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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成18年度 委員会会議録 > 平成18年6月21日 政策防災常任委員会 会議録

平成18年6月21日 政策防災常任委員会 会議録

政 策 防 災 常 任 委 員 会

予算決算特別委員会政策防災分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成18年6月21日(水) 午前10時 3分 ~ 午後 4時33分

会議室    第302委員会室

出席委員   8名

委員長 日沖 正信  君
副委員長 末松 則子  さん
委員 中森 博文  君
委員 田中 俊行  君
委員 桜井 義之  君
委員 貝増 吉郎  君
委員 野田 勇喜雄 君
委員 田中  覚  君

欠席委員   0名

出席説明員

[政策部]

政策部長   村林  守  君

政策部理事   長田 芳樹  君

政策部理事兼

科学技術振興センター所長   高橋 陽一  君

東紀州対策局長   坂野 達夫  君

副部長兼経営企画分野

総括室長   小山  巧  君

政策企画分野

総括室長   小林 清人  君

地域支援分野

総括室長   辰己 清和  君

情報政策監兼情報化・

統計分野総括室長   杉野 周二  君

科学技術振興分野

総括室長   和泉 元男  君

東紀州対策分野総括室長兼

東紀州対策室長   大林  清  君

その他関係職員

[防災危機管理部]

防災危機管理部長   中西 正明  君

副部長兼防災危機管理分野

総括室長   若林 隆博  君

危機管理監   山口 和夫  君

その他関係職員

傍聴議員        0名

県政記者クラブ加入記者  6名

傍 聴 者        1名

議題及び協議事項

I 政策部関係

1 分科会

  (1)議案の審査

   ・議案第 5号「平成18年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

  (2)所管事項の調査

   ・補助金交付決定実績調書について(関係分)

 2 常任委員会

  (1)議案の審査

   ・議案第 7号「三重県電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例の一部を改正する条例案」

  (2)所管事項の調査

   ・2006年版県政報告書について(関係分)

   ・その他の事項について

II 防災危機管理部関係

1 常任委員会

  (1)所管事項の調査

   ・2006年版県政報告書について(関係分)

   ・その他の事項について

III 委員協議

1 分科会関係

  (1)委員長報告について

 2 常任委員会関係

  (1)委員長報告について

  (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について

  (3)県内調査について

  (4)県外調査について

  (5)閉会中の委員会開催について

【会議の経過と結果】

〔開会の宣告〕

I 政策部関係

 1 分科会

  1)議案の審査

   ・議案第 5号「平成18年度三重県一般会計補正予算(第2号)」の関係分

   (1)当局から資料に基づき補充説明(村林部長、杉野情報政策監 説明)

(2)質疑・応答

○日沖委員長 それでは、ただいま説明いただきました議案について質疑があればお願いします。

○貝増委員 ちょっと二、三確認させていただきます。今のゼンリン地図がございますね、メーカーさんで。ほかもありますけれどもね。これの県内分を買い取って流用するのとコスト面はどう違うんですかね。

○杉野情報政策監 ゼンリンの地図、一般的に住宅地図といわれているものなんですけれども、これについては、まず公共の地図といいますか、都市計画図等には実は使えないんです。これ、公共測量作業規程というのにのっとってやるということになっていまして、特にゼンリン地図の場合は山間部とかそのへんが抜けているところがあるということでございます。まずそういうような部分がございます。

 それからもう一つ、コスト面でも要するにライセンス契約的になりますので、特に我々M-GIS絡みで一般の方にも開放しているというような事情もございます。そうするとライセンスだけでもかなり高くなると、こんな二つの事情がございます。以上でございます。

○貝増委員 全体は今総括が言われたとおりなんですけれどもね、あそこは元はデジタル写真なんですよね。それを必要に応じた落とし方をして商業ルートに乗せていると。いわゆるうちがいうのはそこの元の写真、写真かデジタル写真を、それを買い取れないかと。そうすることによって安く作れるのではないかと。あとはM-GISとあわせた県内確保で調整したらどうなるかと。そうすると市町の負担金も減っていくん違うかと、というのと、もう1点あわせて、これ一部事務組合に写真を撮って発注してもらうと。そうすると今まで三重県の場合は何をしたかって、登録とか登記とか版権の問題がどこかに置いてきているんですよね。昔熊野古道の歌を作ったときかって、売れてきたらあれ、三重県の権利がなくなっていたわと。300万円だけ出して、という過去の苦い経験もありましたけれど、今回の版権の処理はどうされていくんですか。

○杉野情報政策監 まず写真の問題なんですけれども、一般的にすべて例えばゼンリンとか写真を使うという話になりますと、結局市町そのものが固定資産あたりで結構頻繁にといいますか、時期を特定して撮っているというようなことがございまして、それのいわゆるコスト削減を今回図ったというふうにご理解をいただきたいと、こう思います。したがいまして、それで適宜、例えば千分の一の地図を作るためには、例えば八千分の一の高度でやるとか、いろいろそのへんの公共測量作業規程の方の制約もございまして、独自で整備するということにしております。

 それからもう一つ版権の問題でございます。これについては今回我々としては今協議中なんですけれども、最終的に今の考え方ですと、いわゆる使用する権利、ずっとそれを使用し続ける権利、配布権、使用権、そのへんは我々の方に全部確保するということで考えております。以上です。

○貝増委員 そうすると、県と市町が、俗に言う官が使っているうちはいいですよ、官が使っているうちはね。官庁が使う場合は。しかし将来の、今の説明として、企業、県民その他諸々に、GIS協会を通じてそちらでも提供したいとなってくると、企業が使えばこれはひとり歩きもしてきますよね、加工も。そのへんのリスク負担もあるもんでね。

○杉野情報政策監 まだ最終的に協議が整ったわけじゃないんですけれど、今の状況は自治会館組合と一部事務組合にいわゆる著作権を持つということで、そこで権利確保をするということにしています。ここに対しては市町は自治会館組合のメンバーでございますし、県としても事務委託をするわけでございますが、県としてはそれの包括的な使用権といいますか、配布権といいますかそれを持つと。ですから著作権保護の部分は、基本的には作成している自治会館組合が持つというふうなことで今協議が進んでおります。以上です。

○貝増委員 あまりくどくど言えないんですけれどもね、やっぱり最終的に三重県の今まであったM-GISにあわせて、これを作って北の端から南の端までのすべての財産あるいは県有の官有財産、民有財産についてこれを全部1枚に落とせると。なら、それを県民が、県内の官、民のすべてが使える元を責任を持って今県が指導すると。だからそのための担保はこれとこれで、ひとり歩きさせる条件としてはこれとこれであると、そのへんまでの縛りを作って、20年の完成のときには表に出してほしいなと。これはもう最後は要望にしておきます。よろしくお願いします。

○中森委員 県民に対して共有の部分がちょっとわかりにくいんですけれども、従来県民や企業が公的な、例えば申請書類とか道路占用とか建築確認とか、いろいろなそういう申請があるときに添付図面としてそういう位置図とか配置図などをこの現在のものを利用できるというふうに考えるんですけれども、従来ですと、有料で市町が販売していたということも聞いているんですけれども、今後県民との共有という面からすれば、それが県民に対してのメリットとして影響があるのかないのか、そのへんちょっとお聞きしたいんですけれども。

○杉野情報政策監 まずこの地図は二つ意味がございまして、まずGISの背景地図というふうに使うということが一つ大きな目的になっております。これにつきましてはご承知のとおり今GISシステムの中で、M-GISというシステムを持っておりまして、既にかなりの方にご利用いただいているわけでございますけれども、これの背景地図としては、デジタル地図としては全部ホームページから無料でダウンロードできるようになっております。それからもう一つ、紙地図、今後市町が紙地図をどういうふうに市民の皆様に提供するかと、こういう話なんですけれども、これについては、デジタル地図自体は多分その部分のやつは県の地図も市の地図も同じですので、当然ダウンロードして印刷される分には、その分には多分無料だと思います。印刷した場合にその経費とかそのへんがかかりますよね。いわゆる市町としてですね。そこのところをどうするかについては、今後もう少し詰めていきたいと、こう考えております。以上です。

○中森委員 わかりました。

○桜井委員 共同化は共同化でいいんだろうと思っておりますが、かつて平成10年、11年代から森林のGISから始まり、当時の議論でも今ご提案いただいておるいわゆる共同化あるいは庁内の各分野の統合化、こういう議論が随分あったと記憶しております。平成十二、三年頃でしたか、まだ梅田さんが地振の部長さんぐらいの折に、本会議でも委員会でも大概議論になり、県としても今出していただいておる方向を当時明確に示さはった時期があったと思う。それが今かれこれ五、六年経過して、ここへ至った。問題といいますか、それぞれ森林もそうですし、道路法に絡む問題、あるいは災害に絡むもの、あるいは文化財に絡むもの、それぞれ個別に、従来三重県情報政策として個別のシステムを回してきた。ここらがやっぱり実は非常に今これを作り上げていこうという過程の中で、本当に総合行政であったり、あるいはそれぞれが個別に動かしてきた、この無駄、進め方、ここに問題が一つ大きくあったんだろうと。これは一回総括をしておいていただかんと、非常にだめなんではないか。

 ちょっと調べましたら、例えば森林絡みで多分行政の内部の数字でしょうが、5億4,500万円、あるいは道路法絡みで7億2,000万円、それから災害防止で5億円、河川絡みで3億円、それぞれ個別にそのシステム整備をしてきた。トータル22億円というふうに聞かせていただいておりますが、実はこれ以上に当時、市町レベルで同じように数十億円単位で投資をされてきた。三重県だけでもこの22億円、もっと把握できていないのがあるんだろうと。そう思うと本当に莫大な費用を今日までそれぞれかけてきた。ここが実は指摘されないと、今回これを組み込み、今後本当にそれをうまく総合的に運用していくというところが生きてこないのではないかというふうに思っておりますが、部長のご所見があったら聞かせてください。

○村林部長 今ご指摘のところは非常に重要だと我々も考えておりまして、今現在、昨年の6月になりますか、三重県IT利活用の基本方針というものを情報化のベースとなる考えとしてまとめております。それを踏まえまして、確かに本県の場合、いろいろなシステム、それぞれの部局それぞれが開発してきているという経緯がございますので、やはりそれの間の重複とかそういったものがないか、あるいは調達とかそういうことについてもう少し標準化すれば効率的にそのシステムを構築したり、あるいはその後の運用ができるんじゃないかとか、そういった問題意識を持ちまして、昨年度県庁の持っている情報システム全体の実態調査による把握などをしております。それを踏まえまして効率的な投資のあり方というのを進めていこうと。その中で今ご指摘のありましたシステムの重複がないかとか、そういうところの無駄がないかということも含めまして、県庁全体として効率的な情報システムになるようにという取組をしていこうと、こういうことを考えております。以上でございます。

○桜井委員 ぜひそれが各部局の今度は考え方、方針、それから本県の統合された情報政策としての、ここの双方の多分考え方の整理だとか、より従来の教訓を受けて情報政策全体の推進をしていくという、この両面が非常に大事だろうと思っておりまして、それを本当に強く要望しておきたいというふうに思いますが、大丈夫ですか。

○村林部長 ご指摘のことは非常に重要だと考えておりますので、きちっと取り組んでまいりたいと思います。

○桜井委員 終わります。

○日沖委員長 ほかにございましたら。
それではほかにないようでございますので、議案に対する質疑を終了いたします。

(3)採決

    議案第5号     挙手全員     可決

2)所管事項の調査

   ・補助金交付決定実績調書について(関係分)

   (1)当局から資料に基づき説明(村林部長 説明)

   (2)質疑・応答なし

 1 常任委員会

1)議案の審査

   ・議案第 7号「三重県電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例の              一部を改正する条例案」

   (1)当局から資料に基づき補充説明(村林部長、杉野情報政策監 説明)

(2)質疑・応答なし

(3)採決

      議案第7号     挙手全員     可決

  2)所管事項の調査

   ・2006年版県政報告書について(関係分)

   (1)当局から資料に基づき説明(村林部長、長田理事、坂野局長、高橋理事 説明)

   (2)質疑・応答

○日沖委員長 それでは、ただいま説明がありました県政報告書に関しまして、ご意見がございましたら順次お願いします。

○野田委員 まず分権型社会の実現の522と、これを見ていて数値目標の達成状況というのが星1つということは、未達成で前年度より悪化と、こんな形になっておるわけなんですけれども、今度は絆7の28ページの方の重点プログラムの方では、ある程度進んだというような評価をしておるわけなんですね。これは当然今説明を聞いたんで、目標設定を522の場合は県民参加というのを指標にしてやっている。一方ではある程度分権が進んだという評価があって、今後重点プログラムの中で地方分権の事業なり市町村の合併事業というもの、これは合併という形での尺度と、そういう数値になっているのかわからんですけれど、このへんの何かこう、ぶれがこの評価の中でちょっと違和感を感じるわけなんですけれども、やはり推進化が進んだということならば、参加度に一定の達成度というのがあったから今年度はそれに対して興味が薄くなったのかなという意識もないでもないんですけれども、そうなってくると住民参加度というのが評価にはなりづらいという思いが出てくるとは思うんですけれども、これに関しては目標数値の設定が悪いのか、もしくはただ上げるだけではなくてもっと他の要素を入れた方がいいのかというような問題があるのかなというふうに思うんですけれども。

 そのへんのところと、あと権限移譲の中で包括的に権限移譲していくという説明があったわけなんですけれども、具体的にこの市町とのかかわりを含めてそこの能力等を、人材ですね、このへんも含めて支援していくということにはなるんですけれども、権限移譲の中で。このへんの分け方ですね。分け方と言ったら変ですけれども、大きな都市に対してはどう、中ぐらい、また私のおる東紀州地域等を含めてどのようなイメージでまず権限移譲を進めていくのかということ。

 あと地域の方ですね、ちょっとまとめてやりますので、熊野古道の保全の方のプログラムの方は、これはおおむね離島振興の方と含めて進んでおるのかなというふうに思うんですけれども、一つ27ページの中にあります古道センターに関して、東紀州地域創造会議の意見を踏まえつつということもあるんですけれども、先般僕もそこに1回参加させてもらって、この前ですね、皆さんの意見を聞いてみますと非常にユニークな提案もあるわけなんで、例えば、追々出てくるとは思うんですけれども、高速道路が今整備されつつある。そのときにご存じの方もおるとは思うんですけれども、工事のための搬入路を緊急時のために一時そういう有事のときには開放できないか。その進入路をつぶしてしまうんじゃなくて、高速道路はやはり命の道として整備されたということもありますので、そういうことも踏まえて、緊急的な使い方がないのか、こういうことも国交省なり道路公団の方に、今道路公団というのはないんですけれども、その方と相談して対応してはどうかというような非常にユニークな意見も出ていますので、このへんのところは慎重に取り扱ってほしいなというふうに思います。

 その点と、あとこれは33ページの農林水産業を支える技術開発ということで、これもちょっと手前みそな質問をして申し訳ないんですけれども、先日去年の整備でデカップリングでクエの養殖というものをしたんですね。クエの養殖場を見たわけなんですけれども、これまでこういうマハタ、クエということに関しましては非常に繁殖率も悪くて歩どまりが悪い、また成魚になるときの生存率も非常に低いと、こういう中で陸上養殖、深層水を使うことによって99%まで、特許みたいな形で循環設備をすることによって、無菌状態で成魚になるために、非常に90%ぐらいまでなるんじゃないかということを、そこの事業者さんが言っておるわけなんですけれども、そういうふうなところを考えていくと、これまで幻の魚と言われているものを、見ていたらここには新しい高級養殖魚、マハタで、これはこれでいいわけなんですけれども、クエという言葉が出ていないので、マハタも称してクエということの中に入っているのかどうか、このへんはどうなんですかね、販路も含めて。

