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平成20年6月27日 地域間格差対策調査特別委員会 会議録

 

地域間格差対策調査特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成20年 6月27日  自 午後13時31分 ~ 至 午後 3時00分

会 議 室     202委員会室

出席委員       12名

委 員 長          水谷    隆  君

副委員長         津村   衛  君

委  員           水谷 正美  君

委  員           村林   聡  君

委  員           青木 謙順  君

委  員           舘  直人  君

委  員           大野 秀郎  君

委  員           山本   勝  君

委  員          中村 進一  君

委  員          山本 教和  君

委  員          藤田 正美  君

委  員          萩原 量吉  君

欠席委員      な  し

出席説明員

   [政策部]

部  長                                          坂野 達夫  君

副部長兼経営企画分野総括室長   渡邉信一郎  君

交通・資源政策監                                辻  英典  君

その他関係職員

傍聴議         な  し

県政記者クラブ  な  し

傍 聴 者       な  し

議題および協議事項

1 県内の生活交通(バス)の現状と課題について

2 三重県の地域別データについて

3 その他

 

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

Ⅰ 県内の生活交通(バス)の現状と課題について

○水谷委員長 ただいまから地域間格差対策調査特別委員会を開会いたします。
前回の委員会でのご意見を踏まえ、地域の交通体系、特に生活交通という視点で実態把握を行い、行政として有効な施策を調査するということに決定いたしました。また、地域間格差に対する共通認識を持つという意味で、データ把握も必要であろうという意見がございました。そこで、本日は執行部から、生活交通についての県内の現状の説明をいただくことにしております。なお、お手元には、本日の調査項目である地域交通関係の新聞の切り抜き等を配付させていただきました。全国都道府県議会議長会の資料については13ページあたりから交通に関連する事項が記載されておりますので、参考としてごらんください。
  本日の進め方ですが、まず、政策部から生活交通の現状について説明を受け質疑応答、その後、お配りした資料について委員間で討論という順序でとり進めたいと思います。それでは、調査に入ります。
  では、政策部から説明をお願いいたします。

   ①当局から資料に基づき説明(坂野部長)

○水谷委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきましてご質疑、ご意見がありましたらお願いします。

○青木委員 ちょっと聞かせてください。
 市町村自主運行バス等は、市町が対象ということでございまして、まだNPO等にはないということで現状を教えてもらいましたけれども、先程県内の多様な取組が最近ずっと進められておる中で、そういった議論とか動きを県庁内としてはされてるんですか。まだそのままなんでしょうか。

○坂野部長 先程申し上げましたけれども、地域公共交通会議というところで、それぞれの地域の事情に応じた多様な交通手段というものを考えるということと、それをネットワークしていくということは非常に重要なことだと考えております。そういう中で事業者の担う広域的なバス路線というのは重要なことですし、それを代替するようなところも重要ではございますけれど、一方で多様な交通手段を確保していくということではNPOとか住民の方の自主的な活動が非常に重要なところがございます。それらがうまく進んでいくということを考えていくということは非常に重要な課題だと思っております。
 ただ、全体のバス事業者への補助額が非常に多額になっておりますので、それらと、いかに予算的にはこちらを効率化させてこちらへ回すとかいう工夫をしていかなければいけませんので、受益者負担のこととか役割分担であるとかいろいろございますので、現在検討をしておるところでございます。

○青木委員 特別委員会も並行してきょう開かれておるで、NPOのソーシャルビジネスの方もあると思いますけども、県の動きの中で議論を進めていただきたいと思ってます。特に、私は過疎地に住んでおりますんで、非常に切実な、毎日声もありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 もう一つだけ。
 関係ないかわかりませんけども、地球温暖化云々といういろいろ、過去の自家用車がどんどん増えてる時代とは相当社会的環境も変わってきていると。バスの価値というのも、以前と比べると高まってるのかなと思うんですが、先程言うようないろんなマイナスの状況、悪循環が続いていて、本来はマイカーがふえていってバスが減って、また悪循環でと、こういうことになって、不便さを非常に感じさせていただくんですけども、今、飲酒運転の撲滅の運動も県警とかいろいろ強烈に進められているんですけども、当然、乗る人が少なかったらなかなか非常に夜運行は難しいというのはわかるんですけども、そのへんの声とか動きというのは、県の方には届いていますか。

○舘室長 今委員おっしゃっていただいた声を直接ということではございませんですが、私どもも県警の方の会議にも参画しておりますし、そういう中でいわゆる公共交通の利用といったところはお話はさせていただいておるところでございます。

○青木委員 届いてるんですね。

○舘室長 今委員の言われた形で明確にということではないとは思います。

○青木委員 直接関係ありませんね。ごめんなさい。

○萩原委員 随分昔の話なので、当たってられるかわからんけど、三重交通の株主配当が10%か12%かっていう、かなり高くて、それでこんな高い株主配当出せるようなところには国の補助対象になりませんよみたいな、そういう決まりがあったみたいに思う。それは、撤廃されたのかどうなのか。あるいは今もあるとすれば、あるいは三重交通の株主配当、これは公になってる話だろうけども、今どれだけで、それはならんのかどうなんか。たしか昔そんな問題があって、私ら三重交通へ直接交渉に行ったことがあるの。そのあたりちょっと教えてくれませんか。

