三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成17年12月16日 健康福祉環境森林常任委員会 会議録
健康福祉環境森林常任委員会
予算決算特別委員会健康福祉環境森林分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成17年12月16日 自 午前10時00分 ~ 至 午後 6時54分
会議室 第201委員会室
出席委員 7名
委員長 | 清水 一昭 君 |
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副委員長 | 青木 謙順 君 |
委員 | 稲垣 昭義 君 |
委員 | 中嶋 年規 君 |
委員 | 大野 秀郎 君 |
委員 | 中村 進一 君 |
委員 | 藤田 正美 君 |
欠席委員 1名
委員 | 溝口 昭三 君 |
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出席説明員
[健康福祉部]
部 長 本多 隆志 君
医療政策監兼保健・医療分野
総括室長 池田千絵子 さん
経営企画分野
総括室長 向井 正治 君
健康・安全分野
総括室長 海住 康之 君
福祉・子育て分野
総括室長 太田 栄子 さん
長寿・障害分野
総括室長 中西 克己 君
その他関係職員
[環境森林部]
部 長 油家 正 君
循環型社会構築分野
総括室長 松林 万行 君
経営企画分野
総括室長 池山喜三男 君
森林・林業分野
総括室長 木平 悦生 君
地球環境・生活環境分野
総括室長 杉森 融 君
参 事 余谷 道義 君
その他関係職員
[病院事業庁]
庁 長 渡辺 和己 君
総括室長 山本 浩和 君
その他関係職員
傍聴議員 0名
県政記者クラブ 多数
傍 聴 者 4名
議題および協議事項
I 審査または調査
1.健康福祉部関係
(1)分科会
1) 予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第 1号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第6号)」の関係分
● 議案 第 3号 「平成17年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算 (第1号)」の関係分
● 議案 第 4号 「平成17年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補 正予算(第1号)」の関係分
● 議案 第26号 「三重県立看護大学条例の一部を改正する条例案」
2) 所管事項の調査
● 平成18年度当初予算要求状況について
● 予算にかかる補助金等に係る資料等について
(2)常任委員会
1) 議案の審査
● 議案 第44号 「みえこどもの城の指定管理者の指定について」
● 議案 第45号 「三重県母子福祉センターの指定管理者の指定について」
● 議案 第46号 「三重県身体障害者総合福祉センターの指定管理者の指定について」
● 議案 第47号 「三重県視覚障害者支援センターの指定管理者の指定について」
2) 所管事項の調査
2.環境森林部関係
(1)分科会
1) 予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第 1号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第6号)」の関係分
2) 所管事項の調査
● 平成18年度当初予算要求状況について
● 予算にかかる補助金等に係る資料等について
(2)常任委員会
1) 請願の審査
● 請願 第24号 「浄化槽法定検査の徹底を求めることについて」
2) 所管事項の調査
3.病院事業庁関係
(1)分科会
1) 予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第12号 「平成17年度三重県病院事業会計補正予算(第2号)」
2) 所管事項の調査
(2)常任委員会
1) 所管事項の調査
II 委員協議
1.分科会関係
◎ 分科会委員長報告について(予算議案・予算関連議案・予算調査)
2.常任委員会関係
(1)常任委員長報告について
(2)閉会中の継続審査・調査申出事件について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
〔健康福祉部関係〕
〈分科会〉
1.議案の審査
(1)予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第 1号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第6号)」の関係分
● 議案 第 3号 「平成17年度三重県母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第1号)」の関係分
● 議案 第 4号 「平成17年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第1号)」の関係分
● 議案 第12号 「三重県立看護大学条例の一部を改正する条例案」
1)当局から資料に基づき補充説明(本多健康福祉部長 説明)
2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質疑があればお願いします。
○中嶋委員 衛生費の看護職員確保対策費の看護師宿舎施設整備補助金が整備計画取り下げによる減とこうなるんですが、これ具体的にどこの計画が取り下げられたのかというのを教えてほしいんですが。
○本多健康福祉部長 「総合心療センターひなが」の看護師宿舎の整備計画が取り下げられたわけでございまして、これは実は当該法人においてグループホーム等の整備を優先してやりたいと、そういったことで今回の取り下げがあったということでございます。
以上でございます。
○中嶋委員 わかりました。
それともう一つ、看護大学条例の一部改正で、ほかの国とか他府県の看護系大学の均衡を考慮してというのはわかるんですけれども、私ども議会の方でもいろいろと看護師の不足対策の一つとして、看護大学の県内出身者が少ないために県内に看護師さんが残らないんじゃないかというふうな議論があって、今のところいただいた資料では県内213人、県外196人と多少ながらも県内の方が多いわけですけれども、例えば授業料を考えるときに県内出身者と県外出身者の間で差をつけるだとか、そういうことで県内の出身の看護師育成を増やそうと、そういう議論というのは内部ではされなかったんでしょうか。
○服部室長 県内出身者と県外出身者につきましては、入学料の方で県内出身者については半額という形をとっておりますので、授業料については与えられるサービスが同じということで具体的に県内、県外で差をつけるという議論は今回はいたしておりません。
○中嶋委員 了解いたしました。
もう一つ、ちょっと私も勉強不足で申し訳ないんですが、所得が余り高くない方だとか、そういう減免措置というのはどういうのが適用されているんでしょう。簡単に教えていただきたいんですけれども、例えば昨年の21号台風だとか、災害を受けたところの方については授業料が安くなるとか、そういう措置というのはなされているんでしたっけ。
○服部室長 申し訳ありません。具体的な人数が今手元にありませんが、所得の制限といいますか、所得によってご家族も含めて低い方については減免措置がございますので、この前の災害についても所得という面からみて該当する方については、実際に減免もさせていただいております。
○中嶋委員 ありがとうございます。
○大野委員 1ページの介護施設の補助金の減額ですけれども、5億7,300万円ですけれども、補助金というのは通常前年度というんですか、大体予算の段階でどの施設をどれぐらいということですり合わせをやって、それで補助金というのは決まっていくのが通常の流れだと思うんですけれども、これはなぜ減額になったのか。というのは、国の予算が足らなかったのか、それとも施設整備ということで新たに建設を予定しておったところが建設計画を取りやめたのか、まずその点についてお伺いします。
○本多健康福祉部長 委員おっしゃったように、国の予算が非常に厳しいということもございまして、内示が当初の予定の70%ということで内示になっておりまして、施設が減になったということではございません。
○大野委員 そうしますと、やっぱり施設の設置者はある程度事前に準備をしていろんなことも、土地の確保とかそういうこともしながら施設建設の準備をしてると思うんですけれども、ここで突然という表現はおかしいけれども、補助金が減額になったということで取りやめというのは、やっぱりそれは設置準備をしておったそういうような法人にとっては大変なことじゃないですか。
○本多健康福祉部長 確かに委員おっしゃるとおり、かなり厳しい状況であったというふうに思っております。事前に施設整備の予定をしております各法人に意向を打診しまして、この内示額でも各法人とも施設整備するという意思を示していただきましたので、交付決定させていただいたということでございます。
○大野委員 そうしますと、Aという法人の施設が丸ごと中止になったとか、補助金がつかなくなったというんじゃなしに、申請をしておった全施設に対して例えば80が70になったとかですね、そういうことなんですか。
○本多健康福祉部長 おっしゃるとおり、補助金の額が総体的に3割、当初想定しておったより3割減になってきたということになります。
○大野委員 そうしますと、それ国の補助金が減額されたから、施設整備については中止をするということで、結局いくつかの施設が中止になったというように理解させてもらっていいですか。
○本多健康福祉部長 いや、ちょっと私の説明が悪かったのかもわかりません。施設は皆さん当初の予定どおり整備をしていただくということでございます。補助金の額は減りますけれども、施設は各法人とも予定どおり整備をしていただくということでございます。
○大野委員 17年度からこれは交付金になったんではないですか。
○本多健康福祉部長 国の制度が変わりまして、国の方は交付金になりました。おっしゃるとおりでございます。
○大野委員 そうすると、交付金そのものが減ったということですか。
○本多健康福祉部長 そういうことでございます。減ったというか、全国の要望に対してそれに十分応えられるだけの額が確保できなかったということだろうと思います。
○大野委員 そうしますと、ここの説明のところが国庫補助金の減額というんではおかしいんじゃないですか。国庫交付金の減額じゃないんですか。
○中西総括室長 この点につきましては、委員おっしゃるとおりでございまして、今年度より交付金という形での支出になっております。それで、その額につきましても部長先程申し上げましたように、今年度は70%ということになりますが、これは都道府県ごとにまた差が若干ございますので、部長の申し上げたとおり70%で各施設に了解をとって、すべての施設がその額で予定どおり行うという回答をいただきましたので。
○大野委員 いや、それはよくわかるんですけれどもね。だから、国庫補助金という制度がなくなって交付金になったんですから、なぜここで国庫補助金というそういう説明をしとるのかということです。
○本多健康福祉部長 申し訳ございません。本来交付金と書くべきところを誤って従来どおり国庫補助金というふうな表示になっておりますので、申し訳ございません、訂正させていただきたいと思います。
○中村委員 3ページのこの母子及び寡婦福祉資金貸付事業特別会計のところ、もうちょっと詳しく教えていただきたいのと、現状といいますかね、どれぐらいの対象でどういう方たちが利用されておって、その動きといいますか、そういったものはどんな状態になっているのか。
○太田総括室長 貸付金の種類でございますけれども、事業開始の資金であるとか、就学に関する資金であるとか、それから生活資金であるとか、大きなところはそういったものがあるかと思いますが、その中で一番大きいのが、件数として多いのが就学資金でございます。こちらの方がおおよそ全件数で450件ございまして、およそ全体の件数が6百数十件になりますので、かなりの部分が就学資金だということになります。あと事業開始資金であるとか、それから生活資金などがこれに加わることになります。貸し付けの資金の状況としてはそういったものですが。
○中村委員 最近、母子寡婦の皆さん方とちょっとお話しをさせてもらったら、離婚率なんかもすごい勢いで増えておって、三重県の今の、全国的にもそうですけれども、そういった対象の家庭が増えてるはずなんですけれども、そういった時代の流れとそれからこの元になる金額の流れといいますか、あるいは利用の流れというのは並行している状況なのか、そのへんのことを少し知りたかったんですが。
○太田総括室長 全国の調査でございますけれども、大体5年間で母子世帯数は3割増だというふうに言われております。おっしゃいましたように、やはり離婚の増加とかが大きな要因であろうというふうに言われておりますが、三重県の貸付金でみますと5年間での手持ち資料はございませんが、14年度で全体の貸付金額は2億4,000万円余り、16年度の決算が2億2,800万円でございますので、母子家庭がおそらく全国と同じように推移して三重県でも増えてるだろうというふうに思われます。貸付金自体に顕著に増えているという兆候は今のところないように思いますが、ちょっと期間が短うございますので、さかのぼったものが必要でございましたら提出させていただきたいと思います。
○中村委員 こういった貸し付けがあるということをそういった母子家庭の皆さん方が知る機会というのはどういう状況で知る機会になるんですかね。
○太田総括室長 まず、第一義的には市町村の窓口でございますとか、市町村社会福祉協議会の窓口でパンフレットを置いていただいて知っていただくような状況にはしておりますが、それとともに各地域に母子自立支援員、それから母子相談員ですね、ちょっと名前が違うかもわかりません、相談員というのを配置をさせていただいておりまして、そういった方々が日常地域の母子家庭の皆さん方と交流とか相談を通じて接触をいただいておりまして、そういったところから相談が上がってくる経路があるのと、もう一つ大きいのは、民生委員さんを通じてやはり生活相談の形で役場とか、直接県の福祉事務所にといったような経路が考えられるんじゃないかというふうに思っております。
○中村委員 こういった情報が、ちょっと私としては時代のこういった流れと、いわゆる母子家庭が増えているという状況というのは、小学校なんか行ってもかなりの割合でいわゆる母子家庭が増えているという状況をよく聞くんですけれども、それに対応していくこういった特別会計の部分の利用というのがもしかしたら同じようになってないとしたら、PRとかそういった部分で何か問題があるんじゃないかなという感じがしたもんで聞かせてもらったんですが、その点はどうですか。
○太田総括室長 申し訳ございません。詳細に離婚数の増加とそれから件数の伸びの方が同じように増えていないという点について詳しく分析を現在まだしておりませんが、ご指摘のように、母子家庭の皆さん方に情報が十分でなくて、こういった資金があることをご存じない方もおられるということがございますようでしたら、一層のPRには努めていきたいと思います。
○中村委員 それ是非していただきたいというふうに思いますし、ちょっとまた最近の傾向データ、後程で結構でございますのでいただいて、また各市町村のそういった窓口なんかでどういう状況になってるのか調査していただければありがたいと思いまして。はい、結構です。
○清水委員長 ほかにございませんですね。よろしいか。
なければ、議案に対する質疑を終了いたします。
(2)採決
議案 第 1号 外 3件 挙手(全員) 可決
○清水委員長 以上で、健康福祉部関係の分科会での議案審査を終了いたします。
2.所管事項の調査
● 平成18年度当初予算要求状況について
● 予算にかかる補助金等に係る資料等について
(1)当局から資料に基づき補充説明(本多健康福祉部長 説明)
(2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。
○稲垣委員 20ページの自律的産業集積の推進のメディカルバレー構想のところについてちょっとお伺いしますけれども、他部局が主担当の部分ということで若干ちょっとわからない部分があったらそれはまた後日聞くとして、わかる範囲で結構なんですが、この1番と2番の推進事業と新機軸展開のところが、それぞれ18年度の予算では1番でいうと大体1,500万円ぐらい、2番は約500万円程度減額になってくるんですが、17年度に比べてどの部分が削られていくのかというのがわかれば教えていただきたいことと。
それと、この新規の3番なんですが、これまでの1番、2番でも人材のネットワークの形成とか産官学の連携の研究なんていうことはずっとメディカルバレー構想の中で言われていたことをあえて特出しする理由というか、何をこの3番で想定しているのかというのがもしわかれば教えてください。
○倉本室長 1番目の予算の減額の話でございますけれども、今までメディカルバレー推進事業につきましては、医療・健康・福祉産業産学官共同研究補助事業というのがやっておりました。それは産業支援センターの方でそのシステムができ上がっておりますので、その部分はもうそちらにお任せすることで十分カバーできると考え、これは廃止させてもらっております。その分が900万円程減っております。
あと2番目のメディカルバレー構想新機軸展開事業でございますけれども、今まで液晶技術応用促進事業といいまして、液晶を利用した医療・健康・福祉産業への利用ということをやっておりましたけれども、それをリニューアルしまして医工連携、工学と医学の連携開発促進事業ということでリニューアルしまして、その分が減額になっております。
以上でございます。
○海住総括室長 3点目のご指摘でございますけれども、新規事業のメディカルバレー創生計画の人材育成でございます。これは三重大学の方と共同で、この前発表させていただきましたけれども、三重大学医科学修士課程、いわゆる大学院の学生を企業へ派遣して、企業と一緒に長期にわたって共同研究を行っていこうということで新たに出した事業でございますけれども、それへの企業への支援を行いたいということで新たな新規事業として起こさせていただいたものでございます。
○稲垣委員 3番のところだけ、もうちょっと私詳しく知らないんで教えてほしいんですけれども、連携しとるその企業への支援をしていくということですか。
○海住総括室長 そうです。いわゆる大学への支援じゃなしに研究する企業、学生が企業へ行くか、企業の優秀な職員が大学院へ再度行って大学院の修士課程で勉強するか、とりあえずそういう人件費も含めた企業側への支援でございまして、これからのことでございますのでまだどういうものが当たるかございませんけれども、そういうふうな企業への人材育成をあわせた支援でございます。
○稲垣委員 この企業は大体何社ぐらい想定されていて、県内企業、県外企業とかの割合とかそういうのはある程度見込みは今できてますか。
○海住総括室長 おおむね4社程度を募集しようかと思っておりますけれども、県内企業が目途でございます。
○稲垣委員 3番のところありがとうございました。よくわかりました。
1番、2番のところで、今お答えいただいたのがちょっと聞き取りにくかったんですけれども、産業支援センターの方で確立されている部分をなくすというような形だったんですけれども、ちょっと私が聞きたかったところは、以前に私一般質問でもお話しさせていただいたときに、観光・医療産業というのをこれから積極的に県として取り組んでいきべきだという話をさせていただきまして、当時、健康福祉部長とそれから農水商工部長の方で答弁をいただいた中で、メディカルバレー構想の中でみえメディカル研究会、みえ治験医療ネットワークというところをうまく生かして、地域や企業などで健康サービスを生かした観光戦略を取り組む動きにしていきたいというような、そんなような感じの答弁を過去にいただいた記憶があるんですが、先程の廃止していこうという中に、今私ちょっと申し上げたメディカル研究会とか治験医療ネットワークというのは入ってるのかどうか、そのへんどういう……。
○倉本室長 入っておりません。従来どおりやっていく方向で予算要求をさせてもらっております。
○稲垣委員 ちょっとこのへんについては農水商工の方ともうまく連携をいただきながら、観光と医療のうまくいい部分を生かしてという感じで、まだ私の中では具体的にそれが取り組まれているように目に見える形では映ってないんですが、引き続き継続してやっていっていただけるという考えでよろしいでしょうか。
○倉本室長 はい、そのとおりでございます。
○中嶋委員 まず10ページのヘルシーピープルみえなんですが、まちの保健室等を実施となっていますが、どんなイメージされてるのかちょっと教えていただきたいんですけれども。
○池田総括室長 既に今年度から四日市でも実施しておりますが、まちの商店街の中に保健師さんが行って、そこでそこに集まってくる方々に対して健康相談を実施するというようなイメージでございます。
○中嶋委員 本年度どんな成果というか、どれぐらいの方がご利用されているかとか、その概数ってわかりますでしょうか。
○宮川室長 これにつきましては、四日市の商店街の中で「こらぼ屋」さんというのがございまして、そこのNPOとそれから看護協会の方から看護師さんが行っていただく、あるいは、私どもの保健師が行ってるということでございまして、毎月開催をしております。大体1回に50名から100名程度の方がおみえになっておりまして、4月から今までやっておるという形でございます。
○中嶋委員 今、四日市1カ所というふうなご説明だったんですが、来年度はその箇所を増やしていくというふうなことはご検討されてはいらっしゃるんでしょうか。
○宮川室長 これは商工の方とも連携をとっておりまして、今年も大門商店街等から出前のまちの保健室というようなことも要望いただきまして一度行っております。また、松阪のベルタウンの商店街の方からも来てくれないかというふうな話も出ておりまして、これは商店街さんの方でそういう空きスペースがあるのでそこでやってほしいという要望を受けての実施というふうなことで考えております。またそういう調整を今後やっていきたいと、そのように考えております。
○中嶋委員 今、四日市、それから津、松阪と出たんですが、例えば伊勢なんかでも、中村委員の方がよくご存じだと思うんですが、高柳にしても新道にしても空き店舗があって、有効活用をしたいということをお考えになられてるんですが、その一環として、こういう受け皿があればですけれども、非常にいいと思うんで、是非こういう事業は積極的に進めていただきたいということを思ってますので、是非ともそういう南の方も含めて新規にこういうのはできないか、新たに増やしていくことはできないかということをご検討いただきたいというふうに思います。特に商店街の活性化という意味においては、もう商工だけでは限界がありますので、是非とも健康福祉分野からもそういうアプローチをしていただきたいということをちょっとお願いさせていただきます。
別のことなんですが、17ページの生活保障の確保で、生活保護扶助費については三位一体の改革を受けて市町の方へいくということで大幅に減額していると。一方で1に書いていただいてます生活保護適正化推進事業費、職員の資質向上を図る研修とかということについては増額になっておるんですが、これの対象というのは市町の職員というふうに理解させていただいてよろしいんでしょうか。
○小田室長 そのとおりでございます。市も入っております。
○中嶋委員 町の分というのは引き続き県がやっていくんですよね。そのあたりちょっと確認させてください。
○小田室長 そのとおりでございます。
○中嶋委員 例えば私ども志摩市においてもかなりやっぱり合併の混乱があって、まだまだ職員の皆さんが十分に適応できるのか、対応できるのかというふうなことも話に上がってたりもしていて、本当に実効ある事業にしていくための今課題と考えてらっしゃることがあれば教えていただきたいんですが。それで、その課題と考えていることを踏まえて今回予算要求するに当たって工夫した点があれば教えていただきたいんですけれども。
○小田室長 生活保護につきましては、高齢者が大体半分ぐらい、世帯の半分ぐらい、それから傷病世帯が大体3割ぐらいございまして、実際に自立をしていけるというふうな世帯というのが非常に限られてございます。そういう中で、17年度からでございますけれども、自立支援プログラムというものを動き出しまして、そういう中で実際にハローワーク等と連携をいたしながら、就労自立に向けた対策をさせていただいております。9月ぐらいで約30件ぐらいのそういう対象の方を設定をいたしまして、取組をさせていただいとるところでございます。
○中嶋委員 そうしますと、ハローワークと連携した事業内容がこの生活保護適正化推進事業の中に入っていて、来年度はそれをさらに強化するような内容が入っていると、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○小田室長 はい。そうでございます。就労等に向けました取組の対策をしていくための人の活動的な経費ですね、そういったものがこの中に入ってございます。
○中嶋委員 わかりました。
もう一つ、ごめんなさい、教えていただきたいのが、18ページの地域包括支援センター職員等養成研修事業費なんですが、新規事業で来年度からの介護保険法の改正に伴って地域包括支援センターが市町に作られるということで、この事業を新たに立ち上げられたんだと思うんですが、前回の委員会のときも私申し上げさせていただいたんですが、移行期間に伴う激変緩和も含めて保健師さんとか社会福祉士さんとか、そういうマンパワーを確保がまだできていないような市町もあるというふうに思われると。そのあたりの現状をどう把握されてらっしゃいますかということをお聞きしたんですが、そのあたりフォローアップ、どうなされて、今回この事業をどう組まれたのかということを教えていただきたいんですけれども。
○中西総括室長 ただいまのご質問でございますが、一応包括支援センターにつきましては40センター、29市町村の中で40センターができるというふうにとらえておるところでございます。それに基づきまして、この新たなる研修事業を立ち上げたところでございますが、若干この内容につきまして申し上げますと、介護支援専門員の研修といたしまして、居宅介護支援事業所の介護支援専門員、この方たちが880名、これは包括支援センターとは違うわけですが、包括支援センターに関しましては保健師等の職員研修、この職員研修に対しまして約40センターの中から120名の保健師さんの研修を積算をいたしております。それから、地域包括支援センターの職員につきまして保健師以外にさらに220人のセンター職員、そしてさらに包括支援センターのリーダー、これを40センターから2名、掛ける2名で80人の受講対象者という、3つの研修を新たに行いたいというふうに考えておるところでございます。
以上でございます。
○中嶋委員 そうしますと、保健師さんは120名ですね、40センターにそれぞれ平均でいくと3名ずつですけれども、市町の規模にもよりますのでそれぞれ違うんでしょうが、すべての40センターで保健師さんが確保できたと、そういう前提で一応この予算を組まれたというふうな理解でよろしいでしょうか。
○高橋室長 地域包括支援センターにつきましては、委員ご存じのように社会福祉士、保健師、それと介護支援専門員と3職種が必要ということでございます。それで、市町村におきましてそれらの3職種をそろえるということは非常に今苦労されているわけでございまして、その中で社会福祉士とか保健師さんについてはそれぞれ経過措置がございます。それは前回の常任委員会でもご説明申し上げましたけれども、そういう現場職員の経験があるとか、保健師については地域ケアまたは地域保健等の経験を有しとる、そういう者であれば経過措置を認めるという話でございますが、そこの中で3つ目の主任介護支援専門員という職種については新たな技能でございまして、18年度以降から創設される職種でございまして、それについては、現在リーダー研修等を受講した者については、その業務への対応が可能であるということでございますので、そのリーダー研修も今年度に取り入れて、そのリーダーにあたる主任ケアマネジャーさんの分の増員について、今努力しとるところでございます。
○中嶋委員 ちょっと私も身近なところの市町しか聞いてないんですけれども、研修以前に人材の確保ということの方が結構市町が求めていることじゃないのかなと思います。研修も必要だとは思うんです。それで先程おっしゃられたように、主任介護支援専門員という方が、私もそういうリーダー研修を受ければその資格をとれるというか、そういうふうなというのは知らなかったんですけれども、そういう意味では人材確保の一つの手立てだと思うんですが、研修以前にそういう社会福祉士だとか保健師さんが十分に確保できるための支援策というのは、これは来年度要求は特にされてらっしゃらないわけでしょうか。
