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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成23年度 委員会会議録 > 平成23年11月2日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

平成23年11月2日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録 

 

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健康福祉病院常任委員会

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日        平成23年11月2日(水) 自 午前10時6分~至 午前11時27分

会 議 室       501委員会室

出席委員        8名

                           委  員  長      今井 智広

                           副委員長   中嶋 年規

                           委       員   小島 智子

                           委       員   石田 成生

                           委       員   水谷 正美

                           委       員   日沖 正信

                           委       員   舟橋 裕幸

                           委       員   貝増 吉郎

欠席委員         なし

出席説明員

             [健康福祉部]

                           部  長                                             山口 和夫

                           理  事                                             稲垣 清文

                           こども局長                                         太田 栄子

                           副部長兼経営企画分野総括室長       亀井 秀樹

                           健康・安全分野総括室長            永田 克行

                           医療政策監兼保健・

                                                   医療分野総括室長  森岡 久尚

                           福祉政策分野総括室長           青木 正晴

                           こども局総括室長                   福田 圭司

                           健康危機管理室長                 西中 隆道

                           医療政策室長                    松田 克彦

                           長寿社会室長                    明石 典男

                           障害福祉室長                    西村 昭彦

                           こども未来室長                     三井 清輝

                           こども家庭室長                     宮本 隆弘

                           健康福祉総務室長                 日沖 正人

                           健康づくり室長                      服部 秀二

                           薬務食品室長                    増田 直樹

                           人権・危機管理特命監              中西 文則

                           団体経営・経営品質特命監                山岡 勝志

                           監査室長                          神田 正光

                           社会福祉室長                    田中 規倫

             [監査委員事務局]

                           総括監査監                      中山 みどり

                                                                   その他関係職員

委員会書記

                      議   事   課      副課長    藤野 久美子

                           企画法務課  主    幹    池田 和也

傍聴議員         なし

県政記者クラブ   1名

傍 聴 者           なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(健康福祉部関係)

 1 議案の審査 

  (1)認定第5号 「平成22年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

  (2)認定第8号 「平成22年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業歳入歳出決算」

  (3)認定第9号 「平成22年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業歳入歳出決算」

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度当初予算編成に向けての基本的な考え方

Ⅱ 常任委員会(健康福祉部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)地域医療再生臨時特例交付金の申請について

  (2)乳幼児医療費助成制度の対象拡大について

 

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(健康福祉部関係)

 1 議案の審査

  (1)認定第5号 「平成22年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分

  (2)認定第8号 「平成22年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業歳入歳出決算」

  (3)認定第9号 「平成22年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業歳入歳出決算」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口部長)

    ②質疑

〇今井委員長 それでは、ご質疑の方がございましたらよろしくお願いいたします。

〇水谷委員 今日、委員長、副委員長のご尽力で、午後母子寡婦の方々のご意見をお伺いすることになっているんです。それで、不納欠損額の貸付事業の28ページ、29ページの件なんですが、もうこれはかなり以前なんですが、お借りされたお母さんが返済のために銀行に行きますと。そのときに三重県は百五銀行だけなんだけれども、三重県にいたときに借りて、大阪府や東京都に行った後、返金がしづらいという話を聞いたことがあるんです。ちょっとまたこれは細かい運用の話で申し訳ないのですけれども、そこでバリアが三重県はあるという話を聞いたことがあるんですが、そのへんはどうですか。

〇宮本室長 県内で、お申し込みをいただきまして、福祉事務所の方で借り入れの状況ですとか、収入の状況ですとか、いろいろお聞かせをいただきまして審査をさせていただいた上で、適正と認めさせていただいた場合は貸し付けをさせていただいております。その後、委員のご指摘のとおり、ご事情によって県外に行かれることもあるかと思いますが、その場合は適切にご申告をいただきまして、振り込みをしていただくことでお願いをしておりまして、特にその点で何か不都合が生じているとかといったことは、今のところ報告は受けておりません。

〇水谷委員 いや、だから、この場で報告をしているわけなんです。そういうバリアを、県民、利用された方々が思っているということを、皆さん、関知はされてないかもわからないけれども、他県と比べて返しやすいかどうかということですよ。不納欠損額として処理してしまわないで、そのへんの調査をされていますかということを聞いていて、さらに返済先は百五銀行に限定されているもんなんでしょうかということなんです。