○舘室長 私は昭和60年当時にも交通を担当しておりまして、そのときのお話として記憶しておりますのが、今委員おっしゃっていただきましたように、国の補助制度は当時もございました。ただし、委員おっしゃっていただいたように8%以下の業者しか補助対象になりませんという中にあって、当時の三重交通は、私の記憶では10%だったと思うんですが、ということで、ちょっと国の補助はもらえませんねというのは確かにございました。委員のおっしゃられるとおりでございます。
 その後、配当率というような話ではなくなりまして、それが先程ちょっと資料でもご説明いたしました広域路線で国との協調補助という、ああいうふうに形を変えてきておるというのが実態でございます。今はそういう何%という配当率は関係ございません。

○萩原委員 昔の話言ってすみません。それは、だからよかったというか、今はいいわけですが、私がお世話になってる団地は坂部が丘という四日市の外れの団地で、そこは三重交通ではなく三岐バス路線で、資本系列同じなんやけども、縄張りと言ったら怒られるけども、そういうので三重交通は参入できんとかなんかで、そういうふうなことがあって、やっぱりバス会社同士の協調ももう少し欲しいなみたいな思いをちょっと正直したり。
 それから、うちらの団地も、僕らも車ばかり使うけども、確かに空気だけ乗せて走ってるので、夜遅いのはどんどん本数が削られていくわという、これがまた悪循環で利用ができないわというような、そんな形になってますわな。ただ、金曜日の夜は飲んで帰る人も多いので、さっきの青木委員の話じゃないけれど、金曜の夜だけは特別に遅い11時頃のバス走らせるんだよね。そんなのもやってもうたりしとるのやけど、ああいうものには何か特別の補助だとか、そういったようなことは全く関係のない、これはバス会社が勝手にやっとる話なんでしょうかなということを、今彼の話聞いててちょっと思い出したんですけれども、いかがでしょうか。もしわかったら教えてください。

○坂野部長 その件については、また室長からお答えさせていただきたいと思いますけれども、確かに団地のところへのバスというのは非常に状況が悪くなっております。団地にはたくさん住んでいらっしゃって、本来利用がよくてもいいはずなんですけれども、そういった状況もございますけれど、それらにつきましては補助も大事なんですけど、モビリティーマネジメントといいますけれど、バスを利用することが本来その地域の人たちにとってメリットになることだということをきちっと意識づけできるようなインセンティブを作り出すとか、そういうような運動をするとかいうようなことも一方でしながら、乗車率を上げて経営改善がされるようにしていくということも非常に大事だと思ってます。
 そういう意味で、実態に合った利用者が多いようなところで本数を増やすというような、そういった対応をしているということは大事なことだと思っております。事実については舘室長から。

○舘室長 委員お尋ねの補助かどうかというお話でございますが、委員の住む路線は補助の対象路線ではございませんということですので、あくまでも会社の判断でというふうに考えてます。      

               (「難しい問題ですねこれは」という声あり)

○舘委員 知りたいんですけど、県単補助出していただいて、第三種また自主運行、菰野でも鈴鹿でもいろいろやってみえますよね。実態がどんなものかってちょっと知りたいので、資料をいただけませんか。
 特に、国庫補助のある生活交通路線、いろんな路線も県内ずっとあって、実際の話、利便性が悪いのは企業としてはもうからないということがあるんでしょうし、委員おっしゃられたように、今金曜日の夜でも時間的によっては、代行の方が全然とれないとか、タクシーも。タクシーの運転手さんもいろいろなことがあって、いろいろな形のもんはあるんでしょうけど、それにかわるというか、かわってしているんでしょうけど、ちょっと実態も知りたい部分もあるんで、できたら資料をいただければと思います。お願いします。

○坂野部長 資料をまたお届けさせていただきます。

○水谷委員長 じゃ、後ほど資料、よろしくお願いします。

○大野委員 三重交通の路線が廃止というところと、それから、休行というんですか、一時運行を休むという、こういう路線があって、私とこの大台町でいうと大杉谷路線というのが三重交通が運行の権利を持っとるんですね。運行の権利は持っておって、それを三重交通の了解を得て町が運行を一部しておるんですけれども、例えば、今は大杉谷渓谷が台風21号で通れませんので少ないんですけども、あれが崩落しない前は、秋とか春はたくさんお客がおりてくるんですね。それも、町のバスが1,000円で運行しとったんです。だけど、そのときは三重交通が松阪まで3,000いくら取ってね、バス持って来て満タンにして何車か運んでくる。そのへんの関係というのは廃線と運行、そんな関係があるわけですか。

○坂野部長 大杉谷線につきましては、廃止代替ということで、エスパール交通というところがやっているということで、平成19年度は690万の補助を出させていただいております。

○大野委員 それはいいんですけど、まだ三重交通が路線の権利を持ってるわけですか。

○舘室長 ここは事実上廃止代替という路線でございまして、三重交通がいわゆる休止をしているという状態ではございません。廃止をした路線という扱いになります。

○大野委員 廃止をしたわけ。三重交通は、例えば春とか秋のお客さんが多いときには、そこへは入って行って運行できるわけ。一応路線持ってなくても。

○舘室長 ちょっと実態はまた調べさせていただきますけども、恐らく貸切事業ではないのかなという、想像でして申しわけございませんけれども。

○大野委員 4ページの下のところにデマンド乗合タクシーとありますね、大台町の。これは4路線でやっとるんですけど、初めは町の独自のバスでやろうと思ったら陸運局との関係で、やっぱり町が独自にやれないということで、タクシーでこういうようなデマンド方式で委託しとるんですけど、これの関係はどうなんですか。