 それだけ生存率が高くなってくると、今度は稚魚ですね。孵化

) の方も非常に高いところで技術を高めてもらわないと、今度は流通という中で問題が起こってくるのかなと思うんです。このへんの考え方はどういうふうになっておるのか。以上ですけれども。

○長田理事 野田委員のご質問二つについてお答えさせていただきます。先ほど分権型社会への実現のところの数値目標、達成率が落ちてきておると、これは数値目標の設定の仕方が悪いのではないのだろうかなと、こういうようなご質問かなと。それで今まで県はやはり分権化した社会の実現のためには、まず市町村合併をすることによって自主自立の行政体を作ろうやないかということに取り組んできたと私は思っております。そういう取組を進めていく中で、一方で市民、県民が新しい地域づくりに参画する機運も作っていくと、こういうふうな取組をやってきた。そこで分権型社会の実現のところでは、その数値目標に県民参加度を取り入れた、そしてまた分権・自治推進プログラムの方ではある程度進んでおるというのは、何やということですけれども、いわゆるこの分権・自治推進プログラムでは、合併と権限移譲に視点を置いてある程度進んだという表現にさせていただいています。

 そこで、住民参画についてはどうなるかということになると、私先程も申し上げましたように、ある一定の取っかかりはできたけれども、まだまだ進んでいないという現状にあるんだろうなと、このように認識しております。

 したがって、今後県民参画度が上がるような取組を県としては支援していかないといけないだろうと思っています。数値目標については委員おっしゃるとおり、ちょっと設定の仕方がまずかったのかなという反省は、私今個人として若干しております。けれどこれもしかし一つの指標にはなり得るものとは思っていますけれども、この分権社会の実現の指標として、結果としてあらわれなかったなという思いで、今後考えたいなと、このように思っています。

 続いて包括的権限移譲でございますけれども、それぞれ市町については自治体としての力量もございます。地域の課題も違ったものがある。そういう中で県としては、できるだけ権限移譲を進めたいという思いを持ちながらも、やはり地域の実情を忖度 してやっていきたいという思いでいっぱいです。つきまして、私もこの5月から、市町へご訪問させてもらう中で、県としては権限移譲を進めたいと思っておるという中で、市町としては権限移譲を受けるに当たっては何を期待されてみえるのか、お話を伺ったところ、多くのところは財政的支援も大切であるけれども、財政的支援より人的支援だねというお話をいただいております。県は県として苦しい財政事情、また人的事情もございますけれども、今後市町権限移譲を進めるに当たっては、市町の意向も十分尊重しながら進めていきたい、このように思っています。

 包括的権限移譲につきましては、事務処理型迅速パッケージというのと地域課題解決型パッケージという二つの仕組みに分けておりまして、地域課題解決パッケージという一つの例としましては、農地転用許可等の事務を市町が一括受けたいというところがございましたら、県としてはさせていただくという方向で取り組ませていただいております。そういう取組を受けていただいたところもございますし、また現状では難しいところもございまして、これも市町との話の中で今後進めていきたいと思っております。以上です。

○坂野局長 先程の野田委員の地域振興創造会議の委員の皆さんの貴重な意見を十分に生かせるように配慮すべきではないかということについて、若干お答えさせていただきます。17年度に既に創造会議は3回開かれておりまして、4月に東紀州対策局ができ上がりまして、一応その3回の会議の中で、創造会議の委員のメンバーの方が、その会議の運営のことについてどう考えていらっしゃるかとか、自分たちの意見をフリーに議論できるような状態になっているのかとか、いろいろなことを考えていらっしゃるところかと思いましたものですから、4月に入りまして座長、副座長とまずお話をした後、各26人の委員全員の方と1時間から2時間それぞれお話をさせていただいて、どのような思いでいらっしゃるかということをつかんだ上で、次回の会議に生かしていきたいということでやっております。

 その中で出てきましたものは、まず議論の時間が非常に少ないということがございますので、会議だけじゃなしに分科会を設けたらどうかということがございました。それから会議の時間だけで委員間の意見交換をやっているということでは不十分なので、平素から何かできないかということで、インターネットを使ったメーリングリストを活用するということをしたらどうかという提案もございました。

 それと委員の創造会議自体は来年度まで続いていくんですけれども、次期戦略計画に意見を反映しなければ何もならないのでということでございますので、そういうきちっとした会議日程を組み立てていかないといけないんじゃないかということと、それから行政の関係者の委員の方が、あまり意見を発表されないとかいうことがございましたので、そのへんも踏まえて会議の運営自体を変えさせていただいた。それで、第4回、第5回ということで2回開催しております。以上でございます。

○高橋理事 マハタの閉鎖式養殖システムの件でございますけれども、まずこれにつきましては、今年4月から深層水の本格的取水が始まる前に先立ちまして、私どもの水産研究部とそれからある業者の方ですけれども、この閉鎖式の養殖システムの研究につきまして共同研究を行いまして、今回その技術を活用して実用化に至ったという経緯がございます。

 それで種苗生産を尾鷲の栽培漁業センターがやっておりますので、それに私どもの研究の成果ですとか技術について連携していきたいというふうに考えております。それからマハタですけれども、まず先程申し上げましたように生存率、それからあと形態異常といいますか、そういうのを克服していくのが課題でございまして、まず一つ生存率を高めるために先程申し上げましたけれども、普通自然の産卵ですと春にマハタというのは産卵しますね。それですと、夏の高水温ですとか、それから台風とかそういうストレスがかかって生存率が落ちるということがございますので、親の飼育環境といいますか温度調整をしまして、まず一つは先程申し上げましたが、秋に産卵して夏のストレスがかからないような仕組みを構築したということと、それからやはりご指摘のように生存率の向上が課題でございましたり、生体の異常をいかに少なくするかというのが課題でございまして、そのへんにつきましては今後の課題でございますので、先程申し上げましたように、大量種苗生産技術の確立に向けて、そのへんの課題を解決すべく今後とも取り組んでまいりたいとこのように思っております。

○村林部長 数値目標についてお尋ねがありましたので、個別の施策については長田理事からお答えしたとおりなんですが、一般的に議会からもいろいろ言われておりますが、施策の数値目標とプログラムの数値目標の立て方が違って、それを統一的に見るということは難しいじゃないかというご意見はかねてからいただいておりました。

 そういったことを踏まえて今次期戦略計画を策定する中で数値目標をどう考えたらいいのかということを検討しております。その中で、何で重点プログラムと施策とが評価が違ってくるのかという根本的なものは、重点プログラムを県が行ったことについて直接評価をするということになっているのに対して、施策は1施策1目標ということで、かなり本質的なアウトカムをできるだけ上げているということによって違ってくるんであると。

 そこで今我々考えておりますのは、現在の県民にとっての成果をあらわすような数値目標を上げたいということのほかに、県が取り組んだことの効果をあらわすような指標も一緒に上げて、それを複数の数値目標施策にも上げると、重点プログラムというものが次期戦略計画であるのかどうかというのは別にしまして、そういった県自体が取り組んでいるということと、その施策全体が目指すものの状況がどうかということとあわせて理解できるんじゃないかということで、そういったようなことを今検討しているところでございます。

○野田委員 高橋さん、マハタのことは、それはそれで同じように考えなきゃならない、僕はクエの方はどうなっているんですかという質問をしたつもりやったんですけれど。

○高橋理事 クエにつきまして、深層水の本格取水に先立ちまして共同研究をやりまして、今回実用化されました閉鎖循環式のシステムを確立したということです、失礼しました。

○野田委員 そういうことも含めて、今高橋さんの説明があったような中で、もう少し孵化の歩どまりをもっとよくするとか、そのへんのことをやっていただくということで、わかりました。

 あと、包括的権限移譲の中で、人的な支援の方が、財源も必要だけれどもということで、市町の方が要望が強いようなお話も出ました。よく考え方とかを進めるのをするために自治体支援というのをしても、人的な説明だけするんじゃなくて、やっぱり現地へ行ってやってもらうとなると、例えば部長クラスなり課長クラスに交流を含めてやっていくということが必要なのかなというふうに思うんですけれども、やはり助役だけ一人置いて、張りつけて、あとそれをまとめてみんな引っ張りなさいよというのは、なかなか難しいことじゃないかなというふうに思いますので、そういう意図を含めてもう少し何人かタッグを組めるような格好でしていかないと難しいかなというふうに思いますので、これも検討しておいてください。

 あと、熊野古道の関係で、取組の方を、27ページのところの先程も意見等を踏まえつつというんじゃなくて、もう少し強く意見等の分析をして調査をした中で、実践してやっていくという形の強さが欲しかったものですから、そのへんのところを言わせてもらったんですけれども。もう一つ、一般質問の中で岡部議員がおっしゃっていた中の関連で質問させてもらうんですけれども、やはり三県でまず同じ土台に立って、例えばスペインに行ったときでも、僕ら思うんですけれども、やはりピレネーからサンティアゴまでの道のりがきっちりつながっとるんですよね。今東紀州地域での古道しかありませんもんで、遺産としてはですね。その参詣道のところをもっと整備するとなってくるとやっぱり伊勢神宮から熊野三山までの道をきっちり整備していくと。

 確かに昔の道やなきゃあかんという議論もありますけれども、そうじゃなくてやっぱりどこから入ってどこへ出やないかんかというのがやっぱり一般的に思うと、スペインでもやっぱりピレネーからサンティアゴというように、向こうの人でも意識してそういうふうに考えていますので、途中をぺろっぺろってこれまではウオーキングの延長で理解してもらうというのはいいと思うんですけれども、これからはやっぱり巡礼道としての意識というものを高めていくという方向にシフトしていかんとあかんというふうに思いますので、こういったことも含めて国交省なり相談していただくとか、お願いしていただくとか、三県あわせて行ってもらうとかいうことも必要だろうなと思うんですね。

 それとやはり向こうでも善根宿とは言わないですけれども、ただで住めるような、チップだけ払うわけなんですけれども、そういった仕組みもあったし、それとあとマークですよね。マークはあれはアコヤ貝がしっかりといるわけで、統一的なのがあって、そういうふうな例えばバッジなりメダルなりという格好のものができるようなものを、もう少し考えるべきじゃないかなと。看板なんか見ると山に熊野古道なんてあって、あれはなかなかバッジにするイメージのシンボルにはなりづらいですよね。そのへんのことをもう少し仕組みとして考えてほしいなというふうに思うんですけれども、その点についてだけお願いします。

○坂野局長 伊勢路とつなぐということと、それからそれぞれの峠と峠を結んでずっと参詣道としての、信仰の道としてのそういうイメージがはっきりするようにということにつきましては、この間の岡部議員へのご答弁の中でも説明をさせていただきましたが、そのような取組を今始めておるところでございます。ただ東紀州地域で始まったことでございますので、今後鋭意そういうことで努力していきたいと思います。それに対する端的なことといたしましては、今年の秋ぐらいに全体、伊勢から熊野三山まで通した踏破ウオークということを計画をしております。そういったことでそういう推進を図っていきたいと考えております。それからマークのことにつきましては、今私どもの方でもそういうことを考え始めておりますが、そういうご意見を十分参考にさせていただきながら、進めてまいりたいと思います。

○野田委員 ありがとうございます。要望ですけれども、しっかり国の方と国道なりもしくは高速道路なりという関係するところもありますので、そういった県でやらなきゃいかんところ、市でやらなきゃいかんところ、国でお願いするところ、このへんをしっかり役割分担しながらお願いしたいと思います。

○坂野局長 少し説明が漏れたかと思いますけれども、5月にそれについての一つの例といたしましては、尾鷲市内の馬越と八鬼山へ通ずる昔の市内の熊野古道のところをどうするかということにつきまして、県土整備部では空間創造事業で取り組んでおりますし、尾鷲市ではまちづくり交付金で取り組もうとしております。そこで熊野古道センターの関係で、建築家の方と景観についての学者の方が来ていただきましたものですから、それぞれ関係する者が一緒にそこを歩いて、今後どうやって進めていくかということを、部を越えて、また機関を越えて進めるようなことで取り組んだところもございます。そういった形で国に対しても働きかけ等をしっかりやっていきたいと思っています。

○田中(覚)委員 まず、総論で一つ、あと少し各論に入って三つほどお尋ねをさせてください。まず午後からご説明をいただくんだろうと思うんですが、次期戦略計画の策定とそれと今ご報告いただきました内容についての関連性なんです。2006年度の取組方向でいくつかお示しをいただいて、本当に2006年で全部解決できるのかなというふうなこと、2006年で解決できる部分もあるんだろうなと思うときに、次期戦略計画にどういう持ち越し方をしていくのかという、根本的な部分をお示しをいただけたらと思います。

○村林部長 今回の報告書は2005年まででございますので、2006年度をこう取り組むということでまとめておりますが、ただいまご指摘いただいたように2006年度でも多分いろいろな課題が出てくるだろうと。それはご指摘のとおりで、それぞれの今作業の中では、この18年度までにどこまで行けるかといったようなこともある程度にらみながら、19年度以降の作業を進めているところでございますが、そういった19年度以降の課題につながるようなものにつきましても、今回ある程度県政報告書で見ている部分も既にあるんじゃないかと考えております。

 例えば重点プログラムにつきましては、平成18年度の県政運営方針の中でそれぞれのプログラムについてどう取り組むかということをまとめておりますが、その18年度の取組につきましては、3カ年間の見通しを踏まえてどう取り組むというぐあいに県政運営方針ではまとめさせていただいておりますが、3年間見て今のところおおむね順調に推移しているというぐあいな認識でやっているものがありますが、中にはちょっと18年度は厳しいということを既に部局の方で認識しているようなものもございますし、そういったものにつきまして19年度以降どうするかということを既に各部局で検討が始まっているとそのように考えております。

○田中(覚)委員 これは知事が当選してきた後、その知事の公約というのか、選挙公約によって作り上げられたものだと私は認識しています。したがって自分が在職期間の2006年度までをその一定の期間としてお示しをし、具体的に方向性をお示しをし、議会も議論をさせていただいて今日に至っているんだと思いますから、2006年度までで次の次期戦略計画にバトンタッチをしていくというイメージよりも、いったんそのできたところ、できないところ、公約が完成した、完成しなかったというところの取りまとめが必要なんだろうと思うんです。それを受けて、もし次に知事が出るとするならば、次の政権公約としてお示しするのが次期戦略計画ではないのかなと、こういうふうなことを思います。政策部の所見を後程お伺いしたいと思います。

 各論の部分で、この前の関連質問でも申し上げたんですが、議会から提出しまして、今議会から出しただけの話で、もう成立したら三重県のものだと私は思っているんですが、産業振興条例にかかわったところでは、随分いろいろなページにわたって産業振興条例の理念は全く踏まえられていないよねというふうなことが見受けられます。どのようにお取組をいただいているのか、いやいや、もうそれは取り組まんというのか、そのあたりお示しをいただきたいと思います。

 隣県連携で、これはその森林づくり条例、またそのリサイクル条例で隣県と連携していけというふうなことを申し上げております。いやいや、リサイクルは環境部ですよ、森林づくりは環境ですよ、というふうなことであるのか、新たにできた政策部がどこまでその横串の三重県全体の総合調整を担うのかということも含めて、お尋ねをさせていただきたいと思います。

