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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成23年度 委員会会議録 > 平成23年11月2日 予算決算常任委員会県土整備企業分科会 会議録

平成23年11月2日 予算決算常任委員会県土整備企業分科会  会議録 

 

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予算決算常任委員会県土整備企業分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成23年11月2日(水) 自 午前10時0分 ~ 至 午前11時41分

会 議 室       202委員会室

出席委員         8名

                 委  員  長   森野 真治

                 副委員長   村林   聡

                 委       員   彦坂 公之

                 委       員   中西   勇

                  委       員   小野 欽市

                 委       員   辻 三千宣

                 委       員   舘   直人

                 委       員   山本   勝

欠席委員            なし

出席説明員

             [企業庁]

                 庁  長                              東地 隆司

                 経営分野総括室長                 小林 源太郎

                 事業分野総括室長                 岡     誠

                 電気事業対策総括推進監                      井上 和彦

                 企業総務室長                       小野 美治

                 財務管理室長                       長谷川 耕一

                 水道事業室長                       加藤 治夫

                 工業用水道事業室長                谷口 高司

                           電気事業室長                       佐伯 雅司

                 危機・事業管理特命監兼

                              RDF発電特命監        川北 秀二

                                                                                        その他関係職員

             [県土整備部]

                 部  長                              北川 貴志

                 理  事                              廣田   実

                 副部長兼経営企画分野総括室長     千代世 正人

                 公共事業総合政策分野総括室長     土井 英尚

                 道路政策分野総括室長              森若 峰存

                 流域整備分野総括室長              久世 憲志

                 住まいまちづくり分野総括室長        横山   賢

                 総括検査監                         中瀬 和人

                 参事兼道路維持管理室長                     福島 敏彰

                 県土整備総務室長                   福井 敏人

                 経営支援室長                       中川 一幸

                 公共用地室長                       小林 和行

                 公共事業運営室長                   渡辺 克己

                 入札管理室長                       片山 靖浩

                 建設業室長                         中田 博文

                 高速道・道路企画室長                鵜飼 伸彦

                 道路整備室長                       永納 栄一

                 河川・砂防室長                     吉田   勇

                 河川・砂防室副参事                  綱川 浩章

                 港湾・海岸室長                     長谷川 淳

                 流域維持管理室長                 堀江 俊光

                 下水道室長                         立花   充

                 都市政策室長                       井浦 義典

                 景観まちづくり室長                    鈴木   修

                 建築開発室長                       大西 俊隆

                 住宅室長                          高須 幹郎

                 営繕室長                          古川   万

                 施設災害プロジェクト推進監          田中 育夫

                 人権・団体経営特命監              釜須 義宏

                 建築確認審査特命監                藤田 章義

                 建設政策特命監                   満仲 朗夫

                                                       その他関係職員

             [監査委員事務局]

                 監査監                           市川 哲也

                 監査監                       池田 三貴次

委員会書記   

                           議   事   課       主査         坂井   哲

                 企画法務課      主査         秋山 誠二

傍聴議員        なし

県政記者クラブ   1名

傍 聴 者       なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(企業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)当初予算編成に向けての基本的考え方

Ⅱ 分科会(県土整備部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成22年度三重県歳入歳出決算」の関係分

  (2)認定第15号「平成22年度三重県港湾整備事業歳入歳出決算」

  (3)認定第16号「平成22年度三重県流域下水道事業歳入歳出決算」

 2 所管事項の調査

  (1)当初予算編成に向けての基本的考え方

  (2)委員間討議

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(企業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)当初予算編成に向けての基本的な考え方

    ①当局から資料に基づき補充説明(東地庁長)

    ②質疑       なし

 

Ⅱ 分科会(県土整備部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号「平成22年度三重県歳入歳出決算」の関係分

  (2)認定第15号「平成22年度三重県港湾整備事業歳入歳出決算」

  (3)認定第16号「平成22年度三重県流域下水道事業歳入歳出決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(北川部長)

    ②質疑       なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       認定第5号     挙手(全員)     認定

                                   認定第15号     挙手(全員)     認定

                                   認定第16号     挙手(全員)     認定

 2 所管事項の調査

  (1)当初予算編成に向けての基本的な考え方

    ①当局から資料に基づき補充説明(なし)

    ②質問

〇森野委員長 それでは、当初予算に向けての基本的な考え方について、ご質問等がありましたらお願いいたします。

〇小野委員 先程の決算のところでもお話を聞かせていただけばよかったんですが、実は本年度から私が住んでいる津市の海岸部の整備について、国の補助金で随分事業を進捗していただくという計画ができてきております。これは10年間で135億円ぐらいという当初予算でやっていただくということになっていまして、今から5年程しますと津市の中心部を流れる岩田川の南の方に、今、この特別会計でも出ていました津ヨットハーバー、それと、それから南部に至る海岸の整備という事業が出てまいります。そこのところは今回の本会議の質問でもありましたように、将来の国民体育大会の関係からいいますと、優良なヨット競技の地域にも考えを持っていかなければいけない地域になろうかと思います。10年後の事業だからって今のほほんとしていると、今申し上げたように、国の補助で海岸整備をやっていく手戻りがあってはいかんので、これから先、流域下水道の整備もありますし、海岸周辺の整備もあります。それから市が主体になるまちづくりの事業の関連も出てまいりますので、そこらへん、県としてはどんな考え方で取組をされるのかお伺いをしたいと思います。

〇北川部長 津松阪港海岸ですが、国の直轄事業の新規工区といたしまして、三重大学の側の海岸と御殿場の海岸、2カ所が新規採択されました。この整備につきましては、国の港湾の事務所、それから県、市、また地元も入って協議会等、組織の中でしっかり話をしていきたいと思っています。
 特に今ご指摘のありました御殿場海岸の方は津ヨットハーバーもございますので、こちらの計画をつくっていくについては、そこらへんも当然考えていかないかんということで、いいご指摘をいただきましてありがとうございます。

