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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成24年10月3日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

平成24年10月3日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録 

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健康福祉病院常任委員会

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日         平成24年10月3日(水) 自 午前10時0分~至 午後4時31分

会  議  室         501委員会室

出席委員             8名

                            委  員  長      杉本 熊野

                            副委員長      中村 欣一郎

                            委       員   田中 智也

                            委       員   津村   衛

                            委       員   中川 康洋

                            委       員   三谷 哲央

                            委       員   岩田 隆嘉

                            委       員   西場 信行

欠席委員             なし

出席説明員 

            [健康福祉部]

                            部  長                                          北岡 寛之

                            医療対策局長                                  細野   浩

                            子ども・家庭局長                              鳥井 隆男

                            副部長                                           西城 昭二

                            次長(健康・安全担当)                    永田 克行

                            次長(福祉政策担当)                      青木 正晴

                            次長(医療対策局)兼医療企画課長 中川   博

                            医療政策総括監兼次長                    森岡 久尚

                            次長(子ども・家庭局)                       亀井 敬子

                            健康福祉総務課長                           日沖 正人

                            福祉監査課長                                  冨山 誠一

                            食品安全課長                                  西中 隆道

                            薬務感染症対策課長                      増田 直樹

                            地域福祉国保課長                           山岡 勝志

                            長寿介護課長                                  明石 典男

                            障がい福祉課長                               西村 昭彦

                            地域医療推進課長                           井戸畑 真之

                            健康づくり課長                                 黒田 和博

                            子どもの育ち推進課長                      三輪 仁巳

                            子育て支援課長                               田中 規倫

                                                                                          その他関係職員

委員会書記

                            議   事   課     副課長   中山 恵里子

                            企画法務課    主   幹    池田 和也

傍聴議員             なし

県政記者クラブ    2名

傍  聴  者           4名

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(健康福祉部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第1号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第3号)」の関係分

  (2)議案第9号「三重県国民健康保険調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例案」

 2 所管事項の調査

   三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告について

Ⅱ 常任委員会(健康福祉関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第4号「三重県食品衛生検査施設の設備及び職員の配置に関する基準を定める条例案」

  (2)議案第7号「三重県ユニバーサルデザインのまちづくり推進条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第8号「三重県立草の実リハビリテーションセンター条例等の一部を改正する条例案」

 2 請願の審査

  (1) 請願第21号「軽度・中等度難聴児補聴器助成制度の拡充を求めることについて」

  (2) 請願第22号「県民すべてに必要なワクチンを公費助成で接種を行うことと定期接種化することについて」

  (3) 請願第23号「妊婦健診の公費助成の継続について」

 3 所管事項の調査                       

  (1)「『平成24年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について

  (2)社会福祉施設の施設基準等に関する条例の制定について

  (3)平成23年度指導監査の結果等について

  (4)障害者総合支援法について

  (5)三重県保健医療計画(第5次改訂)について

  (6)看護職員の離職・定着に関する調査の分析結果について

  (7)医師確保対策について

  (8)次期三重の健康づくり総合計画について

  (9)平成23年度の三重県の子ども施策に関する報告書について

  (10)予期せぬ妊娠「妊娠レスキューダイヤル」電話相談について

  (11)乳児院入所措置中児童の一時外泊中における死亡事例への対応について

  (12)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

  (13)各種審議会等の審議状況の報告について

  (14)こども心身発達医療センター(仮称)の整備について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣告〕

 

Ⅰ 分科会(健康福祉部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第1号「平成24年度三重県一般会計補正予算(第3号)」の関係分

  (2)議案第9号「三重県国民健康保険調整交付金の交付に関する条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(北岡部長)

    ②質疑

〇杉本委員長 御質疑があればお願いいたします。

〇西場委員 今の30万円を超えるものを全部に拡大するというところの意味合いを、もう少し詳しく説明してください。

〇北岡部長 先ほど申し上げましたように、現在の保険財政共同安定化事業というのは、1人1カ月30万円を超える医療費について、各市町から連合会に拠出金を出しておりまして、連合会から各市町に実際に発生した医療費に応じた交付金を出すという制度になっているんですが、県は相対的に医療費が低いために拠出超過となる市町に対してその拠出超過額の一部を支援するというようなものなんです。
 今は30万円を超える医療費が対象となっているんですが、今度平成27年度からは、全医療費にまで事業対象が拡大されることになりますので、拠出超過の市町においてはその超過額がさらに増えることから、それに伴って県の支援も大きくなってくるわけです。わかりにくいですかね。

〇青木次長 部長の説明を補足させていただきます。
 これまでは30万円を超える高額の医療費を対象にして共同安定化事業を行っておりましたけれども、今度はその30万円の額を引き下げまして、すべての医療費について一定の額を国民健康保険団体連合会の方にプールしまして、各市町で実際に要した医療費に応じて配分して払ってもらおうという仕組みでございます。したがって、共同負担するパイを大きくして国民健康保険の財政を安定化させようというような仕組みでございます。

〇三谷委員 国民健康保険の構造的課題による地域格差の縮小ということなんですが、これ1%から3%に増やすことによって、現在どのような格差があって、それがどのくらい格差の縮小が可能になるのか、それをちょっと教えてもらえますか。

〇青木次長 国民健康保険の構造的課題の地域格差の縮小ということで、現在のところ調整交付金の総額というものは70億円ございます。そのうち地域特別調整交付金、これは16億円ほどございまして、そのうち国民健康保険の構造的課題に係る地域格差の縮小で12億円使ってございます。これにつきましては、例えば高齢者が多い地域とか低所得者が多い地域がございますので、それに配慮して調整交付金を交付するということにしてございます。
 したがって、それ以外には先ほど申し上げました高額医療費保険財政共同安定化事業に係る保険者負担額の支援ということで、これは8000万円、それから、その他国保財政の安定化のために必要な取り組み等に3.3億円使っておりまして、合計で16億円の地域特別交付金に使ったので、残りの53億円につきましては、これは普通調整交付金としまして定率で6%で配分しておると、そういうふうな内訳になってございます。

〇三谷委員 その内訳という70億円というのは3%に増やしたときの金額の話なんですか。

〇青木次長 これは平成23年度における額でございます。

〇三谷委員 だから3%に増やすと、これはどうなるわけですか。70億円、16億円、12億円という話は。

〇青木次長 特別調整交付金、1%が大体10億円でございますので、20億円が上乗せされるということでございます。したがって、その上乗せされる20億円につきましては、この地域特別調整交付金、現行16億円でございますけれども、これに20億円オンして36億円ぐらいになると。
 ただ年々、医療費の総額というのは増額しておりますので、若干平成24年度からの額は増えるということになります。

〇三谷委員 そうすると、今、国保財政の格差は、各市町ごとに相当大きいのがあるんだろうと思うんですが、これが今の現状の格差はどうなっていて、これが16億円が36億円に変わることによって、どう縮小するんですか。

〇青木次長 先ほど申し上げました財政共同安定化事業によりまして拠出を各市町村からしてもらうわけなんですけれども、それが全医療費になってしまいますと、実際に拠出した額よりも交付金が少ない市町が出てまいります、パイを大きくした場合。だから、現状よりも負担が増える市町についてはなかなか気の毒になる面がございますので、その分については、市町から持ち出す分が多くなる部分を助けましょうということで、調整交付金をその市町に交付するというような仕組みで使いたいというふうに考えてございます。

〇三谷委員 ですから、今ある格差がどれだけ縮むんですかということなんです。

〇山岡課長 個々の市町ごとの格差はこれでもってどれくらいかというのは、なかなか一概に言えないと思うんですけれども、例えば平成23年度、この調整交付金で地域格差の縮小の実績として12億円配分したんですが、今度調整交付金の地域特別調整交付金が2%増えますと、24年度で今仮に推計すると、12億円であった23年度のこの格差の縮小に使った部分が30億円ぐらいになろうかと試算しておりますので、かなりその増額の分で格差は縮小、埋められるんでないかと思っております。

〇三谷委員 後で資料で結構なんですが、今現実に具体的に各市町ごとにどのような格差があって、これを1%、3%に増やすことによって、その格差が具体的にどれだけ縮むのか、その説明がつくような資料をいただきたいと思います。

〇北岡部長 はい、わかりました。

〇杉本委員長 他に御質疑があればお願いいたします。
 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議     な し

    ④討論         な し

    ⑤採決         議案第1号   挙手(全員)   可決

                                    議案第9号   挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告について

    ①当局から資料に基づき補充説明(西城副部長)

    ②質問

〇杉本委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いをいたします。

〇田中委員 補助金等の見直し状況の53ページの番号3のがん検診受診率向上モデル事業補助金なんですけれども、見直し結果として廃止ということになっているんですけれども、理由として、平成23年度1年度限りのモデル事業としておりということで、そういう事情であれば仕方ないのかなと思いつつも、予定どおり終了したことから廃止したということになっていまして……53ページです。

〇西城副部長 委員長、済みません。資料を最初にお送りしたものに欠落がございまして、新しいものをお送りさせいただいております。田中委員おっしゃっているのは69ページになります。

〇田中委員 69ページのがん検診受診率向上モデル事業の補助金なんですけれども、予定どおり終了したことから廃止したというふうに記載していただいているんですけれども、期間としては予定どおりなのかもわからないんですけれども、内容が内容だけに、その中身どうであったかということで、これにかわるものについての現時点でのお考えというのがあればお聞かせいただきたいんですが。

〇黒田課長 このモデル事業につきましては、予定どおりこの1年間で終了させていただいています。ただ、平成24年度に新たにモデル事業を踏まえて、できれば、これはまた予算議論はありますけれども、全市町で先進的な事例を取り入れた事業をやりたいということで、既に平成24年度、9の市町で実施しております。それでまた25年度以降も予算議論していただきますけれども、ほかの市町でも取り組みを進めていきたいというふうに今考えています。
 それで、平成23年度のモデル事業のやっていただいた効果がどの程度なのかということについては、まだ今ちょっと市町と一緒に少し勉強会をしましょうということになっておりまして、まだ具体的には検討に入っていませんけれども、この10月にも来年度の予算に向けての話もございますので、検討していきたいというふうに考えております。

〇田中委員 具体的にどういう検診をこの補助金でやられたかということについて、教えていただいてもいいですか。

〇黒田課長 例えば乳がんとか、そういった検診がなかなか進まないという状況がございますので、あるところでは、個別にピンク色をした少し目立つような封筒へ入れて検診の御案内を出したりとか、あとはラブレター作戦というふうに名づけて、子どもさんからお父さんに検診を受けてくださいみたいな、そういう手紙を添えたりとか、そういうちょっとユニークな取組をしております。どの程度そのことをやって、検診率がアップしたかということについては、もう少し検討する必要があります。
 そういったことを踏まえて、平成24年度も少しやっていますし、25年度以降も効果のあるものについて、県のほうから市町のほうに、実際こういうことをしたから効果があったということで少し働きかけて、事業のほうを実施していきたいというふうに思っております。

〇田中委員 じゃ今年度はもう既に9市町でまたモデル的にやっているということなんですけれども、平成23年度は何市町だったんですか。

〇黒田課長 済みません、今ちょっと手元にございませんけれども、市町の数としては一桁の数だったというふうに思います。

〇西城副部長 平成23年度は7市町に対して実施しております。

〇田中委員 その内訳を教えていただいていいですか。7市町と9市町の。後でも結構ですけれども。

〇西城副部長 手元に平成24年度の9市町の資料があるんですが、四日市市、伊賀市、名張市、志摩市、尾鷲市、熊野市、玉城町、紀北町、紀宝町、この9つでございます。
 23年度はまた後ほどお届けいたします。

〇田中委員 ありがとうございました。このあたりはしっかり取り組んでいただきたいところなので、内容についても、また何かいろいろ調査をするときにまた意見も言わせていただければなと思います。

〇西城副部長 たびたびごめんなさい。平成23年度の市町でございますけれども、松阪市、桑名市、名張市、熊野市、菰野町、玉城町、紀宝町、以上でございます。

〇田中委員 了解しました。
 以上です。

〇杉本委員長 ほかに御質問があれば。

〇中川委員 ここで聞くのもどうかという気がするんですが、名目が出ておるので。
 1つは、ワクチン、子宮頸がん予防ワクチン、それからヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの事業ですが、これは今補助金でやっておりますが、国のほうは定期接種化するという議論もありますけれども、今後どうなっていくかという状況をわかる範囲でお教えいただきたいというのが1つと、それから妊婦健康診査の14回の交付金に関しても、今後もいわゆる交付金という形でいくのか、どういう形になるのか、今の動向をお教え願えればと思うのが1つと、それと安心こども基金、これは継続でずっと基金として来ているというふうに認識しておるんですが、これも国のほうではどういう形になりそうなのか、わかる範囲でお教えください。

〇北岡部長 まず、ヒブ等の3種類のワクチンの状況でございますが、国のほうでは、来年度以降も安定的に接種できるように財源の確保及び定期接種化のための改正法案の国会提出を目指しているという情報は入ってきております。

〇田中課長 妊婦健診の基金と安心こども基金についてのお尋ねですが、来年度以降の国の方針というのは、まだ明らかになっていないところですけれども、県としては、国のほうに基金の延長ということで要望していきたいというふうに考えております。
 また、特に安心こども基金につきましては、さっきの子ども・子育て3法案の国会での附帯決議等においても、安心こども基金等を活用して施行までの間、しっかりとやっていくようにというような附帯決議が付されていることは承知しているところですので、県としては、引き続き国のほうに要望していきたいというふうに考えております。

〇中川委員 そうすると、今紹介していただいたやつに関しては、県としてもやはり必要性が非常に高いと。だからどういう形かというのは、今後国の議論を見据えなければいかんわけですが、継続的にお願いをしていきたいという強い姿勢を持っているということでいいのかな。そこを確認させてください。

〇北岡部長 ワクチンに関しては、県としてもそういった形で国にも要望しておりますし、そういった対応をされるように今後ともお願いしていきたいと考えています。

〇鳥井局長 妊婦の健診の基金と安心こども基金については、田中が説明したとおり、県のほうも春の要望もさせていただきましたし、引き続き国に対して強く要望させていただきたいと思っています。

〇中川委員 ありがとうございました。国の枠組みが今後どうなっていくかという問題は少し議論としてあるわけですけれども、どうなっていこうが、やはり県としてはしっかりと要望していって、ワクチンに関しては定期接種化にいくとか、また妊婦とか安心こども基金も、やはり安定的に継続されていくようにという方向で、ぜひとも要望を願えればと思います。
 やはりこのあたり、命を守る、さらには子育て支援というところの根幹の財源になるという部分が私自身の思いとしてはありますので、その部分を確認させていただきました。
 以上です。

〇杉本委員長 他に御質問をお願いします。

                〔「なし」の声あり〕

〇杉本委員長 ほかになければ、これで健康福祉部関係の分科会を終了いたします。

Ⅱ 常任委員会(健康福祉関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第4号「三重県食品衛生検査施設の設備及び職員の配置に関する基準を定める条例案」

  (2)議案第7号「三重県ユニバーサルデザインのまちづくり推進条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第8号「三重県立草の実リハビリテーションセンター条例等の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(北岡部長)

    ②質疑

〇杉本委員長 それでは、御質疑があればお願いをいたします。

〇西場委員 改正条例に議員や非常勤職員の公務災害補償に関する条例というのが入っておるのはどういう関係ですか。

〇北岡部長 これは、その条例の中にこの改正となった法律の名前が引用されているということで、今回それに伴って改正するということでございます。

〇西場委員 結構です。ちょっとよく中身がわかりませんけれども、関係する部分があるんですね。

〇北岡部長 その法律の名前が引用されているか、あるいは今回の法改正によって条項ずれが起こるとか、そういったものについて、あわせて一括して改正しようということでございます。

〇西場委員 そんな大きな疑問ではないんですが、なぜ非常勤職員だけになって、ほかの関係はないのかなというところが気になりました。

〇西村課長 障害者自立支援法がこのたび障害者総合支援法というふうに、略称ですけれども、変わることによりまして、その条例の中で使用されている障害者自立支援法という名称を障害者総合支援法というものに置きかえるというふうなものが主な内容でございます。

〇西場委員 結構です。

〇杉本委員長 他に御質疑はありませんか。

〇三谷委員 ちょっと1点だけ教えてもらいたいんですが、先ほどお話のありましたユニバーサルデザインのまちづくりの推進条例の一部改正の話なんですが、特定道路の指定は生活関連経路のうち多数の高齢者、障害者等の徒歩での移動がある区間ということなんですが、これはどのくらいあれば指定の対象になってくるんですか。非常にあいまいなんですが。

