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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成17年6月21日 総務企画常任委員会 会議録

平成17年6月21日 総務企画常任委員会 会議録

総務企画常任委員会

予算決算特別委員会総務企画分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成17年6月21日(火)  自 午前10時 1分 ~ 至 午後 4時02分

会議室     第301委員会室

出席議員    8名

委員長 岡部 栄樹 君
副委員長 北川 裕之 君
委員 藤田 泰樹 君
委員 竹上 真人 君
委員 吉川  実 君
委員 西塚 宗郎 君
委員 福山 瞳 さん
委員 橋川 犂也 君

欠席議員    なし

出席説明員

[部 外]

人事委員会

事務局長   戸神 範雄  君

監査委員

事務局長   田村 惠子  さん

副出納長兼

出納局長   辻村 正彰  君

議会事務局

次長     溝畑 一雄  君

その他関係職員

[総合企画局]

局  長   村林  守  君

理事兼科学技術振興センター

所  長   高橋 陽一  君

経営企画分野

総括室長   大森  久  君

政策企画分野

総括室長   天野 光敏  君

科学技術振興分野

総括室長   小林 清人  君

新しい時代の公総括

特 命 監   小西 正史  君

統計総括

特 命 監   若林 吉昭  君

その他関係職員

[総務局]

局  長   中尾  睦  君

組織・職員分野

総括室長   中西 正明  君

財政・施設分野

総括室長   植田  隆  君

健康管理

特 命 監   中桐 俊次  君

技術管理

特 命 監   竹中 範男  君

その他関係職員

傍聴議員    なし

県政記者クラブ   3名

傍聴者     3名

議題および協議事項

 I 審査または調査

  1.部外関係

  (1)常任委員会

    1)所管事項の調査

  2.総合企画局関係

  (1)分科会

    1) 所管事項の調査

     ● 補助金交付決定実績調書について(関係分)

  (2)常任委員会

    1) 議案の審査

     ● 議案 第39号 「損害賠償の額の決定及び和解について」

    2) 所管事項の調査

     ● 2005年版県政報告書について(関係分)

     ● その他の事項について

  3.総務局関係

  (1)分科会

    1) 議案の審査

     ● 議案 第 9号 「三重県県税条例の一部を改正する条例案」

     ● 議案 第10号 「三重県過疎地域における県税の特例措置に関する条例の一部を改正する条例案」

    2) 所管事項の調査

     ● 補助金交付決定実績調書について(関係分)

  (2)常任委員会

    1) 議案の審査

     ● 議案 第 7号 「県が所管する公益法人及び公益信託に関する条例の一部を改正する条例案」

     ● 議案 第 8号 「免税軽油使用者証交付手数料徴収条例の一部を改正する条例案」

     ● 議案 第40号 「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する事務の受託をするための協議について」

     ● 議案 第41号 「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する事務の受託を廃止するための協議について」

    2) 所管事項の調査

     ● 2005年版県政報告書について(関係分)

     ● その他の事項について

 II 委員協議

  1.総務企画分科会関係

  (1)委員長報告について

  2.総務企画常任委員会関係

  (1)委員長報告について

  (2)閉会中の継続審査・調査申出事件について

  (3)県内調査について

  (4)県外調査について

  (5)閉会中の委員会開催について

  (6)その他

【会議の経過とその結果】

 〔開会の宣言〕

 I 審査または調査

 〔部外関係〕

 〈常任委員会〉

  1.所管事項の調査

    1)当局から資料に基づき補充説明(戸神事務局長、田村事務局長、辻村出納局長 説明)

    2)質疑

○岡部委員長 当局より説明がありました。委員の皆さんでご質問等ありましたらお願いをいたします。

○竹上委員 ちょっと2点程お聞かせください。

 その行政監査なんですけれども、今うろ覚えで大変申しわけないんですが、たしか3年で一巡されて、毎年監査の委員さんがテーマを決められて行政監査をやっていくという方向でよかったんですかね。

○田村事務局長 行政監査は幾つかのやり方がございまして、かつては三重県もテーマを決めまして、特定のテーマでやっておりましたのですけれども、平成14年度からは総合計画の施策を対象にいたしまして、施策、基本事業、事務事業を一つのまとまりとして、それが総合計画に定められた目標のとおりといいますか、目標に沿って適正にされて、どこまで効果が上がっているか。必要な改善がなされているか、サービスの質はどうかというようなことに関しまして、監査評価を行っております。

 ですから、現在のところは行政監査としては評価方式によるものに取り組んでおるという状況でございます。

○竹上委員 ありがとうございます。

 もう一つ、このキャッシュのお話なんですけれども、去年度から利子補給に変わりましたですよね。確か前の融資制度は300億、年度当初に入れて年度末に返ってくるというやり方だったので、キャッシュが常に300億要ったと思ったんですよ。それが利子補給に変わったんで、今年度ではたしか200億ぐらいもう浮いておるはずだと思います。

 それともう一つが、国保が県の方へ行きましたので、これはキャッシュ的に影響あるのかどうかちょっと私わからないのですけれども、たしか100億単位でお金だけが動くのだと思っているんです。この2つであわせても100億ぐらいは、現金で浮くのかなという感じがするんですが。このキャッシュの流れで、今までに比べてどういうふうに影響しているのかというのをちょっとお聞かせ願いたいんですけれど。

○辻村出納局長 おっしゃるように、資金をこれまで自転させておりましたのですから、いっとき年度当初に資金が流出いたしまして年度末に回収すると、これの繰り返しをしておりました。この金額が結果として利子補給という形で要らなくなりましたから、当然歳計現金としてその分は底だまりするようになっております。

 ところが、今年度におきましても非常に財政が逼迫しておりますので、その金額そのまま資金が残るという形じゃなくて、やはり全体的に資金が財政の逼迫分だけ不足いたしますので、それの埋め合わせの相殺になってくると思うんです。現在のところ、その結果本来ならもう少しこの年度当初においても資金が下がるはずのものが、下がる率が少なくて一時借り入れの金額も昨年に比べて少し少な目に借り入れるだけで済んでいると。こういった形で、そういう影響は実質ございますが、トータルの金額は大きな動きをしますので、その中でかき消されているという形になっております。

○竹上委員 これもちょっと不勉強で教えてほしいんですけれど、国保の100億分というのは、これキャッシュに影響あるんですか。

○辻村出納局長 国保の県費が使用している部分につきましては、そのまま影響はあるはずなんですが、ちょっとお待ちください。

○松本総括室長 国費そのままですと、県費の方には入りませんけれども。

○竹上委員 僕の勉強不足ですみません。国民健康保険が県に移ってきましたよね。そうなると一時的に県が、要するに支払いがかかってくると思うんですよね。その後から国が交付税でやってくるという形になるのかなと思ったんで。だから、現金の流れとしては幅的にはこうなるのかなというイメージでおったんですけれど、それをちょっと確認したかったんです。

○辻村出納局長 基本的には県費の部分、県費に入る部分については底だまりという形でとどまると思います。ただ、国保のその資金の入出につきまして、ちょっと私ども具体的にその個別の部分を今把握しておりませんので、またそれにつきましては後日調査させていただいて、ご報告申し上げたいと思います。よろしくお願いします。

○竹上委員 ありがとうございました。

○西塚委員 ちょっと戸神事務局長に聞きたいんですが、地域給の関係なんですけれどね。今、国の人事院で地域給を導入しようと、こういう動きがあることは承知をしているんですけれども。例えば三重県内のそれぞれ勤務している地域によって、同じ県職員でも給与が変わるということになるのでしょうか。

○戸神事務局長 人事院の今の措置案と申しておりますけれど、人事院が今現在打ち出している案によりますと、その地域手当といいますのは5万人以上ぐらいの市に、市単位で設定していくというようなことを言っていますので。仮にそのままそうなってきますと、しかもそれを県の方でも受け入れていくとなりますと、おっしゃられたような心配が起こります。このことにつきましては、年度が変わってから知事部局も警察も教育委員会も、任命権者と、もしも仮にこうなったらどうですかねという話もざっくばらんにしていまして、非常に人事なんかでも問題があって悩ましいんですよねという話を伺っていますので、その辺我々も十分これから議論をしていかなければならない課題だというふうに受けとめております。

○橋川委員 人事委員会、戸神さんにお伺いします。

 一つは採用なんですが、これは教育委員会も含めてかなりいろいろ不適切な人が最近出てきておるということが、いろいろ言われております。そういう中で採用の際に、やっぱりいかにして適性を把握する、そういうふうなことは大事になってくると思うんですよね。そこで、果たしてそういう選別をするときに、そういう適性等に─要するに成績だけで採用していくのか。やっぱりそういう適性というものをしっかり見きわめて採用していくのか。その辺についての人事委員会の考え方についてひとつお伺いしたいと思います。それが一つです。

 それから監査委員なんですけれど、非常に仕事が最近多くなってきて、本当にこれだけのことをやれるのかよという感じがいたしておりまして。内容も監査報告等を聞いてみますと、かなりしっかり監査していただいておるということは評価をしておるわけですけれど。どう考えたってこれだけの仕事を今の陣容で、それはやれるかいという不思議がちょっとあるんですけれどね。だからその辺について、私はもう少しやっぱり陣容をきちっと整えないと、このままでいくとパンクするんじゃないかという心配があります。その辺についての局長の話を聞かせていただきたいのと、やはり簡素化をしなきゃ恐らくこれはできていかないと思うんです。だから、どういうところをどういうふうに簡素化していくかということについてのお考えが、ひとつあろうかと思います。

 それからもう一つは、これは議会事務局も含めての話になるんですけれど、やっぱり特殊な部門でありますし、県の知事部局との交流などについても、これは余り頻繁に行ったり来たりしていると適正な感覚で監査はできないということになってまいりますので。恐らくこれからはもう少し監査事務局、プロパーというか、そういったものをこれから確立していかなきゃならないんじゃないかというふうに思うんですが、その辺についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 それから、出納局です。これが出納局の関係になるのかどうかわかりませんけれど、例えば過去の起債など、各事業部で起債など持っています。それで、非常に利子の高い起債などもあるわけなんですが、そういうのを考えてみると、今の預金利息とか国債の利益なんていうのは本当に微々たるものなので、やはりそういう起債の利息というのは非常に高いんですよね。でも、そういったものはやっぱり巻き変えて早く払ってしまって、どれだけでも金利が─出る金利の方ですが、それはやっぱりなくしていかなきゃならないと思うんですけれど。これは出納局でやっているのか、それとも事業部で考えてやっているのか。もちろん出納局も関係が出てくると思うんですけれど。そういうリストを挙げてちゃんとやっているのか、その辺について副出納長のお考えを聞かせていただきたい。

 各部局にすみません、戸神さんから。

○戸神事務局長 採用のやり方につきましてのお尋ねでございます。従前、我々が採用された頃は、試験の成績、1次試験の成績をかなり重視しておりまして、1次合格と最終合格がかなり近いような状況で採用を決めてきておった経緯がございます。けれども、こんなことではいかんじゃないかということがございまして、まず平成9年頃から1次合格の数は、採用予定の1.5倍ぐらいまでして、人物重視をしていこうと。さらにもう一歩進めまして、平成11年の試験からなんですが、倍ぐらいを1次試験で採りまして、さらに個別面接だけではなくて、集団討論でコミュニケーション能力とか、相手のことを理解する能力だとかそういったことも見ながら、やはり人物重視をして、自分で課題発見ができて、課題解決できる、あるいはメンタル的にも心配ないような人と、そういったことを極力選ぶように、やり方を変えてきております。また、適性検査もやりまして、これはという者は排除するようなこともやってきておりますので、以前と比べますとかなり人物重視ということでやらせていただいております。