〇小野委員 今一番心配するのは、2年程前から私も地域で、地域を取り込んだまちづくりの協議会を市が主体になってつくっていかなきゃいかんという話をずっとしてきたんですが、どうもそこらへんの取組が弱いところがありまして、今も津市の都市計画課等にはお話はしているところでもあるんです。やはり国、県、市、それから地域と、この4カ所にわたる協議会の構成をなるべく早く、もう着手をしているはずなんですが、ちょっと取組が弱いもんですから、そこらへん、来年度に向けて県の方でもそういう面での指導もしていただくのと、それからヨットハーバーの建物については、特に特別会計で若干維持管理費を出していただいていますが、あれはどっちかというと教育委員会所管の建物が大きく左右するのかもわかりませんが、もう建てられて随分経年してきました。今から10年後、国民体育大会ということになると大変なことにもなりますので、ちょっと総体としてまたお考えをいただくと。
 それから、進入道路等、今から海岸整備に関しては、今の状態での進入道路や、それから流域も入ってきますので、もうちょっとちゃんと整備も考えていかなきゃいかんと思います。よくそこらへんはとらえていただいて、建設事務所等も含めてご検討いただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

〇舘委員 これまでも話はされてきたと思うんですけれども、というのは、当初予算編成の基本方針が出て、また部長の方から説明いただいた公共事業の予算編成の方針で出されてきたんで、そのときにもお話をされていますけども、この委員会として全体的なお話をお聞きしたいというふうに思います。
 それで公共事業については6月の補正ベースの75%の中でいきなさいということですよね。その中でいったときに県民の皆さんのニーズというのは、大震災、そして台風12号等々、自然災害が本当に頻発していて、まさにここでも書いていただいとる命と暮らしの安全・安心、この部分についてすごく高まってきていますというものがまず言える。それで道路整備についても、道路整備方針等々もありながら、まずそれまでには遷宮目指しての道路整備ということも言われながら、その整備の中で整理はされてくるんだろうと思いますけれども、いろいろなものがある。そして殊に堤防の関係からいえば、診断をしていって、これからそれを精査して次の事業年度に上げていくんですといったときには、まさにこの75%でニーズすべてというわけにはいかない。それは選択・集中プログラムや必要なもの、緊急性のもの、重要なものというのは当然わかるんですけれども、だんだん規模が小さくなっていく。
 その中で、今まで例えば道についても1.5車線化とか、いろいろな知恵を出していただきながら、ちょっとでも応えられるようにという方向を本当に一生懸命、効率性を上げよう、事業効果、事業費、つまり税金を使うのにどれだけ効果を上げていったらいいかというのをずっと検討されながら進んできていて、またここで厳しくなりますということになるんだと思います。一回そこらへんのことも含めて、来年度に向かっていま一度その方針、削らなあかんところ、進めなあかんところ、当然出てきますけれども、整理してちょっとご答弁いただけないでしょうか。

〇北川部長 来年度予算の編成方針、県全体で示されとる中では、包括配分は前年度比、これは事業を進めていく上でのもととなる現金の県費なんですが、それが75%。あと別枠で要求できるのは選択・集中プログラム、これが前年度20%。それともう一つが災害関連枠。これは東北の支援だけではなくて、県内の災害についても関連枠ということで要望できるということです。とてもその包括配分の75%ではもうやっていけないというのが現実でして、この選択・集中プログラムや災害関連を最大限生かしたいと思っております。
 実はうちの部は、道路、河川、海岸、いろんなものを管理しております。それの維持管理費というのは必ず要るものでございます。これもいろんな経費削減はしていますが、大幅な削減をするには必ずサービスレベルが低下する、県民の安全にかかわる部分が低下するということがございますので、それは何としても守っていかなあかん。また、最近、特に河川の堆積による機能低下の指摘もございます。それらもきちっと維持管理していかなあかんということで、維持管理費の確保というのは重要な部分があると思っております。
 あと投資的な分については、先程ありました選択・集中プログラムや、また災害に関連して、復旧あるいは改良していくような部分については災害関連枠を最大限活用して、予算については要求していきたいというふうに、今、考えておるところでございます。

〇舘委員 今言われた河川の問題であったり、いろんな形のもので、維持管理のことも含めてそうですけれども、災害復旧・復興というのは当然やらなければならない第一のことだというふうに思いますし、防災、減災、その対策の中でいったときに、河川の話とかいろいろな形が出てくる。安全・安心を求める県民の皆さんへ応えようとすると、厳しい財政状況で、どうそれに応えようとするのか。
 いろいろ先程言われた部分のものがあるけれども、できるだけそれに応えられるように頑張って要求も上げていただきながら、多い目に言って削られよとは言いませんけれども、本当に積極的にこの部分は絶対必要なんだという部分を上げていただいて、まさに選択・集中プログラムはこの部としてもともとあったからこうやというふうな形の中で財政当局ともお話もしていただきながら、そして今までの議員との議論であったり、いろいろなものの中での部分がありますので、それも生かしていただきながら、断固とした姿勢で要求をしていただきたいなと心から思います。お願いしたいと思います。

〇山本委員 舘委員にちょっと関連してですけど、包括配分方式で75%で、あと選択・集中プログラム、それとあわせて、今、災害関連の費用もこの中へ入れられて、いろいろ来年度予算の構想を練ってみえるんやないかと思います。どっちにしても全体的に予算を確保するということでは、どうなんですか、今、所管のところでは、もうそれをひっくるめて前年並みぐらいは一回確保していきたいとか、今回の災害を見ておると、特に南部の災害もありますから、どのくらいの予算をひとつ確保したいなという、今、思いがあるんでしょうか。

〇北川部長 今、県の来年度の予算編成方針の中で最大限というふうに考えております。選択・集中プログラムでも要求できますが、それも一応20%というキャップがあります。また、災害関連については、今のところ額とか率とかいうキャップはございませんが、ただ何でもいいというわけにいきませんので、きちっと災害関連の部分を上げていきたい。選択・集中プログラムでは、幹線道路整備と、あと防災関係、治水関係、そういったものを上げさせていただいているんで、そこらへんで最大限要求していきたいと思っております。
 ただ、ちょっと前年度比の額についてはもう少し、今検討中でございますので、最大限要求したいと思っています。

