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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成17年度 委員会会議録 > 平成17年6月24日 観光・文化調査特別委員会 会議録

平成17年6月24日 観光・文化調査特別委員会 会議録

観光・文化調査特別委員会

会 議 録

(開 会 中)

開催年月日   平成17年6月24日  13:03 ~ 14:58

会 議 室   601特別委員会室

出席委員    11名

委員長 前田 剛志 君
副委員長 竹上 真人 君
委員 中村 勝 君
委員 舘 直人 君
委員 田中 俊行 君
委員 中村 進一 君
委員 岡部 栄樹 君
委員 吉川  実 君
委員 辻本 正 君
委員 山本 教和 君
委員 杉之内 昭二 君

欠席委員    1名

委  員   前野 和美  君

出席説明員

[農水商工部]

農水商工部長   石垣 英一  君

観光政策監    藤本 和弘  君

その他関係職員

[総合企画局]

総合企画局長   村林  守  君

政策企画分野

総括室長     天野 光敏  君

その他関係職員

[生活部]

生活部長     宮村 由久  君

人権・男女共同参画

・文化分野

総括室長     安田  正  君

その他関係職員

傍聴議員      なし

県政記者クラブ   8 名

傍 聴 者     1 名

議題または協議事項

I 調査事項

1.三重県の観光振興について

(1)三重県観光振興プランについて

(2)平成17年度の観光振興に係る主な取組について

(3)平成16年の観光レクリエーション入込客数推計について

2.「みえの文化力指針(仮称)」の策定について

3.文化振興施策について

II 委員協議

1.今後の調査方針について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 調査事項

(1)当局から資料に基づき説明(石垣部長、藤本政策監、村林局長、宮村部長)

(2)質疑・応答

○前田委員長 委員の方々からご質問、ご意見ございましたら承りたいと思いますが、いかがでございますでしょうか。

○中村(進)委員 去年の観光入込客のデータをいただいているんですが、もし今わかれば、予算決算特別委員会のときにも少しお話をさせてもらったんですが、セントレアが開港して、今、愛知万博がかなりお客さんも入ってきたと、そういう環境が随分変わってきている状況にあります。そういった中で、その影響はということで、第1回定例会の時点では、なかなか予約状況も好調で、三重県もその恩恵に ( あずか ) っておるという、そういう答弁をいただいておりますけれども、今の現状、わかればよろしくお願いいたします。

○藤本政策監 県下全般のデータはまだ掌握できておりませんけれども、主要な施設について、ある程度、今現在わかる状況でございますので、ご報告をさせていただきたいというふうに思います。

 これは各エージェントを通じて調べたデータでございますが、3月以降、県全体では、やはり確実に増えてきております。地域的にも偏りがあるわけですけれども、伊勢志摩につきましても前年度で比べますと、ある程度増えているという状況でございます。これは数社からのヒアリングでございますので、全体状況ではございません。

 また、セントレアからすべて来ているかどうかはわかりませんが、外国人の観光客の入込みにつきましても、主要施設を見てみますと、この3月以降、やはり場所によっては20%から50%増というふうに、海外のお客様も3月以降増えているという状況でございます。

○中村(進)委員 増えている状況というのは、宿泊数なんかに反映をしているというふうな捉え方でよろしいんでしょうか。

 それから、海外からのお客さんというのは、やはりセントレア効果で20~50%増えているというのは、これはどの地域が増えているんでしょかね。それはわかりますか。

○藤本政策監 伊賀地域、それから伊勢志摩の方のデータをいただいております。

 それから、宿泊についてでございますが、宿泊したかというのは全部は調査をしてございませんけれども、少なくとも海外のお客様というのは、大体泊まっているという判断をしていきたいと私どもは思っております。

○中村(進)委員 セントレアができたということは、海外のお客さんにも来ていただけるということで非常に期待もしているんですが、三重県の場合は、特に関西方面よりも関東より北の方、そういったところからのお客さんがなかなか来ていただけない、そういった状況があって、それをどうするかというのが課題になっていると思うんですが、そのへんは少し動きは出ているんでしょうか。まだわかりませんか。

○石垣部長 私どもはまず今回、観光振興プランの中で主眼に置いています首都圏戦略という形をまず考えております。基本的に、先程、政策監が言いましたように、首都圏からの、例えば万博ツアーとか、そういうものについては結構増えてきていると思っています。

 あと今後、例えば私どもは中部セントレアとの連携で、入ってきている飛行場という意味では、札幌、仙台、特に東北地方の方、そちらの方と首都圏について、ターゲットを置いて観光誘客に努めています。

 ちなみに、もう1つ補足させていただきますけれども、セントレアと万博効果で、政策監が言いましたように、3月は若干の伸びだったんですが、4月、5月につきましては、実はこれは大手観光4社から私ども一応数字をいただいておるんですけれども、これについては相当、2割から3割程度は増えてきていると。伊勢志摩についても増えていると。特に鳥羽については、増えているんじゃないかと思っています。

○中村(進)委員 メニューで、万博とそれから三重県の各観光地とのセットみたいなものが商品として出ていたんでしょうかね。そのへんなんかの動きも順調ということでしょうか。

○石垣部長 今回、どうしても中部地区、全体そうなんですけれども、例えば岐阜でも静岡でもそうですけれども、観光社に、私どもは万博とセットになって伊勢志摩を売っていくという、万博で泊まってもらって伊勢志摩にもう一泊、泊まっていただくという、そういうツアーの売り方は首都圏の方でやっていただいています。そういうことはやっているということと、それともう1件は、万博、あるいはセントレアと伊勢志摩のマップを観光エージェントなんかが相当配っておりますし、要するに、万博に来て、あるいはセントレア来たときには、近いところで伊勢志摩へお越しいただけるんですよという取組なんかも、2つの方法でPRしているということです。

