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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成21年度 委員会会議録 > 平成21年6月18日 生活文化環境森林常任委員会 予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会  会議録

平成21年6月18日 生活文化環境森林常任委員会 予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会 会議録  

  生活文化環境森林常任委員会

予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日    平成21年6月18日(木) 自 午前10時02分~至 午後3時01分

会 議 室      302委員会室

出席委員        8名

                           委  員  長   水谷   隆

                           副委員長   水谷 正美

                           委   員   津村   衛

                           委   員   中嶋 年規

                           委   員    舘  直人

                           委   員   萩野 虔一

                           委   員   西場 信行

                           委   員   萩原 量吉

欠席委員        なし

出席説明員

   [環境森林部]

                           部  長                         渡邉 信一郎

                           理  事                         岡本 道和

                           副部長兼経営企画分野総括室長   水谷 一秀

                           循環型社会構築分野総括室長     髙沖 芳寿

                           地球環境・生活環境分野総括室長  落合 厚仁

                           森林・林業分野総括室長         森  秀美

                           参  事                         深田  透

                           環境森林総務室長              岡村 昌和

                           ごみゼロ推進室長              三井 清輝

                           廃棄物対策室長                岡本 弘毅

                           廃棄物監視・指導室長           森本 善信

                           地球温暖化対策室長            橋本 修一

                           水質改善室長                  渡辺 将隆

                           森林・林業経営室長             西村 文男

                           森林保全室長                  上川   貢

                           自然環境室長                  明石 一郎

                           人権・危機管理特命監           水本 安雄

                           廃棄物適正処理特命監         中川 喜明

                          温暖化・排水対策特命監           林  秀樹

                           林業振興特命監                市川 道徳

                           森林づくり特命監                尾﨑 重徳

                                                                                        その他関係職員

委員会書記    議  事 課      副課長    藤野 久美子

                           企画法務課       主  査       辻  健太郎

傍聴議員        なし

県政記者クラブ 4名

傍 聴 者     3名

 

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(環境森林部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第111号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第5号)」について

  (2)議案第116号「三重県森林整備加速化・林業再生基金条例案」について

 2 所管事項の調査

  (1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」の規定による交付決定実績調書

   について

  (2)第四次緊急雇用・経済対策について(環境森林部分)

Ⅱ 常任委員会

 1 請願の調査

  (1)津市美杉町竹原字見栗地内における産業廃棄物中間処理施設設置許可申請に対し県の慎重な取扱を求める請願の処理経過について

 2 所管事項の調査

  (1)県政報告書(案)について

  (2)RDF焼却・発電事業について

  (3)「三重県リサイクル製品利用推進条例」の運用に対する申し入れについての対応(案)について

  (4)三重県リサイクル製品の県の使用・購入状況について

  (5)三重の森林づくりについて

  (6)審議会等の審議状況について

  (7)委員間討議

Ⅲ 委員協議

 1 分科会関係

  (1)委員長報告について

 2 常任委員会関係

  (1)委員長報告について

  (2)2009年版県政報告書(案)について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 分科会(環境森林部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第111号「平成21年度三重県一般会計補正予算(第5号)」について

    ①当局から資料に基づき補充説明(渡邉部長)

    ②質疑

○水谷委員長 それでは、ご質疑があればお願いをいたします。
 よろしいでしょうか。

○萩原委員 せっかく31億円からの予算をつけて、一般的な説明やけども、やっぱり環境森林部としてはここを議論してほしいんやみたいな話として、問題をきちっと的確に出してほしいんです。
 当初予算になかったのに、環境学習情報センターのリニューアルの事業とか、大気観測調査の緊急整備事業とかあって、これはこれで悪いことではないと思うんだけども、この際、国から予算がついたからそれ急げというようなことなのか。リニューアルというのは、いつごろから計画され、考えられとった話なのか。私も環境学習センターに最近余り行く機会って本当にないんやわな。学園センターもなくなったし、ハイテクプラネットもなくなったしというようなことで、それこそ鈴鹿山ろくにぽつんと。部長、最近見てきてる。どれぐらいの人員の増強があるのかどうか、当初予想と比べてどうなんかって。私は学校の遠足や何かに兼ねて来る人らは結構あるやろけども、一般の人というのは本当に少ないと思う。行かへんと思うんやな。
 リニューアルは結構やと思う。けれども、これ7200万円というたら大変なお金でございますので、どんなふうに考えるのか。
 それから、これ指定管理者がやっているから、そこに丸投げみたいな格好になっていかへんかという心配、危険性はどうなんか。
 大気観測調査の緊急整備というのも、具体的にどこをどんなふうに、何を何基ぐらいというような形ぐらいは出してくれた方がええな。そんな資料、あらへんよな。ちょっとそのへんを説明して。

○渡邉部長 今回、補正をお願いしております環境学習情報センターのリニューアルでございますが、委員ご指摘のとおり、施設自身も当初設定のままでございますので、例えば映像のソフトであるとか機器についても、使えないというわけではないんですが、新しくしていくことで新たな来場者、関心を持っていただくというような趣旨で、今回リニューアルをさせていただく。
 なかなか通常予算では予算規模も厳しいので、リニューアルについては率先してやりたかったんですが、予算的なことで難しい中、今回、いわゆる緊急経済対策の絡みで、需要喚起というような趣旨も含みながら、リニューアルをお願いいたしておるものでございます。
 こういうものに対して、指定管理者に運営を委託させていただきますけれど、当然施設については県有施設でございますので、丸投げで自由にお変えくださいということではなくて、当然私どもの中で協議をしながら、来館者に一番喜んでいただけるという内容で計画をしております。
 具体的に、例えばバリアフリーというようなことでやる部分なり、省エネということで、蛍光灯なんかをLEDに変える等々、それからソフトも一部変えるというようなことでございまして。来ていただいて、このセンターはまさしく役に立つものでございまして、私も当然、年度改まって以降、この内容についても見てまいりました。確かになかなか設置場所の関係で、簡単に来ていただく状況にちょっとないのは事実でございますが、いろんな形で、イベントであるとかここ独自の環境学習のいろんなメニューを提供させていただく中で、来館者を増やす等の工夫も指定管理者の方で行っておりますので、今後もその来館者をいかに増やしていくかということも、指定管理者とともに工夫をしてまいりたいと思っています。
 詳細については、担当の方からお答えをさせていただきます。

○橋本室長 まず、環境学習情報センターでございますが、大体年間、昨年の実績で約2万3000人のご利用があったというふうな状況になっております。そのうち8100人程が子どもの学習で、それ以外については、さまざまな指導者の研修であったり、一般の来館者であったりということで、2万3000人程の人数になっておるというふうな状況でございます。
 それから、大気環境の調査の関係でございますが、現在、県内に14の一般の大気の環境測定局及び4カ所の自動車排ガスの測定局がございます。このうち更新時期が来ております9カ所の測定局につきまして、少し台数は異なるんですが、二酸化硫黄の自動測定機器でありますとか、浮遊粒子状物質の自動測定機器または窒素酸化物の測定機器、それからオキシダントの自動測定器、風向風速の自動測定器の更新を考えさせていただいとるというふうな状況になっております。

○萩原委員 後からその関係の資料など、メモもしたけど、資料をください。
 それらも含めてだけども、環境試験研究所、これは今、保健環境研究所ですが、いわゆる新型インフルエンザにかかわる検査というのを一手にやってくれとるとこやな。これ大変でしょう。とにかく鈴鹿まで高速走るんでしょうけど、ああいう検査をいわゆる昔の衛研は、あんな端っこに持っていっているのかといって私らも議論したことがあんのやけども、これは今、急いで検査せんならんというようなときに、高速渋滞だ何だっていうような、そんな心配などはなかったのかなという思いもちょっとしていながら、当初予算よりも多額の補正をこの際というふうな形で分析機器、これもどんなものをどうされるのかなというあたりも欲しいとこやし、前に本会議でも言ったけど、当初予算にないものを補正するというのは、よっぽど何か異常な事態が発生したとか、災害でもあったとかというような場合の補正であって。日頃からこんだけ本当に予算を組まなあかんのやというんやったら、当初から要求もし、更新も計画的に立ててやらんならんということになってるのやないかと思うんですけども、この際、国で予算がついたで、まあとにかく何でもほり込めみたいな格好に想像できるといったら悪いけど、私らはそう思ってしまう。どんな機器があって、何年ぐらいあったものがこんなふうに更新せざるを得ないという、そんなのも、今細かく説明せえとは言わんけれども、資料などは出してもらって論議がしたいなというのが率直な思いですが、どうですやろな。

○渡邉部長 保健環境研究所は、健康福祉部との共管の地域機関でございまして、先程委員の方からご指摘あった新型インフルエンザの部分については、健康福祉部の方の、いわゆる旧衛研の方で検査体制もやっていただいていますので、ここについては大変申し訳ございませんが、詳しくは私どもで存じ上げていません。
 今回、四日市にございました昔の環境科学センター、あの部分が私どもの所管で、当然でございますけれども、各機器も本来であれば計画も作っておりますが、なかなか予算の制限がございまして、しかも1つの機器が数千万ということで非常に実は高額なものでございます。現状としては、できるだけ修繕をする中で、機器の維持、安定に向けて努力をしておりますけれど、例えば、部品をもうメーカーの方でお作りになっていらっしゃらないというような事情なんかも踏まえてできるだけそういう年月の長いものを今回更新させていただく。
 特に今回の場合は、当然、あれは当初予算案計上ですが、これは先食いをして少しやらせていただいた部分がございまして、それについては今回いわゆる景気の雇用浮揚ということで、少しでも民需を促す意思も含めてさせていただいております。もしできなければ、当然22年度の当初予算にお願いすべき案件ではございましたけれど、今回、緊急経済対策という趣旨も踏まえながら、補正予算として計上しております。
 したがいまして、細かなデータにつきましては、また委員の方へ提出させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

○萩原委員 ごめんなさい、昔の衛研と環境科学センターが合同したもんで、こんな名前やったので、私もちょっと今勘違いしたんで、その点わかります。
 分析機器等、確かに一定の更新といったって、なかなか予算つかへんというのはあり得るとは思う。だけど、このあたりはもっと計画的にですね。備品というのは5年間で更新というのが基本的で、備品台帳からも消してもええみたいな話らしいけど、なかなかそんなことにはなっとらへんと思うんで、その点をちょっとまた明らかにしながら。このあたりも、人も減ってきて大変ご苦労されてんのやろなという思いもしながらですけれども、一遍また詳しく私も久しぶりに勉強させてもらいたいなとは思っています。
 とりあえずそれは結構。

○水谷委員長 よろしいですね。
 はい、ほかに。

○西場委員 今、この環境学習情報センターの説明をしていただきましたので、そのへんもう少し詳しい資料なり情報が欲しいんですが、当初見込んでおる利用率に比べて、この2万3000人というのはどういう位置づけなのかなというのと、8000人を超える子どもたちの利用がどの地域のどういった学年で、どんな学習対象になっとるのかというのも整理してあったら、教えてほしいんですが。

○橋本室長 委員言われました資料につきまして、後程提出させていますので、よろしくお願いいたします。

○水谷委員長 じゃ、よろしくお願いします。
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは、ほかになければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。よろしいですね。

 
    ③委員間討議

○水谷委員長 次に、委員間討議ということで、委員の皆様のご意見をお願いします。

○中嶋委員 ちょっと今、議論のあった話の中で教えていただきたい。
 環境学習情報センターというのは、指定管理者になっているということでいけば、先程、西場委員が言われた話というのは、指定管理者の年度報告があるじゃないですか。その中で話もできるんかなという気もしておるんですが。
 委員のご質問、趣旨というのをちょっと確認させていただきたいんですけど、指定管理をした県の目的というか、目標というか、それと成果がどうやという、そこを委員としてはお知りになりたいというところがさっきの質問の趣旨だったんですかね。ちょっとそのあたり確認させてもらいます。

○西場委員 環境学習センターの使命、ミッションがまずどこにあって、それが今の現状、実績としてどう果たされとんのかというところと、それからこのセンターが地理的に北勢にあるもんですから、子どもたちの利用がひょっとして周辺だけの学校に偏っておれば、もう少しその面の利用しにくい中南勢以南の子どもたちに対する環境学習の拠点をどう構えるかという意識もちょっとあって、資料提供をお願いした。
 今の指定管理者の意識はなかったもので、そこでまた議論できるなり説明するんなら、それはそれでも結構ですよ。

○中嶋委員 ありがとうございました。
 今、本当に環境学習って、今回の本会議でもいろいろと議論あったんですけど、何かよく我々も見えていない、教育委員会の分野なのか、環境森林部の分野なのかってわからないところもある中で、ここのセンターの所管は間違いなくこちらの環境森林部ということでいけば、一度資料の提供だけじゃなくて、委員会としてまた所管事項でええと思うんですが、今日でなくてももちろんいいんですけど、議論していただければなということを思いました。

