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平成23年5月25日 健康福祉病院常任委員会 会議録 

 

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健康福祉病院常任委員会

会  議  録

(開会中)

 

開催年月日        平成23年5月25日(水) 自 午前10時00分~至 午後3時52分

会 議 室           501委員会室

出席委員            8名

                           委  員  長       今井 智広

                           副委員長       中嶋 年規

                           委       員       小島 智子

                           委       員       石田 成生

                           委       員       水谷 正美

                           委       員       日沖 正信

                           委       員       舟橋 裕幸

                           委       員       貝増 吉郎

欠席委員            なし

出席説明員  

             [健康福祉部]

                           部  長                                              山口  和夫

                           理  事                                              稲垣  清文

                           こども局長                                          太田  栄子

                           副部長兼経営企画分野総括室長        亀井  秀樹

                           健康・安全分野総括室長                     永田  克行

                           医療政策監兼保健・

                                                   医療分野総括室長     森岡  久尚

                           福祉政策分野総括室長                      青木 正晴

                           こども局総括室長                               福田 圭司

                           健康危機管理室長                             西中 隆道

                           医療政策室長                                    松田 克彦

                           長寿社会室長                                    明石 典男

                           障害福祉室長                                    西村 昭彦

                           こども未来室長                                   三井 清輝

                           こども家庭室長                                   宮本 隆弘

                           健康福祉総務室長                             日沖 正人

                           健康づくり室長                                    服部 秀二

                           薬務食品室長                                    増田 直樹

                           人権・危機管理特命監                        中西 文則

                           団体経営・経営品質特命監                 山岡 勝志

                           監査室長                                            神田 正光

                           社会福祉室長                                     田中 規倫

                                                                                                 その他関係職員

             [病院事業庁]

                           庁  長                                              南         清

                           県立病院経営分野総括室長               松田 克己

                           独立行政法人化総括特命監               高沖 芳寿

                           県立病院経営室長                             荒木 敏之

                           政策企画特命監                                 服部 幸司

                           改革推進特命監                                 岩﨑 浩也

                                                                                                  その他関係職員

 

委員会書記  

                           議事課副課長          藤野  久美子

                           企画法務課主幹       池田  和也 

傍 聴 議 員        なし

県政記者クラブ  3名

傍 聴 者          3名

議題及び協議事項

Ⅰ 所管事項概要調査(健康福祉部)

 1 組織について                            

 2 予算について                            

 3 健康福祉部の所管事項について                           

  (1)東日本大震災の被災地に対する医療・福祉関係職員の派遣

  (2)災害時の医療救護体制の確保並びに医療・福祉施設の耐震化

  (3)感染症対策基盤の整備

  (4)食の安全・安心の確保

  (5)メディカルバレー構想の推進

  (6)健康対策の推進

  (7)地域医療体制整備の促進

  (8)国保の広域化・福祉医療費助成制度改革

  (9)地域福祉の推進

  (10)高齢者介護基盤の整備

  (11)障がい者の自立に向けた地域生活支援

  (12)子どもの育ちを支える地域づくり 

  (13)児童虐待への緊急的な対応

  (14)草の実リハビリテーションセンターと小児心療センターあすなろ学園のあり方検討

 

Ⅱ 所管事項概要調査(病院事業庁関係)

  (1)病院事業庁組織図                        

  (2)県立病院の概要                         

  (3)平成23年度三重県病院事業会計予算について           

  (4)「平成23年度年度計画及び当面の運営方針(平成23年度)」について 

 

Ⅲ 県立病院改革について

  (1)「県立病院改革に関する基本方針」策定までの経緯

  (2)県立病院改革の取組スケジュール

 

協議事項

 1 委員会年間活動計画の策定について

 

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 所管事項概要調査(健康福祉部)

 1 組織について                            

 2 予算について                            

 3 健康福祉部の所管事項について                           

  (1)東日本大震災の被災地に対する医療・福祉関係職員の派遣

  (2)災害時の医療救護体制の確保並びに医療・福祉施設の耐震化

  (3)感染症対策基盤の整備

  (4)食の安全・安心の確保

  (5)メディカルバレー構想の推進

    ①当局から資料に基づき説明(山口部長、亀井副部長、永田総括室長) 

    ②質問

〇今井委員長 それでは、以上ご説明いただいた点につきまして、ご質問はございませんか。

〇水谷委員 まず組織ですが、医師確保、病院改革担当に稲垣理事がなっていただくということで改革がなされたということをうれしく思います。この新理事のもとでの実働の組織というのは、ここの組織でいうとどこになっているのか教えてもらえますか。

〇亀井副部長 2ページの一番上を見ていただきますと医療政策室というのがございまして、そこに医師確保対策グループというのを今年、ちょっと名前を変えましたけれども設置させていただきました。そこで医師確保の関係はしております。
 また、その下に地域医療・病院改革グループというのがございまして、ここで病院改革の担当の実務を担うという形でさせていただいております。
 以上でございます。

〇水谷委員 ということは、13ページの地域医療体制整備の促進について、右上にあるこの2つの室が中心だということでよろしいですか。

〇山口部長 担当といたしましては、医療政策室、健康づくり室になります。

〇水谷委員 というと、つまり稲垣新理事のもとでの仕事というのは、この13ページのことをやっていって、新規事業はメジロ押しなので本当に期待をするところなんですけども、それぞれの事業が成果を上げているという結果を逐次委員会に報告してほしいんですけども、それは待っておれば、この後6月以降の委員会で出てくると思ってよろしいですか。

〇山口部長 先程組織の方の2ページでもちょっとご説明させていただきましたが、医療政策室の担当分野の中で稲垣新理事が医師確保対策とか地域医療・病院改革にかかわるということでございまして、ご指摘ございました13ページの方の予算の説明は、地域医療体制整備の促進全体を掲げておる事業内容になっております。
 特に新理事が担当いたしますのは、医師確保に向けた取組ということでございまして、内部の仕分けはちょっと難しいんですけど、部長と理事との関係でいいますと、理事は、先程医師確保と病院改革担当ですので、医師確保に向けた取組、左端の大きな、ここの部分を中心に取り組むという整理になっておりまして、なかなか難しいんですけれども、看護職員は医師と違うという仕切りの中では、看護職員は部長の担当になるというような整理にもなりますし、救急医療とか総合対策のがんですと私の方の取組ということで、医師確保と病院改革に特化して担当していただくということで整理されております。

〇水谷委員 なるほどよくわかりました。
 やはり今回の統一地方選挙でも、ここの部分の県民の要望というのは物すごく大きいものですから、逐次、どういう成果が上がってきているかということのご報告を賜りたいというふうに思います。
 以上です。

〇今井委員長 ほかに。

〇石田委員 2つあるんですが、まず1つは、8ページの一般会計の予算の比較で、22年度と23年度の当初予算の比較、1080億と1200億で、今年の23年度の当初というのは、知事が変わるということで骨格で組んであるから幾分低目であるのにこれだけ上がっているということは、6月補正でフルプランで出てきたときはもっと膨らむだろうと思うんですが、そう思っていていいのか。それともう一つは、どれぐらいに予想されるのかというのはいかがでしょうか。

〇山口部長 6月補正、現在大枠は示されています。中身では、担当部局としても6月補正に向けた取組も当然しておりますので、この当初予算よりは当然膨らみますけれども、当初予算が結構当初から多くなっていますのは、内訳的には扶助費の部分ですとか、緊急雇用経済対策で当初から取り組むこととなっておりますこととか、そういう骨格的予算と言いながらも、当初予算時点で、既に対応すべきものとして整理されたものが多くございまして、そういう要因がありまして、結果として当初から120億を大きく上回ってきたということでございます。
 補正の方は、当初課題として残されて、新知事のもとで議論ということにつきましては議論されて、その一定の部分については、補正予算としてこの次ご提案させていただくということでございます。

〇石田委員 もう一つ、このDMATについてお尋ねをします。
 災害の急性期の48時間以内に医療活動を行うチームということですよね。このチームを構成する方々は、いろんな医師とか看護師とかおみえになります。そのへんでどういう方がみえるのかということと、この方らは発災時にチームとして招集されるんかなというイメージなんですが、平常時というのは県立のそれぞれの病院等々で勤務をされているんだろうと思うんですが、そこのところと、それと被災地へ行きますけども、このときの勤務の条件、平常時との違い、例えば別に手当があるのかとか、それから勤務時間を何時から何時までどういうふうにやっているのかとか、平常時と非常時との勤務条件の違い、給料とか手当とかも違ってくるのかなと思うんですが、そのへんについて説明をお願いします。

〇亀井副部長 まずDMATでございますけれども、これにつきましては、平常時はそれぞれ各病院で、例えば救急医療に携わっていただいているか、そういう形で業務していただいていまして、例えば今回のような災害が発生しますと、県全体のそういうDMATのコーディネーターをしてくれる方がいますので、その方の指導のもとに現地に行っていただきます。そうしますと、県と病院との間で協定等を結ばせていただいておりますので、それに基づいて行っていただきます。ですから勤務条件等につきましては、いわゆる現地で要る活動経費とか、それから往復の旅費とか、それから時間外手当等については、その協定の中で県の方で負担させてもらうことになるわけですけども、大もとはそれぞれの病院の方で勤務していただいていますので、通常の人件費は各病院の方で持っていただいていると、そのような形になっております。
 構成としては、医師と看護師と、それから事務職員、いわゆる調整する方が要りますので、そういった方々で構成する形になっております。
 以上でございます。

〇石田委員 そうすると被災地へ行って、そこで上乗せされる分というか、いろんな経費とか手当とかが発生したら、それは行った先の県持ちで、三重県は平常時の人件費は持つけども、余分な部分は行った被災地の県持ちと、こういう理解をしていいわけですか。

〇亀井副部長 DMATは、通常は県内で発生した場合をまずは一たん想定しておりますので、そのときは三重県で持つ形になります。今回のように県外へ行った場合につきましては、まずは三重県の方でそれらは負担しまして、ただ最終的にいろいろ今回のような場合でも、災害救助法とまた別途の法律がございますので、その中で最終的に被災県に求償して、最後に国が持つという仕組みもございます。ちょっとまだ今のところ今回の災害については、そこらへんがまだまだ特異な例でございますので調整中でございますけども、原則的には、まず一たんは県の方で負担させていただいて、その後でまたしかるべく形で相手方なり国の方から、そういった費用をいただくケースもあるということでございます。

〇今井委員長 ほかにございませんか。

〇日沖委員 (4)の食の安全・安心の確保のところで、参考に今回の4人も死亡者を出したような事件となってしまった生肉の取扱いの件について挙げていただいてありますんで、ちょっとこのことについて、まだいろいろ進行中なこともあって、県民の方々の関心も高いもんですから聞かせていただいておきたいんです。いろいろと調査もされて、指導も行っていただいて、県民の食の安全・安心のために取り組みをいただいておるように聞いておるんですけれども、ちょっと3点ほど聞かせていただきたいんです。
 取扱事業者というのはどのように把握されておられるのかということで、県が把握される分でほとんど県内の生肉を取扱う飲食店なり関連事業なりは網羅されておるんかということと、それと具体的にこれまでに指導していただいておる中で、提供の自粛ということを基準や施設が適合しないということで、具体的に生肉を提供しないでくださいという指導を行った事例というのはあるのかということと、今回のこの事件を受けて、改めて強力な監視をしていただいておるんだと思いますけれども、今回のこのことを受けての監視指導に対する取組というのは、全体を網羅して、一応指導して、三重県の生肉の流通や取扱いについて、これで安心ですねというようなことに至るのにはいつ頃になるのか、いつ頃この取組が終結するのかということと、3つ聞きたいんですが、お願いします。

