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平成19年10月17日 予算決算常任委員会 会議録

 

予算決算常任委員会

会 議 録

 

開催年月日   平成19年10月17日 自 午前10時 2分 ~ 至 午後 1時55分

会議室   全員協議会室

出席委員   49名

委 員 長   西場 信行 君

副委員長   日沖 正信 君

委員

山中 光茂 君・津村  衛 君・森野 真治 君・水谷 正美 君・村林  聡 君・小林 正人 君・奥野 英介 君・中川 康洋 君・今井 智広 君・杉本 熊野 さん・藤田 宜三 君・後藤 健一 君・辻 三千宣 君・笹井 健司 君・中村  勝 君・稲垣 昭義 君・服部 富男 君・竹上 真人 君・青木 謙順 君・中森 博文 君・末松 則子 さん・中嶋 年規 君・真弓 俊郎 君・北川 裕之 君・舘  直人 君・前田 剛志 君・藤田 泰樹 君・田中  博 君・大野 秀郎 君・前野 和美 君・水谷  隆 君・野田勇喜雄 君・岩田 隆嘉 君・山本  勝 君・吉川  実 君・森本 繁史 君・桜井 義之 君・舟橋 裕幸 君・三谷 哲央 君・中村 進一 君・西塚 宗郎 君・萩野 虔一・永田 正巳 君・山本 教和 君・中川 正美 君・藤田 正美 君・萩原 量吉 君・

欠席委員   1名

委員   貝増 吉郎 君

 

出席説明員

知  事   野呂 昭彦 君

副 知 事   望月 達史 君

出 納 長   土橋 伸好 君

[総務部]

部  長   福井 信行 君

その他関係職員

[政策部]

部  長   戸神 範雄 君

その他関係職員

[防災危機管理部]

部  長   中西 正明 君

その他関係職員

[生活部]

部  長   安田  正 君

その他関係職員

[健康福祉部]

部  長   向井 正治 君

その他関係職員

[環境森林部]

部  長   小山  巧 君

その他関係職員

[農水商工部]

観光局長   大森  久 君

副部長兼経営企画分野総括室長   大森 秀俊 君

その他関係職員

[県土整備部]

部  長   野田 素延 君

その他関係職員

[出納局]

副出納長兼出納局長   堀木 稔生 君

その他関係職員

[企業庁]

庁  長   横山 昭司 君

その他関係職員

[病院事業庁]

庁  長   田中 正道 君

その他関係職員

[教育委員会事務局]

教 育 長   安田 敏春 君

その他関係職員

[警察本部]

本 部 長   大庭 靖彦 君

その他関係職員

[監査委員事務局]

代表監査委員 鈴木 周作 君

その他関係職員

 

傍聴議員   なし

県政記者クラブ   13名

傍 聴 者   4名

 

議題および協議事項

Ⅰ 所管事項の調査

 (1)平成20年度当初予算調製方針等

Ⅱ 議案の審査

 (1)決算認定議案(4件)

   ●認定第 1号 平成18年度三重県水道事業決算

   ●認定第 2号 平成18年度三重県工業用水道決算

   ●認定第 3号 平成18年度三重県電気事業決算

   ●認定第 4号 平成18年度三重県病院事業決算

 (2)予算関連議案(3件)

   ●議案第 4号 三重県手数料条例の一部を改正する条例案

●議案第 5号 三重県道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例案

   ●議案第 7号 三重県公害審査会条例の一部を改正する条例案

Ⅲ 附帯決議に係る経過報告

Ⅳ 閉会中の継続診査・調査申出事件について

Ⅴ 委員協議

 (1)委員長報告(予算関連議案)について

 (2)委員長報告(決算認定議案)について

 (3)その他

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

Ⅰ 所管事項の調査

  ●平成20年度当初予算調製方針等

   ①当局から資料に基づき補充説明(野呂知事、戸神政策部長、福井総務部長説明)

   ②質疑

○西場委員長 それでは、総括的な質疑に入ります。質疑の会派別の持ち時間は、順番に「新政みえ」47分、「自民・無所属議員団」33分、「未来塾」8分、「日本共産党三重県議団」6分、「自民党青雲会県議団」6分、「公明党」6分であります。
 なお、関連質問については、同一会派内で会派の持ち時間の範囲内で認めることといたします。
 まず、新政みえからご質疑をお願いします。

○西塚委員 おはようございます。新政みえの西塚でございます。
 先般の一般質問では最後に登場したわけでありますけれども、今日はトップバッターで登場しました。ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。
 既に地方分権一括法が施行されましてから6年が経過をするわけでありますけれども、地方財源の問題がなかなか解決されない、こういう状況であります。既に三位一体改革が行われまして、国庫補助金については削減がされたわけでありますけれども、その見返りとした地方への税源移譲が削減をした額よりも下回っている、こんな状況などもありまして、今、地方6団体などは国と地方との税源配分を5対5にせよと、こんなことを当面の課題として要求されているようであります。しかし、なかなかそれに国が応じない、こんな状況の中で、実は今議論されておりますのは、地方間における税源の再配分というか移譲といいますか、そんなことが実は議論をされておりまして、私どもにとってはとんでもないことではないか、こんなふうに思っております。
 例えばふるさと納税制度でありますとか、法人2税について、東京、大阪あるいは愛知などから違った道府県へ移行できるような、そんな配分のやり方などについて議論がされているわけでありますけれども、私は本来そういうことではなくて、きっちりと国と地方との税源配分を根本的に見直すべきではないか、こんなふうに思っております。
 そこでお尋ねをしたいわけですが、ふるさと納税制度について知事がどのように考えておみえになるのか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。
 去る10月5日、総務省のふるさと納税研究会は自治体への寄附金について、個人住民税の税額控除を導入するという新制度を盛り込んだ報告書を取りまとめたところであります。この報告書によりますと、税額控除される額は、本来支払うべき個人住民税の1割を上限とすること。ただし、寄附金額から5,000円を差し引いた額を控除すると、こういうことでありました。この制度は個人住民税の納付先を変えるのではなくて、寄附金控除制度を改善し、結果的に自分の住民税をふるさとや、あるいは好きな町に振りかえるというものであります。しかし、税は基本的に受益者負担が大原則でありますので、ふるさと納税制度には専門家を初め、多くの反対意見がありました。そういった状況の中で、結果的に寄附金控除制度に落ち着いたものである、こんなふうに私は考えているわけであります。
 私は、この制度は寄附金控除制度であるとはいえ、結果的に利益を得ている自治体から利益を得ていない自治体へ税を移転させる、こういうことでありますので、税の原則に反するものであると、こんなふうに考えているわけであります。税額控除される額が寄附金額から5,000円を差し引いた額ということでありますので、結果的にふるさとへ寄附した納税者にとりましては5,000円増税されると、そういう結果になります。あるいはあくまでも寄附金制度でありますので、自治体にとってどれだけの寄附金が集まってくるのか、あるいは毎年、毎年のように寄附をしていただけるのかどうか、そういったこともなかなかわからない状況の中で、自治体として歳入の見込みがなかなか立たないのではないか、こんな心配も実はしておるわけであります。そんな中で、知事がこのふるさと納税制度についてどのようにお考えになっているのかお聞かせをいただきたいと思います。

○野呂知事 ふるさと納税制度そのものにつきましては、今、自治体の中でも例えば地方の出身の方々が教育を受けられたり、いろんな形の中でその地域で生活をされた、そういうときに教育や福祉でコストがかかっておりますね。そういうものをかけて、そして学び育った人たちが都会へ出ていきまして、、いろんな活動、事業につかれて、そこから報酬を得て税を納めておるわけでありますけれども、その税は例えば大都市へ出ていきますと、大都市に納められておるということからいきますと、地方の実態からいきますと、生涯を通じた形での受益と負担というバランスを考えると、やはりその一部は地方に還元されてもいいんではないか、こういう考え方も意見として出ておるところであります。
 それから、納税者自身にとりましても、やはり自分が生まれ育ったところにある意味貢献したいと、そういう思いというものも持っていらっしゃる方々は多くいるわけでございます。そういったことから、ふるさと納税制度というのが言われて議論をされてきたと考えておるところであります。私は、そういう考え方そのものについては理解もしておるところでありますけれども、しかしながら、このふるさと納税制度というものが議論をされるにつきまして、本来やはり税がどうあるべきかというもっともっと抜本的な今後の税のあり方、それはこれからの国家像をしっかり描きながら、それに基づいてまた税制のあり方というものも考えられていかなければなりません。
 そういった意味では、今危機的な財政状況がまず国としてある。それから、ご指摘ありましたように、いろいろ地域間のこの財政の格差というものも実は広がっておると、こういう状況の中で、喫緊の課題としてこの抜本改革に取り組むべきであると、こう考えております。そのときにふるさと納税制度というものを強調いたしますと、そこで調整できるものは、私はわずかだというふうに見ておりますし、税の抜本議論からいきますと、その抜本議論の必要性をそらしてしまうような、そういうものになるのではないか。特に選挙前にそういった話が出てきますと、選挙のためのどうも道具立てみたいなような見方もできるわけで、そういう意味では、私は余りほめられたものではないということから、そういう意味での評価を私はしないということ、むしろそういう大事なものをそらしてしまう危険があると、こういうことを思いまして、ふるさと納税については、そういう議論で肝心なものを隠してしまうというようなことになってはいかんということで、基本的には今、そんな議論をやるべきではないと、こういうことを申し上げたところでございました。

○西塚委員 ありがとうございました。
 知事がおっしゃったように、生涯を通じて税を負担すると、そんな観点からいけば自分のふるさとに小さいときから大人になるまでの間、世話になった、そういう意味ではわからないわけではありませんけれども、税はもともと能力に応じて負担をするということになっているわけでありますので、少し違うのではないのかなと、こんな感じも実はしております。
 いずれにいたしましても、今日、行われようとしておりますことは、例えば道路特定財源なんかを見ておりましても、国の財政を立て直すために地方に犠牲を押しつけながら、地方間の不満やら何やらを解消するためにいろいろ行われていくのではないか、実はこんな感じがしてならんわけであります。
 いずれにしましても、国の制度のことでありますので、ここで知事と私がどんな議論してもなかなか解決をしないわけでありますので、次の課題に移らせていただきたいと思います。
 これも少し国の制度とのかかわりでありますけれども、県税収入と地方交付税の関係についてであります。
 今、いざなぎ景気を超える長期間にわたる景気拡大が続いておりまして、この景気拡大が反映をされて、三重県においても先程総務部長の説明にもありましたように、県税収入が年々伸びているわけであります。平成16年度から前年度までを比べると98億円あるいは102億円、189億円、そして、平成19年度では税源移譲分も含めますと、対前年比で329億円の増とあるわけです。一方で、逆にまた地方交付税と臨時財政対策債が年々減額をされていく、こんな状況にあるわけであります。三重県の県税収入が増えてきたのは、景気回復に伴った自然増というと変ですけれども、そういったことは当然ありますけれども、三重県が企業誘致に努力をしてきたこと、あるいは県税職員なども賦課徴収に努力をしてきた、そういう結果があいまって県税収入が伸びているのではないか、こんなふうに思っているわけであります。ご承知のように、地方交付税制度は歳入と歳出について、一定の基準に従って基準財政需要額と基準財政収入額が算出をされて、基準財政収入額よりも基準財政需要額が上回った場合に地方交付税が調整されて交付されると、こういう制度になっているわけであります。地方分権の進む中で、それぞれの自治体において歳入の努力に随分努力をしている。ところが、税収が上がれば地方交付税が減額されるという現在の制度について、若干の矛盾を実は感じているところであります。
 きのう実は亀山市の田中亮太市長にご意見を伺うことがありまして、シャープに対する補助金の問題で、こうおっしゃいました。亀山市は45億円補助金を出したけれども、もう既に税収で回収したよと、こんなふうにおっしゃられました。三重県は90億円補助金を出したわけでありますけれども、法人税収としては三重県も確かにシャープからたくさん納めていただいたわけであります。ところが、シャープのおかげで県税収入は伸びましたけれども、一方で、地方交付税が減額されて相殺されるというか、結果的に回収できていないということになっているのではないか、こんなふうに実は思っているわけであります。
 そういう意味で、本来あるべき地方自治を目指して自治体が努力しておるわけでありますので、こういった努力が報われるような、そういった財政制度に変えていくべきではないか、こんなふうに考えておるわけであります。そのへんについてお考えがありましたら、お聞かせをいただきたいと思います。

