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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成24年10月10日 議員提出条例検証特別委員会 会議録

平成24年10月10日 議員提出条例検証特別委員会 会議録 

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議員提出条例検証特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日         平成24年10月10日(水) 自 午後1時0分 ~ 至 午後2時11分

会  議  室           301委員会室

出席委員             9名

                           委  員  長      中嶋 年規

                           副委員長     長田 隆尚

                           委       員   小島 智子

                           委       員   森野 真治

                           委       員   小野 欽市

                           委       員   奥野 英介

                           委       員   服部 富男

                           委       員   中村 進一

                           委       員   永田 正巳

欠席委員            なし

出席説明員         なし

事務局職員         次 長                        神戸 保幸

                           政策法務監                 山本 道雄

委員会書記         議事課副課長          山本 秀典

                           企画法務課主査          中西 宣之

傍聴議員             なし

県政記者クラブ    2名

傍  聴  者           1名

協議事項

 1 三重県地域産業振興条例の検証について

 2 今後の進め方について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

 1 三重県地域産業振興条例の検証について

    ①事務局から資料に基づき説明(山本政策法務監)

    ②委員間討議

〇中嶋委員長 一気に御説明いただきましたけれども、今日の議論で3点皆さんにお伝えしたいと思います。まず1点目は、今、5つの項目を一気に説明しましたけれども、議論は1項目ずつさせていただきたいと思います。2点目なんですが、今説明いただいておわかりのように理念条例でございますので、改正するにしても、しないにしても、抽象的な内容になっておりますので、その辺は御容赦いただきたいと思います。3点目ですけれども、この特別委員会が始まるときから申し上げておるんですが、改正ありきではありませんので、取り急ぎというか、正副委員長の間ではこういう改正案もあるんではないかということで今日御提示させていただいておりますが、これに正副委員長としてこだわるものではございませんので、改正ありきの議論ではないということで、自由な御意見を賜りたいと思います。
 それでは、最初の項目、「地域間の連携」について、まず御議論いただきたいと思います。改めて補足の説明をさせていただきますと、今の条例は、それぞれの三重県の地域で産業を振興していけば、三重県全体の産業が上がっていくよねというところが強調されているんですけれども、では、地域と地域との連携はどうなのかというところの視点が若干弱いんじゃないかということで、今回、出させてもらっています。
 もしこのように改正した場合、執行部はどうしなきゃいけないのかと考えたときに、地域別の計画はもうつくっていただいてあるんですが、その地域ごとの連携という視点での記述が書かれておりませんので、そういったことをもう一回検討していただく必要があるのかなということが想定されます。
 そういった前提で、地域間の連携について御意見をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

〇服部委員 この改正の例なんですが、地域間の連携というのは非常にこれからも大事なことですので、これはこれできちっとした形で改正をしてもいいんじゃないかなと思っております。

〇中嶋委員長 地域間の連携というものが重要だから、あえて書き加えるのもいいんではないかという御意見ですね。
 ほか、いかがでしょうか。

〇小野委員 地域間の連携、確かに言うのは簡単だと思うんですが、例えば四日市市と津市と松阪市を比べてみると、それぞれに工業地域もあり商業地域もある。各地域の特性といいながらも、三重県は南北に長いという特性はありながら、大体の都市が何でもある。金太郎あめのごとく、切ってしまえば大小はあるものの大体のものがあるような自治体というのがそろってきてるような気がするんです。地域間の連携という言葉でとらえるとなると、例えば産業構造自体が、四日市市のように、港湾を抱え、高度部材も多角的にかなり広く入ってきた地域があったり、松阪市は木材の集積があったり、そういう特化した特徴をとらえてそれぞれの地域間の連携と言うのであれば、言えるのかもわかりませんけども、どこをいかにとらえて地域間の連携をつくるということにするのかという判断をやっていくというのは、非常に難しいのかもしれません。だからこそ、これは県の条例で規定をすべきだと服部委員のように言われるのかもわからんし、ここのところの議論というのは非常に難しくなるし、その点でいうと、この後段のほうに指摘がありましたが、4番の「産業の振興を計画的に推進」というところにかかわってくる部分だと思うんです。
 この言葉だけではなくて、全体に、条例として流れるものとして三重県全体の産業の構造をとらえていくという視点で考えていかないと、難しくなってくるような気がするんです。もし改正をされるんであれば、ここにある改正例のような表現ですけれども、特に、地域の特性を生かして、なおかつそれぞれが連携した活動ができるようにと。ここの表現を若干さわりながらやっていくようなことになってくるかなと思います。

