三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成24年度 委員会会議録 > 平成24年9月20日 健康福祉病院常任委員会・教育警察常任委員会連合審査会 会議録
健康福祉病院常任委員会・教育警察常任委員会
連合審査会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成24年9月20日(木) 自 午前10時32分~至 午後0時15分
会 議 室 全員協議会室
出席委員 15名
[健康福祉病院]
委 員 長 杉本 熊野
副委員長 中村 欣一郎
委 員 田中 智也
委 員 津村 衛
委 員 中川 康洋
委 員 岩田 隆嘉
委 員 西場 信行
[教育警察]
委 員 長 水谷 正美
副委員長 小野 欽市
委 員 藤根 正典
委 員 長田 隆尚
委 員 奥野 英介
委 員 北川 裕之
委 員 前野 和美
委 員 永田 正巳
欠席委員 1名
委 員 三谷 哲央
出席説明員
[健康福祉部]
部 長 北岡 寛之
子ども・家庭局長 鳥井 隆男
副部長 西城 昭二
次長(子ども・家庭局) 亀井 敬子
健康福祉総務課長 日沖 正人
障がい福祉課長 西村 昭彦
子育て支援課長 田中 規倫
施設整備担当監 山田 篤
その他関係職員
[教育委員会]
教 育 長 真伏 秀樹
副教育長 小野 芳孝
次長(教職員・施設担当) 信田 信行
次長(学習支援担当) 白鳥 綱重
教育総務課長 荒木 敏之
予算経理課長 三井 清輝
教職員課長兼総括市町教育支援・人事監 木平 芳定
学校施設課長 加藤 丈雄
特別支援教育課長 井坂 誠一
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 副課長 中山 恵里子
議 事 課 主 幹 加藤 元
企画法務課 副課長 川口 徳郎
企画法務課 主 幹 池田 和也
傍聴議員 1名
小島 智子
県政記者クラブ 1名
傍 聴 者 なし
議題及び協議事項
1 こども心身発達医療センター(仮称)の整備取組について
2 こども心身発達医療センター(仮称)の整備に伴う新たな県立特別支援学校の整備について
Ⅱ 委員間討議
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 連合審査会
1 こども心身発達医療センター(仮称)の整備取組について
2 こども心身発達医療センター(仮称)の整備に伴う新たな県立特別支援学校の整備について
(1)当局から資料に基づき説明(亀井次長、白鳥次長)
(2)質疑
〇杉本委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。
〇田中委員 幾つかあるんですけども、まず最初に、この御説明いただいた資料の中では三重子ども病院群と連携をしていくという記述はあるんですけれども、隣接する三重病院との連携というのが、あまり見えてこないというか、なかなかここには落とし込めない部分があるのかもわかりませんが、現時点でどういうふうな連携をしていく、どういうふうにして充実させていくのかということについてお考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思うんですが。
〇田中課長 三重子ども病院群の中にもちろん三重病院も含まれてくるわけですけれども、この資料の中ではその三重病院というのを具体的な連携のところを具体的には書き切れてないところは御指摘のとおりかと思います。ただ、今回このセンターが三重病院の敷地内に三重病院に隣接する形で整備するというのが1つの整備のポイントでございまして、そことの連携によって、今までなかなかあすなろ学園、草の実リハビリテーションセンター単体では受け入れが難しかったような状態のお子さんにも対応できるようになるというメリット、そこが小児医療にとって魅力的なエリアになるということで人材確保の面でも大きなメリットがあるというふうに考えておりますので、三重病院ともよく、これから開院に向けて具体的にいろいろ詰めていかなくてはいけないことが多いですけれども、三重病院と今話し合ってる中でも同じ方向を向いて連携しながら小児医療にとって魅力的なエリアとしていこうということで話をしていきたいというふうに考えてます。
〇田中委員 先日、常任委員会の調査で現地を少し見させていただく機会がございまして、連携を強化していきながら子どもたちにとってよいものにしていくということなんですが、ハード面でもやはり連携をしやすいような整備ということを、こちらのこども医療センターを整備する段階から念頭に置いた設計等をしていく必要があろうかというふうに思っているものですから、そのあたりのところはぜひともお考えをいただけたらなというふうに思っています。
〇鳥井局長 田中委員のおっしゃるとおりだと私どもも考えていまして、私が来た4月以降も三重病院の院長をはじめ事務局とも何度か協議をさせていただいております。特に草の実リハビリテーションセンターのお子さんたちは、なかなか麻酔医の確保というのが難しい状況で、4ページのところにも少し書かせていただいておりますが、どうしても手術機能というのは三重病院に、今でも遠いながらも連携を図っているというような状況もございます。あるいは内科の先生もなかなか確保するのが難しい状況の中で、そういう病院との近接した連携というので、もちろん両方の施設の行き来についても施設整備の面からも検討をさせていただきたいというふうに思っております。
〇田中委員 ようやく具体的なイメージをお示しいただいたと思うんです。まさにその整形外科の医師の確保がなかなか困難な中、既存の草の実リハビリテーションセンターの中でできなかったことがやりやすくなるだとか、長期入院をしているあすなろ学園の子どもたちの内臓疾患、合併症の対応がしやすくなるとかということだと思うんです。私は、詳細は、実態についてはまだ勉強不足なところはありますけれども、必ずそういう面があったんだというか、現在もそうですけど、あるんだというふうに思ってますので、例えば雨に濡れずにそのまま三重病院に入れるですとか、そういうことをしっかりと考えていただければ、病気を持ってる当事者の子どもたちだけではなくそれをサポートする御家族の方のためにもなっていくんではないのかなというふうに思ってますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、そもそも論のところなんですけれども、発達障がい支援のセンター機能ということを1ぺージの中段下のほうで(4)の特別支援教育との連携の中でうたっておられるんですけれども、もう一度確認のためにお伺いしたいんです。発達障がい支援のセンター的機能とは何ぞやというか、どういうふうにお考えですかということをお伺いしたいんですが。
〇田中課長 ここで表現している発達障がい支援のセンター的機能というのは、イメージしていただくとわかりやすい、今あすなろ学園で地域支援という形で、草の実リハビリテーションセンターもですけども、地域に出ていって地域の現場で対応しているという状況、それからまたあすなろ学園については市町の職員を1年間研修という形で受け入れて、それでまた市町に帰っていただいて発達支援の総合窓口などで活躍していただく、地域の力をつけていただくというようなことで、県全体の中心として発達障がい者支援の体制づくりの中心として市町を支援しているというところでのセンター的な機能を発揮しております。もちろん、今教員もその中で受け入れている部分がありますが、今回県立の特別支援学校のセンター的機能ということで検討いただきましたので、そこのところも含めて、さらにここが発達障がい者支援の県内の拠点として機能するようにという意味でこちらの表現をしているというところでございます。
〇田中委員 まさに、私も同じ認識なんです。ただ、ずっと説明を資料に基づいて聞いている中で、ちょっと疑問に思うところがあります。例えば、9ページで県全体を取り巻く課題の中で、1つ目のポツで本当に正しくというか的確に課題をとらえておられると思うんです。発達障がい支援の必要性が高まっていると。私のおります四日市市でもそうなんですけども、全域で本当に発達障がいの子どもたちが増えてきているというのは現場の先生方からもお伺いしますし、そんな状況なんだなというふうに感じてるところなんです。そこへの支援というのは非常にありがたくて、先生方からお話をお伺いすると、あすなろ学園の機能をより充実してほしいと、地域へもっと出てきてほしいという声もたくさん聞くんです。専門的なやはり知識なりスキルを教えてほしいということで。