○高橋室長 それぞれ3職種を採用するとかそういう面における予算要求はしておりません。研修の資質向上の部分の予算要求でございます。
○宮川室長 私の方で保健師の確保対策事業というのをやっておりまして、これにつきまして市町村の方からの保健師の要望をお聞きしまして、そして要求状況につきまして各地の保健師の養成学校等にお知らせするというふうなこともやっております。現在、合併に伴いまして、大きなところは40名を超える保健師を有するというふうなところも出てきておりまして、今のところ要望等を聞いておりますのが鳥羽市の方から保健師を新たに雇いたいという話は聞いております。また、これにつきましては養成学校の方にお知らせをしまして募集をすると、そういうふうなことでやっておるところでございます。
○中嶋委員 非常に、今宮川さん言われたように、大きなところと、要は進んでいるところと遅れているところの差がすごくばらつきがあって、特に私が聞く範囲では三重県の南部の方は非常に厳しいと聞いておりまして、それだけの人材がいらっしゃらない。そういう意味で県の方から例えば期間限定でも保健師さんの派遣をしてもらえないかとか、それぐらいのお話も伺ってるんで、もう4月1日からこれ始まってるわけで、かなり市町の現場の方は混乱しているかと思いますので、研修も非常に重要だと思うんですけれども、その人材の確保という面においては予算措置を伴わない形も含めてぜひ積極的に取り組んでいただきたいということをお願いをしておきたいと思います。
あとちょっと2点お聞きしたいんですが、先程新型インフルエンザの話で、予算については検討中、検討中と前の予決の全体会でも部長そういうご説明されたんですが、何で今まだ検討中なのか、いつになったらこの予算がある程度見えてくるのか、そのあたりご説明いただきたいんですけれども。
○本多健康福祉部長 実は、先程説明でも申し上げましたように、現在行動計画を策定中でございまして、行動計画を踏まえて予算についても財政当局の方へ要求していきたいというふうに思っておりまして、メインはタミフルの確保のための予算になってこようかと思っております。
以上でございます。
○中嶋委員 そのタミフルの確保については、ほかの都道府県も含めて非常に国が厚生労働省が示した方針が余りにも荒唐無稽じゃないかと、現実に合うてない、実際それだけ確保できないじゃないかという声がある中で、厚生労働省の方がじゃあ国がまずやりますよと。それを都道府県に配分するという言い方は変なんですが、そういうやり方というふうにちょっと報道を聞いたんですけれども、そうすると、国が割り当てる分についての購入費だとか、そういうものが上がってくるというそういう理解なんでしょうか。
○海住総括室長 国の試算では最悪の事態に備えまして2,500万人分の備蓄が要ると言っております。それは国が1,050万人分、それで都道府県は1,050万人分ということで、あと400万人分は流通であるであろうと。前年度残った分ですけれども。そして、それが三重県の人口案分でございますと15万2,000人分ということでございます。これについて全国の都道府県に割り当てておるわけでございますけれども、これ等についての購入も国が一括して中外製薬の方と発注するということになります。契約は都道府県単位でございますけれども、そういうことで国経由ということがあるわけでございます。そういうふうにして、備蓄分は概ね目途はついたというふうには国は申しております。ですから、18年度分は15万2,000人分の半分、5割。19年度が5割というふうに2年間で目標の備蓄をしようということで、今月中に再来年度分についても発注するということで、全国の都道府県が各都道府県ごとに調整をかけておるということでございまして、近々に計画を策定してご提示させていただきたいと考えております。
○中嶋委員 あとタミフルの確保以外に、新型インフルエンザにかかられた患者さんのための例えば特別な病床を病院に用意するとか、そういうことも計画の中には盛り込まれる予定なんでしょうか。
○海住総括室長 新たな専用の病床としては確保するつもりはございませんけれども、既に感染症ということで指定病院もございますし、県内に四日市の県の総合医療センターとか四日市市民、それから松阪市民、それから日赤とか紀南病院等、陰圧病床といいまして外へウイルスが漏れないような病床、細菌もそうでございます、そういう病床を確保してございますので、いわゆる封じ込める、少数の場合はそこに入院していただいて何としても感染を広げないようにするということで、そういう病院を既にもう確保してございますので、既にお願いもしてございます。了解も得ておりますので、当初についてはそういう対応ができるかと思っておりますけれども、いわゆる大流行になればそれはもう通常のインフルエンザという対応にならざるを得ないというふうには考えております。
○中嶋委員 非常にこの新型インフルエンザについては県民の皆さんの関心も高いというか、恐れおののいてるというか、部長が来年度要求に当たっての考え方で安全・安心という部分を非常に重視したというふうなお話をいただいたんで、行動計画づくりが出てきて実際の予算内容がかたまるまでの間、できるだけ多くの例えば情報提供だとか、それは個人に対してもそうですけれども、医療機関に対しても新型なのか旧型なのかというか、今までのインフルエンザと同じような症状でいいのかどうかというあたりの、そういう専門的なこと私もよくわからないんですけれども、そういうPRという言い方だけじゃちょっと弱いんですが、情報の提供体制も含めてこのあたりについてはぜひ充実させて、知事査定に臨んでいただきたいなというふうなことを思いたいんですが。
その他、これは他県との横並びの考え方というか、県費で全部やっていく予算になるんでしょうか。
○海住総括室長 一応備蓄もそうでございますけれども、防御服等についても県費単独がメインになろうと思います。ただ、国への要望、全国知事会からも国へ何とかしてくれという要望はしておりますので、今後の動向で補助金になるか、あるいは交付税算定になるかそれはわかりませんけれども、つくかどうかもまだ未知数でございます。やることは決まっておりますので、努力はさせていただきます。
○中嶋委員 はい、ありがとうございます。ぜひ一生懸命頑張ってほしいと思います。
最後に1点、ちょっと教えてほしいんですが、うちの会派の末松議員が9月の県議会のときにAEDですか、心肺蘇生の装置について持ち込んでご説明もさせていただいて、非常時に有資格者でなくても使える、そういうことで早期に整備をするべきだというふうなことでご質問させていただいたんですが、それについて今回の要求の中で反映されているのかないのか、そのあたりちょっとご説明いただきたいんですが。
○東村室長 ちょっと数字の資料を持っておらないんですが、いわゆる額的には非常に小さなものでございますけれども、私どもでいいますと、本庁とそれから県の総合庁舎、ここらへんは恐らく総務局の方でやるという話を聞いております。それから私どもは単独の機関ですね、私どもの福祉関係の単独の機関、ここにAEDを設置するという予定で予算要求をしているというところでございます。
○中嶋委員 その福祉関係の単独機関に何カ所ぐらい、今回要求積算されてらっしゃるかわかれば教えてほしいんですが。
○東村室長 ちょっと数字を持っておりませんが、いわゆる単独機関、私どもの例えばあすなろ学園でありますとか、草の実学園でありますとか、そういう機関はすべて置くというつもりで要求しております。
○中嶋委員 ありがとうございます。健康福祉部としてのお取組については、非常に頑張っていただいてるなというふうに思うんですが、一方で他部局ですね、今総務局の話が出ましたけれども、教育委員会への働きかけというのもしていただいてるんでしょうか、健康福祉部として。
○服部室長 各部局に対しまして、昨年度厚生労働省からの通知を受けまして、こういったことも非常に大事ということで文書を流させていただいたり、一応PRはさせていただいてるところでございますけれども、ちょっと具体的な設置の要求をどうされているかまでは把握はしておりません。
○中嶋委員 部長が来年県民の皆様の安全・安心という意味においては、食も含め命も含めということになると、このAEDの話というのは結構現場レベルでは、特に学校ではニーズが非常に高いというふうなことを聞いておりまして、具体的には末松議員ところにもAEDについてなかなか学校現場の方での導入が難しいんだというふうな話を聞いております。そういう中で、健康福祉部として各部局のやはりそういうAEDに対する取組状況とかをやっぱり把握して、コーディネートとまでは言いませんけれども、いろんな場面で啓発していただきながら今回要求していただくような努力をもう少ししてほしかったなというように思うんですが、部長、そのことについて。
○本多健康福祉部長 委員おっしゃるように、そういった取組が必要だと思いますので、今まで一定私どもの方で各部にそういった働きかけを行っておりますけれども、要求状況等を再度把握させていただきたいというふうに思っております。
○中嶋委員 ありがとうございました。終わります。
○大野委員 1点は中嶋委員のご質問に関連しますけれども、新型インフルエンザのいわゆる隔離病棟は厚労省が出した対応のマニュアルに入っとったんじゃないですか。だから、各都道府県はインフルエンザに対して特別な隔離病棟について確保することというのが。
○海住総括室長 感染症病床でございますので、それを利用するということでございます。既に指定してありますので、いわゆるインフルエンザも感染症でございますので、感染症病床を使用するということです。
○大野委員 三重県ではそれで足りるという判断ですか。
○海住総括室長 まず、その状況でございますけれども、初期の段階は対応できますけれども、多くなれば間違いなく足りないでしょうけれども、それはもう通常のインフルエンザでも大体年間何千人も感染しますので、そうなってくれば全く普通のインフルエンザと同等に扱う以外ないと、全国的にも。
○大野委員 それでは、いよいよ本論に入ります。まず部長にお伺いします。今年の5月にやった1万人アンケートですね、県民アンケートの中で、県民の皆さんが非常に重要度を感じとるのは、昨年度と比較すると今年は医療体制の充実というのが3地域で、去年までは医療体制が5位までに入ってなかったんですけれども、今年は3生活圏だったと思うんですけれども、かなり重要な位置を占めてます。それに対して、本年度の予算で県民の皆さんの要望が強い医療体制の充実に対してどういうような施策なり予算措置をとられたかということをお伺いします。
○本多健康福祉部長 おっしゃるように、非常に医療体制の整備について県民の皆さんの関心も要望も高くなっているということは私どもも十分認識をしておるところです。従来から、特にへき地の医師の確保が難しくて、その不足によって地域医療の確保が困難になってくるというふうなことがございますので、やはりまずへき地の医師の確保ということが大切な課題であろうというふうに思ってまして、16年度から医師の就学資金制度、それから17年度にドクタープール制度を創設をしたわけでございますけれども、今のところその制度も当初想定した程十分な活用状況ではございませんので、その制度をより一層活用したいということで、そういったことにまず取り組みたいというふうに思っております。
それから、一つ大きな問題になっておりますのは、いわゆる病院の勤務医が非常に厳しい状況にあると。それはやはり住民の皆さんが疾患の状況にかかわらずすぐに大きな病院にかかられるような、そういったことが非常に多くなっております。そういったことを踏まえますと、病院の一次、二次の機能分化をしっかりしていく必要があるだろうということで、そのへんを住民の皆さんにも十分ご理解をいただこうということで、来年度はその機能分化のための取組もさせていただきたいというふうに思っております。かかりつけ医制度の定着でありますとか、それから病院・診療所間の紹介率の向上でありますとか、そういったことの内容でありますとか、あるいはまた住民の皆さんにより知っていただくように、各地域でシンポジウム等をやっていきたいというふうに思っています。
それから、医療制度の確保のために最近大きい問題になっております看護師の確保につきまして、説明させていただきましたように、看護大学の学生に対する就学資金制度の設置でありますとか、あるいはまた看護養成所等にアドバイザーを派遣するとか、そういった取組をして看護師の就業の促進と離職の防止を図っていきたい。そういったことを考えておるところでございます。
○大野委員 総括的なお話としてはわかるんですけれども、具体的に15ページの医療体制の供給体制の整備という予算の中で、非常に県民の皆さんの要望が強い医療の問題について、新規事業としてはいわゆる地域で医療フォーラムを開催するという新規事業の900万円、それからこどもの救急医療の問題、これは地域センター方式で三重大とタイアップするのかどうかそのへんの問題も入っとるんかと思いますけれども、これも増額です。それから、3番目に医師の確保対策、ここのところで地域における初期医療と二次医療の機能分化ですね。これがあるんですが、これはいわゆる三重大学とタイアップしてやるのか、それとも先程言われたいわゆる地域のかかりつけのお医者様とそこから紹介する病院という、そういうことで考えてみえるのかですね。どうもこれだけ見せてもらうと、非常に今年度要望が高くなった、県民の皆さんは医療体制の充実ということには予算的に応え切れてないと思うんですけれども、そのへんはどうですか。
○池田総括室長 医師確保対策事業費の中の初期医療・二次医療の機能分化につきましては、今部長がご説明申し上げましたとおり、基本的には地域の県民の方に対する普及・啓発、あるいはかかりつけ医制度の充実というようなことを想定しております。ただ、当然セミナーの中身を作っていくときには、三重大学とも連携させていただくとか、そうしたことも含めて地域と相談しながら実施をさせていただきたいというふうに思っております。
ご指摘の県民の要望に対してどうかということにつきましては、まず先程ご説明させていただきましたように、地域の中でどういう状況かと、病院の勤務医の状況なんかがどういう状況かということをまず理解していただくということが一つ。それから、直接のご要望であろうかと思われます医師の確保につきましては、まず三重大との関係につきましては予算的なものというよりは、いろんな形で配置をどういうふうに議論していくかということだろうと思いますので、そこにつきましては7月に医療審議会の地域医療対策部会からいただきました中間提言の中でも、三重大学の中の人事配置検討委員会、ちょっと委員会の名前が正確ではございませんが、そこの機能を強化するとか、そういうことも出ておりますので、引き続き大学と協議をさせていただきたいというふうに思っております。
○大野委員 18年度にどのような事業がどういう経過で進められるか、成果も含めてじっくりと事業の進め方については見させていただきたいと思います。
一つ資料の要望ですけれども、全国の医師数の統計が16年度の結果がもう出てると思うんですけれども、それ後でいただきたいと思います。
それじゃ2番目なんですけれども、今度はページ数でいいますと9ページの6番、食の安全とくらしの衛生確保研究推進費、これはどこで研究するんですか。
○海住総括室長 これ入っておりますけれども、これは科学技術振興センターの方の事業でございます。
○大野委員 わかりました。
それから、次にお伺いしたいのは11ページのひきこもりサポート事業、これについてお伺いします。これなんですけれども、まず最初に昨年度と同額予算ですけれども、昨年度はどういう事業をやってどこまでいって、今年は支援体制を構築しますといいますけれども、この支援体制というのはどういう体制なのかということをお伺いします。
○池田総括室長 このひきこもりサポート事業につきましては、心の健康センターを中心に実施しておりまして、週1回相談の時間を設けまして予約制で相談をとっております。ちょっと今実績の数は持っておりませんけれども。そして、そうした形で情報、情報と申しますか、どんな困っている方がいるかということを把握した上で、ひきこもり本人の方をそこに連れてくるというのはまず次のステップですので、その周りにいる方々が困っている方がどういう方がいるかということを把握して、そういう方々に対する支援をしていくということでございます。今年度から開始したところですので、ちょっとどこまで進捗したかということについては、まだ立ち上がりのところだというふうに考えておりますが、それをさらに進めていきたいというふうに考えております。
○大野委員 実は、心の問題もありますけれども、特に高等学校ぐらいの年齢のそういう人たちのひきこもりの問題が、一ついうとあれですけれども、スポイルしておるところがあるんです。高等学校というのは180日ぐらい休むともう自動的に退学になるんです。そういう子どもたちが、結局高等学校の中では不登校という扱いになってない。そして、その子どもたちがどこへ行っておるかというと、ひきこもりもあるし、それからもちろん対人関係でつまづいている子が多いんですけれども、そういう子どもの初期のつまづきの子どもですね。そういう子どもに対して県としてもいろんな体制ということで、どこがその人たちを支援するのか、受け皿になるのかという、それがないわけなんです。少し議論すると、生活部の問題だとかですね、健康福祉部はそれは心の病の問題だけですよというようにして、その子どもたちの宙ぶらりんな子どもをどうしていくのか。もちろんその子どもたちの中には心の病を持っている子どももおるしですね。そのへんについては健康福祉部としてはどう支援していくおつもりです。
○池田総括室長 ご説明いたしませんでしたけれども、このひきこもりサポート事業の中で、関係機関相互の連携を深めるための相談機関連携会議というものを開くということにさせていただいております。実際いろんな関係者がかかわっておりまして、実際どこが対応するのが一番いいかということはケースごとに違おうかと思いますので、ケースごとに関係者が相談しながら連携していくしかないかなというふうに考えております。ただ、そういうことを議論する場所は作らせていただきたいと思っております。
○大野委員 その議論するというんでは協議会の中で、できれば次へと、フリースクールがあるんです、三重シューレという。今、高等学校を中退して心の病を持ちながら三重シューレへ通っている子どもが7人ぐらいいるんです。それを財政的にどう支援する問題というんじゃなしに、フリースクールに通ってみえる、来ている子どもたちがどんな心の問題とか、そういうものを抱えながら来ているんかということを十分理解してもらうのに、ぜひその協議会のメンバーの中にできればフリースクールのそういう人たちの当事者の方もできればそこに参加するように、そういう体制を組んでいただくようにお願いしたいと思います。
○池田総括室長 どのような形で参加していただくかにつきまして検討させていただきたいと思います。
○大野委員 それじゃ次に、介護施設の問題についてお伺いします。いわゆる介護施設をチェックするというんですか、評価するその予算が14ページの2番の星印、ここが5,300万円から9,900万円に上がっておるんですけれども、これはその評価項目を増やすのか、評価箇所を増やすのか、それとも評価をする、そういうような人的体制を強化するのか、この増額した理由は何ですか。
○本多健康福祉部長 増額の主な理由は介護サービスの情報の公表ということで、各介護事業者が一定の情報の開示ということを来年度から求められております。それについて調査機関でありますとか、情報公表センターというのを立ち上げて対応するということになっておりまして、主にそのセンターの初動の設備費等で額が増えておるということでございます。
○大野委員 今、資料がなければ概略で結構ですけれども、三重県のいわゆる特養等を含めた平均の内部留保率は年どれぐらいですか。私は2,000万円ぐらい、大体年平均年2,000万円ぐらいの留保金。
○本多健康福祉部長 ちょっと今資料がございませんので、後程また提出させていただきます。
○大野委員 この評価の中に内部留保金がどれぐらいか。というのは、なぜこだわるかというと、内部留保金というのは実は介護の中身にかかわってくる問題なんです。だから、県としては指導する場合に内部留保金は年どれぐらいが上限だろうという、そういうように判断してもええんです。
○岡野室長 内部留保金につきましては、特にその比率というのを設定をしておりません。入所者、利用者の処遇が適正に行われていること、そしてそれを処遇します職員の処遇が問題がないこと、そういうふうな中で、そういう観点で見ておりまして、特に内部留保率の比率は設定しておりません。
○大野委員 介護保険料が定額ですから、一定のサービスをし、基準の人的なサービスをすれば当然内部留保金というのはこれぐらいは出るべきだ、50人であればどれぐらいだというそういう数値が当然あるべきじゃないですか。
○岡野室長 結果として分析というほどではございませんけれども、ある程度の把握はしておりますけれども、この程度出るというよりは施設の開所した時期なり、職員の年齢構成なり、建設資金の借入金に対する自己資金の比率であったり、償還金の比率であったりで、かなりばらつきのあることは事実でございます。
○大野委員 私がなぜこだわるかというと、設立当初にそこの設立者等が寄附行為をするわけですけれども、その寄附行為が完全にされてない、そういうような法人でも内部留保金から返してない寄附金を一定額返していってもいいようになった。そうすると、内部留保金というのは将来例えば施設を整備するとか、改築するとか、それから備品を買うとか、そういうための留保金だと思うんですけれどもね。だけど、それが本来寄附行為をしてなきゃならない人が寄附をしてない。それに対して流用できるという、そんな制度になったようなんですけれどもね。私はそのへんに内部留保金が回っていくということは制度的におかしいし、それからそんなところへ回せるだけの内部留保金があるようなやっぱり介護施設の運営というのは、私は問題があると思うんですが、そのへんはどうですか。
○岡野室長 15年当時、未履行の寄附があって、運営上問題が生じた法人、10法人ございましたけれども、そうした法人に対して処理方針を立てて寄附の履行を求めております。そうした中、10法人のうちの7つにつきましては、寄附の履行をしていただく形で処理を進めていっています。残り3つにつきましては……。
○大野委員 それはいいんです。そんなことは聞いてないんです。そうじゃなしに、私は評価の項目の中に留保金が適切かどうかということをやっぱり入れる必要があるんじゃないかと。それはなぜかというと、適正な介護なり適正な人件費を払っておれば定額の介護保険サービス料からはそんなに内部留保金が出るはずがないんです。だからやっぱりその内部留保金が多いということは、どこかサービスを低下させておるか、いわゆる人的な面で配置人員が少ないとか、中には架空の配置とかですね、そういうようなことも考えられるんじゃないかと思いますので、やっぱり私は評価の観点に内部留保金という観点も入れて、それはただ単に金が残るというんじゃなしに、いわば適正なサービスなり人的な配置も含めた介護の質にかかわるという観点から、この制度の中にぜひ入れていただきたいと思います。それをこの2の事業の展開に当たって考慮をしていただきたいということをお願いしておきます。
○本多健康福祉部長 岡野室長が申し上げましたように、法人によってかなりそのへんばらつきが出てくると思いますので、どういった形で私どもが対応していくのかということは一度検討させていただきたいと思います。
○大野委員 あとございますから、余りもう時間とってはいけません。これで終わります。
○藤田委員 1点だけ。18ページの5番の地域貢献シニア参画支援事業費ということで、934万8,000円ということなんですけれども、もう少しこの内容というんですか、中身を教えていただきたいということと、「高齢者が公とともに福祉サービスの提供者となることをめざし」云々と書いてあるんですけれども、この高齢者って言われるのはどのような方を対象にしているかということも含めて、少し内容を教えていただきたいんですけれども。
○太田総括室長 こちらの事業は、高齢者の社会参画によって地域におけるさまざまな福祉貢献をお願いしながら、いわゆる新しい時代の公づくりといったものを目指そうということを趣旨に企画をしたものでございまして、内容といたしましては例えば子育て支援であるとか、高齢者の介護支援であるとかいったようなことに対して、地域の高齢者がその実情を把握をして、どういった形で自分たちの力が発揮できるかということが学んでいけるような講座を、参加をする高齢者がみずから考え、カリキュラムを設定し、参加者も募り、自主運営をしながら自分たちの社会参画を模索するという、そういった事業にしていきたいというふうに考えております。
対象は当然地域におられる高齢者、いわゆる60歳以上ぐらいの方を想定はしておるんですけれども、それとともに、今後大量の団塊の世代の方が退職を迎えてこられることにもなりますので、そういった方々がこういった事業に参画ができるように道筋をつけながら運営をしてまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 今、団塊の世代が大量に定年を迎えると、これからいわゆる自由な労働力というか、私が申し上げたかったのは、ここに地域や家庭が抱える課題というような、そういうことが書かれておりましたのでね。むしろこれからの高齢者というのは、そういういわゆる経験者なんですよね。エクスペリエンツなんですよね。そういう方をいわゆるここでは専門知識や技能を修得していただいてといいますけれども、むしろもう逆にそういう知識を持った方が大量にこれから退職されてくるんですよね。ですから、今までの従来のものの価値というより、これからの時代はそういう高齢者がいろんなさまざまな立場で貢献できる立場に入ってくると思うんですよ。例えば年金と併用して自由に生活もしながら社会に貢献するとか、あるいは労働時間なんかも会社と家庭の行き来では大変そういう社会に貢献できなかったことも、1週間で4日ぐらい勤めてあと2日は貢献するとか、例えば1日6時間の勤務であって、そういう環境がこれから生まれてくるんですよね。
ですから、今言うように、先程そういう団塊の世代の人たちのこれからの考え方も入っているようでございましたので、そのへんも少し聞きたかったんですよ。
もう一つは、単なるそういう新しい時代ということを言われましたけれども、そういう健康福祉の分野だけじゃなくて、もっと三重県全体が、多様な主体がそういう物事をやっぱり社会や地域のことを課題を解決していくというような大きな仕組みの中からこういうものも位置づけて、全庁的にこれからの高齢者が大きな労働力と言うたら言い方悪いですけれども、大きな地域の貢献できるような前向きな施策ということに私はやっていただきたいと、そう思っておりましたので、この内容を少し聞かせていただいたんですよ。そういうことについて、少し何かありましたら。
○太田総括室長 前半におっしゃっていただいた「専門的知識・技能を修得し」というところ、確かにおっしゃっていただいたご指摘のとおりでございまして、今高齢者が持っていらっしゃるいろんな知識なり技能を生かしていただくために、私たちがここで修得をいただきたいのは、地域の実情を理解したり、地域に対して自分たちがどういうふうにすれば自分たちの技能が生かせるかということについて、例えばボランティアの仕方であるとか、NPO法人の立ち上がり方であるとかといったことを修得をいただいて、より自分たちの技能が発揮できやすいようなそういったことを学んでいただきたいなというふうに思っておりましたので、ご指摘いただいて文章がさすがにおかしいなというふうに思いました。
後半にご指摘をいただきました多様な主体の参加を呼び込んでいくことが大切ではないかということで、県全体としても新しい時代の公といった考え方であるとか、文化をといったようなことで、本当に多様な主体が自らの地域を自らの力でもって再構築といいますか、住みやすい社会にしていこうという考え方は、今の三重県の18年度当初予算の考え方にも底流にはずっと流れておるんではないかというふうに思います。
健康福祉部もこれだけではございませんでして、ほかの子育て分野におきましても、それから健康づくり事業におきましても、いろいろなさまざまな分野でそういった多様な主体の参加を呼び込んで、ともに地域づくりをしていこうといったような事業がやはりあちこちにあるというふうに考えております。
