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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成19年度 委員会会議録 > 平成19年10月12日 政策防災常任委員会 会議録

平成19年10月12日 政策防災常任委員会 会議録

政 策 防 災 常 任 委 員 会

予算決算常任委員会政策防災分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成19年10月12日 自 午前10時00分 ~ 至 午後 3時35分

会議室   第302委員会室

出席委員   9名

委員長 稲垣 昭義 君
副委員長 中森 博文 君
委員 中嶋 年規 君
委員 田中  博 君
委員 山本  勝 君
委員 森本 繁史 君
委員 舟橋 裕幸 君
委員 三谷 哲央 君
委員 中川 正美 君

欠席委員    なし

出席説明員

   [政策部]

部  長   戸神 範雄  君

理  事   長田 芳樹  君

理事兼科学技術振興センター

所  長   高橋 陽一  君

東 紀 州

対策局長   坂野 達夫  君

副部長兼経営企画分野

総括室長   山口 和夫  君

政策企画分野

総括室長   藤本 和弘  君

地域支援分野

総括室長   佃  宗司  君

情報化・統計分野

総括室長   山川 芳洋  君

科学技術振興分野

総括室長   和泉 元男  君

東紀州対策分野

総括室長   中川  博  君

その他関係職員

[防災危機管理部]

部  長   中西 正明  君

副部長兼防災危機管理分野

総括室長   若林 隆博  君

危  機

管 理 監   中西 正光  君

その他関係職員

傍聴議員   1名

県政記者クラブ   3名

傍 聴 者   2名

議題および協議事項

I 審査または調査

 I 政策部関係

  1 分科会

   (1) 所管事項の調査

    1 「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する」第6条に基づく交付決定実績調

      書について

    2 「三重県における補助金等の基本的なあり方等に関する」第7条に基づく補助金等評価結

      果調書について

  2 常任委員会

   (1) 請願の審査

    ・請願第 4号「南アジア核軍拡競争を防ぐため、原子力供給国グループ(NSG)での慎重

           な議論を求める意見書提出について」

   (2) 所管事項の調査

    ・「『2007年(平成19年)版県政報告書』(案)に基づく今後の『県政運営等』にかか

     る意見」への対応について(政策部所管分)

    ・水力発電事業の民間譲渡について

    ・(株)サイバーウェイブジャパンの現状と今後の方向について

    ・「県民しあわせプラン・第二次戦略計画」を進める中での県民参加の仕組みの検討について

    ・平成19年度「一万人アンケート」の実施結果について

    ・三重県国土利用計画(第四次)の策定について

    ・木曽川水系連絡導水路について

    ・「三重ハイテクプラネット21構想」の廃止について

    ・まつり博跡地の利活用について

    ・県と市町の地域づくり支援会議の開催状況について

    ・東紀州地域振興創造開議について

    ・東紀州観光まちづくり公社の取組成果について

    ・指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

     ○三重県立ゆめドームうえの

     ○三重県立熊野古道センター

    ・「次世代真珠養殖技術とスーパーアコヤ貝の開発・実用化」について

    ・科学技術振興センターの廃止について

 II 防災危機管理部関係

  1 常任委員会

   (1) 所管事項の調査

    ・「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答につ

     いて(防災危機管理部主担当分)

    ・消防の広域化について

    ・広域防災拠点の整備について

III 閉会中の継続審査・調査申出事件について

IV 委員協議

   ・県外調査について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

 〔政策部関係〕

 〈分科会〉

  1.所管事項の調査

   ・「三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する」第6条に基づく交付決定実績調書に

    ついて

   ・「三重県における補助金等の基本的なあり方等に関する」第7条に基づく補助金等評価結果調

    書について

    (1)当局から資料に基づき補充説明(山口総括室長説明)

    (2)質疑

     な し

 〈常任委員会〉

  1.請願の審査

  (1)審査

   ・請願第 4号「南アジア核軍拡競争を防ぐため、原子力供給国グループ(NSG)での慎重な

          議論を求める意見書提出について」

    1)当局から資料に基づき補充説明(戸神部長説明)

    2)質疑

○稲垣委員長 では、委員の皆さん、ご質疑があればお願いいたします。

○舟橋委員 請願の理由の中に7月20日にアメリカとインドが合意をしたアメリカ・インド原子力協力協定ですね。これが現実のものとなってきた際には、いわゆる原子力供給グループ(NSG)のところと、世界における各原子力の基準のダブルスタンダードができてしまうことになると思うんです。それと、なおかつアメリカとインドがこういった協定を結んで進めていけば、どちらかというと、核軍縮から逆の核拡大の方向へ進展をしていく危惧があります。やはりインドがアメリカと頑張るなら、パキスタンは、では今度はロシアと一緒に頑張っていこうかというような核拡大の危険と第二の世界における冷戦構造を作り出す原因になろうかという危惧も持っているところであります。

 外交問題ですから、当然地方で云々というのは難しいかもしれませんけども、やはり世界の中の唯一の被爆国でもありますし、同時にこのNSGで規則の改正ですかね。それをしなければ米印原子力協力協定というのは発行しないようでございますから、当然NSGのグループに加盟している日本として、一言言うチャンスがあるわけでございます。そうした際には、先程のお話がありましたように、三重県も非核都市宣言をしていますし、同時に98年、インドやパキスタンが核実験を行った際、この県議会においてもたしかあのときは全会一致でその批判をする、遺憾の意を示す意見書を国に上げてきた経過もあります。そうした経過の中で、世界平和を希求するのは国の外交施策だけではなく、やはり地方議会の議員としてもきちっと意思を示さなければならないところに責務があろうかというふうに思っています。

 幸いなことにお友達は少ないですけども、佐賀県議会が既に意見書を上げましたし、それから長崎市議会を初め、7つの市町がこの意見書を上げているところでありますので、今この時期にやはり日本の原子力にかかわって、アメリカのポチをずっと続けるのか、核拡散防止、核廃絶に向けた世界のリーダー的存在として頑張っていくのかをやっぱり分かれる大事なときであろうかと思います。安倍さんがインドへ行ったときも、この問題についてはコメントをせずに帰ってきたというのは、やはりそれぐらいデリケートで日本の被爆国であるという立場も考えた上での行動だったろうというふうに思いますので、地方からやはり核廃絶に向けた取り組みの意思を示す意味で、この請願書の採択をしていただくようご理解とご協力を賜りたいと思うところです。

○山本委員 核兵器の不拡散条約に加盟していないこのインドへの原子力協力という形については、国際的な核軍縮とか、それから不拡散体制の影響がどんな形で守られるかということについては、もう少しアメリカとかインドとかの双方の考え方を踏まえながら、やっぱりさまざまなちょっと要因を地方議会ではそこまであれですけども、そういうことを見守る必要があるんじゃないかということで、もう少しこの問題については、さらに情勢を見守りながら、そしてまた、調査をやっていく必要があるんじゃないかなと、このように思っておりますので、もう少し今日そんな結論ということじゃなしに、できればひとつ引き続き検討していくべきではないかなと思っています。

○稲垣委員長 ほかにご質疑ございませんか。

○中嶋委員 委員間討議になっていますけど、よろしいですか。

 舟橋委員がおっしゃられた趣旨というのもよく理解できます。インド、パキスタンが核実験を起こしたときに、非常に我々三重県民にとっても、やっぱり核の脅威ということを感じたというのは事実だと思いますし、一方で、山本委員が今おっしゃられたように、基本的にはこれ民生部分についての協力気協定という段階の中で、もう少しこの動きをよく注視しながら、我々ももうちょっと研究する必要があるのかなという気がします。原子力そのものについては、いろいろと賛否もあろうかと思うんですが、今、地球温暖化対策という中で、好むと好まざるとにかかわらず、原子力発電というものについては、その効果というものが一定認められている中で、こういったことも含めた原子力供給グループの今後のあり方ということも含めて、もう少し当県議会としても議論を深めていくべきではないかなと思いますので、私は基本的にはこの問題については継続で審議させていただければなというふうに思っております。

 以上です。

○三谷委員 では、一言。

 提案をさせていただいている会派の代表として一言言わせていただきますが、核の不拡散、また核兵器の廃絶というのは、これ人類共通の願いですし、唯一の被爆国としての日本国民の悲願であるということは、これはもう厳然たる事実だと思います。アメリカが自国の都合で、例えばここの国の核開発はいいですよ、ここの国の核開発はだめですよと、そういう問題ではまずないと思います。少なくともインドは核兵器を持って、核開発をしている国です。そこに原子力の協力をしていくということは、それは民生用であろうかと、軍事用であろうと、現実に核を持っているということに関しては、やはり協力するということは軍事的な意味合いもこれは否定できない。そういうことを被爆国の日本国民が認めていくということは絶対にあってはいけないし、できればやはり三重県議会として、この日本国民の悲願というものを達成する、そういう方向性の中で全会派一致して、この請願の採択ということをぜひお願いしたいです。研究されるのは結構なんですが、では、いつまで研究されてどんな結論を出すのかと、全く不明な話で、ましてやインドやアメリカの思惑を私どもがそんたくするということも、これはなかなか難しい話ですから、やはり県議会としての判断を示すということが大事ではないかと、こう思います。

○稲垣委員長 ほか、いろいろ委員の皆さんからご意見出ておりますが、ご質疑やあるいはご意見がございましたら。

 よろしいですか、ご意見としては。

 今、委員の皆さんからご意見をいただきまして、採択を全会一致でしていただきたいというご意見もありましたが、一方、いろいろと今、民生用、軍事用の話もありましたし、もう少し調査、研究してみてはというようなお話もありましたが、この請願に対しての取り扱いをどのようにさせていただくか、もしご意見がありましたら、いかがいたしましょうか、請願の取り扱い。先程中嶋委員の方から継続でというようなご意見もありましたけれども、もし皆さんから何かそれに対してご意見があれば。

○山本委員 私も継続ということで申し上げましたので、もしよければそれで。

○稲垣委員長 継続でという声も出ておるんですが、よろしいですかね、継続で。ほかにご意見、よろしいですか。

○三谷委員 もし継続ということで皆さん一致されるなら、それは継続で結構なんですが、ただ、エンドレスの無期限の継続ということは避けたいと思いますから、委員長のご判断もあるでしょうけれども、一定程度の期間を置いて、各会派の議論ももう少し深めて調査する必要があれば、調査していただいて、これはすぐあしたどうこうなる話では当然ありませんから、次の定例会等で再度議論させていただくというようなことでも結構だと思います。

○森本委員 それはそれでええと思うけど、アメリカのポチだとか、そんなばかみたいなことを言いよったらできるわけがない。それやったら中国のミケやないかという話にもなってくるので、もう少しそういうふうなきちっとした策を設けるんじゃなくて、もっとフランクな発言ができんのかと思うわ。僕らはこれに対して、もう少しそんなに態度ははっきりうちの会派としては、態度ははっきりしてきておらんのに、挑発的なそんなような議論になったら、こんなものできるわけがない。やるんなら、もう少し三谷さんが言うのでいいと思うよ、もっと議論を深めるのなら。形式に走らんと、もう少し実のある議論をしていかなんだら、こんなものはできっこないわ、こういう問題については。確かに被爆国だし、原子力については十分慎重な意見をしなきゃならんから、僕のところもまだ議論を深めてやったらええと思うけどね。だから、僕は継続審議でいいんじゃないかと思います。

○稲垣委員長 ほかにございますか。よろしいですか。

 いろいろ今ご意見を伺っていまして、継続という声が多くありますし、そしてまた、三谷委員がおっしゃられたような、ではいつまで継続するんやというようなことについては、ちょっと正副でまた今後検討させていただくということで、この請願第4号については継続審査とすることでご異議ございませんか。

          〔「異議なし」の声あり〕

○稲垣委員長 それでは、この請願第4号については継続審査とすべきものと決します。

 以上で請願の審査を終了いたします。

  2.所管事項の調査

    ・「『2007年(平成19年)版県政報告書』(案)に基づく今後の『県政運営等』にかか

     る意見」への対応について(政策部所管分)

    ・水力発電事業の民間譲渡について

    ・(株)サイバーウェイブジャパンの現状と今後の方向について

    ・「県民しあわせプラン・第二次戦略計画」を進める中での県民参加の仕組みの検討について

    ・平成19年度「一万人アンケート」の実施結果について

    ・三重県国土利用計画(第四次)の策定について

    ・木曽川水系連絡導水路について

    ・「三重ハイテクプラネット21構想」の廃止について

    ・まつり博跡地の利活用について

    ・県と市町の地域づくり支援会議の開催状況について

    ・東紀州地域振興創造開議について

    ・東紀州観光まちづくり公社の取組成果について

    ・指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

     ○三重県立ゆめドームうえの

     ○三重県立熊野古道センター

    ・「次世代真珠養殖技術とスーパーアコヤ貝の開発・実用化」について

    ・科学技術振興センターの廃止について

    (1)当局から資料に基づき補充説明(戸神部長、長田理事、坂野局長、高橋理事、藤本総括室長、

                    佃室長、中川総括室長説明)

    (2)質疑

○稲垣委員長 では、委員の皆さんの方から質問がございましたら。

          〔「これ全部一遍にやるの」と呼ぶ者あり〕

○稲垣委員長 どこからでも全部。今説明いただきましたので。

○中川委員 大きく分けて3点。まず、水力発電事業、そして、まつり博の跡地、そして美し国、この3点ご質問申し上げたいと思います。

 まず最初に、水力発電事業の民間譲渡ということで、平成22年3月31日までに譲渡と。中部電力と、こういうことなんですが、この関係を政策部、農林水産、そして土木等々幅広い関係になるかと思うんですが、これからどこがどういう形で窓口になるのかが1つ。それから、当然ながら長い歴史があるわけなんですが、地元としても要望等々がたくさんあるわけなんです。昨日も知事あるいは議長等に陳情したと、こういうことなんですけれども、その要望等々に対しては、どういう形でどういう方向で進んでいくのか、そういうことですね。

 それから、当然ながら平成22年以降、中部電力が担当するかと思うんですが、いろんなことを県あるいは地元との要望等について、クリアできるか等々の問題についてどういう形で検証、監視していくのかと、そういったことですね。それと、当然ながら地元要望等々、県下の要望等々については遵守することは当然でありますけれども、こういう形で民間譲渡に相なったと。したがって、中部電力としてのこの水力発電に対するビジョンとか構想というものがあってしかるべきではないかと。ある意味で政策がここでなければならんのではないのかなと。このあたりを一遍お示しいただきたいと思います。

