三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成18年3月14日 予算決算特別委員会総務企画分科会 会議録
予算決算特別委員会総務企画分科会
会議録
(開 会 中)
開催年月日 平成18年 3月14日(火) 自 午前10時 1分 ~ 至 午前11時45分
会議室 第301委員会室
出席議員 6名
委員長 | 岡部 栄樹 君 |
---|---|
副委員長 | 北川 裕之 君 |
委員 | 藤田 泰樹 君 |
委員 | 竹上 真人 君 |
委員 | 福山 瞳 さん |
委員 | 橋川 犂也 君 |
欠席議員 なし
出席説明員
[人事委員会事務局]
局 長 戸神 範雄 君
[監査委員事務局]
局 長 田村 惠子 さん
[出納局]
副出納長兼
出納局長 辻村 正彰 君
その他関係職員
[議会事務局]
次 長 溝畑 一雄 君
その他関係職員
[総合企画局]
局 長 村林 守 君
理事兼科学技術振興センター
所 長 高橋 陽一 君
経営企画分野
総括室長 大森 久 君
科学技術振興分野
総括室長 小林 清人 君
政策企画分野
総括室長 天野 光敏 君
その他関係職員
[総務局]
局 長 中尾 睦 君
財政・施設分野
総括室長 植田 隆 君
組織・職員分野
総括室長 中西 正明 君
その他関係職員
傍聴議員 1名(※当日出席した吉川実委員は、監査委員のため傍聴議員として取り扱う。)
県政記者クラブ 2名
傍 聴 者 3名
I 部外関係
(1)予算議案の審査(2件)
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分
● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分
(2)所管事項の調査(なし)
II 総合企画局関係
(1)予算議案の審査(2件)
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分
● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分
(2)所管事項の調査
● 補助金にかかる交付決定実績調書(変更分)について
III 総務局関係
(1)予算議案及び予算関連議案の審査(9件)
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分
● 議案 第12号 「平成18年度三重県公共用地先行取得事業特別会計予算」の関係分
● 議案 第24号 「知事、副知事及び出納長の給与及び旅費に関する条例等の一部を改正する条例案」
● 議案 第25号 「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案」
● 議案 第26号 「現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」
● 議案 第27号 「三重県職員退職手当支給条例の一部を改正する条例案」
● 議案 第29号 「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」
● 議案 第74号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第7号)」の関係分
● 議案 第84号 「平成17年度三重県公共用地先行取得事業特別会計補正予算(第2号)」の関係分
(2)所管事項の調査(なし)
IV 委員協議
(1)予算決算特別委員会(3月20日)における分科会委員長報告について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
I 部外関係
1 審査
(1)予算議案の審査(2件)
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分外1件
1) 当局からの資料に基づき補充説明(なし)
2) 議案の質疑(なし)
(2)採決
議案 第 1号の関係分外1件 挙手全員 可決
2 所管事項の調査(なし)
II 総合企画局関係
1 審査
(1)予算議案の審査(2件)
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分外1件
1) 当局からの資料に基づき補充説明(村林総合企画局長、高橋理事)
2) 議案の質疑
○岡部委員長 当局より説明がありました。委員の皆さんでご質疑があればお願いします。
○竹上委員 まず、この5ページ目の新しい時代の公の推進事業費なんですが、もうちょっと、どんなことをやるかというのを、ちょっと教えてほしいんですよ。
○小西総括特命監 この事業費は、1,062万7,000円の予算が計上されておりますが、大きくは、広報の費用と、その後に書いています地域資金モデルの検討、この2つであろうかというふうに考えております。
この広報につきましては、一番多いのがCATVを活用した普及啓発事業ということで、250万円の予算を今考えております。それ以外には、講演会とかシンポジウムの開催、あるいはパートナー会議の開催とかいうようなものを予定いたしております。資金モデル事業の方が300万円ということになっておりまして、大きなのは資金提供モデル事業とCATVを活用した広報ということになります。
○竹上委員 その資金モデル事業というのは、いわゆる地域ファンドというふうな考え方でいいんですか。
○小西総括特命監 この資金モデル事業は、寄附のあり方について検討しようというものでございまして、どちらかというと「新しい時代の公」の考え方でいきますと、ファンドのような形にしても、行政が主導するんじゃなくて、お互い顔の見える関係の地域での資金モデルが大事だろうということから、寄附について検証しようということで考えております。
○竹上委員 結構、やっぱり難しい話になると思うんですけども、寄附について検証をするということで、要するに300万円は何に使いますの。
