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平成23年12月9日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

 

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教育警察常任委員会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日         平成23年12月9日(金) 自 午前10時1分~至 午後3時51分

会 議 室         502委員会室

出席委員             8名

                            委  員  長       小林 正人

                            副委員長      後藤 健一

                            委       員      粟野 仁博

                            委       員      濱井 初男

                            委       員      中川 康洋

                            委       員      笹井 健司

                            委       員      稲垣 昭義

                            委       員      水谷      隆

欠席委員             なし

出席説明員

             [教育委員会]

                            教 育 長                                真伏 秀樹

                            副教育長兼経営企画分野総括室長      山口千代己

                            教育支援分野総括室長                 服部      浩

                            学校教育分野総括室長                 白鳥 綱重

                            社会教育・スポーツ分野総括室長         田畑 知治

                            研修分野総括室長                      長野      修

                            教育総務室長                          平野正人生

                            予算経理室長                          加藤 正二

                            教育改革室長                                          藤田 曜久

                            情報・危機管理特命監                              倉田 謙二

                            人材政策室長兼総括地域調整・人事監       木平 芳定

                            福利・給与室長                          福本 悦蔵

                            学校施設室長                                            大森 邦彦

                            高校教育室長                                            齋藤 俊彰

                            小中学校教育室長                      西口 晶子

                            特別支援教育室長                      飯田 幸雄

                            生徒指導・健康教育室長                 和田 欣子

                            人権教育室長                                            川島三由紀

                            特別支援学校整備特命監               東      直也

                            桑員地域特別支援学校開校準備特命監   鳥井 誠司

                            人権教育特命監                       生駒 昌之

                            社会教育・文化財保護室長               野原 宏司

                            スポーツ振興室長                                     村木 輝行

                            社会教育推進特命監                    小嶋      浩

                            研修企画・支援室長                                  水本 潤一

                            研修指導室長                           辻村 大智

                                                               その他関係職員

委員会書記         議   事   課        主    査   藤堂 恵生

                            企画法務課       副課長  中西 健司

傍聴議員             なし

県政記者クラブ    1名

傍 聴 者        1名

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第59号「三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案」

 2 請願の審査

  (1)請願第17号「三重県の児童・生徒の『全国学力テスト』全員参加を求めることについて」

 3 所管事項の調査

  (1)「『みえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)(中間案)』に関する意見」への回答(教育委員会関係)

  (2)みえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)<最終案>について(教育委員会関係)

  (3)「『三重県版事業仕分け』に関する意見」への回答(教育委員会関係)

  (4)「三重県の学校における今後の防災対策・防災教育の在り方について(指針)」案について

  (5)本県のスポーツの推進にかかる今後の取組について

  (6)審議会等の審議状況

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第28号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第9号)」(教育委員会関係)

  (2)議案第58号「公立学校職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例案」

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度当初予算要求状況について(教育委員会関係)

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第59号「三重県立特別支援学校条例の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(真伏教育長)

    ②質疑       なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第59号   挙手(全員)   可決

 2 請願の審査

  (1)請願第17号「三重県の児童・生徒の『全国学力テスト』全員参加を求めることについて」

    ①当局意見陳述(真伏教育長)

〇小林委員長 当局の意見があればお願いいたします。

〇真伏教育長 それでは、少し御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、全国学力・学習状況調査でございますけれども、調査の趣旨といたしましては、義務教育の機会均等、それとその水準の維持向上をという観点から、全国的な児童・生徒の学力・学習状況を把握、分析いたしまして、教育施策の成果、課題の検証、それとその改善を図ること、教育に関する継続的な検証、改善サイクルの確立、それから、学校におけます児童・生徒への教育指導の充実、学習状況の改善に役立てるということで、平成19年度より実施されているところでございます。
 その調査方式でございますけども、平成19年度から21年度までは悉皆調査、平成22年度につきましては抽出調査、それと希望利用方式という形になっております。平成23年度につきましては、御承知のように東日本大震災の関係がございましたので、全国一律の調査ということじゃなしに、問題等を配付する形で活用するということで実施されたところでございます。
 この調査でございますけども、学習指導要領の趣旨でございますとか内容を踏まえた問題が出題されておりまして、これらの問題を活用して授業改善に生かしていくということが大変大切だなと思っております。
 さらに、この教科に関する調査だけではなしに、日常生活におけます学習習慣ですとか、生活習慣等を把握する調査も実施されておりますので、子どもたちの学力・学習状況等を総合的に把握できる意義あるものと考えております。
 こうしたことから、すべての公立小・中学校に全国学力・学習状況調査を実施していただき、その結果の分析から、子どもたちの学力・学習状況の課題、それから、それぞれの学校が抱える現状をしっかり把握することによりまして、子どもたちの一人一人のつまずきの解消、それから学力向上に向けた取組など教育指導の改善に生かすことが重要というふうに考えておるところでございます。
 今年、学力の向上につきましては、三重県教育改革推進会議の中でもいろんな議論をしていただいているところでございます。その中でも、全国学力・学習状況調査の実施、活用をして、指導に生かしていくべきだという意見をいただいております。こうした意見も踏まえまして、市町等教育長会議でもいろんな議論もさせていただいておりますし、また市町の教育委員会の指導主事等で構成をいたしております学力向上推進会議においても意見をいろいろ闘わせてきたところでございます。こうしたいろんな議論も踏まえまして、県教育委員会といたしましては、県内すべての学校で学力・学習状況調査の実施、活用をお願いしたいなと思っています。
 それで、県といたしましても、その実施、活用を取り組みやすくしていくための具体的な支援ということで、幾つかの事業も考えておるところでございます。来年度の事業として要求をいたしております「確かな学力」を育む総合支援事業というのがそれになるわけでございますけれども、全国学力・学習状況調査を実施されます学校に対する採点等の事務が結構大変だというふうに聞いておりますので、その採点でございますとか、調査結果の分析とか、そういうことへの支援というのも考えております。
 また、いろいろ実践的に調査をしていただいて、その活用でございますとか、それから、出てきた結果についての課題を解決するためのいろんな形での取組を研究していただこうということで、実践推進校を、これは100校程度を考えておりますけども、募集させていただいて、その学校に対しましては、学力向上のアドバイザーの派遣ですとか、そういった人的な支援というのも含めて、総合的な支援を進めていきたいと考えております。
 こうした取組によりまして、県内の小・中学校での学力向上というのがより一層進むことを期待いたしておるところでございます。
 以上でございます。

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

〇中川委員 この請願にかかわって、幾つかお聞かせ願いたいと思います。
 教育長から県の教育委員会の今後の思いとか考え方、方向性をお聞かせいただきましたけども、その上で、やっぱり前提となるところをちょっと知っておきたいものですので。平成21年度は全校参加、全員参加だったわけですけども、平成22年度は抽出調査プラス希望利用方式だったということで、本県は何割ぐらいの参加状況だったのかというところをまずお聞かせください。

〇白鳥総括室長 ただいま御質問いただきました全国学力・学習状況調査の抽出調査・希望利用方式の状況ということでございますけれども、平成22年度の状況につきましては、小学校は抽出調査30%、そして、希望利用方式は19.5%ということでありまして、抽出調査と希望利用方式を合わせますと49.5%でございます。中学校につきましては、抽出調査が50.6%、希望利用方式については18.8%でございまして、合わせますと69.4%が抽出調査または希望利用方式ということで実施しております。
 平成23年度、本年度については、あくまで問題冊子の配付ということでございますけれども、状況といたしましては、小学校で91.9%がその冊子の配付等を希望しております。中学校については88.8%という数字になっております。
 以上です。

〇中川委員 平成23年度もお答えいただきまして、ありがとうございました。平成22年度から23年度に向けて、特に平成23年度は全国的に調査しないという中で、希望のところに配付するということで、聞いていただいたらこういう数字だったと。平成22年度から見て、数字が非常に上がっておるというふうに認識するわけですが、これは現場としてどういう判断なり考えなりから上がってきたと見るのか、そのへんのところをお答えください。

〇白鳥総括室長 この全国学力・学習状況調査につきましては、いろんな形で学力のいろんな側面を総合的に把握できるものであるというものでございまして、県教育委員会としてもその問題についての意義やその活用の意義について周知をさせていただいたところ、今回あくまで問題冊子の配付の希望利用ということで、その具体的な活用の仕方については各市町、学校の方の裁量でという状況の中で、この問題の活用についてより積極的に取り組もうという形で、こういう数字としてあらわれたのではないかと考えております。

〇中川委員 まず前提として、この請願には全国学力テストという表記が使われていますけども、これは今教育委員会に御説明いただく中での全国学力・学習状況調査と同旨のものであるという理解のもとで議論させていただいてますので。それでいいですね。
 その上でお聞かせください。僕、実はそのテストというのを見たことないんです。本当やったらちゃんと見て、その中身も評価した上で、ここで議論をしなければいけなかったような気がするんですが、いわゆるその全国学力・学習状況調査から、状況なり実態なりをしっかりと知り、また分析をしていく、そして、それを各学校の今後の教育並びに市町教育委員会の方向性に結びつけていくという意味があるのかなと思うんです。そういった意味において、この全国学力・学習状況調査の問題の中身、もっと言うならば、問題そのもの、これがやはり非常に活用しやすいような内容のものであるのか、ないしは本当は自分たちでつくった方がいいなとか、例えば三重県教育委員会とかそれぞれの市町教育委員会とかがそのへんのところ、全国学力・学習状況調査の問題そのものをどう評価するのかというところを、僕は見たことないもんですので、教えてください。

〇白鳥総括室長 この全国学力・学習状況調査の問題については、まず学力で求められる要素としまして、その基礎的・基本的な知識・技能、そしてそれらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等が子どもたちの身についているかということがあります。実際、その部分についての要素を把握するための問題作成がされ、この調査というのが実施されているというものでございます。今申し上げた学力の要素をより的確に把握するために、まずいろんな新しい要素といいますか、それを多角的な面で把握できるような形で、いろんな工夫をしながら、この調査の問題が作成されていると認識しておりますし、あわせまして、子どもたちの生活状況、学習状況についても、この調査の中で質問紙として調査対象になっておりますが、それをあわせて総合的に子どもたちの学力を把握する手段というふうなもので、効果的に実施されていると考えております。

〇中川委員 よくわかりました。総括室長は事務畑ですが、小中学校教育室の西口室長は現場の先生もされとって、実感ベースで感じられる部分があると思うんですね。今、この場所におられますので、もう少し補足する意味で、ちょっとお答えいただけますか。

〇西口室長 ただいまの質問に対しましてお答え申し上げたいんですけれども、全国学力・学習状況調査の教科に関する調査につきましては、小学校でいいますと、今年度から全面実施となっております新しい学習指導要領等、学習指導要領の趣旨、内容等を踏まえた問題が出題されているということが一つの大きな特徴でございます。
 ですので、基礎的な問題、さらにはそれらを活用していく問題等、バランスよく出題をされております。それと同時に、生活に関するような質問紙調査も行われておりますので、総合的に把握できる調査であると認識しております。
 以上でございます。

〇中川委員 やっぱり現場におられた先生ならではの御回答だなと思いました。バランスがいいということと、総合的に把握できるということで、非常に使いやすいものであるということ、また評価もあるということを認識させていただきました。
 そこで今回の請願ですけども、請願事項を見ると、いわゆる全国学力・学習状況調査について、全員参加しやすいために、県も何らかの費用負担をしてくださいよという内容、それと、2つ目には、この結果については、県並びに市町単位で十分分析なんかをして、活用していってくださいよという内容での請願というふうに理解をいたします。
 その請願の内容を理解して、来年度の施策なんかで、例えば施策221の学力の向上というところに県教育委員会としてお示しいただいてまして、その平成24年度の取組方向の1番に、1番ということは非常に優先順位が高く、頑張りたいという思いでお書きいただいてると思うんですが、「各市町教育委員会と連携して全ての小中学校で全国学力・学習状況調査の実施・活用を促進し、教育指導の改善を継続的に行う」とお書きいただいております。
 そして、主な事業で今、まさしく教育長に御説明いただいた「確かな学力」を育む総合支援事業において、この全国学力・学習状況調査に取り組むところに対しての採点等においての費用負担を県教育委員会としては図っていき、もってすべての学校において、この調査を活用していただきたいという思いを感じるわけですが、この平成24年度の取組並びに施策221の学力の向上でお示しいただいてる内容と、今回の請願の趣旨は、ベクトルが同じものである、ないしは趣旨が合致しているものであるというふうに私には理解できるんですが、そういうような理解でいいのか、県教育委員会としてのお考えを確認したいと思います。

〇真伏教育長 請願事項の1つ目に、三重県の全国学力テストの全員参加方式のための県負担財源を確保することというふうに書いていただいておるんですけども、テストを受けていただくための経費というのは、基本的にそんなにかかるわけじゃないんです。その分析をしたりとか、あと当然活用という話になってきますが、特に採点とか、そのへんで結構手間暇がかかると聞いてますので、私もそういう意味での支援策等については、先程申し上げたように、予算の中でいろいろ考えていきたいなと思ってます。当然市町の教育委員会の方々といいますか、指導主事の方々も入って、その活用方法の研究会をするとか、いろんな形でやらせていただく、それから、直接アドバイザーなんかも配置させていただいてやらせていくというように考えてますんで、大きな趣旨といいますか、全体の趣旨から考えれば、請願の趣旨と違うことはないかなと思っております。

〇中川委員 やはり教育の問題というのは、いろんな部分で慎重に判断していかなければいけないという方向性があるわけです。例えば過去に教科書を無償化する部分において、やっぱり教科書無償化は非常に大事だというところで、これが実現していったわけですけども、逆にそれが国定教科書になり、教育に国が一つの方向性を出してしまうんじゃないかなんていう懸念の意見もあったりいたしました。
 そういった意味において、こういう趣旨の請願は非常に慎重に判断をしていく必要があると思いますので、県教育委員会の考え方、さらにはこの全国学力・学習状況調査をどう評価しているのかというところを少し時間をかけて聞かせていただきました。そういった中において、この調査は意義あるものであり、かつ現状において懸念となるようなところは、ベクトル、方向性としてはないということを理解させていただきました。
 一部に全国学力・学習状況調査を公表せえとか、順位を明らかにせえよとかいった意見もあったりいたします。私はそれはまだ意見が少し醸成されにくいのかなというふうに思っておりますが、今回のこの請願については、県教育委員会が平成24年度以降示す方向性と非常に合致をしておりますし、例えば全員参加方式をせよというふうに書いてあるわけではありません。やはり実施主体は市町教育委員会でありまして、それのインセンティブのための県としての財源を考えたらどうですかというお話。
 さらに、その結果については、県が市町に対して評価、分析をせよと言ってるのではなくて、県は県の立場で、市町は市町の立場で分析をしていくことによって、各学校の、またそれぞれの子どもたちの学力を伸ばしていくためのツールとして使っていってほしいという思いをお書きいただいてるものであると思いますので、私は県議会としてもこの請願には賛成をしていっていいのではないかなと理解いたします。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇濱井委員 ただいまの質疑の中で、いろいろと教えていただきました。いろんな常任委員会、あるいは今までの予算決算常任委員会の分科会等で、教育長のいわゆる学力ということについてのお考え、思いというものは聞かせていただいてますので、結構かと思いますけども、今回の請願の中身に行くまでに、ちょっと基本的なことを私もお聞かせいただきたいと思います。先程の3年間の悉皆調査があったということでございますが、平成19年度、20年度、21年度でございますよね。その確認を。

〇真伏教育長 悉皆調査は2年間で。

〇濱井委員 はい、わかりました。
 それから、平成23年度については……。

          〔「3年です」の声あり〕

〇濱井委員 やっぱりそうですね。私はそのように理解しておったんですけども。

          〔「平成19年度から21年度で3年です。済みません」の声あり〕

〇濱井委員 3年間ですね。平成23年度は震災の影響により、希望する市町に問題を配付されたということで、実績がただいま小学校で91.8%、中学で85.8%ということでございます。これについてちょっとお聞きしますけども、実際試験はなされたんでしょうか。問題配付はされたといいますけども、なされたということでよろしいんですか。

〇白鳥総括室長 まずこの希望利用方式の率は、小学校は91.9%、中学校が88.8%でございます。そして、この活用状況なのですが、あくまで調査として活用するか、あるいは授業の改善の中で、この調査問題を授業改善の手段として活用していくかというのは、それぞれの学校の裁量にゆだねるという前提で、この問題冊子の配付利用というのが希望利用方式で調査されたという状況でございまして、市町で調査として実施しているところもあれば、純粋に授業の中でこの調査問題というのを活用したとか、それは市町、そして学校によって多様な状況でございます。

〇濱井委員 ということは、問題配付はしたけども、中身は市町にお任せされとって、数字的なもののはっきりしたところは、どういうことに使ったということも全部把握されてないということですか。

〇白鳥総括室長 個別の学校ごととか、そういう詳細な部分では把握しておりません。ただ、今のような多様な形でこの活用がなされているという状況は把握していますし、もともとそういう多様な形での活用というのを前提にした平成23年度のこの問題冊子の配付という形になっております。

