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平成20年11月5日 予算決算常任委員会政策総務分科会 会議録  

  予算決算常任委員会政策総務分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成20年11月5日(水) 自 午前10時00分 ~ 至 午後1時45分

会 議 室     301委員会室

出席議員       9名

                           委  員  長   舘  直人  

                           副委員長   小林 正人  

                           委   員   津村  衛  

                           委   員   村林  聡  

                           委   員   奥野 英介  

                           委   員   杉本 熊野  

                           委   員   中村 進一  

                           委   員   西場 信行  

                           委   員   藤田 正美  

欠席議員         なし

出席説明員

[部 外]

                           人事委員会事務局長    溝畑 一雄  

                           監査委員事務局長     天野 光敏  

                           会計管理者兼出納局長 山本 浩和 

                           議会事務局次長         高沖 秀宣 

                                                                          その他関係職員

[政策部]

                            部長                                                        渡邉 信一郎 

                            理事(地域支援担当)                                    山口 和夫  

                            東紀州対策局長                                         林  敏一  

                            理事(「うま し国おこし・三重」担当)             藤本 和弘  

                            副部長兼経営企画・政策企画分野総括室長 竹内  望  

                            地域支援分野総括室長                             小林  潔  

                            情報化・統計分野総括室長                        山川 芳洋  

                            東紀州対策分野総括室長                          中川  博  

                                                                                                         その他関係職員

[総務部]

                           部長   福井 信行  

                           副部長兼組織・職員分野総括室長 北岡 寛之  

                           財政・施設分野総括室長             稲垣 清文  

                           参事兼法務・文書室室長             山下  晃  

                           税務政策監兼税務政策室室長   中西 三紀夫 

                           経営総務室室長                         城本  曉  

                           予備調整室室長                        中田 和幸  

                                                                                            その他関係職員   

傍聴議員        1名    

                          真弓 俊郎  

委員会書記    議事課     主査  西塔 裕行

             企画法務課 副課長 川添 洋司

県政記者クラブ 2名

傍 聴 者     なし

議題および協議事項

1 部外関係

  (1)認定議案の審査(1件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

2 政策部関係

  (1)認定議案の審査(1件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

  (2)所管事項の調査

     ・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

3 総務部関係

  (1)認定議案の審査(2件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

     ・認定第16号「平成19年度三重県公共用地先行取得事業歳入歳出決算」

  (2)所管事項の調査

     ・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

4 委員協議

  (1)予算決算常任委員会(11月10日)における分科会委員長報告について

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

1 部外関係

  (1)認定議案の審査(1件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

      ①当局から資料に基づき補充説明(溝畑局長、天野局長、山本局長、高沖次長説明)

      ②質疑

○舘委員長 それでは、補充説明がございましたので、質疑等があれば委員の皆さん、お願いをいたします。

○中村委員 出納局をちょっと確認したいんですけれども。この基金等の最も確実有利な方法による運用ということで、運用益も出ているということなんですが、ちょっとこれからに向けてですが、結構、金融不安とかそういった、株価が下落したりとか、結構厳しい状況になっているんですが、ちょっとそのへんの、これからのその対応といいますか、今まではこういう形だったんですが、その状況を、もしわかれば教えてください。

○山本出納局長 平成17年の4月にはペイオフが出てまいりまして、1,000万円を超える預金については保証されないというようなことがございました。そういった意味で、三重県におきましては、金融機関に対しましてお金を借り入れをしております、いわゆる借金をしておりますので、その借金の範囲の中でお互いに相殺できるような仕組みをとっております。ですので、指定金融機関さんに例えば1億円預けるんであれば、1億円以上のいわゆる借り入れがあるという、そういう条件の中でのやりとりをしておりまして、そういった意味で、もし金融機関が破綻をしたとしてもその借金で相殺をするというか、そういう方法をとっておりますので、まず基金については基本的には保全されているだろうというふうに思っております。
  次に、基金の運用でございますけれども、おおむね3カ月のCDのレート、いわゆる譲渡性預金のレートがございますけれども、そのレートよりも少し高目の入札をしていただいておりまして、そういった意味では、その金融機関の競争入札の中で資金の運用をしているというような状況でございます。
 ただ、これから金融機関もいろんなレートの変更がございます。先日も引き下げがございましたけれども、そういったところも、日々の金融機関の動きですとかレートの動き、そういったものを見ながら、適切な管理をしていきたいというように思っております。

○中村委員 どこの自治体も多分そういったことで工夫もされているというふうに思いますので、大切な県民の資産といいますか、資金でございますので、確実な対応を、厳しいですけれどもお願いしたいと思います。
 それから、議会事務局の方もちょっと確認させてもらいたいんですが、議会が年2回という形でかなり議会の運営方法が今年変わってきているんですけれども、そういったところの費用の動きみたいなものは、今は何かつかめているんですか。こういう形になって、かなり議会費が膨れ上がっているのか、かえって少なくなっているのか、そのへんはどうなんですか。

○高沖次長 今のご質問に関しましては、ただいま、2月から6月まで第1回の定例会がありました。これで一応実績が出ております。ただ、9月から12月までの2回目の定例会が今途中でございまして、実際にどのぐらいかかったかについては詳しいデータは出ていないんですけれども、第1回目のを見てみますと、やはりかなり委員会とか、開催回数が2倍強になっておりますので、かなりな金額は出ておると思われます。
 また、それに伴いまして事務局職員の非常に疲労こんぱいも進んでいまして、これは本当に、会期2回制を今試行的にやっておりますけれども、これは相当エネルギーが、議員の先生方もいったと思いますけれども、事務局職員もかなり疲労がたまっておりまして、金額にあらわれない非常に重労働的なものがもう目に見えてうかがわれますので、そのへんを踏まえまして、今後、対策を考えていかなければならないなというふうに思っております。
 以上です。

○中村委員 ちょっと問題提起ということで、私も議論をしていきたいと思います。ありがとうございます。

○舘委員長 他にいかがでしょうか。よろしいですか。
 なければ、これで本認定議案に対する質疑を終了いたします。

      ③委員間討議    な し

      ④討論         な し

      ⑤採決       認定第 5号     挙手(全員)     認定

          〔部外 退室〕

 

2 政策部関係

  (1)認定議案の審査(1件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

      ①当局から資料に基づき補充説明(渡邉部長説明)

      ②質疑

○舘委員長 当局の補充説明が終わりましたけれども、委員の皆さん、質疑があればお願いをいたしたいと思います。
 いかがですか。

○中村委員 今の監査で指摘されているこの電子申請の、393の手続のうち40の手続程度しか利用されていないというのを、もう少し詳しく説明していただけますか。

○渡邉部長 この電子申請届出システムにつきましては、16年度から運用開始をいたしています。当時は、電子県庁というんですか、国の方からもIT新改革戦略なり電子自治体推進計画というようなことで、国を挙げて電子自治体を目指そうという動きの中で、この16年度から申請届出システムを運用しております。
 実は、国の方では、これをいわゆるオンライン利用率というんですか、ということについても、2010年度までに50%以上、国としては目標を掲げていきたいなというようなこともございまして、かなり積極的に届出の電子化を図ってまいりました。
 ただ、ちょっと少し内容で申し上げましたように、例えば電子署名が要るであるとか、それから非常に年間の届出がもともと少ない届出のところについても電子化をしたり、それから例えば附属書類が要るとか、住民票が要るとか、届出に際してすべて電子化でいけない、申請の部分はできても、後でまた郵送でそういうものを送るというような、ある意味では使い勝手の悪い部分がかなり出てきたことが、実はこういう、結果的には40のシステムということでございます。
 ただ、このシステムの中にはいわゆる申請だけではなくて、様式を例えばダウンロードをしていただくとか、それから具体的にどういうふうな申請が要るというのも、ガイドラインというか、案内をさせていただくような機能もございまして、こちらの方についてはかなり積極的にご利用があるんですが、具体的に申請という部分の中では、先程申しましたようなことがございまして、非常に利用が進んでいなかったということは深く反省をいたしております。
 したがいまして、今年度、ちょうど見直し時期も兼ねてシステムの構築を再度控えておりまして、先程申しました、非常に、例えばそういう使い勝手が悪いようなシステムはあえて電子化をするところから省くであるとか、それから例えば会議とかイベントとか、そういう申し込みについては今はパソコン上でしかできないんですが、例えば携帯電話からしていただけるような利便性向上も図りながら、全体としてのコストも縮減をしていきたいという状況にございまして、非常にそういう意味では電子化は片や進めていく必要があるんですが、そういう意味での制約というんでしょうか、いわゆる電子化自身が進んでいない部分との制約の中のちょっとはざまに入ったような状況でございまして、新たなシステムにおいてはそういうことのないように、自由度の高いものにしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○中村委員 県民の皆さんが、さまざまな県の行事とか、あるいはいろんなイベントとか、そういったものをするときに申し込んだりとか、そういうものが主体なんですか。それとも入札とか、そういった事業者の方々が対応することが多いのか、それともそんなのとは全く違う、そういう利用方法があるのか、中身によってはもっとこう広く一般の県民の皆さんがかかわるんであれば、広報なんかもきちっとやっていかないかんだろうと思いまして、そういった具体的なことを少し聞きたかったんですが。

