三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成21年3月12日 生活文化環境森林常任委員会 予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会 会議録
生活文化環境森林常任委員会
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成21年3月12日(木) 自 午前10時00分 ~ 至 午後 1時45分
会 議 室 302委員会室
出席委員 8名
委 員 長 藤田 泰樹
副委員長 服部 富男
委 員 辻 三千宣
委 員 稲垣 昭義
委 員 末松 則子
委 員 真弓 俊郎
委 員 貝増 吉郎
委 員 西塚 宗郎
欠席委員 なし
出席説明員
[生活・文化部]
部 長 安田 正
副部長兼経営企画分野総括室長 長谷川智雄
文化政策監兼文化・生涯学習分野総括室長 小林 正夫
勤労・生活分野総括室長 大西 春暢
人権・社会参画・国際分野総括室長 小西 正史
労働委員会事務局長 吉田 敏夫
生活・文化総務室長 別所 喜克
情報公開室長 倉田 謙二
情報公開室副参事 木場 毅彦
私学経営特命監 和田 茂
文化振興室長 鳥井 隆男
新博物館整備プロジェクト推進監 井戸畑真之
勤労・雇用支援室長 小川 裕之
交通・地域安全室長 伊藤 正孝
消費生活室長 垣野 隆一
雇用特命監 葛西 正敏
若年者自立支援特命監 濱條 政則
人権・同和室長 福田 進一
男女共同参画・NPO室長 亀井 敬子
国際室長 楠木 優
人権特命監 小林 正明
労働委員会事務局調整審査監 長谷川 満
その他関係職員
委員会書記 議事課主幹 山本 秀典
企画法務課主幹 福井 夏美
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 4名
傍 聴 者 3名
議題及び協議事項
Ⅰ 分科会(生活・文化部関係)
1 議案の審査
(1)議案第8号「平成21年度三重県一般会計予算」の関係分
(2)議案第9号「平成21年度三重県交通災害共済事業特別会計予算」
(3)議案第31号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」の関係分
(4)議案第37号「三重県立職業能力開発施設条例の一部を改正する条例案」
(5)議案第68号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第9号)」の関係分
(6)議案第69号「平成20年度三重県交通災害共済事業特別会計補正予算(第2号)」
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告
・予算に関する補助金等に係る資料
・交付決定実績調書
Ⅱ 常任委員会(生活・文化部関係)
1 所管事項の調査
(1)新県立博物館の整備について
(2)文化施設への指定管理者制度導入の検討状況について
(3)審議会等の審議状況について
Ⅲ 委員協議
1 分科会関係
(1)分科会委員長報告について
2 常任委員会関係
(1)常任委員長報告について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 分科会(生活・文化部関係)
議案の審査前に当局から説明
○安田部長 それでは、議案の補充説明に先立ちまして、発言をお許しいただきたいと存じます。
まず、今回の皇學館高等学校生徒の自殺につきまして、ご家族のお気持ちを察するとともに、ご子息のご冥福を心からお祈りいたします。この間、生活・文化部といたしましては皇學館高校に対しまして、まず家族の方のお話を十分お聞きして真摯な対応を求めるとともに、生徒・保護者の方々にも十分な説明を行うよう要請をしているところでございます。学校側では、尊い命を自ら絶った事の重大さを重く受け止めて、全生徒から聴き取り調査を行うなど、全容の解明に努めているところでございます。このような学校での調査の推移を注視しつつ、特に生徒に動揺が生じないよう適切に対処し、再発の防止に最善を尽くすことを強く要請をしたところでございます。
また、調査結果につきましてはご家族にきちっとお伝えするなど、誠意ある説明を行うよう引き続き要請をしてまいります。なお、全私立学校に対しまして、教職員間の十分な情報共有による組織的な状況把握、命や人権を大切にする指導の充実がはかられるよう、指導・助言にこれからも努めてまいります。
1 議案の審査
(1)議案第8号「平成21年度三重県一般会計予算」の関係分
(2)議案第9号「平成21年度三重県交通災害共済事業特別会計予算」
① 当局から資料に基づき補充説明(安田部長説明)
② 質疑
○藤田委員長 ご質疑があれば、お願いします。
○稲垣委員 何点かお尋ねします。
まず最初に、以前全員協議会のときにも少しお尋ねをしたんですが、今回4ページのところで、エの生活支援のところに、「離職等により住居を失った方に対して、市町が公営住宅以外に民間アパート等を緊急的に短期間確保する場合に、その必要経費の2分の1を助成します」というのを入れていただいていまして、県営住宅あるいは雇用促進での対応に加えて、こういう形でやっていただけるというのは、非常にこれから評価できることかなと思うんですが、例えば企業の保養所とか、そういうのも結構今あいているという実態を聞いていまして、そういうところはこれの対象になるのかどうか、あるいはもしならないんであれば、今後そういったところを仮に市町が保養所を一時的に借りてやるとか、そういうケースもあった場合には、何らかの対応ができるのかということを、まずお聞きしたいんですが。
○小川室長 先程のご質問でございますけれども、基本的にはアパートを、部屋を1戸というのが基本的な考え方でございますけれども、ただ、そういう1棟丸ごと社員寮とかをお借りいただく場合も、それは決して排除するものではなくて、それについては別途協議をさせていただいて、どういう事業計画を市町が考えておられるのか、そういう事業計画を出していただいて、別途協議させていただきたいと思っております。
○稲垣委員 そうすると、例えばアパート1棟丸ごとでも、市の方でそういうのが出てきた場合には協議をしていただけるし、あるいは先程言いました例えば企業の保養所とか、ふだん使っていないところをこの機会に提供しますよというような話が企業とできた場合も、協議によってはこの制度の対象になり得るという解釈でいいんですか、保養所の場合も。
○小川室長 保養所の場合も、そうなり得ると、排除しないというふうに考えております。
○稲垣委員 ちょっと細かいこと、これ見ないとわからないですけれども、上限とか、そういうのは、あるんでしょうか、2分の1ですけれども。
○小川室長 現在のところ、市町が負担する額の2分の1と、なおかつ基本的な考え方は、住宅1戸の関係は、1カ月だったら3万5000円を上限にしたいと考えております。
○稲垣委員 1戸というのは、1部屋3万5000円が上限ということですね。県の分が3万5000円、2分の1が上限ということですね。
○小川室長 そうです、はい。
○稲垣委員 それと、外国人のところも少し、その上になるのかもわかりませんが、相談体制のところでお聞きしたいんですけど、本会議とかで議案の質疑等もいろいろありましたけれども、まず総体的に、外国人の今この状況での実態というのは、どの程度、それ以降も含めて把握をされているのかというのをお聞きしたいんですけれども、就労の実態。
○楠木室長 外国人でございますけれども、今私ども現在10市のワーキンググループというものを組織いたしまして、毎月1回定例会議を開いております。その席上でいろいろと情報が寄せられておりますが、解雇に至るケースが非常に多くなっておりまして、特に日本語ができない者から解雇されているというような状況がございます。つい先日、私どもの方として、昨年の12月末の外国人の登録者数が5万3000人を超えたというのを出させていただきましたが、その後、市町の方とお話をしておりますと、やはり100人単位ぐらいでだんだん数が減っていく傾向が1月以降見られているというふうに聞いております。
以上であります。
○稲垣委員 100人単位で減っていくというのは、毎月という意味ですか。
○楠木室長 毎月、1月、2月が今非常に減っていると、もちろんこれは大都市でございまして、鈴鹿、四日市の方でございますが、ほかのところも大体微減傾向というふうに聞いております。
○稲垣委員 そうすると、本会議の質疑でもありましたけれども、その方らが例えば本国へ帰られたのか、そのあたりのことまでの追跡については、まだ詳細はできてないということでいいんですか。その方が例えば雇用を切られたので帰ったかとか、教育の面ではいろいろ議論もあって、公立へ移ったかどうかの把握も含めてという議論がありましたけれども、どこまでが把握できておるんですか、その追跡の部分では。
○楠木室長 ご存じのように、外国人の登録票というのは市町に届けて、転出のときそのままほうっておかれるとか、そういうことがございます。それから、例えばでございますけれども、一応長期滞在の許可をもらっておりますので、一たん帰った人間がそのまま長期ビザを残しておくというような状況もございまして、なかなか現状の数が把握しにくいというのが実情でございます。
○稲垣委員 わかりました。ある程度把握しにくい中でも、市町との10市のワーキンググループで努力もいただいておるんだなというのがわかります。
もう1点、ちょっと視点が変わるのかもわからないんですけど、例えば派遣とかで外国人の方が切られている実態と、それと少し違うんですけども、研修制度で3年ぐらいの形で来てみえる方というのは、結構の確率でそのまま研修施設に残っているという話も聞いているんですが、そのあたりのことも、生活・文化部である程度把握してもらっておるんですか、研修で来ている方らの実態というのは。
○楠木室長 先程のワーキンググループとか、それから一部商工会とかでお話を伺っている現状でございますけれども、特に三重県の場合は南部の方におきましては、研修生は食料加工、水産加工とか、食品関係が非常に多くございまして、この非常に不況の中にあっても割と解雇される率が低いというふうに聞いております。それとまた研修生制度は元請がございますので、その団体が例えば商工会とかがバックアップしているというのがございまして、今のところでございますけれど、特に問題になっているという形では、まだ聞いてはおりません。
○稲垣委員 私も聞いていた感じでは、どちらかというと、例えば大手の企業さんにも研修生はそのまま残して、派遣の外国人が一斉に切られて、ちょっとそのあたりで外国人同士も何かトラブルがあったりとかいう話も、聞いたりもしていましたんで、総合的にそのあたりもチェックする体制も要るのかなと思って、今お聞きしました。
博物館のことは後で出てくるのかもわかりませんが、この8ページに新県立博物館推進というので、図表もつくってもらってありまして、移動展示を県内3カ所と書いてもらってありますが、これはどこか、もう決まっているんでしたか。
○小林文化政策監 まだ決定はしておりません。来年度は今年度と違って、もう少し地域との連携を密接にとった形での移動展示というものをやっていきたいと考えておりますので、これからそういったところを探していきたいと考えております。
○稲垣委員 それは、いつぐらいに、大体決めてもらえるんですか、3カ所。
○小林文化政策監 申し訳ございません。今のところ未定ということで、なるたけ早く決めたいと思います。