〇濱井委員 それから、実施の学年は小学校6年生、中学校3年生でございますね。また、教科については国語、算数ということですね。

〇西口室長 実施の学年はおっしゃいましたように小学校6年と中学校3年生で実施をいたします。ただ、その調査内容を見ておりますと、例えば台ばかりの問題が出たり、大きな数を数字に変えるというような問題が出たりと、問題自体は1年生からその学校種すべてを通すような問題が出題されております。
 教科は小学校は国語と算数、中学校は国語と数学でございますが、例えば今年の算数の問題でいきますと、音楽の音符の問題を使った問題が出されるなど、教科横断型の問題、さらには生活に密着するような問題もたくさん出されております。

〇濱井委員 それではお伺いいたしますけども、この調査の中身が検証できるというのは、今の学科だけでございますよね。ほかの教科が入ってきてないと思うんです。そうしますと、そのへんの考え方ですけども、あくまでも一部であるという考え方に立って、その点について、全国学力・学習状況調査の問題点というのは特に考えておられませんでしょうか。

〇白鳥総括室長 まずこの調査は、今、御説明申し上げたとおり、国語、算数、数学ということでありますが、教科に関しましては、来年度については理科も追加予定ということになっております。
 ただ、子どもたちに求められる学力というのをまず客観的に把握し得る手段であるという前提で、特に読み書きそろばんというのは、もともと子どもたちの学力の中で基礎的なところと言われておりますが、その中で、国語、算数、数学というのは基幹的な部分だと思っておりますし、そこについては、まず国の方で、この全国学力・学習状況調査というのが今の学習指導要領に求める学力が身についてるかという観点できちっと把握できる手段として出されておりますので、それを無料で使えるという状況にあります。
 かつその中身についてもいろいろ今後の教育指導の改善に生かせるものと考えられますので、まずは、教科の部分については、この調査の活用は意義があるものというふうに考えております。
 その他の部分については、教科に関して現在実施されてない部分がカバーされていないというのは事実でございますし、今、国の調査という形で実施されていない分については、ほかの部分での補完というのが当然必要になってくるとは思いますけれども、ただ、この教科に関しては、今申し上げたような形で、学習指導要領で求める学力がきちんと身についているかというのを把握できる手段でありますので、この活用は必要であると考えております。
 以上です。

〇濱井委員 一般質問で出ておりましたけども、あくまでも主体は市町であるということで、先程教育長からもそういった中身については言っていただきました。それはよくわかります。
 では、この請願の中身をちょっと拝見させていただきますと、いろんな考え方があってしかるべきだと思うんです。教育というのは、この国の、あるいはその地域の将来を担う子どもたちを育てる本当に基本的な部分でありますので、最も大切な事柄であるということをもう全員が認識しておるわけでございますけれども、そういう意味から、県民の皆さんにもいろんな御意見があると思うんです。これは当然ながらそういうことになってくると思いますけども、この中身で見ますと、特に三重県は過去4回の結果を見る限り、4回と出ておるのは実質的には3回だと思うんですけども、全国的に見て最下位レベルであるということは明らかであるとうたってあるんです。これは本当に最下位レベルであるのかどうかというところですね。これもお考えによってはいろいろあると思うんですけども、教育長はこの最下位レベルと考えることについて、どのように思っておられるのかということをお聞きしたいと思います。それから全員参加方式というのを復活させるということについて、これは本当に市町の考え方、市町が地域に沿ったやり方で、いわゆる共有するような近隣の市町と一緒になってやっておられたところもありますし、平成23年度のように問題紙をいただいて、それをいろんなやり方でやっておるということがある中で、また、この3年間の基本的なデータというのがある中で、全員参加方式でやっていくことについてのよさといいますか、そこらへんを教育長はどのように考えておられるのでしょうか。

〇真伏教育長 最初の全国最下位かどうかという話ですけども、そもそも学力を何ではかるんだということだと思うんですよね。それで、たまたま平均点が出てきて、それを順番に並べて何位やという話はよくちまたでされてます。別にこれは県教育委員会が発表したわけでも、文部科学省が発表したわけでもなしに、マスコミ等のデータの中で出てきとる話ですけども、仮にそれを単純に比較すれば、その点数を見れば、三重県が決して上位にないということだけは事実でございます。
 ただ、その点数だけをもって、学力のすべての評価ができるかという話じゃございませんので、先程もございましたように、特定の学年のテストしかされてない、特定の科目しかされてない、それから、全国全部ですべてやってるわけではないというふうな状況を考えれば、ただ単に、しかもたまたま出てきた一得点だけをもって、学力が高いとか低いとか言うのは、決して正しい議論じゃないと思っております。
 あと、全国の調査を全部でやるのはどうかという話ですけども、基本的に、先程申し上げたように、各学校が自分たちの児童・生徒がどんな状況にあるかというのをきちっと把握していただくのが一番の根幹だと思っておりますので、そういう意味でいけば、それぞれの学校は、しっかり調査に取り組んでいただいて、ただ単に点数が高い、低いとか、そんな話じゃなしに、そもそも本当はどこに子どもたちのつまずきがあったのかとか、学校の今までのそういう教育のやり方に、学習習慣とかも含めてなんですけども、課題があるのかとか、学校の中ではそれをまずきちっと整理していただいて、解決等をやっていただきたいと思います。それから、その状況を各家庭の方、父兄、それから各地域へも、しっかり情報共有していただくような形で出していただくのが必要かなと思います。それは情報を公表するという意味じゃなしに、情報を共有して、本当はどこにその子どもたちの課題があるんだというあたりをしっかり考えていただいて、その中で対策をしっかり考えていただくことが必要やなと思ってますので、そういう意味では、すべての学校の方で取り組んでいただきたいなというふうに思っておるところでございます。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

〇中川委員 何度も済みません。
 今の濱井委員の質問を聞いてまして、そういう趣旨で御質問されてるんかなというふうに思ったんで、ちょっと確認をしとかなあかんなと思ったんですけども、この全国学力・学習状況調査の教科に関しては、算数と国語ないしは数学と国語ということですね。その2教科だからということで、評価できるのかというような御質問の趣旨だったと思うんですね。数学と国語ないしは算数と国語だけでは評価がし切れんから、やっぱり全部の教科をつくって、ちゃんとやるべきじゃないのと。その数学、国語に加えて、それを県教育委員会なり市町教育委員会もちゃんと自分らでつくって、より状況を把握した方がいいんじゃないか、そうじゃないと、やっぱり活用はできないんじゃないかという趣旨に私はとらえたわけですけども、そこまでできるのか。やればできると思うんだけど。まずは国がつくったものをどう活用していくかということが必要やということを教育長もおっしゃられたんだけども、濱井委員はそれだけでは足らんで、全教科つくるべきじゃないのと。そういう御質問に私はとらえたわけですけども、それについてちょっと御回答ください。そういう質問やろ。そうとらえた、私は。

〇真伏教育長 ベストな状態を申し上げれば、おっしゃるようにすべての科目をすべての学年でやれればそれに越したことはないのかなと思いますが、今の私どもの教育委員会の実力と言うと変ですけども、すべての教科を県独自でやるだけのものは、残念ながら持ち合わせてはおりません。他の県では既にやっていらっしゃるところもありますもんで、三重県もそういう意味ではもうちょっと努力をせえと言われることがあるのかもしれませんけども、直ちに行ける状態ではないと思っていますので、まずはこのやつをしっかり活用させていただいて、状況の分析、把握をしたいなと思ってます。
 それで、本当にきちっとした実力がついてきて、三重県独自のものができるということ、それは当然私どもも目指していきたいなと思ってますけども、そういうことができる状況になれば、三重県独自のものもぜひつくっていきたいという思いはございます。

〇中川委員 私も今、全国学力・学習状況調査である数学、国語ないしはこれから増える理科、それはそれで当然やっていただいて、それに加えて、さまざまな教科もやった方がより評価ができるんじゃないかということで、これは予算をしっかりととっていただいて、そのこともやっていけるということが大事だと思うので、そこはやはり今後県議会も頑張っていかなきゃいかんと。けども、やはりベストよりもベターという状況においては、まずこのあるものをどう活用していくかというところも大事かなというふうに感じました。
 以上。

〇濱井委員 一面ではそういう部分もあると思うんですけども、私、もう一つ、いろんな考え方があると言いました。今、まさに主体となる市町がこれを活用しながら、分析するために動いているというのもあります。しかしながら、100%ではないというのもあるでしょう。これは3年間の検証のシステムといいますか、3年間連続しましたんで、ある程度それは済んだと思うんですが、その上に立って、今、選択的に各市町がやっている部分があるということがあるわけです。そういう現状があるということもひとつしっかりと頭に入れとかなあかんかなということを言わせてもうたつもりなんです。
 あくまでも市町が主体であるということがやはり一番でもありますし、保護者含めて県民の皆様が将来の子どもを育てるために、学力に対して学力向上がどういうふうにあるべきかというところで、もっともっと議論が浸透していくことも私は大事やと思いますので、そういうことをまた別枠でも教育委員会としては言うていかなあかんと思うんです。そのことも非常に大事なことかなと思ってるんです。
 今回、このような請願が出されたということに、あくまでも全国的に見て最下位レベルであるというふうなことを言われておりますし、そして、全員参加でやっていくというようなことを言われておるので、私には今の段階でこれをやっていくのはいかがなものかなという、ちょっと心配なものを感じ取っているわけです。ですからそういう意見を言ったので、片面だけとらまえて、3教科しかないということばかりを言ったわけではございません。それは御理解いただきたいと思いますので。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

〇笹井委員 確かに全国学力テストが最近マスコミにもとりあげられて、一般でも、この全国学力テストがそれぞれの学校の教育結果という評価につながってくるような恐れもあるわけです。これが全科目のテストならよくわかりますけども、2科目の抽出的な科目でそれぞれの学校の結果を評価するということは、非常に危険な方向に行っているんではないかなとも私は感じるわけです。できましたらやっぱり三重県独自の総合的な教育方針を打ち出していただくのが本来の姿とちゃうんかなと私は思いますけども、いかがでしょうね、そのへんは。

〇真伏教育長 おっしゃるように、理想はまさにそのとおりやと思うんですね。やっぱり本当はすべての科目できちっとしたことをやらせていただくのがいいのかなと思いますけども、先程申し上げたように、なかなかそれはすぐにはいきません。
 先程来年から理科が入りますという話をさせていただいたんですけども、国の方では順次、科目数を拡大していこうという動きもあるようでございますので、そうした動きも踏まえながら、私どもも対応をしていきたいなと思ってます。まだすべてができてないから、これをやるのはいかがかという議論については、少し違うなというふうに思ってますので、まずはあるやつをしっかり活用させていただいて、その上で、県が独自にできるものがあれば、それは私らも努力させていただいて、補充的にまたやらせていただくとか、そういう方向になるのかなと思ってますので、御理解いただければと思います。

〇笹井委員 全国レベルのあれを推進していくための一つの方向でもありますし、三重県では北から南からそれぞれの地域性の特性もありますが、そうした地域性を伸ばしていく、あるいはそれぞれの学校の違った方向、いいところを見出していくというのも大きな教育では重要ではなかろうかなと思っておりますんで、十分そのへんも含めて、全国学力テストをどういうふうに持っていくかにこれからも期待はしていきたいなと思っております。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

〇中川委員 ちょっと確認させてください。
 今の笹井委員の御質問の中で、全国学力・学習状況調査を進めていくと、おのおのの学校の教育結果まで出てくるんじゃないかなんていう御質問があって、お言葉の中に危険な方向に行くんじゃないかという話がありました。これは公表されてるわけじゃないし、これによって各学校の順位づけがされるわけでもないので、そういうことなのかなということを、私ももう少し勉強せなあかんなと今、思ったんですが、この全国学力・学習状況調査は、おのおのの学校の教育結果が全部わかる方向になるんですか。
 加えて生活状況やいろんな生活調査もしてるので、例えば地域性とかいいところを見出していくというところにも、これを活用していける状況ってあるんかなと思うんです。その地域、地域に置かれている子どもたちの生活状況も結構見えてくるというような状況はありますので。この前もテレビを見てる時間はどうとか云々というところの御報告を県全体のベースでいただいたわけですけども、これはおのおのの学校の教育結果まで出てくる状況になる調査ですか。いわゆるあそこが高いとか、低いとか、どうやとか。

〇白鳥総括室長 この詳細につきましては、全国の状況、そして各県別の状況というところまで公表されているものでございまして、各市町、そして学校レベルの部分については、実質的にはそれぞれの実施主体といいますか、市町、教育委員会、そして学校等による判断という形になるので、一律に学校ごとの差が出てくるとかいう形での公表はされていない状況でございます。

〇中川委員 仮にそこまで行ってしまうような調査だったら、これは私もやっぱり懸念を表明したいですね。けど、そういう状況にはないというふうに理解してるし、今回の請願でそこまでのことは全く表記されていないというところを考えると、そこまでの懸念は必要ないのかなとは思ったりしますね。
 以上。

〇笹井委員 私が危険な方向にと言ったというのはあれですけども、この全国学力テストがやっぱりどの学校でも中心になって、教育の基本はもうこの全国学力テストということになってしまって、皆さんが統一的な教育方針に変わっていくんとちゃんうかなというのを心配しております。これはこれで、テストはテストでいいけども、やっぱりそれぞれの地域なり、それぞれの学校の特色を総合的に子どもたちに指導していくというのが一番重要かなと私は思っておりますんで、履き違えないように、よろしくお願いしたいと思います。

〇小林委員長 ほかによろしいですか。

〇後藤副委員長 まずこの全国学力テスト、これは全国学力・学習状況調査ということでございます。これは国と市町が主体ということなんですが、それで県の方にこういう請願を求めてくるということ自体が若干私には理解しがたいと思っております。
 その中で、悉皆調査から3割程度といいますか、抽出調査になったいきさつというか、そのときのどういう理由で3割程度の抽出調査でいいよというふうになったのか、ちょっと御説明願いたい。国の方の意向だと思いますけども。

〇白鳥総括室長 県としましては、国における事業仕分けの中で、要は今までは悉皆調査という形でやられていた部分が、今回、今実施されているような3割程度の抽出調査でも、全体の把握についてはできるんではないかという形で結果として出され、国においてはそれを踏まえて、今の形で実施しているものというふうに考えております。あとはもともと全体としては、厳しい財政状況の中で、より効率的な実施をするという形の中で事業仕分けの部分も実施されていたので、財源の観点も含めて、こうした形での実施形態になったものというふうに承知しております。
 以上です。

〇後藤副委員長 財政的な面で、悉皆から3割になったという部分はいいんですけども、先程言われましたように、3割の抽出で把握できるということであれば、今回県の方向としても、これは市町で決めることなんだけども、全小・中学校受けていただきたいという半強制的な雰囲気が非常に強いわけです。せよとは言ってないということなんですが、この請願もそうなんですけども、あえて今回、全小・中学校参加させるという、まさに合理的な理由といいますか、3割でデータ把握できるものをなぜあえてやるのかと、そのあたりの御説明を願いたいと思います。

〇真伏教育長 統計手法のことを考えていただければいいと思うんですけども、例えば全体の姿だけ見ようと思えば、別に186万県民全部の調査をしなくても、そのうちの2000人とか何千人かをやれば、統計的に有意やという話がありますよね。それは、あくまでマスとしてとらえる場合はそれでいいと私は思います。
 ですから、国全体でとらえたときに、例えば今の国全体の学力の状況がどうなんやというのをマスとしてとらえようとするなら、3割の調査で上等やと僕は思うんですけども、それよりも私らが今、お願いしていますのは、個々の学校ごとに、さっきるるおっしゃったように、学校によって特色も違います。地域環境も違います。家庭環境の違う方もいっぱいいらっしゃいますので、各学校によって状況というのはもうさまざまやと僕は思ってます。
 ですから、それをしっかり把握していただくためには、やっぱりそれぞれの学校で取り組んでいただいて、先生方が自分たちで状況を分析されて、どういう取組をすべきなんやというのをしっかりやっていただくというのが必要だと思ってます。そういう意味で、先程おっしゃったように、直接やっていただくのは市町の教育委員会なり学校になりますので、県が強制的にやりなさいということを言う立場では全然ございません。それぞれ教育委員会の御判断をもとにやっていただくことになろうかと思いますけども、先程申し上げたように、やる趣旨は、要するにマスとしてとらえるんじゃなしに、やっぱりその個々の学校ごとのしっかりした特徴といいますか、状況、課題把握をしていただきたいなと思ってますので、それぞれの学校でぜひとも取り組んでいただきたいというふうに申し上げておるところでございます。

〇後藤副委員長 統計的な部分については、いろいろ考え方も分かれるところなんだろうとは思いますけども、この全国同じ問題で、同じ日にやるというものを、あえてなぜ三重県が県の主導でやっていく必要があるのか、それが本当に学力の向上につながるのか、私はその学力というものをどうとらえているのかも含めて、甚だ疑問に感じます。
 だだ、公表等は全国あるいは県、市町単位もあるのかということなんですが、個々の学校別あるいは個人というレベルの問題ではないということなんですけども、いろんなところから情報公開請求をすればわかることですし、またそういうものがマスコミに使われていくと、学校の序列化あるいは個人の評価、データがひとり歩きするのではないかという懸念を持っております。
 それと、この学力、学習状況の調査も入っているわけですけれども、本当に個人の学力あるいは学校の学力というものをはかれると思ってみえるのかどうか、そのあたりはどうでしょうか、教育長。