○中村進委員 なんでこんな質問をしたかといいますと、雰囲気的に、そんなに鳥羽とか伊勢とか、伊勢志摩見ておっても、ざわざわ、がやがやという、そういう賑わいが急に出てきたような雰囲気じゃなかったものですから、第1回定例会当時は、結構予約も入っているというお話でしたし、それからすでに今6月ですので、その予約が具体的に、その予約のとおりお客さんたちがちゃんと来ているのかな、どうかちょっとそれがわかりにくかったもので聞かさせてもらったんですが、数字上はそういうことなんですね。わかりました。また、それぞれの現地の方も確認もさせていただいて、確認したいというふうに思います。ほかに方法があれば提案させていただきます。ありがとうございます。

○前田委員長 もし資料提示いただけるものなら後日で結構ですが、今年度の中空、セントレアが開空し、愛知万博も開催しておるという中で、どれぐらい数字が変動しておるのか、そういった手持ちのデータでお示しいただけるものがございましたら、後日また提出もいただければと思います。

○石垣部長 実はここに観光社4社の数字を持っています。今年の1月から5月までの数字を全部持っていて、そのうち三重県全計と伊勢志摩地域のものを分けて持っています。これにつきましては、観光社の名前は出せませんので、数字だけまた後日、資料提供させていただきます。

○前田委員長 よろしくお願いします。

○山本委員 藤本政策監に、1カ月ぐらい前に観光入込客数のカウントの仕方というのはどういうやり方なんだと、県民局にそのときに問い合わせましたよね。今日の今までカウントの仕方の説明がない。今、改めて聞きますが、平成6年の1,900万人の入込客数から平成16年の1,000万人というようなカウントの仕方は、どういうやり方でこの数字が出てきたのか。

 前も言ったように、1,900万人から1,000万人を切るという状況、それは大変だ、大変だとは言いながら、1,900万人というのはどんな程度の1,900万人なのか、1,000万人を割る、さあ大変だ、大変だ、この数字が実際どういうカウントをされて、どういうようなことの流れになっていくのかということを、観光入込客数って、みんなそれぞれの委員は観光地域を抱えながら、この数字を当てにするというか、おそらくわからないままに何千万人だ、何百万人だということを言っておると思うんですわ。この際、どういうことなのか教えてもらいたいんです。

○藤本政策監 入込客数につきましては、市町村の方から上がってきたデータというのがまず基本でございます。それぞれの施設でしっかりとカウントできているところもございますし、施設ではカウントできなくて、駅とかいろいろな場所でカウントしている場合がございます。そういうデータを全部集めた中で、最終的には1人のお客さんが何カ所か回るということがございますので、これは以前にサンプリング調査して、大体何カ所回るかというのはございますので、それを係数的に把握いたしまして、それで割り戻した形でこの数字は出させていただいております。三重県はそうさせていただいております。しかし全国には、そういう修正もなく、集まってきたものもすべて入れ込んでいる場合もございまして、なかなか観光のデータについては、正直言って正確に把握できているかというのは、いろんな方からご指摘も受けております。

 このへんは国も理解をしておりまして、先日だったと思いますけれども、国の方でもこういうデータの取り方についてもう少し信頼性を高めようということで、この7月の下旬を目途だったと思うんですが、データの取り方の方向性を出そうということになっています。私どもも従来からこのデータについては、やはり取り方を工夫したいということで、その方向性を見て、今後、データの取り方についても考えていきたいというふうに思っているところでございます。

○山本委員 三重県だけが、三重県独自のカウントの仕方をしているというんだったら、それは全く大間違いで、三重県だけが観光客が出たり入ったりしているんじゃなくて、ほかの県からほかの国からどれだけかということは、全国的な統一した何かそういう基準がないといかんわけじゃないですか。だから三重県独自なんていうのは、私に言わせれば、全くそんな信憑性も何もない数字だと思いますよ。

 それと、もう1つは、我々、伊勢志摩に住んでいますけれども、我々が住んでいる、生活している人たちがカウントされているのかどうか。それは、カウントする人が数箇所でカウントすると、いろいろな、何か客観的なだとか、施設だとか市町村からのデータだとか何とかというふうにおっしゃっていたんですが、観光客なのか、生活している人たちなのか、どうやって判断するんですか。

○藤本政策監 施設については、観光施設として私どもが認識しているところの入込みの方を調査していますので、それは地域の方であってもそこにくれば当然お客さんとして把握されます。しかし、路上でカウントしているわけではございませんし、駅なんかのデータでしたら、それは場合によってはカウントされる可能性はございます。

 それと、私どもがやっているのは三重県独自のカウントの仕方ではございませんで、これは他の自治体も同様の形のものをやっておるわけです。ただ、先程、私申し上げましたように、修正の仕方を全部足し込んでしまっているところもあるというふうに私ども聞いております。三重県の場合は、一応何カ所回ったというような修正の係数で実数を割り戻しているという形で、先程の4,396万、これを出させていただいているところでございます。

○山本委員 例えば世界の観光地たくさんありますよね。都市もたくさんある。例えば、パリならパリが4,300万人というような数字が報告されたのか、6,000万人なのかよくわからないですよ。だけどそういう比較の仕様がないわけでしょう。実際に例えば国境近くでカウントしていて、実際に本当に入り込んでいるのかどうか。