〇永田総括室長 1点目の事業者の把握でございます。この把握につきましては、まず例えば食肉販売店、俗に肉屋でございます。それと食肉処理業という業種がございまして、要するに食肉の卸し業者でございます。こういうところは営業許可台帳で把握できますので、すべて網羅をいたしまして、各保健所単位にすべて監視、調査に入らせていただいております。
 それともう一つが飲食店営業という業種でございます。この飲食店営業はかなり幅が広くて、おにぎりをつくる店からフランス料理をつくる店まで幅広くあるわけでございますが、特に必ず行くのは、まず焼肉店と標榜している店は、すぐいろんな把握ができますので、すべて立ち入りをする予定でございます。
 それ以外にも、例えば食肉の生食ということで、最近は牛肉の握りということで、すし屋とか、それからイタリアン、フランス料理でもカルパッチョというような種類の料理がございまして、やはり生肉に近いもの、それと牛肉のたたきというのも生肉に入るんですけども、そういうことを扱っておるお店はかなりの数はあると思っておりますけども、なかなか台帳だけではそこまで把握することができませんので、先程申しましたようにはっきりしているところは、もう直接立ち入りに行くわけですけども、今、各施設、不明なところは郵送等で調査票を送って、取り扱っている、扱っていないということを調査した上で、監視、立ち入りをするという予定をしております。
 3番目のものとも連動してまいりますが、一応5月いっぱいで一たん集計をさせていただきますけれども、そういう飲食店をすべて網羅していくとなると、なかなか5月中にはすべてを立ち入りするのは難しいということを考えておりますので、しばらく夏ぐらいまでは引き続き監視をしてまいりたいと思っております。生肉を提供するという店は、引き続き何回かお邪魔して、適切に対応しているかどうかというものを確認に行く必要があると思っておりますので、複数回立ち入りをする予定にしておるところでございます。
 それと、今まで、5月19日時点でございますが、県内トータルで579施設を立ち入り調査いたしまして、そのうち焼肉店等も含めまして158施設が生食用の食肉を提供している実績があるという報告を受けておるところでございますけども、そのほとんど、もう99%に近いところが、何らかの衛生基準に適合していないというところで、適合するまでは提供しないようにという自粛指導をしておるところでございます。若干数件、適合しておるところがあるという報告が今挙がってきておりますけれども、報道にもありますけども、ほとんどのお店で適合していないというのが今のところ私どもが認識している状況でございます。
 それと、先程もちょっと触れましたが、いつまでかかるかということですが、夏ぐらいと申しましたけれども、10月には国の方が食肉の生食に関して、もうちょっと厳しい法的な罰則も入れた基準を作成するというように聞いておりますので、そのへんの様子も見ながら、連動して、新たな取組をしていきたいと思っておりますし、一部報道では、埼玉県の方ではそういう届出制度というものを取り入れるという情報もございますので、その届出制度等についても今検討をさせていただいておるところでございます。
 以上でございます。

〇日沖委員 よくわかりました。よろしくお願いします。

〇今井委員長 ほかにございませんか。

〇石田委員 生肉の取扱いで不適合な店は、具体的に言うと何が不適合なんですか。

〇永田総括室長 例えばそこに自主検査というのがありまして、やはり生食で提供する以上、糞便性の大腸菌が付着していてはいけないとか、それから食中毒を起こすような菌が付着してはいけないというのが衛生基準にございますので、それを定期的に自主的に検査を行ってチェックをしているかどうか、あるいはよく報道でも流れましたが、生肉のトリミングでございますけれども、清潔なまな板の上できちっと消毒されたナイフで外づらをきれいにそぎ落として、中心部の肉だけをしっかり取扱うような、そういう取扱いをしているかどうか、そのへんのちょっと不適が多いということと、あと器材器具の殺菌消毒、今回の場合は殺菌消毒は83度以上のお湯で殺菌をしなさい、これが一番簡単なわけでございますが、やはり生肉ですので、薬剤等を使うといろんなそちらの方の弊害も出ることがあるので、温湯で、要するに熱湯消毒をしなさいということになっているんですが、そういう設備が、ここにはお湯が出る設備がないとか、そういうことがあって適合されていないという報告が多いと聞いております。

〇今井委員長 ほかにございませんでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

 なければ、これで健康福祉部の組織、予算について並びに経営企画分野及び健康安全分野についての調査を終了します。

 

  (6)健康対策の推進

  (7)地域医療体制整備の促進

    ①当局から資料に基づき説明(森岡医療政策監)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、以上の件につきまして、何か質問はございませんか。

〇小島委員 32ページのシステムについてお伺いしたいと思います。
 それぞれの地域の救急に係る情報がすぐにわかるというようなシステムだというふうに理解をさせていただいたんですが、37ページの下の方に、災害時の救急医療等の充実に向けた取組がございます。そこで質問させていただきたいんですけれども、災害が起きたときにそれぞれの地域間でどういう受け入れ態勢が可能かというようなこと、このシステムを通じて、それぞれの地域が知るということは可能でしょうか。
 といいますのは、例えば透析を受けてみえる方などというのは、それぞれの地域の災害によって一刻を争う状態になるのではないかというふうに考えます。ですので、このシステムがそんなふうに動くのであれば、それぞれの地域にとってももちろんですけれども、県内全域にとっても大変意味のあるものだなというふうに考えるんですが、その点についてどうなっているかということをお教えいただけたらありがたいと思います。お願いいたします。

〇松田室長 このシステムにつきましては、いくつかの中身で構成されておりまして、救急医療情報システムが中心でございますが、今、ご質問いただきました災害時のことにつきましても、広域災害情報システムということでこの中に組み込まれてございます。このシステムと申しますのは、阪神・淡路大震災を契機に厚生労働省の方がつくったシステムでございまして、それに対して各都道府県がつないでいるという形でございます。
 ここには、先程もございましたような災害拠点病院でございますとか、救急告示病院等が参加していただいておりまして、災害発生時には、今どれだけの患者を受け入れすることができるか、そしてまた、自分のところの病院がどんな被害を受けているかといったことを情報入力することができます。それを県内あるいは各県を結んで医療機関、それから消防、そういった関係機関がすべて把握できるようになると、そういうシステムになっております。

〇小島委員 ありがとうございました。
 ということは、県内は大丈夫だと思うんですけれども、近県ともそういうネットワークを結ばれていて、例えば桑名ですと愛知と近いわけですけれども、そういうところとも連携が可能というふうに理解しましたが、それでよろしいでしょうか。

〇松田室長 そのとおりでございます。現にこの間の東日本大震災の際にも、私どもの方にも受け入れ態勢を入力してくれというのがございまして、これは全国どこでも、このネットを結んでいる病院等であれば見れるという形でございますので、可能でございます。

〇小島委員 ありがとうございました。結構です。

〇今井委員長 ほかにご質問はございませんか。

〇石田委員 自殺の防止で、自殺は最も不幸な亡くなり方だと思うんですね。その人が自殺しようと思うのは、その瞬間なんだろうけども、でもそれには原因がそれぞれあって、その原因を取り除くというところからお考えもいただいておるんだろうと思うんですが、その原因というのは、これもまちまちで、いつからその原因があったかというのもまちまちなんだけども、自殺のサインを感知して、自殺をしない人をつくっていく。でもそれはいつからかといったら、これはもう生まれた瞬間から考えていく必要があるんじゃないかなと思っていて、だからそれはほかのもの、同じ部署の中のほかのところとか、子どもの関係のところとか、あるいは教育委員会との連携も、今言った0歳から自殺をしない人をつくっていくという意味では、そういうところとの連携、考え方が必要だと思うんですけども、お考えをお聞かせいただきたいと思いますが。

〇服部室長 委員のおっしゃるとおりかと思います。私どもは、まず自殺を企図されるような方々に対する対処の方法をいろいろ考えているとともに、委員の言われましたように子どものころからの早期発見、このあたりをモデル事業といたしまして、今、三重のこころの医療センターと各教育委員会と連携いたしまして、早期に学校でそういう傾向がある子どもたちがみえたときには、そこに手を差し伸べるというようなモデル事業も今計画しております。
 そういうような形の中で、あるいはもっと大きな話といたしましては、通常の自殺対策の中で、当然のことながら教育委員会にも入っていただいて、私どもでつくっております自殺の総合計画の中でやっておることについて、さまざまなご意見をいただくとともに、一緒にやっていくというスタンスの中で、これ以外のいろんな相談に対する中でのいじめとかがありますけれど、そういうような部分に対しても自殺をほのめかす、あるいは傾向があるような方々に対する相談の受け方などの研修もちょっとさせていただきながら、教育委員会だけではなしに、ご存じのように健康問題、家庭問題、それから労働問題、さまざまな部分がございますもので、そういうところの部分とも連携しながら、子どもから大人まで、高齢者の方まで何とか自殺対策をフォローできるように他の部門と協力しながら、取り組んでおるところでございます。

〇石田委員 ちょっと私の思いとずれているところがあるような気がするのは、小学校で自殺のサインが出た子に対しての対応じゃなくて、余り小学生なんかはほとんど出ないと思うんですよね。だから小学生の、元気な子も何の問題のない子も自殺のサインが全然ない子も、社会に出てからそういうストレスに耐え得る人づくりを――最近学力学力をよく言われるけれども、やはり社会に出てからのいろんな問題に対してとか、ストレスに耐え得る強い人づくりというのを0歳から考えていく必要があるんだろうと。だから小学校のときに自殺のサインが出ていてと、それは大問題なんだけども、そんなことというのはまれ中のまれやなと思うんですね。
 私が申し上げたのは、3万人の自殺者を減少させるには、0歳から生き方というか、そういうことを頭に置きながら学校教育の中で、点数を取るだけじゃなくてという、こういう趣旨で申し上げたんです。もう一度。

