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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成17年10月12日 教育警察常任委員会 会議録

平成17年10月12日 教育警察常任委員会 会議録

教育警察常任委員会

教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成17年10月12日 自 午前10時 3分 ~ 至 午後 4時20分

会 議 室   502委員会室

出席議員    8名

委員長 田中 俊行 君
副委員長 末松 則子 さん
委員 石原 正敬 君
委員 福田 慶一 君
委員 萩野 虔一 君
委員 永田 正己 君
委員 山本 教和 君
委員 西場 信行 君

欠席議員    なし

出席説明員

[警察本部]

部  長   木岡 保雅  君

警務部長   浜島 秀夫  君

生活安全

部  長   前田  聰  君

刑事部長   堀出 忠夫  君

交通部長   林  博道  君

警備部長   原  健二  君

その他関係職員

[教育委員会]

教 育 長   安田 敏春  君

経営企画分野

総括室長   渡辺 久孝  君

教育支援分野

総括室長   田中 正道  君

学校教育分野

総括室長   坪田 知広  君

生涯学習分野

総括室長   前川 耕一  君

研修分野

総括室長   山口 典郎  君

その他関係職員

傍聴議員    1名

中嶋 年規  君

県政記者クラブ   6名

傍 聴 者   10名

議題および協議事項

I 警察本部関係

【分科会】

1 予算議案及び予算関連議案の審査

  ● 議案 第 3号   「平成17年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分

  ● 議案 第14号   「三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」

2 所管事項の調査

  ● 補助金等評価結果調書

【常任委員会】

1 議案の審査

   ● 議案 第22号   「拡声機による暴騒音の規制に関する条例の一部を改正する条例案」

   ● 議案 第26号   「工事請負契約について(四日市南警察署建築工事)」

 2 所管事項の調査

II 教育委員会関係

【分科会】

 1 予算議案の審査

   ● 議案 第 3号   「平成17年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分

 2 所管事項の調査

【常任委員会】

 1 議案の審査

   ● 議案 第20号   「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」

   ● 議案 第25号   「工事請負契約について(三重県営鈴鹿スポーツガーデン体育館建築工事)」

 2 請願の審査

   ● 請願 第19号   「三重県における多文化共生政策の充実について」

   ● 請願 第22号   「30人学級の実現と教育予算の増額について」

   ● 請願 第23号   「義務教育費国庫負担制度の堅持について」

 3 所管事項の調査

III 委員協議

【分科会関係】

1 分科会委員長報告について

【常任委員会関係】

1 常任委員長報告について

2 請願に係る今後の取り扱いについて

3 閉会中の継続審査・調査申出事件について

4 県内調査について

 5 県外調査について

 6 閉会中の委員会開催について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 警察本部関係

【分科会】

1.予算議案及び予算関連議案の審査

 (1)審査

  ● 議案 第 3号   「平成17年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分ほか1件

 1) 当局から資料に基づき補充説明(木岡本部長説明)

 2) 議案の質疑

  な し

 (2)採決

    議案 第 3号 他1件     挙手全員     可決

 2.所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(木岡本部長説明)

 (2)所管事項の質疑

    な し

【常任委員会】

 1.議案の審査

 (1)審査

   ● 議案 第22号   「拡声機による暴騒音の規制に関する条例の一部を改正する条例案」 ほか1件

   1) 当局から資料に基づき補充説明(木岡本部長説明)

   2) 議案の質疑

     な し

 ※石原委員から採決は所管事項調査終了後にお願いしたいとの提案があり、全議員が賛同したため、採決は常任委員会の最後に行われることとなった。

 2.所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(木岡本部長説明)

 (2)所管事項の質疑

○田中委員長 それでは、ご質問等がございましたら、ご発言願います。

○石原委員 ちょっと議事進行で皆さん方にご理解いただきました事を感謝申し上げたいと思います。わざわざという形なんですが、なぜこうなったかということなんですが、久居署の巡査部長がいわゆるマルチ商法に拘置中の人を勧誘したということについて、質問というか、お尋ねしたいというふうに思います。

 2つまずありまして、1つは、今年2月に、発覚というか、相談して、警察はそれを知っていたにもかかわらず、この時期、約半年ぐらいかかっているということ。これはどうしてかということをまず一つ聞きたい。その中での議論、警察内部でどういった議論をされたのかということをお尋ねしたい。

 もう一つ、たしか2年ぐらい前に鈴鹿署、1年ぐらい前だったかと思うんですが、鈴鹿署でも、取り調べ中の人間に携帯電話を貸すとか、そういったことがあったかと記憶しておるわけですけれども、過去、拘留とか拘置中の不祥事といいますか、ちょっと5年ぐらいさかのぼっていただいても結構なんですが、私の中ではあったかに記憶していますので、そこを少し説明していただきたい。

 以上2点、まずお願いいたします。

○浜島部長 まず、時間がかかった理由でございます。それから、その議論の経過でございます。

 まず、事案が発生をいたしましたのは、16年12月の段階でございました。調査の結果、そういうことがわかってきております。その後、17年2月に被留置者の方から久居署の主任の方に事案の相談があったということで発覚をしております。この時点から我々、調査を基本的にスタートしているという状況でございます。

 その間、じゃどういう形で時間がかかったのかということを申しますと、内容を調査するのに十分時間が必要であったと、正確な事実をつかむために時間が必要であったということであります。というのも、被留置者から事案の相談があったわけでございますが、既にその被留置者自身が警察の留置場から離れているというようなところもございまして、そういったところに事実関係の確認をしに行かなければならなかったと。さらには、その信憑性を確認するために、周囲におる者、これは警察職員も含めて事情聴取等を重ねなければならかったというような内容。さらには、一般刑法と異なりまして、これはマルチ商法というようなことで出てまいりましたが、特別法の関係でございます。特別法の関係でこの職員が法令に触れていないかどうかというふうなことについて、きっちりと結論を出す必要があったと。これにはいろいろ、一般の捜査というか、証拠固めのほかにも、所管庁である経済産業省等にもいろんな形で問い合わせをしながら、どうその法令を解釈してこの問題というものを、これは罪に当たるのか、当たらないのかというようなことというのを照会をかけたりしなければならなかったと。そういう調査等にこれまで時間がかかってしまったという内容のものでございます。

 これが時間がかかった理由とその問題でございますが、その議論の経過でございますが、議論の経過といたしましては、まず、この職員がやったことというのが諸法令に触れるものかどうか。刑法であるとか、それから特別法の観点で触れるのかどうかということを時間をかけて、今ご説明いたしました時間をかけて検討してまいりました。これに関して申しますと、この販売の形態自身はマルチ商法というふうな形で世の中で一般的に言われているものではございますが、特定商取引法等で認められている商行為の形のものでございまして、これ自体は問題ないと、要するに罪にはならないということがわかってきたというものでございます。

 一方、地方公務員法との関連でございますが、これについても十分調査をいたしました。関係職員の勧誘行為でございますが、これにつきましては、やはり対留置者との関係でございますので、職務専念の義務の違反についてもまず基本的には発生いたしますし、そのほかもう一つ、被留置者との関係でありますので、やはり対応を慎重にすべきというようなところもございますから、内部規則にも触れるというようなことが、本人の弁、それから周囲の発言等からわかってきたというものでございます。

 こうした中、特定商取引法等の法律等に関する違反には当たらないものの、地方公務員法の違反というふうなことでございますので、これに関しては職務上の義務に違反しているというようなことから、当該処分をこのような形で、できるだけ重いというような形で固めさせていただいたという議論の経緯でございます。

 もう一つ、携帯電話との関連で言いますと、委員ご指摘のは昨年鈴鹿で行われた事案だと思いますが、あれは取り調べ中のものでして、留置の事故とは若干異なるものでございます。ただ、留置中の事故という関連で言いますと、こういった形で警察署の職員が何か物事を勧誘したとか、強制したとかいう事案は、過去5年間は起きてないです。そういうものについてはございません。

○石原委員 先程、取り調べ中とこっちはちょっと違うとおっしゃったんですけれども、私、不勉強なんですが、場所も違うんですか、警察署内に置かれるところの。取り調べ中で拘束している場所とは違うんですか。

○浜島部長 その時点では責任の分担が違うというだけでありまして、取り調べ中の事故であれ、それはやはり重大な問題であることには変わりがないんですけれども、一般的に、留置場の中にいるのか、それとも留置場から一回出て警察官が所要の捜査のために取り調べをしているのかというところというのは、別の部屋でやることになっておりますので、その場合は捜査部門が担当するということとなります。留置事故の場合には、警務部門が担当するということになります。ただ、いずれにしても問題があることであることには変わりませんが、留置事故という観点で言いますと、今回、過去5年間で言うと、こういった事案のものというのは初めてということとなります。

○石原委員 取り調べ中にそういう不祥事が、警察署内でそういう不祥事があったということは、ほかに、鈴鹿署以外ではないでしょうか。

○浜島部長 昨年の段階で、鈴鹿署の場合は接見禁止中の者に携帯電話を貸与してしまったというものでございますが、昨年の末に松阪署におきまして、警察官が取り調べ中に席を外してしまったと。ちょっと物事を取り調べ対象者の方から頼まれて、外してしまったと。その間に証拠品であったところのナイフをとられて、それでおなかを刺されてしまったと。刺されてしまったというのは、被疑者が被疑者自身の腹を刺して、けがをしてしまったという事故がございました。これについても同様に厳正な処分をしておるところでございます。

○石原委員 県民から見ると、警察署内でやっていることには、私は、変わりない、刑事部門であろうが、警務部門であろうが、かわりないんだろうなという印象があります。そこらへん、私はちょっと多過ぎるんじゃないかなと。内部でどんな指導をしているのか、そこまではあれですけれども、県警本部長にお伺いしたいんですけれども、この久居署のことに関してどう受け止められているか、率直な意見をちょっと聞きたいんですけれども。

○木岡本部長 今回の事案で本当に県民の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたなと、まことに残念だなというふうに思っております。

 以上です。

○石原委員 停職の件なんですが、停職1カ月が長いか短いかということは、これはなかなか一既には言えないと思うんですけれども、今の浜島警務部長の答弁からいくと、重くしたという言葉があったんですが、これについて、県警本部長、1カ月というのは適当だというふうにして思われておるんでしょうか。

○木岡本部長 そのとおりでありまして、この事案の内容に照らして適正な処分をしたというふうに考えております。

○石原委員 ここからは議会としての話になってくるんですが、まず、例えば車内で迷惑な行為をしたとか、そういったことと、警察署内で警察官が不祥事を起こすということは、私は全く意味合いが違うと思っていまして、職務の延長線上にあるところでこういったことをやっているのに、私は、停職1カ月というのは軽いんじゃないかというふうにして思っています。普通に酔っぱらって何か不祥事をしたということと、これは全く性格を異にしているというふうにして思っているんですけれども、県警本部長、どうですか。

○木岡本部長 もちろん、ですから、お話のような事案でありましたので、大変ですから、問題のある事案だということで、その事案の内容に照らして停職という処分にいたしたというものでございます。

○石原委員 それで1カ月、停職1カ月というのは重いというふうにして警察は見解しているんですが、私は軽いなあというふうにして思っています。

 もう1点、今、四日市南の警察署の建て替えを、今回の議案でも上がってきているんですけれども、たしか2月の予算のときに全協かどこかで副委員長が前の県警本部長に聞かれたんですけれども、留置場が足らないとか、そういった中で、いくつ造るんですかとか、女性専用はあるんですかとか言いながら、その当時、うれしそうにと言うとちょっと語弊があるんですけれども、大変、当時の県警本部長は自信満々にお答えなられたわけですね。その前にもいろんなところで、今、三重県内の留置場が足らない。そういうことを受けて、議会にも理解してくださいね、県民にも理解してくださいねというところで、我々も、そうしたら予算として通しましょうというような経緯があったかと思うんですけれども、それについて、まさにそういう県民に対して理解を求めているような案件に対してこういう不祥事が起こっているということに関して、内部で議論があったのかなと。私は、そういった観点の議論はなかったんじゃないかなと推察しておるんですね。確かに、法律はどうだったか、経産省に問い合わせたか、そんなことも大切でしょう、警察としては。県民に対して理解を求めるという観点からいくと、果たして内部でどんな議論があったのかなと。そのへん、ちょっとお伺いしたいんですけれども。

○浜島部長 委員のご指摘は本当にごもっとものところでございまして、留置関係の業務につきましては、本来、予算議論があろうと、なかろうと、事故があってはならないものであると。我々、昨年、予算編成の過程の中で、あるいは議会のご議論の中で、四日市南警察署の留置場を増やしたいと。なかなか留置場が足りなくなってきているので、犯罪を犯した者というのをできるだけ収容するような施設をお願いしたいと。これについては今後もいろいろな形でお願いをしなければならないというふうに思っておりますが、そういうこととは、議員ご指摘のとおりそういうことも非常に我々の方からお願いしたいというような関連もありますが、そもそも論といたしまして、それ以前の問題として、そういうものについては、事故は防いでいかなきゃいかんというふうに考えております。

 これまで中で議論があったのかどうかというようなことに関して言いますと、当然、こういうものについては一つも間違いを犯してはならないという性質のものでありますから、議論については、やはり十分に我々としてもこれまでも議論をしてきたというところでございます。いろんな形で留置管理業務をどのようにやっていくのか。看守本人だけじゃなくて、時には補勤者という形で地域警察官に応援に入ってもらうようなこともございますので、そういったものの教養をどうしていくのか。あるいは看守本人に、やっていいこととやっていけないことがどういうことであるのか。それから、日頃の動作まで細かく何度も繰り返し教養する。また、我々も直接留置場の方に時には出向いてお話をして、注意事項をまとめてくる。自分の目で見てくる。そのほか、我々だけじゃなくて、現場の管理者、本部が一体となって管理をしてきたというものでございます。

 我々といたしましては、そういう状況でございます。これまでもそれなりにやってきたというふうには思っておりますが、またこういう事案が起きましたので、まだまだ取り組みが足りないのかなともう一度反省をしているところでございまして、早速いろいろな形で留置業務をもう一回違う目で見てみようというふうに考えているところでございます。

 これからも、とりわけ現場の管理者だけではなくて、本部の留置管理部門、あるいは私も含めて留置業務というものをよく見ていって、事故の起こらないように連携して一体的に指導をして、こういった事故を防止していく必要があるのかなというふうに考えております。

○石原委員 細かなことに関して、これをしちゃいけない、あれをしちゃいけないということをまずやるのは当然だと思うんですけれども、今、三重県警が置かれている大きな流れですね。留置場が少ないとか、四日市南署の建て替えがあるとか、そういったことを末端まで頭の中に意識として植えつけていくということもしないと、こういった不祥事が起こったときに、記者会見、私は見てないんですけれども、一言たりともそういうことが書かれていない。内部でそういうことをやっていないんじゃないかなと思うところが、非常に不安だなと。細かいことはいいんですよ。やってくださいと思います。大きなことがどうして議論されてないのかなというのが不思議に思った。これは大きな案件だなと、そういう意味で私は思っております。

 最後にもう1点なんですけれども、やはり留置されている被留置者が置かれている立場の中で、取り調べもしたりとか、いろいろある中で、公平さとか、公明さとか、他の被疑者とか被留置者との関係で言うと、これまた問題が大きかったんじゃないか。ここには「立場を利用した強制的なものではなかった」と書かれているんですけれども、果たしてそれだけで済まされるのかということがあって、対この人、この3人に対してはそういうことが成立するかと思うんですけど、もう少し周りとの格差を見ると、これはもう少し重い事案じゃないのかなという気もしています。そういったところを県警本部長はいかがお思いになっているでしょうか。

○木岡本部長 まさにそういう点はあろうかと思いまして、留置勤務者に限らず警察官としての基本みたいな話の部分でありますから、その部分は、こういうふうな事案が起きてしまって、まだまだ足りないところがわかったわけなんです。本当にこれは、徹底をこれからもしていかなきゃいけないなというふうには思っております。

 さらに、この事案的にはこれまでも調べて外にもご説明しているようなところでありますので、その事案に沿ってきちんとした適正な処分をしてきたものというふうに考えております。

○石原委員 もうこれで長くなるので最後にしますけれども、以上、私がこの件に関して、今までの過去の留置とか拘置中の不祥事があったんで、取り調べも含めて警察署内での不祥事の中にこういうのが延長線上にあるということが、一つ問題だと。

 あと、留置場が足らないという中でこういうことが起こったことは、非常にまずいということ。県民に対して、説明責任がなされていないんじゃないかということを、今後も大きな流れをしっかりと警察の方々に理解していただいて日頃の活動をしていただきたいということを申し添えまして、これで終わります。

○田中委員長 ほかにご質問。

○萩野委員 今のに少し関連するんですけれども、17年2月に発覚をいたしまして、私も石原委員の言うように、法に触れるかどうかの検討が少し時間がかかり過ぎたんではないかというふうに思うんです。例えばマルチ商法に違反するかどうかという話なんですけれども、それは留置場の外でやることで違反するのかどうかということを判断するのに長くかかったとしても、留置場の中で取り調べ中に、立場が全く違うわけですから、取り調べる者と調べられる者との立場は全く違う、そんな中で、それがマルチ商法であるかないかというのは一目瞭然だと思うんですよ、私は。外でやっておるのは法的にいろいろあるけど、見たらすぐわかるんじゃないですか。立場が違う中で、そんなのマルチじゃなくて、地位利用ですよ、公務員の。自分の地位を利用して取り調べしている人に対してそういう勧誘するというのは、やっただけで、検討しなくてもわかることではないですか。