○小西総括特命監 基本的には、パートナー会議といいまして、多様な主体ですね、企業の方とか市町村の方とか入っていただいた会議において、いろいろ議論をしていただいたんですが、そのときに、一番いいのは、地域で顔の見える関係で寄附を集めるのがいいだろうと。ただ、地域の団体というのは、非常に小さな団体が多いわけですので、小さな団体で、自分のところがどういった活動をしているかとかを、寄附していただく側に説明していくのは、なかなか難しいでしょうという話がございまして、やはりそういった寄附する側と、寄附を受ける側をつなぐような中間支援の組織ですね、そういったものがあれば、お互いのコミュニケーションがもっとうまくいって、寄附も集まりやすいでしょうということですね。
そういったことから、今回は、中間支援組織に対して委託し、寄附の制度などのいろんな検証、例えば情報提供のやり方や、どういったPRをすれば寄附が集まりやすいかとか、そういったことの課題を検証していこうというふうに考えています。
○竹上委員 いわゆるIRをやろうというのが、多分これのことですね。商工のコミュニティービジネスで、今、たしか上がっておったと思うんですよ。あそこでも、中間支援組織の立ち上げのお金が多分上がっておったと思うんですけども、何か総企の部分と商工のコミュニティービジネスの部分で、どうも、今の説明を聞くと、ダブリの感じがあるような気がするんです。
多分、根本的に今のお話を聞くと、念頭にあるのはコミュニティービジネスであって、そこの、中間支援組織と言われると、どうも、あ、コミュニティービジネスかなというイメージでとらえちゃうんですけども、どうなんですか。
○村林局長 ご指摘のように、コミュニティービジネスとかと、資金の問題ということになると、ここでかなり密接に関連する部分があるというのは、多分、ご指摘のとおりだと私も思うんですが、農商の方の調査、コミュニティービジネスというものが、どういうぐあいに成り立っていくのか、ビジネスとしての面から追求していくということで私は理解してるんですが、こちらの方は、資金を提供したいという方がみえたとしても、実際には資金を必要としている方になかなか資金が流れてないというような現状があるというようなことが、課題としてはっきりしてきましたもので、そこら辺をどうやったらマッチングができるのかとか、そういったところを中心に、こちらの方では、あくまでも資金というとこに着目して検証してみようと。そういうことをやってみようという、中間支援組織も出てきているようですので、実際に取り組んでいるところの実態を検証するという形で考えたらどうかといったことを念頭に考えているんです。
○竹上委員 余計また話が。さっきの総括さんの説明のIRの部分でやるという話と、今の局長の説明とまた違う話にどうもなっているような気はするけども、ちょっとわかりにくいような気がしますよ。多分ね、切っても切れない話のような気がするんで、たしか商工の方は、コミュニティービジネスと言っても、まだ研修会から始まって、みたいなことが念頭に、多分、18年度はあるみたいなんで、ちょっと連携をしてもらわないと、うまくかみ合っていかないなと思うんです。そこは要望しておきたいと思います。
それと、あと、ちょっと聞きたいのが、文化力にまつわる話なんですよ。
文化力指針の訂正版ですかね、この前出していただいたところで、3章抜けてよかったなと私は思っておったんです。何で3章が抜けてよかったかというと、わけのわからんモデル事業が出てこないなということで喜んでおったんですが、結局、18年度、ふたをあけてみると、モデル事業がパカパカまた出とるわけですよ。結局、これを選んだのは、総企局ですよね。
どういう基準で、この幾つかの、総企局は一つだけかな、「心のふるさと三重」づくりということで、多分、この5ページにある一番上の政策企画調査費の中の一部なんですかね、これは。どういうふうにね。要するに僕が聞きたいのは、ほかのいっぱいありますが、どういう基準でこれを文化力のモデル事業だというふうな形で選んだのかというのを聞きたいんです。
○村林局長 これにつきましては、現在、おっしゃいますように、指針そのものが、ようやく、骨子案をお示ししたという段階ですが、人間力とか、地域力とかいう議論をしている中で、各部局としては、いろんな取り組みをする必要があるんじゃないかということでアイデアが出てきたものがいろいろありました。
私どもの局としては、指針で示した三重の将来像のひとつが「心のふるさと三重」づくりということですから、そういうことを念頭に置きながら、集客交流、文化発信の中長期戦略にしたらどうかという考えを持ったわけですが、ほかにも、さっきご指摘のコミュニティービジネスなんかの取り組みが必要であるとか、あるいは地域資源のブランド化の取り組みが必要であるとか、そういったようなことが、文化力と絡めて、これから必要じゃないかということが検討されたということです。それについて、我々もいろいろ、その部局の説明を聞いている中で、やっぱり、これから文化力を掲げる三重県として、そういった調査に積極的に取り組む必要があるのではないかということで上げさせていただいたということです。
○竹上委員 そこは、新しい時代の公もそうだったんですが、モデル事業をつくればつくるほど、わからなくなるというのは、私は、そういうことだと思うんです。
この文化力も、生活の質を上げるすべてのことを文化という規定でもってつくったわけですよね。いわゆる、前にいただいたやつを見てまして、新しい時代の公の方の事業を見て、文化力の事業を見て、どっちも、言ったら文化力という面では一緒ですよね、どうして、ここに上がっているこれだけが、文化力というふうな事業になっていくのか。逆に、さらに申し上げると、どうも文化にひっかけたような事業も、こんな中に入ってるような気がしてならないんです。本当の地域力を上げるとか、そういった取り組みでいくと、どうもちょっと違うんじゃないかな。