〇太田局長 こども局の方の領分にも少し入るかと思いますのでお答えさせていただきます。
 私どものやっておることが即自殺対策につながるというふうに思ってしていたわけではありませんけれども、こども局で大切にしてこれまで進めてきましたのは、やはり子どもたちに自尊感情といいますか、自分を大切に思う気持ちが芽生えないと、何かのプレッシャーで、ああもう自分は価値のない人間だというふうにつながってくる、そういう思考回路をつくってしまうと思うんですね。そうじゃなくて、本当に家庭の中で、学校の中で地域の中で認められ、あなたは大切な存在だと思えるような、そういう子を人とのかかわり合いを醸し出していきたいというふうに思っておりまして、そういう趣旨で子ども条例の方もできているというふうに思っております。
 これまでもそうですけれども、今後もそういった子ども条例の趣旨に沿って、子どもたちが大人と本当に適切にかかわりながら、そういう自尊感情をきっちりはぐくんでいけるような取組を、これからも継続していきたいと思いますし、また条例の中で子どもの専用電話というのを開設したいということで、今後これは、今検討中なんですけれども、実際に今年度中には子どもたちに向けて開設をしたい。その中には、今おっしゃっていただきました深刻な問題、自分の価値が認められない子どもたちの心もきっちり受けとめられるような、そういう受け手も養成をしながら、子どもの気持ちに寄り添って支援をしていきたいなと、そんなことも考えておりますので、大きくはこういったことが自殺対策ということにつながっていくのかなというふうに思います。
 以上です。

〇石田委員 おっしゃるとおりだと思います。
 あと、子どもからのSOSの電話の開設って、もう既にNPOなんかがやっていますよね。それは、例えば県でやっちゃったら、そちらがとそういう意味じゃなくて。お願いします。

〇太田局長 今は本当に企画案でございますけれども、例えばNPOのチャイルドラインというような形の、もう随分年間2万件も受けていただいている電話がございます。こちらの方はもう実績もありまして、子どもたちもよく知っておると。これは本当に何気なくかけてみえるんですね。おうちに帰って、今日あった、ちょっとむしゃくしゃしたことを、おうちに誰もいないけれども電話をして聞いてもらえるという、本当にその瞬間瞬間の子どもの気持ちを受けとめられる電話であるというふうに思っています。
 ただチャイルドラインの方々と議論しておりますと、やはり自分たちは受けとめるだけなんだと。次にどうするかという解決に導くのに、もう一つやはりレベルアップ、その次の相談場所というのが要るのかなと。今は児童相談所であったりとか、総合教育センターなんかの電話設置もあるんですけれども、子どもの専用電話とは受けとめられておりませんので、子どもはその次のステップがないということになっていると思います。そこを受けとめられるような電話として開設をしたいなと思っております。

〇石田委員 そうすると、今あるNPOチャイルドラインと同じ次元でじゃなくて、連携し合って、一時的にそこで受けて、もっと深刻な問題を二次的に受けるとか、そういうイメージでいいんでしょうか。

〇太田局長 どういうふうに連携できるかというのはもっと議論しないといけないと思いますけれども、イメージとしては、そういう連携の次第があると思っております。

〇石田委員 ありがとうございました。

〇今井委員長 ほかにご質問はございませんか。

〇中嶋副委員長 システムの入札のことについてはよくわかりました。これは健康福祉部に申し上げることではないんですが、その機能評価、価格評価の配分の仕方の考え方、やはりこれについてはもう少し、どういった場合に2対1で機能を重視するシステムなのか、この場合は価格と同等でいいじゃないかとか、そこらへんの判断基準の考え方というのは、これは政策部あたりになると思うんですが、全庁的にもう少しクリアにしてもいいのなかということをちょっと感じながらも、ただ今回は、特に機能について重要視をされたという意味合いもよくわかりますので、ありがとうございます。
 その中でちょっと思っていなかったのが、コールセンターの件なんですが、私も平成15年のときにコールセンターにこの1199を集約化したらどうだという提案も本会議でもさせていただいて、ようやく実現するということは非常にありがたいんですが、この1199の運営費というのは、当然県だけが持ってきたわけじゃないわけですが、今回このコールセンターの経費、これはどういうふうに維持管理のお金は経費分担されていくのかというのをちょっと教えていただきたい。
 それともう一つ、地域医療再生臨時特例交付金の拡充分の計画のことについて、今日は総括的な質疑ということなので、詳細については、本当は聞きたいところがいっぱいあるんですけれども、6月16日にもう提出してしまうということなので、残念ながら委員会が翌日の17日ということなので、考え方だけ教えてほしいのですが、今ご説明いただいた中で、例えば総合周産期母子医療センター、県内2カ所目、これは市立四日市病院やというふうなお話もあったり、中には具体的な三重大学を中心とした血管内治療センターとか、そういった箇所がはっきり書かれているものと、あと総合医の育成の、県内複数箇所とか、それから37ページあたりで回復期リハビリテーション病棟の県南地域とかCCU施設、このCCU施設て何なのか、ちょっともう一回説明いただきたいんですが、このCCU施設というのはどこのことなのかとか、在宅も緊急ショートステイ等を実施する、と書いてあるところと口頭で説明いただいたところとはっきりと名前を言わないところとあるんですけど、そこの違いというのは、やはり調整中だからということなのか、何らかの考えがあるのか、募集中だからとか、そこらへんの考え方だけでいいんですけど、教えていただきたいんですが。

〇森岡医療政策監 再生計画の拡充分の方からお答えさせていただきます。
 この再生計画の補助金なんですけれども、施設整備ですとか機器の整備というのは、2分の1を国が基金の方で負担されるんですけれども、事業の実施主体の方には2分の1の負担を求めてございます。ということで、事業の実施主体の方で実際整備に取り組むというそういう意思決定がなければ、なかなか計画の中に盛り込みにくいということで、今まさにそのことを審議会で検討をしているところでございます。
 今のところ委員おっしゃいました2点のCCUもショートステイにつきましても、まさに事業を実施する方でまだ意思決定がなされていないということで、意向を確認しているところでございます。
 CCUの関係なんですけれども、CCUはICUがございますけれども、それの冠動脈を特に治療する施設というふうに思っていただければと思います。心筋梗塞で特に重篤になったときに、集中的にCCUの方に入っていただいて治療を行うということになります。ということですので、救命救急センターですとか、高次の救急患者を受け入れる医療機関の方にCCU施設というものを設置されることになってございます。

〇松田室長 コールセンターの考え方でございます。従来は消防本部で受けていただいておりましたので、その部分、機器等の経費、それから接続料、こういった経費に関しましては県の方で負担しております。実際電話をとっていただくのが消防本部の方々ですので、その人件費の部分というのは消防本部が負担するというような形で、もともと消防業務をする中で、いつこの電話がかかってくるかわからない、区別もつかない中でこの電話をとっていただいていたと。今度コールセンターということで統一的にやるとなりますと、新たに人件費的な部分はかかってまいります。もちろんこれは正規雇用的なものはなるべくやめて、非常勤的な形でやりたいと思っておるんですが、そういった経費が発生してまいります。それと、この開設時にはコールセンターに入れる機器も当然必要でございますので、その機器等の部分につきましては、現在平成25年度までの現行の再生基金の中で組んでございます。当初の初期投資の部分、そして25年度までの運営費の部分につきましては、再生基金で全額出していこうと。26年度以降の部分につきましては、県と市町で2分の1ずつ負担しようということで、これは市町の方とももう話し合いをさせていただいて了解をいただいているところでございます。

〇中嶋副委員長 ありがとうございます。
 6月17日の委員会のときには、この再生計画の拡充分のもっと具体的なそういった箇所というのは教えていただけるのかどうかというのを確認したいのと、あと先程言われたコールセンターですが、これはちょっと総括的質疑で細かく聞いて申し訳ないんですけど、いわゆるNTTがやっているようなコールセンターにお願いしていくんじゃなくて、また別のコールセンターをつくるというそういうイメージなんでしょうか。

〇松田室長 コールセンターにつきましてお答えいたします。
 これにつきましては、今、救急医療情報システムを担っております救急医療情報センターというのがございますので、そちらの方で直接非常勤の方を雇用する形にして、これは今、人材派遣会社からの形にするのか直接雇用にするのか、調整を進めていただいておるところでございますけれども、そういった形でしたいと思っております。
 といいますのも、県内各地域からのお電話をとって、その地域の情報を的確に伝える必要がございますので、そういった地域情報の部分とか、やはりこれはかなりいろんな情報が必要となりますので、単に一括してどこかへ委託するというのは難しいかなと、そういう考えで今進めております。

〇森岡医療政策監 再生計画を説明する際には、実施主体の方は、施設をどこに整備するかということも含めてご説明をしたいと思っております。

〇中嶋副委員長 ちょっとコールセンターにこだわって申し訳ないんですが、今おっしゃられた専門的な部分が必要だからこそ、プロフェッショナルが集まっているプロコールセンターに一括委託をするということは検討しなかったんですか。比較検討されたのかどうか、そこはどうですか。

〇松田室長 外部委託でまず検討を進めてきております。ただ、県内の地理的な状況、地図上だけで今電話がかかっている方の場所と医療機関とか、やはりその間には地域によって、この日はこの医療機関が診てくれるとか、本当にいろんな情報があって、ただ単に近いところを紹介すればいいというわけではないと思うんです。したがいまして、今消防本部の方からいろんな情報をいただくような作業は、もう並行してやっておるところでございますけれども、そういった中で外部委託ができれば一番いいという考えできておるんですけれども、なかなかそういったいいところがないという中で、さっき言ったような形で非常勤の方を直接雇う形に今なりつつあるといいましょうか、そういった方向で、今、検討状況がなってきておるということでございます。

〇中嶋副委員長 最後のところが、だから非常勤の方にお願いしていく、それだから今おっしゃったような地域情報とか専門的なことができるのかというところの話がどうも私は納得できないというか、理解しづらいところがあって、いろいろと現場のお話の中でされていらっしゃるんだと思うんですけど、改めてまだ余力があるならば、もう一度宅配便なんかもみんなコールセンターでやっていて、その地域情報なんていうのはしっかりシステムとして持っていて、問題なく配送業務をやられているんですよね。そういった実績と同じように語ってはいけないのかもしれませんけれども、もう少しプロのコールセンター業務をやっているところの活用ということも改めて検討していただければありがたいなということだけ申し上げて終わります。

〇水谷委員 そのシステムのことに関連して、気になるのでちょっとまたこれも細かいところに入るかもわかりませんが、このときしか機会がないかもわからないので申し上げておこうと思います。
 34ページNTTデータ・アイのすぐれている点について、つまり満点が1000点で、それぞれ上から150点、200点とありますけれども、今のいいところというのは90ポイント、100ポイントに置きかえた場合90ポイント以上のものについての説明をしてもらったんです。だけど、例えば4番や6番、6番なんか特に重要だと思いますが、先程副委員長の議論の中でも運用・保守要件について、本来であれば200ポイント欲しいけど、119ポイントしかとれなかったというのが評価なんですよね。ここと契約した後、これをどうやって200ポイントに近づけていくかという話なんですよ。それについて、何か構想なり考え方を持っているかというのが気になるので、ちょっと聞いておきたいと思います。

〇松田室長 一応点数づけにつきましては、標準的なものが真ん中の点で50点と、それよりすぐれているかどうかという観点でいっておりますので、及第点は達しているという感覚でおります。もちろんよりすぐれたものにしていくように詰めながらやっていきたいと思っております。

〇水谷委員 それはそうなんですけども、例えば4番なんか特にわかりやすいですよね。システム基盤について、宮崎情報処理センターの方がポイントが上だと。ハード構成やソフト構成なんていうのは、そんなに難しい話じゃないんです。もうすぐにでも取りかかれる話です。
 という意味で、これから運用していくに当たって、よりよいものにしていっていただければというふうに思います。意見として申し上げておきます。