〇山本委員 今の答えからいくと、75%にプラス20%くらい、あと災害の関係のところもいくと、100%は超えてもらわなあかん、前年度並みぐらいはな。だから今、舘委員も言いましたけどそのぐらいの気持ちでいかんとなかなかあかんと思いますので、頑張ってください。
 それと私、あと海岸の整備、今回台風のいろいろな災害を見とって、北勢のことは今、長島海岸堤防、いろいろやってもうてますけど、全体的に三重県は長くて1100キロぐらいあるということなんです。このへんの海岸整備のところ、それはもう要望は多いと思いますけど、何か例えばそういう整備のところで、何年老朽化したものについてはやっていかなあかんとか、それから背後にゼロメートル地帯があるとか、いろいろ基準をつくっていかなくては、これからなかなか整備の計画も出にくいと思います。そんな計画の具合をちょっと一回、もしよかったら聞かせてもらいたい。それと、堆積土の問題について、今回も南部の河川の堆積土、これは本当に今後の災害を考えていくと、どうしても解決していかなあかん。これは南部にかかわらず、北部も中部もあるわけでございますので、こんなところもちょっと一回気持ちを聞かせてほしいと思う。もう一点は、今回の台風12号の関係でいろいろ災害があっちこっちで起きました。その中で、国の関連もあると思いますけど、例えば僕が、一番心配しとるのは、紀宝町の熊野川のところの、あれ何というポンプ場ですか、あの水没したところ。国の関係ですね。あれ、今後、来年のこの時期ぐらいまでほっておかず、何かの応急対応をしていかないと、どっちにしても熊野川の河川の流量が多なっていくと、はけていくような状況になっていませんので、あのへんのところ、来年の台風時期というんですか、6月ぐらいの時期に向けて、もう既にあれは使えやんということでございますから、そんなところを一回、国にどんな要望をしてみえて改善を来年の6月ぐらいまでに考えてみえるのかお伺いします。

〇久世総括室長 まず、海岸堤防のことでございます。平成21年度、22年度と現地の海岸堤防の老朽化判定の調査をしておりまして、本年度、そういったものの総体的な取りまとめを進めておるところでございます。その結果に基づきまして、いわゆる優先度のとらまえ方とか、そういったものもあわせて整理した上で、来年度以降、堤防の補強、補修とか、そういったものに取りかかってまいりたいというふうに考えております。
 それから、2点目の河川の堆積土砂につきましては、従前からいろんなお声をいただいておるところでございます。堆積土砂の撤去方針を定めまして、単なる我々が直接維持管理の中で取り出すだけではなくて、砂利採取の方法とか、いろんな形をとり混ぜて取り組んできておりまして、今後ともそういった形で取組を進めてまいりたいと思います。ただ、台風12号で相当の量がまた加わっております。先般、補正予算等をいただいておりますので、そんなものもあわせながらさらなる取組を進めてまいりたいと思っております。
 それから、台風12号の災害関連、特に熊野川の支川の相野谷川でございますけれども、余りにも高い水位が来たものですから輪中堤が倒壊をしております。それから、合流点にございます水門及び排水機場が水没したという状況でございます。輪中堤につきましては、現在、仮ではございますが、鉄の矢板の二重締め切りで従前の高さにまでは修復がされております。それから、水門につきましては、水没したんですけれども、現在、電気で動くような格好では修復がされております。
 あと残りますのがポンプ場ということで、これについては、ポンプ自体を修復するには、電気物、機械物でありますので、ちょっと1年とか2年かかるというふうに伺っておりまして、緊急配備のポンプ車等で、いざというときにはしのぐというふうな形で現在は聞いております。
 ただ、こういった形で災害を受けておりまして、先般、三県知事の会議の中でも国の方への熊野川の治水対策の総合的な取組の要請とかさせていただいておりまして、そんな中での取組状況を見ながら我々としても対応していきたいと思っております。
 以上でございます。

〇山本委員 とにかく今年度は、いろんな課題がこの災害とかで増えてまいりましたので、ひとつ頑張ってもらいたいと思います。堆積の問題については、いろいろあれから聞くのは、堆積土を処分する場所がないとよく聞きます。ですから、このへんのところについては、県だけでは、県河川の堆積土を処理しようというようなことは、もうとてもやないけど今の状況ではなかなかできにくいところに来とるもんで、この堆積土については、市も町も物すごい心配しとるところがあるんです。できたら市町を巻き込んだ形の中で、県だけが県事業といいながらもやっていくというのではなしに、市町を一回巻き込んで、堆積土の場所もないとか、いろんなところの協力もしていきながら、今年度ぐらいからちょっと一回やっていただくともうちょっと条件がよくなるんやないかなと思います。もしそんな考え方があるのやったら、またちょっと頼みます。
 以上です。

〇久世総括室長 堆積土砂については、本当に処分先で苦慮しております。そんな中で、委員おっしゃいました市町との関係でございますけれども、一昨年度からそういった土砂堆積に関する連絡協議会を設けまして、単に担当レベルでどこかいいところがないだろうかというような、そういう問いかけだけではなくて、市とそういった会議をつくって、各建設事務所単位でございますけれども、やらせていただいております。
 そんな中では、地元自治会だけではなくて、連合自治会みたいな大きなとらまえ方の中でその処分先を探していただいたりとか、そんなところも出てきておりますので、今後ともそういった協力をお願いしてまいりたいと思っております。

〇森野委員長 ほかにございませんか。

〇村林副委員長 今、堆積物の処分場所に大変ご苦労なさっておられるというお話でした。非常に素人考えで申し訳ないんですけど、とってきたものの中には価値のあるものもあるのではないかと思うんですが、その土砂とか土を県として売るということはできないんでしょうか。その値段云々というより、場所が少しでも節約できるんじゃないかという考えがありまして、また有効利用できれば、この予算厳しい折に少しでも助かるんではないかなと。もし売るということになったら、そのときに何が、障害になるのかというようなことをちょっと教えていただきたいんですけど、いかがでしょう。

〇久世総括室長 基本的には、河川内の堆積物、利用ができるものについては、いわゆる砂利採取というとらまえ方の中で処理をさせていただいております。その採取に関しまして特別方針等定めまして、上にかぶっております草木の処分費でありますとか測量に要する費用なんかは県の方で負担をさせていただいて、なるべく有効利用をしていただきやすいように対応しておるところでございます。
 ただ、河川の中にあるものについては、いわゆる国有財産といいますか、そういった取扱いの中で、いろんな勉強はさせていただいておるんですけれども、今のところ、いわゆる砂利採取というような形でしか対応がちょっとできないのかなと考えておるところでございます。

〇村林副委員長 そうしますと今の砂利採取というのは、業者に210円以上でしたか、そういうような形でやっておられるというのが一つです。
 一方で話を聞くと、公共事業というか、こういう工事が減っておる中で、合わないので取れないという話も聞くんです。そうすると県で取ってきて、それを幾らかでもまた入札なりして売るという形をとったらどうかなと思ったんですけど、今の話ですと国有財産という問題が今度は出てくるというんですね、河川の。そういう理解でよろしいでしょうか。そうすると、今後、もし自分の今申し上げたようなことをするとしたら、国とそこの部分の協議が必要だということでありましょうか。