 それから、時間の関係でずっといきますので、2つ目のまつり博の問題でありますけれども、これもいろいろ新聞等々でこのごろ論議されておりますけれども、はっきり申し上げて、13年前にまつり博が執り行われました。それ以後、ずっと私も、そして関係の皆さん方も県としてこのまつり博の跡地利用、これに対しては答えを出しなさいと、こういうことでずっと言い続けてきたわけでありますが、はっきり申し上げて県からの明確な答えがなかったという中で、一昨年でありますけれども、加藤前市長のときに市の方が産業支援センターを作ろうと、こういうことで、それに基づきまして、昨年の11月にまつり博跡地の活用方針ということで、その交流スクエアのところを半分は産業支援センターに伴います企業立地、これをやろう。そして、半分は噴水のところでありますけれども、ここは防災の基地にやろうと、こういう形で活用方針が決められたわけです。これもはっきり申し上げて、伊勢市の案であったと。これに乗ったと、こういうことです。今回こういう形で新たに伊勢フットボールビレッジ構想が出たということで、今回こういう形で土地の交換云々と、そして12月の議会でこの議案を上程すると、こういうことに相なっておる中で、今回も伊勢市の方から言われて、県の方がこれに伴って対応すると、こういうことなんですが、はっきり申し上げて、先程申し上げたように、県当局が主体性、自主性がなかったと、その証ではないかなと、こんなふうに強く苦言を申し上げたわけなんですが、そこで、伊勢市議会、市の方でもこの補正予算が通りました。そういう形で、その議会の中ではいろんな反対等々もたくさんあったように聞いております。しかしながら、今として私思いますのは、このスクエアのこの地域というものが先程申し上げた防災と、そして企業立地という形であったわけでありますけれども、今度はフットボールビレッジのサッカー場になると、こういうことで、ある意味で政策の転換だと思うんです。したがって、このあたり明確な県としての考え方がなきゃならんと、そのことを思いますと、今度のこの構想と県の考え方というものの整合性がなければならんと思うんです。このあたりをおっしゃっていただきたいと思います。

 もう一点、新聞等々にも出ておりますけれども、議会軽視、県議会軽視という話の中で、今回伊勢市の方が補正予算が通ったわけなんですが、本来ですと、私はこの12月の県議会で、この議案が通ったと同時に、そういう形の補正予算云々と、これがしかるべきであろうと思うんですが、このあたりのことについて県としての姿勢を一遍問いただしたいと思います。

 それから、美し国の問題でありますけれども、これも政策部が担当でありますから、かいつまんでご質問申し上げたいと思います。

 まず、今回策定委員会がこの基本構想を出しました。これに基づいて、当然ながら基本計画実施計画という形になるかと思うんですが、来年実行委員会が設立をされると、こういうことでありますけれども、これからこの実行委員会がすべてを仕切っていくのか。13年前のまつり博では、その推進組織としてプロデューサーが作られ、いろんな形で対応したわけなんですが、このあたりはどういう形で対応していくのか。また、その推進組織というのはどこに置いていくのか。また、この美し国の大きなイベントでありますけれども、まだまだ時期尚早かもわかりませんけれども、波及効果というのはどれだけか。そして、知事の方からマニフェストで平成26年には県内外から5,000万、6,000万人の観光入り込み客を呼ぶと、こういうことなんですが、これははっきり申し上げて、前に申し上げましたけれども、日本の人口の半分に匹敵をすると、この試算、分析ですね。これもお願いしたい。それと、メーン会場、集大成イベント、こういったものは各地区でやると思うんですが、メーン会場はどこになるのかということ。それから、当初美し国の中で2009年、これをスタートということで私ども聞いておりましたのは、宇治橋の渡始式、これが記入されておったんですが、今回はそれが入っておりません。これはどうなのかと同時に、当然ながらやはり伊勢神宮との絡みの中で、この遷宮委員会との連携はどうなっているのか等々たくさん申し上げましたけれども、かいつまんでご説明いただきたいと思います。

○戸神部長 私の方から民間譲渡と美し国おこしの関係、また詳細につきまして不足がございましたら、担当の方からお答えいたしますので、よろしくお願いいたします。

 まず、民間譲渡の関係でございますが、窓口とか体制はどうなっているのかという話でございますが、実はこの民間譲渡を進めるに当たりまして、推進体制というのを整理してございまして、関係部長会議ということで政策部長、総務部長、環境森林部長、農水商工部長、県土整備部長、企業庁長、これで構成されます部長会議を設置しております。といいますのは、それぞれ私のところは総合的な窓口でもございますし、総務部は譲渡の関係の価格で関係がございますし、環境森林部は森林保全と地域貢献活動の関係がございます。それから、農水商工部は農業用水の関係がございますし、県土整備部はダムの操作との関係がございます。そういったことで、関係部長会議を作りまして、さらにその下に室長レベルからなります全体会議、さらには譲渡方針の整備ですとか覚書等の課題整理ですとか、ダム管理と、そういった課題別部会を設けまして、全庁的な体制で対応しようとしてございます。

 それで、窓口はどこかという話は、総合的な窓口は水資源等を担当しております政策部の方で窓口を担当しています。こんな形で進めさせていただきたいと考えてございます。

 それから、地元要望につきまして、どのような方向で進むのかという話がございました。基本的には今、電気事業を中心として実施しておりますいわゆる地域貢献を詳細に整理してございまして、基本的に中部電力の交渉の中でお願いしていく事項が多いと思うんですが、そういっためり張りをつけた折衝の仕方を検討しておりますし、また、昨日でしたか、土地改良区の方から副知事の方へ要望もございましたので、そういった地元の団体等からもご要望、特に昨日は土地改良区からでございましたが、それ以外にもいろいろ流域の首長様方がまた違う観点からのご要望もなさると聞いていますので、そういったご要望の趣旨を伺いながら、また地元へも説明に伺いながら地元要望をお聞きしながら対応していきたいというふうに考えてございます。

 それから、ちょっと中電のビジョンとか構想という話でございましたが、我々の想像の範囲なんですが、やはり電力会社もひとつクリーンエネルギーの割合を増やしていくことを求められておりますので、そういった中での対応に資するものと認識しておりますが、いろんな交渉していく中で中電さんとしてのビジョンとか、そういったものはまた確認なり求めていく必要があるなというふうに考えてございます。

 それから、美し国おこしの関係でございますけれども、現在策定委員会から基本構想の中間案をちょうだいしまして、ご説明させてもらったり、あるいはパブリックコメントをちょうだいしておりまして、それらをちょうだいした中で、11月中には策定委員会としての最終的な構想をちょうだいするということになってございます。その中で、その後の話でございますけれども、1月には実行委員会ということを言われておりまして、その中で基本計画ですとか実施計画を策定していきますけれども、やはりその実行委員会は県も市町も、あるいは経済団体等も入った組織になっていきますので、基本的にはその実行委員会がすべてを仕切っていくというふうに考えてございます。

 そして、場所なんですが、これはまだちょっと今検討中でございますが、当面は県内全体に展開していくという趣旨もございますので、当面はやっぱり津近辺で場所を探して、そこに事務局を置いていく必要があるというふうに、まだちょっと決めておりませんが、検討中でございます。

 あと、プロデューサー等の話もございましたが、いわゆる事務的な部分と実際にプロデュースされるというのは、この実行委員会の中で組織をきちんと分けまして、それぞれの役割分担の中で進めていくことになるというふうに思っております。

 もう一点、波及効果等をお尋ねになりました観光客の入り込みについては、一定の目標がございます。ただ、今回の美し国おこしは、そういった県内の人も外からも来てもらうことも一つの目標で情報発信も大切なんですが、もう一つの大きな目標がそういった地域づくり、イベントづくりを通じました人材育成ですとか、それによります持続的な地域づくりということが大きな目標になっておりますので、必ずしも人に来てもらうことがメーンではなくて、相乗効果でうまくことが運べばいいんじゃないかというふうに考えています。

 メーン会場等の話もございましたが、これにつきましては、計画はこれからでございますので、ちょっと私、今のところイメージございません。

 私からはとりあえず以上でございます。

○長田理事 私の方からまつり博の跡地のことについてご答弁させていただきます。

 まつり博の跡地につきましては、まつり博が開催された後の長年の課題でございます。その中で、当初はまつり博の跡地は、伊勢市が全部土地を持っておりました。その中で、まつり博は県としての開催やった事業じゃないか。県としての何らかの跡地の活用の方向がないのかということが当初から伊勢市から強く言われる中で、平成8年に県としては伊勢志摩出会い交流スクエア整備構想というものを作り、そして、その構想に基づきまして伊勢市から平成8年度に約21ヘクタールだったと思いますけれども、土地を購入し、そして、その後、それをどう活用するのか引き続き検討する中で、昨年の11月にまつり博跡地活用方針として提案させていただき、その方向はご理解いただいたものと理解しております。

 そして、そのまつり博跡地の活用方針でございますけれども、先程の資料の44ページを見ていただきたいと思いますけれども、サンアリーナの前の跡地、先程フットボール、サッカー場として整備するエリアDという形にしておりますけれども、ここは当初、サンアリーナと一体的な活用をする土地として出会い交流の広場として活用するとともに、防災拠点の整備を進める地域という形にエリアDをしておりました。また、その隣の土地につきましては、産業用地として活用するということで、現在もここの産業用地としての活用方針は変えておるところではございません。引き続き産業用地として企業誘致を図ってまいりたいと、このように考えております。エリアDのところにつきましては、今回、伊勢市のフットボールビレッジ構想の提案に基づきまして、市の高台の市有地と交換をする方向で話を進めさせていただく中で、12月議会に条件が整えば交換の議案を出させていただきたいと思っておりますけれども、そのエリアDの交換をさせていただく考え方としましては、先程も申し上げましたように、伊勢市としてはここをスポーツ交流の拠点として、スポーツ交流を通じて都市内外の方々の交流の広場、またサンアリーナの中にございますトレーニングルームや大きなイベント広場の中で行われていますフットサル全国大会とか、そういうものとの連携も図りながら、より内外の方の交流の場として活用したいという申し出でございますので、我々としてもその考え方に賛同し、支援をしていきたいというものでございます。したがいまして、政策として大きな転換はないものと考えておりますけれども、今回この交換の話が進むあかつきには、活用方針につきましては少し変更が必要かなと、このように考えております。

 また、先程伊勢市の補正予算の関係でご質問がございましたけれども、我々としまして、12月議会に交換の議案を出させていただいた後、伊勢市に用地整備等にかかる話をしてまいりました。伊勢市は、それはよく承知をしております。しかしながら、先般も新聞報道で出されたこともございましたので、確認をしましたところ、その方向で理解をしておるという返事もいただいておりまして、県議会の承認があった後、かかるということにしております。一応伊勢市としましては、なぜ9月議会に補正予算を提出したかを問いただしましたところ、整備着手のためにいろいろな準備があると。そういう準備がある中で関係補正予算を計上させていただいたけれども、着手については県議会の承認後ということはきちっと理解しておるということでございますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。

○山岡総括特命監 美し国のご質問に対しまして一部補足させていただきます。

 宇治橋渡始式が入っていないんじゃないかというご質問があったと思うんですが、それは中間案でのイメージ図、その中に記載していないということだと理解するわけですけれども、中間案の中には2009年スタートの年でございますが、そこでは例示としまして、世界新体操選手権が行われる、あるいは熊野古道の世界遺産登録5周年、それから全国高等学校総合文化祭、斎宮跡国史跡の指定30年と書いているわけでございますが、確かに御遷宮も始まっておりまして、宇治橋渡始式、その一環の行事としまして、内外からの注目も集まる情報発信するのによい機会だということで、そういうこともありまして、その年を2009年スタートの年にいたしたいと考えております。

○中川委員 時間の関係でかいつまんで申し上げますけれども、そうしますと、中電の問題は、県は政策部が窓口云々で、しからばいろんな関係流域市町村あるいは関係団体の皆さん方が直接ダイレクトに中電との折衝というのは難しいということなんですね。

○戸神部長 基本的にはそのような状況だと思っております。

○中川委員 いろんな課題等々がございますので、これは十分聞いてもらうように命がけで県としてやってもらいたいと、そのことを申し上げたいと思います。

 それから、このまつり博の問題で今、長田さんからそれほど大きな転換ではないと。私は政策としては大きな転換だと思うんですね。こういう形で市が言われたから云々と。やはりそのあたりきちっとした県としてのこういうことだからこうなんだという形の政策をしっかり持ってもらいたいなということでなければならんと、こう思います。と同時に、12月に上程をされるということですから、このビレッジ構想を含め、また交換等々についても特に議会軽視等々のいろんな話がございます。十二分に関係の皆さん方にはお話をしていただいて、理解を求めてもらいたいなと、こんなふうに思います。

 それから、美し国の問題、これからであろうと思いますけれども、いずれにいたしましても、この先程実行委員会が全部仕切るというお話がございました。大変大きな課題であろうと思いますし、まつり博のよかった点、悪かった点、検証しながら新たなステージで新たな私はイベントであろうと思うんです。でも、その実行委員会のメンバー等々、やはり専門家もおればいろんな幅広い知識人を導入し、そういった面ではこの実行委員会をどういった形で立ち上げるのかわかりませんけれども、これも名実ともにすばらしい実行委員会にしていただきたいなと、こんなふうに要望させていただいて、まだまだ申し上げたい点もありますけれども、一応これで私の質問は締めさせていただきたいと思います。

○稲垣委員長 答弁はよろしいですか。

○中川委員 何かございましたら。

○戸神部長 基本構想をしっかり固めていただきましたら、それを念頭に置きながらしっかりした実行委員会で、しっかりした計画を作ってまいりたいと思いますので、またご支援どうぞよろしくお願いいたします。

○稲垣委員長 それでは、暫時休憩いたします。

 なお、再開は午後1時とさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

          (休  憩)

○稲垣委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。

 質疑を継続しようと思いますが、どなたか。

○森本委員 ちょっと徳山ダムについてお伺いしたいんだけれども、これは急に長良川河口を経由して木曽川へ導水するということだけれども、そもそも水不足だとか渇水だとか言っておるけれども、これは何年確率の渇水を想定してこういうふうな計画がなされておるのか。そこを聞きたいのと、そして、長良へなぜ落として、また途中からバイパスか何かを作って、当初は木曽川へ直接落としておったんだけれども、長良へ落としてこういうふうなあれになったのはどうしてなのかということをちょっと聞きたいんやけれどもね。

○戸神部長 まず、長良へ落とす経緯でございますが、やはり長良川の環境対策ということがメーンだというふうに聞いております。

 それから、渇水の想定につきましては、少し辻の方から。

○辻政策監 渇水といいますと、川の計画では普通10年に一度起こる、確率ですけれども、10年に一度起こる水不足というのを渇水と言っております。そして、木曽川水系では過去一番ひどい、例えば北伊勢の工業用水に影響のあったような節水をもたらすような渇水は、平成6年にございましたが、これは20年に一度起こるようなものということでございます。