 以上でございます。

○田村監査事務局長 監査の評価をしていただきまして、大変ありがとうございます。

 仕事が多くなっておりますのは確かでございまして、今の陣容でやれるかと、ある意味ありがたいお言葉なんですけれども、みんなで工夫をしながら取り組んではおりますけれども、いっときに集中する仕事が多くございまして、なかなか1年間を平準化するということが難しいということで、苦労はしております。

 ただ、行政監査に取り組みましたときに、平成14年度でございますけれども3名増員をいただきまして、その後全体の人を減らすということから一たん1名減りましたけれども、今年度、また決算審査の早期化ということで1名増員というような形で考えてはいただいております。やれるかと言われますと私どもとしましては、この与えられた人的資源で頑張ってまいりたいということしか、大変申しわけないんですけれどもお答えするしかないのかなと思っております。

 簡素化につきましては、一つはやはりコンピューター等を活用しまして、あるいは全庁的にキャビネット等に入っておりますような書類を活用するというような形で、あらかじめ資料収集をして臨むというようなことをしておりますし、それから、この人が厳しい中ですので、執行部局の方の事務もなるべく軽減していきたいということで、そういうようにデータの収集であるとか、整理とか、共有化ということは相当努力をしております。

 また、部担当制という形で監査事務局の整理をいたしまして、県民局の各部を見るところから、あるいは地域機関を見る、あるいは、先程申し上げました財政的援助団体についても、その関係部として見ていくという形で、ある程度専門化しつつということが図れるようにしまして、その節目、節目で監査委員も含めまして意見交換をすることによりまして、なるべく意識の統一といいますか、意見交換とか意思の疎通を図りまして、むだを省くというような形で努力をしております。

 人事交流等につきましてですけれども、これはまだなかなか、いろいろ難しい問題もありますけれども、プロパーが必ずいいかということになると、そこら辺やっぱり利害、得失ございますので、内部でも話し合っておりますけれども、また執行部局の方ともいろいろ議論をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○辻村出納局長 すみません。先程のご質問の中で、県債の起債の関係のことでございます。私どもとしましては、この県債につきましては歳計現金の動きに関係しますので、非常に重要視して連絡を密にしておりますけれども、実際の起債の設定あるいは償還、こういったことにつきましては総務局の予算調整室の方が行っております。

 これまでの動きを見ておりますと、高金利を低金利にという動きにつきましては、総務局の方で努力をしていると、このように聞いているところでございます。詳細につきましては、申しわけございませんが、総務局の方でご確認いただきたいと思います。

○橋川委員 ありがとうございました。

 人事委員会ですが、かなり人物本意というか、適性を考えての採用にだんだん変わってきたというご説明をいただいて、ああそうか、ありがたいなというふうに思っているんですけれど。人材というのは、教育委員会においても知事部局においても、やはり警察においても恐らくそうだと思うんですが、少ない人員でこれだけの仕事をこれからこなしていこうと思いますと、それだけの人材を確保していくということが大きな役割に、重要な要点になってくると思うので。やはりある程度、私は成績だけ、成績のいい人が悪いんじゃなしに、成績だけで採用していくような方法というのは、徐々に変えていかなきゃならんのじゃなかというふうに思っておりましたが、そこまで人事委員会で考えていただいておることについて、なお一層そういう方向で進めていただきたいなということを要望しておきたいと思います。

 それから、監査事務局なんですけれどね、このままでいくとどこか大きな抜け穴ができちゃうような気がしてならないものですから、やっぱり手を抜くところは手を抜いて、抜いていいところは抜いて、監査の役割というものを果たしていくためには、ある程度どこかに集中していかなければいかんのじゃないかなという感じで見ておりますし。

 また、出資団体などについても、それなりに今年はどこ、来年はどこと決まっていると、もう監査の意味がなくなっちゃいますからね。突発的にどこ行くかわからんよという中でそこは監査していくということに多分していると思うんだけれど、そうじゃないと意味が薄れてくる。

 それから定期監査なんかについての、そういった機械的に数字だけ並べてみて間違っているかどうかなんていうのは、この頃はそんなに人の手を煩わさなくてもやれるはずですから、省力化できると思うんで、そういうとこで思い切り省力して、やはり生きた監査をやっていっていただきたいなという希望を持っていますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

 副出納長の話は、総務局がやっておる予算ですね、よくわかりました。すみません、ありがとうございました。

 以上です。

○吉川委員 人事委員会事務局長にお尋ねします。

 この大きな1ページの3番、次世代育成のための行動計画への対応。これなんですが、読んでいくと行動計画、いわゆる次世代育成のための行動計画。大きな問題でありますけれど、これは一体どういうことをやっていただいているのか。

○戸神事務局長 次世代育成支援につきましては、大きく県全体につきましては健康福祉部の方でプランニングなり指針をつくっておりますが、我々県職員として勤めておる者に対しての事業主という意味で、知事部局を中心に我々も関与させてもらいながら、行動計画を取りまとめました。これにつきましては、知事部局を中心としたものが一つと……

          (「具体的に行動計画というのは何なの」の声あり)

○戸神事務局長 ちょっと私も所管外になるかわかりませんが、申し上げたいと思いますが。例えば妊娠中とか出産後の職員に対する配慮をしましょうですとか、男性職員の育児休暇の取得を促進しましょうですとか、あるいは育児休業を取得しやすい環境を整備しようですとか、またそういった育児休業をとられた方が、円滑に復帰できるような研修なり仕組みを支援をしていこうと。そういった方策を講じまして、これは県職員なんですけれども、県職員が子育てをしやすい環境をつくっていきましょうといったものが、この3月につくられましたので。我々はこれに対して本当にもう少し一歩踏み込んでどうかとか、そういったことも議論しながら、必要とあれば人事委員会勧告の報告の中で申し述べさせてもらったりというふうな関与をしていきたいというふうに思っております。

○吉川委員 わかったような、わからんような感じですが、問題はあくまでも次世代ですから、家庭において子弟のいろんな養育等、すべて人間性の確立とかいろんなことがあると思うんです。今おっしゃったのは、育児休暇だとかあるいは休暇だとか、そんなことはもうわかっていることです。ところが、果たしてその休暇だって満足にとれるところととれないところ、部局によって随分差があるように、僕は見せてもらっていて、そういう感じがしている。

 そうしたところで、おしなべて全体がそうしたものの恩恵に浴しているのかどうか。果たして具体的に県庁の職員だけをとっても、いろんな、なんというかまばらな状態で、統一されたものがないような感じがするんです。そこらのところをもうちょっと詳細に指導するなり、制度を変えるなり、いろんなことを考えられているかどうか。

○戸神事務局長 すみません。私どもも参画はさせてもらっておるんですが、実質的には総務局、申しわけないんですけれども、総務局がイニシアチブをとりまして策定していきましたものでして。とにかくこの計画は5カ年、当座5カ年の計画でございますので随時見直しをしていこうということもございまして、満足度アンケートですとかそういったものも通じまして職員ニーズを把握しながら、おっしゃられた実効性のあるものにしていく努力を我々もしますけれども、総務局とタイアップしながらやっていかなければいかんなというふうには思っております。

○吉川委員 それとともに、県の職員だけではなく三重県下の各事業所、企業で働く人たち、そうしたものも今それを参考にしているような感じで、添え書きみたいに後ろにマル印で書いていただいていますが。やっぱり県としては三重県下、県庁職員だけではなく、各企業等々、事業所というか、そういうところで働く人たち、そういう人たちの次世代に向けたそうした環境整備というものも、三重県としてこれは人事委員会一つでできるわけではないと思いますけれど、そういうことも考えられての行動かどうか。

○戸神事務局長 法律上は、300人以上の規模の企業は、こういった計画をつくって実効あるものにしていくという義務もございまして、それぞれが努力してもらっているはずなんですが。県全体としての、例えば保育所の話ですとか、そういったことは健康福祉部さんの方でプランニングもまとめられておりますし、企業がどうなさっているかというのはそれぞれの所管の中で、ここの法律がうまく推進されるかどうかというのを関与していっていると思います。我々は申しわけないんですが、県職員の部分について関与させてもらっているという状況でございます。

 ただ、企業の先進事例なんかは把握して、例えばベネッセとか資生堂とかが何をしてとか、そんなことを把握しながら制度化できるかどうかとか、県民の理解が得られるかどうかとか、そんなことは議論していく必要があると考えています。

○吉川委員 ありがとう。ちょっと私の尋ねたのとは違いますけれど、よろしいです。

○岡部委員長 ほかに。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 なければ部外関係の常任委員会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。

(休  憩)

 〔総合企画局関係〕

 〈分科会〉

  1.所管事項の調査

    ●補助金交付決定実績調書について(関係分)

    1)当局から資料に基づき補充説明(村林局長 説明)

    2)質疑

○岡部委員長 当局から説明がありました。委員の皆さんでご質問等ありましたらお願いします。

 よろしいですか。

○福山委員 基礎的な話ですみません。2ページの四日市港のところの言葉がちょっとわからないんで教えてもらえますか。変更の内容及び理由というとこですけれど、SOLAS、ソーラスと言うんですか。この対策等による補正による負担金の減となっていますね。ちょっと教えてください、どういうことか。

○村林局長 すみません。はしょりまして恐縮でございます。

 SOLASというのは国際条約でございまして、テロとかそういうことに対して港の方でいろんな対策を講じるというようなことでございまして。これに基づきまして、昨年度対策を講じるということで対策を講じましたのですが、それにつきましての事業が若干減額されたとか、そういったような事情で最終補正によりまして減額されたと、こういうことでございます。

○岡部委員長 ほかに。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 なければ、これで総合企画局関係に係る分科会を終了いたします。

 〈常任委員会〉

  1.議案の審査

  (1)審査

    ● 議案 第39号 「損害賠償の額の決定及び和解について」

    1)当局から資料に基づき補充説明(なし)

    2)質疑

     な し

  (2)採決

     議案 第39号     挙手(全員)     可決

  2.所管事項の調査

    ●2005年版県政報告書について(関係分)

    1)当局から資料に基づき補充説明(村林局長、高橋理事兼科学技術振興センター所長 説明)

    2)質疑

○岡部委員長 今、説明がございました。ご意見等ありましたらお願いいたします。

○橋川委員 かなり広範囲でございますので、どこから質問していいかわかりませんが、まずエネルギーに関してであります。新しいエネルギーをそういうふうにして振興していくというのは大事なことであります。そこで、各家庭の太陽光発電についてでありますけれど、県としてはこれを振興しておるというのはわかるんですけれど、市町村がこれに乗っていない部分が、市町村によってものすごく差があるように思います。県の方からそういった、まだ乗っていない市町村に対しては、今局長の説明もございましたけれど、やはりもう少し積極的に参加していって全体的に、三重県全体がそういったものに、家庭の一人一人がみんなそういう新しいエネルギーに関心を持つような施策を進めていかなければならないと、このように思うので、その辺についての今後の取組についてまず一つお伺いしたいと思います。