○水谷委員長 はい、わかりました。
 じゃ、そのへんまた。

○萩原委員 今の中嶋委員の指摘で、私も委員間の討議だから気楽に申し上げるけど、本当にあそこの地域を今後どうしていくんかという点も含めて。というのは、かつて鈴鹿山麓学園都市構想があったところ、これはもったいないことになっています。一遍ぜひまた、調査の対象にもしていかなあかんというふうに思っているんですけれども、学園都市センターというのも16億5000万円かで造った建物がそのまま閉鎖したままになっとんのやね。もったいない、利用もできへんわけですわ。行く職員の人も大変で、雪の降る日なんかはなかなかあそこへ行けへんとか、バスもかつてはいろいろあったけれども、最近は随分減らされてきて、大変なご苦労されているという話も聞きますし、四日市市としてやっとったところも、もう今やめになった。何だっけ、あれは。ICETT(アイセット)は細々あるけれどもね。だから、そういう意味で、この環境学習情報センターのあり方も含めて、今後……。
 あれは四日市の公害という問題があって、かつての公害センターが環境科学センターになり、それがあんな山奥へ行ってしまったわけやから、そういう意味では、もう県にしてみたらお荷物的なという感じもしないでもないんで、本当のそういう意味での学習という点で。
 私も偉そうに言わない。最近の指定管理者になってから、どういうふうになってきているのかというのは知らんもんで、大いにそんな点で、また一緒に勉強もさせてほしいなという、そんな思いがしました。

○水谷委員長 それではまた、機会を改めて、また議論をしたいというふうに思います。

○萩原委員 お願いいたします。

○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 なければ、これで本議案に対する委員間討議を終了いたします。

     ④討論

○水谷委員長 次に、改めて討論として、議案に対する賛否の意向表明があればお願いします。

○萩原委員 一言。
 私どもは今回の雇用や経済対策で確かに評価できる部分もあります。だから、一次の緊急雇用・経済対策の補正や二次の補正については賛成をしてきましたけど、今回は何ぼ何でも、こんな全体として238億円、そしてまた知事も言われたけども、公共事業4分の3といったら、いや、実際はそれよりも大きい、国直轄事業が入ってくると298億円、300億円からの公共事業補正ですし、私は、この部分については一々反対だ、けしからんと言うつもりはないんだけれども、こんなのは認められないという、反対をするということは表明しておきます。
 以上であります。

○水谷委員長 ほかにいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 じゃ、討論なしと認め、討論を終結いたします。

 

    ⑤採決   議案第111号   挙手(多数)   可決

 

  (2)議案第116号「三重県森林整備加速化・林業再生基金条例案」について

    ①当局から資料に基づき補充説明(渡邉部長)

    ②質疑

○水谷委員長 それでは、質疑があればお願いをいたします。
 よろしいでしょうかね。ありますかね。

○萩原委員 すみません、一つだけ聞かせてください。
 私は大いに結構なことだと思ってるんです。森林整備、林業の再生という点で、大いに頑張ってほしいなというふうに思うんです。なぜ今、林業がこんな事態になってきたんやろうというあたりの本当に深い反省から、もう一度ここへ焦点合わせて見直そうという本格的な取組がやられてくるんやったら大いに結構なことやと思うんだけども、一時的なそれこそ基金積んで、俗に言われているばらまきという――本会議で、私の前に新政みえの議員の質問の中にも、今回のこういう選挙のばらまきではという、そういう指摘があったので、私も自信持ってばらまきって言うけれども―― やっぱりそういう批判もあるところでの一時的なものでは困るんで、本当に根本的にこういう基金を作って、再生しましょう、間伐材の整備なども含めてやりましょうという。これは地球温暖化とのかかわりも含めて、物すごく大事な問題やというふうに思うし、一方で私は反対もしたけれども、やっぱり国土利用計画に基づく県土の利用状況でも、森林面積はじりじり減っているわけです。そういう点は、悪循環になってきているという点もあるんですから、ぜひ一遍、再生するには本当にこうしたらええのやというあたりを私らももっともっと勉強したいと思うんですけれども、大いにそういう展望を出してほしいなと。
 私、随分前にたしか農林水産の委員やらせてもらったときに、あの当時は「林」は農林水産でしたけども。そのときに三重県の県民が単純に吸う酸素を供給する量が、ちょうど三重県の森林面積と匹敵するぐらいなんやという、そんなことを教えてもらったことがある。これ以上林業面積を減らしたら、三重県だけを見たって、もう三重県民は生きていけないんですよと、物すごい何か新鮮な思いがした。そんな話を聞いたことがあったんだけど、はるか四日市市から見ているだけなのであかんのですけど、それ以降、本当に森林、林業、大変な事態になってんのやなという思いがする。
 一遍、そういう意味での再生プランなり、こうしたらいけるのやとか、それでそこにまた新たな雇用がこういう形で必要なんやというね。臨時的な6カ月だけとか、ふるさと雇用でもせいぜいやということでは困るんで、そんな再生計画を出してほしいなと。そういう意味で、この基金が本格的に生きるようにしてほしい。
 私はこの点については大いに賛成です。
 以上です。

○水谷委員長 よろしいですね。
 ほかにはいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

 

    ③委員間討議 なし

    ④討論      なし

    ⑤採決      議案第116号   挙手(全員)   可決

 

 2 所管事項の調査

  (1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」の規定による交付決定実績調書について

    ①当局から資料に基づき説明(水谷総括室長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、ご質問等がありましたら願いをいたします。

○萩原委員  この環境保全事業団の5億円ですけれども、これは何年度分かな。たしか18、19、20、21、最後なんですかね。

○水谷総括室長 18、19、20、21と4カ年でございまして、今年度で最終でございます。

○萩原委員 20億円の赤字を埋めるような返済ですけれども、当初20億円貸しといて、後から補助金でという形に変わっていったという経過だったと思うんですが、これで絶対順調にいくんかというあたりがもう一つよくわからないのと、今後、市町との間での料金設定についても、市町からは随分不満、批判があるところなんですよ。協議で何だと言ってるとあれでしょうけれど。
 この廃棄物処理センターのとりわけ市町の部分の中でも、今後、市町の中では、肝心の四日市市がもう焼却炉の耐用年数が来とるので、新しく変えやなならん。もう廃棄物処理センターをやめて、ガス化溶融炉で独自につくろうかという検討も一つはやっているというやに聞いています。ただ、四日市市に廃棄物処理センターがある中で、そこから四日市市もおりたらどうなんのやろという議論もあるみたい。一方ではRDFで、一方では廃棄物処理センターで、全市町村がって言うとったけど、四日市市がそんな気持ちになってきているという中で、この廃棄物処理センター、今後もっていくんかなという思いが率直にしています。
 もう一つは、これは具体的にわかったら教えてほしいんですが、ダイオキシン対策の一つの口実やったわけだけど、各市町が出すこの焼却残渣の中に、ダイオキシンが埋め立て基準の3ナノグラム以上のものはそんなにたくさんなくて、3ナノ以下というような量が随分多い。これはたしか建設問題とのかかわりで、裁判の中でも随分争われた争点の一つやったけど。例えば、現時点では3ナノグラム以下が率でどれぐらいあんのやろ。そのあたりがわかったら、これも明らかにしといてください。
 今後の見通しが立たないという思いがするんですが、どうなんでしょう。

○岡本理事 市町分につきましては、今、委員ご指摘のように、当初の料金設定がかなり低く事業がスタートしたものですから、累積赤字が発生しまして、その対応ということで、県から支援をする一方で、市町からも料金の値上げを認めていただいたという経緯がございます。
 県のこの20億という補助金、当初は貸し付けだったんですけども、それを徐々に毎年度5億円ずつの補助ということに切りかえて、今年度最後の補助ということになります。これは平成16年度までの、その累積赤字を整理するという形での補助ということでさせていただいております。
 今後につきましては、現在、処理料金3万5000円とプラスアルファといっておりますけれども、これは原油価格が変動しておりますので、原油価格が高い分については、一定実績払いで翌年度にお支払いをいただくという形で処理をしております。それでもって、今後は累積赤字もゼロにする中で、今は処理料金の中でこの事業を続けていこうという形で進めてまいりました。
 ただ、若干当初予定しておりましたよりも補修工事費が要るかなということが新たな要因として出てきておりますので、これについては、市町も入れた中での作業部会等で検討を今、事業団の方で進めているところでございます。
 もう一方、この溶融炉事業につきましては、産業廃棄物の部分が約4分の1ございます。これについては、やはり産業廃棄物が減ってきている、あるいは当初計画した量が持ち込まれていないということもありまして、こちらについては現在ちょっと、累積赤字が出ているという状況になっております。
 事業団は新たな受け入れ量の確保ということで、新しい事業者、企業等への働きかけをしておりますけれども、現在まだ当初予定しておりました計画量に達していないというのが実情でございます。

○萩原委員 ダイオキシン3ナノ以下は。

○岡本理事 ダイオキシンはちょっと担当室長の方から。

○岡本室長 後日、資料として提供をさせていただきたいと思います。

○水谷委員長 よろしいでしょうか。

○萩原委員 20億円からの県費投入ということやから、そのあたりはもっときちっと調べて、こんなのは補助金の額だけの問題じゃなしに、資料を提供もしてほしいなという思いがしています。
 これもRDFと同じように市町村にいろいろと言ってきたけども、結果としてこんな格好になってきているという問題があるし、今、産廃の量が減っている。産廃は減らしていったら、赤字の原因になるんだけれども、市町の方へこれがかぶってきたり、県がそんなのをかぶったりといったら、こんなばかな話はないわけですから、そういう面も含めて、やはりこれ、将来的にも物すごく大変なお荷物になる。
 それから、さっき言った市町が独自に一般廃棄物の焼却場をやっていこうというふうな中で、新たな更新をやろうというときに、それが足かせになっては困るという面もありますので、そこのところは先程の本来こういう焼却場をつくらなくてよかったんではないかという議論も明確にあるわけでありますから、ひとつ明確に今後の見通し、計画なども含めて、こんな補助金出す以上はちゃんとしといてもらいたい。そのことを注文しときます。
 以上です。

○水谷委員長 よろしいですね。
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは、なければ。
 

  (2)第四次緊急雇用・経済対策について(環境森林部分)

    ①当局から資料に基づき説明(渡邉部長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、ただいまの説明につきまして質問がありましたらお願いします。

○中嶋委員 熱利用施設を対象にというのは、どれぐらいの施設が今あって、どんなような意向調査をされるのか。特に今回、別添資料を見ると、この事業によって8名の方の新規雇用の予定ということが書かれておるんですが、もう少し事業内容を丁寧に説明していただけませんでしょうか。

○渡邉部長 今回、特に基金事業でこういう補助制度が財源も含めて確保されておりますので、県内の例えば旅館でありますとか、温浴施設とか温水プール、老人介護施設や農業用のボイラーを使っていらっしゃるところについては、基本的には多分重油のボイラーをお使いいただいておるケースが高いのかなということでございますので、現在、重油のボイラー等で熱利用されている事業者に対しまして、アンケート調査を実施して、いわゆる木質ボイラーというんですか、バイオマスボイラーへの移行の転換の意思はないのかというような意向調査をさせていただくとともに、先程申しましたように、バイオマスボイラーの補助制度の話であるとか、それから逆に言えば、今度はチップの確保の問題が出てきますので、そういうことについての情報提供をさせていただくことで、ボイラーに関心を持っていただくなり、転換を促進していく。そのために実際に歩いていただける方を今回雇用させていただくということでございまして、そういう形では、コミュニケーション能力を十分お持ちの方を採用できれば一番いいかなとは思っておりますけれど、そんな形で意向調査それから情報提供をやらせていただく人員の確保ということでございます。
 数については、ちょっと担当の方からお答えをさせていただきます。

○西村室長 おおむね1200ぐらいの数を予定しております。

○水谷委員長 1200ね。

○中嶋委員 この8名の方というのは、三重県の北から南まで、それぞれ環境森林関係の地域機関、出先事務所、そこにいらっしゃって調査をされると、そういうイメージでよろしいんでしょうか。
 それと、今言われた1200カ所というのも、かなり北から南ばらつきがあると思うんですけど、そのあたり、もともとその情報をどういう形で把握されてきたのか。
 私ちょっと勘違いしていたのが、バイオマスボイラーを今使っていなくて、重油とかを使ったボイラーを利用されていらっしゃるところに、転換する意向があるかどうかということを情報提供しながらやっていくということでいけば、何と言ったらいいのかな、1200カ所というのはどこでどう把握されてきたのかというのをもうちょっと教えてもらってよろしいですか。

○西村室長 県内にある銭湯、スーパー、旅館とか、それから温水プール、公共の浴場ですね。あと、旅館とかから外れた簡保の宿とか、そのような数を調べまして、そのへんが700ぐらいで、あとクリーニングとか老人介護とか、特に熱源を利用するような施設を含めますと、おおむね1200ぐらいになったということでございます。
 それから、雇用の関係でございますが、連続性を保たなければなりませんので、できれば県内の中心的なところ1カ所で雇用していただいて調査をするというようなところを考えてございますが、地域性等を考慮することも可能かとは思います。

○中嶋委員 もう一点だけ部長のご説明の中にあったことで確認させてほしいのが、例えばバイオマスボイラーに転換しようと思った人に対しては、どういう補助、支援制度があるとおっしゃいましたっけ。それもう一回確認させてください。