〇堀江室長 海岸の堆積土砂につきましては財産価値がございまして、その処分の問題があって、国としましても砂利等の骨材の確保という意味で、財産の処分の方法につきましては、原則的には砂利採取の業者の方で採石の許認可によって取らせると。それについては一定量の目途を立てておりまして、全国的に、その中での処分量を決めた中で対応していると、そんな状況がございまして、私どもの方でもそういう形での対応をしてまいったと。
 過去の状況としましては、基本的には砂利採取をしてなかったような形なんですが、平成16年災を機会にしまして、平成17年度から暫定で3年間砂利採取を認めるような形でやっていただくようにしました。その後、平成20年度から砂利採取の撤去方針を定めまして3年間続けてやってまいって、今回、平成23年度から合わせて3年間延長しまして、今現在もその砂利採取の方法でやらせていただいとると、そんな形をとってきたような経緯でございます。そういう状況でございます。

〇村林副委員長 なかなかいろいろ難しい問題があるみたいですのでまた勉強させてもらうとして、今、試行として業者に取ってもらうというのは、これはこれでいいと思うんですけど、県の事業として取って、置き場に置くような砂利とか、あるいはほかの工事で出た残土とかが少しでもほかの何かに使えるということならば、置き場の問題も解決するし、ひょっとすると予算的なことも少し足しになるのかなと思いました。またいろいろ勉強させてほしいと思います。
 以上です。

〇森野委員長 ほかにございませんでしょうか。

〇舘委員 全体は聞いたので細かく、もうちょっと意見だけ。
 この基本的な考え方の施策112の治山・治水・海岸保全対策の推進の中の、変革の視点でこれ、記述されとんのやけど、平成20年もあったというふうに私は思いました。例の菰野町の方であった、えらいこと降ってきてというときの部分がただちょっと抜けとらへんのかなというのと、先程の堤防の話、もう少し事業的にどんなぐらいになるのか、ちょっと具体的に教えていただきたいというのが1つ。
 それで施策254、快適な住まいまちづくりの関係で、これはもう理事の方からもご答弁いただいた、一般質問でやらせていただいたあの空き家、廃屋、廃墟化した建物。あれをさせていただいて、地元はそうでしたけれども、ほかのところからも電話や連絡いただいて、実際、今そうですよねという大きな反響、反響とは言いませんけれども、お声をいただきました。そしてこの問題、当然、各事務所もそうでしょうし、皆さん方でもそういうふうなお話はこれまでも聞いてみえるんだろうと思います。だけども、私有財産だからいろいろなことがあって何とも手をかけられないということがあったんだと思いますし、一つの実績が、実効性があるかどうかということもあるけれど、これについて来年度へ向けての思いといいましょうか、考え方までは言いませんけれども、さらなる、どうやって勉強しよう、進めよう、検討しよう、その方向をちょっと示していただきたいというふうに思います。
 そして施策331の道路網の関係です。これも先程申し上げたけれども、遷宮の関係のことでいろいろ進んできましたというふうなことがありますが、私どもの方の地域の中で、新名神高速道路、そして四日市インターアクセス道路が入ってくることで地域の中でもいろいろ話があります。
 それで、それに伴っては国道1号、23号のもう慢性化した渋滞があって、それには北勢バイパスしかありませんよね。そういったときに、どうしてもものづくり、県内経済を支えている北の方がこんな薄くていいのかということがあるので、新名神高速道路についても、関連のネットワークの整備についても、もう平成30年度というのを前倒しすることは必要ですみたいな話も来ているところでありますし、霞4号の話も出てきます。そんな形の中でのちょっと今後の見通し的なものをおっしゃっていただけるのであれば聞きたいなというふうに思います。
 それと行政運営の9つ目、公共事業推進の支援というところです。これについては、もう入札制度だろうというふうに思います。ここでも客観性、公平性の確保を図りながらという形の中で、総合評価方式、さらなる進化をしていかなあかんのだろうというふうに思います。それについても、今までの慣例というかな、そんなものがあって、それでどうしても枠をはみ出せない部分がある。実績であったり、いろいろなことを言われてくるのがありますし、そしてこの中でも、地域社会に貢献する優良な企業を育てていかなあかんということを言われとるけれども、実際の話、協会だけではない。地域の中でそれをどうやって両方ともが両立していくようにすべきかということも含めて考えないと、いざ災害といったときには、どうしても大きなそれまた障害になってしまうし、地域によってはいろいろな偏りがあるので、そんなことも含めて前へ議論していってほしいなと思うんですが、いかがでしょうか。

〇久世総括室長 まず、施策112でご指摘をいただいた点でございます。変革の視点の中で、平成16年災、23年災という形で書かせていただいています。
 確かに平成20年災も……。

          〔「いやいや、それは言うてもらわんでもええ」の声あり〕

〇久世総括室長 はい。ただ、大きな災害ということで例示的に挙げさせていただいたということでご理解をいただきたいと思っております。
 海岸事業の方、事業的にどうなるのかということなんですが、先程お話しさせていただきましたように、1つは老朽化調査に基づいて、どのぐらいの逆に言えば直さなければならない、手当すべきものがあるのかということをまず把握をさせていただくという作業を今進めておるところでございます。
 事業的には、先程の来年度予算のご質問の中にもございましたけれども、いわゆる選択・集中プログラムの中にそういったものを位置づけさせていただいて、まだちょっと全体のボリュームとか、そういったものについては作業中でございますけれども、短期的に集中的な投資をさせていただきたいと思っております。