○稲垣委員 以前に話をしていたときに、移動展示をやると結構物が傷むというような話もあったかなというふうに思っているんですが、今後もこれは続けていく方向で考えていただいておるというふうに思っておるんですけれども、とりあえず21年度は3カ所ですが、22年度以降の見通しというのも、ある程度決めてもらっておるんですか。移動展示は継続してやっていく方向なのか、これを最後にするのかっていう見通しは、どんな感じですか。
○小林文化政策監 今年度5カ所で、非常に多くて3万人ぐらいの方にご来場いただいておると聞いております。今後もできるだけ継続をしていきたいと。ただ新博物館に向けての作業もございますので、そのへんとの兼ね合いの中で、例えば3回が継続できるのか、もう少し箇所的には絞っていく必要があるのか、ちょっと全体の業務量との調整の中で、開催予定回数といいますか、そういったものは決めていきたいなと考えております。
○稲垣委員 前もお話があったと思うけれども、個人的には津に1カ所つくるよりこういうのが効果あるのかなというふうに思ってまして、物が傷まない範囲でやっていただきたいなと思いますので、ぜひまた検討をお願いします。
最後に9ページのところの5番、人権モニター事業ということで、今回インターネット上の学校非公式サイトの対策とか、先程皇學館の話もありましたけれども、教育委員会の方での事業があって、私も本会議で警察には質問もして状況を確認はしたんですけれども、今回生活・文化部としてもこういう事業も上げていただいておるということで、この事業は大体中身を読めばわかるんですが、このネットモニターボランティアを養成していただくというようなことを書いてもらってありますが、どの程度のレベルの人をどのくらい、これで養成することを想定されているのか、お答えください。
○福田室長 人数の点は、これから詰めさせていただくんですが、県民センター単位で実施をさせていただきたいと考えております。それで、人権の基本の話から含めて、それと人権センターでモニターしておるのは氷山の一角ということもございますので、人権感覚を養っていくという観点も含めて、ネットをそれぞれの観点で見ていただきたいということで考えております。
○稲垣委員 もちろん人権感覚がないことにはチェックできないんで、それは大事だと思うんですけど、インターネット上ということになると、ある程度インターネットの技術的なものというのも必要になろうかと思うんですが、そのあたりはどの程度までということは想定されていますか。
○福田室長 スキルというのはなかなか難しいと思うんですが、当面パソコンを持ってみえる方、それから携帯電話も当然ございますので、まずその基礎的なこと、例えばどういうページを見たらいいのかとか、それからもう一つ一番大事なことは、それに対してのこういうことはおかしいねというのを感覚として持っていただく、それからその次に、それをどういう形で今度は削除ができるかという点も含めて、個人で削除するのはなかなか難しいという点がありましたら、それは例えば法務局への通報によって削除を依頼するとか、そういう仕方、そこまでスキルを上げていただきたいということで考えております。
○稲垣委員 人数はこれからわからないということですけれども、法務局もそうですし、警察庁の方でもやっているというのも聞いていますし、教育委員会のこれから委託されるところがどこまでの機能を担うのかわかりませんけれども、そういうところとの連携も密にして、人権の知識はしっかりと持っていただいておって、ネットの見方があんまりレベルが追いつかないということにもならないように、知識を持ってしっかりとそこで連携をとりながら対応できるような形を目指していただきたいと思いますんで、ぜひよろしくお願いいたします。
以上です。
○貝増委員 1点だけ、8ページ。今の質問の中で、小林総括室長、やっぱり真剣に取り組んでほしいなというのが、我々の希望なんですよね。県内3カ所1281万予算を組んで、まだどうしようかと、こんなの去年の年度途中に博物館やりましょうと決めた段階で、じゃサテライトをしっかりとサポートしていきましょう、あるいはまちかど博物館もサポートしていきましょうと、あのときはっきりと意思表明しているんですからね。じゃ博物館建設になると向こう3年、5年間の県内のそういった施設タイアップをどのように持っていくかという、グランドデザインが当然今日出て当たり前だと思ったんですよ。それが21年の3カ所予定はしているけれども、どうなるかわからんと、予算ありきで、はめ込み主義、そういう感じを受けるもんで、私真剣に博物館に対峙するんであれば、そのくらいの向こう開館前年までの県内29市町に対する啓蒙運動を兼ねて、あるいは博物館の専門的職をボランティア、あるいはなりわいとしたい人たち、学芸員の対応、そういった地域の発掘をするのが移動博物館の一つの目的でもあると。興味を持ち、そしてそれを推進する運動が、まだ来年度の予算を組んだけど、どうしようかなんて、そんな、私はこれは委員会では本当に横着な答弁だと思うんですよ。しっかりとした体制、片方では推進をお願いしているけども、片方ではこれだけ準備を県内、縦横無尽までいかなくても、ある程度の地域に根差した文化、そして県立博物館にある所蔵物を見ながら、そして啓蒙育成していくと、ならとりあえず来年度は、こことここでやると、その次にはこういう段取りでやりますと、それも市町の担当者と打ち合わせをし、そういった活動に順次取り組んでおりますと、私は今日はそこまで言っていただけるんかなと思ったんですけどね。そうでなければ、あくまで博物館をつくるのを、事務的仕事でやっつけられると、午後になると思いますけれども、午後の資料でも、いろいろ書いてあるけども、何やこれは勝手に事務的につくっているだけかと、本当に魂込めて心を込めて立派なものをつくりましょうという、心臓機能は、もう少しやっぱり温かみと楽しみと、そういったことを兼ね備えながら真剣にやってほしいと、私はそういう提案をあげようと思ったんですけども、もう一遍自己判断して、やっぱりこれは言っておくべきだと。執行部がそれであれば、この博物館もこれからどうなるかまだわからんと言われるゆえんが、そういうところに出てくると思うんですよ。担当部局、ましてや担当責任者クラスが、そのくらい強い意思で、我々もこうしてみんなと協力して、水面下でこうして協力を仰いでやっていますと、だから今年はこう、来年はこう、再来年はこうですと。だから片方の道では、本体はこういうふうに動かしているし、できるときにはここで合体できますよと、私はそういうふうに組み立ててほしかったですよね。まだ間に合いますから。
○小林文化政策監 貝増委員のご指摘、十分に踏まえまして、真剣に考えていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○真弓委員 二つお聞きしたいんですけれども、一つは3ページにある新しい事業の博物館受入資料整理事業、基礎的な整理等をというようなことで、具体的にはどんな仕事かなと思いまして、その説明をしていただきたいのと、もう一つは、隣の4ページの県立博物館の整備の中の「みんなでつくる博物館会議」、昼からの論議でも出てくると思うんですけども、オープン会議というふうに昼からの論議では出ていますけども、具体的にどんな会議を想定してみえるのかという、その2点を教えてください。
○鳥井室長 博物館の受入資料整理事業についてでございますけれども、現博物館はいろんな植物資料や歴史民俗資料を受け入れているわけですが、それの資料整理の事業を緊急雇用創出事業で実施させていただきたいと。中身については、資料の整理というと、1次整理と2次整理というふうに大きく分かれておりまして、1次整理というのは、いただいたものを登録して、備品として台帳に登録していくと。その次には、目録として公開をできる準備に、中身についてきちっと整理をさせていただきたいと。
現在、1次整理については、おおよそ3分の1ぐらい済んでいるものがあるんですけれども、2次整理については、なかなか事業が進んでおりませんので、その部分を集中的に緊急雇用の中で整理をさせていただいて、公開できるように準備をしていきたいということでございます。
○小林文化政策監 「みんなでつくる博物館会議」でございますが、基本計画で、この博物館は県民、利用者の方と皆さんとともにつくり上げていくということを、理念に置いております。したがいまして、県民の皆さんにご意見をいただくということで、昨年それから一昨年も基本構想、基本計画をつくりますときに、県民意見交換会という形で開催をさせていただきました。あるいは、もう少し発展させる形で、ご意見をいただきたい。特に例えば先程の移動博物館なんかで、博物館を体感していただいて、感じていただいて、その場であわせて会議を開催するとかというような工夫をしながらやっていきたいと。それからもう一つ、三重県全体の会議というようなことも考えられますし、地域別に開催するというようなことも考えられるのではないかなと、きめ細かく皆さん方のご意見をお聞きするというような場として考えております。
○真弓委員 また細かいところは昼からというか、常任委員会のほうで聞きたいと思うんですけれども、この受入資料整理事業、1次、2次、これは20年度丹青社に頼んでやってきた事業が、まだ3分の1しかできていないという、そんな把握でいいんでしょうか。
○鳥井室長 19年度以降に受け入れている資料の大体の率でございます。19年度以降ということです。
○西塚委員 緊急雇用創出事業の関係なんですけれども、800ぐらいとかおっしゃるんですが、各部にまたがっていますので、後で結構ですので、資料でどの事業にどのぐらい予定をしてみえるのかだけいただけますでしょうか。
○末松委員 雇用のところなんですけれども、今女性の方の雇用が非常に切られることが多いというのが、三重県だけじゃなくて全国的にそういうふうな状況になっていると思うんですが、同じ条件であると派遣にしても正規にしても、男性を切るよりは女性を切るというような風潮というか、そういうふうな形の中で、この部分で外国人の方やいろいろ男女分け隔てなく雇用対策というふうな形でしていただいていると思うんですが、特に女性の部分に関して、どういうふうなことをお考えになるかというか、そういうところをお聞かせいただけないかなと思うんですが。
○亀井室長 女性の離職者といいますか、それにつきましては、県内の雇用情勢について三重県の労働局におきまして状況を把握しておるところでございますが、性別による求職者数であるとか、離職の理由などの状況は把握していないということですので、全体として女性の離職者がどのぐらいあるかということは、具体的にはわかっておりません。ただ、三重県で持っております「みえチャレンジプラザ」、四日市に開設をしておりますが、そちらの方の相談件数が9月以降、かなりの数で伸びてきております。9月以降になりますと1.7倍、それからこの3カ月間、12月、1月、2月になりますと、対前年度の3倍を超える相談が増えてきておりますので、これが雇用情勢の悪化の影響によるものだというふうに考えております。
そこで県といたしましては、そちらの「みえチャレンジプラザ」におきまして相談を受けることによりまして、離職の方の雇用の創出を図っていきたいと思っております。また、その中で、これは雇用の方の分野でございますけれども、「男女がいきいきと働いている企業」表彰というのを持っておりまして、こちらの方で女性の働きやすい職場づくりに取り組んでおりますので、そういったところで受け入れ側の体制も整えていただけるものかと思っております。