○野呂知事 今るるお話ございましたけれども、三位一体改革につきましては、実にだまされたという思いが私はいつも強くしておるところでございます。そういう意味では、地方税収につきましては、例えば平成15年と、それから平成18年というものを比較してみますと、389億円伸びておるわけでありますけれども、しかしながら、一方で地方交付税や臨時財政対策債等、これが減額になっておりまして、その合計額は平成15年との対比で平成18年と比べますとマイナス647億円と、そういう減額になっておるところであります。したがいまして、合わせますと結局300億円程減っておるというような状況でございます。ということは、委員いろいろご指摘ありましたように、この県税収入等の伸びにつきましては、県内の事業所あるいは県民の経済活動等によりまして、経済の好調さ、特に三重県の場合には、そういった皆さんのご努力があって実は大きく伸びてきたところでありますが、その伸びを相殺し、それ以上に実は国の方から減額をしてきておる。実は増収になりました効果というものが全く県民に還元できない、むしろ鞭がより厳しくなっておるというようなことでございます。
 したがいまして、小泉内閣の当時は努力したものが報われる、地方が努力し、その地方が報われる、そういう国にするんだと言っておることと、実際にやっていることとは全く違うではないかということで、私としては厳しく批判を申し上げたところでございます。

○西塚委員 今いみじくも三位一体改革について国にだまされたと、こんなことをおっしゃったわけでありますけれども、私自身も地方交付税制度につきましては、例えば法人2税について東京都が長崎県よりも6.1倍金額があると、こんな報道もされておりますので、調整機能として果たす役割は大きいものがある、こんなふうに思っておりますので、そのことについて全く否定をするつもりはありませんけれども、やっぱり一定程度努力した部分が報われるような、そんな制度にしていく必要があるのではないか、こんなふうに思っているところであります。野呂知事は知事会の中でも随分発言していただいて、国に対して要望もしていただいておりますので、ぜひ知事会や、あるいは地方6団体などを通じて強力に働きかけていただいて、地方が報われるような、そんな税財政制度にしていただくように努力をお願いしておきたいと思います。
 時間がありませんので、先に進ませていただきます。
 先程県税収入が随分伸びてきた、こんな話をさせていただいて、三重県財政も大変厳しい状況でありますので、これからも県税収入確保に向けて努力をしていかなきゃならんわけでありますけれども、先程ご説明をいただきました平成20年度予算調製方針によりますと、基本的な考え方の中に選択と集中をより一層進めながら、一方でみえ経営改善プランを踏まえながら総人件費を抑制すると、こういうくだりがあります。このみえ経営改善プランによりますと、知事部局の職員定数を平成17年度を基準にしながら10%削減をすると、こういう計画が立てられているところであります。私自身、県税事務所の出身でありますので、税務職員のことを申し上げて大変恐縮でありますけれども、税務部門の職員定数は平成16年度の237名から17年度に242名、それから18年度で243名、19年度で245名、わずかではありますけれども、増員をしていただいております。しかし、この増員された要因は、地方税管理回収機構への派遣職員の関係あるいは市町の税を徴収するために市町に併任辞令を発令して派遣をされている職員、あるいは地方税法が改正されて市町県民税の徴収について、市町の自治体で困難なものについて県税事務所の職員が直接徴収をすることができる、こういった法律改正がなされたわけでありますけれども、そういった要因があって増員されていますけれども、わずかに増員された以上に実は減員の方が多かったのではないか。実質定数減になっていると、こんなふうに実は私は思っているわけであります。
 言うまでもなく、県税事務は県民に対して公平・公正であることが絶対条件であります。こうしたことからいきますと、県税事務においては、よく選択と集中というふうにおっしゃいますけれども、県税事務に限っては、選択したり集中したり、そういったことは絶対許されないというふうに思っているわけであります。本来の地方自治を目指して、県税収入の確保に向けて職員が懸命な努力を日々行っているわけであります。そんな中で一律的に10%定数削減することがいかがなものか、こんなふうに考えているところでございます。ぜひお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。

○福井部長 先程のご質問にお答えさせていただきます。
 税収確保対策につきましては、私どもも県税収入の確保という観点から非常に大事であるというふうに認識しております。平成16年度には税務政策室に特別徴収機動班ですとか、17年度からはインターネット公売、そういったもので積極的に公売制度も高めております。それからまた、収入未済が52.8%を占めます個人県民税を対象にしておりますので、県税滞納整理併任職員というような制度も設けまして、活用もしておりますし、平成18年度からは地方税法の第48条によります住民税滞納についての県への引き継ぎと、そういったところもさせていただいておりますし、平成16年からは三重地方税管理回収機構、こういったところも取り組みをさせていただいておるところでございます。
 そうした中で、県税分野の職員につきましては、一般行政部門がこの5年間で300名程減少しておりますけれども、県税の分野につきましては、最近5年間では6名程増加させていただいておりまして、厳しい定数管理、それから厳しい財政の中で地方税収を確保することということで取り組ませていただいているところでございます
 今回、定数削減ということで、かなり厳しい1割というような形で各部の方にお願いしているところですけれども、確かに歳入部門が厳しい状況で、県税事務所が重要な役割を果たすということは理解しており、新定員適正化計画の達成に向けまして、総務部の業務全般の見直しを進めていく中で、重要であるから見直しをしないというわけにもいかず、今後、事務所のより一層の効率化を図りつつ、一方では事務所の専門性の向上ですとか、人材育成等の両立も可能となりますような本庁との業務分担、事務所の組織体制、それから事務所のあり方等についての議論、検討をしていくつもりでございます。現在、本庁と県税事務所の税務関係職員によります県税のあり方検討会におきまして、現状の課題、問題点等々を踏まえまして、今種々の検討を行っているところでございます。
 以上でございます。

○西塚委員 平成16年度当時から6名程度増員をした、こういうふうにおっしゃっていただいたわけですけれども、このことは先程私が申し上げましたように、県税への確保対策とはいえ、本来市町が徴収すべき課題について県税職員がそれを負っていると、そのための増員であって、実質は県税への本来果たすべき役割というか、そういった部分では逆に減員になっているのではないかということを私は申し上げたわけです。
 それで、特別機動班でありますとか、いろんな効率化に向けた努力をいただいております。そのことは私も十分承知をいたしております。これからも県税の確保に向けて、効率化に向けてしていくことは当然でありますけれども、例えば県税事務所を統廃合して何とかやりくりをしようとか、そういったことにつながってまいりますと、県民に対するサービスが随分と低下をしてくるわけでありますので、決してそういったことのないようにしていただきたい、そのことを申し上げて、時間もあとの方の質問もありますので、私の質問はこれで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

○藤田(泰)委員 改めまして、おはようございます。
 新政みえ四日市選出の藤田泰樹でございます。今年は藤田が3名おりますので、名前の方まで申し上げておきたいというふうに思います。
 さて、今、新政みえの西塚委員の方から入りの部分と定数部分についてご質問をさせていただきました関係で、私の方は出の方の部分でご質問をさせていただきたいと思います。
 先程、平成20年度予算調製方針についてご説明をいただきました。今の西塚委員とのやり取りの中でも三重が特に北勢地域の産業の好調により元気になってきているにもかかわらず、国の地方交付税等の減少により、基金残高も底をつくような中、大変厳しい予算調製が強いられていることも伺ったところでございます。しかし、県政としてはとどまることが許されない中、選択と集中によりめり張りのある当初予算編成が必要であることも理解をするところでございます。また、第二次戦略計画の着実な推進も当然のことながら推し進めていかなければならないと考えておるところでございます。
 そこで、資料2の予算調製方針の中に示されております県政戦略会議においてどのような中身でその審議が進行していくのかということについて少しお考え、方向性をお伺いしたい。重要な施策、事業の重点化、優先順位づけ等を行うというふうに書かれておりますが、その審議基準としてどういったものを想定され、どのようなものになっていこうとしているのか。また、もう一点、予算要求基準の中の(2)に大規模臨時的経費等という項がありますが、これについてはどのようなものを想定され、考えていらっしゃるのか。この点をまずお伺いをして、後の質疑に入らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○望月副知事 戦略会議の進め方でございますが、私が座長になって通常進めております。それで、案件ごとにそれぞれ担当部長から説明をいただき、それにつきまして全員で議論を出し合うわけでございますが、その都度、その都度状況を判断いたしまして、優先順位あるいは進め方につきまして、かなり突っ込んだ議論をいたしております。したがいまして、今の段階で個別にこの案件がどうこうということは申し上げられませんけれども、基本的にはその状況を十分把握しながら、その都度、その都度判断してまいりたいと、そういうふうな方向で臨んでおります。

○福井部長 大規模事業の関係でございますけれども、特に規模でどれぐらいの金額とか、そういう決めはございませんが、継続して実施するものと、一過性であっても、かなりの規模のプロジェクトといったものは、大規模事業というような形で、その都度、その都度どれに当たるということを考えていくというような感じでございます。