〇廣田理事 舘委員の質問については、さきの本会議でも質問をされまして、決定打はないというご返事をさせてもらいました。決定打はないんで、若干私の私見を含めてですけれども、実は景観上でこの空き家、廃屋問題をとらえようという、いわゆる鳥取県であるとか和歌山県の手法というのは、私の個人的な見解も含めてですけども、実効の担保というのは非常に難しいんではないかというふうに思っています。
 それはそれで結構ですけれども、特に今、三重県で議論がされとる、また舘委員から言われとるのは、安全・安心の視点から耐震化等々の取組をやっておる中で、廃屋になっとる部分については手がつけられないので、その部分をまさにどうするんやという視点が主たる問題やと思っています。景観上でというのは一理あると思いますけれども、なかなか実効がない中で、安心・安全を守るためには、その個人が所有してみえる廃屋なりを、どう強制的に買収できるのか、ないしは強制的に直してもらうのか等々の手続、その方向でとらえないとなかなか実効性が上がらんのやないかなというふうに思っています。
 これは以前の三重県の例ですけれども、海岸部で廃屋が非常に増えて、通路をふさぐとか、特に海岸部は密集しておりますので、当時ご相談もございまして実践をした例がございます。これは私がかかわりましたので、少しそんな方法がとれたらなということでひそかには思うとるんですけども、その段階では県が直接売り出すということがなかなかできないということもあります。その町で家が倒壊することによって道路をふさぐ、ないしは隣の家屋に被害をかけるとかというところを選定して、そこについて、本人、もちろんほとんどの場合、地元に住んでみえないということがございまして、当時も大阪府とか東京都とかへ行ってもらって同意をいただいて、そこをいわゆる防災空地であるとか、ないしは公共の駐車場であるとか、そういう公共用地として買収をさせてもらいたいということで本人から同意をいただいて、買収をして、そこを空き地にしてというふうな手法をとったケースがございます。けれども、いずれにしても、今の手法の中では非常に難しい。
 特に県が直接それに乗り出して本人の、俗に言う強制収用ではないですけども、収用をかけていくとかという手法も現行の法律なんかでは収用がかからんということになります。やはりあらゆる手法をとりながらということになりますけど、まずは安全・安心のために個人の財産について協力をいただくという手法は考える必要があるのかなというふうに思ってます。かなり限定的にそこをどうするんやということで、一般論ではなしに、ここは絶対置いとくわけにいかんという状況の中で、どんな手法を取っていくのかということを少し詰めていかないかん。
 そこはまず町、そこの地域の考え方、ここは何としてもこのまま置いとけないというときに、三重県はどんな支援がとか、どんな知恵がとかという形で、そこを動かすという形にまずはなると。三重県全域でどうとらえようという話はなかなか千差万別があるので、私は個人的にはそんな考え方を今、正直持っておりまして、三重県独自で平成24年度以降、こんな方法をやろうと思いますというものは、なかなか一律的には出しづらい。ちょっと私見も含めてですけども、そんな感じを今持っております。

〇北川部長 県内幹線道路網の整備についてですが、北勢地域は、委員ご指摘のように、三重県の産業経済活動の中心であると認識しております。そういう意味で、今の幹線道路網というのはまだまだ弱い。特に東名阪自動車道の大渋滞、ご指摘のように例えば国道1号、23号の渋滞ということで、それの損失というのは大きなものがあるのではないかなと考えています。一方で、南の方では、命の道というか、地震、津波、災害対応、今回の12号台風での孤立、そういったものに対応するための道路整備という観点での整備が必要と思っております。
 今、南の方、紀勢自動車道の方がはっきり言って事業費的にはピークを迎えていると。平成24年度あたりが多分ピークかなと。平成25年度の供用を目指していますので。
 一方で、北の方では、今、新名神高速道路、これは中日本高速道路の事業ですので県の負担金は必要ございませんが、関連で道路等で要るところはございます。あと直轄事業の東海環状自動車道、それから北勢バイパス、中勢バイパスの一部も北勢へ係ってきますが、あと霞4号線、これについては直轄負担金が当然かかってきますが、私どもも早期に整備すべき道路だというふうに認識しております。特に北勢バイパスについては、今、工区が1つしか起こせていない。できれば複数工区というか、南からも上がっていけないのかと。そういう形をとっていかないとなかなか進まないなと思っていますので、ぜひそこらへんの地域の支援というか、盛り上がりもお願いしたいなと思っております。
 こんなことをこの場で言っていいのかというのもありますが、南の事業が平成24、25年度ぐらいでピークを終えて、事業費的には多分下がると思いますので、そこらへんをぜひ北の方へ使えるような準備を中勢バイパス、北勢バイパス、東海環状自動車道等で、ぜひそちらの進捗を今度一気に進められるようにしたいなと思っておるんです。

〇土井総括室長 入札制度の方のご質問の総合評価の進化という点と、地域業者の育成という2点についてお答えしたいと思います。
 総合評価につきましてはいろいろ問題があると、いろいろな意見もいただいており、そういう認識のもとに、必要な部分については意見交換もしながら見直していきたい、そういう考えでおる次第でございます。
 もう一点、地域業者の育成につきましては、委員ご指摘の入札契約制度は大きい部分ではあるという認識はありますけれども、やはり経営も含めた全体的な取組、これが非常に重要だという考えを持っておりまして、前にもご説明しました建設産業活性化プランということで、経営も含めた取組を今まとめておるところでございます。
 そういう中で、北勢地域と南勢地域、東紀州地域と、地域における業者の状況、建設投資の状況もいろいろ違ってきます。そういう意味では、状況に応じてそれぞれ対応できるようなものにするのも一つの考えかなというふうに考えておる次第でございます。ただ委員の言われる災害時の安全・安心のときに協会以外の方もというお話なんですが、1つ考えているのは、いざ災害というときはやはり窓口をきちっと一本化して対応して、混乱がないようにやっていく、これが一つの重要な要素ではないかということで、災害時におきましては、協会と連携をしながら対応していくのが今のところ一番いい方法ではないかと考えておるところでございます。
 そういうことで、地域の業者の育成につきましては、今後ともいろいろな意見を聞きながら、最終案についてもここにご報告しながら進めていきたいと考えている次第でございます。