例えばこっちの三重の舞台づくりなんていうのは、新しい時代の公になってるけど、言ってみれば、これも文化力の大きなもののような気もするんですよね。何でこの仕分けができ上がってるのかなというのは、説明を聞いても、よくわからないんですよ。多分、各部が上げたんでしょうけども、選んだのは総合企画局であろうから、もう少し明確なものがあるんだろうなと思ったんですが、今の説明を聞いてますと、どうもそれがわからない。
○村林局長 文化力で考えますと、モデル事業という感じになるとわからないんじゃないかというご指摘が一つあったと思いますが、文化力指針でも、政策全体のベースに置くんだということを打ち出しておりますので、基本的には、すべての政策のベースになるようなものにしたいということで取り組んでいるとこでございます。ですので、これがモデル事業だという打ち出し方、何と言うんですか、モデル事業があって、そのほかの事業は文化力じゃないんだというぐあいに、これによって見られるということになれば、ちょっと我々としてはプレゼンテーションとしては余りうまくいっていないのかなと思います。文化力は県のいろんな政策のベースになるものですが、文化力というものをとらえられるように取り組みをしております。
文化力を生かして、三重を元気にしていこうといったときに、やっぱり、今までの取り組みでは少し不足しているものがあるんじゃないかというような議論の中で出てきたものが、先ほど申し上げたような調査、18年度に行う調査検討事業ということです。そういったものがうまくまとまることによって、次期戦略計画の中で、文化力を生かして三重を元気にするということを先導できるようなところにつながればいいということで選んだものです。文化力指針そのものは、そういった特別な事業を導き出すためのものではなくて、文化力指針、政策全体のベースとなるような考え方を提供できればということで取り組んでいるところでございます。
○竹上委員 やっぱり、わかったような、わからん話になってきますんで。
ただね、やっぱり、政策のベースに置くというふうな話から、ポコンとモデル事業が幾つか上がってきて、調査の対象ですよと言われても、なかなかこれは理解できるものじゃない。新しい時代の公のときも確かそうだと思うんです。
この文化力については、ですから、こういった実はモデル事業をやるというやり方をやると、さらにわからなくなるんで、余りやってほしくなかったんです。ですが、出てきてますからね。次回の戦略計画をつくるときは、やっぱり、文化力がベースになって、その上で、モデル事業をつくるんであれば、この前、12項目つくってましたですね、マトリックス表みたいなね、これとこれに当たるからこの事業なんだというふうな説明をきちんとやっていかないと、余計わからなくなると思いますよ。
今回の新年度の、18年度のこの幾つかのモデル事業の予算は、あのマトリックスのどれに当たるんだというのは、なかなか、だれも説明できないでしょう。今のご説明だって、多分、そういうものではなかったと思います。だから、もう少しわかりやすい話でないと、これ、私らがわからないということは、多分、県民にも全然わかりません。そこのところを、やっぱり、もうちょっと考えてやっていただきたい、これは要望で終わります。
○岡部委員長 ほかに。
○福山委員 私も理解力がちょっとないんで教えていただきたいんです。
さっきの竹上委員の関連なんですけど、新しい時代の公推進事業で、これ、先ほど、寄附のあり方を検証すると言いましたね。例えば新しい時代の公、私は反対じゃなくて、こういう方向というのはいいなとは思うんです。
何かをしようという民間の方が立ち上げる場合に、お金もないし、ノウハウもないと。特にお金は公からも出ない。そういうときに、寄附とかそういうことをして、善意の方の資金も集めながらやっていこうといったときに、その寄附をどこへ寄附してくださいとかいうのもわからないですよね。そのときに、今の事業というのは、ある程度、組織というか、そういう研究をされてて、ここは善意の寄附を差し上げたいと言ってますよとか、ある企業はどうですよ、ということをされるのか、そういうふうに、ちょっと、今思ったんですが、違い、ちょっと説明してください。
○小西総括特命監 おっしゃられるとおりでございまして、今回、検証しようという中身としましては、中間支援組織の幾つかでそういったことをやろうかというところがあります。ですので、そういったところと一緒になって、協力してやっていこうというものです。おっしゃられるように、小さなNPOではどこからお金を集めるか、自分たちがこういう活動をしているという情報提供自体もなかなかできないという状況がございますし、寄附する側としては、やはりどこに寄附していいか、なかなかわからないという状況もございますので、中間支援組織が一つの窓口として、そういった、お互いの情報をつなぐような役割を果たしていこうという考え方で、今回は検証していきたいと考えております。
○福山委員 私、10年前に松阪で学童保育を立ち上げるのに、ゼロだったんですね。場所ないし、建物ないし、市やとか県へ行っても、そこからもお金は出ないし、どうしようかというときに、寄附を集めようか、ということになりました。そのときに、どこへ行ったらいいかわからなかった。あっちこっち行きまして、最終的に個人からもいただいたけども、例えばパチンコ屋さんとか、スナックとか、ああいうところへ善意の箱とか、置いてみえるんですよね。どこかへ寄附したいと言ってみえるから、行きなさいと言われて、そこへ行きまして、10万円とか20万円とか出していただいたことがあるんですけど、それは本当に、だれかが言ってくださったから行けたんだけども、普通は知らないですよね。
出す方も、やっぱり、本当に有効に使いたいと、この集めたお金をね、と思ってらっしゃったみたいで、気分良く出してもらったんですけど、そういうことをしていただく、だから、この組織へ相談に行けば、あそこに行ってきたらどうですかとかいうアドバイスをいただけるようなことをしていただいたら、助かるかなと思ったんで、そういう解釈でいいんですね。ありがとうございました。
○岡部委員長 よろしいですか、もう。
○福山委員 はい、何かあれば。
