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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成21年度 委員会会議録 > 平成21年12月10日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会 健康福祉病院分科会 会議録

平成21年12月10日 健康福祉病院常任委員会 予算決算常任委員会健康福祉病院分科会 会議録

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健康福祉病院常任委員会

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成21年12月10日(木) 自 午前10時01分縲恷梶@午後2時33分

会 議 室     501委員会室

出席委員       8名

                         委  員  長   北川 裕之

                         副委員長   奥野 英介

                         委    員   長田 隆尚

                         委   員   真弓 俊郎

                         委   員   藤田 泰樹

                         委   員   前野 和美

                         委   員   舟橋 裕幸

                         委   員   山本 教和

 

 

欠席委員        なし

出席説明員

   [病院事業庁]

                         庁  長                   南   清

                         県立病院経営分野総括室長   稲垣  司

                         県立病院経営室長         荒木 敏之

                         政策企画特命監          岩﨑 浩也

                         経営支援特命監          井坂 明博

                                                                                 その他関係職員

 

委員会書記

                     議 事 課  主   査         平井 靖士

                         企画法務課 副課長         川添 洋司

傍聴議員     なし

県政記者クラブ 5名

傍 聴 者     なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(病院事業庁関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第27号「平成21年度三重県病院事業会計補正予算(第1号)」

Ⅱ 常任委員会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)過年度医業未収金対策について

  (2)志摩病院における内科系二次救急医療体制の一部縮小について

 2 閉会中の継続審査・継続調査申出事件について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(病院事業庁関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第27号「平成21年度三重県病院事業会計補正予算(第1号)」

    ①当局から資料に基づき補充説明(南庁長)

    ②質疑

○北川委員長 それでは、ご質疑があればお願いをいたします。

○真弓委員 前にも教えてもらったかもわからんのやけども、看護師等修学資金なんですけども、新規が40人のところを14人という形で、これは何か理由とかがあるんですか。

○南庁長 まず、40人の置き方でございますけれども、これまでの過去最高でも大体30人ぐらいなんですけれども、最大確保をしたいということで40人ほど置いているんですけど、現実には他の資金との競争等がございまして、なかなかこのところへ集まってこないということで、結果としてこういうふうになったということでございます。

○真弓委員 ほかの奨学金等とおっしゃられたけども、この奨学金が学生にとって使いにくい理由みたいなんは調査されてみえますか。その改善とかどんなん。

○南庁長 まずは、健康福祉部は県全体の病院、どこの病院でも三重県の病院に就職していただいたら、それは返還免除ということになりますけれども、私どもの資金は、県立4病院に限られていますので、一つそこに制約があるということでございます。

○荒木室長 就学資金制度的な部分で他の民間病院とちょっと違うところは、基本的にその病院に勤めた場合、一定期間勤務していただければその返還が免除になるような制度になっているんですけれども、他の民間の病院等では、ほとんどの病院がこの資金を借りた年度と同じ期間に就職していただいたとき免除になるんですけれども、私どもの今の制度は、基本が5年と。5年勤めていただいたときに返還免除になるというふうなところで、そこらへん、他の病院と比べると若干条件が悪いというふうなところもございますもんで、このへんについては改善するような方向で今後検討していきたいなと、今思っているところでございます。

○真弓委員 わかりました。

○藤田委員 同じところです。看護師等修学資金辞退に伴う返還というこの辞退は、結局、借りる予定者が今言われたような理由によって辞退をされていったがために変わってきたという考え方でよろしいか。

○荒木室長 この辞退は、今おる学生で既に借りている方が、何かの都合で辞退をされたというふうなことで、今借りている方が辞退されたというふうな部分で、人数的に7人ほどみえるんですけども、そういったことでございます。

○藤田委員 どんな理由が多いんですか。

○南庁長 一番の理由は、この貸付金は、先程申し上げたように、県立病院に就職してもらうということが前提になっていますので、ほかの病院へ就職が内定をしてくるとこういう話になります。

○藤田委員 はい、わかりました。

○北川委員長 ほかに。

○舟橋委員 1ページの費用のウの2つ目、材料費なんですけども、医業収益の増額に伴う増等と書いてあるんですけども、これは結局、医業収益が増えると自動的に係数みたいなのがあって増えるのか、現実何買うて収支の中で増えるのか、前者かなと思うんですけど、どうですか。

○荒木室長 ここの医業収益の予算の置き方は、過去の医業収益に対する材料比率というんですか、そういうふうなものを一定の比率を出して数字を置いております。ですもんで、今回、入院収益、外来収益とも大幅な増収というふうなところで、それに対して薬品比率、材料比率を一定の比率を掛けた数字というふうなことで、材料費も増になるだろうというふうな補正見込みを立ててるんですけども、ただ一方で実際のところ、例えば総合医療センターなんかですと、抗がん剤の使用の増とか、単価が高い、いわゆる高額な薬品の量とかそういった使用量の増というふうなところもございまして、そういった部分も反映した格好での薬品比率、材料比率を掛けた数字を補正として置かさせていただいているというところでございます。

○舟橋委員 すいません、後日でいいですから、総合医療センターのこの率、表だけ、またください。

○山本委員 まことに申し訳ないんですが、この1ページで、志摩病院に関係しているところだけちょっと教えていただけますか。例えば、今言われた医業収益のうち外来収益ということで、志摩がプラス2億5655万8000円というような数字がある。また、その下に看護師派遣の問題とか、そういったところをちょっと教えていただけますでしょうか。内容について。

○荒木室長 志摩病院の外来収益について、今回2億5600万ほどの増収というふうなことでございますけれども、患者数については、志摩病院の方では、入院で約1日平均9人ほど、外来でも29人ほど減っているんですけども、一方、単価の方が、完全紹介制になり、いわゆる初診患者を中心に診るというふうなところで、当初見込んでいた単価よりも大分実績が増えてきました。その結果、単価の増によって、2億5600万ほど当初の収入予定よりも最終的に増額になるであろうというふうなことで、今回増額補正をさせていただいているところでございます。

○山本委員 ちょっと1項目ずつ教えてもらいたい。単価の予想というのがどういう予想をされて、結果的には最終的に2億5600万ということなんですか。

○荒木室長 当初、志摩病院の外来単価については、8736円という数字を置いておりましたけれども、今回4月から9月の実績を勘案しまして、その単価が補正後として1万1612円、増額として2876円単価アップというふうな数字を置かさせていただいております。

○山本委員 それは何人になったら2億5600万円になるのか。何人というか、これだけの間に4、5、6、7、8、9、半年かね。それは、括弧のこの数字なんだろうか。1294人とか、1215人、これでもない。いや、数字が大きいから、物すごく入院患者が来るとかそういうような病院じゃない、現在はね。昔はたくさんおったけども。

○荒木室長 外来の患者数について、補正後の数として約8万人の数字です。

○山本委員 当初予定してたよりも8万の人が増えたということでもないんだよね。結果的に8万人ということやから。そうすると、予想してた人数とどれぐらい違うわけ。

○荒木室長 当初の外来患者数は8万7120人を置いておりましたけども、今回患者数が減るということで8万7人という補正後の数字になっております。これは毎月の数字を積み上げた数字でございますもんで、若干の端数が出た。

○南庁長 当初予算のときに、かなり医師数が毎回減るだろうということがありまして、患者数もそれに合わせて減るだろうということで見込みを立てて、そのときの単価でその当初は計算をしたんですが、人数が多いときより人数が減ったということで、これまでは言うたら初診外来を引き受けてたわけですけれども、紹介患者と救急に制限をしてるということもありまして、患者自体が手のかかる患者が増えてきたということで一人一人の診療行為に対する単価が上がりましたので、人数が減っても要するに単価が上がって額が増えたと、結果としてはそういうことになります。

○山本委員 理解しました。
 その後のその下の看護師派遣、これはどんなんですか。

○荒木室長 看護師派遣というふうなことで9000万円ほどのその他の医業外収益ということで増収になっていますけども、これにつきましては、当初は予算のときにはまだ計上してなかったんですけども、実は志摩病院は、今回、内科、循環器科の縮小によって入院の病床数も減らしております。そういうわけではないんですけども、看護師の方を実は志摩の周辺の病院、志摩市立病院とそれと町立南伊勢病院の方へ看護師を派遣、応援という格好で派遣させていただいております。具体的にいいますと、志摩市立病院には7人、町立南伊勢病院には3人と。それに係る人件費をそれぞれの病院の方からいただくというふうなことで、今回補正額として9023万2000円上げさせていただいてます。
 ただ、これの給与費、本体の払われる給与費については病院から直接払いますので、それは医業費用の中の給与費の中に計上されているというふうなところでございます。

○稲垣総括室長 引き続きですけども、決して志摩病院の方が、じゃ潤沢に看護師がいるのかとそういうわけではなくて、後でまた志摩病院の方の話はさせていただくつもりではおりますけれども、昨今、内科医初めいろいろと医師が逼迫している状況の中で、地域全体で地域の医療体制を守るということで、医師の方も6者会議と俗に一定そんな会議の中で地域としてどうするかという調整をさせてもらってる中で、私ども正直申し上げて、志摩病院の方は地域の医療機関に対しても、ある意味ご迷惑をかけている部分もありますもんですから、せめてできる範囲で対応させていただくということで、看護師の方も病院側にとっては若干無理している部分もあるんですけども、したがって、来年度もこのままの体制でいけるかどうかというのは、まだ再度調整しなきゃあかん部分もございますけども、そういう中でやっていると。全体でという観点に立ってやっているということでございます。
 以上です。

○山本委員 それいいことだと思うんですよね。医師も看護師と一緒ぐらいの潤沢な医師が確保できれば、それと一緒のように南伊勢町へ行ったり、志摩市立病院へ行ったりしながら、この3病院が一体となった連携した医療体制というのがとれる、それは理想的な形だと思うんですよ。医師はおらへんけど看護師だけ派遣しよるというような状況というのが変な形だわね、これ。だけど、稲垣総括室長が言われたように、少しでも地域の医療に志摩病院が貢献できればということでそういうことをされたということはとてもいいことだと思うんだけども、医師がいないのに看護師だけ派遣するっていうのもおかしな話やなとは思いながらそう思います。ありがとうございます。
 ほかにこの議案の志摩の関係で、ここというようなところはありますか。これだけは言うとかないかんというところはありますか。後からはこれ出てきますから、常任委員会の方ではまた言わさせていただきますが、この件についてはどうですか。

○荒木室長 大きな志摩病院に係る増員というところは今お話しさせていただいたところで、次のページの病院別の経常収支のところにありますように、先程のような入院収益の増とか、一部看護師の病院からの負担金というふうなところも反映させた形で、結果的に本年度の経常収益については9億5000万円ほどのマイナスになるというふうなところでございます。

○山本委員 この結果的には、最終的にはやっぱり医師不足がこうなっちゃったというようなことですよね。例えば、内科の先生は何名までが適正な医師の数だということは僕もわかりません。例えば14名なら14名ぐらいが内科の先生の基準値ということになれば、今もうかなり落ちとるわけでしょう、その数字が。その分がもろに収益に影響しとるのかなというふうに思うんだけど、そんなところのあたりはどうなんでしょうかね。改善できる見通し。

○南庁長 まず、その収益に一番影響してるのは患者数が減ってるということですけども、患者数が減ってるというのは、まずその受け入れ態勢ができていないということでございますので、先程から申し上げています、休診があったり、診療の縮小があったりということがあろうと思います。
 休診にさせていただいているところは、もともと医者がおりませんので、その患者は受けられませんということなんですが、救急医療につきましては、どれが適正かというのはあるんですけども、また後から話がありますけれども、救急体制を組むには、どういった数であれば要するに365日24時間の体制がとれるかというのは、12人いたときに365日24時間でこの3月ぐらいまでは回させていただいていたんですけども、その中でもかなり内科の医者にとっては苦しい体制の中で運営をしていただいておったと。それがだんだん減ってきて、やっぱり当直当番で回ってくる回数がこう多くなると、それの疲弊度がありますんで、その12人のところへ戻ったらすぐ365日いけるかというと、そこもまだ難しいところがございますけれども、そこらあたりにできるように頑張っていろんな方法をとっていきたいとは思っておりますけれども、そのことについてはまた後ほど、総括の方から説明させていただきます。

○山本委員 やっぱり収益が減るということは、今、庁長おっしゃったようにその受け入れ態勢の方、患者が減るということは患者が行かないということでしょう。行かないという理由は、医師がいないとか、休診の日があるとか、そういういろいろな理由があるんでしょう。だけど、やっぱり今まで志摩病院に通っていた人たちでも、もう例えば昨年の11月か12月に志摩病院から文書が送られて、実はこうこうこうなりましたと。それから後は紹介制でなきゃいけないとか、いろんなそういう発信文書を患者自体へも送っておる。ましてや、新規の患者が志摩病院へ行こうというようなことにはなかなかならない。紹介制というようなこともあったり、そういうようなもろもろのものが収益減につながっているということ。
 まさに、今のこの悪というと言葉は悪いですが、スパイラルに陥っておると、こんなことですよね。これを改善していくためにはどうすればいいかということは、次の項目で述べさせていただきたいし、聞かせていただきたいとこのように思います。一たんこれで終わります。

○前野委員 ちょっと今の話は戻るかわかりませんけども、看護師の修学資金の関係で、修学資金を借りられる人は三重県立病院に就職ができる、これを借りたらできるということなんですか。

○南庁長 採用試験があって、その採用試験に通っていただいて、学生の場合はその後の国家試験もございますので、その採用試験に通って国家試験に通らないと採用ということにはならないんですが、これはその結果、県立4病院へ入っていただいたら、そのお貸し付けをしたお金を免除させていただきますという制度でございますので、そのお金を貸した方は必ず県立病院で採用しますということではないです。

○前野委員 そのへんは理解しますけども、そうすると、この貸与の確定ということになると、県立病院には最初行こうと思ってこれを借りたけども、自分の成績や何か見てみるとなかなか難しいなと。それならもっと違うとこのやつを借りた方がいいんやなという形で返還されていくという、そういうことですか。

○南庁長 ご案内のように、三重県に限らず全国的に看護師不足があって、看護師確保の優遇策というのはいろんなところがとられていますけれども、まずは、先程お話がございましたけれども、採用の前に受験をしていただくということがありますので、この策は、要は県立病院の看護師を受験していただくためのインセンティブというふうに考えていますので、そういう意味では、まず県立4病院のどこかを受けてくださいというときに優遇措置があったら受けてもらいやすくなるだろうということですけれども、こんなことを私が言うとあれですけども、もっと要するに貸し付け条件のいいところが来たり、あるいは就職支度金という形で、うちへ就職してもらったらこういう支度金を渡して、それで一定期間また勤めたら返還それを免除しますよみたいな話があったりして、そういう制度も今取り合いになっていまして、私どもも就職支度金みたいなものができないかという話で今検討させていただいているんですけれども、いろんな学校もございまして、自分たちのところへ来るために養成している学校もございますので、そういうところへ就職支度金を持っていってかっさらってくるようなことを県立病院がしていいのかというふうなご意見もございまして、なかなかその検討も今難しくなっておりますけども、看護師の確保については、そんないろんな手段の中で取り合いをしていますので、こういう受験の窓口を設けたからもうそのままずっとという形にはなかなかなりにくいという状況でございます。