○渡邉部長 実はこの中で非常に利用が高いのは、例えば採用試験の申し込み、これは非常に、ご承知のように大学生はほとんどインターネットでそういうものはお使いになるんで、それは非常に高うございます。
 それから、自動車の登録の住所の変更、これもインターネット、この届出システムからさせていただけるので、あえて県税事務所の窓口に行かなくても手軽にご自宅でできるというようなこともございまして、こういうのがいわゆる非常に県民ニーズに合ったものでございます。したがって、かなりの部分を県民の方々にご利用いただけるような部分でございます。
 それから、一部は当然、事業者が届出をしていただく部分なんかもございますので、非常にちょっと具体的に数字はつかんでおりませんけれども、そういう形で県民の方にやっぱりご利用いただけるように、そういう意味ではシステムがあること、それともう一つはシステムが本当の意味での利用勝手がいいことということが、やっぱり今後の課題かと思っております。
 以上でございます。

○中村委員 使っても使わなくても、この5,100万がどんどんと費用として出ていくわけなんで、もう少しこの費用対効果という面からいったら努力してもらう必要があるんじゃないかなというふうに感じましたので、それだけ申し上げておきます。

○奥野委員 予算現額に対して調定額、調定済額は、こんなもんなんかなと思いますけれども、歳出の方で、繰り越しが2億数千万、不用額が2億数千万、これは大体、毎年度こんなものなんですか。不用額というのは、想定内の不用額なんか、予算を立てたときに2億ぐらいは余るであろうということなのか。
 それで、繰り越しというのは、事業というのが行われなかったか、いろんな事情で繰り越されると思うんですけれども、この部分も本来であれば限りなくゼロに近いものであらねばならない。また、不用額も限りなくゼロであらねばならない。行政をやると、どうしても必ず余ってくるんやね。足らんようにはならんということは、予算編成のときに、やっぱりちょっと足らんと困るで、多い目にやっておこうかという考えのもとにやっているんか、そのへんちょっとお伺いしたい。

○渡邉部長 ご承知のとおり、本来、予算が余ることなく当年度に執行できるというのは、これは当然、本来の予算執行のあり方だと思っております。
 ただ、不用額を想定しておるわけではなくて、例えば入札をした差金であるとか、市町に交付させていただいたお金が、そこでまた入札等が行われて不用になってくるということで、そのもともとの予算の見積もりが過大じゃないかというご指摘もありますが、ただ一定、避けられないようなことがやっぱり不用額の中には発生しております。ただ、ご指摘のとおり、こういうものはできるだけ少なく、当年度内に執行できるように予算を組むことが本来の筋でございますので、これについては今後、さらに努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

○奥野委員 この不用額というのが、この数字が標準的な数字なんか、標準的でないんか、これ各部足していくと、結局、不用額が財調になり、繰り越しになりしていくわけですから、やっぱり開かれた県政であるならば、不用額をできるだけ少なくして、財調を落とさずにというのが本来の姿やと思うんやけれども、結局、不用額を作って2分の1ぐらいを次の、次年度の21年度に送っていくという、その形というのは余りいい形ではないんですけれども、これは各部言えると思うんですけれども、政策部は比較的少ないと思うんですけれども、やっぱり農水とか県土になったらもっと多くなるんかなと思いますけれども、このへん、やっぱり直していくのが本来の姿違うかなと思いますけれども、いかがですか。

○渡邉部長 当然、予算は当年度内に完全執行するのが本来の建前でございますし、当然、そうすべきものだと思います。
 委員がご指摘のように、やっぱり予算見積もり自身がどうなんだろうという、絶えず私どもはそういう問題を解決していくような方向で取り組まなきゃいけないというのは当然のことでございますので、これができるだけゼロに近づけるように今後も努力してまいりますので、よろしくどうぞご理解いただけますようお願い申し上げます。

○奥野委員 ゼロとは言わんのです。足らんと困るで、少しは余ってもいいんですけれども、想定内ぐらいでやっていただければありがたいなと。その方がより正確に予算ができるんと違うかなと思いますので、努力をしてください。

○舘委員長 他にいかがですか。

○西場委員 11ページに、三重県型デカップリング市町総合支援事業費の計画変更、その下の東紀州交流事業の設計見直しというのはちょっと記憶が薄いんですが、どういう内容でしたですか、これ。

○山口理事 デカップリング市町総合支援事業での繰り越しですけれども、これは紀北町で温泉掘削を予定していまして、当初の計画では、その掘削深度が1,800メートルまでで年度内事業完了ということでございましたけれども、1,500メートル掘削した段階でまだ温泉が出てこないということで繰り越されたと、1,650メートルから今度は2,000メートルまでの延長ということでの繰り越しをされたということでございます。
 その結果、その段階で1,800メートルで温泉が出たということで、最終的に事業は完了しておるということでございます。

○舘委員長 よろしいですか。

○林局長 11ページのところに、2,600万円余ということで書いてございます。その内訳としましては、実は300万円の部分と2,300万円余というのが2つございます。ともに紀南中核の交流施設の整備に係るものでございまして、委員御存じのように、土地については県が事業者に無償で貸与するということでやっております。ですから、金山のパイロットの土地を県が取得をいたしました。無償で貸与するに当たっては、農地を粗造成するというところまで県がするという計画になっておりまして、その粗造成の費用がございました。そのうち、造成については、造成工事そのものの設計を組むという当初予算でおったんですが、本当の粗造成で済むということが事業計画の中でわかってまいりましたので、これは担当者、県の職員が設計を組むということで、いわゆる外へ設計委託で出すという部分は取りやめにしたというのが300万円でございます。できるだけ経費を削減しようということです。
 もう一つ、2,300万円余については造成工事そのものの予定だったんですが、これも事業者が全体の面積では14ヘクタールということで土地を取得しまして事業をするわけですけれども、実際には見ていただいたと思いますが、現地にあります木、植栽をそのまま活用していくと、あるいは現地の形をそのまま活用していくということで、事業者決定後にはっきりしてきましたので、そういった部分を除いていきますと、現実に粗造成しますのが4ヘクタール程と、全体14ヘクタールのうちの4ヘクタール程ということになりましたので、その部分の工事費を削減したといいますか、もともとその時点で要らなくなったということで、減額をさせていただいたということでございます。
 そういう状態です。

○西場委員 それと、隣の12ページにGISに対する支出の額が出ておるんですが、GISは今までどれほどの整備がなされてきて、そのGISを通じて、具体的に県民サービスといいますか、この事業がどのように稼働しておるのか。また、今後、どのように充実させていくのかというのが少し具体的に教えてほしいんですが。

○山川総括室長 デジタル地図につきましては、平成13年に構築をしまして、14年からインターネットで公開をしております。
 それで、3種類ございまして、1つは、インターネットで情報提供をするGIS、それから職員の情報共有というか、イントラネットで情報共有をするシステムと、それから県民の皆様にパソコンにダウンロードして取り込んでいただいてご利用いただくM-GISという3種類がございます。
 それで、地図の上にいろんなコンテンツというか情報を載せているんですが、まずインターネットにつきましては現在、3万五、六千の情報があるんですが、例えば交通事故の情報であるとか、それから入札がどこで行われるとか、観光施設でありますとか、学校の所在地であるとか、まちかど博物館とか、いろんな情報を載せて提供をしております。
 それから、県の内部の中では、いろんな台帳の基礎にしたりとか、こちらの方は6万件を超える情報を載せて情報共有をしております。
 それからM-GISの方は、これも県民の皆さんにダウンロードしていただくわけですけれども、19年度の場合は2万9,000件程の利用をしていただいているということで、かなり活用していただいているというふうに考えております。
 それから今後のことなんですが、先程も申しましたように、13年から構築をしてきまして、もう8年ほど経過してきたということで、地図が現状と合わなくなってきたというふうなこともございますし、それから、一方では森林計画の基本図であるとか、道路台帳であるとか、砂防の台帳であるとか、そういう法律に基づいて地図を整備する必要が個々の事業であるんですけれども、それらを一緒にすることによって効率的な、経費も安くできるということで、それらを合わせて、18年度から市町と共同で18、19、20年度で現在構築をしております。
 それで、できればそれを新しい地図に置きかえて、県は従来の利用にさらに充実をさせていくし、市町にあっては、それぞれの団体でGISというか、デジタル地図を活用していただくと、そういうふうな状況になっております。

○西場委員 また詳しい内容を改めていろいろ勉強させてもらいたいと思いますが、特に県民活用の部分で2万9,000件ぐらいあるということで、少なくないのかもしれないけれども、もっとそのGISを通じて資産管理だとか、自分のいろいろ事業にどう活用していくかということについて、市民でも簡単に活用できるような、もっと情報というんですか、わかりやすい説明をしていただければなと。
 特に、最後の方に少し述べられましたが、そういった森林砂防との連携をやって、今、放置林が増えていますけれども、そういう森林管理なんかにそれが活用できてくれば非常に有効なものになるかもしれないし、そういうことをせっかくこの8年間、9年間かけて相当の事業費をつぎ込んできているんですから、それをもっと県民に利活用できるような説明というのかな、わかりやすい外に対する啓発、PRも少しやってほしいなと、こういうことですが、また改めて少しそのへんについての資料をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○山川室長 はい、わかりました。