そういった形で、県としては女性の雇用創出に向けて、取組を進めていきたいと考えております。
○末松委員 3倍に増えるというのは、やっぱりちょっとかなり大きな数字やなというふうに、今思わせていただいたんですが、新しくチャレンジをしたくて相談に来るという方たちの就職指導というか支援というのも非常に大切だと思うんですが、現在今まで働いておった方が切られて、切られるという言い方はあんまり表現したくない言い方ですが、そうなってしまったということは、非常に生活に密着している部分だというふうに思いますので、ぜひともそこのところを重点的にというか、指導というか支援をしていただきたいなというふうに思います。せっかく毎年、男女共同参画社会の実現と書いていただいて、大分進んできたなと。だから女性の再チャレンジに向けてというふうな事業を組んでいただいている中で、今こういうふうな雇用情勢、不況の中ですから、少し男女共同参画社会が逆戻りをしないように、全国的にはかなりいろんなところでニュース番組でもほかの特番でも組んでいくような形で、本当に不安視されているところが多いので、少しでも女性、男女共同参画社会の実現に向けて、そういうような不安を取り除いていただけるような形で、ぜひとももう少し重点的にしていただきたいなというふうに要望させていただいて終わります。
○貝増委員 新規の事業で、総文の15周年、これは指定管理者に委託しているんですけれども、そういうときに、これは県のルールか何かわからないんですけど、今回も500万円で委託事業をお願いしようと。こういうイベントというのは、じゃ総文に対して15周年、何かの土産をつけてイベントを県が逆に指定管理者にお願いして運営してもらうということだと思うんですけれども、こういう必要性あるんやろかと。というのは、例えば、今までの1万人アンケート、いろんな分野であそこでこんなものしてほしいと、大変そういった県民からの需要、要望が多いことが積み残しになっていたとか、そういうことを勘案して今回そういった節目に、一つぶち込んでみようかというのであれば理解もできるんですけれども、こういった節目に、過去のことはちょっと記憶になかったものであれですけども、これからも常時こうして、5年周期ごとに何かほかの施設でも委託してあっても、そういった県のもともとの施設であればそういった行事をしなければならないものか、あるいは今回の事業が前後関係なしにやってみようと、この節目に一つインパクトを与えてみようということで組み立てたのか、そのへんをちょっと教えていただけないですか。
○小林文化政策監 今お話にございましたように、15年という一つの節目で何かやってみようということで組み立てたものでございますけれども、総合文化センターというか、文化会館そのものは、非常に皆さん方から支持されて高い評価を得ております。そういう流れの中で、15年というのは一つの節目だとは思います。ただそれが例えば指定管理の中で、この事業が当初から組まれておるんであれば、こういう形で特別には出てこないだろうと思うんですけども、そういう皆さん方から大きな期待、評価をいただいております文化会館でございますので、15年を記念して何かやりたいということで、特に今回は、資料にも書いてございますが、一つは質の高いというか、そういった公演、それともう一つは三重県の地元の方にご参加をいただいてオペラをやってみると、ちょっと実験的というんでしょうか、関心を高めるといいますか、そういった事業を取り組んでいきたいということでございますので、記念事業として組ませていただいたということでございます。
○貝増委員 今の説明のような、一過性の突発的な事業だったら要らないと思うんですよ。本当にやるんであれば、今この総文も含め、あのエリア近辺には、図書館あるいは美術館、人権センター、いろんなものがあるわけです、固まっていますよね。しかし、そこまで行く津駅からの交通アクセスあるいはそのプロムナードの問題、いろんなものがある。最終的にあのエリアを文化ゾーンとして完成度の高い地区に持っていこうとすれば何が足りないかと。しかしそれも先程の移動博物館と一緒で、本体をつくるためのインパクトの啓蒙運動の一環とすれば、私はこの総文15周年、そこだけではなくて、美術館も同じような何かをやってもらうとか、そういうものの考え方だってあるんですよ。あのエリアに集客注目していただくと、そこに一つの施設としてこれがあると、目玉を引っ張りましたと。トータルコーディネーターをやってお金を使うのやったら、私は有意義になると思うんですよ。何かやってみようで、500万という大金を使うんであれば、私は予算に反対したいなと思うぐらいでね。
○小林文化政策監 先程の文化ゾーンということで、立地する各施設がいろいろ連携して取り組んだらどうかというご提案というふうに思っております。そのへんについては、今年度は源氏千年紀ということで、それぞれの館が特徴を出して催し物をしたと。来年度につきましても、統一したテーマになるのか、それともそれぞれの館が持っております機能を発揮するという意味でやっていくのか、ちょっとそのへんあれなんですけれども、そういった連携事業も当然やっていきたいというふうには思っております。
○貝増委員 やっていきたいと思うより、そういったことをはっきりと、この年度初めの第1回定例会ですから、まして第1回定例会の前期ですから、そこにやっぱりトータルビジョンとしてグランドデザインとしてでも出せる、それで、今年はこれから入っていきたい、次に肉づけのときは、こういった各パーツが完成しましたと、これで秋口にこういう形で実践したいと、そう言っていただかないことには、なかなか理解というのは、右から聞いて左に流しているのは簡単ですけれども、緊縮財政の中で目玉は何をつくりたいかと、あれかこれかの時代と、そう言われながらあれもこれもつけてしまうようでは、ぼけてしまう面がある。それが大事な気持ちはわかりますけれども、やっぱりそういった形ではっきりと表していただかないと。それだったら私は逆に斎宮でも880万からの予算を組んでますけども、メーンをそちらにぶち込んで、名前だけ看板だけこっちも借りるとか、これはちょっと難しい面があるけど、いろんな使い方ができるんですよ。枠とったお金を大事に使いたいという面はありますけども、一つ一つが、そうしてここで説明し、それで納得したらよかったなと、じゃ、またしばらく忘れて、また違う問題が時期がずれて出てくるというのじゃなくて、一つの点と点が線で結ばれるような施策をやっていただかないと、あのときこれをやりましたでは、源氏物語のときもチラシは見たけども、私は行けなかったんですよね。ああ、今久しぶりに聞いた、千年紀やったなと。だから、そういうふうな人もしっかりおると思いますもんで、去年あれをしましたというより、じゃここで力をかける、金をかけるんだったら、次はこういうプロセスの中で、今年はこれをやっていきますと。まして、あのエリアの大切さ、それを認知させるための、本音はそこにあるんですわと、そういうふうに考えていただけたらね。
反対言うたけど、一つ一つ修正を大急ぎでやっていただけるものなら前言は取り消してでもいいんですけども、そういう意気込みで我々も対峙しないと、こんな厳しい時代に、最後はお金がないからということになってしまうより、限られた予算を十二分に、500万が10倍にも20倍にも感じるような雰囲気と現場の士気啓蒙のために使っていただきたいなと思うんです。
以上です。
○西塚委員 情報公開制度の関係なんですけれども、職員研修の充実を図りながら的確な運用に努めるというふうに書いていただいているわけですけれども、実は従来でも規則どおりに運用されておれば、混乱が起きなかったわけですけれども、なかなか規則どおりに的確に運用されていなかったというのが実態だと思うんです。各部署が統一的にきちっと対応していかないと、一つのところでもちょっと違ったような対応をすると、またまたいろいろつけ込まれるとか、やはり変なことになりかねませんので、そのへん的確に運用していただくように、要望だけさせてもらっておきたいと。
○服部副委員長 博物館整備の中の「子ども会議」についてだけ、1点教えていただきたいんですが、「子ども会議」のどういうふうな位置づけといいますか、ただ会議を行って、それをどのように博物館の整備に有効に取り入れていくのか、その点だけちょっと教えていただきたいんですが。
○小林文化政策監 「子ども会議」につきましては、まだ現在どういうふうな形でというふうには、はっきり決まっておりませんけれども、現在の博物館の活動の中で、フィールドワークとか、いろいろ子どもさん方にも参加していただくような催し物をやっておるわけでございまして、そんな中で子どもたちが博物館に対してどんなニーズがあるのか、あるいはどんな感想を持ってみえるのか、どういうことを期待しているのかというようなものを把握しながら、博物館の整備なり博物館の活動内容に反映させていきたいというふうに思っています。これにつきましては、子ども局の方との連携をとりながら進めていきたいというふうに考えております。
○服部副委員長 その「子ども会議」というのは、例えば博物館が開館をして、その後もある程度そういう会議というふうな形で、協創といいますか、新しい博物館を目指していこうというような取組を続けていくのか、もうそれで終わってしまうのか、その点どうなんでしょうか。
○小林文化政策監 「子ども会議」、それから「みんなでつくる博物館会議」、これらは開館後も続けていって、いろんなご意見をいただきながら運営に生かしていくと考えております。
○服部副委員長 それでは、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○藤田委員長 ほか、いかがでしょうか。
ほかになければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③ 委員間討議 なし
④ 討論 なし
⑤ 採決 議案第8号 挙手(多数) 可決
議案第9号 挙手(全員) 可決
(3)議案第31号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」の関係分
(4)議案第37号「三重県立職業能力開発施設条例の一部を改正する条例案」
① 当局から資料に基づき補充説明(安田部長説明)
② 質疑
○藤田委員長 ご質疑があれば、お願いします。
○真弓委員 手数料条例の改正で、ほとんど値上げという形になっていると思うんですけども、この今の不況の中で、やはり高校生にしても、あるいは離職者にしても、一つの技能を身につけて、それで新しい仕事にチャレンジしていってもらおうという機運が、次の津高等技術学校での訓練という形でも出てきているのに、国が決めたこととはいえ、考え方としては手数料を上げるというのは、この時期にというのは、うなずけない話なんですけども、例えば値上がり分をどこかで補助をするとかいうことは考えられなかったんでしょうか。
○小川室長 先程の件でございますけども、技能検定には実技がございまして、その中では材料費が高騰していると、その他消耗品も高騰しているという中で、いろいろやりくりをしておったんですけれども、今回5%という額の値上げでございます。実際その検定を行っているのは、職業能力開発協会というところなんですけども、その方に一度精査をさせたところ、会場借上料、機械等の損料、あるいは材料費、消耗品というのは値上がりがあるということで、やむを得ずお願いをしたいということでございます。