○前野委員 なるほどね。新規が14ということですので、大体1学年十四、五人という感覚でよろしいのかな。でもないのか。
 もう就職試験は終わったのかな。この春、新しく県立病院に勤務をしようという看護師はもう決定しているんですか。

○荒木室長 この春の採用試験は、もう既に行わさせていただいております。貸与の実績でございますけれども、先程、新規が14名というふうなことなんですけど、一方で継続と、もう既に2年、3年になっておりまして貸し付けた方が32名ございまして、トータルで46名というふうなことで、単純に大学4年を1学年で割れば10人ほどが貸し付けを受けているというふうな計算にはなるかと思います。

○前野委員 貸し付けを受けられた方が、今春、県立病院に就職されるという割合は多いですか。もうほとんどの方が、この貸付制度を受けて県立病院に来られるという方が多いんですか。

○南庁長 一応貸し付けを受けた人は、免除期間がありますので、就職しない人は、その前に先程の辞退で抜けてってるという。違うとこへ行く人はもう要するに借りた金を返して、違うとこへ行くという形になりますので、継続してる人は一応そういう形になります。

○前野委員 今回就職をするという人は、この貸付制度を利用したという人というふうに考えてよろしいんですね。

○南庁長 すべてが貸し付けを受けた人だけではなくて、ほかからも中途採用も随時ございますので、借りた人、借りない人を含めて3人。

○前野委員 何人とったのか。

○南庁長 内定者は一応43名ぐらい。そのうちで10人ぐらいが貸し付けを受けている。

○前野委員 この制度は特にすぐれているということはないわけですね。40人ぐらい内定して、10人ぐらいしかこの制度を受けていないということは。

○南庁長 非常に難しいところがございまして、先程も申し上げましたけども、県立病院が突出をしてこういう制度を要するに設けていくというのは、逆に民間の圧迫みたいなところがありますんで、ほかの民間病院に比べて非常に有利な制度をつくってこれをやっていくというのは、なかなか合意がとれにくいというところがございます。
 それで、先程も申し上げましたけれども、三重県ですので県立病院に来ていただくところの制度は私ども病院事業庁でやっておりますけれども、もう一つ、健康福祉部の方で三重県のどこの病院に就職していただいてもいいという貸付制度を持っていますので、そこはちょっと対象を区分けをしながらやっていますので、私どものこの制度というのはかなり制限された中でやらせていただいてい・驍ニ。

○前野委員 最後に、この貸付制度で借りたら4年間で総額いくらになるんですか。それで終わりますが。

○荒木室長 1人1年間で60万ですので、4年間で240万ということになります。月5万円の貸付金。

○前野委員 はい、ありがとう。わかりました。では、終わります。

○北川委員長 ほかにご質疑はございませんですか。

○奥野副委員長 ちょっと企業会計、公営企業というのは非常にいいかげんな制度なんですけど、人件費が約100億ですよね。皆さん方の給料もここへ入っているわけなんですよね。そうですよね。そのへんで、最終的に資本的収支の中でマイナスのときは内部留保資金から云々というふうになっている。だから、本当にマイナスでもプラスでも、えろう腹痛まんというのがこの公営企業会計の経営なんですけれども、うんうんと言うてもろうたら困るのやけど。
 そういうことで、やっぱり給与が県職員に準じる形というか、もうほとんどほぼ同じような形になっている。だから、そんな中で4病院の1つずつの経営というのはいつも示されるんですけど、本当にこれ精査しながらやっているんかというと、僕は疑問を感じるわけなんですよ。本来病院経営はその病院で経営できなきゃいかん。だけど、公営企業というのは、そのマイナスになってもオーケーやという部分がこうなんちゅうんかあるんですよね。そういう部分の甘さというのを考えていくと、本来はこの人件費から何から精査して、志摩病院は云々、一志病院はどうということをやっぱりきちっとしていかないと、今いろいろ県立病院改革をされているんですけど、そこらへんを一つずつのその病院がどういうふうな状況でどうなっているんか、本当に費用対効果、またその経営としてやれていくんかということをきちっとしていかないといかんのですけど、そのへんでこの100億の人件費というのは、今の4病院の中で妥当な数字なんか、それとも低いんか高いんかということをきちっとするべきなんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょうか。

○南庁長 公営企業会計の収益的収支と資本的収支の間で、基本的にこの資本的収支の方は、収入と支出をすると必ずマイナスになるような形になってまして、それはその医業収益の中で出てきた、まあ言ったら利益でこの資本的収支の不足を埋めていくというのは、これはもう会計制度でそうなっていますので。
 基本的には、先程から申し上げています、内部留保金をどれぐらい持っているかと。企業庁の方を見ていただきますと、かなり資産もございますのでかなりの内部留保金を持ってますけれども、もう私どもの方は、先程申し上げましたように赤すれすれで、資産と負債がとんとんぐらいのところへ来て、これがもうマイナスになると長期借入金をもらわなきゃいけないというふうな感じで、経営は非常に苦しいというのはわかっていただくと思うんですが。そこらはこの諸表を見ていただいて、言うたら赤でもええかということではなくて、やっぱり経常収支を見たり、累積欠損を見たり、内部留保金の数を見たら経営状況というのはそれぞれわかると思うんですけども。
 もう一つありました、いわゆる4病院を一括経営でする中で、その条件をそろえて公務員並みにやってるじゃないかという話はあるわけですけれども、その一つは、職種をいろいろ分けると、まず行政職については、自前の職員を持っておりません。要するに、採用をして病院事業庁でずっと勤める職員はございませんでして、知事部局と行き来をして、ある程度、病院と病院事業庁とを行き来をして経験を積み重ねるんですけれども、病院事業庁は一切ずっと勤める職員はおりませんので、基本的には向こうと一緒の職員ということでございます。
 それから、看護師、医師、それからコ・メディカルと言われる方々も、基本的にはベースの部分は県庁知事部局の職員と同様に置いておりますけれども、手当の部分で若干、総合医療センターで勤める職員と志摩病院で勤める職員と医師なんかについては待遇を変えたりしておりますけども、そこらは4病院一括で経営しているところの、要するにフレキシブルなことができないというデメリットの部分ですけれども、一方で、これを言うと改革の話に影響するんで余り言うとあれなんかもわかりませんけれども、総合医療センターみたいに大きな図体のところと、一志病院みたいな小さな小図体のところとを抱えているということは、例えば一志病院で大きな投資をしようというときに、自分とこの会計だけやったら非常に苦しいわけですよね。ところが、総合医療センターみたいな大きなところを持ってると、向こうの投資はちょっと休んでおいてくださいという形で一志病院に投資ができたりということがありますので、これまで議会でこう十分議論をされて、全適も検証されて、全適の中で限界がありますということで委員会にも報告をさせてもらった中で、今4病院別々の経営体で行きましょうという基本方針が議論をされております中ですので、どちらがという話はございませんけれども、私どもとしては、この間の本会議でも申し上げましたように、全適の中で精いっぱい努力をさせていただくという中で、4病院全体がいいのか、個別にそれぞれの経営形態の違うところを目指して、その病院の責任でいくのかというのは、議会と事務局の間で議論をしていただいた方向に沿って、以降のところは責任を持ってやらせていただきたいとこんなふうに思っておりますけれども。よしあしはそういうことだと思います。

○奥野副委員長 いいときはこの全適で全部4病院一括してるのはいいと思うけど、どうしても厳しくなってくると、負担の大きいとこへいいところから負担をしなきゃいかんということになるので、一長一短があるんですけれども。
 もう一つ、それぞれの4病院の企業体系というのは、この本庁の企業体系とまずほとんど一緒に近いと思うんですよ。そのへんもやっぱり経営悪化した一つの大きな要因じゃないかなとは思わんこともないんですけど、いや関係ないと言われるかもわからんけど。だから、独自性がありませんから、企業にしたってどんだけマイナス、赤字に来とっても給料だけはきちっと払うてかないかんという部分がありますので、本来は本当いうと公営企業でありながらも一つの企業として考えていけば、もう少し経営体質が好転している可能性もあるので、まだこれ今から、今病院改革いろいろやっていますけど、まだ右往左往の状態ですので、やっぱりその間だけでも経営をきちっとしていくということは、僕は大事な、これ何年かかるかも、来年からかもわからへんし、残るのもあるかもわからへんし、そういうことを考えていくと、やっぱり経営というのはきちっとその病院その病院で、全適であって同じであっても、ある部分きちっとしていく必要があるんかなと思いますけど、どうでしょうか。

○南庁長 全適で実施をしても、必ずしも知事部局とすべて同じにしなきゃならないかというとそうでもないんですが、いろんな繰入金を入れていただいてもらっているとか、あるいは人事交流があるとかそういうことを考えると、なかなかこれまでも給与体系を知事部局と別の給与体系でつくり直すということは非常に困難なところがあって、それを今後、今回の改革ではそこらをもう少しフレキシブルにやっていきたいというところがあって、その経営形体を院長の責任でもってということを骨子でつくられてきたのかなと思いますので、今全適の中で根本的にそこを見直して、知事部局と違うような給料表をつくってというところまではなかなか難しいと思いますけれども、できる範囲のことはさせていただいて、それは私も全適を前提として企業管理者になっていますので、精いっぱいの努力はさせていただきたいと思います。

○北川委員長 よろしいですか。ほかに質疑はございませんですか。

          〔「なし」の声あり〕

○北川委員長 よろしいですか。なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議

      な し

    ④討論

      な し

    ⑤採決   議案第27号   挙手(全員)   可決

 

Ⅱ 常任委員会(病院事業庁関係)

 1 所管事項の調査

  (1)過年度医業未収金対策について

    ①当局から資料に基づき説明(井坂特命監)

    ②質問

○北川委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いをいたします。

○山本委員 公立病院と民間病院と把握できないかもわからないけども、未収金の率、例えば一般の借り入れなんかで市中銀行は非常に厳しいけども、例えば漁協だとか農協だとか、いわゆる地元の金融機関なんかに借り入れているときに取り立てはどちらが厳しいかといったら、やっぱり市中銀行というのは厳しいと思うんですよ。そんなような関係で、例えば民間病院に未収金がある、公立病院ももちろんあるといった場合に、どちらが多いんだろうか。

○南庁長 実際のところは把握できてはないと思うんですが、ただ、その回収の仕方については、それもちょっとどういうのがあるかわかりませんけれども、この法的措置をとったり、あるいは弁護士への回収業務を委託したりということで、かなりシビアに私どもは回収をさせていただいているんですけれども、私個人としては、費用対効果という点からいうと、こういう措置は回収の実績は上がりますけれども逆に費用がかかるということでございますので、民間やったらこれぐらいの額にここまでするかというところはあると思いますけれども、言うたら私どもとしては非常に細かい額でもやっぱり債権があるものは回収をさせていただくという意味では、患者にとっては厳しいかもわかりませんけれども、そういう措置はとらせていただいているところです。

○山本委員 そうすると、例えば、今日はもう志摩病院一本で行きたいと思うんですが、志摩は例えば観光客が来るじゃないですか。志摩病院へ行ったと。その方が例えば東京の方だったと、遠隔地の方だったという場合に、今日は手持ちがないからというんで東京へ帰ったとしますよね。そうするとそれがたまたま未収金というか、支払いしていなかった、残っちゃったという場合なんかにはどういうふうな形で回収しているんですか。

○井坂特命監 法的措置といいますのは、私ども支払い督促といったことで、これにつきましては住所地の簡易裁判所の方に赴くということが出てきますので、なかなか遠隔地といったことにつきましては、行けばそれだけ旅費がかかるといったようなことも出てきますので、それはちょっと難しいといった形になっております。
 そういった意味では、先程少し説明させていただきましたけども、弁護士法人への回収委託ということで、そこにそういった遠隔地の方に対する回収については、最終的に取れなかった場合お願いしているという形をとらさせていただいております。

○山本委員 その弁護士法人というのをちょっと教えてください。例えば弁護士事務所が連携しながら、こちらの弁護士から加盟しておる弁護士事務所ですよね。その中から、例えば東京なら東京の加盟している弁護士のところへ依頼して、実はこうこうこういうことだから、そちらの方から対処してくれないかと、そういうことか。

○井坂特命監 私どもの方で依頼させていただきますのは、これはコンペ方式をもちまして法人の方は決めさせていただいたわけですけども、大阪の方にございます法律の法人でございまして、そこの方にこちらから未収で委託するような対象のものについてお願いしまして、弁護士法人の方から、やはり弁護士という名前でもって督促といいますか、催促をしていただきますと、裁判所、弁護士といったようなところから文書が来れば、未納者についても払わないかんのかなというようなことがありますので、それで一つの効果になっているというふうに考えております。

○山本委員 ありがとうございます。例えばこれが非常に経営を圧迫してると、そこまでは行ってないのかな。どんなんだろう。例えば志摩病院なんかの関係だったとしたら。
 それはそれとして、例えば未収金は未収金として置いておいて、本来の医療行為をやっていかなきゃいけないわけですから、かといっていつまでもほっておくわけにはいけないからというんで委託して、未収金を取りに行ってもらったり、今言った弁護士法人、そういうところへ行ったり、こうやってやっとる。そういうことなんだろうけど、志摩病院なんかの場合には、今の収益からして未収金というのは率として多いんだろうか。特に先程言われて、私が言って答えてもろうたように、観光客なんかも当然診なきゃいけないから。そういう危険性があると思うんですよ。

○南庁長 この過年度未収金の総額で、21年3月末現在で2億585万5000円というふうになっておりますけれども、一方、当初予算の方で説明させていただきましたように、経常損失で志摩病院の場合は9億とかいう数字が出ているわけでございますので、この全体の言うたら過年度未収金の額と志摩病院の経常収支の赤字の額を見ると、その中に過大なものを占めるという数字ではないと。この過年度未収金そのものは。
 全体的にそうだと思うんですけれども、どなたも医者にかかって金を払わんというのは基本的にはないというふうに思っていまして、よっぽど生計に困っている方がやむなく未払いになっているという部分だと思いますので。ですけども、私どもとしてはやっぱり医療行為として収入の部分は、支払ったものは回収したいということで回収はさせていただきますけれども、その事情も酌みながら、分納とかそういう制度も使いながら回収をさせていただいていますので、未収になっていく方はそれなりの家計の事情はあるもんだというふうに思っております。
 以上です。

