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地域経済活性化対策調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成21年6月25日(木) 自 午後 1時02分~至 午後2時58分
会 議 室 201委員会室
出席委員 13名
委 員 長 末松 則子
副委員長 長田 隆尚
委 員 津村 衛
委 員 今井 智広
委 員 中村 勝
委 員 竹上 真人
委 員 舘 直人
委 員 前田 剛志
委 員 吉川 実
委 員 永田 正巳
委 員 中川 正美
委 員 萩原 量吉
委 員 藤田 正美
欠 席 委 員 なし
出席説明員
[政策部]
部 長 小林 清人
政策企画分野総括室長 松本 利治
企画室長 村上 亘
[農水商工部]
理事(商工・科学技術担当) 南 清
副部長兼経営企画分野総括室長 加藤 敦央
商工・科学技術振興分野総括室長 川島 弥
観光・交流室長 北村 文明
マーケティング室長 吉仲 繁樹
農業経営室長 熊﨑 圭介
財務経理室長 匹田 實也
水産資源室長 遠藤 晃平
商工振興室長 田中 幹也
金融経営室長 福田 進一
農山漁村室長 久保 勝
農畜産室長 赤松 斉
企画・経営品質特命監 早川 三利
水産経営室長 藤吉 利彦
企業立地室長 大橋 範秀
科学技術・地域資源室長 矢下 祐二
[県土整備部]
公共事業総合政策分野総括室長 土井 英尚
公共事業運営室長 里 宏幸
その他関係職員
委員会書記
議 事 課 主査 平井 靖士
企画法務課 主幹 脇 光弘
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 1名
傍 聴 者 なし
協議事項
1 三重県における緊急経済対策について
2 委員間討議
3 参考人の出席要求について
4 委員協議
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 協議事項
1 三重県における緊急経済対策について
① 当局から資料に基づき説明(小林部長、南理事、加藤副部長兼総括室長)
② 質問
○末松委員長 ありがとうございました。
それでは、ご質疑があればお願いをします。
○萩原委員 雇用の面も経済の面でも本当にご苦労いただいていますけれども、端的に言って効果はいかがかと。2月からもう始めているわけやわな。それで、私とりわけ経済の面で言うならば、一番大事なところはその経済に大きな影響を与えるのは、個人消費でしょう、何と言うても。個人消費が伸びてんのかどうなのかというあたりについては、今の経済状況の中では厳しいですわな。
午前中も私はちょっとビデオのライブで見せてもろとってんやけど、大野委員やったかな、新型プリウス買える人は、そんなものは所得の多い人やとか言うて、おっしゃってはみえたけれども、実際上、消費はどこまで刺激されてきとんのやとか、随分この見通しからいうたら厳しい、財布のひもがかたくなっているという。
だから、例えばの事例として、これもいろいろ論議があったけれども、定額給付金というのがありましたよね。これは271億円かな三重県全体で、県下に271億円落ちているはずなんですわ。交付がね。ところが、それが本当にこんなところに生きているよとか、地域でこんなふうな形で商店街が潤っているよとか、活気を呈しているというような、何かそんなような事例があったらぜひ教えてほしいし、これがどこまで効果があったのかな、そういう検証、例えば私、今一つの例を挙げたけれども、三重県のこういう緊急雇用経済対策の中で、雇用の面は別の委員会でやっていますけれども、経済の面でどうなんでしょうかなというその対策の結果はどうなんですか。
○南理事 まず個人消費に絞って言うと、やっぱり全体的に消費は伸びてないだろうというふうに思います。
全体的にどうかというと、今日も先程部長から話がありましたけれども、一応、製造業の部分では若干底へ来て、ちょっと違う方向に行くかなというのは県内雇用・経済関係資料でも出ているんですけれども、その原因はアメリカなり中国なりの財政政策によって、かなりまた輸出が伸びてきて、そこがいわゆる製造業の景気を支えているんではないかというふうに思っていまして、そこらは、ある程度大きな輸出関連の企業のところが中小企業にも発注なんか及んできているというふうに聞いているんですけれども、それが計画的に2カ月、3カ月先まで見通した生産発注、受注増になっているかというとどうもそうではなくて、当面出てきたものについて需要が出てきているというところでございますけれども、そういう面では液晶とか自動車とか、あるいは電気製品、そういったところは来ていますけれども、いかんせんもう一つ設備投資が伸びていないんで、工作機械あたりはなかなかぐっと伸びるというところに来ずに、まだ低いところでこうずっとしていると、それがいわゆる雇用につながり、個人の所得につながり、消費に行くというには、サイクルとしては、時間がかかるかなというふうに思っていまして、先程申し上げました経済危機対策会議の中でも、今まで経済状況の把握はしましたし、これからどういう対策をそれぞれが打っていこうかということは4月のところに大体まとまりましたんですけれども、今後はそういった施策が実際中小企業であるとか、あるいは個人の方へどういうふうに影響がいっているかというのはひとつ調査が要るんではないかということで、この間の5月29日の実務者会議でも出ておりますので、今のところ萩原委員がおっしゃられたような形でつかんだものは、私どもとしては今持っておりませんというのが実態でございますけれども、何らかの形でつかんでいきたいというふうには思っております。
以上です。
○萩原委員 そこで、なかなか効果は上がっていないってのは、それはそれでよくわかるんだけれども、この経済危機対策会議を開かれて、先程主な概要を報告されたわけですが、企業側というか、産業側の人も来ていると、とはいうもののこれは、商工会議所の会頭が来てくれとるんですかね、本当に会長とか、商工会議所連合会の会長というようなことで。
ただ、問題は、大企業の代表もこれは入ってくれると一番ええねやけどさ、なかなかそうは行かんやろし。せめてこんなときに、シャープやら東芝やらっていうて大きいところは一遍入ってさと、事情も聞きたいし。というようなことは言えやんの、無理なの。僕はそこが大企業が本気でそういう形になっていかなかったら、やっぱり下は動かへんし、現実の問題として、今の仕組みからいうたらな。それでえらい景気もようなってきたんやったらホンダなんかは利益上がってきたんやみたいな話のようやもんで、それやったらそれで雇用情勢どうなんですか、今後の見通しどうなんですかみたいな話もできるやろけど、同じテーブルには着いてとも言わんの、あるいは着いてくれやんの、どうなの。