〇今井委員長 ほかに質問はございませんか。
 それでは、ちょっと一言だけ。
 今回、地域医療再生計画、加算額の方は各都道府県でさまざまな提案をして、国の方から認められるかどうかという形になってくると思いますので、どうか頑張ってこの計画を国の方に訴えてもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、なければこれで保健・医療分野についての調査を終了します。
 それでは、暫時休憩をさせていただきます。
 なお、再開は午後1時といたしますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございました。

          (休  憩)

〇今井委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

  (8)国保の広域化・福祉医療費助成制度改革

  (9)地域福祉の推進

  (10)高齢者介護基盤の整備

  (11)障がい者の自立に向けた地域生活支援

    ①当局から資料に基づき説明(青木総括室長)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、福祉政策分野についてご質問はございませんか。

〇石田委員 42ページの地域福祉の推進てずっとありますけども、市町がやっている地域福祉の推進との差がちょっとわからなくて、これを読んでも何か感想としてはよく似たことをやっているなと、こう思っているところがあるんですけども、この文章だと市町との差がわからなくて、具体的に説明というよりも、地域福祉の推進という観点で、市町との差をちょっとわかりやすくいくつか言っていただけるとありがたいんですけど。

〇青木総括室長 地域福祉につきまして、市町と県の違いと申しますと、まず直接住民に身近な団体でございます市町村が基本的にはこういったネットワークの中に参画いただきまして、こういった支え合いのネットワークをつくっていくということが基本だと考えております。都道府県といたしましては、その市町村の取組に対しまして、それを支援していくというようなスタンスで基本的には考えております。ただ都道府県におきましても、場合によりましては警察なり児童相談所とか、さまざまな機関がございますので、そういった個々の分野におきましては、県としてもこういった地域のネットワークの中に参加させていただくということもあり得るのかなというふうに考えております。

〇田中室長 少し具体的に資料の中で補足をさせていただきますと、例えば42ページの2の(1)①に地域ささえあい体制づくりの支援とございますけれども、今年度この関係では、国の方から4億円という形で予算が配分された事業としまして、地域のささえあい体制づくり事業というのを実施しておりますが、基本的には市町が、例えばここに書いてあるような多様な主体との協働によった見守り体制を地域で取り組むといったことに対しまして、その4億円を使いまして補助をしていくと、要はその市町の取組を県が支援していくという事業でございまして、今、市町に働きかけていろいろな取組を促しているというところでございます。
 また、次の43ページ③の日常生活の自立支援とあります。ただここに、社会福祉協議会の活動支援とあるんですが、判断能力が不十分な軽い認知症になってこられた高齢者の方々ですとか、精神、知的の障がい者の方々を地域で福祉サービス利用を支援したり、日常的な金銭管理を支援したりといったような事業があるんですが、これは県社協が実施主体となっておりまして、この事業につきましては、国と県で県社協の事業を補助しているというような役割、若干市町の方でも少し独自に補助をしていただいている部分がありますけれども、基本的には国と県で県社協の取組を補助していると、そのような事業もございます。
 基本的には先程総括室長が申し上げたように、地域福祉というのは、できるだけ市町なり、さらにはその地区、さらにもっと小さい地域地域で支え合いの仕組みというものをどんどんつくり上げていただくというのが基本になると思いますので、県としては、基本的にはその取組を支援していくという考え方だと思っています。

〇石田委員 地域福祉の推進を県と市町が同じことを同じ高さでやっているということはないという理解でいいんですね。
 基本的にというか、かなり大きな部分は市町がやっていて、それを財政的な支援とかいろんな支援、言われたように児童相談所であるとか警察がかかわる部分は県の機関だから、そういう意味でサポートしていると。主体は主に市町にあると、同じことは決してしなくて、それを支える立場、そして市町にない機関があるので、それを使ってサポートしていくと、こういうイメージでいいですか。

〇青木総括室長 今、委員おっしゃられたとおりでございます。役割分担をしながらやっていくということが基本だと考えております。

〇今井委員長 ほかにございませんか。

〇日沖委員 二、三聞かせていただきます。福祉医療費の助成制度に関してなんですが、思い起こしてみますと、かつて野呂知事の時代には厳しい財政状況の中で、どちらかというと厳しい実態を反映して、福祉医療費についても、できることならば抑制をというような提案があって、そのときに議会とけんけんがくがくといろいろ議論をさせていただいて、ご理解をいただいて、逆に充実拡大に向けたお取組をしていただいて、少しずつ実現もしていっていただいておるわけでありがたく思っとるんですけれども、今の新しい知事がこの部分についてどうかということは、ちょっとどこかに載っとったかわかりませんけども、把握はしていないんですけども、今の県の基本的な姿勢としては、もちろん財政状況もにらみながらになりますけれども、基本的には福祉医療費の助成制度というものは、できることならばさらに充実拡大をしていこうという姿勢なんですよね。
 ということを、この資料を改めて読ませていただいて、そのような姿勢に書いていただいてございますんで、そのことについて改めて認識の確認をさせていただきたいのが1つ。
 それと常日頃、高齢者介護基盤の整備の問題の中で、これから特別養護老人ホームの待機者をさらに解消に向けて整備を進めていくという基本のものがあるわけなんですけれども、常日頃、特別養護老人ホームの待機者の定義を、改めてきちっと聞かせてもらったことがないのでちょっと聞かしていただきたいんです。特別養護老人ホームの待機者を解消させるということになりますと、今待機者の中に介護度3とか2の方々も含まれておるわけですし、明らかに申し込みはしていただいていますけれども、在宅でよろしいじゃないですかという方もあると思うんです。県のいわゆる特別養護老人ホームの待機者の解消というのは、そういう方々もすべて含めて待機者という定義であって、その方々もすべて入っていただけるということを目指しとるということで我々は解釈して議論をしていかなあかんのか、本当の実態に合わせた、本当に誰しもが必要と認める方々の待機者を対象として議論をしていけばいいのか、施設の方でも県の指針に基づいて、順番をつけて入っていただくように配慮をしておる現状もあるんで、そのへん改めてちょっとお聞きしたことがないもので、待機者というものが軽度の方々も含めて申し込んでみえる方すべてを待機者というふうに位置づけて、それを解消していくということなんですかということを改めて聞かせていただきたいというふうに思います。
 それと、1つ簡単で結構なんですけれども、最近高齢者専用賃貸住宅というものが大変多くなってきまして、私たちの住んどる地域の中でも新たに建設されておるような実態があるんですけれども、これはおそらく介護保険にかかわるサービスを提供する事業所なんかが入っておったり、併設されておったりということであれば把握されるのかわかりませんけれども、ただ高齢者専用賃貸住宅というだけですと、なかなか把握が難しいんやないかなというふうに思っておるんですけども、そのへんちょっと実情だけ、どんなものなのか聞かせてください。
 以上3つですけども、済みません、お願いします。

〇青木総括室長 それでは、最初の福祉医療費助成制度につきましての点でございます。
 今回新知事の方では、乳幼児の医療費を小学校卒業まで無料化したいというふうな政策が今度政策集に出ておるところでございます。そういった知事の公約もございますが、先程もご説明いたしましたように、市町と県とで構成いたします検討会の方でも、従前から、先程も申し上げましたように乳幼児の拡大、それから精神障がい者の拡大、それから現物給付ができるのかどうかと、その3点を課題といたしまして検討を進めてきたところでございます。
 制度の拡大につきましては、財源の確保等々の課題、実施の時期等々の課題もございます。それから県だけじゃなしに、仮に県制度を拡大するとしますと、現在実施をしている市町はよろしいんですが、実施をしていない市町につきましては、新たにその分の負担が出てくるというふうな問題等々もございます。
 したがいまして、現在のところそういった課題につきましてどのように対応していくのかというところを検討するとともに、市町ともまた今後協議なり検討を重ねていきたいというような状況でございます。

〇日沖委員 基本的な姿勢だけ、充実拡大していく姿勢なんだという姿勢だけ聞きたい、確認だけなんで。

〇青木総括室長 基本的には充実をしていきたいなというふうに考えております。

〇明石室長 特別養護老人ホームの待機者の関係についてお答えさせていただきます。
 直近の調査では、22年9月現在ですけれども、特養120施設に申し込みをされている方の人数が1万842人になっております。こちらについては申し込みをしている方ということですので、その中には、委員言われましたようにいろんな方がおみえになりまして、要介護度も5の方、4の方、3の方といろいろみえます。要介護度5ですと2233人、要介護度4ですと2520人というように、いろいろ要介護度の方がおみえになります。
 それから、自宅とかいろいろな施設に入っている方もおみえになりまして、例えば自宅ですと約1万人のうち5340人が自宅の方というふうになっております。
 現在、県では各施設に入所の指針といいますか、こういう感じで入所の事務を進めてくださいというような指針をつくりまして、それをもとに各施設でこの入所の手続とかそういうものを定めて運用しているというところでございますけども、入所の順位につきましては点数づけ、要介護度とか自宅にみえる方とか、いろいろそういうのを点数化しまして、80点以上のいわゆる重度の方につきましては優先して入っていただくようにと、そのほかの方については順番どおりというようなそういう指針をつくりまして、これを参考に施設でつくって運用してくださいというようにしております。
 現在県のターゲットというか、どのへんのところを目指しているかということなんですけども、大変待機者が多いということで特養の整備は、重点的に進めておるところなんですけども、新知事の考え方もございますもので、どのへんのところというのは今協議をしているところでございます。現在、入所指針では、重度いわゆる80点以上の方を優先して入っていただくというような感じで進めていただいているというところでございます。
 それから、3点目の高齢者専用賃貸住宅ですけども、こちらにつきましては、所管は県土整備部の住宅室の方になりますけども、一応制度的には登録制度ということで、要件が合ったものについては登録ということでホームページなどで公表しているものでございまして、今把握しておりますのは、23年1月の時点ですけれども1455戸というデータは持っております。
 以上でございます。

〇日沖委員 ありがとうございました。
 余り時間はとりません、一、二点だけ確認だけさせてください。そうすると、特養の待機者のとらえ方なんですけれども、新知事がどう考えてみえるかと言われましたけど、今までずっと待機者の解消に向けて、これまでにも取り組んできたわけですので、これまでの考え方で80点以上の方の待機が、全部解消されれば目標達成ができたわけですかということをもう一回確認させてください。
 それと高齢者専用賃貸住宅については、県土整備部の方ということで、ただ、そういうことでしょうけれども、本来の高齢者に対する高齢者福祉という面での対応というものも、やはり高齢者専用賃貸住宅に入ってみえる方々もそういう面というものがあるはずですもんで、縦割りの中だけでいかずに、できるだけ把握に努めていただいて、実態というものも把握していただいた上で取り組んでいただきたいなというふうに、これは要望ですけれども思います。
 先程の待機者の話だけもう一度お願いします。