ただ、10ページへ行って、(4)でセンター的機能の設置のところに行きますと、来校者の利用を想定した支援センターということで、来ていただくことだけしか記述がないわけです。充実させると言いながらも、外へ出ていって支援をしていくという機能の部分については読み取れなかったというか、お伺いできなかったのかなというふうに思ってるんですけれども、そのあたりはいかがなんでしょうか。
〇白鳥次長 10ページの記述につきましては、9ページの整備の概要という一連の流れの中で記述させていただいております。基本的にここに書かせていただいたのは、施設の設備の観点から記述しております。当然、センター的機能といったときには、来校していただいて、それに対していろんな形で相談に応じるといったところも当然重要な役割ですので、そこは施設の設備の観点から書かせていただいております。しかし、それぞれの小・中学校、高等学校からの要請等も踏まえて、現地に行って直接指導助言を行うといったところもセンター的機能の重要な役割でございますので、そうしたところも含めてのこのセンター的機能の充実というところを図っていきたい。ただ、その具体的なあり方について、実際に新たなネットワークの中でどういった形でさらに充実できるのかといったところについて今後検討していきたいということでございます。
〇田中委員 ここに記述されてるのはハード面での整備ということで、ソフト面をいかに充実させていくかは、今後まだ検討していくという状況ですか。
〇白鳥次長 実際の人材育成のための研修機能も含めて、そしてまた現地にどういう形で行けば効果的にそういった支援ができるのかといったことも含めて、今後検討していきたいということでございます。
〇田中委員 ありがとうございます。であれば、そこはしっかりと中心に据えて御検討いただきたいというふうに思います。ここを本当にやらないと、現場というか子どもたちが本当に困ってるというか、大変な状況になっていますので、そこは切に願うところであります。
それからもう一点、これで私からは最後にしますが、今あすなろ学園には小学校と中学校の分校という形で、今後も小・中学部ということで、高等部は設置をしないということなんですよね。切れ目のない支援というか、養育という観点からいくと、高等部についてはどういうふうに考えておられるのかということだけお伺いできますか。
〇白鳥次長 あくまで新しい特別支援学校でどういった学部を設置するかにつきましては、今回の病院の一体的整備に伴った教育機能の一体化というか、密接な連携のもとで考えていく必要があると考えております。今あすなろ学園として新しく移る病院におきましては、いわゆる小・中学生に相当するお子さんを対象とした入院ということを基本的に想定しているということで、特に高等部に相当するお子さんが基本的にいらっしゃらないというような状況の中で、私どもとしては、小・中学部の対応ということでこの新しい学校については設置をしたい。ただ、当然高等部における、あるいは高等学校における特別支援、発達障がいのお子さんも当然多い中で、小・中学校の教育実践というのをきちんと踏まえた上で、各小・中・高等学校に対しての支援というのは講じていきたいというふうに考えてます。
〇鳥井局長 新しいこども医療センター、文章の中にも出てくるかと思うんですけども、早期治療、早期対応、これがやっぱり発達障がいのお子様には非常に大事だというふうな観点から、地域の中で大変なお子さんを早期に治療するというところから、なるべく低年齢の方に治療をしたいと。小・中学校、高等学校になりますと、短期の入院は当然受け入れて、それで地域にできるだけ戻して、地域の中で支援をしていくことで、長期の入院のお子さんに対応した特別支援学校というふうな考え方で整備をしていただけるというふうになっておりまして、高等学校のお子さんも短期の部分については入院の受け入れもして医療的な判断をさせていただきたいと思ってます。
〇田中委員 説明の内容は理解をいたしました。こども医療センターとしては、小・中学校の子どもたちを長期入院の対象としているがゆえに小・中学部しか設置をしないという理解なんですが、ただ高校生に相当する発達障がいの生徒さんに対する地域での支援というのは残るわけですよね。現在もやっていただいておるとは思うんですけども、これも先ほども切にお願いをした地域への支援の部分、どういう組織になるのかわかりませんが、その組織の中でしっかりと対応していただく必要はあると思いますので、ここのところもあわせてお願いしたいというふうに思います。
〇真伏教育長 少しずれてるなと思いますのは、あくまで病院のほうが小・中学生を中心に受け入れるという話ですので、当然私どものそれなりに必要な教育を受け持つほうとしても当然小・中学生を中心に受け入れることに対する対応をさせていただきますと。ただ、高等学校とかその辺での特別支援の必要な子どもたちがたくさんいるというのは十分私どももわかってますので、それは学校としての部分じゃなしに、いわゆるセンター的な機能を発揮する中では当然小・中学校だけじゃなしに県立の高等学校や、ほかもあるかもしれませんけども、そういうところも含めて対応するような形でのセンター機能をつくっていきたいなと思ってます。
それで、万一、仮に高等部の方が入ってみえて、どうしても学校も必要だという話になれば、すぐ横の緑ヶ丘特別支援学校には当然高等部もありますので、そこでも一時的な対応は可能かなと思ってます。学校としてはそういう対応もできるかなというふうに思いますので、あわせてそのいわゆる機能的な部分、それから必要になれば学校のほうも緑ヶ丘特別支援学校のほうを活用する形でやれるかなと思っております。
〇田中委員 そのあたりは理解をいたしました。ただ、余り専門ではないのであれですが、緑ヶ丘特別支援学校で御対応いただいておる高等部の生徒さんたちと発達障がいの高校生に相当する生徒を一緒の中で対応するというのはなかなか困難な部分が出てくるんじゃないかなと思うところがあるので、だからそのあたりはよく現場の先生方とか、いろんなことを聞き取っていただいた上で進めていただけたらなというふうに思います。
〇杉本委員長 他に御質疑はありませんか。
〇藤根委員 今の田中委員の質問にありましたセンター的機能ということで少し教えていただきたいんですが、健康福祉部のほうの1ぺージのほうには医療と教育が一体となって発達障がい支援のセンター的機能を担うという表現をされています。教育委員会のほうから説明があったそのセンター的機能というのは、特別支援学校としての機能というようなニュアンスを受けたんですけども、このこども心身発達医療センターとしてのセンター的な機能というのと、それからそれに併設されます特別支援学校としてのセンター的機能というのは、これはもう別物なんですか。その辺の説明をお願いします。
〇鳥井局長 私どもの資料の6ぺージのところに、こども心身発達センターの整備の主な内容というのを書かせていただいてまして、機能的な部分で申しますと、右側の部分の、網かけがかかっている下から2つ目に、地域連携という部分を取り出して書かせていただいております。今田中委員のおっしゃっている、あるいは藤根委員のおっしゃっている部分は地域とのかかわりの中でのセンター的機能だと思いますので、そういう意味では、ここの部分が特にセンター的で、地域連携で私どものほうは医療部門、それからここで一体的整備の中にハード面で学校の部分も一緒に今から整備をしていくということで、物理的には非常に近いので学校の先生ともこの地域連携が窓口になっていろんな地域へ出向くとか、そういうことの検討を今から始めていければというふうに考えております。
〇藤根委員 そうすると、今の方向ですと、地域連携、地域支援のセンター的な役割というのと、教育委員会が先ほど説明された特別支援学校も含めて、市町の学校も含めて県内の障がい児、特別支援教育にかかわる人たち、あるいは保護者の方たちへの支援も今説明があったところで一体的に行われていくという理解でよろしいんでしょうか。