○藤田委員 率直に、僕らこの文章だけでこの中身を理解するというのは難しいと思ったんですよ。こういうことをやっていただくことは大変いいことで、先程今言われたことをやっぱり全庁的に新しい時代の公にしろ、そういう多様な主体が参加してやっぱり地域の何が優先順位であるんや、何が課題であるんやと、そういうものを抽出するような場づくりがあって、そして究極は全体最適な、よく知事も言われるように、ボトルネックが見えてきて、そういうものが行政がしっかりそれをサポートできるという体制に私はなってくると思うんで、一つのことを単発的にやっていても900何十万円使っていただいても、これがまた来年になったら違う新しい名前に変わったりしていくんじゃなくて、ちゃんとしたやっぱり大きな理念的なものをここへ見据えた上で、こういうものを、こういうこと。
例えば食育の問題なんかでも、これ農水の絡みで地産地消、あるいはスローライフ、全部絡んどるんですよ。なかなか我々がこういう審議をするときに、そういう一部分のところだけ出てきても、それが本当にいわゆる住民の利益につながってくるのかなということを常に私考えとると、非常にそのへんがこの今行政のやっているところでわかりづらいところやと私は思うんですよ。
こういう一部分のそういう施策は、随分みんながしっかり積み上げてやっていただいて、相当時間をかけておられると思いますけれども、根本的には私は理屈申し上げますけれども、やっぱりこれからのそういうタイムリーな、これから先程言った団塊の世代の人たちが本当に自由にこれから新しい意味じゃ前向きに考えれば、新しいこういう社会に貢献されると思いますのでね。そういうことをちゃんと今の知事が言われとる新しい時代の公や、また我々も提供しておるああいう戦略的なパートナーシップ、これ国がまたそういうことを位置づけてまいりました。それ程難しいことを私言うわけじゃないんですけれども、やっぱり全部そういうものを総合的に考えて進めていただきたいなと、そういう意味で質問させていただいたんでございます。そんなことでございます。
○清水委員長 答弁はよろしいですか。
○藤田委員 何かありましたら。
○本多健康福祉部長 委員おっしゃるように、私ども往々にして視野が狭くなりますので、入るところは一つのものから入るにしても、できるだけそのへんは対象の方々が幅広く活動いただけるように、余り条件つきで縛るようなことはせずに、できるだけ広い視野で活動いただけるように、そういった心構えは十分させていただきたいというふうに思っております。
○中村委員 11ページのこの重点項目のところだったと思うんですが、みえの食育推進事業費の中で、「県民が食や健康への関心を高め」のところで、「モデル園を起点とした食育の拡大」この園というのは、保育所とかいろんな園がありますけれども、もう少しちょっと具体的に教えていただきたいんですが。
○池田総括室長 保育園あるいは幼稚園を想定しております。今年度も既に9カ所で想定しておりますけれども、現在もう8カ所で実施しております。
○中村委員 地域的にはどんなところなんですか。
○池田総括室長 9生活圏単位で実施しておりますので、1地域に1カ所ということでしております。
○中村委員 全県下ということですか。
○池田総括室長 はい。1カ所ちょっと指定できていないところもございますけれども、全県下8地域にはモデル園を作っております。
○中村委員 そのモデル園からこのネットワーク云々とありますけれども、具体的にはどういう。
○池田総括室長 食育につきましては地域でまさに食育について活動していただいているようなボランティアの方、あるいはNPOの方いろいろいらっしゃいますので、そうした方と情報交換をし、ニュースレターを出し、こんな活動をしている、あるいはこんな活動をするから集まってくれというような形でのネットワークの構築をしております。
○中村委員 それここの健福独自のネットワークということなんですかね。食育の問題、ちょっと6月にも質問させてもらったんですけれども、かなり全庁的な形でという話があったんですけれども。全庁的の中のこの健福の方の動きということでよろしいですか。
○池田総括室長 委員ご指摘のとおりでございまして、主にはこの部分だけに限っては予算を健康福祉部で計上させていただいておりますけれども、食育全体につきましては農水の方と一緒にさせていただいております。
○中村委員 ちょっとまたこれも地域のそういったネットワーク等々の参加の動きとか、流れがちょっとわかるようなものがあれば、後でまたください。結構です。
○青木副委員長 1点だけ、すいません。19ページで唯一検討中といういなば園の運営費が出てると思うんですけれども、職員とか、また家族会もあろうと思いますし、そういった今現在どんな具体的な要望、不安な部分を抱えながらの要望が出ているのかということと、それから検討中ということはいつまで検討されるのかなと、それだけ課題が多いのかなという、厚生事業団への移行時期ですから慎重にしてみえるのかなとこちらで想像するわけでございますけれども、そのへんの現状と方向をお教えいただきたい。
以上です。
○本多健康福祉部長 厚生事業団の方からもできるだけ早く来年度以降の考え方を出してほしいという要望はいただいてますので、私どもできるだけ早く対応させていただこうというふうに議論をしておりますけれども、考え方が例えば施設とか、それから土地をどうしていくか、例えば貸与とかですね、それから譲渡、そういったいろんな選択肢が出てまいりますけれども。それから、施設がかなり老朽化しておりますので、その整備をどういう、そこでどう考えていくかと、こういったことで選択肢がいろいろございまして、それによってかなり経費等も大きく動いてまいりますので、そのへんのところをできるだけ早く内部で議論をしてかためていこうということで今議論をさせていただいてるところでございます。
○青木副委員長 私ども秋でしたか、イベントにお邪魔したときに周りの方といろいろ話をしたり、また施設、寮とかそういったことをご案内いただいてつぶさに見せていただいたんですけれども、やはり想像どおりといいましょうか、老朽化も相当なものですし、それから時代に合わない状態になってるなというのも感じましたので、そのへんもふくめてこの時期にいろいろ思い切った施策もとっていただいたらどうかなと、このように思っているところでございますので、要望させていただきます。
以上です。
○清水委員長 よろしいですね。
それでは、これで健康福祉部関係の分科会を終了いたします。
〈常任委員会〉
1.議案の審査
(1)審査
● 議案 第44号 「みえこどもの城の指定管理者の指定について」
● 議案 第45号 「三重県母子福祉センターの指定管理者の指定について」
● 議案 第46号 「三重県身体障害者総合福祉センターの指定管理者の指定について」
● 議案 第47号 「三重県視覚障害者支援センターの指定管理者の指定について」
1)当局から資料に基づき補充説明(本多健康福祉部長 説明)
○清水委員長 質疑につきましては午後からとし、暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。
(休 憩)
○清水委員長 休憩前の予算決算分科会における大野委員の質問に対する答弁に訂正があるようですので、部長の発言を認めます。
○本多健康福祉部長 分科会の説明資料の1ページ、特別養護老人ホーム整備事業費補助金のところで大野委員からのご指摘をいただき、「国庫補助金の減額による」というところが「交付金」ではないかということでしたので、その点訂正する旨のお答えをしましたが、歳入の地方自治法上の科目設定が、款が国庫支出金、項、目がそれぞれ国庫補助金ということになっております。そういった意味で、この場合は国庫補助金ということで記載上の誤りがないということになりますので、このままとさせていただきたいということでございます。
○清水委員長 それでは午前中に説明のありました常任委員会付託議案について質疑等がありましたらお願いします。
2)質疑
○中嶋委員 指定管理者の指定について、一つの団体しかないようなところについても評価をした上で、例えば500点中350点だとか、320点、8点だとかですね、500点中ですね、いわゆる下限というんですか、もうこの点以上ないといくら1団体の申請であったとしてもだめだよなというふうな、そういう基準というのは作ってあるんでしたっけ。
○東村室長 全体をつかさどりました総務局の指導という中でやってまして、明確に何点ということまでは決めておりませんけれども、一応60点は越してもらわないと、というような感じで、100点満点にして60点を超えるというのを一応の目途、目安というふうにしております。
○中嶋委員 はい、わかりました。ありがとうございます。
○清水委員長 ほかに。よろしいですか。
なければ、議案に対する質疑を終了いたします。
(2)採決
議案 第44号 外 3件 挙手(全員) 可決
○清水委員長 以上で、議案の審査を終了いたします。
2.所管事項の調査
(1)当局から資料に基づき補充説明(太田福祉・子育て分野総括室長、池田医療政策監兼保健・医療分野総括室長、中西長寿・障害分野総括室長、向井経営企画分野総括室長 説明)
(2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。
○稲垣委員 1点質問させていただきます。10ページの指定調査機関の選定結果のところなんですが、先程ご報告をいただきまして、外部の有識者5名から審査をいただいて、今回3団体のうちそれぞれ点数は書いていただいてあるんですが、先程予決の分科会のときにこの指定管理者のときに結構細かく詳細書いて、5名の委員だったら例えばどういう方が委員をされていて、審査項目がある中でどういう点数が配分されたという、かなり細かい指定管理者のときはいただいとるんですけれども、まず資料としてそれをご提出いただきたいんですが、いかがでしょうか。
○中西総括室長 資料提出ということでよろしいですか。
○稲垣委員 同じようなこういう形で。
○中西総括室長 後でよろしゅうございますか。
○稲垣委員 後で結構です。
○中西総括室長 わかりました。後で。
○稲垣委員 その資料を見させていただいてからまた聞かせていただくことにもなるかと思うんですが、まずちょっと基本的なことだけお聞きをしますけれども、この12ページの評価基準が100点満点であって、この審査結果は400点満点になってるんですけれども、これどういうことなんですかね。
○西村主幹 委員の構成が5名の構成にさせていただいておりますけれども、その当日に1名の委員が急遽欠席ということになりましたもんですから、400点満点というふうに修正をさせていただいたところでございます。
○稲垣委員 非常に重要な選定をする中で、5名の有識者がいて1名が欠席してそれでそのまま開催をして、例えばその1名の点数によってはこれ変わってきますわね。選ばれた方の。それで決まるというのはちょっといかがかなと思うんですけれども、そのへんは。それでオーケーなんですかね。感覚的に。
○中西総括室長 委員おっしゃられるように、いかがなものかとおっしゃられると少しつらいところもございますが、ただ時期的なこともございまして、4名の先生、例えば三重大学の医師でございますとか、そういうふうな方々の日程調整とかあとできなかったということもございまして、4名にて予定どおり決定をさせていただいたという経緯でございます。
○稲垣委員 前回の委員会のときにも、たしか中嶋委員の方から例えばこういう指定調査機関についてはかなり大きな権力を持つことになるだとかいろんな指摘があったと思うんです。そういうのを配慮して選定をして、その後の監査の体制についてもということで、今回その監査の体制とか中立性、公平性の確保は書いてもらってあるんですが、そもそものその選定のときにそんな例えばこの有識者5名はおそらく健康福祉部の方で選んでいただいたんだと思うんですが、その大事な選定のときに欠席をする方を選んでたというのはまず大きな問題ですし、ましてそれでも日程の都合がつかないからとかそういう理由でこのままで審査をして選定が決まってるというのは、常識で考えたらあり得ないと思うんですが、それでも妥当だとご判断されますか。
○本多健康福祉部長 一応公表の準備委員会の設置要綱がございまして、そこで委員の半数以上の委員の出席がなければ委員会を開くことができないというふうな規定がございまして、あらかじめそういった私ども設置要綱におきまして、それで委員会を開催したということでございますので、要綱上はそれで直ちに委員会を開かないということにはならないのかなというふうに思っております。
○稲垣委員 部長、そもそもの姿勢を聞いてるんですけれども、その要綱を作られたのは皆さんで作ってもらって、前回の委員会のときにかなりこれ重要なことですからしっかりと審査をして、こういう選定をしてくださいよと。その後についてもしっかり監査できる体制をという指摘がこの委員会で再三あったと思うんですね。それを踏まえて作った要綱がその形やったというんでは、もうそもそも委員会での議論を全く無視していると思いますし、それで開かれたから妥当だという結論にはならないと思うんですが、いかがでしょうか。
○本多健康福祉部長 確かに全員が出席してやっていただくべきものと私ども当初そういったつもりで選ばせていただきましたけれども、不可抗力で1名の方が出席できなかったということがございまして、部としてはそれでやむを得ないということで委員会を開催させていただいたところでございます。
○稲垣委員 それについてはそれ以上言っても仕方がないかもわかりませんが、非常に姿勢として問題があるなということは、要綱はそうであったとしても、そういう選び方でこの6年間にわたる指定調査機関が決定をされているということは、非常に問題があるということはまず私は思うことだけ再度指摘をさせていただいて。
あともう1点だけですね、ここを選定をするに当たって、今回はたまたまこの三重県社会福祉協議会というところが決まりましたけれども、そもそもこれ場所はどこでしてもらう予定というか、今回社会福祉協議会さんであれば社会福祉協議会の中でやっていただくと思うんですが、いろんな団体が応募してきた場合には、そのそれぞれの団体でやっていただくことを想定をしてたのか、あるいはどこか場所を確保してやる予定をしてたのかという点をまず確認したいことと、それによっては18年度の当初予算の今、案に出てきまして、初期整備をされると先程言われてましたが、4,000万円近くのお金でやられます。その場所によってはそういうことも可能じゃなくなってくるケースがあるんじゃないかなと思うんですが、そのへんどういう判断で募集をかけてたのかなということを、1点だけ最後確認させていただきます。
○西村主幹 場所につきましてはその応募法人が指定する場所について、審査の課程でそれも一つの採点になろうかというふうに思いますので、今回たまたま県社協ということでございましたので、三重県の社会福祉会館ということを想定しておりますけれども、その応募法人の指定するといいますか、そこの場所を拠点にやっていただくというふうなことになろうかというふうに思います。
○稲垣委員 そうすると、例えば民間会社になっていて、民間会社がやる場合に今回は委託じゃなくて手数料収入で賄っていただく、それから最初の初期の設備投資に関しては県費でやるわけですよね、これ当初予算で。というのが民間会社でやる場合やったらそれもありやったということですね。県有財産というか、県の例えばいろんな設備を民間会社に置いてやる予定もありということで募集をしてもらったということですか。
○西村主幹 その経費につきましては、いずれの応募法人であれ使用料ということは見ております。
○稲垣委員 使用料じゃなくて最初の設備。
○西村主幹 初期投資につきましては、現在1,800余りの対象サービス事業者を想定しておりますけれども、そういったデータ入力とかですね、あるいは机等の機材とかそういうふうなことを想定しております。
○稲垣委員 想定はそれでしてるんですけれども。それはよろしいわ、そしたら。とりあえず、まず先程言いました一度選定委員さん5名、どなたが欠席されたのかも印をつけて提出をいただきたいのと、それとこの指定管理者制度のときと同じように、それぞれ3団体について詳細な形で一度提出をいただかないと、これ以上議論しても仕方がないと思いますのでお願いいたします。
以上です。
○中村委員 県社協なんですが、市町村社協と県社協というのは、特につながりというのはあるんですか。あるんですかというか、上下関係とか連携とか。全く別のものなんですか。
○本多健康福祉部長 組織としては全く別でございます。いろんな面で事業的に連携をしたりして事業を行っておりますけれども、組織としては別組織ということになっております。
○中村委員 組織、形では別なんかな、そしたら。ちょっと気になりましたのは、今介護保険の事業者に市町村社協がかなり入ってますよね。NPOとか民間とかいろんなところが、今時代の流れとしてそういった介護保険事業にどんどん入ってきているその流れの中で、三重県の場合はまだまだ市町村社協が抱えている状況というのはかなり大きいと思うんですよね。
そういった中で、私は余り詳しく知らないんですけれども、普段から各市町村社協を県社協の連携というんかな、そんなものはかなり密接にあるのかなと思いましたもんですから、そういうことを考えると、この12ページなんかのいわゆる中立性とか公平性とかこういった大事な部分で、事業所を公平に見ていくという部分からいったら、そのへんは大丈夫なんですかね。ちょっとそれが気になってるんですが。
○本多健康福祉部長 そういったご懸念もおありになろうかと思いますけれども、県としては十分監査でそういった調査等が的確に行われているかどうか、それはきっちり確認をさせていただきたいと思いますし、委員会でその監査についての評価もやっていただいて、また議会でもそのへんご議論をいただきたいというふうに思っております。
○中村委員 ちょっと県社協と市町村社協の関係が頭の中にはまってないんで、今、別ってことを言われたんですけれども、従来から市町村社協なんかの育成とかいろんな部分でずっとかかわっていただいてるんかなという感じはするんですけれども。組織的には別だけれども、つながりはどうなんですか。特に何もないんですか。
○本多健康福祉部長 事業的なつながりは比較的希薄でございまして、例えば最近の連携してやってる事業は権利擁護事業ですね。高齢者等のご自身で判断ができない方についてその権利を擁護していく事業がございますけれども、そういった事業については県社協の方から市町村社協へ委託するような格好をとっておりますけれども、それ以外の事業についてはそれ程事業的につながっておるということは濃くございません。
○中村委員 例えばホームヘルパーの育成とか何とかって各市町村社協はいろんな事業をやるときに、県社協の指導を受けたりとか、あるいは連携をとってそういう介護事業の、普段の密接な関係は全くないんですか。
○本多健康福祉部長 各市町村社協で介護の事業を直接やっておるところはございますけれども、それに関して県社協が直接的に指導するとかそういったことはございませんで、例えば全体的な介護の研修をやるとかですね、そういったことは一部ございますけれども、事業についてはそれぞれの事業について県社協の方から指示をしながら市町村社協が動くということはまずございません。
○中村委員 ちょっと何となく県社協がこういった1,800からある事業所のサービス状況の調査を客観的にできる状況なのかどうなのかというのは、いまひとつピンとこないというんか、社協という名前にあれなんかわかりませんけれども、今、市町村社協がこの介護保険事業にいわゆる進出しているといいますか、かかわっている状況というのは三重県の中ではどれぐらいなんですか。かなり少ないんですか、三重県の場合は。割合みたいなもの、大体でいいんですが。
○西村主幹 ほとんどの社協が、特にホームヘルプ事業につきましては、県下のほとんどの社協がサービスを展開しておるというふうな状況でございます。
○中村委員 そのへんかなり入り込んでいる中でどうかなという感じがしたんで、後程、先程稲垣委員の方が資料提供を求められておりますので、どういった形のどういった中身をチェックをされたのか、そういったものもまた示していただいた上で、また各社協との関係も少し調べさせていただいた上で、また聞かせていただきます。ありがとうございます。
○中嶋委員 関連です。私もちょっと確認させていただきたいんですが、各市町村の社協さんと三重県社会福祉協議会との間でお金のやりとりは全くない、あるない、その点についてはどうですか。
○本多健康福祉部長 先程申しましたように、事業委託をしておる事業がございますので、その点では金の動きはございます。例えば権利擁護事業については、県社協の方から委託をしておりますので。
○中嶋委員 逆に市町村社協が県社協の方へお金を出しているという、そういうことはないんですか。
○太田総括室長 それはないと思います。出しておるというのはちょっとどういう状況を想定してるのかわかりませんが、例えば会費であるとかそういう趣旨でしょうか。全く別法人でございまして、会員とはなっていないと思っておりますが、確認いたします。
○中嶋委員 これについては、中村委員ともども私もちょっと一回調べさせていただこうかなと思ってます。
それから、指定を6年間すると。まずこの指定という行為は、いわゆる行政の方が知事が指定するということで、議会としてはこれはどこまで関与をさせていただけるものなのかというのが1点。
それから、指定の取り消し要件というのはどうなっていました。前もご説明いただいたかもしれませんが、もう一度それを教えていただきたいんですが。
○西村主幹 指定に関しましては、現在の介護サービス事業者を指定する方法と同様の方法となりますので、その結果についてはまた何らかの形で周知はさせていただきますけれども、指定するという行為については介護保険サービス事業者と同様でございます。
○本多健康福祉部長 議会の関与につきましては、これ予算を当然計上させていただいておりますので、そのへんのご審議をいただくということがございまして、それから先程も申し上げましたように、監査の結果を委員会で評価をしてそういったものについて議会にご報告をさせていただきますので、それでまたご議論をいただくということはあろうかと思います。
以上でございます。
○中嶋委員 もう1件。
○清水委員長 もう1件何やったかな。
○中嶋委員 指定取り消し要件。
○西村主幹 また後程ご報告させていただきます。ちょっと今、法の規定を探しておりますので。申し訳ございません。
○中嶋委員 じゃあ稲垣委員の要求された資料とともにお願いしたいというふうに思います。
あと今回の評価の中で、12ページのところに、組織体制で事業を運営していくにおいて独立した機関を設置しているか、ないしは設置の見込みがあるかということについて評価の項目になっとるんですが、今回指定を受けられる三重県社会福祉協議会に、これ第三者的な独立した機関というのは設置がされてるのか、あるいは見込みとしてあるのかというのはわかりますでしょうか。
○西村主幹 今後作ることにしております。
○中嶋委員 その内容について、社会福祉協議会のご同意がないともらえるのかどうかわからないんですが、今、このいろんな議論の中で出てきた、社会福祉協議会そのものを疑ってるわけではないんですが、性善説だけではいかんということは最近ちょっといろいろと県政で言われてますので、よければちょっとその内容についてもあわせてお教えいただきたいというふうに思います。
冒頭に稲垣委員からご指摘いただいたように、この指定機関というのは前回の委員会でもお話が出たように非常に権限を持つというか、結果として。そういうものだと思うんですね。その割にはちょっと県の皆さんの意識がそこまでちょっといってないんかなと。指定管理者の方は非常に緻密に細かく、先程も評価させていただいたようにやっていただいてるんですが、この指定機関の方が実は多くの介護サービス事業者にとっては脅威でありまして、そういう現場の危機感というか、切迫感というか、そういうのはどうもちょっと欠けてるんじゃないかなということはちょっと感じますね。
そういう意味でお願いした資料については、早い目にちょっと出してもらいたいなということを改めて要望させていただきます。
○清水委員長 ほかはよろしいですか。よろしいですね。
ほかになければ、健康福祉部関係の分科会及び常任委員会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。
暫時休憩いたします。2時10分から再開いたします。
(休 憩)
〔環境森林部関係〕
〈分科会〉
1.議案の審査
(1)予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第 1号 「平成17年度三重県一般会計補正予算(第6号)」の関係分
1)当局から資料に基づき補充説明(油家環境森林部長 説明)
2)質疑
な し
(2)採決
議案 第 1号 挙手(全員) 可決
○清水委員長 以上で、森林環境部関係の分科会での議案審査を終了いたします。
2.所管事項の調査
● 平成18年度当初予算要求状況について
● 予算にかかる補助金等に係る資料等について
(1)当局から資料に基づき補充説明(油家森林環境部長 説明)
(2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質問等がありましたらお願いします。
○稲垣委員 いくつか質問をさせていただきます。
まず3ページの一般会計の予算要求状況の一覧のところで、この施策概要のところ、約3億円のところが下の注意書きで人件費とNTT償還金という形で書いてもらってあるんですが、これ内訳がわかったら教えていただきたいんですが。
わかりませんね。わかりました。
ちょっと確認させていただきたかったのは、その内訳でちょっと人件費がどのぐらい増の予定をしてるのかというのがちょっとわからないんですけれども、それを確認させていただかないと、17年度の先程の補正予算のところでも衛生費のところの給与、大体5,400万円の増、あるいは農林水産事業費のところでもかなりの増額の人件費の部分を補正で上げていただいておるんですが、この点を考慮して18年度は例えば人員増等いろいろ考慮をいただいておるのかなということを思いまして、今その内訳を聞いたんですが、何か部長、それもし今お答えできることあればお願いします。
○油家環境森林部長 一応人件費につきまして、今の体制を前提に要求しております。先程補正でもでこぼこがあるのは、その後の異動、4月の異動等ありますので、あるいはまたその定数が決まった段階で、補正で対応しているということで。ですから、基本的にはこの12月補正の補正後のベースで要求しているというふうにお考えいただければと思います。
○稲垣委員 できれば、負の遺産対策ではないですけれども、廃棄物の不法投棄等今いろいろ問題になる中で、今後その監視機能だとか、非常に重視してやっていかなあかんという部分で、やっぱりそれは職員さんの負担もかなり増えるでしょうし、例えば今の体制で回っていくのかどうかと。強化していくためにはやっぱりもうちょっとその部分、体制が必要なんじゃないかという等々もあろうと思いますので、ぜひ18年度はそのへんを考慮した体制で、しっかりやっていただけるようにお願いしたいと思ってますので、これについて何かあれば。
○油家環境森林部長 今、委員おっしゃったような方向で、私どもも今抱える案件を的確に処理できるための体制ということを前提に要求しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○稲垣委員 是非それについてはお願いします。
次、5ページなんですが、先程の話と少し関連もするんですけれども、この廃棄物の適正処理推進事業ですか、4番のところですけれども、廃棄物の適正処理、今後力入れていかなあかん部分、負の遺産もいろいろある中でという話をしている中では、18年度は減額になってるんですけれども、これの理由と、それとこの一番最後の事業概要で書いていただいてあります今後の廃棄物施策のあり方についての検討を行いますと書いていただいてあるんですが、これ具体的にこういうことを新たにやっていくんだと、18年度は。というものがあればお示しください。
○松林総括室長 まず、予算が減っている理由でございますけれども、一番大きいのは今年度でございますけれども、産業廃棄物の実態調査というのをやっております。これは処理業者とは毎年やってるんですけれども、排出事業者6,000社を抽出いたしましてやっておりまして、この費用が一番大きいということでございます。