〇明石室長 済みません。これまでの方針的なものとしましては、今言いました点数の高い重度の方で自宅で待機してみえる方、これが大体2240人今みえますけども、前年の調査では1900人、現在2200人ぐらいみえるんですけども、そういう方をターゲットに重点的に進めてきたというような状況です。
 後段の高齢者専用賃貸住宅の件につきましては、ちょっと説明不足で申し訳ございません。いろいろ介護との関係も絡んできますので、連携はとっていろいろなことで仕事はさせていただいていますので、よろしくお願いいたします。

〇日沖委員 もう一つ済みません。そうすると待機者の定義ですけれども、2240人の方の待機が解消されれば、県としての目的は一段落するという解釈でいいんですか。これから私たちは待機者の議論をしていく中で、そういうとらえ方でいいんですね。県としての目標というのは。

〇青木総括室長 調査方法は、生数字を申し上げますと、入所の申し込み延べ人数という2万6000人おるわけです。それは複数のところへ申し込んでいる方もみえます。それの名寄せをして、どこか1カ所の申し込みに数はカウントをします。それから、その中には亡くなられた方もみえますので、そういった方は市町の方へ調査をお願いしまして、その部分を除いて、名寄せをして追加した調査が1万842人でございます。ただこの方がすぐに介護サービスを必要とされるのかどうかという点がございます。実際にこの申し込みがあった方に対しまして、その施設側から順番といいますか、このたび入所していただけますかと言って電話で問い合わせたところ、ちょっと今はまだそういう状況にないので待ってくれというような方も中にはいるようでございます。
 そういったことを考えますと、この1万842人というのは実際の数としてはこういった数になっておりますが、そこまでの解消までその施設整備を進めていくということまでは、ちょっと考えなくてもいいんじゃないかなというふうなことで考えております。
 したがいまして、介護保険制度でございますので、基本的には保険料を払ってみえる方が入っていただけるというのが本来の形ではございますけれども、とりあえずは入所に困ってみえる、例えば単身の方で介護度の重い方が優先して入っていただけるような格好で進めていきたいというふうに考えておりまして、その数字が80点ということで点数をつけておりますけれども、そういった方が優先して入っていけるようなところをまずは目標としたいというふうに考えております。
 したがいまして、この2240人を解消できれば待機者はなくなったというようなことではなくて、とりあえずはここの時点までは目標にして解消していこうというふうなスタンスで考えております。

〇山口部長 先程の説明のとおりなんですけど、まず2240人をこれまで80点という必要度の高い方々の総数を最低整備してきているところですけれど、まだこの整備ももちろん終わったわけじゃございませんので、今のお尋ねの整備が終わった段階でということであれば、その時点でさらに必要度などをもう一度しっかり議論しながら見ていくのかなと思ってますので、この80点以上の方が終われば終わるということではなしに、必要のある範囲、それは市町ともしっかり相当の財政負担なりも出てまいりますので、そういった議論もあわせてしながら、必要な方々の待機がどうあるべきかということで、待機者を減らすことについて取り組んでいくということです。
 ですから、とりあえず今は2240人の待機者の解消をこれまで進めてきまして、まだ途上でございますので、その暁にさらにその時点で必要度の考え方、80点以上でいいのかどうかも含めて、見きわめながら進めていくことなのか、それを全体的にまた検討したいと思っております。

〇日沖委員 また機会をとらえながら、はい、ありがとうございました。

〇今井委員長 それでは、ほかに質問はございませんか。

〇中嶋副委員長 部長や青木総括室長が言われるのはわかるんですよ。わかるんですが、じゃその2240人をクリアできたら次考えましょうというんじゃなくて、やはり第1ステップは2240人の解消だと、第2ステップはどういう方までターゲットに入れていくんだ、第3ステップはどこまでなんだというのを、やはり市町と早く話しながら決めていかないと整備計画はできないと思うんですよね。それに基づいて市町も介護財政をどうやって運営していくかということも考えなければいけないと思いますし、一番大事なのは事業者ですよね。それをやろうとする事業者がやる気を持てるかどうかというところが大事なので、そういう見通しというものはやはり早目に出してもらわないといけない。逆に言えば、今はその見通しがないということですよね。違いますか。

〇山口部長 机上ではシミュレーションはできるんですけども、具体的に市町とご提案するという段階までまだ煮詰まっていないと。相当の高額な負担とか保険料のはね返りとかいろんなことも考えられますので、しっかり県の中でも、まず2240人の待機者の解消というのを達成するという一つの目標の次に、さらに重要度、介護度を見ながら、必要な方々に向けた整備を、市町あるいは事業者の方々の意見を聞きながら進めていくということだと思いますので、まだこの段階でお示しするのではなしに、もう少しそれもこの24年度からの計画も今後立ててまいりますので、その中でしっかり議論していきたいと思います。

〇中嶋副委員長 私が実は申し上げたかったのは、今年度ご議論いただく第5期三重県介護保険事業支援計画の中で、どこまで踏み込んでそれを議論する気があるのかないのか、そのあたりスケジュールを含めてちょっとご説明いただけませんか。

〇明石室長 次期介護保険計画につきましては3年スパンということですので、24年、25年、26年の3年間の計画期間にどうするかということを策定するということになっております。
 策定につきましては今年度中に策定、つくるというようなスケジュールで今考えておるところです。

〇中嶋副委員長 だから今年度つくるのはわかるんですが、じゃ今年度どういうステップで、どの委員会の場面で、どういうことを教えていただけるのかというのを教えてほしいんですよ、委員会として。

〇明石室長 委員会にご提示する内容につきましては、今考えておるのは9月議会でおおむね方針のあたりをお示しさせていただきまして、12月議会で中身の概要をお示しさしていただければというように考えております。

〇中嶋副委員長 今後の議論に期待をしますけれども、少なくとも日沖委員がご指摘いただいた、まずはこの第1段階の2240人をクリアできるのかどうかというところを我々としては注目させていただきますし、できるならば、次のステップはどこまでの方を対象に県としては考えていくのか。要は第6期に向けての見通しについても、やはり5期の段階で示していただけないと、事業者の立場に立った場合には、そんな3年間の短期の計画じゃなくて、やはりもう少し長いスパンでの計画を示されないと、事業者としてはその事業に踏み込むかどうかという経営判断はできないところもありますし、当然市町は嫌がるのはわかるんですが、そこはよく市町としっかり相談をしていただいて、できるだけ長期のスパンでお示しいただけるように、今年度、楽しみにしていますのでよろしくお願いします。

〇今井委員長 ほかにご質問はございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

 なければ、これで福祉政策分野についての調査を終了いたします。

  (12)子どもの育ちを支える地域づくり 

  (13)児童虐待への緊急的な対応

  (14)草の実リハビリテーションセンターと小児心療センターあすなろ学園のあり方検討

    ①当局から資料に基づき説明(福田総括室長)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、こども局からの説明について何かご質問はございませんか。

〇水谷委員 児童虐待の件なんですが、ここで鈴鹿市の事件の概要なり重篤な事案を受けて、県と市の考え方をまとめられたんですけども、この案件もそうですし、これよりも印象深いというか、マスコミで大分報道された大阪の子ども2人をマンションに放置した、その親御さんがどうやら三重県に幼少の頃おられて、県立高校の先生の娘だったということまで報道がされる事件がありました。あのことから三重県として学ぶものとか、あるいはもう全国であの事象をどうとらえて、原因は、もとは何だったのかとか、そういう議論がなされているかと思うんですが、ちょっとざっくりした話で申し訳ないんですけれども、事象として鈴鹿の事案がせっかく出てきているんで、あのことについてこども局はどう考えておられるかというのを教えてもらえるとありがたいなと思ったんですが。

〇宮本室長 委員のご指摘のとおりでございまして、県としてはこの相談件数の増加につきましては、三重県で、まさに鈴鹿で重篤な事件が発生いたしましたし、夏前には大阪でご指摘のような事件が発生いたしました。
 そういったことをもとに、県としましては、より地域の皆さんに児童虐待防止についてのご理解をいただくことが大変重要だというふうに考えまして、毎年11月には児童虐待の防止月間に、これまでは主要な駅での街頭啓発等でございましたけども、今回は民間の企業の方ですとかNPOの方ですとか、そういった方とも一緒になりまして、全29の市町を回らせていただきまして、知事のメッセージと市町のメッセージを交換するなどの取組を進めながら、地域全体でこれは取り組まなければ、なかなか解決はできないんだというふうなお願いをさせていただきました。 
 各児相の方でも各市町、また警察ですとか学校ですとか、関係機関の連携をより緊密にする必要があるというふうなことを再認識しました上で、市町がそれぞれでもまた取り組んでいただいておりますので、特に学校、PTAですとか幼稚園のPTAですとか保育所ですとか、そういったところに出向いて出前講座のような研修会をしていただいているところもございますし、そういった取組を重ねた結果が、このような相談件数にあらわれてきているというふうに考えております。
 以上でございます。

〇太田局長 補足をさせていただきますが、大阪で起こった虐待の事件というのは、いろんなことを私たちに教えてくれたと思うんですね。若くして、図らずも子どもの母親になったと。その後、周りの適切な支援がないままに住居も転々としたと。そういうはざまにあって、彼女はおそらく誰にも助けを求められずにああいう結果になったのだろうというのが大筋だというふうに思うんですけれども、その時々にじゃ誰が何をすればよかったのかというのは、本当に多角的に考えないと、児童相談所だけが、じゃそのときに救いにいけばよかったのかということでもなかったように思うんですね。そもそもが母子家庭として子どもを養育しなければならなくなったときに、その相談窓口がそういった人たちに明確に示されていただろうかとか、それから近隣の人々のきずなというのが本当にあったんだろうかとか、あのとき発見された後、そのアパートの方々が口々に、もう少し気をつけてあげればというふうなことをおっしゃってみえたのを報道で見ましたけれども、やはり皆さん後になると、あああのときにというふうに思われるけれども、そういったことの社会一般の理解というものも必要でしょうし、また専門機関同士のネットワークといいますか、つなぎ合いというのも非常に重要だと思うんですね。
 今まで市町で要保護児童対策協議会というのがございまして、そちらで市町におけるさまざまな関係者、教育から警察、福祉からといったような形で、みんな一緒に車座になっていろんなケースを検討したり情報の共有をし合い、というものがございまして、そういったところに県も、ここに申してまいりましたようにアドバイザーを派遣するということで、その機能を高めようというふうにはしております。
 ただ今回の大阪の事件については、そこの地域だけではなくて、もう転々とされたことによって、今度はそういう広域的な連携まで必要になってくるというようなことを教えられたんだろうと思うんです。
 なかなかこのまちに住んでいた方がどこに転居して、そこでどういうサービスを受けるのかといったことまでの後追いというのは非常に難しい。しかし、今後本当にそういったことも課題になるのかなということは、今後、市町の要保護児童対策協議会であるとか、これから今年度市町と一緒に議論をしながら、我々は何をしなければいけないのか、何が足らないのかというのを議論する中で、そういったことを話題にしながら、少しでもすき間に落ちることのないような対策を、本当にアンテナを高く持っていくことを考えていきたいと思います。
 ざっくりとした話で申し訳ございません。