〇西城副部長 済みません、ちょっとそこの基準まで承知しておりませんので、また後ほど御説明にあがらせていただきます。

〇三谷委員 結構です。

〇杉本委員長 他に御質疑はありませんか。

〇岩田委員 この食品衛生の関係で教えてください。
 今、食品衛生検査施設というのは、先ほど県では保健環境衛生所ですか、というのを聞かされたんですけれども、ほかにもあるんですか。あるとすれば何カ所ぐらいあるんですか。

〇永田次長 三重県で指定しておるのは三重県保健環境研究所、1カ所でございます。

〇岩田委員 そこ1カ所だけの施設の整備をするだけ、あるいはそこに付随する職員を増強するなり配置をするということだけですか。

〇永田次長 この三重県保健環境研究所、1カ所だけが対象になりまして、今まではその下の法施行令等で定めておったものを、今回、条例のほうで施設基準等について定めなさいというふうに基準が変わってまいりましたので、新たに条例を制定させていただいたということでございます。現状の施設等については何ら変更はないんですけれども、法規の整備だけ国のほうの基準から県独自の基準のほうにおりてきたという御理解をいただければと思います。

〇岩田委員 それでは、これはもちろん来年度からですけれども、予算的な措置は以前とは変わらないということですか。

〇永田次長 特に変更については考えておりません。

〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇杉本委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議     なし

    ④討論         なし

    ⑤採決         議案第4号   挙手(全員)   可決

                      議案第7号   挙手(全員)   可決

                      議案第8号   挙手(全員)   可決

 2 請願の審査

  (1) 請願第21号「軽度・中等度難聴児補聴器助成制度の拡充を求めることについて」

    ① 当局から資料に基づき補充説明(鳥井局長)

〇鳥井局長 請願第21号について、三重県の現状と今後の考え方について御説明をさせていただきます。この難聴児については早期の補聴器の装着によって、発語能力、言語の理解力あるいは表現力の発達が促進されると考えております。そうすることによって、学校生活や社会生活を円滑に送ることができると考えております。そうしたことから、三重県におきましては、公的助成のない、軽度・中等度の難聴児について平成18年度から県単独事業として補聴器助成制度というのを創設させていただいております。
 その創設については、1回限り補聴器の購入について助成するというものでございまして、今回の請願では、それの助成回数あるいは年齢の引き上げを承ったわけでございますけれども、そこで、本年2月に全国的な調査がございまして、それを見てますと、補聴器購入に対して何らかの助成をおこなっている都道府県が8府県でございます。そのうち、18歳未満を対象として複数回の助成をしているというのが4県だけでございました。
 こうしたこと、また、大変厳しい財政情勢の中で、何を予算化していくのかということも考えますと、様々な支援を要する方々とのバランスということも慎重に配慮する必要があると考えております。今後、関係者の御意見も踏まえながら検討をおこなっていきたいと考えております。

    ②質問

〇杉本委員長 御質問があればお願いします。

〇中川委員 平成18年度から県単でやっているということですが、大体年間の額は今どれぐらいになっているのかというところをお教えください。

〇鳥井局長 平成18年度から23年度までのおよその申請者の方は、13人から5人ぐらいでございました。予算額も60万円から20万円ぐらいという実績でございます。

〇中川委員 これちょっと数字が出ないかもしれませんが、それを例えば今回の要望のように、4県だけやっているということで18歳未満まで、かつ複数回とした場合、なかなか想定しづらいかもしれないけれども、どれぐらいになってくるのかというような計算等されたことございますか。数字があればお教えください。例えば何倍ぐらいになりそうだとか。

〇亀井次長 今18歳未満まで、それから回数を制限なしというふうにした場合、今局長のほうから説明させていただいた額の大体倍程度になろうかと思います。金額的には50万円から100万円ぐらいというところでございます。

〇中川委員 公費で県単で何にどうつけていくかという問題というのは当然どの制度にもあるわけですけれども、財政厳しい中という前書きで、20万円から60万円が50万円から100万円になるというのを財政が厳しい中という理由で果たして言っていいのかどうかという問題があるんですが、そこどう考えますか。

〇鳥井局長 非常に金額的には、おっしゃるように少額の部分であるかもわからないんですけれども、やはりどこに支援をしていくかというのは、全体を見て今後検討させていただきたいというふうに思っております。

〇中川委員 ということは、財政厳しい中、予算がないからという理由ではなく、やはりほかの部分との制度の公平性というと、ちょっと言い方が過ぎるかな。いわゆるバランスというのか、そういった部分からもう少し時間をいただきたいというような判断ということですかね。お金がないから、20万円を50万円にできないから、60万円を100万円にできないから無理ですということではないということですね。

〇鳥井局長 バランスという委員のお話ございましたけれども、それも大きな要素でございますけれども、選択と集中ということだと思うんですけれども、何を優先的にしていくかというのは、バランスとともに予算の配分ということもございますので、その中で検討させていただきたいというふうに思います。

〇中川委員 今すぐ結論を出せというところまでは言いませんが、本当は言いたいんですけど、今の額やったら。やはり私はできない問題ではないと思うし、現状やっておるのは8府県で、18歳未満、複数回が4県だけと、局長のこの「だけ」というところが、これぐらい少ないので、もうちょっと三重県も様子見るわという雰囲気を感じるわけやけれども、私は、その保護者から見たらそういう問題ではないというふうに思うので、185万県民がいて、これだけの数やから、まあいいじゃないというものでもないから、やはり関係機関とよく協議をしていただいて、御判断をいただくものかなというふうに感じます。

〇鳥井局長 補助の話だけではなくて、今その助成以外にも児童相談センターにおいて、聞こえの相談とか早期療育につなげる取組などをさせていただいておりますので、その辺の支援も含めて総合的に考えさせていただきたいというふうに思います。

〇杉本委員長 他に御質問はありませんか。

〇三谷委員 今の中川委員の関連なんですが、選択と集中でということをおっしゃっていましたけれども、子ども・家庭局の選択と集中の基準というのは、どうも一番弱いところにしわ寄せをしていくような、そんな感じがしてしようがないんです。本会議で彦坂議員が小規模の切り捨てについてかなり厳しくお話をされましたけれども、結局あれとこれとも同じところにつながってくるんではないかなという感じがして、これは鳥井局長の個性の話なのか、それとも全体の基準の話なのかよくわかりませんが、子ども・家庭局の中で、こういう事業の選択と集中をする場合の基準というかスタンダードはどこに置いておられるんですか。

〇鳥井局長 今から予算議論をさせていただくということで、県の内部でも、子ども・家庭局の内部でもそういうことでございますので、現在のところ、どこに基準を置くかという御質問でございますけれども、やはり支援をしなければいけないところというのは念頭に置いて判断をさせていただかなければいけないというふうには思ってはございます。
 ただ、したくてもできない部分という部分が出てくる可能性もございますので、そのへんのところは十分当事者の方の御意見も聞きながら判断をするということが大切ではないかというふうに思っております。

〇三谷委員 総合的に判断をしていかなければいかんというのはよくわかるんですが、やはり子ども・家庭局なんていうところは、一番弱い人のところに基準を置いて、そこからすべての考えを積み上げていくということでなければ、そこが崩れてしまうと、やはり放課後児童クラブでも大きいところはいいけれどもという議論になってくるんじゃないかなと、こう思うんですが、そのあたりのところの鳥井局長の基本的な考えの形とか決意だけ聞かせてもらえますか。

〇鳥井局長 弱いところの方に、やはり当事者の方の御意見をしっかり聞くということが、私どもはまず一番大事ではないかというふうに考えております。放課後児童クラブについても、本会議のほうで答弁させていただきましたけれども、なかなか今すぐそれができるというふうにお答えしづらい部分もございますけれども、何らかの方法で支援ができないかというふうな、いろいろな方法を探っていくということは、今局内でもさせていただいておるところでございます。

〇三谷委員 ここで放課後児童クラブの議論をしようとは思っていませんけれども、今非常に前向きなことをおっしゃっていただいたので、それはひとつ期待を持ちながら終わらせてもらいます。

〇杉本委員長 他に御質問があればお願いします。

〇中川委員 やはりもうやめておこうかと思ったけれども、ちょっと止まらなかった。子ども・家庭局の平成23年度の決算がもうできていると思うんやけど、不用額はどれぐらいあるの。22年度でもいいです。

〇西城副部長 ちょっと手元に数字を用意しておりません。申し訳ありません。

〇中川委員 毎年大体どれぐらい出るの。

〇西城副部長 具体的な数字まで覚えておりませんけれども、部全体としては、かなり多額の不用額が出るのは事実でございます。

〇中川委員 職員が英知を結集して積み上げた予算で、不用額が相当額出ておって、それでこの50万円から100万円がなかなか難しいというのは、やはりこういう要望が出てきている以上、そう簡単に無視するものではないなと思うし、それと局長、前におっしゃった耳のきこえの相談の部分でいろいろな対策を打っているという、それはそれとして、やはり回復するなり、治療訓練という部分で大事なんだけれども、その結果としてあるのがここだと私は思うわけですよ。
 だから、それは余り一緒にしてもらう議論でもないなというふうに少し感じたので、やはりここは、放課後児童クラブの10人以下までも含めて全部一緒に考えるとなると、ちょっと予算が高くなってくるけど、私はここだけ切り取って、やはり関係機関とよく御協議いただきたいなというふうに思いますね。

〇杉本委員長 ほかに御質問があればお願いいたします。
 ありませんか。

    ③委員間討議     なし

    ④討論         なし

    ⑤採決         請願第21号   挙手(全員)   採択

〇杉本委員長 ただいま採択した請願第21号については、執行機関に送付し、その処理の経過と結果の報告を請求いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

                〔「異議なし」の声あり〕

 異議なしと認め、そのように決定いたします。

  (2)請願第22号「県民すべてに必要なワクチンを公費助成で接種を行うことと定期接種化することについて」

    ①当局意見陳述なし

    ②質問

〇杉本委員長 御質問があればお願いいたします。

〇中川委員 補助金のところで子宮頸がん予防ワクチンとかヒブワクチンとかは聞いてしまったので、もうそこは聞かないんですが、それ以外のワクチンで、例えば成人用肺炎球菌ワクチンは市町単独で既に補助事業をしているところは県内でも幾つか出てきておって、非常に需要があるというふうに聞いています。それとロタウイルスワクチン、これなんかは県内では名張市、また名古屋市も始めたのか始めるのか報道があったように聞いておるわけですけれども、これはなかなかまだ国の公費助成の枠にはなっていかないのかなというふうに思うわけですが、県として、この辺のいわゆる要望があるところに対して、考えがあればお教えください。

〇北岡部長 国のほうでは、先ほどもちょっと御説明しましたけれども、国の方では、今回挙がっております8つのワクチンにつきまして、そのうちの3つにつきましては公費助成ということで継続ということなんですが、あと残りの5つのうちの4つにつきましては、おたふく風邪、水痘、成人用の肺炎球菌ワクチン、それからB型肝炎ワクチンと、これにつきましては、財源の確保と定期接種化に向けた検討を行っていると。ロタについては、もう一つ別で、定期接種化の対象とするかを検討していると。それぞれ国の対応が若干異なります。ただそれぞれにつきまして、やはり定期接種化なり財源の措置というのは必要だと考えておりますので、先ほど申し上げましたように、県としましてもそれぞれ温度差はありますけれども、そういった方向で国に要望していきたいと考えております。

〇中川委員 国への要望は姿勢としてわかりました。その方向で国が予算化とか定期接種化をすれば、また問題はいいんだけれども、どういう状況になっていくかというのが見えない中で、既に特に成人用肺炎球菌ワクチンなんかは市町単独でやっているところが県内でも相当数出てきているわけですが、そこに対して、国ができればいいんだけれども、そうならない場合、県として補助なり枠を考えるかどうかというところに関しての議論はされているのかどうか、確認させてください。

〇北岡部長 現時点では、そういった検討を行っているという状況ではございません。

〇中川委員 今後、国の検討の推移を見ていかなければいかんわけですけれども、場合によっては県としても考えるというところも含めて、今後やはり命を守るこのワクチン行政というのか、制度については充実をさせていっていただきたいというふうに思います。これは要望です。

〇杉本委員長 ほかに御質問はありませんか。

    ③委員間討議     なし

    ④討論         なし

    ⑤採決         請願第22号   挙手(全員)   採択

    ⑥請願第22号「県民すべてに必要なワクチンを公費助成で接種を行うことと定期接種化することについて」にかかる意見書案について

     ア 意見書案の取り扱い及び審査について

〇杉本委員長 ただいま採択すべきものと決しました請願第22号に係る意見書案についての取り扱いはいかがいたしましょうか。

                〔「委員長のほうでお願いします」の声あり〕

〇杉本委員長 委員長のほうでというお声をいただきましたので、私のほうから意見書の素案をお示ししたいと存じます。

                (書記朗読)

〇杉本委員長 それでは、この案で御検討をお願いいたします。
 なお、この意見書につきましては、委員会提出の議案として委員長名をもって提出いたしたいと存じますので、あわせて御検討をお願いいたします。
 いかがでしょうか。

                〔「結構です」の声あり〕

     イ 採決

     「予防接種制度の充実を求める意見書案」を本常任委員会提出の議案として会議規則第11条第2項により委員長名をもって提出することについて

          挙手(全員)   可決

  (3)請願第23号「妊婦健診の公費助成の継続について」

    ①当局意見陳述   なし

    ②質問         なし

    ③委員間討議     なし

    ④討論         なし

    ⑤採決         請願第23号   挙手(全員)   採択

     ア 意見書案の取り扱い及び審査について

〇杉本委員長 それでは、ただいま採択すべきものと決しました請願第23号に係る意見書案についての取り扱いはいかがいたしましょうか。

                〔「委員長のほうで」の声あり〕

〇杉本委員長 委員長のほうでというお声をいただきましたので、私のほうから意見書の素案をお示ししたいと存じます。

                (書記朗読)

〇杉本委員長 それでは、この案で御検討をお願いいたします。
 なお、この意見書につきましては、委員会提出の議案として委員長名をもって提出いたしたいと存じますので、あわせて御検討をお願いいたします。
 いかがでしょうか。

                〔「結構です」の声あり〕

     イ 採決

      「妊婦健康診査に係る財政支援の継続を求める意見書案」を本常任委員会提出の議案として会議規則第11第2項により委員長名をもって提出することについて

           挙手(全員)   可決

 3 所管事項の調査

  (1)「『平成24年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について

    ①当局から資料に基づき補充説明(北岡部長、細野局長、鳥井局長)

    ②質問

〇杉本委員長 御意見等がありましたら、お願いをいたします。

〇津村委員 済みません、11ページのメンタルパートナーのことについてちょっとお伺いしたいと思います。委員会からの意見に対しての回答の中で、いわゆるメンタルパートナーを養成した後のフォローについて回答をいただいているんですが、一部の保健福祉事務所ではフォローしているというような形で書かれています。一部というのはどこなのかということを1点と、もう一つは、今後は地域で開催されるメンタルパートナー研修会、講演会等への参加促進などに取り組んでいきますというのは、読んでいますと、どうしてもメンタルパートナーを養成するだけで終わって、後のことについては県として積極的にかかわる気が余りないのかなというふうに受け取ってしまうんですが、そのあたりについてお考えをお聞かせください。

〇黒田課長 一部の保健福祉事務所というのは2カ所、鈴鹿と、申し訳ございません、もう1カ所だったと思うんですけれども、2カ所でこういう取り組みをしているということを把握させていただきました。
 それと、委員御指摘の養成しっ放しということなんですけれども、ここにつきましては、メンタルパートナーを養成する方を、その前の段階で養成しておりますので、その方たちには一応フォローアップの研修とか、そういったところをしっかりやっております。
 1つは数を増やしていきたいということもございまして、今現時点というか、今後もそうなるかとは思うんですけれども、メンタルパートナーにつきましては、様々な基金を使って各保健所を中心にして研修等をしておりますので、なるべくその方たちに、企業とか団体に所属しておりますので、そこを通じて、再度研修を受講していただくという働きかけをしていきたいというふうに思っております。

〇津村委員 先ほどおっしゃいました2カ所、鈴鹿ともう1カ所を保健事務所でフォローアップされるということなんですが、前回もお話しさせていただいたんですが、やはり養成するだけではいけないというのは当然皆さんもわかっていることだと思いますし、やはり鈴鹿ともう1カ所、どのようにやっているのか、その結果、より地域で活躍されるメンタルパートナーの支えになるのであれば、全県的に取り組んでいく必要があるのかなというふうに思います。
 もう一つは、若い世代のメンタルパートナーの養成にも積極的に取り組んでいきますというふうに書いていただいていますので期待はしているんですが、実際平成21年度から、30歳未満でいわゆる就職を失敗したという理由で自殺される方が非常に増えているということも聞いていますし、あと昭和53年からの調査以降、初めて学生や生徒の自殺が1000人を超えたというようなデータも聞いておりますので、ぜひやはり若い世代の自殺に対する対応をしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、これは要望させていただきたいと思います。

