三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成21年2月17日 NPO等ソーシャルビジネス支援調査特別委員会 会議録
NPO等ソーシャルビジネス支援調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成21年2月17日(火) 自 午後3時07分 ~ 至 午後3時53分
会 議 室 601特別委員会室
出席議員 12名
委 員 長 稲垣 昭義
副委員長 中森 博文
委 員 辻 三千宣
委 員 笹井 健司
委 員 竹上 真人
委 員 中嶋 年規
委 員 藤田 泰樹
委 員 野田勇喜雄
委 員 森本 繁史
委 員 三谷 哲央
委 員 西塚 宗郎
委 員 西場 信行
欠席議員 0名
委員会書記
議 事 課 主査 西塔 裕行
企画法務課 主幹 福井 夏美
傍聴議員 0名
県政記者クラブ 0名
傍 聴 者 3名
議題および協議事項
1.委員会活動の取りまとめについて
2.参考人の出席要求について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1.委員会活動の取りまとめについて
(事務局から委員会活動の概要について、資料に基づき説明)
○稲垣委員長 それでは、これまでの調査をしてきた項目を復習ということもあって取りまとめていただいて、少し簡単にご報告をいただきましたが、この説明を受けて、委員の皆さんのほうで、何かご意見等があればまずお受けをしたいんですが。その後、取りまとめの意見はまた後でいただきたいと思うんですけれども、とりあえずこれまでの調査の内容をまとめていただいた今の報告に対して、何かご意見等ありますか。気になることとか。
どなたかご発言を。
○中嶋委員 まず確認を。21年度の予算5.4億円ですか、国のやつ。中身をもう一回ちょっとごめんなさい、説明いただきたいというのが一つと、あとは、意見ですけど、皆さん総じていろんなことをおっしゃっているんですけれども、比較的やはり、田尻さんのお話がすべてを網羅しとるのかなという感じを受けましたね。それを各論で確認してきたなという。
ただその中で、田尻さんのお話の中で足らなかったのは、中間支援組織の話だと思っているので、まあまあ中間支援組織のことについては、もう少し国としても支援策をきっと考えていかないかんのでしょうねと思いながら、その部分、例えば県がやっていってもいいのかなと、そんなこともちょっと思いました。
ちょっと1点目のやつだけ、ご説明いただいたの。
○稲垣委員長 まず1点目の今、福井さん、口頭で説明いただいた21年度の要求状況のところの中身だけ、もう一度お願いしていいですか。
○事務局(福井) 失礼いたします。要求額5.4億円の中身でございますが、ソーシャルビジネスの認知度向上に向けた啓発、広報及び普及活動の推進ネットワークの構築に1.2億円、ソーシャルビジネスを担う人材の発掘、育成につきまして1.6億円、これはソーシャルビジネスの創出、発展を支援する人材の発掘、育成の強化ということで、中間支援機関の強化というふうに挙げられております。ソーシャルビジネスの成功モデルの他地域展開の支援1.6億円、成功者ソーシャルビジネス事業者のビジネスモデルを他地域への移転展開を支援するということです。最後に農商工連携等促進人材創出の支援1.0億円、農商工連携等に資する人材、村おこしに燃える若者等を発掘、育成する取り組みを支援されるということです。
前年度予算額5.7億円に対して5.4億円で減額分につきましては、最初、1番で述べましたソーシャルビジネスの認知度向上に向けた啓発、広報及び普及活動の推進ネットワークの構築が4,000万の減になっております。
以上です。
○稲垣委員長 今、中嶋委員の方からお話しいただきましたように、基本的には田尻さんの話がある程度網羅されておる、まあそうかなと思いますし、中間支援のところはまた皆さんからもご意見をいただいて、報告の中身はそういうものを入れていかなければいけないかなと思いますし、国のほうもほぼ若干減額ですけれども、20年度同様程度の予算でソーシャルビジネスのほうの先ほどの内容を今ご報告いただきましたが、こういう形で継続して国も取り組んでいく中で、啓発も含めて、県として今年1年間調査をして、来年度に向けてどうしていくのかということの提案内容も含めて、また入れていかなければいけないところもあるのかなと思いましたが、皆さんの方でご意見ございますか。
○中嶋委員 そういう意味では、今、緊急雇用対策の関係の緊急対策の基金はちょっと充てづらいと思うんですが、ふるさとの方のやつですね。まだ事業もなかなかアイデアもないみたいですし、受け皿もないというような話もある中で、そういう意味ではソーシャルビジネス的なものをそれぞれの地域でいろいろと出してきてもらえると、支援できる、今はその基金があるのかなという、農商工連携についても別枠予算もありますし、県の施策の受け皿は今あるのかなという気はしているんですよ。それをソーシャルビジネスを立ち上げていただける人をどうつくるかというところがまだ欠けているのかなというのは思いました。
○稲垣委員長 ほかにはどうですか、ほかの委員さん。
この内容でご意見、特によろしいですか。何か質問とかほかにありませんか。
○西塚委員 県が何をするかということがあるんじゃないの。
○稲垣委員長 そうですね。この後、報告の中にはご意見いただいて、まとめていきたいんですけれども。
