三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成21年度 委員会会議録 > 平成22年3月10日 防災農水商工常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録
防災農水商工常任委員会
予算決算常任委員会防災農水商工分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成22年3月10日(水) 自 午前10時01分~至 午後2時26分
会 議 室 201委員会室
出席委員 8名
委 員 長 笹井 健司
副委員長 村林 聡
委 員 森野 真治
委 員 今井 智広
委 員 竹上 真人
委 員 日沖 正信
委 員 田中 博
委 員 吉川 実
欠席委員 なし
出席説明員
[防災危機管理部]
部 長 東地 隆司
副部長兼防災危機管理分野総括室長 細野 浩
危機管理監 宮崎 敏
危機管理総務室長 片山 達也
消防・保安室長 内藤 一治
防災対策室長 福本 智一
地震対策室長 高須 幹郎
コンビナート防災特命監 大藪 亮二
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 主 査 竹之内 伸幸
企画法務課 主 査 石田 学
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 6名
傍 聴 者 なし
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(防災危機管理部関係)
1 議案の審査
(1)議案第2号「平成22年度三重県一般会計予算」の関係分
(2)議案第53号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第13号)」の関係分
Ⅱ 常任委員会(防災危機管理部関係)
1 所管事項の調査
(1)チリ中部沿岸で発生した地震に伴う津波への対応について
(2)三重風水害等対策アクションプログラムについて
(3)三重県広域防災拠点施設整備について
(4)衛星系防災行政無線設備の更新について
(5)救急搬送及び受入れ実施基準の策定について
(6)地域防災力向上に向けた取組について
(7)消防の広域化について
(8)審議会等の審議状況について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(防災危機管理部関係)
1 議案の審査
(1)議案第2号「平成22年度三重県一般会計予算」の関係分
①当局から資料に基づき補充説明(東地部長)
②質疑
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
○竹上委員 ちょっと単純な質問をさせてもらえたらなと思うんですけども、この6ページの第3次三重地震対策アクションプログラム策定事業で、23年度からのアクションプログラムをつくりますよということなんですけども、これを見とると、減災目標をかなり低く、26年度まで低く抑えるというようなことになっているんですけど、まず、アクションプログラムの期間なんですが、4年というのはどうして4年なんですか。
○東地部長 これについては、戦略計画と合わせておりまして、戦略計画も22年度で終了して、新たな戦略計画が23年度から始まるということで、それに合わせております。そうでないと、数値目標がなかなか立てにくいということで、当初、第1次のアクションプログラムは5年計画でやっとったんですが、その後は戦略計画に合わせて4年という形でやらせてもらっています。
○竹上委員 ありがとうございます。なるほどと思います。
それと、次の減災目標をかなりここまでやるというのは、何かしら根拠があって、こういう決め方をされてますの。
○東地部長 これは国の方で減災目標を半減ということで出しておりますので、県も半減という形をとっておりますけれども、まず、これについては建物の耐震化が進めるということと、もう一つは津波避難ですね。その啓発を進めるということの中で計算しておりまして、これについては、当然ながら私どもも達成する方向で努力はしております。
ただ啓発については、特に津波避難について、どこまで啓発が浸透するかというところは、アンケート調査なんかの結果によりますと、ちょっと新しい部分もあると思いますが、耐震化については、いろいろな意味で新築等の建てかえもございますので、ある程度進んでいくんではないかなということで、これは所管が県土整備部でございますけれども、見込みを持っておりますので、何とか4800人を2400人にしたいということで考えております。
○竹上委員 何でそんなことを言うかといいますと、きのうもちょっと知事の方へも要望書を出してきたんだけども、この前のチリの津波がありましたでしょう。あのときは皆さん、ご苦労さんでございました。それで、余りこの影響がなかったなと思うとったら、漁業被害が2億円以上の被害になっていて、あんまり影響がなかっただろうと思うとったら、さにあらずなんですわね。
結構、いわゆる海の中のこと、津波というもんは、相当被害を及ぼすもんだし、あれぐらいと言うたら失礼なんかもわからないけども、あれほどの体制で気象庁が間違えたんじゃないかと言われるようなことでも、あれほど被害が出てくる。そう考えると、あんまり経済的被害が半分になるというのは、ちょいとどうかしらんと。人的被害というのを半分に抑えようというのは、これはしごく当然の話でわかるんだけど、経済的被害までも言い出すと、ちょいと難しくなかろうかなという気がしたもんで、ちょっと聞いてみたんですよ。
ただ、これ目標ですからね。つくるときにもう一遍ちょっといろいろ考えてもらえればなと思います。ご所見があればお伺いしたい。
○東地部長 経済的被害については、非常に計算が難しいということで、漁業被害等は入っておりません。主に建物の被害ということで、国等も計算しておりますので、ある意味で経済的被害はこれですべてかというと、多分地震が起きれば津波、津波があれば漁業被害と、こういうのはもう当然出ると思いますが、算定できないというところもございますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○笹井委員長 ほかに。
○吉川委員 全くわからんので教えてもらいたいけど、この衛星系の防災行政、いわゆる衛星やから無線でキャッチしていくんやろうけど、これはやっぱり15年たったら使えない、劣化していく、あるいは衛星と地上にある三重県が持っている衛星からキャッチする機器がもう古くなったという意味かな。どうやな、修理したら半年とか1年とかという話もあったけど、これはどうですか。もうちょっとわかるように、ちょっと済みません。
○東地部長 これは、衛星の本体ではなくて受信する局自体そのものが、15年してきますと非常に劣化してきまして、これは業界の問題でもあるんですが、ああいう無線系は15年すると、やはり特殊なもんですから、部品のストックというのはなかなかしなくて、修理に非常に手間取るということがございます。それと、今回の場合は衛星系も15年前の衛星系ですとかなり古くて、映像のデータ量が多く送れないとかということもございまして、その両面がございます。
ある意味で修繕というのは、15年してくるとなかなか部品の調達が難しいということがございますので、できるだけ早く変えないと、市町にもご迷惑をおかけするんではないかなというふうに考えています。
○吉川委員 私は15年たって、その間に衛星から送る装置の機械が変わったから、それに合わすように、受信側もそのようなことをやっていかないかんのかなと思うたもんですからお聞きしたわけです。
それと、この減災対策推進事業、これは考えようによっては、こんな1億やそこらのもんでできひんようにも思うし、これはもうちょっと減災対策というのは、いわゆる避難所の耐震化とかというのはわかるけども、災害を減らす、これは当然のことやけど、どこで災害が起こるのか、地震が起こるのかもさっぱりわからんし、そこらのところをもうちょっと。
○東地部長 これは、市町の例えば地震対策あるいは防災対策で、本来は市町が事業をしていくということなんですが、できるだけ市町のそういった事業を促進したいということで、この補助制度を設けまして、市町に対して事業費の2分の1を補助するという形でやらせてもらっております。あくまでも県としては、やはり市町のそういう事業を促進したいということで、県の内部的にはこの補助金もなかなか認めていただけない状況なんですが、そこを頑張って残してきているという、まれなる補助金でございますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
○吉川委員 わかりました。重点的に、ここで起こるであろうというところに減災対策をしていくのかなと思うたもんですから、はい、ありがとうございました。
○笹井委員長 ほかにいかがでしょう。
○日沖委員 吉川委員と同じところの質問をして申し訳ないですけど、ちょっと細かいことをお聞きさせてもらいますが、衛星系防災行政無線の更新なんですが、15年たつとなかなか部品のストックもなくなってくるので修理もしがたいしということで、経年劣化による更新やということですけども、そうすると今度導入する新しい機材というのは、どんなぐらいのまたサイクルやというふうに私は聞かせていただいたらええのかというのが1つと、それともう一つ、これも先程ご質問がありましたけど、いのちを守る減災対策推進事業の中で、避難所耐震化対策促進事業1600万ですが、市町が自治会所有の集会所なんかに耐震化対策されるときにということみたいですが、これどうやって、申請が上がってきたやつに対して出すのか、ちょっとこの中身の基準点というのか補助の仕方というか、ちょっと詳しく教えていただきたいなというふうに思いますので、2点お願いします。
○東地部長 衛星系については、業界の方では、やはり10年から15年といっていまして、そうはいっても、多額の経費がかかりますので、こちらとしては、内部的にやりくりもしながら延ばしております。
ただ故障がやはり2割、3割になってきますと、これはもういざというときに使いものにならんということで、変えさせていただくわけですが、機械ものですから、やはり当然ある程度の年限がたてば更新をせざるを得ないということと、もう一つは、15年ぐらいたってくると、機能的にはもうかなり進んでくるということもございますので、そういった面での活用の仕方もあるんではないかなというふうに思っております。
○高須対策室長 いのちを守る減災対策推進事業のうち避難所耐震化対策促進事業の件でございますけれども、市町から交付申請書を出していただいて、それに基づき交付するという、従来の補助金の交付事務をさせていただいております。この補助金も4年間の事業ですので、積極的に活用していただくよう要請もしておるところでございます。
以上です。
○日沖委員 防災行政無線の新規導入する機材なんですが、ちょっと基準がわからないので申し訳ないですけども、新しく入れかえるときに何年使うとか、何年が耐用年数やなとか、そういう耐用年数というか、次入れかえる節目というのは大体そういうものがあるわけではないんですかね。もう一遍だけ聞かせてください。明確にあるんやったら教えていただきたい。
それともう一つお聞きした避難所耐震化対策促進事業で1600万ということですんで、市町から申請が出てきて、出てきた分に対応すると1600万というたら、それほど件数がないように思うんです、額としては。こんなぐらいしか上がってこんやろうというその想定で予算を見積もっておるんやと思いますけれども、そういうことなのか、余り数がないということなのか。
それと、市町がここを避難所として指定していますので、ここを耐震化補強しますんでよろしくということで上がってくるもんについては市町の裁量であって、自治会の所有等と書いてありますけれども、県から、その施設はだめですと、こっちから選別することはないのか、市町の方が、ここがうちの方の避難所として指定しますんで、ここをするんですということであれば、それは市町の裁量でええのか、もうちょっと聞かせていただけますか。
○東地部長 先に避難所耐震化の方ですけれども、これはそういう補修なんかで1棟あたり180万を見ておりまして、一応9棟見ております。それから、これについては2分の1を市町が負担していただかないかんということの中で、当然ながら市町の要望に基づいてしておりますけれども、市町もなかなか残りの180万を出すのが非常に難しいのと、地元の調整がなかなかつかないので、それで大きな棟数は上がってきておられないのが実態でございます。
それから、2点目の無線の関係は。
○田中副室長 法的にという形で言いますと、補助金なんかのときには10年間というふうに定められておりまして運用しています。ただ10年で取りかえというわけにはいきませんので、大体15年を目安に運用しております。
○笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
○田中委員 アクションプログラムに戻るんですが、ぜひアクションプログラムということですから事業が具体的に書かれて、工程表も出てくるような、そういうものがあればいいなと、こういうふうに思うんですけれども、ちょっと教えてほしいんですが、このアクションプログラムの策定、1000万ですからそんな外部委託とかはしないと思う。どういう形で実際にはこの費用を使われるのか。
○東地部長 これは策定委託料として1000万円を見込んでおります。やはり、内部の作業というのがかなり多いです。その作業をまとめるということと、他県の動きや、あるいは国の動きとか、そうしたものを調べながら、県のいろいろな事業も集約しながらまとめていくということで、先程言いました1000万を上げておりますけれども、職員としてはかなりボリュームが大きくなりますので、そういったことも含めて、委託という形でやらせてもらっております。