○渡邉部長 先程の資料にちょっと戻っていただくことになりますけれど、6ページをごらんいただきたいと思います。
 これは基金事業で今回10億円。上から3つ目のところでございますけど、バイオマス利用施設整備ということで、温泉や公共施設等における燃焼用ボイラーの整備や発電事業者が行うボイラーの改良等の整備ということで、定額の補助金をいただけることになってございますので、できたらこういう補助制度をご活用いただければ、促進に当たるのかなということで考えております。

○水谷委員長 よろしいですね。

○中嶋委員 はい、ありがとうございます。

○西場委員 このバイオマスの推進、CO2対策も含めて結構なことだと思います。実際、動かすのに、この原料になります木質、山に切り捨てておる間伐材を運び出してくるという集材の促進といいますか、その支援が大事やと思うんですが、具体的に進める場合のそういった切り倒した木を集めてくる、チップにするというところの中間の支援については、どういう支援策があるのか、ちょっとこれに関連してですが、この機会に教えてください。

○渡邉部長 いろんな制度がございますけど、例えば今回、また6ページに戻って恐縮でございますけれど、6ページの上から6つ目に間伐材安定供給コスト支援という事業メニューがございまして、ここにございますように燃料用チップ・ペレットの加工業者が間伐材の安定取引協定に基づきまして、燃料用間伐材を伐採・搬出・運搬等のコストに見合う価格で安定的に買い取る取組ということで、チップ自身がそう高いものじゃございませんので、搬出コストに見合うように、それを定額補助することで、安定的に間伐材を出していただけるような施策ということで、この補助制度がございます。
 それ以外にも、今、がんばる三重の林業創出事業でいろいろ団地化をしながらカスケード利用ということで、多段階にいろんな形でする制度、この中には当然チップになる部材もございますんで、それも活用する。そういう意味ではさまざまな間伐、搬出についての制度でございまして、むしろ私どもとしては、いかにチップを使っていただけるかは、いわゆる一番川下の需要サイドの喚起をしてこないと、川上の方の搬出等々の意欲もわかないというようなことでございますので、今回この事業を提案させていただいておるということでございます。

○西場委員 はい、了解。

○水谷委員長 よろしいでしょうか。

○萩野委員 ここで聞いていいのかどうかわからないんですけども、これで緊急経済対策とか雇用対策ベースで第四次をずっとしてきたんですけども、この中にいろんな予算がついているんです。その中で大規模災害、いわゆる伊勢湾、東南海とか南海地震が起こったときの災害廃棄物、大量廃棄物について一個も出ていなかったんですが、こんな機会にそういうことをちゃんと確立していく必要があるんではないかと思うんですけども、環境保全事業団でこのことについては取り組んでいるというし、議論もあったのは承知しているんですけども、そのへんの状況はどのようになっているのか、ちょっと。ここで聞くのはどうかわかりませんけども。

○岡本理事 大規模災害のときの災害廃棄物対策でございますけれども、これは平成16年に、まず仕組みとして県と市町それから事業団、それから産廃協会と関係団体も含めて、応援協定というのを締結させていただきました。その中で、災害が仮に発生したときの迅速な対応ができるようにという、その手順を決めておるのが1点でございます。
 それから、それに基づきまして、今度は市町の体制作りということで、災害廃棄物の処理計画を作っていただきたいと。特に必要なのは、大規模災害、風水害も含めてのことでございますけれども、廃棄物でしばらく置いておけるものと早急に処理をしなきゃいけないものと、2つあるんではないかと思っておりまして、特に早急に処理をしなきゃいけないものにつきましては、やっぱりどこか1カ所に集めて、それを迅速に運び出して適切なところで処理をすると、これが必要になってきますので、そういうところにも重点を置きました処理計画を急いで作っていただきたいということで、県の方では、どれぐらいの災害廃棄物が出るんだろうかという想定、試算をいたしておるのが1点と、それから市町で災害廃棄物の処理計画を作っていただくときのマニュアル的なものをお示しをいたしまして、現在それぞれの市町で作っていただくようにお願いしているところでございます。
 それから、実際に災害が発生いたしましたときの処理につきましては、これは今回ご指摘ございましたように、補助というような形には入っておりませんけれども、従来からかなり手厚く国庫補助の制度が用意されておりますので、災害が発生したところの市町に対する廃棄物処理という面での負担というのは、かなり軽減される形になっております。
 以上でございます。

○萩野委員 要するに、今回で処置、処理というか、予算つけてしなくてももう万全だと、こういうことなんですね。

○岡本理事 万全とはなかなか言いにくいですけど、それに備えて、従来から体制作りをお願いしてきているところでございますので、引き続きその計画も含めて、一定の体制作りを完結したいというふうに思っております。

○萩野委員 はい、結構です。

○萩原委員 簡単に。
 バイオマス利用にかかわって、三重県の場合には十分原材料もあるわけなので、これを利用したバイオマス発電はたしか中部電力で国の依頼も受けて実証実験もやられた。私らはそれを見せてもらいに行ったことがある。国会議員と一緒に行って、国の方でも随分力入れてみたいな感じもあったので。もうかなり実用的にも進んでいるよというか、自信持って言ってみえた。
 だから私らは、中部電力に対しては、もう南の方で原発やめて、むしろ間伐材を使ったり、バイオマス使って発電なら、これはもう大賛成や、大いに進めるべきや、そんな議論をもう数年も前にやった覚えがあるけども、その後どういうふうな形に進んでいるかというのはご存じないかな。
 バイオマスのこの利活用という点では、大いにこれは今、進めていくべき方向ではないのかなという感じがするんですが、どうなんです。

○渡邉部長 中部電力の件は余り承知しておりませんけれど、ただ私どもも製紙会社にこういう間伐材のチップを供給していくということになると、かなり大ロットの量を確実に担保する仕組みが非常に重要でございます。したがって、少しのものであるとか、変動があって、供給が今できやんとなると、本来の製造業、多分発電も一緒だと思いますけれど、あちらは安定的な運転を考えておりますので。非常に苦しいところは、卵が先か、鶏が先かみたいなところがございまして、先に用意しなきゃいけないのか、需要に見合って用意できるのかというところが微妙なバランスがございます。
 ただ、確かに需要をいかに喚起するかということは非常に重要でございますので、機会をとらえて、また電力会社にもチップの利用の可能性についてはお願いしていくようなことも。それにあわせて、逆に言えば、耐えうるだけの間伐材を出して、そこでチップ化できる能力の生産者が確保できないといけないということもあわせて、検討課題かと思っております。

○萩原委員 その方向がぜひまた進められるといいなと思います。
 もう一つ聞いておきたいのは、この緊急雇用対策という雇用創出事業の中で、農林水産業に対して新たな光が当たっていることは、これはこれで結構なことだけど、北勢のハローワークは満杯、県の求職者総合支援センターでももういっぱいで大変なんやけども、現実の問題としてこれ出して本当にどうか。さっきの可能性の問題もあるけど、林業に従事するのかどうかという点での先の展望は見えない。短期間というか、一定の時間ということになるしね。
 それから、なかなかこういうアンケート調査やとか人との応対でというと、派遣切りの人は多くは製造業の単純作業でずっとやってきた人だけに、皆さん敬遠されるみたいなところがあって、この間からよく言われているのは、県が出すこの雇用創出事業は県職員のOBがようけついておるといった話が現実にあるわけで、県職員のOBの皆さんも重要な役割を果たしてもらっているのは結構なんだけど、現実に派遣切りされた労働者が路頭に迷って就職できないというときに、何かないのかなとか、具体的にどうやというと、やっぱり遠いところやしというような問題もあろうかと思うんです。
 そんな点で、これ今回は8名というようなことだけども、本当の雇用対策になるのかどうかというあたりについてはどうなんでしょうね。

○渡邉部長 ご指摘のとおり、林業で例えば間伐一つするにしても、チェンソーを扱うというのは非常に危険を伴います。全くご経験のない方が翌日から山へ入って間伐やるということは、ほとんど考えられません。したがいまして、当然ある程度技術的なことなりが必要で、それから今おっしゃられたように、山の仕事というのは厳しいものでございます。製造業のクリーンな現場で作業するようなことではございません。ただ、逆に言えば、それだけ考え方によっては非常にやりがいがある事業というか、仕事だということで、関心を持っておられる方も。
 私どもとしては、こういうふうな雇用促進での側面的な雇用もございますが、具体的には林業の従事者というんですか、実は担い手という形での事業もやってございまして、これは直接には農林水産支援センターの中で事業化をいただいておりますけれど、林業作業者の育成の研修であるとか、それから体験コースということで、林業作業がどんなものかを1日コースで体験をいただく等々、本来の林業の担い手の方の政策はまた別途続けておりますので、こういうことで少しでも林業に関心を持っていただく、仕事に興味を持っていただくことからまずつなげていく。
 景気のよい頃は、まさしくその関心を持っていただくチャンスもなかったようなことでございましたが、幸いという言葉はちょっと不適切でございますけれど、こういう事業にも関心を持っていただく方が出てきたことは、後継者それから担い手の確保については、私ども一生懸命頑張っていかなあかんなと思っております。

○萩原委員 ありがとう。

○水谷委員長 よろしいでしょうか。

○中嶋委員 ごめんなさい、もう一回確認なんですけど、さっきの西場委員の方からご質問あったことと絡めてなんですが、いわゆるバイオマスボイラーの転換の意向を調査して、やりたいというところについては基金のこういう補助だとか、それからそのもとになる山からおろしてくるところについては流通経費支援というのがありますと。ただ、これは協議会で決めるということですよね。そういう意味では、この8名の調査員の方と協議会との連携をどういうふうにとるようにお考えになられているのか、どこがそのつなぎ役になるのか、連携の仕方についての考え方を確認させていただきたいんですけど。

○西村室長 アンケートの結果をもとに、やはり専門的なところで判断しなければなりませんので、県の職員がそちらの方に赴いて具体的な説明を申し上げ、本当にやるという意向があれば、協議会のメンバーに入っていただいて、補助金を受けられるような指導をきちんとさせていただきます。

○中嶋委員 そうすると、協議会の中に入らないと、旅館とかでも補助金を受けられないということになると、そのあたりも含めた情報提供をされると、そういうことになろうかと思いますので、申し上げたいのは、「ああいい話やね、やりたいね。」といったときに、実際やりたいと思ったときにはハードルが高くてなかなか難しいだとか、それから市や町にしても、林業者、林家の方でも、その流通経費支援の補助事業を受けたくても、いや、もうほかで全部食ったったから、基金のお金がもうないもんでとか、そういうふうにならないように、うまく基金全体のマネジメントを。いい事業だと思うので、できるだけ3年間という時限の中でこれが生かせるように、ぜひ工夫をちゃんとしていただきたいということをお願いしておきます。
 答弁は特によろしいです。

○水谷委員長 じゃ、よろしいですね。
 ほかにはいかがでしょうか。
 ほかになければ、これで環境森林部関係の分科会を終了いたします。

 

Ⅱ 常任委員会

 1 請願の審査

 (1)津市美杉町竹原字見栗地内における産業廃棄物中間処理施設設置許可申請に対し県の慎重な取扱を求める請願の処理経過について

    ①当局から資料に基づき説明(岡本理事)

    ②質問 なし

 

 2 所管事項の調査

  (1)県政報告書(案)について

    ①当局から資料に基づき説明(渡邉部長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、ご意見等がありましたらお願いをいたします。

○中嶋委員 すいません、まず確認をさせていただきたいところから。
 別冊1の重点のところの5ページ、がんばる三重の林業創出事業という新規事業に対応して、新たな数値目標の「集約化による原木の直送量」というのがあるんですけど、この数値の目標の考え方とか、それからこの指標そのものの説明をいただきたいというのが1つ目です。
 それから、舞台づくり、11ページ、伊勢湾の再生と今後の取組方針のところの「広域的な取組がはかられるよう、統一的な指標及び意識・情報の共有化をはかり」の中身をもう少し説明していただきたい。
 それから、別冊2のところで、10ページ、施策421の自然環境の保全・再生と活用の2009年度の取組方向、下から2つ目のポツのところですけど、海浜のことですがこれ2009年度はどれぐらいの事業をされるのか、わかれば教えてほしいんですけれども。
 まず、事実関係の確認で、その3点をまず教えてください。

○市川特命監 資料5ページの新規事業、がんばる三重の林業創出事業の目標値の根拠でございますが、3800立方でございます。いわゆる並材と申しまして、競りにかけてもなかなか利益が上がらない木材が多数ございまして、こういった木材につきましては、流通コストを省くために山から大型工場等へ直送いたします。この目標数値として、供給協定を結べる原木の直送量を目標といたしまして、平成21年度3800立方というふうに設定をさせていただいております。
 それから、本事業の目的と申しますか、ねらいでございますけれども、県産材の増産を図ること、あるいは木材のカスケード利用を進めることが大きな課題となっておりますが、このために森林の団地化、施業の集約化によりまして、作業路網の整備や機械の導入を進めますとともに、低コスト化に取り組みます。そのことによりまして、安定的な木材生産、供給体制を整備していくこととしております。
 本事業におきまして、まず地域で協議会を立ち上げ、この協議会において合理化計画というものを樹立していただきます。合理化計画と申しますのは、市町、森林組合、事業体等、関係者が一体となりまして、5年後の目標を設定することとしております。具体的には、団地化の目標であったり、生産体制の目標であったり、流通の合理化に対する目標であったり、人材育成であったり、取組方針を明らかにしていただくこととしておりまして、このような取組に対して支援をさせていただくという事業でございます。
 以上でございます。