○南理事 基本的には、県内全体の経済とか、あるいは雇用とか生活の状況を把握するということと、それから一定の施策を担っていただくところを中心に考えていましたので、こういうメンバーになっています。それで、今のところやっぱり個々の企業という形で、金融機関はそれぞれ個別の銀行が入ったりしていただいておりますけれども、それは全体でということで考えていますので、特定の企業というのは今のところ考えておりません。
○萩原委員 私は大企業を目のかたきにしているつもりはないけれども、大きいだけに雇用の点でも大変だし、8500人からだったらえらい数やし、いわゆる派遣切りの人らの、このあたりの景気ようなってきたんやったらもう一遍雇たってとも言えるようだしさ、実際のところ。また他府県からだっとようけ来とんのやに、実際上は。だから本当にそういう意味で、それから生産の見通しもシャープなんかもああいうところは、そのうち中国行くんやないかみたいなことまで言われとって、これもまたもう一つ不安もあっとるだけに、私やっぱりそこのところは本当に思い切って行かなあかん、言わなあかんていう思いがしとって、サルコジ大統領はルノーへ直接乗り込んで陣頭指揮しとるとかいう話も報道ではあったけれども、福島県の佐藤知事はあそこの非常に大きな富士通へ直接行って、雇用問題でいろいろと社長と談判しとるというようなニュースが流れてきてますわな。それぐらいのことをせんと、本当にこれは何ともならへんという感じが一つは率直にしています。だから、そのことを強く要求もしておきたいと思うんです。
さらにちょっと進んで、今のセーフティネットの資金で、申し込み件数がどれぐらいだけれども、実際の雇用は今こんなぐらいやというそれは出ませんのかいな。これは私、資料としても要求しとんのやけれども、なかなかそこはって言ってんだけれども、これだけでは融資しましたと言うだけではあかへんので、この間もちょっと出とったんやけども、そんなもの実際には大変よと、断られるとか、値切られてとても目標どおりにはいかないとかっていうようなそんな実態が随分あるんで、そこをつかんでもらわなかったらなかなか本当にセーフティーにならんわな。そのあたりはいかがでしょうか。
○南理事 生数字で申し込みがいくつあって、その承諾がいくつかっていうのが出るんですけれども、申し込んだけれども断ったという数字にはなかなかなりにくくて、一つは申し込んで、言うたら申し込んだいっぱいは貸せませんけれども、これくらいですって調整しとる、滞留しとるのがあったり、あるいは下げてったりというのがあったりでですね。そこの実態をつかむというのが多分なかなか難しくて、その正確な数字としてそういうのがお示しできないというところがございます。
それから、申し込んだら要は100%貸してもらわなおかしいというふうな話で聞かさせていただくんですけれども、なかなかそういうふうにはならなくて、貸す金でございますんで、私が貸すわけではないですけれども、金融機関が貸す金でございますので、必ず回収はできるであろうという見込みを立てる必要がありますので、売り上げ金額に対して非常に大きい申し込みがあったり、あるいは通常の経営状態で損益分岐点がかなり高くて、売り上げは大きいけれども、なかなかこれで返済が難しいというのがあったりして、そこは信用保証協会もそういう財務指標で見る基準というのを私が聞いたところでは9段階、それぐらいのところに分けてそこへ当てはめて、それぞれの企業を判断していますので、そこをきちっと見ているという部分はかなり、10月からこっちへはなるべく貸しましょうということで金融機関にもお願いをしていますし、その保証のつけ方も変わってきていると思うんですが、そこを私どもが入って、これは貸せるやろという話はなかなか難しいと思いますので、そういう意見が議会の方でいろいろ言われているということは、信用保証協会の方には伝えておりますけれども、今のところの状況としてはそういうことでございます。
○萩原委員 もう一つ。
その状況わからないでもない。それは確かに補助金と違うから、貸す金だから、返してもらえるかどうかというその状況は見なきゃならんという点はあるけれども、私らもそんなに多くはないけれども、零細のところではかなり厳しいですわ。だから、やっぱりこれも借りやんでもええようなところが延長されたり上乗せしたりみたいなところが現実としてはあってみたいな声も聞くもんで、そこらへんはやっぱり、そらそれこそ破綻になったわ、代位弁済ようけせんならんわというのでは、こら困ることは困るんだけれども、そこはやっぱりセーフティーということの意味を本当に十分生かされるような制度にしてもらいたいなということを、これも強く要求したいと思うんです。
それから、もう一つ僕気になるのは、チャンスづくりっていう言葉は、私最初のときにも知事にもかみついたけれども、わからないでもない、例えば農林水産業だとか、あるいは中小企業、地場産業のところに本当に光を当ててもらうこの機会にという意味では、今までそう光が当たらんだところというのか、あんまりいかなかったところ、これでそういう意味ではいろいろと今までのいくつかのメニューがたくさん出てきていると、ただこれが一時的な予算で、来年度以降とか3年後5年後の展望が持てるのかどうかというあたり、そのあたりの見通しはどうなんですか。
やはり今回の予算というのは、ちょっと異常なぐらい、だから随分たくさんもうこれでもかというぐらいに、この際言うとけみたいな予算の要望はあったと思うんさ。めったにこんな予算はあらへんもん。これ毎年やってくれたらええわ。本当の話な。その意味では、国に対しても要望してもらわなあかんと思うし、手がけたけれども、一時的なちょっとした補正でしたわっていうんだったら本当に意味ないし、例えば私は万古陶磁企業の言葉も出てきてるもんで、本当久しぶりやなと思いますんのやけど、四日市の万古陶磁企業なんていう、この頃地場産業というようなあたりのところへは本当に言葉さえもなくなってたんやないかって、予算の費目の中でもっていう感じさえしとんのやんか。だから、そういうようなところで、言うてくれるならばチャンスやという言葉も言えるんかもしれんけれども、そう簡単にピンチをチャンスになんてなことを気楽に言うなって言いたいわけ、現実の問題として。だから、そのチャンスづくりが本当にチャンスになるっていう見通し、展望、可能性、このあたりの保証はちゃんとしてくれるのかどうなのか、そのあたりどうですか。
○南理事 まず最初にちょっと金融の方の話で、そのセーフティネットの話がありましたけれども、特に零細企業者の方には先程申し上げたこれは公庫の方の資金になりますけれども、マル経資金の方ですね、あちらの方を使っていただくというのがぜひお勧めさせていただきたいと思うんです。