○舘委員長 他にいかがでしょうか。よろしいか。
 なければ、これで本認定議案に対する質疑を終了いたします。

      ③委員間討議    な し

      ④討論         な し

      ⑤採決         認定第 5号     挙手(全員)     認定

        

  (2)所管事項の調査

     ・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

      ①当局から補充説明 な し

      ②質疑

○舘委員長 補充説明は特にないということでございますが、委員の皆様におかれて、ご質問等がございましたらお願いをいたします。

○中村委員 離島航路の関係なんですけれども、ちょっと原油の高騰で定期船なんかの油代等々がかなり上がってきている部分があって、そういったことに対する対応というのは、これ、政策部の方でよろしかったですよね。
 そのへんの予算的な部分が、今急遽、どのように対応されているのか。そして、これからまだ不安定な状況が続きますけれども、そういったところに対する対応、予算の措置について、国の動きと、それから県として独自にどんな対応をされているのか、そのへんだけ聞かせてください。

○山口理事 今の鳥羽市の離島航路の関係でございますけれども、現在、その鳥羽市の航路の補助につきましては、国の補助と県の補助を含めて連携で補助をさせていただいているところでございます。
 国の方でも先般、補正ということで、国の方の航路補助の状況を見きわめながら県の方の対応を検討させていただきたいということで、国からの国庫補助が出てまいります。その残額に対する補助を県で手当てする考え方で今ずっとやってきていますので、国の補助を受けまして検討していきたいと考えております、額を見まして検討していきたいということでございます。

○中村委員 国の補助があったということで、県としての本来の金額といいますか、そういったものを国にゆだねて、ちょっとケチっているんじゃないかという話が出ておりますが、そのへんはどうなんですか。

○山口理事 国におきましては補助をずっとしていただいていますけれども、国も予算の中で補助をされているという状況がそれぞれございまして、私ども鳥羽市の全体の定期航路の欠損額がございます。その中で、まず国の方の補助、それを受けたうちで残りの欠損額ということですので、19年度ですと国が5,200万ということで、相当、これまで18年度は1,100万のところ19年度5,200万という形で国の補助がつけられております。
 そういう中で、県の補助額につきましては、そういう国の補助額を受けまして整理をしておりますので、私どもは18年度は3,000万のところが国の補助額を受けた残額の補助という考え方で2,200万と、この18年度3,000万から県が2,200万、19年度になったことに対するご指摘だと思いますけれども、今後も全体の航路の補助のあり方、国の補助が前提となって、その残額で県の補助ということでございますので、そういったバランスの中で、県の役割はしっかり果たしていきたいと思います。

○中村委員 そのへんの感触もあるんだというふうに思うんですけれども、ただ、こういった近々の激しい原油高ということもあって、それぞれの自治体、特に鳥羽なんかは財政事情も厳しい中で苦しんで頑張っている部分もありますので、ちょっと自治体の現状を少し調査もしていただきまして、対応の方をよろしくお願いしたいなというふうに思います。国からバーっと来たから、もう県の方は、というんじゃなしに、現実での対応だけきちっと対応していただけたらというふうに思いますが。

○山口理事 鳥羽市におかれましても、この航路事業が厳しいということで、昨年度、新船造船を計画される前に経営改善のほうの調査を行って、その予算にも私どもから支援をさせていただいております。その中で、新船2船を入れて、これから効率的な運行をされるということで改善につながっていくというふうにも理解していますし、新船造船につきましても、県でもそれぞれ1割ずつ補助をさせていただいたということで、毎年度2,700万の新船の補助もさせていただく。そういう中で、今後、航路の運用をよく見きわめながら県としての支援のあり方を整理していきたいと思います。

○舘委員長 他にいかがでしょうか。

○奥野委員 政策部の予算というのは、非常に抽象的だと思うんですよ。具体部分が非常に、95ページですね。分権型社会の実現というのがあるんです。それと、もう一つの方の24ページ、重点事業、県と市町の地域づくりというのがあるんですけれども、この95ページの一番下の「今後、市町の行政運営」が云々で、これ、何をしようとしているんかさっぱりですね。こんなことはもう30年も40年も前から書いてあることで、具体的に何をするんか。これまで合併をやったと、だから基礎的自治体、強い自治体を作っていくにはどうするのかとか。今後の合併、まだしていないですから、そういう方向をどうしていくんかとか。今日の新聞にあったけれども、知事の市町とのパートナーというのが熊野の市長の話やと、それがもう知事はパートナー、県と市町のパートナーというのはもうなしになったんかなと思うし。そこらへん、これからどんなふうにやっていくのか。合併もだまされてした町が損しているとは言わないんやけれども、これからどんなふうに維持していくんか、県のそういう姿勢というのは全然見えてこないんですよね。知事は何にも考えておらへんのかもわからんけれどもね、これから合併を継続していくというけれども、何ら、何ら進もうとしない。そこらへんのことは、政策部としてどんなふうな考え方をもっているの。

○山口理事 なかなか難しいところでございますけれども、確かに合併が進められてまいりまして、基礎自治体が大きくなって、それぞれ行政能力を増してきたということで、合併の成果についてもいろいろ問われていまして、全国町村会での結果とか総務省での調査とかも出ていますけれども、当然、合併のメリットもございますし、合併後に新たにわかってきた課題というのも出てきております。
 私どもとしては、これまで進めてきたそういう基礎自治体としての力をつけていただく流れの中で、今、これから取り組んでいただく市町の進むべき道、これは新市建設計画とかいろいろ立てられて、それを着々と進められているところでございますけれども、そういったことに対する県としての支援ということは当然、必要なことですし、その中で限られた予算ですけれども、市町の地域づくり支援資金とか地域づくり支援の予算というので、そういう具体メニューに対してご支援したいということでございます。
 ですから、今、見えていないというご指摘は本当に厳しいんですけれども、我々としては、それぞれ真摯にご議論いただいて、合併された後のその町のあるべき姿は、それぞれの市町で目標を定められて向かっておられると。それについて県として、それを障害のあるものを、制度的なものであればそういうものをご相談して、その解除といいますか、その制約を取り払えるような努力、あるいはその取り組まれたことには県として、必要な支援というものに対しては、限られた予算にはなりますけれども、そういう中で工夫しながらさせていただきたいと考えています。

○奥野委員 やっぱり、平成12年からそういうふうな合併になって、十六、七年頃に69市町村が29になったと。だけれども、これは僕の出身である伊勢市を含めて、市の方々はそうでもないけれども、周辺の町はどうしても合併をして損をしたという意識の方が非常に強い。そして、さっき言うパートナーであるのであるならば、例えば伊勢市の場合、県から副市長が出向しているわけなんですよ。今回のその事業も、もう皆さん御存じのとおり非常に難しい事業をやっていって、県もその合併特例債を許可するというのか、OKみたいな形で出す。ああいう形になっていって、ますますそうすると市の財政状況は厳しくなってくる。パートナーであるのであるならば、もっとそのへんを、県の指導とはいいませんけれども、いろんな相談というのか、そういうのもあってもいいんではないかなと。言いにくいことをやっぱり言っていかないと、結局、市町が元気にならないと県はよくならない、そこらへんが県が忘れているんか、怖くてよう手を出さんのかとは思うんですけれども、そのへん、やっぱりきちっとこれからしていかないと、財政状況厳しくなってきますから、注意というのか、促すというのか、そういう部分もこれから県の役割と僕は違うかなと思うんですけれども、どうですか。

○山口理事 ご指摘のとおりだと思っていまして、それぞれその市町と行政運営に当たっていろいろご相談する機会がございますので、そういうときには、県の立場でそういういろんなデータを見た上で助言といいますか、そういった相談はさせていただきたいと思いますし、これからも十分、そういう役割は担っていきたいと思っております。

○奥野委員 合併をして、本当にその周辺の町村が損をしたという今意識を持っていますから、やはり県の努力、また市の努力の中で、やっぱり合併してよかったんやなということをしてあげないと。県は勧めたばっかりで、やれやれ、やれやれ、特例債も出るぞと言うて、だましの合併というんですけれども、僕はだまされたとは思わない。10年後にはもっとよくなると今でも期待しているんですけれども、まだそれが形というのがなっていない。本当に大丈夫なんかなというふうに思いますので、やっぱり地域づくりのことはいろんなことを書かれているけれども、実質、本当に県もどんなふうに考えて、どういうふうな方向でこれから進んでいくのかというのを、やっぱり政策部や総務部の方でしっかりここらへんをやっていかないと、もう合併で損をしたということになるし、これから合併を進めていかなきゃならないところがまだたくさんあるんだろうと思うんですよ、財政的に厳しいですから。そのへんをやっぱりこれから県の役割というんは非常に僕は大きいと思うので、そのへんもきちっとやっていただきたいなと思う。それは、やっぱり理事、具体的にやはり出していかないと、抽象論でやっとってもこれ仕方ないと思うわ。もう少し突っ込んだ政策部としての夢をやっぱり語ってほしいと思います。

