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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成18年度 委員会会議録 > 平成18年10月13日 教育警察常任委員会予決教育警察分科会 会議録

平成18年10月13日 教育警察常任委員会予決教育警察分科会 会議録

予算決算特別委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成18年10月13日 自 午前10時 3分 ~ 至 午後 4時00分

会議室   第502委員会室

出席委員   8名

委員長 中嶋 年規  君
副委員長 北川 裕之  君
委員 清水 一昭  君
委員 竹上 真人  君
委員 岩田 隆嘉  君
委員 三谷 哲央  君
委員 辻本  正  君
委員 橋川 犂也  君

欠席委員    0名

出席説明員

[警察本部]

部  長   大庭 靖彦  君

警務部長   笠間 伸一  君

生活安全

部  長   大滝  治  君

刑事部長   中西 秀輝  君

交通部長   児玉  忠  君

警備部長   伊藤  章  君

その他関係職員

[教育委員会]

教 育 長   安田 敏春  君

副教育長兼経営企画分野

総括室長   鎌田 敏明  君

教育支援分野

総括室長   東地 隆司  君

学校教育分野

総括室長   坪田 知広  君

生涯学習分野

総括室長   前川 耕一  君

研修分野

総括室長   上島  均  君

その他関係職員

[健康福祉部]

こ ど も

家庭室長   成松 英範  君

傍聴議員   0名

県政記者クラブ   8名

傍 聴 者   4名

議題および協議事項

I 警察本部関係

【分科会】

 1 所管事項の調査

【常任委員会】

 1 議案の審査

   ● 議案 第 4号 「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部

             を改正する条例案」

   ● 議案 第17号 「損害賠償の額の決定及び和解について」

 2 所管事項の調査

II 教育委員会関係

【分科会】

 1 所管事項の調査

【常任委員会】

 1 請願の審査

   ● 請願 第29号 「三重県営鈴鹿スポーツガーデンに人工芝敷設について」

   ● 請願 第33号 「「学校安全法」(仮称)の策定をはじめとする総合的な学校の安全対策を求めることについて」

   ● 請願 第34号 「30人学級を柱にした義務制、高校次期定数改善計画の策定、教育予算拡充を求めることについて」

   ● 請願 第35号 「義務教育費国庫負担制度の存続および更なる充実を求めることについて」

 2 所管事項の調査

III 委員協議

【常任委員会関係】

 1 常任委員長報告について

 2 閉会中の継続審査・調査申出事件について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 警察本部関係

【分科会】

 1 所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

 (2)所管事項の質疑

    な し

【常任委員会】

 1 議案の審査

   ● 議案 第 4号 「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部

             を改正する条例案」

   ● 議案 第17号 「損害賠償の額の決定及び和解について」

 (1)審査

   1) 当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

   2) 議案の質疑

○中嶋委員長 それでは、委員の皆さん、ご質疑があればお願いいたします。

○三谷委員 1点ちょっと教えていただきたいんですが、今のこの条例案、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例案の一部改正の、先程ご説明をいただいた中で、5ページの(4)のイですね、「何人も、不特定の者に対し、公共の乗物又は公共の場所において、これらにおける座席、座席を占めるための列の順位又は駐車の場所」等で、これというふうにご説明いただいたんですが、これは、そのここでいう駐車の場所というのは、いわゆる駐車場だとかそういうことも、これは指しているわけですか。

○大滝生活安全部長 しっかりした決まった駐車場ではなく催し物のあるときに、駐車場でそのような迷惑行為をした場合を規制の対象にしております。例えば、花火を見に行くとか、何か興行をやるといった場合を想定いたしております。

○三谷委員 私とこの地元の方では、例えば、国なり市町あたりが整備した、いわゆるプレジャーボート等の船だまり等があるんですが、そこへ愛知県あたりから暴力団関係の人が入ってきて、結構自分たちの権利のように主張して、そこへとめる人から金品を要求するとか、そういうふうな行為があるんですが、そういうことはこれの対象ではないわけですな。

○大滝生活安全部長 三谷委員おっしゃいましたように、対価を得る目的でそのようなことをやれば、当然、取締りの対象になります。

○三谷委員 そうですか。この条例でということですか。

○大滝生活安全部長 この条例です。

○三谷委員 はい、わかりました。

○清水委員 不当な客引き行為等として禁止する行為なんかで、これは、もう三重県下全域、特に繁華街とかいうことを指定せずに、もうあらゆる三重県内全域を対象ということでよろしいんですか。

○大滝生活安全部長 誘引、客引きの前段階の誘引、客待ちとかにつきましては、指定地域を指定して取締りの対象にしていると。それ以外のものについては県下全域という形になります。例えば、執拗な客引きについて、県下全域ですが、そのような客引きに至るまでの誘引とか客待ちについては、例えば四日市とか津とか松阪とか、繁華街を地域指定をしています。

○清水委員 わかりました。

○柴田生活安全企画課長 補足をさせていただきます。客引きと誘引につきましては、県下全域どの場所でも、この条例に基づいて規制ができると。ただ、客待ちにつきましては、今、部長が言いましたように、四日市の諏訪、大門、それから松阪の駅前地区、この3地区を指定をしております。客待ちの場合については場所指定ということで、それら以外の客引きとか誘引がございますが─これはほとんど客引きと同じような形ですが、これについては県下全域この条例で規制をするということです。

○清水委員 客待ちというと、どういう行為。

○柴田生活安全企画課長 相手の申込みを待って、声をかけずに道路で立っている状態です。そのような格好でふらふらと立っている、いわゆるたたずんでいるという状態です。

○大滝生活安全部長 客引きの前段階の行為でして、ちょっとこっちへ来てくれとか、いわゆる客引きをせずに、相手方の「行くわ」という申込みを待っている状態、うろついて相手方を物色していると。例えば、四日市の諏訪でそういう場合が多いわけですけど、そういう場合を客待ちという形で定義しております。

○清水委員 よく外国人なんかが待っているという、そういう状況でよろしいですな。

○大滝生活・安全部長 そうですね。客引き、誘引、客待ちとして定義を分けておりまして、客引きというのは、通行人などの中から、相手方を客とするために、言語とか動作によって客引きすると。誘引というのは、呼びかけとかビラによって客となれるように誘いかけると。客待ちというのは、もう少し低い程度のものをいって、相手方の申込みを待っている状態と。それについては、うろついて相手方を物色しているという部分も含むといった定義でございます。

○清水委員 売春行為をするその本人が直接お客さんに声をかけるという、そういうやつですね。

○大滝生活安全部長 本人だけではなく、従業員が、そういった行為に及ぶものも取締りの対象にしております。相手方となる本人だけではなしに、店の従業員とか、あるいは対価を支払って、そのような者を雇ってそのようなことをさすといったものも取締りの対象にしております。

○清水委員 おおよそわかりました。

○竹上委員 よくわかる、いわゆる軽犯罪のたぐいですよね、これは、そういうのをもっと取り締まっていくというようなことなんやろなと思うんですけど、ちょっと疑問なところで、いわゆる経済行為と言われる行為と、この手の取締りとどこで線を引いていくかという話なんですよ。この前もある方と話しておりましたら、新しく商売し始めたころは、やっぱり街角でビラとかまいたよというふうな、そういう話もよく聞きます。

 例えば、新しく塾を開くであるとか、家庭教師の派遣をやるであるとかそんなことをするときに、ここでいう目を引くために、例えば、ミニスカートの女性のこんな家庭教師が来ますよというふうなことをやったら、それはピンクビラに当たるかどうかとか、例えば、制服姿の方が家庭教師に来ますであるとか、こういうふうないわゆる接待業ではないようなものであっても、そんなことってあるんじゃないのと。

 普通の、わかります。これはそういうふうなあれなのか知りませんが、いわゆるやっぱり新たに商売なり経済活動をやろうというときには、多少やっぱり人と変わったことをせないかんなり何なりとか思ったりするんだろうなと。そういうときに、どこまでがだめで、どこまでがいいというのは、どうやって決めていくのかなというのが私の疑問なんですよ。こういうのはどういうふうにされていきますの。

○大滝生活安全部長 今回の条例は、清浄な風俗環境とか青少年の健全育成に悪影響を与えているということが大前提でありまして、それによって、わいせつな行為の提供や卑わいな接待を行う営業に係る客引きだとか、迷惑性の高い執拗な客引き、あるいはピンクビラ等の配布行為を規制しようということで、決して健全な営業に関する集客行為に圧力をかけたり、営業の自由を奪うものではありません。ただ、そういった営業であっても、人の前へ立ちふさがったり、手を引っ張ったりして執拗な客引きということになって、人に非常に迷惑を及ぼすというような限度を超えた場合には、当然、取締りの対象になりますが、あくまでも本来の目的というのは、風俗環境の浄化、青少年の健全な育成に悪影響を与えているというのが前提でございますので、委員ご指摘の問題については、健全な営業であれば取締りの対象となりませんので、ご懸念には及ばないと思います。

○竹上委員 よくわかりました、ありがとうございます。

 それと、もう一つ、先程、三谷委員が言われとった、その駐車場の話なんですが、駐車場はこの(4)になるのかな。これですね。公共のとこの場所で、駐車の占めることができる権利、対価を得てやったらいかんということ、この不当に占有したらいかんとかいうことではないんですか、これは。

○大滝生活安全部長 先程も三谷委員からご質疑ありましたように、これを新設した趣旨というのは、特定者の利益の目的のために、本来ならば、その順序に従って利用すべき、皆が公平に与えなければならないのに、座席の利用の機会を均等に与えることを阻害する行為、これを規制したいということで、新設いたしました。

 ですから、鈴鹿サーキットとか長島温泉とか、熊野の花火大会とか、暴力団などが入ってきて座席を占拠すると。占拠するだけではなく、その対価を座席で売っているというようなこともありますので、そういったことを規制の対象にしております。ですから、あくまでも公共の乗り物とか公共の場所において、粗暴な行為によって座席を占拠するとか、あるいは不当に占拠した座席を譲ること、不当に占拠した座席を譲ることを拒むとか、あるいは対価を得て不特定の者に供与するとか、あるいは対価を得て不特定の者に供与しようとすること、これを取締りの対象にいたしております。それでご理解いただけると思います。

○竹上委員 いや、私ね、実は思っとるのが、最近よく、たまに市民の声の中でよく聞くのは、いわゆるスーパーマーケットであるとか、ああいった大型ショッピングセンターで、一番いいところに身体障害者の方の駐車スペースってありますよね、すぐ入れるところ。そこへ、どう見ても健常者が車をとめて中へ入っていくと、あれは一体何とか取り締まれんのかという声はよくよく聞くんですよ。それは、その不当な占用にこれが当たってきて、この迷惑防止条例でそういうのも取り締まれるんかどうかなと思って、今の話だと、不当に占有したらやっぱり取り締まれるんやったら、これもいけるわけですか。

○大滝生活安全部長 あくまでも、公共の場所ということでございますので、委員ご質問の場所につきましては、その施設の管理者で適正に駐車場の運用をお願いしたいということです。あくまでもこの条例につきましては、公用、公共の場所ということを想定をいたしております。

○竹上委員 例えば、県の文化センターであるとか市役所であるとかにも置いてありますわな、そこやったら取り締まれますの。

○大滝生活安全部長 程度の問題ということになるんではないかなと。あくまでも規制の対象となるのは、公共の場所において、例えば、粗暴な言動によって座席を占拠するとか、あるいは不当に占拠して座席を譲ることを拒むとか、あるいは対価を得るとか、そのようなことを想定しております。例えば、県庁の身体障害者の施設に止めたから、即この条例で取締りができるということまでは想定をいたしておりません。

○竹上委員 よくわかりました。ということは、これではちょっと無理やということですね。はい、わかりました。

○中嶋委員長 ほかにご質疑ございませんか。

 1点ちょっと確認させていただきたいんですが、先程客待ちを3地区指定してという、この指定はどういった根拠に基づいて指定地区を決めるんでしょうか。

○大滝生活安全部長 公安委員会の指定でございます。

○中嶋委員長 公安委員会の指定で。それを告示する形で県民なりに周知するという理解でよろしいでしょうか。

○大滝生活安全部長 はい、そのとおりでございます。

○中嶋委員長 はい、わかりました。

 ほかにご質疑ございませんか。

 なければ、議案に対する質疑を終了をいたします。

 (2)採決

    議案 第 4号ほか1件     挙手(全員)     可決

 2-1 所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(大庭本部長説明)

 (2)所管事項の質疑

○中嶋委員長 ちょっと委員の皆さんにちょこっとお願いなんですが、第二次戦略計画の素案について、今日、議論もしていただくわけですけれども、ご承知のとおり12月に中間案で、具体的な事業だとか数値目標だとか出てくるわけでございますので、そのへんもちょっと踏まえていただいて、施策だとか、その基本事業だとか、大きな観点での、細かな事業どうなってんでやとか、そういう議論はちょっと今日はご控えいただいて、円滑な議事運営にご協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、ご質問等ございましたら、お願いをいたします。

○辻本委員 ちょっとページ数を探しとんのやけども、よう見つけやんけども、新採用の方がやめていくという方があって、そんなのを募集したいというのがここにありましたけれども、その採用されたらどれぐらいの方がやめておられるんか、そのへんちょっと教えていただけますか。

○中納警務課長 この4月に採用をした初任科生には、大学卒業と高校卒業がおるんですが、大学卒業の方は51名を採用して、この10月末に一線署に出したんですが、これは3名退職し、48名卒業いたしました。ただ、もう一つ、高校卒業は、来年1月末に一線署に出ていく方ですが、これにつきましては、37名採用して10名が既に退職をしておるというような状況でございます。

○辻本委員 かなりな競争率といいますか、難関を突破して、しかも警察官なんていうのは、あこがれの職業やないかなと思うんですけどね。そんな中で、特に高校卒が10何名も辞めとるということは、もったいないというんですかね、せっかくの採用者を逃がすということを、この原因は何なんか。例えば、体を壊してもうやむを得んという人もあるでしょうし、いろんな理由があると思うんですけども、大ざっぱに言って、その警察官という厳しさに耐えかねるのが多いのか、あるいは友人関係、人間関係の問題なんか、そのへんはどうなんでしょうか。

○笠間警務部長 実際のところ、委員ご指摘のように、その性格的なもの、あるいは、入ってみて自分の理想と違ったというようなところで、辞めていく者が多くを占めております。これについては、県警としましても、やはりしっかりと採用時の就職説明会等で説明をする、あるいは採用試験、面接等もございますけれども、そういうところでしっかりと人物評価をして、本当に適格者を見極めて採用していくということで対処したいと考えております。

○辻本委員 これは、若いときですから、自分の頭の中で描いておるものと、実際とはかなり違うことが起こると思うんですね。そういうことが原因やないかと思いますが、せっかく採用した人たちですから、退職までいろいろ勤めてもらうように今後とも努力をしていただきたいと思うし、採用時にそういうことをよく周知していただきたいなと、こんなふうに思うんです。これはどの世代でもあることなんがね、教員でもありますし、公務員でもあるわけですけども、そんなことをひとつお願いしときたいなと。ありがとうございます。

○岩田委員 先だっても一般質問で聞かせていただいたんですけど、今度、県内の負担率を言われました、637人ですか。これの各三重県内の警察署管内の負担人員というのはあると思いますけども、それらをまた資料をいただければちょっと資料で。その中で、今その地域別だとか人口だとか、あるいは犯罪件数によってまとまっているということなんですけども、それが現状から見て、本当にそれでいいのか、まだ足りないところがよけあるのか、そこらへんの地域的な格差だとか、県全体としてどういうふうにとらまえておられるのかを、まず1点ちょっと聞かせていただきたいのと。

 実は、その飲酒運転なんですけど、最近特に相次ぐ飲酒運転の取締りを強化されているということで、この事故だとか、あるいはつながっているというのがあると思うんですけど、一般、その飲食店、酒類を供与している店にとっては、非常に皆さん困っておられるということで、これに対して、もちろん飲酒運転はだめなことはだめなんです。ただ、その代行だとかというとこのそういう業者さんもおられると思うんですけども、それらの状況をちょっと聞かせていただくのと、それの許認可というんですか、それはもちろん警察の方か公安でやっておられると思うんですけども、そこらへんの中で、もう少し安く提供ができるというようなことが今どんなになってるんかを、少し聞かせていただきたいというのが2点目で。