○尼子主幹 大台町の地域公共交通会議に出席はさせていただいておりまして、当初バスでやるという話もあったんですけれども、バスでやりますとバス2台で、その地域の交通を埋めなければならないと、それとバス1台ですと大体1,000万から1,500万ぐらいお金がかかるというふうな状況がありまして、それを効率的にやるにはどうしたらいいかというふうなこととか、それと、大台町さんの入れられたところが交通空白地、お客さんが少ないというふうなことが見込まれているところでしたので、そこでどのようなものをというような形のことを町で考えていただいて、検討いただいた期間が1年ぐらいあったんですけれども、その中で今出された答えがデマンド式タクシーというふうな形で、こちらの方を6カ月間試行をして、初めての試みですのでどういう状況かというのを確認して、次のステップに行きたいというふうなことを聞いております。
 以上です。

○大野委員 ここは、町が独自のバスを走らせるということになった場合には、もう全然陸運局との関係はないわけですか。

○尼子主幹 バスについては、既存の路線というのが、やはり守られないと、市町で勝手に走らせるとなりますと既存の路線というのが、三重交通においてはそこにお客はいないので、うちはもう廃線という形になりがちですので、そういうようなことも含めて地域公共交通会議でご議論をいただいて、地域の交通を考えていただくというシステムになっております。

○大野委員 かみ合わんのですけど、かみ合わんというのは、仮にこの区間に、大台町でもどこでもいいですね、空白区間に町なり市が独自のバスを運行するとなったときには、それは国交省の、そこの何かの許可とかが要るのか要らんのか。

○尼子主幹 今申しました18年度の道路運送改正法で、地域公共交通会議という会議、こちらの方で合意がいただければ、その地域で交通というのは、運輸支局も認めていただけるというような形になっております。その地域公共交通会議の中に、バス事業者なり三重運輸支局の担当者なり警察さんなりというような者が入っておって、そこで協議をいただくと、そういうような会議でございます。

○大野委員 そこで料金をとってもいいわけですか。

○尼子主幹 料金につきましても、その会議で決めていただくという形になります。

○大野委員 料金も決められるわけですか。

○尼子主幹 はい。

○藤田委員 2ページの図に、公共性と輸送量の大という図がありますよね。これはよくわかるんですけど、先程も誰か言われたように、地域の課題をいわゆるビジネスで解決していくという、言い方悪いんですけどソーシャルビジネスであるとかコミュニティービジネス、そういう角度をこれから入れていくんも大事なんかなと思いますね。そうなると、これは公共性の概念とか輸送の率で書かれておりますけど、公共性と、例えば収益性というグラフにかえれば、ガラッと図が変わってきますよね。公共性であり、そこをプロフィットでやってこうというような組み合わせをどのようにしていくかというふうな、先程の、三重県の県内の多様な取組例、そういうようないろんなやり方が出てきてるんだと思いますね。先程の交通で人の移動手段を確保していくということですから、さまざまな高齢者、福祉の移動手段であったり、あるいはツーリズムの移動手段であったり、あるいは代行をやっていろいろ皆さん方のかわりにする仕組みがあったりて、今いろんな人が民間でもコミュニティーの中で知恵を出しながらやってるようながあるんじゃないかなと。今、県議会はソーシャルビジネスなんかも委員会やっておりまして、ある意味では税金というか、財政的な支援というのは非常に今厳しいときですから、そういうような角度をもう少し整理をして、今の既存の仕組みとどう融合していくかちゅうか、そこのすき間をどう埋めていくか。そういうものも、これから一つの過疎地域であるとか、あるいは利益が上がらないところを、地域の課題をみんなで助け合って知恵出し合っていくというような、そういう角度もこれから1つ入れていくことは研究課題かなと私は思うんですけど。

○坂野部長 今藤田委員がおっしゃいましたように、この図で、縦軸に効率性としてありますが、輸送量大のところは収益が上へいけばあるということですので、収益があって、しかも公共性があるというところで従来のバスがございましたけれども、極端な例で左下にいきますと、収益はないわ、目的が特定しとるわというのはどういうのかといいますと、例えば福祉の目的でこうやるとか、医療の目的で使うとかいう場合ですとこちらになってきますので、かなりそういうところについては行政の支援が必要なところになりますし、右側の下のところでは、公共性はあって不特定多数の人が使いたいんですけども、輸送量が少ないというところですので、例えば住宅団地のところでバスが減っていくというところは、住民の人の取り組みによって自家用車の有償の制度を使いながら、みずからもある程度受益と負担との関係でうまくバランスできるような形で運行ができるようにするという領域になってくると思いますし、左上のところは、例えば病院へ来てもらうとか介護の施設へ来てもらうというように目的がはっきりしておれば、受益者から料金をいただいて、たとえ利用者は少なくてもそこは回っていくという領域になっていきますので、そういったところの目的とかもクロスさせながら整理して、目的であるとか対応であるとか、それから誰が運行主体になっていくのとか、そういうことを整理して、委員のおっしゃったような形で今検討しているところです。