〇黒田課長 1点目の他の地域にもということでございますが、庁内的な課長レベルでワーキングというか会がございますので、そういったところとか、保健所を含めてもう少し働きかけていきたいというふうに思っております。
 それと、若い世代への働きかけというところでございますけれども、そこにも書いてございますように大学生等の若い世代ということで、先般こういう御質問がございましたので、私ども所管しています公衆衛生学院で、3年制の歯科衛生士90名を養成しているところですが、そこで、まずは来月11月にメンタルパートナー養成をやっていきたいというふうに思っています。それと、順次大学とか短大、そういったところにも拡大していきたいというふうに考えております。

〇杉本委員長 ほかに。

〇三谷委員 施策番号233の児童虐待の防止と社会的擁護の推進で、今後、法的対応をより的確、適切に実施していくために弁護士の活用についても検討してと、こう書かれているんですが、具体的に弁護士にどのような法的な対応というのは期待をされているわけなんでしょうか。
 警察官の場合は、かなり実力的というか、ある程度の強制力を伴うというイメージもあるんですけれども、弁護士というのはどういうことを期待されていますか。

〇田中課長 現在、児童相談センター長に様々な権限が付与されておりまして、最近では、民法等の改正によって親権の一時停止といったような権限まで児童相談センター長の権限でというところもあります。ただ、そういうときに裁判所との関係等もございます。また法的対応、当然それぞれの児童福祉法なり虐待防止法に基づいて立ち入り等入るわけですけれども、そのときに法律上、児童相談センター長の権限でもちろんできるんですが、やはりかなり公権力の行使としては強い行為になりますので、そういったあたりで、法的な専門家の御意見も伺いながら業務を処理していくということが、児童相談センターの体制としても強化につながるのではないかというふうには考えているところでございます。

〇三谷委員 そうすると、弁護士が常時配置されるということではなしに、必要に応じてそういう特定というか、契約をしている弁護士、どうなのかちょっとよくわからないんですが、そういうところに相談をされるというぐらいのイメージでとらえていていいわけですか。

〇田中課長 具体的には、これから整理をしていきたいと思いますが、なかなか常時、席に座っていただいてというのは難しいかなというふうには今考えているところでございます。

〇三谷委員 結構です。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

〇田中委員 10ページの施策番号121番の看護師の定着促進のところなんですけれども、まず平成23年度に実施した医療機関等看護職員需要調査の概要をまた、後でも結構なので教えていただければなというふうに……済みません、入っていました。
 じゃこれは見せていただいて、こういう客観的なデータをもとに検討いただくということなんですけれども、そのときに必ず念頭に置いていただきたいのは現場の意見です。データとしてあらわれてくるものというのも重要なんですけれども、日々勤務している看護師さんたちで、不本意ながらいろいろな状況の中で退職をして、その持っている資格を活用できていない方々の御意見というものを検討するときに直接聞いていただいて、活用いただくということをお願いしたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。これは要望です。

〇杉本委員長 他に御意見等ありませんか。

〇中川委員 ちょっと幾つかあって恐縮なんですが、せっかくの機会なので。
 まず、10ページの施策番号121のドクターヘリについて、検証、検討を踏まえていただくということで、ありがとうございます。幾つか確認をしたいと思うんですが、まず1つ目に、2月から運用開始がされまして、9月末段階までの運用実績をお教え願いたいなと思うのと、それと様々な事例が出てきていると思うんですが、その中でいわゆるこのドクターヘリの出動によって命が助かった、救命できたと、逆にいえば救急車では助からなかったけれども、ドクターヘリの出動によって救命につながったというような事例があれば、幾つかトピックス的にお教え願いたいなと思うのが2つ目。
 それと、これは医療機関の状況にもよると思うんだけれども、このヘリの運行について県内では南高北低の状況があるというふうに聞いておるわけですが、中南勢地区への出動が多くて、北勢地区においては非常に少ないというふうに聞いておるんですが、これをどう認識しているのか、ないしは原因がどういったところにあると考えているのか、この3点をまず教えてください。

〇森岡総括監 ドクターヘリの出動状況なんですけれども、9月30日現在では要請件数が145件、出動不能が21件、キャンセルが5件、出動件数が119件になります。それで現場への救急出動のほうが、そのうち71件ということになっております。病院間搬送が残りの48件ということでございます。
 実際そのドクターヘリによって救命できたかどうかという判定は、非常に難しいというふうに感じております。私がその症例で印象に残っておりますのは、紀勢地域で、交通事故で幼児の腹腔内出血がございまして、そちらのほうが特に搬送の時間が短縮できたということが一番の原因だろうと思うんですけれども、すぐに三重大学の基地病院のほうに入って、専門的な治療を受けて腹腔内出血ということはわかるということで、輸液等ですぐに処置ができたということで、特に救命もそうなんですけれども、正常な形で社会復帰ができたというような例がございます。
 消防本部別にもとっておりまして、志摩市の広域消防組合の出動件数のほうが多くなっている状況でございまして、その次に紀勢地区、紀北地区ということで、南高北低の状況になっているというのは、委員御指摘のとおりです。
 原因は詳しく検証していかないといけないと思いますけれども、仮に北部の消防本部のほうでドクターヘリを呼ぶことについて、まず病院にすぐに搬送できるからということで、ドクターヘリの要請を手控えているような、そういう状況がないかどうか、きっちり確認をしていく必要があるというふうには考えています。

〇中川委員 ありがとうございました。やはり伊勢志摩とか東紀州、紀勢地域が多いというのは、まさしく救命救急において病院が整備し切れていないところに対して非常にその意味合いがあったというところのあらわれかなと思います。だからといって北勢地域において病院が整備されているから、消防本部等がドクターヘリの必要性を感じていないというのであれば、少しやはりこれからいろいろな事例が出てくると思うので、そこはやはりもう少し意見交換をしっかりしていく必要があるのかなと思うので、その部分を要望させていただきたというふうに思います。今後も適時、適切、的確な運行に努めていただければなというふうに思います。
 続いていいですか。その下の施策番号122のがん対策の推進で、この前、本会議でうちの同僚議員の今井議員が、がん対策推進基本条例の策定をという話をして、知事がいわゆる協議会とか策定部会等で今年度中に決定していただくという話があったわけですけれども、そこに当然ゆだねられていくわけだけれども、県として、要するに部として、今日は健康福祉部に対して聞くわけですが、どういうふうに考えるかというところを改めて確認をさせていただければなというふうに思います。

〇細野局長 がん対策につきましては、現在も改定作業中のがん対策戦略プラン等におきまして、計画的にいろいろ施策は講じておるというところはあるんですけれども、やはり全国的にも条例を制定しておるということもあります。県としましても、一定のところやはり施策を推進するに当たっては、基盤になるという知事からも答弁もありましたけれども、そういうような思いで検討をしていくべきだろうというふうには考えております。

〇中川委員 ありがとうございます。これは、国のほうで議員立法によって法律ができて、それに基づいて各県において推進基本計画、そしてそれに基づくプランという形で推進してきたわけですけれども、やはり大もととなる根拠条例があるかどうかということは非常に大事になってくると思うので、その根拠条例に基づいて計画プランというのが策定されていくという姿がひとつ必要になってくるのかなと思うので、よろしくお願いしたいなというふうに思います。
 続いていいですか。11ページの施策番号143、支え合いの福祉社会づくりの、まず地域支え合い体制づくり事業について、今年度も各市町に募集をかけ、ほぼそれが終わりつつあるというふうに思うんですが、予算に対してどれぐらい来ているのかという応募状況。プラスそれにあわせてパーキングパーミット制度なんかも、これを使ってもらったらどうかというような話も進めていると聞いていますけれども、そのへんもあわせて各市町からの応募状況等をお教えください。

〇山岡課長 今年度、3次まで今募集をかけております。1次募集、2次募集につきましては、応募に対しまして内示もしておるんですけれども、43事業8400万円余の内示をしております。その後、3次募集まで終えたところでございまして、そこでまだ28事業4900万円の応募がございまして、現在まだ申請中でございますが、それを含めて1次募集、2次募集、3次募集合わせますと71事業1億3300万円程度となっております。
 それで、今委員おっしゃいましたように3次募集においてはパーキングパーミット制度が始まりましたものですから、それについても積極的に応募してくださいというようなことで、その事業についても現在挙がってきておりまして、今その内容を審査させていただいております。

〇中川委員 ありがとうございました。そうなれば、当初平成23年度で大分余ってしまったんだけれども、23年、24年で相当な申し込みになってくるのかなということを確認させていただきました。
 あわせて、これは前にも僕言ったんだけれども、今回は国からのお金で、いわゆる立ち上げ事業なわけなんです。この部分はなかなか難しいんだけれども、地域支え合い、高齢者に対する様々なお助け事業、お助け事業といったらおかしいな。やはり平穏に生活をしていけるような様々な事業を継続的に運営をしていくだけの仕組みなり、予算立てというのはどうしても私は必要になってくるんじゃないかなというふうに思うんです。これは市町がやるものだというふうになるのかもしれませんが、国として枠組みをそこまで作ってくれという思いがあるのかもしれませんが、やはりこの真ん中に立つ県もここの部分、運営に対しての今後のある程度のイニシアチブをとる必要が出てくるんじゃないかなと思うんですが、そこに対しての県の考え方があれば改めてお聞かせください。

〇青木次長 今後の立ち上げ後の支援でございますけれども、ここにも書いてございますように、とりあえずこれまでの立ち上げの事例の中で優良といいますか、他のところで参考となる事例については、他の市町に対しましてもこういう事例で取り組んでおるというようなこと、それからその際のノウハウなり、工夫点等を周知をする必要があると考えております。
 後ほどの財政的な支援の面でございますけれども、それにつきましては、なかなか厳しいというふうに考えてございます。ただ国のほうで、セーフティーネット支援対策等事業費補助金というのがございまして、その中で安心生活創造事業、国10分の10の事業でございます。それとか地域福祉等推進特別支援事業、これは国2分の1、市町2分の1でございますけれども、そういった制度もございますので、こういった活用を市町に対しまして働きかけていきたいというふうに考えてございます。

〇中川委員 ありがとうございます。まさしく今みたいなやつの紹介をしながら、さらに例えば過疎債をどうにか使えないかなとか、あとこれは限られてくるんだけれども、離島振興法は使えないのかなとか、いわゆるソフト面に振り向けられてきているものなんかも提案していきながら、今のやつは使えるのかどうかちょっとわかりませんが、その上でやはり県としても、この部分、今後もこの部分のウエートは増してくるんじゃないかなというふうに思うので、やはりその枠組みを含めてぜひお考えをいただきたいなというふうに思います。要望にとどめます。
 最後、もう一ついいですか。幾つもあって申し訳ありません。
 さらに、その下の日常生活自立支援事業、これは前も言ったんですが、いわゆる地域福祉権利擁護事業で、お答えの中に県としても現場を見据えた対応について検討していきたいと考えていますということで、9月の段階で県の社会福祉協議会から県のほうに、いわゆる各市町の基幹社協の状況ということで要望が出されておるというふうに思います。その中で、やはり主に県単の利用料の助成をぜひしていただきたいと思います。特に支援員が本当に足らなくなっているところが、適正な数字からいくと、もうそれよりも8カ所の社協が適正な数値を超えていると。これはそれだけのニーズがあるということですけれども、特に私は四日市市ですけれども、三泗地区なんかは、本来の数字でいくと7名支援員が必要な状況なんだけれども、県からは3名の枠と、自主財源で1名ということで4名と。それでももう本当に足らない状況で、松阪市でも、本来なら4人必要なんだけれども3名しか用立てできていない。伊賀市でも、4名必要なんだけれども3名しか用立てできていないという状況です。もう現在、平成24年度の運用の中で立ち行かなくなる可能性がある状況に来ておるわけですけれども、ここはもう補正予算の対応も含めて、特に利用料助成は県単ですから、考える必要性が出てきているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そこの部分、改めてお聞かせ願いたいのと、さらには、三泗の中で菰野町は、町だけでもいわゆる本来なら基幹社協になるだけぐらいの相談件数が来ているということで、今14の基幹的社協ができておるわけですけれども、菰野町なんかもやはり町単独としてモデル事業的に基幹社協にしていく必要性が出てきているんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺に対する県のお考えをお聞かせください。

〇北岡部長 まず、専門員の数の件でございますが、おっしゃるように、確かに基準からしますと大変厳しい状況になっております。この利用者数が平成18年度に543人だったのが、23年度には1026人ということで倍増しておりまして、その間、県の予算もずっと右肩上がりで、苦しい財政状況の中伸ばしてきているんですが、それでも倍にはなっていないということで、結果として先ほど委員おっしゃったように、四日市市が確かに一番大変なんですけれども、四日市市に限らずほかの基幹社協においても、35人という基準からすると不足の状態になっております。
 この辺は私どもも非常に深刻に受け止めておりますので、これにつきましては何とか、今年もそうですけれども、来年に向けて、予算の全体の状況がどうなるかわかりませんが、私どもとしてもできるだけの努力はしていきたいというふうに考えております。またこの事業自体が、より身近なところで実施されるべきものというふうに考えておりまして、今は県から県社協に委託して、県社協から基幹社協にいっておりますが、それをそもそも市町の社会福祉協議会、そこらへんが主体的に事業をできるような制度にできないかということで、国にも制度の改正を要望しているということでございます。いずれにしましても、それから支援員の報酬につきましても、やはり財政負担の増を伴うことでございますので、限られた資源の中でどこまでいけるか、あるいはどういったやり方が効率的なのかというのを県社協とも話ししながら対応していきたいと考えております。

〇中川委員 これは成年後見人制度というのがあるんですけれども、そこまでいかない部分での、本当に身近な部分での事業として非常にニーズが高まってきているんですよね。2年か3年ぐらい前の本会議でも各会派がこの問題を取り上げて、この必要性というのと、その頃はまだそんなに実績がなかったんだけれども、やはり現場で非常に使いやすいというのか、必要性が出てきていて、ぐっと伸びてきているんですね。やはり認知症の方であるとか、知的障がいの方であるとか精神障がいの方といった判断能力が不十分な方に対しての擁護というのは、これから本当に必要になってくる部分で、この事業の必要性はもう十分認識してもらっていると思うんです。特に四日市市なんかからは、もう悲鳴に近い意見が私は出てきていると認識しておるもんですから、今、部長から来年度に向けてちょっと考えたいという話がありましたが、私は今年度中の施策を、手当てを何とかしていただきたいというふうに思うんですけれども、そこを何とか考えられないでしょうか。もう一回お願いします。

〇北岡部長 今年度中ということについては、なかなか今すぐ検討できる状況ではないのかなというふうに考えておりますので、私どもとしては、こういった状況をできるだけ改善していくように、来年度予算に向けて頑張っていきたいと考えております。

〇中川委員 今日はここでやめておきますわ。

〇北岡部長 済みません、1つそれから菰野町の話がございましたけれども、菰野町についても、先ほど委員おっしゃったように、確かに利用者の方が多いということで、これも別にするかどうかについても、当然何度も申し上げて申し訳ないんですが、予算がかかってくる話ですので、専門員の数を増やすということも含めて、四日市社協の負担を減らすという意味で、そういったこともあわせて検討していきたいと考えております。

〇中川委員 町単位での基幹社協としての菰野というのは、僕は来年度の方向性というのはいいと思うんだけれども、そうじゃないのであれば、やはり今年度の手当てというのは、非常に今苦しい御答弁でしたけれども、現場とよく調整していただいて、既に自主財源でやっているという状況もあるわけですので、そこに県の側としてゆだねていればいいという問題でもないような気がしますから、引き続き対策をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 以上です。

〇杉本委員長 ほかに御質問、御意見等あればお願いいたします。

〇中村副委員長 私もドクターヘリの件でお聞きをしたいんですけれども、145回の出動と言われましたけれども、訓練では何回飛ばれていますか。

〇森岡総括監 訓練なんですけれども、各消防本部ごとに最初に1度訓練をしまして、それからドクターヘリの運行を開始しております。それ以外にもそれぞれ各消防本部のほうから訓練をしますので、ドクターヘリの出動の依頼が来ておりまして、ちょっと詳細な件数につきましてはこちらのほうで調べて、後ほど連絡いたします。申し訳ありません。

〇中村副委員長 訓練の回数が聞きたいわけじゃなくて、鳥羽市の答志島に飛んでこられたときの訓練で、エンジントラブルで1時間近く到着が遅れたかと思うんですけれども、そういったことというのは頻繁にあるのかどうかというのと、毎月行われている会議では、そのときの事象についてはどのように分析されたのかお聞きしたいと思います。