〇真伏教育長 まず私どもは学力を向上させたいという話で、いろんな取組もやらせていただいたところでございます。その中で、私どもは教育改革推進会議という審議会を持ってますので、そこで学力の向上についても1つの分科会をつくりながら、議論をさせていただきました。
 そのときに、その学力について、ただ単に学力・学習状況調査をやればいいんだというような話をしてたわけでは決してございません。その中では、例えば学力の向上という部分だけでも、学力向上に向けた学校の組織的な取組をどうしていくべきだろうとか、教職員の指導力の向上に向けた取組をどうしていくんだとか、少人数教育の推進をどうするんだとか、そういう具体的な話をいろいろしながら、その中でまた、例えば家庭と地域と学校が、その教育課題について、お互いにしっかり共通の情報を持ち合いながら対応していくための連携の方法はどうしたらいいんだろうかとか、いろんなことを議論させていただきました。
 それで、その中で、もう一つ申し上げたいのは、例えば先程、地域の状況によっていろいろという話もさせてもらったんですけども、例えば学校によっては、いじめがあったり、暴力があったりとか、家庭環境がいろいろあって、なかなかしっかり勉強できない状況にあるという子どもたちがいるのも事実でございますので、学力を向上させていくためには、先程申し上げたようないろいろな取組とあわせて、子どもたちが本当に安心して学べるための基盤づくりという部分、そこもしっかりやっていくべきじゃないかということです。例えば暴力等への対応をどうしていくんだとか、スクールカウンセラーなんかをしっかり配置しながら、その課題をやっていくんだとか、そういうことも含めて、きちっとした対応をすることによって、学力の向上というのが図れるんですよという話で私は議論をしてきたつもりです。
 それで、そこの中の1つの手法として、学力の今の状況がどうかというのも見るため、せっかくこういうツールがあるわけですので、これをしっかり活用させていただいて、その状況等をしっかり把握していこうじゃないかと。
 いわゆる基礎的な学力をはかるための問題だけじゃなしに、家庭、学習の状況とか学校の取組の状況とか、そんなのも当然その中では出てきますので、そういうことを総合的に見ていけば、今の学校の取組の状況なんかも、ここがやっぱり弱かったなとか、ここはもう少し改善すべきやなとか、この点はしっかり理解してくれとるなとか、そういうのは多分総合的にわかってくると思います。なので、点数だけ評価しようというわけじゃなしに、その後それに出てくるいろんな調査を含めて、総合的にとらえるための一つのツールとして、十分活用できるだろうと判断してます。

〇後藤副委員長 総合的な部分でという、さっきの証言もあったんですが、過去3年間の悉皆調査なり、その3割の調査なりで、この請願の文面では全国的に見て低いレベルという表現になってるんですけども、その低いレベルにあった原因の分析等はされていますんでしょうか。してみえると思いますけども、ちょっと聞かせてください。

〇西口室長 過去3年間、子どもたちの状況をずっと見ておりますと、教科に関する方では、特に小学校で無回答率というのが大変高くございました。無回答とは、つまり答案に何も書かないという状況が見られました。
 学習状況調査で、同時に質問紙調査の方でそれに類するような質問をしておりまして、それがどういう質問かといいますと、今回の調査の問題を最後まで考えて解くことができましたかというような質問もございます。その方に対しても、やはり途中であきらめているという率が全国より高いというようなことが出てまいりました。
 児童・生徒質問紙調査の質問数は大変多くございまして、例えばその中には、難しいことでも失敗を恐れないで挑戦していますかとか、自分にはよいところがありますかとか、将来の夢や目標を持っていますかというような、本当に根幹にかかわる部分の質問も入っておりますし、一方で、うちへ帰ってから勉強をどれぐらいしてますかとか、テレビをどれぐらい見てますかとか、朝食は毎日食べてますかというような質問も入っております。
 さらに、教科の調査に関しましては、新しい学習指導要領の趣旨を反映してるということを言っておりますけれども、先生方にその問題をしっかり読んでいただいて、これからの学力として大事に、授業の中で大切にしていかなければならないポイントというのもたくさん入っておりますので、ぜひ活用していただきたいなと思っております。
 以上でございます。

〇後藤副委員長 この場で細かいところまでということにはならんだろうと思いますので、このへんでやめておきたいと思います。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

    ③委員間討議

〇小林委員長 なければ、次に委員間討議として、本請願に対する皆様の御意見をお願いいたします。

〇中川委員 委員間討議を求めます。
 今の副委員長の御発言の中で、3割の抽出調査でいいと国が判断してたのを全員にするということは、国が3割でいいって言ってるのを別に地方が言わんでいいんじゃないかという趣旨の御発言やったと思うんですけども、それって地方の立場からどうなのかなと思うんです。
 というのは、この前も我々がすごく議論をさせていただいた義務教育費の国庫負担の問題で、国が今、3分の1でいいって言ってるものを、地方の立場では2分の1とか一部市町によっては全額国庫負担というような意見書をお出しになられてるところがあって、国がいいと言ってるから、地方はそれに対して物を言わなくていいんじゃないかというのは、やっぱり地域主権なり地方分権ないしは地域の主体性なりというところからいった場合、例えば今回の問題であれば、全員ということを考えていきたいというような部分での意見にはなかなかなりづらいんじゃないかなと。そうしたら、これからも地方は国が判断していることに対して意見を言わなくていいということにまでつながってくるんで、余りそこまで言わなくていいんじゃないかなと思うのが1つ。
 それと、副委員長は、半強制的にこれをさせることに対して云々という御表現をなされましたけども、あくまでもやるのは市町であって、今回平成24年度に向けても「確かな学力」を育む総合支援事業というところで予算をつけられとるんだけども、それを半強制的にさせる必要はないんじゃないかということは、今後予算がついてくるかどうか知らんけど、平成24年度のこの県が支援していくための予算は、もう反対するということの理解でいいということなのかどうかというところなんかも委員間討議したいですね。
 それと最後に、今回は請願なんですけども、請願というのはやっぱり県民に認められた権利なんですよね。今回なんかは3230名の方々が、186万県民から見たら3230名は少ないじゃないかと思うかもしれんけども、県民の権利として、県議会に請願をお出しになられたわけですよね。これは県民の思いですよね。それに対して、本来県に提出すること自体がおかしいんじゃないかというような御発言をなされましたけども、お出しになる権利があって、出すか出さんか、それを主張するかは県民の自由であって、それを出すところそのものがおかしいんじゃないかなんてことを言うかどうかというのは、賛否で示した方がいいけども、言葉として言うのは、僕は唯一認められた県民の権利に対して、そういう言葉をもって今後県民が三重県議会に請願を出すことを萎縮されたらと、非常に心配です。そういうふうに言われたら嫌やから、こういう思いがあるんやけども、もうこの請願を出すのはやめようかしらというふうにならんか、ちょっと心配するところがありますね。そういう考え方を持ちますと、今回の請願に関しては、私は提出者並びに利害関係人の参考人招致を求めたいと思います。

〇後藤副委員長 請願というのは県民の権利ですので、私の言葉がちょっと誤解を与えた。これについての判断はやはりこの委員会なり議会でなすべきことだと思っておりますので、それはけしからんというふうにとらえたのであれば、撤回をしたいと思います。
 それと、中川委員もおっしゃいましたが、国と地方の関係は、いろんな考え方があると思いますので、その時々に応じていろいろ意見が出てくるということで、私としては、3割で国がやっていたのを地方の判断として、それはするなとかということじゃないと思いますけども、そういう方向に出ているわけですので、意見を言わせていただきました。
 また、予算のことについては、まだこれからの議論になろうかと思っております。
 以上です。

〇水谷委員 いろいろ今、お話をお聞きしていまして、当然委員の意見はそれぞれ違うんで、これはもうしようがないことですけども、余りにも狭い一部の考え方の範囲の中で議論をしてはいかんと思います。僕はやっぱり三重県民が、県民の学力向上をどうしていくかという大きな気持ちの中で議論をしないといけないと思います。
 だから、今、執行部の方からの説明もいろいろお聞きしたんですけども、現場の声もいろいろお聞きした。非常によくやっていただいております。やっぱりそういったことも含めて、我々の委員会としては判断すべきだというふうに思いますので、そのへんはそれぞれ皆さんがきちっとした判断をしていただいたらいいし、私もそれをもとにして判断をしたいと思います。
 それで、中川委員から今、参考人招致の話がありました。これについては、ちょっと我々も会派として何も議論してないし、時期的に間に合うかどうかということも検討しなきゃいかん。そうすると、継続審査になってしまう可能性も出てきますんで、そのへんはそれぞれ皆さんでぜひ議論をお願いしたいというふうに思います。

〇粟野委員 先程からいろんなお話を伺っておりまして、教育委員会としてはやりたいのかなというような思いをまず抱きました。
 また、この請願に書かれていること以外の側面をみんなでやたらと議論してるような気がして。そもそもこの請願に上がってきていることというのは、三重県の子どもたちの学力の向上のために、県負担の財源を確保してくださいねと。もう1個が、ちゃんと分析して活用してくださいねということでございます。ほかにこれを公表することによってどうのこうのというような話をされるのは、この請願の趣旨からすると、ちょっとおかしいのかなと。
 ですので、そういった意味でも、私自身ももちろんやった方がいいという思いはありますけれども、やはり大人の都合でどうこう言うんじゃなくて、子どもたちの学力を伸ばすというのが一番の趣旨ですので、そのためには、先程の教育長の話にもありましたけれども、テストをやることが分析にもつながるというような話もいただいておりますし、そういった意味では、この請願はやっていくべきなのかなと思っております。
 先程参考人招致の話が出ましたけど、これは水谷委員が言われたように、もうちょっと考えていかなければならない部分だと思いますが、その際にしても、まずこの請願の趣旨に関して限ることであって、今、ほかの側面のことを余りにも議論し過ぎる。それに関しましては、強く意見を述べさせていただきたいと思います。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございますか。
 それでは、先程からいろいろ皆さんに御意見をいただきました。特に中川委員から言っていただきました参考人招致の件に関しては、どう……。

〇水谷委員 中川委員の意向に反するかもしれませんけども、今回、こういった請願が出ているんで、一応。参考人招致すると、もう日程的にもとてもじゃないでしょう。だから、やっぱり今回はここで判断させていただいて、決を出すしかないというふうに僕は思っております。だから、参考人招致についてはちょっと今回は無理やなと思います。

〇中川委員 これだけの人数での提出になってて、かつ非常に議論が深まってると思います。より深めていく意味においては、私はこの場で参考人招致をするかどうかの決をとっていただきたいというふうに思います。あくまでも参考人招致を求めます。

〇小林委員長 ほかによろしいですか。

〇稲垣委員 参考人招致は本来議会が求めていることですので、より中身の充実した審査をするということであれば、していく方向というのはあるんですが、先程の水谷委員からの話もありますので。私どもの会派としては、そういう議論をちょっとしておりませんでしたので、委員長、休憩の時間をもしとっていただけるようでしたら、会派内での協議もする時間をいただけるとありがたいなと思います。ちょっと休憩の時間をいただくことを提案させていただきたいと思います。

〇小林委員長 稲垣委員から、今、休憩の時間をというお話がありましたけれども、どうでしょうか。

〇中川委員 この件に関して、やはり会派間で調整をしたいということであれば、それは当然そういう判断だというふうに思います。その判断の上で、この決を後にして、ほかのところの議論をするということは私もいいと思います。

〇小林委員長 方法としては2つあると思うんですけども。今、休憩を入れさせていただいて、各会派でいろいろ議論していただくというのと、この請願の審査の件に関しては、先程中川委員が言われたように、後に延ばさせていただいて、先に所管事項の調査の方に入らせていただくという2つの方法があると思うんですが。

〇稲垣委員 休憩を提案しましたけど、先に進めていただいて、後で結構です。

〇小林委員長 よろしいですか。じゃ、この請願の審査の件に関しましては、後に休憩を挟んで、再度議論をしたいと思います。

 3 所管事項の調査

  (1)「『みえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)(中間案)』に関する意見」への回答(教育委員会関係)

  (2)みえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)<最終案>について(教育委員会関係)

  (3)「『三重県版事業仕分け』に関する意見」への回答(教育委員会関係)

    ①当局から資料に基づき説明(山口副教育長、白鳥総括室長、田畑総括室長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いいたします。

〇稲垣委員 じゃ、1点だけ。教材「三重の文化」を活用した中学校の割合というのを指標に上げてもらってますが、ちょっと私、勉強不足なんですけど、これは今、現状値がないんですが、現在はどういう状況なんですか。活用されとるんですか。

〇西口室長 教材「三重の文化」を昨年、作成させていただきまして、中学校の生徒が一学年一度に使える数を各中学校に配付するとともに、小学校も高等学校も若干でございますが、同時に配付させていただいたという状況でございます。その中で、教材「三重の文化」を活用した中学校の割合ということを、今のところ数値として、今年度末までにとる予定にしておりまして、現在空欄とさせていただいております。

〇稲垣委員 そうすると、まだ数値はないけれども、今年度の数値は今年度が終わるころには出てくるということですね、現状値ということで。

〇西口室長 はい、今年度中には数値が確定します。

〇稲垣委員 ちなみに今年度、今やっておる中で、公立中学校でこの「三重の文化」は、どういう授業で採用されとるというか、どういう使い方を、例えば特別に授業の時間を設けてやっておるのか、どんな使い方をされとるのが一般的なんですか。

〇西口室長 この「三重の文化」につきましては、特別活動とか中学校の社会科、地理・歴史的分野あたりを中心に、さらに総合的な学習の時間を中心に活用を推進していただくようにお願いしているところでございます。

〇稲垣委員 今年度に1回結果が出て、目標で100%にしていただくというのは、私も非常にいいことやと思いますし、当然地域のことを知るということが大事で、そのあたりを進めていただくというのは非常に重要かなと思います。中身の濃い形になることを期待したいと思います。
 この指標とは直接関係ないかもわかりませんし、後の防災のところで聞いてもいいんですけれども、一方、たしか補正予算で、釜石の奇跡を冊子にして子どもたちに配るというような話が前の議会のときにあったように記憶しておるんですが、それっていうのは小学校、中学校で配ってもらうんでしたっけ。あれはどういう扱いになっておるんでしたっけ。

〇長野総括室長 今の件につきましては、補正予算でお認めいただいたことでございますけども、議案聴取会のときも質問いただきまして、小中高、すべての学校に配るというものでございます。これはDVDに焼いて配付するということを予定しております。

〇稲垣委員 これはみえ県民力ビジョンに入れるのがいいのかどうかもあるんですが、施策224として、学校教育における防災教育・防災対策の推進という項があるんで、例えばこの「三重の文化」のように、DVDなら100%見てもらうというような指標を入れたらどうなんかなと思うんですが、そういうことは考えてませんか。

〇山口副教育長 今後その提案も含めて検討させていただきたいと思います。

〇稲垣委員 先日私も片田先生の話を聞かせていただきましたけど、やっぱり子どもたちにそういうことを日ごろからしっかりと言い続けることが大事やというのも、非常にいい話だったなという印象を受けてまして。当然、後の防災教育の在り方についての指針のところでまた少し話もさせてもらいたいと思いますけれども、みえ県民力ビジョンの目標に入れるんなら、ぜひこの「三重の文化」のように、ちょっと特出しして入れていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

〇山口副教育長 もう一つ、作成がちょっとおくれておるんですが、「子ども防災ノート(仮称)」というのもございまして、その防災ノート、先程長野総括室長が言いましたDVDと、いろいろツールがあるわけでございまして、どのツールを使った方がより効果的であるかということも含めて検討させていただきたいということで、追加させていただきます。