○森本委員 それだけかい。

○辻政策監 それで、先程部長の方で説明がございましたが、当初平成16年からこの徳山導水路の検討をしております検討会の中では、先程森本委員ご指摘ございましたように、20トンの水すべてをこの39ページのポンチ絵でございますが、揖斐川から長良川を経て木曽川へ流すという計画でございました。しかし、やはり長良川の岐阜県の中流部においても、やはり渇水時には水不足、それから川の水が少なくなるということもございまして、関係者の協議の上、国の方がそのうちの4トン分を長良川に落として、再度下流からまた木曽川に戻すという案を打ち出して関係者が合意しているところでございます。

○森本委員 では、ここのこれ、長良川の下流部は何で渇水被害がないの。上流部だけ渇水被害がある。

○辻政策監 このポンチ絵でもおわかりのように、三重県の取水としましては、先程説明しましたように、木曽川から多くの取水をしております。そして、当然この木曽川大堰の上流部には愛知県や岐阜県、名古屋市等が多くの取水をしております。木曽川から多くの取水をしております。長良川にはこの長良川河口堰、最下流部にございます河口堰を水源としまして取水施設ございますが、現在取水していますのは愛知県の水道用水だけでございまして、長良川下流部におきましては、取水施設といいますか、そういう水利用が木曽川に比べて多くないということでございます。

○森本委員 そこらもこの僕は何でこんな質問をしたかというと、この計画が金額的に1000億近いあれをやるわけやろう、この導水計画というのは。だから、そういうものを国主導、水資源機構主導型でこれを承認してきたんじゃないかと思う。それで、君はいわゆる長良川河口堰はフルプランでまだ水を取っていないやないかと言うけれども、渇水対策を考えるなら今、水は取っていなくても将来取るであろうということも考えた上で渇水対策というのをしなきゃならんのと違う。では、今水を取っていないから、もう別にこれから将来の水の取水というのは考えんでもいいということやったら、計画そのものがおかしくなっていかへんかい。

○辻政策監 三重県は、長良川からはこの図のように、黒い矢印で表示しておりますが、千本松原というところで北伊勢工水の2期というのを相当前から取水しております。工業用水でございますけれども、毎秒2.951という大きな規模の取水をしております。そして、長良川河口堰を水源として、この緑の部分ですけども、水道用水、これは北勢と中勢の水道用水事業でございますけども、この部分もこの千本松原の取水施設を利用して、暫定という形で取水しております。したがって、渇水時になれば将来、長良川河口堰に確保してある水、この一番下の点線の部分でございますけども、水道用水と工業用水がございますので、この水は当然三重県にとって渇水時に利用できる水でございます。

○森本委員 これは渇水用のために河口堰をためた水じゃないやろう。君はそう言うけど、将来はこれフルプランで使ったら、これ利用計画にあるんと違う。渇水のためにあそこへ河口堰をためてある水かい。

○辻政策監 委員ご指摘のとおり、将来の水道用水、工業用水の利用に基づいて事業計画したものでございまして。

○森本委員 僕の言うのは、いわゆるそのときに君らは途中から木曽川へやっておるけれども、いわゆるフルプランで取水したときに、河口堰の水は足らんようになっていくんじゃないの。そこらまで考えないで水資源機構の言いなりになって、これ計画を推進したあれじゃないのかい。

○辻政策監 この長良川から木曽川へ4.7トン流す水は、あくまでも徳山ダムにためた水を揖斐川から長良川へ流してきたその水の一部分でございます。したがって、長良川河口堰の水は、権利として依然として確保されておるものでございます。

○森本委員 渇水なんだから、フルにここへ長良川河口堰へたまらない、貯水できないということは考えられるんと違うかい。君が言うように、いわゆる工業用水を取水制限せなならん状況が20年に一遍なり10年に一遍あるんだったら、当然河口堰だってそういう状況になってくるのと違う。だから、ここで持っていくこと自体が僕は少し計画性の中に違和感があると思うし、それで、もう一つ君に聞くけれども、渇水というのは木曽川上流だけが渇水になるのではなくて、これまでのかつての今までの干ばつ被害というものは、これはこの揖斐川にしても長良川にしても、木曽川にしても岐阜県やんか。いわゆるこれまでの干ばつ災害というのは、そういう全県的とかあるいは東海3県に及ぶような渇水被害というのを考える中で、これナンセンスと違うか、こういういわゆる渇水対策の導水だとかそういうものは。これこの3河川の上流は一律に渇水被害というのは起こるのと違うんかい。そして、そのときにいわゆる揖斐川の権利は木曽川と長良川にあるんだということで、この揖斐川の下流の水を当然もらえる水を渇水被害が顕著にあらわれているようなものを長良と木曽川へあえて流用できるのかい。そこらはどうなんや。

○辻政策監 説明不足の点も多々あったと思いますが、この徳山ダムにためました水を揖斐川から木曽川へ持ってくる場合には、当然渇水時には揖斐川の下流、伊勢湾までの下流も含めた川の水を確保した上で徳山ダムに確保した、ためた水を導水するというものでございまして、渇水になれば当然木曽三川等しく渇水になってこようと思いますが、揖斐、長良、木曽三川を見た場合に、木曽川が一番多くの水利用がされておりまして、このポンチ絵でもわかるように、赤い部分でございますが、三重県の北中勢においては、岩屋ダムを水源とします木曽川用水、これの依存が大きいわけでございまして、渇水になればまず一番に節水なり影響が及ぼすのがこの木曽川大堰からの取水でございます。そのために徳山から導水することによって緩和されると。

○森本委員 それ以上聞いても同じようなこと。辻君の考え方の違いというのは、いいかい。木曽川水系はようけ利水があるんだと。だけれども、ダム群はたくさんあっても、これは維持流量、最低限必要と、これだけは絶対流さなきゃならんという維持水量というのは各ダムの中に義務づけられておるんですわ。だから、それを減らすことはできんのや。維持流量は渇水をやろうが、ダムの中から流さなきゃならんのや。だから、利水の分が節水になるんと違うかい。君の話を聞いておると、干ばつが一番多いからという話は矛盾しておると思うよ。

 もうええわ、もうこれ以上するといじめになると悪いさかい言わへんけど、ただ、そういう理論構成、いわゆる地域の渇水量がどんなのか。そして、13億やからはした金やから、はした金と言ったら怒られるかもしらんけど、ほかの県や市に比べてそんなにないけど、もう少し僕はここをきちっと精査する必要があると思うよ。これは長良川の、君らの説明はこうやった。長良の堰があるから、途中からバイパスを作って木曽川へするんだというような返事やったけど、これはやっぱりある程度そこらの認識のある人やったら、そういう説明にはならんだろうと思う。まだほかの質問もあるのであれするけれども。

 もう一つ。

○稲垣委員長 関連。森本委員、よろしいですか。先に関連で。

○山本委員 森本さんの声を聞いたら一遍に地元の問題も思い出してきたのであれですけど、これはいわゆる徳山ダムで今回、ダムへ今試験貯水してためて、これでたまったら、そのうちから20トン分は長良と木曽川の方へ上流部で流すということなんやね。そのうちの上流部で長良川の方にこれで約4.7トン流すわけやね。それであと、木曽川の方で上流で15.3トン流すということなんやね。これを渇水対策でずっと下流部へ流していくということ。そして、そのときに4.7トンの長良川の水を木曽川の大堰のところで木曽川にここで4.7トン分だけ流すということなんですね。それをすることによって、渇水時の対策と、それから木曽川の河口部のヤマトシジミの生息環境を何とかよくすると、こういう形で導水路計画があるわけですわね。それで、これで木曽川はそれで何とかいけるかわからんですけれども、長良川の方を見てみると、これもやっぱり環境問題については、今は河口堰があって、河口堰の上流の部分については大変今、水質汚濁が激しくなっておるんですね。本来はやっぱりどんどん長良川へ水を流しながら、当初の30年ぐらい前の計画の中では、長良川の堰のすぐところぐらいから、例えば三重県分の9トンぐらいは取る計画でしたやろう、元の計画は。それが今実施されていませんね。ですから、この4.7トンについても、木曽川大堰のところでいろいろ導水管して引くというのもええねんけども、渇水対策とヤマトシジミ対策やったら、少しでもこれは下流部で導水計画をいくということの方が長良川の水質汚濁のそういうような状況からすると、ある面では解決をしていくようなことを思うんやけど、上流の方でどんどん取ってしまうと、この長良川の水質というのも河口堰でとめられて、大変今、悪くなっておるというんだけど、そのへんのところはどう考えてみえるんやろう。

○辻政策監 先程も説明しましたが、この4.7トンですが、治水分の4トン、それから名古屋市の工業水道分0.7トン、この4トンはあくまでも揖斐川から長良川に流していまして、それをまた下流部で木曽川へ戻すという計画でございます。それで今、山本委員ご指摘のように、長良川下流部においても渇水時には下流までこの部分を流したらどうかということかと思いますけども、そうしますと、三重県にとっての費用負担も当然増えてまいることになりますし、現在、渇水時においても平成6年、それから近年の渇水においても、やはり川の環境を考えても、木曽川の方がより大きな、川の環境が悪化しておりますので、こういう計画になっております。

 ただ、水質については今後いろんな形でやはり調査していく必要があろうと思っておりますので、県としましても、国にそういう調査なりそういう検証をしながら進めていくように要望していきたいと思っております。

○山本委員 これ三重県分が13億1,000万ぐらいということやから、このぐらいの費用に応じたこういう施策しか出てこんかなと、僕はちょっと直感で理解をしたんですけど、4.7トンを流すにしても、少しでも下流部の方ぐらいのところで流すということが長良川の水質のある面では浄化につながっていくのではないかと僕は思っておるんですわ。

 それでいくと、例えば千本松原のあの付近のところへ行くと、1億円ぐらいかかった酸素供給船というのが浮いておるんですわ。知っていますやろう。それを一生懸命あの長良川の河口堰のところで一生懸命酸素供給船というのを動かして、水の中へ酸素を送って、少しでも浄化をしようと、こういうことをやっておるんですわ。ですから、これ13億1,000万がこの事業ということで理解したらそれかもわからんですけど、これからやっぱり長良川というのはある面では大変これから水質という面では金がかかっているという、こういう理解をしていますので、もう既に河口堰のすぐのところに約9トンぐらいの本来三重県がとる水をとっていないということは、その分だけ浄化というのが遅れていくと思うので、そのへんのところを一つ、酸素の供給船なんか、ちょっと実態を教えてくれる。

○辻政策監 国が水質防止のためにエアレーション、空気を入れて水質を浄化している実態がございます。余り詳しいデータはちょっと持っておりませんけれども、すみません。

○山本委員 だから、今回三重県がある面では費用負担が少なかった、これでよかった、よかったと言うけども、地域の中に入ってくると、いろいろそういうことの問題があって、もうちょっとそのへんのところはそういう机の上だけのきれいごとだけで、これでもう最高のベストのものやということで説明してくるものやで、僕はちょっと一言言いたくなったんですわ。ひとつそのへんのところも十分考慮して、これからやってもらいたいね。

○稲垣委員長 よろしいですか。

 では、森本委員に戻らせていただきます。

○森本委員 これ言ったのは次にも関係あるから言ったんやけど、ちょっとその水力発電について、売却についていろいろそれは今、中川委員からもいろんな地元のしがらみがあるということだけど、ここらのところのしがらみというのは、どういうしがらみがあるの。

○戸神部長 具体的な地域貢献等の話でございましょうか。

 実際今、電気事業の中で対応していることが多いものですから、企業庁を中心に整備をしてございますけども、例えばでございますが、農業用のかんがい用水につきまして、三瀬谷ダムから補給をしたり、あるいは宮川ダムからもやっておるという現実がございますので、それらの地域貢献をどうやってこれを確保していくかというのが課題でございます。さらにはダムの事前放流ですとか、あるいは三瀬谷ダムと宮川ダムの連携したダム運用ですとか、あるいはそのほか例えば水源地を守るための森林を整備するような事業も電気事業の中でやったりしておりますので、そういった今やっておりますいわゆる地域貢献をどうやって継続していくかというのが課題になってございます。

○森本委員 恐らく善意に基づいたものと農業用水なんかは、これは約束事やなくて善意に基づいたいわゆる極端なことを言ったら、企業庁の善意に基づいて、いわゆる農業用水として展開しておるんだし、そして、森林の植林ということは、これは当然水源林の保護ということで、ダム自体の自己防衛のために安定的に水量を確保するためにやっておるとの区分というのは当然出てくるから、それは中電としても僕は今言ったように、水源林の確保ということについては違和感はないと思うけれども、ただ、農業用水なんていうものは、あれはあそこに三瀬谷ダムは農業用水の件では一滴もあらへんはずや。宮川ダムにはある。しかし、過去の実例から見て、非常に農業用水が困っておるときには、ある程度供給というか、回したという経緯があるけれども、そういうふうな一つ一つの権利のないものまで条件をつけたときに、果たして中電が引き取ってくれるかどうか。いろんな付録、たとえは悪いさかい余りあれやけども、とにかくいろんなものが初めは何もなかったんだけれども、えらい話しておるうちにだんだん付録がようけ出てきたということになったときに、やっぱり僕は売却に躊躇をするのではないのかということで、そこらのところの区分というものをきっちり整理しながら、だから、恐らくそれはさっきのこの徳山ダムでも一緒やけど、山本先生言ったように、本当に困ってきたらほかのところなんかやる余裕というのは、それは書類の上ではあったとしても、ほかのところへやるような余裕はあらへんと思う。大体農業によって農業のことを言ったらあかんけれども、いわゆる千古の昔から、太古の昔からあそこから取水をしておったんならともかく、30年代に新たにあそこへ頭首工、堰を作って農業用水としたものであって、歴史もそんなに長い歴史があるわけじゃない。慣行水利権で千何百年も続けて取水しておった水が取れないというんじゃないんだから、そして、やっぱり節水ということも考えていかなきゃならんと思うですね。今これだけ半分以上の休耕田になっているにもかかわらず、水が足らんということ自体がどこかに欠陥があるんだろうと思うので、そこらも含めた中で、やっぱり売却計画を立てていかなきゃならんと思うけど、そこらはどうなんや、そこの考え方は。

○戸神部長 今まさにそういった個別の地域課題を網羅的に整理しておりまして、基本的には、まずは中電と話をしようという話になっておりますが、それぞれ受け止めてもらえるもの、一定の条件がついてくるもの、そういったことの整理がこれから交渉の中で必要となってまいります。そういったこともございまして、先程申しました関係部それぞれの所管部がございますので、そのへんと連携をとりながら、役割分担もしながらつぶしていく作業が始まると思っています。

