三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年10月7日 防災農水商工常任委員会 会議録
防災農水商工常任委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成20年10月7日(火)自 午前10時01分 ~ 至 午後3時06分
会 議 室 201委員会室
出席委員 8名
委 員 長 中嶋 年規
副委員長 山中 光茂
委 員 中村 勝
委 員 青木 謙順
委 員 水谷 隆
委 員 野田勇喜雄
委 員 岩田 隆嘉
委 員 桜井 義之
欠席委員 なし
出席説明員
[防災危機管理部]
部 長 東地 隆司
副部長兼防災危機管理分野総括室長 細野 浩
危機管理監 宮崎 敏
危機管理総務室室長 嶋田 宜浩
消防・保安室室長 東畑 誠一
防災対策室室長 堀江 俊光
地震対策室室長 高須 幹郎
コンビナート防災特命監 木本 雅仁
その他関係職員
[健康福祉部]
健康・安全分野総括室長 庄司 正
健康危機管理室長 寺井 謙二
委員会書記 議事課副課長 池山 マチ
企画法務課主幹 脇 光弘
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 5名
傍 聴 者 1名
議題及び協議事項
Ⅰ 防災危機管理部関係
1 常任委員会
(1)議案の審査
●議案第12号「損害賠償の額の決定及び和解について」
(2)所管事項の調査
1)「『2008年版県政報告書』に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答について
2)8月末からの豪雨及び台風13号による被害について
3)三重県防災対策推進条例(仮称)について
4)消防の広域化について
5)三重県企業防災取組状況調査について
6)三重県国民保護訓練(図上訓練)の実施について
7)新型インフルエンザ対策について
(報告事項)
1)岩手・宮城内陸地震現地調査の概要
2)大容量泡放射システムの概要
(3)その他
Ⅱ 委員協議
1 常任委員会関係
(1)委員長報告について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 防災危機管理部関係
1 常任委員会
(1)議案の審査
●議案第12号「損害賠償の額の決定及び和解について」
① 当局から資料に基づき補充説明(東地部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 ご質疑があればお願いいたします。
○野田委員 観光客の誘導ということで、一応チェックは今のでわかりましたけれども、誘導するときに誰が誘導するのかという役割、これは消防本部の方でするということですかね。もしくは、消防団なんかが来てもらったとき、どうするのかというのもあるんで、そのへんの指揮系統と誰がやるのかというのはどんなふうになっているか、教えてもらえますか。
○東地部長 基本的には消防本部の職員が誘導するということで、そのときに消防団がみえればお手伝いをいただくということはありますけれども、基本的な指揮命令は消防本部でやるということでございます。
○野田委員 わかりました。
今回、この図でいくと54メートル程度、50メートル以上離した、この誘導の範囲の中では適切に一応やられてはいたんですけれども、そこの近くにあった木が折れたということで、どうなんですかね、その木が折れるというのはどういうことなんですかね。けがをするくらいの木ということは根っこから折れてくような、そういうふうな形でのものというのがちょっと判断しづらかったんですけれども。
○東地部長 2ページの下の写真、非常に見づらいんですが、小さい枝が落ちています。ちょっと見にくいんですが。この枝が落ちてきたということで、その状況はよくわからないんですが、折れかけていたとか、そういうこともあろうかと思うんですが、そうはいってもその当時、風圧は防災ヘリの風圧しかなかったので、風的にも大きくなかったということで、折れかけていたということはあったかもわかりませんけれども、そういうことの中では当然ながら、防災ヘリの責任として保険で対応せざるを得ないという判断になりました。
ただ、そうはいっても、今後はそういう状況も確認した上で、避難させるということの徹底はもうさせていきたいと思っております。
○野田委員 わかりました。
○中村(勝)委員 まず、負傷した女性から要請があって、防災ヘリが飛んだということなんですが、この場合の判断でいわゆる陸上から消防本部、救急車がまず第一義的には行くべきだろうというふうに思うんですが、防災ヘリが飛んだということは陸上からのアクセスというか、救助が困難という判断でされたと、こういうことなんでしょうか。
○東地部長 この赤目四十八瀧渓谷内は負傷者の搬送を消防本部がする場合でも非常に困難な場所にありまして、それでやはり防災ヘリが対応せざるを得ないという判断の中で、運行させていただきました。
○中村(勝)委員 わかりました。
この待避のときのサイレンの設置、一番下に書いてありますけれども、これは三重県中にサイレンを設置するわけではないと思うんですが、このへんはどういうことなんでしょうか。
○東地部長 拡声器を消防本部で持っておりまして、拡声器でサイレンできますので、それで対応させていただくということで考えております。
○中村(勝)委員 わかりました。
○山中副委員長 今回、たまたま赤目の方でこの事故が起こったのですけれども、先程中村委員が言われたように三重県中のさまざまな観光地であったりとか、防災ヘリが出動する機会があるような場合に、同じように一括してのマニュアルではなくて、各地域におけるマニュアルであったりとか、また、サイレンの設置なりというのを今後行っていく必要もあると思うんですけれども、そのあたりに対してのお考えはいかがでしょうか。
○東地部長 これは先程も申し上げましたように、県内15消防本部に徹底を行いましたので、地上でのいわゆる避難誘導につきましては、今後このような形に徹底されていくということで考えております。
○山中副委員長 具体的にはこの赤目においては観光地としてこういう事故が起こり得るところで、可能性が高いと思うんですけれども、ほかには具体的にはどういう地域がございますか。御在所とか、いろいろあると思うんですけれども。
○東地部長 副委員長の言われたように、当然御在所ということもございますし、特に高見とか、宮川渓谷とか、そういったところでもよく救助に行きます。そういったところについては当然ながら、ホバリングといって、上空で待機しながらつり上げるということなんですが、当然、下には枝のついた木がたくさん、立木がございます。そういったことも含めまして、そういったところについては、常にこういうふうな対応をとっていただくということで、消防本部の方には徹底をさせていただいたということでございます。
○山中副委員長 今回の件にしても、恐らく女性を救助する緊急性というか、その迅速性と、待避をする際の余裕とか、そういういろいろと考慮した上でもちろん救助したと思うんですけれども、今後も各場所において、ある程度そのへんをきっちりとマニュアル化を細かく、地域によって行っていっていただいて、それが結果として明示できるような、もともとのマニュアルであるとか、待避マニュアルであるとか、そういうものについては1回出してほしいという話もこの前言わせていただいたんですけれども、また、今後、そういうのをある程度わかりやすくしていっていただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。
○東地部長 わかりました。
○中嶋委員長 ほかにご質疑ございませんか。
なければこれで、議案第12号「損害賠償の額の決定及び和解について」に対し質疑を終了いたします。
③ 委員間討議
な し
④ 討論
な し
⑤ 採決
議案第12号 挙手(全員) 可決
(2) 所管事項の調査
1)「『2008年版県政報告書』に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答について
① 当局から資料に基づき説明(細野副部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 ご質問等がございましたら、皆さん、挙手の上お願いいたします。
○桜井委員 今担当部局のご答弁ということで回答いただきました。既に耐震診断だとか、あるいは、補強工事だとか、ということでお取組をいただいております。このような記載をいただいておりませんが、ご認識は十分いただいておると思うんですが、例えば、減災対策で家具の固定だとか、非常にきめの細かい対策というか、非常に有効であるというのは、周知の認識だろうと思っておりますが、ここらに対する、市町独自にそれぞれ取り組んでいただいておる部分が多いと思うんですが、こういうのが県の立場で市町にさらに働きかけをしていくとか、あるいはそれを後方支援していくとか、そういのは現時点でいかがなんでしょうか。
○東地部長 委員の言われました家具の固定ってものすごい大事ですね、重要ということで認識しておりまして、従来からそういった家具固定に関しましては、例えば高齢者世帯、災害時要援護者という扱いの中で、市町がそういった形で助成するということであれば、県としましても、補助金を支援させていただいておるということで、県の補助金というのは限りありますけれども、そうしたことが促進できるような形で、市町の方へお願いをしておるということで耐震化も当然重要ですけれども、そうした耐震化以外のことについても支援をしてきておりますし、今後も限りあることですけれども、できるだけ支援していきたいなというふうに考えております。
○桜井委員 ぜひその点、ご留意いただきたいということを申し添えておきたいと思いますが、もう1点、これは今後も取組の中で研究もいただいていく必要があるんだろうと思っていますが、例えば、断層の走る前後何十メートルか、そういうものにはやはり新規の建築物を作らせないとか、あるいは公共的な学校だ、病院だ、そういうものの建築を控えさすとか、これは県だけではいかない、市町、都市計画だとか、建築確認だとか、そういう部門との連携なんですが、これはもう10年くらい前から言われておるんですが、なかなかそういうところまでの制度、仕組みにはなっていないということで、これを考えますときに、どう機能させるかとか、その仕組みをやっぱり構築させていただく必要があるかなという思いもしておりまして、現時点での考え方があったら、聞かせておいていただきたいと思います。
○東地部長 土地利用規制ということになりますと、日本では非常に難しいところがございます。アメリカではそういうことで規制しているところもございますけれども、やはり活断層の真上にあると危ないということの周知はしていく必要はあると考えておりまして、活断層地図については、一応公表もさせていただき、ホームページにも載せ、市町には特に土地利用の部署については、こういうふうな活断層が走っていますよと、そうした上で対処してくださいよと、強制ではございませんけれども、そうした周知等、お願いですけれども、そういう形はとらさせていただいておりますし、特に公共施設についてはなかなか建てかえとはいきませんけれども、建てかえの機会があれば、できるだけ同じ場所は避けていただきたいと、特に活断層の真上にある場合はそういったことも考えていかなければならないんではないかなと思っております。
○桜井委員 今後のテーマとしてまた研究もいただいて、前進させていただきたいと思います。
○野田委員 この2つ目の枠の学校、公民館、災害時の避難所となる公共施設についても重要性をかんがみというところで、当局の答弁のところで、市町有施設の耐震化の取組を促進する、引き続き教育委員会等関係部局と連携をとって、市町長に働きかけていきますということなんですけれども、このへんが県南部の方ではなかなか進んでいない。あと、学校施設なんかでも、時限立法等が限られていて、本当にその期間にできるのかなということがありますし、教育委員会等ともいろいろ相談させてもらうんですけれども、なかなか市町長の方から話、また、関係部署からの申し入れがないとなかなか相談に乗りにくいという話も聞きますので、現状ですと、市町の公共施設の耐震化というのはそこに任せときゃいいんだというような認識になっていかざるを得んのかなというふうに思うんですね。
ですから、そのへんをもう少し、ここに書いてあるように、本当にきっちり働きかけていただく、例えば1つ2つなら、平成23年で完成というのも可能だとは思うんですけれども、やっぱり複数そういう補強改築しなきゃならん施設というのはたくさんありますので、そのへんも含めて相談に乗るというよりも、しっかりと話し合ってもらうというんですかね、ここに書いてあるように働きかけてほしいと思うんですけれども、現実的にはそうなっていないというような感じを受けますので、そのへんの取組をお願いしたいと思うんですけれども、しっかりと。そのへんどうでしょうかね。
○東地部長 私、この前の部署が教育委員会ということもありまして、4月、5月に市長さん、町長さんを回らせてもらったときに、言わせてもらったのは、やっぱり避難所というのは物すごい大事だということと、もう一つはやっぱり避難所が耐震化されていないと2次被害が起きるおそれがあるということの中で、最優先すべきだと、特に学校はということも話しさせていただいて、やはり道路か学校かどちらかとるかと、道路の所管には怒られますけれども、それくらいの選択肢を持って予算に臨んでほしいなということで、特に南の方は率が悪いので、そういうこともお願いさせてもらいました。
それとあと、時限立法についても2つの法律がございまして、東海地震の強化地域のところとその他のところとありますけれども、その時限立法が21年度、22年度に期限が来ます。しかし、それはまだ耐震化されていないという現状から、当然、延長を国にしてもらわないかんという要望は強くしていきたいと思っておりますし、そうした中で、補助率が今回の四川大地震を契機に補助率が上がったということで、それに基づいて、南の方でも、少し拍車のかかっている市もございますので、そういったことも利用しながら、推進をしていったらどうかなと思っておりますし、特にここについては私も熱意を持ってやらせていただきたいと考えております。
