三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年11月5日 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録
予算決算常任委員会防災農水商工分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成20年11月5日(水) 自 午前10時02分 ~ 至 午後2時44分
会 議 室 201委員会室
出席委員 7名
委 員 長 中嶋 年規
副委員長 山中 光茂
委 員 中村 勝
委 員 青木 謙順
委 員 水谷 隆
委 員 野田勇喜雄
委 員 岩田 隆嘉
欠席委員 なし
出席説明員
[防災危機管理部]
部 長 東地 隆司
副部長兼防災危機管理分野総括室長 細野 浩
危機管理監 宮崎 敏
危機管理総務室長 嶋田 宜浩
消防・保安室長 東畑 誠一
防災対策室長 堀江 俊光
地震対策室長 高須 幹郎
コンビナート防災特命監 木本 雅仁
その他関係職員
[農水商工部]
部 長 真伏 秀樹
理 事 南 清
観光局長 辰己 清和
副部長兼経営企画分野総括室長 梶田 郁郎
商工・科学技術振興分野総括室長 山川 進
担い手・基盤整備分野総括室長 平本 明大
水農産振興分野総括室長 望田 敏男
産振興分野総括室長 津田 平蔵
観光分野総括室長 頓部 邦夫
科学技術政策監兼科学技術・地域資源室長 大泉 賢吾
その他関係職員
[総務部]
予算調整室副室長 坂三 雅人
[出納局]
出納総務室主査 坂口 雄三
[監査委員事務局]
監査監 山中 平雄
その他関係職員
委員会書記 議事課副課長 池山 マチ
企画法務課主幹 脇 光弘
傍聴議員 なし
県政記者クラブ なし
傍 聴 者 なし
議題および協議事項
Ⅰ 防災危機管理部関係
1 分科会
(1)認定議案の審査
●認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分
(2)所管事項の調査
・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」
Ⅱ 農水商工部関係
1 分科会
(1)認定議案の審査
●認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分
●認定第 9号「平成19年度三重県農業改良資金貸付事業等歳入歳出決算」
●認定第10号「平成19年度三重県中央卸売市場事業歳入歳出決算」
●認定第12号「平成19年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業歳入歳出決算」
●認定第13号「平成19年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等歳入歳出決算」
(2)所管事項の調査
・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」
Ⅲ 委員協議
(1)予算決算常任委員会(11月10日)における分科会委員長報告について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
○中嶋委員長 ただいまから、予算決算常任委員会防災農水商工分科会を開会いたします。
はじめに、委員会の席順ですが、桜井義之委員の議員辞職に伴い、委員会の席順をただいまご着席のとおりといたしたいと存じますので、ご了承願います。
Ⅰ 防災危機管理部関係
1 認定議案の審査
●認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分
① 当局から資料に基づき補充説明(東地部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、ご質疑があればお願いをいたします。
○野田委員 災害があったときに、防災ヘリを平成19年度の実際使った費用は、防災ヘリの中のどれぐらいを占めているんですか、あと、管理費とか、そのへんをちょっと参考までに。なぜかというと、ほかにも今後ドクターヘリの採用とかそんなのがありますので、参考までにそのへんの費用の概略をつかみたいと思いましたので。
○堀江室長(防災対策室) 防災ヘリの運航管理費全体としましては、2億1,700万円余というような状況でございまして、年間で緊急出動として、昨年度、平成19年度で95回出動しておるという状況でございます。委員おっしゃられました防災対応そのものとしましては、昨年は特段大きなのはございませんでした。地震対応等で4月15日に情報偵察等で出たりとか、その程度の状況でございますので、防災対応そのものにという状況ではございませんが、以上のような活動状況でございます。
○野田委員 わかりました。
具体的にというよりも、これは95回の訓練というんですか、これで2億1,700万円の中で、実際、例えば想定的に災害があって行くということになったら、どのぐらいの上乗せが想定されますか。
○堀江室長 95回はいわゆる緊急出動という形で出た回数でございまして、山岳の救助ですとか、水難の救助ですとか、あるいは病院の転院搬送ですとか、そういうような緊急に出たものでございます。そのほか、年間としましては、適時、隊の訓練はやっておりまして、それを合わせますと、年間のフライト時間が大体300時間、例年ちょうど300時間前後で計画をしておるという状況でございます。緊急時の状況になりましたら、対応できる限りはフライトするという形になろうかと思いますので、どれだけというのは、できる限りの対応をすると、そういう状況で考えてございます。
○野田委員 ありがとうございます。
○青木委員 確認だけでございますが、4ページで、地震対策費、大規模地震に備え市町への支援を行うなど地震対策を集中的に進めるということで、この中には当然、緊急食料など物資も入っているわけですね。
○高須室長(地震対策室) 医療等の対策の中で、災害時要援護者対策の中で、若干物資の整備について補助できるようになっております。
○青木委員 市町がほとんど担当されるということなんですけれども、例えば高齢者に対する、弱者に対するというようなことで、いろいろ支援の問題になっておるんですけれども、昨日も、前から気になっていたんですけれども、たまたまNHKでも、食物アレルギーのお子さんに対する、そういう物資が兵庫県の地震のときも大変問題になって、かえってその2日後にもらった食料を食べたら悪化したというようなことが、いろいろ問題になっているということで、たまたま僕が見たら、そんなことで確認ができたんですけれども、三重県においても数年前でしたか、部長はご存じかもわかりませんけれども、食物アレルギーの子どもに対する教育委員会にそういった請願も採択されたりして、そんなことで、三重県の場合、こういった市町で限られた食料の提供はなかなか難しいところもあると思うんで、県の方でそのへんは考えてみえて、この中に入っているのかどうかだけ確認させていただきたい。
○高須室長 同じく災害時要援護者対策の中で、このアレルギー対応食の購入についても補助対象としておるところでございまして、平成19年度実績では3市町がアレルギー対応食の購入を進めております。
○青木委員 それならいいんですけれども、相当細かいところまで教育委員会とは話し合いを詰めているんでしょうか、それはどうでしょうか。
○東地部長 当然、そこらへんは市町の教育委員会と市町との話し合いの中で、災害時要援護者のそういうことについてどうするかということも含めて、児童・生徒のことにかかわりますので、そういう話もしていただいた上で、防災危機管理部としても助成をさせていただいていると。ただ、災害時要援護者の支援が非常に厳しい年に来ておりまして、平成21年度は予算上非常に厳しい状態なんです。それで何とか頑張っていきたいと思っております。平成20年度で終わるわけにはいかんなというところは思いがありまして。
○青木委員 恐らくご家庭でも当然、食物アレルギーのお子さんを持ってみえるわけですから、非常食なりその対応は考えてもらって、自助は十分していただいている上で三重県の状態、昨日四日市のことが紹介があったと思うんですけれども、やっぱり非常時というのは、それが持って出られるかどうかというのが極めて難しいという可能性もありますし、今していただいているということで安心はしておりますけれども、さらに、現状はずっと変わってきておりますし、教育委員会との連絡を密にされながら、市町ともいろんな会もできて、そのへんの日常の対応も相当きめ細かになっておるように伺っておりますので、その情報共有もよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○中村(勝)委員 先程、野田委員の方からありました防災ヘリコプターの関係なんですが、300時間、95回出動ということなんですが、本来は、災害が起こったときに出動して、災害の状況だとか、いろんな防災の面で主要目的としてあるとは思うんですが、実際のところは多目的といいますか、いわゆる緊急患者の搬送等もやっていただいておると思うんですが、そのへんの割合というのはどれぐらいなんでしょうか。
○堀江室長 昨年の例で申し上げますと、転院搬送、それから現場救急で、現場から病院へという形で運ばせていただいたのは39件でございます。それから、いわゆる救助そのものをしたという形で山岳捜索の救助ですとか水難救助が42件、それから消火活動としまして林野火災でございますが、これが9件ございます。そのほか、災害時の応急対策の活動として、災害時に情報収集等に出動した件が5件程、本来の目的が5件程と、そのような内訳になってございます。
○中村(勝)委員 今後、ドクターヘリの導入も検討いただいておるんですが、将来的にドクターヘリが導入された場合に、防災ヘリとの役割分担というか、そのへんのことは、今からある程度考えていかないかんと思うんですが、そのへんはいかがでしょうか。
○東地部長 これにつきましては、健康福祉部との調整を行っておりまして、当然ながら、防災ヘリの救急部分の中で、特に緊急を要するものがドクターヘリに回ると思うんですが、そこらへんの調整をしていきたいなと思っております。
○中村(勝)委員 ぜひご検討いただきたいと思います。
それから、防災ヘリコプターの管理は警察の方でされているんでしょうか。
○堀江室長 私どもの防災ヘリにつきましては、私どもから業務委託を出しまして、中日本航空株式会社の方で年間の運営管理も含めてしていただいて、それからパイロット、それから安全運航の整備士等ですとか安全管理者、そういうものも全部その業務の方の中で、人も配置をいただいて運営をしておるという状況でございます。
○中村(勝)委員 わかりました。ありがとうございました。
○中嶋委員長 ほかにご質疑ございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 なければ、これで本認定議案に対する質疑を終了いたします。
③ 委員間討議
な し
④ 討論
な し
⑤ 採決
認定第5号のうち関係分 挙手(全員) 認定
2 所管事項の調査
・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」
① 当局から補充説明
なし
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、ご質問等がありましたら、お願いをいたします。
○中村(勝)委員 今年は岩手・宮城内陸地震、それから岩手北部地震でしたか、2つの大きな地震があったんですが、震度6強という発表で、それにしては家屋の倒壊が極めて少なかったということで、気象庁や消防庁の方も震度の計数のあり方について検討が始まるということを聞いているんですが、岩手北部の関係の震度6強のところは場所的に悪かった土地があって、そこから切り土になっておる、その上にあったもので、揺れたときに非常に大きく揺れたということが指摘されておるようですけれども、三重県で今回、いくつか新しく更新をいただいたと思うんですけれども、そういう点で、再点検をする必要がないのかどうか。そのへんはいかがでしょうか、設置場所について。
○東地部長 今回、地震計を更新するに当たりまして、当然ながら地盤については十分調査した上設置するということで、市町と今調整しております。特に、これはNHKのニュースで聞いたんですが、のり面の端ということで、あれは非常に揺れを受けるということで、設置場所としては非常に好ましくない場所だったと思いますね。ある意味で、市町もどうしても役場の敷地内に設置するということで、地震計は邪魔になりますもので端にやるという話がありますけれども、私どもの方としては、市町に対して、やっぱり精度が大事だと。その震度によって災害対策をとるので、やっぱりそういう地盤のいいところということの中で話をさせてもらっております。
○中村(勝)委員 鳥羽も市役所の裏にあるんですが、いわゆる地盤がよくて、そこで震度が6弱とか6強だということであれば、ほかはもっと大変だと。こういうことで、初期対応をいただけるんだというふうに思うんですけれども、それ以外のいわゆる軟弱地盤の土地、ここが地盤のいいところの震度でいった場合に、それ以上に大変な災害を受けておる可能性があるんですが、そういった軟弱地盤の揺れ、震度というものについては基本的にどんな考えを持っておられるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○東地部長 当然ながら、軟弱地盤等も含めて、私ども地震の揺れの被害想定やっておりますので、例えば、いわゆる砂地というのは非常に揺れを受けるということで、それは震度をはかるときに要素として入れております。ただそうはいっても、細かい家の1軒1軒まではやっておりませんので、大まかに、メッシュごとの震度にそれが出ているということで、被害想定に基づいて、その震度に対して備えてもらったらどうかと、そういう形で災害対応もしていただくと。あるいは私どもも災害対応をしていくということで考えております。
○中村(勝)委員 震度5であれば、例えば、観測地点から近いところの軟弱地盤の住宅地は震度6弱になるとか、そういうある程度のシミュレーションといいますか、そういったものは県としてはお持ちなんでしょうか。ハザードマップでそれは考えるということなんでしょうか。
○東地部長 やはり、被害想定は限度がございまして、メッシュごとというか、1キロメッシュとかいう形の中での整理をしておりますので、個々の家の地盤まではちょっとわかりにくいと。県としてはそこまではしていないということです。それで、一番大事なのは、自分のところの土地がどういうものであるかということで、いわゆる地耐力等々は、新たに新築する場合は、地盤の調査もしておりますので、そうした中で軟弱地盤であるのかどうかというのは、やはり自助の観点でもやっていただきたいと思っております。ただ、古い家の場合は、全体的な中で整理をしていかなければならないかと思っております。
○中村(勝)委員 個々の宅地までということは、これは当然無理だとは思いますけれども、私もイメージを持って話をしていますので、埋立地なんですが、そこは全体に地盤まで、30メートル、40メートルあるところで埋めてあるもので、そこなんかは非常にきついのではないかなという想定を持っていますけれども、それを県としてある程度、地域ごとに、地震が来たときに、ここは震度計よりもどれだけここは行くだろうという部分を持っていただいている方がいいのかなというふうに思うんですが、その地域に対してのデータというのは、ハザードマップ以外ないわけですね。
○東地部長 過去の地震の揺れで、この地域はその周囲の地域よりも震度が高く出るという地域はございます。それについては実績値で把握しておりますので、それに基づいて、例えば、香良洲は周囲の揺れよりも高く出るということはもう実績値でわかっております。それはなぜかというと、香良洲はああいう三角州の中で地盤が砂地ということで揺れるということで、そういう過去の実績値、周囲よりもよく揺れるというところについては、県としても把握しておりますので、それについては市町と話をして、周囲が震度いくつでも町内は大きく揺れていますよという話はさせてもらっていますので、それに基づいて、市町が災害対策をとるということでの話はしております。
○中村(勝)委員 わかりました。
○水谷(隆)委員 防災体制の整備というようなところで、先月、国民保護の図上訓練が行われて、少し私も見せていただいたんですけれども、中身のことは余り詳しくわかりませんが、しっかりとした訓練をされていました。本部を設置する場所ですよね。この前は講堂でやられたんですけれども、県庁の中でやるとすれば、講堂しかないと思うんですけれども、もし仮にそういうものが起きたときの準備というか、体制というか、そういうのは相当緊急にしなければいけないと思うんですけれども、そのへんの場所としては、別途確保する必要もあるのではないかなと。これは起きてはいけないんですけれども、あっても無駄なことかもしれませんけれども、そういうようなことも感じたし、また、コンピュータを全部セットするのも相当な時間と労力もかかると思うんですよね。そういったものについて、いざ起こったときに、どういうふうなことで、どういうふうにやろうというふうに考えてみえるか。