それから、今後の施策のあり方でございますけれども、我々この産業廃棄物についてはたくさんの課題を抱えておりまして、一つは不適正処理、それから施設整備とかですね、そういう中で、それらのことが円滑にいくようにということで、一つは廃棄物処理施設の設置に当たっての情報提供のあり方ということで、やはり住民の方が産業廃棄物の処理には非常に心配とか不信感、不安感を持っておみえになりますので、いかにそういう処分業者からの情報を発信していくかと、そういう方法がないかということを検討したりとか、あるいはリサイクルと称した不適正処理、委員からもこれご質問ございました木くずなんかもございますけれども、そのほかにもいろいろございますので、そういうような基準づくりとか、あるいは不法投棄の未然防止ということで、例えば土地所有者が安易に倉庫を貸したりとか土地を貸して不適正処理が行われることがございます。そういうことで、土地利用者の方に何らかの義務づけができないかなというこういうことを専門家の意見も聞きながら、いろいろ検討していきたいというふうに考えております。
○稲垣委員 ありがとうございます。
この17年度のその6,000社の実態調査、廃棄物業者というのを今やっていただいたから、その分が18年度しなくてもいいから減額というのはあったんですけれども、この実態調査のまとめというか、そういうのっていうのはお示しはいただけるんですかね。
○松林総括室長 この実態調査は5年に1回ずつやっておりまして、現在、集計中でございますので、今年度中にすべて出せるかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、できるだけ早い時期に公表させていただきたいと思います。
○稲垣委員 わかりました。そちらの方をお願いするのと、この18年度にあり方の検討をしていっていただく中で、先程いくつか項目も上げていただいて、私質問させていただいた木くずの部分についてもどういう基準を作っていくのがいいかということもやっていただけるということなんですが、未然防止という観点から先程土地利用者への義務づけというのがありましたけれども、その観点での検討というのは結構今まで抜け落ちていた部分なのかなと、どちらかというと後追い、後追いになっていた部分があると思いますので、ぜひその未然防止という観点からの検討をさらにやっていただきたいなと思ってますので、ぜひお願いしたいと思います。
それから、あと7ページのところ、先程部長からもご説明をいただいたこの新規事業のところなんですが、次世代に引き継ぐ豊かな森林づくりということで、これも含めて議提の方で森林づくり条例ができて、それを踏まえての施策というのはいくつかやっていただく中で、勝手に私がこれ見させてもらった中では、この7ページの1番と10ページのこれは他部局とのあれかもわかりませんが、2番、3番なんていうのも新規で上がっていて、そういうのも若干それ条例に沿った形ではなってるのかなというような印象を受けたんですが、ちょっとこの3つについてお聞きしたいのですが、まず7ページの1番目のところの予算案というのは、緑化を推進する団体や企業等多様な主体が参加するのを進めていきますと書いてもらってあるんですけれども、これはどこかというのが、あって、そこへの補助金なのかどうかというのを確認したいのと、それから同じく10ページの3番のところの9,400万円余りの予算というのも、これも補助金なのかな、どうなのかというちょっと具体的な内容を知りたい点をお願いします。
○木平総括室長 421の1番の県民とともに次世代に引き継ぐ豊かな森林づくりにつきましては、一つには現在新聞等でもご承知だと思うんですけれども、企業の森が他県でも相当動いてまいっております。本県でもこの企業の森をぜひとも新年度から動かしていきたいなというのが大きな狙いの一つでございます。
情報発信という形で、例えばインターネットにいわゆる山側の荒れた山、どなたかに管理していただきたいとか、一方では川下の方につきましてはそうした山の管理、あるいは手入れをしたいというボランティアあるいは企業の方々、そういうのを結ぶ形のものとして現在計画してございます。
あと2点目の方ですが、10ページの3番でございますが、木材コンビナート等の施設整備補助金でございますが、これは山の方には間伐材等々たくさん、いわゆる木質バイオマスになるものがございまして、このへんの今遊休化しております材をチップ化しましてバイオマスのいわゆる燃料として作っていきたいということで、コンビナートの中へそうしたチップ工場を導入してまいりたいという形でございます。これにつきましては国の方での事業を想定してございます。
○稲垣委員 3番についてはわかりました。7ページの1番のところは、そうすると場所は大体どこをするんだという何かもうある程度想定はあるんですか。
○木平総括室長 具体的には、箇所につきましてはこれからの話になろうかと思います。特に、フィールドとなりますとどうしても森林組合等が一番現場を承知してございますので、そのへんの力も借りながら、箇所については選定してまいりたいというふうに考えております。ただ一部、例えば鈴鹿市にございます大手自動車会社がございますが、そちらの方では今現在でも地元の森林組合とのつなぎでもってそうした企業の森なるものを現在も進めてございます。
○稲垣委員 わかりました。ありがとうございます。
あと最後もう1点は、先日予算委員会のときに質問の中で、これ県土整備部に対してのあれだったんですけれども、県土整備部の18年度の施策のところで、増加する下水道汚泥の処理について検討しますとあるのについて議論がされておったんですが、これ当然県土整備部で検討していってもらう、どう処理していくか、どうするのがいいのかということを考えていってもらうんですけれども、例えば環境としてもごみゼロの観点だとか、これ今産廃として処理されているということですので、例えば産廃を減らしていくためにはこれをリサイクルできるのであればそっちの方向へ持っていくだとかという観点が必要になってこようかなと思うんですが、この18年度のこの予算を今組み立ててもらってる中で、そういった視点とか観点は入ってるんですかね。下水道汚泥について。
○油家環境森林部長 具体的な予算要求ということでないんですけれども、先般もそういうお話をいただいてますので、県土整備部と連携してそういった汚泥を減らす取組をやれということでございますので、早速この間もそれについてどうやっていくかという議論を始めてます。ただ、今のところ具体的なものを見出したわけじゃないもんですから、具体的な予算要求はしてないと。取組は研究課題として今やっているということです。
○稲垣委員 是非これからもこのままどんどん増加していきますので、何か有効な手はないかと。ごみゼロの観点もそうですし、財政的な県の観点からいっても喫緊の課題として取り組んでいただきたいなと思ってますので、そういう県土整備部と議論してやっていただく中で、ある一定の方向を早急にそちらについても出していただきたいと思いますので、それを要望して終わります。
以上です。
○中嶋委員 稲垣委員の関連にもなるんですが、産廃の施策の見直しをしていく中で、稲垣委員が議会の一般質問でされた優良性評価ですね、産廃業者の。これについては検討していくということになっておるんですが、今回の要求に当たってはこの優良性評価の導入についての視点というのは入ってるんでしょうか。
○松林総括室長 優良化につきましては制度的な見直しの中で対処できるものでございますので、予算としての計上はいたしておりません。
○中嶋委員 そうすると、来年度には制度として導入していくんであるというふうな理解をさせていただいてよろしいでしょうか。
○松林総括室長 今、国の法に基づく優良化制度ということで、それについてどうしていくかと。現在、前の議会の答弁でもさせていただきましたように、小規模事業者についての全国の相互認証とかですね、そういう観点も踏まえてどうしていくかということを今議論しているところでございます。
○中嶋委員 あれが9月の議会だったかと思うんですが、あれから3カ月たって答弁的には全然進捗がございませんので、是非とも次の第1回定例会のときにはもう少し前向きなご報告をいただけることを期待させていただきます。
別の質問なんですが、8ページにあります公益的機能の部分なんですが、これ事業評価のときにもご指摘させていただいたんですが、森林・農地はわかるんです。海洋の公益的機能の増進のための取組というのは一体どこのあるのかということですね。一応いただいた、予決のときに配られた要求の施策別のところには、生物の多様性を確保し、多様な生息域が質量とともに維持される望ましい海への回復を図る必要がありますと書いてあるんですけれども、その後、取組は何も書かれていないということで、農水商工部の事業になるのかもしれませんが、主担当部としてお考えを聞かせていただきたいというのが1点。
それから、13ページの廃止事業の中で、LCA手法を応用した環境経営のまちづくり事業ということで、これたしか多気町を対象にしたプロジェクトC絡みのクリスタルタウン構想の中で、環境省がお勧めしているLCAというものを持ち込んでやった事業内容だったという記憶はあるんですが、これはもうこの多気で終わりで、オール三重県に広げていくということはお考えになられてないのか。その2点、ちょっとまずお聞かせいただきたいんですが。
1点目の方をもう一回繰り返しますと、海洋の持つ公益的機能の増進という部分について、取組が施策別の事業概要の中にも入ってませんし、本日ご説明いただいた中にもないんですが、維持される望ましい海への回復を図る必要がありますということは書いていただいてあるんです。それに対応する取組というのは何かあるんですか。
○油家環境森林部長 これちょっと施策別の分け方のところも整理しなきゃいかんのかわかりませんけれども、まず海洋とか河川も含めて環境をよくしていかなあかんということで、これは当然伊勢湾の浄化の問題も含めましてこれまでのいろんな議論なり、計画というのは作られてるんですけれども。
私どもとしては、そういった取組は取組として、具体的に今やっているのはやはり汚濁を防止するためには元をきれいにせなあかんということで、特に先程言いましたように合併浄化槽ですね、これを重点プログラムということで、7ページのところにございますけれども、水環境の保全のところに整理してございますけれども、こういった浄化槽、基本的には流域下水道等の県では流域下水道、あるいは市町村は公共下水道というので、下水道事業を普及すると同時に、農集とか私どもがやってる合併浄化槽というようなことで、それぞれ役割分担しながらやっていこうということで、そういう意味では私どもとしては7ページのところの3のところで引き続きやっていきたいと。
ただ、この前も予算決算のときにも東紀州あたりの整備率が悪いというようなことでご指摘いただいているので、理由とそれから今後の対策というのを考えておりますけれども、大きくいえば本当の意味で公益的機能となれば、豊かな川、河川と海を作っていくというようなことが一番大事なことでございます。そのほか細かい事業としましては、藻場の保全とか造成というようなこともやっておりますけれども、これも当然海の浄化作用ということで大事なんでやっていかなあかんということを思ってますけれども、一番私どもとしては元を、排出先をちゃんと整備していくというようなことで現在やらせていただいておるという状況でございます。
○池山総括室長 2点目のLCA手法を用いた環境経営のまちづくり事業に関してでございますが、委員ご指摘のとおり、プロジェクトCに基づいてモデル的に多気町のクリスタルタウンプロジェクトという形で平成15年度から17年度の3カ年にわたって、特に独立行政法人の産業技術総合研究所とタイアップの上で取り組んできたものでございます。ちょうど3カ年で一応の方向性が見出されたということで、今年度で終了ということでございます。なお、新たなLCA手法については、今該当事項はございません。
以上でございます。
○中嶋委員 LCAについてはまた、今いろいろと検証、評価されてらっしゃるんでしょうが、どこの部分に無理があったのかということをまた一度教えていただければありがたいかなということ、もし今あれば口頭でお願いしたいというのが一つと。
あともう1点、海洋の公益的機能については海をきれいにするとか、藻場を作るとかですね、それだけじゃないでしょうという気がありまして、これは多分農水商工部になってしまうのかもしれないんですが、施策の主担当部としてリーダーシップを期待してますという。じゃあLCAについて。
○池山総括室長 実質は、今現在、多気町がちょうどシャープ多気工場の前にまちづくり計画を持ってまして、そのまちづくり計画を作る中でLCAの手法を用いて、いかに環境的に配慮した形で町を作っていけるかというLCAを取り入れたまちづくり計画を多気町が作っているところでございます。だから、そこをどのように取り入れていかれるかということは、これから実施に移されていくところでございますので、詳細については、先程申しました独立行政法人産業技術総合研究所がこういう場合であればこういう形が一番環境に配慮される方法であると、LCAを通じたまちづくりに資するんではないかと検討いただいています。詳細については資料もございませんので、お伝えできませんが、必要でありましたら、別途また詳しくお伝えさせていただければと思います。
○中嶋委員 わかりました。マニアックな質問なんで。ただ、前の北川前知事がかなりこれ力入れていて、やっぱり知事かわっちゃうとやっぱりこういうのもなくなってくるんやなと。
もう1点、最後に聞かせてください。きのう、政府の関係の税のところで2006年度、2007年度、いろいろと所得税とか、個人住民税だとか、そういうものの特例措置がなくなるだとか、たばこが上がるだとか、いろいろと税制改革の話が出て、全体として増税基調になってきとるわけですよね。前の予算決算の委員会のときに、総括質疑の中で森林環境税、仮称でしょうけれども、これの導入について非常に前向きなご答弁がされたんですが、それ以降一向にその検討状況だとか、この18年度予算に当たってもそこらへんの話が全くないわけなんですが。
一つには、石原議員が一般質問でされたように、今税の徴収さえちゃんとしていない中で、そこらへんをちゃんとするということも必要でしょうということが1点。それから、今申し上げた国全体として増税基調の中で、新たな税を賦課するという環境が変わってきたということが1点。それから、森林づくり条例を作りましたが、確かに森林を抱えている山々の皆様にとっては森林の恩恵というのはよくわかると思います。ただやっぱり川下とか海に近い人、三重県も非常に南北に長いですし、山もあれば海もある、そういう地域の皆さんの森林に対する思いというのが、まだ三重県全体としてばらつきがあると思うんですね。
こういう状況の中で、この森林環境税について今どのようなお取組をされてらっしゃるのか、18年度に向けて何らかのアクションがあるのか、そのあたりちょっとあれば教えてほしいんですが。
○油家環境森林部長 また後程も森林の関係のところで議論をしていただけるかわかりませんけれども、私どもとしては、今言われましたように条例を受けてビジョンづくり、計画づくりをしております。審議会にも諮りながらやっております。それとあわせて、7県民局を中心に住民説明会をしたり、それからあと漁業団体等、森林組合等の交流をやりながら、理解を深めるための取組をしたりいろんなPRをさせていただいているんですけれども、まだまだ大きく県民全体まで浸透するとか、議論が高まるというところまでいってないのは事実でございます。それを少しでも高めたいということで、マスコミ等の協力も得ながらやっているところでございます。もう一つ、パブリックコメントも今とっているところなんですけれども、そういった内容も見ながら今ご理解をいただくような取組をしております。
しかし、一方において、そういった環境森林税に向けての環境というのは非常に厳しいものがあるということもわかっておりまして、国でも今消費税も含めて増税という中でまず行革ありきやないかと、経費節減ありきやないかという議論があるのも承知してまして、まさに私どもにおいてもそういうこの間の話もあったように、まずは増税やる前に節減といいますか、行政の簡素・効率化ということをやった上での、集中と選択もやった上での必要なものであればということでございますので、そういったことも頭に置きながら今森林の置かれている厳しい状況を一人でも多く理解してもらいながら、していただけるという前提で、していただけるものであれば是非この機会にご理解賜って一定のそういった負担をお願いしたいと。
これちなみに参考なんですけれども、ちょうど和歌山県がこの12月議会で、昨日でしたか、環境森林税が議定で成立したという情報も聞きましたので、できれば私どももそういった形でご理解いただければやっていきたいなというふうに思っております。今一生懸命ご理解得られるような努力をしてるということと、それは結果としてはどこまで皆さん方のゴーサインが得られるかということだと思っております。
以上でございます。
○中嶋委員 今、森林づくり条例に基づく計画についてのパブリックコメントをとられてたりだとか、森林の重要性についてのPRをされてるということではあるんですけれども、あくまでもそれは間接的な話であって、多分それは皆さん海に住む者も山に住む者も「それはいいわな」と言うと思うんですね。ところが、やっぱり税を導入するという話は全く別であって、まだまだそこまで三重県民の間の議論、理解が進んでいるとは全く思いませんし、私はあくまでも今回のこの環境森林税導入については賛成でもなければ反対でもないニュートラルな立場として今申し上げてるんですけれども、まだ状況として今部長がおっしゃられる程、一定の負担をお願いしたいということを口にするだけの基礎状況もまだできてないんじゃないかなという気はします。
特に、今企業等の活動に対する超過課税についても環境に使ってる分もある。産廃税についても環境に使っている。そういう今までの税体系そのもの全体もやっぱり見直してもらわなきゃいけないですし、今回の国の税制改正の中でも環境税導入は見送ったんですね、このあたりは何でなのか。そういうこともよく踏まえてもらわなきゃいけませんし、そんなに簡単なものではないよねということだけは、お互いちょっと共通認識とさせていただいて、もし環境森林税たるものを導入しようというふうなお考えであるならば、十分議会はもちろんのこと県民を含めた議論を十分、産業界も含めてやっていただきたいということを要望して終わります。
○中村委員 先般、宮川村の方を常任委員会で調査させていただきまして、改めまして被害の物すごさを今なお傷跡がある、いろいろと工事も進んでいる状況を見せてもらってるんですけれども、今回のこの予算の中で、まず復旧工事は横へ置いておいて、例えば担い手をどうするだとか、いろいろずっとあるんですけれども、新たにあの災害の教訓を受けてどの部分に県としてこれから森林政策は出ているのか。いくつか特徴的なものがあればお示しいただきたいんですけれどもね。
○油家環境森林部長 森林の整備ということになりますと、8ページのところに山を守るという意味で、当然造林事業というようなところで木を植えて育林して、そして切って売るというこの循環をまず守っていかなあかんということで、そういう意味では造林事業というのは従来からやっておりますし、それからもう一つは6番のところの林道整備、それから災害ということになれば治山ということで、これはジャンルがちょっと10ページになると思いますけれども、10ページのところでそれぞれ1番のところは国庫事業の治山事業、20億円前後の予算でございますが、さらに県単で11ページの4番というようなことで、従来からやっぱり造林、林道、治山とこの3つの大きな基本的な事業というのはやってきております。
ところが、厳しい予算の財政状況の中で私どもも段々とパイが縮まっていく中で、中でもどうしてもやらなきゃだめだということで、8ページの例えば4番、重点プログラムとして未来にひきつぐ「生産の森」と。これはいわゆる国庫補助金の対象になってない8齢級以上の高齢級間伐というようなものはこういった事業で補完をしたり、あるいは今回新規で上げさせてもらってますその下の8ページの5番の新規事業、緊急間伐事業、わずか5,000万円か、5,000万円といえば高い金額ですが、こういった要求をさせていただいて、これが逆に弱齢の3齢級から5齢級ぐらいの弱齢の緊急間伐をやってちゃんと山を整備していくというようなことで、基本となる事業にさらにこういった事業を補完的に打っていって全体として何とか森林を守るというようなことで努力しているというのが現状でございます。
○中村委員 皆ほとんどこれ災害の教訓を受けて基本となる事業、全部金額、要求額下がってますが。
○木平総括室長 これは、私どもの方は基本的に国の補助事業をベースにこういう施策を考えてございまして、国の公共事業の全体の縮減の中で、それともう1点は、県費も要求ベースで制約ございますので、その中である意味選択と集中でもって上げさせていただいております。その中でも、実は次年度に向けての新規事業としましてはハードの世界になりますが、11ページをちょっとごらんいただきたいと思います。
11ページの方のちょうど312の一番下の7番に治山施設機能回復事業というのがございますが、これはいわゆる既にでき上がったコンクリートダムの背後地が既に満床になっていると。いっぱいになていると。もう機能がこれ以上効をなさないという状況の中で、この裏の背後地の土砂を排土しまして、再度機能を高めてまいりたいと、こういう事業でございます。と申しますのも、やはりコンクリート工事になりますと事業が相当かさんでまいりまして、1カ所当たりの規模も通常治山事業になりますと4,000万円、国の補助事業だと4,000万円程度かかります。そういうことも踏まえまして、既存の施設の有効活用もしたいということで、一つはこの18年度に向けて新規で出させていただいてございます。
○油家環境森林部長 ちょっと補足でございますけれども、今私も申し上げましたように、また木平総括からも申し上げましたように、いずれにしましても厳しい予算の中で知恵を出しながらいろんな補完の事業も組みながらやってるんですけれども、おそらく委員おっしゃりたいのは、それをやってるけれどもトータルとしてはやっぱりパイは縮まっとるやないかと。それで本当に今の山の森林整備は十分できるのかということだと思うんですね。そういうこともありますので、私どもとしてはやっぱり基本となる事業自体もだんだん予算が先細りしていく中で、それで十分であればいいんですけれども、必ずしも十分といえない状況がありますので、今回の先程の話に戻りますけれども、そういった新たな負担がもしご理解いただけるんであれば、そういったお力もいただきながらきちっとした森林整備をやっていきたいなということで、新たな負担もお願いしてるんですけれども。
しかし、これは先程お話ありましたように、なかなかそんな簡単なものではございませんので、そういう実情も訴えながらも、我々としてはもう少し県政全体の中できちっとした形で整理しながらご理解を得た上で、こういったものについても所要な分確保していかないかんというふうに思っているということでございます。
○中村委員 今回の災害の教訓を受けて新たに事業としてスタートさせるのは、この8ページの422の5と、それから11ページの7、これ県単事業でということですか。
○木平総括室長 はい。県単事業でございます。それと、宮川村を中心とした台風21号、これは昨年の9月末に発生したものでございますが、その際、一番やはり人命等に影響を及ぼしたのは人家裏の背後地の山でございまして、そうした意味を含めまして、11ページの5番にあります、これは17年度の事業でございますが、人家等保全防災機能強化緊急対策事業、これも県単でございます。こういう事業も急遽17年度に新たに創設しまして対応をしてございます。これは大野委員おみえでございますので一番よくご存じだと思うんですけれども、人家裏のいわゆるコンクリート構造物の構築とさらに背後地にあります込み入った山の間伐、こうしたものを中心とした施策でございまして、なかなか国の補助事業に乗りにくいものを県単で創設したと、こういうことでございます。ほかにもいろいろございますが、国の補助事業で全国で5カ所しか認められなかった国庫事業、これは17年度、18年度、19年度で3カ年でおおむね毎年12億円前後の金額を投入しまして、宮川村地内でコンクリート構造物を中心とした災害防止対策を進めてまいる事業でございます。
○中村委員 あと、山林の管理というか、奥の方ですね、奥の方へ山なんか持ってみえる、林業をやってみえる事業者の方なんかが、やはり林道がうまく続かないために現地まで行ってきちんと管理自体がもうできない状況が数年続いてしまうんではないかということを心配されてますが、そのへんはどうなんですか。
○木平総括室長 現在、宮川村あるいは海山町あたりが林道災害、先程申し上げました台風21号によりまして甚大な被害を受けまして、奥へ行けないという状況が実はございます。そうしたことを踏まえまして、16年度の補正から議会の方にお願いしまして、林道関係あるいは治山関係の災害復旧対策事業を行ってまいりまして、この17年度、今日もご審議いただきました補正の段階で、おおむね90数%を林道関係につきましては予算措置を講じてございます。ただ、どうしても林道となりますと突っ込み路線が多くて、ほかから災害の箇所へなかなか入れないという事情もございますので、工事の進捗度となりますとどうしてもそういうことが影響しまして、予算ほどは現状では進んでないのも実態でございます。
それと、これはまた観点が違うんですが、例えば三重県の場合はやはり採算ベースに乗らない山につきましては、環境林という形で保全対策を行ってございます。これは公的資金でもってすべて対応するという事業でございまして、次年度の場合につきましては概ね、ここのちょうど8ページの422の3番をご覧いただきたいと思いますが、森林環境創造事業、これでもっていわゆる採算ベースに乗らない山につきましての対策を行ってございます。予算的には3億3,000万円弱でございますが。
以上でございます。
○中村委員 あと1点だけ。あの時に大変な量が宮川を通過をして、伊勢湾の離島も含めてですけれども、伊勢の方のあの海岸の方も随分流木等々ですね、あの伊勢の大湊のところの海岸もかなりたくさんの流木が流れ着いて、結局処分ができなくてそこへもう堆積してしまって、海が満ちているときはいいんですけれども、引いたときに流木等が腐って現れるんですかね、すごい臭いがしてくるんですけれども、ああいう対応というのはどこがするんですかね。
○木平総括室長 たしか県土整備部の方ではなかったかと記憶しております。委員おっしゃるのは、間伐材が流れ着くんじゃないかというご指摘だと思うんですが、一つには。実はこれ数年前にそういうことがないかどうかの、いわゆる実験的なものを行ったところ、間伐材のやはり流出というのは比較的少のうございました。ほとんどないというのが実態でございます。山と面する河川がございますね、そういうところの護岸が洗われて木も同時に引っ張られて海の方へ流れ着くというのが実態でございまして、途中の過程で枝も折れ、それから皮も取れ、いわゆる間伐材ではないかというご指摘もたくさんいただいてる、そういう声も聞いてございますのは事実でございます。
我々としてはそういうことがないように、例えば間伐材については、普通いわゆる勾配がこうございまして、横に寝かすような指導で下へ流れ落ちないように林業者の方にもそういう指導をしてございますので、全然かと言われるとそこまではないんですが、ほとんど流れ着かないんじゃないかというふうに我々は考えております。
○中村委員 間伐材じゃなかっても、間伐材も含めて多分堆積をして、それがもうどこにも流れないでそこへとまってしまって、引いたときにかなり異臭が、実際に私もちょっと臭いを感じてきたんですが、ああいう対応というのはとるとらんは別にして、環境かなという感じがしたんでちょっと部長に聞かせてもらったんですが。一度見ていただいて、していただければ。終わります。結構です。
○藤田委員 ごみゼロ社会の実現に向けてということで、野呂知事、いろんなRDFやさまざまな問題もありまして、ごみゼロという大きい方向性を今知事は出したわけでありますけれどもね。その前に、北川県政のころは環境先進県ということで、かなり環境と経済が同軸でというような、言いかえれば市場というんですか、そういうところを喚起しながらひいてはそういう環境に配慮した住民を増やしていこうということの中で、ごみゼロというようなものの考え方が進められたのが、今何かごみゼロ社会の実現に向けてというんですけれども、それがはっきり私はどういう方向に展開していくんかというのがわかりづらいなと思うんですよ。
そんな中で、今、フェロシルトの問題なんかも後にまた出てくると思うんですけれども、県がそういう善管注意義務あるいは法令遵守をしとっても、なかなかそういう検査体制なんかもかなり専門性の強化をしていかないと、莫大なお金もかかってくるし、また住民に安心・安全というものを届けることもできない。そういう大変難しい時期に来てるんですよね。
