三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成21年度 委員会会議録 > 平成21年10月5日 生活文化環境森林常任委員会 予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会 会議録
生活文化環境森林常任委員会
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成21年10月5日(月) 自 午前10時01分~至 午後3時48分
会 議 室 302委員会室
出席委員 8名
委 員 長 水谷 隆
副委員長 水谷 正美
委 員 津村 衛
委 員 中嶋 年規
委 員 舘 直人
委 員 萩野 虔一
委 員 西場 信行
委 員 萩原 量吉
欠席委員 なし
出席説明員
[生活・文化部]
部 長 安田 正
副部長兼経営企画分野総括室長 橋爪 彰男
文化政策監兼文化・生涯学習分野総括室長 小林 正夫
勤労・生活分野総括室長 大西 春暢
人権・社会参画・国際分野総括室長 頓部 邦夫
新博物館整備担当参事 長谷川雅幸
労働委員会事務局長 小西 正史
生活・文化総務室長 別所 喜克
情報公開室長 河合 研
文化振興室長 中尾 治光
新博物館整備推進室長 井戸畑真之
勤労・雇用支援室長 小山 衛
交通安全・消費生活室長 伊藤 正孝
人権・同和室長 桑山 秀治
男女共同参画・NPO室長 亀井 敬子
国際室長 楠木 優
私学経営特命監 木場 毅彦
雇用特命監 葛西 正敏
若年者自立支援特命監 徳丸 雅員
消費生活特命監 伊藤久美子
人権特命監 小林 正明
労働委員会事務局調整審査監 服部 隆之
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 副課長 藤野久美子
企画法務課 主査 辻 健太郎
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 5名
傍 聴 者 なし
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(生活・文化部関係)
1 議案の審査
(1)議案第1号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第9号)」について
(2)議案第2号「三重県高校生修学支援臨時特例基金条例案」について
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく提出資料
・同条例第8条の規定により提出した「補助金等の交付実績」、「補助金等評価結果調書」及び「補助金等の見直し状況」について
Ⅱ 常任委員会(生活・文化部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『2009年版県政報告書』に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答について
(2)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について
(3)三重県総合文化センターに係る指定管理候補者の選定過程の状況について
(4)新県立博物館の整備について
(5)緊急雇用対策事業等の取組状況について
(6)人権が尊重される三重をつくる行動プラン年次報告について
(7)三重県男女共同参画施策の年次報告について
(8)審議会等の審議状況について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(生活・文化部関係)
1 議案の審査
(1)議案第1号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第9号)」について
(2)議案第2号「三重県高校生修学支援臨時特例基金条例案」について
①当局から資料に基づき補充説明(安田部長)
②質疑
○水谷委員長 それでは、委員の皆さんからご質疑があればお願いをいたします。
○中嶋委員 まず、基金のことをちょっとお聞かせいただきたいんですが、今回対象となる方が、私立高校の授業料減免補助事業という生活・文化部の所管のところと教育委員会の高等学校の進学支援というご説明なんですが、改めてこの対象者というのはどういう方々なのかということを教えていただきたいのと、今回特にその対象を広げるというわけではなくて、対象者となる方が増えるということを見込まれるということで、これまでとは違う財源をこれに充てていくという、そういう趣旨なのかというところの確認をさせていただきたいと思うんですが、お願いします。
○橋爪副部長 対象事業は、今ご質問いただいたように奨学金の方は教育委員会の方が所管していただいております。この部分については、基本的に、失業とか家計の急変等で奨学金の対象者がやはり一定増えてるように教育委員会からも聞いております。当然増加分に対して増額ありますので、それに見合いの部分が今回の補助対象ということで、もともと充てた部分の財源にやはり今回の交付金を充当させていただくというような形になります。
当部所管の部分については、授業料の軽減補助金ということで、この部分については5月補正のときに、かなり昨年度と比べまして単価をアップさせていただいております。昨年度、公立並みで月当たり9800円であったものを、授業料月額で平均の2万3000円まで上限をアップさせていただいたということで、これに伴う単価のアップ分については、国の方は半分を充当してもいいというようなことを言っております。
それともう一つは、奨学金と同様にやはり家計急変とか失業等で対象者も増えておりますので、その増えた分については、一応100%を増額分として充当してもいいというような形で、2つの事業についての既存の事業への充当というようなことで、今回の交付金、基金については取り崩しができるというような形でございます。
○中嶋委員 済みません、対象者をもう一度ちょっと改めてご説明いただいてよろしいですか。
○橋爪副部長 基本的に高等学校等というふうに、授業料の場合は言っております。三重県の場合は高等学校しか対象がないんですが、中高一貫の中等教育学校の高等部なんかがあるところは、それも対象になるようなところはあります。三重県の場合は基本的に高等学校というふうな形で、その部分の増加分であるとか、その学校での授業料減免の申請が、学校で認められた部分を従来対象にしておりましたので、その部分が対象になるというふうに考えております。
○中嶋委員 今までの既存事業の財源に今回基金を充てていくということで、加えて、また私立のことについては、単価アップ分の2分の1をこういう基金のやつを充てていくということなんですけど、今いろいろと政府の方で、補正予算の見直し作業というのが進められてる中で、仮にこの基金、まだこれから、我が県としてはまだ議決をしてないわけで、それまでに文部科学省なりの方から基金の凍結という話がもし出てきた場合でも、これは県単独でもやっていく必要があるというふうにお考えなのかどうなのか。仮定の話で恐縮なんですが、そのあたりのお考えをちょっとお聞かせいただきたいんですが。
○橋爪副部長 当初、5月補正を上げさせていただいたのは、かなり急ぐ事業であろうということで、県単としてお願いしてやらせていただいておりますので、基本的には今、県費で充てようかということになっておりますが、もともとやはりスクール・ニューディールというような国の動きもありましたので、一定国の財源も若干は当てにしながらそういうことも考えたわけですね。今回の交付金は、国が手当てした全体の予算のうちの3分の1を各県に内示してきてる。もう既に内示済みなんです。そういう意味で、全体が3年間の事業のうちの3分の1を内示してきているという状況になっておりますし、緊急対策的な要素が非常に強いという部分もありますので、本年度の取り消しというのは、私どもとしては今のところはないのかなというふうには考えております。
ただ、今新しい政権のもとで高校の無償化等の議論もされておりますので、そういう意味では、来年度以降に事業の趣旨等で重なるような部分も出てこようと思いますので、その部分については今後の動きを注視させていただきたいなというふうに思っております。
○中嶋委員 今回の補正予算でも、私学振興費の中で、高校生修学支援臨時特例基金積立金というのが1億263万円計上されておるんですけど、ここの部分は一応国から内示が来てる部分で、問題ないやろうけども、来年度当初以降が、場合によってはこの基金の積み立てがもうなくなって、県単独でもやらざるを得ない状況もあるかもしれないと、今回議決するに当たっては、そういう前提のもとで考えてくれと、そういうことでございますね。
そういう中でいきますと、生活・文化部としては当然ながらというか、県としては当然ながら、この事業としては必要とあらば、やっぱり国からのそういう基金は引き続き県の方へ配分してもらうよう要望はしていかれると、そこのあたりをちょっと確認はしておきたいんですけども。
○橋爪副部長 1億263万、今おっしゃっていただいたとおりで、基本的にはもう内示済みの部分です。あとの残りの2年間も、当初の予定では来年度以降というよりは、今年度中に内示をいただけるんではないかというふうなことで聞いておりましたが、ここについては、今申し上げたように、かなり流動的な部分になるかなというふうに思っております。
最終的な来年度以降のその高校生に対する手当てのやり方等が、今年度のやり方が一番いいのか、新しい仕組みができてきた場合に、そちらに変わった方がいいのか、ここの部分についてはやはりちょっと新しい動きも見きわめた上で対応する必要があるのかなというふうに考えております。
○中嶋委員 ちょっとくどいようで申し訳ないんですけど、一応今の政権は、高校生の授業料の実質無償化ということを来年度からやっていこうということを考えておるわけで、もしそうなった場合は、この減免措置とか補助とか、そういうことが事業としてもうなくなるということもあると、そういう前提でも考えてらっしゃるということでしょうか。
○橋爪副部長 今報道されている内容ですと、私立学校の場合、最大で月2万円というようなことが言われております。今の私ども、この5月補正でお願いした部分については最高2万3000円ということで、三重県の制度の方が手当が大きいわけですね。それを考えると、その今おっしゃったように来年度全廃でいいかどうかという部分については、内部でもう少し議論させていただく必要はあるかなというふうに考えております。
○中嶋委員 わかりました。仮定の話をもとにしているのであれなんですが、一応ちょっと県の考え方だけ確認をしたかったので、聞かせていただきました。
あと1点、今日、ご説明はなかったんですけども、図書館の総合情報システムの再構築の委託契約ということで、債務負担行為も今回上がっておりまして、一部予算も1428万円ですか、委託料が出てきておるんですけど、1億4132万2000円の債務負担行為を27年度までの5年間したいというふうな予算案が出ておるんですが、この図書館の総合情報システムの再構築というのが、ちょっとよく意味がわからないので、それは何をされようとしてるのか、今のシステムのどこを変えようとされてるのか。それと、この1億4000万何がしの債務負担行為というのは、どういうふうな形で見積もってこられたのか、考え方を確認させてください。
○小林文化政策監 現在の図書システムでございますが、平成16年に構築をいたしまして、ちょうど5年間運用をしてまいっております。リースの契約期間が平成22年2月に切れることになっております。さらに、ハード・ソフトとも平成22年の3月あるいは7月にサポート期間が終了をいたします。こういったことから、図書システムの再構築を行っていく必要があるというふうに考えております。
現在の機能でございますけども、県立図書館の蔵書、それから市町の44館のデータをいただきまして、県立図書館の中にデータベースを構築いたしまして、ホームページから蔵書について検索できるというシステムになっております。したがいまして、市町からいただきますデータが、例えば1月あるいは2月とおくれてまいりますと、その間、タイムラグが起こってくるというふうになります。この部分につきまして、新しいシステムでは、横断検索システムというふうに呼んでおりますけども、市町の図書館がデータを入れた時点で県立図書館の検索システムでオンラインで見ることができるということで、このタイムラグがなくなります。
それともう1点、これは両方のシステム共通することでございますが、e-Bookingと呼んでおりますけども、他の図書館の図書をオンラインで予約・貸し出しをお願いすることができると、これは引き続き進めてまいりたいと考えております。
見積もりの方法でございますが、RFI、情報提供依頼ということで、図書館のホームページにこういったシステムを構築したいんでご提案とか技術指導をいただきたいということで広告を出しまして、3社からご提案をいただいております。図書館が求めます機能と、それからご提案をいただいた各社の提案事項につきまして勘案、検討いたしまして、今回の債務負担行為の1億4100万円という数字を出してきております。結構幅がございまして、1億5000万ぐらいのとこから2億を超えるようなとこまで幅広い金額でございましたけども、そういったところのいいところだけではないんですけど、コストといいところと、こちらが何を求めておるかというようなところをかみ合わせて、今回の見積額ということにしております。
以上でございます。
○中嶋委員 わかりました。要望を2点だけ。
1点が、入札に当たっては、当然ながら複数年契約をする中で、できるだけコストを下げていただく努力はしていただけるものと思っておるんですが、その開発と運用とセットでされるにせよ、しないにせよ、よくよく県民にもわかるような形で、要は、これまでもこのITの分野についてはどうもよくわからない部分があるということを、ずっと議会としても指摘してまいりましたので、そのことをよく踏まえて入札に臨んでいただきたいということが1点でございます。
もう1点は、今回、横断検索システムにされるということで、さっきおっしゃったような、リアルタイムでどこにどんな本があるのかということがすぐわかるという意味では、本当に利便性が高まるということは期待したいところなんですが、県と市町の44館との間でということなんですが、もし可能ならば、いわゆる県内の高等教育機関と言われる大学とか高専とか、そういうところのご協力も得られるものならば得ていただいて、もちろん単にネット上、情報を共有するだけじゃなくて、もし本の貸し借りの話になると、またいろんな問題もあろうかと思うんですが、将来的にはそこも見据えた形でのシステム開発についてもご配慮いただければなということだけ、ちょっと要望させていただきます。
○小林文化政策監 最後の部分でございますけども、県内のすべての大学と教育機関というわけにはまいりませんが、8校については横断検索にすることによって検索はできる、可能になるというふうに聞いております。