〇舘委員 治山治水でも、もう県土整備部だけじゃなくて、例えば流木の関係ですごいことになっているのは今回の災害を見ればよくわかることですので、そんなことも含めていただきたいというのと、もう一つだけ。
 堤防を診断して結果ができてきました。これからいろいろな形で、内容はどんなものかわからないけれども、計画的なものを策定するのかということだけ1つ聞かせてください。
 それで廃屋の関係ですけども、おっしゃられるとおりです。適切に管理されていない、しない人が悪いんだと思いますけれども、それでもほっとくわけにはいかない。そしてあるのは市町です。ですけども、県の立場として、いろいろな形の中で支援や問題となっとることが把握できることとか、そのことによって県内の中でもっといけるやないかというような形の中で前向きに、もう壊れていく話やけども、建設的な、そんな、前へ進んでいってほしいなというふうに僕は思います。
 道路の話、ありがとうございます。できるだけその方向やと思いますけれども、例えば、もうずっと長いからあれですけれども、着手はしました。だけど着手してから問題が起きてきた。だから年々おくれてきた。実際の話、私がこの職につかせていただいた平成15年に同盟会へ行って、この道いつやと言うたら今年中にと言われたのが、ようやくこの11月の末ぐらいにと言われているんです。まだ開通はしてない。これも事業効果、血税を投入しながら、いくら国道といいながらもこれだけ引っ張っとることは、もう県民の皆さんにも説明責任が果たせないようなことになってくると思いますので、そんなことも含めながら道路ネットワーク、本当に計画的にこれは進めていくべきだと思います。今言われた北から南に長い、今回の災害のことでも感じたことやら、当然命の道のこともありますけれども、そんな形の中で、構想を持って前向きに、そんな問題が起こらないように、それを反省材料、教訓として次にやっていただきたいと、このように思います。
 総合評価、ようわかります。頑張ってください。それで問題を提起してきての話も、たまっていることもたくさんあるんだと思います。
 災害の話は、県もそうですけども、地元の市町との関係もあるわけですから、県が一方的にとは申しません。けれども、その中でどうやっていったらいいんやという思いは市町も持ってみえると思うんで、今言われたような一方的なお話ではなくて、市町と、助けてもらうというか、協力してもらわな前へ進まないわけですので、そのことについても、やってはいただいているんだろうと思いますが、偏りというか、もう本当に地域のためにどうなんだという視点で取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。
 堤防の計画だけちょっとお聞かせください。

〇久世総括室長 現在、どのぐらいの対応をすべきものがあるのか、それがどのぐらいのレベルに下がっておるものなのかについて作業をしております。今後は、手当するに当たっては、当然背後地の状況でありますとか、そういったもので優先度を決めて着手していく必要がございますので、そういったものにおけるいわゆる方針といいますか、方向性の整理というものはしていきたいと思っております。ただちょっと計画という名前のものになるのかどうかについてはまだ未確定といいますか、ちょっとそこまでは考えてないというか、はい。

          〔「了解です」の声あり〕

〇小野委員 今の舘委員の議論の関連で、廣田理事がお答えになった廃屋の関係ですが、特に今回の災害等、それから東海・東南海・南海地震、3連動地震が言われるこの三重県において、今の視点からいうと、防災危機管理部の関係も含めて、県土整備部だけではなくて、例えばですが、三重県の地震災害等に関する安全・安心な地域づくり指針のようなものが提案をされて、各地域ではそれこそ細かい、廃屋、それから安全な避難場所の確保。今も我々の地域も言われていますが、今度マグニチュード9になると、2メーター、3メーターという津波が県庁の手前まで来るんです。そこらへんはもう避難所、今までの第1次避難場所はもうだめだということも言われていますので、全体としても、今申し上げたような三重県の地震災害等に関する安全・安心な地域づくり指針のようなものを県庁の内部でおつくりをいただいていくというような、そういう方向でぜひ意見の統一をしていっていただければいいんじゃないかなというふうに思いますが、その点はどうなんでしょうか。

〇廣田理事 今の、どうやってあと対応していくのかなという、今まだ考えとって、ちょっと私どもだけでこの問題を抱えるというわけにはなかなかいかんなということで、今まさに防災危機管理部をどう巻き込んでいくかという視点でいかないと無理なのかなと思っています。
 今言われたように、私も美杉へ行きますと廃屋がようけありますので、我がことのようにそのへんはよくわかっております。一番問題は、廃屋を撤去する、解体するときの経費が昔に比べたらかなりかかるんで、その解体経費が非常に困るんでそのままほってあるというのが現実の状況で、別にもう住まいはありますので、そういうところが廃屋でほってある。廃屋を撤去してくれるんなら土地はただで提供するでというのが、現実に取り組んだときにもありましたけれども、何らかの対応を、県も含めて、もう少し広い視点でいかないと無理なのかなと。今、防災危機管理部の方が取組をしていますので、うまくそこへ入れ込めるような手法を考えないとちょっとだめなのかなと思うてます。一度働きかけもさせてもらいたいと思います。

〇小野委員 過去に私も自分の地元で廃屋を撤去するのに往生したことがありまして、消防関連、それから衛生面、それから所有者の関係。3年ぐらいかかって、そのうちに家がつぶれていってというような実際の経験、皆さんお持ちだと思います。今、理事言われたように、まさに防災危機管理部も込みで、全体として含んだ上で地域に落ちていくような、もう地域が課題を抱えているのは当たり前ですので、お助けをいただく意味でも、全体のネットの中でどうやっていくのかと。地域として、住民参加組織で手を下していけばやれないことはないところもありますので、ぜひずっと流れがいけるように整理をしていただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。

〇中西委員 話が出てくればと思っていたんですけど出なかったんで、住宅耐震化の今の状況が、どれぐらいなのかということと、次年度というか、目標値を決めてみえますよね、もとから。今どういう目標の状態で、今後、予算削られる中でどのようにやっていくのかというのをちょっと教えてください。

〇横山総括室長 まず、住宅の耐震診断の方ですが、もう現時点で当初の予算で置いてありました2700戸はオーバーしております。今、10月5日時点の資料しか持ってないんですが、それで2906戸ということで、まず診断はオーバーしております。
 それから、耐震設計につきましては、当初320戸のものに対して今273戸、半年で273戸ということで、これについてももう8割以上が埋まっておる状況です。当然、これが耐震補強工事の方に設計をしたら流れて行きますので、耐震補強についても、現時点では5割程度ですが、年度末時点では目標をオーバーするんじゃないかということで、何らかの予算対応も含めて考えていかなければならないというふうに考えております。
 それから、来年度につきましても、先程予算が非常に厳しいという話が出ておったんですが、せっかく東日本大震災という不幸な事件を契機に耐震化に対する盛り上がりというのが出ています。これを利用するというと言葉は悪いですが、意識の高いうちに耐震化を進める必要があると考えていますので、まだ今の時点で何戸というのはあれですが、できるだけ今年度に近いベースで要求はしていきたいというふうに考えております。

