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平成20年第1回定例会 請32

受理番号・件名 請32  国連「障害のある人の権利に関する条約」の早期批准及び「障害者差別禁止法」の制定と三重県「障害のある人の権利に関する条例」の制定を求めることについて
受理年月日 平成20年6月10日
提出された
定例会
平成20年第1回定例会
紹介議員 辻 三千宣、後藤 健一、末松 則子、奥野 英介、今井 智広、水谷  隆
付託委員会 健康福祉病院常任委員会
請願要旨   2006年12月、国連総会において「障害のある人の権利に関する条約(以下、障害者権利条約)」が採択された。この条約では、「障がい」のある人を「権利の主体者」として位置づけ、「障がい」のある人を排除してきた社会の仕組みを作り替えていくことが謳われた。そして、「障がい」を理由に生活のさまざまな場面で差別することを禁止し、「障がい」のある人の人権を実質的に保障するための国際的な基準が定められた。日本政府においては、2007年9月28日に署名を行い、将来的に批准する意思表示が示された。日本政府はこれまでにも、2004年に「障害者基本法」を改正したが、日本がこの条約の理念や基準を達成するためには極めて不十分な状況にあるのが現状である。今後、国レベルにおける条約の早期批准のために現行の法体系を整備するとともに、「障害者差別禁止法」の制定が早急に求められる。
  一方、三重県では、1997年に「人権が尊重される三重をつくる条例」を制定し、2006年3月には「三重県人権施策基本方針」の第一次改訂を行い、さまざまな取り組みや事業が展開されている。しかし、重度の「障がい」のある人が地域で生活をすることが「権利」として認められていないために、「障がい」のある人の社会参加や地域生活はあくまで「めざす姿」として示されているに過ぎず、それを実現するための政策は決して十分であるとは言えない。また、雇用の分野についてみると、1.8%の法定雇用率が適応される県内の民間企業における障害者雇用率は2007年6月現在で1.42%であり、全国ワースト1位という厳しい状況にある。さらに、教育の面では、あらゆる子どもたちがそれぞれ教育的なニーズをもっていると考え、お互いに学びあうインクルーシヴ教育が世界的な流れとなったことを受けて、日本でも、「障がい」のある子どもたちが本人の希望により地元の小中学校の通常学級でともに学ぶ「共生共学」への道がようやく拓かれたばかりである。
 このように、「障がい」のある人の人権問題は、三重県における人権問題のなかでも極めて深刻な問題であるにもかかわらず、「障がい」のある人の権利保障や差別の禁止・救済のための制度および政策の整備は極めて不十分である。
 三重県においても「障がい」のある人が地域住民として様々な役割を担い、市民としての当たり前の権利を行使することを尊重し、その権利が侵害された場合には救済を行うことを目的とした「障がいのある人の権利に関する条例」を制定することが必要である。
 それとともに、この条例を制定することは、「障がい」のある人だけでなく、三重県が本当の意味で誰もが住みやすく、明日に希望と誇りを抱きながら暮らしていくことのできる社会を創っていくことにつながっていくといえる。このような理由から、下記のように請願する。
 三重県議会におかれては、私たちの切なる要望を理解いただくよう心よりお願いする。
                      記
1  国に対して、国連「障害者の権利に関する条約」の早期批准と「障害者差別禁止法」の制定を求める意見書を国へ提出すること
2  国連「障害者の権利に関する条約」の主旨を踏まえた「障害のある人の権利に関する三重県条例(仮称)」を「障がい」当事者の意見を充分に反映させながら制定すること
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