〇福田総括室長 他県の状況、指定金融機関以外でどのような返済ができるかどうかというのは、詳細にはちょっと調査をしておりませんので、改めて勉強、研究させていただきたいと思います。それは委員のご指摘の部分かと、本質的な部分かと思いますので……。ただ、百五銀行だけというんじゃなくて、指定金融機関が百五銀行になっているということで、その他、収受にはどこの金融機関でもご利用できますので、振り込みについて特に返済によってハードルが高い云々というのは、ちょっと余り想定しがたい部分はあるんですけれども、そのへんについても少し勉強させていただければというふうに思います。

〇水谷委員 はい、よろしくお願いします。

〇日沖室長 母子寡婦の福祉資金の貸付金については、口座振替の促進ということで、ゆうちょ銀行での収納も行っております。これについては、今、データとしては口座振替の状況として平成23年7月現在なんですが、ゆうちょ銀行での取扱いについては1438件です。全体で73.3%の部分をゆうちょ銀行での口座振替と、収納という形で取扱いをさせていただいています。

〇水谷委員 そういうと、ゆうちょ銀行だけで、都市銀行とかはないわけなんですね。つまり、ゆうちょ銀行に行かないと、手数料ゼロで振り込みができないということでよろしいんやろうか。

〇日沖室長 そうです。今のところ、そういう形でゆうちょ銀行での取扱いという形をさせていただいています。

〇水谷委員 いずれにしても、ちょっと研究をいただければというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。

〇今井委員長 それでは、ほかにご質疑等ございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇今井委員長 それでは、ほかにご質疑がないようでありますので、認定議案に対する質疑を終了させていただきます。

    ③委員間討議   な し

    ④討論       な し

    ⑤採決       認定第5号の関係分   挙手(全員)   認定

                                   認定第8号            挙手(全員)   認定

                                   認定第9号            挙手(全員)   認定

 2 所管事項の調査

  (1)平成24年度当初予算編成に向けての基本的な考え方

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口部長、太田局長)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、ただいまの説明に対しましてご質問等ありましたら、どうぞご発言ください。平成24年度当初予算編成に向けての基本的な考え方についてでございます。

〇舟橋委員 先程、決算の説明があったときに、健康福祉部で1000億円余りありますと。扶助費だとか、国庫補助金に係る事業だとか、義務的経費に至っていくようなものを除きますと、その残りが例の予算調製方針に出てきた75%で組めという話になりますね。今まで県単で福祉なり、医療なりしてきた政策的なものがあろうかと思うんです。そういったものに新年度どのぐらい影響が出てくるものなのか、こういう事業は県単でやってきましたけども、75%になりましたので、もう来年は無理ですというような、具体的なものも含めて、当然、今の時期ですから内部調整中ですので、細かいところは言いにくいとは思うんですけども、少し見込みなり、方向性みたいな実態を教えていただけたらと思います。

〇山口部長 ご指摘いただいた、今予算の議論は真っ最中でございまして、我々としても予算調製方針に基づいて予算を健康福祉部で組み立てる必要がございます。その中でも来年度に向けて、今、ビジョンも策定中でございますから、ビジョンを踏まえたいろんな事業の検討もしておりますし、これまでしてきました事業の効果とか、成果とか、そういうものを評価しながら、来年度どう取り組むかということで考えております。全体としては厳しいですけれども、我々が果たすべき役割をしっかり担うということで、事業を組み立てていきたいということでございます。
 ただ、全体としては75%なら75%で抑える必要がありますので、そういう意味ではやっぱり見直していくべきものは見直すということになりますし、あるいは総額的にもう少し圧縮するような事業というものを考えていかなければならないということを今検討しております。
 全体はまだどういう形でというのはちょっとあれですけど、いずれにしましても、めり張りをつけて来年度に向けて新設事業も組みたいと思っていますし、継続事業の中でも工夫しながら、継続するものは継続していきたいということでございます。そういう段階でございますので、ちょっと明確には申し上げられませんが、済みません。

〇舟橋委員 議論中ということで終わりなんですね。
 それから、もう一つ。その75%ですけども、金額ベースにするとどれぐらいの規模になるんですか、75%になる対象の。200億円ぐらいですか。

〇亀井副部長 ちょっと今、手元に詳細な数字を持っておりませんので申し訳ございませんけど、ただ健康福祉部の予算の場合、いわゆる社会保障関係経費といいますか、75%の対象外の経費とか、それもかなり多うございます。金額的には今おっしゃられた数字よりもう少し小さいというふうに一応認識しております。