○東地部長 他県でも常設のところはございます。三重県の場合は、財政上のこともありまして、講堂を使うということで整備をしております。そういう条件を私どもは与えられておりますので、講堂でいかに早く準備をするかということが課題だと思っておりますので、常日頃から、講堂の設営訓練をしておりまして、大体今のところ、30分から40分で設営できるというところまで来ております。ただ、問題は人員が災害時にそろうかどうかということもございますので、津市内の大体15分から30分で来られる人を緊急の要員として確保しておりますので、その人たちで設営ということの訓練も過去やっておりまして、そういうことで、今、与えられた条件の中でできるだけ速やかに、そういう災害対策本部を設置するようにということで、訓練を通じてやっております。
○水谷(隆)委員 30分か40分でできるわけですね。ちょっとそのへんが、常設ということであれば一番望ましいんですけれども、なかなか厳しい財政の中でできないのかもしれませんけれども、できればそういった形のものを作り上げていくというのが、これから何が起こるかわかりませんし、また、新型インフルエンザということも想定されていますし、そういうのも必要ではなかろうかなという気がしますので、財政の許される限り、そういったものも検討していかなければいけないだろうと。
それともう一つ、自主防災の組織がどんどんでき上がってきていますね。自分の地域でも、本当に訓練もよくやっているし、きちっとした組織体制ができている自治会と、申し訳ないけれども、形だけしかできていないようなところもやっぱりあるわけですよね。このへんをもっときちっと整備できるように、県の方から市町に強く指導していく必要もあるのではないか、あるいはまた、支援をしていく必要があるのではないかと思うんですけれども、そのへんはいかがなんですかね。
○東地部長 自主防災組織は組織率が90数%になっているということで、組織率はいいんですが、ご指摘のように、非常にレベル差があるんですね。それは私どもとしても、やっぱりレベルを上げることが一番大事だということで、例えば毎年度12月上旬にシンポジウムを開きまして、そこで「三重の防災大賞」という、三重の自主防とかNPOを含めてなんですが、小学校も含めてなんですが、非常に優良なところについては表彰を行っております。そういうようなものを優良事例集として、各市町に話をしておりまして、今年もその審査を行いましたけれども、非常に進んでいるところは、災害時要援護者の登録制の話も非常に積極的にやっておりまして、あるいは広報、チラシをきちっと出しておるとか、あるいは訓練も全員参加と、あるいは企業との連携とか、小中との連携とか、あるいは福祉施設との連携とか、ものすごく進んでいるところがあります。それについては、私どもはそういうふうな事例集として市町へ流すということと、あと一番大事なのは、リーダーの研修だと思うんですね。リーダーがどう思ってくれるかということが大事なんで、リーダー研修もより積極的に進めていきたいと思っております。
それとちょっと前の質問で、講堂の話が出ましたね。30分から40分でできるんですけれども、講堂が少し狭いんですね。そこで、その狭さをどうするかというのが今後の課題で、この限られた予算の中で狭さをどう解決するかと。そこがちょっと模索状態でして、またいろんなことがありましたら、ご協力をいただきますよう、よろしくお願いします。
○水谷(隆)委員 また戻りますけれども、本当に狭いんですよ。だから急いで動こうとすると周りの人に当たるわけですね。やっぱりそういう意味では、しっかりとしたものを作っていく必要もあるのかなという気がいたしますので、その節はまた協力を。
それでやっぱり自主防災組織、これは私の地域でも本当にすばらしくやっているところがあるんですよ、いくつか。残念ながら私の自治会は、マニュアルができているだけで訓練も何もしたことがないというところもやっぱりあるんですね。だからこのへんが、ある程度レベルを上げていかないと、自主防災がこれからの被害、災害のときは一番大事なもので、もう少し意識づけを各市町にお願いしていくといいのかなという気がいたしましたので、そういう要望をして終わります。
○東地部長 ぜひとも防災大賞に応募いただいて、その地域のモデルになっていただけたらありがたいので、大賞は10万円出ますし、奨励賞は3万円出ますので、ひとつそういうものに応募もよろしくお願いいたします。
○水谷(隆)委員 応募する時期というのはいつ頃なんですか。
○橋村専門監(地震対策室) 大体9月末ぐらいから10月末ぐらいにかけて募集させてもらっているんですけれども、1年間通しまして、各地域いろんな防災トークとか、あるいは自主防災組織の集まり等がありましたら、宣伝をさせてもらっておりまして、シンポジウムで三重地震防災の日ということを定着されるためにいろいろ頑張っておりますので、またご協力をお願いいたします。
○水谷(隆)委員 勉強不足でわからなかったですけれども、これからそういったことも非常にいいことですから、また、地元でも宣伝をしておきます。
どうもありがとうございました。
○青木委員 避難訓練というのがいろんな形態があると思うんです。元来は火事の避難訓練もあれば、地震というのも定着して、各地区で防災訓練をやっている。それから津波もあり、時代によっていろいろ形態が変わっている。今年もいろんな訓練が7月、8月、9月あたりでやられたと思うんですけれども、今年局地的な集中豪雨が県内だけでなくて、各地区であったことを受けて、来年度の避難訓練として、県なり市町なりに指導されるときに、こういったことをポイントにして避難訓練をした方がいいよというようなことが、気づかれたことというか整理されたことがありましたら、まとめてお話いただければと思います。
○東地部長 これはまさに地震対策推進条例を防災対策推進条例という仮称ですけれども、改正するということで動いておりまして、その中で、風水害に対する避難というところについて、これは力点を置きたいと思っております。まず風水害の場合、自分の住んでいるところがどんな状況かと、低い土地なのか高い土地なのか、地形等の情報を知っていただくということも非常に重要ではないかなということで、そういったことをお知らせすると。それを含めた上で、避難経路を見ていただくと。それから避難場所も確認していただくということを市町と一緒になって進めていくということで考えております。従前からも地震対策でやってきましたけれども、今後は風水害も含めた形での避難という形で支援していきたいと思っております。
○青木委員 わかりました。
○野田委員 先程、中村委員の方からもちょっと話もありましたけれども、のり面なんかで、地域でよくクラックが来ているので何とかならないかというようなことを言うと、土木の方では予算がないんでと、家が少ないから少し待ってくださいとか、これが崩れたときに人災にならない程度のところではちょっと無理だなというようなことの話が多いんですよね。それが国道であっても県道であっても国道の場合は危ないよと言うと、こっちからなかなか言えないものですから、県を通してお願いするしかないんですけれども、そういうときに、県道としてどういう判断でやるべきかというのも含めて、では車で通っている人がつぶされていいのかというと、そうではないと思うんですね。これは同じだと思うんです。家があろうがなかろうが、県道に面しているところはやはりクラックが来たりとか、ではどの程度でこののり面は安全なんだとか、そういった数値的なものが耐震診断でもあるように、数値が出てきていますように、のり面でどのぐらいの強度があるんだとか、この程度だったら危ないけれども、危険はあるけれども、まだまだ緊急ではないと、要するに緊急のものと緊急でないものの差がよくわからないんですよね。僕らも説明できないんですよ。そうしたことを県土整備部にやれと言っても、向こうは実動隊、防災危機管理部としてはやはりそういったことを整理する側の立場として危機管理があるのではないかなと思うんですね。そういったところも少し、来年度にわたって検証するということが必要ではないかなと思うんですけれども、そのへんはどうですか。
○東地部長 それは少し防災危機管理の部としては荷が重たいのではないかなと。例えば、のり面の危険とか、県土整備部管理ののり面の場合、やっぱり県土整備部として、そのへんの危険管理はしていただかなければならないのかなということで、今日の話は、当然ながら県土整備部の方へも私どもとしてはさせていただくと。そういう中で、オール県庁として対応していかなければいけないのかなというふうには思っておりますけれども、危険度を防災危機管理部でというのは、ちょっと荷が重いのではないかなと思います。
○野田委員 今の発言ですね、ただトータル的にソフト的な認識というものは、やっぱり主導的にやっていただく必要があるのかなと思うんですよ。それをすべて現場サイドの県土整備部の方でここは危険だからということでやるのではなくて、例えば耐震診断なんかも、すべて県土整備部がやるということではなくて、全体的にそこの施設、そこの施設が扱っているところが、ある程度外注に出したり何かしながら、その基準というものを作ってきているんですよね。ですから、例えばそういう防災関係の危険計数みたいな形のものを、もう少し、のり面だったらのり面の岩盤調査なんかをしながら、震度どれぐらいまではいいですよねと、いいということはないんですけれども、危険度が弱いですよねということになれば、もうちょっと待ってからだという話にもなると思うんですよ。
それと、当然、水害なんかで、今回、いなべの方でも予想以上の雨が降り、河川の崩落がありましたよね。そういったことでも、なかなか現場を見ているだけでは、水位が上がってきてからと、結果論でしかなかなか判断してくれないんですよね。そうなると人災の方にもつながっていくし、当然、家屋の崩壊というのもつながっていくし、そうした被害を未然に抑えるための管理システムというものを考えていく時代に入ったのではないかなと僕は思っているんですよ。それをすべて防災危機管理部でとは、今、部長がおっしゃるように大変だとは思うんですけれども、全庁的な立場の中で、やっぱりリーダーとして、そういう仕組み、システム作りというのを考えていく時代だろうなと僕は思っていますので、例えば突然、松阪なんかで陥没が起こった、地面を何らかのポイントの中で、モデル的にエリアを決めて、サンプル的にやっていくということでも、ひょっとしてできたかもしれない。その作業のソフト作り、システム作りというのがそんなに大変かというと、そうでもないと思うんですよ。突然の陥没が、じゃ、水道管が近いところとか、昔防空壕の穴があったところとか、いろいろ調べることもできていくんですよね。そういった中で、全部穴あけというわけではないですけれども、モデル的に県内の突然陥没がどういうふうに起こるのかということも含めて考えれば、そういう危機管理的なファクターというもの、要素をシステム化することもできるのかなと思うんですけれども、そのへんはどうですか、難しいですか。
○東地部長 非常に難しいことだと思いますけれども、一遍、県土整備部と話はしてみます。ただ、結果的にどういうふうに動けるかというところまで、私はちょっとお答えはできません。
○野田委員 検討していただけるということで、十分これは価値のある調査というか、システム作りだと思うんですよね。非常にハードに近い中でのシステムになると思いますので、そんなに難しいソフトではないと思うんですよ。どのぐらいのエリアの中でどのぐらいサンプルをとりながらやっていくかということですから。ですから、そういった予算をどういうふうにするのかということは、災害が起こったときにする以前よりも、それで未然に防げる方がトータル的に経費はかからない可能性だってあるんで、そういう試算だってはじき出すこともできると思うんですよね。それから、それでもってすべて100%というのではなくて、それが少しでも被害が少なくなれば、それで効果が上がっていくのではないかなというふうに思いますので、そういう検討をぜひしていただきたいなと思います。
それと、先般聴取会のときに、教育委員会に言いましたけれども、市町村の公的施設、特に教育関係の施設の対応ですけれども、問題が県の施設としては90%を超えているので、そういう取組はないんだろうけれども、やはりそうは言っても、小中学校の対応に関して何も記述がなかったので、記述すべきではないかということを言ったら、それも検討しますということで、どんなふうな形で防災の方と教育委員会がつながっているのかなというふうに思うんですけれども、そのへんはどうですか。
○東地部長 私、前に、教育委員会で耐震化も担当しておりましたので、これについては、私ども防災危機管理部が市長、町長さんを回らせてもらうときに、公共施設の耐震化については、確かに道路とかいろいろありますけれども、そんなのをやめて耐震化を先にしてくださいよと、特に小中学校を含めてですね。そういうことを特に南の方の市長さん、町長さんには話をさせていただきました。ということは、そういう形で教育委員会と防災危機管理部と連携して話をしていくと。とにかく話をしていくという、それしかないのではないかなと。その中で、やはり市長さん、町長さんが考え方をそちらへシフトしていただくということが一番大事なのではないかなというふうに思っておりますので、今後も教育委員会をあわせて、私どももそういう動きをさせていただくということで考えております。
○野田委員 わかりました。そのへんはぜひよろしくお願いしたいと思います。あと、先程地震の関係の防災条例の方へシフトしながらという発言がありましたので、ちょっと気になったんですけれども、ということは、市町との条例の取組というのも、これは積極的に取り組んでいってもらえてということで認識すればいいんですよね。
○東地部長 これは、前の常任委員会でも話をさせていただきましたように、そういう働きかけとしては県としてはさせていただくということで考えております。
○野田委員 ではなくて、地震条例というものをシフトしながらと言っていますので、すべて防災条例でもってそれを囲って、それを市町とお話をするという認識でよろしいですかということなんですけれども。
○東地部長 当然ながら、新しい防災対策推進条例として、市町と話をさせていただくということです。
○野田委員 わかりました。
○山中副委員長 先程、水谷委員からあった自主防災組織の件なんですけれども、当然、私も松阪市の自分の地域に関しての自主防災組織の進んでいるところ、遅れているところというのは、いろんな会議に出させていただく中で、肌感覚として感じる部分があるんですけれども、先程言われた市町の先進的な事例とか、ある程度進んでいる部分に関して市町に対してアプローチをして、その推進を図るという話があったんですけれども、その各市町における進んでいる事例などの事例集ですか、そういうのに関して、資料とかいただけますでしょうか。
○東地部長 その事例集と防災大賞で募集している内容について、また委員の皆様方にお配りさせていただいて、地元でひとつよろしくお願いしたいと思います。
○山中副委員長 それをよろしくお願いいたします。
ちょっと1点、ご質問なんですけれども、重点取組の基本的な考え方の9ページの方なんですけれども、くらし1の「いのちを守るみえの防災対策」の、予算編成の基本的な考え方においてで、一番最後の行なんですけれども、災害時に適切に対応できる医療従事者の育成を図りますとあるんですけれども、もちろんこれまでも医療現場と行政、また地域との連携などを図ってくる部分があったと思うんですけれども、具体的に災害時に適切に対応できる医療従事者の育成というのに関しては、次年度どのような予算として組み込まれているのか、ちょっとご説明いただければと思うんですけれども。イメージがなかなかできにくい部分があって。
○東畑室長(消防・保安室) 9ページの健康福祉部の方のことでしょうか。すみません。
○山中副委員長 防災危機管理部のページになっているんですけれども、この重点取組の平成21年度の基本的な考え方です。
○中嶋委員長 くらし1の「いのちを守るみえの防災対策」の当初予算に向けての考え方の最後のところです。資料2ですね。予算決算常任委員会に出された資料の。
○高須室長 医療従事者に対する研修事業を、健康福祉部の方で重点事業として進めておりまして、それの意味合いだと思っております。防災教育の視点ですけれども。
○山中副委員長 具体的にちょっとご説明いただける部分はありますか。これはもう完全に一応ここに防災危機管理部の予算編成の考え方に載っているんですけれども、説明できる範囲で説明いただければと思うんですけれども。
