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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成24年12月11日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録

平成24年12月11日 防災県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録 

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防災県土整備企業常任委員会

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日         平成24年12月11日(火) 自 午前10時0分~至 午前11時45分

会 議 室           202委員会室

出席委員            8名

                           委  員  長   津田 健児

                           副委員長   笹井 健司

                           委       員   下野 幸助

                           委       員   粟野 仁博

                           委       員   大久保 孝栄

                           委       員   小林 正人

                           委       員   日沖 正信

                           委       員   中村 進一

欠席委員            なし

出席説明員   

             [防災対策部]

                           部  長                  稲垣   司

                           副部長                  後藤 友宏

                           次  長(災害対策担当)     河合   研

                           危機管理監副統括監       奥野 省吾

                           防災対策総務課長        別所 喜克

                           消防・保安課長                       辻         司

                           防災企画・地域支援課長     小林 修博

                           災害対策課長           田中 貞朗

                           危機管理課長               上村 一弥

                           コンビナート防災監        大藪 亮二

                                                                                その他関係職員

委員会書記

                           議   事   課     主査  中村 晃康

                           企画法務課    主幹  小野 明子

傍聴議員            なし

県政記者クラブ   1名

傍 聴 者           なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第18号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

 2 所管事項の調査

  (1)平成25年度当初予算要求状況について

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第54号「工事請負契約について(消防救急デジタル無線(共通波)整備工事)」

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について

  (2)「白い小箱三重キャラバン」の実施について

【報告事項】

  (1)平成24年度津波防災の日の関連事業「津波防災シンポジウム」結果概要について

  (2)平成24年度みえ地震対策の日関連事業「防災フォーラム」結果概要について

 3 閉会中の継続調査申出事件について

 4 閉会中の委員会開催について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

〇津田委員長 開会に先立ち、防災対策部長から発言の申し出がありますので、これを許します。

〇稲垣部長 委員長からお許しをいただきましたので、発言をさせていただきたいと思います。
 委員の皆様も既に御承知のとおり、先般、北朝鮮によります人工衛星と称するミサイルの発射予告がございまして、それが昨日10日から再来週の29日土曜日の間のそれぞれ午前7時から正午の間、午前中の時間帯とされております。これは、もともと北朝鮮は22日までとしていたんですけども、昨日、その期間を1週間延長するということで29日までとなったものでございます。
 これに対しまして、防災対策部としましては、万が一の事態に備えまして、その期間中の午前6時半から正午まで毎日、基本的に7名の職員による待機態勢をとることとしまして、昨日から始めております。本日、委員会に出席しております奥野危機管理副統括監、また上村危機管理課長もそのメンバーでございまして、したがってこのとおり防災服のままで本日の委員会に出席させていただいております。まずはその点をお断りさせていただきますとともに、委員会の最中に、これは万々が一ですけども、発射という事態になれば、2人は即退席させていただきますので、その点についてもあわせて御了承賜りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

〇津田委員長 委員の皆様、ただいまの説明のとおり御了承いただきたいと思います。

Ⅰ 分科会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第18号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)

    ②質疑

〇津田委員長 御質疑があればお願いいたします。

〇日沖委員 地域減災対策推進事業費なんですけども、これは別にまた議論はあるでしょうけども、新年度の予算要求状況でもAランクにまずなっとるという重要な事業で、県2分の1、市町2分の1で県が市町に対して補助するこの事業ですけども、どんなことに使えて、どんなものの整備にでも満遍なく使えるんでしょうけれども、特に何かこの補正予算で5000万円増えることによってこんなところの整備が行き届くというものがあれば、その辺も含めて、要約して改めてお聞かせいただけませんか。

〇稲垣部長 この地域減災対策推進事業費は、市町への補助なんですけども、4つのメニューに分けてございまして、1つは避難対策推進事業、もう一つは強震動対策推進事業、孤立化防止対策推進事業、最後に避難所緊急整備推進事業でございまして、主に昨年度、私どもがつくりました緊急地震対策行動計画ですけども、そこでは、「生きるために備えよ、生きるために逃げろ」ということで、まず重点的に沿岸部の津波避難対策を重視して整備を始めました。それを支援するためのものが中心になっておりまして、避難対策推進事業は、主に沿岸部におけます津波避難施設の整備とか、津波避難路の整備とか、津波ハザードマップの作成とかに使っております。
 しかしながら、強震動対策というのは沿岸部にかかわらず、まずは地震から逃れる、揺れから逃れることが必要ですから、内陸部も中心にやっておりますが、避難所耐震化とか、避難所の窓ガラス飛散防止対策とか、家具の転倒防止等々でございます。
 孤立化防止に関しましては、主に沿岸部だったんですけども、ちょっと広げまして、衛星携帯の電話を設備するとか、防災行政無線の戸別受信機を設備するとかでございます。
 あと、避難所等々における避難所緊急整備推進事業は資機材の整備です。
 そうしたことで、まずは避難所の整備、避難路の整備、そして避難体制をとにかくつくってほしい、まずこれが重点で、それに支援することを始めております。
 今回、予算は3億円だったんですけども、5000万円を積んでおりますのは、3月31日に南海トラフ地震に関する国の津波高の公表がございました。あれでもって市町は、これは大変ということで、当初3億円につきましては、十分ヒアリングをして、市町は整備するということでやっておったんですけども、これでは足らないということで、市町が補正予算の対応を始めました。それに対して、今申し上げたメニューに合致するものに対しては、やはり県も整備すべきだろうと、支援すべきだろうという判断から、聞き取りして精査した結果、5000万円を増額要求したわけですけども、内容的には、まず1つは、今申し上げたカテゴリーの中の津波避難施設、これが1カ所、避難所が2カ所ございます。これでもって約3000万円でございます。あと津波避難路の整備、これは避難路の舗装とか、手すりとか、そういうのをつけるんですけども、これで1900万円、あと避難誘導の看板、そうしたものが百数十万円ということで、およそ5000万円余ということになっております。
 ちなみに、当初予算については多くは言いませんけども、今、緊急的に昨年度、今年度と津波対策、避難対策を優先してきましたけども、今後についてはちょっとメニューを変えて、内陸部のほうの洪水・土砂災害対策のほうにもメニューを発展させていきたいと思っておりますし、また災害時要援護者対策等々も付加してメニューを更新してまいりたいと考えて新年度予算は組んでございます。
 以上でございます。