もう一遍ある意味では、あるいはこういういろんな施策を打っていただいております。例えば二酸化炭素の問題なんかでもいろんなものを打っておりますけれども、一時はこういうものも、先程中嶋委員が言われたように、環境税の問題なんか我々二酸化炭素を出すんだからそれに対する何らかの埋め合わせをしていこうというような、こういう我々の環境に対するそういう文化というんですか、価値というんですか、そういうものを非常に北川県政のころから環境先進県というところはそういうものを目指しやったと思うんですよ。
それがどうも現実、大変いろんな問題がありまして、環境政策という中でどうも現実の対応は大変シビアにやっていくこともあるんですけれども、大きなそういう我々が、県民がそういうところへ向かっていこうというものが何かごみゼロ実現社会ということの中で、それはそれで正しいんだと思いますけれども、ちょっと見えづらいんかなと思いますしね。もっと明快にすっきり、部長はどんなふうにこれからの環境先進県というんですか、三重県の環境、あるいはそういう環境を配慮していくような住民を増やしていく、企業はもとからそういう素材をいわゆる成分解できるような、ごみの出ないような、そういうような方向に導いていくような、そういう大きな政策がこれから県は何らかそういう仕掛けをしていかないと、なかなかこのごみゼロ社会というのは私は難しい問題じゃないんかなと思うとるんですけれどもね。ちょっと難しい質問ですけれども、何かコメントがあれば。
○油家環境森林部長 まさに委員がおっしゃられたようなことは、私も常々考えているというか、よく言われもするんですけれども、今どうしてもフェロシルトなんかでリサイクル製品のあり方とかですね、それから環境事業団の問題も経営という視点で今経営を立て直すためには一定の量を確保するなり、料金を引き上げていくということで経営問題ということでやっております。しかし、やっぱり基本の考え方というのは、私は先程からお話ありましたように変わってないと思うんですよ。変わってないというか、変えてはいかんし変わってない。
それは何でかといいますと、やっぱりごみゼロ社会に向けて確実に進んでいると。それはなぜかといいますと、まずごみゼロに向かってはごみを出さないということが一つですね、これは。だから、例えば我々の家庭ごみも極力出さないようにということで、いろんな取組が市町村の先進的な事例でやられてますし、例えば食べ物なんかの残がいでもそれを肥料にしたりとかですね。いわゆるごみは出さない、出すけれども出たごみは、これはじゃあ次に、今までですと処分ということになりますけれども、いきなり処分じゃなくてやっぱり一つはリサイクルに回していく。あるいはリサイクルできないものは焼却する中でも焼却処分を、例えばRDFもそうですし、事業団の溶融センターもそうですけれども、燃やした後の灰はやっぱりセメントの原材料と、あるいは路盤材等にして使っていくということで、燃やした後のごみも残らない。つまり、最終処分として埋め立てするものは極力少なくしていこうという流れの中で、そういう意味でRDFだって、それから事業団の溶融炉だってできてきたと。
もう一つ加えるならば、環境という視点で、やはりダイオキシン問題がございましたので、ダイオキシン対策を市町村だけでなかなかすぐは一定の期間で整備できないとなって、県がかわってやってきたと。
ですから、目指す方向はごみを出さない、出したごみは極力リサイクルに、さらに処分するものについては今のように最終処分までリサイクルできるようにということで、これは常々藤田委員がおっしゃってるように、本当に外国経済の話じゃないですけれども、ごみゼロに向けて考え方としてはすばらしいものだと思いますね。
ただ、問題はそれぞれのところでRDFがああいった技術的な問題もあって予期せぬ事故が起こった。あるいは、事業団の溶融炉については経営上の問題です。経営上の問題と言ったらしかられますけれども、あれは誰が負担をするかということでありますね。料金が安かったら安いでその赤字を県が見るんか、あるいは市町村が本来一般廃棄物だから見るんかとか、誰が負担するかという話であってトータルとしては、いや、私はあれは何もやってることは悪いことじゃなくて、むしろ環境に向かってああいうすばらしいことをやってるんだと。でも、それが経営問題という形で別の問題を提起してるんで、何かそれが行き詰ったように感じますけれども、私は決してそうやないと思ってます。
そういうことで、もう一つ言うとこのフェロシルトの問題があって、これは確かに反省してちゃんと制度の見直し等もやっていかないかんということは言うまでもありませんけれども、このリサイクルを目指した取組というのは、これは議提条例で皆さんのお力でやっていただきましたことについては、私はこれは方向は間違ってないと。だから、これをきちっと安全・安心なものとして使えるように我々がもう少し事業者と一体となってこれからそういった点を点検して、制度の見直しもやりながらきちんとした形でやっていかなあかんということで、ですから、私は方向としては今やっている方向を進めるべきであるし、その中で今課題となっている問題を一つ一つきちんと解決してやっていくべきじゃないかと、こういうふうに思っております。
○藤田委員 私の言いたいのは、こういう環境政策というのは、究極は住民がそういう環境に配慮するというようなそういう人が増えてくるということなんですよね。そうなると、いわゆる消費者の形がリサイクルとかリユースとかそういうことをする、例えば極端に言えばごみ過剰包装ノーと言うというようなことになってくると、基本的に企業はそういうふうな方向に流れが変わってくると。そのように私は思っておるんですよ。
だから、行政がやるところはそういう安全・安心というところのこれからの専門的な組織化、それが三重県だけでできるんかというような相当難しい問題に今から入ってくる。そのときにやっぱりそういう市場、市場とか消費者というところの喚起をするようなところが、この今回の予算の中にどのぐらい出とるんか。あるいは、こういうコンビナートのそういうバイオマスチップなんかでも、例えばそれを本来こういう原油高になっていたときに、本当に民間の工場とかそんなところで使えるのかと、燃やしてダイオキシンがどうなんやと。そんなバグフィルターやそういうものをちゃんとサポートする体制があるのか。お金の問題じゃなくて。そういうような例えばそういう消費とそういうものが連動するような、そういう政策をやっぱり真剣に考えていかないと、こま切れにやっていてもなかなか特に二酸化炭素の問題とか、環境の問題というのは難しいと私は思うんですよ。
ですので、やっぱりそういうふうな流れというものを若干今はいろいろなRDFにしろ、フェロシルトにしろ、そういう溶融炉の問題にしろ、テクノロジーでプッシュした問題がやっぱり新しい流れの中で問題点いっぱい出てきておりますよね。だから、それを契機に18年度はやっぱりそういう新しい三重県が環境先進県というならば、そういう組織の専門性を高める。いやいや、そんなん高めやんともっと市場、住民、そういうサイドを啓蒙していく。どっちかやっぱりはっきりした何か見えるようなそういう目玉というんか、住民こういう方向でこういう姿勢でいくんだと、そういうものがわかればなと思いまして部長に尋ねたわけでございまして、答えは要りませんのでそういうことで一言申し上げます。
○大野委員 ごみゼロにかかわってちょっと、昨年度たしか3つぐらいモデル地域作って事業をやられたと思うんで、その成果はどんな成果ありました。
○松林総括室長 ごみゼロに基づきまして、今3地域でモデル事業やっております。このモデル事業は何かというと先程の藤田委員の議論にもちょっと関係するんですけれども、今までごみをなくすとか減らすというのは行政、市町村も県もですけれども、いろいろ手がけてきました。熱心な方はどんどんやっていただけるんですけれども、すべての県民への広がりがなかなかいかないと、そういうことから一つ一つそういうすべての県民がごみをゼロにしていただくという視点を持ってもらうためにどんな事業がいいかということで、生ごみ堆肥化事業を紀宝町において、全町が今後取り組んでもらう方向に向けてのことを一つ始めております。
それから、伊賀の方ではごみの有料化、市民参画の形でこれを制度化できないかという検討と、それから桑名の方ではNPOも入ってごみ処理計画ですね、自ら計画を作った中で一人一人が意識を持っていただくと、そういうことが一つのモデルになって全域に広げられないかということで、モデル事業をやっております。
それから、モデル事業とは違いますけれども、今、廃棄物会計とかそういうことも今検討しておりまして、この廃棄物会計といいますのは、一つには一番適切なごみの、例えば焼却とか、処分とか、リサイクルとかいろいろございますけれども、一番費用が安いのは何かと、そういうことを市町村がそういう積算していただいて、その中で一つこれだけごみにはお金がかかるということもわかってもらうとともに、例えば住民の方が、細かい話ですけれども、生ごみの水切りをしたらこれだけ費用が減るとか、あるいは資源をきちっと回収してもらったらこれだけ減るとか、そういうこともわかってくるんじゃないかということで、今、国と一緒にガイドラインづくりをやっております。
来年は予算の中でございますけれども、LCAで、先程のまちづくりのLCAじゃなくて、どの処理が一番環境負荷が少ないかとかですね、そういうことについても検討して各市町村にもそれを理解していただいて、住民の方にいかに一人一人がごみをどう減らしていくことが大事かということを数字でもってわかるような工夫もしていきたいなというふうに考えております。
○大野委員 今、藤田委員の方からやっぱりいかに住民を巻き込んでやっていくかということが非常に大事な視点だと、こういうようなご指摘があったと思うんですけれども、例えばごみゼロプランの中に三重県の市町村の中で1人1日当たりのごみの量が少ないところと多いところは三、四倍の差があるんですね。それとか今言われたように、例えば水切りとかですね、それから3地区でやっておるモデル事業の成果とかですね、それは環境部のインターネットに載ってますか。
○松林総括室長 今現在、実施中の事業でございまして、年度末。
○大野委員 もういいです。載ってませんと言うたらいいんです。
○松林総括室長 載っておりません。申し訳ございません。
○大野委員 答弁はひとつ簡潔にお願いしたいと思うんです。
それで、私はやっぱり県政だよりとかいろんなものがある中で、やっぱり住民の皆さんが本当にこれを減らさなあかんなと、あるというのは、そんな情報を提供せんと今県のインターネット見たって住民の皆さん「おれが何やるんや」と、自分が何やるんやという、やっぱりごみゼロ運動で。あの中何も見えてきませんよ。だから、もっと生で、もっと自分の生活と結びついた、そういうような情報を提供していくし、そういう事業をやっていくことが、私はこのごみゼロ運動の具体的な推進にかかわっていくというように思いますので、もう少しやっぱり情報をうまく利用して運動を進めるべきではないかということを提案しておきます。
それから2つ目は、バイオマスなんですけれどもね。非常に表現悪いですけれども、まだコンビナートへ金放り込むんですか。
○木平総括室長 コンビナート23ヘクタールの敷地がございまして、全体計画というのはあるわけなんですが、現在、5.7ヘクタール程まだ未売地が残ってございます。そうした中で、やはりコンビナートの背後地、宮川も含めてになろうかと思いますが、間伐材の利用がいろいろ議論を呼んでおりまして、それにつながる森林の整備ということでございますが、やはりそういうことで受け皿となるのは、やはりコンビナートは三重県の木材産業の集積地でございますので、その核たるところがコンビナートというところになりますので、そこでもって時代の要請とも言えるバイオマスを進めてまいりたいなと、このように考えてございます。
○大野委員 今まで累積してどれだけコンビナートに県費・国費を振り込んだかという資料を後でください。
私、これなぜ聞いたかというと、例の総企の方でバイオマス発電の研究か調査の費用が1,000万円か何かついてますね。これはコンビナートじゃなしに多分飯高かどっかか何かだと思うんで、そのへんの総企の事業との整合性はどうなっとるんですか。
○木平総括室長 飯高、今新松阪市でございますが、そちらの計画についてはもう断念されたというふうに聞いてございます。松阪市としてもコンビナート内でのバイオマス事業、これについては支援したいというふうに担当レベルでの話を聞いてございます。
○大野委員 そうすると、総企の1,000万円のバイオマスの研究調査か開発かですね、その予算等はどうなってます。
○木平総括室長 私どもの今回の今次年度予算に乗せております事業とは直接には関係ないんではないかと聞いております。どういう調査されたか私もちょっと承知しておりませんので。
○大野委員 時間とったらいけません。やっぱり私は県の施策ですから、片っ方で調査費、研究費つけて、片っ方では国の補助で事業を進めるってね。そんなんだったら研究調査費要らんじゃないですか。だから、そのへんをもう少し、これは私はやっぱり実務のレベルできちっと調整をしていくべき、そういう課題が残っとるということで、ぜひ調整をしていただきたいというように思います。
もう一つなんですけれども、例の森林の問題、中村委員あたり非常に深く突っ込んでやっていただきました。私のお願いしたいのは、422にかかわるこの事業費総額の中で国費がどれだけで、県費がどれだけで、県単事業がどれだけかという資料を後でください。
それからもう一つ、新規の森林吸収源整備緊急間伐事業というのは、これは国のCO2事業が入っておるのか、これが全額県単なのか。
○木平総括室長 5番でございますね。これについては全額県単でございます。
○大野委員 もう一つ、環境林でいいますと、実は数字としてはこう見えるんですけれども、3年ぐらい前から比べると少しずつ減っていると思います。これはもう先程の説明でよくわかります。ただ、この中にはいわゆる企業庁から持ってきた金額が2,000万円入ってるはずです。それからもう一つ、例の国のCO2吸収の事業も入ってます。その前の県単のデカップリングの間伐事業もこれ吸収されとるんです。そういうものをトータルすると、私はかなり金額的に減っとると思うんですけれども、そのへんどうですか。
○木平総括室長 金額的には県費のやはり要求ベースでの枠がございますので減ってございます。もう一つ企業庁につきましては、本年度、過去にはそういう2,000万円という話もございましたが、今年につきましては500万円でございます。
○大野委員 デカップリングですね。
○木平総括室長 デカップリングにつきましては、これは先程部長の方からご説明申し上げました高齢級間伐、そちらの方の事業の方へシフトしてございまして、この先程の422の3番のところには入ってございません。
○大野委員 これでもう最後にします。やっぱり私は中村委員も、森林づくり条例を作った割には予算が貧弱ではないかと。これは事情はよくわかります。そういうことはそれで十分理解できるんですけれども、やはり私は環境森林部としては、今三重県は全体で大体7,000ヘクタールぐらいの間伐をやっておるんですけれども、やっぱりどうしても1年間に7,000なり7,500ぐらいの間伐をやらないかんのだと。そのためにはいくら金が要るんだという、そういうようなきちっとした大綱のようなものを出して、そしてこのためにはやっぱり金額的にどこが足らんのだと、いくら足らんのだと。だから、これを放置すれば将来的に大変な問題になりますよと、だから県民の皆さん、一緒にこのお金をどこから持ってくるか考えましょうやという、そういうようなものをきちっと県民の皆さんに出して、やっぱりしていかないと、私は森づくりは進まないと思いますし、そのことをしないとなかなか環境税の問題、また後であると思うんですけれどもね、利害でね、ただあそこの税が上がる、こっちの税が上がるからこれもだめだというんじゃなしに、本当に三重県として森づくりをどうしていくんだということをやっぱり県がきちっとした方針なり大綱を示して、その中で議論をし考えていく、ともに理解をしていくというやっぱりそういう体制が必要だと思いますので、ただ減った増えたというんじゃなしに、やっぱり森づくり条例ができたこの機会に、本当に県として森づくりのきちっとした方針なり、今度の基本計画で作っていただくと思いますけれども、やっぱり中長期の計画をきちっと提示して、県民の皆さんに本当に広く理解いただくという、そういうようなひとつ取組を推進していただきたいという要望して終わります。
○稲垣委員 先程の大野先生が要求されていた資料をいただきたいもんですから、それだけ1点お願いしたいと思います。
○清水委員長 全員に。
○稲垣委員 はい。
○清水委員長 なければ、これで環境森林部関係の分科会を終了いたします。
〈常任委員会〉
1.請願の審査
(1)審査
● 請願 第24号 「浄化槽法定検査の徹底を求めることについて」
1)当局から資料に基づき補充説明(油家環境森林部長 説明)
2)質疑
な し
(2)採決
請願 第24号 挙手(全員) 可決
○清水委員長 以上で、請願の審査を終了いたします。
所管事項の調査に入る前に、ちょっと時間の配分の関係でここで数分程度休憩をとります。暫時休憩。
(休 憩)
2.所管事項の調査
(1)当局から資料に基づき補充説明(油家森林環境部長、松林循環型社会構築分野総括室長、余
谷参事、杉森地球環境・生活環境分野総括室長、木平森林
・林業分野総括室長、池山経営企画分野総括室長 説明)
(2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質問がありましたお願いいたします。
○稲垣委員 まず、フェロシルトのところからなんですが、3ページの検討調査報告書、最終のを見せていただきまして、これに書いてあることは、ちょっと確認なんですけれども、もともと一番最初の認定の時点から、石原産業が作ったフェロシルトに関しては六価クロムはもうその時点から含まれていたという結論ということでよろしいんですね。そのときの申請は、これ今後の対策としてサンプルの採取、分析ということは制度の見直しのところで書いてもらってあるんですが、これまでのずっと認定のときというのは申請書のみで、サンプルというのに関して県は特段このフェロシルトのみに限らず何もしてないんですかね。サンプルに関しては。
○松林総括室長 書面審査で事業者に環境計量証明事業所等で分析された証明書つきで審査しているだけでございまして、県みずからの分析は今までございません。
○稲垣委員 そうすると、今回もそのサンプルは当然分析してないもんですから、その申請書自体がもう当初から、申請の段階から石原産業は虚偽の申請をしてきていたということが最終結論として出てるという、最終確認で、そういうことですね。
○松林総括室長 本来の工程とは違う工程で作っていたということは、それはもう虚偽でございますけれども、ただ六価クロムにつきましては、確かに製造工程で出てきてなぜ会社がわからなかったという議論はございますけれども、検討委員会での議論の中ではこれ六価クロムは100%出るわけではなくて、工程のいろんなペーハーの変動とかですね、そういうところで出たり出なかったりしますので、偶然か、故意に隠したのか、どちらかわからないということで、その時点での評価はできないということでございます。
○稲垣委員 そうすると、ここに化学者であれば、化学技術者は予見可能であると、チタン鉱石中に六価クロムが出てくる可能性というのはあるんだというのは十分推測できるということが書いてもらってあるんですが、この役割は県が当然担わなあかんという書き方なのかなという気はするんですけれども、石原産業としては出ない場合があるということであれば、この部分については県に責任があったということになりますか。
○松林総括室長 当然、石原産業にも化学技術者はたくさんおみえになりますので、自ら製品を製造してみえるもので、その段階でわからないというものが、申し訳ないけれども、行政でもわからないということでございます。当然会社は知っていなければならないと。
それから、検討委員会の先生からのかなり厳しいご指摘なんですけれども、私も化学技術者なんですけれども、例えば私が当時やれといわれたとしたら、やはり私ぐらいの能力では恐らくわからないと思います。やはり企業からチタン鉱石はどういうものとか、そういう資料をいただければ、よほど優秀な方は別ですけれども、通常では難しいんじゃないかなと私は思います。検討委員会の先生から、もっと化学技師として切磋琢磨しろという意味でこういうご指摘いただいたのかなというふうに考えております。
○稲垣委員 わかりました。道義的責任というその微妙な言葉だと思うんですけれども、県というのは。そういう形でということでもありましたので、その対応を今後、最後までしっかり県としてもやっていただくと。石原産業に関しては、今訴訟ということもありますので、それでしっかりまた対応していただけるということもあると思うんですが、お願いしたいと思います。
あとフェロシルトで、今後の対応のところで、この1ページの3番、制度の見直しの方向に関しては何項目か書いていただいてあるんですが、これ条例の規則の見直しということで、早ければ年内、遅ければ1月中みたいな書き方をしていただいております。この次のページの4番の今後整理すべき事項というところで、これは条例改正の部分にもなってこようかと思うんですが、これについてはいつごろまでにという見通し、今後の整理すべき事項4番のところはいつごろまでという見通しを立てておられますか。
○松林総括室長 今回、報告書今出てきたばかりでございますので、とりあえずこういうふうな整理をさせていただきましたけれども、当然条例改正をした方がいいというものもなるべく前倒しで、行政主体でやっていきますけれども、この改正しなくてはならないのは何かということは、やはり議会の先生方ともいろいろとご相談もさせてもらいながらお願いしたいと思います。
○稲垣委員 そうすると、相談して議論してということになるんですが、それについて環境森林部としてはいつぐらいまでに結論を出したいとか、そういう考えはないわけですね。
○松林総括室長 やはりこういう課題ですので、見直すべきは見直すということでなるべく早くやりたいんですけれども、できたらこれ法令審査があるもので物理的に無理かもしれませんけれども、第1回でできればいいですけれども、無理ならば第2回ぐらいでできたらばというふうに考えてはおります。
○稲垣委員 本当にできるだけ早くということで、議会の方でもしっかりまた議論をさせていただかなければいけないと思いますので、できれば第1回、それから遅くとも6月ぐらいまでということで、できるだけ早急な対応をやっていただきたいし、こちらの議会でも議論させていただかなあかんなという気はします。
それから最後、フェロシルトのところで、ここにはちょっと資料には書いていただいてないんですが、たしか72万トンだったか何か埋め戻されて、それを今撤去していただいておりますけれども、報道等を見てますと、撤去の処理をするのが当初受け入れていただくところが受け入れてもらえなかったりだとか、いろいろ難航しているような話も聞いておるんですが、石原産業としては上半期中、というようなたしか言い回しだったと思うんですけれども、撤去をしっかりやりたいというような話も参考人招致のときにはいただいておりましたが、今の現状でどれだけの量は予定どおりいって、どれだけの量が見通しが立ってないのかという、今の現状でわかれば教えていただきたいんですが。
○松林総括室長 72万トン、当初計画が出てきたときには大体の処分先がある程度あてはめられておったんですけれども、その後、神戸とかいわゆる風評的な問題で断られたということで、現時点、三重県分は、ほぼまだ従来どおり処分先が大体決まってるんですけれども、断られた先が主に愛知県、岐阜県の持って行き先ということになっておりまして、石原産業に対しては、十分これからももっと処分場探しですね、これについて要請していきたいというふうに考えております。ただ、どれだけの量が予定通りで、見通しが立っているのがどれだけかは、ちょっと今のところまだ整理しておりませんので、申し訳ございませんけれども、持っておりません。
○稲垣委員 そうすると、三重県分の見通しが立っているということですので、県としてはそれでという形にもなりがちなところなんですが、先程のお答えからいうと愛知、岐阜の分も含めて今後石原産業と協力しながらという形でやっていただけるということですので、会社の中に仮り置きで積んでおくというのは正常な状況では当然ないわけですし、それが長期間に及ぶということは地元もそうですし、また石原産業の従業員にとっても好ましいことでもないと思いますし、非常に厳しい状況の中でも県としても最善の努力をぜひしていただきたいと思ってますので、よろしくお願いいたします。
最後が、この不法投棄のところなんですが、先程追加調査、大矢知のところですね、ボーリングで地下水の追跡調査をやっていただいてるということなんですが、これボーリング何カ所ぐらいやっていつぐらいまでかかってやられる予定なのかというのがもしわかれば。
○吉田室長 現在、先生方に意見聞きまして、先程松林総括が言いましたように、わからない分と足らない分3カ所程ボーリングを進めるようにやっております。できる限り最終の報告取りまとめが年度末ということですので、分析も早く進めたいというふうに、今手はずを整えております。
○稲垣委員 そうすると、この追加の3カ所の調査あるいはこの水質調査、今速報値ですけれども、この調査結果がトータルでもう調査が終了というか、しっかり結果が出てくるのはもう年度末になっちゃいますわね。
○吉田室長 恐らくトータル的な結果がすべて取りまとめて、いわゆる私どもへきちっと受けるというのは年度末ぎりぎりになってこようかなというふうに思いますが。いずれにしましても、できるだけ途中途中でありましても、早くデータの整理等はやっていきたいというふうに思っております。
○稲垣委員 調査の結果が年度末ということで、それでこの安全性確認調査の専門会議というのを1月の初めにこれから開催をいただくということで、恐らく調査結果をもってさまざまな分析をしていただくと思うんですが、まず今現在でわかっている数値で1月から始めていただくんだろうと思うんですけれども、これの専門会議としてのまとめというか結論は大体どのぐらいの時期を想定されてるんですか。
○松林総括室長 まず1月にやりまして、3月の初めぐらいまでには2回程やって、3回目に方向を整理したいというふうに考えております。
○稲垣委員 そうすると、その分析結果は年度末しか最終的なものは出てこない。この専門会議は3月の初めに2回終わって、3回目いつされるのかわからないんですけれども、そのへんの兼ね合いというのは大体一番最終で結果が出てくるのはいつなんかなというのを知りたいんですけれども。
○油家環境森林部長 可能な限り早くやりたいということで、今、松林総括が言ったのはできれば年度内に専門委員会としてのまとめをしていただきたいんですけれども、ただ、今追加ボーリング等を含めまして物理的な調査はしておりますので、予定どおりいけばそういった年度内も可能ですけれども、場合によっては年度末ぎりぎりしかデータが出てこないという、そういう意味で吉田室長の方はやってみないとわからないという意味も含めて、年度末かということで言わせていただきました。
したがいまして、これからやっていく中で急いでやらせますけれども、物理的な問題なので、これはそのデータが出てき次第、速やかにやると。目標としては年度内という意味で、場合によってはそれは物理的な問題でどうしてもデータ出るのが遅くなれば年度をまたがることもあるかもしれんけれども、我々としては年度内、目標としては。そういう意味でございます。
○稲垣委員 わかりました。年度内できるだけ物理的な問題もあるので急いでやっていただきながら、その結果をもって今度は県としてどう対応していくのかということをしっかり考えていかなければいけないと思いますし、プラス予算措置が必要であればどうしていくかという議論も当然そこから出てこようかと思いますので、結果が出るまではこれ物理的な問題あろうかと思うんですが、それ以降の県としての判断というのが、結果が出てからかなり間があいてもまだよう結論が出てこないと。何するか見えてこないということはないように、今からこの専門会議の流れも見きわめながらやっていただきたいなということを要望して終わらせていただきます。
以上です。
○中嶋委員 アスベストの対策からお聞きしたいんですが、7ページの方に県民の皆さんからの相談対応をしていただいとるわけですけれども、今されている範囲内で県民の方でアスベストが原因となった健康被害が出てるという、そういう結果はないわけでしょうか。
○杉森総括室長 現在のところはないと聞いております。
○中嶋委員 例えばリスクグループというんですかね、これまでアスベストを取り扱ってきたような会社に勤めてらっしゃった方だとか、そのご家族、その周辺地域の住民の皆さんとか、そういうリスクグループというのは把握されてらっしゃるんでしょうか。
○杉森総括室長 当方ではまだそこまでは、私どもとしては把握しておりませんので、至急健康福祉部の方から聞いてまいります。