〇真伏教育長 片方は当然医療の機関です。私どもはそれを受けた形で教育をする機関ですので、当然教育をやっていく中では医療的な知識とか、福祉の知識とかいろんなもんを入れた上で対応していく話になりますので、そういう意味ではあすなろ学園が今まで持ってみえたいろんな医療的な技術やノウハウを、私どもも受け継ぐ話もあります。それからあすなろ分校でやってきた教育としての部分、その辺もしっかり受け継ぐ形で多分やっていくことになると思うんです。同じところでやるという部分になると、例えば先ほど先生の研修の話もありましたけども、今は研修で1年間やれる教員枠というのは2名しかないんです。だからそのたった2名でこれからたくさんいろんな形での対応をしていかなきゃいけないときに、なかなか教員養成というのも難しいですので、もう少し例えば短期で研修できるような場が要るとか、それから座学は幾らでもできるんですけども、やっぱり現場をしっかり見た上でやらないと、本当の意味での知識とかノウハウはつきませんので、そのために例えば新しいセンターのほうを一緒に活用させていただいて先生等の研修をやるとか、そういう意味での連携する部分は多分あるかなと思いますけども、すべて一緒の場所でやるかということには多分ならないなと思ってます。
当然、学校の先生方、あと保護者の方等の相談等も含めて、いろんな形で小・中学校の先生方への対応とかいろんな部分がありますので、そういう部分では私どものほうの特別支援学校がセンター的な機能を発揮させていただいて、研修機能を強化するとか相談体制を充実していくとか、それからいろんな形の講座等もやりたいと思ってますので、そういう中で医療技術についてもノウハウは提供していただくような形で、今後お互いにうまいこと連携するような形での地域支援といいますか、センター機能を発揮していきたいなと思ってます。同じ場所で全く一緒のことをやるということでは多分ないと思います。
〇藤根委員 おっしゃられたように、すべてを同一にやっていくということは無理なのかもしれませんが、やはりここに来る障がいのある子どもたち、そして保護者の方たちの相談なり、そこへかかわっていくということは、どうしても医療、福祉にかかわる部分の意味合いが重いと思うんです。だからこそ一体的な整備ということになってきたんだというふうに思うんです。やはりそこの一体的整備の意味がある、効果が上がるという部分で言えば、先ほども、効率化を目指すためにスタッフルームの一元化というような話がありましたけども、そこに行けば福祉、医療のほうのサポートも受けられる、受ける方法がある、そこに行けば、障がい児のその子に合った特別支援教育についてのサポートも受けられるというふうなところが場所としてあるのが一番いいんじゃないかなというふうに思うんです。やはり大事なのは地域支援として、先ほども話ありましたけども、外へ出ていっていただいて、私の地元のほうでいいますと、肢体不自由であっても重度の障がいであっても、なかなか医療と福祉と、そして教育というようなまとまったサポートがなかなか受けにくいというふうな状況もありますし、情報も少ないというふうなことで、先日も肢体不自由の保護者の方の思いということで聞かせていただいたのは、何かこの子にとってはどういうところが足りなくてどういうところが必要なんだろうということを知りたいんだけども、草の実リハビリテーションセンターまで行かないといけない、その研修会に参加させてもらったというようなお話も聞かせていただいたんです。
そんなこともあって、やはり県内を見てサポートしていただけるような体制づくりというのも私はこの一体化というところにすごく期待をします。ぜひそういう一体的な先ほどのスタッフルームなような形で医療のセンター機能のほうと、そして特別支援学校とを結んで、ワンストップサービスじゃないですけども、1つのところで両方のサービスといいますか、情報提供を受けて子どもたちが体のほうも心のほうも、そして教育のほうも育てていけるような施設になればいいなという思いでちょっと聞かせていただきました。ぜひ御検討いただけたらなというふうに思います。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はございませんか。
〇中川委員 田中委員と少し絡むところがあるんで、藤根委員のやつとも少し絡むんですが、医療に特化してお伺いしたいんですけども、局長の早期治療、早期対応の必要性があるというところ、これはもう共通の認識だと思うんですけども、現状のところで、要するに草の実リハビリテーションセンターにおいては新規リハビリ予約が一、二カ月待ちと。今日はこの問題に関しては僕もう問うつもりはないんですが、特にあすなろの新規の外来予約、三、四カ月待ちという慢性的な部分で、これがまさしく早期治療、早期対応につながっていないと私は思うんですけども、今回のこども医療センターができた場合、ここのいわゆる新規の外来の待ち、ここは解消されるというふうに考えていいのかどうか。まずそこを1点目お聞かせください。
〇田中課長 今のニーズに待ちが長いということで対応が十分にできてないという現状については、幾つか問題があるかなと思っております。1つは、ハード面でいうと、こちらの資料にありましたように、入院についていえば少し古くなった多床室ばかりで、その稼働率がなかなか上げていけないような状況があると。こうしたことについては、今度の整備で個室の充実ですとか保護室の増床といったところで稼働率を上げていくというところで対応したい。
また、もう一つ大きな問題としては、医師がなかなか多く確保できないという問題がございます。その点については、先ほど申し上げましたが、今回の整備によりましてここを魅力的な医療エリアにしていくということで、医師確保についても効果を発揮していきたい。専門職の確保についても効果を発揮していきたいというふうに考えています。
もう一つが、やはり先ほど来話になっている地域の力をつけて、地域でまず相談ができるような体制をつくっていくというようなことが課題かなというふうに思っております。今大きく3つ申し上げましたが、それらをあわせて取り組んでいくことによってニーズにこたえていきたいというふうに考えております。
〇中川委員 今の話を聞いてると、施設整備はするんだけども人的な整備等を中心に、結局これは待ちの姿勢になっているというふうにしか聞こえない。要するにここが大きな課題としてあるということはもう深く認識されてるわけだけども、しかし医師に対しては魅力あるとか、地域での相談機能を高めるという部分では、いわゆる県としてこれを整備する意味において主体的にここを何とかする、要するに局長は早期治療、早期対応というところをやっぱり主に考えていきたいと言ってる割には、余り魅力的に聞こえてこないんだけど、解消するんですかね。そこをもう一回お聞かせください。今の話では私は解消するような気がしないというような感じがしますけども。
〇鳥井局長 委員がおっしゃるように、大きな課題だということは、私どもも十分認識をしてるんですが、ここを整備することによってそれがすぐに解消できるとはなかなか考えにくいとは思っております。今課長が説明したとおり、3つの方策でやって、また多床室を個室化することによって入院の稼働率は上がってくると思うんですけれども、医師の確保には少し時間がかかるというふうに思っております。ここを非常に魅力的な子どもの医療の臨床の場として整備するというふうなことによって、先生がここに来てここからここで育つというふうなそういう長期的な考え方も必要ではないかと。すぐに確保するというのはなかなか難しいとは思ってますけれども、努力はさせていただきたいと思います。
〇中川委員 今日は連合審査会なんであんまり詰めた議論はしないことになりますけども、やっぱり本気度を感じないです。機能面におけるハード整備においてはわからなくもないんだけど、人的な整備において、やっぱり本気度を感じない部分があって、開いても結局入り口の部分で待ちが生じてしまうというところがもう明らかに見えてくると私は認識するので、今後、委員会でしっかりと議論をさせていただきたいなと思います。それと田中委員も藤根委員も言われた部分で、いわゆる地域でどう見ていくかというところで、地域における相談機能を高めていくと。これは市町の役割も含めて当然あると思うんですが、私はこの新規の外来という部分で、この入り口のところでやっぱりサテライト機能をしっかりとさせることが大事だと思います。藤根委員から、いろいろ教育という部分も含めて、津まで来るのは大変なんだという話がありましたけども、本当にこういったお子さんを抱えた親御さんが、津まで外来機能として来れるのかというところの認識をどう持っているかというところは、もう一回問いたいと思うんです。
