三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年12月11日 県土整備企業常任委員会 予算決算常任委員会県土整備企業分科会 会議録
県土整備企業常任委員会
予算決算常任委員会県土整備企業分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成20年12月11日(木) 自 午前10時01分 ~ 至 午後 2時50分
会 議 室 202委員会室
出席委員 7名
委 員 長 前野 和美
副委員長 笹井 健司
委 員 森野 真治
委 員 北川 裕之
委 員 前田 剛志
委 員 中森 博文
委 員 山本 勝
欠席委員 0名
出席説明員
[企業庁]
企業庁長 戸神 範雄
経営分野総括室長 浜中 洋行
事業分野総括室長 中川 輝一
電気事業対策総括推進監兼RDF発電特命監 大西 春郎
経営企画特命監 久松 修
危機管理特命監 佐伯 雅司
機電管理特命監 吉田 寿
その他関係職員
傍聴議員 0名
県政記者クラブ 5名
傍 聴 者 2名
議題および協議事項
Ⅰ 企業庁関係
1 分科会
①議案の審査
・議案第36号 平成20年度三重県水道事業会計補正予算(第1号)
・議案第37号 平成20年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第1号)
・議案第38号 平成20年度三重県電気事業会計補正予算(第1号)
②所管事項の調査
・平成21年度当初予算要求状況について
・平成20年度中間決算報告について
・水道料金の設定について
2 常任委員会
①所管事項の調査
・北伊勢工業用水道事業の配水管布設替工事現場における事故について
・工業用水道事業における技術管理業務の包括的な民間委託の発注について
・水力発電事業の民間譲渡について
・RDF焼却・発電事業について
・「三重県企業庁中期経営計画」の一部改定について
Ⅱ 委員協議
1 分科会関係
① 分科会委員長報告について
2 常任委員会関係
① 常任委員長報告について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 企業庁関係
1 分科会
1.議案の審査
・議案第36号 平成20年度三重県水道事業会計補正予算(第1号)
・議案第37号 平成20年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第1号)
・議案第38号 平成20年度三重県電気事業会計補正予算(第1号)
(1)審査
① 当局から資料に基づき補充説明(戸神企業庁長)
② 質疑
○山本委員 まず、4ページの多度工業用水道改良費の工法変更等による減ということですけれども、割と当初予算で立てたころからいろいろ、例えば立ち上がりの部分のところとか、いろいろよく変更があって、今回減になったのがよくわからないけれども、ちょっとこのへんのところを少し説明をお願いしたいなと思います。
それから、RDF焼却・発電が2億7600万5000円の赤字ということですけれども、これは当然全体的な経過から見ていくと、RDFの処理量あたりもなかなか上がっていかないという面ではあるのかも分かりませんけれども、平成19年度までの年次でどのくらいずっと赤字が来ているのか、ちょっと1回教えてほしいなと思います。
それから、3つ目はちょうど別添の9ページに書いてある、29年以降のRDFの処理、焼却・発電に係る継続上の課題ということで、まさにこのへんのところに市町村のいろいろな思いが集約をされてくるのではないかなと思いますけれども、これはあり方検討委員会の中でいろいろ協議をしていくということで、これはいいわけですけれども、県の方としては今までは29年で、切っていくような話だったけれども、少し踏み出してそれ以後もやっていくような、こういう感じがするわけですけれども、このへんのところの県の本当の腹づもり、あり方検討委員会の中で、それ以後また恐らく施設の各市町の更新の時期がくると思うので、更新をしたら、また15年ぐらいいろいろやっていかないとならないという面があるかもわからないけれども、そのへんのところを、ずっと県として電気事業から撤退をするという中で、RDFの焼却・発電の事業等についてどのへんまでかかわっていくのかなという、ちょっとこのへんのところをお聞きしたいなと思います。
○戸神企業庁長 私から29年度以降のことをお答えさせていただきまして、あと、それぞれ担当の方から。
まさに市町とも非常に思いがあることをやっていこうということでございまして、まず、我々としましては今回債務負担行為をお願いしています3番、4番につきまして、我々が今やっていることの資料をきちんと作って、お示しして議論のネタにしたい。
もう一つは、逆に言えば1番、2番といいますのは、これから各市町が自分のところでどれだけ運営していくのか、将来どうするのか、あるいは、将来のごみの見込みはどうかとか、そういったこととも関連しまして、まさに全体、大きなことを議論していく部会になります。当然私たちだけでは県としてだめですので、環境森林部にも主体的に参加していただく中で、29年度以降に県がどうかかわるかも含めて議論が始まるというところでして、具体的にどうかむとか、かみ方とかというところまでちょっと今の段階で私から申し上げることできませんので、よろしくお願いしたいと思います。
○中川総括室長 それでは、ご質問の多度工業用水道事業の改良費の減額理由ということでご説明申し上げます。
多度浄水場には停電時の排水業務に支障がないように、無停電電源装置というのが設置されております。その装置につきましては、バッテリー油、バッテリー等、それを制御する部分が構成されているわけなのですけれども、今回バッテリー部分について、バッテリーというのは数年で寿命が来るということで、バッテリー部分の取りかえを予定しておりました。予定していたわけなのですけれども、予定よりバッテリーの老朽化が進んでいないということが判明しましたもので、バッテリーの交換を取りやめたと。その中で26年度に制御部の交換がまたやってまいります。そのときに一緒にバッテリーの交換もやるということで、今回4000万円の減額ということで計上させていただいております。
以上です。
○浜中総括室長 それでは、RDF事業にかかる欠損金の額でございますが、RDF事業については14年度から事業を開始したということなのですが、19年度末の決算でRDF事業に係る欠損金の累積につきましては約21億2700万円余となってございます。ただ、これについては内訳ということで、市町の料金等の計算する場合に算入しています通常の営業業務に係るものが13億6000万円余の赤字。それから、事故関連に伴う支出がございますので、これは料金に転嫁しておりませんので、その分が7億6500万円余というふうになってございます。
○山本委員 多度の方をちょっと私も勘違いをしていましたけれども、見積もりというか、定期的に見直していくという面では、バッテリーの見通しがそんなことだったかなと思うと、ちょっともう少し当初の面でいろいろ精査をしていかないといけないかなと思いました。
それと、特にRDFの焼却・発電の今後のいろいろな課題でございますけれども、確かに、例えば2基あたりのRDF処理量の量とか、それから、撤退をするという面での条件とか、こんなものもやっぱり具体的にはいろいろ市町村としては一番関心事のあるところではないかなと思うのですけれども、県の方としても第三者的なところにこれから引き受けてくれるような形であれば、またそれでいいのですけれども、なかなかそこで独立採算でやっていくというのは難しい面があろうかと思いますけれども、県の方として、それだけ施設を各市町が抱えているものですから、そのへんのところはやっぱり十分あり方委員会の討論の中で論議をして、言ったことについてはある程度おつき合いをしていかないと、なかなかやっぱり市町のところについては、自分ところの施設を抱えていては大変いろいろ面倒な面がありますので、そのへんのところをもうちょっとお聞きしたいなと思っているのですけれども。
○戸神企業庁長 先程の別添資料の8ページをごらんいただきますと、あり方検討作業部会の構成を整理してございます。部会員は製造団体が入ってもらいまして、環境森林部と企業庁も入りながらこういったメンバーで下の方に整理してございます。やはり先程も申しておりますけれども、1、2、3の課題を腹を割って議論、検討していこうという場でございまして、本当に例えばでございますけれども、各市町もそれぞれいろいろな事情がございまして、大量にRDFを製造されているところもございますれば、合併等によりましてごく小さな部分になったという事情の市町もございまして、そのあたりの事情も含めて、この場で議論を検討してもらうことになるのだろうと思ってございます。
○山本委員 もう終わりますけれども、要は、私もこの間まで大分企業庁としてはきついような姿勢をしていたのですけれども、交渉をずっとしていったら、割ともう手を打たないと、なかなかこれから自分のところの負担を抱えていくだけで、余り得策にならないというような、こんな思いがしていて、ある意味で先送りをして、こんなところにどんどん入れて先送りをしていくような、こんな考え方では僕はなかなかあかんと思うので、やっぱりあり方検討委員会がきちっと決まったならば、やっぱりそこはそこで真剣に考えていってもらわないと、ただガス抜きで先送りをして、あり方検討委員会の中でひとつ当面、今から10年ぐらいまでは猶予があるから、そこに任せておいて、時にはひとつ1回対応していこうという、ある意味では、真剣なやっぱり取組をしていかないと市町村は大変困ると思うので、そこさえちょっと気をつけていただければいいと思いますけれども。
○戸神企業庁長 確かに、現状を維持して各市さんが伸ばしていくのか、あるいはいろんな条件の中で、仮にそれはある時点でやめて新しいものに変えていくということになれば、もう本当に用地選定から建設まで10年スパンの話でございますので、特に検討部会もなかなか完璧な方向性は出ないかもわかりませんが、一定の方向性を21年度末には出さないと、そういった長期、将来にわたる計画にも影響しますので、そういった気持ちでスタートしていくことになると思います。