 もう1点は、先だってから申し上げてる信号機の話ですけども、もちろん、先だって各署に緊急増、必要増を見ているということですけど、相対的なやっぱりシーリングの中でやっていこうとすると大変だと。あるいは、その県土整備との連携をしていかなければならんということで、こんな実態的にこれからはどうやっていくんか。あるいは・・・は来た中で、それらの対処をまずしなきゃならんということになれば、今までから待っている方、404カ所あるということなんですけども、そんなんをどうやってこれから連携を持っていくんか。恐らく警察の中の公安の中だけではおさまる問題じゃないと思うんですけども、その考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。以上3点。

○笠間警務部長 私の方から、まず委員の最初のご質問の人口の負担割合の関係でございますけれども、署別の割合については、資料は後ほど。実際のところ、県警の異動時期というのは春・秋でございますので、ただ、人口の流動というのは、これはもう年中、毎日起こっておるわけで、やはり都市部の方の負担率というのがどうしても高くなるということは実際にあると考えます。

 ただ、県警としましても、その管内の人口は当然でございますけれども、犯罪の発生状況等外部的な要因を詳細に検討し、それらを判断材料にしまして、負担人口だけがその治安の本となるということでもございませんけれども、できるだけそういうものに近づけるような形で弾力的な運用を図って、調整を図ってまいりたいと考えております。

○児玉交通部長 先程のご質問のまず代行の関係をご報告させていただきたいと思います。

 代行業者については、県内で現在のところ28業者ございます。当初、平成14年6月に代行業が法施行されたわけですけども、そのときには30業者が稼働しておりました。それで当然、事業を始めた業者、あるいは廃業した業者といろいろあるわけですが、こちらも何とか代行業が発展してほしいなという気持ちを持っておるんですが、なかなか発展していかないというのが実情でございます。

 その原因としては、どうも代行業に依頼する認識度が「まだまだ低いのではないのかな」というふうに考えております。また、お互いに競争があるために、その宣伝力も「ちょっと弱いのかな」というふうに考えておりますので、将来にわたって、今警察のホームページを作っておりますが、そのホームページで、代行業は「こんな代行業がありますよ」というのを表示をしていこうかなと考えております。それがまず1点。

 2点目の、許可につきましては、国が定めておる要件がございますので、当県でそのハードルを低くするということは困難でございます。一応その要件を備えた、例えば2種免許を持っているドライバーがいるという等々、その業種が必要ですので、そういったことは、なかなか当県だけで対応できる問題ではないと思いますので、定められた要件に従って許可をしていこうというところでございます。

 それから、3点目にお話がございました信号機の関係でございますが、委員ご指摘のように、非常に厳しい県財政の状況の中で、なかなか要望に対して設置がされていないというところがございます。そうは言いながら、信号機は交通、通行される方々の命を守る大事な道具ですので、何とか整備を図っていきたい。3年計画ぐらいで何とかと考えております。県土整備部と相互に連携をしながら進めていきたいと考えております。以上でございます。

○岩田委員 その代行業者なんですけども、その店の方の指導やとかというのは、しっかりとなさっているんかなと思うんですけども、もちろん店はどっかの業者さんと連携をしてやっておられると思うんですけども、そこらはもっと徹底してやっていかんとできやんのじゃないかなと。僕らたびたび使わせてもらうことあるんですけども、安いとこは安いのがあるんですよ。ところが、やっぱりタクシー会社と連携してるとこは高いです。個々にやっておられるのは安いんやけども、こんなんの指導というのはどないなってるんかなと、こう思うんですけども。

○児玉交通部長 料金設定につきましては、タクシーは公共料金ということで、一応制限できる。これは陸運サイドでございますけども、私企業の料金設定については、やはり競争力というような問題もございますし、低く抑えろというわけにはいきませんので、このへんはちょっとご理解いただきたいなと思います。それで、やはり年の推移を見てみますと、タクシー代行も若干減っておるような状況ですので、何とか警察の方もPRをしながら、代行を育てていきたいなと考えております。

○中嶋委員長 飲食店への指導についてはどうなんですか。今、岩田委員の方から飲食店への指導ということもお聞きになっていただいておるんですが、部長、どうですか。

○児玉交通部長 飲食店につきましては、私名で今回書簡を出して、各飲食店については、「飲酒運転に注意してくださいよ」ということでお願いをしてます。代行に関しましては、これは署レベルでございますけども、代行業の方も一緒に決起集会等に来ていただいて、あるいは飲食店業界の方も来ていただいて、そのPR、あるいはその指導も兼ねて、署レベルでやっているのが現在の実情でございます。

○岩田委員 すみません、それはそれでいいです。

 もう1点だけ、ちょっと細かいことで申し訳ないですけど、実は、ここの13ページに、伊賀の丸柱駐在と河合駐在を再編と書いておられるんですけども、今、両方の駐在さんが病気で入院をされておるということで、ちょっともう少し長くかかるというふうな話を聞いとるんですけども、その点、先だって波瀬でああいった大きな事件が起こっております。あそこもそういったことのちょっと抜けておるという箇所だって前も言われておったんを僕聞くんですけども、こんなことで、これ、治安上はどうなんですか。ちょっとその1点だけ。

○大滝生活安全部長 委員ご指摘のとおり、交番、駐在所は、住民の方の安心のよりどころでありますので、常時在所したり警戒したりということが非常に大切ですが、生身の体ですので、突然病気で休むという場合もございます。そういった場合は、それぞれ駐在所で、二、三箇所ずつブロック単位で活動しておりますので、ブロックで補完をなすとか、それから本署の警らパトを有効利用で巡回させるとか、あるいは本部の地域課に、白黒パトで常時県下、特に北勢方面、中北勢方面を中心にして、警ら活動を主として行っております遊撃警ら隊で、そのようなところを補完をなすように、そして地域の住民の方に安心感を与えるようにということで、署と本部と連携をとりながら運用はいたしております。

○岩田委員 なるべく早いとこ補充をしてもらえるようにとにかく、全くいないというのが現状ですんで、よろしくお願いします。

○大滝生活安全部長 病気などで長期にわたるということであれば、当然所轄の署と連携をとりながら、その運用については考えてまいりたいと思っております。

○清水委員 飲酒運転の根絶ということで、非常に世論のモラルも飲酒運転に対して非常に厳しい見方をするようになったということで、大変よかったなと思うんですけども、強化月間と、それからこの県の交通安全運転週間の中で、現場の警察官は非常に市民から夜、電話がかかってきて、あそこの店は店の前に車を置かせて飲ましとるやないかということで、もうその対応でてんやわんやというようなことを聞いたんですけれども、そういった悪用というような言い方はないけども、例えば、あの店を集中的にやってやろうと思えば、その周辺の飲食店の者が進んで電話をかけてあれすれば、本当にもう厳しい状態に追い込まれるというようなことで、ある程度そういった悪用をされるような面も出てこようかと思うんですわ。

 だから、そういった面に対して、ある程度精査しながらやっていける何か方法というものはないのかどうかということと、各署、今でもどのような状況なんか、そのへんわかれば、この対応ね、そういった市民から電話がかかってくることに対しての。かかってくれば、そこへすぐにまた見に行かなきゃいかんというようなことで対応しているらしいんですけども、わかれば。

○児玉交通部長 清水委員おっしゃられるように、実情としては各署の方への電話連絡等があるように聞いております。それに全く対応しないと、「通報したのに何にも対応してくれないじゃないか」というような問題がございますので、個別に確認を行っておりますし、悪質なものについては検挙をしております。ただ、店の飲ませた方の幇助というようなものの検挙というのは、現実のところ極めて少ない。幇助・教唆ということになると思うんですけども、運転するのを知っててお酒を飲ませたというようなことですが、将来にわたっては、その幇助・教唆についても強化をしていく方向で、現在各署を督励しております。現実には店の店主が酒を飲ました、それの幇助で検挙したという件数は現在のところはありません。

○清水委員 ちょっととらえ方が違っていたかと思うんですけども、そういったことですね、を悪用というような言い方をしたらあれやけども、例えば、ライバルになるような店舗があると、あそこ、常にお客さんは代行を使ってるんやけれども、飲ましとるやないかということで通報される方もいるかと思うんですわ。だから、ある程度その通報も事前の段階で精査すべきやないかなと思うんです。

 僕は、これは現場の取締官が気の毒やから言ってるんですね。検挙件数どうのこうのじゃなくて、もうその対応で本来の仕事ができやんと、この一月間、そのような声をちょっと聞いたもんで、そういう意味で言ったんですわ。何も検挙をもっとすべきやないかというんじゃなくて、鈴鹿署なら、鈴鹿署に非常にそういう電話が何本もかかってきて、もうその対応でてんやわんやと。だから、この通報の電話もある程度精査しながら行った方がええんやないかなというような。あくまでも現場の味方として言ったもので。

○児玉交通部長 電話内容の精査というのは非常に難しいと考えております。といいますのは、私も署長を経験したんですけども、四日市南署で1日平均20件以上、そういうような苦情なり、いろんな通報なりがございます。それで、毎日署長は見ておるんですけども、中には虚報もございます。それを放置するわけにいきません。飲酒だけに限らずそのようなものはありますので、それを個々に精査するというのは、今のところちょっといい案が思いつかない状況です。非常に難しいなと考えております。

○清水委員 大体よく匿名が多いかと思うんですけども、通報される方というのは、大体趣味と言うと失礼やけれども、そういう方もいるかと思うんですよ。だから、そういったことに対して何らかの防御策というかね、何らかのいい方法がないかなということで、僕もあまり頭に浮かばないんですけども。

○児玉交通部長 悪意があってなされるものについては、それが証明できれば犯罪としては対応できる分野があるのかなと思うんですが、その悪意を見極めるというのは非常に難しいのかなと。常連的にこの人がいつも言ってくるというのは現実にありますし、そういうような場合は、いつも同じようなことを言ってくるなというので、それなりの対応をしておるというのが実情であります。

○三谷委員 いくつかありますので、順番にお伺いをさせていただきたいと思います。

 2006年版県政報告書に基づく今後の県政運営等に係る意見への回答ということで、先程、本部長の方からご説明をいただいたんですが、そのご説明でちょっとよくわからんのは、2006年度の最終目標については、2003年度を上回る目標値を設定しているところでありますということなんですが、これは、だからいいと言ってるんじゃないです、私は。第1次戦略計画の中で、最終年度に向けての目標値を安易に変えてしまうと、その戦略計画のプロセスというのが見えてこなくて、一体どこに問題、それが目標値がもし達成できなかったら、どこに問題があって、どういう対策をとらなきゃいけないのかという、そういう反省ができてこないので、安易にその目標値を変えるなと、こう言ってるんですよ。こういう上回ってるからどうだとか、下回ってるからどうだとか、そんな話をしてるんじゃないんです。だから、こういう回答はちょっとおかしいと思うんですが、いかがですか、本部長。

○大庭本部長 ご趣旨からいたしますと、数値目標を、あとの評価のことになるんでしょうか、その評価の観点から変えるべきではないというご趣旨かと思います。したがいまして、今回目標値をこういう形で2006年は2003年を上回る目標を設置したと。しかしながら、ご趣旨としては、当初の目標をそのまま維持した上で、その評価をすべきではないかということかと思います。おっしゃること、ある面、そのとおりという点もあるかと思いますけれども、2006年につきましては、2003年を上回る数値を設置することによりまして、より適切な目標管理ができるんではないかというようなことを考えている次第でございます。

○三谷委員 本部長、まだ着任早々ですので、あまり言うのもいかがかと思いますが、要は結果として当初の数値目標が達成できなかったら、達成できなくてしようがないんです、結果として。しかし、当初に設定した目標に向かって現状からどれだけ進んできたかということで、ここまで、80%まで来ました、70%と来ましたと、あとの20%、30%が達成できなかったのはなぜかというとこで、初めてそこで検証ができてくるわけですね。それが今度、第二次戦略計画へまたその評価が引き継がれていくわけですよ。その最初の目標を、調子が悪いからということで安易に下げてしまえば、その間のプロセスが見えてこないんで、こういうものでは、この事業評価にはなかなかなり得ないんではないかということを言ってるんです。

 だから、2003年の上をいったからいいよという、その目標数値を設定したからいいよということじゃなくて、安易に動かさないでくださいよということを言ってるわけです。でないとわからないですよ、そのプロセスが。何のための第一次戦略計画かわからなくなってしまいます。その点を本部長にお伺いしているわけです。

○大庭本部長 今回の考え方でございますけれども、評価をするに当たりまして、その従来の、本来の設定目標との関係で動けるということでございますけれども、当初の目標値にできるだけ近づけるということが重要なのはおっしゃるとおりだと思います。しかしながら、その中で、この様々な調査で目標を設定しておりますけれども、実際により分析に適切なものが何かという観点から、今回変更させてもらったというふうに認識しておるところでございますけれども。

○三谷委員 それならば、より適切に目標を変えたとおっしゃるならば、単に2003年を上回ったから、そういう目標を設置したと、こういう回答の仕方は僕は間違ってると思います。こうこうこういうふうな状況で、こういうふうに変えたら、これだけのメリットが出てくるんだと、これだけの目標設定をこれだけの理由でするんだということをやっぱり明確にご説明いただかないと、2003年よりも目標が上だから、これでいいんだというようなご回答ではやっぱりおかしいと思いますが、いかがですか。

○大庭本部長 そういうこと、おっしゃる点もよくわかりますので、この要因、実際にこれは県民基礎調査の結果というのを目標にしてますけれども、この要因分析等を考えた上で、より適切な形に数値を持っていったということでございます。

○三谷委員 後で第二次戦略計画の目標に、これ関連してきますので、またそちらの方でちょっとお伺いをしたいと思います。これ以上言ってても、もうこういう出てますんで、話はこれぐらいにさせてもらいます。

 今度、第二次戦略計画に向けて、地域安全対策の推進ということで先程お話しいただきました。非常にまだまだ高どまりをしていて、振り込め詐欺等も非常に発生が多いと出てます。ところが、現実に取組施策、基本事業の方を拝見させてもらいますと、振り込め詐欺等についてのことの記述が出てこないんですが、基本事業の32201、みんなで進める安全・安心まちづくりとか犯罪の徹底検挙と抑止、これは重要窃盗犯の検挙人数が数値目標になってますんで、これも違う、暴力団もちょっと違うなということなんですが、振り込め詐欺は後の方でちょっとご説明いただいて、平成17年と18年の数字がここに出てます、オレオレ詐欺、架空請求、融資保証金詐欺。

 これは、16年から比べますと非常に高い数値、16年から17年に、例えば融資保証金詐欺なんていうのは大幅に伸びとるんですね。16年は6,000万ちょっとぐらいの被害金額が17年には一気に1億6,300万円ぐらいまで上がってる。それで、架空請求だって1億5,700万ぐらいが1億5,800万ぐらいのところで、16年、17年と動いているわけです。そういうもので、しかもオレオレ詐欺の検挙はありますけど、なかなかこういう架空請求だとか、それから融資保証金詐欺の検挙というのは非常に困難をきわめてるわけですよね。そういうものの対策というのがやっぱり具体的に第二次戦略計画の中に出てこないとおかしいと思うんですが、いかがですか。

○笠間警務部長 委員ご指摘のように、オレオレ詐欺等につきましては、第二次戦略計画ですと刑法犯の認知件数、そこで見ていくしかないという書き方になってますので、それはご指摘のとおり、これもまだ素案ですので、これから、うちの方でも検討させていただきますけれども。

○三谷委員 ぜひ非常に身近な犯罪であって、非常に検挙が困難であるという、こういうものについては、ぜひ積極的にこういう事業の中でも取り上げていただいて、ご対策をお願いをしたい、こう思ってます。それはそれでいいです。

 次に、先程の警察職員の研修状況。それで、研修の学校教養だとか職場教養だとかをいろいろご説明いただきました。この研修制度というのは、全国で大体どの警察署も一律にこのようにやられてるのか、それとも、この研修制度の中で三重県警はちょっと別のこともやってるんですよというのはあるんですか。その点、ちょっと教えてください。