〇井戸畑課長 先般、その答志島の答志小学校で行った訓練のときは、おっしゃいましたように1時間ぐらい遅れてきました。これは毎朝始業点検というのを運行業者がやっておるんですけれども、そのときはたまたまトラブルを起こしているランプがなかなか消えず、いろいろ点検する中でそのランプが消えたということで、1時間遅れで飛んだということでございます。こういうケースはめったにないというふうに聞いておるので、ちょっと具体的に何件こういうことがあったのかというのは聞いていないんですけれども、やはりそのときの始業点検の状況、それからそのときの天候等で、朝、必ず決まった時間に来ているかというと、そのときの天候等々も踏まえてパイロットの判断で運行しているので、時間がずれているということは何回かあるというふうに報告いただいております。

〇中村副委員長 ドクターヘリが天気がよくて飛ぶとなれば、それに合わせた搬送の準備しかしないと思うんですよね。そうすると、来なかったときのことを想定して、並行して離島であれば船ですし、本土側であれば救急車というか、ほかの車になろうかと思うんですけれども、そういったことも想定したことを地域の方には伝える必要が出てくるというか、そういうこともされているわけですか。

〇森岡総括監 そちらのほうも想定しておりまして、防災ヘリコプターの活用ですとか、他県のドクターヘリコプターの活用ですとか、そういうものは検証会を通じて議論をしているところです。

〇中村副委員長 またほかの事例とか、私が指摘させてもらったことが深刻なものなのか、日常的にはもう想定内というか、考えた上で業務されているのか、また後日聞きたいと思いますのでよろしくお願いします。ありがとうございます。

〇杉本委員長 他に御意見等はありませんでしょうか。

                〔「なし」の声あり〕

〇杉本委員長 なければ、「『平成24年版成果レポート』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について、関係分の調査を終わります。
 ここで暫時休憩をいたしたいと思います。
 なお、再開の時間は午後1時とさせていただきますが、よろしいでしょうか。
 それでは、よろしくお願いいたします。

                (休  憩)

〇杉本委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

  (2)社会福祉施設の施設基準等に関する条例の制定について

  (3)平成23年度指導監査の結果等について

  (4)障害者総合支援法について

    ①当局から資料に基づき補充説明(西城副部長、青木次長)

    ②質問

〇杉本委員長 それでは、御質問等があればよろしくお願いいたします。

〇中村副委員長 この資料のことだけ、ちょっと参考までに教えてほしいんですけれども、2ページ、3ページでア、イ、ウとかア、イでパーセンテージ示されましたけれども、これ全部足すと100%になるんですけれども、両方の件で引っかかっているような施設もあるわけですよね。そういう意味の計算はどうですか。

〇西城副部長 これにつきまして、3行目にあります733件、指摘の件数に占める割合ということになっておりますので、当然法人とか施設単位で見た場合には両方にということになりますが、その指摘についてはどちらかに割り振っているという形になります。

〇中村副委員長 その重いほうというか、顕著なほうに割り振ってあるということでよろしいんですか。

〇冨山課長 この指摘件数につきましては、例えば社会福祉法人関係につきましては733件全体でありまして、その中で組織運営に関するもの、5つぐらい書いてありますけれども、これが190件ということで、733件分の190件ということで25.9%ということで、それぞれ別のものが記入されております。

〇中村副委員長 施設ではなくて件数ということなんですね。わかりました。私の勘違いです。済みませんでした。

〇杉本委員長 ほかに御質問等ございませんか。

〇三谷委員 社会福祉施設の施設基準等に関する条例の制定ということで、国の地域主権推進一括法の関係でこうやって大きく変わってきたんですが、全部で23本列挙されていますが、この中で、国の基準どおりそのままやらなければいけないものと、それからある程度例えば自治体の県だとか、そういうところの裁量とか判断で決定できるものの比率とかをちょっと教えてもらえませんでしょうか。どれとどれは県の裁量はできるとか、法律は新しい条例改正になっているけれども国の基準どおり全部厳格にやらなければならないのだとかいう。

〇西城副部長 前回、会議で御説明した資料の中にその基準の考え方が3類型ということで御説明をさせていただきまして、一番国に従うべき度合いが強いのが従うべき基準、一番緩いのが参酌すべき基準、その真ん中に標準というのがあるという話でございます。正確な数は私把握していないんですけれども、最初は1割ぐらいが従うべき基準という、国のきつい基準になるという割合だったと思うんですけれども、最終的にそれが26%くらいになったというのは、これは出所も不確かなんですけれども、そういう数字を記憶しておりまして、きちんとこれらの条例について、そういう基準ごとにウエートがどうなのかというのは、ちょっと今手元に数字がございませんので、また御説明をさせていただきます。

〇三谷委員 後でまた資料としていただけますでしょうか。

〇杉本委員長 ほかに御質問等ございませんか。

〇西場委員 この総合支援法に変わったという説明を受けたんですが、どういうように変わったのかをもう少し平たい言葉で教えてほしい。個別具体的な話じゃなくて、自立支援法という法の哲学がどういうように今度変わって変化してきたのかという、障がい者支援に対する考え方の変化が何なんだと、それが今具体的なものにこういう形であらわれておるというような、応益応能負担の切り口も含めて説明していただくと、もう少しわかりやすいんですが。

〇西村課長 この法律の改正に至るプロセスといいましょうか、まず国連のほうで障害者権利条約というのが制定されまして、まだ日本政府はそれに批准はしていないんですけれども、その条約に批准をしようと思うと国内法の整備が必要であるということから、障害者制度改革が平成21年からスタートしたわけでございます。
 あわせて国内の問題として、自立支援法がもともと1割の負担を利用者から求めるということで、憲法違反ではないかというふうな訴訟が全国各地で起きました。それが和解勧告によりまして、障害者自立支援法を廃止して、新たな法制度を作るということ等も踏まえて和解がなされたわけですけれども、国際的な流れと国内的な問題というものをあわせ持って、障害者制度改革推進本部というものが設置されて、そのもとに推進会議が設置されました。またさらには、事業所等の当事者の方々を含めた50名程度で構成する総合福祉部会という中でこの新しい法律をどういうふうにしていくべきなのかということが議論されてきました。
 そしてその後、その総合福祉部会が新法の制定に対する骨格提言というものを示して、それを受けて厚生労働省のほうで法制化というよりは自立支援法の改正というほうが正しいかと思いますけれども、それが今回の姿ということです。その理念、根底にございますのが、障がいというのは個人に着目するものではなくて、社会のあらゆるところに地域生活をする上で障がい者にとって障壁が様々あるので、そういうことを制度的に解消していこうというふうなことが理念的な流れで来ております。今回法改正された結果としましては、総合福祉部会で議論されたことが全く実現されていないじゃないかというふうな批判は、あらゆるところで出ておりますけれども、国としては、できるところから順次やっていこうということで、今回の改正の中身の、特に来年4月1日から施行される分の一番の特色は、制度の谷間にあった難病患者を総合支援法の対象にしていこうというふうなことでございます。

〇西場委員 わかりました。これからもう少ししっかり勉強させてもらいますけれども、大体基本はわかりました。
 それから、最初のほうの条例改正の部分ですが、今度11月にこの20本をやっていくのにどういうように進めていくのかなというように心配しております。今日のように次の11月議会の委員会にこの20本が直接提案されても、審議できる時間もなければ、それだけの対応する会議の持ち方というのがちょっと想像できないんです。これは委員長に半分聞かなければならないんですが、どういうようにして今後、議会審議あるいは県民との、一応パブリックコメントも聞いたと言われるんですけれども、どういう聞き方されたんでしょうか。それで何もなかったというのはどういうことなんですかね。ちょっとここも含めて説明願います。

〇西城副部長 内容的な点、とりわけ省令と異なるような県独自の考え方につきましては、前回会議のときに、例えば特別養護老人ホームの居室定員の考え方を1人とこれまでなっていたのを、県としては4人以下という形で、いわゆるユニット型の整備についても認めていくというようにいたした点でございますとか、県として変える点については、前回御説明をさせていただいたと思っております。
 パブリックコメントに付した内容のポイントというのも、そういった点についてパブリックコメントで御意見を募集したということでございまして、もちろんその前段には、昨年度から今年度にかけて関係団体の皆様等から御意見を頂戴してきた結果ということもあるわけでございます。そういった形で、これまで新しく条例で定める基準の内容については整理をさせてきていただきました。次の会議で、おっしゃるように21ものたくさんの条例についてどうかというところについては、あらかじめ委員長とも御相談をさせていただきまして、規則とのすみ分けの部分も含めてどのようにお伝えをさせていただくのか、説明をさせていただくのか、十分御相談をさせていただければと思います。

〇西場委員 わかりました。ぜひ委員長、副委員長としっかり御相談しながら進めていただきたいと思います。
 それで、ちょっと個人的に不勉強で申し訳ないんですが、そのパブリックコメントをとるときの前段の材料について、また改めて少し資料をください。

〇杉本委員長 ほかに御質問等ありませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。なければ、項目2、社会福祉施設の施設基準等に関する条例の制定についてから項目4、障害者総合支援法についてまでの調査を終わります。

  (5)三重県保健医療計画(第5次改訂)について

  (6)看護職員の離職・定着に関する調査の分析結果について

  (7)医師確保対策について

  (8)次期三重の健康づくり総合計画について

    ①当局から資料に基づき補充説明(中川次長、森岡総括監)

    ②質問

〇杉本委員長 御質問等がありましたらお願いをいたします。

〇岩田委員 23ページに関連してなんですけれども、ここに医療動向の医療圏の分析が書かれておりますが、ちょっと数字的に、例えば中勢伊賀の医療完結率が85.3%ということなんですが、このうちの伊賀サブが、先ほど申されましたとおり、外へ流出しているのが50%以上と言われておりますが、その数字は、この85.3%の内数の中に入っているんですか、別なんですか。そこからまず1つだけ聞きたいと思います。

〇中川次長 この中勢伊賀の85.3%というのは、津地域、中勢地域と伊賀地域をまとめた形になっておりますので、例えば伊賀から津のほうへ流出したというのは、この85.3%の中に入っているということですね。ですから流出にはなっていないということです。

〇岩田委員 伊賀の流出の50%が、津だとかよそへ行っているということを除けば、伊賀を除いたところの中勢地域では結果の数字としては85.3%をまだ上回るということですね。

〇中川次長 ちょっと今、中勢地域だけで見るとどれぐらいの率になるかというのは手元にはございませんけれども、これより上回るのかもわかりませんけれども、中勢から伊賀へ流出しているのもあれば、中勢からいろいろなところに出ている例もありますので。

〇岩田委員 それの結果というのは、その前ページに書かれておりますとおり、病床数の量だとか、あるいは医師数だとかに連動してくると思うんですよ。その結果、そういったことで県外へ行かなければならないということに陥っていると思うんですが、そこら辺の今後の対策は、非常に難しいと思うんです。今まで伊賀で国から出されておりました医療再生計画ですか、伊賀市と名張市とを合併したらどうだという県からの指導があるにもかかわらず、その直後、二、三カ月後で地域からはそれができないというようなことが回答として出てきて、まだかかっていないと、そのままであるという今の現状から踏まえて、今後はどういった方法があるのかなというようなことも踏まえてなんですけれども、いろいろな方法があろうと思うんですけれども、もちろん主体は市で考えていただくことであるということがありますが、県のほうの指導として、ほかに何か医療再生計画の中で、あるいは次期の医療のことについて指導がなされていることがあるのかどうか、ちょっとお伺いをしたいと思います。

〇中川次長 医療計画におきましては、引き続き伊賀サブ保健医療圏として位置づけをしておりまして、今の状況では独立した医療圏としては自己完結もできていない地域でございますので、なかなか認めることはできないんですけれども、生活圏とかそういったものから考えると、独立した圏域としてとらえることも考えられるような地域でございますので、サブ医療圏という形を残しておきまして、できる限り独立した、完結できるような医療圏を目指していけるような施策をとっていきたいというふうに考えております。

〇岩田委員 今後のことですので、今ここでどうこうじゃなしに、これから先いろいろ地域の現場からは御意見が出てくると思いますので、県のほうでよろしく対応いただきたいと思いますが、今、県が医師数を増やさんがために奨学金制度を敷いておりまして、既に280何名かの方々でありますし、その中から実際に21名の方が現場についていただいているという現実があるという中でありますが、この内訳というのは、どこの地域へどれぐらいというのは今わかるんですか。

〇森岡総括監 11名の内訳なんですけれども、大学病院が4名で県立病院が1名、それ以外にも基幹型の臨床研修病院に勤めていただいているというような、そういう内訳でございます。

〇岩田委員 大学病院と県立が多いということで、4名と1名と。

〇森岡総括監 大学病院が半分ぐらい、あと伊勢市の臨床研修病院のほうが4人です。大学病院と同じぐらいというような状況になっております。

〇岩田委員 今現在はそういったことで、もちろん本人の希望もあるであろうし、県としてもそこら辺を推薦もしていただいているというふうに思うんですが、今後だんだん増えてくると思います。こんな中では次なる目標といいますか、割り振りに向かって県が指導をしていく、あるいは伊賀が医師数が少ないという中では、そこらへんを重点的にというようなお考えはあるんですか、ないんですか。

〇森岡総括監 臨床研修を受ける機会というのは、等しく皆さんに提供できるようにしないといけないと思っております。幸い国の専門医制度の見直しという中で、専門医をとるまでに医師不足地域ですとか僻地のほうの医療機関をローテートしないと専門医がとれないというふうな形に制度が変わってくるようでございます。それで我々もその考え方を取り入れて、支援センターのほうでもそういう後期臨床研修プログラムを県内の医療機関の方に作っていただいて、それを我々のほうで登録する形にして、それを修学資金貸与者のほうにキャリア支援ということで提供していきたいというふうに考えております。

〇岩田委員 そうなれば、もちろん受け入れるところの施設だとか、そういった病床数だとか、いろいろなことの兼ね合いの中でやっていくとすれば、今の伊賀市の現実を考えると、ますます乖離していって、そこでは受けられないというような事態が起こりかねないと思うんですが、そのへんはどうですか。

〇森岡総括監 この専門医がとれるような条件というのは、それぞれ19の基本領域があると思うんですけれども、学会のほうで決めてくるということで、例えばどういう病院をローテートしないといけないかというような具体的な条件設定というのは、学会のほうが症例数とか指導員の数とか、細かく条件を決めてくるんではないかというふうに予測はしているんです。それに今後医師不足の病院とか僻地の病院がそういう条件に合致してくるのかというのが、我々が関心を持って見ているところなんですけれども、現時点では地域医療センターのプログラムの考え方としては、そういう医師不足地域、伊賀地域とか東紀州地域ですとか、三重大学の地域枠のBの地域があるんですけれども、そういう地域に当てはまるというふうに考えていまして、当面はそういう方向で運用をしていきたいと思っています。

〇岩田委員 国のほうで定められるいろいろな条件をクリアしていって、そこにということであれば、さっき言った、ますます乖離するようなことになりかねないと僕ら単純に思うんですけれども、県として地域医療支援センター事業をこれから展開をしていただくという中では、その辺のことを踏まえて、やはり実質は施設の整備もしっかりとしなければならないですが、とりあえずお医者さんの数を増やしていただくということが地域の皆さん方の信頼を回復するし、安心につながっていくと思うんですけれども、その辺のところをやはり県は独自の支援体制というものをしっかり進めていただきたいなというふうに思いますが、いかがですか。

〇森岡総括監 研修施設の指導の提供体制というのも一つ論点として取り上げて、指導員の確保をどうすればいいのかとか、症例の集約が可能かとか、そういうものを運営協議会の中で課題を提示して、解決策を話し合っていきたいと思っております。

〇岩田委員 ちょっと問題がそれるんですけれども、伊賀地域は中勢地域の津と県外、奈良県だとか滋賀県だとかに隣接をしている。これらとの連携を県同士でこれからも、この支援センターだとか、あるいは医療圏のことにかかわってやっていただくというような取り組みは考えておられるんですかね。

〇森岡総括監 修学資金の返還免除の要件として、県内の救急告示病院に勤務することというふうになっておりますので、そちらの条件を満たすような形で、修学資金を借りていただいた方の研修を提供していきたいと思っております。
 ですので、まずは県内の医療機関のほうとの交流といいますか、ローテートというものを考えていきたいと思っております。当然救急の部分では、それぞれ近隣の自治体のほうとの連携というのは必要になってくるというふうには考えております。

〇岩田委員 済みません、医者不足のこれから先の増員していく部分と、少し聞き方が間違ったんですけれども、救急医療の分については、実は現実として、伊賀市、僕は阿山なんですけれども、そこから滋賀県の医科大学附属病院までは25分で行くんですよ。上野をちょっと超えたぐらいで、名張市へ行くのには40分以上かかるんです。そうなってくれば、やはり向こうとの連携を、2次救急ということについては考えていったほうがいいんではないかなということも思うんですが、そのへんはいかがですか。