○中嶋委員 わかりました、ありがとうございます。以上です。
○水谷委員長 ほかにございませんか。
○萩野委員 今のに関連して、私立の高等学校で、いわゆる授業料を滞納しているとか、修学旅行に行けないとか、学習用具の支払いができないとか、あるいは部活動にも参加できないとか、そういう私立高等学校の実態をどのように把握されているんですか。公立高校は一定の限度わかるんですけども、どんな実態にあるんですか。
○橋爪副部長 直近のデータというのがあんまりないんですけども、例えば中途退学者なんかの状態ですと、昨年度が全体の1.67%ぐらいでしたですけれども、20年度の中途退学者は、2.09%というような形で少し増えております。その後の状況というのは、今年度はもう少し動きがわからないとこがあります。
あと、授業料の滞納の部分につきましては、三重県では、19年度末が0.4%ぐらいでした。それが平成20年の12月、これは1月の時点でもほぼ一緒だったということで来てますが、1.5%ぐらい滞納部分が増えております。ただ、今年度に入りましては、今の新しい補正等で授業料の補助の分、かなりかさ上げをお願いしましたので、その部分については、各学校でも、その生徒の保護者等からも、非常にありがたがっていただいてるというような声も聞かせていただいておりますので、そういう滞納の部分については、まだデータはございませんけども、基本的にはかなり抑えができているのかなというようなことは考えております。
○萩野委員 これから3年間の事業ですから、何ですけれども、やっぱりもう少し実態をきちっと押さえてやるべきではないかというふうに思います。例えば、高等学校から大学への進学を断念せざるを得ないとか、そういう実態も含めながら、きめの細かい、実態をきちっと調べた上で、この基金を活用してもらわんとあかんのかなというふうなことを思っています。特に私立学校については、さまざまなデータが私どものところへなかなか出てこないという実態です、県立と比べて。そこはやっぱりデータを提示して、こういう実態だからこういう施策をやるという、特にこの施策についてはきちっとわかるようにしていただきたいと思いますので、実態を調べて報告してください。
○橋爪副部長 確かに、そういう面ではデータ等の提供が十分でないかもわかりません。今後、十分そのへんを配慮させていただいて、把握にも努めていきたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
○舘委員 雇用対策のところでちょっとお伺いをしたいんですけれども、まず1つ目は、緊急雇用の補助金の関係なんですが、所要見込み額の増ということで5億円計上がなされてきているんですけれども、これ、市町がこのような基金事業の補助金を活用しながら、雇用の場面が増えているんかなというような思いはするんですけど、もう少し、詳細とは申しませんけれども、見込み額の増についてご説明をいただきたいことが1つ。
あと、緊急雇用創出事業ということで5本が上げられてます。県の方としても、臨時的、一時的やったかな、それでつなぎ雇用というふうなもとの考え方でこのようなことがされているんでしょうけれども、例えばこの私学関係のデータの整理であるとか、行政資料台帳の整備等々ありますが、今まではそうすると何やったのというふうな思いもあるわけですよね。当然そういうふうなことは業務の中にあるんだけれども、それができていないとかいろいろなことがあるんでしょうけれども、ここへ上げてこられた補助員数もそうでありますけれども、そのちょっと根拠的なことをお示しいただきたいのと、求人情報の関係で、求人開拓員の方を2名雇用したいと、このようなことでありますけれども、これについては特に資格的なこととかいろいろあるのかな。
そして5つ目、消費生活の関係の市町の担当者の研修プログラムをやるんだということで百七十数万円上がっておりますけれども、これまでの方法とどうやって変えて行おうとしているのか、ちょっとその点、説明をいただきたいと思います。
○大西総括室長 市町への補助の5億円につきましてでございますけれども、まず、これは予算を策定するときですけども、本年度、基金事業、一応43億円を事業化する予定ということで、105億7000万ございますが、このうちの3年間で4対4対2の割合で執行していきたいということで、この9月補正の予算化する時点の段階でございますが、県の既決予算額、それから市町への交付決定額等々、こういうものを考えますと、43億円との差が10億5000万円程度ございました。このうちの約半額程度の5億円を増額補正ということで、市町への補助金という形で計上させてもらっております。これがまず1点目でございます。
それから、次から次へといろいろ事業を組んでくるけれども、これはどうなのかなという、そういうご質問かと思うんですけれども、なかなか厳しい雇用情勢、改善が見通せません。先が見通せませんもので、4月、5月、6月、次から次へと私ども、市町も一緒に一体となっていろいろ知恵を絞りまして、国の要件としては、新規事業でないとダメとかいろいろ要件ありますが、この枠の中で何とか、より1人でもつなぎ雇用を出したいということで、知恵をその都度振り絞り、出してるということで、こんなものがなぜもっと早く出せなかったのかというご質問かと思うんですけれども、それぞれその都度その都度、何とか乾いた脳みそをさらに絞って県庁一丸で出しておる、その結果として今回はこういう状況だったということでございます。
それから、緊急雇用の方の相談員の活用でございますけれども、緊急雇用の求人開拓の採用条件でございますけれども、これにつきましては特に考えておりません。ただ、なるべくコミュニケーション能力があることは当然ですもので、そのへんは求人の条件にはなかなかできませんけれども、採用面接等々の中で必要になってくることかなと考えております。
消費の関係でございますけれど、マニュアル化しまして、研修プログラムを作成して、それを市町の消費生活相談のレベルアップにつなげるということでございますが、これまでは市町にも、消費生活相談窓口といいましても、いろいろ度合いがかなり激しいものがございまして、独自に消費者のセンターを設けるところもあれば、窓口のないところもございました。
それを、昨年度からいろいろ市町を回らせてもらいまして、窓口も初めてつくっていただきまして、そういうところにつきましては、例えばクーリングオフの話であるとか、一番よく典型的に出されますけど、こういうこともなかなかご存じないところもありますもので、まずこれまでの相談事例、こういうものを分類して、ある程度マニュアル化して、市町に配付させていただいて、相談事務の手引きといいますか、レベルアップにつなげていきたいなということで、今回初めて取り組むことで、この事業を使わせてもらっております。
○舘委員 済みません、ありがとうございます。事業をやれば効果がどうかというのがあるんだと思いますけれども、例えば事業をやっていて、この中でいえばですよ、データの整理ができていくのは効果、それも効果でしょうし、雇用対策について、雇用に関する……、それが一番大きな効果を求めていくんだというふうに思います。つなぎ的な雇用であっても、県としての施策の方向というのは示しているわけですんで、できるだけ有効的にというんか、的確な事業展開ができるように引き続いてやっていただきたいなと思います。
○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。
○萩原委員 議案の審議ということですから、雇用対策の中身等については後からいろいろとまたご説明いただくようですけれども、ただ、ちょっとこの緊急雇用対策など、いわゆる国の14兆7000億にも上るような大型補正で、急遽、県やら市町やらというので大変苦労してみえるわけやね。しかも、政権がその中でかわってきてるということで、今後どんなふうになってくるのかわからへんという思いもしながらやってみえるという感じがもうありありなんですわ。だから、やっぱりその意味では、私、もっと県独自でも現場の実態から見てどうなんやという、予算の執行を含めて、もっとどんどん声も上げていかないかんというか、思い切って今こそ元気を出してやってほしいなという思いが率直にするんです。
10月1日から実施する事業を9月29日に説明会をやったのと違う、担当者。もう市町は右往左往してまっせ。たしかそんな話もありますやんか。やっぱりそういう点は本当に現場の声をどんどん上げて、これ、どうするのやということで、私、この予算そのものの執行にかかわって、さっきもちょっとご質問もあったところで、凍結されへんのかという話もあったんやけど、緊急雇用対策一つとってみても、事業費は結構大きいでしょう。三重県でふるさと雇用も含めると150億ぐらいになるでしょう。しかも、これは3年計画でしょう、緊急と言いながら。緊急と言いながら3年でしょう。しかも、このお金どうしとくのか、来年度、再来年度分。これ、もったいない話やと思うんやけども、銀行へ預けたり、あるいは国債を買うたり資金運用すんのやろうな、当然。現金で持っとるわけにいかへんもんな。で、国からは来てるわけでしょう。そのあたりもちょっとはっきり確認しときたいんやけどさ。まああんたのとこ、それは関係ないと言うんかどうか知らんけども。
それで、これ、どうなの。国の方は、赤字国債を発行して金利も結構かかってるわな、当然のことながら。これ、また県へ来て、また県はこれを預けるの、あるいは国債を買うの、ということになったら、こんなもったいない無駄遣いはないのと違うのという感じもすんねやけど、一体それはどうなってるのか、このからくりも知りたいんですわ。こんなお金をとにかく積むというだけでいいのかどうか。積立金、これ、全庁的にいうたらもっとようけあるのやろうけども、とりあえずこの緊急雇用対策という、緊急というとるところでどうなっとんのか、その仕組みも含めて教えてください。
○大西総括室長 この基金の残りの分といいますか、今後の分の運用につきましては、ちょっとまたオール県庁のこともありますもので、また後程ご報告させてもらいます。
○萩原委員 後程報告なんですか。はい、それならそこで聞いて、そこで議論もしたいと思います。緊急という名にふさわしい、中身の問題なんかも含めていろいろと論議したいと思うんですが、実際上は緊急の名にふさわしいという形で、これに基づく雇用がぐっと広がってきてるという状況ではない、率直にいうて。しかも、仕事確保というのはとても難しい。そのあたりについても、今までの事業はだめよなどというふうな枠が入ってきとるのやけども、政権が新しくかわったという中で、現場の実態からいうたら、こんなんではあかんのと違うかというふうに率直に思ってみえることは、皆さんの現場の感覚としてないのか。ようわからないのか。
実際上、総合支援センターなんかに来る相談者の率は物すごい高い。仕事確保できた部分というのは物すごい少ないでしょう。後からデータ出るんでしょうけどね。だから、そういう点から考えて、もっと皆さんから発信する部分はないの。
それで、国から来るのをそのまま予算をだあっとつけて、私、今までの政権が続いとるのやったら、まだそれでもいいのかわからんけど、政権がかわっても変化はないんですか。あるいは国の動向を見ながらというて、それしかないのか。僕は、生活・文化部として現場の声を聞いて、もっとこんなふうな点は改善していくような方向でと言うて、今度の補正予算も自信を持って出してほしいと思うんやけど、まあ来るからしゃあないで、ついでに出しとけという感覚しか見えんのやけど、こんなことで本当にいいんでしょうか。もったいないなという思いもするんですが、どうなんですか。
○安田部長 4月ぐらいから8月ずっとかけての雇用、失業情勢をずっと見ておりますと、求人の絶対的な不足、これが、要するに経済が悪くなっておりますので、求人が出ないというのがまず1つあります。それと、4月から8月ずっとかけて有効の求職者が4万5000人ぐらいということで、求人がないからずっと滞留をしてきとる、そういう状況でございます。
そういう中で、緊急雇用対策、スキームの制約がございまして、基本的には県とか市町がみずからやるべき業務を、直営とか委託、委託ですから、本来県がやるべき事業を委託でやっていただく、そういうふうな内在的な制約があるような事業になっております。だから、補助金のように出してやるわけにはいかない。そういう中で、なおかつ新規性とか人件費率とか、そういうふうな制約があると。だから、出す事業についてなかなか難しいところがございます。そこは今の制度が、この前提で動かしておりますので、ご認識をいただきたいと思います。
それともう1点、ここに来て、8月で、後でも詳しくお話すると思いますけど、緊急とふるさと合わせて1121人は現に雇用されたということで把握をしております。4月から8月までで、ハローワークを通じて就職した就職の決定件数が1万2009人でございます。この中に1121人が含まれておるということで、ハローワークを通じて要するに就職した人の現在は9.3%が緊急雇用で、緊急とふるさとで雇用されておると。それが見込みでございますけど、9月末では11.9%という形で、9月になると今までの事業がかなり動き始めますので、徐々に上がっていくということでございます。
そういうことで、緊急雇用をベースにして、何とか県下の就職決定率の1割以上を担保していけたらというふうな形で、目標を内部的に持って現在進めておると。現に具体的な現業的な事業を余り持たない県でございますけれど、極力誰もがつけるような事業を県庁全体で議論をしながらしていきたいというふうに思っております。
それと、今後の量の出し方でございますけど、年末にかけて、ずっとどれぐらいの事業量が具体的に出ているかというふうなことも量的にきちっと勘案しまして、必要があればというか、さらにそういう県全体の中で緊急的な雇用対策をさらに何とかつくっていくと、そういうことを内部で今議論をしておるところでございます。
○萩原委員 その中身については、後からの報告を待って議論をしたいと思うんですが、ただ、予算のあり方として、さっきちょっと言った点、まともに答えてもらってないけども、緊急と言いながら3年間でという格好になっとるし、これは制度がそうなってるからしゃあないのやということかもしれんけれども、私はもっと本当にそういう意味では、現場の実態からいうて、雇用される方の1割を何とかこの緊急経済対策でというふうにおっしゃってみえるけども、それではまだまだ少ないわけやし、それこそ仕事がなくて大変困ってるわ、雇用保険は切れてくるわという人らもどっといるというこの実態の中で、本当にどうすんねやという問題が迫られるわけで。
皆さんのところでは、第一線で本当に現場のところで苦労してみえるという実態も私は知ってますけれども、それでいいのかというあたりを私は率直に問いたいわけ。その点では、やっぱり国へももっともっと言わなあかんやろし、大臣を2人も出してきている三重県だから、こんな状況では、何ともなりませんでというあたりは、直接の担当じゃないとはいえ、思い切って改善してもらわなあかん。