○田中委員 委託先というのはもう決まっているわけですか。
○東地部長 これ22年度予算ですので。だから当然入札という形になります。
○田中委員 ぜひその事業と工程表が出てくるような、追っかけていけば管理ができるような、ぜひそんなものを期待したいなというふうに思います。ありがとうございました。
○笹井委員長 ほかにどうでしょうか。
○今井委員 ちょっと教えてもらいたいんですけれども、後で重なってくるところもあるので、そちらでもとも思うんですけども、大体22年度が第2次戦略計画の最終年度ということで、その目標達成に向けて、これはどの部局もやってもらっておるんですけども、今まででほぼ、防災危機管理部の目標に関しては、ある程度その目標を達成してきておるのかなと思うんですけれども、最終年度、今回予算を出してもらいましたけれども、これで目標達成に向けた選択と集中ができておるのかというのをばくっとまず聞かせていただきたいと思います。
それとあわせて、先程来出ておりますいのちを守る減災対策推進事業なんですけども、今年度と一緒ぐらいの予算をつけてもらっておると思うんですけども、市町の実際の4つの事業があるわけですけども、申請の方が多いのか、事業ごとにこの予算組みをするに当たって、今年度の市町からの申請を踏まえてやっていただいたとは思うんですけども、そのへんに関して21年度の状況を含めて、来年度特にこの部分にというところがあれば教えてもらいたいというのと、もう1点、これ事業の見直しの方ですけども、16ページの方で廃止事業ということで、先程全部調査等が終わったということで言っていただいたんですけども、この孤立地区調査であるとか避難所の調査で、この調査結果というのはいつぐらいに出てくるんでしょうか。発表をもししてもらっていましたら申し訳ないんですけども、このへんの調査が終わったもんで、もう22年度当初予算では廃止しますということなんで、この結果というのはどのような形で公表されるのか、3点、済みません。
○東地部長 まず、1点目の進捗状況なんですが、これは重点事業でもちょっと挙げさせてもらっておりますけれども、他部局の件もあるんですが、21年度終了時点でおおむね75%終了ということで、それであと当然4カ年計画ですから、戦略計画の22年度終了時点では100%にしなければいけないということで、予算的には100%達成する方向で予算づけができております。順調に進めば100%達成するということなんですが、非常に難しいのは、やはり耐震化の話とか、それから県民の啓発部分が、これは結果がアンケート調査でしておりますので波があるんです。例えば地震とか、津波があってすぐにアンケートをとれば意識は上がると、こういうことなんですが、そういったことにかなり影響を受けるものがあるんですが、やはり100%を目指していきたいと考えておりますし、そういう予算取りをしていると、こういうことでございます。
それから、いのちを守る減災補助金は、要求額と執行額、ほぼニアリーの形で動いております。ただ内容的には、例えば災害時要援護者が多いとか、そういったことはある程度枠のなかで、それぞれ費目間流用もさせていただいておりますので、そういう形の中で1億400万、その範疇の中で市町に対してできるだけ支援できたらいいということで考えております。
それから、廃止事業でございますけれども、避難所・孤立地区調査、それからそういったものについて、少し3月いっぱいまででまとめさせていただいて、公表といいますか、報告については新年度でさせていただきたいなということで考えております。
○今井委員 ありがとうございました。100%の目標達成に向けて、県民の方の意識とか、そういったことは流動的ということで、それは私も理解できるところですけれども、100%目指して頑張ってもらいたいと思います。
それで、先程ありました市町の方の要望、当然東南海、南海、東海地震に向けて、各市町でもいろいろな取組をされていると思うんですけども、例えば災害時要援護者対策であれば耐震シェルターとか、いくつかメニューはあると思うんですけども、22年度、新しい何かそういった災害時要援護者対策の中で、市町から県でもうパッケージとして決まっておって、これしか出さないというのか、市町で新たな先進的な取組等が出てくるんであれば、そういうものに対応してもらえるのかどうかということをちょっと聞かせていただきたいと思います。
○東地部長 当然耐震シェルターは挙げておりますし、できるだけ使ってほしいということはございます。それから、メニューについても市町から相談があれば、私ども要綱の中でできるだけ対応したいということと、場合によっては要綱も変えて対応していきたいということで、いわゆる津波対策、孤立対策、避難所耐震化対策、災害時要援護者対策で方向性さえ間違っていなければ、できるだけ市町と協議していきたいということで考えております。
○今井委員 ありがとうございます。ちょっと最近よく聞くのが、災害時要援護者にもつながり、救急医療にもつながる救急医療キットというのを各市町の方で、港区が一生懸命やっているんですけど、そういったことも災害時要援護者の援護も含めてやられようとしとるところもあろうかと思いますもんで、またそういったこともいろいろ最新の、いかに効果のあるものをやっていくかということが大事やと思うんで、耐震シェルターも含めてよろしくお願いします。
もう1点済みません、後で出てくるので、そこでまた詳しくと思うんですけど、5ページの救急救命活動向上事業、こちらの方なんですけども、これ2113万2000円上げてもらっていますけども、もうここに関しては防災危機管理部の方で予算を上げてもらって、健康福祉部との連携といいますか、向こうで予算が上がったとか、そういうこともあるのかどうかということを聞かせてください。
○東地部長 例えば当然健康福祉部サイドで上げている予算もございます。ただ今回、協議会の運営というのが非常に大きくなりまして、そこで予算を上げております。それについては、防災危機管理部の方で上げておりまして、できるだけ、例えばふるさと雇用とか緊急雇用を活用しながら、協議会の作業が膨大になりますので、そういった予算取りをさせていただいたということでございます。
○笹井委員長 ほかにいかがでしょうか。
○森野委員 新年度のメニューの中で津波とか高潮に関する啓発活動の予算というのはどこにどのぐらい入っているのかというのと、どんな内容を予定されているのかというのをちょっと教えていただきたいんですけれども。
○東地部長 12ページのポンチ絵を見ていただきますと、みえの防災活力支援事業ということで4500万程度上げているわけですけども、これについて、正しい防災知識の普及とか防災意識の高揚、この中で特に津波ですと、揺れたら高いところに逃げよとか、それから台風でも早目の避難と、こういったことをマスコミの活用啓発事業の中で訴えていきたいということ、今までも訴えておるんですが。
それから例えば津波ですと、みえ地震対策の日なんかで特に強調してやってみたり、みえ風水害対策の日では、やはり台風、風水害ですと避難すれば死者がゼロということですので、こういったことも強く啓発していきたいなということで考えております。
○森野委員 今年度たまたま10月8日に台風18号が来て、伊勢湾台風級やと言われたのもありましたし、この間も津波があったわけなんですけども、去年も委員会で言わせていただきましたが、シミュレーションのビデオを物すごい金額かけてつくっていただいたじゃないですか。それで啓発がされるものやとは思ってたんですが、この間桑名の土地の低いところは逃げないと、とてもじゃないけど高潮の場合は防ぎようがないという内容で講演会とかいろいろな啓発もされたというふうに聞かせていただいたんですが、結局あの日は避難勧告とかは、あそこの地方では多分出なかったように記憶しておるんですけども、その説明会ですと、渋滞とかが起こるので、大体12時間ぐらい前には避難指示が出ないと避難できないよというふうなことを一生懸命訴えていらっしゃって、そういう内容だったと思うんですけども、台風の予想進路図を見ていると、12時間前の段階では、まだ曲がるということは予想できなかったように僕は思うんですね。その段階で避難指示とか全く出さないという状況が起こったというのは、何の啓発をしていたんやという、啓発にかけたお金が生きていなかったというふうに言われても仕方がないと思いますし、今回、津波でも同じように早くから避難勧告の指示が出ましたけども、ほとんど逃げていないと。
そういう状態の中で、今まで累計でどれぐらい啓発費をおかけになってきたのかわかりませんが、今までの啓発の仕方とか方向性が間違っていなかったのかとか、そのへんのことと、今年度、じゃそのへんを考えてどういうふうにしていくかということのお考えとかというのはどういうふうに思われていますか。
○東地部長 啓発の効果は、具体的に言えませんけれども、市町あるいは私どもが啓発する中で、効果を上げてきております。
ただ避難勧告、避難指示が出て逃げないというのは、後でまた説明させてもらいますけれども、避難所へ逃げている数だけ集計しておりますので、別途高台とか親戚の家に逃げている方もかなりみえます。それについても今回こういう形でチリ地震の津波がありましたので、一遍実態調査をさせていただいて、その中でどういう形で今後啓発とかやっていったらいいのかということをしたいと考えております。
それからもう一つは、特に木曽岬、長島なんですが、あの中地域の中で逃げるというのはなかなか難しいんですね。だから広域避難ということになります。これは群馬大学の片田先生が考えておりまして、桑名市も含めた広域避難、場合によっては愛知県サイドあるいは岐阜県も含めた広域避難ということも含めて、検討をしてみようかなということで考えておりまして、具体的には予算を盛っていないんですが、一遍そういう下準備にでも入ってみようかなということで考えております。
○森野委員 あのビデオというか、説明の時点でもうそれだけ前に避難勧告を出さないとだめよと、もうはっきりと説明されていたわけですし、たくさんの市民の方も見られたわけですね。具体的に行き先が決まっていないということですか、どこの地区はどこへ行くとか、そういう計画がまだですよということですか。
○東地部長 町内あるいは市内では避難所、どこへ行くかは決まっております。ただ、それが例えば伊勢湾台風級が来て、木曽岬、長島、例えば堤防が決壊ということを想定すれば、余り想定されませんけれども、そこは皆ゼロメートル地帯なんですね。そうすると、その中で逃げるということは困難だと思いますので、例えば桑名市の山間部へ逃げるとか、広域避難ということも必要なんではないかなという、群馬大学の片田先生のご意見もあるという、参考例を挙げさせていただいたということです。
○森野委員 そうしたらあくまでも一つの意見ということで、それがすべてじゃないという、県の方ではまだそういう理解やということですね。わかりました。
今後また検証していただきまして、実効性のある、結局高いお金を使って、いろいろなビデオとか資料とかパンフレットをつくられても、それが多分行き渡っていないとか、何か問題があっていろいろ結果が出ておるんやと思いますので、そこをしっかりとお願いをしていきたいと思います。
○笹井委員長 ほかによろしいでしょうか。
なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決
議案第2号の関係分 挙手(全員) 可決
(2)議案第53号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第13号)」の関係分
①当局から資料に基づき補充説明(東地部長)
②質疑
○笹井委員長 ご質疑がありましたら、どうぞ。
なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議 なし
④討論 なし
⑤採決
議案第53号の関係分 挙手(全員) 可決
Ⅱ 常任委員会(防災危機管理部関係)
1 所管事項の調査
・フェリーありあけ事故について報告
○笹井委員長 それでは、防災危機管理部関係の常任委員会の所管事項の調査に入ります。
①当局から報告(東地部長)
②質問 (なし)
(1)チリ中部沿岸で発生した地震に伴う津波への対応について
○笹井委員長 チリ中部沿岸で発生した地震に伴う津波への対応について、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(東地部長)
②質問
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
○今井委員 この避難勧告、避難指示というのは、この前も誰か質問があったかわかりませんけど、地域的には市町が出すということで、まずよろしいんでしょうか。
○東地部長 災害対策基本法上、市町長の判断でございます。
○今井委員 実際に、今回のこのチリの大地震の中で県の方から出すようにというような、そういったアドバイスといいますか、そういったことはあったんでしょうか。市町と県の考えというのは統一されておったのかどうかというのをちょっと聞かせてください。
○東地部長 これは、平成16年のときに紀伊半島沖地震がございまして、避難勧告、避難指示を出さない、伊勢から南、南部の市町がございまして非常に問題があるという判断をしておりました。それで今回の場合は、避難勧告を速やかに出されたところもございました。ところが、いろいろ議論されておったと思うんですが、避難勧告をなかなか出さない市長もあり、市町の都合もあったと思うんです。だけども県としては、特に三重県南部は、発令していただくようにと。それから伊勢湾の方も、これは警報が出ておりますから、やはりそうした形で何らかの検討をしてくださいと。市町長の判断ですがと言わせていただきました。