○笠間警務部長 研修につきましては採用時教育の、ご説明の資料16ページ、資料7で、お示しをしておりますけれども、採用時教育、昇任時教育、これはどこの県でも同じような方式でやっております。ただ、職場教養につきましては、各県ともこれと似たような方法でやっております。というのは、各県でいい施策をとれば、やはりそれを取り入れる県が多うございますので、だんだん似たようにはなってくるんですが、ただ、県によってやはり細かいところでは施策の違いもございます。

 例えば、三重県ですと、何県か似たような施策はあるんですが、兄友制度といって、若い警察官を兄、あるいは親のような年齢の人と一緒に活動させることによって指導するというようなこともしております。県によって細かいところでは施策的に違ってくる場合も当然ございます。

○三谷委員 もう少し僕は、三重県独自のものが出てきてもいいんじゃないかなと思うんです。ご承知やと思うんですけども、先月号のこの「宝島」という月刊誌を見ますと、これで全国の警察のランキングをやっとるんですね。それで、我が三重県警は何位かなと思って、喜んで買ってみましたら、47都道府県の中で第45位ということで、ワーストスリーにランクされている。

 それで、雑誌の統計だから、これをそのまま鵜呑みにする必要もないかもわかりませんが、この中で6つの指標でポイント数をカウントして、それで上位からずっと順番にやっとるんですね。それで三重県、非常に悪くて45位。その6つの指標の中で何が悪いのかなと思って特に見たら、警察内の懲戒免職者率というのが45位なんですよ。これはもう飛び抜けて悪い。ちょっとその点をご説明いただきたいんですが、こういう懲戒免職者率というのは公表されてる数字なんですか。つまり懲戒免職、それは警察にはわかるんだろうと思うんですが─懲戒免職じゃない、懲戒処分者率。懲戒処分に該当した人をそのお巡りさんの数で割れば率が出てくるわけですから、恐らくその数字だと思うんです。これは、全国的に見て本当にこんなに三重県というのは悪いんですか。

○笠間警務部長 全国的な数字としては、それは私は把握しておりません。警察庁もそういう数字はまとめておりません。公表もしておりません。多分、委員がご覧になったその雑誌等で独自に調査をされて、数は警察庁で公表しておりますので、多分この雑誌の編集部で独自に算出された数字だと思います。

 それで、委員ご指摘のように懲戒処分、その雑誌についてはちょっと承知しておりませんけれども、懲戒処分者数が多い、率が悪いということは、三重県警の人数に比べて多いということだと思います。実は、それは委員ご指摘のとおりでございまして、昨年、懲戒処分者数は、その前年、あるいはその前々年と、過去と比べますとちょっと多くなっております。これは、私どもの指導の至らなさ、反省すべきところでございます。中身については、私行上─私行上というのは、懲戒処分の業務絡みのものと、あと私行上のもので分けますと、その私行上の方がかなりの部分を占めております。

 ですから、業務の管理の至らなさということではなくて、やはり一般的な採用時の教養から指導が若干足りなかったなという反省に立ちまして、今後ともこの点につきましてはきちんと指導を強化してまいりたいと思います。

 ちなみに、今年はまとまってはおりませんし、まだ今年は終わっておりませんけれども、懲戒処分者数は効果が出ておりまして、かなり減ってきております。

○三谷委員 この雑誌の数字が僕は正しいかどうかわかりませんが、これ、2006年と出てるんですよね。それで、先だって新聞等で懲戒処分の数字が出まして、警察は5名から12名に平成16年から17年に倍増以上してる。もしこれ17年の数字で出してくれば、もっとランキングが下がった可能性だってあるわけですよね。5名のときの数字で出てますから、2006年は。

 そういうふうな客観的な話があったときに、この警察の研修制度が、もう三重県としては独自の部分というのはやっぱりある程度出てきて、そういう反省は、もし警務部長がおっしゃるとおり反省を踏まえてやっていくんだということならば、もう少しほかの都道府県の警察とは違って、三重県としては特別にこういうことやってますよと、だから、こういう警察内の懲戒処分者の数も減らすための努力をしてる、こういうふうな効果が出てくるように一定の目標を持ってやってますよという、そういう具体的な話がこういう研修制度の中にも出てこないと、単にその決意表明とか、やってますよという話では、なかなか県民としてはご納得いただけないんじゃないかなと、そんな思いがするんですが、その点、部長いかがですか。

○笠間警務部長 多分、委員の持っておられる雑誌の数字は、一番多いときで割ったのではないかなと考えております。ですから、多分平成17年の、その倍増したときの数字ではないかなというふうに思います。ですから、今年は一応指摘受けまして、独自性というのは、委員おっしゃられるとおり私どもも反省して、いろいろ三重県独自のものを当然考えていかなければなりませんけども、ある程度はその効果が出て、今年は減少しておるんではないかなというふうには考えております。

○三谷委員 新たにどういうことをされて、その効果がどういうふうに出たわけですか。

○笠間警務部長 それは、まだ今年、懲戒処分は暦年でとっておりますので、今年終わってみないと最終的な総括はできないとは思いますけれども、例えば職務倫理教養、これはパソコンを使いまして、eラーニングシステムもございます。これは、警察学校にいるときから、あと職場でもそういうものを使わせて教育をしておりますし、それによって相当の効果が出ておるとは思いますが、ただ、こういうものは、測る目安となるのは懲戒処分者数でございますので、それは当然、今年終わってみないと何とも言えないところでございます

○三谷委員 例えば、昨年同時期に比べてどうだとか、数字はすぐ出ますやろ、いかがですか。

○笠間警務部長 昨年は、17年は12でございますね、トータルでございますね。今年、懲戒処分は多分1けたで、ちょっと数字がすぐには出てきませんが、多分4人ぐらいだったというふうに記憶しております。

○三谷委員 また後で、今数字が出ないならそれで結構ですので、例えば9月末現在で昨年同期に比べてどうだとか、そういうふうな資料をぜひいただきたいと、こう思います。それで、やはりそら雑誌のそれを鵜呑みにする必要はないかもしれませんけども、私を含めて県民がその雑誌を見たときに、やっぱり45位というのはあまりにもちょっとがっかりする数字でして、もちろん検挙率が38位とここに出てます。これはほぼ合っとると思うんですよね。

 だから、そういうふうなやっぱり悪い数字のところは、当然警察のご努力もいただかなきゃいかんでしょうし、それから、中の数値で悪いのは、先程、岩田委員がおっしゃった警察官1人当たりの人口の負担割合、これが非常に三重県の場合は悪い、こういうものは議会も挙げて一緒に取り組んで向上していくように頑張っていかなきゃいかん課題だと、こう思ってまして、やはりそういうところも率直によくご相談させていただきながら、議会ができるところは議会でしっかり対応させていただくということで、せめて45位を、もう少し、今度いつこういう特集が出るかわかりませんけども、次の特集が出たときはせめて真ん中ぐらい、大体三重県何でも真ん中ぐらいなんですよ。真ん中ぐらいに、20何位ぐらいにおるぐらいまで持っていっていただくということがぜひ必要だと思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。

○伊藤警備部長 私、警備部長の立場としてではなくて、前任が警察学校長をやっておりまして、今ちょっと三谷委員からご質問あった中で、子細なことかもわかりませんけれども、三重県独自のものがないというふうにご認識をいただくと私もちょっと困るので、三重県独自でいろんな工夫をやっております。

 それで、今、警務部長が申し上げましたのは制度上のことでございまして、採用すると、大卒については6カ月、高卒については10カ月の初任教養を経て、一線に職場教養に出して、その後また再教育をやってと、こういうルーチンは全国均一のものがございます。ところが、その中身は、それぞれ教官たちが工夫を凝らしていろんな三重県独自のものをやっております。

 例えば、三重県方式といって、その後、三重県のものを全国に広めていただいたようなこともございます。いろんなことを申し上げても何ですから、端的に申し上げますと、自力をすぐにつけさせるために、自分たちが再教育に入ってきたときに、初任補修科に入るんですが、その折に、自分たちで一線に出て、何が自分は一番劣っておるんかというものを研究させるために、特別講座を行って、それで、先輩たちからもアドバイスを受けながら、自分自身が書類を作り、捜査をやり、自分の弱点を克服するような弱克と言うてるんですが、弱点克服講座とか、そういった例えば1つの例でございますが、あと、いくつもございますけれど、三重県独自に全国へ発信するような教養の中身もございますので、どうかご認識を賜ればありがたいなと思っておりますが。

○三谷委員 警察学校に副議長時代、何度かお邪魔さしていただいて、卒業式なんか拝見しますと、まさに感動して帰ってくるんですよね。もう今現代にこんな若者がおんのかと、こう思うぐらい感動して帰ってきます。その感動して帰ってきて、後でこういう数字を見ますと、卒業後、一体どうなっとんのかなというのが改めて疑問に思うわけですよ。ですから、警察学校の中でいろいろご努力いただいているというのはよくわかります。ただ、やっぱり卒業後職場に入ってこられてから、しばらくすると何かおかしくなるというのは、それはちょっと困るんで、そのあたりのところも含めて、しっかりしたご対応をお願いをしたいと思います。

 終わります。

○北川副委員長 いつも交番・駐在の再編整備で聞かせていただくことになるんですが、18年度も15ページのように各地域で進めていただいてるということで、地元の自治会、地域住民の方にも説明会等実施をしていただいてるということですけれども、その中で、地域の方から主に出てくる声、どういったものがあるのか、少しかいつまんでご説明をいただければありがたいんですが。

○大滝生活安全部長 やはり地域の方は、自分の近くに駐在所、交番があってほしいというのは、紛れもない住民の声でございます。できる限り駐在所、交番を自分の近くへ置いてほしいと。それが、夜の説明会の中で、現在の治安を守っていく中で、「ああ、そういう状態なんですか」ということでいろいろご理解をいただいているわけですが、その中で、駐在所をなくした場合は、やはり以前と変わらぬような住民サービスであるとか、特にパトロールをよくしてほしいというような形で声が出ているのは事実でございます。

○北川副委員長 実際、身近な駐在所がなくなる、そういう面での不安感もあると思うんですけれども、それを激変緩和的に処置をするような具体的なアクションというのを設けられてるところはあるんですかね。

○大滝生活安全部長 それは、警察側ではなく、地元側から見ての話でしょうか。要望という意味で。

○北川副委員長 ええ、要望も含めて、あるいは、こんなふうに具体的に対応しているというふうな事例があれば。

○大滝生活安全部長 当然補完をなすような措置は別として、廃止になった駐在所の跡へ警察官が住んでほしいとか、あるいはパトカーをできる限り駐留してほしいとか、あるいはなるべく深夜夜間帯にパトカー以外にも付近のブロックの駐在などが警らをして、立ち寄ってほしいとか、あるいは警察の観点とは違った観点で、その跡地利用の問題で、地域のコミュニティーの場として活用してほしいとか、意見は様々出ております。

○北川副委員長 そうしたご意見に対して、警察としてはどういう回答というか、対応をされてるんでしょうか。

○大滝生活安全部長 駐在所の施設の問題については、経年で耐用年数が25年という形があって、25年過ぎれば、上屋については無償で譲渡できるという問題もあり、ただ、土地の場合は、ほとんど地域の自治体からお貸しいただいて建てているという状況もあります。跡を利用していく上においては、警察だけの問題ではなく、例えば、紀州の方で出ておりますのは、その駐在所の跡地を老人の憩いの場にしたいというようなお話もありますが、その市の方では以後の管理について、そういった状態では困るとか、いろんな問題がございますので、地元と警察だけの判断でというわけにはまいりませんが、なるべく自治体にも働きかけながら、地域の住民の意向に沿った形で努力してまいりたいと考えております。

○北川副委員長 できるだけ、いろんな制約はあると思うんですけれども、跡地も含めて、あるいはあとの建物も含めて、治安維持という観点から有効に活用できるように積極的に対応していただきたい。

 それとあわせて、結果的に、以前から申し上げてるんですが、地域住民の方が、例えば駐在所がなくなって、少し離れますが交番に再編をされる、あるいは駐在所が2つ、3つが1つになる、そういう中で、いろいろとそのパトロール強化をするだとか云々の説明は受けるんですけれども、結局それは実態として何もつかめるものがないというか、わからないんですわね。それで結局、現場、地域住民としては、目の前の駐在所がなくなっただけというイメージしか結局残らない。

 それについて、十分な説明責任を果たしてほしいということはお話をしたんですが、住民のいろんな説明会等のお話も聞いてる中では、結果的には、より充実して頑張りますという話、かいつまんで言ってしまえば、一生懸命説明していただいてるのは、それは敬意を表しますが、結果的には一言で言ってしまえば、充実して頑張りますと、具体的に人数を増やすだとか、パトロールの回数をどれだけ増やすだとか、そういう具体的なことというのは、逆にそれが外に出ていくと、犯罪を犯す要素のある人にとっては、逆にそれがわかれば問題になるということもあって、そういうところはあまり出てこない。結局頑張りますと、より充実して頑張りますということを住民は信じるしかないという結果になってしまってるんですね。それは、ある意味仕事の質からいって仕方のない部分なのかなとは思います。

 それで、この時点で申し上げられるのは、あとは、じゃあその駐在所なり交番再編をされたそのエリアの中での犯罪件数なりそういうものの経緯を、これから先、該当の自治体、自治会なり住民にきちんと定期的に、それはどのスパンがいいのかは判断をいただいて、きちんと説明をしていただいて、そこで再編整備をして、より安全性を高めると言ってながら、犯罪件数なりが増えてるということでは、これは何のための再編整備かということになりますので、そこのところで我々も、議員も含めて、地域住民も含めて判断をさしてもらいたいと思いますので、きちんと対象の、該当の地域に定期的にそういった状況をきちんと説明をいただくということを要望させていただきたいと思います。

○大滝生活安全部長 委員がおっしゃるとおりでございます。前回の委員会でも、16年に再編整備したところは、17年と対比して数字をお示しさせていただいたところでございますし、駐在所、交番というのは、パトロールとか巡回連絡とか警らとかが、一つ事件や事故があると、そのとおりに、勤務することが難しい問題もあります。

 ただ、おっしゃられるように、我々としての目安は、北川副委員長がおっしゃられましたように刑法犯の発生ですね。発生がどれだけその管内であって、どれだけそれを検挙しているというのが、一番ある意味ではわかりやすい治安のバロメーターではないかと認識をいたしております。特に刑法犯については全体の犯罪の98%で、特別犯は2%ぐらいしかございませんので、刑法犯の発生、それからその管内での検挙ということについては、北川副委員長がおっしゃいますように今までもそれぞれの交番とか駐在所によって、「交番だより」とか「駐在だより」である程度のことはお知らせしておりますが、そういった形で、各署ご要望に沿った形で指導してまいりたいと考えております。

○北川副委員長 その点だけよろしくお願いをします。できれば書面でといいますか、各駐在なり交番でいろいろ広報紙も出していただいてますよね。それに書いてある、流したということだけではなくて、やはりきちんと自治会なり役員なり、あるいはそれぞれいろんな組織がありますから、そういうところにきちんとしばらくはご報告に上がっていただくと、説明をいただくということを要望さしていただきます。以上です。

○笠間警務部長 先程、三谷委員からご質問のあった懲戒処分者数の関係でございます。ちょっと今調べさせましたところ、本日現在で、平成17年につきましては9名で、今年は、私、先程4名と申し上げましたが、申し訳ございません、訂正させていただきます。3名でございます。それで、全体としては17年は12名と、今年は3名という状況で、かなり減少しております。

○中嶋委員長 私の方からも、ちょっと再編のことで、北川副委員長と同じことでちょっとお聞きしたいんですが、この間、町村議長会からご要望をいただきました。そのときに、この交番・駐在所再編について、町議会に対しての説明が全くないというお話を伺っておるんですが、ここには「町議会を始め」と、こう書いてあるんですが、どなたがご説明に行かれていらっしゃるんでしょうかね。

○大滝生活安全部長 基本的には、署の地域課の課長、幹部なり、状況によっては署長が出向いたりいたしておりますし、複雑な内容にわたる部分は本部の地域課から出向いております。私、すべての議会に説明したかどうかということについては、資料を持ち合わせておりませんが、全体的には、警察署単位の自治体の長だとか、地元の区長会や自治会へ説明には参っております。