○中森委員 ちょっとRDFの関係で一応あり方、処理委託料についての結論が出たということで、かかわっていない市町からすると、これでいい結論かどうだったかというのがちょっと気になるところでございまして、整理すると、19年度までは県が全面的に負担すると。ということは、県がお金を出すということは、全県的にその分の負担をするということは、RDFにかかわっていないところも含めて県の責任といったらおかしいけれども、その分については県全体で責任を持つべきものと理解するしかないですね。
今後、20年度から28年度までについては当該市町と県が折半ということになってくると、それでも、県全体としても応分の負担をしていくと、こういうことで理解するのです。それはそれで理解するのですが、県民に説明する場合はやはりRDFについての総括は一定、理由については明確にしておくべきものがあるのではないかなと、結果は結果でいいのですけれども。検証というのですか、だから県が全体として負担すべきですと、こういうようにすべき検証が要るのではないかなと思いますので、その理由を何か簡潔にまとめられるものがあればありがたいなというのが1点と、それから、もっと前向きに考えていただいて、RDFによってCO
○戸神企業庁長 確かに今、非常に大切な視点のご意見ちょうだいしました。といいますのは、RDFを製造していない市町から見れば、どうしたんだという話は非常に声として伺うこともございますので、非常に大切な視点だと思います。ただ、これまでのいろいろな経過から、県が誘導したことも、これありで、こういった非常に難航したあげくの決着ということでございましたので、これはこれとして尊重していただくということでございますけれども、やはり私どもと環境森林部がこの事業の総括も求められている状況もございますので、なかなか私が今一存では申し上げられませんので、そういったことも環境森林部とこれから総括に近いようなことをやはり検討していかなければならないと思いますので、今日のご意見を十分踏まえまして環境の方とも連絡とりたいと思いますので。
○中森委員 よろしくお願いいたします。
○森野委員 市町の方と会議をしていただいて一定の合意を得ているというご報告なのですけれども、市町側からは財政的に厳しいので負担をできるだけ少なくしていただきたいということで、より一層の営業努力をしていただいて半額部分をもっと下げてほしいということなのだと思うのですが、この説明でいくと、何か今までの損の部分は全部県がふいて、ここから先の損の分を半額にするというふうに書いてくれてあるのですが、実際今、既に当初ゼロ円だったものに対して負担金を出して引き受けていただいているわけですよね。だから、14億円今まで累積の損があったというけれども、それプラスアルファ、市町が負担金としてごみ処理料で払ってきた分というのはあるわけではないですか。その分というのはどれぐらいになるのですか。
だから、14年から28年までごみ処理料金、引き取り料がゼロ円だったと仮定したらどれだけ損が出て、それを県と市町で半分にしましょうというのだったら話はわかるのですけれども、ベースの分は市町が全部払っておいてもらって、その上乗せの部分だけを半額にしましょうというのを、何かいかにも全体で半分にしたみたい、県が半分持ちますみたいな、どうもちょっとごまかしのような気がするのですけれども、そのへんの数字はどうなんですか。
○大西特命監 今委員おっしゃったように、今まで処理委託料という形で各市町村の方から処理委託料をいただいております。その金額につきまして、平成19年度までで約9億円になろうかと思います。それは委託料です。それが当初は確かにゼロ円でしたけれども、平成14年12月開始当初は3079円、その後19、21では5058円という形でやってまいりましたので、それに運んでいただいたRDFのトン数を掛けた金額として、19年度までで約9億になろうかと思います。その分については確かに市町村が多く負担いただきます。
○森野委員 そうですよね。それが28年まで続くというと、これはどれくらいなのですか、二十数億になるんですか。それと33億を足していただいて半分にした数字というのが、多分本当は正しいところなのだろうなというふうに思うのですけれども、市町と県が半分ずつ責任を持ってという言い方をするのでしたら。これだともう何か4分の3ぐらい市町が持って、4分の1だけ県が持っているみたいな感じです、ベースの部分は丸々持っているわけですから。そういうのはちょっとごまかしっぽいなと思うのですけれども、それはどうなのですか。
○大西特命監 この事業、14年12月の時点でこの事業を開始するに当たりまして処理委託料として協議をした上で、3079円ご負担いただくということでスタートさせていただきました。そのときは、その時点ではそれである程度収支が均衡するであろうという前提でスタートしてきたところでございます。その後3年程経過いたしまして非常に厳しい状況といいますか、将来的にも赤字が出るという中で協議をさせていただいて、暫定的に5058円となりましたけれども、確かに委員おっしゃるように、全体でとらえた場合に市町と県との負担の割合はどうなるかとなりますと、確かに処理委託料という観点から、負担の観点からいえば、確かに市町の方が今後県が負担していたときよりも多いのが事実かと思います。
ただ、全体を折半するのではなくて、今までの累積欠損について、やはりこの事業について県として誘導してきたといいますか、主体的にやってきたとか、当初の見込みが確かに甘かったということも踏まえて、今までの累積欠損については県で負担させていただくということで整理させていただきました。今後のものについては、この事業を安定的に運転していくためにそれ相応にそれぞれが負担して、継続的に安定して運転していくための経費として折半でやっていきたいということで、整理をさせていただいたところでご理解いただければと思うのですけれども。
○森野委員 それはそうおっしゃりたいのでしょうけれども、実際市町が参加をするという時点では有料で買ってもらえるということで、建設計画とかも立ててそこまで走ってしまっているところで、スタートで3072円と言われても、もう抜けますと言えない状態でその話をされたわけですよね、事情が変わって。仕方がなしにもうみんな走っているのでやっていくと言っていて、さらに増えたという部分で、さっきから中森委員も言っていましたけれども、政策的に折り合いがつくところというか、説明できるところといったら、やっぱり県と市町の2分の1ぐらいのところというのであれば、やっぱり最初のゼロ円のところ、有料とまでは言いませんけれども、ゼロ円で引き受けましょうというところからの総額の2分の1というのが、やっぱり全体的に説明しやすいのではないかなと思うのですが、そういう意見はなかったですか、市町の方からは。
○大西特命監 今委員がおっしゃったご意見というのは、むしろ市町村から当初にありましたのは、これが県の主導的に行われた事業なのでむしろ全額、そういうことが、スタートがありました。その中で議論をさせていただいて今の結論にということで、市町村と非常に長い期間かかりましたけれども、一定のご理解をいただいたということでございます。
○森野委員 理解していただいたというか、理解させたという部分なのだろうという気がするのですけれども、一度参考までに、ゼロベースの場合の半額がどれぐらいの数字なのかというのをまた教えていただけませんでしょうか。
○北川委員 私からちょっと簡単なことを聞かせてください。債務負担行為で上げていただいてある分で、追加と変更と備考に書いていただいてあるじゃないですか。これは、どういう意味合いで。
○小林総務室長 債務負担行為につきまして追加と変更とございますのは、追加というのは当初予算に計上が、債務負担行為の設定がしていないものでございまして、それから、変更は普通の歳入歳出の予算でいう補正といいますか、当初予算で債務負担行為の限度額を設定してあるものを増額とか減額して、ここの資料に書かせていただいてある数字に限度額を変えたというものでございます。新規と補正といった形を追加・変更という言葉を使っております。
○北川委員 すみません、そうしたら、追加は新規で、変更は既にある、組まれている債務負担行為の金額の増減ということ。ちょっとその数字だけ別途書き込んでいただけませんか、変更の分は。
それと、あり方検討の作業部会というのは具体的にはどんな方の構成に、もう全部県と市の担当者で構成される部分なのですか。
○前野委員長 別添資料の8ページ、右下の方に。
○北川委員 ありがとうございます。じゃ、これはここで見させてもらいます。
○前田委員 先程のRDFの関係の中でちょっと確認だけさせていただきたいのですが、企業庁の方から、市町の負担が少しでも少なくなるように調査委託を債務負担行為でというご説明も若干あったようにも聞いたのですが、説明いただいている資料の中でいくと、ほとんど29年度以降の体制をどうしていくかの検討委員会のための調査なのかなと思うのですが、そこらへんの調査委託業務というのはあくまで29年度以降のあり方を検討するためのベースとなる調査なのか、運営も含めながら市町の負担が軽減されるように改善できる調査もあるのかどうか、ちょっと確認させてください。
○戸神企業庁長 今回の調査は、企業庁が今実際に運営している施設の改修等のハード中心に問題点があるとか、改修するとすれば、例えば、どれぐらい延ばすとすればどれぐらいかかるかとか、そういったことの専門的な資料を作成していただいて、あり方部会での検討していただくための資料ということで、経営改善とかそういう要素は入っておりません。
○前田委員 了解しました。少し受け取りの違いかなということで理解をしました。
検討を進めていただく中で、いろいろと今、森野委員の方からも経過の部分もありましたし、実際これを受けていただくとしたら、現在運営していただいているところしかないのかなという思いもあるのですが、具体的な今後の手続になろうかと思うのですが、どういった業者を考えてみえるのか、委託先を考えてみえるのか、少しイメージを教えていただきたいと思うのですが。
○大西特命監 先程から調査の内容につきましてはご説明申し上げましたとおり、29年度以降の維持管理費がどの程度かかるかとか、設備改修費の見込みとか、そういうものをいろいろ挙げまして行いますけれども、この調査に当たりましては、やはり私どもとしてはこの調査に当たって公平性といいますか、中立的な立場から的確に試算できるようなところを考えたいと思っております。また、この施設、廃棄処理施設につきましての豊富な知見とか、調査の実績とか、そういうところがあるところを今想定して考えております。その中で現在運営しております富士電機の協力をいただきながら、客観的なデータを出せるような形での調査機関を今検討させていただいているところでございます。