○東畑室長 これは平成20年度ですけれども、健康福祉部の方の話でございますけれども、2つございまして、1つが災害医療セミナーがございます。この中で、特に外傷の対応でございまして、JATEC研修、病院に入ってからの外傷のケアでございますけれども、それの救護プログラムというのがございますので、それを医療従事者の方に研修をするというのが1つございますし、それから、もう一つが保健師、看護師が災害時における活動についての知識を習得するための研修を行うというトレーニング、これが柱になっております。
○山中副委員長 それがこれまで大体何年ぐらい行われてきたというのがあるんですか。今回初めてのことではないんですか。
○東地部長 これは、過去から続けられておるんですが、この目標値が出てから、平成18年度が841名そういう研修を行ったということで、平成19年度は1,500名、それで平成20年度目標は当初平成19年度が1,000名だったんですが、非常に人数が多くできたということで、1,650名ということで見直しを行いまして、最終年度は1,900名の参加者数の累計ですけれども、やらせていただくということで、特に災害拠点病院のお医者さんとか、あるいは保健師、看護師の研修を災害対応の研修ですけれども、充実させていくということで、それはやっぱり量的な人数の拡大をしていくということで、研修効果を高めていくということで考えております。
○山中副委員長 本当に私はこれは非常に大事なことだと思う一方で、ここまで逆に人数が、これで4年間ですか、4年目として行う中で、逆に育てた方を具体的に災害が起こったときにどのような場所に組み込んで、その方をどのように制度的に今後生かしていくかという部分が非常に大事だと思うんです。県としてそのへんも今後、提示をしていただいて、具体的に育てた方がどこに配置されて、その方がどう生かせるかという部分もぜひ出していっていただければなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○東地部長 地域災害医療体制構築事業というのを平成19年度に健康福祉部サイドで行っておりまして、そこで災害医療体制のネットワークづくりという検討会が既に始まっておりまして、その中で、研修を受けた方の活用等も話が出ております。ただ、具体的にまだ私ども、把握しておらんところがございますので、一遍、健康福祉部とも話をしまして、副委員長の言われるような話の中で、積極的な活用に努めていきたいと考えております。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
○岩田委員 消防力の増強とよく言われているんですけれども、今の常設の消防署の連携体制は広域的にやっていくという方向はいいと思うんですけれども、各市町の中、あるいはその字単位の消防団員というのが、どうも最近、昔みたいに消防に入ってちゃんと組織の中で縦横の関係をきっちりと結んで、地域のためにという意識がどうも薄れているような気が最近するんです。もちろん人数が足りないということもあるので、そういうことが起こってきたのだと思うんですけれども、そこらへんも各字ごとに合併したり何かやっておって、おれはもう関係ないよというのがよくいるので、これは自主防ともかね合った中で、本当に大事なことだと思うんですけれども、広域的な消防にしていくという反面、地場でもってやっていただくというのとの兼ね合いは、どんな方向でこれから考えておられるのか。
○東地部長 常備の消防本部の広域化というのは三重県で考えておりますけれども、消防団の広域化というのは考えておりません。言われるように、まさにサラリーマン化という現象が、統率力とか団員確保の面においても非常に困難にはなってきておりますけれども、やっぱり消防団というのは地域に根差すと。いわゆる字という話がありますけれども、市町の個々の単位で根差していくということで考えておりますので、消防団を合併してということは全く考えておりません。そういう形で、地域に根差した消防団という育成の方向で考えておりますので、今後ともそういう方向でやっていきたいと考えております。
○岩田委員 ただ、訓練について、日頃から各字、班単位でやってもらっているところもあるんですけれども、もはや夏の訓練あるいは出初式、入退団式にしたって、恐らく伊賀市でいくと千五、六百名の消防団員がいる、そんなものを一堂に寄せるわけにいかんということで、一緒にやるときには何名かということでやっておられる、これはこれでいいと思うんですけれども、方面隊というのも作られてやっておる。ただそこらへんのところの連携がもう一つどうなのかなと。それと同時に、勤められておられると企業によっては消防団員は、休むとボーナスに響くよというところがあるんです。ここらへんの指導をもっとやっぱり地域の企業と地域連帯感をということで、これは県としてもそういった企業にはそういった指導をやっていただくということも僕は必要ではないかなと思うんですけれども、そのへんはどうでしょうか。
○東地部長 これは、三重県消防協会というのがございまして、そこが消防団を管轄しておりますので、私どもと一体となってやっておりますけれども、当然ながら、企業もそういう話もございます。表向きは消防団員はよろしいよと言いながら、実をいうと休みがとれないような体制をとっているところがございますので、そういった問題点があれば、これは市町も含めましてですけれども、私どももいろんな形で話に行きたいと思っていますし、今後は、企業の方に相当ご支援をいただかないと、消防団員の確保も非常に難しいのではないかなということも考えておりますので、そういう団員確保の面も含めて、県もかかわって、そういうようなところへいろんな話に行きたいと考えております。
○岩田委員 その点、よろしくお願いしたいと思います。
それと、今、女性消防隊が各所でできているんですが、そこらへんの組織率は、統計的には出ておるんですか。
○東畑室長 団体数としては把握しておりませんが、全体として340名の方がみえますので、全体で1万3,800名ぐらいですけれども、そのうちの340名ということになります。パーセントとしては2.5%になります。今のところ、平成19年度、20年度で340名で、ほとんど変わっておりません。
○岩田委員 それは女性消防団員ですか。
○東畑室長 はい、女性消防団員の数です。
○岩田委員 例えば、さっきの自主防災の組織がたくさんできてますね。そこらへんにもタイアップして、そういった女性消防団というのができていないんですか。
○東地部長 消防団という一つの組織に入っていただくというのは、なかなかいろんな規律とかがあって難しい面もあるんですが、ただ近年、例えば四日市、松阪も含めまして、女性消防団員をある意味の体力系ではなくて、後方支援といいますか、いろんな啓発を中心にしたという考え方の中で、団員形成をしている市もございますので、それについては先進例として29市町に話もしまして、そういう女性消防団員確保も一つの道ではないかなと思っておりますので、そういう面も、こちらもちょっと増やす材料にしていきたいと思っております。
○岩田委員 女性の方々は、例えばPTAの会合だとか、あるいは青少年育成のところには、女性の方々が一生懸命になってNPOを含めてやっておられる。それらも含めて、やっぱり自主防災あるいは消防ということで、消防団としてやっていこうと思えば大変だよという指導ではなしに、やってもらえばこういった方法もあるし、こういう組織化もできますよというのを、もう少し手広く広げていただく方がいいのではないか。その中では地域の消防団員と一緒になってというのが、ちょうどどっこいどっこいの年代だと思いますので、連携はいいのかなというような気もするんですけれども、そこらへんをお願いしておきます。
○東地部長 わかりました。そういうことも含めまして、タイアップも含めまして検討していきます。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
消防団員のことについてなんですけれども、来年、伊勢湾台風襲来から50年という節目の年でもありますし、新しい条例も作られるということなので、当初予算の中でどう対応されるのかはわかりませんが、できるだけ消防団員を増やす努力というのを、かつてはちょっとどこかに書いてあったのが、いよいよ記述として明確に出てこなくなってきているので、積極的に取り組んでいただきたいと思いますし、例えば消防団員を雇っていただいている企業さんに対して、法人県民税を軽くするとか、そういうインセンティブを与えるような取組という、新たな予算を作るのは難しいですけれども、税の面で優遇するというふうなこともぜひ検討いただいて、総務部にも働きかけていただきたいと思うんですが、それはちょっと要望として。
ちょっとお聞きしたいのが、広域防災拠点、3つ目、県営サンアリーナのところのものですけれども、これは、いつ頃でき上がるんでしたっけ、計画としては。
○堀江室長 今年度の詳細設計を今現在やっておりまして、平成21年度末、平成22年3月に完成の予定でございます。
○中嶋委員長 わかりました。
それから先程、決算認定の中で、部長の方から青木委員のアレルギー対応食の絡みの中で、ご答弁の中で、災害時要援護者の支援事業というんですか、これが平成21年度に向けて非常に苦しいというふうなコメントがあったんですが、これをもう一回ご説明いただけませんでしょうか。
○東地部長 一応予算的には、平成20年度で完了という形になっております。ただ、完了という形ですけれども、いわゆる市町の現状を見ますと、なかなか完了という状況では全くございません。そういうことから含めまして、平成21年度以降もそういう対応をする必要があると私も考えておりますけれども、いわゆる県財政というか、予算上の縛りもございますので、そこについては、少し私どもは頑張っていかなければいけないなということで、ちょっと言わせていただきました。
○中嶋委員長 それはこれまでの取組が市町でおくれておって、予算を用意しましたと。それに対応して整備を図りつつあるものの、まだ不十分な状況であるという、そういうことで平成20年で完了してはなかなか進まない、もっと進めなければいけない、そういうニーズがあるという、そういう認識のもとでおっしゃっていらっしゃるわけですか。
○東地部長 例えば、孤立化対策も一応平成20年度で完了と。県としては先進的にいつまでも助成、支援するのではなくてということの考え方の中で、一応完了ということなんですが、ただ、孤立化対策も災害時要援護者とあわせて、岩手・宮城内陸地震の関係を見れば、中山間の孤立化対策というのは非常に重要ですので、これにつきましても、あわせて平成21年度以降も事業としてやっていきたいという気持ちは私どもの部は持っております。そういう意味でございます。
○中嶋委員長 もう一度確認させていただきたいのが、平成20年度で完了する予定というのは災害時要援護者と孤立化対策の2本立てでございますか。
○東地部長 そうです。この4年間の計画の中でということですが。
○中嶋委員長 はい。4年間の計画というのは何に基づく4年間でしたっけ。
○東地部長 説明させていただいた重点事業の中の4年間事業です。4年間の重点事業という形の中で説明させていただいた部分です。
○嶋田室長(危機管理総務室) 補足させていただきますと、もともと重点事業の中のくらし1のところで、被害の軽減に向けてということで、津波対策の補助だとか孤立化対策だとか、避難所の耐震化対策、災害時要援護者対策、この4本の事業計画を立てておりますけれども、このうち、先程部長が言いました孤立対策と災害時要援護者については、当初、平成19年、20年の2カ年で集中的にやろうと計画をしたところですけれども、その後、非常にニーズが高いものでございますので、ぜひ引き続き継続していきたいと、当部としては考えておるということでございます。
○中嶋委員長 はい、わかりました。
あと、別な話にいきます。平成20年度で出てきたのがホスゲンの問題だとか、東芝の方では高圧ガスの関係とか、いろんな違反事例というのが頻発しておって、議会の中でも大丈夫なのかという心配の声もあるんですが、こういったことを踏まえて、平成21年度に向けて、法令順守をしていただくための何らかの取組というのは新たに考えていらっしゃるのかどうか、それを確認させていただきたいんですけれども。
○東地部長 団体あるいは企業の指導体制というのは、やっぱり強化していかなければいけないのかなと。その中で、やはり研修とかそういうのは非常に重要かなと思っていますので、従来もやっておりましたけれども、より一層研修を強化していきたいなということと、高圧ガスの団体とかございます。その団体のそういうふうな話の中の整理も、そういう強化に向けて取り組んでいきたいなというふうに思っております。
○中嶋委員長 これは、正しいかどうかわからないんですが、県民局制から県民センターになったことで、そういった地域の指導体制というんですか、それが弱まったのではないかというふうな声も一部にあるんですけれども、それについてはどのようにお考えになられますか。
○東地部長 それは全くございません。県民局から県民センターになっても、防災危機管理部と県民センターの私どもの所管の部署、そことの連携はきちっととっておりますので、そういう整理をしていきたいし、もともと本庁でずっと扱っている所管事項もございますので、それについては県民センターとのかかわりといいますか、どちらかというと本庁主体でやっている部分もございます。そういうことも含めまして、そこらへんはしっかりとやっていきたいと思います。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
何かほかにご質問等、よろしいですか、委員の皆さん。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 ほかになければ、防災危機管理部関係の分科会を終了いたします。
〔当局 退室〕
(休 憩)
Ⅱ 農水商工部関係
1 認定議案の審査
●認定第 5号「平成19年度三重県歳入歳出決算」のうち関係分
●認定第 9号「平成19年度三重県農業改良資金貸付事業等歳入歳出決算」
●認定第10号「平成19年度三重県中央卸売市場事業歳入歳出決算」
●認定第12号「平成19年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業歳入歳出決算」
●認定第13号「平成19年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等歳入歳出決算」
・報告第23号「平成19年度決算に係る資金不足比率(特別会計)について」
① 資料に基づき補充説明(真伏部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、ご質疑がありましたらお願いをいたします。
○野田委員 確認なんですけれども、不納欠損で財団法人三重ビジターズ推進機構で8億円となっているんですけれども、これはもう払ってもらえないということで不納欠損したということですけれども、これは法的にどういうことなのかちょっとよくわからないので、教えてもらえますか。会社がないというか、その責任というのはどうなっていったのか。
○頓部総括室長 財団法人三重ビジターズ推進機構は、平成10年4月1日からリゾート振興公社とサンアリーナが合体しましてできたんですけれども、リゾートの土地の売買、自然保護とか用地の管理とか、そういうのが非常に難しくなってきたということで、平成18年4月7日に破産手続の開始決定を行いました。それに基づきまして、弁護士等も入っていただいて、平成20年2月13日に破産手続の終結をしまして、県から借りておりました貸付金8億9,500万円が貸借契約に基づく貸付金で出しておりましたけれども、それに基づきまして、自己破産という形で、再建が不能になったということで、土地の売買とか売った代金の差額分5,843万円がこちらへ収入として見込まれまして、その差額分を収入未済額ということで8億9,358万3,000円余を収入未済ということで、不納欠損したということです。手続上は法律に基づいて適切に行っております。
○野田委員 法律的には間違いないとは思うんですけれども、僕らはどちらかというとリゾート関係でどんどん推進してもらう方向でお願いをしてきたんですけれども、今後こういうことになっていくと、指定管理も含めて対応は変わっていくし、やっぱり負の遺産のような形が残ってしまうというのは非常に残念なんですよね。このへんで次の対応というのをどう考えるのかというのが、僕も提案できないんで申し訳ないんですけれども、そのへんの取組、これに対する反省としてどういうふうに認識しているのか、今後の取組、それをちょっと教えていただきたいなと思います。