〇日沖委員 ありがとうございます。よくわかりました。
 なかなか津波に対する警戒についての内容が、どうしても沿岸部の危機意識が高いでしょうから、多いんでしょうけども、内陸部の市町からの要望自体がそれほどはないということなんですよね。

〇稲垣部長 いや、決してそうではなくて、本当は内陸部も、もっと手厚くやってほしいという要望は聞いております。それを踏まえまして、新年度予算ではそういう内陸部の手当てもできるようにしたいと考えて、今申し上げた洪水対策とか土砂災害対策も組み込んだわけです。しかしながら、どうしても喫緊の課題が津波対策でしたもんですから、そちらのほうが手厚くなってるのは事実でございます。

〇日沖委員 よくわかりました。ありがとうございます。

〇津田委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇津田委員長 よろしいですか。
 じゃ、なければ、これで議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第18号   挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成25年度当初予算要求状況について

    ①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)

    ②質問

〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇日沖委員 新年度の予算要求につきまして、既にいただいていますランクづけの資料なんかも踏まえて聞かせていただきます。
 予算決算常任委員会の本委員会の質疑でも出ておりますし、繰り返しの話にもなるんですけど、御容赦いただきたいんですが、この来年度に向けた政策的経費の優先度判断なんですが、さっきも補正でも出てまいりました一番大事な地域減災対策推進事業費が、1つだけAになってます。そして分割されてBにも同じものがあるわけですよね。これは1つだけの事業で3分の1の額を超えてしまうんで、やむを得ずこのようにBに一部を切って掲示して、一体として1つの事業。来年度でいきますと3億7500万円余になるわけなんですが、実は県土整備部にも同じような趣旨のことをお聞きしたんですが、予算決算常任委員会の質疑でも出てましたけれども、無理して3分の1ずつに分けなければならないものですから、この1つの事業は、一番重要で一番トップへ持ってくるもの、これは全体でAのはずなんですよね。でも、もしかしたらほかにもAにしたいところはあるんでしょうけども、まずはこの1つの事業を3分の1ずつに額を合わせなければならないということで、こういう形に切ってでもA、Bに分けることの意味というものがあるのかどうかというところの実感を聞かせていただきたい。御苦労して、していただいたのは十分わかるんですけれども、そもそも3分の1ずつにこうやって無理して当てはめていかなければならない意味があるのか。
 特に県民の皆さんなり、私ら議会から見ても、こういう分け方自体がいかがなものか。県民が見る県政運営の指標として、本当にこれが、意味のあるものなのかというところの実感を、予算決算常任委員会の本委員会の場でも答えていただいたことの重複になるかわかりませんけれども、もう一度ちょっとお聞かせいただきたい。もう一つ、ごめんなさい、事業見直しのリフォームで施策番号111の新たな防災・減災対策推進事業費のこの平成24年度との比較の差ですね。1億4800万円余りの差が、事業を統合して新たな形でということの説明があるわけなんですが、もう少し理解させてもらうのに説明をお願いしたいんですが。

〇稲垣部長 まず、1点目のランクづけのほうの話ですけども、総務部、財政当局はどう言うかは別にして、要求する側からは、前回もいろいろ立場、立場で物を言ってましたけども、私どもとしましては、ルールだからということで、それに従って出さざるを得ない状況にあるんです。当初聞いていたのは、Cの部分については、これは3分の1を厳格に守ってくれと言われておりましたもんですから、実は3億7530万円のこの額を丸々、全額Aに上げてたんです。そうじゃないと、分割するというのは意味がないと。他部局の話で恐縮ですけども、地域連携部も同じような大きな補助金をバスの関係で持ってみえて、そちらはメニューが3種類に分かれてますので、それを分けるんだという話をされておりました。しかし、私どもは、メニューは一体と考えておりますので、それは分割できないという発想から、それをもう全額上げたんですけども、財政当局のほうが、厳然と3分の1に割ってくれということでした。しかしながら、この額はうちの6億7000万円の56%を占めてますもんですから、3分の1に割れないということを大分やりとりしたんですけども、もう強引にでも割ってくれという話で、やむなく割ったというのが実態です。
 それに対する感想、意味があるのかということですけども、総務部には怒られるかもしれませんけども、そこまでするのは意味がないと思っております。でないと県民の皆さんに対しても説明がつきませんので意味がないと思いますが、この前の総務部の話では、全体最適というか、全体でもう一回見渡してA、B、Cを決めるということを総務部長も言ってました。その辺でまたしんしゃくされるのかもわかりませんけども、最初は一旦そういう形で厳格に各部に要求されて、それを見てからまた考え直すというスタンスなのかもしれません。それであるならばそれでいいとは思いますが、1つには、当然ですけども、予算要求する際にどれが優先かを考えるのは必要ですから、それは大事ですけども、そこまでは他の部長もそれはいいねと言ってました。私も同感です。しかしながら、それを無理に3分の1として、事業内容がいろいろ違うのに分けることの意味というと、いささか疑問でありますのが私の感想であります。
 次に、リフォームですけども、これは、こちらのほうの新たな防災・減災対策に持ってきました新地震対策行動計画、もともと今年度やっておりました計画は、ほとんど被害想定を立てるとかいうことで、委託の部分に大分予算をつぎ込んでおりました。その予算はかなり大きなものでしたけども、来年度にやる事業は、委託はもう今年度でやってしまいますもんですから、それに伴って本をつくるとか、そうした形になってきますので、大きくその辺で事業内容が変わってまいります。したがって、コンビナートの会議なんかを入れても額的にはそんなに大きくならないわけで、むしろ一体にしたほうが額は小さいけども効率的に進むだろうということで、一体にさせたわけでございます。