中にはどういう権限で県は言っているんですかという問い合わせがありましたけれども、一応災害対策基本法上、知事にはそういう権限もございますので、させていただいたということでございます。
○今井委員 先程の竹上委員の質問にもあったように、26年度までに、いろいろな面で死者数も含めて半減を目指すという意味では、私もちらっとちょっと聞かせてもらったことがあったんですけども、今回もなかなか市町の方では避難指示なり勧告を、ちょっとおくれているところに県の方からいろいろお話をいただいたということも聞かせてもらいました。
今後、本当に東海、東南海、南海地震というときに、いかに迅速に的確な避難勧告並びに避難指示というものを、市町に出してもらうことかもわかりませんけども、県としても調整をしていただいて、三重県内で市町によってお考え方や地形のこともあるかもわかりませんけども、やはりそのへんは意思統一したものをしっかりと連携の中でつくっていっていただきたいなと、そういうふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
○笹井委員長 他によろしいですか。
○日沖委員 今の今井委員の関連で、かつての教訓で、私も一般質問で1回したことがあるんですけど、市町の方も避難勧告、避難指示というものをどの時点で出したらええんかという、戸惑うちゅうのもありましたし、その後、国との協議もあったりして、指針という言葉が合っているのかどうかわかりませんけど、もうちょっと参考になる指針が充実されてきておるんですよね。ちょっとそのへん。
○東地部長 これは平成11年から消防庁の方から通知が出ておりまして、例えば震度4以上の地震あるいは強い揺れがあったときには、やはり市町としては勧告、指示の判断をするようにとか、あるいは津波警報が発せられたときは、沿岸部の住民あるいはレジャー客含めて、そういう避難勧告、指示を出すようにという通知が出ておりまして、私どもそれに基づいて市町を指導という言い方はあれなんですが、そういう形で応援させてもらっておるということでございます。
○日沖委員 じゃ11年からは変わっているんじゃないですか。そうですか。
○東地部長 ただ通知ですんで、11年に出されまして、再度十勝沖地震があったときになかなか避難させる市町が少なかったということで、再度またこの止め直しの通知も出まして、私どもの方はもう毎年そういう話を市町の連絡会議のときにはさせてもらっておりますので、三重県としては、結構皆動きはあったかと思っています。
○笹井委員長 ほかによろしいですか。
○竹上委員 ちょいと今の話で確認しておきたいのが、知事はそうするとどこまで権限がありますの。例えば市長や町長が、伊勢湾側は私はそうと思わんけども、太平洋側の警報で2メートルからの津波が来ますよというたときに、例えばそこの基礎自治体が何もそういうことをやらないとなったときに、知事の権限で避難指示なり避難勧告なりはできるんですか。
○東地部長 指示することはできますけども、やはり最終判断は市町長の判断であります。
○竹上委員 ということは、要するに法上の話で、制度上の話でいうと、知事は市や町の首長に対して指示ができる、しなさいよと指示ができるということなのか。
○東地部長 風水害のときもそうですし、地震のときもそうなんですが、災害対策本部長名で市町長あてに対して、こういうことを留意せよという通知を出してもらったり、知事の命を受けて市町に対して避難勧告、避難指示、これをもう出す時期ですよと。ただしその地域の状況がありますんで、それは市町長の判断しかできませんので、越権することはできませんけれども、越権しない範囲内において市町長に話をさせていただくということをしております。
○竹上委員 大体わかりました。
きのうか今日か、新聞に夕食をつくりに帰っていったという記事が載っていましたでしょう。あれを読んどってそうかと、みんな避難せいと言うて集めた。ご飯食べやなあきませんわな。そうすると、そういうときの避難所というのは、食料はある程度備蓄しておるはずなんですよね。乾パンとかアルファ米みたいなやつ。ああいうのは避難所で用意して出すような体制になっておったんでしょうかね。
○東地部長 これも調査の中に含んでおりまして、詳細はまた市町から聞き取りをさせていただこうかと思っております。備蓄はされておりますんで、ただ今回の地震、非常に難しかったのは遠地津波ということで、北海道とかああいうところの情報が刻々と入ってくるんですね。それを見ると、あれぐらいの津波か、というのが相当流れたみたいで、かえってマスコミの、非常に大事なことなんですが、国民に情報が入るのが、逆に大丈夫と違うんかとか、少し今回は小さいと違うかということがどうも思われたみたいで、夕食をつくりに帰られたと、こういうことがどうもあったみたいで、ただ私どもは東海、東南海地震、特に昭和19年の東南海地震、これは飯を炊きにいったとか、位牌を取りにいった、通帳を取りにいって第2波、第3波でやられていますんで、そういうことは何度も繰り返し言っていますが、ちょっと遠地津波ということの中で難しい面があったかなと思っております。
ただ、そういう形で調査をしていきます。
○竹上委員 一遍精査をしていただいて、また教訓にしていただければなと思います。
たしか私、御浜での災害のときに、一度その時の町長にお聞きしたことがあったんやけど、震度4の地震が来て、それでほとんど避難しなかって、その後台風やったんですよね。実はあの避難は、結構いい予行練習になって、台風のときには結構きちんとできたんだというような話をされておったことは記憶しておるんですけども、そういう意味では、こういうのもいい教訓の一つになっていくんやと思いますんで、ぜひともよろしくお願いいたします。
○笹井委員長 ほかによろしいですか。
○今井委員 申し訳ない、先程聞かせてもらったらよかったんですけど、教えてもらいたいんです。ここで聞いていいのかわかりませんけど、今回津波警報が出て、2月28日に県主催のイベントが途中で中断になりましたよね。あれは、何かそういう基準があるのかということと、それは県の災害対策本部の方から発せられたんでしょうか。そのへん教えてください。
○東地部長 これは、知事の判断ということで県の事業は取りやめさせていただきました。当然ながら防災としては、やはり警報が出ているという中で全県的な対応をとらざるを得ない状況が出るということで、県のイベントは、これは好ましくないんではないかなということで、知事に判断していただきました。
○今井委員 ありがとうございました。じゃ基本的に警報というのが出たら、これは例えば波浪警報であるとか大雨洪水警報とか、それはもうその時々のことで、知事の判断でそういった指示を出してもらうということでいいんですか。
○東地部長 波浪警報というのはちょっと違いますね、海側ですんで。ただ大雨洪水警報ですと、特に地域性がございますね。地域性で全県的に中止するということはございませんけれども、地域的にはやはり大雨洪水警報が出ているのにイベント開催ということはあり得ないと思いますね。だから、それは当然ながら知事の判断で県事業は中止するという形になろうかと思います。
○森野委員 今回の地震のときに県の防災のホームページを見ていたんですけども、いろいろ各市町の避難勧告や指示の状態とか、国のいろいろなものを刻々と載せていただいてあるんですが、物すごく見にくい、時系列に並んでいなくて、今どれが生きているのかわからないとか、避難勧告が出て、指示が出て、勧告が出たら3つ並んでいるとか。
誰のために載せてくれてある情報なんですか。誰も見ないんでしたらあれでもいいんですけど、あれで何か判断するとかというために出してあるんであれば、ちょっとあのシステムではまずいかなと感じたんですが、どうですか。
○東地部長 そういう意見も出ておりますので、システムの改善についても今検討しておりまして、直していきたいと思っていますけれども、当然対象は行政、皆見れますけども、行政サイドが見れるような形というのが一番大きな防災対策の要因になりますので、そういう形で考えております。
ただ非常に見にくいのと、システム的に非常に難しいので、そういったことも含めて検討していきたいと考えております。
○森野委員 誤解を招くような情報を間違えてとってしまうぐらいやったら載せていない方がましだと思うんですけども、今回、伊賀は津波に関係ない地区だったので、ずっといろいろなホームページとかを見ていたんですが、各市はどんどん新しい情報を載せていましたが、町は全然更新されていなかったんですね。だから、町の人らは多分見たくても、防災無線とかそういう音で、外で流れていたりとか、くるくる回ってくれて啓発しているのを聞いている人は別ですが、それ以外の人は多分町のホームページでは確認できないので、県のホームページしか、インターネットの情報としては見られないかなというのもちょっと感じましたので、そういうことも少し頭に入れていただいて、わかりやすいように直していただいた方がいいのかなと思います。
それと、これはちょっと防災に直接関係ないかもしれませんが、知事がメッセージを10時ぐらいでしたっけ、出されて、読み間違えたですね、大事なところ。そのままずっとうちの議会のホームページと一緒のようにダウンロードできるというか、インターネットで見れる形でアップロードしてある状態が続いていて、横に文字で間違えていましたということだけ注釈で書いてくれてあったんですが、どうでもいい部分を間違えたらいいんですけれども、到達時間とか重要な場所を間違えたものを訂正せずに、時間があればもう一回吹きかえればよかったんだろうと思うんですけれども、放っておいたというのはどういうふうに考えていらっしゃのるかということをお聞かせください。
○細野副部長 知事が県民の皆様に呼びかけをさせていただいたときに、ご指摘のように一部間違えた部分がございまして、すぐ広聴広報室長がその場でとめ直しをしまして、ここの部分を訂正ということで、その場で訂正は入っておったんですけれども、ホームページ上とか、そういうところできっちりできていなかったのかもわかりません。すぐには対応できておったとは認識しておったんですけれども、指摘のあったとおりかもわかりません。
○森野委員 ほかの民放も知事のメッセージを流したりとかしてくれていたんですが、結局その部分が使えないもんで、一番最後の県民の皆さん速やかに避難してくださいと、避難勧告に従ってくださいと、その短い部分だけしか画像が使えなかったという、本当に残念な、そもそも読み間違えること自身が、それは意識が足らんといえばそうなんでしょうけども、間違えたら間違えたでもう一回とり直すとか、短いメッセージでほんの二、三分のことですから、何かもうちょっときちっと対応された方がよかったのかなというふうに思います。
今後、またそういうことがあれば、そういうふうにしていただけたらと僕は感じました。
○東地部長 そのような形でやっていきたいと思います。
○森野委員 それともう一件、防災のメールの関係なんですが、これもその日、気象のいわゆる普通の雨とかの注意報と地震の津波の注意報が交錯して入ってきて、津波の警報とか注意報が出っ放しやのに、三重県内のすべての注意報は解除されましたというメールが、津波第1波が到達した後ぐらいだったか、忘れましたけども来ましたよね。あれについて、あってはならんことだと。それこそそれを見て帰ったと言われたら、調べるも何もないですよね。だからそういう部分についても、きちっと早く対応していただきたいと思うんですけども、それは今年直す予定なんですか。
○東地部長 すぐに修正分は送らせていただいたんですが、システム上そうなっておったんです。それで、これについてはすぐに改善をするように手配をしております。確かにそういうことはございましたので。
○森野委員 いつごろまでに直るんですか。
○田中副室長 あのシステムのメールの方でございますけれども、気象のときの解除でございましたので、もう少し明確に、気象の解除と地震とを区別するような形でご連絡できるように改善させていただきたいと思っております。
早急にこの5月末には新しいメールのシステムに変わりますので、その頃にはそういった区別がわかりやすいように対応できると思っております。
○森野委員 大事なことですので、ぜひよろしくお願いします。
○村林副委員長 短く失礼します。
僕は南伊勢町に住んでいますんで避難した口ですけれども、遠地津波ということで普通の津波とはちょっと違うのかなと。僕の住んでおる地区で津波の避難場所というのは高いところにある駐車場、野っ原なんですよ。そこに何時間もおれということに、これやとなってしまいます。実際そこに逃げる人は誰もいません、時間がありますから。それで、僕はうみぼうずという廃校になった小学校の上へ登ったんですけれども、そんなには逃げてこないですよね。そこにしたって、今、竹上委員からも指摘がありましたけど、長くいるのはつらいです。ラジオを持っていったんですけれども、そこから刻々と入ってきますし、下を眺めても別に特に異常がない状態で、とにかく普通の津波であれば、地震で大きく揺れて、とにかく高いところに逃げないとということで、そこの野っ原に逃げるというのは全然大丈夫やと思うんですが、遠地津波ということやと、やっぱりちょっと違うのかなと。
また、避難しておる状態というのは非常に負担ですので、安全が確認されたのであれば、速やかに家に帰すということも、これは大事なことなのかなと。お年寄りも多いですから、もしも逆に本当に、相賀浦を例にとれば、相賀浦じゅうがあそこに逃げておったら、これは大変なことで、体調を崩すお年寄りなんかもたくさん出る可能性がありますよね。ということで、ちょっとそういう遠地津波というのは普通の津波と違うかもしれないので、実態調査していただけるということですのでお願いしたいと思います。