○真弓委員 やむを得ずというのは、ふだんでの論議ならうなずける話なんだけども、せっかく生活・文化部挙げて雇用をという形に三重県自身が取り組んでいる中で、やりくりができへんだからというのは、ちょっと変だなというふうに、県民自身が思うんちゃうかなと思うんですけども、他の委員の皆さんも同じようなご意見だと思うんですけども、とにかく終わります。
○藤田委員長 ほか、よろしいでしょうか。
なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
③ 委員間討議 なし
④ 討論 なし
⑤ 採決 議案第31号 挙手(多数) 可決
議案第37号 挙手(全員) 可決
(5)議案第68号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第9号)」の関係分
(6)議案第69号「平成20年度三重県交通災害共済事業特別会計補正予算(第2号)」
① 当局から資料に基づき補充説明(安田部長説明)
② 質疑 なし
③ 委員間討議 なし
④ 討論 なし
⑤ 採決 議案第68号 挙手(多数) 可決
議案第69号 挙手(全員) 可決
2 所管事項の調査
(1)「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例」に基づく報告
① 当局から説明 なし
② 質疑 なし
Ⅱ 常任委員会(生活・文化部関係)
1 所管事項の調査
(1)新県立博物館の整備について
① 当局から資料に基づき説明(小林文化政策監説明)
② 質疑
○藤田委員長 それでは、ご質問等ありましたら、お願いをいたします。
○辻委員 私の知っているかなりの地位の方なんですけれども、こういう経済状況の中でなぜ博物館新設かというか、建てかえなんですけれども、この建設かという批判をする人がいまして、私はもちろん批判的な考えは全くないんですけれども、その方にそういった疑問を投げかけられて、私としてはきちっと説明をしたいとは思っているんですが、まず部長から、なぜ今この博物館が必要なのかということをちょっと一言、説得力のある説明をしてください。
○安田部長 まず基本的に、現の博物館が老朽化をしていて、具体的に博物館活動の拠点としての機能をなくしておるということが、現実としてございます。これをどうするかということで、新博物館をつくりたいという話で、お願いをしておるところでございます。それと、県民に12月議会等でもいろいろ議論をしていただきまして、各議員にいろいろ個別にもお話を聞かせていただきましてやっておる中で、県民は誰も博物館をつくってほしいとは言ってないよという話も、いろいろ聞かせていただいたんですけど、ずっとそのことについて私も明確な返答ができずにおりました。ずっと考えておりまして、しからば琵琶湖博物館が老朽化をして建てかえのときに、滋賀県民は琵琶湖博物館に対して、どういうふうな意見を言うだろうかというふうなことを少し想像しておったんですけど、やはり県民と博物館との関係が非常に今まで疎遠であったというようなことが、一つありまして、そこが県民にきちっとまだ理解をされていないなと思います。先程も貝増委員のお話でございましたが、こういう活動を現在移動博物館とか学校へ出向いて出前授業とか、いろいろ活動をして現博物館はやっておりますけど、そういう具体的に活動した後の県民の評価、参加した人の評価というのは、非常に大きなものがありまして、そういうことからまず手応えがあります。それともう一つは、去年行われました全国一斉学力調査が文部科学省でやられたと思うんですけど、その評価検討委員会というか、評価の会議の中で出てきた結果として、小学生なんかには博物館、図書館を使った授業というのが非常に有効だと、低学力の子どもが何ポイントか上がるし、高い成績を持っておる子どもも5ポイントぐらい上がるということで、実際基礎学力の問題もさることながら、実際のそういう体験授業に参加していただいた子どもの作文を読んでおりますと、それだけではないなということを非常に思います。この間、天白小学校へ出向いて天白小学校のA組とB組の各クラスの書いてもらった作文を読んで、作文というかレポートを読んでいますと、本物に触れることの機会というのが非常に少ない。それで化石のレプリカを石こうでつくるんですけれども、そういうものをつくることの体験がほとんどない、そんなことをいろいろ作文を読んで感じておったんですけど、そういう個々の事柄をきちっと整理をして、これから県民にきちっと説明をしていく、いよいよ今年がそういうときだと考えております。
それともう1点、今事業実施方針で申しましたけど、生活・文化部に生涯学習施設が移ってきまして、それの総合的な運営というのも、課題になっております。先程、貝増委員からご質問があったわけでございますけど、昨年は一応、源氏物語を一番正面に出してやっておりましたけど、それとは別に博物館も文化ホールも斎宮も美術館も、子ども向けの体験プログラムをかなり具体的に実施をしておりまして、実験事業をやっております。そういうものをきちっと整理をして、博物館活動にもっと普遍的に具体的に示していく、そういうふうなPR活動をきちっとして、県民にきちっと博物館をつくる意義、必要性をお示ししていきたい。そこの作業がまだ、私もずっと考えておったんですけど、全体としてまとまらないというのが、整理をし切れてないというのが事実でございますけど、そういう手応えはきちっと感じております。
一番簡単に言えば、三重県は今の博物館が施設としては機能をなさない、その建てかえは必要だという、それが一番単純な説明でございますけど、それ以外の博物館の意義、効用というものは、もっと別にあって、そういう施設が県民の生涯学習といいますか、教育をしていく中で必要だと、そういうふうに説明をしていきたいと思います。
○辻委員 今、部長からは個々の具体的な事例で、そのメリットを挙げて説明をしていただきましたけれども、私が聞きたいのは、それはもちろん、その説明は必要ですけれども、観念的にこういった理由で博物館の存在意義というのはあるんだという、そういった部分の説明を聞きたいと思っているんですけれども。
○安田部長 ベースとしての収集、保存、調査、研究、こういうものを三重県全体できちっとやっていくような機能を持っているのは、博物館だけでございます。それを放棄するのかしないのかという問題になろうかと思います。三重県としては、それが必要だという考え方で、博物館がそれを担うと考えております。
○辻委員 もう少し時間をいただいて、後でまたじっくり話を聞かせていただきたいと思います。
以上です。
○真弓委員 例えば私が考えておるのは、人間が前へ進んでいくというのは、創造性、いわゆるクリエイティブな力というのが、ものすごく大事だと思うし、それが発現、出現していくのが芸術かなというふうに思っているんです。だからヨーロッパなんかでも、学習の中では芸術学習というのがかなり重きを置かれて進められているというのがあるんです。そういう点で考えると、芸術もクリエイティブな力みたいなのが社会に及ぼして残ってきているのが文化だというふうにも思えるわけですから、その人間が前へ進んでいく力をきちっと収集、保存して、県民、国民に展示をしていくということは、非常に大切なことだと私は思っていて、この博物館についてもいろいろいちゃもんともつけられないようなことも発言しているんですけども、思いはやはりいい博物館がつくられるべきだというふうに思っています。
そういう点で知事にも質問をしたわけです。質問の一番の理由は、どう考えても新しい総合博物館を三重県はつくらざるを得ないというか、最近の博物館、各地でつくられているけども、何かに特化したようなのは結構多いんですよね。琵琶湖博物館もそうだし、例えばミエゾウ博物館というのやったら、ようけ建築家もデザイナーも関与していると思うんですけども、いろんな建築家やデザイナーの人に聞いても、例えば三重県がこれから行おうとする総合的に収集、保存、研究、調査で、その成果物を展示していくという、この流れをどのように構築するかというのは、なかなか答えはもらえないんですよね。例えば有史以前の自然史的な資料、このミエゾウにしてもそうやけども、それも膨大にあるわけです。江戸時代だけ取り出しても、去年、部長も見に来てもらった1個人が持っている藤堂藩の資料だけでも、展示会ができるぐらいの資料があるわけですね。そのような莫大な資料をどのように保存、収集し、それをより分けて研究調査をしながら展示をしていくという流れ、面積も限られている場所で、しかも120億といったら、ある意味ではこの不況下にと言われるけども、削りに削った金額だろうと私も考えているわけですけども、それでどう突っ込んでいけるのかなと。だから概略設計の段階で、そのシステム、保存から展示までのシステムをどう構築していくかというのが、物すごく大事になると思って、多分、知事だったらある程度その答えみたいなんを見つけながらやっているのかなと思って聞かせてもらったんですけども、残念ながら、そこらへんはまるっきりまだないんだろうと思います。
平成26年というオープンが決まっているという中で、担当する皆さんが一番苦心してみえるところは、そこだと思うんですけども、そういうことが実際可能なのか、デザイン会社や設計事務所のデータに入っているソフトを使えば、それこそぽろぽろっと出てくるだろうと思うけども、そのぽろぽろっと出てこないことに三重県は総合博物館で取り組もうとされているわけですから、それ本当に大丈夫なのと、私もあちこち行ったり、知り合いの方に電話して、そういう博物館のシステムの専門家っておるのかって話ししたんやけども、どこでもそんなもんおらへんよと、博物館だけやっとるようなことでは飯食ってけるやつはおらへんし、超有名なデザイナーでも無理かいなという話しか返ってこないですね。よう考えてみたら、文化庁の長官も三重県の講演会で、世界的に有名な建築家に設計頼んだらどうやなんていう、そのていたらくなんですよね。そんな中で生活・文化部の皆さんが、そこらへんのシステムはどうしていこう、どこと相談しながらやっていこうというふうに考えてみえるのかなというのを教えていただきたい。
さっき聞いた今度やる県民との会議というのは、そこらへんの部分じゃなくて、もう少しどんなふうな展示がええかいなとかいうふうなところになってくると思うけども、基本的なみんなでつくっていくという新しい総合博物館の理念をどう具体的につくり出していくのか。例えば自然史の人に聞いたら自然史の話ばっかりするわけですよ。こんなんも要る、こんなんも要る、これも展示しなあかんでと。ミエゾウも大事やけど、こんなもんもっと大事やでというのばっかりなんですよね。ばっかりなんて、そんなこと言ったらあきませんね。そういう方も多いんです。それで歴史というか史学をやっている人は、それこそ自分の研究しとる方で手いっぱいみたいなところがあって、そこらへんをみんなの共有するものに、考古学やっとる人が自然史のものも大事だなんていうふうなつながりをつけていく、それが総合博物館の総合博物館たるゆえんなんやけども、それが物すごく難しいことなんやけども、そこらへんの手がかりみたいなんを持ってみえるかどうか、どのように考えてみえるかというのを教えていただきたいんですけども。
○安田部長 基本構想をつくる段階と基本計画をつくる段階で、ずっと懇談会に私も出席してきて思うんですけど、それぞれの分野の人から、それはいっぱい要望は受けています。だけどそれをやはりそのまま実現するというのは、今のフレームの中では難しいということは、今度きちっとやっていく中で共有をしていただきたいと思います。その説明は私たちがするつもりでございますし、そういう場が今後用意をされておると思います。その上で、どういうふうな形でお互いに納得をして妥協するというか、そういう点が出てくると思いますけど、そういう話はやはりこれからせなあかんと思います。