そういう意味ではこの予算、さっき言ったように本当におかしいですやろ。国はとにかく赤字国債で借金しといて、それで金が来るんだけど、この金が結局は緊急雇用と言いながら、なかなか取り崩しも、仕事もないという中で、2年目、3年目は貯金しとかんならんという、このあたりの矛盾というか、この利ざやなんていうのは国の財政からいうても大変な、県そのものが負担するのかどうなんかはようわからんけどもね。そんな問題を感じています。
このあたりは大いに議論もしていきたいと思いますし、とりわけ大企業を中心とする法人税の大幅減というやつが私どもありますので、この第1号については、少なくとも私たちは反対と言いたいところです。
それから、あと関連して、さっき萩野委員も指摘していただいたけれども、私学の高校生の授業料の減額免除の実態だとか、あるいは滞納状況だとか、あるいは修学困難で退学者がどうなってきてるかというような状況など、公立高校は毎年度でずっとデータを出して資料をくれてますけれども、私学の方も、これはぜひわかるところは調べてもらって、そしてとりあえずのところで資料を出していただく、あるいはさらなる調査をやってもらうというのは、私も強く要求したいと思います。
○木場私学経営特命監 年度ごとに調べたものはあると思いますので、資料として出させていただきたいと思います。
○水谷委員長 よろしくお願いします。それじゃ、ほかに質疑はいかがでしょうか。
○西場委員 説明があったかもしれんが、ちょっと理解が悪いんですが、高校生の基金の条例が、どうして教育委員会じゃなく生活・文化部に。
○橋爪副部長 今回のこの基金が充てられる、交付金が充てられる事業は、確かに奨学金もございまして、それは教育委員会で、もちろん私学の高校も含めて奨学金の事業をやっていただいてるんで、これは教育委員会所管なんですけども、もう一つの方の授業料軽減、減免の方は私立学校だけが対象、公立学校の減免にはこれは当たりませんので、私立高校等の減免等に対象になっております。そういう意味で、どちらが大きいか小さいかだけの違いで、今、条例そのものは共管という形でさせていただいておりますので、ただ、基本的に、どちらかというと授業料の軽減で充当させていただく方が多いのかなというところはございます。
○西場委員 授業料の減免は私学だけだとこれが多いと、こういうことで。それで公立が関係するのは、もう一度、何だって。
○橋爪副部長 奨学金の事業の方ですね。2つの事業。1つは奨学金、1つは私立高校の授業料の軽減と、この2つですんで、両方が関係しているということで、どちらかというと授業料の軽減に充当させていただく方が恐らく金額的には大きくなるかなと、今の感じではですね。そういうことです。ただ、条例そのものは共管でさせていただいてるということでございます。
○西場委員 ちょっとよくわからんとこあるし、もう少しあるんかなと思いますが、まあこれ以上はいいです。
○水谷委員長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
〔「なし」の声あり〕
○水谷委員長 ほかになければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③委員間討議
な し
④討論
な し
⑤採決 議案第1号 挙手(多数) 可決
議案第2号 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく提出資料
・同条例第8条の規定により提出した「補助金等の交付実績」、「補助金等評価結果調書」及び「補助金等の見直し状況」について
①当局から資料に基づき説明(安田部長)
②質問
○水谷委員長 それでは、質問等がありましたらお願いをいたします。
○中嶋委員 ちょっと確認をさせていただきたいんですけど、資料の13ページの補助金の評価結果の中で、鈴鹿医療科学大学薬学部の設置に対する補助金ということで、交付実績を上げていただいておるんですが、一応この補助金も、大学設置の補助金同様、補助金の返還要件として、例えば何年間はやらなきゃいけないよとか、そういう新たな条件というのは付してないのかどうかということの確認です。
それをお願いしたいのと、あと委員長、出資法人の経営状況のことも今回報告はいただいておるんですけど、これって分科会なのか常任委員会なのかちょっと僕わからないんですけど。
○水谷委員長 出資状況の……。
○中嶋委員 出資している法人の経営状況の審査と評価の結果、生活・文化部関係ですので、4団体ぐらいあったんですけど、5団体ぐらいか、これは、もしあれやったらちょっと書記に確認していただく間をいただくときに、今のご回答いただければと思うんですけど。まず補助金の交付要件だけ。
○水谷委員長 そうやね、そちらをまず。
○橋爪副部長 この鈴鹿医療科学大学の補助金の件、こちらは19年度から本年度までの3カ年についてということで、前に皇學館大学の関係のときにご質問いただいたときに少し触れさせていただきましたけども、そのときと変わっておりますのは、補助金の交付要領という形でこの大学の補助金については定めておりまして、補助金の交付要綱という、その上に要綱というのは、生活・文化部の要綱がありまして、その下に大学、この固有の大学の交付要領というのをつくったというのが1つあります。
その中では、新しい条件として、何年間で、過ぎたら例えば返還しなくていいとか、そこまではきめ細かくはなっておりませんでして、補助の目的以外に使う部分については、いわゆる補助金交付規則の考え方を少し入れさせていただいたというようなことが新しい部分です。細かい何年というようなことまでは規定をしておりません。
以上です。
○中嶋委員 わかりました。そういう中で一応是正というか、是正という言い方は変ですが、一応新たな取組もしていただいてるということを確認させていただきました。
で、先程来の財団法人の出資のこともちょっとお聞かせさせてもうてよろしいでしょうか、委員長。
○水谷委員長 いいです。一応分科会マターやな。
○中嶋委員 国際交流財団のことなんですが、一応自主財源を確保するなど経営健全化に取り組んでくださいねという知事からのコメントがあるんですけれども、ずっとこれ、例年そういう自主財源の確保をしなさいよというふうなご指摘をずっとされておって、一応その経営状況については、団体の自己評価は良好な傾向やということで、Bということなんですけど、そろそろ知事の方も、改善を要するというCの評価を私はするべきではないかなと思うんですが、実際、その評価の仕方云々よりも、自主財源の確保ということが本当にできるんかどうかということも含めて、どんな取組を県としてはサポートされてらっしゃるのか。県からの委託料の話はもう結構ですので、自主財源確保に向けての県としてのサポート、そこをちょっとご説明いただきたいんですが。
○頓部総括室長 国際交流財団の経営状況につきましては、在留外国人の増加に伴いまして、多文化共生社会の一任を担うということで、当財団の役割というのは非常に増大しております。
それで、平成15年度から19年度まで、理事会や県の理解を得て基本財産を取り崩しております。大体7000万程度取り崩しながら19年度までやってきました。20年度におきましては、厳しい経営状況を踏まえまして、特定資金を売却して事業に充当するとともに、効率的な事業の実施、例えば人件費の削減とか事業費の削減等を行いまして、事業費、管理費の削減に努めた結果、当期利益として450万計上されたということになっています。今後とも自主財源、会員の増加と、それから受託事業の増ということを踏まえながら、健全な運営に努めていきたいというふうに考えています。
会員につきましては、今、法人会員とか、県の補助金とか、あと今77万ぐらいの会員が入って、会費として入ってます。あと寄附金とか負担金とか、いろいろ事業をするに当たって、支援をいただきながら進めていきたいなというふうに考えています。
以上です。
○中嶋委員 新たな取組というのがちょっとまだ見えないのかなという、企業のCSRということを重視していただく必要があるというのはよくわかるんですけど、やっぱりこれだけ不況が続くと、企業頼みというところもなかなか難しい中で、もう少し草の根の国際交流とかそういうことでいけば、もっと一般県民にも働きかけれるような、それぞれ市町単位なりの国際交流協会みたいなのもあるのはわかっておるんですが、その国際交流協会の会費に一部上乗せして、県全体の財政への支援を募っていくとか、そういったことも取り組んでいただく必要もあるんかなと。
非常に重要な役割を果たしてらっしゃる財団だとは思うんですが、年々経営状況が右肩下がりになってきてるという今ご報告もありましたけども、実は将来への財政基盤を危惧ちょっとしておりますもんで、早いうちに手を打っていただけるように、これはご要望だけさせていただきますので、ぜひ、大事な財団だという認識は一緒だと思いますので、お願いしたいと思います。
以上です。
○安田部長 私、この6月だったか財団の副理事長にもなりまして、経営状態、いろいろずっと安定的な財源基盤といいますか、活動基盤が必要でございます。小さなことでございますけど、いろんな場所に今まで通訳なんかでどんどん出ていっておったんですけど、全部無料でいろいろやってきたと。
それを、今回少しお金をいただいて財源にしていこうというのと、今回の経済不況等で我々国際室と国際交流団体等と相互に力を合わせてやっておりますけど、新型インフルエンザの具体的な措置等については、やっぱりきちっと外国人に情報提供していくような必要があると。そういうものなんかも、母語に書き直してインターネット上で公表していくと。そういうふうな事業も、今は県庁内部のことですので無料になっておりますけど、将来的に財源基盤として、そういうサービスをするんであれば、健康福祉部から要するに知事のメッセージを伝えるについては翻訳してくれということであれば、少し委託料をいただいてやっていくとか、そういうことをやっぱりやっていかないと、具体的な収入が今寄附金に頼るだけではなかなか大きくなっていきませんので、そんなことを内部で少し議論をし、少しずつ実施をしておるということでございます。
この不況でかなり企業等々の問題も見えてきましたので、今後は外国人を多数雇用される企業には、積極的に法人会員等になっていただくようなセールスも意図的にやっぱりやっていくべきかなと、そんなことを考えております。
○水谷委員長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
○萩原委員 補助金については、1つは、相変わらず隣保館の補助金が随分多いですよね。それで、これの今果たしている役割、かつてはいわゆる同和対策という形になっていたんですが、このごろそのことは、枠は超えて、人権という形で一応はやってるけど、設置してる場所が場所ですし、それからそこには教育集会所もあるわ、地域の集会所もあるわ、いろんな名前の、人権プラザがあるわ、そんなので利用状況なども一遍ちょっときちんと把握し、評価もしてほしい。やっぱり本当にいつまでこれをこのままの状態で続けていくんやろうというのも一つ疑問を持っております。
やはりまだ、人権、人権て言うけれども、同和偏重というのがありまして、今度四日市でまた全国の人権・同和の研究集会あるけど、1万2000人集めるのやと言うて、それでこれ、実際には県職員、教職員がもうどないなるのというぐらい土日集められるなんていうのは、こんな異常さは、やっぱり何とかせんと差別広げてますに。これ、本当に、私に言わせたら。だから、このあたりの見直しの問題とこの補助金の評価はきちんと一遍出してほしいということです。
それから、私学の振興補助金について、私はやっぱり私学がとても大事な役割を果たしてもろとるし、公教育をカバーする部分が大きいと思うので、補助金をもっともっと増やしてほしいという基本的な立場でありますけれども、ただ、私、ちょっと気になるのは、建学の精神で私学はいろいろとやってみえるというのはわかるんだけれども、公的な補助金の随分入っているところの人が、例えば政治信条に基づいて個人でやるというんやったらあれやけども、学校ぐるみで一つの選挙にそのまま没頭するというようなところが見受けられる。
その場合に、公立の先生やったらそんなことはまかりならんよということになるけど、私学なら許される。もう授業時間せんといてでも、とにかく学校の命令だ、行けみたいな、こういう状況というのはやっぱり異常だと思うんで、このあたりは、そんな補助金ていうたって、そんなものはもううちの経費からいうたら微々たるもんやないかというふうにおっしゃるのかもしれんけれども、そこは本当にどういうふうな形で指導なりをしてみえんのやろかなというあたりは、見解として聞いときたいな。
もう一つ、もうついでに皆言います。さっき国際交流財団のお話をしていただいたんですけども、私も国際交流は本当に大事やと思うし、国際室も随分大きな役割を果たしていただいてるんだけども、ここしばらくの急激な、特にブラジル人を中心とする人口の変化ですね、三重県は物すごく増えてきてますし、しかもこの去年あたりからのいわゆる派遣切りで、一番真っ先に被害受けるのが外国人でしょう。
この問題に対して本当にどうすんのやという点で、緊急に対策せんならんといった問題なども含めて、先程の通訳の話もあったけども、有料化というんやなしに、もっと本当に人を増やしてほしい。学校なんかももちろん教育委員会でやってくれてる、保育園もある。大変な実態なんやけども、外国人対策を中心とする国際室もある生活・文化部として、思い切った緊急の予算化をするとか、外国人対策を本当にどうするのやというあたりの、雇用の問題ももちろんそうやけども、その前にも言葉の問題があれですし、それで派遣切りした企業がそれに対してもっと応分の負担をしろということは積極的に要求していいのと違うの。
とにかく外国人をどっと呼び寄せといて、それで自分ところの都合だけでもうあれになったら、はい、要りませんよみたいな格好で、本国へ一定の人が帰るときには国から補助が出たけども、あとは来んでもいいよという形の補助金でしょう、それも。だから、大混乱になってるわけですわ、四日市の笹川団地なんかの問題も含めてね。
それに対して、国際交流財団はどういう役割を果たすのか。国際室はどんなふうに、今事業評価もして取り組んでるのかというのが見えへん。そんな予算あらへんし、それで、それぞれの部でやってくださいでは困る。直接的な外国人対策という点で、人権侵害も随分あるわけだけども、それに対する積極的な施策というのはどんなふうな点があるんやろなという、今回のこの県が出資する法人の状況評価を見せてもらっとっても余り見えんというあたりは、どんなふうにお考えなんでしょうか。
○頓部総括室長 まず、第1点目の隣保館の運営補助金につきまして、ちょっとご説明させていただきます。