○小西総括特命監 今回は、すぐにそういった組織が立ち上がってということには、なかなかならないかもしれませんけれども、どういった課題があるかということについては、これから検証して、その考え方がいろんな組織に広がっていくように考えたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○福山委員 さっきIRとかおっしゃったんですけど、あれは何ですか。わからないので、聞かせてください。どちらに聞いたらいいのか。
○小西総括特命監 どちらかというと、やっぱりビジネスの関係とかと結びついて進めていくやり方だというふうに私は理解をしてますけども。
○岡部委員長 特別に、竹上さん、それでいいですか。ちょっと言ってあげて。
○竹上委員 株主向けの広報活動みたいなイメージなんです。例えばコミュニティービジネスで考えると、今言われた、出資者がいますよね。それに対して、もらった側の活動家の方が、出資者の人に、あなたのお金で、これだけのことができましたよ、というふうな報告をするであるとか、それを世間に向かって、こういった活動をしますんでお金をくださいね、というふうな広報活動をやるというふうなイメージだと思います。
○岡部委員長 新しい言葉が出ましたけど、よろしいですか。
○福山委員 また、後でゆっくり検討するようにします。
○岡部委員長 では、ほかに。
○橋川委員 新しい時代の公推進事業の中の広報がほとんど大きく比を占めているということの中で、去年、新しい時代の公を言い出してから、なかなか理解がしにくいところがあったんです。要は、「あんたら、頑張ってやれよ」ということなんだろうけど、公にあらず、私である、私たち頑張れよということなんだけど、その辺の感覚がなかなか、市民、県民がわかっていない。わかりにくい。今までは、どちらかというと「お上の仰せに従いまして」という時代が長く続いたものだから、待っているんだよ、何かしてくれよといって。ところが、これからはあんたたちがやるんだよ、というところの切りかえがね、なかなかギアチェンジできない。そこをギアチェンジするのが、あんたのとこの広報かなと、こう思うんだけど、何か難しいことを、余り書くなよな。すると、ますます難しくなってわからなくなるからね。だから、そこらあたり、わかりやすく書いてもらうと、非常にいいんじゃないかなと思うし。
文化力にしたって、今回、空中戦ばっかりでさ、なかなか宇宙戦まで行っちゃうぐらい、とにかくやっているんだけど、ちっとも本質がわかってないし、わからない。だから、新しい時代の公というのと文化力というのが、どういう関係にあるのかということを、これから読み解いていかなきゃならんわけなんだけど、恐らく表裏一体同じようなものじゃないかなと、文化力もそうだし。
要は、知事に言わせると、それは漢方薬だとか何だとかって、わけのわからんことを言うから、ますますわからなくなるわけでね。だから、そういうところをもう少し県民にわかるような広報を、ぜひ知恵を絞ってやっていただきたいと思います。
それから、その前の「心のふるさと三重」について、前回、ちょっと総括質疑でやりかけたんですけど、時間なくてできなかったんですけどね、恐らく予算というのは、単年度予算でずっと行くから、なかなか先々のことについては研究しにくいというところもあって、13年あるいは14年のご遷宮後のいろんなことについて調査されるのかなということだと思うんです。
ご意見の中には、そんなもの、来年、再来年の話なんて早過ぎるじゃないかと言うけど、やっぱりそれは、中長期にものを考えていく場合は、ある程度、もう、今から始めていかないかんと私はそう思っております。
ですから、具体的に説明がないもので、よくわからないんだけど、例えば2013年に式年遷宮がありますが、三重県は、大体20年に1回というご遷宮の中で、ずっと今までの過去のご遷宮を見てみると、元気になってきていると。だからその辺のところをうまく乗せて、三重県全体を元気にしていこうというもくろみ、考え方があって、そこへ文化力も含めて、難しい名前の「心のふるさと三重」というような調査事業を考えてみえると、こう思うんですけどね、何かイベントしようということなんですか、そのへん、ちょっと教えてください。
○村林局長 まず、「心のふるさと三重」でございますけども、おっしゃるように、2013年というのが、やっぱり大きな節目になるんで、集客交流というのを戦略をきちっ持ってやらなきゃいけないということでございます。今、いろいろ議会でもご意見いただいてますが、中空の開港と万博のある2005年が節目でいろんな取り組みがされてきたわけですが、それが一段落した。これからと考えると、次のターゲットは2013年あたりを考えなきゃいけないんだろうと。その中でも、具体的には、ご遷宮翌年のおかげ年まで考えた2014年ぐらいまでの期間を念頭に置いて考えた方がいんじゃないかと。
もう一つは、2009年がちょうど熊野古道の世界遺産登録5周年とか、ご遷宮関係では、「宇治橋渡始式」とかがあります。また、ちょうど新体操の世界選手権大会もありますので、2009年を中間年としながら、2014年までということで考えたらいいんじゃないかというのが一つの考え方です。
もう一つは、イベントをやるのかというお尋ねですが、イベントも、従来、ご遷宮のときに国体をやったり、それから、まつり博をやったりしてきていますので、それも念頭に入れなきゃいけないと思ってるんですが、文化力をということを掲げているわけですから、単発のイベントというよりは、もう少しきちっとした集客交流の戦略を持って、多分、取り組むということの方がより重要なんじゃないかと考えています。その中で、いろんな地域の独自の取組とか、そういったことも生かしていくとか、そういった幅広い視点を持ちながら、これからの観光のあり方とか、そういうことも視野に入れた戦略をきちっと持つ。その中で、イベントとか、そういうことも必要があれば、そういったことも考えていくというように非常に幅広く調査したらどうかなと思っております。