 それから、これからの県境を越えた交流等についての連携なんですけれど、三重県の場合は近畿あるいは東海というようなことでいつも議論になるんですが。知事のいろんな発表を聞いておりますと、どちらかというと近畿と東海とまだいまだにはっきりどっちにシフトしていくかということについては、結論を見ていないように感じておりますが。これはやっぱり伊賀地域に行きますと、これは関西かなというか、そういう感じがしてくるわけですけれど。全体的に日本の地図を見てみると、やっぱり三重県は東海じゃないかなということの中で、東海地域としての連携、特にまた四日市港がスーパー中枢港指定を受けたということもあり、今現在東海地域が非常にものづくりの面で好調で、全国でも最も元気のある地域だとこういうふうに言われておるわけで。その一部を三重県が担っておるところでございますので、やはりそういったことについて、東海地域の連携を含めてものづくり、元気な県づくりの方向で進んでいく。ひいてはそれが、道州制の問題にもかかわってくるかと思います。ですから、そういったことも含めて県としてはその方向で積極的な取組というものが、県境を越えた交流の中で必要ではないかとこう思うわけでありますが、ご所見をお伺いしたいと思います。

 それから、次に広報の問題なんですけれど、新しい時代の公という話を盛んに知事が推進していただいて、具体的に今そういうふうに取組が企画で60幾つですか、そういう事業が進められようとしておりますが。こういったことが果たして県民が、我々は機会が多いんですけれど、県民がそれに対してどういうふうに考え、どういうふうに理解しているかということについて、多少疑問なり不安があります。だから、何とかしてそういった本当の意味合いを、新しい公という考え方の意味合いをできるだけ県民の皆さんに知っていただきたい。本音でトークだとか何とか、知事自身はそれぞれ努力はしていただいておりますが、本当に県民までおりているのかな、理解していただいているのかな。そういう面で、広報の方でどういうふうにそれをおろしたらいいのかなということを具体的に考えていただきたいし、考えがあれば教えていただきたい。

 例えば今のネットワーク、ケーブルテレビなどのネットワークで、地域においては地方議会あるいは地方の広報についてはかなり詳しく、細かくケーブルテレビが流しております。それをずっと見せていだたいていても、三重テレビなんかの場合は県のことについては主に流してはくれていますけれど、その時間は非常に少ないわけでありまして。もう少しケーブルテレビなどを通して、県のそういったいろんな施策等についての広報を流すという方法もあるんじゃないかなという感じがするんですけれど、そのことについてどういうふうなことをこれから考えていったらいいのか、教えていただきたいと思います。

 それから、高橋理事の方にちょっとお伺いしたいと思います。

 一つは大まかに言いますと、非常に各分野で、科学技術、その他農業の技術開発、推進その他で今ご説明いただいたように頑張っていただいてきているわけですが、果たしてそれが、三重県内の企業と民間との連携がうまくいっているか。あるいは、農業支援であれば生産者との連携がうまくいっているか。その辺で私はせっかくやっていただいておるいろんな技術開発等が、効果を上げられないという一つの心配があるわけでして。そういうことについて、要するに学問あるいは研究というだけのものでは私は決してないと思うわけでありまして。それが県民の皆さんにどれだけ役に立つかということで、評価が決まるんだろうと、こう思うので。

 こういう開発をしました、こういう研究をしました、こういう成果を上げました、それは結構なんですが、やはりそれをいかに民の方に戻していくかということを、やっぱり重点に考えていかなければならないというふうに思うわけであります。

 それから、英虞湾の浄化の説明がございました。取組については非常にありがたかったと思うんですが、私はやっぱり生産者に対して一番大事なことは資源の回復でありますし、環境の整備、それはもちろんでありますが、例えば藻場の育成なんていうのが、これは非常に大事な事業だとこう思うんですが。その辺についての現状をやはりもう少し進めていただきたいという希望もあって、お聞かせをいただきたいなとこう思っております。

 それから、特にものづくり、これから一番大事なのは燃料電池だとか、そういうふうな特に三重県が取り組んでおる問題なんですが、これについて今三重県がどんな程度、ほかの県に比べてどんな程度熱心に取り組んでいるんだというようなことについてのご所見があれば教えていただきたい、このように思いますので、総花的で申しわけないですけれど、大体それぐらいのことでちょっとご説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 以上です。

○村林局長 それでは、私の方から大きく3点程あったかと思いますが、まず家庭用の太陽光発電の補助の実態、なかなか市町村の理解が得られていないんじゃないかということですが。これにつきましては、県がこの補助制度を導入したのは13年度でございました。その時点で9市町村しか実施していただけなかったんですが、今現在が16市町で、当時の69のベースで26市町村ということですから、それなりにご理解をいただいてきておるんですが、まだおっしゃるとおりなかなか幅広くご理解いただいて、市町村の事業に取り組んでいただいているという段階ではないと、そのように私も認識しております。

 そういった中で、市町村にご理解いただいて一緒にやっていこうということになるためには、まず新エネルギービジョンをやはり市町村が策定するということで、市町村の施策の中に新エネルギーというものが組み込まれるということがまず大事なんじゃないかなと、そのように考えているところでございます。

 そういったことで、現在その69市町村のベースでいきますと、7市町村がようやく新エネルギー策定をしたという状況にしかまだなっておりませんので。やはり私どもとしては何とか新エネルギービジョンを策定していただきたいと。それで、合併とかそういうことがありますので、一つは合併後にというようなお答えのところもありますし。また逆に、一部合併してしまって市町村の一部になったので、残りのところも含めてつくらなきゃいけないという状況もありますので、ぜひつくってくださいということで、私どももそれぞれの市町村を回って相当説明もし、訪問して策定のビジョン、働きかけをしているところでございます。

 そういった中でありがたいお話としては、17年度に策定しようという動きになっているのが4市町、もう既にございまして、そういったところからご理解をいただきながら市町村の太陽光発電の補助事業化ということをやはりお願いしていきたいと、そのように考えているところでございます。

 それから、次に近畿と中部の関係で、やはりものづくりということが大事じゃないか、あるいはそういうことからいけば東海が大事じゃないかというご所見ですが、基本的にはおっしゃるとおりかと思っております。本県の産業構造を見てみますと、二次産業が非常に重要な比率を占めておりまして、やはりものづくりの県だということで私も考えております。

 しかしその中で、今確かに東海が元気でございますが、私どもの県としてはやはり関西からの影響も非常に受けているということで、関西からの企業立地も進んでいると。そういったところで、当面は東海か関西かということよりは、両者を結びつけていく中で、やはり三重のものづくりも元気にしていくという、当面はそういう戦略じゃないのかなと、そのように思っているところでございます。

 それから、広報のご所見がございまして、「新しい時代の公」とかそういったことについて、県民まで浸透するためには努力が要るんじゃないかということで、それはおっしゃるとおりかと思いまして。一つは議会からもいろいろご意見いただいていましたので、わかりやすいパンフをつくるようにということですので、今回の推進方針のほかに県民向けのパンフレットもつくって、その中には取組例とかそういったものも入れながらご理解いただけるようにということで、そういったパンフもつくったとこですし。

 また、広報サイドでいきますといろんな広報手段がありますが、県政だよりでは毎月、毎号ずっと継続して働きかけをしていこうということで、「みんなでつくる新しい時代の公」という欄を毎号設けまして、その中で新しく地域で取り組んでいただいているようなもののご紹介を中心に、毎号特集をしていると、そういったような取組をしているところでございます。非常に重要なことかと思いますので、そういった既に済んでいる取組なんかのご紹介を中心に、幅広くそういう意識を県民が持っていただけるように、引き続き取り組んでいきたいと思っております。

 その中で、やはり身近なそういう取組の紹介ということで、ケーブルテレビが適しているんではないかというご所見がございました。それで、私どもも確かにそのとおりかと思うんですが、このケーブルテレビを県の広報に活用してはどうかというご提案は、実は本会議でもいただいたことがあるんで、若干検討しているんですが。ケーブルテレビと県の行政広報とがなかなかうまくいかないところがありまして、市町村のレベルの行政広報とはかなりうまくいっているんですが、県全体のいろんな広報をケーブルテレビに流すということになりますと、いろんなケーブル局が分かれていることとか、いろんな条件面とか、あるいは制作をどこがするとか、いろんなそういったことでなかなかうまくいかないところがありますので、念頭としてはそういったケーブルテレビを広報媒体として使っていこうという気持ちはあるんですが、引き続き検討させていただきたい、そんなふうに思っております。以上でございます。

○高橋理事兼所長 3点程ご質問があったと思います。

 まず最初に、要は研究だけやっていて研究の成果が現場に移転されないのでは、何のためのものだというご指摘でございますが、まさに委員ご指摘のとおりだというふうに私ども考えております。

 それで、そういったことにならないために、幾つかのシステムといいますか取組をやっておりまして、まず一つは現場、生産者とか企業等のニーズ把握の段階で、いろいろ研究部の皆さんが日頃の技術相談とか、それから技術支援なんかを通じましてニーズ把握をやって、それを研究に結びつけていくというのが一つございます。

 それから、研究に着手するに当たりまして、事前に例えばその研究の必要性ですとか、緊急性ですとか、あるいは研究の成果がどんなものであるとかを、外部の委員さんも入れましてきちっと評価した上で、研究に着手するというようなこともやっておりますし。それから、着手に当たりましてはどの時期までにどういった成果を、だれのためにどこに移転できるのかというような、ロードマップと申しますけれども、そういったこともやっております。

 それからあとは、県庁内部の話ですけれども、現場と密接にかかわっております普及の職員の皆様ですとか、あるいは行政の関係の皆様とも意見交換を必ずやって、その研究の成果を現場に移転できるようにということで努めております。

 それからもう一点が、確か英虞湾の浄化の件だったと思いますけれども、委員おっしゃるように英虞湾の浄化につきましては幾つかの取組がなされていまして、一つは浄化に当たりまして干潟がございます。干潟が浄化にどのように影響を与えるか、効果があるかとか。それから委員ご指摘のように藻場ですね、藻場も浄化に効果があるかどうかと、そういった研究もやっておりますし。それから、あとは養殖業者の皆様に海況の状況、例えば塩分の状況がどうかとか、温度の状況がどうかというような海況の状況をかなり綿密に提供して、養殖に当たる方々の便宜を図っているというようなこともございます。

 それから、3点目の燃料電池への取組でございますけれども、三重県がどの程度熱心にやっているかということでございますけれども、これは農水商工部の方が中心になってやっておりますけれども、燃料電池あるいは水素の利用に関する構造改革特区ということで、鈴鹿、四日市が認定されまして、そこで燃料電池に係る産業の集積ですとか、水素利用に係る産業の集積などをやっているというのが一つございます。

 それから、たしか10カ所ぐらいだったと思いますけれども、実際に燃料電池を設置いたしまして、そこで燃料電池の実証試験といいますか、そういったものをやっていまして、それをいろんな改善につなげていくというのがございます。

 それからもう一つ、これは後程またご説明したいと思いますけれども、燃料電池の開発についてのプロジェクトにつきましてもこのたび立ち上げることになりまして、それにつきましても全国の自治体としては、三重県だけが応募して参加資格を得たというようなことがございますので、これはまた後程もう少し詳しくご説明させていただきたいと思います。

