三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成23年度 委員会会議録 > 平成23年6月21日 政策総務常任委員会 予算決算常任委員会政策総務分科会 会議録
政策総務常任委員会
予算決算常任委員会政策総務分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成23年6月21日(火) 自 午前10時0分 ~ 至 午後2時37分
会 議 室 301委員会室
出席委員 9名
委 員 長 中森 博文
副委員長 杉本 熊野
委 員 田中 智也
委 員 大久保 孝栄
委 員 藤田 宜三
委 員 竹上 真人
委 員 前野 和美
委 員 中村 進一
委 員 西場 信行
欠席委員 なし
出席説明員
[人事委員会事務局]
事務局長 堀木 稔生
次 長 亀井 敬子
その他関係職員
[監査委員事務局]
事務局長 長谷川 智雄
総括監査監 中山 みどり
監査監 井田 憲治
監査監 市川 哲也
監査監 池田 三貴次
その他関係職員
[出納局]
会計管理者兼出納局長 山本 浩和
総括室長兼出納総務室長 岡本 和子
会計支援室長 登 重樹
その他関係職員
[議会事務局]
次 長 神戸 保幸
総務課長 米川 幸志
調整監兼副課長 米田 昌司
その他関係職員
[総務部]
部 長 植田 隆
副部長兼組織・職員分野総括室長 伊藤 隆
財政・施設分野総括室長 中川 弘巳
税務政策監兼税務政策室長 宇佐美明保
経営総務室長 田中 功
法務・文書室長 重松 玲
人材政策室長 鈴木 伸幸
福利厚生室長 池山 マチ
総務事務室長 森 靖洋
予算調整室長 西川 健士
管財室長 伊藤 仁司
調整特命監 前田 茂樹
人権・労使協働特命監 喜多 正幸
滞納整理特命監 横山 円吉
その他関係職員
[防災危機管理部]
危機管理総務室長 片山 達也
委員会書記 議 事 課 主幹 加藤 元
企画法務課 主査 今町 嘉範
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 2名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(部外関係)
1 議案の審査
(1)議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分
Ⅱ 常任委員会(部外関係)
1 所管事項の調査
(1)平成23年度三重県職員採用候補者A試験について
(2)会計事務の標準化と財務会計システム共同アウトソーシングについて
(3)損害賠償請求事件の経緯について
Ⅲ 分科会(総務部関係)
1 議案の審査
(1)議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分
(2)議案第14号「知事の給与の特例に関する条例案」
(3)議案第17号「知事及び副知事等の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
2 所管事項の調査
(1)平成23年度税制改正について
Ⅳ 常任委員会(総務部関係)
1 請願の審査
(1)請願第1号「ゴルフ場経営振興及び利用者の利便性向上等を求めることについて」
2 所管事項の調査
(1)「2011年(平成23年)版 県政報告書(案)」(総務部関係)について
(2)「平成22年度経営改善目標」の取組結果について
(3)新たな行財政改革について
・新たな行財政改革の取組について
・「三重県版事業仕分け」について
(4)平成22年度県税収入状況について
(5)自動車税の納期内納付について
(6)審議会等の審議状況について
3 閉会中の継続審査・調査申出事件について
4 閉会中の委員会開催について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(部外関係)
1 議案の審査
(1)議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分
①当局から資料に基づき補充説明(なし)
②質疑
〇中森委員長 それでは、ご質疑があれば、お願いします。ございませんか。
〇中村委員 ちょっと確認というか、また議論できる場があればと思うんですけども、人事委員会の関係で、今回、人事委員会の意見を議会に対して出されています。出されたんですけども、結局、今回の予算に上がっているのは人件費の削減ということで、あなたのところがいわゆる人事委員会としての意見を出していただいて、それに対して執行部側が、この執行部の提案に対する人事委員会としてのご意見に対して、結局、自分とこの賃金もそういう形で対応するということになったんですが、ちょっと感想みたいなものを。
〇堀木事務局長 今のご質問、委員会制度自体につきましては、地方公務員法に規定されていまして、地方公務員の労働基本権が制約されていることの代償措置の一つとして位置づけられております。それに基づいて人事委員会は調査し、勧告等させていただいています。その上で、議会なり任命権者の方、知事の方に勧告は尊重していただきたいと申し上げてきております。その手続の中で、今回は勧告に基づくものじゃないわけですけれども、大震災とか、それから財政状況が厳しいことを踏まえて、任命権者の判断によりされたということであります。そういうことで、人事委員会としては、給与決定の原則と違うというふうに申し上げた上で、残念というふうに申し上げたわけであります。
ただ、給与の全体的なことは知事部局の方でいろいろ出されます。人事委員会もその中の組織の一員ではありますので、当然、それに基づいて給与の減額措置につきましては出させていただいたというところでございます。
〇中村委員 特例というか、異例な形です。余り聞いたことないし、人事委員会としての本来の役割というか、これは公務員であろうと何であろうとそうなんですけども、働いている人たちにいわゆる労働基本権が与えられとって、それを守っていかないかんという立場があるわけです。そういった意味から言うと、今の発言ですと、そういう仕事をしているけれども、全体の中で巻かれたみたいな感じにとれたんですけれども、そんなことでよろしいんですか。
〇堀木事務局長 人事院勧告制度につきましては、繰り返しになりますけども、委員おっしゃられるように、労働基本権が制約されている一つとして人事委員会という機能が設けられまして、そこで勧告制度、その上で給与については最終的には議会の方で条例主義ということで条例で議決されるという、そういうトータルとして担保として労働基本権の代償措置的な機能を一応確保するという形のものが今、地方公務員法上は想定されてきています。そういう中で、人事委員会としてはこれまでも毎年度、民間企業との較差を見る形で調査させていただいて、それを勧告して、任命権者の方でそれに基づいて一応、給与条例等を改正されたと。
ただ、ここ数年は管理職手当につきましては平成17年度以降カットされてきています。そのときにおきましても人事委員会としては給与決定の原則と異なるというふうに申し上げてきたわけであります。そういう点から言いますと、今回、任命権者の方もあくまでも特例の措置として言われていますけども、人事委員会としては給与決定の原則とは異なりますので、残念でありますというふうに申し上げているところであります。
〇中村委員 残念であるという以外にも、県なんかのそういった賃金水準というのは、民間の企業のいろんな方々のところへも結構影響してくる話なんです。もう少し重要性というか、残念よりももうちょっと強い意味での思いというものがあってしかるべきかなという感じをさせていただきました。今、ちょっと感想を述べさせてもらったということで、聞かさせてもらったということでございます。
〇堀木事務局長 人事委員会としましては、今回、国の方も人事院総裁談話が出されています。それと人事委員会としても、他の都道府県、特に近府県でも、例えば富山県とか、それから愛知県とか岐阜県、それから隣接します和歌山県、奈良県、それから滋賀県におきましても、少し以前から給与のカット、財政状況が厳しいとか、さまざまな理由あるわけですけど、されてきています。そこで人事委員会が議会に意見を申し出る中で述べてきたことも参考にさせていただいた上で、やはり人事委員会として言うべきことは言わさせていただく形で今回、意見を議会の方へ提出させていただいたところであります。
〇中村委員 終わりに1つ、また他の人事委員会の意見みたいなものをもし把握しておれば、後で資料としていただきたいと思います。
〇中森委員長 よろしいですか。
〇中村委員 はい。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇藤田委員 関連です。実は、人事院が国の10%下げるという話の中で出しているんですが、そこでは明確に遺憾というような表現をされています。それからもう一点、この後、恐らく勧告という形で今年度、それから来年度にわたって、平成25年まで知事をやられるというふうにおっしゃってましたけども、その間も勧告をされると思うんですが、そのへんに対する影響とか、そういうのはないんですか。
人事院の場合は、かなりそのことについては議会でも慎重に審議をせえというようなことまで書いてございます。そのへんのところ、我々もちょっと考えないかんのかなということで発言させていただいとるんですが、この文章とそして人事委員会の方が出していただいた文書の中に、これ確認ですけども、最後のところで「任命権者の判断により、特例措置としてやむを得ず実施されるものと理解します」という表現がございます。これは今回の措置について流れを、やむを得ない実施だったんだということを理解されるということなのか、こういうやり方を認めるという表現はちょっと語弊があるかもしれませんが、そういう意味での理解ということなのか、そのへんも含めてご回答いただけたらと思います。
〇堀木事務局長 幾つか質問をいただきました。
まず、人事院の方なんですけども、人事院の場合は総裁談話ということで、国の方は当然、議院内閣制と二元代表制、いろいろ違うと思いますので、意見の申し出という制度がないわけです。人事委員会としては条例に基づく意見の申し出という形で、1つは制度的には少し違いがあります。それと、国の方は削減幅も、今回、上の方が10%、それから一般職も出ています。それから管理職手当とか期末・勤勉手当にも反映されるとか、期間についても平成26年3月31日までの3年間と、相当長い期間をということです。それと、当然説明についてもいろいろ人事院の方が言っておりますけども、いろいろ条件が違うんじゃないかと思っております。人事委員会としましては、国のことも当然認識をしておりますし、それを踏まえた上で参考にもしておりますけども、他の都道府県の人事委員会の意見等を踏まえた上で委員の中で協議していただいて、出させていただいたところであります。
それと、人事委員会として、国の方は遺憾と申し上げていますけども、考え方についてもう少し補足させていただきます。何度も繰り返しますけども、人事委員会としては基本的に毎年度、民間企業にもご協力いただいて、人事院それから全国の都道府県と合同で調査してきて、その結果に基づいて勧告をさせていただいています。今年は東北大震災の関係で、勧告制度始まって以来ですけども、宮城県、岩手県、福島県については調査ができない。それから5月1日からの調査が6月24日からだということで、大きくずれ込んだという形で、極めて異例な状況の中で調査をこれから行って、勧告に向けた作業を進めていくことになります。そういう状況が少しあります。
それと、今回の判断は、先程、委員からもおっしゃられましたように、民間企業実態調査に基づく勧告によるものではないもんですから、給与決定の原則が異なりますというふうに申し上げて、繰り返しになりますけど、まことに残念と、昨年と比べますと、相当踏み込んで申し上げております。