ちょっと、まだ、今のところは来年度の調査ですので、具体的には決まっていないんですが、今年度、予算要求する中で、いろいろ議論してきた中では、そういったような議論を総合企画局の中でしてきたわけでございます。
それともう一つ、わかりやすい広報をすべきだというのは、全くおっしゃるとおりで、私どもは文化力についても指針をわかりやすくということで、今いろいろ宿題をいただいています。当面は、文化力指針を何とかわかりやすいものにしようということで、いただいたご意見も踏まえて、最後まで、年度いっぱいぐらいまで、何とか取り組みたいと考えているんですが、「新しい時代の公」も含めて、県民の方にわかりやすいような広報というのは非常に重要だと思っていますので、それもあわせて取り組んでまいりたいと、そのように思っております。
以上でございます。
○橋川委員 できたら、今までのそういったイベントということの考え方も、間違ってはないと思うんですけど、やはり、地域力とか、人間力とかいうことを、今、県が盛んにおっしゃって、新しい時代の公という以上は、私はやっぱり、その、地域、地域に力をつけていかなければ。どちらかというとイベントというのは一過性のものでして、やってしまえば、お祭りとして、「やれやれ、もう終わったな」ということになっちゃいますので、やっぱり、せっかく金を入れてやるんであれば、後々、それが力になる、地域力になるようなことにしていかないと、何遍やっても一緒だと思う。
だから、特にツーリズムの、私、バレー構想を言いましたけど、結局、ある程度、長く時間を、中長期と書いてくれてあるんですから、恐らくその辺を考えていただいておるんだろうと思うけど、一過性でない、継続したものを、やっぱり織り込んでいただきたいなと、これは要望です。
文化力についても、これ、ツールだとか、何だとかと言うんですけどね、どうも、言えば言うほど難しくなってきちゃうんですよね。だから、漢方薬であれば、漢方薬で、何に効く薬なのか、ちょっとそれ、言ってほしいなと思うんですが。例えば、貧血に効く薬だと。何ぼ文化力を食べても、こんなものは腹が膨れないから、肥満に効く薬かと。やっぱり、これは新しい一つの今の財政力不足という現代病がありますけど、その現代病に効く特効薬なのかなとか、そういうふうなことの言い方で言いますと、わりと、「あ、そうか」とわかってくるんですけど。私、勘で言ってますから、言い当たってるかどうかわかりませんけど、何かそういう表現の仕方というか、わかりやすい表現の仕方を考えて広報に打ち出していただくと。文化力というのは、ますます難しくなってくるんでね、そこらあたり、ぜひひとつお考えいただいて、いい表現で、我々凡人にもわかるような方法を考えていただきたいと要望しておきたいと思います。
それからもう一つは、マハタなんです。これ、どの程度まで行ってるのか。新聞でちらっと見たんですけど、かなり成功をおさめてきておるんだけど、なかなか一般の漁業者にまでは普及に至っていないということがあるので、今、どの程度まで行っておって、見込みとしてはいけるのかどうかということが一つ。
それから、英虞湾の浄化の問題で、継続して進めていただいておるんですけど、効果としてはどういう効果が出てきているのか、この2つをお願いいたしたいと思います。
○高橋理事 マハタにつきましては、先ほどちょっとご説明申し上げましたが、マダイにかわる新しい養殖魚種として、平成16年度から三重のマハタにつきまして、三重マハタの高品質早期安定種苗生産技術開発事業ということでやってまいっておりまして、これまで優良な親の確保ですとか、良質な卵を産むための技術ですとか、そういったものについては開発されておりますけれども、養殖漁場へ出荷するまでには、約3センチサイズまで飼育する必要があるということで、それをもうちょっと安定的にやるためには、先ほど申し上げましたように、形態異常とかウイルスに強いものにしなきゃいかん、あるいは生存率を高める必要があるというようなことがございまして、現在、試験的に旧海山町ですね、現在、紀北町になりましたけども、そこの白浦というところの漁協さんが、試験的にそこで栽培しておりまして、一部、試験的に出荷されているというような状況がございまして、何とかその辺、先ほどの課題を解決いたしまして、平成20年度をめどに次のステップですね、尾鷲にあります県の栽培漁業センターの方に移転して、そこで大量生産に必要な技術開発をやっていきたいというようなことでございます。
それから、英虞湾の関係でございますけども、これにつきましては、平成15年1月から平成19年12月まで、約5年でございますけれども、国の文科省の関係ですけども、科学技術振興機構というところがございまして、そこから委託を受けまして、県の産業支援センターが中核機関となりまして、そこに委託されまして、科技センターは試験研究という視点で参加しております。
成果でございますけれども、例えば干潟がございますけれども、これが全国的になくなってきて、干潟というのは、非常に海水の浄化に役立つものでございますけれども、これを人工干潟、例えば、今、英虞湾の海底にあります底質の土壌ですね、これは有害なものじゃありませんので、それを使って干潟を造成したり、それから、それに続く、いわゆる藻が、アマモという海草がございます。これも水質浄化とか、それから卵の産卵なんかに使われるものでございますけれども、そういう人工干潟ですとか、そういうアマモの栽培技術の開発という成果が上がっておりますし、それから、英虞湾の海底にたまっている土壌につきましても、栄養分も含まれておりますので、これを、簡単に言えば乾燥させて、例えば肥料に使えないかとか、そういう研究成果。
それから、先日の本会議でもご質問がございましたけれども、英虞湾内の5カ所に観測ブイを置きまして、水質ですとか、水温ですとか、それから溶存酸素量とか、こういったものがリアルタイムで漁業者に提供できる、こういったところの成果が上がってきております。
○橋川委員 わかりました。ありがとうございました。以上です。
○岡部委員長 ほかに、よろしいですか。