〇舟橋委員 はい、ありがとうございました。
 ほかにご質疑等ございませんか。よろしいですか。

〇中嶋副委員長 太田局長の方から子育ちサポーターのお話をいただいたんですが、47、48ページを見ると、子育ちサポーターという言葉が出てくるのは指標だけなんですが、まず、子育ちサポーターって一体どういう人を対象にして考えてらっしゃるのかという、サポーター制度自体をもう少しご説明いただきたいのと、これを指標として置かれた理由をもう一度ご説明いただきたいんです。

〇太田局長 今ご指摘いただきましたとおりに、指標に置いたのに本文の方に記載がないという、ちょっと整合性がとれてない状況になっておりますので、これは最終案に向けまして加筆させていただきたいと思っております。
 それから子育ちサポーターでございます。これは昨年度から養成を始めたんですけれども、まず最初に、地域の子どもにかかわる団体のリーダー的な役割をしていらっしゃる方々にお声をかけまして、子どもの力をはぐくみ伸ばすという観点で、子どもとかかわっていただきたいという条例の趣旨を踏まえた取組を今後やっていただけるようにということで、登録を始めさせていただきました。具体的には、子どもの心のコーチングというふうな形で、実際に子どもにどうかかわるのかといったような参加型の研修を受けていただいた方を対象に、子育ちサポーターと認定をさせていただいております。そして、その方々にはこども局が行いますこども会議でありますとか、さまざまな取組の情報をお渡しすることによって、その取組に積極的にご参加をいただけるようにサポーターとしてのご参加、それから事業の主体としてのご参加をお願いしているところでございます。
 条例ができましたのはこの4月でございますので、本格的に養成し、しっかりと内容をお伝えし取り組んでいくのは、昨年度に始めたとはいうものの、今年度からになりますので、まだまだ途上とは思います。そういう意味ではこの4年間、今後の4年間でしっかり増やさせていただいて、活動いただけるような方々に育成していきたいというふうに思っているところでございます。

〇中嶋副委員長 今の時点では、何名程いらっしゃるのかというのを教えていただきたいんです。

〇三井室長 平成22年度末で593名でございます。

〇中嶋副委員長 これって、地域ごとに大分アンバランスがあるという議論があったような気もするんですけど、そういう意味では登録者数全体を増やすという中でいくと、偏在の部分はどういうふうにチェックされていくのか考え方が今あればちょっと教えていただきたいんですけれども……。

〇太田局長 団体の皆様方を中心にお声をかけると、やはり地域に偏在するということもありまして、実は今、次世代育成応援ネットワークの方の企業であるとか、団体の方にもお声をかけて、地域でお仲間を集っていただいて受講いただくというふうな取組もさせていただいております。実は紀州の方でも、志のある方々が最近十数名の方々を集めていただいて、講座をお受けいただいたりしております。ここは地道なお声かけと、受けていただいた方々から、また次の方々にお声をかけていただけるような、そんな取組をしっかりやっていきたいというふうに思っているところです。

〇中嶋副委員長 わかりました。ぜひその方向で頑張っていただきたいというふうに期待をしております。
 あとはちょっと、これはお答えは別にいいんですけど、メディカルバレー関係の取組。これは16ページの一番最後の「県民に直接高度な医療を提供する治験体制や」等々を書いていただいているんですけど、今、三重県のこれまで取り組んでこられたメディカルバレーというのは、三重県民だけが対象じゃなくて、より広い対象をねらってらっしゃるという観点からいくと、131の施策というよりは違う位置づけと違うかなということは、改めてこれを読ませていただいて感じたという感想だけ申し上げさせていただきます。

〇山口部長 前回の説明のときにも少し触れさせていただきましたが、そのご指摘を踏まえて、現在、見直し、検討中でございます。最終的には今、産業政策との関係性を重点的にとらえるという形で整理していきたいとは考えております。今関係部局と調整中でございます。

〇中嶋副委員長 はい、ありがとうございました。

〇舟橋委員 選択・集中プログラムの特別枠ですけども、このプログラムの中で3の医療、それから5の子育て、それから6の障がい者が、基本的な健康福祉部所管の事業として組み立てられてくると思うんです。ところが、総枠としては20%でという話になりますよね。20%の枠で、果たして知事が考えている選択・集中プログラムの別枠の、特別枠の思いが実現するだけの財源的な確保ができるのか、金がない分は知恵を出して事業をしろと言われとるのか、そこらへんはどうなんですか。