○辰己観光局長 まず、先程、説明したとおりの処理でございますが、基本的に冒頭に申しましたように、土地開発を行っていた部分と、サンアリーナを合併して財団が一つになっておりまして、この8億円余の部分については、ご指摘のとおり、リゾート推進のときの用地を買収した部分が売れなくなって、それが借入金になって、担保価値がなくなったということになった部分でございまして、それがまさに負の遺産になっておりました部分を、今回精算したというものでございます。多大な部分を損失しておりまして、今後こういう部分については深く反省して、こういうことのないように進めていかなければならないのは当然でございますが、今まさにこういう土地については、公のあり方がどうであるかということを皆さん議論いただいておりますので、こういう部分については、もうほとんどないと思いますが、慎重に進めていかなければというふうに思っております。
○野田委員 確かにそういう反省はいいんですけれども、今後、観光立県として進めていく上で、余りにも成果を求め過ぎて進まなくなるというのもちょっと別な意味でのマイナスの問題になるのかなと思いますので、反省点として、次にそれこそピンチをチャンスにするようなものの発想でお願いしたいということで、この負の遺産の結果を生かしていけないかなというようなことも含めて、ご検討いただきたいなというふうに思います。これに関してはこのへんで。
あとそれと、水産関係の業者さんが金がなかなか借りられない、借りにくいと言われて、当然、返してもらえないという部分で対応はしているんですけれども、このへんを含めた状況を、今後どうしていけばいいのか。例えば今年ですと、燃油が高騰して、その対応はしていただいたんですけれども、平成19年度の中では生活がなかなかやっていけないという苦情をたくさんもらっていますので、そのへんの反省点としてはどんな形のことを考えられているのか、ちょっと教えていただけますか。非常に漠然とした質問で申し訳ないですが。
○藤吉室長(水産経営室) 水産関係の制度資金としましては、今回、決算で報告させていただきました沿岸漁業の改善資金であるとか、あとは抵当の金融に関しては利子補給を行う近代化資金等、いくつかの手法がございまして、その中で、今後も漁業者の要望に応えていけるような格好で、うまく制度を活用していきたいと思っております。
以上です。
○野田委員 担い手がいるのになかなか貸してもらえないというのをよく聞くんですよね。そうしたところを踏まえて、平成21年度は、少しそのへんをやっていただきたい。なぜかというと、漁業合併がありまして、そのところで非常にぎくしゃくしている部分というのを感じるんですよね。そこのところをどう解決していこうという考え方があるのかが見えてこないものですから、どうしても平成19年度で運営がうまくいかなかったということも聞いていますので、そのへんの対応を改めて再検討していただきたいと思いますが、そのへんの取組も含めて、現状をお題目ではなくて、実際的な対応でお願いしたいと思うんですよ。そうでないと、信漁連なんかも、お金を貸すのも条件をつけてなかなか貸してくれないということがありましたので、そのへんをしっかり取り組んでいただきたいと思いますので、そのへんはどうですか。
○藤吉室長 担い手の関係での貸し付けにつきましては、沿岸漁業改善資金等で新たに着業する方のための資金というのがございます。ただ、これまで少し保証人の要件が厳しくて、同じ市町に住所を有する者とかというところがあって、非常に借りづらいということがありましたので、そのへんの条件を緩和するような格好で、規則改正を平成20年度行ったところでございます。
このほか、国の方で漁業共済という、経営を安定されるための対策がございましたけれども、この中では、従来の漁業共済の制度では、かなり大きく天災等による災害が起こったときの補てんだったんですけれども、平成20年度から担い手プラスという格好で、共済よりはもう少し浅い損害に対しても補償できるような制度がございますので、これについて今、各浜を回って、制度の普及に努めておりますので、こういった補償制度も金融とあわせた格好で経営の安定化を図っていきたいと考えております。
以上です。
○野田委員 わかりました。ありがとうございました。
あと1点、これも地元の方でよく言われるんですけれども、違法漁業、違法漁獲ですね、このへんに対する対策が非常に甘いと言われて、僕らもこれはわからないなりに一応お願いするしかないということで、それで今回、船の老朽化も含めて対応していただいているということなんですけれども、平成20年度は燃油の高騰で制限されて、以前もそういうことがないようにということで、時間的な操業も含めて対応するということですけれども、平成19年度の中で、どれぐらいの距離を走っていったのかというのがわからないですかね。県の取締り船の監視船の関係で。
○津田総括室長 距離についてはちょっと把握してございませんが、出漁日数と、それから警告件数と処分件数、そういうのは出してございますので、その資料はまた後日、お示ししたいと思います。
○野田委員 あとその中には、燃料の数字で、大体どのぐらいの距離がおおむねどのぐらいのエリアというのもわかりますよね。
○津田総括室長 わかる範囲で同時にお示ししたいと思います。
○野田委員 わかりました。ではその資料をよろしくお願いします。
○中嶋委員長 資料提出でよろしいですか。
○野田委員 はい。
○岩田委員 後でも結構ですけれども、ふるさと農道の繰り越しだとかいうのは、箇所別がわかりますか。
○市野室長(農山漁村室) わかります。
○岩田委員 また知らせてもらえますか。
○市野室長 それも後程、資料を届けさせていただきます。
○岩田委員 それともう1点、中小企業の貸付金なんですけれども、過去5年ぐらいの推移というんですか、いくら何件貸して、上限の多い、少ないはあると思うんですけれども、だんだん増えてきているかどうか、そのへんのところもちょっと資料をいただけますか。
○南理事 後程、資料を出させていただきます。
○岩田委員 すみませんけれども、お願いします。
○中嶋委員長 大体の傾向というのは、今、口頭で言うことはできませんか。増えてきているなり減ってきているなり。
○山口参事(金融経営室) 中小企業の設備近代化という貸付がございます。それにつきましては、いわゆる設備投資でございまして、去年まで大分伸びたんですけれども、今年から若干ちょっと落ち込みをしておりまして、無利子で貸し付けをする案件でございますけれども、率的にいきますと大体20%ぐらい減ってきていると。それからもう一つ、高度化資金、今いろいろ延滞が多い案件でございますけれども、これは非常にリスクが多いということもございまして、貸付審査というものを、私どもいわゆる債権保全という立場も含めましてやっております。その関係だけではございませんけれども、事業協同組合を作って設備を新しくするというふうなことでございます。その件数はどんどん落ち込んでおります。
あと、県単融資制度というのがございます。それにつきましては、これは金融機関が貸し出す、それに対しまして、県が利子補給なり保証料の補助をするというものでございますが、これにつきましても、前向きな設備投資は落ち込んでおります。ただ、セーフティーネットということで、資金繰り対策という資金につきましては、大幅に伸びております。
以上が県が関係をする資金の傾向でございます。
○岩田委員 では、今言われたのではよくわからないけれども、種類というか貸付用途別にもちょっとお願いできますか。
○山口参事 はい、わかりました。3つの種類ごとにまとめさせていただきます。
○中嶋委員長 よろしくお願いしたいと思います。
ほかにご質疑ございませんか。よろしいですか。
ご質疑がないようですので、認定議案に対する質疑を終了いたします。
③ 委員間討議
○中嶋委員長 次に、委員間討議として委員の皆様からご意見をお伺いしたいのですが。今、野田委員の方から、ビジターズのことについてのお話をいただいたわけですけれども、これは19年度の時にも議論させていただいたわけでありますが、これについて特段皆様は、コメントはございませんか。
ご意見がないようですので、委員間討議を終了いたします。
④ 討論
な し
⑤ 採決
認定第5号のうち関係分 他 4件 挙手(全員) 認定
(休 憩)
2 所管事項調査
・「当初予算編成に向けての基本的な考え方」
① 当局説明
○真伏部長 基本的な考え方についての補充説明はございませんが、先に国の方から緊急的な総合対策も発表されておりますので、それへの部としての対応状況について、少しご説明させていただきたいと思います。
まず、10月16日、国の緊急対策として打ち出されました国の補正予算の関係でございますが、国会を通過しまして措置されたところです。このことを踏まえまして、これまで燃油高騰等を中心に部内で検討会議を持っておりましたが、新たに経済対策等も視野に入れた形で、少し範囲を広げた形で検討会議を持とうということで、「緊急総合経済対策会議」を部内に設置して、関係室が連携して情報収集その他を取り組んでおります。
先に、県の予算では議決をいただきましたので、それに伴います燃油高騰の補正予算について、しっかり進めさせていただきたいと思いますし、国のいろいろな制度を活用する中で関係機関、団体とも連携しながら、適切に対応してまいりたいと思っております。
さらに、10月30日には、国の方から追加経済対策についても発表されておりので、このへんの情報についても引き続き情報収集に努めながら、詳細内容がわかり次第、迅速に対応していきたいと思っております。
また、経済状況の先行きがたいへん不透明になってきておりますので、一次産業をはじめ、製造業やサービス業など幅広い分野の産業に大きな影響を及ぼすことが懸念されております。このため、今後産業界や関係業界、学識経験者等の意見交換の場を持つなど、経済の状況等についても、しっかり状況把握しながら、これからの対策の方向性についても検討していきたいと思っておりますので、よろしくご理解のほどお願いしたいと思います。
以上でございます。
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、ご質問等がございましたらお願いいたします。
○野田委員 ちょっと確認しながら質問をするわけなんですけれども、別冊1の20ページのところの、安全で安心というところなんですけれども、三重県も議提条例で食の安全の条例というのを制定したわけなんですけれども、海外もしくは県外の、ベンゼンの有害物質のペットボトル等の透過もしくはカップの透過、こういうのはなかなかわかりづらかったんですけれども、そういうものに対する食の安全・安心の確保というのは、県としてどこまでできるのかというのが、結局トータル的に見ても、国や海外という、そういう食の安全というのをそこで見なきゃいかんですよね。それを県としてどこまで担保できるのかというのが、正直言ってできないなという思いなんですよ。現状を見ますとね。それを県はどんなふうな形のものをどういう取組をすれば、県としてはある程度県の責任をとったかなと認識していけるのかなというのが、自分自身もわからないものですから、そのへんを教えていただきたい。
それと、次のページの高付加価値のところで、平成21年度の当初予算編成に向けての基本的な考え方の取組についてのところですけれども、22ページなんですけれども、地産地消の運動を一層定着させるということで、県産食材に県民が触れる機会を増加させる環境づくりとなっておるんですけれども、このへんがブランド化を含めて、本当にそのへんの具体的な事象というか事柄がなかなか見えてこないなということですよね。一回、僕は横浜の赤れんがをちょっと見たいなということで、先日、「全国ふるさとフェア」というのをネットを見ていたらあったので、行って見てこようかと思って見て来たんですけれども、そこを見てくると、商工会の方が全国商工会の方に手を挙げて、残念ながら三重県は入っていなかったんですけれども、愛知県とか和歌山県とか、商工会中心にやっているのがありました。約30万人ぐらいが、2日、3日でそれぐらいの人が来ていたわけなんですけれども、それは手を挙げてもらったところしか参加していないということですので、それは自由にやればいいんですけれども、そうしたブランドを進めていくということは、これは推進のところなんですけれども、それにはやっぱり市場のニーズ的なものも要るのではないのかなと思うんですよね。その部分において、このへんがどうも離れていっているんじゃないかなというふうに思うんです。ですから、そのへんのところを、どういうふうに今後対応していこうと思っているのかというのをお聞きしたい。
あと、食に関する信頼を回復するということで、製品事業者等のコンプライアンスとか品質徹底ということの経営品質向上を初めとした自主的な取組を促進しますということですけれども、なかなかこのへんも含めて、県外製品に対しても考えていかないとなかなか難しいのと違うんかなと思うんですよ。そのへんの取組をどう考えているのかと思うんです。
まずその2点をお願いしたいと思います。
○望田総括室長 3点ですね。まず、海外とか県外とか、それから透過するとかいう、そういう話ですが、基本的には厚生労動省、健康福祉関係になるかと思うんです。私どもの方のやるべきことというと、農薬取締法とか、それから家畜衛生とか、そういう面があります。ただし、農水商工部は農水商工部、健康福祉部は健康福祉部というわけではございませんので、当然ながら連携しながら、特にJASは昨年までは私どもの方で持っていましたが、健康福祉部の方で一元化しましたけれども、それにいたしましても、生産者側は農林側にございますので、きちっと連携しながらやっていく必要があると思っています。そういう意味で、逆に私どもの方は、生産過程の中でのしっかりした生産利益をつけていただくとか、それから安心食材制度みたいに県の方で評価しながらチェックもすると、そういう形で、しっかり安全なものを作っていただくというようなところに我々の業務があるのではないかなと。農産物の安全の確保という意味があるのではないかというように考えております。
それから2点目の地産地消の関係で、若干市場と離れているという話でよろしいですよね。そういう意味で、今、私どもは6次産業化とか、そういうお手伝いをさせていただいた中で、生産者と事業者をマッチングするような形を進めているとか、それから、今年からやりました新規市場の開拓事業の中で、首都圏の方でそういうものを売っていただくとか、それからスーパーバイザーというのを設置しましたので、その人が仲介をとって、売り手側と買い手側をつなげるとか、そういう形で近づけるような進め方を今、しております。大々的にフェアとかいう形ではございませんが、もっと確実なそういうやり方で、確実的、効率的なやり方を考えていきたいと思っています。これだけで十分とは考えておりませんので、さらにもっと身近な形の中での連携、生産者と商業者とか消費者をつなぐような農商工連携とか、そういう考え方もこれからは当然ながら導入していく必要があると考えております。
それから、3番目のコンプライアンスの関係でございますが、基本的にこれは赤福の問題を受けまして、製造事業者に対する経営品質とかコンプライアンスの徹底とかという、どちらかといえば事業者を支援する考え方で取り組んでいる事業でございます。ただし、県外までできるかという話なんですが、それは実情、なかなか県外の事業者までの権利はございませんので、県外について何かをするということは事実上不可能ですが、ただ、国とも連携しながらとか、県とも連携しながらということは当然考えられるとは思います。
○野田委員 最後の方のコンプライアンスの関係ですけれども、確かにおっしゃるところは、そうは言っても県外のものがたくさん入ってきますので、そのへんを、じゃ、県内産だけ指導していればいいんだという話ではないと思うんですよね。ですから、そのへんを国にそのへんは任せてということに最終的にはなっていくとは思うんですけれども、かといって、そればかりでは、県内での統制というのがなかなか、県内というか、県民の安全・安心の気持ちというのがなかなかとれないので、そのへんのところが僕としても、どういうふうな形で安全・安心の食というものを高めていくのか。もしくはやっぱり三重県産だけが安全・安心ならばそれでいいんだという考えもわからないでもないんですけれども、やっぱり全体的な取組がないと、当然、加工食品であっても県内産ばかりを使っているわけではないわけですから、そのへんも含めて、どんなふうな取組がいいのかなというのが自分でもわからない部分もありますもので、そのへんの取組の、何とか県外も本当はやっていかなあかんのじゃないかという思いが自分なりに疑問としてありますので、なかなか難しいなといえども、やっぱり県外の方へも、例えば他県と連携をしながら、国でも一括してやってくれるんだというのではなくて、例えば知事会とか、もしくは各部局で関連する県外との連携をとりながら、このへんはどういうふうに対応するんですかという話し合いを持ってもいいのではないかなと思いましたので、それは国だから国に任せておけばいいんだというのではなくて、そのへんの取組もあっていいのではないかと思いましたので、ちょっとお尋ねさせていただいたわけなんです。そのへんもまた改めてと思うんですけれども。