なければ、議案に対する質疑を終了いたします。
(2)採決
議案 第 1号の関係分外1件 挙手全員 可決
2 所管事項の調査
(1)当局から資料に基づき補充説明(村林総合企画局長説明)
(2)所管事項の質疑(なし)
III 総務局関係
(1)予算議案及び予算関連議案の審査
● 議案 第 1号 「平成18年度三重県一般会計予算」の関係分外8件
1) 当局から資料に基づき補充説明(中尾総務局長)
2) 議案の質疑
○岡部委員長 ただいま当局から説明がありました。委員の皆さんでご質疑等ありましたら、お願いいたします。
○竹上委員 18年度の予算なんですが、本会議でも予告してましたんで、ちょっとさせていただきたいと思うんですけれども、今年の18年度の税収が大幅に、やっぱり伸びるんですね。これの予算説明でも、210億円の税収の伸びが入ってます。ただし、交付税がどうしても減らされますよと。それに伴って臨財債も減ってきます。ただ、差っ引きますと、大体40億円ぐらいはプラスになりますというふうな、ざっとした話だと思っているんです。
ところが、18年度の予算を見ると、50億円の減ですね。そこが何でそういうふうになっちゃうんだというのが大もとの話なんです。
これは、本会議場で知事が、過去からの継続なんだと、いわゆる借金がたくさんあるのは過去にたくさん借金をつくったんだから苦しいんですよ、というふうな、そんな説明だったんじゃないかなという理解をしてます。それと、県債についても抑制をしたいんだと、そんな話だったんだろうと。
この会期の一番冒頭の知事の提案説明ですね、そんな中で、これからまだ交付税の改革とか、それから退職金、いろいろあるけれども、持続可能な県の財政運営に努めていきたいと、そんな冒頭の思いが語られておったような気がいたします。
18年度ですね、結局、どうして税収の伸びが生かせなかったんだという根本的なところを、財政を預かっている総務局としてどう考えているのか、まず、それをちょっと聞きたいんです。
○中尾局長 まず、対前年度対比での増減の要因ということ、実は大きな内容としては、今、竹上委員がおっしゃったようなことだと思ってるんですけれども、ただ、今回資料にもお出ししておりますとおり、個々に見ますと、歳入項目別に増えたり減ったりということがございまして、全体として0.7%の減ということでありまして、そのうち、一つは、やはり、県債の発行というものを、この当初段階でどのような形で予算を編成していくかというのも、一つの大きなテーマだったということはそのとおりだったと思っています。やはり、県債全体について、なるだけこれを抑制していくということについての努力ということも、今回、0.7%になったことの一つの要因なのかなというふうに思っております。
したがって、財政面を考えますときに、県債というのをどう考えていくかというのが、大きな論点の一つと、それから、委員ご指摘になりましたように、地方交付税というものの制度自体が、ご案内のような制度になっておりまして、税収が伸びましても、そのうち一部の留保を除きまして減少するという仕組みになっていると。実は、これ自体も、19年度以降、どういうふうな制度改革が行われるか、国でも検討中だという、大きな意味で知事も申し上げておりますとおり、いわゆる国の制度設計をしております地方財政制度の制約のもとで財政運営をしていかなきゃならんという点と、この大きな二つがあろうと思っております。
繰り返しになりますけど、やっぱり、県債について、過去、確かに国の景気対策に対応しながら、県としても補正等も含めて追加発行してきたものが、結果的に今日あるいはこの先も、歳出の公債費と、これが1,000億円弱という高い水準で推移していくという要因になっておると。
今現在でも、今回、ご提案しておりますのが816億円という県債発行額でございますけれども、これの発行規模をもってしても、実は残高は減っていかないという規模になっておって、これ、恐らく他の自治体もいろんなご苦労をしながら、かたがた、これもあれですが、毎年、毎年、やっぱり必要な事業に対してはきちんと予算対応していかなきゃならんということで、知事も本会議で、いろいろぎりぎりの判断をしながら編成しているんだというご説明もさせていただきましたけれども、まず、総論的にはそういう考え方の中で、ただ、基本的には将来の公債費負担というのも、なるだけ抑えておきたいと。かたがた、来年度に必要な事業については、もちろん効率化なんかの努力もしながら対応していくという、いわば接点の中で予算編成を行っているというような状況かというふうに認識をしております。
○竹上委員 17年度の予算というのは、私はいい予算だなというふうな実は思いが非常にあったんです。というのは、結局、県の予算というのは、大きく分けて3つですよね。義務的経費と言われるような人件費と、それから、消費的な経費。もう一つが、いわゆる投資的経費と言われるもので、これがいわゆる政策経費なんだということだと思うんです。
実際に、県がやっていく政策実現のための費用というのは、投資的経費というふうなところへ集約されていくんだろうと私は思うんです。それが、17年度は、災害等もありまして、それで増えたという話もわかるんですが、前年度に比べて100億円単位でプラス方向になっておったですね。そういう意味では、三重県も頑張ってくれているなと、そんな思いがあったんです。
ところが、18年度の当初予算は、結局、またもとに戻っちゃった。110億円減額ですよね。16年ベースの1,400億円程度のまた投資的経費に戻っちゃってるんです。17年度でできたことが、どうして18年度できないの、ということになると思うんですよ。税収の伸びはまさしく伸びておるんだと。そこが、どうも不可思議なところ。
この17年の最終補正を見ても、じゃあ、県債、財調いわゆる県債管理基金、ああいう基金、どれだけ取り崩しているのかというと、最終的に大体20億円弱ですね。そういう面で考えると、それぐらいの取り崩しなら、今の県政運営十分やっていける額じゃないかというふうな感じがございます。