 以上でございます。

○橋川委員 ありがとうございました。

 「新しい時代の公」の広報なんですけれど、そういうふうにして文書で流していただくのも一つの方法かと思いますが、やっぱり視覚に訴える方がわりあい早くわかってもらえるんじゃないかなということの中で、私はケーブルテレビなどをうまく利用した方がいいんじゃないかなという発言をさせていただきましたが。ぜひひとつそういう方法も、視覚に訴える、早くわかる、理解しやすいという意味での広報活動について、ぜひまたお考えをいただければと思います。

 それから、科学技術の方なんですけれど、私は思うんですが研究機関が、例えば三重県内の中小企業と共同開発をしようというような連携などもあるのかどうか。例えば燃料電池等の多くの部品についてでも、非常に高価なものが多いというふうに聞いていまして。その一つ一つの部品がどういうふうに安くできるかという研究は、うちの研究体制より中小企業の研究体制の方が、これはどちらかといえば飯につながりますから一生懸命やるわけでして。やっぱりそういうところと連携して一つ一つの部品をテーマにして、いかに安くコストを下げてできるかなんていう研究は、実際に中小企業を育てる意味でも大事な部門じゃないかなとこう思うんで。そういうところへ積極的に入っていって、中小企業と一緒に手を組んで開発し、技術開発促進をしていくという、そういう考え方は果たしてできるのかどうか。その辺について再度ご答弁いただきたいと思います。

○村林局長 視覚に訴えるのが重要だと、ご所見のとおりかと思いますので、効果的な方法を考えていきたいと思っております。どうぞよろしく。

○高橋理事兼所長 中小企業との共同開発につきましては、実際に例えば陶磁器業界ですとか、多くの食品業界ですとか、薬品業界とかなりの件数があります。

 それから、2番目の燃料電池についてでございますけれども、これにつきましてはまだちょっと現場でどうこうというよりも、これも後程説明しますけれども、かなりまだ学術的といったらなんですけれども、研究分野でまだまだ研究して解決しなければ、実用化に向けていけるようなところまでまだ至っていないのが現状でございますので。委員ご指摘のように当然研究成果をそういった方面に移転して、一緒にやって、県内の中小企業の方がそういう新しい分野に進出していける、あるいは、既存の企業の方々がそっちの分野にも展開できるというのがねらいでございますけれども、今の段階ではちょっとまだそこまでなかなかいっている状況ではないということでございます。もうちょっと将来的な目標としては、委員ご指摘のとおりやっていきたいと思っております。

 以上でございます。

○橋川委員 ありがとうございます。

 私はやはり三重県が今後ものづくりを目指していくということであれば、やはり研究団体とのそういった提携、連携というものは、これはもうどうしてもやっていかなきゃならないと思いますし、実質的に県民の、あるいは県民の利益のために技術開発を促進していただきたいなと思うのであります。

 それから、ちょっと聞き忘れたんですけれど、農業分野で何か今日、本会議で質問をどなたかがしていましたけれど。飼料稲の、国で随分評価を受けたという話の中で、実際それがどうなっているんだという話が、せっかく成果をそこまで上げておって、それから実際は要するに農家というかそちらの方におりていない、PRが不足じゃないかというような話も本会議であったかと思います。そういったことも含めて、やっぱりせっかくの成果が実際に三重県民のためになるようなことを常に考えながら、進めていっていただきたい。これ要望でありますが、そういうふうにしていただきたいと思います。

 以上です。

○藤田委員 ちょっと三、四点お願いします。

 まずは新エネのところなんですけれども、先程来話が出ていますように、太陽光発電については補助等も出て、かなり積極的にある意味取り組んでいただいていると思うんですけれども。この新エネという考え方でいくならば、例えば小規模発電ということでいうと、風力発電なんかもかなり有効な、特に公園なんかの街頭の電力だとかこういった部分に、市町村なんかにおいても導入することが可能な分野になってくるかなというふうにも考えているんです。

 後の所管のところでも新エネがあったので、どうしようかなと思ったんですが、そういうところに向けてのいわゆる補助の拡大であったり、もしくは新エネとしての補助金みたいな方向に切りかえていくようなお考えはないのかなということが1点です。

 それからもう一つは、ちょっと科技センターの方へ聞きたいんですが、陶磁器の新製品というのが出ていたんですけれども、ちょっと何なのかが把握できなかったもので教えてください。

 それと絡んでなんですけれども、実は結構四日市、萬古産業で若手も一生懸命研究したり、新たなものに取り組んでいくという積極的な取組をしていると思うんですが。こうやってでき上がってきた製品ですね、これの今度は販売ルートの確立ということも大変重要だと思うんですけれども、その辺については取り組んでいただくということですので、いわゆる一般消費者に向けて、逆に言うと科技センターが開発したような製品についての広報というのはどんなふうに考えてみえるのか。科技センターだよりというのは、ある程度限定されたところへの配布になっていくと思うんですよね。こういうものが県民だよりなんかに積極的に載ってくると、結構一般からの引き合いとかいうようなものも積極的に出てくるんじゃないかなと思うんですが、その辺についてのお考えはいかがでしょうか。

 それから3点目です。新しい公の話、先程橋川委員の方からも出していただいていましたけれども、確かに県政だよりなんかでも結構毎回掲載されていて、見せていただいているんですが。実はこの新しい公という考え方は、県が県民とだけじゃないんですよね。市町村も巻き込んだ形での新しい公という考え方に発展していかないと、余り意味ないように思うんですよ。そういう観点で、新しい公の考え方について市町村とのコンセンサスだとか、例えば市政だよりだとか町政だよりだとかいうような部分での広報という観点も大変重要になってくるんじゃないかなというふうに思うんですが、その辺についてどんなふうに考えてみえるのか。

 以上、お願いします。

○村林局長 まず、新エネの補助の関係なんですが、太陽光につきましてはご指摘のとおり補助制度をつくっておりまして、県も率先的に進めていくということで。これにつきましては18年度までの重点プログラム、CO対策の中に位置づけられておりますので財源も確保されているんですが。今までこうやってきたことを新エネビジョンの改定のときに振り返ってみますと、補助をやって進めてきた部分というのはそれ程やはり、それだけで進めると非常に難しいなというのが正直の反省でございます。逆に風力なんかは随分進んだのですが、それはやはり事業者の方々のご努力がメインで、我々いろんな環境、立地条件とかそういうことの難しい部分をクリアするためのいろんなご相談に応じるとか、そういった間接的なご支援を申し上げる中で相当進んできたという実態もございます。

 それからもう一つはかなり市民の方々が積極的に、環境意識の高い方々中心に、いろんな共同のそういう発電所とか共同の風車をつくろうというような、そういった動きも実は出てきていると。そういった中で、我々補助を拡大するというだけではなかなか今後の新エネルギーの普及促進は難しいなと考えておりますので、その補助のあり方も含めて例えば今おっしゃったように、小規模の風力だけれどそれが広く普及に使っていただけるようなケースについて例えば補助をするとか。何かそういう広がりを持つための補助のような、そういうところへいくのかなというような感じで、今検討しておるところでございます。

 新エネルギーだから補助するというよりは、新エネルギーを先行的にやっていただいて周りの方々に広めていただけるような、そういうケースに対して補助をしていくというような考えなのかなということ。今そういったことで、来年度以降どうしていこうかという見直しとか、そういうことが必要なのだろうかというとこを含めて、新エネビジョンの改定がされましたので検討しているところでございます。

 それから、「新しい時代の公」は市町村が非常に重要じゃないかというのも、我々全くそのように考えておりまして、市町村の方とも今後どうやって進めていこうか。県と市町村の役割と県民の方々の役割をどうしようかというようなことも非常に重要だということで、県と市町村のあり方協議会というのができておりますので、そういった中で部会も設けていただいて検討しているところでございます。

 それだけではなく、市町村の中でも相当そういったところは県よりも何といいますか、県が後追いみたいな形で実態の、それぞれの地域の中でいろいろ活動していただいている市町村は随分ありますし。そういった事例なんかも含めながら、やはり県と市町村一緒にやっていくことなのかなと、そのようなことで考えております。

 以上でございます。

○高橋理事兼所長 2点ございましたけれども、一つは陶磁器の新製品は何かということでございますけれども、この件につきましては実は昨年9月頃にも、県議会のロビーの方にもちょっと展示させていただいたということを伺っておるんですけれども。県の窯業研究室とそれから伊賀焼とか萬古焼の陶磁器メーカー、それからデザイナーとか、それからこれは女性週刊誌といったらいいんでしょうか、クロワッサンとかサライのそういう編集者も含めた形でまず商品開発、企画の段階からそういう商品開発をやりまして、それでコンセプトもきちっと決めまして。例えば陶磁器でできた飯びつ、御飯のおひつですとか、それからパン焼き器ですとか、それから湯たんぽですとか、そういう一連の商品群をつくりました。

 それで、「ぽれぽれ屋」というブランド、その製品の中の幾つかは意匠権、いわゆるデザインの関係で意匠権というものを取得しまして、それでやはり陶磁器業界、海外との競争、コスト競争では負けますので、そういうところで付加価値をつけて商品化して、競争力をつけていこうというような格好で開発した商品でございます。今年も四日市と東京で、そういう展示会とかセミナー等もやりますし、それから開発された業者の方の販路開拓といいますか、そういった支援といいますか、そういったものもやっていくというようなこともございます。

 それから、2点目の科学技術のPRがもうちょっと足りないんじゃないかということでございますけれども、現在やっております取組としては、委員ご指摘のメールマガジンの話ですとか、あるいはホームページの話、それから、ホームページも子ども向けのホームページをつくったり、それから子ども向けには科学体験教室というようなものを夏休み中に2回程やったり。それから、学校の方に研究者が出かけていって、いわゆる出前の研究講座をやったり、それから一般の方向けには年数回でございますけれども、こういう研究成果が上がりましたという成果発表会というのもやっております。

 それから、ご指摘のように県民だよりとか県政だよりですとか、あとマスコミの方にも新しい─特許とかその辺の絡みがありまして、すべてオープンでいけるというのも段階によってはできないわけですけれども、その節目節目にはマスコミの方にも、こういう研究をやってというような成果を極力発表するように努めているところでございます。

 以上でございます。

○藤田委員 わかりました。新エネの方ですけれども、特にやっぱり今おっしゃっていただいたような方向で検討してもらうというのが、今後大事になってくるんじゃないかなと。太陽光発電だけに特化する必要はないと思うんですよ、こういう時代になってくると。しかも大規模容量ということよりも、小規模なものを分散型でというのが、今の流れになってきているのかなという思いもしていますので。ぜひそういった見直しというのも、しっかり取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。

 新しい公についてはよくわかりました。

 それから、科技センターの方もちょっと私の認識不足でごめんなさい。結構名古屋かなんかで展示されている、萬古会館なんかで展示されているものを私も時々見せてもらいに行くんですけれども、いいものがあるんですよね。特に私、ちょっとこの前も久しぶりに行ってびっくりしたんですが、非常に軽量な陶磁器なんかも開発されていて、お食い初めの食器なんかに使うと展示してあったんですけれども、意外に知られていないなという気がしたんです。だから、特に今回のようにそういう大きなコンセプトを持って、いろんな方に入っていただいてやったというようなやつを、もっと大々的に宣伝してもいいのになという思いがしましたので、ちょっとそんな質問をさせていただきました。