というのは、一応経営改善とかそういうところも、その指導つきながらの資金融資、額的には1,500万ぐらいでちょっと小さいですけれども、そういうところとセットでやっていくということで、公庫の方も力を入れていきますので、また商工会とか商工会議所も一緒になってその資金を使っていただくということでございますので、そういう零細企業の方々がいくところは、そこを使っていただきたいという話と、それから、もう一つはチャンスづくりの話でございますけれども、このことにつきましては、確かに委員おっしゃられるように今のような予算が継続的についていくかというのは、それはもう多分こういう状況だからこそついている予算というところがございますけれども、一つ非常に気になっていますのは、この世界同時不況ということで経済状況が悪くなって、底を打ったのか打たないのか別として、いずれ底へ来て回復には向かうと思うんですが、いわゆる従来の2005、06、07の初め、そういったところへ100%復帰するかっていうと非常に難しいだろうというふうには思っています、そのままでは。それは将来の人口構成からいって、日本のマーケットはそんなに大きくなっていかないですし、それから、世界の金融状況を見てもそんなにここ半年、何カ月で回復していくというわけにはいかないと思いますので、そこで特に中小の企業の方が困ってみえるのは、従来の製品を従来のところへ売っていくと、そういうそのビジネスモデルでは、なかなか新しい自分のところの経営改善ができていかないだろうと、やはり新しい製品をつくらないんであれば、従来の製品であっても今まで使っていない、商売の取引先でなかった違うところへ目を向けて、そこへ販路を求めていくとか、あるいは今まではこういう製品でこういうところへ行っていたけれども、違う物を応用して違う製品をつくって、違う売り先を見つけると、そういうことが今特に必要なんだろうなと。
ここまで言うと言い過ぎかもわかりませんけれども、自動車がハイブリッドになったり、あるいは電気自動車になったりすると、自動車の要る部品なんかも大きく変わってくると思うんですよね。そういう時代の変化にきちっと変わっていくのに、中小企業も対応していくというのは、今回こういう予算をつけていただいて、販路開拓とかあるいは新しいビジネスモデル、新しい製品を開発する、新しい人材を育成するというのは、この経済不況のときにやっぱり必要な予算だと思っていますので、それをいかに継続させていくかというのは私の力の及ばんところはありますけれども、今後もまだもう少しこういう施策は必要であろうという認識は持っております。
以上です。
○加藤総括室長 すみません、農水の関係で言いますと、もともと10年先を見越した形での農業構造の対策、例えば農地の集積であるとか、それから担い手の育成であるとか、高付加価値化といったような長いスパンで見たときに、やはり将来への投資だというような部分を踏まえた形でのこの緊急経済対策と、当然国の方向にも合うような形ではないとなかなか金がつかないというところはありますけれども、今回そういった形でやっておりますので、施策としてはある意味では先取りでやっているというような意味合いも強いのかなと思っております。
ただ、金目の保証については、いつまでというのは、これはちょっと全体の話になりますので、そんなふうに思っております。
○萩原委員 終結をしなきゃいかんと思っておりますけれども、今の言葉にもあったハイブリッドにかえていく、そのための中小企業の部品なんか全面ていう、そらそうせざるを得なくなってくるのやけど、ホンダの下請やって、プラスチック加工やっとったところが、もう今回の世界同時不況で全然仕事がなくなってきてって言うて、小さな業者やけど3人雇とったけど、その農家のおばさんたちももう来てもらわんでよろしいわみたいな形になってるていう実態もあるわけで、時代の流れやしゃあないでっていうふうにはならんわけやんか、その人らにしてみたって、設備投資もいろいろやったくせに、そいで返済していかならんねん。そういったような問題も現実にやっぱりありますし。
私はそのあたりの実態も本当によく調べたってもらいながら、だからこそ私は、上が変わったらって、大企業の言うがままに振り回され、動かされ、これが中小業者であり、労働者であり、あるいは県までそうかと、行政まで振り回されとんのかっていうことになっては僕はいかんと思うんやけども、そこらへんは本当にきちんとした対応が、行政であるからこそということはお願いしときたいし、例えばさっきあなたがちょっとおっしゃったマル経資金と、いわゆる無担保、無保証人融資のこの制度も小規模事業資金でやってくれているけれども、三重県の無担保、無保証人の枠ってめちゃくちゃ少ないに、実績。他府県と比べて見なさいな、もう恥ずかしいに。とりわけ愛知と岐阜を調べてもわかるわな。そういったような点も、私はこの際思い切って今までの姿勢を大いに変えていこうやないかとか、そんな形で示されるのはわかるけどさ。何か、言葉だけで白々しいなというのが私の実感、今の話では。
だから、もちろんこの方向を大いに進めてもらいたいという期待も込めながらやけども、けちつけるつもりは毛頭ないんだけれども、何か実態からはまだまだかけ離れているというか、残念ながら今のお答えでは、展望も出てこんなというのが率直な感想なんですが、ごめんなさい、以上です、とりあえず。
○末松委員長 ほかにございませんか。
○藤田委員 先程も、今から新しい分野にエコというか、環境というか、大企業がかじを切って、そういうふうな形の中でまさにいろんな面で下請の仕事が大きく変わってくると思うんですよね。今までやれることがやれなくなってくると、これはやっぱり真剣にそのへんは調査もしていただいて、それで小さなことから言えば、段取りがえとかそういうものもころころ変わってきますし、ロットも大ロットから小ロットなんて段取りがえしたり、どんどんいろんな変化が起こってきますね。そこらへんは、特に新しい分野に技術力を高めていくちゅうことはそのとおりなんですけれども、それが本当に現場で苦労しとる人たちが、金融面でも、資金繰りでも、技術開発でもついていけるような、温かい三重県の施策が今これから必要やないんかなと、これから特に。私はそう思っております。
マル経なんかの制度においても、1000万が1500万円になって、実績をこれから上げていただくということなんですけれども、実際はいわゆる公庫の中でのまとめ融資とかそういうことはできるけれども、各銀行とかそういうところのまとめを総合的にやることは絶対できませんわね。そういうのなんか独自の、さらにこれから大企業が今から新しい生産調整も済んで、どんどん大企業はある形を変えて経済を引っ張っていくと思うんですけれども、それの後のタイムラグというのはどっちへ展開するかわかりませんよね。今まであった仕事もなくなるかわからんし、耐え切れるかもわからないぐらいの年数が、2年になるんか、3年になるかもわからんと。
