三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成24年11月1日 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会 会議録
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成24年11月1日(木) 自 午前10時0分~至 午前11時57分
会 議 室 202委員会室
出席委員 8名
委 員 長 津田 健児
副委員長 笹井 健司
委 員 下野 幸助
委 員 粟野 仁博
委 員 大久保 孝栄
委 員 小林 正人
委 員 日沖 正信
委 員 中村 進一
欠席委員 なし
出席説明員
[企業庁]
庁 長 東地 隆司
副 庁 長 小林 源太郎
次 長 岡 誠
電気事業対策総括監 井上 和彦
企業総務課長 片山 達也
財務管理課長 高須 幹郎
水道事業課長 加藤 治夫
工業用水道事業課長 谷口 高司
電気事業課長 佐伯 雅司
危機・事業管理監兼RDF発電監 小森 健児
資産管理監 芳賀 敏孝
機電管理監 池田 靖介
その他関係職員
[県土整備部]
部 長 土井 英尚
副部長(企画総務担当) 千代世 正人
副部長(公共事業総合政策担当)兼入札管理課長 久世 憲志
次長(道路整備担当) 森若 峰存
次長(流域整備担当) 水谷 優兆
次長(住まいまちづくり担当) 横山 賢
工事検査総括監 中瀬 和人
参事兼道路管理課長 福島 敏彰
県土整備総務課長 福井 敏人
県土整備財務課長 山内 悦夫
公共用地課長 小林 和行
公共事業運営課長 渡辺 克己
建設業課長 中田 博文
道路建設課長 岡崎 賢一
河川・砂防課長 満仲 朗夫
港湾・海岸課長 幸阪 芳和
流域管理課長 堀江 俊光
下水道課長 服部 喜幸
施設防災対策課長 渡辺 高司
都市政策課長 井浦 義典
景観まちづくり課長 鈴木 修
建築開発課長 藤田 章義
住宅課長 大森 邦彦
営繕課長 古川 万
建設企画監 加藤 芳弥
人権・危機管理監 釜須 義宏
建築確認審査監 岡村 佳則
その他関係職員
[防災対策部]
部 長 稲垣 司
副 部 長 後藤 友宏
次長(災害対策担当) 河合 研
危機管理副統括監 奥野 省吾
防災対策総務課長 別所 喜克
消防・保安課長 辻 司
防災企画・地域支援課長 小林 修博
災害対策課長 田中 貞朗
危機管理課長 上村 一弥
コンビナート防災監 大藪 亮二
その他関係職員
[健康福祉部]
人権・危機管理監 丹羽 健
その他関係職員
[環境生活部]
私学課長 冨田 康成
[農林水産部]
農業基盤整備課長 西村 和人
水産基盤整備課長 平野 繁
[警察本部]
警備第二課長 中谷 佳人
[監査委員事務局]
監査・審査課長 市川 哲也
監査主幹 細見 恭造
監査主幹 越智 昇悟
委員会書記
議 事 課 主査 中村 晃康
企画法務課 主幹 小野 明子
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 1名
傍 聴 者 なし
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(企業庁関係)
1 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
Ⅱ 分科会(県土整備部関係)
1 議案の審査
(1)認定第5号「平成23年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
(2)認定第14号「平成23年度三重県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算」
(3)認定第15号「平成23年度三重県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算」
2 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
Ⅲ 分科会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
2 議案の審査
(1)認定第5号「平成23年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(企業庁関係)
1 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
①当局から資料に基づき説明(東地庁長)
②質問
〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。
〇日沖委員 ちょっとこの機会に、来年の予算と直接かかわるかどうかはわからないですけれども、今、南海トラフ巨大地震の被害想定が国から出て、いろいろ物議を醸しておるところですけれども、企業庁の施設の耐震化、鋭意、毎年継続して取り組んでいただいていますよね。特に、飲料水というのは命をつなぐものですので、水道事業なんか特に思うんですけれども、企業庁の施設の耐震化工事の想定する基準というのは、例えばマグニチュードどれだけに対してとか、震度どれだけに対してとかあるんでしたか。ちょっとこの機会にその辺確認だけさせてください。
〇岡次長 水道、工業用水道。私どもで今主要施設と水管橋につきまして耐震化工事をずっとやっておるわけですけれども、その基準となっていますマグニチュードで申し上げますとマグニチュード8.7、これは県内統一のマグニチュードがございますが、いわゆる東北の大震災の前の基準でやっておりました。
ですから、今のそれの設計の中でやっておる耐震化については、今度、東北の大震災のとき9.1という、9.0でしたか、コンマ3ほど上がったと思うんですけれども、再精査の指針等がそろい次第、全部チェックをするということにしております。
〇日沖委員 そうすると、環境が整ってくると耐震化の基準が変わるということですから、工事自体も変わってくるということになるんですか。もう1回だけお願いします。
〇岡次長 新しいその基準にはめたときに、耐震補強した施設がそれでももつのかどうかという照査をやっていく、こういう計画をしています。だから、今の現行はもう既に設計が終わっているものがありますので、それをやっているんですけれども、そのやり替えということは特に今のところはしていませんので、旧の基準で工事は進んでいます。それを新しい基準にはめて、それでももつかもたないかという照査を行うと。それで、もし足らないということになれば、また新たな対応というのが出てこようかと思います。
〇日沖委員 今のお話はわかりましたけれども、これからまだ新たに工事を行っていく分についてはどうなるんでしょうか。