〇水谷委員 いや、もう僕の質問がざっくりしている話なので、いいご答弁を賜ったというふうに思いますし、大阪の事件は、大阪の児相が問題じゃないというふうにぼく自身も感じながら報道を見ていたものですから、あの事象を局長初め職員の方々は、これは三重県にも関係して、これからは広域化で問題になってくるということを意識してお持ちいただいているということが確認できただけでもよかったと思います。ありがとうございました。

〇今井委員長 ほかに質問はございませんか。

〇石田委員 子どもの育ちを支える地域づくりで、いろいろ子どもに対してああしていこう、こうしていこうというのが事業として書かれておりますが、子どもが正常に大人になっていくために、もっとフリーな時間を与える。だから、これまでよりも手を出すことを減らした方がいいという考え方に立ったことはございませんか。

〇福田総括室長 非常に大事な意見ではないかなと思います。我々は子どものことを考えている方に、子どもを道具に使うなというふうによく言われます。子どもをその対象として見るなという意味合いだと私たちは考えています。
 今委員のおっしゃられたことも、子どもの本当の主体性であるとか、子どもがしたいこと、子どもが本当に望んでいることというのを十分大人がわかって、社会がわかって、周りがわかって、きちっと対応しなければならないという、そういうご意見だというふうに私たちはとらえさせていただきたいと思います。
 ただ、用意をする必要も逆に一方であるのかなと。子どもたちが気づかない部分というのも一方であるのかなというおそれもご指摘を受けるところがございます。そういったところも含めて、子どもを自由にという意味合いというのは十分とらせていただきながら、子どもたち自身が考えられる時間もつくるということも大切だと思いますし、ここにある子どもの活動への支援でこども会議というのは、まさしく我々が時々こんなテーマがありますよという提示はしますけども、これをやりなさいと言って提示をするわけではございません。逆にこういうのがあるけども話し合いをしてみないかという、そういう働きかけ、投げかけをしつつ、子どもたちの主体的な活動を支援していきたいと、そういう趣旨で事業をさせていただけるよう今留意をしておりますし、地域の方々もそういう意味合いでご協力をいただいているというふうに理解をしております。

〇石田委員 もうちょっと聞かせてほしいんですが、行政が子どもに対して手出しをする以前に、家庭で子どもがもう少ないですから、親が気にかけ、手をかけ、金をかけ過ぎてて、子どものスケジュールという言葉は不適切なんだけれども、子どものスケジュールがびっちりあって、そんな状態で、今言われた、こちらは何をしなさいじゃなくても、場を提供するだけでも、もうその時点で子どものスケジュールが埋まっていってしまうという、こういうイメージを私は持っているんですね。
 だから、今日は何をしようという、今日は学校から帰ってきて何をしよう、友達と何をしようと、そこからスタートする、白紙から、ゼロからスタートさせることがこの頃全然もうなくなっちゃってきていて、それをもう一回取り戻すことによって、地域の中とか友達同士の中とか、あるいは年齢の上下の人とかの中で自然と序列を覚えて、自然と自分の位置を、立場を覚えていくというのが全然、そこがもう一番欠けているところだと思っているんですね。それについての認識だけお聞かせいただきたいなと思います。

〇太田局長 ご指摘はもうおっしゃるとおりだと思います。今の子どもたちの生活空間といいますか、時間というのは非常にタイトになっていて、経験不足とよく言われますけれども、多分そういう状態に陥っているんだろうと思う。異年齢集団と遊ばない。もちろん大人と行動することも極めて少ない。そういう状況の中で子どもたちが本当に力をつけていけるかといったら、やはりそうではないだろうというふうに思いますので、そういった意味では学校教育だけではなくて、地域や家庭の中で子どもたちにさまざまな体験をさせてやろうという大人側のやはり多少の意識は要るんだろうというふうに思うんです。
 そのことを共有したり、子どもの育ちを支える地域づくりの提唱なんですけれども、ただそこにはいろんな考え方がございますので、子どもにしっかりしつけをやりましょうということと、もう一方では、子どもの主体性を尊重しましょうということ、そういう考え方の違いもあると同時に、実際の子どもたちの状況を見ますと、本当に手をかけ、お金もかけてもらえる子どもたちと、今、虐待の話題になるようにネグレクトに近いような状況に置かれている子どももいることは事実なんですね。その両方をにらみながら、大人たちは本当に今どういった地域と家族でありたいのかということを一緒に本当に考えていかないといけない時代なんだと思うんです。
 非常に何か抽象的な言い方で申し訳ございませんけれども、そういうことを一緒に考えましょうということで、地域の大人や、それから企業の皆さんとネットワークもつくり、今の子どもたちの実態をデータとして、事実としてお伝えすることによって、それぞれでお考えをいただき取り組んでいただこうという、そういう緩やかな社会全体の連帯感みたいなものを醸成していきたいなと思っております。

〇石田委員 ありがとうございました。

〇今井委員長 ほかにございませんか、こども局につきまして。

〇中嶋副委員長 簡単に放課後の児童対策について、説明の中ではなかったんですが、今年度、特にこういうところに力を入れていくとか、そういう方針みたいなものがあれば教えていただきたいんですけど。

〇三井室長 放課後児童対策でございます。本県は全国的な水準から見ると、やはり放課後児童対策について設置率が低いというような状況がございます。これにつきましては、市町のいろんな事情があるというようなことを思っておりますので、今年度は市町の本当のニーズとか市町の考え方とか、何で放課後児童対策が進まないのかというようなところを一回洗い出してみようと思っております。
 それとともに全国的に進んでいるような地域もございますので、そういうような地域の成功理由なんかも調べて、市町の方が充実に向け取り組めるような働きかけをしていきたいと考えております。

〇中嶋副委員長 ありがとうございました。

〇今井委員長 それでは、ほかにございませんか。
 それでは、以上でこども局についての調査を終了いたします。
 これまでの説明以外で健康福祉部関係の所管事項について、何かご質問がありましたらこの場でお願いをいたします。

〇貝増委員 次回の会議で結構ですので、ちょっと資料をお願いしたいんです。
 今、各種の所管説明を受けたんですけど、各市町、例えば通所ででもいろんな福祉サービスの中で、一つのまちでも大体毎年1割ぐらいずつどんどん出費がかさんでいっていると。だからこのまま放っておけば市町も大変な状態になるという危機感を持っていますもので、いたずらにこれは大事なことなんですけども、このへんの財政支援等、あるいは自立公助の中でのバランスをどう健康福祉部として見直した行政をとっていくんかと。そういうことを、次の委員会あるいはその次でも結構ですので、ここ近々の計画の中でそういうことをシミュレーションしていけるものかと、県としての対応が、これが一つ。
 もう一つが監査室、計画的、事前通告をもうやめて、アトランダムな調査にそろそろ入っていってもいいんじゃないかなと。事前でいくと、もう全部段取りしてしまいますもので。

〇神田室長 事前通告なしに監査をやっている部分もございます。監査の場合ですと、監査を受ける方が実際に現場にいてもらう必要があるということとか、あるいは事前の提出資料をいただく必要があるということもあって、定期的な監査については事前に通告をしてやっております。
 ただその場合もできるだけ相手方の負担を少なくし、さらに対応するのも準備が少なくてもいいようにということで、事前提出資料をできるだけ少なくして、例えば介護の一般型ですと1週間、2週間ぐらい前に連絡をして入るという形になっています。それから問題のあるところ、不正の疑いのあるというところについては、もう既に何回も事前通告なしで監査を実施しております。
 以上です。

〇貝増委員 何でそんなことをお願い、提案しておくかというと、やはり先程の特養の問題でも、待機者というのは複数のエントリーをしてある。だから延べ人数で統計数字が上がっている。それと同時にデイケアもグループホームも一緒なんですよね。もうどこか行けるところがあったら入りたいと。だからアンテナはいっぱい張ってあるもので、その中でクライアント同士がいろんな情報交換もしていくと。あそこがいい、ここが悪いとか。だからそういったことが、例えば住んでいる市町の行政に行っても、いや施設がちゃんと動いていたら、対応さえ間違いなければ大丈夫ですという対応をしているようなものですので、全体を掌握する県としてはそのへんを見逃さないようにと。金銭的な問題もよく出てきますけども、それ以外に人的対応なんかも、これからの時代、そろそろそっちの方に重点を置いて指導する時代に入ってきたのと違うやろかと思いますもので、そういったことをまた次の機会あるいはその次ぐらいの機会に報告いただけるように、あるいはまた個別でも結構ですもので、年度のスタートに当たってお願いしておきたいと。
 あともう1点、冒頭、部長から説明いただいた食の安全・安心の監視、3ブロックをやめて各保健所に任せたと。そうしたときに、例えば北勢ブロックの中の中核都市、四日市がありましたね。保健所の移管問題。あの後はどうなっていますかね、スムーズに動いていますか。

〇亀井副部長 四日市につきましては、保健所を政令市という形で設置して3年たつわけなんですけども、当然いろんな業務につきましては県の方も情報交換もしながら、またいろんな事案があったときには、県の保健所と同じように市の保健所でも情報を一緒に共有しながらやっておりますので、今のところ特に大きな問題もなく、身近なところでやっていただいておるのかなというふうに県の方としては考えております。

〇貝増委員 それだったらいいんですけれども、やはり地域の2つの大きな都市をまたいでいるところがありますもので、そういったところはどうしたらいいんやという問題も、もう3年たってくればこちらも何も問題ないはずやけど、まだ若干出てくるということは、そのへんの監督責任をまだキャッチボールしている面があるんかなというふうにとらえた面があったもんで、もう一遍ちょっとこの場で確認をさせていただいたんです。

〇今井委員長 よろしいですか。
 それで貝増委員、1点目の財政支援の話、今後の報告を要求していただきましたけど、これは具体的にどういった内容報告を次回の常任委員会にしてもらう、福祉医療ですかね。

〇貝増委員 福祉の方の財政支出が年々膨らんでいると、どんどん今膨らんできている。特に通所の市町の補助が一番多いんですよね。だから、このままいくと、どんどんもう桑名だけでも、今10億ぐらいいっているんですかね。この数字がどんどん雪だるま化してエンドレスになってしまったらどうしようという危惧もありますもんで、これは桑名だけじゃなくてほかの市町も当然、通所サービスというのは毎月どんどん認可していると。月何件も認可していったときに、それに対するどこも行けない、何とか介護保険を払っているから使いたいと。そうしたときに県の指導体制として全体掌握したときに、市町は何もできないと。認可団体が増えれば増えるほど出費がかさんでいく。そのへんの統計を一遍とって、今後どういうふうな指針、指導をもっていく考えがあるかと。

〇山口部長 もう少しまたお時間をいただいて、私ども県でデータとしてとっているものと、それから今ご指摘の点とうまく合うかちょっとご相談させていただきます。

〇今井委員長 それでは、後ほどまた直接、よろしくお願いします。
 ほかに何かご質問はございませんか。

〇中嶋副委員長 ごめんなさい、簡単に感染症対策のことをちょっと教えてほしいんですけど、新型インフルエンザとか結核とかエイズとか、特に今年、さっきの放課後児童対策みたいな感じでどんなところに力を入れてやっていこうとされているのかという考え方だけ教えていただきたいんですよ、簡単に。