〇中嶋委員長 はっきり申し上げて、地域間の連携というのは、ちょっとぼやかしてあるんです。できる部分、できない部分があるだろうねということでこういう書き方をしてあるんですが、地域間それぞれの連携について、言葉がいいかどうかわかんないですけど、よりもっと実効性を持たせるような条文に変えるべきということですか。

〇小野委員 先ほど申し上げたように、4番目の「産業の振興を計画的に推進」、県がとらえるんであれば、産業の振興というのは、画一的には要りませんけど、計画的に振興していかなきゃいけないだろうと思う。例えば、県が今度、鈴鹿市を中心に医療・福祉の特区を国に申請して起こしていきますが、あれなんかまさに計画的に鈴鹿地域の産業を振興するわけですから、そういうふうなとらえ方をしていけば、県全体としての産業の特色を生かした振興というのをやっていくんだという方向がより具体的に見えてくる。理念条例とはいいながら、もっと明確になるようなスタンスがあってもいいかもわからないと思います。

〇中嶋委員長 ほかの皆さん、いかがですか。

〇服部委員 本当に地域間の連携というのは言葉であらわすには非常に難しいと思うんです。この間、戦略企画雇用経済常任委員会で視察に行かせていただきまして、四日市市の企業の5社、6社が集まって、自分の企業の特性を生かして、そしてまた5社が自分ところの得意な分野で、いろんなものをつくっていこうじゃないか。あなたのところはこれが強いよね、うちはこっちが強いよという形で、企業間でも連携をとってやってる部分が多いわけです。それを三重県全体に、実際に北勢地域の四日市市から熊野市のほうへ連携していけるような、企業としての連携ができるような、特性を生かしたものなんですが、そういった取組がこれからなされていけば、もっと三重県全体の産業が本当に強くなってくるんじゃないかなという思いで、地域間の連携について話をさせていただきました。企業というのは、それぞれ強い分野が集まって、1社だけじゃなくて、5社、6社が集まって、三重県全体の企業が一つのものづくりをやっていければいいのかなという思いがあったもんですから、そういうふうな形で文言を改正すべきだというところをお話しさせていただきました。

〇中嶋委員長 ほかの委員の皆さん、いかがですか。

〇中村委員 先般の中畑参考人のお話で、資料もいただきまして、三重県を5つの地域に分けて、それぞれの産業の特性みたいなものを、図であらわしていただいてますけども、こんなにそれぞれの地域で違うんだということを勉強させていただきました。逐条解説では、地域の産業を活性化することが三重県全体の産業の活性化につながると、短絡的にそういうふうに整理をされて、この条例をつくったんだと書いてありますけども、今、服部委員がおっしゃったように、連携というのは、この間も、そういう方法があるのかなと感じさせていただいたんで、もし条例を改正するのであれば、その辺はいいのではないかなと思います。理念条例なので、何ぼねじを締めても、こうしたほうがいいだろうというようなイメージぐらいしか踏み込めないのではないかなと思います。連携というのは、ないよりはあったほうがいいんじゃないかなということを先般感じましたので、いいんじゃないかなと思います。

〇中嶋委員長 ほかの委員の皆さんはいかがですか。
 山本政策法務監、小野委員がおっしゃられた地域間の連携を生かしたという表現を、それによって県が強く意識できるようにできないか。中村委員からもおっしゃっていただいたように理念条例なんで、なかなか絞っても絞り切れないところはあるんですが、もう少し具体性というか、明確性というか、そういう取組を県行政に実施していただけるような表現の仕方というのは、今時点で思いつくものが何かございますか。さらに強めた表現という言い方は変ですけども。

〇山本政策法務監 ちょっと今すぐには出てこないんですけど、小野委員が言われたような、例えば地域の特性を生かして地域間それぞれの連携をするという表現というのは、あり得るかなと。