今、あすなろ学園として外来機能をサテライトとして持ってるところはありますか、県内で。頻度も含めて。
〇田中課長 現在は尾鷲市の総合病院小児クリニックに医師1名を月2回派遣しまして、診療を行っているということがございます。また、従来は南勢志摩児童相談所、それから伊賀児童相談所に医師を派遣して相談業務を行って受診につなげるというようなことを行っておりましたが、今年度につきましては、あすなろ学園のほうで十分な医師が確保できていないということで、今年度は対応できておりません。
〇中川委員 ここに関しても根本的な問題は医師の確保なんだけども、尾鷲でやってるというのも、私もサテライトとしてはそこは認識しておったんですが、尾鷲だけなんですね。それでいいというふうには、私は認識はしていないと思うんですが、局長、そこの部分はどうですか。尾鷲だけでサテライトはいいというふうに認識されてますか。
〇鳥井局長 課長が説明しましたように、従来、尾鷲市だけでなくて、児童相談センターにも出向いて、あすなろ学園の先生が相談を受けていたというような現状があって、やむなく尾鷲に絞って、児童相談センターの相談は、センターにも医師がおりますので、そちらのほうで対応をしていただいているという状況でございまして、もう尾鷲だけで足りるかというと、今後も医師確保の努力をさせていただくということしか、今はお答えできないと思います。
〇中川委員 今ちょっと機能面でずっと話してるんですけども、やっぱり早期対応、早期治療、それから早期発見、それも専門的な知見による発見治療というところを考えると、北勢、伊勢志摩、それから紀州という部分において、せめて月に2回でも3回でもいいけども、サテライト的な機能を持たせて、そこに来ていただければやっぱり専門的な外来的初期診断ができますよというものを持たせないと、数もこれからどんどん増えていくと思うし、心配される親御さんも増えてきてる中で、どうせ一体整備するんだったら、そこの部分は、医師の確保はされないから厳しいというので答弁をとどめてしまうのではなくて、そこに対して本気度を持っていただきたい。館を立派にしても中にそれだけの人がいなかったら何の意味もないと思うので、今日はもう要望としてとどめておきたいと思いますが、それができないんだったら私はこの一体整備は、ある意味医療の分野においてはあんまり意味がないというふうには思います。
〇鳥井局長 1つには、やはり地域の中で相談機能とかそういうお子さんたちを受け入れる体制づくりがやっぱり必要ということで、あすなろ学園のほうでは研修を受け入れてアドバイザーの養成をして、それを市町のほうの窓口に設置するというような取組をずっと続けてきております。地域の小児科の先生がそういう力を少しでも高めてもらうような取組も大切だというふうに思っておりまして、小児科医とか、あるいはこの一体整備の中でどういう連携を図っていくか、どういうことができるかという検討会を今年の10月に立ち上げる予定をさせていただいております。そういうふうな点から、地域の力をつけるという役割をこども医療センターの中にも大きな柱として考えさせていただいてます。
〇中川委員 今後も議論を進めさせていただきたいと思います。
次に、教育の部分で、これ今回一体的にみんな県立にするわけですけども、教職員の数はどうなりますか、増えるの、減るの。想定の範囲でも構いません。
〇真伏教育長 先ほどの管理の形態等についてはこれからという話をさせていただきましたけども、従来の緑ヶ丘特別支援学校があって、それからあと従来のあすなろ分校、それから草の実分校を一体にするのか、例えばどこかを本校にしておいて、あとを分校にするのかによって、教員の標準法上の扱いが変わってまいりますので、その辺はこれから検討はしていきたいなと思いますけども、教育環境をよくするのが当然かなと思ってますので、できるだけ国のほうの補助金等、それから交付金等のこともありますので、その辺もしっかり見た上で、子どもたちの教育にとって一番何がいいのかというのは考えていきたいなと思ってます。
〇中川委員 はい、わかりました。
最後に、ちょっと知識的に教えてください。今回、統合することによって、いわゆる県立として進めていくということですが、一方、桑名市の情緒障害児短期治療施設の悠分校は、これは桑名市立ということになっておるわけですけども、この違いというか、どう区別して考えていくのかというところを、なぜというのではなくて、知識的に教えていただきたいと思います。
〇白鳥次長 桑名市のほうにつきましては、いわゆる情緒障害児短期治療施設ということになります。情緒障がいについては、学校教育法の体系の中におきまして、市町立の特別支援学級において対応するものとして整理をされてます。そうしたことから、現在、桑名市立の小・中学校の分校として対応いただいているところでございまして、現在もその設立当初から子どもたちの実態であったり施設の性格とかも特段変化がある状況ではございませんので、今回、このあすなろ学園に関しては病院の一体的整備ということに伴いましてそれに対応する県立特別支援学校ということでの整備ということになるわけですけれども、情緒障害児短期治療施設悠分校につきましては、従前のままというふうに整理をさせていただいているところでございます。
〇中川委員 はい、ありがとうございました。
〇杉本委員長 ほかに御質疑ありませんか。
〇北川委員 幾つかあるんですが、何人かの委員の皆さん方のお話を聞かせてもらいながら、まず県教育委員会の整備の考え方で、ここに書いてあるのは施設整備だからということで、新しくできる県立としての特別支援学校のセンター的な機能についてきちんと明記がされてないと。それはちょっとだめじゃないですか。肝心な、一番大事なことじゃないですか。これだけ見てると、福祉の部門ではあすなろ分校も草の実分校も合わさって、新しいところに移って、整備充実を図りますよと。県教育委員会は、それぞれ移りますから、空間移動しますよと、そんなイメージにしかとれないんです。せっかく新しくできるところに県立としてつくるという意味合いの中で、そういうセンター的機能を充実させるというのは一番のポイントだと思うんですが、そこの書き込みはなしに、これからだというふうな言われ方をしましたけれども、そこが基本理念としてまずないと、一体的な整備あるいはセンター的機能としてうたう意味がないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
〇真伏教育長 確かに、先ほど10ぺージあたりにセンター的機能の設置のほうで、どっちかというとハード的な部分しか書いてないという部分もあるのかなと思うんですけども、その前の9ぺージあたりからずっと、例えば県全体を取り巻く課題ですとか、それからそれを受けた形での整備の基本的な考え方というあたりには、まさに本来の意味でのセンター的機能をこれから発揮するための施設、特別支援学校にしていきたいという思いを書かせていただいたつもりなんです。もともと発達障がいとか肢体不自由等も全部そうなんですけども、各特別支援学校は、その機能の強弱等はあるかもしれませんけども、各地域でのセンター的機能は一定果たしてきているかなというふうに思ってます。
今回は、そうした中でも、いわゆるセンターオブセンターというんですか、各学校へもいろんな情報提供もできるし、支援もできるような感じの、まさに中心的な部分を果たすのは今回の特別支援学校の位置づけかなというふうに思ってます。そういう意味合いで一体的にも整備をしますし、そのセンター的機能も発揮をしていきたいなというふうに私らは思ってますので、十分にその辺が書いてないとすれば、ちょっと私どものその思いが伝わってないというふうなことかもしれませんけども、私どもはそういう意味での位置づけをしっかりしていきたいなというふうに思ってますので、まさに機能面での一体的整備であり、センター的機能の強化だというふうに思ってます。