○藤田(泰)委員 ありがとうございます。要はこれから出てくるものについてしっかりとした議論を踏まえてしていくという考え方だというふうにとらえさせていただいて間違いないですね。
 それでは、なぜこのような質問から入らせていただいたかと申しますと、実は今議会におきましても、一般質疑の中でも我が会派の田中議員、そして西塚議員、そして今回私が所属させていただいております教育警察の常任委員会の中におきましても、大変議論になった特別支援教育の問題について少しこの出の考え方の中から知事及び総務部の方のお考えを聞いておきたいという思いで今日は登壇をさせていただいたところでございます。
 実は、今回の請願で2件上がってきておりました西日野にじ学園、ここの大変な生徒増によります緊急かつ臨時的な措置として、その学校の増設なり、スクールバスの運行等についての請願が上がってきておったところでございます。教育警察の常任委員会におきましても、参考人質疑も行う中で、ほぼ4時間にわたって、この問題のみで議論をさせていただいて、採択をさせていただいたところでもございます。実はなぜこのような現象が起こってきているのかということなんです。ここのところへ来まして、この特別支援教育というのが国の方から示される中で、この傾向がさらに顕著になってまいりました。実は、この裏にはもう一つ、障がい者の自立支援法のかかわりも実は大きく影響しているのではないかと私は考えております。と申しますのは、この西日野に限らず、他の養護学校においてもそうなんですけれども、中学部、高等部、特に高等部ですけれども、ここが急激に膨らんできております。これがなぜか、要はこれからの子どもたちの就労という問題について、やはり個別のきちんとした指導をしていただきたいという思いが保護者の方々にこれからの子どもたちの自立という面で、さらに大きく膨らんできているのではないか。もちろん今回の特別支援教育にかかわるところで、軽度発達障がいの子どもたちも含めてという形になってきておりますので、当然そういった意味での膨らみもあるだろうと思います。しかし、やはりこれからの子どもたちの行く末を考えるときに保護者の考え方として、やはりこういった部分は何としても取り組んでいってやりたい、その親の切なる願いも大きく影響しているのではないかな、そんなふうに考えております。
 私は決してその特別支援教育でいわゆる特別支援学校の方へ行くことによって、子どもたちを分けて育てていかなければならない、そんな考え方は毛頭しておりません。できることであれば、地域の中で、そして地域の学校で地域の高等学校で育っていくことができる環境をぜひ整えていってほしいと思いますが、この問題とは別に現行既に差し迫ってきている課題について何としても取り組んでいっていただきたい。しかも、今、教育委員会としましても、特別支援教育の今後のあり方について検討をし、今後の方向性については示していこうとしております。これは教育委員会の予算としてしっかりと取り組んでいっていただきたいと思いますけれども、それとは別に、この課題についてぜひ県当局として今申し上げましたような観点から、別枠と考えていただくことをご提案申し上げたい。
 さらに、今回問題になってきておりましたスクールバスの問題でございますが、これにつきましても、現在、子どもたちが増えたこととバスルートの本数の関係で、実は2時間を超える通学時間が強いられているという問題が出てきておるわけでございます。皆さん、お考えになってください。朝2時間、定員いっぱいに近いような形でバスの中に揺られて学校へ来なければならないわけです。やっぱりこのあたりというのは、子どもたちの人権という部分から考えましても、大変厳しいものがある。朝、親がバスに乗せる前に水分調整まで図って乗せなければならないような状況があるわけでございます。やはりこの部分についてしっかりとした検討をしていただくのと、今後のありようについてももちろん検討していただきたいですが、まずはこういった緊急的な課題に対して、県教育委員会が予測していたよりもはるかに早いペースでこの状況が生まれてきておりますので、財政当局としての考え方をぜひ伺っておきたいというふうに考えますので、よろしくお願いをいたします。

○野呂知事 今ご指摘ありましたように、特別支援教育について、この制度がしっかり機能していくということは、私は大事なことだと思いますが、ご指摘ありましたように、この対象となる子どもたちも急増しております。特別支援教室の方も、そして学校の方も実はそれが見られる。特に高校について急増しておるというようなこともございます。そこで、教育委員会の方では先般の一般質問等でも教育長からるるお答えをしておりますが、これについてしっかりどう対応していこうかということを検討しておるところでございます。
 私もその予算という関連からいきますと、教育委員会の検討状況というのをしっかりとお聞きをして対応していきたいと、こう思っております。ただ、全体としては大変厳しい財政状況の中で、どう対応するのが一番いいのか。少なくとも特別支援教室等の学校の現場の問題もありますし、学校のいわゆる配置上の問題もありますし、それから具体的にさっきスクールバス等のお話もありました。こういった課題につきまして、私どもとしては緊急性あるいは優先性といったことも当然配慮に入れなければなりませんけれども、その中で対応させていただくようにこれから予算編成に向けてしっかり議論をしていきたいと、こう思っておるところでございます。

○藤田(泰)委員 ありがとうございます。
 今回の特別支援教育の問題につきましては、実はこの問題、この方針が国の方から示された段階で、実は一般質問で私、いくつかの項目にわたって今後の展開のありようについて課題となってくるであろう部分を申し上げてきたところでございます。ところが、残念ながら現在起こってきている現象のほとんどは、そのときにご指摘申し上げた内容がほとんどであるというような状況でございます。もちろん国の方の方針が行ったり来たりした部分もございますし、それと、理念は立派なんですけれども、ちっともそれに対して国としての予算措置であるとか、そういったものが大きくなされてきていない。現場においてこの教育をしっかりと進めていこうとするならば、お金がかかる、人がかかる、当たり前のことだというふうに考えられる内容でございます。ところが、そのことについては何ら措置がされてこなかった。これは大きな問題だと考えております。しかし、現実抱える県もしくは市町といたしましては、この問題を放置するわけにはいかないわけでございます。現在、市で単独で介助の制度につきましては、各市が持っておるわけでございますし、各特別支援学級の措置については、三重県はある意味、学級の設置状況につきましては随分進んでいる県だと私も考えております。しかし、ここへ来まして、このような特別支援学校の緊急かつ大変な課題が生まれてきております。
 実は今回、西日野の問題が随分クローズアップされておりますが、これは学校規模が150名定員で本来創設をされた学校にもかかわらず、250名を超える子どもたちが在籍をする状況になっている。しかも、給食設備等もその規模でもちろん設定をされておりますから、今、教職員も含めまして400名近い食事の世話をしていただいている、このような状況が生まれてきているわけです。やはりこういった課題については、いわゆる今、教育委員会が作ろうとしております年次計画とかという問題ではなくて、緊急措置であるということを十分にご理解をいただきたいし、決してこの緊急措置が長くそのまま放置されるような施策であってはいけない。いわゆる緊急、臨時的な措置であるというふうにぜひ知事にはご認識をいただく中で、この予算調製に取り組んでいただきたいと思います。
 それで、支援学校の部分で申しますならば、決してこれは西日野に限ったことではございません。玉城わかば学園におきましても、先程申し上げましたバスの問題等の課題は、実は生じております。今、学校規模がまだあそこは敷地的にも余裕がありますので、大きな声にはなってきておりませんけれども、いわゆる今後の教育委員会としての考え方として、三重県のこういった学校のありよう、そして、それが地域の小中学校としっかりと連携を図れるような形を作り上げていかなければならない、その課題は、これは今、教育委員会が作っていただいております方向性の中で、できるだけ早くその方向性をお示しいただく中で保護者の方々への安心を作っていっていただきたい。この課題というのは、決して教育だけの課題ではなく、先程申し上げましたように、県政運営方針の方の中にありますくらし9、障がい者の地域における自立への支援、これとも大きくかかわってくる課題だというふうに考えております。何とぞ知事におかれましては、このあたりをお考えの上で取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 最後にもう一度ご確認をさせていただきたいと思います。今るる申し上げましたような方向性でお考えをいただくとして、総務部長、大規模臨時的な措置というふうにお考えいただけるでしょうか。その点をご質問させていただきます。

○福井部長 本来的には大規模事業につきましては、基本的に総務部の認識といたしましては、ハード事業的なものを想定しております。今のお話は大規模というよりは重要課題とか、そういったことになるのかなと思われます。

○藤田(泰)委員 先程の最初のご答弁と随分雰囲気が変わりましたね。やはりその部分をハードというような考え方じゃなくて、先程申し上げましたように、臨時的、しかも緊急的課題措置として、やはりこれは考えていただくべきだと思います。そして、長くこの状況を放置するような問題でもないということです。その点を最後に申し上げまして、時間がまいっておりますので、終結をさせていただきたいと思います。何とぞよろしくご検討いただくよう最後に重ねてお願いを申し上げまして、新政みえの総括質疑を終結させていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○西場委員長 次に、自民・無所属議員団のご質疑をお願いします。

○中森委員 失礼します。自民・無所属議員団の中森でございます。
 総論的な質問をさせていただきたいと思っておりまして準備もしてきましたけれども、今回の議会、非常に請願の件数も多く、また、それぞれの個別の要望も多く聞いておりまして、会派でも議論を重ねてきたところでございます。よって、総論的なことにつきましては時間があればと思うんですけれども、各論についてのみ数点ご質問させていただきますことをお許しいただきたいと存じます。
 まず、平成20年度県政運営方針(案)で6ページに記載されておりますみえのくらしづくりには、誰もが幸せを実感し、夢を実現していくことのできる社会づくりを着実に進めるため、次世代育成や高齢者対策、障がいのある人の社会参加といった課題について、地域社会全体として受け止め、社会的に孤立せず、支え合うような取り組みを進めるとされております。そこで、福祉のことに関して質問させていただきたいと存じます。
 まず、心身障害者医療費助成についてでありますが、前にも私、一般質問でも触れたかなと思っているんですけれども、障がい者プラン作成のときですけれども、これ確認にもなるんでしょうけれども、心身という言葉遣いでございますが、私の理解は身体と知的障がいの方々を指して心身と理解しているところでございます。今後心身という名称を改めていただいて障害者医療費助成に変更していただいたらどうかなと。障害者自立支援法の趣旨にのっとって、いわゆる精神障がい者の方々も含めた制度の構築が必要ではないかなと、このように考えるからであります。まずそれを1点質問させていただきたいと思います。
 また、県におかれましては、次世代育成の支援を図ること、また3障がい同一の観点から、精神障がい者の地域生活移行の支援を図ることをかんがみまして、一つは乳幼児医療費助成制度を初めとする全体の福祉医療助成制度の見直しを行っているとお聞きしているところであります。さきの第2回定例会におきましても、公明党の中川議員の一般質問にありましたように、乳幼児医療費助成制度の対象年齢の引き上げをされると理解をしているところであります。また、私も以前にも質問させていただきました精神障がい者の方々の医療費助成について創設をしていただけたらなと、こんなことも今ご検討されているというふうに聞き及んでいるところでございます。つきましては、どのように検討されておるのか。また、新年度に向けて今後の福祉医療助成制度についてのその内容についてお伺いをさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○向井部長 今見直しを進めております心身障害者医療費の補助金、それから乳幼児医療費の補助金についてでございますけれども、心身障害者医療費につきまして、精神障がい者を加えることについて検討を市町と行っているところでございます。これにつきましても、検討を進めている段階でございますから、もしそうなりましたら、委員ご提案のように、名称を例えば障害者医療費助成制度とするような感じは非常にいいご提案かと個人的にも思っているところでございます。
 また、今、市町とお話し合いを進めております乳幼児の対象年齢の拡大の引き上げの方ですね、その方向性、また精神障がい者を対象に入れていくというところにつきましては、市町と協議を進めておりまして、基本的なご提案もさせていただいているようなところではございますけれども、今後予算編成の中で、また財政当局とのお話も先程来ございますので、そういった中で話し合いを進めて、そして制度としてしっかりとしたものにしてまいりたいと考えております。