 それとか先程から何回も言われているように、生活している人間の中でも、施設に入ったらカウントするとか、いろんなそういうカウントの仕方があって、国内でもいろんなそういうカウントの仕方があるんだったら、何を信じて、それをどう政策に反映させていくか、根本の問題じゃないですか。観光入込客数云々ということは、いつも今回たまたまこうやって特別委員会というのができたけれども、その前は農水でやっていた、そのたびに観光入込客数云々というようなことで大幅に減っておる、これは大変だ、何とかしなければいけないという、このもとになる数字があやふやだと、本当に私ども観光地に住む人間にとってもそうだし、また重要な観光戦略上の産業と、知事が産業と言っていますので、そうかもわかりません、こういう重要な問題が、根本なるものがあやふやだと、私どもだって、その地域の観光戦略をどうしようかとかいうことを地域の人たちに説明するときに、あやふやな数字で1,900万人だけれども、今1,000万人切る、さあどうするんだというようなことで、説得力も何もない数字を言わなきゃいけないというところに非常に私はずっと懸念しておったわけです。だから前も政策監に尋ねたけれども、わかりませんと。それでよかったですよ、よかったけれども、こうなんですよということをやっぱり言ってもらいたいな、こんなふうに思いますね。

○藤本政策監 委員ご指摘のとおりと私どもも理解しております。

 ただ、こういうデータにつきましては、やはり全国で、もし比べるのであれば、統一のデータの取り方をきっちりしていかなきゃならないと。その点で、先程、私申し上げましたように、国もそういう動きをこれから示しておりますので、我々その方向を見て、しっかりとしたデータを取っていきたいなと。

 ただ、残念ながら観光というのは、みんなが施設に入って、入口決まって、出口決まっている施設に入ってというわけじゃないものですから、どうしてもアバウトな面というのは出てきかねないと、そのへんをどのように考えていくかというのは今後の課題かなと。おっしゃるように、国によりましてはGDPの10%ぐらいが観光だというふうに言われているところもございます。大体5%かというところもありますが、それも母数がいかがなのかというのは、正直言って非常にわからない点があると。こういう現状を見て、何とか委員ご指摘のような形で、できるだけ詳しいものを今後我々も検討していきたいと思っております。

○山本委員 統一した基準ができれば本当にありがたいなと、そんなふうに思います。

 もう一点ですが、いわゆる都会、特に首都圏からの入込客を増やすんだということで、いろいろご苦労していただいておるわけですけれども、これも今に限らず、ずっと永遠のテーマみたいなもので、今後首都圏から入込客数を増やそうということで努力している。食を訴えていこうということで、これも以前にも聞かせていただいたんですが、首都圏も新たなターゲットというか、新たでもないかもわからない、以前からあった。前に私言わせてもらったんですが、例えば、東京首都圏、東京近辺の人たちを誘客していこうというときに、伊勢志摩、東京の首都圏から見れば、伊勢志摩というのは本当に歴史と文化と食があるんだと、食を訴えていこうというんですが、東京から見れば、伊豆があるじゃないかと。伊豆にない食がこちらにあれば別ですよ。もちろん松阪肉とか、そんなん別にして、水産物をターゲットにしたら、水産物は伊豆にあるじゃないかと。それは海のリゾートで、踊り子に乗れば下田まで行っちゃうし、西伊豆に行けば、より新鮮な海鮮物が食べられると。山のリゾートへ行こうと思ったら、新宿から小田急に乗れば、箱根へすーっとロマンスカーで行けると。そういうような東京っていうのは本当に地理的条件に恵まれておって、1時間か1時間半ぐらいでそういったいろいろなところへ行ける、そういう人たちをわざわざこの伊勢志摩、三重県に誘客しようというのは、余程ほかの観光地に比べて、優位性を持っておる何かがなければできないわけでしょう。言葉では簡単ですよ。首都圏の誘客に力を入れますということは、言葉では簡単だけれども、実際に具体的にどういうような施策で誘客していこうとなるとなかなか難しい。なぜならば、東京からこの伊勢志摩へ来るのにかなりの運賃がかるわけでしょう。それで1人で観光へ来るわけじゃなくて、家族4人で来ると、旅費だけで5万も6万も、もっとかかるかもわからない。そういうことの中で、具体的に誘客作戦というか、どういうふうな、もしイメージを持っておられるんだったら教えてもらいたいなと思うんですけれども。

○藤本政策監 確かに、委員ご指摘のように、首都圏の誘客対策というのは、市場が大きいだけに大変だと。例えばパンフレットを配るにしても、大阪や名古屋と規模、ケタが違うわけですね。そうすると、当然ながらPR費も違うということになるわけですが、今回私どもが考えておりますのは、やはりメディアを使って、それも電波というと予算の関係もございますので、ある程度ターゲットを絞って、旅行の関係の方々が興味を引く雑誌を1つターゲットにして、そこでPR活動をしていこうかなというようなことを今のところ考えております。

 当然ながら、今回だけじゃなくて、首都圏というのはさっき言いましたように大きな市場ですので、これから三重県への誘客というのは取り組んでいかなきゃならない。しかし、どこから手をつけていいかというのはわからん点もございますので、今回はそういう1つの雑誌というメディアを使って、スタートしますけれども、ほかからも、例えば口コミという手もあろうと思いますし、あるいは企業を通してのということもあろうかと思いますので、そういうあらゆる手段を通じてコストパフォーマンスを考えながら今後は進めていきたいなというふうに思っております。