○前田委員 よく県が調査されて現実と異なるということが過去何度かあったようにも記憶もしておりますので、何というか、机上の空論で終わらないような形で、本当に現実に近い形の調査結果が出されることを強く要望させていただきますとともに、やっぱり29年度までの維持費の部分についても何か軽減策を含めながら、部局内で結構でございますので軽減できる方法等々を含めながら、あわせてご検討いただきますことをお願い申し上げまして終わらせていただきます。
○前野委員長 初歩的なことを聞いてよろしいでしょうか。
電気事業の関係なのですが、売電単価の契約というんですか、それについてちょっと伺いたいのですが、最近すごく原油が高騰して、電気事業ですと中部電力ですよね、このへんですと、非常に発電単価が上がって電気料金まで値上がりされました。そうなってくると、RDFとかそういった事業の売電単価もフル稼働して電気発電をすれば、多少売電単価が上がってもいいような感じをするのですが、そのへんの交渉というのはやられていないのか、やっているのですか。
○戸神企業庁長 少し私は基本的なことをお答えしまして、具体的には担当の方から。
実は非常に電力料金は過去から比べてみますと、自由化の影響を受けておりまして単価が下がってきておりまして、水力発電としてもなかなか厳しい状況になってきておりますので、より効率的な運営が求められる状況でございますし、水力発電事業の価格設定とRDFの価格設定とは体系が異なりますので、少し区分しながらご説明をさせていただきます。
○大西特命監 まず、水力発電でございます。水力発電につきましては、総括原価方式ということで国の規則で決められました算定方式がございます。それに基づきまして、中部電力さんと2年ごとに料金改定の交渉をさせていただきます。これにつきましては、いわゆる水力発電を運営していく上で必要な経費を総額を出しまして、それを中部電力と交渉いたしまして、それに基づいてどれだけの電力が発電できるかということを協議しながら単価を決めていくという、結果としてその単価が決まってくるという形でなっております。 現実的に今、平成19年度と20年度の単価につきましては、約1キロワットアワー当たり7.69円、7円69銭ということで今契約をさせてもらっています。
次に、RDFでございますけれども、これにつきまして中部電力に今譲渡しておりますけれども、電力が決められました自家発電扱いになっておりますので、余剰電力、いわゆる自分ところで使ったものの余った分とは変なのですけれども、余剰電力の購入メニューというものが中部電力で決められております。この中でも廃棄物の発電からの余剰電力単価というものが中部電力で決められております。これにつきましては昼間と夜と若干料金が違います。昼間、夏場ですと、1キロワットアワー当たり12円91銭、その他以外、例えば、秋、冬、春等ですと11円33銭ということで、昼間の料金が若干夏とそれだけ違います。次に、それ以外ですけれども、それ以外につきましては夜間も含めまして4円17銭ということで、昼間は非常に高く買っていただけますけれども、夜間についてはちょっと安いという状況でやっております。このために、私どもとしましてはRDFにつきましてはできるだけ昼間に多く発電するという努力をしながら、経営努力と言えるのかわかりませんけれども、頑張らせていただいているという状況でございます。
○前野委員長 わかりました。2年ごとに見直しということですので理解しましたけれども、値段、いわゆる原油が高騰したときには、そういう原油の高騰に合わせて中部電力は売電単価を変えましたよね。個人のうちへ配電する単価が値上がりしましたね。そういうのなんかに合わせて見直しの検討はされなかったのですか。
○大西特命監 特に今回の原油の単価の上昇とか、そういうものを加味した今回の変更というのはございません。私どもは2年ごとの交渉ですので、水力の場合につきましては。その時点でそういうことがどこまで加味されるのかというのはあると思いますけれども、やはり施設を運営していく上での必要なコストとなっておりますので、直接的には原油単価が上がったからといって、その単価にすぐに反映されるというものではないと考えております。
○前野委員長 中部電力にすると、原油単価が上がったのですから、原油で発電するよりも水力の電力とか、それから、RDFの電力をようけ買った方が得なわけですから、そのへんはもう少し配慮あっていいように思うのですが、これから今後の交渉課題にひとつ頭入れていただきたいなと思います。
何かありましたら。
○戸神企業庁長 なかなか電力業界も厳しい話の中で逓減している傾向あるのですが、今委員長おっしゃられたようなこともひとつ我々としては挙げていく要素のネタにもなりますので、そういったことも頭に入れながら次回の改定交渉はしていきたいと思います。
○前野委員長 はい、そうしてください。それでは、本議案に対する質疑を終了いたします。
③ 委員間討議 なし
④ 討論 なし
(2)採決
議案第36号 挙手(全員) 可決
議案第37号 挙手(全員) 可決
議案第38号 挙手(全員) 可決
2.所管事項の調査
・平成21年度当初予算要求状況について
① 当局から資料に基づき補充説明(浜中総括室長)
② 質疑 なし
・平成20年度中間決算報告について
① 当局から資料に基づき補充説明(浜中総括室長)
② 質疑 なし
・水道料金の設定について
① 当局から資料に基づき補充説明(中川総括室長)
② 質疑
○中森委員 水道料金の算定方式を今見せていただきましてお聞きしたのですが、基本料金と使用料金の違いというのはこれでよくわかるのですけれども、結果的に基本料金にはこのぐらいの差が出てくるということになりますね。ただ、使用料金については39円と65円と2種類しか金額がないのですが、いろいろとそれはそういう中間的な料金もある、結果的にたまたま39円が多いということですか。
○中川総括室長 基本料金に差があるというのは地形的な制約、水源の制約とか、新しい、古いという部分での違いということで基本料金の差は出てきます。ですけれども、使用料金につきましては私ども三重県の水道事業全体の料金を平準化していこうというのが、私どもの究極の目的でございますけれども、できるところから使用料金だけでも平準化していこうということで、木曽川水系とか長良川水系、そして、雲出川、南勢志摩というふうに順次使用料金の平準化を進めてきておりますけれども、たまたま三重用水とかは事業費が高いということでなかなか平準化はできないのですけれども、次期料金には何とか平準化できるように考えていきたいと思っております。
○中森委員 という説明を先にお聞きしたかったのですが、伊賀が65円ということは39円にはまだまだ届かないということで理解すれば。
○中川総括室長 伊賀市の部分は、これは1年間の総括原価の中でもイニシャルコスト、ランニングコストと完全に分けてはじいた値がこの値でございます。39円に平準化していくときにはイニシャルコストの部分を一部ランニングコストへ持っていったり、逆にランニングコストの部分をイニシャルコストへ持っていったりの操作があって、初めて39円とかに平準化されてくるということがございますもので、伊賀市さんの料金につきましては1年間ということで、トータル負担総額という形でご理解いただいていると思いますもので、平準化の部分は余り考える必要はないのではないかと考えております。
○山本委員 北中勢水道用水供給事業、いわゆる北勢系と長良系、これは当初は4市4町ぐらいで4万7600立米ぐらいを予定していましたよね。ですけれども、いろいろ事業をずっと今日までやってきたけれども、現実的には次のページに書いてあるように、2市3町ぐらいの当初13年では合計で6万6400ぐらい。それが今回、亀山が当初は全然入っていなかったけれども、いろいろ水の必要なことになってきて、亀山については今回7000ですね。これを新規入れたとしてもトータルとしては北勢全域では1万8000立米しかないということ。当初の4万7000からまだ1万8000しかないということですか。
○中川総括室長 当初は4万7600トンで、亀山市さんも含んで4万7600トンでございました。そのときは亀山市は2600トンということで参画していただいておりました。平成13年4月に一部給水した桑名市を初めとする2市3町につきましては、当時水が逼迫していたということで一部給水として6400トンを供給させていただきました。
その後社会経済情勢の変化に基づきまして水需要を精査、確認ということで見直しをさせていただきました。そんな中でトータル1万8000トンということで需要の見直しがなされましたもので、4万7600トンから1万8000トンに事業縮小させていただいた。その中でたまたま亀山市の部分では、シャープの立地ということもありまして7000トンを必要としてきたということで、ほかの市町さんはすべて減っているのですけれども、亀山市だけは2600トンからトータル的には7400トンですけれども、7400トンに増量して事業計画を見直させていただいたというのが現状でございます。
○山本委員 そうしますと、今回亀山市が正式に参入をしていただいたので、水道事業会計については本当に大助かりというか、そんな面になってきましたね、そうですね。
○中川総括室長 亀山市も当初は2600トン参画していただいていた部分が7400トンに増えたということですので、ほかの市町はウエートが減ったということです。ですから、亀山市が7400トン受水していただくことによって、ほかの市町の負担が減ったというふうに解釈していただいてもいいと思うのですけれども。
○山本委員 そんなところで当然水道事業会計全体から見たら、今お話聞いたように黒字で何とかうまく経営やってもらっていて、今回亀山も2000立米から7400に増えたので、当然料金のところも39円のところぐらいのところでひとつおさめておこうかということだけれども、管とかそういうところの拡張については当然しないとならないのですよね、しなくてもいいのですか。