隣保館のまず施設整備につきましては、三重県内に11市町で38館あります。その中のバリアフリー化とか、そういった大規模修繕に対して国の補助をいただきながら、国2分の1、県4分の1、市町が4分の1ということで、同和対策の特別対策が切れた以降も、隣保館の補助金については厚生労働省から補助されております。それから、隣保館の運営費も、これも国からの補助ということで、国2分の1、県4分の1、市町の設置者負担が一応4分の1ということで、この隣保館の運営につきましては、各市町で実施されます隣保館の例えば社会調査事業とか研究事業、相談事業、広報活動ということで、その運営に対しての人件費補助がほとんどでございますけども、その補助がされております。
それで、この補助金につきましては、国の設置運営という形で補助されておりますので、県も国がどのように今考えてるかちょっと確認はしておりませんけども、ここらへんも国と合わせながら整理していきたいなと思っています。
それと、利用状況等につきましては、人権センターの方に、ある程度データ的にどういった利用がされてるかということも含めて、また後で資料的には出させていただきます。
○楠木室長 外国人の置かれてる状況、大変厳しいものがあるということは我々も認識いたしております。人口につきましても、昨年の12月末の登録者数から、この不況を受けましてほぼ1500から2000人ぐらいの方々の減少が見られるというふうに、各市町からの情報交換の場で認識しているところでございます。地域によりまして若干差がありますけれども、微減傾向が続いている状況であるということでございます。
この中で、やはり外国人の雇用を促進していくためには、先程おっしゃっておられました日本語教育、これが非常に大切だということがわかってまいりました。外国人の方も、今日本語ができないと雇用されないということがわかっておりまして、日本語教室の方にたくさん詰めかけているような状況もございます。
ここで、国際室と国際交流財団が連携をいたしまして、三重県のふるさと雇用再生特別基金事業の中でございますが、まず外国人住民アドバイザー事業、これをNPOと国際交流財団の方で行っております。中身といたしましては、いわゆる日本語の部分以外にいろいろなものがございます。情報不足のために雇用ができないとか、そういった部分もございますので、もう一歩踏み出しまして、このセミナー、企業のためのセミナー、例えば簡単にお弁当屋さんを始めるとか、そういったものはどういうノウハウが要るのかとか、手続が要るのかといった、そうしたものを具体的にセミナー、そして先程のインフルエンザもございましたが、こうしたものを皆さんにご理解いただくということで、アドバイザー事業を実施しているところでございます。
また、もう一方、就業のための日本語教室ということで、従来、それぞれ各地にあります日本語の教室におきましては、マンツーマンで日常会話を中心に教えていたわけでございますけれども、これを一歩踏み出していただきまして、就業に結びつくような、例えば面接の仕方でありますとか、そうしたものもぜひその場で教えていっていただきたいということで、こちらもNPOを中心といたしまして、4カ所で実施をしているところでございます。この中には、例えばフィリピンの方も当然含まれておりますけども、今後、日本語の検定試験というのは1年に1回ございますが、これの4級をまずはパスするという、そうした熱意に燃えて、今、松阪の地域では取り組んでいただいているところでございます。
また、このほか、伊賀におきましては面接の仕方でありますとか、敬語がわかりませんので、その敬語の使い方、例えば日本人ですと、ノックして入って、すぐさま席につかないんですが、外国人の方は文化の違いもございまして、そのまま席についてしまって、かえって就労に結びつかないとかというようなところがございます。そうした文化の違いというものもお教えしながらやっていっていただいているというところでございます。こういった形で総合的に、1人でも多くの外国人の方々に就労していただくような仕組みを現在考えておりまして、鋭意やっているところでございます。
以上でございます。
○橋爪副部長 私立学校補助の件でございます。政治の部分との関係でご質問いただいたんですけども、確かに選挙に向けて、それぞれの職員なり学校がどういうふうに関係してるかというのは、私ども、残念ながら実態については承知をしておりませんので、そこについてはちょっとコメントを何ともいいようがないのかなと。ただ、学校補助の関係につきましては、補助金検査等ございますので、不適切な執行等あれば、その分については十分注意していきたいなというふうに思っております。
○萩原委員 1点目の隣保館については、国がどう考えてるかという話もあったけど、三重県の異常さというのはやっぱり随分あると私は指摘したいので、そのあたりは今後一層点検もせなあかんなという思いがしています。効果がどう上がってんねや、どんな実績上げとんのやというあたりは、これは資料も含めてぜひいただきたい。
それから、外国人の問題については、ちょっと聞いときたいんだけど、名前出すと具体的には言えやんという、こう言われるかわからんけどね、だけど実際上、シャープだとか東芝だとかホンダだとかというような、そういう大企業。大企業一般でよろしいわ、大企業で物すごい雇用ようけしとったようなところが、派遣切りで真っ先に外国人がどっとあふれてきてるという、そういうようなところで、国際交流財団に対しては法人会費でどっと寄附金でも出してくれてんねやろうか、どうなんやろかと、それだけはちょっと確認しときたい。ぜひ、入っとらんのやったら、積極的に入るように要請してもらいたいというのが1つです。
それから、私学の先生たちの政治とのかかわりという点では、これはまたまた必要ならばリアルな実態なんかを言いますけれども、ここは公費もかなり入ってるというような点なども含めれば、一般公務員の教職員とはやっぱり違うということはわかりますけれども、そこの点は筋を通していく部分も、公費が一定というか、かなり入ってきつつあるこの時期に大事なことではないかなというふうに思ってますので、今後強くまた要求もしたいというふうに思いますが、今の点だけちょっと。
○楠木室長 大規模の企業、私、直接の担当ではございませんので、数字とかそういうのは把握しておりませんけれども、私が地域でお伺いしてる限りにおいて、大規模とおっしゃる、先程の例えばホンダでありますとか、それからシャープでありますとかというところで直接雇用されている方々は、非常に外国人の場合は少ないというふうに聞いております。むしろその下請の方でやられてる方々の方が非常に多くて、こうした下請ですので、当然労働協約でありますとか、そういったものが不十分な部分もあるかに聞いておりますけれども、そうした方々が非常に雇用で真っ先に切られて、先程申し上げました日本語ができないということで、再雇用がなかなかできないというような状況があるというふうに聞いております。
もちろん冒頭に部長の方から申し上げましたが、各企業につきまして、財団の方、中に会員となっていただきまして、積極的に国際交流、そして、そうした外国人対策についてご協力を賜るようにお願いしてるところでございまして、今後ともその動きは強めていきたいというふうには考えております。
○頓部総括室長 団体数は38団体入っています。細かいデータにつきましてはちょっとわかりませんけども、団体1口1万2000円をいただきながら、38団体入ってるというふうに聞いております。
以上です。
○萩原委員 1万2000円というのは毎月の話やないやろな、だから本当にちょっと驚いたんですが、もっと思い切ってどんと出してもらうというのが大事です。
それから、さっきちょっと楠木室長おっしゃったあの点で、私、それが今の大問題になってるわけで、うちは外国人なんか雇用してませんとか、正社員の中にはおりませんのやもん。そこがやっぱり問題なので。だから、うちは派遣切りなんか、そんなのしてませんわさと言うけども、派遣会社がようけ人を入れかえてるというか派遣切りしとるわけで、その中に真っ先に外国人がという問題があるわけでしょう。そのあたりの構造にメス入れてやらなかったら、労働行政、生活・文化部でやってくれとるわけやでね、そこを本当に連携してやってもらわなかったら、ちっとも解決つかへんと。結局は矛盾がしわ寄せで下へ下へ行くと。
それで、緊急雇用で今回の補正なんか僕は驚いたけど、警察本部は何と物すごいようけの人数やんか、百何十人か、100人近くやな。とにかく雇用不安定のこんなような状態の中で、世の中悪くなるからというので監視員をようけ増やすやろ。教育委員会まで、子どもの行き帰りに不安だからというので、学童の通学路で見張りをするみたいな、そんな警察国家になってもうたら困るわけで、要は監視国家ではなくて、本当にみんなが安心できるような状況をどうつくるんやというところこそ、緊急雇用でやってもらいたいんで、私は緊急雇用の予算で、もっと外国人対策なんかもどんと増やしてもうたらええんと違う。通訳もどんと、そんなちゃちな……。国際交流財団で行くのに通訳に費用もらうんやというような、そうやなしに、思い切って外国人対策に対して今こそ予算を使うべきと違うのか、そんな積立金ようけ積んどんねやったらというふうに言いたい。
で、今の制度ではだめなんですわと言うんやったら、国へどんどん要求したらよろしいやないか。ぜひそういう点は改善してほしいと思うんですわ。部長がみずから率先して企業にも言うてほしいし、外務大臣にも言うてもろたらええんと違うのか、緊急雇用で大いに外国人対策もやりたいというて。決意だけ聞いときたいと思うんですが、どうですか。
○安田部長 外国人対策、かなり私としてはやっておるつもりなんですけど、後で緊急雇用の報告をするという話をしてますけど、通訳についてもかなり、鈴鹿には専用の就業支援センターをつけまして、十分な通訳を入れてます。津高等技術学校のこの間つくった金属成形科にも通訳を入れながら授業をやっていきます。フォークリフトとか、今後やっていきます介護保険の2級のヘルパーの養成についても、当然通訳を初め、やはり教科書等については日本語のルビを打って、そういうもので要するに学習していただきやすいように、そういうふうな職員も入れながらやっております。
そういう形で具体的に事業としてやれる部分については、かなり通訳とか支援をする要員を入れております。一番端的な例は、鈴鹿市にお願いをして、ブラジル人学校から公立学校へ来るときに、何でもいいから、やっぱり全然話せない子どもさんが来るので、子育てをして、ポルトガル語と日本語の少し話せる、子どもを育てたお母さんを学校へ配置してくださいと。それで、何とか教室でついていけるようにというか、給食をきちっと食べる、そういうことを指導してもらったら結構ですという話で、教育長にお願いをして、市町の教育委員長にもお願いをして、そういうこともやっていただいとる。だから、教育委員会で、学校サイドではかなり外国人の雇用が増えておる。
そういうようなことで、具体的に雇用統計等を見まして、できる範囲で知恵を出してやっておるということで、またこんな場面でというふうなお話がございましたら、こちらでまた検討させていただきますので、今の状況だけ申し述べました。
以上でございます。
○水谷委員長 はい、よろしいですね。
○萩原委員 はい、それでいいです。
○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。
○水谷副委員長 資料の5ページからずっといって、補助金等の交付実績が、報告をいただく11ページまでございまして、その後に補助金等評価結果調書が12ページから2ページにわたっているわけですけれども、これ、ちょっと正副委員長の事前レクのときにお話しした方がよかったかもわかりませんけれども、この交付実績に対応した評価結果調書という状況に今なっていないんですが、これは別の議会のときに報告があるのかもわからないですけれども、同じ定例第2回議会でやっていただいた方が、先程、萩原委員のご質問もございましたけれども、どういう成果が上がっているのかというのを報告いただくのによかったんではないかと思うのですが、何か理由がございましたですかね。そうならない理由ですね。
○安田部長 少しとんちんかんな回答するかわかりませんけど、様式が定められておりまして、従来から評価結果というのを1行で書いて、あと同上というふうな形で事を済ませてきたということでございます。今回もそういう形でご報告をさせていただいたということで、これを具体的に目標とか、具体的な成果、それで個別的なところにまで及んで評価結果を書くということになりますと、次回からそういうことになろうかと思いますし、全庁的なことでございますので、他部とも調整をしていく必要があろうかと考えます。そこらへんは、もともとこの補助金等の条例につきましては、議会の方からご提案をしていただいて、こういうふうな形で定められておりますので、議会との調整も今後また必要かと思います。そういうことしか今のところお答えできないという状況でございます。
○水谷副委員長 今後、調整をしていけばいいと思うのですが、今世の中で、補助金がどういう形で決められて、あるいはその交付される団体に県の職員の方が、元職員の方が天下っていたりとか、そこにはたくさんの補助金が常にひもつきであるというような、そういう疑義が生まれるような状況でもあって、ここではその交付実績で語られる事務事業名とかありますけれども、調書に連動しないですよね、先程の隣保館の話もそうでしたけれども。その点において見直しをすべきだというふうに申し上げておきたいというふうに思います。
で、最後のページですけれども、その14ページの高年齢者就業機会確保事業費補助金のシルバー人材センターについては、自立に向けた道筋がついたものと判断したため、縮小、廃止を進めるというふうに、この見直し状況の中で語っておられますけれども、これは市町の判断も伴ったものなのかどうかというのを1点聞いておきたいのですが、これから高齢社会に向かっていくに当たって、その方々に活躍していただく場というのは増えるべきだというふうに思うのですけれども、どうしてリフォームで縮小になっていくのかというところだけ説明いただけますか。
○大西総括室長 そもそもこの補助金の目的といいますか、ねらいは、市町におけるシルバー人材センターの設置の促進と自立に向けました育成支援、これが眼目でございます。そういう状況の中で、現在のところ、シルバー人材センターの未設置の町につきましては1町のみとなっているのが現状でございます。それで、市町村合併等によりまして、会員数、それから契約数も拡大したシルバー人材センターが増えてくると、こういうこともございまして、規模拡大と体制強化が進んできたと判断しまして、ある程度道筋がついたんじゃないかなということで判断して、こういうふうな形で補助率の引き下げ、あるいはこれまでは5年間の補助でしたが、3年間の補助にするとか、終期を設けるとか、こういう形の縮小に向けて進めていきたいと考えておりまして、これは市町にも影響する話ですので、あらかじめ市町にも連絡済みでございます。
○水谷副委員長 連絡済みということですが、ご理解をいただいているというふうに思っていいわけですね。
○大西総括室長 そのように認識しております。