○山本委員 もう一つだけ、例えば外国人なんかの場合、特に北勢なんかは多いかもわかりません。この未収金というのはどんなですか、割合は。

○南庁長 全国的な外国人の統計というのはないんですけれども、志摩病院でいいますと、5%ぐらいの数字が外国人です。

○山本委員 未収金の中の2億数百万の中の。

○荒木室長 外国人に係る未収金については、具体的に統計をとったわけじゃないんですけども、未収金の方の名前を推測して把握した数字でございますけれども、未収金に対する全体の割合として、約10%が外国人です。これは4病院トータルの数字でございます。そのうちのやっぱり北の総合医療センターについては若干多うございまして、約15%弱、14.6%が未収金の額に対する外国人の割合というふうに出ております。
 過年度未収金の志摩病院の総額につきましては、先程の2億のうち3410万円余りと。そのうち外国人未収金が151万7000円というふうなことで、率にして4.4%という数字です。

○山本委員 わかりました。ありがとうございます。

○北川委員長 よろしいですか。

○藤田委員 先程南庁長が言われたけども、費用対効果のことでちょっと聞いておきたいんですけども、(3)のクレジットカードによる患者の自己負担というのは、これは利便性のことも考えて今後伸びていくであろうというふうに推測されます。
 法的措置の実施やら弁護士法人への回収の委託、これに係っている、逆に年間の費用ってどれぐらいかかっているの。

○荒木室長 弁護士法人につきましては、歩合制をとっておりまして、回収額の31.5%を手数料という形で弁護士法人の方へ支払わさせていただいております。

○藤田委員 わかりました。
 それと、今ちょっと外国人の話題が出てきたけど、総合医療センターなんか特に隣接に集住地区を抱えていますから、利用率も逆に高いだろうというふうに思う。だから、発生率の%が増えてくるのも仕方ないかなと。
 それともう一つは、救急で受け入れるケースがある。これ皆、救急を抱えていますから多いわけですよね。ここでの発生率と一般診療との発生率とでわかりますか。

○荒木室長 申し訳ない、特に数字は把握しておりません。

○藤田委員 結局、救急で運ばれたケースの場合には、保険証を持ってきてないとか、現金を持たずに飛び込むとかいうようなことが当然多くあるわけですよね。だから、ある意味、私は救急病院のこれは宿命みたいなものかなというふうにこの未収金対策のときはいつも感じているんですけれども、だから、そのへんのいい手だてっていうのはないですよね。

○南庁長 確かに、救急で来た場合はとにかく運ばれてくるわけですから、確率は高いと思うんですけれども、基本的に医療はどなたであっても来ていただいたら診察をするというのが原則でございますので、取り立ては取り立て、診療は診療というふうに考えて対応せざるを得ないというか、対応すべきだと思っております。

○藤田委員 ぜひその点はきっちりしてほしいと思います。特に総合医療センターの場合だったら、三次救急でも最終の受け入れ先ということになっていきますから。そういった意味で確かに未収というのはいいことではありませんから手だてはしていただかないかんと思いますけれども、そのことに伴ってそういう問題点が発生するとか、受け入れを拒否するとかいうようなことがあってはならんというふうに、公的病院でもありますから、特に考えていますのでよろしくお願いします。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんか。

○長田委員 先程のクレジットカードによる収納についてお伺いしたいんですが、この場合、手数料とかというのはどれぐらい取られるんですか。

○井坂特命監 0.6%でございます。

○長田委員 そうすると、平成19年から20年にかけて新規の発生額が減っておりますが、費用対効果面からいくと、患者の利便性を図るとともに支払い遅延に対する未収金の発生防止の一環としても有効であるというふうに今のところは考えてみえるということでしょうか。

○井坂特命監 はい、そうでございます。ですので、今0.6%につきますと、20年度から今まで大体手数料的には150万ほどかかってございますが、先程委員がおっしゃられましたように利便性とか、また先程少し説明もさせていただきましたが、これがあることによって、クレジットカードを使うことによって、今持ち金がないけどもクレジットカードを持っておったら支払っていただけるということで、未収金の発生度防止につなげていっているものというふうに考えているところでございます。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんですか。

○奥野副委員長 これ費用対効果で1000円の集金に行って、夜行くと3000円かかるんですよね。2人で行くと6000円ぐらいかかるでしょう、人件費。だから、1000円のために6000円かけてマイナス5000円ということになっていくわけですよね。だから、この職員がそういうことをやっていると本当に無駄というのがあるので、それを委託して、先程言うた30%だから1万円に対して3000円委託された方に報酬としてやるとか、そういう方法はとってないんですか。

○井坂特命監 法的措置につきましては金額を問わず、簡易裁判所の方にこういった形でということで支払い督促の申し立てをすれば対応していただけます。ただ、実際赴いて行くという話になりましたら、委員ご指摘のとおり旅費がかかってきたりしますので、やっぱりそういった少額的なものにつきましては、弁護士法人の方に委託をすれば、そういった旅費がかからない成功報酬といいますか、そういった形になりますので対応していただけるというふうに考えております。

○奥野副委員長 病院事業庁長がもし集金に行ったら大変なことになってしまうのかな、実際いうて。それと、なぜそういうふうにしなきゃいかんというと、結局、民間病院であるならば必ず顔を見てますから2回と行けない。だけど、公立病院ですと、どうしても患者はそんなに言われないですから、前の支払いどうですかとかそこまでは多分言われないと思うんですよ。民間病院の場合は、もう診察も行けないというようなことになり得る。ほんと1人の人ばっかりじゃないんですよね、これ実際いうて。その人が1回だけじゃなくて何回もというのがありますから、そのへんを窓口できちっとしてかないと、後の集金に時間かけておったら、ほんなん庁長が行ったら、2回行ったら2万円や。それで1000円しかもらえないというようなら大変なことなんで、そこらへんもっと効率よくやっていかないといかんのとちゃうかなと思います。

○南庁長 一応病院の窓口でも、滞納者はこうわかるようになっていますので督促はしてますし、費用対効果の話を申し上げたのは、僕もその人件費の話で先程申し上げたように、弁護士に委託しているのは歩合制ですからそれを超えていくことはないんですけども、少額のものに事務であれ督促であれかかっておれば、その人件費がかかってきますけれども、それが少額だからほっていくということではなくて、少額のものは実際そのお宅へ訪問するんではなくて電話の催促ぐらいにしておくとか、そういうことで費用対効果も考えながらやってますけれども、民間と違うところは、少額だから切り捨てますよということはしてませんということを申し上げたかったということでございます。

○奥野副委員長 余り大きな声で言うと、少額は取りに行かんでええぞということになりますので、そこらへんは十分に注意されて督促状とかそういうのでやっていただいた方が。事実、僕も水道事業なんかでも結構そういうのもあって、水道をとめに行くと家へずっと文句を言うてきたり、いろんなことがありましたので、だから、それをうまくやっていただいて効果を上げるようにしていただきたいと思います。

○北川委員長 ほかにご質問等はございませんか。
 よろしいですか。なければこれで過年度医業未収金対策についての調査を終わります。

 

  (2)志摩病院における内科系二次救急医療体制の一部縮小について

    ①当局から資料に基づき説明(稲垣総括室長)

    ②質問

○北川委員長 それでは、ご質問がありましたらお願いをいたします。

○山本委員 きのうの夜10時半ごろ電話がかかってきて、私はようとらなかったんだけど、今日の朝一で電話がかかってきた。どこから電話がかかってきたかなと思ったら、おらが町のある医師ですわ。電話がかかってきて、今大変な状況になっとると。もちろん志摩医師会の会員の先生です。それで、このペーパーですよ、今のこの一部縮小についてのペーパーで、もちろんそうやって県立病院が南伊勢町や志摩市立の病院と連携とってもらっておるということは僕もよくわかってます。また努力されておると、それもよくわかっとるんですが、今回のこの救急医療体制の見直し、内科、循環器科の見直しについては協議をしてきたと、このペーパーでは。行ってきましたというて、私はそういうふうに当然、今までどおり医師会の先生方たちはもう十分にここで窮状を訴えてもうて、志摩医師会の先生方たちもよろしくお願いしたいと、救急医療についてはやってもらいたいということをやっとるもんだというふうに思ってたんですが、今日の朝の電話で、いや聞いてないというわけですよ。これ、まず初めにどうなっておるんだろうか。この件についてまず。

○稲垣総括室長 合同会議の方には、志摩医師会の会長が出席されておられます。12月8日にも出席されて意見交換の場におられますもんですから、そのへんの医師会長を通じて医師会の方へどう伝わっているか、ちょっと私どもで把握しかねる部分がありますけども、ご議論はさせていただいております。
 ただ、志摩病院の方のこの場合縮小体制ですもんで、ご協議といってもこっちからの一方的なお願いになってしまいますもんですから、そのへんをご了承してくださいという内容にならざるを得ないもんですから、例えば医師会の方がもうちょっと何とかせんかという声は当然上がって、当時、12月8日の場でも、何とかならんのかという会長からの声も当然あったであろうと思います。したがいまして、それにちょっとご不満の声がそういうふうに上がってきているのかなと勝手に思いますけども。

○山本委員 志摩医師会は、もちろん鳥羽も含めての話ですが、何とかしようよと。県立病院のこの事態を受けて、我々民間病院としても何とか支えていかなきゃいけないということは、もう常々いろんな先生方たちからも聞いておるし、今の志摩医師会の岡宗先生なんかも一生懸命になって支えてくれてるんですね。やっぱりこの志摩地域というのは、365日いつでもどこでも救急医療ができるような体制に持っていかなきゃいけないとこういうことで、県立病院と今までずっとお互いに協議してきたとこういうことを聞いてるわけですよ。それで今回は、またこれ2名でしょう。11月で2名減っちゃうということになってくると、本体がどんどん内科医を中心にして減っちゃうということになってくると、医師会の先生方たち、いわゆる開業医の先生方たちも少し連携がうまくいかないんじゃないかなというようなことになってくるんじゃないかと思うんですね。だから県立病院への不信感というものが生まれてくると、非常に将来、この先どうなってくるんだろうというようなことになってくるんですが、そのへんの救急医療体制の心構えというか、そのへんをちょっと教えていただけますか。

○稲垣総括室長 この365日、24時間体制を今年度から変更するに当たりましても、その段階でかなりご不満というか、ご不信を含めてですが、声は上がっておったのは重々承知しております。志摩病院の方が今までは1.5次とかいう表現も使いながら、一部二次に特定した救急体制じゃなくて、基本的に何でも受けるようにという状況できたんですけども、それは重々承知しながら、先程の話でも本来何名体制がいいのかという議論もございましたけども、じゃ12名体制で十分だったかというと決してそうではなくて、相当医師の方が無理をしても含めましてやってきたんですけども、それが当時は半減するかもしれんという状況になって、これはやむなく365日24時間体制は続けられないということで、それがあって21年の1月に入って、こういった6者会議の場でそうした状況をどうしようか、私どもからの訴えという部分だったんですけれども、中心に話をさせてもらったのがきっかけなんですね。
 それに対して、何とかならんのかという声は当然医師会の側からはあったわけですけども、そのへんは、私どもは二次に特化させていただくと。かわりに一次の部分はよろしくお願いしたいというすみ分けを一定行いながら、しかも、市民病院の診る曜日とかそのへんの曜日も兼ね合いながら、うちはこの部分という割り振りをさせていただいたんですけども、いかんせん、どうしても医師が減っていきますと。確保対策は、また後でご議論あったらさせてもらいますけど、一方でしながらも現実厳しい状況にある中でどうするかということで今回の対応になったわけです。
 それにつきましても、例えば今回、観光客も増える夏休みの対応をどうするかという議論があった際に、一たんは一次と二次に分けてやるんだという議論をしたときにも、でもそうも言ってられないということで、ちょっと応急診療所で対応できない曜日があったんですけども、ここに二重丸がついてる部分がそうなんですけども、そこの部分については一次、二次と言わずに、せめて志摩病院が申し訳ないことも含めてやらせてもらおうということで、この部分は実は大学に頼りながらやった部分で、それについては夏休みが終わった後も、やはりそこに穴があくのはまずいというんでさせていただいているところなんですわ。そうした部分も一部させていただいているわけですから、かわりの部分、例えば月曜日の夜は、実は一次の部分は夜間応急診療所がやっていただいてますもんですから、二次はもちろん無理なんですけども、そうしたことでちょっと我慢していただけないかとかそういうご無理を申し上げとって、本当にご無理を申し上げとるのは重々わかっておるんですけれども、志摩病院の対応としてもこれが精いっぱいというとこでさせていただいとるという状況であります。

○山本委員 そうすると、例えばこれ2名減でしょう。11月末で2名減と。そうするとこれ7名になる。この7名は医師にはかわりないんですが、そのうち研修医が2名。

○稲垣総括室長 7名のうち4名常勤医で、そのうちの1名が自治医の方ですわ。7名のうち3名が後期研修医で、そのうち1名が自治医の方です。そういう内訳になっています。

○山本委員 ですよね。そうすると、もうこれ本当にどこかの小さな市の市立病院ぐらいの医師の数字ということになってくるじゃないですか。これが今まで三重県立病院として四日市があり、また津があり、一志があり、志摩があって、志摩というのが350床でしょう。350床で、この前30億もかけてあれだけ立派な病院になった。その内訳は何かといったら、4名と3名。全国的に見たらびっくりする数字です・諱Aこれ。あれだけの大きな建物の中で医師が、内科医の先生がこれだけということだったらどうなっていくんですかね。

○南庁長 今、たびたび出てますけども、全国的にも三重県でも、特に三重大でも医師が非常に不足をしておって、その確保は難しいということがございます。先般も県内の大きな病院の院長といろいろ話をさせていただいたんですけども、医師確保の最大の効果的な方法というのは、やはり研修医、後期研修医をきちっと受け入れて、その研修医の方がやっぱりそこで働きたいという意欲を持ってもらってそこへ定着していく、それがこういう時代に医師をふやしていくにはどうしてもそういうことが大事になってくると。まず、研修医がそこへ来ていただくと。来ていただいて、いろんな患者の方と接触していただいたり、あるいは医療行為をして、この病院で将来働くことが自分にとって魅力だなと、いろいろ魅力づくりという議論がございますけれども、そういう研修医の方がそこの病院に魅力を感じて定着をしたいとそういうことが一番の方法だと教えていただいて。ですから、研修医の数が圧倒的に占めてるでという話もございますけれども、それは定着していくのかというのはございますけれども、何よりもまずやっぱり研修医の方がたくさん来ていただいてそこへ定着をしたいと、それは病院の魅力づくりもそうでございますけれども、これはまた地域の方とも話していただいて、その地域で働きたいという魅力も多分必要だろうと思いますので、そういうことも一緒に地域の人とも考えさせていただいて、もちろん既存の三重大学以外のところの医師確保ということで当たっていくことも必要でございますけれども、やはり研修医の方が来ていただいて定着をしていただく、そこに重点を置いてこれからやらせていただきたいというふうに思っております。