〇北川委員 伊賀でもつばさ学園がありますけれども、やっぱり発達障がいの部門というのは三重県全体の中でそれぞれの支援学校が担ってる中で、しんどい部分でもあり、また難しい部分でもあって、この新しくできる特別支援学校は、その発達障がいの子どもさんに対してきちんとケアができる、支援指導するという面で機能するということが一番求められてることだと思うので、まずその書き込みをした形でこのペーパーを書き直してまた出していただけませんか。
それから2つ目に、あすなろ分校の延長線上でいうと、高等部の話がありますけれども、あすなろ分校自体は義務教育中心とはいうものの、数は少ないとはいえ18歳までは診察を受けるという形になってますから、ゼロとは言えないわけですし、必要があれば緑ヶ丘特別支援学校でという話も今おっしゃいましたけども、やっぱり入院治療を受けながら勉学も続けるという形でいくと、せっかく今ここに新しくできるのに、その高等部の部分を補わないというのは、まさに冒頭に申し上げましたけども、空間移動するだけの話です。ニーズはあるということもおっしゃっていただきましたが、そこの部分をきちんととらえて対応しようと、新しくトライをしようという考え方になぜならないんですか。
〇真伏教育長 当初は、高校生も受け入れをしますよという話もありましたので、それならば私どもの新しくつくる学校にも高等部をつくりますという話もさせていただいたんですけども、今の状況は長期に受け入れることはないということが方針として出てきました。それならばと先ほど申し上げたわけでございまして、緑ヶ丘特別支援学校の中にも当然発達障がい等、そういう方も今現に受け入れもしてますので、全くその辺のノウハウがないわけでもありませんので、そこは連携しながらやれる部分かなということでお答えさせていただきました。頭から高等部をつくりませんというような感じの整備をしたわけではございませんので御了解いただきたいと思います。
〇北川委員 そこの部分は、また現場の様子も聞かせていただきたいと思います。
最後に、皆さん方がおっしゃっていただいてるセンター的機能の話の中で、やっぱり教育と福祉の連携した形でのセンター的機能というのは非常に重要なことだと思います。先ほど中川委員もおっしゃっていただいたように、外来で来れないという現状も、皆さん方認識していただいているわけですから、市町は、先行してるところは一体的な整備を進めてますよね。例えば、名張市でしたら新しく療育センターをつくって、そこに市役所の福祉部門が入って、医療のほうは関西医科大学の小児科から来ていただいて医師が来てると。そこに今度、別のところにあった教育の研修センターを療育センターに移設をすると。教育と福祉と医療を同じ場所で一体化してワンストップでサービス、サービスと言ったらおかしいけど相談業務、支援をやっていくという形をつくろうとしてますよね。そういうところへの支援もしかりですし、それからやっぱり市町で抱え切れなくて、もう少しいろんな支援が欲しいといったときに、県のほうからばらばらに行くんじゃなくて、教育、福祉、医療、この部門がセットで相談業務に行ける、あるいは支援に行けるという形を求められてると思うんですけれども、このペーパーの中では、福祉は福祉部門、教育は教育部門、福祉の部門には教育と福祉と一体化と書いてあるものの、そういう意味での具体的な連携の形というのはここには何もあらわされてないんです。
実際に、市民の方が求められるという部分はそこだと思うので、連携という言葉はありますけれども、一緒にチームプレーで支援体制をとって出向ける、あるいはセンターの場所自体でも、先ほどおっしゃっていただいたようなワンストップで相談を受けられる、そういうやっぱり体制づくりをぜひこの機会にやっていただきたいと。やっていただく必要があるんじゃないかと思うんです。医療と福祉はワーキンググループで議論しますけど、なぜ教育は入ってないのかと私は非常に冒頭の福祉のほうの説明で思うんですけれども、もうこんなところから既に一体的な整備になってないというふうに思うんですけれども、そのあたりも含めて考え方を聞かせてください。
〇真伏教育長 まず、私どものほうからお答えさせていただきますけども、発達障がいだけではなしに、障がい者への対応という部分で、特に早期からの一貫した対応をするというのが今すごく大事だなというふうに思ってます。特に教育部分だけじゃなしに、おっしゃったように福祉サイドとうまいことつなげていくような形の取組を、例えば保育園とか幼稚園レベルから今度は義務教育段階へ引き継いでいくとか、それからまたそれを高校へうまいこと橋渡ししていくとか、そういうことがすごく今大事だなと思ってます。そういう意味で、今年からパーソナルカルテというのを新しくツールとして導入しようじゃないかということで、今そのための検討会も立ち上げて、一定のひな形的なものを今つくり上げました。それを今度は、当面18の市町とそのパーソナルカルテの導入に向けた検討会を始めようということで、将来的には29市町全部行くつもりでおるんですけども、とりあえず対応できそうなまず18市町にお願いをして、そこでいろんな形で市町の福祉サイドと教育部門がうまいことつながるような形の取組をさせていただこうということで、その取組を今年から始めさせていただいてます。
そういう意味で、教育と福祉が肌肌にならないようにやりますし、それから医療との関係では、今度のあすなろ学園でのいろんな知識等をしっかり研修だとか相談体制の中に取り入れる形で、もちろん医療も福祉もそれから教育部門もいろんなことが連携できるような感じの取組にしていきたいなというふうに思ってますので、まだ緒についたばかりですので十分じゃないところはありますけども、そういう部分での評価もしていきたいなというふうに思ってます。
〇北川委員 私ばっかりあれなので、ハード的な整備はいいとして、ソフト的にはやっぱりそういう面でも総合的な支援の形ができるような仕組みをきちんとつくっていただけたらなというふうに思います。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。
〇田中委員 済みません、なければ。細かいことなんですが、6ぺージの地域連携のところで、3つ目のポツで多職種が交流しやすい環境整備ということで記載があるんですけれども、ここでいう多職種というのはどういう職種が含まれますか。
〇田中課長 当然、医師はもちろんなんですけども、その他、リハビリに携わるPT、OT、ST、それから保育士、看護師など、病院スタッフ、それぞれの職種が集まるというイメージで今のところは思っております。
〇田中委員 そこがまさに縦割りになってるんじゃないかなと。そこに教育の部分が入ってきて、入院診療、治療が必要であるかないにかかわらず、やはり診療を行いながら教育も行っていくときに、そこを支援していったり地域へ出ていって支援していく、それは市町とも連携をしていきながらというところが必要なので、この中で言う地域連携の部分が今大きく中心の議題になってる支援機能の部分になっていくと思います。気になっているのが、「チーム医療の充実」とあるんですが、ここがチーム療育の充実というふうに概念を今回一体整備することによって、もう一度その確立をしてもらう必要性があるんじゃないかなと。北川委員も先ほど来から言われてますけれども、やっぱりそこをしっかりと持っていただくということが必要なので、ここをチーム療育に変えていただけたらなと、細かい注文です。
以上です。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。
〇西場委員 今まであすなろ学園っていったら、ここにも現状の特色で書いてあるけど、全国唯一の独立した児童精神科医療施設だというふうにあって、三重県の精神医療の特色であり、全国から注目された施設なんだけど、この特色というのは、今回の整備でそのまま維持されるんですか。
〇鳥井局長 委員のおっしゃるとおり、単科の児童精神科だったのが、今回一体整備することによって単科はなくなりますけれども、あすなろ学園の今のよい特徴というのは引き続き引き継いで生かしていきたいというふうに思ってます。