○中森委員 ありがとうございます。
 今、制度改正に向けて取り組まれているということにつきましては敬意を表したいと思います。聞き及んでいる中での話で、仮定の話をすると恐縮ではございますけれども、いろんなシミュレーションがあるのではないかなと。これは私どもの期待する、また請願者、そういう要望をされている方々の思い、県の財政当局との調整など、そのへんのところで調整されているところであろうというふうに推測するところでございます。その自己負担という問題を検討されているということもあるというふうに聞き及んでいますので、仮にですけれども、他県との調整も見てなんですけれども、仮に2割の負担をしていただいた場合、乳幼児を就学前まで上げる、2割負担をしていただいて乳幼児を就学まで上げる。それで、精神の方々をまず1級通院とした場合、これだと改正前と改正後のシミュレーションをすると、1億数千万円程逆に削減になると、計算するとですね。その負担を求めることによって。そうすると、今までそういう補助をしていた方々のお金を削って、そのお金で精神障がい者に少し、乳幼児を就学まで上げると、このようなあるお金を要するに上から削って下に回すと、そういう単純といったら失礼なんですけれども、財政的のみ施策を進めるというと、非常に福祉の後退というんですか、そういうことも懸念されますので、やはり請願にもありますけれども、一つは今まである身体の3級、療育A、精神1級というそういう障がいごとに差が出てきますので、そういうことの差が出ないようなやはり公平的な考え方を福祉施策として統一的な医療費助成制度にするべきではないかなと。それで、私どもの考えをまとめますと、いわゆる療育B、それから精神2級までの入院、通院をそこまで対象を広げてこそ初めて医療費助成のものができるのではないかなと、このように提案をさせていただきますが、ご所見をお伺いします。

○向井部長 先程の質問にお答えさせていただきましたように、市町と話を進めている段階ではございますが、さまざまシミュレーション、また医療費制度が非常に大きく変わりますので、そのパラメーターによって財政的な見通しが大きく変わってまいりますが、そういったパラメーター以外の要因としましても、例えば今現在の心身障害者医療費制度がございますが、今後の高齢化の進展、超高齢社会に日本がなっていくというのはもう確実なことであります。そういった中で、この医療費制度の対象者というのは確実に将来どんどん伸びてまいります。そういったこともこれはもう確実という中で、制度を持続可能なものにしていくと、そういった観点も求められているところでございます。
 シミュレーションによりまして、いろいろな例はございますけれども、将来的にこの費用については確実に伸びてまいるのは間違いなく、そうなってまいります。そういうところについては、財政当局といろんな話は進めさせていただいておりますが、当然ながら福祉の後退とならないように、例えば当然受益と負担の公平性といった観点は、国の制度設計の中にもございますので、その部分は外すわけにはまいりませんけれども、しかしながら、委員ご提案のように、福祉の後退とならないように、例えば負担の上限額、今は当初さまざまな市町と話を進めていく中では、負担の場合はどうしようかということで、定額制とか定率制とかさまざまな議論をしてシミュレーションを行っているところでございますけれども、そういった中でも負担の上限額というものを設定するとか、例えば所得の少ない方へのどういった部分で配慮していくといったことにつきましては、市町との協議、予算編成の中で福祉の後退とならないように制度設計を進めてまいりたいと考えております。

○中森委員 ありがとうございました。福祉の後退にならないようによろしくお願いいたします。
 今まで高齢者と乳幼児と母子、障がい者、4つの医療費についてはあったんですけれども、高齢者の方は国の方できちっと固められているところもありますので、乳幼児、母子、障がい者という3つの医療費助成というのが福祉のバロメーターというような感じで、全国からも評価されるというような施策であろうというふうに考えますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは次に、健康福祉部長、続けて申し訳ないんですけれども、常任委員会でも議論のありました三重県公衆衛生学院のあり方に関する報告書によりますと、歯科衛生士学科の平成22年4月からの3年制移行を合わせまして、歯科技工士学科を廃止すると報告書にはあるわけでございまして、その根拠として示されました技工士の需給について、報告書によりますと、養成数が多く将来過剰となる調査結果と、このような文言で、県内の技工士授業数も平成10年を境に減少していると、このような表現になっておりますが、この資料結果は11年の資料でありますし、技工士数が10年を境に減少しているのであれば、さらに減らす理由にはちょっとならないのではないかなと思いますし、技工士数の全体数が減っているのは事実ですが、若い技工士を養成しなければ、今の数値でいきますと、45歳以上の方々が多いという状況の中で、将来やはり必要な技工士数の確保ができないのではないかなと、このように思うところであります。
 また、一つには報告書の中にインターネットを活用した技工物を発注すると、このような文言もありました。オーダーメイドでパソコンで入れ歯を作っていただくとか、そういう発注したり、また、それを運搬するというようなものでもないのではないのかなと。やはり患者ときちっと密度な関係でしないと、流通システムだけで技工物のことを議論するのはどうかなというふうにも感じます。
 さらには、技工士学会の方向についての文言の中で、需給状況を踏まえ、技工士学科については廃止することが適当であると。需給状況ということは求人とその関係だと思うんですけれども、求人数も毎年、例えば16年度卒業生、13人に対しまして求人数が26件あったり、毎年そういう需要は十分あると伺っているところでございます。よって、その技工士の供給を停止するというような理由にはならないのではないかなと、こんなふうに報告書で感じるところでございます。
 これは衛生士学科の3年制の移行に伴いまして、教室不足解消のためにこの際、歯科技工学科を廃止するというのではないかなと、このような勝手な推測ですが、一般的な感想であるのではないかなというふうに思います。技工士学科は技工士を養成する県内唯一の機関として、これまでよりよい歯科医療を県民に提供していただいていましたし、歯科技工士という職業は技工物の製作を通じた患者の咀嚼機能、発音機能向上など歯科医療の中でも重要な役割を果たしていただいていると思います。さらには、歯科医療は歯科医師さんと技工士さん、衛生士さんの専門の協力によってチームワーク的な医療であるというふうにも思うところでございます。よって、県立公衆学院におきます歯科衛生士学科の3年制への円滑な移行と、歯科技工学科の存続を求めずにはいられないと。ご所見をお伺いいたします。

○向井部長 公衆衛生学院のあり方についてでございますけれども、委員からもご紹介がございましたように、県歯科医師会と県とで検討を行ったところでございます。その中では、まず県関与のあり方、このようなところについても公衆衛生学院のあり方については、以前の行革の中でもいろいろ触れられていた部分もございまして、そういった中でこういうさまざまな機会にはやはり見直しを行っていかなければならないと議会からも宿題をいただいている内容かなとも一部思っております。そういった中で、県歯科医療の全般的なところを見ていただきます歯科医師会と、そして設置者であります県とで公衆衛生学院のあり方というよりは県の歯科医療の今後のあり方というふうな形でワーキンググループを設けさせていただいて、検討を進めてきたところでございます。特に委員からさまざまな技工士の県内の状況もご紹介いただきましたけれども、やはり若い卒業した技工士の方々が実際に本来的な歯科技工物の製作といった場面で働いていただくという場が非常に減少してきているという場面も実はございます。そういったこともとらえまして、その部分について、特に流通等のこともございますし、例えば緊急のことでございますと、歯科医師自身がそういった歯科技工物の加工も本来的にはできるわけでございます。そういった中で、全体の歯科医療の取り組みの中でのいわゆる衛生士と技工士とのチームワークの中で、効率的に歯科医療を行っていくという姿が一番いいのかなと思っております。
 そういったことから、こういったワーキンググループの結論だけじゃなくて、その内容も含めまして、今後歯科医師会、また歯科技工士会の意見も伺いながら、今後どういうふうに進めていくかについては検討を行ってまいりたいと考えております。

○中森委員 ありがとうございます。
 そうやってこれから検討されるということで、存廃について技工士会とも協議をされるというふうにも、そういうふうな理解をするところでございます。
 ワーキンググループの話が出ましたので、直接の団体をワーキンググループに入っていただかない方がいいと、要するに衛生士会も含めてですけれども、それで歯科医師会さんにお世話をかけたと、このように察するところなんですが、逆に歯科医師会さんに迷惑をかけたのではないかなと思います。当事者のおられないところで一定の結論を出さなくてはいけないという非常にご迷惑をおかけしたなというふうに私は思います。やはりそれぞれの当事者に理解が得られるように、もっともっと配慮した説明をし、理解を求めるようなことが報告書の段階であってしかりではないかなというふうに思います。県内の歯科技工所や歯科医院に勤務する一定数の技工士を確保するため、もっともっと現実的で具体的な支援策、こういうことをきちっと早急に技工士会にお示しをし、協議をしていただいて納得をしていただくような状況をまず構築していただきながら、その後、存廃の議論をすると、これが本来の筋ではないかなと、このように思いますが、いかがですか。

○向井部長 委員のご発言はごもっともだと思っております。今後はそういった一定数の県内における歯科技工士の確保ということは必要でございますので、それについての方策等も含めて歯科技工士会、また関係者と十分な協議を進めてまいりたいと考えております。

○中森委員 ありがとうございます。賢明なご判断ですか、これからも協議を進めていただきまして、円滑な解決をしていただけたらと、このように思うところでございます。
 時間が押してきていますので、次に道路特定財源のお話を少しさせていただきたいなと思っております。
 議会の方でも今、意見書をまとめて国の方に申し上げたいということでございますが、るる私が説明するまでもなく、当局、また委員各位も周知のとおりでございます。簡単にまとめますと、三重県の道路関係総予算、おおむね1,000億円、その財源としては軽油引取税や自動車取得税などの地方分の道路特定財源分が300億円、国庫補助金、いわゆる道路特別会計からも110億円と、要するにその2つを合わせて道路特定財源、それが410億円ですか。残りの分が地方債や一般財源と、こういうような仕組みでございます。道路の必要性や高速道路、また災害に関する道路、維持管理に対する道路のかかる費用につきましては、もう説明するまでもないと思います。この道路特定財源については、今いろいろ議論の分かれる部分があるんでしょうけれども、三重県にとって幹線道路網の整備に必要な直轄事業負担金を確保するために、県土整備にかかわる事業費の安定的な確保がもう必要不可欠と。この19年度末とされている地方道路交付金事業、地方特定道路整備事業の制度の継続並びに予算の拡充が必要であると考えるところであります。この道路の歳出分が圧縮されれば、幹線道路整備計画は計画的に進まないと、身近な生活道路にも影響すると、日常管理、県単事業まで影響すると、これは明らかであります。このため、もちろん三重県議会も国に対して働きかけをするわけですが、三重県知事におかれましても、道路特定財源確保に関しまして、ご所見をお伺いいたしたいと思います。

○野呂知事 道路特定財源の問題でありますけれども、道路そのものはやはり地域の活性化、これは経済面から考えましても、また、交流、連携ということからいきましても、地域が元気になるということについては、道路はその基盤となるものだと、こういうふうに思っております。したがいまして、三重県におきましては、道路整備が必要な状況に対して、しっかり対応していこうということを考えております。それがために非常に財政状況も厳しいときでありますけれども、直轄負担金につきましても増額をいたしてまいりまして、おおむね幹線道路については御遷宮の頃には概成されるようにしていきたいと、こういうことで取り組んでおるところでございます。また、維持管理という面からもやはりこの道路に関しましては、何よりもやっぱり計画的にしっかり対応していくということが大事でございます。そのためにはやはり財源そのものが安定的に確保されるということが大事でございます。
 今、国の方で議論をされておりますのは、道路特定財源の一般財源化というようなことがいろいろと言われて議論されておるところでございます。しかし、私はやはり国の道路歳出を上回るような道路特定財源、これについては、実は地方も大変大きな財源が費やされておるところでありまして、一般財源化することなく、地方の道路整備にもっともっと配分をすべきであると、こういうふうに考えております。したがいまして、こういったことについては、今後も国の予算要望あるいはこちらからの提言というような形の中で、ぜひ強く国に対しても訴えていきたいと、こう思っております。議会においても、どうぞこういった面について力を合わせて国に訴えていけたらと、こういうふうに期待をいたしております。