 3点目。知的財産の部分でありますけれども、私もこれどこかの場面、本会議であったかで質問させていただきました。科学技術振興センターがいくつもの技術、知的財産を持っていらっしゃる。またその学の部分ですね、特に三重大を中心として知的な財産をお持ちいただいている。こういうことを広く使っていこうよということなんですが、もっと民間の企業、例えばAという企業でもいくつもの特許なり実用新案なんかをお持ちだと思います。そういうありとあらゆる知的財産を、三重県がもしできるなら一堂に集めていただいて、そして三重県の企業もしくは三重県を越えて47都道府県下、また世界下に向けて、そういう情報発信をすることによって、ひょっとしてそのものづくりが斜陽となっているときには知的財産が伸びてくるんではないのか。そういうふうな新興産業の興し方もあるのではないかとは思うんですが、今回お示しいただいている中身をどう読ませていただいてもそういう部分が見受けられません。ご所見をお願いしたいと思います。以上です。

○村林部長 まず最初に、次期戦略計画そのものについて、2006年までの総括は重要だけれども、その後どう取り組むかということについては、いわば政権公約として議論されるべきものじゃないかというご所見がございました。それも一つのお考えだとは思うんですが、我々事務方としましては、やはりそういうところを踏まえまして、ある程度こういう方向じゃないかというところまでは作業を進めたいなと考えております。そういったものを素案とか中間案の形でお示しをするというのは、我々、総括をしていくと同時にそういった次の展望についての起案もさせていただくというのは、我々事務方の仕事じゃないかなと思っております。

 ただ、それがおっしゃたような形で政権公約とかそういうものとどう絡んでくるかとか、そのことについては私どもの手を離れたところではございますが、そういったこともあろうかと思いますので、多分最終的ないろいろな次期戦略計画についてのご議論というのは選挙後になるんじゃないだろうかといったことも想定しながら、そのスケジュールを組まさせていただいているところでございます。そういう意味で今現在の我々のスケジュールとしては、第4回の定例会で中間案までの作業はさせていただきたい、そのように考えております。

 それから産業振興条例についてでございますが、18年度の県政運営方針の中でも、地域産業振興条例を踏まえて、地域の自主性、主体性に根差して地域の特性を生かした産業振興、地域経済の活性化を進め、より一層の元気づくりに取り組んでいくことが求められていますというのを基本に上げておりますが、そういったことが十分県政報告書に反映されていないというご所見でしたら、そういったことも十分考えなきゃいけないんだと思いますが、今後この条例に基づいて、私の認識では地域の方々といろいろな議論がこれから始まっていく、あるいは始まっているのかもしれませんが、そういったことを踏まえながら考えていくということで、この県政報告書につきましては昨年度の取組を総括したものですので、今後そういった議論も踏まえまして反映していくものじゃないかなと考えております。

 それから隣県連携につきましてですが、これにつきましては個々の、例えば所管部局がはっきりしているものにつきましてはそれぞれの所管部局が中心になって連携の方向を起案すると同時に、そういった隣県と協議の場でありますとか、そういったことについては私どもの部が用意させていただくということじゃないかなと思っております。例えば伊勢湾再生というのが今回3県1市の連携の中で浮上してきているという認識ですが、それについては、例えば環境面については環境部が主として取り組んでおりますが、この伊勢湾全体を3県1市がどうしていくかという3県1市の協議とかそういう場は、現在でも我々の伊勢湾総合対策協議会というものが所管しておりますし、今後この伊勢湾再生会議なりで議論していく、3県1市といろいろ調整していくということについては、政策部も非常に重要な役割を果たしていくものだと思っております。そういう意味では個々の施策そのものについて各部がしっかりと方向を出すと同時に、そういった連携についてうまく進むように政策部としても総合的に進めていくべきだというようなご所見のとおりかと考えております。

○高橋理事 産学官の知的財産を集約して、それを情報発信したらどうかというようなご質問だと思いますが、ただいま私どもの工業研究部にございます知的所有権センターというのがございまして、そこに特許流通アドバイザーというのがおります。それは全国の企業とか研究機関、それから大学、ここで研究成果として生まれました特許とかそういったものにつきまして、そういったもので一般的にオープンにしていいよと、自分で独占するんじゃなくてオープンにしていいよという開放特許と申しておりますけれども、そういったものにつきまして、企業のニーズに応じましてそういったものを紹介するような取組をしておりますし、それから全国で約5,000万件ほどの特許情報につきまして、それを検索したり活用できるようなアドバイザーですね、そういったものを企業の方にも派遣して取り組んでいるところでございます。

○田中(覚)委員 村林さん、何をおっしゃっているのか全然わかりません。事務方の仕事としてとおっしゃるけれども、知事が変わればなくなっちゃうんじゃないのか、そう思うんですよね。後で後刻ご説明いただく県民しあわせプランの推進については、9月ぐらいに素案をお示しいただくというけれども、もしこれが知事の政権公約ならば、別に議会にお示しをしていただく必要もないし、勝手にやってもらえばいいことで、それに対して議論は選挙の場ですりゃいいわけで、そのどういう位置づけかということを私はお尋ねさせていただいておって、今までのこの3年間の、いわゆる本年度で終わる部分をどう総括して、どのようにまとめていくかという方向性をお尋ねをさせていただいております。

 隣県連携は所管部じゃなくって、例えば愛知県とするならば、各部局がいろいろな愛知県との連携のポイントがあると思います。そういうのが一体どこでトータルでおわかりいただいているか、こういうことなんですよね。じゃあ例えば県土整備部が愛知県に行って連携してよ、環境が行って連携してよって、来られる方はたまったもんじゃないと思うのね。三重県は比較的連携してよと言われる県じゃないと思っています。その実力、能力的に。そうすると例えば愛知県であり、岐阜県であり、また京都、奈良、大阪あたりと連携してよという方が、私は三重県のスタンスとしてはいいと思いますから、個別具体的に所管部がそれぞれ行ってということではなく、政策部がやっぱり取りまとめて、いつも常に他府県との連携を図っていくということにお努めをいただかんことには、各々の部で対応しておけというのは、あまりにも無責任な発想ではないか。政策部ができた経緯も踏まえておっしゃっていただいているようには思えませんが、そのあたりもう一度お尋ねしたいと思います。

 産業振興条例も、例えばまだ、計画を立てるというけれども、公共交通網の整備なんかはどう寄与していくんだとかね、すべて地域振興プロジェクトの推進、どう寄与していくんだ、半島振興だ、皆そうでしょう。どういうふうにかかわっていくかということをも、お示しをいただくのが皆さん方のお仕事だと思うんですけれどね。2006年度の取組の方針、ここに記載されていないということはあまりにもばかにした、もしくは認識、意識の低い皆さん方のお仕事としか評価できませんがいかがでしょうか。

○村林部長 まず、ちょっとご説明の仕方が悪かったのかもしれませんが、素案をお示しするという意味は、この3カ年間、途中ではありますが総括をしながらそれを踏まえると次の4年間というのはこういった方向ではないだろうかという、いわば事務方としての案を起案させていただくという意味で申し上げたつもりです。ですので、政権公約とは全く別なものだということで考えております。

 それから2点目の隣県でございますが、個別部局同士でやるということでは限界があるんじゃないかということは、それはおっしゃるとおりで、我々もそういうディスカッションの場とか、あるいは総合的に考えると各部にまたがるものが、隣県とかとどういうぐあいに組み立てたらいいのかとか、そういったことを我々も既にやっておりますし、これからもやっていくわけですが、先程申し上げたのは、それぞれの方針については個別の部が立てないと難しいので、そういった各部の方針を踏まえながら政策部として総合的に組み立てながら、他県と連携なり協議なりをしていくと、そういうイメージでとらえております。ですので、個別の部に各県との折衝をする、それぞれを個別の部任せということではないと私も考えております。

 それから産業振興条例については、いろいろな形で地域の産業振興に寄与していくという視点は当然でございますけれども、これにつきまして、私の認識では現在そういったことの議論も始まっておりますし、総体としてはおっしゃるとおり十分反映していきたいと、今後のそれぞれの施策の取組に反映していきたいとそういうように考えておるところです。

○田中(覚)委員 最後にすみません。1点だけ、事務方の素案というのは何物だと。事務方の素案というのは誰が一体責任とるんですか、その素案に対して。事務方の素案の。事務方の素案の定義なんていうのがあれば教えてほしいな。それは村林さんの政策なのか、どうなんだろう。

○村林部長 すみません、ちょっとそのあたりも、起案としては事務方として政策部が中心となってやるわけですから、私を責任者とした政策部で起案するわけですが、その後の扱い等々につきましては、それは知事なりとも相談しながら出していくということになりますので、先程申し上げたのは、私の仕事としての起案のことについて申し上げたということです。提出についてはどういう形でまた出させていただくかについては、ご相談させていただくと。

○田中(覚)委員 ごまかしたらあかんで、村林さん。9月に素案をお示しをさせてもらうというけれども、私が申し上げているのは、この今のプランの取りまとめをきちっとやっぱりやって、この知事の4年間の総括を一遍きちっとやらないかん。で、その事務方が素案を書いて、そして三役に出して知事がこれはどうや、ああやと言うて、知事が判断するかどうかは皆さん方は関係ないわけでしょう。その知事が判断したのが9月にもし出てくるというならば、それは知事の次の政権公約、いわゆる選挙に対する公約じゃないかと、こういう位置づけではないのかということを尋ねているの。それならば議会で議論する必要がないじゃないかということなんです。そのあたりもう一度整理してお答えください。

○村林部長 知事も現在のしあわせプランについて責任を持つ立場ですから、その総括なりそれを総括した結果、どういったことが今後考えられるのかというのは、その政権公約ということを切り離してもそういう立場にあるんじゃないかと、私個人としては思っておりますが、担当部長としては、そういったもののおっしゃるように総括をきちっとして、それとともに今後それを踏まえればどういう展開になるのかということを起案するのも私の責任だと思っております。

○田中(覚)委員 どうぞ起案は執行部の方でおやりをいただきますようにお願いします。以上です。

○日沖委員長 ちょっとここで休憩の時間調整でお伺いしますが、この県政報告書に関して、ほかにご意見を言われたい方ございますか。

〔「あります」の声あり〕

○日沖委員長 はい、わかりました。じゃ、それは午後にさせていただきます。じゃ、ここで暫時休憩といたします。

 なお、再開は午後1時ちょうどといたしますので、よろしくお願いします。

(休  憩)

○日沖委員長 それでは休憩前に引き続き委員会を再開いたします。午前中に引き続きまして県政報告書についての意見を、ございましたら受けたいと思います。

○中森委員 簡単なことで申し訳ないんですけれども、どうしても報告書を見せていただきますと、未達成というのがちょっと気になりまして、どうしても注目してしまうんですけれども、例えば531の地域振興プロジェクトの推進について、評価の表現方法が、数値目標は達成できませんでしたが云々と、何か示すことができましたと、このように表現されているのが、本来でしたらこういうことをしましたが達成できませんでしたと、このような評価がやっぱり素直ではないかなというふうに思います。そうしないと、達成できなかったけど、こういうことをやってきたと、こういう評価は次につながらないというふうに私は感じておりまして、やはりこれは素直にいろいろやってきたけれども、達成はできなかったという表現にしていただけた方がいいんではないかなと。

 さらに、じゃ、どこが達成できなかったということを分析をすることが必要ですので、見ますと、地域主体の事業や協働事業の進め方が浸透していないなどが考えられると。これは手法の問題で施策の問題ではないわけでございまして、やはりこれは、地域間格差があるとか、どこどこに課題があるとかいうようなところを明確にやはり出していただいた方がいいんではないかなというふうに感じております。せっかくですので評価の結果を踏まえた取組方法が県民センターなど、要するに組織改正と県民センターなど云々となりますと、県民センターは機能が縮小されていますので、これで解決できていくのかなというふうに、何か心配しますので、やはりもう少し取組方法を明確に打ち出していただかなくてはいけないんではないかなというふうに思いました。これが1点目です。コメントをいただきたいんですけれども。

 もう一つ気になりますのは、620番ですね。戦略計画の展開と政策開発。これは全体のことですので、内容が総論的な話で、目標達成ができなかったということかなというふうに思うんですけれども、これの評価を見させていただきましても、いきなり見ますと、「三役と部局長の対話等を通じて」、これ、誰が対話をしたのか知りませんけれど、三役と部局長の対話を通じてということは、上部の関係者ですね。県民しあわせプランの進展を図りましたと、こういうような評価をされているわけですね。その結果、7割弱とか9割強となりましたと。これも目標は未達成だがよくやったと、こんな表現が出ておりまして、何か評価の方法が未達成な割にはなかなかそう反省していないような評価の仕方が見受けられまして、もう少し表現方法を工夫していただいたらどうかなというふうに思いますのと、加えて残った課題等々の要因と考えられることにつきまして、じゃ、どうしようというところの中で、県行政への不満意識が高いというのと、いろいろなことでやってきた結果、これを見受けると、目標を見直すなどの取組を進める必要があると。こういうことが何か施策の内容を手を加えるということではなしに、数値にとらわれてしまって、目標数値を変えればうまくいけたかなと、うまくいけるんではないかというような感じが、感じ取られまして、もう少し戦略計画の展開にしては、何か数値に、目標達成に向けた取組にしてはちょっとインパクトが弱いんではないかなというふうに、この表現方法についていかがお考えかお示しいただきたいと思います。

○村林部長 620についてのご指摘について、私の方からお答えさせていただきたいと存じますが、評価の記述の仕方とかそういうことについて十分じゃないというのは、おっしゃるとおりかなとも思いましたので、検討できるところはちょっと、これは総括室長が責任を持って評価をしておるんですが、再検討させたいと思っておりますが、お尋ねのような部分について、まず数値目標の意味合いなんですが、これにつきましては1万人アンケートで44項目の満足度を聞いております。そういった中で不満だと答えていただいた方々の割合をできるだけ小さくしていこうということで努力しておりましたんですが、ご覧になったように、だんだんとやはりどちらかというと不満側が、意識が上がってくるというような傾向にありまして、それを我々どうとらえているかというと、やはりほかの県民意識基礎調査という数値目標に直結しているアンケートでもそうなんですが、県民の方々の県政に対する評価全般が大変厳しくなってきております。ですからそういったことが非常に背景にあるんじゃないかなと考えておりまして、そこは気持ちを入れてしっかり満足度につながるような政策展開をしなきゃいけないだろうと考えております。

 一方で、数値目標の見直しにすぐ直結した表現になっているので、ということなんですが、ここの部分はそういった不満意識そのものを目標にしております関係で、ちょっと十分な分析ができないということがありますので、目標、そういった意識をいろいろ聞いている部分については、もう少し、先程も申し上げましたんですが、県の取組がどうなっているのかといったこととあわせて施策なりをとらえていくような、そういったところを工夫をしなきゃいけないかと考えておりまして、そういった、今委員のご指摘があったような次の展開につなげていけるような数値目標の設定の仕方みたいなことをやはり考えなきゃいかんということで、次の戦略計画ではそういった数値目標の設定の仕方から検討していると、そういうことを踏まえてこういう記述になっているということでございます。表現等不十分なところについては、また検討させていただきたいと思います。

○中森委員 検討していただいて、修正すべきことは修正していただきたいと思います。せっかくおっしゃっていただきましたので、県行政の不満意識ですね、満足度というのは非常に今の時代、右肩下がりの状態、全体予算が下がっていく中、また県単事業が減っていく中、場合によっては地方分権をどんどん進めていく中、さらには要するに県に頼っていかなくてはいけないという部分が減ってくるという、その役割が少し変わってきている中で、満足度を高めるというのは非常に、私からすればだんだん難しくなっていくんではないかなというふうに感じておりまして、一つの方法としてご提案いたしますけれども、県民の納得度ぐらいに変えていただいて、こういう時代はこの予算で我々もやっていかなくてはいけないなというような、県民参加型にすれば納得していくと、こういうような少し表現を変えていけば、与えられるものについては、何ぼ与えられても不満は残ると。要するに与える量が減れば不満が残るというような感じですので、でもここはともにやっていきましょう、協働でやっていきましょうということであれば納得するわけですので、納得度を上げていくという方がより指標としてはいいんではないかなというふうに、これはご提案させていただきますけれど、もしコメントがあれば。