○中川総括室長 亀山市へ7400トン供給するために当初の250ミリから500ミリに増径しています。そして、位置が遠くなったことによって約5キロ延長しておりますもので、それらの工事を今鋭意やっているところでございます。
○山本委員 そういう設備投資もずっとやっていきながらも、もうかっているものだから39円ぐらいで亀山も引き続きやっていこう、伊賀はちょっと今話聞きましたけれども、全体的な中ではその料金でちょっと抑えていこうということなのですね。
○中川総括室長 今、市町と協議させていただいていますのは、協議の間に一番最初に出させていただいた試算値3130円を超えないように努力させていただきますということで、私どもお話をさせていただいていますもので、3130円を超えないように23年の料金は設定させていただきたいと考えています。
○山本委員 了解します。
○前野委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」の声あり〕
○前野委員長 よろしいですか。なければ、これで水道料金の設定についての調査を終了いたします。
これで企業庁関係の分科会を終了いたします。
2 常任委員会
1.所管事項の調査
・北伊勢工業用水道事業の配水管布設替工事現場における事故について
(1)審査
① 当局から資料に基づき補充説明(戸神企業庁長)
(休 憩)
② 質疑
○山本委員 並行して捜査が進んでおるということですけれども、いろいろ聴取をしていただきながらここへ列記をしていただきました。こうやって列記をしていただくと、やっぱり事故が起きるということは多分にそういうような要素がたくさんあるのだなという、こんな思いをさせていただいておりまして、特に部分的にずっと見てみると、酸素の濃度をチェックするような責任者がいなかったというか、選任をしていなかったということとか、例えば、内燃機関の発電機をああいう坑道の中で使用してはいけないのに使用しておったとか、日曜日にも届出が出されていなかったとかいろいろあって、特に池田組が下請の正式な業者であったか、下請に指定しておったかどうかというのを、こんなところも少し、何かこれを見ていますと浮き彫りに出てきたわけですけれども、それをうまくまとめられたのが、7ページの今後の安全管理改善策ということで、大体まとめられておりますが、特に上の3つは発注機関はということで、例えば、言いましたように内燃機関の今の使用禁止するとか、酸素欠乏危険作業主任者の配置をするとか、いろいろ書いてありますけれども、また、送風機等もきちっと能力があるように明記しろとか、当然やらなければあかんところが全然やっていなかったということであるので、4ページの一番上にございましたように、「現場の安全管理については、請負契約上、請負者に責任があります」と書いてありますけれども、上の1から3つは発注責任ということでは当然MHRの現場監督責任という、こういうところでとらえていかなければいけない問題ですけれども、あと、監督員というのはやっぱり企業庁ということになりますよね。
企業庁は果たして今回については決して責任がなかったかどうかと、こういうところを余り今回の調査では書いていなくて、特にMHR、いわゆる発注請負のところに責任が当然発生するということを書いてあるのですけれども、監督者はいわゆる当然労働安全衛生法に基づく酸素欠乏危険作業主任者の配置、酸素濃度測定の常備など安全管理の措置が、現場において適切に講じられているかどうかを適宜確認をしますということでございますけれども、当然こんなことについては確認をするということよりも、当然やっぱり提出されたいろいろな仕様を監督者はきちっとそれができているかどうかを常に、例えば、酸素欠乏の責任者がきちっと配置されていたかとか、そんなことを含めてくると監督員のところも、これが今回の事故において決して全然責任がないという、こんなことには私はならないだろうなと、こういう思いをするのですけれども、どうですか、それのところ。
○戸神企業庁長 まず、監督員の基本的な業務は、やはり工程をきちんと管理して工事が適切に進行しているかどうかが、まず第一義的な役割だと思います。それと付随して、きちんと安全管理をしているかどうかというのも徹底させていくのが、きちんとやっていこうというのが今回の改善対策でございまして、欠けておったといえば欠けておったのでございますので、そういったところはきちんとやらせていきたいというふうに考えてございます。
○山本委員 けれども、そういうことであれば、やっぱり今回のこの事故についてずっと報告を聞いていると、割とMHRが悪いようなことで、もっときちっとやっておけばいいではないかと、こういうような話みたいだけれども、本来欠けておったかなということだったら、当然やっぱり企業庁としても今回のこういう事態になったということについての責任の一端というのは、ちょっとやっぱりわびるべきではないかなというように思うのですが、どうですか。
○戸神企業庁長 この提出書は事実関係と一定の責任分担という状況で整理いたしまして、私どもの発注者としての責任は私も口頭で、重く受け止めながら、これから緊張感を持って工事が進められるようにやっていくのが私たちの責任だというようなことで、決意表明をさせていただいたつもりでおります。ちょっと文書のところでは書き込めなかったところがあるのですが、そういったところでご理解お願いしたいと思っております。
○山本委員 書き込めなかったということでいろいろお話をしていますけれども、やっぱりそのへんところはきちっとしておかないと、将来これについてはひとつ気をつけてやっていきたいということなのですけれども、今回の今私たちが報告を受けているのは、事故が起きたことについていろいろ原因とそれに対しての対策をやっておるのですから、そのへんの今回の事故の原因等についての企業庁としてのいろいろな考え方というのをちょっと1回述べてもらわないと、何かちょっとよそで起きたことをそのまま、私たちはきちっとやっていたけれども知らなかったということでは済まないのではないかというような気がするのだけれども。
○戸神企業庁長 書面でも整理しましたとおり、やはり基本的には労安法の実施業務は請負者というのは大原則でございますが、我々はそれをいかに確保させていくかという立場で臨んでいくというのが役割分担だと思っておりますので、そういった意味で指導が足りなかったらということも踏まえまして、きちんとやっていく改善策を作りましてやっていきたいという形で整理をさせていただいたところでございます。
○山本委員 じゃ、1点、酸素欠乏危険主任者です。このへんについて現実的には置いてあったのか、それとも、名前が決めてなかったのかどうかよくわかりませんけれども、そのへんのところは企業庁としてどうやってチェックされていましたか、この点については。
○中川総括室長 酸欠の危険作業主任者の配置の把握なのですけれども、作業員の安全管理ということに関しまして労働安全衛生法上、請負者が置く必要があるということは決められております。そんな中で今回請負者の法的な解釈を取り間違えていたということ、例えば、事業者に必ず置かなければならないという決まりの中で、この工事全体で1人おればいいという解釈の違い、間違えがあったというふうに聞いております。ですから、今後はこのようなことがございませんように改善策を徹底したいと考えております。
○山本委員 いわゆる業者の方がそういう認識で知らなかったとか、間違っていたということなのですけれども、そういうことはきちっと企業庁として発注するときに指導はしなかったのですか。文書できちっと発注書の中に入っておりましたのでしょう。それがやっぱり確認しないといけないのと違いますか。そういう面では、僕は責任が全然ないということは言い切れないのではないかなと思うのです。
○中川総括室長 私どもの方に提出されております施工管理計画書につきましては、どこどこの作業員で酸欠主任者というイメージの報告はなくて、酸欠主任者はこの人ですという名前の報告だけが記述されておりましたもので、私どもの監督員もそこまで気がつかなかったというのが現状かと思います。ですから、この工事全体の酸欠主任者として1人の名前が挙がっていたわけなのですけれども、その名前がどこの下請の作業員か、元請の作業員かというところまでは施工計画書の中では判断できなかったというのが現状でございます。
○山本委員 それがわからなくても、別に今のいわゆる仕様書あたりの書面上ではそれでもいいのですか。例えば、どこどこの職員が、ここのこういうことに当たっていましたということは確認をしなくてもいいのですか、今のような形の中で。
○中川総括室長 施工計画書の中ではそこまで把握できないというのが現状なのですけれども、現場へ行ってヘルメットの名前を見て、あんたが酸欠主任者かとか、そこまでの確認はなかなか難しいと思います。
○山本委員 それを確認をしなくても、それで通っていくというのが今までのそういうことだったら、それ以上私もいわゆる企業庁の責任は追いませんけれども、企業庁の職員の監督義務というのは、僕はあると思うのです、発注しておりますから。そのへんのところはどのへんまで把握をして、そして、例えば、そういう危険的な業務のところについてどのへんまではチェックをして、それ以上はチェックしなくて、今回のこの事業ぐらいでいろいろ疑問点ないし危険的なところが出てきましたけれども、そのへんのところは全部業者任せで置いといてそれでいいのでしょうか。
○戸神企業庁長 業者任せというよりも、むしろ法律的にはそういった安全管理業務は請負者にあるということが大前提でございますので、それをきちんと担保してもらって、担保している状況を届けてもらうというのが本来の趣旨でございますけれども、そのへんの指導をもう少し重点的にしないといけないという受け止め方を我々はしているというところでございます。
○山本委員 企業庁として、監督する立場として1回、今回事故が起きて、そういういわゆる安全管理については請負者に責任があるということなのですけれども、監督員というのはどのへんのところまで監督したらそれ以上はしなくていい、それは安全にやっぱり事業をやっていこうという面では、そのへんのところの1回、監督員の仕事というのはどんなことをやればいいのですか。
○中川総括室長 監督員の業務として現場の施行体制等も把握する必要は当然あるとは思うのですけれども、まずは現場の進捗状況、そして、段階確認等をやる中で工事が正確に進められているかという部分を監督していくというのが、本来の業務かなと感じています。