○中嶋委員長 今、北川副委員長の方からもご指摘があったように、やはり住民への説明が、再編前も、それから再編した後も含めて、やはりまだまだ住民サイドからすると不十分という感はぬぐえなくて、またその町民の、市民の代表である市議会、町議会にやはりご理解をいただくということも非常に私は重要だと思いますので、この点についてはしっかりと、場合によっては本部からも行っていただいて、ご説明をちゃんとしていただきたいということを強くお願いいたします。

 それから、第二次戦略計画のことでお聞きしたいんですが、前の政策体系と今回基本事業、新たに基本事業が加わったとか減ったとか、そういうのはどうでしたっけ。

○笠間警務部長 基本的には、地域安全対策の推進、政策名は「安全な生活の確保」ですけど、基本的なところは変更しておりません。

○中嶋委員長 あと、ちょっとこれは三谷委員からのご指摘、もっともで、オレオレとか振り込め詐欺の関係について、やはり重点的にやっていくんであれば、何らかの数値目標を置くだとか、それから、今研修の話も出ましたけれども、そういう内部のマネジメントに関する何らかの基本事業なりを、県庁の方は別の政策体系の中で管理してるんですけれども、そういったことも県警本部としても、内部マネジメントの方も何らかの事業管理をしていく、事業評価をできる仕組みというものを中間報告に向けて、12月の、よろしくご検討いただきたいと思いますが、県警本部長、いかがですか。

○大庭本部長 知事部局において、どういう形でというのは、詳細を承知しておりませんけども、その点などをちょっといろいろと相談をしながら、お聞かせ願いながら、どういう形がいいか、果たして今回の体系の中で読み込むのが適当かどうかという点も含めまして、いろいろと勉強させていただきたいなと思っておりますので、お願いいたしたいと思います。

○中嶋委員長 総じて、今の大庭本部長さんがというわけじゃなくて、これまでの警察本部は、警察の業務というのは評価になじまないとか、数値で管理できるものではないということで、なかなかその評価の仕組みの中に加わっていくということについて、本音の部分、なかなか抵抗してるのかなというのを私はずっと感じてきております。だけども、一方で県民に信頼される県警を目指しますと言うんであれば、説明責任のツールとしても、やはりこういう仕組みについては積極的に本部長、警務部長もご理解をいただいて、積極的に取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。

 あと最後に、岩田委員からのご質問ありました署別の警察官の負担人口のことについては、概略でも数字は今わかりませんでしょうか。

○中納警務課長 では、署別に、17年3月31日付ということで、報告をさせていただきます。桑名が954、いなべが1,166、四日市北が1,036、四日市南が744、四日市西が1,195、亀山が762、鈴鹿が948、津が849、津南が944、松阪が1,109、大台が595、伊勢が1,068、鳥羽が971、尾鷲が668、熊野が513、紀宝が656、伊賀が916、名張が1,075。以上でございますが。

○中嶋委員長 確認ですけれども、一番負担人口割合が多いのが四日市西の1,195で、一番少ないのが、熊野の513ということで間違いないですね、中納課長。

○中納警務課長 結構です。

○中嶋委員長 またこれについては、一覧にして委員の方への配付をお願いしたいと思います。

 ほかにご質疑ございませんでしょうか。

          (「なし」の声あり)

○中嶋委員長 それでは、ほかになければ、警察本部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

 当局にはお疲れさまでございました。

 それでは、暫時休憩をさせていただきます。再開は午後1時からといたしますので、よろしくお願いいたします。

          (休  憩)

II 教育委員会関係

【分科会】

 1 所管事項の調査

   ● 補助金等評価結果調書

 (1)当局から資料に基づき補充説明(東地総括室長説明)

 (2)所管事項の質疑

    な し

【常任委員会】

 1 請願の審査

 (1)審査

   ● 請願 第29号 「三重県営鈴鹿スポーツガーデンに人工芝敷設について」

   1) 当局から補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

○中嶋委員長 ご質疑があれば、お願いいたします。

○橋川委員 紹介議員になっとって、変なこと聞いて悪いんやけど、今の教育長の話で、確かに金目もかかるし、計画的にやっていくって、それで結構なんですけどね、しかし、体協も少々は金、出さないかんがねと、こう思って、紹介議員になるとき、どんなんやな、あんたら少々は出すんやろなという話をしたら、うーんと言うとったんやけど、そのへんのところは、教育長はどういうふうに受け取っとるんですか。

○安田教育長 例えば、その体協と県がお金を出し合って県有施設を造るというのは、今の制度上非常に難しいところがあるのかなというように思っておりまして、実は、サッカーワールドカップの関係の収益金を使って、この人工芝を敷設するという事業が以前あったんですが、三重県もそのとき手を挙げていたんですが、残念ながら抽せんに漏れたと。そういうふうな補助金がうまく入るようであれば、それに対応した県費もつぎ込んでということができるんですが、今そのワールドカップの件については、もう終わってしまいました。

 今、少し情報をいただいてますのは、totoの関係で、またこういったことを始めるかもしれないような情報もございますので、そういったことも含めて、財源的にいろんな状況の中でその機が熟したら、そういう状況も踏まえながら、私どもとしては取り組んでいきたいなというふうに思っております。あきらめるとかそういうことじゃなくて、少し長い目で見ながら、いいタイミングで検討していきたいなと思っております。

○橋川委員 県営事業に対して、そういった財団法人になるんかな、体協がある程度逆に援助じゃないんですけど、自分らがやりたくてやるわけですからね。本当言ったら金出さないかんところやと思うんですけど、そういう会計上の問題で難しさがあるんであれば、何らかの形でやっぱり進めやすいような状況を考案、いろいろ知恵を絞っていただいて、少しでも早く、要はそのサッカー場にしてもラグビー場にしても早く使いたいわけですよね。そういった選手の育成にしろ、あるいは強化にしろ何にしろ早く使いたいわけですから、できるだけ早くしてあげたいと思うんですが、そこらあたり知恵を絞っていただいて、できたらそのほかの財源をうまく回して、早くできるような方法を講じていただきたいということで要望をさせていただきたいと思います。お願いをいたします。

○中嶋委員長 私もちょっとお聞きしたいんですが、今、体協からでは難しいというお話あったんですが、例えば、日本サッカー協会から応分の負担をしますと言ってきた場合はどうなんでしょうか。

○安田教育長 応分の負担という考え方やなくて、そういう一つの制度の中での補助金のようなものであれば、それは十分に活用できるのかなというふうに思うんですが、今の橋川委員のお話のご趣旨は、むしろ出し合ってのような雰囲気だったもんですから、そういうことですと、ちょっと私も詳しくは調べておりませんが、なかなか難しいのかなという気がするわけであります。

○中嶋委員長 はい、わかりました。

 ほかにご質疑はございませんか。

 なければ、これより採決いたします。

  採決

     請願 第29号     挙手(全員)     採択

   ● 請願 第33号 「「学校安全法」(仮称)の策定をはじめとする総合的な学校の安全対策を求めることについて」

   1) 当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

○中嶋委員長 ご質疑があれば、お願いいたします。

○三谷委員 ちょっと1点教えていただきたいんですが、この1ページの(2)の不審者等に対する情報の共有体制の整備ということで、不審者情報等のメールによる配信の実施ということで、18年9月30日現在と書いてあるんですが、市町からの配信が2市、市町等の教育委員会からの配信が3市、学校からの配信ということでその他出てるんですけども、これ、それぞれ配信のこの仕方というか、そのルートが3つに分かれてるというのは、どういうことですか。これ、1つのスタンダードというか、そういうものにはまとめ切れないんですか。共有体制ということになると、学校からの配信というのでは非常に弱いんではないかなという感じもするんですが、その点、いかがでしょうか。

○坪田総括室長 今、委員よりご指摘いただきましたとおり、本当にシステムについてもう少し統一的なものができないかと、また、その簡易な形で広く普及させられないかというのは、昨年来からの課題でございました。

 こちらとしましては、どれが基本かと申しますと、市のような単位で、一つの警察署が対応するような形で、この警察、またはその地域から情報をもらい、それを市として一元化し、登録してくれた市域、市町域内の全保護者に配信するというようなシステムが望ましいかなということでございますけれども、学校によって、随分離れたとこの情報が頻繁に入ってきても、またそれはちょっと感度が鈍ってくるというのか、そういう面がございます。逆に、自分の学校区だけじゃなくて隣接区も知りたいとか様々なニーズがあると。また、市を越えた情報も欲しいとか、全く地域によって、その情報のニーズ、必要性というのが結構様々なところがあるなというのを、いろんな意見を聞いていて感じているところでございます。

 この件につきましては、現在、この市町等教育委員会からの配信の方に入っております津市で、文部科学省の委託事業も受けまして、どのような配信システムが一番望ましいのか、迅速性、的確性というような観点から、今年度研究をしていただいているとこでございまして、その研究成果も踏まえまして、スタンダードと申しますか、このような地域にはこのようなシステムが一番望ましい、フィットしているというような情報をまた発信し、普及をさせていきたいと、このように感じております。

○三谷委員 あまり遠くの方の情報が入ってきても云々というようなお話もありましたけど、比較的大きな市町では、市町からの発信ということになってまして、14市ある中の5市ですから、あと残りのところは学校からの配信ということになるんでしょうけど、比較的小さい市町が、小学校・中学校、各学校からの配信ということで、これはある意味では、その小さいところほど、町なり市で一元化して管理して、きちっと配信をするというシステムの方がいいのではないかなと率直に思いますので、そのあたりのところも考慮していただいて、早い時期に統一のスタンダードを作っていただくようにお願いをしたいと思います。以上です。

○中嶋委員長 ほかにご質疑ございませんか。

 なければ、これより採決いたします。

  採決

     請願 第33号     挙手(全員)     採択

   ● 請願 第34号 「30人学級を柱にした義務制、高校次期定数改善計画の策定、教育予算拡充を求めることについて」

   1) 当局から補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

○中嶋委員長 ご質疑があれば、お願いいたします。

○竹上委員 ちょっと、この請願だけに限らず前の請願も、その次もそうですね。請願者が、4人とも一緒やと思うんですよ。そこで、ちょっと確認をしたいなと思うんですが、請願者、三重県PTA連合会の会長さん、それから高等学校PTA連合会の会長さん、それから国公立幼稚園長会の会長さん、三重県教職員組合の中央執行委員長さんという4名の方がなられておる。このPTA連合会、これは一般の方ですね、いわゆる保護者ですよね。そのあとの2つ、これはいわゆる公務員ですわね。すると、その請願というのは政治行為なのかどうなのかというところなんですよ。

 それで多分、個人として請願が出とる分には、これ、基本的人権というやつでOKなんだろうなと私は思います。それでちょっと私なりにも調べてみたんです。そうしましたら、例えば、行政実例というやつで見ますと、市町村学校長の請願権というものがありまして、市町村学校長は、当該市町村の議会に対して、その学校の施設、予算等の措置方に対し請願権があるかと。答えは、地方公共団体の一機関たる学校長としては請願することはできないが、個人としてならば請願することができる、こういうことなんです。

 それじゃ、校長会というのはどうかというふうになりますと、普通公共団体の議会に対し、市立学校長名をもって請願することはできない旨はあるけども、別添会則に組織されている市立学校長会の代表者である会長名をもって請願できるかとなると、お見込みのとおりでできますよと、こういうことなんですね。いわゆる権利能力のない社団の請願権というのもありますよというふうなことらしいです。ですから、これ自体がおかしいという話には多分ならないんだろうと。

 ただ、実はこれは毎年出てることなんで、何か年中行事のように思っておりますが、でも、一ぺんはたと考えみますと、ふーんと普通に不思議な感覚を、覚えます。例えば幼稚園長会というのは、要するに園長先生の会ですね。あそこは、たしか幼稚園は年長さんは35人クラスですよ。それが30人学級になっとるわけじゃないんやね。まずは、こういう請願をやるのならば、自分とこ30人にやるような努力というところが、まず初めにあるでしょうということになるんだろうなと。

 また、例えばこういったものが普通の知事部局で考えてみた場合、県の職員労働組合ですね、ここが自分とこの仕事に対して県議会に自分らの仕事の予算の拡大をお願いしますという請願が上がってくるのと一緒のことですね、これ。そんなことが今までかつてあったのかしらねと。いわゆるここに働く職員さんたちが自分たちの仕事の予算を拡大してくれというのが県議会へぼこんと上がってくるというのと一緒のことでしょうというふうな気がするんですよ。

 一体その教育の世界では、労使の話はどういうふうになっているのか。いわゆる皆さん方は管理者側というふうなことになるんやと思うんですよ。すると、労使間の話し合いというのは当然のごとくあるんだろうと。自分たちの仕事の中でやっていくならば、そこの中で主張していくというふうな労使の話というのが僕はあると思うんですね。それがいきなりどうしてそういった名前で県議会へぼこんと請願が上がってくるのかな、何か不思議な感じがするな。現実の世界として、そういったことが、何か果たして本当にそういうものなんだろうかな。これは別に悪い、法律上認められてないわけじゃない、認められている。当然、請願権もある。しかし、私から言うと、世間の非常識は学校の常識のような気がするのね。まずはそういった労使の話があって、それでだめなんだから、こういったところへという話ならわかるけども、一体まずどういった形で話し合いがなされて、そこでどういったものがあって、毎回こういうものが上がってくるのか、一度ちょっと説明願えんかなと思うんですけども。

○安田教育長 請願云々の件については、私が申し上げるべきかどうかちょっとわかりませんが、今ご指摘いただきましたように、私どもと職員組合との話し合いといいますか、どういうことでいろいろ議論してるんだというお話ですので、お答えをさせていただきます。現在、通常といいますか、いわゆるその勤務条件に関すること等、賃金も含めて、そういった部分については、基本的に正式な交渉ということで話し合いをさせていただいております。

 それ以外、むしろそれ以外の方が多いんですが、いろんな教育の中身に関して、特に子どもたちを中心に据えて、どうやっていくんだというようないろんな議論が、そういう自分たちの処遇とかそういったことをひとつ離れて、これはお互い立場はありますけれども、例えば、数年前に作りました労使協議会等のような場でいろいろと議論をしております。その議論をするときには、これは対等、フランクに、オープンにやらせていただいております。そういうふうなことで、その中ではいろんな政策議論とか提案とか、こういうことをやっていったらいいんじゃないかという、そういう話も出てまいります。それはもう公開してやらせていただいておると、そういう状況でございます。

○竹上委員 そこの中で話がうまいこといかないから、こういったもの上がってくるということなんでしょう。

○安田教育長 直接はリンクするものではないというふうに思っておりますが。

○竹上委員 普通に考えれば、そこで解決する、そこで話し合いがなされる、ああそう、互いに納得がいったならば、わざわざ上がってくるような代物ではないんだろうなという、私は、普通の常識的に考えりゃそうじゃないかと。自分とこの職場のことに関してわざわざ請願権を行使して上がってくるならば、それは不満があるから上がってくるわけでありまして、そこに納得がいくものであれば、わざわざ上がってくる代物ではないだろうと、このように私としては思いますけどね。

 保護者が上げてくるというのはわかりますよ。そういったことに関して、県の教育委員会に物申すところはない。だから上がってくるというのは、それは保護者の立場としてはそうなんでしょう。しかし、そういう立場がある程度確保されてる方々が上げてくるというのは、何かが、そこに不満があるからでというふうに考えるのが普通やと私は思いますけどもね。それはまあ別に回答いただかなくて結構ですけども。

 ちょっと中身の話を聞きたいと思うんです。その請願の中を読みますと、いわゆる30人学級について、依然として下限の制約があって、一部の学級は依然として30人以上のままやということが書かれているんです。一方で、その学校での学習形態が多様化している。学びに応じた学習観が必要となっていると。「また」云々とかありまして、性急な耐震補強対策、これは先程、教育長がご説明いただいたように、頑張っていきたいというふうなことやったんですが、その後に続くのがエアコンの設置とありますね。そういうのが求められとる。この教育委員会としてエアコンの設置というのはやっていく意思があるのかないのか、そこはちょっと確認をしたいな。