〇岡次長 そういう設計の、全国共通の指針等がまだ整備されていないという状況があるんです。ですから、整い次第、その新たな基準で設計はやっていくというふうになろうかと思います。
〇日沖委員 今日のところはわかりました。ありがとうございます。
〇津田委員長 他にございますか。なければ、これで企業庁関係分科会を終了いたします。
当局には御苦労さまでございました。
〔企業庁 退室〕
〇津田委員長 所管事項に関する委員間討議については、防災対策部関係の分科会の終了後にまとめて行いますので、御了承願います。
(休 憩)
〔県土整備部及び監査委員事務局 入室〕
Ⅱ 分科会(県土整備部関係)
1 議案の審査
(1)認定第5号「平成23年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
(2)認定第14号「平成23年度三重県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算」
(3)認定第15号「平成23年度三重県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算」
①当局から資料に基づき補充説明(土井部長)
②質疑
〇津田委員長 御質疑があればお願いいたします。
〇中村委員 23ページと29ページで、事故繰越が2件と、今報告があったんですが、具体的にどんなんだったかちょっと教えていただけますか。
〇千代世副部長 事故繰越の2件につきましては、まず1件目は県単港湾改修費におきまして繰越額5720万円余りのものでございます。これにつきましては、津松阪港の大口埠頭県単港湾改修工事に係るものでございまして、繰り越し理由といたしましては、平成23年度の台風第12号による波浪のため、岸壁背後の作業ヤードが崩壊し、その対策に不測の日数を要したというものでございます。
もう1件につきましては、平成22年災害土木の復旧費でございまして、繰越額は714万円余りでございます。一般国道425号平成22年道路災害復旧工事に係るものでございまして、尾鷲市のほうの工事でございますが、繰り越し理由といたしましては、同じく台風第12号の豪雨によりまして、工事箇所へ至る道路でのり面崩壊があったため、現地への進入ができないということで、それが可能になるまでに不測の日数を要したというものでございます。その2件でございます。
〇中村委員 いずれも台風12号の関係でしたか。平成23年度の決算は、この土木関係ではこの2件というふうに理解させてもらってよろしいですか。
〇千代世副部長 事故繰越につきましてはこの2件で、合計6434万円余りでございます。
〇中村委員 わかりました。ありがとうございます。
〇津田委員長 ほかにございますか。なければ、これで認定議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 認定第5号 挙手(全員) 認定
認定第14号 挙手(全員) 認定
認定第15号 挙手(全員) 認定
〇津田委員長 以上で、県土整備部関係の認定議案の審査を終了いたします。
なお、監査委員事務局の職員におかれましては、ここで一旦退室されますので御了承願います。
〔監査委員事務局 退室〕
2 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
①当局から資料に基づき補充説明(土井部長)
②質問
〇津田委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。
〇中村委員 今回、災害もたくさん出ているんですが、河川の堆積土砂なんかの処分とか、私のところの地域でいいますと、宇治山田港のしゅんせつとかそういったものに対する要望といいますか。例えば漁業者に対しても、随分と先般の地震の影響も、チリ津波もあったかもわかりませんけれども、様々な災害の関係で海の底の土砂が大分動いたりとか、状況が随分変わってきているので漁船の運航にも影響が出ています。そういったことに対するしゅんせつ関係のこれからの計画、この予算の中で新年度これからどういう対応をされていくのか、基本的な考え方があったらここで聞かせてください。
〇水谷次長 例えば航路しゅんせつ等になろうかと思いますけれども、それについては基本的には維持管理の中で対応していくことになると考えております。地域の状況、現地の状況を確認した上で適切な対応ができるように進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
〇中村委員 現場の地元の市あるいは町の方との連携の中で予算編成をしていくということで、しっかりとその辺の声も聞いていただくということでよろしいんですか。
〇水谷次長 維持管理は、特に御指摘にもありましたように天候というか気象等で大きく変わることになりますので、なかなか計画的に、事前に、というわけにはいきませんので、現地の状況、地元の声をよく聞きながら適切に対応していきたいと考えております。
〇中村委員 今、沿岸を歩いておりますと、災害に対する住民の皆さんの声が随分聞こえてくるんですけれども、それプラス海の底、宮川なんかの河川の底、ああいったものに対する関心が物すごく高くなっているんです。特に、宇治山田港なんかは、御遷宮に向けて篠島からとかあるいは愛知県など、向こうからの船が入ってきたりとか、そういった形での観光産業、それからもちろん漁業者も含めてですけれども、ふだんそういったことをやろうかなと思っている人たちから見ると、ここ一、二年の様々な潮の流れとか災害で海の底の形状が変わってきているので、今までにない関心の高さが出てきております。先般もちょっと二見浦の沖を少し見せてもらうのに船に乗せてもらっただけでも、潮の加減で、今まで通れたところが非常に厳しくなっているとかそんな話が出ております。ああいう港湾の底については、県土整備部のほうの関係でよろしいんですか。ちょっと確認させてもらえますか。
〇水谷次長 港湾区域の中であれば、県の港湾事業の中で対応させていただくことになります。
〇中村委員 また地元の自治体と相談してもらって、急激な最近の変化ですので、その辺の対応をしていただきますように要望しておきます。
〇津田委員長 ほかにございませんか。
〇日沖委員 今の中村委員の御質問とも一部かかわることなんですけれども、河川の管理のことなんですが、この平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方の別冊の、ページでいきますと9ページなんですけれども、下の段の当初予算編成に向けての基本的な考え方のところの記述のポツの、県土整備部のところのポツの3つ目の中に、河川堆積土砂の撤去については治水安全上の優先で地元要望を踏まえ、対象箇所の情報を市町と共有し、箇所前の優先度を市町にわかりやすく示す方法の検討を進め、優先度の高い箇所から取り組みますという記述があるんですけれども、まさにここのところを私もぜひきちっとしていただきたいなと思うんです。