それとやはりもう1点は、いっぱい資料を受け取ってくれなんていう話も、今たくさんありまして、それを全部受け切れないというのも、また事実です。そういうものについては評価するような委員会をつくって一定の何か整理をしないと、何もかも受け取るわけにはいきませんし、そこらへんの話はお互いにせざるを得んと思います。それが今の企画というか、120億、120億というたって、実際の建物は70億程度の建物でございますけど、そのエリアの中でどういうふうな形でというのは、それはお互い議論をして、納得で決めていくしかない。私らは私らの最善の案を出して、そういう意見は言わせていただくと、修正すべきところは修正をしていきますという考え方です。
○真弓委員 私たちは私たちの案を出して、最善のものを出していくという、その案づくりは、どのようにやられようとしているんですかというのを聞いているんですけども。
○安田部長 当然今まで博物館活動で、28万点ベースがございます。それをベースに考えていかざるを得ませんので、それに不足しているものについては補充をしていきますし、そういう考え方で、まずベースは28万点をどうするかということになると思います。それと今後いろいろ企画していくような長期的な計画がもっと明確になっていけば、その企画に合わせて収蔵物を集めていく、そういう方針も出てくると思います。そこらへんがまだ今現在、事業実施方針を整理して、これから着実にそれを進めていくということになっていくと思います。
○真弓委員 まだこれから時間もかかってというふうな論議もしたいと思うんやけども、私が焦ってこうやってしゃべっておるのは、やはり5月、6月に概略設計という形になってくる中で、一番肝心な今持っている28万点、それらをどう研究、調査し展示していくかという仕組み自身をしっかり今考えていかないと、それは基本的な設計にもかかわってくる問題だと思う。例えば自然物なんかを取り込んだ建築にしていくのか、面積もありますから、ある程度自然林みたいなものを活用していくのかとの自然史系の人たちとの思いもあるだろうし、28万点ある中で、その都度考えるんじゃなくて、それをどう系統的に展示していくのかというのを、今いろんなところで論議してつくり出さないといけないのかなというふうに思っているんですけども、なかなかそのへんの答えみたいなのが出てこなくて、私自身も、そこらへん大丈夫でしょうねというのが本音の質問なんですけどもね。もし何かあれば。
○井戸畑推進監 資料につきましては、それぞれの分野の専門家の方々、そういう方々を調査員としてご意見もいただきながら、ただ今、県が持っている資料を一番よく知っているのは学芸員でございますので、学芸員が中心になって、そういう有識者の方々の意見も十分伺いながら、どういうものを中心に展示をしていくのか、あるいはそういうことを展示に向けて、どういう調査なりあるいは収集なりやっていく必要があるのかということは、順次考えていく必要があると思います。それからまた、これまで2年近くかけて基本構想、基本計画をつくってまいりましたけれども、その中で一緒に考えてきてくださった先生方は、総合博物館ということで、特に新しい形の総合博物館をつくろうということで、いろんな意見をいただきました。まずそういう方々には、今後もかかわっていただきながら、ならばどういう総合というものをどうやって示していくのか、そういうところも、またそういう方々にも今後とも入っていただいて、十分そのあたり我々議論しながら、この展示設計を進めていきたいと考えております。
○真弓委員 もうこれで終わりますけども、またそういう有識者や学芸員の人と我々との論議できるような場づくりもしていかないけないかなと思いますので、その節はよろしくお願いして終わります。
○稲垣委員 最初にご説明をいただいたプロポーザルの実施状況のところをまずお尋ねするんですけれども、この1ページのところですが、展示設計はトータルメディア開発研究所というところに決まりましたということですが、何社応募があってここに決まったのかということが知りたいのと、それから建築設計はまだこれからですけれども、何社応募が来ているのかというのを、まず教えてください。
○小林文化政策監 展示設計につきましては、応募は2社でございました。全国的なあれで考えますと、この規模の展示設計となりますと、3社、4社ぐらいしかございませんので、そのうち1社からは、今回は遠慮させていただくということでの連絡も受けておりますので、2社でいたし方ないかなと考えております。
それから建築設計につきましては、既に締め切っておるんですけど、今現在では何社かというのは、決まりましたらご報告させていただきたいと思いますけど、今の現状ではご報告できないということで。
○稲垣委員 そうすると、展示設計のところですが、2社のうちこの株式会社トータルメディア開発研究所に一応総合的に判断をして決めていただいたんだと思うんですが、一番の決め手というのは何だったんですか。
○小林文化政策監 企画提案書では、企業の過去の実績とか、企業の中での体制、それから建築設計に当たっての工程、それから基本計画を踏まえての企画提案というような項目で、企画提案書を提出いただいております。内容についてなんですけども、どこが決め手だったかというと総合的ということになるんですけど、私の印象としては、非常に独創的なアイデアを出していただいたところが選定委員の評価につながったんかなと思っております。
○稲垣委員 独創的なアイデアというのが一応決め手なのかなという印象ですので、非常に期待もしたいなと思います。そうすると、例えば建築設計が何社かというのも、まだ今の段階では教えてもらえないということなんで、例えばこの株式会社トータルメディア開発研究所が建築設計のプロポーザルに応募しているかどうかということも含めて、これも教えてもらえないということですね、今の段階では、わからないということですか。
○小林文化政策監 トータルメディアは、基本的には展示の会社でございますので、建築のほうには難しいんじゃないかなと思っております。
○稲垣委員 わかりました。
また全体的な話はさせてもらうとして、次に、ミエゾウなんですけれども、これは21年度に今回いろいろ調査をいただくということですが、単年度ですか、それか22年度以降も続く長期的なスパンでやっていただくんでしょうか、教えてください。再度調査ですか。
○小林文化政策監 これにつきましては、発見された箇所がございますので、基本的には調査、この場所での調査は単年度かなと思っております。
○稲垣委員 そうすると、今後26年の開館に向けて、21年度はミエゾウを取り上げていただいて、地域との交流協働によって調査活動をやっていただくということですが、22年度以降も、ミエゾウ以外にもいろんなネタというかテーマがあるんだろうと思いますが、どんなテーマが今想定されているのかというのをお答えください。
○井戸畑推進監 正直申し上げまして、現時点では、まだどういうテーマでやっていくかということにつきましては、未定でございます。今後、展示設計等をやっていきますので、その展示設計に合わせて調査研究の方は進めていきたいと思っておりますので、ある程度基本設計あたりの概要が決まってまいりましたら、今後どういう調査あるいはどういう収蔵物の補充、そういうものが必要になってくるかというのが明らかになってこようかと考えております。
○稲垣委員 まだ決まってないとは思うんですよ、21年度がミエゾウと決まっただけなんで。仮に決まってなくても、多分幾つかのネタはあるんだろうと思っています。ただ残念ながら、先程部長の話でもありましたように、今までの博物館活動が余りにも県民との接点が乖離していたというか、それがなかったために、正直私もミエゾウというのが恥ずかしながら、そんなによく知りませんでした。今日資料をいただいて、なるほどなと読ませてもらって、恐らく県民もそんなに県立博物館にどんなものがあって、どんなテーマがあるんだということは、余りわからないと思うんです、接点が薄かった分。ですからテーマはこれから決めていただくんでもいいんですけど、ミエゾウ以外にどんなことが今扱えるというか、県立博物館の中で調査していったらおもしろいなという項目があるのかということを、幾つか教えていただきたいんですけど。
○小林文化政策監 申し訳ございません。今ちょっとそれについて資料がございませんので、学芸員の方々は、いろいろお考えがあろうかと思いますので、そのへんを聞き取りいたしまして、またご報告をさせていただきたいと思いますが。
○井戸畑推進監 あくまでこれはアイデアレベルで、組織としてこれでやっていこうと決まったわけではありませんけれども、三重県の特色を表す上では、一つ交流というのがキーワードかなということで、三重県というのが特に江戸時代などは全国とつながって、街道の数なんかも全国に比べ非常に多いとか、そういうような話もございますので、そういうものが例えば基本展示で取り上げようということになれば、例えば道というものをテーマにもう少し調べてみるとか、道でも例えば海の道なんかもありますから、そういう面ではまだ今の博物館はそれ程調査が進んでいるわけではございません。そういうところで、例えば三重大学とか海の博物館とか、そういうところとも連携しながら、そういうもののデータを集めたり、あるいは調査したりというようなことをやっていきたいと考えております。
○稲垣委員 今、道というのは1つ例を出してもらいましたけれども、確かにさっきからの議論もそうなんですけど、学芸員の声を今、真弓委員も1回聞いてみなきゃいけないなと、そのへんが多分不安に思われていることなのかなと思いまして、どんなものができてくるんだというのが、申し訳ないんですけど、私も勉強不足であんまりよくわかってなくて、今お答えいただく総括室長も含めて、そんなにイメージがわかないと。じゃ、現場を知っている学芸員なんだという話になると、これは一体誰がつくろうとしていて、どういうものになっていくのかというのと、現場の学芸員の思いというのが、本当にちゃんと一致しているのかなというのが、すごく不安になるんですね、今の形でも。
せっかくこのミエゾウというのを一つ見つけましたよ、でもミエゾウだけなんですわということでは困るわけですし、せっかく県民のために税金を使ってやるわけですから、三重県の博物館は実はこんな魅力もあって、こんなんができてくるんですよ、それをこれから新しくして取り組んでいくテーマとして、26年に向けてやっていくんですわというのが、やっぱり欲しいんですよね。それをいざとなると、まだこれから学芸員にということでは、非常に弱いんじゃないかなというのを思うんですが、そのあたりは、今から聞き取ってもらうんやから、今聞いてもまだ仕方ないのかもわかりませんけど、非常に不満なんですけれども、どうですか。
○小林文化政策監 確かにご指摘のとおりかなと感じます。先程お話をさせていただきました全体スケジュールのところで、例えば調査研究活動にかかる基本的な考え方とか、収集保存についての、どういったものを収集保存していくかというようなところを、21年度にある程度の方針をつくっていきたいということで、今回項目スケジュールをお示しさせていただいております。このへんで方向性をもう少し明確に出せれば、具体的にいくのかなと思っております。それともう一つ今、展示設計等を業者に出したわけですけど、これは業者に任せるというのではなくて、これまでかかわってきていただいております学芸員の方々が中心になって検討し、それを設計事業者の方と意見交換をしながら、具体化に向けて取り組んでいく、その中で多分、展示等のストーリーといいますかテーマといいますか、それが明確になってくるんだろうなと。そういう流れの中で、今後補強をしていかなければいけないものも、はっきりしてくるように思っておりますので、もう少しお時間をいただきたいなというところでございます。