○渡辺室長 伊勢湾の統一的な指標についてです。
 伊勢湾の状態をあらわす指標というのは幾つかあるわけですけれども、わかりやすい指標というのは何があるかということで、3県1市、愛知県、岐阜県、私ども三重県と名古屋市で伊勢湾の総合対策協議会というものを持っているわけですが、昨年度、そういったところの水質の分科会的なものがございまして、そこで統一的な指標というのは何がいいのかなというような話し合いといいますか、協議をさせていただきました。そこで、伊勢湾の状態をあらわすということで一番重要なことは、貧酸素とか、そういった状態が起こっていることをどういうふうに一般の方に広めていくことができるのかというような視点が最も重要であろうということで、伊勢湾の低層域、低いところの溶存酸素量でありますDOという指標があるんですけれども、そういったところを3県1市の取組として統一的な指標ととらえて、そこを多様な主体の皆様方の活動に役立てていただくということもございますし、貧酸素の重要性を啓発したいというところもありまして、今後3県1市の取組として、そういった啓発活動を行っていきたいというふうに思っております。

○明石室長 多自然護岸延長についてでございますが、申し訳ございませんが、ただいま資料を持ち合わせてございませんので、県土整備部に確認いたしまして、後日回答させていただきます。

○中嶋委員 じゃ、海浜のことについては教えてください。もしないようであるならば、記述の見直しをしていただかなきゃいけないのかなと思いますので、お願いします。
 ちょっと議論なんですが、まず施策の方ですけども、最初の225の県産材の提供のところで、住宅補助制度について大分、県議会、我々とも議論がありました。評価のところを見ると、住宅補助制度ほか等々で「認証材の出荷量が増加した」ということが書いてあって、2009年度は「住宅補助制度に替え」と、こう書いてあるので、やっぱりここはあいまいにせずに、住宅補助制度を見直した根拠、これを私は明らかにするべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○渡邉部長 ご指摘のとおり、表現としてはこうなっておりますけれど、もう少し端的にわかる理由、原因というんですか、つけ加えられるように、検討させていただきたいと思います。

○中嶋委員 ぜひそのようにお願いいたします。
 次、4ページですが、さっきの施策の方ですね。411の廃棄物対策、リサイクル製品の認定に関して、この後、所管事項の説明でもあろうかと思うんですが、リサイクル製品を認定して適合しているということを確認したということだけでなくて、評価の部分に書いていただくんか、どこに書くのかわからないですが、使用量ですね。今のところ、所管事項の説明では県の使用量の部分だけご説明いただく予定になっていますが、減っておるというふうなことがあるので、やっぱり我々が求めているのは、リサイクル製品を認定した数が増えることも重要だし、引き続き基準に適合していることも必要なんですが、やっぱり使ってもらって何ぼの世界なんで、そこのあたりの記述がないということは非常に不満なんですけど、その点についていかがでしょうか。

○高沖総括室長 今ご指摘いただきましたように、確かにその使用量が一番大事やという認識も私は持っておりますので、この記述にどういうふうにあらわしていくかはともかくとして、何らかの形では表現した方がいいのかなと思います。
 後程、午後になるかわかりませんけれども、私の方から説明をさせていただくときには、県の方の資料でさせてはいただきますけれども、表現的にも含めてご理解をいただくような形にするのか考えさせてはいただきたいと思いますが、重要な指摘というふうに受け止めさせていただきます。

○中嶋委員 これは我々も条例再検討ということで、前議長からの思い入れで議論させていただいた中でも、使ってもらうためにどう改正するんかという議論をしてきましたんで、ぜひここは記述の中に入れていただきたい。そのうえで、意識を環境森林部の皆さんだけじゃなくて、県全体として持っていただきたいということをお願いしたいと思います。
 最後になるんですけど、この舞台づくりプログラム、これは環境森林部だけの問題じゃなくなってしまうようなことなので、お答えできる範囲で結構なんですが、1つはこの舞台づくりのプログラムをつくったときに、知事は「進化するプログラムだ。」ということを常々おっしゃっていました。2年間やってきて、読ませていただくと、環境森林部だけでないかもしれないんですけど、どこがどう進化してきたんかというのが全然わからないんですよね。これの取りまとめは総務部だとは思うんですが、部内でも総務部ともまぜて、どう進化してきたんだというところについて、どういう議論をされてきたのかというのを教えてほしいと思うんです。
 特にその舞台づくりでいくと、別冊1の7ページなんか見ていただくと、これは共通のフォーマットになっていますけど、現時点までの取組と4年間を視野に入れた進展状況、この進展状況の中にどう進化してきたのかということが書かれるんだと思うんですが、ごみゼロ社会づくりプログラムを読んでも、次の閉鎖性海域を読んでも、どう進化してきたかわからない。少なくともこの進化どうしてきたんやというところは説明をいただきたいんですが、これについてはもう少しやり方というんですかね、評価の仕方というか、県政報告書の作り方、見直すべきではないかという思いを持っています。
 そのことについても、あわせてご意見があれば教えていただきたいのと、他の主体の参画状況も、これも書き方の問題やと思うんですが、誰が、どういう主体が何をしたというのは、もう少しわかりやすく書けないものなのかなと。非常に細かな話になりますけども、「市町が」とか、「NPOが」とか、主語で置いてあるものもあれば、「認証制度は」とか、何か事業の内容を書いているものもあり、他の主体の参画状況という中身と不一致なような感じがして、そのあたりの書き方も検討すべきではないかな。これについてもご意見があれば教えていただきたい。少なくとも、どう進化してきたのかというところをご説明いただきたいと思います。

○渡邉部長 委員ご指摘のとおり、多様な主体の参画をまとめていくということで、県だけが頑張ってやるんではないということですので、当然事業をそれぞれおやりいただく中で、それぞれが違う新たな展開をしていただくということに非常に期待をしながら、プログラムとしては構成をさせていただいております。
 したがいまして、短期的にすぐ展開が行われるものと、やっぱり少し時間のかかるものもあるのかなと。ちょっと具体的なことはまた担当からお答できればさせますが、したがって、そういう意味では非常に進展度が明確な形で、例えば数値等々でわかればいいんでしょうけど、なかなかそういう定量的な部分が難しいということで、定性的な表現にならざるを得ない。ただ、それが委員ご指摘のように見えないという結果になっている部分もございますので、あとの書き方等々につきましては、政策部等々で一遍相談をして。これは全庁的なことでございますので、私どもの部だけが様式を変えるわけにもまいりませんので、そこはご意見をいただいたことを伝えまして、対応については考えてまいりたいと思います。

○中嶋委員 進展状況と進化って、私は違う意味でとっていましたもんで。例えば重点事業みたいに数値目標を置いて、その進捗状況を把握していくものと、舞台づくりというのは、知事は「進化するプログラム」と言われたんで、変化していかなきゃいけないので、数値目標を置かないというのはすごく理解したんですけど、今の部長の説明は、進展状況は数値目標であらわすのもなかなか難しいというのでは、ちょっと意味が違うんちゃうんかなという気がするんですけど。進化ということなんですけど。

○渡邉部長 すみません。
 このプログラム全体がこういう様式ですので、これに合わせて書かせていただいていますけれど、本来ですと、どこが進化したんやということがこの様式の中でもう少し明確に表現できれば、委員ご指摘の部分が明瞭になると思うんですけど、ただ進化をどうとらえるかという部分も意見はさまざまだと思っておりまして、要するに事業が新たなことをやれば進化なのか、それとももう考え方まで変わってくるのが進化なのか、それぞれ事業に応じて、実は質が違うと思っています。そういう意味では非常に書きづらいというんですか、表現もしづらい部分も片やあるのかなと思いますので、これはどういうような表現をすることで委員ご指摘の進化がわかるのか、これは、今回というよりも検討課題にさせていただきたいなと思っております。

○中嶋委員 言われるとおりで、これは全庁的な話かと思うので、他の主体の参画状況というのを例えば主体別に記述できるようにできないかとか、それから進化するというところについて知事が言われていたのは、どう表現していくのかということについて、これは全体的な話として委員長の方から提言していただければなと思います。
 私は以上です。すみません。

○水谷委員長 今の中嶋委員の話、非常にここだけの話じゃないんで、全体的な話として、また意見も出しながら、今後の検討課題というふうにしていただきたいなというふうに思います。
 時間が12時になりましたんで、ここで暫時休憩をしたいと思います。
 再開は13時からということでお願いいたします。
 どうもごくろうさんでした。

          (休  憩)

 

○水谷委員長 それでは、休憩前に引き続きまして委員会を開催いたします。
 ちょっと萩野委員はおくれるそうです。
 先程の続きで質問がございましたら、ご意見等よろしくお願いをいたします。いかがでしょうか。

○萩原委員 幾つか言いたいことがあるけど、時間の関係もあるんで、かいつまんで少し聞きたいと思います。
 地球温暖化とのかかわりで、ほとんどすべてが、全体として前にも進んだ、ある程度進んだといって、もうどんどん進めますみたいなことで。この県政報告全体について、余り進まなかったというのが一つだけやったわな。これは目標の設定がおかしいんちゃうのという話、できる目標だけ設定しておいて、自画自賛やという話をしとったんやけども。
 例えば地球温暖化とのかかわりで、2006年度は基準年度に比べて8.8%増やという。国全体もそうだけれども、三重県でも十分達成ができていないというのがあるわけや。それで、今度の中期目標の設定という問題も、これについては一言も……。
 僕は、十分事前に全部読んでるわけやないからわからんのやけども、そういう中期目標設定とのかかわりではどんな見解を持って、どういうふうに考えているのかとか、あるいは政府の出した15%という目標が、世界からどちらかといえば余りにも低過ぎるというか、お粗末だと、世界の足引っ張っているやないかというような、そういう評価も受けているというふうにも聞いているわけやし、政府の動きとのかかわりもあるとはいえ、この極めて深刻な地球温暖化に対するプログラムがこんなことでええのかなという思いは率直にするんですが、どうなんです。

○渡邉部長 現在、私ども三重県が目標を設定しております三重県地球温暖化対策推進計画は、来年度を一応目標年次としながら進めております。特に中期目標は、確かつい先日、首相の方から日本としての考え方を表明されましたので、非常に話題になっておりますし、滋賀県におかれましては、議場でもご質問いただいたように50%、2030年度までという非常に高い目標もお伺いさせていただいております。
 中期目標につきましては、それまでの京都議定書にはない新たな一つの考え方の進化でございますので、当然三重県としてもこの目標をどうしていくのかという検討は進めていかなきゃいけないと思っています。それからご承知のように、この12月に、世界COP15ということで、世界的な目標というか、合意を模索する会議が開かれるわけでございますので、最終的に日本がこの今のいわゆる15%という目標でそのままいけるのか、さらに目標を高く設定をしなきゃいけないのかというのは、最近の新聞報道を見ていますと、まだまだ流動的な要素が高くて、最終的に京都議定書のときに認められた目標の次のステップとしての目標が、そういう意味ではまだ決まっておるわけではないと。
 ただ、三重県としても当然ですけれど、できるだけ高い目標を設定しながら、新たな地球温暖化対策に取り組むことは重要だと思っております。現時点ではまだそういう世界状況も含めて、直ちに見直すという状況にはなっていないと思っておりますので、もう少し状況を踏まえながら、そして今の活動状況で、特に目標設定も大事なんですけれど、何をしていくのかということを着実なものにしてくる方が本当は大事なのではないかなと。したがって、それはもう当然県だけでやるわけにまいりません。すべての県民の方々、事業者、関係団体、いろんな方々とのまさしく力を一にした取組だと思っておりますので、これは議場でも知事の方からお答えさせていただきましたように、今後、検討を着実に進めていきたいなと思っております。

○萩原委員 私は、この点では本当に知事にもそこらへんただしたいと思うし、環境森林部長の決意として聞いておきたいと思うんだけど、三重県は環境先進県というのはもうやめたの。それちょっと聞いとくわ。環境後進県というレッテルを私ら張りたいとこやけど、何をおっしゃるやら、環境先進県をあくまで貫くよとか。
 今の話で、滋賀県の嘉田知事、あの人は琵琶湖の研究や、学者やという部分もあるけども、政府は野心的な目標設定をといって朝日新聞に立派なこと書いてみえるし、大阪や宮城、宮崎を言っているつもりはないけども、知事が、もっともっと全県的にも売り込んで、大いに発信もしながら、県が全体としてそんな方向向いてんのやというふうな形でやってほしいと思う。環境先進県というのは、北川さんのあれを評価しているつもりは毛頭ないのやけども、実は先進県やったけども、言うとっただけで、後進県でしたわというふうにも認めるのか、そのあたりはどうなの。
 僕は、こういう温室効果ガスの削減目標が出されるときに、ある意味ではあの四日市公害を経験したこの三重県が、その当時は、環境の法律そのものを変えてくという点で、果たした役割は大きかったと思うよ。その部分でいうならばまだわかるけれども、やっぱりこんなことで、全国の様子も見ながらとか、国に追随してということでは済まない。
 今回の中期目標の設定も、財界の流れをくんでということは随分批判されてますやんか。そういう流れの中で、三重県が本当に果たしていく役割というのは、部長の決意も含めて、知事にそれを促すぐらいのことをびゅっとやらなあかんのと違うのか。そういう意味では、このプログラムでいいのかな。これは全然環境経営・環境行動の促進というようなことになってないのとちがうかなという思いが私はするんですが、どうなんです。