〇西中室長 やはり集団で発生する場合は非常に多いということ、そういったことを考えますと、特に弱者、子ども、そういった方たちが集団で生活する場所、例えば学校であったり、そういったところを中心にやっていきたいと思っております。

〇今井委員長 ほかに何か質問はございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇今井委員長 それでは、以上で健康福祉部関係の所管事項概要の調査を終了いたします。
 当局には大変ご苦労さまでした。
 このまま病院事業庁が入室するまで、着席のまま暫時休憩といたします。

          (休  憩)

〇今井委員長 休憩前に引き続き常任委員会を再開いたします。
 それでは、次に病院事業庁関係の所管事項の調査を行います。

 

Ⅱ 常任委員会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

 病院事業庁の所管事項概要について 

  (1)病院事業庁組織図  

  (2)県立病院の概要       

  (3)平成23年度三重県病院事業会計予算について           

  (4)「平成23年度年度計画及び当面の運営方針(平成23年度)」について 

    ①当局から資料に基づき説明(南庁長、松田総括室長、荒木経営室長)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、以上の点につきましてご質問はございませんか。

〇石田委員 資料をお願いしていいですか。
 9ページの県立病院改革推進事業の①と②の独法化関係の予算として管理者導入の関係の予算の内訳というか詳細、何にいくらというのを、また後ほどいただけるとありがたいです。
 以上です。

〇今井委員長 それは資料請求で。
 病院事業長、どうですか。

〇松田総括室長 後ほど資料をお持ちし、説明に上がりたいと思います。

〇今井委員長 はい、お願いします。
 ほかに何かご質問はございませんか。

〇日沖委員 志摩病院の指定管理者に対する23年度中の医師の前倒し派遣なんですが、感触というか見込みというか、そのへんはどうですか。

〇南庁長 私ども24年の4月に円滑に移行できるようにということで、地域医療振興協会の方に医師の前倒し派遣を要請して調整してきたところでございます。その要請の内容というのは、1つは、内科系の循環器系の専門医がなかなかいなくて、1つは救急と、それから外科整形を含めた手術後のフォローというのが非常に厳しくなっておりまして、三重大から非常勤で応援して来ていただいておるんですけれども、そこを早急に手当てしたいということと、それから今2次救急の方がかなり制限されていますので、総合医の方も派遣をしてほしいということで、再三、昨年度から調整をしてきました。
 まず、循環器の方については4月早々ぐらいにでもということで、3月中に下見をという話がございまして来ていただく予定になっていたんですけれども、地域医療振興協会の方も女川町立病院を4月から指定管理で受けるということで準備に入っていまして、そこが壊滅的な打撃を受けたということで新聞等にも報道されていましたけれども、ヘリコプターで7人、8人の医師を送っておりましたので、なかなかちょっとこちらへ来ていただくような状況にはならなかったということで遅れておりました。それで、5月13日になって、一応循環器の医師がこちらへ来ていただいて、志摩病院を見ていただきました。
 なかなか最近の医師の異動というのは、理事長なり管理者がそこへ行ってくださいと、それで動くというわけではないんで、趣旨は志摩病院にどういう機械が入って、自分がどういった診療ができるかということと、それから地域にどういう患者がどれぐらいおって、自分が来たらどれぐらいの仕事ができるんやということを一応踏まえた上で赴任することを考えたい。要するに来るとしても、どういう形で来るかというのを一遍考えさせてほしいということで、13日に来ていただいて、一応現地は視察をしていただきました。まだ現在、いつからどういう形でということにはなっておりませんけれども、感触でいうと常勤医としてこちらに張りついていただくというのは、今のところなかなか難しそうでございますので、交代で張りついていただくとか、そんなことをこれから協議していくのかなというふうに思っております。
 それから総合医の方につきましては、実は3月29日に基本協定を私と理事長のところで結ばしていただいたんですが、その段階では、こういう災害があったけれども、夏休み、そこで需要が高まるということがあって、そこまでには複数の配置をしたいということで答えは一応いただいております。
 ただ、ここはどちらかというと専門医ではなくてシニアレジデントの配置になろうかと思いますので、協会が抱えている病院が50近くございますので、そこの振り分けと志摩病院に持ってくるところの調整がございますので、既存の指定管理を受けているところ、あるいはその直営でやっているところの4月の配置が済んだ上で調整をして、夏休みに入るまでには、理事長のお言葉どおり複数配置をしていただくように調整をさせていただきたい、こんなふうに今考えておるところでございます。

〇今井委員長 よろしいですか。
 ほかにご質問はございませんか。

〇水谷委員 ちょっと総合医療センターのことで教えてもらえますか。4ページですが、診療科目の括弧は現在休診の診療科であるという話なんですが、リハビリテーション科と眼科は確かに行くと、入院患者の方々のためにということで外来に対しては休診だということだと思うんです。過去には歯科があったと思うんですが、それはもうなくなりましたか。

〇荒木室長 院内歯科については1階にあったんですけれども、たしか平成16年ぐらいに廃止させていただきました。

〇水谷委員 それは休診という扱いではなくて、もう全くこの後もなくなるということなのか、リハビリテーション科、眼科もそのようになっていくのかというあたりのことはどうですか。

〇荒木室長 リハビリテーション科につきましては、従前はリハビリテーション科という外来の診療科を立てて行っていたんですけれども、現在は内科とか外科とか整形外科とか、そういうふうな科を通じてリハビリを受けていただくようになったために、現在休診というふうな格好にしております。
 一方、眼科につきましては、これは常勤医の医師がいないというふうなことで休診してございますけれども、眼科については大学等で常勤医の派遣というふうに要望もしておりますもので、常勤医が確保できれば、この診療科については復活させていきたいなというふうに考えております。

〇水谷委員 次に許可病床なんですけれども、446床あって、その下の1日平均患者数が稼働病床というふうに考えていいのか、あるいは現時点での稼働ベッド数がどれだけだという数字も把握しておられたら教えてほしいのですが。

〇荒木室長 総合医療センターにつきましては、残念ながら現在、稼働病床数としては332床で稼働をさしていただいている関係で、1日入院患者数が294人というふうになっております。
 以上でございます。

〇水谷委員 その原因はどこにあるんですか。

〇荒木室長 一番の原因は看護師の不足というふうなことと、先程も少し出てきましたけれども、平成21年10月に7対1看護を取得した結果、病棟当たりの看護師を増やす必要があったというふうなことで、看護師については一番低かったときから比べると、年々増加しているんですけれども、7対1看護取得によって看護師が増えたように稼働ベッド数を増やすことが現在できなかったというふうなことですけども、これにつきましても、この4月も約40人ぐらいの看護師が入りましたものですから、秋ぐらいを目途に稼働病床数の増というふうに取り組んでいきたいなというふうに考えています。

〇水谷委員 ちょっと細かくなり過ぎて、もう終わりますけれども、5ページの2の(1)の②看護師等確保定着事業1億3600万当たりの予算で、これで秋に稼働ですか。この予算の数字で目標が立てられると思うんですが、それを教えてもらって質問を終わりたいんですけれども。

〇荒木室長 看護師等確保定着事業の1億3600万については、看護師の確保対策というふうなことで、主な内容としまして、修学資金のための貸付金が約4200万あったりとか、あと院内保育所、こういった部分の充実ということで7900万、新人看護師の支援のための人件費とか、あと看護師のための研修費というふうなことで、毎年こういう事業を立てて予算は計上して、少しでも看護師の確保の定着につながるようにというふうなことで事業に取り組んでいる結果、少しずつ総合医療センターについても看護師が増えてきているというふうな状況にはあります。

〇水谷委員 午前中にも申し上げたんですけども、今回の統一地方選挙で、我々地域医療の問題というのは物すごい県民からお話がありまして、新理事が組織上できて、きっちり対応してほしいという話も前段で午前中申し上げたんですね。
 今回の446床許可ベッド数があって稼働が332床しか稼働していないという、100床以上余っているという状況の原因は、看護師の話だというふうに荒木室長はおっしゃって、それを稼働させるのはこの秋から何とかやりたいというふうにお話しになられて、その予算のために確保定着事業という1億3600万がついているんですねという質問をさせていただいて、それがどういう数字になっていくのかというのを明確にわかるように、また資料をください。

〇南庁長 先程からちょっと話をさせていただいています総合医療センターは110床休床になっておりますけれども、基本的にはその看護師不足ということで休床にしていまして、先程室長から説明させていただきましたように、徐々に看護師は増えてきましたけれども、医療サービスの向上と、それから収益性の向上ということを考えて、10対1看護から7対1看護にさせていただいたということで、その稼働病床数を増やすか、10対1から7対1にすることを優先するかという選択の中で、先程お話をさせていただきましたように、平成21年10月から7対1を選択させていただいたと。7対1と10対1の違いは、1人の看護師が10人見るか7人見るかということでございますので、7対1をすれば看護師はたくさん要るということになります。
 先程から申していますように、看護師が増えているんで稼働病床を動かしてくださいということで、私どもも院長に要請をしているんですけれども、なかなか新人の看護師が増えたということで、すぐ病床を動かすわけにはいきません。というのは、やはり一定その新しい人については研修をして、技術力を身につけていただくということがございますし、それから配置も病棟、外来、救急、そういうところの配置も含めて計画的に進めていきたいというところで、今のところ秋ぐらいには稼働病床数を増やしたいということで、今、病院内でどれぐらいの病床数を増やすかというのは、ちょっとまだ数的には調整中でございますけれども、目標は秋ということで動かさせていると、そういう状況でございます。

〇水谷委員 もうそろそろその説明責任が求められているというふうに思っておりまして、この秋ぐらいを目途にどれだけ我々が予算づけをして、その成果がきっちり当たっていい成果が生まれているという結論が要るし、目標値も明確にあるのであれば説明してくださいということで申し上げているんで、この委員会でまたお願いします。
 以上です。

〇今井委員長 また、じゃ引き続きお願いします。
 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇今井委員長 ほかになければ、これで病院事業庁関係の所管事項の調査を終了します。
 次に、この後健康福祉部との共管であります県立病院改革についての調査を行いますが、健康福祉部が入室するまでの間、10分間休憩をさしていただきます。

          (休  憩)

〇今井委員長 それでは、県立病院改革について、当局より説明を願います。

 

県立病院改革について

  (1)「県立病院改革に関する基本方針」策定までの経緯

  (2)県立病院改革の取組スケジュール

    ①当局から資料に基づき説明(稲垣理事)