 よくわかりました。ありがとうございました。

○西塚委員 県政報告書の評価方法というか、もとへ戻って申しわけないんですけれども、それぞれ施策ごとの評価、中身を見せていただければわかるんですけれども。例えばこの冊子の26ページ以降に、数値目標の達成状況とコストの一覧というのがあるんですが。単純にこれだけ見ると、評価が間違って誤解を与えるような結果になりはしないのかという懸念がひとつあるんです。

 例えば施策番号211番の県内失業率の問題なんですが、コストを3分の1程度引き下げられたと。にもかかわらず失業率が随分下がってきていますので星印が3つ付いていると、こういうことなんですが。そうすると、コストを下げたにもかかわらず、目標を達成したよと、こういうことになるわけですが。これはそういうことじゃなくて、経済状況が好転したので、他力本願ということでしょう。

 それからもう一つは─ちょっとごめんなさい、厳しい言い方で。232番のこれもコストが随分、4割近く下がっていると思うんですが、順位は目標数値を達成して星印3つということなんですが。これも先程申し上げたように、経済状況なりいろんなことも含めてそういう目標が達成できたのではないかと、こんなふうにも思っていますし。

 一方では、312番のコストをかけた割には被害が大きかったと。全くコストと被害がかからないようなものが表示されておって、それで何か単純に見ると評価されるというと誤解を与えるのではないかという気がしますので、少し工夫をしてもらったらどうかなということが一つ。

 それからもう一つは、それぞれの施策ごとに評価していただいているんですが、コストというのがよくわからんのですが。県民1人当たりのコストとか出してもらっていますが、コストが上がった、下がったというのは、これはどこを基準にしておっしゃっているのか。人件費なのですか、予算総額のことなのでしょうか、ちょっとその辺がよくわかりませんので教えていただけますでしょうか。

 例えば総企の方の8ページのコストの状況を見ますと、予算額は若干下がっていますけれど、人件費では上がっておるにもかかわらず、コストが下がっているという表現があります。一方30ページでは、人件費は若干下がりましたけれど、予算総額が随分上がっており、コストの状況は前年並みだと、こういう表現になっているんです。何をどう見てコストの状況というのは表現してもらっているのか、ちょっとよくわからんのです。

○村林局長 まず、後者のコストの方からご説明申し上げたいと思いますが、ご指摘のように概算人件費と予算額を足したものがコストというぐあいにしているのですが、ここのコストの状況で矢印をつけておりますのは、2003年度と2004年度の比較ということでして。というのは、これは主に評価結果として、評価対象2004年ですので、2005年に向かって例えば確かにコストが上がっていても、2004年が下がっていればということで。

 その場合、一応5%以上の削減をしないと同額と、水平線に、ある程度予算も縮んでいる中ですので、5%というのをひとつの目安にしていますので。コストが下がっているというのは、5%を越える削減をしたとこういうことで。

 ちなみに、なかなか予算上把握は難しいので、実際に職員のかけた時間の方から計算をしておりますので、概算人件費という形でやっております。

 それから、さきの方の評価の方法が若干誤解を生むんじゃないかというのは、確かにそこのところはご指摘のとおりかなということで、そういう誤解を生むということであれば考えなきゃいけないということで思っておるんですが。例えば県内失業率の話ですと、おっしゃるようにかなり経済要因とか、施策を担当した生活部の努力以外の要因で悪くなったりよくなったりするという、そこのご指摘かと思いますが。これ指標をアウトカムに置いたところから、ある程度こういうことが生じてくるというのは必然でございますので、そこら辺の部分を含めて評価をどういうぐあいにしたらいいのか。この指標の置きかたをどうしたらいいのかというのは非常に難しい課題ですので、そこのところはひとつもう少し検討課題ということで、評価のあり方の検討課題ということで、中期的に少し検討させていただきたいなと思っておりますが。

 一方、そういう問題があるということで、私どもとしては単にコストと数値目標の状況だけでマルだとかバツだとか、それはちょっとぐあい悪いなということを前提に評価をしていまして。そういう数値目標の達成状況とかコストの状況をもとに、その評価者、総括室長としてはどのようにその成果を把握しておって、課題をどう把握しておって、2005年はどうやっていくのか。コストとその数値目標の達成状況を踏まえながら、プラン・ドゥー・シーをやるところに意味があるというぐあいに考えております。そこら辺のところも、昨年度実は議会の方で、そこはうまくできていないんじゃないかという厳しいご指摘もございましたので、その辺のところは相当今回、各部局の方にそういうチェックをさせまして、そういった成果と課題と2005年度の取組というのが連携して説明できるように、努力するようにということを申し上げたところです。

 すみません。そういったことで、ちょっとご指摘のところは評価の根幹にかかわるところですので、少しそういうことで検討課題とさせていただきたいと思います。

○竹上委員 西塚先生と関連なんですけれども、まさしく先生言われたところの話をちょっとしようかなと思っていたところなんですよね。何かと言いますと、今、局長そう言われたけれども、重プロを今回評価しましたよね、初めて。その中は主観で評価したわけです、というふうに私理解しているんですよ。そこが今回、ちょっと新しい評価の仕方が入ってきたんだなというふうな気がしています。

 例えばちょっと例を言いますとね、これエネルギー対策のところというのは三つ星がつきますよね、エネルギーに対しては。ところが、重プロで考えると何かなというと、くらし15のみんなで取り組むCO排出削減プログラムということになるんだと思います。ここで考えると、県があたっているのは何かというと、太陽光発電の導入量ですね。これでいくと、60%しか達成できていない。だから、評価としては余り進まなかったというふうな、こういう評価を、これは主観ですね、ここは。思いの世界で評価をしてもらっているんだと思います。

 ところが、このエネルギー対策の推進となると、これあくまで定量的にやりますから、量でいきますから三つ星がついちゃうという話になると思いますよね。でも、実際は今、西塚先生が言われたとおりなんです。県がどこまでかかわって、どんな成果があったのかというのが多分一番大事なところで、私としては重点プログラムでこうやって評価するのなら、県政の報告ももう一歩出てもらって自主的な思いの評価というんですか、定性的な評価と申しますか、それをやっていただいたって何ら問題ないんだろうなと。多分定性的に考えりゃ、エネルギー対策の推進が三つ星になるはずは多分ないんですね。

 逆に、いわゆる県情報の効果的な発信なんていうのはこれ一つ星ですけれども、私の目から見るとこっちの方がずっと一生懸命やってもらっていると思うんですよ。これはもっと高い評価に本来なるべきじゃないか。やっぱり定量的なものでしかやらないから、実質的に見た場合に私、何か変だなというふうな感じがすごくいたします。それは県として県民の皆さんに見せるんですから、県の思いの部分がやっぱり入っても良いと思うんです。

 重プロをこうやってやるんなら、やっぱり評価の方法ももう少し統一してもいいんじゃないかと。私は思うに、重プロの評価の仕方の方がわかりやすいなとすごく思うんですよ。だから、検討課題なんてそんな長期的なこと言わないで、来年から思いの部分でもう少し定性的に入れてもらったらどうかなと、こんなことで一度ご意見をいただければと思います。

○村林局長 重点プログラムの評価についてのご所見がございました。それでおっしゃるように、ちょっと施策の評価と重点プログラムの評価を少し変えてありますが。実は重点プログラムというのは、かなり事業レベルで予算をある程度財源を獲得して、緊急に3年間でこれだけの仕事をやりますということを県民にお約束したと、そういう性質がございます。それで、確かにそういった仕事も最終的にはアウトカムといいますか、最終的に県民の方々の取りまとめ、COがどうなったのかとかそういうところにつながる問題ではあるんですが。県がまずやるべきことをやったのかどうなのかということを評価すべきかと考えまして、そういう面から評価をしました。

 そういう意味でいきますと、おっしゃるとおり私どもの所管している太陽光発電の導入は、これは予算で予定をしました量から比べますと、3,522キロワット分の補助金の予算を確保していたのですが、最終補正で減額したりすることになったんですが。結果的に申し込みが思うように伸びなかったということで、60%しかそう取り組んでいただけなかったということですから、そういう財源も確保して我々のやらなければいけない仕事としては十分できなかったと、そのように評価をしているところでございます。

 ところが、エネルギー対策全般としましては、新エネルギーについては先程ちょっと申し上げましたけれど、事業者とかいろんな方々の、幅広い県民の方々のご努力で16万9,000キロリットルは十分達成できる状況になっておりますので、ここでは三つ星がついておるんですが。一方、県の努力としては非常にこの中でもまだまだ課題があるなということで、先程申し上げたように補助だけに頼るということについては、反省とかは施策の方でもしているということでございます。

 それで、そういった評価の仕方の違いなんですが、施策についてはある程度最終的な県民の方々に対する成果をどうあらわそうかということで、政策推進室とも議論をしたときから1施策1目標で、アウトカム指標をつくりましょうという議論をしてきたところですが。それが評価のデザインとして、評価の設計の基本思想としてそれでよかったのかどうかというのは、そろそろ考えなきゃいけないところにきておりますので。先程も申し上げましたようにすぐにちょっと─これ県庁内部とかあるいは議会の方とも、ご説明とかいろいろ議論があることでありますので、よく考えなきゃいけないということで。すぐにはちょっとあれですが。

 そういった問題があるということは認識しながら、どんな評価の仕方が望ましいのかということはまた検討させていただきたい、そのように考えているところでございます。

○竹上委員 そんなことで頑張ってほしい。要するに定量的なものというのは、判断を誤ると思うんです。多分県民の人は、ここしか見ないんですよね。三つ星がついているのか、一つ星がついているかで、「ああ、頑張っとるな」とか、「いまいちやな」とかいうふうな評価しか多分しないと思うんですよ。これが多分、前知事時代の悪しき風習が私は残っていると思うんですね。今は感性を磨く県政でございますからね。やっぱりもうちょっと定性的な部分を取り入れて、思いを、やっぱり県政の思いというものをこういうところに反映しないと、県民の皆さんにはアピールできないんだというふうな気がいたします。よろしくご検討ください。終わります。

○岡部委員長 ほかに。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 それでは、ただいまの各委員からいただきましたご意見と、その取りまとめと方向性について、いかがさしていただいたらよろしいでしょうか。

          (「一任」の声あり)

○岡部委員長 委員長一任ということでありますので、そのようにさせていただきます。

 また、執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を、後刻またご報告いただきますようにお願い申し上げたいと思います。

(休  憩)

    ●その他の事項について

    1)当局から資料に基づき補充説明(村林局長、高橋理事兼科学技術振興センター所長 説明)

    2)質疑

○岡部委員長 それでは、委員の皆さんでご質問があればお願いをいたします。

○竹上委員 3つ教えてほしいんですけれども、まず四日市港の振興についてで、たしか2年ぐらい前から話が出てきたと思っているんですけれども。2年前にたしか私、総企のこの委員会にいたときの話で、三重県四日市市、川越町の話がその当時、話として出ていたように記憶しておるんですよ。今回このあり方検討会の中でも、一部どこかにそういう文言もたしか入っていたかなというふうな気がしていたんですが。その当時は合併するや否やみたいな話もありまして、云々ということだったと記憶しています。今のこの時点で、いわゆる県と四日市市、それ以外のところの、どういうふうにとらまえて、どういう議論でここまでたどり着いているのかというのをひとつ教えてほしいんです。