私はもう少し、県の新たな独自の金融制度ちゅうものを研究してもらわないと、なかなかそういう小規模事業者ちゅうのは、この転換期には相当淘汰されてくるんやないかなと思ってるんですけれども。どうですか。
○南理事 非常に難しい話だと思うんですけれども、一つは今回のこの経済不況が今後どういう形になるかというのはひとつなかなか読み切れないところはございます。それは、そうとしながら確実に、ここでやっぱり技術転換みたいなものが起こってくるんだろうと思いますので、そこへ三重県の中小企業を含めてきちっとその時代の流れに乗っていくような、まずは製品もそうですし、あるいはビジネスのやり方みたいなもの、先程おっしゃられましたけれども、変わっていく必要があるんだろうと思いますし、それをきちっと先を見据えて、そういうものの対策をしていく必要があるんだろうと思うんですけれども、そこも現実の話をさせていただきますと、県庁だけではなかなか難しくて、中央会ですとか、商工会議所、商工会、それから産業支援センター、そこらが力を合わせて知恵を出し合いながらやっていく必要があるだろうというふうに思っていますので、そこのところはこうやってやりますっていうのはなかなか答え出させていただけませんので、そういう委員と同じような認識で取り組ませていただくということだけ。
○藤田委員 それと、いわゆる大企業とか中小企業とか小規模とかそういう議論をするときに名前が出てくるんですけれども、中小企業対策ちゅうても、実態としてはやっぱり20人以下の小規模事業者というのは、本当に九十数%を占めとんのですよね。一概に産業政策というても、どこにどういうふうにターゲットをとるかというのが非常にわかりにくいんですよ。例えば小規模事業者、20人以下とか、その線引きはできませんけれども、実態としては大企業が三重県の事業者8万5000あるうちの300人以上が200社なんですか、今、それを大企業と言われる。全体で8万5000ぐらい事業体がある中で。これ県の資料なんですけれども。
○川島総括室長 すみません、企業数でございますけれども、大企業が三重県の場合92社ということで0.2%全体の中で占めています。それで特に、小規模事業者ですけれども5万3728社、全体が6万809でございますけれども、そのうちの5万3728ということで88.4%が小規模事業者、いわゆる製造業でいいますと20人以下ということになっています。
○藤田委員 20人以上から大企業まではどのぐらいの数字なんですか。三重県の。
○川島総括室長 小規模事業者を含めました中小企業が6万717ですので、小規模は5万3000、約7000社ぐらいということがいわゆる中小企業、小規模事業者においては中小企業ということです。
○藤田委員 ということは、大企業が100社ぐらいで、中小企業と言われる20人以上というのが7000ちょっとと、20人以下が5万3000と、それで線を引けということじゃないんですけれども、特に小規模事業者というのは、これから特にそういう人口が減ったり、あるいは国の財源もないですから、社会資本的なところも、今まで非常に右肩にならないですよね。そうなったときに、特に私は小規模事業者のその人たちは、単なる市場経済だけで物を見ていくことは非常にこれから難しいんじゃないかなと、やっぱり地域での生産や雇用や消費、そういうことをそもそも担っとること自体がセーフティネットなんであって、単なる市場経済だけでやっていくと、どんどんその数は減っていくと、ひいては地域で物を買うこともできへん。まさに社会のコミュニティーやそういう中でいわゆる地域の装置として機能している企業というのは、単なる市場経済だけで物事を見ていく物差しだけではもう限界があるんやないかなと、この際、新しい技術革新で雇用も変えていかなあかんと、仕事のやり方も技術も。
もう一つはやっぱり地域の中の装置として、機能を果たすところには、何らかのこれは私も今わかりませんけれども、産業福祉的な、そういう考え方も一つ持って、小規模とか町の商店や町の工場、そういうところの新しい政策的なものにこれから知恵が要ってくるんやないかなと私は思っております。
やっぱり地域が元気にならなければ、その差ちゅうのは見えてこないし、そういうところを今後ですよ、一次、二次と経済対策、資金繰りやいろんなところを打ってきましたけれども、さらにそういうところをもっと現場を調査していただいて、そのコミュニティーの中で、私はある意味の新しい環境も含めて地域の小規模事業者のこれからのやり方とか、支援の仕方とか、そういうものをもう少し、真剣に検討、研究していただきたいと思いますし、それも一日も早くです。そんな中から新しい経済対策的な三重県独自のものを出すべきやないんかなと思うんですけれども、いかがですか。
○川島総括室長 小規模事業者の方、大変厳しい状況にあるかと思っています。
それで、確かに小規模事業者の方は、例えば会計士がついてみえるとか、診断士に相談しているとか、なかなかそういうことが財政面というか、財源面でも非常に難しいところもあったりします。
よく経営革新という新商品をつくる、あるいは新サービスをしていくときに、その県の方で承認しとるんですけれども、この経営革新をとっていく、かなり小規模事業者の方もやってみえるわけなんですけれども、これがなぜよいかというと、要するに経営革新をとることによって、あるいは仮にとれなくても、そこで自分の事業を見直していただくというのか、財務状況なんかも専門家の意見を聞いていただいて、ある程度もう一度専門家にお聞きになる、自分の企業実態というか、そういうものを見ていただくという場にもなると思っています。
県の方でも、経営革新の承認なんかを増やすように商工会、あるいは商工会議所の方にもご努力いただいて、年間40件、50件ぐらいのところで推移しとったんですけれども、前年度は70件の方が承認をとられております。
特に今回の2月補正では、中小企業の経営維持回復緊急事業ということで、小規模事業者の方が専門家の相談を受けられる経費も見ておりますので、そういうのを活用してやりながら、小規模事業者の方におかれても、そういう専門家の方に相談していただいて、財務状況なんかも一度分析してもらうのもいいのかなとは思っております。
そういう意味では、経営革新とかそういうことで県の方でもまた進めていきたいと思っております。