○村林部長 納得度というご指摘ですけれども、実はこの1万人アンケートで施策についての理解度のようなことをあわせて問うているというのが、二、三年前からやってみたんですが、そうすると施策についてよく知っている方は比較的満足度が高いという傾向が出ております。そういうことで、委員ご指摘の納得度で考えたらどうかというのは、一つの考え方かなと思いますので、そういったことも含めてよりよい目標の設定の仕方とか、それは他の施策も含めてですが、この次期戦略計画の中で検討させていただきたいと、そのように思っております。

○貝増委員 先程の田中委員の話じゃないんですけれど、まず最初に教えてほしいんですけれども、政策部って何していますの。

○村林部長 政策部は、今回発足をいたしましたんですけれども、それは一言でいうと、私の受け止め方としては政策部門を総合的に担当する部として発足したというぐあいに考えておりますが、具体的には、例えば従来地域振興部と総合企画局と別々に所管しておりました市町村関係の仕事でありますとか、あるいは東紀州対策なんかを含めるそういった地域振興の仕事でありますとか、そういったようなことを従来の企画部門と一体にしたということが一つございます。ということで、市町の支援とかについても、県の政策全般と整合性を持ちながら市町といろいろ一緒にやっていく、パートナーとして一緒にやっていくと、そういうようなことが求められているんじゃないだろうかと思っております。

 それと従来広い意味での政策部門としての交通でありますとか水資源でありますとか、そういった部分は地域振興部が担当しておりまして、しあわせプランでありますとか、そういった総合計画については総合企画局が担当するということで、広い意味での政策部門というのが二元化していたわけですが、それが一つの部で所管することになったということで、全般としてそういったことで政策部門を一体的に総合的に所管するようにということだと理解しております。ただ幅広くなりましたので、それぞれ今日ご覧のように幹部職員もたくさんおります。ですからそれぞれ役割分担をきちっとしながら、その中で情報共有とかを図りながら、県政全般の政策とも整合性をとりながら、総合的に進めていくと、それが政策部の役割じゃないかとそのように思っております。

○貝増委員 部長、お金はあるんですか。

○村林部長 総合企画局よりは、地域振興部等所管しておりました具体的な事業も持っておりますので、そういった意味では予算的にはそれなりに規模も両部合体したということで大きくはなっておるんですが、基本的には予算で仕事をするというよりは、各部といろいろな調整をしながら進めていくというのが政策部の仕事じゃないかと、そのように思っております。

○貝増委員 そうなんですよね。お金というたらおかしいけれど、予算の方を使えるのは、昔の旧地振部の方ですからね。政策部はもともと企画ですから、原点はね。そうなると、今日の、この我々が使う県政報告と執行部が使う県政報告は一緒ですけれども、意味合いが違うんですよ。これ、例えば実況中継して、県民が聞いている、プレスもおりますけれどね、じゃ、県会議員が地元で説明会をしたときには、ある程度の整合性は持たせますけれども、それなりのことをわかりやすく説明しなければならないと。別に公約ではない、マニフェストでもないけれども、こういうことを今やっています、あるいはこういうことを依頼を受けたからこういうふうな順番でやっていきますと。

 しかし皆さん方のこの県政報告というのは、あれもこれも、何もかも、お金も人のことも全部我々でやっていますよという文言、説明ばっかりなんですよ。だから冒頭で何をやっているんですかと。企画集団であれば企画集団として、庁内各、他の部局に対して、こういうことはここまで検討したから、もう一遍あんたところで加工せえと、この部分はお金が要るぞと。そういうことを全部、全庁的、全県内的なことのシンクタンクの立場でやっていただかなければ、その立場がパーツ、パーツに入ってしまうと、縦割り行政、横割り行政の中で結局何もできなくなってくると。今回の組織改正の中でも、県民局を廃止し、そして地域の一番最先端の窓口をどこにしようかと、あんなに変えられたらもう出先へ行かんでも県庁へ行った方が早いわという、首長さんの話と一緒で、誰が何を責任持ってどう加工できるかと、そういうための全庁的な一つの理論武装をしながら、あるいは10年後を考え、あるいは田中委員みたいに知事の公約が何かは別として、それを取り上げて、そして各部局にもう一遍落としていくと。そうしないと午前中の話、説明を聞いていましても、農林や土木の話を聞いていると、これはここまで進捗があった、あるいは費用対効果に対して、あるいは前年度対比どこまで進んだというのが目に見えるんですけれども、皆さん方の話というのは全然目に見えないですよ。言葉遊びだけで、大事なことかもわからないですけれども、聞いている方は理解ができないというのが本音なんです。

 例えば本気でやるんやったら、施策443でも、開いたところにあるもんで、これ、新エネ、新エネってもう数年騒いでいますけれども、ターゲットは住民かと。そして皆さん啓蒙してくださいよと。じゃ、県庁あなたたち何を汗かいているんですかと。これを一つの大事な施策として県庁は昔の総企、地振、今の政策部が預かりやっていくんなら、何で県庁全部、各部局の出先、本庁、まずやってくれと。そしてそれが県庁が県民に対する、市町に対する啓蒙、一番手っ取り早い啓蒙じゃないかと。現実にやっているのは企業庁だけですよね、これ。大々的にやっているのは。太陽光発電でね。じゃ、ほかの部局は何をしているんかという、そういった啓蒙をしたことなく、県内12市町に太陽光をやってもらったとか、そういう外部のことばっかりなんですよね。肝心の基幹で何をやりましょうと、一体となって県庁挙げてやりましょうということもさわっていないし、取り上げようともしていない。

 めくっていったらすべてのページで言えるんですけれどね。本音でトーク、誰か説明、小山さんやった、いいんですよ、524でもね。じゃ、これだけの回数を各会場でやられた、この間も尾鷲かどこかで最後の、鳥羽か、離島まで行かれましたけれど、これは大変地域にとってうれしいことです。しかし大半の地区は人が集まらないから職員総動員しろと。紙は回っていないけれどもアンダーグラウンドで声がかかっている。扉越しに会場を見ると、だいたい県職が、行政が座っていると。じゃ、何のために一般に向けた県民トーク、本音で語ろうの会かと。じゃ、職員は廊下へ出てくださいと。本当に知事を招いて、知事が危なくなったらみんなで助けようという制度はいいんですけれども、数だけ合わすような本音でトークというのは、知事に悪いけれど、やめた方がいいと思うんです。それやったら政治家と一緒で街宣活動してもらった方がよっぽどいいですよ。

 だからそういうこと一つ一つでもね、本気でこうして新しい制度に組織改編の中で動き出した、よちよち歩きかわからんけれど、各長ばっかり引きずり出して、大事大事していると。変わった意味がどこにあるかというのが見えないと。だからしょっぱなのこの2定、6月議会で、今回はある程度本気で、服装が夏物に変わったというだけじゃなくて、この取扱い方を全部変わってくるんかなと。それが知事の意を受けた職員であり執行部であるんならね、来年選挙とかそんなん関係なしに、本当に変えていこうと。変えることは私一番、昔で言う費用対効果が一番大きいんでね、無駄なことをいつまでも守っていくんじゃなくて、本当に変えようという意識改革が政策部からスタートすると、ほかの部局も変わらざるを得ないと。その範を見せてほしかったんですわ。

 たまたま私この1月、2月にニュージーランドに行ってきたんですけれどね。10年前には部長さんも行かれていますけれども、そしてそこから三重県の改革行政が実体的に動いているんですけれどもね。改めて10年経って、というても私は行くのは初めてですけれども、あちらに行かせてもらったときに、そういった改革のもとを、あるいは現在進行INGをどう変わっていったかといったら、すごいやっぱり大事なものを守っていくと。でも県民、住民、こちらで言う、それをどうしたらステージに上げられるかが、本当の改革の一番のキーポイントやと。机上の空論は要らんと。だからそのためには知事のどこどこ討論会、本音でトークね、知事と語ろう、これなんか本当に変わった。それを真剣にやっていただけたら、私は三重県版で全国に、あるいは全世界にでも発信できる、そういった改革のガバメントかガバナンスか、知事言われていましたけれども、あれは知事の職員に対する抵抗やと思って聞いていたんですよ。俺が言うのをわかってくれへんと。職員に守ってもらうんじゃなくて、県民に向いてやってくれよと。そのための一時的なチェックとして、議会があるんやろうと。だからここをクリアしたらもうすべて大丈夫やというて明日からまた同じことをやられるんなら、こういう今までの県政報告を聞いていてもどのページいったって言いたいことはいっぱいありますよ。そのへんの感想も聞きたいんですけれどね。531なんか、私これは次の本会議でやりたいなと思っているんですけれどね。

 だから一つ一つこれを大事大事と未定稿になっていますけれども、このまま進められて本当に政策部として改革のポイント、そして県政の施策の一番徹底してほしいのは、土俵に上がってほしいのは県民のはずなんですよ。議会じゃないんですよ。議会はチェック機関ですから、提案と。だからそれに対してこれから本稿になるまでの間に、そのような政策部として衣替えができるかできないか、それだけでも教えてください。

○村林部長 まさにおっしゃるように、多分今のご所見は私自身のリーダーシップが不足だというご指摘かと思って受け止めておりますけれども、まさに、もちろん県議会等からいろいろご意見を賜るのは、私非常に大事だと思っておりますが、県民、住民をステージに上げるというのが大事だというのは、県民が主役の県政を掲げている我々としては非常に大事なことだと思っておりまして、そういった意味で知事も先頭に立って本音でトークに行っているというぐあいに理解しております。

 そういった中で、私もじかに県民の方々からいろいろなご意見を聞いたという非常に貴重な経験だと思っているんですが、そういったことが十分県政全般の改革につながっているのかというご指摘だと思いますが、それぞれの意見については各部受け止めていろいろ検討しておりますので、不十分だというご指摘かもしれませんが、それぞれの県民の方々の意見については、それぞれの部、真摯に対応しておると考えております。

 しかしながらまだまだ、例えば三重県版の改革特区というような形で、県民の方々から舞台づくりの提案を受けた、それの対応なんかいろいろ分析をしてみますと、やはり我々職員の、県民が主役ということの受け止め方についてまだまだ不十分なところがあり、新しい時代の公という精神をどれだけ取り入れて我々自身がいろいろなことを考えていくか、県民の主役という視点で政策を再構成していけるかということについては、いろいろなまだまだ課題が残っているというのはご指摘のとおりかと思います。そういったことも踏まえまして、政策部というのは県政全般のやはり政策が変わってこなければ、その存在価値が十分発揮できないというのは、ご指摘のとおりかと思いますので、そういった各部の政策も含めて、我々自身が取り組まなくてはいけない政策もたくさん持っておりますが、各部の政策も含めて進捗ができるように努力してまいりたいと、そのように思っております。

○貝増委員 優秀な村林さんにね、私、無能やと言うているんじゃないんですよ。組織としてみんなで変えましょうと。新しい箱になれば、新しい組織になれば、みんなの気持ちも変わって、古い教科書ばっかり出してそれを表紙だけ変えていこうというんじゃなくて、気持ちが変わっていくと。だからそのためにリーダーが、俺がいい、悪いと言うんじゃなくて、みんなでこれだけ最大のどの委員会にも負けない人がおるんですから、そういう意味で頑張ってほしいなという気持ちはあるんですよ。

 ちょっとやんわりともう一遍本音で聞かしてください。443、県庁及び県の各出先組織で、これは取り上げないんですか。

○村林部長 私ども、やはり県も率先してそういった新エネルギーの導入に取り組まなきゃいけないということで、率先導入指針というものを設けまして、それぞれの部局で取り組んでいるところでございます。先般も昨年度、各部局とそういったことについても議論をしまして、そういった各部何ができるかを踏まえまして、その率先導入指針も改定したところでございます。そういった中で特にここに掲げましたのは、太陽光発電についてだけ記載をしておりまして、その太陽光発電については確かに企業庁が非常に大きなウエートを占めておりますが、例えば県立の病院と学校に、ここに書いてありますように5カ所導入しておりますし、県としても率先してこういったものを取り組んでいこうというのを全庁的な方針として定めているところでございます。

○貝増委員 そういう言い方じゃなくて、県庁挙げて、企業庁だけじゃなくて、教育委員会だけじゃなくて、県庁も今年こそ何とかしますわとかね、そして各29市町に対しての手本として動きますと、そのくらいのハートを持ってやっても、大事な施策であればまず親が見本を見せて子どもに、あるいは現場でやったら職長さんが見本を見せて職人を教育するというのと一緒で、まず県庁本体が見本を見せる、そのくらいの取組が私は必要やと思うんですけれどね。

 それとあわせて、僕はもう2006年度の取組に長発電所、あれ災害復旧はできましたけれど、バイパスはいつ直るんですか、あれ。

○松井資源政策監 来年度ということでございます。発電が開始をいたしますのが来年度という形で聞いております。

○貝増委員 ほかの部局やけど、ここにこうして書いてくれてるからね。

 それともう1点だけ聞かせといてください。553、我々北勢地区にとって北勢線というのは県にも大変お世話になって、2市1町も喜んでいます。とりあえずはこの間も事故もありましたけれども、これは委員長のホームグラウンドでもありますしね、大半が。何とかあの路線が継続運行されていると。そのために55億円という莫大な金もかかっている。次の段階で同じようにまた無理が言えるか言えないかというのは、これはステージの違うところの論議になりますけれども、同じように、例えば本当に県が各部局で力を入れて、そして民活も入り、商工業の中心地帯となっている北勢地域ほど、今逆に公的輸送部門といえる鉄道が本線を除いたら枝線はみんな赤字になってきていると。また今月から養老線が桑名大垣線、養老線ですね。これがもう上と下と分かれて補助金体制でやらしてほしいと。それだけの体制も各自治体さんお願いしますわという近鉄本社からの要請、お願いも来ていると。

 そうなったとき、これ伊賀線もそうですけれども、多分志摩線も入ってくるだろうと。だから次から次へこうなったときに、今藤本さんここにみえますけれどね、県としてあれもこれも、本当にそれこそあれもこれもね、伊勢鉄道みたいなわけにはいかんやろうと。枝線の悲しさというのは、まちづくり、過疎地と一緒で、通過道路も困りますけれども、行き当たりのところというのは力の入れようが10あれば1か2で終わっちゃうと。しかし住んでいる人にとっては、あるいは通学、町へ出る人にとっては大事な足でもあるし、住まいも先祖伝来のものを守っていかなければならない。これからの政策部でやってほしいのは、こういった幹線ばっかりじゃなくて、地域コミュニティーを守らせて、そして県内どこでもしあわせな、そしてそこで安心して住んでいただけるためには、私は合併しようがしまいが、その地域管内でのコミュニティーの循環道路あるいは鉄道までいかんでも、循環道路構想をしっかりと打ち上げることによって、行き止まりがなくなってくると。そうすることによって村のコミュニティーが守られてくる。村というのは市であったり町であってもいいんですよ。だからそういう政策を、私は政策部として打ち上げてほしいなと思うんですよ。29市町を呼んででもね。そうしないと幹線道路、鉄道は、どーんと行くだけです。隣の尾鷲は早く引っ張ってほしいと。我々の北勢地区でも高速道路のお願いはしています。