○中嶋委員 私の身近な人でも自分が、他人事ではないというところがやっぱりあるんですよね。自分がリスクグループと言われるような部分に入ってるかどうかわからない方がいらっしゃって、そういう方が健康診断とか受けてらっしゃらないというおそれが非常に高いかなと思うんですね。アスベストの脅威というのは、皆さんマスコミ等で知ってはいるんですけれども、我が身のこととやっぱり思ってないと思うんです。私も含めてですけれども。そういう意味では、民間の建物についての把握がおくれてるということも原因の一つだと思うんですけれども、少なくともアスベストを取り扱ってきた事業所だとかそういうことはわかると思いますので、そこの従業員の方だとか、さっき申し上げたようなリスクグループではないかと思われるような方については、その方に、やはり個人情報の問題もあるでしょうけれども、早急に情報提供をして、アスベストによる健康被害がないかどうかというもっと積極的な取組をぜひお願いしたいというふうに思ってます。その点について健康福祉部に動いていただくとしても、環境森林部がアスベストのこの対策のメーンになってますんで、そのへんについて部長、お考えあれば。
○油家環境森林部長 確かにおっしゃるとおりで、住民の方からみればそういうとこらへんまである程度こちらが掘り下げていかないとなかなか本当のところはわからないところがあると思いますので、健康福祉部とそれからもう一つはやっぱり三重労働局ですね、ここにも資料にありますように、それとそういうところで従事していた方となりますので、労働局と健康福祉部と私どもと連携を密にして、今委員がおっしゃったようなことも再度、そういう視点でもう一度啓発していくということをしたいと思います。
○中嶋委員 是非お願いしたいということと、もう1点、要望なんですが、アパートだとかマンションだとか、そこに住んでらっしゃる方が結構心配をしてる方がいるんですが、その管理者だとかそういうところに言っていってもなかなか聞いていただけないというようなこともあるみたいなんで、そういうアパートだとかマンションだとか、対象となりそうな建築物件というのは、多分県土整備部の方でも把握されてらっしゃると思いますので、そういうところについては何か入居されてる方に心配があれば県民局のここへ行ってくださいとか、そういうことの周知をもう少し積極的にお願いしたいということをちょっと要望させていただきます。
フェロシルトの話に移るんですけれども、先程稲垣委員とのやり取りの中でちょっと私わからなかったことがあって、松林総括が、県ではなかなか例えば六価クロムなどの汚染物質が含まれていたかどうかというのは判断するだけの能力とその体制にないというふうなお話で、検査機関の検査結果でもって今回これ通したというお話、これは私の今の認識は間違いないでしょうか。まずそこから確認なんですが。
○松林総括室長 今そういう意味ではなくて、あくまでも制度的に従来書面審査で検査結果のもとでやっていたということで、先程能力云々と言いましたのは、先程の化学技術者ならわかるという先生からのご指摘というかあれで、例えば企業ならば当然製品管理にかかわっておりますので、この方の化学技術者なら当然知っているべきであって、それを受けて審査する立場になるとなかなかわかりにくいと。例えばもっと化学的に難しい理論からわかることがあればそれでできるんですけれども、我々、私、先程も言いましたけれども、私ぐらいの化学者程度ではなかなか先程の情報量だけではちょっとわかりにくいということでございます。
○中嶋委員 その中で、今回のこのフェロシルトについては環境保全事業団がそういう検査結果をつけて、それに基づく書面審査をされていたわけですよね。県の認定審査に過失があったと断定することはできないと私は読んでるんですけれども、一方では検査ゼロではなかったという中で、三重県環境保全事業団の検査内容について過失があったかないかという、その点についての議論というのはあったんでしょうか。
○松林総括室長 環境計量証明事業所といいますのは、分析者ですね、依頼者からサンプルを受け取って分析についてきちっとやったかどうかということだけでございまして、事業団がいろんな評価したとかそういう面ではなくて、事業団でなくてほかの検査機関でもそうでございますけれども、そういう面で検査をしただけの、事業団の役割はですね、そういう立場でございます。
○油家環境森林部長 私が聞いて理解しておりますのは、まずフェロシルトを石原産業が事業団にサンプル持ち込んだと。これをきちっと事業団が計量証明書について分析した結果、客観的にこの成分分析します。そのときは出なかったということで、その証明書をつけて県に石原産業から出たと。問題はそのサンプルが場合によっては、さっきもいろんな条件でこの中に六価クロムがあったりなかったり、クロムが出たり出なかったりするということがあり得るというのが先生の第1点目の指摘なんですね。ですから、たまたまか、それともたまたま持ち込んだサンプルにはなかったと。事業団からみたら、たまたま持ち込まれたサンプルはなかったということなんですね。
しかし、これが場合によってはまた違うサンプルを持ち込んでくればそのときは出たかもしれんと。だから、そこは本当に石原産業が例えばそういう検査をして出なかったから持ち込んだというなら当然出ませんわね。だから、そういう意味では、もうその事業団へ持ち込む前に自分ところも検査しようと思ったらできますから、しといて持ち込むというたら可能ですわ。しかし、次やったら出た。これはじゃあ持ち込まないでおこうという、そのへんは場合によっては、だから選択して完全に出ないものを持ち込まれたんではないかという見方ができると思うんですけれども。ただそこは証拠も何もないですから、恐らくそうであったんだろうと。
事業団に持ち込まれたものには確かになかったんだろうと。こういう意味で、事業団もきちっとそれは分析したことには間違いないと。その含まれてなかったものを添付書類として証明書として県へ出てきたんだから、県は当然書面審査だから、事業団から出てきたものについて、ないんだからないという流れで県はやってますけれども。
ただ問題は、じゃあ事業団の担当者がそのサンプルを持ち込まれたときに、それが見抜けなかったんかと。専門知識、専門家として見抜けなかったんかというと、それはやっぱり製造工程でいろんな条件をわかっている化学者であれば、それも相当の高度な知識を持った者であれば見抜けたかもしれんけれども、持ち込まれたサンプルがどうやって作られたかわからない、これだけのものでもって客観的にやれというと、これを淡々と分析するしかないですね。だから、もっと言うと、この事業団でも果たして見抜けたかという問題ありますし、石原産業そのものの中でも見抜けたかどうかはありますけれども、石原産業の方は作った製造工程がわかっていてこのサンプルを見るわけですから、そこでは予見可能性もあるんではないかと、こういうふうに私ども専門家の意見というのを受け止めてるんです。
ですから、たまたまこの持ち込んだサンプルというのも、その作られた製造工程とかそのときのたまたま温度とかいろんな条件に基づいて出なかったやつを持ち込まれたんではないかと。それを事業団がそのまま分析したらそのとおりの結果が出たというふうに解釈せざるを得ないだろうということで、我々は専門家の意見というのを聞いておりますけれども。補足してください。それでよかったら。
○中嶋委員 県の方でも立ち入り検査とかしていただいてますよね。今回問題発覚してからも。その石原産業の四日市工場にはそういう事業団が計量検査をするような機器というのはあったんでしょうか。
○松林総括室長 事業団の役割はあくまでもこちらにおりまして、石原産業がフェロシルトなりの製品をとって事業団、そこの方が事業団へ持ってくるだけでございますので、分析をするだけでございますので、持ってきてですね。石原産業に事業団の施設があるとかではありません。
○油家環境森林部長 石原産業もそういう分析する機能、機械とか能力あったかどうか。
○松林総括室長 石原産業さんは自社でやってますし、当然ああいう大きな会社ですので、品質工程なんか管理するものは当然私はあると思います。
○中嶋委員 そうしますと、部長のお話と総合させていただくと、石原産業は自社の中でそういうことを分析する能力があって、自分ところで作ったサンプルのフェロシルト、検査しておいてこれは出てこないと、出てこないものを持ち込んだ可能性がある、そういうぐらいの悪質なものであったと、そういうことでしょうか。
○油家環境森林部長 それは、一つにはそういうことも考えられるんではないかという、これは議論の中でのいろんな想定をした場合の一例でありますので、そう決めつけるのはこれは今捜査当局が捜査しているんで、その実態を見ないとそこは軽々に言ってしまうと、またこれは今の段階で言ってしまいますと別の問題が生じるんで、私はそこの点はそうであったかもしれんかもわからないけれども、でも決めつけることは難しいんではないかと、思いますけれどもね。もっと違うものがあればどうぞ。
○岡本室長 実際に検討会の議論を聞いておりまして、ちょっと今の補足をさせていただきますと、今言われた確かにそういう懸念もあるかもわかりませんが、委員会の議論の中では今のように石原産業が自社分析をして安全なものを持ち込んだのではないか、事業団へ持ち込んだのではないかという議論、それは出てきておりません。それで、検討委員会の議論の中でも、事業団の分析結果として六価クロム等は検出されなかったという、その申請段階の添付書類ですね、それは確認をしていただいて、そういう書面が出てきているんであれば、当時県の担当者が審査してもそれは問題ないと判断をせざるを得なかったんであろうなという趣旨の議論はされておりました。
以上でございます。
○油家環境森林部長 確認だけしておかないといけませんので、これはきちんとしておかないといけませんので、だからあくまでいろんな想定が考えられるだろうというのは我々の中でも議論はしとるわけですね。だから、いろんな想定は考えられるけれども、あくまでこれは想定なんで、今委員おっしゃった最後の部分、そういうことなんかという点については、捜査当局の実態がどこまで解明できるかということもありますけれども、そういったことも踏まえて最終的にそうであったのかなという判断、検証をせざるを得ないと。だから、そこはちょっと今議論が踏み込み過ぎてるんですね。ちょっと踏み込み過ぎた議論なんで、議論は議論としていろんな想定をしてやることはいいんですけれども、それをそうだったと言ってしまうとちょっとまた、これまた別の問題が発生しますので、そこはちょっと議論を整理しておいていただきたいと思います。
○中嶋委員 言われる意味はよくわかりました。が、いろんな想定の中で最悪そういうふうな非常に悪意のあるようなことをした場合は、それは県としてもそれなりの対応はやっぱりとらないことにはいけないと思うんで、そこらへんの準備という言い方は変なんですけれども、さまざまな想定のシナリオの中で、いわゆる県民とか他県も含めた国民の皆さんが納得するような対応策というんですかね、県としてのですね、そういったものもやっぱり考えてもらわなきゃいけないのかなということをちょっと申し述べたいと思います。
それから、放射線のことについて今回ちょっと何も書いていただいてなくて、この細かい方には載ってたり、資料いただいたりするんですけれども、結論的には放射線量としては自然界にあるものと余り変わりがなくて問題がないですねという結論なんでしょうか。
○松林総括室長 先程おっしゃったとおりでございまして、施工現場ではかっておりますけれども、自然界の、科学技術庁で0.14マイクログレイという数字を決めておりますけれども、それ以下でありますし、ただ岐阜県の方でちょっと高かったんですけれども、あれはもともと地形的に高い地形でございますので、むしろ一部はフェロシルトが持ち込まれることというのは、そこは若干低いとかですね、そういう逆転現象も起こっているような状況の中で、委員会の結論としては特に問題ないということで出ております。
○中嶋委員 その中で、私もちらっと見ただけなんですけれども、今石原産業で仮り置きしているところだけが、岐阜よりも高い放射線値を出しているというふうな結果になってませんでしたっけ。それは問題ないんですかね。最終報告の38ページに、今言われるように岐阜とか愛知は三重県よりも平均値とか最大値、最小値も高いけれども、それ以上に石原1号保管場所、石原23号保管場所というのは非常に高い数値を示してるようなんですけれども、これについては、詳細読めばわかるんかもしれないんですが、委員会としての結論はどうなんですか。問題ないという結論なんでしょうか。
○岡本室長 こちらの方は保管場所につきましては、当然、石原産業はチタン鉱石自体も通常から扱っておりますので、バックグラウンド自体が比較的高い工場なんですね。工場の中でもバックグラウンド値も当然場所によってはかなり異なりますので、この部分については検討委員会の議論の中では、この報告書をまとめる段階でも特段問題にされたということではございません。むしろ、この放射線というのは施工現場の愛知、岐阜、三重含めてですね、3県の施工現場の放射線量について問題があるレベルかどうかということの検討をされたものでございます。
○中嶋委員 わかりました。放射線のことについても心配されてらっしゃる方が非常に多いみたいなんで、できれば継続してというか、早く撤去することにこしたことないんですが、そういうこともお願いしたいなというふうに思います。
あと2点だけ。一つは、今回の反省の中で。
○大野委員 議事進行なんですけれどもね。これ今日どこまでやられます。ある程度で時間切るんであれば、発言とか答弁の時間をきっちりやっていかないと、多分延々とやれば。
○清水委員長 皆さんに諮るべきだったんでしょうけれども、もう最後までやってしまおうと思ってます。
○大野委員 ということは、もう8時になっても、9時になっても。
○清水委員長 はい。委員会は延長しなくてもずっと午前0時まではいけるということでございますので。
○中嶋委員 そういう前提で短くいきます。一つは、販売ルート、販売実績というのを把握できてなかったがために、フェロシルトがどこに埋められたかわからないとかですね、どれぐらいあるかわからないということがあったんで、もう答弁は求めません。要望で。今後の見直しの中でそういう汚染物質を含むようなものでもし認定された場合、その販売ルートについてもサンプル同様、その販売会社も含めて把握できるような仕組みというのをご検討いただきたい。
それと、これだけ最後聞かせてください。道義的責任を免れることはできないという指摘を受けて、非常にこれは、稲垣委員も言われたんですが、あいまいな言葉ではあるんですけれども、道義的責任を免れないと言われた県としては、どのような責任を今後とるということなのか、簡単に。
○油家環境森林部長 まずはやっぱり住民の方々に不安、ご迷惑かけたわけですから、やっぱり速やかに回収を、もちろん石原産業がやるというものの我々としても可能な限り行政として、三重県としてできることは一緒になってやって、1日も早く回収を、さっき言った回収計画に沿うたやつを立てて実行させていくと。これがまず1点。
2点目はやっぱりこういうことを二度と起こさないように、やはりさっきから見直しですね、やっぱりリサイクル製品の普及は当然大事なんですけれども、片やそれがきちっと安全・安心なものであるかということの担保をきちっとしていかなあかんということですから、そうした意味での制度の見直し、それからどの程度検討してそれをきちっとした形で認証していくのかということも、そういった観点に、技術的な問題も含めまして、きちっと担保していくための見直しをしていくと。回収と制度のあり方と、この2点が当面の道義的責任を果たす上においてもまずやらなければだめなことだというふうに思っております。
○中村委員 今の最後の部長の話を聞いとって、余り具体的にわからなかったんですが、その部分でちょっと確認させてもらいたいんですけれども、RDFのときもそうですし、それから今回のこのフェロシルトもそうですけれども、私なんかはもう全くのど素人といいますか、県民の皆さんもそれからそちらに座ってみえる方もある程度知識があっても、そういった状況に流れの中でその接点に遭遇したときに、なかなかそのチェック体制がとれなかった。後からああいう現場へ行って図式を見せてもらって、「ああ、何だ、こんなことなのか」なんですけれども。現実にそういう一番大切なときにチェックをしてなかったという部分も大変大きな問題だと思うんですよ。
まず聞かせていただきたいのは、今、県にどれだけの新製品なり何なりが出てきたときに、そのチェック体制をできる能力があるかという部分と、それからあいまいな部分はもうできないということで、いくつか提言ありますけれども、それきちっとしていかないと、今みたいにちょっとあいまいな表現をしているとまた今日でもどんどん新しい新技術が発明されてそれを突きつけられたときに、県はそれなりの対応をしなければならないという部分も出てこようかというふうに思うんですね。この2ページなんかの例えば認定製品の安全性の再検証をされてるということですけれども、一つは、これどこかへ発注してやってるんですか。県の中のどこかでやられてるんですか。まずそれだけ。
○松林総括室長 これはサンプルの採取は県職員がやりまして、それから分析は民間の分析会社でございます。
○中村委員 国民というか県民の本当に安全性に直接影響でるようなものが、県がこれとこれはこれぐらいの能力があって、こういう部分はもう絶対、絶対というか、県の段階では非常に難しいですよというようなことが可能なのかどうなのか。それから、今回のこういった課題で、そんなんやったら国として全国的にそういう新しいものができたときはこういう施設でどうこうという、国からのそういった助言といいますか、県でなかなか対応できない部分は国でそういうものができるはずなんで、そういった部分の議論というのが国との間であったのかなかったのか。
○油家環境森林部長 まず今、リサイクルの取組は、趣旨は当然国も提唱してますし、どんどん各自治体でこういった条例を作ってやっているという中で、それぞれのやっぱり県がその制度なり、責任というものを持ってやっているわけですね。ですから、そういう意味では今回のこのフェロシルトを経験して、私どもとしては2ページのところの4の今後の整理すべき課題のところの(2)にもありますように、県としてどれだけのさっき言った技術力なり、担保力というのがあるのかと。ここをひとつきっちり見ておいて、だから実力に見合った範囲内で確実に責任をとれるものということで、対象とする製品もやはりもう少し否定的にというか、消極的にというんじゃないんですけれども、きっちりやっぱり責任のとれる範囲内でこれから認定対象を絞っていかないかん、絞り込んでいかないかんやろうと。だから、そういう意味では放射性物質とか、あるいは特別管理廃棄物なんかいうものについては、やはり本当にこれからのいくらリサイクルといえども、三重県として対象にしていっていいのかどうかというのを、これもやっぱり専門家の意見を聞きながら対象品目の絞り込みをしていかなあかんと。
また、片やじゃあオールジャパンでそういったリサイクルを進めるにおいては、一つ一定の基準を国が作ってもいいんではないかという議論もありますけれども、またこれはなかなか国の方としてもなかなかすぐ「じゃあわかりました」というわけにはいかないと思うんですよ。だから、今各県がやっている取組なんかを見ながら、国の方も場合によってはそういう動きをしてくれるかもわからないですけれども、今のところはまだ専門家の先生方も一定の国のそういった役割というもの、都道府県レベルでは限度があるんで国の方のそういった役割も必要ではないかといったご意見はいただいていますけれども、まだ具体的な動きはないと。
ですから、我々としては国にもそういう話をしていきますけれども、その前に三重県としてこういう条例を作ってこういう制度があるわけですから、そんな中で私どもができる範囲内でのきちっとした安全・安心のための認定制度というものをもう一度見直していくというのが基本ではないかと思っております。
○中村委員 県ができる程度の能力の範囲内というのは、そんなんどうやって確認するんですか。確認をして、それをやはり県民に明快に明らかにしていかないかんというふうに思うんですけれども。
○油家環境森林部長 どうやってというのは、個々の認定製品が出てきましたら、この中には私どもの特に化学技師とか薬学の技師おりますけれども、そういった技師の中で、あるいは科学技術センターもございますけれども、そういった中でこの製品についてはどういったものが含まれているのか、あるいはどの程度分析できるのかと。やっぱりケース・バイ・ケースで見ていく必要あると思うんですよ。ですから、最初からこれとこれはありというんじゃなくて、出てきたものについて「うーん、これならまず大丈夫だろう」というものは、当然私ども対象にしますけれども、これはしかしいろんなまだ疑問点があるしというものについては、ちょっと今回の認定からは外させていただくと。そういうケース・バイ・ケースで振り分けていくことになると思いますけれども。
○中村委員 ケース・バイ・ケースというか、きちっとしたものを安全性を担保できる立場で線引きをやはりきちっとこれからしていかないとまずいような気がしますね。
○油家環境森林部長 当然、放射線にしたって自然界にあるような放射線の許容範囲内では別に問題ないわけですけれども、やっぱりそういった基準というのは今のようにある程度基準というのは皆あるわけですね。環境基準なり、埋め戻しであれば、土壌環境基準とか。そういった基準がありますけれども、当然そういった基準に照らし合わせてやりますけれども、しかしそれでもなおかつやはりそれでいいのかということは、やっぱりケース・バイ・ケースで今ある私どもが持っている科学技術の能力、ノウハウ、この範囲内でやっぱり確証を得られるものはゴーサイン出すけれども、得られないものは、また場合によってはもう少し高度なところへ依頼するとか何かしてですね。やっぱりこれはケース・バイ・ケースだと思うんですけれどもね。
○中村委員 そのへんやはりきちっとしていかないと、今の時点では県民の信頼を完全に裏切っているんで、県にそういった分析能力というのがなかったというふうに見られている可能性が非常に強いというふうに思いますので、それはちょっとお願いしておきたいと思います。
○油家環境森林部長 ですから、今の件につきましては、それこそ専門家のご意見をいただきながら、どういった基準、今ある基準に対してさらにどういったそういう物差しができるのかどうかですね。必要なんかどうかということと、どういった物差しが考えられるのかというのは、やっぱり専門家の高度な専門知識を持った方のやっぱり意見を聞いてそのへんは仕組みづくりしていかないと、我々中途半端な者がそういうことをやっていてもいかんので、そこはまさに専門家の力を借りながら、今委員おっしゃったようなきちっとした基準づくり、可能な限りの基準づくりはしていかなあかんと思っています。
○中村委員 あと、埋められたところ、県内ですね、これはもうほとんど目途は全部ついたというふうに理解させてもらったらよろしいんですか。これ石原産業がやる部分やとは思うんですけれども。回収と対応。
○松林総括室長 当初提出された時点では、大体の行き先というのがあったのが、その後行き先がだんだんなくなっていったということでですね。ただ、三重県には事業団の処分場もございますので、ほぼ大体は目途があるかなというふうに思っております。ただ、3県のバランスの中でやっていかなあきませんので、そういう中では今処分先等は不透明にはなっております。
○中村委員 三重県の中はどうですか。三重県の埋め戻した後の対応というんか。場所と、場所は皆わかってますよね。後の処理の目途、時期的なものを含めて。埋め戻すというよりか回収の話、撤去の話。
○岡本室長 県内には陸上で埋め立てられたところが8カ所ございます。ただ、久居は1カ所と見ておりますと7カ所ということになりますが、県の方では回収に当たりまして15メーターないしは20メーターぐらいピッチでボーリング調査をやらせまして、回収に当たっての取り残しがないようにというのとあわせて、有害物質の再確認ということをやらせております。今全部、その7カ所ではボーリングを開始しておりまして、もう既に終わったところもございます。現在、その7カ所のうちの2カ所、これは桑名市の長島町、それから四日市市の山田地区でございますが、こちらについては既に一部回収を始めておりまして、現場からフェロシルトを掘り出して、今四日市工場に持ち帰っているところです。残りの5カ所につきましては、ボーリング調査を完了したところもございますし、今進行形のところもございます。終わったところにつきましては、ボーリング結果をもとに再度回収量を、これ一部覆土も含めた最終的な回収量を計算して、それでもって再度四日市工場に一旦持ち帰るという計画の中で処理をしていくということになっております。
いずれにしましても、先月の11月25日に石原産業から提出されました回収計画、修正版として県内につきましては8月末までに全部の回収を現場からの回収は終えるということになっておりますので、それがちゃんと守られるように県としても石原産業を指導していきたいと思っております。
以上でございます。
○中村委員 はい、わかりました。フェロシルトはもうそれでいいんですわ。
それから、処理センターの先程のグラフで、この赤字がこれ5億4,000万円ですかね、これ17年度見込みですが、あとどうなんですか。18年度、19年度と今後の見通しだけちょっと聞かせてください。
○油家環境森林部長 5ページの下のところにも書いてありますけれども、一応今年度は市町村分につきましては、2万8,000円に引き上げしてもらいまして、19年度に、これもまだこれからの話し合いですけれども、収支均衡となる3万5,000円前後ですかね、そういった方に値上げを仮にお願いできたとするならば、19年度にはこのグラフの黒い部分がなくなると。18年度はまだその2万8,000円でいきますから、若干黒字が残るんじゃないかと。そういうことからいきますと、19年度以降は収支とんとんとなると思いますし、またなるように私どもも今進めていかなきゃならんと思ってます。単年度はそういうことですね。累積赤字は別としまして。
○中村委員 はい、わかりました。
それから最後ですが、大矢知と内山町の結果ですね、ちょっと私これもわかりにくいんですが、結果のこの数値、速報値というのはこれは危険なんですか、安全なんですか。それとも、いわゆる危険度みたいなものがA、B、C、Dとあったらどの程度のものなんですか。それから、中にはフッ素なんて出てきますけれども、フッ素って歯へ塗るあのフッ素ですかね。こういうのもやっぱり危険なものに入ってるんですか。ちょっとわからなかったもんですから。
○松林総括室長 フッ素は歯に塗る、虫歯予防とかに使ってるものでございまして、ただ土壌の環境基準に入っているということだけでございまして、自然界にもたくさんございますし、海水でしたら1~2ppmもございますし、そういう面で確かに多少は毒性はあるでしょうけれども、毒性の弱いものじゃないかなというふうに思っております。
それから、この濃度で安全かどうかということで、有害物質に関しまして緊急には当面すぐ直ちにどうこうということは、大丈夫ですよということは専門の先生からいただいておりますけれども、将来これがどうなっていくかとか、この程度では将来にわたっても大丈夫かとか、そういうことについては専門家委員会のご意見を伺いながら評価していきたいというふうに考えております。ただ、有害物質じゃなくて、先程のメタンとかそういう硫化水素なんかが内山の方では多量に出ておりますけれども、これについては少し濃度も高いということから、いろんな法的措置も含めたちょっと一歩進んだ形で検討委員会の意見も聞きたいなというふうに考えているところでございます。
○中村委員 この写真なんかを見ると、私どもが確かこれ調査させてもらった時に大変な状況だったやつが、入り口からずっと山のてっぺんまでこんなにきれいになったというふうに理解させてもらってよろしいんですかね、あそこ。
○吉田室長 はい。当時視察いただいたときに入り口からずっと車があったと思うんですが、すべて自動車及びそれに付随する廃棄物につきましては、全量撤去してございます。
○中村委員 ご苦労さんでございました。指導をきちっとしていただいたんだというふうに思いますけれども。ただ、先程も一体危険なのか、長いことそういう状態になったらどういう状況になるのか、なかなか県民の皆さんは、私どもも含めてそのへんの理解というのがわかりにくい部分がありますので、そのへんのこの程度ならこうなんだというような、例えばフッ素なんかはどんなんか、今もちょっと聞かせてもらったら自然界にあるということですけれども、基準値があってそれを超えたらやっぱり危険なんでしょう。そんなことも含めた何かそういうものは県民に知らしめるような方法ってあるんですか。私どもが分析できるようなものというのはあるんですか。