〇中嶋委員長 これもとらえ方になるんでしょうけどね。

                〔「理解の仕方によるんです」の声あり〕

〇中嶋委員長 理解の仕方にもよりますし。
 何か、委員の皆さん、御意見ございませんでしょうか。
 最後のほうでまた皆さんにお諮りするつもりなんですが、今日、改正事項が出てきましたら、それをもとに執行部、それから各種団体の御意見をその案でお伺いしようと思っております。その前提でお考えいただければと思います。そういう意味では、今、小野委員がおっしゃっていただいたようなことを踏まえた、もう少し突っ込んだ改正文で、執行部のほうへ一回意見を聞いてみる、各種団体の皆さんの意見を聞いてみるということは可能ではあるんです。その中で、連携は、地域によってはできるものとできないものがあるという御意見の中で、もう少し緩めてほしいという意見があれば、今日お示しした改正案に落ちつくかもしれません。その前提で、小野委員がおっしゃっていただいたところを踏まえた改正案を改めてつくってという方向で進めさせてもらおうかなというのが、今、伺ってる中で思ったんですけれども、いかがですか。言ってる意味はわかってもらえますか。
 御意見あれば、どうぞ活発に。

〇小島委員 基本的なことを教えてください。「及び」というのは、アンドですか。

〇神戸次長 「並び」も「及び」もアンドでいいんです。並列ですけれども、「並び」の前後と「及び」の前後を比べますと、「並び」の前後のほうが大きなくくりになるという、そういう違いがあるだけです。

〇小島委員 地域はそれぞれ特性は十分あると思うんです。でも、さっきから出ている、連携ができる、できないも含め、仕方も地域によって違います。わかってないので教えてほしいんですけど、もしアンドであるとしたら、特性は全てにあって、地域間の連携を生かした活動が全てのところで行われなければいけないという趣旨になると思うんです。絶対やるぞというのであればいいと思うんですが、難しいということがあるのであれば、アンドと言い切れるのかなというのが、自分としてはよくわからないので、委員のほうからもう少し意見があって、教えていただけたらありがたいと思います。特性は絶対であり、でも地域間の連携はできるところでそこを助長しながら活動を膨らませていくという意味ならわかるんですが。しょうもないことにこだわってるんだと思いますが。

〇中嶋委員長 正副委員長の改正案というのは、先ほどおっしゃられた、できるところは連携の視点も入れてやってくださいねというところなんです。小野委員の御意見では、私の聞き間違いなら訂正いただきたいんですけど、当然それはやるべきであるという前提で、もう少し推し進めるような表現にするべきではないかということです。であるならば、厳し目の表現で執行部の御意見を聞いてみるのも手かなということなんです。

〇小島委員 ベースには「及び」という観点があって、どうやってもっと追求するかという意味だととらえたらよろしいですか。

〇中嶋委員長 もう一回言っていただいてよろしいですか。

〇小島委員 理念的なことばかり言ってるんですが、当然、地域には特性があり、それに加えて地域間の連携をもっとそれぞれの地域間で図っていくべきであり、そのことをちゃんと書き込んでくださいというのが小野委員の御意見だという理解でよろしいですね。

〇中嶋委員長 そうですね。

〇小野委員 地域の特性というのは、例えばAという地域ならAという地域の特性がありますね。その「及び」の後の部分は、Aという地域とBという地域の間の連携という意味合いですから、置かれたもの自体がより広角になります。私が言ってるのは、例えば今、三重県は南北に長いと先ほど申し上げたけれども、北のほうに偏っている産業構造があるとすれば、それが松阪市ぐらいまではあるんだと、あるいは伊勢市まではあるんだということで規定したとして、では、南のほうはどうするのか。全体の構造を考えたときには、南と北との連携も視野に入れて考えていかないと。今、三重県が南部地域活性化を盛んに言ってますけれども、南部だけを取り上げて考えることも大事だけれども、全体として南部をどうしていくのかという視点がないという部分で、地域間の連携はちゃんとしていかなきゃだめよというような表現がこの中で生きていけばなというのが、私の気持ちの中にあるんです。