 それから、木曽岬干拓の話ですけれども、再度その土地利用庁内連絡会議を立ち上げたということなんですが。今、アセスをやっている最中だったかなと記憶しておるんですけれども、前の報告から5年たって、要するに何が変わって、今何を議論しなくちゃならんのか、何を目指した話をするのかということなんですわ。何回も検討ばっかりしていても、いわゆる言い方は悪いですがコンサルタントがもうかるだけの話で、書きかえても余り意味がない。あれから5年たってまだアセスの最中ですから、社会的状況はどう変わったんで、何を目指してやるのかというのをちょっと教えてほしいなというふうな気がいたします。

 それと、最後が文化力指針なんですけれど、これいつ聞いてもよくわからないのがこの話でございまして。意味合いはわかるんです。ただね、ちょっと文化力、文化の規定はわかりますよ、何となくわかりますけれどね。でも、一般の県民の方に文化の定義がこれだと言われてわかるかなというのは、やっぱり甚だ疑問なんですね。

 それと、それに「力」をつけて「文化力」となると、もうひとつこれ非常に難しい話になりまして。これを3つの視点だと言われておるんですね、人間力、地域力、創造力だと。これに対して、要するに文化力はこの3つで、これに対して指針をつくろうですね。指針というのは要するに言葉どおり、方向を指し示すというようなことになるんだろうと思うんですよね。そうしますと、行政の役割は何なんだというところをちょっと考えてみたいんです。

 この後、新しい公という話が後ろに入っていますけれどね、新しい公はそれじゃ何と考えたら、協働、コラボレーションとかそういう思想だと思うんですよ。出てくるのが、今まで公というのは行政がやっていたから、そうじゃなくて多様な主体というのが常に入ってくるんですね、だからね。多様な主体が公を担っていくんだと言ったときに、それじゃどうして行政が文化力、人間力ですよ。人間力というのは人が人間らしく生きる力、多様に、そういうことでしょ。人が生きる力を行政が方向を示すなんて、そんなことするんですかと。創造力もまさしくそうですよ。地域力はまだわかりますよ。でも、創造力や人間力に対して新しい時代の公と言っている三重県が、それを指針として示すというのはどうも私は合点がいかんなという気がするんです。

 それともう一つが、本来行政の仕事は何かと。5つの視点というのが、昔ありましたですね。行政がやらなくてはならない役割。公共財であったり、外部経済性、独占性、市場の不完全、ナショナルミニマムと言ったときに、人間力や創造力はどれに当たるのかと。非常にここは、別にこれをつくることが全くおかしいというわけではないけれども、その整理をやっぱりきちんとしないと、県として文化力指針なるものを、本当に県民の皆さんに示したときにそれは行政のおごりじゃないかなという気が、私はするんですよ。

 ナントの例とか、よくこんな文化力になると出てくるけれども、あれはやっぱり文化政策であって、人の生き方を言ってないですよね。そこはやっぱりきちっと整理する、区別するという形でやらないと、どうも言葉だけで余りにも大ざっぱな指針になってもおかしな話ですし。かといって、三重県の県民の方に対して失礼なことではやっぱりおかしいと思うので、そこの整理をもう少しつくっていただかんと、どうもやっぱりわからんなということで終わってしまうような気がします。

 以上です。

○村林局長 まず四日市港の関係ですが、ご指摘のように川越─先程のあり方検討の中では一番最後の5、6ページというところ、折り込みの5、6ページですが、この中では楠町、川越町との連携強化という項があって、今後そういったことも検討していく必要があるというご提案もいただいております。

 その中で、この問題をどうするかということなんですが、楠町は合併されましたのでよろしいんですが、川越町さんをどうやって考えていくのかというのは課題ではあるんです。まずやはり県と四日市の問題をある程度片づけないことには、少し川越町さんも巻き込んで3者でということは、ちょっと難しいだろうと判断していまして。まず、県が指導性を発揮しなさいという大きなところからまず実現をしていく。その中で負担割合とかいろいろ規約改正なんか必要なところから整理をして、その上でまた川越町も市と協議をしながら、四日市港とも考えながらという、そういう順番で取り組んだらどうかなと、そのように考えております。課題としては認識をいたしております。

 それから2番目でございますが、木曽岬干拓でございますが、アセスメントの最中ということで、確かにそうですので、今までも私の前任者なんかもアセスが済むまでは、余りそういった都市的利用とか検討するのは早いんじゃないかというようなことを議会にも申し上げてきたんですが。いよいよアセスメントも終盤に差しかかってきまして、早ければ今年度にも暫定的な公共利用に着手、公共利用の整備に着手ができるんじゃないかというような段階になってきておりますので。

 とりあえず庁内で、やはり庁外を巻き込んでというのはまだ時期が早いと思っていますので、庁内で整理をする時期が来たのかなと。けれどただおっしゃいますように、どう変わって、何を議論するのかということのまず前さばきみたいなことを庁内でやりたいと、まだそのように思っておりますので。例えば先程申し上げたような交通体系、飛躍的に変わってきているんですが、それが前回ご報告いただいた状況を大きく変えるようなところまで至っているのかどうかとか、そういったことも考えていきたいと思いますし。

 またその後、各方面からご提言のようなものを、約30を超えるぐらいいただいています。そういったものについても考えなきゃいけないな。あるいは、その土地利用なんかについて需要がこのあたりで出てきているのか、出てきていないのかとか、そういった基礎的なものをまず我々としていろいろ考える。あくまでも庁内でのそういった検討からまず考えてみようかということで。当然もう少し本格的な調査、アセスが終わってからだろうなと、私も考えているところです。

 それから、最後の文化力ですが、ご指摘のあったようなとこ、すべて大事なところかと私も考えておりまして、非常に文化というものを扱うときに、昨年度の生活部の議論をいろいろしていますと、やっぱりおっしゃるように人間の生き方とかそういうことにかかわっていることに、行政は触れたらいけないという大原則がありまして。文化政策そのものもアームスレングスとよく言われるらしいんですが、手渡ししたらいかんと。手の届くとこのもうちょっと先のところで活動できるように、いろんな助成はしても行政がいろいろ介入したらいかんというようなことが言われているようですが。ましてやそういう生活面とか、そういう幅広くとらえればとらえる程、そこはきちっと気をつけなきゃいけないのかなと。ここで文化力としましたのも、やはりそういった生きざまそのものとか、芸術、文化も含めて文化そのものに手を出すわけにはいかないけれど、やっぱりそういった文化の持つ力が高まるようにお手伝いとかいろんなそういうことをするところでは、行政はやはり役割があるんじゃないかなという問題意識です。

 ですから、文化政策ということと少し切り離して、文化力を高めるために何らかのやはり行政の役割があるんじゃないかという前提できていますので。そこはご指摘があったように、行政の役割は何かということをよく見きわめて対応しなきゃいけないなと。

 そんな中で例えば人間力─まだこれから私ども総合企画局で、受けたところですので、これからいろいろ検討していくわけですが。例えば人間力を高めるということになりますと、さまざまな文化施設とかそういったところが、例えば今後そういう知的な、人間の知的活動とかそういうところでどのようなサポートをしたらいいのかとか、そういったことが問題になるかもしれません。あるいは、地域力ということを考えた場合に、いろんな景観行政とかそういうものがかなり入ってきていますが、そういったもののあり方なんかも変えていかなきゃいけないかもしれません。

 ですから、そういった意味での文化の力を生かして、いろんな方々が活発に活動していただく、産業なんかも元気になるような、あるいは地域経済なんかも再生されるような、そういったことに文化力という切り口からどんな役割があるのか。そういったような問題意識で検討していきたいと、そのように思っておるところでございます。

○竹上委員 ありがとうございます。

 四港の話で僕がよくわからないのは、こういう負担割合とか、港の形づくりの議論というのは、とりあえずこれをしておいて後から議論するということがあり得るのかというのは、非常にやっぱり疑問は疑問です。やるときは一緒に議論しないと、多分おさまりがつかないものなんだろうと思うんですよ。そこのところは今の局長さんの話だと、私は実はそれはやっぱり今の段階として早くて、まずは県と四日市がこの四日市港に対しては責任を負うべきなんだというふうなお答えになるかなと思ったんですが。

 そうじゃなくて、それをやった後やっぱり課題としてあって、今後またやっていくんだということになると、どうもおかしいような気がするんですよ。こんなものが一日、これだけの大議論を経て、多分四日市市議会でも大議論をやっていると思うんですよね。県でもこれもう2年もかけてここまできていると思うんですよ。それが、これが終わった後、また違う自治体のことに対してまた議論をしていてくというのは、あり得ないような気がするんですわ。そこはやっぱりきちんと整理しないと、ストレート、どうもおかしいなという気がするのが一つです。

 それと、先程の文化力指針の話をいうと、もし局長さんの説明がそうであるなら、やっぱり指針でないと思うんですよ。あくまでそれはビジョンであったりとか。指針といいますと、もう少し細かな規定になっていくと、私はイメージ的にあるんですけれども。まだ文化力ビジョン、文化力政策とかいうふうなものであれば何とか理解はしますけれども、県として文化力で指針を示していくというのは、今のご説明とどうもやっぱりピンと来ないなというふうな気がいたします。

○村林局長 まず、川越町につきましてはそういうご意見、真摯に受けとめて考えたいと思っておりますが。実はこのあり方検討会よりずっと以前から、やはり楠町、川越町と四日市港管理組合のあり方というのは、それ以前もずっと問題があった話ですので。ここでにわかに戦線を広げてしまうというのは正直困難かなとは思っております。ただ、ご意見を踏まえて、そういうご意見もあったということで真摯に対応を考えていきたいなと思っております。課題としてあるというのはおっしゃるとおりだと思います。

 それから文化力指針ですが、指針という意味、県がやはり今後の政策をする上での指針という意味ですので。それは県民の方々がどうしなさいという指針という感じで考えたものではないんですが、そういった誤解があるということであればまだ仮称でありますから、そういったご意見も踏まえて考えたいと思いますが。ここであくまでも県として何らかすべきことがあるんじゃないかと。そういったおっしゃった文化力政策を進める上での指針と、そういう気持ちで仮称になっておると理解しておりますので、よろしくお願いいたします。

○竹上委員 ありがとうございました。

○橋川委員 今の四日市港の川越の話なんですが、これは我々も四日市港、議会でいろいろこの取組についての検討会の中での話があったんですけれど。というのは、川越というのはバースがあって、あそこに川越の火力発電所がありまして、油かな、ガスかな、入れているんですよ。川越町というのはそれで相当利益を得ておるわけで。

 ところが、四日市港の負担金については一切川越町は出していない。おかしいじゃないかという話がありまして。それで、川越町も当然出すべきだよなと、相当あれで利益を得て、それこそ交付税も要らないだけの、自活できるだけの川越町になっているのはそのおかげじゃないかという話があって。川越町も巻き込んだ中で四日市港というのは考えていかなければいかんのじゃないかというふうに、我々議論した覚えがあるんですが。その辺についての川越町を中に入れた話にしていかなきゃならんというのは、その辺なのでしょうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

○村林局長 今おっしゃっていたような意味で、やはり川越町は港湾区域に入っておりますし、バースも持っているということから、やはり負担も含めた運営についての参画が必要なんじゃないかという問題意識は持ってございますので。今のご意見も踏まえて対応はしていきたいと、そのように思っております。