〇森岡総括監 今日ここで御説明したんですけれども、保健医療計画の審議の中でも、患者の流出入というのは、疾病ごとに細かく出ておりますので、そちらの流出率も見ながら、またあと県内のほうでもカバーできないということになれば、救急とか心筋梗塞とか脳卒中とか、その疾病とか事業ごと、そういう事業ごとに連携を考えていきたいと思います。

〇岩田委員 時間がかかりますんで、また詳しくはいずれまたお願いをするということで、今日はこのへんで止めたいと思います。ありがとうございます。

〇杉本委員長 ほかに御質問等お願いいたします。

〇西場委員 少し前に田中委員もこの看護師の勤務実態についてしっかり調査をというような話もありましたところですが、今回このような調査報告書を出していただいたというのは非常に意義深いなというように思います。
 結論的に申せば、この調査だけに終わることなく、これを踏まえて、どういう県としての対策を講じるかというところを少しきちんとやっていただければなと、こういう観点からお聞きしたいなと、こう思います。この報告書の中にいろいろ報告があったんですが、特に最初の1年目は定着率が93.3%だけれども、5年たつと56%になると。だから半分近くやめてしまうという現実、実態というのは、大変深刻な状況があるということは当然のことですね。今回の調査の中で結論的に、夜勤などの勤務実態の問題、それから保育の問題というところに大きな課題があるらしいと、こういうような結論が導き出しつつあるのかなと思っておりまして、しかりというような思いもいたします。
 離職率が多いということの結果でもあるんですけれども、全体の必要な看護師の数が確保できないから、勤務実態に無理が出てくるというようなことの繰り返しといいますか、問題の深まりにはまっていってしまっているというようなことを思います。一つ夜勤の上限を設けるとか、いろいろな対策を講じて、いい結果が出ている病院のデータもあるんですけれども、前にも私少し申し上げて、一番心配するのは、深夜勤務で夜の12時から朝の5時、6時まで仕事をする。最初、日勤と呼ばれる朝の8時から夕方まで仕事をすると。この勤務が終わった後、夜の12時からまた深夜勤務が始まるという、俗にいう日深と言われている勤務形態、これが一番体にきくだろうと、こういうことを言われておるんですが、そういう理解、またそういう勤務実態があるということについては把握されておられますか。

〇中川次長 今回の調査におきましても、次の勤務時間までに一定の期間をあけるという取り組みをしているところとしていないところで、やはり差がかなり出てきたということもありますので、おっしゃるようなことは、起こっているのかなというふうに思っております。

〇西場委員 そういう日深と呼ばれる仕事がわずか五、六時間の仮眠でまた次の仕事に入っていくというようなことになれば、もう体力的にも精神的にも大変疲れが出てくるわけですね。ところが、看護師全体の数が足らないと、これが1日置きに出てくるというような状況が出ておるかもしれない。こういうことについて、さらなる追跡の調べをとっていくことも大事ではないかと私は思っておりまして、こういうことの繰り返しが3年、5年というようになったときに、学校を卒業してからの20代前後の若い看護師さんにとってみても、それは体力的にも精神的にも、ぼろぼろ、がたがたになってきて当然ですわ。でありますから、このことに対して、いやそういうハードな夜勤はいけないよということの結論ではなくて、これについてどういうような対応をしていったらいいのかという対策が重要だと思うんですよ。
 こういうことについて、例えばというようなお話があれば伺いたいなと思うし、もう一つは保育について、保育はここにも夜間保育というのがありますけれども、この深夜勤務も含めて勤務がある以上、24時間保育でないと対応ができないですよね。そこにアンバランスがあったら、その部分をだれがどこかでどういうように見るんだと。仮に、昼間保育だけではなしに夜間の12時まで、1時までの保育というようなことに拡充しましたといっても、その1時の保育時間の終了時に勤務が終わるということにはならない。あるいはその時間に終わるというようにして勤務を考えたとしても、急なる入院患者、急性の患者が持ち込まれたときに、その職場を放って出てくるわけにもいかないという実態の中でどうするのかということになってくると、24時間保育を、そういう勤務形態のところは持っていくことが必要になってくる。それについて、どういうような県のサポートができるのかなというようなことにもつながってくる。
 初めに申し上げたように、今の保育の問題、それから過剰な夜勤の問題について、この結果を踏まえて、どうしていこうとされるのか、このあたりをお聞きしたいと思います。

〇中川次長 初めの大変厳しい勤務が続くところをどうしていくかというふうなことですけれども、今現在、多様なそういった勤務形態を選べるようなシステムを導入したらどうかとか、勤務形態をどういうふうにすれば働きやすい職場になるかというようなものを、各病院というか、手をあげた病院には、アドバイザーという形で送りこんでそういったアドバイスをしているとか、あるいは勤務形態が大変だという人に対する相談窓口というのを設けたりして対応はしておるんですけれども、さらにそういったものを充実していく必要があるのかなというふうに考えております。
 それから、保育の関係ですけれども、今、病院内の夜間保育というのが、私どもでつかんでおるのは5つの病院しかないんですけれども、ないところはどうしているのかというと、その他の保育所を使っているのか、そういう看護師さんについては夜勤はもう免除しているのか、いろいろな対策をとっているのかもわかりませんけれども、数少ない看護師さんで夜勤も全部回していこうと思うと、そういった夜間保育を充実させて、夜勤ができる看護師さんの数を増やして、夜勤の回数を減らしていくとか、そういう対策も必要になってくると思いますもので、私どもとしては、そういった夜間保育とか病児保育とかも充実させていく必要があるなというふうには考えております。

〇西場委員 そういうものを充実させていくための県としての支援策というものを具体的に打ち出さないと、今の経営実態の中で、それぞれ病院によっていろいろな違いはあるでしょうけれども、なかなかそういうところにやりたくてもやれないというのが現実的な問題ですよね。しかし、この地域医療の中で大きな一翼を担う看護師不足というものが、もちろん医師不足も主たる大きな課題ではありますけれども、これが重要だとすれば、これに対してもっと具体的なもので、今の調査の結果を踏まえて次なるものが出てこないといけないと思いますね。
 医師対策が十分だとは申しませんが、地域医療センターあるいは奨学金など、様々な具体的なもので県も努力して打ち出してもらっている。しかし、看護師不足だというこの問題提起は大きいんだけれども、具体的にどうするんだというものに対する対策がなかなか見えてこない。まだ自分なりに素人の域を出ない発想ですけれども、この調査の中にも最後に潜在看護師の確保についてのいろいろアンケートみたいなものもあるけれども、じゃ潜在看護師さんがどれだけおって、その人たちにどういうように声をかけて、そして平常勤務なら厳しいけれども、こういうサポートならできるよという人をもっと掘り起こして、こういう夜勤に対するサポートなり何かに拾い上げてくるとすれば、それぞれの病院任せじゃそこまでの情報も収集もなければ、それに対応する現実的な能力にも欠けるということは仕方ない。じゃそこは、この広域自治体である県がこの医療行政の中でそういう仕組みをつくっていくというのが重要な責任だと思うが、それについてはどうかな。

〇中川次長 潜在看護師につきましては、国で55万人と言われていますもので、比率からいったら七、八千人ぐらいは三重県にもいるのかなという感じですけれども、確かな数字は調査したものはございません。ただ県におきましても、潜在看護師の活用というのは重要な課題と考えておりまして、今、看護協会にナースバンクというところがございますが、最近は医療の発達が進むのも早いですもんで、二、三年離れると、もうなかなか現場に復帰できないという方が多いですもんで、そこで潜在看護師さんに、30日ぐらいの研修を開いて現場に復帰させるという事業も県の委託事業ということでやっております。なかなか人数的には10人、20人とかそういう感じでございますので、まだまだそれを広げていく必要が当然あろうかなという気はしております。

〇西場委員 今、中川次長のほうからそういう話もいただきましたけれども、これは重要な大きな課題だと思います。現在進めております看護協会に対する事業をさらに拡充して、そして県内にたくさんおられる、地域の宝である、資格を持った看護師さんがどれぐらいおられて、その人たちにどのようにアプローチして、そして、その皆さんが現在の地域にも近い地域医療に再度、許される範囲で御参加いただけるというものについて、県の調査なり、そして事業を起こすべきだと、こういうように思うんですが、一遍医療対策局長の気持ちを聞かせてください。

〇細野局長 今のお話にありましたとおり、ナースバンクで登録していただいておる方が基本的には看護師として職場復帰したい、あるいはどこかに勤めようという意欲のある方というので私どもも把握しております。一方で、ハローワークなどもいろいろな医療機関からの募集があるということで、そちらも看護師の資格を持ってみえる方は申し出をされておるというふうにも聞いておりますけれども、やはり看護資格があって復帰しやすいということでは、早目に医療に復帰できるような研修でありますとか、それから潜在看護師の掘り起こしというのはナースセンターが窓口で基本的に一生懸命やっていただいておって、それ以上になかなか難しい面があるんですけれども、そこら辺はナースセンター、それから復帰への研修といったようなことで、さらに何らかの確保につなげていきたいというふうに思っております。

〇西場委員 もう最後にさせてもらいますが、基本的に難しいことなんです。それは看護協会にそうやって頼んだからといって、なかなか成果というのはそう簡単にあらわれない。だからこそ本腰を入れて、県がこれに乗り出して、そして看護協会と連携してこれをやらなくちゃならない。このことはこれからの災害医療、そして地域感染症対策、こういう中で地域を守り、急な災害に対応する医療の隠れた人材を発掘していく。これはいろいろな形で、活用というとしかられますけれども、この人材をもう一遍再活躍していただく道をつくるということは、三重県の医療にとって大変重要なことだと思うんです。再度よく検討していただいて、これから来年度予算の検討も始まる時期ですから、ぜひこの部分に対するしっかりとした取組が表に出てくることを強く要望して、終わります。

〇田中委員 関連で、さらなる取組をというところで、私なりの提言をさせていただきたいなと思うんですが、アンケート結果からいくと、ワーク・ライフ・バランスを重視している看護職員さんの傾向が見てとれると思うんです。そのあたりをやっていくためには、西場委員も厳しく指摘のとおり、人員確保が大前提なんですね。だからそこに、にわとりが先か卵が先かということで、人をその病院にたくさん確保するためには何が重要なのかというところがまだ掘り下げられていないと思うんです。夜勤回数が少なかったら、夜勤の間隔があいていたら、院内保育が充実していたら、その病院は来るというのがそうなんですけれども、院内保育以外の部分については、ほとんどは人がいないとできないことですから、人をまず寄せてくるという取組も並行してやるというか、それが必要だと思っていて、魅力ある病院づくり、これは医師確保にも通ずるところだと思うんですけれども、仕事の面で何が看護職員さんにとって魅力なのか。ここで働いていてよかった、働き続けたいというところを県として、看護師不足、医師不足が深刻な本県として本腰入れて、分析を掘り下げて調べていくことが必要だと思う。
 以前、看護職員の確保については研修を充実させていきますというような施策をお示しいただいて、それだけでは足りませんよということで、今回このような調査にも至っていただいたと思うんですが、研修だけではない、日常の仕事の中でのやりがい、充実感をどういうところに見出しているのか、それを醸成するための病院づくりというのはどうあるべきかというところを御検討いただきたいと思っています。
 アンケート調査を渡して、返ってくるのを待つだけではなく、その確保対策チームがもしあるのであれば、その職員さんが現場へ出向いていって看護職員さんの意見を聞く、ヒアリングをして、一部だけしか聞けないとわかっています。だから県として一部の意見を聞いて動くというのはできないけれども、ある程度、どのあたりかということをつけるためには現場へ足を運んでいただくということは必要かと、私は思います。
 それから、残念ながら離職した看護師さん、いわゆる潜在看護師さんに対するヒアリングも、ぜひとも行っていただきたいなと。看護協会を通じてよろしくお願いしますという待ちのスタンスではなくて、こちらから動いていく、現場へ飛び込んでいく、そういう姿勢でやっていただいてはいかがかなというふうに思います。
 それが1点と、それから看護についてもう一つ提言があるんですが、院内保育所の充実というのはどの病院でも言われているんですが、なかなか財政的に厳しい。でしたら近隣の保育所との連携というか、そのあたりを県として支援する取組というのは、何か検討いただけませんかね。そういうことでも看護師さんたちは助かると思うんです。そのあたりと、それから病児保育のことも言及していただいていますけれども、病院の近くの保育所ですから、病児保育とまではいきませんけれども、やや熱があって、朝預けた。容態が急変した子どもさんを近くの病院で診てもらうということも可能だと思うんですね。そのあたりは子ども・家庭局の県下全域での病児保育へのニーズもあるわけですから、このあたりは同じ部の中ですから、子ども・家庭局と連携したような御検討をしてはどうかなと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 これは意見だけなので、あと何点かあるので簡潔に言います。
 保健医療計画についてですけれども、まずは21ページ、第5章で、それぞれの対策がありますけれども、この対策それぞれに目標値、数値目標だけではなくて、何らかの目標というのは設定をされるのかなというのと、それから第6章のところの第2節、健康づくり活動の推進とか保健分野の章がありますけれども、これはヘルシーピープルとの関係がどうなのかというのを教えてください。

〇中川次長 第5章のこの5疾病、5事業、在宅医療に関しては、すべて目標値を設定いたします。次回、12月の委員会では、そのときの案でございますけれども、お示しできると思います。
 それから、健康づくりの計画との整合性は、当然とっていくものでございます。

〇田中委員 保健医療計画の中の健康づくり分野と健康づくり計画との位置関係というか、そんなものはあるんですか。

〇森岡総括監 位置関係といいますと、根拠法令のほうが健康増進法と医療法ということで異なっております。ただ実質やっていることは重なっていることが多くて、ほかの県とかでは保健医療計画の中にそういう健康づくりの計画が入っていたりとか、そういう場合もあるみたいです。
 それで、具体的に連携なんですけれども、ここでの健康づくりの部分に、例えば指標とか目標を具体的に共通のものを入れていくとか、そういうものをちょっと検討をしていきたいと思っています。

〇田中委員 同じく12月にお示しいただくということですね。健康づくりも保健医療計画もというふうに。その中でまた見せていただきたいと思っています。
 それから、あと何点かあるので駆け足でいきます。医師確保対策についてなんですが、29、30ページのところで、臨床研修病院の魅力向上対策というのが1の(2)の②のところであるんです。これについて、御説明があったのかないのか、私が聞き漏らしたのかもわかりませんけれども、具体的にどういうものを支援しているのかということと、それから30ページの⑧番、子育て医師の復帰支援、これ2病院を支援ということなので、もう少し詳しく教えていただきたいなと思います。

〇森岡総括監 臨床研修病院の魅力向上なんですけれども、例えばシミュレーターを利用したトレーニングを病院のほうで実施したりですとか、海外のほうに実際数週間研修に出すと、そういうふうなものに補助を出すとか、あとそれ以外にも感染症のプログラムということで、数週間なんですけれども、国内の感染症対策の先進地の沖縄県とか静岡県のほうに行っていただくとか、あと英会話能力をこの臨床研修のうちに身につけていただいて、海外の論文を検索できるようにしておけるようにということで、そういう英会話とかも支援をしているところがございます。
 あと子育ての関係なんですけれども、2つございまして、子育ての関係は復職支援プログラムの策定を必須として、そのプラスアルファの事業に補助をしております。復職支援プログラムというのは、端的にいうと復帰するために短時間の勤務を数週間していただいて、徐々に勤務になれていくというものをプログラムとしてつくっていく取組としております。
 それで、2病院にあるんですけれども、三重大学と桑名西医療センターのほうでやっていただいておりまして、1つの病院では準夜帯をカバーするような子ども預かりの支援事業とか、相談窓口の設置のほうに取り組んでいただいておりますし、もう一つの病院では、チーム医療で勤務負担が軽減できないかということで、そういうものの調査というものをやっておりまして、病児保育の設置に向けたニーズの調査を試行的に行っていくというような取組をやっております。

〇田中委員 それぞれ工夫を凝らしたような内容なんだと思うんですが、できたらそれで検証していただいて、県として支援するだけではなくて検証した後に効果があるということであれば、県下全域に広めていただくというか、全部に支援というのはなかなか財政的に厳しいかもわからないけれども、でもそれぞれの病院で臨床研修医の確保に向けて御苦労いただいている病院へ御紹介をして、県下で広まっていく、三重県としては臨床研修医なり子育て中の女性医師、男性女性問わないんですけれども、子育て中の医師に対して温かい三重県なんだよというようなものにしていくきっかけづくりになるのかなというふうに思うので、またよろしくお願いしたいということと、それから次にいきます。
 地域医療支援センター事業の中で、31ページ、後期臨床研修プログラムの調査集計分析ということなんですけれども、その作成を今していただいておるということですよね。34ページにあるやつ。