〇山口部長 まさしくそこも全体予算が厳しいということは十分理解しています。プロジェクトの数では一つ一つが同額とは考えておりませんので、プロジェクトの中身によって、その中でもまた事業内容とか、取組によっては、そこに厚く手当される可能性もありますので、一つ一つの中身の精査をしながら、プロジェクトをこれから我々もしっかり要望していきたいと思います。そういう中で、プロジェクトのそれぞれの主担当の施策については、しっかり責任を持って達成できるように頑張っていきたいと思っています。

〇舟橋委員 20%は厳格に守らなければならない枠なんですか。例えば、これだけのメニューをうちが受けるんですから、うちは30%を要望しますということは可能なんですか、対総務部に。

〇山口部長 現時点では20%を示されていますので、これは今調整していますけれども、それぞれが全部それを守らない事態になるとどういう事態になるかちょっとわかりませんが、とりあえず20%をという枠組みに沿って今整理をしたいと考えています。

〇舟橋委員 わかりました。
 もう一つ、これは質問なんですけども、国民体育大会が話題になっていますけども、障がい者スポーツ大会の所管は教育委員会なんですか、健康福祉部なんですか。

〇山口部長 健康福祉部が、障がい者スポーツ大会の同時開催を目指して働きかけていきたいということと、それに向けた取組もしていきたいということで、今、来年度以降の取組を考えております。

〇舟橋委員 じゃ、そちらでやるわけですね。
 これに向けて、差し当たって平成24年度は何か考えてみえることはあるんですか。

〇山口部長 それも今、限られた予算の中でしっかり議論をさせていただいていますので、もう少し整理したいと思っています。

〇舟橋委員 ありがとうございました。

〇今井委員長 ほかにどうですか。
 私の方から1点ちょっと教えてもらいたいと思います。
 健康福祉部関係の基金事業で、平成23年度、今年度で終わるものが8つ、緊急雇用等の健康福祉部所管のものも含まれてくると思うんですけども、その中には介護基盤の整備でありますとか、安心こども基金等の基金がございます。この基金が平成23年度で終わると、先程、舟橋委員の方から言われた来年度は予算的に非常に厳しいということと、プラスで基金が終わるということで大変心配をしておるところでございます。今、国の方で今後、平成23年度で終結する基金について、どのような国との話をされておるのかということを、少しちょっとまた来年度に向けての影響をというところで心配されるところを、よければ教えていただきたいと思います。

〇山口部長 全体の話といたしまして、まず、これまでの基金の中で国の動きとしましては、三次補正と来年度概算要求の情報がございますので、それらの情報をつかみながら、県といたしましてもこの基金事業を継続していただく必要のあるものについては、そういう形でしっかり国の方へも要望していきたいと考えております。
 あと、確保できる額についても、必要な額ができるようにということでは考えていますが、万一、その基金がすべてなくなる場合ということも、一つは想定しながら対応していく必要があるのか、今現在、検討しております。いずれにしましても、必要なものについて、現時点では来年度概算要求が出ているものとかの情報がございますので、それはしっかりやることと、そうでないものについても引き続いて必要なものについては、まずは要求していきたいと考えております。

〇今井委員長 今まで、基金で平成21年度から例えば平成23年度まではやってこられたけども、もしなくなってしまうと、そこの事業ができなくなっていくということにもつながっていくかと思いますので、しっかりまた国の動向も見きわめつつ、引き続き要望の方もしていっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、ほかによろしいですか。

〇石田委員 非常に漠然とした質問なんですけれども、子育て、人づくりなんです。結構、対症療法的な話はよく出て、常々感じるのは、人づくりとか、例えば自殺の問題でもそうで、雇用が生まれれば、経済がよくなれば減るのかもしれませんけれども、根本的に問題のコアはもっと奥深くて、根の深いところにあって、そこにきちっと触れてもらって、その上に、政策、施策がのっかっているならいいんですが、なかなかコアの部分に触れていただいているような話を余り聞いたことがないんです。非常に漠然とした問いなんですが、そう思われませんか。