○野田委員 それと、やはり財政が厳しいのでなかなか複数の対応ができないということもありますし、現実的に補助単価が非常に低いんですよね。そうしたことも地域の方の首長さんからは要望されて何とかならんのかと、国へ言ってくれということもあるんですけれども、なかなか実際は何十万円も坪単価でいえば何十万円も差があるような状況で鉄骨なんか非常に高くなっている。なのに、それこそ、60%程度、もしくは70%程度の補助率というんですかね、率で言えば、対象が100としても、単価としてはその程度しか今現実的にないというような現状ですので、なかなか地域として持ち出しが表面の数字よりも多いというのが現実ですので、もう少しそのへんの対応をやっぱり働きかけるということに対して、そういう担保を作っていかないと進みにくいんじゃないかなと、正直いって、地方の所管の担当の方も、そのへんで非常に困っているというんですかね、なかなか計算上はいけると言いながら、実際は負担が多いというのが現実ですので、そのへんをもう少し図っていただきたいなと思うんです。
それはやっぱり市だけでやるというよりも、また、町だけでやるというよりも、県全体でそのへんの対応をしていただかないと。そうすれば、教育委員会も話をしやすくなると思うんです。そのへんの連携を防災全体の施設の中で図っていただきたいなと思うんですが、そのへんはいかがでしょうか。
○東地部長 この国の基準単価といいますか、超過負担の話はこの耐震化の話だけじゃなくて、県内でいろんなことであるんです。
それで、やはりその超過負担問題というのは非常に大きな課題ですので、これについては機会あるごとに国の方へは当然防災部局としても話をしていきたいと思っていますし、機会が近々あると思いますので、そういう話もさせてもらいたいと思っています。
○野田委員 あと、これはこの前の大雨で県民センター等と市との連携というか、地域の防災訓練をしたときの確認ミスかもしれないんですけれども、現実にあったことで、市の方の防災訓練のときに、センターの方へ避難すると、現実大雨になって避難勧告が市から出て、そこへ移動しようとしたときに、庁舎の中へ入れなかったというか、入れるんですけれども、一部開放してもらえなかったというのがあったんです。それが市の方と、県の方との連携のずれかなとも思ったんですけれども、やっぱりそれは高齢者とかそうした人をおぶっていくにしても、向こうから回って入ってこいとか、現実的にそういうふうな状況だったらしいんです。
ですから、そういうものも含めてきっちり、市と町が連携しながら、どういうふうな形になっているのか。例えば訓練に来て、そこの訓練に行ったら、そこの施設へ入れないとかいうことがないように、しっかりそのへんの対応も含めてちょっと見直していただきたいなというふうに思うんですけれども。そのへんの対応を速やかにやっていただきたいと思います。どうでしょうかね。
○東地部長 基本的に県の庁舎というのは防災拠点的な、防災の災害対応になりますので、避難所という扱いには恐らくならないと思うんですね。
だけれども、緊急時の場合がございますので、そういった対応について、市町ともう少しきちっとした詰めをさせていただきます。
○野田委員 よろしくお願いします。例えば避難勧告が出た場合、避難する予定の、訓練の予定地に行ったときに、当然そこが避難施設ではなかっても、そこのところを利用できるようなのは通常やっていますので、そのへんはうまく連携しながらやっていくということも必要だったと思いますので、よろしくお願いします。
以上です。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
私からちょっと公共施設の件も含めなんですが、今日はご報告いただくわけなんですが、岩手・宮城内陸地震の関係で、避難所でエコノミー症候群になりやすい避難所となりにくい避難所というのを、岩手・宮城の内陸沖地震を踏まえて、新潟大学の医学部の先生、准教授だと思うんですけれども、が調査をされていらっしゃるんです。
できましたら、県としてもちょっとそのあたりも調べていただいて、皆さんもご想像できると思うんですが、1人当たりのスペースが広いとか、畳が敷いてあるとか、避難されてきた方が顔見知りの方が多いとか、そういった条件が整うと、エコノミー症候群になりにくい。逆にそうじゃないと、なりやすいというふうなそういう傾向を新潟大学の先生がお調べになられたというのをどこかで見ましたので、もしよかったら、県の方もそれを調べていただいて、避難所のあるべきというか、望ましい避難所というのをまた各市町の方へ情報提供をお願いしたいなと思うのが1点ございます。
それから、先程の野田委員のお話なんですが、今、国が学校の耐震化の補助率をアップしているという、まさにこの機会に一気に三重県内、全国的にも上位だというものの100%ではないわけでございまして、100%にもっていくために、財政力の弱い、ある程度の財政力指数の低いところの市町を対象とした県単のかさ上げみたいなものを来年度で検討できないのかと思うんですが、そのあたり、部長、お考えがあれば。
○東地部長 かさ上げの部分については考えておりません。
ただ、その財政力指数の低いところについては、起債、補助裏に起債が当たるんですが、その起債の交付税措置がよくなりますので、そうしたことで実質的な負担というのは、財政力指数の低いところは限りなく少ないです。
ただ問題はその野田委員も言われたように、超過負担分がありますので、そこらへんの負担がちょっとかかっているというのがございますけれども、そういう財政力指数の低いところについての措置というのは国の方でもされていますので、それでよろしくお願いしたいと考えております。
それと、1点目のエコノミー症候群ですが、これは避難所でその避難所の中の指導者的な人がちょっと軽く災害体操と通常言っておるんですが、災害時の体操をさせると、ぐっとエコノミーは減るという話もありますので、そういったことも含めて、新潟大学のその結果も含めて、一遍こちらも勉強をさせていただきたいと思っています。
○中嶋委員長 ぜひよろしくお願いをいたします。
ほかにご質問等ございませんか。
なければこれで「『2008年版県政報告書』に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答についてを終わります。
2)8月末からの豪雨及び台風13号による被害について
① 当局から資料に基づき説明(細野副部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それではご質問等がございましたらお願いをいたします。
○水谷(隆)委員 9月2日から3日の豪雨災害によるところの危機管理ということでお聞きしたいんですけれども、2日から3日、いなべの方で相当な大雨が降って、大分被害が出たということで、私も地元ということで、いろいろ被害場所を確認させていただきました。
それで、小滝川、西之貝戸川が、このへんの部分は堰堤がきちんと整備されているし、そしてまた、一番下に遊砂地というのがありまして、これは地元からの人が協力して土地を提供して、広い遊砂地があって、おかげさんでそれですべて土砂がとまったわけですよね。満杯になってとまったと、もう少し出るともう下まで行くというような状況だったんですね。
そういう場所は非常に整備されていると、危機管理もなっていると、それで、藤原町でも中里地域とか、あるいはもう1つ小さな川、員弁川の上流の方の川の方にも相当な被害が出たわけですよ。それで、私が特に感じたことは上流の方の、これは県道整備との関連、あるいは、農水、あるいは林業の関係、いろいろあると思うんですけれども、その河床の整備がなされていない。もちろん、これ三重県内、あちこちであると思うんですよね。
その中でやっぱりきちっと整備がなされていれば、水があふれて、農道を越えて田んぼの中へ泥水が入るということもなかったという気がします。あるところでは、農道から橋があるんですね、3メートばかりの橋があるんですけれども、当然その大雨でその橋の上を全部川が流れていたというような状況になっておるわけです。
だから、これを見ると本当にどこの地域でもそうですけれども、河床の浚渫がなされていないということが非常に大きな今回の被害の原因にもなっているという気がしたんですよ。
そういったことを考えるとやっぱり、やれあそこは県道や、あそこは農林や、いやこれはもう林道やから林野庁やというようなことで、こうなるわけですわ。
そういうところをやっぱり危機管理という面で一遍とらえて、そういう整備をやれば、何とか被害が起きないという地域もたくさんあると思うんです。
そういったことについては、いかがなんでしょうか。考え方をお伺いしたい。
○東地部長 事業としては、国・県の流れからいって、どうしても縦のラインで、補助金等の問題もございまして、事業は流れております。
そういうことではいろんな危機管理上の調整ができないということで、防災事業調整の会議をもっておりまして、そういう形では調整はさせてもらっておるんですが、やっぱり事業畑優先というところがございまして、なかなかこちらの話はということはございますけれども、今後もやはり調整は必要なところはこちらもさせていただきたいということはございます。
それから、もう一つはどうしても予算的なことが絡んで、やっぱり災害があったところは、より災害復旧とか、そういったことの中で整備されて強固になってくるということで、次の災害が起きにくいという状況になってくるんですが、どうしても予算的な関係でその他のところの予備的な措置というか、事前の準備ができないというところがございますので、そういうところについても、今後も事業部門との話もこちらもさせてもらいたいとは思っております。
ただ、力があるかというと、力はないに近いというところはありますけれども、できるだけそういう話にもこちらから意見を言えるようなこともしていきたいなと思っております。
○水谷(隆)委員 そこなんですよね。例えば県土整備部が、河川の整備をする、お金がない、県単がもう全然ないんだというような話ばっかりです。
だから、やっぱり防災危機管理部がもっと力を持って、そういうことについてもっとどんどん指摘できるような体制にしていかないと、どんどん整備が遅れていくと思うんです。
だから、そこをきちんとした形で提言、進言できる、やれというような力をもってやっていかないとこれからの大雨というのは想定されない大雨が非常に多いですから、そういうことがまだまだ起きるというふうに思いますので、ぜひともそういう力を蓄えて、ひとつやっていただきたいとこう思うんですけれども。
○東地部長 この次に条例の話もありますけれども、条例を今回改正するということの中で、少しそういう風水害対策ということもかなり大きな重きをなしてきますので、条例改正を引き金にできるだけ強く物申せるような形でやっていきたいと考えておりますので、ありがとうございます。頑張らせてもらいます。
○水谷(隆)委員 終わります。
○野田委員 4つの農業水産被害の地区別の、市別じゃなくてもいいんで、北勢、中勢、南勢くらいでいいので、大体どれくらいの割合の被害になっているのか、資料があったらまた後でいただけたらと思うんですが。
それと、さっきと同じことなんですけれども、尾鷲の方も雨が多いので、当然河床の浚渫というのはこれはいつも問題になって、大雨になるごとに何でしてくれないのだと言われるわけなんですけれども、これは当然予算の関係で、河床が上がってくると、効率よく削っていますという話になってくるんですけれども、尾鷲だけの話じゃなくて、だんだん、気象が変化してきて、これまでそんなに大雨が降らないところでも、尾鷲のような状態になってくるというのが、この前のいなべの状況かなと思ったりしているんですけれども、これまでたくさん雨が降るからというんじゃなくて、降らないところでもやっぱりそれは見ていかないといけないのかなと思うんです。
ですから、何ミリ降ったらどれくらいの河川の処理能力があるかというのを、やはり見直す時期に入ったのではないかなと思うんですよ。
ですから、本当にある考えの中でも、河口付近をすごく深く浚渫してやれば、それで水が引いていくから、護岸を高くしなくてもいいんだというようなそういうふうなことを言う人もいるんですけれども、それは本当かどうかちょっと僕もわからないですけれども、理屈的には海の方が水面がそんなに上がらないから、川の量よりも海の量の方が水が多いから、ならされてくるのかなと思うので、それも1つの考えだとは思うんですけれども、上流からやっぱりそういう見直しというんですかね、護岸の高さの見直しというのはしていかないと、まずいんじゃないかなと思いますので、そのへんも含めて、シミュレーションというのも要るんじゃないかなというふうに思うんですけれども、これからそういう計画をまず立てていくという考え方がないのか、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
○東地部長 こういう話になってくると、県土整備部ということになろうかと思うんですが、県土整備部の方も一定の時間雨量の中で、河川改修計画を立てておりますが、河川改修計画ほどお金がよく要って進まないというものはないということの中で、当然ながら、県土整備部の方も危険なところというのはわかっていると思うんで、そのへんは対応していると思うんですが、ただ、委員の言われるように、とんでもない時間雨量が今出てきておるということの中で、そこらへんについても少し考えていかなければならないというのは、また一度県土整備部の方と話をしてみます。
○野田委員 データの方は、また、後で。
○中嶋委員長 野田委員の言われるデータというのは、この公共土木施設の被害、治山、林道、公園の被害、農業水産の被害、それぞれで、地域別とおっしゃいましたけれども、市町別でも別に構わないわけですね。
用意をしていただいて、出していただけますでしょうか。お願いをいたします。
ほかにご質問等ございませんか。
今、水谷委員や野田委員がおっしゃっていただいたように、河川の浚渫、河床の浚渫についてとか、河川整備のあり方については、本当にここ数年来ずっと議会でも当然、県土整備企業の委員会ではもちろん、委員長報告もあったり、本会議で取り上げたりしてきたんですけれども、遅々として進まない中で、また、今回こういうふうな災害が起こったということで、やっぱり今、言っていただいたように人の命を守るという視点から、やっぱりここは知事のリーダーシップの問題もあると思うんです。そこのあたりについては、ぜひとも防災危機管理部の方から、強く言っていただいて、なかなか部長から言っていただいても、やっぱり言われるように、事業、予算を持って執行する立場にある部と、言ってもなかなか難しいところもあろうかと思いますので、ここはやっぱり知事に理解を十分していただくような努力をお願いしたいと思います。
○青木委員 委員長にまとめてもらっているのに申し訳ないです。