〇日沖委員 優先度判断に関しては、率直な、ストレートな御感想をいただきましてありがとうございました。ぜひ県民の皆さんの視点で、初めてですので試みみたいなところもあるんでしょうから、またこれからいろいろ庁内でも議論をしていただきながら、よりよい理解をされる形に進めていっていただきたいなというふうに思いますので、期待をしております。
 それとリフォームのほうは、委託が終わったということで、額的な面についてはそういうところが占めておるんだろうというふうに理解させていただきます。ありがとうございました。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇大久保委員 ちょっとお聞かせいただきたいんですが、施策番号111の「『協創』による地域防災力向上」のところなんですけども、この平成24年度も三重県モデル事業として津波避難計画のモデルで、たしか2カ所で、熊野市の有馬町芝園地区と伊勢市の二見とモデルにしていただいていたと思うんですけれども、またこの平成25年度もモデル地区ということで選定されるということなんですが、そこじゃなくて、場所は違うんですか。

〇稲垣部長 今回、モデル地区を選定して、モデル事業で伊勢市と熊野市でやっております。それでもって成果を一定つくるわけです。今度はそれを県民の方に広く知らしめるということをしていかなければならないと。今回、それとは別に運営マニュアルの策定見直しもやっております。指針の見直しですね。それも今回でき上がったら、今度は、でき上がっただけでは意味がないので、これを広く知らしめるという事業が来年度の事業になります。同じようにモデル事業をやるわけではないです。つくったものを今度は知ってもらうための活動になります。

〇大久保委員 ありがとうございました。
 平成24年度にしたモデル地区のことなんですけど、私、実は芝園に住んでおりまして、その地区に該当してるんですけれども、そこで自治会長さんとか市の担当の方の御意見とかをいろいろお聞かせいただいてるんですが、そのときに、モデル事業に選定されてからの期間が3カ月と、すごく短かった。その3カ月の中で各戸を回って1人ずつの防災マップをつくる、意識の向上と防災に対しての取組がスタートできたことはすごくありがたかったという意見があるんですけれども、一方で、期間が3カ月と短くて、担当者と自治会としては、急激にいろんな取組をしなくちゃいけなくてちょっと厳しいスケジュールだったというお声を聞いてるんですね。
 手を挙げて選定していただいたわけですけれども、やっぱり今まで津波を全く想定していない地区だったので、高台もないですし高いビルもなく、横長に海岸と平行している地区なので、一人ひとりが意識を持つのはすごくよかったし、一人ずつの防災マップができて、避難経路がつくれて、一人ずつがそれを把握しているという段階に、一旦スタートラインに立ったというところまで来させてもらったことはすごくうれしいんですけど、ちょっとスケジュールがタイト過ぎて困ったという声がありました。もしまた来年度もするんだったら、その期間をということを言いたいと思ったんですけれども、それで出た結果を次につなげていくということなんですね。わかりました。

〇稲垣部長 今回、期間が短かったのは、私どももちょっと準備不足というか、どうしたらいいのかという前段階で大分かかってしまいましたもんですから、そういう御迷惑かけたのは事実ですけども、今回のモデルに関しては、伊勢と熊野の成果、「Myまっぷラン」をつくるということが1つと、それだけで終わらずに、まだまだ議論していかなければなりませんが、3月ぎりぎりまで、そのモデル地区でやってもらったこと以外にもこちらでも検討して、車の使い方、あるいは要援護者対策として、本当に今度は避難できない人に対してどうするのかと。今、高知県や各県でも、やれカプセルがどうとかシェルターがどうとか言っていますが、その辺の議論も付加させていただいて、そしてモデルの成果を何とかつくっていこうと思って、それは伊勢や熊野だけじゃなくて県下全域に、あたかもモデルとしてほかにも使っていただけるような作品にしたいなという理想を描きながら、今、まだ作業を続けております。
 芝園地区など、実際にモデルとして参画していただいて訓練をしてきたところに対しては、私も実は前回の第4回に参加させていただいて、そのときに申し上げたんですけども、このモデルの成果は広く私たちの責務として広げていきますと。一方で、地区の皆さんは、せっかくこれを契機に訓練を始めてもらってやってもらうんですが、これを地道に続けてくださいと。これで一過性に終わるつもりはありませんと。モデルの事業は終わりますけども、皆さんはこれをとにかく広げてくださいというお願いも実はしたところで、そういった意味で、モデルに参画していただいたというメリットだけじゃなくて、訓練の大事さを知っていただいてこれを広げていただくことは、別途、モデルとは別に芝園地区でやってくださいと、そういうお願いをしてきた次第で、それはもう皆さんもわかっていただいたと思っています。

〇大久保委員 ありがとうございます。
 昨日もちょうど話をしてたら、その芝園地区の動きを見て、隣の志原自治地区というのが自主的にというか、自治会で同じように始めたということを聞いたんです。話をしたときに、自治会であっても、やっぱりスタートを切れるきっかけづくりというのは、これは行政がしてあげないと、自発的によっぽどリーダーがいればいいですけど、きっかけとして、今回、芝園地区はすごくよかったと思うんですね。それをやっぱりモデルとして次々同じような地区が、何も防災の準備ができてない地区が本当にありますから、自治会としての機能もそんなに果たしてないところも多いんで、これをチャンスに、まだ取り組んでないところに第一歩を与えるのはやっぱり行政でやってあげてほしいなというのが実感です。また来年度に向かって、何も行動してないところを探してそこに一歩を与えるという、スタートを切らせるということをやっぱり県で御指導いただけたらなと思うんで、その辺も盛り込んでいただけたらと思います。

〇稲垣部長 今回、総合防災訓練も鈴鹿市でやり、鳥羽市でやっています。そして、いろんなシンポジウムも南伊勢町でやり、川越町でやりと、従来の津市でやるとか四日市市でやるんじゃなくて、いろんなところで、今までやったことのない地域でやっています。それも意識的に、そういうことを今まであんまり実感してない地域で知ってもらうということでやっていますので、このモデルもその一つとして生かしていただいたらと、私、そのあいさつの中でも水平展開をしていきたいんだということでお願いしていますので、そうなるように私たちもさせていただくつもりでおります。