また、同じ南伊勢町といっても結構山手の方もありまして、そういう人と話をすると、あれはひどかったね、逃げよう逃げようと言って全然何もやという話なんかもあって、ちょっとそういう実態なんかもお願いしたいと思います。
時間がありましたので、防潮扉、閉まらないということで、いろいろ以前から陳情を受けておったところを見回りに行きました。一生懸命若い人らが無理やりさびついたものを動かして、何とか閉まっておりましたけれども、僕の住んでおる相賀浦の話ばかりであれですが、ほかに水門で、閉めるぞというもので見にいったら、閉まりませんでした。ですので、閉まった防潮扉はいいですが、水門が閉まらなかったので、もしも大きな津波が来た場合は、あれは川を逆流して川から津波があふれておるという状態に恐らくなったんやろうと思いますので、そういうことなんかも含めて、ぜひ実態とか聞き取りをしてもらって、実態に合わせた避難というものをこれからちょっと検討していっていただけたらなと、そのように思います。
○東地部長 明日も市町の担当者を呼んで、そこらへんの反省をしていこうやないかということでやっておりますし、市町の対応が一番大きな課題だと思いますので、そのへんも含めて県としても支援していきたいというふうに考えております。
○笹井委員長 ほかにございませんか。
なければ、これでチリ中部沿岸で発生した地震に伴う津波への対応についてを終わります。
ここで10分間休憩をしたいと思います。再開は11時30分になります。
(休 憩)
(2)三重風水害等対策アクションプログラムについて
○笹井委員長 次に、三重風水害等対策アクションプログラムについて、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(東地部長)
②質問
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
○森野委員 7ページの市町意見交換のところなんですけど、伊賀管内というのはやっていただかないんですか。
○福本室長 津の庁舎でさせていただいたときに来ていただいております。
○笹井委員長 ほかにどうでしょうか。
○日沖委員 アクションプログラムはもう相当煮詰まってきておる中で、今ここで私が申し上げて変わるものでもないかもわかりませんけれども、ちょっと私よく話題に出すので、くどいんで申し訳ないですけど、水害を防止するために、もっとやはり河川に堆積している土砂を撤去してほしいという願い、思いは地域なり市町になりにたくさんあるんですよね。そういうものに対する対応というのは、アクションプログラムの中では施設の適切な維持管理ということに含まれるということになるんだろうとは思いますけれども、何かもうちょっと明確に、必要というふうに重要なことであるというふうに位置づけてもらえるんであれば、アクションプログラムの53ページあたりを見ておると、具体的にダムの整備を実施するとか、県の取組内容をいろいろ堤防、防潮堤の整備を実施するとかずっとありますんで、この列の中に防災のための河床整理というような明確な位置づけというものはしてもらえんもんかいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○東地部長 これは非常に細かくアクションはこしらえております。さらに細かくというところになると、もう膨大になりますので、ある程度アクションの言葉で、その中に包含されるものについてはそういう対応をさせてもらっておりますし、例えば河床整理というのは、これは県土整備部の方が非常に認識しておりまして、予算の関係もございますけれども、対応していかなければならないということで、私ども意見をもらっておりますので、そういう対応でよろしくお願いしたいというふうに思っております。
○日沖委員 そうすると、このアクションのずっと並んでおる中の河床整理ということはどこに入るんでしょうかね。
○東地部長 53ページの河川改修の実施等で読むということで聞いております。等はちょっと入っていないんですが。
それで、ただ目標値は整備率が出ておりますけれども、一応中身的には河川改修という中で県土整備部は読み込んで実施していくということになっております。
○日沖委員 河川改修は河川改修で、改修じゃないんですか。原状回復。
○東地部長 申し訳ないですけど、ちょっと字が漏れておりまして、河川改修等の実施という整理でございます、ここは。
○日沖委員 そうするとでき上がったもので等が入るんですね。それで等で読み取れということですね。わかりました。
○吉川委員 僕には文化力はないので、防災文化の醸成て、もう一回かみくだいて教えていただきたいと思うんですけども。
○東地部長 防災文化というと非常に大きなタイトルで、非常に申し訳ないんですけど、いわゆる防災の、やっぱり揺れたら逃げるとか、あるいは風水害でも台風が来たらちゃんと対応するとか、あるいは例えば台風とか地震に対する備蓄品をそれぞれの家庭が備えるとか、そうしたものを風土、文化にしていこうやないかということで、最近使われだした言葉なんですが、防災文化という形で使わせてもらいました。
生活の中にそういうことを自然にできるような形で対応していきたいなということで、こういう言葉を使わせてもらっております。
○吉川委員 わかったようなわからんような、防災意識の向上ならわかんのやけど、文化とつけたさかい、どんなええことがあるのかなと思う。大体わかります。
○竹上委員 ご苦労さんでございます。
それで、ちょっと根本的なところで風水害の場合は、要するに県は広域自治体じゃないですか。基礎自治体のところが一義的に担うところがかなり大きいですわね。例えば消防組織だって市や町の話で、そうなると、このアクションプログラムでぱっとアクションを見て、主担当部が出てきて防災危機管理部と書いてあるけど、それは県の中の主担当部という意味ですわな。でも、やることって、これ市町がやることが基本であって、防災危機管理部というか、県のやる部分というのは、それの後方支援というか、そういう仕事がやはり多いと思うんですよ。そうすると、これはやはり公表をする段というのは、多分行政関係の人はある程度わかると思うんです。ところが一般の人が見ると、これ全部県がやるんやという誤解が生じるような気がするんですよね。他の取組主体と横にちょろっと書いてあって、市町とこういうふうな書き方になるじゃないですか。でも、本来はそれを市町がやるんです、県というのはどこまでですというような分け方をある程度一般の方が見てわかるようなやり方を、この場合は本来した方がいいんでないかなという気はするんですよ。
特に今地方分権一括法で、また今度地域主権でそういうふうな法整備もこれからされていくと思うんで、市や町の基礎自治体のところと県の対等の関係の中で、それでその役割ももっと明確化されていくという話に多分なってくるんだろうなと思うと、ここはアクションのところを切り分けやんと、この今後5年間ですからね、これ。ちょいと流れと法に沿っていかないような気がするんですけども、実際そこの記述はちょっと難しいかわからんけども、どういうふうに考えますか。
○東地部長 基本的には、県の行動計画ということで、これを見て使っていただくというのは県内部の部、それから市町の行政、防災関係機関、こういう形になります。当然県民の方も見ることはあると思います。ただ、県民の方の対応の部分は考えておりません。県民に対しては、この中から抽出して啓発用に使っていくという形になろうかと思います。ということは、これは県の行動計画を当然市町にも示し、市町のやるべきことは市町でやっていただくということで、できたらそれは市町のアクションプログラムをつくっていただいたらいいんですが、これをもとに取組主体というのは市町も理解してOKもらっておりますので、こういう形で県の、主担部局が市町あるいは県民、事業者ということも書いてあると思いますが、そういうところへこれを使っていくという材料にしたいなというふうに思っております。
ということは、ある意味で市町と県の役割分担、これっていうのは、その中で当然明確になってくるものだと思っておりますし、そういう形で整理していきたいと思います。
○竹上委員 でも、市町でそうそうアクションプログラムをつくるところは余り少ないでしょう、多分。そうすると、これしかないという話になるじゃないですか。そうするとやはりこの中である程度分けちゃわんと、どうもぱっとわかりづらいよな、というのが一つと、多分これ僕もはっきり見ていないけども、思想的には自助、共助、公助という思想で書かれているということは、自助の部分は結構多分入っているはずなんですね、このアクションプログラムの中にも。そうすると県民の皆さんでやってもらわなあかん部分というのも、多分この中にはアクションとしては入っておるんでしょう。
これが県民の皆さんですよと、あと広域の例えば自治会組織とか、最近は地域の協議会みたいなものをつくる市や町もたくさん出てきましたし、そういうところに防災部会なんていうのがあったりして、そういうところでやってもらわなあかん部分であるとか、あと現実に行政がかかわる部分も当然出てきて、そこの切り分けを何かどこかであらわしていかないと、ちょっと私の感覚的に見まして、これは要するに県の行動計画で、市や町もちゃんとつくるというんやったら私もまだわかるんですよ。多分向こうはつくらなくて、これだけがあって、県民の人がこれを見たら、どうも誤解をどうしても招いちゃう代物になっちゃうなと。
部長が言われる意味もわかりますけども、県としてつくっておるんやから県がやはり主体的に書いてあるというのもわかるけど、何かこれは県がつくったら、大々的にこういうアクションプログラムをつくったというふうな形で、県民の皆さんにも宣伝という形じゃないけども、こういうのを県もつくっておるんで、一遍参考に見てくださいねというのが、多分あると思うんですわな。それがなかったらこういうのをつくる意味もない話やし、そこらはきちんと見たときにわかる形は必要だろうと思うんですけども、もうちょっとそこは考えてもろうたらどうかなと思いますよ。
○東地部長 この議題になっているところは見にくいところがあるんですけれども、県の取組以外のところ、例えば推進すると書いてあれば、これは県が自由にやる。促進するというのは市町の自由を尊重すると仕分けてあるんですが、ちょっと見にくいところがございます。
それで、地震対策アクションプログラムも同じような形でつくったんですが、これも市町が本当は地震対策アクションプログラムをつくってもらうのが一番いいんですが、なかなかつくりません。なぜつくらないか。県がこれを整理したと思って、市町も町内、あるいは市内の事業仕分けがきちっとできるんだということ、県の行動計画を見て、それぞれ事業推進をしているという市町が出てきておりますので、一定効果が出てきているのではないかなと。
それともう一つ、29ページ、30ページ、31ページですが、これは市町からの要望もございまして、それから検討部会の委員からの要望もありましたんですが、自助、共助、公助のページを分けてくれないかということで、これは県の総合計画とは直接関係はないんですが、やはり自助、共助、公助と訴えている以上は、自助、共助、公助という意見をここに並べるということにさせていただいて、こういうことの中で啓発用にこれを活用していったらどうかと、この冊子じゃなくて。そういう形で考えていきたいなと思っていますし、私どもこの行動計画ができたということで、市町に対しては今までそれぞれの部局がばらばらに話をしていたというのを、今後はこれに基づいて、市町の防災部局が一括で話をしたり、あるいは当然ながら市長、町長の権限ですから、そちらの方へも、これを持って話をさせていただくと。それで毎年4月、5月に市長、町長訪問させていただいていますが、そのときにはこれを持って風水害対策にも取り組みいただきたい、市町の役割をちゃんと果たしてくださいよという話をしていきたいと考えております。
○竹上委員 大体おっしゃる意味はようわかりました。できたらもうちょっとわかりやすい形で、何とかしてもらうとありがたいかな。
特に本当に県がやらなくてはならないところというのを、このアクションの中でもっとぴっとわかるような、何でもかんでもこれやったら防災危機管理部でやらなあかんみたいな、ぱっと見、普通の人やったらこんな細かく全部見るわけじゃないもんで、そこのところをちょっとわかりやすい形にできたらしてもらいたいなと、これはいろいろな多分の地震のアクションも一緒の話だと思うんですけれども、今後もまた検討してください。終わります。
○笹井委員長 ほかによろしいですか。
○今井委員 よろしくお願いいたします。しっかりとしたプログラムをつくってもらいたいと思います。
それで、ちょっと1つだけ教えてください。地域防災力の向上、39ページなんですけれども、2つ目、新規のところで消防団の充実強化、年30人ということで、目標を掲げ、二重丸なんで22年、23年度でやるということですけども、この消防団員の増加数というのは、当然自主防災組織があり行政があり、消防本部があり、消防団に今本当になっていただける方はほかの仕事を持ちながら、やっていただける方というのがなかなか、人数がそろってこないということであると思うんですけども、このへんは、これは県と当然市と、さまざまなところで意見を出してもらったと思うんですけども、これだけやるよという何か自信というものか、そういったものがあるのかどうか。