○山本委員 じゃ、志摩病院へ今まで研修医が来てみえた最高の数、4名なのか5名なのか、そんなときもあったように思うんだけど、田川院長の時代に。もっと多かったかな。

○稲垣総括室長 過去最高7名のときがありました。

○山本委員 そうですよね。そんな時代があったんですよね。それで充実しとったと。だんだん減ってきたということで、今回もう本当にこれぎりぎりですよ。そんなときに、じゃ県が、今庁長がおっしゃった研修医が大事やと、定着ささないかんと、これにはどうすればいいかと。これからそれは議論になるんでしょうけど、現状のことを話して、県として研修医の先生方たちを、言葉は適切かどうかわからないけども、異動できる研修医の先生というのは、じゃ何名おるんですか、三重県で。これは健康福祉部の範疇なのかな。

○南庁長 健康福祉部の方で動かせる人数だと思って、そのうちの2名が今、志摩病院に来ていただいています。総数はちょっと正確な数字はわかりません。十六、七名。

○山本委員 そこ大事なんです。

○南庁長 それは健康福祉部の方でございますけども、2名掛ける5ですから10ですね。

○山本委員 そうだね、それぐらいが動かせるというか、県所属のというか、研修医ですよと。この事態、この期に及んでこんなときこそ、じゃ健康福祉部は志摩病院に対して、これは医療が、救急医療がこんなことになってきとるわけでしょ。これ2月からこういうふうになりますってこんな悠長なこと言ってられなくて、すべてを挙げて、全力を挙げて志摩に投入するというようなことにはならないんですか。

○南庁長 これは、また健康福祉部の話になるんですけれども、志摩は、私どもは県立病院ということで健康福祉部に必死でお願いをしておりますけれども、私どもの病院だけではなくて、隣の町立南伊勢病院もその対象になっていますし、そのほかのところもみんな苦しいということで、まだ実際のところは来年きちんと確保できているかというと、向こうから確実にという数字にはなっていませんので、これからも強く要望はさせていただきたいと思います。
 それから、自治医の健康福祉部の枠だけではなくて、例年、今の研修制度では病院と学生のマッチングがございますので、そこで手を挙げてきていただいて志摩病院にというので、今年のマッチングでは多分1名だったと思うんですわ。研修医、志摩病院に1名の。去年は2名でしたんですけども。そこらもぜひ志摩病院に手を挙げていただくような学校への案内とか、あるいはインターネットを使って魅力発信とか、それから中身そのものもよくできるようなことをいろいろ考えさせていただきたいと思いますので、ご理解お願いします。

○稲垣総括室長 院長みずから、昨年度もそうでしたんですけども、いわゆる後期研修医の獲得なんかにも、これももう本当にピンポイントで当たるんですけども動いてもらっていまして、それについても今のところ若干脈があるのかなというのもありますので、それは確定した話じゃございませんけども、そうした活動も実はやっておるところでございます。

○山本委員 そんな状況ですよね。それと、最近ちょっと静かになっちゃったんですけど、紀州は一時、もう医師不足で云々てな時代がありましたよ。去年、おととしなんかは。だけど、研修センターができてうまくやられたような。紀南病院、うまくやられたのかなというふうに思うんですけども、あそこの連携というのはどうなんですか。例えばそういう研修医も含めて、あそこの場合は、1週間研修医が来てまた帰っていくとか、そのことによって1人の先生がそこに滞在する期間というのは少ないけども、人数は結構、東京から来たりいろんなところから来たりしながら、最大限25名ぐらい研修医がというようなこともあるみたいだけども。そういうところと連携しながらこちらの方に送っていただくというようなそんなシステムにはならんのだろうか。

○稲垣総括室長 ポジティブスパイラルですよね。あれは健康福祉部の所管ですもんで、私どもは申し上げるべきではないかもしれませんが、当初は、そうした志摩病院も含んで、まさにスパイラルで医師を循環させるという発想で始まっていると思うんです。今まだ始まったばかりですので近い将来と申しますか、いつになるかわかりませんが、将来的にはそういう方向を目指すんだと思いますが、今はまだそういう状況には達していないというそういう段階だと思うんです。

○山本委員 それをやらなきゃいけないと思うんです。例えば三重県が出したそのポジティブスパイラルのペーパーを見ると、志摩病院は入ってないんです。総合医療センターは、例えば上野病院とバディでこうつながっているとかですね。じゃ、これそのペーパーの中に、今持ってないけども、持っとったかな。例えば県立の総合医療センターは、伊賀の市立上野総合市民病院、ここと連携しとるというかやってると。山田赤十字病院は尾鷲の総合病院とっていうようなこういうペーパーの中で、このシステムの中に志摩病院というのは出てないんです。このへんはどうなんですか、庁長として。いや、たまたま庁長と言うただけで、どなたでもいいんですよ。

○南庁長 ポジティブスパイラルの話も、それも本会議でもございましたけれども、日赤から尾鷲へ行っていると。ほいで総合医療センターから上野総合市民病院へということで、それもこの間、委員からご指摘もいただきましたけれども、本来常勤を送ってくれる話じゃなかったんかという話ですけれども、月1回の当直医を派遣するということで覚書を結ばせていただいて、総合医療センターも非常に苦しい中でも決めていただいたんで送らせていただいていると。
 もう一つ、多分構想はあったと思うんですが、そこはなかなか実現をしていないという状況の中で、健康福祉部との話し合いの中では、もう少し総合医療センターと志摩病院は同じ県立病院の中ですから相互協力ができないのかということがございまして、そこには載ってませんけれども、総合医療センターから非常勤医を派遣していただいたり、三重大学からも非常勤医を派遣していただいて、とりあえず先程稲垣総括の方から申し上げました今の診療体制を維持しているということでございますので。
 健康福祉部も含めて県立病院以外の少し近いところもございますので、そういうところとバディーみたいなことが組めないのかというのは、健康福祉部に対しては申し入れをさせていただきたいというふうに思っております。

○山本委員 三重県庁内の中で、行政は一緒ですよ。ただ部署は違うけども。お互いに三重県政最大の課題と言われとるこの県立病院のあり方について同じ病院問題でありながら、片方は、じゃ健康福祉部の問題ですからとか、いやいやそれは病院事業庁だよと、こういう議論しとること自体が何かおかしいんですよ。こんなこと一般の県民なんて全然わからないですよ。例えば医師の異動なんかについては、これはもう健康福祉部の範疇ですからというようなことをお互いに県庁の職員が言うとること自体が私はおかしなことだなと、本当に理解ができないなというふうに思うておるんですが。
 例えば病院事業庁長と健康福祉部長とがこの課題をどう解決してくんだということが、かんかんがくがくの議論というのはされているんですか。

○南庁長 もちろん立場が違うということはございまして、私どもの方は、要するにまあ言うたら病院長と同じ立場にございまして、県が持ってる4つの病院をいかに良質な医療を継続して提供できるかという、その経営改善も含めてその4病院に絞ってますけれども、例えば志摩についても、まず県立志摩病院ありきが私の立場でございますし、健康福祉部は、南勢、志摩の医療圏の中で、言うたら視点は伊勢志摩のサブ医療圏単位で考えていくと。ですから、変な話ですけれども、さっきの自治医の話でも、私どもは健康福祉部長に対して、1人でも2人でも多くくださいという話ですけども、そうしたらこっちの町立病院からこっちへ要するに渡すということについては、私はその立場上、何ら痛痒は感じませんけれども、健康福祉部長としてはその話は聞けやん話だということで、そういう議論はしょっちゅうさせていただいております。
 以上です。

○山本委員 がんがんやってもらわなあかんですよ。南庁長はおとなしい。向こうの部長もおとなしいんだよね。おとなしいもん同士ががんがんやりゃ、また強くなるかもわからんから、ほれはほれでいいと思うんだけど。だから、そのへんのところに私はひとつやっぱり問題解決のための何かポイントみたいなところがあるんじゃないかなというふうに思うんです。だから、病院事業庁と健康福祉部長と、例えば三重大の学長とで、三重大三重大と言ってるんだからこのへんのところ、それからあと現場の院長。現場の院長というのは志摩病院の院長と総合医療センターの院長とか、本当はやっていこうかというようなことを真剣にやっぱり考えてもらわなきゃいけない。もういよいよ最後のときが来たなと、これだけ医師が減っていくと。
 志摩市立病院でさえ、今7名ぐらい先生はおるんですよ。病床数はどれぐらいだろうか、40ぐらいかな。40か50ぐらいですよ。1人確保し、2人確保しながらちょっとずつ増えてきとるんですよ。努力しとる。そんな中で350床、もちろん、精神科が100床あるとは言いながら、350床を抱えとるこの堂々たる三重県立志摩病院が、内科医の先生がこれだけっていうのは余りにも驚くべき医師の数やないかなというふうに思うんですけど。
 今年年末、これ今年もう終わっちゃいますけど、来年の2月からこういう感じになりますから市民の皆さん頼みますわというようなことを、今度の21日の夜、講演会が開かれて志摩病院長が説明されると思うんだけど、これではなかなか納得いかないと思うんです。地元の例えば志摩地域医療を考える会の会長やら自治会の会長らが、今一生懸命議論をしとるというふうなことを言うてますけど、お互いにその分野が違うからということじゃなくて、もう全力投球で問題解決に取り組んでもらいたいなというふうに思うんです。

○南庁長 特に志摩病院については、休診になっているところも含めて、内科、そのあたりの医師確保については最大の課題だと思っておりますので、全力で取り組ませていただきたいと思います。

○山本委員 これは今、救急体制のことについてですから、ほかの項目についてはまた機会があるんですか。機会というか、そういう医療の再生計画だとか何とかというのは、委員間討議の場で。

○北川委員長 先日の健康福祉部にかかわる部分の委員間討議は、時間的に午後になると思いますけれども、予定はさせてもらっています。

○山本委員 そうすると先程おっしゃった研修医が大事やと。本来の医師を確保するというのはもっと大事やけど、まずは研修医が大事やというて、それで総括が、地域の魅力を発信していくと。これは今まででもやってたんさ。やってたんですよ。新たにじゃ研修医の確保をするために魅力的なことをアピールしてくというんだけど、新たにはどんなことが考えられますか。

○稲垣総括室長 実際、その魅力ある病院づくりとなると、医師の方とお話をするんですけども、要は、医師の方が増えて、そして医師が疲弊しない状況がまずだという話になってくるんですね。結局、卵が先か鶏が先か知らないですけども、そのための議論をしてるのに、まず増えなきゃいかんという話になっちゃうもんですから、なかなか正直申し上げて病院の中でこれ以上、今の状況下で魅力あるというものにする、すぐには答えが出ない話なんです。
 それで、これはよく大学とも話をするんですけども、魅力ある病院づくりというよりも、むしろ環境づくりと申しますか、医師が来たくなる雰囲気づくりといいますか、そういうのを何とかできんものかという話になりまして、例えば患者、あるいは地域の方は医者が来たら物すごく感謝する。本当に平たい言葉で恐縮ですけれども、そういう環境があって、医師が来て大変気持ちがいいというそういう状況がつくれんかという話も、非常にふわっとした議論ではありますけどもあるわけです。
 そういった意味では、先程ちょっと山本委員も言われましたけども、志摩地域医療を考える会の方とも近々に会う予定をしとるんですけども、お会いさせていただいて、例えば医師に地域のイベントにも招待して、医師と本当に1対1、人と人とのつき合いができる関係になって、ああここはいい地域だねっていう雰囲気をつくれんもんかなと、そういった話をできればやっていって、せめてそっちの方面からも医師が来たくなる病院ということを何とかつくり上げることができんかという議論をさせてもらおうとは思っております。
 もちろん、医師の確保策は別途続けながらですから、それでいいとは思ってませんもんで、片やそちらの方向、ピンポイントの県外の医師であるとか、そんなことももちろんやりながらですけども、一方でそういった環境づくりもしていきたいなというふうに思っております。

○山本委員 それも大事だと思います。それで、志摩地域医療を考える会の皆さん方は、志摩病院のことばっかり、医師が減っておるじゃないかということばっかりじゃなくて、自分たち市民もやっぱり医師を大事にしなきゃいけない、限りある医療を考えてみると、やっぱり自分たちも努力しなきゃいけないということはもう重々いろんなところで言ってくれているわけですから、救急車をタクシーがわりにしちゃいかんとか、近くで診れる病気については近くで開業医の先生に診てもらおうかとか、いろいろなそういう努力をしとるんさ。
 それはそれでいいんだけど稲垣総括室長、そういうことを言っとるんじゃなくて根本的な問題、医師が行きたくなる環境というのは、もちろん市民の人たちも大事さ。大事にしてくれる、だからあそこへ行こうよということも大事だけど、そうじゃなくて、病院の中に研修のマニュアルが、自分たちが将来医師として立派な医師になるためにシステムづくりができてるかどうかとか、そこのことを言うとるわけですよ、医師は。もちろん別のこともあります。自分たちがそこへ赴任して、子どもの教育はどうなんだろうかだとか、交通の便はどうなんだろうかということを言うとる先生もおります。私ども実際に聞いておりますから。あそこじゃちょっと子どもはというようなことを言うとる先生もおるんだけど、それだったら先生、隣に伊勢市があるじゃないですかとかそういうことを言うとるんですが、そうじゃなくて、魅力ある地域の発信づくり、これを研修医に発信するためには、研修項目を行政としてどう、じゃ取り組んでいくかということ、ここをちょっと聞きたい。
 例えば大学の先生が週に1回なり2回来て講座を開くとか、そういう意味ですよ。