実際に被害に遭ったところのお話なり、雨量が特に多かったというお話の中ですけれども、ただ、津市内でも例えば先日見に行ってきたんですけれども、河川のそういう状況がありまして、もうあと十数センチであふれてその下には人家があるというようなところもあって、実際、被害が起こらなくても、もうぎりぎりだったというところも県内には多いんじゃないかなと、たまたま、ここでとまったのでよかったというところも本当に多数あると思いますので、そのへんもお調べいただきたいなと、起こったからだけじゃなくて、起こりそうになったというところも含めて。地元の方としては、やっぱり原因は、土砂なり、草木なりの影響でここまできたと思ってみえますので。
以上です。
○中嶋委員長 ほかにご意見等ございませんか。よろしいですか。
なければ、これで、8月末からの豪雨及び台風13号による被害についてを終わります。
3)三重県防災対策推進条例(仮称)について
① 当局から資料に基づき説明(東地部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、この条例につきまして、ご意見等ございましたら。
○青木委員 今回、防災対策推進条例を作られるということで、非常に期待も大きいわけですし、災害時要援護者への支援とか、孤立地区対策とか、避難対策など、明文化していくということで、意味があると思うわけでありますが、先程災害のときに、少し触れようかなと思ったんですけれども、今回、これがあるので後に送ったんですけれども、避難勧告が実際菰野町でも出されていますね。県内に今までの台風やら災害の起こったときに、避難勧告がどこまで強制力があるか等の問題もあるわけですけれども、その現実として避難勧告が出された、それに従った率というのはどんなものなんでしょう、この数年、三重県内において。
○東地部長 ちょっと、調べていませんけれども、ただ、近々の尾鷲の例で、9月の13号台風のときに、1万7,000人余りに避難勧告が出されました。そのときに、避難された方が、40名程度ということで、これは私どもも非常に重く受け止めておりまして、それまでは大体避難勧告をかければかなりの方が避難していただくということで、私どもも理解しておったんですけれども、これはもうちょっと大変なことだなということで、少し避難勧告をかけた対象人員と実際に避難された方というのは、再度私どもの方も調べまして、それについてどうしていくかということを考えていこうかなと思っていますし、さらに避難勧告では緩いということであれば、避難指示という制度もございますので、そうしたことの活用も考えていかなければならないかなということで思っております。
ただ、いろんな昨今の全国的な災害状況を見れば、空振りを恐れるなと、どちらかというと、空振りを恐れてはあかんということで、避難勧告は割と的確に出されることが多いので、現状の状況と県民の方の認識がずれとるということがございます。ただ、それもこれも自分の住んでいるところはどんな状況かということをもっと徹底して、周知をすれば、理解もしていただけるのではないかということで、この条例でもあげておりますけれども、やはり地形等のそういった情報を的確に周知させるということも進めながら、そういう避難率を高めると、的確な避難をさせるというようなことに努めていきたいと考えております。
○青木委員 よくわかったんですけれども、避難勧告を出されて、なかなか避難されないという方々の中には逆に経験が災いする場合があると、自分の今までの経験の中ではこんなことは大丈夫だということで、言い切ってしまうと、思い切ってしまうというようなことが多分にあるんではないかなと思いますし、最近の環境の変化とか、ゲリラ豪雨を含めて風水害の状況もどんどん変わってきているわけでございますので、そのへんの認識をやっぱりきちっと県民の方々に周知徹底するような方法を講じないと、先程言ったようなことに、甘い判断に走ってしまう場合があるし、それがその人だけじゃなくて、その人が例えば長老的な方ですと、その人に合わさなあかんとか、従わなあかんというようなことで、逆に危ない状況にならないかなという懸念をするところでございますので、科学的ないろんな判断の基準をもう少し啓発される方がいいんではないかと、こういうふうに思います。それが1点。
それから、これは現実にあったかなかったかは別にしまして、例えば、いざ起こったときに、その逃げたい人とか、避難の場所に来る人は生きようという気持ちがあるわけでございますが、例えば、もう長年住んでいる愛着の家とともに、去りたいとか、仏壇とかご先祖さんを抱えなならんとか、例えばそういうような判断が、そういう精神状態になってしまう方もひょっとしたらあるかもわかりませんが、そのへんは難しいなと、どこまで強制力が、例えば、助けようと思う人が行っても私はといって、しがみついている場合も想定できるわけでございますけれども、そのへんはもう、それが限界なんでしょうかということです。
○東地部長 これは委員の言われたことがまさに16年の21号台風のときに、宮川村で起きまして、宮川村は安全なんだということで、避難しなかった方がみえまして、あるいは、そんならもう、この家を守ると、それで無理やり消防団が連れ出したということで、避難指示をかけて連れ出したということもございますので、そういうこともあろうかと思います。
私ども、これはやっぱり事前の準備が大事だと思っておりますので、そういう方に対しても、事前にそういう形で避難勧告が出た場合は行ってくださいよと、この人が連れにいきますよということくらいまできめ細かく整理を市町にお願いをしたいなということも含めて、その思いも込めたこの条例改正でもあるということで思っておりますので、非常に難しい方がみえることは事実です。ただ、何とかしていきたいなと。
○青木委員 ここに事細かに条例の中に、そういう点、近い形で入れていただくわけでございますけれども、自助と共助と公助の役割をというようなことで、今言われたように、地域の中での共助という部分での予防策というか、事前から地域の中でこの方については、これは当然今もしてもらっていますけれども、助けようと、ひとり暮らしの方はこの人がつながってくると、こういうふうにするんですけれども、やっぱりその方々の性格とか、生きざまとか、そういったところもやっぱり難しい方につきましては、そういう生きる望みのあるような、普段からそういったことをきちっとしていかないけないし、いざそういうことで、利己的にそういうことでやってしまったときに、後で皆さんにご迷惑かかることもあるわけですから、そういったところまで広く共助しなければならないと思いますが、共助にも限界があるので、そのへん、公助のかかわり方がどうなのかなというようなことをちょっと今課題として、私も結論も出していませんけれども、そういうことも思うわけでございますが、そのへんも議論にしていただければなと思っております。
そのへんはいかがでしょうか。
○東地部長 そういうことを言われる方は勝手にしてくださいということは行政はそれはできないので、やはりそういう方も含めてやはり避難して、やはり命は守っていただくという形の方向はとっていきたいと思っておりますので、そういう方向で市町との、あるいは関係機関との詰めはさせていただきたいと思っております。
○青木委員 これからいろいろパブリックコメントもとられ、さらにはいろんな各地区での意見の懇話会もあるということでございますので、そういった話も往々に出ると思いますので、どうぞ、そのへんを十分議論されて、すばらしい推進条例になることを望んでおります。
以上です。
○中村(勝)委員 この条例案を読ませていただきましたけれども、今のこの日本の状況の中で極めて進んだ中身になっておるというふうに評価をさせてもらいました。それが前提で、まず、風水害の日を9月26日に定めているんですが、これは50年前に伊勢湾台風が来襲をした日、これはよくわかるんですが、いわゆる風水害に対して予防、それから、応急、復旧の訓練をするということになりますと、その日は厄日というか、二百二十日ですか、これまでも大きな台風がたくさん上陸をした日ですし、その前後になるというふうに思うんですが、そういう面で防災訓練をやる場合の天気が悪いんで、しけているのでということで、中止になる可能性が強いなというのが1つと、やはりその年の防災訓練をやるという場合は、いわゆる自然災害が起こるのは気象災害は6月から7月の梅雨による集中豪雨、そして、秋の台風、これが1年間で一番大きな災害をこれまで与えておるんです。
ですので、そういう意味からいくと、4月とか5月とかに訓練をして、防災の日を風水害の日を9月26日にしたいという気持ちはよくわかるんですが、そのへんで1回、考えていただきたいというのが1点。それから、自主防の関係の記述をたくさん入れていただきました。これは県民も含めて、事業者も含めて新たな防災主体としての位置づけをきちっとしてもらったんだろうと喜んでおります。
ただ、自主防災組織の関係が極めてたくさん書かれておりまして、現実と乖離をしておるんではないかなという部分があります。
理想的にはこれでこういうことが各地の自主防災組織で担っていただければ、これはもう減災に大きくつながるというふうに思うんですけれども、ただ、その自主防災組織の活動に、総体的には財政的、あるいはその他の支援を行うという、県が、あるいは市町が行うということになると思うんですけれども、そのへんの支援の体制をもうちょっと明確に打ち出す必要があるんじゃないかなと。でないと余りにも荷物が重たい、こんな気がします。
それともう1点は新たな防災主体の中で、いわゆる災害ボランティアの関係が何も記述がないというふうに思いました。この災害ボランティアは災害が起こってから大きな役割を果たすというふうに思っていますので、その点にお聞きをしたいと思います。
それから、いくつもあって申し訳ないんですが、孤立化の対策でヘリポートといいますか、冒頭あった、名張の救出の関係でもあるんですけれども、やっぱり孤立化を防ぐ、あるいは救助を円滑にするという意味で、各地にヘリポートの整備というのが私は必要かなというふうに思うんですが、ただ、しっかりした広域防災で作ってもらったような、あんなヘリポートはこれは金もかかりますので、いわゆる学校の運動場だとか、そういったところを指定して、名張の場合でも、どっかヘリポートの起点があって、そこまでは人海戦術なり、救急車によって移送をして、そこから運ぶというような、こんな体制も必要なのではないかなというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○中嶋委員長 中村委員、ちょっと整理させてくださいね。最初が9月26日の風水害の日の話で、2点目が何でしたっけ。
○中村(勝)委員 自主防の支援。
○中嶋委員長 自主防災組織に対する支援ね。
3つ目が災害ボランティアで、4つ目がヘリポートなどのあり方ということ。
では、順次お答えを。
○東地部長 1点目の日の設定なんですが、この12月7日の地震の日についても、いわゆる啓発主体の日というふうに考えておりまして、訓練の日は別途設けているという形、大体9月頃に訓練をやらせていただくと、9月初め頃に、それと、水防関係は、当然出水期前の5月頃にやらせていただくということで、訓練と啓発の日は分けておるということと、もう一つは確かに9月26日はそうした台風の来る可能性のある日ということは理解できるんですが、慰霊祭等もその日前後で行われておりまして、やはり伊勢湾台風を風化させないと、伊勢湾台風のことを記憶にとどめて風水害対策をしていくということであれば、9月26日が一番適切なんではないかなということで、一遍県民に訴えていきたいと考えております。
それから、2点目の自主防災組織については、91%の組織率がございます。それで、相当活動しているところと、活動していないところがあるということがありますので、これは今回、条例に明記して、やはりすべての自主防がすべての共助を果たせるようにしていくのが望ましいのかなということと、いわゆる物的支援はなかなか予算的にも非常に難しくなってきていますし、従前からずっと続けてきました。
それよりは、例えば災害情報とか、あるいは、地形等の情報とか、そういうものが的確に自主防まで下りるように、そういったソフト面の支援はしていきたいと考えております。
それから、災害ボランティア、これはもうものすごい重要だと考えておりまして、17ページに⑱で防災ボランティアの活動環境整備ということで、予防のところに上がっておるんですが、県はそうした防災ボランティアの活動が円滑に行われるように環境整備に努めるとか、あるいは、県は市町及び防災関係機関と連携して、防災ボランティア活動への県民の積極的な参画を促すための意識啓発に努めよということで、防災ボランティアというのを非常に盛り上げていかなければいかんということ、それから、25ページでこれは応急の方なんですが、⑩の防災ボランティア活動への支援ということで、これは県が災害発生した場合においては、市町及び防災関係機関と連携していわゆる受け入れ体制とか、活動の円滑な実施のため、いわゆる体制整備に努めていかなければいかんということで、これは災害時にはなくてはならないというふうに理解しておりますので、こういう形で今までも上がっておりましたし、新しい条例でも大きな位置づけを持つというふうに考えております。
それから、ヘリポートについては、これは302地区の孤立地域の聴き取りで調査したんですが、そのときに、例えば孤立地区には小学校とか分校の跡地とか、いろいろありまして、そこは避難所になっておるんです。基本的に避難所になっているところのグラウンドはヘリポートとはしていないということの中で、非常に低い率で、15%程度だったと思うんですが、ところが、いろんなことで調べてみますと、そこのグラウンドを地上整理ができれば、地上である程度誘導して整理ができれば、ヘリポートは可能だとか、例えば、公園等の空き地等があったり、あるいは、公共施設の駐車場とか、調べればかなり臨時ヘリポート的な、臨時的に使えるようなものがあるので、これは一度302地区を精査したら、かなりのところが災害時にはヘリポートとしての位置づけができるのではないかなというふうに考えておりますので、これは一度精査してみたいなと思っております。
孤立地区で一番問題になるのは、通信の途絶です。これについては、5割以上のところがそういう無線関係がないので、これについては、しっかりと県も市町と連携しながら何らかの衛星携帯、あるいは無線を置いていきたいと考えております。
以上でございます。
○中村(勝)委員 風水害の日については、いわゆる伊勢湾台風を、その被害を風化させない、そして、また啓発の日としてやっていくということで、防災訓練は別の春先にやると、了解をいたしました。