〇西場委員 東京都とこの三重県しかないというこの全国で唯一のという部分は、今回、今度統合になってもそのままあるということだね。
〇鳥井局長 児童精神科の部分は、全国にもほかにもたくさんございまして、この3月までは全国で単科の病院はあすなろ学園だけだったんですけども、札幌市にも最近できたというふうにも聞いておりますので、あと複数の診療科を持った病院が幾つかございますので、そういう意味では、単科というのは現在のところもう全国唯一ではなくなっております。
〇西場委員 ちょっと教育のほうのことも少しいろいろ説明していただいて、ちょっとわからないんだけど、緑ヶ丘特別支援学校はそのまま名前が残るの。
〇白鳥次長 一体的整備という中で、名前も含めまして、どのような形にするかを今後検討していきたいということですけど、緑ヶ丘特別支援学校、そして新しいセンター、それぞれのお子さんたちがいらっしゃいます。緑ヶ丘特別支援学校で今も病弱部門ということで県立特別支援学校で対応しておりますけれども、それは1つの病弱部門、そしてこれまでのあすなろ学園で対応してきたところもまた独立した病弱部門、そしてこれまでの草の実分校で対応していたところ、これは肢体不自由の教育部門として特別支援学校で対応しておりました。そういうことで3つ部門がございますけれども、これらを一体として新しい県立特別支援学校としたいということでございます。
〇西場委員 今建物はそのまま独立してるからなんですが、確認したいんだけども、緑ヶ丘県立支援学校という名前は継続されるんでしょう。
〇白鳥次長 名称も含めて今後検討したいということでございます。
〇西場委員 名称も含めて1つになるわけですか。そのあすなろ分校が津市立から県立になるというところの意味が少しわからないんです。
〇白鳥次長 あすなろ分校につきましては、現在、津市立の高茶屋小学校の分校、また津市立の南郊中学校の分校として今ございます。これは津市立の学校として今運営をいただいているところでございます。今回、3つの学校と今申し上げましたけれども、今の緑ヶ丘特別支援学校に相当するお子さん、そして今申し上げたあすなろ分校に入っていらっしゃるお子さん、そして城山特別支援学校の草の実分校に入っていらっしゃるお子さん、これを全部新しい特別支援学校で対応する部分として一体化したいということでございますので、結局全体として県立特別支援学校で対応するということになります。そのうち今のあすなろ分校が対応する部分については、今回その新しい県立特別支援学校の中で対応するお子さんということになりますので、そのあすなろ分校についてみれば、今まで津市立で対応していたものが今後県立学校の中で対応するお子さんという形になります。
〇西場委員 三者が一体になった県立にするから津市立の地元の小学校分校じゃなくて県立にすると、こういうことですか。
〇真伏教育長 ちょっと補足させていただきますと、今現在あすなろ学園は、先ほど言いましたように津市の分校になってるんですけども、当然、津市の分校ということになりますと小・中学校の特別支援学級ということになりますので、例えばクラス編成なんかも県立の場合と違ってまいりますので、数的にいけば県立にしたほうが、教員の定数等もより配置ができる形になります。それが1つと、2つ目は、一応広域での人事もやりますけども、よりたくさんの専門の先生を集めようと思うと、やっぱりどうしても津市ということであれば制約が出てまいります。3つ目は、さっきのセンター機能を発揮しようと思っても、県であれば全県的ないろんなこともできるんですけども、どうしても制約があるという部分。それと4つ目は今津市でもうやってもらってますけども、入っていただいてるほうの子どもさんの状況が本当に重度化してるとか、大変重くなってる状況にありますので、やっぱり特別支援学校できちんと受けたほうがいいだろうということです。今申し上げたようなことを整理した上で県立に移管しようじゃないかと、県立に移管した上で一体的に整備しますよという形で整理をさせていただいたと思っております。
〇西場委員 わかってきました。それと、校舎、病院、ハード建てるとき、教育予算と保健衛生の予算がアロケされるわけですか。
〇真伏教育長 施設整備としては、当然医療関係のほうについては地域医療再生基金がいつも使えることになりますので、あとそれに足らない部分は当然一般財源とか起債とかを使う話になると思います。教育の関係の部分については、義務教育の分については国庫補助金とか起債等が当たってまいりますので、そういうことも活用させていただいて、あと足らない部分は一般の起債とか一般財源を使うことになりますけども、それぞれ今の整備ですと面積案分的な形でいくか、もう完全に独立した分けられる部分があるなら分けて計算することになるかもしれませんけども、それぞれ財源等を有効に活用する形で整備をしていきたいなというふうに思っております。
〇西場委員 設計施工は一体でやると。予算についての上程というのか、その部門はどういうようになるんですか。
〇真伏教育長 今年、健康福祉の関係は既にもう当初予算から上がってますし、私どものほうは既に一部この補正予算で上げさせていただいたんですけども、基本的に一体で整備するわけなんですけども、面積案分でとりあえず予算計上は今させていただいてますので、民生費のほうと教育費のほうに分かれての予算を載せております。
〇西場委員 これで最後にさせてもらいますが、中身もさることながら、こういう大きないわゆる箱物整備という形にもなってくるわけでございまして、施設の今後の運営等の内容からいっても、非常に温かみのある、また景観とかいろんな環境とか。そういうものにマッチしたものにしていく必要があると思うときに、今ちょうど公共建築物の木造利用促進法という法律も国で通っております。そういう意味においては、木造化というのは当然視野に入れていただいておるかなと、こう思うんですが、それはどうですか。
〇山田担当監 ハード面のお尋ねでございます。まずアメニティーの関係、温かみというのをアメニティーという表現にさせていただきます、あと景観のほうの関係、それから環境面の関係、ここら辺、もうちょっとエネルギーも含めて、総合的な観点から設計者、受注者を選定させていただきます予定でございます。
それから、木造化につきましては、私建築の専門ではないんですけども、恐らく、躯体本体の部分は不可能だろうと思ってます。ただ、構造外の部分につきましては、できるだけ県内産木材ということは検討していきたいと思っております。
〇西場委員 できるだけ努力をお願いしたいと思うのと、法律で原則木造化というのは公共建築物に決まりましたので、その対象であれば当然法に沿ってやっていただく必要があるなと。それから、先ほどエネルギーというお話もいただきましたので、それは構造物のみならず冷暖房における木質チップの活用も含めて、今ちょうど前向きに検討していただく時期を迎えておると。それについて、今日は要望ということにさせてもらって終わります。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。
〇長田委員 ちょっと教えてほしいんですが、こども心身発達医療センターと今申し上げた緑ヶ丘特別支援学校との連携というのはあるんですか、そこはないわけですか。緑ヶ丘特別支援学校は三重病院群、子ども三重病院と連携という形で、こちらの医療センターについては、あくまでも草の実リハビリテーションセンターとあすなろ学園との連携ということでしょうか。
〇真伏教育長 今回、一体的に整備をしてまいりますので、当然三重病院とか、それからあと三重子ども病院群というところとの連携も入ってまいりましょうし、ほかの例えば三重大学とか、その辺も含めていろんな形での連携というのは働いてくるかなと思いますが。
〇長田委員 とにかく4ページの表の中に、どこにも今の緑ヶ丘特別支援学校に相当する部分が私はないような気がするんですが、福祉的に見ると関係ないということですか。
〇鳥井局長 4ページの三重子ども病院群のところでございますか。この三重子ども病院群のところは、具体的には三重中央医療センター、それから三重大学医学附属病院でそれぞれ役割が違っておりまして、この3つの病院を子どもの医療に関しての病院群というふうに位置づけをしております。特に今回の一体的な整備については、三重病院の隣接ということもあって、今も非常に3つの病院の中では三重病院との連携が高いわけですけども、この連携をさらに強めて整備を進めていきたいというふうに思っております。