○森本委員 だから、きっちりした基本というのを持った上で、それは何とか中電なら中電にひとつここだけはお願いしたいというような形の中で言っていかなかったら、僕はこれ売却ができないような状況が起きてくるのではないのかなという気がするから、それからもう一つ、サンアリーナについてなんだけれども、これは基本的には僕らが聞いておるのは、これは赤福が寄附しなきゃならんから、9月議会に伊勢の市議会が議案を提出したとか何とかという話があるけれども、350周年記念云々の話もあるわね。創立、創業350というような話の中で、それで僕はちょっとニュースを見ていないけれども、いろんな事情が出てきた中で、これはやっぱり円滑に赤福なんかの寄附が本当に得られるのかどうか、これによって変わってくる可能性だってあるんだろうと思うんだけれども、そこらはこの事件をどうやってあんたたちは受け止めているの。

○長田理事 私も今日朝、テレビをつけるなりニュースが流れましたので、この事態がフットボールビレッジ構想にどのような影響を持つのはちょっと不安な面はございますけども、まだ不透明な状況でございますので、いましばらく様子を見る中で、伊勢市がまずどうするかということになりましょうし、伊勢市が場合によっては別のところを探してみるかわかりません。難しいと思いますけども、伊勢市と今後連携を密にしながら、12月議会の土地交換の話ができるのかどうか詰めていきたいと、このように思っております。場合によっては。

○森本委員 わかった、もういい。それともう一つは、いわゆるこの交換ありきなんだというような印象をぬぐえんの、この今のサンアリーナの前の。いわゆるあそこのサッカー場ありきという県の姿勢というのは、ありきの上で物事が進められているような気がするんだけれども、一つもう一回確認しておきたいんやけども、サンアリーナの前の県有地というのは、県があそこに何か計画をするということで、あそこを最適地として選んだんと違うんかい。あんたたちが言うように、いわゆる防災施設を作るんやったら、高台の方がいいんだと。ヘリコプターの着陸距離も短くなるんだというような、そんなふざけたような話になるんかい。そこらどうなんや。あそこが適地やったら、当初から高台を買っておけばええ話と違うかい。

○長田理事 サンアリーナの前の広場につきましては、先程も申し上げましたように、出会いの交流の広場として活用していく。そしてあと、サンアリーナと一体的な活用をする。場合によっては駐車場として使っていく。そして、防災拠点の施設整備の候補地として検討していくという話で進めてまいりました。今回の話は、伊勢市がフットボールビレッジ構想を掲げ、あの地域にスポーツを通じた交流拠点としたいという話の中で、我々が目指しています出会い交流の一つの考え方に合致した構想であるものという理解の中で、当初はサッカー場とヘリポート、防災拠点、備蓄倉庫等の併設ができないだろうかという検討もしてくる中で、その併設については難しい状況の中で、高台の候補地が伊勢市の方から提案されたのが7月以降の話でございます。

 その中で、我々としては防災拠点の候補地として提案されておる高台がいいのかどうなのか。防災危機管理部と話をする中で、高台の土地についても本来の機能を損なうことがない防災拠点施設として整備できるという認識の中で、今回提案のあったフットボールビレッジ構想を推進することがこの地域の活性化のためにもなるのではないだろうかという思いで、これを進めたいという状況でございます。

○森本委員 その理屈が後追いするからいろいろ無理が出てくるんだろうと思うけれども、ある程度十分主体性を持って、本当にここでなければならないのか。いわゆる350周年の記念行事のために一番有効な土地なんだからというようなことで、一企業の利害だけで動かされることのないような本当のあれの中で、僕は本当にあれを市有地を県が買ったんやから。今の改めて市に売ろうとするところをいろんなことに使う最適な条件だとして買ったんだから、もう少しそこらのところの検証というのはあってもいいんじゃないのかなという気はするけれども、あなたのように、いろんな状況の中でまた状況が動いてくるかもわからんので、これはもういいわ。終わります。

○稲垣委員長 よろしいですか、答弁は。

 では、ほかにご質問。

○舟橋委員 水力発電からいきますわ。

 中電からの文書回答ですね。申し入れについては誠意を持って対応すると。それ以下なんですけども、しかしながら、譲渡に際しては、設備、用地はもとより、このあとなんですけど、地域社会との関係などにおける課題が解決されることが条件であるというこの意味がわからないんですよ。今まで議論があったように、県は社会的貢献も含めて中電さん、頼みまっせと。セット議論ですよという話をしている。しかしながら、中電から帰ってきた答えは、社会的貢献は十分精査してからでないと受けたらへんぞというふうにちょっと押し返しているような文言にこれがとれるんですけども、そこらへんの真意は、現実は今どういうやり取りになっているかというのが一つ。

 それから、もう一つは49ページの地域主権社会の実現に向けてという件ですけども、美し国イベントがあって、先程の説明にありましたように、実行委員会主体でやられると。ここには県も市町も入ってというようなご答弁というか説明やったと思うんです。それで、ただ単に始まりの入り口とフィニッシュの出口のイベントを大きくやって、その後はそれぞれの市町なり、それぞれの時期、時期に応じたイベントを連鎖的にやっていくイベントであればいいんですけども、先程の説明にありました地域づくり、美し国イベントは地域づくりですというようなご説明があったと思うんです。そうすると、その美し国のイベントを通じた地域づくりと、この今までやってきた県と市町の地域づくり支援会議、こことのバランスというか役割分担、一体これはどうなっていくの。何か別々の団体が別々に県下の市町の地域づくりに走っていったのではロスも出ると思うんですよ。だから、こことの整合性がどうなっていくんですかということを聞きたいのと、それから、前の生活創造圏のときにはささやかに県民局長に権限と財源を持たせてきました。これはこの19年度もいろんな場で議論があったんですが、今後それぞれの県民センターでさまざまな課題についてブロック会議が開かれたり、推進会議が開かれたりしてまいりました。会議ばかりしてきたところで、いよいよこれを具体化していく時期になってくると思うんですわ。地域生活圏であれば、県主体でやったのが今度の県と市町の地域づくりになってくると、市町が中心ということで、県は撤退とは言いませんけども、主客が逆転したわけですけども、何らかの形で具体的に物事を転がそうと思えば、やっぱり県も一定の役割を果たさなならんし、一定の財政的支援もせんならんと思うんですが、これは来年度の予算にかかわることになりますけども、そこらへんの財政的支援を支援会議の中でどういうふうな措置をしていかれるおつもりかというのと、最後に上野の指定管理者、ゆめドーム、63ページを見ていましたら、指定管理料、これはあんたのところでしてもらうんやでお願いしますという料金と、それから利用料収入とその他収入はわかるんですけども、自主財源で支出と収入がプラマイゼロに帳面が合わせてあるんですね。恐らくこれ自主財源で帳面を合わせたんやと思うんですけども、もう一つのアリーナの方はちゃんと収入、支出で、ごめんなさい、アリーナじゃない。古道センターの方は収入支出でプラスになっていますというのは書いてあるんですけども、この自主財源というのは一体何なんですか。ここで帳面を合わせているように見えるんですが。

○戸神部長 まず、私からは水力発電関係をお答えいたします。

 まず、私どもから中部電力への申し入れの文書の中で、なお書きですけれども、譲渡に当たりましては、すべての発電所について長期にわたって、安全、安定して運転を継続していただくことや、これまで水力発電事業が行ってきた地域への貢献活動を引き継いでいただくことなどを十分ご理解いただきますよう合わせてお願いします、ということでお願いいたしましたので、これに対する会社側の一定の、言葉は悪いですが、ガードも含めて回答されたと思いまして、その回答は先程委員がおっしゃいました課題が解決された条件というふうな表現になっていると受け止めております。これにつきましては、先程森本委員からもございましたいろんな地域貢献を整理していく中で、基本的には会社でやっていただかなあかんことが多いと思うんですけれども、それが果たして可能かどうか。もし可能でなかったらどうしていくのか、そんなことを一つ一つつぶしていく中で、最終的には会社も一応そういった課題が解決されたと受け止めていただく。我々の思いも受け止めてもらったという接点をどうやって見出していくかというのは、今後の交渉の内容だというふうに思っておりますので、今はそれぞれ思惑が違うという状況かと思います。

○長田理事 先程の美し国おこしのこれからの実行委員会体制と、県と市町の支援会議のかかわりについてでございますけれども、支援会議が本年度から立ち上がり、今、市町との個別・具体的な課題解決に向けての話し合いを進めております。したがいまして、この取組が次にどうつながっていくのかの一つとして私は「美し国おこし・三重」での実行委員会の体制づくりが進んでいくものかなと、このような思いは持っておりますけれども、美し国おこし・三重の中にも地域イベントというのがございまして、食のプロジェクトとかいろんなプロジェクトを掲げて地域課題解決に向けて取り組むという構想がございます。その展開に取り組むあたりで考えられる食のプロジェクトとか景観プロジェクトとか環境プロジェクト、この地域についてはこんな地域課題があるよねと。この課題解決にどう取り組むのというのが今現実に県と市町の支援会議の推進会議の中で議論されていますので、こういう取組が次の新しい取組につながっていくことを私は期待して、引き続き頑張っていきたいと思っています。

 それと、今のところは話し合いだけの部分がありますが、これからどう活動するかという問題になってまいります。そうしたときには、前々からお話しさせていただいております既存の事業予算がございます。例えば過疎地域におけますと、農山村振興をどうするのかとか、そういういろんな各種事業、農水商工部の事業もございます。また、駅前の空洞化の問題に取り組むとしたときは、中心市街地活性化法のこれも農商部の事業でございます。既存の事業が活用できるものは、既存の事業を活用して取り組んでいっていただきますけれども、既存の事業の中では解決できない課題が出てくる場合、この場合について、今後我々としては予算要求していくつもりでおります。ちょっとまだそこまで具体的なところまで来ていませんけれども、そんな方向で取り組みを進めていきたいと、そのように考えています。

○佃総括室長 ゆめドームうえのでございますが、これはご承知のとおり、ゆめポリス伊賀、そこの中核的な施設として県と市の総合協力、伊賀市の経費負担を含んでおりますが、前提として設置をしたものでございまして、隣接しています伊賀市、当時の上野市ですが、現在のゆめポリスセンター、これ展示とかいろいろあるものですが、それらと一体で相互補完をしながら活用するという施設として今利用させていただいておるものでございます。

 そういった意味でございまして、ゆめドームうえのにつきましては、先程申し上げました伊賀市に指定管理者としてお願いしておるというところでございますが、先程申し上げましたように、都市の住民あるいは広域的な住民の利用に供する施設ということでございまして、主な利用という地元の市民中心でもある、これらのことから、伊賀市とともに経費負担をしてまいるということでやっておる内容のものでございます。

○稲垣委員長 佃さん、自主財源は何かという質問。

○佃総括室長 ですから、自主財源というのは指定管理者である伊賀市ということでございます。

○舟橋委員 ということは、赤字を自主財源という項目で伊賀市が拭いているというふうに読んだらいいんですか。

○佃総括室長 そうではなくて、もともと費用の負担の半分、相互負担という形で、ある程度の負担を伊賀市の方でもお願いするという形になっておるというふうに理解しております。

○舟橋委員 すみません、指定管理料というのは、これ県が恐らく出している分ですよね。それが公共の大きなドームですから、伊賀市も使いたいということで指定管理者に手を挙げて県が頼んだわけですけど、結局県負担が指定管理料になって、伊賀市負担が自主財源というふうに出資元というか、というふうに読めばいいわけですか。

○佃総括室長 その意味で施設の管理者であります上野市が先程ご説明申し上げました自主事業等で収入も得つつ、その他の収入と合わせて自主財源でトータルを運営するという形になっているものでございます。

○舟橋委員 わかりました。

 では、もう一つのイベントの方ですけども、まだイベントの方の全容がはっきりしてきませんから、何ともよう言わんところなんですが、何となくイメージで、それぞれの団体がそれぞれの方向へ突っ走っていってしまわないのかなという危惧をやっぱり持つわけですわ。例えば津市の入府400年、高虎さんなんかはこれ来年ですけども、支援会議の方もイベントだし、それで美し国イベントも恐らくここへ乗ってくると思うんですよ。しかし、主体としては恐らく県の職員なり市の職員と若干の重なりはあったとしても、やっぱり組織が別で転がし始めていくと思いますので、うまく一体感を持った基本的なそれぞれのベクトルである地域づくりにうまく合致していくのか。逆に船頭2人で海、山へ登っていかへんのかな。海へ行く、山へ行くというふうになってしまわへんのかなという危惧を持っているところなんですけども、そこらへんのところはどうなんですか。

○戸神部長 県でも実行委員会を設立いたしますが、恐らくは市町でも美し国おこし関係の実行委員会組織なんかを作っていただくことになると思いますので、その各市町での実行委員会レベルでいろんな調整を図っていただく必要が出てくるとは思いますけれども。

○長田理事 今、舟橋委員がおっしゃるようなことが起こらないように、これから地域づくり支援会議の場でも今後進め方をいろいろ協議していきたいなと、こう思っています。

○舟橋委員 政策部さんとしては、支援会議とイベントも恐らくこれ政策部で設置されますよね。また何かいくつかプロジェクトができて。どっちにウエートを置いていくつもりですか。そういう言い方は失礼かな。両方ですと言われるんやろうな。

○長田理事 今、心のふるさと三重づくり事業というのが第二戦略計画の中では地域の多様な主体が参画する地域づくりの中に位置づけてございます。これがかなり大きな比重を今後占めてくると私は思っています。したがって、「美し国おこし・三重」は、地域の多様な主体の参画の中で行われる地域づくりという流れで進めていくのがいいのかなと思っておりますので、現在の状況はまだ美し国おこしの総体が不明確の中で申し上げにくいところがあるんですけども、いずれそこらへんを整理しながら、多様な主体で地域づくりが進むように、県としては支援をする中で地域づくりが進めるような体制に持っていくのがいいのかなと思っております。

○舟橋委員 もう少し時間がたってから聞かせてもらうふうにします。

 最後、企業庁ですけれども、確かに地域貢献に対して中電と県の間に随分ギャップがあるな、それから関係市町村も含めた関係団体にもいろいろな思いがあるなというふうに思いますので、ここらへんの整理がいつごろついてくるのか。それからもう一つは、電気事業でいろんなものを買っていますやんか。資産を持っていますよね。そういうところの整理というのはいつごろまでにされるつもりなんですか。

○戸神部長 電気事業がいろんな資産を持っています。そのへんの整理はちょっと私ども今のところ企業庁中心だと思っておりますし、これから交渉がスタートしますので、まずはぶつけ合うところから始まるんだと思っております。

○舟橋委員 いつまでというのは余り考えずに、もう成り行きでいくんやろうということがわかりました。

○三谷委員 今の舟橋委員の関連で、まずこのゆめドームの自主財源の話が出ましたけども、今の総括室長のご説明だと収支がゼロになるというのはおかしいんじゃない。これ収支ゼロにしているんでしょう、金足して。違うんですか。

