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三重県議会 > 県議会の活動 > 議会改革推進会議 > 第5回全国自治体議会改革推進シンポジウム

第5回全国自治体議会改革推進シンポジウム

~分権時代の自治体議会の在り方~

  三重県議会と三重県議会議会改革推進会議は、平成21年4月10日(金)、三重県津市において「第5回全国自治体議会改革推進シンポジウム」を開催しました。

  今回は、平成17年の四日市市、平成18年の東京都、津市、平成20年の桑名市での開催に続く5回目のシンポジウムであり、全国の72の自治体議会から467人の議員、事務局職員等議会関係者が参加され、地方分権時代に求められる自治体議会の在り方や、二元代表制を踏まえた改革の方向性を探るとともに、議会基本条例の意義と課題について意見交換を行い、議会改革の必要性について認識を深めました。
   シンポジウムでは、三重県議会議会改革推進会議会長でもある萩野虔一三重県議会議長の主催者挨拶、野呂昭彦三重県知事の来賓祝辞の後、前宮城県知事の浅野史郎慶應義塾大学総合政策学部教授から「二元代表制における自治体議会の役割」と題して、基調講演をいただきました。

  浅野教授は、首長と議会の関係について、宮城県知事時代の経験談を交え、知事と議会は車の両輪に例えられるが、いつも同じ方向を向いて回っているだけではなく、たまにはぶつかり合い、お互いに切磋琢磨していくことが大切だと述べられました。
  議会のあるべき姿として、議会基本条例の制定の動きは、地方自治法上の位置づけに加え、新たな議会を創造する運動として日本の地方自治に一石を投じるものであるという見解を示されました。
  また、自治体議会が自治体の全般的な財源を絶えずチェックする役割を果たすことが必要であるとともに、予算編成へも公明正大にコラボレーションしていくことが大切であると述べられました。

基調講演写真

  さらに議会には、立法機関としての役割があり、現在はまだ全国的には少ない議員提出条例の制定に向けて、政策立案能力を向上させる必要があるとの考えを示されたほか、今後地方分権が進むと、今までの「あれも、これも」ではなく、「あれか、これか」というように、限られた資源をどう配分するかが、地方議会として重要となると指摘されました。
  最後に、議員と知事とは政策に関するライバル関係であり、議員は政策立案能力を磨くべきであるなど、地方分権時代における議会の役割についてお話しいただきました。

  続いて、パネルディスカッションが行われました。
  浅野教授をコーディネーターに、江藤俊昭山梨学院大学法学部教授、小林作一会津若松市議会広報広聴委員会委員長、橋場利勝栗山町議会議長、三重県議会の萩野虔一議長がパネリストとして参加し、議会基本条例をなぜ制定したのか、自治体議会として今後どのような方向に進むべきか等、議会基本条例の意義と課題等について議論し、その後会場との意見交換が行われました。
  会場との意見交換では、栗山町議会基本条例などで規定されている反問権の意義と活用状況、自治基本条例と議会基本条例の関係、議会が有する機能の強化、開かれた議会運営のための市民への情報提供の方法、議会事務局職員の採用・人材育成など広範囲にわたる多数の質問が出され、活発な議論が行われました。
  最後に、三重県議会の岩田隆嘉副議長の閉会挨拶でシンポジウムを締めくくりました。

パネルディスカッションの模様

  このたびのシンポジウムは、全国の自治体議会から注目を集めるとともに多数の御参加をいただき、大変意義のあるものとなりました。今後、このシンポジウムで交わされた議論を発展させ、議会改革に取り組む自治体議会の交流・連携の輪が全国に広がっていくことを期待しています。

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