 しかし外へ行くのも大事ですけれども、住んでいる環境を守っていこうと。三重県がますます元気になっていこうと思えば、やっぱり地域コミュニティーの取扱い方を、これは市だけではできない、町役場だけではできない。だから県庁サイドとして、昔あった八つ、九つの生活創造圏じゃないけれども

、少なくともそのくらいの、十ぐらいに割った本当に生活圏の中での循環道路構想を、これは土木だけでもできないし、農林の農道だけでもできない。だからそういったことを本気になって政策部として推進いただけるように、そうすればおのずと養老線対策であっても伊賀線対策であっても、鉄道と道路あるいは通学通勤の足並みを、環境を守りながらどのようにやっていこうかと。

 そういう政策も入れてほしいんです。こういう単品で書くんじゃなくて、これについてはどうしようというのは、これ議論の話ですけれども、政策からいくと違うレベルの話になってきますから、伊勢湾と一緒ですよ。10年前からやっていても、3県1市がやっていたって、三重県人何をやっているんですかと。会議の会長さんだけですかと。もっとけんかしてくれと本会議でも言わせてもらいましたよ。やっと再生会議が動き出したと。じゃ、目的は何かと。これはやっぱり三重県の沿岸に対する、あるいは北勢部であれば空港ができた、名古屋市は堀川をきれいにしてね、汚いのは伊勢湾に流してと、そんなんじゃなくて本当に共生の時代の中の整備であれば、70億円、100億円ぐらいあるんですから、ここには。だからその有効利用をしながら、それをスポットで組ますんではなくて、政策部で考えてそして各部局へ流してやってほしいと。その一元管理ができるのは政策部しかないやろという、政策部っておもしろいなと思うんですよ、だから。簡単に言ったら怒られますけれども、それだけ逆に言ったら知能集団でいけるんですよね。そういったもののチェックをここでさせていただければ、これは進めてくださいと、もう明日からでも走ってくださいよと、いろいろなことを言えるんですよ。といいながら、養老線と伊賀線はどうされるんでしょう。また近鉄と相談、関係市町と相談を進めていますだけですね。今日現在では。はい、わかりました。

○日沖委員長 ちょっとすみません。貝増委員、もしほかの施策も質問ありましたら。

○貝増委員 もういいです。

○日沖委員長 もうよろしいか。もしあったら一緒にと思ったんですが、よろしいですか。

○貝増委員 委員長の分を残しておかんとあかんので。

○村林部長 鉄道とかの方向について、その地域コミュニティーなりの観点から考えなきゃいけないというのは、私どももそういった方向かなと思うんですが、今現在そこまでの明確な方向性ができるところまで検討なり進む段階ではございません。今後ともそういったことを念頭に置いて進めるようにというのはご意見として承って、そういったことも検討していきたいと思っております。

 そういった中で養老線、伊賀線がご指摘のように赤字問題がいろいろ起こって、それをどうやって維持をしていくかという問題が起こっておりますけれども、それぞれ基本的には上下分離という形で、運営について切り離すという方向で進められていると聞いておりますので、そういったことで沿線の市町ともいろいろ鉄道事業者と協議も進んでいるというのも聞いております。基本的には北勢線という前例がありますので、そういったことも踏まえながら、県としての役割は何かという検討をしていきたいと思います。以上のような形で県としての役割なりがあれば、的確に対応していきたいとそのように思っております。

○貝増委員 現在INGで大変な問題ですから、よくわかります。しっかりと県庁としても、やっぱり養老線の場合は岐阜県ともタイアップしてやらないとだめなんです。岐阜はもう守るための期成会も立ち上がっていますけれどもね。あれやこれやじゃなくて、私はここで一つ、お願いしたいのは、県庁としてこういった鉄道、うちの管内のこの養老線もそうですけれども、北勢線もそうでしたけれども、伊勢鉄道も含めて、すべての鉄道で職員さんが県職、県庁ですから、鉄道へ最寄の駅から例えば1キロ15分か、歩いて。2キロ半時間。どこまでが歩きかわからないですけれども、例えば駅に近いところなんかはもう逆に通勤手当というものを、バスはかわいそうですから、本数ないですから、皆さん残業も多いし、鉄道で現金じゃなくて、鉄道の定期券ですね、そういう現物支給というのは考えられないものなんですか。そして県庁がそういったものを支えていく一つの運動やと。これはどこで切るか難しいですけれどね、これも一つの、お金を出してというより、じゃ、本当に沿線の職員に対して環境にやさしい公共交通機関で通勤してくださいよという施策の一環として、通勤費は現物支給すると、定期でと。そういうことも一遍考えらないものかね、どうですか、部長。

○村林部長 そういったことも一つの方法かと思いますが、通勤手当ということになりますと総務との関係もございます。あるいは従前例えば第3セクター、伊勢鉄道ですが、残ったときに、例えばできるだけ出張のときに利用するというような呼びかけを職員にするといったこともやったことがありますので、そういったような方法も含めて、確かにできるだけ鉄道を利用するという、職員自体がそういう方向に向かうということも必要かと思いますので、方策については考えてみたいと思います。

○貝増委員 それがね、一つの行政ができる、県庁ができる一つの大きな運動のうねりになるんですよ。セクションは向こうやってわかっていますよ。でもこういうものを全部やっていくのが政策部ですから、そこからはっきりとやっていくと、一つの社会運動をつくって鉄道、公共機関を守りましょうと。その原点の最初の一滴を流しましょうという活動をできたらと。以上です。

○田中(俊)委員 もう簡単にお聞きしたいと思います。以前から公共交通機関の利活用という観点で、いわゆるパークアンドライドの県内の展開をずっと言い続けてきておるんですけれども、施策の553番にはその記述がありませんし、ほかのところにあるのかもしれませんが、本来ここへも記載があってしかるべきやと思うんです。最近自分の身近なところでも全般的に利用率が悪いというふうに聞いておるんですが、例えばスーパーの駐車場を借りて一定のスペースを確保しているけれども、まだまだスペースはかなり空いていると。その原因を分析するということも必要だと思うんですが、まずその施策の553番に記載がないということについてコメントをお願いします。

○藤本交通政策監 記述がないのは事実でございまして、今ご指摘のとおりパークアンドライド、現在四日市を中心に実験的にされていることは承知をしております。十分そういうものを踏まえまして、改めて17年度の取組、あるいは18年度の取組の中にそういう記述を生かしていけたらなというふうに思っております。

○田中(俊)委員 そこで原因ですけれども、利用率が悪いということの原因ですけれども、PR不足ということも一つあると思いますし、例えば現実論としてどこかの駐車場へ止めてバスなり電車に乗るときに、バス代や電車賃よりもガソリン代の方が安いとか、そういう経費的な面もあると思うんですけれども、そういったことについては分析はされていますか。

○藤本交通政策監 現在のところ、私の段階ではまだしておりません。

○田中(俊)委員 今後そういうことについてもぜひお願いしたいと思いますけれども、パークアンドライドというのは、地球環境面でも渋滞緩和という面でも非常に有効な手段やと私は思いますので、例えば企業とか事業所に対してそういうパークアンドライドというシステムをその従業員の方が活用していれば、県としてこういうインセンティブがありますよというようなことも検討してみる必要があるかなと思うんですが、そのへんはいかがでしょうか。

○藤本交通政策監 先程の貝増委員のご指摘も含め、私どもパークアンドライドあるいは総合交通体系というように呼びますけれども、鉄道、道路、あらゆる公共交通機関については、うまく活用できる方法というのは今後検討していかなきゃならないと思っています。ただ、パークアンドライド、特にヨーロッパ方面で盛んに行われておりますけれども、都市構造の違いとかあるいは文化、あるいは車に対する今までのとらえ方等々がございまして、そのままというのはなかなか中に入れにくい点があろうかと思いますので、そういうことも踏まえ、確かに有効な手段iの一つではあるというふうに思っておりますので、今後総合交通体系という観点の中でパークアンドライドを含め、勉強させていただければありがたいと思っております。

○田中(俊)委員 市とか町と協働していただいて、しっかり取り組んでいただくようにお願いいたします。

○日沖委員長 よろしいですか。ほかに県政報告書についてのご意見がございましたら。

ないようでございますので、県政報告書についての意見をいただくのはこれで終結をいたしたいと思います。それではここでお諮りいたしますけれども、県政報告書の件について、ただいまちょうだいいたしましたご意見の取りまとめの方向性につきましては、いかがいたしましょうか。

〔「正副委員長一任」の声あり〕

○日沖委員長 はい、それではそのようにいたしたいと思います。なお、詳細につきましては正副委員長にご一任願うということでよろしくお願いします。また執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻ご報告願いたいというふうに思います。

・その他の事項について

   (1)当局から資料に基づき説明(村林部長、長田理事、坂野局長、高橋理事 説明)

   (2)質疑・応答

○日沖委員長 はい、ありがとうございました。一挙に説明いただきましたけれども、ただいまのそれぞれにつきまして、質問がありましたら順次お願いします。ないですか。

○野田委員 第1回の一般質問の中で質問させていただいたときに、知事の方に、次期戦略プランの中に南から見た政策、取組というものを展開してくれと、このように提案したら、十分検討するという話なわけなんですけれども、実際今その次期戦略プランの策定作業の説明を聞いていても、どこに南の方から見た、また北から南を見た戦略プランというのが見えてこないんですけれども、これはどこでどういうふうな形の取組、実践提案とか調査内容のところを見ても、見えてこないんですけれども、どんなふうなこれ、考え方をして取り組もうとしておるのか、その姿勢を教えてもらえませんですかね。

○村林部長 次期戦略計画に当たりましては、さまざまなやはり地域の視点から見るというのが重要じゃないかと思いまして、現在の戦略計画にはそういった地域から見た部分というのは記述をしていないんですが、今回は、まず一つは先程もご説明をしましたんですが、地域づくりについてはこれからかなり広域的なものも市町が担っていただくんだろうということで、一つは大きく広く県土から見ていかなきゃいけないなと。県土全体、あるいは県土を取り巻くいろいろな広域から見ていかなきゃいけないなということとあわせて、そういった視点を踏まえてそれぞれの地域を、そうした県土づくりからどう見たらいいのかといったようなことも記述をしていきたいと考えておりますので、そういった中でご所見のことについても検討するのかなというぐあいに考えております。

○野田委員 僕としては後々言えば、新しい時代の公というものを浸透させるやり方と、こう考えたときには、文化力もそうなんですけれど、まず県だけでものを見るんではなくて、市町がまずどんなふうに考えておるのかという理解した上で地域のことを考えていかないと、これは下からといったらおかしいけれども、南から見た見方とか別なところから見た見方とか、視点を変えるということにはならないと思うんですがね。そういう取組をまずしてほしいと。それとかあと、例えば中部国際空港へのアクセスの場合に、松阪だけとか津だけとか四日市だけ、また鳥羽だけ考えてそこのアクセス整備を考えるんじゃなくて、例えば今回新聞紙上でしか僕は理解していないんですけれども、松阪市が東紀州の人たちが来るときには松阪を使ってくれというような形で協力体制を整えた。それだったらそれで、まずお願いだけじゃなくて、県としての取組、交通アクセスの取組、交通体系の取組の中で、しっかりと、例えば東紀州から松阪へ行くためのアクセスをどんなふうにして、東紀州の人間は松阪に関して期待しているのかと、このへんをきっちり調査した中で整備していかんと、これはやっぱり南から見た交通戦略に対する計画にはならんだろうと、こういうふうに思っているわけなんですよ。

 ですからそのへんの取組を考えていただいたら、おのずとこれ載っていくと思うんだけれども、今の部長の説明だと地域のことだけを考えて、地域で分担させてその役割を割って、その中で積み上げていくといったら、これはこれまでどおりで一緒やないですか。だからそれじゃなくて、北から見た南のこと、南から見た北のこと、ということを考えていかないと、今後の新たな次期戦略プランというのができないと、できないといったらおかしいけど、新たな展開としての見方、いわゆる広域的な包括的な連携というのが実際効果的にならんのじゃないかというふうに思いますので、僕は南から見た、この次期戦略プランへの対策、取組ということをそういう意味でお願いしたわけで、それが見えてきていないということを言わしてもらったんですよね。

 だからそういう個別のこと、地域のよさだけを出すというんだったら、それは地域は地域で考えておることやないですか。そうじゃなくて、例えば尾鷲で、オンツツジなんか、尾鷲の人、そのへんの地区の人、また長島の人なんか全然それがそこの地域の特性だと思わんかった。ところが東海テレビの担当編集長が来て、「おっ、これはここしかないぞ」と、「これは特殊なツツジやぞ」ということで、どーんとその価値が高まるわけなんですよね。そういう意味で北の人が初めて地域の、尾鷲のことを言ってもらう、また熊野のことを言ってもらって初めて、その地域の人たちが目覚めるんですよ。そうした取組が必要でしょと、こう言っておるんですよ。だから地域だけに物事を言うておるわけじゃないから、そういう取組を次期戦略プランに入れてほしいと。で、知事も検討するって言って、それは部長の方に言っておるはずだと思うんですけれどね。そのへんの取組をもう少し練り直してほしいなと思いますよ。

○村林部長 手順ということでいきますと、それぞれのおっしゃったような視点が入っていくようにというのは、例えば市町との意見交換とかそういったものも今後の作業の中で考えておりますし、そういったことから地域の方がどんなような目で見ているかということについては、いろいろご意見を賜りながらやっていこうと思っておりますが、それを最終的に計画にまとめるのは、ご所見にありましたようにやはり県土なりから見る、あるいは県政として見るというところが必要だと思っておりますので、そういったところから見て、それをどういうぐあいに組み立てていくかということは、十分検討させていただきたいと思いますし、またその検討結果、いろいろな形でご意見を賜った方々も含めてフィードバックする中で、またご意見も出てくるだろうと思いますし、そういったことの積み重ねの中でご所見のようなことについても検討していきたいなと思っております。

○野田委員 だいたいわかりました。特に知事は二つの柱ということで、新しい時代の公と文化力を軸にして今後こういう次期戦略プランを練り上げていくんだと、こう言っていますからね。県の職員だけが理解するんじゃなくて、やっぱりこれは地域の、市町の職員並びにやっぱり県民、住民がしっかりとそのへんの理解をしていかなあかんのやから、そうした人が理解しやすいようにするためにどうするんかということを考えりゃ、おのずと南から見た、また北から南を見たということが出てくると思いますので、十分そのへん注意して取り組んでいただきたいなというふうに思います。以上です。

○中森委員 ちょっと1点教えてください。新しい時代の公の推進について、今参考で示されました地域資金モデル事業のイメージなんですけれども、この中で地域資金モデル事業の中間支援組織というのがちょっとイメージ、なかなかまだわいてこないんですけれども、第2の何か公の機関みたいな感じをイメージするんですが、お金も集まるし技術もあるというような雰囲気でしょうけれども、どういうことをイメージされているか教えてください。

○小西総括特命監 イメージとしましては、この図を見ていただきますと、これはある程度限定的な地域というのを考えておりまして、NPOとかそういったものも非常に大きな全国的な組織というようなイメージではございませんで、かなり地域に根づいたような組織というふうに考えています。そういったところはやっぱり独自で寄附をしてくれる方々に情報を出していくということはなかなか難しい状況がございます。例えば体制の問題とか資金の問題がございますので、そういった点では非常に難しい点がございます。一方、資金提供者の側も資金をどこかに寄附したいといったことを考えた折に、どういったところに寄附ができるのかという、そういった情報がないというようなこともございます。ですので、中間支援組織というのは、そういったお互いの間をつなぐような組織ですね、そういったものを考えておりまして、これは特にそういった職員を置いて動かすような大きな組織ではなくて、小さな組織として両者の間をつなぐものというふうなイメージで考えております。ですので、場合によっては地縁団体のようなものであってもいいかもしれませんし、行政に近いようなものであってもいいかもしれません。そういったようなイメージで考えていただければというふうに思います。