○南庁長 研修医がどういうふうなところに魅力を感じるかというところで平たく言うと、都会の病院で24時間どんどん入ってきて、24時間とか36時間継続しながらそういう手術をして、もう医者の方はそれで疲れたというのは本当はないんやと。そこで要するにいろんなものを吸収できる。あるいは、非常に高度な医療をやっとって、そういうことに研修医としてその端っこの方でも使えるとなると、やっぱりそれはもう自分の力になっていくということで、医者としてはそのへんが非常に魅力だという話も聞かせていただきました。
 それで、これもちょっと言いにくいことですけれども、例えば当直をしとって、夜中その12時間の間に救急車が来たと。その中で、例えば腹痛でちょっとこの薬を飲んでもろうたら治ってくんやとかそういう患者で起こされるということで、要するにずっとおらなあかんというのは非常に医者としては疲れるというか、心身が疲れるというふうな状況にあるんで、やっぱり医者のモチベーションを上げていくためには、定期的に新しい技術を自分の身につけるそういう機会は必要だろうというふうに思ってまして、また、今度の14日の分科会に説明をさせていただきますけれども、私どもとしては、図書の購入だけではなくて先進地の地域医療も学びに行くような機会の予算も上げさせていただきたいと思いますので、その中で具体的にそういう新しい技術とか高度な技術を見に行けるような機会をつくっていくかという手法については、また今後ちょっと検討させていただきたいと思います。

○山本委員 そうしてください。例えば、三重大の先生を講師にしながら何々講座を志摩病院でやるから、どうぞ研修医も来てくださいというアピールをするとか、名古屋大学の先生を呼んできてやるとかということで、今、紀南病院の奥野先生がやっとるようなこととか、そういうことも志摩病院でやるということも大事だと思うんさ。そうすることによって、ああ志摩ってこういうところなんだなというところを研修医の人たちに理解してもらうということも大事だから、それも一つ案として頭の中へ入れておいてもらったらありがたいなと思うんさ。

○稲垣総括室長 今年度に入って院長が交代して、大腸センター長というポストを設けて、ある意味セールスポイントにしたいなという話もしたことがあったと思います。それがうまく発信できたら。むしろ悪い方ばっかが目立ってくるもんですから、そのへんがちょっとまずいのかもしれませんが、そのへんも売りに出しながらですね。あと、こういった内科の状況になっていますもんですから、三重大の方から准教授にもいろんな支援をいただいておるという。また、彼の意見、知恵もかりながら、そうした方向を検討したいと思います。

○山本委員 稲垣総括が言われたように、去年、私、委員会で言わさせてもろうたけども、前の院長、吉村院長、全国的にも有名な大腸の先生さ。だから、院長からセンター長にかわられたということも、こんな先生おるやないかと、どうぞ研修医で来てくださいと講座を1つ設けてやりましょうじゃないかと、こういうことも考えてもらいたいと思うんさ。
 昔は、田川院長の時代は研修医がようけ来とった。これはもちろん時代的な背景もあるんだろうけども、ゴルフができますよ、ゴルフ場がありますよとか、うまいもんが食べれますよというて研修医が来てた時代があったんですよ。だけど、新研修制度ができてからなかなかそんなわけにいかなくなってきたのが現状ですから、そのへんのところも考えてもらいたいなと、そんなふうに思います。
 一たん切らせてもらいます。

○北川委員長 ほかにご質問はございませんでしょうか。
 なければ、これで志摩病院における内科系二次救急医療体制の一部縮小についての調査を終わります。
 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたらご発言をお願いいたします。

○藤田委員 補正予算にも絡むのかもわからないんやけど、診療単価、医業収益が随分引き上がってきている。そのことに対して、さっき志摩病院の外来の単価が、最初の見積もりでは8736円だったんだけども1万1612円に上がってきてますということで、これは経過的に見ていただいているんだなというのを先程確認させていただいたんだけども、じゃ他の病院についても入院と外来に分けていただいて、最新の努力をしていただいた結果ですから、その情報をいただきたいんですけれども。

○荒木室長 後日、資料として出させていただきます。

○藤田委員 数字でも。

○荒木室長 よろしいですか。個々に話させていただきます。総合医療センターにつきましては、入院単価でございますけれども、当初が4万7375円のやつが今回12月補正で5万1344円、外来につきましては、当初が1万3600円のものが1万4600円というふうに数字を置かさせていただいています。
 続きまして、こころの医療センターにつきましては、当初入院の方が1万5399円、補正後の数字が1万6283円、外来につきましては、当初が5500円、補正後につきましては5351円、これは若干減っております。
 一志病院につきましては、当初が2万4000円で、補正後については、これも若干減っておりますけれども2万3208円、外来収益につきましては、8340円当初が、補正後が8955円。
 志摩病院につきましては、入院につきましては2万3931円、補正後については2万5155円、入院も増えております。外来につきましては、先程申しましたとおり8736円のやつが1万1612円というふうなことで、4病院トータル的には、診療単価は上昇の傾向にあるということでございます。

○藤田委員 やっぱり総合医療センターが大きく伸びているのは、7対1看護になったということの単価アップが一番大きいということですか。

○荒木室長 7対1の部分もありますし、あとこの4月からDPCといいまして、診療報酬の計算の仕方が包括診療になった関係で、そのへんも入院の単価アップの要因になっていますし、大きなところは、7対1の部分が補正の要因としては大きなところかと思います。

○藤田委員 わかりました。ありがとうございます。かなり頑張って努力していただいているというのはよくわかりますので、ありがとうございました。

○北川委員長 ほかに。

○舟橋委員 来年の看護師の内定43人というのは今お聞きしました。例年、定年退職、それから早期退職などを含めて普通は100人ぐらいの数を確保しないと、また看護師不足が発生するんじゃないかというふうに危惧するんですけども、足らず前の看護師対策を今後どうされていくのか、お聞かせいただけませんか。

○南庁長 一つは、新卒の人を採用するというのは4月1日の採用はそういうことですけども、あと随時の採用をやっていくということもやっております。それから、先程話がありました貸付金とか就職支度金みたいなものを一応検討させていただいておりますけれども、その枠を広げるということが、先程申し上げたような事情で非常に難しいというところがございますけれども、少しでもそういうところで工夫をしながら県立病院を受けていただく人の数を増やさせていただきたいというふうに思っております。

○舟橋委員 つかみ金だとか支度金だとかっていうのは、これから議論してつくっていく制度なんですけども、とにかく来年4月1日に向けた、免許の関係があるで5月1日に向けたというのが適切かもしれないけども、43人では絶対足らんはずなんですけどね。そうすると、やることは来年の3月までに何度か公募を打って来てくださいというのと、それから離職しそうな人を食いとめる努力と、この2つしかないというふうに思うんですけどね。

○荒木室長 先程委員がおっしゃられたとおり、一番大事なのは、今から3月31日までに離職される方、離職したいという意向の、もう定年退職は別にして、自己都合でやめたいという方をいかに引きとめるかが一番大切なのかなと思っております。そのための努力も当然しますし、あとは採用試験につきましても、来年度の4月1日のまとまった試験はもう既に終わっているんですけれども、病院事業庁では中途採用も含めまして毎月一応採用という試験も行っておりますので、そこらへんでできるだけ数の方の確保を図りたいと思っているところです。

○舟橋委員 精いっぱい頑張っていただかんと、きっとまた足らないという事態が起きるんだろうと思います。
 これは余談ですけども、今、魅力ある病院の議論がされていましたけども、本会議の質疑のときに、知事も魅力ある病院でないと三重大も出してくれへんわなと言ってみえましたので、一遍知事の所見でも聞いたらどうですか。
 終わり。

○真弓委員 今度、病院の姿が見える報告書が出ましたけども、病院事業庁として、特に志摩の方は随分論議をされてましたけども、一志病院に対してのあの報告書を読まれた庁長としてのまず感想をお聞きしたいと思っております。

○南庁長 感想といいますか、まずは、これまで平成18年でしたか、そこから延々と議論をされてきて、今回2月に基本方針が出されたと。その後、今回の実現調査ということで、率直な感想を言うと、私の立場としては、早く方向を決めてもうて踏み出したいというのが一つございます。ただ、今回この実現可能性調査が出て、特に志摩病院、一志病院に焦点を当てた調査プラス総合医療センターのシミュレーションがあったということでございますけれども、とりあえず志摩病院、それから一志病院について、その候補があったということについては、要するに基本方針で出た方向が前向いて進むということができたというふうに思っておりますけれども、今回の議会の議論を含めて、この可能性調査で、私としてはどれぐらい早く結論が出るのかなと、早くその結論を出していただければ、私どもはその結論に沿って以降の準備は最大限努力させていただきたいなと、そんなふうに思っております。

○真弓委員 私が思ったのは、2つの方向がこの報告で出てきたなという。一志病院については、少し実現が難しいよという形だったと思うんですけども、三重大との提携というか、三重大の支援が当然必要だということと、今の休床になっている病床のこの活用というのがA案でも随分出てきましたし、具体的に終末期やリハビリをやっているとこの団体がA案を提出したということもあって、それなら逆にいうと、一志があそこで地域として病院をやってく方向性は逆に出てきたのかなというふうに思うてるんです。もちろん、民間移譲っていうのは僕らは反対なんですけども。
 というのは、県立という意味がやはり物すごい大きいと思うんですよね。今の院長を初め、皆さん方も県立だからこそ頑張ってるのやというふうなことをおっしゃいますし、第一、今問題になっている三重大学長にしても、そこらへんの医師会の病院長をやっとる連中も、かつては三重県立医科大学というか、医学部で卒業してきた方たちがまさに僕らの年代の連中なんですけども。だから、県立にかける思いというのは、三重大自身が非常に大きな意味を持っているし、そこをてこに、もっと南庁長らが働きかけてもいただきたいなと。実際に、今学長なんかは、三重大の医学部の一つのあらわれとしては、一志病院の家庭医療やってなこともシンポジウムで述べられるような状況ですから、この提携を強める可能性は随分あると思うので、そこらへんのことをまずやってもいただきたいなと、これがまず1件と。
 もう一つの方は、近所の東洋医学を中心にしたところから提言が出てきた。終末期の話とかそんなんは、かつて大分ごちゃごちゃとなったわけですけども、その経過もありながら今度提言もA案という形でいただいた。そこへ行こうというわけではないにしても、また休病床の展開みたいなんをそこと連携しながら県立の中で、当然民間移譲の民間が決まってなければ、それまでの責任は病院事業庁にあるわけですから、そういうふうなことはやれるのではないかなと。
 おとついの健康福祉病院常任委員会のキーワードは魅力ある病院やってんけども、今日は、病院事業庁としてはフレキシブルな経営がキーワードになるのかなと。せっかくこう出てきた芽を今の知事が目指す、頑固に民間移譲やないとあかんのや、ここから置くことは考えへんのやというふうに言うてますけども、彼は彼で言わせといて、実際にやってく病院事業庁としては、フレキシブルな経営としてやはりそういう出てきた芽を生かしていく。まかり間違うても民間になったにする観点はやっぱりありますし、それが延びたということは事実ですから、その間の努力方向としてそういうようなことは考えられないのかなということをお聞きしたいわけでございます。

○南庁長 本会議も、それから予算決算特別委員会のところもそうなんですけども、私は公営企業管理者として任命されていますんでということで、かなりこだわった答弁をさせていただいていますのは、余り言いたくはなかったんですけど、実は私は多分皆さんもご存じだと思いますけど、ちょっと数年前、企業庁におりまして、その企業庁のあり方検討会をしているときの議論にも入らせていただいておりました。要するに、総括なり室長という立場でですね。そのときに、やっぱり私は職員として、その企業庁としてはかなり思い切った改革案というのを企業庁なりに出したつもりでおりました。要するに、包括外部委託ですとか、あるいは譲渡もあるよみたいな話をですね。ところが、その議論の過程の中で、この案は企業庁ありきの案ではないかと。企業庁が出す案は、自分とこの組織を存続するために、そのことを前提に皆案を出しているんではないかということで、企業庁ではなくてやっぱり知事部局のところできちっと議論をしましょうということで再度そういう形になりましたので、今回、図らずもちょっとこう病院事業庁長という立場になりましたので、そこはまず18年からここまで流れてきた経緯の中でいろんな議論がされていますし、それから、私にとって一番重たいのは、この委員会なり特別委員会で説明されたその全適の検証の中で、これまでの病院事業庁長が十分な役割を果たせなかった、あるいは果たしてこなかったという評価がある中で、県立で、あるいは全適で頑張りますという話が妥当なのかどうかというその話はさておきというふうに思いたいというところで、私はやっぱり今与えられた全適の中で、要するにできることを最大限やらせていただくという立場を守らせていただきたいなということでございます。
 それから、全適の中でフレキシブルな経営をということで、特に一志病院の話の中では、今回すぐ譲渡できないという2つ。一つは、医師確保がなかなか案の提案されているところで見えないというのと、もう一つは総合的な高齢者の福祉ケアみたいなものの提案がないというのが引っかかってるということになっていると思うんですけれども、今回提案があった病院と話をしていくときに、改革プロジェクトのところが、その高齢者の総合的な福祉ケア、といった部分は必要条件なのか、ベター条件なのかというのを、その要素にもう少しきっちり話し合いをさせていただいて、あの中に上がっている回復リハビリテーションとか療養とか、あるいは東洋医学とかそういうものが、大体できるものかどうかというのは、また話をしながら、基本は私どもとしては、今、一志病院の院長がやっていただいている家庭医療を中心にして、いわゆる中核病院としての機能というよりも、やっぱり診療所を含めたその地域の一次救急を中心として、あるいは診療所に代替するような訪問医療も含めて初期医療、プライマリーケアの部分を中心にした病院として育っていくのかなという感じではおります。
 以上です。

○真弓委員 もう時間も来てるので余り言えませんけども、やはり近所の病院にしても、三重大というつながりというのはますます強固にしていかないとそこもできないという形ですので、ぜひともフレキシブルというよりはしたたかな経営でもって、今は病院事業庁に頑張ってもらわないけませんのでやっていただきたいと思います。ぜひとも一志の人たちが安心して暮らせるような、そんな病院を存続させるというのは第一ですから、そこらへん。第一、民間移譲についても、三重大学へ移譲しても、今三重大学も民間ですからええわけなので、そんな方向も一遍考えてみてください。
 以上、要望で終わります。

○北川委員長 他にございませんか。
 なければ、当局にはご苦労さまでございました。
 暫時休憩をいたします。再開は1時15分といたします。

          (休  憩)

○北川委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

    ③委員間討議

     な し

○北川委員長 それでは、所管事項の調査を終わります。

 

  (3)委員間討議(健康福祉部関係)