○山口理事 今ご指摘の、合併にかかわるいろんな成果と課題という面についてはいろいろご指摘もいただいていますし、私どもも、まだ期間がそうたっていない中ではございますけれども、これまでの間の状況については、今、把握をするということで整理をしていきたいと考えております。
 その中で、やはり合併したメリットはあったのかという指摘はございますけれども、そういう残された課題、あるいは新たに出た課題についてのフォローといいますか、その取り組みについてはその合併された市町とともにいろいろ県も支援をさせていただきたいと思っております。

○舘委員長 他にいかがでしょうか。

○西場委員 82ページの441で、地籍調査、これを重点的に実施すると。山村境界保全事業やね、これもう一遍詳しく、重点的にどこまで取り組むのか、どういう手法で取り組むのかというのを説明を願いたいと思います。

○渡邉部長 いわゆる地籍調査にかわるものというんですか、特に山林部につきましては、委員ご指摘のとおり非常に荒廃が進んでおって、早急に例えば間伐をやらないと、その山の現地も知ってみえる方がどんどんいなくなって、事業自身がもう実施できないという非常な危機感の中で、当然、地籍調査自身でもそういう山間部もやっておりますが、ただ、地籍調査はかなり細かくデータとして測量に関しましてもいろいろ求めてまいりますので、それよりはもう少し簡略化をしたことで、境界の確定というんですか、いわゆる事業を進めるために、どこまでが境界だろうということを実はねらいとして、山村境界保全事業なるものが現在、国の方から補助事業メニューで示されておりまして、実施をいたしております。
 ただ、この予算自身は非常にちょっと実は余り多くないものでございまして、本来的にはやっぱり地籍調査の方が予算額にしましても多ございます。ただ、山林部につきましてはそういう現状は十分私どももわかっておりますので、一歩でも進める手段としてこの山村境界保全事業を市町村に活用いただいて、その事業を達成することでそういう山林部の整備というんですか、そういうものが円滑に進むようにということで考えております。
 ただ、そういう意味では地籍調査も含めて、例えば事業費というよりも境界立会いであるとか、そういう確認とかいう非常に人的なところが非常に実は市町におかれても負担になっておるような状況がございまして、そして例えば、境界一つでももめてしまうと、もう一たん、実は境界を確定する作業が非常におくれてしまったりということで、実は地籍調査なんかでも中止というような状況も発生いたしております。このへんが、実は補助制度の中で、いわゆる人件費なるものが組み込まれていない仕組みということで、私どもも市町の方々に非常にご迷惑をおかけしておる部分でございますが、ただ、実は22年から第6次の計画というのがまた新たに10カ年、目標を定めてやるということで、ちょうど今、そういう意味ではもう最終年に近くなってきておりますけれども、その中でも、やっぱりそういう事業が進まないことについて国も非常に憂慮をしておりまして、できるだけ円滑に進むようにするような手だても少しお考えはいただいておるようですけれども、まだ具体的なものは聞いておりません。県としましても、非常に重要な事業、特に基本となるような情報でございますので、積極的にやっていきたいと思うんですけれども、なかなか実績が伴っていないので大変ご迷惑をおかけしておりますし、おわびを申し上げたいところでございますけれど。そういう意味で、山林境界保全事業も地籍調査と少しかぶるところはありますが、こちらの方がより地籍調査、例えば測量等についても簡易化をしているということですので、できるだけそれを使っていただけるように市町を初め、特にこれは森林組合さんが事業主体でおやりになる事業だということでございますので、そのへんのことも十分、団体の方にご理解いただいて進めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○西場委員 部長、話し方は丁寧で結構だけれども、要は、この地籍調査についてしっかりやっていかなきゃならないんだけれど、やれるかどうかわからんと、こういうように言っておるように聞こえますよ、私には。
 それは、今までずっとそういうことを考えながら、毎年毎年、大きな実績も伸ばすこともできずに、全国で最もこの地籍調査の率の低い県の一つなんですよ。だから、これではいかんということで本会議や議会でもいろいろ意見が出たし、そして来年度のこの方針に重点的に実施していきますと、ここにこう書いてあるわけですから、それを国の事業を待って、国に合わせてやっていくんだったら、全国と同じように歩んでいきますということと一緒やないですか。今やりたいんだけれども、いろんな問題があってなかなか難しいんですと。それやったら、ここに重点的に実施しますやなしに、消極的に実施しますと書いておきなさいよ。重点的に実施してほしい、また実施しますと言った以上、さらに県としてそこのネック、ハードルをどう越えるかということについて腹を決めて、21年度はこうやりますという政策、施策を、方策を打ち出す、それがここの基本的な考え方に書いてある重点的に実施じゃないですか。違いますか。どうですか。

○渡邉部長 ご指摘のとおりでございまして、私どもとしても、いわゆる従来補助事業があるので、それをできるだけ使っていただきたい。研修もしたり啓発事業もやってきましたけれども、実はなかなか結果としては進んでいない、状況は変わっておりません。したがいまして、今担当の方に指示をしておりますのは、例えば地籍調査、できれば市町の方々がいわゆる何が一番ネックでこの事業に取り組みづらいのかというようなことも、もう一度きちっと、どうもわかっておるつもりで進めておるようなところもあるというような感じもございますので、まずやっぱり市町の方がここが本当に困っておるんやと、ここをもうひとつ何とかしてくれたらというようなことがやっぱりきちっと把握できていないというようなこともございます。先程の市町の方には説明を含めていろいろ言っておるんですけれども、もう一回ゼロベースでそういうことを考えて、そこの事業が進まない大きな理由を、やっぱりもう一回きちっと我々の方でできる対策は何だろうということにつなげていくためにも把握していく必要があるということで、今、21年度に向けてはそういうことがきちっとやれるようにというようなことも進めております。
 それから、確かに地籍調査自身は、その一番大もとでいけば、県民の方々がそういうことについてもご理解をいただけるという部分も非常に重要なものでございますので、そこらへんの啓発のやり方ももう一遍ちょっと考えてみるようなこともやっぱりいろいろ。
 したがって、いわゆる単に補助事業があるからということではなくて、補助事業があってもなおかつ進まないことの理由を、もう一回きちっと私どもとしては明確にしていきたいなというように思っております。
 以上でございます。

○西場委員 それは、もうそのとおりなんですけれども、それはもう今さら何ですかと言いたいですよね。数年前からそういうことはわかっておるし、それをわかっておりながら、それ以上突っ込まないというのが、それじゃ進展しないじゃないですか。あかん、あかん、何とかせなあきませんなと。確かに財源がないとかはいろいろありますよ。しかし、今の国のこの事業だけで進まないんであれば、県としてどうするかということを具体的に進めないと、このまま繰り返し、特に山村境界なんてもう知っておる人がいなくなってきているんですよね。1年遅れたらそれだけで、それを知った方がもう年配になって、現地にも行けないような状況がどんどん日増しに増えておる。そういう中で仮調査でもいいからやってほしいと、やらせてほしいと、こういうように言っておるんですけれども、それに対して行政のサポートが何にも出てこない。
 この21年度は、もっと具体的にそれを進めるための県の施策を講じていただくことと、そしてもっと具体的な目標を作ってくださいよ。それをもっとしっかり書き込んでもらいたいと、これは強く要望をしておきます。
 次に、86ページ。
 この水力発電民間譲渡について、宮川流域諸課題の解決に向けた提言を踏まえて適切に対応していきますと、こういうことですよ。これ、新部長になられて初めてですが、確認しておきますが、この全庁組織を作ることについて、何のために、どういうような組織でやっていくのかということを一つ答えていただきたいと。
 それから、三瀬谷ダムの譲渡をするということは工業用水を廃止するということなんや。この半世紀の県政策を廃止するということについて、ここへ書き込まなあかんでしょう。そして、代替事業をどうしますかということをきちっと書き込んでもらわないと、新年度の予算編成に向けての基本的な考え方にならないと思うんですが、どうですか。

○渡邉部長 まず1点目の、今回ご提言をいただきまして、その中にもご指摘をいただいた庁内横断的な組織ということについて、私どもも提言をいただきまして真摯に当然受け止めておりまして、早急にやってまいりたいということでございます。
 当然、この会議の目的は、まずはこの譲渡にかかわりまして例えば地域貢献であるとか、いろいろな、引き継いでいくというんですか、中電に譲渡させていただいた場合に、こういう場合のかかわり方についてどういうふうにちゃんとやれるのか。例えば、流量回復の問題もそうでございますし、それから、いわゆる三重県企業庁の方でやっておった地域貢献の方もきちっとやれておるのか。それから、あわせて地域、特にこの発電にかかわって地域の振興、例えば産業も含めて、そういうあり方がどうなのかというようなことも含めて、この中で議論をしてまいりたいと思っております。
 それから、2点目の三瀬谷ダムに伴う、おっしゃった工業用水等の廃止にかかわる記述につきましては、このいわゆる予算が基本的には直ちに伴うものではないということで、ここは記述はしておりませんが、必要かどうかも含めてちょっと検討させていただきたいと思います。