〇中嶋委員長 理念的な議論をしてるんで、私の申し上げてることもほぼ同じだと思ってるんですが、言葉の表現の問題というところもあるんです。
 今、副委員長とも協議させていただいたんですけど、お話を伺ってると、もともとの我々の問題意識は、産業振興を図っていく上においては、地域と地域の連携という視点も必要だよねと。というところで、この改正案を出させていただいて、それについては皆さん御異論がないということは、確認させていただいてよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 その上で、程度はいろいろあるんですけど、理念条例なので、言葉の表現上どう書いても、それが強くなったり弱くなったりというのは受け止め方の部分もあります。この2ページの改正例では、我々の意図としては、地域の連携という視点も入れた中での産業振興をやってもらわなきゃいけないということです。この改正案を出させていただいて、執行部なり各種団体のほうへ意見はどうでしょうかという形で聞いて、今後の議論を進めていくということでどうかなと思っておるんですが、いかがでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 小野委員、よろしいか。

〇小野委員 ちょっとわかりにくかったけど、どうぞ。

〇中嶋委員長 1項目めにつきましては、この改正例で、趣旨もよく説明した上で、執行部と各種団体の御意見を聞かせていただいて、改めてまた皆さんにお諮りをさせていただきたいと思います。
 では、2項目めのほうへ移らせていただきます。
 「国際的視点」についてでございまして、改めて資料3の第5条に基本方針というところがあるんですけれども、この基本方針が結構この後出てきますので、これを横目で見ながら議論を進めていただきたいんです。第5条第1項に第1号から第8号まであるんですが、これが県の産業振興の8つの基本方針なんです。この中に国際的な視点というものが欠けてるじゃないのということで、9つ目を入れてはどうかというのがこの項目になっております。
 これにつきまして御意見を賜りたいと思いますが、委員の皆さんの御所見をお願いしたいと思います。

〇小野委員 改正例からいうと、これは第9号なんでしょうか。一番初めに「国際的視点に立った事業展開を促進すること」というのが出てきてもいいような気がするんです。というのは、例えば第1号の「環境と調和のとれた産業活動の持続的な発展」は、今、盛んに三重県も中国やタイへ進出をする企業の後押しをしてますが、ああいう国へ出ていくに当たっても、環境と調和のとれた産業活動というのは当然必須のことです。それから、その下へずっと下がっていきましても、「観光及びその関連産業の振興」なんて、こんなのも当然、国際的視点がなければできないことです。そういうことを考えてみると、改正するのであれば、国際的視点というのは、一番初めに入っていても感覚的におかしくないような気がするんです。

〇中嶋委員長 法令上の確認をさせていただきますが、第1項の第1号から第8号まであって、第9号を入れる場合に、号の順番というのは何か意味があるんでしたか。横並びになっているのか。

〇松村主事 若い番号だから法的に重要な意味を持つというようなことはないんですが、つくり手の思いとして、重要なものを一番初めに持ってくるという傾向はありますので、これがつくられたときにはこの並び順に何か思いがあったと推測はされます。

〇中嶋委員長 そういった前提で、ほかの皆さん、御意見いかがでしょうか。

〇永田委員 私も前回、国際的視点について申し上げたんですが、かなり時代が変わってきておりますので、重要だとすれば、私は、小野委員のおっしゃるとおり、もっと前に持ってくる項目だろうと思います。その点ひとつよろしく御配慮をお願いしたいと思います。

〇中嶋委員長 ほかの御意見はございますか。

〇森野委員 ちょっと意見が違うんですけども、地産地消とか、物流のエネルギーコストの問題とか、そういうこともいろいろ問題になっている部分もありますので、県内での発展とか、そういうものを乗り越えて国際的というところが優先で出ていくというのは、僕はちょっとどうかなという気はします。最後でいいんじゃないかと。

〇中嶋委員長 国際的視点というものを盛り込むこと自体は構わないけれども。

〇森野委員 もちろんしていただいたらいいと思うんですけども、僕は最後でいいんじゃないかなと思います。

〇中嶋委員長 ほかの皆さん、いかがですか。
 確認させていただくと、皆さん、国際的視点ということを盛り込むこと自体については御異論はないということでよろしいですか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 あとは、位置の問題となると、先ほど御説明いただいたように、法令上の効果という意味においては優先度というのは特にないけれども、つくり手の思いということになるということでございます。あとは、後付けしたものは基本的に後に来るという、そういうものはなかったんでしたか。法令上のテクニックの話で恐縮なんですけど、別にそういうものはなかったんでしたか。特にないんですね。