〇中西委員 今、廃屋の話も出ていましたので、ちょっと難しい部分もあると思うんですけど、高齢化が非常に進んでいるところは、当然耐震化をしていかないかんという住宅が多いというのはもちろんなんですけど、一通り、三重県中、市町すべて耐震化の診断の状況を聞かせていただきました。そうすると市町によって、意識が違うところが随分あるんです。中には統一した診断のマニュアル、要は設計のマニュアルの方なんですけど、ちょっと違ったやり方をしてみえるところが二、三あるんです。そのへんを県としてどのように指導してみえるのかというのを1点聞きたいのと、今、もう目標をオーバーしているということであるのなら補正を出されるということなんだと思うんです。わずかの部分になるかわかりませんけど、そのへん、時期的に、今、年度末ぐらいかと言うてみえましたが、そのへん含めてちょっと話を聞きたいということ。もう一点あるんですが、当然、今、防災関係でいくと、津波やそういうことじゃなしに、普通に住んでいて、地震が起きて一番に逃げられる状態をつくっとかないと意味が全然ないわけなんです。当然崩れるというレベル、要はこけないレベルの補強に対して費用を出すという考え方はあると思うんですけども、少しのお金は出していると思うんですが、家具の固定をするとか、逃げられる状態をつくってあげるということをもっと僕は住民の方に周知していただくことがまず一番にやることなのかなとすごく思うんです。
 先日、私の地域に防災危機管理部の方に指導に来ていただいたんです。1時間半ぐらいしっかり話をしていただいたんです。そういう中で、皆さんの声を聞くと、やっぱり知らないという状況が非常に多いと。パンフレット全部置いていかれ、確かにきれいに書いてあるんですけど、パンフレットで見るよりは、言っていただくようなことをやっていかないといかんのかなと。講師の方が一生懸命熱弁してみえました。要は、それを聞いた人はすごくよくわかるんです。聞かない人は全然わからない。そのへんの何かいい方法がないのかなと。それは本当は市町でやるべきことなんだと思うんですけども、ああいう資料は市に行ってもないんです。県の方が持ってみえた資料が市に行ったらないんです。何でそうなのかなと。いっぱい置いていかれましたけど、何で松阪市にはないのかなと、そのように感じたんです。そのへんを周知されてないのかなというのをすごく思ったんで、そこらへん少し今後のこと含めてお願いしたいなと思います。

〇横山総括室長 まず、1点目の市町でやり方が違うということについては、私ども、年に何回か全市町の職員に集まっていただいて意思統一はしとるつもりだったんですが、2つばかりというご指摘受けまして、申し訳ございませんが、私、それを把握しておりませんでした。これについてはちょっと早急に調べて、できるだけ県民に対するばらつきがないように取り組ませていただきたいというふうに考えます。
 それから、予算につきましては、現在、一番金のかかる耐震補強については、先程申し上げたように50%の段階ですので、これがどの程度伸びてくるか、オーバーするとは思っておるんですが、その伸びぐあいを見て補正予算の提出時期については考えてまいりたいというふうに今は思っております。
 それから、あと啓発の話なんですが、私どもとしては、例えば学校の授業の一環として啓発をさせていただくとか、それから団地回りというようなこともさせていただいておるんですが、知らないというご指摘を受ける以上、まだまだ普及啓発が十分じゃなかったというふうに思います。これについては、引き続きできるだけ市町のご協力も得ながら普及啓発の機会をつくって、より多くの人に知っていただくということをしていきたいというふうに思います。

〇中西委員 それじゃ、しっかりよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

〇彦坂委員 1点お伺いします。
 施策番号254、快適な住まいまちづくり、この冊子でいうと69、70ページでありますけども、基本的な考え方の2つ目に県営住宅の機能改善やら長寿命化ということで書いておるんですが、最後の方に、住宅の確保を特に要する高齢者等への支援として民間賃貸住宅への円滑な入居を進めるんだというふうにあります。お伺いしたいのは、その住宅の確保、特に配慮を要する高齢者等というのはどういう方々を指しておられるのか。もう一つ、民間賃貸住宅への円滑な入居を進めますということでありますけども、ちょっと前に民間のいろんな住宅を公営住宅としてもいいと法改正されて、暫時やっとるところも多々あるんですけども、実際、そういった民間のアパート、マンションなりをまたリフォーム、バリアフリー化して入居をするような進めをしようとしているのか、このへんだけお伺いしときます。

〇横山総括室長 まず、ここで書いております住宅の確保に特に配慮を要する高齢者等というのは、例えば独居老人と言われるようなひとり暮らしの高齢者の方は、不慮の事故で亡くなったときに、民間賃貸住宅ですと商品価値というか、そういうものが下がるということで敬遠されるということがあります。それから、ここには具体的に書いてありませんが、「等」の中には外国人の方とか、それから身体に障がいをお持ちの方も民間賃貸住宅では敬遠される傾向にございます。そういった方に対する偏見をできるだけなくして、大家さんたちのご理解をいただくような取組が必要だというような意味でここに書いております。
 それから、2点目の民間賃貸住宅をリフォームしてということですが、現時点では県営住宅の戸数は大体満足しておるのではないかということで、県営住宅のバリアフリー化、これは今一定進めておるところなんですが、今後、じゃ、県営住宅が不足しているというようなことが明らかになれば、県としては新たな県営住宅の建設というのは今考えておりませんので、民間のお力をかりて供給を図ることも選択肢の一つで考えていく必要があると思っております。

〇森野委員長 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 ほかになければ、これで終了いたします。当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

  (2)委員間討議

〇森野委員長 それでは、本日調査いただいた事項について委員間討議をお願いいたします。ご意見のある方はお願いいたします。

〇小野委員 舘委員が言われていた廃屋のやつ、さっきもちょっと理事にもお話ししたように、委員会として、せっかく本会議でも取り上げて質疑をされてみえるんですから、災害の観点からも大事なことですので、何かまとめてどこかへ反映をしていただくといいんじゃないですか。

〇森野委員長 はい、わかりました。これはどこへつける。

〇山本委員 今日、僕、朝来るときにテレビ見とった。そうしたら墨田区のことをいろいろしとった、タワーの関係で。そのときに、あの墨田区も廃屋みたいなものとか集合住宅みたいなものとかいろいろあって、密集しとると。そこで行政が、そのまま置いとくと地震が起きて火事が起きた場合にはもう一面にそこが燃えてしまうと。だから震災面からいったら、ああいう密集地とか、廃屋もあるみたいな感じのところについては対応していこうという、こんな動きがちょっと出てきとる。だからそれはいいんと思う。
 今日見とって、なるほどな、過疎ばっかりやないと思った。中心市街地のところでも住んどらんような家がようけそのままあるんで、災害が起きたときにはそこはすぐ燃える。乾燥しとるから。
 今言われたように、災害面とかいろいろな面から、この問題については解消をしていくような方策というのは検討していくべきやと思う、行政で。取り壊しを半額負担ということになれば、みんな乗ってくるんじゃないかな。なかなかこれは難しいけど。