○渡邉部長 ご承知のように、国の中で総理大臣が最終的に15%と決断をされましたが、その前段では、環境大臣の方は、要するに6上がった中の25%で、結局、一番高い目標を目指して、ぜひとも日本国としては決断をしてほしいという強いメッセージを出されておったのは、私どもも新聞報道から知るところでございます。したがいまして、私は環境森林部長としての立場でいけば、できるだけ高い目標を目指すべきなのが三重県の姿勢だと思っています。
 ただ、あの中でも議論がございましたように、今回の15%の削減においても、2020年度という中期の時点では、県民に7万6000円のご負担をいただく必要が出てくるということで、高い目標になればなるほど、そういう意味でのいろいろな痛みも皆さんで共有いただくということが要るわけでございます。したがいまして、県民すべての方々がそういうことにある程度ご理解をいただくような情報提供も含めまして、意識の共有をしていかないと、県がリーダーシップを持って勝手に決めたような目標ではやっぱりまずいと思っています。そういう意味で、いろんな方々のご意見を賜る場を設けたり、皆さんがむしろ目指していくんだという意識を作っていただくきっかけになる目標設定のタイミングじゃないのかなと。
 したがいまして、あの数字だけひとり歩きして、県庁が勝手にこんなパーセンテージを言っとったということでは、決して県のレベルの温暖化ガス対策についてはなかなか実現性ないんじゃないのかなと。むしろそういう覚悟を県民すべての方々がしていただくような機運醸成というんですか、私はそういうこともこの目標設定の中では非常に重要な役割だと思っておりますので、国において目標が決まったから、三重県は例えばその2倍にしましょうみたいな単純なことではなくて、それに伴ってどうやって減らすんだということもきちっと裏づけて、それを実施していくということも担保を持たないと、絵にかいたもちになってしまうので、私としてはそういうしっかりした目標設定をしたい。
 したがって、私としては環境先進県を目指すというところは少しも変わっていないと思っております。ご評価はいろいろあるかと思いますが、私としての心持ちでは変わっておりません。

○萩原委員 じゃ、その目標設定をどう作っていくんやというプログラムも出してもらわな困る。県民総参加で作るのやったら。
 県民の多くの皆さんのご理解はというけど、やっぱりネックになるのは産業界、これは事実やさ。最大7割からの発生をしているという問題もあるしね。産業界の問題も含めて、それは県民の生活にかかわるよ。同時に、やっぱり世界的なレベルからいうて、日本の後進性というか、ブレーキ役になっとるという問題もあるわけやんかな。だから、そういう点で、私は本当に三重県として……。
 いや、確かに厳しい目標だけ設定しといて、実現できなければという問題があるわけやけど、絵にかいたもちになってはいかんというけど、絵もかいてないやないかということになるわけ。その絵を、いつどうかくのか、どうやってしてかいていくのかという点での何よりも目標設定というのは、僕は極めて大事なことやと思う。それに向かった努力をどうすんのやという点で、じゃ今後の設定はいつごろ発表されるの、あるいはどんなふうな形でそれを作っていくのというあたりはどうなんです。これは国待ちですか。COP15か、それ待ちやということになっていくのかですね。そんなことでは、それこそ進んだ、ある程度進んだと言っとるだけになってへんのやろか。

○渡邉部長 現在、策定をしております計画は、2010年度を目標年次という形で定めてございまして、それも残念ながら非常に目標達成も難しい状況は変わっておりませんし、私としても不徳のいたすところもたくさんあるなと反省をいたしておる点でございます。今年度は、実はここには記述はございませんけれど、この計画策定に向けてのいろいろなデータ収集等々についての作業を進めていく予定でございまして、したがいまして、私としてはこの2010年度の目標の年度を改定すべく、来年度その作業に当たり、目標設定をしてまいりたいと考えております。

○萩原委員 その問題は大いにこれからまたいろいろと質疑もしたいし、頑張ってもらいたいというふうに思うんです。
 もう一つ、この報告の中で出てきたから、ここで聞いとくけれども、廃棄物対策の推進という問題ですね。不法投棄の是正というようなことで、これも進んだ、ある程度進んだというふうに言ってくれているけれども、この文章の中にも出てくる。とにかく石原産業とは書いていないのやけど、無届けがあったり、あるいは石原産業だけではない、三菱化学もあったと思うんだけども、大気のところやったっけな、そこの部分は。そういったような排出基準の超過の企業、無届けの企業が判明したといったようなことがある。そういうのを立入検査により監視を強化し、継続する必要がありますという、1行か2行ですっと流してるのだけけれども、そんなこと、県は立入調査によって見つけたんやないんやわな。これは一連の流れの中で、石原産業のフェロシルト事件以降、いろいろと県がだまされた数字なんかも出てきて、全部明らかになってきているわけなもので、これも進んだ、ある程度進んだなんて言われると、私はどうも心外というのか、何事やという思いがするんです。
 そういう点で、県政も本当に反省というのか、評価、成果と課題と言ってるけども、そういう点がやっぱり私は見えない。物すごく皆さん熱心に、一生懸命最前線のところでは頑張ってくれとるのでそのことを否定するつもりはないけれども、今の状況ではこんなことでええのということを言いたい。
 結果として、やっぱりその責任とらなきゃならんし、部長、理事を初めとするそのあたりの姿勢の問題も含めて、こういう総括でいいんですか。新たな取組がそれで進んでいくんでしょうかという点が大きな疑問ですが、いかがです。

○渡邉部長 昨年の石原産業に関する届け出等々、いろんな形の法令違反等については、私どもも、事前にきちっと立入検査等で指摘をできなかったことについては十分反省をいたしておりますし、逆に言いますと、そういう意味では……。表現としては余り記述場所がございませんので、詳しくは書いてございませんが、監視・指導ということの、またもう一度原点に戻るというようなことで、強化というような言葉を使わせていただいております。したがいまして、そういう排出基準を守らない、それから不正な申告をしてくる等々、私どもとしてはきちっと監視をしていくことしかまずはない。
 その次は、企業がそういう体質を脱するような、コンプライアンスをきちっとやれるような企業体質に持っていく取組をしていただけるように、私どもとしては十分その指導も含めまして、守らせていくということが一番重要かと思っております。
 したがいまして、まさしく県民に信頼を得られる企業活動ということが私は原点だと思っておりますし、そういうことを担保できるのが、私ども環境森林部の大きな役割だと認識をいたしておりますので、今後も引き続き企業に対する監視の目を光らせながら、企業としても成長いただくように今後も続けてまいりたいと思っております。

○萩原委員 企業にコンプライアンスという形できちんと法令遵守させていくということも大事ですが、環境行政について、県職員がコンプライアンスというのか、きちっとした法、条例を守っていくということ、それをきちんと行政に生かしていくというのが大事やと思うのね。
 私はその点では、小山の処分場ですね、これまで環境保全事業団がそれをやってきた。私も見に行っているけれども、環境保全事業団は、明確な違法、範囲を超過して量も多く、しかもアイアンクレーをほったところに、すぐ後に、そんな土かぶせておらへんよ。そういったような点で違法を繰り返しながら、そしてまたそれに対する処分も全くなかったんでしょう。それで、また新しい処分場までつくっとるということで、ここにも書かれているわね。こういう流れで、一定、廃棄物行政がある程度進んだの。不法投棄はこれで是正されたの。進んだと言っているけど、私はそういう点が全く現実と違うんとちゃうかってさえ言いたい。
 端的に聞いときますけど、新小山と言われている処分場、まだ用地買収全部済んでませんのやな。この事実ね。済んでないのに、どんどんと計画進めていっていいの。あるいは、補助金これにつけて予算化していく。こういうやり方は県民合意の立場からいってどうなん。官がやるから文句を言うなというやり方と一緒やに。違いますか。前も言ったように、1キロ範囲の住民の同意を得なきゃならんというふうになっとるのに、官がやるから同意とらんでもいい。
 しかも、僕は信頼しとったんやけども、再就職が悪いとは言わへんけども、ずっとそれでやりとりして、環境のことでも苦労して教えてくれた松林さんは、今や環境保全事業団の専務理事か何かで小山の処分場へ行って、今この仕事やっていると。こんな県と事業団一体となって、石原産業奉仕を何でせんならんのやという点については、あんたら何と答える。
 きのうもちょっと確認したけども、石原産業からいかにも先に金取るみたいに。お金を取るんやないんやわ。借りるだけの話やわな、事前に。
 だから、そういうような形でこんな廃棄物対策が進められていることについては、これは周辺の住民の人たち、小山は土地売った人がもうほとんどやからというのであれやけども、内山町の人たちは全自治会挙げて反対しますやないか。こんなの民間ならできない話でしょう。それが何でこんなので進んでくの。何で処分がされてないの。
 あるいは、あそこには捨ててはならないものが入っているわけでしょう。ところが、皆さんが全くそれを検査せんと見過ごしたから、あそこにあるわけや。これもう何とも仕方がない形でね、今。環境行政って後戻りできやんわけやもんでさ、それだけに本当にどうしてくれるんやと、私はこんな記述で県政報告書なんてつくられたら、本当にふざけた話やと言いたいんですが、いかがです。

○岡本理事 まず、最初におっしゃいました新小山処分場の状況をご説明させていただきたいと思います。
 新小山につきましては、委員がおっしゃいましたように、今、今年度の事業一部着手に向けての法令的な手続を進めております。その中で、どうしても必要になってまいりますのが、農地転用という一つのハードルがございますので、地権者の同意です。農地等に関しましては、地権者として80人程がいらっしゃると聞いておりますが、土地を持っている方につきましては、一定の同意が得られていると事業団から聞いております。
 ただ、農地でございますので、その一部につきましては上に耕作権を持ってみえる方がみえます。この方については1名と聞いておりますが、まだ同意をいただく状況に至っていないということで、事業団の方でその方に事業への協力をお願いしたいということで、働きかけと申しますか、お願いをしているという状況だというふうに承知しております。
 それから、新小山の整備に当たりまして、国・県の補助金とは別に、大規模な受け入れを希望しております事業者からの負担ということで、前回からもご説明しておりますように、石原産業につきましては、建設基金的な支払いとほかに処理料金の前払いと。確かにこの処理料金の前払いは、処理料金ということでございますので、後年度、受け入れた量に応じて料金の中から精算をしていくという形になるんですけれども、ただ、別の機会でも申しましたように、半額程度をまとまって前払いしていただきますので、それを建設の資金に充当すると。これがないと、事業団としては市中銀行からその貴重な建設資金を借り入れますので、それに関する利子分は、事業者の方から拠出させるという間接的な負担になろうかと思っておりますので、単にその処理料金を先にもらうだけだということではないのかなとは思っております。
 それから、小山の容量超過につきましてですけれども、確かに、今の状況が容量超過で山積みの状況にはなってはいないものの、やはりきちんとした、最初に法で届け出た容量を遵守するというのは、第一でございますし、今、委員おっしゃいましたように、何よりも公的な財団という形で事業を進めている事業団でございますので、きちんとやるべきであったと。これは非難されても言い返すことはできないと思っております。
 ただ、先程からもご指摘をいただいておりますように、このアイアンクレーの問題がございまして、直ちに動かすのはどうかという問題がございますので、これはもう少しその安全性も確認した上で、必要な指導をしていきたいというふうに思っております。

○萩原委員 お答えにはなっていません。いつまでもやっとっても仕方がないと思うけど、私はそのあたりの底をついた反省なり、だからこう変えるみたいなものが根っから見られないというのか、相変わらずで、こんな県政報告書で済ませていくんかというあたりはとても不満。
 前受け金というか、前受け処理の料金を石原産業が出してくれるというだけの話で、これは一たん先借りするみたいな感じやけど、結局は処理料だから、石原産業が新たに負担するわけでも何でもないわけでしょう。だから、そういうふうな点考えて。
 それと事業団、借りやなならん利子は助かるという部分はあるにしたって、やっぱり私は本当に、県立病院でさえ民間でできることは民間でと言うとんのに、相も変わらずこんなところに人と金を使って、県は24億円やったかな、ようけの負担金なりを出してくということについては絶対おかしい。こんな県政報告書では納得できません。もういいわ。言っても一緒のこと。