○水谷副委員長 はい、わかりました。
○安田部長 ちょっと僣越でございますけど、私学の補助金につきまして、恣意的にというふうなお話がございましたので、少しそこの点だけ説明をさせていただきたいと思います。
私学の補助金については、基本的に生徒数とそれから学校が要するに何人、40人学級と決めたら40人学級を担保するような職員配置、教師の数ですね、そういう具体的な客観的な資料をもちまして補助金を交付させていただいております。後で具体的な補助金の交付要綱等、客観的に補助金を交付しておるということを説明させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
○水谷委員長 はい、わかりました。ほかにいかがでしょうか。
○萩野委員 勉強不足で申し訳ないですけど、交通安全高揚事業の補助金、交付金ありますね、これの積算の根拠は何ですか。
○大西総括室長 これは、そもそもが交通災害共済制度の廃止に伴いまして、基金残高の一部を市町に返すものでございまして、各市町の人口割等々、各市町と話し合いをした結果をベースにしまして、こういう形で配布しておるものでございます。
○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。いいですかね。
では、ほかになければ、これで生活・文化部関係の分科会を終了いたします。
Ⅱ 常任委員会(生活・文化部関係)
1 所管事項の調査
(1)「『2009年版県政報告書』に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答について
①当局から資料に基づき説明(安田部長)
②質問
な し
(2)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について
(3)三重県総合文化センターに係る指定管理候補者の選定過程の状況について
①当局から資料に基づき説明(大西総括室長、小林政策監)
②質問
○水谷委員長 それでは、少し時間がありますんで、質問を受けたいと思います。質問があればよろしくお願いします。
○中嶋委員 指定管理で、収支差額が出てきた場合は、交通安全協会にしても文化振興事業団にしても、どういう会計処理をなされてらっしゃるのか、わかればちょっと教えてほしいというのが1点と、今回、来年度以降の総合文化センターの指定管理で、現地説明には4団体がおみえになって、結局申し込んだのは1団体と。残りの3団体については、なぜ辞退したのかというあたりのフォローというか、そういうのはされてらっしゃるのか、その2点をちょっと教えてほしいんですが。
○小林文化政策監 まず、余剰金ということでございます。事業団につきましては、指定管理の会計と一般会計という形で、大きく2つに分かれておりまして、指定管理の方で出ました余剰金につきましては、一般会計の方に繰り出しをいたしまして、自主事業とか、それから市町村の文化会館事業に対する助成金とかというような形での活用をさせていただいております。
それから、選定業務に関しましてなぜ3事業者が出さなかったかということでございますが、これにつきましては、電話等でお聞きをしたところによりますと、非常に今の文化振興事業団、効率よく成果を上げていただいておるというふうに考えておると。したがって、そこの部分へ自分のところが乗り込んでいっても、それ以上、あるいは同等以上の事業展開等がなかなか難しいというようなご意見が多かったように思っております。
以上でございます。
○大西総括室長 交通安全協会につきましても、一般会計とこの委託に関する会計とは別個にしておりまして、剰余金につきましては、翌年度に一般会計の方に移すと、そういうことと聞いております。
○中嶋委員 はい、わかりました。ありがとうございます。
○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。
○萩原委員 私も、その交通安全協会と文化振興事業団の……、そうそう、文化振興事業団は今回の法人の出資に係る報告書の対象になっとるのやな。で、交通安全協会はその対象になってないというのは、これ、出資金が少ないというか、比率が少ないのかなという思いを今ちょっとしとったんやけども、ここの会計を一遍また見せてほしいなという思い。
あるいは、2つの団体には県の職員のOBが行ってたりとか、県警幹部の職員が行ってたりという実態はあらへんのかというあたりのことも確認をしたいのと、それから、やっぱり交通安全協会なんかの場合やと、これは競争性があるんかどうなんか、さっきの話で総合文化センターは4社来たけどもというふうな話はあったけども、今もう入札だとか、あるいはそのいろんな提案型のというような形でやっても、1社でやるというのは公平性が欠けるんやないかという感じもするし、だけど、文化会館やらこんな交通安全研修センターなんかはって言うんやったら、県営で直営してもいいのにという、何で切り離さんならんのやという思いも一面はするけれどもね。
そこで、ちょっともう一つ、これも納得する意味で資料なんかもいただきたいんだけども、例えば今働いてみえる方の、窓口業務なんかで実際やっておられる職員の人の給与というのを、県の発注はどんなふうに考えてるのか、それに対して実際にもらってる給与との差はないのかみたいなことを検証されたことはあるかというあたりも含めて、そこまで指定管理の中に指示するのかどうなのか。積算は当然あり得るんだろうと思うけどな。そんなことともかかわって、別にそんなのはまた後で資料でも結構ですので、いただけたらと。時間もないし。
○大西総括室長 お申し出のありましたことにつきましては、また後程資料を出させてもらいます。
あと、今年度から始まっております第2期の指定につきましても、コンペといいますか、やったところ、結局のところ応募者は1社でございました。ただ、第1期目のときには3社か4社応募があって、コンペしたというふうに記録がございます。
以上でございます。
○伊藤室長 交通安全協会につきましては、所管が公安委員会となっておりまして、中の財務状況等は向こうの所管となっています。
あと、交通安全協会の職員の関係なんですが、本年度4月1日現在で191名、そのうち警察出身者が29%に当たる57名というふうに承知しております。
以上でございます。
○水谷委員長 ほかにあれば、午後、また質問を続けますけども、よろしいですかね。
〔「はい」の声あり〕
○水谷委員長 じゃあこれで今の2項目については終了します。
暫時休憩いたします。再開は1時からでございます。よろしくお願いします。
(休 憩)
(4)新県立博物館の整備について
①当局から資料に基づき説明(安田部長、長谷川参事、小林政策監)
②質問
○水谷委員長 ただいまの博物館の整備について質問のある方はお願いいたします。
○西場委員 公文書館を併設するということで今まで聞いておったけれども、今の説明はもう少しよくわからないんだけれども、この本来の基本的なものをやめて、それでその歴史的公文書という限定されたものにするという、これは方針変更のように聞こえたんだけど、どうなんですか、これ。
○長谷川参事 方針変更ではなくて、県民の方からみれば全く同じことでございまして、三重県が持っている公文書の歴史的なものを閲覧したい、あるいは見たい、研究したいという方にとっては、見れる、閲覧できるものについては、何らあの博物館の中でご利用いただけるわけですが、公文書館を保存、修復、存続させるためには、いろんなプロセスがございまして、例えば本庁で扱っております書類につきましては、時間がたった、年数がたったものについては一たん保存をしまして、そこから選別をして、その担当の部局に送るわけですけども、担当の部局が預かって、またさらに第2期の、2番目の選別が行われるわけですが、それが、私も実は沖縄の方の公文書館を見てまいりましたけども、沖縄では、それを公文書館の方で一たん預かって選別をして、あるいは委員会にかけて、将来的に保存するかという作業をしておりましたが、三重県ではそれを違うところでその作業をして、最終的に県民の方、利用される方が閲覧できるものは博物館の方に収蔵、閲覧するということでございますので、途中の作業を別の箇所、既存の場所で行うということで、結果的には博物館の中の機能の中で、県民の方にとっては何ら不利益は起こらないというように認識しております。
以上でございます。
○西場委員 歴史的公文書をという言葉ですよね。歴史的公文書というのは何をいうんですか。歴史的でない公文書というのがあるんですか。
○小林文化政策監 歴史的公文書、どういったものを指すかということでございますが、この別冊の15ページの左の端の方に書いてございますが、まず保存期限につきましては、5年以上の公文書を対象にして選別作業を行う。その下にございます選別保存する文書の基準ということで、条例・規則、重要な施策・企画、それから許可・認可・重要な契約、行政区画、重要な行事・災害など15の収集項目から今選別して集めておるというところでございます。
○西場委員 よくわからん。例えば、それは公文書、古いもので、時代物で、三重県や日本の歴史文化にかかわるものでありますよ、それは。要するに古い文書の中の価値のあるものが。これは歴史的な公文書かなと思うけど、ごく近年の一般行政にかかわる文書もたくさんあるでしょう。こういうのを保管、管理していくという機能が公文書館にあるわけで、そういう言葉があるのかどうかわからんけれども、いわゆる行政的公文書というもんですよね、こういうものをどのように選別をするのか。
それで、保存すべきか保存すべきでないかという判断を、今別の場所でやるんだというふうな、長谷川参事の話があったけれども、そういうものを選別したり、そしてそれを保存していくと。いろんな行政課題の中で、官だけじゃなくて一般の方々も、その必要に応じてそれの閲覧があったときにそれを閲覧できるようにすると、そういう場所がないということで、公文書館法の法律の制定もこれあり、で、三重県にもこれをつくっていくと。ちょうどタイムリーにこの博物館ができるということであったから、これに合わせて公文書館をつくっていこうということで始まったわけですよね。
そこのところが、この今回の説明でどういうように変化があったのかという部分なんだけど、もう一度、その歴史的という言葉にちょっと惑わされるんだけど、いわゆる近年の一般行政文書も含めてという意味でいいのか。
○井戸畑室長 公文書館法では、その歴史的、歴史の資料として重要な公文書というような定義づけをしとるわけですけれども、公文書すべてを保存していくと、これまた大変な話でございまして、後々歴史的に価値があるだろうというものを、それぞれの県、自治体が基準をつくって保存をしてきております。そうした中では、当県におきましては、先程、文化政策監が申し上げましたように15の収集項目というのがございまして、その中に、例えば重要な契約であったり、許認可にかかわるものとか、重要なイベントとかが挙がっておりまして、そういうものを基準に選別をして、それをきちんと保存して、それで一般の方にも利用していただくようにしていこうというものでございます。
そういうことで、基本計画のときにも、今回、公文書館機能の一体化ということを大事な柱に位置づけておりましたけれども、何ら考え方が変わったものではございません。ただ、もう一度きちっと整理をして、博物館の施設でやるものはここですよと、ただし、1万平米という限られた施設でございますので、できない部分については、既存の場所などを使って選別作業などはしていくという方針を明らかにしたものでございます。
○西場委員 わかりましたけども、そうすると、保管していく場所というのは今回のこの博物館以外にはないということでいいんですね。はい、わかりました。
それじゃ、その選別するところと言われたかな、その別の場所で行うというのはどこでやるんですか。
○井戸畑室長 現在は、旧看護短大の一室を今使ってやっておりますけれども、今後どうなるかにつきましては今全庁的に検討しておりまして、どこかしかるべき場所をきちっとつくってやっていこうということで、現段階ではまだ場所が決まっておりません。
○西場委員 博物館という、メーンといっていいのかどうかわからないけれども、この県立博物館をもう一度建設するという大きな目的、これを充実していくのも大事なんだけれども、決して附属的でないこの公文書館の重要性というのが、我々もいろいろ他県の施設などを見たり、その機能を勉強したりしてきますと、公文書館の保存と活用の意味の重さというのは、この重要性は大変大きいということがわかってきただけに、せっかくつくるんであれば、公文書館のあり方についても、できるだけいいものをつくってもらいたいなと。
だから、相当研究はしてもらっとると思うけれども、一層この今の部分については、旧看護短大に分けてやることが、果たしてそれが今後の公文書の整理、保存、活用について、果たしてそれが将来に禍根を残さないかどうかということも含めて、さらなるしっかりとした検討を望みたいと思うね。
とりあえずはこんなところで。
○水谷委員長 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
○中嶋委員 みんなでつくる博物館会議なんですけど、1月に開催予定ということなんですが、これは県民の皆さんとオープンに意見交換をする場ということではあるんですが、イメージがわかないんですよ。本当に多くの県民の方に呼びかけて、県内あちらこちらで開催されるというふうなイメージなのかどうか。特に、これについては4本の取組テーマの中でも評価の仕組みづくりとしても位置づけてらっしゃるとなれば、これ、つくるときだけじゃなくて、そのフォローアップというか、さらにソフト面での運営面だとか、これから詰めていかれるであろうところについても、その博物館会議というものを活用されていくというのであれば、毎回毎回、人がかわっていくとか、そんなイメージではどうなのかなという思いがあって、どういうイメージで運営されようとしてらっしゃるのかというのが1点と、あわせて、前々からもお話し申し上げとるんですが、この会議は1月で開催やと、だけど3月には詳細設計、建築部分についてはほぼ決定やと。もう少し早くに、このみんなでつくる博物館会議を開催するということはできないのか。
こども会議の方は11月の末にやっていただけるということで、場合によってはそこで建築についても、子どもなりの視点からこうするべきではないかということは、多分3月末には反映できると思うんですよね。これ、1月にやった場合に、建築に関して意見が出てきても、もうほぼ対応が不可能ではないかということを考えますもので、そのあたり、前々からこういう県民意見については、できるだけ反映できるようなタイムスケジュールをということをお願いしてきたつもりでありましたもので、そういうことも含めて、ちょっとこの博物館会議というものの運営の仕方、考え方について確認をさせていただきたいんですが。