○中森委員 ありがとうございます。議会も合わせて国に対しても働きかけていく必要があるのではないかなということで、各会派、協議をしているところでございます。
 先日、佐賀県知事のお話を聞く機会がありまして、道路特定財源も含めた地方財政のあり方についての議論というんですか、そういうお話も聞いた中で、非常に広範囲な、広範的な考え方の持ち主でございまして、私どもは三重県の近くの道ばかりを見ているんでしょうけれども、一般財源化された場合のことを想定しているんですね。一般財源されても、その分はやはり地方にきちっといわゆる特例交付金というような形で枠をつけて地方に配分をしていただく必要があるのではないかなと、こんな議論までももうされているわけでございます。いずれにしましても、その大切な財源をきちっと地方で使えるような、こういう仕組みづくりがやはり総論的な話になろうかなというふうに私も思うところでございます。引き続きこの特定財源についての確保、あわせて道路の建設に関する取り組みをやっていかなくてはいけないと、このように思うところでございます。
 あともう一点、質問したいもので、次の質問に入らせていただきたいと思います。
 今年、建築基準法が改正されまして、6月に改正基準法のあと、いわゆる建築着工数がうんと減っているんです。三重県においても調べたら、7月は前年の同月比で57.5%減と非常に減っているわけです。それで、8月、9月、10月もですけれども、その月だけということではなしに、減っていることは事実でございます。その原因が景気というようなものではなしに、手続上の問題でなかなか問題があると。これはいわゆる建築確認申請ということで、さきの姉歯建築士ではないですけれども、偽装問題を発端とするいわゆる構造計算をきちっとチェックしようという当然のことの改正がされまして、手続もきつくされていると。だから、確認という一つの手続の中の構造計算のチェックを厳しくすると、これは当然必要なことでございますので、一定規模になりますと、構造の二重チェックというんですけれども、二重チェックをすると。それから、個々の柱も一本一本、今までは1つすれば右ならえという形で以下同文というような形の処理の仕方をしていたんですけれども、それぞれの個別の柱、個別の梁、それぞれの計算をしていくと、こういうような非常に量の多い計算を要求されているというんですか、そういうことも必要ということになっています。
 確認申請を提出しますね。それで三重県の証紙を貼るんです。貼って代理で設計事務所が出しますね。そうすると、審査する方も膨大な資料ですので、これを一定期間内に確認できない旨の通知をそれぞれの施主なり代理人に通知すると。それで、それからぼちぼちとチェックをし始めると、2週間、3週間、1カ月、2カ月と、このような日数が経過します。こういう遅れが一つの原因。もう一つは、例があったんだそうですが、修正すると再提出を余儀なくされる場合があるんです。もう一度作り直すと、この方が早いという人は、また手数料が要るということになりますと、施主は出せませんよね、2回も。設計事務所の責任で、しっかり計算して確認申請出さなければだめだということで、設計事務所はより慎重にならざるを得ないと、こんなことが現実にあるという話も聞いているわけでございます。このことに関しまして、どう現状をとらえ、今後どのように進められようとされていますか、ご所見をお伺いします。

○高杉理事 建築基準法の改正に関します問題についてお答えいたします。
 先程委員ご指摘のとおり、一昨年、耐震強度偽装事件が発生いたしまして、建築物の耐震性あるいは建築確認行政そのものに対する不信感が生じたということでございます。したがいまして、その再発防止策といたしまして、建築基準法が改正されまして、今年の6月20日から施行されたというところでございます。主な改正点は今、委員ご指摘のとおり、一定規模以上の建物については、いわゆるピアチェックをする。二重に第三者がチェックをする。さらには確認審査等に関する指針が定められまして、手続が詳細に定められました。その結果、先程ご指摘がありましたように、従来は建築確認申請を受けつけてから書類の差し替えを認めるケースもあったわけでございますけれども、今後は原則として補正を求めないというようなことも指摘されておるところでございます。
 そうした結果、私どもは6月20日以降でございますが、7月の建築確認件数は前年同月比でマイナス39%、8月はマイナス22%というような結果になっておるところでございます。その理由としては、いろいろとお聞きしておるところでございますけれども、審査基準が改正されましたので、その改正に対する内容がまだ十分周知されていない、あるいは申請書類あるいは記載事項等が非常に詳細に規定されたので、作成に非常に時間がかかっていると。それから、審査する方もより慎重に審査をするようになったというようなことを聞いておるところでございます。
 こうした状況を受けまして、国の方におきましても、対策は必要ということで、関係団体を対象といたしました法改正に関する説明会の開催あるいは国のホームページに質疑応答集を掲載するという内容、あるいは建築基準法の改正や運用に習熟いたしました改正基準法のアドバイザーを登録いたしまして、各地の研修会に派遣すると、こういった取り組みがとられているところでございます。したがいまして、私ども県といたしましても、特に申請書が手元にあるというようなことがあってはいけませんので、事前に相談を丁寧にするといったような取り組みをさせていただいておるところでございます。そのほか、県内の特定行政庁とか、あるいは指定確認検査機関あるいは建築士協会と、こういう関係団体の方とも情報共有を図るといったような対応、それから、説明依頼を受けた場合については、きちんと説明会に建築士を派遣して改正の内容について周知すると、こういった取り組みをさせていただいておるところでございます。
 したがいまして、今後ともこの改正の趣旨を受けまして、建築確認のこの厳格化にはしっかりと対応しつつ、かつ建築確認の円滑化にもきちっと努めてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 以上でございます。

○中森委員 ありがとうございました。
 事前のチェックを十分してあげて、申請書にその証紙を貼るまでにまず仮審査をしてあげると、そういう申請手数料を2回も払うことはないということがまず1点ですね。やはりもっともっと窓口でそういう周知をしていただいて、スムーズな確認が進められるような事務の窓口なり特定行政庁に対する働きかけをよろしくお願い申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

○西場委員長 次に、未来塾、ご質疑をお願いします。

○中嶋委員 未来塾の中嶋です。8分しかありませんので、理念的な質問になることをお許しいただきたいと思います。
 みえの舞台づくりプログラムの考え方について知事にお伺いをしたいんですが、20年度の政策の展開方向の中で、この重点的な取り組みを着実に進めるというのが20年度の政策展開の基本と、これは知事が4年間お約束とまでおっしゃっていますので、わかるところではあるんです。そういう中で、改めて戦略計画でどのような位置づけになっているのかな、特にみえの舞台づくりプログラムをどういうふうに書かれているのかなというのを改めて見ましたところ、これまでの手法では効果的に解決できないような課題とか、将来に向けて新たな取り組みが求められているテーマに対して、発想を転換していろんな多様な主体とともに挑戦していくんだと。それに当たって、みえの舞台づくりプログラムというのは、ほかの主体の参画度合いなどに応じて年々進化していく性格のものだということで、非常に私も期待しておる取り組みの一つなんですが、今回の県政運営方針を読ませていただくと、それぞれの舞台づくりプログラムについては、第二次戦略計画のこの6月時点で作られたものと、もちろん3カ月しかたっていないということもあるんでしょうが、ほぼ同じ内容でございます。進化の度合いが見えてこない。私が思うところに、これはやっぱり県の職員の皆さんだけでこの舞台づくりプログラムのあり方というのを検討されているがゆえの県政運営方針になっているためではないかなというふうに思いまして、多様な主体に参画いただいている方もいらっしゃると思いますし、これから参画を期待されている主体というのもあると思うんですね。そういった方々とともに、予算の編成段階から来年度、再来年度に向けての企画というものを検討していって、まさに進化させていく、そういった視点を県政運営方針なりに盛り込むべきではないかというふうに思いますが、ご所見をお伺いしたいと思います。

○戸神部長 特にみえの舞台づくり関係の進化の状況でございます。ちょっと例示的にご説明申し上げますと、例えばなんですが、先程の資料1の11ページに私どもの所管の「地域の知の拠点」連携・創造プログラム」というのがございまして、現状と、例えば11ページの頭から3行目にありますが、20年度においては、県立図書館でビジネス分野における産業支援センターなど関係する専門機関との連携を深めて、そういったビジネス関係の事業をやっていくとか、あるいは二、三行あとになりますが、子どもたちを対象として、文化活動が体験できるプログラムを実施できるように、地域の人材育成などに取り組むということで、範囲を広げたり、参画してもらう人を広げたりということで、そういった進化をしていくという趣旨は、それぞれのプログラムで考えて記載しているところでございます。
 もう一点、いろんな意見をいただく場面なんですが、これも少しこの前の常任委員会でまだ検討中ということで申し上げたんですが、昨年やりました百人委員会をさらに事業を実施していく中で意見を聞くような場面に使ってはどうかということで、まさに今検討しておりまして、これからいろんな意見を聞きながら制度化、運用していけたらなと思っておりますので、そういった方向性を理解いただきたいと思います。

○中嶋委員 そういう進化というのを、私は進化と呼ばないです。変更であって、変更というか、若干の進度があっただけであって、とても進化とは呼べない。私がなぜみえの舞台づくりプログラムに期待をしているかというのは、やっぱり計画行政の限界というのがあると思うんですね。日々その状況の変化に応じて、どんどん計画自体が変わっていくというところの、いわゆる計画行政の限界を打破できるようなところの可能性を、私はこのみえの舞台づくりプログラムに求めていますし、それが多分知事の思いではないかなというふうに思っておるんです。そういった中で、「新しい時代の公」とか、まさに「文化力」による政策の展開を図ろうという中で、調製方針を見ても、このみえの舞台づくりプログラムについては、進化の方向について主担当部局と十分協議し、共有した上で予算要求することとしか書いていないんですね。もちろんこれは県庁内向けの文章ではありますが、しかしながら、本来であれば多様な主体に参画をお願いしている、期待しているのであれば、そういった主体とも協議をした上で、こういった予算要求をするべきではないかと私は思って、それを申し上げたいわけでございます。
 時間がないので、それはまた私どもからのご提案というか、ご要望とさせていただきます。
 あともう一点、ご提案申し上げたいのが最近、カップヌードルの値段が上がりました。ポッキーも実質的に値上がりしていますし、ガソリンも上がっております。これから非常にこのインフレの傾向になっていくというふうに誰もが考えておる。これは県の財政政策全体と見れば中立だとは思うんですけれども、例えば公債費を返していこう、借金を減らしていこうという視点からいけば非常にプラスなわけですね、インフレになっているということは。だけども、歳入の確保という観点からいけば、見かけは増えても、実質的には増えてこない。これからいろんな国の政策、金融政策のことについてもう少しこの財政運営を考えていく上で、このインフレがどうなっていくのかと。例えば対前年でマイナス3%とか、こういう資料も今日いただきましたけれども、では実質的なインフレ率を加味したらどうなのかと、そういった視点もこれから私は非常に重要になってくると思っております。特にインフレになって一番困るのがいわゆる生活弱者と言われる方々だと思います。そういった方々への政策をどうしていくか。先程中森委員の方からのご質問もあった乳幼児の医療制度のことについてもそうです。助成額が変わらなくても定額制ということであれば、インフレになれば当然実質的な中身は減るわけです。それであるならば定率にするべきだという議論もこれまたあるべきだと私は思っておりますし、こういったインフレに対する感度というものをもう少し財政運営を考えていく、予算編成をしていく中でぜひ盛り込んでいただきたい、そのことをご提案させていただくところでございます。
 もう時間がないので、これで終わりますけれども、これから県政運営方針も含め、もう少し私自身の反省もあるんですが、県庁の中だけじゃなくて、もっと広いブロードな目で県政運営方針、予算調製方針、定数の方も考えていっていただきたいということを要望して終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