 それからもう一つは、であれば、それをやったとたんに職務専念義務違反じゃないですか。それは、検討しなくても、職務専念義務違反だということはすぐわかると思うんです。だから、その段階で注意をするなり、指導をするなり、直ちにすべき事案でなかったのかなということを今ずっと考えるんですけれども、それはどうなんですか。よろしいわ。それは後で教えてください。

 もう一つ、今ので全然ないんですけれども、前回も委員会でお聞かせいただいたんですけれども、6月1日から、13歳未満の子どもへの強制わいせつ行為者のいわゆる出所情報ですね。出所情報を法務省から警察庁へ提供して、それから県警本部へ提供するというふうなことが6月1日に法改正で決まったわけなんですけれども、全国で150人ぐらいいるということですが、その出所情報の提供はあったのかどうかということと、あったのなら、どのような対応をされているのかということをまずお聞かせください。

○前田部長 6月1日からの制度が既に始まりまして、この制度の運用はなされております。先生おっしゃられましたように、最初の予想では全国で百数十人程というふうなことで、全体の数字はそういうような形でわかっておりますけれども、具体的な運用状況につきましては、本人のいわゆるプライバシー等の関係がございまして、三重県が今何件あるかとか、ないとか、この辺の数字につきましては、差し控えをさせていただきたい。

 もしそういう場合につきましては、当然三重県警としては、その居住する警察署の方に指示をして、本人のそのへんの把握を通常の勤務形態の中で把握をしながら、適正にその制度の運用を図っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○萩野委員 最初のはまた後でお聞かせいただくんですね。それはよくわかりました。

 さっき犯罪被害者の総合支援センターの話がありまして、被害者ばかりがというよりか、加害者の方をもっと何とかしなくちゃいけない。そのことによって抑止力にしていくんだというのが、今回の措置だと思うんですね。ですから、このこと、こういうことが6月から始まっていますよというふうなことをもう少し世間一般にPRしていくことが、固有名詞を言えということじゃないんです、何件あるかということじゃなくて、そのことが犯罪の抑止力につながっていくんではないかというふうなことを思いますので、そのことをまずお願いしておきたいと思います。

 それからもう一つ、この9月1日から凶悪犯の、強盗とか、殺人とか、薬物とか、いわゆる凶悪犯というのは重要犯罪みたいなやつなんでしょうか。その出所情報ですね。これも9月1日から、法務省から警察庁、そして県警本部へ来るというふうなことに法的になっていると思うんですけれども、その出所情報についてはどのように把握されているのか。対応は可能なのかどうか。例えばその出所情報は、おそらく年間に全国で刑務所を出所されてくる方が2万数千人いらっしゃると思うんですよ。これは正確な数字じゃないですよ。2万人は超えているだろうと、五、六千人いらっしゃるだろうと思うんですけれども、そうなると三重県にも必ずそういう情報が来ているだろうと思うんです、9月1日から。これについては、数が大変多いわけですから、どのような体制で、どのような対応をされようとしているのか。これも、さっき申し上げたように、治安情勢が厳しい中で、このこともしっかりとPRしていくということが、これも抑止力につながって、治安状況をよくしていくことにつながっていくんじゃないかと思うんですが、実際に可能なのかどうか。何百人もあるだろうと思うんですけれども。

○堀出部長 先程先生おっしゃいました9月1日からの情報でございますけれども、これは、いわゆる刑務所等に収監されておりました者が、従前は、現在出ておるかどうかという照会を府中刑務所へやっておりまして、それから、Aという者が三重刑務所におりますよということで、また三重刑務所に問い合わせしておったと。それは非常に捜査上手間がかかるというふうなことから、法務省から警察庁に、いわゆる9月1日から出所予定者が出所したというような形で連絡が入るようになりました。大体月2,000件ぐらいです、全国的に。それはいろいろ動きますけれども、それが入りますけれども、罪名としては約30種類ですね。凶悪犯等につきまして、それを知らせる。ただしこれは、その人の罪名であるとか、生年月日、名前はわかりますけれども、帰所地ですね、帰るところ、これについては出てまいりません。

 従前、警察署で事件をやりますと、例えば窃盗犯の捜査やっておりまして、そのような手口から見まして多分5年ぐらい前のAという被疑者の犯行じゃなかろうかというときに、果たしてそれが出てきておるんかどうかというのがわかりませんでしたので、今言いましたように、従前、府中刑務所へ照会しておった。それが出ておるとなれば、やはり彼じゃないかというようなことで、的割り捜査という展開をしておったんですけれども、そういうようなことがいわゆる捜査一課の方で、各署から問い合わせがあれば、年間50件ぐらいだと思うんですけれども、それでもって各署へ照会の回答をするというような形になっております。ただ、まだシステム化しておりませんので、来年の4月からこれはシステム化されまして、もう少しコンピュータで早くわかるというような形になっておりますけれども、一般の方にこのような形で出ておりますよという情報を、いわゆる現在捜査上に必要というふうな形でやっておりますので、現在、出す予定はしておりませんし、誰さんが出たというようなことを出す必要もないんじゃないか。また、帰所地についてもわかりませんので。ただ、少年の、未成年者の場合は、ちょっとまた意味合いが違うと思っております。

○浜島部長 ここでお答えすればよろしいでしょうか。先生の最初の質問なんですけれども。

○田中委員長 一番最初ね。どうぞ。

○浜島部長 長くなぜかかったのかということで、場内においての事件なので、マルチ事件ならすぐわかる、あるいは……。

○田中委員長 マイクを近づけてください。

○浜島部長 失礼しました。その場で職務専念義務の違反だということもわかるというようなことでございましたが、何分、発生から発覚までの間が、かなり時間が経過をしてしまっておりました。かつ、その場で本当に現行犯的に押さえられればよかったんですけれども、そういう意味ではいろいろな形で外部・内部の供述を積み重ねないと事実が明らかになってこないという事情がありまして、いたずらにおくらせるというわけではございません。早く片づけなければならないというふうに我々考えておりましたが、中では一生懸命誠実に取り組んでおったところでございます。

 また、非常に微妙な、特定商取引法というのは法令でございますので、よく解釈の方法などを所管省庁とも協議の上進めていかなければ、またいろいろな形で公平・不公平の問題も出てまいりますので、こういうものも慎重に進める必要があったと。

 そういうことから、早くしなければならないとは思いながらも、これだけ時間がかかってしまったところでございます。そういう意味で、先生の方から余りご満足いただけないかもしれませんが、我々の方といたしましては、一生懸命やらせていただいたということだけはご理解いただきたいと思います。

○萩野委員 今のですけれども、いろいろな方法があるだろうと思うんですね。発覚した段階で、これは事実なのか、どうなのかと本人に確認するんだったら、すぐできると思うんですね。それは犯罪者扱いをしているわけでないわけですから。そのことによってその人に対する抑止力になっていくだろうし、それから十分時間かけて捜査をしたっていいんではないかと、私は単純に素人目に思うんですよ。それをやったということが事実なのかどうか確認すればいい話であって、そのことによって次の犯罪、次の犯罪を抑止していくことにつながる。見たらわかるんですから。地位を利用しているし、職務専念義務違反ですし、そういうのはすぐ聞きゃわかることだと思うんですけれども、極めて慎重にやられてこれだけ長かったというのは、石原委員もおっしゃいましたけれども、私も若干疑問に思う。隠ぺいとは言いませんけれども、若干疑問に思う。今答えていただきましたので、一生懸命やられているということはよく理解をさせていただきました。

 それで、今の9月1日からのなんですけれども、これも今おっしゃられたように50件ぐらいということなんですが、このことも、もう少しこれもちょっとPRをしていただいて、抑止に何もつながっていないと思うんです、こんな法を作ったとしても。知らない人が多過ぎてですね。こういうことにもなるんですよというふうなことを、少しでも犯罪の抑止力につながっていかないと、自主防災組織で153団体もやってくれているわけですから、その方たちに応える意味でも、このようなこともぜひPRをしてもらいたいと思います。

 もう一つ、中部地方整備局から、10月5日か、6日か、その頃だったと思うんですが、三重県警からの通知に基づいて、この企業は暴力団が関係していますよというふうなことを通知をしたというのが新聞に載っていました。これはどういうことなのか私もちょっと調べさせていただいたんですけれども、これは国土交通省と何か協定を結んでいらっしゃって、暴力団、あるいはそれに準ずる者と警察が認定したら国の方へ、この会社は暴力団とつながっていますよということになると指名停止になると、停止か処分をされるというふうなことで協定を結んでいるということを聞いた。それが、今まで東海で三重県下のそれが初めてなんだそうですよ。愛知県でも、岐阜県でも、今までそういう県警からの、問い合わせがあって言うのか、そうじゃなくて県警の方からこうですよというふうなことを言うのかどうか知りませんけれども、東海4県で初めてだというところに、本当にこんなもの今までなかったのかなというふうなことを思うんですが、そのことについてまずお答えください。

○堀出部長 国土交通省の中部地方整備局と一応、向こうの総務部長と私の協定という形で申し込みました。向こうからいわゆる例えば工事入札関係なり会社の関係で照会がございまして、それに基づいてうちの方で、暴力団等の関係があるというふうな形であれば回答するという形に一応なって、システム上、協定を結びましてやったということでございまして、これは地方整備局ですけど、県の関係とも現在結んでやっておるということで、できるだけ暴力団の排除と、暴力団対策というふうな面からそういうような形をどんどん進めていきたいということで、進めておる一つの一環で行ったということでございます。

○萩野委員 今部長おっしゃいました、県とも、部長と県の整備部長ですか、協定を、これは2年ぐらい前になるんですか、結んでいらっしゃるんですが、暴力団排除の協定書を作成する。それを見せていただいたんですが、これに基づいて三重県、先程のは国の事業の関係ですけれども、県内の、この協定に基づいて県警本部が、このことについては、この会社は云々、どうですよというふうなことをこの協定に基づいて県土整備部に言ったことといいますか、やったことはあるんですか。何件ありますか。

○堀出部長 県の関係につきましては、16年に排除件数が、県の方で指名対象から排除されたのは、1件ということで聞いております。会社そのものと個人の照会等ございますので、いわゆる暴力団と関係あるということで、私どもの持っておる資料でもって認定していくという状況でございます。

○萩野委員 1件あったんですが、それについては、その会社名は公表しているんですか。

○堀出部長 警察の方からは公表いたしておりません。それに基づきまして指名停止を県が行いますので、県がどこの業者について指名停止だというような形は出ておると思います。

○萩野委員 国土交通省、中部地方整備局ですか、こちらの方は、きちっとこの会社がこのような形で暴力団とつながりがありますから、今回、三重県警の報告に基づいて排除いたしますというふうなことを新聞できちっと公表しているんですが、三重県は、おたくの責任ではないと思うんですけれども、県土整備部から要請があった場合、きちっと調べてちゃんと報告すれば、きちっと県民にこういうことですよというのを公表するようなシステムに協定書はなっているんですか。

○堀出部長 協定書の中では、公表云々は書いてございません。そういう形にするということでございますので、公表されるかどうかは相手方の問題でございますので、協定の中には明確にはしてないと思います。

○萩野委員 ありがとうございました。

 先程の出所情報にしても、それから今石原さんが言われたことについても、今の暴力団云々のことについても、すべてそうなんですけれども、犯罪を未然に防ぐためにはどうすればいいかというあたりのことをこれから考えて、常に考えていらっしゃることはわかりますけれども、どのような形で抑止するかというふうなことを、事後、犯罪が起こってからじゃなくて、事前の防止策というのを徹底する意味で今申し上げたようなこともぜひ県民に公表していただいて、このようなことも制度的にありますよというふうなことを知らせていただけたら犯罪も減るんではないかなという思いで質問をさせていただきました。終わります。

○田中委員長 ほかに。

○福田委員 高尚な質問の後で大変タイムリーな、改造エアガンの問題なんですが、警察庁が、11日というと昨日ですか、都道府県警に対し、問題になっていますエアガン、改造エアガンの事件の精査とか、あるいは入手経路の解明、所持の取り締まり等々を通達しておるということでありました。そのあたりが、非常に社会不安が高まってきていると思うんですが、そのあたりの県警の対応をお聞かせいただきたいなと思います。

○堀出部長 エアガン、いわゆるエアソフトガンと言われているものですけれども、いわゆる空気の圧縮空気であるとか、ガスの圧縮であるとか、それで飛び出す。BB弾と呼んでおりますけれども、いわゆるプラスチック弾ですね。これを発射する機能。これは一応玩具という形でやっておるんですけれども、そのうちで、いわゆるプラスチックじゃなくて金属弾丸を発射するようなもの。またその威力は、大体1メーター離れておりまして皮膚が貫通するぐらいの威力。20ジュールですか、その力があれば、いわゆる銃砲刀剣類所持等取締法のいう拳銃に当たるということで取り締まりをするという形になっておるわけでございまして、現在、大阪等でもいろいろな問題になっておりますけれども、玩具等で販売されておるものにつきましてはそういうようなところの制限条例等で対応していくと思いますし、昨日も、本庁、警察庁の方も、そんなんがインターネット等で改造云々されておるということから、サイバーパトロール等でそのへんの改造のあれを示すということですので、生活安全部の方でサイバーパトロール等でやっていただくことを考えておりますし、私どもの方で、モデルガンの改造で検挙いたしましたのは、平成10年3月20日にモデルガンを不法に改造したというようなことでガンマニア10人を銃刀法で検挙したというのが事例ございまして、そのような形で持っておる者の取り締まり等を進めていきたいなと、こう考えております。

○福田委員 サイバーパトロール等々をやっていただくということで、取り締まりが非常に難しいかなと思うんです。県下のガンショップっていうのか、今刑事部長言われたように、ソフトエアガンで売っておったとしても、改造するわけですから、そこから先がなかなか、個人的な情報もあって取り締まり等々難しいと思うんですが、非常に、愉快犯というのか、まねする犯罪というのが増えるという傾向もあるので、ぜひともその取り締まりの強化をお願いしたいなと思います。

 それと、先程も話ありましたが、暴力団の話であります。新聞等々でも、日本最大の広域暴力団である山口組の、何代目でしたか忘れましたが、組長に、関西以外で初めて名古屋の弘道会の、通称司忍でしたかね、篠田建市組長がなされたということで、この西日本というか、関西やくざというか、が非常に中部に対して、気持ちというか、警戒というか、おもしろくないというふうな話が少しマスコミ等々にも載っているんですが、それによって、聞くところによると弘道会系の暴力団というのが非常に三重県も、非常にというか、影響下にあるとされておるので、あるいは抗争事件とか、対立する可能性が非常に高いということを聞いたことがあるんですが、そのあたりの懸念というのはどうですかね。

○堀出部長 警察では、いわゆる暴力団対策につきましては、平素からその取り締まりの強化とかやっておるんですけれども、先生先程おっしゃいましたように、本年の8月27日に、いわゆる全国で最大の勢力を持っております山口組の6代目に、前弘道会の会長でありました司忍、篠田建市が就任いたしました。それに伴いまして山口組内の主導権争いによる内部抗争が発生する可能性も予測されますので、県内の暴力団の動向把握を強化したところでございますけれども、現時点におきましては、抗争等の動きは把握しておりません。ただ、全国的に見てみますと、組長の交代に関連すると考えられる内部抗争であるとか、対立抗争というのは発生してございませんけれども、去る10月6日に奈良県内で暴力団事務所に対する発砲事件が発生しておりますので、さらにこの種のものにつきましては、関係都道府県警察と密接な連携を図って、抗争等の兆しがございましたら、迅速かつ強力な取り締まりでもって当たっていきたいと、こう考えております。

○福田委員 県内非常に暴力団というのが皆さん方のおかげで壊滅的な状況やと聞いておるんで多少安心しておるんですけれども、そのあたり、ぜひ強化をお願いしたいなと思っております。

 それと、最後に地域安全対策ですが、前の委員会でもお話しいただいた、いわゆる交番、派出所等々の再編なんですが、調べてみますと、交番の起源が明治40年ということで、ちょうど今年100年になるんですかね。立番と書いて、りつばんと言うんですかね。立番制度が発祥になっておると。交番の番の字も立番ということが語源になっておるという話らしいんですが、三重県ではほとんど見かけないんですけれども、東京警視庁なんかの交番に行くと、大体立っておるんですね。そこまでやれとは言いませんが、前回もお願いをしたんですが、非常に再編で、地域の駐在所、派出所が、7つ8つが1つになったり、私たちの地域も、いわゆる外国人の方々が多い地域も廃止になるということで、非常に地域的な不安が高いと。

 これは難しい話なんですが、私は河芸に住んでいるんですけれども、千里ケ丘あたりはひょっとすると磯山の駐在所ぐらいの方が近い。あるいは、今度合併していくので大きな津市になるんですが、今まででありますとどうしても、通学やらの問題で町と市の境、あるいは町と村、市と村の境に位置する駐在所、派出所なんかが、大きな津市になるということによって管轄する区域が、どうも先日の再編等々見せていだたくと、大きな、県下多く合併をしていくんですけれども、どうも合併を見据えた動きじゃないんじゃないかなというようなところがあります。

 先程申し上げたように署が違うところまでどうせいということはできないと思うんですが、例えば河芸の千里ケ丘を磯山が管轄するようなことはできないんですけれども、例えば津と安濃町の境とか、津と河芸の境を、合併をしていきますんで、もう少し将来を見据えたような再編等々が考えられなかったのかなと、そのように。地域の方もひょっとすると、30万都市になって、四日市は3つも署を持っているのに、津はまだまだ久居署と津署というだけで、津の北部の治安がどうかと。河芸の方々なんかに聞くと、四日市に倣って津北署ぐらい創ってもらったらどうやというような話も出ているぐらいなんですが、大きな合併を含めた地域の安全対策というか、特に派出所や交番の再編も含めて、お考えがあれば、ぜひ聞かせていただきたいなと思うんですが。