それから、自主防の関係でいわゆる組織率はいいんですが、ソフト面の関係で支援をしていくということなんですが、これは市町がやるべきことだというふうに思うんですけれども、いわゆる図上訓練だとか、本当に災害があったときに、その自主防の誰がどう動くかというあたりまできっちり決められていないと、烏合の衆といいますか、なかなか対応し切れないんではないかなというふうに思いますので、そのへんのいろいろ組織によって取組の差があると思いますけれども、最終やっぱりその段階までもっていっていただきたいと思っております。
それから、災害ボランティアの関係は、県が環境整備をするとか、そういうことは当然のことなんですが、いわゆる防災の主体としての位置づけがないのかなと思いまして、災害ボランティアは県内だけではなしに、全国各地から、あるいは外国からもということも考えられてくる時代だろうというふうに思いますけれども、そういう面でなかなか、この中へは書き切れないのかなという気がしますが、一度主体としての検討をお願いしたいなと思います。
それから、ヘリポートは臨時ヘリポートとしてやっぱり風水害だけではなしに、医療、救急も含めて県としてどこへ下りられるという情報は十分確認をしておく必要があるし、ぜひそういう意味でいわゆる孤立化地区だけではなしに、県内全域でそういった下りられる場所を県として指定をして、その場合にどう対処するかあたり、このへんをやっていただけたらなというふうに思います。
それから、地形等の関係は今回入れていただいて、感謝をしております。やはり、自らその土地が軟弱地盤なのか、がけ崩れのおそれがあるのか、あるいは、堤防を越えて水がやってくるのかと、そういうことをやっぱりきちっと住民が把握する必要があるし、それを市町が率先してやってもらわなければいかんと思いますのでよろしくお願いします。
たくさん質問しましたので、これで終わらせてもらいます。
○中嶋委員長 何かコメントがあれば。
○東地部長 防災ボランティアの関係は主体的に書くというと、これは前回の地震のときも議論あったんですが、非常にボランティアの方も委員に入っていただいておって、議論があったんですが、それはなかなかちょっと難しいところございます。
だから、やっぱり環境整備をしながら、防災ボランティア、いわゆるそういう方が働きやすいように、あるいは参加ができやすいようにという環境作りが一番大事なのかなということでこういう書き方になっております。
それから、ヘリポートについては、これは具体的に県警と自衛隊等で、孤立地区の救援という形で今後ちょっと具体的に、その地区ごとに詰めていくということも考えておりまして、そのときに当然ながら、その救援、救護のためのヘリポートについては最終的には全く見つからないところもあるかもわかりませんけれども、できる限り、302地区、ヘリポートが下りられる場所を確保していきたいなと、ちょっと時間かかるかわかりませんけれども、できるだけそういう方向で進めたいなというふうに考えております。
以上です。
○中村(勝)委員 了解しました。よろしくお願いします。
○水谷(隆)委員 ちょっと簡単に一、二点お願いしたいと思います。
この条例の中に、風水害というものを入れていただいたということと、もう1つは70条くらいになる非常にきちんとした条例ができるということで、非常にありがたいなというふうに思っています。
また、市町の役割と、一番この地域をよく知っている役割というのは非常に大きなことになってくるだろうということで、県が一つ支援をしていただけるということで、ぜひお願いしたいと思います。
その中で、今回、つけ加えられた地形等災害関連情報というのがありますね。地形、地質、過去の災害、予測される被害、その他の災害に関する事項についての情報、これは非常に大事なことだと思うんです。先程も例の豪雨の災害のときにもお願いしたんですけれども、本当に防災って、もちろん災害を防ぐと、こういうことですけれども、一歩進んでやっぱり予知災害、予知防災ということも非常に僕は大事だというふうに思うんですよ。
だから、こういう情報を的確につかんだ中で、これをどういうふうにして災害防止に対応できるかということが非常に大事だと思うんです。
これがこれからの防災危機管理部としての大きな一つの任務になると思うんですけれども、そのへんについてはどのように考えていかれるのか、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
○東地部長 これについては、確かに私どもの方も最も重要なことかなと思っておりまして、こういう情報が例えば活断層とか、そういったものについてはうちに情報がございます。それから、土砂災害だったら、例えば県土整備部にございますとか、危険区域のそれぞれの部局が持っておりまして、それぞれが地図を持っております。その地図が一括、見ることができないという難があるわけですね。ただし、情報提供としてはホームページへ載せたり、地図で出したりしております。それを一番いいのは何とか市町が防災地図という形で住民の方に配っていただけたら一番いいと思うんですが、それを積極的に働きかけていきたいということと、ホームページを見たらどうだというのは、見られる人はいいけど、見られない人はどうするんだという話がございますので、そういった面では困るんですが、やはり県民の方がいつ何どきでも見られるような状況、どこを見たらどうなんだということくらいはわかるような、そういう危険情報の一元化はやるべきなのが防災危機管理部なのかなと思っておりますので、そういった方向に向けて取り組んでいきたいということと、市町には、各戸別にそういうおたくの家はこんなところに建っていますよというくらいの情報は流せるようなことが最大の市町の役割かなと思っていますので、それは今後、市長さん、町長さんとも話し合いながら、進めていきたいと思っております。
○水谷(隆)委員 もちろん、地震以外、風水害、いろいろ起きる可能性が強い最近ですけれども、例えばさっきも言いましたように、河床、河川整備というものはなかなかできていない場所において、津も先程青木委員も言われましたけれども、あと少しで災害が起きそうな川もあると、こういうような話でしたよね。
そういったところにも情報をある程度共有しながら、早めに避難できるというようなことも考えていかないと、これから、大変な災害がまた起きる可能性もありますので、そのへんはぜひよろしくお願いしたいと思います。
それと、今回の大雨で地域の人といろいろ話ししていたんですけれども、この避難場所は比較的、どこの地域でも大きな災害、地震とか、そういうときは学校というのは非常に多いんですね。小学校とか。
ところが、我々もそういうところをいろいろ見ていって、逆に大雨が降ったときに、学校へ行くのに川を渡っていかないかんというような場所もあるわけです。逆にそこで被害が起きるんやないかというふうなこともありまして、1度そういったこと、細かく市町に見直しをするようなことも一つ助言をしていただきたいと思います。
それから、一番最後のところに知事に対して、ありましたよね、知事は県民、自主防災組織、事業者等から防災対策についての意見を聞くものとすること、これは非常に大きな役割になると思うんですよね。いろんな情報が県民から入ってきますよね。それを知事が聞いて、ではどういうふうに対応していくかということなんですけれども、そのへんが確実にできれば一番いいんですけれども、そのへんはどういうふうに防災危機管理部長として考えていますか。
○東地部長 1点目の避難の話は、これは避難場所だけじゃなくて、避難経路のことも条例にうたってありまして、避難経路が安全かどうかということも含めて学校へ行くまでに危なければ最寄りの一時避難的なことも考えないかんということも含めて検討していくということにしておりますし、それから、2点目の知事は意見を聞くものとするということで上げておりますけれども、政策部で1万人アンケートをとっていますけれども、別途地震でアンケートを2,000人程度とっておりまして、そういう形で独自で地震対策については、条例ができてからずっと毎年とっておったわけです。
そういった中で、今後は、風水害も含めてアンケートをとっていきたいということは考えておりますし、毎年県民の方の意見はくみ取っていこうかなということもありますし、県民の方の代表とか、あるいは地区での代表の方の話とか、そういったことも含めて聞いて、やはりある一定の時期にはそれを反映させる形で整理をしていきたいなと、あるいは知事との話もさせていただこうと考えております。
以上です。
○水谷(隆)委員 ありがとうございました。本当にこういうところで、これからはやっぱり防災危機管理部としての役割というのは非常に重要になってきますので、先程も言いましたように、強く権限を持ってやっていったらいいのかなと思いますので、よろしくお願いします。
以上です。
○野田委員 この防災条例ですが、各市町もあるかとは思うんですけれども、この県の防災条例では、各市町の責務とか、県民の責務というのは直接できるかもしれないけれども、やっぱり最終的に自主防災というのは市町との連携が強くなきゃいかんので、当然市町は防災条例というの持っていると思うんですけれども、29市町全部できているんでしょうわね、どうなんですか、その状況は。
○東地部長 29市町がそういう防災対策条例を持っているかどうかですか。
ちょっと今把握しておりませんけれども、あるところもございます。ただ、私ども、こういう条例を地震対策推進条例のときもそうなんですが、作れば当然市町にも同じようにということで、話はさせていただきますけれども、これについては余り県が市町に対して話をすると、分権上、ちょっと言い過ぎではないかなというところございますけれども、話としては自主防の話が今回上がりましたので、条例とかどうか別にしても、やはり自主防に対しての動きは市町に対しても強めていただくかなということでは考えております。
○野田委員 そのへんは各自治体に対する越権行為という認識ではなくて、当然自主防災の関連で先程も言わせてもらいましたけれども、市町との関連が強いわけですから、ではこの三重県の防災条例を正確にやっぱり施行していこうと、また市民との連携を、町民との連携を、住民との連携をしていこうとなったら、やはり各市町で作ってもらって、その連携を図るということをしていかないと、この前の雨でも県民センターの方との行き違いみたいな、いくら防災訓練をしても、それがクレームになるようになってしまうんじゃないかなと、結果、そういうことが整備されていないというよりも、もう少し連携がとれていれば、そのへんの意思の疎通があったのかなと思っていますので、それがまだ十分に各地区ともできていなかった、例えば、避難勧告を急に出したじゃないかとか、いやいや、避難勧告の準備情報を先に出したらいいんじゃないかというふうに議会の中でも議論があるんですよね。
ということはきっちり、こういう条例の中で、こういうときには避難準備情報を出す、これを公表する。また、あるときには勧告、こういうときにはもう当然勧告する。ただ、ゲリラ豪雨みたいな、ああいう場合はちょっと難しいかもしれないわけですけれども、通常予測されるような場合には、例えば指示はどこまできたら出すのかというのはある程度、位置づけていかないと、行政内でもその指示のあり方が違うとなってきたら、この条例に対しても、なかなか成果が出てこないと思います。ですから、ぜひ越権行為とかじゃなくて、協力を求めるという強力な協力をやってもらわないとまずいんじゃないかなと僕は思っていますので、そのへんの防災条例を含めて確認してもらいながら、各市町の防災条例を整備してもらうという方向で動いていただきたいというふうには思うんですけれども、そのくらいの意気込みがないと、いやいや、もう市町に任していますよということではまずいんじゃないかなというふうに、効果が出ない場合もあるんじゃないかなと思いますので、そのへんのところを含めてご確認したいんですけれども、いかがでしょうか。
○東地部長 この防災対策推進条例を決めていただけましたら、それはもう当然ながら、決めた後市町を回らせていただいて、市長さん、町長さんにはその旨を話をさせていただきます。
強力にそういうことで進めさせていただきますけれども、何分、市長さん、町長さん、非常に手強い方もみえますので、そこらへんはまたご協力をよろしくお願いいたします。
それからもう1点、避難勧告とかそれから避難指示とか、避難準備情報については本会議でも質問をいただきましたけれども、これについては別途、今29市町のうち、9市町ができておりますけれども、これについては、全市町が判断基準を設けていただくように、これはもう早急に進めていきたいなと、その条例とは別に、そういうことで考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○野田委員 よくわりました。強力に推し進めていただきたいと思うし、先程の勧告とか、指示というのを、指示よりも勧告の方が強いんじゃないかなと思ったりもする、イメージ的に。指示はおいそれせよというのが、普通の指示かな、勧告というのはもうやりなさいよという、どちらが強いんだろうかという、どこまでが指示でどこが勧告なんかというのも非常に微妙な言葉の受け取り方の違いがありますので、やっぱりはっきり、指示はこうだ、勧告はこうだというふうにしていかないとなかなか住民、自主防災といえども、その把握、認識が違ってしまうと働きが悪くなるんじゃないかなと思いますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。
あと、条例の中で、財政上の措置等というので、県は何条かちょっとわからないんですけれども、防災対策に関する施策を実施するため、必要な財政上の措置、その他の措置を講じるよう努めるものとすることということになっていますけれども、これが例えば県民がやろう、もしくは自主防災の中でやろう、もしくは市町の方で責務の中でやっていこうといったときに、ある程度費用負担が生じる場合があると思うんですよ。それを費用負担に対して、支援ができる、財政上の支援ができるような、対象、どのへんを考えておるのかというのが、ちょっとこの中で読み取れてないので、この条例で、市町にそれなりの責任をやってもらおう、もしくは事業所にやってもらおうとなったときには、当然そのときの費用負担というのはありますよね。準備費とか、自主防災の費用とか、そのへんは今まで自主防災のストックするものとして、補助の対象としてやってもらっている、これはわかるんですけれども、今後、これを整備するに当たって、改めてこの条例の見直しをして、あと、新たな財政上の必要なことが生じた場合に、どのへんまで財政上の措置のものになるのかというのをもう少し明確にしてほしい、この中に書き込めというんじゃなくて、こんな場合にはしますよ、この場合はちょっと自主的にしてくださいよということがあり得ると思うんですよ。