また、今回の措置自体は、東日本大震災とか県内水産業への支援、それから現在の防災対策等、緊急の課題に対応するため、財政状況も厳しいこともありますけども、任命権者の判断により特例的な措置としてやむを得ず実施されるものと理解しますと。これまでのように、勧告、給与決定の原則によらないで、あくまでも任命権者の判断で実施されるとの意見を今回申し上げております。
さらに、後段の方のことも少し、昨年まで言ってなかったんですけども、できる限り早期に開始されることを望みますというふうに、当然、勧告、給与決定の原則とは異なりますし、国、人事院も言っていますけど、人事委員会としましては、毎年制度がある中においては調査して、それに基づいて一定の勧告等の対応をさせていただきます。そういうことから申して、毎年毎年、これが続く間におきましても、調査して勧告という制度が多分動いていくんだと思います。そうする中で、今回のカットが本俸に踏み込まれましたけども、平成17年度から管理職手当のカットが続いてきていますので、そういうことを踏まえまして、早期の解消というふうに今回意見を申し上げております。
委員会としては、繰り返しになりますけども、職員は大震災の現場へ、三重県からも多くの職員が支援なりボランティアで行っています。職員の意欲を確かめていくためにも、モチベーションを高めるためにも、職員の方の適正な処遇を確保していくことは必要というふうに考えております。制度の役割といたしましても、今後とも議会それから首長に対して、知事に対しまして理解いただきたいということで、これからも勧告でさまざまな機会があると思いますので、そういう機会をとらえまして要請してまいりたい。ただ、あくまでもできるという形なもんですから、やはり要請していく形を続けていきたいというふうに考えております。
〇藤田委員 わかりました。
あくまでも特例、緊急避難的な措置だというふうに理解をさせていただきます。先程ご回答いただいたように、きっちりとした調査をしていただいて、適切な勧告をいただきたいと、こんなふうに思います。
〇田中委員 この意見書なんですけれども、職員に対してというか、これは議会に対する、議長から人事委員会に意見はどうですかと求めて、それに対する意見ということでございます。だとすれば、我々議会の中で県職員の給与を議決していくときに、一つの判断材料とさせていただく意見書だと思うんです。今回の、特例的であったとしても減額措置を行うに当たって、議会はどうですかと、私ども第三者機関としてはこういう意見ですということの意見書だというふうに私はとらえさせていただいとるんです。その中ではなかなか、この文面だけでは読み取れないといいますか、第三者機関であって、今回理解しますというふうに最後、結んでおられるんですけども、最後というか、その1つ前の段落というか文章で、減額されることを理解しているというふうにとられてしまいがちなんです。何を理解されているのかということが読み取れないというふうに思いますので、もう少し丁寧な意見が必要なんではないかなというふうに思うんです。
今回は地方公務員法の第5条によるものです。たしか第8条の3号で、人事委員会としては意見を申し出ていただくことできると思うんですけども、そちらを活用して、さらに詳しい意見をおっしゃっていただくという考え方はございませんか。
〇堀木事務局長 今回の意見を出すに当たりましては、先程からも少し繰り返しになりますけれども、委員の意見も当然認識しております。それから他の都道府県の意見も踏まえた上で、当然勧告制度の本来果たす役割も踏まえました上で、委員総意の中での議論をしていただいた結果として意見を出させていただいております。
それと、第8条の関係と第5条の関係です。これは逐条解説等を少し確認、こちらもしておりますけども、第5条2項の方は地方公共団体が職員に関する事項の条例を制定、改廃しようとする場合は、議会におきまして人事委員会の意見を聞かなければならないとしております。これは議会手続上の規定とされています。また一方、これは裏表の関係だと思うんですけども、同法第8条1項の方におきましては、これは権限がずっと第8条以降の中に人事委員会の役割がいろいろ書いてあります。そこから意見ということを規定しまして、両面の関係、裏表の関係なもんですから、加えてということではなくして、議会の方としては地方公共団体の提案に対して議会側が意見を聞かなければならないという規定がされています。人事委員会はそれに対して意見を述べるというような形になっておりますので、これはある意味で裏表の関係という形で私たちは理解しております。
当然、これは首長の、知事の方から議会の方へ議案が出されまして、それを踏まえた上で議会の方におかれまして、両方とも、議会の提案者である長を含めて意見をこちらの方へ聞いていただいたように考えておりまして、逐条解説でも同じような解釈をしています。改めてということではなくして、今回、その中で意見を言わさせていただいたということでございます。
〇田中委員 私はだから、今回管理職の方々への説明も、私が聞いているところによると、余り十分ではないという状況もありましたので、そういう状況は委員会の中ではきちっと勘案していただいたんですか。
〇堀木事務局長 管理職の説明については、今議会の中でも知事と議員の皆さんでいろいろありましたし、全員協議会の中でも代表して某部長が答えておりましたけども、当然、組織ですので、まず部長に対して意見があって、それを所属長に順次説明していくと、知事はそれに加えて明示されたということであります。私につきましても、一応、会議に出て聞いておりますし、それから、いろんな話の中で、こういう理由でしたんやという話は知事の方からも聞いております。それを踏まえた上で私として、私と職員の中の、うちは2人ですけど話をしまして、そういうことも踏まえた上で、当然、委員には、こういうふうな説明があったと。委員も議会に出ていますので、説明が十分じゃないという、議員の中でいろいろ議論されていることは当然聞いていただいています。そういうことを踏まえた上での今回の意見ということでございます。
〇田中委員 いや、事務局長がどういうふうに聞いたということではなくて、全庁的に課長級以上の方にきちっと伝わって、一定の意見も知事としては聞いた上で今回踏み切ったという状況にあるということを委員の方々はご承知なんですかという質問なんです。
〇堀木事務局長 手順を踏みながら説明されているということは、私の方からも委員に申し上げましたし、その上で委員会としては判断していただいたと考えています。
〇田中委員 わかりました。
ただ、本当に納得というレベルまで恐らくいってないんだと思うんです、管理職の方、課長級以上の方々について。そのへんのところ、私は非常に懸念をしますし、今後もちろん緊急に講ずべき、県としての取り組むべきいろんな対策があるという状況も理解するんです。がゆえに、職員のモチベーションを下げてはならんというふうにも思います。そのあたりを人事委員会としても今後しっかりと踏まえていただいて、人事委員会は本当に第三者機関なんです。知事に対して、議会に対してしっかりと公平、中立に見て、官民較差を調査していただいた上で、給料の額だけではないと思うんです。いろんな面で、きちっと議会に対しても意見を言っていただきたいですし、そのあたりが私は今回の意見書の中では読み取れなかったもんですから、非常に残念なんです。
職員としては、管理職の方々もそうだと思うんですけど、人事委員会を信頼して、これまで自分たちの給与をある意味任してきたというか、本当に私たちの給料が高いのか低いのかということは人事委員会にお願いをして出していただいた答えを、これは職員皆が尊重してきたと思うんです。そのことをもう一度、今回のことをよく考えていただきたいということを要望として言わしていただきます。
〇堀木事務局長 今、田中委員からおっしゃっていただいたことは、当然、人事委員会としてもそういうことを踏まえた上で今回意見を申し上げています。これまでも勧告をさせていただくときは、当然知事に対しても、それから議長、副議長に対しましても勧告制度の意義とか、それから当然、職員側に対してもきっちり県民の方に対しての役割を果たしていくということを踏まえまして勧告制度があるということを両方で申し上げてきています。これからも機会あるごとにそういうことは申し上げていきたいと思っていますし、適正な処遇の確保は公務のサービスをきっちりしていくためには必要なことというふうに考えています。今後ともその役割につきましては十分認識していますので、役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。
〇田中委員 最後になりますけれども、調査を行いますね、時期はずれるにしても。今回、減額をした部分より上回った場合は、それはそれで勧告をされるんですよね。下回った場合もそうですけど。
〇堀木事務局長 人事委員会制度は、当然4月1日現在の地方公務員、県職員の給与と、それから4月現在の民間企業の調査をいただきます。それが高いとか低いとか、今までも含めまして、いずれにしましても、較差をどう見るかということです。これまで人事院もしていますし、県の人事委員会も勧告しておりますので、基本的にその考え方でおります。どのような調査結果が出るかはまだこれからのものですから、わかりませんけども、調査を踏まえて勧告ということで対応していきたいと考えております。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 ないようでございますので、これで議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 議案第7号の関係分 挙手(全員) 可決
Ⅱ 常任委員会(部外関係)
1 所管事項の調査
(1)平成23年度三重県職員採用候補者A試験について
①当局から資料に基づき説明(堀木人事委員会事務局長)
②質問 なし
(2)会計事務の標準化と財務会計システム共同アウトソーシングについて
(3)損害賠償請求事件の経緯について
①当局から資料に基づき説明(岡本総括室長、登室長)
②質問
〇中森委員長 それでは、ご質問等がございましたら、お願いします。
〇竹上委員 会計事務のことでちょっと教えてください。
私もこういうの余りよくわからんのですけども、全国一律の会計システムをつくるんで、それにあわして、こういったスケジュールでもって整備していかないかんというふうなことで理解したらいいんですか。
〇岡本総括室長 私どもまだ全国一律ということではなくて、まず三重県の会計事務を市町と標準化ができないものであろうかということを検討させていただいております。同じ地方自治法の流れをくんで会計規則がそれぞれの自治体でつくられているわけですけれども、会計事務処理の進め方については大きな違いがないというふうに現在、検討の中で明らかになってきております。
そういった中で、会計事務処理をある程度基本的なところを統一いたしまして、相互に標準的なものができれば、よりシンプルな規則の中で統一ができるのではないかと思っております。現在、会計事務、財務会計システムのパッケージシステムというのをいろんなベンダーの方から提供されておりまして、当初のパッケージシステムよりはかなりつくり込みがされて、使いやすいものとなっております。自治体の中では、そういう標準的なパッケージを特にカスタマイズすることなく使用されているところもございます。ですので、会計事務処理をそれぞれの規則に基づいてつくり込むというよりは、標準的なパッケージシステム、それぞれの自治体に一番標準的なものを採用しまして、そのパッケージシステムに合わせて事務処理を標準化していくことによって、それぞれが合理的に1つのものを共有できるのではないかというふうに考えています。