○井戸畑室長 みんなでつくる博物館会議の我々が今抱いているイメージでございますけれども、19年度、20年度と、これまでの基本構想と基本計画をつくる場合も、地域で何回か会議を持ってきて、そういうものを延長していったものだと考えておるんですけれども、今年度につきましては、あえて地域会議とかそういう形にするのではなくて、さまざまな機会に博物館について県民の皆さんから意見をいただこうということで、冒頭説明いたしましたように、いろんな会議とかイベントとかの場で説明をさせていただいて、そこで意見をいただいたり、あるいはアンケートで意見をいただいてきておるところでございます。
そういうものを集約していって、今後の博物館の活動の内容、運営の仕組み、特にそういうソフト面の方を、先程言いましたVOL1ということで、VOL1とつけておりますのは、これから5年間の間、毎年積み上げていこうということでございますけれども、VOL1として、その案をこの11月までの間にまとめたいというふうに考えております。いろんな会議、イベントがまだこの秋口にたくさんございますので、そういったものも反映していきたいと考えております。そこで案をお示しして、1月に全体会というような感じで、それをみんなでつくる博物館会議と呼ぼうと考えておるわけですけれども、その全体会議の中でそれをさらにもんでいただいて、最終のものに仕上げていこうというものでございます。
そういうことで、メンバーにつきましては、今の段階では特に固定をしようというふうには考えておりませんけれども、広く一般の方、それからいろんな関係の団体、あるいは関係機関の方々に入っていただこうというふうに考えております。
それから、建築の設計の方につきましては、基本的には昨年12月にまとめました基本計画で示しました活動とか、そういったものがきちんとできるものということで進めてきておりますので、ある程度今まで基本計画の中で、県民の意見、あるいは関係団体の意見、いろいろ聞いてまいりましたので、それをもとに今設計の方を進めておると。そして、その進めたものを概略設計として6月に出したわけですけれども、それにつきましては、今引き続き意見を受けながら詳細設計に反映していくということで、このみんなでつくる博物館会議というのは、どちらかいったらソフト的な検討を重視していこうと考えております。
○中嶋委員 はい、了解いたしました。あと、ちょっと建築のことは私も素人でございますので、一応確認というか、もうしていただいてるとは思うんですけど、もし災害とか火災とか起こったときに、見ると、収蔵品については1階にもう固めてありますので、多分耐火的にも大丈夫なようにしてあると思うんですが、特にこの3階の子どもたちの交流の場所ですよね、ここについて、もし火事のときに逃げるとなったときに、ちゃんと逃げ場をつくっていただけるように、2階でしたらすぐ外へ出れるんでしょうが、3階から2階へどういうふうな形で、屋外も含めて逃げる道ということですね、これについても検討していただいてるとは思いますので、そのことは一応ちゃんとしといていただければありがたいなということを要望で申し上げときます。
それと、この新博物館のことについて、県内選出の国会議員の方には、どういう説明の仕方をこれまでされてきたのかというのをご説明いただきたいんですが。
○安田部長 すべての国会議員にまだご説明はしておりません。部分的には説明を求められた方がございますので、きちっと今までの経過、考え方ですね、それと概略設計の図面等をお示ししてご説明をさせていただきました。
以上でございます。
○中嶋委員 そこの場で、すべての県選出の国会議員にまだ説明はされてらっしゃらないということで、もちろんこれは県が国庫補助も頼らずに、県債は出しますけども、県債についても届出制ということなので、国の許可を必要とするものではない。そういう中で、県独自の判断で、私ども県議会もずっと議論してきて、本当にこの時期でどうなんかということもけんけんがくがく議論させていただいた上で、今回こうやってここまで来ておる。今後もそのまま進めていきたいという意向だというふうに思っておるんですが、そうはさりながら、国会議員の方々も我が県のことについては非常にご心配をいただいてるようでございますので、丁寧な説明をしていただきたいなというふうに思う次第なんです。
今後、そういうふうに与野党問わず、県選出の国会議員に対しても丁寧なご説明を、向こうの要望が来るのを待ってるんではなくて、こちらから出向いて行っていくというご予定はあるのかないのか、そこを確認させていただきたいんですが、お気持ちがあるかないかでも結構です。必要性を感じているかどうかでも結構です。
○安田部長 今日の伊勢新聞にちょっと記事が載っておりましたけど、やはり県としてずっと昔から、センター博から博物館というのは要するに県政の課題であって、ここまで準備をしてきたと。いよいよ来年度、着工に入る予算を計上するという段階でございますので、それと、資料が大方、要するにご説明をきちっとできる資料がもう整いますので、時期を見てそういうふうなご説明に上がりたい旨はお伝えをして、ぜひとも聞いていただいて、積極的なご支援をいただければというふうに私は思っております。ぜひ国会議員の方にもご支援をいただきたい、そういうふうに私は思っております。
○中嶋委員 冒頭申し上げたように、今回の事業は国庫補助に頼るわけでもなく、県債についても今許可制ではなくて届出制という形になった地域主権の時代を迎えておるわけで、そういう意味では、ご支援というよりは、まあ理解はしていただく必要はあるのかな、ご心配いただかなくても結構ですよと、県議会の方でもしっかり議論していただいて、随分言われてますよということも含めて、しっかりお伝えいただいて、この時期に大変だというのは、もう我々も十分議論してきた上での議論、この今日の話だというふうにも受け止めておりますので、しっかりとご理解いただけるように、説明責任を果たしていただく中で頑張っていただきたいということを申し上げて終わります。
○萩原委員 今の点に関連しまして、私はぜひ聞いときたいと思うんですけれども、やっぱり私たちは博物館の建設は本当に必要やというふうに以前からずっと思っておりましたし、遅きに失したという言葉さえ言ったぐらいですけれども、しかし、同時に今この時期に慌ててというふうな点については、私も詳しくは聞いてません、新聞報道しかわからないけれども、岡田克也代議士の話も非常に説得力があるんではないかなという思いがします。今この経済的に大変な時期にということやら。
あるいは、私らが気になるのは、伊勢の遷宮に合わせて急げみたいな格好での建設を当初から批判はしてきたつもりです。よその状況をいろいろ見せてもらう中で、私は本当に改めて思うんだけども、わくわくするようなものがあるのかというふうなことが全員協議会の説明の中でもあったと思うんですけれどもね、本当に必要だとは思いながら、この博物館の中身でというような点で、私もいま一つ率直に言ってこれでいいのかなという思いもしますし。
実はこの間、このメンバーで、北九州のいのちのたび博物館でしたかね、見せてもらってきました。とても勉強になりましたし、やっぱり20年構想でやってきたというか、それだけ準備してきた。千葉県へ行ったときには、これは前の委員会でしたけども、千葉県立中央博物館は、とにかく人づくり、準備、その他お金づくりも含めて10年間でやっと建設しましたという話もおっしゃってみえた。いのちのたび博物館では、市民の参加を得るというような形で25億円の寄附金を募って、だから、建設費そのものの中の25億円は市民というので、わしも1万円出したわ、あのかわら1枚ぐらいかとか何とかというような議論もあるぐらいという、みんなでつくったという、そんな思いが非常に強烈に私ら聞かせてもらってきたわけですね。
それで、建設そのものの準備は着々と進められてるというのはいいんだけど、中身についてもう一つというのと、県民の盛り上がりというあたりとのかかわりで、いま一つというのが私は大変心配もしているところでもありますし、そのあたりで本当に今後の進め方、ましてや県選出の国会議員で、しかも政権がかわったという状況とのかかわりで、いろんな意味で見直しがされてくる時代になってきてまして、私は決して無駄遣いとは思わないけれども、この時期に今これでいいのかというあたりの問題を率直に感じる。
というのは、急いでほしいという側面と、しかしこの時期にという、そのあたりは私自身の中にももちろん矛盾はありますけれども。だから、今本当に大丈夫かという点で、その点との関連で、私は二、三ちょっと確認をしときたい、こんなふうに思うんです。
まずは、総額120億円ということであるけれども、もう一つ、今、西場委員が言われた公文書館との関連で、これ、とてもちゃちな公文書館にならへんのかという思いです。私ら福岡県の公文書館を見せてもらってきまして、随分面積大きいし、これだけで何十億の建設費やったかな、建てられて、そして職員も正規職員を6人置いて、全部で再任用の人、非常勤含めて20人からの人を置いてる。
それから、これはちょっと聞いときたいんだけど、公文書館に置く公文書の全文書量というのはどれぐらいの規模を考えてみえるのか。そして、行政の文書の中の何%ぐらいは公文書館に入れるということの計画を持ってみえるのか。そのあたりとの関連で、公文書館だけでも随分人が要るというか、手間が要るというか、歴史的な文書の公開や閲覧やということになっていくし、調査研究もこれですることになってますよね。公文書館法もそうなってるわけですから、そういう意味から考えたら、これはいかにもちゃちなという思いも率直にします。それで、維持管理費が公文書館だけで1億4000万円ついてますわ。だから、そういうこととのかかわりの中で本当に大丈夫なんですか。
博物館の維持管理費についても、私、改めて再確認しておきたいというふうに思うんですけれども、今まで皆さんがお出しになった維持管理費も、人件費2億と事業費が1億と管理費1億5000万円で、合わせて4億5000万円という計画でしたよね。この人件費で、維持管理費で果たして大丈夫なのか。よその事例も聞いてみたら、全然そんな状況やないし、いのちのたび博物館でも入場料1億円あるというふうに言いながら、さらに大幅なというふうな状況もあったんで、私は改めてここの維持管理費の額について、できたら細かい算定基礎なんかをもっと明確にもしといてほしいな。
で、私たち、県内調査で、西場委員の地元の歴史博物館、斎宮歴史博物館を見せてもらいましたけど、あそこの維持管理、年間トータル3億9000万円と言うてましたに。これ、大変なことやなと思って。だから、県立博物館がそんな5億弱でやれるんかという思いは、率直にいいまして、私、それを聞いてきて、「本当にそんなにかかってますか。」と、こういうふうに言ったんですが、そのあたりとの整合性の問題、これらはやっぱり私まだ疑問です。ですから、これがどんどん膨れ上がっていったり、あるいはまたちゃちなもので何やというようなことでは、かえって時期急ぎ過ぎてというのではまずいので、やっぱりここはひとつ今じっくりと考え直す部分もあってしかるべきではないかなというふうに私は思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○長谷川参事 公文書館は担当の方にお答えいただきたいんですけど、維持管理費ですけども、萩原委員おっしゃられたとおり4億5000万円で、人件費その他の経常経費につきましてはお示しをさせていただきましたが、いわゆるランニングコストという、施設でございますので、特に博物館ですと、資料の保存という観点から空調設備に思わぬお金が非常にかかるということでございますので、機械の維持管理、更新というのが、3年、5年、10年ごとにその時期が来るということでございます。
まして建築につきましても、外装の清掃でありますとか、あるいは一部やり直しとか、あるいはそれぞれの照明とか監視設備のソフト面の更新、リニューアルということも出てきますので、それは4億5000万円以外ということで、今それをなるべくランニングコストが少ないような、環境負荷の少ないことを実施設計の中で検討しているところでして、いずれまたそれについての全体の計画はお示しをさせていただきたいと思っております。
以上でございます。
○小林文化政策監 公文書館の関係で、どの程度のというお話でございます。
現在の公文書館にかわりまして、文化振興室の県史編さんグループがこの選別作業を行いまして保管をしておるところでございますが、平成6年から始めまして、昨年までの間、約4300冊の公文書を選別いたしまして、保管をしております。これが、新しい博物館の収蔵庫にどれぐらいかというのは、ちょっとよくわからないところでございますけども、当然こういったものを集めてまいりますと、また増えてくるようなことも考えられるわけでございますけども、これについては今できる範囲で、約1万平米の中でどれぐらいの収蔵庫が確保できるかというようなものを考え合わせながら、どうしてもやっていかなければいけないのかなというような感じで思っております。
ただ、4000冊が、今後多分、公文書管理法なんかが厳格に運用されていく中では、もう少し当然増える、スペースは早くなるのかなということも考えながら、現在のできる範囲の中でやらざるを得ないというようなところでございます。
○萩原委員 公文書館のやっぱりイメージなり、基本的な考え方というのをもっときちんと示してほしいなというふうに私は思います。
それで、公文書館法に基づいても、歴史資料として重要な公文書等の保存及び利用に関する適切な措置、これは責務なんですね。そして、重要な公文書の中には、国が保管していた歴史資料として重要な公文書その他の記録を含むということもあるし、保存し、閲覧に供するようにする、これに関連する調査研究も行うという。歴史資料というのは、例えば私、今、福岡でもいろいろ聞いたんだけども、県として残したくない文書も残さんならんわな。残してもらわな困る。例えば公害の歴史なんていうのは、県もともに裁かれたと言われてるけれども、やっぱりこれ、非常に貴重な文書でしょう。
あのね、福岡で聞いたら、大体全文書量の3ないし5%を公文書館に保存せんならんと思ってますと、こう言いましたよ。3ないし5%、物すごい膨大な量やと私は想像したんですけどもね。だから三重県は、どれぐらいに考えてみえるのかとか、今後これがどんどん増えていく。貯蔵しながら、単に置いとくだけじゃなしに閲覧に供するというふうにしていかんならんだら、これはまた大変なことやという感じもしますし、そこらへんはもう一つ基本的な考え方そのものも示してもらいながら考え直さんと、この規模でというたら、ちゃちなことにならへんのかという感じもするんですけども、どうなんでしょうね。
○井戸畑室長 現在の県史編さんグループが5年以上の保存期限のものを対象に選別しておりますが、大体4%ぐらいというふうに言われております。その結果が、平成6年以降で約4300冊いうことでございます。我々、こういう施設ができると、きちんと引き継ぎ等もされてくるだろうということで、多少増えるだろうという考えはしておりますけれども、しばらくの間はこの博物館で十分保管できるように今計算しております。もし足りなくなれば、基本計画でもお示しした増設ということを、しかるべき時期に考えていく必要があるかと思いますけれども、まだそれは今の段階ではいつになるかはちょっとはっきりしておりませんけれども、当面5年から10年ぐらいは十分保存ができるというふうな計算をしております。