○北川委員長 一昨日の健康福祉部に係る部分の委員会の委員間討議を今から始めさせていただきます。
 委員間討議ですから、病院の姿に限らず全体です。まず、病院の姿から先行きましょうか、まとめて。それ以外の部分があれば、後で議論いただくということで。
 それでは、県立病院改革に係る病院の姿可能性詳細調査結果について、委員間討議をさせていただきたいと思います。
 委員長から発言させてもらっていいんでしょうか。
 委員間討議で特にお願いをさせていただきたいのは、委員協議とも重なる部分がありますけれども、この可能性詳細調査結果について、相手先がいくつか手を挙げられるところがあったという部分では可能性が見えたという部分の成果はありますけれども、全体的には、各委員からおっしゃっていただいているように、医療従事者、あるいはまた医療体制について、具体的かつ明確な提示がなされていない。これは、調査する目的の大きな一つでもありましたし、委員会として委員長報告させていただいたように、その部分が一番大きな目的であったわけですけれども、十分な提示がされていない。このことについては執行部からも認めているといいますか、十分ではないという発言があるわけでございますので、この点について今後、委員会としてどういう形で執行部に何を求めていくのかという部分について、そういう視点で議論をひとついただけるとありがたいなと。その議論の中では全体的な議論もありますし、それから3病院の個々にかかわった個別の課題もありますし、いくつか質問は一昨日いただいたわけですけれども、改めて質問いただいた内容と重なっても構いませんので、こういう課題がある、あるいはまた、こういう資料なりものを求めていきたいというふうなところをそれぞれの委員から出していただいて、また意見交換といいますか、考え方の相違があれば討議をいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 どなたからでも結構でございますので。

○真弓委員 今委員長言われたような感じで、やはり十分な姿が見えていないのではないかなと。本会議なんかでも出てきたのは、今度の調査結果に対する不信とか不満というのがまだまだ随分残っているという中で、知事は短絡的というか、結果が出て3案が出てきたということをてこにして、もう2月には出すんやと。この基本計画のままでというふうなことを質問に答える形でとんと出してしまうというのは、そのまま認めてというか、すんなり行ってしもうたら、我々議会がやっぱりこの基本方針を丸のみしたというふうに知事に受け取られかねないかなと思うんです。やはりもう少し慎重に、例えば4病院のそれぞれのあり方みたいなのをもう一遍、基本方針案に基づいてどうなるのか、基本方針案そのものを丸のみしたわけではないから、例えば志摩病院についてはどうなの、一志病院についてはどうなのというふうな組み立て方をもう一遍議論しないと、あの報告に出てきたのは、志摩については2つ団体の提言があったのでやれそうやという報告から、そのまま着々とやっていくというふうに出されたんやけども、一志病院については1団体で、しかもそれはどうも受けられないという否定的な結論の中で基本的案に戻ってしまってそのまんまやるよということは、ちょっと論理の矛盾があるのかなというふうに思いますので、そこらへんの矛盾点をきちっとこの委員会で整理して結論を出さないと、県民の負託に対して十分な説明ができないかなと。
 まだ、この経過については審議が要るだろうし、何やったら知事に出席を求めて。というのは、今日の病院事業庁にしても、健康福祉部の常任委員会にしても、まだ部長そのものが完全に理解して踏み切っているようには伺えられないという節がありますので、知事の基本案に、最終的に決めるのは知事だと思うから、そこではやっぱり知事に出てきてもらって、今後どうするのかというのを確認してかないと。知事が言ったのは2件、基本方針案はそのままでやります。2月にはそれを出しますという、具体的に出てきとるのはその2つで、病院の姿の報告があろうがなかろうがもうやっちゃうみたいな感じになってしまっているから、これは県にとっても議会にとっても不幸なことだと思うので、そこはもう一遍、両方ですり合わせなあかんのかなと思うんですが。

○北川委員長 一通り皆さん、ご意見出していただけるとありがたいですが。

○長田委員 真弓委員の今日言われた話になるんですが、実現の可能性については確かにこの調査はいただいておるんですが、やはり具体的な病院像というのはなかなか明らかになっていないので、逆にそのへんのところが住民に説明するにしても、可能は可能だけど、じゃどういう病院になるのというのが一言で言いあらわせないところがありますので、そのへんのところまではもう少し進めていただければなと思います。
 以上です。

○藤田委員 私も同じような考え方です。今日も病院事業庁に最後に診療単価の確認をしたわけですけれども、この中でそれぞれの提案にしても、総合医療センターのシミュレーションにしても、近々のものが結局反映されていないという問題点があるんですよね。現行の制度の中で努力をして、今の診療単価というものが生まれてきてるということを前提に考えると、じゃそれとの比較でいかがなのということを考えると、とてもじゃないけど住民に説明がつかないというふうに感じるんですよね。だから、やっぱりその点が一番問題になってくるんではないかということですね。だから、もう少し突っ込んだものを議会としても求める必要があるんではないかと思うし、コンサルに求めるということじゃなくて、健康福祉部の方へもう少し突っ込んだ形のものを求めないことには、我々としては現段階でこれを見て判断をせいというのはとても難しいんではないかというふうに言わざるを得ないと思っています。

○前野委員 順番ということですので。
 私は、この病院の経営そのものがどんな経営をするのが一番いいのかということをまだまだ議論する必要があると思うんですね。特に、公営企業による全部適用で、これが最善の方法だということで一時スタートしたわけですよね。それで、その結果黒字になったということもあって、何で黒字を続けられなかったのかということが、十分反省もされてないような気がしてならないんですが。
 それと、今回知事が出してます独立行政法人、独法化と指定管理者、これらについても独法化についてもまだ最近できた制度で、この独法化そのものが必ずしも病院経営をよくするという、そして医療のことをしっかり守っていけるという確証はまだ今のところないと思うんですね。だから、これも全部適用と同じで、最初スタートしたときはよかっても、後でまた同じような結果が出てくるようなそんな気もしますので、独法化についての検証というものも十分必要だと思います。
 それから、指定管理者についても、指定管理者にすればすべて医師が確保できて経営がうまくいくかというと、それも私は疑問でかなわんのです。ですから、もう少しそのへんについても、仮に指定管理者になったらどんな形になって、どんな医療が目指せるんだということをしっかりと議論した上で、そして納得ができれば知事の言うような方向に進んでいくのも仕方ないかなと思うんですけども、今のところそういう検証がきちっとできてませんので、精査もできてませんので、もう少し議論していただきたいなというふうに思います。

○舟橋委員 各委員のそれぞれの発言が、これほどベクトルが同じというのは珍しいかなと思うぐらいだと思うんです。やっぱり基本方針案が出た。そのとき、それを受けて県民のリアクションがいわゆる署名であったり、地域説明会での発言であったりした。県はそれを受けて、病院の姿の予算をつけて提案した。長田委員が言われるように、病院の可能性はわかったけども姿が全く見えていない。にもかかわらず基本方針案の結論だけが詳細調査の別冊で出てきたと。あの基本方針案には、医師確保するために指定管理者なんだと明言がしてあるにもかかわらず、医師確保が担保されていない。独法にしたら柔軟な経営ができると言いつつ、資料にも毎年6%もうかっていくんやと、医業収益があるんだと言いながら、それの説明をする資料は何ら提示がされていない。こういった問題指摘は随分この委員会であったわけでありますから、総体的には、あの姿についておった別冊ではとても常任委員会として納得ができない。そこに行くに余りにも荒っぽ過ぎるという結論が。
 ということからいえば、もう一回基本方針案をひとつのたたき台として、病院の姿可能性詳細調査を十分参酌しつつ、県がこれから志摩病院、一志病院、総合医療センター、すべてこういう姿でやっていくんだということをきちっと提起をし直して、それを前回の委員長報告にもありましたように、やっぱり県民にきちっとPRするというか、理解をいただくという作業が一つの手続の順番として、条例や予算を出される前に必要なんじゃないかなという気がしています。

○山本委員 私もしゃべらせてもらっていいの。私、大分しゃべったもんであれかなと思って、すいません。
 病院の姿が出たじゃないですか。B案、C案、出たじゃないですか。今言われとるように具体的な団体はどこといっても出てこない。それで議論しろというわけでしょう。イメージがわかないということを執行部に問うたけども、なかなか納得できるような答えが出てこないということですよ。だって、こういうところとこういうところが出てきたけれども、これで委員会の委員の皆さん、協議してくださいというんだったらいいんだけど、どこの団体かわからないところからこういう案が出てきた。片方は療養型で出てきた。片方は可能性があるけども、要求してるそういう診療科目なんかが担保できるかどうかわからないというような文言が出てきて、それで議論しろったって本当にばかにしとると。言葉はちょっと適切じゃないかわからんけれども、そういうふうに思うんです。
 それで、前回の健康福祉病院常任委員会のときにも言ったんだけども、後から出てくる可能性があるのかと。後から出てきたんだったら、今の2つに乗せて議論するんかなというような話をしたんですけど、それもなかなかわからない。なぜならば時間がないでしょう。例えば2月に本当に知事は言うんだろうか。これで行きたいということを言うんだろうか。
 今日の病院事業庁の答弁だと、自分たちが何か決定するような感じじゃなかったみたいに思うんだけど。決定してもらったらとか何かというようなことを言うとるわけだから、知事に対してちょっと遠慮しとるのかなと私は思うたんだけど、そんな自信のないことではいかんわけで、必ず私どもが委員会の意向を受けて、決定するときには配慮させてもらうというようなそういう言い方をしなきゃいけないのに、決定してもらった段階にはとかってなことを言うとるもんで、本当に残念で仕方ないんです。
 それと、例えばそういう団体が2つということは、全国ならまだしも、県内の団体ということでしょう。県内の団体で、あとほかに出てくるところってあるのかなというふうに思うんですよ。県外。だけど、実績のあるところというそういう意味ですよ。だから、地域医療振興協会はやっとるわけですから、県内で。そういう意味で私は今言わさせてもらったんだけど。
 だから、このままで執行部が、予算も通って条例化していくための手続をどんどん進めていって、それで2つもうこれで決めましたと。このうちでこれで決めましたといって、どうぞ議論してくださいということというのはいかがなものかなと思うんです。議論というのは、選択肢の中からいろんな意見を聞いて、それでみんなが納得して、最終的にこうですよと執行部と議会が納得して初めて、それが議論じゃないかなと私はそう思うんだけど。
 以上です。

○奥野副委員長 まず、この病院改革というのは、やらなきゃいかんのでスタートしたと思うんですよ。これまでいろんな経営的な赤字という問題点が大き過ぎるし、そういう面で何らかの形で改革していかなきゃいかん。
 先程も誰かおっしゃられたけど、全適があったと、その後、一時的によかったという時期は確かにあるでしょう。だけど、この公営企業をやる限りは、なかなか黒字に持っていくということは非常に困難やと思うんですよ。やはり病院経営って、どこの民間でもいろんな人件費とかいろんな精査しながら、節約しながら経営をしていく。だけど、公営企業の場合は、ある程度福祉的な考え方を持ってそれでよしとするんか、それとも企業として利益を上げていくんかというその根本問題をまず議論していかないと、これはどうなるんや、これで県民はええんか、県民が幸せなのかということも大事なんですけれども、まず県民にとってこの病院が必要であるならば、そこで大きな損失、ある程度の損失は覚悟しながらも今の全部適用でやっていくのがいいんか。だけど、変えなきゃいかんので、恐らく今回いろんな形をつくってきたんだと思うんですよ。それは余りにも今回は急ぎ過ぎと言ったら何ですけど、これまでのずっといろんな経過があるわけなんですよね。何十年という経過の中で、その数年前も全適というような経過があった。
 そんな中で、このぽっと去年やったよね、出てきたのは。去年1年ぐらいで、ほんの1年ちょっとですっと果たしてうまくいくんかなというのは、僕は今回本当にこの健康福祉病院常任委員会に来るのは嫌だったんですけれども。正直言うて嫌だったんですけど、入り込められたもんで仕方なしに来たんですけれども。そういう意味で、本当に簡単なことやないということは確かであるけれども、だけどやらなきゃいかんということも確かですので、今皆さんおっしゃったことは当然そうやと思います。だけど、舟橋委員がおっしゃった、提起をもう一遍し直さないかんのかなというのはありますね。だから、そのへんのやっぱり一つ一つの独法も含めて、指定管理者も含めて本当に、我々議員も赤字をある程度もう数年覚悟してあげるんかということも大事なことかなと。もう黒字にはならないわけですから、赤字をもう少しずつ背負い込んでいっても、それも今度は我々の責任にもなるわけなんです。今度は議員がそういうふうな提言をしていくと、議員としての赤字の責任というのはあると思うので、そこらまわしも、我々自身も責任を持って対処していくというのかは提起を。
 だけど、やっぱり県民のためには、舟橋委員おっしゃった、きちっとした提起をし直しをしながら、この志摩は指定管理者でいいんかと、一志は民間移譲でいいんかと、総合医療センターは独法でいいんだということも、もう一遍、その将来の1年2年先のことじゃなくて、本当に半永久的にどの方法がええんかというのを、我々としても議論しながらいい形をつくっていくのが、議会として、議員としての役割と違うかなというふうに思いますので、とりとめのないことになったけど、もうちょっと時間が欲しいかなというような気がします。
 だから、舟橋委員がおっしゃった提起のし直し、これやると責任が結構大きいんやけど、それもやっぱり我々議員の役割やで、しなきゃいかんのかなと思います。

○北川委員長 ありがとうございます。全体的なお話もいただき、また個別の病院についてもいただいたわけですけれども、基本的にもうずっと出てる話は、病院の姿の調査結果だけでは不十分だということで、舟橋委員の方からは、もう少しこういう姿でやっていくということを執行部から提起をし直してもらって、改めて県民にも説明をし理解も得た上で、次の段階の条例案なり予算案の議論に入っていくというお話があって、それぞれ言い方は違いますけれども、皆さん方はそういうふうなご意見かなというふうに承ったんですけれども、ただ、それを具体的にどういう形でどういう姿で、あるいはどういう時期までに執行部に求めていくのかというのを少しご意見をいただけるとありがたいんです。
 それは、例えばこの病院の姿の調査結果をもう少し引き出せるものがあるなら詳しいものを出せと求めていくのも一つの方法ですし、それから、先般の委員会で舟橋委員から言われたように、条例案、予算案とセットできちんとした条件づけをせよというのも、これも一つの考え方ですし、あるいはまた、知事の方ではこの基本方針案、予算と条例を出す際には、改めて病院ごとに工程表をつくって出すと言うてるわけですけれども、この基本方針案の中の例えば例示をされている条件なんかも、もう少し踏み込んで書きなさいよということを求めていくのか、具体的に何かこういう形で、あるいはどの時期までにどういうものを求めていくのかというのを、できれば委員会としては出していかないと、漠然としてこのままでは困ります、何か出せというのではちょっと弱いのかなというふうに思いますので、そのあたりはいかがいたしましょうか。

○舟橋委員 責任がありますので。例えばこのメンバーで第1回定例会2月会議を臨むわけですよね。そうした際に、知事のあの提案じゃないですけども、条例案、これは志摩病院に指定管理者制度を導入しますという条例案ですね。