○山本委員 現場の安全な形の中で監督がスムーズに進んでいくということが今言われたように本来の業務だったら、今回のこの事故について、何回も聞きますけれども、企業庁としては全然責任がないというような思いでみえるのか、責任の一端は若干でも感じるというのか、それだけちょっと1回最後にお聞きをして、もうやめます。
○戸神企業庁長 やっぱりきちんとやってもらうように請負者を指導していく、注意喚起をしていくというところに甘さがありましたので、それを強化していきたいということでご理解をお願いしたいと思います。
○中森委員 私も監督員の経験がありますのであえて今の質問に加えて言うのですが、監督員のあるべき指針というのがありまして、監督員はこういうことについて業務というか執務しなさいというのが、私の知る限りあるのです。これは今おっしゃるような工程管理であったり、出来高管理であったりあるのですが、それに加えてやっぱり責任というか、資格ある者がそこにおられるかとか、いわゆる身分を証明するものがあるかとか、材料が本当にこのJIS規格品であるかとか、それを証明するものが現場にあるかとかというのを確認することも監督員の任務の一つだというふうに私は理解しておりまして、今回もそのうちの一つであります作業主任者の責任者である者が現場におられるかとか、それがどういう施行計画書に基づく人物と一致するかということも、監督員の任務の一つだというふうに私は理解しております。
しかし、言いながら今の説明だと、企業庁はそういうことはそこまでちょっと任務ではないかのようなお話を今されたので、ちょっとどうかなというふうにまず1点思いますし、それだけで今議論するのもいかがなものかと思うのですが、現場代理人は常駐ということは基本的にこれはもう決まっておりますが、今文書を見せていただく限り、タイムラグというか12時で帰られたり、翌日は9時に来られたりということからすると、すべての工程管理の上の責任者である現場代理人が常駐されたということについての認識は、企業庁は監督員も含めて企業庁として現場代理人の常駐については問題なかったと思われるのか、そこに問題があるというふうに認識されているのか、いかがですか。
○戸神企業庁長 現場代理人に関しましては、前日、当日の記録からも不在の期間があったと、いろいろ事情を聞きますと体調が悪かったという話もあるのですけれども、それはそれとして、やはり常駐という義務があるだけに、こういった状況は不適切な状態だったというふうに認識しています。
○中森委員 ということについては監督員も承知しながら、やはりそういうときこそ監督員が、そういう特に休日であるとかというような作業も含めて、やはり慎重にかつ念入りに監督すべきであったというふうに、私はそういうように思います。
もう1点大事なことは、契約変更されておりますが、この契約変更については一切企業庁としては問題、この事故との関係からして問題はないというふうに理解されているのか、契約変更が場合によっては起因する1つになっているというふうに認識されているのか、いかがですか。
○中川総括室長 契約変更につきましては、通常変更内容について三重県建設工事共通仕様書において書面で行うことという形になっております。ですけれども、事務手続にその当時契約変更するという部分が、1000メーターから500メーターに変更するという部分で即変更という形はとっておりませんでした。そのへんは、監督員が相手の請負者に対して指示という形で変更するという形で処理されておりましたもので、そのへんの不備という部分は否めないかと感じております。ですけれども、変更内容につきましては発注者、請負者双方が7月の段階で相互合意という形で済ましておりますので、変更契約はちょっとおくれたのですけれども、請負者とはその時点で合意していたというふうに解釈しております。
○中森委員 変更契約についてはいわゆる企業庁と請負者、言いかえれば、監督員と現場代理人とで協議をした上で現場の実情また地域の実情をかんがみて、変更すべき内容について両者一致していたと。変更契約の締結には至っていなかったということで理解させていただきます。
それで、その中で換気の数が2カ所から1カ所になるということも変更契約になるわけですので、送風機と排風機がそれぞれ設けるということも変更契約の一部というふうに書いてありますが、それが履行されて初めて、安全性も含めて変更契約の一部だと理解するのですが、現場は施行されていたかどうかというのが、企業庁の変更契約に伴う責任があるかなかったということも大きく左右されると私は思うのですが、いかがですか。
○中川総括室長 当初設計ではピットが2カ所という形で設計されておりましたもので、送風機だけという形で設計されておりました。今回ピットが1カ所という形になりましたもので、換気に関してはプッシュプルという形で送風と排気という形に変更して指示しておりますもので、そのへんは実施されているものというふうに解釈していたと思っております。
○中森委員 結果的には変更契約に基づく変更の送風・排気については、現場では施行されておったかどうかというのはちょっと表現されていませんが、いかがでしたか。
○戸神企業庁長 7日の件は別にしまして、それ以前も同様の条件の中で作業をしてきておりますので、それ以前特に問題があったというふうな報告もございませんので、機能していたというふうに我々は認識をしてございます。
○中森委員 要するに変更契約についても締結はされておりませんが、内容については両者理解されて、かつ送風・排気についても両者合意の上、変更されておったと。現場もそのように施行されていると、現場代理人も監督員も認識していたということで理解していいわけですね。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
○中森委員 結果は、手順がいろいろと、それにもかかわらず今事故があったということについては、やはり今山本委員も言いましたように企業庁の責任を転嫁することなく、しっかりと監督員に対する指示も含めて、企業庁のやはり責任がどういう形であるかないかは別としても、何らかの責任はあるというふうに思いますのでしっかりとそのへんについては対処されたいと、このように要望します。
○前田委員 ちょっと確認させてください。まず、酸欠の主任技術者ですが、1人みえたらいいということで、どこの1次下請業者の社員だったのか確認させてください。
○戸神企業庁長 1ページの安城組の下に書いてございますアースの社員でございました。
○前田委員 1次下請として届出も当然されている中で、どこの従業員という明記がなかったのかわからないのですが、当然のごとく、配管の方の工事のする方の1次下請の中で主任技術者を設置していくべきというのは当たり前の話でありまして、そこのやっぱりチェックをしていただくというのが、企業庁にとってやっぱり発注者責任という一番大きな部分ではないのかなと思うのですが、その点はチェックできないという一言で終わりでしょうか。
○戸神企業庁長 確かに基本的には請負者の責任でございますけれども、我々としてもやはりチェックをすべきでありますので、そのへんが甘かったということは避けられないと思っております。
○前田委員 まず、その認識をずっと論議いただいていますが、お持ちをいただきたいのは、どういう再発防止策としてどうすればチェックができるのか。今回チェックできなかったことを次回からチェックをするために、一次下請の会社名を入れさすなり、作業分担を入れさすなり、そういうことを再発防止策の中でやっていかないと、今までのような形でまたチェックできなくなると思いますので、あえて確認をさせていただき、何か答弁したそうですね、どうぞ。
○戸神企業庁長 7ページの(1)の④で、監督員はこれからこういったことをしますということをさすためには、おっしゃったようなことの確認になるベースが要りますので、これをするために何が要るかということを当然ながら整備していく必要があると思っています。
○前田委員 一番の表現ではちょっとそこらへんが読み取りにくうございましたので、あくまで作業内容に応じた、そして、またその次の課題なのですが、責任ある者が知識がないことには誤った指示をしてしまうというのが、今回の例だと思います。当然2ページ目にあるように安城組の作業責任者、さらには、池田組の現場代理人とも余り知識がないのかな。だから、配管の中で発動機かけっ放しで帰ってしまう。そしてまた、命知らずで配管の中へ入っていってしまう、測定もせずに入っていってしまう。だから、現場で指示する責任者の者がそういう主任技術者の資格を持っていないことには、適切な安全な指導ができない。そのことも労基上の問題とはまた別の問題の中で、誰か1人が持っていればいいという問題ではなくて、指揮・命令系統の指示する者がそういう資格を有していないと、こういう事象が起きるのかな。本当に無知な事象なのかなと思うのですが、そこらへんの再発防止策何かお考えでしたら。
○戸神企業庁長 やっぱりこういった危険なところでの作業に当たっては、労安法の趣旨をきちんと理解していることを確認し、不足でしたら指導していく。そういったことがまず前提として、着工前にそういった指導なりを行っていくことが大切かと思っております。
○前田委員 画一的にはやりにくいと思いますので要望にしておきますが、あくまで作業責任者なり現場代理人、そういったところが資格を持っていないことには適切な、安全な指導ができないという部分だけご認識いただいて、法的にクリアしていたらいいという問題ではなくて、安全な作業ができるような体制の中で、また、請負者の方の指導もあわせていただければと思いますので要望にさせていただきます。
それと、1点、すみません。2ページの一番下に5名東側に作業員がいて、2名が管内に進入した、内容は不明である。残り3名の方が東側にはいたはずなのですが、その人たちの見解として入っていかれた理由なり、何かそういうコメントがなかったのかな。5人がばらばらで、当然5人で作業していたら役割分担をしながらやっていると思うのですが、5人が好き勝手にやって、2人が勝手に入っていったというのは、指示・命令系統が全くないのではないのかな。じゃ、その5人を配置したのは誰で、5人の現場の責任者が誰だったのか。そこらへん余りにもルーズな、不明だという形で書かれていますので、普通現場ではあり得ないなと思うのですが、そこらへんの認識をちょっと教えていただけますか。