その意味では、まずは三重県からの取組と。しかも、三重県の中でも全部の自治体が一斉に参加していくというのはなかなか難しゅうございます。例えば県の財務会計システムの更新は平成27年になっておりますので、その時期に合わせて一緒に取り組んでいける市町はないであろうかというところを、いろいろブロックに分けまして、検討、研究を進めているところでございます。
〇竹上委員 単純に言えば、要するにパッケージの製品があって、それをみんなで買って、一緒のやつを三重県じゅう使いましょうと。よそもこういうもんというのは多分、期限がある、システム自体に。そのときになったら、それに買いかえていってください、1つ決めましょうかというようなことでよろしいか。
〇岡本総括室長 目指すところはそうでございます。ですが、現在提供されているパッケージシステムというのは、カスタマイズしないことを前提にと申し上げましたけれども、なかなかそうはできません。少ないものでも3割ぐらいのカスタマイズをつくることが前提にシステムがつくられております。それで、1つのパッケージを使っていきましょうという中では、かなり整理をしないといけないところが出てまいります。市町と県では規模も違います。そのへんで、いかに合理的なシステムがつくれるかどうかというところを検討しているところでございます。
〇竹上委員 カスタマイズて何。
〇岡本総括室長 カスタマイズといいますのは、例えば財務会計システムはそれぞれの金融機関のシステムと連携しておりますけれども、その接続の仕方にはいろいろございます。それは金融機関側のシステムのぐあいもありますし、私どものぐあいもあります。そこをうまく接合していくためには、両方からのかみ合うところ、カムのところを整理する必要があります。例えばのところでございますけども、その接続する仕方をどうしようかとか、それぞれのシステム一つだけでは完結しませんので、それをどうやって接続させていこうかとかいうところが一つのカスタマイズになるかと思います。電子決済をしていくとか、電子決済をするには、どこの団体のどういうふうな機能でさせるとか、そういったところのカスタマイズというふうに考えております。
〇山本会計管理者 資料の4ページ、少しごらんいただきたいと思います。
参考としておりますけども、現行のシステムの流れが上の方でございます。例えばこれは納入通知書、県の方から、もしくは市町の方からそれぞれの住民の方にこういったものを納めてくださいということを発行するケースなんですけれども、三重県の様式、それから○○市の様式、△△町の様式、いろいろ異なる様式がございます。また今紙ベースでやっておりますので、住民の方が銀行へ持ち込んだときに非常に時間がかかると。金融機関の方もいろんな様式がある中で手作業なんかでやっておりますので、そういったものについては非常に人件費がかかるとか、また納入済通知書なんていうものを県の方へ戻してくる、そんな作業がありますので、公金の金融機関内滞留に非常に時間がかかる。こういうような実は課題がございまして、こういった課題を解消するためには、下の方の図ですけれども、本来は、それぞれの市町のシステム改修をすればいいわけですけれども、個々にやっておりますと非常にお金がかかるというようなことになります。
したがって、今回は会計事務の標準化を図りまして、1つのものを使うことによって、いわゆる共同利用することによって様式も統一できますし、住民の方のいわゆる納付書等のIT化をすることによって住民の方の待ち時間も少なくなる。いわゆる電子決済することによって公金の収納期間が非常に短くなるとか、いろんなメリットがございます。一番大きいのが、それぞれの市町が持っていますシステムは個々にやっておりますので、例えば保険料の改修ですとかいろんな制度改正がございますと、個々の市町によってシステム改修を行う必要があります。そういったものを県の方がもし一つ持っておれば、一つ改修することによって経費も削減できますし、そういった意味では県にとっても市町にとってもいろんなメリットがあるんだろうと。
ただ、こういったものは三重県だけでやるのではなくして、本来は全国的にやるべきだというような考えがあります。そういった意味では今回も4ページの上の方にございますように、会計事務処理の標準化・統一化ですとか納付書様式の統一とIT化ですとか、いろいろ技術的、財政的支援、こういったものも国家予算要望として国の方に要請してまいりたいと、そういう趣旨でございます。
なお、カスタマイズにつきましては、いわゆる機能改善ですので、いろいろ、それぞれ市町によっての会計事務の処理が少し異なります。その異なる会計事務に合わせて少しパッケージも改修しているといった実態がございますので、できれば、そういったものも市町と一緒に会計事務の標準化を図りまして、なるべくノンカスタマイズでできるようにすれば、結果的には経費の削減にもつながるんではないかと、そのための研究会を始めておると、そんな状況でございます。
〇竹上委員 最後に1つ、地方政府基本法というのができれば、少なくとも広域自治体の会計の制度は1つにしていくということになるわけですか。今言われた4ページのこういうのは、やってくれた政策提言は。提言活動しとるんですね。この法律もそういうふうなものを目指しとるということですか。
〇山本会計管理者 現在、国の方では地方分権を推進するために、地方自治法の全部改正を計画されています。既に通常国会に出されまして、一部改正はなされておりますけれども、ただ財務会計制度については今後の課題となっております。基本的には、今の地方自治法を全部なくしまして、それぞれの地方の実務に応じた形でそれぞれ条例化しましょうというような考え方になっておりますので、財務会計制度についても今後は県なり市町の方がそれぞれ条例化をしていくというような形になります。
そのときに、それぞれの市町が個々の会計事務についての条例化をするよりも、同じような会計事務処理をやっておりますので、でき得るならば適正な会計事務の確保、もしくは効率的な財務会計システムの運営というふうなことを考えたときに、それぞれ個々につくるのではなくして、いわゆる会計事務を標準化することによってよりシンプルなものにし、共同アウトソーシングすることによって経費の削減にもつながっていくのではないかという考え方でございます。
〇竹上委員 ということは、地方政府基本法ができたって、会計のシステム自体が統一されるとかいう話じゃないということなんですね。
〇山本会計管理者 地方政府基本法というのは基本的には地方のことは地方で条例化して定めなさいというような流れになっておりますので、本来は個々にやるべきだと思います。ただ財務会計制度のようなものについては、割と標準化、ほとんどの団体がもう同様なことをやっておりますので、そういった部分について、個々にやるんではなくして、標準化、統一化を図るべきではないかという考え方でございます。
〇竹上委員 ありがとうございました。
〇中森委員長 よろしいか。
〇竹上委員 はい。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 ないようでございますので、これで会計事務の標準化と財務会計システム共同アウトソーシングについて及び損害賠償請求事件の経緯についてを終わります。
Ⅲ 分科会(総務部関係)
1 議案の審査
(1)議案第7号「平成23年度三重県一般会計補正予算(第4号)」の関係分
①当局から資料に基づき補充説明 なし
②質疑 なし
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 議案第7号の関係分 挙手(全員) 可決
(2)議案第14号「知事の給与の特例に関する条例案」
(3)議案第17号「知事及び副知事等の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
①当局から資料に基づき補充説明(植田部長)
②質疑
〇中森委員長 ご質疑あればお願いします。
〇田中委員 管理職の給与の減額措置のことについてなんです。先程人事委員会の事務局長の方からもお話を少しお伺いしたんですけども、知事がご答弁の中で理解が得られたとは考えていないというふうな内容の発言をされたように記憶しておるんです。その部分について総務部としては管理職、課長級以上の方の職員の理解を得たというふうに考えてみえるのかどうか、1点お伺いしたいんです。
〇伊藤副部長 今回減額の対象になります職員に対しましては、まず当初は部長会議で部局長に説明いたしました。それにつきまして、そこで意見をいただきまして、それからそれぞれ持ち帰って管理職へおろしていただいて、1週間かけまして意見の集約をさせていただいたということでございます。意見を集約させていただいた結果、学校現場については調整に時間を要するということ、それから県立病院の医師につきましては、これまでの医師確保対策との整合で削減を見送るという結論になったということでございます。
内部でもいろいろ意見等があったかとは思いますけれども、最終的には意見集約する中で、そういう各部局からも回答をいただいております。それぞれ当然、給与カットされるわけですから、喜んでという場合はなかなか少ないかとは思いますけれども、一応、今回の震災の場合の事情とか、そういうことでご理解はいただいたというふうに私どもとしては理解をしております。
〇田中委員 ただ、私に入ってくる情報というか、お伺いするとなかなか、メール一本でこういうことはどうやと言う方もおみえになるんです。最終的に意見集約をして、そう大きな反論もなくというふうに受け止めておられるのかもわかんないですけども、もう少し丁寧なおろし方とか、どういうふうなおろし方をしたのかという確認を慎重にしていくべきではないかというふうに思っています。
これは要望なんですけども、今回は、特例的な措置ということで、期間を設けて減額措置を講ずるんです。一応2年、平成25年の3月末までという、ここの期間設定についてはどういうことで設定をされたのかということについて、お願いします。
〇植田部長 先程言いました3つの取組、東日本大震災の復興の支援でありますとか県内産業への支援、それから緊急に取り組むべき防災の対策につきましては、本年とともに来年度におきましても相当の事業量、およそ20億円余りの事業量が見込まれております。そういうところから、今年度だけではなしに、平成24年度もあわせてその分をお願いしたというところでございます。
〇田中委員 東日本大震災に係る復興支援だとか県内産業への支援、それから緊急に取り組むべき防災対策は一応、平成24年度で差し当たり終わるということですか。
〇植田部長 この中には、県の施設なり県のインフラ等に係る緊急点検の予算が県単の公共事業の中で約3.9億円ございます。その緊急点検調査の結果を受けて、来年度以降、そういう公共施設についても整備の必要性が出てこようかと思いますので、そういうものも含めて、今後対応する必要があるんではないかと考えております。
〇田中委員 確認ですけど、本当に今回、給与の減額措置というのは緊急に取り組まなければならないのでということで理解してよろしいですか。
〇植田部長 県民の命、暮らしの安全・安心ということを第一に考えておりますので、そうのんびりと対応しているもんではないと思います。早急に取り組むべきものということで、集中的に取り組みたいということで考えております。
〇田中委員 もう一つお伺いしたいんですけども、人事委員会から勧告が年に1回出されて、それをこれまでは尊重してきていただいたというふうに思うんです。今回、勧告によらない減額なもんですから、非常に大きなことというふうに思っているんですけれども、今後、人事委員会の勧告についてはどういうふうな姿勢でご当局としては対応していかれるというか、受けられるのかなというところについてご意見をお願いします。