○藤田委員 ちょっと切り口を変えると、例えばタクシーというのは収益がなければ運転手も雇えないし、できませんわね。いわゆるプロフィットでやってるんですよね。輸送量の小というのは、まさに収益が下の方の位置、しかし公共性が高いという、そういう概念もあるんですけど、本来収益と公共性というグラフにちょっと若干頭の意味で変えてみたら、こちらを公共性、社会性、上を収益、どんどん輸送量がふえれば収益上がるという意味で、ぱっと置きかえてみると、タクシーは少なくとも、本来そういう角度から見たら、左の上段の位置に来るんですよね。例えば、民間送迎バスとかスクールバスというんは、むしろ数値を変えることによって、右の公共性が高くて収益性はないというように位置が変わるんですよね。そうなると、単なる今の福祉であるとか、高齢者の皆さん方の移動手段が大変だからという中でも、収益性がなかったらバスがだんだん回数が少なくなるから不便になるんですよね。そういう意味では、この図と、もう一つは、今財政的にも、三重県だけじゃなくて市町村も含めて厳しい状況ですから、やっぱりそういうソーシャルビジネス的な、コミュニティービジネス的な概念をひとつ入れると、さまざまなサービスが、シナジー効果というんですか、融合していくというか、そういう仕組みを片やつくるというのも住民のサービスを高めていく、付加価値を高めていくと私は思うんですけどね。
 どんどん路線バスへ援助して、この図で公共性があるから援助してこうというだけでは、なかなか難しい。民間のエネルギーであるとか、知恵であるとか、地域のきずなであるとか、そういうものをどう組み合わせるかということを考えるのが、政策部のこれからの一つの大きな研究のテーマで、それがうまくマネジメントされれば住民は非常に喜ぶということになるのかなと、私思いますので、そこらへんはもう少し研究をして、形になるよう進めていく方向を一辺持っていただければなと思います。

○坂野部長 今ご指摘いただきましたことを、そのように勉強させていただきたいと思います。
 よくNPOが運行すると、すぐ支援ということに結びついたりもしますんですけど、それは従来の発想の延長線上で考えているわけですけれども、今道路運行法を緩和していただきまして、有償運送ということの範囲が広がりましたので、その制度も利用しながら受益と負担もある程度バランスさせると、必ずしもNPOでやってるから持続可能なシステムは無理だということにはならないと思いますので、できるだけ持続可能なシステムになるように努力をしていただくような工夫をしていくという形で、随分変わってくると思いますので、今ご指摘のようなことをしっかり踏まえながら今後検討していきたいと思います。

○藤田委員 NPOだけじゃなくて、ノンをとってプロフィットでもコミュニティービジネスとか、そういうのをこれからいろいろと地域で、精いっぱい働いてきて、リタイアしてふるさとへ帰ってきて、そういうところで何らか社会的な貢献をしながら、しかし自分も生活をしていく最低のところは、年金で補てんしていくとか、いろんな人材もこれから生まれてきますし、地域で道路の法律が規制緩和される中で、自分も勉強して安全・安心な管理をする。あるいは、もともと交通会社とタイアップしていく。あるいは自分が運転手になれなくても、そういうものをマネジメントする会社を作っていく、そういうものが地域に、行政だけじゃなくて、行政がそういうものを後押しして地域経営をしていくような仕組みを作って、地域の交通をどうしていくかと、そういうような形をこれから担っていく人たちが生まれてくると私は期待しとるんですよ。そういうとこへインセンティブを与えていくような政策、それは一遍に網羅して、できるところとできやんとこと、完全にそこのすき間を埋めることのできないところとか、そういうものをやることによって、本当にここのボトルネック的なところはしっかり、これは税金使ってやろうと、そのぐらい整理して物事を真剣に進めたら、何らか、私は形が見えてくるような気がするんですけど。お願いします。

○坂野部長 そういったことでソーシャルビジネスのような発想も十分に取り入れながら頑張っていきたいと思います。

○中村委員 ちょっと基本的なことを聞きたいんですけど、行政がこういった県民の移動手段にかかわる基本的な部分というのは、こういう問題が新聞記事とかそういうのが出てくると、従来三重交通さんがいろいろと公の場で頑張ってきてくれて、それがだんだん厳しなってきたんで、ともすると、会社自体を応援するみたいな、あるいはちょっと理念というものがなかなか見えにくい部分があるんですよね。基本的に行政は、県民のどういうものを守ろうとしているのかということと、それからバス、今データいただきましたけれども、特にバスに限って言うと、高齢者やとか高校生が非常に多いということですが、こういった利用者の範囲といいますか、きちっとしたデータみたいなものはお持ちなんですか。今バスはどういう人たちが利用しているのかとか、そういったきちっとした県内のデータみたいなものがあるんですか、全体の。

