平成20年第1回定例会 請26
受理番号・件名 |
請26 入札及び契約制度の改善について |
受理年月日 |
平成20年2月19日 |
提出された
定例会 |
平成20年第1回定例会 |
紹介議員 |
舟橋 裕幸、中森 博文、中嶋 年規、今井 智広、奥野 英介 |
付託委員会 |
県土整備企業常任委員会 |
請願要旨 |
本会は、三重県等と地震・津波・風水害等の災害が発生した場合、調査及び応急工事等に対し、速やかに対応するための協定を締結し、地域住民の安心、安全の確保を図るための体制を整えるとともに、応急工事に必要な資材の確保を強く会員に要請しているところである。
しかしながら、建設業界は公共投資の減少、並びに県の入札及び契約制度の改正等により非常に厳しい環境下にあることから、下記の事項について請願する。
記
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入札制度全体の検討
県は、平成13年6月「三重県入札・契約制度検討会議設置及び運営要綱」を策定し、平成13年6月18日に第1回の会議を開催し、本格議論が始まったと伺っている。
その後、会議を重ね平成14年1月、9項目38の具体的施策方針を定め「入札及び契約制度改革への提言」をまとめられたところである。
県はこの提言を受け、平成14年度から順次改革に着手し、現在新制度により運用しているところである。この間、建設業を取り巻く現状は、①不良・不適確業者の参入を容易にし、②ダンピング、或いはダンピングまがいの安値受注の横行など、技術力を有する善良な業者に多大な影響を及ぼし、③更には積算の結果、採算がとれないとして入札を辞退した場合、談合と曲解される等、様々な問題が発生している。
このことから、入札制度全体について建設業界の現状を鑑みた改善が行われるよう切にお願いする。
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最低制限価格の引き上げと総合評価方式の拡大
現在、7千万円未満の土木工事にあっては「最低制限価格」を、7千万円以上の土木工事にあっては「低入札価格調査実施要領」により「基準価格」が定められているところである。
各々の工事における「最低制限価格」の算定は、(直接経費+共通仮設費率分×0.6+現場管理費×0.3+一般管理費×0.1)×1.05とされている。算定式に基づき計算された「最低制限価格(率)」は、予定価格の70~75%程度である。従って、算定式及び予定価格が事前に公表されていること等から、最低制限価格の計算は容易であり、その入札額は最低価格のラインに集中し、或る地域ではくじ引きによる入札が行われている。このように積算能力の無い(積算する必要がない)業者、或いは不良・不適確業者によるダンピング、或いはダンピングまがいの入札が横行し、優良業者の倒産、廃業が相次いでいる現状である。
現在、7千万円未満の工事に係る入札では、「最低制限価格」を下回って入札をした者は失格とされているが、一方7千万円以上の工事では、上記により算定した価格、即ち「基準価格」を下回って入札した者については失格ではなく、県において再調査を実施し示された条件を満たせば契約の締結となるなど、金額により異なる扱いとなっている。従って、①最低制限価格の引き上げ(調査基準価格の引き上げ)、②低入札価格調査実施要領における「基準価格」を下回る入札が行われた場合、現行の「判断基準」では「基準価格」を大きく下回った入札でも契約の締結が可能であることから、ダンピング防止等の観点から適正な「判断基準」と、価格と品質を総合的に判断する総合評価方式(加算方式)の拡充を併せお願いする。
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