〇植田部長 労働基本権が制約されておる中での人事委員会勧告、これは尊重すべきものであるということは基本的に変わっておりません。ただ、今回の措置は、緊急に取り組まなければならないものに対して財源を捻出するというところから、人事委員会勧告によることなく、特例の期限を設けて実施するやむを得ないものであるということで判断しております。今後、職員の皆さんにもきちっと、そのあたりの丁寧な説明も続けていかなければならないと考えております。
〇田中委員 今後も説明を続けていかれるというふうにおっしゃったんですけど、具体的にどういうふうにしていかれるのですか。
〇植田部長 先程、伊藤の方からも言いましたけども、まだ田中委員の方にそういうご意見があるんであれば、さらにこちらとしても説明を続けていく必要があろうかとは思っております。
〇田中委員 本当に今の日本の状況、国難と言われる状況というのは、みんなが共有していることだと思うんです。ましてや地方公共団体の職員である三重県職員としては、一般的な方よりもより一層受け止めておられると思いますし、私どもも考えていかなければならないと思うんです。だから県として緊急にやらなければいけない、財源が要るんだ、勧告にはよらないけれども何とか捻出しなければいけないのでという本当に丁寧な説明をしていただく、これが最初にやっていただくべきことだったというふうに思います。今後どういうことがあるのかわかりませんけれども、そのことは総務部としては踏まえていただきたいです。あと職員のモチベーションの問題も大きいと思うんです。皆さん一生懸命やっていただいて、そんな中で、これからもまだやっていかなければいけない中で、軽く、減らそうと言うだけでは、その後続かない。一たん馬力というか、その場、そのときだけの力の出し方ではだめだと思いますので、そのことは十分踏まえていただきたいという要望で終わらせていただきます。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇中村委員 今回の影響なんですけども、対象者は何人ぐらいになるんですか、減額の対象者。
〇植田部長 今回は知事部局、それから県警本部、病院事業庁、企業庁、教育委員会の事務局、それから各種委員会の管理職、合わせまして約800名を対象としております。
〇中村委員 800名の皆さんに特例措置ということでご協力をいただくという理解でよろしいんですね。
今、本当に大事にしておかなくてはならないのは、皆さん生活されている給料、知事は自分の思いで今回、自分の理念みたいなものを持って自分自身の歳費についてはこういう形でやられるということで、それは一定の理解は示さざるを得んと。三重県の知事の価値がどうなんやって、それは別として、そんな感じもするんですけれども、知事が先頭に立ってやることによって、この800人の方々が理解はしたものの、理解はされているかどうかわかりませんが、何らかの影響はそれぞれの生活にあるんじゃないか。
それぞれの生活というのは、ちょうど子育ての最中の方もあるし、もうほとんど終わっている方もあるかわからへんし、いろんなローンとか、そういったことになると思うんです。そういったことを基本的には守るために人事院勧告制度もあるし、人事委員会のいろんなそういった活動というのは、役割というのはすごく大事なものであるということで、長年、培われてきているわけであります。まさに部長おっしゃったように、労働基本権の代償の措置なんで、そのことは、先程も人事委員会の事務局長にも感想として聞かさせてもらったんですけれども、その思いというものは大きな、いわゆる県民のいろんな制度を守っていく模範である、三重県の一番中心のところが、例外的な、特例的な措置をとったということに対しては、当然その800人の方以外にも、多くの中小・零細企業の皆さん方とか、県民の皆さんにもきちっと理解をせしめていくようなことをしていくのが三重県のとるべき道ではないかというふうに思うんですが、そのへんはどうなんですか。
〇植田部長 今回800人の方、それからまた今後、県立の学校とか小・中学校の管理職の方、この方が1400人ぐらいみえますけども、こういう方にも理解を求めていく必要があろうかと思います。また、この財源によって緊急に対応していく事業の成果を上げることによって、県民の方の安全・安心を高めていくというようなことを通じまして、県民の方のご理解を得ていきたいと思っております。またこういう国難の中で、公務員に対する期待というものが大きくなってきておると思います。そういうときであるからこそ、公務員として県民の方に奉仕するという中で、私たちの存在意義があると思いますので、そういうところで理解を得ていきたいと思っております。
〇中村委員 ぜひそういった意味での努力はしてもらわないかんというふうに思います。
今回の震災絡みで、私どもも議長と一緒に宮城県へお邪魔させてもらったときに、三重県の職員だけやなしに、たまたまあのときは名張市役所の職員だとか、それから伊勢市役所の職員と会わせていただきまして、本当に懸命に仕事をされているお話を聞かさしてもらいました。それ以外にも、各小さな町なんかでも何人か交代でどんどん出ているということも聞かさしてもらっております。それからまた行った報告会なんかもちょっと邪魔さしてもらったんですけど、仕事として行ったり、それから労働組合として行ったりとか、かなりの方々が入っている。私は、民間の、あるいはボランティアの方々も行っていますけれども、公務に携わっている方々の向こうでの役割というのは本当にすごいことをやっていただいているというふうに思うんです。
そういった方々のモチベーションというものは、これは本当に大事にしてもらわないかんところだというふうに思うんです。そういった方々を支えている、今回、管理職の方なんですが、そういった生活の、家庭の部分に手を入れているところもあります。そのことを大事にしていただきたいということですので、これから、せっかくある、人事委員会の勧告制度だとか、それから本当に日本の国難のときにこういうことをやっているんだということの認識とか、そういったものはこれからもきちっと把握した上で、公務員だから何でもかんでも行かなあかんだけで済ませないようにしていただきたいというふうに思うんですが、感想を。
〇植田部長 この給与カットによって、管理職のモチベーションが下がるということがあってはならないと思っています。そういう意味では、今後、職員との対話を通じて、意思疎通を図った上で公務員としてのモラルを高めていっていただきたいと思います。引き続き対話に努めて、意思疎通、情報共有、そういうものに努めていきたいと考えております。
〇中村委員 最後にしますけども、小林部長が気持ちよくという言葉やったかな、何か不思議な言葉を発しましたけれども、あれが本当に……。
〔「快くの間違いやわ」の声あり〕
〇中村委員 快くか。
〔「を間違うて気持ちよくと言うたんです」の声あり〕
〇中村委員 そのへんも本当に義務感みたいなものもあって、完璧に理解されてという形になればいいとは思うんですけども、そういった大変大きな課題であると。人事委員会制度は本来きちっと守らないかんけど、特例なんだということだけはきちっと踏まえていただきますようにお願いしときたいと思います。
以上です。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇竹上委員 今、対象者が800人というふうなお話を言われまして、対話にまた努めていくという話やった。例えば知事が何か一斉にメールを送って、メールだけかみたいな言い方もあったけども、知事が800人に一人ずつ会うんかと言えば、そんなもんじゃないです。管理職の給料の減額の話で、それは例えば室長の上には総括室長がおり、その上には部長がいて、そしてまた二役がいてという組織なんですから、そのおのおのからそういった伝達なり、また話があれば、それはそれでいい話じゃなかろうか。余り丁寧、丁寧という話でも私はないと思うんだわね。そこらへん、どうですか。
〇植田部長 経営品質の中で私らの率先実行取組というものを、私と副知事、それから知事との対話の中で、今年1年の取組を説明するというような機会がございます。その中でもそういう話は出てきておりますし、また部長級だけではなしに次長級等につきましても、知事の方からそういう対話の時間というんですか、そういうようなものも暫時とるような形で考えております。そういう意見交換の中でお互い意思の疎通を図っていくというんですか、そういう取組も必要ではないかなということで、漸次進めておるところでございます。
〇竹上委員 理解しました。
この話というのは、いろんな意見はあるかもしらんが、いわゆる東日本の大震災に対して、三重県も今回1%増額予算になった、実効予算で。でも、そうそう金があるわけじゃなくて、県内でも被災を受けた人もいて、そのためにお金をつくっていこうという中の話です。そこのとこの理解がなしに、給料が下がるうんたらかんたらという話じゃなくて、まずそこんところがきちんとあって、それを理解してもらうということで私はあると思うんです。そのことでモチベーションとか生活を脅かすであるとか、生活の話は個人によっていろいろあるけれども、モチベーション云々の話では余りないんじゃなかろうかというふうには思います。意見まで。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 ないようですので、これで議案第14号及び議案第17号に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決 議案第14号 挙手(全員) 可決
議案第17号 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)平成23年度税制改正について
①当局から資料に基づき説明(宇佐美政策監)
〇植田部長 ちょっと追加で、今回の税制改正につきましては、もう衆議院を通っておりまして、今、参議院で審議中でございます。今日通る予定で聞いておるんですけども、会期末の延長等の動きがありまして、ちょっとまだそのあたりは確認できておりません。6月末の日切れ法案の部分も含んでおりますので、国会の方が通過し次第、この6月会議の方に追加で提出、提案させていただきたいと思っております。またそのあたりのお取り計らいにつきましてよろしくご配慮いただきますようお願いをいたします。
以上でございます。
②質問 なし
Ⅳ 常任委員会(総務部関係)
1 請願の審査
(1)請願第1号「ゴルフ場経営振興及び利用者の利便性向上等を求めることについて」
①当局の意見陳述(植田部長)
〇植田部長 ゴルフ場の利用税でございますが、これは、地方税法の第75条に基づきまして、ゴルフ場の利用者がゴルフ場の利用に対して負担するものでございます。ゴルフ場の等級に応じまして1日当たりの定額によってゴルフ場の所在する県がその利用者に課する税金でございます。
税額につきましては、県税条例におきまして、ゴルフ場の利用料金を基準にして9つの等級に分かれております。下は450円から上は最高が1200円までの幅で規定をしております。
また、平成22年度の税収は22億3000万円となる見込みでございます。利用者1人当たりの利用税としては約730円となっておりまして、隣接県と比較しても妥当な水準であると考えております。
徴収の方法といたしまして、各ゴルフ場の経営者を特別徴収義務者として指定いたしまして、各ゴルフ場が利用者の方から預かり金として利用税を特別徴収し、県に申告納入していただく仕組みとなっております。また、各ゴルフ場に対しましては完納税額、納めていただいた税金の2.1%を特別徴収義務者交付金として平成22年度でおおよそ4600万円ですが、交付をしておるところでございます。