〇長田委員 ですから、4ページの左側に草の実リハビリテーションセンターのことも書いてあり、あすなろ学園も書いてあり、三重子ども病院群もあり、そこにきこえの相談もあるわけですが、そこに緑ヶ丘特別支援学校との連携は一切ないわけですね。
〇鳥井局長 これは現状のところの下に書いてございまして、4ページの右上の本県が目指す発達支援の体制という右側のところには、この新しいセンターができた暁には特別支援学校を中に囲んで連携を図っていきたいと。特に、三重病院と緑ヶ丘特別支援学校の学校は、三重病院に入院されている病弱のお子さんを緑ヶ丘特別支援学校のほうで受け入れていく、そういうような現状ではございます。
〇長田委員 ということは、この右側に書いてある特別支援学校というのは草の実リハビリテーションセンターなのか、あすなろ学園なのか、緑ヶ丘特別支援学校なのかというと、全部まとめてということですか。
〇鳥井局長 教育委員会のほうで説明させていただいたように、特別支援学校というのは3つを含めての意味合いで書かせていただいております。
〇長田委員 ということは、こども心身発達医療センターの中の2つと緑ヶ丘特別支援学校も総合的にやっていくということですか。
〇白鳥次長 総合的に、今おっしゃった3つの学校を一体的に新たな1つの特別支援学校としていくということですので、お話しいただいたとおりでございます。
〇長田委員 ということは、はっきり言いますと、この図がよくわからないのですけど、ここに書いてある特別支援学校というのは何を指しているのか。
〇鳥井局長 私どもがここで書かせていただきましたのは、先ほど白鳥次長のほうが説明させていただいた3つの分校というふうに機能が3つあるということで、一体の特別支援学校というふうに書かせていただいております。
〇長田委員 ということは、緑ヶ丘特別支援学校も含むという範疇でいいですね。それがわかったらいいです。ただ、今の左のほうの記述に何もないのかなというのが、その辺が何かあいまいな気がしましたので。
〇杉本委員長 ほかに御質疑は。
〇前野委員 ちょっと確認だけさせてください。これまで一体的な整備をしていただくということで、非常に喜んでるんですが、これまであすなろ学園へ行くか、草の実リハビリテーションセンターへ行くかという保護者の皆さん方の迷いが一体的に整備することによって緩和されるんだろうというふうに思いますが、そうなってくると、これまで草の実リハビリテーションセンターでやってた肢体不自由児の入院施設が、これの施設機能が今60床あったものが30床に減るということになってくるんですが、説明を聞いてますとニーズはたくさんあるという話がずっとさっきから出てるんですが、減らす理由はどこにあるのか。逆に増やさなきゃならないのではないかなと感じたんですが、いかがでしょうか。
〇田中課長 草の実リハビリテーションセンターの入院につきましては、実態としまして今大体二十数名という形で推移をしておりまして、ベッド数は60床なんですが、稼働率は5割を切っているような状況ですので、ベッド数については実態に合わせて30床ということでおいてます。ニーズが高いと申し上げましたのは、外来も含めたリハビリのニーズが高いということで申し上げたところでございまして、入院については、今申し上げましたように稼働率が5割を切っているという実態に合わせて30床としているところでございます。
〇前野委員 肢体不自由と精神と両方と関係する子どももたくさんあると思うんですが、ここで現在の病床だけ確保しておけば、どちらでも使えるということになると思うんです。例えば、精神科のほうがあふれてきて入院したくてもできないというときには肢体不自由のほうへも入れるわけですから。両方と病気持っておれば。その辺の考え方はどうなんですか。わざわざ減らさなくてもいいように思うんですよ。医師が確保できないから減らすということはないでしょうな。
〇田中課長 ベッドの居室の部分についても児童の精神の部分と児童の整形の部分では機能面でも違うところがございますので、直ちに使えるというものではないかなというふうに思っております。
〇前野委員 ですから、その両方の病気を持ってる子どもがいるわけですよね。そして一体的整備ですから一緒のとこへつくるわけですから、別にどちらへ入ってもいいような体制をつくっておいたほうがいいように思うんですが、今言ったようにお医者さんがいないから減らすんだという考え方があるのかどうか。
〇鳥井局長 今ちょっと田中が説明しましたように、それぞれ両方病気を持ってるお子さんはたくさんみえるんですけども、主なとこで肢体不自由の病棟に入るのか、あるいは児童精神のほうの病棟に入るのかというのを医者のほうで決定をしていくということになると思うんです。
治療については、両方が一緒になりますので、それぞれの先生が専門的にリハビリも含めていろんな療法で対応できるというようになってくるので、病室にどちらに入ってもいいというより発達障がいのお子さんは発達障がいの病棟に入っていただいたほうがいいというふうに私どものほうは今のところ考えてございます。
〇前野委員 それはあなた方の理屈なんですけども、発達障がいの子どもの病床が仮に足らなくなってきたときに、どうするんですか。両方へ入ることができるようにしておけば、逆にうまく使えるんじゃないかと思いますが。
〇鳥井局長 そうした場合には、医師の判断というのが第一義的だと思っております。草の実リハビリテーションセンターあるいはあすなろ学園の両方の所長なり園長なりとも十分相談させていただいて、そういうことが可能であれば両方の病棟で主たるお子さんを違う病棟に入れるということも考えられるとは思いますけども、最終的には医師の判断なので、園長なり所長なりと相談をさせていただきたいというふうに思っております。
〇前野委員 じゃあ、なおさらですね。医師の判断で振り分けできるんなら、ぜひ60床だけ確保してください。私は要望しときます。健康福祉病院常任委員会のほうでひとつ議論してください。
〇田中課長 ちょっとだけ補足をさせていただきますと、それぞれ診療科ごとに医療法上、診療報酬上の基準もとっていくという中で、当然必要なスタッフの数とかも決まっているというふうなこともありまして、またそれぞれのスタッフの専門も違うというときに、どこまで融通をきかせて使えるかというのは、ちょっと課題があるかとも思いますので、御指摘について、検討、確認をさせていただきたいと思います。
〇前野委員 ちょっと待ってください、そういうんじゃないでしょう。精神と身体と両方をあわせ持って病気を持っている子どもが精神のほうということで一応入院しておっても、病床が足らなくなっていたと、また入院したいけど病床が足らないというときに、肢体不自由のほうへでも回れるじゃないかということを言ってるんです。両方病気を持ってれば。それはお医者さんの判断でしょうけども、ベッド数がなかったらいけませんもんね。だから、現状あるベッド数だけは確保してくださいと。私の希望ですから、また健康福祉病院常任委員会のほうで深い議論を進めてください。お願いします。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。
〇奥野委員 これ健康福祉部と教育委員会の連携と言うけど、五分五分でやるのか、七三でやるのか、その辺の責任度合いというのか、主体性の度合いというのはどちらに重きがあるんですか。お互いがなすり合いにならないようにしてもらわないといけないので、責任の度合いというのをきちんとしておいたほうがいいんじゃないかなと思いますので、ちょっと聞いときます。
〇鳥井局長 責任の度合いというか…
〇奥野委員 やる気の度合い。
〇鳥井局長 両方一緒にさせていただくんですけれども、まずやはり一体的整備をしたいというふうに手を挙げさせていただいたのは、子ども・家庭局のほうでございますので、この整備に伴って学校の教育の保障をどうしていくかという話でございますので、最終的には私のほうで一体的な話の主導権というか責任というとあれですけども。
〇奥野委員 責任、責任。
〇鳥井局長 そうなってくると思います。