○佃総括室長 結果的にはそのような形になっております。

○三谷委員 だから、こういう形になると、何のための指定管理者かというのがわからなくなるわけですよ。つまり赤字が出た分、伊賀市がどんどん金を放り込んでいったら、今までのと基本的に構図が変わらないわけでしょう。指定管理者というのはもう少し民間的な管理だとか経営のノウハウを入れてきちっとやっていくということであって、赤字が出た分、市が補てんしているのでは、これを指定管理者にした意味がないじゃないですか。

○佃総括室長 その意味では、いわゆる自主事業等々重要に活用していただき、またそれから実際のいわゆる支出の方の経費についても十分な削減をしてくれるようにということで現在、その管理費、いわゆる維持等々の維持費については大幅な削減をいただいているところでございますし、利用料収入につきましても、自主財源といいますか、そうではなくて、利用料金の方で大きく先程申し上げましたフィットネスであるとか、ああいったものの事業を大きくやっていただいて、そこの事業でなるべく採算がとれるようにという形のものがベースになっておる。結果としてはやっぱりおっしゃるような形にはなりますけれども、そこの部分を十分やっていただきたいということで進めておるところです。

○三谷委員 僕が言っておるのは、こういう出し方をしたら、一体どれだけ赤字が出たのかというのがわからないんですよ。これだけいろんな自主的なイベントやとか、いろんなことをやったり、フィットネスをやったりしてこれだけの収入があって、これだけやったけども、結果これだけ赤字が出たので、これは市の税金で補てんしましたという形でここに出してもらわないと、一体実質な赤字がどれだけ出たのか、これだけでは読み取れないじゃないですか。

○佃総括室長 表のような形、このようになっておりますが、詳細な資料はちょっと今手元に細部までは持っておりませんが、そのようなことの先程申し上げたように、各事業をなるべく拡大するといった。

○三谷委員 それはもうわかった。私が言っておるのは、一体実質赤字がどれだけ出て、それを市のお金でいくら補てんして収支がゼロになったのかという数字を出してもらわないと、これの経営の内容というのは本当にわからないじゃないですかと言っている。

○佃総括室長 その分については、ちょっと今手持ちの資料がちょっと正確な数値を持っておりませんので、後程ご説明を申し上げたいと思います。

○三谷委員 またあとで教えていただきたいのと、今後こういうものを出すときは、そういう形で出してもらわないと中身がわからない。これ収支ゼロなら結構な話やなという話になってしまうわけですよ。決して赤字が出ていたら結構な話じゃないので、だからそういうことも出してもらいたいと思います。

 それから、この県と市町の地域づくり支援会議なんですが、このブロック会議というのがずっとやられていますね。基本的に地域政策というのは市町が主役で、県は支援補完の立場にいますよというのが基本的なスタンスじゃないですか。このブロック会議等々いろいろ四日市大学の先生とか東京の農工大の先生とかいろいろご講演されたりしていますが、こういう人選というのは、この市町の方からこういう人を呼んでもらいたいとか、こういうテーマでやってもらいたい。ついてはこういう形の話を聞きたいという市町からの要望でこういうのをされたんですか。

○長田理事 私どもが講師選定をした部分もございますし、四日市の場合ですと、この産業集積を生かした地域づくりの視点で、これから北勢地域がどう歩んでいったらいいのかという話を聞きたいという地元市長の強い要望もございましたので、國保先生に頼んだという経過で、それぞれの地域によって事情が違いますけども、私どもとしては、今従来の地域経営の考え方を変えていきたい。いわゆる従来ですと、ややもすると国があり県があり、市町があると、こういう流れの中で仕事をしてきたのを地域があり、そして市があり、市長があり県があると、このような地域づくりの方向性をお互いトップが確認し合う中で、これからの地域づくりを進めたいという意味で、福井教授とか、また渡邉教授とかという方をお願いして、地域づくりの方向性について首長が合意をする中で、次に各担当部長、課長とも議論を進めていくと、このような手法をとらせてもらいました。

○三谷委員 どこの市町とは言いませんけども、そこの首長さんと話をしておったら、来てくれと言われたので行ったら、えらい大学の先生の話を聞かせてもらって帰ってきたわなと、こういうお話。つまり今、長田理事がおっしゃるような、そういう下から盛り上がってくるような話の中でこのブロック会議が作られて、そういう講演会があって、そういう話が進んでいっていると、そういうニュアンスではなかったわけです。だから、当然これ地域づくりというのは市町が主役ということならば、もう少し市町のきちっとした基本的な議論を踏まえた上で、県がまさに支援補完をやっていくという形でないと、県がまたぞろいろいろリーダーシップをとって音頭をとってやっていたのでは、結局今までと余り変わらないというのが一つあります。

 それから、やっぱりこういうものによって、かつて県民局が持っておったさまざまな権能の部分をこういうので補おうとしていくというところが当然あるわけですよね。だから、そういうことならば、余計地域の人たちのトップの声というものをまず前面に出して、それから県がそれをあとでフォローしていくと、そういう姿勢に徹していただかないと、やはりそういう首長さんからそういう声が上がってくるようではまだまだかなというのが正直あるんですが、いかがです。

○長田理事 私どもとしては、今、三谷委員がおっしゃったような方向で取り組んできたつもりですし、また、これからも取り組んでまいりたいと思います。したがって、今あるどこの市町かわかりませんけれども、そのご発言があったことのないように我々としては引き続きやっていきたいと。私、津、伊勢、尾鷲、熊野地域についてはおかげ様でいい話し合いができたという声を多数お聞かせいただいておりまして、北勢地域はみずからが特に作られたテーマなんですよね、産業集積は。だから、北勢地域のあるところで出たというのは、私はちょっと理解しにくい。

○三谷委員 いや、北勢とは言っていませんよ。北勢とは言っていませんけれども。

○長田理事 申し訳ございません。ちょっと勝手な類推しまして申し訳ございません。

○三谷委員 ぜひそういう方向でお願いをしたいのと、見ておると、講演会の後はどこか視察みたいな感じですので、もう少し、そういうのも大事なんでしょうけども、情報の共有だとか認識の共有というのは大事なんでしょうけど、もう少し自主的な部分で進めていっていただければと、こう思います。

 それから、皆さんがおっしゃったので木曽川水系のをちょっとだけ話しさせてもらいますけど、先程部長は、これは長良川の環境対策でこういうことをやっているんだと、こうおっしゃった。ところが、先程の山本委員の発言と同じで、河口部下流部の住民はそんなこと思っていないんですよ。どんどん上流で水をとってきやがって、おれらのところの水をどんどん少なくするだけやないかという認識なんですね。当初、河口堰を作ったときは、河口堰の直近の上流部から上水を取水しますよという約束でことをやっていても、それがいまだになっていない。千本松原のところは工水の取水口に今そこから上水もあわせてとって、あわせてとってというか、水に色がないので分ける必要もないんでしょうけども、それを暫定取水でやっている。だから、これいつまで暫定でされるのかとか全然わかりませんけれども、もうこういう暫定というのは、全然下流部でやる気がないんだし、やる計画もないんでしょう、河口堰の直近のところから取水するという計画は。今のところ、具体的に何か計画とか年度の目途とかあるんですか。

○戸神部長 現在のところ、おっしゃるように非常にコストもかかるということ、あるいは水事情の関係も含めまして、具体的な計画は持っておりませんのが現状でございます。

○三谷委員 ですから、いつまでもこういう虚構の話の上で論理の組み立てをするんじゃなしに、もう直近のところがありませんよといったら、ありませんでしてしまうんですよ。それをいつまでも残しているがために、ではいつやってくれるんだという話になってくる。そんな千本松原から工水のところで上水もとっていて、それは確かにその方が費用の面では効率的かもわかりませんけども、本来、工水と上水は別なんですから、ではここからとっていきますよということならとっていくでいいんです。その分、では下流部に対してどういうふうなかわりの対策があるということを示すのか。先程のご説明でもありましたように、輪中振興対策のお金もこれで終わりですよね。そうすると、ますます下流に対しては、では県の支援というのはそんなものかという話になってくるわけですね。だから、やはり虚構の上でいつまでも住民を引っ張るんじゃなしに、そういうものができないならできないで、はっきり言って、そのかわりこうしますということを明確にすべきだと思うんです。そろそろそういう時期に来ているんじゃないですか。

○戸神部長 なかなかそういう時期かどうかという判断が非常に難しゅうございまして、我々としては必要があって確保したという現実もございますし、経過がございますので、いろいろな水の活用の方法も含めて、今、庁内で検討を始めようとしているところでございますので、例えばこれも本当に空想的な話かわかりませんが、環境用水として活用できないかとか、そういったことも含めて議論を始めようとしていますので、もうしばらくそういった決断までは至らないということをご理解願いたいと思います。

○三谷委員 もうしばらくというのはどれぐらいのことを指すのか教えてもらいたいと思いますが、そういうかわりの計画を今、庁内で検討し始めようとしているというなら、では、それをいつごろまでにそういう計画を示し得るのか。例えば環境用水かどうか知りませんけれども、それとか、直近から取水をするのを引き続きまだ構想は持っていくんだということならば、ではこれの計画も、年度計画もある程度示すべきですよ。ただ何もなしでずっと引っ張っていくというのは、それは行政としては無責任だと思いますよ。

○戸神部長 申し訳ございませんが、まだそういった熟度に達しておりませんで、これからまさにいろんな各部集まって話をしていくというところでございますので、熟度は達しておりませんことのご理解をお願いしたいと思います。

○三谷委員 言っていても、なかなか熟度が達していないので待っていますけれども、できるだけ早くご決断をいただきたいと思います。

 最後、サイバーウェイブジャパン、基本的にこの方向で僕はいいと思うんです、今後の方向等も含めて。黒字にもなってきたし、配当も出始めたのでということで、今県の株式保有割合の現在41.8%から10%引き下げていきますということで先程ご説明いただきました。これなぜ10%残すんですか。完全に民間に譲渡したらいいんじゃないですか。受け手がないんですか。

○戸神部長 これまで県が主体となっていろんな投資もお願いしてきましたし、また、減資の折も無理をお願いしたこともございますし、一定、その政策的にITを引っ張るという意味合いは薄まりましたものの、基盤のハウジングとかそういったサービスを行う一つの企業でございまして、志摩地域の一つの企業でございますので、急に40からゼロという手の引き方はいささか無責任なところもあろうかということで、10%は残して、これからの経営のやられ方も見させてもらいながらということで10%というふうに設定いたしました。

○三谷委員 水力発電の民間譲渡の話もこういうのも同じなんですが、基本的な考え方の部分にあえて県がする必要のないものは民間の方でお願いをしていけばいいじゃないかということが基本にあると思うんですね。10%残して、今後限りなくゼロに近づけていくという方向が明確ならば、一定のめどといいますか、そういうどれくらいのスパンで完全に民間に移していくんだというようなことのご計画はあるわけですか。

○戸神部長 今のところ、10%程度残して譲渡していこうという方針を定めただけでございまして、そういったその後のことの年次計画等は、その新体制に移って経営状況等を見た上で判断していくことだというふうに認識しています。

○三谷委員 最後にしますが、経営状況等をごらんになるということならば、そのCWJの経営の内容が例えば黒字幅がこれくらいになったらどうだとか、配当がこれぐらいになったらもう民間に完全に移してもいいとかと、そういった一定の目安というのはお持ちなんですね、当然。

○戸神部長 現在では持っておりませんし、また、企業の経営主体が変わりますれば、今やっている事業とは違う展開も期待できるところもございますので、そのあたりを見きわめたいというふうに考えてございます。

○三谷委員 できるだけ早期に、やはりこういうものは県は手を離すべきだと、こう思っておりまして、その会社の中の一定の要件が満たせば完全に民間に移すというような、そういう見きわめといいますか、そういうスタンダードをやっぱりどこかで作っていただきたいなと思います。これは要望します。終わります。

○稲垣委員長 ほかに質問。

○中嶋委員 感想というか要望からなんですけど、CWJのことについて、今、三谷委員の方からの話というのも私も一定理解するところはあるんですが、今回10%でも残していただいたということは、私は地元にとってはありがたいかなと。申し上げるのは、CWJのことの起こりからいけば、今ここで県が将来ゼロにするとか、そういう無責任なことを言えば、ほかの株主としては耐えられないと思います。そういう中で、10%ということで及ぼす影響が少なくなるにしても、県も一定の責任を持ってしばらくはこのCWJについては推移を見守るという姿勢を見せていただいたということについては、私は評価したいと思っております。

 そういう中で、今データセンターをやっていただいているんですけど、これ要望なんですが、やっぱり民間のほかのハウジングをやっているところに比べると値段は安いんですけど、サービスの面でもうちょっと付加価値を高めていただけないかなというのは思います。例えば個人認証、今はSSL認証とあるんですけど、今こういう宿屋の宿泊客とか個人の情報を流すときに暗号化しますよね。あれが使えていないはずなんですよ、CWJは。例えばそういうところなんかはこれからの事業展開を考えていく上で絶対必要になってくるところだと思いますので、そういったこともユーザーの声もよく聞いていただいて、県も10%の株主としての発言権でもって言っていただきたいなということをちょっとお願いしておきます。

 それが要望が1点と、もう一個の要望が市町との関係のことなんですけれども、いろいろと支援会議とかそういう話があって、これもまた、まさに三谷委員が言われたとおりだなと。どうもやっぱり県主導の昔ながらのやり方が変わっていないかなという気がします。一方で、知事がニア・イズ・ベターということで、補完性の原理で地域でやることは地域でやって、市町がやることはやってというふうなところの中で、市町からすれば、県は何やかんや言って手を引いているやないかと。知事は三位一体の改革についてだましの改革やと言われましたけど、同じように市町から県はだましの地域内分権やと言われないように、ぜひとも市町の意向、それぞれ市町によって29、熟度が全然違うと思うんです。そこらへんをよくきめ細かく対応していただきたいなということをお願いしておきます。これはもうご答弁要りませんので。

 お聞きしたいことに入っていきますが、水力発電のことなんですが、宮川ルネッサンスを抱えている政策部として、今回この宮川ルネッサンス事業の観点から、この水力発電事業の民間譲渡に当たって、どういう方針で協議をしていこうとお考えなのか、まずお聞かせいただきたいんですが。

○戸神部長 宮川ルネッサンス事業はいろいろ経緯がございまして、長い歴史を持っていらっしゃいますが、そもそもはその流量の問題も含め、5つの課題の解決を目指してやられているということでございます。特に最近、ご要望が多うございますのは、やはり流量回復の問題で各方面からご要望をちょうだいしておりますので、それについて例えばでございますが、現在の宮川ダム直下で0.5トンという状況に持ってくるまでに随分な時間もかかっておりますし、各方面等との調整が要ったというふうに聞いておりますので、流量回復は単に宮川ダムからの放流だけではなくて、幅広い手法も含めた検討が要りますし、また、電気事業者だけに取組をお願いするのもかなり難しい問題もございますので、いろんな幅広い角度からの検討が要るんだというふうに認識しております。