○松林総括室長 当面まず、ちょっと参考に11ページ、資料編で見ていただけるでしょうか。別紙2でございます。11ページ。ここに、ただフッ素なんかでしたら海水にこれだけ入ってるよとかですね、それから健康被害だとこの斑状歯というんですかね、1~1.5ppmぐらいを毎日10年以上飲み続けたらこんなふうになるとかですね。こういう一応評価、参考値を載せていただいておりますけれども、今後、最終的に専門の先生方に評価していただく中において、なるべくわかりやすい形でいろいろと報告書をまとめていきたいというふうに考えてます。
○藤田委員 1点だけ。フェロシルトとか産廃行政に絡んで、よく考えると行政がそういういわゆる法令遵守というんですか、行政がですよ。それで道義的責任、先程免れないというような話がありましたですよね。ですから、そういう法令遵守したり善管注意義務をちゃんと守っていたら、本当にこういうリサイクルの認定とか、産廃行政なんかどんどん法律が後から作られてきまして、結果的には不法処理の問題で困っておりますし、この認定の問題も難しいところに来ましたですよね。これからそういう意味で、本当にそういう行政がさらにそういう行政の専門性を強化できるのか。そういうものは本当はもうそれだけではだめなんだと、法令を守って善管注意義務を果たしてその責務をしとっただけではこういう問題は起こってきたんだから、そういうことが本当に部長、ちゃんと専門性を強化やっていけるのか、やらなければいけないのか、そのへんをちょっとお聞きしたいんですけれども。
○油家環境森林部長 先程と重複するかわかりませんけれども、本当に今一つ一つ言っていただいたことを、やっぱり一つずつ、それは制度の見直しと一口で言ってますけれども、今言っていただいたことを一つの項目ごと全部本当にどうなのかということを義務にしながらやっていかなきゃいかんと思うんですよ。ですから、今133品目認定していますから、それについてもう一度今再検証しようというのもそういう形でやっておるんですけれども、中には土壌埋め戻し剤なんかで品質の定期的な検査もやると同時に、じゃあその施工現場も定期的に見にいかなあかんなと、やっぱりそういうことまで見て、これなら大丈夫だというんであればいいですけれども、そうでなかったらやはり今ある商品についてもまた見直しをしていかなあかんし、そういう意味ではもう本当に今一つ一つ藤田委員おっしゃったようなことをこれから既に認定した商品も含めましてやっていかざるを得んだろうと。
だから、これはなかなか理屈でもってぱんと割り切って「こうや」という、そういう簡単な見直しでは済まないんではないかと。もう少しやっぱり、どろくさいというか、一つ一つやっぱり検証していかないかんのではないかと。そういう意味では完全にこの作業が終わるまで、仕組みは当然見直しますよ。チェック時の立ち入り検査もしなあかん。サンプルもとらなあかんとかですね。事後検査せなあかんと。システムは作りますけれども、その中でじゃあ実績として本当にそれが担保できていたのかというのは、これはやっぱり経過をある程度見ないかんと思うんですね。そういう意味で、来年度新事業にさせてもらってるこのリサイクル製品の事業は、施工現場も定期的に見に行って、変質してへんのかよということもせなあかんということですから。
ですから、ある程度の今欠けているような手続はちゃんと構築しますけれども、さらにじゃあそれが本当にそれで大丈夫なのかというのは、やっぱりある程度経過を追って実証せないかんのではないかと思ってます。そのへんのご理解を是非いただきたいと思いますけれども。
○藤田委員 一時ゼロミッションということで、A産業の廃棄物をB産業の資源にすると、そういうことがかなり、これはそらそうですよね、そんな連鎖が起こってたらごみがゼロになってくると。そういうことで、かなりそういうリサイクルとか、そういうものの意識が高まってきて、理想はそうなってくるんだと思うんです。そんな過程の中で今、そういう重金属とか人間に有害なものがいろんな化学反応とか我々のわからないところで出てくるわけですよね。リサイクル商品の中にも逆にそういうエコマテリアル、逆に環境に配慮した木とかわらとか竹とか、そういうこれはやっぱり従来から環境に配慮した製品というものがあるんですよね。そういうやっぱりしっかりしたすみ分けというんですか、しかし、そういう重金属がまざっとるからそれをどうゼロミッションしていくかという問題もあるんですけれども、そのような今133項目の中に、ちょっとこれお聞きしたいんやけれども、そういうエコマテリアルみたいなものでリサイクルされとるようなものあるんですか。重金属やそういうものはまざってなくて。
○油家環境森林部長 肥料等に使っている木くず、木くずというのは間伐材ですね、そういったものについてはまさに委員おっしゃったようなことになると思いますけれども、ただそれも怖いのは山の木そのものだったらいいんですけれども、木といってもこの前ご質問いただいたように、建築廃材なんかの木ですと、これはいろんなまた物質が含まれているとなるので、そういう意味では木だから安全ということではなくて、やっぱりそこの持ってきた先までたぐっていかんといかんもんですから、今の中にはだからそういう委員おっしゃったような商品もありますけれども、今こういう状況ですので、それももう一回疑ってみて、マニフェストじゃないですけれども、たぐっていかんと怖いなというふうに思ってます。今もだから、ありますことはあります。
○藤田委員 ですから、そういう重金属入ってたり、エコマテリアルとかいろいろありますけれども、基本的にはそういうものがはっきり、逆にエコマテリアルを指定するようなこともこれから起こってくると思うんですよ。ですから、そういう過程の中で私はやっぱり予断を持たずに、これは大企業だからいいとか、あるいはこれはエコマテリアルだからどうやという概念でものを考えずに、やっぱりそういう予断を持たずに、一遍そこらをちゃんとこういうこれからの一つの課題としてしっかり精査していただいて、その中で先程言ったようにいわゆる企業とか市場とか、環境に配慮する人とか、そういうものを含めてやっぱりこういうものを進めていかないかんのかなと。一つのところだけ抽出して特化してもなかなか難しいんかなという思いがしましたんでね。予断を持たずにこういう認定検査なんかはぜひ、性善説とか性悪説とかいう議論もあると思います。そういうことじゃなくて、本当にそういう頭から予断を持たずにやっていただいて、こういう仕組みをしっかり作っていただきたいなと思います。
以上です。
○大野委員 まず最初に、私このフェロシルトの問題に関する検討委員会の報告書、この内容に随分不満なんです。というのは、余りにも細かい技術的なところばっかりに入り過ぎておって、やっぱり石原産業の道義的責任、社会的責任、企業として責任、そこのところが何も触れてない。一番問題の根本はやっぱり石原産業の会社としての倫理性なんです。社会的責任なんです。だから、そこのところをきちっと指摘をすることが、私は報告書の基本にあると思うんですが。だから、それがどこが悪かった、どこがどうだとかいうような、これだったら裁判記録のようなものじゃないですか。
だから、もちろん原因を究明することは必要ですけれども、やっぱり同時に行政ですからね。そのことが社会的に与えた影響と、だから会社はどう責任を持つべきかというようなことをこの報告書の中できちっと明らかにする必要があったと思うんですけれども。まず第1点、その点。
○油家環境森林部長 大野委員おっしゃることもそのとおりなんですけれども、ただこの検討委員会のあり方は、資料の1ページのところを見ていただきますと、この委員会の趣旨と目的というのは2つの目的がございまして、一つはこのフェロシルトの中の六価クロム等の汚染原因の究明ということで非常に技術的な話ですね。一つは、汚染原因の究明と。
○大野委員 それ読んだんです。
○油家環境森林部長 ですから、この2点をやっていただくためのその専門家の、だから先生4人なんですよ。まさに廃棄物の観点から、あるいはリサイクルの観点から。そんなもんですから、まさにそういう意味では物理的、化学的なこれは報告をいただくわけでございまして、別途そういった社会的責任とか今回のコンプライアンス、いわゆる法令遵守ですとか、そういった意味の責任というのはちょっとまた違う土俵で考えていかないと、この委員会はそういう委員会でなかなかこの先生方がお受けしていただいたわけじゃないもんですから。ちょっと、だからそこはまた別の場でそういったことを詰めていかなきゃいかんと思う、そこをご理解いただきたいんですけれども。
○大野委員 この委員の先生方はこれでいいと思うんですよ。だから、県がこの委員会を設置するときに、技術的な問題と同時に社会的責任の問題があるんだから、もう一つなり、別の委員会なり、第2委員会なりを作って同時にそのことも明らかにしないとね。
○油家環境森林部長 社会的責任ということでいきますと、一つは具体的な法令に基づく刑罰等の、いわゆる刑罰についてペナルティーがあると思いますし、もう一つは会社のイメージを悪くして商品を売れなくすると、たまたまこれは一般消費者に影響する商品じゃないですから余り影響ないかもわかりませんけれども、普通ですとその会社の商品はもう売れませんよね。そういう企業イメージが悪くなるから。そういう社会的な制裁とかですね、いろんな責任とそれに対するペナルティーというのはあると思うんですよ。
そういう問題については今回の場合は、まず今捜査当局が捜査をして、これが廃棄物であったのかどうか。あるいは廃棄物であるとすれば、会社の責任はどうなのかということで、当然会社の責任者、個人、それから石原産業、法人、両罰規定ありますから、その法律の罰則規定にのっとって当然罰則を受けますし、当然社会的制裁も受けると。だから、それはそれで会社として罰せられるわけですけれども。ただ、それは罰せられるということは、ちょっとそういうことが明らかになった段階でそれなりの制裁を受けるわけですけれども、今はまだ捜査段階ですのでそこまで余り議論を踏み込むといかんわけで。
私どもとしては、だからそういった今捜査の成り行きを見ながら、それによって、その結果によって当然もし仮に先生方おっしゃるようなことであれば、今の法令に従ってペナルティーというのは科されるんだろうと。それ以外にまた何かこういう事態を起こしたんだから、石原産業に責任を追及せいというのはちょっと今のところ、一般論として「けしからんやないか。許せんやないか」ということを言えても、具体的にじゃあそれ以上何ができるかなというのは、合法的手段がないということですね。それで十分なのかどうかという、今ある制度の中のペナルティーで十分なのかと、どうなのかという、それこそ国民、県民感情としては当然割り切れないものがあると思いますけれども、制度論的には今申し上げたことでしか今はないということですね。
○大野委員 求めていないことまでも答弁いただかなくても結構なんです。私は、やっぱりこの報告書の中のどこかに石原産業の社会的責任、倫理的責任というものも書いてあるところがなければ、やっぱりこの問題の、この題はそうでしょう、これ。だから、やっぱりそこのところは、抜けてますよということだけ指摘をしておきます。
2点目ですね、石原産業が産業廃棄物の認定のときに出した書類の中に、環境事業団ともう一つ別の民間の機関が品質を分析した、その資料がついてませんでした。
○岡本室長 環境保全事業団と同じように、いわゆる濃度の計量証明事業所、分析ですね、有害物質の分析したところはついてなかったと思います。土木資材としての品質の分析をしたデータというのはついておりましたですけれども。
○大野委員 たしか環境事業団かそこに外注に出したということじゃないんですか、あれは。
○岡本室長 申請書に添付された計量証明書ですね、これは環境保全事業団が発行したもので、それ以外の機関がやったものとは書いてありません。
○大野委員 その下に厚いのついてませんでした。
○岡本室長 ちょっとお待ちいただけますか。
環境保全事業団の後ろに、申請書の順番としてついているのは試験結果報告書ということで、これは東邦地水株式会社が土質試験をした結果のデータがかなり厚いのがついております。そちらではないかと思いますが。
○大野委員 そうすると、それはなぜその検査の必要があったんですか。
○岡本室長 このフェロシルトは申請は埋め戻し資材、いわゆる土木資材ということですので、その認定基準としては品質と安全性という2つの両面から検討することになります。安全性といいますのは、大きくいえば品質も安全性に入るわけですけれども、狭義の安全性で環境汚染ということでいきますと、環境保全事業団が行った、分析結果でチェックをすることになります。もう一つ、品質となりますと、当然これは埋め戻したときに土木資材、いわゆる土砂、砂なんかのかわりに使いますので、それ相当の強度といいますか、それを持ってるかどうかという形でのチェックが必要になりますので、それを土木試験という形でやったということでございます。
○大野委員 そうしますと、水質関係の調査というのは中の科学的分析ではなしに、土壌の中へ入れたときの強度とかそういうものを調査した、そういう結果ですか、あれは。
○岡本室長 そうでございます。項目といたしましては、土木で使われるようですので、締めかため強度とかですね、CBRとかコーン指数とか、もちろんこれ専門的なんですけれども、そういうようなことが試験データとして出てきております。
○大野委員 わかりました。
それでは、次に環境事業団の問題ですけれどもね。まず一つは17年度、一般会計はどんなんですか。特別会計の赤はわかる。一般会計はどうだったんですか。見通しは。
○余谷参事 一般会計につきましては、17年度見込みでは約4億円ぐらいの黒字になる予定でございます。
○大野委員 そうしますと、一旦落ち込んだ一般会計ですね、去年、おととしあたりは民間の検査機関も増えたということで赤になってましたね。それが一転して今言った4億7,000万円ですか、そんなに黒になるというのはどないなっとるんですか。
○余谷参事 当時の段階で、ISO認証の関係のところの部分が、若干技術的な人員の関係、人件費の関係で結構赤字になった部分があったんですが、そこのところの整理をしたということと、あと当然営業努力もされておりますし、経費の節減も図ってきております。もう一つ、この見込みの中には、今年度埋め立て処分場の一般会計部分が増えてきておりますので、石原産業の絡みがございますので、その部分も加味いたしますと約4億円ぐらいの黒になるんじゃないかなというふうに見込んでおります。
○大野委員 いわゆる一般会計ですね、私はやっぱり石原産業との関係がかなりあるんだというように、この数字をお聞きして思ったんですけれどもね。そうしますと、石原産業の廃棄物をあの処分場に受け入れられる範囲で、最大受け入れられれば大体どれぐらいの収益上がります。
○余谷参事 それは今回のフェロシルトの問題ということでよろしいでしょうか。一応21万トン程、今の三田の処分場で受ける計画で今調整に入っております。まだ契約を結んでおりませんのではっきりしたことは言えないんですけれども。数字的にはまだ固まっておりませんので、1月ぐらいからの予定で今調整を図っております。金額的にはちょっと言えないんですが、それなりの収益は上がるというふうに思ってます。
○大野委員 そうしますと、私やっぱりこの廃棄物処理センターは、環境事業団を含めてですけれども、私はやっぱり一般廃棄物と産業廃棄物の県がああいう形で処理をしておるんですから、やっぱりその処理費については一般廃棄物については市町村、それから産廃については排出者、そこが責任を持つべきだと思うんですね。もしそれでやっぱり責任が持てないということで費用がかかるのであれば、これは廃棄物処理ですからね、どこかがお金を持たないかんのです。だから、県としてこれだけは持たなあかんとかね、というような、やっぱりそういうようなきちっとした理念を出して。
20億円をくるくる回してそれで魔法の金みたいに回したって、それはしょせん経営改善にならんと思うので。だから、産廃と一廃の処理についてはこういう方針だと。だから、ここまで市町村に求めましょうと。ここまで企業に求めましょうと。そして県はここまでやりましょうという、やっぱりそこを私は勇気を持って出して、経営の方針を立てやなあかんと思うんです。そのへんどうです。
○油家環境森林部長 まさにおっしゃるとおりで、基本的には産業廃棄物については、中小企業等一部ございますので全部とは言いませんけれども、全体としては排出者である企業にご負担いただくような形でこれからもっていきますし、それから、市町村の一般廃棄物の処理につきましても19年度以降、今ずっと約束ごとがありますから、19年度以降はそういうことで収支均衡とれるような形で市町村の負担もしていただくということで考えて今話をしております。
ただ問題は、これまでの赤字部分は、ここはなかなかそれは市町村の出したごみにかかった経費やから市町村に求めても、ここはお互い言い分がございまして、100円というたから100円のまんじゅう食ったったのに、食ったってからあれは200円かかったんやと、結果的に。だからもう100円払えと言っても、求める方はそういう意見言いますけれども、出すほうは「あほ言うとれ」という話が出てきますので、ここはやっぱりもう少しお互いが歩み寄れるところは歩み寄りながら、これまでの赤字をどう解決していくのかということはあると思うんです。
それと今申し上げましたように、一般会計の方で黒字が出てくれば、それも事業主体としての経営努力の中で当然これまでの赤字を改善していかないかんわけですから、そういった意味では委員おっしゃったような方向で今進めてます。
ただ、それのためには時間がやっぱりかかります。一般廃棄物でも平成19年から収支均衡ということですから、当面はですから資金繰りも市中銀行から借りるのも限度がありますので、「ください」というんじゃなくて、当面20億円の今の無利子融資は続けていただかないとやっぱり資金が回ってきませんので、そこは今後議長さんの諮問機関から出る意見も踏まえた上でどうすべきかということで、また皆さん方にご理解いただくこともあろうかと思うんですけれども、方向としてはおっしゃった方向で進めております。
○大野委員 私が申し上げたのは、その20億円をやっぱりきちっとした方向で処理をしないと、それは県が持つべきところは私は持たないといけないと思うんです。やっぱりそういうことで、この20億円の将来の一般会計の黒字も含めながら、やっぱりきちっと処理をしていくという方向を出していただきたいと思います。
それから次は、森づくり条例です。森づくり条例は本当に条例に沿って基本計画をお作りいただいております。大変ご苦労いただいたんやと思いますけれども、ただこの中で森づくり条例のすべての条例をきちっと入れていただいとるんですけれども、問題はそれを支える第20条ですね、ここのいわゆる新たな財政措置、これがないとこの条例というのはやっぱり魂入らんのです。だから、ここのところはどんな方向とかいうことは求めません。じゃなしに、やっぱり私はそれは知事部局内の中でもいろんな議論や、抵抗とは言いませんけれども、それはあると思いますけれども、やっぱり条例がこのように制定されたんですし、県民の皆さんからも200何十人というようなそういうような意見もいただいて、パブリックコメントをいただいてできた条例ですからね。私はやっぱりその20条をきちっと措置をして、そして魂を入れていただくということで、これは議会もある程度理解せないけませんしですね。やっぱりともに頑張っていきたいと思いますので、ひとつこれよろしくお願いします。
以上です。
○清水委員長 ほかには。副委員長よろしいか。
ちょっと最後に、ちょっと気になった点があるんですけれども、稲垣委員からの質問の中でフェロシルトの処理の問題に関して、三重県は全部いけるというようなちょっとニュアンスの言い方をされたので。やはりこれはもう合同捜査本部も1府3県もう一体となってやっているのだから、ちょっとそういう認識では困るんですわ。だから、やはりこれ愛知県も岐阜県も京都のゴルフ場のものもやはり一体的なものとして考えて、県のエゴというのはやはり余り表に出さないようにしてほしいなという気がしたもので、ちょっと僕の誤解かもしれんけれども。
○油家環境森林部長 おっしゃるとおりです。私もさっきから気になってたんで言わないかんと思ったんですけれども、たまたま総括が言ったのは、一応各県の今対象になってるものの計画はできましたと。しかしながら、たまたま愛知、岐阜のやつについては受け入れ先が風評被害で今難しくなったと。そういう意味では今そこが問題になってますと。ただその分はじゃあ三重県はそういう被害を受けてないんで、今のところ計画どおりにありますということなんで、それはそうなんですけれども、でも我々としてはさっき言いましたように、それこそ道義的責任という話じゃないですけれども、関係する県のやつ全部が同時にやっぱりみんなで解決に向かわんと、三重県さえよかったらええなんていうことはこんなこととてもじゃないけど言えた義理じゃないんで。これはもう当然そういう委員長と同じ気持ちです。ただちょっと説明が誤解があったらそれは訂正させていただきたいと思います。もう委員長の言われるとおりでございます。そこはもう私どもそのつもりで。
○清水委員長 ちょっと僕も感じたもんでね。
○油家環境森林部長 はい。ありがとうございます。説明不足でございました。
○清水委員長 それと、やはりこのリサイクルの認定の見直しも、世界的にこのリサイクルはしていかなければならない中で、ある程度やはりリサイクルの精神が阻害されないような形での認定というのが、認定のこの見直しというのが大切だと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
それと石原産業の関係に関して言葉を選んでいるようですけれども、副工場長ははっきりと偽りのサンプルを出したということを認めているんだから、余り気にせずに。
石原産業も議会に来年の8月末までに全量撤去と言いながらいろいろな処分場断られて、大分見通しが厳しくなっている状況の中で、一回もこの間参考人招致のときに県議会に対しての、議長にあったかどうかはわからないけれども、経過の報告も何もない。やはりこれは非常に僕はあの会社は誠意のない、そういうことをやって当然の会社だと僕は思いました。
以上、感想。
○油家環境森林部長 それぞれ各人が、委員方もそうですけれども、私どもも含めて各人がそれぞれ思いをしていることは、そういうことであろうと思いますけれども、ただ私どもはこれ今行政という立場で今捜査当局が捜査している中で、結論が出ない中で軽々に言えないもんですから、ちょっとどうしてもそういう言い方になって。
○清水委員長 副工場長は認めとるのだから。偽りのサンプルというのは。
○油家環境森林部長 そうであっても、副工場長の言うことがまだきちっとした形で法的に位置づけられて、捜査が打ち切られて確定してないもんですから、そういう、言葉悪いですけれども、被疑者の段階でこれは、容疑者の段階とか被疑者の段階で犯人と言えないもんですから、そこらへん我々はもうきちっとしとかないと、また誤解があるようなことでまた表へ出ていってもまずいもんですから、ちょっと言葉を選んでるんですけれども。
○清水委員長 そこまで言うなら、石原産業がもしこれ川越建材みたいに倒産したら、会社やったらこれどうするの、これ。フェロシルト。だから、そのへんの危機管理がまだないわけですよ。最悪の状態までのあれが。まだ石原産業は上場しとるし、株価もこの間下がったけれども2割ぐらい上がってちょっと今安定状況に入ってるけれども。というふうな感じで、やはり一部上場企業であることに対して甘えが出てるのと違う。もしこれ倒産しとったら、どうする。
○油家環境森林部長 それはそれで倒産してれば。
○清水委員長 よろしいと。
○油家環境森林部長 もし仮にこれが廃棄物と断定した暁には、廃掃法にのっとってちゃんと処置をしていきますので、それはそれで私ども考えます。考えてますけれども、今のところは。
○清水委員長 そこまで考えてるのだったらよろしいわ。
○油家環境森林部長 もうそれは考えておりますので。
○清水委員長 このへんで、大分時間も経過したもので。
○油家環境森林部長 委員長と言い合いをする終わり方はまずいので、どうぞよろしくご理解をいただきたいと思います。
○清水委員長 それでは、環境森林部関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。
10分間休憩を。
(休 憩)
〔病院事業庁関係〕
〈分科会〉
1.議案の審査
(1)予算議案・予算関連議案の審査
● 議案 第12号 「平成17年度三重県病院事業会計補正予算(第2号)」
1)当局から資料に基づき補充説明
な し
2)質疑
な し
(2)採決
議案 第12号 挙手(全員) 可決
〈常任委員会〉
1.所管事項の調査
(1)当局から資料に基づき補充説明(山本病院事業庁総括室長 説明)
(2)質疑
○清水委員長 それでは、ご質問等がありましたお願いいたします。
○稲垣委員 まず1点目が、両論書いていただいてあるんですけれども、予算委員会のときに緩和ケアセンター整備事業費2億6,000万円、これは最大マックスを想定しているということで、どちらとかそういうのじゃなしで最大これだけということなんですが、一志の場合あるいは津の場合で、費用的なものどういう形になりますか。
○山本総括室長 まず普通単独になりますと、やっぱり用地の問題がございます。今回の2億6,000万円余の当初予算の要求状況、それは今回出させていただいておりますけれども、そのうち用地費がおおむね2億円程度かなというふうに思っております。したがって、一志の場合ですと前の駐車場を使いましてそこで整備ができるものと考えておりますけれども、ただ一志につきましても職員の駐車場地もつぶしますので、そういった意味では数千万円の用地代は要るのかなと。ですので、用地の部分が一番大きい、そういうふうに考えております。
○稲垣委員 そうすると、例えば仮にですけれども津でやる場合であっても、用地を県有地たくさん津の場合もあろうかと思うんですが、それを使うとこの2億円というのが必要なくなる、あるいはかなり削減できると思うんですが、それについての考えというのはどのように思っておられますか。
○山本総括室長 現時点で特定の場所は決定しておりませんけれども、私ども今検討している中には県有地がございます。したがって、お互いに県と事業庁という形になってまいりますので、本来ですと無償でお借りしたいという気持ちもありますが、ただやっぱり会計の原則がございますので、仮に県有地であったとしても一定のリース料といいましょうか、土地のレンタルといいましょうか、そういったものも要るというふうに思ってますし、また県の方から買い上げるにいたしましてもやはり県費に当然充当いたしますので、2億円かというところが若干ありますけれども、いくばくかの経費がかかるんだろうというふうに思っております。
○稲垣委員 できるだけいろいろ検討もいただく中での判断の中で、場所を用地取得に関することというのは、津でやる場合に関してのことになると思うんですけれども、この部分がかなり大きな額になっているということもありますので、県有地たくさんありますからそのへんもしっかり考慮をしていただいて判断をいただきたいなというふうに思います。
それから、先程緩和ケアのニーズというか、そういうのは全国的にあるいは本県においてもかなり高いと。現状が三重県の場合4,342人、死因の第1位ということで書いてもらってありますし、そのうちの6割が在宅での療養を希望しているという中で、この緩和ケアセンターが設立をされた後、こういう今の現状がどのように改善していくのかという見通しというのは、これざっとしか僕報告書は見てないんでちょっと何とも言えないんですけれども、そういうものは具体的にある程度のイメージはできてるんですか。
○山本総括室長 実際にどれだけの方が希望されるかというのは非常に難しい推計でございますけれども、これは九州の方のある団体が推計した数字がございます。患者さんにいろいろアンケートをいたしますと、約37%の方が希望されるというふうなことを伺っておりますので、例えば私ども4,342名の患者さんがいらっしゃるとするならば、そのうちの37%の方が当然希望されると。ただこれも非常に難しい話なんですが、いわゆる平均在院日数というのがございます。いわゆるその施設に入られて不幸にして亡くなられる、もしくは社会復帰をする、もしくは在宅へいかれると、そういった数字がございまして、そういった数字が30日ですとか40日とかいろんな数字がございます。ですので、そういったことをトータル的に判断いたしましても、私どもが仮に今回20床整備をしたとしても、多分三重県全体のニーズの20%そこそこぐらいしかカバーできないんだろうと。したがって、今の現状から申し上げますと、もっとベッド数は必要になってくるんだろうというふうに思っております。