○中森委員 わかりました。あと、それがゆえに、例えば県とか地方公共団体がこの図の中にどこか何か影響があったり、場合によってはお金も扱うので、場合によってはその配分も決められるということもあって、ルールであったりトラブルの防止であったり、何かそういうこともしてあげないと、場合によっては偏りがあったり好き嫌いが発生したり、ということが発生するおそれもありますので、そのへんがちょっと、地方公共団体がこの中にも少しでも連携できるようなイメージ図を表現していただけたらありがたいなとこんなふうに思います。

○小西総括特命監 ここはイメージだけで、この下に書いてありました検討課題の部分が省略してございますけれども、今回こういったモデルを考えた際には、今おっしゃられたような資金配分の問題とか情報提供が偏りないかどうか、そういったような課題があるというようなことで、実は提案いただいたパートナー会議という有識者の方が入った会議がございまして、そちらの方で提案いただいたんですけれども、そういった課題についてもやっぱり検証すべきじゃないかということがございまして、今回はそのモデル事業として、そういった課題について検証をしていこうということで考えております。ですので、そういった検討の結果いろいろな課題があるということがわかってきましたら、それをまたさらに地域に返していこうと、そういうようなイメージでございます。

○中森委員 ありがとうございました。成功するようにご期待申し上げたいと思います。以上です。

○貝増委員 木曽岬干拓地。さきの本会議でも質問させていただいて、執行部の答弁をいただいているんですけれども、あのとき口を酸っぱくして言わしていただいた、提案させていただいた、5年間で5メートルのかさ上げ、これは結構ですよと。現実に動き出したようですね。住民同意を取りつけて動き出したと。連日ダンプカーも入っていると。しかしこの間に一番大事な今年と来年、18、19年の2年間で、あの土地利用の、白旗上げた無条件降伏じゃないけれども、国の言われるままの条件に判子を押してしまったと。これは鎖国開城したときの日本の国と一緒で、時代が変わればやっぱり条件変更というのは当然の責務であり、あれだけの公的財産を国の縛りのついたまま5年後に約束した、原っぱとして使う、子ども広場として使う、それより今一番大切なこの中部地区あるいは県内において、有数の一つの固まった土地を指をくわえて見ているということを、行政がいくらお上に、霞ヶ関に対してでも、やっぱりこれだけの地域の運動から団体の声からどんどん県庁にも入ってきているはずですし、早急に国に対して、特に農水省と総務省ですよね、この2カ所がOKすれば条件変更ができると。今違う開発をすれば罰金を何十億と払えというような、こんな無謀な契約書はやっぱり県庁挙げてあるいは政策部から、特定銘柄を預かっている部局ですから、やっぱり真剣に副知事を引っ張り出してでも、会議だけの代表じゃなくて、やっぱり県代表として霞ヶ関に条件変更を唱えると、その行動は、私はやっぱり早急にとっていただきたいと。そうしないと本当に大枚はたいて、いろいろな本当に壁を乗り越えて県の財産にさせてもらったのに、使い道のない土地では何もないと。

 だから今これだけ県内でいろいろな施策、官民挙げて県庁も挙げて、民間も本当にフル稼働して工業用地も産業用地もないと、何とかならんかというときに、桑名ブロックでも100ヘクタール、今造成ね、アセス入っていますけれども、これは2年後に販売は全部終わるやろうと。そうしたときにその次の用地といえば、これだけ固まった土地はないんですよね。今埋めている100ヘクタール、湾岸の北部ですね、かさ上げしますから実行予算85%、85ヘクタールですね。だからこれをやっぱり県の最重要経済施策として私はやっぱり国に対して動いてほしい。

 だからいつまで経っても、あれだけ言っていたのに、また同じことを書いてあるものでね。何も進展あらへんやないのと。前の3月の1定でしゃべったとこやのにと。4月になっても同じ文言で、県の本当に決意が表現もしていないと。これについてまず。

○長田理事 思いは同じでございます。ただ白旗上げておるつもりはございません。

○貝増委員 いや、昔ですよ。

○長田理事 はい。ただ、取組の仕方というのがあるのかなと思っています。国もいわゆる契約の中で条件をつけた以上、そう簡単には変わらないだろう。面と向かって戦いを挑むのがいいのか、やはり少しいろいろ考えながら、どう申し上げたらよろしいかね、味方を増やしていく中で戦いをしていくというんですかね、そういう取組もあるのかなと、こう思っていまして、今一番最後のところに書いてございますように、関係機関と話を進めていくというのも書かさせていただいて、そういう視点で話を進めているとご理解をいただけたらありがたいなと。そういうつもりでやっています。

○貝増委員 じゃ、理事本当にやっぱりそのとおりなんですけれども、その前提として確認させていただきますけれども、一番北西方面、愛知県にあげた道路用地、あれは登記終わりましたか。

○長田理事 その点については特命監に。

○久世特命監 県境裁定のときに、いろいろな交渉があったわけです。やりとりがあったわけですけれども、委員ご指摘の部分につきましては、その裁定時に愛知県に含めるということで処理がなされております。以上でございます。

○貝増委員 含めるですよね。やっぱり道路は、幹線道路は愛知県が造ってくれると、じゃその分の工事代じゃないけれども、これは道路分の一部部分提供は県も応分に負担しましょうというて出してあるはずなんですよ。そういうプロセスがありながら、今回の残土搬入で5メートルかさ上げ、100ヘクタール、これについては当然あの部分が入っているんですよ。エリア内に。

○長田理事 なかったと思う。湾岸道路の北西側にはないんです。

○貝増委員 向こうだけや。

○長田理事 向こう側だけです。

○貝増委員 でもまあいいですわ。応分の負担を南北でしあいながら、こっち側の北側はもともと、じゃ、あげたところじゃなくても、愛知県の土地も入っていると。そうすると道路は湾岸道路の下で切れるもんじゃないし、これはやっぱり干拓地の本当に南北の幹線道路としてあそこへ入ると。しかし説明にも愛知県等を含めた関係者と考えていきますと書いていますけれども、じゃ、愛知県も三重県さん、愛知県の土やけれども三重県さんどうぞこれ使って埋め立ててくださいよと、私ところの土地も埋めてくださいよと、愛知県何も言わないですか。一緒に条件変更しながら将来ここを有効活用するために、三重県さんが中心ですけれども、愛知県も一緒にやらしてくださいよとかね、県境をまたいでいるんですから。そのへんの確認とかこれからの土地利用の計画の中で、詰めはどこまで進んでいますの。

○長田理事 今愛知県側の方の実務者レベルで話を進めておりますけれども、湾岸道路から南側の部分については、現在のところは現地高での活用ということになっておるわけですね。そこでそういう状況の中で環境影響評価を受けたというところでございます。しかしながら将来的なことを考えると、現地高では今後のいろいろ台風の問題とか、来たときによいとは思っていません。やはり盛土が必要になるであろうなという思いはあります。そういうこともありますもので、愛知県側にいろいろな道路整備の問題、そしてまた今後の問題について、実務者レベルで今ちょっと協議を進めておるところでございます。

○辰己総括室長 私の方から補足させていただきます。12ページの4枚の写真がございますが、これの左の上の図がございますが、ここの左の方に赤い線が斜めに左の上の方から右に向かって線が引っ張ってあるかと思うんですが、これが愛知県と三重県の県境でございまして、この図面の白い部分がちょうど5メートルほど高く埋めるところでございまして、この図面のとおり愛知県側の部分も埋め立てるということで、一緒に同意して進めておるということでございます。

○貝増委員 ですからね、長田さんがおっしゃられたように、外堀から霞ヶ関へ一遍に攻め込むより、順番に詰めていきたいと。じゃ、この一番大事な同じ土地、平面を埋め立てて、愛知県と三重県のまたがっている土地をこうしていくときに、じゃ、愛知県さん、あんたところこのままこの契約条件に基づいて、国との契約、払い下げ条件に基づいて、じゃ、5年間で埋め立てして、5年間その土地を計画どおり広っぱとして使いなさいよと言われていますけれども、ということは向こう10年間使えませんよと、それでもあんたところ何も不便ないんですなと、そんなん困るでしょと、お互いにと。だからそういうことから県と県、地元を巻き込んだ仲間の連帯を作り、そして今県内が各経済界から求められている要素もそこへ入ってきて、5年後には土地がないんですわと。まだまだ経済上向いていますよと。そのときの中部圏の本当に経済動向を上げるために三重県としてもこの土地を有効利用したいと。使うための手段として一緒の歩調でやってくださいよと。ある人が昨日言ったみたいなわけのわからん行動じゃなくて、これは現実目の前の土地ですから、確実にパートナーとして愛知県と私は一緒に手を結んで、木曽岬町さんを含めた2県1町で、あるいは桑名市の土地も入っていますけれども、そのへんで常時スクラムを組みながら、外堀を一つ一つ埋めてやっていただければ冬の陣で城は落ちるやろうと。そういう本当に5年間あるいは2年間、3年間の論法を組んで攻めてもらわんと。

 で、そうしたら愛知県に対する土産も、和泉さんは四港から帰ったところやけれども、私も去年四港におりましたけれどね、別に四日市港がスーパー中枢港になりましたから、この隣の100メートル、200メートル隣の飛島港を有効利用してもいいんですよ。飛島、四日市港、名古屋港として、そこで物流拠点としてこれは四港や、これは飛島やとかね。名港はまた違うところから入ってくるやろと。だからそういう経済活性化も含めた形を、これは最終目標であっても、まず有効利用するための条件変更のためには、組める人とは、特に官庁同士であればしっかりと手を結んで三重県さん、何をたわごと言うているんですかと言われるより、愛知の力と三重の土地でタイアップして攻めていけばですね。

 だからそういうことを考えたときに、何でこういったことも、そういう展望計画も、例えば2006年でほかの県政報告で書いてあるように、これからも今後の活動方針として、愛知県とも木曽岬町とも含め常時協議をし、土地の有効利用を考えていきますと、詰めていきますと、で、愛知県も三重県もこうやっていますよと、木曽岬町さんにも県も愛知県と手を結びこうしてやっていってますよと、お互いしっかりやっていきましょうよと。5年先じゃなくて、やっぱり3年先、2年先を目指した統一行動で国を動かせるように一歩ずつ進んでいきましょうと、そのくらいの腹をくくっていただかないことには、何も進まないでしょう。

○長田理事 おっしゃっていただくこと、深く受け止めさせていただき、ここへもう少し今おっしゃったようなことが書けるような状況を早く作り出していくのが私の仕事かなと、このように思って聞かさせていただきました。誠心誠意取り組まさせていただくと、今日のところはそれぐらいのご答弁でお願いしたいと。

○貝増委員 もう一点、それは書くのは書くでいいんですけれども、もう一点、外堀のためには今月で副知事も東京へ帰りますけれどもね、歴代の副知事、総務省ですよ。歴代の総務局長あるいは財政担当がね、大蔵省、今の財務省ですよ。そういったことから農水にも来ていますけれども、各部門の三重県に来てくれた人の連結、そういった活動も、東京へ帰ったからもう違う人が担当ですからこの人だけ窓口ですよじゃなくて、そういった先輩方もどんどん巻き込んでやっていくと。このときの判子を押した人が今主計の総務部長ですからね。もう帰りますけれどもね。だからそのへんのネットワークもどんどん使っていただきたいと。

○長田理事 その方向で今いろいろ進めておりますので。

○貝増委員 はい、お願いします。

○桜井委員 今日朝から新生政策部の考え方や議論に参加させていただいて、やっぱり何かが欠けておるんではないかというのも率直に申し上げておきたいというふうに思います。それは今の特定重要政策もそうですし、市町村の再編が一区切りついた、県の役割が変わる。そういう中で、従来の総合企画、地域振興部が本当に一体感を持ってその推進役を担うということなんだろうと思う。午前中、田中さん、貝増さん、前段で少し触れられましたが、そこが少し今混乱をしておるんではないか。

 そういう中で次期の戦略計画に期待をいたしますが、従来の発想や仕組み、この延長線上の中にこの次期戦略計画が組み込まれていくのではやっぱり困るんではないか。現状の課題や状況をやっぱり打破していくようなそこらがやっぱり組み込まれていかなくてはならないんではないかというように、強く今日一日改めて感じたところなんです。

 その中で、重要施策はちょっと置いておいて、例えば市町との関係、今の戦略計画の地域編も入れていくということもそうです、それから市町自立的な地域づくりを後方支援していきましょうという県の方向もそう、あるいは今日少し触れられた、例えばパークアンドライドと、まちづくり、広めて考えるべきではないか、あるいは交通政策と環境の視点も入れてまちづくりをしていってもらおうやないか。それも新しい公でもって地域が自主的に進めていってもらう、それを支援しましょうということなんだろうと思うんですが、やっぱりその考え方、考え方でいろいろな事業を今組み込んでいただいておりますが、果たしてそれが、すべてではないでしょうが、成功事例、あるいはそうではない事例、そんなのがいくつかある。そういうのを本当にこの機会に総括をしていただいて、その反省に立って次期戦略計画にそこらが組み込まれていくと。なおかつ従来からずっと申し上げてきておりますが、今やっていただいている地域再生やいろいろな地域づくりをもう少し統合型の対市町の補助金をやっぱり作り上げていくという、そういう方向へ踏み込んでいっていただくような局面があるんではないかというふうに思うんですね。だからそういう意味も込めて、次期戦略計画をどのような視点の変化を持って踏み込む意思がおありなのか、部長の考え方を聞かせていただきたいとこういうふうに思います。

○村林部長 次期戦略計画のテーマとして、今ご所見にありましたように、市町と県の関係が大きく変わっているんじゃないかということ、非常に大きなテーマだと私も思っております。そういった中でこの組織も政策部としてできたんだろうというご所見もそのとおりかと思っております。そういった中で従来の発想を超えて、例えば統合補助金とかそういったことも含めて、市町との新しい関係を象徴するような政策が必要じゃないかというのは、私も問題意識としては持っておりまして、いろいろ検討もさせているところではあるんですが、市町と我々の関係そのものが、例えば関係づくり協議会で議論をして、市町の方々の担当課長なんかですけれど、ご意見を賜ったりしながら、いろいろな提言の形をまとめたりとかいうこともしてきているんですが、今の時点でこういったような形でまとめたいというところまでは、申し訳ないんですけれど行っておりません。ただそういった非常に重要な視点でありますので、そういう市町を担当する部局と政策を立案する部局が一緒になったということで、そういったこれからの政策のあり方そのもの、新しいやり方みたいなことを私としても十分検討していきたいなとそのように思っております。

○桜井委員 ぜひ新たなフレーム、プラットホームといいますか、そういうものをやっぱり入れていきながら、本当にダイナミックに市町と県の関係が変わっていく、そういうちゃんと意思を組み込んだフレーム作りをしていっていただくという段階にあるのではないか。ずるずるずるとこう入り込んで今、今日を迎えておるような気がいたしますので、くどいようですが、ぜひ申し上げておきたいと思います。

 先般、本会議で北川さんでしたか、例の百人委員会の件でいろいろな意見があったと。古典的で古臭い会議スタイルでもあったというようなこと、これを反映していきましょうということでもございますが、やっぱりこういうことも私は何でこういうような仕組みで運用していくのか、非常にその感性を、私はそんなに感性は持ち合わせておりませんが、感性を疑わざるを得ないような局面でずるずるずると今全体が回っておるような気がしてならんですね。