〇太田局長 できる限り、そういうことではなくて、本当にこの10年、20年先を見据えた取組は必要だというふうに思っておるわけでございまして、そういう事業に一応は考えてやっておるつもりです。対症療法的なものは、まず、我々の地域機関であります児童相談所でありますとか、小児心療センターあすなろ学園、草の実リハビリテーションセンターのようなところがしっかりと子どもの治療をさせていただく、処遇を決めさせていただくということでかかわらせていただく。子ども手当もそうだと思いますが、目の前の子どもさんに対する対症療法といいますか、委員のおっしゃるそういう取組はもちろん避けて通れない。これはもうしっかりやってまいります。
 その上で、例えば虐待でありましたら、連鎖を繰り返さないための虐待を受けた子どもたちの心のケアでありますとか、そういった少し長期スパンで物を見る視点で、養護施設の子どもたちの育ちについて着目した、例えば学習支援を行うといったような地道な取組が一つあると思います。もう少し先を見ますと、今の子どもたちが本当に群れて遊ばなくなって、大人との交流も少ない中で、今委員のおっしゃる、はぐくまれる本当の生きる力の、そういったところのはぐくみ方が少ないとすれば、それはもう地域社会みんなで考えるべき問題であろうということで、先程の子育ちサポーターもそうなんですけど、地域社会全体に、今の子どもの現状と、大人がどうかかわるのかという問題意識を持っていただけるような大きな啓発的な取組ですので、すぐさま何か効果が出るわけではないですけども、そういうことを常に訴えかけながら、しかし、対症療法的なしっかりした取組も同時にあわせて取り組んでまいりたいというふうに思っております。

〇石田委員 そうなんですけど、例えば時間とともに生活とか社会とかいろいろ変わってきて、自殺者がそれによって増えてきて、でも人づくりはそういう変化があっても、自殺という選択に至らない人づくりをしていかなきゃというのが根本的なところだと思うんです。
 子育てもそうで、何か手をかけ過ぎて、弱い人をつくってってしまっているような気がしてならんところがあります。もうちょっと時代を戻せというんじゃなくて、前向きに、発展的に解消もしなければならない部分はあると思うんですけども、結構たくさん子どもを産んでいたときというのは、親も子どもに手をかけられないから、自分で自立して生きる力をみずからつけていくことができる機会をもらっていたのに、それを奪ってしまっていると思うんです。それって、なかなか行政の施策でどうできるもんじゃないかもわからなくて、地域でやれって言ったって地域がそうじゃなくなってきているから、今の問題になってきているので、どういう答えをくれというんじゃないですけども、きちっと根っこを押さえてもらいながら組み立てていってほしいなという気持ちがあります。
 コメントだけいただいて終わります。

〇太田局長 確かに本当に子どもの数が多かった時代というのは、みんな生きることに必死で、それなりに日々の生活の中で培われていく力というのがあったと思いますけど、今はもうそういう時代に戻れるわけではなくて、家庭の中には1人か2人の子どもしかいないという中で、子どもたちに力をつけてもらおうと思えば、自己肯定感のような自分は大事な存在なのだというところを、しっかりやっぱりそこを基本に置いた上でいろんな経験をしていただくというのが、今の私たち大人社会の取り組むべき課題なのかなというふうに思っています。それが地域社会であるべきであるし、また家庭であるべきであると思いますので、地域社会の働きかけと同時に、ご家庭でもそういうことを考えていただけるようなことを教育委員会も取り組まれると思いますし、私どもも心がけてまいりたいというふうに思います。

〇小島委員 その子どもたちの社会的養護が必要やということは十分認識をしています。いろんなお話をいただいて、まだ取組って、ここ最近本当に始まったばかりかなというふうに思うんです。要望になると思いますけれども、その子どもたちが、例えば18歳以降どういうふうになっていったかというようなことのぜひ追跡をしていただいて、小学生であったり、もっと小さかったり、中学生であったりという子どもたちに対する取組が、本当にどういう形でプラスとなってあらわれているのかというのを追跡していただきたいというふうにお願いをしたいと思います。
 先日のお話の中でも、例えばいろんな児童養護施設だとか、それから里親制度であるとか、グループホームのようなところで、いろんな人が持っているノウハウを蓄積して伝えながらというお話があったと思うんですが、そのことにもまたぜひ生かしていただきたいなと思います。と申しますのは、ある障がい特性を抱えながら、虐待を受けた子どもさんを見ていらっしゃる方と、先日話をさせていただいたときに、子どもたちが戻っていく先が本当にないんだ。いくらここで頑張って子どもたちを丁寧に見ていったところで、その先に本当に戻せるところがないんだ。そこが大変現状として苦しいというお話を伺いました。そこから家庭なり、さらにはまた別の施設なりに行った子どもたちがどうなったかということが大変知りたいですし、そこからやっぱりもう一回、県政に戻してこないといけないのかなというふうに思いますので、要望になりますが、どうぞよろしくお願いをいたします。