〇森岡総括監 現時点で医療機関を主体につくっていただいて、運営協議会のほうで公平に臨床研修先を割り振られることになるのかというのを県全体の医師の供給の視点からチェックをするようなことを考えていまして、医療機関側と三重大学のほうと協議を今やらせていただいているところです。

〇田中委員 ざっと基本条件だけでも聞かせていただいただけでは、非常に期待が持てるなというふうに率直に思いましたので、いつ頃からですか。

〇森岡総括監 今年度中には、幾つかプログラムが提供できるようにしたいと思っております。

〇田中委員 じゃできるだけ、内容もさることながら、早目に手を打っていただきたいなというふうに思います。
 それから最後にします。37ページに計画推進に当たってはソーシャルキャピタルを活用した取組というふうにおっしゃっているんですけれども、このソーシャルキャピタルの用語説明の中で自治会、子ども会、PTA、老人クラブなどと書いてあるんですけれども、できたらこれも提言で、地域総合型スポーツクラブの活用というのも具体的に少し念頭に置いて御検討いただけないかと。健康づくりのために体を動かすということもそうなんですけれども、そういうハードか緩やかかは別として、そういう体を動かす習慣をつくっていくということも子どもの時期から、学童期から必要なんじゃないかなと個人的には思うところがあって、本県としては、三重国体に向けて競技力の向上ということも言われていますし、ちょうど知事部局のほうは競技力の向上部分が来ていますから、そのあたりのとの連携ということも健康づくりとあわせてやっていってはどうかなというふうに思いますので、ぜひ御検討をということで、以上です。

〇津村委員 ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、資料2の医療機関等看護職員需要調査なんですが、ここに、まず調査対象が102病院というのがあるんですが、県下全域でどれだけの病院がある中の102件なのか、もっとパイが大きいのであれば、102病院はどういう条件で選んだのかと、あと隔年で調査されているということですので、前回平成21年のときに調査をされたときの病院と同じ病院を調査しているのか、また全然違うのかとか、そのあたりの基本的なところを教えていただきたいんですが。

〇中川次長 病院というのは20床以上の病床を持つのが病院と言われておりまして、三重県には102病院ですべてになります。

〇津村委員 わかりました。じゃその中で特にこの東紀州地域においては、回収率が40%であるというふうに書いていまして、2ページを見ますと、回収率が低かった施設の特徴は、反映が少し弱くなっていますということは当然のことだと思うんですが、じゃ回収率が低い原因は何なのかとか、あるいは回収率が低い病院がどのような状況なのかというデータを把握するための取組をやられているのか、やる予定があるのかというあたりを聞かせてください。

〇中川次長 その後、回収されなかった病院について再度何かしたかという話は聞いてはおりませんので、今のところ再度調査をするとか、そういう原因とかというのはつかんではおりません。

〇津村委員 憶測で話をしてもだめだとは思うんですが、もしかしたらアンケートに係る現場の負担というのがかかっているかもしれませんし、東紀州地域でいけば、当然人員的にも経営的にも非常に苦しい病院が多いのかなというふうに思います。となりますと、例えば隔年で調査をされることよりも、例えばそれを3年に一回、5年に一回にアンケートをするようにして、今までのデータを蓄積して推移がわかるような形にして、そのあいた時間で、先ほどから皆さんがおっしゃっていらっしゃるように、例えば潜在看護職員さんの採用にこぎつけるとか、復帰しやすいような研修を増やすとか、もっと違う形で優先順位をつけていくほうがいいのではないかなというふうに思うんですが、そのあたりについてお考えをお示しください。

〇中川次長 施策を考えていく上では調査というのも大事でございますので、そのへんについては、まだ今後検討していきたいと思います。

〇津村委員 アンケートをお願いしても回収率が低い、東紀州地域においては、前回何%だったのかはちょっとわかりませんが、大体毎回このような回収率でしたら、なぜ回収できないのか、その原因をちゃんと調査していただいて、やはり回収できなかった病院の問題等もしっかりと把握して、対策をしていただけるようにお願いをしたいと思います。
 以上です。

〇杉本委員長 ほかに御質問等お願いします。

〇三谷委員 時間が大分たっておりますので簡潔にお伺いしたいと思うんですが、医師確保の県の見通しについてちょっとお伺いをしたいと思うんです。いろいろな取組をしていただいておりますので、それなりにその効果が出てくるんだろうと思うんですけれども、前にいただいた資料を見ていますと、県内の医師の数というのは少しずつ増えてきているというのは間違いのないことなんですが、逆に50歳以上の医師の割合というのは増えてきているということですから、リタイアされる医師も一定あるのかなと、こう思います。
 しかし、過去12年間の医師数の増加というのを見ていますと、全国平均が10万人当たり31.7%なのに三重県は22.1%ということでワースト6位ということで、非常に厳しい数字を教えていただきました。今、医師の絶対数というのは三重県内で400人ぐらい足りないという御説明を聞いていますけれども、この400人を今の対策で埋めていくとすれば、大体解決されていく見通しというか、そういうのは県としてはどういうふうに考えられているのか教えていただけますか。

〇森岡総括監 400人の不足というのはあるんですけれども、診療科ごとに完全に不足が解消されていくような数を予測するというのは、すごく難しいことだと感じています。一方で修学資金の貸与医師のほうが285人累計あって、今年も67人増えるということで、いずれは400人に近づいていくというような数字も出ております。
 それで、本当に委員の御指摘のようにすべての不足が解消されるのがいつかというのは非常に難しいとは思っているんですけれども、地域医療支援センターの事業の中の一つで、今月からなんですけれども、医師会と共同で県内の診療科別医師の充足率の調査をやる予定ですので、そちらのほうの集計結果も見て計算をしていきたいというふうに思っております。

〇三谷委員 修学資金の貸与だとか、それから地域枠だとか、こういうものの具体的な本当の成果が出るのは29年ぐらいからになってくると思うんです。しかし、一定県のほうで400名が一気に解消するとも思っていませんし、なかなか難しい課題であるというのは重々承知はしているんですけれども、県としてのスケジュール観というか、そういう見通しを持った上でそれなりの対策を立てていく。しかも、これではとても達成できないよということになれば、さらにいろいろな施策の強化を図っていくとかということは当然県に求められる話なので、やはりそこら辺のスケジュール観というのはしっかり持っていただく必要があるんではないかと、それでなければ本当の意味での対策というのはなかなか出てこないのではないかと、こう思うんですが、どうなんでしょうか。

〇森岡総括監 委員御指摘のとおりでして、我々としても修学資金貸与医師の方が臨床研修を終えて、県内医療機関で勤務を開始していく数字というのも参考に入れながら、この支援センターの取り組みを進めているところです。
 例えば平成26年度には37名の修学資金貸与された方が出てくるということで、平成27年には60人ということの数字が出ていまして、そちらの方のキャリア支援といいますか、県内医療機関への定着というのを地域医療支援センターのほうで進めていかないといけないというのが一番緊急の課題でございます。

〇三谷委員 聞いた中ではよくわかっているんですけれども、その全体の見通した上での対策というのもしっかり考えていただきたいということを要望して終わります。

〇中川委員 この項目がすごく長くなっているんですけれども、端的に。保健医療計画第5次改定で、何人かの方が聞いていただいておるんですが、今回の一つの特徴は、在宅医療に関する体制と精神疾患の体制が作られるということだと思うんですけれども、今、中間案の検討の前に検討会が各事業ごとに行われていて、大体これ2回ぐらいなのかなというふうに思うわけですが、かつ中間案の後の計画案に向けても、2回ぐらい検討会をされるのかなと思うんですけれども、そういうタイムスケジュールでこの検討会等がされていくということでいいのかどうか、それをまず確認させてください。

〇中川次長 あと2回ぐらい、中間案の前と最終案の前にさせていただく予定でございます。

〇中川委員 もう一回、そうすると中間案までに、何回ぐらいされるの。

〇中川次長 中間案までにあと1回、それから中間案から最終案までの間にもう1回です。

〇中川委員 これ大事な議論をしていただいていると思うんですけれども、後ろのほうにいろいろな審議会等のやつがあって、例えば1回目の内容を見ると、それぞれについて説明を行った上で意見交換を行ったというのが大体1回目。それで2回目に、既に日にちが決まっているところもあれば、まだこれからのところもあるんだけれども、その中間案に向けて意見を調整していく、固めていくという感じのニュアンスだと思うんだけども、果たしてそういうタイムスケジュールでできていくのか結構不安なんですが、大体毎回そんな感じでやっているのかなと思うんですけれども、本当に中身のある議論をされているの。されているのと言ったら非常に失礼な言い方をするけれども、もうちょっと回数が重ねられたのかなと。特に精神疾患と在宅医療は今までになかったやつが入るわけだから、やはりそこは相当議論をもんでいく必要があるのかなと思うんやけど、それぐらいの回数で大丈夫なの。

〇中川次長 1回当たり大体2時間ぐらいの会議になるんですけれども、今回の会議でも意見を出し尽くせなかった場合には、後々文書でとかメールとかで意見をいただくとか、そういうようなものでフォローしながら意見をいただいております。

〇中川委員 素朴な疑問として、本当にこれで固め切れるのかなというのをちょっと感じたものですから、今、フォローがあるとか意見が出し切れないところに関してはそういった部分もあるという話がありましたけれども、ぜひやはり中身のある議論をしていただいて、いい方向のものをおつくりいただきたいと思うので、あわせて各部会においては、もう当然議論していただいていると思いますが、期待するだけに、改めて確認をさせていただきました。
 それと、24ページにその検討会の主な議論とか、いつされているかという部分があるんですが、その一番下の在宅医療推進懇話会、これは多分初めてだと思うんですけれども、どういった方々がメンバーとして、どういう立場の方々が入られているかというところを教えていただきたいのと、あと資料としてメンバー表をいただければなと思うんですけれども、よろしくお願いします。

〇中川次長 在宅医療にかかわっている病院、診療所、それから訪問看護の関係とか市町の関係、そういった在宅医療にかかわる多分野から出ていただいております。
 メンバーにつきましては、後ほど資料で提出させていただきます。

〇中川委員 まさしくこの在宅医療の推進は、今回の医療計画において一つの大きな注目するところになるというふうに思いますので、大変な期待をしておるということを申し上げたいというふうに思います。
 次に、医師確保対策で、田中委員もおっしゃった後期臨床研修プログラムですけれども、ここはやはり今回の一つの医師確保対策として大きなポイントになってくるというふうに思うわけですが、まずこのプログラム、修学資金の貸与者は基本的にはこのプログラムを受けるという考え方でいいのかどうかというところが1点。
 それと、この34ページを読ませてもらって、いつからかというのは、今、田中委員の質問で今年度中から進めたいという話があったんですが、これ読んでいると、どこが作成して、それをどこが認定して、そのプログラムと研修医をどこがどうマッチングするかというところがちょっと見え切れない。それで医療機関が主体となって作成するという書き方しかなされていないんやけれども、その辺のところをもう少し見えるように御説明ください。

〇森岡総括監 最初に、どこが主体になって作るのかということなんですけれども、17の基幹型臨床研修病院と精神科の病院のほうを今予定しております。それ以外にも作りたいと手を挙げるような病院があれば、そちらのほうも加わっていただくということで、基本的には基幹型臨床研修病院と精神病院を予定しております。
 それから、あと借りていただいた方への義務づけなんですけれども、今条例でそういう縛りをかけていないので、かなり難しいとは思っております。また専門医を取得するということが目的のプログラムになりますので、恐らく専門医を取得する方向けに提供していくことになるというふうに考えています。実際、対象を本当に具体的にどうするかということなんですけれども、専門医を取得したいと思っているようなそういう修学資金を借りていただいている方に、支援センターのほうがどれだけPRできるかというのが重要になってくると思っています。それでプログラムを策定する過程においては、公式にも非公式にもそういう借りていただく方の声を拾えるように、その場というのも検討していきたいと思います。

〇中川委員 余り見えないんですよね。もっと実効性を持たせてもいいような気がするんですが。まず作成するのは基幹型病院ということですが、そこが核となって、いわゆる僻地であるとか基幹型病院であるとか、診療所であるとか、そういったいわゆる専門医の資格を取得するためとなってくると、また何かちょっと違うような気もするんですが、いわゆるトータルな研修ができるようにという方向で、その基幹型病院がいろいろなところにいくことも含めて、トータルな流れのプログラムを作るということですか。

〇森岡総括監 基幹型病院は、今のところは単独でというのも複数でというのもあり得ると思っています。そこは作るという、そのとおりです。

〇中川委員 それをいわゆる地域医療支援センターが認定するというか、これはいいと、認めるというふうにしていくような感じを考えているわけですか。

〇森岡総括監 ローテート先が一つの病院に偏らないかどうかというのをチェックをしていきたいと思っております。

〇中川委員 その上で研修医とプログラムをマッチングするのは、どこがするの。各病院が手を挙げて、うちに来ませんか、このプログラムを使いませんかと言うのですか。

〇森岡総括監 これは構想のレベルなんですけれども、基本的には支援センターを介してというふうに考えております。それ以外のルートというのはできるだけないように、医療機関のほうとも協議を重ねていきたいと思っております。

〇中川委員 改めてまた次の段階、11月とか12月ぐらいに改めてこのプログラムの目的というものをもう一回確認したいなと思うのと、それとその流れ、それから結果、作ったはいいけど、余り拘束性がないような雰囲気が感じられているから、誰も手を挙げてこなかったとなると何のために作ったのかということになるもんで、そのへん期待はできるんだけれども、ちょっと見え切れない部分があるので、改めて確認させていただきたいなというふうに思います。今日はもうこれぐらいで終わります。

〇杉本委員長 ほかに御質問等ありませんか。
 なければ、長時間になってきたんですけれども、私からも1つ、済みません。
 在宅医療のことなんですけれども、あとのところは審議会ということなんですが、ここは懇話会という形になっております。同等の扱いになっていくのかというところと、在宅医療については、この前も県立病院のほうからの報告があった中で、一志病院が家庭医の人材育成とあわせて在宅医療のところに取り組んでいるということで、そのあたりの関係の方がメンバーに入っているのかということと、この在宅医療の三重県のこういう計画を作っていくときに、県立である一志病院あたりのとらえ方は今のところ県としてはどういうふうにしているのかというあたりのところをお聞かせください。

〇中川次長 まず、在宅医療は懇話会ということなんですけれども、今までこういった在宅医療に関して議論をする場がなかったもので、今回初めて作らせていただきました。他の部会とか審議会等につきましては、医療計画以外にも様々な議論をしていただく議題等がございまして、それぞれ独立した形であったわけなんですけれども、今回の医療計画の中での位置づけとしては、同等の位置づけというふうに考えております。
 それから一志病院の関係者は、今回はこの中には入っておりません。
 中身につきましては、ちょっとこれから検討が入っていくところでございますので、そのあたりが盛り込まれるかどうかも含めて、検討していきたいと思います。

〇杉本委員長 在宅医療については、資料にも国民の60%が自宅で療養したいと回答されていて、やはりこれからの高齢化を考えると重要な事業であるということで、今回こういう形で入ってきたんだと思うんです。
 先ほど中川委員からも、これだけの回数で十分な審議がされるのかどうかという心配の声がありましたけれども、在宅医療については特に初めてのことで、本当にこれから重要性が高いところですので、県としてはそういう先進的な取組をしている病院もあるわけですから、そのことも踏まえながら、十分な議論をしていただきますようにお願いをしたいと思います。

〇中川次長 今回、確かに大急ぎで作る計画のような感じなんですけれども、この第5次改訂につきましては、今後5年間毎年評価をしていって、その評価の結果も公表しなさいというふうになっております。その評価をするのは、今この検討いただいている部会とか、在宅医療であればこの懇話会に検討していただきまして、毎年集まって進捗状況といいますか、効果について検討していただく場を持っていくつもりでおります。

〇杉本委員長 その評価項目というか、その枠を決めるのがここですので、そこがすごく大事だと思いますので、お願いしたいと思います。
 ほかに御質問ありませんでしょうか。
 それでは、ちょっと長時間になってまいりましたので、少し休憩を入れさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 再開を3時10分とさせていただきたいと思います。

                (休  憩)

〇杉本委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

  (9)平成23年度の三重県の子ども施策に関する報告書について

  (10)予期せぬ妊娠「妊娠レスキューダイヤル」電話相談について

  (11)乳児院入所措置中児童の一時外泊中における死亡事例への対応について

    ①当局から資料に基づき補充説明(亀井次長)

    ②質問

〇杉本委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いをいたします。

〇津村委員 43ページの予期せぬ妊娠「妊娠レスキューダイヤル」についてちょっと教えていただきたいんですが、実際電話相談窓口を設置するということで説明いただいたんですが、電話相談窓口の前に相談しやすいという一言が書いてあるんですが、実際相談される方は10代の方が中心かなというふうにとらえることができるんですが、じゃ10代の若年層にとって、すごく相談しやすいような電話窓口を設置していることというふうにとらえてよろしいんでしょうか。