○稲垣委員 そうすると、今回はこれで、一段階としてはもうこれですけれども、今後の展開というのもそういう意味では考えていかれるということですね。
○山本総括室長 私どもが今緊急の課題というふうに思っておりますのは、実は患者さんの一番の思いは在宅なんです。ですから、なるべく家族のもとで終末を迎えたいというふうな思いがあるわけですけれども、ただ開業医の先生方、もしくは在宅をフォローされるボランティアの方ですとか、そういった方に実は看護ケアのノウハウというのはほとんどございません。今県内でもいくつかの開業医の先生方がやっていただいておりますけれども、まだまだ少ない状況であります。また、大学の学生さんも先程三重大学の方に緩和のコースがないというのをお話し申し上げましたように、本来ですと5年生、6年生の段階でこういった緩和に対する経験をしていただいて、まさに全人的なドクターとして成長していただくのが筋だというふうに思っておりますので、私どもは20床を作って20床の患者さんをお世話するということ、もちろん大事なんですけれども、それよりも今申し上げましたように開業医の先生方ですとか、大学の学生の方、そういったところにいろいろ研修をしていただいて、そういった広い環境を作ってその中で患者さんが安心して、もしくは家族が安心して緩和ケアを受けられるような条件を作っていくと、そういったことを考えておりますので、20%がどうというよりはむしろそういった人材を広げていく、その広げていくことに私ども県立病院としての人材育成の一番大きな役割があるんだろうと、そのように思っております。
○稲垣委員 ありがとうございました。
○中嶋委員 今のお話を伺ってますと、人材育成の部分で三重県内は欠けているから、緩和ケアが進まないと、そういうふうな分析をまず基本的にされていらっしゃるという、そういう認識でよろしいんでしょうか。
○山本総括室長 はい。委員のおっしゃるとおりです。
○中嶋委員 そうしますと、今回20床という一応計画を立てられてはおるんですが、今民間でも少なからず取り組んでらっしゃるところがあるわけですね。松阪市民でも取り組み始めると。そういう民業とかほかでやってるところ、もう三重県立でないとという部分とのすみ分けのところで、それで民業圧迫はしない範囲で20という数字を掲げたわけでしょうか。
○山本総括室長 先程申し上げましたように、いろんな計算はできます。いわゆる平均在院数ですとかいろんな規模の関係がありますけれども、先程言いましたようにせいぜい20%、30%と、私どもが20床作っても多分それぐらいのニーズに対しての対応しかできない。したがって、緩和ケアの施設ケアという形でいきますと、もっとたくさんのものが要るんだろうと。
ただ、それは私ども県立がやるというよりは、むしろ民間に方でやっていただいても結構だと思っておりますし、ただ、私どもとしてはこれから緩和ケア、いわゆる施設ケアを作るとするならば、本来患者さんにとってこういう施設があるべきだという、そういうようなモデル的な部分もできれば示させていただきたいなというふうに思っておりますので、決して民業圧迫ということにはならないというふうに思っております。
○中嶋委員 例えば一志に併設とした場合ですけれども、今七栗にしても距離的にも近い、かつ自然環境豊かなところに七栗もあるわけですよね。そういう意味においては、そこへ入りたいと思ってらっしゃる患者さん、家族の方というのはそういう県立だから民間だからというよりは場所だとか、周りの環境だとか、そういうことを選択するときに考えると思うんですね。県は県で人材育成が大事だからというようなことでやっていても、かえってそれを言えば言うほど「私はモルモットじゃないから」というようなことで逃げていかれる方もいらっしゃるかもしれないんですが。一志に併設するとした場合ですよ、そういう七栗を初めとした自然郊外型のこういう緩和ケア病院への影響度合い、そういうことはこの報告書の中では検討されているんでしょうか。
○山本総括室長 この報告書の中にはその数字は入っておりませんけれども、検討会で検討していただく過程では、それぞれ三重県内の約4,300名の方が平成14年に亡くなられていますけれども、それぞれ地域ごとの死亡された方の数字も弾きまして、それに対して先程言いました37.5%というのを掛けまして、例えば中勢地域ですと多分このぐらいの方はいらっしゃるんだろうなと、南勢地域だとこのぐらいの方がいらっしゃるんだというふうなことも推計をしまして、たとえ津に私どもが設置をしたとしても決して民業圧迫にはならないという部分での計算はさせていただきました。
○中嶋委員 それは最終報告書の中には読み取れる部分は明確にはないという、そういうことですね。その前提で、ただ民業圧迫はしない中でこの2つの案を出したという、じゃあ前提でいかせていただきます。
その上でもう一つ、今、山本総括の方が今回は一志病院と併設するしないにかかわらず、緩和ケアのあり方ということの議論をしたいというふうにおっしゃられたんですが、ただやっぱり地域に住む一志病院が抱えてらっしゃる過疎地域の皆さんにとってみれば、一志病院ってどうなっていくんだろうかと。まさに緩和ケアと切り離してでも非常に気にするところだと思うんですね。特に市町村合併で、果たして今までどおり過疎地域の拠点病院という位置づけが変わってしまうというおそれもあるわけですね。そうなると財政的なものも変わってくる、それはもう目の前へ来てる話ですね。津市の合併が目の前ですから。そんな中で、一志病院はどうしていくつもりなのか。やっぱりこのことも一緒に議論の俎上に上げないことには、我々県議会にしても県民の方にしても、併設がええのか、それとも津なりの都市型がええのかという判断ができないと私は思うんですが、その点についていかがですか。
○渡辺病院事業庁長 大変そこが私どもこの検討の中でも、常に今委員おっしゃった問題が大きな課題として残っておりまして、そんなこともございまして、今回2つの案をいただいてすぐに結論出すんではなくて、今おっしゃっていただいたようなこともあわせて検討するということで考えております。したがいまして、私どもとしましては来年第1回の定例会で緩和ケアの方針をどちらということも決めさせていただくと同時に、一志病院の今後のあり方につきましては、当然新しい保健医療制度の改革がございますので、それとセットの中でどうするかということを方向づけをしていきたいというふうに考えております。
○中嶋委員 私も当初、一志病院を今のままでは経営は成り立っていかないねという中で、一志病院に新たな特色を持たすことで県立病院としての役割を新たな方向性を見出していこうということで緩和ケアというものが考えられ、南院長が三重大から派遣され、そういう認識をしておったんですが、それは全く違うと。それとは別個で緩和ケアは緩和ケアで考える、一志病院のあり方はあり方で考える、そういうふうな認識が正しいということで、確認なんですが。
○渡辺病院事業庁長 中期経営計画の中で、一志病院のあり方として緩和ケアをやっていこうという方針を決めて現在まで取り組んできました。それの具体的なあらわれとして、本年1月の3床のベッドを作ってやっとるわけですね。しかし、ご承知のように昨年の12月の県議会の方から単なる緩和ケア病棟をやるだけであれば、先程の中嶋委員の民業圧迫の話じゃありませんけれども、そんなん作っても意味がないんじゃないのと。やはりそれだったら県としてやる以上はもっと複合的な機能を付加して、トータルとしてやっぱり県内の緩和ケアの医療水準を上げていくためのやはり方策を講じるべきではないかと。それが総合的な緩和ケアにつながるんではないかというふうな私どもの理解のもとにここまできておりますので、決して今までの取組と全く無縁ということではございません。
したがって、そのことを踏まえて、じゃあ一志病院これからどうするのということは考えていかんならんと思っております。
○中嶋委員 そこらへんで表現の仕方で受け止め方がそれぞれありますもんで、例えば南院長からすれば、県議会がそういう今の3床のままでは中途半端であかんやないかと言われたから、今こういうふうに都市型とか一志病院併設だとか、当初南院長が思われとったのとは違う方向にいってしまったというような感じでとられてる部分もあると思うんですよ。あるいは、予決委員会での院長の発言の中には、病院事業庁だけではなくて我々議会に対しても不満をおっしゃられてたなという部分を感じていて、何で私はそういうふうにとられるのかなというのが不思議でしかたなかったんですわ。今のお話、その流れがあったから南院長もそういうふうに議会に対してもそういうふうにとられたのかなというふうには理解しましたが。
もともと、ここだけ確認させていただきたい、ポイントはですよ、くどいようですが、県立一志病院ありきでこの緩和ケアのあり方というのは議論がスタートしたかもしれないけれども、今は全く別個にそれぞれ考えていくということだけは確認させていただいて、一応私の方からの質疑は終わらせてもらいます。
○中村委員 基本的なことを教えてほしいんですけれども、今、一志病院の話出てますけれども、津市という話が出たんですが、ちょっと具体的に。
○山本総括室長 今回の両論併記というのは、津市街地近郊ということです。要は三重大学ですとか、看護大学も含めて、そういった学生に対する研修というのも必要なんであろうと。としたときの利便性を考えたときには、多分津市内というわけにはなかなか場所的にもないと思いますので、津市街地近郊という、そういうような表現になっております。
○中村委員 ということは、基本的に緩和病棟、緩和ケアのこういったことを進めるために、新たに県立病院を建設するという意味ですか。
○山本総括室長 20床の新たな、仮称ですけれども、県立緩和センターを整備するということです。
○中村委員 ということは、その緩和センターというのはまさにそれだけの病院ということですか。
○山本総括室長 はい。緩和ケアの20床だけの病院ということでございます。
○中村委員 ということは、その近郊へそれができたら、そこへ入った方は末期というか、がんの末期をそこで送る人やということを、もうそれだけですからそういう前提になるということが内外にもはっきりするという、そういうところを津の近郊に絞り込んだものを建てようかということを議論されてるということですか。
○山本総括室長 まさにそのとおりなんですが、ただ少し前提が違いますのは、今委員が終末期というお話をされましたけれども、今の緩和ケアというのは従来のように本当の終末期をまさに死に直面してということよりも、むしろ例えば拠点病院でがんとして診断された、例えば余命3カ月とか告知された、じゃあその3カ月の中を自分らしく生きるためにどうするかという、そういった意味での今までの自分自身を見つめ直して、新たに再出発する場所が要ると言われています。そのためには当然メンタル的な部分でのサポートということと、がん患者さんにとって一番大変なのは苦痛、ペインコントロール、痛みと言われています。ですから、そういった痛みをモルヒネのようなそういった薬を使いながらそれを減らしていく、なくしていくということはまさに、精神、メンタル的な部分できちんとして、いわゆるペインコントロール、痛みから解放されれば、残りの3カ月自分らしく生きることができるわけですね。そういった意味で、ただ単にその施設で終末、死を待つんではなくして、病院から一たんそのセンターへ入るけれども、そこでいろんなお世話をすることによって、さらに実は残りの二月、一月を社会復帰をする、場合によったら家庭へ戻る、そういった場所だと言われておりますので、私どもは従来のような終末を迎えるための寂しい場所というふうな位置づけはしたくない。むしろ今は緩和医の方からは従来のような病棟じゃなくて、もっとホテル的な機能を持ってまさに再出発するためのそういった整備をすべきだというふうなご提案もいただいておりますので、そういったこともこれから基本設計を組む中では検討させていただきたいなと、そのように考えております。
○中村委員 全国的にそういう傾向になってきてるんですか。
○山本総括室長 緩和学会、いわゆるオンコロジー学会というのがございますけれども、この中では従来は看取りの看護という言葉を盛んに言われてました。ただ最近の学会では、やっぱり積極的に治療していくんだというふうなことを言われてまして、従来の考え方からはかなり変わってきております。
○中村委員 聞かせていただきたかったのは、僕の考え方が余り理解されてないもんですから、普通総合病院の中に併設されて、そういう形が普通かなという感じを今まだ持ってるもんですから、単独にどんなにすばらしい、すてきな形であっても、あるいはあと余命3カ月、4カ月、半年にしても、そこで本人自身はそういう思いでもうきちっとそういう緩和ケアを受けて、どっちにしても最後の夢を持ってきちっと生きていける、生きがいみたいなものをそこで覚えるにしても、ちょっと個人的には町の中心街といいますか、住宅街かどこになるかわかりませんけれども、「ああ、あそこはそういうところやな」という感じにならないのかなと思いましたもんで、全国にそういった、全国にもうそういったところだけの施設がどんどん建ってるんですかということをお伺いしたんですけれども。
○山本総括室長 施設的にはまだまだそこまでいっておりません。施設的に、というよりはむしろ緩和ケア病棟そのものがまだまだ全国的に少なうございまして、今私どもが整備を計画しております緩和ケア病棟と支援センター機能を持った、両方持った建物、そういったものは広島県に1カ所あるだけでして、まだまだこれから全国的には充足していかないといけない部分だというふうに思っております。
○中村委員 わかりました。終わります。
○大野委員 ちょっと整理させていただきたいんですけれどもね。資料のところで県の保健医療計画というのが15年度にできましたね。その中でがんというのが一つの課題なんだということで出て、そして今度は17年に県のがん対策戦略プランができて、この中で緩和ケアとかこういうものが具体化されていったわけなんです。そうしますと、一志病院の院長さんはこのいわゆるここのがん対策戦略プランができる前に自分の一つのライフワークというような形で緩和ケアという、その課題に取り組んでみえて緩和ケアということに取り組みになって、それがいわゆるがん対策プランができるまでの間に進められておって、県のがん対策プランができて、県として緩和ケアの施策をどう進めていくかという基本的な方向を決めましょうということになって、そこで一志病院の考え方と差が出てきて、一志病院の院長さんの思いというのは、このいわゆるがん対策プランの中の緩和ケアではなしに病院としての緩和ケアの道を進まれたと。そこで県の健康福祉部との少しボタンのかけ違いがあったと。今回はこのがん対策の戦略プランでもって緩和ケアをどうするかという位置づけをできて、平成20年までに整備しましょうという、そういう方向性を出されたわけですね。
そうしますと、県の健康福祉部とのボタンはきちっとかけ合っとるわけですね。だから、そこのところにそごはないわけですね。まず1点、確認したいのは。
○渡辺病院事業庁長 健康福祉部とは十分調整をいたしまして、今のこのがん対策戦略プランの中の位置づけということで今方針を検討させていただいとるということです。
○大野委員 そうしますと、承りますと一志病院の院長さんが辞表を出されるというような状況とか、かなり医療スタッフの中にも変動の動きがあるというようなこともお聞きしてますので、やっぱり一志病院でもってこのまま緩和ケアのいわゆる県のセンター的な役割というのは、現状ではなかなか果たすのが難しい状況ではないかという、こういう現状が一つあるんじゃないかということがお聞きしたいのと。
それからもう1点は、仮に一志病院とは別に津を含めた地域に緩和ケアの研修センターを作られて、そこで一番大事なのは医療スタッフなんですね。そのへんの医療スタッフが確保できるのかどうか。この2点お伺いします。
○渡辺病院事業庁長 1点目の件につきましては、委員おっしゃるように、私どもとして15年当時から考えてきました地域経営計画の中に盛り込んだ、いわゆる緩和ケアというものと、検討してきた結果出てきてる緩和ケアとが大分違ってるということですね。今ちょっとおっしゃいましたけれども、南院長が当時考えてみえた緩和ケアというのは、まさに今山本が言いました看取りのケアなんですね。本当の終末の方を看取って、本当に安らかにいっていただくという、そういう緩和ケアを想定してたということでございます。しかし、その後16年以降もいろんな形でこの緩和ケアにかかわってみますと、今言いましたように相当中身的に変わってきてると。そもそもやっぱりこのがん対策の中で問題になっとるのは中壮年といいますか、一番働き盛りの方たちのがんというのが大変大きな問題になってきてるわけでして、そういった方たちに対して的確にやっぱり緩和ケアというのを考えていくということになれば、そこにやっぱりスポットを当てざるを得ないということの中で、私どもの中期計画の流れから少し方向が変わってきたというふうに理解をしております。
それからスタッフの問題ですけれども、これは現在、私どもいろんな形でスタッフの確保に向けて動いておりまして、この20年のスタートまでにはスタッフの確保はできるというふうに見込んでおります。
○大野委員 そうしますと、その15年の計画と17年の計画の路線の変更が、一番そこのところで一志病院の院長さんの問題ということで出てきたと思うんですけれども、そこのところはそこのところで、一志病院としてはやっぱり路線が変更したんだということについてはご理解はいただいとるわけですか。
○渡辺病院事業庁長 これは緩和ケアに対する考え方がどうかということに私はかかわると思うんですけれども、要は私ども庁内の会議の中でもこの問題いろいろと出して皆さん方に議論をいただいてますけれども、方向がこういう形に変わってきたということについては、院長自身もご理解いただいてるというふうに私は思ってます。そういった意味で、少し院長が想定していたものと変わってきたということもございまして、一志病院でできるかどうかということに対する心配もされたんではないかなというふうに思っておりますけれども。
○大野委員 このいただいた資料なり報告書から見ると、大体ストーリーは私読めるんですね。というのは、やはり15年度から路線が変わりましたよと。だから、緩和ケアというのは、県の果たすべき役割は研究と人材育成とそれと臨床実験だと。この臨床的な実験ではないんですけれども、20床の臨床でやっていくというようなそんなものが柱なんだということでですね。そうしますと、いろんな研究機関との連携から当然今の一志では無理だと。だから、津に新たにいきましょうと。その裏打ちに2億何千万円かの予算的な措置もあるということで、私はこの流れとしてはそちらの方向に流れていくと思うし、またそれがやっぱりここに書かれておるようなこういうようながんのセンター的な役割であれば、その位置も当然かなと思うんですけれども。
後の問題は、一志病院の今のスタッフも含めて緩和ケアということで今までやっていったけれども、悪い言葉でいえば病院企業庁に途中でだまされたとか、そんなことがないようにきちっと一志病院の問題を整理し、一志病院の現在の3病床をこれは緩和ケアとしては、それは地域のがん患者の方の治療とかですね、緩和ケアやるということでそのまま存続するなら存続するという方針とかね、そういうものをきちっと出して、それからもう一つは一志の地域医療をどうするんだというような問題も、やっぱりそれを同時に私は解決というんですか、方向性を出さないと、この計画で先に走っていってもやっぱり誤解も生むし、そして地域との関係もまずくなると思うので、私は一志病院で緩和ケアのこの事業を進めることにはこだわりませんけれどもね。やっぱり場所を移すのであれば、その問題をきちっとやっぱり整理をしていただきたいと、そのように思います。そのへんどうですか。
○渡辺病院事業庁長 委員おっしゃっていただいたとおりでして、私どもこれはセットといいますか、一緒にやはり方向づけをしていかないとだめなんだろうと思ってまして、そのことにつきましては、次回、第1回の定例会の中で具体的な方向づけをさせていただきたいと思っております。
○大野委員 どうですか。もうその第1回の議会までに、もう方向づけをそこでお聞きするまでにもう一回皆さん何らかの形でお聞きする場を持った方がいいんじゃないですか。その必要ありませんか。
○清水委員長 この問題に関しましては、やはりいろいろな各議員思いが違いますもので、一度早めに方向性が決まったら常任委員会もかかわらなきゃならないんですが、全協であるとか、そういう全体の場でも一度諮った方がいいかなと思います。思いがいろいろあるような感じですので。それでどうでしょう、大野委員。
○大野委員 はい。
○清水委員長 早めにということでね。
○大野委員 ええ。今日は場所は別にしてこういう計画があって、がん戦略プランにこういうような病床を持ったそういうセンター的なものをこれから建設していくという方向性については、この委員会としては一応理解をするわけですね。というのは、津とか一志とか関係なしにね。その方向性ですね。場所はこれからにしてですね。一応方向性についてはこの委員会としては了解とはなりませんけれども、一応……。
○青木副委員長 そういう議論はこれからとある場所でまた全協でとかそういうことはいいと思いますけれども、どうもすっきりしないのは、方向性が15年からちょっとずつ変わってきて、何かあるレールの乗っているというような感がするということですね。
それともう一つ、前回の全体の場なり、また10月の常任委員会のときにいろいろ南院長の発言から係争があるなしの話、いろいろあったと思いますし、それから三重大学と病院事業庁との関係とかいろいろあったと思うんですけれども、そのへんその後大分たってるんですけれども、南院長とこういう問題について、長年かかわってみえた院長と病院事業庁とじっくり腰を据えて何度話しされたんかということとか、それから三重大学に何度足を運ばれてそういった方向づけの話をされて、今何か大野委員さんからは辞表の話やスタッフが云々という話がありますけれども、そのへんはどうなんですかね。そのへんが整理できないと、どうも方向づけをするにしてもはっきりしない部分があってもやもやとしているんですが、いかがでしょうか。
○渡辺病院事業庁長 院長との間では、先程も申し上げたように、庁内の会議でこういう方向づけでいくということは、ずっと当初から私どもは話し合いをさせていただきながら進んできたということがございます。ただしかし、さっきも言ったように基本的なところですね、いわゆる緩和ケアというものをどうとらえるかという、この基本的なところはやっぱり院長の思いと今回検討いただいて出てきてる結論とは多少、多少というんじゃなくて方向が違うんかなという気は、私今率直なところそう思ってます。これはやはりしっかりと話し合いをしてきましたけれども、引き続きやっぱりしなければならないというように思っております。その件につきましては。
大学との関係ですけれども、三重大学の方には、これは特に派遣いただいております医局の方へお邪魔いたしまして、担当教授との間では、このいわゆる中間報告として最終報告を来週月曜日に私担当教授とお会いして説明も申し上げてする予定をしておりますけれども、その都度お邪魔して説明をしております。大学としては、15年当時に一志病院で緩和ケアをやるということで医師の派遣をいただいたという経緯がございましたので、そのことを踏まえて今お話し合いさせていただいとるわけですけれども、今回これがどういう形になるか別にしまして、大学側の意向というのは少し変わってきてるかなと。
まず、教授の考え方とまた南先生との考え方も多少違うように思ってまして、ここでちょっと申し上げるのはいかがと思いますのでこれ以上は申し上げませんけれども、そういったそれぞれやっぱり考えというのはそれだけ難しいということだろうと思うんですよね。どういうところに対象を絞って、そして具体的に何をするかということが、やはりこれはもうお医者さんによって皆違うわけで、はっきり申し上げて。それ程まだまだこの緩和ケアそのものの考え方がかたまってないということだろうと思うんですよ。医療の中でもまだまだ新しい分野というふうに私らも思ってますけれども、そういった中でこれだというふうなことで決めつけてやっていける程かたまったものではないというふうに思ってます。
したがって、私どもは検討委員会でいただいた結果を踏まえて、いろんな議論ございましたけれども、この方向で出てきたものをやはり大事にして実行に移していきたいということでやっておりますので、それに関連して今までかかわっていただいた方とはやはり引き続き話し合いをして、理解を求めていく以外にないのかなとこのように思っております。
○青木副委員長 何回お会いされましたかという、三重大のその教授とは何度この間にお会いされたかということと、南院長と何度こういう真剣な話をされたかという、それに答えていただければ。
○渡辺病院事業庁長 三重大学とは、担当教授とは4回ぐらいですかね。
○青木副委員長 10月の委員会以来。
○渡辺病院事業庁長 10月以降はもう本当にお会いする時間がございません。ほとんど外国へ出張されてますので。お会いするアポを取るだけでも大変な状況ですんでね。そんな状況です。
それから、院長とは先程も申し上げたように、去年からずっと緩和ケアについての議論をしてきてますので、今回の新しい方向づけをここまで来ておりますけれども、これについてもそれぞれ庁内の会議、公式には経営会議の中でも議論をさせていただいてますし、それ以外でもちょくちょく話をさせていただくと。しておるということでございまして、何回というのは、もう折に触れ私も病院へ行ったときにはそういう話はさせてもらってますので、回数云々という話はちょっと今あれですけれども、とにかく話はさせていただいとるというふうにご理解いただきたいと思いますが。
○青木副委員長 その話の中でいろいろそれぞれの考え方の違いはあるけれども、ご納得いただいてはいないということですね。
○渡辺病院事業庁長 先程も申し上げたように、やっぱり緩和ケアをどうとらえるかというその基本的なところについては、やはり違うのかなという、私率直なところ思っております。
○青木副委員長 前の10月11日の委員会の渡辺庁長のお言葉にきちっと納得いくまで話し合うというような最後の締めがあったので、非常に期待をしてたし、また相手の大学の先生がお忙しいというて、またほとんど会ってないというのも何か誠意というか、三重大学に対してどの程度まで期待し、余り期待しないのかなという、もうはっきり思ってしまうわけでございますけれども、そのへんはいかがなんですかね。もう見切りをつけてるんですかね、大学に対して。
○渡辺病院事業庁長 これはどういうふうに申し上げたらよろしいんか。大学側としては一志病院で緩和ケアに取り組む、その緩和ケアの内容というのは先程申し上げたような内容でやるということで、一志病院に医師を派遣をいただいたというのが15年当時の経過としてございますので、それはもうそれでございます。ただ、その緩和ケアの内容というのが相当変わってきてもおりますので、当然事情変更というのはあって、その中で県として、行政としてやるときにどうするのやという話はやっぱりこれ別途私どもとしては考えていかんならん面もございますので、そのことを考えたときに、大学あるいは南先生との間の考え方の違いを本当にとことん議論をして、私らの方に賛同してもらうのがいいのか、あるいは大学、あるいは南先生の方に合わせていくのがいいのかというのは、これはやっぱり大変難しい問題だと思っております。
私も最終的にはやっぱり行政として県費を投じてやる以上は、それなりのやっぱり対外的にも議会の先生方のご理解もいただいてやっていく必要がございますので、そこのところについては一定考え方の相違というのは、一致させるということは現実難しいんではないかなというふうに思っておりますけれども。説明はさせていただきますし、お話し合いはしていきます。
○青木副委員長 長くなりますからこれだけにしますけれども、さっき大野委員さんからありましたそういう辞表なり、またほかのスタッフも何か難しい問題があるというようなことを言われたと思うんですけれども、病院事業庁と病院とまた大学と意思疎通が図れないために、一志病院の医療スタッフが確保しにくいと。だから、そこでできないというような方向になっていかないようにだけはきちんと整理していただきたいと、このように思っておりますんで。
以上でございます。
○清水委員長 ほかには。
患者というのが一番大切でございますので、経営者側、ドクター側いろいろあろうかと思いますけれども、とにかく患者というのを第一の視点においていただいて行っていきたいと思いますし、私たち委員会もそのように考えておりますので、ひとつよろしく判断をしてください。
それでは、なければ病院事業庁関係の常任委員会及び分科会を終了いたします。当局にはご苦労さまでした。
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成17年12月16日
健康福祉環境森林常任委員長 清 水 一 昭