〇大久保委員 ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。

〇津田委員長 ほかにありますか。

〇中村委員 そのモデル地域の中間報告的な形はいただいているんでしたか。

〇稲垣部長 中間報告というのはちょっと考えていません、モデルに関しては。もうつくって、でき上がりを御披露させていただくという形を考えています。

〇中村委員 でき上がりというのはいつ頃に。

〇稲垣部長 年度内ということで職員にもハッパかけてやっとるんですけども、ちょっと作業は、今おっしゃったようにタイトでやってしまったものですから、大分遅れてくるかもしれませんが、何とか3月末にはということを考えてます。

〇中村委員 ということは、3カ月でもう終わったということですね。

〇稲垣部長 モデル事業はそうです。終わります。

〇中村委員 たしか伊勢は今一色でしたか。あそこは後ろに逃げるところというか、全くない地域ということで、伊勢地域のほうでも平野がずっと続いているので後ろに逃げるところがない。私もちょっと今一色でそういう一つの災害が起こったときの避難の方法とか、それからハード的なこととか、いろんなこと、地元の伊勢市も含めて、かなりきちっとした防災対策のモデル的なところというイメージをしとったんですけども、これは避難の方法のモデルなんですか。

〇稲垣部長 防災対策としては、訓練もあれば避難所運営の方法とか、いろんなアプローチがあると思います。施設をつくってもらうのに対しては補助をするとか、そんな形もありますと。そういうのをしながら、一方で避難の仕方、その中でもとりわけ逃げ方がわからなかったりとか、避難のタイミングがわからなかったり、あるいは避難できない人たち、要援護者の方をどうしたらいいのかというのは、東日本大震災を受けた東北でもいまだに課題なんですね。そうした方法も、整備を進めながら、一方でその方法も考えていきたいということで始めたのがこのモデル事業であります。したがって、それをベースにして、こうはどうだろうということを私どもなりに案を言わせていただいて、各地がそれをベースにして考えていただくなり、また今後の避難に生かしていただくなり、そうしていただきたいと思って始めたモデル事業です。

〇中村委員 さっき大久保委員からお話ありましたけども、3カ月間の地域の人たちとの集中的な意見交換の中で、かなり完成されたものはできたというふうに捉えてよろしいんですか。ちょっと僕も、そんな簡単にできるもんかなと思ったものですから。これは、きっかけなのかな。

〇稲垣部長 簡単にできるとは決して思ってないです。そしてまた、完成されたものと言われると、ちょっとつらいところはありますけども、そこでいろんな議論をして、いろんな意見を聞かせてもらって、実際に避難もしていただいて、そうした中で疑問点もいっぱいまだ浮かび上がっております。そういうのを一定整理して、今申し上げたように、今からまだ3カ月、今度はその現場を離れてこちらのほうでも検討させていただく時期を置いて、その中でこういうのはどうだろうという提示をしていくと。その一つが個々人につくっていただく避難計画といいますか、「Myまっぷラン」という手帳なんですけども、そんなのも一つの方法だし、それ以外にも、こんな方法はどうだろうというのを提示したいなというふうに思っておって、それでもって逃げ方は絶対大丈夫というのにはまずならないとは思いますけども、それでもできる限りのことはしたいなというスタンスでやっているつもりです。

〇中村委員 背後に高いところがない地域というのがたくさんあるので、そこの地域の皆さんにとっては大変大きな課題であるし、今回、僕も今一色にこういうモデル地域をつくって県も本腰入れてやっているのでというお話をさせてもらってあるので、それが何だという感じだとちょっとまずいかなと思わせていただいたもんですから。また後ほどもう少し詳しい、どんな形でまとめるのか、何をされたのか、どれぐらいの人数がかかわって、今、浸透率がどんなものかというのも含めて。それから地元の行政とは一体化してやられたんですよね。少しもっと詳しいものがあったら、資料としていただければありがたいというふうに思います。

〇稲垣部長 とりあえず今あるものはこんな形だと、別途、後日御報告させていただきますし、今後、年明け後も進捗、また機会があってこういう場がいただけたら、あるいは個別にでも、連絡させていただきます。

〇中村委員 せっかくなので、熊野市と伊勢市で3カ月やってこんなんでという、まとまってからでないと無理かもわかりませんけれども、きちっとしたものにまとめ上げていただければありがたいと思います。途中、経過報告でもよろしいです。

〇稲垣部長 その成果はもちろんですけども、経過報告もできる限りさせていただきます。

〇津田委員長 よろしいですか。

〇中村委員 はい。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇中村委員 あと一点。この3ページの、これは人材ですかね。女性視点での避難所運営云々と書いてありますけれども、確かに避難所で今回の災害のときに女性視点での対応が遅れていたというのは、あの災害の真っ最中にも随分メディアでも報道されましたし、ここでも議論されたというふうに思うんですけれども、こういったことから、女性を中心とした人材育成を行うとともに、育成した人材が多様な主体と連携して取り組めるよう云々とありますが、ちょっとこの辺の詳しい話を聞かせていただけますか。

〇稲垣部長 人材に関しましては、今、ずっとみえ防災コーディネーターとかさきもりとかでよく育成をしてきたんですけども、例えば防災コーディネーターですと、大体500名がもうコーディネーターとして配置されておるんですけども、その5分の4、400名ぐらいが男性なんですね。今も委員から言われましたように、今回の東日本大震災で課題として挙がったのが、女性の視点が足らないことが多過ぎて、例えば避難所運営一つとってもなかなか女性は過ごしにくい環境にあったとか、あるいは今回もいろいろ意見を聞いていますと、女性がリーダー的な存在となって強く意見を言える場所がないと、そもそもそうしたことの改善もならないんだという話も聞いております。
 そうしたことから、もう500名も育ちましたから、今度はもうその人たちは活躍してもらう存在として片や置いといて、今度育成するのは女性に特化して育成という講座を設けさせてもらってもいいんじゃないかという考えで、来年度はもう女性に限定して、女性を育てるための講座と、女性防災リーダーというかコーディネーター、そういうための講座をつくりたいなというふうに思っております。
 しかしながら、育ってきた方たちはどうするんだということもありますけども、その人たちは、今後、防災事務所のほうもどうなるか、ちょっとまだ形は今からつくっていく最中ですけども、センターの人たち、防災担当、そして私どもも一緒になって、地域でコーディネーターとうまく連携して、訓練をしたり研修をしたりする場をつくりながら、活用、活躍してもらえるような場をつくっていきたいなというふうに思っております。