○水谷委員長 はい、わかりました。
 じゃ、次の方どなたか。

○水谷副委員長 萩原委員のご指摘に関連をしまして、重点の不法投棄の話なんです。
 これについては、やはり僕も萩原委員のおっしゃるように、体感として進んだというのはちょっとおなかにすとんと落ちないんですよ。この事業がどうして進んだという評価になるのかというのは、構成事業の事業目標平均達成率が100%を超えているからだという先程の説明ですよね。この100%になっていく計算式の部分、そのロジックが間違っているんじゃないかなというふうに思うんです。
 例えば1ページの真ん中の「不法投棄件数の削減率」が100%になりましたと。これ、量はどうなったのかと。前年よりも増えているんじゃないかとか、あるいは2ページの真ん中の「不適正処理事案に対する対応件数」ってありますよね。これ11案件あって、11対応するのは当たり前ですよね。その対応した結果、生活環境の保全上の支障、その除去がどこまで進んだかというのを数字化しなきゃいけないんじゃないかと。数字を100%にしやすい目標値、計算式なんじゃないかというふうに思うのだけれども、そこのところで体感的に不法投棄事案というのは進んだとは思えない。だから、環境先進県云々というのは、間違いじゃないのかというような話になってくるんだと思うんですが、どうですかね。

○岡本理事 まず、不法投棄件数という、この重点事業の数値目標の立て方でございますけれども、委員のおっしゃるように、確かに件数ではなくて、不法投棄量であるとか、法に基づく指導件数とか、いろんな件数あるいは数値が考えられるところでございますけれども、1件1件の不法投棄のボリュームも違う中で、取扱いとして一番わかりやすい件数ということで、現状値、2006年度値から10%、20%、30%という削減を目標にして、この重点事業の一つの指標、目標にしようということでつくったものでございます。確かに量的なものも現実問題、不法投棄という問題については非常に大事でございまして、また有害性というものもその側面としてあろうかと思っておりますので、これはもう少しわかるような形で、目標とは別のところになるかもわかりませんけれども、検討する必要があるのかなというふうに思っております。
 それから、もう一つ、この重点事業を構成する事業の中の件数、11件でございますけれども、これは最初、一次戦略計画でこの不法投棄に対する目標を決めたときに、その当時、問題となっておりました非常に大きな不法投棄事案と言われるもの11件についてまず調査をして、その結果、内容に応じて必要な措置を講じていこうということにしておりました。それを今回のこの二次戦略の中でも引き継いでおるわけなんですけども、この11件の中には、措置命令、代執行という形で現在進行しておるものもございますし、あるいは地元としては非常に問題視をされておりましたが、調査した結果、有害性も含めて問題はないんではないかということで、地元にもご説明をして、特段それ以降の強制的な対処までは至っていない事案もございます。この11件の中で、今、代執行を行っているもの、あるいは措置命令をかけて、今後その措置を講じさせていこうというまだ進行形のものにつきましては、引き続き厳しく対応してまいりたいというふうに思っております。

○水谷副委員長 いや、だから理事おっしゃいましたけれども、対応不法投棄件数のところは、有害性の質の問題まで触れられましたよね。僕は量的問題を申し上げたけれども。そこのところの目標値を新たに設けるということを検討するというふうにおっしゃったんですよ、それ、ぜひお願いしたいというふうに思います。
 もう一つですが、その「不適正処理事案に対する対応件数」については11分の11で、これは1.0、100%になるのは当たり前だというふうに思っておりまして、生活環境保全上の支障の除去がどこまでできたのかという数値目標があって、それもぜひお願いしたいんですけれども、一応そこのところ、まだ踏み込んで答弁もらっていないんですが、どうですか。

○岡本理事 現在の二次戦略計画の期間につきましては、まだあと2年程残っております。その中で、この重点あるいはその他の施策も含めて、当初設定した目標で今、進めておるわけですけれども、その目標年度以降についても、当然これは検討する時期がまいると思いますので、今おっしゃったような内容も含めまして、今後検討していきたいといふうに思っております。
 直ちにこの目標を別の目標に変えるというのは、全体の関係もありますので、ちょっと難しいのではないかなというふうに思っております。

○水谷副委員長 できるところまでお願いします。
 1点確認なんですが、2ページの真ん中の不法投棄等の是正事業の中で、2009年度で7億2000万円というふうに実績値あるいは決算額等で出てきておりますけども、その額の内容を教えてもらえますか。

○中川特命監 7億2000万円でございますが、これは21年度の当初の予算額でございまして、これについては今、桑名市とか鈴鹿市内で行っております代執行に伴う生活環境保全上の支障の除去に伴う予算とか、それからあと、先程も理事の方から申し上げておりますが、支障があるかどうかの調査を行った後、その後の状況のモニタリング調査を行っておりますが、そういったモニタリングに要する費用などが主なものでございます。

○水谷副委員長 ありがとうございました。
 以上です。

○水谷委員長 あとはいかがでしょうかね。なければ……。

○西場委員 森林関係の方で少しよろしいですか。
 部長が新しく森林行政の方に就任されて、三重県の森林の情勢の把握やら、今後の政策についていろいろ考えていただいておるんだろうと思います。今置かれておる三重県の森林の状況、問題点を把握されて、どういうようにどこに重点を置いてこれからの政策をつくっていくかということについては、従来型のいろんなテーマの整理ややることがたくさんあって、それをこなされるだけでも精いっぱいだとは思うんですけれども、ニーズや課題はたくさんありますし、新たに部長に就任されて、自分としての思いやテーマをしっかりと見据えて、この森林行政をリードしていっていただきたいなと、こんな思いで若干地元の情勢にもなりますけれども、少しお話しさせてもらって、それに対する取組をぜひこの県政報告の中にも生かしてもらいたいなという思いで発言をさせてもらいます。
 この県政報告書の中では、森林の再生というテーマで、この3ページに1つページが起こされております。その中に、森林の荒廃や公益性の成果が懸念される中で、間伐等の実施を進めていくというようなことが強くうたわれてはおるんですけれども、後の個別の政策の中でも出てくることにも触れますけれども、今、森林がこの公益性とかいろいろ機能が麻痺しとるという状況は、我々が想像する以上に現地が大変だなと、こう思います。大きく3つあると思うんです。
 その1つは、宮川の最上流にあります三重県を代表する林分に大台ヶ原というところがございますけれども、その大台ヶ原は、戦後の増伐運動で大木が全部伐採されて、いわゆるもう坊主山になりました。その中で水源涵養の機能が落ちて、大変な状況になってきております。私も平成10年頃、あの父ヶ谷の方へずっと入っていったときに、その保水力がなくなった山肌を雨が洗って、そして表流水となって濁水が山肌を削って、そして宮川のダムの方に流れ込んでおる状況を目にいたしまして、これを専門官の皆さん方にも披露させてもらって、「これが日本を代表する原生林の大杉谷ですよ。」と、こう言ったときに、専門官も言葉がなかった
 これを何とか再生したいということで、平成15年に大台ヶ原再生プロジェクトというのを県で何とか立ち上げてほしいと。そして、そのときに国有林と民有林との連携も要りますから、国と県によります森林協定を結んでいただいて、これに共同で取り組むということをやっていただいたんです。ところが、今日、具体的にそのことに対する対応策がどこまで進んだかというと、ほとんどゼロに等しい。いろいろ努力の跡はありますけれども、具体的に進んでいないんであります。
 加えて、その後、16年に宮川を中心とする大災害、大豪雨がありまして、さらにもう表現もできない程の悲惨な状況があります。つい最近、県に努力いただいた治山工事現場を幾つか見てまいりまして、大変な努力をしていただいとるということについては、心からありがたく感謝申し上げたいと思います。
 しかし、その災害対応すらも、あるポイント、ポイントで進んどるだけであって、残された山肌は荒れて大変なもので、我々すらも足を踏み込める状況もない程のありようであります。今年も宮川のアユは生育が悪いです。やっぱり水が濁水等で汚染されている関係があるんじゃないかなと思って、心配をいたします。こういう意味で、この第2点。
 それから、もう一つが、この報告書の中にたくさん表現が出てきておりますけれども、シカが1990年代の後半から大変な増え方をいたしました。もう数万頭、5万頭にもなるというようなことも聞かせていただいております。そのシカが毎日、その食料になる緑を食っております。
 ですから、シカの食わないシダ類等しかその地域には生えないというような状況がありまして、この災害と人為的なものと、そして獣害の3点によって、今、山は大変な荒れようであります。それの最たるものが、その国有林と民有林の入り乱れる大杉谷渓谷でございまして、その大杉谷渓谷に対する対応というものを、これは三重県だけじゃなく、日本のモデルにもなろうかなと、こう思いますが、まずそこに重点を置いてこれからの取組がなされていくべきだと思うんです。せっかくの過去と現在と未来を取りまとめる県政報告書の中において、この内容をきちっと位置づけをして書き入れてもらいたいと思うんですが、いかがですか。

○渡邉部長 委員ご指摘の大杉谷の荒廃は非常に残念な状況で、特に災害という形でそれに追い打ちをかけ、それからご指摘のあったいわゆるシカによる獣害、特に山の生木の皮まで全部食べてしまって、今まででしたら新芽を食べるというような被害程度でしたのが、何も生えないような山にしてしまうような状況も現実には出てきておりまして、地域の方々にとっては非常につらい現状があることは十分認識はいたしております。
 特に災害の部分については、16年災が非常に大規模な災害であったことから、正直申しまして、そういう意味では一挙にということはできません。非常に私ども歯がゆい思いですけれど、でも着実に災害については対応をしていくことだと認識をしておりまして、最大限努力はさせていただいておるというふうに、今後も含めて決意を持っておるつもりでございます。
 それから、シカにつきましても、獣害の異常さというのが目立ってきておる関係もございまして、いわゆる保護管理計画も作りまして、今まで例えば1日1頭しか撃てなかった狩猟でも3頭までというように、獣害においても緩和をいたしております。どちらかというと、今まではシカは守るべき野生鳥獣というような形で、狩猟においても制限をかけておった。ただ、それが多分生態系が狂ってしまったことが大きな原因ですけど、異常発生をして、今度はむしろシカ自身が自分たちの生息地をも崩壊させているような状況もございます。当然それは私ども人間界、住民の暮らしていただく生活の中で、危険な状況まで起こっている部分、これもいかんともしがたいということで、一応管理目標を立てて、計画的に捕獲を進めていくということで、19年度実績は目標数を上回る状況ができております。
 ただ、19年度から5年間進めてまいりまして、これはもう捕獲という中で、被害軽減に当たるように着実に進めてまいりたいと思っております。
 それと、森林の少し基本的な考えもというご質問ございましたので、私としては、過去の先人たちが非常にご努力されて、戦後の山の緑を復活させるということで、非常に効率的なやり方で、いわゆる人工林という形のものをお造りいただいたと。ちょうど私が新規採用で入った当時は、まだ伐採期に当然達しておりませんので、いかに育てていくかということに非常に注力を注がれた時代がございまして、現在はもう伐採期に達して、利用するという、緑の循環の中で実は一番真剣に考えていけない時期に入っておるんだと思っています。これがうまくいかないと、再生という意味で、いわゆる次の苗木を植えて、次の循環を生み出すことが結局は不可能になってしまうと、山の荒廃が、また戦後のような山を作ってしまう状況がございますので、私としては、まずいかに伐採期に当たった森林を適正に間伐をして、なおかつ次の再生につなげる植林につなげるような、林業としての本来の営みができてくることが一番私は大事だと思っています。それが1点と。
 それと、戦後に特に植林をいただいた中では、本来その木材として山を育てるというよりも、やっぱり非常に条件の悪い自然林というんですかね、自然の力をもう少し生かした山の復活をしていただいた部分もあったと思います。ただ、これについては非常にコストがかかる部分もあるわけですけれど、例えば山地崩壊を起こすとか風倒木というのは、かなり地理的条件が悪かったり、いわゆる木材生産としての山の機能が必ずしもうまくマッチングしていないところも片や見受けられると思いますので、山の再生も、この辺も念頭に置きながら今後は進めていくのが、次の山、次の100年間の山の私どものいわゆる将来に向けた投資としての山のあり方じゃないのか。ただ、ここはまだまだちょっと勉強が足りませんので。
 特に大杉谷を含めて、大台町は非常に熱心にその辺のことをお考えいただいていますし、地元の方々も、地域植生を生かした山の復活というようなことも非常に熱心にお取り組みいただいています。これは私どもの事業としても非常に参考になる話ですし、私どもとしても県単でわずかでございますけれど、そこの一助になるような事業も今年度やってまいります。
 この事業のことについても、来年、名古屋市でCOP10が開かれますが、先日、部内でも議論して、いわゆる生物の多様性という、実はそこの大きなキーワードではないのかなということで考えております。どちらかというと、山に緑を戻すということを主眼に置いて政策を進めて一定の成果があった。今まではそういう発想は私はなかったんだと思っています。次のステップは、生物の多様性という。そういう意味では気候変動、今、非常にCOP15ということで、いろいろ話題になっている部分の次の概念だと言われている生物多様性について、私はもう一度森林を見直していくきっかけにしていきたいなというふうに思っております。ですから、今ある山の考え方と、それから将来に向けての次の一手、次の方向性という面が重要な視点だというふうには認識しております。
 以上でございます。