改めて申し上げるまでもないことですけれども、河川なんかの堆積土砂の対応によって健全な河川の状態を取り戻すということは、御承知おきいただいておると思いますけれども、緊急課題になってきています。ただ、今のこの県の財政の状況で要望のあるところを全部一度に対応できることなんてできるはずもない状況でございますから、おのずと順序、やっぱり危険度の高いところから、また必要度の高いところから順序を決めてやっていかざるを得ないということは我々も承知はさせていただきます。ただ、それを市町なり、また地域の県民は、やっぱり自分たちの住んでいる周りの見えるところしかわからないわけでございまして、県民の皆さんからすると、これまでずっと危険なんでということで要望してきても5年も6年も、場所によっては10年も何にもしてもらえないというようなところがあるわけなんです。けれども、また県の立場にかえると、限られた財源のもとでやらざるを得ないということで、やっぱりこの順序づけというものが公平になされておるかということを市町なり県民の皆さんにきちっと理解をしていただいて、鋭意努力しているんですよということを理解いただくことはやっぱり大事だと思います。この辺は大いに求めさせていただきたいところなんですが、ただ、本当に箇所的には相当ありますでしょうし、大きな河川ならともかく支川に入っていくと幾つか細かい箇所もあるので、どこまで地元要望の順序というものを考えておるのか、維持管理費でやる分までは順序でそれまでは考えてないのか、この辺を少し丁寧に説明いただけませんでしょうか。
それと、もう1点、幹線道路の整備についてなんですが、これまで御遷宮に向けた幹線道路整備とか式年遷宮を契機とした整備とか、これを枕言葉に使って国にも精力的に要望もされてこられましたし、県民に対する道路整備の重要性というもののメッセージにも使ってこられました。来年、もう平成25年が御遷宮ですので、式年遷宮に向けたというものは、来年は違うわけです。いよいよ来年が式年遷宮なんですが、これまでずっとこの式年遷宮に向けた道路整備と言われてきました。こんなことをお聞きして答えていただけるかどうかわからないのですけれども、例えば北のほうの幹線道路に対しても式年遷宮に向けたアクセスとか、あらゆるところにこの式年遷宮に向けたという言葉を使ってこられたわけですが、言われてきた式年遷宮に向けた道路整備というものはどこまでできたのか。例えば7割は達成できたとか、8割は達成できたとか。式年遷宮と付けてきた道路整備の対象というものは北から南までずっとありますので、それはイメージとして使われてきたと言うならそれなんですけれども、北から南まで一体どれだけ進捗したのかというようなことは、お答えいただけるようなものでありますでしょうか。
以上2点、お願いします。
〇水谷次長 初めに御質問ありました、河川の堆積土砂の関係についてお答えさせていただきます。
委員御指摘のように、現在、河川の堆積土砂撤去につきましては、全県下ほとんどの川においてそのような状況があり、要望が出されておるような状況になっています。限られた予算の中で、すべてを一気に片づけるというわけにはいかないという実情がありまして、今委員からも言われましたように、要望されている方、地域の方に県全体がどのような状況になっていて、どのような考え方の中で優先順位なりを考えているのかというところを丁寧に説明し、なぜ取れないのかというところの御理解をいただかないといけないような状況になっているというふうに考えております。
そういうこともありまして、今回このような提案というか取組をしようと考えておるわけなんです。地域の方は、我が地域の堆積状況というところについてはよくわかってみえるんですけれども、県全体、同じ河川であってもほかの地域がどんな状況になっているかということについて十分情報提供をしていないような状況にありますので、まず、全体がどのようなことになっておるのかということを理解いただけるような工夫をしたいなということと、そういう中でどのような考え方で県が優先順位を考えているのかということを示していく必要があるので、そういうことができるような工夫をしたいと考えています。
先ほど、維持管理まで入るのかという御指摘がありましたけれども、今、県としましては砂利採取と、それから御指摘のように維持管理、それから河川の改修工事という、その3つの手法で堆積土砂の撤去をやっているわけです。今回は、そのどの手法でもってそこの場所の土砂を撤去するのかということも、お示しをしたいなと考えております。御指摘の中にあります維持管理についてもということにつきましては、維持管理でやるものについてもこういう説明をもって優先順位、なぜここの土砂を撤去して皆さんの御要望のところが撤去できないのかというところの説明ができるような資料をつくっていきたい、物をつくりたいなと。ただ、一気に全県下、これを一遍にやるというのは、なかなか難しいと考えておりますので、どこかモデル地区をつくりながら、来年度試行しながらうまく皆さんに説明できるようなものを構築していく予定です。
〇堀江課長 災害が起こったときは、維持管理の通常分は年度計画でやらせていただいて、委員のお話にもちらっと出ましたが、災害のときは変動する場合がございます。だから、災害によって位置がずれたりとかそういう箇所もございますし、それから災害で急遽堆砂する分、これがまた災害対応の分も含めまして整理をさせていただかなければならないという面もあると思っておりますので、この辺を御理解をいただければと思っております。
〇森若次長 どのぐらいできたのかと言われると、公表されているものについてはできてきたといいますか、去年それからその前ぐらいから、いろいろここを供用しますよみたいな、例えば大きなところでいうと熊野尾鷲道路あたりは平成25年度にほぼでき上がるというようなところとか、あちこち予定どおり進んでいるというふうに思っています。そういう意味では随分進んだのかなというふうに私自身は思っています。
あと、みえ県民力ビジョンの中でも平成27年度までに、こういうところを供用したいなというようなイメージがありまして、例えば新名神高速道路とか東海環状自動車道も東員町のところまで頑張ろうというふうに思っています。
式年遷宮について、今公表されているところについてはほぼ用地を買えていますので、多分いけるんではないかなと、全線、平成25年度については全部いけるんではないかなというふうに思っています。