〇中村委員 この女性防災リーダーというのはどういう人たちが対象ですか。

〇稲垣部長 女性講座は本年度予算でも一部やってて、今度の日曜日が最終回になるんですけども、そこでは一応、女性ならではの職についてもらってる方、例えば看護師さんとか、そういった方たちを対象に絞ってやっておりますけども、今後、それをどんなふうに変えていくか、もっと平たく一般化していくかは、今後検討させていただきたいと思っています。

〇中村委員 今、育成中の方が何名ぐらいですか。

〇小林課長 今年度に女性防災リーダー育成講座を行ってまして、それは先ほど部長の話にありましたように、保健師さんとか看護師さんとか、既にそういう専門的に職をお持ちの方なんかを対象とさせていただきまして、毎回の講座で人数は変わるんですが、おおよそ40名から50名ぐらいの方に毎回参加いただいてます。研修はやはり女性の視点からの切り口で、そういう分野で活躍されているような方々を講師にこの育成講座を行いまして、今週の日曜日で今年度の締めをするというような形になります。

〇中村委員 この四、五十名というのは大体安定した同じ人ということですか。

〇小林課長 はい。もう登録いただいた方ですので、ほぼ同じ方々に通して講座を受けていただいておるというような、そんな感じでございます。

〇中村委員 さらに今回の避難所運営とか、そういったところにも、その人の中から選ばれるということなんですかね。

〇小林課長 この方々は、もう当然、既に職として技術力を持っておられる方々ですので、こういった方々が地域でもしも避難所に避難してきた場合に、そこにある地域の人材として、その立場で適切な行動をとっていただけるような、そういうことのスキルも今回のこの講座の中では受講していただいたわけであります。
 無論、看護師さん、保健師さんであれば、本来の業務といいましょうか、場合によってはそういう災害現場に行っていただかなければならない場合も当然あるわけですけど、まずは地域で一般の方々と同じように避難してきた場合に、その人たちが持ってる能力をその避難所の場でも展開が即座にできるような、そういうこともこの方々に一部お願いもしていくような講座を今年はやらせていただきました。

〇中村委員 四、五十人ってちょっと少ないような気がしますが、これからまださらに拡大をしていくということでよろしいですか。

〇稲垣部長 これからも拡大していきます。だから、今申し上げた、今回始めた専門の女性の人材育成講座のような職種別のものもあれば、本当にリーダーを育成したいという講座とか、いろんなメニューを考えて総数も増やしていきたいと考えてます。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇日沖委員 防災・減災対策の重要なものの中に、やっぱり実践的な訓練を地域でやっていくということが大変重要だということは確認されとるわけなんですけれども、施策111「防災・減災対策の推進」の中でも、活動指標に「自主防災組織の実践的な訓練実施率」というものを掲げられて、積極的に県も進めていく方向でおられるんですけれども、なかなかこの平成25年度に向けたみえ県民力ビジョン・行動計画の中で、新年度はこのようにして地域の実践的な訓練実施を市町と一緒になって仕掛けていくんだというものがちょっと見えてくる部分がないんですけれど。私どもの地域では、特に学校なんか回っとりますと、やっぱり学校がどこでも避難所になりますので、例えばですけれども、校区ごとに一回実践訓練を、自治会とか、行政とか、また学校が避難所になりますから、学校関係者とか、いろんな校区を単位として、あらゆる地域から関係者を巻き込んだ実践訓練というものをやっとくべきではないかという声をよく聞かせていただきます。
 それはそれでまたぜひ地域で進んでいけばなというふうに思うんですけれども、例えばそういうものなどを奨励して、やっぱり実践訓練というものを、より来年はやっていただけるように進めていくというところの部分が、よく感じられる部分がないもんですから、改めて平成25年度は、その部分についてこういうことをというものがあればお聞かせいただいときたいんですけども。

〇稲垣部長 訓練に関しましては、まず防災訓練費を上げておりまして、今までやっておりました訓練は引き続きやっていくつもりでおりますけども、今回、とにかく自主防災組織のほうなんかの活動も、今、不活発ですから、その辺も活動していただき、もっともっと自主的な、実践的な訓練が行われるようにしたいと考えております。そのためにちょっと予算の中身を変えて、私ども、今までは自主防災組織の活動が不活発なものに対しては、三重大学にお願いして研修とかをやってもらうということを重視しておったんですけども、今後は、今もちょっと話に出しましたセンターが衣がえして防災事務所になるのにあわせて、そちらの職員と私どもの地域支援課の職員とが行って、実際にいろんな図上訓練なり、避難所運営訓練とかもやってもらうようなことを、自ら汗をかきながらやっていくという仕組みを働きかけていきたいなというふうに思っておるのが1つです。
 もう一つは学校ですけども、学校についての予算も、私どももちょっといろいろと予算を考えるときにどうするかというのを考えたんですけども、この辺はどっちかというと、教育委員会で今、防災ノートをやってもらってますけども、あの防災ノートが定着して、あのまま子どもたちと一緒に地域でできて、親御さんと一緒に訓練をするという体制をつくらなければならないということを私たち思っております。ちょっと話が変わりますけど、一遍教育委員会に呼びかけながら、人材育成に関する教師の部分は私どもの講座を使っていただければいいだろうとか、しかしながら防災ノートは教育委員会で広めてくれと、それが広まって地域に出てきたら、さっきの自主防災活動と同じように、地域でもって今度はうちのほうがそれを広めるように努力しようと、そういう形の議論をしながら、今年度は学校のほうにもアプローチしていきたいな、教育委員会を通じてですけども、というふうに考えてます。