〇奥野委員 流れというのがあるでしょう。先ほどおっしゃった思いという順番があるから、今度つけ加えたわけなので、思いを変えてしまうということは、最後に持っていけば問題はないですよね。また何年かたったときに、時代が変わったら、これを前へ持っていこうかということがあってもいいと思うけれども、小野委員はそうおっしゃったけど、僕らはわかんないけれども、今ここで順番的な流れが、1番へ国際的視点を持っていくより、最後に持っていくのが、一番自然な流れです。不自然に逆行するより、自然な流れのほうがいいと思います。

                〔「同感です」の声あり〕

〇中嶋委員長 これをつくられた当時の皆さんの思いも踏まえということですね。

〇小野委員 皆さんはそんなふうに言われるけれども、本当にそれでいいのかなと思います。環境、産業あるいは研究開発、こんなものを三重県だけでやっていける時代でもないし、国内にとどまって、この地域の産業の振興が図れるものではないと思います。もう少し視点を三重県発で大きく構えてもらわなければ、四日市市の高度部材でもそうでしょう、ヨーロッパとやろうと言ってるんでしょう。あれは国際でしょう。今度、観光面で台湾とやるのも、国際です。農業でもそうですね。中国に輸出もしてるし、海外産品を買ってることもあるんです。それが全部、産業振興につながるわけだから、自然の流れがそんなことでしょうか。私は違うと思います。

〇中嶋委員長 私は余りこだわりがなくて申しわけないぐらいなんですけども、後でつけるんで最後にというぐらいの感覚だったんです。条例上の効果も同じということであれば、思いはよくわかりましたのでここは正副委員長に任せていただきたい。国際的視点というものが必要だということについては、皆さん一致したということで、何らかの形で盛り込む。あとは号の順番ということで、ここは正副委員長に預けていただいてもよろしいですか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 思いはよくわかりましたので。
 では、3項目め、いかせていただいてよろしいですか。
 他条例との関係で、第5条をもう一度資料3で見ていただくと、今、第1項について議論をしました。第2項は、「農林水産業の振興に係る基本方針は、前項各号に掲げるもののほか、次に掲げる」ということで第1号、第2号を置いて、第3項で「農林水産業を除く産業の振興に係る基本方針」と改めて書いてあります。
 もう一度、補足説明なんですが、これまで三重の森林づくり条例、三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する条例、みえの観光振興に関する条例ができ、またこの間の定例会の一般質問で中小企業に関する条例もというお話が出てきております。そうした中で、あえて第2項で農林水産業に関する基本方針を、それから第3項で中小企業を中心とした産業の集積とか、雇用機会の創出が見込める企業立地、中小企業の経営基盤強化に関することが定められておるんですが、このことを地域産業振興条例から取ってしまってもいいんじゃないかということで今回提案をさせていただいております。
 これについて御意見を伺いたいと思うんです。

〇中村委員 これを削ったというのは、ほかに条例があるのでということですか。

〇中嶋委員長 主にそういうことでございます。

〇中村委員 例えば第3項の第1号から第3号までは、結構意味があると思うんですけども、これはまたどこかでカバーできるんですか。

〇中嶋委員長 中小企業振興条例ができ上がるときには。

〇中村委員 そのときには。

〇中嶋委員長 でき上がっていない現段階で削るのはいかがかという議論も正副委員長の間でもあったんですが、委員の皆さんの御意見を聞いてみましょうということです。第2項についても、農業、林業の条例はあるんですが、水産業の条例はないので、どうかという意見も正副委員長の間でもあったんですが、ドラスティックな案で提案してみようということです。

〇中村委員 余り経過を考えないでストレートに瞬間的に思うと、まだ削るべきではないかなという感じがします。環境が整えば削ったっていいと思います。

〇中嶋委員長 ほかの委員の皆さん、いかがですか。

〇奥野委員 物すごく短絡的で単純なんですが、今、無理に削ることはない。削るのはいつでも削れるのではないかと思います。また時期を見て削ったらいいんじゃないですか。

〇中嶋委員長 ほかの委員の皆さん、いかがですか。
 おっしゃるように、正副委員長でも、無理して削らなくてもいいかなと思いながらも、皆さんの御意見を伺ってみようと思いましたので、今の御意見を踏まえて、これはもうこのまま修正なしで。

〇奥野委員 カバーできていたらいいけど、もしカバーできてないじゃないかといったときに、あのときの委員長はしっかりしていなかったなと言われると困るので、また3年か5年たって検証したときに、もう一度、検証してもらうほうがいいのかなと思います。