あと、確かにフェアには参加しないけれども、地産地消の促進というのに関しては、着実に進んでいるということですけれども、すべてのところへ参加しろということは、僕も言うつもりもないんですけれども、やっぱりいろんな情報を適宜にもらうということも必要だと思いますので、そのへんの取組もよろしくお願いしたいと思いますけれども、そのへんはどうでしょうか。
○望田総括室長 1つ目の、もう1回コンプライアンスとか他県の例ですが、先程私どもの県だけと言いましたが、健康福祉部の方の収去検査は、基本的にそれは関係なく収去していまして、残留農薬の検査とかをしていますので、県内産だけをやっているというわけではございません。健康福祉部サイドから考えると、県内だけをやっているということにはならないんですが、私どもの方の指導をするというのは基本的には県内生産者という形にはなりますので、そこらへんはご理解いただきたいと思います。他県との連携はそういう点がございましたので、今後やっていきたいし、国の方も相当、今回のいろんなことの安全・安心の問題が出てきておりますので、例えばトレーサビリティーをどうするとか、そういうことも相当考えていかれると思いますので、そこらへんともしっかり連携しながら取り組んでいきたいと思います。
それから、2つ目のいろんな情報をとらえてやったらどうかという、それは委員おっしゃるとおりでございまして、さまざまな機会をとって、これが三重県にとって一番いい情報発信手段というふうになれば、そういう取組も当然、今後は検討していきたいと思います。
以上です。
○吉仲室長(農水商工企画室) 若干、1問目の問題について補足させていただきます。委員ご指摘のように、流通というのは非常に広くなっておりますので、県内だけをとらえたことでは、なかなか難しい状況にございますが、条例の設置趣旨等につきまして、特に県内事業者を含めて、三重県における食の安全・安心を確保していく、信頼関係を築くということでありまして、実は昨年、赤福の状況を受けた中で、例えば菓子業者さんに表示に関するガイドラインを新たに作りまして、現在、いろんな格好で説明会をしておるところです。あわせまして、今回条例ができて、それに対する規制条項等もできましたので、いわゆる自主回収、これについても非常にいろんな事業者にとって、パターンとかケースがありますので、ガイドライン的なものを作りながら、来年7月の施行に向けて、これからいろんな地域で説明会あるいは団体に対してもご説明、ご意見を聞くということで、特にやはり事業者みずからのそういった取組を進めていく、今のコンプライアンスも含めてさせていただきたいなと思っております。
以上でございます。
○野田委員 大体わかりましたので、またよろしくお願いしたいと思います。
あと1点、観光立県として、当然そういう方向で進んでもらっているとは思うんですけれども、午前中でも話をしました、これからやっぱり観光というものをどうとらえていくか、観光立県としての取組というのが大きな課題だと思うんですよね。ここでも38ページですけれども、三重県観光振興プランに基づいてということで、民間が主役で行政が支援というところで、三重県の観光の新たなイメージを作っていくという、こういうふうに書いて、それを進めていくということなんですけれども、当然、首都圏、関西圏とか、中部圏、海外、もしくはその他のエリアの中へ、いろんな情報発信、また誘客を展開していただいているところなんですけれども、例えば三重県として、地域のそれぞれの観光協会があるんですよね。そうしたところの情報をつなげていく、またお互い、例えばよく伊勢志摩へ来た客を東紀州にとか、また北勢の湯の山へ、あとは伊賀地域へ来たお客をどういうふうに誘導しているかという、このへんの連携がなかなか聞こえてこないんですよね。連携する連携すると言いながら、例えば赤目へ来た人が伊勢へ来たと、伊勢へ来た人がまた赤目へ来たとか、また伊勢へ来た人が東紀州、赤目へ来た人が東紀州というような形の、僕はなぜこういうことを言うかというと、湯布院なんか、黒川なんかとの連携が非常にあるんですよね。湯布院は湯布院の中でも旅館組合の中で、ある旅館へ来たときには別な旅館がいいですよと言うんですよね。こういう旅館がありますが、ここの旅館はこんなうちにはないいいところがありますよと言うと、リピーターがそこの旅館へ行かないで、次の紹介された旅館へ行くという形で、連携してネットワークを広げていくという話もよく聞くわけなんですけれども、どうも三重県はそれぞれの旅館同士ではやっているかもしれないんですけれども、なかなかそういうことが聞こえてこない。それと、地域的に、例えば伊賀の赤目へ行った客が次はこういうところはいいですよねと話しかければ、そこで観光をしている人たちが今度は東紀州なんか、こういういいのがありますよということで、お互いによさを知り合って、相乗効果になるのではないかなと思うんですよね。そういう連携が見えてこないんですよ。これからはそういうことを含めることによって、例えば東紀州の人間が赤目を知ったりとか、伊賀を知ったりとか、もしくはもっともっと伊勢志摩のあたり、鳥羽のあたりの状況というのを知ることによって、意見交換することによって、人が交流しやすくなると思うんですよ。例えば鳥羽へ行ったときに紀北の相賀にこういう店があって、ここはこんなことが有名ですよとか、紀伊長島へ行けば道の駅マンボウがあって、マンボウなんかはこういうところが有名ですよとか、熊野へ行けば川上横丁といっておいしいところがありますよとか、いろんなところをお互いに、鳥羽へ行ってもそのへんの話ができる、東紀州でも鳥羽の話ができるというぐらいの情報交換をしていかないと、これからの、それこそ美し国が今もめていますけれども、そのへんのところがつながってくるのではないかなと思うんですよ。
そのへんの仕組みを、当然政策部は考えていかなければあかんと思うんですけれども、観光立県としての位置づけで、そのへんの見方をしてもいいのではないかなと思っておるんですよ。ですから県がもう少し、各協会に働きかけて、情報交換しながら、またいいところをお互いに示すという、そういう仕組みを作ったらどうだというような動きがあった方がいいのではないかなと僕は思っていますので、そのへんの考えはどうかなと思います。それがここの観光振興プランに基づいて、民間が主役で行政が支援という形のものの本当の動きが見えてくるのではないかなと僕は思っておるんですけれども、そのへんの考え方はどうでしょうか。
○辰己観光局長 まず、午前中の部分も含めまして、観光のあり方が、リゾートのときはやっぱり新しいものを作るというハードの整備というのが非常に多かったと思うんですが、これからは、ソフトの部分が非常に大事になってきて、国土形成計画でも、あるものの活用というのが一番キーワードになっておりますから、そういうところが観光にも当然あるかなと。今後の観光はそういうことかなと思っています。
それから、今の連携の話でございますが、言葉として、連携というのは使いやすい言葉でございまして、お互いによく連絡し合って協働して取り組むというのが、よく連絡し合ってということがなく、連携という言葉だけ先に行くということもあろうかと思うんですが、先程事例的におっしゃったことも、私自身もある方から聞いておりまして、例えばそこはそうではなかったんですが、熊野古道の地図を作って、そこへ例えば民宿を紹介していこうと、その民宿をのせるときに、民宿の宿屋の大将さんが、熊野古道へ5回行った人は写真入りで電話番号から持っています。行ったことがない人は名前ぐらいにしておこうとか、そういうことをすることによって、その宿屋へ泊まられたふだん釣りの方を対応されておる民宿へ泊まられた方でも、その宿屋から、熊野古道のここはこうですよというような情報がつなげるような、それが本当につないでいくということではないかなと思っていまして、それはいろいろなマスコミだとかそんなのがあろうかと思うんですが、地産地消と同じように、地場ならではの情報というのもその連携になってくるのではないかと、概念的には思っているところです。
それを具体的にどうしていくかということは、やっぱり皆さんがそうやって気づいていただくことが大事だと思いますし、いいことであればどんどん取り入れていただくと思うんですが、それを全体的にということで、それで国の方で行われておるのが、前回の常任委員会で説明しました観光圏というのが点から線へ、線から面へというようなことで、三重県では伊勢志摩が今まで伊勢、鳥羽、志摩が別々だったのが、一つの観光圏となってきたのかなと思っておりますので、それを三重県中につないでいくということが我々にとっては非常に大きな課題かなと思います。
それで、観光連盟の方で、今年は3回地域懇談会というのを開いていただいておりまして、3つの地区でそういうような機会を通じて、今始まっているような段階でございますし、それから前回の委員会でも、プロデューサーが市町に配分されておる部分についてネットワークをというようなことがございましたので、できましたら協議会的な部分を立ち上げて、そういうところで、少しでも広く考えていただけるようなシンクグローバルになってもらえるようなことで対応していくことが大事かなと、今の話を聞いて思いました。
○野田委員 例えば、伊勢志摩へ来る人は必ず湯の山へ行くというのには、なかなかつながりにくいんですよね。じゃ、ほかのところは、伊勢志摩は有名ですから伊勢志摩へ来ると。伊勢志摩へ来たらなかなかほかのところに行かないんですよね。伊勢志摩へ来た客を、いかに例えば赤目なり湯の山へ連れていくかという発想に関しては、どういうふうに連携とつなげていこうということになりますか。それは各協会に、じゃ、あなた方が連携しながらというのは、なかなかこれは難しいと思うんですよ。それがやはり県が支援をしないと、なかなか活性化しないものだというふうに思いますので、そのへんの考え方はどうですかね。
○辰己観光局長 おっしゃるとおりで、遷宮に対することでお木曳きのことを参考に考えますと、20年前までの儀式は、今回のように商品化もされておらず、一日神領民という格好が、一昨年あたりは鳥羽の方へ泊まっていただいてつなげるということになっておりまして、ご遷宮があるとたくさんの方が訪れていただいて、その方は遷宮にみえるだけというところを、今回お木曳の部分がヒントを与えてくれたのが、伊勢から鳥羽、志摩の方へという広がりを、持ってやっている段階で、この段階をもう一つ次に進めるというのが大きな課題だと思うんですが、現実的に、熊野古道の方へどう連携していくかというのは、バスも走らせたりしているんですが、現実的な行動を伴ってこないとできませんので、そういう部分を常に見ながら考えていくしか、今のところはないかなと思っていまして、具体的にこういうふうなアイデアがあるという段階ではございません。
○野田委員 状況と考え方がよく、理解はできるんですけれども、やはり次に向かっていくということで、やはり伊勢志摩から当然東紀州へ行く、伊勢志摩から当然また、鈴鹿山脈を越えて湯の山へ行く、御在所とつながりはないかもしれませんけれども、何とかそういうネットワークを県内だけでも、少なくともこういう観光のネットワークを広げていくということをしないと、やはり今、政策部で進めようとしている、また知事が進めようとしている美し国おこしが、観光ではなくても地域おこしの形ですけれども、あれはある意味、一部は観光での観光おこしというか、地域おこしになっていくと思うんですよ。そのへんがどうしても皆さんにつながっていかないというのが、そのへんの連携が感じ取れないということだと僕は感じておるわけですよ。ですから、次のステップはそこかなと思っていますので、そのへんの検討をお願いしたいと思うんですけれども、どうでしょう。
○辰己観光局長 基本的に、行動されるのに時間もこちらへ来ていただいてかかることですので、そういう観光客の方はどちらかというと、遠いところから来ていただく方がそういう行動になってくるのかなと思いますので、遠いところにはそういうところも情報提供して、こちらから来ていただくときに案内するというのが、一つの策としては当然のことながらあると思いますが、よく検討してみたいと思います。
○野田委員 農業の仕組みで、いろいろお願いはしておるんですけれども、新しい取組をしながら、なかなかそのへんのところが難しいなという思いがあるんですけれども、一生懸命、県の方も取組もしていただいておるのはわかるんですけれども、どうしても前からも言っていますように、担い手がなかなか続かないということ、じゃ、Iターン的な、外から来てくれたりとか、もしくはUターンするにしても、そういうふうな仕組みで資本がないというんですか、そのへんのところで、やはり農耕器具なども、簡単に購入できない、また共同化するにしてもなかなか難しい部分というのがありますので、耕作放棄地をなくす対策をするにしても、ぜひそのへんの仕組みをつくっていただきたいなと思うんです。
放棄地対策を具体的にやりましょう、やりましょうと言っても、人間の手だけではなかなか難しいものですから、今組織を少しずつ地域で芽生えながら作っていこうとはしておるんですけれども、最終的にはお金というんですか、農協もお金は貸してくれても、なかなか利益が上ってこないものだからお金が返せない。となると耕運機も買えないという状況ですので、そういう状況も踏まえて、本当に機械をどこかで対応してもらう、また公共団体の方で貸し付けられるぐらいにしていかないと、本当にできないのかなと思うんですよ。
だから、そのへんをやっぱり抜本的に、もう少し本当にここまでせんならんのかと思うのかもしれないけれども、やっぱりそこまでしていかないと成り立っていかないような気がするんですよね。米も確かに少しずつは上ってきていても利益まではいかない。そんなに大きな田んぼもないし、小さなところで利益を上げるといっても無理なんですね、現実的に。そのへんも含めて、何とか平成21年度、来年度の取組の中へ、モデル的にも何とかならないのかなと思うんですけれども、ちょっと要望的な形ですけれども、そのへんの取組を再度ちょっと検討していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○平本総括室長 委員おっしゃられましたように、特に農業は担い手が非常に難しい。特に経営的にも難しいということがございます。そういう中で、県で、これは平場が中心になるかと思うんですけれども、今、認定農家が2,178経営体ぐらい、それから受け皿的には、集落営農というのを県は重点的に進めておりまして、今現在、大体225集落ぐらいで進めていただいております。それから先程委員おっしゃられた、特に中山間地域対策、耕作放棄地対策も含めて、これについては非常に重要なことだと思っているわけですけれども、おっしゃられましたように、経営的には非常に厳しい。ですからいろんな社会的な政策、農村政策という観点もあわせまして、平成21年度の対策については検討させていただきたいと、このように考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○野田委員 今、具体的にどうしますということはなかなか言えないと思いますので、制度の活用を使いやすいように、十分柔軟な対応をよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○岩田委員 新しい科学技術で、米の新しい品種を作っていただいた「神の穂」がようやく定着をしてきそうな感じがしておって、さきの品評会で、それを主にしたものが優勝に入ったんですけれども、次に飼料米としてやっておる新しい品種が、今は「みえのゆめ」ですか、それをちょっと多収穫だということで、何か松阪の方で2ヘクタールか何かを作って鶏にやっているという試験をされておるんですけれども、科学技術センターで、もっと新しく、例えばもっと米の粒子の大きいのを作るとかいうことを、先駆けてやっていかないと、これから先、価格面でとてもじゃないが外国の飼料とは太刀打ちできないと思うんですが、食用じゃなしに、飼料としての米に本格的に取り組んでいくという姿勢は見えてきていないんですけれども、どうなんでしょうか。
○大泉科学技術政策監 現在、米の飼料米の取組につきましては、畜産研究所の方で、米と、それからわらを一緒に使うような形の研究をやっておりますし、それから鶏にも米を与えて、それを飼料にできないかいうふうな研究も行っておるところで、鋭意努力をしておりますし、品種につきましては、飼料用の米につきましては国の方で研究開発がされておりまして、そのへんのところを現地試験みたいな形で持ってくるということは考えられるのではないかと思うんですが、今のところ、県独自で飼料米の品種を作るというふうなところまではいっておりません。