一応、この説明について、これまで調査した内容についてのご意見というのは、今、中嶋委員から少しありましたけれども、大枠こういう内容であったのかなと、整理だけかなというふうに思いますので、今後なんですけれども、取りまとめの方向に向けて少しまたご意見をいただければなと思うんですが、慣例によりますと、第1回定例会の2月会議の採決日である3月23日に委員長報告をさせていただくことが想定されますが、先ほどの内容で委員長報告をまとめていこうかなと思っておるんですが、皆さんの方から特にご意見があれば、まとめていくのに当たってのご意見もいただければなと思うんですけれども、ご意見いかがでしょうか。
○森本委員 僕は一番理解度が低いと思うが、認知度というか、いかにして皆さんに理解してもらっていくのか、僕はこの前もちょっとご紹介いただいた中で、名案みたいなもの、そういうたぐいのものかなと思って、やっぱりああいうものを数多く利用する人間、理解しておる人たちをつくることによって育っていくのかなという気がするのと、それから資金がやっぱり非常に大変だろうと思う。だから、あれなんかは、農商工連携の推進ファンドなんかは、比較的資金が集まってきていますよね。ある程度国の補助金以外は2割か1割か知らんけれども、億単位のものを集めておるというような形の中で、まあ、ある程度行政がバックアップしとるから、ああいうような形になるんだろうと思うけれども、まるっきり行政がおんぶに抱っこというんじゃなくて、何らかの集めやすいような形での行政のかかわり方というのがあるんじゃないのかな、そこらを研究していったらどうなのかなということと、それともう一つ心配するのは、行政におんぶに抱っこしてしまうと、やっぱりこれは依存体質になってくるので、これのところを自分自身の今までこうやらせてもらった感想としてね、ちょっとそんなように思いましたけどね。
○稲垣委員長 はい、ありがとうございます。感想も含めてご意見をいただけると、それをもとにまとめていきますので、ぜひ今の森本委員のご意見も貴重なご意見ですし、皆さんの方で何かありましたら、いただけると、ちょっと委員長報告をつくるのに参考にさせていただけるのかなと思いますので、ございませんか。
○藤田委員 方向性としては、調査報告でいいと思います、今回の場合は。この前のときにも少し話が出ていたけど。
大きな流れとして、今回の場合は、どちらかというと、NPOというよりも、ソーシャルビジネスという概念を皆さんで学習をしたというのが本音のところではないかなというふうに思います。
ただ、これからのいろんな県の住民とのかかわりとか、地域活動に対する取組の一つの方向性として、こういうものもありますよという形になってきているんじゃないかなと。そのための課題というのが、各参考人の方からいろいろ述べていただいていますので、逆に言うと、そういう問題点がまだあります。これから県として、どういうふうにこれに関してかかわっていくんですかというような報告でもいいんじゃないかなというふうな感じはしています。
○稲垣委員長 ありがとうございます。ほかにご意見はございますか。
○三谷委員 今、藤田委員がおっしゃったように、調査報告で今回はいいと思うんです。ただ、調査報告で終わることなく、一定の問題提起はやっぱりしておきたいかなと思って、現状と課題、特にソーシャルビジネス、NPOとの今、森本委員がおっしゃったように資金の問題とか、そういう課題は確かにあるわけで、そういう資金調達のマーケットも確立していないし、また勉強させてもらったような寄附の投票条例等の課題というのも、真剣な議論にはまだ至っていない。次の段階として、そういうところの資金の問題等も含めた議論の場ができるようなものをぜひつくっていってもらいたいというような報告をお願いができればいいかなと思います。
○稲垣委員長 ほかにご意見はございませんか。
○笹井委員 いろいろ2年間にわたって私も勉強させてもらって、非常に高度かなと思いましたな。なかなか地域に入ると、こんな調子にはいかないと思うのがありますので。先ほどからおっしゃっているように、やっぱりNPOを育てようと思うと資金が原点かなと思っておりますし、もっとわかりやすく小さなことから始めていかんと、なかなかサークルが目立ってこないというのがあると思いますので、これはこれで据え置いて、やっぱりそうしたサークル活動が芽生えてこないかんわけですので、これを基礎にそうした方向に今度は向けていただければと思っております。
○稲垣委員長 ほかにご意見はございますか。よろしいですか。
若干、ちょっと私もこれを読みながら聞かせていただき、ちょっと若干整理をして、あとは一、二分いただければと思い、少し整理しますと、内容にもあったんですけれども、やっぱり先ほども意見がありましたが、NPOというよりもソーシャルビジネスの視点での調査が多かったかなというふうに思っておりまして、やっぱりソーシャルビジネスということについては、かなり皆さんで意識も共有できたかなと思いますが、ほかの議員にその言葉が根づいているかというと、そうでもない現状もあるので、先ほど意見もありました調査報告的な形で、ソーシャルビジネスというものの調査をした内容をしっかりと各議員に共有できるような形のものが一つできればなというのと、あとこの中にもありましたけれども、NPOというと、これまで大体県の施策でも対象が、言葉が妥当かどうかという議論も過去にはありましたが、慈善型のものに大分限定されたものであったのが、ビジネスという視点での見方がいるんじゃないかという議論が結構ソーシャルビジネスのところであったかなと思っていますので、それには例えば先ほどありました中間支援ということで、従来のNPO活動センターのような中間支援の役割から、ビジネス的な支援をする、例えば商工会議所とか、あるいは来ていただいた銀行