○中川総括室長 5名のうち亡くなられた2名の方の中のお1人は、そこの世話役的な、代表的なお方だったみたいです。ピットの地上で片づけ作業をするということだったらしいのですけれども、その中で2名の方、その代表者も含めて管の中へ入られて、何で入られたのかというのは聞き取りの結果でも不明という回答しか返ってこないのですけれども、現実的には。ですから、亡くなられた方が代表というのですか、世話役的な方だったというふうにはお聞きしています。
○前田委員 そういう理由でしたら何となく納得をしてしまいまして、現場の世話役の方が入っていっていかれて、残りの3名の方は指示に従って片づけをしていたという部分の中で、不明という部分では理解をいたしました。現場代理人が指示を当初しておったということにもかかわらず、世話役の方が入ってしまったというのが一番の、最後のストップをかけられる断面にもかかわらず、入られたのかなということで残念に思うのですが、そこはやむを得ないかなということで理解をいたします。
それと、最後に6ページの中で、企業庁のほうで水平展開していただくということでありますが、当然ほかの配管含めた作業というのは多く発注されておると思うのですが、他のチェックの中で、もう既に水平展開されたのか、これからチェックをされるのか、いかがでしょうか。
○中川総括室長 この事故が起きてすぐ所属長会議を開催いたしまして、各所属長にこういう事故が起きた中で、現場での注意喚起というのは即やらせていただきました。今回事故調査委員会等を3回開かせていただいているわけですけれども、ここに挙げさせていただいています安全管理の改善策という部分を、今度は庁長名で各事務所へ水平展開させていただきたいと考えております。
○前田委員 通知いただくのもいいのですが、本当にそれが徹底されておるかどうかというのが一番大事かと思いますので、当然1次下請、2次下請の部分であれば、今日ご報告あったように、人が足りないからよそから人を借りてくるということは、かなりの頻度で行われておるのではないのかな、現場として。だから休日の作業も含めながら、届出を今後徹底しますと言っているけれども、ほかの現場は全部できているというのが私の正直な意見であります。だから、水平展開の仕方もあろうかと思いますし、さらには、危険が伴う酸欠の主任技術者の配置基準、そういったことが今回の大きな原因であるならば、それに類する仕事がある部分については、少し深くチェックをしていただくというのが本当の水平展開だと思いますが、いかがでしょうか。
○中川総括室長 私ども事故調査委員会の中でもチェックリスト等を各現場で今後やっていただく部分について検討させていただきまして、今後それを各水道事務所の方へ水平展開させていただく予定になっております。
○前田委員 もうこれ以上責めても気の毒ですので、ぜひとも2次下請あるいは休日の作業、さらには、一番大事なのは酸欠の主任技術者。本当に適した人が指揮・命令系統の中で資格を持っておるのかどうか、無知な者がやっていないかどうか、命にかかわる部分でありますので、早急に十分なチェックをお願いしたいと思います。さらには、水平展開の中で企業庁の中だけでやるのではなくて、公共3部もありますし、当然下水道の工事であれば排管の中に入る工事もありますので、今回の情報の共有化ということで三重県庁の中で情報共有しながら、下水道、県土整備部の方にも提供いただき、同じく水平展開をいただければなと思いますのでご要望にさせていただきます。
それと、もう1点だけごめんなさい。
6ページの一番下ですが、今後の再開についてという部分ですが、警察等々の捜査結果等が明らかになった時点で必要な処分をという形であるのですが、企業庁として、このまま必要な処分をそのままにしながら工事を再開されるというのは少し中途半端に思うのですが、企業庁としていろいろな入札基準に基づいた中での現時点でのペナルティーというのは何もなしでいいのですか。
○戸神企業庁長 例えば、指名停止とかそういったことにつきまして一度やりますと、再度ということができない状況ございますので、やっぱり法的な責任がどうなるかということを見きわめまして、我々がそれ以外に把握しております不適切な対応も、果たして加算要素になるかどうかということも検討しながら、適切な処分をしていくことは必要だと考えております。
○前田委員 最終判断が出る前に工事を再開するということは、再開する行為というのは別に問題がないわけですか。
○中川総括室長 私どもの事故調査委員会で検討した結果について、私どもの指名審査委員会にその内容を上げることになっております。その中でまずは請負業者に対して安全改善策を提出させて、それが労働安全基準監督署の基準に合致していれば、まずは業務再開というふうに持っていかざるを得ないのかなと考えています。
○戸神企業庁長 こういったケースの工事再開につきましては、県土整備部が決めております再開基準というのがございます。4点程ございまして、1つは警察から事故現場の状態保存を求められていないこと。2点目が労基からも求められていないこと。3つ目がちょっとこれは抽象的になるのですが、請負者において事故原因とその改善対策が明らかになっていること。4つ目が工事再開の必要性が妥当であること。この4つを再開基準として県土整備部が決めておりますので、我々も準用しているところなのですが、その中で改善対策は我々が検討したものがきちんと担保されていくかどうかということを確認して、さらに、再開された後はきちんと厳しく監督していくということで担保していきたいというふうに考えてございます。
○前田委員 了解しました。その点については一応基準に基づいて対応していただいておるということでございますので、また、いつ頃にこの結果が出そうなのか予測と、要するに、すぐ出るものならばちょっと待っていてもいいかな、先ならば、再開しなければいけないかなとも思うのですが、そこらへんの見込みがわかりましたら。
○戸神企業庁長 捜査事項にかかわることですのでなかなか情報をちょうだいできませんで、かなり時間がかかるというふうなことしか伺っておりません。
○前田委員 それであるならば、再開もやむなしかなという部分もございます。また、十分なチェックをしていただきながら、再び二度とこういう事故が起こらないような形でお進めをいただければと思いますので、よろしくお願いします。
○北川委員 酸欠の作業主任者の関係で前田委員が言われる話、私もすごく気になって、実態的な部分というか、使い回しというか、そういう資格の。ここで読ませていただくと、技能講習を受けられた方が資格があるというふうに受け取れるのですけれども、県内で技能講習を受けて修了されている方、いわゆる主任者になれる方は人数的にどれくらいいらっしゃるかとか、そういうのは把握はされているのでしょうか。
○戸神企業庁長 申しわけありません。今そういった把握、私どもはできておりません。
○北川委員 そうすると、業界的に酸欠危険作業主任者について、かなり欠乏している状況にあるのか、いやいや、かなり潤沢に人材があって、今回のこのケースが逆にレアなケースというか、そういう受け止め方をしていいのか、実態はどんな状況なんでしょうか。
○戸神企業庁長 全体の調査はなかなか難しいと思うのですが、抽出か何かでも調査をしながら、またご報告させていただこうかなと思います。
○中川総括室長 私どもの事務所の方も酸欠危険箇所へ入る可能性がありますもので、酸欠危険作業主任者の資格を持った者が何名かおります。各事務所に何名か必ずおります。ですから、一般的に講習で受けられる資格ですもので、ある程度の数は確保されているとは思うのですけれども、今の段階でどの程度というのはちょっと調べさせていただきたいと思っております。
○北川委員 今回の事故のように、この種の事故については直接生命にかかわる部分が大きい作業ですから、どんな工事でも作業主任者は重要なポジションではありますけれども、特にそういう面では重要なところなので、今行われている、発注されている事業、それから、来年度以降の事業もそうですけれども、やはり徹底して作業主任者のどういう位置づけというか、きちんと現場に入っていただけるという形での届出であることをきちんと確認をいただいて、また、現場でもそれを確認いただいてということを徹底していただきたいと思います。
○加藤事業室長 先程、休日届、下請届、こういった部分について事務所のほうで、先程庁長が事故を起こったときにすぐにチェックということで、対応についても各事務所の方でさせていただいておるところでございます。内容につきましては、現在のところ工事が11月末時点で13件あるという中で、休日届、作業届、それから、下請の通知ということでありますけれども、それ以降きちっとチェックをする中で、ほかの工事、事務所については今のところ漏れなく出していただいているという報告を伺っております。
それと、酸素欠乏危険主任者なのですけれども、現在、同種の工事を5件発注しておりまして、うち2件はまだ未着手ということでございますけれども、先程言われましたとおり事業者、それからあと、免許、それも含めてチェックをしておるということでございます。
・工業用水道事業における技術管理業務の包括的な民間委託の発注について
(1)審査
① 当局から資料に基づき補充説明(中川総括室長)
② 質疑
○中森委員 分割されたということで、トータル的には当初予定された予定価格よりか高くなるということになるわけですか。トータル的に契約が分かれましたので、除外した新たな予定価格、発生する予定価格と別でよけた部分の別契約が発生しますので、トータルすると、包括が当初計画よりか残念ながら高くなってしまうということになるわけですか。
○中川総括室長 包括的な業務委託をするというメリットの中に、合算することによる諸経費率の低下という部分で効率的な部分が出てくるわけなのですけれども、今回分離することによって、その部分の諸経費は多少増えるかもわかりませんけれども、今私どもが予算、債務負担を組ませていただいている予算の範囲内でできるように努力はさせていただきたいと考えています。
○中森委員 私が申し上げたかったのは、当初の計画が予算組み、期待される経費節減が新たなこういう今後、少し契約内容は変わりましたけれども、結果的には、経理的にはそう影響ないということであってほしいなと、こういうことで申し上げているわけでございまして、そういうように理解してよろしいわけですね。
