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平成20年第2回定例会 請44

受理番号・件名 請44  救命救急センター設置について
受理年月日 平成20年11月25日
提出された
定例会
平成20年第2回定例会
紹介議員 青木 謙順、前野 和美、今井 智広、藤田 正美、真弓 俊郎、舟橋 裕幸、前田 剛志、杉本 熊野
付託委員会 健康福祉病院常任委員会
請願要旨  生命と財産を守ることが政治の要諦であるならば、生命及び身体を守る救急医療は医政における根本的課題である。
 当地2医師会では行政当局と協調して救急医療業務のシステム化を逐次構築してきた。
1 初期救急医療体制について
  救急医療の整備を求める社会的要望が高まり、行政も放置する問題でなくなり、医師会へ緊急に休日応急診療所を開設するよう強い要請がなされ、急患への対応は医療の原点であり医師に対する信頼感と社会的使命との認識により、津市安芸地域として昭和49年10月、久居一志地域では昭和54年2月、休日応急診療所委託契約書が行政当局と交わされ実施された。その後夜間小児の救急患者診療の受入要請があり、平成14年に「夜間応急こどもクリニック」を津市役所内に開設、協力医師により支障なく運営されている。利用状況の特徴として、圧倒的多数を小児科の急病が占め、救急医療の中でその重要性が際立っている。
  平成18年11月には津市大里窪田町の三重病院隣に「津市休日応急・夜間こどもクリニック」が完成し、市役所内にある施設から移転、救急医療の充実を図った。
  平成19年11月には、従来の夜間在宅当番制(所謂、救急医療情報センター1199)が機能しないことから、津リージョンプラザ内に「夜間成人応急診療所」を開設、成人の初期救急患者を吸収し、2次輪番病院の負担を軽減している。

2 2次救急医療体制について
  初期救急患者と2次救急患者が混在し、2次輪番病院の機能低下をもたらし、救急車の所謂「たらいまわし」が大きな社会問題となっている。
  津市では、このような現状を改善するため、暫定的な診療施設「津市夜間成人応急診療所」を津リージョンプラザ内に平成19年11月、開設し、初期救急医療体制の充実を図っている。
  さらに、2次輪番病院も津安芸地区では従来の5病院(永井病院、遠山病院、岩崎病院、武内病院、田クリニック)に津生協病院、大門病院を加えて7病院に、久居一志地区では三重中央医療センター、榊原温泉病院、小渕病院、藤田保健衛生大学七栗サナトリウム外科の4病院が参加し合計11病院が輪番病院となった。
  また、外科救急は骨折、捻挫など整形外科対応が70%となっているため、新たに永井病院、大門病院、岩崎病院、榊原温泉病院、津生協病院の5病院で輪番体制を組成した。
  しかし、2次輪番病院が重篤な患者を受け入れた場合、バックアップ体制が重要となってくる。津地区には、難易度の高い患者を受け入れる3次救急医療機関として、三重大学医学部附属病院があるが、麻酔科医不足、ベッド数の不足でスムーズな受入が出来ていないのが現状である。
  3次救命救急センターは本来、県がすべき事業であるが、その機能を有する県立病院が津市にない現状から、三重大学医学部附属病院の協力が必須である。
  津・久居地域救急医療対策協議会での論議でも現在建設がはじまっている三重大学医学部附属病院に「救命救急センター」を平成21年度内に三重大学の協力を得て設置するとの要望が強い。

 以上、津市の救急医療体制の現状は、平成14年には夜間こども応急クリニックを開設、加えて昨年11月夜間成人応急診療所を設置して、開業医が輪番で出務して診療し、2次輪番病院へ軽症患者が殺到する状況を回避している。
 救急患者は年々増加しており入院を要する2次輪番病院での対応も限界にきたため、津市では2次輪番病院体制の担当病院を11病院に増やし、毎夜2病院による当番制をとり、また、外傷による骨折、捻挫など整形外科に特化した輪番制も敷いている。
 しかし、2次輪番病院も全国的な傾向でもあるが医師不足、看護師不足等により重症患者の受入れが困難になってきている。
 2次輪番病院が重篤患者を安心して受け入れるためには後送病院としての3次救急のネットワーク化を早期に図り、3次救急医療機関の充実整備がぜひとも必要である。
 三重大学医学部附属病院救急部の現状は受入ベッド数と職員不足(特に麻酔科医の大量欠員)により緊急手術を要する救急患者の搬入が不可能状態であるので下記について強く請願する。
                                                    記
 平成21年度までに三重大学医学部附属病院の改築に際し同病院内に「救命救急センター」を設置することを三重県として積極的に働きかけること。また、設置時とその後の運営につき財政的支援及び人的支援をすること。
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