 ただ、委員ご指摘のように、やっぱり東京からこちらへ来るには新幹線を使うという手しかないと、飛行機はなかなか使わないんで。そうすると、それなりに非常にコストが高くなる。それよりも伊豆とか向こうで同じようなところがある。そういう意味では、もう1つこちらの特徴というものを次に考えながら売り出していかないと、箱根や伊豆と太刀打ちできるのかという点は、おっしゃるとおり作戦を考えながら進めていきたいなと思っております。

○山本委員 雑誌をターゲットにしながらやるというのも1つのいい方法だと思うんですね。十数年前か、20年ぐらい前になるんでしょうか、雑誌、今あるかどうかわかりません、「an・an」、「non-no、こういう雑誌があって、「an・an、non-no族」と言われたぐらい、そこで若い女性をターゲットにしながら、例えば全国の、木曽だとか、 馬篭 ( まごめ ) 妻籠 ( つまご ) だとか、ああいう古い文化が残っているところを若い人たちに雑誌でPRしたら、たくさんの若い女性のグループがその地を訪れたという成功例もありますから、 総花 ( そうばな ) 的じゃなくて、ある程度絞りながらPRをしてもらえれば、これは私の私見ですけれども、ありがたいなと、こんなふうに思っています。

○岡部委員 ちょっと教えてください。イベントと、それから祭り的な伝統行事、こんなふうに大きく分けられると思うですね、文化、観光については。外国とか国内の誘致客、いろんなエージェントを通じていくというのがありますけれども、外国から誘客するには、今どんなふうな手立てをしてみえるのか、いわゆる志摩、観光だけじゃなしに、熊野古道が世界遺産になったということになると、これはいわゆるセントレアとか、あるいは東京首都圏だけではなくて、もうすでに外国の方に誘客の手立てをしていかないと行程が組めないわけですね。だからそのへんのお考えというのはどんなふうにしてみえるのか、まずちょっとお聞きしたいなと思います。

○藤本政策監 海外からのお客様につきましては、今、日本全体で600万人ぐらいというふうに言われておりまして、私ども三重県は、その約1%ぐらいがサンプリング調査によると来ているというふうに言われております。そうしますと6万人ぐらいかなと。

 国別は定かでないんですが、全国では国別には、一番多くの方がいらっしゃっていただいているのは韓国でございます。韓国、台湾、アメリカ、中国というような順になっておりまして、そうしますと、アメリカは別にしましても、アジア、この近辺のアジアというのが1つのターゲットになるのかなと。先般、報道にもございましたように、いよいよ中国の方のビザが解禁という形になりますと、あれだけの市場というのが、これから我々の目の前にまいります。セントレアから三重県は近いということもありまして、これからはアジアをねらっていく必要があるなと思っておりまして、これは昨年もやっておるんですが、台湾、韓国へのプロモーション活動、今年は知事にも先般行っていただきましたけれども、中国へのプロモーションという形で、アジアからの誘客について今取り組んでおります。

 これも個人的になかなか一人ひとりを呼ぶわけにはいきませんので、向こうのエージェント、あるいは政府に働きかけて、日本への誘客、そして中部、三重へのお客様をぜひという形で今現在は取り組ませていただいております。

○岡部委員 今現在は三重県独自として、そういったところにお願いをして、というか宣伝をして、来てくださいということを実際やっているということですね。そうなると、どこからどれだけ来たというのがわかると思うんですよね。

 もう1つは、三重県と姉妹提携、いろんな分野があると思うんですよね。だからそこを通じて、やっぱりもとから来ていただくような戦略をとらないと、セントレアに来たお客さんに来てもらうとか、いやいや日本へ600万人来たからその一部とか、そんなんじゃなくて、やっぱり三重県独自としてやっていくものを、どんなふうな戦略でやるかということは、これは熊野古道を活かしながらいかないといかんと思うんですね。

 それから、もう1つ、いわゆる伝統芸能の承継なんですが、いろんな伝統芸能が三重県内にはあると思うし、そしてまたそれを承継する人たちがだんだん高齢になって、だんだん消えていっておるものもあると思うんですよ。だからそれを掘り起こしというか、四日市は昔はこんなんだったよと、もう今はなくなったと。津はこんなんだったけど、もう今はないと。だからそういう掘り起こしをするためにはどうしたらいいか。それを承継するためには、やっぱりある程度の補助金を与えて、三重県内の伝統芸能を一堂に会して、イベントでどこかでやるとかというような方法をとらないと、例えば志摩なら志摩、それから熊野なら熊野だけの伝統であれば、その人たちが集まるだけで、だから県内のものが集まらないと思うんですよね。

 それからもう1つ、国内イベントとそれから世界イベント、例えば食を活かした事業がありましたけれども、伊勢志摩の食だけを活かすのか、それとも全国のいわゆる食祭りを三重県で開催するとか、やっぱり人に来てもらうための方策は、どこに焦点を合わせるのか、そのへんお聞きしたい。

○藤本政策監 外客誘致の三重県独自の取組でございますが、今、特に中国のお客さんの状況見ますと、大阪イン、あるいは東京インで、それぞれ大阪アウト、東京アウトというのが多うございまして、富士山を見て東海道というのが1つのゴールデンルートになっております。ここに私ども三重県がどう入り込むかというのが大きな課題でして、その中に三重県を通していただく、これは我々三重県だけじゃなくて、やはりルートで考えますので、先般の上海ミッションのように、中部圏なら中部圏という一体となった形で、広域的に私どもは取り組んでいきたいなと、そういうプロモーションのときに三重県も参加していくという形で我々の独自性も含め、アピールしていきたいというふうに考えております。