〇小野委員 廃屋になっとる部分の所有者の意思確認というのがまず大事になってくるんです。だから、これがいつも市町では、例えば私の経験やと、山の中の家を持っとる人が東京都におみえになって、文書でやっとると全然いかんので、それをつかまえに行かなあかんというんで経費もかかります。

〇山本委員 それを壊してくれる条件というのは、もうそれは自分で壊すのは、誰かさんのように、えらいわけです。そのときに行政がどこまでか手伝いして壊してくれるということになれば、うんと言うかもわからん。

〇小野委員 撤去費用の負担と、それから地域の連合自治会や何かのボランティアみたいなのでね。人件費補助になるのか。

〇山本委員 今日の話、墨田区は連合自治会とか、そういうものが動いとった。

〇小野委員 そうでしょうね。

〇村林副委員長 今の廃屋の話、どこまでもそうやって負担していくというのはなかなか難しいかなと。それと、仏様がまだ中にいて正月とお盆だけ帰ってくるというようなおうちも過疎地には結構あります。しかもそれが場合によっては、そうしとるのか全く世話してないのかわからない区切りもあって難しいのかなと。
 全くまだ思いつきの段階なんですけど、そういう廃屋をあえて所有しているわけですから、それには税金がかかってもしようがないのかなという思いがあります。それで連絡をしたり、そのもらった税金でそのかわりに手入れしたりと、そういう仕組みがつくれないかなというのをちょっと今考えておるところです。いや、県じゃなくて、市町かもしれませんけどね。

〇山本委員 大体もう朽ちるような廃屋は、建物の税金はゼロやわ。だから、あと下のところを持っとるだけなんやけど、あわよくば何かええ調子で更地にしたら、処分しようかという人も3分の1か4分の1おるかもわからんな、いろいろなケースがあるで。そのいろいろなケースはひとつ一回頭のいい行政マンのところで考えていただきたい。

〇中西委員 1点その件で、うちの自治会の中にも何軒か出られて残ったのがあるんですけど、当然そこで建物じゃなくて土地を持ってみえるんで、自治会に費用を出しているわけです。ということは、自治会で管理せなあかんわけです、もらっている以上。それが多い少ないは別として。それで、そのへんが非常に難しいんやろうなと。壊したらいいというものでもないし、残った土地の固定資産税は普通に払っているわけやで。あと、その土地があることに対して自治会も費用をもらうんです。そうやってしていると管理をせなあかんわけです、反対に。それで一概に建物だけじゃなくて、難しい部分が今出ておる。

〇小野委員 いや、だから逆に言うと、そういうところでの区別ができるんです。費用負担をしているのか、税を払っているのか、滞納しているのか、そこらへんで全部整理をしていけば、おのずと手の下し方が決まってくるんじゃないか。そういう整理は市町でできますので、県としての方針を決めてやるべきです。

〇山本委員 建物があるおかげで土地が利用、活用できやんケースがある。建物を除去し、土地が更地になったら、それじゃ地域がそこを借り上げてでもいいんで、そこを自分たちの町の有効使用地にするとか、駐車場で借りるとか、いろいろケースがあると思うんです。一概に、いろいろなケースがあるんで全部が全部解決できやんかわからんけど、10そんなようなところがあったときに2つでも3つでも4つでもいいから解決していくという方法は、僕はいいと思う。それはいろいろなケース、違うかもわからんけど。

〇中西委員 話変わるけど、先程村林副委員長言われた堆積土砂関係の土砂の話で、熊野市に行ったときに熊野市の市長が、高速道路のところへ全部持っていっているんやというような話があったと思うんです。同じような考え方でいくと、今、道路の整備をしようとしているところへ、その土砂の大きさもいろんな選別は要ると思うんやけど、ああいうところへ置くことはできないんですか。これ、僕、わからんのですけど、それはどうですか。

〇小野委員 国土交通省なんかが道路建設するときに、地盤を安定化させるつもりでしばらく土砂を積みます。ああいうときに用地へ持ってくることはやっています。やっているし、さっきの説明のように、やはり3年間延ばした中で土砂採取というやり方とその活用の方策はあるんで、それは現場でいろいろ考えていると思います。

〇舘委員 盛土でいって建てたりするときに、その製品というか、材料が適しているものか、いないかがある。川へ行って掘ればいいと砂利採取やったって、砂利屋さんは持っていかへん。どうしても上っ面とか、そんなところは全然使えない。だからどこかへ置いとこうと、こういうふうになっていく部分が大きいんです。

〇山本委員 あの堆積土の山から出てきたやつは、それはまだ何も混じっとらんでいいかわからんけど、桑名市の例えば員弁川の上流には大きな団地があり、そこから生活排水を流しとるんです。そうしてくると、その下流部の堆積土砂は全部産業廃棄物なんです。産業廃棄物やと、10トン車で持っていったら15万円とか20万円とか、その処理費用が要る。どこもそれで引き取ってくれるところがないの。だからケース、ケースでこれはまた難しいところがあって、産業廃棄物をいかに、有効活用できるのもあれば有効活用ができやんものもある。本当、もう高額な金かかって処分をせんとあかんと。
 これは何や、委員間討議しとったか。

〇中西委員 何でこんなこと、僕、思ったかというと、国道166号、国道ですけど県が見ているという部分で、今ちょうど飯高からちょっと下のところで道路を広げているところに、どう見たってこの土は買ってきた土とは違うという土がずっと置いてあるんです、シートをかぶせて。きれいにしてあるんです、土羽つくって。山で崩れた土をそこへ持ってきているのかもわからないんですけど、ちょっと聞いてみようと思っているぐらいなんです。そういう感覚で山崩れの土は使えるとか何か、堆積だけじゃなくて災害のときに、山でとった土は使えるんやとか、何かあるような気がするんで、そのへん皆さんご存じやったら教えてもらえやんかなと思っただけです。一回道路の方へ聞きましょうか。

〇山本委員 堆積の話も今年度、重点的にまず一回やってもらわなあかんとか、廃屋の話あたりも防災上の観点からとか、それから景観上の観点からしても、今年度積極的に取り組んでいくとか出しといたらどうですか。現実的に議論ありましたもんな。

〇森野委員長 はい、そうですね。
 ほかにございませんか。
 ないようですので、これで委員間討議を終わります。

 

〔閉会の宣言〕


三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

予算決算常任委員会県土整備企業分科会委員長

森野 真治

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