○西場委員 ちょっと基本的な議論になりますので、また改めてにしますけれども、今、部長、2つお答えいただきましたね。1つは、伐採期を迎えた森林をどのように間伐して利用していくかという、これは従来型、前からもそう言われとるし、非常に重要な時期を迎えとる。それから、あと自然的な森林のあり方に価値を置いて、広葉樹等、いろんな対応をやっていこうと新しい取組に、県としても取り組んでいくという姿勢を出されましたので、これはこれでいいんいですが、現実はなかなか悠長に言えない状況にあると。
 大体大杉谷のダム周辺で約1万2000町歩の山がありますが、そのうちの半分6000町歩は国有林です。そのうちの3000町歩がすべて坊主山に切られております。その3000町歩の山の広さというのは、単なる地域の問題じゃないんですよ。この日本の屋根と言われる大台ヶ原の一番主要部分の3000町歩なんです。それが再生できないんですね。何ぼ植えても、盆栽の木しか育たないんです。そういう今、日々厳しい現実の中で、これをどうするんやというのは、単に材木生産というんじゃなくて、日本の森林や環境をどうしていくんやという課題でありまして、それを国有林だから国に任せるということだけではいけないし、また県だけでもできないし、国と県とそれから地元、あるいはそういった技術論を持った学者の先生方も入れてこれに対応する、まず、ワンステップが要るわけなんです。それを三重県の森林環境部からまずスタートしてほしいと、こういうことを強く思っておるわけでありまして、答えはもう要りませんから、ぜひ要請をしておきたいと思います。そのことの具体的な行動と、できましたら、その趣旨を今回のこの県政報告書にも書き加えていただくよう要望して終わっておきます。

○水谷委員長 はい、どうもありがとうございました。
 ほかはいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 それでは、ただいまいただきましたご意見の取りまとめにつきましては、後程の委員協議でまた議論をいただきたいなと、このように思います。また、その議論の中で出ました件につきましては、執行部におかれまして、本委員会での取りまとめた意見の回答を、また後刻ご報告をお願いしたいなというふうに思います。

 

  (2)RDF焼却・発電事業について

    ①当局から資料に基づき説明(高沖総括室長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、ただいまの説明について質問等がありましたら、よろしくお願いします。

○中嶋委員 すみません、ちょっと勉強不足なんで教えてほしいのが、地方公営企業法の任意適用事業ということの中身、考え方をちょっと教えていただきたいんですが。

○三井室長 地方公営企業の任意適用事業のことでございますが、地方公営企業法の第2条に規定されております。地方公営企業法、全面適用それから任意適用、そのようなものですが、これにつきましては、水道事業とか工業用水道事業、電気事業など、全部で7つあるんですが、この列挙されているものは公営企業として当初から法律が想定している事業でございます。この7つの事業につきましては、これは附帯事業も含みます。一般的に地方公営企業の当然適用事業というのは、この7つの事業のことを申します。
 これ以外にも地方公営企業法2条の第3項で、地方公共団体は条例で定めることによって、地方公共団体が経営する企業について、この法律の全部または一部を適用するということができるようになってございます。
 RDF焼却・発電事業は、従来、水力発電事業の附帯事業という位置づけがあって、当然適用事業であったわけですが、民間に譲渡されるというようなことになりまして、その位置づけが今後は地方公共団体が公営企業法の適用を選択できると、そのような位置づけになりますので、その選択のときに条例でもって適用を決めると、そのような手続が必要になります。これによりまして、地方公営企業法が従来どおり適用されるという企業になるということでございます。

○中嶋委員 ということは、22年度以降の運営体制を任意適用していくということになると、条例の新設か改正かわからないですけども、しなければならないという中で、この課題として3つ挙げていただいていますよね。この課題の議論の方向によっては、今、県はその任意適用でいくということを……。私、今回、本会議の知事答弁で初めてこの話を聞かせてもらったような気がしているんですけど、もしこの3つの課題の方向いかんによっては、任意適用ではなくて、いわゆる地方公営企業法を適用しない形での運営ということも私は考えられるんじゃないかなというふうにずっと思っておるんです、実は。ここの任意適用にいったという経緯ですね、これは条例も絡んできますんで、もう少し丁寧な説明が必要なんじゃないかなという気がしているんですけど、そのへんについていかがでしょうか。

○岡本理事 前回の一般質問でも、政策の位置づけとの話の中で議論がなされたと思っております。このRDFの焼却・発電事業が、当初は発電事業を想定しながら、その後の経緯でもって、ダイオキシン対策等を含めた廃棄物施策の側面が非常に強くなってきまして、環境政策の中で位置づけるべきではないかと。あわせて、その延長線として、今、委員おっしゃるように、それであれば、もう別に地方公営企業法の範疇に押し込めておくんではなくて、別の体制でやってもいいんじゃないかという議論もあろうかと思っております。
 私も、この関係の部局で、今整理をしてきつつあるんですけれども、その中で、やっぱり政策は政策としての位置づけとして整理をしていかないかんだろうと。ただ、22年度に水力の本体が民間譲渡されて、附帯事業として引き続きやれないという状況、これは避けて通れない、その一方で、市町との約束で、28年度までは当初計画どおり、県としてこの事業は続けていく必要があるだろうと。そのときに、従来どおり企業庁の枠内でやるのか、あるいは別の知事部局、端的にはその選択肢として環境部が考えられると思うんですけども、そこでやるのかという、いろんな面からの議論ございました。
 ただ、今のところの方向としては、先程の説明資料の中にもありますように、今までの事業の中身を変えずに28年度まで続ける、安全・安心を基本にして続けるという、これが一番大事でございます。事業を続ける中で、今までの施設の運転管理のノウハウであるとか、安全対策等、地元の方も入ったその検討委員会の運営なんかも企業庁の方で続けていただいておりますので、体制としては今までどおりの方がいいんではないかという方向で今、整理をしつつあります。ただ、そのときに、委員おっしゃいましたように、3点書いてございます問題、これはやはり整理する必要があろうかと思っております。ただ、これは見方を変えますと、この3点はどこが事業主体になっても、附帯事業とは違う形でやっていくことになりますので、整理をしなきゃいけない事項であろうかなとは思っております。
 それから、最初におっしゃいました前回の一般質問で初めてお知らせしたという形になっておるんですけども、企業庁も当然所管しておりますので、それぞれの常任委員会の方へは、6月の常任委員会で、一定のご説明をさせていただく必要があるだろうということで進めておりましたので、説明が後先してしまって大変申し訳ないんですけれども、そういうことで進めていたということでございます。

○中嶋委員 条例議論にもなってくるので、今これ以上はもう突っ込まないんですが、なぜ地方公営企業法を引き続き適用しなきゃいけないのかというところが、今の理由ですと、企業庁で引き続き富士電機システムズに委託している形の今のやり方を続けるために、地方公営企業法の任意適用するということにしか聞こえてこなくて、私ら志摩市もRDF出している一市民として考えた場合、それは企業庁が運営してろうが、県が運営してろうが、変わりはないんですよね。地方公営企業法の任意適用をさせるということ、企業庁が引き続きやるということについてのもう少し説得力のある説明をいただかないことには、ああそうですか、任意適用でいくんですねということには、私はやっぱりならない。
 条例の改正のことも考えると、この課題の解決というものについてのある程度の期限、タイムスケジュールというものを示していただかないといかんのかなと。いきなり条例案が出てくるようではやっぱりいかんので、丁寧な議論を引き続きお願いしたいということを申し上げたいと思います。それでこれも要望なんですけど、29年度以降のRDF事業のあり方で、4ページ、いろいろと書いていただいておるんですが、まさにさっき理事のお話にあった廃棄物処理行政としての位置づけの見方が中心になっておって、任意適用でもしいくということのもう一方の意味合いとしては、やっぱり発電事業というのも、これセットであるわけですよね。発電事業のことについても、あり方検討の中で市町の皆さんとともに考えていただきたいなと。これから、もう既に進んでいますけど、電力の自由化とか、それからCO2削減のために新たな新エネルギーを作っていかなきゃいけないとか、そういう発電面でのこのRDFの位置づけということも、ぜひその29年度以降の話と絡めてご議論いただきたい。
 実際のところ、それがあるから任意適用事業というんであれば、納得いくところもあるんです、逆に言うと。だから、そういったこともよくご検討いただきたいということをちょっと。今日はもうお願いで、要望で終わらせてもらいます。

○水谷委員長 はい、わかりました。

○萩原委員 これももう本当に聞けば切りがない程たくさんいろいろあるんだけども、やっぱり市町村の一般ごみ行政に県が手を突っ込んでいった、介入していった、そのあたりからそもそもの間違いが始まったんやろうけど、端的に聞いとくわ。富士電機システムズと裁判やっとるわね。これの見通し、いつごろ決着つくの。裁判やでわからんけども。
 そのままずっと裁判やって、けんかしとんのやろ。当然のことながら。裁判ってそうやわな。一方では、また委託契約を、29年3月末になっとるけど、その後どうするかみたいなそんな話がある。私は行政としてこんなことは絶対あり得ないと思う。裁判をして、おまえとこがやったことがけしからんぞといって、自分のうち建てるのやったら、絶対にこんな相手に次また引き続いて建ててって言わへんわな。ここ修繕してって言わへんわな。だから、こんなばかげたことが続いているということも奇々怪々な話やろ。
 それから、料金の問題についても、市町がだまされたという問題とのかかわりの中で、いろいろと尾を引きずって、県費をずるずるようけ出してきているという問題点。その後、29年度をどうするんやと。
 僕ちょっと検証してもらいたいなと思っとんのやけど、市町のごみの分別、これどうなってる。最近特に合併したから余計難しなってんのや。各市の中の一部がRDF、一部は焼却して、焼却残渣は廃棄物処理センターへ持っていけ。だから、三重県の市町のごみの分別がばらばら。これを統一的に、一緒に知恵出し合って話し合っていこうみたいな話の基盤も全部崩しとんのやろ。このあたり今後どうするのか。
 とにかくごみは燃やしてしまえという感覚は、変わらなあかんのやわね。一体三重県から出るごみの何%燃やしてんのやろな。
 それで、本当にごみをもっと出さないような方策をとらなあかんのやけど、RDFみたいに火力をもっと増そうと思ったら、もっとごみを増やさなあかんわね。そういう矛盾だとか、そもそものスタートからもう支離滅裂やから、こんな矛盾が相次いで出てきているわけでしょう。だから、そこの点についても根本的に反省がないかというか、やっぱりそもそものところから戻って。
 例えば最近廃棄物、廃プラも燃やしてしまえという議論が出てきてる。東京や愛知でも始まりつつあるんですかね。この議論についても一体どうなんやというのは、確かに今後の問題としてあり得るし。私はそういうそもそものごみ行政のあり方について、三重県としては本当にどういう方策持ってんのや。
 それで、ちょっと聞くと、県がこれは一般廃棄物の市町村の話でございますからというて逃げるのさ。逃げるのやったら、当初からこんなこと始めるなって言わなあかんわけでね。確かに市町のやっている独自性に県が介入することはできんけども、最初からこんなこと始めたわけですから、そもそものこういう問題点をやっぱりちょっときちんと総括する中から、今後どうしていくかという議論をしていかないと、とにかく今あるあれをどうするんかみたいな格好だけではいけない。
 裁判の見通しとそれからごみの分別の現状あたりについては、ちょっとお答えしてください。

○岡本理事 具体的な話はまた担当の室長から説明をしてもらいます。
 冒頭にありました富士電機システムズとの関係、29年度以降の検討の中に、確かにこの受託、どこが運転管理を受託できるかという検討が入っております。と申しますのは、29年度までは、約15年間一括して企業庁と富士電機システムズと委託契約をまとめてしておりますので、この間は……。確かに裁判では今争っておりますけれども、引き続き28年度末までは、今の運営体制という契約の中で進めていくということで進んできております。
 ただ、それ以降どういう形で進めるかということについては、RDF焼却・発電事業全体の中で進めるにしても、いろんな検討課題があるということを市町と協議をしております。これが今ご説明した13項目ですけれども、そのときに今の受託業者以外で受けるところがあるかどうかという、これは事業を進めるうえで実際の問題としては大きな問題になってきますので、これを検討をしているというのが先程のご説明でございました。
 それから、市町のごみの分別につきましては、確かに69市町村あったときからだんだん減ってまいりまして、それぞれの分別をやっておりましたので、一つになっても、まだ完全に広域合併後の市町として統一されていないところもあるのは事実でございます。ただ、これは人の関係、体制の関係あるいは施設の整備の関係と、いろいろ問題があると聞いておりますので、それぞれの市町においても統一をしたいというふうな方向にはあるんですけれども、一挙にいかないと、こういう状況にあろうかと思っております。
 細かい話につきましては、裁判も含めて、ちょっと担当室長の方からお答えさせていただきます。

○三井室長 申し訳ございません、裁判につきましては、現在、企業庁の方でやっておりますので、そちらの方ということでお願いいたします。
 それから、県内の総ごみ、その中で直接焼却量でございます。平成14年、このときに51万5273トン、これが平成19年になりますと44万515トン、14年に比べますと14.5%減しております。それから、平成20年度、これ速報ですが、42万7307トンということで、平成14年に比較しまして17.1%減しております。
 それから、再資源化でございますが、これは平成14年は18万3305トン。