 伝統芸能の方は、生活部の方でお願いします。

○宮村部長 伝統芸能と観光とどういう形で結びついていくかというのは、ダイレクトな形にはなかなか結びつきにくいだろうと思いますが、生活部としては、そういう地域で残された伝統芸能とか、あるいは祭りとか、こういったものを観光も含めて活用していくということは、大変重要だろうと認識をしておりまして、そういった活用の方策について、先程も申し上げましたような風情あるまちづくり推進事業とか、そういった中で人材の育成をするとか、あるいはデータブックをつくって活用していくと、そういうことを通じて、ひいてはそれが観光に結びついていければと考えているところでございます。

○岡部委員 要はそのイベント、いわゆる伊勢志摩、三重県のそういう方向の食を皆さんに知ってもらうために呼ぶのか、それとも全国イベント、人が来なかったら何にもならないですから、全国の食祭りを三重県でやるとかというような、そういう方向性というのはどんなふうに考えていますか。

○石垣部長 よく私どもがやっていますのは、漁連とか、JAとか、そういうところと連携して、東京なんかで三重の食材を提供して食べていただいて、三重県PRという話はあると思います。今まで現実にそういうことをやってきています。要するに、これから三重県へ誘客するという中では、やっぱり三重県の食材を使って三重県の地産地消というんですかね、三重県のいいものを、プロの本物をやっぱり提供して、売っていくという話も1つはそれはイベントとしてあると思います。

 世界のイベント、要するに世界のいろんな食べるものを持ってきて、そこでもう少し大きいのをやったらどうだという話だと思いますが、これについては今後検討というか、今後そういうことについても考えさせていただくというか、今のところはそこまでは、世界の食材を持ってきてトータルでやるという話はまだちょっと考えていません。

 ただ、三重県の食材をメインとしてやっぱり誘客するという話はこれは当然あると思います。

○岡部委員 もう1つ、私はやっぱり人を集めるのにはどうしたらいいかと。残念ながら飛行場は名古屋しかありません。そうかといって、例えば伊勢から熊野路に入るのはどうするのかと。これは道路1本しかありません。やっぱり利便性から考えて、いったい中京圏まで来た人をどうやって奥へ流すのかと。だからそういうやっぱり整備も私は必要だと思うんですよ。ヘリコプターもないし、向こうはもう全然ないですね。ただその利便性を考える、人が来てもらえるためのいわゆる交通施策としてどう考えているのか。

○石垣部長 伊勢志摩までは高速道路もありますし、ある程度の誘客はできると思っています。インフラもある程度できてきていると思っています。現実に私どもは今、名古屋、三河、岐阜から毎日シャトルバスを発車して、現実に今誘客をやっておるわけです。志摩まで毎日走らせておるんです。

 例えば、セントレアからもいろんな、例えば津のこの海上ルートなり、志摩のフェリーにしても、こういう1つのルートは僕は確実にできておると思っています。ただ、問題はやっぱり東紀州だと思っています。熊野古道へ誘客していくという話については、今私どもがやっていますのは、伊勢志摩に泊まってもらった方を翌日熊野古道の方へ誘客していくという話については、毎日、伊勢から熊野までシャトルバスを走らせています。今そういう形でソフト面でやっておりますけれども、当然基本になるのはやっぱり今後、東紀州のインフラの整備をどうしていくかということで、これは今後の課題だと思っています。ですから、インフラが当然整備されれば、時間が短くなるわけですから、やっぱり利便性が高まるということだと思っています。

○岡部委員 大体それはわかりますけれども、人に来てもらおうと思うと、やっぱり利便性だと思うんですよ。だから伝統文化、それからいわゆるイベント、確かに、これは基本ですよ。これをやろうと思うと、一体どんなふうなルートで来てもらうかという整備が、私にはこれも肝心だと思うんですよ。だからそのへんも、全庁的に、総合的に考えていかないと、来い、来いと言っても、その整備ができていなかったら行けない。だからそのへんをきちっと整備していきながらやっていただきたいなと。終わります。

○中村(勝)委員 平成17年度、今年度からこの振興プランに基づいて事業をやっていただいていまして、先程説明がありましたように、伊勢志摩の食を中心に大きなキャンペーンをやっていただくということは、非常に地元としてありがたく思っています。これは3年間されるわけでしょうか。

○石垣部長 重点プログラムとあわせて進行中でありますもので、それとあわせて事業を進めていくと。おおむね3年間という形で思っております。

 ただ、1つ、私ども伊勢志摩を中心にやっぱりこれはセントレア、万博も今やっているということとあわせて、まさしくこれは2O13年に向けて遷宮がスタートしたということも大きなインパクトにあるわけです。三重県に誘客する1つの大きなインパクトあるわけですから、これとあわせてやっぱり伊勢志摩、三重県の観光誘客を捉えていくという話もありますもので、ですから単発的なものではないという思いで、この事業は取り組んでいきたいと思っています。

○中村(勝)委員 先程、愛知万博があって、その関係で三重県にどれだけ入込客があったかという話もあったんですが、私は万博というのはあくまでイベントですので、これが終わってから、やっぱりポスト万博という意味で、この振興プランに基いて息の長い誘客の施策を進めていってもらいたいなというふうに思います。

 県のそういった予算を組み立てる、先程、企画から実施に至るまでという文化の方の関係で話がありましたけれども、予算を組み立てる段階から、できましたら市町村の担当者を入れていただいて、伊勢志摩で言いますと、志摩、鳥羽、伊勢、二見、二見はもう伊勢になりますけれども、そこで一緒にやっぱり協議をしていただいて、伊勢志摩全体としての事業の組み立てをしていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。