○西場委員長 時間が12時になってまいりましたけれども、このまま残りを続けさせていただきたいと思います。休憩に入る予定時間が大体12時20分頃でございますので、よろしくお願いします。
 それでは、日本共産党三重県議団、萩原量吉委員。

○萩原委員 極めて短い時間ですので、簡潔に申し上げたいと思います。
 今年の8月の参議院選挙の結果は、最も重要なことは自民・公明による古い政治の枠組み、これを続けていては日本の未来がない、このことを国民が判断したと思っています。貧困と格差を広げた弱いものいじめ、弱肉強食の構造改革路線や戦後レジームからの脱却を掲げた憲法改悪の押しつけ、これに国民はノーの審判を下したところに特別の今度の選挙結果の意義があったと思っています。そのような国民、県民の願いに沿って、これ以上の弱者いじめは許さない、こういう観点から高齢者あるいは国民健康保険加入者、さらには乳幼児などこういった問題に絞って来年度の予算とのかかわりで、その増額を強く求めて具体的に知事の決意を伺いたいと思います。
 来年度から新たな負担を強いる後期高齢者医療保険制度、この制度の問題点は今まだまだ十分はっきりしない中で、地方にも大きな不満、不安が広がっておりますけれども、一部に凍結とか見直しなどが検討されていますが、ごまかしの手直しで済む問題ではないと思っております。障害者自立支援法のときも同じであります。法そのものを多数で強行採決し、あとはちょっと手直しで法の仕組みは変えない、これは全く許されない、そういう立場でこの後期高齢者医療保険制度そのものを凍結、中止、撤回すべきであると考えています。この点について国に強く要請するように知事の決意を促したいと思いますが、ご見解を伺います。
 さらに、国民健康保険料、保険税が高過ぎて払えない人、これが非常に増えております。毎年のような値上げで、保険料そのものが非常に高くなる。グラフで作ってみたんですが、小さな図で申し訳ないですが、保険料はずっと急増してきています。保険料が急増しています。それにあわせて収納率はどんどん下がる一方、市町の職員も随分苦労してくれていますが、下がる一方です。それにあわせて、実はこの赤い折れ線グラフは保険証が取り上げられた人の数です。いわゆる国民健康保険証がもらえない、この数が急増してきています。まさに収納率が下がる、これと反比例のような形で当然のことながら保険証取り上げが増えるわけです。これは払いたくても払えないという人たちが随分多い、国保は。それこそ非常にこの所得の低い人が多いわけです。ですから、この取り上げをやめる、これ実は知事、三重県は全国でトップの取り上げ率だ。こんな冷たい政治になっている。そうなんですよ。この事実を知事、知っていますか。これに対しては、県費補助を復活して、この4年間県費補助を削ったんですよ。これをもとに戻してもらいたい。県費補助がゼロの県が16県、その中に三重県も入っていました。
 最後に、乳幼児の医療費の無料化を初めとする先程の中森委員の質問にも関連しますが、やはり一部負担を2割取ろうなどという考え方は、結局健康福祉部に対しても、今回の調製方針もそうですが、これまでの枠を固定化して80%でやれ、こういうふうに命じているところ、そこに大きな問題がある。この点でやはりこのような福祉の後退は許せない。この点の知事の決意も聞いておきたいと思います。
 以上、簡潔に答えてください。

○西場委員長 知事、答弁は簡潔にお願いします。

○野呂知事 いろいろおっしゃいましたけれども、国に係る制度の問題については、いろいろ議論しております。どうぞ共産党も国会の方での議論をしっかりされることがいいのではないかと思います。
 負担の問題については、これは受益と負担との関係であるとか、いろんな制度の仕組みの中で検討されておるところであります。その中で、やはりルールは守っていくということは大事だということは前にも申し上げました。そのルールが守れないのであれば制度が悪いということでありますから、いろんな議論をされるというのがいいのではないかと、このように思っております。

○萩原委員 大いに議論がしたいんですけれども、残念ながら議論ができない。非常にこういうのは問題やと思っております。15分の予定が30分も説明されて、財源がない、大変だというふうなことを言われたわけで、そのあとで6分間の質問でやれというのは、とても難しいということだけはっきり申し上げて、今後大いに議論をしていきたい、要求もしていきたい、このように思います。
 以上で終わります。(拍手)

○西場委員長 次に、自民党青雲会県議団、ご質疑をお願いします。

○森本委員 知事にお伺いしますけれども、去年議会側から森林環境税についての知事への要望というのがあったんですけれども、県政運営方針の中に「三重の森林づくり」というのがありますけれども、この中に森林環境税等も含めて予算編成というものがあるのかどうか。少しそこらについての見解を聞きたいと思います。

○野呂知事 森林につきましては、一昨年の秋に議員の皆さんが提案されて、議提条例として三重の森林づくり条例ができております。そして、昨年の3月にそれに基づいた基本計画を立てておりまして、これを着実に推進していくということが今課せられておるところです。したがいまして、今度の第二次戦略計画におきましても、これを重点事業に位置づけまして、そして、しっかりやっていこうということにしております。
 その中で、条例の中にもありましたように、着実にこの森林行政を進めるということとあわせて、やはり県民みんなで支える森林づくりが大事だと、こういうことがございまして、実はこの議会におきましても、そういう意味でこれからの森林行政のあり方そのものもいろいろご検討していただこうということで、検討委員会の設置条例を皆さんにご議論をいただこうということで出しておるところでございます。その中で、私としては、みんなで支え合う森づくりというような、そういった大きな項目の中には、当然財源の問題といったようなものが含まれて議論をされるのではないかと、こう思っておるところであります。そういった状況を見守りながら、今後皆さんと議論を深めていきたいと、こう思っております。

○森本委員 要望を提出したときに森林環境税については、おおむね議会としても推進していかなきゃならんというようなニュアンスであったし、そういう税金の森林環境税創設については、執行部側から出せというような話であったと思うんです。私は当然、大々的にこの9月議会においてそういうものが出るのかなというふうに思っておったんです。ただ、この4月の統一選挙で思わぬ人たちが当選してきたということの中で、少し具体的に言うと難しいんです。そういうことで、少し矛先が鈍ったのではないかなという気がしますけれども、やはり必要なものは必要という議論の中で、積極的にやっぱりやっていっていただきたいと思いますし、税金を上げるということが県民の生活の向上につながるということなら、税金もある程度やむを得ないんじゃないか。特に今、非常に深刻なのは水産物の漁獲高が非常に半減しておる、特に今年は定置漁業が非常に不振であったというような状況の中で、1,200万トンぐらいあったのが五、六百万トンぐらいになっている。海の環境がかなり森林の影響によって悪化しているのではないのかなという気がしますので、そこらのところは十分勘案しながらやっていただきたいのと、もう一つは恐らく知事はかたくなに私らの言うことを聞かないからだろうけど、この前の議会でも申し上げましたように、林道麻加江小萩線、度会町の日の出の森、歩いて頂上まで行かなきゃならんけれども、ここに非常にすばらしい森林が残っておるし、そのふもとに谷の片側には非常に整備された森林、片側には非常に病んでおる。そういう森林が一目で見えるようなところもあるので、そういうところも積極的に行く。もう時間が来ましたのでおしまいにしますけれども、そういうような中で森林環境税も真剣に取り組んでいただきたいということを要望して終わります。(拍手)

○西場委員長 次に、公明党、ご質疑をお願いします。

○中川(康)委員 お昼も過ぎて最後でございますので、簡潔にいきたいというふうに思いますが、公明党の中川でございます。短い時間、小さい会派は小さい項目について2点程質問ができればなというふうに思っております。
 中森委員からもお話がありましたが、予算の調製方針のところにおいて、11ページに基本的な事項の考え方で、受益者負担の適正化というところの項目があるわけですが、それで、知事はルールだというお話をちょっとされましたけれども、私はルールではなくて、考え方じゃないのかなというふうに思うわけですが、この受益者負担の適正化において、税で賄うべきサービスなのか、また受益者の負担で賄うべきサービスなのかというところは、どのような考え方や基準でこれを判断していくのか、また選別していくのか。その判断基準というものをやはりお示しいただく必要もあるのかなというふうに思うわけです。
 それで、私は知事がお示しになられた重点事業において、特に女性や高齢者のチャレンジ支援とか安心して子どもを産み育てられる子育て環境の整備であるとか、また障がい者の地域における自立の支援、こういった重点事業においては、またそういったものにかかわる新しい事業や施策の進展においては、知事の強い意思を持ってこの重点事業を4年間で推進されていこうとしているわけでありますので、安易にこのいわゆる受益者負担の原理原則を導入すべきではないというふうに考えますけれども、そのへん、知事はどのようにお考えなのか確認をさせていただきたいと思います。

○野呂知事 これはなかなか議論としては難しいと思います。やはり受益者負担では、利益を受けるということについて、その中身のサービスの性格にもよるものだと思いますが、やはりそれが公正・公平という観点からも、特に公正という観点からもある意味で負担をすべきものというものもあるでしょうし、しかし、一方では社会状況がいろいろ変化していく中で、それが社会全体としてもっともっとやっぱりきちっと支えていくような、そういう観点の項目については、ただ単に受益者であるということではなくて、社会全体としての将来へのメリット、利益があるという観点で、その負担についてやはり応分に考えていくべきだろう。その判断は非常に難しいところがあると思いますが、やはり時代の状況をきちっとかぎとって議論をし、詰めていくということが大事だと思っています。

○中川(康)委員 今の知事の答弁を受けて少し安心をしましたが、いわゆる三重の将来に向けての舞台づくり、また本当に三重のくにづくりというところを考えて、安易にやっぱりこの考え方というのはすべてに当てはめるべきではない。やはり将来を見据えて慎重に検討していく、またサービスの重点事業におけるいろんな施策の進展においては、それに水をかけるようなことがないような、そのような慎重な検討、ご判断をぜひともいただきたいというふうに思います。
 もう一点、またそこにも少しかかわってくるんですが、13ページに市町負担を伴う新規事業等の調整という項目がございまして、市町の負担を伴う新規事業等については、当該市町の財政状況等とも密接に関係するから、事業の計画に当たっては、政策部市町行財政室の意見を十分に聞き取っておくことという項目があります。この部分は私、大事だと思うんですけれども、ここにおける負担というのは、市町の負担ですね、単に財政上の負担だけではなくて、例えば新たなシステムの導入による事務量の増大とか煩雑さが増すこと、さらにはその制度の変更等によって、市民や町民への周知、また理解の努力を図る、このようなさまざまな負担が増してくる。また、そのようなところ、市町の負担というのもすべて含めて、やはり検討していく必要があるのではないかなというふうに思うわけです。今日ここで具体的な内容を言うものではありませんが、そういった部分を考えますと、単に政策部市町行財政室の意見を聞くだけではなく、こういった市町の負担を伴う部分に関しては、直接市町に意見を聞き、その意見を尊重すべきであるというふうに私は思うわけですけれども、ここの部分に関しての見解をお聞かせ願いたいと思います。