〇今井委員長 要望ということで。
 ほかに。

〇貝増委員 この間の、予算決算常任委員会での施策142の高齢者福祉の問題は、まだ知事が検討してくれて内部で調整していると思いますけども、来年度予算編成に向けてですもので、今、直近の新聞とか、医療界でも、アルツハイマーやてんかんが治る、治せるという事例も出てきたと。そういうテストも入ってきたと。そうしたとき、今、健康福祉部として今までそういった高齢者福祉対策の問題では、認定はケアマネジャー一本に絞ってきたと。でも、実質的に市町の費用負担、そういったことから考えたとき、全国で二、三の県が大学病院とタイアップしながら、そういった現に入所している、あるいはしなければならない人たちも医学的にみて治せるものかと、そういうことがどんどん今進められてきていると。
 そろそろ三重県も施設の拡充なんて、これは絶対追いつかない面もある。だから、現状に、これから病気で対応できるもの、あるいはそれ以外のもの、本当に施設で面倒を見てあげなければならないと、そういったことを含めて、そろそろ来年度予算ぐらいから、そういった調査を県として立ち上げてみるのも必要ではなかろうかなと思うんですけど、時期的に。

〇明石室長 施設の整備につきましては、現在、入所の待機者の方が多いということで、緊急的に考えていかなきゃならないということで重点的に取り組んでいるところです。今おっしゃられたように施設に加えまして在宅のサービスとか、それからそれ以外の自主的な見守りとか、いろんな取組をあわせて進めていくということは必要かと思いますので、またそのような方向もちょっと考えていきたいというふうに思っています。

〇貝増委員 ますます減ることはない、増えることはあると。そういったことをケアマネジャーの指図、指令書1枚で動いていく今の世の中はしようがないんですけども、そういったことを財政的な面からも考えるということで、今、明石室長からも答弁ありましたけど、これはもう健康福祉部の問題として、そろそろ次の一手を打つ時期やと思いますので、ひとつ対応をよろしくお願いします。

〇今井委員長 ほかにはございますか。よろしいですか。
 ほかになければ、健康福祉部関係の分科会を終了いたします。
 当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

     委員間討議   な し

〇今井委員長 以上で予算決算常任委員会健康福祉病院分科会を閉会いたします。 

Ⅱ 常任委員会(健康福祉部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)地域医療再生臨時特例交付金の申請について

    ①当局から資料に基づき説明(森岡政策監)

    ②質問

〇今井委員長 何かご意見等がございましたら、お願いをいたします。

〇舟橋委員 加算の方ですけども、90億円求めて44億円で、49.何%でその率に応じて配分をしましたという説明なんですが、3ページ以降のそれぞれの事業を見ていますと、(基金要望額:内示後基金額)が、同額のケースと半額になっているケースといろいろあるんですけれど、ここらへんはどう読んだらいいんですか。

〇森岡政策監 15億円に入っている基礎額の部分については、そのままということになります。したがって、加算額の部分につきまして49.3%を掛けさせていただいてそれを足したものの合計が内示後基金額ということになっております。単純に基金要望額の方を49.3%掛けるわけではないというところはご了解いただきたいと思います。

〇舟橋委員 そうすると、例えばMIE-NET構築事業は1億円飛んで何ぼで、内示も同額ということは、この部分では加算額を目指さずに、基礎額の中で処理をしたので同額であると。その次の桑名市民病院と山本総合病院の方は減っているということは、これは加算額の方で2分の1にしたから減りましたというふうに理解をするんですね。

〇森岡政策監 そのとおりでございます。加算額については、病院の統合などを伴う大規模なケースに加算額を算定するということに、この基金はなっておりますので、委員ご指摘のとおり、そのように対応しております。

〇舟橋委員 もう一つ。地域医療支援センター、ご努力のアイ・エヌ・ジーの状態のやつは、前回の委員会か何かのときに、余ったらという年末しかお答えが返ってこない間は、当分の間、医療再生の枠を食いながらつくっていきますと、準備をしていきますという話をされたと思うんです。どの枠の中で食っていくんですか。

〇森岡政策監 キャリア支援・指導医育成等事業……。         

〇舟橋委員 何ページ。

〇森岡政策監 説明資料の5ページにあります一番上の丸なんですけれども、キャリア支援・指導医育成等事業というものになります。

〇舟橋委員 これを申請した際には、恐らく8570万円は、地域医療支援センターのやっていかんならん分は算定されてなかったと思うんですけども、もともとの申請時点で、地域医療支援センターの分を食ってったことによって何か影響は出てこないんですか。どんぶりでやっとるでいいのですか。