そのへんをもう少し明確にしてほしいなというふうに思います、今後の状況で。その点に対してどうでしょうか。
○東地部長 この9番目の財政上の措置等入れるのが一番この中で揉まれておりまして、ここへあげるのを非常に強硬に対抗してくるところがございます。
ただ、私どもとしては、基本的な考え方としては、地震対策とか風水害対策を進めるときにやはり基本的には市町の役割が大きいと思っています。県としてはやはり促進するための起爆剤となるような支援の仕方とか、そういうことを基本に考えております。
あるいは、これはもう生命にかかわる重点的なことだということであれば、県としても何とか支援をしていきたいなということで、この言葉については、防災危機管理部の気持ちがものすごく出ておるんですが、どうもその気持ちを封じ込めるような動きがあって、これは何とかしたいなというふうに、こんなことを言って申し訳ないんですが。
ただ、考え方としてはそういうことです。市町への促進策というようなことを考えておりますので、県がいつまででも市町の役割に対して、例えばはっきり言うと予算的な支援をするということはあり得ないと思っています。
ただ、生命にかかわるようなことであれば、これは市民でもあり、住民でもあり、県民でもありますので、そういった点でやっぱり考えていかなければならないということですが、ただ、非常に財政的にどんどん先細りになっているというところが非常に苦しいです。
以上です。
○野田委員 お気持ちはよくわかりましたけれども、やはり、人命にかかわることとか、当然、他の部署に関するような費用というのがあると思いますので、そのへんも含めて指示ができるような、こういうものだったら、財政的な措置ができるんじゃないかという案も、防災の方で独自に上げていただいたらありがたいなというふうに思いますので、その検討もまたよろしくお願いします。
それと、20ページの道が冠水したときに自動車をできる限り安全な場所に置くとか、浸入しないようにするとか、こういう記述で、これはごもっともなことだし、この間、愛知県でもありましたし、尾鷲でもあわや車とともに流されそうになって、機転をきかせて無事だったんですけれども、ただ、そのときに消防署の方に冠水しているからもう車を入れないようにしたらどうですかと連絡をしたにもかかわらず、それは警察でするからということで、警察の方も後で行ったら、入っていたというようなことで、そのへんの要するに情報だけ聞いてそれで対応できないというようなこともありますので、そのへんの書き込みがあっても、やっぱりそのへんが市の中の、もしくは市町の方の消防関係の方の対応というのが、不十分になってくるのかなと思いますので、こうした条例をほかに作っても、結局、同じことになってくると思います。冠水したとき、誰が止めるんだということで。そのへんのところの位置づけ、役割分担もしっかりとしていかないと。となると、市町の防災条例にお願いするというだけではこのへんは確保できないと思うんです。
ですから、そのへんも含めて、誰が実際行動するのかということも含めて明確にしていかないと問題が生じるんじゃないかなと。条例としてはこれでいいと思うんですけれども、具体的な要綱というか、規則というか、そのへんの運用のあり方の中で、もう少し、対応していかないとまずいのかなというふうに思いますので、現実的な対応を図ってほしいなというふうに思うんですけれども、そのへんのところはどうでしょうか。
○東地部長 道路は基本的に道路管理者が遮断はするんですが、ある意味で警察、消防とも連携はとっていかないかんということの中で、通常の雨量といいますか、想定する雨量では冠水する場所というのは皆把握しておりますので、道路管理者が、ある意味で遮断の方法については、連携のとれるような形では話をこちらからさせていただきます。そういう形で考えております。
○野田委員 それは確かにそのとおりなんですけれども、通報があってから、それに対応するというのを、もう少し市の方で明確に対応していかないけないと思うんです。
例えば、もし県警の方へ言いますよというようなことが新聞に載ったりしていますので、そのときにでは県警は後から行って、浸かっていたという現実があるわけなんです。
それだったら、対応としては遅いわけなんですよね。ですから、そのへんのところをもう少し明確にするためにも、現実的な運用が必要ですから、それは市の方でやってもらう、道路管理者としてとめてもらうというんじゃなくて、ではどんな形でどういう対応の中で止めるんだということを規定しておかないと、これは不十分な条例になっていかざるを得ないと思うんです。
ですから、運用上の問題も当然、このへんはありますので、それをしっかりと市町とも詰めて対応してもらわないといけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
そのへんはいかがでしょうか。
○東地部長 一遍、そこらへんも調べさせていただきまして、対応していきたいと思います。
○野田委員 ありがとうございます。
○中嶋委員長 ほかにご意見等ございませんか。
3点要望を言わせていただきますので、まずご検討をいただきたいというのがあるんですが、1つは19ページの自動車等の使用の制限なんですが、地震が発生した場合においてということの規定をしていただいておるんですけれども、ラジオの方でも緊急地震速報がスタートしましたので、その緊急地震速報を受信してという場合も規定の中に入れられないかということをご検討いただきたいというのが1点ございます。
それから、これは条例の中身とはちょっと違うんですが、今回の豪雨のときもそうだったんですけれども、防災みえ.JP、平成19年4月の亀山での震度5強のときもそうだったんですが、サーバのダウンか何か、要は閲覧ができないというふうな状況になっておりましたので、条例上も情報の提供のことについて、県はそれなりの責務を負っているということがございますので、そのあたりについて、しっかりと取り組んでいただきたいということで、先程の野田委員の冠水の話もそうなんですけれども、道路障害の、防災みえ.JP上の情報というのは、いわゆるプロの皆さん、公務をされていらっしゃる方にはわかりやすい情報だと思うんですが、一般県民の方、私も含めてですけれども、あれを見ても、一体どこの区間が今、いわゆる冠水による障害が生じていて、通行止めになっているのかというのが、わかりづらい。ですので、情報の提供の仕方ということも、今、野田委員がおっしゃられたのは、県民の方は道路管理者が誰かなんてわかんないわけで、警察に電話したり、いろんなところに電話したりして、その情報が道路管理者にちゃんと行っていないということもあるんですが、では得た情報をどうやって県民の皆さんに知らせるかというところも、よく運用上の話になりますが、ご検討いただきたいということがあります。それが2点目です。
3つ目、これは要望ではないんですが、これも野田委員がおっしゃられたことなんですけれども、やはり県民とか、自主防災組織に、今回責務を課すというところがこの条例を非常に機能させる上において、ポイントだと私も思っておりまして、評価しておるんです。
それをやっぱり新たな責務を課すという限りにおいては、やはりこの財政上の措置ということは担保しておかないことには、県民や自主防災組織にだけ責務を課すのかと、県はやれよやれよというだけで必要な財政上の措置も考えてくれていないのかというふうなことになると、かえって県民や自主防災組織の皆さんの理解が得られないというふうなことも思いますので、これはまた、後程、委員の皆さんとも相談させていただきますけれども、この委員会としてもやっぱりそれは必要じゃないかというようなことは検討させていただきたいと思いますので、ぜひとも県庁内部でもしっかりと議論をしていただきたいということでございます。
以上、私の方から要望でございますので、特にコメントは要りませんので。
ほかに何かご意見等ございませんでしょうか。よろしいですか。
なければこれで三重県防災対策推進条例(仮称)についてを終了させていただきます。
(休 憩)
4)消防の広域化について
① 当局から資料に基づき説明(東地部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それでは消防の広域化の先程のご説明に対しまして、ご質問等ございましたらお願いいたします。
○山中副委員長 今回、取組状況と対応を見せていただいて、前回、アンケートをとって、各町の職員さん、各町による意識の差であったりとか、そういうのもアンケート1回とったわけですよね。ある程度、町々の消防職員に対する理解度の違い、地域差というのもわかった上で、今回ここに示していただいたのは、各ブロックにおいて勉強会をやりますよ、広域化の枠組みにこだわらず、諸課題に対していろいろと考えていきますよ。ただ、一方で先程言われたのが、その市長、町長の対応次第で広域化に対しては進めていくけれども、了解を得ていきながら、進める部分と進めない部分もあるという話だったんですけれども、そのへんの経緯、この前の常任委員会を開いて2カ月たちますけれども、そのアンケートを生かした上での広域化に関しての進展具合であったりとか、今後のやり方というのに関しては何もここに書かれていないので、ちょっと残念だったんですけれども、そのへんに関してご説明いただけませんでしょうか。
○東地部長 余り書いてありませんけれども、例えば伊賀ブロックですと、当初消防本部の消防長、トップと話し合いをさせていただいて、勉強会を進めるということ、そして、その後、行政部門も入れて、企画財政部門も入れて、話をしようということになりまして、そこで研究会を発足させました。その中でも、やっぱり財政とか、人事とか、それから、警防の関係、あるいは、消防署所の関係、そうしたことについて、部会を作ってやろうやないかということで、3部会作って今現在進めております。
そういったことがちょっと詳細に書いてないので申し訳ないんですが、そういう動きもございますし、例えば四日市菰野ブロック、鈴鹿亀山ブロックでは、これは市長さん、町長さんの思いもございますので、勉強会をスタートさせるということの意向確認だけで終了で、まだ勉強会を行っていないところもございます。
そういう各ブロックで温度差がございましたので、少しこのペーパーには入れずに大変申し訳ないことになりましたけれども、進んでいるところについては、再度アンケートもとりましょうというのを、伊賀もやりましたし、それで、再度職員への説明会もしてくださいということで、これについても、名張、伊賀とも説明会をさせていただいて、そういうところもございます。そういうことで、ある意味で動きとしては、動いているところと、動いていないところの差がちょっと激しくなっていますけれども、一定の線では動いているというペーパーにさせていただきました。
○山中副委員長 前回のアンケートをとっていただいていて、私も自分の地域の消防の方でも話を細かく聞かせていただいたんですけれども、皆さんにかなり意識を既に持っていただいた上で、あのアンケートも書いていただいたということであのアンケートの意義って非常に大きいと思うんです。
今言われたみたいに各地域において、意識差もかなり違うと、そういう部分で今後どういうふうに検討してかかわっていくつもりなのかということを、12月の議会で地域における取組であったりとか、今後のどういう状況の中でどう進めていくべきかという連携面も含めて、もうちょっと具体的にこの消防の広域化に関して、所管事項として、ちょっと提示をしていただけた方が自分たちも議論もしやすいかなとは思うんですけれども。
○東地部長 わかりました。次回は詳細な動きも含めて説明をさせていただきます。
○山中副委員長 よろしくお願いいたします。
○野田委員 確認ですけれども、デジタル方式への切りかえの義務が28年5月までで、単組でやっていれば120億円が100億円ということで、財源の手当てが課題だということなんですけれども、おおよその財源の手当てという考え方というのは今はお持ちではないんですか。
○東地部長 非常に言いにくいというのは、やっぱり市長さん、町長さんところの懐ぐあいというところがありまして、余り県が言うことは難しいんです。
ただ、ちょっと市長さんや町長さんと話をさせてもらいますと、何かあるというような感じもございますので、そこらへんについてはちょっと。
○野田委員 今後の課題でということで、課題としてとめておきますけれども、この120億円が一本化して100億円になるというのは、この20億円の減は、どういう理由で20億円減るんですか。
○東地部長 三重県がこれ既に防災行政無線を18年度でやりかえておりまして、それが同じ260メガヘルツの防災行政無線ということで、鉄塔もある程度広域な範囲をカバーして建っております。それについては、共用するということの中で、新たに鉄塔を建てなくてもよくなるということが、1つ大きな原因でございます。ほかの理由もありますけれども、それが額を下げる理由になっております。当然、県としてはその市町の消防の無線ということの中で、鉄塔は貸すという考え方で整理しております。
○野田委員 何かわかりづらいんですけれども、鉄塔だけの値段が20億円ということなんですか。
○東地部長 主に鉄塔が大きい要素だということです。
○野田委員 そんなにするのかなということですけれども、わかりました。その鉄塔が、その地区その地区で数本立つということですね。
〔「そうです」と呼ぶ者あり〕
○野田委員 わかりました。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
〔「なし」の声あり〕
○中嶋委員長 なければこれで消防の広域化については終わります。
5)三重県企業防災取組状況調査について
① 当局から資料に基づき説明(細野副部長説明)
② 質疑
○中嶋委員長 何かご質問等ございましたら、よろしくお願いします。