〇日沖委員 なかなか行政の関係者の方々の研修だけでは、現に自主防災組織なり、また地域の実践訓練にすぐにつながっているというところがどうかなと。それは大事なんですけれども、それがすぐそういう取組につながっていくかなというところは時間がかかると思うんで、先ほど、防災ノートを共有したいろんなお話もありますけども、とにかくやっぱり市町と一緒になって、現に市や町によっては学校区の実践訓練をやってみえるところの例もあったりしますので、ぜひ一度やりましょうよというアクションを起こしてほしいなと。そして、やっぱりそういう実践訓練をやってこそわかるところもありますし、検証しながらマニュアルをつくっていく上でも役立つことも幾つか出てくると思うんで、まず一遍やってみましょうよという誘発をすることを何かしてほしいなということの期待をさせていただいて、繰り返しは結構でございますので、要望して終わります。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇下野委員 日沖委員の補足で、私からは防災ノートの件ですが、たまたま私もつい先週ですか、中身を見させていただいて、教育委員会の方から説明を受けたところなんですけども、今年度は、大体5割、6割だったというふうに聞いております。それと、今、部長、おっしゃられたように、それをやった上で、地域防災との兼ね合いということで積極的にと言われてましたけども、できれば何年以内に全部の小・中学校に浸透させるとか、アクションプランをぜひとももう少し具体的に落としていただければなというふうに思いまして、ひとつ御要望ですが、よろしくお願いします。

〇稲垣部長 教育委員会のほうですから、アクションプランはさすがに私どもでは書けない部分がありますので、その辺伝えておきたいと思いますし、しっかりしてくれるようにハッパをかけたいと思います。

〇津田委員長 よろしいですか。

〇下野委員 はい、以上です。よろしくお願いします。

〇津田委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇津田委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。

  (2)委員間討議

〇津田委員長 次に、12月17日開催の予算決算常任委員会における分科会委員長報告の報告事項について、委員間討議を行います。
 本日の議案審査及び所管事項調査に関して、委員長報告に付記すべき事項、意見、要望等はございますか。

〇日沖委員 県土整備部のときとあわせて、同じことですけども、この優先度判断についての防災対策部の見解を反映した意見はつけといていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

〇津田委員長 はい、わかりました。
 先ほど日沖委員のほうからありましたけども、県民にとって何が必要なのか優先度が非常に見えにくいということでございますが、一緒に挙げさせていただくということでよろしいでしょうか。あわせて、経過報告は求めないということでよろしいですか。
 ほかにございますか。よろしいですか。
 ということで、よろしくお願いします。

Ⅱ 常任委員会(防災対策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第54号「工事請負契約について(消防救急デジタル無線(共通波)整備工事)」

    ①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)

    ②質疑

〇津田委員長 御質疑がございましたら、よろしくお願いいたします。

〇粟野委員 これは今年の契約になるんですけれども、ちょっとさっきの話に少し戻るかもしれないんですけども、来年上がっとるいわゆる消防救急デジタル無線整備事業とこれはどう分かれとるんでしょうか。これはあくまで機械だけ。

〇稲垣部長 これは契約の議案でございますけども、債務負担行為をとりまして、今年度と来年度、再来年度、平成24、25、26年の3カ年で事業を推進していきます。その全体の契約額が19億円余になります。今年度は契約だけですから、いわゆるゼロ債務というか、来年度にそのうち12億円がいきます。それが事業費として上がってる部分です。再来年度に残り7億円ぐらいが執行されると、そういう形になります。

〇粟野委員 理解できました。
 これはもちろん変えなければならないという前提のもとでやっとると思うんですけれども、これも少し関連することになってしまうんですが、それに伴う組織の広域化なんですが、今の現状を少し教えていただきたいと思います。

〇稲垣部長 正直申しまして、消防の広域化は、なかなか進みが遅いです。今現在、広域化の議論がまだ続いておるところが北勢地域のほう、四日市市や桑名市のほうです。あと伊賀地域も一旦静かになってしまいましたけども、これはまだ継続してると認識してます。あと伊勢志摩のほうも、これはちょっと弱まってきましたかね。そういう動きなんですけども、国のほうも、消防庁のほうも、今年度で一旦終わるみたいな話がありましたけども、これはやっぱり終わらずに、さらに5年間延長していくという動きにどうも審議会の話を受けてなりそうな様子でございますので、それにあわせて、私どもも県のこの広域化を推進していきたいと考えております。伊賀地域につきましても、伊賀だけじゃありませんけども、もう一回改めて国の動向を見きわめた上で、県からもちょっと声がけして、やりませんか、どんなふうですかとか、そんなことで進められたらなというふうに思っております。
 一方で、うちのほうの8、4、1という計画それ自体も、どうあるべきかをもう一回見直しながらいきたいなというふうに思っております。国のほうも何か重点地域というのを設けて、そこを特化して手当てするという方向も考えていきたいみたいなことを言ってますので、そんなことも見きわめながらうちの計画も見直し、かつ市町ともう一回話をしていきたいなというふうに思ってます。

〇粟野委員 デジタルにするというのは1つなんですけども、やっぱり広域化ができて初めて一体といいますか、両輪だと思うんです。しっかりお進めいただきたいですし、先ほど部長申されておりましたように、8、4、1という計画をもう一遍見直さないと、いきなり1というのも僕はありかなというふうに思っておりますけれども、本当に、5年間延長というのもまだ決まったわけではないと思いますし、そもそもデジタル化並びに広域化は平成25年3月というのが一つの決になっとったと思いますので、もちろん延長される前提という話ですけれども、しっかりと今後も推進していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。

〇津田委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
 じゃ、なければ、これで議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第54号   挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度「防災に関する県民意識調査」結果(速報)について

  (2)「白い小箱三重キャラバン」の実施について

【報告事項】

  (1)平成24年度津波防災の日の関連事業「津波防災シンポジウム」結果概要について

  (2)平成24年度みえ地震対策の日関連事業「防災フォーラム」結果概要について

    ①当局から資料に基づき説明(後藤副部長、河合次長、小林課長)

    ②質問

〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇大久保委員 この意識調査について、これだけのデータが集まったということはすごいことだと思うんですけど、今後の対応のところで、その属性別のクロス集計結果というのも書いてくれてますけれども、これだけの無作為抽出による母集団があるということは、やっぱりいろんな相関関係や推定ができると思うんで、かなり貴重なデータだと思います。ここから出てくる原因とこれからどうしていけばいいという指針というのを、いろんな相関を出していただきたいなと思うんで、期待したいところであるので、要望ですけど、よろしくお願いします。