○稲垣委員 基本方針ができて、展示のあるいはこれから設計に入っていくわけですから、県民に対してかなり具体的なものが見えてこないと、ただでさえこの時期に例えば120億使ってどうこうという議論がある中で、いや、できていくときにはこんなものができてくるんですよというのが見えてこないと、それで三重県の県立博物館にこれだけの魅力があるんですよということを出していかんことにはいけないのかなと。ミエゾウも一つかもわかりませんし、これで終わりでは困るわけですからというのを思います。
それともう一個具体的にという意味では、よく出てくるのがネットワークの話なんですけれども、例えば博物館同士の県内のネットワークをつくっていきますよ、大事なことやと思います。それから先程から出ている三重大学も含めた学校とのネットワークをつくっていきたいというような話も出てきます。これは大事やと思うんですが、事例調査をいろいろ県でもしていただいておって、関連報告書もいただいておるんですが、この先進事例の例えばネットワークの調査をしていただくと、いろんなネットワークがあるんですよね、ネットワークにも。例えば主に集客広報面で連携している事例だとか、共同の研究をしている事例だとか、収蔵資料の共通検索システムを構築している事例、いっぱい調査で分けてもらっています。それぞれ例えば博物館同士のネットワークは、どんなネットワークにする予定なのか、あるいは三重大学を含めた学校との連携のネットワークというのは、どういう事例を想定しているのかというのをお答えください。
○小林文化政策監 県内博物館とのネットワークでございますが、今までそういった形の共同事業というのは余りされておりませんので、例えばでございますけども、資料をそれぞれ貸し借りしながら、博物館の内容を高めていくとか、それから博物館の職員の資質の向上といいますか、研修会等を一緒にやって、全体として魅力を高めていくとか、そういったことを考えております。もう一つはやはりデータベースですか、もし仮に一本化できれば、そこのデータベースにアクセスできれば、三重県の中の博物館の収蔵品というのが誰でも見られるというようなことになれば、かなり魅力も高まってくるのかなと思っております。
それから三重大学との共同でございますが、三重大学にもいろんな収蔵品がございます。博物館でもあるわけですけど、それをお互いに融通できれば、非常にいいものができるんではないかということと、それと研究というのが今までの博物館はなかなか取り組めなかった部分ではないかなと。そうしますと、三重大学にはそういうことをやってみえる人材がおみえになりますので、そういった先生方と一緒になって共同研究に取り組む、それからお互いの相互の職員の資質向上とか交流を通じて人材育成につなげていく、あるいは大学でございますので、逆に言うと三重大学の学生の研修を新しい博物館で受け入れるとか、そういったいろんなことが考えられるんではないかなと思っています。
○稲垣委員 ネットワークって一言で言っても、結構いろんな形があるんだろうと思いますんで、そのあたりも今お話しいただいたことも含めて、明確にしていってほしいなと思いますし、加えてこの資料を見てますと、大体県内のネットワークがほとんどなんですけど、たまに他県にまたがるというか、そういうのもあるんですよね。それで例えば三重県として、これから東海地区で何か連携をとるネットワークをつくっていこうとか、そういったことも想定はされているんですか。県内だけですか、一応想定は。
○小林文化政策監 できましたら県外に対してもネットワークを広げていきたいと思っています。それは単に博物館活動というような感じだけでなくて、エリアを広げることによって、例えば災害等でお互いに助け合うとか、そういうようなことも考えられますので、何が先行していくのかわかりませんけど、そういう部分も含めて、広域でのネットワークというのは将来的には考えていきたい、広げていきたいと思っております。
○稲垣委員 次に、24ページの収集保存活動のところですけれども、先程からデータベース化の話は幾つか出ていまして、いろんなことを想定してこれから考えていくんだろうと思って、その仕組みを検討したりする機関が設けられていますが、基本的に今までも博物館活動はされていて、28万点についてはある程度の把握はできているんだろうと思うんですけれども、その仕組みというか、それを大きく変えるという想定でいいんですか、この収集保存の考え方は。今までのは、もう踏襲しないという。データベースのイメージが、ちょっとわからないんですけど、もう一回新たにそういうのをつくり直すのか、そのあたりはどういうイメージなんですか、この収集保存は。
○井戸畑推進監 資料の整理は、これまでもやってきておるんですけれども、長い年月の中で、例えば分野によって分類法が違ったりとか、いろんな不都合も出てきております。そういうこともございますので、この際、共通した館内統一したような整理の仕方がないのかということで、この1年間も丹青社に依頼する中で、そういうこともやってきておりまして、そのデータベースのフォーマットもこの3月までにできてまいりますので、今後はそれに合わせて、今あるものをできるだけ余り手間のかからない形で流し込めるような手法というのを、今検討しておるところでございます。
○稲垣委員 そうすると、基本的にはそういう新しい仕組みをつくっていただくということで、理解をさせていただきます。
最後ですが、27ページの「あわせて検討が必要な事柄」ということで、項目だけ五つ程挙げてもらってあります。結構重要なことも入っているんですけれども、これはあわせて検討が必要なんですけど、これから今後の検討をどこでやられる、例えば生活・文化部の中でやられるのか、どこか別のところでやられるのか、どこでこれは検討していく予定ですか、この今後の検討が必要なことについては。
○小林文化政策監 やはり中心は新プロジェクト、それから現博物館というようなところと連携しながら、検討をすべきことだと思っております。
○稲垣委員 そうすると、具体的な検討にいつの段階からどう入って、いつぐらいまでに結論を出すとか、そういうことはそれぞれ想定されておるんですか、項目ごとに。
○小林文化政策監 今このスケジュール、本来ならここもスケジュールの形でお示しできればよかったんですけど、そのへんがまだ明確になっておりませんもんで、項目だけ忘れてないという意味での項目を挙げさせていただいて。
○稲垣委員 ほかのと同じ、26年ぐらいまでの幅で、みんなスケジュールが書いてあるのに、これは、あわせて検討が必要で今後検討するんだけど項目だけなんで、別でするのかなと思っていたんですが、そうでないという認識でとらえさせていただきますので、この整理ができ次第、近々こういう絵ができてくるという理解でいいですかね。
○小林文化政策監 はい、そのとおりでございます。
○稲垣委員 わかりました。以上です。
○末松委員 この博物館の観点とは直接には違うんですけれども、今いろいろこういう準備をしていただく中で、データベースについてさっきから何遍かお話出てますし、このミエゾウについての調査とか、そういうふうなものの中で、この時期だからこそ、この博物館を利用してできる雇用というか、例えば雇用創出というか、そこまでいけるのかどうかわかりませんけれども、26年度以降開館してからは、多分民間じゃなくてボランティアの人とか、そういう方たちとの中でやっていくというふうに思うんですが、この時期だからこそ、こういうふうな調査で例えば今緊急雇用対策とか、本会議でもいろいろありましたけど、とりあえずの雇用を今一生懸命県庁の中でも創出をするために事業を組んどるというような中で、この博物館の中で、そういうふうな雇用がいけるような部分というのは、どれくらいお考えなのかというのを。
○小林文化政策監 博物館におきましては、先程お話がございました資料整理ということで、これを緊急雇用対策でお願いをしております。それから博物館だけでなくて図書館とか、それからうちの関連で申し上げますと斎宮歴史博物館、これらもそういったところを緊急雇用対策で計上させていただいておるということで、どれぐらいかというとなかなか難しいですけど、現博物館は結構いろんなものを抱えておりますもんで、そういったものの整理を早くからしていく必要があると、新しいのに向かってやるためにもしていく必要があるということで、緊急雇用対策でお願いをしておるところでございます。
○末松委員 いろんなものの調査をそれぞれ、今からしていただくと思いますので、こういうときだからこそ、こういうところで雇用を少しでも広げていただいて、26年開館した後は、とりあえずというところは置いておきながら、地域の皆さんとできるような博物館にしていただきたいと思いますが、そういう中で努力していただくということで、ぜひともしっかりお願いをしたいと思います。
すいません、ありがとうございます。
○真弓委員 前も聞いたかな。県史編さんグループとの関係なんやけれども、公文書館的な機能も博物館は持って、県の持っている資料なんかもこっちの方へ行かれると思うんやけども、その時点で県史編さんグループはどうなるのか、あるいは今の論議の中で博物館の学芸員の話はされましたけども、県史編さんグループとの連携は、どんなふうにしながらやってみえるのかというのを教えてください。
○小林文化政策監 新博物館の検討に当たりましては、県史編さんグループからも人を出していただいて、加わっていただいて、検討をしております。それから今後のところですけど、今の予定でまいりますと26年の開館までには、たしか県史編さんは終えるという予定で進んでおると思いますので、これを何とかしたいと。ただ今、委員がおっしゃられたように、公文書の機能が県史編さんグループの方で現状担っていただいておりますので、当然それと一緒に人がついてくるのかどうかわかりませんけど、そういうようなことも現状での人材育成を図りながら、新しい博物館の機能の役割を果たすために、そういう人たちを育てながら移行していくということは考えられるんではないかと思っております。
○真弓委員 県史編さんグループの事業として、例えば伊勢の芝居小屋の調査とか、県史編さんの時代時代には大体26年でという目途でやっていくわけだけど、その間にもいろんな研究、調査をやってみえてますので、そこらへんをどう生かすかというのも、ぜひとも考えながらやっていただきたいと思います。
終わります。
○服部副委員長 稲垣委員のちょっと関連になるんですが、建築設計の応募をされている業者さんが何社というお答えをいただけなかったんですが、1社なのか数社なのか、そのへんのところはお答えいただきたいと思います。それと、外部の有識者の方で建築の設計の提案に対して決定をされるときの聞かれる方に対して、建築の設計に携わっておられる方が、その有識者の中にいるのかどうか、学芸員の皆さんだけが決定をするのか、そのへんのところも含めて、私も建築設計士ですので、実際にそこに参画をしたいなというぐらいの気持ちがあるんですが、お答えいただけますか。
○小林文化政策監 複数社か1社かというお話でまいりますと、複数社あると聞いております。
それから、建築の専門家という意味では、お2人入っていただいております。