 それから、さっきの上のところの学びに応じた学習空間というふうなところで、それはある程度、教室に余裕ができたら、そういったことも必要なんだろうと思うけれども、わざわざそのために教室を整備してやっていくようなもんなのか。どういった考えでおられるかというのをちょっと確認したいんです。

○安田教育長 前段のエアコンの設置でございますけれども、これは、小・中と県立と事情が違います。以前、小中学校については、文部科学省が概算要求で、これからはエアコンの設置も認めるんだというふうな話が出始めて話題になったんですけれど、どうもその先、うまくいかなかったようでして、なかなか進んでないという状況でございます。

 それで、県立の方でございますけれども、これは、特にPTA連合会あたりから強い要望を数年前からいただいております。ただ、この今の財政状況でございますので、これを県費で順次整備をしていくということは本当に厳しい状況でございます。その前に耐震化整備ということがございますので、そういう中で、本来ですと学校設置者が、必ずこういったものについては整備をしなければならないんですけれども、PTAが中心になって、我々が整備するからそれを認めろというふうなお話がございました。

 それも、本来は地財法等の関係がございまして、そうスムーズにいかないところなんですが、本来業務に使わない、要は任意ですね。特に夏休みなんかで、PTAが主催する補習等に使うんだというふうなことで、一つ本来業務の中で使わないということを私どもとしては条件として、やむを得ずといいますか、認めてきたと、そういう経緯がございます。

 そういう状況の中で、やはり特に夏休みに補習を随分する高等学校におきましては、徐々にではありますけれども、エアコンの整備が進んできているという、こういう状況でございます。これは、電気代も含めて別に管理をしてやっていただいております。以上でございます。

○竹上委員 学びの空間の整備というのはどうですか。

○安田教育長 あまり県立学校では、これはございませんので、小中学校をかなり想定されてるんだと思いますけれど、小中学校も、今子どもたちが減って、空き教室が随分あるんだということが前提に物事を言われているんですが、実際にはそんなにたくさん空き教室はなくて、例えば、この出ておりますような一つのクラスを2つに分けて授業やったりというようなところで、教室が2つ要りますよというようなことをはじめ、そんなにたくさんの空き教室があるわけではないと。そういう中で、特段ここが空いてるから、一つのものに整備をしてくださいよと、そういう方向に向かって整備をしますというふうなことは、今小学校・中学校ではそんなに進んでないし、そういう考え方をあまり持たれていないというように思いますけれども。私どもとしては、何もそれを奨励してるところまではいっておりません。

○竹上委員 ありがとうございます。じゃあ、最後に、この結局は30人学級を柱とするというところの話で、私、1年半前にそういった質問をさせていただいたと記憶しておるんですよ。そのときの私の質問の趣旨というのは、いわゆるその30人学級という話になってるけれども、それじゃ下限はどこなんでしょうねということでした。いわゆる本当に少ないクラスになっていったときに、学校の一つのクラスとして機能していくのか。子どもたちがそこで集団としてのいわゆる集団生活と申しますか、人の中で学んでいく、社会生活を送っていくという面で学べるのかという、それじゃそれの下限は一体どこだろう、一度そういった研究をやってほしいという中で、教育長は研究しますというふうなお答えやったと思います。

 それで、毎年こういった請願が上がってくる中で、どこらへんぐらいまで研究がその後進まれたかなと。そのときにもにお示ししましたけども、私は個人的には、国の研究機関がやってる20人というのがやっぱり一つの数字なのかなという気がしとるんですよ。やっぱり教師、それから生徒も20人を境にクラスの人数が少ないと感じるというのがかなり出てますんで、やっぱり普通の感覚としては20人程度なのかなと。すると、この請願をそうだ、そうだと言うということは、31人ならば15と16に分かれる話になるんで、私にしたら少しおかしいんじゃないかなと、いつもこの請願出てくるたびに思うんですけれども、どういった研究が進められておるか、少しご所見をお伺いしたいんです。

○坪田総括室長 今、委員にお示しいただきましたように、国立教育政策研究所が平成16年に、学級規模としては、単純な減らし方としては20人前後が一番効果があると。ただし、30人、35人でも、習熟度などやTTの活用などで特定の教科の単元については効果を発揮することができると。ただし、これは一概には言えないというような、結論としては少し弱いものでしたが、そういう例示がされたということで、それを踏まえているわけでございますけれども、三重県独自の実証的研究がどれだけできたかというのは特にないわけでございますけれども、そのとき以降、国の教育政策研究所の動きというのは注視しておりまして、今回新たに、平成18年度にさらに実証的な研究を今研究所でやっていただいていると。その成果を連携しながら三重県でもそれを反映させたいなということで、今スケジュール的には考えております。

 まさに、今お示しいただきましたとおり、単にひたすら減らしていけば効果があるのかというところと、やはり切磋琢磨、集団生活と社会性が必要じゃないかと。この両立するのはどこなのかというのは、かなり地域性やその学校の規模といいますか、1つのクラスだけではなくて学年全体で何人いるかとか、全校で何人いるかとか様々な要素が絡んできますし、都市部とそれ以外でもかなり違うのかなということで、多分恐らくこの研究成果も、かなり場合分けをした成果が出てくるのかなとは感じてるとこでございます。

 我々としましては、例えば学力でしたら、こういうような少人数学級、少人数指導で効果が発揮できるとか、また、生徒指導ですと、例えば不登校などには非常に減らせば減らすほど効果的なんだけれども、いじめについては逆効果の場合もあるとか、そういうものをしっかりつかんで、三重県としてそれを実証的な研究に発展させていきたいと、こんなふうに考えております。

○竹上委員 長々言うていただきましたが、やってないというふうな回答やったような気もしますけどね。それはそれとして、おっしゃるとおりなところも私も本当にあると思います、地域性もあるんでしょうし。ですから、何でもかんでも全部30人学級を推進していくというのは、少しやっぱり無理があるんではないかな。これは、県とは関係ない部分で、今先程言いましたとおり、幼稚園は35人なんじゃないか。それじゃ、どうして小学校を完全に30人にできるか。普通で考えれば、もし小学校が30人完全実施するんならば、その就学前のところの教育というのが、もっと早く30人というふうな形になるべきなんだろうななんてなことを私どもとしては思っております。

 それで、先程も言いましたとおり、本当に果たして15人とかいうクラスができた場合に、子どもたちにとっていいのか悪いのか、ここはまだいろいろ疑義があるんだろうと。そういう面では、三重県の教育委員会が定めてる25人の下限、これはある程度私は納得する数字なんですよ。それを取っ払って、まだまだ30人を完全にやっていけというふうなところまで私としては賛成はできない。また先程も言いましたとおり、こんなエアコンの設置まで求めるような教育条件の整備のための予算の増加というのも、それもやはり納得できるもんではないなという気がいたします。

 ただ、こういった保護者なり、また現場の方から教育予算を充実させてくれというふうな思いの請願というのは、重々その意味合いもよくわかります。ですから、それ自体については反対するもんでは別にないんです。結論から申しますと、これの採決にはもう加わらないということで、退席をさせていただきますんで、ご了承をいただきたいなと思います。終わります。

○中嶋委員長 ほかにご質疑はございませんか。

なければ、これより採決をいたします。

(竹上委員退席)

  採決

     請願 第34号     挙手(全員)     採択

(竹上委員着席)

   ● 請願 第35号 「義務教育費国庫負担制度の存続および更なる充実を求めることについて」

   1) 委員長交代(中嶋委員長と北川副委員長が席を交代)

   2) 当局から補充説明(安田教育長)

   3) 質疑・討論

○北川副委員長 それでは、ご質疑及び討論がありましたら、お願いします。

○中嶋委員 実は、未来塾として、昨年も同様の請願について反対討論をさせていただきました。今回も、私ども未来塾としては、請願について、採択については反対の立場でございまして、残念ながら、この委員会で未来塾は私だけでございますので、ちょっと副委員長と代わっていただいたということを、まずご理解いただきたいと思います。

 教育長にちょっとお聞かせいただきたいんですが、事実関係として、まず教育行政ですね。この義務教育に係る事務というのは、地方分権一括法以降、法定受託事務なのか自治事務なのか、このへんについて、どちらでしたでしょうか。

○安田教育長 自治事務だと認識しておりますけれども。

○中嶋委員 義務教育を含めて、教育行政というのは自治事務になってるということですね。義務教育については、機会の均等だとか水準の確保、それから無償であることというのが根幹だというふうに言われておりますし、それは私も、国だけではなくて地方自治体も自治事務としてともに取り組んでいかなきゃいけない国家としての課題だという認識でおります。さらに、こういう国が定める基準以上に、例えば先程30人学級の話もありましたが、三重県でも国の基準以上に手厚い施策を講じていただいております。

 また、市町村においては、全国的にもいろんな教育特区を出されて、いろんな教育改革に取り組んでいらっしゃるという中で、これもちょっと確認をさせていただきたいんですが、義務教育標準法というのがあろうかと思うんですが、これはどういった内容を主に定めている法律なのか、ちょっと確認をしたいんですが。

○安田教育長 私ども、通常標準法というふうに言っておりますのは、定数の配置基準プラス学級編制基準を標準法と言っております。

○中嶋委員 これは、私はこの標準法において、いわゆる機会の均等、過疎地であったとしても学校のある程度の規模を持って置かなきゃいけないという中で、機会の均等をある程度保障している法律であるというふうな理解をしております。また、水準の確保という意味においては、指導要領だとか教科書検定という中でやっていただいてると。

 今、非常に課題になってるのは、その無償制に含めた財源の話かなということで、今回こういう請願が上がってきているんだと思うんですが、ここからは、ちょっと私の意見・討論になるんですが、今回、一般財源化するか、それかその国庫補助制度を維持するかというふうな話でいくと、私はやっぱり一般財源化することによって、まずはその地方自治体が自治事務として当事者意識を持って教育行政を進めていく、それによって、地域の教育環境だとか児童・生徒の実情に応じた学校の配置だとか弾力的な学級編制、教職員の配置というものが、やはり現場に近い地方自治体が主になって、自治事務として責任を持ってやっていくべきではないかというふうに考えておりますし、それが一般財源化によって非常に可能になるのではないかと思っております。

 それから、当然ですが、そういうことで地方自治体の責務が明確になる、我々議会も地域の皆さんとともに、本当に子どもにとって、いい教育をしていただいてるのかどうかということを物申し上げていきやすくなる。

 それから、先程の竹上委員の別の請願の話で、いろいろとやっぱり現場に近いところで物事を解決していけば、一々国に意見書を出すだとか県議会に請願出す以前に現場で物事が解決できると、そういう教育の地方分権を私は進めていくことが子どもたちの将来にとっていいんじゃないか。そしてまた、ひいては、今回ご請願をいただいている皆様方にとっても、やはり現場に近いところで教職員の方だとかPTAの方だとか地域住民とかが、それぞれのニーズや特性に応じて柔軟にその最善の教育を施していくということが可能になって、また、それが本当になってるのかというのをチェックして、よりよい教育へ改善していくという、こういう教育行政の地方分権というものを今進めていくべきではないかなというふうに考えております。

 それと、もう1点、財政論の話でいくと、残念ながら昭和60年度以降、義務教育費国庫負担金の対象が、税源移譲がないまま次第に縮小されてきてるという事実があるんですね。義務教育に係る経費の7割以上は、地方税とか地方交付税などの一般財源で賄われてると、この現実を考えると、今、地方交付税による財源補償というか負担金制度を堅持・拡充していくというよりは、地方交付税を含めた財源補償を法的に規定していってくださいと。確かな財源補償を法律で明記するということを求めていく、そして、先程申し上げた教育行政の分権を進めていくというふうな姿勢の方針の方が、私は将来の子どもたちにとって、将来国を担う子どもたちにとって最善ではないかなというふうに考えておりますので、そのことをちょっと私の意見として申し上げて終わらせていただきます。

○北川副委員長 答弁はよろしいですか。

○中嶋委員 はい。

○北川副委員長 ほかにご質疑等はありませんか。

 なければ、これより採決いたします。

  採決

     請願 第35号     挙手(多数)     採択

(北川副委員長と中嶋委員長が席を交代)

 2 所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長、鎌田副教育長、前川総括室長、東地総括室長、

                   坪田総括室長説明)

 (2)所管事項の質疑

○中嶋委員長 ご質問等がございましたら、お願いいたします。

○竹上委員 4つ程ちょっと聞かせてくださいね。

 26ページの教育振興ビジョンで、単純に重点目標は5つありますけども、どうして学力の向上とかそういうもんは全く入らないのかということを聞きたい。

 次に、この34ページからの選抜のいわゆる前期選抜の募集枠、これは要するに学校で決めるんだということなんですけども、私ども常々これ言うとる話なんですが、あまりその、どうも早くに決まり過ぎる。これ、私の近所の中学校にちょっと聞いたんですよ。今年の3月に卒業した子は123人、うち3月に試験を受けたのは54人、要するに約4割なんです、一般入試を受けるのは。6割の子は既にもう私立であるやら、いわゆる選抜、ここでいう前期選抜の推薦で決まっちゃうんです。すると、変な話、約一月間、全く勉強してへん子と、それがしかも6割もいて、しゃかりきになって勉強しとる子は4割ですね。

 学校で一体何が起こってるかというと、現状として、片や、もう終わった、わあい終わったとなり、一方では、一所懸命勉強せなあかんという、いわゆる学級崩壊に近い状態になるわねという話で、この募集枠を各学校に決めると今までどおりになるのか。今学校も要するに生き残りの時代に入ってきましたですね。ということは、早いこと自分ところの生徒を確保したいというふうなことにならないか。主導的立場というのが結局県教委ということになるんで、一度その点は考えていただきたい、何か考えがあれば教えてほしい。

 それから、45ページの就職状況なんですが、だんだんよくなってきてるなというのはよくわかります。そこで、ちょっとこれは後から数字を教えていただければなと思うんですけども、17年度の実績で、地元で就職できた子は一体どれぐらいの割合なのか。例えば、東紀州あたりで地元へ就職できる子はどれぐらいいるんだというのを、ちょっと数字がわかれば、これはもう今でなくて結構なんで、後からでも結構ですから教えていただきたい。

 それと、総合文化センターで、56ページですね。応募団体が1団体しかなかったというご説明やったんですが、どうして1団体やったのか、わかったらお教えいただきたい。変な言い方をしますと、募集要項の配布先が21件あって、現地説明会に16団体来て、1団体しか応募がないということは、これは私たちが応募したって、取れはせんわということじゃなかろうか。果たして条件は一体どうやったんだろう。結局応募が1団体、今やってるところしかできなかったのじゃないかというふうなうがった見方が発生するなという懸念がありますんで、一度教えていただきたい。

 最後に、もうこれは健康福祉の常任委員会の方でされてるんで、くどくど別に言う話じゃないんですが、46ページのこの認定こども園です。今、総括室長の方から県独自の説明をいただいたけれども、結局県独自でやってることは、国が示したガイドラインよりかさらに厳しい基準を定めているということ。認定こども園というのは、保育に欠ける子も欠けない子も一堂に受け入れますよというもともとの発想からいくと、厳しい基準を設ければ設けるほど、既得権益の保護だというふうに私は思っとるんです。

 それで、県として、この基準を定めた根拠、いわゆるアカウンタビリティーというやつですね。どういった方法でそれを一般の人に出していくのか。基準を定めました、条例決めました。パブリックコメントで事前に基準出してます。しかし、これはこういう理由で決めましたというのは、どこにも私は書いてないような気がするんですよ。それはやっぱり何らかの形で示されるべきではないかな、こうやって思いますんで、一度ご検討をいただきたい。

 以上5点でございます。

○安田教育長 内容によっては、総括室長の方からも答えさせていただきます。

 まず、1番目のビジョンのところですけれど、これは、ビジョンも、それから第二次戦略計画の方も同じなんですが、学力という点では、基礎・基本の学力の定着ということで、学校教育の中のもうトップといいますか、一番の重点として位置づけをさせていただいております。このビジョンの方、ちょっと記載が不十分なんですが、その部分については、26ページの重点目標2の1番目のところに少し指摘されてます。これは課題風に書いてございますので、この程度でございますけれども、位置づけをさせていただいております。