○西場委員 よろしく検討してください。
 それと、104ページに、宮川流域ルネッサンス事業についてと、こうありますよね。ここで、これは地域づくりの中に入っておるんだけれども、ルネッサンス事業というのは地域づくりのための事業じゃないですよ。水量回復と水質回復のために宮川流域ルネッサンス事業はやったんですよ。それは、やっぱり基本と、それに付随したテーマとやっぱりきちっと踏まえておいてもらわなあかんと。
 だから、ルネッサンス事業の最終目標であるこの水量の問題、そして水質の問題というものをどういう形でどういうふうに位置づけていくのかということを、ルネッサンスを書く場合はきちっと書き込んでもらわなあかんし、それなりのページにそのことを書くべきだと、こういうように思います。
 それと、大仏山についてどうするということも、どうしたということも何にもないんですよね。あれほど議論をして、また監査委員からも指摘があって、そしてこの大きな課題になっておると私は思いますが。これがこの約1年かけてこの委員会でも議論してきたし、来年度に向けての基本的な考え方の中で記述が見られない、これはちょっと腑に落ちないが、それについてもご回答ください。

○山口理事 まず1点目の、この531、地域の特性を生かした地域づくりの構成の中で、ご指摘のルネッサンス事業の本来の目的と、この地域づくりの関係についてご指摘がございました。その県全体の取り組みをこの施策体系の中で整理する中で、これまで531の中の53104という基本事業で、流域圏づくりの推進という形で位置づけさせていただいておりまして、ただ、そういう全体の地域の特性を生かした地域づくりといいながらも、それぞれのルネッサンス事業の目的はご紹介いただいたとおりで認識しておりますので、そういう目的を十分意識して取り組んでまいりたいと考えています。
 2点目の大仏山の取り組みでございますけれども、これは先般もご指摘をいただいておりまして、私どもとしては非常に大仏山地域における工業用地といいますか、産業用地としての活用は非常に厳しい状況について関係市町とも意見交換を重ねてきておるところでございます。早い段階で白紙化を前提として、白紙化になった次の利用ということで正式に検討していきたいと考えておりますけれども、現時点ではそれぞれの関係市町からそういうまだテーブルに着くいろんな諸情勢といいますか、状況にないという中で、ご指摘のまだ場づくりまで進んでいない状況でございますけれども、引き続き私どもとしては、こういう厳しい状況の中で将来にわたる利用に向けた検討を進めさせていただくためのご理解を得るために、さらにまたお願いしていきたいと考えています。
 以上でございます。

○西場委員 大仏山の方向性を必ずしも書き込めないんであれば、それは現在、こういう状況で取り組んでおると、また取り組んでいきたいと、こういう一つの状況の方針、大勢の方針だけでも、それは私は書くべきだと、それほどの、今、もう課題になってきておるんではないかと、こういうように思っておりまして、意見として申し上げておきたいと思います。

○山口理事 そのご指摘、そのとおりだと思うんですけれども、私ども、そのお手元の104ページの方の2つ目のちょぼで、地方拠点都市等の特定地域の振興という言い方の中で、時代の変化に柔軟に対応しながら地域のニーズに合った利活用とか、そういった当然、時代に柔軟に応じた対応ということで、今のご指摘のとおりだと思っていますので、十分そういう視点を理解した上で取り組んでまいりたいと考えております。

○西場委員 もう一つ、この一番最後の「美し国おこし・三重」の中で、そのグループの発掘、育成などの支援を行いますと、こう言われるんですが、僕はこの育成という言葉に物すごく引っかかりを感じるんです。子育てと子育ちという、この頃言葉の使い分けもありますけれども、NPOとか市民活動とか地域おこしグループとかというのは、物すごく自発的に、また自分らで主体的に努力をするといいますか、それぞれ独自の活動をして、それぞれの成果をつくり上げてくるんですけれども、それをいかにも到達目標を設定して、それを教育していかんがためのような感じを受けるわけなので、育成という言葉はあんまりふさわしくないと。むしろ後にも書いてありますが、その支援という言葉の方が私はすっきりとおさまるんですが、そういったことについてどうかということであります。

○藤本理事 そういう誤解をやはり招く、あるいはいろんな解釈をされるという点は、しっかりと受け止めて、言葉遣いにつきましては検討させていただきたいというふうに思います。

○西場委員 終わります。

○舘委員長 ほかはよろしいか。

○村林委員 今、西場先生のおっしゃられた地籍調査については、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 南伊勢町と大紀町の間の公図を見せてもらったことがあるんですけれども、形も場所も全然違いましたし、あとほかの町なんかで聞いても、町がしようと思っても県の方のお金が足りなかったりしたこともあるとか聞いたことありますし、あと、僕の住んどる家自体が相賀浦373の1と名乗っとるんですけれども、南伊勢町に僕の家の住所を聞きに行ったら、371から373の間でわからないということで、適当に今、名乗っておる状況であります。ぜひ、決まったら教えていただきたいところであります。お願いだけ。
 それと、ちょっと教えていただきたいんですが、102ページの携帯電話の不通話地域解消や地上デジタル放送の視聴エリア拡大に向けて取り組んでもらえるということなんですけれども、非常にありがたいことやと思うんですが、ラジオというのはどこの所管なんでしょうか。もし、政策部であれば、どれぐらいラジオの聞こえない地域があるか、県内にちょっと把握されておるかお聞かせ願いたいんですけれども。

○渡邉部長 ラジオが聞こえないというか、難聴地域というのは残念ながらちょっと把握はいたしておりません。大変申し訳ございません。

○村林委員 もし、政策部の所管であるということであれば、非常に聞こえない地域が多いと実感しております、住んでおって。うちの家も聞こえる部屋と聞こえない部屋がありまして、聞こえない在所もあります、本当に。朝のラジオのニュースを聞くということが子供の教育にとってどれぐらい重要かということは、本当に実感しておるところでありまして。やっぱりテレビとはちょっと違うんですね。何か朝の準備をしながらでも聞けるんですよ、ラジオは。これで大分、国語の力と社会科の力が違うんですね。ぜひ、ラジオが聞こえない地域というのがあるのか、ないのか調べていただきたいと思います。要望させていただきます。
 以上です。

○中村委員 ちょっと政策部の基本的な役割というか、そのへんでちょっと確認したいんですけれども、123ページに戦略計画の展開ということでいろいろ挙がっておりますが、総務の場合、全体の予算は70%にしておいてからまた20%というか、画一的な総務部はお金の管理をしてもらっておるようでありますし、それから、ここで挙がっているのが、各部からの県民しあわせプランに基づいたいろんな提案が出てきて、それを数値的に何%ぐらいそれが完成されたかどうかとか、そういった数字的なチェックをするところがこの政策部なのか、あるいは知事の考えておられる文化力とか新しい時代の公、こういったものを全体的に浸透するかどうかというのをチェックされるのか。ちょっと私、気になっておりますのは、きのうもちょっとテレビでやっておりましたけれども、国民、県民にとってセーフティーネットの穴がどんどん広がってきて、一般の県民の皆さんが非常に厳しい状況に置かれているということを報道もされておりましたけれども、こういった時代の変化に伴って、国民のセーフティーネットについて、例えば予算的に、もうちょっと福祉的な部分に力を入れやないかんのかとか、そういった全体的な戦略というのを考えるのは、これは知事が考えて政策部にこうしろという形なのか、あるいは政策部として全体的なこういった、今の三重県の置かれている、県民の例えば南北格差なんかは非常にどんどん広がっているじゃないかと。こういったものについて政策部としてこういう政策を打っていくべきだということで、中から挙げてくるような形なのか。ちょっといつもそのへんの確認がとれないものですから、今、三重県の場合は、押しなべてどこのどんな予算も全部同じようにぱぱっと切ってきて、そしてまたやっているという、総務主導みたいな形に見えるんですが、政策部の、何というんですか、動きというか、そういったものがちょっと見えづらい部分がありますので、新しく部長になられた新部長の考え方を少し聞かせてください。

○渡邉部長 現在、しあわせプランを着実に推進していくことが県民の満足度も上げ、幸せにつながるということで進めておりまして、ただ当然、計画でございますから、時代時代、その時々に応じてどんどん変化をしていくということで、例えば重点的な取り組みの中で、舞台づくりプログラムなんかは毎年進化をさせていこうと、要するにその時代に合った形にどんどん姿を変えていこうという仕組みを既に持っております。
 それから、今回も新たに新型インフルエンザ対策を重点事業ということで加えさせていただくこともお話をしております。それから、舞台づくりプログラムの目的の変更をしたりするというようなことも、あわせて今回のご提案をさせていただきました。
 したがいまして、いろんなパターンがございますけれども、こういうふうに、いわゆるビルドアップ、各部、私どもも調整しながら各部が考える中で物事を変えていくというような方向性が当然一つございます。
 それから、当然ですけれども、知事が、トップの者として三重県政全体の方向性をこうしていきたい、こうしていくことが必要だという中でご指示いただくことで各部局が対応していく。したがって、トップダウンだけでもございませんし、ビルドアップだけでもなくて、それぞれがそれぞれの役割を担いながら適正な県政運営の指針を着実に実行していくと。したがって、私どもの役割の中で当然、それぞれがちゃんと事業として実現しているかと、いわゆるそれぞれの指標を掲げておりますので、そういうチェックも当然事務的にはございますけれども、ただ、私どもはそういう単なる進行管理ではなくて、私の思いとしては、できるだけ政策提案をリードできるような部局になっていければ、非常に三重県にとってはいい政策部という形になろうかと。
 ただ、これが一朝一夕にできるものでございません。職員のそれぞれの能力もございますし、それから各部との信頼関係、いわゆる調整部局というのはやっぱり政策部に話をしたら、相談したら大丈夫だという、こういうやっぱり県庁の中でも信頼関係が築けるぐらいの、私どもとしてはそういう実力を身につけたいなということでは、ちょっと職員に話はしております。
 以上でございます。