○岩田委員 茨城ではそういった新しい品種をやっておるということを僕の方も聞かせてはいただいているんですけれども、それを持ってきて、もっと長粒米のインディカあるいはジャポニカというもとから、やっぱり飼料ということに専念をしていかないと、これはできていかないと。これは国でやっておるからというのは、もちろん国でもやってもらっているんだと思うんですけれども、三重県は昔から、そこらへんの新しい品種を作るということには、「みえのえみ」が一番最初で、それまでは全部愛知県にお願いしておったと。「みえのえみ」が第1号で、次が「神の穂」ぐらいで、あとまた続いてやっていくということがやっぱりなされていかないと。伊賀の方は重粘土質がある、あるいは兼業農家が非常に多いという中で、それを集約してやっていくと、ついには転作の量が増えてくると、収穫農家でもって、それを全部をこなしていこうとなると、やっぱり米は米としての方向でやっていく方が僕らはいいと思うんです。それを野菜だとかほかの作物にというと、これはまた機械的にもいろんな面で複雑になってくるというようなところから、やっぱり今の時代は、恐らく科学技術が率先して次に向かってやっていかないと、これから先の農業の地位を守っていくということについては、なかなか難しいんじゃないかと思うんですが、そこらへんの考えはどうなんでしょうか。
○熊﨑室長(担い手室) 先程、大泉科学技術政策監の方からもご説明申し上げましたように、確かにおっしゃるように、飼料米の品種開発というのは、今後必要になるかもしれないとは思っておりますけれども、まず現在、私ども、飼料につきましては、食べる方でどのような影響があるかとか、そういう試験をやっておるところでございますので、それとあわせながら、先程申しましたホールクロップサイレージという、そういう形での水田の利用というのは進めておりますので、まずはその形で進んでいきたいなと考えているところでございます。
それと、現在の担い手農家という意味での課題といいますと、大規模経営技術対応していかないと、なかなか収益が上がらないという部分もございますので、大規模経営技術に対応するような技術、例えば非常に粗く植えるとか、そういう研究なども進めながら、担い手対策としてやっていきたいと考えております。
○岩田委員 畜産の飼料として与えるということにつくと、ホールクロップは、これは牛なんですよね。実そのものはもみ殻つきでもやっていけるというのが、鶏にはこれはそのまま食べさせられると。あるいは豚にもそれが甘味を増してくるというデータは出ておるということなんで、そこらへんのところ、牛の対応については、まさにホールクロップでないと、米にしてからでは、10%以上まぜると、僕はそれが専門だったものですから、後はぐあいが悪いという結果が今までは出ておったんですけれども、豚だとか鶏ということになってくると、やはりもみ、米そのものということになるんで、そこらへんの研究をやっぱりしていただきたいなというのを要望しておきたいと思います。センターはそんなことをいろいろやっておられて、新しい技術を導入して、次から次へやっていってもらうことが僕は大事だと思うんで、ちょっとセンターの方に要望しておきます。
○南理事 今おっしゃられたことについても、一応、農業研究所の方に伝えまして、検討させていただきます。
○青木委員 専門的な岩田副議長の話の後で恐縮なんですけれども、先日の常任委員会でも、飼料の話を出させていただいて、その飼料の資料をもらって、先日皆さんに見てもらっていると思うんですけれども、今言われた中でも、例えば稲発酵租飼料とか、先程の飼料米の話があるんですけれども、一応年々伸びているということで、数字は上がって、飼料の方でしたら平成16年度から9、12、19、47ヘクタール、今年度は97ヘクタールと取り組む面積がぐっと増えているわけですね。当然、飼料米の方は余り進みませんでしたけれども、24ヘクタールになっているんですけれども、来年度の目標というか、今大体研究の過程なんで、どこまで求めるかは別にして、どのぐらいの目標を持って飼料の拡大を図っていこうとされているのか、ちょっと読めないというか、期待してくださいよぐらいしか感覚がわからないんですけれども、そのへんどうでしょうか。
○望田総括室長 今の段階でどれだけ作るかということは、勝手に県の方で決めるものではございませんので、当然、使う側と生産する側のマッチングをうまくしなければならないので、そういう調整もしながら、これから基本的には拡大する方向で考えていくことになると思いますけれども、進めていきたいと思っております。まだ国の予算が検討されている話で、飼料米とか新規事業米について、プラスアルファというか、10アール当たりいくらかの金がつくという話で、そういうものをうまく活用しながら、畜産農家の希望される数量にできるだけ応じられるような方向で検討していきたいと思います。まだ今100ちょっとぐらいですけれども、まだまだ行けるというふうなデータがありますので、ただ、ある程度効率的に生産しないと到底採算が合いませんので、そこらへんもあわせて、十分生産する側の地元の方とも協議しながら進めてまいりたいと思いますので、よろしくご理解申し上げます。
○青木委員 農業の担い手と畜産農家の協働というか、まさにこれはこれからの課題だなと思いますし、今言われたマッチングの話ですが、ある程度県としては、確実な形でこれぐらいの目標を持ってとか、そのへんはできないのかなと、専門的ではないので難しいところも、私はわからないところもありますけれども、方向づけしか、その方向で行きますよぐらいしか、今のところ無理なんですね、県の見解としては。
○望田総括室長 ホールクロップ等についてはどのぐらい必要かということで、一定の数字は基本的には計算できます。ただし先程言いましたように、今これだけありますという話には、ちょっと今の段階ではなりませんので、そこらへんは十分協議しながら検討させていただきたいと思います。
○青木委員 検討ということで、課題にしていただきたいと思います。
それから、新しい取組ではないですけれども、先程防災のときにも食物アレルギーの話を出したんですけれども、例えば、これは健康福祉部にも大きく影響する話で、それから当然教育委員会が担当しますし、食の安全・安心ということではないですけれども、食物アレルギーのお子さんが非常に増えているということもあって、三重県が例えば先進的に産学官の研究を取り組んで、そういったことを見出していくとか、もう既に企業がやってみえるところもあって、商品化されているので、それはどうかとは思いますけれども、そういった安全・安心を標榜する三重県として、そういった研究なり、またその推進なり、またその取組などができる可能性というのはないんですか。そんなこともまだ今のところ発想にないでしょうか。
○中嶋委員長 食物アレルギーということに関して、食物アレルギー対策の地産地消の絡みということですね。
○青木委員 すみません、突拍子もない質問をしましたので。
○髙橋室長(マーケティング室) 青木委員の質問にすべて答えられるわけではないんですが、例えば一つの例といたしまして、今、米粉を使ったパンとか、米粉を使った食品、いろんな開発が進んでおります。米粉を使った食品については、去年、お米の消費拡大という面がクローズアップされていますが、それだけですと当然、原材料、小麦等に比べて高いということで、食品製造業者さんもなかなか米粉に切りかえるハードルが高いと。我々いろんな話を聞いた中で、例えばお米のアレルギーの方もいらっしゃるんですが、小麦に対するアレルギーをお持ちの方も多いので、そういった方のために米粉を使ったパンを作ろうと、そういった、アレルギーというと命にかかわる話なんで、余りビジネスにつなげるのはちょっとどうかというのはあるんですが、そういうビジネスにも、むしろ逆にアレルギーフリーにすることによって、ビジネスにつなげるという前向きな取組もいろいろ聞いていますので、そういった情報を一例ですけれども、我々は食品業界につなげて、そういった切り口での原材料の切り替えで、結果、それがアレルギー対策にもなり、お米の消費拡大にもなって、三重県の農業のためになればみたいな、そういった観点での情報収集なども進めています。
○青木委員 そういったお答えを期待しておったわけでございますけれども、何にもないというと寂しいものがありまして。三重県の積極的な取組として、やっぱり県民の方々が非常に強く望むものに対しては敏感に反応して、全国での飼料とか、またどの地域でそれは作られて、そして商品化されているのかというのもちょっと研究もしていただきながら、三重県にも非常に可能性があるならば広くまたそういうアピールにしていただければなと、こういうふうに思った次第でございます。
以上です。
○望田総括室長 アレルギーではないんですけれども、一つ、今取り組んでいる新たな三重の食材の事業がございまして、その中で、例えばがん予防に効果があるような、スルフォラファンが結構たくさん入っているような生産技術を開発しようとか、そういう取組はさせていただいております。ちょっと補足でございますが、以上でございます。
○青木委員 ありがとうございました。
○中村(勝)委員 農水産業の持つ多面的機能の関係で、23ページになりますけれども、一番下に基本的な考え方が書かれておりますけれども、水産、漁業の場合なんですが、いわゆる甘藻場、それからがら藻場というんですか、内湾の甘藻、それから外湾のアラメ、カジメ、こういった林がずっと喪失をして、磯焼け現象というのがあって、それが水産資源の幼稚仔というんですか、こういった面での資源への影響もありますし、それから環境浄化という面でも、この喪失は極めて大きな影響があるというふうに思っているんですが、平成21年度の予算編成に当たって、今、考えておられる甘藻、それからアラメ等の増殖の関係についてお聞きをしたいと思います。
○紀平室長(水産資源室) 国が初めて取り組むということでございますので、県としては予算としてはないのですが、環境生態系保全活動支援事業というのを国で今度新しく計画しておりまして、そういったものにつきましては、従前離島等にはそういった、ある程度仕組みもあったんですけれども、それ以外の地域というところで、そういう甘藻場とか、藻場とか、干潟とか、そういったものを整備なり多様な主体と協働しながらやっていこうという事業ができつつありますので、できましたら県としてもそういった方面にまた力を入れていきたいと思っております。
○中村(勝)委員 まだこれからということなんですか。新聞なんかでは、例えば答志島の大築海の沖にアラメの幼稚仔を植えたとか、そんな報道もあるんですけれども、甘藻も含めて、実験的にやられておるというふうに解釈してよろしいんでしょうか。
○紀平室長 今までも事業として、ほかの事業もございまして、やっておるわけなんですけれども、農地・水・環境といいますか、農業関係で、地域の保全というのをやっていこうというのがありまして、それを海版というような格好で、大々的に進めていこうというのが今回の事業と聞いております。今までもいろんなところでやられているのはあります。
○中村(勝)委員 今、紀平室長が言われたのは、環境生態系保全事業という事業で、平成21年度から事業化されると、こういうふうに理解してよろしいですか。
○紀平室長 そのとおりでございます。
○中村(勝)委員 わかりました。ぜひ、海の基本的な部分ですので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
海の環境にかかわって、中部国際空港の2本目の滑走路の、県も加わっての組織化がされたというふうに聞いているんですが、これは部としては答えにくいかもわかりませんけれども、浅場を環境の面からまた破壊をするということにもなると思うんですが、海の環境あるいは水産資源の保護という面から、2本目滑走路についてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思いますが。
○真伏部長 3県といいますか、中部全体を含めて、経済発展等も図る中でのいろんな事業が多分検討されていることだと思いますので、私どもの部単独で、それについての是非というのはちょっとお答えはさせていただきにくいなと思っています。当然、海等、いろんな環境に対して影響が出るという話であれば、それを極力最小限にしていただく、またはそれをどこかでしっかりカバーしていただくような、そういう取組の中で、全体的な調和をもって、経済、それから自然、水産業の発展もあわせて働きかけていくという形での整理になろうかなと思っております。
○中村(勝)委員 部長の言われるのはわかるんですが、しかし、海側、魚側といいますか、そっちから埋立滑走路について物を言えるところというのは、農水商工部しかないと思うんですが、その点で、部長としてある場面で、ある会議でしっかりそのへんを言っていただきたいなというふうに思うんですが、その点はいかがですか。
○真伏部長 当然、水産等に影響を与えるという話であれば、それに対する対応策なり、いろんな形での影響を極力少なくしていただくような形での取組はお願いをしたいと思いますので、当然そういう場面ではいろんな形での発言はさせていただくのかなと思います。
○中村(勝)委員 わかりました。ぜひそのようにお願いをしたいと思います。
それから、漁協の合併の関係で、30ページの方に、財務改善や広域合併の取組を支援するということで、漁協の組織、経営基盤の強化を図りますということなんですが、これまで委員会の中でお聞きしておりますと、外湾漁協については、来年7月でしたか6月でしたかに設立をする運びになっておりますけれども、具体的に当初予算にそういった部分が出てくるのかどうなのか、その点をお伺いしたいと思います。
○津田総括室長 現在、事務レベルで検討させていただいていまして、具体的には、来年度予算編成に向けて、何がしかの予算は出したいというふうには思っておりますけれども、まだ中身をどうこうというような段階までは至っておりません。基本的には、通常の施策とその他の施策をあわせながら、県としてはできる限りのことを考えたいと思っています。
○中村(勝)委員 この件については総括質疑の方で、部長の方からも力強い答弁をいただいていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
それから、農業の振興といいますか、食料自給も含めて、これから本当に県内産の農産物を生産するのを頑張っていかなければならないというところに、食の問題からそういう関心が高まってきておりますけれども、一つは、県内の農業法人会というのがあると思うんですけれども、兼業農家が多い中で、農業法人があって、会員になっているところとなっていないところとあるというふうに思うんですけれども、一つの三重県農業の核になる組織かなというふうに思うんですが、そういう意味で、県からのそういう法人会への支援といいますか、そういったものが具体的にどんなことがあるのかお聞きしたいなと思うんですが。
○熊﨑室長 お尋ねの農業法人会、農業の社団法人などが入ってみえる団体がございまして、その団体に対して、県として直接何らかの補助とかそういうものは行っておりませんけれども、例えば法人会が主催される行事とか、そういうものについてはこちらの方でできる部分につきましては、農業会議がございますので、そこを通じながら、助力できる部分はやっているところでございます。
○中村(勝)委員 直接的には何の支援も今はやっていない。やっぱり一つの大きな核になる部分かなというふうに思うんですが、そのへんで具体的に直接聞くところによると、なかなか事務局体制が回っていかないので、まだほかにもたくさん法人があるんだけれども、やっぱり会に入るメリットが、事務局がうまく回らないとないというような話も聞くんですけれども、そのへんは具体的に支援するわけにはいかんのでしょうか。
○熊﨑室長 基本的に、そういう団体の組織に対して、特に今県としては支援はしてはいないものですから、先程申しましたように、団体の行事の中なり、そういう部分での県なり事務局に対する支援なり助言なりはできると思いますし、今後もしていこうと思っております。
○中村(勝)委員 また、このことについてはいろいろと相談をさせていただきたいなというふうに思います。
それから、農山漁村の再生への支援ということで、重点事業の3ページの方にあるんですが、限界集落だとかいう部分が、やっぱり中山間の農村だとか、あるいは漁村あたりで結構高齢化が進んできて、担い手が少ないという中で、重点事業にしていただいておるとは思うんですが、やはりもうかる農業あるいはもうかる漁業、これが基本的にうまくいかないと、難しいのではないかなというふうに思っております。その中で、集落ビジョンというのを、今年は317集落で作っていただいておる。この集落ビジョンの具体的な中身といいますか、これはどんな内容なのか、一回教えていただきたいなと思うんですが。