○野呂知事 ごもっともなことだと思いますから、十分これからそういったことも考えていきたいと思います。
 それから、先程申し上げたことにつきまして、受益と負担の問題について、1点だけちょっとつけ加えておきたいのは、持続可能なシステム、制度であることが、今日的な社会状況の中でも大事な項目だと思っておりますので、つけ加えさせていただきます。

○中川(康)委員 ありがとうございました。
 今、知事がおっしゃった持続可能なという部分、これは財政的な部分における持続可能なというところ、それと、新たなサービスが進んでいくことによって、県民、市民、町民が本当に行政が私たちのことを考えてくれているというメンタルな部分において、前向きな行政に対する協力という部分での持続可能な思い、やはりいくら財政的にサービスを増しても、そこで水をかけるようなことがあっては県民のモチベーションは下がるというふうに思いますので、そのへんのところはよくよくご検討いただきたいと思います。
 以上で終わります。(拍手)

○西場委員長 以上で総括質疑を終了します。ありがとうございました。

          (休  憩)

 

Ⅱ 議案の審査

 1病院事業庁関係決算認定議案

 (1)審査

●認定第4号 平成18年度三重県病院事業決算

  ①分科会委員長報告

○西場委員長 それでは、病院事業庁関係の決算認定議案について審査を行います。

 認定第4号を議題といたします。

 健康福祉病院分科会委員長から分科会における審査の経過と結果について報告を求めます。

○中村(勝)健康福祉病院分科会委員長 ご報告を申し上げます。
 健康福祉病院分科会で詳細審査を分担いたしました認定第4号「平成18年度三重県病院事業決算」につきましては、去る10月11日に分科会を開催し、関係当局の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、全会一致をもって原案を認定すべきものと決定いたしました。
 以上、ご報告申し上げます。

  ②質疑

○西場委員長 ただいまの委員長報告に対して、ご質疑はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければこれで健康福祉病院分科会委員長報告に対する質疑を終了いたします。

  ③分科会に係る執行部への補足質疑

○西場委員長 次に、健康福祉病院分科会に係る執行部への補足質疑があればお願いします。
 なお、質疑は付託議案に係るものに限定しますので、ご了承願います。
 なければこれで健康福祉病院分科会委員長報告及び質疑を終了いたします。

  ④討論

○西場委員長 これより討論を行います。討論はありませんか。

○萩原委員 時間のない中ですので、簡潔に申し上げます。
 病院事業会計のあの審議のあとの翌日の新聞各紙がやっぱり累積赤字20億円として、赤字の問題がどんと強調される。これは本当に病院関係者の皆さんの意欲を削ぐ。こういう決算を僕は今までずっと重ねてきたと思うんです。累積、累積だ。赤字を積み上げて。こういうようなやり方をすべきではないと思っています。例えば医師不足の問題、看護師不足の問題、このあたりも私はもっと原因をきちんと究明して、それが病院の努力が足らんのかどうかというような点でそうなっているんだというんだったら、その責めはあるし、また、それをどう改善するのかというのはあるでしょうけれども、日本全体の問題ですわね。しかも、この間私も驚いたんですが、OECDという経済協力開発機構加盟の30カ国の中で、人口比での日本の医師数は27番目、OECDの中では最下位クラスなんですよね。先進国の中で本当に最下位クラス。ところが、一方で、例えばマンモグラフィだとかいうような乳房のX線を撮れるものだとか、あるいはMRIだとか、あるいはCTだとか非常に高い高価なものはOECDの中で全世界トップクラスだと。日本の医療の矛盾を端的にあらわしていると思うんですね。だから、やっぱりそういう意味で国の医療費全体を抑制していくやり方の中で、こういう事態になってきているんだというそこのところを究明しながら、さっきも知事が言われたように、それこそこれは国の問題だみたいな感じですりかえたんですけれども、あの問題については。だけど、やっぱりこれは国の医療政策の問題が重大にかかっているので、単純な赤字論議だけでやられては、私は困る、そういうことを強く主張して反対であることを表明したいと思います。
 以上です。

○西場委員長 ほかに討論はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 討論なしと認め、討論を終結します。
 これより、採決に入ります。
 認定第4号を起立により採決いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

     〔「異議なし」の声あり〕

 ご異議なしと認め、認定第4号を起立により採決いたします。
 本案に対する分科会委員長の報告は、認定であります。
 本案を分科会委員長報告どおり決することに賛成の方は、起立願います。

 (2)採決

     認定第4号     起立  多数     認定

 2 企業庁関係決算認定議案(3件)

 (1)審査  

  ●認定第1号 平成18年度三重県水道事業決算

  ●認定第2号 平成18年度三重県工業用水道事業決算

  ●認定第3号 平成18年度三重県電気事業決算

  ①分科会委員長報告

○西場委員長 県土整備企業分科会委員長から分科会における審査の経過と結果について報告を求めます。

○青木県土整備企業分科会委員長 ご報告申し上げます。
 県土整備企業分科会で詳細審査を分担いたしました認定第1号「平成18年度三重県水道事業決算」外2件につきましては、去る10月12日、分科会を開催し、関係当局の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、いずれも賛成多数をもって原案を認定すべきものと決定いたしました。
 以上、ご報告申し上げます。

  ②質疑

○西場委員長 ただいまの委員長報告に対してのご質疑はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければ、これで県土整備企業分科会委員長報告に対する質疑を終了いたします。

  ③分科会に係る執行部への補足質疑

○西場委員長 次に、県土整備企業分科会に係る執行部への補足質疑があればお願いします。
 なければ、これで県土整備企業分科会委員長報告及び質疑を終了いたします。

  ④討論

○西場委員長 これより討論を行います。討論はありませんか。

○萩原委員 これも一言申し上げておきたいと思うんですが、分科会の議論の中でも例えばRDFの今後の赤字をどう解消していくのかといったような問題でも随分議論になったというふうに聞いております。こういう問題は本当にどこに原因があったのか。しかも、富士電機との間で訴訟合戦にまでなっておるわけで、原因究明がないままにまた再開をして、市町のごみはたくさん出てくるということで、ごみの減量化にもつながらないということが非常にはっきりした。だから県当局の当時の話とは全く違うということになるし、そういう点も含めて、議会としてよく議員間討論をというふうに言われるけれども、思い切って議員間討論しようじゃありませんか。それで、何でこんなものが認められたのか、この点については私ら議会側も大いに反省すべきで、反省してもらわないかんという部分もあると思うんですよ。ましてや私はそんな中で、質疑の中でも若干聞きましたけれども、富士電機ホールディングに対する企業会計の中で、工業用水なんかの事業に対する工事発注をしている。1つは4社が参加してきているけれども、あとの3社は辞退して富士電機だけが残っている。もう一つは、公募したら1社しか来ない。だから、富士電機。何でこんなばかなことが起こっているんですか。競争原理が働いていない。企業庁の県外の発注の額も聞きました。かなり額が大きい。これは確かに電気とか工業用水だとか、特殊な工事だという部分もあるのかもわかりませんけれども、県内の建設会社などがそれに応じられないというような事態になっている。これは大問題だと思うんです。私は、そういう意味では企業庁のそういう会計を含めて、大いにオープンにしながら、風通しのいい議論を思い切ってやろうやないか、そんな思いも含めながら、一言討論をし、また、このような決算には反対であることを表明したい。詳しくはまた本会議もあることだと思って、一言だけ申し上げた次第です。よろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。

○西場委員長 ほかに討論はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 討論なしと認め、討論を終結します。
 これより、採決に入ります。
 認定第1号から認定第3号の合計3件を一括して、起立により採決いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

     〔「異議なし」の声あり〕

 ご異議なしと認め、認定第1号から認定第3号の合計3件を一括して、起立により採決いたします。
 本案に対する分科会委員長の報告は、いずれも認定であります。
 本案を分科会委員長報告どおり決することに賛成の方は、起立願います。

 (2)採決

     認定第1号から認定第3号の3件  起立 多数     認定

3 予算関連議案(3件)

(1)審査

 〔環境森林農林商工分科会関係〕

●議案第4号 三重県手数料条例の一部を改正する条例案

●議案第7号 三重県公害審査会条例の一部を改正する条例案

①分科会委員長報告

○西場委員長 初めに、環境森林農水商工分科会委員長から、分科会における審査の経過と結果について報告を求めます。

○末松環境森林農林商工分科会委員長 ご報告申し上げます。
 環境森林農水商工分科会で詳細審査を分担いたしました議案第4号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」ほか1件につきましては、去る10月11日、分科会を開催し、関係当局の出席を求め、慎重に審査をいたしました結果、いずれも全会一致をもって原案を可決すべきものと決定いたしました。
 以上、ご報告申し上げます。

  ②分科会委員長報告に対する質疑

○西場委員長 ただいまの委員長報告に対して、ご質疑はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければこれで環境森林農水商工分科会委員長報告に対する質疑を終了いたします。

  ③分科会に係る執行部への補足質疑

○西場委員長 次に、環境森林農水商工分科会にかかる執行部への補足質疑があればお願いをいたします。
 なければ、これで環境森林農水商工分科会委員長報告及び質疑を終了いたします。

 

〔県土整備企業分科会関係]

  ●議案第5号 三重県道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例案

① 分科会委員長報告

○西場委員長 次に、県土整備企業分科会委員長から、分科会における審査の経過と結果について報告を求めます。

○青木県土整備企業分科会委員長 ご報告申し上げます。
 県土整備企業分科会で詳細審査を分担いたしました議案第5号「三重県道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例案」につきましては、去る10月12日、分科会を開催し、関係当局の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、賛成多数をもって原案を可決すべきものと決定いたしました。
 以上、ご報告申し上げます。

  ②分科会委員長報告に対する質疑

○西場委員長 ただいまの委員長報告に対してのご質疑はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければこれで委員長報告に対する質疑を終了いたします。

  ③分科会に係る執行部への補足質疑

○西場委員長 次に、県土整備企業分科会にかかる執行部への補足質疑があればお願いします。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければこれで県土整備企業分科会委員長報告及び質疑を終了いたします。

  ④討論

○西場委員長 これより討論を行います。討論はありませんか。

○真弓委員 この議案は、道路占用料、ポストの代金をとるという形になると思うんですけれども、民営化したからという形で手続的にはお金をとらなければいけないという形になるんですけれども、国でも今度、民主党と郵政民営化反対の部分で、また改正案が出されようという大元自身がぐらぐらっと動いているのに、あわててこういうことをしなくても、しばらくの間は免除をするとかという形もとる必要があるということで、委員会でも反対はしましたけれども、やはり反対せざるを得ないと思いますので、そういう意味で発言をさせていただきました。

○西場委員長 ほかに討論はありませんか。

     〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 討論なしと認め、討論を終結します。

 (2)採決

   議案第4号及び議案第7号   起立 全員     可決

   議案第5号          起立 多数     可決

 

Ⅲ 附帯決議に係る経過報告

○西場委員長 続きまして、第2回定例会の予算決算常任委員会において、議案第2号「平成19年度補正予算案」に対して、附帯決議を付して可決をいたしましたが、その後の経過について当局に報告を求めたいと存じます。
 初めに、警察本部から報告を願います。