○前田部長 交番、駐在所の再編整備につきましては、前回の常任委員会の方でも一応説明させていただきました。まず、先生の方からご質問ありました立番の関係でございますけれども、確かに、おっしゃられるように警視庁なんかは非常に交番の前で警察官が立番をしている姿をよく見るんですけれども、三重県の場合はそのへんが警視庁等に比べますと非常に少ない。やはり地域の警察官が地域の住民の皆さんを守っておるんだという姿勢を示すにはぜひともその立番が必要だということで、実は今日から各署に回りまして、立番をもっと積極的にやりなさいと、交番の外へ出て制服の警察官を地域の住民の皆さんに見てもらいなさいと。それが地域の皆さんの安心が醸成するのとあわせて、いわゆるよからぬことを考えている者については抑止効果があるというふうなことで、これからどしどし交番、駐在所に対しまして、立番ができる時間帯があれば積極的に庁舎を出て立番するようにというふうな指導を強化していきたいと考えております。

 2つ目の、いわゆる今回の再編整備の関係に伴います市町村合併については、十分そのへんを配慮した上で計画を立てたのかどうかということですけれども、今回の場合は、最近の治安情勢を踏まえて、交番、駐在所の機能をいかに強化していくかということが主眼とあわせて、確かに市町村合併につきましても一応考慮した上で計画をさせていただいたという経緯がございます。一つの例としましては、三雲、それから嬉野が松阪市になりましたので、従来、久居警察署で管轄しておった地域を松阪署の方に管轄替えをしたと。それから、もう1つは南郊地区ですね。あれは津署の管内だったんですけれども、それを今回、久居警察署の方に管轄替えをした。南郊地区は最近非常に犯罪が増えていまして、そういう形で久居警察署の管轄にしましたところ、やはりすっと久居警察署の方からの方が速く現場に来れるということで、その地域の皆さんから、非常によくなったというふうな声も聞いております。

 したがいまして、市町村合併も踏まえた整備計画をさせていただいたということでございます。しかし、先生お話ありました河芸の問題でありますとか、津の中でも、今回1月1日に合併しますと久居と津署との関係でいろんな問題が出てくると思いますけれども、このへんは、今回そういう部分も考慮して計画を立てたんですけれども、今の段階で最良はこうだろうということでお示しさせていただいた整備計画になっております。今後は、犯罪の実態なり、いろんな地域の実態なり、そのへんを見ながら、今後も再編整備は、このような大きな規模ではありませんけれども、個々の事案を見ながら再編整備をやっていきたいというふうに考えております。

 それからもう一つ、津北警察署のお話もありましたんですけれども、これはちょっと、署の再編整備というんですか、署の方の整備をどうしていくのかというのは、また違う段階で検討させていただきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○福田委員 市町村合併を踏まえた上でとご答弁いただきましたが、一回、交番や駐在、派出所というのを創ってしまうと、なかなか動かしがたいところが、そういう部分がありますので、今のご答弁で多少安心はさせていただいたんですが、非常に時代の流れというのが速いですし、例えば久居のように165号線あたりの周辺にロードサイド店が立ち並ぶようになると非常に繁華になってきますし、ここ一、二年でさま変わりをするようなところも出ていますので、ぜひとも立番とあわせてお願いをして、終わりたいと思います。

田中委員長 ほかにございませんか。

○西場委員 今の福田さんの地域安全のことについて、私も前回いろいろお願いやら質問をしてありますので、ちょっとこの機会に関連させてもらっておきたいと思いますが、その前に、議会でいろいろ出てまいりました今回10月3日に発足した犯罪被害者の総合支援センター、これは、今まで的確な受け皿がなかっただけに、この組織ができたということの評価は、私もさせてもらっておきたいと。本会議でもいろいろ、本質問や関連でもいろいろありましたように、この対象となる関係がいろいろ幅広いだけに、警察行政だけで係わり切れない様々な、大中小、あるいは濃い薄いの関係が出てくると思います。そんな中で、いかにそれを幅広く受けて、ニーズに合ったといいますか、対応していけるかどうかというのは、警察行政だけじゃなくて、生活とか教育も含めて、そういう関係機関をどういうようにその中に取り込むかということは大変重要なことだと思いますので、このことについて、これは、このセンターの問題に係わらず、これからの三重県の治安、安全安心をどう作るかということについて大変重要な関連が出てくることですので、この点を警察としてもしっかり焦点を置いて、そして庁内の方のそういう働きかける体制作りというものを真剣に取り組んでいく必要があるのかなと、こう思っております。

 それともう一つは、形としての社団とか、そういうものを創るだけじゃなくて、実質的にどのようにしみ込むように地域にこの活動をわたらせていくかというところの一工夫、二工夫が大変重要ですので、それを末端の方へどのように体制を作るかということについても、一遍この機会にしっかり検討をしてもらいたいなと思います。

 まず、せっかくですので、この点について一遍、ご答弁を伺っておこうかな。

○浜島部長 委員ご指摘のまず行政機関との連携でございますが、これに関しましては、既に前回の一般質問等におきまして警察本部長の方から答弁をさせていただきましたが、改めて各行政部門、関連の部門に、教育、あるいは生活部、いろいろあると思いますけれども、私どもの方から、こんなことがあり得るのではないかと、犯罪被害者のニーズはこういうところにあって、こういう支援というのを引き続きやっていただきたい、また、こういうことを考えていただきたいといったようなことなどを、非常に事務的に要望させていただいているところでございます。そういったものの検討の結果を今後よく見きわめてまいりたいなというふうに考えております。

 いずれにいたしましても行政の連携というのは非常に大事になってまいりますので、我々も密接に連絡をとりながらやってまいりたいと思います。

 もう一つは、やはり実質的にこの活動を地域にしみ込ませていくことが非常に大切だということでございますが、ごもっともでございます。犯罪被害者のニーズは本当に多様でございまして、一般的な行政から受けられるサービス等に関する情報が欲しいといった性質のものから、犯罪被害に遭ったときに身の回りにいて相談相手になってほしいといったようなもの、そのほか、裁判所等に付き添ってほしいといったようなものから、本当に行政になじむものからそうでないものまで、そして、行政になじまないようなものというのを掘り下げれば掘り下げる程、多種多様なものがあるというふうに聞いております。そういったものができるだけ吸い上げられるような組織にしていくべく、現在、有識者の方々に集まっていただきながら、これは、臨床心理士の先生とか、それからお医者さんでありますとか、こういった専門家の方なんかに集まっていただきまして、センターの設立準備会というのを組織していただいております。こういう方々の意見、あるいは犯罪被害者の方々のご意見というのを大切にしながら、センターでどういう活動を今後展開していくかということについて十分議論をしていただいているところでございますので、こういうものの中から、我々、全面的にサポートするわけでございますが、いろいろな形でお手伝いできることというものをしていきたいというふうに考えております。

○西場委員 被害者支援だけじゃなくて、地域の安全安心をこれからきちっとしていくために、様々な問題が横たわっておると思います。そんな中て、いつも誰しもが思うことで、言われることですけれども、一昔、二昔に比べて、地域のお互いの助け合いとか、それから支え合いとか、そういうものがなくなってきて、事件の防止にも、またその後起こった問題に対してのカバーにも、それがもうきかなくなってきた。そういう中で、一方では警察に対するニーズも上がってきておるし、また県の行政に対する様々な苦情やニーズも上がってきておる。こういうことなんです。今福田さんの方から、交番、立番の話がありましたけれども、これをどういうような形で警察と県の他の行政が一体になって、そして、大事なことは地域の市民や住民とどういうように一体感を持って取り組んでいくかということの、これは、従来にない全く新しい、警察にとってみても新しい行政の対応だし、だからそこを、ここしばらくの間にかなり前向きに検討されておると、こう思いますので、一遍、現在の取組の状況を聞かせてもらうと同時に、いよいよ年末近くなってきましたけれども、来年度以降に向けての警察の基本方針というか、心構えというものについて、せっかくの機会ですのでここで伺っておきたい。

○前田部長 先生のご質問の安全安心の地域作りということの中で、当然、私の生活安全部が担当しておるわけですけれども、先生おっしゃられましたように警察だけの活動ではなかなかその効果はあらわれないということで、やはり県の関係部局、生活部とか、教育委員会とか、そういう関係部局との連携でありますとか、また、市町村の単位でいろんな活動をやっていただくことも必要だということで、これにつきましては各警察署を通じて市町村との連携を図っていこうと思っています。

 それ以外にも、それぞれの地域の民間のボランティア活動のそういう組織ができております。前回、委員会のときに報告させていただきました、県内で約100カ所ぐらいと。実質は94団体あったんですけど、その後、今回調べてみましたところ、153団体まで増えてきております。その内容を見ましても、新しい団地ですね。今おっしゃられましたように地域の連帯感が非常に薄くなっておる新興住宅地におけるそういうボランティア団体が、青色回転灯等を使って自らパトロールをやっていこうじゃないかというような気運が非常に高まっておるということで、大変喜んでおります。

 今後は、まだまだその153団体で満足せずに、もっともっとそれぞれの地域でボランティア活動をやっていただく団体を増やしていく、そのような活動を進めていきたいと思いますし、また、今後は、これだけ増えてまいりますと、その団体同士の連携というんですか、それから警察とボランティアとの連携というんですか、こういうふうな活動も今後一層進めていきたいなと。そういうことによってこのボランティア活動の効果があらわれてくるんじゃないかなというふうに考えております。

 先生おっしゃられましたように、来年の抱負等のお話が出ましたんですけれども、このへんはちょっとまだ具体的な方針は出ておりませんけれども、当然、こういうふうな今現在進めておる活動を基盤に、一層強化していきたいというふうに考えております。

○西場委員 そこで、地域のそういう安全を総合力でやっていくというときに、私は、一つの要になるのに、交番、駐在というものが大事な存在として浮かび上がってくるように思うんです。ところが、いろいろ財政的な状況もあって、これをかなり削減していくといいますか、合理化、効率化していくという状況の中で、これが果たして、末端の地域とのかけ橋の大事な拠点が逆に数が減っていく、あるいはその力をそがれていく、そんなことになりゃせんかと、こういうようなことを思って、今、これからの地域の地域力を高めるという中で、交番、駐在のあり方を、元に戻せとは言いませんけれども、新たにこのへんをどう活用するかということが大変重要だと思うんですが、その点についてはどうですか。

○前田部長 今回の再編整備の基本的な考え方は、要するに、より警察力を強化していこう、24時間体制の交番をたくさん創って住民の皆さんに24時間のいわゆる安全のサービスをしていこうというふうなのが基本になっております。また、当然ながら駐在所、交番の数は変わりますけれども、地域警察官の数はそのまま維持した上で、地域の安全は地域警察官で守っていこうという、そういうふうな基本的な姿勢のもとにやっておりますので、決して地域警察官が再編整備することによって全体の数が少なくなるということではございませんので、地域の皆さんに対する、いわゆるパトロールでありますとか、いろんな相談でありますとか、そういう活動は、人数、体制は一緒ですので、そのへんは維持していきたい。

 しかし、確かに廃止する駐在所など地域ごとに見ますと委員の質問のそういう部分があると思いますけれども、このへんは、その地域は交番になりましたら24時間体制でいろんな事案とか相談が対応できるということで、そういう部分でのいわゆる効果といいますか、サービスアップ、勢力アップは図れるんじゃないかなと。そのへんは、そういう形になるように私の方は各警察署の地域警察官の指導を強化していきたいというふうに考えております。

○西場委員 そういったことの地元説明、あるいは具体的なこれからの取組方針をしっかり説明していただくことを、私からも要望を申し上げておきたいと思います。

 最後に本部長に伺っておきますが、今まで申し上げた中の2つのポイント、1つは、行政が縦割りでおる中でこういった地域の安全力、安心力を高めるという総合力を確保する中での全体的な横割りの体制作りの中で、何がネックなのか、あるいは私どもとしてどのような、それを推進していくためのポイントがあるのか、その点のところについて何かご所見があれば伺いたいのと、それから、今度は地域との一体感を保つために、地域の住民、市民と警察との信頼関係、これが大変重要だと思うんです。これをどうつなげていくか。そこのことについて本部長の考え方、意見をお伺いしたい。

○木岡本部長 1点目と2点目、やや重なるところはあるんですけれど、ややもすると縦割りになってしまってということなんですけれど、問題なのは多分、自分のところは、自分の守備範囲が決められていますから、これだけやっていればいいというようなことなんでしょうけれど、そのへんは極力、警察についてはまさに地域の安全を何とか守っていきたいということなので、ほかの部局に係わることについても何とか一緒になってやっていきましょうというようなことを引っ張ることが必要であろうというふうに思っております。そういう意味で先程の被害者の支援センターもそうなんですけれど、警察だけの業務じゃない部分があるんですけれど、ほかの部局の方にも加わってもらって、何とかこの民間のセンターを盛り上げていこうといったような動き、多分そういうようなことが必要なんだろうと思いますし、まだまだそのへんが足りないから、ほかの部局の係わるような問題であっても、自分の部局、さらに県民のためになると思えば、一歩踏み込んで引っ張っていくということが必要なんだろうというふうに思います。

 2つ目の話なんですけれど、信頼感をより深めるためにということなんですけれど、先程からも少しお話が出ていましたけれど、警察で持っておるいろんな情報ですね。地域の皆様のためになるような使える情報があれば、それはどんどんこれから出していくということが、ひいては県民の皆様方のご信頼というんでしょうか、警察に対する信頼を増すきっかけになるんだろうと思っておりまして、これについてはこれからも力を入れて配して進めてまいりたいと思っております。

 以上です。

○田中委員長 よろしいですか。

○西場委員 はい。

○末松副委員長 今の西場委員の質問にもちょっと関連なんですけど、先程言っていただいたみたいに自主防犯活動が非常に94団体から153団体に増えたというようなことで、こぞってというよりも、いろんなところで自主防犯にそれぞれの地域の住民の方が協力をしていただけるようになったというのは非常にいい傾向だと思いますし、いろんな特色を持ってそれぞれ自主防犯パトロールをされていると思うんですね。先程のご説明の中にもあったと思うんですけど、一つ具体的に女性の買い物時の防犯パトロールを行っているというようなことがご説明にありました。例えばどういうふうなことを具体的に、買い物時の防犯パトロールというのがどういうふうな形で行われているのかというのを、ちょっとご説明いただきたいなというのと、話を別に引き戻すわけじゃないんですけど、先程の石原委員、それから萩野委員のお話を聞いていて、浜島警務部長のご説明を聞いていると、逆に聞けば聞く程非常に私としては疑問に思えてくるところがありまして、一般的な諸犯罪とか、そういうことに関しては非常に発覚が早かったり、非常に取り調べが早く行われるようなふうに思っています。ただ、中に関してと言っていいのかどうかわかりませんけれども、署内の中で起こったことに関しての取り調べは、非常に慎重に取り調べをしたから発覚が遅くなったと。いろんな諸犯罪に関して県民の方たちにもすべて非常に慎重に取り調べをしながらいろいろな活動を行っているというふうに理解をさせていただきたいと思いますけど、そのへんのお話というのを伺えれば、ちょっとお聞きしたい。

○木岡本部長 留置場の案件について、ちょっとこちらの方の説明が足りなくて、十分じゃなかったところがあるので申し上げますと、本人の調べとか、そういうものについては、どんどん早目に進めております。ですから、本人がこれ以上繰り返してやるとかというようなことはしていないわけです。事案が発覚すれば直ちに調べられることは全部調べていくんですけれど、いかんせん、説明にもちょっとありましたように、わかってきた事実が組み上がった段階で、これについて本当に法律違反があるのかどうか、刑事事件として問擬するのかどうかの部分については、警察だけで判断できないような法令解釈の部分がありましたので、他の役所の方にその部分の解釈について照会を出しておって、その返事が来て、またその返事に基づいて再度検討するという部分でちょっと時間がかかってしまったと。ですから、取り調べとか捜査自体がずっと慎重にしてなかったというわけじゃございません。

 以上です。

○前田部長 ご質問のありました買い物パトロールの実態でございます。実は、これは私どもの四日市北警察署管内の富田、富州原地区の方で、いわゆる女性の方が中心となりまして、買い物に出かけるときにお出かけ袋という袋をこの会員の皆さん方はそれぞれ持ってみえまして、ワッペンを張って、それから、何かあったときにということでホイッスルをこの袋の中に入れて、メモ帳等も入れて、ずっと買い物に行かれるときに、その袋を持って行っていただく。そして、例えば途中で車の違法駐車があれば車の番号を通報してもらうとか、何か声かけのような事案があったときにはちゃんとそのへんの車の番号を通報してもらうとか、そういう形で大体120名ぐらいの女性の方がこのパトロール隊に加入してもらっておりまして、具体的に活動をしてもらっております。非常にありがたい活動ですので、私どもの方としては、四日市北署はいろんな情報を、本部長からも説明がありましたけど、いろんな地域の情報を流しながら、このパトロール隊と協働した活動を推進しております。

 それ以外の自主団体が152団体ございます。それぞれの地域の実態に応じた、工夫を凝らした活動を推進してもらっております。今後、こういうふうな活動をもっともっと増やしていきたいなというふうに考えております。