○南理事 委員がおっしゃられたいわゆる製造業、その小規模事業者を単なる生活の収入を稼ぐ手段だけではなくて、地域の中で別途の位置づけをして、もう少し産業というものをとらえ直したらどうかというご意見だったかと思うんですけれども、本来ですと今回の経済危機対策会議も私ども所管としては、経済だけということでございますけれども、ちょっと行きがかり上、雇用も生活も私どもの方で経済危機対策会議を所管をして、やらせていただくということになっていますので、今後進めていくに当たっては、経済は私どもの方で事務局をやらせていただいて、雇用生活の方は生活・文化部の、先程も申し上げましたけれども、総合就業生活支援連絡会議というところで進めていくわけですけれども、そういうところとかあるいは政策部の方でも限界集落の話でいろいろ調査をしていただいていると思いますので、私のところの部局だけではなくて、いろんなところと総合的に検討させていただくということでご了解をお願いしたいと思います。
○藤田委員 もう少し、今後こういう一次、二次、四次まで出てきました。地域経済というか、地方経済というか、地域の中でお金が循環するような、1000円のお金が1回、2回、3回と回るような、私もそういうことも研究せないかんと思いますけれども、そういうところの感覚を持って、コミュニティーの中で、町の商店や町工場、あるいは一次、二次、三次がやっぱり元気になってくるような、そういう政策も頭に入れながらこの緊急経済対策を打っていくべきではないかなと。これはいつまでたっても、これだけ今、萩原委員言われたように、どんどんお金を毎年このようにしていただければ何らかの形で、そら無理なんで、やっぱり将来の布石を打っていくような、そういうことも視野に入れながら私はやっていただければありがたいなと、そう思います。
○小林部長 私は思うんですけれども、緊急雇用経済対策の中で、すぐに打てるかっていう形の部分でいくと、ちょっと難しいかなという感じもしているんですが、ただ、確かに今の小さな企業であっても、実際変わってきていると思うんですね。本当に例えば大きなところでいくと自動車会社でいっても、ああいうアメリカの大きなところがつぶれるような形もあり得る。だけれども、一方では、先端的なハイブリッド車が売れているみたいな形もあると。私は今、知識集約型産業とか何か言われていますけれども、企業が進むのは、先端的な産業だけではないと思われるんですよね。必ずしも、知識集約型というのは先端的なものだけではないし、昔何か新しい知恵、独自の知恵という形を言っていたことがあるんですけれども、その新しい知恵が先端型のものであるとすると、独自の知恵みたいな形の部分で生き残っていくという方法もあるのかなという形も思います。
それと同時に、もう一つは、藤田委員がおっしゃられた、地域とともに残っていくためにはという形の部分でいくと、やっぱり我々は官としては、何かそういう産業、例えば最近読んだ本にあったのは、アセットマネジメントみたいな巣を地域で育てていって、今まではもうつくるだけの公共工事であったけれども、維持管理をしていくような形の部分、その新しい手法で維持管理をしていくみたいな形の部分も産業的になるんじゃないかと。そういう部分になってくれば、まさしくもう地域の中で循環していくような話になる。そういうような部分も出てくると思うんですよね。そういうようなことを、やっぱり我々これから今度の経験を生かして、頭の中に入れながらやっていかなくちゃいけないという、そういう感じは痛感しておりますので、それがすぐにできるのかどうかというのは難しいですけれども、頑張っていきたいとは思っておりますので、またご指導の方よろしくお願いしたいと思います。
○藤田委員 政策部長から今ご発言いただいたんで、もうこれでやめようと思うてましたけれども、やっぱりかなり人ごとのようなご意見ですね。
今回の委員会というのは、地域経済活性化対策調査特別委員会なんで、やっぱりそういうふうなアセット、資産をどうや、運用やとかいうんじゃなくて、実態として地域経済がどう元気になっていくかというようなことも踏まえて、真剣に議論していかなければ、ただ国に向いた方向だけで、三重県議会はその仲立ちをしとるようだけでは私はなかなかいかんと。県独自の金融政策なり、地域政策なり、そういうことも踏まえて、こういうもんはやっていかないかんと私は言いたいんです。
○小林部長 今申し上げたことは、決して国に対して何とかではございませんが、確かに今現在という部分の中で、緊急にやっていくという形の部分の中では、ちょっと時間のかかるような話なのかなという形もございましたので、おっしゃるとおり、そこの部分については、南理事のところとも協議しながら頑張っていきたいと思います。
○藤田委員 これで最後にします。皆さん言われたように、総合的にやってもらわないかんということですから、政策も踏まえて、時間がかかるとか、景気の先が読めやんとか、そういうんじゃなくて今の実態を本当に把握して、もう少しスピーディーに真剣にやるんやというような態勢でやっていただきたいと、そういうことだけ要望して終わります。
○永田委員 ちょっと私も一言、この緊急経済対策というのはやっぱり先程来の議論もありますように、先を見据えたものでもなきゃいかんわけですな、これは。だから、ただ緊急だから緊急に政策を打っていけばいいという、これも大事なんだけれども、先を見据えてでなきゃいかんと。
そういう考え方に立ってみれば、農業という問題が一つあると思います。農業という問題については私は、非常にこれ程までに食料自給率の問題が我々の政策の中にクローズアップされてきた時期は本当にいまだかつてないんじゃないかな。食料自給率とか、農業、農政問題について。そういうことを考えると、三重県の農政で手を打っていかなきゃどうなんだということを考えた場合、例えば法人化の問題、今現状どうなっていますか。
○熊﨑室長 本県、法人のきちっとした統計等がございませんもので、普及での調べということでございますが、300弱ぐらいの農業関連の法人がいらっしゃいます。
ただ、その中で、今回6月の補正の中でも上げさせていただきましたけれども、人を雇用しながら生産をしていくという法人は非常に少ないというように考えておりまして、先程副部長申しましたように将来を見据えるということを考えたときに、いわゆる新規参入の中でも農業というのは大変お金がかかると。まず法人という形態であれば、法人に入っていただいて、農業を勉強していただいて、それからまた分かれて自分で自立するということもできますので、そういう意味でいうと法人化を進めていきたいと考えておりまして、そのために今回の補正を、機会も利用いたしまして、法人化をしていただく方とか、特に法人化するために経営の見直しをしていただくということを支援するような事業を組み立てているところでございます。
○永田委員 余り三重県として法人化の進展がどうです、今申し上げたけれども、少しペースが鈍いように思います。どうですか。
○熊﨑室長 普及の中で、年に五、六件ぐらいの割では増えてきてはございますけれども、確かに、全国ベースの法人の増え方に比べると、今日は資料を持っておりませんもんで数字的なことは申し上げられませんけれども、高いとは思ってはおりません。