 そういう中でやっぱり次期戦略計画にそこらを新生政策部が、やっぱりきっちり仕事を果たしていっていただくと。その大きな役割を担っていただく機能を持っていただいていると思うので、そういう視点も組み込んだ議論を積み上げ、9月、その素案に出していただきたいし、そのプロセスについては、ぜひとも創意工夫を入れた従来の発想を超えたダイナミックな議論を進めていっていただきたい。そんなことを申し上げておきたいと思います。以上です。

○末松委員 桜井先生に総括していただいた後に質問をするのは何かあれなんですけれども、ちょっと観点がずれていたら申し訳ありません。生活創造圏ビジョン、今日は出ていなかったと思うんですけれども、これは非常に大事な問題になってくるんじゃないかなというふうに思っております。県民局の制度が廃止をされた中で、これ、どのように終結をしていくのか、終結と言っていいのかどうかわかりませんけれど、もしご所見があったらお聞かせいただけませんでしょうか。

○長田理事 平成17年9月の全員協議会の場でも生活創造圏づくりの今後の取扱いについて、方向性を出させていただきました。その中身はこれまで広域的な地域づくりとして進めてきた生活創造圏づくり、及び生活創造圏ビジョンを見直し、県は地域が主体となった地域づくりを補完支援する役割に移行するという方向性を全員協議会の場で話を出させていただいておりました。その後、いろいろ関係機関と話を進める中、また一方では県民局のあり方の論議が続く中で、平成18年度の方針としましては、生活創造圏ビジョンの方ですけれども、各ビジョン推進組織で実施することが必要と認められた事業を支援できるよう、経過措置として必要な予算措置を講じるとともに、円滑な移行に向けて、市町、地域住民と引き続き協議調整を行いますと、このような形に考えております。

 県としては生活創造圏ビジョンの事業については後ろで支援する役割になってきた。その主体としては地域住民の方々、または市町が、県がやってきた生活創造圏ビジョン、それはよかった、いい活動やったねと、我々がそれを地域で引き継いでやっていくよという名乗りを上げていただくように、今各県民センターで話し合いを進めてもらっています。所によっては、もう既に話がついたところもございます。所によっては、そんなこと言われても、まだまだそこまで育ってないよねというところもございますけれども、我々としては、19年以降については、県は支援を補完するという形の方に進めていけたらなと、このような思いで県民センターの方に今努力をしていただいています。

○末松委員 ありがとうございました。事実上終結をしていくというか、変わっていくのかなというような気もいたしておりますし、これが先程言われたみたいな広域的な県土づくりの方向性の地域編というような中にも、少しずつ組み込まれていくようになっていくのかなというふうな気もいたしておりますので、少しずつ議論もまた委員会で聞かせていただきながら、お願いをしたいなというふうに思います。

○長田理事 終結とは思っておりません。この活動が市町に受け継がれ、また地域住民の中に受け継がれることによって地域主権の社会が確立していくんだろう、そんな思いで県は、私たちはそういう地域づくりを進めたいという思いでいっぱいです。

○末松委員 しっかりと後方応援をしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。ありがとうございました。

○日沖委員長 ほか、ございませんか。ほかになければ、これで政策部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでございました。ここでこの際、防災危機管理部が入室するまでの間、10分間休憩いたします。

(休  憩)

I 防災危機管理部関係

 1 常任委員会

  1)所管事項の調査

   ・2006年版県政報告書について(関係分)

   (1)当局から資料に基づき説明(若林副部長 説明)

(2)質疑・応答

○日沖委員長 それでは、ただいまの県政報告書にかかわります部分でのご意見がございましたら、順次お願いいたします。

○野田委員 防災の意識というのは、市町とのかかわりが非常に強いことだと思いますよね。だから意識を聞くにしても、いわゆる県南の方は津波の方が非常に心配が多いだろうし、県北の方は地震、直接的な災害に対してということ、大雨、台風とかそういうところが多いのかなというふうに思うんですけれども、これは市町の方の整備が進まなければやっぱり防災に対する危険意識というのが強いと思うんですよね。このへんの振り分けはどんなふうに考えていますか。これは県の事業として見ようとしておるのか、そのへんの割り振りというのはどんなふうにしてこの意識調査をやられておるのか、それだけちょっと確認したいんですけれど。

○中西部長 委員ご指摘のように、地域によりましてやはり災害の種類といいますか、それぞれ違ってまいりますので、それぞれの意識は少し変わってこようかと思っております。

 それで、今申し上げました津波につきましては当然南の方が中心になりますし、急傾斜地あるいは幹線道路、避難道路のように南の方を中心に北の方も全県下に張りめぐっておるというようなところもございますので、そういった形でそれぞれ市町の方でアンケートというか防災意識につきましては、同じ項目でございますけれども、それぞれの地域の特性に応じたような分類をしてアンケートができるといいんでございますけれども、一括のものでやっておりますので、そういった部分では明らかに、明確に出てくる部分と全体的な部分というふうに分かれてしまうのではないかな、というふうなところはあろうかと思っております。

○野田委員 ということは、市町と県を含めてこの意識調査がなってしまうけれども、これは全体的な県民の意識としてトータル的に認識すればいいという考え方でおるわけですね。

○中西部長 おっしゃるとおりで結構だと思います。

○野田委員 わかりました。それで、この8分の6というのはまあまあいっているのかなという意識はするんですけれども、ただこれ重点プログラムといってあまり進まなかったというような状況なので、確かに二つ星ですから、未達成の部分というのがある、まあこんなもんかなと思うんですけれども、目標は、やはりこれは災害になるとどれだけやってもそれこそ津波に対するとか災害に対すること、大雨のさっき言った土砂崩れの問題とか道の崩壊とか、こんなことになってくると、やっぱり危機意識というか危険意識、まだまだやってくれよという意識が強いように思うんやけれど、そういう面で考えたら厳しいのかなという思いがするんですけれどね、評価として。それはできればいいんですけれど。そのへんの認識はまあ一応これを目標としてやっていくということで、Cの「あまり進まなかった」ということには認識はなるけれど、だいたい十分やったと、やれるところはやったということなんでしょうか。そのへんどうでしょう。

○中西部長 やれるところまではやったわけでございますけれども、いかんせん、この意識の問題につきましては、特に昨年より県民の皆様の意識が少しは上がっておりますけれども、平成16年度大きな災害がございました。やはりそんなことで災害に対する意識というのが高くなったのではないかなと思っております。

 それと23の重点プログラムの中で、ハード事業でございますけれども、特に緊急輸送道路のあたり、19番以降でございますけれども、このへんにつきましては、用地買収の遅れというのが非常に原因として大きな要因を占めておりまして、このへんにつきましては、17、18年度にかけまして用地買収も進んでおりますので、この18年度中に鋭意目標値に近づくように努力して取り組んでまいりたいと、こう思っております。

 また、この17番の「待ったなし!耐震化プロジェクト事業」につきましては、これはそれぞれの木造住宅の耐震診断あるいは耐震化の取組でございますけれども、これも助成という形で各市町を通じましてやらさせていただいておりますけれども、いまひとつ、やはりご自分がお住まいになっておる家の耐震診断あるいは耐震化ということにつきまして、少しご理解をいただいていないというところもございますので、この点につきましてもより一層理解を深めていただきますように、18年度、今年度いっぱい、精いっぱい取り組んでまいりたい、こう思っております。

○中森委員 県の防災行政無線、完了していただきました。これ、アナログとかデジタルとかあるんですけれども、これはどうなっています。

○若林副部長 従来まではアナログの防災行政無線だったんですけれども、今回の防災行政無線はデジタルで整備した無線でございます。

○中森委員 県は今のタイミングで2003年度から全部デジタルになるということで、見通しに向けてこれでまあいいと思うんですけれども、各市町も防災の行政無線が既にあるところもあるんですけれども、このアナログからデジタルに変わるということが、これは決められておりまして、大変なこれはまた作業が市町で発生するということを聞いておりまして、三位一体の改革で補助金が18年度で打ち切られるみたいな話を聞いておるんですけれども、今後県が市町に対するそういうことについての支援的なことが、今後考えているのか考えていないのかというのは、ありませんかね。

○中西部長 今回県の防災無線、60メガヘルツから260メガヘルツということで整備いたしまして、市町の方につきましては、中継局を通じましてそれぞれの市町の方に、当然消防本部も含めてでございますけれども、今までの無線ですと、言ってどうぞということで、返ってきてとこういう形でございますけれども、電話式でやり取りができるようになっております。それでそれぞれの29あります市町の方には、その無線も置いてございますので、それと緊急車両でいけるようにハンディ型のものも各県民センターを含めて市町の方にもあるいは消防本部にも配備してございますので、その部分である程度カバーはできるのではなかろうかなと思っておりますが、市町の方で独自で防災行政無線あるいは消防無線を整備されるということにつきましては、これからの課題というふうな形で認識はいたしております。

○中森委員 結構普段使わないというんですか、使わないといったら使わないんでしょうけれども、必要なものとはいいながらも結構経費もかかるということで、必要なものであってもこういうデジタルに変わるということが非常に市町に大きな財政負担になるということが、現実にあらわれてきておりまして、というのは5年間しか免許期間がないわけですので、もう既に今年、来年から更新をしないと23年には間に合わないという、こういうようなサイクルになってきますので、また市町に対するそういう相談をしていただいて、取組をしていただきたいなと思います。これは要望ですけれども。

 あと1点すみません、よろしいですか。地域防災拠点施設整備モデル事業というのが、もう既に三重県では3カ所、木曽岬と旧河芸と鈴鹿と整備されておりますけれども、今後県としてはこの拠点施設整備の事業の考え方ですね、どのようにあるのか教えていただきたいんですけれども。

○中西部長 広域拠点でございますか。広域拠点につきましては、現在県内に5カ所の拠点を整備しようということで計画を持っております。地区別に申し上げますと、北勢地域、それから中勢地域、それから伊勢志摩地域、伊賀地域、東紀州地域というような形で五つのエリアで拠点を整備してまいりたいと思っております。そのうち中勢地区につきましては13年度に整備しまして、これは消防学校の方に備蓄倉庫も備えまして、ヘリポートも常設いたしました拠点整備ということで整備済みでございまして、現在東紀州地域の紀南地域及び紀北地域につきまして、この18、19年度で事業を進めることで現在取り組んでおるところでございます。

 さらに北勢地域あるいは伊賀地域につきましては、現在のところ未定でございまして、これから詳細な具体的な計画を立てていきたいと、かように思っておるところでございます。なお伊勢志摩につきましては、18年度、今年度から少し具体的な検討に着手をしてまいりたいというように考えておるところでございます。

○中森委員 ありがとうございました。本当にその拠点施設が今後地域での大切な拠点となりますので、県としてもしっかりと取り組んでいただきたいなと思うところでございます。

○若林副部長 消防の補助金ですけれど、先程ございましたように、消防庁の補助事業につきましては、各1カ所、1県、ですね、各県1カ所という原則を聞いておりますので、なかなかそれを今後採択をしていくというのは難しいところがございます。これにつきましては、一生懸命県としても各県1カ所ではございますが、要望もしていきたいと、そのように考えておるところでございます。

○日沖委員長 よろしいですか。ほかございますか。ではないようでございますので、県政報告書の件にかかわります意見はこれで終了させていただきたいと思います。

 それでは、ただいまの県政報告書にかかわりましてちょうだいしましたご意見の取りまとめの方向性につきましては、いかがいたしましょうか。

〔「一任」と呼ぶ者あり〕

○日沖委員長 はい、ありがとうございます。それではそのようにいたしたいと思います。なお、詳細につきましては正副委員長にご一任願いましたので、また執行部におかれましては本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻報告を願いたいと思います。

・その他の事項について

   (1)当局から資料に基づき説明(中西部長 説明)

   (2)質疑・応答

○日沖委員長 はい、ありがとうございました。それではただいま説明のありましたことにつきまして、質問がございましたら順次お願いします。

○貝増委員 久々に防災に帰ってきたものでね。まず、今説明を受けた中で二、三ちょっと聞きたいんですけれどね、例えば県民防災の日、これ各県がやっているから同じ認識で三重県も持ちましょうと、当然のことですよね。じゃ、静岡と同じ東南海地震、12月7日が候補と、最優先として上げてありますよね、これ。これはもう庁内で基本的には12月7日で進めますよということで了解をとった上でここに記載してあるものですか。

○中西部長 庁内的には12月7日がやはり三重県にとって一番地震ということでは、これは風化させてはならない日であろうと。一方で風水害等も伊勢湾台風をはじめたくさんございます。しかし現状におきましては風水害につきましては、あらかじめというか予測がある程度最近の技術進歩によりましてつくようにもなってきておりますし、地震につきましても一定予知ができるというところまでは来つつはございますけれども、まだ今しばらく、少しまだということでございますので、庁内といたしまして、私どもの部といたしましては12月7日が一番地震の震災という面では風化させてはならない日というふうな認識を持ちまして、本日ここでご説明をさせていただいたわけでございます。

○貝増委員 県民とつく以上、やっぱり県域全体でこの日は注意する日やと、あるいは啓蒙する日という認識を持ってもらうためにこの日を制定するんですからね、だからその上で12月7日という東南海地震が県民に一番理解しやすいものかと。その前後の日曜日やからね。そのへんの選定した理由づけというのがね、ちょっと理解に苦しんだもので。

 それは南部と北部によっても違う、県域広いですから、伊賀に行ったら第2室戸台風、あるいは中北勢に来ると伊勢湾台風があるとか、南勢へ行くと東南海があっただろうと、そういった関連からいえば、逆にどこかの県でありましたね、愛知県か、具体的な日、何を根拠にというんじゃなくて、本当にこの月ぐらいには注意一遍啓蒙させた方がいいぞという認識を持たせるための防災の日を作っても、これも一理あるのと違うかなと思ったものでね。そのへんの今後の考えを教えてください。

○中西部長 委員ご承知のように、全国的な防災の日、これは当然風水害も地震も含めましてが9月1日ということで、いろいろな啓発活動が行われております。それと三重県内におきましては、年3回の図上訓練、あるいは年1回の実動訓練というふうなことを行いまして、県民の皆様方に防災というか災害に対する意識の高揚というのを図っていただくとともに、災害業務に携わります我々のノウハウの修得なりということで訓練をさせていただいております。そういったことで6月が取水期前の訓練時期、9月が全国挙げての防災の日、あと周期的に一つ啓発をしていくということであれば、12月ということで、これは取ってつけたような理屈になるかもしれませんけれども、一つの考え方として間隔を置かずに県民の皆様に周知啓発をしていく一つのポイントの時期ではなかろうかなと。ただその時期がちょうど、先程申しました昭和19年の東南海地震が12月7日でございますので、その日でちょうど一番風化させない日ということで、記憶にとどめていただく日として一番覚えやすいんではなかろうかなというふうなことで候補に上げたわけでございますので、今後三重県の防災推進委員会だとか、地震対策協議会の方ともいろいろな協議を行ってまいりたいと、このように思っておるところでございます。