○東地部長 消防団員の充実強化の増員は非常に難しい目標です。ただ、今現在1万4000人を割って1万3800か3600、それぐらいになっておりまして、消防団員を減らすことは地域防災力の非常な減退ということになりますので、これは至上命令だと思っておりますので、高い目標を上げて何とか減らさず、増やしたいという目標、ちょっと高い数字を上げさせてもらっております。これに基づいて市町にも説明してありますので、できるだけ機能別消防団とか、それから女性消防団の確保とか、そういった形の中で、少なくとも条例定数を満たすようにという中で今後やっていきたいと。条例定数を割っているところがありますので、高い努力目標だということで、ご理解いただけたらなというふうに思います。
○今井委員 ありがとうございます。当然さまざまな新しい団員に負うわけじゃないですけど、いろいろな過程での取組というのも前回お話ししてもらいましたし、さまざまなところが協力をし合うわけですけども、本当に一番現場で頑張っていただく、いざ何かというときには現場へ走っていただく皆様方でありますもんで、いろいろな意味で体制になっていただけるような、そういった体制の整備も含めて進めていってもらいたいし、結構消防団の皆様方というのが、今後の災害対策において、それぞれの地域においてキーになってくる存在でもあろうかと思いますもので、皆様方への今後の対応も含めて、充実をお願いしたいと思います。
○笹井委員長 よろしいでしょうか。
なければ、これで三重風水害等対策アクションプログラムについてを終わります。
ちょうど12時になりましたので、ここで昼食のために休憩をいたします。午後は1時から開催したいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
(休 憩)
(3)三重県広域防災拠点施設整備について
○笹井委員長 次に、三重県広域防災拠点施設整備について当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(東地部長)
②質問
○笹井委員長 説明が終わりましたので、ご質問がありましたら、どうぞ。
○田中委員 伊賀はいいんですが、北勢の方の話で、先程、ちょっと話が飛躍するかもしれませんけれども、木曽岬なんかの、例えばもう本当に広域で、しかも全体で逃げなければいかんとか、そういうところの計画みたいなものは今あるんでしょうか。そういうことを含めて、また北勢地域も検討されるんですけども、そんなことが議論の俎上に上ってくるのかどうかというところをちょっと気になったので教えてもらえますか。
○東地部長 広域防災拠点とは別に、木曽岬、長島の広域避難というのは検討していく必要があろうかと思っていますし、そういう話を桑名の方からもいただいておりますので、どういう形というのはまだ全然わかっておりませんけれども、既存施設を活用しながら避難という形になろうかと思います。
そういう中で一遍検討はしていきたいと思っておりますけれども、時期的には、いつかというのは、市とも調整をしながらということで考えております。
○田中委員 わかりました。北勢の拠点のときには、そうした地域を抱えているだとかということは議論になるのかなと思うんですが、そのへんはどうなんですか。
○東地部長 検討の中で、これは地震だけの拠点じゃありませんので、風水害も含めた拠点でございますので、そういったいわゆる条件とか課題とかというのは洗い出しをしながら、拠点はどうあるべきかということの議論もされますので、当然ながらそういう話も入ってくるというふうに思っております。
○日沖委員 聞かせていただきますが、伊勢の拠点施設が3月末に完成ということで、大変期待されるところですけども、詳しいことを私知らないもので申し訳ないですが、写真を見せてもろうて、県営サンアリーナや調整池をずっと迂回して拠点施設に入ってくるように見受けるんですけど、伊勢二見鳥羽ラインからの有事の際の進入方法とか、もうちょっと幹線から入りやすいようなアクセスというのは必要ないんですか。ちょっとその点。
○東地部長 伊勢二見鳥羽ラインから直接アクセスすることは、すごく高低差があります。これは山の上と言っていいところですから。だから伊勢二見鳥羽ラインの臨時の降り口がございますので、県営サンアリーナを回って周回道路があります。これは立派な周回道路でございますので、それからアクセスが十分可能だと考えております。
○日沖委員 わかりました。それほど不便なわけではないんですね。ありがとうございました。
○笹井委員長 ほかに。
○竹上委員 伊賀の広域拠点はあれなんですけども、将来的な話で、ちょっと前から気になっておったことなんですが、この広域防災拠点というのは、大体どれぐらいの範囲をカバーするものなんやということなんですよ。地域要件もあるのかなという気もしておるんですわ。
例えば紀南にあって、また紀北にこの前つくりましたよね。それはやはり紀南と紀北の間の交通事情なんかも念頭にあるんだろうと思うんですよ。今度また伊賀につくられるというのはやっぱり、青山峠で分断されておるという地域の特性も多分あるだろうし、広域防災拠点というのはどれぐらいの範囲を一体カバーし得るものなのか、それはどういうイメージでとらえたらいいのかなということをちょっとお教え願えますか。
○東地部長 これは平成9年に広域防災拠点の基本構想というのができまして、そのときに地域というものを基本に5地域というところで一応方向性が示されました。その中で東紀州は一地域ですけれども、条件的に見れば、双方が孤立する可能性があると。いわゆる矢ノ川峠ということでございますけれども、そういうことでメインは熊野ですけれども、サブを尾鷲に置くということで検討委員会の方で結論が出たということで、ここは一地域2拠点という形になっております。
そのときにやはり地域が中心ですけれども、ヘリの活動範囲ということも参考にはしておりました。ただ、基本的には5地域と。それから北勢は非常に中勢に近接しているということもございましたけれども、人口密集地ということを勘案して、北勢地域にも一つは要るということで、そのときの方向性としてはなっております。それから、5地域の考え方は踏襲したまま、ずっと今に来ておるということでございます。
今回は伊賀か北勢かという選択肢の中で、優先は伊賀ということで決めさせていただきました。
○竹上委員 何がちょっと気になっておるかというと、この予算資料でいくと、図でカバーするあれがついておるんですけど、紀北に1カ所でしょう、今度県営サンアリーナですから伊勢市ですよね。伊賀にあって、中勢といってもこれは鈴鹿にあるんですな。そうすると、この前大災害を受けた旧宮川村とか、それから旧飯高町というのは一体どこがカバーするのかいなと。かなり被災を受けた地域が、随分その防災拠点から遠いところの、届くか届かんような円の中にあるだわねという気はするんだけれども、一体どこらへんがカバーすることになりますの。
○東地部長 拠点としては、カバーとしては松阪地域までは伊勢志摩拠点がカバーするということで整理をしておりますけれども、ちょうど真ん中あたりといいますか、雲出のところに備蓄倉庫とかそういうのはございませんけれども、伊勢湾ヘリポートがございます。ただ伊勢湾ヘリポートは地震に対してどうかというところはちょっとございます、海岸線ですから。だけども、例えば風水害対策とか、そういうことになれば伊勢湾ヘリポートも活用できるということで考えておりまして、そういう形で総合的に対応していきたいとは思っております。
備蓄品については、松阪の部分については伊勢志摩拠点に備蓄をしておりまして、ヘリで当然ながら、例えば飯高とか松阪の奥の方へ、あるいは小学校とかそういうところへ運んで対応したいというふうに思っております。ヘリで行けば、時間的にはさほど差はないかなと理解しております。
○竹上委員 大体話はわかりました。
ただ、防災拠点からの物資の運搬というのは、基本をヘリで考えるんですか。ヘリポートはあって、孤立したところは多分ヘリなんだろうけど、普通は陸上輸送の方が大量に運べるだろうし、普通で考えれば真っ当な感じがするんだけれども、それはどうですの。
○東地部長 ヘリということを中心に言いましたので誤解を受けたらあかんのですけれども、当然トラック輸送というのも考えております。
だから物資集配機能は、ヘリポートを使って荷さばき地というのがございますけれども、そういうのも置く予定ですけども、荷さばき地にはやはり10トントラックで出入りするということの中で、アクセスは10トントラックが通れるところということで整理をしております。当然物資輸送は、車両輸送も考えております。
○竹上委員 今後の議論になると思いますので、私はいまだに北勢に本当に要るのかどうかというのは疑問は疑問なんですよ。というのは、もう鈴鹿にあるんだったら、北勢はもうほぼええんじゃないかなと。今回、伊賀なんかも要するに上野農業高校の跡地利用でもってやっていくんで、そんなにお金もかからないということ。北勢についても県立高校で閉鎖されておるところもあるんで、そういうところを利用してというようなことになれば、そんなにお金もかからないかもわからないけど、実際に本当に要るのかどうかというのは、もうそろそろ議論してもええんじゃないかなという気はするんですよ。
それは将来的なことなんで、また一度ご検討いただければなというふうに思います。
○森野委員 伊賀の拠点のことなんですけども、場所的にも調整していただいている話で、これで結構なんですが、ただグラウンド部分を現在学校以外の時間帯に地域に解放しているということで、防災拠点と両立した形で、そういうスポーツ施設として引き続き使うことができないかという声もあるわけなんですけども、土のままがいいのか芝生を敷くのか、人工芝がいいのか何かわかりませんが、アスファルト以外の形で、それを両立する形で運用するということについては、ご検討いただいたんでしょうか。
○東地部長 グラウンドで使うというのは、教育委員会から聞いておりませんけれども、ただヘリポートですので、それから10トントラックの車が出入りするということもございますので、もうコンクリート構造でないと強度的に難しいというふうに思っております。
○森野委員 そうすると、アスファルトを敷かざるを得ないということですね。わかりました。
○笹井委員長 よろしいですか。
なければ、これで三重県広域防災拠点施設整備についてを終わります。
(4)衛星系防災行政無線設備の更新について
○笹井委員長 次に、衛星系防災行政無線設備の更新について当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(東地部長)
②質問
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
○今井委員 これちょっとわからないんですけれども、前にも聞いたかもわかりませんけども、これで更新も兼ねて、さらに精度を高めてもらうんですけども、実際の県民の皆様がそれぞれの地域ということに関しては、どのような形で県民にいくのか。地域ごとにいろいろ無線といいますか、放送で流してもらえるところ、今、市町が整備を進めている部分もあると思うんですけど、こういったせっかくのそういった映像であるとか、災害時の緊急の情報というのは、例えば災害メールであるとか、何か県民への周知というのは、どのような形でやっていかれるのか。
○東地部長 市町の対応によることだと思うんですが、例えば市町でも今現在、これJアラートに今の衛星系でつないどるところがありますんで、次世代化によりつなぐとこはつないでいきます。
それから、これは市町の話になるんですが、市町災害対策本部でも市町内の現場がわからんわけですね。市民や町民の対応がわからんわけですね。それについても消防本部に配備する可搬型地球局を持っていけば、その映像が市町の役場でも見れるような状態に今回はさせていただきますので、非常に利用度は高いんではないかなと。ただ住民の方への周知については、市町がこれに対してどうつなげていくかということを検討していただかんとだめだと思いますし、この衛星系につないでいくと、あるいは地上系の活用もあるんですが、そういった形で考えていただければ、県としては、つなぐことに関しては、それこそ快くさせていただこうというふうに思っております。
○今井委員 ありがとうございました。基本は市町でやってもらうということですけども、やはりこれだけのものを設備、いいものを整えてもらって、それが的確に先程の減災につながるという意味では、それぞれの地域ごとにも、伝え方というのも特性があるかもわかりませんけども、権限は市町にあると思うんですけども、またいろいろ連携をとっていただいて、そういった形で実際一番いくべきは地域の皆さんにどう伝えていけるか、例えば県外から三重県に来てもらっておる観光客であるとか、仕事をしにきてもらっておる、そのとき来てもらっている人たちにどう連絡が伝わるのかというところ、各市町、また地域の取組になってくるかもわかりませんけど、そのへんも今後またよろしくお願いいたします。
○笹井委員長 よろしいですか。
○森野委員 済みません、ちょっと教えてください。
災害対策本部の機能強化というのをこの議会棟とかも使ってやっていただくような話も聞いておるんですけども、それと衛星系防災行政無線の市町村に入るものというのは、直接はつながらないんですか。
○東地部長 別のことではありますけれども、災害対策本部へ衛星系防災行政無線でつながっていくというのは、映像等は災害対策本部機能のところでモニターで見えるとか、そういうことは可能になります。
○森野委員 先程も市町が麻痺した場合は県がどうのこうのという話があったので、かわりにそこができないと多分意味がないんだろうと思いますので、そこはきちっとしていただきたい、どうせお金をかけるんでしたらというのと、Jアラートは衛星系からしかデータが流れないんですか。何かそんなようなふうにとるような機械なんですけど。