○中川総括室長 はい。
・水力発電事業の民間譲渡について
(1)審査
① 当局から資料に基づき補充説明(大西推進監)
② 質疑
○前田委員 二、三教えてください。まず、12ページ目ですが、設備の改修130件あって、ここへ出ているのが78件ということで、あと50件についてはもう詳細な改修と受け止めてよろしいでしょうか。
○大西推進監 130件の中には非常に細かいというと失礼なのですけれども、既に着手しているものもございますし、今後協議していく中でいろいろ課題として残ってくるものがといいますか、時間のかかるものが、ここに挙げさせていただいた件数というふうにご理解いただければと思いますけれども。
○前田委員 了解しました。提示いただいた件数の改修、どちらがする、しないも当然これからの協議になろうかと思いますが、改修をするに当たって、非常に膨大な金額と時間とエネルギーが必要かなと読み取れるのですが、相当の時間を要するものも多く含まれていますという日本語に表記いただいておりますが、最後の方にも21年度譲渡を目標にという言葉がまだ消えてはおりませんが、ここらへんの目途はどれぐらいでできるものなのですか。
○大西推進監 設備の改修につきましては、委員おっしゃるように非常に時間のかかるものがございます。工事だけでもかかるものもございますし、工事の着手に当たりましても河川協議とか地権者の協議とか、そういうものに時間のかかるものが相当含まれているのは事実でございますけれども、そういう中で中部電力さんと改修の必要性についてはお互い確認したとしましても、どちらがやっていくのか、どちらがいつやるのかということにつきまして、そのへんも協議の中で進めていきたいというふうに考えています。これにつきましても私どもは21年度ということで私どもの目標として今やっておりますけれども、これを意識しながら今中部電力さんと年度末の合意に向けた中で、そのへんも明確にしていければなというふうに今考えております。
○前田委員 改修については理解をしました。あと、どちらがやるのか、改修しないのか、するのか、そういった協議がいつ終わる目途でございますか。
○大西推進監 今まさにそのことにつきまして私どもは中部電力さんと今まで設備部会とか、用地部会という部会を作りまして、担当レベルでそれぞれ20回、30回の協議を重ねてきております。その中で今協議を進めておりまして、できるだけ早くといいますか、そのへんを整理したいという気を持っておりまして、今鋭意作業を進めているということで、目途につきましてはできるだけ早く整理をしたいと今考えております。
○前田委員 設備に続きまして、13ページの方へ行かせていただきます。続きまして、用地の関係でございます。
ちょっと抽象的なご報告なのですが、対象が1100筆あって、7割から8割済んでおるということでございますが、調査のみ終えておるのがいくつなのか、あといくつ残っておるのか。そして、境界確認ができたものがそのうち何件なのか、内訳をちょっとお教えいただけますか。
○大西推進監 ここに書いてあるように約1100筆のものがございます。現在、三瀬谷ダム湖を中心に今年度は調査をさせていただいておりまして、三瀬谷ダム湖だけで約822筆ございます。そのうち実績として終わりましたのが約680筆でございますので、約83%程度が終わりました。残りにつきましてはほかの発電所等にございますけれども、これも引き続き来年度に向けてやっていくというふうに考えております。
○前田委員 1100のうちでいくと、分母は1100にしたら、分子は調査が終わったのが680ということでよろしゅうございますでしょうか。
○大西推進監 はい、そうでございます。
○前田委員 そして、境界確認ができていないのがどれくらいあるのでしょうか。
○村田事業室長 実績値で378カ所が確認をできております。予定として446カ所ありまして、大体84%ぐらい。今予定として822筆ありまして、実績として679筆としまして、残りとして153筆がまだ終わってないということでございます。
○前田委員 調査としては了解しました。1100分の680ということで残り引き算すると420カ所ですか、残っておるということで調査対象まだ半分あるわけですよね。当然のごとく境界確認、今数字言われたのですけれども、そんなに進捗していないと思いますので、調査終わられた分の境界確認でできるところなのかなと。ですから、残りあと400調査をしていく中で、境界確認必要な部分が出てくるのではないかと思うのですが、そんなニュアンスでよろしゅうございますか。認識が違っていたら教えてください。
○大西推進監 確かに用地調査終わった時点で、それぞれ境界の確認作業を進めております。その中で地権者等につきましても、現在終わっておりますのは三瀬谷発電所、三瀬谷ダム管内で約85%程度と今理解をしております。
○前田委員 わかりました。いずれにしろ残された作業が膨大な状況の中で、15ページ目のもう細かい部分というか、ほかの部分は割愛をさせていただきながら、基本的な合意形成に向けた、本年度末に向けた考え方というのが初めて提示されております。今の設備も協議状況あるいは用地調査の進捗状況からいき、今年度末の基本的な事項の合意というのは少し無理があるのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○戸神企業庁長 平成21年度末という目標は県としての目標時期でございまして、これまでの交渉に当たりましてはこれを前提に協議を進めてきております。今後も引き続き課題解決に取り組んでまいりますけれども、やはり先程申しました設備や用地に関する課題解決の進みぐあい、そういったものも踏まえまして、中部電力側の意向も非常に大切であると考えております。したがいまして、ここにも記載させてもらいましたように、今年度末にお願いしております基本的な事項の合意について協議を進める中で、双方が合意できる譲渡目標時期を設定していく必要があるのだろうというふうに考えてございます。
○前田委員 ちょっと趣旨が違っておりまして、譲渡時期ではございません。私が質問させていただいたのは、基本合意の時期が今の調査が進んでいないところが4割ぐらいある、設備についてもどれだけ進捗しているのかわからないですが、現在協議中である、どれだけ費用がかかるか見えない中で、要するに、一般的な商売として売り手と買い手がいたときに、何を買うのかどうかというものが定かでない段階で、基本合意はできるものなのでしょうか。
○戸神企業庁長 基本的な事項の合意ということで契約書的なものではなくて、はっきり言うと譲渡・成就はもう確実ですとか、今地域貢献の現状の取組はここまで進んでおりまして、これは担保していきます、あるいは、これは課題ですとか、そういったことを大きく4点に分けまして、確認という意味で基本的な事項の合意をしたいということで、今お願いして協議をさせてもらっているというところでございます。
○前田委員 基本的な事項というのは要するに買うか、買わないかということだと思うのですが、その前提となるのが、やはり全体がある程度見えた中でその価値がいくらなのか、それが見合うかどうかというのが基本的に買う、買わないの最終結論ではないのかな。だから、全体がまだ見えない中で調査も4割残っていて、設備改修も100件ある中で、どっちがどうするのか見えない。いろんなあとの地域条件の中もある中で、譲渡するものが確定していない中に基本合意というのがあり得るのかな、一般論的にです。
○戸神企業庁長 昨年度中部電力に副知事が出向きましてお願いして、真摯に協議交渉に乗ってもらうということも、そういうことはちょうだいしていますので、我々としましては目標をきちっと決めていただいて、なかなか明確なところまでいかないかわかりませんが、この4点につきましてはこんな条件でどうだとか、そういったことについてやはり基本的なところでお互いが確認できないと、なかなか我々がしている作業もきちんとハッパをかけながらやることもできませんものですから、そのあたりも含めましてぜひお願いしたいということで今やらせてもらっています。
○前田委員 意気込みなり気持ちというのは理解するのですが、物理的に今の残された確認作業等々がこれだけ12ページ、13ページの量がある中で、果たして本当に基本合意ができるのかなというのが問いかけさせていただいている内容であります。今協議してみえるということなのですが、逆に相手側としては基本合意の考え方というのはご理解いただけているのでしょうか。
○戸神企業庁長 年度末には何らかの形で、まだそのへんはイメージはどうマッチングするか別ですけれども、何らかの形で確認的なことをしていきたいということは了解してもらったと思います。
○前田委員 交渉事であるならば、今日基本的考え方が初めて提示されたのですが、相手側と合意した方向性なり、考え方というのを提示いただくべきではないのですか。というのは企業庁の思いで、私の解釈ですけれども、こう進めていきたい、全体がまだアイエヌジーの進行形で、多分年度末に調査、協議も全部終わらないだろうと、私の予想でいくと12ページ目、13ページ目がかなり今年度末の段階で終えていない。その断面で企業庁として苦肉の策で、こういう基本合意の考え方だけで、何とか基本合意という日本語の定義の中でとっていきたいというふうにしかとれないのですが、そこはいかがでしょうか。
○戸神企業庁長 一方的な思いだけではなし得ませんので、やはり中部電力側の立場、考え方もきちんと理解、相互で理解しながら進めてまいりたいと考えます。
○前田委員 これ以上論議していても前へ進まないようでございますので、基本的に交渉事というのは相手のある話ですので、議会へ一般的に報告されるのであるならば合意して、もう3月って今12月ですよね、3カ月先の話なのですよね。にもかかわらず、これからと全部調査もこれから、設備もこれから、用地もこれから、基本的事項の考え方もこれからとは、もうあと3カ月しかない断面で、それも今日考え方を初めて示されたわけですので、正直言いまして20年末の基本合意の考え方でお進めいただくというのは、今の進捗からいって難しいのではないかなと思います。一度そこのところを十分審査、精査していただきながらお進めもいただきたいと思いますので、ちょっと無理があり過ぎるのかな。残された3カ月の中で、全体が見えない中の基本合意の4項目の確認は難しいのではないかなと思われますので、また今後お考えもいただければと思いますのでよろしくお願いします。