○中村委員 ちょっと、各部局の調整をする、あるいは進行管理をするだけではないというふうに思ってみえるということですね。
 例えば、今、具体的に話が出ましたけれども、この新型インフルエンザ、大変大きな問題だというふうに思うんですよ、それの対応。こういったものは、例えば健康福祉部の方はかなり大きな声で、あるいはこれは大変だということで挙がってきて、じゃ政策部としてじゃこれを大きな柱という形として選んでいこうということなのか、知事が来年はこれをメーンにしようとかいうことで言われてきて、そういう形でやっているのか。そのへんのことを少し確認したいのと、それから戦略会議的なところがあって、そこで進行役的なものはこの政策部がやるのか、もう少しちょっと突っ込んで教えてくれますか。

○渡邉部長 現在、戦略会議ということで、座長というんですか、副知事がトップで関係部局長が入った会議がございまして、ここはまさしく名前のとおり政策論をしていく場でございます。そういう場がございます。
 それと、先程のおっしゃられたインフルエンザの話、これはもともと、やはりかなり知事の方の認識もそうですし、部局の認識もやはり同じような、非常に県民にとって最優先の課題だということはお互いの認識レベルは一緒でございまして、知事から言われてやったということだけではなくて、やっぱり知事も一緒の認識ですから、ちょっと先程も申し上げましたように、どっちかだけではなくて、やっぱり非常に経緯というのは、総合計画のこともあるんですが、県政において重要課題というのは、やっぱりそれぞれが担当部局も気がつきますし、知事の方からもご指示があるというようなことで、相まって議論されていく。当然、関係部局が多くございますので、最終的なそういう総合計画の中へ加えるという作業はいたしておりますけれども、その前段としてやっぱり、とりあえずどういう対策をしていく必要があるのかということを関係部は一生懸命考えながら、その積み上げをしていく中で、逆に言うと施策としてやっぱりビルドアップしていくというような形になってまいりますので、うまく例えば知事からこの案件は言われたことですとか、例えばこの案件は部局からビルドアップしたものですとか、なかなかその仕分けが難しい部分もございまして、一概に、これはトップダウンですと、これはビルドアップですというようなことではなくて、相まっていくというのが非常に形としては多いのかなというふうには考えております。

○中村委員 話、ちょっと一番最初に戻しますけれども、私というか、県議会としては今のこの現状というのは、昨年から今年にかけて格差是正ということで特別委員会まで作って、かなり問題の認識を深めた形で動いている。また、今日の今の経済状況、あるいは予算の状況、そういったものを見たときに、どんどんと貧困層が増えてきている。このまま放置しておくと大変なことが起こってくるということも心配しております。
 これは、国の施策だけではなしに、県としてこういった現状を見て来年の予算に、全体の中に、県民しあわせプランを実行しようと思ったら、そういったものを乗り越えないかんわけでありますから、そういったものを色濃く出していくような、そういった予算的なものが見えてくるように、我々に見えてくるようにしていただきたいと思ったら、これはどこへ言うたらいいのか。そのへんがちょっと気になったものですから、そのへんの調整なんかは政策部としてどういうふうに考えておられるのか、考え方を聞かせていただきたいと思います。

○渡邉部長 確かに格差の拡大というのは非常に大きな課題であります。
 非常に社会のシステムにかかわるような話に多分なってきておるかなということで、理念的なことで、例えばこの文化力を進めるというのは、いわゆる今までの経済最優先の考え方をもう少し本来の人間生活に振り返って考えようという基本的な考え方がございまして、したがってそういうものを、いわゆる文化力という視点ですべての事業を見直すということが、実は特効薬ではございませんけれども、知事がよく漢方薬と言うことはまさしくこういうことで、この格差社会はもう一遍にできたわけじゃなくて、ただ、そういう社会のゆがみがどんどん拡大していく中で、非常に今もデッドライン、要するにもう追い込まれた状況になってくる。したがって、そういうものを一気に直すということは非常に難しいという認識は持っておりますので、各部の政策の中において、そういう文化力というようなものを軸に事業を絶えず見直しておりますので、そういう総合対策でしか私は格差社会が本当に解消に向かっていくようなことはない。それぞれ場面、場面でいったら産業界での格差、それからそういう所得格差とか、いろんな格差があるわけでございますので、特定の格差だけとらえて政策を打つんではなくて、やっぱりそれぞれ各所管がしている部分で格差ということを念頭に置きながら、そういうものに対応していくことが望ましいのではないかと考えております。
 したがって、そういうことについてはまた知事とも議論をさせていただきながら、各部の政策に反映していくのが私どもの一定の役割と思っておりますので、そういう提案もさせていただきたいと思っております。

○中村委員 結構です。

○竹内副部長 部長の答弁をちょっと補足させていただきたいと思うんですけれども、政策部といたしまして、まず県政報告書という、この毎年度決算を踏まえて一定の評価をしております。それを踏まえて、県政運営の基本的な考え方、ないしはそれを県政運営方針という形で全庁的な翌年度の展開方針というのをまとめて、議会でも10月の委員会でお示しをさせていただきました。
 その中で、幾つかの切り口というのが毎年議論になるわけなんですけれども、今おっしゃいました、格差という視点は非常に重要だというふうなことで、「元気、くらし、絆」という切り口の中で、元気の中でやはりさまざまな格差がある中で、その地域、あるいは企業全体の底上げが必要だろうというふうな形で、それは32本の重点的な取り組みの中で各部でしっかりやっていただいておるんですけれども、翌年度に向けた展開方向という中で一定のそういう方向性の整理をしております。
 一応、予算調製方針は、この県政運営方針を踏まえる形で作りましょうという形になっておりまして、県政運営方針というのは一定の翌年度の方向づけをすると。それを作る過程というのが、先程言葉に出てまいりました戦略会議等でしっかり議論をして、県政運営方針というのを庁内の議論を経てまとめていっていると、こういうプロセスを経ております。ちょっと補足をさせていただきます。

○中村委員 終わりますけれども。
 全体的なそれぞれの部署がそれぞれ頑張っていくようなものであるというふうなとらまえ方よりも、あるいは、そういうことは格差なんかをどこのページにどう書いてあるというとらまえ方を聞いているんではなしに、全体として、政策部としてどういう役割があるのか。例えば、この1万人アンケートの中でいろんな要望とかそういうのも挙がってきている。そういったものを吸収をして、県庁全体として、県全体としてどういうとらまえ方をしていくのか、大きな流れを受けて何をしていくのかということを決めていくといいますか、方向性を出していく、そうした役割というのは政策部にあるんではないのかなという感じがしましたものですから、そのへんちょっと新部長の立場からもちょっと確認をさせていただきたかったということと、こういったことは知事に直接聞かないかんのかなということもちょっと感じさせていただきましたので、そういった意味で聞かせてもらったところでございます。

○渡邉部長 先程竹内の方から申しましたように、当然、県政運営方針というのは非常に来年度の施策の基本的な方向性をそれぞれ議論して、政策部が中心になってその案をお示ししながら、各部局長の意見も聞いて積み上げてきたということで、そういう意味においてはそういう方向性、例えば格差という具体的な事例を出されておりますけれども、そういうことを私どもの原案をもとに方向性をつけていって議論をしていただいて、最終的に三重県の案としていくと。それに基づいてまた予算もそれに編成方針が加わっていく。システムとしてはそういう形になっておりますので、そういう意味では、まだまだ不十分なところはあるかもわかりませんけれども、そういう運営をしているのは私どもの重要な役割だと思っております。

○中村委員 はい、結構です。

○舘委員長 他によろしいでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○舘委員長 ほかになければ、政策部関係の分科会を終了いたします。
 当局にはご苦労さまでございました。

          〔政策部 退室〕

 

3 総務部関係

  (1)認定議案の審査(2件)

     ・認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」の関係分

     ・認定第16号「平成19年度三重県公共用地先行取得事業歳入歳出決算」

      ①当局から資料に基づき補充説明(福井部長説明)

      ②質疑        な し

      ③委員間討議   な し

      ④討論        な し

      ⑤採決        認定第 5号及び認定第16号   挙手(全員)   認定

          

  (2)所管事項の調査

     ・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」

      ①当局から資料に基づき補充説明   な し

      ②質疑

○舘委員長 それでは、委員の皆様、ご質問等がございましたらお願いをいたします。いかがですか。

○西場委員 125ページのこの財政弾力度の目標数値の設定の根拠を教えてください。

○稲垣総括室長 計算方法自体は、この125ページの米印に書いてございますように警戒ラインと言われています0.8で除した額を1から減じた数字という形でこの数値自体は置いておりますけれども、この目標値自体は、さきにお示ししました中期財政フレームの財政収支の見込みに沿いまして経常収支比率をはじきまして、それを財政弾力度に置きかえてこの目標数値とさせていただいております。