ただ、それ以降のところについては、東員町のところも用地がまだ買えていないところもあったりしますので、式年遷宮を契機にしたというふうには言っておりますけれども、この4年間のみえ県民力ビジョンの中では命を支える、地域を支えるという二つ柱になっておりまして、引き続き、ただ、式年遷宮みたいな言葉がもうちょっとつくれたらいいかなというふうには思っているんです。部長からお話もあるのかもしれないですけれども、式年遷宮でやろうというふうに前知事のときにこぶしを上げた道路については、おおむねでき上がったんじゃないかなというふうに思っています。引き続き、ほかのところもやりたいというふうに思っています。
〇土井部長 道路について、式年遷宮を契機というものの、次のフレーズは今考えています。一つ道路については防災という面とミッシングリンクの解消、例えば、紀勢線のミッシングリンク及び新名神高速道路という骨格の道路のミッシングリンク、そういうようなイメージのことを重点的に、命と地域を支えるということで今やらせていただいているということです。
それで、次のフレーズを何にと今模索しているんですが、例えば国体とか、そういうふうなのもうまく何とかならないのかなと。施設整備というか、競技場の施設の配置とかがこれから決まっていくときに、アクセス道路はどうなのとか、そういうようなことでうまく理屈づけをしたいなという思いもあります。これをこういう場で言っていいかはまた別ですけれども、そういうふうなのを今考えているということで、またお知恵をいただきたい、御支援をいただきたいと思っています。
〇日沖委員 もう一度お願いしますけれども、まず先にお聞きした河川の管理の優先順位の御理解をいただく情報提供ということですけれども、ぜひきちっと住民の方々に御理解をいただきながら、公平感を感じていただきながら進んでいくようにお願いしたいなと思います。モデル的にまずやってみるということでしたけれども、なかなか地域住民の皆さんに御理解いただく、やっぱり自分の地域の目の前にあることが誰でも第一になるんで、御理解いただくというのは難しいところもあるんだろうなと思うんです。具体的に、例えば市町に三重県全体の資料を提供して、その中で例えば四日市市なら四日市市の河川がどんな状態にあって、その四日市市の中のどの河川が、朝明川なら朝明川のこの箇所が三重県全体のこんな順位なんですというような、細かいところまで地域の方に、市町を通じてなんかどういう形になるのかわかりませんけれども、そういう全体のものを知っていただくようにするのか、どういうふうに情報が伝わっていって、地域の方にどこまで理解いただくのかということを、さっきの繰り返しになるのかわかりませんけれども、もう一度具体的な形で聞かせていただきたいなと思います。
あともう一つ、幹線道路のほうなんですけれども、もちろんそれぞれの路線の進捗状況は情報提供いただいたりする機会ごとに確かめておりますのでいいんですけれども、ちょっと質問が抽象的な形になってしまうのでお答えがなかなか定まらないこともわかります。これまで国に訴えるんでも県民に訴えるんでも、地元の中村委員もお見えでございますけれども、とにかく三重県は伊勢神宮の20年に1度の式年遷宮というものに向けて道路整備をしていくんだと意気込んでやってきたわけですから、その目標に向かってどこまでできたか、式年遷宮を契機とした目標に思うだけのことがある程度できましたとか、そういうものがないのかなと思いました。ただ勢いつけるためにそういう言葉を使ってきただけというのでは何となくしっくりきませんから、その辺、とらえ方としてどういうふうに県土整備部としては、それぞれのルートはもちろんその都度公表されるものを確認すればわかることなんで、この三重県として式年遷宮に向けて取り組んできた感触としては、全体でどんな感じを確認されておられるのかということを聞かせていただけますか。もう一度お願いします。
〇水谷次長 まず、河川の堆積土砂の関係でございますけれども、基本的には可能な限りお見せしたいと。それから、選び方についても可能な限り、地元、市町等との協議の中で決めていくようなことができればなと。実際のところ、先ほども言いましたように、撤去する手法も改修であったり維持であったり砂利採取であったりと非常に多様なやり方をやっていますし、現場での対応につきましても実際掘削することと浅いところへ押す方法とか、上の草とか木だけを刈るだけとかいろんなやり方をまぜながらやっていまして、なぜここが押すだけで取らないのかというふうなところが非常にわかりにくいということにもなっています。どういう手法でどんなやり方をするのかということも含めて、実際河川を改修するとなると11月から5月ぐらいまで、長くてもこの期間しかできません。ほか、いろんな要件でもっと短い期間の河川もあるんですけれども、半年ぐらいは場所選定に使う時間がありますので、その時間をうまく活用して市町と次の撤去時期にはどこを撤去するか、それはどんなやり方でやろうかというところを一緒に協議をしながら、できたものについては全体像をきちっと地域の方にお示しできればということで、今検討をしておるような状況です。
〇森若次長 道路なんですけれども、やはり式年遷宮を契機としたということを小さい意味でとらえると、やはり県南部の熊野市とか尾鷲市のところの事業中の箇所を何としても平成25年度にやるんだというのが一番だと思うんですけれども、それについては平成23年度も供用しましたし、今年度もまた供用しますので、そこはもうよくできたんではないかなというふうに思っています。
それから、式年遷宮関係では第二伊勢道路という志摩のほうに行く道路をやっておりますけれども、ここも黄鉄鉱が出てきたりと、いろいろありましたけれども、無事にというんですか、何とか供用できるのかなというふうに思っていて、そういう意味ではメーンのところは大変よくできたというふうに思っています。
中勢バイパスみたいなものが、実はずっと前から式年遷宮までにできるんだと、大分地元では言われていたんですけれども、実際は用地の取得がなかなか難しくて、こちらについては平成26年度のときに大部分供用しますので、そうすれば8割ぐらい中勢バイパスもできるような格好になってきます。何しろ南のほうは100点で県全体ではやっぱり早いほうがいいんですけれども、式年遷宮という意味では結構いい感じでできているんじゃないかなというふうには思っています。
〇日沖委員 何となくピンとこないところだが、終わります。
〇津田委員長 ちょっと私のほうから質問させていただきたいと思うんですが、8月1日に成果レポートに対する知事申し入れを、私のほうからさせていただきました。土砂撤去についての申し入れをさせていただきましたが、そのときに、知事のほうからスケジュール的なものを考えていきたいという答弁をいただいたんです。そういう話だとか相談というのは県土整備部のほうに上がっているというか、指示がいっていますでしょうか。