〇稲垣委員 よろしくお願いします。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇中川委員 3ページのみえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)の中間案並びに4ページの最終案の施策221の学力向上に絡めてちょっと聞きたいんですけども、この中間案で、学校運営を教職員個人の取組に頼らんと全体でやっていってほしいという要望をさせてもらったわけです。それに対してお答えいただいとって、最終案の施策221にもその内容をお書きいただいておるんですが、この思いというか趣旨というのは、やっぱり教員をひとりにしないというか、特に担任ですね。孤独にしないというか、大人の世界で何言っとんのやと思うかもしれんけど、やっぱり特に若い、これからの教員をひとりにしない、孤独にしないという思いを持ってたんです。
 というのは、やっぱり団塊の世代でおやめになる人が多くて、新しい先生もたくさん入ってくる。しかし、教える側の人数がどんどん減ってるんじゃないかなと思うんです。その認識とまさしく同じ認識を、この4ページの現状と課題の3つ目に書いていただいてるなと思いました。多くの経験豊かな教職員の退職が見込まれるとともに、職場の中で互いの力を磨こうとする「育てる文化」が薄れつつあるんだと。この認識は、議会のこの中間案からの認識と結構同じなのかなと。そこからどうしていくかというところで、さまざまな取組方向とか今後の予算とかになってくると思うんです。
 そこで、ちょっと実情も示しながらお伺いしたいんですけども、余りいい話じゃないんで、ごめんね。前に、新規採用教員の退職状況の資料を欲しいという話をさせてもらったんです。数的にはそんなに20も30もあるわけじゃないんだけども、三重県の新規採用教員のその年、1年目におやめになっちゃった方が、さまざまな状況はありますけども、平成20年度は1人、平成21年度は9人、平成22年度は6人なんですね。平成23年度は途中ですから、あえて今日は言いませんけども。この平成21年度の9人とか平成22年度の6人というのは、数は小さいんだけども、全国的な率で見ると、私ちょっとびっくりしたんです。平成22年度の6人おやめになられたというのは、全国で5位ですよ、やめた率が。1番は東京都なんですけどね。平成21年度中の9人やめられたというやつは、全国3位ですよ。やっぱり東京都は1位なんですけども。
 それで、これはやっぱりそういう状況であるんだろうなと思って、資料をいただいたんですが、実は朝日新聞の11月8日の夕刊でしたけど、全国の公立高校でやめる新人教員が10年間で8.7倍という記事があったんです。私、8.7倍ってびっくりしたんだけども、この記事に対して、11月18日の「声」の欄で、ある方がやっぱり非常に心配だということで、学校現場に管理主義や成果主義が持ち込まれてるんじゃないかと。それによって若い教員が、意欲はあるんだけども、やめていってしまってるんじゃないかというところで、僕は単なる個人の、教員一人ひとりの研修だけじゃなくて、やっぱり教育の現場の組織力をもって、どう対応していくかということが必要なんじゃないの、という質問を前、させてもらって、かつ全国でもこういう状況があるなと。その上で、三重県の数値は、率としては高かったわけなんですね。やっぱりここをどうしていくか。本当に意欲を持って、夢を持って、思いを持って入ってこられた若い方が、残念ながら心身疾患が多いっていうふうに書かれておるんです、記事には。だから、ここのところをどうしていくかという部分はすごく大事になってくると思うんです、文章で書く以上に、予算の額以上に。
 さまざまな理由で、例えば担任である若い教員が途中でやめられたら、これはやっぱり子どもたちにもすごく影響してくると思うんですよね。そういったことを考えると、ここの問題は今後大きくとらえていってほしいなと思うんですけども、御意見があれば、伺わせていただきたいと思います。また、今、もうこういう対策をとっておるとか、こういう認識をしてるとかということも含めて、よろしくお願いします。

〇服部総括室長 委員のおっしゃったように、確かに貴重な人材で、採用させていただいた方が、途中早くしておやめになるというのは、非常に本人も含めて、子どもたちにも影響あることでございますので、今回つくりました教育ビジョンの中にも、教職員が働きやすい職場づくりというのも大きな施策として上げさせていただいて、その中でメンタルヘルスの対策であるとか、人間ドックの充実であるとか、そういったことにも努めさせていただいております。
 研修とあわせて、そういう福利厚生面も充実させていきながら、できるだけ全体としてサポートできるような体制をぜひこれからもつくっていきたいと思っておりますので、認識としては、できるだけやめていただくことのないように、そういう職場づくりを進めていきたいと考えております。

〇中川委員 確かにそれぞれ個人の状況も全くないとは言えない。しかし、教育の現場というか職場でサポートできる問題ってあるんじゃないかなと思うんです。やっぱりそこを管理職、校長であるとか教頭であるとかが、どう見ていって早期のサポートをしていくか。経験のある教員をしっかりとつけてあげるとか、いろんな意見を聞いてあげるとか、そういったことによって、新人の時期というのかな、1年、2年、3年というところをクリアしていったら、本当に子どもたちにも喜ばれる、愛される先生に育っていくんじゃないかなと。
 ないしはこういった経験を、大変な思いをした教員こそ、やっぱり子どもの本当の思いに沿える先生になっていくんじゃないかなというふうに思うので、ここの、育とうとしている人に対して、どう添え木をしていくのか。木もやっぱり若木のときが大事であって、大きくなっていけば自分で育っていくと思うんです。その若木のときに、どう添え木を当ててあげられるか。これに教育委員会が手を出すのはなかなか難しいから、やっぱり現場の中で校長、教頭を中心に、予算の額とか研修の内容にかかわらず行っていっていただきたいなと思います。
 僕は率が高いというのがけしからんとかどうやと言うつもりはありません。これはあくまでも数字として出しただけでございます。今後、そのへんのところの御努力を願いたいなと思いますし、そういう方向に三重県の教育現場が行くことを願いたいなというふうに思います。
 以上。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇水谷委員 スポーツで少し聞きたいんですけども。前回もいろいろお聞きしたんですけども、今回、最終的には三重県のスポーツ推進というところに力を入れて、明るい県民づくりをしていくということで、非常にありがたいことです。ちょっとページを追って、12ページ、13ページですけども、この中で、総合型地域スポーツクラブ、これは今までも何回も質問させていただきましたし、いろいろやっていただいてると思いますけれども、みえ広域スポーツセンターの役目というのは、これから非常に大きくなってくると思います。これについては、我々の地域でもみえ広域スポーツセンターの方に来ていただいて、総合型地域スポーツクラブのこれからのやり方、問題点についていろいろ講演をしていただきました。非常に参考になりました。
 だから、このへんのものをこれから幅広く県一体にやっていこうとする中で、今後、組織的にもっと充実させていくのが必要ではなかろうかというふうに思いますので、そのへんの考え方をお聞きしたいということと、その次の学校スポーツの充実、地域スポーツの活性化というところがありますけれども、この前も言ったように、学校スポーツは特に中学校でやりたいスポーツがあってもクラブがないというふうなことがあるのが非常に多いんですよ、今。だから、地域スポーツ、地域の指導者とどう絡めてクラブ活動を充実させていくかということをやっていかなければならんと思いますので、そのへんの考え方もちょっとお聞きしたいと思います。
 それから、14ページですけども、これからいろいろ競技スポーツを推進していく上においては、県営スポーツ施設等を整備していくというふうにありますけれども、地域によっては県営スポーツ施設がないところがたくさんあると思います。これから市町の設備も使っていく中で、10年後に控えた国民体育大会へ向けての選手強化というものも図っていかなければならんと思いますので、市町の施設へのある程度の支援というものも考えていかなければならんと思います。そういったこともぜひお願いしたいというふうに思います。
 それから、21ページの最後に障がい者スポーツ団体を育成し云々とありますよね。障がい者スポーツは三重県も最近は非常に活発化してきて、いろんな優秀な選手が育ってきておりますし、それぞれの大会で優勝もされております。
 そういった中で、今の障がい者スポーツに対する援助というか支援というか、他部局の関係もありまして、教育委員会が積極的な形でなかなかなされてないということもありますんで、できれば三重県体育協会という形のようなものをつくる、あるいはそういった組織をつくって、そういった団体に対して強く支援をしていくと。例えば障がい者の三重県のスポーツ協会とか、そういうようなものをつくることもいいんじゃなかろうかと思いますが、そのへんの意見もお聞きしたいと思います。
 以上、それだけひとつよろしくお願いします。

〇田畑総括室長 4点、御質問をいただきましたので、私の方から3点、お答えさせていただきたいと思います。
 まず、1点目のみえ広域スポーツセンターの活用、組織の充実ということでございます。
 今年の2月からということで、委員の方からも人材育成の仕方とかいろいろ御指摘もいただきまして、より一層地域のスポーツクラブの支援ができるような体制ということで、進めてきたところでございます。
 それで、総合型地域スポーツクラブを進めるに当たっては、みえ広域スポーツセンターだけではなくて、市町の、例えばいわゆる体育指導員、あるいは体育協会、それぞれがいろんなかかわりを持って、現に支援されておりますもんですから、そういうふうな組織を協議会というような形でつくりまして、どういう形で総合的に御支援をさせていただくかということも検討を始めているところでございますので、組織強化といいますか、そういう関係のところと連携強化して取組を進めていきたいと考えております。
 それから、2つ目の部活動の関係でございます。
 実は審議会の中でも、部活動の指導者不足であるとか、総合型地域スポーツクラブとの連携とかいった、さまざまな御意見をいただいておりまして、おっしゃるように、先生方の中でうまく競技を指導していただくような経験がない場合については、外部であるとか、また総合型地域スポーツクラブも指導者不足というようなところもございますもんですから、そういったときに、先生方のお力をかりれれば、また総合型地域スポーツクラブの方のそういった活動も非常にうまくいくということで、それぞれ地域の事情はあると思いますけれども、要はその連携をどのような形で進めていくかということも問題意識を持っておりますので、そのあたりを考えているところでございます。
 それから、3点目の施設でございます。
 また後程御説明させていただきますけれども、いわゆる県営スポーツ施設整備につきましては昭和63年に方針というものが出されまして、もう20年余りたっておりますので、今おっしゃったいろんな状況の中で、見直しが必要であるということで、県民の皆さんにとってみれば、市町の施設も重要な活動の場でございますので、今後どういう形で連携をしていったらいいかということも含めて、今、審議、検討しているところでございます。もう少しお時間をいただきたいと思います。

〇村木室長 障がい者のスポーツに関しての御質問でございます。
 障がい者スポーツにつきましては、これまで健康福祉部の方で所管しており、また、新たなこのみえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)の方でも、施策142障がい者の自立と共生の中で健康福祉部の方は、障がい者のスポーツへの参加意欲の向上と機会の充実を図る、こういったことで位置づけをされておられると思います。
 今後、国民体育大会が10年後には開催に向けて準備にかかるわけでございますが、全国障がい者スポーツ大会に向けても同様に準備を進めていく必要がございますので、そういった中で、団体の強化でありますとか、そういったことを検討していくことになるのかなと考えておるところでございます。

〇水谷委員 1つだけ。それぞれの市町に体育指導委員というのがありますよね。それが今度スポーツ推進委員に変わるのかな。指導委員とまた推進委員というのは非常に目的が違うというふうに僕は思うんですよ。だから、ある町では、体育指導委員をそっくりそのまま移すということらしいんだけど、僕はそれではあかん、やっぱりきちっとした目的に沿った人選をしてほしいと強く要望しておいたんです。そのへんもひとつ、ぜひとも県の方から御指導を各市町にお願いしたい。
 それから、障がい者スポーツ、これは今後いろいろな形で非常に充実をさせていかなければいけないと思います。もちろん先程の健康福祉部との関係もありますけれども、そこだけでやっていくということでは、もうこれからはやり切れないと思いますので、あるしかるべき団体というものをつくりながら、教育委員会がそれをやっていくのか、どっちがやっていくのか、それはもうどっちでも、しっかりとしたやり方をしていただければいいんで、そういうこともぜひお願いしたいと思います。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、これで「『みえ県民力ビジョン・行動計画(仮称)(中間案)』に関する意見」への回答から「『三重県版事業仕分け』に関する意見」への回答までを終わります。
 時間の方も12時になりましたので、ここで一たん休憩を挟みたいと思いますが、先程の請願の関係のところを、この休憩の際に、各会派の方で議論していただければと思います。よろしくお願いします。
 暫時休憩いたします。

          (休  憩)

〇小林委員長 午前中に引き続きまして、委員会を再開させていただきます。

  (4)「三重県の学校における今後の防災対策・防災教育の在り方について(指針)」案について

    ①当局から資料に基づき説明(山口副教育長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇濱井委員 まず、25ページの校内放送と連動した緊急地震速報システムの整備の状況についてお伺いしたいと思います。それから、27ページに寄宿舎や寮における夜間等の災害対応の計画策定と訓練の実施となっておりますけども、学校での避難訓練の中で、寄宿舎や寮だけではなしに、クラブ活動等で日曜、夜間にいる場合もあると思うんです。そういった訓練もここへ入れておかなくてもよかったのかということをお伺いしたいと思います。
 それともう1点は、28ページの今後の学校防災に関する重点方策の中で、(2)に避難場所、避難経路の確保となっておりますけども、海岸線に近いところに建っておる学校もございます。想定外の津波が来たときに、屋上へ逃げて、果たしてそれで命が助かるのかという心配もあるんですけども、ただ、逃げるところがない場合もあると思うんです。近くに高い建物がない、そういったところは、今後どのように進めていかれるのか、当局の御見解をお伺いしたいと思います。

〇倉田特命監 まず、緊急地震速報システムの整備状況ということでございます。
 県立学校についてはもうすべて入っておりまして、これは校内放送と連動させております。小・中学校につきまして、4月1日現在で調査したところでございますけれども、小・中学校全体で大体約60.4%という状況でございます。ただ、一部入れてはおりますけれども、まだ校内放送に連動していないというところも含んでおります。これ自体は、校内放送に連動させて初めて意味があるだろうと思っております。
 それと2点目、27ページの夜間等の避難訓練の実施のところでございますけれども、これについては、特に夜間の訓練、夜間時間帯にするということを強調するためにこれを入れておりまして、ふだんのクラブ活動等は、通常の訓練の中でいろんなケースを想定してやりなさいよと。通常これまでですと1回だけ、授業時間に起こったときにどう逃げようとのことだったんですけれども、これからは場合を細かく設定して、授業時間でありますとか登下校中とか、あるいはクラブ活動だったりとか、そういったものも含んだ形で、訓練が必要になってくるということを考えております。
 それと、28ページの避難場所、避難経路の点でございますけれども、そもそも周りに高いところがなかなかないんだというケースがございます。これにつきましては、学校だけで処理できる話ではございませんので、市町の防災担当課、あるいは地域、高いビル、高い建物等へ事前に協力要請とかをしておく必要がございます。当然地域の防災担当課、地域との連携の上でそういった対策をとっておく必要があると考えております。
 以上です。

〇濱井委員 まず、学校の防災機能の充実で、緊急地震速報システムの整備率は60.4%であるということでございます。予算決算常任委員会の中でも、予算の説明がございましたけども、新規に学校防災機能強化事業をやっていくということで、たしか委員の方から、市町等の役割の中でどこまで見るのという話があったと思うんですけども、これについて、もう少し見解を詳しくお聞かせいただきたいと思います。
 それから、この27ページの寄宿舎や寮ですけども、それ以外の日曜、夜間、これもやっぱり目標値は、訓練が100%ですので、徹底してやっていただくように要望させていただきたいと思います。
 それから、最後の避難場所、避難経路の確保について、先程私が質問させていただきました内容は、逃げる場所の確保がなかなかできない地域もあるんですが、現状で。そういうようなところから、県教育委員会に対して、要望か何かが出てきてませんか、建物関係の。

〇山口副教育長 防災機能の充実に当たって、予算決算常任委員会でも質問が出ましたところで、要は市町との役割分担ではないかという話でございましたが、学校防災緊急対策プロジェクトを設置していろいろ意見を聞いておって、災害発生時には児童・生徒が帰宅できないとか、学校待機になることが予想されるとか、そのための備えが十分じゃないということがまず事実として指摘されました。
 そして、市町教育委員会からは、学校の防災機能の強化をはじめとする防災対策を進めるには、やっぱり県の支援が必要だということが強く要望されました。市町教育長会議でも出されておりまして、そういう2点がありまして、県としては、避難場所のハード整備というものについては、基本的に市町の役割となっている、今後発生される3連動の大規模地震から将来ある児童・生徒の命を守るという早急な対策を講じてもらう必要があると。そのために多額の費用はかかるけども、学校の校舎や非構造部材の耐震化については国の補助を受けて、市町で取り組んでいただきたいと。
 それで、防災機能の強化には、県も一定支援をしていかないと、予算が限られた中で、早急に市町にあれもやれ、これもやれというのは難しいんではないかと考えました。教育長も答弁しましたが、何とか一定の支援をする必要があると判断して、今回予算要求をさせていただいておると。支援対象の防災機器や備蓄物資については、児童・生徒の安全・安心を確保するという意味から、最低限必要なものという観点で、今、設定して要求しておるという状況でございます。
 2点目の訓練の徹底ということについては、これはもう本当に子どもたちの命にかかわることであるし、大川小学校の件もございますので、教職員がつらい思いをしなくてもいいように、ぜひ計画的にやっていただきたいというふうにしていきたいと思います。
 それから、3番目の逃げる場所の確保ということについては、例えば松阪市でいえば松名瀬海岸のあたりとか松ヶ崎のあたり、あるいは伊勢市では大湊のあたりで、学校が海岸沿いに建っておって、学校が一番高い建物やと。そういう中で、どんどん逃げていっても、なかなか逃げ切れない場合もあるよねという話があって、とりもなおさず、まずは一番高い建物である学校に外づけ階段をつけて、屋上へ登れるようにしようという考え方、それから、統廃合が起こるときには、高台の方へ学校を建築しようとか、そんな話が市町教育委員会からは出されておるということで、このあたりについては、この前津波浸水予測調査がございましたので、市町教育委員会も随分ナーバスになりながら、地域住民と話をすると。
 学校へ引き渡しの子どもたちを迎えに行っても、学校へ自動車がざっと数珠つなぎになって、多分子どもが手に入れられないということになりますので、そのあたりも保護者とか地域住民とどういう避難、どういう体制で子どもの引き渡しをするかということを、市の防災担当課も入れて議論してほしいというようなことを、私どもとしてはとりあえず言うしかないのかなということで、市町教育長会議などでもそんな点を話させていただいたところでございます。
 以上です。