○坂野部長 データのことは室長の方からお答えしたいと思いますが、基本的な考え方についてですけど、バスの役割というものが非常にもう変わってきているということがございます。ただ、バスについても利用率が上がれば、当然経営状況も変わりますので、そこのところを後押しすればいいようなところが、そういった領域がございますので、経営状況が、利用状況が上がるように、先程ちょっと申し上げましたけども、モビリティーマネジメントのような発想で、そういうところを改善して、利用者の少ないバスの領域へ来てるのを、また本来の領域へ戻すようなことというのは大事だと思っておりますが、今一番大事なことになってきておりますのは、バスでカバーできない部分が圧倒的に多いということで、それぞれ地域の状況に応じたような多様な生活手段、交通手段を考えていかなければいけないということになっておりますので、そのへんのことをきちっと整理をしていくことが大事だと思っております。
 その中には、単に地域外へ出て行きたいというだけじゃなしに、明確に医療のところに行きたい、福祉のところに行きたいというような場合もありますし、教育の関係で学校に行きたいというような目的がはっきりしたところがございますので、そのところはそのように整理すればできると思いますし、空白地のところをどうするかにつきましては、地域の方々がどう考えるかということで、先程萩原委員のお話にもございましたけど、住宅地につきましては、ほとんど自家用車で助かってる、それで間に合ってる人らがほとんどですので、バスについては全然需要がないと。だけど金曜の夜とか、都合のいいときだけ何々ということですので、そのあたりは住民の方々で考えていただいて、そのニーズのあるところをどうしていくのかということを工夫をする中で、NPOによる自主運行が出てきたりとか、いろんなことが出てくると思いますので、その対応をどうするか。それについては、有償運送ということはできますので、その制度を十分利用しながら、しかも先程藤田委員がおっしゃったような、余力のある人が、しかも役に立ちたいという人もおられますので、そういう人と協力しながら運行するということもあります。多々いろんな類型がございますので、まずそのへんのパターン分けを整理をしていくと、単に支援が増大するといって、私も気がついたときは、5億がもっといってしまうんじゃないかと思ってましたけれども、そういう持続可能なシステムも可能かなというふうなこともございますので、それらを地域できちっと組み立てていけるようなことをしっかりお手伝いをしていくということが大事かなと思っております。
 それと、高齢で自家用車を運転できないけれども、買い物に行ったり、見に行ったり、自分が楽しんだりということで、地域外と交流するということも、重要な部分でもございますので、そういったところをどうするかというところもあるかと思います。全体を場合分けしながら、支援はどういうふうにあるべきか、お金だけの支援じゃなしに、どういった支援ができるか、ほかができるかということを考えてきたいと思っております。

○舘室長 人数につきましては、高齢者が何名、それから高校生が何名という数字まではちょっといただいてないんですが、総数として把握はしておりますけども、個々の分類みたいなものはデータとしては持っておりません。

○中村委員 ちょっとそんな話、聞かせてもらったのは、今の状況分析といいますか、これから政策を打っていくに当たって絶対必要やないかなということを思ったんです。
 それから、部長に聞きたかったのは、行政というのはどこまでそういった県民の移動手段に責任といいますか、を持っていかないかんのかなということをちょっと確認をしたかったんですけども。何でかといいますと、今の時代もっともっと高齢化が進みますね。もっともっと地域間格差が進みますよね。
 例えば、医療的に、先般も腎患者の方々とのお話し合いがあったんですけれども、医療の話なんですが、定期的に通わなくてはならない、医療費はどんどん削られていく。そういった中で、週に3回も透析行こうと思いますと、タクシーなんかとてもとても頼めない。そういうところがないという状況がある。そこの部分の人たちにとって、そういう状況がすごい勢いですすんでいるんです、高齢化をして。そういう人たちがみえる。
 片一方で、先程から出ている福祉有償運送の実際に運営されてる方の話を聞きますと、やはり制度はできたけれども、やっぱり国交省が非常に厳しい仕組みをつくっているので、そう簡単にNPOの人たちも運営ができなくなってきている。地域でそういう福祉有償運送の、もっと困った人たちを助け合いで何とか頑張っていこうという思いを持っている人たちの運営すらなかなか厳しいような仕組みがある。そういうことをきちっとしようということで、地域でタクシーの方とかいろんな方々交えて協議をするにしても、三重交通さんもそうですし、タクシー会社なんかの利益も守らないかんとか、そういったことで行政非常に苦労していただいているようでありますけれども、そういった部分に、これは健康福祉部じゃなしに政策部として、そういった課題にどのようなかかわりをしていくのか。そういった部分を含めてもう少し考え方聞かせてください。

○坂野部長 まず、そういったところでどういう方法が考えられるかということをきちっと相談をしていただくということが大事で、地域公共交通会議というのができて、それについて、実証実験とかそういうこともしながら計画をきちっとしたものにしていくということが要るだろうということで、国の方におきましても、推進のための補助制度が19年度からでき上がっております。そういうことも十分活用していただく必要があると思います。
 基本的に、そういうしっかりした考えで、しっかりした交通手段の構築であるとか、ネットワークがされるような計画ができ、それができるだけ自立可能な形のシステムになるように近づけていくという努力をする中で、しかも補完すべきところがあるところについて、市町、それから県という順番に補完をしていくということが重要であると思っています。
 中村委員おっしゃいましたように、医療につきましても御浜町で医療タクシーがございまして、今御浜町の方でその運営をやっていただいておりますけれども。過疎につきまして、限界集落といわれるような超高齢化地域というのがこれからふえてまいりますので、そういったところについては、市町単独で難しいというところもあるでしょうし、それぞれの実情に応じてそのへんをまた考えていかなければいけないところがあるというふうに考えております。