○西場委員 この21年から22年にかけてその数値が下がるのは、どういう理由によるんですか。

○稲垣総括室長 私どもがお示しいたしました中期財政フレームの中で、21から22につきましては一応、地方債等の発行を抑える中で収支が改善していくというふうな絵を書かせていただいております。そういったものを反映してこの財政弾力度が増していくと。それから、中期財政フレームの中では、名目成長率を当初、国が示しておりました歳入歳出一体改革と同様、3%という形に置かせていただいておりまして、その3%の名目成長率に合った税収の伸びというのも中期財政フレームの中では算定をしております。そういったことから、平成22年度には少し財政弾力度が回復するというふうな見込みを立てておるわけであります。

○西場委員 22年度は回復する、その理由として、地方債の……、もう一遍、これ言って。

○稲垣総括室長 まず大きなのは、先程も言いましたように、中期財政フレームでは名目成長率3%という形を前提にフレームを出しておりまして、その関係で、税収はそれに見合った形で伸びていくであろうというふうにまず考えております。それが、分母のパイを大きくするという考え方が一つです。
 それから、この中期財政見通しの期間中に今進めております定数削減でありますとか、そういった歳出効果、それから投資的経費の削減等も国の歳入歳出一体改革に合わせてやっておりますので、そういった中で歳出ベースを抑えていくと。結果、起債の発行額も抑えていくという形の中で、22年度には少し弾力度が回復していくのではないかというふうな見込みを立てて、今、この数値を目標数値として置いております。

○西場委員 そうすると、来年、21年度は、マイナス0.215にこれは悪化するんだな。

○稲垣総括室長 はい。

○西場委員 これはどういう算定だったんだ。

○稲垣総括室長 これは、財政フレームの絵の書き方として、少し改善スピードとの関係で、この途中経過として21年度はその弾力度が落ちるけれども、22年度の最終日にはこれまでの歳出削減の効果と、それから税収の伸びと相まって回復するであろうと、そういうふうな算定の見込みの仕方をしております。
 ただ、財政フレームを作った時点では、いわゆる国の歳入歳出一体改革をベースにしておるんですけれども、その時点での、先程も言いましたように、経済成長率の見込みが名目成長率3%で置いておりますので、今現在、その名目成長率3%も達成できると思われる方は誰もいらっしゃいませんので、早晩、国の方もそういった部分についてはフレームの見直しが入ってくると思います。私どもも、そういったものを注意深く見ながらローリングをしていかなきゃいけないというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。

○西場委員 今、聞いたけれども、やっぱりなかなかわからんから、質問もちゅうちょしたんだけれども。しかし私の言わんとして申し上げたいのは、目標値というのはある程度、トレンドじゃなくて、本来であればここまで行ってしまうけれども、これだけ下げておるんだというところの意味合いがきちっとないと目標値にならないんで、将来こうなるだろうという予測だけであれば、こういう書き方もできないし、そういうところがどんな努力度合いがあるのかどうかを含めて、もうちょっとわかりやすく説明して、あるいはきちっとした数字があるんかもしれんけれども、今日のところはこれでよろしいわ。

○奥野委員 総務部長が寂しそうやでちょっと一言。
 この財政というのは非常に難しいんですけれども、経常収支比率が、前も言ったけれども0.8が標準的で、今もちょっと西場先生の方から出て、この弾力度とかいろんなことを言われるんやけれども、これ、今は0.93とか、そうですよね。前にも言ったんですけれども、今はこれが正常なんですか。

○福井部長 正常とは申しませんですけれども、各県の財政状況が非常に悪化してきておりますので、従来、0.8が危険水域とか言っておった状態と、今も各県のデータを見ましても、全国平均、東京都を除きます平均が19年度が97.2と、三重県の場合、そのときで98.6ということでございまして、通常なら考えられない100を超す県ももう既に5府県ぐらい……

○奥野委員 100。

○福井部長 100。
 ですから、ほかに回せないというところまで来ておる県がもう5県ほど出てきておりまして、軒並みやっぱりもう0.8とかそんなところでとどまっておるような都道府県というのはもう、東京都を除いて一番いいと言われております愛知県で92というような状況ですので、それで軒並み、昔で言えば重病人ばかりだというような。

○奥野委員 がんで言うと、もう末期が過ぎて、死んどるという状況なの。100を超えるということは、どういうことなの。経常収支比率も何もあったもんやないんと違うか、出さん方がええんと違うか。

○稲垣総括室長 がんの進行度合いで伝えますと、フェーズ4の状態、もう末期の段階だというふうに、昔の基準から言えばそういうふうな形になると思います。経常収支比率が100を超えるといいますのは、要するに臨時的な経費であるとか投資的な経費に回すのに、経常的な収入、いわゆる税とか、交付税等ではもう賄い切れないで、臨時的な一般財源、例えば財産を売り払うとか、何かそういうふうな臨時的な収入から回さないと運営ができないというふうな状況になっているということです。

○奥野委員 そこで、三重県も100を超える可能性は十分あるわな。まだ公債費比率も上がってくるでしょう。あの120億の新博物館をしたら、そうでしょう、借金を抱えるって。
 あなたさっき言った、名目3%やったか。名目3%にならんわな、これ。今はこれ、この時点で名目3%に言うとるけれども、名目0.05%とか、そういう可能性も今、十分にあるわけでしょう。そうなってくると、三重県としたらもう投資的な部分というのはほとんど投資ができないということになってくるんじゃないですか。

○福井部長 ですから、投資的経費については3%減で行かざるを得ませんとか、それから人件費につきましても、いわゆる2年前に作った経営改善プランを再度見直して、より定数削減に取り組んで人件費の総額を抑えていくとか、そういった努力はさせていただくのは当然ですけれども、やはりもともと100を超えてくるようなところになると、やっぱり交付税制度とか、そういった制度そのものも、やっぱり三位一体改革からずっと交付税が減額されておりますので、そういったところについてもやっぱり言うべきところは言って、復元をしていただかないとなかなか数字そのものは改善していかないのかなと。
 ただ、それにかわるべき指標は、やっぱり財政指標はいろいろありますけれども、本来的にこういったところをさせていただいておりますけれども、私どもも目標としてはそうですけれども、ほかの公債費比率とか、やっぱりほかのいろんな指標もありますので、それらは横ににらんで、これだけを見るのじゃなくて、そういった取り組みはさせていただかんといかんのかなというふうに思っています。

○奥野委員 朝の中村委員の質問がちょっとあったんですけれども、議会が随分長くなってきたわけです。そうすると、金は出せんけれども、行政側の随分悩みというんか、それも随分多なってきたと。だけれども、そんな中で、人員削減というのはもう限界があると思うんですよ。今の何千人おるのを数千人減らすというようなことは不可能な数字やで。人件費ももう限界がある。すると、もう削減するところはそんなにはもうなくなってくるんじゃないかなと思うと、無駄な部分というのがどれだけあるんかというと、そんなにもない。だから、三重県はこれから、三重県にしたって、ほかの他県もそうかもわからないけれども、どうしていくのかというのをこれからやっぱり、これからの財政というのを、三重県の経営というのをやっぱり考えていかないといかんのとちゃうかなと思うんですけれども、そのへんどうなんですか。

○福井部長 当然、そういったところもにらみつつもありますけれども、起債の方も、公債費も私どもが独自で起債じゃないですけれども、いわゆる今は地方交付税で本来、来るべきところのものも臨時財政対策債とか、それから交付税の税収見込み分、国の方は三重県さん元気だからというような形で収入の増をしておれば、当然、税収が落ちてくればそこの不足部分は、本来ですと普通に見てもらっていれば交付税で来るところが、減収補てん債というような形で結局借金、ある程度交付税措置とかそういうのはあるにしても、やっぱり起債に頼っていかないといけない部分がありますので。そこはにらみつつ、かといって今、過去からの基金の方もある程度もう底をつきつつある状態ですので、当然、特定目的基金とか、そういったご指摘もいただいておるので、積みかえとか、あるいはこちらの方へ用が済んだやつは入れさせてもらうとか、そんなところも多面的にやっぱりしていかないといけないとは思っています。
 やはり、目先というか、かといって余り、いわゆる借金をしてはというような話になると、それこそチャンスのときになかなかできないのもありますし、やはり世代間の構成で今しておかないといけないものについては、多少無理でも起債でやってとか、そういうのがあればやっぱり世代間のバランスからいってもこの際決断するようなところもあるので、そこは慎重に将来の県財政をにらみながら適切にやってまいりたいと存じます。

○奥野委員 要するに、もう起債を発行していかないと投資はできていかないというふうに判断をした方が手っ取り早いのかな。

○福井部長 国と違いますのは、都道府県の場合は、基本的には地方債が発行できるのは建設地方債という話で、それ以外のところについての発行は人件費の退職手当債とか行革債とかいろいろありますけれども、基本的にはやはりある程度、何というんですか、節減効果があって将来回収できるというような絡みで発行されておりますし、ある程度交付税措置等のあるやつもありますので、起債が発行されればある程度ペイ、将来的にはペイできるという保証のもとに発行されている部分がありますので、必ずしも全く無制限にやっておるというのではないというのは、やっぱり地方財政の場合は若干、国とは違うのかなと。