 それから、2番目のこの入試の問題、これは非常に難しい問題で、いつもそのお話は表裏一体といいますか、必ず出てまいります。子どもたちの負担軽減、あるいは、できるだけ自らいわゆる不本意入学がないようにということで、入試制度は改善をしてきているわけですけれど、そういう中で、今回やはり学校の方が自らの特色といいますか、売りといいますか、そういったものをきちっと打ち出して、自らの学校にふさわしい子どもさんたちに来ていただこうと。生徒の方は生徒の方で、やはり自分の考え方に合った、趣旨に合った、個性に合った、そういう学校へ行こうという、そういうところでの入試でございますので、やはり前段、これまでよりは、いわゆる今度の前期選抜というのはウエートが高くなるんではないかなというふうに考えてます。

 したがって、2月に決まってしまう子どもさんも、今よりむしろ多くなることは十分に考えられるわけでありますが、かと言って、その決まった子どもたちが勉強しないというのは実態かもわかりませんが、それではやっぱり好ましくないんで、やはりきちっと高校生活に向けて、もう一度中学校の復習をするなり何なりで勉強していただけるように中学校側の方にお願いをしていきたいなと。これは、改善しても、ここを少し少なくしてしまいますと、子どもさんたちの負担が一発勝負のような形で多くなるとかいう問題もありますので、なかなか表裏一体の難しい問題かなと思っております。

 それから、就職の分については、また後ほど資料がございましたら提供させていただきます。

 それから、総文センターの件ですが、これは少し説明でも総括室長の方から触れさせていただきましたけれど、募集要項配付21件、説明会参加団体16団体ということで、我々も期待をしておったわけですけれども、結果的に応募は1者になってしまったと。辞退をした者に、それとなくしか聞けなかったんですが、担当の方から聞いてみますと、やはりあれだけ総合的な大きな施設であるということで、少々ジョイントでチームを組んでもなかなか受けにくい、スキルとして、能力的に受けにくいというのが主な理由だったようですし、しばらく時間があれば、次回に向けてはまた勉強して、そういう応募できるようにしたいというようなことを言っていた業者もあったということでございますので、やむを得ないかなと、残念ではあるけれどもというふうに私どもとしては思っております。

○成松こども家庭室長 認定こども園の条例のアカウンタビリティーについて説明をすべきだというふうなご指摘だったと思います。全体的には、ご説明をさせていただいてるところもあるんですが、県内の例えば待機児童を見てみますと、全国に比べて、全国が今2万人弱いる中で三重県が11人程度というところで、そういったところで、あえて子どもに対する保育の質のハードルを下げてまで、新規参入をどんどんやっていくという状況にあるかどうかというと、そういうわけではなくて、むしろ公的認定をお渡しする以上は、子どもの育ちとか、そういった面でしっかりとした運営をやっていただきたいというようなことが、パブリックコメント、あるいは外部有識者の検討委員会の中でも指摘をされております。

 我々としても、そういった視点に立って、個別の部分もありますけれども、そういった視点に立って今回の条例を作らせていただいているわけですけど、そのへんの説明の部分は議案聴取会でもご指摘いただいてはおります。そういったとこも含めまして、今後、認定こども園の制度の周知などに当たっては、こういった我々の条例の考え方、県としての条例の考え方も含めてご説明なりをさせていただくよう、今後検討をさせていただきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

○竹上委員 ありがとうございます。

 ちょっとわかりましたけども、26ページのそのビジョンね、重点目標の2で、その「指摘されています」で終わってまして、何も書いてないでしょう、結局体系表の中に。教育の、いわゆる前に教育長さんが、学力、それから健康面の要するに体育と、それからもう一つは徳育と言われましたかね、いわゆる心技体ということなのかなと思いましたけども、やっぱり三本柱ですよ。学力が全くここに何も出てきてないというのは、私なんかはすごく奇異に感じるんです。何でなのというか、これは不思議なんですね。

 全く前提にあるということはわかるけど、ビジョンと言うからには、前提にあるものはやはり出てこないといけない。三重県はそういうのは要らないのかねと思われちゃいますわね。どうも学力が出てこないのは何か不思議に思いますんで、前提にあると言えども、もう少しわかるような形で出していただければなと、これは要望しときます。

 それから、さっきのこの選抜方法で募集枠が多くなる可能性があるというふうな話ね、これが確かに表裏一体というのはわかります。このいわゆる入試制度というのが、推薦を受け入れて、はや10何年になるはずなんですよ。1割から始まって、今や私の地元の高校のいわゆる商業高校や工業高校になりますと5割、6割というのが推薦でもう入っちゃう。要するに半分以上が推薦で入ってるという現状でございます。そうなったときに、結局私が申し上げたいのは、15歳の一番人生多感な時期に、2月の初めに合格をしてしまって、4月に入学するまでの2カ月間を無為に過ごさせるようなことになるのではないかと。

 これが広がっていったというのは私はわかります。子どもはうれしいですよね、早く決まるんですから。親だってうれしいですよ、3月まで引っ張らずに、もう2月に決まってくれるんだから、うれしい。もう一つさらに申し上げれば、学校だってうれしいですよ。学校の先生から言えば楽ですわな。けれども、本当に子どものことを考えて、子どものためになってるのかということを考えると、あまりにもそういう早い時期に高校が決まってしまうというのは、やはり問題があるんじゃないか。

 今よりも、さらにこの制度が変わったことによって、これが7割とか、私の今の話、さっきの私の近くの中学校、6割ももう既に私立なり推薦で決まっとるわけですから、もう少数派なんですよね、結局選抜の一般入試を受ける子が。それがさらに7割、8割なんてことになったら、中学校の3学期というのは一体どうなるんだ。私はすごいそこらへんは心配します。

 おっしゃる意味もわかりますけども、本当に子どもにとってどちらが将来にいいのか、そこはやっぱり考えてもらいたいな。入試制度というのは、それはいいところ、悪いところはあると思いますね。しかし、入試を受ける限りは競争があって当たり前なんですし、それがある意味で、受かる子はうれしい、すべる子は悔しいという、ある面挫折を味わうのかもしれないけれども、それは、その子の人生にとって、またプラスに私はなっていくと思いますよ。いわゆるそういうふうな楽な入試ばかり増えていく、楽なのかどうかは、これはわからないけれども、ただ、今の入試を見とる限りでは、やっぱり楽な入試ですよね。それが増えていくというのは、あまり私はよろしくないんじゃないかなと思っとるんです。

 ぜひとも、やっぱりこの募集枠のところは考えてもらいたいなと。でないと、やっぱり義務教育とは何ぞやというところに私はなっていくと思う。それじゃ、もう中学校の3年間の3年生の3学期は無きに等しいんじゃないか。それは一度考えていただきたいなと、これも意見だけで終わっときます。

 それから、さっきの総合文化センターの応募条件を、後からでいいですからちょっと下さい。こういうのが来てくださいという応募条件があればいただきたい。

 それから最後に、その認定こども園の話ですけれども、待機児童というのは11人しかいないと、そらそうなんですよ。ところが、実際にゼロ歳児なりそういったところの保育をやりますと言ったら殺到しますよ。いわゆる潜在的な待機児童というのは、そんな数字じゃないぐらいたくさんございます。それは多分、わかっておられた上で言っていると思いますけどね。今の説明やと、待機児童11人しかいないから、厳しくしてもそれはええんじゃないか。いや、果たして本当にそうか。潜在的な待機児童というのはもっとおるはずですよ。でなかったら、ゼロ歳児、1歳児を受け入れると言った途端に満杯になるんですからね、どこでも。それはやっぱり少しちょっと解釈としてはおかしいんじゃないか。

 それと、パブコメでもそうですし、その委員の先生方もそうと言われたけれども、委員の先生方と言うが、全部教育関係者ですよ、あなた方が選んだのは。福祉関係者、それから教育関係者、そういう委員を選んだら、そうやって言うのは当たり前ですよ。一般の民間のいわゆる一般委員というんですかね、例えば、どっかの企業経営者であるとかそういった方を全く入れずに委員選ぶんですから、それはそうなって当たり前。少しやっぱりちょっと説明に無理があるんと違うかと。それは指摘をさせていただいときます。以上です。

○坪田総括室長 先程の東紀州などの地元での就職につきましては、後ほど資料を提出させていただきます。

 あと1つ、入試のことで少し発言をさせていただきますけれども、現在、おっしゃるとおり、義務教育のあり方というのが、去年、義務教育改革というものが文部科学省から出されまして、今改革が進められております。そして、学習指導要領の見直しも進んでるわけでございますけれど、その際の発想は、これまでの単なる時間の経過の履修主義ではなくて、きっちりその義務教育の内容をわかった上で卒業させようという習得主義ということに転換しようという見直しが進められております。

 その中で、この入試とその義務教育のそもそも習得させるとの関係はどうなのかと、また中高のこの初中教育の中での接続はどうなのかという、全体をもっと広くとらえたときに、私はこの入試のために、義務教育そこまでで終わりよと、そこから先はないよという考え方をとっていたら、今後の中高の接続などいろんな改革が進まないのじゃないかというふうに考えております。

 一つ今の実態でございますけど、三重県の中学校3年で学習指導要領が定める標準時間数を満たしている学校は1割しかございません。これについては、いろんな要素があるんでございますけれども、これは卒業式が他の学年に比べて少し早いという関係があるんだと思います。これにつきましては、必要な時間を確保してほしいということで、入試の実施日以降もなるべく授業をやってほしいというお願いを市町にさせていただいております。

 この論からしますと、入試まで、合格したら普通はやらないんだから、入試しないんだから、その時間はどうなるんだという話になろうと思いますが、私はもう入試、合格にかかわらず、最後の最後、卒業式まできっちり最大限義務教育の内容を押さえていただくということが、これは筋だと思っていますし、そういう指導を市町と一緒になって徹底していくというのは、入試改革と同時並行というか、別個にきっちりやっていかないといけないと考えております。

 例えば、ほかの県では、もう2月中に一般入試も含めて終わってしまうところもあります。そういうとこは、じゃあもうさらにその空白の期間がということになってしまいます。そういう現実は現実ですけど、それをやっぱり改善する努力は必要だと思っております。

 例えば、いろんなやり方があると思います。例えば、もう既に決まった高校から課題をいただいて、これをきっちりやるとか、あるいは学校ごとに卒業試験的なものを自分たちで考えてやるとか、様々な取組があると思いますし、現実にも、三重県内でも、様々な行事に参画させたり、いろんな学校運営とかの協力をさせるということで、なるべくその空いた時間を作らないということで取り組まれてるそうなんですけれども、さらに、その学力をつけるという観点、しっかり義務教育が終わったということで高校に行ってもらうという観点から、いろんなプログラムをこれから作っていただく、その協力を三重県教育委員会としてもしていくということで、三重県においては、もう入試にかかわらずしっかり義務教育をやるという体制を作っていきたいと、このように思っております。

○竹上委員 言いたいことはよくわかるんです。でも現実論ですよ。高校受かって、そないに勉強しませんに、なかなか。その高校からもらったって、それやってなかったら高校に入学できないのかって、そんなわけじゃないわけですもんね。どこかで制度的にやらないと、少しやっぱり無理があるような気がするんですよ。私はそういう論です。

 言い方は悪うございますけども、もし、これ以上そういった、楽な入試を、入学をもっともっと増やしていって、一般入試を本当にもう進学校だけみたいな形にしていくというのは、やっぱり違うんじゃないか。みんなが受験をする、また勉強していく、大事なことやと思うんですよ。そういう面では学力をつけるというのは、やっぱり入試があるから勉強するというとこはありますよね。そこを捨ててしまうというのはやっぱりおかしいなと、僕は素直に率直に思ってます。もう回答も要りませんので、終わります。

○清水委員 先程、竹上委員からも話がありましたんですが、この高等学校の入学者選抜の件で、今後のこのスケジュールね、いつこの希望する学校が特色を公表するのかとか、ちょっとそのへんを教えてほしいなと。当時この検討委員会で、すべての高等学校でという報告があったのは、希望する学校というようにちょっとやわらかく変わったと。しかし、実際本当にこの希望する学校ということになったけれども、ほとんどの学校がやはり特色とかを打ち出して、当初のようにすべての高等学校になるのと違うのかというような危惧がされるわけなんですけども、そのへんはどうなんですかということと、教育長は、先程の答弁の中で、学校側の求める生徒像、学校側からね、ということで、学校視点の教育というような形に私はとったんですけども、本来ならば学校の特色を打ち出して、そして、この求められる学校像というか、そういうふうなのが必要じゃないかなという気がするんですけども。それと、このままやると何か就職情報誌のような感じで、学校の視点に立った高等教育やないかという気がするもんで、そのへんの見解を教えてほしいんですが。

○坪田総括室長 まず、1点目のこれからのスケジュールでございます。20年度からの実施ということで考えておりますので、通年ですと、前年の7月ぐらいに、どのような入試をやるか、どのような定員にするかというようなことが世の中に周知されるわけでございますけれども、今回につきましては、こういう少し大きな改善ということもございますんで、せめて1年前近くには、そのようなことを中学校側、また保護者、子どもが了解できるようなタイミングで情報を流していく必要があるだろうと。

 それで、順調にいきますと、このような改革をやるぞというのがわかるのが、この年内であれば望ましいな。また、その実際にどのような定員枠で、どのような検査項目、資料を使ってやるかとわかるのが1年前、3月か4月の時期にわかるというタイミングで、これまでの保護者や生徒たちからのヒアリングを踏まえますと、それで順調にできるかなというふうに考えております。

 次に、続きまして、結局のところ希望制と言いながら、すべての学校に広まってしまうんじゃないかということにつきまして、我々がいろいろと各高等学校などからヒアリングをしたり情報を得ている感じでは、そうはならなそうだなと、そうはならないと、そういうふうにいたずらに、すべての学校があまり深く考えずに手を挙げるということにはならないだろうなという感触をまずつかんでおります。

 その一つとしては、各学校がやっぱり地区の校長会で、地区の中学校などと協議を持っていろんな話し合いをしております。その中で、やはりその中学校教育がいたずらに混乱するとか、いたずらに、先程もありましたが前期の方が増えるとか、そういう面については必ずしも中学校側が望んでいないので、そういう話し合いの中で、どうしてわざわざやるのかという、かなり説明責任を、やり出そうとする学校が果たせるかどうかというのを考えますと、そういうようなニーズについてはまだ少ないんではなかろうかと考えております。

 そして、責任を持って、この設置者として責任を持って全体を運営する県教育委員会といたしましては、各学校がやりたいというふうにもし言ってきた場合に、特に、例えば普通科進学校が言ってきた場合には、それをやることによって学校が活性化をきちんとするのかと。そして、その後期試験とは違った尺度できちんと試験ができるのかと。同じ尺度ですと、これはやる意味がほとんどありませんから、いたずらに競争をあおるだけですから、別の尺度でちょっと特色を出そうということが通るのか。また、地区の中学校や関係者が納得しているのかと、このようなことをいろいろ質問した上で、そこの説明が果たせるところに対してゴーサインを出していこうというようなことを考えておりますんで、いたずらに学校がやりたいから、すぐどんどんもう自動的に広がっていくという動きにはならないし、それはしっかり調整をしていきたいというふうに考えております。

 そういう意味で、求める生徒像、確かにこの言いぶりが、少し上から来ているような言いぶりになってますんで、もっとやわらかい言い方についても考えなければいけないのかもしれませんけれども、これ、他県でも既に導入している例を見ますと、何々について意欲を持っている子、例えば、工業高校でしたら、何々工業について、学習することについて意欲のある生徒とか、別に学校側からもうこういう生徒だと何か決めつけとか、こういう学力を望むんだとかそういうことではなくて、あくまでも子どもの主体に立った書き方というか、記述の仕方でございますんで、そこは実際に学校にこういうものを書いてもらうときには、そういう誤解がないように、しっかり子どもの視点に立った書き方をしてもらうということでお願いしたいなと思っておりますし、学校が求められる姿というのは、この学校の特色というのをあわせて示しますので、そこで学校もこういうサービスをしますよ、学校も皆さんにこうしますよというのをあわせて出していただくということで、できれば相思相愛の形での入学を図っていただくということを狙いにしております。