○末松副委員長 非常にいろいろ特色を、その地域に合った特色を出されながら自主防犯パトロールをされているということで、まだまだ、どんどんこういう団体が増えていくんだろうなというふうに思いますし、増えていっていただきたいと思います。それが地域の、先程西場委員言われたみたいに、なくなってきたネットワークの再構築というところのきっかけ作りにもなるんじゃないかなというふうにも思っておりますので、非常に期待をするところでありますし、大いに支援をしていただきたいというふうにも思っております。

 前段のことに関しましては、久居署のこと云々かんぬんじゃなくて、一般的に取り調べに対してだったり、そういうようなことに関して、県民の皆さんに、もし私がそういうふうになった場合に、非常に警察の方たちと対応するというのは恐怖の部分があるところがあるんですよ。そういった中で、県民の皆様方にも慎重に、かつ丁寧な取り調べを行っていたりとか、留置場の中でそういうような話があったりとかというようなことの対応はどうなんですかというようなことのお話をちょっと聞かせていただきたいんです。

○浜島部長 ご指摘の件につきましては、部内の者であれ、一般の方々であれ、対応は同じでございます。皆同様な扱いをしておりますので、その点はご安心ください。

○末松副委員長 これからいろんなそういうことに関して安心をして、いろいろなことで、先程一番最後に本部長言われたみたいに、信頼関係というか、警察の方たちとの信頼関係というのはそういう細かいところからも生まれてくるんじゃないかなというふうに思いますし、この前の委員会のときにも、交通違反のそういうような取り調べというか、交通違反に対しての警察官と一般県民との接触の仕方に少し問題があるんじゃないかなというようなご指摘もあったと思います。あらゆる面含めて、今、敏感に県民の方たちがそういうようなことを感じているときだと思いますので、自主防犯は皆さんこういうふうに一生懸命やっていただくような形で警察の方に非常に協力をしていただいているところでありますので、そういうところの諸犯罪、犯罪は悪いことですからしっかり取り調べもしていただかなければいけないと思いますけれども、ただ、全員が全員、犯罪を犯しているのとかいうところじゃない見きわめもしっかりしていただいて、信頼関係を保っていただけるような、そういうふうになっていかなければ、こういう内部でのミスというのは減っていかないんじゃないかなというふうに思いますんで、どうぞ、最後に本部長言われたみたい、しっかりと県民の皆さんとの信頼関係を持たれるような形で、これからの諸活動というか、お願いをしたいなと思うので、最後に要望だけさせていただきます。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○永田委員 要望みたいになりますけど、スーパー防犯灯19基やっていただいて、ちょっといろいろ地元の地域住民に聞いてみますと、まだちょっと実効性がいま一つだという意見が大分多いようでございますので、実効性を高める対策を至急にひとつ講じてやってほしいと。地域住民もその気になって立ち上がっておりますから、それだけひとつお願いしておきますわ。せっかく19基もつけていただいて、非常に私はすばらしいことだと思っておりますし、また、迷惑条例、あれは改善したんですが、なかなか迷惑条例ではいま一つ実効が上がらなかった。そこへスーパー防犯灯をつけていただいて、本当に地元としてはありがたい話なんですが、ちょっとそこらへんはいま一つという感が否めませんので、これは要望にさせていただいておきます。

 もう1点は、検挙率の問題ね。残念ながらちょっと低いようでございますんで、これをひとつ上げていただくように全力挙げていただきたいなと思いますし、特に外国人の問題ね。本当に最近多いわけでございますが、なかなか難しい話にもなりますけど、放っておくわけにいきませんし、何とか検挙率を上げていだたくように、全面的にひとつお願いしたいと。

 1点、お礼を申さないかんですけど、例の、私、本当に隣でしたんやけど、医師の奥さんが殺されて、侵入されて殺された。あれは本当にどうなっているのか、私、隣でしたから非常に不安でしたけど、よく、これは挙げていきたいなという感じであったんですよ。これはかなり広域的な云々があったんじゃなかろうかと思うんですが、検挙していただいて、いよいよ決着つけていただいて、本当に感謝ですね。あんなところが何でねらわれるか、本当に不思議だったんです。本当不思議。だけども、そういうことで、あれは広域的なきちっとした組織がないとできないことですね。ですから、外国人の問題は本当に非常に悩みの種だと思いますので、これはひとつ県警として真剣にこれからの対策を講じていただくことが大事かなと、このように思わせていただいておりますので、これも要望にとどめますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

○山本委員 地域の防犯活動、先程から言われているように153団体のそれぞれの方々がそれぞれの地域で頑張っておられるというのは、本当にすばらしいことかなと思います。

 昨日のニュースだったんでしょうか。隣の県の名古屋市で、ひったくりが38件か何か、同じような地域が起こっておると。隣の警察のことですから、批判したり何かするつもりは毛頭ないんですけれども、昨日だけじゃなくて、しょっちゅうあるわけですね。名古屋はある。それも、場所によってなんでしょうが、明るいところでやられる部分もあれば、少し路地のところでひったくりをやられる部分もあると思うんですね。

 そんな中で、三重県はそんなにしょっちゅう、都会、四日市だとか、津だとか、そういうところでひったくりが頻繁に行われたというようなことは余り聞きませんけど、我々のような田舎、地方ですと、最近、ジョギングをやったり、それから散歩をしたりする方たちが多くなってまいりました、夕方から夜にかけて。ということは、その人たちが歩くことによって、また走っておることによって、抑止力にもなったり、逆にその方たちが襲われるという、被害者側になるかもしれないということですね。その中で、先程からいろんな議論があるように、いろんな団体が警察と協力しながら、行政と協力しながら、防犯対策というか、活動を展開していこうということなんですが、それは、中心になる、核になるのは、やはりその地域の警察の方々や行政の方々が核になって、その周辺に各種いろんな団体の方々が張りついて地域の防犯活動を展開していくと、こういうイメージで私はおるんですけど、そういう感じなんでしょうかね。地方における、地方と言うと言葉悪いですが、田舎町ですね。特にそういう明るい地域が少ないところでの防犯活動というか、そういうようなイメージというのは、どういうことを描けばいいのかなというふうに思うんですけど。

○前田部長 おっしゃられたとおりでございます。今、153団体、いろいろ活動をやってもらっておりますけれども、それぞれの地域で、今、街の中でひったくりが多いところについては、ひったくり防止のためのいろんなパトロールをやっていただいたり、また、それぞれの地域では、そういうふうなジョギングとか散歩をしてもらっている方がそういうグループを作って、その地域を腕章なんかをつけてやっていだたく。それがいわゆる抑止力になって街頭犯罪が減っているというような実態がございますので、それぞれの地域に応じた、犯罪の発生実態に応じた、活動をしていただく。それについてはいろんな情報発信が必要だと思いますので、警察署の方からもいろんな、その活動に対する情報発信をしていって、効果が上がる活動にしていきたいなというふうに考えております。

○山本委員 最後になりますけど、以前にも言わせてもらったかわかりませんが、家内も時々、警察の格好をしながら、今から防犯活動に行ってくるわいうて、懐中電灯持って出かけていくんですね。だけど、そのスタイルが、紺色の服じゃないですか。で、防犯活動に行くわけですわ。ですから、もちろん抑止力にはおそらくならんと思うんですね、暗い中でそんな紺色の服着ていますから。何かうまい服装というんですか、何か光るような、この人たちはそういうことをやっているんだなというか、相手に対してわかるような、そんなコスチュームというか服装にすればより効果的になるんじゃないかなというふうに思うんですが、それは、地域の防犯協会だとか、交通安全協会だとか、いろんなことで考えておられると思いますけど、何かアイデアがあればいいんじゃないかなと思いますが、どうなんでしょうか。

○前田部長 先生おっしゃられるとおりだと思います。例えば夜間、紺とか黒っぽい色ですと交通事故に遭われる確率も高くなると思いますので、今、反射材のついた、上着にはおるような、そういうようなものも市販されています。そのような場合については、それぞれの地区の防犯協会なり交通安全協会もございますので、そういうところと連携をしながらやっていただきたい。

 確かに、そういうふうなお話がありましたので、私の方からも各警察署にはそのへんの話も早速やってみて、やっていただいている活動について、自分の安全を守るようなことも踏まえたような、そういうふうな装備品も検討するように指示をしたいというふうに考えております。

○山本委員 ありがとうございました。わかりました。

○石原委員 久居署のことだけで頭がいっぱいで、忘れていた点が2点あります。

 1点は、RDFの捜査の進捗状況をちょっとお伺いしたいということと、もう1点、さっきの暴力団排除の、建設業の関係の暴力団排除の件なんですが、これは、最初に警察に相談に行ってもだめだということなのか、県の建設業室に行って、建設業室から警察に照会がかかるのか、そういうところをちょっと教えていただきたいんですけれども。

○堀出部長 RDFの事件につきましては、現在鋭意捜査中でございます。

 それから、第2点目の建設業の関係につきましては、システムといたしましては、国土交通省なり、また県の方から、Aさんなり、また、A会社として法人登録されておるものがいわゆる暴力団に認定されているものかどうかという照会がございまして、それに対してこうですよという回答をしておるというようなやり方です。

○石原委員 RDFはちょっと、鋭意が長過ぎる。もう2年以上たっているもんですから。そのへん、企業庁に聞いても、環境森林部に聞いても、警察の結果待ちやって言うんですね。そこは少し、もうちょっと何とかならんのかなということが1点と……

〔「慎重に」と呼ぶ者あり〕

○石原委員 慎重になんですけれども。

 それと、先程の件なんですが、例えば、建設業、ここが怪しいなという方がいたら、県に言いに行けばいいということですね。警察に行ってもだめだということですね。

○堀出部長 建設関係であれば、県の方に連絡いただきます。県からうちの方へ、そういう入札関係の業者等ございましたら連絡があるということでございます。ただ、一般の方でどうかというのであれば、うちの方にまた連絡いただきまして、業務そのものについての、事業をやるときの法人なりそういう方がどうだというのは返ってきますけれども、一般の方については、うちの方に連絡いただきまして、私どもの方で答えられる範囲で連絡したいと、こう思っております。

 RDFにつきましては、発生から2年近くなんですけれども、特殊な事故でもございますので、大体、業過事件そのものですと、今までのいわゆる医療過誤の事件でも、2年、長ければ3年かかっておる状況もございます。したがって、我々としましては専従捜査班をずっと置いておりまして、過失致傷罪なり、立件を視野に入れながら、関係書類の整理を検討しながら現在捜査を進めておるというところでございますので。普通の業過のように、半年で終わるとか、普通のあの程度のものでございますと、過去にございましたけど、ゴルフ場で桁が落ちまして、これが4年かかった。2人亡くなった事件でございますけれども、そのぐらいかかってまいりますので、慎重に真相解明に現在努力しておるというところでございます。

○石原委員 最後にしますが、RDFの件ですけど、長いことかかったという方に合わせるんじゃなくて、なるべく短くやっていただきたいなというのが1点と、それと、廃棄物なんかの関係ですと、県警から県の方に出向していただいていますね。建設業に関してもそういったことを今後ちょっと視野に入れていただきたいんですけれども、やっぱり警察の力が必要なときがあるんだろうなというふうにして推察しているもんですから、そのへんちょっと、最後の1点だけ答弁いただいて終わります。

○堀出部長 廃棄物の関係につきましては県に出向に行っております。取り締まりの関係があるからだと思うんですけれども、現在5人ですか。それと、あとOBの方が5人というような形で、10人で対応しておりますけれども、建設業につきましては、私どもの一存でどうだこうだと言えませんし、関係部局との相談もしなきゃならんなと思うんですけれども、ただ、廃棄物のように現場へ行ってあれは見ますので、やはりそういう捜査的な感覚のある人が必要なんだろうなと思うんですけれども、建設業の場合ですと、そういう者がおるかどうかというようなことでございますので、向こうからきちっとした照会をいただければ、きちっとした回答をする。それによっては指名停止をするとか、いうような形で対応されていくんじゃないかなとは考えております。

○萩野委員 各警察署には留置場が全部あるんですけれども、その管理規則というのがあるだろうと思うんですけれども、それをちょっと資料としていただけませんか。

○浜島部長 準備させていただきたいと思います。

○田中委員長 じゃ、後でお願いします。

 ほかにございませんか。

 ないようですので、これで所管事項の調査を終わります。それでは、先程保留しておりました常任委員会の議案の採決を行います。

(2)採決

    議案 第 22号 他1件     挙手全員     可決

(休   憩)

II 教育委員会関係

【分科会】

1.予算議案の審査

 (1)審査

  ● 議案 第 3号   「平成17年度三重県一般会計補正予算(第5号)」の関係分

 1) 当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

 2) 議案の質疑

  な し

 (2)採決

    議案 第 3号        挙手全員     可決

 2.所管事項の調査

   ● 補助金等評価結果調書

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

 (2)所管事項の質疑

    な し

【常任委員会】

 1.議案の審査

 (1)審査

   ● 議案 第20号   「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」ほか1件

   1) 当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

   2) 議案の質疑

○田中委員長 それでは、ご質疑があれば、お願いいたします。

○永田委員 このスポーツガーデンの規模ですけど、規模の決め方はどうしたんですか。バスケットボール2面とか、バレーボール2面ね、これが適正規模だったんですか。

○安田教育長 昨年の委員会でも若干ご議論いただいたところでございますが、通常ですと、バスケットボールで申しますと、大体2面もくしは3面というのが通常でございます。サンアリーナのような大きいのは別といたしまして、こういう県立、あるいは大きな市立の体育館ですと3面のところが多いわけですが、予算の事情等もございまして、2面で実施させていただきたいと。観客席も600ということで、鈴鹿スポーツガーデンの中での体育館ということで、もう少し大きな大会を開くについては、同じ市内に鈴鹿市立の体育館がございますので、そこと連携して可能ではないかということでこの規模にさせていただいたところでございます。

 以上でございます。

○永田委員 大会をやるにはやっぱり、ちょっと規模が中途半端なんですね、これ。要望にしておきます。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○福田委員 スポーツガーデンについて、私、不勉強で申し訳ないんですけど、以前から言われておった、大きな大会をするに当たって、宿泊棟というか、あれの計画等は、今どんなあんばいになっていますかね。

○安田教育長 宿泊施設につきましては、県ということではなくて、体育協会の方で宿泊施設を造るということで、当初、スポーツセンターというのがございまして、そこを廃止する経緯がございまして、県なり体育協会に一定の財源があるわけでございますが、その財源を使って、県の方では不足しておりました体育館を、そして体育協会の方では宿泊施設をということで、役割分担をして今整備を目指しているところでございますが、体育協会の方は内部でいろいろと議論をしてくれておりまして、この秋にいよいよ、コンペの形でもって、どういう宿泊施設ができますかという提案を受けると、そういう状況でございます。したがいまして、期間的に大分タイトになってきましたけれども、この体育館の完成とできれば同時にオープンができるようにということで、今、体育協会の方で詰めてもらっているという状況でございます。

○福田委員 協会の方、財政等々は、潤沢ではないでしょうけれども、宿泊棟等は別にそう難しい話ではないんですか。

○安田教育長 当時隣接しておりましたスポーツセンターがございまして、これは日本体育協会が所有をしていたものでありますけれども、それが三重県の体育協会に譲渡されまして、そこを本田技研の方に売却いたしまして、その売却益というのが残っております。それを県の方と体育協会の方と持ち分がございましたので按分をして所有をしているわけでございまして、それを体育協会の方も財源にできるという状況でございます。

○福田委員 ありがとうございました。宿泊棟等ができれば、充実すると思うので、期待しております。終わります。

○田中委員長 ほかにございませんか。

〔「なし」の声あり〕

○田中委員長 なければ、議案に対する質疑を終了いたします。

 (2)採決

    議案 第20号 他1件     挙手全員     可決

 2.請願の審査

 (1)審査

   ● 請願 第19号   「三重県における多文化共生政策の充実について」

   1) 当局から資料に基づき補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

○田中委員長 それでは、ご質疑があれば、お願いいたします。

○萩野委員 今ご説明いただいた中で、就学支援のところで、協力員の配置ですけれども、これは8市町っておっしゃいましたか。この設置基準みたいなものはあるんですか。配置基準。

○安田教育長 特段そういう基準を設けているというわけではございませんで、あくまでもいわゆる外国人の子どもたちへの適応指導教室のような性格の施設でございまして、私どもも一応事業として組んでおりますけれど、市町村が中心になって、その地域の子どもたちのキーステーションとしてここを機能させると。そこにはどうしても人が要るということで市町村の方で配置をしていただいておりまして、人数も含めて、かなり市町村任せというのが実態でございます。

○萩野委員 例えばロシア語しかわからない子どもが来た場合、そこは誰もわからないわけですから、そんなときには、今の協力員とか、あるいは別の形で何らかの配置、定数を入れるとかというふうなことはないんでしょうか。

 実際に例がありますよね。ロシアの子ども、小学校4年生ぐらいの子どもがぽこっと入ってきているクラスというのがある。担任も、周りも全然しゃべれないという状況の中で、そういうのの対応というのは、全く学校任せなんでしょうか。

○安田教育長 このことばの教室もそうですし、学校でもそうでして、ほとんど例のないといいますか、今例に出していただきましたロシア語とか、そういうことになりますと、ほぼ現場では、言葉がわからない、対応できないという状況がしばらくは続くのかなというふうに思います。

○萩野委員 県教委に上がってないでしょうか。今、鵜殿小学校にロシアの子が来ておるんですよ、4年生の子が。それで、誰もわからないですから、母親が少し日本語がわかるということで、母親が教室へ入って、その横へついて先生の授業を聞いておるというふうなことを聞いたんですが、ちょっと調べていただいて、対応できるんだったら、対応してやってください。