この税は県税でありますけども、税収の7割をゴルフ場が所在する県内16の市町に市町交付金として交付しております。平成22年度の実績でいきますと、約15億8500万円となっておりまして、ゴルフ場に係る道路の整備でありますとか、雨水による流出土砂の排除等のために相当の財政支出を余儀なくされておる市町にとりましては重要な財源となっております。そのためにゴルフ場利用税につきましては県のみならず市町にとりましても重要な財源であるというところから、減額など抜本的な見直しについては難しいのではないかと考えております。
私からは以上でございます。
②質問 なし
③委員間討議
〇竹上委員 この請願は、今、部長の方からも説明がありましたとおり、7割がいわゆる市町へ行くということです。それとあと少しですが、ゴルフ場の経営している母体へも行きます。あと、ここで言われとる、何でスポーツの中のゴルフだけがこういった税があるんだというのも、一つ多分議論なんだろうと思います。利害関係者が非常にたくさんあって、これをきちんと審査、審議していくには、そういった皆さん方の意見を聞くなり、きちんとした審査をやってかなければならんというふうに思います。
そこで、この請願については継続した上で関係者の意見聴取等を今後やっていってはどうかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
〇中森委員長 そういうご意見が出た、ほかにご意見はありますか。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 これで本請願に対する委員間討議を終了いたします。
この請願の取扱いにつきましては、継続審査というご意見がありますので、まず、継続審査からお諮りいたします。
請願第1号について、引き続き審査とすることに賛成の方は、挙手願います。
(賛成者挙手)
挙手全員であります。よって、請願第1号は引き続き審査とすべきものと決しました。
2 所管事項の調査
(1)「2011年(平成23年)版 県政報告書(案)」(総務部関係)について
①当局から資料に基づき説明(伊藤副部長、中川総括室長)
②質問
〇中森委員長 それでは、ご意見等がございましたら、お願いします。
〇田中委員 資料3ページの残った課題の部分の、最後のポツで、職員の健康度が低下しているというふうに分析というか、とらえておられるんですけれども、具体的にどういうような状況なのかということを教えてください。
〇伊藤副部長 職員の健康度といいますのは、健康指示区分によって選定しております。健康指示区分は、勤務の状況でA、B、C、Dと4つで、勤務を普通にさせていいかとか休ませる必要があるとかです。それから医療の面で医療行為が必要だとか直接的な医療行為を必要としないとかで1、2、3と。そのA、B、C、Dと1、2、3のマトリックスみたいな形になっておりまして、それでDの3といいますか、平常勤務でよくて、医師の指導を必要としないと、治療行為を必要としない、そういう職員の割合が77%という状況になっています。これが最近、少し下がりぎみだということでございます。
〇田中委員 職員満足度は年々向上してきているというものの、体が大事でありますので、そのあたりは引き続き、いろいろお取組はしていただいていることとは思うんですけども、きちっとしていただいた方がいいというふうに思いましたので、よろしくお願いします。
以上です。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇前野委員 4ページの税の収入率のところです。個人住民税の特別徴収の加入促進だとか県による直接徴収をしてもらったということになっているんですけども、実績値を見てみますと、2009年度が特別高いようには見えないんです。それでも0.99の徴収になったということは、不納欠損と言われている、不納欠損をしたからこういう数字になったのか、確認をしたいと思います。
〇中川総括室長 不納欠損の額が多かったということではなくて、大体四、五億円程度しておりますので、その影響ではございません。
なお、ここで言う収入率、これを2006年の実績値97.5%から0.2ポイント程度最終的には上げていきたいというので目標を立てたんですが、これまで説明をいたしております平成19年度からの税制改正、所得税から個人住民税への税源移譲がございまして、地方税の方が一律10%のフラット化になっております。これで個人住民税の税額も多くなりました。また一律10%と言うと、低所得者の方も10%ということで、そういう税制改正が一つ原因であろうと。もう一つは、昨今の景気の悪化によりまして法人2税、こちらの方が徴収率はいいんですが、法人2税の占める割合が相対的に少なくなり、個人県民税の占める割合が相対的に大きくなりました。こういうことから、収入率は、思ったほどではなかったということでございます。
なお、その対策として先程申しました2つの対策を講じております。この影響が2010年度のときにはまだあらわれてこないんですが、平成22年度の税収の決算見込み状況をこの後説明させていただきますが、そこでは一定、この率も0.1ポイント上昇するという、それが答えになろうかと思います。
以上でございます。
〇前野委員 大体了解しました。
不納欠損が年間四、五億円という説明だったんです。余り大きくない額ということなんでしょうけれども、税の公正という意味からいきますと、不納欠損をどんどんやっていくというのはいかがなものかというふうに思います。そういう滞納者からきちっと税徴収をして、不納欠損にならないように、先のものから、先のものから徴収するというのが本来の姿ですが、そういう手続というのはきちっととってもらってますか。
〇宇佐美政策監 不納欠損ですけど、先程総括室長の方から4億円から5億円と、そのうちの大体、7割はいきませんが、6割は今の個人県民税でございます。市町での欠損の部分が多いと。県税における部分につきましては、執行停止であるとか、あるいは時効欠損はできるだけ避けると。委員申し上げられたように、私どもの中で汗をかく部分というのはきっちりやっていきたい、このように考えております。
〇前野委員 了解をいたしました。
しかし、不納欠損だけはぜひ安易に不納欠損をしてしまうんやなしに、きちっと納税者の方々から理解をいただいて納めてもらうという方向で進めていただきたいと要望しときます。
終わります。
〇中森委員長 ほかにご発言の予定はありますか。
〔「はい」の声あり〕
〇中森委員長 竹上委員、ありますね。
暫時休憩といたします。午後は1時から再開します。
(休 憩)
〇中森委員長 それでは、会議を再開します。
引き続き県政報告に関するご質疑がございましたら、承ります。
〇竹上委員 4ページの持続可能な財政の運営と税の執行です。4年間を振り返っての評価という意味で言えば、この4年間で財政の運営というのは、私の目からみれば、さらに厳しくなっとるということやと思うんです、相対的な4年間の評価で考えれば。例えば退職手当債を入れました。あれは、本来なら、純粋な借金です。けど、退職手当も要するに借金でやらな、なかなか財政運営が難しくなってきたとか、当初予算に行政改革推進債をいきなり入れてしまうようになったとか、さらに言えば、30年債も発行する手続を去年やりました。それで、4年間を振り返って、財政運営はさらに厳しくなってきたという評価がどこにもないというのは、評価になってないような気がするんです。指標は指標としてあるけども、そこのところはきちんと評価した上で、でも頑張りますというのが本来の姿じゃないかと思うんだけども、そこはどうですか。
〇中川総括室長 委員おっしゃられるとおりだと思います。財政状況、この4年間でよくなったというよりも、むしろ厳しい状況というのは変わりございませんし、厳しさは非常に増しているという状況でございます。
〇竹上委員 何で何にも、この4年間を振り返っての評価に書いてないのですか。
〇中川総括室長 まずは、指標の面からするとご説明させてもらったとおりなんですが、4年間を振り返った評価のところで、このような措置を講じてきましたという記述をしております。ご指摘の点について言えば、今後ともということで、残った課題の一番初めのところ、「県税収入に大きな期待が持てない一方」云々のところで記述をさせていただいたつもりでございます。
〇竹上委員 余りこれ以上いじめるような発言をするつもりはないけども、きちんと評価をして、その上で今後のことを考えていくというのは必要なことです。そこはめり張りみたいなものが必要じゃないかと思います。
以上、意見まで。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 それでは、ただいまちょうだいしましたご意見のとりまとめにつきましては、後程委員協議でご議論をいただきたいと存じます。
また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻ご報告願います。
なお、出納局及び防災危機管理部の職員にあっては、ここで退席いたしますので、ご了承願います。
(2)「平成22年度経営改善目標」の取組結果について
(3)新たな行財政改革について
・新たな行財政改革の取組について
・「三重県版事業仕分け」について
①当局から資料に基づき説明(田中室長、西川室長)
②質問
〇中森委員長 それでは、ご質問等がございましたら、お願いします。
〇田中委員 行財政改革のところの事業仕分けについて少しお伺いしたいんです。仕分け人ですか、仕分け班ですか、経営戦略会議の行財政改革専門委員会イコールではないんですか。そのへんの位置づけがちょっとわからないもんですから。位置づけとか組織図とか、もう少し説明いただけますか。
〇西川室長 仕分け班の構成ですけれども、まず行財政改革専門委員会のメンバーになっていただく委員の方には、仕分け班の方に入っていただこうと考えております。その他、外部の有識者の方ですとか、あるいは先程申し上げました、公募した一般の県民委員の方にも入っていただこうと、そういった構成を考えております。
〇田中委員 ですから、経営戦略会議プラス県民の方とかというイメージですか。
〇西川室長 行財政改革専門委員会は経営戦略会議の一部といいますか、下部組織に当たる組織になるんです。そこの専門委員会の委員の方と、あと別途、外部の有識者の方と一般県民の公募した委員の方の構成を考えております。
〇田中委員 ちなみに、参考までに経営戦略会議に、行財政改革専門委員会のほかに、委員会というのはあるんですか。
〇植田部長 経営戦略会議が、一応知事の選任で選ぶんですけども、その下部組織として専門的事項を取り扱うという形で行財政改革専門委員会をぶら下げて、そのメンバーの方々が一部仕分けの中に入っていただいて、仕分けをしていただくという形で今考えています。
〇田中委員 ほかの委員会というのは。
〇植田部長 特にそれ以外はございません。
〇田中委員 仕分けのことって、基本的には、私も予算を何%という形で中途半端に抑制をかけていく行財政改革だと、事業の中には中途半端に終わってしまって、むだになっているんじゃないかなというのを日頃から思うところもあります。基本的に事業仕分けできる部分についてはいいことかなとは思うんですけれども、見方が偏ってしまったりとか、本当にしがらみとむだを断ち切りの、しがらみの方ですね。いい意味でのしがらみというか、現場とか地域に密着した視点でこれまで県が取り組んでおられる事業なんかについて、聖域なくてゼロベースから見直すとはいうものの、エイヤで今回ぶち上げるということですので、仕分けすることありきで突き進んでしまいやしないかと若干危惧をします。
県議会への報告が節目、節目であるんですけれども、議会としての執行部側のおやりになる政策とか施策、事業についてチェックをしていくという機能がもともと存在すると思うんです。そのへんとの整合性というか、バランスというのについてもしお考えがあれば、お聞かせいただきたいんです。