○中村委員 法改正があったときに附帯決議か何かなされまして、いわゆる福祉有償運送関係だと思うんですけれども、地域の方がボランティアとか、ちょっとしたガソリン代とかをいただきながら、近所の人たち、まさに助け合いですが、そういったことをしようとすることについてどうなのかという、助け合いでそういうことをやっていけるような状況にしたという思いから附帯決議がついたらしいんですけれども、結果的にはこれもだめ、あれもだめという、大変国交省も厳しい枠があって、国民の思いとは別に、NPOの皆さんとかそういったボランティアの皆さんが、過疎地が大変な状況になっているということから助け合いをしていこうということとは若干別の解釈を国の方がされてるということも聞き及んでおりますので、そのへんの部分を、できたら健康福祉部と連携をとっていただきまして、ちょっと研究していただけるとありがたいなという、そんな思いを持ってるんですが。

○坂野部長 ただいまご指摘いただきましたところについては、しっかり勉強して、これから検討させていただきます。

○中村委員 検討の結果も。

○坂野部長 ご相談もさせていただきたいと思います。

○山本(勝)委員 きょう、本当に資料を使って説明いただきますと、大変な状況でよくわかるなと思うんですが、僕は桑名に住んどるもんですから、桑名の中心街と、それから多度は少し田舎の方であれですけれども、状況を見てると、多度あたりですと、乗る人が少ないと路線を変更したり、効率性のいいところへどんどんと変更されてって、なかなかかゆいところに届かんような巡回コースになっていくなと思うんですが。地域、市町を見てると、やっぱり市町が自分のとこが計画をして、国なり県なりの補助メニューの中へ入れるものは入れていきながら申請をして、ある面では事業を継続し、また民間の団体ともいろいろ話しながらやっとると思うんですけど、県として公共交通バス路線を含めたこのへんのところについて、どれだけ市町に指導できる立場、そんな立場はあるんですか。

○坂野部長 立場のことについて、根拠的なことは室長から答えさせていただきますが、現状、今地域の実情に応じた生活交通の手段を考えていくことは非常に大事ということで、地域公共交通会議を23の市町でやっていただいておりますが、そこへは私ども職員も入って、先ほど職員が実情について説明しましたように、しっかりと入ってお手伝いをさせていただくということでやっているのが現状でございます。

○山本(勝)委員 地域公共交通会議に入ってお手伝いさせてもうとるということですけども、これ、予算的な面を見ると、平成15年以降は年間5億円ぐらいのところでずっと維持しとるわけですね。なかなかメニューがどうしても、もっともっと潤沢に5億を7億ぐらいに増やしていって、県としてもやってかなあかんなという姿勢というか、そのへんのところは今の財源から見ても余りないわけですわね。それを思うと、どうかな、真剣に県として市町村のこういう問題について積極的に取り組んどるかなと思うと、そうでもないような気がするんやけど、そのへんのところどうですか。

○坂野部長 大変私どもも苦慮しているところを委員からご指摘いただいたと思うんですけれど、バスの関係の補助金につきましては、実際必要な額を確保するのに非常に苦慮している状況で、当初予算額と比べて決算額が増えたりしているのは、本当に部の中で一生懸命余ったやつをかき集めて、最後何とか捻出をするように、当初予算よりも増えるような格好で努力しているということが一方でございます。ただ、シーリング等もございまして、総額が当初予算ベースでは増えません。そういうような予算の状況がございます。
 こういう状況の中で、私ども検討していきますと、先程申し上げましたように、バスの役割というのが随分変わってきておりますのに、バス以外のところで対応しなければならないところへの手当というのができていないということの方がより深刻な問題じゃないかなと思っております。そのところをどうしていくかというのは今後の重大な課題だと思っておりまして、藤田委員からご指摘いただいた発想も入れながらこれからまた検討させていただきたいと思っております。

○山本委員 ありがとうございました。

○舘委員 公共交通手段という形の中でバスの資料をいただきましたけれども、例えば、鉄道がそれこそ公共性、収益性見ていってだめだということも考えられるわけで、例えば近鉄であれば、名古屋、大阪はいいけれども、伊勢志摩へ行く方、またそれより支線に行く方は大変厳しいという話を聞きます。私どもの方でいえば、湯の山線でありますし、北勢線ももっと乗っていただいて、利用を上げて収益も上げよということなんでしょうけども、そうなったときの、地域で住んでみえる方については、やはり補助の県単の中での自主運行的なことからいえば、市町を複数またぐといえば国の補助の形のものにまたがるんでしょうけれども、こんな形の中でもやはり主要路線、特にどこかへ行こう、交流をする、生活をするにしたって、名古屋へ行こうとなればJR、または近鉄に出る必要があるということも考えていったときに、支線であり大変厳しい経営状況である鉄道運行業者のことも含めて、いろんな形の中でバスが代替になるでしょうということでの見方があるんだと思いますけれども、そこらへんのことについてもいろいろ情報的なことやら検討も当然されているんでしょうし、先程藤田委員おっしゃられた形の中で、そうなれば運行業者として事業的にいいのかもわかりませんけれども、県民の人の交通手段を考える中には、当然それも含めて対応すべきことになってくるんだと思いますけれども、そこらへんのことというのは鉄道の関係とかということでも協議も、また調査等々もされているんでしょうか。