〇中嶋委員長 こういった議論があったということを前提に、今後、議員提出条例も時のアセスメントは必要だと思いますので、そのとき、こういった議論があったということだけはぜひ残るように、委員会ですので議事録はあるわけですが、お願いしたいと思います。
 では、この項目については修正せずということでいかせていただきます。
 4項目めへいかせていただきます。
 先ほども小野委員から少しお話しいただきましたが、「産業の振興を計画的に推進」という文言のことで、この間、宮﨑参考人に、受ける印象が地域産業の振興を県が主体的、画一的に進めるようなイメージがあったので、私からこれって上から目線ですよねという言い方をさせていただいたところです。そういう言葉のやりとりの中で、よくよく条文を見ていくと、「産業の振興の施策を計画的に」という部分と「産業の振興を計画的に」というのと、2通りの使われ方がしていたので、整理するべきかなという思いもあって、今回提案させていただいております。
 この条例自体、最初は、地域でつくられたものは地域で消費するという、地産地消ではないんですけれども、優先調達ということも含めて、そういった条例をつくれないかという議論がスタートでありましたので、産業の振興を県が計画的に推進という思いが若干強くて、それでこういう表現が残ってるのかなということもあろうかと思います。
 これについても、冒頭申し上げたように、見直しありきではありませんので、ぜひ皆さんの自由な御意見を伺った上で取扱いを決めていきたいと思いますので、委員の皆さんの御意見をお願いしたいと思います。

〇小野委員 要するに今、鈴鹿市を中心に、医療・福祉の特区を県も一緒になってやろうということは、翻って考えてみたら、振興を計画的に進めることにつながります。画一的ではないけど。県の能力では画一的にはできないと思うんです。県が主体的ではないけれども、自治体と県との相互で産業を計画的に振興していくという力がなければ、何のために県があるのという話にもなるし、これはちゃんと書いていただくというのが大事なことだと僕は思います。
 今、委員長が言われたように、地域の特性に応じた産業の振興を県が推進するという言葉というのは、非常に重い言葉で、地産地消ではありませんが、県としても地域の特性に配慮をした地域の産業を振興していくんだというのが、より明確に読めるようにしてもらわないと。今、言葉ではこうやって言われても、現実の施策の中で、例えば建設事業等を考えてみても、より大きな事業になると、県内産業の振興とは言いながら、県内産業を振興しないような方向性がよく見受けられます。こういう条例は、理念条例ではあっても、全ての県行政にわたって効果があるように理解が進むことを求めていきたいと思います。

〇中嶋委員長 ほかに御意見いかがですか。
 小野委員が後段におっしゃられた、地域のものをもっと地域で使おうじゃないか、それが産業につながるんじゃないかという思いで、この条例は議論がスタートしたという過去の経緯を踏まえますと、まさにおっしゃられた意見がもとで「産業の振興を県が計画的に推進する」、「促進する」ではなくて「推進する」、自ら進めるという強い表現になっているということだと思いますので、もとの案でいいじゃないかという御意見ですね。
 ほかの委員の皆さん、いかがですか。

〇服部委員 しっかりと推進して、計画的に三重県がやっていかなきゃいけないし、この考え方は当然だと思いますので、小野委員が言われたようにそのまま残してもいいんじゃないかなと思います。

〇中嶋委員長 前にこの条例をつくったときの議論の中で、三重県の産業構造はどちらかというと、県外に出して県内の所得を上げるという産業構造になっていて、移入県よりは移出県になっているので、三重県が自分の地域のものを優先的にやると、他県が同じような動きをした場合、県の産業にとってマイナスではないかという、そんな議論もあったんです。ただ今の状況を見ると、もう少し県内産業に温かくしてよという思いが皆さんも同じくあるという中で、もうこのままでいいんじゃないの、改正せずに現行のままでいいんじゃないかと、そういう理解でよろしいですか。
 私も、正副委員長で議論するまで、そこまで深くこの条文のことを考えてなかったんです。ですので、ここについては、条文は改正しないけれども、我々としては、第6条についてはそういう思いなんだということで、県に対して改めて意見を申し上げた上で、県の意見を伺わせていただきたいと思うんですが、よろしいでしょうか。