          〔「導入できますという」の声あり〕

○舟橋委員 それから、四日市の独法化に向けた調査費みたいなものをつける、これはいわゆる新年度予算案ですよね。その中にその科目が事業名で入っとるだけですから。具体的にこれは、我々は賛成か反対かをきちっと意思表示をしなければならないわけです。
 しかしながら今、今日の委員のお話の中で、この意思表示をするがための判断材料がないやないかというのが皆さんの意見ならば、これが出てくる前に県は何らかの考え方を示すべきではないかと。そうせんと否決になるかどうかはやってみやんとわかりませんけども、かえって県の方としては混乱を起こすようなことになってしまわないか、県の立場で僕は心配しちゃいますけどね。

○北川委員長 それは具体的に基本方針案を解説したもの、それとも全く別のもの何か。

○舟橋委員 それは県が考えることでしょう。

○北川委員長 それは県が考えることとしてですか。

○前野委員 独法化するにしても、指定管理者にするにしても、理屈としては我々もそれなりに、知事が言ってきてますのでわかるのはわかるんですけども、実際、総合病院は独法化したときにどんな形の病院ができ上がるのかというそのへんの議論をしとかんと、あれ独法化せないかん、よそのやっとるので一緒でええやないかてな格好では、ちょっと我々議会としても今のところ納得できへんなと。今、舟橋委員言われるように、資料をもらってある程度議論した上で前へ進んでいかんと、それは指定管理者制度も一緒ですわ。指定管理者制度っていうことは理屈はわかってますけども、それじゃ志摩病院を指定管理者で経営したときにどんな形の病院ができ上がるのか。あのできとる資料だけではなかなか中身はわかりませんですわ。
 例えば7対1看護にしたら、看護師の定員も当然変えなあかんでしょう。足らんわけですよ、10対1でやるやつを7対1に変えたわけですから。看護師の定数を改善するとか、それともそのまま定数改善せんと臨時で対応するのか、そのへんもきちっとやっぱし説明してほしいですね。

○山本委員 前年度の委員会のときに、病院の在り方検討委員会で前は、日本共産党の萩原議員なんかが言われておった麻生塾、麻生の関係のある女性の方がみえたり、三重大の先生が来たりしてああやってやったけど、あれですべてというわけじゃないですね。なおかつ、物すごく時間が限られてたということもあって、徹底的な議論はできたかといったら、本当に形式的とは言わないけども消化不良で終わっちゃったような感じがするんですよ。病院の在り方検討委員会という名前やったかな。あれですべて、じゃ理解できてるかといったらできてない。だから、これは年が明けてから、今度の2月議会が始まるまでにある程度のそういう委員会として病院問題、これA案、B案、C案出てるけども、ほかに出てくるかもわからない中で、ある程度の委員会としての病院問題に対する取組というか、そういうことをやってった方がええんじゃないかなと私は思うんです。
 どういうことかというたら、関係者と議論をする場、病院長に来てもろうて議論をするとか、こういうような案が出てきたけども、例えば志摩病院の病院長がみえる。それから、B案、C案出てきたけど、院長としてはどういうふうにお考えですかということを我々委員が議論するというのも一つの方法かもわからないし、四日市の総合医療センターの院長が来て、独法化ということで進んどるけども本当はどうだろうかというようなことをやることも必要かもわからないし、何よりも、じゃ客観的にそれで当事者同士が議論するのもまた一つだし、また客観的に何かそういう、この前、志摩でやった三菱UFJの医療のコンサルタントの方がみえたけども、ああいう方たちを呼んで現状というのは、三重県が取り組んでおるというのはどうなんだというようなそういうことを我々と議論をするとか、何らかやっていかないと、このままどんどん執行部が進めちゃって最終的には我々委員がのまざるを得ないというような形にはなってもらいたくないなと。去年の委員会と今年の委員会、一緒の委員会におりますけども、そう思うんですよ。ここ一番、やっぱりもちろん最終的には執行部が決定権を持っていくわけですから、それまでの間、議会として、議会の立場というのは私よくわかってますから、議会として物申すべきときというのはもう数カ月しかないんじゃないかなと、私はそう思います。そういう意味で何らかの形でやってもらえばありがたいなと、そんなふうに思いますが。

○藤田委員 今、山本委員が言われたことをやるためにも、逆に言うと、執行部がもうちょっと明確な提示をしてこないことには議論にもならない。こちらの委員会のときに執行部に、三重大との協議はしましたかと言ったら、それすらしてない。それぞれの病院に対して、こういう形を独法にしたらつくりますと、指定管理にしたらこういう病院をつくりますという形態があって、初めて議論になっていくんだろうと思う。そこのところもう少し踏み込んだ形のものが出てこないと、今のでは数字的に見てもずさんだし、病院の形は見えないし、これで議論をせいというのは。
 各病院長が、例えば私だったら四日市の場合で、総合医療センターの院長と、院長が目指す総合医療センターの形態というのを聞くことができても、こういう形のものを県としては望んでいるんだけどもこの形態で大丈夫かいという話をするのと随分意味が変わってくると思うので、やっぱりもうちょっと踏み込んだ部分が欲しいですね。山本委員がおっしゃるようなことも必要だと思うけれど、そのために。

○北川委員長 そうですね、両方必要だと思いますし、やれることは目いっぱい委員会としてやるべきだと思いますので。ただ、言われるように、その手前の材料として、ベースとして議論をここから先へ進めるのにも、今の手持ちのものだけではちょっと進めないのかなというふうには思います。
 知事は、もうこれ以上のものは出せないと。後は実際の選定作業の中で明らかにしていくんだというふうに言われますけれども、その次には団体の実績を信用してって言われますけど、団体名も出てないのに、その実績の信用の仕方がないというのが実際の話なので、委員長報告としても、病院の姿の可能性調査は県が主体性を持ってやれということを求めたわけですから、そういう意味では、この病院の姿の調査の延長線上として、もう少し条件だとか、医師確保や診療体制についてのもう少し踏み込んだものだとか、あるいはまたシミュレーションも数字的には非常にあいまいだとか甘いという指摘がありますので、そういう点についてさらに書き込みなり計算し直しをして出してもらうというのも一つの考え方かなとは思いますけれども。

○真弓委員 この調査というのは、要するに一志と志摩の病院の姿を具体的にさすというのと、総合病院の経営のシミュレーションという形でしたよね。特に、一志と志摩については、3つの団体が声を出してくれたんやけども、僕らはどの団体かもわからん。しかも、内容については報告書の中でしか見えてないという形ですので、その3団体にお話を聞くというのは非常に難しいとは思うんやけども、県がまず当たった12か13の団体がありますよね。その中で断られ断られて3団体になったんやけども、何で断られたかという理由なんかも知りたいので、この委員会で、その12ある中でアトランダムに選んだ団体と直接、今、志摩や一志についてのここらへんが問題でこうなったときにはというふうなお話を聞くことも必要じゃないのかなというふうに思うんです。
 県が説明しているのは不十分であることは確かなんだけども、どこが出せないのかというのも我々自身も探らなあかんかなという形があるもんで、そこをずっとやっぱりドクターの系列というのが、大学間の競争とかいろんなものがあって難しいんだよという話も聞きますけども、具体的にその団体から話を聞くと、もう少し今問題になってることが明らかになって、我々からもこういう病院の姿があるじゃないのっていうようなことを言えるかなと思うんですけども。

○北川委員長 その提案いただけなかった団体のいくつかに。

○真弓委員 も含んで。

○北川委員長 も含んで。ただ、公表されてませんから。

○山本委員 提案しとる団体でさえ聞けてないんだもんね、これ。違うか。だから、提案してない人たちもどうやって言えるんだろうか。というか、情報、指標ね。それはとってもいいことだと思うんですよ。例えば、手を挙げなかったと。なぜならば、指定管理料が3億じゃ、うちらやってけないよとこう言われるかもわからないし、ちょっと地理的には難しいと言われるかも。いろんなそういう条件で断ったというところがあるかもわからないでしょう。だから、そういう話を我々が聞くということもとても大事だし、県はやってきたやってきたと。最終的には2つ。これは可能性大ですよということで、こんなペーパーでどうぞ皆さん審議してくださいということでしょう。だけど、我々の観点と県の観点とは違うかもわからないもんね。

○真弓委員 一番気になったのは、5年間の民間移譲の場合、民間に移譲しても5年間の補助はしてくださいねというのがA案には書いとったんやけども、だけど健康福祉部に聞いたら、そんな民間に補助をしてくのはいかがなものかなという、そんなこともすり合わせをせんと、とにかく提携をしてもらうという、その手法自身にちょっとクエスチョンマークがつくもんで、実際それぞれの団体のどんな話をされたのかというのを確認もしたいなと思うんですけど。

○山本委員 これ委員長、何で県は2つまで絞り込んだわけでしょう。その十いくつ。絞り込んだんじゃなくて手を挙げてもろたんが、何でこれは出せないんだろう。

○北川委員長 その後々の指定管理に決めるまでの過程として、公平、透明性、そういう入札と同じレベルでそういうものをキープしていこうというところじゃないですかね。

○山本委員 というのは、何でそのことを聞いたかといったら、知事にも私、全員協議会のときに聞きましたけど、我々委員会は地域医療振興協会の本部へ行ったじゃないですか。理事長が出てみえて、志摩にも実績があるからといって、当時、手を挙げて理事長に聞きました。志摩病院があって、志摩病院というのは理事長どうですかといったら、非常に魅力のあるところだというふうにおっしゃったわけですよ。なぜならば、志摩市立の老健施設を地域医療振興協会が指定管理で運営しとると。実績もあるから、そうすると志摩市立老健施設、それに関係しとる志摩市、市立病院と、あとじゃ県立志摩病院とがもし指定管理になった場合、うまく連携してくのかなというようなイメージがわくわけですよ。そのときに理事長に、産婦人科医が志摩病院にはいませんけど、もし地域医療振興協会が受けてもろうた場合は、先生は回せるんですかというたら、回せますというふうに理事長はおっしゃってました。それはもう覚えておるんですよね。
 だから、かといってこのペーパーには、B案にはその限りではないと。産科とは書いてないけども、診療科目は確定してないということがあるけども。そんなことも考えて、またぜひこれ、今度の2月の議会までに委員会として詰めていかなきゃいけない。明かしてもらわないかんと思うんですわ。この2団体。議論できへんもん。できたらということは、じゃ表に出たら、我々とその団体とが議論できるわけじゃないですか。大いに議論できるわけじゃないですか。いろんな診療科目はどうですか、総合病院として診療科目は、例えば14科目はぜひお宅はできますかとか。そういうことが議会でかかわっていく大きな任務やと思うんですよ。これは別に私は議会の権能というか、役割はどんなものであるということを自重、自戒というかわかっておるつもりですから、執行部の中まで、予算権までがーんと手を突っ込んでというようなそんなことを思ってるわけじゃないんです。これこそ執行部と議会との議論だというふうに私は思いますので、そういうことを言うわけです。

○北川委員長 これもどなたか委員おっしゃられてましたけど、病院の指定管理は、他の施設、例えば総合文化センターだとか、あるいはどこかの地元の体育館を指定管理に出すというのとはやっぱり全然次元が違う話なので、その地域あるいは県民全体の生命なり、あるいは安全・安心に物すごく影響を及ぼすものですから、そういう観点からいくと従来の指定管理の導入の流れとは別のやり方、考え方があっても全然不思議じゃないジャンルのものだと思うんですね。ただ、私も行政というその枠の中で、どこまでどう可能なのかというのはちょっと自分の。そういう議論もここでしてませんから、そういうところもひょっとしたら議論の余地がある部分であるかもわからないですね。
 それと、その姿が見えないという議論がずっと続くんですけども、これは非常に難しい話で、じゃどんな姿まで見せてもらったらいいのか、納得できるのか、県民に説明責任が果たせるのかというのも、実は以外とあいまいな部分でもあると思うんですよ。それは、例えば今お話の出た産婦人科、産科の医者をといったときに配置をと。じゃ1人連れて来る。それでどんだけのことができるのか、地域の中でその病院で、志摩病院でお産ができるという体制がそれで果たしてつくれるのかどうかという問題もありますし、小児科でも一緒ですよね。何人小児科が入れば昼間の外来診療はできても、入院、手術はできませんよ、あるいは救急は受けられませんよという人数のレベルもありますし、救急の受け入れ、二次救急の受け入れもしかりで、例えば14人いればいいですよという議論も、その14人の中で常勤が半分の7人だったとすれば、これ結果は今と変わらないということにもなりますし、じゃ現実にいえば常勤の医師が何人張りついてもらわないとだめよというところまで本当は見えないと担保にはならないというのが現実だと思うんですよね。
 そういうところを県が本当は出せれば一番いいんでしょうけれども、あるいは出す責務はあるというふうに私は思っているんですけれども、逆に出せない出せないで引っ張られると、これは何の議論も進まない話になるので、例えばある程度最低限、地元の方の要望で第1段階はこのあたりまでの医療水準を維持してくださいよと。そのためには大体想定するとこれぐらいの診療科目の常勤の医師は何人、非常勤の医師が何人というふうなことのレベルでしたら提示できますよね。逆提案するというのも一つの考え方ですけど。なかなか難しい話だと思いますが。

○藤田委員 県が医療政策として三重県の医療体制をどう構築するかということにかかるわけですから、例えば総合医療センターではここまでのことは県としてはやりたいですと。でも、そこまでを求めることは現段階としては無理ですから、これぐらいのものを目指していくような形をつくりますとか。志摩にしても、一志にしても。それがベースにないといかんと思うんですよ。最低限その提示はできるだろうということやね。だから、それぞれの病院にどこまでを担わせたいのか、県として。という方針を本来的にはそれが一番先に出とらなあかんと思うんやけれども。それが県立病院の意味だと思うけど。

○真弓委員 何かこの間の知事の発言を聞いとると、どうも検証検討委員会から随分とかたくなになられたなという。今度のことも二元代表制とおまえら言うとるけどもおれの予算編成権にかんでくるのかと、議案について議会がごちゃごちゃ言うのはおかしいやないかと、こんだけのあんたらも認めた調査で報告出したで、このままおれにやらせよというふうな極端な、悪い言葉でいえばそういう形になってきつつあるのかなと。そういうこうガチンコ勝負でこのことを決めていけば、逆に県民にとって不幸なことだと思うし、そこをきちっとやるのが本来二元代表制の形やと思いますので、やはり藤田委員が言われた本来のそれぞれの県立病院の担う役割みたいなところを中心にやりとりをして、そしてこれらの団体がそのことを担えるかどうかという検証を我々がしなきゃいけないのかなというふうに思うんですけども。