○舘室長 先程お話に出ました北勢線でございますけども、東員町さんであるとか、いなべ市さん、そういうところは北勢線と地域のコミュニティーバスというんですか、これを一体のものという意識で常に考えていただいておりまして、どのコミュニティーバスも鉄道との接続を念頭に置いた経路なり運行回数というものを設定しておると。一番進んだ例かなというふうに思っております。
 ただ、全県的に見ましてですが、コミュニティーバス路線というのは既存の路線と競合はできないということが1つございますので、どうしてもちょっと長くなるというようなこともありまして、鉄道へ直にという路線はあまりないのかなというのが実態かと思います。

○舘委員 しかし、それであっても、例えば私どもの方で湯の山線の話をすれば、菰野の手前の桜まではしっかり利用があるんだと。こちらへ来たら極端に減ってしまえば、当然収益性からいけば運行業者、鉄道業者からいったって、そこで止めようというのは、もう身近な話でいろいろそんなうわさもあるわけですよ。そうなったときに、競合やらどうやらといっているよりも、やはり県民の移動手段のことを考える立場の中で、先程も中村委員からも話がありましたけれども、そういうふうな県民の立場になってそういうふうな施策を打とう、交通体系的なものを政策をどうするんだということになれば、当然それも考えなければならない重要な話になってくるんだと思いますけれども、そこへコミュニティーバスを行ってるからどうこうということよりも、そういうことを含めての考えは絶対必要なんじゃないんですか。

○坂野部長 ご指摘のとおりだと思います。
 大紀町の公共交通の最近の計画で、そのへんのところは随分すぐれた発想だなと思いますけれど、幹線の機能は絶対に生かす、そこのところの利用者を高めるということをベースにした上で、そこへのネットワーク、そこへの接続を非常に真剣に考えておりまして、そこの部分を使うことが利用者にとってどのようにメリットのあるようにしていくのかという工夫も計画の中ではされておりますが、そういうことで今後もやっていくべきだと思っております。

○辻政策監 少し部長の説明を補足せていただきますと、鉄道について言えば、鉄道も当然現在の路線を維持継続していくという意味で大事でございまして、そういう意味で県としましても従来、例えば三岐鉄道も新しい会社にし、それから北勢線も三岐鉄道という形で、それから近鉄も非常に利用者が少なくなっている部分についての路線については、例えば伊賀鉄道ですとか養老鉄道という新しい会社にして、そして経営をスリムにして引き続いて運営していくという方策もとっています。JRについても、例えば名松線ですとか、できるだけ現在の鉄道を継続していく立場をとっております。
 ただ、鉄道についてバス路線と競合するというのはあまりございませんので、現実問題として、鉄道は鉄道として必要だという認識でおります。

○村林委員 ちょっとだけ簡単に。4ページの道路運送法改正で、ボランティア有償運送とか書いてもうとるんですけど、自分住んでるところ見てますと、移動するということができれば大分幸せ度が違うなというのは常々考えとるとこなんですけど、実際ありがたい制度だと思うんですが、確かに遊んでるというか、まだまだ運転とかできるお年寄りとかが日がな1日散歩したりしとる場合もあるわけで、そういう人たちが実際にこうやってやろうと思ったときに、何をどういうふうに手順をクリアして、どうすればできるようになるんかというような、一目見てわかるような資料みたいなものがあれば非常に進むと思うんですけど。例えば僕が見てわかるような、じゃ僕が今始めようと思ったときにどうしたらいいのかというような手順のわかるような資料をぜひいただきたいと思うんですけど、お願いできますでしょうか。

○舘室長 私どもの手元に開業の手引きというと変ですけど、そのようなものがちょっとございませんもんで、運輸支局さんとも一度相談させていただいて、情報を収集するように努めたいと思います。

○村林委員 よろしくお願いします。

○水谷委員長 あとはいかがでしょうか。よろしいですか。
 今、それぞれ委員の方からいろんな意見も出まして、また政策部長もいろいろまた勉強もしていただく部分もたくさん出ましたので、これからもこういった調査、ますます大事であるというふうに思いますんで、これからも進めていきたいというふうに思います。
 交通体系、問題がいろいろあると思うんですけども、特に過疎地を中心とした、またあるいは、先程も出てましたように地球温暖化の中で、ガソリンの値上げもあるということも含めて、総合的にこれから考えていくべき問題であるというふうに思ってますんで、政策部の方もぜひよくこれからも勉強していただいて、いい策を提案していただきたいなと。
 1つ、地域公共交通会議というのがあるんですよね。後で結構ですから、そういった中でどういった話し合いがなされているかというような資料か議事録か、何かありましたら後で結構ですからいただきたいなと。メンバーも含めてひとつお願いしたいなというように思います。
 なければ、これで執行部からの説明、質疑応答を終了いたします。
 当局にはご苦労さまでございました。ありがとうございました。


Ⅱ 三重県の地域別データについて

   ①委員間討議

 それでは、引き続き委員間でご議論をいただきたいと存じます。各委員には、県内5地域の姿という資料を事前に配付させていただきました。この資料については、県内を機械的に区分したデータで、あくまで参考ということではありますが、格差についての共通認識を確認する意味で、津村副委員長から説明がございますので、よろしくお願いいたします。