○平本総括室長 先程委員おっしゃられましたように、現在317集落で取組をさせていただいていますが、これはまたきっかけづくり事業を利用させていただきまして取組をさせていただいているんですが、それは特に農山漁村、特に中山間地域等におかれましては、地域の皆さんがいろんな思いはあるんですけれども、なかなかそれを表に出すことができない。例えばいろんな地域資源をお持ちなわけなんです。それは文化、歴史、いろんな観点からあるわけですけれども、やっぱり、農山漁村の方は、おれがとおっしゃられてなかなか先に立つことが難しい。それは地域性もあるのかと、三重県の県民性もあるのかもわかりませんけれども、難しいと。そういう中で、やっぱり県の方から専門家を派遣しまして、皆さんが持ってみえる、特に地域資源を表に出していただくと、そういうことで、地域の元気づくりにつなげると。将来的にはそういうところで地域の核になる人を育てて、そういうことから地域の農村、また農業を守っていただけるような人づくりをさせていただきたいと、こういうことで具体的な取組をさせていただいています。19年度は、32地域の方で薄い濃いはございますけれども、取り組まさせていただきまして、現在に至っております。
以上でございます。
○中村(勝)委員 わかりました。32地域というのは、32集落というふうに考えてよろしいんですね。
農村や漁村というのは、ずっと代々築いてきた農業や漁業の生産の拠点であって、生活の場であるというふうに思いますので、今言われた積極的に引っ張っていただけるリーダーがなかなか生まれてこないという部分もあるとは思うんですけれども、ぜひそのリーダーづくりをしっかりやっていただくと。この317集落の中に、漁村の割合というのはあるのかないのか、あればどのぐらいあるのか教えていただきたい。
○平本総括室長 この317集落と申し上げましたのは、農地・水・環境保全向上対策のことで、基本的には、その中にはもしかすると漁村地域に近い集落もあるかもわかりませんけれども、基本的には農村集落の数でございます。
以上です。
○中村(勝)委員 わかりました。ということは、例えばここに出ておったかどうかわかりませんけれども、離島の神島と答志島の方で事業をやっていただいておりますけれども、これはこれに水・環境にかわるものとして、そういったビジョンなんかも作っておられるのかお聞きしたいと思います。
○平本総括室長 先程申し上げました389集落の中には、神島と答志島の2集落は入れさせていただいておりまして、317集落以外のところで2集落は入れさせていただいておると、こういうことでございます。
以上です。
○中村(勝)委員 わかりました。
以上です。
○水谷(隆)委員 ちょっと1点だけお聞きしたいんですけれども、農業を支える生産経営基盤の充実というのもありますし、今も話が出ていましたんですけれども、農業経営体質、要するに認定農業者、あるいは担い手というものを育てていくと。農業を守っていく、そしてまた農地・水・環境保全対策といったような施策もいろいろ講じられておりまして、これからの農業がいかに環境面を含めて大事であるかと。こういったことで施策はたくさんあるわけですけれども、前もたしか言ったような気がするんですけれども、そういった中で、今ほとんどが圃場整備されて、排水パイプラインでされているところとか、あるいは用水がきちっと整備されているところはたくさんあると思うんですよね。こういったものの傷んだところ、あるいは壊れたところ、こういったものの補修というのがなかなか進んでいかないところが多いわけですよ。特に例えば大雨で川底が流れてしまって、そこから取水をしているところの用水ラインとか、そういうところの補修はなかなかなされないと。お願いしておってもなかなか進まないというようなことをよく聞きますんですよね。
具体的にいいますと、我々の地域でもそういうところがあるわけですけれども、たまたまこの間の大雨で9月に降った雨で員弁川が増水して、底があらわれたということで、これは災害の方でうまく申請をしまして、それでリストアップされているというようなこともありまして、逆にありがたいと。そういうこともありまして、反面、なかなか員弁の方の中でもそういった取水のできない用水があるわけです。もう既に3年ばかりもう水田をやっていないと。麦だけしか作っていないと。もともと井戸があって、ポンプアップして、それで少し補充していたところも枯れてしまって故障しているというようなこともありまして、そういったところの施策というものを、もう少し地域の農業従事者の意見を聞きながら講じていかないと、小さな農業ができなくなってくるというような気がするんですよ。そのへんの政策というか対策というのは、今年平成21年度予算編成に当たって、具体的に上げていただけるとありがたいですけれども、そのへんどうなんですか。
○平本総括室長 ちょっと今、水谷委員おっしゃられた中で、具体的な地名はわからないんですが、三重県全体の考え方でお答えしたいと思います。おっしゃられましたように、やっぱり今非常に農業用水と、もちろん農業を進めて、特に水田農業の中では、水、農業用水というのは欠くことのできない必要な条件でございますので、県としてはそれを手当てしていく必要があると。そういう中ですけれども、昭和40年代、50年代に整備をされたものがそろそろ、今委員おっしゃられましたように、更新時期に入ってきているわけですね。そういう中で、やっぱり先程、野田委員もおっしゃられましたように耕作放棄地の問題をもしほうっておけば、それが耕作放棄地にもなりかねないと。県としては自給率の向上という大きなテーマに基づいて、いろいろ施策を打たせていただいているわけです。そういう中で当然そういうものについて手当てをしていく必要がある、このように考えております。
その中でも、たとえ補修といえども、更新事業をいろんなレベルのものがあるかと思いますね。そういうもので、一番簡単なものが、平成19年度から本格的に始まりました、例えば農地・水なんかで地域の方が一緒になって修繕をしてきたと。これは大規模になれば県単事業、もう少し大規模になれば、例えば国庫事業を活用して、特にこれから一生懸命、県として進めたいというストックマネジメント事業ですね。昔はどちらかというと施設の全体を直すという考えもあったかもわかりませんけれども、今では本当に必要なときに必要な手当てだけをする。そのシステム全体を長寿命化して、効率的な使い方をするという考えで、施策の方を進めさせていただいておりますので、特にストックマネジメント事業等も活用しながら、その規模に応じた手当てをタイムリーに、時間に間に合わなくては何にもなりませんので、タイムリーな手当てができるように、地域の皆様方は当然農業の関係におきましては、市町含めました地元の方のご負担もお願いしなければいかんということもございますので、できるだけ負担が少なくなるような形での手当てを、これは地域の皆様方の方ともご相談申し上げ、また、市町ともご相談申し上げた中で、優先順位を考えて、特に私どもとしては、担い手育成とか、それから農地の集積とか、やっぱり明日の農業を支えていただける方をできるだけ育てるような方向で皆様方とご相談申し上げながら、先程委員おっしゃられたような対策を適切にやっていきたいと、このように考えております。
以上でございます。
○水谷(隆)委員 農地・水・環境保全対策の補助事業もあるんですけれども、これも面積の大きいところはいいんですよ。小さいところはなかなか金額が少ないから、そういったところまでなかなか予算がとれないということもありまして、そういうところはたくさんあると思うんです。我々の地域でも農業者の悩みというものを聞きますので、そういったものをやっぱり事業の中に取り入れて、当然、予算がない、県単が非常に削られている中で、何とかそういうものをやっていかないと、これからの農業政策云々と言ったところで、それが一番僕は基礎的な面やと思うんです。小さい農家、農業がなくなっていったら、これは大きいものも本当にこれはなくなっていくというふうに思いますので、そのへんをしっかりとした政策を立てながら、そしてもう一つ、地域の皆さんの声も聞きながら、ぜひ予算立てをしていってほしいなと思いますので、ひとつよろしくお願いします。
○平本総括室長 今、委員おっしゃられましたように、特に適切に地域の皆様方と十分ご相談の上、明日の農業を支えられるような形で、県としてもご相談申し上げて、対策に持っていきたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。
○水谷(隆)委員 そういうことでよろしくお願いします。ありがとうございました。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
ちょっと私の方からお聞かせいただきたいことがあるんですが、飼料米のことについて、岩田委員と青木委員からもご質問あったんですが、私ももうちょっと三重県として積極的に取り組む必要があるんじゃないかなという思いをしておるんですが、三重県は飼料米をしていくに当たって、強みになる部分とか弱みになる部分というのはあるんですか。そのあたりは。
○望田総括室長 私どもは、基本的に飼料米だけというだけでなく、飼料米か米粉か、それから先程言いましたホールクロップサイレージかと。これも先程言いましたが、使う側とそれがうまくマッチングするような形で進めたいと考えています。飼料米の強みといえば、飼料米の実の方だけですけれども、わらの部分が使えますので、前もちょっと言いましたけれども、三重県は和牛はかなり特産でございますので、そこらへんに三重県産のわらを供給していくというような体系もわらと実をうまく販売していくというやり方もとれますので、そういうところが一つの強みになるかというふうには考えております。
○中嶋委員長 先程来から話が出ています耕作放棄地の対策だとか、自給率向上だとかにも関係するところなので、もう少し取組については、積極性を出してほしいなということを私からも要望させていただきたいと思います。
あと、中村委員からもご質問ありました磯焼け対策ですね、それから、漁礁のことですね。これは一体どこの施策で対応していただいているのか、ちょっと記述を私は見出すことができなかったんですが、見落としであるならばいいんですけれども、磯焼け対策、それから漁礁作り、このあたりについてはどの施策で取り組んでいただくのか。
○若林室長(水産基盤室) 資料の30ページに226安全で安心な水産物の安定的な提供という部分の右横に、22603水産基盤の整備というのがございます。30ページ、「・」の一番最後でございますが、漁港とか海洋保全の後になっておりますけれども、水産資源の生育環境保全・創造するための漁礁の整備、それから漁場環境の保全事業を推進しますと、この部分で触れております。
○中嶋委員長 わかりました。このあたりも積極的にお願いしたいと思うところであります。
あと、部長にお聞きしたいんですけれども、組織ですね。定数のことは別として、組織的にこれまで部長としてマネジメントされてきて、やっぱりどこか手直しをかけなければいけないかなとか、組織見直しについて、何らかの今時点でのお考えがあればお聞かせいただきたいんですが。
○真伏部長 一つは、科学技術振興センターそのものが廃止になって、それで試験研究機関各部にぶら下がったわけなんですけれども、特に私どもの方にはほとんどの研究機関が来ておりますので、そこの本来の目的であります行政的な施策の部分と、研究をどううまくマッチングさせながら新しい方向性なり新しい開発等もやっていくという部分ですね、そこの部分についての成果といいますか、検証は今年必要かなと実は思っています。そのへんで本当にしっかり本来の目的といいますか、組織改正をした趣旨が出せているかどうかというのは一つ、まず見ていく必要があるのかなというのが1点目でございます。
もう一つは、農業の方の分野が、結構幅広くいろんな施策を取り組んでいるんですけれども、議会でもいろいろご指摘いただいていますように、農業施策の核がないじゃないかと、要するに背骨がないじゃないかという話を常に言われていますので、そういう背骨を県としてもしっかり、これからの農業をどうするんだというあたりの、そのへんをしっかり打ち出していく必要があるのかなと。それにあわせて、それを進めるために、じゃ、農業関係の組織はどうあるべきなんだというあたりですね、そこをもう少し研究といいますか、いろいろ検討もしておりますので、少し深めていきたいなと思っています。
もう一つは、これは部全体として言える話なんですけれども、今現在、地域機関も入れますと、1,100人からの職員を抱える形になっていますので、本来マネジメントするには、少し大きくなり過ぎているのかなという部分もございます。特に、商工観光も入って、一つの部に入っていますので、そういう形でこれからも部を運営するのが果たして本当にいいのかどうかですね。当然農商工連携とか、いろんな形でのメリットの部分もございますので、当然そのへんは評価しなければいけないと思っておるんですけれども、問題は全体としてそういう形でいくのがいいのかどうかは、これは来年すぐというわけではないですけれども、もう少し先をにらみながら検討する必要があるのかなと。ちょっと雑駁ですが、3点ぐらいは問題意識として今持っていますので、そのへんのいろいろ検討はやっております。
○中嶋委員長 理念としては農水商工連携という中で、一つの部ということの意味合いも非常に感じるところではあるんですけれども、やはり見ていると、なかなか大き過ぎて大変なのかなという気もしますし、必ずしも農水部と商工部が分かれていても、農水商連携ができないかというと、そういうわけでもないような気もしますし、もう少し組織のあり方というのには、よくよく議論もしていただきたいなという思いもあります。
それと、総合評価を農業分野とか水産分野でも、入札に当たってどんどんこれから取り入れていただかなければいけないと思うんですが、そういった中で、基本的には県土整備部の方に公共事業推進室というのがあってやられますよね。来年度、さらに総合評価を充実していきなさいよと議会の方でも申し上げておるんですが、当然人が必要になってくるとなると、例えば農商部に籍を置いておる定数がそちらの方へ行かなければいけないとか、そういうふうなことにもなってくるんですかね。そのあたりの見通しとか、話の進捗ぐあいについて。
○真伏部長 当然、公共事業については、副知事をキャップにしました公共事業推進本部という形で、それに関係部局が入る形で、いろんな形の制度の検討とか運営をやってきています。既に今年度から農水商工部の職員も県土整備部の方へ出まして、公共事業推進本部の中へ入る形で、関係部が連携しながら十分事業をやっていけるように、そういう体制は既にとっていますので、これからもう少したくさん人が要るという話になれば、財政がもう少し充実される話になるかと思いますけれども、既にそういう形での取組は始まっているというふうにはご理解いただきたいと思います。
○中嶋委員長 わかりました。
ほかにご質問等ございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 なければ、農水商工部関係の分科会を終了いたします。当局の皆さんはお疲れさまでございました。ありがとうございます。ご退室の程、お願いいたします。
〔当局 退室〕
③ 委員間討議
○中嶋委員長 それでは、委員の皆さんよろしいでしょうか。
先程の所管事項について、委員間の討議、ご意見等、お願いしたいと思いますが、何かございませんでしょうか。所管事項、平成21年度予算のこととか、意見のやり取りを委員同士でやりたいというのは特にありませんか。
○青木委員 あえて質問には出さなかったんですけれども、観光の方が局長は総括質疑でいろいろしっかり話もしてもらっていまして、取組とか意欲というのは非常にわかるわけですけれども、これは社会状況なり経済状況の変化で、相当1年間落ち込むというと言葉は悪いですけれども、影響を受ける可能性が非常にあると思うんですね。そのときの観光政策のあり方というのはどうなんだろう。住んでよし、訪れてよしということですけれども、訪れたらよろしいけれども、訪れていないときの観光施策というのはやっぱり商品なり健康志向なり、いろんな地域のよさなりを発信しながら、それでも乗り切っていきながらまた、好景気に向かっていくというような形を三重県として、していかなければいけないのかなというようなことを思っていまして、あえて質問にはしなかったんですけれども、今後の議論でもいいんですけれども、皆さん方どう考えてみえるのかなと思って。
○中嶋委員長 このことについて、今日は野田委員の方からも冒頭ご指摘いただいたところではあるんですが。
○野田委員 僕としては、特に討論とか議論とかいうことじゃなくて、少しずつバージョンアップすべきだと思っておるんですよ。今までこうだからこれでいいんだというのではなくて、そのへんをもっと認識してもらって、今、青木委員も言われたように、対外的なところ、例えばサブプライムから本当にこれだけ景気が冷め切って、本当に移動する人がいない、だけれども、結果的には志摩は増えていたという新聞のネタもあるけれども、果たしてそうかなという思いもあるんだけれども、少し外の影響に当然観光というのは影響されやすいから、そういったことも含めて、対応というのは必要だろうなというふうに思いますので、今の考え方、青木委員のご指摘も当然あり得ることだと思いますね。そういった意味での対応というのを、来年度に向けて取り組んでいただきたいなと。要するに、外の影響にも強い観光立県としての取組というものをしっかりと取り組んでいただきたいというのが、一つの方向性としてあるかなと思います。