○萩原委員 公文書館については、またさらにもっといろいろと構想も教えてほしいし、あれですけども、私、もう一つ見せてもらってる中で感じたのは、みんなでつくるというやっぱり意識だとか、あるいは県民の意欲だとか、そういう点で、さっきもちょっと25億の寄附金がという話もしたんだけども、もう一つは、教育委員会がやっぱり所管してるところが圧倒的に多いわけや、ほかも含めてね。
だから、子どもたちの学校教育の中で連動してとか、あるいはよその県も誘致して修学旅行と連動してとかというような形で、学校教育とかかわる博物館、まさに博物館教育という言葉が使われとったとこもあったと思うんですけど、これは千葉ももちろんそうでしたし、見せてもらったところでもほとんどがそうなんだけども、そういう意味では、学校、教育委員会とのかかわりで、連携はしながらとか、子どもたちに生き生きとというような話もあったけども、もっと大規模にやる必要があらへんのかなという、その構想がこの生活・文化というふうな点では、もちろん文化の関係で、さらに大いに広げてもらったらええと思うんだけども、この点の関連がいま一つ希薄で弱いのではないのかなという感じが、私はちょっと率直にしています。
それで、その最初に言いましたけれども、部長に聞きたいんだけども、本当に岡田大臣は、国の予算に相当したら、120億という予算は1兆円にも上るんだという。そういう意味では、本当に大変な金額なんやなという思いがするわけです。だから、一方で病院つぶす―つぶすと言ったらあかんな、民間委託だと言うといて、そして何で120億の博物館だという議論はやっぱり率直にあるわけや、津の人らにしてみたら。そういうふうな問題とのかかわりで、何としてもこれは今この時期につくらないかんのやというあたり、今さっきの私は維持管理費の問題もかなり心配だということも指摘したし、あるいは公文書館のちゃちなこんな計画でええのかという思いをしたし、そういう意味から考えて、この今の計画を何としても来年度からもう具体的に着工するぞというふうなことでいっていいのかどうか。ダムみたいな形での私は無駄遣いだとは思わないけれども、しかし、今この時期にこの問題がということで本当にいいのか。そのあたりについては自信持って説得できるのかという点も含めて、あわせて聞いときたいと思うんですが、いかがですか。
○安田部長 私も昔、センター博が箱物凍結というふうな形で凍結されて以来、そのときには全然、よその部にいて、どうするのやろというふうに心配したわけです。その間、平成19年の4月に知事が再選に当たり、博物館の構想を検討していきますというふうに公約に言われるまで、余り具体的に博物館の検討が進まなかった、放置されてきたというふうに私は見ておるんですけど、最後に現の博物館を何とか改修をしてという話で、15億円ぐらいかかるというふうな調査結果が出て、それだけかけるんであれば新しいものをというふうなことになったと思うんですね。
ずっとそういうふうになっておって、具体的に平成19年度から生活部へ移管をされまして、私どもが主体的に検討してきたということがございます。ここで、この間、議会には議会基本条例に基づく政策討論会議で、総合博物館というふうな形でつくるんであればつくっていこうということで、ご提言をいただきましたし、昨年は財政問題調査会というのを議会につくっていただきまして、三重県財政に及ぼす影響等も具体的に検討していただきまして、それについては大きな問題を、影響を与えるものではないというふうな形で整理をしていただいております。
それと、具体的な博物館活動についても、具体的に参加の仕組みづくりとか活動の指標とか、いろいろそういうご提言をいただきまして、私どもの基本計画の最終案を訂正する形で、そういう観点を入れて、具体的にやっていこうと。それが、ここで説明しておりますソフトの部分の事業実施方針ということで、4つの項目から具体的に今進めておるという状況でございます。
それが来年にVOL1というような形でまとまってきますし、これをどんどん積み上げていきますので、みんなでつくる博物館になっていくというふうな形で開館を迎えていきたいというふうに考えておりまして、今までの長年の経過、それと今まで積み上げてきた経過を開館にはきちっと発揮できるような形でやっていきたい、そういうつもりで今最大限の努力をさせていただいておるところでございまして、ぜひ今までの経過等を踏まえてご理解を賜りたいと思います。
以上です。
○萩原委員 あと一言だけ。その経過も私も体験してるし、よくわかるんです。必要な施設だと思っております。同時に、しかし、いろんな疑問点が出されてるというのも事実だと思うんです。それだけに、私は今改めて、よりわかりやすい資料の提供もされながら、今の維持管理の問題にしても、あるいはまたこれからの費用負担、本当に大変だという問題もあるやろうし、公文書館の問題も今指摘したとおり、教育委員会なんかとの連携も深めていただきながら、県民が合意をし、納得し、盛り上がるような、そういうことを本当に取り組んでもらいたいということ。
もう計画で決めたからだあっと走るだけだというんじゃなしに、あわせて、さっき国会議員からたまたまというのもあったけども、やはりそう簡単に国から補助金がもらえるというような状況ではないとは思うけども、しかし、私らが見てきたみたいに国立博物館を誘致して、県も金出してて、すごい施設で2時間待ちとかと言われとったけど、こういうのも方式としてはないわけじゃないだけに、大いに、大臣がそうやって言うてくれんのやったらという、そんな方向なんかも含めて、私は思い切った検討を繰り返しながら、県民への納得、合意を得られるように十分してもらいたいということを最後に要求しておきます。
以上です。
○水谷委員長 ほかはいかがでしょうか。
○萩野委員 国会議員がいろんな話をされておりますけれども、国会議員の皆さんのご意見を拝聴するというのは、これは私ども当然しなきゃならないしと思いますが、これは、財政的にも、財政の構造についても純粋に県政の課題だと私は思っております。ですから、部長がおっしゃるように国会議員の皆さん全員に説明をしてご理解をいただくようにしていただくということは当然ですけども、国会議員のご理解は得られたけども、県民と県会議員のご理解は得られなかったと、今のような議論もあるわけですから、今の時期なんかという議論もあるわけですから、そういうことのないように、ぜひ丁寧に進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。
それから、教育委員会の連携について1つだけ、学習展開プロジェクトと協力してやってるということなんですが、今どんな状況で、どんなことを進めているんですか、そこをちょっと1つ教えてください。
○井戸畑室長 教育委員会では、このプロジェクト、この夏に立ち上げたところでございまして、まだ具体の検討までは行っておりません。ただ、今年度いろいろ試行して、生活・文化部では文化振興室と私ども新博物館整備推進室がメンバーに入っておりますけれども、それぞれの館でやっていることを学校現場で理解していただく、特に学校の教員に理解していただこうと。そのことが結局子どもにも浸透していくだろうと。また、学校側ではどういうことを望んでいるのか、そういうことをきちっと県の施設なり施策でしっかりつかんでもらおうということで、そういうお互いが知り合うような機会を今年度いろいろつくっていって、そして来年度ぐらいからは事業に入っていきたいというのが教育委員会の方の方針というふうに伺っております。我々は、それに基づいていろいろこちらも情報提供して、要望もしていきたいと考えております。
○萩野委員 前にも聞いたんですけども、今の博物館、今どうなってるんですか。どういうふうな扱いをしてるんですか。
○小林文化政策監 現在、博物館は、ご承知のとおり耐震性に問題があるということで、平成19年の10月に展示室については閉館をしております。ただ、当然職員がおりますので、さらに収蔵品もございます。こういったものを有効に活用するということで、移動展示をやっておりますし、それからフィールドワークとか、学校からの要請に基づきまして、学校出前講座のようなさまざまな事業は展開をしております。
○水谷委員長 ほかになければ、よろしいですね。この博物館の整備についてを終わりたいと思います。
(5)緊急雇用対策事業等の取組状況について
①当局から資料に基づき説明(大西総括室長)
②質問
○水谷委員長 ただいまの説明につきまして、質問等ある方はお願いいたします。
○萩原委員 いろいろご苦労されてるというふうに思うんだけれども、実態と比べると、もう本当に何ともならん状況やと思うんですよね。8600人からの人らが派遣切りになって、それが私、実態さえつかまれてないというのは一つ問題やと思うんです。県だけの責任だとは言いませんけれどもね。
それで、例えばこれ、26ページ、求職者総合支援センターがあるわけですよね。これは確かにつくってもらいました、四日市にも鈴鹿にも。僕は時々行くんですけどね、駅前やし、農協ビルの、物すごい利用者多いわけですわね。四日市なんかもうこの4月からスタートしたのに、1万5000件からすごい数になっとる。この「紹介」と書いてあるけども、その紹介は若干少ないようですけど。これ、職業相談に行った人が、3829件の相談・紹介があって、うち就職が194人ていうたら、もうめちゃくちゃ少ないわけやんかな。1割どころか0.5%以下やと。鈴鹿もそうですよね、169人で3人やわね、たったの。
こういう実態というのは、やっぱりさっきちょっとミスマッチとか、製造業で長いこと働いとってなかなか就職がない。しかも、今の求人というのは物すごい人が余っとる時代やで、実際に条件合うかなと思って行ってみたら全然違うとなるんやな。それで、派遣の切られた人がまた派遣なら行けるみたいなところがあったりとか、それも今までみたいな派遣とはまた違って、物すごく劣悪な条件になってる。それで、選ばれてしまうで、とてもだめとか。
それから、私、もう一つ深刻なのは、この28ページの融資の相談に乗ったというので紹介をしてるけれども、四日市で54件紹介して労働金庫はゼロでしょう、鈴鹿もそう。それから社会福祉協議会も97人中、緊急小口で5人だけ。ハローワークの就職安定資金も1人とか、生活保護が64人紹介して2人だけという、これ、本当に何たることやという感じなんですよね。
実際には窓口、確かにもう大変なんですわ、四日市市なんかも。物すごい厳しいこと言うんです。それで、結局また今随分名古屋へ流れていってるというので、この間、テレビでもやってましたでしょう。私どもの新聞も報道しましたけども、本当に名古屋の中村区が生活保護で月に1000件申請受け付けてやって、もう何ともなりませんわと言うとるわけやね。だけど、名古屋へ行けば炊き出ししてるとか、すぐさま何とか食べられるとか、緊急にとりあえず泊まれるところを提供してくれるという、そういうところが違う。
ところが、これ、住宅の相談してもどってもゼロでしょう、県営住宅も市営住宅も。雇用促進では1とありますけども、既に雇用促進も直してもらったところへようけ来てますやん、うちの団地にも。その人らが仕事はないし、雇用保険は切られてきてるし、この間なんかうちへ見えた人は、私ところは庭も何もあらへんのに、1本だけ松の木がふっとあったら、「その松の木の剪定させてください、その仕事でとりあえず食べるものが食べたい。」と言うわけですわ。もうそんな残酷な話なんですね、本当の話。
だから、そういうような状況が現実にあって、それは世の中悪うなりますわさ。まあその人らが犯罪するとは言わへんけど。だけども、やっぱりこんな状況が放置されとっていいのかという点で、私、具体的に要求しますわ。
1つは、求職者総合支援センターを総合というんだったら、もっと四日市市なり労働金庫なり社協なりと連絡をとって、今度融資の電話、保証人が要らんからというので、多少枠が広がるというようなことにもなってくるんでしょうけどもね。だけど、本当に追跡調査をもっときちんとやる必要あらへんのか。その追跡調査をぜひやってほしい、実態つかんでほしい。
総合支援センター、県総合支援センターといって、あれ、県職員1人もおらへんな、今。責任者がないんでしょう、センター所長がないんでしょう。で、来てる人は県職員のOBの人はおるけど、再任用ということやなしに、あの人らは改めて求職のセンターに就職しませんかみたいな、ハローワークで申し込んで就職した人やな、県職員のOBでも。だから、責任ないというたら、いろいろ丁寧に教えてくれるのやに、一生懸命相談には乗ってくれとるのやに。県との具体的なパイプで、これ、こうしてくださいな、こうせなあかんぞみたいな話はあらへん。当初3カ月だけは県職員が一応派遣されとったけども、もう今おらへんやんか。所長がおらん、無責任体制。だから、これは職員ちゃんと置いてほしい。ぜひこれは要求します。
それから、今の追跡調査をぜひやって、実態調査してくれませんか。派遣切りになった人やら、失業している人の状況やら。これはそうしなかったら大変だと思うんです。これは、実際おたくだけの仕事ではないかもしれない。生活保護を受けに行ったけども、もうだめになったよというふうな、あと緊急融資もだめになったよというふうなことやら、そういうところを本当に親切に丁寧に相談に乗ってやれるところというのは総合支援センターではないの。だから、ここを本当にどうするんやというのは、せっかく置いてくれたんなら生かしてほしい。
確かに通訳の人もおってくれます。外国人の対応もできます。これはこれでいい施設やと思います、私は。だけど、せっかくつくったんなら、ちょっと魂入れて、もっと生かしてもらいたいと思うんです、金使うとる以上。いかがでしょうか。
○大西総括室長 萩原委員おっしゃいましたが、済みません、まず四日市の求職者総合支援センターにおける就職率も貧弱やないかというお話なんですが、そもそも今回の問題につきましては、景気が回復して求人が出ないことには話にならないんですけども、まず就職状況、鈴鹿はオープンしたばっかりですけども、四日市における3829人が職業相談して、そのうち就職件数は194人と、これは5%ぐらいですけども、これは今のハローワークにおける有効求職者の就職率とほぼ似たようなもんでございまして、やはりここがどうのこうのというよりも、もう日本じゅう全体の問題じゃないかなというふうに考えておりまして、やはりこれはもうベースの経済活動といいますか、景気が回復せんことには、ちょっとなかなかセンターだけでは難しいんやないかなというふうに考えております。
それから、追跡調査といいますか実態調査したらどうかということでございますけれども、なかなか私ども総合支援センターには、例えば生活保護なら生活保護の許認可というか、そういうような権限もございませんし、基本的には私どもとしましては、各関係機関へうまくつないでいくと。いかにスムーズに関係機関へつないでいくかというのが、まず第1次的な責務かと考えております。