特に法人といっても家族経営的な法人が多うございますので、それではやっぱりちょっとなかなか次のステップが難しい部分があるというふうに考えております。
○永田委員 確かに、担い手の皆さんが法人化するという手も一つだろうし、あるいは企業の農業法人を新たに設立してやるというのも、一部ちょっと出てきてはおるんですよねこれ。
そこらへんで、例えば農地法の問題もあるんですよね。そこらへんも、三重県行政の中で、国の施策なんですが、三重県の独自策というんですが、そういうことも知恵を絞っていけないんですか。
○熊﨑室長 まず、農地法の改正、今もう参議院通りましたので、成立は12月ぐらいになるんじゃないかなというふうに考えております。
その中で、いわゆる企業の参入、企業だけやなくて農協の参入もできるというふうに聞いておりますけれども、そのような骨格の方は当然、法律の中で定められてきたということで一定の制約、例えば農業委員会に届けて、農業委員会でチェックするとか、首長の意見を聞いて農地を貸すとか、一定の部分の制約はありながら、ある程度自由に企業なり農協が土地を借りることができるようになりました。
今後、それについての詳しい、チェックとかいうこともございますので、それも含めながら、これは国の方からある程度将来なり、これから定められて説明があると思っておりまして、それらに対応する部分は当然あると思っております。ただ、県といたしまして、企業参入の中で、今現状で農家の数が減ってきておりますし、担い手の数も、こちらも努力してはおりますけれども、そんな急速に増えていないということもありますので、いろんな地域との親和とかそういうことも考えながら、担い手の一つの形式としては、企業参入なり農協参入というのはあるのかなとは思っております。それは今後の話として、どのような形になっていくかは今後検討していく部分かなと考えてはおります。
○永田委員 すっきりした答えには私はとれないんですけれども、今僕が申し上げたいのは、ただただ国の政策はそうだとしましょう。だから、三重県版のそういう農業法人をやりやすくするということに、例えば特区制度の活用とか、三重県版農業法人を設立しやすくする特区、そういう制度を私はやってみたらということを言っているんですよ。今チャンスじゃないですか。
○加藤総括室長 今、委員のおっしゃられたような部分につきましては、今年農業の条例を検討しておりますので、その中で10年先を見越した形での計画というようなことも具体的に並行して考えるというようなことになっておりますので、委員の言われたような内容も踏まえまして、当然農地を集積するとか、企業が参入してくるとか、そういったことは大きな課題でもありますので、そういった中であわせて検討していきたいと思っておりますので、ご理解よろしくお願いしたいと思います。
○永田委員 終わりますけれども、とにかくこういう時期こそやっぱりそのようなことを見据えながら手を打っていくと、三重県独自政策ということを非常に私は問われている時期でもあると思うんで、そこらへんをひとつ、国の政策はこうだからというところでとはいうことでとどめないで、三重県で言う三重県版というものをやっぱり知恵を絞り抜けと、こういうふうに思いますので特に要望して終わります。
○中村委員 大きな話が出ている中で、小さな話をさせていただくんですが、地域経済の活性化対策の特別委員会ということで、当面は緊急の経済対策を議論して、その後将来に向かってのエネルギー関係も含めて議論をしていこうと、こういう話になっておると思うんですけれども、後半部分はいわゆる環境の部分で、国の方の地域ニューディール基金のあたりにも入ってくるのかなというふうには思うんですけれども、今日は農水商工部の関係が多いんで、それも本来は後半の部分であるべきかなとも思ったんですが、ここにチャンスづくりということで、既に将来に向かっての新しい経済のあり方といいますか、そういったものの布石が出てきておると、こんなふうに思っています。
そういう中で、これからはいわゆるものづくり、いろいろシフトしていくと思うんですけれども、とりわけ社会が成熟をしていく中で、その環境やとか安全やとか、それから健康やとか、こういったものに皆さんが金を使っていく時代が来るんだろうというふうに思います。そういう意味で、農水の関係は、とりわけ私は頑張ってもらいたいなと、こういうふうに思っております。
そういう中で、地産地消やとか、山村振興やとか、省燃油型漁業と、これはいわゆる油をたいて沖へ行かずに、浜から海へ入ってアワビをとる。パン1個でアワビが10個とれると、こういう計算になると思うんですが、ほとんど油はたかない、こういうことで上げていただいておるんだというふうに思いますけれども、質問になっていませんので、その外湾の方が外湾型でアワビというのが出ていたと思うんですが、これはいわゆる東紀州、熊野灘沿岸に行きますと、ほとんど県の漁業調整規則を違反してといいますか、小さいのも、よく市場に上がっておるんですけれども、そういうところにも放流を予定しておるのか、きちっとやっぱり法を守ってやっておる鳥羽、志摩市、この沿岸に集中して放流をされるのかが1点と、それから、外ばっかりやなしに内も、伊勢湾の関係も省燃油で、アサリがおらんもんですから、アサリは伊勢湾のどこかにたくさんわいてくるところがあるって聞いているんですが、それをごっそりとって、密漁されんようなところに再配分をしてもらうような事業をやっていただけたらありがたいなと思うんですが、遠藤室長いかがでしょうか。
○遠藤室長 ご指名ですので、お答えさせていただきたいと思います。
まず、アワビの放流の件でございますが、今回の外湾地区、省燃油型漁業推進対策事業の中のアワビの資源増大対策につきましては、これは県の事業といたしまして、着底直前の浮遊幼生を大量に放流することによって、そういった手法での増殖ができないかということの試験、研究という位置づけでございますので、密漁している地区、しない地区にかかわらず、そういった適切な場所を選んで試験をさせてやるということでございます。
それから、アサリの種苗の有効利用ということでございますが、これにつきましては、特に事業という形ではないんでございますけれども、地域でそういう需要があれば、調整規則上の特別採捕許可というのをとっていただいた上で地域で取り組んでいただくという形は可能ですので、そういう方向でやっていただきたいなと思います。
○中村委員 アワビの関係は、いわゆる海底へ着くまでにプランクトンみたいに泳いでる時期があって、そういうことの実験をやるということで理解させてもらいました。
アサリの関係は、県としてもうちょっと指導力を持ってやれないのかなという気がするんですが、その点どうでしょうか。
