ危機事象が発生した場合、例えば鳥インフルエンザとかが発生した場合は、危機対策本部が立ち上がるときに、統括監がおって、地域統括監がおってという縦ラインができることになります。したがって、農林水産部の話も危機統括監が掌握しますので、危機管理地域統括監に縦に情報なり命令が行きます。それを受けて事務所長にも流せるということもありますので、本庁の災害対策本部、あるいは危機対策本部との関係からいっても、危機管理地域統括監は今までとは違った動きはできると思ってます。

〇日沖委員 はい、ありがとうございました。
 これからおいおいまた理解していくようにさせてもらいますけど、ちょっともう一回だけ、平常時における立場が強化されるというのは、平常時どういう立場が強化されるんですか。どういう権限が新たにこれまでと違って増えるんですか。

〇稲垣部長 今申し上げた会議とかいうのは、そういうつもりで言ったんです。要するに、平常時からそういう観点で今までセンター長は危機管理までは意識してません。してませんのでと言ったら危機管理しているセンター長がおったら怒られるかもしれませんけども、そういう立場がなかったんです。ところが、今度は危機管理地域統括監になれば、危機管理という観点で常に会議をしながら各事務所長と議論をしていただくと。だから建設には建設の観点から、農林には農林の観点から、常にアンテナを張っているよと、情報を上げてこいよというのは言えるということになると思います。

〇大久保委員 今の関連なんですけれども、その危機管理地域統括監というのにセンター長がなるということでしたら、平時のときはそういう会議を持ってもらって備えていただいたらいいと思うんですけれども、有事のときになると、災害直後、そのセンター長の役目というのは、国会議員ですとか、県会議員ですとか、また知事が来たときとか、いろんな視察がすぐに入ったときの動向がほとんど中心になってきて、資料づくりですとか、本当に危機管理地域統括監としての実際に有事のときの仕事ができるのかどうか、ちょっと私は不思議というか疑わしいところがあると思うので、発災直後からその危機管理地域統括監としての補佐となる人、長が同行して留守になることがほとんどだと思うんですね。発災直後というのは、市町と連携をとりながら、中心になってやっていくのはやっぱり建設事務所だと思うんです。それを統括できるときに時間に余裕があるかといったら、私は統括監にはないと思うんです、発災直後は。だからその辺のことも想定に入れながら補佐する人をしっかりつけていただいて、名前ばかりの統括監にならないようにしていただきたいなと思います。要望で。

〇津田委員長 ほかにございますか。
 じゃ、なければ、これら2項目についての調査を終わります。
 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 じゃ、なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。

 2 委員間討議

    ①所管事項調査に関する事項           なし

    ②執行部に処理経過の報告を求める事項    なし

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

防災県土整備企業常任委員会委員長

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長 

津田 健児 

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