○貝増委員 それはそれで一理ですよね。ただいろいろな、図上訓練は関係者だけでやるやつですから、段取りを想定して動くやつですから、これはいいですよ。ただ防災の日にしろ今度のこういう決めるのでもね、県庁が、あるいは役人が関係者を呼んでそして実施をする事業だけでは、これは今までと一緒になるんですよ。一番大事なのは、さきの政策部でも話しましたけれどね、いかに県民を巻き込むか、参画してもらうかと、それがあって初めて県民の安全が自主的な行動によって助かっていくと。あるいは施策を組んで応援しても、それが実になって花になると。こんなこと、役人、議員だけでやったって、こういうことを作りました、どうですか、よろしいですよ、じゃ、当日迎えました。関係者ばっかりやろと。これでは絵に描いた餅で終わるんですよ。だからこれからこういうことを12月7日であろうが、これはこれでいいとしても、実際に地域、県民、住民を巻き込んだ、そして関係者なんか一番後ろでおったらいいんですよね。何が足らんのやろと。来年度はこれをサポートしようかと。そういう認識ができるような、オール県民までいかなくても地域県民が、住民が参加してもらえる体制の行事を作るのであれば、私は意義があると思うんですよ。役人のため、議員のための行事はもう要らないと思うんですよ、私は。そういう認識でこれを作る、制定するのであればそのとおり1年かかってもいいじゃないですか。そういうふうに持っていってあげることが約束できるんやったら、これで進めていただきたい。いかがですか。

○中西部長 委員ご指摘のとおり、私も同感でございます。行政主導ではなくて、やはり県民の皆様方が中心になると。ましてや災害防止ということになりますと、自助、共助、公助というふうなことが言われておりますが、公助は、これは全体的にやることでございますけれども、やはりご自分の自助、あるいは地域での共助というふうなことが一番大切なことであるというふうに私も肝に銘じております。したがいまして、今委員ご指摘のありましたように、行政、官主導ではない県民の皆様が主になるような取組を進めていって、その日が12月7日というような、候補でございますので、この日を意識いたしまして、委員ご指摘のことは十分に肝に銘じて今後取組を進めてまいりたい、このように思っております。

○貝増委員 はい、お願いします。私も2年前に本当に例の紀勢町の谷口町長が造ったタワーを見に行かせていただいて、大半の町民があそこを1回は経験をしていると、訓練をしていると、ここへ来たら大丈夫やという認識を持って理解をしてもらえるような行動をとっていますと言ったからね。ああ県もやっぱりそういうことをしないと関係者のあれではあかんと。今部長がしっかりとそう言っていただいたものでね、進めていただけるだろうと。というより進めてほしいですね。

 あとですね、危機管理も全部入るんですけれど、今ですね、ブラフやと思うんですけれども、2回目のテポドンが飛んで来るかわからんとマスコミでは連日騒いでいますよ。アメリカも日本も国を挙げてね、情報操作かも知れませんけれども。そうしたときに、じゃ、県としてこういう問題を取り上げているときに、実際に図上訓練じゃないけれど想定したときに、じゃ、それも想定内の中で、もし本当にこれが三重県に落ちたらどうするんやと。そういうことは今部内で研究とか対応とかされておりますか。

○中西部長 ご指摘がございましたテポドン2号でございますが、昨日の知事の会見でも非常に知事も憂慮されておりまして、ただこれは外交上というか国と国との話でございますので、三重県のみでどうのこうのというわけにはなかなかまいりませんけれども、少なくとも県民の皆様の命だとか財産だとかいうようなこと、こんなことは万が一でもあってはならないことではございますけれども、そういったこともやはり想定をした中で、私の方に知事から指示が参っております。

 それは今の段階では情報が非常に不確定でございますので、まずはきちっとした正確な情報を収集するようにという指示、それから、武力攻撃というようなことに仮になったとすれば、これは国の方で警報が発令されますので、それを受けまして県は市町の方へ警報を通知し、市町におきましては住民の方に伝達するというようなことでございますので、そのへんの災害関係の関係機関との連絡体制というふうなものをもう一度、再度確認をしたというところとともに、先程申し上げました危機対策本部と、これはテポドン云々ではなくていろいろな危機が発生するおそれがある、あるいは発生したという場合に設置します危機対策本部を、これは国の方の関係等はございません、県独自のものでございますけれども、これを一応設置をして情報収集なり対応なりに当たるというふうな形で、現在緊張感を持ちまして部の中で対応しておるところでございます。

○貝増委員 いざというときは警察、防衛庁、そのへんからの連絡体制は、パイプはちゃんとつながっているんですね。

○中西部長 当然でございます。警察本部、自衛隊、それから海上保安本部、これらとの連絡体制というのは再度確認をしてございまして、円滑に連絡をできるようになっております。

○貝増委員 テポドンは終わります。

 次に、隣のガソリンスタンドが防災拠点整備が必要やということで県で買われたと。考えてみれば、この建物自身が過去の調査でも一番安全な施設やと。いざとなったら議員は外へ出られないけれどね。そういうときに一番頑丈な建物の隣にまた何かを造ると。あれだけの限られた面積の中にね。そういうことがちらっと記事に出ておりましたもので、今日説明あるんかなと思ったら、何も説明ないもんで、単なるいい場所があるから用意しておこうかと。県庁には前の駐車場もいっぱいあるのにね、他人が入るより県の用地として固めてしまった方がいいものか、それとも本当に今年中にそういうデッサンがあるから、そのために何とかあの用地を利用して防災拠点を造りたいんかと、そのへんの説明も資料も何もなかったものですもんでね、その件についてご説明あれば教えていただきたい。

○中西部長 ご指摘の県庁舎に隣接というか、県庁舎の講堂棟に隣接いたしますガソリンスタンドの敷地につきましては、ここの廃業に伴いまして県庁敷地全体の有効活用と危機管理の向上を図るというようなことで、土地開発基金の方で購入をされたというふうに私は聞いております。

 この土地の今後の利活用につきましては、県庁周辺施設の有効活用検討会議というふうなものが庁内にございますので、ここを通じまして各部局の要望を調整して、最も有効な活用策について検討が総務部の方でなされているところでございます。当然先程申し上げましたように危機管理という観点から申し上げましたら、私どもといたしましては防災用の施設、現在講堂棟の方で災害が発生した場合には災害対策本部というふうなものを、いろいろな資器材を使いますので、講堂のところで対策本部を設置いたしておりますが、少しそこらへんが狭隘になっておるということもございますので、もしそういう形で拡幅というような形でのものがとれるのであれば、私どもの方も要望を出してまいりたいと、このように考えているところでございます。

○野田委員 今の関連なんですけれどね、この9月、これはどうかわからん、記事だけですので、9月議会に補正予算の提出見通しなんていう記事が載ってるわけなんですけれども、前にこれ購入したときには、隣接地でガソリンスタンド跡でまた別な危険な建物があるとそういうことも想定すると危機管理上購入した方がいいと説明があって買ったのは認識しておるんですけれども、じゃ、その後こういうふうに再利用、利用検討会の方で、こういうふうな検討の中のところから漏れたんだと思うんですけれどね、勝手に防災の、ここで防災の活動とか図上訓練なんかをやるというふうになっておるのに、また新たにするのかと。それよりもそれこそ倉庫とか、その程度でいいんじゃないかと。僕個人の認識としてはですよ。改めてそういう図上訓練するようなものが必要なのかといったときに、そこまでお金を出さんならんのかなという意識があるんですけれどね。

 だから安全の上での余裕というのはあってもいいとは思うんですよ。だけどそれを新たに防災センターみたいな格好で本当にする必要があるのかということも、十分判断した中でこれ予算を上げる必要があれば出してくるなんて、そういう判断はちょっと僕は議会軽視やと思っておるんですよ。しっかりそのへんは議論の中で出てきて、予算づけするということをしておかないと、最初の予定と違うやないですか。というふうに僕は思うんですよね。だからそのへんはちょっと注意してほしいなと思いますけれども、これに対する所見は。

○中西部長 現在あの土地が約680㎡というふうに聞いておりますので、680㎡だけで今委員がおっしゃるように防災センターというふうな形はだいぶそれは狭いということで、あそこへ防災センターなるものというふうなことは、面積的にも少し無理ではなかろうかというふうな私は思いをいたしております。したがいまして、先程申し上げましたように、現在耐震化もできております講堂棟の方で災害対策本部を設置しておりますので、そこを技術的にどんな形になるのか、ちょっと私もそこまでわかりませんけれども、そこのところとの併設、併用のような形で私どもの方の気持ちとしてはできれば一番いいのになという思いを持っておるということを今申し上げただけでございまして、予算につきましては、私どもの方、9月で予算を要求するというようなことも現在まだ具体的にも検討されておりませんし、先程申し上げましたようにまだ利活用の検討会議というふうなものも終わっておりませんので、この利活用の検討委員会の中で、じゃ、やっぱりそういう防災危機管理部が言うような活用方法かなということで庁内でオーソライズされれば、所定の手続に沿ってきちっとした手順を踏んだ形で、作業を進めていくということになろうかと思っております。

○野田委員 だいたいわかりましたですけれどね、そやけどまだ状況もわからん中でいきなり突飛なというか、議会軽視のような情報が出てくると、議会はもう要らんやないかということになりますので、それだけは注意してほしいなというふうに思います。だから先程部長がおっしゃったように手順を踏んで議会にも提出してほしいなと、提案してほしいなというふうに思います。

○中西部長 一言付け加えさせてください。私もびっくりしております。

○野田委員 わかりました。あと1点ですね、これは消防の広域化ということについて、僕も常々、なかなか当地というか、僕の尾鷲の方で、紀北の方でも紀北消防ということをやっていても、なかなか単独に動いているような状況で、連携が一部事務組合になっても単独でやっておるような中で、人的な交流はあるんですけれども、ただ人口10万人というふうになってきたときに、このへんのところを、山を越えて、どこまでこのへんのことを考えておるのか、ただし書きに島嶼部などの地理的条件云々とあるんやけれども、このへんを今日説明してくれとは言わんですけれども、このへんの取扱いを非常に慎重に扱ってほしいなと思うんですよね。結局一つにしたが、機能がやっぱり別やったというと意味がありませんので、このへんのただし書きの部分の配慮は十分検討してほしいなというふうに思います。

 それと、やっぱりね、僕考えるんやけれど、南の方から考えてもね、津なりがこんなに大きくなったんですよね。それで本当にこれ機能していくんかといったら、やっぱりそれこそ分化することも考えなきゃいかんのやないかと思うんですよ。それこそ30分も40分も距離だけでかかっていくということ、なかなかこれ消防の機能も、燃えていくんですよね、1時間も経ったらだいたい。だから燃え跡を消しに行くというような格好になるので、これは救急の対応、病院の患者の救急の対応よりももっと救急な対応が必要ですので、そのへんの対応をじっくり考えて、確かに消防の広域化というのは必要ですけれども、この機能を十分把握した上で対応していかんと、またこの地理的なものというのもちょっとそのへんが少し僕、心配していますので、この説明をさらっと聞いただけですもんで。改めてこのへんの認識の仕方というのを地理的な、要するに三重県に合った、また地域に合った消防の広域化というものを検討していただきたいというふうに要望したいところなんですけれども。

○中西部長 先程の説明の中で、近々に消防庁の方から基本指針なるものが出てまいりまして、そのへん具体的なものが明らかになるであろうと思っております。ただ現在私の認識で申し上げますと、当然のことながら現在県内に15ございます消防本部につきまして、先程も申し上げましたが、30万規模といいますと四日市市だけでございますので、あとどうしていくのかというのはこれは非常に大きな問題になろうかと思います。とりわけ、山間部あるいは今の島嶼部というのか、三重県は離島ということでございますけれども、そういったところの小規模なというとおかしいですけれども、そういったところの消防本部については、その地域的な問題、それと委員がおっしゃいましたような火事あるいは救急といったような人の命を預かる大切なことでございますので、それを軽々に統廃合というわけにもまいらないと思いますので、そのへんは慎重に十分な議論を市町とも今後してまいりたいとこういうように思っております。

 ただ消防本部の広域化でございますので、例えばAとBの消防本部がくっついて、例えばBの消防署が全部なくなってしまうという話ではございませんので、本部機能がAの方に統合されて、Bは名称はちょっとわかりませんけれども、消防署とかいうような形で残るというふうに私は伺っておりますので、そういった部分を含めまして慎重に検討して進めてまいりたいとこのように思っております。

○野田委員 市町村合併の合併とはちょっと違うところがあると思いますので、現場サイドを中心にやっていかなあかん部分もあります。慎重に検討していただきたいなというふうに思います。また報告に関しても委員会の方へでも、意見収集ができました時点で報告していただいたらというふうに思います。

○中西部長 はい、後程、詳細を逐次ご報告させていただきたいと思います。

○中森委員 ちょっと関連しまして、広域化、伊賀地域も質問させてもらおうかなと思ったんですけれども、もうほとんど質問してくれましたので。合併によりまして例えば伊賀の場合は北部と南部と二つに消防組合がありまして、伊賀南部が旧青山町さんと一緒に名張市とさせていただいておりまして、やはり命令系統が消防庁の命令系統と、地域でいくと消防団長の命令系統とありまして、連携しないとうまくいかないというのは当然でございまして、過去でしたらうまくいっていたんですけれども、さすがに旧青山町の地域は伊賀市ですので、消防団の最高責任者は伊賀市にあるわけですので、そのへんがなかなか連携がしにくいということで、残念ながら伊賀南部は解散するという、広域化どころか分化して名張消防と伊賀消防ですね、エリアを分けざるを得ないという状況がありまして、一定理解しているんですけれど、今この広域化という話があわせて出てきましたので、非常にこのへんをまた相談というか、エリアを決めるときには早めに協議をしてあげていただきたいなというのが1点と、あわせまして名張市の消防署自身がそれこそ耐震がないというのか、あまり言いにくいんですけれども、防災上の耐震性に劣る建物であるということで、建て替えをするということで、これは結構なことかなということで、今年でも基本計画をするということをもう発表しておりまして、そうなってくると、いろいろとこの広域化との関連もあるんではないかなというふうに私は心配しておりまして、またそのへんも早目に調整をしていただけたらなと思います。

○中西部長 今委員ご指摘の伊賀南部の問題につきましては、私も承知をいたしておるところでございます。またさらに今の伊賀南部の方の庁舎ですか、いわゆる名張の方の庁舎が、地域の拠点という機能も兼ね備えたような形で新築というふうな形で今年度以降、取組をされるというふうなことも承知をいたしておるところでございます。そのことと、今回の広域化の話をどんな形で整合させていくのかというようなところにつきましては、市長さんあるいは消防長の方々と十分な検討も必要かと思います。したがいまして先程も申し上げましたけれども、そこらへんは十分な協議もさせていただきたいと思っております。

 さらに消防団につきましては、今回の消防本部の広域化については、消防団は関係ないというか、消防団は対象外ということになっておりますので、これは個別の話として、消防団の存続をどうするのかというふうなことについては、個別の議論になってこようかなと、こういうふうに考えております。

○中森委員 ありがとうございます。わざわざ青山高原を越えてまで広域化する必要はないんじゃないかと、こんなふうに申し添えておきます。

○日沖委員長 ほか、ございますか。

それではないようでございますので、防災危機管理部関係の常任委員会を終了いたします。それでは、当局にはご苦労さまでした。委員以外の方は退室願います。委員の方はご協議願うことがありますので、そのままお待ち願います。

III 委員協議

 1 分科会関係

  (1)委員長報告について――正副委員長一任

 2 常任委員会関係

  (1)委員長報告について――正副委員長一任

  (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について――配付文書のとおり了承

  (3)県内調査について――8月3日(木)~4日(金)に1泊2日の行程で調査を実施

調査先等詳細については正副委員長一任

  (4)県外調査について――9月6日(水)~8日(金)の2泊3日の行程で調査を実施

            調査先等詳細については正副委員長一任

  (5)閉会中の委員会について――必要に応じて開催することを了承

開催時期、議題等については正副委員長一任

 〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成18年 6月21日         

政策防災常任委員長   日 沖 正 信

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