○東地部長 Jアラートは衛星系でつなぐのが一番固いつなぎ方ということで、消防庁からの指導を受けているんですが、ただ技術的にほかにつなぐ方法はあります。
○田中副室長 もう一つの利用法はCSのアンテナを利用することです。ただ雨には、より弱くなってまいりますので、ちょっと雨が降ってくると使いにくいということになると思います。
○森野委員 CSということは、結局はその衛星に向けてパラボラアンテナを立てるので、極端な話、衛星が故障した場合はJアラート自身が全部とまるということでいいんですか、考え方としては。
○田中副室長 Jアラートは、もう一つインターネットというかケーブルを利用して補完システムを持っておりますので、それでバックアップができるようになっています。
○森野委員 わかりました。じゃ、Jアラート自身は衛星系とインターネットとダブルでバックアップがあって、防災無線については、既存の地上系も残した上で衛星系と2つのバックアップということで動かしていただくということでいいんですね。
○東地部長 防災専用の有線ケーブルを持っておりますので、有線系は地震に非常に弱いですから、技術的にはもう無線の地上系と衛星系ということになります。
○森野委員 ちなみに、その衛星系と地上系の防災無線の機能というのは、どれぐらい互換性があるもんなんですか。
○田中副室長 地上系といいますと、例えますと電話線が束になっておるのがマイクロ無線です。ですから、線が別々でしたら好きな信号を個別に送れます。今度の衛星系の次世代型というのは、イメージはインターネットです。ですから、例えば富士通、NECと機械が違っても、送り方が手順は一緒ですから、そういう中で重層的に使っていくことができるようになります。
○森野委員 つまり、例えばカメラとか無線とかいろいろな端末設備があって、そこかから衛星系を使うか地上系を使うかというのは、ダブるで枝分かれしていって、きちっと補完できるのか、もう端末の端から端まで全部二重にならなあかんのか、そのへんをちょっと心配するんですけども。
○田中副室長 詳しくは、済みません、組み方になりますが、マイクロ無線とかでもそういったインターネット技術を流用できますので、ルーターなどで自動切りかえを行って補完することもできます。
○森野委員 できますということは、そういうふうに衛星が故障するということは想定しないつくり方をされるということですか、これから設計されるに当たっては。
○田中副室長 今度つくらせていただくことを考えております衛星系は、そういった動画映像まで送ろうと思っておりますので、地上系ではちょっと送れないシステムになります。ですから、それをさらに二重で画像まで送るというと、今回整備させていただくことを考えております可搬型地球局でバックアップしていく方法しかないかなと思っています。
○森野委員 可搬型も衛星を使うんでしょう。だからバックアップにならないじゃないですか、衛星が故障した場合。
○田中副室長 衛星系の一番いいところは、宇宙に飛んでいます衛星を使いますのでどこかの機械が壊れても1対1で送れていくという形です。
○森野委員 衛星が壊れる話をしているの、ずっとさっきから。衛星が故障することもあるでしょう。
○田中副室長 すみませんでした。宇宙の衛星が壊れた場合は、それこそ地上系とかという形になりますんで、ちょっと映像までは送れなくなると思います。
○森野委員 ですから、映像の部分が例えば無理だとしても、ほかのすべての機能がきちっと同じ機械から同じようにいくのか、端末も含めてずっと2つ持って歩いていないとあかんのか、設置していかなあかんのか、それで全然経費が変わってくると思いますので、そのへんの考え方をきちっと聞きたい。
○田中副室長 二重的に持つのは、ファクスとか電話とか、そういった既存の一番すぐ使っていただきますシステムです。それは市町だとか消防本部のところは一本に集約して利用できるようにするつもりでございます。
○森野委員 できるだけ県も市町も経費がかかって二重投資とかにならないように、上手につくっていただきたいと思いますので。それから、衛星が壊れたときのバックアップもきちっと考えて設計をしていただきたいと、これだけお願いしておきます。
○村林副委員長 簡単に確認だけ。今、衛星が壊れたらというお話があったところですけども、この衛星は日本が自前で持っておる衛星ということでよろしいですか。
○田中副室長 今、自治体衛星通信機構が免許人となってやっています。ただ管理しておるのは日本の複合体、日本が自前で持っておりますけれども、たくさんの民間企業も含めて共同管理をしておる衛星、スーパーバードB2です。
○笹井委員長 よろしいですか。
なければ、これで衛星系防災行政無線設備の更新についてを終わります。
(5)救急搬送及び受入れ実施基準の策定について
○笹井委員長 次に、救急搬送及び受入れ実施基準の策定について、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(細野副部長)
②質問
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
○竹上委員 前に多分説明をいただいておると思うんですけども、もう一回ちょっと教えてもらいたいんですが、要するにこの緊急搬送等の受入れ基準、消防法の改正によって県が一体どこまでのことをやらなあかんということになったんですか。
○細野副部長 これは、実際には今いろいろ救急搬送ということで消防機関がどこの病院へ送ったらいいかというのを捜し当てながら搬送をやっておるんですけれども、明確な基準というものが一定のところでき上がっておるものもあれば、まだまだ医療機関を捜しながらやっておるということがありますので、基準をはっきりとして、一層救急搬送がきっちり確保できるように基準づくりをするというのが基本でございます。
○内藤室長 今の発言を補足させていただきますと、県の役割としましては、実施基準を県として定めるということでございます。
それと、それをつくった後につきましては、責任の所在については遵守する義務というのが搬送する消防の方にございます。県の役割としては、つくるだけではなくて、それを見直して改善もしていくという、この協議会を通じてそういうことをやっていくのが県の役割でございます。
以上です。
○竹上委員 そうすると、私もここらへんがわからんのやけど、じゃ次に、その実施基準なるものは救急のどこまでを、救急業務とありますよね。要するにうちのだれかの体が悪くなった、119番しますわな。電話するでしょう。そうすると救急隊が出てって運び込んで、搬送先が決まって送り込むという大体の作業の中のどの部分の何の基準を決めますの。
○内藤室長 すべての症状、病態についてルールづくりをするということは非常に大変な作業で膨大なものになりますので、それを今、副部長から説明がありましたように、緊急性の高いものとか、そういうものを協議会の中でピックアップをしまして、例えば脳卒中であるとか心筋梗塞であるとか、これは例えばでございますが、どのようなものを対象にルールづくりをするかというのをピックアップをしまして、それに基づいた基準をつくっていくと、いわゆる観察基準とか病院に送る伝達基準であるとか、あるいはそういう病気になった場合にどういう病院に運ぶかというような、2号基準に当たります搬送先の病院リストでありますとか、そういうものをつくっていくということになります。
以上です。
○竹上委員 イメージがやっと大体わかってきました。そうすると、この基準というものは、県内一律じゃないんでしょう。だって運び込める病院なんて、地域によっても全然、言い方は悪いですけど、レベルが随分違いますでしょう、三重県内でも。そうすると、どの範囲ぐらいのものを考えるんですか。
○内藤室長 これは国のガイドラインに基づきますと、今ご指摘のとおり、やはり医療圏でありますとか、それぞれにふさわしい、傷病によっては単位がございます。そういったものについてはそういう単位で搬送先を決めていくというものもあれば、もう少し全県的に対応しなければいけないものとか、そういうものがございます。例えば周産期医療ということになりますと、県下2つでしたか、それぐらいに分けてできておりますし、それぞれ傷病によって、今おっしゃられたように県下全体あるいは医療圏ごと、そのようなものがこれからの議論の中で決まっていくということでございます。
以上です。
○竹上委員 そうすると、ものによって地域もいくつか分かれて、県下一律のやつもあるし、それは基本的には運ばれる人の病状によって大体そういうものを一つずつつくっていくというイメージでよろしいんですか。
○内藤室長 おっしゃられるとおり、重篤な患者については救命救急センターに直接持っていく必要があります。これは四日市、4月からは三重大もありますし、山田日赤ということも限られておりますので、そういう単位の中で運ぶというのもあれば、もう少し軽い症状の場合については2次救急、場合によっては1次救急も含めて、搬送ルールをつくっていく必要があるのではないか、これからの検討事項でございますが、そういうイメージでございます。
以上でございます。
○竹上委員 大体ざっとイメージはわかってきました。すいませんね、私が勉強不足で、そうするとこれは要するにいつまでつくらなあきませんの。
○細野副部長 一定のところ、できるものから、まさに早く手をつけるべきものからということで、一応一つの目途を7月ぐらいにも協議会を開いて、例えば今の脳卒中なら重症度が一番高いから、これだけは決めましょうとか、周産期はある程度今もルール化ができておるんで、これをきっちりこの基準で位置づけようとか、そういう作業を速やかにやって、それであと順次手をつけていくとか、そういうイメージでおります。
○竹上委員 法改正してこれつくれというので、いつまでにつくれというやつはないんですか。
○細野副部長 国の法的にも、速やかにという言葉は入っております。
○竹上委員 わかりました。ありがとうございます。
○日沖委員 14ページの実施基準検討組織イメージの搬送基準専門部会で審議すべく中で、(3)のその他受入医療機関の確保に関する基準というのは、これはどういうものなのか、ちょっと説明をしていただきたいのと、それと、先程竹上委員からのお尋ねでも、いつまでにというのがありましたけども、できるだけ速やかにという程度で、何かもやっとしておるんですが、そうなってくると、我々としてはルール、秩序がきちっと構築されて、そしてその秩序に基づいて、あるべき救急医療の体制ができて、搬送される患者側もあちこち行かんと、また病院の医師や看護師、スタッフも集中して過重労働につながらんような、きちっとした秩序ができていい形ができ上がっていくことを期待するんですけども、何か速やかにという程度のことですし、つくる時期も、これにできるとこから少しずつという感じがしますし、これの本当につくることによって、このルールの強制力というんですか、守らんならん努めというんですか、そういうものはどんだけあんのかいなというふうに、そうなってくると、それもちょっとつくってはみたけども、そのときそのときによって事情が違うしということになってくると、何か絵はかいてみたけどもというようなものになる心配もせんでもないですし、この実施基準というものをつくって、権威というのがどこまで守られるのかというところの感じもちょっと教えていただけませんですか、改めて。
○東地部長 これ消防サイドから言えば、当然病院側の受け入れの問題が今大きくクローズアップされていますね。それが解決しない限りなかなか難しいという面がございますけれども、その中でやはり消防と医療機関が連携して、できるだけ可能な限り早く、いわゆるたらい回しとか、そういうことなく搬送しようやないかというのが、この法律の趣旨でございまして、できるだけ速やかにということもございますので、私どもとしては、この22年7月までに何とか第1弾を出したいなということと、あとの後発もできるだけ早く出したいと思っておるんですが、これまさに受入医療機関との調整が非常に難航すると思うんです。だから、それをもってすれば、あんまり日時を明示することはできないというのが今の思いです。
ただ、消防本部の意を受けて話をするんですが、やはり消防側としては、とにかく受入病院というものを明確にして、もう電話を何遍もかけるということのないようにしていきたいというふうには思っております。
これは医療側に対しても医師不足、看護師不足という問題はすぐには解決されませんので、その中で何とか融通ができやんかなと。だから、もうこれは努力していきたいということになろうかと思います。
それから、例の実施基準のその他のところについては。
○内藤室長 補足させていただきます。
今の点につきましては第6号基準というところでございまして、具体的には搬送先を、第2号でリストをつくりまして、こういう症状、例えば心筋梗塞の重篤な患者についてはここへ連れていきましょうということを決めておっても、具体的に実際の場合に受け入れられないといったときにどうするかということなんです。今一番問題になっておりますのは、その照会回数が多い、いわゆるたらい回しという問題ですが、それについてコーディネーターをする、そういう人なり場所を決めて、そこが搬送先を強制的というとおかしいですけど決めると。その指示を受けて救急隊がそこに運んでいくというようなやり方でありますとか、地域の基幹病院を決めておいて、そこへもう決まらない場合はそこへ必ず持っていくとか、あるいは遠方の、例えばこれは例ですが、重症患者でかなり搬送に時間がかかるような遠方の場合には、一時的にまず処置ができるような、そういう病院を決めておくとか、まず大事なことで、命を落とさないように治療が速やかにできるような、そういうきちっと決まらない場合の搬送先の決め方をここで搬送基準専門部会の方で決めていくというようなことになっております。
以上でございます。