〇森岡政策監 ここの額なんですけれども、8570万円が合計なんですけれども、そこは県内3カ所にスキルズラボを整備するというものと足した額の合計金額の方を記載させていただいております。
 地域医療支援センターの準備作業の金額なんですけれども、今のところ、事務員1名と医療職1名の人件費等について、こちらの方に積んでおります。申し訳ございません、ちょっと食っていくかというところを私は理解できなかったんですけれども、国の方の補助金の方がもしおりるということになりましたら、そちらの方に振りかえるということも視野に入れて、そのような対応をさせていただいております。

〇舟橋委員 こんな議論をせんでいいように、16番目を早くゲットしてきてください。
 要望して終わります。

〇今井委員長 ほかにご質問等……。

〇水谷委員 9ページ、10ページの国の委員の方々からの意見で、若干いろいろ気になるところがあって、松田室長に事前に来ていただいていろいろ説明を受けたのですが、まだちょっとおなかにすとんと落ちないところがあるんです。9ページの中段で、主に有効性に関する評価で、一番上ですけど「計画策定にあたり責任組織等を明確にすべきである」というふうに言われている点、これは竹田先生のところの部会でいいのかどうかというのを確認したいのが1点。
 10ページの真ん中のちょっと上ですが、主に効率性に関する評価の2つ上ですけども、「パブリックコメントも募集し住民の声は反映されているのだろうとは思うが参加型の事業はない」というふうに言われている点。これは協創の参加型の事業をつくっていこうとしている鈴木知事のもとで、これでいいのかというふうに言われかねないですよね。そこをどうお考えかという、この2点お伺いします。

〇森岡政策監 「計画策定にあたり責任組織等を明確にすべきである」というコメントなんですけれども、ここにつきましては、こちらとしては計画の中を構成しております各事業の実施主体について、はっきりと計画の中に明記すべきではないかというふうにコメントをいただいたというふうに理解しております。計画の中には、実際、実施主体については書いてないんですけれども、国の方に提出します事業の明細はもうちょっと金額とか、詳しいものになるんで、そちらに責任組織といいますか、実施主体の方は記載するということで、国の方にはそのように明確にしたということで提出する予定でございます。
 あとそれから、住民の声を反映していないのではないかということなんですけれども……。

〇水谷委員 いや、「反映されているのだろうとは思うが」です。

〇森岡政策監 参加型の事業がないということなんですけれども、例えば説明資料の3ページのところになるんですけれども、主な取組のCCU施設等において、心臓リハビリテーション設備を整備ということなんです。これは冠動脈、心臓の心筋梗塞が起こったときに集中的に収容するICUがあるんですけれども、そこの施設で回復していくときにリハビリテーションで歩いたりとか、運動したりとか、早期に活動することで、心筋梗塞からの回復が早まるということが報告されておりますので、そちらの心臓リハビリテーション設備の方を整備するということなんです。その施設のネットワークというものが県にありまして、施設のネットワークを通じて住民参加型といいますか、住民に対して例えば講演会だとか、勉強会とか、そういうものを実施していくということで、それぞれの事業の中に普及啓発となるような事業というものが含まれているものはございます。

〇水谷委員 これは、10名ぐらいの委員の名簿も松田室長から見せてもらいましたけれども、言われっ放しなわけですか。

〇森岡政策監 有識者会議の意見の中についておるんですけれども、説明資料7ページの別添1の委員の意見というところにありますけれども、「有識者会議が、継続的にフォローしていくことが重要である」というような意見が出ております。厚生労働省の方から正式に、計画についてどういうふうにフォローしていくかということはちょっとまだ公表されてないんですけれども、今後は有識者会議の方でそれぞれの再生計画の方がフォローされていくと。それで、そのときにこのようなコメントのことがポイントになってくるというふうには考えております。そこについては、コメントとして参考にさせていただくということになります。

〇水谷委員 なるほど。ちょっとこれは、やっぱり国の方のあり方もブラッシュアップしてもらわなあかんなというふうに思います。
 そういうことを感想として申し上げて、1点だけこども局に聞きたいのです。9ページの一番下なんですけど、「地域住民参加の視点が小児在宅医療支援に必要と思われる。」というところで、これは森岡政策監のところとの連携の話を言わんとしているコメントだと思うんですが、こういうのって部内でどう、小児のところは結構出てきますよね、コメントの中で、どうですか。横ぐしはちゃんと刺さっているのかなと思って。