〇津田委員長 意見を求めなくてよろしいですか。

〇小林課長 予定としましては、今年度末までにまたいろんな、先ほど御説明しましたように、今年度末までにまたいろんな、クロス的な分析をやりたいと思っております。性別、男女別もございますけど、家族構成、ひとり住まいであるのかどうかということなんかもそもそもの前提で聞いておりますので、そういう中で様々にちょっと検証をしてみて、ここの部分が弱いのではないかとか、そういうようなことまで何とか結びつけていくような、対策も考えながらのまとめをしていきたいというふうに思っております。

〇稲垣部長 それに関連してですけども、報告の中にもありましたように、昨年度は77.1%が意識が上がったと言ってるのが、意識が薄れていった話ですね。この薄れているという結果が出る前には、私ども、意識がそもそも行動に結びついていかないというのを問題にしてたんです。これはもうそれ以前の段階で、意識そのものが薄れているという結果が出てるわけですね。
 そういう状況ですから、意識を高める、この中に備蓄の意識もありましたけども、そういう関連でこういった「白い小箱運動」というのを展開しようとしてますし、また家具固定も思ったより進んでないという結果を踏まえて、補助金の中には家具固定というメニューも入れてて、それを引き続き政策誘導的に市町への補助をすることによって進めようとしてるという感じです。こういったデータをベースに、様々な私どもの事業そのものへの展開のベースにしてますから、そういった意味で、小林課長も言いましたとおり、結果をきちんと分析した上で、今もやってますけども、さらに新しい事業なり、事業をかえるなり、必要があったらそれぞれに応じてやっていきたいと思っています。

〇大久保委員 先ほどの「白い小箱運動」もそうですし、防災のモデル事業もそうですし、このアンケートもそうなんですけれども、災害というのは本当にいつ起こるかわからなくて、すぐかもしれないし、まあいったら100年後かもしれないということで、今生きてる人たちと、それから今の子どもたちが次に大人になったときにちゃんと家庭的に引き継いでいける、そういう防災教育を家庭的に伝承していけるシステムとして、例えば今回、実際つくったものが一過性のものじゃなくて伝承していけるシステムで、この家族にはこれをずっと保管しておかなければならないというような、長い、強い意志でもって各御家庭に意識づけをしていくという意識でやっていただきたいなというのをすごく思います。
 やっぱり本当に意識は薄れていくもので、だけども、昨日聞いた話ですけど、昭和19年の津波のときのことを75歳以上の人は明確に覚えています。そのときの意識がある人たちは、やっぱりその意識でふだんの生活を何十年も続けていくわけですから、今の子どもたちが、テレビからの実際の映像が残っているのと同じように、それを次の時代に伝えていくというのがすごい大事だと思うので、長い目でということをお願いしたいと思います。

〇稲垣部長 それに関連して、先ほど小林課長のほうから南伊勢町の津波防災シンポジウムの説明があったと思いますけども、そのときには高校生たちがたくさん出てくれて、南伊勢高校の100人の生徒たちが出てくれたんですね。そういう中で、大きな地震というのは100年、150年単位で来ると、まさにそういう話をさせていただきました。今、大久保委員おっしゃったとおりです。そういうのに対策しようと思ったら、意識が途絶えて親から子、子から孫へと、今やってることが全然引き継がれなかったら何の意味もないという話をさせていただいた。そのことを強く訴えさせていただいて、あそこお年寄りばっかり、確かにお年寄りの方たちは意識が高くて記憶がすごい鮮明だけど子どもたちは全然知らないと、そういう状況を何とか、それではいけないからということで言わせていただいたら、皆さん共感していただきました。だからそういうことを各地で私たち自身も言っていきますし、こういう行動を通じてそれを訴えて、やっていきたいと思います。

〇大久保委員 ありがとうございます。お願いします。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇粟野委員 「白い小箱運動」について教えてください。私も初めて知ったんですけども、日本非常食推進機構というところは四日市市市に事務所をお持ちなんですけれども、これが本体なんでしょうか。全国的にある三重県支部とかじゃなくて、四日市市が本体なんでしょうか。

〇河合次長 四日市市にあるのが、今、委員言われたように、本体です。

〇粟野委員 そうするとこの「白い小箱運動」というのを展開してるのは、今のところ三重県だけということなんでしょうか。

〇河合次長 はい。三重県だけというか、三重県を発祥として、行く行くは、三重県内に全部広めてといいますか、地道にやっていって、その後、近県といいますか、全国に広げていきたいという意識はこの日本非常食推進機構も持ってはいます。発祥の地が三重県といいますか、始まりが三重県ということです。

〇粟野委員 もう一点だけ。1個1500円かかるという話だったんですが、これはこの機構が全て御負担いただいておるんでしょうか。

〇河合次長 おっしゃるとおりで、先ほど言いましたとおり、今、三重県が出してる費用は、このチラシの印刷費だけです。ですから、これの費用の負担は全て日本非常食推進機構が負担しております。

〇粟野委員 結構な額ですよね。機構のことなのであんまりここでどうこう言うことじゃないんでしょうけれども、財政基盤とかがしっかりしてるのかなと、ちょっと気になってまして。

〇河合次長 これをあくまでもきっかけとして、今回は無料で配布しておりますけども、本来は自助ということで、一人ひとりの方が自己負担してそろえていただくのが本来の姿だと思っております。ですから、ちょっとここに書いてありますとおり、いろいろな企業からも協賛をいただいて、その中で動かしておりますけども、本来は逆に言うと一人ひとりの方に負担していただいて3日分そろえていただくと。それがもう三重県の各世帯で全部そろうというのが目標といいますか、これはあくまでもきっかけとして、今回は無料配布をさせていただいているということです。