〇土井部長 今、日沖委員に御説明したスケジュールというか市町と情報をわかりやすく共有するということについて知事と相談をして、やはり知事も1対1対談で全市町からこういう要望を聞くと。そういう中で、全部できないというのは市町も御理解はいただいています。しかし、要望したものが本当に検討されているかどうかとか、そういうのもわからない中で、やはりきちんと撤去状況やスケジュールも示せるようなものをという発想で、例えばもうちょっと詳しく言うと、地図上の川に去年これだけ撤去しました、今年度はこんなぐらいですよというようなものが示せて、個票か何かに堆積状況の写真、自分ところだけじゃなくて、よその堆積状況の写真とか要望状況とかそういうような一連の資料をまとめる、最終的には何かいいものをつくりたいとは思っていますが、そういうようなものをつくって市町と協議しながら箇所を決めていきたいというイメージで今やっているということで、スケジュールもこの中の一つの項目ということで御理解いただきたいと思います。
〇津田委員長 わかりました。ほかにございませんか。
〇小林委員 大変細かいことで恐縮なんですけれども、教えていただきたいんです。先ほどから治水事業の中で土砂のしゅんせつということに関してはすごくよくわかるんですけれども、実際その河川の上流部なんかは結構その地元の方が河床低下というところの問題で、昨今のゲリラ豪雨とかで一気に流量が増えてしまうと底が沈んでいる分、横の護岸に負担がかかるんですね。決壊とかそういうようなおそれがあるという話もよく聞くんですけれども、そういうのをどうこうしてくれという要望は上がってこないんですか。少ないんですか、やっぱり。
〇水谷次長 委員言われるように、深掘れをして今護岸が危ないというようなことの具体的な要望はいただいていないとは思いますけれども、そこら辺はうちの管理の中で的確に管理していきたいと考えています。
〇小林委員 わかりました。その土砂のしゅんせつ、規模的には大きくないと思いますけれども、結構そういう河床低下で護岸の補強とか弱ってきている部分が出ているのも事実です。そういうところで今後災害があったときに、弱っている護岸の整備とか河床のその工法、これまでやっておられた工法と違うような工法で整備されたほうがいいというような、地元の企業からのいろいろ提案というか、各建設事務所にそういう提案もされているので、その辺もちょっと今後は考えていただいて、それほど大きな事業ではないかもわかりませんけれども、検討していただきたいなと思います。
〇水谷次長 土砂撤去ということを契機というか、それが引き金になったりして、皆さんから非常に河川の状況が、今どのような状況になっているんだということについての興味とか関心が地域で持たれているということも十分理解しております。少ない調査費の中ですけれども、現況をきちっと把握して、ここは実は深掘れしているんだよとか、ここは堆積しているがそんなに量的には多くないんですよ、というようなことが説明できるような取組も検討していきたいと考えております。
〇津田委員長 ほかにございますか。
〇下野委員 1点教えていただきたいと思います。
平成25年度の当初予算編成に向けての資料の8ページ、9ページなんですけれども、平成27年度末の到達目標のところに最終的にはソフト対策の充実というのが書かれておりまして、9ページの上の3行目にも進捗状況としてはソフト対策と、下の土砂の平成25年度当初予算についてもそういうことで、これ多分ソフト対策の関連だと思うんですけれども、ちょっとそこら辺のソフト対策のところ、もう少し教えていただけないでしょうか。
〇水谷次長 今も言いましたように、地域の皆さんは、非常に河川の状況、現況について興味を持っていただいておるような状況にあります。例えば河川の水位でありますとか、場合によってはカメラを設置してどのような流れ方をしているのか等の状況を皆さんにお知らせして、避難とかそういうものにつなげていくような対策を講じていきたいというのがソフト対策でございます。
〇下野委員 その水位を県民の皆様にお知らせするという感じだと、私はとらえたんです。それを知って、県民の皆様が次にどのような行動に移せばいいのか、具体的に、河川の水位は河川の水位で教えていただくのはそれは結構なことだと思います。防災対策の関連からくると津波のとかいう話になっていきまして、県民の皆様の立場からすると、その避難の体制、どういうふうに逃げるかということに対して情報共有をしていただかないと、どういうふうにすればいいのかというのが、情報がいろいろ出てきた中で、実際アクションをとるときにわかりにくいと思います。そこら辺の、ちょっとそのソフト対策というのが、もう少し県民の皆様に対して具体的にどのようにすればいいのかというところまで話を持っていっていただきたいと思いますが、その点いかがでしょうか。
〇土井部長 ソフト対策と一概に言いましても、単なる情報を出すだけでは混乱を招くというようなお話をいただき、まずどういうことをやっているかというと、これぐらいの台風が出たらこの辺までつかるよという浸水想定図、そういうようなものをまず市町にお示しするのが一つ。
それと避難判断水位、例えば避難をしてくださいとか準備をしてくださいというようなものの水位を河川ごとに決めると。それを市町にお示しして、市町に判断してもらう一つの基準にするという取組。全部が全部、河川にそういう水位が決まっていないという状況の中で、随時過去のデータとかいろいろな状況を見てその水位を決めていく。その決めていくのとあわせて現況の水位の状況をインターネットでお示しするとか、事前に準備していただくとか、状況を見ていただくとか、そういうようなことをあわせてやっていく。今言われましたように、まず市町が防災上の一つの判断をする情報をうまく提供できる。それによって減災というかハード対策だけではなくて逃げていただくことも含めた取組ができるということで、今やらせていただいています。
〇満仲課長 今部長が申しましたとおり、ソフト対策の主なものとしましては、浸水想定区域図とそれからこれも今申しましたが避難判断水位の設定がございます。さらに、水位観測所も設置をしておりますが、まずその中で浸水想定区域図というのは、その河川ごとの計画規模に応じた雨によってどこまで浸水をするかというようなことを示させていただいておりまして、これをもとに市町で洪水ハザードマップというものがつくられております。この浸水想定区域図がベースになっておりますので、それが配布されておると思いますので、まずそれで情報をとっていただいた上で避難判断水位があるところについてはその情報を参考にお逃げいただくというようなことになろうかと思います。
〇下野委員 理解しました。ぜひとも、きめ細かな提供と書いてありますので、市町のバックアップも含めてよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