とか、そういう地域の銀行とか、そういうところの役割というのも一つはあるんじゃないかなというふうな意見もあったかなと思っていますので、そのあたりが少しまとめれたらなと思うのと、あと、先ほどからありました農商工連携の今度上がってくる予算のファンドだとか、あるいはこれまであった、参考人の方の話も聞いた地域コミュニティ応援ファンドだとか、先ほどもありました緊急雇用の中でのこの間から出ているふるさと基金の部分を、少し県としてもつくり始めたものを、ちょっとソーシャルビジネスということを政策の中に意識を持っていただくような形で対象に含んでいただくようなことを県としても検討していただいたらどうかということも、一つ入れられるのかなと思いますし、最後に大枠で、全体としてやっぱり総じて人的問題とやっぱりお金の問題というのは課題として、これはソーシャルビジネスという視点で見てもあるということですので、そのあたりについて、今後県がどこまでできるのかとか、何ができるのかということも含めて、ちょっと検討していく余地は先ほどありましたけど、残せるような、こんなような感じのざくっとしたまとめで、あとは正副に一任をいただけるといかがかなと思いますが、どうですか。よろしいですか。
では、そういう形でさせていただいて、委員長報告をさせていただくのと、ソーシャルビジネスは先ほど言いましたように、概要と課題を取りまとめたものを全議員さんにも、今ある程度まとまっておるものがありますが、共有できるような形で配付をさせていただく何らかの方法を考えれたらなということも思っていますので、そのあたりについてもご一任をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
正副委員長案につきましては、後日お示しをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
2.参考人の出席要求について
○稲垣委員長 それでは、次に2番目のところの参考人の出席要求についてですが、取りまとめを申していく方向ですが、次回の委員会なんですけれども、本年度の委員会活動を締めくくるに当たって、NPOの先進国であるイギリスのNPO活動家を参考人としてお招きし、イギリスの市民活動と行政との協働についてお話を伺ってはどうかと考えております。
その参考人候補者については、先ほど書記の方から配付をさせましたが、お手元に配付の参考人出席要求候補者のとおり、1人目はパリッシュの住民自治活動を支援する全国組織、農村コミュニティ協会の南西州事務所長をしてみえるスティーブン・ライトさんで、「英国のパリッシュと住民自治活動について」というテーマでできればなと。
それからもう一人は、グロスターシャー県最大の中間支援組織GAVCA事務局長をしてみえるサリー・ピカリングさんで「英国のNPOと自治体との協働」についてお話をお伺いしたいと考えております。
ということで、このような形の参考人をお招きしたいと思っておりまして、なお先ほど言いましたパリッシュというのは、イギリスで県や市町村の下にある住民に最も身近な自治体で、その活動や範囲は日本の自治会と似たものであるそうです。専門の方も中にはみえると思いますが、この中に。
なお、今回、このお二人は、四日市NPOセクター会議の設立3周年を記念した日英市民活動交流フォーラム等へのご出席のため来日をされるということで、そこで、四日市NPOセクター会議議長として、フォーラム開催を企画された、昨年の勉強会でもお世話になりました四日市大学の総合政策学部の松井真理子教授に通訳をお願いするとともに、お二人のお話に先立ち、最初にパリッシュ等の英国の市民活動の概要についてのお話をお伺いできればと思っております。
それでは、このような形の概要ですが、参考人の出席要求についてお諮りをいたします。
ただいまの3名の方々を参考人として出席を求め、お話をお伺いしたいと存じますが、ご異議はありますでしょうか。
○中嶋委員 ステファン・ライトなんですか。それともスティーブンなんですか、それだけはっきりしとかないと、委員会なので。
○稲垣委員長 スティーブンですね。
○中嶋委員 はい、わかりました。確認で。
○稲垣委員長 スペルがおかしい。STPHEMでオーケー、Eが抜けとる。ごめんなさい、訂正します。STEPHEMでスティーブン・ライトさんですね。
よろしいですか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 異議なしということで認め、そのように決定をいたしました。
次に、参考人招致のための委員会の開催日時ですが、先ほど申し上げましたフォーラムと日本での滞在期間も限られておりますため、3月5日木曜日の午前10時から12時までの間で開催したいと存じますが、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 それではそのように決定いたしました。
また、当日の委員会の進め方等、詳細につきましては、正副委員長にご一任いただくことでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 では、そのようにさせていただきます。
ご協議いただく事項は以上ですが、ほかに何かございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○稲垣委員長 よろしいですか。
ほかにないようですので、以上でNPO等ソーシャルビジネス支援調査特別委員会を閉会いたします。お疲れさまでした。
〔閉会の宣言〕
NPO等ソーシャルビジネス支援調査特別委員長
稲垣 昭義