○中嶋委員 全くおっしゃるとおりだとは思うんですけど、ただ、ルネッサンスのやっぱり一番メーンというか、大事な部分は水量回復だと思うんですよね。その姿勢だけは、民間譲渡したとしても、県としてはなくしてほしくない。だから、譲渡するまでに水量をこれだけ回復するというところまで話を詰めてくださいということは申し上げることはできないと思っておりますが、県の宮川ルネッサンスに取り組んできた方向性、それだけは失わずに取り組んでいただきたいと思うんですけど、それはお約束いただけますでしょうか。

○戸神部長 今おっしゃったなかなか約束という話まではいきませんけれども、そういったこれまでの取り組みを反故にしてしまうようなことはあってはいけませんし、ではどうやって先に担保するのかというのは非常に悩ましい話なんですが、今そのあたり非常に苦しんでおるところでございます。

○中嶋委員 苦しみの中からいいものが生まれるかもしれませんので、これについてはまたいろんな場面で議会としても議論していかなきゃいけないなと思っておりますので、ただ、私が申し上げたかったことは理解していただけたという認識でおります。

 違う話なんですが、10ページですね、県民参加の仕組みのことなんですけれども、非常に三重県政で広聴の部分というのがこれまで随分弱いということが言われてきて、それで新しいこういう広聴のチャンネルを作るということ自体は評価するところであるんですが、この今これから検討していくのであれなんでしょうが、この県民参加の仕組みの中で得られた意見というのは、いろんなチャンネル、例えば県民の声に来た声とか等はやっぱり違う扱いになるんでしょうか。優先的に重要視するとか、そのあたりのこの声の取り扱い方という考え方、それをちょっと教えていただきたいんですけど。

○戸神部長 おっしゃられたように、いろんな広聴の仕組みで県民の声もあれば、本音でトークもあればということで幅広くやらせてもらっておりまして、特にこの新しい例えば百人委員会の延長線上のものが特別なのかという話でございますけれども、やはりそういった特別扱いではなくて、同じような目で伺っていくということが大事だと思うんです。ただし、例えばなんですが、今ご提案申し上げております仕組みは、テーマを絞るですとか、あるいはこれもまだ仮定でございますが、例えば舞台づくりプログラムなどのようなものに対して主体的に意見をもらうとか、そういったもらい方が違ってくるのかなというイメージを持っております。

○中嶋委員 これから検討されていくわけなんですよね。ですので、次の定例会のときの常任委員会のときにまた詰めた部分を教えていただければなというふうに思いますので、お願いしたいと思います。

 最後にしておきますが、科技センター、今回の科学技術振興センターの組織見直しのことについてお聞かせをいただきたいんですが、平成10年の組織改正のときに科学技術振興センターというものを作るといったときに、かなり議論があった記憶があります。それで、それまでやっぱり各部で、例えば商工労働部でしたら工業系3試験場がぶら下がっていて、商工政策と一体となって地域の中小企業の皆さんに役立つ「お役に立ちます試験場」という本も出したぐらい、そういう現場に根ざした活動をしてきたのが平成10年の高尚な考え方というか、中央試験場構想の中でそういう技術的な部分、科学技術を高めていくんだという思いで科学技術振興センターというものが作られて、その後、現場の中小企業の方々とか農業者の方からすると、試験場が非常に遠くなったという批判があって、そういう中でも、いやいや、科学技術振興センターのやっぱり目指すべき部分は研究開発機能というところも大事なんだよというようなことの説明があったかと思うんです。それで、ここへ来て私は昔に戻る、先祖返りすること自体は否定しないんですが、もう少しきっちりとこの平成10年からの9年間の科学技術振興センター自体の功罪、罪とまでは言いませんが、もう少ししっかりと、どういう部分で成果があって、どういう部分で問題があったのか、だから今回戻すんだという議論をするべきだと思うんですよ。どうも今まで言ってきていただいた当時の北川知事が答えていた高尚な思いと実態がやっぱり違っていたというのがあれば、それははっきりと掲げるべきだと思うんですが、所長、ご所見を。

○高橋理事 今の委員からご紹介があったような経緯でございます。それで、私どもとしましては、当初、科学技術振興センターを設置したとき、先程申し上げましたけども、2つの目的がございました。1つは研究能力の向上というのと、それから科学技術政策を全庁的な体制でやっていこうというのがございました。そういう目的からしますと、先程もちょっとご報告申し上げましたけれども、例えば博士号取得制度というのを設けて、博士号を在職中にも取れるような制度でございますけれども、それによりまして、毎年2~3名の研究員が博士号をとっているというような実態もございますし、それから、特許の取得でございますけれども、これもかなり当時と比べて見ますと、伸びてきているというような実態がございますので、そういった面での研究能力のアップという成果は当初の目的どおりあったのではないかというふうに思っております。

 それから、科学技術振興という側面からしまして、各研究部、それまでは各部に所属しておりましたけれども、分野横断的にある研究ですとか産学官連携の推進ですとか、これらにつきましては、産学官連携は極端に申しますと、センター設立以前はほとんどなかったというような状態でございますけれども、最近ではかなり頻繁にやられておりますし、それから、国の資金の導入もやはり最近県費が非常に厳しくなっているというようなこともございまして、力を入れているところでございます。先程もちょっとご紹介いたしましたけれども、例えば平成18年度ぐらいですと、約5億程の国の研究資金も導入しております。そういった面からしますと、当初目的といたしました目的につきましては、おおむね達成しているのではないかなというふうに認識しております。

 ただ一方では、先程申しましたとおり、経営改善プラン絡み等もございまして、非常に経営資源が厳しくなってきているというときに、やはりまず我々の原点というのがどこにあるかと、よく言うんですけれども、誰のため、何のためにやるのかというところを考えたときに、やはり我々の研究というのは県民の税によって成り立っているものであると。したがいまして、その成果を県民に還元することによって初めて我々のミッションというのは達成できるんじゃないかということを考えたときには、やはり先程申しました研究とその成果の移転、それから実用化というものをやはりもって効率的にやっていく方法が適当ではないかということから、今回のような見直しに至ったということでご理解いただきたいと存じます。

○中嶋委員 るるご説明いただいたわけですが、実は私、今回の組織見直しは、そういう時代環境の変化が大きくあったわけでもなく、科学技術振興ビジョンがまだ生きている中で行われている一番の背景というのは、実はみえ経営改善プランの定員適正化計画のせいじゃないかと思っているんです。そのあたり、ここはさらっとこう書いてあるんですが、今後ますます厳しくなる経営資源と、具体的にはこれは人ということですか。

○高橋理事 人も予算も含めてでございます。

○中嶋委員 結局ここの部分がどうしてもスクラップをせざるを得ない部分が実は先行しているような気がして残念なんです。しっかりしたここに書いていただいている政策担当部局との連携一体化が必要だというのであれば、まさにそういう結果を出してもらわないといけないと思いますし、単に人減らしの道具に科学技術振興センターが使われることのないようにお願いをしたいと思います。

 それとあわせて、さっき申し上げた三重県科学技術振興ビジョン、平成11年7月に作ったものですが、2010年まで一応目標になっているんですよね。このビジョンの取り扱いというのはどうされていくんでしょうか。

○高橋理事 先程の指摘がございましたように、結果を出せということについては、少なくとも我々今、先程申し上げましたように、現在では研究の部分が政策部にあって、いわゆる入り口の部分と申していいかと思いますが、それが政策部にあって、やはり出口部分が農水商工部等にあるということでございますけれども、入り口から出口までを一体に今度所管することになりますので、それは今よりは進むものだというふうに考えております。

 それから、振興ビジョンの関係でございますけれども、その中に書かれていることは、県だけじゃなくて、いろんな主体も含めて今後科学技術をどう進めていくかということでございます。そのうちの県が取り組むべき多くのことにつきましては、県民しあわせプランの戦略計画、この中で県が取り組むべきことについては、ほとんど私どもとしては網羅しているというふうに考えておりますので、もちろんそれの進行管理というものも引き継いでいくということになろうかと思いますが、まずはその戦略計画をきちっと目標達成していくことによって、ひいてはそのビジョンの目標達成にもつながっていくものだというふうに考えてございます。

○中嶋委員 もうこれで終わりにしますけど、科学技術振興ビジョンを久しぶりに私も読み返してみて、これを進めていくためにセンターを設立したというところもあったと思うので、セットものなんですよね、要は。科学技術振興センターというものとこのビジョンというのはセットで導入されたものという私は認識をしておりまして、そういう中でいけば、今回センターを廃止するのであれば、科学技術振興ビジョンそのものもやっぱりもう一度見直すべきではないかなと。別に新しいビジョンを作ってくださいという意味ではなくて、それは第二次戦略の中でやっていくんですよというのであれば、私それでも構わないと思います。ここに書かれていることの本当に美しいこともたくさん書いてありますが、実現したものもあれば実現していないものもあるので、そういったこともあわせて、一度振り返っていただければどうかなということをお願いして終わらせていただきます。

○高橋理事 先程もちょっとご説明の中で申し上げましたけれども、科学技術振興センターが取り組んできたこれまでの成果というものを全部帳消しにするわけではございません。そのことにつきましては、今度、農水商工部に設置いたします理事が科学技術振興の部門につきましても、今度、農水商工部以外にも帰属することになります研究部も含めて、その部分については担っていくということでございますので、委員ご指摘のようなことが起こらないように十分引き継ぎを行っていきたいというふうに考えております。

○稲垣委員長 ほかにご質問はございませんか。

○中森委員 一万人アンケートがちょっと皆さんからご質問がなかったので質問したいなと思っています。誰か質問してくれるかなと思って。回答率ですか、アンケート回収率。回収率が相当減っているというふうに伺っているんですけども、今ここを見ますと27%ですか。これは非常にせっかくのアンケートの評価を非常に回答率、回収率が低いと乏しいのではないか、データとしては。それについて私が思うには、マンネリ化していると言ったら失礼なんですけども、内容が硬直化していって、継続することも大事でしょうけれども、「住みにくいと感じている」と「住みやすいと感じている」点が同じ項目で、例えば医療体制があるから住みやすいと。医療体制が悪いから住みにくいと、こういうぐあいに両面が同じアンケートで出ているとか、飲料水の供給があるから住みやすいとか、非常に我々としては考えられないような結果が評価されていることが非常にこのアンケートに対して、いろいろと何か問題点をこれから研究していかなくてはいけないかなと。アンケートそのものについて検討していかなくてはいけない時期ではないかなというふうに私は思っているんですけれども、いかがですか。

○戸神部長 まさにご指摘のとおりでございまして、この回収率のまず低さです。いろいろ工夫はしておるんですけれども、年々下がってきておるというのが現実でございまして、非常に危機意識を持ってございます。

 ただ、例えば住所要件なんかはなるべく居住地そのものを聞くものじゃないような形にしまして、エリアで聞くような形にして無効数を減らす努力はしておるんですが、それでは追いつかないぐらい下がっていますので、これについては本当に危機意識を持っていますので、いろんな工夫をしていきたい。ただ、継続性も要りますので、そのへんとのジレンマがございます。

 もう一つ、住みにくさの項目は、逆に住みやすさの項目にあらわれたりしているということもございまして、これはアンケートをして、その方のそのエリア内で住んでいらっしゃるところは、例えば病院に近いとか遠いとか、交通機関の駅に近いとか遠いとか、そんなことが裏腹にあらわれてきているんじゃないかなというものもございますし、もう一つは我々県としてのアンケートをしているんですが、実際回答していただく方は、果たして市の行政か町の行政か、なかなか判然とした中で回答してもらっておるんじゃないかという議論もしていますので、いろんな工夫は要るだろうと。それで、項目もこれでええのかどうかというこれから洗い直しをぜひしていこうというふうに思っていますので、なるべく有効になるような見直しをしていきたいというふうに考えてございます。

○中森委員 ありがとうございます。そういうことで見直しをしていただけるような見直しをしていただきたいと思います。

 朝日新聞社は例えば世論調査をするのにいろいろと、世論調査に対してどう思われますかと。世論に左右されますかというような調査をされた。要するに、世論調査そのものに対する調査をされたんだそうです。三重県もこういうアンケート、一万人アンケートそのものに対してどうあるべきか。どういう内容がいいのかというアンケートを一度やってみてはどうかなというふうに、これは要望しておきます。

○稲垣委員長 それでは、委員の皆さん、発言はよろしいでしょうか。

 そしたら、萩原議員、発言の内容についてご確認させていただけると、どのような。

○萩原議員 四日市の港やハイプラ、科学技術振興センターにかかわって県の計画なり構想なりが失敗、破綻している点でどういう責任がとれるのかみたいなことを言いたい。

○     稲垣委員長 というような発言の内容ですが、委員の皆さん、許可してよろしいでしょうか。

          〔「どうぞ」と呼ぶ者あり〕

 では、萩原議員。

○萩原議員 すみません、時間ない中で申し訳ありませんが、例えば港への負担金も18億5,000万も出してみえるわけですよね。この中にも外貿のコンテナ取扱量が過去最高で285万2,000トン、過去最高を記録していると、こういうふうに言っている。最近そういう発表が随分多いんです。だけど、これ聞いている時間がないから私言いますけど、港のコンテナの貨物取扱量は2010年で580万トンでしょう、目標。半分以下なんです。そのことを隠しておいてというか、言わないで、こういう報告だけすると。それで、これ580万トンに合わせて、例えばそれこそ埠頭を増やせ、あるいは14メートルバースをやれ、最近はまた霞4号幹線なんて言って、約2,000億の港の振興整備計画を作っていますよね。だから、そういったような点で、本当に計画がむしろどんどん作るときにはええ格好を言っておいて、結果は伴っていないという問題があるわけです。これ実際に物すごい膨大な投資をしながら、こんなんうまくいっていないの誰が責任とるの。ハイテクプラネット21も一緒やと思うんですわ、さっきから皆さん指摘されているように。あるいは科学技術振興センターもそれにかかわって、科技センターなんかは立派なあれを鈴鹿山ろくへ作ったわけですけど、あんな山奥へと僕ら言っておったわけだけど、きららホールなんていうのは、本当に利用してませんでしょう、全くというぐらい。ああいうむだ遣いをでは誰が責任持つのと私は言いたいわけ。だから、一遍その意味ではさっきも中嶋先生が指摘されたように、功罪と言われたけど、本当に罪の部分を一層鮮明にしてもらって、そして、それを県民の前にも明らかにしながらやむを得ず失敗だという側面も明確にしながら、それはもちろん随分お金をかけてきたんだから、成果の部分もあるでしょう。そのことは言いながら、あんたのところはそこだけしか書いておらへんのと違う。だから、そこの点を明らかにしながら反省もし、今後出直すんだったらわかるけれども、その反省はない、誰一人責任をとらんまま、物すごい膨大なむだ遣いがあるのと違う。そういうことをもう時間がないから詳しくは言いませんけれども、だけども、そういう検証してほしいと思うんやわ。それを明らかに出してほしい。反省すべきは反省しないと。あるいはそれは確かに580万トンを決めたときは、それこそ北川知事の時代やった。知事が変わったら、そんな目標はもう放ったんねやと違うと思うんやけども、これは。こればっかりは。だって、それに見合っていろいろバースやら埠頭やら作ってきたんだもん。それだけの投資をしてきた。その投資が生きておらへんやんかということを私言いたいんですが、それについての見解があったら、あるいは功罪、これからちゃんと明確にしますというので、後程資料を持っているんやったら、そうやってお答えください。