○安田教育長 一度よく話を聞いた上で、対応させていただきます。

○山本委員 今の話です。外国人の子どもたちの教育なんですけど、北勢の方なんかは企業が多いですね。子どもたちが学校へよく通っておる。現場見させてもらうと、例えばブラジル人だったらポルトガル語ですから、子どもたちがしゃべることを、ポルトガル語が理解できる方が入って、それを学校の先生方たちに伝えるということで教育がされているじゃないですか。たくさんこれからも予想されるかもわからないし、また違う国々から来られる可能性もあるわけですね。

 私は、一つの提案なんですけど、教育委員会というか、市町村の教育委員会も含めて、村は別ですけれども、県、市、町含めて、企業の協力をもう少しお願いできないだろうかというふうに、私は思うんですね。例えば一部上場企業だったら、例えば富士ゼロックスならゼロックスにブラジルの方々がようけ勤めてみえるわけですわ。ですから、その勤めてみえる従業員の方のお子さんたちを今、それぞれの地域の学校が一生懸命試行錯誤しながらやっているわけでしょう。それもそうなんですが、それと同時に、例えば富士ゼロックスに県なり学校側がお願いして、役割分担がどの辺までできるかどうかは別にして、企業にもう少し、自分たちが採用しておるわけですから、何か手が打てることがないかいなというふうにずっと思っておるんですね。もちろん企業によって、上場企業はできるかわからんけど、地方の中小企業にも最近中国の方々が来たり、そういうところに限度があるかもわからないですけど、何かうまい協力体制というのを仰ぐことがお互いにいいんじゃないかなというふうに思うんですが、どんなんかな。ご所見があれば。

○坪田総括室長 ただいまご指摘いただいた件につきましては、確かに企業に従事するという形で外国から来られる、または母国に帰られるという流出入の把握の関係でも、企業との十分な、密接な情報交換というのを平素からやっていくことが非常に重要だというふうに思っておりますし、学校でその手当てといいますか、それをフォローするためにも、早い段階で情報をいただく。そして、どういう指導が必要なのか、また日本語についてどのぐらいの習得をされているのかというものを把握するというのは重要だと思っていますので、どのような協力を具体的に得られるかというのはわかりませんけれども、話し合う機会というか、場作りを進めていくということで、地域での共生社会作りというものを支援していくということを県教育委員会としてやっていきたいと、このように考えております。

○田中委員長 ほかにございませんか。

 なければ、請願第19号の質疑を終了いたします。

 (2)採決

    請願 第19号     挙手全員     採択

   ● 請願 第22号   「30人学級の実現と教育予算の増額について」

   1) 当局から口頭により補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

     な し

○田中委員長 それでは、ご質疑があれば、お願いいたします。

〔「なし」の声あり〕

○山本委員 言い忘れたことで、もう1点だけ請願19号で。この請願、終わりでしょう。

○田中委員長 はい。

○山本委員 企業にお願いしたらどうかという提案をさせていただきました。ただ、一つ、そうか、難しいなあということを感じたことがあるんですね。それは、派遣会社から企業に派遣しておるわけですよ。例えばゼロックスならゼロックス、別にゼロックスじゃなくてもいいんですが、そういう上場企業が自分のところから直接採用した場合は、まさに自分のところの社員ということで、すべての面で責任もありますから、福利厚生面でしっかりしてなきゃいけないという企業のまさに倫理とか、そういうものがあるんですが、派遣社員から送り込まれてくる従業員についてはなかなか、意外とドライで、責任感も少し薄いということもあるんですね。そのへんのところをどうクリアしていくかということが非常に難しい。例えば同じ企業内におって、従業員同士がしゃべっている。別々の派遣会社から来ておる。片一方は年金に入っておる。片一方は年金に入ってない。当然、正社員はその企業の社員ですから年金に入っておると。こういうことが生まれてくるんですね。ですから、そこのところをどうクリアしていくかということも難しいところかと思いますが、そのところもよく頭に入れていただきながら企業にアプローチしておいてもらえばええなと、こんなふうに思います。

 以上です。

○田中委員長 それでは、戻りまして、請願第22号の質疑を終了いたします。

 (2)採決

    請願 第22号     挙手全員     採択

   ● 請願 第23号   「義務教育費国庫負担制度の堅持について」

   1) 当局から口頭により補充説明(安田教育長説明)

   2) 質疑

○田中委員長 ご質疑があれば、お願いいたします。

○石原委員 まず、教育長に改めてお伺いするんですが、去年の第3回定例会でも議論させていただいたんですが、国が財政の面は担保すると。半分ですね。半分は確保して、その上で地域の特性、地方の特性を生かしていけばいいということを述べられて、去年はそこで議論が終わっているんですけれども、教育をやるのに当たって、地域の特性とかいうことをよくおっしゃられるんですが、そうすると、もう一つ踏み込んで言うと、現場の教師が特色を出していくというか、生徒と接しているのは現場の教師なわけですから、現場の教師が創意工夫を凝らしていくということに関して教育長はどのようにお考えか、ちょっとお聞かせ願いたいんですけど。

○安田教育長 現場の教師の創意工夫というのは、あくまでもその指導面で、子どもたちと接している場面で、それこそ日夜研さんといいますか、いろんな工夫を凝らしながら、いかに基礎基本を身につけ、生きる力を定着させることができるかということで、自分の子どもたちへの指導の上においては、常にこれは改善もされなきゃならないと思いますし、創意工夫が必要であるというふうに思っております。

 地域的に、国のベースの上へ各地域の特性をということにつきましては、それは全国一律ではなくて、やはり三重県に、あるいは三重県の中でも特定の地域にだけあるような課題に対応しなければならないようなときには、それはそれで県レベルで考えざるを得ないと、そういう部分を申し上げているんであって、全般的に今の国庫負担金の中でメニューに上がっている部分については、これは全国一律で一つのベーシックなものであると、そういうとらえ方をしているところでございます。

○石原委員 もう1個お尋ねしたいのは、教育事務所なんかを一元化していくという流れは、やっぱり権限を地方に渡していこうという一つの大きな流れなんじゃないかなと私思うんですね、県教委がやっていることは。これを置きかえると、国に置きかえると、やはり権限を地方に落としていこう。そうしたら当然、税源なり財政の面も地方の権限に落とし込んでいこうという国の流れがあると私は思うんですけれども、そのへんの県教委の行くべき方向と国の方向ですね。今の教育長の話聞いていると、三位一体の改革だけは嫌だと。でも、自分たちがやっていることは、地方というか、各市町村に権限を与えていこうとしていることだと思うんですけど、そのあたりのご説明をいただきたいんです。

○安田教育長 教育事務所の問題もそうなんですけれども、小中学校の学校運営、これはまずは第一義的な学校そのものでありますし、教育委員会といたしましても、市町村の教育委員会が一番近いところでありますから、そこできちっと管理運営されているべきものであると。それこそ地域の特性もそこで発揮できるのではないかなというふうに考えておりますが、義務教育の制度そのものは、やはり日本全体で、国全体で一つの一定基準のものをきちっと押さえていただき、そこは国が責任を持ってそういうベースを作っていただいた上で、それぞれの地域に合ったような形で、その上でになりますけれども、バリエーションを持って対応をしていく。そういう義務教育が理想なのではないかと思っています。

○石原委員 もう一個進んで言うと、実際現場がやっている教育に対して誰が評価していくのかなと考えると、その生徒であったり、もしくは保護者であったりとか、一番現場に近いところが評価していくんだろうと、これからは。県民が主役と言っているわけですから。その方々の方向に権限が落ちてくるという流れ、大きな流れはそうなんですね。ということは当然、財政の面でもやはり、地方にこれは渡してくれという方向に動くのが当然の筋なんかなというふうに思います。

 なぜかというと、予算を配分して、それは議会が決めることであったり、各自治体が決めていくことなんですから、それは今のでいくとちょっと苦しいかなと。今の教育長の答弁でいくと、何か、義務教育国庫負担金の半分だけ残しておいてくれと、あとは地方に全部渡してくれというようなふうにしか聞こえないんですけれども、現場に一番近いところにその権限がおりてくること、財政の面でもおりてくることというのは、どのようにお考えですか。

○安田教育長 いろんな権限、判断するべきものが現場に一番近いところにおりてくるというのは、これは望ましいことだと思っておりますけれども、問題は、国で今やっている義務教育のいわゆる根幹の部分については、ここを国から各地方、都道府県もしくは市町村まで行ってしまいますと確実に低下するだろうということを我々としては危惧をしているところでして、ようやく財政面も含めて国の方で一定の水準を踏ん張っているからこそ、今のこの義務教育制度があるんではないかなと。その制度そのものも、諸外国からも含めて、非常に高い評価を受けている。これでもって我が国の教育の本当のベースが、根幹がずっと維持されてきているわけですから、そこを脅かされることになるんではないかなという危惧が一番大きいということです。

○石原委員 じゃ、もう一個言わせていただくと、知事に辻本議員から質問したときに、三位一体の改革が行われて税源移譲も行われた場合、知事どうですかと聞いたら、いや、三重県はしっかりやっていきますよというような答弁やったかと思うんですけれども、安田教育長、仮にですけれども、そうなった場合、どのようにお考えですか。

○安田教育長 知事の方も答弁で、仮にそういう状況になった場合は、そういう水準が下がらないように精一杯というふうに申し上げておりますけれど、その裏づけの中には、今の計画の中での税源移譲なり、あるいはそれを補てんする交付税がきちっと約束どおり国から来るということを前提に物事を申し上げているんであって、これがずっと将来、10年、20年先まで保障されるかというと、これはまた別の問題、難しい部分があるんではないかなと。したがって、今のこの状況をずっと維持していくについては、財源がどんどん減っていった場合には、また違った状況が出てくるんではないかなと。そういうことを私としては危惧するところなんです。

○石原委員 そろそろあれですけれども、各都道府県の教育長さんに聞いても、知事さんに聞いてもおそらく、教育は頑張ってやりますと、私は言うと思うんですね。各市町村の首長さんに聞いても、教育委員長さんに聞いても、教育長さんに聞いても、教育だけはやりますって、私は言うと思うので、そこで地域間格差が生まれるとか、地域の教育力が低下するということの危惧を先に立たせるよりかは、地方に権限なり財政なりを持ってくる方が、私はいいんじゃないかなというふうに考えていますので、これ以上やっても平行線ですのでご答弁は結構ですけれども、それぐらいで私は終わらせていただきます。

○田中委員長 ほかにご質疑ございませんか。

 ないようですので、請願第23号の質疑を終了いたします。

 (2)採決

    請願 第23号     挙手多数     採択

 3.所管事項の調査

 (1)当局から資料に基づき補充説明(安田教育長、渡辺総括室長、田中総括室長、坪田総括室長、前川総括室長説明)

 (2)所管事項の質疑

○田中委員長 ご質問等ございましたら、お願いいたします。

○石原委員 すみません。生徒調査票のことで、宇治山田高校の件なんですけれども、これ、ちょっと詳しく、新聞報道見ているんですけど、ちょっとよくわからないので、事のてんまつのまず説明を、順序立てて教えていただきたいんですが。

○坪田総括室長 では、簡潔に、しかしながら順序立てて説明をさせていただきます。

 平成17年10月2日でございます。度会郡二見町西地内を散歩中の男性が、五十鈴川河口に宇治山田高校の生徒調査票が捨てられているということで、それを発見しまして、まとまって捨てられていた生徒調査票を回収した上で、当日の午前9時、学校に連絡をくださいました。

 宇治山田高等学校では、男性から届けられた生徒調査票を受け取るとともに、河口周辺を学校の手で捜索した結果、平成13年度入学者の生徒調査票138人分を確認したところでございます。その内訳でございますが、発見者からの届け出分は136枚、学校側の発見分は2枚ということでございます。

 発見の翌日である10月3日までに発見された生徒調査票について学校で調査をしましたところ、その13年度の入学者の生徒調査票は段ボール箱に入れて生徒指導室の倉庫に保管されていたものであることが判明し、被害届を提出したものでございます。

 順序立ててと言いながら順序が逆になりますが、前回6月29日に被害届を出したときに、この13年度入学者の生徒調査票、要は、新聞報道でもなされているとおり、盗られていたことがわからなかったということが、その後の調査でわかりました。

 この平成13年度の入学者というのは平成16年3月に卒業している者でございますが、1年間は公務上必要な個人情報として、浪人などで受験をしている方々の問い合わせなどに対応すべく保管してあったというところから、結果的になくなったものでございますが、6月29日に在校生の生徒調査票が盗まれたということで、その時点でも報道、発表したわけでございますが、そのときに過去の平成17年度の卒業した生徒の調査票の入った段ボール箱、これについてまでは確認をせず、ただそういうものが存在しているということで、すべて中身を点検せずに焼却処分を7月11日、12日にしたということでございまして、今回、今の時点で考えると、その時点で過去のものについても盗難がなかったかということを丁寧に調査し、またリストを作っておれば、今回追加的に盗難届を出すというようなことにはならなかったというふうに考えておりまして、おそらくその盗難自体は、6月29日と同日か、その以前に、在校生のものも卒業生の分もほぼ同時に盗られたものであるというふうに考えております。反省するべき点は非常に多かったというふうに考えております。

○石原委員 毎度のことで申し訳ないんですけれども、こういうのを管理してくださいよねという話で最後は落ち着くわけなんですけれども、個人情報云々よりも、こんなに管理がずさんなものなのかなと。何でもですよ。学校の中にあるものの管理というのは、こんなにわからないとか、こんなにずさんなものなのかということをちょっとお聞きしたいんですけれども。

○安田教育長 おっしゃるとおりでございまして、学校内、非常に広いエリアで、教職員も高等学校の場合は必ずしも1カ所に固まっていないということで、ロッカーもかなり分散をしているという状況の中で、それぞれが責任を持って書類というのは保管をするということでやかましく言っているわけでございますが、こういった、特に過年度の書類になりますと、こういうふうなことでどうしても、ずさんといいますか、十分な管理ができていないというのが実態でございます。改めて校長会等を通じてこういう事件が起きるごとに同じように指示をしているところでございますけれども、なかなか全教職員に、職員会議等を通じて注意喚起を行っても、これがなかなか浸透していない、声はかけていても浸透していないという結果がこのような結果に結びついているというふうに謙虚に受け止めまして、改めて再発防止に努めてまいりたいというふうに考えております。

○石原委員 午前中の警察のときにも言ったんですけれども、何か事件が、不祥事が起こると、事細かにマニュアルを作ったり、管理の方法とかの徹底したものを作るという細かい作業は非常に、得意と言うと失礼に当たるのかもわかりませんが、そういうことはやるんですが、全体の意識とか流れみたいなところですね。今は、個人情報はこんなに騒がれていますよとか、あるいは教育の中というのはこれからいろいろ改革が進んでいって、やっぱりそういう整理整とんから始まって、そういうことすらできなければやっぱりこれからの学校というのは社会の中で認められていかないよとか、そういう大枠の意識が徹底できないというのは非常に、警察も、教育委員会も、学校も、どうなのかなと。細かいことをしっかりやるのもいい、それは絶対やってもらわなきゃいけないんですけれども、大枠をもうちょっと教育長が方針をしっかり立ててやるということについて、いかがですか。

○安田教育長 おっしゃるとおりでございまして、この個人情報の問題もさることながら、端的には、いわゆる不祥事、教職員の意識の欠如によるいろんな不祥事が絶えないわけでございますが、これも含めて、学校内での本当に教職員の意識というのが一番大切になっております。常日頃管理職を通じてそういった注意喚起をしているところでございますけれども、やはり最終的に本当にそれぞれ個人にそれが十分に浸透していないという結果かなと思いまして、不断の努力が必要かなと思っております。引き続きそういう、方針といいますか、我々の考え方は常に申し上げているところですが、それをいかに浸透して理解をしていただくかということについて、もう少し努力をしていきたいというふうに思っております。

○石原委員 最後になりますけど、学校経営品質とか、いろいろ学校改革やっているというのを県民に言いながら、こういうことが頻繁に起こると、受け手としては、「絵にかいた餅」で、勝手にやっているんじゃないのっていうような話になると思いますので、せっかくやっていることと、もうちょっと大きなことと、両面でやっていただくことを要望して終わります。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○西場委員 指定管理者制度について結果をちょっと報告していただいて、急に結果だけぽんともらったもんで、あれからそんなに日がたったんかと思ってびっくりしたんですが、これ、教育長、4つありまして、みんな今までやってきたところが全部取ったということなんですよね。違うかな。従来やってきた団体がそのままとったんでしょう。

 これは、こうやってして、我々も一生懸命議論して、この新しい制度について議論して、どうあるべきか、これの新制度の効用といいますか、何を求めて、どういったメリットがあるかということをいろいろやったんですけれども、結果として従来やってきた団体がそのまま名前が出てきたと。こういうこの結果ですね。

 それから、鈴鹿青少年センターを除くと、あとは、募集要項の配布や現地説明会なんかはまあまあ参加もあったんだけど、いつの間にか最後は1つだけだった。こういうことは一体、どういう理由とか、どういう状況の中でこないになっていったのということをまず聞かせてもらえますか。