〇亀井次長 この受託機関でございます、MCサポートセンターみっくみえにつきましては、いろいろ母子に関して非常に相談等の実績のある機関でございます。そこがいろいろな機関と連携をして、今回相談の受託をされるということにつきましては、事前に検討をしていただいて、そういった万全の体制をとっていきたいということでございます。
 実際に相談をしていただけるように、こちらからの働きかけをどうしていくかということにつきましては、教育委員会、市町、県も含めてでございますが、そういったところとの連携の中で周知も図り、秘密が守られるというか、安心して相談して、聞くだけではなくて、その次のステップとして実際の支援のところまでつなげていくということを、周知を行うことによって安心してかけてきていただけるというふうなことを目指しております。

〇津村委員 わかりました。ぜひ、非常に相談しやすい体制になることを願っているんですが、説明もいただいたように、いわゆる予期せぬ妊娠をしてしまった場合、あるいは妊娠等について悩みを抱える若者がここに電話するということになるかと思うんですが、実際、じゃどんな状態の若者たちがここへ電話するのかなというふうに想像しますと、やはり女性の方にとって特に心や体の負担というのは非常に大きいのかなというふうに思うわけなんですが、予期せぬ妊娠をした後の対策も当然大事なんですが、やはり予期せぬ妊娠をしないための、前段階としての県としての取組も必要なのかなというふうに思っているわけなんですが、そのあたりについて県としての考え方をお示しください。

〇亀井次長 委員おっしゃるとおりでございます。やはり若年、中学生とか高校生が、そういった予期せぬ妊娠にあわないという対策というのは非常に大事だというふうに考えております。ですので、同じく若年者からの早期児童虐待の防止という効果も含めまして、ピアサポーターというふうな活動をしてくれる若い学生を養成いたしまして、そういった人たちとつなげて、実際に中学、高校へ出向いていっていただいて、そこでいろいろ話をしていただくということも通じまして、認識を深めていただきたいというふうにも考えております。

〇津村委員 いわゆる性教育と言ってしまうと、どうしても偏った狭い範囲でとらえられがちなところもあるんですが、いわゆる自分の心と体を守る危機管理の問題でもありますし、やはり相手の人権をしっかりと尊重していくという、広い意味での性教育というのが大事なのではないかなというふうに思っています。あとはデートDVの対策も含めてなんですが、しっかりと県としても対応いただいて、できることであれば、予期せぬ妊娠レスキューダイヤルというのがもう不必要になるような体制をしっかりととっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 もし何かお考え等ありましたらお願いします。

〇亀井次長 性教育に関しましては、例えば思春期セミナーでありますとか思春期保育教室の開催ということもやっておりまして、医療や保健教育等の関係者が思春期の、例えば性感染症でありますとか人工妊娠中絶などを予防するための知識や、その対処法について学んでいただくということも含めて、そこから中学生、高校生に対して、そういう教育がしていければいいかなというふうに考えております。

〇杉本委員長 ほかに御質問等ありませんか。

〇田中委員 児童虐待の年次報告書のほうなんですけれども、43ページ、ちょっと気になる表現なんで、一番最初の四角囲みの中の増加率のとらえ方なんですけれども、8.4%と平成22年度の58.6%増からは増加率の鈍化が見られますと記載があるんですけれども、確かにこれだけとらえたら鈍化しているんですけれども、あえて過去最高の件数となっている状況ですとか、関心の高まりがあるので通告とかも増えているということも背景としてとらえられていますが、ただ県として、ぼかしたいというふうにとられかねないんじゃないかなとちょっと気になるので、細かいんですけれども、そのあたりどう考えていますか。

〇田中課長 もちろん、特にぼかしたいという意味があってこのように表現しているのではなくて、増加率については、ちょっと今手元にないのですが、例年増えていたりするので、このような表現にはなっているのかなと思いますので、そのような誤解を与えないような表現というのを、一応報告書という形にして御提示してはおりますけれども、ちょっと考えたいと思います。

〇田中委員 淡々とこういう表現にしたということでしたら、それはそれで了解なんですが、重く受け止めているよということがわかるような内容にしていただければなと思いますので、以上です。

〇杉本委員長 ほかに。

〇中川委員 津村委員もおっしゃられた、この予期せぬ妊娠の電話相談ですけれども、今回はそういう状況に至ったときに、早く適切にどういう体制がとれるかというところで、この事業が始まると。私もそれと同時に、その前の取組として、やはり教育委員会とか様々なところが連携しながら取り組むことの両面性の必要性というのはあるのかなと思います。
 その上で、この周知の仕方なんですが、チラシ、カード等を1万枚作るということで、お配りになられる先というのはやはりこういったところなんだろうなと思うんですけれども、私も娘、中学生なんだけれども、いろいろなチラシとかカードが来ているんです。やはりそのうちの一つとして配られただけでは、それを見て、本当に電話しようという行動にはなかなか移せないんじゃないかと思います。そういった意味においては、中学校とか高等学校の保健の先生っておるのかな、養護教員というのかな、その人がどういう意識を持つか、子どもたちの変化を的確にとらえ、さらには、そこへの駆け込み的な相談の場所として位置しているのかどうか、こんなところも教育委員会との連携の中で、ただカードを作って配るだけではなくて、今の津村委員の本当に相談のしやすさというように、特に若年者の妊娠というのは時間との勝負も関係あると思うので、早く適切にその相談を受けられて、適切なところに紹介をかけるという部分において、まずはこの周知の仕方において、ただ配るというだけではなくて、やはりどう現場が意識を持つか。特に保健の先生とかがどういう意識を持ってもらうか、これだけではないと思うけれども、その対策を教育委員会との連携の中でぜひ進めていただきたいなと思うんですけれども、その辺はどうですか。

〇亀井次長 この周知につきましては、実はカードにつきまして全生徒、学生に配るということは考えておりませんで、各学校の養護教諭と連携をいたしまして、保健室に置いていただくということを想定しております。ですので、そういった意味で養護教諭との連携、理解をいただくということは非常に大切だと思っておりますので、教育委員会ともそういう意味で連携をしていきたいというふうに考えております。

〇中川委員 こんな想定を考えているのかどうかよくわからないけれども、年間でどれぐらいの相談があるのかという見込みなんてあるの。そんなところまでは別に考えていないですか。

〇田中課長 見込みということでは、他県で、多くはないんですけれども、同じような相談電話をやっているようなところがありまして、よく報道される有名なところでは大阪府の妊娠SOSダイヤルというものがあります。そこは本当に1カ月で56件というように多くありますが、県によっては年間で100件ないぐらいだったりというようなところもございまして、それこそ本当に周知のやり方、そういうところにもかかわってくるのかなと思いますので、周知についてはしっかりやっていきたいと思います。

〇中川委員 ありがとうございました。あともう一つ、資料3のところでの子どもに関する施策の取組の結果ところでの8ページ、9ページの子どもの意見の表明とか子どもが主体的に取り組むというところで、「とどけ!こども会議」とか「やるぞ!こども会議」、まさしくこども局ができてから主体的に取り組んでおる内容の部分だと思います。この辺のところに対する予算が右肩になっているのか左肩になっているのか、上がっているのか下がっているのか、そのあたりをちょっと教えてほしいのと、それとやはり現場から見ると使いやすさがあるかどうかというところが結構大事な部分で、柔軟な発想でこんなことやろうというのが出てきますから、使いやすさという部分が結構大きなポイントになると私は思っておるんですけれども、その辺のところどうでしょう。

〇三輪課長 「やるぞ!こども会議」の関係の御質問かと思うんですが、予算につきましては、平成23年度まで「やるぞ!こども会議」を実施してきておりまして、24年度につきましては、23年度まで確保しておりました予算につきましては、残念ながら確保ができなかったという状況でございます。
 ただこの会議というか、この事業は何がしかの形でやりたいという中で、子育ち支援事業という同じような内容の事業を持っておりまして、24年度につきましては、その事業の中で実施をさせていただいているというところでございます。
 それと、使いやすさという点でございますけれども、こども会議ということで、子どもがやりたいこと、企画をして実現するという趣旨でございますので、そういった趣旨に沿って、割とフリーにというところではあるんですが、一定の公費という制限の部分はお願いをしております。いずれにしても、支援をしていただく方としっかりと打ち合わせをして進めていきたいというふうに考えております。

〇中川委員 予算面において、「やるぞ!こども会議」が減るぞこども会議にならないようにお願いしたいなというふうに思うのと、やはり、こういったことをぜひやりましょうということで投げかけてきた事業だと思うんですね。それがやはり予算面において減ってくるというのはちょっと残念だと思うのと、それと子どもの発想って非常に突飛な発想といったら変だけれども、柔軟な発想が出てくるんですよね。これいいなとなって、いざ具体的になった場合、何でもいいというわけにいきませんけど、まさしく公費という部分において、これはできませんとなると、やはりそこで子どもたちの発想というのはがくんと下がってしまうというところがあると残念ですから、まずは使いやすさという部分では、ある程度の柔軟な対応をしていただきたいということは、要望としてお伝えをさせていただきたいと思います。
 以上です。

〇杉本委員長 ほかに御質問等お願いします。
 なければ、事項9、平成23年度の三重県の子ども施策に関する報告書についてから項目11、乳児院入所措置中児童の一時外泊中における死亡事例への対応についてまでの調査を終わります。

  (12)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

  (13)各種審議会等の審議状況の報告について

    ①当局から資料に基づき補充説明(西城副部長)

    ②質問

〇杉本委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いをいたします。

                〔「なし」の声あり〕

〇杉本委員長 なければ、事項12、指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について及び項目13、各種審議会等の審議状況の報告についての調査を終わります。

  (14)こども心身発達医療センター(仮称)の整備について

〇杉本委員長 この事項につきましては、9月20日に教育警察常任委員会との連合審査会を開催して調査を行い、その際、今後それぞれの委員会で詳細な調査を行うことを確認させていただいたところです。そこで、この項目については、執行部の重ねての説明を省略し、連合審査会での意見を踏まえて調査を行いたいと思います。
 連合審査会での主な意見といたしましては、小児心療センターあすなろ学園と草の実リハビリテーションセンターが隣接する三重病院と機能連携して、こども心身発達医療センターとして一体整備を図る、そのことを契機にして新たな県立学校が整備をされるという計画になっていますが、ハード面でも連携しやすいような整備を検討してほしい。2点目は、草の実リハビリテーションセンターとあすなろ学園の新規外来予約が数カ月待ちとなっているが、これについての人的整備に本気度を感じない。3点目、センター的機能の強化として、地域においても医療、福祉、教育の相談がワンストップで受けられるような体制づくりと人材育成をぜひしてほしい。4点目、早期対応、早期治療を考えると県内に複数のサテライト機能を持たせるべきである。5点目、整備に当たり木造化と木質チップの活用を検討してほしい。6点目、入院機能については個室の充実や保護室の増床、機能別に構成された病棟整備により入院治療のサービスの向上を図るとされているが、病床数の減を懸念する御意見が出されました。
 これらの意見を踏まえて、さらに御意見、御質問等がありましたら伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

〇田中委員 今日の看護師さんの院内保育だったかの議論をしていてちょっと思ったんですけれども、こちらのほうも、職員さん向けの院内保育というのは職員確保のための一つの方策になるのかなと思ったので、一度またそういう視点でも御検討いただきたいということと、それからあともう1点、通所してこられるというか、医療機関なので通院と言ったほうがいいのかもわかりませんが、来られる方々の託児スペースというか託児施設というか、障がい児童や生徒はそうなんですけれども、それに御兄弟を連れて保護者の方が通院してみえたときに、そこへの対応というか、細かいことですけれどもそのあたりも検討すべきではないかなというふうに発想いたしましたので、もしお考えがあればコメントをいただけますでしょか。

〇亀井次長 看護師確保とそれから離職防止という観点からは、やはり院内保育所の設置というのは必要かなと思っておりまして、現在設置に向けて検討を行っておるところでございます。
 通所者の託児施設につきましても、これは国の基金事業でございますので、そういったあたりとそごが生じないような形で、検討していきたいなというふうには考えております。

〇田中委員 院内保育については了解しました。
 託児所についても、やはり障がいがある子どもさんを支える保護者の負担を少しでも解消する視点というのは必要かなと思うので、前向きに御検討いただければなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

〇杉本委員長 他にございませんか。

〇津村委員 草の実リハビリテーションセンターについてなんですが、前回の教育警察常任委員会との連合審査の中でも発言があったかと思うんですが、今実際に草の実リハビリテーションセンターとして、例えば東紀州地域に巡回診療的な形で地域を回っていただいているというようなことを伺っているんですが、聞くところによりますと、現場としてニーズが高くて非常に助かっているし、早期療育にもつながっているというような意見を伺っているんですが、来年度以降も、県として積極的に取り組んでいくのかどうかというあたりの県の考え方だけお示しください。

〇田中課長 御質問いただきました草の実リハビリテーションセンターにおきます地域の医療、療育支援につきましては、やり方の中身については当然その時期その時期で点検していくことはあるかとは思いますが、引き続き取り組んでいきたいというふうに考えております。

〇津村委員 これで今日はいいです。またゆっくりと聞かせていただきます。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

〇中川委員 繰り返しになって恐縮なんですけれども、現状でもあすなろ学園の外来待ちが大変多いということで、開院するのはまだ4年ぐらい先ですから、ここはやはりどうせやる以上は、外来の予約待ちの解消には努めてもらいたいと思います。それと何回も言うようやけど、やはり複数のサテライト機能は、私はぜひ、持たせるべきだと思っています。この前の答弁の中で局長からは、市町において相談機能を充実させているということで、一番最初の窓口としては確かに大事であって、市町職員の研修等で相談機能の充実を図る、これは当然の話なんですが、そこでやはり一時的に発見をして、そしていわゆる診察、診断につなげていく。相談と診察、診断は私は違うと思っていて、そのためにわざわざ津まで来なければならないのか、やはり定期的に月に一回でも二回でもサテライト的に、例えば四日市で開く、尾鷲で開く、伊勢で開くとすれば、その相談機能の中で、この子はやはりちゃんと外来として診断、診察を受けたほうがいいよと、そういったサテライトのところにドクターが月2回ぐらい来ると。そこで適切な診察、診断がされて、そして通院なり入院につなげると。この機能があって、はじめて私は早期の対応というか、入院の長期化を食いとめる方向にいくと思うんですけれども、相談と診察、診断というのはやはりちょっと違って、段階としての流れとして相談があり、診察、診断があると思うんですが、その辺の考えを改めてお聞かせください。

〇田中課長 御指摘のとおり、相談と医療は違うと思います。確かに今地域でなかなか診れるお医者さんがいないという中で、あすなろ学園なり草の実リハビリテーションセンターの医師が地域に行って診察をするという取組は必要かなというふうには思っておりますが、一方で、そのための医師もしっかり確保していかなければいけないという問題も同時に解決していかなければいけないと思います。
 ただもう一つは、やはり地域でも精神科を持つ病院ですとか小児科を持つ病院、クリニック、診療所との連携というのも重要だと思っておりますので、そちらのほうとの両面のバランスをとりながらの取組というのも考えていかなくてはいけないというふうに今考えております。

〇中川委員 少なくとも回れる医者がこのセンターとしていないとか、連携する現場の開業医なり医者がいないということで、そういった機能が果たせないということのないようにお願いをしたいなというふうに思います。
 以上です。

〇杉本委員長 他にございませんか。
 よろしいでしょうか。なければ、事項14、こども心身発達医療センター(仮称)の整備についての調査を終わります。

  (15)その他

〇杉本委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたら御発言をお願いします。

〇西場委員 本会議で濱井議員のほうから大台厚生病院や、報徳病院の整理の質問がなされまして、県のほうでいろいろ説明がありました。その内容については理解をしたところでございます。大変な地元の努力、それから関係者の努力のもとに、今日まで来た大きな地域医療の紀勢広域地域のテーマでございますので、ぜひ目指すべき平成27年開院に向けて、新たな病院が順調に建設されるように地元は大変望んでおりますし、県、国の御協力をよろしくお願いしたいと思うんです。
 そういう中で、これは地域医療再生の資金を活用していただくということなんですが、それ以外にもいろいろ支援を願わねばならないと、こういうように思うんです。そういう中で特に地元のほうでいろいろお聞きする中で出てきておる内容は、宮川高校の跡地の土地の上に約4ヘクタールぐらいあるんですけれども、その半分近い面積をそれに充てるという案で今進んでおると思いますが、それは県の土地でありますね。これをぜひ無償で提供していただくということをお願いしたいと、こういうように思うんですが、それについてはどのように御検討されておるかお伺いいたします。