〇津田委員長 ほかにございませんか。
なければ、これで県土整備部関係の分科会を終了いたします。
当局には御苦労さまでした。
〔県土整備部 退室〕
〇津田委員長 この際、防災対策部が入室するまでの間、着席のまま暫時休憩いたします。
(休 憩)
〔防災対策部及び関係部 入室〕
Ⅲ 分科会(防災対策部関係)
1 所管事項の調査
(1)平成25年度当初予算編成に向けての基本的な考え方
①当局から資料に基づき補充説明(なし)
②質問 なし
〔関係部 退室〕
〔監査委員事務局 入室〕
2 議案の審査
(1)認定第5号「平成23年度三重県一般会計歳入歳出決算」(関係分)
①当局から資料に基づき補充説明(稲垣部長)
②質疑
〇津田委員長 御質疑があればお願いいたします。
〇中村委員 防災ヘリですけれども、平成23年度は、大活躍をされたのではないかなと思うんですけれども、防災ヘリ関係の整備費で2億6500万円出ています。後で詳しく、どういうことに使われたか、どれぐらい離発着したのかどうしたのかというのを教えてほしいんです。それを資料としていただきたいんですけれども、今、わかる範囲内で具体的に概要を、防災ヘリの活動といいますか活躍の結果みたいなものがあれば教えてください。
〇田中課長 緊急運航といたしまして81件、平成23年度はございました。それから、災害の予防運航としまして169件ございました。緊急運航のうち災害応急対策活動としまして4月に11件、これは東日本大震災の支援活動でございます。それから9月に5件、これは紀伊半島大水害の活動でございます。主な活動はそういうところでございます。
〇中村委員 ちょっと確認させてください。4月に11件というのは、これは東日本ということですか、緊急要請というのは81件、それから169件というのは災害ということなんですが、これはどういうことですか。
〇田中課長 災害予防運航としましては、自隊の訓練あるいは県の訓練、市町の訓練に参加をいたしております。
〇中村委員 ということは、81件というのは緊急に実際に災害で動いたやつということで理解させてもらったらいいんですか。
〇田中課長 あるいは山岳救助とか、そういう要請に基づきまして活動した案件でございます。
〇中村委員 そうすると、81件というのは山岳の事故とかそういうのも含めて、この防災ヘリが実際に現場へ急行して動いたのは81件で、災害関係は4月が11件、9月の紀伊半島の大水害の絡みは5件動いていただいた。あと169件というのは、ふだんの市町なんかの訓練に一緒に参加をしてやられたというふうに理解させてもらってよろしいですね。はい、わかりました。
あと、後ほどそれを整理したやつと、それからヘリの管理に結構お金もかかってくるだろうというふうに思いますので、もう少し詳しい中身の資料があれば、出せる範囲内で結構ですのでお願いします。
〇稲垣部長 後ほど整理した資料を提供させていただきます。
〇中村委員 それから、今回災害関係で東日本大震災のあの様子を見て、多くの方がそれぞれ意識を高める必要があるんだとか、あるいはハードの設備をしていくべきだとか、各市町もいろんな対応をやらなきゃならないということを再確認したと思うんです。やはりここでも何度か大久保委員のほうからも話がありましたけれども、逃げる場所がないところ対策というか、結構時間がかかってくるところ、そこの辺の対応も含めて市町からの話というのは上がっていないのかどうなのか。いわゆる、三重県は半分がほとんど湾岸沿いでありますし、真後ろに山とかがあれば、狭い地域で、あればまだ可能性があるかわからないですけれども、私の地域でいったら松阪市から東大淀からずっと、明和町から東大淀のずっとおりてきたあの伊勢平野のあたりが後ろに全く何もないので、実際に津波等が来たときの逃げるところというのが学校しかないんです。ほとんど学校には各市町、外づけの階段をつけたりしていますけれども、YouTubeで今なお東日本大震災の様子が流れておりまして、また、先般私の市の防災担当の方がおみえになって、そのときの映像を流したり、そういう説明をされるんですけれども、本当に逃げるところまで時間のかかるところの対策みたいなものを、今回の事故を踏まえて担当部局はどう考えておられるのか、もう一遍聞かせてください。
〇稲垣部長 まず、お答えする前に意識の話をされましたので、まず意識から申し上げますと、確かに東日本大震災のときは三重県でも避難勧告等が出たわけですけれども、そのときも新聞なんかであらわした数字は1.27%しか逃げなかったということが言われていました。
その後、その年の秋に私どもが意識調査をしたら、「意識が高まった」と答える人が77.1%いたんです。非常に高まっているという感覚は得たんですけれども、じゃそれが行動に結びついているのかというと必ずしもそうではないという数字も出ております。そうした中で、今回台風17号がございましたけれども、そのときも確かに避難する方は実は少ないんです。ただ、自主避難が随分増えていましたもので、そうした意味で意識は確かに数字的に把握しにくいですけれども、広がっているのかなというふうには思っています。
しかしながら、今おっしゃった、じゃどこへ逃げるんだという話ですけれども、明和町長ともお会いして、まさに今委員がおっしゃったことも議論したこともあったんですけれども、とりあえず、本当に今ある学校などの高いところの整備からまず入るんだという話はされております。明和町に限らずですけれども、浸水エリアは、結構広いエリアを示しておりますので、私どもも、そこへ逃げるにも容易ではないという話も含めて、どうしたらいいんだと。逃げると言ってもなかなかそうはいかないという話がございます。
そんな中で、私ども今、伊勢市と熊野市に分けて、要は内海部と熊野灘沿岸部ということで、まさに避難の仕方というか避難できるかできないかという言い方はちょっと厳しいかもしれませんけれども、そうした観点からのモデル事業をやって、各住民にも実際加わっていただいて、その検討に入っております。でも、正直それでも容易に答えが出るわけではないんです。どこまで追求できるかわかりませんけれども、車の活用とかその辺もどんなふうにアプローチできるかというのを今検討しております。加えて、もう逃げ場が全くないということ、これは本県だけではなく、特に高知県なんかでよく議論していますけれども、本気でカプセルとかそんな議論をおります。それもあわせて私どもも真剣に、避難できない方も避難と逆説的な表現をしますけれども、そうしたことも含めて検討をして、あらゆるアプローチはかけているつもりなんです。そんなことをモデル事業で何とか一遍成果を出しながら、それをもって今度は市町の方とさらにこんな方法はどうだという議論に入っていきたいなと、そんなことを考えております。補助事業なんかでも、これも苦肉の選択なんですけれども、例えばライフジャケットも絶対要るよねとか、そんなこともとにかく安心材料として考えながら、それにも対象にしたいとかそんな観点で方策は考えているところです。パーフェクトな答えは正直ありません。ありませんが、できる限りのことはしたいということで今考えております。