〇植田部長 これは個々の基本事業の下にぶら下がっておる事務事業単位で1900あります。それを平成23年度の当初予算、それから6月補正でつけた予算についても今回まな板の上にのせていって見直しをしようと思っています。その中で断ち切るばかりではなしに、物によっては、もっと制度を拡充するようにとか充実するようにと、そういうような指摘もあろうかと思います。単にカットだけではないということをご理解いただきたいと思います。あと事業を見直すことによって、今後、予算を認めていただいておりますけども、新しい三重づくりの中で時代の変化の中で、世の中の視点、見方、判断、県民のニーズ、そういうものの変化があろうという中で、そういう視点に立ってもう一度一から見直したいということで、今、予算をお願いしております。そういうものを県の関与の5つの判断基準でありますとか、公の多様な主体での参画、そういうような判断基準に立ち戻って、その基準の厳格な適用というんですか、そういうものをしながら、これまでの事業を再度見直していきたいという考えです。
〇田中委員 わかりました。
もう最後にしますけども、効率を上げていくということは非常に大事で、むだを断ち切っていくということも大事なんです。けれども、財源確保、幾らとか、金額をノルマかけてやるべきものでもないんではないかというふうに思うんですけど、そういうとこはないですよね。
〇植田部長 今のところ、各部において、毎年度やっております事業の成果と確認をベースに、みずから見直していただこうと思っております。その見直した結果を、一応また積み上げまして、それが来年度以降の財政フレームの中におさまるのかどうか。今後県政ビジョンもつくっていきますし、またそれに基づく4年間の実施計画も立てていく中で、行財政改革の中期の財政見通しもつくっていく中で、その4年間の財政収支も見た上で、そういうフレームの中へおさまるんかどうかというような議論が今後、平成24年の当初予算編成に向けて作業としては出てくるんかなと思っております。今、特に目標を立ててこれだけ削減するとか、そういうことは考えておりません。
〇田中委員 ありがとうございます。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇西場委員 財政が厳しいので、全体の規模を縮小するためにやるのかなと、こういうふうにイメージを持っとったんだけど、今、部長が言うように、必ずしも切り詰めるわけじゃないと。そういうように言われました。それはそれでいいんですか。
〇植田部長 規模縮小というのではなしに、お金の使い方を変えていこうということで、県民のニーズとか、世の中の流れの中で、今どういうものが求められておるのか。今後、県政ビジョンの中で立てる実施計画、そういう大きな基本的な方向に向かって、県の今までのお金の使い方を、そちらの基本的な流れの方に向くように、今までの使い方を見直して、次の県政ビジョンの基本的な方向に事業、お金が回るような形で組みかえていくというんですか、そういうような作業になると思います。
〇西場委員 今度の目指す方向というのはまだ全然見えてないんですか。
〇植田部長 行財政改革というのはあくまでも手段でございます。次の県政ビジョンの中で目指す方向、それに伴ってその方向を実現するための政策なり基本事業、それに関連して事業がありますけども、そういうものが一つの方向に向かうように私たちは考えております。まず県政ビジョンの方向性を出していただいた上で、それに基づいてどういう基本事業なり事業を組み立てるかというようなことになってきます。その方向の議論が先にあって、それに連動して事業を組み立てていくんかなと考えています。
〇西場委員 平成9年以降、費用対効果とか経済性とか市場原理、そういうことで、三重県だけじゃないんだけれど、全国ずっとそのようにしてきました。そういう中で、今までさまざまな事業の見直しが図られて、大方は縮減されてきたと思う。その方向が踏襲されるとか変わるとかというものは、今、前もって何も決まってないという今のお話ですか。
〇植田部長 まず、見直しの5つの視点というのをつくっております。それはまず、事業目的の妥当性、これは事業の目的が県民とか社会のニーズを反映しているのかどうかというもの、それから事業の必要性が低くなっているんではないかということの事業の妥当性を検証する。それから県関与の必要性。これは県が担う領域の判断基準ということで、公的関与の判断基準の5つの判断基準でまずチェックをさしていただきます。それから手段の有効性ということで、成果目標が達成されているのかどうか、目的に照らして十分期待される効果を達成しているのかどうか、こういうようなところがあります。
それから、手段の効率性ということで、先程言われましたトータルコストと効果がどうなんだ、コストベネフィットはどうなんだというような観点。最後は緊要性ということで、それぞれ事業の必要性とか妥当性とか有効性とか効率性が認められても、今の厳しい財政状況の中で事業が本当に緊急に要るのかどうか、ほかの事業と比べて緊急性が高いんかどうか。そういうような観点から1900本の事業を見直していきたいと思っております。市場原理とか新自由主義とかありますけども、それとは別に県としては今までの公的関与の判断基準でありますとか多様な主体の参画、そういうようなものの基準で三重県独自として判断を下していきたいと考えます。
〇西場委員 今、5項目を上げられたけども、今までもそういうことで、きっと基準で随分、毎年毎年、見直されてきたんじゃないかと思うのです。今回新たに取り組むんであれば、どういう切り口で、何がさらにそこを強調されるとか、あるいは何が変わるんかというところがあれば、もうちょっと県民も、あるいは行政関係者も注目する仕分けになってくるかと思うんです。今までの県のそういう事業見直しというものの方向の中で一定の成果はあるでしょうけれども、そういう中で完全に埋没していった貴重なものとか、あるいは余り経済効果はよろしくないけれども、これは欠かせないじゃないかというものがどんどん縮小されてきております。
例えば海洋調査とかは、定点で毎年やるんです。そういうのは、調査やったからといって、何の効果も出てこない、だから毎年毎年縮減される。こんなん、なかっても、三重県はやっていけるじゃないかという話になってくる。しかし、三重県の海洋の変化をそうやってして、きちっとやっていくのは民間の水産会社に頼むわけにいかないから、やっていかなくちゃならないです。種子の保存をやる。特に30年先、100年先に生きるかもわからんけれども、今当面要らないからもうこれ縮小だと、特に効果もないと、そんな形で刻まれてきて、なくなっていくルーチンワークみたいなもんも含めて、たくさんあるわけです。
そういうものに新たな価値を見出すようにするとか、それから経済一辺倒で来たけれども、今度の知事が2つ目の方の方向で新しい地域モデルをつくるんだというような言い方をしとるから、今度こういうものにつながってくるような事業というのがうんと価値が見出されるとか、何かそういう今までないものというのが、ある面、期待というのか、やるからには必要じゃないかなというように、新しい事業仕分けについては取組を、私としてはそんな気持ちを持っています。もし部長の考えがあれば、伺っときます。なかったら要望としてやっときたいと思います。
〇植田部長 今、西場委員おっしゃったように、新しい経済的な豊かさ、尺度だけでははかれない新しい豊かさというものも、今度、大きな県政ビジョンの柱になってくると思います。ですから、そういうものにぶら下がる事業として、どういうものが適当なんかということの前段階のさばきとして、この事業仕分けがあると思っています。そういうものの政策にぶら下がる事業の仕分けとして、今から事業仕分けをやりますけども、そういう観点もこれからは必要になってくると考えています。
〇西場委員 終わります。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇竹上委員 私もそこの事業仕分けをちょっとお聞きしたい。これ前、一般質問でも出とったと思たんですけども、12ページの1900本の事務事業を「妥当性・必要性・有効性・効率性・緊要性」の5つの視点を基本にという話で、一般質問のときは公的関与の基準というのがありました、その昔。当時の事務事業評価というのは、要するに、これは公がやるべきなんかどうなんかというのをまず分けようと、その上で、公がやらないかんとなったときに、今度は県がやらなあかんものかどうなんかというのを次分けましょうと、そうやって仕分けをしていったということやと思うんです。あれも事業仕分けなんです。
今回は、5つ書いてあるけども、言うてみれば、今までやっていたことは妥当性の話だと思う。要するに県がやらないかん、必要性になるのか、妥当性なのか、僕もようわからんけど、そこんところの話を今までやってきた。今度は、有効性とか効率性とか緊要性なんかを入れてくるという話になると思うんだけども、前の公的関与の基準は今回も再び使うような話になるんですか。
〇植田部長 ここの必要性の中で、県関与の必要性というものをうたっています。その中で、公的関与の判断基準として5つ考えています。県が、公が関与すべきかどうかという判断基準は公共財でありますとか外部不経済、それから独占性、市場の不完全性、それからナショナルミニマム、この5つで、公がかかわるべきかどうかという判断をします。その中でその次に新しい時代の公の概念が出てきていますので、そこで今までは官か民かという判断基準でしたけども、新しい時代の公という中で官と民以外にも、NPOとかを主な主体とする多様な主体がありますので、その中で、ようかんを切ったような形の公的関与のあり方というのは見てきています。ですから、それをあくまでも判断基準にして公がかかわるべき、県が税金を投入すべき事業はどれなんだ、分野はどれなんだという必要性の議論は、県関与の必要性の中でさせていただいて、そこが出発点になると思います。
〇竹上委員 大体、意味合いわかってきました。そうすると、その次に1900本の中で総務部がヒアリングをやって、まずそこで事業見直しを行うと。その上でさらなる議論が必要と考える事業については云々なんで、総務部がヒアリングを行って40から60本まで要するに絞り込むということでしょ、言うとんのは。総務部がやる時点で、多分、西川室長のとこか、予算調整室かどっかがやると思うんだけど、ここでやめるという事業も出てくるということですか。
〇植田部長 その前に各部において毎年やっていただきます事業の成果と確認の作業をしていただきます。その段階で先程言いました5つの妥当性とか必要性、そういう判断をまず各部でやっていただくわけです。それを総務部の方へ出してきていただいて、総務部の方は5つの判断基準に基づいて、この事業は妥当なんか、必要なんか、有効なんか、そういう視点で再度見ます。そこで意見が合致して、これをやめようというようなものについては、そこで多分やめになると思いますけども、各部でまだこれは必要なんだという場合には、うちの方と有効性でありますとか効率性であるとか妥当性とか、そういう点で議論をさせていただくということを考えています。その中で、大体100本ぐらいに絞り込んで、その中から仕分けの方に40本から60本ぐらい上げていきたいというような手順を踏んでいきたいと考えます。