○戸神部長 今個々のケースで具体的におっしゃられましたが、なかなか個々にお答えする材料はちょっと持ち合わせておりませんので、また、おっしゃられるプランがあって、成果がどうだった、その功罪をきちんと分析していくのは行政として当然の責務でございますので、どの程度の精度でやれるかというのは、ちょっと今は申し上げられませんが、そういったことは十分受け止めさせていただかなあかんと思います。

○稲垣委員長 萩原議員、よろしいですか。

 ほかによろしいですか。

 ほかになければ政策部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはお疲れさまでございました。

 この際、防災危機管理部が入室するまでの10分間、休憩にさせていただきますので、再開は40分からよろしくお願いいたします。

          (休  憩)

 〔防災危機管理部関係〕

 〈常任委員会〉

  1.所管事項の調査

    ・「『2007年版県政報告書』(案)に基づく今後の県政運営等に係る意見」への回答につ

     いて(防災危機管理部主担当分)

    ・消防の広域化について

    ・広域防災拠点の整備について

    (1)当局から資料に基づき補充説明(中西部長、若林副部長説明)

    (2)質疑

○稲垣委員長 それでは、委員の皆さん、ご質問等があればお願いをいたします。

○田中委員 消防の広域化についてお尋ねをするんですが、現在法的に市町は管轄のエリアを責任を持ってやれと。仮に広域化した場合、例えば鈴鹿市と亀山市がありますと。それで、亀山市で火災が発生しましたと。一番近い拠点が仮の話ですが、鈴鹿の消防署が一番近かったと。行けないんじゃないですかね、今の状況だと。まずは亀山市さんが多少遠くてもそこへ出動して、それで機材が足りない、人が足りない、消防車の台数が足りないといったときに初めて応援できると、そういう受け止めじゃないんですかね、これは。

○中西部長 この5ページをごらんいただきますと、鈴鹿あるいは亀山にはそれぞれ消防本部がございます。それで、今ご指摘のように、現時点におきましては、例えば亀山市の極めて鈴鹿市にもすごく近いところでもし起こった場合に、亀山市から行くよりも鈴鹿市が近いというような状況だと、現状では、これはやはり第一義的にはまず亀山市の消防本部が出動すると。それでも間に合わないというか、手に負えないという大規模なものになれば、これは鈴鹿市の方あるいは津市、伊賀市といろいろございますけれども、近隣の方からこれは相互の応援協定を結んでおりますので、そういう体制がとれると、現状ではそうでございます。

 それで、仮に亀山市と鈴鹿市が1つの消防本部ということで、広域化をされたとしますと、どちらに消防本部を置くかということは、これまた後の話といたしまして、そういった場合には今、亀山市、鈴鹿市にございますそれぞれの分所、署所は変わりませんので、やはり一番近いところから出動ができると。応援協定に基づくんじゃなくて、1つの指揮命令系統に基づいてきっちりとできるということになるわけでございます。

○田中委員 そういう意味では、消防広域化ということは、広域化しましょうということで、できれば本部を1つにして、そこがもう絶対的な指令権を持つと。仮にこの計画でいけば、広域化の効果で現場到着時間の短縮というのがあるので、そうかなというふうに思ったんですが、そうすると、いろんな形の消防力の増強みたいな話も例えば人口比で予算配分するだとか、全く合併に近いようなそういう形になるというイメージで受けとればいいわけですね。

○中西部長 概略は委員ご指摘のとおり、そういう受け止めをしていただいて結構かと思っております。

○稲垣委員長 ほかにございませんか。

○中嶋委員 消防の広域の件なんですが、例えばこの間、四日市の商店街、アーケードで火災がありましたよね。ちょっと聞くところによると、そのときは桑名が受けたのかな。電話を受けた人が四日市の地理とか、そういうのに余り詳しくなくて、現場到着がおくれたといううわさも聞いておるんです。広域化することで、メリットの部分で今おっしゃられましたけれども、かえって現場の状況というか、例えば私どもの田舎の方ですと、屋号で言ったりすることがあるわけですよね。通信の関係も一元化するとなれば、そういったところへの対応というのがどうしても難しくなるのではないかということも考えられるんですが、そういったデメリットの部分というのは、あえてここに書いていないんですけれども、ご検討はされていらっしゃるんでしょうか。

○中西部長 中嶋委員ご指摘の先般の四日市の諏訪商店街の大火につきましては、大変これによって被害をこうむられた方には本当にお気の毒だというふうに思っております。

 今、四日市消防本部と桑名の消防本部は指令台、いわゆる救急消防の指示をする指令台を共同運用いたしておりまして、桑名の消防本部の方にその指令台を置きまして、四日市の本部の人間あるいは桑名の本部の人間が同数字ではございませんけども、共同して指令業務に当たっております。したがいまして、地理不案内というふうなことは双方の消防吏員が駐在というか、同時に勤務をいたしておりますので、まずそういった心配はないのではないかなというふうに考えております。

○中嶋委員 あと、デメリット的なものは。

○中西部長 それから、デメリットとしては、課題という形でとらえておりますのは、今15消防本部のこれは少し細かい話になって恐縮でございますけれども、階級なり給与制度なりといったところが必ずしも統一されていないという面が一つあろうかと思います。そのへんにつきまして、そのブロック単位でも恐らく例えば複数の本部が広域化されますと、それぞれ異なってくると思いますし、また、勤務体系等につきましても、少し変わってくるのかなと、こんなふうに思っておりますので、課題の一つといたしましては、そういったところが一つ出てくるのではないかなと、こう思っております。

 さらには、指揮命令、先般の本会議におきましてもご指摘をいただきましたが、指揮命令がかえって二重、三重になってややこしくなるんじゃないかというようなこともございますが、これは先程田中委員の方にお答え申し上げましたように、むしろ一つの本部になることによって、指揮命令は統一化されるということで解消されるのではないかなと、こう思っておりますし、あとは今後将来、人口減少というふうなものが始まってまいりますので、そのへんをどこまで予測して消防吏員をどういう配置にしていくかということもある意味一つの課題かなというふうに考えております。

○中嶋委員 課題の部分の解決ということは必要なんだとは思うんですが、そういったことも含めてなんですけども、基本的にはこれ、市町の自治事務の世界ですよね。だけど、4ページの方でいろいろとそういう市町長さんへの聞き取りとか、書いていただいておるんですが、それぞれの議会ですよね。市町の議会とか事務組合の関係とか、そういったところの意見というのをそれぞれの首長さんの責任のもと聞いていただく、要は7通りの組み合わせを基本として検討したいというのは、あくまでも県の思いであって、本当にそれが現場の市町の住民の皆さんに納得していただけるものなのかどうかというのは、県議会を抜きにして議論してくれと言っているわけじゃないんですが、もう少し市町議会の議論を積み重ねていただくようなスケジュールが作れないものなのかなという気がするんです。例えば12月の中旬にこの常任委員会で出される案ということであれば、同時に市町の議会もやっているわけなんですよね。できたら、市町の議会で議論されて叩かれたものを私どもの方に出していただくべきではないかな、順序としては。そのように思うんですけど、いかがでしょうか。

○中西部長 ご指摘のこのスケジュールにはまだ日程が決まっておりませんので、あえて明記してございませんが、ご指摘のとおり、この常任委員会におきまして、7つのパターンというんですか、組み合わせをご報告した後、当然市長会あるいは町村長会の場をお借りしまして、それぞれの消防機関の設置者あるいは管理者であられる市長、町長の方々にはご説明をしたいと、このように考えております。

 さらに、市議会あるいは町議会につきましては、それぞれの市町の執行部、市長さん、町長さんの方から十分なご説明をいただくことが筋かなというふうに思っておりまして、この12月、4ページのスケジュール表にございます次回定例会までパブリックコメントとかアンケートとかいろいろございますが、この間までには意見が集約できるかどうかは今のところ明言できませんけども、それぞれ消防組織の設置者、市長、町長の方々にはご意見をきちっと聞いておきたいと、意見集約をしていきたいと、こういうふうに思っております。

○中嶋委員 時間が過ぎてしまった過去のことなのであれなんですけど、本来であれば、今日7通り案というのを、県議会に示す前に市町の方で9月議会で議論していただいておくべきやったんではないかなと。その意見を踏まえて、我々県議会の方に出していただくというのがこの話については、私は筋かなというふうには思います。ぜひとも申し上げたいのは、結局県は極端な話、机上で書けばええと言われてしまったら、それまでなんですよね。だけど、現場を抱えている市町を、本当にここは重視して物事の意思決定を進めていただきたいということをお願いしたいと思います。

 それで、別の話なんですけども、広域防災拠点、今政策部の方でもいろいろと議論があったところなんですが、そのまつり博跡地で高台に変わりますという中で、10ページにあります空輸機能とか物資集配機能とか、こういうものに支障がないというお話ではあるんですが、素人目に考えても、平地のサンアリーナの入り口に近いところにヘリポートがあったら、そこにヘリコプターが下りて、物が下りてきたら人が連なって荷物をばーっと運ぶとかいうことができるわけですけど、高台だとそういうことができなくなるわけですよね。そうすると、高台からサンアリーナまでのロジスティックスというか、物を動かすための新たな対策というものが必要になるとか、本当にここで書いていただいている災害時の広域防災拠点の機能が高台に行くことで損なわれないのか。そのあたりの検証を本当にされているのかちょっと不可解なところがありまして、そのあたりはどうですか。

○中西部長 先程ご説明の中でも申し上げましたように、今、個々の平地のところと高台のところというふうな土地で比較をされておりますが、私どもとしましては、まず拠点の機能といたしまして、先程も言いました被災を受けにくいところであるとか、あるいは大型ヘリの離発着が可能、交通網との連携が図れるとか、既存施設を利用できるというこの4つ程を拠点としての立地条件というふうに位置づけておりまして、この条件からまいりますと、現在のサンアリーナが建っておりますいわゆるまつり博の跡地は一番適地であると、こういうふうに判断をいたしたところでございます。

 サンアリーナ前のアリーナと一体利用する土地の方が、それは利便性は高台の方よりも幾分高いのかもしれませんけども、では、その高台の方であれば、そういった防災拠点としての機能が損なわれるのかといいますと、そうではないということを判断いたしましたので、私どもとしては、今後土地の交換の話もあろうかと聞いておりますので、そういった話が進めばやはりまつり博跡地の利活用方針に沿った整備を進めていきたいなと、このように考えております。

○中嶋委員 私は最初、この話を聞かせていただいたときに、防災拠点としても高台の方がいいんだと、例えばね。そんなばかな話はないやろうと思いましたが、森本委員も午前中にご発言されていましたけど、着陸するまでの距離が短くなるとか、サンアリーナが邪魔しないとか、そんなようなご説明があって、より高台の方がベターというふうな聞き方をして、だから県もウェルカムで買えるんだというような説明もあったわけですよ。だけど、今の話を伺うと、本当に広域防災拠点として考えるのであれば、本当は出会いスクエアの方がベターなんですよね。だけど、総合的に勘案して高台へ変わるんだと、そういう理解をさせてもらってよろしいですか。

○中西部長 確かに委員がご指摘のように、アリーナのすぐ前の駐車場であれば、利便性はそれは非常に高いだろうと思いますし、少し裏手の方の高台ですと、今は幸いに回遊道路がついておりますので、物資の搬送とかといったことは車でやりますので、そんなに支障にはならないと思っておりますけども、あちらがよくて、こちらが悪いというふうなことではなかろうかなと、こんなふうに思っております。

○中嶋委員 そうすると、今度伊勢志摩防災拠点については、そういう物資搬送用の車両を常に常設させておくと、そういう理解でよろしいですか。

○中西部長 荷さばき場やストックヤードも作りますし、備蓄倉庫も作る予定でございますので、平時はそこに備蓄してございますけども、ヘリでそこへ荷物を運んだり、あるいは区域外へけが人の方を搬送するといった場合には、当然常設の自動車じゃなくて、そこへ行って、高台と言うとおかしいですけども、ヘリのヘリポートまで運んでいただいて、そこから離発着をするということで対応ができるのかなと、こう思っております。

○中嶋委員 しつこいようで申し訳ないですが、だけど、サンアリーナへ行くまでの道が災害によって使えなくなったら、今のお話はできないわけですよね、違いますか。だけれども、出会いスクエアの場所であれば、そういう車なしでも物やけが人の搬送というのはできるわけですよね。そういう意味では、高台に行った場合の方のいわゆる効率性だけじゃなくて、広域防災拠点としての機能が私はやっぱり下がるんじゃないかという心配をしているわけです。それを下がらないようにするためには、何らかの手立てが必要じゃないかと。例えばそれは一つ車両を常に置いておくとか、そういうことじゃないんですかという聞き方をさせていただいておるんですが。

○中西部長 ちょっと私が理解できていなかったら申し訳ないんですけども、委員も多分ご存じだと思います。そんな遠い土地じゃないんですね、アリーナを含めまして。アリーナの前の駐車場か、あるいはアリーナの後ろの土地かという位置関係的にはそういうことでございますので、当然アリーナまでの交通網が仮に何らかの災害で遮断されれば、アリーナ前の駐車場へ行くこともこれは不可能でございますので、後ろの高台へ行くことも不可能でございます。だから、そう位置的にそんなに離れているというところではないと思いますが、少しアリーナ前の駐車場から見れば少し高台になっておりまして、いささか車で1分、2分走らなきゃならんところはあるかもしれませんけども、そんなに地理的には大きな差はないというふうには考えておりますが。

○中嶋委員 私も現場をわかった上でお聞きしていますので、素人目かもしれませんけれども、少なくとも出会い交流スクエアの場所に比べれば、そういう物資の搬送とかけが人をヘリコプターに乗せるための部分については、出会い交流スクエアよりは悪くなると、多分誰もがそう思うと思うんですよね。その悪くなっても大丈夫だよという方策というのがあるのであれば、今回のこの話も落ち着くのかなと思うんですけども、やっぱり私らも志摩の人間ですから、ここへ逃げ込んだときにそういうことを考えると、出会い交流スクエアの場所にそういうヘリポートがあった方が随分と便利だろうなと。だけれども、後ろへ行くということについて、それで大丈夫だという何らかの対応策がちゃんと用意されているのであれば、機能として本当に落ちないと、そのための方策をやっぱり示していただきたいなと思います。午前中にいただいた12月のときに土地の交換の議案が上がってきたときには、これセットの話やというふうにご理解いただいて、政策部マターだけじゃなくて、防災の方も関係しているという認識で、その議案については取り組んでいただきたいなということをお願いしたいと思います。