〇濱井委員 よくわかりました。特に最後の建物関係で高いところがない場合ですけども、学校そのものも小学校あたりですとかなり老朽した学校もありますし、それから2階、3階建てぐらいで、本当にそこへ逃げ込んでいいのかなと懸念されるところもあります。これは大きな財政力がない市町ではなかなか対応できないようなことにもなりますので、勢い国の方への要望というのも非常に大事なことになってきます。県も一緒になって、本当に真正面から市町の相談に乗って進めていただきたい、こう思いますので、これは本当に要望ということでお願いしたいと思います。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

〇稲垣委員 24ページのところに、これまでの学校防災の主な取組というのを書いていただいてまして、今回指針をつくるに当たって、例えばこれまで平成16年度に防災教育用ビデオを配付いただいたり、平成19年度に防災教育用プレゼンテーション教材の配付だとか、平成22年度に学校における防災の手引の配付とありますけど、これらがどの程度活用されとったかとか、そういったことは検証されてるのかというのをちょっと確認したいんですが。

〇倉田特命監 それぞれ配ったときに、各学校へ1つずつという感じで配付いたしました。当然その使い方等については、全学校の防災指導者という名前で呼んでおりますけれども、教頭先生等が多いんですけれども、研修等をしてそういった方たちに年に1度集まっていただいて、説明してまいりましたという状況でございます。

〇稲垣委員 せっかくつくったんやし、多分それはすると思うんですけど、例えばビデオは子どもたちが見たのか見てないのか、それによって実際どれだけ子どもたちの意識が変わってきてるのか、そのあたりは結構大事かなと思ってまして。これから防災ノートをつくっていただいたり、先程みえ県民力ビジョンのところでも議論させてもらったんですけど、釜石の奇跡のDVDをつくったりだとかやってても、配るだけでは多分意味がない。今までもむしろこういう取組もしていただいとって、東日本大震災が起こったからこれは大変や、とまた同じように配っても、結局は配られるだけで一緒になるんちゃうかなと懸念するんですが。そんなことは検証してないですか、これから新たな取組をしていく指針をつくるに当たっては。

〇山口副教育長 そういう意味で、今までは正直申しまして、事業の実施等でつくったら終わりというところがあったので、今回の指針には検証していくとか、そういうアフターの方にしっかり力を入れて実のある事業にしていきたいと思っておりまして、今後そういうような実施状況等も定期的に把握していきたいと思っております。
 以上です。

〇稲垣委員 私も物を見たわけじゃないんですけど、今までのこの資料も、多分予算をかけてしっかりしたものをつくっていただいとるんだと思いますが、それがそんなに効果的に使われてないんじゃないかなという心配をしてます。せっかく今度防災ノートやなんかをつくっていただきましたので、それはやっぱり実践に使ってもらいたいなと。
 それを思うと、いろいろ課題等、15項目にわたって指針をつくってもらったんですが、これはこれで、こういうかたいのもいいんですけども、例えば防災ノートとかでは、この防災教育の充実のところとか、あるいは地域との連携のところにあるんですが、「『子ども防災ノート(仮称)』を活用する際には」とか対応例に書いてもらってありますけども、活用する際やなくて、使ってもらわな意味がなくて、活用せなあかんということで、こういうことはむしろ上からの押しつけとかいろんな言い方を教育の現場でされたりしますが、子どもの安全・安心を守るためにやることは、そのために自信を持ってつくってるんですから、これは押しつけてでもやらなあかんと思ってまして、言葉は妥当かどうかわかりませんけど、そのぐらいの強い意志を示してほしいなと。
 ですから、先程のこの指針にももちろん入れてもらいたいと思いますし、みえ県民力ビジョンのところでも、DVDをつくったんやったら、100%子どもたちが見ているって当然のことだと思います。そういう取組をしなければ、何をつくっても意味がないなと思うんですが、この指針や、さっきのみえ県民力ビジョンも含まれますけど、どうですか、そういう書き込みをしてほしいなと思いますけど。

〇山口副教育長 またその方向で全体会なり教育委員会事務局なりの方で話をさせていただいて、午前中にも答弁させていただきましたが、DVDなのか、あるいは防災ノートの活用なのかということあたりは、しっかりと議論をさせていただいて書き込んでいきたいと思っております。防災ノートにつきましては、防災危機管理部が、この防災ノートを使って、いろんなことを地域へ広げていくというようなことも言っておりますので、教育委員会だけでやるんじゃなしに、他部局との関係も含めて、連携しながら、いろんな場面で、自治会とか消防組織も含めた形の中で計画の実効性を担保できるように、毎年見直しを行いながら改善を進めていきたいと思っておりますので、基本的には書き込む方向で調整させていただきたいと思います。
 以上です。

〇稲垣委員 当然みえ県民力ビジョンの方には、その指標を、同じようなのが幾つかなくてもいいんで、どっちかに書いてもらえばいいと思うんですけど、学校でのこのマニュアルというか、指針になっていくものについては、やっぱりつくった教材をしっかり上げといて、学校で、先生たちが何があるということをまず把握せなあかんと思います。ここにもどこやら見とったら、稲むらの火の教材があったりとか、ぱらぱらと何かいろんなところに書いてあるんですね。こういういいもんがあるんやなと思うんですが、まず先生方もそれがあるというのを把握して、当然それが学校で使われるということじゃないと余り意味がないなと思ってまして。せっかく今までもいろんなものをつくっていただいとるみたいですので、このマニュアル、指針を手にとったら、そういうものが各学校にあるということがまずはっきりわかって、せっかくつくるわけですから、それがしっかりと学校で使われとるか使われてないか、何かチェックするものがあるぐらいの、そんなものであっていいんとちゃうかなと思いますが、どうですかね。やり過ぎですか。

〇山口副教育長 確かに今までに県の教育委員会なり防災危機管理部、あるいは市町がつくったもの、少なくとも県がつくったもの、県教育委員会がつくったものを一覧表にして、それを、ケース・バイ・ケースだと思うんですが、こういう場合はこう、例えば防災の日を設けておるとか、地震の日を設けておるとか、いろいろ学校では日を設けて、実際訓練をしたり、訓練する前に事前学習をしたりしておりますから、そういうものがどういう使われ方をするのが一番いいのかと。これを全部1年間にやれということがいいのかどうかということもありますので、正直申し上げまして、つくった道具を全部使ったかどうかということを検証すると、非常に硬直的な教育課程になってしまって、学校現場の本来の学習計画ができない可能性もあります。少なくとも、3年で全部この教材はみんなが、あるいは卒業するまでに1回は目に触れて、子どもたちがそれで卒業していけるようにするとか、そういうある程度柔軟な形のチェックリストならいいと思うんですけども。そのあたりは運用もありますし、学校現場の校長とか、市町教育委員会の代表も来ておりますので、議論させていただきたいと思いますが、提案としては受けとめさせていただきます。

〇稲垣委員 少なくとも何が学校に置いてあるかの一覧表ぐらいは。表をあけたらついてても、多分なくなってるやつもようけあると思うんですよ。これを手にした先生が、こんなんうちにあったかというのもあると思います。そんなのを一度チェックいただくのも要ると思うし、やっぱりせっかくつくるからには、つくって終わりじゃないんで、つくったものを効果的にどう活用されるかというのが大事なんで。正直、古いやつをどうこう言いません。それがなくなってるかということを問題にする必要もないと思うんですけど、少なくとも今度新たにつくるやつについては、やっぱりそういう活用をしていくんだという意気込みが感じられるというようにはしてほしいと思います。先程言いました釜石の奇跡の話は私も聞いて、映像も見せてもらって、これを子どもらが見てたら、間違いなしに逃げるだろうっていうのを感じたし、恐らく三重県の子どもたち、少なくとも沿岸部の子どもたちが、あの映像を一度も見やんと学校を卒業するということはないようにしてほしいなと思ってます。そういうことをやっぱり意識として、メッセージとして伝えていくということが大事やと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

〇小林委員長 ほかにございましたらお願いします。よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、これで「三重県の学校における今後の防災対策・防災教育の在り方について(指針)」案についてを終わります。

  (5)本県のスポーツの推進にかかる今後の取組について

  (6)審議会等の審議状況

    ①当局から資料に基づき説明(田畑総括室長、山口副教育長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問がありましたらよろしくお願いいたします。

〇水谷委員 本県のスポーツの推進、それと今後の取組ということで、いろいろやられていくということなんですけども。私の考えですけども、この三重県は、前々知事ぐらいから、県民総合体育大会というのがありましたね。県体というやつ。これがなくなって、みえスポーツフェスティバルという形になっていきましたよね。それで私は何回も一般質問させていただいて、県体復活ということをお願いしとったわけですけども、なかなかそれはできないということで。今、それを復活していくということは非常に難しい問題でありましょうけども、そういったものがなくなっていったとともに、やっぱり三重県のスポーツ設備というものもだんだん衰退していったという気がいたします。
 あの当時は、北部、中部、南部、北勢、中勢、南勢という形で、交代で県体が開催されてまして、その地域にとっては、この大会によっていろんな整備をしながら、地域の活性化にもつながっていっとるというふうに私は思ったんです。それがなくなったということで、非常に残念ではあるんですけども、こういった審議会の審議の話の中でもありましたように、県民がプロ野球やサッカーJ1などのプロのスポーツを楽しむためのスポーツ施設等の整備について、検討する必要があるというのが上がってますよね。やっぱりこういったものは、ぜひとも三重県として整備をしていただいて、プロ野球ができないという県というのは余りないんですよね。J1のプロサッカーがないのは三重県ぐらいなんでしょう。
 だから、そういったことも含めて、企業とともにそういうことをこれからどんどんやっていかないと。10年後の国体を目指していっても、なかなか強化というのは難しいと思いますし、そのへんをぜひ考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。一言。

〇真伏教育長 今回、スポーツを核にして、地域の振興ですとか、観光とつなげたりとか、いろんな形でスポーツを核にしながら、県民力の向上ということまで含めて、これをやっていこうというのは一つの方向性なのかなと理解させてもらってます。
 当然その中では、おっしゃったように、県民がやっぱりプロ、最高レベルのいろんなスポーツに親しむような機会というのも要りましょうし、それから、地道に競技力をきちっと上げていくような取組も要りましょうし、地域スポーツをしっかりやっていくような感じの取組も要るかなと思ってます。
 それで、それを県民の方にいろいろな感じで支えていただくような感じの取組もできるかと思いますので、そういう総合力を発揮する中で、いろいろやっていきたいなと思ってます。
 それで、おっしゃったように、スポーツ施設というのが、その中で大変大きな役割を果たしてるなというのは、最近よく見えてきたと思います。使わなかったら単なる箱物なんですけども、やっぱりそこにそのスポーツ施設があることによって、当然スポーツとして競技があるわけですけども、その競技を見に来ていただく方、それから周りでその競技を支えていただく方、いろんな形でその地域の活力にもなりますし、そこにその施設があれば、将来例えば三重県へ帰ってきて、そのスポーツの指導者になるとか、いろんな形で人材としてのバックも期待できるかなというふうに思ってますので、大変重要な役割を果たしてるのがスポーツ施設かなとは思ってます。
 どんな施設をどうやって整備していくかというのは、ここにも書いてありますように、県営スポーツ施設整備方針が昭和63年にできたままでございますので、その方針を見直す中で、少し議論もさせていただきたいなと思ってます。おっしゃったような趣旨のことも当然審議の中には出てくるかと思ってますので、十分踏まえた議論をさせていただければと思っております。

〇水谷委員 ぜひお願いしたいと思います。
 地域スポーツというものが、やっぱりスポーツ推進の大きな原動力になってくというふうに思いますんで、じゃ、その地域というものをどういうふうに活性化させていくか。やっぱりそういった一堂に会する大会とか、こういうことも必要なんですよね。そういうことも含めて、今後またいろいろよろしくお願いしたいと思います。
 以上。

〇小林委員長 ほかにございますか。
 なければ、これで本県のスポーツの推進にかかる今後の取組について及び審議会等の審議状況を終わります。

〇小林委員長 なお、この際、白鳥総括室長から発言の申し出がありますので、これを許します。

  (7)高校生就職内定状況について

    ①当局から資料に基づき説明(白鳥総括室長)

    ②質問       なし

  (8)その他

〇小林委員長 では、最後にこれまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いいたします。

〇中川委員 今、卒業予定者の就職状況等お話しいただいんですが、それとは別に、障がい者の雇用状況に関して、少しお伺いしたいと思っております。
 この前、労働局から県内の各事業所、民間とか、あと県とか市とか、教育委員会も含めて、障がい者の雇用状況の発表がありました。それで、三重県は46番目ということで、これはあくまでも率の問題であって、数としては非常に伸びておるという部分で評価できるところもあるんですが、そういった中で、県教育委員会の雇用の障がい者数に関しては、平均が1.75%で、三重県教育委員会は1.74%、障がい者の雇用数は193人ということなんですが、法定雇用率から見ると28人不足しておるというようなお話がなされてたかと思います。
 この前教育長も労働局長から直接要望等されたというふうに伺っておるんですけども、法定雇用率で県の教育委員会の場合は2.0%が求められておるんです。けど、母数は特例的に算定されてて、実数よりも少ないと思うんですね。その中で28人不足しているという部分に関して、まず御認識を伺いたい。
 それと、28人という不足は、これは嘱託員とか非常勤職員でもいいわけでして、もう少し工夫をすれば、事務的な部分もたくさんあるわけですから、各現場の学校で達成していく数なんではないかなというように思うんですけども、これが達成できない理由等をお聞かせ願いたいというのが2つ目です。
 3点目に、教育委員会の現場として、どういう職員をつけていきたいかということで、今、少人数教育等で加配等してると思うんですね。やっぱりそちらがどうしても優先的に加配等が必要なので、障がい者の雇用という部分、例えば事務的な部分とか用務的な部分で予算がつけれないんだというような状況もあるのかなと推察するわけですけども、教育の分野につける予算とともに、この障がい者雇用率というのは、まず公の部門がしっかりと担っていくこと、達成していくことが大事なので、この現状における28人の不足というのは、やっぱり財政ともしっかりと協議しながら、予算の確保を図るべきじゃないかというふうに私は思うんです。このへんのところのお考えをお伺いしたいと思います。
 以上、3点。

〇真伏教育長 御指摘のように、県教育委員会として法定雇用率を達成してないということについては、大変お恥ずかしい話で、申し訳ない話だと思ってます。早期に達成すべき問題というのは十分認識いたしております。
 それで、言いわけさせていただきたいんですけども、平成22年度か23年度に少し制度改正がございました。御存じやと思いますけども、教育委員会のこういう現場じゃなかなか障がい者の方の勤務が難しいという部分もあって、いわゆる除外率というのがあるんです。それが従前は35%だったのが、今年から25%に引き下げられたというのがございます。
 それと、短時間労働の職員についても、その母数の中に入れていくということがございまして、先程言いわけさせてほしいと申し上げたのは、除外率とかそんなのがもし去年のままであれば、実は法定雇用率の2%はかつかつクリアしてたと、言いわけでございますけども、そういう状況がございました。
 そういう状況であるにもかかわらず、実際制度が変わって、達成してないのは事実でございますので、労働局の方からも大変厳しく御指導をいただいたところでございます。私もこういう状況をそんなに放置しておいていいと認識しているわけではございませんので、一日も早く法定雇用率を確保するために、いろんな取組をさせていただくという事態になっているように思っております。
 それで、今まではどっちかというと障がいのある方を、例えば教員で採用するとか、事務で採用するというような感じ、もちろんそういう採用も当然やるんですけども、学校現場なり、その現場の事務そのものを、障がい者の方も働きやすいような感じで、もう一回枠組みを見直して、例えばこういう事務の体系であれば障がい者の方にも入っていただけるとか、そういうふうに中身の見直しもしながら、どっちかというと、障がい者の方にとって働きやすいような感じのモデル事業所といいますか、そういう職場になるような取組が必要なのかなということを思ってます。
 来年1年でそれを一遍でクリアできればいいんですけども、予算的な制約もある中で、少なくともここ2年間ぐらいでは、法定雇用率を達成するような感じのところまで持っていきたいなというふうに思っておりまして、そのために必要な予算についても今、要求させていただいておりますので、そうした努力の中で、一日も早く教育委員会としての法定雇用率の達成というのを目指していきたいと思っております。