 それから、外客誘致法の改正があるんですかね。何かいわゆる通訳、地域限定通訳という、通訳制度で観光通訳をする場合に、国の資格を取るのは非常に難しいということで、なかなか三重県に何人もいない。そういう中で、今回の改正で何か地域限定の通訳を置けることになりそうだということを聞いているんですが、そうした場合に、三重県知事がその認定をするということになると思うんですが、そのへんの今後の県として、そういう地域限定のものをやっていくのか否か、お聞かせ願いたいと思います。

○世古室長 先程の外客誘致法の改正でございますけれども、8月から実施が予定されているというふうに聞いております。

○中村(勝)委員 その後の地域限定通訳を県としてやっていくのかどうか。

○石垣部長 実は、通訳については、委員言われました大変厳しい条件がありまして、なかなか国に通らないということでありまして、実は私どもには地域再生計画というのがありまして、去年、伊勢を中心に地域再生計画に乗せて、地域限定の通訳については、もっと簡便な対応ができるという取組を国へお願いしていました。

○渡辺室長 地域限定の通訳につきましては、部長が申し上げました、私ども三重県として独自取組ということで国にお願いしたんですが、国の方ではこれは認められないということで、その時は蹴られましたが、あとで実は国の方が法改正をし、地域においてそれぞれ通訳案内人を認めるような制度が新たに認められたと。それを実施できるのが8月以降ぐらいということを聞いておりまして、詳しくはまだ決まっていませんが、当然、法改正に伴うものでございますので、県としてもその対応について検討していくよう考えております。

○中村勝委員 よろしくお願いします。

 それから、県民局と本庁の関係で、いろいろ委員会でも議論をされているわけなんですが、特に観光についても本庁の方とそれから伊勢志摩ですと南勢志摩県民局の関係、この関係がどうも市町村からいくと、何かわかりづらいといいますか、そういうことを聞きましたので、そのあたりをぜひうまくいくようにお願いしときたいと思います。

 あと、伊勢志摩バリアフリーツアーセンターが、県の肝入りで3年間支援をいただいてやってきたんです。それで、伊勢志摩国立公園内のバリアフリーについてはNPOのおかげで、いろんな意味で進んだというふうに思っています。県の方は3年間の限定の支援だということで、本年度から補助等をいただいていないというふうに思うんですが、せっかくいろんなところから、伊勢志摩についてはバリアフリーは進んでいるぞという、そういう評価をいただけるようになってきましたので、バリアフリーツアーセンターの経営の状況はどうかわかりませんけれども、引き続きいろんな形で県の方でご支援をいただけたらというふうに思いますので、よろしくお願いします。

○吉川委員 文化振興政策の中に、俳句のインストラクターの派遣制度、これはありがたい話であります。何といいますか、俳句は情操教育の一環として取り入れていかなくてはならないということであろうと思いますが、昨年、芭蕉生誕の360年祭、あれにちなんだ伊賀を中心として大プロジェクトチームを組んでいただいて、そして1年間、あれだけの大きな成果を上げていただいた。

 ところで、それが終わってしまうと、全く余韻すら残らないようなきれいな引き上げ方をしていただいているんです。そこらのところは、やっぱり観光というものが文化であり、文化は観光であると思いますが、継続というものも大事であろうと。それによって、たくさんの文化を愛する人、あるいは観光に供していただく方々のつながりというものができてきて、そして県下のあらゆる観光地を始めとして、ただおもしろいものを見て、そのときぱっと笑って喜んで帰ったというものじゃなく、やっぱり後々までも残る、そしてまた奥の深い俳句のような、そうしたものを愛しながら、その地域の観光も含めた中で、一挙両得的なことをやっていかなくてはならんと思いますが、そこらの考え方が、360年祭が終わったら今度は370年があるわ、80年があるわというお考えか、そこらのところをまず。

○宮村部長 360年の、これは芭蕉が生誕をした、それを機会に地域のそういう情報発進力を増していこうということで、これは県のイベントということで、約3年、私ご説明申し上げましたように、企画の段階から地域の方も入り、行政も入り、仕上げてきたところでございます。そういった意味では、この360年は県も参画させていただいたところでございますけれども、委員おっしゃるとおり、せっかくのイベントが次へつながっていかなきゃ何にもならないということでございまして、そういう意味では、この360年をやる中で地域がそういう力をつけていっていただきたいということも、1つの主眼にさせてきていただいたところでございます。

 そういった意味では、説明の中にもさせていただきましたように、7,000人の方が、市民の方も参加をしてやっていただいて、私ども総合的な評価をする中では成功裏に終わったと。観光客も伊賀地域で17万人ばかり、このイベントに参加もしていただいたということで、20%弱の伊賀地域の観光客、入込客数が増えたと、そういった意味での成果もございましたが、何よりも私どもはそういう行政と市民の方が協働でこういうものを創っていくと、それを次代につないでいくということが非常に重要なことだろうと思って、それに主眼を置いて取り組んできたところであります。

 県としての昨年までのような支援というのはございませんが、今、県民局の生活創造圏の中での事業とか、あるいは地域で残ってきた事業の継続ということで、上野でいきますと、紅花、その中で取り組まれた紅花を活用した事業とか、名張市ですと、江戸川乱歩を活かしたそういうカラクリのまちづくりとか、旧島ヶ原村なんかでも竹を活かしたまちづくりとか、そういうものに取り組まれておりまして、300ぐらいこのイベント期間中に行いましたけれども、かなりの部分が地域の方が主導でやっていけるようになったと。それは非常に私どもとしても成果だろうと思っていますし、基本的にはこういう地域に密着した文化というのは、やっぱり地域の方々が主体的になっていってもらうのが本筋ではないかなと、私どもとしては考えておるところでございます。