○奥野委員 また最後の最後で。要するに、義務的経費がもう絶対下がるということはないですよね、扶助費とかいろんな部分が。公債費も今のところ下がることもないやろうし、だから非常にやりづらいというのか、何ちゅうのかせっちん詰めにおうたような状態ではあることはありますよね。そんなふうに解釈したらよろしいんですか。

○福井部長 苦しい財政状況であることはご指摘のとおりでございます。

○中村委員 さっきも政策部長にちょっと確認もさせてもらったんですが、基本的にここの部の役割というのをちょっと確認しておきたいんですけれども、今の議論で、収入がどんどん落ちてくる。このままで行くと、今までの言われておりました経常収支比率とか、既成の数字はどんどん落ち込んでいくわけでありますよね。そういった中で、総務部としては、徴収率を上げるとか財産をどうするとか、それぐらいのことしかないとは思うんですけれども。あと、政策の中で、一方では住民の皆さん方は、県民の皆さん方はどんどんと格差が広がっていく。年収200万に達していない人たちがどんどん増えてくる。このままどんどん進んでいくと、もっともっと財政出動が必要な、政策もきちっとした政策を打たないとそういう状況になるわけですよね。
 そういったことで、各部局からいろんな政策が出てきたときに、私らが見ておると、総務部というのはどんな大事な仕事もある程度、あんまり大事じゃないかなというような仕事も含めて一律でぽんぽんと切って、これだけでやれというふうに、そういうことをしておるのがおたくの仕事のように見えて仕方がないんですけれども、そういった政策会議の中でどういう考え方で望んでおられるのか、まず伺います。

○福井部長 当然、私どもの総務部としますと、経営資源であります金と人、そういったところの配分になりますので、今ご指摘の方は金だけですので、お金についても本来的には政策部の方が、いわゆる来年の県政運営でどういったところを重点的にやっていくかと。ですから、そこのメリとハリの部分は政策部の、それはオール県庁の中で二役も含めた戦略会議の方で、県政運営方針とか来年度の県政の運営方針を策定していきますので、ですから県政運営方針で重点化というか、力を入れていく部分については当然、予算配分についてもそういったところへシフトしていくということになろうと思います。
 ですから、要するに県庁の中の予算も政策的に判断される部分と、それからある程度その政策とは別に、どうしても維持管理とか、庁舎の電算の運営システムとか、そんな政策とは別に固定的になるような部分は当然ありますので、それと、あとそれ以外の、いわゆる内々というとおかしいですけれども、政策運営で毎年のメリハリはつけないけれども、やはりこれはやっていかなきゃならん部分も何種類かあると思いますので、そういった政策的にやるような部分については、当然、県政運営方針の中でもって、そこのところは重点事業とかそういったところで、今回でも予算要求の配分は0.95とか、そういったところで傾斜配分すると。それ以外のところには、やはり一番実態がわかってみえる各部に包括的な配分の中で、そこのところは一番実態がわかってみえるところでうまく調製して予算配分してくださいと。
 ですから、各部の中で極端に言うと120つける部分もあるし、極端に言うと平均で70と言っても、50とかゼロにする事業も当然あると思いますので、うちの方が一律に70だから、一律に各部の方も70でやっておるということはないと思っていますので、そこは部の方でメリとハリをつけたような予算編成というか、予算の要求を立てて、それで包括については私どものところでもう口は挟みませんので、部の方で責任を持って要求と実行をしていただくと。あと、政策的な経費については、私どもの方へ予算要求を上げていただいて、知事以下の方で査定をしていただいて、決定していくということに今はさせていただいていますので、一律全部そういった形でやっているということはございませんので、そこの点はご理解をいただきたいと思います。

○中村委員 各部へは一律ということで、その部の中ではそれぞれ強弱はあるという、そういうとらまえ方でいいんですか。

○福井部長 ですから、基本的に一般的な経費については前年度で要求して、極端にいうと、政策判断でその枠の中で、取り合いというとおかしいですけれども、政策でこれは優先だというところがあれば、そのついた部分については前年よりは増える場合もあると、取れなければ減る部分もあるというような形になってこようかと思います。

○中村委員 そういう配分やと、本当の県民の思いというか、現状のその厳しさに対応していく柔軟さというのがちょっと欠けるような気がしますけれども、それはよろしいです。
 歳入の話がありましたけれども、例えば、今は税収、今ある企業の状況、県民の所得の状況からですと税収も限られてくるし、これをこの厳しい状況の中で徴収率を上げようといっても努力の限界もあるし、そういう状況ですね。
 そういった中で政策的に、例えば観光資源を生かした地域づくりとか、そういう観光産業を発展をさせていくような、そういう政策をどうするのかとか、それから企業誘致が今、大きな企業を持っているところがちょっと厳しくなってきておりますけれども、地域の産業なんかを育成していく、そういったことも歳入に即影響してきますよね。そういった部分には総務としては、特にそういった思いで各部局から上がってきた政策案といいますか、そういったものについてはどういう対応をされるんですか。

○福井部長 基本的には、そういった県税収入云々じゃなくて、やはり三重の元気づくりということで、重点のところにも元気という部分があって、いわゆる産業振興的な部分がございますので、それら重点の部分については当然目を開かせていただきますし、そこの部分については要求枠も若干違うということになってまいりますので、当然、そういった部分も踏まえて私どもも調製はさせていただいて、最終的には知事のところで判断いただくということになろうかと思います。

○中村委員 終わりにしますけれども、全国押しなべて、東京は別ですけれども、財政状況が非常に厳しくなっていく現状があって、今の既存の、三重県の置かれている企業の状況とか県民の今の状態では、なかなかその税収も増えないと、このままではじり貧になっていくと。そういった中で、県の施策としてもっと具体的にそれぞれの地域の資源を生かした税収が増えるような、そういうものに施策としてシフトしていこう、そしてまた所得格差も増えていく中で、貧困層が増えないようにこういうようなことをしていこうとか、その部分さえうまくいけば、よその県よりはある程度、三重県としては豊かになっていけるんじゃないかなという感じがしているんですが、そういったことに対する全体的な議論というのがあって、そこへ財政的にこういうシフトをしようとか、そういうような議論というのはどこかでやれているんですか。

○福井部長 要するに総合計画を作る際には当然、やはり福祉だけじゃなくて、やはり三重県が元気になるような施策も当然大事ですので、あくまでやっぱりしあわせプランの中で議論をし、その具体的な4年間なり、あるいは単年度の県政運営方針の中で、そういったあすの三重の元気づくりになるような部分については当然、議論も戦略会議の中でして、やはり元気のところもあるし、福祉のいわゆる弱者対策というか、格差問題についての部分。
 ただ、単年度で即効的にできるような部分ではないというのもこれまたありまして、観光にしても確かに長い、伊勢志摩についてもずっと観光振興に取り組んでいますけれども、そこはやっぱり即効性が出るわけでもないので、そこらへんについてはやっぱり目は向けつつも、効果としてはなかなか税収のところまで行っていないというのもまた一つかと思いますので、かといって、それはそれなりに庁内の議論はし、そこらへんについては、配分の方もある程度シフトしたような形でつけさせてはいただいていると思っております。

○中村委員 ほとんどわかりませんが、総務部としては特に、何というか、あくまでも受身であって、決まってきたことをパッパッと整理するぐらいのことなんですね。積極的なものはないということでよろしいですね。

○福井部長 政策についてはやはり私どもがやるんではなくて、やはりトップでありますとか戦略会議の部分で政策判断して、こういう方針で行くということですので、私どももそこの中には参画しておりますけれども、その決定に従って、やっぱり財政の配分の方についてはそれをベースにやっていくということになります。

○中村委員 普段、いろんな部署で聞いておりますと、全部、あなたのところで切られた切られたというようなことがほとんど、そういう声が強いので聞かさせていただいたところでございます。
 ありがとうございました。

○西場委員 ちょっと要望だけ私も。自分の質疑も中途半端に終わっちゃったんだけれども、今までの話も聞いておって、やっぱり県の政策はどこどこの部局とかいろいろ言っても、財政がすべてなんですよ。すべて財政で始まって財政に戻ってくるんです。だから、その責任のもとに財政戦略をどうするかというのが、県の中心に座っておって、そういうものを持っておるというやっぱり自負を持ってやってもらわないと、何というのか、包括配分で部局任せだみたいなような言い方に聞こえて、それではじり貧で縮みの、行政のあり方はそのまま前年比何%減で行くけれども、プラス思考でどうしようかというものは出てこないですよ。もっと、これからの財政戦略をどうするかということをきちっと持っていただいて、あるんなら、我々議会や県民にもそういうものをもっとわかりやすく説明できて、そういうものが目に見えるように説明なり、具体的な動きを示してください。要望。

○舘委員長 他にいかがですか。
 なければ、総務部関係の分科会を終了いたします。
 当局にはご苦労さまでした。

〔当局 退室〕

 

      ③委員間討議     な し

         

4 委員協議

  (1)予算決算常任委員会(11月10日)における分科会委員長報告について

     正副委員長に一任。

 

〔閉会の宣言〕

 

 

予算決算常任委員会政策総務分科会委員長

  舘   直 人

 

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