○服部副委員長 あくまでもフェアな形で決定をいただきますように、お願いいたします。
○藤田委員長 なければ、これで新県立博物館の整備についてを終わります。
ここで暫時休憩をいたします。
午後1時再開ということで、お願いします。
(休 憩)
(2)文化施設への指定管理者制度導入の検討状況について
① 当局から資料に基づき説明(小林文化政策監説明)
② 質疑
○藤田委員長 それでは、ご質疑ございましたら。
○稲垣委員 この28ページの報告の表で、ちょっと教えてほしいんですけど、県立博物館は導入の検討をした結果、県直営とすると書いてあって、あとは引き続き検討なんですが、この県立博物館の今までの事業スキームとか検討をいただいておった中の基本方針でずっと見ている中では、公設公営の一部民営化の方式で、しかも民間の活力を活用してその分拡大していく方向だというふうな結論が出ていると思うんですけど、それとこれの整合性はどうなるんですか。
○小林文化政策監 ここに書いております三重県立博物館は、新の方は含んでおりません。現の博物館だけということで考えております。
○稲垣委員 そうすると、これは現の博物館やから、平成25年まで、それ以降残っているからあれかもわからんですけども、新は関係ないということで理解しました。
あと、この検討は、平成18年度から検討されとったということなんですが、20年度ですから3年ぐらいかけてやっとることになるんですよね。どうしてこんなに時間がかかっておるんですか、この検討に。
○小林文化政策監 これにつきましては、18、19と教育委員会でやってまいりまして、方向性が出たというようなことも聞いておるんですけども、生活・文化部に移ったということで、生活・文化部の立場で検討をもう一度改めてしておると。その中で三重の文化振興方針のところにございます文化と知的探求の拠点という位置づけの中で、指定管理を導入したときのメリット、デメリットというのを、生活・文化部の立場でもう一度検討をし直したというふうに考えていただきたいと思います。だから、もう少しお時間をいただきたいというのが、本心でございます。
○稲垣委員 そうすると、18年、19年で教育委員会でやっていたのは、一定の結論が出て、私も記憶がないんですけど、我々も1回報告を受けておるということですかね。それをもう一度改めて生活・文化部でやってもらったということ。
○鳥井室長 教育委員会で検討をしていた結果については、引き続き検討をするという結果を議会の方にご報告させていただいているというふうに聞いております。内部では、やはりさまざまな事例も検証しながら、例えばここで30ページに書いてございますサービスの向上とか、あるいは専門職員の処遇とか、あるいは一部導入したときどうするのかというようなことも検討されていたというふうには聞いております。
○稲垣委員 教育委員会で2年もかけて検討していた内容が、報告されたかどうかは別として、ある程度の方向性は一応出ていて、もう一度生活・文化部で今やり直していただいておるという、多分認識でいいのかなと思うんですが、教育委員会である程度方向が決まっていたものと、今回のこのまとめとは、方向性が一緒なのか違うのかというのをちょっとお聞きしたいんです。というのは、この検討状況を3年もかけてやっていて、大きく影響しているのが20年3月の三重の文化振興方針と、あと20年5月の衆参両院の附帯決議なんですよね。18年、19年の議論から、大きくここでこの二つの理由で変わったのか、これはあったけれども、そんなに変わってないのか、そのへんはどうなんですか、継続性からいくと、結論的には。教育委員会で今まで2年もかけてやってもらっていたわけですから。
○鳥井室長 教育委員会で検討している中身については、大きく二つに分かれるというふうに考えております。一つは県立図書館の導入についての検討、あと一つは博物館とか美術館についての検討でございまして、県立図書館については、教育委員会の方で新しい図書館づくりというのを大きく打ち出して、図書館の改革と申しますか、そういうのを進めている中で、指定管理者制度等の兼ね合いを検討されていたというふうに引き継いでおります。そういう意味からいくと、今ご指摘のあった文化と知的探求の拠点としての図書館というものの関係をどうしていくかというのは、一つ大きく変更してもいいのではないか、あるいは変更しなくていいのかどうかとか、そのへんのところをもう少し時間をかけて見きわめさせていただきたいと考えております。
そうした中で、もう一つご指摘のあった5月の衆参両文部関係委員会でのことでございますけれども、全国的に今、指定管理者制度というのがサービス向上と経費節減という目的を持っておりますが、経費節減だけに偏っているのではないかというようなご指摘もございますので、そのへんのところを少し、県立図書館というのは無料の施設でございます。なかなか本を貸すのに有料ということは図書館法でできないということになっておりますので、民間事業者のインセンティブがそこで働くのかどうかというのを、時間をかけて見きわめたいと考えております。
○稲垣委員 そうすると、2年間教育委員会でやっていたことは余り意味がなかったのか、時間だけかかって、言葉悪いですけれども、それを今回生活・文化部の所管になったもので、検討をもう一度する中で、基本的には県直営でやっていく方向へ、図書館なんかは例えば教育委員会の方ではある程度民間の方向が出ていたにもかかわらず、今の話を聞いていると、県の文化振興方針だとか、あるいは衆参両院の判断もうまく考慮しながら、大きく直営へ向けてかじを切り直したというふうにもとらえられんことはないけど、これはちょっと考え過ぎですか、今の説明を聞いて。考え方的にどうなんかっていうのが、教育委員会の議論が全く見えない中で言うとるもんで、もう一度教えてほしいんですけど、それを。
○鳥井室長 稲垣委員のおっしゃった、そういう意味合いではないと私どもの方は考えております。教育委員会の方も、図書館についていえば、一部導入はできないのかというふうなことも考えておったようにも聞いておりますので、その一部導入についてどうするのかということも含めて、文化と知的探求の拠点の連携とか、あるいは総合文化センター全体の中での図書館の位置づけとか、そのへんのところも少し考慮して、もう少し検討の時間をいただきたいということでございます。
○稲垣委員 時間をこれからということなんであれなんですけれども、教育委員会じゃなくて生活・文化部に言うのはあれなんですけれども、3年かけて検討するというのは、かなり長いですよ、物事に対して。それを思います。それで、部がかわっておるからというのはわからんでもないですけれども、それで教育委員会が2年かけて、よう結論出さんだのを、生活・文化部が1年である程度1回報告しましたよということなんかもわからんのですけれども、またさらにこれから検討に時間をかけるというのは長いんじゃないかなと思います。ただ一つ私が思うのは、審議会とかに諮って物事を出してもらうよりは、部内で直接こうやって検討いただく方が、個人的にはいいと思っています。であるからこそ、こういうのはなあなあになっていくんじゃなくて、しっかりとしたいつまでに結論を出してどうされるというのを、もう一度また検討をいただいてもいいわけですから、国の流れとかいろんなものが変わってきた段階で、そういうのは出していかないと、引き続き検討するというので流れていくことは、かなり危惧しますので、今後どうなのかというのを、やってないのと一緒、そうやって言うと言葉は悪いですけれども、そうやってとらえられないように、しっかりとしてほしいということをお願いして終わります。
以上です。
○真弓委員 今のに関連して、指定管理者制度なんですけども、稲垣委員も言われたみたいに、3年間も検討して結局指定管理者制度を導入する理由が見つからへんだと、だから今後も引き続き検討するというふうに、私は読んでいるわけです。実際に図書館には、これから文学館的な機能も要求されてくるわけだし、美術館も受付をケヤキの会の人とかニエの会やったか、さまざまなボランティアの人らもかかわっておみえになりますし、民間や他の研究団体とのコラボレーションにしても核がしっかりしていないと、その核が指定管理者ではだめだよというのが、大体今の日本の中でも流れとしてはっきりしてきたわけですから、それは文部科学省も言ってることになってきとると思うので、引き続き検討するけどちょっとねという感覚でよろしいですね。
それだったら、これで結構です。
○辻委員 まず改めて指定管理者制度の最大のメリットというのは一体何なのかというのを、改めて聞かせていただきたいと思いますけれども。
○小林文化政策監 指定管理者制度につきましては、何点か導入の視点ということで言われておるかと思います。1つはサービスを受ける側の県民に対して、満足度が上がるというようなことが1点、それからもう1点は、経費の削減というようなこともあるんじゃないかと考えております。
○辻委員 本来、三重県庁という組織は、三重県内では私は最高の頭脳集団だと思っています。今回の一志病院の例もありますけれども、民営化とかそれから志摩病院の指定管理者とか、そういうふうにして県は、本来の県の仕事をよそへ振っていくというふうに私には思えるんです。この図書館とか美術館とか歴史博物館、そんなところを指定管理者制度にしたいという、制度を導入するということについては、もう少し県のそういった頭脳集団としての努力が足りなかったんじゃないかなというふうに思います。いわゆる経費の削減とか、そういったメリットはあるかもしれませんけれども、県民の本来の大切にしなければならない施設というものを、安易に指定管理者制度にしてしまうとか、また民営化してしまうとか、そういう一つの流れに対しては、私はちょっと批判的なんですね。そういった指定管理者制度が引き続き継続する中で、だんだんとさまざまな問題点が生ずることもあると思いますけれども、その点、県としてその問題に対しては誠実に対応するつもりなんでしょうか。
○安田部長 指定管理者制度を最初に導入したのは、生活・文化部が総合文化センターに導入したのが、県では初めてだったと私は思っております。それも、ただ単に建物の維持管理だけではなくて、事業も含めて指定管理者制度にゆだねたということがございます。そういうふうな形で文化振興事業団が指定管理者として受けていただいたんですけど、もともと総文センターを管理運営するために文化振興事業団をつくっておりまして、そこへ公募でやったんですが文化振興事業団が受けたという形になっていますけど、それまでには指定管理者として機能するような形で、文化振興事業団自体の中身を改革するといいますか、そういうことにかなり時間をかけてやってきて、その上で指定管理者になっていただいたと。だから、受ける側の母体の能力といいますか力といいますか、そういうものをきちっとつくっておかないと、なかなか指定管理がうまくいかないと思っております。一般公募でホールだけであれば、ホール運営のそれなりの業者さんがほかにもおりますから、文化振興事業団よりは高いホール運営をできるところがあるかもわかりませんけど、三重県の総合文化センターという形で、地域とのつながりをとってやっていくとか、三重県の団体ときちっと連携をして舞台をつくっていくということは、地域とネットワークがあって初めてできることですから、やっぱりそういう力がないと、県のホールを、総文センターを任せられないということも考えておりまして、いろいろこの間、2期ほぼ終わりますけど、きちっと評価項目をつくって、足りないところは努力をしていただくようお願いをし、きちっとやっていただいたところは評価をしていくと、そういうことを繰り返しやっていく必要があると思います。