○安田教育長 30ページの下の表にございますように、一番最初に募集要項を作って配布をするというときには、鈴鹿青少年センターで9者、それから、鈴鹿スポーツガーデンで11者、ライフルで3者ということであったわけですが、ではその次にということで現地で説明いたしますということになったときに、これだけ数字が減ってまいりました。鈴鹿青少年で4者、スポーツガーデンで7者、ライフルは1協会だけということで、特に青少年の方とスポーツガーデンの方には、かなり複数のそういう手を挙げていだたくところが出てくるのかなと、我々も若干そういう予想をしていたわけでございますが、実際に申請をしていただいたのは、唯一鈴鹿青少年センターのみが両者。体育協会とそれから三重レクリエーション・コミュニティ。これは昨年法人化されましたレク協会が中心になっての組織でございますので、この2者だけになってしまった。あとはそれぞれ現地説明会まで来てもらったけれども参加をされなかったということで、ある意味では残念ではありますけど、それだけ、この説明といいますか、こちらの募集した内容に魅力がなかったのかなというふうにも思っておりますけれども、結果としてこれだけの申請しか受けることが我々としてはできなかったと。その中での青少年センターについては、特に選定委員会で十分にヒアリング、議論をしていただいた上で点数をつけていただいて、この結果になった。

 したがいまして、青少年センターにしても、鈴鹿スポーツガーデンにしても、結果として体育協会ではありますけれども、やはりこれまでの体育協会ということでなくて、かなり準備もし、いろんな、ここで、ヒアリング等では取り組みの方針等もきちっと述べておりますので、そういった意味では、従来の延長線上というふうには、我々としては考えたくないなと思っておるところでございます。

○西場委員 いろいろ考えていただいて公正適正な選定をやられたとは思いますけれども、こういうふうに結果報告を見ると、そのあたりがシステムとしてどうだったんだろうというようなことも考えさせられるような結果になっておるわけですね。民を取り入れていくという基本方針のもとにやっておるわけだけれども、そんな中で、従来型、現職有利型のそういう選考システムになっておりゃせんかというような心配も結果的に考えられる向きもあるんだけど、その点については大丈夫ですね。どうですか。

○安田教育長 そういった部分については、十分に気をつけてといいますか、説明会等でも決して、偏った説明とか、そういったことのないように心がけてやらせていただいておりますので、その点については、これでよかったのかなというふうに思っておりますけれども。

○西場委員 そうなってきて、これ、一番の要は、選定委員をどう選ぶかというようなところが大変重要な部分になってきたかなと、こう思うわけですが、選定委員、管理者選定委員会の委員というのはどういうメンバーなんです。これは我々も知らされておるんですか。

○安田教育長 選定委員の個人名は、これはこの前の委員会の後で決めさせていただいたわけですが、こういったそれぞれの代表、こういった分野の代表が選定委員会のメンバーになっていただくということについては、これまでにもこの委員会にもお諮りし、ご相談もさせていただきながら決めさせていただいたと。結果としましては、例えば警察のOBの方が入っていただいておりますが、こういった人。それから2番目の野球の関係、この2名については、そういうご意見をいただいた上で追加をしました。

○西場委員 ちょっとごめんなさい。僕が勘違いをしたのかな。選定委員さんを7人作ってもろうたんですね。この7人を作る、選定委員を選定する委員というのは、これはいないのか。これはどこが決めたんでしたっけ。

○安田教育長 これは教育委員会内部で相談をしながら決めさせていただきました。

○西場委員 教育委員会で決めたのか。

 それで、これ、結果としていろいろ点数化をしてもらっておるんだけれども、この点数は全部公表……。1者のところは当然これでいいんですが、2者あって1位、2位決めた鈴鹿青少年センターについて、155.7点で体協がとってますわな。2位のレクリエーション協会、これは何点だったんですか。

○安田教育長 これは、例えば2、3と複数ありますと、団体名を消して点数だけごらんいただくという方法がとれるんですが、レク協会だけになってしまいますので、ここで体育協会を下回った点数を申し上げるというのはちょっと何か問題がありそうですので、あえてここで斜線を引かせていただきました。

○西場委員 ということは、公表しないということになっているわけですか、この結果は。

○安田教育長 1者のみという場合については、こういう方法でということになっています。

○西場委員 そうすると、その審議の過程、結果について極力透明性を図るということで努めてもらっておるんですが、どのあたりまで公開・透明をしてもらったんですか。

○前川総括室長 先程説明の中でいわせてもらったんですけれども、審議につきましては、1回目の審査会、委員会では、項目や配点とか、候補者の選定までのスケジュールについては、公表しております。審議の内容については、先程教育長が申し上げましたように、結果については、特定の者が限定されるものについては、選定されたもの以外は公表をしないということで取り扱っております。

○西場委員 審議の過程の意見は、全部公表してもらっているんですね。

○前川総括室長 審議の過程につきましては、議事の概要ということで、すべての一問一答は記入してございませんが、概要については公表しております。

○西場委員 どういう形でそれは請求したら、もらえるんですか。

○前川総括室長 ホームページにも公開しておりますので、先生の方へ後日お届けしたいと思います。

○西場委員 わかりました。もうそれでよろしいです。ホームページ見たら、それはわかる。

 これ、たまたま1つだけになったんですけれども、こういう中で、獲得するところ、しないところが出てきたという中において、なぜこうだったんだろうかというところについての非常に重要なポイントは、選定委員に入ってくるなと思います。その選定委員の皆さん方の責任というのが非常に重大になってきて、審議する前も、また後もいろんな、今、全部議事録公開ということですから、それはまたそんな中できちっと透明に見せてもらうということになるんだろうと、こう思いますけれども、それをして、じゃなぜこういう得点になったんだろうかというところの納得が一般にしていただけるかどうかという部分についても、非常に後々に対していろんな問題が残ってくるかなと、こういうように思っておりまして、私はそれを今の議論の中の問題点としてずっと考えてみると、最初の選考委員の選定の問題ですね。ここが非常に重要なポイントになってくるなと。審議の途中の関係は全部透明性であるとすれば、その選考委員を選定するところの部分について、どういう基準で選んだのかというところについての部分が非常に不透明になってきたかなと。ここの説明はですね。そこのところを少しきちっと説明責任が果たされる必要があるなと、こういうようなことを思いまして、そこの部分についてこれからいろんな意見がほかからも出るかわかりませんし、と思いますが、いろんな検討の中で、私は改めて、今後のことも含めて、この選考委員というのは、公募型でこの選考委員を選んでいく、あるいは公募型的に選んでいく必要を感じますね。そんな点についてちょっと要望を申し上げたいんですが。

○安田教育長 選定委員につきましては、私どもも、当初全庁的な取り扱いの中でそれぞれの各部において適任を、適切な方をということでございまして、この施設の内容と、それから基本的には応募してくるであろうという団体と係わりがないということをかなり頭に置きながら人選をさせていただいたところでございます。そういう状況の中でこういうメンバーでお願いをして、私どもとしては公正な選定を行っていただいたというふうに考えているところでございますが、今お話しいただきました公募型につきましては、今回は取り入れておりませんけれども、全庁的に、私どもだけということではなくて、全庁的な一つのテーマ、課題として、私どもとしても協議をしてまいりたいというふうに思います。

○西場委員 最後に、今のお答えに関連して申し上げておいて終わろうと思いますけれども、その両者それぞれに公平な、中立なという中で選ばれたということになると、こと鈴鹿青少年センターというような対象にした場合には、自然学校とか、そういう関係の方もみえますけれども、全般的に比較としてはスポーツ系が多いと。体育系がですね。そういうような目で見ると、どうしても体育協会系の方が多いんじゃないかというような見方も出てしまう可能性もありますね。ですから、いろんな形の中で公平なところがあったのかというところについて、少しこの部分については今後の課題として、ぜひ選定委員の選び方についてさらに慎重に、もっといい形はないかということをぜひこの機会によく考えてやっていただくようにしてもらいと要望して、意見として出させてもらいます。

○萩野委員 二、三、お伺いします。

 まず、簡単なものからいきましょう。美術館協議会の中でも出てきているんですが、家庭の日の認識をどのように持っていらっしゃるでしょうか。ここを見直す時期に来ているというような意見が出されていますけれども、見直す前に、周知徹底をどのようにしていくのかということの方が先だと思うんです。というのは、家庭の日に公的な機関がイベントやら行事やらやっていることがたくさんあるわけですね。そのイベントや行事は、これは家庭の日に資するものなんだというふうな言い訳をしていますけれども、大きなお世話やと思うんです。ですから、これは教育委員会だけの話じゃないんですけれども、家庭の日の意義をもう少し徹底するような方策って、今までどんなことをやってきたんかなというようなことをひとつお聞かせください。

○安田教育長 正直申し上げまして、そういう全庁的な取組の中で教育委員会が係わってまいりましたのは、こういった美術館等の教育関係施設をより使っていただきやすく条件を整えると、そういう程度の関与でございまして、イベント全体を、私どもとしてコントロールするとか、そういうところまではやっておりません。

○萩野委員 市町村の教育委員会等も家庭の日に様々なイベントを組んでいるんですけれども、そのへんをやっぱり見直すべきであって、家庭の日そのものを見直すというのは、まだ徹底もしていないときに見直すというのはいかがなものかというふうなことを思いますので、つけ加えさせていただきたいと思います。

 次、2つ目に、図書館協議会、これは本会議でもありましたけれども、県立図書館の図書費がこの5年間で4分の1ぐらいに減ってきているんですが、知事は、文化、文化、文化力とかって言うているんですけれども、全く言うとることやっておることが違うという気がするんですが、それに伴って県立学校の図書費、これについてはどのように把握されている。これは学校長が学校で決めることだと思うんですけれども、今までどのような推移をしてきているのかということを。今わからなかったら、後で資料をください。

○田中委員長 じゃ、後程資料をお願いいたします。

○萩野委員 要するに、県立の高等学校の図書費を削らんといてほしいというのが、正直な思いなんです。財政の中で一番先に削られるのはこれなんですね、ともすると。ですから、そこのところは、県立図書館のような状況に少なくとも学校の図書館がならないようにしていただきたいなというふうに思います。

 これを要望して、次に教育事務所業務の一元化についてお尋ねをしておきたいんですが、教育長は、市町村教育委員会の行政能力はどの程度あると、どのように考えていらっしゃるんですか。というのは、今まで好むと好まざるとに係わらず、人事行政でも、指導行政でも、何でも、すべて、言い方は悪いですけれども、県教委の指導のもとに、あるいは教育事務所と一体で、いわばおんぶにだっこのような状況で今まで来たと思うんですよ。私は、教育事務所の業務の一元化というのは、地方の一番現場でいろんなことを決めていくというのは基本的に賛成なんですけれども、教育事務所の一元化についてですね。しかし、今までそのような状況で来た中で、本当に今、市町村教育委員会、人事やとか、指導業務やとか、そのような能力があるというふうに教育長は判断しているんですか。

○安田教育長 それぞれの市町村、特に教育委員会の中での体制というのは、随分と市町村によって違っております。したがって、十分にやっていけるというふうに予想されるところもありますし、本当に大丈夫かなと、心もとないというふうに思うところもございます。いずれにしましても、今委員の方からおっしゃっていただきましたように、これまでの教育事務所と市町村との係わりはかなり、これも地域によって係わり方が違いますけれども、おんぶにだっこに近いようなところ、もしくは、これは本当は市町村でやっていただくべきところをかなり肩代わりしてきたようなところも実態としてはございます。

 そういう状況の中で、特に5年程前の地方分権一括法の頃を契機といたしまして、随分とその権限が実質的に市町村の方へ移ってまいりました。それは、制度が先行して移ってはきましたが、なかなか体制が整っていないということで、やはり旧態依然と教育事務所と市町村との関係がずっと続いてきたという状況にあるのかなと思っております。ただ、自らでやれるところはどんどん、教育事務所を余り頼らずにやってきたという市町村もあることはあるわけでございますが、そういう状況の中で、地方分権そのものもそうなんですけれど、受けるところが本当に大丈夫なのかということで、それを十分体制を確認するまでやらないとなると、本当に時間もかかりますし、今回、この合併というものを契機に多くの市町村が、体制が強化され、大きくなる。そういう状況の中で、これを契機にぜひとも本来の体制作りを行っていただきたいというふうな意味を込めて、私どもとしましては、これまでの関係、関係と言ったら変ですが、役割分担を見直した上で進めていきたい。

 実は、これは三重県だけではなくて、全国の教育長協議会というのがございますけれど、全国組織の中でも、それぞれの都道府県の教育長から市町村の教育長に対しては、それぞれ市町村での指導体制、それから社会教育の体制、この体制については強化をしていただきたいというふうな要望を一律にやっております。そういう一つの、確かに市町村合併というものが大きな契機となって各市町村での体制が強化される、あるいはそれを見直すべき時期なのかなというのが今であるというふうに、こう認識をしているところでございます。

○萩野委員 私は、市町村合併がないままで、今の69市町村のままで教育事務所の一元化をするということになれば、かなりの凹凸が出るだろうと思っています。村の教育委員会なんて教育長と職員が二、三人ですから、そんなところへ教育事務所の一元化でいろんな課題がおりていくということになると、四日市のような大きい、津のような大きい教育委員会と東紀州のような小さい教育委員会では、子どもに与える影響というのはかなり大きな差が出てくるだろうということを心配しているから言うておるんです。ただ、今度29市町になるわけですから、合併が来年の4月で終わるわけですから一時的に、その合併の動向を待ってこれはやるべきでなかったか。合併の動向を待って、29市町それぞれが、どのような力量で、どのようなスタッフで、どういうような状況の中で29市町がなっているかということを見定めてからでも、早くやる、早くやるって、1年の差じゃないですか。そのような状況であっても、私は、それの方がかえって、本当の地域の力量というか、合併した新しい町の力量を見てこのような一元化をするとそれぞれの役割分担ができるんではないかなという思いがあるんですが、いかがですか。

○安田教育長 実は、昨年度末ぐらいから私どもは市町村の、要するに合併を予定しているところの協議会の方へお邪魔をいたしまして、確かに、2つの教育委員会が合併するわけですから、例えばこちらに5人、こちらに5人いたとしたら、10人に、単純に考えるとなる。10人になるのは、これは合併の意味がないから、それが将来的には7人か8人になるのかなと。しかしながら、そのうち1人か2人は、いわゆるこれまでのような事務体制ではなくて、教員の指導主事のような人をそこへ座布団として割り当てていただければかなり、これまでの5人、5人でやっていたものよりは体制強化になるんではないかというふうな論法でもって随分と合併協議会も回らせていただきまして、市町村長さん方にもそのように訴えをさせていただいてずっと来たわけなんですが、そういうところへなかなか行き届かずに、合併先行で、十分にまだまだ詰まらないまま合併そのものも行われているような状況もございますので、完全にそこの結論が出ているわけではないわけですが、それこそこれからスタートするにおいては、そういったことを念頭に置いていただきながら新しい体制作りをぜひともしていただきたいと。これが一度スタートしてしまいますと、そこへまた、充実をしてほしい、指導主事を配置してほしいというと、これまた本当に難しい状況になろうかなと思いますので、その切り換えの時期が、いわゆる財源としてもあるわけですから、一番、タイミングとして、強化する方法としてはいいのかなと。そういうふうなことを考えまして、ずっと昨年来お願いをしてきたところでございます。

○萩野委員 私は逆に、今のような状況で、合併して教育委員会の人員配置がどういうようになるかわからないときに、来年度はこのような形で教育事務所の一元化をしますよと。それに対する準備を今年1年やってくださいよと。新しい市町でね。そうしておいてから、ある程度準備しておいてから、再来年、19年ですか、初めに一元化をすれば、私は、混乱は今よりも少ないんではないかというふうなことを思うんです。決してこの本体そのものに私は反対ではないですけど、やっぱりそのへんのことを考えるべきではないかなというふうなことを申し上げておきたいと思います。ちょっと平行線ですから。

 次に、個別の問題なんですけれども、指導行政についてですね。こういうことになりますと、今、激変緩和措置で北と南と真ん中に1名ずつ配置をしていただけるんですけど、その中で、今回新たに指導主事を、市町村独自で指導主事を採用するというところはどれぐらいあるんですか。今までのは別よ。

○渡辺総括室長 従来といいますか、昨年までは、町村においては指導主事の配置はなかったと思っておりますが、昨年度末に、要するに今年度の4月から1つの町で初めて指導主事を導入していただきました。

 今回のいろいろ市町村との協議の中で、一つの例として提示させていただいておりますけれども、1つの町で指導主事の配置が困難な場合には、広域で連携してということのお話を、他県の具体的な例をご紹介して、その方に勉強会をしていただきまして、多くの市町村にお集まりいただきまして、実際にすばらしい取り組みをされているところがございました。そこは3町でお一人だけ指導主事を雇用されているわけなんですけれども、実は、その町が人件費を負担、それぞれ相応の負担をされていまして、特に小学校の学力の向上という点につきまして重点的に、やはり自分たちがお金を出して雇った人材だから有効活用しなくちゃいけないという思いが相当強くて、また、それを3町の体制としてもしっかり取り組んでいただいて効果があったというふうに聞かせていただいておりまして、私も感心して聞かせていただいたところでございます。

 そういった関係もありまして、現在、まだ勉強会のレベルでございますが、北部の方で3町、中部で3町が、そういったことがどのようにしたらできるものかという勉強会を始めていただいたというふうに聞いておりますし、その1つについては、私どもの担当が、勉強会に来いということで、行かせていただいておる状況がございます。今のところはそんな状況でございます。

○萩野委員 すみません、長くなって。

 今のところ、北の方で3町、真ん中の方で3町が検討してくれているということなんですが、大体、1人指導主事を雇おうと思ったら、千二、三百万円ぐらいかかりませんか、いろんなことを含めて。人件費だけでですよ。どの程度のものかわかりませんけど、保険とか、そんなものを全部入れてですね。1人、市町村が雇うということになると、かなりの財政負担になると思うんです。そうなると、財政力の豊かなところとそうではないところとの格差が出てきて、ひいては子どもに影響が来やしないかということを私は心配するんです。