○桜井委員 事務所防災の状況を把握いただいたというのは非常によかったと思いますが、例えばこのデータなんかを見ていますと、私自身もいろんな事業所から、要請だとか、問題提起だとかいただいておる案件でもあるんですが、確かに、ある程度の規模の企業というのは、数字で見ると301人以上で20数%というような状況、50人以下の事業所規模ですと、数%以下というのがいわゆる耐震診断を受けておるという、そういう状態にあるわけですよね。個人の住宅なんかの対応をいろいろ政策的に誘導してきていただいてよかったと思っていますが、例えば事業所でも、大勢の人が集まるような小売商業施設だとか、そういうところでもう少し詳しく調査すれば数字が出てくるんだろうと思うんですが、耐震診断さえもやっていないというような状況もいくつかの事例を聞かせていただいております。しかし、そこには当然コストもかかる話ですし、そんなことを考えますと、個人の住宅の耐震診断の政策誘導とあわせて、事業所の耐震診断の率を高めていくための啓蒙はもちろんでありますが、政策的な仕組みというか、仕掛けというか、こういうものも必要ではないかと思うんですけれども、現時点でのご所見なり、考え方、方向があればちょっとお示しをいただきたいと思うんですが。
○細野副部長 現在、事業所向けにも融資制度等、県の方でも地震対策資金という融資制度を設けておりまして、あるいは全国的なものでは商工組合中央金庫とか、中小企業金融公庫とか、そういうところで貸付制度なり、融資制度を設けてもらっておりまして、県の資金の融資等につきましても、機会あるごとに商工会議所、あるいは、商工会連合会の会合でもPRさせていただいたりということで、これまでにも進めてきましたし、今後もそういう機会あるごとに情報提供していきたいと考えております。
○桜井委員 ということで、今までもそうやってきていただいて、例えば、56年以前の建物を所有する事業所で、30%は耐震診断さえも受けておられないという数字が出ておりますので、啓蒙をさらに積極的にやっていっていただくのとあわせて、県単独でということができるのかどうかわかりませんが、あるいは市町との連携の中で、何か工夫を組み込んでいくことができないかというのは、今の状況を打開していくためにも、ご検討いただく必要があるのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○東地部長 当初、地震対策資金を設けることがやはり促進策になるのではないかということで設けさせていただきまして、地震対策枠を設けたわけなんですけれども、ただ、確かに商工団体を通じて周知はしているんですが、活用度が悪いという実態がありますので、そこらへんについては今後活用度を高めるようにということと、かつ、まだ有利な資金もございますので、そういった資金の活用も含めてある意味で宣伝をもっとしていきたいと思っております。
ただ、企業ですので、融資からさらに進んでということはまだ考えておりません。
○桜井委員 ぜひその点について総点検いただいて、しっかり浸透させていただくということを今後お願いしたいと思います。
以上です。
○野田委員 13ページの最後のところの事業所の防災取組事例集の活用ということで、「防災協定を締結している百五銀行と連携して、事業所の地域連携に関する取組について支援していきます」と。ここの今後の方針の中で、(1)の2つ目のところで、商工団体等と連携しということになっておるんですけれども、その中に、株式会社百五銀行となっているけれども、こういう書き方をすると、どうなんですかね。ほかのところもあるにもかかわらず、百五銀行と連携しないと、何か支援していかないように読み取れるような感じもするんですけれども、そうじゃないと思うんですけれども。ですから、例えば商工会議所、もしくは商工会等の記述も要るんじゃないですか。もしくは、「防災協力協定を締結している団体等と連携し」という方がいいんじゃないですか。これはどう読み込むんですか。僕の読み方が間違っているんですかね。
○東地部長 基本的には企業へ働きかけは商工会議所連合会、三重県商工会連合会とそういう団体と連携をとりながら、各商工会議所もございますので、そういうふうな啓発を進めていくということなんですが、百五銀行は防災協力協定も結んでおりまして、その中で、特に積極的にBCP講演会なんかも開催していただくということの中で、非常に一生懸命やってくれている企業ですので、少しあげさせていただいたということでございます。
○野田委員 ということは、各地域の商工会議所等はそこまではしていないということですか。
○東地部長 当然ながら、その開催に共催と書いてありますけれども、一緒になってやっていただきますけれども、百五銀行が特にBCP講演会をみずからやっていただいておるところがありますので。
○野田委員 問題ないと思うんですけれども、ちょっとそのへんが百五銀行ばかりとかなと思いましたので。
○東地部長 この書き方についてはまた検討します。
○野田委員 ほかのところでもいいように書いてくれないと、これを読むとそういうふうに読んでしまう場合があるので。
○東地部長 記載については気をつけさせていただきます。
○水谷(隆)委員 ちょっと1点確認させてください。
いろいろアンケートをとっていただいて、企業の取組状況というのがよくわかるんですけれども、もちろん建て屋とか設備機器とか、そういったものに対する取組というのはなされていると思うんですけれども、化学会社とか、いろんな企業が、四日市にはコンビナートがありますよね。その中で、要するに法律で決まっているとは思うんですけれども、防油堤の強度とか、タンクの強度とか、あるいは、配管のラックの強度とか、そういうものについての取組とかいうものについての確認というものはなされていないのかなと。というのは、しょっちゅう防災の担当の方から電話をいただいておるわけです。バルブから漏れたとか、やれ配管の穴があいてて、劇物が漏れたとか、そういう話をしょっちゅう聞くもので、そういったところの取組も当然企業としてやっておるのが当然のことだと思うんですけれども、そういうことについても、ちょっと触れておくといいのかなという気がしたもので。
○東地部長 例えば高圧ガスとか、危険物等については、それぞれの法律がございますし、特に三重県ではコンビナートを持っておりますので、石油コンビナート防災計画の中にもそういううたい方がしてありますし、その中で、コンビナートについては、地震に対してどういう状況になるかということのアセスメントもしまして、それに基づきまして各企業が例えばタンクの問題とか、配管の問題とかを含めて対応してもらっておるということで、そういう形の進め方をさせてもらっております。
○水谷(隆)委員 それは当然、当たり前のことであるんですけれども、余りにもいろいろ事故をお聞きするもので、そういったところにも防災危機管理部として、例えば指導するとか、何かそういったこともやっておく必要があるんじゃなかろうかと思いますので。
○東地部長 わかりました。最近はかなり人為的ミスが立て続いていますので、これについては厳しくこちらも指導させていただきたいと思っております。
○水谷(隆)委員 よろしくお願いします。
○中村(勝)委員 回収率が43.7%と、一般県民にアンケートを出したくらいの回収率しかないというふうに思うんですがこのあたりはどうなんでしょうか。
○高須室長(地震対策室) 事業者のアンケート調査は、平成16年度にも実施しておりまして、そのときも回収率が44.3%でございました。今回、43.7%と若干下がったわけですけれども、一応、無記名ではなくて、事業所名を書かせてのアンケート調査というところもあるかもしれませんが、この程度にとどまっておるということでございます。
○中村(勝)委員 多分、30人から50人というあたりの企業の回収率が悪いんだろうと思います。それはその関係の人員の問題だとか、いろいろあると思うんですが、やはり一番この中で結果として出てきておるのは、小規模な事業所の対策がほとんど打たれていないということだと思うんですよ。
今度条例を制定して、事業所の責務として従来からの地震の関係からこれはあるんですけれども、改めていわゆる事業継続計画というんですか、BCP、その関係だけが載ったんですが、中小の事業所に対するこれからの、条例ができてからの地震防災対策、あるいは風水害も含めての対策が、条例では今まであったので、担保されないような気がするんですが、そのあたり、いかがでしょうか。
○東地部長 企業の事業継続というのは、これは災害の起きたときもその起きた後のその地域の復興にも非常に大きな影響を与えますので、私ども、これには力を入れていきたいということで、その中で例えば今回のアンケートも、単にアンケートするだけじゃなしに、これをフィードバックしておりまして、あなたの企業はこれだけの防災能力ですよと、それは県内でこの位置ですよというようなことも示しまして、防災の強化を促しておるということと、もう一つは、商工会議所とか、商工会連合会と共催なんですが、いわゆる地域別研修というのも行っておりまして、これは今回5地域でやらせていただくということで、話をさせていただきましたけれども、例えば、伊勢でもう既に9月10日に開催させていただいたんですが、110社程度来ていただいて、結構熱心に聞いていただくということの中で、そういう裾野を広げて、強化してやっていきたいなと、それが地域での例えば地域防災力に対して、協力している企業って非常に少ないんです。ところが企業って結構力あるんですよね。だから、そういったことの自主防との連携も含めて、今後、これは県も、市町も含めてそちらの方へかなり向かっていけば、地域の防災力の向上にはつながるんではないかなと思っておりますので、力を入れたいと思っています。
○中村(勝)委員 事業所、会社といいますか、それはやっぱり地域の防災の1つの大きな主体としての役割があるし、いわゆる防災力が脆弱な場合に、地域に迷惑をかけるという部分もありますので、やはり働く従業員の生命を守るという意味でも耐震とか、あるいは、緊急地震速報の装置とか、そういったものは積極的にやっていただかないとこれからは大変かなと思いますので、ぜひ県の方から強くご指導をいただきたいなと思います。
○中嶋委員長 よろしいですか。ほかにご質問等ございませんか。よろしいですか。
ちょっと申し上げておきますけれども、アンケートで事業所名を書かせてという表現をされたんですが、書いていただいてというふうな意識で常に取り組んでいただきたいと思います。アンケートはあくまでも自主的にご協力いただいているわけでございまして、書かせてという表現ではなくて、書いていただいてというふうな姿勢を、出てきますので、そのあたり、ちょっと言葉遣いにもお気をつけいただきたいと。
○東地部長 大変申し訳ありません。それはもう書いていただいてということでございます。
○中嶋委員長 ほかにございませんか。
なければ、三重県企業防災取組状況調査についてを終わらせていただきます。
6)三重県国民保護訓練(図上訓練)の実施について
① 当局から資料に基づき説明(宮崎危機管理監説明)
② 質疑
な し
○中嶋委員長 これから調査いただきます、新型インフルエンザ対策に関連して、健康福祉部職員の出席を求めておりますので、ご了承願います。
健康福祉部職員が入室されますので、着席のままお待ち願います。
〔健康福祉部職員 入室〕
7)新型インフルエンザ対策について
① 当局から資料に基づき説明(宮崎危機管理監説明)
② 質疑
○中嶋委員長 それでは、何かご質問等ございましたらお願いをいたします。
○野田委員 図上訓練、実施訓練、研修というところで、総合医療センターからずっと書いてあるんですけれども、この医療対応はこれはどうするんですか、実際は。各市町との関係というのは具体的にどういうふうな形で進めようとしているんですかね。危機管理のセミナーだけをやればいいということですか。薬などの配分はどうなっているんですか。
○庄司総括室長(健康福祉部) 医療対応の図上訓練、実施訓練等につきましては、新型インフルエンザ対策そのものが、国家の戦略的な課題であると、三重県だけがいくら頑張っても空港、港という形になりますので、まず、国でどうあるべきかという議論がなされて、それが17年度でございます。
それに基づいて行動計画が定められましたので、三重県でも行動計画を定めて、しかも、具体的にどういうふうに対応していくというマニュアルが、ガイドラインが示されて、それに基づいてマニュアルを定めて、これまでは主に封じ込め、港、あるいは空港でそこから拡大させないと、そういうような防疫対策という形でこれまではなされてきました。
今、問題になっていますのでは、フェーズ4ということで、国内に人から人へ発生していく、これがまさに次から次へ流行するような事態になったときには、封じ込めとかそういう対策だけではとてもやれないので、先程宮崎危機管理監の方から説明がありましたように、社会の機能を維持する、健康被害はできるだけ小さくするという戦略でなされてきています。
その中で、ガイドラインの中でも、市町としては例えば在宅の方であるとか、障がい者の方であるとかに対して、医療だけじゃなくて、食料であるとか、そういうものをどうしてもらうか、それから、ちょうど90年前の11月にはたくさんの方がスペインインフルエンザで亡くなったわけですけれども、火葬場がたちまち野積みになっていくというような事態も想定されていますので、市町としては火葬場をどうやって運営していくかと、そういうところも考えてくださいとか、大まかなものは出てきておりますが、現在、そのガイドラインに関して、こういう新しい事態はどんどん出てまいりましたので、かなり大きな見直しが行われております。その一番最初に出てきました見直しが8月13日に出てまいりました事業者、あるいは、その家庭におけるこういうパンデミックが想定されたときに、それぞれどういうふうに対応してくださいと、つまり企業でいえば、BCPをどうやって計画してもらうかとか、そういう形になってまいりましたので、そのへんをこれまでは封じ込めとか、SARSを想定したような対応だけを考えてまいりましたけれども、今後に関してはそういう社会対応を含めた医療対応ということをやっていかなきゃいけない。
それから、防疫資材の備蓄というところで、タミフルがいつも話題になってきておりますが、三重県で15万2,000人分の備蓄をやっておりますが、これも国家戦略として現在日本の人口の23%の備蓄ということで、今、流通も入れますと2,800万人の備蓄が行われております。
これを来年度45%まで上げようということで、今補正予算なり、来年度の概算要求の中でそういう議論がなされています。その中で都道府県としては国と半々、2分の1を持つということで、人口比で15万2,000人分を三重県が購入して備蓄しているということでございます。
以上でございます。
○野田委員 現実対応として、この今、実施訓練から研修してということでやっておりますけれども、実際、周辺の病院等はどういうふうに対応すればいいんですか。
あと、備蓄された防疫資材をどんなふうにして対応すればいいんですか。もらうというか、輸送等をどう考えておるんですか。