    ②質問

〇今井委員長 それでは、以上説明のありました県立病院改革について、質問のある方は発言を願います。

〇中嶋副委員長 稲垣理事が東京にいらっしゃったこともあるので、地域住民としては、平成21年度のときに説明会をいただいてから、全くこの間ちゃんとした説明会というのが開かれていないんですよ。ですので、ぜひとも志摩だけじゃなくて一志病院も含めて、これまでの平成21年度には副知事が来ていただいて志摩の方はやっていただいたんですが、そのときのやりとりも踏まえつつ、早く平成22年度の空白の期間の何がどういうふうに動いていって、今どうなっているのか、今後どうなっていくのかというところを説明する機会を持っていただくように、この場を使ってちょっとお願いさせていただきます。
 特に志摩病院については病院事業庁が指定管理者となるわけですが、志摩の住民としては、前に副知事が来て話を聞いただけなので、次にいきなり病院事業庁というわけにはいかないので、やはりどこかで知事部局が説明をしていただく場面が必要ということもあわせて、重ねて申し上げておきます。そうした住民に対する説明が結構抜けているという認識だけ私の方からお示しさせていただきますので、その上で対応をお願いしたいと思います。

〇水谷委員 関連します。これは四日市、北勢もそうなんですが、今日、四日市の連合自治会の会長を初め、厚生労働省に行っていただいて、例の四日市社会保険病院の経営母体の安定化の要望活動をしていただいておるという状況で、羽津病院というふうに通称言うわけですけれども、それから市の四日市病院と総合医療センターと、この3病院が北勢地域の医療を支えているという状況です。
 この総合医療センターについては、先程私も議論させていただきましたけれども、診療科も少しずつ休診になっていっているような状態もあって、経営形態も総合医療センターとしてしっかり説明できる状況になったときに、ぜひ志摩、一志、それから総合医療センターについても説明に来ていただければというふうに思っております。
 要望です。

〇今井委員長 ほかによろしいですか。
 それでは、ほかにないようでありますので、これで県立病院改革についての調査を終了します。
 当局には大変ご苦労さまでございました。
 委員の皆様はしばらくそのままお待ちください。

 

 協議事項

 1 委員会年間活動計画の策定について

〇今井委員長 それでは、次に本委員会の向こう1年間の年間活動計画策定の検討に入りたいと存じます。
 お手元に配付の資料に健康福祉病院常任委員会年間活動計画作成についてがございますので、ごらんください。
 お手元にありますでしょうか。
 先程部局の所管事項概要について説明を受けたところです。これらの内容あるいは課題等を踏まえ、今から委員間で調査内容等についてご協議いただきたいと存じます。
 その協議の結果を踏まえ、委員会終了後、私と副委員長で計画書をまとめ、各委員に配付するという手順で進めていきたいと存じます。
 それでは、年間活動計画書の様式をお手元に配付しておりますので、それをごらんになっていただきながら、本委員会の調査事項としましては、年間活動計画書の様式1、所管調査事項のとおりでありますが、年間計画作成に当たっては、特に調査が必要な項目、例えば地域医療についてなどというような項目を重点項目として調査していくことになります。
 今後、本委員会として重点的に調査していくべき事項について、まずはご検討いただきたいと思います。
 何かご提案等ございますでしょうか。
 参考までにということで、この重点調査項目、本委員会でこの1年間特に重点的に調査していくという中では、例えば昨年度のこの常任委員会の方では、1点目が県立病院改革、2点目が三重県子ども条例(仮称)について、これを昨年度につくるということがありましたので、それを重点調査項目にしておりました。それと児童虐待について、そして地域医療についてという4項目を昨年度は重点調査項目にしておりました。
 今年度、どのような形で重点調査項目の方を……。

〇舟橋委員 地域医療については、やはり医師、看護師確保のこともありますから、しっかりと取り組んでほしいなと思いますし、特別委員会とのかかわりがありますけれども、やはり3.11の関係があるので、災害時医療みたいなもの、そういったものも俎上に上げたらどうかなとは思います。

〇今井委員長 ありがとうございます。
 ほかに。

〇小島委員 地域医療について、もちろんそのままで引き続きお願いしたいなというふうに思いますが、もう1点、私は北勢地域ですけれども、北勢児童相談所が3課から4課体制に今年度からなっております。そのことに伴って、1人当たりの相談員に対しての相談数が大変多いというようなことから、そういう体制が組まれたんだというふうにお聞きしていますが、実際にどうかということを知りたいなというふうに思いますし、子どもの貧困が最近取りざたされていますけれども、その児童虐待事例と親御さんの経済状況がどうかというような相関関係もぜひ知りたいところですので、重点調査項目に入れていただけたらなというふうに思います。
 以上です。

〇今井委員長 ありがとうございます。
 それでは、子どもの虐待についてという、項目的にはそのようなご提案で、内容的に、今言っていただいた北勢児童相談所であるとか子どもの貧困についてという調査をしていきたいということでよろしいですか。

〇小島委員 はい、結構です。

〇今井委員長 今、皆様方からのご提案をいただいておる状況で、またこの後決めていきたいと思いますので、もしこういったことについてというのがございましたら提案だけは……。

〇水谷委員 今日の議論の中段で日沖委員がお話になられた特養の待機者の話。あのあたりの介護関係の制度なり実態なりというところ、それが去年はどうやらなかったようですので、今、計画が切りかわる時期でもありますしということで。

〇今井委員長 ありがとうございます。
 それでは、介護の、特に高齢者福祉の分野の中での、実際の介護施設の方への待機者の調査と、今後の県の整備方針等を決めていくという意味で、名前はまた検討したいと思いますが、介護、福祉についてというような項目でよろしいですかね。

〇水谷委員 そうですね、第5期の介護保険事業支援計画の時期でもあるのでということで。

〇今井委員長 ありがとうございます。
 ほかにご提案の方はどうでしょうか。
 それでは、今、3点ほどご意見をいただきました。まず、舟橋委員の方から地域医療、医師、看護師の確保でありますとか、県立病院の改革にもつながってくるということで、そして、それとあわせて、特に今回の地震、大災害を受けての災害時医療、三重県におけるあり方、そういったことを含めた上での地域医療について、重点項目に提案をいただきました。
 また、2点目に小島委員の方から、児童虐待についてという大きなくくりで申し訳ございませんが、特に北勢児童相談所の3課から4課に新しく体制が増えた中での現状の調査、課題はどういったことがあるのか、また、子どもの貧困について、親子関係等についての調査を深めていきたいというご提案をいただきました。
 3点目、水谷委員の方から、先程の常任委員会でも日沖委員から指摘のありました高齢者の施設待機者が非常に多いと。また、それに対して県の方も第5次の整備方針を今後つくっていくわけでありますので、そこにどのように反映をされていくのか、今後進めていくのかということを重点的に調査していきたいということで、介護、高齢者福祉についてという形で確認をさせていただきたいと思いますが、以上の3点がご提案ということでよろしいですかね。

          〔「はい、委員長、副委員長に任せます」の声あり〕

〇今井委員長 ありがとうございます。
 それでは、以上の3点……。

〇日沖委員 異論じゃないんですけど、余りようけしてもなかなか1年でまとめられへんと思うし、去年は4項目あって、どれだけまとめて成果が上がったんかというのはちょっとわからないんだけれども、今意見を出していただきましたけれども、できるだけ絞って、集中的にやりたいですねということをちょっとお願いします。

〇今井委員長 今、日沖委員から言っていただきましたように、やはり重点調査項目にするということは、しっかりそれについて1年間調査をして、こちらの委員会から執行部側へ提案するという、そういったところまで持っていくべき課題を特に重点的に調査をするべきであるのかなと、今のご意見をいただきながら思いましたので、先程委員長、副委員長の方にというお言葉もいただきましたので、今、3点の提案をいただいたことも踏まえて、しっかりと調整をして、また委員の皆様方にはご相談をさせていただき、次回の常任委員会に提案をさせていただきたいと思います。それまでの間、またご相談に上がらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まだ重点項目が決まっていない状況ではありますけれども、その重点調査項目について、調査の時期、具体的な調査方法等についてご協議をいただきたいと思います。
 この調査方法としましては、様式の中の例にもありますように、当局からの状況説明聞き取りのための委員会、参考人招致、県内外調査、委員間討議などが考えられます。
 それでは、皆様のご意見をお伺いしたいと思いますが、どうでしょうか。質問が漠然としておりますですかね。
 それでは、これは重点調査項目が次回決まりまして、その重点調査項目を進めていく上に当たっては、例えば参考人の方をぜひ招致したいとか、当然先程言っていただいた調査に、現場にということ等もあろうかと思いますので、このあたりは執行部からの聞き取りは、いろんな場面で必要なときに開催をさせていただきたいと思いますし、参考人招致や県内外調査等も、この後もまたちょっと議論いただくことがあるんですけれども、そのあたりを行っていき、重点調査項目をしっかりと調査するという形でよろしいでしょうか。

          〔「原案を委員長、副委員長で相談して下さい。」の声あり〕

〇今井委員長 また原案を皆さんに提案をさせていただきたいと思います。
 次に、県外調査についてのご協議をお願いします。
 県外調査につきましては、議会改革諮問会議の最終答申を受けまして、さきの各派世話人会で2泊3日以内の行程で1回実施することができると変更をされました。当委員会においては、5月12日の委員長会議において、10月19日水曜日から10月21日金曜日のうち2泊3日以内で行うことができるとあらかじめ日程が決定されております。
 もう一度言います。10月19日水曜日から10月21日金曜日のうちの2泊3日以内で行うという形になっております。この県外調査の実施について、皆様方のご意見をお聞かせいただきたいと思います。

〇舟橋委員 素案を出していただくときに、一度一緒に。それまでお任せしますので。

〇今井委員長 それでよろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

〇今井委員長 県外調査につきましては、実施をさせていただくということになれば、重点調査項目を中心に行うこと等となっていきますので、相手方等との調整もありますが、その前にこちらの委員会で重点調査項目を今度お示しするときに、改めて皆様方のご意見を聞かせていただきたいと、そのように思います。
 それでは、正副委員長の方にご一任をいただきまして、重点調査項目、また調査内容はどのような調査をするか等も次回ご提案をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、次に県内調査の調査内容についても一緒ということでよろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

〇今井委員長 今回、県内調査については、年2回、日帰りで行うことができると。それ以外では個別でのいろいろな調査というのもあるんですけども、この県内調査については、7月20日から21日のうちいずれか1日、また8月23日から25日のうちでいずれか1日でさせていただきたいと思っております。また、重点調査項目を決めた段階で、この調査の日程等については、委員の皆様方の日程調整も必要となってまいりますので、後ほどご提案をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 基本的には、今、私どもが考えておりますのは県内調査また県外調査、これにつきましては、重点調査項目の絞り込みもありますけれども、しっかりと他の地域の専門的な取組、先端的な取組等を調査させていただいて、ぜひ三重県の県民のためにそういった調査を生かしていきたいとも考えておりますので、また次回、皆様方にご相談をさせていただきたいと思います。
 以上で年間活動計画作成に当たって協議すべき事項を終了します。
 今後、正副委員長で年間活動計画書をまとめさせていただき、各委員の皆さんに配付をいたします。
 この活動計画書に基づき、今後の委員会活動を行っていくことになりますので、よろしくお願いをいたします。
 以上で健康福祉病院常任委員会を閉会いたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

健康福祉病院常任委員長  今井 智広

 

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