〇中村委員 私も、ほとんど地元の沿岸沿いの自治会長らに、ちょっとどういう状態になっているのということを歩いて今聞いている最中なんですけれども、この間、伊勢市の防災の職員から聞かせてもらったのは、ちょうど明和町と伊勢市の間あたりに東大淀というのがあるんですよね。あそこ、全く逃げるところがないんです。ずっと平野で、来たら本当に町ごとやられてしまうというふうに思うんですけれども、あそこが一度小学校のお子さんと地元の人らで訓練されたのかな。西場議員がよく言っている大仏山という山がありますが、そこまで子どもたちで歩いて2時間ちょっとかかったと、もう少し早かったかな。あれは津波が来る時間と到達する時間、それからゆっくりと歩いていく時間をはかったら、結構集団が逃げていく時間と津波がやってくる時間の調整をするとうまくいきそうな結果が出たようなこともちらっと聞かせてもらいました。私もそのとき驚いたんですけれども、実際に現地でそういうことをやっていただいたことの積み重ねなんかもぜひ材料にしていただいて、今回、今一色のほうでそういうモデル地域をやっていただくということなんですけれども、そういった現場でいろんなことが出てきたプラス要素をうまく積み上げていただいて、あらゆる可能性を探っていただいて、ここの場でも一人も亡くなる方をつくらないという、そういうところから問題点を引っ張り出して解消していく、部長がおっしゃったような本気の対応をぜひやっていただきたいなというふうに思います。
〇稲垣部長 先ほど、住民の方という話もありましたけれども、今まで往々にして、すべてがそうだというわけではないで誤解のないように聞いてほしいんですけれども、県が机上の議論をして何か策をつくることもあったかもしれません。今回の場合は、それは絶対避けなければならない、現場がどんな対応ができるのか、現場に入り込んで住民の方の意見も聞きながらやらなければならないと思っていますもので、それについては本当に住民の方と一緒になって、避難訓練もしながらモデル事業は構築していきたいと思っております。何度も言いますが、それでもって答えだとは思っていませんもので、それをステップにして次の段階に入っていくと、そんな心構えでいきたいと思っております。
〇津田委員長 ほかにございますか。
〇粟野委員 3つお伺いします。
1ページの一番下の収入の部ですけれども、ちょっとわからないので教えていただきたいんですけれども、土地使用料、建物使用料、これは何のことなんでしょうか。まず、これが1点。
2点目、4ページの県債ですけれども、学校運営管理費充当の部分が収入済みゼロになっていますけれども、そもそも予算が1100万円で上げていただいておるんですが、なぜこれが消えてゼロになったのかということを教えてください。
最後6ページですけれども、消防費のところで9500万円上げていただいておるのですが、その中に消防団の活性化等と書いてあるんですけれども、どういうことをされたのか教えてください。
〇別所課長 1ページの建物使用料の件でございますけれども、この建物使用料は防災行政無線で中継所がございますけれども、それを貸しておりますので、それの使用料でございます。
〇辻課長 6ページの消防費の内訳でございますが、消防団活性化の事業としましては消防協会の補助金、また消防団が取り組まれるいろんな研修等あるいは訓練等に要する経費に対する補助金等でございます。
〇別所課長 4ページの学校運営管理費の充当の分について、申し訳ございませんけれども、ちょっと後で回答させていただきます。
〇粟野委員 土地と建物の使用料、よくわかりました。それと学校管理費はまた後ほど教えてください。
消防費なんですが、そもそも消防団って市町消防であると思います。わかりやすく言えば、市町が負担すべきものだと思うんです。県が負担するべきものというのもあると思うんですが、市町消防が例えばイベント企画したようなものに対して県が後ろ支えするという形で出されたのか、活性化という意味でいうと多分訓練の熟練度を上げていくとかそういったことなのかなというふうに思うんです。県が市町消防団に対してどこまでかかわっているのかというのが非常にグレーというか疑問です。その辺の線引きが多分ないと思うんですけれども、何か指針とかあれば教えていただきたいと思います。
〇後藤副部長 消防団につきましては、御指摘のとおり市町で置いているといった現状でありますけれども、やはりその研修ですとか消防団の数を増やしていくというPRについては県でも取り組んでおります。
1つ目の研修について言いますと、消防学校で消防団の皆さんの能力を向上させるといったことの教育を行っております。消防団のみならず消防職員についても、消防学校は県で置くということになっていますので、そういった教育、研修については当然市町でもやっていただいていますけれども、県も一定の役割を果たすということを考えています。
あとは、消防団の関係で消防協会という集まりがございます。消防団みんなが構成されていますけれども、それで一緒に消防団の数を増やしていこうとか、消防団がこんな活動をしているのをPRしていこうといったことについては、県も一緒になって取り組んでいっているというような形になります。
ただ、個別の装備だとか、基本的な訓練、研修については市町でやっていただくというような考え方と考えております。
〇別所課長 済みません。先ほどの学校運営管理費の関係の質問に対してですけれども、これは部長の説明にございました消防学校のつり天井の改修工事です。これを繰り越したことによりましてここに充てる予定でございました緊急防災減災事業に係る経費を充当していないということでございます。
〇粟野委員 理解いたしました。
先ほどの消防の件に関してなんですけれども、そうすると、例えば何でもいいです、県が呼びかけをして、消防学校に寄せるような事業をしましたというようなときの消防団の日当等は県が払う形になるんでしょうか。
〇辻課長 消防団員の日当につきましては、消防団員が属する各市町の負担になると考えております。
〇粟野委員 そうすると、市町消防は例えば団員さんに対して行ってよという話をして、それで行かれたらそれは市町のほうから日当なりが出てくると。県として準備するものというのは、例えば消防学校を使うための経費であったり費用であったり、PRであったりというのに限られるわけですよね。
〇辻課長 はい、そのとおりです。
〇粟野委員 わかりました。ちょっと線引きがわからなかったので。ありがとうございます。
〇津田委員長 ほかにございますか。