○東地部長 今日のこの救急搬送及び受入れ実施基準の策定については、健康福祉病院常任委員会でも同じ話をしておりまして、これについては消防サイドと、やはり受け入れの病院サイドという問題が大きいので、これについては健康福祉部と連携をとりながら進めていきたいというふうに考えています。
○日沖委員 わかりましたけれども、もう一度申し訳ないですけども、消防法の改正にのっとってつくられるものでございますので、我々県民としては、つくられた実施基準というものはとにかく尊重されて、それを守られて、それに基づいて搬送が行われるというふうに、決まったことはそうなるというふうに思わせていただいていいんですね。絵にかいただけというだけやなしに。現場では。
○東地部長 消防側には遵守するという決めがございますけれども、医療側には尊重するという形になっておりまして、遵守と尊重とちょっと違いまして、尊重するからには、はっきり言って医療機関側に尊重していただきたいという思いが消防側ではございます。
ただ、こういうことを決めていくのは当然委員に医療機関の方も入っていただいておりますので、入っていただくということは、それを決めていただくというのは、そういう受け入れもやはりかなり重い尊重をしていただけるのではないかなというふうに思っております。
○笹井委員長 よろしいでしょうか。
○今井委員 ちょっとわからない点等を含めて教えてもらいたいと思います。
前にもちょっと聞きましたけれども、今ちょっと聞かせていただくと、医療機関は尊重するというような形のお話もありましたけども、三重県として今まで、例えばこれは重篤な患者の搬送先であるとか、軽度やったらどこへというような形を決めていくと思うんですけども、改めてなんですけど、今、よく2次救急医療の輪番体制の整備率100%とか、前に県政報告書等で報告等を受けていましたけども、それ以外にも救急医療、県としての取組の中では医療情報の提供であるとか、そういったことがありますけども、そのへんと今回の消防法改正でつくる受入れ実施基準づくりというのは、どういうふうな位置づけになっていくのか。というのは、県の救急医療体制の整備というのは4つの大切な柱のうちの一つに入ってきておると思うんですけども、その中で、消防側、防災危機管理部としては大変高い位置づけを消防法改正で持ってくると思うんですけども、県全体として救急医療体制整備ということに関するこの位置づけというのは、どのようなものなのかというのをちょっと聞かせてくださいというのが、例えばメディカルコントロールでありますとか、医師と救急救命士の連携でありますとか、そのへんはもう今までもずっと必要度は言われておりまして、これによって、さらにそういった医療情報をもっと、消防の方から言わせれば、精度の高い病院の受け入れ状況を打ち込んでもらえればとか、いろいろなご意見等も聞かせてもらうこともありましたもんで、県全体の健康福祉部になるかもわかりませんけれども、連携してやってもらっておるという意味からは、救急医療体制整備の中の位置づけ的なものを教えていただきたいと思います。
それともう1点、この名簿をいただいておるんですが、協議会の方はよくわかるんですが、それぞれの専門部会の方に入ってもらっておる医療機関の選定はどのような形で決められたのか。これも健康福祉部になるかもわかりませんけども、ここでまず基準が何らか持たれておるのかどうかということと、ここには市の方の市長会や町村会の代表として協議会には入ってもらっておる、例えば津市の健康福祉部長とか、そういった方は専門部会の方に入らなくていいのか。逆に言うと消防本部の方が市の代表として、またその地域の代表として入られるのかというのを教えてもらいたいです。これは2次救急医療整備を今、各市の方でやってもらっておると思うんですけど、そことの連携というのが非常に大事になってくると思いますもんで、なぜ入っていないのかなというのがちょっと疑問に思いましたもので、教えていただきたいと思います。
○細野副部長 まず、2次救急等との関係で位置づけというところですけれども、実際にこの協議会を立ち上げまして、基準づくりを進めていくに当たっては、例えば津市でありますと、もう2次救急の輪番病院は10もあって、実際に何度か電話をしてというような実態がありまして、十分機能できていないというようなこともご意見としてありました。そういったことから、この実施基準をつくるに当たって、実際に動いていくようにしていきたいという院長先生方のご意見もありましたもので、そういう意味では、これを契機に実際に回していくという作業が進んでいくんではないかというふうに思っております。
それと、専門部会の委員の選定ですけれども、今、申し上げた医療機関、2次救急なり救命救急センターの入っておる病院の院長あるいは救命救急センター長に入っていただくという点と、それと健康福祉部サイドの医療の選定ということもありましたんで、そのへんを総合的に勘案して、現在のメンバーになっておりますが、市なり町の代表につきましては、この搬送基準とかメディカルコントロールの専門部会とか、具体の基準づくりということもありまして、直接的にはいろいろな相談は別途協議会の本体にも入ってもらっておるんで、相談をさせていただく場面もあろうかとは思いますが、そういう意味で、具体の作業という意味で部会の委員には入ってもらっていないというのが今の考え方でございます。
○今井委員 最初にちょっと聞かせてもろた県の救急医療体制整備の中でのこれの位置づけというのは、今のご説明ではちょっとわからなかったんですけども、2次救急、例えば津市の例を挙げてもらいましたけども、輪番制がある程度、体制だけは整備されておると。でも実際には記録によったら一番県内で照会回数、今、市で多いのは津市が断トツというような状況の中で、その2次救急を扱ってもらっておる、輪番で入ってもらっておる病院の先生方もそういうことで、今回のこの実施基準づくりの中で精度を高めていくといいますか、1分1秒でも早く受入れができるということになってくると、特に救急医療体制、今県としてはこれまで2次救急の輪番制を整備していこうとか、健康福祉部になっていますよね。全体的な流れがあった中で、今回のこの救急搬送のルールづくりというか実施づくり、基準づくりというのは病院を、この心筋梗塞やったらここ、心疾患やったらここ、脳関係やったらここということで決めていくということでは、非常に難しいですけども重要な位置づけになってくると思うんで、その意味で今後、健康福祉部とまたできたら両方、私も向こうに聞きたいとは思うんですけども、大変難しい取組であろうと思いますが、期待をしておりますので、よろしくお願いします。
それと、委員のところなんですけども、例えばちょっと個人的に個別名を出していいのかどうかわかりませんけど、例えば久居の三重中央医療センターが、余り入っていないのかなというようなこと等もちょっとありまして、救急搬送の中では非常に重要なポジョンを占めてもらっておるというのと、国との連携がとれるということでは、津だけに限らず松阪や伊賀の地域からもよく来てもらう病院でありますもんで、そういったところ等もまたいろいろ意見を聞く場があるんであれば、またしっかり、すごく取り組んでもらっているし、救急隊の方の研修はあそこの病院もよう行ってますもんで、そのへんはお考えいただきたいと思います。
市が入ってこないということで、相談はされるということなんですけども、先程言ったように2次は一応2次と初期は市が担当で、例えばどの市も2次の輪番の病院には委託金とか、市の経費の中から出してもろうとると思うんですけども、そういった意味では、特に搬送基準づくりの方では、その2次との連携というのがすごく重要になってくると思いますんで、今ある2次をどのように精度を高めていくかということでは重要であると思うんで、専門部会の委員には入れていないということなんで、もう入らないのであれば仕方ないんですけど、その相談体制というものは、しっかりと持っておいていただかないと、今、それぞれの市が頑張って救急医療を整備しておる中で、全体の協議会の中には学識経験者等ということで入っておるようでございますが、実施基準づくりでこそまた3次と2次の連携とか、そういったことも必要になってくることも考えられますもんで、ここをしっかり相談、連携をとりながらやってもらいたいと思います。
○東地部長 医療関係者の選定等は、健康福祉部サイドでやっておるんですけれども、今日の話については、健康福祉部の方へまた伝えさせていただいて、ただ三重中央医療センターの院長には、協議会を設立するときにいろいろそういうようなことで話をさせていただいて、ご指導もいただいておるというふうに健康福祉部から聞いております。今日の話は伝えさせていただきます。
○内藤室長 今、言われました地域のさまざまな病院につきましては、救急医療対策協議会というのがございます、県内9地域に。当然この搬送先を決めていくに当たっては、地域の医療機関の皆様と協議をして、了承を得なければリストづくりは進みませんので、ここに書かれておりますのはあくまでも消防法に基づく組織でございますので、救急医療対策協議会とも十分に協議をして、その中に行政あるいはさまざまな2次、あるいは1次医療機関も必要に応じて加わっていただいて、リストづくりをしていくというような流れでおりまして、保健所長会でもそのような話を進めているところでございますので、ご承知おきいただきたいと思います。
以上でございます。
○今井委員 よくわかりました。
それでは、救急医療対策協議会の方と各専門部会の方が必要に応じて保健所長がここに入ってもらっていますので、それで連携、相談をとってもらうということで、了解いたしました。
それとあともう1点、特に消防という防災危機管理部ということで、救急救命士の午前のところでもちょっと聞かせてもらって、来年の予算の中で救急隊員への各種報酬を実施しますというところで、ちょっと国の方の動き的に、これもまた厚生労働省になりますけども、救急救命士の権限を拡大するということで、7日の厚生労働省の検討会で新たに救急救命士が医療行為を行えるようにしていこうよということで、報告書がもうじきまとまってくると思うんですけども、そうなってくると、どんどん対応を救急救命士が、それは例えばぜんそくの薬を投与できるとか、そういったことを今お話しされておったり、血糖の関係のことでやってもらっておるんですけども、そうなってくると救急救命士が資質向上のために研修とか講習というのが、今後さらにこの実施づくりとはまたプラスアルファで救急救命士の権限の拡大というのが出てくると思いますもんで、そのへんの研修体制、講習体制というのもしっかりと整っておるのかどうか、そのことを聞かせてください。
○東地部長 当然ながらそういう流れになってきたら研修体制、講習体制はとっていくんですけれども、救急救命士にいろいろなことをさせるということは、物すごい責任が大きくなってきますので、その兼ね合いの中で、これは消防庁サイドも含めて非常に議論を呼んでいるところでございまして、そのへんも踏まえて、流れがそうなれば当然ながら体制としてはとっていきたいと思っております。
ただ、少し議論が今後要るんではないかなと、相当救急救命士の責任が気管挿管から薬剤投与から、どんどん増えておりますので、逆に言うと余りその責任が重くなれば、ひょっとしてなり手がいないということも出てきますので、ちょっとそういう議論を見ながら進めていきたいというふうに思っております。
○今井委員 ありがとうございました。私おとといの新聞でちょっと見せてもらったやつなんですけども、言われるように、今までもどんどん救急救命士のやっていただく行為というのが増えてきておるんですけども、逆に言うと、それだけ期待が非常に救急体制の整備の中での救急救命士の使命が大きいという、役割が今後重要になってくるということの裏づけが、なり手がいないということになっていくのかもわかりませんけども、そのへんは逆に言うと自覚といいますか、非常にいい面とも取りかえていただいて、権限が余り責任が大きくなってきて何もできないというとると病院も責任とりたくないで、やはりちょっと控え目にするとかいうことにもつながっていきますので、それぞれの議論の中で待ったなしの救急体制の整備だと思うので、いろいろ大変な面はあろうかと思いますが、今回のこのことを契機にしっかり取り組んでもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
○笹井委員長 よろしいでしょうか。
なければ、これで救急搬送及び受入れ実施基準の策定についてを終わります。
(6)地域防災力向上に向けた取組について
○笹井委員長 次に、地域防災力向上に向けた取組について、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(細野副部長)
②質問
○笹井委員長 質問がありましたら、どうぞ。
○今井委員 1点だけ、20ページの市町支援のところで教えてください。
さっきから避難勧告、避難指示というのはお話出ていましたんであれですけど、災害時要援護者マニュアルというのは、これは市町としてつくらないといけないものなのか、現在つくられておる市町は29市町中どれぐらいなのか、もしできておるとすれば。
○高須室長 災害時要援護者マニュアルの件でございますけれども、まず、全体計画という部分があるんですが、これについては、29市町今年度内に作成予定でございます。
それから、あと要援護者名簿でありますとか、個別計画といいまして、要援護者の方を誰が支援して避難するんだとか、そこまで定めたものについては、まだ今後の課題でございます。できた市町もありますが、全市町できておるわけでは、今の段階でございません。
以上です。
○今井委員 ありがとうございました。