〇井戸畑課長 宮川高校跡地につきましては、今現在、教育委員会のほうで所管しておりますけれども、取り壊しが終わりましたら、今度はこれは普通財産ということで総務部菅財課の所管に移ります。そういうことで、今後大台厚生病院なり、あるいは地元なりからいろいろお話を聞いた上で、この土地をどのように活用いただくかということをこれから検討していく状況でございます。今段階では、まだどれだけの面積が必要かとか、どの位置に必要かとかそういうところまで具体の話はまだ進んでいない状況でございます。
 その中で、この土地の中には大台町からもともと寄附でいただいた土地もあれば、逆に買収した土地もございます。そういったところをどのように処分させていただくかにつきましては、今後、町なり大台厚生病院と県との間で調整していくというふうな考え方で今進んでおる状況でございます。

〇西場委員 買収した土地についてはそういうことであろうと思いますが、その大半は寄附であると。宮川高校という教育機関が来ることに対する地域の思いで寄附がされておるわけでありますから、その土地であれば、公立病院ではないけれども、それに近い、機能からいえばまさに公立の機能を有する病院ができるわけですから、県としての支援策の一環として、その県の土地は無償で返していくというのが考え方としての筋かなと、こういうように思っておりまして、今後いろいろ具体的な計画がしっかり進んできた段階になろうかと思いますが、その方向でぜひとも検討していただくようよろしくお願いいたしたいと、こう思います。
 それとあわせて土地問題だけじゃなしに、この地域医療再生計画の資金というのは国のほうから来る資金ですね。じゃ県として、この地域の医療支援に対して具体的に何をするのかというところについて、今県の思いがあれば聞かせてもらいたい。

〇井戸畑課長 今の段階では、この病院整備に対する補助メニューというのは見つからない状況でございますので、何かそういうメニューがあれば使わせていただきます。それ以外に現在、三重大学、それから地元の大台町と大紀町、それから厚生連と県の五者で五者協議会というものをつくって医師の派遣とか、そのための診療科目をどうするかとか、先般は病床数についても決定したところでございますけれども、そういう中で県として積極的にそれにかかわってリードしていくというような形での協力は惜しまずやっていく所存でございます。

〇西場委員 どうぞ五者協議の協議を深めていただいて、県としてしっかり支援対策をつくっていただくことを重ねて御要望申し上げたいと思います。
 もう一ついいですか。前回の委員会でも意見として申し上げたところでございますが、近年、奈良県において奈良の地域医療を守る県条例というのが制定されました。これは救急患者をいわゆるたらい回しの結果、最悪の事態に陥ったというあの事件を踏まえて、奈良県の医療状況が大変厳しい状況にあるということを県や県民が大変思いはかる中でこの条例ができたと、このように聞かせてもらっております。
 そんな深刻な事件、事故までは至っておりませんけれども、三重県の影響も含めて状況を聞けば、三重県の地域医療を今後どうしていくかということについても、大変重要な場面に来ておるというようなことは言うまでもない。そういう中で、行政として何をやっていくかというところについても限界があるわけでございまして、言うまでもなしに行政も、そして県民も、関係機関も一体になって、三重県の地域医療をどう守るかということについてのこれからの県の基本政策というのは大変重要だと思っております。こういうものを基本的な政策としてどういう形でどのように作っていただくのか、できれば一つの形ではありますけれども、県の条例としてこれを策定していただくようお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇森岡総括監 奈良県の条例なんですけれども、条例の中には住民の適正な受診を努めるというような、それを促すような条文があったと記憶をしております。そういう適正受診を今後普及啓発していくのに、条例によるそういう基盤が必要かどうかというのは、今後よく検討していかないといけないと思います。

〇西場委員 そういう意味合いももちろんでございますし、医療を提供する病院側と、そして医療を受ける患者としての立場の関係性についても、ある程度きちんとした明確な指針みたいなものもあってしかるべきかなと。そういうようなこととか、それから病診の連携というもの、そして今日もいろいろ出てきましたけれども、かかりつけ医をどのように今後の地域医療の中に張りつけていくかというようなことや、それから、潜在看護師などの対策も含めて、全体的な地域医療をどうしていくかというような基本的なものを基本政策として持っていただく、そして、できればそれを政策条例として高めていただいて、作っていただければなお結構だなと、こんな思いを強く持っておりますので、今後さらに内容を御検討いただきたいなと思いますが、もうないでしょうか。

〇細野局長 私ども医療という現状厳しい中の状況で、いろいろ取り組んでいかなければならないというふうに思っております。今回、その保健医療計画もそういう医師確保、看護師確保も含め、医療従事者のことも入れ込んでおります地域医療の問題、あらゆる総合的な問題をとらえて計画の中に盛り込もうというふうには考えておりますし、法的にも、そういう中身を書き込むようにということにもなっておりますので、まずはそういった中でしっかりとした方向性なり、計画性を積み上げていきたいというふうに思っております。

〇西場委員 それでは終わらせてもらいますが、三重県の地域医療をどういうように守っていくかということについての条例化につきましては、次の委員会でもまた議論させてもらいたいと、こういうことでお願いしていきたいと思います。今日はこれで終わります。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

〇中川委員 済みません、時間超過しているんですが大丈夫だということで、2点ほど簡潔にいきたいと思うんですけれども、1つが、私は本会議等で何度か提案というか、指摘をさせていただいておるやつの一つで、脳脊髄液減少症に対しての取組の部分で確認をしたいと思います。この脳脊髄液減少症に関しては、厚生労働省のほうでこの診断のガイドラインというものが先般、発表されまして、今後例えば周知であるとか、診断であるとか、また県内における治療のできる病院とか、そういったところが進められているというか、その辺の必要性が出てきているというふうに思います。この診断のガイドラインが発表されたということを受けて、先般6月の下旬に三重県においても知事のほうに、脳脊髄液の各支援協会等をはじめ各団体のほうから要望が出されておりまして、その中で、ぜひこの脳脊髄液減少症については適切な周知というか、理解を進めるために住民のための研修会なり講習会を開いていただきたいと、それも対象者等関係する、例えば医療機関とか保健機関とか学校、警察機関、この辺のところを対象に、開催要望があったわけですけれども、これについて具体的に何か動き等があればお教え願いたいと思います。

〇細野局長 委員からありましたように、患者家族の方からの御要望もありまして、私どもも検討しました結果、研修会を来月、11月15日の木曜日ですけれども、開催する方向でもうほぼ固めました。それで、対象もやはり患者さんの家族であるとか、そういうことを念頭に県民等から相談を受ける機関としまして市町の担当職員あるいは県の保健福祉事務所、それから医療機関、学校の養護の先生あるいは警察署等の担当の方々、それともちろん診断や医療に携わる医師、看護師等も対象にしまして、開催を予定することといたしましたので、御報告させていただきます。

〇中川委員 ありがとうございます。やはりこの問題は非常に理解がされづらい中できまして、今回ガイドラインが出たということで、大きく前進をするというふうに期待がされています。
 そういった意味においては、やはり関係するところへの適切な内容等を学ぶための研修というので、ぜひよろしくお願いをしたいなというふうに思います。
 それともう1点、これは6月にも少し話をしたかもしれませんが、障がい者の医療費助成の関係です。これは知的障がい、それから身体障がい、それから精神障がいということで、3障がい同時という方向で補正もされてきておるんですけれども、その中において、この精神障がいの方々に対する医療費助成というのがなかなか進んでいない状況があります。6月にお話をさせていただいた段階で、今1級の通院になっているわけですけれども、1級の入院まで伸ばしていただいたらどうかという話の中で、部長のほうからは、いわゆる障がい者が地域にどのようにかかわっていくか、出ていくかという部分の考えとそぐわないというような部分もあるのでというような動きがあったわけなんです。そこの部分を考えると、1級の入院は各市町単位で既に実施していただいているところもあるんですけれども、県として、1級の通院とあわせて2級の通院への医療費助成ということを考えていくということも、私は一つの検討項目としてあっていいのかなというふうに思うんです。
 というのは、2級の方というのが、やはり割合として一番多いという現状があるのと、この方々は収入とか所得という部分においてはなかなか厳しい状況があって、安心の医療をどのようにして提供していくのか、受けていくのかという部分を考えていくと、1級の通院並びに2級の通院というところを考えていくのが、一つの内容として私はあってもいいのかなと思うんですが、それに対するお考えがあればお教え願いたいというふうに思います。

〇北岡部長 精神障がい者に対するそういう医療助成なんですけれども、具体的に何級をどうするかとか、まだ具体的に検討をしているわけではございませんので、今は県としてどうだということは申し上げられないんですけれども、これにつきましても、すべてそうだといえばそういうことなんですが、どうあるべきかということと、それからどれぐらい費用がかかるのかといったことを総合的に今後検討していきたいというふうに考えています。

〇中川委員 3障がい同一に物事を見ていくという中で、やはり精神障がいの部分のこの医療費助成というのは、ほかの部分に比べると遅れているところがあると。この方々が、それなりにお仕事等があって、安定的な安心の医療を受けられるという状況にあればいいんですけれども、私はそういった状況ばかりではないというふうに思うので、普通でいくと1級通院、入院、2級通院、入院と考えていくのが筋かもしれないんだけれども、前のお話の中で、地域にどう出ていくかという部分において、入院に対してつけていくと、やはりそれのそごが出てくるんじゃないかというところを考えると、1級通院、2級通院という方向性は私はありかなと思うので、今後も議論をさせていただきたいというふうに思います。また、現場の御意見等を聞いていただきながら検討を進めていただきたいというふうに思います。
 以上です。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

〇中村副委員長 時間が押してきている中で済みません。
 福祉避難所の件でお聞きしたいんですけれども、先日、地元で体育館を福祉避難所に見立てたようなワークショップにも参加をさせてもらったんですけれども、本当に話が行き詰ってしまうというか、大変だなというふうに想像もできますし、最近、3.11の特番を見ていますと、原子力発電所のことと水産業のこと、それにまさるとも劣らないぐらい福祉避難所の話が非常に多いように思うわけなんですけれども、そのへん部のほうとしては、本来ならば市町の役割ではあると思います。どのようにかかわっていかれるのか、防災担当のほうとの絡みも含めて、ちょっとお話をお聞きしたいんですけれども。

〇西城副部長 福祉避難所につきましては、一義的に市町で開設、運営をしていただくべきことだろうという点については、副委員長もおっしゃられたとおりだと思っております。ただ県としては、今、県内の状況を見たときに、つい先日紀北町で協定が交わされて、たしか17市町になったんですけれども、まだ残り12の市町においては、そういう福祉避難所の確保というのができていない状況にありますので、私どもとして、確保できていない市町にどういう課題があるのかとか、そういうことも直接お尋ねをして、県としてその課題の解決に当たって、役に立てることがあれば間に入って調整をするとか、そういう形で市町とかかわりをさせていただいているところでございます。

〇中村副委員長 もう一転がりするための、何が一番最後のハードルみたいなものがあるというふうにお考えですか。

〇西城副部長 それぞれ市町によって課題というのは異なってくると思います。例えば南伊勢町なんかもまだ確保されていないわけですけれども、南伊勢町なんかですと、そもそも町がといいましょうか、町の中で候補となるような施設がどういうところに位置するかというと、いざ地震等があったときに津波の被害を受けるようなところに立地しているというところで、自分のところの町の中だけでは、そういう適当なところが確保しづらいので、ほかの隣接の大台町とか大紀町との連携をしたいんだというようなお話を聞かせていただいています。
 そういうところもあれば、今一生懸命取り組んでいただいていて、年内、年度内に何とかできる見通しだというところも幾つかございますので、それぞれ市町によって課題となる状況というのは異なっているのかなというふうには思っております。
 あともう1点、それぞれの市町の中だけで解決できることと、やはりそれでは解決できないことというのがありますので、広域的な調整について県の支援を希望されるというような、そういう声もお聞きしているところでございます。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。最後のその他のところでございます。

〇岩田委員 直接、ここの健康福祉部には関係ないかもしれませんが、実は県土整備部の関係かもわかりませんけれども、母子寡婦福祉連合会の皆さん方が住居の公営住宅の入居に関して御要望をいろいろいただいております。その中身たるや、いろいろな事情にある方が母子寡婦の中で公営住宅に入りたいと。県当局としては優先的に入れるような措置をとっていただいているというふうに聞かせていただいております。実は連帯保証人の関係で、2名つけるということなんですけれども、いろいろな事情でもってなかなか2名お願いできない実態が起こっているそうです。国のほうで、そこで母子家庭には全国社会福祉協議会が実施しております身元保証人確保対策事業というのがあるそうですが、これを適用していただければ1名で済むんじゃないかという御要望をいただいておるんですが、県としての見解をちょっと聞かせていただきたいと思うんですが。

〇田中課長 申し訳ないんですが、その全国社会福祉協議会の身元保証人事業というのは今ちょっと中身を把握できておりませんので、また少し確認させていただきたいと思うのですが。

〇岩田委員 それじゃ後ほどで結構ですので、お聞かせをいただきたいと思います。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

〇三谷委員 先ほどちょっと御説明が抜けて、そのままになっているのかなと思うんですが、桑名市であった乳幼児の入所措置中、パチンコ屋の駐車場で母親が放置して亡くなった事例なんですが、今いろいろ検証をやっていただいていますが、今後のスケジュールというのは、大体いつ頃結論が出てくるのかと、まずそれを教えていただきたいんですが。

〇田中課長 今第1回、第2回を9月27日に検証会議として開催させていただきまして、今月また第3回を開催いたします。いつまでかというところは、実は第2回の委員の先生方のところで話にも少し出てきたんですけれども、委員の先生方も論点整理にまだ数回かかるだろうということをおっしゃっております。あと一つ考えなければいけないことは、容疑がかけられているお母さんですけれども、11月30日までだったかと思いますが、鑑定留置という形になっておりまして、なかなか裁判のほうの冒頭陳述なり、最初の検察の説明なりといったものを確認できない状況がありまして、最後の最後のところで、何が起きたか明らかになるのが少し時間がかかるかなというところがあります。そういう状況の中で、いつ報告書をまとめるかというのも委員長と委員の皆さんと相談をしながら、余りに遅くなるようであれば、それを待たずともまとめられる範囲でまずはまとめてみるというのも一つの案ではありますが、少しまだ今そこのところがはっきりしないという状況でございます。

〇三谷委員 鑑定留置等というのは、例えば育児ノイローゼ等で御本人が責任を問うというのはなかなか難しいというような状況が出てくるのかもしれせんけれども、逆に言いますと、もしそういうことになってきますと、そういう責任能力のない方に、たとえ一時的とはいえ子どもさんを渡したということについての管理責任だとか、それからそういうことの判断だとか、逆に今度は責任が問われるということにもなってくると思うんですけれども、もし今おっしゃったように、そういう育児能力というか、判断能力のない方に子どもを預けたということになると、この責任というのはどこが問われてくるわけですか。

〇田中課長 まず検証の論点となるところに、今御指摘いただいた一時外泊の判断ですとか、あとそれまでに関係機関が全くかかわっていなかった案件ではなくて、市町も保健所も病院もかかわりを持っていた案件でございます。そうしたあたりでの情報共有、連携の方法といったあたりは、今後検証の中身になってくるかと思いますので、それを待って考えたいと思います。

〇三谷委員 ここにも少し出ていますが、あの事件の後に、今まで一時外泊をしたような事例について、もう一度検証されたということなんですが、それについて特に問題が出てきたとか課題が出てきたとか、今後対策をとっていかなければいけないようなことが確認されたとかということは一切なかったんですか。それとも何らの今後の対策等、課題等が出てきたということなんでしょうか。

〇田中課長 状況確認を行った中身では、問題があるというようなことはないですが、さらに加えてやるべき、できることがないかという点では今後の検証も踏まえて、今回の場合、家庭が養育困難ということで相談を受けていた案件でございます。そういう家庭に一時的とはいえ帰宅をさせるというときに、通常のガイドライン等で示されているよりも一歩進んだ支援として何か必要なのかどうかというところについては、今後の検証を踏まえて、今生かせるところは生かしていきたいというふうに考えています。

〇三谷委員 別に結果責任でどうとかこうとかというつもりは毛頭ないんですが、39件全部再調査されて、一切何も問題がなかったという、課題がなかったということならば、今回の事案というのはまさに例外中の例外で、全く予想もつかなかったことが起きたということで理解をしていいわけですか。

〇田中課長 そこのところは今まさに検証していただくところかと思いますので、そのように考えております。

〇杉本委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇杉本委員長 なければこれで終了いたします。当局の皆様には本当に御苦労さまでございました。

                〔当局 退室〕

  (16)委員間討議     な し

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

健康福祉病院常任委員長

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長

杉本 熊野

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