○山本委員 いろんな団体が物申して県と話して、県もいろんな現実から金額面、そういったものを提示して、そして最終的にこの2団体になったわけでしょう。これからまだまだ詰めていかなきゃいけないことはいっぱいあるわけですよ、2団体の人たちに。それをすべて、じゃこのままほっておいたら県のペースで進んじゃうわけじゃないですか。もちろん我々、今すぐ診療科目ってこれとこれだけはどうしても守ってもらいたい、それには契約も含めてやってくださいということを委員会では言うものの、県という真ん中にあるわけですね。この県というものが、例えばいろんな団体からいろんな要求やらそういうものを説明してくださいということで、県は恐らく団体にそれぞれ説明してきたと。どういうことを説明したかもわからない。どういうことを要求されているのかもわからない。それで県は県なりにペーパーが出てきて、我々のとこへ配付されてこれで議論してくださいっていって、我々は今議論しとるわけじゃないですか。
 だから、もとのこの12か13かわからないけども、こういう方たちがどういうことをこの県立病院に対して望んでおるのかとかそういうことも知りたいなと。私は、これは個人的ですが、知りたいなと思うんですよ。なぜ、じゃ2団体しかならなかったのかなということもわかるし、原因がどこにあったのかなと、2団体しか手を挙げなかったのは、なるほどそういうことで2団体しか手を挙げなかったのかなとかもわかるものですから。何かそういうような資料も出てきたらありがたいなというふうに思うんですけどね。そうしないとなかなか本意というのが伝わってこないんですよね、県から話するだけでは。
 それでお互いに病院事業庁と健康福祉部とが、あれは健康福祉部の領域ですからとか、医師の確保については、これはもう健康福祉部とかお互い県庁の職員であって、県政最大の課題をお互いにそんなこと言うとるとはあかんと思うんさ。それで、それぞれが三重大に頼りながらというようなことを言うとるわけでしょう。だったら、三重大の先生、県はこんなペーパーを出してると恐らく見とると思うけども、これで本当に協力できるんですかとかね。我々はそれを知るのが議会議員、また委員会としての大きな役目だと思うんだけど、どうですか。
 これ、このまま2月議会で、ああそうですか、はいということで年度終わっちゃったら、何やったんかいなというふうに思いますよね。せっかく2年も続けてきとるんだから。個人的な意見だけど。

○北川委員長 三重大も含めていろんな意見交換の場というのも設定をさせていただくことはできるとは思います。ただ、どれだけ本音で引き出せるのかという部分は、ちょっと手法は考えないとだめなのかなというふうには思いますけれども。
 一つは、この基本方針案でいわゆる運営形態の変更に当たってという中で、一志と志摩については条件の例示がされてます。これはすごくポイントだけを挙げてあって、具体的にそれをどうやるかということについて、実は可能性調査の中で詳しく書いてある部分もあれば、もうここに書いてある文言そのまま、例えば「二次救急医療機関との連携を図ること」って書かれてあったら、いや「図ります」と書いてあって、それで条件に合致してるみたいな本当にいいかげんな部分もあったりして、こういう例示の部分、条件づけということになるんでしょうけれども、もう少し踏み込んだものを求めるというのは今の段階では不可欠なのかなと思いますし、あるいはまた数字的なものも、直近の数字、あるいはまた減価償却だとか、あるいは一志なんかの民間譲渡については、じゃ建物を売るのか貸すのか、どないするのかも全然条件設定がないままに話が投げかけられてますし、いろんな条件設定も数字的な条件設定もあいまいなところがたくさんあるので、そういうものを盛り込んだもので出し直してもらうとかいうところは最低限求めていかなきゃならないのかなというふうに思いますが、いかがですか。

○山本委員 何回も言うて申し訳ないね、すみません。
 一つの手法として、2つの団体が手を挙げてきて、なかなか我々が直接その2つの団体ということが難しいのなら、我々が予算を認めた1000万弱の予算を認めて六百数十万しか使わなかったこの社団法人、病院管理研究協会、このコンサル、ここの人たちを呼んで、それでこのペーパーに基づきながら、我々と議論するということ、間接的になるけども、こういうのはいかがでしょうか。

○北川委員長 それは応じていただけるならば、ありの話かなというふうに思います。

          〔「参考人招致」の声あり〕

○北川委員長 参考人招致ですね。

○山本委員 県は嫌がるかもわからんけど、別にそれはいい、これはとってもいいことだと。そうすると、そこから何か糸口が見えてくる部分もあるかもわからないというふうに私は思うんだけど。このペーパーを作成してた中で。

○北川委員長 それも一つの方法になりますね。

○山本委員 これやったら議会、我々の委員会として何かできそうな感じがするんですけどね。

          〔「三重大の関係者も来てもうてもね。あれだけ三重大、三重大と出てきとるのやでさ」の声あり〕

○山本委員 三重大がおると思ったらしゃべりにくいかもわからへんよ。別個にしたほうがええね。

          〔「おらも別個やけどね。並べてではないけど」の声あり〕

○北川委員長 三重大は一度来てもらってるんで、内田学長に一度あれは公聴会ですね、来ていただいていますよね。

          〔「大体もとつくったあの方やもん」の声あり〕

○山本委員 私はそれをぜひやってもらいたいな。委員会としてね。病院管理研究協会。

○北川委員長 そうですね。いくつかお話も出てますので、1月段階でのそうした参考人招致等のプランについては、一度、副委員長と相談させていただいて、また提案させていただきたいと思います。
 議論もここから先はちょっとリピートになるかなという思いもいたしますので、基本的には2月の第1回の定例会までに十分にこの議論を深められる資料を改めて執行部に求めていくと。その形については、またこれも副委員長と相談させていただいて委員長報告の中で示させていただくという形でよろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

○北川委員長 あと個々の病院について、特に言及をしておかれたい点というのはございますか。今は全体的なお話があったわけですけれども。

○藤田委員 言及しとくとしたら、やっぱり志摩病院でしょう。この医師不足の状況を何とかもう一段努力をせいということをきつく言っといた方がいいんじゃないかな。これだけは緊急的な措置として別枠で要るんだろうと思います。改革とかの別ものやと思う。

○奥野副委員長 それに行くまでにかなりの時間がかかるのやで、それはさっきも言うたけど、その対応、病院の運営だけはきちっとするようにだけは一番今そこのポイントの大事なところ。改革や改革やとかまけて、やっぱり今の状況が一番大事なんや。それよりも今の状況が大事なんで、そこだけはきちっと入れておいた方がいいのかなと思いますね。これは確かですわ、それは。これは18日の話、入れといた方がいいと。

○北川委員長 そうです。ちょっと委員協議っぽくなりますが。
 1点、ちょっと個人的に気になってる点があって、それは一志なんですよね。これも新たにいろんな資料を執行部に求めるとしても、今現段階では執行部も医師確保の問題だとか、あるいはまた高齢者ケアの絡み等で、A案については少しすぐには無理という見解を出されているわけですけれども、どの病院もそうなんですけれども、この議論でもう3年、4年続いてきてるので、結構現場はもう本当にそれこそ、南病院事業庁長の今日の話じゃないですけども、早くもう決着、結論をと。委員会の立場として議論は尽くさないといけないんですけれども、そういう時間のスパンからいけば、本当に早く決着をというようなのも現場としてはきっとあることだと思いますし、このままずるずる検討みたいな、民間移譲あるとこ探して、受け皿探してずるずるというのも少しいかがなものかなというふうに、ちょっと個人的には思ってるんですけれども。

○舟橋委員 少しない分をうちの方が抱えてしまうのは、全適でこころの医療センターが、そして一志病院をこのまま全適で相手がいないから当分やろうかというふうにしてしまうと、そこへ介在するための組織として病院事業庁がまた残ってしまう。基本方針には、病院事業庁はなくしますと書いてあるところの整理をせんならんもんで、何かこう知事も結局は4病院一体で、なおかつ病院事業庁の解体も含めて出してきとるもんで、結局ここだけ特出しで存続というのもなかなか難しいんちゃうかなと思うんですよね。だから、やっぱり全然別々の性格を持つ病院なんやけども、結局は手法としては改革という流れの中からはつながってしまう。それをどう整理するかなと思いますけどね。まあ僕が心配することじゃないかもしれませんけど、ここらへんで。

○藤田委員 最終整理は、この年度末までにはある程度方向性を示していくべきだと思うけど、まだ現段階としては議論する素地が足らんわけやで、その部分だけはもらっといて、その上での議論にされればどうですか。

○北川委員長 そうですね。ちょっと個人的に疑問点があるのは、私、病院の民営化検討委員会のメンバーでしたので、そのときの議論として一志病院と志摩病院のメーンターゲットは、実は津市立、志摩市立という考え方がかなり強かったと思うんです。知事は、いつも一志のあの立地、それから担ってる医療の内容を見たときに、県立ではいかがなものかという議論を言われるわけですけれども、4年前の民営化検討委員会でもこの議論は結構主流の議論だったと思うんですが、残念ながら私、その後、常任委員会には参加してきませんでしたので、このあたりの議論というのは2人、2年いらっしゃったのでどういう議論があったのか、ちょっと聞かせていただけるとありがたいなと思ったんですけど。

○舟橋委員 一言で言うたら余りなかった。

○北川委員長 なかったんですか。

○舟橋委員 県が、恐らく津市に一志病院を担ってくれませんかというような、それはもう全く水面下の打診ならともかく、表立った打診だとかそんな話はなかったと思うんですね、去年。志摩病院を志摩市に受け入れてくれませんか、一志病院を津市に受けてくれてませんかという県のアクションはあったと見てますか。

○山本委員 いや、ないと思う。そんな話があったら、当然、市の方から何らかの形で、こういうような提案がありますけどって、誰かが言われると思うけどね。

○奥野副委員長 それは方向的に県から市へ行くようなことじゃないし、本当は市から県へ行く行き方なんですね。今、市がそれを受け入れるというようなことは、財政的には絶対無理な話や。だから、そんなことはあり得へんわ、それは。県から市へ、これは津はやってもええと思うよ、財政的に豊かやで。だけど、そんなもんを今、市が受け入れることはあり得へんことやで、本当は全部県立か何かにしたって、さっき僕が言った、公益にしたってみんなでやるというのが理想的な形やと僕は思うけどね。南伊勢にしたって、志摩市立にしたっていろんなところがあるやん。玉城もあれば伊勢市民病院もあれば、そういうのを全部もうひっくるめて三重県下の広域連合みたいな形でやるのが、僕は理想的やと思うけど、もし民間移譲ができなかったら、指定管理者とかそういうことが難しかったら、本当はそういう姿が一番いいと思うけど、だけど、それもなかなか時間がかかることやし、今すぐには無理な話やけど、そういうのをやっぱり想定する必要もあるかもわからない。だから、県が市に行くということは、まず1000%あり得へんと思う。

○北川委員長 自治体立病院はどこも厳しい中で、人と金と物を一気に動かせる立場に自治体の経営者はないので、そういう意味からいくと、自治体立病院を一元化していくというのは確かに有効な話で、現実的にできるかどうかは別にして、私も全部三重県立にするか、全部三重大附属病院の分院にしてしまうという案を話したことがあるんですけれども、そこにお金をつぎ込んでいく。それは、ここで議論になることじゃないんです。
 ただ、それができない中で、津市立なり志摩市立というのは現実的に非常にあり得ない、ありにくい話ですし、それから、それをしたからといって何も医師確保ができる話では全然ありませんので、議論の論点としては違うんですけど、例えば名張の市立病院だとか、伊賀市の上野の市立病院なんかが非常に厳しい状況で、皆、税負担をしながら必死に経営している中を考えると、例えば一志病院という、県立というのはやはり税負担の公平性からいけば、当然、県全体に寄与する政策医療的なものがないとだめですし、それがあるか、もしくは医療の空白地でそこの地域の自治体では賄えないので県がかわりに医療を確保しますよと、このどちらかだと思うんですけれども、そういう面でいくと一志の位置づけというのはやっぱり非常にあいまいなまま残っているのも事実なのかなと。そのへんの整理も少ししていく必要があるのかなというふうには、個人的には考えていたので、ちょっと過去の議論の経緯を聞かせていただこうかなと参考までに思っただけです。

○山本委員 それで、今、奥野副委員長が言われたみたいに、例えば南勢志摩医療圏、この医療圏のくくりというのも前から、私はもう当選した頃から言ってるんだけどおかしい。松阪から伊勢、鳥羽、志摩、度会と、こういう医療圏ですよ。そういう図だけ見て、例えば全然わからない人が、九州の方が医師数がああ充足しとるねと、なるほど充足とこうなってくるんですよ。なぜかというと偏在してるから。松阪市とか伊勢市に偏在してるから、医療圏というのはばあっとあって、数字だけ見たら、ああここはいいじゃないですかというようなことになってくるわけさ。これは本当に地域事情がわからないとなかなか難しい、数字的には。というふうに思うのが一つ。
 それで今、奥野副委員長が言われたように、南勢志摩医療圏の中では、日赤というチャンピオンがおるわけですよ。このチャンピオンもどう生かそうかなというふうに知事も考えとるし、日赤の院長も任せておきなさいと。もう鳥羽から志摩から紀州まで、全部私どもが診ましょうというようにはいつも言うわけさ。これインターネットで聞いとるかもわからへん、聞いてないかもわからんけど、村林院長はそうやっていつも言うとるわけ。そうすると、この自信が県にも影響しとって、拠点病院はもう日赤やと。だから志摩もいいじゃないか、度会もいいじゃないかというようなものとは医療は違うというのは、やっぱり、その地域で簡潔型じゃなきゃいけないからというんで我々は必死になって地域のこと、志摩病院のことを言うとるわけですよ。だから、その中で今先程の話で、日赤が例えばもうすべて診ると。志摩も見りゃ、南伊勢町も見りゃ、こういうような形でそこへ県が金を放り込むと、指定管理者ということになるのかもわからんけども、そういう形やったらうまく回ってくるんじゃないかなと、私は個人的には思うんですけどね。

○奥野副委員長 山本委員、それは将来の話にしましょうや。今は無理やねん、それは。だけど、本来あるべき姿はそうかもわからん。わからないよ、だから、これがええとは言うけど、それも一つの方向としては頭の中に入れながら、病院のある姿をこう考えていかないかんの違うかなとは思います。

○北川委員長 大体、ご意見出尽くしたということでよろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

○北川委員長 それでは、委員間討議の方を終わらせていただきますが、よろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

 

 2 閉会中の継続審査・継続調査申出事件について

○北川委員長 次に、常任委員会に係る閉会中の継続審査・継続調査申出事件の調査項目につきましては、お手元に配付の文書のとおりといたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

          〔「異議なし」の声あり〕

○北川委員長 ご異議なしと認め、そのようにいたします。

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により押印する。

健康福祉病院常任委員長

予算決算常任委員会健康福祉病院分科会委員長

北川 裕之

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