○藤吉室長 アサリの資源増大につきましては、地域機関に普及員が配置されておりまして、例えば伊勢であるとか、松阪であるとか、普及員が漁業者の中に入って、一緒にそういったアサリの種苗の増大のための漁業者と一緒に研究に取り組んでおりますので、その中で県として研究機関も含めた格好で一緒に漁業者の取組を支援していくという方向でやっておりますので、今後地域によって成果が出てくればそういったものを事業化するということも検討していく必要があるかと、そういうふうに思っております。以上です。
○中村委員 ぜひ、伊勢湾の方でもそういった事業をやっていただいて、これは漁業者の所得の向上だけではなしに、やっぱり伊勢湾の環境という面からアサリは極めて私は重要な魚種やというふうに思っていますので、よろしくお願いします。以上です。
○今井委員 せっかく県土整備部からも来ていただいてますもんで、ちとわかっていないので聞かせてもらいたいんですけれども、公共事業前倒しで上半期に8割を目指すということで進めてもらっていますけれども、それがどのような計画で上半期に発注ができるのかどうかということと、それとその中に地域企業への発注に特に配慮していくというようなことを書いていただいておりますけれども、仕事を出す上で、特に今回の緊急の雇用経済対策の中で前倒しをするに当たって、その地域の企業への配慮というのを何か特別にされるのか、どのようにされるのかというのを聞かせていただきたいと思います。当然、できる限りその地域、また三重県内は議会の方からも皆さん言っていただいていますけれども、地域の方で、やはりすそ野が広い分野になると思いますもんで、経済的にもかなり効果もあるのかなというふうに思いますので、そのへんどのように配慮していこうとされているのかを教えてください。
○土井総括室長 まず、公共事業の前倒しについて、8割をどのような計画でということで、まず各部において検討しましたのを、過去の発注の中でその率以上をひとつやっていきたいという中で、定期的な進捗管理とか、例えば県土でおきましたら積算業務とか、そういう一定の発注の前段階の部分を外部に出して手伝ってもらう。それとか、県庁内部、県庁から各地域機関に応援を出すとか、そういうようなこと、応援体制も含めて今、体制固めをしてやっていきたいというふうに考えておる次第でございます。
もう一点、地域企業への今回どのような配慮をしていくかというご質問ですが、まず現段階でも、過去からでもある一定規模ごとに地域に応じた地域条件をつけているということで、その地域、特に管内業者とかいろいろ地域の企業に配慮しているということですが、今回の特にこの経済対策の中では、例えば大きい事業においても総合評価という項目を取り組んでおります。その総合評価の中に県内企業での施工率、例えば下請を使っていただくときに、下請の企業を県内で使うとかそういうようなときに加点をするとか、例えば県産材の使用割合、県境部分ですと生コンとか、砕石とかそういうのがあります。それを県内で使っていただく、特殊な二次製品の主なものが、県内でつくられるものがあったらそれを使っていくと、工事の内容に応じてですが、そういうのに総合評価で加点をして、極力県内企業の受注に配慮をしていくと、そういう形で取り組んでいくことにしているところでございます。
以上でございます。
○今井委員 ありがとうございました。
前段階での準備等を外部に委託されるということは、その分の予算も新たに通常要らないやつが入ってきてるのかなというふうに思っています。一刻も早く事業として前倒しで発注できるものを今までの率以上にしてもらうということで頑張っていただきたいと思いますのと、それとその一定規模、県内企業への配慮ということなんですけれども、それは今回の年度の発注のやつだけになるのか、今後もそれは総合評価の中で、下請も含めて県内企業を使っていただく、それで県産材、生コンや木なんかも入ってくるのかわかりませんけれども、今後も県産材を使ったり、県内企業を下請やそういったところで使ってもらう部分に関しては、そのように入札制度の方を変えていかれるのか、今言っていただいたのは今回限定でやってもらえるのかというのはどうなんですか。
○土井総括室長 県内企業の育成について、今回特別にやるかということのご質問ですが、まず今回補正等についてもこれから出していくんですが、補正についてはどうしても小規模ということで、ほとんど県内企業、管内企業になるんかなという判断をしています。そういう意味では、何にもしなくても通常のやり方で地域に発注できると。
それともう一点、総合評価についての県内の優先策というか加点については、今回の状況を見ながらまた、受注企業及び状況の確認をしながら決めていきたいと。まだ、このままやるかやらないかというのについては今後の検討課題だと思っております。
○今井委員 どうもありがとうございました。本当に県内企業への配慮ということで言っていただいていますもので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それとあともう一点すみません。先程、萩原委員が一番冒頭に質問されたセーフティネットの融資のことで私もちょっと聞かせていただきたいんですけれども、藤田委員から質問されたときに県内の企業が約6万強あると、セーフティネットの方の融資が6500ぐらいであると、現在ですね。約1割ちょっとの企業が利用されておるのかなというの、その企業数と融資の実績で見させてもらうと、そういう形になってきて、その上で何社ぐらいが申し込んでおるのかがさまざまなことがあって、理事の方からはっきりした数字はつかめないっていうことなんですけれども、やはり私どもの方もなかなか今回のセーフティネット、緊急保証制度に申し込んだけれども、融資がなかなか厳しい。それはもうさまざまな要因もあろうかと思いますけれども、セーフティネットという名前でありますので、本当に安全網なわけですね。
じゃ、そこで、今回運転資金等融資が受けれないとなった場合、その後その中小零細企業の方の資金調達というのは非常に難しいと思うんですね。金融機関からプロパーで借りられるぐらいであれば、セーフティネットに申し込まれるかどうかというのはわからない部分だと思いますので、そういったもしセーフティネットの方で融資が可能じゃない、本当に大変な状況で経営を続けていただいておる中小零細への何かこれ以外の支援策というのはあるんでしょうか。金融的なもの、また先程言っていただいた専門家の派遣というのも、さまざま見させてもらうと申請がどれぐらいあって、7月中に検討するっていうこと、審査の上で専門家を派遣する企業等決めていくのかなと思うんですけれども、そういったところに中小、本当の零細のところも融資の方、またそういった専門家の派遣とか、販路開拓のお願いを県の方に出せば行っていただけるものかどうか、現状として行ってもらってるのかどうかというところを教えていただきたいんですけれども。