                〔「異議なし」の声あり〕

〇中嶋委員長 では、最後の5項目めにいかせていただきます。
 「産業に携わる者の意見の反映」ということで、これまで中小企業の経営者の御意見を産業政策に反映させるために、いろいろと県も取組をしてきたと思います。実際、地域産業振興条例に基づく各地域ごとの計画づくりには、策定委員会の中に、地域の中小企業経営者の方だとか、産業に携わる方などの参画の上でつくっていただいておりますが、前回の委員会で、参考人の御意見の中で、もう少し的確に義務に近い形でやれないかという御意見を踏まえて、今回、「産業に携わる者の意見の施策への反映」ということを入れてはどうかという案をつくらせていただきました。
 ただ、ここにも書いてあるように、既に「協働」という言葉で意見を反映させる規定があるという読み方もできますし、実際そういうふうにやってきているところもありますので、その上で委員の皆さんの御意見を伺いたいんですが、いかがでしょうか。

〇服部委員 第6条の協働のことなんですが、今、委員長から提案していただいた改正例がございます。「産業に携わる者の意見の施策への反映」ということでございますけど、私もこの改正例に賛成です。それでいいんじゃないかと思います。

〇中嶋委員長 あえて書き加えるということで。

〇永田委員 協働という言葉が余り明確じゃないんで、これはもうばしっとうたったほうが私はいいと思います。

                〔「賛成です」の声あり〕

〇中嶋委員長 ほかの委員の皆さんもよろしいですか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 では、ここもこの案でまとめていくということでまいりたいと思います。

〇山本政策法務監 検討課題の3つ目は、これでよろしいんでしょうか。意見を反映させるのは産業に携わる者だけでよいか、この件はどうでしょうか。

〇中嶋委員長 という事務局からの御心配なんですが、いかがでしょうか。

〇森野委員 2つ目の「産業に携わる者の」というのを抜いたらだめなんですか。「協働及び意見の施策への反映」でどうですか。

〇中嶋委員長 今の御意見は、該当箇所の前に「地域の住民、市町、産業に携わる者等との協働」があるんだから、「協働及び意見の施策への反映」とする。産業に携わる者だけを取り上げるんじゃなくてという御意見ですね。皆さんいかがですか。
 いいですね。では、そういうことで、「地域の住民、市町、産業に携わる者の意見の施策への反映」という意味を踏まえた改正案でいかせていただきます。
 一通り、正副委員長で検討するべきではないかという5項目を今日は検討していただいたんですが、委員の皆さんで、これ以外で、地域産業振興条例を改めて見ていただいて、6項目め、7項目めの検討すべきポイントというのが、これまでの議論で5項目以外にここはやってほしかったんだというのがあれば、本日御指摘いただきたいんです。冒頭申し上げたようにかなり理念条例でございますので、なかなかポイントも絞りづらいとは思うんですけれども。

〇小野委員 理念条例でありながら、第8条のように、「必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする」とある。ここら辺は、理念条例でありながら財政上の措置と、読み方では非常に具体論みたいな、産業振興のためにはちゃんとそういう軽減策もしなさいみたいに読めるようなところもあるんですが、こういうのはどう理解するんですか。

〇中嶋委員長 議員提出条例をつくるときによく議論になる、財政上の措置をどこまで書き込むかというところがあるんです。「努める」ということでいけば、施策を実行するには一定の財源がないとだめでしょうという思いがあって、理念条例であれ、より具体的な政策条例であれ、この表現というのは結構どの議員提出条例にも最後使われているところがあって、その流れでこれがあるのかなと思っています。これ以上踏み込むこともできないし、なくすというのもできないという感じで受け止めています。「財政上の措置を講じなければならない」とは、議員提出条例では言えないというのは、いろんな議員提出条例の議論であったところです。

〇小野委員 「努めるものとする」というのは、解釈上は、そういう意見もありましたという程度で終わるんですか。

〇山本政策法務監 努力規定ですので、しっかり財政上の措置をしてくださいという条文の意味だと思います。

〇小野委員 具体的な施策の中でそういうことを踏み込んでやっていただくのであれば、具体の施策に対応する、産業育成をする業者とか、そういうところにはポイントのかわりに何か与えましょうという議論は行政の中でしないということですか。してはいけないということですか。