○橋川委員 やっぱりそういうふうなことで、川越さんの場合はいただくだけの話だったものですから。出す話は一切していなかったものですから。やはりそういう面から考えれば、私は川越さんも中へ入れた中で、特にまた名古屋港との連携ということになりますと、地形としてもその一画に属する部分になってこようかと思いますので、ぜひ今後の話の中で、やはり川越さんも入れた中での検討というのは、一応県と四日市の間の話が終わった時点で加えていくべきだと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。終わります。

○岡部委員長 ほかに。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 なければ、総合企画局関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

(休  憩)

  〔総務局関係〕

 〈分科会〉

  1.議案の審査

  (1)審査

    ● 議案第 9号 「三重県県税条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案第10号 「三重県過疎地域における県税の特例措置に関する条例の一部を改正する

              条例案」

    1)当局から資料に基づき補充説明(中尾局長 説明)

    2)質疑

     な し

  (2)採決

     議案 第 9号 他 1件     挙手(全員)     可決

  2.所管事項の調査

    ●補助金交付決定実績調書について(関係分)

    1)当局から資料に基づき補充説明(中尾局長、田端福利厚生室長 説明)

    2)質疑

     な し

 〈常任委員会〉

  1.議案の審査

  (1)審査

    ● 議案 第 7号 「県が所管する公益法人及び公益信託に関する条例の一部を改正する条              例案」

    ● 議案 第 8号 「免税軽油使用者証交付手数料徴収条例の一部を改正する条例案」

    ● 議案 第40号 「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する事務の受託

              をするための協議について」

    ● 議案 第41号 「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する事務の受託

              を廃止するための協議について」

    1)当局から資料に基づき補充説明(なし)

    2)質疑

     な し

  (2)採決

     議案 第 7号 他 3件     挙手(全員)     可決

  2.所管事項の調査

  (1)審査

    ● 2005年版県政報告書について(関係分)

    1)当局から資料に基づき補充説明(中尾局長、中西組織・職員分野総括室長、植田財政・施設

                    分野総括室長 説明)

    2)質疑

     な し

    ●その他の事項について

    1)当局から資料に基づき補充説明(中尾局長、福田組織経営室室長、廣田県民局検討特命監、

                     中村税務政策室室長、山口総括検査監、山下法務・文書

                     室室長、中尾局長 説明)

    2)質疑

○岡部委員長 当局の説明に対して、ご質問等ございましたらお願いいたします。

○竹上委員 県民局の見直しに関する県民局アンケート調査結果ですが、3月、確か第1回定例会のときあたりに、アンケートを出しますよ、なんていうような話をお聞きしたような気がするんですが。その結果がまとまってきましたよということで、今議会に示していただいたのかなと。それで県民局のアンケート、また県民局自体の意味はどういうことなのかなというふうなことを、漠然とアンケートの結果を見ながら思ったんですよ。

 まず、そのアンケートを5,000人に出したんですね。そしたら、回答率が何と40%以下なんですね。4割に満たない人しか返ってこないんです。しかも、その正式な方の結果を、事前にいただいた結果を見ますと、「県民局を利用したことがありますか」といいましたら、何と半分以上が利用したことがないんですね。その次にいったら、どうやって利用したかといったら、行って利用した人が9割以下。単純に計算しますと、ここで5,000人ですね。県民を5,000人で考えれば、回答率は4割以下で、しかも直接行ったことがある人は、これ数えたら大体4割ぐらいですね。4割、4割で、県民のほとんどの方が県民局に関心がない。4×4=16ですか、16%ぐらいなんですかね。県民局に関心がないんだというふうなことなのかなと。

 そんな中で、僕から見ますと非常に恣意的な質問だなと思いますけれどね、「市町村合併の進展など取り巻く環境変化に対応するため、『地域に応じた簡素で効率的・効果的な組織・機能を確立させること』を目的に、見直しを実施する、どう思いますか」そりゃ実施しないといかんなと、僕だって「思う」というところへマルしそうだなと思いますよね。ですから、結果からいきますと約6割近い方が見直しが必要だと、「思う」というふうな答えになるんじゃないかなと、そんなような気がするんですよ。

 その後のことも、いわゆる今先程、総務省からの指針の通知があったように、行財政改革に対してかなりの部分で、国民それから県民の方もそうだと思います、非常に厳しい目で見ている。特に昨今の公務員改革ですか。よその自治体でいろんな問題もありました。余りにも手厚い福利厚生とかそういった面で、非常にいわゆる公務員に対して厳しい目、また行政に対して厳しい目が今あるんだろうと思うんですね。そんな中で、見直しをする。中にはこれを見ていると、極端な例で要らんじゃないか。なくしてしまえ。少なきゃ少ない方がいい。結局、実質的に果たして実態をとらえた結果になっているんだろうかな。そこが非常にわかりづらいところなんですね。

 例えばこの中で、「所管区域の区割りについてご意見があれば記入してください」といいますと、まるでA案、B案の中でB案の方が多かったですよというふうな、多分相対的にはそんな結果になるのかわかりません。ところが、意思表示をした人はほとんど半分、約半分ぐらいじゃないですかね。そういうふうな結果になっていくんじゃなかろうか。結局、この問いかけが、このアンケート自体がどういった意味合いを持っておるんだろうと、そんなことを特に思ってしまうんです。特定のいわゆる県政の方に対して、個別のアンケート調査を実施した例というのが、果たしてそれじゃどれだけあったんだろうか。本当にこの県民局の再編について、アンケート調査というやり方でやることに意味があったのかな。そこのところを非常に疑問に思うんです。幾らお金かけたかわかりませんけれども、少しむだなことになったんじゃないかな、そんなことを実は思います。

 それをまた新聞に発表するわけですね。そうしますと、見出しが「県民の6割近くが県民局の見直し賛成だ」、こんなことに報道としてはなるわけでして。言ってみますと、余りちょっと執行部側の意思が出過ぎた結果になっていないか、私はそんなところを非常に懸念いたします。ご意見があれば伺いたいと思います。

○中西総括室長 竹上委員からのご指摘のその数量的なものにつきましては、5,000名無作為抽出で選びまして、回答率35%程度ということが是であったか否であったかといったところについては、ごく一般的な全体の数量が5,000がいいのかどうかというのは、経費の問題もございますので、そんなに多くというわけでもありませんので、サンプル的なもので5,000としたところでございます。

 また、回答率というものにつきましても、一般的なアンケートであれば、これはいろんなものの本とかいろいろ書いてございますけれども、大体回答率は30%前後かと。そこまであれば、それはそれでアンケートの目的というのですかね、これは達成できるのではないかと。これも見方だろうとは思いますけれども。そういうような認識を持っておるところでございます。

 それと、質問が少し執行部サイドというんですか、恣意的にとこういうふうにご指摘をいただきましたけれども、極力そのようにならないように注意をいたしまして、設問内容も検討させていただいた結果でございますけれども。結果としまして、今このアンケートを受けられた方が、書かれた方がどういうふうな意識を持たれたかということについては、ちょっと私どもの方では知るすべもございませんけれども。この辺でご指摘のようにこういうふうに書いてあれば賛成と書くじゃないかと、こういうこともあるのではないかなという思いはいたしておりますけれども、この辺は恣意的にならないように、極めて工夫をしたというふうに思っておるところでございます。

 このアンケートをとりました直接的というか、何を目的としたかということについては、私どもの方がたたき台といたしましてA案、あるいはB案というふうなものをお出しさせていただきました。しかし、県民の方々がどういうふうなお考えで、この県民局というふうなものを見ていただいておるのか。あるいは、県がたたき台として出した4あるいは5というふうなものについて、どういうふうなお考えを持っておられるのかというのを直接的に、サンプルは少ないかもしれませんけれどもお聞かせをいただいて、これからご議論を賜ります成案というふうなものに向けまして、やはり参考にさせていただきたいという思いのみでアンケート調査をさせていただいたということでございますので。その辺は恣意的なものではないということを、ひとつご理解を賜りたいと思います。

○竹上委員 要するにそういうふうな側面も、恣意的とはいいませんけれどね、今の昨今の状況からいうと、そういうふうにとられるような可能性もあったかなということは言われたわけですね。それとA案、B案を出した。それに対してどういうふうに思われているか、ある程度の感触を見たいなということでやったんだと。参考にしたいんだというふうなことで、アンケートを実施したというふうに解釈したんですけれども。

 ならば本当にこのアンケートをやる必要があったのかというところが、私にはちょっとわかりづらいなというふうな気が実はしているんですよ。実際にお金がかかっているわけですね。それだけの目的のためで、これだけのものを本来するべきだったのか。ならばお金をかけずにやるなら、パブリックコメントで十分だったと思うんですね。それはわざわざアンケートという形で、この後でもう一つアンケート結果が出てきましたけれども、これは実際に税金を取るやり方はどうなんだ、これとはかなり意味合いが違うと思います。あくまでこれ、いわゆる行政課題の一つですよね。これに対してここまで本当にやるのが是だったのか否だったのかというのは、少し疑問かなと。

 それと、ここのアンケートの中でちょっと私自身がそうなのかなと思ったのが、県民局というものに対して県民の皆さんの理解度というのは余り、やっぱりそんなにないのかな。一義的にはやっぱり基礎自治体の市町村へ行かれてというのが、一般の住民さんの感覚であって、県民局まで行ってやるというのは例えばパスポートをとったり、もう少し農業の関係とかいわゆる自分の仕事の関係ですね。そういった中で利用されるというのが多いのかなと、やっぱりそんな感覚を実は持ったんですよ。

 そうしますと、この件に関してはやはりもう少し一般の皆さんの感覚というよりも、住民の代表である議会の方の感覚と申しましょうか、住民の代表が集まった議会の意思というのがかなり重要な部分を占めてくるんだろうと、そのようなことで今回私は感想を持ちましたので、それに対してまたご意見等があれば伺いたいと思います。

○中尾局長 まず、アンケートの趣旨等は先程来ご説明しているとおりであります。実は私なりの理解で言いますと、こういう形で無作為抽出をした上で、県民局に行った経験がある・なし、行ったとしてどういうところに行っていたのかという、こういうふうな実態を、ある種私どもアンケートでまた初めて直近の状況を知り得たという、そういう意味は少なくともあるなというふうに私も思っております。

 まさに議会の方にもアンケートがまとまり次第、全議員にお届けをさせていただいております。これはまさにこれから議論をしていただくときに、先程は竹上委員が竹上委員なりのいろいろな分析も、あるいは感想もお持ちだと思います。我々がこれをどういうふうに見ていったらいいのかというのは、これはあくまで統計ですから、予断を持って何がしかのことを言うということではなくて、まさにこのアンケートをやって初めてこういう実態も出てきたというのを踏まえながら、議論をさせていただきたいと思っております。

 当然のことながら、議会とこれからも、また9月には成案をご議論いただきたいわけですし、第4回定例会では所要の条例案というふうな予定にしておりますので、当然のことながら県議会の方での評価議論、これが最終的なご議論の場というのは十分承知しております。

 一つ私なりに思いましたのは、まさにパスポート。それから県税事務所といったような現場機能と、我々はこれまで言ってきておりました。一般の県民の方々はどちらかというとそういうところに行かれて、そこで県民局に対する何がしの印象を持ち、あるいはそれすらご存じないというこういう関係であったと思います。また、恐らく市町村の方々を想定しますと、また少し違った県民局とのこれまでの関係、あるいは今後のあり方といったものについて、また今度は少し総合調整機能みたいなものも含めたご意見もあるんだろうというふうに思っております。