〇稲垣部長 ちょっとだけ補足させてください。
 この日本非常食推進機構の代表の方は、もともと食料品を高齢者施設とか、いろんな施設へ卸す商売をしてみえる方で、今もしてみえます。その方がそういうことをしながら気がつかれたのは、そうした施設に備蓄というのはないじゃないかと、いざ災害時にどうなるんだろうという疑問を持たれたらしいんです。それで、そういう仕事をやる傍らでこういう事業をやってみたいと考えられたらしいんです。ところが、実際お金があるわけではありませんから、それはもうけ仕事ではございませんので、各企業から協賛金を募りまして、1軒1軒歩いて、訴えて協賛を募って、こういうのを整備するようにされたんです。
 ところが、なかなかそれも進まない状況だったんでしょうね。それで、4月頃に、三重県に相談に来られて、私どもと協定を結んでいただいて何か支援していただけないかという話があったんです。そのときに、日本非常食推進機構という会社がやってみえることですもんで、県として一会社と、そこだけとつながりを持つのは非常に難しいかなという話はさせてもらいながらも、やってもらってることは大変いいことですので、そしたら申しわけないですが、金は出せません、金は出せませんけど、紹介をして、僕らも一緒になって活動して、汗をかいて、僕らは防災意識の啓発という観点で一緒にやりましょうということで話し合いになりまして、協定を結ばせてもらいました。日本非常食推進機構は、今もやはり企業を回って協賛金を募って、一生懸命汗をかいてもらっとるんです。それを県はちょっと見守らせてもらっとるんです、冷たいですけど。
 一方で、そのかわり僕らは防災啓発ということでこんなのをつくって、いろんな場で一緒にやって、それをアピールし、配布するときには一緒に回りますと、そういうお約束をさせていただいてやってることです。したがって、そのもとは協賛金しかありませんので、なかなか大変なことだと思います。身銭を切らなければならない場面もひょっとしたらあるのかもしれません。そこまで僕ら、立ち入ったことは聞いてません。聞いてませんけども、苦しいかもしれませんが、そういう気概を持ってやってるところですから、私たちは、防災を進めるに当たってはもう官も民もないというスタンスから、一緒にやろうとしておるわけです。

〇粟野委員 取組自体は非常にいいと思いますし、何らかの形で県も、もちろん携わっていただいておるんですけども、今後も推進いただきたいというふうに思います。最後に1つ、3年間の保管期限と書いてあるんですが、中に入ってるものは全て3年の賞味期限のもんなんでしょうか。

〇河合次長 基本的には5年間程度は大丈夫なんですけども、3年間程度です。これは県がちょっと目的としてますところは、先ほど言いましたように、個人備蓄等、非常備蓄等、それと意識の啓発というのはあるんですけども、またこの日本非常食推進機構が少し考えられておりますのは、3年たてばこれを回収して、海外のところへまた支援させてもらおうじゃないかと。交換という形みたいなイメージですけども、そういうこともここは考えられておりますので、一応3年間これを持っていただいてて、もし使わず、それがそのまま残っていれば、今度は3年後にまた回収させていただいて、あと残り期間少ないですので、海外のほうへ支援させていただくというふうなことをここの日本非常食推進機構は考えられております。

〇粟野委員 どうやって回収するんですか。不特定多数に渡してるんじゃないんですか。

〇河合次長 今いろいろな場所で配布してますけども、そのときはまた呼びかけまして、その地域、これはまだちょっとその日本非常食推進機構が具体的には考えられると思うんです。イメージとしては、呼びかけさせていただいて、持ってる人に、その市町とかに広報をさせていただいて届けていただくというか、ある場所へ届けていただいてというようなことじゃないかと思います。

〇稲垣部長 今聞いておりますのは、何か今もう既に1500円ぐらいで売ってるところもあるんです。それと分けるために何か箱にも印をつけてあるらしいです。イベントで配布したものについては、持ってきていただいたら、それでもって交換するということをやりたいと言ってみえます。買ってもらった方には、それはもう買ってもらったわけですから、購入として次も買ってくださいよみたいな感じでやりたいんだということを機構のほうは言ってみえます。

〇粟野委員 何度も申しますように、非常におもしろい取組だと思うので、三重県だけにこだわらず、ほかの県にも広げていっていただくといいかなというふうに思っております。
 以上です。

〇津田委員長 ほかにございますか。

〇日沖委員 県民意識調査のところで、ちょっとさらに参考にお聞かせいただける分があったらお願いしたいんですが、自由記述のところもあるんですよね。その自由記述の内容で、特に何か傾向とか、注目させていただかないといけないような部分があると判断されるところがあったら、参考に教えていただきたいんですけども。

〇小林課長 ようやく10月にその調査をいたしまして、今、これが集まってきまして、委託しております業者においてまずはこのアンケートの数字を並べて、そこをという形で、今日のこの委員会で発表できるような形で整理をしてまいりました。
 まだその自由記述の内容についても、我々も全部見てるわけでもございません。昨年までの例でいきますと、やっぱりいろんな思いが書かれておったり、行政に対しての要望もあったりとかいうものがございますので、またそういうある程度のジャンル分けといいましょうか、何かちゃんと整理をした上で、特に参考になりそうなものであれば最終的には報告書の中にも、当然全部の記述は入れていくつもりなんですけど、整理をして、またそれは参考にしていきたいなというふうに考えております。

〇日沖委員 今日のところは結構ですけれども、そういうものも含めて十分に分析をされて新地震対策行動計画に反映させていかれるということですが、もちろん新地震対策行動計画に反映させていくような余裕は、あるんですよね。

〇稲垣部長 十分なというのはなかなか難しいかもしれませんが、もちろん反映させていきます。

〇日沖委員 はい、わかりました。結構です。

〇津田委員長 ほかにございますか。
 なければ、所管事項の調査を終わります。

  (3)委員間討議

〇津田委員長 まず、先ほどの所管事項について、御意見のある方はお願します。

          〔「なし」の声あり〕

〇津田委員長 なければ、本会議への常任委員長報告の報告事項について御協議願います。
 本日の常任委員会の所管事項調査に関して委員長に付記すべき事項、意見、要望等はございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇津田委員長 なければ、委員間討議を終了いたします。

 3 閉会中の継続調査申出事件について

〇津田委員長 次に、常任委員会にかかわる閉会中の継続調査申出事件の調査項目について、お手元に配付の文書どおりといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇津田委員長 御異議なしと認め、そのようにいたします。

 4 閉会中の委員会開催について

〇津田委員長 最後に、閉会中の委員会開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等につきましては、正副委員長に御一任願いたいと存じますが、いかがですか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇津田委員長 それでは、そのようにいたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

防災県土整備企業常任委員長          

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長   

津田 健児

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