〇中川委員 私も制度改正があったことは認識しておって、制度改正があった中で、全体で県の状況が46位と1つ上がったのは、評価しておるんです。というのは、上昇した都道府県って4つぐらいしかないんですよね。ほとんどが制度改正によって下がっとるんです。だけど、だからといって、それでしゃあないわなというふうにも言えへんし、なぜ今日こういったことを申し上げたかというと、今まで教育委員会って、教育に資する現場なもんだから、職場特性として、障がい者の方を雇用する現場としてはなかなか難しいという議論が一般的にあったような気がするんです。しかし、まさしく今、教育長がおっしゃっていただいたように、障がいをお持ちになってる方にとって、働きやすい職場、要するにそういったモデルをどうつくり上げるかというところで、具体的に例えば事務とか用務においてどうなのかという部分のお話をいただきました。まさしくそこをどうしていくかということが今後のポイントであって、それによって、今回でいうと数字は28人ですが、これはクリアしていくような気がするんです。だから、そこに工夫をしていただいたら、県の教育委員会は結構早くにこの雇用率を達成するんじゃないかなと思うもんで。今後2カ年で頑張っていきたいというお話をいただきましたけども、ぜひそこに少し視点を当ててやっていただきたいなと思うんです。
 それぞれの市の教育委員会でも、特例認定で市の職員と一緒にしてるところもあるんですが、達成できてないのは2つか3つぐらいなんですね。だから、全くできないことはないなと思うので、よろしくお願いします。
 それと、事務とか用務の部門に障がい者の方が雇用されると、恐らく現場だから、そこでやっぱり児童・生徒と自然と触れ合う環境にもなるのかなと思います。そういった部分も含めて、これを教育の一つと見るのかどうかはそれぞれの学校の視点かもしれませんが、学校の現場で、障がいをお持ちになってる方々がお仕事をされてて、そこで児童・生徒が自然と触れ合う、例えば掃除の時間であるとか、いろんな作業の時間に触れ合うということは、やはり教育という視点からも私はいいのかなと思う。まさしく事務とか用務の部分に、どういった形で、非常勤職員でも嘱託員でもいいので、雇用していくか、ここをぜひともお諮りいただいて、検討いただいて、この雇用率を達成していくように、胸を張って労働局に報告に行けるようにしていただきたいなと思います。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

  (9)委員間討議   なし

 4 請願の審査

  (1)請願第17号「三重県の児童・生徒の『全国学力テスト』全員参加を求めることについて」

    ①委員間討議

〇小林委員長 ここで、午前中の請願の審査を再開させていただきたいと思います。
 先程、中川委員から動議が出された請願第17号の審査の際の参考人の出席要求についてを議題といたします。
 御意見のある方はお願いいたします。

〇中川委員 今、委員長から動議という形でのお話をいただきましたが、午前中、私の方から、参考人質疑の審査を求めさせていただきました。稲垣委員の方から会派に持ち帰って協議したらどうかという話であったかと思います。自分自身、種をまいておきながら言うのも本当に恐縮なんですが、うちとしても会派で協議をする中で、今後の議会日程とか、提出者の予定等も事前に全く調査、調整することなく、少し先走りして提案をした嫌いがあるのかなというところを、少し反省いたしました。
 この件については、言っておきながら言うのは恐縮至極ですが、もしお許しいただけるのであれば、取り下げをさせていただきたいと思いますので、委員各位の御配慮を賜りたいと思います。おわびを申し上げます。

〇小林委員長 中川委員の方から御説明がありました。委員の皆さん、どうでしょうか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇小林委員長 それでは、請願第17号の審査に際しては、参考人を招致しないことといたします。
 委員間討議を継続いたしますけれども、ほかにこの件で何かございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。

    ②討論

〇小林委員長 次に、改めて討論として、本請願に対する賛否の意向表明があればお願いします。

〇中川委員 この請願に関しては、いろいろと県の教育委員会に聞く中において、私としては賛成をさせていただきたいというふうに思います。
 それで、さまざま確認し、そこで自分なりの意見表明をしたのとあわせて、議論の中で感じたところを最後に1つ申し上げさせていただきたいと思います。というのは、予算の提出は恐らく年が明けた2月の議会だと思いますけども、県の教育委員会が予定されてるところの「確かな学力」を育む総合支援事業、ここにまさしく今回、請願事項の1、2として書かれてる2つの内容と合致したような予算が予定をされているというふうに認識いたします。この請願を仮に県議会が認めないということになると、その後のこの予算についても、非常に厳しい判断をしてしまわなければいけないのかなというふうに思う嫌いを議論の推移の中で感じました。そのことも含めますと、私はこの請願については、この請願事項1、2を精査した上で、やはり賛成していくべきではないかというふうに思い、賛成の立場で討論をさせていただきました。

〇小林委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 討論なしと認め、討論を終結します。

    ③採決       請願第17号   挙手(少数)   不採択

  (2)執行機関に処理経過と結果の報告を請求した請願の取り扱いについて

〇小林委員長 なお、この際、本委員会で採択を行い、執行機関に処理経過と結果の報告を請求した請願の取り扱いについて、お諮りしたいことがございます。
 この11月22日の本会議において、執行機関より請願第8号及び請願第79号に関する処理経過の報告が提出されていますが、平成22年第2回定例会で採択された請願第79号「保護者負担の軽減と就学・修学支援に関わる制度の拡充を求めることについて」に関しては、今定例会中に採択された請願第8号「保護者負担の軽減と就学・修学支援に関わる制度の拡充を求めることについて」とその趣旨が同一と認められ、同じ内容の報告を求めることとなります。
 そのため、今後は請願第8号に対する報告をもって、請願第79号に対する報告に代え、請願第79号に対する報告は求めないことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇小林委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で請願の審査は終了いたしました。
 以上で教育警察常任委員会を閉会いたします。

 

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第28号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第9号)」(教育委員会関係)

    ①当局から資料に基づき補充説明(真伏教育長)

    ②質疑

〇小林委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

〇中川委員 確認までに教えてください。2ページの教育総務費の児童生徒支援事業費について、減額での補正になっておりますが、これは国からの受託事業である「問題を抱える子ども等の自立支援事業」の内示減等に伴う減額というふうにお書きいただいてまして、調査分析数も減少になっとるんです。これは既に行ってきた県の調査数が少なかったゆえに減額となるのか、内示が減っちゃったから、調査数も少なくして対応せざるを得ないというものなのか、ちょっとそのへんのところがわからんもんで、教えてください。

〇和田室長 今、御質問いただきました減額につきましては、国の内示額がこの減額でございましたので、その内示額の中で調査分析数がこの数になったということでございます。

〇中川委員 国が減らしてきたんやな。県としては、この当初の調査分析数2万7000、これぐらいやって、しっかりと取り組みたかったなという思いを持ってるのか、それとも、ちょっと多目に出しといて、このへんでおさまるんやろということで思ってるのか、そのへんを教えてください。

〇和田室長 できるだけ多くの調査をとは思っておりましたけれども、国の事業費全体の総額の中でこの内示額ということでございましたので、事業の研究内容も検討いたしまして、調査数自体は減っておりますけれども、具体的な調査ができるように内容の工夫をして、現在事業を実施しているということでございます。

〇中川委員 この事業ないしはこれに類似した事業というのは、今年度が初めてなのか、今までも何年か行ってきてる中で、それなりの評価なり分析なりをされてるのか、そのへんのところを教えてください。

〇和田室長 この国の事業につきましては、事業名は2年ごとに少しずつ変化しておりますけれども、継続して平成17年から取り組んでまいりました事業でございます。

〇中川委員 それで、その事業として、やっぱり非常に意味があるというか、現場でこれがあることによって、さまざまな対応をとることができてきたというお考えなのかどうなのか、そのへんもあわせて教えてください。

〇和田室長 この事業につきましては、特に不登校の子どもでありますとかいじめ、暴力等につきまして、学校で子どもたちの実態をきちんと調査、分析して、学校として改善の方策をとっていくというような事業でございまして、この事業の取組の中で、さまざまな市町で成果が出てきていると思っております。

〇中川委員 けしからんと思いますね。それだけ評価されてて、ずっと支援継続してきたものをどういう考えでか知りませんけども、ばっさりと切ってくるというのは。どこ選出の大臣が文部科学省におられるか私は知りませんけども、けしからんと思いますね。やっぱりそのへんのところは、生徒指導というところで非常に大事な部分であるものを、要望して、半分以上切ってくると。本当に三重県の教育を国はどう考えてくれてるんやということを感じざるを得ない補正ですね。反対したいぐらいですけども。反対を私一人がしても、それは認められませんけど。全体の部分からいくと、賛成せざるを得んと思いますけど、この事業のこの減額に関しては、私はけしからんと思います。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

    ④討論

〇小林委員長 次に、改めて、討論として議案に対する賛否の意向表明があればお願いいたします。

〇中川委員 この補正予算そのものには賛成させていただきますが、今指摘してきたところを含めて、やっぱり継続的にされてきて、かつ非常に評価が高いものに対して、こういうふうに減額内示をしてくるということに関して、どういう理由をもって減額にしてきたのか、僕はそこまでは承知してませんけども、やはり今後必要なものに関しては国も認めていただくというところに関しては、委員長報告等でお示しいただきたいなと思います。全体としては賛成させていただきます。

〇小林委員長 中川委員の方から御意見をいただきました。
 後程副委員長と相談させていただいて、決めさせていただきたいと思います。
 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 討論なしと認め、討論を終結いたします。

    ⑤採決       議案第28号の関係分  挙手(全員)   可決

  (2)議案第58号「公立学校職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例案」

    ①当局から資料に基づき補充説明(真伏教育長)

    ②質疑       なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第58号  挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度当初予算要求状況について(教育委員会関係)

    ①当局から資料に基づき説明(真伏教育長)

    ②質問

〇小林委員長 それでは、御質問があればお願いいたします。

〇稲垣委員 11ページの学校防災機能強化事業で、5億4700万円の要求をいただいてますが、これは予算決算常任委員会のときにもたしか議論があったかなと記憶してまして、ちょっと整理をいただきたいんですけど、そもそもこの避難所とかのこういう機材とかの整備をするのが県の役割なのか市の役割なのか、そのあたりの整理というのはどういう整理で今回の要求で上げていただいてるのか、まず確認させてください。

〇真伏教育長 先程の指針の説明のときにも少し申し上げたかなと思いますけども、基本的に避難所というところについては、市町の方で指定をされて運営されることになりますので、基本的には避難所そのものの整備については、市町の本来の仕事かなという部分はございます。
 ただ、東海・東南海・南海地震等も想定されている中で、早急に避難所といいますか、学校としての防災力、その機能強化を図っていく必要があるかなと思っておりまして、耐震とか非構造部材の耐震対策については、国補事業等がありますので、とりあえずそれを活用していただいて、市町にやっていただこうかと思ってますけども、それ以外の、最低限いろいろ厳選いたしましたが、機器類とか備蓄物資、そういうものについては、早期にその機能を強化していただこうという趣旨から、県の方で必要な2分の1ぐらいの補助金を出させていただくような格好で整備をさせていただいておるところでございます。

〇稲垣委員 そうすると、市町教育委員会で判断して整備をするものに2分の1補助を出すのが5億4700万円という考え方ですか。

〇真伏教育長 何でもいいというわけにはいかないと思ってますので、一定の枠で決めさせてもらおうかなと思ってます。
 それで、各学校によって要るもの、要らないもの、いろいろあるかと思いますので、その中で選択していただいて、例えば1校当たり事業費としては幾らを上限にしますよと、そんな感じのイメージで各小・中学校に、できればこの2年ぐらいの間に、必要な機器類等の一定の整備がされ、機能強化ができるということを想定して、予算の要求をさせていただいております。

〇稲垣委員 当然整備をしてもらうに越したことはないんですけど、限られた予算の中で防災対策を効果的にやっていくというふうに考えたときに、県が予算を確保してその機材を整える前に、例えば地域の防災拠点として、自治会で皆さんらが防災倉庫を建てておる場合もあるし、もちろん市が指定して準備しておるやつもあると思いますが、まずそのことをちゃんと把握した上でやっていただけるのかどうか。とりあえず学校単体で、これが要るわなというだけの見方で整備していっても何も意味がなくて、ひょっとしたら学校の隣に防災倉庫があって、そこに備蓄品がちゃんとあるかもしれないのに、同じものを学校へ置くというのは、こんなばかな話はないわけで、そのあたりの精査をちゃんとした上でやっていただけるのかどうか、それだけちょっと確認したいんですけど。

〇真伏教育長 私どものこの補助事業は、どうしても児童・生徒の安全という話をメーンにやっていますので、避難所といいますか、学校ということを基本に考えさせていただいてますけども、一方で、防災危機管理部の方は、その地域の減災対策ということでいろいろ事業を組み立ててますので、先程おっしゃったように重複する話があってもあきませんし、当然そのへんと調整しながら、学校と地域とがうまく連携しながら、防災拠点といいますか、避難所としての機能を発揮していけるような感じのことをしていきたいなと思っております。

〇稲垣委員 ぜひしっかりと。お金があるから、整備するのに多分反対はしにくい話で、地区でも学校にもこれを置くんだと言えば、みんなそれはええことやと言うと思うんですが、いざというときにダブってたりとかするよりは、やっぱり本当にないところへ整備すべきやと思うんで、その話をしっかりやってやることと、例えば発電機とかを、電源が確保できやんだことが東日本大震災の課題やったから置くんですという話もよくされてましたけど、発電機もある方がええと思うんですが、地域での話し合いの中で、建設業者が近くにあって、協定を結んでいざというときにはうちの発電機を運んでいくでなって言うんやったら、私はそっちの方がええと思うんですよ、ふだん使いもせんような発電機を置いとくよりも。そんなこともきめ細かく、この機会に話をしてやるべきで、一律にこんだけお金があるから、発電機がうちにないで買うわなという話ではいけないと思うので、再度確認ですけど、それだけ徹底してやらないと。
 ほんで、正直こんなことにお金を使わん方がええと僕は思ってます。メニューを用意してやるよりも、もっと効果的な使い方があるんとちゃうかなと思ってますので。ぜひ精査してやっていただきたいと思うんで、もう一度確認させてください。

〇真伏教育長 おっしゃる点はもっともやと思います。先程申し上げたように、これは当然防災危機管理部の方と、事業の中身も十分調整させていただきながらやっていくかと思いますので、その地域の中で、本当に必要なものといいますか、特に学校の中で必要なものというのを十分精査させていただいて、補助をさせていただきたいなと思っております。

〇稲垣委員 ぜひよろしくお願いします。
 それともう1点、この10ページの一番上のところで、子どもたちの学力向上を図るため、大学生云々と書いてあるんですが、これは小中高のどこを、何を対象にしてやられる事業なのかだけちょっと確認させてください。

〇西口室長 本事業は、小・中学校を対象として行われます。

〇稲垣委員 1100万円ぐらいで、決めるのはこれからなのかもわからないですけど、例えばどの程度の方を採用して、どの程度のことまで求めていくのかということで、ちょっとお聞かせください。

〇西口室長 子どもたちの学力の向上のためには、県民総参加で当たっていこうという考えのもとで、地域にいらっしゃる皆さん、地域の住民の方、それから大学生とか、さらには教員をおやめになった方々等、地域の知識、技能を活用させていただいて、その方々に子どもたちの学習支援に入っていただけたらと思っております。

〇稲垣委員 それはわかるんですけど、このお金は何に使うんかなと思って。要は何人か採用するお金なのか、何人ぐらいという目途が出されてるのかということをちょっと確認したいんですけど。

〇西口室長 これはその地域にお金を補助させていただきながら、支援員、ボランティアとして入っていただく方々をコーディネートしていただく、そういう方を雇用させていただく。その方々の謝金とか、研修のお金とか、そういうようなものを考えております。

〇稲垣委員 そうすると、地域でいろんな人らの力をかりて、学校でと。僕は教員以外の方が教壇に立ってやっていただくのは大賛成で、どんどんやるべきだと思っておるんですが、そういう人をコーディネートする役割の人たちを県で雇って、あとはたくさんのボランティアを集めるという発想でいいですか。

〇西口室長 はい、そのように考えております。

〇稲垣委員 わかりました。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇粟野委員 稲垣委員が御指摘のところと全く同じ部分なんですけれども。先程の学校防災機能強化事業のところですが、私もどっちかというと、5億円もかけるのはいかがかなというふうに思っております。
 そもそも地域で防災計画を練る上で、もちろん学校が防災拠点に指定されてるところは多々あると思いますけれども、そこに対する備蓄というのは、やはり市町で考えていくべきであろうと。先に確認させていただきたいのが、この備蓄物資ですけれども、これは生徒に対するものだけなんでしょうか。そこだけ先に確認させてください。

〇山口副教育長 基本的には、自助の分とか、共助の部分とか、公助の分というふうになってくるわけなんですが、学校でもやっぱり子どもたちが残される場合があると。東日本大震災のときもそうなんですが、子どもたちが学校へ残る、その1日分は、やっぱり学校で用意しといた方がいいんではないかと。そういうような観点で、備蓄とか水とかについては、1日分ぐらいは備えてほしいなというような話。
 それで、大体3日を考えておるんですけども、孤立して、もう物資が来なくなった場合、そのあたりについても、県が何らかの形で支援できないか。1日分は自分らで面倒見てくださいねとか言いながら、孤立する可能性があるところは3日分用意しましょうねという話になったら、公が1日分でも面倒見ましょうかというストーリーなんですが。
 基本は子どもたちということなんですけども、土曜日とか日曜日とか夜間の場合、当然地域の人たちも来る場合があります。そういうとき、地域の人に開放せなあかんという場合もありますので、一概に子どもの分だ、地域の分だと言うんじゃなしに、困った人をここで吸収できないかということでございます。
 確かに先程から指摘されておるように、自治組織とかそういうもので備蓄倉庫があるので、そこへ市町が食料を置いたらいいやないかという議論も内部では出ましたけども、学校は子どもたちを守るんだから、学校にもやっぱり要るやろという話で、こういう要求をさせていただいておるということです。