 それで、3年で、今派遣してくれておるやつは、やつというのはあれですけど、制度化してくれているやつは、3年で切れてしまうわけですね。それで、この指導主事制度も含めて、それから、後程申し上げますけれども人事の担当官も含めて、やっぱり検証する制度が必要やないかと思うんです。過渡期ですから。来年度1年やってみて、その1年やってみた結果、子どもたちにどんな影響を及ぼしたかという検証をする制度、そういうものを創るお考えはないですか。

○安田教育長 指導主事の3年というのは、別にまだ決まったわけではなく、我々としては3年程度を目指しているという状況でございますけれども、指導主事については、申し上げておりますように各市町村で本来はきちっとやっていただくというところが、すぐには激変でそれは対応できないということですので、県の方でその部分については数年間支援をさせていただきたい。その間にぜひとも体制を整えていただきたい。それをお願いしますということが1点。

 それから、もう一方の人事の方は、これはそういうことでなくて、本来から市町村の方で内申をきちっとやっていただいて県の方でそれを調整するというところですが、それもまだ十分にいっていないところがあるかもわからない。そちらの方は、こういう支援の仕方ではなくて、県の窓口として地域担当者を置いて、これまでもそうだったんですが、きちっと情報を密にして連携をしながらやっていきますよと。そういうことで人事の方は、場所は本庁でありますけれども、そういう体制を考えている。したがって、若干性格は違うわけですが、委員おっしゃいましたように、本当にこれはスタートして1年、2年、3年、この間は本当に大切な、重要な時期だと思います。新しいものを創って、どういう形でそれが運用されていくか、なじんでいくか、あるいは新たな、我々が想像しなかったような問題点が出てくるかどうか、そういったことも含めて、これはもちろん、そういう検証といいますか、我々としては組織的にきちっとそういうようなものを把握しながら対応していきたい。で、問題があれば、それの改善、解決に努力をしていきたいと、このように思います。

○萩野委員 今おっしゃったように、検証はやっぱりきちっとしていかないと、凹凸がかなり出てくるような気がするんです、指導行政についても。例えば指導事項の伝達をするにしても、指導主事がいるところといないところでかなり違ってくる。項目の伝達はできますけれども、中身の伝達というのは、やっぱり指導主事を通して伝達しないと、なかなか学校に伝わっていかないというところがあると思うんですね。そういう意味でも、やっぱりきちっと検証を1年たったらしてもらいたいということをまず申し上げておきたい。

 それから、人事の問題については、近いところで判断するというふうに、この制度そのものがそういう考え方ですね。学校に近いところで判断をしていくという。だとしたら、人事担当者は近いところへ行くべきだと思うんですよ。ここで人事担当者を複数、何名置くか知りませんけれども、県の教育委員会の中へ置いて、ここで、中央で人事コントロールするというふうなやり方というのは、この趣旨に合わないと思うんですよ。本務は地方なんだと。地方へ行って、地方の学校の様子だとか、親の様子だとか、子どもの様子を見た上で人事配置とか人事行政をすべきだと思うし、例えば何千人もおる臨時の先生の雇用なんて、今まで全部教育事務所がやってくれていたんですけれども、何名おるんですか。3,000名とか、4,000名とかおるんですか。5,000名ぐらいおるんですか、臨時の先生は。それの採用とか、そういうのも大変だと思うんです、今の地教委の実力であれば。そんなことも含めて、やっぱり人事の担当者はしょっちゅう地方にいるべきだと思うんですけれども、やっぱりここの密室で、密室言うたら悪いけど、ここで全部県下の人事を決めるんですか。

○安田教育長 一応、一元化ということで担当者を全部本庁へ配置して地域担当割でやっていきたいと思いますが、実際業務を運営していくためには、おっしゃるとおりすべてこの本庁、県庁の中だけでというわけにはもちろんいかないと思いますので、何度も頻繁に地域へ出かけて、もしくは地域である程度一定のキーステーションのようなものを想定しながら、そこで複数の市町村の教育委員会の方々とも情報交換をするとか、そういったことになろうかと思います。実際に、具体的にどのように事務を進めていくかという段階になれば、必ずやそういう方向になってくるんじゃないかと。

 ただ、やはり本庁で一括してそういう人間が固まっていれば、それはそれなりにまた、それこそ県内全域のいろんな情報交換等もスムーズにできますので、今は逆に教育事務所から本庁へ定期的に集まってきていろんなことをやっているわけですが、それが今度は常にできるということで、いいところもあろうかと思いますので、両方のメリットを生かせるように配慮して、極力地域の方へ出かけるように心がけてやっていきたいと思います。

○萩野委員 やっぱり地域が本務なんだという、せめて意識だけでも持ってもらわないと、こちらが本務なんだと、出稼ぎで行っておるんだというふうなことでは、なかなか人事行政はできていかんだろうというふうなことを思いますんで、ぜひお願いをしたいと思います。

 最後に、賛成なんですけど、最初言ったように、もう少し通知をして、それぞれの市町村合併がきちっと決まる状況を見てからやるべきじゃないかという思いがものすごく強いんですよ。今のままやると、金のあるところはいい教育ができるけれども、金のないところは本当に指導主事も置けなくて、というふうな状況で格差が出てくるんではないかということを心配します。

 最後に、きちっと1年たったら、検証といいますか、見直しというのをきちっとやっていただきたいということ。終わります。

○渡辺総括室長 先程の新たな市町村の体制のことで、少し言い忘れたものがございましたので。

 南勢地域のある市におきましては、9月補正だと思うんですが、1人、指導主事を増配置。それから、まだお考えでございますが、来年度、人事の関係の人材を入れようというふうなお考えだそうです。

 それともう一つ、各市町村はこれまでそういった教育委員会の体制強化ということをそれぞれ課題としてお考えでございまして、過去2年間で指導等の専門的な教職員の教育事務所の配置を進めておられまして、全県ででございますけれども18名の増員がこの2年間で見られたところでございまして、やはりそういった問題意識を持っておられまして、そういう取組は徐々にではございますけれども進んでいるということをちょっと補足させていただきます。すみません。

○山本委員 今、萩野さんがおっしゃっていたことは、全く志摩市に当てはまる、志摩市のこと言うておるんじゃないかと思うぐらい、志摩市にぴったりのことなんですね。例えば、四日市だとか、津だとか、伊勢のように、今までずっと歴史があって、それぞれの市の教育委員会というのがしっかりしている。また、プロパーも育ってきておる。ですから、いかなることに対しても対応できる。ですから、県民局が、南勢志摩県民局があって、その中に教育事務所があって、教育事務所はあっても、例えば伊勢市の教育委員会に対して云々というようなことはほとんどなかったように思う。それぐらい伊勢市の教育委員会というのはしっかりしていた。

 だけど、じゃ志摩市が、5つの町が合併して志摩市になった。教育委員会があって、教育長ができて、それぞれの町は、対等合併ですから、中心的なそういう市がないわけですよ。というのは、今度伊勢が合併しますね。伊勢市があって、周辺に二見町、御薗村、小俣町、これは合併したとしても、伊勢市の教育委員会はしっかりしていますから、周辺の、言葉が当てはまるかどうかわかりませんが、小さな町が市に合併したとしても、揺るがない。それぐらいの教育行政が展開できるというふうに思うんですが、志摩市のように5町が対等合併で、市の教育委員会とはいいながら、なかなか中でうまくいっていない。それはもう、ご承知のとおりであります。指導主事の問題で一昨年からいろいろと県にもお願いをしているようには聞いておるし、また私も関心持って見とるんですが、なかなかうまくいってない。財源的なものもあって、うまくいってない。

 それは、今まで69市町村の時代のときにそれぞれの町は、町の教育委員会とはいうても、本当にしっかりした体制が、町の教育委員会ですよ。プロパーで採用してきたかというたら、決してそうじゃなくて、昨日まで建設課長をしておった人が教育委員会へ来たり、そんなことが県にもあるかもわかりませんけど、精通した方というのがなかなかいなかったのは事実ですわ。それが合併しちゃって、今非常に難しい局面を迎えているというわけです。だから、その意味で、権限は市町村へとはいいながら、格差がある。地域によって格差がある。それによって、先程言われたように、子どもたちが本来受けられるべき教育が、市の財政状況によって指導主事がいないところは、おまえら勝手にせいというような、そういう状況に今置かれておるんじゃないかなと思って頭を悩ませておる一人でありますけれども、そのところというのはどうなんでしょうか。

○安田教育長 志摩市につきましては、冒頭私が何となく例示ぎみに申し上げましたのは志摩市でございまして、5町が合併されて、本当に合併先決で、余り十分な細部の詰めがないまま、とにかく合併したと。教育委員会の体制を伺ってみましても、庁舎はほとんど変わらないということで、県さんの言うように合併したからといってそう簡単に人数は減らないんですよみたいな話がございました。とはいいながら、合併ということについては、将来的にはきちっとそういう人員の配置計画も見直しながらやっていかれると。そのときにはぜひとも、今の体制がそのまま固まるということではなくて、そこへ指導主事、あるいは管理主事の部分を組み込んでいただきたいという要望をさせていただいたわけなんですけれど、随分と教育長、あるいは市長さん、ご努力いただきまして、一番最初、合併した当時に1名の、これまでいなかった指導主事を配置していただいて、その後、今彼が申し上げましたように、どうも補正でまた配置をしていただく。将来的には管理主事もということで、やはり市になったんだからということで、いろいろとそのあたりは独自で努力をいただいているという。ただ、人材につきましては当然、トータルの教員の方々に行っていただくわけですので、私どもも十分に協力をさせていただきたいというようなことで、独自性を出していただいて具体的に取り組んでいただいている一例かなというふうに思っております。

 以上でございます。

○山本委員 これからだんだんといいようになってくることは確かだと思います。体制も整って、人材も育っていき、またプロパーの人たちも採用して、年月が経つごとに志摩の教育というのは充実してくるというふうに思います。そんな意味でね。今まさに合併したときの過渡期で混乱が起こったり、まずはこの合併が崩れちゃだめだと、教育委員会に限らずいろんなところで問題が起こるけど、まず合併しないとだめだというのでやった結果、いろんなひずみができて、この1年数カ月出てきたわけ。そんな意味でこれからよくなることは間違いないわけですから、それについての県のバックアップをお願いしたいなと、そんなふうに思うんですね。

 よく昔は言いましたよね。県民局強化っていうことをよく言っていた。それはなぜかといったら、特色ある地域作りをやるために県民局というのは重視しなきゃいけない。かといって、本会議でもいろんな議論があったんですが、県民局長がおって、それぞれの部があって、権限があるような、ないような、財源があるような、ないような感じでずっと来ていた。そんな中で、言葉だけが特色のある地域作りをせないかんとかいうて、いろんな事業というのは、ああいう県民局予算だとか、生活創造圏だとかいうて、それぞれやってきた。

 じゃ教育の分野はどうかといったら、教育の分野も一緒でして、特色のある学校作りとか、そんなことがずっと言われていたわけですよ。今言われるように特色のある学校作りをということを考えるんだったら、じゃ、一極集中とは言いませんが、津でいろんなそういうものを管理しながら、地域の人たち、地域のところへ行きながらとかいうものの、本当に地域の特色ある教育作り、学校作りというのが本当にできるかなというようなことを思うんですね。そのへんについてはどうなんでしょう。

○安田教育長 まさにその部分が、市町村教育委員会が、特に義務教育の場合は第一義的にやっていただきたいなというようなことでございまして、必ずしもこれまで十分ではなかったかなと思いますけれども、制度的に、法律的にそうなっているからといって、なかなか実態は教育事務所も含めて持ちつ持たれつのような形でやってきた。だからこそ、今きちっと役割分担を見直した上で、やれるところも、ちょっと危なっかしいところもあるかもわかりませんが、とにかく市町村主体でこれから進めていっていただきたいと。なお、全県的な、県内の均衡を図るために県として取り組まなければならないこと、あるいは過渡期的な支援、バックアップについては、県としても全面的に出していただきたいなと。今、特に市町村教育委員会の主体性というところを中心に考えさせていただいておるところでございます。

○山本委員 私も、自分自身も、特色のある学校作りって何だろうなあというふうに、自分もわからない部分があるんですね。その地域だけでしか経験できない、また味わうことができないような教育が本当の特色のある学校作りとかいうようなことに当てはまるのかな、どうかなと思いながらおるんですね。例えば志摩でしたら、英虞湾で真珠養殖やっておると。もうそろそろ、もうじき貝が育ってきて、貝むきをせないかんと。なるほど、こういうことでこうやって珠ができて、あの光り輝く真珠は、こういうことをやることによってきれいな真珠ができるんだなというようなことを学ばせるというのも、特色のある学校作りというか、体験させる特色のある一つかな、授業かなというふうにも思ったりするんですけど、それがすべてじゃないわけで、教育長言われるように、全般として共通の部分というのはやっぱりしっかりさせながら、付随的って言うと言葉が、語弊があるかもわかりませんが、それにつけ加えて学校独自の特色をつけるというか、そういうことなのかなというふうに、自分自身はそうやって思っておるんですね。

○安田教育長 まさにそういうことだと思います。いろんな、学習指導要領等で基本的なところは定められ、あるいはその教育の体制も、今は基本的に義務教育というのはこういうものですという枠組みは決まっておりますが、それに加えて、今委員の方からおっしゃいましたように、歴史とか、文化とか、風土ですね。それぞれその地域独特のものをうまく子どもたちに伝えていく、取り入れていく、そういったものが、まさに特色ある教育につながり、その地域独特の教育になっていくのかなというふうに思います。

○山本委員 もう1点。これは、私もちょっと知らないので、知らないというか、今頃こんなことを言ってたらいけないんですが、教えてもらいたいんですが、サンアリーナ、県営サンアリーナですね。その下に、三重県サンアリーナでしょう、30ページの前。財団法人三重ビジターズ推進機構ってあるじゃないですか。ここは、今は、窓口はどこなんですか。サンアリーナの窓口、県の窓口。こちらの方。

○安田教育長 これは農水商工部でございます。

○山本委員 そうですね。

 もう一つ、伊勢志摩コンベンション機構というのがあるじゃないですか。あれが指定管理者の方の、今度新しい何とかというところが担当されたんですね。担当されることになったんですね。何とかっていう名前だったな。いろんな方が出資して新しい会社を創って、そこがやることになったと。

 そうすると、私、サンアリーナを造られたときっていうのは、まさに世界祝祭博が行われるときにこの建物を造ったわけじゃないですか。そのときに、建物を建てるときの予算で文部省予算が、文部省のお金というのは入ってなかったですかね、あの建物の中で。

○安田教育長 ちょっと細部は記憶しておりません。一度調べてみたいというふうに思いますが。

○渡辺室長 サンアリーナですね。地域総合整備事業債でやりました。

○山本委員 それは。

○渡辺室長 自治省の起債でございます。交付税で算入される、今はその制度はなくなりましたけれども、当時その制度がございました。

○山本委員 そうすると、文部省のお金は入っていない。

○渡辺室長 入ってございません。単独事業でございます。

○山本委員 わかりました。ありがとうございます。

○末松副委員長 すみません、アスベストのことについてちょっとお聞かせください。

 11ページに書いていただいてあります市町村教育委員会への支援と助言というところで、アスベストというものは、アスベスト対策工事をしなければ、アスベストに対しては、健康というかは守り切れないというようなことになってくるんでしょうか。

○田中総括室長 基本的には、いわゆる除去工事というのが、最終的なといいますか、完全な処置ということになろうかと。あと封じ込め等もございますけれども、とにかくなくすということがまずは、絶対的なといいますか、方法になるんではないかというふうに思います。

○末松副委員長 今のところ、見つかったところは使用禁止にしてありますよね。これ、いつごろまでにその使用禁止の、例えば体育館が使えなかったりとか、機械室が使えなかったりとかいうと、いつごろまでに生徒さんたちが使えるようになるようなという、見通しというのは今のところあるんでしょうか。

○田中総括室長 体育館につきましては、市町村の教育委員会でもいろいろ対策を講じてきていただいてきているところですけれども、例えば県立の場合の実習室等も今は使用禁止にしているわけでございますけれども、まずは、手の触れるようなところはシートをかぶせると。そして、あと天井部分もございまして、今、天井部分についてシートを覆っているところでございます。ただ、シートを覆っただけで完全にアスベストが飛散しないのかというようなことになりますと、確実というふうなことも言えないもんですから、同時に私どもは、空気中のアスベストの飛散状況というのを確認するために、今検査をしているところでございます。そうしたことをもって、いわゆるシートをかぶせ、そして飛散もなかったということになれば、一応使える状態になるんではないかというふうに思っております。

 除去工事等につきましては、もし仮にやるとしますと、かなりの時間、基本的には6カ月ぐらいというふうに聞いておりますけれども、そうした期間もかかるものですから、その間やはり全部締めっ放しにするわけにいかないもんですから、先程申し上げましたように仮の中で一応やって、そして、例えば夏休み等を利用して除去工事等を行うと。そういうふうなことを今想定しております。

○末松副委員長 これ、早急にしていかなければいけないことですよね。多分、教育委員会さんだけじゃなくて、ほかの施設もあると思うんですよ。健康福祉の部門であったりとか、いろんなところであったりとかというんで。これ見てると、国の補助制度を生かしてとか、例えば国の実施する研修会等を周知してということで、ある程度、国にお任せ的なところ、国の方針に従ってというような感じに読めるんですが、これ、非常に危険、40年から50年しなければわからないと言われているようだとテレビや新聞での報道でも言われておりますけれども、だからって放っておいていいという問題ではないと思いますし、非常に喫緊に迫っている問題、課題なんじゃないかなというふうに思っています。