 以上でございます。

○安田教育長 今、総括室長が最後に申し上げましたように、私も同じ意味で申し上げました。学校側が求める生徒というのは、今、彼が言いましたように、例えば工業高校であれば、こういうことに興味を持った子どもさんですよとか、そういうふうな定義の仕方ですので、表現、言い方はいろいろありますけれども、何もそういう子どもさんしか受け入れませんよと、そういう意味じゃなくて、そういう志向を持った方々、ぜひともこちらへお越しくださいという、そういう言い方ですので、若干ニュアンスがきつく私の言い方で伝わったんでありましたら、誤解を招く表現として訂正をさせていただきますけれども、意味合いは彼が今言ったとおりでございます。

○清水委員 そうすると、やはりあまり抽象的じゃなく、ある程度具体性を持たせたような形で、この学校の特色とミックスしたような形での推薦の要件となるんですか。

 それで、大体何割ぐらいを予想されてますか。その今回の選抜者制度事業を行う学校というのは。9割と5割とは大分違うもんで。

○坪田総括室長 割合の想定でございますけれども、我々としましては、現状ぐらいかなというふうに思っております。参加してくる割合については、それほど急激には増えないと。結構スパンがあると思います。何年か後につきましてではかなり変わってくると思いますが、初年度につきましては、それほど大きくパーセンテージは変わらないかなというふうに考えております。ただ、やり方の内容については、これまでの推薦入試だったところが、様々な検査項目を新たに使えるようになるとか、形は大きく変わってくるというふうには考えております。

 求める生徒像の他の県の例でございますと、例えば、自分から積極的に学習や部活動などに取り組んでいくやる気のある生徒ですとか、中学校時代に部活動、ボランティア活動に積極的に取り組んだ経験があり、入学後も続けて活動しようとする生徒という書き方のところもございますし、他の県では、これは推薦の要件という書きぶりでございますけれども、次のいずれかに該当する者ということで、例えば、運動能力にすぐれ、県大会のレギュラーとして出場したレベル以上の実績のある者とか、そういうような書きぶりが、他の県では既に先行事例としてはございます。

 それで、三重県におきましては、これまで推薦については、特に重視する推薦の要件ということで、先程申しましたような工業科の学習に興味・関心があり、それを生かして社会に貢献することを強く望んでいる者というような書きぶりや、スポーツ・文化活動を継続して行う意欲のある者というような形でございますが、全体を見渡しますと、いささか抽象的で少し画一的だったという感がございます。ですから今回、これを推薦ということでなくて、前期選抜全体に広げるわけでございますが、そのときは、他県の例も参考にして、求める人物像とか、志願してほしい生徒像とかそういう形にして、少し具体的に、例えばスポーツなどであったら、競技名も入るとか、そういうような形でとか、学ぶ教科名も入るような形で少し前進できれば、より自分の求める教育というものを子どもたちが見出して、手を挙げていただけるんじゃなかろうかと、そういうねらいで考えております。

○清水委員 あくまでも、やはり受験者と生徒の視点に立ったような形で、なるべく早く周知していただくように、保護者の立場にも立ってということでお願いしたいと思います。

 それと、もう1点、この特別支援教育の中で、特別支援教育コーディネーターを育成するわけなんですけども、その教職員の連絡調整とか校内委員会の推進役や保護者との調整、非常にこれも負担がかかってくるんじゃないかなと思うので、現場の方からもひとつ加配なんかも含めて十分配慮していただきたいという声も聞いておりますので、ひとつそのへんだけよろしくお願いしたいと思います。これは要望にとどめます。

○中嶋委員長 坪田総括、先程の清水委員の質疑の中で、どれぐらいの学校がその前期選抜をされるのかということで、今現状で特色化選抜をしているとこぐらいの割合というふうな答弁やったと思うんですが、それ、大体何割ぐらいというのは言えないですか。

○坪田総括室長 現在、推薦入試と特色化選抜を合わせた数字で、前期が29.7%、それに対して後期が70.3%という比率になっております。それで、これを普通科、専門高校など別に見ますと、普通科では今前期をやっているものは、これ、かなり特色あるコースを持っているのみでございますけれども12.5%、総合学科では38.5%、専門学科では67.1%というふうになっておりますので、今回大きくある意味規制緩和されるのは、普通科の特色がこれまでなかったと言われてきたところなんでございますが、ここのところがどのような割合になるかと。

 普通科の定員は非常に大きなボリュームを持ってますんで、1つ、2つ動くだけで大きく数字が動いていくわけでございますが、ただ、現在、感触としてつかんでいる数字では、少しポイントが普通科のとこも上がると思ってますけれども、全体の数字を大きく押し上げるほどにはならないのかなというのが初年度の動きだと思います。ただ、それが定着したり、またうまく成果を上げたところの例を見て、ほかの普通科も参入するというような動きになってくれば、全体として今この29.7%という数字は少し大きな数字に膨らむ可能性もあると思っております。

○辻本委員 32ページ、教員採用選考試験の結果について、まず教えてください。スポーツ特別選考は7名なんですが、これらはチームゲーム出身者と個人ゲーム出身者との割合はどうなっているんかなということを聞かせてください。

 このスポーツ特別選考は、こういう制度ができてからもう3年ぐらいになるんじゃないかと思いますが、それで採用された人たちのその活動状況の検証はやってるんか、やってないか。やっとったら、どんなふうに見ておるんか。

 それから、112名の講師等経験者でありますが、これは合格者380名の中の100何名ですから、ほぼ30%ぐらいの割合なんですが、今度のこの講師経験者も、僕らもこれ言うてきました、何とか講師経験者はちょっと考えたらどうやと。これもやっぱり検証が必要になってきたんじゃないかなというふうに思いますんで、これ、どのようにしていくんかということを教えてください。まず第1問です。

○東地総括室長 その団体と個人と出とる場合がありますんで、なかなか区分けは、つきにくいんですけども、基本的に今、個人種目というのが5人程度、それで団体が2人程度ということの中で、団体にも出る場合がありますんで、ちょっと重複しておる部分がございます。

 それから、あと、いわゆるそのスポーツ選考の方がその後どうなっとるかということについては、人事のときに、やはりどういうようなクラブ指導をしてるとか、そういったことについて、こちらとしては一応把握するように努めております。それについて、今後どういうような形で採用に生かしていくかということも検証しながらやっております。以上です。

○辻本委員 警察でも聞いたんですが、新採用になって、やめていくということ、もしくはやめたいと、こういうふうに警察の方に書いてありましたんで、教育もこの新採の先生方がやめていくんか、やめていかんのか、何割かは、何名かは。それで、やめていくとしたら、どういう理由でやめていくんか、そのへん、なかったらないでいいんですが、ありがたいことなんですが、警察もかなり30何名とって11名やめていったとか、高校出ですけどね、そんな話がありましたんで、教員はそのへん新採用でやめていくという人はあるんかないかですね。

 あれは、30何倍もある競争率から選ばれるんですから、やめていくというようなもったいないことはせんと思いますけども、よくよく人間関係なんかが合わないというようなことがあって、そんなんがあるんやないかと思うんですけど、ちょっとあれば教えてください。

○東地総括室長 やはり採用後、いわゆる条件つき採用期間1年の間に数名の方がやめられます。それは、やはり教育の場といいますか、生徒を教えるということに非常に不具合と言うたらおかしいんですが、自分自身も納得されましてやめられるという方も見えます。だから、そういった形で、やはりちょっとこの面接等してるんで、適切な人を採用したということではございますけれども、実際の教育現場に、教壇に立ったときに非常に合わないのかなというようなことが原因かと思います。以上です。

○辻本委員 やっぱり職場がどうやったかということが大きな要因になると思うんですね。それで、困ったときに「実はな」と相談できる人がおるんか、おらんのか、あるいは教室で非常に人懐っこい子ばっかりおるのか、反発する子がおるのか、行ったところで随分違うと思うんですね。そういうことで耐えていける人と耐えていけない人が出てくるんじゃないかなと思うんですね。そういうことはサポートができるように、せっかく採用試験通ったんですから、定年まで勤められるように、そんな状況も作ったってほしいなというふうに思います。これもお願いしときます。

 それから次に、高校の入学選抜の話ですが、さっきからいろいろ出てますけども、調査書を重視するという、これは文科省の方針ということもあると思うんですが、今この推薦書は絶対評価になってますね。絶対評価というのは、その本人にとっては絶対なもんですけれども、全体並べてみて、それをやっぱり重視するという仕方がどうなんかなと。

 それで、高校入試はいずれそのうちに無試験、試験なしで全員入学ですね。その方向へ進んでいるんじゃないかなと思うんですが、そういう方向から考えていくと、今のこの選抜方法は、将来そんなことに結びついていかんのやないかなというふうに思うんですが、そういう方向へ進んでいこうとしておるんなら、こうこうこういうことで、こうなっていくんやという大体の見通しというんか、そんなものをちょっと教えていただきたいなというふうに思います。

○坪田総括室長 まずは、1点目の調査書をどう入試選抜で扱うかの問題でございます。これは、学校教育法施行規則でも、調査書はかつてはもう必ず使うべきとなっていましたけれども、今は使わなくてもいいと。ただ、選抜はしなくてはいけないという規制がありますんで、入試は今のところ制度的には廃止できないということになっておりますが、2002年に、調査書がこれまでの相対評価というもの、要するに集団の中での位置づけというもので評価していくんだというものから、目標を設定しての達成度でやっていくんだというものに変わったと。ある意味、そういう客観的なものから少し主観的なものになった面もあります。

 ただ、一方これまで5が3人しか出せなかった学級が、本当に100点が4人いた場合に、1人は4に甘んじてもらったのを、5をちゃんと出せるようになったという適正化された面も一方ではございます。一長一短あるわけでございますが、ただ、現実の問題として、いろいろとヒアリングで声が上がってきたのでは、やはり不公平感があると。あの学校は甘い、あの学校は辛いというので、自分たち辛い学校へ来てしまったと、そのために基礎点が足りないので自分は落ちたんじゃなかろうかと、そういうような問い合わせとか、そういうものも年々増えております。

 そう考えますと、今のようなやり方ではなくて、例えばその比率的に各学校に選んでもらう、調査書重視の学校もあっていいし、いや、もう公平感のために、もうぎりぎりで45点の評点で争えない学校ですね。オール5かどうかで争えない学校については、もうそれは置いといて、学力の方できっちり判断していただくとか、そういうのがあってもよろしいんじゃないかというような考えは実際出てきております。

 ただ一方、中学校側も調査書で絶対評価になっていくものを、ちょっと入試について使うのはいかがというのもあるんですけれども、ただ、今これを指導の中ですべて否定してしまうと、すべてのうまくいってる改革も消えてしまうというのがあります。ですから、1つは、この中学校への指導の中で、絶対評価なんだけれども、ある意味少し相対化していただくといいますか、地区とか地域とか市町の中で少し研究してもらって、そちらのところをちょっとなぜそこまで出せるんだと、どうしてここが低いんだというようなことで、ある程度すり合わせをしていただくような動きにしていただくとか、でもそれも完全にやり過ぎますと、もとの相対評価になってしまいますんで、微妙なところはあるんですが、少しそういうことにも努めていただく必要もあるのかなと。

 一方、入試にどう使うかについては、今の比重についての各学校ごとの定めとか、もう少しさっきのお示ししたやり方というのを改善するとか、ちょっとやり方を変えていかないと、その保護者や生徒間のこれへの不信感は払拭できないかなということですんで、これはもう間に合えば20年度入試から、その改善された方で一緒にやりたいとは思ってるんですけれども、非常に大きな問題ですし、実際今の1年生、2年生が進級していく中で、もう既にこの調査書での評価というのは始まっておりますので、そう考えますと、それについてはちょっと段階的に少し切り離して、しっかりと検討して、三重県としての結論を出した方がいいのかなということも思っておりますが、問題意識としては強く持ってますし、引き続きしっかりと検討していきたいと考えております。

 それで、2点目のことにもつながるんですけれども、三重県の教育振興ビジョンでは、法の改正になるまではまだというのはありますけれども、基本的に入学者選抜制度を廃止していくという方向にあります。この方向は方向で、結局長期的な一つのものとしては持ちつつも、いろんな多様な意見がこの入試選抜にはございますので、こういうふうに決まってるからといって、一気にそれは何も見ずに突き進むんではなくて、今のような動きで、今の動きがそこに完全にストレートに一歩前進なのか、一つ横に行ってるのかわかりませんが、そういうことでいろんなご議論を喚起していって、それで最後に目指す方向はどうなんだと、そういうときに法改正なども相まれば、そういう方向に行くかもしれないし、いや、そうじゃないと、もっとしっかりやっていくんだという方向になれば、今のままでいろんな改善を図るかもしれないと思っておりますけれども、常に念頭に置きながら、こういう改善案とかも検討してきたことは間違いございません。

○辻本委員 高校選抜では、やっぱり中学校と高等学校間の信頼関係、これがないといけないと思うんですね。その絶対評価の調査書というのは、これは信頼関係を著しく壊していくもんじゃないかなと思うんですね。要するに信用できないと、絶対評価はというようなことがやっぱりあるんやないかと思うんですね。そういうことで、将来に向かっていくんなら、そういうことを考えながら、徐々に改革をしていっていただきたいなというふうに思います。行き着くところ、そんなら、どこ行っても構へんねんということになったときに、どう配分するんと、難しい問題があると思います。それはまあまあ研究しといてもらわないかんと思うんですが、そんなことで高校入試の問題は一応置いときます。

 それから、特別支援教育にかかわって、今、介助員制度というのがありますね、介助員。これはその市町が全部引き受けておるんですけども、今、県で、580名かな。それは全部市町費でやられておるんだそうですが、何かその法的なものがあって県はできないというふうなことがあるらしいんで、例えば、市町職員に県費をちょっと充当するというようなことになるんで、できないんだということですが、この特別支援教育をずっと普及させていこうというのか、もっといいものにしていこうということになってくると、そんなことも考えていかないかんのやないかなと思いますが。

 それで配分ですね、どこへ何を作るかということを、どうしていくかということも含めて、この介助員制度というのは、もうそのままでいくのか、あるいは充実させるためにある程度考えていくんやというのか、ちょっと方向性だけ教えてください。

○安田教育長 この介助員の問題につきましては、本当に難しい問題でして、各市町と教育長さん方と懇談するときに必ずお話に出るというものでございます。本県の場合、いわゆるその小中学校の中でのこれまでの障害児学級ですね。これから言う特別支援学級になるわけですが、それが700を超えているような状況でございまして、1校に1つ以上のクラスがあるという、今そういう状況でございます。そして、その中で、どうしてもその介添えが必要な子どもさんがたくさんいらっしゃるということで、私ども正確には把握しておりませんが、500名を上回る介助員の方々が、それぞれ市町の雇用で配置をされていると、こういう状況なんですね。

 これは、従来から私どもも国に対しては、こういう介助員も必要な人員だから、いわゆる標準法の中でカウントしていただけるにようにという要望はしてきておりますが、とても今の状況では、前段申し上げましたように、ああいった改善計画の状況では、それを組み入れることは非常に難しいのかなということで、かといって、数がこれだけいきますとですね、県が単独でその国の制度のないところを配置するのも非常に難しい。

 そういう状況の中で、非常に悩んでいるわけでございますが、あとは市町で、それぞれ本当に必要に応じて、必要最小限になろうかと思いますが、こういう対応を今もしていただいてると。これは特別支援教育に移行して、特別支援学校なり、あるいは通級というものが出てきても、この部分は簡単に解決はできないのかなと思って、私どもとしては引き続き重い課題として受け止めているところなんですが、なかなかいい解決策も見つからないという状況でございます。

○辻本委員 現在の、先程申し上げました580名の中で、その市町によって介助員の厚さが違うということはありますか、やっぱり。

○安田教育長 伺っておりますと、いわゆる非常勤の方で、特段教員免許を持ってない方もいらっしゃれば、もう講師と同じように教員免許も持って指導もできるぐらいの方も見えるということで、当然待遇面でもかなりばらつきがあるんではないかなというふうに聞いております。