〇山本政策法務監 それは、計画をつくられるときに議論される話だろうと思います。

〇中嶋委員長 地域別の産業の計画をつくるときにね。そういう具体的な施策をするかどうかということも。

〇小野委員 一番やりやすいのは、県土整備部の事業の中へこれをほうり込んで、地域産業の振興に資するポイントがあれば、その業者の評価で加点をするとか、施策に生かすことはできるわけです。そういうことは、過去に検討することは全然なかったのですか。

〇中嶋委員長 私も県土整備の常任委員をさせていただいたときに、入札制度でちょうど総合評価方式を導入するときに、今、小野委員がおっしゃられたような議論というのは当然ありました。特に地域貢献をされてらっしゃる、災害時に出ていただく約束をしている企業に対して、総合点でポイントを上げるべきだという議論が委員からあって、県も一定そういうことも考えながらということです。地域の産業をいかに育成するかという視点で、今おっしゃっていただきましたけど、県土整備部なんかはわかりやすいので、議会ともそういう議論はありましたし、執行部でもそういう議論をしていただいてると思います。ただ、この条例のこの条文に引っかけてというわけではないというのは事実です。

〇小野委員 今この特別委員会で検証を進めていただいて、皆さんで時間をかけて精査をしていただいとるわけですから、これから先、三重県内の地域内産業の育成、振興にプラスになるようなものがあるとすれば、それはもう少し前へ出していく議論があってもいいと思うので、また委員長の報告や何かの中で触れていただくことができるのなら、きちんと前へ出していただきたいと思います。

〇中嶋委員長 今日、4項目めの議論をさせていただいた「産業の振興を計画的に」というところで、条文としては改正しないんですけど、まさにその思いというのを、改めて、今、県の姿勢はどうなのかということを確認させていただきたい。次回の委員会で、執行部の御意見を踏まえての議論をさせていただく機会をつくらせていただきたいと思います。条例そのものの見直しとは若干外れるんですけど。

〇奥野委員 要するに議員提出条例というのは、執行部はつくりたくないのに、勝手にしたものなので、財源の部分も、これを入れとかないとしないだろうというので入れるわけなんです。執行部は我々がつくったものはできるだけしたくないというのが本音で、本来、執行部がつくらなければならないものが議員提出になるわけなので、多分そうだと思う。つくりたくないものが議員提出条例になると僕は解釈している。これからもできるだけやれるように、検証というよりも、実行しているかということが大事かなと思います。

〇中嶋委員長 本会議での中間報告では、議会自身も進行状況をちゃんとチェックしなきゃいけないということを盛り込ませていただいた。今おっしゃっていただいたような議論、まさにその思いを入れてあります。議会に対しての委員長報告だったんですけど、ちょっとそれが弱かったので、もし最終で報告できれば、もう一回それは申し上げたいと思います。
 特に6項目め、7項目めという条文改正を具体的に議論する項目はないということでよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 ありがとうございました。

 2 今後の進め方について

〇中嶋委員長 今後の進め方なんですが、少し先走って申し上げましたけれども、本日の結果を整理しまして、条例の改正案について執行部からの意見聴き取りを行いたいと思っています。
 また、本条例をつくるときには、いろんな関係団体から、JAや商工3団体とか、そういった10団体から多くの意見もいただいた上でつくってきました。今回、条例改正案ができましたので、関係団体に意見照会を行いたいと思います。それについては、正副委員長のほうで関係団体を訪問させていただいて、我々の思い、こういう思いで今回こう改正しようと思ってるんだという説明をした上で、御意見があればそれをいただくという形で進めさせていただきたいと思っておるんですが、よろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
 今日、条例の細かな議論がありましたけれども、今回お示しした条文の改正案は、1についてはそのままですし、2については、第1号に入れるか第9号に入れるかは預からせていただくということで、3についてはそのままなので変更なしと。4についてもそのまま、5については森野委員がおっしゃっていただいた部分の見直しということなので、修正した条文改正案というのは、改めて皆さんにお諮りせず、執行部と関係団体へ意見聴取をさせていただいてよろしいでしょうか。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 改正案ができましたら、委員会は開かないにしても、皆さんには、この改正案で執行部と各種団体に御意見を伺っていますというのはお示ししたいと思います。そういうことで、正副委員長のほうに、改正文案は御一任いただけるということでよろしいですね。

                〔「はい」の声あり〕

〇中嶋委員長 ありがとうございます。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

議員提出条例検証特別委員長  中嶋 年規

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