〇福田総括室長 説明資料の4ページにございます。この計画の中で大きく3つの分野がございます。救急、小児・周産期、それと人材育成という形になります。
 小児・周産期の部分についての全般的なご意見というふうに私たちはとらえさせていただいておるんですけども、その中でも小児の在宅医療の部分をどうしていくかというテーマがございます。これは、三重大学を中心にした医療の整備という形でとらえさせていただいております。小児と小児医療という部分をとり出して、在宅医療についてどういうふうにしていくかという部分を取り上げておりますので、小児医療、ずっと継続的に在宅で見なければならない子どもさんをどういうふうに福祉的な視点で見ていくかということは、当然、制度云々との連携というのは必要になってまいりますし、そういうのを中核的に今、三重大学の方でセンター的に、先導的にやっていただこうという事業という形で理解をさせていただいております。制度としてはフォローをさせていただくことは十分可能と思いますし、連携をとってまいりたいというふうに考えております。

〇水谷委員 4ページの最後、「相談機能を有する拠点を整備」という、そこのところは、こども局と連携していくというふうに具体像ができ上がってくるわけですね。

〇福田総括室長 特に在宅医療をどうしていくか、医療資源の再配分的にどういうふうにするかということを中心にして、今、三重大学の方で考えていただいとると思います。発展的には福祉制度をどういうふうにその中で組み入れていくかという形で、地域連携事業というふうなものがそれぞれの病院で取り組まれている部分との形で、市町との連携も含めて当然ネットワークの形成というのは必要な部分があると思います。どういう形で今後進められていくかということは十分連携を図ってまいりたいというふうに考えています。
 今のところ、具体的に何をどうするかという形では想定というのはなされていないというふうに理解をしております。

〇水谷委員 部内できっちり研究をいただくことを期待したいと思います。

〇今井委員長 ほかにご質問等はございませんか。よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

〇今井委員長 なければ、これで地域医療再生臨時特例交付金の申請についてを終わります。

  (2)乳幼児医療費助成制度の対象拡大について

    ①当局から資料に基づき説明(青木総括室長)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、ご意見等ございましたらお願いをいたします。よろしいですか。

〇石田委員 かかる経費の試算をどうやってされとるかの中で、所得制限があって、対象児童がどれだけいて、所得制限によって対象児童のうちの何%がこれに当たるかという数字はわかりますか。

〇田中室長 所得制限については、先行してやっている市町で、調査に協力していただいたところでの数字を用いて試算をしております。それによりますと、所得制限の額を超過することによって対象から外れてきてしまうのは4.6%ということで、4.6%が所得制限によって対象外となるというふうに見込んでおります。小学生の人口が10万人強、10万数千人ということですので、その4.6%程度が所得制限によって外れてくるというイメージでございます。

〇今井委員長 ほかによろしいですか。

〇水谷委員 18ページに、15歳年度末入通院は、3都県が先行している話がありますけども、例えばこれが15歳ということになったときのシミュレーションというのは、できとるもんなんですか。

〇田中室長 検討の過程ではシミュレーションというか、計算もしてきたことがあるんですけど、ちょっと今、手元に持ってきておりません。済みません。

〇水谷委員 資料要求だけしておきます。お願いします。

〇今井委員長 ほかによろしいですか。

          〔「はい」の声あり〕

〇今井委員長 私の方から1点だけ確認させてください。
 先程、平成24年度の当初予算の基本的な考え方がございました。それが以前の県民力ビジョンの後に、このお話も出てきたかと思います。その中で、包括配分等の来年度の健康福祉部の枠の、これは外と考えていいのかどうか教えていただきたいと思います。

〇山口部長 今回の子ども医療費の拡大につきましては、私どもは今後の予算編成の中で、全体の中で調整をしていただけるというふうな理解をしておりますので、健康福祉部の枠の75%の中で対応できるものじゃないという理解をしております。

〇今井委員長 はい、わかりました。
 ほかによろしかったですか。

          〔「はい」の声あり〕

〇今井委員長 なければ、これで乳幼児医療費助成制度の対象拡大についてを終わります。
 当局には大変ご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

     委員間討議   な し

〇今井委員長 なければ、これで所管事項の調査を終わります。

 

〔閉会の宣言〕


三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

健康福祉病院常任委員長

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長

今井 智広  

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