〇粟野委員 理屈はよくわかりました。先程稲垣委員が言われたように、やはり地域と連携してやっていかんことには。ダブっても意味がないことですし、もっと言いますと、学校自体がもちろん避難所になる、プラス集まってくる備蓄倉庫になる可能性もありますよね。そういった意味でのフレキシブルな対応をしていかなあかんというのが出てきますので、本当にどんだけ用意したらいいのかとか、もしくはどんなものを用意したらいいのかってなかなかわからない部分はありますけれども、やはりそこは地域密着で話をしていただいて、できる限り、少ないと言ったらちょっと語弊があるかもしれませんけれども、必要最低限のものの準備だけにとどめていただきたいと思っております。
 これに絡むか絡まないかといったら微妙な話なんですけれども、実は特別支援学校を防災拠点にしている地域もあります。特別支援学校の場合は、どうしても一般の方が入られると、子どもがパニックになってしまうということも考えられますもので、そのへんのすみ分けというか、避難所としての場所と、ふだんいらっしゃる生徒の避難所というんか、避難している場所の確保を考えていただきたいなと思っております。そういった意味でも、防災の機能強化につながるのかなと思いますので、そのへんも御一考いただければと思っております。

〇山口副教育長 平成23年5月1日現在なんですが、小・中学校で避難所指定のある学校は571校で、防災倉庫とか備蓄倉庫が285、自家発電が190、通信衛星携帯132というような状況です。高等学校は51指定されておりまして、防災倉庫・備蓄倉庫が9、自家発電が13、通信衛星携帯が24と、特別支援学校は4、防災・備蓄倉庫1、自家発電2、通信衛星携帯3というようになってございます。平成23年4月1日現在で、私ども教育委員会事務局が調べた中では、小・中学校で水とか食料が備蓄されとるのが221校、仮設トイレが289、毛布が333、高等学校では水・食料が12、仮設トイレが2、毛布が36と、特別支援学校は水・食料が3、仮設トイレが1、毛布が3となってございます。何ならまた後に資料を提供させていただきますけれども。
 そういうように、私どもとしては、この学校もそうなんですが、地域と学校がその防災機能を協議する場、こういうことで予算がつくんかつかないかは知りませんけども、学校に何を期待しとって、地域に何を期待しとるんかということを、この機会にそういう防災機能を確認し合うような場面があってもいいんではないかと。そのことが、結局災害のときの、お互いの避難所の運営についても議論をする場になってくるんではないかと思います。予算を要求して、それが全部消化されることがいいこととは思ってなくて、これを機会に、学校の防災機能には何を求めとるのかとか、あるいは学校は地域に何を求めとるのかという話し合いの場が設定されて、この補助メニューに予算が使われていけばいいなと感じておるところでございますので、何とぞ御理解をいただきたいなと思います。
 それから、特別支援学校については、この間から避難所運営についてある程度子どもたちの部分と、そういう避難準備の部分とを分けた方がいいんではないかとか、あるいは学校の管理部門と地域住民の入れるところ等をきちんと分けた方がいいんではないかとか、いろんなことが出ておりますので、それぞれの学校の中で、それも議論をしていただきながら、地域の人とすみ分けをしていっていただくのが一番いいのかなと思っております。
 以上です。

〇粟野委員 理解させていただきました。
 続きまして、ちょっと内容を教えていただきたいのが、協創1「ふるさと三重」郷土教育推進事業で、教材の「三重の文化」、これは先程も御説明いただいたんですけれども、「美し国かるた」を今回おつくりいただくようなんですが、これの活用方法並びに配付する先は、小学校なのか中学校なのか。予算的には少ないんですけれども、郷土の教育というのはこれから大事になってくると思いますので。ほかにも、来年以降になるかもしれませんけども、もし、考えていらっしゃるような郷土教育の推進があれば、ぜひお聞かせいただきたいなと思います。

〇西口室長 「ふるさと三重」郷土教育推進事業の中の「美し国かるた(仮称)」、これについて説明申し上げます。
 午前中にも御質問いただきましたが、ふるさと三重の郷土教育を推進していく場合にと、現在、中学生を対象にした「三重の文化」という冊子をつくらせていただいております。小学校を対象とした教材が現在、三重県の方でございませんものですから、このかるたを、楽しみながら、繰り返し遊びながら、三重県の大事な地理とか、人物とか歴史とか、そういうものを自然に身につけていってほしいということをねらって、つくらせていただいているところでございます。
 繰り返し楽しみながらかるた遊びをする中で、三重県のことを知って、豊かな心を持って、郷土について知って、大人になって、それを自信を持って発信できる、そんな子どもたちを育てたいと思って、作成していきたいとねらっております。
 なお、「美し国かるた」につきましては、長く使っていきたいということも考えまして、来年1年かけまして、どのような句にさせていただくのかということを選定させていただいて、実際の作成はその次の年度かなと思ったりもしております。
 それから、配付につきましては、主に小学校に配付したいと思っております。
 以上でございます。

〇粟野委員 やはり郷土教育、郷土愛を育てる教育というのは非常に大事であると思っております。私もたしか子どもが小学校のときに、学校で「三重のすがた」という本をいただいたと思うんですけども、実はあの表紙にある写真が、うちの家の横の写真だったんで、三重県の中心や、俺はと思いながら見とった記憶があるんです。今の子どもは自分のところのまちのこともなかなか知らんということも多いですし、もっと大きい意味で言いますと、例えば伊賀の子が津の偉人を知らん、伊勢のことも知らんということもありますので、そういった意味では、非常にこれは重要かなと思っております。率先して推進していただきたいと思います。
 先程、完成は再来年、平成25年度の予定という話をいただいておりましたが、今、特に郷土教育というので、かるたができるまでの間、何か推進していただいてることってありましたか。

〇西口室長 現在、中学校向けに作成いたしました「三重の文化」を小学校にも配付させていただいて、小学校の中での活用も進んできたりしております。

〇粟野委員 これからもどんどんやっていただきたいと思っております。
 最後に、まとめて伺いますが、スポーツで非常にたくさんの事業を挙げていただいております。国民体育大会への準備含めて、今回のみえ県民力ビジョンの方にもスポーツという項目ができたということで、私もスポーツ好きとしては非常にうれしい話なんですが、今回、県営総合競技場事業、県営鈴鹿スポーツガーデン事業と2つ挙げていただいております。多分これから新たに整備していかなければならない部分というのも出てくると思いますが、まず今の段階で、平成33年の国体に向けては、この2つが中心になるようにお考えいただいておるんですか。それともこれは何か新しいものをつくらなあかんなというふうなお考えを持っていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

〇村木室長 10年後の国民体育大会に向けましては、今後年が明けまして、1月11日に日本体育協会の理事会で内々定が決定されるのかなと考えております。それを受けまして、平成24年度からはそれに向けた準備作業に取り組む必要があるかなと思います。これまでの他県の状況を見ますと、やはり開催する場所の選定には相当時間をかけておるということがございます。それはなぜかと申しますと、一つには開催をするための施設の基準というのを日本体育協会の方では定めておりますので、そういった中で、いろいろと市町とも協議させていただきながら、開催の会場地を決定していくということでございます。今後、今、質問していただきました県営鈴鹿スポーツガーデンであるとか伊勢市の県営総合競技場であるとかというのも、当然その中の候補には挙がってくると思いますが、今のところ、どこをどう活用するかということは、全く白紙の状況でございます。
 今回、予算を要求させていただいておりますのも、やはりそれぞれの施設を日々の使用に耐えれるように逐一改修していく必要がございますので、そういった意味での改修を上げさせていただいておるということでございます。

〇粟野委員 やはり先程も水谷委員が言われておりましたように、三重県は大きい競技場というか、よく言うところの一級の競技場がないというふうに言われております。プロ野球も見られん、Jリーグも見られんという中で、メッカづくりということを書いていただいておりますけれども、やはりこれをどんどん具体化していかなあかんと。先程教育長が言われておりましたが、最終的に箱物になってしまうかもしれんけどと。やっぱりそういう意味でもメッカをつくっていく。それに向けて、子どもたちもよし、あそこに行きたいという思いを持って頑張っていくというようなこともありますので、ぜひ整備に向けて頑張っていただきたいと思います。何でこの質問をさせていただいたかといいますと、先程言われてましたように、これから多分、市町との話し合いが始まってくると思います。私、確認したことはないですけれども、ひょっとしたら今、市町で体育館をつくったろとか考えてるところがあるかもしれません、国体の話抜きで。
 体育館できたはええが、開催できへんというような基準やったということでは話にならんので、やっぱりそういうところと連携して、そのへんのマッチングができるように、これからやっていっていただきたいなと思っております。これは要望にとどめさせていただきます。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございませんか。

〇笹井委員 1つだけ教えてください。12ページの施策261文化の振興なんですけども。活かそう守ろう“みえ”の文化財事業の中で1億3000万円と、昨年よりも1700万円ほど増えておるんですが、貴重な事業だと思いますけども、発掘、保存、継承、活用の中で、具体的な場所なりものなりが示してあるんであれば、教えていただきたいと思います。

〇野原室長 この事業につきましては、文化財を守っていくということで、保存修理、それと、文化財の活用事業ということで、セットでやっているところです。今、お尋ねのところで、その主な文化財修理事業といたしましては、現在継続して進めております桑名市の諸戸家住宅といったような重要文化財のもの、あるいは国史跡の伊勢国分寺跡と上野城跡等の整備事業、それと、斎宮跡の整備にかかわります土地の公有化、そういったような事業を計画しておるところでございます。

〇小林委員長 よろしいですか。ほかにございますか。

〇中川委員 幾つか聞かせていただきます、せっかくの機会ですので。
 私、今回、何か孤独な発言が比較的多いような気がして、次も立場上、孤独になるかもしれないんですが、何人も御指摘いただいてるこの11ページの学校防災機能強化事業に関して、確かに精査することは大事だと私も認識しております。しかし、この平成24年度のこのタイミングで、この緊急課題解決の1で来てるというところに私は非常に意味があると思ってます。確かに地域の防災倉庫等との連携なり、今、稲垣委員におっしゃっていただいたように、地域の企業との協定がが結べるなりしたら、それはいい方向だと思うんです。
 しかし、今回において、これが教育委員会で示されてるということは、子どもが取り残された場合、1日ないしは2日、3日、どうしていくのか、当然地域の方々も加わる話ですけど、恐らくまずは子どもたちの視点で、どうするかというところで考えてるんだと思うんです。
 というのは、緊急課題解決プロジェクトの1ですけど、実践取組4のところにこう表記してあるんですよね。「東日本大震災における学校の被災状況をふまえ」と。この実態調査の中で、やはりあの急に来た津波の中で、取り残された子どもたちが多くいたと。そこに、公の手が何日かかって差し伸べられたか、また、その実態が把握できたかという部分では、やっぱりすごく時間のかかったところはあると思うんです。
 それで、その後に児童・生徒の命をいかに守るかというところが今回のこの対策の肝だというふうに書かれてまして、私、これは知事肝いりの事業じゃないかなと思うんです。整備状況を聞いたら、整備されてるところもあるんだけども、今、小・中学校で大体半分ぐらいですよね。高校とか特別進学校に至っては、また本当に厳しい状況で。だから、そこに向けて早期の整備を図るためにこういう予算でインセンティブを図っていくということも、あっていいのかなと思ったりしてるので、ちょっと質問の前に感想だけ述べさせていただきました。災害はいつ起こるかわからない。
 ちょっと質問させていただきます。その下の11ページの協創2で、スポーツメッカづくり事業というのがあるんですけども、僕、よくわかってないから改めて確認したいんですが、例えば聖地という言葉やったら、一般用語のような気がするんですけども、メッカという言葉は、特定の宗教に起因している言葉じゃないのか。事業名ゆえにそのへんのところを少し確認しておきたいんだけど。

〇田畑総括室長 委員御指摘のように、本来メッカといいますのは、イスラム教ということですけれども、今、言葉はいろんな使い方がされておりまして、例えばスポーツにおきましても、それが意が転じて、いわゆるあこがれの地であるとかいうような形で転用されてございます。
 ですので、メッカとは何かということについては、例えば野球であれば甲子園であるとか、ラグビーであれば花園であるとかいうことで、競技者にとってあこがれの場所がございますが、私どもは、それをメッカという言い方で表現させていただいて、そうすると一般の方にとっても非常にわかりやすいのではないかということで、宗教的な意味ではなく、そういう形でとらえさせていただいているところでございます。

〇中川委員 今、長野総括室長がワードの検索のコンピューターで一生懸命調べておられますが、その結果を聞かなあかんなと思いましたけども、確かに一般的に相当普及してる言葉だなというふうに、私も認識してるんです。だから、けしからんという立場じゃないの。しかし、事業名として置いた場合は、教育委員会の事業ですよね。例えばどこかの民間の施設とか、団体とかいうところじゃないもんだから、一般用語なのか、特定の宗教に起因する用語なのか。これは来年度の予算を出すのはこれからですから、よりいい言葉があればとか、精査するとか。少なくとも僕はこれをけしからんと思わんけど、県民にはいろんな方がおられるだろうしということで、少し確認だけしたかったなと。けど、やっぱり厳密に言うと、これはやっぱり宗教用語やな。けど、もう相当一般的に認識されてるだろうというところで載せたということやな。今、一回精査してもらって、2月にどういうふうになってくるかということでいいのかなと思います。
 これは以上で。
 次に、確認ですけど、14ページで、僕、ちょっと説明を聞き忘れたのかなと思うんですが、三重県版事業仕分けに該当する事業の表、これは県全体の額ないしは事業数だと思うんだけど、三重県版事業仕分け以外の事業というのは、県教育委員会にかかわることのみ表記されてるということでいいのか。この上の表も教育委員会だけか。

〇加藤室長 ここに上げさせていただきました表につきましては、6日に平成24年度当初予算要求状況等資料(3)という事業見直し一覧が出ておりますけども、ここで全庁的に見直しをしたものの教育委員会部分を内数として上げさせていただいております。
 また、この下の部分、三重県版事業仕分け以外の事業というのも全庁的に取り組んだ中で、この部分、8本が教育委員会で取り組んだものということで、内数でございます。こちらの下のものにつきましても、こちらの要求状況の最後の方に全庁版が載っております。いずれも上、下ともその内数ということでございます。

〇中川委員 上の三重県版事業仕分けに該当する事業の内数は結構相当な額やな。そうすると、例えば拡充で、2本で1億3491万1000円ですけども、これは15ページ以降の表のどことどこに2本書いてあるの。ちょっと僕、よう探さんだんやけど。

〇加藤室長 まず、その内数と申し上げましたものにつきましては、この要求状況には全庁的には552本、222億円の見直しをされたということですけど、そのうちの49本、3億9100万円が教育委員会の見直し分でございます。それにつきましては、公開仕分け事業以外ということで、19ページ以降に書いてあるものもございます。
 内訳を申しますと、拡充2本というふうに書いてございますけども、これにつきましては17ページをごらんいただけますでしょうか。38番、多文化共生社会の担い手をつくる外国人児童生徒教育推進事業費、これが拡充となっております。もう一つの拡充は22ページをごらんいただけますでしょうか。463番でございます。

〇中川委員 これはちょっとわかりづらかった。今、聞いてやっとわかりましたわ。そうすると、この上の表の三重県版事業仕分けに該当する事業というのが、教育委員会の絡みで、その後の表の中において公開仕分けのものと公開仕分け以外のものがあるということで、その後ずっといってるわけやね。僕らは、公開仕分けの40事業というのがすごく意識にあったもんだから。そうすると、結構な削減額にしていただいてると。そうすると、三重県版事業仕分け以外の事業のこの8本は、今回の表にはないということかな。それもどこかにあるの。

〇加藤室長 本日のものにはございませんが、6日に配付させていただきました資料には添付させていただいておるところでございます。

〇中川委員 よくわかりました。今の説明を聞いてやっとわかった。非常に理解できんかったもんで。済みません、理解力が弱いもんですから。
 その上で、個別のところ、19ページの一番下の子どもの読書活動推進事業費ですけども、相当減っております。8割5分ぐらい減っておるんですけども、やっぱりこの子どもの読書活動とか朝学というのは教育現場においては非常に充実してきてて、大事な部分があって、それは予算が伴う、伴わへんに限らず、どう継続的にされていくかという問題なんです。今回これだけ一気に予算が削減される方向なんですけども、子どもの読書活動推進事業そのもの、朝学等は、特に学校教育の現場において、今後も引き続き充実、継続させていくという思いには変わりないというところですか。そこを確認させてください。

〇田畑総括室長 今、御指摘の子どもの読書活動推進事業費がかなり減額されておるということですが、これは実は3年前から各市町における図書館の充実を図るということで、緊急雇用の関係で、そういった方々の人件費というのを上げさせていただいております。それがいわゆる3年ということで、来年度見直させていただくというふうなことで、大幅減となっております。
 それで、読書の必要性については、今、おっしゃったように、非常に重要なものというふうに考えておりますので、読書の推進計画というのも策定しておりまして、その中で、学校ももちろんですけれども、県、関係機関、あるいは市町と、連携して、さらにそういった取組を進めていきたいと考えております。