 県として、例えば部局横断的にこういうアスベストの対策をしているとか、そういうような状況があるのであれば、ちょっとそのへんお聞かせいただければありがたいなと思います。

○田中総括室長 全庁的には、アスベストの対策委員会というのをこしらえられていまして、三重県独自調査も、そうした委員会の中で全庁的にやろうということで単独の調査をしたわけでございます。今、その調査結果に基づきまして必要な対策を、これも全庁的にやろうというふうなことで協議をしているところでございます。

○末松副委員長 アスベストに関しましては、非常に教育委員会さんも細かくお知らせもいただいておりますし、情報提供もいただいておりますので、そういうことに関しましては、大変忙しいときに非常にありがたいなというふうに思っておりますけれども、子どもたちの健康であったりとか、その職場で働く人たちの健康に関することなので、もう少し積極的にこれからも随時、今まで以上に進めていただいて、また、調査等々の詳しいことがわかれば、きちっと委員会でまた報告していただけるように、それから、教育委員会さんの方からまたほかの部局にでも働きかけていただくような形で、全庁的にもっと見直していかなければいけないんじゃないかなというふうに思いますので、そのへんだけ要望させていただいて終わります。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○石原委員 教育事務所の関係なんですけれども、今の萩野委員とか山本委員の話を聞いている中で、ちょっと意見が違うのかもわからないんですけど、どうも今までの延長線上のフルセットで、確かに指導主事というのは置かないといけないと今のところ決まっておると思うんですけれども、どうも地域によってフルセット用意しないといけないとか、そもそも指導主事の有無とか、それを問い直すきっかけには余りならないのかなあというか、小さなところだったら指導主事を置くのか、置かないのかとかも含めて議論するというのが一つ、私は要る視点なのかなと思うんですね。

 ちょっと忘れましたけど、視学館か何かがなって、指導主事、歴史的にはそうだったと思うんですけれども、国から派遣されて、地方はちゃんと教育やっているかみたいなところから、指導主事というのを置いて教育内容を統制していくみたいな流れだったと私記憶しておるんですけれども、そういったところからいくと、地方分権の流れの中で、そもそもこの地域にはどういうものが必要なのかということ、今すぐに否定するわけじゃないんですけれども、そういったところも県教委で見直しをかけるんであれば、今までとはちょっとパラダイムを変えるということも検討してはいかがかなと思うんですけれども、教育長、どうですか。

○安田教育長 指導主事につきましては、従来も市町村で配置しているところと、県は県できちっと役割がありますから配置をしているというふうなことになるわけですが、役割分担といいますか、はっきり申し上げまして、市町村で本来やっていただくべき市町村教育委員会と各小中学校との間のいろんなやり取り、指導主事がそこをクッションになってやるわけですが、そこをも県の方で肩代わりしてきたようなところがありますので、そこを見直すというふうなことでございまして、主に指導主事というのは、各学校でいろんな取り組みがなされていますが、教育委員会との関係でいろんな施策を行ったり、あるいは授業の中身、そういったものも議論したりというふうなことで係わりを持ちますので、そのシステムそのものに見直しを行う、あるいはメスを入れようと、そういう考え方ではございません。

○石原委員 これは要望になると思うんですけれども、指導主事が逆に教師の教える権利というか、そういった内容を逆に縛ってやりにくくしているということもあるのかもわからないというか、僕は多分にしてあるんだろうと思っているんですけれども、そういったことも含めて検討をしていただきたい。これは要望で結構ですので。

 以上です。

○田中委員長 ほかにございませんか。

 説明のあった所管事項以外の、その他も含めてお願いしたいと思います。

○西場委員 今回一般質問がありまして、私、この委員でありながら斎宮のことについて触れさせてもうたんですが、あれは観光面での活用というちょっと横断的なこともあってやらさせていただいたんですが、そのときに要望程度にとどめたことも含めて、もう少し議論させてもらえればなと思うんですが、特に、指定当時から地元との約束事みたいにずっと守ってきた公有化の土地買い上げに伴います国の補助率80、そして県の15%というこの補助率の問題について、財政難を背景にしていろいろ県の補助率改定の中に俎上に上っておること、今日だけの問題じゃなくて、ここ数年来のずっと問題だと思うんですが、ちょっと本会議でも申し上げましたように、この指定当時からのいろいろ経緯もあって、これはぜひとも堅持していただきたいという地元の願望といいますか、ありますし、私もそこそこの議員経験の中で、このことはまことに重要な問題だと。これを変えていくというようなことになれば、それは当時の吉原副知事と明和町長が結んだ保存管理計画の見直しという作業の中でしか変えられないものだと、私はこう思っておるんです。その点について、答えられる範囲でお答えいただきたいと思っています。

○安田教育長 本会議での議論も伺っておるところでございますけれども、文化財そのものは国指定で、いろいろパターンはありますけれども、通常ですと国が8割、そして、県が通常ですと10%、地元10%と、そういうところが、この斎宮跡については、県が15%ということでこれまで運用されてきたと。それ以外の国指定のものについては今前段で申し上げたような比率でずっとやってきているということでございまして、何分にもこれも、先程の図書館の予算じゃございませんけれども、本当に四、五年前の4分の1程度に全体額がなってきております。そして、その全体額が非常に縮まっている中で、やはり国史跡斎宮跡は、本県の中心になる史跡でございますので、ほぼ半額、半分ですね、50%の額をこの斎宮のところへ費やしていると、そういう状況でございますが、何分にも全体にどんどん額が縮んでくるもんですから、加えていろんなところからいろんな要望をいただいているという中で、本当に苦し紛れといいますか、補助率の見直しによって少しでも薄く広くという考え方で提案をさせていただいたのがこの率の引き下げということでございまして、おっしゃるとおり、そういうことであればもっときちっと手続をというふうなお話をいただいておりますので、それはまた、そういう手続も含めて相談をさせていただきたいなというふうに思っております。

 特に、斎宮跡につきましても、この財政事情の中で、公有化にしましても、あるいは発掘にしましても、本当に厳しい状況で、急ブレーキがかかっているといいますか、本当に毎年毎年、想定した、これまで計画したごくわずかしかできていないという状況でございますので、それをこの率のとおりやっていこうとするとさらにそれが延びてしまうと、そういうふうなこともあり、そういうお話をさせていただいているんだというふうに考えておりますけれど。

○西場委員 重要性はわかっていただいておるようではありますけれども、実際、作業としてそのへんのところの確たる答えがないんですけれども、少し繰り返しにはなりますけれども、あの137ヘクタールという広大な土地を国史跡指定する、そしてそれが明和町の一番人口集積地であるというようなことで、あそこが35年前に発掘調査が始まって以来、それがこういう国史跡指定がなければ、完全な優良な住宅地なり、あるいは、いわゆる町の一等地としてあそこは再開発されてきたわけですね。それが国史跡の網をかぶる中で、そういった意味での金銭感覚的な土地の活用というものが全くゼロになってしまった。そんな中で、将来、先を見据えた、指定をするかしないかという壮絶な国と県との、町村との議論の中で、これを踏み切るときに、きちっと約束した約束事を単に一般平均的な、一つの財政難だからということで、ここで同じような感覚でこれを切り捨てるということはあってはならん。それは、やはりそれだけの思いというものをちゃんと貫いてやっていかないと、行政というものは何だということになってきますよ。

 斎宮に限らず貴重な文化財があるわけですけれども、文化行政そのものを教育委員会としてどこまで腹をくくってやっていけるのかということについてのきちっとした議論をしていかないと、今の財政難だけで、押しなべて同じルールで頭カット、シーリング70%でやっていきますよとか、あるいは包括配分これだけですから昨年より15%減ですよというようなことで進んでいくわけには、どれしもみんな言えるかもしらんけれども、この問題はそういった中では最たるものだと、こういうように私は思っております。

 集落排水にしてもそうですし、また、ふるさと農道という事業なんかにしてもそうですし、みんな国は予算をつけておるんですよ。それで、市町村もやってほしいと言うんです。真ん中の首根っこの部分の県費だけがないというような中でこれがやられていくとすれば、文化行政のあり方を一遍、国も町も入れて改めて考えてもらわないと、先々が見えないんじゃないかな。これから少し議論をさせてもらいたいと思いますが、その点についてくれぐれもよろしくお願いをいたしたいと思っております。

 もう1点は、30年プロジェクトについて教育長に答えてもらったわけですけれども、東部の方に対してそのプロジェクトを作っていただくというような理解でよろしいですね。

○安田教育長 博物館、それから、いつきのみや体験館と来て、今、東部の方が残っているということですので、まだ公有地化の問題も残されておりますけれども、あそこを何らかのアクセントのあるものにしていくにはどうしていったらいいかと。これも本当に、この情勢ですので、計画を作ってそれを実現していくにはかなり時間も費用もかかるかなと思いますけれども、とにかく、どういう方向であそこをやっていくかということについては、議論を始める時期かなというふうに思っておりまして、何とか次年度以降で考えていきたいなというふうに思っておりますけれども。

○西場委員 次年度以降でね。

○安田教育長 はい。

○田中委員長 よろしいですか。

 ほかにございませんか。

○永田委員 ちょっと、一、二だけ。

 まず、教員の採用試験で、今年は21人増ですか。だったですね。ここ数年の採用の……。

これから、そう長期じゃないんですけど、短期でいいんですわ。これからの教員の採用状況、どのように考えていらっしゃるんですか。

○田中総括室長 教員の退職状況等を見ながら推移も想定するわけでございますけれども、大体今のような数字の採用人数というのが見込まれるのではないかというふうに現時点では考えております。

○永田委員 余り人数的には大きな増減はないということですね。そう見ておいていいですね。

 もう1点、スポーツ特別枠というのを新設していますが、本当にこれは、私はいい政策だったと思うんですね。スポーツの振興をやるためには、各学校でもやっぱり指導者というものが一番大事なことだと思います。今いろいろ学校なんか行って聞きますと、種目によって違うんですけど、指導者が一番大きな問題なんですね。その中でスポーツ特別枠を作ったということは、私は、非常にこれはいい見通しのもとの政策だったと思うんですね。ぜひひとつこのスポーツ特別枠の、枠のさらに拡充っていうんですか、これをひとつ、スポーツの競技全体を見た中で増やしていってやることが、三重県のスポーツ振興にも役立っていくと、子どものスポーツ振興にもなると、こういうふうに思ってなりませんので、この点ひとつ今後も配慮いただきたいと、これは一つ要望しておきます。

 それから、アスベストを言われましたけど、これはいろいろ全庁的にやっているわけですが、建築基準法上は議論されたことありますか。建築基準法は、アスベストの使用を義務づけていた時期があるんですね。わかりますか。そういうときがあるんですよ。だからこんなふうになっているんですね。だから、非常に困ったことになっているんですけれども、ここらへんはよく理解をしていって、そういう基本的なことを理解しながら議論をしていただかないと、これはいかんように思うんですね。一概にアスベストがだめだと。一時期は、建築基準法上は、これを義務づけていたときがあるんですよ。それでなきゃ建築基準法が許可ならんかった時期があるんです。これはひとつ、再度指摘しながら、議論していってくださいませ。頼みます。

 それから、サンアリーナの体操なんですが、ワールドカップファイナルの、2009年の世界大会、これのプレ大会ですわな、これ。その前に、ワールドカップファイナルの前にやるというんですけど、これ、予算面はどうなっています。

○安田教育長 この2006年のワールドカップファイナルにつきましては、トータルで、まだ定かではありませんが、全体では5ないし6,0O0万円ぐらいの事業費を想定しておりますけれども、県がどれだけそれを負担するかというのはまだまだこれから流動的でございまして、幅広く企業等の協賛もいただきながら進めていきたいなというふうに思っております。過去の他国の例なんかを見ましてもきちっとスポンサーを据えてやっておりますので、そういうふうなことで、これからそういう協賛をいただくところの声かけ等も含めて詰めてまいりたいなと思っております。

○永田委員 2009年は、たしか知事がわざわざ誘致に出かけていってやってきたやつです。これはそれなりに三重県としても考えていただく方がええと思うんですけど、この点については、確かにプレの大会でございますから、予算面はそういうことに頼っていかざるを得ないように思いますので、どうぞひとつ、せっかくの大会ですから成功していただきたいと、本当にそう思いますので、いろいろと厳しい折でございますけれども、成功させていくためにはどうすりゃいいかということを、ぜひ応分の配慮をお願いしておきたいと、こう思います。

○田中委員長 よろしいですか。

○永田委員 これでやめます。

○田中委員長 ほかにございませんか。

○山本委員 一言、もう一つだけ。

 アトピーの子どもを持っているお母さんたちから、お話をこの前聞きました。県の方へも、県の方にも説明をしておいた方がいいよという話をさせていただいたんですが、例えば教室に30人なら30人おって、給食食べると。中に数人の子どもさんがなかなか、物によっては受け付けないというようなことであると思うんですね。昔はそれでよかった。今も現状はそうなんでしょうが、そういう子どもたちを持っているお母さんたちは何かうまい工夫はないかなというようなことを思ってみえるんですが、市の教育委員会の話だとは思いますけれども、何かいいアイデアというのがないかなというふうに思うんですけど、どうなんでしょう。

○松葉室長 今のアレルギーにつきましては、約1%の子どもたちがいろいろな食物アレルギーを持っておる状況でございます。そんな中で各学校では、まず担任の先生が保護者の方からアレルギーを持っておる実態とか、また主治医の先生から情報を得まして、それで学校全体で、学校栄養職員とか、養護教諭の先生とか、あるいは学校医等々、それぞれ連携を持ってやっておるわけなんですけれども、そのような形が学校給食指導の手引として各学校に行き渡って、先生方が理解をしていただいておると思うんです。それで、個々によってはアレルギーの、牛乳とか、そばとか、いろいろ違いはあるわけなんですけれども、給食では、原因となる食品を除去して代わりの給食をするとか、抜いたり、あるいは他の食品に交換をしてというようなことでそれぞれ取り組んでいただいておるわけなんですけれども、特に担任の先生が十分に保護者の方といろいろ情報交換をしながら取り組んでいただくように、市町村を通じてお願いをしておるところなんですけれども。

○山本委員 ありがとうございます。

○末松副委員長 今の山本先生に関連なんですが、本会議場で北川議員が、あのときは教育委員会に対してじゃなかったと思うんですが、アナフィラキシーショックですね、今のアレルギーの。今も山本先生言っていただきましたように、子育て支援の分野とか、そういうところで何とか給食、例えば代替食であったりとか、いろいろ、これから給食に関してセンターを建てるところであったりとか、市町村の教育委員会の範疇になってくるんでありましょう。でも、お母さんたちって必死になって今やっている、そういう訴えをこの間山本先生にも聞いていただきましたし、私たちの世代のお母さんたち一生懸命今やっているところですので、これから新たにそういうような給食センターが立ち上がるところであったりとか、そういうような情報があるのであれば、少し県の方としてもリーダーシップとっていただく中で、どんどん増えていくと思うんですね、今から食物アレルギーを持つ子というのは。現に、今よりも随分数が増えていっていると思います。1%とおっしゃられましたけど、多分もっとたくさんの子どもたちがアレルギーを持っていると思いますし、そういった中で、養護の先生が各学校によって、力を持っている力の入れ方の、すごく熱意を持ってやられている先生のところは、学校にとっても給食はいいですけれども、ほかのところはそうじゃないというところもありますし、そういう格差というのをなるべくなら出してあげない方が、子どもたちの給食という部分に関しては。

 じゃなければ、せっかく子育て支援というようなところで今一生懸命対策を練っていただいているところで、放課後児童教室もしかりですけれども、そういうような給食というところの面でも、やはりなるべくなら皆さんと一緒のものを食べさせて、少しでもそういうような協力をしてあげるとか、例えば、ほかのお子さんたちがアレルギーのお子さんたちと一緒のものを食べるとか、そういうようなことで情報共有やそういう体感をしていく中で、いじめがなくなっていったりとかっていうこともあると思いますので、ぜひともリーダーシップを発揮していただいて、もう少し皆さん、お母さん方の声をじかに聞いていただきたいなというふうに要望して終わります。

○萩野委員 教員のスポーツ選考を先程永田さんがおっしゃいましたけれども、5人合格されていますね。種目は何ですか。

○田中委員長 どなたが答えていただけますか。

○鎌田室長 5名についてご説明させていただきます。

 中学校の3名でございますけれども、陸上競技、バレーボール、柔道でございます。

 それから、高等学校の2名でございますが、陸上競技とテニスでございます。

○萩野委員 ありがとうございました。文化特別枠というふうなものも一回考えてくださいな、文化、文化と言うとるんですから。スポーツばかりじゃなくて、そういう文化芸術の一芸に秀でた人も特別枠で採用するというふうなことも一度検討してください。終わります。

○田中委員長 ほかにございませんか。

 ほかになければ、教育委員会関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。

III 委員協議

1.分科会関係

1) 分科会委員長報告について           正副委員長に一任

2.常任委員会関係

 1) 常任委員長報告について            正副委員長に一任

 2) 請願に係る今後の取り扱いについて        請願 第19号については、後日、執行部から処理経過を求める。ほか2件に係る意                               見書案の文案作成については、正副委員長に一任

 3) 閉会中の継続審査・調査申出事件について    別紙のとおり決定

 4) 県内調査について               1月19日及び20日、南地区を調査することを決定

 5) 県外調査について               11月9日~11日に実施することを確認

 6) 閉会中の委員会開催について          11月18日午後1時から自主防犯組織の問題点について参考人に来ていただいて開催、その他の開催は正副委員長に一任

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成17年 10月12日        

教育警察常任委員長            

予算決算特別委員会

教育警察分科会委員長  田 中 俊 行

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