個人情報のことがあって、要援護される側の人も情報をなかなか開示してもらえないとか、さまざまな自治会によって、本当に自主防災組織の方や自治会の方でお取り組みをいただいておるんですけども、できる限り、全体計画は29市町、今年度中にでき上がるということなんでいいと思うんですけども、災害時要援護者マニュアルというところの作成に関して、できておるところの事例なんかもまた教えてもらいながら、各市町ができるようにつくり上げていってもらいたいなと。県として一生懸命、いのちを守るの事業の中でやっていただいておっても、実際市町も頑張ってもらっているとは思うんですけども、そのあたりがやってもらう市町が増えてこんことには、一番大切な、一番底辺からの意識の醸成というものにはつながっていかないと思いますので、よろしくお願いします。
○東地部長 これ行政サイドもそうですし、自主防災組織サイドも、防災大賞なんかを受けていただく自主防災組織は、災害時要援護者の名簿とか手上げ方式で無理なくやっておるところもございますので、そういう先進事例を普及していきたいというふうに考えております。
○笹井委員長 よろしいでしょうか。
なければ、これで地域防災力向上に向けた取組についてを終わります。
(7)消防の広域化について
○笹井委員長 次に、消防の広域化について、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(細野副部長)
②質問
○笹井委員長 説明が終わりましたので、ご質問がありましたら、どうぞ。
○竹上委員 これも随分前からの話になってきて、もともとの始まりは消防組織法の改正から始まったということでしたね。それで、たしかもうまる3年ぐらいになるのと違いますか。この動き出しておるところ、菰野、四日市、それとか伊勢志摩については、多分これは動き出しているということやと思うんだけど、ほかの地区について勉強会に向けて調整中とか、そういうふうなところについては、基本的には進んでいないというふうに大体解釈できます。
いつかの意見でいつまでも引っ張っていても、私は仕方ないと思うんですよ。それはもう本来市や町が持つべきものですからね、消防組織というのは。そこが嫌だと言っておるのに、無理やりというわけにもいきません。法律の中でこういうふうな基準でもってまとめていこうというのがもともとの法律やったはずで、それの計画をつくれというのが県の仕事やったんですな。県は計画をつくった。ある程度は、やれることはやった。あとそろそろどこかで決着をつけるというところもやっておかないと、いつまでもずるずるやっていても仕方ないと思うんだけれども、どういう方向で考えていますか。
○東地部長 これは20年3月に法改正に基づいて県の計画をつくらせていただき、24年度までに8ブロック、次の段階で4ブロック、最終が県域と、スケールメリットからいったら県域は望ましいということで、これはすべての消防本部で一応方向性は納得していただいておると。だけども、個別議論になりましたら非常に議論が多くて、24年度までに8ブロックを目指すと、これから見ているともう時間的にもできるところは限られてくると、こういうことですね。
それで、24年度を目途にやはり県計画の見直しもしていかないかんというふうに考えております。その中で、これは全市町長の意見ではございませんけれども、そのブロック単位というのは非常に難しいんではないかということも言っていますので、ある意味ではブロック単位という考え方、あるいは全国ベースで12県が県域で動いているということもございますので、24年度までにそういう動きも見えてきますので、そのへんも含めて、再度この県計画を見直すということもしていかなければならないんではないかというふうに思っております。
○竹上委員 もうそんなにそれ以上くどくど言いませんけども、やるんだったら、私のところの地元の方は全くという感じですよ。県一本ならというのは、まだ協力できるかなというようなことも言うてますけれども、そうすると全然進まないんだから、そうなると。早いこと見直しをかけていただいた方が前に進むような気がしますんで、またよろしくお願いします。終わります。
○東地部長 わかりました。
ただ20年3月に県がつくった計画ですので、できるだけの努力は今後もさせていただきます。
○笹井委員長 よろしいでしょうか。
なければ、これで消防の広域化についてを終わります。
(8)審議会等の審議状況について
○笹井委員長 次に、審議会等の審議状況について、当局から説明をお願いします。
①当局から資料に基づき説明(細野副部長)
②質問
○笹井委員長 ご質問がありましたら、どうぞ。
なければ、これで審議会等の審議状況についてを終わります。
(9)その他
○笹井委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、ご発言をお願いいたします。
○村林副委員長 今、議論されました救急搬送及び受入れ実施基準の策定についてなんかにも関連するんですけど、どこに何と言うてったらええかもよくわからないんですが、県内の救急の問題です。よく平均の県内の到着タイムが6分とか7分とかというような形でご説明を受けるもんで、それでいろいろな実際に住んでおる地域とかを見てみますと、消防署に聞き取りなんかにも行ったんですけど、どうしても、どんなに順調に走っても15分以上、20分以上かかるところがあります。多分、恐らく県内にそういう地域がたくさんあるんやろうと思います。
それで、同じ三重県民ならやっぱり同じやなきゃならんような部分というのがあると思うんですね。この受入れ実施基準の策定には僕は非常に期待をしておるんですけれども、しかし、同じ三重県の中でしたら、これぐらいの時間で届いてほしいというような何か目標みたいなものをつくってほしいなと思うんですね。いや、そんなの物理的に全く無理、予算的にも無理なところもあると思うんです。ただそういう目標があれば、その目標よりもかかる部分は医療の僻地というか、救急の僻地というか、何かほかの手を打たなければならないということが明確になると思うんですね。そういうものをできればつくってほしいなという思いです。
また、いろいろこうやって聞き取りに行き、勉強させてもらいますと、各そういう消防本部があって、それぞれがそれぞれで頑張っておられるので、県内一律というのも難しいのかなという思いもあるんですけれども、しかし、やはりどこかで基準があって、それよりもしんどいところというのは何か、例えば県なら県で少し見なくてはいけないのかなと。
例えば私の漁村の方ですと、救急車が入れないという地域があります。そうしますと、どうしとるんかなと、入れないところから人家までまだ2キロも3キロもあるわけです。どうしとるのかなと思って聞き取りましたら、救急車のほかにもう1台搬送車を持っておりまして、2台で走っていって、そこで搬送車に乗りかえて、運んできて救急車に乗せるというようなことをやっております。ただでさえ財政基準の弱いような漁村地域でそういうことをやっておるわけですけれども、余計に経費とか人の負担というものがかかっておるわけです。
そういうような地元地元でやり切れないような、対応できないところというのをこれからちょっと県で見ていってほしいなという、そういう思いがありましたもので、ちょっとその他の項で、すみませんが、特に発言させていただきました。
○東地部長 これは、救急をいろいろなところで例えば5分救急とか、現場到着5分とかというのを決めてやっている消防本部もございます。県内じゃなくてです。本来的にはこれはもう消防庁が基準として決めていただければ一番いいかなと思うんですが、これを決めることによって、できない市町がございます。本来的に市町は財政的に消防本部に人と予算をつぎ込んでいただければ、対応は可能だと思いますけれども、それもいろいろなバランス論でできないということでございますので、非常に将来的にはそういう方向が望ましいとは思いますが、今すぐそういうことの対応ができるできないということからいけば、非常に難しいとしか言いようがないですね。
ただ、こういう話があったということは、15消防本部の集まる会、消防長の会がございますから、そういう話はさせていただきます。できるだけ市町長に消防へ多くの予算を回していただきたいというのが一番の思いです。そうすると、人と救急車とか搬送用の車も増えるんかなというふうに思っております。
○村林副委員長 あってはならない格差という部分でお話をさせてもらっております。ですので、市や町の中で特に恐らく財政のそんなに強くない、それでいて面積が非常に大きいというような地域がこの三重県の南部の方にはたくさんあると思います。それで第一義的に市や町やとおっしゃることもわかるんですけれども、そのまま放っておけば、当然そうして格差がつくわけですから、やはり同じ三重県民の命として同じであってほしいという、そういう思いで発言させていただいておりますもんで、ぜひお酌み取りいただいて、難しいのはわかりますが、やはりどこかで、例えば7分を超えると急に救命率が下がるというようなお話も聞いておりますので、何分がいいのかというのは僕も素人です、15分ぐらいでは来てほしいななんて思ったりもしますけれども、その後来ていただいても、受入れ実施基準でまた本当の病院着までは1時間、1時間半という世界ですけれども、それがちょっとでも命というものが県民の中で納得のいくように努力していただきたいと、そういう思いですもんで、お願いしたいと思います。
○東地部長 広域化という話も、その財政力的なものを補うというふうな方向性ですので、そういったことも含めて広域化の中での議論も必要だと思いますし、大きく言えば、先程言いましたように、県域でという話も出てくるかと思いますんで、そういう議論の中で一遍話もしていきたいというふうに思っております。
○村林副委員長 ありがとうございます。そういう意味でも、お話を聞いておると県一本ということならばというようなお話もちょろちょろと聞かせてもらいましたけれども、現場で。ぜひそういうことも伝えていただけるのであれば、ありがたいと思いますし、今回できた審議会というか、この搬送基準専門部会でのいろいろな方がたくさん集まられますので、そういう場などにも伝えていただければありがたいと思います。ありがとうございます。
○笹井委員長 ほかにございませんか。
○森野委員 何度も同じことを申し上げて申し訳ないんですが、防災ヘリの件なんですけども、これからも防災ヘリの機能強化についてご検討いただくということはないんでしょうかね。有視界飛行しかだめというところから、計器飛行で霧とか夜も飛べるようにということは、特にうちの伊賀地域では要望としては大きいわけなんですが、1台しかないわけですから。それについてまたご検討いただけたらなと思っておるんですけども、どうですか。
○東地部長 今の段階では、危険度の問題、それから夜間飛行もするということになれば、夜間の人員体制もとっていかないかんという問題があって、今すぐにそういう方向性にはなるということは考えられませんけれども、ただ防災拠点には夜間着陸できる照明を置く予定になっておりまして、そういう中で、自衛隊は夜間飛行できるんですよ。体制もとっておりますし、24時間体制。そういう形の中で、そういった活用も当面はできるんではないかなということも考えておりますので、少しちょっとまだそこまではいかないというのが、答えにならず、すみませんが、よろしくお願いいたします。
○森野委員 ちなみに人員は別として、計器を乗せて計器飛行をするだけの対応やったら、ハード的にはどれぐらいの金額がかかるんですか。
○東地部長 今、例えば伊勢湾ヘリポートから夜間に飛んで、伊勢湾ヘリポートに戻ることは可能です。
○森野委員 お金の話、計器がつくのにどれぐらいの経費がかかるのか。
○東地部長 それはちょっと今はわかりません。
○森野委員 ぜひ金額ぐらい一度ご検討いただけたらと思います。
○東地部長 わかりました。一遍調べておきます。
○森野委員 もう1点、防災ヘリで転院搬送を今していただいていると思うんですけども、病院から大体重篤な場合に転院搬送でヘリを使うので、医師も患者と一緒に乗っていくじゃないですか。行った後で、医師もそこへ置き去りにしてヘリが帰っちゃうと。医師が自分のところの病院へ自力で、電車とかで帰っていかなあかんもんで、その間病院に医師がいないということは、何とか連れて帰ってもらえへんやろうかということも聞かせていただいているわけなんですけども、そのへんはどうですかね。
○東地部長 そういう意見をいただきましたんで、ただ防災ヘリも機能上の問題があって、エンジンカットをすれば、再度起動するのに時間がかかるということもありますし、緊急事案が出たら、もうそっちの方へ向かわないかんということもございます。
ただ、例えば熱傷なんかで中京病院に行ったと。それでもし緊急的な事態も起きていないとなると、一応防災航空隊まで戻るということは、弾力的な運用をしようやないかということで、一応そういう方向性では今考えております。具体的に言うと、実を言いますと、もう1件そういうことがありまして、これは愛知県から伊勢湾ヘリポートまでは戻ってきていただいたという事案がございます。
○森野委員 ヘリポートに近い病院とか地域の方はそれでいいんでしょうけど、遠いところについては、かえって遠なったりする場合もあるんかわかりませんので、何とかぜひそういうことも柔軟にお考えいただいて、出動があれば別ですよ。なくてあいているんでしたら、戻っていただけたらなと思いますんで、またよろしくお願いします。
○笹井委員長 ほかにいかがですか。
よろしいですか。
なければ、それでは当局にはまことにご苦労さまでございました。
〔当局 退室〕
(10)委員間討議 なし
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
防災農水商工常任委員長
予算決算常任委員会防災農水商工分科会委員長
笹 井 健 司