結局、何が原因だったのかなというふうに考えると、やっぱり県債ですね、いわゆる臨時財政対策債が減らされた、それから、減税債でしたかね、あれも10億円ぐらい減ってますね。全部で30億円ぐらい、いわゆる交付税措置がまるっきり受けられるだろうと言われてる借金が減ってるんです。それが、そのまま県債を減らしたと。結局は、建設債と呼ばれるようなものに、何もプラスになってないんです。それだったら、減っていくのは当たり前の話ですよね。
しかも、もう一つ心配なことが、退職手当なんです。今年もやっぱり、退職手当、17年から18年に比べて増えますね。23億円です。これ、真水ですよね。結局、純県費を充てなくちゃならん。19年度になれば、これは60億円になる。17年ベースから考えりゃあ、83億円プラスになっちゃいますね。
私が一番心配しているのは、結局、そういう人件費の部分、それでもって県の予算がどんどん小さくならざるを得ないですね。要するに、今のやり方をやっとったら、純県費はどんどんそういうふうな職員の退職金で食われる。これから、まだまだ退職者は増えていきますね。
そうなると、まるで職員の退職金のために県の予算が小さくなっていく。これ、県民の方が見たら、どういうふうに感じるかな。まさしく、ここが一番大きなところだと思うんです。
県債云々の話、それは、借金をどんどんふやせという話ではないんです。しかし、ある一定のところで考えておかないと、逆に、まるで県職員のために県予算があるみたいな、そんなイメージでとられちゃう。そこはやっぱり、来年から考えていただかないと、今の予算の調製方針ですと、秋に説明を受けましたね、あのときも5%減です既に。ですから、新年度予算を組んでも、結局マイナス予算になっとるわけですよ。これだけ税収が伸びているのに、マイナスの予算案を作らざるを得ない。
私から言わせますと、今年の予算は少なくとも前年度ぐらい、17年度ぐらいの予算は組めたはずです。それは、やり方で、必ずできたはずだと、私は実はそういうふうに思っているんですよ。ですから、今年の予算は、どうも、来年度予算はおかしいなと。やはり税収が伸びたら、それに見合う分の予算も考えていくというのが、一つの方法だと思います。
知事がね、県債の発行を世代間の平等だというふうな表現で、たしかこの前、本会議で言っておったと思うんですよ。しかしね、そういう考え方も一つかわかりません。しかし、県政運営という考え方からいけば、結局、やらなくてはならない仕事、県としてなさねばならぬこと、そういうことがあって、その上で、結局、収入をどう図っていくかなというふうなのが本来の姿のような気がいたします。入るを図って出るを制すというふうな言葉がありますけれども、私はどうも、その感覚は違うなといつも思っているんです。やっぱり、県としてなさねばならぬ、出るを図って、入るも図らんと、結局は、どんどん縮小せざるを得ないというのが今の地方の財政ですわね。やっぱり、基本的なところで、予算の調製方法を根本的にもうちょっと見直してもらわないと、この先、ずっとこのまま県予算は萎んでしまう。そういうことについて、どういうふうに予算を預かるところが考えるのかお聞かせください。
○中尾局長 ご指摘、多岐にわたっておると思ってます。
1点目、まず、退職手当につきまして、今定例会でみえ経営改善プランのお示しをし、その中で、機械的な試算でありますが、向こう5年間の財政収支の見通しもお示しをしている中で、ご指摘のとおり、退職手当につきまして、19年度にまたガクッと上がるという試算をいたしております。
まず、18年度予算では、17年度対比で23億円の増だったわけですが、これにつきましては、ご説明しておりますとおり、全体として義務的経費をいろいろ見直しをする中で、義務的経費全体としては、前年を下回るような状況の中で対応していくということにできましたものですから、私どもの認識としましては、18年度について退職手当が政策経費を圧迫したということでは必ずしもないのかなというふうに、まず、思っております。
19年度以降、どう対応していくかということについては、まさに私どもも、これから19年度予算、ちょっと先でありますけれども、先ほど申し上げました、国の方で6月を目途と聞いておりますけども、歳入歳出一体改革、それから地方財政制度についてのいろいろ議論というものを見きわめながら対応していかなきゃならんと思っておりますけども、退職手当債という制度がございまして、国の地方財政計画では18年度、金額的には拡充をされておりまして、県によってはこれを利用されている県もあるというふうに認識しておりますが、ただ、活用された県は、私ども、手元で持っている限りでは、半分も行ってない、都道府県の数としてはですね、とは思っています。
19年度以降について、これどう考えていくかということは、まさに19年度以降の予算編成全体に係る話なものですから、現段階で確たる決定をしているわけではございませんが、ただ、問題意識としましては、退職手当債はご案内のとおり、後年度、地方交付税措置のない起債になっておりまして、先ほどお触れになりました臨財債とか、減税補てん債に比べますと、どちらかというと有利でないと。三重県としては、これまで県債についても、一方で、特に建設事業なんかは効果が、先ほどの世代間の公平ということでいくと、後世代まで効果が及ぶということなので、建設地方債については財政制度上は必要だと。ただし、これに安易に頼ってはならんのじゃないか、という考え方でやってきておりますし、今後もそうだなということで、先ほどのみえ経営改善プランにもその旨書いておるんですけども、そういう中で、全体の地方債を考えていくときに、どれから先に考えていくかというふうなものも、やっぱり、我々、今年度の財政負担を考えるときには、認識していかねばいかんものだと思ってます。