 我々としては、こういう白地で、アンケートでわかってきたような情報を、また議会は当然ですけれども、市町村の方にもまた提供させていただいて、こういうふうなものをまた冷静に見ていただいて、県民局のあり方、これはまた市町村ともまたよくこれからも議論した上で、県議会にも案をお示ししていきたいというふうな考えを持っております。

○藤田委員 ちょっと関連して、このアンケートともう一つ。私はそういう意味でおっしゃるならね、アンケートをとるべきだと思うんですよ。というのは利用者を対象にすべきであり、先日も私、北勢県民局の方へ行ったらちょうど、いわゆる県民局のこれから改善をしていくためのアンケートというのを、出口アンケートでとっていただいていました。「大変ご苦労さんだけれども、耐震工事中の施設でとるのはちょっとかわいそうだね」といって帰ってきたんですけれども。アンケートは答えさせてもらって。

 実はああいうアンケートが現実的に利用してみえる方から見た、一番の答えになってくるだろうというふうに思うんですよ。それからいくと、これはこれとして一つの手段でしょう。でも、そういった意味でのアンケートというのもやっぱり並行してとるべきではないか。出口調査で良いと思うんですよ、こんなのは。そういう形でとるべきじゃないかなと思いました。

 それともう一つは、やっぱりA案、B案を出したが為の答えが出てきているんじゃないかなという部分が見られます。といいますのは、北勢県民局と中勢県民局のところは「いいじゃない」という意見が多いんですよ。なぜかというと、北勢県民局変わらないからですよ、体制が。それから、中勢につきましては県庁が近いんですよ。だからやっぱりそういう観点というものもあわせて、こういう場面では評価をすべきではないか。要するにアンケート結果というのは数字が一人歩きしますので、非常に一面的なとらえかたを県民の方はする可能性があります。

 やっぱりその辺の分析の中には、地域性だとかそういうものが、したがって統廃合が考えられている地域では、かなり数字が動いてきますよ。その辺をやっぱり少し加味したアンケート結果の文言を入れないと、一人歩きするんじゃないかなという思いがして、見せていただいていました。

 以上です。これは意見で結構です。

○西塚委員 県民局のことで、少し関連をしてお聞きをしたいんですけれども。今も利用した人のアンケートに答えたか、答えないかという議論がありますけれども、県民が県民局を利用するというのは、企画調整に行くような用事はほとんどないわけでしょ。だから、県税事務所であるとか建設部であるとか、そういうところへ行くわけですよね、県民は。そういう部署を統廃合するかどうかというアンケートなら、そりゃ県民に聞いてもいいですよ。そんなことではないのでしょう、4つにする、5つにするというのは。そうでしょ。その辺がそもそも間違っていて、誤解があるのではないかなという気がするんですよ。

 県民にそのアンケートで答えていただきましたけれども、県民の方は直接かかわりない部分を4つにするか、5つにするかという議論をこれからしてくるんじゃないのでしょ。その辺だけはっきりしていただけませんでしょうか。

○中西総括室長 あくまでこのアンケートの結果は、先程局長の方からも申し上げたように、直近の状況を見るということでさせていただきました。今、西塚委員の方からご指摘がございましたように、例えば建設部へ行くのか、あるいは企画調整部へ行くのかという、どちらへ行ったんですかという方に、そこは要りますか、要らないですかという問いかけなら、これは直接的で一番わかりやすいだろうと思うんですけれども。

 今、このアンケートのねらいとしたところは、やはり市町村が合併することによりまして、例えば一つの例で申し上げますと津地域が、来年1月には津県民局管内が一つの市になってしまうというふうなことから、果たしてそういった中で、今まで県民局が役割として持っていました市町村間の調整とか協議とかいったようなものがどうなるんでしょうねと。行政側からいえばそういった疑問もあるわけですけれども、それを一方で、ご利用いただいております県民の皆様から見てどうでしょうかと。そういうことになったときに、津の県民局が必要ですか、どうですかというふうなことも含めて、ここでアンケート結果というふうなものを私どもの方は分析をして、これからも活用してまいりたいと、こんなふうに思っておりますので。

 先程、藤田委員の方からもございました。特に数字が出たからといってこれが一人歩きして、このアンケート結果がもとでこんなふうになりましたというようなことにつきましては、私どもの方もそういった結果は想定いたしておりませんので。さらなるご議論をいただきまして、もっと深い分析もする中でいろんな案を検討してまいりたいと、かように思っておりますのでご理解をいただきたいと思います。

○西塚委員 それで、県民局のあり方については、特別委員会の方で恐らく議論をしていただくんだろうというふうに思うんですが。確かに市町村合併があって、市町村へその事務が移管されたり権限が移管されたりして機能をなくしていく、それぞれの部もあると思うんです。要はそういうところで統廃合というのは全くないとは言いませんけれども、今、中西さんがおっしゃられたように市町村との調整機能をどうするかということが、恐らくここでおっしゃった、いわゆる県民局の幾つにするとかいう議論だろうと思うんですよ。それならそれできちっとしていただいて、進めていただいたらいいんではないかと、こんなふうに思います。

 ただ、それぞれの出先の窓口が統廃合されていくとかそういうことでしたら、もう少し慎重に議論してもらいたいと、こんなふうに思っています。そのことだけ申し上げておきたいと。

○福山委員 ちょっとお願いといいますか、ご意見、ご所見をお聞きしたいんですけれども。指定管理者制度についてあったんですけれど、これに限らずですが、県の条例とかいろいろありますよね。私がいつも関心深い男女共同参画条例なんですけれど、基本計画もできておりますがその趣旨がなかなか理解されずに、言葉は非常に何度も何度も出ておりまして、随分進んでいるかのような錯覚を受けるんですけれど。現実には進んでいない部分が多くて、先日も働く女性との懇談会で意見が出たんですが、例えば指定管理者制度を導入する場合に、その条例の趣旨に沿った中身を選ぶとかそういうことをすれば、随分いろんな場面で進めていけるんじゃないかと。県の県庁の中とか公的なものについては随分手が届くわけですが、民間委託とかそういう指定管理者制度の導入とかのときに、例えば男女共同参画条例の趣旨に沿った中身であるかどうかというのを条件としてつけたらどうかと。そしたら進むじゃないかというようなご意見が出たんですけれども、ちょっとそれについてご所見をお聞きしたいんですが。

○中西総括室長 ただいまのご指摘、県が推進をしていく、あるいは条例で定めておる例えば男女共同参画、次世代育成、人権といったような項目について、指定管理者の募集要綱なり何なり、その辺は明確に入れておくべきではないかというふうに理解しました。それでよろしいでしょうか。

 条例上の明文化というのは少し、これはなかなか難しい面もあろうかと思いますけれども、少なくとも今議会に上程をさせていただいております条例改正後に、募集要綱なりあるいは指定管理者が決まったというか、議決をいただいた後の協定書ですね、基本協定というのがございますけれども。そういった中で、県が推進をしておりますいろんな諸施策につきまして、やはり義務というまで一足飛びにいくことは無理かと思いますけれども、努力規定とかそういったような形での意思表示というふうなものは、当然各部の方へ私どもの方も働きかけをさせていただきたいと、かように思っておるところです。

○福山委員 いろんな制度とか条例とかできたときにいつも申し上げるんですけれど、絵にかいたもちにならないようにというようなことで、県のできることはいっぱいあると思うんですね。そういう機会に指定管理者の場合でも、そういう要綱なり何か入れていただくことすれば、少しでも前へ進むということですので、ぜひその点は考慮していただければと思います。

○中西総括室長 十分に承りました。ただ、施設の形態によりまして、すべてが協定の中に入れるというとおかしいですけれども、そういった項目を入れなければならないという施設もすべてじゃないというふうに理解をいたしておりますので。必要に応じましてそういったものは提示というか挿入するような形で、各部局の方へ働きかけをさせていただきたい、かように思っております。

○福山委員 よろしくお願いいたします。以上です。

○橋川委員 資料を、山口さんちょっと教えて欲しいんですけれど。この5の表であらわしている部分の改善策というところの、「第三者の意見を反映」とこう書いてある。この第三者の意見というのはどういうところ。

○山口総括検査監 前の委員会の意見を受けまして、学識経験者あるいは大学の先生というところで、今のところ考えてございます。

○橋川委員 学識経験者、大学の先生などのご意見も承ると、こういう方向に変えるという、そういうこと。はい、わかりました。

○西塚委員 総務省の事務次官通知の関係なんですけれども、この通知の中で「この指針を参考として」とか、「地方自治法何条によって助言します」とかいう表現になっておるわけですけれども、これ従来のスタイルと少し、地方分権の時代に変わったスタイルになっておるのかどうかということが一つ。

 それからもう一つは、三重県が何かをするということで、ここでこう出されたわけじゃなくて、こんな事務次官通知が出ましたよ、ということを今日ここに提示していただいた意図というのは何なのか、それをちょっとお尋ねしたい。

○中西総括室長 まず、前段でございますが、これは先般6月上旬に総務省の方の説明会というか、全国集めての説明会がございました。ちょっとここで申し上げるのはいかがなものかと思いますけれども、助言とかその程度で表現はしてございますが、かなり実務的には厳しいものがございます。各市町村の方もこういう都道府県の方で、指示とまで言っておりませんけれども、こういうふうな改革を、修正プランをつくりなさいということになっていますので。その市町村の分は県がヒアリングをし、県の分は総務省が、年が明けた4月、5月頃にちゃんとなっていますかというふうなヒアリングもしますので、ひとつよろしくということでございますので。委員ご指摘のように、余り地方分権に合ったような取組ではないと思っています。従前どおりの話かなというふうな印象を持っております。

 本日、ここでご紹介をさせていただきました意図というのは特にございませんけれども、今後ここの項目でも出てまいります、例えば定数の問題あるいは給与制度の問題等々、これがそれぞれあちらこちらとばらばらとあるという形よりも、やはり一つのパッケージの中で、こういう形で県は進んでいきましょうというふうなものを整理した方が、関連性を持たせた形での活用ができるのかなということで、ひとつそういった部分も含めてご理解をいただきたいということで、本日ご紹介をさせていただいたところでございます。ご理解をいただきたいと思います。

○西塚委員 よくわかりました。私も総務省が言っていること、わからんことではないんですけれども。ただ、もう既に三重県では定数の問題にしても、給与の問題にしても、言っておるようなことを随分改革するために努力してもらってきたと思うんですよね。そんな中で、あえてこんなものを出されたもので、何か意図があるのかなと、こういうふうに思ったわけですよ。わかりました。

○岡部委員長 ほかに。

          (「なし」の声あり)

○岡部委員長 なければ、総務局関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。

 II 委員協議

  1.総務企画分科会関係

   1)委員長報告について            正副委員長に一任

  2.総務企画常任委員会関係

   1)委員長報告について            正副委員長に一任

   2)閉会中の継続審査・調査申出事件について  配付のとおり

  3.県内調査について             正副委員長に一任

  4.県外調査について             正副委員長に一任

  5.閉会中の委員会開催について        正副委員長に一任

  6.その他

 〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成17年 6月21日         

総務企画常任委員長   岡 部 栄 樹

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