○吉川委員 ありがとうございます。

 問題は、すべてのイベントは継続であると思うんですよね。だから成功裏に終わったんではダメなんです。あと、やっぱりつながるもの、継続するもの、それが大事であると思う。そこらのところをうまく県民局でやるのか、本庁でやっていくのかは別といたしまして、とにかくすべていいものは継続であります。悪いことは継続はダメですけれども、そういうことを考えていく中で、やっぱりどうも去年は強烈過ぎたのかわかりませんが、伊賀びと委員会というものも解散はしても、今もあります。そうしたものをうまく金を使わなくても継続できるものがあると思うんです。そこらへんのところを、県の方でうまく持ち上げていただいてやっていただくと。昨年のようなことをしょっちゅうやっていけというのは、それは無理な話ですが、そこらのところをいい方法があれば考えていただきたいなと思ってお聞きをしたわけです。

 それから、観光と文化は1つだと最初申し上げました。やっぱり観光には、いろんな名所、旧跡、あるいは新たな観光資源というものの掘り出しということも当初書いてくれてありました。そうした中で、埋蔵文化財的なもの、そうしたものの発掘調査、ちょっと今日は見てみますと、これはおそらく教育委員会の管轄であろう、文化庁であろうと、こう思いますが、お出ででないけれどもお聞きしますが、そうしたものが三重県下にものすごくまだまだたくさん、いわゆる埋まってしまっている文化財というのか、古墳も含めて、そういうものがあると思うんです。伊賀でもあるんです。伊賀でも御墓山古墳、これは前方後円墳で120mだったか、100mだったか忘れましたが、この以東、西の奈良県にはありますが、同等のものが、東にはないと。一番大きな古墳です。これがいまだ荒らされたまま残っております。

 私も15年ぐらい前に上野の市議会に在籍しているときに、それをお尋ねし、御墓山古墳の発掘調査というものをやっていただきたいということを言ったんでありますが、一般質問で言ったんですが、その晩に私か帰ると、私の発言を発言停止ということで、三重県教育委員会から来られて、課長と私の近くの方が水先案内になって、担当でありましたが来ました。それから、一般質問ですから明くる日するわけにはいかんのですが、それで頭に少し来ておったものでまたやった。そしたら今度は本当にすごい勢いでやめてほしいと。議員の発言停止するのならば、訳があるので言えといっていろいろ押し問答があったんです。しかし、そこだけを私は言っているのではなく、そうした埋もれた埋蔵文化財というものもやっぱり観光に寄与できるものがたくさんあると、このように思いますので、私は今例えて古墳だけの話をしましたが、そうしたいろいろなものがあると思うんですよね。その御墓山というのは、なぜ止めたのか。それを文化庁が止めたのは、日本の歴史が変わるやもしれない。そこに祭られている方が、もちろん皇族でありますから、日本の歴史が変わるやもしれないということで止められた。しかし、今はそうでもないように思います。そしたら大きな観光地にもつながっていくんじゃないかと思います。そこらのところを調べていただいて、今度、次なる委員会でも返事をいただけたらと思います。

○石垣部長 委員ご指摘のとおり文化財の保存、あるいは文化財の発掘調査というのは大変重要な事業だと思っております。委員ご指摘いただいた点について、私、正直言って、この場でどこまでその部分をご説明する立場かということもありますので、委員からそういうお話があったということにつきましては、教育委員会の担当部の方へ改めてきちんと話をさせていただくという上でお話させていただきますと、私どもは観光振興に当たっては、地域にある資源、例えば文化財もそうでありますし、今、本当に埋もれている観光資源というのはいっぱいあるわけです。それにもう一回日を当てて、もう一回磨き上げて、それを観光商品として売り出すということはこれから大事だと思っています。特に伊賀地域については、いろんな独自の文化というのか、そういう文化があるわけでありますから、そういうものを活かして観光振興の中に取り組んでいけるものは取り組んでいくというふうに考えております。

○田中委員 1点だけお願いします。産業観光についてなんですけれども、既存の産業と観光産業の組み合わせという切り口で非常におもしろい取組だと思いますし、予算も観光資源創造事業ということで、181万円付けてはもらっておるんですが、どうも私のイメージとしては、言葉だけひとり歩きして、まだまだ取組が弱いなという感じがしております。観光振興プランがこれからということであれば、それまでなんですけれども、これを担う各事業主体に対して、働きかけはしてもらっていると思うんですが、具体的にどのようにやっておられるのかということが1点と、それから企業グループによる自主的研究活動を支援しますということですが、今行われているような活動がどんなものなのか、例を挙げて教えてほしいんです。その2点です。

○石垣部長 三重県には、いろんな産業がいっぱいあります。それを観光と連携させて取り組んでいこうということで、産業観光ということで、特に取り組んでおりますのは、四日市が今、商工会議所を中心に取組を始めています。特に四日市には、地場産業の万古焼き、そういうものと、あとは機械金属、要するに物づくりという技術がたくさんあります。それで、実はそういう万古業界、あるいは四日市の機械金属工業組合、そういうところに協力していただいて、まさしく一般の方々が見学できると、そういうようなパンフレットもつくって、今10社以上は企業が登録されていると思っています。その企業にいろいろな希望があれば、現場を見せていただけるという話をやっております。