そこで、こういう後年度交付税措置のない起債、俗に赤字地方債という言葉もありますが、税収がふえても、なかなか歳出が伸びないという傾向は、18年度について見れば、多分国の予算もそういう形になっておって、結局、税収が伸びたところは何になっているかというと、赤字国債を減らしておると。それから、県税自体も、当県の場合は10.3%という形で伸びを見込んでおりますけども、それ以上の伸びを見込んでいる県も含めて、多くの都道府県で税収増を見込んでおりますけども、他県の仕上がりを見てみますと、必ずしもプラスになっておらずに、むしろマイナスになっている県の方が多いかなというふうに見ておりまして、そういう意味では同じ悩みを抱えながら、財政運営をやっていくということになるんだろうと思っております。
やはり、建設地方債という形と、いわゆる赤字地方債、このあたりをどういうふうに考え分けていくかということは非常に大事な問題だと思っていまして、先ほどの世代間の公平という考え方からいきますと、まさに資産が残るものについては世代間の公平ということで、伝統的な財政論理上、恐らくは国民の理解も、県民の理解も得られる面はあると思うんですけども、赤字地方債的なものになりますと、単に資金繰りのために、いわば今年度に償還の負担を負うものと。特に国の財政制度上、交付税措置がありませんと、結局、将来の予算を先食いしてるだけという問題にもなりますので、かたがた繰り返しになりますが、毎年毎年、やっぱり、財政事情、財政需要というものがいろいろ出てまいろうと思っておりますので、経営改善プランでお示ししております推計どおりかどうかは全く別にいたしまして、こういう中で将来推計、人件費も含めたところの推計もお示ししながら、まさに議員のようないろんなご議論もいただきながら、私どもまた、19年度以降の財政運営というものについては、非常に広い角度から勉強していかなきゃならんだろうなというふうに思ってます。
○竹上委員 非常に優等生的な回答で、ありがとうございます。
その借金の根本的な議論という、局長が言われることは、私もよくわかりますよ。しかしね、今のやり方を続けたら、果たして、それじゃいけるの、ということなんだと思うんです。それと、今、半分にも満たないと言うけども、たしか18年度、22都道府県だと思います、退職手当債を充てている県が。22ということは約半分ですわね。それだけの県が、ある面では三重県、ましなんです。これだけ税収が10%、1割も税収が伸びるなんて幸せな県は、本当に少ないですよ。この地域はそれだけ製造業で強いから、こういうことができる。何とか今年はそういうふうな、退職手当まで債務を、借金をしなくてもできたというふうなことになるのかもしれません。
しかし、この先、じゃあ、そんなこと、言っておれるのというと、やっぱり違う話だと思うんです。ただ、私ね、予算の調製方法を見直してほしいというのは、ある面で、今の予算の調製の方針というのは、県予算のどれだけの議論をしてるのと言うと、非常にごくわずかな話なんですよね。というのは、いわゆる義務的経費、まず引かれ、その他費が引かれる。大プロが引かれ、残った残りかすの議論ですわね。そこをいじめていくという議論を今やってるんで、そこのところからもう少し見直していかないと、議論になっていかないと思うんですよ。
私らは、毎年、秋に聞かせていただいている話というのは、非常に狭い範囲の話であって、総枠の話というのは、どこでも余り議論をされていないんだろうなという気もするんです。根本的なところから、やはり、もう少し掘り下げた議論をしていただかないと、来年以降はどうしても、来年、再来年またその先ずっと、まだ退職者はどんどんふえる一方ですよね。そのときに、結局は、それが県財政を圧迫していくなんてことは、県民に対して、私らは許されないんだと思うんです。そこが、また、来年ですか、18年度がまさしくそういう議論をする年になるんだろうと思うんです。また、そのときに、一緒に考えていただきたいと思います。
ご意見があれば、どうぞ。
○中尾局長 まず、1点目に、今回のみえ経営改善プランを策定いたしました際に、試算でありますけども、将来の財政見通しもお示しをしているというのは、まさに、いろんな幅広い議論がこれから、この県財政をめぐってもまた必要な時期なんではないかという思いも込めまして、こういう機械的な試算でありますけども、お示しをしたということでありますので、先ほどの議論も含めて、県としても、もう一回きちんと、財政のあり方を議論、庁内的にもしないといかんだろうと、まず、思っております。
それから、具体的な予算編成の仕組みといいますものにつきましても、議員いろいろお触れになりましたけども、ただ、私どもとしては、例えば大規模臨時的経費というものにつきましても、1件、1件議論をしながら、採択するかしないかという議論も行っておりますので、決して包括配分のところだけをご説明しているというものでも必ずしもないのかなと。
それから、昨今は、今回、給与構造改革の条例案もご審議をお願いしておりますけども、非常に大きな意味で、将来的に、いわゆる人件費、義務的経費というものも、なかなか、これ、事柄の性格上、急にどかんと減らすというのは、なかなか難しい面もあるわけなんですが、しかし、今できる努力というものは、やりながら、これが中長期的には義務的経費の抑制につながっていくという問題意識も持ちながら、取り組ませていただいておりますので、そういう息の長い取り組みもやりながら、なおかつまた、毎年、毎年、やっぱり、事務事業の見直しなんかを通じた効率化、効率性というものもきちんとやっていかなければいかんなと。そういう中で、全体の予算編成のやり方ですとか、あるいは来年度以降の議論というものも、きちんと庁内的にもまたやっていきたいというふうに思っております。
○竹上委員 ありがとうございました。
○岡部委員長 ほかに、よろしいですか。
なければ、議案に対する質疑を終了いたします。
(2)採決
議案 第 1号の関係分外8件 挙手全員 可決
2 所管事項の調査(なし)
IV 委員協議
(1)予算決算特別委員会(3月20日)における分科会委員長報告について
〔閉会の宣言〕
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成18年 3月14日
予算決算特別委員会 総務企画分科会委員長
岡 部 栄 樹