・資料に基づき説明(津村副委員長)

○水谷委員長 ありがとうございました。
 それでは、先程の生活交通の件も含めて、ご意見等がありましたらお願いいたします。

○萩原委員 格差が何で生じるのと。その原因は一体どこなんやと、そこを、単純には難しいかもしれんけども、解決しない限り格差はなくならん、広がるばっかりやと、そんな思いがするわけ。
 さっきは政策部長やったもんで、一言聞いときゃよかったかなという気もしたんやけども、私は当局もどう認識してるんやろなと、この格差は。例えば、私きのうは、食料の自給率問題でええ勉強させてもらいました。あそこでも端的に言われてるのは、とにかく産業優先というか、工業生産物、特に家電製品だ、やれ自動車だっていうのが、それがどんどん外国へはバーッと輸出するわ、逆に輸入せんならんのはというので農産物どんどん輸入して、買えばええやないか。結果としては食料危機だみたいなことやら、一次産業がやっぱりつぶされていってるということが、端的に地域間格差作ってることやという思いがするわけですよね。今ごろになって、見直してって言うたところで、今さら何ともならへんやないかということになってますもんね。そのあたりを本当にどう考えていけばええのかということを根本的に議論をしない限り、部分的手直しで、それこそ交通のバス路線も補助しとったって、結果としては後見えてますやないかと言うちゃ悪いけれども、何ともならへんのやし。そこらへんをどないに考えたらええんやろ。
 私ら、四日市一応大都市だけど、大都市の中でもまた格差も結構あるんですけれども、いろいろと難しい問題あります。だけど、特に僕は、三重県全体が広い地域で、地域間格差というと、やっぱり産業のあり方、一次産業そのものの問題、そして農村に工業導入とかいうたって工業来へんもんな、ちょっとも、へき地には。だから、そのあたりを本当にどうするのやということが、大きな問題ですけど、僕は思っておりますというか、今の話の中でそんな感じが率直にします。

○水谷委員長 ありがとうございます。よくわかるんですけど。

○山本(教和)委員 萩原委員言われたような感じ、全くそのとおりなんですわ。執行部側のところへ、それぞれの教育の教育長、教育委員会代表、それから農水の代表、それぞれみんなが来て答弁してもらわないかんというような、本来は。かといってそんなことできないから、所管の政策部が来てもらってるわけで、所管の政策部がすべてのそういう分野にわたって格差問題について理解しとるかというたら、なかなか今の話で、勉強させてもらいますわ、勉強させてもらいますわというようなことですから。その中で、例えばテーマ絞って、やっていかざるを得ないですよね。全般的なことできないから。

○水谷委員長 今おっしゃったこともよくわかるんですけども、なかなか、じゃ第一次産業どうするのやと。大変なことなんですよ。

○藤田委員 萩原委員の言うのも、ほぼそうだろうと思います。そやけど、このテーマを絞ってやって、生活道路の問題でもやっていけば、そういう今までの社会構造が、一次産業が工業へいって、サービス業へ変わってコミュニティーがなくなってというようなことなんですよね。一つのテーマをやれば、そういう構造的な問題も同時に浮き彫りになってくると、僕はそう思いますんで、どういうテーマでもいいから一つのテーマを掘り下げて、何らかの形にしてくということは大きな社会的な構造問題も見えてくるという形やないんかなと思います。

○水谷委員長 ありがとうございます。
 いろいろさまざまなそれぞれのご意見もございますけども、今回につきましてはこういったテーマでぜひひとつ1年間、あるいは早く結論が出ればいいんですけども、なかなか難しい面も。

○大野委員 格差という言葉は非常に抽象的で理解が違うと思うんですけど、私は格差というのは何かと言えば不平等だと思うんですわ。だから、格差を不平等という、そういう視点でやっぱり共通理解していかないと、例えば面積が狭いとかいうような、そんなん格差じゃないわけですわね。格差というのは、私はやっぱり不平等なんだと。だから、地域によって、今の交通でも当然受けられなければならないような公共交通機関の、そういうような利便性みたいなものが受けられない不平等さがあるという、そういうような、一番根底には不平等があると、だから不平等解消と、是正していくという、そういうような視点で考えていきたいと思うんですが、それはどうですか。

○青木委員 地域の特性とか個性とか、それ皆それぞれあって当たり前と思うんですがけども、今言われたように、あってはならない、ほっとけない格差、こういうことを浮き彫りにするということじゃないですかね。

○水谷委員長 そういう意見もあります。
 今、津村副委員長が説明された部分についても、この委員会でお互いの格差の共通認識ということも含めて議論をしていきたいなというふうに思ってますんで、これ非常に分厚い資料ですけれども、またよく見ていただいて、次回からでも常に持ってきていただいて、議論できればしていきたいなというふうに思ってますんで、ひとつよろしくお願いをしたいなと思います。
 いろいろご意見もあるでしょうけども、今日はこの程度で委員会を終了したいなというふうに思います。委員以外の方は退出願います。委員の方はご協議願うことがあるのでそのままお待ちください。


             〔委員以外 退室〕


Ⅲ 委員協議

・年間計画について         正副委員長に一任

・県内・県外調査について     正副委員長に一任

 

〔閉会の宣言〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。   

平成20年 6月27日            

地域間格差対策調査特別委員長   

水谷  隆

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