〇竹上委員 そこらへん、僕、余りようわからんところなんやけど、要るというて上げてきとんのやで、要らんとは言わん、普通で考えれば。要するに、絞り込めば絞り込むほど、言うたら、総務部というか、もしくは予算調整室というか、そういうところで、やめたいやつだけ残るというのが普通です。普通で考えれば、事業仕分けってそういうもんです。これ、やめたいから、公開仕分けしましょっていうものに多分なる。私はそうやって思います。だって、皆さんとこの前の段階で、これ必要ないから、やめるって言うよりも、公開仕分けのところへ出して、前に国がやったみたいに、財務省が一生懸命ペーパーつくって、皆さんがつくって、仕分け人のとこへ、これ要らんでしょって言うて持ってった方がずっと簡単なやり方になる。そういうことで考えれば、今、西場委員が言うたように、それによって増えるもんもあるというふうに言うかわからんけど、本来で言えば、なくすものが土俵に上がってくるというふうに考えんのが普通じゃないのですか。
〇植田部長 一方、新しいビジョンもつくっているわけです。ですからビジョンで、先程言いましたような新しい豊かさのモデルとか、そういうような新しい方向性が出てくるものもありますもので、それは一概に削るものばっかりではないとは思います。
〇竹上委員 そうであるように祈るんですけど、そこでいつも思うんです。事業仕分けをやるときには、本当に特に考えてほしいのは、行財政改革にも通じる話なんですけども、今の三重県のやり方というのは、既存の事業が衣がえをして名前が変わるだけという事業が山ほどあります。私なんか見とって特に思うのが、商工関係なんていうのはころころ名前が変わるんだけども、やっとることはほぼ一緒なんです。誰が一番困るかというと、いわゆる商工事業者が「あの事業なくなったけど、どうなったんやろ」「名前が変わっただけや」というのはいっぱいあって、結局わかんないという世界に結構なっているなと、いつも思うんです。
いろんなところの各部の事業、皆そうです。というのは、予算をとるために、新規事業を上げなかったら予算がとれないというシステムに今なっているから、やらざるを得ないというところやと思うんです。事業仕分けしたって、そこでだめになってしまって、新しい事業が出てきたら、もとの木阿弥であります。行財政改革をやるんならば、余り事業を、新規でなかったら要するに認めていかないみたいな今までのやり方をもうちょっと考えて、実効性のある行財政改革をやってもらいたいと思うんです。そっちの方がずっと時間がとられて、言うたら本庁の仕事のうちの大なる部分をそういうとこにとられている。実質のやるべき仕事の部分が変なふうに使われているなと、いつも私は感じます。そんなことも今後の行財政改革の中では考えていってほしいんです。
事業仕分けをやるなとは言いませんけども、やるんならば、実効性があるようなものにやってってほしいし、実際県民の人に公募して、その事業を一から説明して理解を得た上で意見を述べてもろおうと思たら、並大抵の苦労ではないと思います。皆さん方が県民の方を選ぶにしろ、事業の説明をするにしろ、よっぽどきちんとした対応をやっていただかんと、なかなかうまいこといかんのじゃないかなと、そんなことを思います。意見があればお聞かせください。
〇植田部長 衣がえして新規事業にするというようなことは、過去あったかと思います。それについては平成22年度のときにもご指摘を受けましたので、平成23年度からは、そこはきちっと、本当に全部新規であるやつについては新規という言い方をしています。一部衣がえをするようなものについては一部新規というような形で、きちっとそこは、平成23年度からは整理を一応さしていただいていますので、その精神は引き続いていきたいと思います。単に衣がえだけではなしに、先程も言いましたように手段の有効性とか、そういうようなものもありますので、やり方を変えてやってみるということも一つの方法としてはあろうかと思います。そのあたりも含めて議論はさしていただきたいと思っています。
〇竹上委員 結構です。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇藤田委員 ちょっと教えてほしいんですが、経営戦略会議、それから行財政改革専門委員会をつくっていただくということなんです。この組織と、それから今お話をずっとお聞きしとって、各部局で事業について検討して、総務部とまたお話になると。最終的には行財政改革推進本部で40から60本を決められる、こういう流れで事業仕分けをやられるということなんです。この流れに対して経営戦略会議であるとか行財政改革専門委員会が具体的にどういうふうにかかわっているのか、このへんがちょっとわかりにくいんです。もうちょっと具体的に教えていただけませんか。
〇植田部長 11ページ、資料を見ていただきますと、右上に仮称で経営戦略会議、それから行財政改革専門委員会というのがあります。これは県庁外部の組織として今、位置づけたいと考えておりまして、外部の有識者のご意見をいただく場と考えております。
一方、物事を決めていく方は、県庁内の庁内組織であります行財政改革推進本部で、この本部長は一応、知事ですし、あと部員は各部長がなっております。ですから1900本から100本、それから40から60本への絞り込みについても、それぞれその場面、場面で行財政改革専門委員の方のご意見を伺いながら、そのご意見を参考にして、右側の行財政改革推進本部、県庁内の本部で一応意思固めをしていくということです。どちらかといいますと、助言をいただくというか、専門的な意見をいただく機関という形で位置づけております。
〇藤田委員 そうしますと、各部局の話し合い、それから総務部との話し合いについては、この方々は直接かかわってこないということですか。それとも、この委員会の中へ各部局の方であるとか総務部の方が入って改革専門委員会を構成して話し合いをするということですか。
〇植田部長 県庁内の行財政改革推進本部の中で、例えば100本にまとめてきたものを行財政改革専門委員会にお諮りし、この中から40から60本に絞り込んでいくのには、どういうものを絞り込んでいったらいいですかという助言をいただく。その助言をいただいた中で、またこちらの、県庁組織に返ってきて、そこで助言をいただいたものをもとに本庁の本部の方で絞り込んでいくと、そこで一応固めていくというような感じでやりとりをしたいと思っています。
〇藤田委員 わかりました。そうすると、当初100本ぐらいまで各部局、総務部でこのままやっていきますと。その後、意見を聞いて、具体的な40から60本を決めていくと、こういうふうに理解さしてもろたらいいということですね。
そのときに、総務部と各部局の中で5つの観点でお話をされるということなんですが、これ例えば有効性あるいは効率性という話になったときに、有効性で見ます、効率性で見ますと言いますが、それぞれはそれぞれの物差しがあるんじゃないかなという気がするんです。そういうものは総務部としてはお持ちなんでしょうか。例えば効率性、何をもって効率的であるのかという指標あるいは物差しですね、そういうのを具体的にもしお考えであれば、お聞かせ願いたいと思うんです。
〇植田部長 例えば有効性ということを取り上げますと、例えば手段の有効性ということで、予算編成の中で議論した成果目標に対して、その目標が達成されているのかどうかというようなところ。それからあと手段の効率性というところからいくと、例えば人件費を含めたトータルコストに対してどれだけの効果を上げているのか、そういうようなところを議論さしていただきたいと思っています。
〇藤田委員 1つは、恐らく、先程の報告、県政報告書の主指標、それから副指標があって、それと実際の現状との乖離みたいなものが、いろんな委員の方からお話があったと。ところが今のお話ですと、そういう指標で有効性であるとか、あるいは効率性であるとかを判断しながらやっていくということになってくるわけです。すべてではないと思いますけども、そのへんをどう判断していくのか。
あるいは、例えば農村集落があって、この集落がよくなるためにやるんだ、今、知事が新しい幸福という判断というか、基準をおっしゃっています。そういうものを今現時点で判断をする上で、総務部、担当部局が物差しを持って、この事業はこの地域に住んでいる皆さん方にとってはプラスになるんだというような、そういうことをお持ちの上でお話しされているんだろうかという、ちょっと不安というか疑問を持つんですが、そのへんはどうなんですか。
〇植田部長 そこまで来ると、それは基本事業なのか、政策レベルの話になるのか、一本の個々の事業をとらえると、そこまではちょっとはかれないと思います。もう少し下の事務事業レベルでいくと、大きな基本事業なり政策の目標とどうだという議論は難しいと思います。
〇藤田委員 ちょっと細かいとこまで行き過ぎましたけども、私も仕分けというのは非常に大事だと思うし、むだがあってはならんというふうには思っております。そこで担当部局と総務部とでやって、本当に西場委員おっしゃったように、重要な事業が果たして5つの評価だけではかっていけるのかという非常に危惧を持ちます。これは要望にさしていただきたいと思うんですけども、ぜひそのへんのところ、広く見ていただくということも必要かなというふうに思います。そのへん要望を申し上げて、終わらさしてもらいます。
〇中森委員長 ほかにございませんか。
〇中村委員 行財政改革、今の経済状況、財政状況から見たら、当然いろんなことで絶えず努力もしていかないかんことやというふうに思います。今回また知事の思いだというふうに思いますけれども、「日本一、幸福が実感できる三重」の実現に向けて、新しい行財政改革に取り組むということで、これは大事なことだというふうに思います。そういった中で、今大変大事な議論をされているんだというふうに思っとります。
そのシステムの中でちょっと確認だけしときたいんですが、1つは経営戦略会議というのと行財政改革専門委員会、これっていうのは別々なんですか、一本ですか、箇所。
〇植田部長 まず経営戦略会議がありまして、それの子どもと言うたらおかしいですけど、専門的な事項を特に扱うということで、その下に一応行財政改革専門委員会をぶら下げています。
〇中村委員 経営戦略会議というのが、著名人と言ったら変やな、何人かの方を寄せられているんです。これは何人ぐらいでしたか。
〇植田部長 これは政策部の方でやっておりますけども、今のところ10名程度を予定されておると聞いております。
〇中村委員 その下に行財政改革専門委員会というのをつくるんですね。これが……。
〇植田部長 4名程度です。
〇中村委員 これは4名ですね。
結構幅広いというか、行政のことをすべて専門的にわかってみえる方って普通、外部じゃなかなかないと思うんです。そういった意味で、客観的な市民的な感覚、どういうものを求められているんですか。ちょっとそのへんも教えてください。
〇植田部長 大学の先生でありますとか民間の経営者でありますとか、それぞれの法律の専門家でありますとかコンサルタントを業とされておる方、そういう方を今想定しております。
〇中村委員 それから、あと県民、市民、NPO等と相談しながら進めていくんですけども、この中で県議会、節目節目で決まってきたことをご報告いただくという形なんですが、このへんの県議会への議論のかみ方というのはどう考えておられますか。
〇植田部長 次の9月会議には、事業仕分けにかける前のリストアップしたものをお示ししたいと思っておりますし、11月会議には中間案、それから翌年の2月会議には最終案を説明させていただきたいと思っています。
また、事業仕分けの関係では、10月に平成24年度の当初予算の編成の基本的な考え方をお示しする中で、事業仕分けの結果というんですか、そういうものもそこでご説明をさしていただきたいと思っております。またあわせて12月にあります当初予算の要求状況で具体的に事業が上がってくるかと思います。その中で事業仕分けの結果、こういう事業の形になったということのご報告もさしていただきたいと思っています。