〇日沖委員 東日本の大震災の教訓と言っても、広域的な災害への対応力を向上させるということが本当に大事だなということを思い知らされておるわけです。例えば太平洋沿岸部で地震と津波災害が起こったら内陸部の府県とも連携とか、またお互い隣同士の連携とか、また県と市町の連携とか、県内でも被災の少なかった内陸部と被害が大きかった沿岸部との助け合いの連携とか、そういう連携を構築しておくことは本当に必要だなということを実感しております。もちろんそれを踏まえて平成24年度でも連携構築に向けて取り組んでいただいておりますし、また平成25年度への課題という観点からもいろんなところに記述もいただいておるわけですけれども、決算ということですので平成23年度を振り返って、この連携の部分についてはどれぐらいまで進んで課題としてどういうものが残っておるかというようなことを、一口で言っていただけるかどうかわかりませんけれども、その広域的な対応力の向上に対しての体制の構築という観点から、ちょっと話を聞かせてもらいたいんですけれども。
〇稲垣部長 平成23年度は、東日本大震災を踏まえて何とかしなきゃならないという状況下で紀伊半島大水害が発生して、そこで結構災害対応がなかなか正直うまくいかなかった部分が多々ありました。そんなことで県と市町の関係も、協定があって広域の応援体制は当然ながらつくらなければならないという協定はあったんですけれども、なかなかそれが実行性を伴わないものであったということの反省から、平成23年度から何とか構築しようじゃないかという声が市町からも上がってまいりました。今年度に向けてその辺の反省で、県と市町の応援協定というものをきちんと整備し直しまして、いざ災害時には人的派遣はこんなふうに行うという具体的な取り決めを実は8月に交わしたわけであります。
今後はそうした協定に関しては、人的支援から物的支援、そして今もちらっと話が出たかもしれませんけれども、広域の避難体制、そうしたものも構築すべく来年度に向けては議論を進めていこうというふうに考えています。
もう1点、防災拠点も今までは南から順次つくってまいりまして、今も北勢地域を考えておりますけれども、そのあり方もまず伊勢市などの沿岸部における広域防災拠点のあり方と、今年度整備します内陸部の伊賀市の拠点とはそのあり方も違うべきだろうと。沿岸部に津波被害が起きた場合には、後方支援体制に回れるべく備蓄のあり方も考えるべきではないかという議論も、今回防災拠点の見直しという中で委員会をつくって議論を進めているところでありまして、その答えが明確なものが出るかどうかというのは、まだ議論過程で検討中ではありますけれども、そんな議論を進めています。
また、応援体制で、今度は救助機関が来るということに関しましても、その受け皿というか体制をつくるためにも、これ県土整備部が中心になりますけれども、まず高速道路の整備から入って道路啓開についても県土整備部は新しい体制をつくろうとされています。今申し上げた拠点とこれがセットになって、救助機関も入りやすい状況をハード的にも整備したいと。そんなことで、今年度から進めております。そんなところが、今思いついて言える部分かと思います。
〇日沖委員 ありがとうございました。
今述べていただきましたことは確認させていただきますけれども、それと、ほかの府県との助け合いの協定、連携とかいうそういう部分については、平成23年度ではどんな成果がありましたか。
〇稲垣部長 これも結構混乱があって、どこの県も、これはまずいぞ、この状態ではというのが見えてきたのが平成23年度でした。平成24年度は、それを整備すべく、本県の場合、中部圏と近畿圏に属しておりますものですから、中部圏のほうも近畿圏のほうも今回それを整備して応受援体制を明記した協定を交わすことになっております。
全国知事会については、ちょっと議論がまだ続いておるという、そういう状況です。
〇日沖委員 もう少し、今後の見通しも含めて、今の他府県との話を聞かせてください。
〇河合次長 他府県との協定ですけれども、全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定がございますが、これにつきましては今回いろいろな規定の改正があって検討もされて、今までの広域応援の要請がなくても、いわゆるプッシュ型ということで、その必要性があると判断される場合は広域応援を実施する規定を新設します。これにつきましては今年5月18日に全国知事会議の後、この協定の調印がなされております。
それから、中部9県1市災害時等の応援に関する協定がございまして、これについても先ほど言いました主たる応援県、ここの県はどこの県が応援するとか、そういうものを決めまして、8月開催の中部圏知事会議において意見なしということで、その前の担当者会議でやっておりますので、この8月開催の中部圏知事会議において報告をして了承されたという形をとっています。
それからあともう一つ代表的なものは、近畿にも属しておりますので近畿2府7県、これについても危機発生時の相互応援に関する基本協定があったんですけれども、これにつきましては先ほどの観点で見直しが行われまして、関西広域連合との絡みもございまして、今度新協定に基づきまして連絡会議の設置をするなど、この新協定につきましてもちょっと日にちはっきり覚えていなくて申し訳ないですけれども、この10月下旬に開催されました近畿ブロック知事会議、ここにおいて了承されております。
あと、全国の都道府県における災害時等の広域応援に関する協定、それから中部9県1市の災害時等の応援に関する協定、それから近畿2府7県の応援時に関する協定、代表的なものだけ紹介させていただきました。
〇稲垣部長 1点だけ、補足させてください。
全国知事会のほうの動き、協定と言いましたけれども、まだペンディングの部分があると、私申しましたけれども、実はこれが一番東日本大震災のときも大きかったですけれども、都道府県が例えばカウンターパートでいくと。じゃ市町は別のところへいくという発想もありまして、県と市町が必ずしも一致していなかった動きをしていた経緯があります。その辺を全国市町会との関係もありまして、まだ整理しなきゃならないとして残っている部分の大きな部分であります。
〇日沖委員 ありがとうございました。終わります。
〇津田委員長 ほかにございますか。なければ、これで認定議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 認定第5号 挙手(全員) 認定
〇津田委員長 以上で、防災対策部関係の分科会を終了いたします。
当局には御苦労さまでございました。
〔防災対策部、監査委員事務局 退室〕
3 委員間討議
なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会委員長
津田 健児