 これは、例えば要するに地場産業なんかは、特に三重県には伊賀焼きとか、組み紐とか、いっぱいあるわけですが、そういうものについての当然産業観光もありましょうし、全く新しい近代的な産業、例えば自動車、コンビナート、そういうものについても産業観光の可能性はあるわけです。

 今後、私ども産業観光の中では、特にそういう大手の企業なんかもやっぱり含めて、技術を一般的に見せられると、要するに広域観光ルートの中に、どこかに1つ入れてもらうというような取組は、今後進めていきたいと思っております。現実に今動いているのは四日市が一番よく動いていると思っています。

 産業観光について、特にやっぱり今話いたしましたように万古業界なんかは、やっぱり一般の人が例えばデザインの絵付けとか、作って絵付けをして、それをひとつ実践的に体験するというような話なんかもありますもので、万古の業界とか、そういうところについての事業開拓、新商品開発、人材育成も含めて支援できれば、そういうものも考えていきたいと思っています。

○田中委員 その企業グループの自主的な研究活動というのは万古業界のみですか。

○石垣部長 三重県における異業種というんですかね、今、グループでありますならば、私どもが各商工会、商工会議所が把握しているだけでやっぱり数十グループあると思います。特に私どもの産業支援センターでは、1つの大きな業種グループを持っておりますけれども、各商工会議所等についてもいろいろそういう企業、研究グループなんかを持っております。

○田中委員 異業種グループの交流は過去から随分あると思うんですけれども、産業観光ということで研究活動をやっているというところはどうなんですか。

○石垣部長 実は今、パンフレットができて、企業間の、この企業について産業観光としてお見せしますよというのができているのは四日市だけです。

○田中委員 これからですのでこれ以上言いませんけれども、そういう北勢の場合、特に商業、工業ですけれども、既存の観光ルートの中に入れ込むという、単に社会見学だけで終わってしまうのでは、本来の産業観光とは言えないと思いますので、もう少し地域の特性にふさわしいような付加価値をつけたような、そういう産業観光にしていくためには、もう一工夫、二工夫要るというふうに私は思いますし、特に、今、部長言われたように、商工会議所が1つの事業主体の意見を集約する場として、特に四日市の場合は取組を強化してもらっていますので、モデルコースづくりもやってもらっていますし、今後は県としては、商工会議所との連携をこれまで以上に強くしてもらいたいという要望をしておきたいと思います。

○石垣部長 今年の事業も少し触れないといけなかったんですが、実は産業観光につきましては、今年、17年度から新たに取り組むということから、まさしく産業観光セミナー的なものを私ども一般的に啓発するということでこれをやります。

 それと、産業観光に取り組むグループにつきましては、自主的に取り組むグループなんかには、例えばビジネスプランのつくり方とか、いろんなグループについて今年度、平成17年度3研究会について、いろんな支援をしていきたいというふうに思っております。

 そして、あと商工会議所等の経済団体が主体的にこういうものについて取り組んでいただくと、リーダー役をしていただくというのは大事だと思っておりますので、そういう経済団体との連携も強めていきたいというふうに思っています。

○田中委員 ありがとうございます。質問しようと思ったら答えを先にもらいましたので結構なんですが、そのセミナー、やっぱり産業観光を進めていこうと思うと、支援活動だけではなくて、やっぱり県として何か大きなイベントをやるとか、きっかけ、動機づけがやっぱり必要かなというふうに思っていましたので、それはどうかなという質問しましたら、セミナーをやっていただくということですので、そういう取組も含めて、ぜひ北勢だけじゃなくて、三重県全体で新しい産業観光という分野を全面に打ち出して、しっかり取り組んでいただくように、これは要望させていただきます。

○前田委員長 他にいかがでしょうか。ないようでございますので、これで所管事項に関する現状についての調査を終了させていただきたいと思います。

II 委員協議

1.今後の調査方針について

   委員長から年間のスケジュール案を提示し、説明

   (委員からの意見)

    ・基本的には正副委員長一任であるが、日程については決まり次第、早め早めに連絡してほしい。

    ・観光は永遠のテーマ。12月までに結論を出さなければならないものではない。年間の活動については、特別委員会だけではないので、もう少し日程については考えてもらいたい。

    ・意見交換会については、現地へ出向くだけでなく、関係団体の方々に参考人として、委員会に来ていただく方法も組み合わせればいいのではないか。

    ・セントレアや愛知万博の効果を確認する意味でも、現地に行くのであれば、早めに伊勢志摩地域に行く方がいいのではないか。

    ・中間提言を行うのであれば、もう少し早めないと来年度予算に反映できないのではないか。

    ・何か1つ特化したものを設けて、今年度の特別委員会はこれをするといったことを決めて進めるべきではないか。そうすれば、毎月毎月、委員会や意見交換会等をすることがなくても、12月までに何か成果が出せるのではないか。

(委員長の提案)

    ・委員を選挙区で分けて、それぞれ属する地域での意見交換会を中心に参加していただく方法もある。

    ・中勢・伊賀地域については、関係団体等に委員会に来ていただき、南地区と北地区は現地へ出向いて、委員には基本的には選挙区に応じて参加いただき、参加できる委員についてはなるべく参加していただく方向で検討したい。

    ・三重県観光振興プランについての現場の声も聞いて、理想と現実にギャップがないか等の確認も行いたい。ギャップがあれば、執行部への提言も行いたい。

○今後の進め方については、委員に過度な負担がかからないよう配慮し、詳細については、 正副委員長に一任

    ○県外調査の日程は、11月24日~25日で決定し、行き先等詳細については、正副委員長に一任

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。 

平成17年 6月24日          

観光・文化調査特別委員長  前田 剛志 

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