〇奥野委員 健康福祉部のほうが一応大きな責任を持ちながら進めていくということでよろしいんですね。はい、ありがとう。
〇杉本委員長 ほかに御質疑はありませんか。
(傍聴議員 挙手)
発言内容の趣旨はどのようなことでしょうか。
〇小島議員 2点、発言を許していただけたらというふうに思います。
1点目は、もうたくさんの方が言われましたけれども、新しい特別支援学校の持つセンター的機能について、小・中学校の立場から、それから2つ目は中川委員が御質問されました桑名市にあります悠分校について、あすなろ学園が県立学校として再編される、新しく始まるということに伴って、この悠分校の扱いをどうするかということにつきまして意見を言わせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
〇杉本委員長 ただいま傍聴の小島議員より発言を求められましたが、いかがいたしましょうか。
〔「はい、どうぞ」の声あり〕
〇杉本委員長 よろしいですか。
それでは、小島議員の発言を認めることに異議ありませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇杉本委員長 異議なしということで、小島議員の発言を認めます。小島議員、どうぞ。
〇小島議員 ありがとうございます。
では、時間も迫っておりますので短くお話しをさせていただきます。
1点目のセンター機能ですが、教育のほうにしっかり書き込んでいただいてありまして、たくさんの委員の方からも、このセンター機能をどのように考えるのか、充実させるべきだというお話がありました。今まであすなろ学園の方に小・中学校の現場に来ていただいて、治療が難しい本当に多様な子どもたちについてどうしたらいいかということを随分支援を受けてまいりました。助けられてきたという経緯があると思います。それが今後、特別支援学校としてセンター機能が入れられて、そこから先生が学校現場に配置されて支援をしていただけるということには大変期待をするわけですが、小・中学校の立場から、例えばだれにどう支援を求めたら的確なものが返ってくるのかということ、これは一体整備とかかわって混乱がないようにぜひお願いをしたいというふうに思います。
医療のことにもかかわるでしょう、教育支援についてもあると思いますので、どなたにどういう支援を求めるかということをはっきりさせておいていただきたいと思います。そうでなければ、具体に小・中学生の本当に支援が必要な子どもたちに的確な支援は届きにくいだろうというふうに予想しますので、そのことの整備を人材育成とあわせて行っていただきたいなと思います。
そして、今まであすなろ分校でやってみえた先生方の中に大変ノウハウを持って見える方がいらっしゃるかもしれません。その方々をこれから整備される特別支援学校に配置するのかどうか、可能かどうか、その辺も人を見てぜひお考えをいただきたい。そのことが、センターオブセンターと言われましたけれども、全県について発達障がいのある子どもたちへの支援として大きな力を発揮するものだというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
2点目です。桑名には、情緒障害児短期治療施設、いわゆる「悠」と言われるものがあります。この情緒障害児短期治療施設は三重県内に1つしかありません。この施設が始まったのは平成22年だというふうに記憶をしております。そして、この施設については福祉、心理、医療、教育、すべての分野にわたって子どもたちを支援していくという趣旨が込められた施設でございます。特に教育分野について、1年遅れで平成23年4月に悠分校というものが開校いたしました。小学部については桑名市立伊曽島小学校の分校として、中学校については桑名市立長島中学校の分校として、現在のあすなろ分校と同じような形で開校したわけです。私は、そのときに県議会議員ではなかったんですけれども、様々議論があって、ぜひ県立で整備をしてほしいという意見もあったように聞いています。そのときに難しかった1つの理由に、あすなろ分校の存在がありました。そこが分校でやっているのだから悠も分校でお願いをしたいという話があったようです。
今回、あすなろ分校を県立の特別支援学校として整備するに当たり、先ほど教育長は、西場委員の、どうしてあすなろ学園は県立特別支援学校なんですかという問いの中に、もちろん病院の一体整備ということがもとにあるにしろ、4つお答えになりました。1つが、県立特別支援学校として整備をするほうが定数が違うと、充実するというふうにおっしゃいました。市町の小・中学校ですと、特別支援学級については教員1に対して生徒8というのが学級基準でございます。特別支援学校については基本的には1対6という配置だというふうに思います。このことを1点言われました。2つ目は、教員配置について、特別支援学校を県立にしたほうがより専門性がある教員が配置できる、あるいは全県ですから広域から特別にそういう支援ができる教員を持ってこれると。市町の分校であるとその点についての制約があるというふうにおっしゃいました。
3つ目はセンター機能、これについてはもちろん新しく整備される特別支援学校がセンターとしての機能を発揮するのはだれから見ても明らかだと思います。4つ目は、子どもたちの障がいが重度化しているとおっしゃいました。それもそのとおりでしょう。悠の現状を申し上げますと、重度というのもそうですし、子どもたちはすべての市町から措置をされてきます。桑名地域の子どもたちだけが来ているわけではありません。広域的であり、全県下から非常に難しい地域の、小・中学校ではなかなか支援のしにくい子どもたちが配置をされていることも御承知のとおりです。であるならば、もう一度、この機会に、例えばくわな特別支援学校も開校し、近くにあるわけですので、くわな特別支援学校の病弱部門の分校として、あるいは分教室としてのようなそういう設置変更をもう一度できないものかどうか、私は地元ですけれども、すべての子どもたちが精いっぱいの支援でもって育てられるという認識のもとで、ぜひ県教育委員会の皆様にはお考えをいただきたいなというふうに思うものです。
この情緒障害児短期治療施設の「悠」、それから悠分校がたとえ桑名市になかったとしても、県内のどこにあったとしても、そこに通う子どもたちの支援を、あすなろ学園にいる子どもたちと同じように考えていただいて、ぜひ県立ということを、先ほど申し上げました何点かについて再考いただきたいものです。
白鳥次長におかれましては、病院が一体化した中で、あすなろ学園が県立になるというふうに言われました。それは事実だと思います。でも子どもたちにとって何が必要であるかということを、ぜひ教育委員会の皆様にはもう一度ベースに置いていただいてお考えをいただきたいと考えるものです。
以上、2点意見を言わせていただきました。ありがとうございました。
〇杉本委員長 本日は、こども心身発達医療センターでの連合審査ですので、ただいまの意見は教育警察常任委員会の中で引き続き合わせて御議論をいただくということでよろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
〇杉本委員長 はい。それでは、これで質疑を終了いたしたいと思います。
当局には御苦労さまでした。
〔当局 退室〕
Ⅱ 委員間討議
〇杉本委員長 それでは、委員間討議を始めます。御意見のある方はお願いいたします。
〔「なし」の声あり〕
〇杉本委員長 ありませんでしょうか。
それでは、本日の調査事項については、今回関連する議案もあり、今後それぞれの常任委員会でも審査等を行っていただくものと考えます。ですので、本日の調査内容も含め、それぞれの委員会でさらに詳細な審査等を行った上で、それぞれの委員会で必要に応じて委員長報告をまとめ、各委員長が報告を行うことといたしたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇杉本委員長 ありがとうございます。それでは、これで委員間討議を終了させていただきます。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
健康福祉病院常任委員長 杉本 熊野
教育警察常任委員長 水谷 正美