○萩原委員 また資料をちょうだい。

○三井室長 それが20年度になりまして19.2%増加しておると、このような状況でございます。
 また、資料をお持ちします。
 以上でございます。

○萩原委員 裁判についての最大争点は、RDFそのものがとにかく未開発、未完成な技術というか、そのあたりで予測可能であったのかどうかというあたりになるわけですわね。そのことにかかわって、富士電機システムズ側はそんなことは聞いとらんだよという話になるし、県の方はそのことはちゃんと指示したはずやというのか、そこらへんの知見があったのかなかったのかが最大争点になるわけやわな。そこは、RDFというのが持っとる性格上の問題やと思う。未開の燃料やもんな。だから、こんなのは本当に大変な迷惑な話で、なかなか決着がつかへん、長い話をせんならんということになるわけや。
 私は、水力発電、民間譲渡すんのやったら、できれば本当に富士電機システムズ一緒に買うてもろたらええやないかという思いさえするわけやけども、市町がそれでうんと言うかどうかというような問題はあるんでね。だけども、私はあくまでもそこのRDFそのものの問題点をちゃんとせんと飛びついていった県の誤り、これが最大の原因だというふうに思います。
今のごみについては、一遍、分別状況もちょっと教えて。各市町どうなっとんのや。
 今の話で、片や同じ市の中で物を燃やすときには、プラスチックごみは排除せなあかんというて分けとるやろ。分別せえというとって、片やRDFの方やったら、廃プラはええやないかということになる。そういうふうな点で、市行政が同じなかでばらばらになっとるわけやでね。だから、そのあたりの分別、本当にどない考えてんのや、どうしてんのやということと、それから全体の廃棄物の中でどんだけ燃やしてるのや、その量の変化なんかも含めて、これは資料をぜひいただきたいなと、そんなふうに思います。
 いずれにせよ、これは本当にとても難解な問題やというふうには思うし、市町の思いもあるから余計だろうと思うんですけれども、この点でも県政の大失政というあたりは深く掘り下げてもらわなあかんなというふうに思います。
 以上です。

○水谷委員長 はい、ほかに。

○西場委員 先程、裁判のことについて、これは企業庁所管だからというような話あったけど、これはおかしいんでね、委員長。これ、若干、たとえ概略だけでも答えられる人が答えるべきであって、答えられないんであれば、この問題のときには答えられる人を入れてもらわないと、この議論が深まりにくいと思いますので、今後よろしくそういう方向で検討してください。

○水谷委員長 はい、わかりました。

○岡村室長 委員おっしゃるとおり、裁判の方につきましては、企業庁の方と私ども環境森林部の方が法定代理人ということで、裁判の方、出席しておりまして、今現在、約2ヶ月に1度程度審議が開かれておりますけれども、まだ結審の時期については示されておりません。
 主に原因論、先程もお話出ておりましたけども、原因論について書面等によりましていろいろ審議をしているという最中でございます。
 以上でございます。

○水谷委員長 じゃ、今後そのような対応もさせていただきます。
 ほかにございませんでしょうか。
 なければ、これでRDFの焼却・発電事業についての質問を終わります。

 

  (3)「三重県リサイクル製品利用推進条例」の運用に対する申し入れについての対応(案)について

  (4)三重県リサイクル製品の県の使用・購入状況について

    ①当局から資料に基づき説明(高沖総括室長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、この今の2項目につきまして質問がありましたら、よろしくお願いします。

○萩原委員 すみません。要望と資料だけ。
 私もこの検討会の委員としてずっとかかわらせてもらってきたもので、経過はよくわかるんです。それで、ぜひですね。この溶出試験というやつは、これ回数も減らしちゃったんで、これ自体問題だけど、今のJIS規格だけでやっているやつだけでは、なかなか出やんというのもあるんですよね。いわゆる中性の水で一定時間つけて、はい、大丈夫という。ところが、酸度ちょっときつくなったらという問題も当然あり得るわけで、そのあたりも私はやっぱり今後……。
 それらが自然界に出てくるわけ。身近にあるわけ。だから、どれだけの年月あるいは長い地熱、地圧そして酸性雨のもとでという問題もあるだけに、そのあたり、先を見通したサンプル調査なり厳正なる認定基準になっているかどうかというあたりも含めて見ていってほしいなということ、これは強い要請をしておきます。
 もう一つは、19年度までもらったのか、企業別のを含めて、リサイクルのこういう購入製品なりの一覧表をずっともらってたんですが。20年度についてもどこからどんな購入をして、どんなふうに流れたのかというあたりの資料も、あわせて後程ください。
 以上です。

○水谷委員長 はい。じゃ、資料、後でよろしくお願いします。
 ほかはいかがでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 それでは、この2項目につきましては、これで終わります。

 

  (5)三重の森林づくりについて

  (6)審議会等の審議状況

    ①当局から資料に基づき説明(森総括室長、水谷総括室長)

    ②質問

○水谷委員長 それでは、ただいまの説明につきまして質問等がありましたら、よろしくお願いをいたします。

○萩原委員 関連して、ちょっと教えてください。
 三重の木とかけ離れるかもしれんのやけども、今日たまたまテレビで、昼、奈良の割ばし作りをやっていました。森林の間伐というのか、いい材木とって、その端を使ってという。マイはし運動というのは、今、結構話言われている。だけど、あれ、割ばしというのは使った方が間伐のためやとか、そういう点では利用しているんだから、かえっていいんだよという意見もある。どっちが本当なんか、僕はよく知らない。中国からようけ入ってくるという話もあんのやけども、どれが正しいんやろ。
 マイはしはやっぱり持って、ああいう割ばしはできるだけ使わん方がええの。環境のためにも、あるいは三重の木という関係からいうてどうなん。環境森林部はもうマイはしを率先実行で始めとるの。どれぐらい普及しとんの。一遍ちょっとそのあたり聞きたいと思って。
 これ意地悪でも何でもない。私、わからんもんで教えてほしい。

○森総括室長 割ばしの件ですけれども、委員おっしゃられましたように、わざわざ大きな木を切り倒して作るというのではございません。材木は丸いですので、柱に引きますと、当然端っこの端材が出てきます。それを有効活用するということで、三重県でもかつては飯高を中心に、何軒かの業者さんがみえましてしておりましたんですが、外国から入ってきたりして、採算が合わんということで、今は細々と数軒、二、三軒だと思うんですけども―になっております。
 一般的に、木材を無駄遣いしとるやないかなんていうふうに言われるんですけれども、我々としては、木材の先程のカスケード利用じゃないですけども、捨てるよりは、それを有効に使った方がいいということで、割ばしについては、日本の木でやっていただくなら、これは環境貢献になるのかなというふうに思っております。

○萩原委員 マイはし持ってこんでええやん。
 ありがとう。わかりました。

○水谷委員長 ほかにはいかがでしょうか。

○舘委員 審議会、例えば環境審議会、3月9日に開催されとって、報告が21年7月、その下、3月22日で4月20日と。わざとおくらせているのか。ここで審査終わったら、すっとここへ報告、文書でまずするんでしょうから、その日付にしといた方がいいんではないかと思うし、こんな状況、これ県民の皆様ですと、何しとんのと思うんですが、そこらへんは何かあるんですか。

○水谷総括室長 1番目の環境審議会でございますが、悪臭部会が3月9日で承認されて、次の環境審議会、親会の方につきましてはいろんな先生みえますので、その開催の日程調整で7月になったということでございます。
 2番目の環境影響評価委員会でございますが、3月22日にご審議していただいて、この意見をいろいろ要約してまとめる、そういう時間も必要で、4月、翌月になったということでございますので、ご理解賜りますようよろしくお願いします。

○舘委員 そうだろうと思いますけども、例えばこの委員の皆さんからしたら、3月9日やって、7月まで何にもされていないような状況というのは、かえってこの委員の皆さんに失礼ではないかなと。そのことがまとまって、こういう報告書ができましたといったことで、それで環境審議会へ文書だけでも先に送っていればどうなんだろうなと思いますが、これから善処してください。
 以上です。

○水谷委員長 よろしいでしょうか。
 ほかにございませんですね。

○水谷委員長 一応これで先程の2項目についての質問は終わります
 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、発言をお願いします。

○萩原委員 ちょっと一つだけ聞かせて。
 農林商工環境事務所の環境室の職員ね、これどんなふうな基準で配置してみえんのやろかというあたりがちょっと疑問。
 実際上、今、私が正確に今年度何人というのはわからんのやけど、去年のこの名簿で見る限り、四日市が9人、津が9人、伊勢が9人やな。私は、四日市なんかは物すごく事業所も多いやろ。環境はそこだけではないけども、事業所多いし、立ち入りも大変やろしという思いがすんのやけども、全体としてもっと人数増やしたってほしいという思いはあるけども、公正さとか、あるいはあれからいうてどうなん。
 9人、9人、9人、その次が松阪が7人で、伊賀が6人で、桑名と熊野が5人で、尾鷲が4人という形になっとんのやけど、これは順当な配分なんやろうか。何を基準にして、どんなふうに配置してくれているんのやろかな。 

○岡村室長 北勢地域につきましては、四日市にもございますが、桑名とか鈴鹿もございまして、その地区の業務数といいますか、それに応じて環境課の職員ということで配置しているということでございます。

○渡邉部長 必ずしも完全に業務量と本当にバランスよくいくかというと、少し矛盾はあるかわかりません。四日市の場合は、政令の関係で、保健所業務を含めて環境のいろんな業務も移管をしたことも含めて、単純にその人数だけではいかないというふうには考えておりまして。ただ、今後も職員配置については、できるだけ適正になるようには努力してまいりたいと思います。

○萩原委員 これは去年の名簿で見たのやで、今年度の分の人数配置と事業所当たりの数やら対象と一遍ちょっと比較してみて。それで、政令市でといって、四日市市に行っとる部分も一部あるとはいえ、かなり不公平があらへんのかなというのは。私はごめんなさい、四日市しかあんまり行かんもんで、ついついそんな気になるんですけれども、一遍それは精査していただいて、また大いに人も増やしたってください。そして、やっぱり監視・指導も強化したってください。よろしくお願いします。

○水谷委員長 よろしいでしょうか。

          〔「はい」の声あり〕

○水谷委員長 ほかにございませんでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 それでは、当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

 

 (7)委員間討議

○水谷委員長 それでは、さきほどの所管事項について、委員間討議をお願いしたいと思います。ご意見のある方はお願いしたいと思います。所管事項ごと、項目ごとにですね。

 「三重県における補助金等の基本的なあり方に関する条例」の規定による交付決定実績調書についての件についてご意見のある方。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 次に、第四次緊急雇用・経済対策について。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 次に、常任委員会の方での県政報告書(案)について。

○中嶋委員 いろんな意見が出てきたわけなんですが、これは委員長、副委員長の方でまとめていただいて、予算決算常任委員会でご報告をいただくんでしたか。

○水谷委員長 そうですね。

○中嶋委員 どういう流れか、ちょっとこの確認だけさせてください。

○水谷委員長 後でこれまた委員協議で出てくるんやわ。後でまたやります。

○舘委員 流れだけちょっと教えて。

○水谷委員長 6月26日開催の予算決算常任委員会における分科会委員長報告の作成について協議を願って、それをそこで委員長報告として出すと。今日ここで後で協議をしていただくんですけども、そういう形でやるということで、26日にそれを委員長報告として出すと、こういうことになっております。

○中嶋委員 なるほど。

○水谷委員長 だから、この後の22日分とまとめてね。

○中嶋委員 はい。
 その上で、じゃちょっと委員間協議ということですいません。
 副委員長と萩原委員の方から話のあった廃棄物対策の評価の仕方ですね、今までの県の慣例からいくと、進んだなりそういった評価になるんでしょうが、確かに体感的なものというのもありますんで、そこらへんもぜひ配慮していただいたような評価の見直しというんか、そんなところも一回ちょっと。議論はちょっと揺れたような感じもしたもんで、そこだけは言われるとおりかなと思いましたんで。

○水谷委員長 わかりました。そのへんも委員長、副委員長で考えさせていただきます。
 続きまして、RDFの焼却・発電事業について、いかがでしょうか。

         〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 続きまして、「三重県リサイクル製品利用推進条例」云々とリサイクル製品の県の使用・購入状況についてのこの2項目。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 次に、三重の森林づくり。これ何回ももうやっています。よろしいですか。

          〔「意見、ちゃんと言っている」の声あり〕

○水谷委員長 審議会等の審議状況については、舘委員、よろしいですか。

          〔「なし」の声あり〕

○水谷委員長 ということで、所管事項の調査を終わりたいと思います。

 

Ⅲ 委員協議

 1 分科会関係

   (1)委員長報告について        副委員長に一任

 2 常任委員会関係

   (1)委員長報告について      正副委員長に一任

   (2)県政報告書(案)について  正副委員長に一任

 

〔閉会の宣言〕

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により押印する。

生活文化環境森林常任委員長  

予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会委員長

水 谷   隆

 

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