○福田室長 川島総括からもちょっとお話を申し上げました、経営維持回復緊急事業というのがございまして、その中で商工3団体が緊急の専門相談とか、信用実施をしております。
それから、出前相談会等も、14ページをお開きいただきますと、二つ目のところに経営安定化ということで実績等も記載がございますように相談支援事業をしておりますので、それぞれの商工会、商工会議所へ出向いていただきますと、そういう相談も実施をしております。その中で、経営状況に応じた例えば必要な資金、セーフティネットがいいのか、マル経資金がいいのか、また違った資金等、さまざまなメニューがございますので、そういうのを選択いただくように相談に応じさせていただいております。そこらへんの窓口をぜひご活用いただければと思っております。
○今井委員 わかりました。ありがとうございました。私も先程の説明のときに見させていただいとったんですけれども、商工3団体の窓口でいろいろ経営相談等持っていただいて、融資に関してもそちらの方で、それではすべて対応していただけるような体制にしてもらっとるということで、県の方は委託してるということでよろしいんですかね。
○福田室長 補助ということで出しております。それぞれ個別の企業によって事情が財務状況も含めて当然違いますので、個別の内容ということで窓口を開いておりますので、状況をご説明いただいて、その企業に合った指導といったらおかしいですけれども、相談に乗らさせていただいております。
○竹上委員 今の回答はちょっとおかしい。
最近、やっぱり本当に聞くんですよ。借りたくても借りられないは。金融機関で通っていかない、要するに保証協会まで行かない、金融機関とこでもこうされて、何ともならんと。多分ここにいる全員のところへは来ていますよ。それで、何としようかなと。借りれるところはもう既に借りとるのね、経営内容ええから。あと残っとんのは経営内容厳しい、運転資金尽いてきた、何としょうやって、そういう企業ばかりですよ、今。何とかそれならんかなと、いろいろ我々も相談に乗ったりとか、やっとんのよ。それは商工3団体の、補正で、なんやらつくったやつで相談しとるからそれでやっとくれ、それはないよ。県としてやっぱり金融機関に向けて、ちゃんと保証機関まで届けよと、それぐらいの指導はやっぱりしてもらわな困る。もう一回回答下さい。
○南理事 今聞かせていただいたこと、きちっと信用保証機関、金融機関の方にお伝えをさせていただきます。
それと今回、信用保証協会のところで、まだまだしなきゃいけないというのはどうもまだ今まで借りていた人はやっぱり信用保証協会を知ってて、金融機関でもこの制度のことでっていうことで、まだまだ新しい、初めて使うという人が少ないところが先程言われた1割ぐらいしか使っていないというところがございますので、多分先程委員の方々のところへ来てみえるというのは、信用保証協会を知ってみえるのか、要するに雇用の話で行っとんのかちゅうのもちょっとよくわかりませんけれども、ぜひこのまだ緊急保証制度もそういう意味ではまだまだ周知不足かなと思っていますので、周知も含めてやらせていただきたいと思います。ご理解いただきたい。
○竹上委員 周知は届いとんですよ。でも、借りられない。
それで、実際にそんな調査をせえと言わへんよ。大変膨大な調査になるから、そんな無駄なこともする必要はないけれども、ただやっぱり、県が県内各都市銀行までとは言わないわ、県内に本社がある金融機関には、ちゃんと受けたってくれよという話をきちんとやってほしいんだわ。そやないと、もう明日つぶれていくという企業が本当にいっぱいありますよ。でも、それは結局地域の雇用であったりとか、そういうのをみんなが支えとるんだ。それをやっぱり真剣に今やるべきや、それで、その将来の議論よりもまずは今困っとるところを何とするかの話やと私は思うとんですよ。ぜひともお願いします。
○南理事 十分意見は、ただすぐどう変わるかというのは別として、きちっとご意見があったことは信用保証協会なり、銀行の方へお伝えをさせていただきます。
○末松委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○末松委員長 それでは、ほかになければこれで、三重県における緊急経済対策についての調査を終了いたします。
当局にはご苦労さまでございました。
〔当局 退席〕
2 委員間討議 なし
3 参考人の出席要求について
○末松委員長 次に、本委員会における参考人の出席要求についてご協議を願います。
委員会調査の今後の予定として、経済団体や金融機関等から現在の状況について聞き取り、現場での状況やニーズを把握してはどうかということで議論がございましたが、調整をさせていただきました結果、次回は、経済団体から参考人を招致したいと存じますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○末松委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたします。
次に、参考人ですが、お手元に配付の参考人出席要求候補者名簿のとおり、三重県商工会議所連合会専務理事井ノ口輔胖さん、三重県商工会連合会専務理事佐々木史郎さん、三重県信用保証協会専務理事辻村正彰さん、財団法人三重県産業支援センター副理事長山川進さんとすることで、相手方と調整をいたしました。
〔発言する声あり〕
○末松委員長 では、この4名の方に参考人として出席を求めたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
次に、参考人を招致する委員会は、7月16日、13時30分から開催をすることでいかがでございましょうか。
〔発言する声あり〕
○末松委員長 7月16日です。7月16日の午前中は、県政報告書に関する調査を行う予算決算常任委員会がございますので、午後からお願いをしたいと思います。いかがでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○末松委員長 ご異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
なお、当日の委員会の進行方法など細かい部分につきましては、正副委員長にご一任をいただきたいと存じますがいかがでございましょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
○末松委員長 以上で地域経済活性化対策調査特別委員会を終了いたします。
4 委員協議
次回の委員会日程について協議。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により押印する。
地域経済活性化対策調査特別委員会
末 松 則 子