○大庭本部長 さきの第2回定例会の本委員会におきまして附帯決議としてご指摘をいただきました警察署庁舎の予算執行に当たっては、地域住民や関係市への説明責任を十分果たすことという点に関しまして、その後の経過についてご説明いたします。
 県警察といたしましては、関係する地元の県会議員の皆様や地域住民の皆様へのご説明が不足しているというご指摘を真摯に受け止めまして、本年の7月以降、関係する地元の県議会議員の皆様を初め、津南警察署及び鳥羽警察署管内の自治会連合会、警察署協議会などを通じましての説明のほか、志摩市議会及び志摩市自治会連合会などからの要望を受けまして、地元での説明会に出席させていただきまして、地元の地域の皆様に説明をしてまいったところであります。この結果、各地域の皆様方からは新たな警察署の設置要望や治安体制の整備に関するご意見をいただいたところでございますけれども、今回の整備計画に対する反対意見はございませんで、県警察といたしましても、今回の整備に関しましては、十分ご理解をいただけたものと認識しているところでございます。
 私ども警察本部からの説明は以上でございますけれども、今後一層県民の皆様の立場に立った警察運営に努め、最善の努力を尽くしてまいる所存でございます。一層のご指導、ご支援をいただきますようお願い申し上げます。
 以上でございます。

○西場委員長 次に、総務部から報告を願います。

○福井部長 それでは、座って説明させていただきます。
 附帯決議に関しまして、久居庁舎各事務所の移転の現状等をまず説明させていただきます。今回の附帯決議を十分に踏まえまして、これまで関係各部等と協議、調整を行ってまいりました。その結果、久居庁舎の各事務所につきましては、移転に必要な改修などを行いまして、こころの健康センターにつきましては、平成20年3月に津庁舎の方へ、津建設事務所久居3室につきましては、平成21年3月に津庁舎の方へ、財団法人農林水産支援センターにつきましては、農業大学校の改修計画を前倒ししまして対応することとして、平成20年の7月に農業大学校へそれぞれ移転したいと考えております。
 なお、移転に伴います改修等の費用につきましては、津庁舎の改修は管財室の庁舎修繕に係る既決予算で対応いたしますが、津建設事務所の久居3室の移転に伴います水防情報システム等の改修、それから農林水産支援センターの移転先でございます農業大学校の前倒し改修につきましては、12月補正予算で対応させていただきたいと考えておりますので、その節にはよろしくお願い申し上げます。
 また、こころの健康センターの移転に伴いまして、久居庁舎建設時に受けました保健所の整備にかかります国庫補助金の一部を補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づきまして、平成21年度に返還する必要が生じる見込みがありますので、あわせてご報告をさせていただきます。
 附帯決議の趣旨を十分踏まえまして、それぞれの事務所の特性を考慮して県民サービスの利便性の確保に努めるとともに、今後県政だより、県のホームページなどを通じまして、県民の皆様方に広く移転の周知を図り、十分な理解を得ていきたいと考えております。今後とも附帯決議の趣旨を十分に踏まえまして、取り組んでまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 説明は以上でございます。

○西場委員長 ただいまの報告に対して、ご質疑はありませんか。

○中嶋委員 県警本部長にお聞きしたいんですが、7月以降、地元県議への説明というふうなお話だったんですけれども、残念ながら私はあれ以降、ご説明を県警本部からいただいておりません。かつ9月の上旬に志摩市の自治会連合会、市議会が県警本部の方にお願いをして来てくれと。その説明会を開くということに当たっても、いろんなことがありましたけれども、私自身も傍聴したかったんですが、傍聴ができなかったというふうなことがありました。その傍聴できなかった中で、私が本会議でお示しした資料について、鳥羽の署長があれは事実誤認であるというふうなこともおっしゃったということをお聞きしまして、本来であれば本会議の場で本部長からそういうことを言っていただいて、ちゃんと議論した上でやっていただきたかったなという思いはあります。これは蛇足になるかもしれませんけれども、その中で治安体制の整備だとか新たな庁舎、警察署の新設、こういったことの要望はあったけれども、今回の整備には反対の声はなかったというふうなご理解をされたということでございますけれども、本当にそのようなご認識で、本部長ご自身は出席されていなかったのでしょうけれども、そういうふうなご報告を受けているのかというところを確認させてください。

○大庭本部長 多岐にわたりましたけれども、最後の認識という点でお答えさせていただきますと、おっしゃるとおり、警察署の新設について新たな要望等が出ましたけれども、今回の鳥羽警察署を新たに作るという点について反対の意向はなく、ご理解はいただいたと。そしてまた、津南警察署についても、さまざまな方面での説明の中で、その移転について反対というご意見はなかったものと理解しているところであります。

○中嶋委員 ちょっとこれを聞き逃したんですけれども、津の方で何回程その説明会を開かれたのか。鳥羽、志摩の方で何回程開かれたのか、それをちょっと教えてください。

○笠間部長 お答えいたします。
 津南警察署については、主なものでございますけれども、6月には警察署の協議会でご説明をいたしております。7月には地元の県会議員の方々にご説明をさせていただいております。それから、津市長、津南警察署の生活安全協会の総会、自治会連合会の各支部の会長さん等もおじゃまをいたしまして、ご説明をさせていただいております。
 8月には高茶屋の社会福祉民生委員の推薦準備委員会、自治会連合会の会議等で説明させていただいておりまして、今ここで何回ということは申し上げられませんけれども、このような状況でございます。
 それから、鳥羽警察署の関係につきましては、6月には鳥羽警察署の協議会でご説明をさせていただいております。7月には、鳥羽市長、志摩市長にご説明をしております。それから、鳥羽の市議会の議長、志摩市議会の議長、鳥羽市の連合自治会長、海上保安部等々にも説明をいたしております。8月には、志摩市の連合自治会長、阿児町の交番連絡協議会でも説明をさせていただいております。9月は、志摩の市議会と自治会連合会が主催の説明会に関係課長等と出席させていただいて、説明させていただいているという状況でございます。細かい回数というと、また後ほど調べますけれども、以上のような状況でございます。

○中嶋委員 今のご説明で結構なんですが、鳥羽、志摩については地元県議の方への説明はなかったということがこれではっきりしましたし、それと、そこで私がお伺いしている範囲では、鳥羽警察署の位置については、志摩市の市民の皆さんもご説明いただいた皆さん方ということになるんですが、6万の志摩市民全員ではないんですけれども、反対はしていないというのは事実だと思います。ただ、新たな鳥羽警察署に備えるべき機能、規模、この点についてはまだまだ議論の余地があるということで、再度の説明会ということも含めて要望をされていらっしゃるということを聞いておるんですが、その点についてはご理解いただいておるんでしょうか。

○笠間部長 そのお話は多分、志摩市の治安対策、今後どのように強化していくか、交番の関係も含めてのお話だと理解しておりますし、新しい鳥羽警察署いついては、その点を十分に志摩市の皆さんともお話をさせていただいて、我々警察も今、自主防犯団体や地域の皆様と一緒になって治安を守っていくというスタンスでございますので、進めていくという考えでございます。

○中嶋委員 あと、私が言うのもあれなんですけれども、鳥羽の離島の皆さんへは自治会の会長さん以外のご説明というのはされていらっしゃるんでしょうか。

○笠間部長 離島ということでは直接ではないかもしれませんが、鳥羽市長等を通じまして、いろいろとお話をさせていただいておりますので、その点についても必要があれば当然離島対策、これも重要な課題でございますので、お話をさせていただくということを考えております。

○中嶋委員 私も数少ない離島の知り合いの方にお聞きするところでは、今よりも鳥羽警察署の位置が遠くなってしまうということで不安を覚えていらっしゃる住民の方もいるというのも事実でございます。それで、本部長にお聞きしたいんですが、この附帯決議にある説明責任を十分果たすというのは、どういうことというように認識されていますか。お答えください。

○大庭本部長 どの程度のことをすれば説明責任を果たしたことになるかと、いろいろとことによって違うかと思いますけれども、私の理解するところとしては、ある一つの政策なりを進めていくに当たりまして、まず一つは十分な周知、この場合であれば地域を代表するだけの大方の方というんでしょうか、それがどの程度の比率になるかはなかなか申しにくいんですけれども、そういった方に政策についてのご理解をいただくということではないかと考えているところでございます。

○中嶋委員 これで終わりますけれども、いろいろと説明をしていただいたというご努力は評価したいと思います。ただ、説明責任でございますので、よく言われるアカウンタビリティーですよね。今まで皆さんがそうやって説明してきたことについてのその責任を我々も県警本部に警察署の位置だとか、今後の庁舎の利用についてある意味受託している部分があるわけですよね。それを説明いただいて、納得してその責任についてはいいよと、解除しましょうと。問題ないですねというふうなところの理解まで、納得までいかせて初めて説明責任だと私は思うんです。そういう意味では、地元の県会議員の説明なりのことも含めですが、まだ私は鳥羽の市民の方でも志摩の市民の方でも、残念ながらちょっと津の方の状況というのは私自身がちょっとリサーチ不足なのでわからないんですけれども、そういうことについてのまだ十分な納得まではいっていないのかな。理解はしたところまで一部の方はいっているけれども、まだ納得まではいっていないかな。また、今おっしゃられたように、地元の例えば首長さんだとか議長さんだとか、それから自治会の代表の方だとか、そういう方に理解はしていただいても、その方々がほかの皆さんに納得するだけの気持ちまで持っていただいているのか、その点については甚だ私は不十分だと思っておりますので、今後のさらなる取り組みをお願いしたいというふうに思います。
 終わります。

○西場委員長 ほかにご質疑はございませんか。

○北川委員 すみません。健康福祉部がいらっしゃらないので、総務部にお尋ねさせてもらうんですが、こころの健康センターが、平成20年3月に津庁舎の方に移られるということなんですが、久居庁舎も私もこの件があって、現場もいろいろ歩いてきましたんですが、今の状況というのは1階にあって、非常にアクセスもしやすい、利用しやすい状況にあるわけですけれども、今度津の庁舎の中でどういう位置関係に配置というか、その点は十分県民サービス利用の面で配慮された形になっているんでしょうか。

○稲垣総括室長 移転先は津庁舎の保健所棟の2階部分がメインになります。レイアウト等につきましては、これから再度詰めていきますけれども、当然利用者の利便性等を考慮して、配置等についても考えていきたいと考えております。

○北川委員 その点、十分に考えていただいて、また、その場所の移転の広報もしっかりとやっていただいて、支障のないように十分やっていただきたいとお願いだけさせていただいて終わります。

○西場委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○西場委員長 なければこれで附帯決議に係る経過報告を終わります。

 

Ⅳ 閉会中の継続診査・調査申出事件について      配付のとおり了承

 

Ⅴ 委員協議

  (1)委員長報告(予算関連議案)        正副委員長に一任

  (2)委員長報告(決算認定議案)        正副委員長に一任

  (3)その他  

     ・11月12日(月)開催の委員会     午前11時開会

     ・次回委員会               10月19日(金)本会議閉会後開催

 

 〔閉会の宣言〕

 

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成19年10月17日         

予算決算常任委員長   西 場 信 行

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