○中村(勝)委員 確かに、8月の盆が終わって17日ぐらいから、鳥羽のあたりも随分と観光客が少なくなって、それからずっと悪いというふうに聞いているんですが、円高、それから国内の不況ということで、やっぱり不況に一番影響されるのは観光業だというふうに思うています。ただ、これをどうやって乗り切っていくかというのはなかなか難しい話で、不況になれば近場へという部分も出てくる部分がありますし、やっぱり観光地としては、観光みずからのところを磨き上げていく以外にないんかな。また、景気が回復すればまたどっと来てくれると。そういう一つの波があるというふうに思っています。それと、今の状況がどう続くかわかりませんけれども、平成25年のご遷宮に向けて、やっぱりこれは伊勢志摩、三重県全体も増えるというふうに思いますけれども、その両にらみで、観光局としても対応をしてもらわないかんなというふうに思うんですが。
○青木委員 今、野田委員のご指摘もっともだと思います。海外から難しくなるということもありますし、県内内需といいましょうか、ひょっとしたら県内の、三重県の方でも訪れたことのない方々もありますし、美し国の方向もございますけれども、やっぱり地域を知るという志向をいろいろ考えて、足元を見詰めながら、三重県のために頑張ってという雰囲気を三重県なりに醸成したらどうかなと思っております。
○中嶋委員長 ほかにご意見ございませんか。
今、青木委員の方からもご提案いただいたというか、ご指摘いただいた、観光政策をどうしていくんだというところは、喫緊の課題かなという気もしておりますし、12月の会議の常任委員会で、特に観光について落ち込みが心配される、不況の影響を受けやすい中で、どういうふうに当面の対応をしていくんだということについて、この委員会として、一応調査事項として、特にご説明を観光局の方からいただけるように、正副委員長の方で執行部の方に申し入れをしたいと思いますので、12月会議のときに一度議論をさせていただきたいと思います。
ほかに、特に委員同士で意見交換とかしておきたいことがございますか。
○山中副委員長 県がどこまでかかわれるかと、ちょっと自分もわからないところがあるんですけれども、さっき水谷委員の方から出た自主防災組織に関してなんですけれども、自分の住む松阪市内だけでも地域間格差が非常に大きくて、自主防災組織が一生懸命やっているところ、また社会福祉協議会がかかわってやっているんですけれども、本当に余りにも、要援護者に対する対策であったりとか、実際形式だけはどこでもあるんですけれども、本当に実質的な部分というのが地域間格差があるので、三重県全体でいえば、先程啓発活動などはモデルの部分を出していきながら行うということだったんですけれども、県全体として、地域間格差みたいな部分を、数字としては90%以上とかという数字は出てきて、三重県は自主防災組織が整っているねということになると思うんですけれども、内実を見ると、地域内でも全く違うもので、そのへんの格差というのに対しては、県としてどうアプローチができていけるのかなというのは、どんなもんなんでしょう。
○青木委員 前回の委員会で僕が質問した、いわゆるいざというときに逃げたりというのを、避難率のことを話しましたけれども、避難率と自主防災のしっかりした率というのが、どういう相関関係があるのかなと、そういうのもしっかり整理しなければあかんかなと思います。リーダーを養成することは、これは大事なことだと思いますけれども。
○水谷(隆)委員 80%以上かな、表を見ると載っているわね。だけれども、実際はもちろんやっているんでしょうけれども、形だけでやっているところがほとんどだと思うよね。僕らも23自治会あるんだけれども、本当に真剣にきちっとやっているところというのは少ないよね。たまに僕もそういうところへ招待を受けて行くんだけれども、そういうところはものすごくきちっとやっているのよ。それはやりますと言って、声だけかけて、ばっとマニュアルを配って、それで訓練終わったというようなところでも80何%になっているわけね、これ。だからそういう差はやっぱり大きいと思うんだよね。どこまでそれを県が指導、支援できるかというのは難しいかもしれませんけれどもね。
○野田委員 僕もそれはやっぱり難しいと思うんですわ。それは市町がやるべきことだと思っているんですよ。ただ、防災危機管理部長の方からもちゃんと連携して言うとは言うけれども、結局市長には言う、もしくは市町の部長、課長に言う、そこでとまってしまっているのと違うか思うんですね。何かというと、この前の大雨のときの尾鷲の防災訓練をしたところに行ったら、県庁舎のところに来た人が、夜間だったものだから、夜間の管理している人にここはあけられませんよと、こっちから入ってくださいよと、そこは水浸しで、車椅子が入れない。だからもう正面をあけろということの問答をしながら10分ぐらいして、らちが明かんもんだから、別なところへ行ったと。後、10分過ぎてきてから管理者が来てあけたということで、トラブルは一時はおさまったんだけれども、やっぱり帰された人は非常に憤慨したわね。ただ、それは県の方へ、避難場所として駐車場は開放するけれども、入ってくることまでは市の方から言われていなかった。だからそのへんの管理に関しては、利用してもいいけれども、避難する施設にはなっていないわけですね、駐車場が避難する場所にはなっているんだけれども。だけれども、それは、食料とかそういうのが、家がつぶれたとか流されたりして避難したときに、駐車場の一部を仮設住宅を造って対応しましょうかという程度なので、そのへんの連携がなかなかできていないので、かといって、県がこうしなさいよともなかなか言えないのよね。だからそのへんの仕組みをどう対応していくのかということは大事なことなので、そのへんの、なかなかかかわりづらいから、議論としてやっぱりあるべきというのは当然だと思うのね。だけれども、なかなかそのへんのところが、どういうふうにしてかかわるのかというのが、確かに難しいんで、そのへんのところの精査するということは必要だと思います。かといって、市町の課長や部長が、僕らになかなかそういう、今どこをしますというのは、大きな防災訓練の中心的なところは教えてくれるんだけれども、部分的にやっているところは知らないわけよ。ですから、県庁のところで避難しているということすら知らんのよ。連絡してくれないの。そのへんが逆に問題かなと思うのね。だから、きっちりどこでどうやっていますよとなれば、そこの不備なんかも言えるんだけれども、例えば大きなところ、市役所でやるよというなら市役所を見て、ああ、こんな訓練をやっているのかでわかるんだけれども、各地区、各地区で、例えば何々地区で地域の人たちは集まってください、避難するところはここですよと言われてやっているところまで行けないもんで。そのへんではないかなと思う。ちゃんとしっかりしているところは見にいけるし、少人数でやっていて、各地区に任されているところはなかなか連絡というか、認識、把握できないというところかなと思います。そのへんのところをもう少し、市もちゃんとやってもらわなあかんし、町もやってもらわなあかんし、県もそれを把握するぐらいの認識をしておかなあかんののではないかとは思うんだけれども、そのへんの把握の仕方ですね。それがつながっていかんのやろと思っているのね。
○青木委員 岩田委員が今日、女性消防団の話をされたと思うんだけれども、直接、関係がなかったらごめんなさい。白山町も女性の消防団員さんが今年4人できまして、これからまた広げていこうというので、なかなかできなかったんですけれども、でき始めると防災訓練をしますと、やっぱり彼女たちが非常に動きがいろんな面で違うというか、例えば救急のモデルになったりとか、お年寄りに対して優しい声をかけたりとか、そういったのがあるわけです。水谷委員がなかなか進まない事例があるので、自主防災組織のもとをただせば、ひょっとしたら、自治会なり区の出会いのレベルから始まったかもわかりません。というのは男性社会というか、そういう戸主が集まっていたのがあって、都合が悪いと奥さんが出てみたいな感じで広がって、やっぱり一つの男女共同参画の視点からの広がりというのは非常に大事かなというような思いがします。いろんなそれぞれの適材適所といいましょうか、家族ぐるみとか地域ぐるみでそういったものの推進が必要、大いに関係あるのではないかなということを感じさせてもらっています。
以上です。
○水谷(隆)委員 先程、消防団が防災組織から消防団の話も出ていましたよね。それぞれの地域がどういうような形で消防団をやっているかわかりませんけれども、我々の町は、当然、地元企業とか、あるいは役場の職員、そういったものが集まって消防団を作っているわけです。地域、自治会では消防団組織があるところとないところがあります。我々の地域はもうなくなってしまって、毎年交代で班長がやっている。一番ここで僕は考えなければならないのは、もちろん町の消防団が多いにこしたことはないんですよ。ただ、企業に頼ることが非常に難しいんです、今。
私も実際ずっと昔やっていまして、昔みたいに、正直なところ、多少余裕のある人を抱えている会社というのはいいんですよ。今もうほとんど、昔10人でやっていたところは7人でやっていますわ。そのぐらいの厳しい対応をしないと、企業というのは成り立たないです、はっきり言って。私もこの前も行っていろいろ聞いたら、1つの班が5人で動いているという組織があったんだけれども、それを1人減らして4人で今動いていると。何でそういうふうにするかというと、やっぱり効率化を図ってそういう形にしていかなあかんということなんですよ。そうすると、突然に消防団の方は出動してくださいと言われても出られないんですよ、なかなか。役場に文句を言ったら、何でそういうことを、消防団に対して連絡があったときはすぐ来てくれというふうに会社に正式に申し込まないんだと、申し込みはなかったですね。消防団というのはみんなから、町の方からは声がかかったらすぐ飛んで来いと、こういうふうに言ってあるから、会社に勤めておってもいいんだと、それはもう有給で出られるんだと、こういうふうに説明しとるわけやな。だけれども、実際のその地域で働いている企業の人というのは、出にくいわけですよ。いくらそうやって言われても、仕事中には。夜だったらいいけれども。だから、私は消防団というのは非常に大事だと思っていますよ。思っていますけれども、非常に一般企業の人をそこへ使うというのは難しくなってきています、時代的に。だったら何でするかと言ったらやっぱり自主防災組織をもっと充実しなければいかんと思うんですよ。
そこで、さっき青木委員が言ったように、女性の消防団員も、当地も4人おりますけれども、久居と白山のまねしたわけではないんだけれども4人おるんですけれども、そういった人がおることによって随分違うんですよね、消防団の中身が。女性がおるということによってね。だから僕はそういうものも含めた自主防災組織というものをもっともっと充実させて、自治会がもっと動けるようにしないと、昼間大体おるのが年配の60才以上の方が多いんだから、そういったことも考えていかないかんのかなという気がしたんです。消防団は多ければ多い程いいですよ、おれば。だけれども、実際に昼間の活動というのはできないですよ、はっきり言って。役場の職員ぐらいです。そのへんをどうこれから考えていくかというのは、一つの大きな課題だと僕は思っていますけれども、あのときはちょっと発言しなかったけれども、そういうふうに思っています。
○岩田委員 もちろん僕は、会社に勤めておって消防活動をせよというのは、これは無理だと思います。ただ、必要なことは、家から会社へ通っている、そうしたら休みの日あるいは夜がある、そんな中では、やっぱり地域の連携を保っていくためには、やっぱり消防団というのが今までからいくと、昔からのつながりからいくと、本当に後輩の教育であり、地域の連携でありというのが一番よかったと思うんです。これをおろそかにしたら、次はそれこそ自分勝手に個人主義で、みんないろんなことでまとまりがないようになると思うので、やっぱり僕は会社にそういったことでもって出てこいと、出られる範囲でいいと思うので、会社もその意識を地域と一緒にやっていくという意識がないとだめだなということを思うので、ここらへんはやっぱり行政の方から、企業立地をするときから地域としてはこうですよというのもやっぱり言うべきであって、うちの地区でたくさん小さい企業が来ているですけれども、そういったところはいつもそうやって区費の協力金をいただくというシステムもできていると。これはたくさん来ると多くなり過ぎてかえって弱っとるんですけれども、そんなこともあって、地域と一体となってやっていくということは、僕は企業もこれからも大切だなと、余計そんな気が最近になってするんですけれども。そんなこともあって、もちろん物理的にできないところはやむを得ないけれども、それと年齢的にももうちょっと幅を持たせていくということが必要であろうし、もちろん男女というのも必要だと思うんですけれども。
○水谷(隆)委員 それは岩田委員のおっしゃることは、もう一番大事なことなんですよね。やっぱり企業も別に地域とともに発展していくわけですから、そういうものに協力をしないとかそういうのではなくて、出にくくなっている状況、これをどうこれから対応していくかということが僕は大事だと思うので、いなべの方は結構大企業がたくさん来ていますでしょう。例えばトヨタ車体の人にすぐ出てこいと言っても出て来れないんです。だからそういうものを、これからどういう消防団組織あるいは自主防災組織というものをどういうふうに地域が考えてやっていくかというのを、そういうところについては、やっぱり県もいろいろアドバイスしていく必要もあると思うんです。だからそのへんは本当に地域づくりの一環として十分に認識はして当たり前のことであって、非常にこういう時世においては難しい状況になってきているかなということで、どうこれからやっていくかということを考えていかないかんと思うんですよね。
○青木委員 結局、今まで出会いなりの義務的な自主防災組織から、家族ぐるみなり、そういうまとまった形での、どこの家は何係、何係とか、そんなのと違って、家族ぐるみで自主防災組織をとらえていくということが、例えば留守のときでもどのときでも対応できるのではないかということでございます。
以上です。
○山中副委員長 地域によっては、先程ちょっと話も出ましたけれども、手挙げ方式で、社会福祉協議会が要援護者、高齢者の寝たきりの方であったりとか、寝たきり老人の方であったりとか、障がい者の方々の情報をとって、社会福祉協議会で名簿を管理しているんですけれども、ただ、条例とか行政の方でしっかりとやらないと、個人情報保護の観点で、行政がそれを管理してというわけには今の段階でいかないので、そういうところの行政的な部分に関しても、県としてどういう指導とか立場とかをとっていくかというのも結構難しいかなとは思うんですけれども、今社会福祉協議会がそれを管理してやっているんですけれども、やっぱり行政でというのは今、松阪市ではそれはできない形になっているので、そのへんもどうなのかなというのがありますけれども。
○中嶋委員長 なかなか個人情報の関係については、県がこうしなさい、ああしなさいと言える話ではないというのは事実ですよね。いろいろとご意見をいただきましてありがとうございます。
○中村(勝)委員 今、議論されているのはいい視点やというふうにまず思いました。地域でいいますと、消防団は離島なんかは、消防団がないと火が消せない。ですから、しっかり訓練もやっていますし、大会でもいい成績を上げています。そこはどうしても必要なんで、その集落としては集落の要請で消防団になるのが当たり前だと、こんなふうに思っていますけれども、鳥羽でも市街地に来るとなかなか同じような状況でして、消防と自主防災組織、これがどの部分をきちっと担っていくのか、単純に消防団は火事のときに出る、これは当然だと思いますけれども、自主防はそれも含めてなんでしょうけれども、どちらかといえば地震だとか風水害、こういう関係で活躍をいただくんだろうというふうに思うんですが、どうもやっぱりダブっている部分があって、消防団がうまくいかないところはやっぱり自主防災組織に、その部分も含めてきっちり役割を担っていけるような、それぞれの地域で対応をしていく必要があるのかなと、そんな感想を持たせていただきました。
上です。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
ほかに特にご意見等ございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 なければ、これで所管事項の調査を終わります。
以上で、防災農水商工分科会を終了いたします。
委員の皆さんは、委員協議がありますので、そのままお待ちください。
Ⅲ 委員協議
(1)予算決算常任委員会における分科会委員長報告について 正副委員長に一任
〔閉会の宣言〕
予算決算常任委員会防災農水商工分科会委員長
中 嶋 年 規