○庄司総括室長 細部に関してはまた室長の方で説明をさせていただきますが、基本的にはまず100名程度想定しておりますが、日本で発生するということは想定しておりませんので、外から入ってくると、そうしたら、少ない患者さんに関してはこれはもう法が整備されておりますが、病院に感染症指定医療機関というあらかじめ決めているところに、隔離という言葉は使いませんけれども、入院勧告をして、そこでほかの人に感染をさせない。本人さんはそこで医療として完結をしていくというのがまずありきです。
それが、一定の人数は超えますと、隔離収容ができなくなりますので、その段階で入院勧告というのが解除になって、それ以降は各地域の病院なり、診療所なりに発熱外来というのを設けてそこで医療をやっていくという形になります。
したがいまして、現在備蓄しているタミフルに関しましては備蓄用でございますので、新型インフルエンザが発生しないと使えないというものでございますけれども、そういう新型インフルエンザの患者さんに対応していただく医療機関にそのタミフルは放出をしていくと、そういうことが今、ガイドラインとして示されております。
○寺井室長(健康福祉部健康危機管理室) 一般の患者さんとそれから新型インフルエンザにかかった患者さんと一応病院の中で一緒になると感染しますので、それを分けるということで、発熱外来と言っておりますけれども、そういったところにタミフル等を分配していくと、そこへ患者さんは行っていただいて、そこで治療の必要な方、入院の必要な方はその病院へ入っていただく、それで、自宅待機される方は薬をもらっていただいて、自宅待機をする。
現在、感染症指定医療機関は県内で6カ所でございます。来年度はこの6カ所についてそういうPPEとか、そういったものを個人防護具ですが、こういったものを支援していこうということで来年度予算に今のところ盛り込んでいるということでございます。
それから、病院なんですけれども、こういう6カ所の感染症指定医療機関を中心に各ブロックといいますか、保健所単位で適切な病院を検討していただいて、医師会、それから、病院協会とお話をしていただいて、決めていくと、そういった作業を今進めているところでございます。
以上でございます。
○野田委員 例えば結核などの隔離しなきゃいかんのとは別にその病床を考えるということなんですか。
それとも今ある感染病の病床ありましたよね。今、大方使っていないですけれども、それを利用するということになんですか。
○寺井室長 まず初めに少ない人数の患者さんのときは、感染症指定医療機関を利用させていただいて、それから、もう少し増えれば、結核病床等が陰圧病床になっておりますので、そういったところも病院側とのこれから話し合い、検討して、そういったところも利用できれば進めていくと、そういったことで検討しております。
○野田委員 わかりました。
○中嶋委員長 寺井室長、その6つの感染症指定医療機関名というのをちょっと言っていただけますでしょうか。お願いいたします。
○寺井室長 三重県立総合医療センター、市立四日市病院、岡波総合病院、松阪市民病院、山田赤十字病院、紀南病院、この6カ所でございます。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
ほかにご質問。
○中村(勝)委員 いつ新型インフルエンザになるかというのは、これはもう誰にもわからないことで、今、高病原性インフルエンザ、これが世界にほとんど蔓延をしてきておって、それが突然変異でまた人から人に感染するようになるというふうに言われているんですが、日本の死者数の算定が64万人ということなんですが、これは先程のスペイン風邪やら香港やらアジアやらというその当時新型やったときはいわゆる高病原性でゃなくて、低病原性、いわゆる肺、呼吸器と腸管くらいが感染をするという、それが全身にいくと、脳から内臓から、全部いくという、もしそういう強い毒を持ったままで人対人へ移るようなウイルスになると、こんな数字じゃないと思うんです。現在、鳥から人にうつった中で死亡率が60%くらいあるというふうに思っていますので、これは県に言うてもいけないのですが、国の方へ社会対応も含めて、やっぱり早急に対応策をしてもらわないかんというふうに思うんですが、この点はいかがでしょうか。
○庄司総括室長 学者がいろんなことを申しておりますけれども、WHOの立場からお聞きをすると、今63%の致命率という形になっておりますが、こういう致命率の高い感染症がこれまで歴史的に蔓延したという事実はありませんので、むしろ平成16年にベトナムで33度で感染するというH5N1が出てきた、そのときにちょうど致死率が落ちてきているときで、WHOはこれは新型の可能性が非常に高いという判断をしたわけですけれども、その後、致命率は60%くらいをずっと維持していて、現在、まだすぐに出てくるかどうかというのは、誰もわからないわけですけれども、歴史的なことからいけば、まだすぐというふうにとらまえていない。
それから、H5N1が初めて見つかったのが、平成9年、1996年でございます。そのとき香港の鳥から人に感染をしたという事例があって、鳥をすべて処分して蔓延が止まったと、これは96年12月でございます。それ以降、10年たってH5N1によるものがまた新たに出てきた。既に人類が初めてわかってから、10年経っているのに、どんどん変異はしておりますが、また新型というふうにはとらまえられていない。それから、90年前のスペインインフルエンザと違いますのは、ウイルスに関するいろんなこともわかっておりますし、スペインインフルエンザもアラスカに埋葬されている当時亡くなった人の肺の組織から、遺伝子を分離して、今、その当時のスペインインフルエンザを合成してというか、作って病原性まで調べているというところまで技術は進んできていますし、どこの遺伝子が変異をすれば、これはヒトの可能性があるというあたりまで研究は進んできております。ただ、懸念されるのは、毎月毎月インドネシアの患者が増えていきますが、インドネシアの患者から分離されたウイルスは今インドネシア政府がクローズドしております。そういう国際的な問題はありますけれども、多くの学者はこの致命率の高いような状態でヒト型に変わるということはまずないだろうというふうに言っております。
しかし、どういう形になるかわかりませんので、これまでの国への要望としては、1つは全国知事会として、これは国家の戦略的な問題として、財政措置、あるいは、防災危機のように、避難勧告その他のきちっと法律に基づいてできるという体制をとってほしいという要望を上げています。
それから、与党プロジェクトがNHKの放送以来できていますが、6月20日に答申をされて、都道府県の体制であるとか、あるいは、タミフルをもっと備蓄しなさいとか、あるいは、各省庁がそれぞれ動き出して警察なり、消防なりは縦のラインで出てきたように、そういう動きもありますので、引き続き、国家予算要望も含めて要望してまいりたいと思っております。
○中村(勝)委員 毒性が弱まれば、それはありがたいことだというふうに思うんですが、それが科学的にどうかというと、まだまだわからないことで、やっぱり最悪の事態というのを国の方は考えてもらわないといかんというふうに私は思います。
今まで、国やそういう県の行動計画が作られていますけれども、いわゆる医療行為上の延長線にある医療行為としての計画だというふうに思うので、今回、こういう社会対応として社会全体の危機対応をするという形に変わってくるのは、これは本当にいいことだと思いますし、インフルエンザが、通常の、今あるインフルエンザの蔓延期というか、流行期に新型インフルエンザが入ってきたときに、やっぱり物すごい混乱が起きるというふうに思うんです。
当然、普通のインフルエンザだと思って、新型の人も外来へ、診療所や病院へ行きますよね。そこに同じ人が皆集まってきて、そこで、分けるといいましたけれども、どうやって分けるのか、私全然わかりませんけれども、それからもうずっと蔓延していくんではないかなというふうに思うので、ぜひ計画はそのインフルエンザの流行期の前に毎年改定をしていくような、そんなことがこれからは必要なんかなというふうに思うんですが、今の私の件について、所見があればお願いします。
○庄司総括室長 新型インフルエンザが発生したという宣言を出すのは、今のところWHO以外にはないだろうと、アメリカが出すとか、日本が出すのではなくて、WHOが出すだろうと。それから、WHOが出したときには、これは専門家の指摘でもありますけれども、今日発生しているものが、新型というふうにはなかなか判断できないので、委員が言われるように、社会的混乱が起こりますので、一定の期間を待って間違いないという段階で出したときには、新型インフルエンザというのはどういうウイルスでどういう臨床症状を出してということが同時にWHOは出しますので、そういうものを参考に、できれば仕分けをしていくという形になっております。
○中嶋委員長 その医療対応計画の年度ごとの見直しとかそういうことについては。
○庄司総括室長 それに関しても今、大いに見直しておりまして、ただ、先程も申し上げましたように、医師に対する補償であるとか、発熱外来を設けて、もしテントでやったとしたら、それが医療法上どうなのであるとか、それから、ワクチンもそうでございますけれども、まだまだ法律でクリアされていない部分がほとんどでございますので、医療に関しては先程室長が申しましたように、それぞれの保健所単位ごとに医療機関、医師会の先生方の合意を得ながら、パンデミックのときには、この病院でこういう発熱外来を設けて、こういう対応をしていこうということを具体的に進めてまいりたいと考えております。
○中村(勝)委員 本当に、手探りな状態だと思いますし、危機管理という面で社会の崩壊を守るためのいろんな、計画を作ってもらえるんだというふうに思います。
新型インフルエンザに対する新たな知見も出てきましょうし、ほかの先進国の取組もいろいろ出てくるだろうと思いますし、国の方もしっかり、やっぱり対応してもらわないかん。そして、県の方も先行して、鳥取県の新型インフルエンザの対応マニュアルをもらってますけれども、三重県の方でもぜひ作ったら終わり、当然そんなことはならんと思いますが、毎年、改定をしていっていただくようにお願いしたいと思います。
○中嶋委員長 社会対応版について、宮崎危機管理監、何か、ガイドラインの見直しのことについて何かコメントがあれば。
○宮崎危機管理監 中村委員おっしゃられたように、適時見直しをしていく必要があるものだと思っております。
厚生労働省が作りましたBCPのガイドライン等につきましても、過去の研修なんかでもお配りした部分がございますけれども、やはり県としての暫定版を作って、お示しもしながら、ご自分のところの行動計画を早急に作ってくださいというのを働きかけてまいりたいと考えております。
○山中副委員長 この三重県行動計画の暫定版ですが、今話が出てきましたけれども、これが20年度の、今年の11月目途で作られるということで、もう次の12月議会には恐らく出てくるということだと思うんですけれども、今回に関しては全く三重県版としては、案としても全く示されていないということで、一応先進事例という形で鳥取県の対応マニュアルがつけていただいてあるんですけれども、内容としては大枠としてほとんどこれと同じような形を踏まえて作られるということなんですか。
○宮崎危機管理監 鳥取県の部分も参考にさせていただきながら、現在各部局で、自分の部局では何ができるのか、何をしなければならないのかというのを取りまとめていただいておりまして、その後、やはりこれは各部局単位では差しさわりがありますので、全庁的な視点で不足とか、抜けているものとか、記述レベルの不整合とか、具体性とか、そういった調整を加えてさらに国の動向、二、三の省庁は指針等が出てきたものもございますので、そういったものを加えながら調整を行っている途上でございます。
○山中副委員長 今、宮崎管理監が具体性という話を言っていただいたもので、抜けているものとして、ちょっと安心はしたんですけれども、正直、この鳥取県のインフルエンザ対応マニュアル、ちょっと読ませていただきまして、鳥取県の方で文句言いに行かないかんのかしれないんですけれども、正直、これを三重県と変えても通じてしまうくらい、本当に概論というか、一般論で教科書的な内容であって、それ程更新もする必要がないくらいの余り具体性がない、鳥取県独自に応じたものであったりとか、具体的にこう動くという形が書いてあるものではなかったので、本当に三重県の病院の地域性であったりとか、その地域ごとの役割であったりとか、例えばタミフルが15万人分ある際に、何か起こったときに具体的にどのように配置していくかとか、あとは人員の配置であるとか、そういう地域性や具体的な状況に応じた部分も含めた上で、今言われたみたいに各部局の対応も含めた具体的な部分というのを盛り込んだ暫定版をぜひ作っていただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○嶋田室長(危機管理総務室) 今正直言いまして、お手本にしているのは、先程事前に配らせていただいた鳥取県のものなんですけれども、ただ、私ども考えているのは、県として概括に最低こういうことをしていきたいと、委員言われたような具体的なものについては、今後、各部、対策本部ができたとしても、各部制になりますので、具体的なものはさらに各部でまた具体的にどうしていくかというのをそれぞれの部のマニュアルみたいなものに落とし込んでもらう必要があるのかなと、それで、今防災危機管理部が考えているような行動計画に具体の細かい部分まで書き込むというのは、多分現実にはなかなかできないのかなと思っておりますので、その点だけちょっとご了承だけお願いしたいと思います。
○山中副委員長 これ、まず読ませていただいて、確かに県側としての報告体制であったりとか、地域の封じ込め、そのへんの概括的な部分に関しては書かれていて、ただ、本来でしたら、逆に具体的な部分もある程度各部局であった上で概括的なものもあるというのが必要だと思いますので、ある程度具体的な部分も防災の方で取りまとめていただいた上で、そういうのもぜひ見せていただきたいなという部分もあるんですけれども。
○嶋田室長 先程言いましたように、まず、そういう概括的なものを作りまして、今後私ども、図上訓練なんかも考えていかなきゃならないなと、そういった中で、各部がそれをやるのに、具体的にどういう動きをしなきゃならないのかということもその図上訓練なんかの成果を検証して、そういったマニュアルづくりをしていければいいかなと考えております。