例えば鈴鹿市であるとか四日市であるとか、こういうセンターを設置している市につきましては、関係の生活面、あるいは雇用面等の方々に集まっていただきまして、いろいろ会議も開いておりますし、そういう市町との連携の中で、よりうまくつないで、より実績が、より各担当窓口の市町できちっとやる、これまで以上に実態を認識していただいて、適切にやっていただくようにお願いするということで、いかにつなげていくかというか、それが一番基本ではないかなと考えております。
体制でございますけれども、県職員は、県庁自身も厳しい状況でございますけれども、これにつきましては今年度はなかなか難しいですが、来年度以降も引き続き認識はしておりますもので、今でも四日市とか、特に鈴鹿は週に1回は正規の職員が回ってる状態でございますけれども、こういうものを含めまして検討課題ということは十分認識しておりますもので、何とかまた考えていきたいなというふうには考えております。
以上でございます。
○萩原委員 私、本当にやっぱり実態から比べて甘いという思いがするんですよ。なかなかそれはおたくらの体制だけで大変かという面はあるかと思うんですが、総合という名前がついとる以上、もっと総合的にちょっと解決してほしいんですわ。例えば、私は独自に住宅室の大西室長にも談判してるけれども、県営住宅や市営住宅で具体的に対応できるという条件が全くないのかどうか、市営という点なんかで考えても、それから今のこの緊急の予算で、民間借り上げて提供することだってできるわけでしょう。そういうことをもっと、それこそ紹介してる以上は、詰めて、そんな紹介したけどゼロでしたわなんて言うとるような、こんな総合支援センターやったら、やっぱり仕事しとらんということを言われても仕方がないんと違うか。
だから、市に対しても厳しく言うてもらわなあかん。生活保護も、厚労省からの通達も出てますやんか、住所なくてもちゃんとしなさいというて。何でも生活保護でいいとは僕は思わんけども、とりあえずの緊急のという問題もあるわけやしね。だから、そういう意味でも実績上がるようにしてほしい。その意味では、せめてあそこに一定権限も持って、市にも話できるような責任者がおらんとあかんのと違うかと私は言うてるわけ。
それから、皆さんのところの総合支援センターにかかわるような業務のところの会議なんていうのは、しょっちゅうやってみえるんですか。一時期、派遣切りがばあっとなったときには、かなり皆さんの中でも緊張感あったと思うんや。実際のところ庁内でも、緊急経済対策の何とかやられておったように思うけども、このごろ正直言うて、ちょっとマスコミが十分取り上げてないということなんかも含めて、みんなの関心も落ち込んでるという感じがします。
だけど、私は緊急性やら事態の深刻さなんていうのはもっと広がってると思いますし、三重県は、他府県でも同じやとおっしゃるけれども、八千六百いくらというのは、これは数からいうたら全国4番目だけど、人口比からいうたら日本一やに、これ、そうでしょう。本当にそうやと思うんやわ。だって、愛知で、長野で、静岡で、三重県やもんな。で、静岡とほぼ一緒という。人口比でいうたら日本一ひどいとこなんや、三重県の北勢は。そういう緊張感を持って、その会議等はしょっちゅう開いてくれとるのか。そして住宅室と詰めてな、福祉も詰めてえな。何でこんな申請出してもゼロなの。十分財産でも隠しとったからあかんのやということじゃないでしょう。他府県へでも逃げていけというのと同じようなことになるんと違うんですか、これ。
○大西総括室長 市町との会議につきましては、これまでも4回、あるいは地域ごとに開催してるところでございますけれども、先程申しましたように、このセンターができた後、鈴鹿とか四日市の生活部門、あるいは雇用の担当部門、みんな集まっていただきまして、これは先月か先々月かわかりませんけど、きちっとこの事業についての趣旨の説明をして、各担当の顔と名前がそれぞれの電話でわかるような、そのような形を今目指して、強くお願いしてるところでございまして、また、県庁内の今おっしゃってもらいました住宅室に関しましても、また今後、それぞれ各課題について洗い出しして、より進めていきたいと思っております。
以上です。
○萩原委員 こだわって済みません。端的にもうお願いしときますけれども、責任者を県職員で置いてください。それから実態調査というのも、そんな大々的な調査はしなくてもいいけど、要求を聞き取りしてほしいんやわ。「実際何に困っとんの、あんた。」と言って。この相談してできる話なんやわ、「あんた、今何に困ってる。」と言って。健康保険証がない人もようけあるんで、前にも健康保険ありますかと言って聞いてもらうようにはしてもらった。看護師なり保健師なんか置いてもらうと余計いいなという話もしとった。
それから、ヘルパーなんかの訓練も物すごい倍率です、3倍いっていた、この間。それで、希望しとる人がだめやった。だから、そういう訓練も本当に受けさせたってほしい。それから、自動車の免許証を取るようにしてほしいと前も言うた。これは大型とか特殊とか2種だけじゃなしに、基本的に自動車の免許ない人らが随分おるという問題も、やっぱり取れるような制度化をやったらどうですか、国にも働きかけて。そういう形で実態をつかんでいただいて、そして具体的な解決をできるようにぜひやってもらいたいということを切にお願いしておきたいと思うんです。
○大西総括室長 先程38ページに書かせてもらいましたが、希望する相談は何がいいですかというような形のアンケートはとっておりますが、また今後、来られる方につきましては、一番困ってることは何かというような形で、今、委員おっしゃったような形で適宜とっていきたいと思っております。
それから、普通運転免許について資格の取得の助成はどうかということでございますけれども、今私どもがやってるアビリティーUPにつきましては、職業能力開発という観点から支援しておりますもので、普通の運転免許証につきましては今のところ考えておりません。
以上でございます。
○水谷委員長 はい、じゃあよろしいですね。
ほかはいかがでしょうか。
なければ、この項目については終わりたいと思いますけども、少し休憩をさせていただきます。開始は15分からということで、暫時休憩をいたします。よろしく。
(休 憩)
(6)人権が尊重される三重をつくる行動プラン年次報告について
(7)三重県男女共同参画施策の年次報告について
(8)審議会等の審議状況について
①当局から資料に基づき説明(頓部総括室長、橋爪副部長)
②質問
○水谷委員長 それでは、今3つの項目について説明をいただきました。これについての質問等がありましたらお願いをいたします。
いかがでしょうか、よろしいですか。
○萩原委員 全く発言せんのはかえって失礼かと思うものでごめんな。
この人権が尊重される三重をつくる行動プランの年次報告で、30ページに書いてある、例えば同和問題の入り口のところにグラフが書いてあるでしょう、この青い年次報告の方ね。それで、この地方法務局管内で人権侵犯事件が、あるいは差別待遇の受理件数というのがグラフにしてある。障がい者のところは4件が11件で異常に伸びてる、同和問題は5件が17件にという異常に伸びてる、これは何でだと思ってみえますか。今どき同和問題で本当にそのことだけで差別事象というのは、やっぱり差別用語なんかを書くということを差別事件だとか、差別待遇の受理件数と書いてあるやろ。これ、差別待遇という形で今その地区、かつてのその地区出身の人が差別的待遇を受けるということになるのか。
で、結婚のときに意識の中にはあるやないかとか何とかというのは、そんな議論はもうずっと昔に克服してるし、20代のところでは、もう結婚もどんどん、いわゆる地区内外で進んできてるわけですし、今どき何いうとるのということで言ったらいいわけで、そのことだけで、これは17件というのはどんな事象でこんなふうに増えてんねやろうということがよくわからないんですが。教えてください。
それから、障がい者のところでも、11件あるというんだけども、これ、私はやっぱり今三重県が特に障がい者雇用率が悪いでしょう、法定雇用率達成してない。それで、こんな法定雇用率達成してないところがめちゃくちゃ多いという、これこそ問題やもんで、企業に対する指導やら、あるいは特に大企業がこれ悪いもので、中小企業は随分苦労して雇ってますやん。そのあたりをもっと、このあたりは厳しく指導できるはずやと思うんやわな。そういう点なんかも含めてやっぱり三重県がもっとそこで頑張ってほしいんだけれども、何か頑張りどころが違うんやないかなという感じがするんです。
もう一つだけちょっと言うとくと、女性の自治会長の率というのは増えることがいいことなんですか。私、わからんもんで聞くんだけど、うちは団地で、自治会長、なかなかなり手がないところで、もう順番でみたいな格好で女性の自治会長が出てきてるというのは、やむを得ず出てきてるとか、気の毒なのは、だんなが帰ってきてくれませんのやわ、なかなか。今の働き方で、長時間労働で。
それで、自治会の役員会というたら、もう本当に女性が随分やってるというような状況になってるという部分があるのを、これ、評価できる指標に入れていいのですかというのは、働き方そのものを変えながら、子育て支援も含めて男女共同参画ということをいかんとあかんのやないかという感じは私はするんですが、ちょっと部分的なことを言うたかわからんけど、ご見解があったら聞かせといてください。
○桑山室長 差別事象の件なんですけども、こちらの30ページの中身を詳しく、今手持ちがございませんけれども、私どもの人権センターが受けておる差別事象というのは、去年24件受けておりますけれども、その中では、例えば発言ですね、差別発言、それは同和の問題がございますし、それから障がい者、落書きとか文書による公共の場のところに書きつけるとか、そういうような事件として把握しております。
○頓部総括室長 ちょっとこれ、津の法務局へまた確認しまして、データ等をもらえるようにさせていただきますので、また後で報告させていただきます。
それから、先程自治会長の女性の割合ということですけども、これは施策体系で、家庭・地域における男女共同参画の推進という位置づけをしています。その中で、自治会長の割合というのを把握してますけども、これが何ページかあるんですけども、今自治会で5032人みえまして、そのうちの120人が一応女性ということで、やっぱり地域でも女性の方がいろいろ頑張ってやっていただくということを一つの目標にして数字を置いております。
○亀井室長 男女共同参画におきまして、いろんな場所で男性と女性が両方と参画しているかという部分から見ていきますと、やはり委員もおっしゃっていただきましたように、自治会におきましても実態として女性がそういった運営をされてみえるという実態がございます。ただ、自治会長になりますと、やはり過去からそうであったというような理由で男性が多いというような実態もあります。ですけれども、そういった自治会でありましても、意思決定の場面に女性がどんどんと参画をする、男性も女性も同じ立場でそういったところで参画をしていくというのが男女共同参画の目指すところでございます。
○萩原委員 これ、また、あと同和の問題、差別待遇事象というのは教えてほしいと思うんですけども、さっきちょっとおっしゃったような、文章に出てきたりとか不用意な言葉になったりというのは、これは私、差別意識そのもののあれなんだろうか。過去の、それは確かに長い歴史もあるだけに、私はそのことを、何か落書きもとにかく差別落書きだけは消すなよというて、わあっと寄ってたかって大問題に、写真撮ってというような、それで犯人探しみたいなことをやるという、やっぱりそのあたりの恐ろしさみたいなものは多くの人が感じてみえる。そんな感じがしてならんので、意識的に今の時代に、そのことによって差別待遇をするということについては、これは許されやんわけだから、これは大いに言うたらええというふうに思うんですけども、そんな落書きや差別事件をまた大々的に取り上げて、やれ確認・糾弾やみたいなことになっていったら大変やと思うので、そんな点はご注意してほしいのと。
女性についてはよくわかりましたけれども、本当にいろんな場面で、確かにこのごろも消防団が少ないということで、募集するとあれで、団地なんかでは女性消防団みたいなやつをつくろうとか、防災隊をつくろうとかというような、そんな動きもあるけど、やっぱり男の人も早う家へ帰って、地域の活動に一緒に参加するようにしようやないかというようなこととか、きのう私は地元でも防災訓練があったんやけど、男の人が定年になってきて、皆どうしようか、暇でしゃあないわと言いながら、女性は生き生きと活動してみえるという、地域のあれでも。そういう点は、女性の方が偉いとか強いとかそんなことやないけど、もっと男女が一緒にやれるという機会が欲しいな、共同参画という言葉にあるように。そんな思いがします。
済みません、以上です。
○水谷委員長 ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。
○萩野委員 言わずもがなやと思うけどさ、その先程来の審議会の審議状況のとこです。やっぱりいろんな審議会、これは議会の同意案件だと思うんですけども、この人はすごく立派な人やと、私、よくわかってるんですけど、同じ人がこの審議会へ3つも入っとるやんか。そのへんは、まあまあ男女共同参画という面もあるけど、まさに多様な人材をもう少し探すべきじゃないかな。これ、入っとる人については、私はすごくすばらしい人だということは認識はしてますけどね。
○橋爪副部長 審議会の委員等については、年数とか、複数の審議会を兼務することとか、いろんなことを議会の方からも言っていただいとる部分も踏まえて対応をしているんですが、なかなか、どうしても後がいないようなケースで、今重複とか長期にわたったりという部分もまだ見かける部分は出てきております。今後も、その点については十分踏まえて対応していきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○萩野委員 これは議会の同意案件ですから、そうでしょう、こちらも十分配慮していかなあかんかなと思っています。
○水谷委員長 あとはいかがですか、よろしいでしょうか。
〔「はい」の声あり〕
○水谷委員長 それでは、ほかにございませんということでございますんで、当局にはご苦労さまでございました。
〔当局 退室〕
2 委員間討議
な し
Ⅲ 委員協議
1 分科会関係
(1)委員長報告について 正副委員長に一任
2 常任委員会関係
(1)委員長報告について 正副委員長に一任
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により押印する。
生活文化環境森林常任委員長
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会委員長
水 谷 隆