 ごめんなさい、もう一点だけ。

 10月1日から緊急地震速報システムが始まったわけなんですが、これ県とか市町、行政ですね。この速報システムをどういうふうに活用しようと思っていらっしゃるのか、お考えを聞かせていただきたいんですが。

○中西部長 昨年8月から緊急地震速報につきましては、試行的に入れておりまして、ご指摘のように、この10月1日からいわゆる一般の民間にも開放されたということでございます。今、テレビ局につきましては、それぞれ瞬時にテロップで流す、ラジオ局につきましては、高速道路等の追突事故も懸念されますので、いささかちょっと出おくれておるという状況でございますが、県におきましては、できましたらこれを受けて、各市町の方もできれば同じような設備を置いていただいて、同報無線のあるところは、それで瞬時に流せるようなことにならないかなということを考えております。接続の方法は幾通りかあろうかと思いますけども、例えば県が受けて県から分岐する方法とか、それぞれ市町の方で直接受けていただく方法とかあろうかと思いますが、そこらへんについては、これから少し市町の方ともご相談申し上げながら検討していく課題かなと。いずれにしましても、何が目的とされておるかといいますと、長くて十数秒の間にかなり大きな地震が来るということで、今回、民間というか一般の方へ開放されましたのは5弱以上の地震があったときに、4以上の揺れが想定されるところを流すということでございますので、一般的な仕様と、今県が入れております高度利用者向けというのと少し違うところがございますけども、そのへんにつきましては、これからの少し課題かなというふうには思っております。

○中嶋委員 非常にこの地震速報システムというのが私も有効だというふうに思っておるんです。特に三重県の強みというのは、ケーブルテレビ網がすごく発達していますよね。もちろんそれに加入するかどうかというのは個人のあれなんですけれども、ケーブルテレビによるこの速報システムの強みというのは、本当にエリアが限られているので、例えば志摩市の阿児町鵜方でしたら、阿児町鵜方にいつ、何秒後に来るかというのがわかるわけですよね。一般テレビの場合だと、三重県南部とか広いエリアで来ますというだけで、より正確な情報を得るにはケーブルテレビ網を利用するというのは非常に三重県の強みだというふうに思っておるんですが、そういったケーブルテレビ網の活用ということは余り考えていらっしゃらないんですか。

○中西部長 ケーブルテレビ網、確かに100%近いインフラ的な整備はされておりますけども、これもどこかで停電になればテレビが映らないという状況も起こるかと思いますし、一つの考え方としてケーブルを使うという方法もございますし、もう一つはJアラートという装置もこれからあるわけなんですが、これは国民保護の方で使われておる機械なんですけれども、いわゆる全国瞬時警報システムと申し上げておりますけれども、自動的に起動させて同報無線なりを活用して、皆さんにお知らせするという装置もございます。ただ、同報無線そのものが県内の29市町にすべて完備されているかといいますと、そうではない状況のところもございますので、そのへんが少し課題ではございますけれども、ケーブルテレビを活用したこの地震速報を皆さんにどういうふうにお伝えしていくのか、あるいはこのJアラートも活用したような形がいいのかというふうなことは、少しまだまだこれから、もう少し時間をかけて検討していかなければならないのかなと、こんなふうに思っております。

○中嶋委員 これで終わりますけど、私もJアラート自体余りよくわかっていない部分があるんですが、少なくともケーブルテレビ網で今各社がやろうとしているのは、テレビに映すんじゃなくて、テレビとは別の端末を置いて、そこがあと何秒で来ます、10、9、8、7とカウントダウンするようなものだと思うので、その停電とかそんなの関係ないというのをまずご理解いただきたいというのと、その端末をこれから設置していくことが非常に減災とか防災の意味で重要だと思う中で、何らの普及促進のための手立てというのが県としてできないものか、それを一度ちょっとご検討いただきたいな、来年度に向けてということをお願いしたいんですか。

○中西部長 ご指摘のそういう機器はいろんな名称で既に市販はされておりますが、結構機器も今はまだ高価でございますし、受信をするということ自体についても受信料がかかるというようなことでございますので、仮にケーブルテレビの基地局というんですか、基地局がそれで感知したとしても、それをやはり電波に乗せて流さなきゃならんということは起こってくるのかなと、こう思います。個々の家に全部端末機というか、これをつければ、個々の家でそれが感知できるということになりますけども、一たんケーブルテレビ局でそれを受けて、それを再送するということになりますと、時間的な余裕もございませんし、そのへんはまだまだ少し技術的な改良が要るのかなというふうには思っておりますが。

○中嶋委員 ごめんなさい、多分ケーブルテレビの今入れているシステムはちょっとすれ違っているんですよ、部長の認識と私の認識が。一応ちょっとそれをまた調べていただいて、私は究極やっぱり各戸にあるのが望ましいと思っているんです。ただ、個人の所有の問題にもなりますので、すべての富裕層を含めて、県としての支援策というのはなくてもいいんですが、ある程度のやっぱり所得しかない方とか、独居の老人の方とか、そういうところをターゲットにしたそういう端末の設置に対する何らかの支援策というものも一度ご検討いただきたいなということを要望させていただきます。

○中川委員 中嶋先生の関連をさせていただくんですが、るる中西部長、説明があったんですが、現地は部長、見られましたか。

○中西部長 アリーナは見ております。

○中川委員 近くにありますけれども、アップダウンあると思うんですね。それから、一番奥ということですよね。私もまつり博のときは下の部分と上の部分、入場者数も下の方が多かった。ましてや上の方は産業支援センターを作るわけですね。したがって、私はこのことを考えますと、メリット、デメリットならばデメリットが多いと。この防災拠点施設ならば,デメリットがあってはならんというふうに思うんです。これが1点目。

 それから2つ目ですね。下の部分ですね。ヘリポートと、それからフットボールビレッジ、これが共存できないという技術的な問題があると、こういうことなんですが、これについていま一度ご答弁願いたいと思います。

 それから、3点目ですけれども、この平成19年度にヘリポートの調査設計を実施し、そして、平成21年度完成を目指すと、こういうことなんですが、当然ながら変更があるわけですね、これ。したがって、この調査設計はもうやっているのかどうかわかんないですけれども、あとこういった備蓄倉庫あるいはへリポート等々の整備の当然予算も違ってくるんじゃないかなと。この変更があるのかどうか等々お答えいただきたいと思います。

○中西部長 まず、1つ目のデメリットの分でございますけれども、先程も申し上げましたように、利便性の部分では確かに平場と言うんですか、こちらの方が高いとは私も思いますけれども、ならば高台の方であれば、果たしてその部分がもう全くだめなのかというと、そうでもなかろうかなと、こう思っております。そういった部分からあえてデメリットという委員ご指摘をいただきましたが、そういった利便性が少し低下するという部分は否めないのではないかなと、こう思っております。

 それから、ヘリとフットボール競技場との併設という形でございますが、今お伺いしておりますと、人工芝ということでお考えのようでございますけれども、ここにヘリが離発着をいたしますと、すごい風というんですか、風圧がかかりまして、人工芝がどんなふうにとめてあっても、恐らくは多分飛ぶのではないかなというふうな心配もございますので、やはりきちっとしたヘリポートというのは、一定の基準で作ることに定められておりますので、この人工芝ではなかなか無理なのではないかなということでございます。

 それから3点目の調査設計につきましては、今私どもの方も政策部の方からそういう情報を得ましたので、土地交換がきちっと話が尽くというか、解決するまでの間、今調査設計の方は保留をしてございますので、12月に土地交換ができれば、その後適地の方に調査設計に入りまして、直ちに21年度までの2カ年度で備蓄倉庫なりへリポートなりというふうなものの設計、建設といったことを行っていきたいと、こういうふうに考えております。

○中川委員 メリット、デメリットの問題ですけれども、こういうことではなかろうかとか、あるいはそのヘリポート、フットボールの共存についても、こういうことじゃなかろうかということで、あくまでも私から見ますと、聞いておる方としては説得力が薄いんです。したがって、きちっとしたデータというんでしょうか、検証を書類でもって渡していただいたならばはっきりしますけれども、そういう形の推測の域を出ないんでしたら、やはりだめだと私は思います。ですから、私の方にそういう形で持ってきていただきたいと思います。

○堀江室長 データのことでございますけれども、ヘリポートの進入路の件につきましては、下の部分でも、それから上の高台の部分でも問題ないという資料は作ってございます。

 それから、先生方ご指摘の進入路の延長二、三百メートル、サンアリーナをぐるっと回る分だけ延びた形になりますけれども、そのへんの地耐力その他につきましては、まだ道路その他の調査をしないとわからないという面があるかと思いますので、それはまた調査の中で、比較検討という形でお示しさせていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○中川委員 いずれにしましても、今の話を聞いていましても、きちっとした答えがないだけに12月までにきちっとこちらに説明できるように、それだけお願いして終わります。

○森本委員 先程中嶋委員も言われたように、最初に説明に来たときに、この危機管理部が来たわけじゃない。政策部が来たときの説明がまず第一点は、高ければ高いほどヘリが下りる時間があれやというのが一つ。それともう一つは、いわゆる着陸するのに、あのサンアリーナがヘリコプターの邪魔になるんだと、これがまずあれやった、僕のところの会派への説明は。それで、僕のところの会派から警察の本部が見えるわ。あそこに大きなパラボラアンテナがあるやないかと。あそこでもヘリコプターが下りられるのに、サンアリーナが邪魔になるというのはどうやと言ったら、それを引っ込めたんや。だから、その意図はいわゆる何が何でも赤福350周年記念の寄附が決まっておるから、何としてでもやっていかなきゃならんというような意図のもとにやられておるような印象を受ける。だから、あなたのところが主体になって、僕らはサンアリーナは、これは恐らく東南海だとか南海だとか東海地震が起きたときにいろんな亡くなられた人を収容するとか、いろんな形の中でやっぱりあそこは大きな病院もたくさんある。市民病院も日赤もいろんな病院があそこにおる中で、一番拠点としてやっぱりサンアリーナというのはそのものが使われるあれがある。それで、今言われたように、あんな高台から患者なりいろんな人を運んできて、またトラックなり車へ乗せてサンアリーナまで収容するというような手間じゃなくても、あのままやったら、ど真ん中に下りてすぐタンカーでも運べないことはない、そういうことも想定した上で、なおかつ県の施策だから、市の施策だからということで、あなたたちがあれを自分のところのすべてそういうものを網羅した上で、やっぱり上の高台がいいという判断をしたのか、そこらはどうなの、危機管理部の判断は。

○中西部長 まず、委員の方から冒頭おっしゃられました高いからヘリが離発着しやすいと、そのことは全くございませんし、確かに後段の方でおっしゃられました高台までの間、いささか高低差もございますし、距離もございますので、そういった面では、先程中川委員にもお答えしましたように、利便性の部分では少し欠ける部分は否めないのかなと、こうは思っております。しかしながら、他方でいろんなことは私も仄聞はいたしておりますが、県全体のまつり博跡地の利活用という大きな観点から物事を考えたときに、いずれにしましても、あの用地というか、跡地をどのように利活用していくのかというふうな大きな方向の中で、その一つとして防災拠点施設を建設整備していきたいという思いがいたしておりますので、そのへんは全体を十分に見きわめた上で、多少利便性という部分だけをとらえれば、委員ご指摘のように、少し遠くなるのかもしれませんけれども、総合的な判断になるのではないかなと、こういうふうに思っております。

○森本委員 それならいいんだけど、一つは防災拠点施設と企業立地なり企業誘致なりの施設ということでやっていたわけやから、当初のそういう意味では企業誘致というのは不可能に近いので、交換した場合にはかなり無理なのかなというけど、一連の流れの中で、中川委員も言われたように、何かしっくりいかない部分があるので、12月までにどうせあなた方が出してくるわけだから、その中にも危機管理部としての見解も十分検討して出していただきたい。終わります。

○舟橋委員 消防の広域化ですけども、今これ7つのパターンが提示されていますが、一応今のところはどのパターンになるのか、パラレルの状態なんですか。

○中西部長 おっしゃるとおりでございます。

○舟橋委員 実は数カ月前に津の消防の方から舟橋さん、今度松阪と一緒になるんやわという話がありまして、それから考えると、パターン5かパターン6しかないやないかというふうに思っていたんですよ。だから、県が持っているスタンスと現場が持っている意識と随分ずれがあるんじゃないかなというふうに思うのと、津市も大きな合併をして久居消防と津消防が一緒になりました。いろんな面、要素もあるんですけど、ぎくしゃくは正直していますわ。これは行政の方もそうですけども、そうした中で、国から30万以上10万人未満という一つの基準が示されておるかもしれませんけれども、やはり今、中西部長がおっしゃったように、三重県の特殊な地理状況などを考えた上で、国の30万、10万というのを鵜呑みにするんじゃなくて、市町村の先程の意見も十分勘案の上、この広域化の問題に対処していただきたいと思いますし、場合によったら2段階ロケットもあってもいいんじゃないかなというふうに思いますので、そこらへんどうでしょう。

○中西部長 現場の方々がそういうふうにおっしゃっているのは、もしかしたらそうなるかもしれんなというお話の次元かなと、こう思っております。ただ、市町に対してもっときめ細やかな対応ということにつきましては、私、5月、6月の時期にそれぞれの29市町、首長の方がみえる場合にはその方、みえない場合には副市長の方々とそれぞれ、こういう案のない段階でいろんな意見交換をさせていただいております。そういったことを敏感に察知されて、津と松阪というふうな憶測もあったのではないかなと、こう思っておりますので、既にそういった意見交換もさせていただいておりますし、さらには、これは今、7つ並んでおりますが、これはすべてパラレルというか、ひょっとしたらいろんなご意見を聞く中で8つ目があるのかということもあろうかと思いますけれども、そのへんは、特にこれは市長、町長、いわゆる設置者、管理者の方々の意見というのが随分と大きいと、こう思っておりますので、きめ細やかに本当に丁寧に意見をお聞きしてまいりたいと、こう思っております。

○稲垣委員長 ほかに質問。

 よろしいでしょうか、ほかの委員の皆さん。よろしいですか。

 それでは、ほかになければ防災危機管理部関係の常任委員会を終了いたします。

 III 閉会中の継続審査・調査申出事件について

 IV 委員協議

   ・県外調査について

 〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成19年10月12日

政策防災常任委員長   稲垣 昭義

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