○辻本委員 教育の基本は機会均等ですからね、その市町によってそういうものが異なるというのは、やっぱりどうかなと。これは、僕は一番あかんのは国やと思いますけどね。こんなことは国がちゃんとすべきやと思うんですけどね。美しい国にするんなら、やっぱりこういうことからきちっと美しくしていかんと、汚い部分ばっかり残していって、言葉だけで美しい国と言ったらあかんので、そんなことは、私どもも頑張りますけど、教育委員会の人も頑張ってください。

 それから、ちょっとこれは話題がそれるんで怒られるかもしれませんけども、高校再編活性化ということで、度会の南島高校が募集停止になる。それで南勢高校もいずれそのうちにそうなるんやないかというふうな話の中で、南島高校は、この前も申し上げましたけども、地元負担が1,000万ぐらいあって、それであれ建てるのに2,000万は県と国が出したということなんですけども、その1,000万も出して造ってもらった高校をなくしてしまうということについては、かなりやっぱり地元からの感情もいかがかなと思うんですけどね。

 私が言いたいのは、その今、南島にしても南勢にしても、度会郡、海岸べりは高齢化、人口減少化になっとるわけですね。そういうとこに、文化の中心であった高等学校がなくなるというのは、そのある意味、人口減少に余計輪をかけるんじゃないかと、こんなことを思うんですが、例えば、南島からは伊勢高校へ通いなさいと、行ってもいいでしょうと。しかし、伊勢から南島へ通うのはいかんねんと、こういうことじゃないですわね。

 ですから、例えばの話、伊勢の募集を少しカットして、その分を南島、南勢へ置いて、そしてその地域の活性化というんか、その文化力の向上に努めるのが知事の考えとる文化力の云々になるんと違うかなと思うんですけども、現実味として、伊勢から南島へ通えと、大変なことやと思うんですけども、しかし、もう高校なくしたるで、南島の子は伊勢へ通いなさいと、これはできるけども、定数残しといたって、伊勢からも南島へ通いなさいと、これは言えやんねということではないと思うんですけどね。僕はこれ再編はわかりますよ、再編は。しかし、そのへん活性化ということになってくるとちょっとどうかなと、こんなふうに思うんですね。

 それで、地元の方の思いも随分あって、いろいろな紆余曲折があって、簡単に、もうそれじゃ募集停止しましょうということになったのと違いますわね。いろいろな同窓会やとか、地域とかいろんな要望があって、それでも押さえて、もう来年からやめやと、こう言うたんですからね。それはやっぱりそういう活性化とか、あるいは人口の増とか、そんなことから考えていくと逆行しとるんと違うんかと僕は思うんですけどね、このへん、ちょっと考え方を教育長、聞かせてください。

○安田教育長 後段におっしゃいましたその伊勢の子どもが南島の方へというお話がありましたけれど、やはりその子どもを中心にニーズということを考えますと、非常にそういうことも難しいのかなというふうに、これはもう私どもも頭からそういう考え方でこれまでも整理をしてきております。

 ただ、この南島高校につきましては、ご承知にように南勢、それから度会と、いわゆる校舎制という方法をとり、いろいろ工夫もしながら、地元とも話し合い、それぞれ学校も努力しながらこれまでやってきましたけど、やはりもうこういう状況になってきたということで、先程、委員は押さえたとおっしゃいましたけれど、私どもとしましては、本当にそのきめ細かく地元に入らせていただいて、いろいろな話も伺い、話し合いながら、最後はやっぱり皆さん方、そういうノスタルジックな気持ちもあるけれども、やむを得ないなというのが全体の皆さん方のご意見でございました。

 これは、1年後に募集停止をします長島高校の方も全く同じでございまして、やはり私どもとしましては、一番大事なのは、地元の皆さん方の気持ちが一番大事だと思います。そして、もちろんその子どもさんたちの志向というのもあろうかと思いますが、今の状況ですと、本当にこれから学校を存続していくほどの志望がございませんし、また、この今の状況では、かえってそこで教育を受けること自体、その子どもたちがやはり十分な教育を受けられないんではないかなと、そういう考え方で進めておりますので、ぜひともご理解を賜りたいなというふうに思います。

○辻本委員 1つだけ簡単に聞かせて下さい。

 教育事務所がなくなりました。それで、人事がその町の教育委員会とか、あるいは学校長とか、本人の希望とかいう中でこれまでやられてきたけども、本人の希望がもう全然考慮されないで、地域の教育長とかの取り合いの中で人事がやられるんやないかとか、あるいは校長さんの意見は無視されるんやないかというような、いわば現場の不安みたいなものがありますけども、この教育事務所をなくして人事がどういうふうにうまくいっとるかという検証はきちっとやっていただけますか。

○安田教育長 人事、日常の人事業務は、比較的心配したよりもスムーズに現在いってるかなということで我々も受け止めさせていただいております。実際、人事異動につきましては、これから作業に入っていきますので、まずはこれまで行われてきたその人事よりも、いろんな面で後退することのないようにやっていかなきゃならないと。

 もう一つは、混乱のないようにというふうなことで、現在5人、本庁の方へ地域人事監ということで、地域の小中の先生方の様子を細かく把握するということを本務とした担当を置いておりますので、そこを中心にスムーズにやっていきたいなと。そして、1年、2年の間は、これは私どもが一方的ではなくて、それぞれ市町の教育委員会なり、あるいは、場合によったら校長会の意見なりも伺いながら、支障があった部分、あるいは不都合な部分がないかどうか、そういう検証はぜひともしていきたいというふうに思っております。

○辻本委員 伊勢市とか志摩市とか囲まれて、鳥羽市とか、あるいは度会町とか、玉城町とか、大きいところと小さいところができた関係で、その人事がスムーズにいかんのやないかという心配を現場ではしとる先生方もありますんで、そのへんひとつ十分に考慮していただいて、悔いのないようにやっていただきたいということをお願いしまして、終わります。

○岩田委員 関連して。人事ではないんですけども、今、校長先生とかいうのを公募でやっておられるのがままあるんですけど、三重県としては今までの取組はどうなんですか。

○東地総括室長 校長の公募制ですね。これについては、県立高校において取り組んでおりまして、昨年ですと1校ですね、一昨年ですと3校、そのいわゆる特色化のある高校について、公募制でそういう校長先生を選ぶということで行っております。それで現実にもう張りついとる校長さんも見えます。

○岩田委員 それで高校、あるいは中学校もなると思うんですけど、高校は今校区がずっとどこでも行けるということになっとるんでいいですけど、中学校あたりはやっぱり校区がきっちり決まっておるという中では、その中学校にしたって、やっぱり義務教育としても地域によってはいろんな特色が、地域との連携があるもんであると思うんです。そんな中、あるいは高等学校も特色ある高校ということで、今こうしてやられているという中では、あまり校長先生のその任期が定年、60でということで、前の年だとか2年ぐらいでやめていかれる方があると思うんです。

 これでは、とてもじゃないが特色やとかそんなことは出せないと思うんですが、そこらへんのとこで、校長先生の次、昇格していった中で、もちろん希望もあり、試験も受けてやられてると思うんですが、平均どれぐらいの年数を勤められて終わっているんですか。

○鎌田総括室長 小中学校と高等学校では若干差はございますが、校長試験の受験年齢を引き下げました関係がございまして、できるだけその一つの学校で校長として長い年数といいますか、3年、4年、5年ですね、やっていただくという方針に変えまして、3、4年経ってまいりましたので、今現在は大体3年ぐらいが平均になっておりますけれども、1校の年数としましては、これからはできるだけやはり4年を目指してやっていきたいなというふうに考えています。

○岩田委員 それは、今やりかけてまだ3年目だということで、恐らく私はそうなると、やっぱり長く続けてもらわなきゃ特色は出てこんし、校長を3年やってみるのと、校長さんの、あるいは教諭を3年やってみるのと全然違うと思うんで、そこらへんのとこを、もう少しやっぱり適格者を試験の中にはしっかりと選んでいただきたい。これ、恩給にもかかわってくるんですか、校長でやめるのと、普通の教諭でやめるのと。

○安田教育長 多少の給与の差はございますけど、そんなに年金まで大きく影響するということはないというふうに思っておりますが。

○岩田委員 なるべく長くしてもらえるような方向でやってもらえると、特色が出て、いいんじゃないかなと。それと、人材もしっかりと選んでもらわんと、僕思うのは、僕の希望ですけど、給料は年功で上げていってもいいけども、やっぱり経営手腕というのは、これはまた違った角度で見ていかなきゃならんという部分で、そこらへんのことはやっぱり的確な選抜をしていただくというようなことをしたっていただきたいなというふうに思います。

 終わります。

○三谷委員 第二次戦略計画で、先程、教育長はさらっと言われたんで、よくわからなかったんですが、学校教育の、施策122の学校教育の充実のところで、今度、学校に満足しているということを施策の目標にしてきますよということなんで、今までの「学校生活」から「学校」に変更したという、これはどう変わってくるんですか。「学校生活」では不都合であって、「学校」にしなければいけない理由。「学校生活」の方が間口が広いような気もするんですが、なぜ「学校」にされたのか。

○坪田総括室長 現在、これまでの学校生活の充実度というところで、平成17年度は77ということで、8割近い数字になってきてるわけでございますけれども、県民1万人アンケートでも、重要だけれども満足はしていないというのが非常に高い数値を示す中で、この中身はどうかということで、いろいろな見直しをしてみたりとか、いろいろと原因を考えてみたときに、かなりその生活というのも非常に重要でございまして、例えば安全・安心に生活できるとか、もう学校生活自体が楽しいというのは、これは子どもにとっては非常に重要な要素なんですけれども、ただ生活の楽しさというとこに、どうも調査項目として少し引きずられてる感がございまして、そこで、かなりよいというところに丸がつく傾向が、調査としてそういう性向があったかなと。

 そういうところで全体の数値を押し上げていまして、理解度とかいろんな項目が入っているわけなんですけれども、若干少し実態とかの我々の県民感覚からするとちょっと高い数字が出ていたのかなということで、これからは、生活も実は項目の中にはきちんと含んでるんですけれども、よりもう少し広く学校と、また教育とかいろんな様々な活動全体に満遍なく調査の対象を当てて、きっちり子どもに問いかけるようなそういう設計を新たにしたいということで、このような形にしました。

 ですから、「学校」というのはさらに間口広くて、「生活」というので切らずに、生活も含めた幅広いものを含んだものと考えております。

○三谷委員 あまりもう時間がないんで、今日はもう議論しませんけども、どうも「学校生活」から「学校」に変えるというときに、県教委はどっかにこの重心の置き方が少し変わってきてるんではないかなというような、そういう危惧を正直覚えますので、これはまた別のときに議論させてもらいます。

 それから、先程、清水委員がおっしゃってました特色化選抜の話。それは、確かにこの推薦の求める生徒像ということなんですが、これ、自己推薦書を書くんですよね。ここに、ご説明によれば、求める生徒像にふさわしいこと等を記した直筆の自己推薦書を提出と、こう書いてある。昔、期待される人間像という話がありましたよね。つまり、そういう学校が求める生徒像に対して、いかに自分がそれにふさわしいかということを一生懸命書いて出すという、そういう行為、そういう姿勢、やっぱり何かちょっとおかしいんじゃないかなという感じが正直するんですよ。

 そんなことを、それで先程事例で言われたのは、何も学校が求めてるその生徒像というような話じゃなくて、ごく一般的な、抽象的な説明だと思うんですね。そういうことを学校が求めてるならば、わざわざあんな抽象的なことを求めてる、工業系行くのに、私は工業系一生懸命やりたい、当たり前の話で、自分は文系行きたいのに、工業系行きたいというような自己推薦書を書くわけはないんで、だから、そんな誤解を生むようなものなら、いっそやめたらどうですか、こんなこと。

○坪田総括室長 この35ページにありますように、高等学校が事前に学校の特色で求める生徒像、これをセットで公表するというのは、非常に今回の中で目玉といいますか、大事な考え方だと思っておりまして、確かにどこまで学校の特色を具体化できるか、また、求める生徒像というのを、子どもの視点に立ちながらも、学校によってどう差別化を図れるかというのは、非常に重要なというか、非常に困難な面を伴うと思いますが、それに対応する形で、生徒が自分で自分を売り込むと言ったらあれですけれども、それに適合してるということを、一遍、筆を持つことによって見つめ直すという、その作業自体が、この主体性という今回の改善の3つのキーワードの一つですけれども、どちらかというと、これまで少し偏差値輪切り感があったというような受験指導を改めるためにも、非常に大きな県教委としてのメッセージではないかと思っておりますし、これがうまく機能し出せば、非常に行きたい学校で学び、そして入ってみても、ああ、こんなんじゃなかったということで、不登校や中途退学になるというような事例はかなり減少させることができるんじゃないかというふうに考えております。

 ですから、その中身をどうするかについては、きっちり各学校と一緒になって研究していかないと、やっても無意味なものになってとかいう批判がないようにしていかないといけないと思っていますが、我々としては、この学校の特色と生徒像を示し、それに対して自己推薦書を書くというこの作業自体は非常に意味のあるものだというふうに、この改善の中で考えております。

○三谷委員 主体性とおっしゃいましたが、一つ間違うと、学校の枠の中に、その型枠の中にいかに自分が適合してるかということをこびへつらって書くだけの話であって、かえって子どものそれぞれの主体性を損なっていくという、そういう危惧も十二分にありますので、慎重によくご検討をいただきたい、そのように思います。

 終わります。

○北川副委員長 ごめんなさい、時間もないのに副委員長で申し訳ないですが、竹上委員さんのお話にもありました総合文化センターの指定管理者の件なんですが、1巡目は、やはり従来やってられる団体にいくというのが一般的で、やっぱり外からの参入というのは2巡目からというのが皆さん想定されてる部分だと思うんですね。それで、総合文化センターは先行してやられて、今回は期間短いですけども、2回目に突入するという中で1団体というのは、やっぱりいかがなもんかと思うんですわね。

 それで、説明会も開催をされてて、当然その中でいろいろ質問があったり要望なんかもあったと思うんですが、そういう中でハードルとしてどうなんだという具体的な提案とかご意見というのは、参加団体から具体的なお話はなかったですか。

○木平生涯学習室長 現地説明会に来て、断念をされたというふうなところの団体の方に、可能なところで聞き取りを行ったところ、やはり来てみて、施設が思っていたよりもあまりにも大き過ぎて、自分の考えていたものではなかったというふうなところ。それと、複合施設であって、一部のノウハウは持っているけども、持ってないノウハウについてジョイントを組みたいと考えたが、適当な相手がいなかった。これについては、次回までに自社のこのスキルをアップして、能力を高めてぜひ参入したいというようなご意見がありました。

 あと、いろんなことも心配してたんですけども、やはり思っていたよりも大き過ぎた、そしてその複合施設であったというふうなところがあったんですけども、それぞれ積極的に今後に向けて、次回に向けて努力をしてみたいというようなことでございました。ただ、こちらの県教育委員会・生活部としても、やはりいろんな方が競争して、その中でよりよい提案を選んでいくということが、この指定管理者導入の目的でもありますので、いろんな方が参加できるような整備を図ってく必要があると考えております。

○北川副委員長 時間がありませんので、聞き取りもどの程度の範囲でされたのか、ちょっとわからないんですけれども、少なくとも次の段階で3年間ただ待って、また能力的にやれる人が出てくるというのを単純に待つという姿勢だけではなくて、もう少しいろんな形で参入をいただけるように考え方を変えていく部分も、教育委員会の中で議論してもらうということも必要だと思いますので、そのために、少なくともその16団体に対してアンケートなりきちんとした形で聞き取りをしていただくとか、そういう情報収集もきちんとしていただいて、次の公開を迎えていただきたいと思います。要望にとどめさせていただきます。

○中嶋委員長 ほかにご質問ございませんか。

          (「なし」の声あり)

○中嶋委員長 なしということで、ないようでございますので、教育委員会関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

 当局にはお疲れさまでございました。委員以外の方は退室願います。委員の方はご協議願うことがございますので、しばらくお待ちください。

III 委員協議

 1 常任委員会関係

  1) 常任委員長報告について          正副委員長に一任

  2) 閉会中の継続審査・調査申出事件について  別紙のとおり決定

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成18年10月13日         

教育警察常任委員長         

予算決算特別委員会         

教育警察分科会委員長 中 嶋 年 規

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