○中森委員 今横でお話聞かせていただきながらちょっと感じたのですけれども、基本的に民間譲渡という流れが、議会でももちろんその動きなのですけれども、結果的に相手方は言うまでもないのですけれども、県民にとってそれによってどういう影響というか、プラスになるのかとか、後で債務が残っていろいろとあるのかというところが気になるところでございまして、地域貢献などのこの部分については、結構課題が多いのではないかなというふうに今お伺いするわけですし、それで、ダム自身の減価償却はもう済んでいると、このように理解をした上で話をするのか、もともと最初投資したいわゆるライフサイクルコストですか、今いろんなこういう事業にはそういうのは当然本来あるべき姿があって、それをトータルで考えて、今の時期に譲渡することによって当時の考えがライフサイクルコストという視点で考えて、減価償却の部分を加味して、最終的に一般財源として残るのかというところをやはり何か知りたいなと。債務だけが一般財源として残るのか、金が残るのか、足らないのかというところは何か一般県民にとっては知りたいなという感じがいたしますが、そういう観点で今はどう考えていますか。
○戸神企業庁長 まさに譲渡価格に関連した事項だと思います。これにつきましては中部電力さんと話の中で中部電力も私どもも双方が、我々は県民、議会に対して説明しないといけませんし、中部電力さんは株主に対して説明責任がございますので、双方が対外的に説明責任を果たせるような考え方でいきましょうということは当然共通認識なのですけれども、私どもも中部電力さんとこういったことを具体的に話していくということがもう起こりますので、水力譲渡連絡会議というのがあるのですけれども、各部長が集まりまして、その中に私どもと総務部と政策部の代表が集まりました譲渡価格検討部会というのを設置したところでして、これから公認会計士などの専門家の意見も聞きながら、いろんなやり方があると思いますので、そのあたりを勉強しながら中部電力さんと話をしていきたいと。少し具体的な譲渡価格と申しますと、交渉の結果もございますし、あるいは、資産性、収益性といった観点からどのへんが適正かというところの判断も要りますので、ちょっと私が今のところで申し上げる状況ではございませんので申しわけございません。
○中森委員 そういうことも県民には関心があるということだけお伝えして、適正な、両者が納得できるような、また、県民に理解できるような結論に導いていただきたいというふうに希望します。
・RDF焼却・発電事業について
(1)審査
① 当局から資料に基づき補充説明(大西推進監)
② 質疑 なし
・「三重県企業庁中期経営計画」の一部改定について
① 当局から資料に基づき補充説明(浜中総括室長)
② 質疑
○北川委員 中期経営計画というよりはさきの分科会のほうでお尋ねすべきことだったかもわからないのですが、ちょっと参考までに教えてください。工水の方なのですけれども、今景気低迷の雰囲気があって、景気の後退でいわゆる企業が減産体制にも入っている中で、例えば今、今年度の見込みについても先程聞かせていただいて、追加の契約もあったりして伸びますと、来年度以降についても亀山の分とかで伸びていくというふうな見方になっているわけですけれども、例えば、工業用水の契約の形態が長期にわたるような契約になっておって、余りそういう短期的な変動は影響されるような形にはなっていないとか、そういう契約の状態も含めて、景気後退の減産というのが収益あるいは収支計画に影響するようなものではないのか、あるのか。そのへんのところをちょっと参考に教えていただきたいのですが。
○浜中総括室長 工水の契約につきましては短期的に変動するとか、そういう計画にはなっておりません。工水の需要量自体につきましても、増量があったりとか、また、でも会社をやめるので廃止しますとか、一長一短という状況で、中期計画全体の中では横ばいまたは若干の微動といったぐらいの、基本的には横ばいといった格好で中期計画を立てております。
○北川委員 そうすると、短期的な企業の需要が減るとか、そういうことはリスクとして考えなくていいという判断でよろしいんですか。
○中川総括室長 契約につきましては会社の撤退とか、そういうもの以外は減量というのは今余り考えていないわけなのですけれども、料金体系の中で基本料金と使用料金に工業用水の場合分かれております。企業は基本料金は確実に契約水量に応じて払っていただかなければならないのですけれども、景気の動向によって使用水量を減らすという場合には、使用水量だけ休止水量という形で使用料金を減免する制度がございます。そういうので対応していただいているというのが現状でございます。
○北川委員 また詳しく教えてください。
○前野委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、ご発言をお願いします。
○笹井委員 今日議論をいろいろ聞かせていただいたのですけれども、実はきのうの朝ですけれども、中勢沿岸の流域下水道、三渡川の北側にある中継点で400ミリの送水管が破裂したという事件がありました。応急処置で何とか押さえられたのですけれども、完全復旧するのに三月程かかる。400ミリの送水管はなかなか調達できないというのを聞いておるのですけれども、とりわけテープ、メーター4000円程するテープで巻いて応急処置をしたのですけれども、危機管理のやっぱり行政の体制というのが非常に不備なのかなと、私も現場は見せていただいたのですけれども、もちろん関係の市の振興局の事業課も出向いて業者の手配等もやったのですけれども、県の管理区間でありながら、県のそうした危機管理の応急の対応が非常に生ぬるいということを、市の行政担当の意見として聞かされました。
そういう事件がきのうあったのですけれども、北伊勢工業用水の事業も聞かせていただいておりますと、やっぱり日頃の仕事の中でのマンネリ化で、ミスっていく場合もあるのかなというのも気づいたわけでございまして、企業庁におかれてもそれぞれの諸事業を持ってみえて、何が起こるかわからない、そうした事業の中であろうと思いますけれども、ぜひ危機管理体制をもう少し見直していただいて、即対応が完璧にできるような、もちろん県当局ができないのであれば、市町との、そうした連携をやっぱり密にして、特に事業サイドがうまく対応できるような、そういう体制作りも見直していただいたらどうかなと、そういうことを感じました。
以上です。よろしくお願いします。下水問題はまた県土整備の委員会の方で言いますけれども、そういう事件があったということだけ報告いたします。
○前野委員長 よろしいですね、答弁は。
○笹井委員 はい、結構です。
○前野委員長 ほかにございませんか。それでは、当局にはご苦労さまでございました。
〔当局退室〕
③委員間討議
○前野委員長 お疲れでございますが、先程の所管事項につきまして委員間討議をお願いいたします。ご意見のある方はお願いします。
○中森委員 この北伊勢工業用水の事故に対する県の責任については、およそおよそ、法的というか、刑事的な責任は別なところにゆだねられるというものの、一般的なところについての、何らかの責任を感じているというところですので、そのへんやはりしっかりと工事再開や次の二度とあってはいけない事故防止対策に向けてもしっかり分析し、かつ再度そういうことのないような心構えというのを明確にすべきというところについては、しっかりと委員会から当局にお示しをしていただきたいと。
○北川委員 包括民間委託の発注で、中森委員も言われていましたけれども、事前に説明に来られたときには、トータルで高くはなりません、絶対安くなりますという説明を聞いたんですけれども、皆さん委員それぞれどう聞かれたかわかりませんが、先程の答弁はちょっとニュアンス違ったんで、あれっと思ったんですが、あんまりオープンな話では中身がないのかなというのもちょっとしたので、あえて聞きはしませんでしたけれども、これは後の委員長報告のことでもあるのかもわかりませんが、トータルで、中森委員が言われたとおり分けたからといって、分けて高くなるということがないようにだけは何か念押ししとかんといかんのかなと思ったんですが、そんなお話と違いましたか。委員にそれぞれ説明に来られたときに、官には安く出せるけれども、民には高くなってしまうので分けざるを得ないのだと。
○前野委員長 どう表現するか難しいけれども、要するに経費がかからないようにということでしょう。
○北川委員 そうですね。事前に来られていた説明と先程の答弁がちょっと受けた印象が違ったので気になったということなんですが。
○前野委員長 諸経費の部分はどうしても高くなるんですか、分割すると。
○中森委員 私が質問したのは北川県議おっしゃる思いで質問したんです。ところが、その質問の仕方が、高くなるんですかという質問に対して、高くなりませんよとしっかりと答えてはいなくて、諸経費率の計算によってはトータルの率掛けるのと分割して掛けるのと足し算したら違うような、そういう部分的なニュアンスに受け止められて、全体的な価格についてはそう影響はないけれども、部分的な計算によってはちょっと変わるという、経費の算出率で少し変わるかなというようなニュアンスでしたので、私はできるだけトータル的には予算が増えることのないようにと最後は要望したもので、そのへんですね、今北川県議が心配してくれているのは。当初聞いたのとちょっと違う部分がそこに、今日の答弁はそういう答弁でしたので。
○北川委員 委員長報告まではいいのかわかりませんけれども、何をかというと、下請というか、2次受注するところの業者がごねて少しでも高い契約にというふうなことになるんだったら、ちょっとそれはいかがなのかなと思うだけです。
○前野委員長 一度考えてみます、表現方法を。それでは、所管事項の調査は終わりまして、以上で、企業関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。
Ⅱ 委員協議
1 分科会関係
① 分科会委員長報告について 正副委員長に一任
2 常任委員会関係
① 常任委員長報告について
〔閉会の宣言〕
県土整備企業常任委員長
予算決算常任委員会 県土整備企業分科会委員長
前 野 和 美