○山中副委員長 わかりました。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。よろしいですか。
ちょっと1点、健康福祉部の方に教えていただきたいんですけれども、高病原性ということなんで、全身感染の見られるような患者が搬送されてきた場合に、各病院はどこへ報告して、それが最終的にWHOの方へ報告されるようなそういうルールというのはもう作られておるんですか、既に、国内的には。
○庄司総括室長 少なくとも、今、鳥インフルエンザに関しましては、第2種の感染症の指定がされておりますので、その疑わしい症例を発見した場合は、当然、厚生労働大臣まで報告が行って、感染症予防法に基づいて先程申しました隔離措置という形になっていきます。
今回、H5N1が、中村委員が最初におっしゃられたように、今回のこのウイルスは多臓器不全というか、サイトカイン・ストームを起こすということで、ショック死、そういうものを起こすということで、しかも、40歳以下の方々がインドネシアでも亡くなりになっていると、それと、致命率が非常に高いのは、国によってNHKの報道を見ていますと、やっぱり新型インフルエンザなのに、祈祷師のところに行ったとか、そういうお国柄もこの致命率というところにつながっているようでございますので、日本であれば、そのへんに関してはもっと医療も進んでいる国ですし、すぐにお医者さんへ行くという、受診行動を持っている国ですので、そのへんは委員長のご心配の部分はあるかもわかりませんけれども、日本ほどこれに感染症予防で対応できている国はないのかなと、逆に思いはしておりますが。
○中嶋委員長 常々防災対策なんかでは、自助がまずあって、次に共助があって、公助ということなんですけれども、この新型インフルエンザに関しては、特に公助の部分が声高に叫ばれておって、実際、自助の、自分で身を守るためにはどうしたらいいのかというあたりが、なかなか見えてこないんですが、そういったあたりで例えば健康福祉部の方でそういう問い合わせが県民の方から来た場合、何かアドバイスというか、お話しされているようなことってあるんですか。
○寺井室長 都道府県がするべきこと、市町村がするべきこと、それから、個人がするべきこと、それぞれ役割があります。
個人がするべきことといたしまして、これは一番大事だと思うんですけれども、やはり新型インフルエンザが流行したときには、できるだけ外へ出ない。不要不急の外出はしない。それから、人が集まるところ、集会とか、講演会、そういったところには参加をしない。それから、公共交通機関はできるだけ利用しないとか、外出のときはマスクをする、帰ってきたら手洗いをすると、そういったことが非常に重要かと思います。
今後はこういったことを一般県民に対して正しい知識を持っていただくということで、これがパニックにならない冷静な判断を、行動をとっていただけるということで、今後は、チラシとかリーフレット、こういったもので家庭に配布して知識を持っていただく、そういったことを現在考えております。
○中嶋委員長 今回、この医療対応の中で、例えば今、マスクの話出たんですが、N95マスクと書いてあるんですけれども、このマスクというのは特殊なマスクなんですか。
○寺井室長 N95は早い話が編み目が細かいということで、ウイルスを通さないというマスクでございます。
ただ、新型インフルエンザのウイルスは飛沫感染でございまして、2メートル以内にいなければいいだろうということで、一般の方はN95をつけるまでもなく、人込みに行かない限りは通常のマスクでもいいんだろうということは言われております。
ただ、濃厚に接触する救急搬送の方とか、保健所の職員、こういった人はN95をつける方が望ましいだろうと、そのように考えております。
○中嶋委員長 1つこれは要望というか、健康福祉部さんに申し上げるのもちょっときついのかもしれないんですが、私聞いたのは、ゴーグルも持っていないとだめだよというふうなことで、売りつけではないんでしょうが、そういうことが一部にあるというふうな話も聞いておりまして、県警と連携をとっていただいて、その余りにも過剰な防御をしなければいけないというようなことで、訪問販売でそういうようなものを売りつけるというような、悪徳商法までいかないかもしれないですけれども、そんなことも一部にあるというふうな話も聞いておりますもので、今おっしゃっていただいたようなこと、ここまでだったら、今のところ大丈夫と言われていますよというあたりはやっぱり信頼できる機関から、そういうアナウンスメントしていただくのが一番かと思いますので、少なくとも、三重県民は三重県庁を信じていただいていると思いますので、県庁の方から、県警とも連携をしながら、そういう行き過ぎた訪問販売とか商売がないように、ちょっとご注意をいただきたいということをちょっとお願いをさせていただきます。
○寺井室長 この新型インフルエンザにつきましては、県警ともいろいろ話がありますので、そういったときに、また、そういったお話もさせていただきたいと思いますし、やはり、その前に県民の皆様方に正しい知識を持っていただくというのが、重要かと思いますので、先程も言いましたけれども、リーフレットとか、それから広報紙の活用、そういったことを利用して啓発に今後努めてまいりたいと思っております。
○中嶋委員長 ありがとうございます。
ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○中嶋委員長 なければ、これで新型インフルエンザ対策についてを終わります。
(休 憩)
(報告事項)
1)岩手・宮城内陸地震現地調査の概要
① 当局から資料に基づき説明(東地部長、地震対策室 河村技師説明)
② 質疑
○中嶋委員長 ありがとうございました。委員の皆さん、ご質問等がございましたらお願いをいたします。
○野田委員 対策の件で、今後、携帯電話等が使えなくなる地域というのが例えば僕らの地域でも多いんですよね。少し山へ入ると無線でやっとつながるというか、防災無線じゃなくてですよ。そうしたところの対応というのを、例えば、観光でも、山の中へ入っていって紅葉を見にいくなんていうことも結構あって、以前にもありましたんですけれども、車が脱輪してなかなか連絡できなかったというようなことがあるんです。仮に脱輪しなくても、山中を走っていて、地震なんかが起きると当然、今のような孤立化というのが発生しますので、このへんの対応を無線があることによって、命が助かるというのも結構あるんですけれども、そのへんはどんなふうに今後していく予定になっているのか、していこうと思っているのか、そのへんどうですか。
○東地部長 無線のエリアをカバーするというのは、非常に無理な話なので、とにかく孤立地区といいますか、住民、県民の方が見えるところについては、その孤立地区について、通常の通信が途絶えても大丈夫なような対策は今後は積極的にとっていきたいと思っています。
ただ、観光等で、山の上に登るとか、全く無線の届かないところに行くというところについては、やはりこれは自分自身でやはり衛星携帯を持っていくとか、衛星携帯ってちょっと大きいですから、だから、そういうのは非常に難しいんですが、そういったところはやっぱり自助でやっていただかないと、そこまで公助が対応することはちょっと難しいと思っております。
○野田委員 公助で対応するといっても、以前に、県民センター等に簡易な無線を入れて、センターの上へ行くとちょっと高いものですから、山の方から届きやすいということで、すべてがクリアするわけではないんですけれども、一部、届くところがあるんです。
そうしたことも、以前にも防災関係でお願いしたことがあるけれども、なかなか県民センターの方もどうも進んでなくて、この前もどうなっているんやろなというような話も受けたんですけれども、このへんの取組くらいはできるんじゃないかと思うんですけれども。
○東地部長 孤立地区の無線の整備状況によっては、県の無線が使うところが可能であれば、そのことについてもちょっと検討はしていこうということで思っておりますので、そういうことで進めたいなと思っております。
○野田委員 わかりました。そうしたら、無線のグループがありますので、地域の方からまず、そういうところから、また上げていって、県民センターの方で対応していく、防災の方で対応していくということで、いいということですね。
○東地部長 ただ、無線の容量とか、もちろん、防災優先ですから、そこらへんのことも含めて、孤立地区に何がいいのかというのを、まず市町といろいろ整理をしていきたいということで考えていますので、そういうことも含めてということで。
○野田委員 わかりました。結構でございます。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○中嶋委員長 なければ、これで岩手・宮城内陸地震現地調査の概要についてを終わります。
2)大容量泡放射システムの概要
① 当局から資料に基づき説明(東地部長、消防・保安室 中条主査説明)
② 質疑
○中嶋委員長 ありがとうございました。それでは委員の皆さん、ご質問等がございましたら、お願いをいたします。
○野田委員 泡放射器を設置するまでどれくらいですかね。65分と言ったけれども、おおむねどれくらいで消火できるか。
○木本特命監(コンビナート防災) タンクの大きさにもよって、消火時間は違います。セットするまでの時間は、消防庁の指針で、冒頭の倉庫にありましたところから、トラックへ積み込んで火災場所まで行って、放水を開始するまでが8時間以内にセットするという予定になっております。
したがいまして、尾鷲地区にあります東邦石油、ここも対象になっておりますが、ここにつきましても輸送専門部会の方で審議しておりまして、今のところ、尾鷲まで行くには、国道42号と、まだ途中までですが、紀勢自動車道のいずれかを活用して8時間以内にセットできるという確認、まだ、実際に走行テストはやっておりませんけれども、ルート確認はさせていただいております。
○野田委員 セットするのは、尾鷲の方へ来る時間ということ、四日市の中ということですか。
○東地部長 例えば四日市コンビナートでもしあった場合は、発災覚知後、セットまでに半時間もあればセットできると、ただ、車両の調達とか、いろいろ問題がありますので、そこは順調にできたらという前提です。尾鷲については、8時間以内にセットしないことには、この防災計画の意味がございませんので、8時間以内にできるように車両の運用部会を含めまして、整理をさせていただくということで、8時間以内に泡放水できるようにということで、考えていくということでございます。
これでもって11月30日に設置していきたいということです。
○野田委員 わかりました。ということは高速道路ができれば、おおむね3時間以内で行けるでということですね。
○東地部長 当然ながら、そういう話の中で、8時間もかからないということで考えております。
○野田委員 わかりました。びっくりした。
○中村(勝)委員 今の尾鷲の関係で例えば船舶の使用なんかは考えられないんですか。
○木本特命監 船舶の利用につきましても、この輸送専門部会の中に海上保安部、あるいは、自衛隊等々入って議論させていただきました。
海上保安部の場合は人員とか、そういったものの輸送は可能ですが、資機材というのは非常に大きな資機材でございますので、海上保安部の船で搬送する、輸送するということは困難だと、あるいは、自衛隊につきましても、自衛隊の船がすぐ来られるかどうかという問題等ございますので、自衛隊につきましては、泡の原液をヘリで運ぶとか、そういうような活用は可能だということなんですが、海上からというのは非常に難しいというご返答をいただいております。
○中村(勝)委員 私は保安庁の船だとか、自衛隊の艦船をイメージしていなかったんですが。一般の貨物船で四日市から積んですぐ走ればいいのかなと、重いものでも積めますので、そういうイメージだったんですが、民間の船は使うということはないんですか。考えていないですか。
○木本特命監 現在のところ、基本は陸上輸送ということが大前提になっておりまして、海上輸送というのは、代船等を手配できれば運送は可能ですけれども、ただ、今度は代船へ積み込むときにまたクレーンが要りますし、現地へ着いてから、上げるときにまたクレーンが要るとか、あるいはそこで目的地まで搬送するためのトラックが必要とか、非常に時間的に無理があるんではないかというようなことを部会の方で意見が出ております。
○中村(勝)委員 本当に天候もいろいろ影響があると思うんですが、今の道路の整備状況で42号を走っていった場合、そのほかの車両の交通の阻害にならないんですか。
○木本特命監 その点につきましては、実際に資機材を搬送しますのに、先程最大30台という話がございましたけれども、当然、地震災害等が発生した場合ですと、他の生活物資なり、そういったものが優先される場合もございますので、そのへんにつきましては、道路管理者、あるいは警察等々とご相談させていただいて、どのタイミングで搬送するかということを輸送専門部会という中で検討させていただいております。
○中村(勝)委員 地震があって、発災をする場合もあるし、そうでない場合もあると思いますし、いろんなケースが考えられますので、単に陸上輸送だけということで決め込んでしまうと、対応できない場合も出てくるんじゃないかというふうに思いますので、慎重な検討をお願いしておきたいと思います。
○木本特命監(コンビナート防災) わかりました。
○中嶋委員長 ほかにご質問等ございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○中嶋委員長 なければこれで大容量泡放射システムの概要についてを終わります。
(3)その他
○中嶋委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で、特にございましたら、ご発言をお願いします。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○中嶋委員長 よろしいですか。なければ、当局の皆様方にはご退室をいただきたいと思います。
〔執行部 退室〕
(委員間討議)
○中嶋委員長 それでは、先程の所管事項について、委員間の討議を行います。ご意見のある方は、ご発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○中嶋委員長 それでは、これで所管事項の調査を終わります。
これで、防災危機管理部関係の常任委員会を終わります。
Ⅱ 委員協議
1 常任委員会関係
(1)委員長報告について 正副委員長に一任
〔閉会の宣言〕
防災農水商工常任委員長 中 嶋 年 規