それともう1点は、県行政が指定管理に出す予算の管理料の問題なんですけど、今のままであれば一般の本当に民間の指定管理者は、指定管理者になったとしても余りメリットがないような形で、若干制度が動いております。努力してもある程度毎年予算が削減されて委託料になっていくという運用が少し続いておりますので、出す側の問題と受け手側の評価といいますか、そういう問題とあわせてきちっと一遍議論をしていかないと、この指定管理者の制度の問題はいろいろあるように思います。
○辻委員 私の印象では、余りにも安易にそういう指定管理者制度の適用をし過ぎるなというふうに感ずるわけなんですけれども、今後の結果次第にもよりますけれども、私としては本来県庁のやるべき仕事を手放してしまったというふうにとれるんですね。県とすればさまざまな分野から県民のためにという目に見えない、またある程度経費のかかるということも言えると思いますけれども、さまざまな分野からしっかりと見つめながら、それを運営していくという、非常に温かみのある中身のある運営というふうに私はとるんですが、一たん指定管理者制度を適用してしまいますと、そういったものが少しずつ薄れていくような危惧を覚えるわけなんですね。だから、そういう点では、この公共施設のあり方について、やはり県はもうちょっとしっかりと検討をして、県民の幸せというものを大前提に置いてやるべきじゃないかなというふうに思います。専任化するとか、そういう問題も必要ですけれども、それが果たして真に県民のためになっているのかという評価も事前にした上での決断を、ぜひお願いしたいと思います。もちろん、そういう判断をした結果がこれだよと言われればそれまでなんですけれども、どうもそういう事業が何か先細りになっているように見えるときがあるので、慎重に対応をしていただきたいというふうに思います。ですから、県民の方から何年か後に何らかの形で批判が出た場合に、どこやらの首相のように、あのときは4分社化、郵政の民営化に反対だったんやというようなことは、そういう言い訳は言わないでほしいと思いますけれども。
以上です。
○貝増委員 今報告を受けました指定管理者導入の検討、これもう引き続きって、今日でいいんじゃないですか。これは絶対に県庁の直営でやるべき施設ばっかりだと思うんですよ。まして知事が文化力立県なんて言っているのに、あれも外注、これも外注、じゃ県の心はどこにあるんですかと。単純にいろんな施設がありますけども、こういった専門職がおって、そしてサービスをしてくれる、管理もしてくれる、こういう専門職というのは、これは将来指定管理をすると、今は、後のページにも書いてありますけど、総文が3回目全国公募をかけてやるかと、その企業があるかという問題もあるんですけど、今の時代、指定管理で問題になってきているのは、公社や財団で受け持っていた分を違うなりわいの業界が入ってきて、異業種が入ってきてとったときには、その職員はやめてもらうようになるんですよ。どうしても引き続きやりたかったら、その仕事をやめて再就職を指定管理の会社にしてくださいと、そこまで打ち出しているんです、全国各地で。それでちょっといろんな問題も起こっていますけども、そういう今の社会事案を知って、こういうことをまだ何回も継続させておくかというより、これだけの文化財産ある、あるいは専門職員がおるこの施設は、徹底して県の大きな財産という認識で、私は職員の育成も含め、県民サービスができる体制を引き続き独自でやっていただきたい、私はそう思っているし、いつまでもこんな議論は続けてほしくないです。
それともう1点は、今言わせていただいたように、次のページの総文、この財団が来年度からついに債務負担行為の議案も6月にのせるとインフォメーションありますけども、そういう現状あるいはこれから先が指定管理の社会がどのように時代認識の中で変わっていってるかという、これも検証をやっぱり早急にやっていただきたい。一つ間違えるととんでもない、もうあの人たちやめてもらってもいいんやと、あの財団ももう要らんのやというんやったら別ですけども、これはまさしく総文は三重県庁の器量が試される3回目の指定管理であれば、その選抜試験になると思うんです、試験というか入札になると思うんです。そのへんもあわせて再検討いただきたい。前段については、私は絶対にもうこういう議論はやめて、はっきりと県でやっていきますと、専門職の育成は責任を持ってやりますと、それが県民サービスだと言えるぐらいの態度で行っていただきたいんです。何かありましたら。
○安田部長 この間も美術館の井上館長とお話をさせていただいておったんですけど、今の三重県の美術館を県民が思うとらえ方、他県から見ても同じだと思うんですけど、それはやっぱり今までの収集をしてきた収蔵物、それにかかわってきた学芸員、そういうものが一体となって今の三重県立美術館というものをつくっておるんですよというお話を、井上館長がされてまして、少し私も美術館の運営について、もう少しいろいろ方向を変えてほしいというお話をしておったんですけど、そういうふうな時間をかけて一定のものをつくってくると、そういう施設であることは間違いないわけですね、それで学芸員についても、収蔵物に対する専門的な知識や見識を広めてずっと来ておると。急に全く別の現代アートのほうをやれといったって、とてもできませんという話は、これはわかります。そういうことですので、もともと最後であれば当然ミッションがあります。そういうものをベースにして、きちっとこういう施設は考えていくと、人と施設と収蔵物と、そういうものを一体的に考えていくべきだと思います。
ただ1点残っておるのは、県立図書館としての機能というものは、本来ブラッシュアップして突き詰めていけばどういうものだろうかというのが、まだ少し煮詰まっておりませんので、ここについては引き続き、そういうことも私ども受けましたので、検討してまいります。出てきた県立図書館としての姿に対して、指定管理者を入れるのがいいのかどうか、そこらへんは慎重に考えさせていただきたいと思っております
以上でございます。
○貝増委員 部分的にはそういった特殊な仕事というか、そういったものもよくわかるけど、全体的には私が申し上げたような、そういう形で進んでいただきたい。というのも、先月20日から3月1日までだったかな、東京の恵比寿の写真美術館、第1回の東京恵比寿祭を見に行ってきたんですけども、いろんな話を聞いたとき、あれは東京都歴史文化振興財団がやっていると。でも三重県との違いは、あそこは全部各社参加の事業でもバックヤードが東京都ですから、各企業体でもしっかりしていると、50社ぐらいのパトロン企業がしっかりおって、そこからいろんなものを買ったりして運営していると。しかし地方の場合は、あるのはお金じゃなくて育ってきた育ててもらった人という財産があるんですよね。だからそれをうやむやに時流に合わせて放してしまうことなかれと、三重県は三重県の力で引き続きやっていただきたいと、そういう面もありましたもんで、あえてここでこうして上がってくるもんで、余計強く毎回こんな議論をするより大事なものは何かという認識で、ぴしっと打ち切っていただきたいと、強い信念で進めてほしいということなんです。
○藤田委員長 ほか、よろしいでしょうか。
なければ、これで文化施設への指定管理者制度導入の検討状況についてを終わります。
(3)審議会等の審議状況について
① 当局から資料に基づき説明(長谷川副部長説明)
② 質疑 なし
(4)その他
○藤田委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、ご発言願います。
○真弓委員 部長が冒頭に報告されました皇學館での事件なんですけども、県としては、どのように今つかんでいるのか、もう少し詳しく報告をしていただければと、現時点でどうなっているのかというのだけ、まず教えてほしいなと思うんですが。
○長谷川副部長 3月3日に自殺をされまして、翌日報告を受けました。その間、学校等とも連絡をとっておりまして、5日と7日に全校調査をいたしました。その間、そのへんの調査におきまして、情報というか申出とか、いろいろ情報が錯綜していますので、現在個別に保護者の方あるいは当該生徒、それに当たっておると、そういうふうに聞いております。
○真弓委員 私も現場で教師をやっているときに、そういういじめの問題なんかも生活指導なんかでかかわったことがあるんですけども、ややもすると県教委の側から犯人捜し的な、あるいは結論をまず出すような、調査したらいついつまでにその結果を報告せえという形が、当時の県教委は、今はもうしてへんと思いますけども、結構ありましたので、この生活・文化部が私学の方の担当になっているわけですけれども、犯人捜しというふうな観点のないように、特にいじめの問題はバックにあるものが一体全体何なのかというのが、かなり細かく調査をしないと多分出てこないし、軽々に責任、どこに学校の瑕疵があったのかというのを優先してしまうと、逆に問題が変な方向に行ってしまう場合があると思うので、そこらへんの学校に対する慎重な指導をお願いしたいと思うんですけども、そういう体制みたいなんは、生活指導事案みたいなことは、私学は生活・文化部が担当なんだけども、教育委員会との連携みたいなんは、どんなふうにやってみえるんでしょうかね。生活・文化部だけで、それはやるんですか、この問題については。
○和田特命監 この問題につきまして、なかなかこういう事例というのはございませんので、私どもも教育委員会の方へも、どういうふうに対処するんかなというご相談をさせていただいておるんですけれども、教育委員会でもケース・バイ・ケースでやっていかな仕方ないんだろうなということで、具体的にこういう場合にこうしたらいいというようなマニュアル的なものもございませんし、今の段階では学校の方で子どもたちに、今、委員が言われたように、加害者を特定するんじゃなくて、慎重に子どもたちのケアをしながら調査をしてもらうように、私どもの方で学校の方へ依頼をしている状況でございます。
○真弓委員 僕も経験あるんですけども、そういういろんな問題が起きたときに、学校で解決せえというふうに県教委から迫られたこともありまして、主担の部が指導するということは、結論を出せ出せというだけではないと思うので、いろんな専門家なんかもおりますし、そういうところの力をうまくかりるのは、部の責任だと思うんですね。学校だけで、それはなかなか専門家のところへ相談しに行くというのも難しいと思いますので、そこらへんのところを、例えば県警なんかの力をかりる場合も、ある意味では出てくる可能性もありますし、そういうコーディネートを含んで、学校側をバックアップすると。そのバックアップする中で、このいじめで自殺したという不幸な出来事が二度と起こらないような教育風土を三重県の中でつくり出していくんやという、そんなつもりで取り組んでいただきたいということで、最後はお願いで終わります。
○藤田委員長 よろしいでしょうか。
それでは、当局にはご苦労さまでした。
(5)委員間討議 なし
Ⅲ 委員協議
1 分科会関係
(1)分科会委員長報告について 正副委員長に一任
2 常任委員会関係
(1)常任委員長報告について 正副委員長に一任
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により押印する。
生活文化環境森林常任委員長
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会委員長
藤 田 泰 樹