〇中村委員 申し上げたかったのは、こういった専門の方とかあるいはいろんな方に相談をしながら進めていかれるんですけれども、特に後程もさしてもらおうと思いますが、事業仕分けなんかで県民の方もかんでくるということです。従来、本当に多くの皆さん方の支持を得て、平素から地域を回っておる各議員のあれこれといいますか、こうやっていろんな委員会にも入りながら、それぞれの課題についてかなり深く、それぞれが思いを持っておる県議会としての、県議会が事業仕分けという意味ではないんですけれども、その絡み方の部分の保証というと言葉は変ですけれども、そのへんがちょっと気になるんです。例えば事業仕分けで幾つか課題が上がってきたと、それは今回の博物館みたいなのがもし上がったとしたら、これは知事は方向を決めていますけれども、県議会がずっと今まで絡んできた事業がもしそうやって上がったときに、県議会としてそういった課題について、ちょっとこれはどうなんですかという、そういう場面も想定されているんですか。
〇植田部長 節目節目にご報告さしていただきまして、議会のご意見をお聞かせいただいて、それをまた次の素案づくりに反映させたいと考えております。
〇中村委員 それは保証されているということですね。
あと最後ですが、県民委員を含めたって、この県民委員をどのように想定されていますか。例えば、マスコミなんかよくあるのは、電話番号とかで抽出したりというのがありますし、学識経験者はもう既におるわけです。県民を選ぶ方法とか、大変難しいんじゃないかという感じがしたんですが、そのへんはどうですか。
〇西川室長 県民委員につきましては、選考方法はこれから検討するんですけれども、一般の県民の方を公募したいと考えております。選考に当たりましては、例えば小論文のようなものを書いていただいて、それについて中身を精査さしていただいて選考するといったようなことを考えております。
〇中村委員 事業仕分けで、国のなんかを見ておりましても、そこにかかわっている人にとっては120%すごく大事な、あるいは後から結果で、それ見たこと、あんなん削らんでよかったやないかってあったりします。国のはどちらかというと、見とっても国民にも明らかにされながら、オープンな場で象徴的に課題が議論をされて消えてったり、浮かび上がったりと、そこに何らかの価値を求めてやっていると思うんです。今回、小論文か何かで選ばれてきた県民も含めて、そういった国とは違う極めて県民の生活に近い事業がまな板の上でさらされて、あちこちするという部分について、若干気になる部分があるんですけども、そこらへんの心配はないんですか。
〇植田部長 事業仕分けをしていただきますけども、そこで事業のマルバツをつけるということではなしに、判定はしていただきますけども、最終判断をするのはあくまでも行財政の本庁にあります推進本部の方で意思決定、最終決定するということです。そこはご意見を伺うという形になろうかと思います。
〇中村委員 確認させてもらいますけど、事業仕分けの公開仕分けというのが僕、気になるんです。こういった公開仕分けで一たん上がって、博物館はそんなことはないやろと思うんですが、博物館が上がって、博物館が皆さんの思いでペケになったりして、後程また行財政の検討委員会の中で復活をしたりとか、ごちゃごちゃとします。極めて目立つような雰囲気が出てしまうんですけれども、公開仕分けをすることの意義というのを、もう一遍確認させてください。妙に動いていかへんかなという感じがするんです。
〇植田部長 今言われたように、事業仕分けと最終結果が違うというようなことになってくると、その間のどういう判断をしたのかという説明責任を今度は問われることになろうと思います。そこは先程言われた新博物館みたいな形で、こちらに説明責任が出てこようかと思います。
〇中村委員 最後にします。
どっちにいたしましても、議会に対して一定の発言をするといいますか、政策をきちっと決めていく、当たり前のことですけども、そのへんの場面というのを大事にしてもらうということ。それから県民に対して、こういった事業の決まり方のプロセスがオープンになるように、そのへんは努力をしていただきたいというふうに思います。
〇中森委員長 よろしいか。
〇中村委員 要望にとどめておきます。
〇杉本委員 経営戦略会議が10人ということで、その下の行財政改革専門委員が4人ということなんですけれども、10人の中のメンバーの何人かが専門委員会に行くということはあるんでしょうか。普通は、専門委員会やと、その中のメンバーの誰かが行くということが多いと思うんですけれども、そこをひとつ確認さしてもらいたいです。
それと、公開仕分けのところの外部の専門家というところがあるんですが、その外部の専門家の中に、その中のどなたかが該当してくるという可能性はあるのかどうか、まずは。
〇植田部長 経営戦略会議は一応10名を想定しておりますけども、そのうちの2名程度は専門委員会に入っていただこうかと今考えております。
それから、外部の事業仕分けにつきましては一応3班体制で考えておりまして、1班について大体6名程度の班編成を考えております。6名のうち2名程度を県民から公募した委員に入っていただき、行財政改革の専門委員にはその中で1名ぐらい入っていただき、あとは外部の専門家というんですか、そういう仕分けの専門家の方を3名程度、コーディネーターも含めて入っていただいて、計6名程度で1班をつくりたいと考えています。
〇杉本委員 経営戦略会議の目的というのが、この前の政策部の方でいただいた資料の中には、時代の潮流や将来予測等についての広い視点からの助言と、それから県政における政策課題に関し知事が意見交換を行う、そのための経営戦略会議だと。それで行財政改革にかかわる部分については専門委員を意見交換と助言という意味で置かれるという、役割はそういうことになっていると思うんです。その委員が公開仕分けのところに出ていくというのが、その役割として適当かどうかというのが、これは助言にとどまるものではないと私は思うので、あるレベルでの決定にかかわる方になるんだろうなって、それが最終決定ではないけれども、事業仕分けという場面における決定に、決定というか判断にかかわってくるので、意見交換とか助言という領域ではないんじゃないかというふうに1つ思うんです。
その疑問が1点と、そういったことをもう少し明らかにしていくためには、もう既におつくりになっていらっしゃると思うんですけども、設置要綱というか経営戦略会議の設置要綱、それから専門委員会の設置要項、そのあたりのところを議会にも示していただいて、役割をはっきりさせていただきたいと一つ思っています。
〇植田部長 経営戦略会議の設置要綱等につきましては、これは7月に、今、予算の方をお願いしておりますもので、議決された後に、その後、設置要綱の施行になろうかと思いますもので、今の案の段階で出せるのかどうか、それは政策部の方と一応相談したいと思います。
その中で、専門の事項について意見の聞き取りを行うというのを一応、専門委員会の設置目的にしております。ですから先程、中村委員にもお答えしましたけども、事業仕分けの中で出てきていますけども、事業仕分けにつきましても、そこでマルペケなり三角なりの判断をしていただくことになろうかと思います。けども、あくまでもそれは助言ということで、最終決定は本庁での行財政改革推進本部において行うということですもんで、助言の専門的な意見を伺うものであろうと私は考えております。
〇杉本委員 設置要綱なので、議会にかけるべきものではないというのはわかってはいるんですけれども、その後がすごく気になっているのと、とはいえ公開仕分け、国のイメージもあったり、いろんなイメージを県民は持ってみえます。最終決定は違うところだと言っても、公開の場でこういうことになりましたと、ある程度のそこでの方針、決定にはならないにしても、この事業についてはこうだという見解は出されると思うんです。出さなければ、この仕分けの役割としてどうなのかなと反対に思いますので、そうなると専門とか経営戦略会議の設置要綱と、果たしてそれで整合性があるのかというあたりが大変気になっています。そのあたりは政策部の方ともよくご議論いただいて、本当に仕分け班の中に入っていただくのがいいのかどうかということも含めて、私は検討していただく必要があるのじゃないかというふうに思います。
〇植田部長 わかりました。一応、そのあたりの見解というもの、考え方をきちっと整理させていただきます。
〇杉本委員 でないと、経営戦略会議があらぬ誤解を受けたり、そこが一番権限を持つ会議だというふうに、何かそういうものがあるように誤解されては、私はよくないと思うんです。いろんな試みで、今、県政を活性化していこうという試みをされようとするときに、そういう誤解は避けた方がいいと思いますので、ぜひそのあたりは丁寧にというか、きめ細かにお願いしたいと思います。
〇中森委員長 よろしいか。
ほかにございませんか。
〇西場委員 議会との関係は中村委員がおっしゃられて、私も気になっておったんです。少し整理していただいたようですが、県民委員というような人たちが選ばれて出てくると、我々選挙で選ばれた県民代表としての議員との位置関係はどうなんだということは、いつもこれに限らず気になるところです。そういう意味においては県民委員が入って出てきた素案というものについては、いわゆる執行部側が出してきた議案に対して議員がチェックを入れられる、意見を言えるというのと少し感じ、感覚が違ってくるんです。そういう意味合いをきちっと考えながらしていただけるものかどうかということがちょっと気にはなります。
部長は、議会の意見も聞いて、そして次の素案にも生かしていくと、今、中村委員の答弁で、答えておられて、そういうものがあればいいんですが、スケジュールを見ると、公開仕分け9月、議会への報告、これ報告になっているんです。9月と、こうなっているんだけど、このへんの順序はどうなりますか。
〇植田部長 あくまでも経営戦略会議のメンバーについては、県政展開のあり方とか知事が必要と認める事項について意見を述べるというのが委員方の役割です。その委員の意見をいただいた上で、執行部側がどういう方向性を出すかというのを決めていくことになろうと思います。その決めていったことを素案にまとめ、それを議会にご報告し、議会でのご意見をいただいて、それを次の素案にフィードバックしていくというのがサイクルになってくると思います。
事業仕分けにつきましても、次の9月会議に先に議会の方にお諮りをした上で、仕分けの方にかけたいなと思っております。
〇西場委員 議会の意見を聞いて、それを素案に反映さしていくという、時間的に余裕はあるわけですか。
〇植田部長 一応、そういう時間的な余裕も考えた上でスケジュールを設定しております。
〇西場委員 じゃ、ぜひそこのところはそういう方向で進めてください。
〇中森委員長 よろしいか。
ほかにございませんね。
〔「なし」の声あり〕
〇中森委員長 ないようでございますので、これで「平成22年度経営改善目標」の取組結果について及び新たな行財政改革についてを終わります。
(4)平成22年度県税収入状況について
(5)自動車税の納期内納付について
(6)審議会等の審議状況について
①当局から資料に基づき説明(宇佐美政策監、横山特命監、重松室長)
②質問 なし
〔当局 退室〕
〇中森委員長 次に、常任委員会にかかる閉会中の継続審査・調査申出事件の調査項目につきましては、お手元に配付の文書のとおりといたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇中森委員長 ご異議なしと認め、そのようにいたします。
最後に、閉会中の委員会開催につきましては、必要に応じて開催することとし、開催時期、議題等につきましては、正・副委員長にご一任願いたいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
〇中森委員長 それでは、そのようにいたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
政策総務常任委員長
予算決算常任委員会政策総務分科会委員長
中森 博文