〇中川委員 子どもの読書活動の推進については、国の方でも法律ができてるし、各県・市においてもその計画があると思います。それに基づいて引き続き、予算にかかわらず、今、緊急雇用ということでよくわかりましたので、思いとしては充実していっていただくよう、よろしくお願いしたいと思います。
 続いて21ページの2つ目、ケータイ・ネット対策事業費について。これも1000万円を超える予算がついてスタートした時期もあったんですが、今回6割ぐらい減る状況になっております。これも継続的にやってきてて、対策、啓発ということで、学校現場で非常に意味をなしてきた事業の一つなのかなと思います。
 今回、2回を1回にする、ないしは継続監視を各現場でもできるようになってきたからやめるということですけども、やはり携帯電話とかインターネットというのは常に進化していきますので、いつそういったことに子どもたちが知らんうちに絡んでいってしまうかわからないということで、いかに予防していくかが大事なんですが、予算がこれだけ削減されていく中においても、そのこと自体は後退させることはないと、このへんのところは大丈夫ですというところの言葉をいただきたいと思います。言葉が出ないんだったら、予算の増額を求めたいと思いますけども。どうぞ。

〇和田室長 今、御指摘のありましたように、携帯電話、インターネット等についても日々いろんなトラブルが発生してまいりますので、その対策については、引き続き取り組んでいきたいと思っておりますけれども、この3年間、かなり取り組んでまいりまして、各学校での取組も進んでまいりました。新しい課題に対応できるような取組を進めていくということで、来年度、事業としては進めていきたいと思っておりますけれども、対策については引き続き県としても取り組んでいきたいと思っております。

〇中川委員 小学校高学年並びに中学校、また高等学校で、現場の状況をよく聞いていただきながら、こういったことの問題が再来してきたということのないように、この部分はしっかりとお願いしたいと思います。
 最後に24ページの2つ目、学校納付金口座振替事業費ですけども、これ、よくわかりません。どういう内容の事業費なのか、後々資料等含めて、具体的にお教え願いたいと思います。ここでの答弁は、してくれるんやったらしてください。後から資料をいただきたいと思います。

〇加藤室長 この学校納付金口座振替事業費と申しますのは、高等学校の学校納付金、いわゆる授業料以外の部分で、学校の生徒会費とか、いろいろ私費の負担がございますが、それを学校の方に口座振替で納入するための経費でございます。内容的にはシステムの維持費と、1回当たりの振替手数料からなっております。
 これにつきまして、実は3年契約で銀行と契約を結んでるんですけども、今年その振替の回数を見直して、全体経費の圧縮をさせていただこうと考えております。
 中の先程の手数料につきましては、現在保護者に負担を求めておりますので、全体経費負担はすなわち保護者負担の軽減につながっているのかなというふうな考えでございます。

〇中川委員 それそのものはわかりました。そうすると、高等学校に関しては、そのシステムを独自でやっておるということで、その経費の負担をしておると。システムについての費用やと。幼稚園、小・中学校に関しては、そういう形では直接的にはやってないような嫌いがあるので、またそこのところは後日で結構ですから教えてください。
 以上です。

〇小林委員長 ほかにございますか。

〇後藤副委員長 主な事業の方で2点、それから事業の見直しの方で二、三聞かせていただきたいと思います。
 主な事業の学力の向上の「確かな学力」を育む総合支援事業の中で、100校程度の指定校に学力向上アドバイザーを派遣するというようなことを書かれておりますが、少人数教育のための非常勤講師を割り振るというふうに聞かせていただいておりますが、それでよろしいですか。まず確認したいと思います。

〇服部総括室長 委員に御指摘いただいたように、少人数教育については、現在非常勤265という数字で、1人当たり16時間配置させていただいております。この実践指定校の指定に合わせまして、内容は当然吟味してということになりますけれども、非常勤講師もそのうちの一定数を配置していきたいと現在考えております。

〇後藤副委員長 そうすると、今年本来やったら265人ということだろうと思いますけども、来年度は何校になるのか。100校程度ということですけども、265人プラス100人じゃなくて、265人の中から割り当てるということでよろしいですか。

〇服部総括室長 その内数、予算がありますので、265人確保できるかというのがまずあるんですけれども、そのうちの100人程度をこういった実践校へ配置できるように現在考えております。

〇後藤副委員長 来年度は何人になるかわかりませんけど、今年と同じようであれば、265人の中から100校へということで、ちょっと確認させていただきました。全国学力・学習状況調査をしていただいて研究する学校、こういうところを100校ということなんだろうと思いますけども、実はいささか懸念といいますか、うわさといいますか。100校は学力・学習状況調査を実施すると。残りたくさんの小学校、中学校でいろんな状況、条件の中で、今年も少人数教育のための加配がついてるんですが、来年度その100校以外の小・中学校に、県教育委員会は全部の学校で実施してほしいということなんだろうと思いますけれども、全国学力・学習状況調査を実施する、実施しないで非常勤講師を配置するかどうかの、それを条件にするということはあるのでしょうか、ないのでしょうか。

〇服部総括室長 私、先程非常勤講師の数だけを申し上げたんですけれども、本年度の状況を申し上げますと、1人当たり教員の定数は国、県合わせて548という数字で少人数教育を進めさせていただいております。非常勤講師については265、先程申し上げた人数で、これにつきましては、以前から申し上げてますように、現在は小1、小2の30人学級、それから中1の35人学級、下限はついておりますけれども、そういった形で今、申し上げた定数を配置させていただいて、それ以外の学年でも、非常に大規模な学級等については、先程の定数等を使いまして、少人数教育を担保させていただいていると。
 非常勤講師につきましては、中1の35人学級に伴う対象校であるとか、あるいは先程申しました下限、25人で、うまく少人数にならないところに配置をさせていただいてるところでございます。それに加えて、新年度については、国の動向もありますけれども、小学校の2年生、それから中学校1年生にも何とか少人数教育ができないかというところで、そこにも今、予算の要求はさせていただいてるところでございます。
 先程御質問がございました100人については、当然これから内容を吟味していくことになりますので、何が何でも、どういう規模であっても、その講師を配置するのかとかいったところはございますけれども、現在こういう全国学力・学習状況調査の中で、いろいろ先進的な取組をしていただくとか、その講師を使って、どういうことを実際にやっていただくのかということも申請の中では十分吟味させていただきながら、最終的には配置を考えていくというところでございます。けれども、今の考え方は実践配置校として、指定校として認められたところには、原則といいますか、そういう活用方法が妥当であれば、配置させていただきたいと考えておるところでございます。

〇後藤副委員長 その100校については、そういうことで、市教育委員会の方に説明に回ってみえるという話もお聞きしております。もう一度確認したいんですけど、その100校の指定校以外の学校で、いろいろな状況の中で手をあげて、今、本当に助けていただいとるわけですけども、そのときに、全国学力・学習状況調査を実施しているか実施していないかで、その配置に差がつくのかどうか、そのあたりをちょっと聞かせていただければ。

〇服部総括室長 全体の中での100校程度でございますので、これまでの数も使いながら、いろいろ実情も踏まえて、いろんな講師であるとか、その定数の配置をさせてきていただいております。こういう1つの点だけで、すべて人数を配置しているわけではございませんので、そこについては、維持すべきところは維持しながら、実情も考えさせていただいて、配置させていただくということになろうかと思いますけれども、そのうちの一定数については、こういった取組の一環として配置を考えていきたいというところでございます。

〇後藤副委員長 そうすると、いろんな実情も踏まえて配置していただくということなんですけど、そのうちの一定数はやはり100校以外のところでも全国学力・学習状況調査をしているところを見るということなんでしょうか。ちょっとはっきりしなかったんで、確認をさせていただきます。

〇服部総括室長 おっしゃっていただいたように、いろんな取組も十分見ながら、それで指定校とされたところには原則配置をさせていただくということでございます。

〇後藤副委員長 何度も聞くんですけども、指定校は100校程度ですよね。非常勤講師、少人数教育のためのもので行くと。それ以外の学校がようけあるわけですね。単純に人数でいきませんけど、265から100引いても百幾つかあるんです。その学校で全国学力・学習状況調査を受ける、受けないが、非常勤講師の割り振りの一つの条件になるのかどうか。

〇服部総括室長 条件と言われるのは少し違うかもわかりませんけれども、先程の講師だけでも165、それ以外にも学級の担保とかで265認められるということになれば、当然あるわけですし、例えば今配置されている学校が、来年そういう指定校じゃなくて、引き続きどうかということになると、それは実情を見ながらということになります。配置がすぐにできるかできないかというのは、来年の状況を見ながらでございますけれども、単純に100人、今までにプラスしてという考えは持っておりませんので、中の配置について若干変わってくる場合は当然あろうかと思います。

〇後藤副委員長 100校、100人、それはいいんですよ。それ以外の部分についてどう考えてみえるのかということなんです。ですから、全国学力・学習状況調査をする、しないによって、やっぱりする方を優先するのかどうかということです。

〇服部総括室長 先程からいろいろ申し上げてる学級の担保等もありますので、同じ条件、全く一緒の条件で、単純に何もなく、すべての条件が一緒でどうかということになると、例えば片一方は実践校にいって、片一方はそういうことに手を挙げていただかないと、それは実践校ということになるかと思いますが、委員も御存じのように、いろんなほか状況もありますし、来年の配置の中で定数、非常勤講師の配置はいろいろ考えていくことになりますので、今ここでこれしかだめなのか、そういうことは、はっきり申し上げにくいところがあるんですけれども。

〇木平室長 ちょっと補足させていただきます。
 先程来説明させていただきましたように、まず定数について548ございます。それについては、小学校1年生、2年生の30人学級、下限25人というのがついてございますけれども、それに加えまして、中学校1年生の35人学級、下限の設定がありますけれども、基本的にはそこについて、学級の人数の状況に着目して、もとは学力の確かな向上とか生活習慣の維持というのがありますけれども、そこについてきちんと確保させていただくと。加えて、それ以外の学年でも、学級規模とかいろんな生徒指導上の課題等も踏まえて配置させていただく。非常勤講師については265のうちの一定数100程度を推進校、指定校という形で、全国学力・学習状況調査を活用して課題を見きわめて、その課題に応じてきめ細かく対応できるような形で配置させていただいたり、学力向上アドバイザーも派遣させていただいたりと。100校につきましては、そういった全国学力・学習状況調査を活用していただくという部分について配置させていただきたいと思ってます。それ以外の部分については、状況によって全国学力・学習状況調査をそのような形で活用されるところもあるかもわかりませんけれども、必ずしもそのことを条件づけして、定数も非常勤講師も、来年度については、100校以外のところをそういう形でするというところではございません。

〇後藤副委員長 木平室長の方からそういう条件にしないというふうにはっきりと言っていただきましたので。
 それと、非常勤講師を100校へ配置されるということなんですけども、少人数教育のための非常勤講師の配当なんで、そのために使うんですけど、それ以外に何か役割というようなものを考えてみえるのかどうか。役割というとおかしいですけども、特別に指定校の中で、非常勤講師の方に。

〇木平室長 少人数のいろんな指導、チームティーチングとかいろんな形態がありますけれども、配置させていただいた指定校において、それぞれの学校の、それから子どもの実情に応じて、全国学力・学習状況調査の結果も活用して、課題を解決するための少人数指導をしていただくというのが基本的な職務でございます。

〇後藤副委員長 わかりました。
 もう1点、定時制通信制生徒支援事業です。これはこの委員会でも三重県版事業仕分けの方で何とかということで要望もさせていただいた部分で、その3つの事業のうち、いわゆる食費といいますか、それがなくなって、それ以外の部分は残ってるということなんですけど、まず一定整理統合された、一部カットしたということなんだろうと思います。そのあたり、どのような考え方でこういうふうに持ってきたのか、ちょっと教えていただければと思います。

〇白鳥総括室長 事業仕分けの場面におきまして、定時制通信制に通う生徒の状況が変わってきてるのではないかということが御指摘としてありました。現行の制度につきましては、勤労青少年に対する支援というのを前提としており、要は働いているということが前提となっているんですけれども、近年の状況におきましては、勤労青少年ばかりでなく、例えば働きたくても働けない子もいるんじゃないかと。むしろ経済的に困窮してる生徒に対しての支援というところに純粋に着目すべきでないかといった御指摘がありまして、加えまして、この3つの事業につきまして、全体を見直すべきではないかという御指摘がありました。
 そのような中で、経済的に困難な生徒に対しては、貸与の奨学金の制度の中で、事実上それによって対応して、支援していこうという観点で、従来の形での奨学金から既存の貸与奨学金の制度に統合するということをまず1つ考えております。
 あと、今申し上げました生徒の実態の変化ということで、実際働きたくても働けないといったような子どもであるとか、あるいは修学がなかなか困難であると。実際不登校率も非常に高くございますし、学校になかなか通えないという子どももいらっしゃいます。そうした子どもたちの修学の支援、そして、働きたくても働けないという部分も含め、就労についての支援といったことを定時制、通信制に関しては、やっぱり特に手厚く保護して対応すべきではないかという観点で、修学・就労支援員の配置をしてはどうかということで、今回そういうメニューとして組み込ませていただいております。
 また、教科書に関しましては、従前、これはお金を支給するという形の対応だったんですけれども、実際その支給がちょっと後になってしまって、要は4月当初から手元にないという状況がございまして、そこはやはり学校生活を送っていって、学習活動を行っていく上で必要不可欠な教材ですから、きちんと現物給付という形で、特に経済的に困難な子どもに対しては支給しようではないかということで、教科書、学習書の給付に関しましては、現物給付という形での転換をさせていただいているところでございます。
 以上です。

〇後藤副委員長 大変弱い立場といいますか、修学、就労について厳しい状況に置かれておりますので、ぜひ支援を続けていただきたいというふうに要望しておきます。
 三重県版事業仕分けにかかわりまして、1つは18ページの美(うま)し国三重市町対抗駅伝開催事業費、40番ですか、整理番号は。これはそのまま残って、市町対抗という色合いを薄めて、選手育成にというふうに聞かせていただいておるんですけども、どういうふうに変わるのか。予算も一緒ですし、やり方も一緒なのかなと思いますけども。それと、市町へ模様がえした事業についての説明等はされているのかということです。
 それから、441番の人権教育総合推進事業費、これは持続可能な人権教育のための調査研究事業ということで、2カ年でこれが終わるということで、ゼロになっているんです。前もちょっと言わせていただいたことあるんですけど、前の松坂総括室長はもう今はお見えにならないわけですが、この事業は事業名を変えてもやっていくというような委員会での答弁もあったんです。総括室長がかわりまして、この事業は2年事業ですので、なくなっているわけですが、別の事業として存続しているのか。私もどこにどういう形で入っているのかというのはわからないので、教えていただければと思います。
 以上2点、お願いします。

〇村木室長 40番の美(うま)し国三重市町対抗駅伝開催事業費でございますが、これにつきましては、事業の目的をもう少し明確にしたらどうだといった御指摘をいただいたところでございますので、これまでは合併を機会にした市町振興とか市町の交流ということを言っておりましたけども、スポーツの推進という観点から、例えば1市町1チームであったものを複数のチームが出場できるような形態をとるとか、あるいはジュニアの選手の育成につながるような取組もしながら進めていきたいというふうなことを考えております。
 今後この詳細につきましては、関係する団体もたくさんございますので、そことも十分協議をしながら、新たな形をつくり上げていきたいなと考えておるところでございます。

〇川島室長 人権教育総合推進事業につきましては、当初より2年の予定で進めさせていただいてまいりました事業でございます。特にこの中で、持続可能な人権教育のための調査研究事業につきましては、それぞれの市町で持続可能な人権教育を推進していくために、いろいろな方法で調査研究を実施していただいてきたわけですけれども、その中で、それぞれの市町で人権教育を推進していくための体制づくりだとか、人材づくりだとか、あるいは市町間のネットワークづくりにつきましては、一定の環境整備あるいは一定の成果を得たというふうなことをそれぞれの調査研究協議会からも聞かせていただいております。一定の成果を得たということで終了させていただきますけれども、特に人材の育成につきましては、今後既存の人権教育の研修事業等において実施してまいりたいと思っておりますし、重ねて今後人権が尊重される、人権感覚あふれる学校づくり事業の中で、当事業につきましては、今後残された課題等々実施をしていくという方向で考えているところでございます。

〇後藤副委員長 人権教育総合推進事業については、そういう形でやっていくということで、理解させていただきます。
 美(うま)し国三重市町対抗駅伝開催事業の方は、具体的な部分というのは、まだまだこれから協議していくということでよろしいでしょうか。

〇村木室長 そのとおりでございます。

〇後藤副委員長 はい、わかりました。

〇小林委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇小林委員長 なければ、これで教育委員会関係の平成24年度当初予算要求状況についての調査を終了いたします。

 

〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

教育警察常任委員長

予算決算常任委員会教育警察分科会委員長

小林 正人

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